JP2022047734A - 皮膚洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い殺菌力、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさ、及びタオルドライ後のべたつきのなさに優れた皮膚洗浄剤組成物の提供。【解決手段】(A)アニオン界面活性剤と、(B)炭素数5以上のアルカンジオールと、を含有し、(C)ノニオン界面活性剤を更に含有する皮膚洗浄剤組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚洗浄剤組成物に関する。
従来、手指の洗浄などに用いられる皮膚洗浄剤組成物には、高い殺菌力や、泡の弾力性や持続性等の泡性能が良好であることが求められ、また人体や環境への影響が少なく安全性の高い成分であることが強く望まれている。
このような手指の洗浄剤には、抗菌成分として安息香酸やデヒドロ酢酸などの有機酸類や、イソプロピルメチルフェノールなどのフェノール類、塩化ベンザルコニウムなどの第四級アンモニウム塩等が多く使われている(特許文献1~2参照)。しかしながら、これら抗菌成分は、人体への影響が懸念されるものであった。
また泡のクリーミーさ及び弾力性の向上や、タオルドライ後にしっとりとした感触を与える目的で、ラウリン酸塩やミリスチン酸塩などの高級脂肪酸塩、カチオン性ポリマー、両性界面活性剤及び半極性界面活性剤のいずれか、多価アルコール等を含有する液体皮膚洗浄剤組成物も提案されている(特許文献3~4参照)。しかしながら、いずれも殺菌力については十分とは言えなかった。
したがって、安全性を有し、かつ高い殺菌力、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさ、及びタオルドライ後のべたつきのなさに優れた皮膚洗浄剤組成物は未だ提供されておらず、その速やかな開発が強く望まれているのが現状である。
特開2012-136441号公報 特開2014-101356号公報 国際公開第2011/043226号公報 特開2019-94287号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、安全性を有し、かつ高い殺菌力、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさ、及びタオルドライ後のべたつきのなさに優れた皮膚洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、(A)アニオン界面活性剤と、(B)炭素数5以上のアルカンジオールとを含有し、かつ(C)ノニオン界面活性剤を含有することにより、安全性を有し、かつ高い殺菌力、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさ、及びタオルドライ後のべたつきのなさに優れた皮膚洗浄剤組成物とすることができることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> (A)アニオン界面活性剤と、
(B)炭素数5以上のアルカンジオールと、
を含有する皮膚洗浄剤組成物である。
<2> (C)ノニオン界面活性剤を含有する前記<1>に記載の皮膚洗浄剤組成物である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、安全性を有し、かつ高い殺菌力、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさ、及びタオルドライ後のべたつきのなさに優れた皮膚洗浄剤組成物を提供することができる。
(皮膚洗浄剤組成物)
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、(A)アニオン界面活性剤と、(B)炭素数5以上のアルカンジオールと、を含有し、(C)ノニオン界面活性剤を更に含有することが好ましく、必要に応じて更にその他の成分を含有する。
<(A)アニオン界面活性剤>
前記(A)成分のアニオン界面活性剤は、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感を向上させるために含有される。
前記(A)成分のアニオン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感の点から、高級脂肪酸塩、ポリオキシエチレン(POE)アルキルエーテル硫酸塩、エーテルカルボン酸塩、又はアミノ酸系界面活性剤などが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
-高級脂肪酸塩-
前記高級脂肪酸塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記高級脂肪酸の対イオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオン;アンモニウムイオン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン;リジン、アルギニンなどの塩基性アミノ酸等が挙げられる。これらの中でも、泡の弾力性の点から、前記対イオンとしては、アルカリ金属イオンが好ましく、カリウムイオンがより好ましい。
前記高級脂肪酸塩は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記高級脂肪酸塩は、高級脂肪酸を水酸化カリウム、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等の塩で中和反応させて得られる高級脂肪酸塩であってもよい。
前記高級脂肪酸塩の市販品としては、例えば、NAA(登録商標)-122(ラウリン酸)、NAA(登録商標)-142(ミリスチン酸)、NAA(登録商標)-160(パルミチン酸)、NAA(登録商標)-180(ステアリン酸)(以上、日油株式会社製)、Kortacid 1299(ラウリン酸)、Kortacid 1499(ミリスチン酸)(以上、Pacific Oleochemicals製)等が挙げられる。
-ポリオキシエチレン(POE)アルキルエーテル硫酸塩-
前記POEアルキルエーテル硫酸塩のエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1~5が好ましい。
また、前記POEアルキルエーテル硫酸塩のアルキル鎖長としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10~14が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記POEアルキルエーテル硫酸塩の具体例としては、ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(別名:POE(2)ラウレス硫酸ナトリウム)、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(別名:POE(3)ラウレス硫酸ナトリウム)、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)アルキル(C12,13)エーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
前記POEアルキルエーテル硫酸塩は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記POEアルキルエーテル硫酸塩の市販品としては、例えば、エマール20C(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、エマール270J(ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、エマール20CM(ポリオキシエチレン(3)アルキル(C12,13)エーテル硫酸ナトリウム)、エマール125HP(ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)(以上、花王株式会社製)、アルスコープ(登録商標)DA-330S(ポリオキシエチレン(3)アルキル(C12,13)エーテル硫酸ナトリウム)、アルスコープ(登録商標)A-225B(ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム)(以上、東邦化学工業株式会社製)、シノリンSPE-1150(ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、シノリンSPE-1250(ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、シノリンSPE-1350(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)(以上、新日本理化株式会社製)などが挙げられる。
-エーテルカルボン酸塩-
前記エーテルカルボン酸塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(A1)又は(A2)で表される化合物などが挙げられる。前記エーテルカルボン酸塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
Figure 2022047734000001
前記一般式(A1)及び(A2)中、Rは炭素数5~23の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数5~23の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基で置換されたフェニル基を示し、前記R部分の炭素数としては、10~14が好ましい。
前記一般式(A1)中、Rは同一でも異なっていてもよく、炭素数2~4のアルキレン基を示し、炭素数2が好ましい。
前記一般式(A1)中、oは1~20のアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、前記アルキレンオキサイドの平均付加モル数としては、1~5が好ましい。
前記一般式(A1)及び(A2)中、Mは、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカノールアミン、アンモニウム又は塩基性アミノ酸を示す。
前記一般式(A1)又は(A2)で表される化合物の具体例としては、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム(EOの平均付加モル数が3モル)、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル酢酸カリウム(EOの平均付加モル数が4モル)、ラウリルグリコール酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
前記エーテルカルボン酸塩は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記エーテルカルボン酸塩の市販品としては、例えば、エナジコールEC-30(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)、ビューライト LCA-25F(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、ビューライト LCA(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、ビューライト LCA-30D(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、ビューライト LCA-H(ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル酢酸)、ビューライト LCA-25NH(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、ビューライト SHAA(ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム)(以上、三洋化成工業株式会社製)、カオーアキポRLM-45NV(ポリオキシエチレン(4.5)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、カオーアキポRLM-100NV(ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)(以上、花王株式会社製)などが挙げられる。
-アミノ酸系界面活性剤-
前記アミノ酸系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(A3)で表される化合物などが挙げられる。前記アミノ酸系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
Figure 2022047734000002
前記一般式(A3)中、Rは炭素数5~23の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数5~23の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基で置換されたフェニル基を示し、前記R部分の炭素数としては、8~18が好ましい。
前記一般式(A3)中、Rは、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を示す。
前記一般式(A3)中、R及びRは同一でも異なっていてもよく、水素原子又は-(CH-COOMを示す。
前記一般式(A3)中、m及びnは同一でも異なっていてもよく、0~20の数を示す。
前記一般式(A3)中、M及びMは同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカノールアミン、アンモニウム又は塩基性アミノ酸を示す。
前記アミノ酸系界面活性剤の親水部のアミノ酸構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、グリシン、グルタミン酸、メチルアラニンが好ましい。
前記一般式(A3)で表されるアミノ酸系界面活性剤の具体例としては、N-ココイル-グリシンカリウム(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム)、N-ココイル-グリシンナトリウム(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム)等のN-アシル-グリシン及びその塩;N-ミリストイル-N-カルボキシエチル-グリシンナトリウム等のN-アシル-N-カルボキシエチル-グリシン及びその塩;N-ミリストイル-L-グルタミン酸ナトリウム、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸カリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸カリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム、N-パーム脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム、N-ステアロイル-L-グルタミン酸ナトリウム等のN-アシルグルタミン酸及びその塩;N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニンカリウム、ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム、N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニントリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-DL-アラニントリエタノールアミン等のN-アシル-N-メチル-β-アラニン及びその塩;N-ココイル-β-アラニントリエタノールアミン等のN-アシル-β-アラニン及びその塩;ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、ミリストイルメチルアミノ酢酸ナトリウム等のアシルサルコシン及びその塩などが挙げられる。
前記アミノ酸系界面活性剤は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記アミノ酸系界面活性剤の市販品としては、例えば、アミライト(登録商標)GCK-11(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム)、アミライト(登録商標)GCK-12K(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム)、アミライト(登録商標)GCS-12K(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム)、アミライト(登録商標)GCS-11(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム)、アミソフト(登録商標)CS-11(N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)CS-22(N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)LS-11(N-ラウロイル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)MS-11(N-ミリストイル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)HS-11P(N-ステアロイル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)HS-11P(F)(N-ステアロイル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)HS21(N-ステアロイル-L-グルタミン酸ジナトリウム)、アミライト(登録商標)ACS-12(N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-アラニンナトリウム)(以上、味の素株式会社製)、アミノサーファクト(登録商標)AMMS-P1(N-ミリストイル-L-グルタミン酸ナトリウム)(旭化成ファインケム株式会社製)、NIKKOL サルコシネート MN(ミリストイルメチルアミノ酢酸ナトリウム)、NIKKOL アラニネート LN-30(ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム)(以上、日光ケミカルズ株式会社製)、アラノンACE(ヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム)、アラノンAME(ミリストイルメチル-β-アラニンナトリウム)、アラノンALE(ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム)(以上、川研ファインケミカル株式会社製)、エナジコール L-30AN(ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム)(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)、ソフティルトAT-L(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニントリエタノールアミン)(日油株式会社製)などが挙げられる。
これらの中でも、前記(A)成分のアニオン界面活性剤としては、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感の点から、前記高級脂肪酸塩が好ましく、ラウリン酸塩及びミリスチン酸塩から選択される少なくとも1種を含む高級脂肪酸塩がより好ましい。
なお、前記(A)成分のアニオン界面活性剤の配合方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、アニオン界面活性剤として配合してもよく、前記高級脂肪酸と、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等の前記対イオンを形成し得る塩とを別々に、配合槽中に添加して中和反応させてアニオン界面活性剤としてもよい。
前記(A)成分のアニオン界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感の点から、前記皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、6質量%~13質量%が好ましく、7質量%~12質量%がより好ましい。前記(A)成分の含有量が6質量%~13質量%であると、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感、及び洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさが良好である。前記(A)成分の含有量が6質量%以上であるとの弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、及びすすぎ後の皮膚のさっぱり感が良好である。前記(A)成分の含有量が13質量%以下であると、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさが良好である。
<(B)炭素数5以上のアルカンジオール>
前記(B)成分のアルカンジオールは、殺菌力を向上させるために含有される。
前記(B)成分のアルカンジオールの具体例としては、1,2-オクタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-デカンジオールなどが挙げられる。前記(B)成分のアルカンジオールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(B)成分のアルカンジオールの炭素数は5以上であるが、殺菌力の点から、5~10が好ましく、8がより好ましい。
前記(B)成分のアルカンジオールは、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記(B)成分のアルカンジオールの市販品としては、例えば、Mircrocare Emollient CLG(1,2-オクタンジオール)、Mircrocare Emollient DCG(1,2-デカンジオール)(以上、THOR製)、BP-800(1,2-ペンタンジオール)、BH-800(1,2-ヘキサンジオール)(以上、B&B製)などが挙げられる。
これらの中でも、前記(B)成分のアルカンジオールとしては、1,2-オクタンジオールが好ましい。
前記(B)成分のアルカンジオールの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、殺菌力の点から、前記皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、0.2質量%~1.0質量%が好ましく、0.3質量%~0.7質量%がより好ましい。前記(B)成分の含有量が0.2質量%~1.0質量%であると、殺菌力やタオルドライ後のべたつきのなさが良好である。前記(B)成分の含有量が0.2質量%以上であると殺菌力が良好である。前記(B)成分の含有量が1.0質量%以下であると、タオルドライ後のべたつきのなさが良好である。
<(C)ノニオン界面活性剤>
前記(C)成分のノニオン界面活性剤は、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさを向上させるために含有される。前記(C)成分は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記(C)成分のノニオン界面活性剤の炭素数は14~24であるが、つっぱり感のなさの点から、16~22が好ましい。
前記(C)成分のノニオン界面活性剤のエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数は、5モル~20モルであるが、つっぱり感のなさの点から、5モル~15モルが好ましい。
前記(C)成分のノニオン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリオキシエチレン(5)ベヘニルエーテル(EOの平均付加モル数が5モル)、ポリオキシエチレン(10)ベヘニルエーテル(EOの平均付加モル数が10モル)、ポリオキシエチレン(5)オクチルドデシルエーテル(EOの平均付加モル数が5モル)、ポリオキシエチレン(10)オクチルドデシルエーテル(EOの平均付加モル数が10モル)、ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル(EOの平均付加モル数が15モル)、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル(EOの平均付加モル数が20モル)、ポリオキシエチレン(11)ステアリルエーテル(EOの平均付加モル数が11モル)、ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル(EOの平均付加モル数が20モル)などが好ましく、ポリオキシエチレン(5)オクチルドデシルエーテル(EOの平均付加モル数が5モル)、ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル(EOの平均付加モル数が15モル)、ポリオキシエチレン(11)ステアリルエーテル(EOの平均付加モル数が11モル)がより好ましい。
前記(C)成分のノニオン界面活性剤は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記(C)成分のノニオン界面活性剤の市販品としては、例えば、EMALEX OD-5、EMALEX OD-10(以上、日本エマルジョン株式会社製)、ノニオン OD-20(日油株式会社製)等のポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル;NIKKOL BB-5(日光ケミカルズ株式会社製)、ノニオン B-205(日油株式会社製)、EMALEX BHA-20(日本エマルジョン株式会社製)等のポリオキシエチレンベヘニルエーテル;ノニオン P-207(日油株式会社製)、EMALEX 107、EMALEX 115(以上、日本エマルジョン株式会社製)、ペグノール C-18(東邦化学工業株式会社製)等のポリオキシエチレンセチルエーテル;EMALEX 611(日本エマルジョン株式会社製)、ブラウノン SR-711(青木油脂工業株式会社製)、NIKKOL BS-20(日光ケミカルズ株式会社製)等のポリオキシエチレンステアリルエーテルなどが挙げられる。
なお、炭素数24を超えるポリオキシエチレンアルキルエーテル型ノニオン界面活性剤の市販品については、入手が困難である。
前記(C)成分のノニオン界面活性剤の含有量としては、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさの点から、前記皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、0.05質量%~4質量%が好ましく、0.1質量%~2質量%がより好ましい。前記(C)成分の含有量が、0.05質量%~4質量%であると、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさが良好である。前記(C)成分の含有量が、0.05質量%以上であると、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさが良好である。前記(C)成分の含有量が、4.0質量%以下であると、タオルドライ後のべたつきのなさ及び泡の量の多さが良好である。
<その他の成分>
前記皮膚洗浄剤組成物には、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、その他の成分を配合することができる。
前記その他の成分としては、例えば、溶媒(精製水など)、カチオン性ポリマー、前記(A)成分及び前記(C)成分以外の界面活性剤、前記(B)成分以外の多価アルコール、キレート剤、保湿剤、糖類、油分、ラノリン誘導体、蛋白誘導体、アクリル樹脂分散液、ビタミン等の薬剤、前記(B)成分以外の殺菌剤、防腐剤、pH調整剤、酸化防止剤、金属封鎖剤、紫外線吸収剤、動植物抽出物又はその誘導体、色素、香料、香料組成物、顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ただし、前記その他の成分にはジステアリン酸グリコールのような増粘剤は除くことが好ましい。
前記カチオン性ポリマーは、泡の弾力性、すすぎ時のなめらかさ、タオルドライ後の肌のなめらかさ、うるおい感の持続性を向上させるために含有される。
前記カチオン性ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、泡の弾力性、すすぎ時のなめらかさ、タオルドライ後の肌のなめらかさ、うるおい感の持続性の点から、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウムのモル比が65%以上である塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリル酸との共重合体が好ましく、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウムのモル比が95%以上である塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリル酸との共重合体がより好ましい。
前記カチオン性ポリマーの含有量としては、泡の弾力性、すすぎ時のなめらかさ、タオルドライ後の肌のなめらかさ、うるおい感の持続性の点から、前記皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、0.01質量%~0.5質量%が好ましく、0.05質量%~0.2質量%がより好ましい。
前記(A)成分及び前記(C)成分以外の界面活性剤としては、例えば、両性界面活性剤が挙げられる。前記両性界面活性剤は、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性を向上させるために含有される。
前記両性界面活性剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性の点から、アルキルベタイン系活性剤、アミドベタイン系活性剤、スルホベタイン系活性剤、ヒドロキシスルホベタイン系活性剤、アミドスルホベタイン系活性剤、ホスホベタイン系活性剤、又はイミダゾリニウムベタイン系活性剤が好ましく、脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインがより好ましく、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインが特に好ましい。
前記両性界面活性剤の含有量としては、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性の点から、前記皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、0.05質量%~8.0質量%が好ましく、0.1質量%~6.0質量%がより好ましい。
前記(B)成分以外の多価アルコールは、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性を向上させるために含有される。
前記(B)成分以外の多価アルコールは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性の点から、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコールが好ましく、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトールがより好ましい。
前記(B)成分以外の多価アルコールは、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記(B)成分以外の多価アルコールの市販品としては、例えば、ELOGLYN R995(グリセリン)(LG Household & Health Care製)、化粧用プロピレングリコール(ADEKA製)、D-SORBITOL(liquid)(Paik Kwang lnd製)などが挙げられる。
前記(B)成分以外の多価アルコールの含有量としては、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性の点から、前記皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、5質量%~15質量%が好ましく、8質量%~13質量%がより好ましい。
前記キレート剤は、泡立ちや安定性を向上させるために含有される。
前記キレート剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、泡立ちや安定性の点から、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸(CDTA)が好ましく、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)がより好ましい。
前記キレート剤は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記キレート剤の市販品としては、例えば、EDTA 4Na(SHIJIAZHUANG JACKCHEM製)などが挙げられる。
前記キレート剤の含有量としては、泡立ちや安定性の点から、前記皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、0.01質量%~1.0質量%が好ましく、0.05質量%~0.5質量%がより好ましい。
前記その他の成分の含有量としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<pH>
前記皮膚洗浄剤組成物の25℃におけるpHとしては、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。前記pHが7~12であると、殺菌力及び低温安定性が良好である。
前記pHは、例えば、pHメーター(HM-30R、TOA DKK社製)を使用して測定することができる。
<粘度>
前記皮膚洗浄剤組成物の25℃における粘度としては、該組成物をフォーマー容器に充填して使用するため、3mPa・s~30mPa・sが好ましい。前記粘度が、3mPa・s~30mPa・sであると、泡の量の多さ及び泡の弾力性が良好である。
前記粘度は、例えば、BM型粘度計(株式会社東京計器製)を用いて、前記皮膚洗浄剤組成物の温度を25℃とし、回転数60回転/分間、No.1のローターにて1分間後の粘度を測定することにより測定できる。
<フォーマー容器>
本発明の前記皮膚洗浄剤組成物は、フォーマー容器に充填してなる。前記フォーマー容器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ノンガス型の泡吐出容器などが挙げられる。前記ノンガス型の泡吐出容器としては、前記皮膚洗浄剤組成物と空気とを混合して発泡状態で吐出できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ボトル胴部を手で圧搾することによって泡を吐出できるスクイズフォーマー容器、ノズル部を押し下げることによって泡を吐出できるポンプフォーマー容器などが挙げられる。このようなフォーマー容器としては、例えば、大和製罐株式会社製、株式会社吉野工業所製などのフォーマー容器を使用することができる。
前記ノンガス型の泡吐出容器は、通常、泡を形成するための多孔質膜体を有し、皮膚洗浄剤組成物が該多孔質膜体を通過することにより泡が形成されるものである。
前記多孔質膜体の材質としては、特に制限はなく、ノンガス型の泡吐出容器に使用される物の中から適宜選択することができるが、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン等のプラスチック材料が好ましい。
前記多孔質膜体のメッシュとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100メッシュ以上が好ましく、100メッシュ~255メッシュがより好ましい。
前記多孔質膜体の枚数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、泡性能を向上させる観点から2枚~4枚が好ましく、2枚がより好ましい。
より具体的には、前記フォーマー容器として、特開2007-222733号公報、特開2005-193972号公報などに記載されたフォーマー容器を好適に使用することができる。
-製造方法-
本発明の洗浄剤組成物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(C)成分、更に必要に応じて、前記その他の成分などを混合し、溶解させることにより製造することができる。
具体的には、常温(例えば、25℃)の環境下において、水と、必要に応じて前記その他の成分とを混合し、70℃~80℃に加温した後、前記(A)成分のアニオン界面活性剤、及び前記(C)成分のノニオン界面活性剤を溶解させた。その後、40℃以下に冷却してから、前記(B)成分のアルカンジオールを添加し、溶解させることにより製造することができる。
前記皮膚洗浄剤組成物は、装置を用いて調製してもよい。前記装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、剪断力があり、全体を混合することができる攪拌羽根を備えた攪拌装置などが挙げられる。
前記攪拌羽根としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プロペラ、タービン、ディスパーなどが挙げられる。
-用途-
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、殺菌力、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさ、及びタオルドライ後のべたつきのなさに優れるため、例えば、洗顔料、ハンドソープ、ボディソープ、クレンジングフォーム、メイク落としなどに好適に用いられ、特にハンドソープに好適に用いられる。
以下に実施例及び比較例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
実施例及び比較例に記載の各成分の含有量は「質量%」で示し、全て純分換算した値である。
(実施例1~41及び比較例1~2)
下記表1~表6に示す組成及び含有量の皮膚洗浄剤組成物を以下の方法で調製した。
具体的には、70℃~80℃において、共通成分である精製水、グリセリン、モノエタノールアミン、エデト酸、前記(A)成分のアニオン界面活性剤、前記(C)成分のノニオン界面活性剤を溶解させた。その後、40℃以下に冷却してから、前記(B)成分のアルカンジオール、共通成分であるプロピレングリコール、ラウリル酸アミドプロピルベタインを添加し、溶解させ溶解液を調製した。次いで、前記溶解液を撹拌しながら適宜水酸化カリウムを加え、所定のpHに調整した。その後、各溶解液の全体量が100質量%になるように精製水を加え、実施例及び比較例の皮膚洗浄剤組成物を得た。
なお、各成分の混合は、攪拌羽根としてプロペラを使用し、スリーワンモーター(HEIDON BL1200、新東化学株式会社製)を用いて攪拌することにより行った。また、前記pHは、ガラス電極式水素イオン濃度指示計(装置名:pHメーター HM-30R型、東亜ディーケーケー株式会社製、電極タイプ:GST-5721)を用いて、25℃に恒温した後、25℃で3分間後の値を測定した。得られた皮膚洗浄剤組成物の粘度は、25℃に恒温した後、BM型粘度計(株式会社東京計器製)を用いて、25℃でスピンドルNo.1のローターを使用し、回転数60回転/分間で1分間の条件で測定した。
得られた実施例1~41及び比較例1~2の各皮膚洗浄剤組成物は、フォーマーポンプディスペンサー付き容器(吐出量1mL、100メッシュを2枚、株式会社吉野工業所製)に充填した。
調製した実施例1~41及び比較例1~2の各皮膚洗浄剤組成物について、以下のようにして、「殺菌力」、「泡質(泡の弾力性・泡のクリーミーさ・泡の持続性)」、「すすぎ後の皮膚のさっぱり感」、「タオルドライ後のべたつきのなさ」、及び「洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさ」を評価した。結果を下記表1~表6に示した。
<殺菌力の評価>
(菌液・試験液の調製)
大腸菌(Escherichia coli NBRC3972:グラム陰性菌、独立行政法人製品評価技術基盤機構より入手)をSCDLP培地(日本製薬株式会社製)を用いて、好気条件下で37℃にて24時間静置培養した。次に、前記大腸菌を生理食塩水(大塚製薬株式会社製)に懸濁させ、初発菌数が10細胞個/mLとなるように調製し、菌液とした。
実施例1~41及び比較例1~2の皮膚洗浄剤組成物(ハンドソープ)を滅菌水で10倍に希釈し、試験液とした。
(寒天平板希釈法)
25℃の環境下において、前記試験液10mLに前記菌液0.1mLを添加して十分に攪拌した。添加してから30秒間後に4.5mLのSCDLP培地(Soybean-Casein Digest Broth with Lectin & Polysorbate 80“DAIGO”、日本製薬株式会社製)を加え、10倍希釈液とした。前記10倍希釈液を、SCDLP培地を用いて10倍ごとに段階希釈を行い、100倍希釈液、1,000倍希釈液、及び10,000倍希釈液を更に調製した。各濃度に希釈した溶液各々1.0mLをシャーレに播種(n=3)し、更にSCDLP寒天培地(日本製薬株式会社製)を15mL加えて均一化した。好気条件下で37℃にて24時間静置培養した後、形成されたコロニーをカウントして生存菌数を測定した。初発菌数と生存菌数から、下記式に基づいて殺菌数を算出し、下記基準で殺菌効果を評価した。なお、数値が大きいほど殺菌力が高いことを表す。
殺菌数=-log10(生存菌数/初発菌数) ・・・式(1)
-評価基準-
◎:殺菌数log2.5以上
○:殺菌数log2.0以上2.5未満
△:殺菌数log1.5以上2.0未満
×:殺菌数log1.5未満
<泡質の評価>
専門パネラー3名が実施例1~41及び比較例1~2の各皮膚洗浄剤組成物について、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、及び泡の持続性の3項目を、以下の方法及び評価基準に従って点数化した。専門パネラー3名の合計評価点を求め、下記判定基準に従って「泡質」として評価した。
-「泡質」判定基準-
◎:合計点が12.0点以上15.0点以下で全項目4点以上
○:合計点が9.0点以上12.0点未満で全項目3点以上
△:合計点が6.0点以上9.0点未満で全項目2点以上
×:合計点が6.0点未満
(泡の弾力性)
25℃の環境下において、専門パネラー3名が両手を水で濡らし、一度両手を振って水気を軽くとった右手の平に、実施例1~41及び比較例1~2の皮膚洗浄剤組成物1g(1プッシュ)をフォーマー容器から吐出させた。両手の手の平を合わせて往復させるように手の平を擦り、両手を10往復させることで泡を形成した。右手に集めた泡に左手を押し付け、下記評価基準に従って「泡の弾力性」を評価した。
-「泡の弾力性」評価基準-
5点:泡の弾力性が非常にある
4点:泡の弾力性がある
3点:泡の弾力性がややある
2点:泡の弾力性がややない
1点:泡の弾力性がほとんどない
(泡のクリーミーさ)
25℃の環境下において、専門パネラー3名が両手を水で濡らし、一度両手を振って水気を軽くとった右手の平に、実施例1~41及び比較例1~2の皮膚洗浄剤組成物1g(1プッシュ)をフォーマー容器から吐出させた。両手の手の平を合わせて往復させるように手の平を擦り、両手を10往復させることで泡を形成した。目視によって観察した泡の外観、及び泡の使用感から、下記評価基準に従って「泡のクリーミーさ」を評価した。
-「泡のクリーミーさ」評価基準-
5点:ほとんどの泡が細かい泡で、非常にクリーミーであった
4点:細かい泡の中の一部に大きな泡が混ざっているが、クリーミーであった
3点:細かい泡の中に大きな泡が半分ぐらい混ざり、ややクリーミーであった
2点:細かい泡よりも大きく粗い泡の方が多く、クリーミーではなかった
1点:大きく粗い泡しか立たず、全くクリーミーではなかった
(泡の持続性)
25℃の環境下において、専門パネラー3名が両手を水で濡らし、一度両手を振って水気を軽くとった右手のひらに、実施例1~41及び比較例1~2の皮膚洗浄剤組成物1g(1プッシュ)をフォーマー容器から吐出させた。両手を10回擦り合わせて泡を形成させた後、10秒間静置した。擦り合わせた直後、及び擦り合わせてから10秒間静置した後の泡の量を目視で観察し、下記評価基準に従って「泡の持続性」を評価した。
-「泡の持続性」評価基準-
5点:静置前後での泡量に全く変化なし
4点:静置前後での泡量にほぼ変化なし
3点:静置前後での泡量が減少している
2点:静置前後での泡量がかなり減少している
1点:静置前後での泡が手に残らない
<すすぎ後の皮膚のさっぱり感の評価>
25℃の環境下において、専門パネラー3名が両手を水で濡らし、一度両手を振って水気を軽くとった右手の平に、実施例1~41及び比較例1~2の皮膚洗浄剤組成物1g(1プッシュ)をフォーマー容器から吐出させた。両手を10秒間擦りあわせて泡を形成させた後、水道水(25℃、2L/分間)で両手をすすいだ。各、専門パネラーがすすぎ終わったと判断した時点で、下記評価基準に従って、すすぎ後の皮膚のさっぱり感を点数化した。専門パネラー3名の平均評価点を求め、下記判定基準に従って「すすぎ後の皮膚のさっぱり感」を評価した。
-「すすぎ後の皮膚のさっぱり感」評価基準-
5点:さっぱり感が非常にある
4点:さっぱり感がある
3点:さっぱり感がややある
2点:さっぱり感がややない
1点:さっぱり感が全くない
-「すすぎ後の皮膚のさっぱり感」判定基準-
◎:4.0点以上5.0点以下
○:3.0点以上4.0点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
<タオルドライ後のべたつきのなさの評価>
25℃の環境下において、専門パネラー3名が両手を水で濡らし、一度両手を振って水気を軽くとった右手の平に、実施例1~41及び比較例1~2の皮膚洗浄剤組成物1g(1プッシュ)をフォーマー容器から泡を吐出させた。両手を10秒間擦りあわせて泡を形成させた後、水道水(25℃、2L/分間)で両手をすすいだ。各専門パネルがすすぎ終わったと判断した時点で、両手をタオルで拭いた。タオルドライ後、下記評価基準に従って、タオルドライ後のべたつきのなさを点数化した。専門パネラー3名の平均評価点を求め、下記判定基準に従って「タオルドライ後のべたつきのなさ」を評価した。
-「タオルドライ後のべたつきのなさ」評価基準-
5点:べたつきを全く感じない
4点:べたつきをほとんど感じない
3点:べたつきをわずかに感じるが、問題のないレベル
2点:べたつきを感じる
1点:べたつきを強く感じる
-「タオルドライ後のべたつきのなさ」判定基準-
◎:平均評価点4.0点以上5.0点以下
○:平均評価点3.0点以上4.0点未満
△:平均評価点2.0点以上3.0点未満
×:平均評価点1.0点以上2.0点未満
<洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさの評価>
25℃の環境下で、専門パネラー3名が両手を水で濡らし、一度両手を振って水気を軽くとった右手の平に、実施例1~41及び比較例1~2の皮膚洗浄剤組成物1g(1プッシュ)をフォーマー容器から泡を吐出させた。両手を10秒間擦りあわせて泡を形成した後、水道水(25℃、2L/分間)で両手をすすいだ。各専門パネラーがすすぎ終わったと判断した時点で、両手をタオルで拭いた。タオルドライ後、皮膚のつっぱり感のなさを下記評価基準に従って点数化した。専門パネラー3名の平均評価点を求め、下記判定基準に従って「洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさ」を評価した。
-「洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさ」評価基準-
5点:つっぱり感が全くない
4点:つっぱり感がほとんどない
3点:つっぱり感がある
2点:つっぱり感がかなりある
1点:つっぱり感が非常にある
-「洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさ」判定基準-
◎:4.5点以上5.0点以下
○:4.0点以上4.5点未満
△:3.0点以上4.0点未満
×:3.0点未満
Figure 2022047734000003
Figure 2022047734000004
Figure 2022047734000005
Figure 2022047734000006
Figure 2022047734000007
Figure 2022047734000008
(処方例1~10)
下記表7~表8に示す組成及び含有量の皮膚洗浄剤組成物を以下の方法で調製した。
具体的には、70℃~80℃において、共通成分である精製水、モノエタノールアミン、エデト酸、ソルビット、前記(A)成分のアニオン界面活性剤、前記(C)成分のノニオン界面活性剤を溶解させた。その後、40℃以下に冷却してから、前記(B)成分のアルカンジオール、共通成分であるプロピレングリコール、ラウリル酸アミドプロピルベタイン、ポリ塩化ジメチルジメチレンピロリジニウムを添加し、溶解させ溶解液を調製した。次いで、前記溶解液を撹拌しながら適宜水酸化カリウムを加え、所定のpHに調整した。その後、各溶解液の全体量が100質量%になるように精製水を加え、処方例1~10の皮膚洗浄剤組成物を得た。
Figure 2022047734000009
Figure 2022047734000010
実施例1~41、比較例1~2、及び処方例1~10で使用した皮膚洗浄剤組成物の使用原料は、下記表9に示す通りである。
Figure 2022047734000011
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、安全性を有し、かつ高い殺菌力、泡の弾力性、泡のクリーミーさ、泡の持続性、すすぎ後の皮膚のさっぱり感、洗浄後の皮膚のつっぱり感のなさ、及びタオルドライ後のべたつきのなさに優れるものであり、例えば、洗顔料、ハンドソープ、ボディソープ、クレンジングフォーム、メイク落としなどに好適に用いられ、特にハンドソープに好適に用いられる。

Claims (2)

  1. (A)アニオン界面活性剤と、
    (B)炭素数5以上のアルカンジオールと、
    を含有する皮膚洗浄剤組成物。
  2. (C)ノニオン界面活性剤を含有する請求項1に記載の皮膚洗浄剤組成物。

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