<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構成>
図1は、本実施形態に係る遊技機の一例を示した正面図、図2は、本実施形態に係る遊技機の裏面側の一例を示した斜視図、図3は、本実施形態に係る遊技機のブロック図である。
図1に示す通り、遊技機1は、外枠2および内枠3を具備する。外枠2は遊技ホールの島構造体に取付けられ、内枠3は外枠2に開閉可能に装着される。また、内枠3にはガラス枠4が装着される。さらに、内枠3には、遊技球が打出される盤面を有する遊技盤10が装着される。
図1に示す通り、ガラス枠4には窓4aが形成され、窓4aには透明板4bが装着される。上述した遊技盤10の盤面とその前側の透明板4bとの間に遊技球が移動(流下)可能な遊技領域10aが形成される。透明板4bは、例えばガラス板であり、ガラス枠4に対して着脱可能に固定される。
ガラス枠4は、左右方向の一端側(例えば遊技機に正対して左側)においてヒンジ機構部5を介して外枠2に連結され、ヒンジ機構部5を支点として左右方向の他端側(例えば遊技機に正対して右側)を外枠2から開放させる方向に回動可能である。具体的には、ガラス枠4は、ガラス板4bとともに遊技盤10を覆い、ヒンジ機構部5を支点として扉のように回動することにより、遊技盤10を含む外枠2の内側部分を開放できる。
ガラス枠4の他端側(例えば遊技機に正対して右側)には、ガラス枠4の他端側を外枠2に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除できる。また、ガラス枠4には、ガラス枠4が外枠2から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ136(図3参照)が設けられる。
ガラス枠4の下部(窓4aの下側部分)には、遊技球を貯留する貯留皿6(上皿6aと下皿6b)を有する皿ユニット7が設けられる。また、皿ユニット7には、遊技者が押下操作可能な演出ボタン8と、遊技者が種々の選択操作を実行可能な十字キー40と、下皿6bに貯留された遊技球を遊技機外部へ排出する排出ボタン9とが装備される。
演出ボタン8は、図1に示す通り、皿ユニット7の中央部分に設けられる。本実施形態の演出ボタン8は、通常操作位置と、通常操作位置よりも下方へ退入した押下位置と、通常操作位置よりも上方へ突出した突出操作位置とに亙って進退可能に構成される。図1の具体例では、通常操作位置の演出ボタン8が示される。
演出ボタン8は、通常操作位置及び突出操作位置を含む任意の位置から押下位置へ押下操作可能に構成される。なお、本明細書では演出ボタン8の詳細な構造については、例えば特開2013-116168公報等に開示されているので説明を省略する。
詳細には後述するが、演出ボタン8の操作が受付可能となる(演出ボタン8の操作が有効となる)操作有効期間が設けられる。演出ボタン8には、演出ボタン検出スイッチ8a(図4参照)が設けられ、演出ボタン検出スイッチ8aが遊技者の操作を検出すると、予め定められた演出が実行される。
十字キー40は、上ボタン、下ボタン、左ボタンおよび右ボタンを含む。また、十字キー40には、十字キー検出スイッチ(40a、40b、40c、40d)が設けられる。十字キー検出スイッチ(40a、40b、40c、40d)は、十字キー40のうち上ボタンの操作を検出する上ボタン検出スイッチ40a、下ボタンの操作を検出する下ボタン検出スイッチ40b、左ボタンの操作を検出する左ボタン検出スイッチ40c、右ボタンの操作を検出する右ボタン検出スイッチ40d(図3参照)を含む。
図1に示す通り、ガラス枠4の右下側には、操作ハンドル11が設けられる。操作ハンドル11には、タッチセンサ11a(図4参照)が設けられる。遊技者が操作ハンドル11に触れたことがタッチセンサ11aにより検出されると、発射制御基板160にタッチ信号が送信される。
発射制御基板160は、タッチセンサ11aからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド12aの通電を許可する。操作ハンドル11の回転角度が変化すると、操作ハンドル11に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム11b(図3参照)のつまみが回転する。
タッチ信号が受信される期間において、発射ボリューム11bの検出角度に応じた電圧が、遊技球発射機構に設けられた発射用ソレノイド12a(図3参照)に印加される。発射用ソレノイド12aに電圧が印加されると、発射用ソレノイド12aが印加電圧に応じて作動するとともに、操作ハンドル11の回動角度に応じた強さで遊技球が遊技盤10の遊技領域10aへ発射される。
図1に示す通り、遊技盤10(遊技領域10a)の周囲には、外レールR1および内レールR2が設けられる。以上の外レールR1および内レールR2は、遊技球発射機構から発射された遊技球を遊技領域10aの上部に案内する。遊技領域10aの上部に案内された遊技球は、遊技領域10a内を落下する。遊技領域10aには複数の釘や風車が設けられ、遊技球は予測不能に落下する。
図1に示す通り、遊技盤10の略中央には、センター部材12が配置される。センター部材12には、液晶表示装置等からなる画像表示装置31と、演出可動体32が設けられる。演出可動体32は、退避位置および出現位置に移動可能であり、通常は退避位置で停止する。図1の具体例では、演出可動体32が退避位置で停止する場合を示す。演出可動体32は、画像表示装置31が表示される画像と正面視で重なる場合がある。また、演出可動体32は発光体を含んで構成される。当該発光体により、演出可動体32が発光する。
図1に示す通り、センター部材12の中央下側の遊技領域10aには、遊技球が入球可能な第1始動口13が設けられる。また、第1始動口13の下方に第2始動口14が設けられる。以上の第1始動口13または第2始動口14に遊技球が入賞(入球)すると、遊技が開始される。
第2始動口14には、開閉扉14bが設けられる。開閉扉14bは、閉状態に維持される第1の態様と、開閉扉14bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。以上の第2始動口14によれば、第1の態様では遊技球が入賞困難(実質的に不可能な場合を含む)であり、第2の態様では遊技球が入賞容易(第1始動口13より入賞容易)になる。
なお、本実施形態の第2始動口14(開閉扉14b)は、第1の態様に制御される期間において、遊技球が入球不可能に構成される。ただし、第2始動口14が第2の態様に制御される期間より第1の態様に制御される期間の方が遊技球が入球し易ければ、第1の態様に制御される期間に第2始動口14へ遊技球が入球し得る構成としてもよい。
第1始動口13に入賞した遊技球は、第1始動口検出スイッチ13a(図3参照)により検出される。また、第2始動口14に入賞した遊技球は、第2始動口検出スイッチ14a(図3参照)により検出される。第1始動口検出スイッチ13aにより遊技球が検出されると、所定個数(例えば3個)の遊技球(賞球)が払出される。同様に、第2始動口検出スイッチ14aにより遊技球が検出されると、所定個数(例えば3個)の遊技球(賞球)が払出される。
なお、本実施形態では、第1始動口13および第2始動口14に遊技球が入球した場合、3個の遊技球が共通して払出されるが、始動口ごとに払出し個数を相違させてもよい。例えば、第1始動口13の払出し個数を3個、第2始動口14の払出し個数を1個としてもよい。
第1始動口検出スイッチ13aまたは第2始動口検出スイッチ14aが遊技球を検出すると、後述する大当り遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当り抽選」という)が実行される。本実施形態の大当り遊技は、長当り遊技と短当り遊技とを含む。長当り遊技は10ラウンドで構成され、各ラウンドでは、遊技球が入賞可能な時間(例えば30秒)にわたり大入賞口が開放する。ただし、各ラウンドは、予め定められた個数(例えば10個)の遊技球が大入賞口へ入賞すると終了する。また、短当り遊は2ラウンドで構成され、各ラウンドでは、遊技球が入賞可能な時間にわたり大入賞口が開放する。ただし、各ラウンドは、予め定められた個数の遊技球が大入賞口へ入賞すると終了する。各ラウンドの間には予め定められた時間のインターバルが設けられる。小当り遊技では、遊技球が入賞可能な時間(例えば1.8秒)にわたり大入賞口が開放する。
図1に示す通り、センター部材12の右側の遊技領域10aには、遊技球が通過可能なゲート15が設けられる。ゲート15には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ15a(図3参照)が設けられ、ゲート検出スイッチ15aが遊技球の通過を検出すると、後述する普通図柄の抽選が実行される。
センター部材12の右側の遊技領域10a(以下「右側領域」という場合がある)には、遊技球が入球可能な第1大入賞口16および第2大入賞口17が設けられる。以上の右側領域には、操作ハンドル11を予め定められた角度より大きく回動(所謂「右打ち」)した場合に遊技球が進入可能である。一方、操作ハンドル11を当該角度より小さく回動(所謂「左打ち」)した場合、右側領域に遊技球が進入しない。すなわち、右側領域に設けられた第1大入賞口16および第2大入賞口17には、右打ちで遊技した場合に遊技球が入賞可能であり、左打ちで遊技した場合には遊技球が入賞しないように構成される。
本実施形態では、左打ちで遊技した場合、第1始動口13に遊技球が入賞し得るが、第2始動口14には遊技球が入賞困難(実質的に不可能な場合を含む)な構成が採用される。また、右打ちで遊技した場合、第2始動口14に遊技球が入賞し得るが、第1始動口13には遊技球が入賞困難(実質的に不可能な場合を含む)な構成が採用される。
第1大入賞口16は、通常は開閉扉16bによって閉状態に維持され、遊技球の入賞が不可能である。一方、大当り遊技では、開閉扉16bが開放されるとともに、開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入賞可能となる。第1大入賞口16には第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられ、第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球を検出すると、予め設定された個数(例えば15個)の賞球が払出される。
第2大入賞口17は、通常は可動片17bにより閉状態に維持されており、遊技球の入賞が不可能である。一方、大当り遊技では、可動片17bが作動して第2大入賞口17が開放されるとともに、可動片17bが遊技球を第2大入賞口17内に導く誘導路として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。第2大入賞口17には第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられ、第2大入賞口検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された個数(例えば15個)の賞球が払出される。
図1に示す通り、遊技領域10aには、複数の一般入賞口18が設けられる。以上の各一般入賞口18に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払出される。また、遊技領域10aの最下部には、一般入賞口18、第1始動口13、第2始動口14、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が設けられる。
画像表示装置31は、後述の演出制御基板120(画像制御基板150)により制御され各種の画像を表示する。例えば、遊技が実行されない非遊技期間において、デモンストレーションの動画像が画像表示装置31に表示される。また、画像表示装置31は、遊技が実行される遊技中期間において、大当りの抽選結果を報知するための3個の演出図柄GA(左図柄、中図柄、右図柄)を変動表示する。なお、演出図柄GAは、画像表示装置31の上側から下側へスクロール表示(変動表示)され、その後、画像表示装置31内で揺動する様に表示(仮停止)され、図柄確定コマンドにより停止表示される。
本実施形態では、特定の演出図柄GAの組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当り抽選の結果が大当りであった旨が報知される。また、特定の演出図柄38以外の組合せ(例えば、289等)が停止表示されることにより、大当り抽選の結果がハズレであった旨が報知される。
なお、画像表示装置31には、演出図柄GAとは別に第4図柄が表示される。第4図柄は、大当り抽選の抽選結果の報知に用いる演出図柄GAの変動状態を示す画像である。ただし、演出図柄GAの変動状態を示す表示ランプを別途設け、第4図柄が画像表示装置31に表示されない構成としてもよい。
図1に示す通り、ガラス枠4の上部には、左右1対の演出用ランプ33が設けられる。演出用ランプ33は、それぞれ複数のライトを備え、各演出に応じて当該ライトの光の照射方向や発光色が変更される。
遊技機1にはスピーカ(図示略)で構成される音声出力装置34(図4参照)が設けられる。音声出力装置34は、BGM(バックグランドミュージック)およびSE(サウンドエフェクト)を含む各種の音響を出力する。例えば、音声出力装置34は、画像表示装置31に表示される画像に応じたBGMを出力する。
図1に示す通り、遊技領域10aの左側下方には、メイン表示器28が設けられる。以上のメイン表示器28は、後述の主制御基板110により制御される。また、メイン表示器28は、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25およびラウンド回数表示器26を含む。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口13に遊技球が入球した際の大当り抽選の結果を報知するものであり、複数のLEDで構成される。具体的には、大当り抽選の結果に対応する特別図柄が複数設けられ、第1特別図柄表示装置20に大当り抽選の結果に対応する特別図柄(点灯態様)を表示することで、抽選結果が遊技者に報知される。以上の特別図柄は、所定時間変動表示(点滅)された後に停止表示される。
第2特別図柄表示装置21は、第2始動口14に遊技球が入球した際の大当り抽選の結果を報知するためのものであり、複数のLEDで構成される(第1特別図柄表示装置21と同様)。具体的には、大当り抽選の結果に対応する特別図柄が複数設けられ、第2特別図柄表示装置21に大当り抽選の結果に対応する特別図柄(点灯態様)を表示することで、抽選結果が遊技者に報知される。第2特別図柄表示装置21の特別図柄は、上述の第1特別図柄表示装置20の特別図柄と同様に、所定時間変動表示(点滅)された後に停止表示される。
普通図柄表示装置22は、ゲート15を遊技球が通過した契機で実行される普通図柄の抽選結果を報知する。詳細には後述するが、普通図柄の抽選(以下「普図抽選」)で当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、第2始動口14が所定時間に亘り第2の態様に制御される。以上の普通図柄表示装置22は、ゲート15を遊技球が通過した契機で所定時間変動表示(点滅)され、その後に停止表示される。
特別図柄の変動表示中や大当り遊技において、第1始動口13または第2始動口14に遊技球が入球して、即座に大当り抽選が行えない場合、一定の条件で大当り抽選の権利が留保される。例えば、第1始動口13に遊技球が入球して留保される大当り抽選の権利は第1保留として留保され、第2始動口14に遊技球が入球して留保される大当り抽選の権利は第2保留として留保される。
第1特別図柄保留表示器23は、第1保留の個数の現在値を表示する。本実施形態の第1保留は、4個を上限として保留される。また、第2特別図柄保留表示器24は、第2保留の個数の現在値を表示する。本実施形態の第2保留は、第1保留と同様に、4個を上限として保留される。また、本実施形態では、第1保留および第2保留の双方が記憶される場合、第2保留が優先して消化される。すなわち、第1特別図柄表示装置20より第2特別図柄表示装置21が優先して変動表示される。
普通図柄の変動表示中や第2始動口14(開閉扉14b)が第2の態様(開放)の期間において、即座に普図抽選が行えない場合、普図抽選の権利が留保される。普図抽選の上限留保個数は4個に設定され、普図抽選の留保個数が普通図柄保留表示器25に表示される。なお、普図抽選は、大当り遊技(非時短遊技状態)でも実行される。ラウンド回数表示器26は、大当り(特別遊技)中に行われるラウンド遊技のラウンド回数を報知するためのものである。
図2に示す様に、遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170および遊技情報出力端子板27が設けられる。電源基板170には、遊技機に電力を給電するための電源プラグ171および電源スイッチ(図示略)が設けられる。
<遊技制御装置の構成>
図3は、本実施形態の遊技機1において遊技の進行を制御する遊技制御装置について説明するための図である。図3に示す通り、遊技機1は、上述の主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130および電源基板170に加え、ランプ制御基板140、画像制御基板150および発射制御基板160を具備する。
主制御基板110は、遊技の基本動作を制御する。図3に示す通り、主制御基板110は、メインCPU111、メインROM112、メインRAM113から構成されるワンチップマイコンと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示略)とを少なくとも備える。
メインCPU111は、各検出スイッチ(第1始動口検出スイッチ13a等)からの入力信号に基づいて、メインROM112に格納されたプログラムを読み出して演算処理をする。以上の演算処理の結果に応じて、他の基板に各種のコマンドが出力ポートから送信される。また、メインCPU111は、上述のメイン表示器28を含む各表示器を制御する。メインRAM113は、メインCPU111の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
図3に示す通り、主制御基板110の入力側には、第1始動口検出スイッチ13a、第2始動口検出スイッチ14a、ゲート検出スイッチ15a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、一般入賞口検出スイッチ18aおよびアウト球検出スイッチ19aが接続され、以上の検出スイッチから遊技球の検出信号が入力される。
例えば、第1大入賞口16に入賞した遊技球は、第1大入賞口検出スイッチ16aにより検出される。また、第1大入賞口検出スイッチ16aにより検出された遊技球は、その後、アウト球検出スイッチ19aにより検出される。同様に、第2大入賞口17に入賞した遊技球は、第2大入賞口検出スイッチ17aにより検出され、その後、アウト球検出スイッチ19aにより検出される。一般入賞口18に入賞した遊技球は、一般入賞口検出スイッチ18aにより検出され、その後、アウト球検出スイッチ19aにより検出される。以上の構成では、遊技領域10aに打出された遊技球は、最終的にアウト球検出スイッチ19aで検出される。以下、アウト球検出スイッチ19aで検出した遊技球の個数を「アウト数」と記載する場合がある。
図3に示す通り、主制御基板110にはクリアスイッチ30aからの信号が入力される。具体的には、遊技機1にはクリアボタン30(図示略)が設けられる。クリアスイッチ30aは、クリアボタン30が操作(押下)される期間においてON信号を主制御基板110へ出力する。また、クリアスイッチ30aは、クリアボタン30が操作されない期間においてOFF信号を主制御基板110へ出力する。
以上のクリアボタン30は、内枠3が閉状態では操作できない。すなわち、クリアボタン30は遊技者が操作できない位置に設けられる。例えば、遊技機1の管理者によりクリアボタン30が操作される。クリアボタン30が操作された状態で遊技機1に電源が投入されると、メインRAM113の各種の情報が初期化される。
主制御基板110には、第2始動口14の開閉扉14bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド、第1大入賞口16の開閉扉16bを開閉動作させる第1大入賞口開閉ソレノイドおよび第2大入賞口17の可動片17bを開閉動作させる第2大入賞口開閉ソレノイドが接続される。
主制御基板110には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25およびラウンド回数表示器26が接続される。主制御基板110は、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を遊技情報出力端子板27に出力する。
図3に示す通り、主制御基板110には、右打ちランプ28が接続される。右打ちランプ28は、左打ちより右打ちで遊技した方が有利な期間において点灯し、右打ちより左打ちで遊技した方が有利な期間において消灯する。例えば、右打ちランプ28は、時短遊技状態、大当り遊技および小当り遊技において点灯する。以上の構成では、右打ちランプ28が点灯すると、遊技者は右打ちで遊技をする。したがって、右打ちランプ28は、操作ハンドル11の操作態様(左打ち、右打ち)を指示する手段であるとも換言される。
メインROM112は、後述する遊技制御用のプログラムや各種の遊技に必要なデータを記憶する。また、メインRAM113は、複数の記憶領域を有する。例えば、メインRAM113には、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域等が設けられる。遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域を備える。なお、上述した記憶領域は一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられる。
遊技情報出力端子板27は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板27は、主制御基板110と配線接続されるとともに、遊技店のホールコンピュータ等に接続をするためのコネクタが設けられる。また、主制御基板110には、不正な磁気を検知するための磁気センサが接続される。
図3に示す通り、主制御基板110には、ベース表示器114が設けられる。本実施形態のベース表示器114は、後述のベース値を表示する。ベース表示器114は、4個のセグメント表示器を含んで構成され(後述の図4参照)、主制御基板110に直接実装される。
電源基板170は、電源プラグ171から供給される電源電圧を所定電圧に変換して各制御基板に供給する。また、電源基板170は、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU111は動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU111は動作停止状態になる。
本実施形態では、電源基板170にコンデンサからなるバックアップ電源が設けられる。以上のバックアップ電源により、動作停止状態においてもメインRAM113に記憶されたデータが維持される。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよい。また、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板120は各演出を制御する。図3に示す通り、演出制御基板120は、サブCPU121、サブROM122、サブRAM123およびRTC(リアルタイムクロック)124を具備する。以上の演出制御基板120は、主制御基板110に対して一方向に通信可能に接続される。
サブCPU121は、主制御基板110から送信されたコマンド、または、ランプ制御基板140を介して入力される演出ボタン検出スイッチ8aからの入力信号に基づいて、サブROM122に格納されたプログラムを読み出して演算処理を実行する。また、サブCPU121は、上述の演算処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。サブRAM123は、サブCPU121の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
サブROM122には、演出制御用のプログラムや各種の遊技に必要なデータが記憶される。例えば、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄GAの組み合わせを決定するための演出図柄パターン決定テーブル(図示省略)等がサブROM122に記憶される。なお、サブROM122には、他にも不図示のテーブルやプログラムが多数記憶される。
サブRAM123は、複数の記憶領域を有する。具体的には、サブRAM123には、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、判定記憶領域(第0記憶領域)、第1保留記憶領域、第2保留記憶領域等が設けられる。
RTC124は現在時刻を出力する。本実施形態のRTC124は、遊技機に外部から電源が供給される期間では、当該電源により動作する。一方、遊技機に外部から電源が供給されない期間では、電源基板170に搭載されたバックアップ電源により動作する。以上のRTC124は、遊技機に外部から電源が供給されない期間であっても、現在の日時を計時できる。
RTC124から現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号がサブCPU121により受信され、現在の日時に応じた各種の処理が実行される。なお、演出制御基板120に電池を設け、当該電池によりRTC124が動作可能な構成としてもよい。
払出制御基板130は、遊技球の発射制御と賞球の払出し制御を実行する。図3に示す通り、払出制御基板130は、払出CPU131、払出ROM132および払出RAM133を備え、主制御基板110に対して双方向に通信可能に接続される。また、払出制御基板130には、払出球計数スイッチ135、扉開放スイッチ136、皿満タン検知スイッチ51および球詰り検出スイッチ52からの信号が入力される。
払出球計数スイッチ135は、遊技球が払出されたか否かを検知するためのスイッチである。皿満タン検知スイッチ51は、遊技球の貯留皿(下皿)が満タンになったことを検知するためのスイッチである。また、球詰り検出スイッチ52は、例えば、払出される遊技球が移動する通路における遊技球の詰りを検知するためのスイッチである。
払出CPU131は、上述の各種のスイッチからの入力信号に基づいて、払出ROM132に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該演算処理の結果に応じたデータを主制御基板110に送信する。
図3に示す通り、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払出すための賞球払出装置の払出モータ134が接続される。払出CPU131は、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、賞球払出装置の払出モータ134を制御して所定の賞球を遊技者に払出す。払出RAM133は、払出CPU131の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
なお、本実施形態では、図示しない遊技球貸出装置(カードユニット)が払出制御基板130に接続されているかが監視される。仮に、遊技球貸出装置が払出制御基板130に接続されていれば、発射制御基板160に遊技球を発射させることが許可される。一方、遊技球貸出装置が払出制御基板130に接続されていなければ、発射制御基板160に遊技球を発射させることが禁止される。
発射制御基板160は、払出制御基板130から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。そして、タッチセンサ11aからのタッチ信号および発射ボリューム11bからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド12aおよび球送りソレノイド12bを通電制御し、遊技球を発射させる。
発射用ソレノイド12aは、ロータリーソレノイドにより構成される。発射用ソレノイド12aには、図示しない打出部材が直結され、発射用ソレノイド12aが回転することで打出部材が回転する。発射ソレノイドが1回転する毎に1個の遊技球が発射される。
発射用ソレノイド12aの回転速度は、発射制御基板160に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定される。以上の構成では、1分間における発射遊技球数は、約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。球送りソレノイド12bは、直進ソレノイドにより構成され、上皿6a(図1参照)にある遊技球を発射用ソレノイド12aに直結された打出部材に向けて1個ずつ送り出す。
ランプ制御基板140は、演出制御基板120に双方向通信可能に接続される。また、図3に示す通り、ランプ制御基板140の入力側には演出ボタン検出スイッチ8aおよび十字キー検出スイッチ(40a、40b、40c、40d)が接続される。以上の各検出スイッチからの検知信号は、ランプ制御基板140を介して演出制御基板120に入力される。
また、ランプ制御基板140には、遊技盤10に設けられた演出可動体32や演出用ランプ33が接続される。ランプ制御基板140は、演出制御基板120から送信されたデータに基づいて、演出用ランプ33の点灯制御、および、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をする。また、演出可動体32を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。なお、本実施形態では、演出ボタン8が突出するように構成されているので演出可動体32は演出ボタン8を含む。
画像制御基板150は、上記演出制御基板120に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記画像表示装置31および音声出力装置34を接続している。
<ベース表示器>
図4(a)から図4(c)は、本実施形態におけるベース表示器114の制御を説明するための図である。詳細には後述するが、本実施形態の遊技機1は、低確率非時短遊技状態を含む各遊技状態へ移行する。ベース表示器114は、低確率非時短遊技状態におけるベース値Bを表示する。特定の区間のベース値Bは、当該区間で払出された賞球数の総数に上述のアウト数(打出した遊技球の総数)を除して算出される。
図4(a)は、ベース表示器114の表示制御に用いる各種のカウンタ(ベース算出用賞球カウンタ、ベース算出用アウトカウンタ、総アウトカウンタ)を説明するための図である。以上の各カウンタは、例えば、メインRAM113に設けられる。
ベース算出用賞球カウンタは、特定の区間における賞球を計数する。具体的には、ベース算出用賞球カウンタには、遊技球が一般入賞口18に入賞すると数値「10」が加算される。また、遊技球が第1大入賞口16または第2大入賞口17に入賞すると、ベース算出用賞球カウンタに数値「15」が加算される。同様に、遊技球が第1始動口13または第2始動口14に入賞すると、ベース算出用賞球カウンタに数値「3」が加算される。また、ベース算出用アウトカウンタは、特定の区間におけるアウト数を計数する。具体的には、アウト球検出スイッチ19aで遊技球が検出される毎に、ベース算出用アウトカウンタに数値「1」が加算される。
メインCPU111は、ベース算出用アウトカウンタの数値でベース算出用賞球カウンタの数値を除した計算結果に数値「100」を掛けて特定の区間のベース値Bを算出する。ただし、ベース算出用アウトカウンタおよびベース算出用賞球カウンタは、低確率非時短遊技状態以外では加算されない。以上の構成では、特定の区間のうち、低確率非時短遊技状態におけるベース値Bが算出される。なお、本実施形態では、ベース算出用アウトカウンタおよびベース算出用賞球カウンタが加算される期間を「計数期間」と記載し、計数期間以外の期間を「非計数期間」と記載する場合がある。
メインCPU111は、予め定められた区間が終了する毎に、当該区間のベース値Bを記憶(保存)する。本実施形態では、アウト数が60000個計数される毎に、ベース値Bが保存される。具体的には、総アウトカウンタは、最初に電源が投入されてから現在までの期間のアウト数(以下「総アウト数」と記載する場合がある)を計数する。メインCPU111は、総アウトカウンタに数値「60000」が加算される毎に、ベース算出用賞球カウンタおよびベース算出用アウトカウンタの現在値からベース値Bを算出して保存する。また、総アウトカウンタに数値「60000」が加算される毎に、ベース算出用賞球カウンタおよびベース算出用アウトカウンタは初期化される。
図4(b)は、ベース表示器114に表示されるベース値Bを説明するための図である。図4(b)の具体例では、区間3で60000個のアウト数が計数され、その後、区間2で60000個のアウト数が計数され、区間1で60000個のアウト数が計数され、区間Lが開始された場合を想定する。区間Lのアウト数は、60000個未満(0~59999個)である。また、区間3におけるベース値Bは「B3」であり、区間2におけるベース値Bは「B2」であり、区間1におけるベース値Bは「B1」であり、区間Lにおけるベース値Bは「BL」である場合を想定する。
以上の具体例では、区間Lにおいて、当該区間L(リアルタイム)のベース値BL、区間1(前回の区間)のベース値B1、区間2(2回前の区間)のベース値B2、および、区間3(3回前の区間)のベース値B3がベース表示器114に表示される。具体的には、ベース表示器114は、ベース値BL、ベース値B1、ベース値B2、ベース値B3の順序で、4個のベース値Bを切替えて表示する。各区間のベース値Bは、例えば、約5秒毎に切替えて表示される。本実施形態では、遊技が可能な期間を含み、ベース値Bがベース表示器114に継続して表示される。
1回の区間が終了すると(60000個のアウト数が計数されると)、当該区間のベース値Bが前回の区間のベース値Bとして保存され、最古の区間のベース値Bが破棄される。例えば、図4(b)の具体例では、区間Lにおけるアウト数が60000個に達すると、区間Lのベース値BLが区間1のベース値B1として記憶され、区間1のベース値B1が区間2のベース値B2として記憶され、区間2のベース値B2が区間3のベース値B3として記憶され、最古の区間3のベース値3が破棄される。
図4(c)は、ベース表示器114の具体例を説明するための図である。図4(c)に示す通り、ベース表示器114は、第1表示部114xおよび第2表示部114yを含んで構成される。第2表示部114yは、2個のセブンセグメント表示器で構成され、ベース値Bを表示する。以上の第2表示部114yでは、数字「00」から数字「99」が表示可能である。仮に、ベース値が数値「100」より大きい場合、第2表示部114yに「99.」が表示される(ドット表示部が点灯する)。
上述した通り、ベース表示器114は、区間L、区間1、区間2、区間3の順序で、当該区間のベース値Bを約5秒毎に切替えて第2表示部114yに表示する。第1表示部114xは、何れの区間のベース値Bが第2表示部114yに表示されているかを識別可能な識別情報(bL、b1、b2、b3)を表示する。
例えば、上述の図4(b)の具体例では、区間Lのベース値BLが表示される期間において、識別情報「bL」が第1表示部114xに表示される。また、区間1のベース値B1が表示される期間において、識別情報「b1」が第1表示部114xに表示され、区間2のベース値B2が表示される期間において、識別情報「b2」が第1表示部114xに表示され、区間3のベース値B3が表示される期間において、識別情報「b3」が第1表示部114xに表示される。
ただし、総アウト数が60000個より少ない場合、第1表示部114xに識別情報「b1」が表示される期間において、第2表示部114yに表示するベース値が算出できない。同様に、総アウト数が60000個より少ない場合、識別情報「b2」と表示するベース値、および、識別情報「b3」と表示するベース値が算出できない。以上の事情を考慮して、総アウト数が60000個より少ない場合、第1表示部114xに識別情報「b1」から識別情報「b3」が表示される期間では、各識別情報を点滅表示するとともに、第2表示部114yに特殊記号「--」を点灯表示する。
総アウト数が60000個以上で120000個より少ない場合、識別情報「b1」と表示するベース値B1が算出されるが、識別情報「b2」と表示するベース値B2および識別情報「b3」と表示するベース値B3が算出できない。以上の事情を考慮して、総アウト数が60000個以上で120000個より少ない場合、第1表示部114xに識別情報「b1」が表示される期間では、当該識別情報を点灯表示するとともにベース値B1を点灯表示し、識別情報「b2」または識別情報「b3」が表示される期間では、各識別情報を点滅表示するとともに、第2表示部114yに特殊記号「--」を点灯表示する。
同様に、総アウト数が120000個以上で180000個より少ない場合、識別情報「b1」と表示するベース値B1および識別情報「b2」と表示するベース値B2が算出されるが、識別情報「b3」と表示するベース値B3が算出できない。以上の事情を考慮して、総アウト数が120000個以上で180000個より少ない場合、第1表示部114xに識別情報「b1」または識別情報「b2」が表示される期間では、当該識別情報を点灯表示するとともにベース値(B1、B2)を点灯表示し、識別情報「b3」が表示される期間では、当該識別情報を点滅表示するとともに、第2表示部114yに特殊記号「--」を点灯表示する。
上述した通り、本実施形態では、識別情報「bL」が表示される期間において、リアルタイムのベース値BLが表示される。ただし、例えば図4(b)の具体例では、区間Lにおける通常アウト数が十分に多くない場合、正確な(本来の)ベース値Bが算出され難いという事情がある。以上の事情を考慮して、区間Lにおける通常アウト数が十分に多いか否かが報知される構成が好適である。以上の構成によれば、遊技機1の管理者は、通常アウト数が十分であるか否かを考慮したうえで、ベース値BLを評価できるという利点がある。
具体的には、本実施形態では、区間Lの通常アウト数が6000個未満の場合、識別情報「bL」を点滅表示し、区間Lの通常アウト数が6000個以上の場合、識別情報「bL」を点灯表示する構成を採用した。以上の構成では、区間Lにおける通常アウト数が十分に多いか否かが実質的に報知され、上述の利点が得られる。
ところで、遊技者が実際に遊技する前に、遊技機1の動作確認が実施されるのが通常である。以上の動作確認には、検出スイッチ(13a、14a、16a、17a、18a、19a)が遊技球を正常に検出するかの確認が含まれる。したがって、仮に、遊技機1に最初に電源が投入された直後からベース算出用賞球カウンタおよびベース算出用アウトカウンタが加算される構成では、遊技機1に最初に電源が投入された直後において算出されるベース値が、実際に遊技した場合に算出されるベース値Bと相違する不都合が想定される。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、総アウトカウンタが予め定められた数値(例えば数値「300」)に達するまで、ベース算出用賞球カウンタおよびベース算出用アウトカウンタが加算されない構成を採用した。以上の構成によれば、上述の不都合が抑制される。
<設定変更スイッチ>
図3に示す通り、主制御基板110には設定変更スイッチ115aが設けられる。以上の設定変更スイッチ115aは、設定キー装置115(図示略)が特定位置に回転操作されるとON状態となり、設定キー装置115が特定位置以外に回転操作されるとOFF状態になる。遊技機1には、出玉率が相違する複数種類(例えば、6種類)の設定値の何れかを設定可能である。具体的には、設定キー装置115が特定位置に回転操作され、且つ、クリアボタン30が押下された状態で、遊技機1に電源が投入されると、後述の設定変更処理が実行され、設定値が変更可能なモード(以下「設定変更モード」と記載する場合がある)へ移行する。設定変更モードへ移行すると、メインRAM113に記憶(設定)されていた現在の設定値がベース表示器114に表示される。また、ベース表示器114に表示される設定値は、設定変更モードにおいて、クリアボタン30が押下される毎に「…1→2→3→4→5→6→1…」の順序で切換えられる。設定変更モードにおいて設定変更スイッチ115aがOFF状態に変化すると、ベース表示器114に表示される設定値がメインRAM113に記憶(設定)され、設定変更モードが終了する。
設定変更処理では、メインRAM113に記憶される各種の情報が初期化される。例えば、後述の第2時短遊技状態までの残りの遊技回数を示す残り回数Nが初期値(本実施形態の場合は数値「800」)に初期化される。なお、残り回数Nは、後述のクリア操作時処理においても初期化される。クリア操作時処理は、クリアボタン30を押下した状態で電源が投入されると実行される。
<画像制御基板の構成>
図5は、画像制御基板150の機能ブロック図である。図5に示す通り、画像制御基板150は、画像表示装置31の画像表示制御を行うためホストCPU151、ホストRAM152、ホストROM153、CGROM154、水晶発振器155、VRAM156およびVDP(Video Display Processor)200を含んで構成される。
ホストCPU151は、演出制御基板120から受信した後述する演出パターン指定コマンドに基づいて、各種の画像を画像表示装置31に表示させる指示をVDP200に対してする。以上の指示は、VDP200の制御レジスタ201におけるデータの設定、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストの出力により実行される。
VDP200は、Vブランク割込信号および描画終了信号をホストCPU151に対して送信する。以上の各信号を受信した場合、ホストCPU151は適宜割込処理を実行する。画像表示装置31に表示される画像の画像データは、CGROM154に記憶される。
ホストCPU151は、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、所定の音響を音声出力装置34に出力させる指示をVDP200に対してする。ホストRAM152は、ホストCPU151に内蔵され、ホストCPU151の演算処理で生成されたデータのワークエリアとして機能する。また、ホストRAM152は、ホストROM153から読み出されたデータを一時的に記憶する。
ホストROM153は、マスクROMで構成され、ホストCPU151の制御処理のプログラムを記憶する。また、ホストROM153は、演出図柄の図柄番号と演出図柄GAの種類とを対応付けた図柄配列情報、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報を記憶する。
アニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示する際に参照され、当該演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等が特定される。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法等などの情報が含まれる。
CGROM154は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等で構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶する。各画素の色番号を指定する色番号情報と透明度を示すα値との組合せが画素情報から特定される。
また、CGROM154には、実際に色を表示する際に用いる表示色情報と色番号情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶する。なお、CGROM154は、画像データの一部のみを圧縮して記憶する構成としてもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。また、CGROM154には、各種の音声データが記憶される。
水晶発振器155は、パルス信号をVDP200に出力する。VDP200のクロック生成回路205は、水晶発振器155からのパルス信号を分周し、VDP200が制御を行うためのシステムクロック、画像表示装置31と同期を図るための同期信号を生成する。
VRAM156は、画像データの書込みおよび読出しが可能な記憶装置であり、例えばSRAMで構成される。以上のVRAM156には、例えば、パレットデータが記憶される。
また、VRAM156には、ホストCPU151から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域156aと、伸長回路206により伸長された画像データを記憶する展開記憶領域156bと、画像を描画または表示するための第1フレームバッファ156c、第2フレームバッファ156dとが設けられる。2つのフレームバッファ156c、156dは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
VDP200は、いわゆる画像プロセッサであり、ホストCPU151からの指示に応じて、フレームバッファ(表示用フレームバッファ)から画像データを読み出す。また、VDP200は、読み出した画像データに基づいて、映像信号(RGB信号等)を生成し、画像表示装置31に出力する。
本実施形態のVDP200は、図5に示す通り、制御レジスタ201と、CGバスI/F202と、CPUI/F203と、クロック生成回路205と、伸長回路206と、描画回路207と、表示回路208と、メモリコントローラ209と、音声制御回路300とを含む。
制御レジスタ201は、VDP200が描画や表示の制御を行うためレジスタであり、制御レジスタ201に対するデータの書込みと読み出しで、描画の制御や表示の制御が実行される。ホストCPU151は、CPUI/F203を介して、制御レジスタ201に対するデータの書込みと読み出しをする。
具体的には、制御レジスタ201は、VDP200が動作するために必要な基本的な設定を行うシステム制御レジスタと、データの転送に必要な設定をするデータ転送レジスタと、描画の制御をするための設定をする描画レジスタと、バスのアクセスに必要な設定をするバスインターフェースレジスタと、圧縮された画像の伸長に必要な設定をする伸長レジスタと、表示の制御をするための設定をする表示レジスタとを含む。
CGバスI/F202は、CGROM154との通信用のインターフェース回路である。以上のCGバスI/F202を介して、CGROM154からの画像データがVDP200に入力される。
CPUI/F203は、ホストCPU151との通信用のインターフェース回路である。例えば、ホストCPU151により出力されたディスプレイリストは、CPUI/F203を介してVDP200へ入力される。また、VDP200から出力された各種の割込信号は、CPUI/F203を介してホストCPU151へ入力される。ホストCPU151は、CPUI/F203を介して制御レジスタにアクセス可能である。
データ転送回路204は、各種デバイス間のデータ転送を行う。具体的には、データ転送回路204は、ホストCPU151とVRAM156とのデータ転送、CGROM154とVRAM156とのデータ転送、VRAM156の各種記憶領域(フレームバッファも含む)の相互間のデータ転送を行う。
クロック生成回路205は、水晶発振器155からパルス信号が入力され、VDP200のシステムクロックを生成する。また、同期信号生成用クロックを生成し、表示回路208を介して同期信号を画像表示装置31に出力する。
伸長回路206は、CGROM154に圧縮された画像データを伸長するための回路であり、伸長した画像データを展開記憶領域153bに記憶させる。描画回路207は、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストによるシーケンス制御を行う回路である。
表示回路208は、VRAM156にある「表示用フレームバッファ」に記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示すRGB信号(アナログ信号)を生成する。表示回路208が生成した映像信号(RGB信号)は、画像表示装置31へ出力される。
また、表示回路208は、画像表示装置31と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)を画像表示装置31に出力する。なお、本実施形態では、映像信号として、デジタル信号をアナログ信号に変換したRGB信号を画像表示装置31に出力するように構成したが、デジタル信号のまま映像信号を出力してもよい。
メモリコントローラ209は、ホストCPU151からフレームバッファ切換えの指示があると、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とを切換える。
本実施形態のVDP200は、画像データの再生機能に加え、音声データの再生機能を具備する。具体的には、VDP200の音声制御回路300により遊技機における音声出力が制御される。音声制御回路300は、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置34における音声出力制御をする。
音声制御回路300は、CGROM154に格納されたに格納された音声データを用いて音声を出力する。なお、CGROM154に音声データを格納する構成に替えて、音声データが格納される音源ROMをCGROM154とは別に設ける構成としてもよい。また、音声制御回路300は、VDP200に含まれず、画像制御基板150内で、独立して設けられていてもよい。以上の場合、音源ROMは音声制御回路300に含まれていてもよい。
<遊技状態の説明>
次に、遊技機1が移行する遊技状態について説明する。本実施形態においては、「低確率遊技状態」「高確率遊技状態」「時短遊技状態」「非時短遊技状態」のいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。具体的には、「低確率遊技状態」であって「時短遊技状態」である遊技状態と、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」である遊技状態と、「高確率遊技状態」であって「時短遊技状態」である遊技状態とに移行する。
上述の低確率遊技状態では、第1始動口13または第2始動口14に遊技球が入賞した契機で実行される大当り抽選において、大当りの当選確率が1/299.5になる。なお、大当りの当選とは、大当り遊技を実行する権利を獲得することを意味する。大当り遊技には、後述の「長当り遊技」および「短当り遊技」が含まれる。
上述の高確率遊技状態では、大当り抽選における大当りの当選確率が低確率遊技状態より高くなる。具体的には、本実施形態の高確率遊技状態では、大当りの当選確率が1/29.95になる。ただし、各遊技状態における大当りの当選確率は適宜に変更してもよい。
非時短遊技状態では、ゲート15を遊技球が通過した契機で実行される普図抽選において、当りの当選確率が1/20になる。また、非時短遊技状態では、普通図柄(普通図柄表示装置22)の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間長が約10秒に設定される。さらに、普図抽選で当選した場合、後述の長開放図柄が決定された際の第2始動口14の総開放時間が約4.2秒、短開放図柄が決定された際の第2始動口14の総開放時間が約0.2秒に設定される。
時短遊技状態では、ゲート15を遊技球が通過した契機で実行される普図抽選において、当りに当選する確率が非時短遊技状態より向上する。また、時短遊技状態では、非時短遊技状態と比較して、普通図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間長が短く、第2始動口14の総開放時間が長くなり易い。
具体的には、時短遊技状態では、普図抽選における当選確率が19/20になる。また、時短遊技状態では、普通図柄が変動表示されてから約1秒で停止表示される。さらに、時短遊技状態では、長開放図柄が決定された際の第2始動口14の総開放時間が5秒に設定され、短開放図柄が決定された際の第2始動口14の総開放時間が3秒に設定される。なお、普通図柄が停止された場合、少なくとも約0.5秒間は普通図柄が停止した状態で維持される。
以上の構成では、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも、ゲート15を遊技球が通過する限りにおいて、第2始動口14が第2の態様に制御され易くなる。したがって、時短遊技状態では、遊技者が遊技球の消費を抑えて遊技を進行することが可能となる。本実施形態では、右打ちで遊技することで、第2始動口14およびゲート15へ遊技球が入賞可能になる。したがって、時短遊技状態では、左打ちより右打ちで遊技した方が有利になる。
本実施形態では、複数種類の時短遊技状態が設けられる。具体的には、本実施形態の時短遊技状態は、第1時短遊技状態および第2時短遊技状態を含む。第1時短遊技状態には、大当り遊技(エンディング期間)が終了した契機で移行する。第2時短遊技状態には、低確率遊技状態の大当り抽選(大当り判定処理)で予め定められた回数にわたり大当りに非当選の際に移行可能になる。
本実施形態では、普通図柄の変動時間は各時短遊技状態で共通である。具体的には、各時短遊技状態における普通図柄の変動時間は約1秒である。また、普図抽選の当選確率は各時短遊技状態で共通であり、長開放図柄が決定される確率および短開放図柄が決定される確率は各時短遊技状態で共通である。
各時短遊技状態において、長開放図柄が停止表示された場合の開閉扉14bの作動態様(総開放時間、開放回数)は共通である。また、各時短遊技状態において、短開放図柄が停止表示された場合の開閉扉14bの作動態様は共通である。以下、説明のため、時短遊技状態における「普通図柄の変動時間、第2始動口14の開放(拡大)の時間および開放の回数」を当該時短遊技状態における第2始動口14(開閉扉14b)の「開放態様」と記載する場合がある。上述した通り、各時短遊技状態において第2始動口14の開放態様は共通である。ただし、各時短遊技状態において、第2始動口14の開放態様が相違する構成としてもよい。
以上の各時短遊技状態は、予め定められた回数の遊技が実行された契機、または、大当り遊技へ移行した契機で終了する。以下、時短遊技状態が終了する遊技回数を当該時短遊技状態の「時短回数」と記載する場合がある。本実施形態では、各時短遊技状態は時短回数が相違する。具体的には、第1時短遊技状態の時短回数は100回または799回である。第2時短遊技状態の時短回数は1000回である。ただし、時短遊技状態の時短回数は適宜に変更できる。たとえば、第2時短遊技状態の時短回数を100回(第1時短遊技状態と共通)としてもよい。
次に、メインROM112に記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
<大当り判定テーブル>
図6(a-1)および図6(a-2)は、特別図柄変動の停止結果を大当りとするか否かを判定する際(大当り抽選の際)に参照される大当り判定テーブルの一例の概念図である。
図6(a-1)は、第1特別図柄表示装置20における特別図柄変動の停止結果を大当り、小当り、ハズレの何れにするかを判定(大当り抽選)する際に参照される大当り判定テーブルAである。詳細には図7(a-1)から図7(a-3)を用いて後述するが、大当り抽選で大当りに当選すると、後述の大当り図柄(特別図柄Aなど)が表示される。また、小当りに当選すると、小当り図柄(特別図柄K)が表示される。
図6(b-2)は、第2特別図柄表示装置21における特別図柄変動の停止結果を判定する際に参照される大当り判定テーブルBである。なお、第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21とでは、小当りの当選確率が相違し、大当り確率は同一である。なお、本実施形態では、第1特別図柄表示装置20を単に「第1特図」と記載し、第2特別図柄表示装置21を単に「第2特図」と記載する場合がある。また、第1特別図柄表示装置20および第2特別図柄表示装置21を単に「特図」と総称する場合がある。
本実施形態では、第1始動口13または第2始動口14(以下「始動口」と総称する場合がある)に遊技球が入賞すると、特別図柄判定用乱数値が取得される。本実施形態の特別図柄判定用乱数値の乱数範囲は数値「0~598」である。
大当り判定テーブルには、「大当り」となる特別図柄判定用乱数値、「小当り」となる特別図柄判定用乱数値が規定される。大当り抽選では、始動口に遊技球が入賞した契機で取得された特別図柄判定用乱数値と大当り判定テーブルに規定される特別図柄判定用乱数値とが比較され、両者が一致する場合、大当りまたは小当りに当選する。
図6(a-1)および図6(a-2)に示す大当り判定テーブル(A、B)は、低確率時乱数判定テーブルと高確率時乱数判定テーブルとにより構成される。メインCPU111は、遊技状態を参照し、低確率遊技状態では低確率時乱数判定テーブルを選択し、高確率遊技状態では高確率時乱数判定テーブルを選択する。また、メインCPU111は、選択したテーブルと抽出した特別図柄判定用乱数値とに基づいて、「大当り」、「小当り」、「ハズレ」の何れかを決定する。
例えば、図6(a-1)に示す低確率時乱数判定テーブルによれば、2個の特別図柄判定用乱数値が「大当り」と判定される。一方、高確率時乱数判定テーブルによれば、20個の特別図柄判定用乱数値が「大当り」と判定される。また、図6(a-1)の大当り判定テーブルでは、低確率時乱数判定テーブルを用いても高確率時乱数判定テーブルを用いても、4個の特別図柄判定用乱数値が「小当り」と判定される。仮に、「大当り」および「小当り」の何れとも判定されない乱数値では「ハズレ」と判定される。
上述した通り、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲は数値「0~598」である。したがって、大当り判定テーブルA(第1始動口入賞時)において、大当りと判定される確率は、低確率遊技状態で1/299.5である。同様に、高確率遊技状態で大当りと判定される確率は10倍となって1/29.95である。一方、小当りと判定される確率は、低確率遊技状態と高確率遊技状態とで共通して1/149.75となる。
図6(a-2)に示す大当り判定テーブルBでは、低確率遊技状態と高確率遊技状態とで大当りと判定される特別図柄判定用乱数値が大当り判定テーブルAと同一である。一方、大当り判定テーブルAと大当り判定テーブルBとでは、小当りと判定される特別図柄判定用乱数値が相違する。例えば、大当り判定テーブルBでは、特別図柄判定用乱数値が「50」の場合にのみ「小当り」と判定される。
以上の構成では、第1始動口13に遊技球が入賞した場合と、第2始動口14に遊技球が入賞した場合とで、低確率遊技状態で大当りと判定される確率は1/299.5であり、高確率遊技状態で大当りと判定される確率は1/29.95である。一方、第1始動口13に遊技球が入賞した場合に小当りと判定される確率は、低確率遊技状態と高確率遊技状態ともに1/149.75であったが、第2始動口14に遊技球が入賞した場合に小当りと判定される確率は、低確率遊技状態と高確率遊技状態ともに1/599となる。
<当り判定テーブル>
図6(b)は、普図抽選において普通図柄変動の停止結果を当りとするか否かを判定する際に参照される当り判定テーブルの一例の概念図である。図6(b)に示す当り判定テーブルは、非時短遊技状態時乱数判定テーブルと時短遊技状態時乱数判定テーブルとから構成される。以上の時短遊技状態時乱数判定テーブルは、第1時短遊技状態と第2時短遊技状態とで共通して参照される。
メインCPU111は、ゲート15を遊技球が通過した契機で普通図柄判定用乱数を取得する。当り判定用乱数値の乱数範囲は数値「0~19」である。メインCPU111は、遊技状態を参照し、非時短遊技状態では非時短遊技状態時乱数判定テーブルを選択し、時短遊技状態では時短遊技状態時乱数判定テーブルを選択する。また、メインCPU111は、選択したテーブルと取得した当り判定用乱数値とに基づいて、「当り」か「ハズレ」かを判定する。
具体的には、メインCPU111は、取得した当り判定用乱数値と、当り判定テーブルに規定される当り判定用乱数値とが一致するか否かを判定する。図6(b)に示す当り判定テーブルでは、非時短遊技状態時に当りと判定される確率は約1/20であり、時短遊技状態時に当りと判定される確率は約19/20である。
<図柄決定テーブル>
図7(a-1)から図7(a-3)は、各遊技で停止表示する特別図柄(停止図柄)を決定するための特別図柄決定テーブルの概念図である。
特別図柄決定テーブルは、大当り図柄決定テーブル、小当り図柄決定テーブル、ハズレ図柄決定テーブルを含む。大当り図柄決定テーブルは、大当り抽選で大当りが当選した場合の停止図柄(大当り図柄)を決定する際に参照される。小当り図柄決定テーブルは、大当り抽選で小当りが当選した場合の停止図柄(小当り図柄)を決定する際に参照される。ハズレ図柄決定テーブルは、大当り抽選でハズレの場合に停止図柄(ハズレ図柄)を決定する際に参照される。
図7(a-1)から図7(a-3)に示す通り、各特別図柄決定テーブルは特別図柄表示装置毎に設けられ、第1特別図柄表示装置20用の特別図柄決定テーブルと第2特別図柄表示装置21用の特別図柄決定テーブルとから構成される。
図7(a-1)は、大当り図柄決定テーブルの一例の概念図である。メインCPU111は、大当りに当選した場合、大当り図柄用乱数値を参照する。大当り図柄用乱数値の乱数範囲は数値「0~99」である。例えば、第1始動口13への入賞を契機に大当りに当選した場合、メインCPU111は、取得した大当り図柄用乱数値が「0」~「59」であれば、停止図柄データとして「01」(特別図柄A1)を決定する。以上の場合、図7(a-1)に示す通り、第1特別図柄表示装置20に特別図柄A1が停止表示される。
また、メインCPU111は、特別図柄の変動開始時において、停止図柄データ(特別図柄の種類)を特定可能な演出図柄指定コマンドを生成する。例えば、停止図柄データ「01」が決定された場合、図7(a-1)に示す通り、演出図柄指定コマンド「E0H」「01H」が生成される。
図7(a-1)に示す通り、第1始動口13への入賞を契機に大当りに当選し、且つ、取得された大当り図柄用乱数値が「60」~「69」であれば、停止図柄データとして「02」(特別図柄A2)が決定され、演出図柄指定コマンド「E0H」「02H」が生成される。以上の場合、第1特別図柄表示装置20に特別図柄A2が停止表示される。
同様に、第1始動口13への入賞を契機に大当りに当選し、且つ、大当り図柄用乱数値が「70」~「99」であれば、停止図柄データとして「03」(特別図柄A3)が決定され、演出図柄指定コマンド「E0H」「03H」が生成される。以上の場合、第1特別図柄表示装置20に特別図柄A3が停止表示される。
第2始動口14への入賞を契機に大当りに当選し、且つ、大当り図柄用乱数値が「0」~「69」であれば、停止図柄データとして「04」(特別図柄B1)が決定され、演出図柄指定コマンド「E1H」「01H」が生成される。以上の場合、図7(a-1)に示す通り、第2特別図柄表示装置21に特別図柄B1が停止表示される。
また、第2始動口14への入賞を契機に大当りに当選し、且つ、大当り図柄用乱数値が「70」~「89」であれば、停止図柄データとして「05」(特別図柄B2)が決定され、演出図柄指定コマンド「E1H」「02H」が生成される。以上の場合、第2特別図柄表示装置21に特別図柄B2が停止表示される。第2始動口14への入賞を契機に大当りに当選し、且つ、大当り図柄用乱数値が「90」~「94」であれば、停止図柄データとして「06」(特別図柄B3)が決定され、演出図柄指定コマンド「E1H」「03H」が生成される。以上の場合、第2特別図柄表示装置21に特別図柄B3が停止表示される。
同様に、第2始動口14への入賞を契機に大当りに当選し、且つ、大当り図柄用乱数値が「95」~「99」であれば、停止図柄データとして「07」(特別図柄B4)が決定され、演出図柄指定コマンド「E1H」「04H」が生成される。以上の場合、第2特別図柄表示装置21に特別図柄B4が停止表示される。詳細には後述するが、大当り遊技後の第1時短遊技状態の時短回数Mは、大当り遊技が開始される際に停止表示された特別図柄の種類に応じて変化する。
以上の特別図柄A1、特別図柄A2、特別図柄A3、特別図柄B1から特別図柄B4(以下、「大当り図柄」と総称する場合がある)が停止表示されると、その後、大当り遊技が開始される。上述した通り、大当り遊技は、長当り遊技と短当り遊技とを含む。大当り遊技では、第1大入賞口16および第2大入賞口17(以下「大入賞口」と総称する場合がある)が開放される。長当り遊技は、短当り遊技より大入賞口の開放時間が長く設定される。
大当り遊技の種類は、当該大当り遊技が開始される際に停止表示された大当り特別図柄に応じる。具体的には、大当り特別図柄のうち特別図柄A1、特別図柄A3、特別図柄B1から特別図柄B4の何れかが停止表示された場合、長当り遊技が開始される。一方、特別図柄A2が停止表示された場合、短当り遊技が開始される。
また、大当り遊技へ移行する際に停止表示された特別図柄に応じて、当該大当り遊技が終了した後の遊技状態が決定される。例えば、特別図柄A1、特別図柄A2または特別図柄B1が停止表示された場合、高確率遊技状態の時短遊技状態(以下、単に「高確率時短遊技状態」と記載する)へ移行する。高確率遊技状態の時短遊技状態は、原則、大当りに当選するまで継続する。一方、特別図柄A3、特別図柄B2から特別図柄B4の何れかが停止表示された場合、低確率遊技状態の時短遊技状態(以下、単に「低確率時短遊技状態」と記載する)へ移行する。具体的には、特別図柄A3、特別図柄B2から特別図柄B4が停止表示され、大当り遊技が終了すると、第1時短遊技状態へ移行する。
本実施形態では、大当り図柄(A3、B2~B4)の種類に応じて、第1時短遊技状態の時短回数が相違する。具体的には、大当り図柄のうち特別図柄A3または特別図柄B2が停止表示されると、第1時短遊技状態の時短回数は100回になる。一方、大当り図柄のうち特別図柄B3または特別図柄B4が停止表示されると、第1時短遊技状態の遊技回数は799回になる。
詳細には後述するが、大当り遊技が終了する際に新たなテーブルシナリオSが設定される。テーブルシナリオSが設定されることにより、特図の変動パターン(後述)を決定するための変動パターン決定テーブルが遊技回数に応じて切替えられる。以上のテーブルシナリオSは、大当り図柄の種類に応じて可変に設定される。
本実施形態では、終了後の遊技状態が高確率遊技状態となる大当り遊技を「確変大当り」、終了後の遊技状態が低確率遊技状態となる大当り遊技を「通常大当り」と記載する場合がある。また、本実施形態では、低確率遊技状態の非時短遊技状態を「低確率非時短遊技状態」と記載する場合がある。
図7(a-2)は、小当り図柄決定テーブルの一例の概念図である。メインCPU111は、小当りに当選した場合、小当り図柄用乱数値を参照する。小当り図柄用乱数値の乱数範囲は数値「0~99」である。ただし、第1始動口13への入賞を契機に小当りに当選した場合、メインCPU111は、取得した小当り図柄用乱数値によらず、停止図柄データとして「11」(特別図柄K)を決定する。以上の場合、図7(a-2)に示す通り、第1特別図柄表示装置20に特別図柄Kが停止表示される。また、演出図柄指定コマンド「E0H」「0AH」が生成される。
同様に、第2始動口14への入賞を契機に小当りに当選した場合、メインCPU111は、取得した小当り図柄用乱数値によらず、停止図柄データとして「12」(特別図柄K)を決定する。以上の場合、図7(a-2)に示す通り、第2特別図柄表示装置21に特別図柄Kが停止表示される。また、演出図柄指定コマンド「E1H」「0AH」が生成される。
図7(a-3)は、ハズレ図柄決定テーブルの概念図である。第1始動口13への入賞時の大当り抽選において、ハズレと判定された場合、停止図柄データとして「00」(特別図柄H)が決定される。以上の場合、演出図柄指定コマンド「E0H」「00H」が生成される。同様に、第2始動口14への入賞時の大当り抽選において、ハズレと判定された場合、停止図柄データとして「00」(特別図柄H)が決定される。以上の場合、演出図柄指定コマンド「E1H」「00H」が生成される。
図7(b-1)および図7(b-2)は、普通図柄決定テーブルの一例の概念図である。普通図柄決定テーブルは、普通図柄表示装置22に停止表示される普通図柄を決定する際に用いられる。以上の普通図柄決定テーブルは、各遊技状態(非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態)で共通して用いられる。
本実施形態の普通図柄決定テーブルは、普通図柄決定テーブルXおよび普通図柄決定テーブルYを含む。普通図柄決定テーブルXは、普図抽選で当選した場合(第2始動口14が開放される場合)に用いられる。一方、普通図柄決定テーブルYは、普図抽選でハズレの場合(第2始動口14が開放されない場合)に用いられる。
図7(b-1)は、普通図柄決定テーブルXの概念図である。メインCPU111は、普通図柄を決定するに際して、普通図柄用乱数値を取得する。普通図柄用乱数値の乱数範囲は、数値「0~10」である。例えば、普図抽選で当選し、且つ、普通図柄用乱数値が数値「0」または数値「1」の場合、普通図柄として長開放図柄が決定される。一方、普通図柄用乱数値が数値「2~10」の何れかの場合、普通図柄として短開放図柄が決定される。
メインCPU111は、普通図柄として長開放図柄を決定した場合、停止図柄データ「01」を決定し、普通図柄の変動開始時において、普通図柄指定コマンド「E8H」「01H」を生成する。また、短開放図柄を決定した場合は、停止図柄データ「02」を決定し、普通図柄の変動開始時においうて、普通図柄指定コマンド「E8H」「02H」を生成する。
図7(b-2)は、普通図柄決定テーブルYの概念図である。上述した通り、普通図柄決定テーブルYは、普図抽選でハズレの場合に用いられる。普図抽選でハズレの場合、図7(b-2)に示す通り、普通図柄用乱数値が「0」~「10」の何れの値であってもハズレ図柄を決定する。メインCPU111は、普通図柄としてハズレ図柄を決定した場合、停止図柄データとして「00」を決定し、普通図柄の変動開始時には、普通図柄指定コマンド「E8H」「00H」を生成する。
図8(a)、図8(b-1)および図8(b-2)は、各遊技で参照される変動パターン決定テーブルを説明するための図である。変動パターン決定テーブルは、各遊技における変動パターンを決定する際に参照される。メインCPU111は、各遊技において変動パターンを決定し、特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21)を当該変動パターンで変動表示する。
大当り遊技が終了した後の各遊技で参照される変動パターン決定テーブルは、当該大当り遊技の開始時に停止表示された大当り図柄の種類に応じて可変である。具体的には、本実施形態では、複数種類の大当り図柄に対応する複数種類のテーブルシナリオSが設けられる。メインCPU111は、大当り遊技の開始時に停止表示された大当り図柄に対応するテーブルシナリオSを設定する。また、メインCPU111は、大当り遊技後の各遊技で参照される変動パターン決定テーブルを、設定したテーブルシナリオSを用いて決定する。以上の構成では、設定されたテーブルシナリオSに応じて、各遊技で参照される変動パターン決定テーブルが可変になる。詳細には後述するが、大当り遊技が終了した後の遊技回数がテーブルシナリオSで規定される遊技回数に達すると、変動パターン決定テーブルが切替えられる(後述の図8(b-1)参照)。
図8(a)は、テーブルシナリオSの具体例を説明するための図である。テーブルシナリオSは、テーブルシナリオSa1、テーブルシナリオSa2、テーブルシナリオSa3、テーブルシナリオSb1、テーブルシナリオSb2、テーブルシナリオSb3およびテーブルシナリオSb4を含む。テーブルシナリオSa1は、大当り図柄のうち特別図柄A1が停止表示した際に設定される。同様に、テーブルシナリオSa2は、大当り図柄のうち特別図柄A2が停止表示した際に設定され、テーブルシナリオSa3は、大当り図柄のうち特別図柄A3が停止表示した際に設定され、テーブルシナリオSB1は、大当り図柄のうち特別図柄B1が停止表示した際に設定される。
テーブルシナリオSb2は、大当り図柄のうち特別図柄B2が停止表示した際に設定される。上述した通り、特別図柄B2が停止表示されると、大当り遊技後に100回の第1時短遊技状態へ移行する。すなわち、テーブルシナリオSb2は、大当り遊技後に100回の第1時短遊技状態へ移行する際に設定される。テーブルシナリオSb3は、大当り図柄のうち特別図柄B3が停止表示した際に設定される。上述した通り、特別図柄B3が停止表示されると、大当り遊技後に799回の第1時短遊技状態へ移行する。また、テーブルシナリオSb4は、大当り図柄のうち特別図柄B4が停止表示されると設定される。上述した通り、特別図柄B4が停止表示されると、大当り遊技後に799回の第1時短遊技状態へ移行する。
以上の説明から理解される通り、特別図柄B3が停止表示された場合と、特別図柄B4が停止表示された場合とでは、大当り遊技後の第1時短遊技状態の時短回数は共通(799回)である一方、設定されるテーブルシナリオ(Sb3、Sb4)は相違する。すなわち、以上の各場合において、第1時短遊技状態において参照される変動パターン決定テーブルは相違する。詳細には後述するが、特別図柄B3が停止表示された場合と、特別図柄B4が停止表示された場合とで、第1時短遊技状態における演出モードが相違する。演出モードが相違する遊技では、画像表示装置31で実行され得る演出が相違する。
なお、本実施形態では、特定の変動パターン決定テーブルTが変動パターン決定処理で参照されることを、単に当該「変動パターン決定テーブルTが参照される」と記載する場合がある。また、複数種類の変動パターン決定テーブルTのうち特定の変動パターン決定テーブルTが参照可能になることを、単に当該特定の「変動パターン決定テーブルTが設定される」と記載する場合がある。例えば、「特定の変動パターン決定テーブルTが参照可能になること」の一例として、メインROM112から当該変動パターン決定テーブルTが読み出され、メインRAM113に記憶(展開)されることが想定される。
図8(b-1)は、テーブルシナリオSにより設定される変動パターン決定テーブルの具体例を説明するための図である。テーブルシナリオSは、変動パターン決定テーブルが設定される(切換えられる)複数の契機と、当該契機で設定される変動パターン決定テーブルとを規定する。メインCPU111は、テーブルシナリオSに規定される契機が成立すると、変動パターン決定テーブルを設定する(切換える)。
図8(b-1)には、変動パターン決定テーブルが設定される契機が成立する順に示される。また、当該契機で設定される変動パターン決定テーブルが当該契機に対応して示される。図8(b-1)の具体例では、テーブルシナリオSのうちテーブルシナリオSb2が設定された場合を想定する。また、図8(b-1)の具体例では、テーブルシナリオSb2が設定されてから、第2時短遊技状態が終了するまでの期間において、大当り遊技に当選しない場合を想定する。
図8(b-1)に示す通り、テーブルシナリオSb2が設定される期間では、大当り遊技の終了を契機に、変動パターン決定テーブルTa1が設定される。また、テーブルシナリオSb2が設定される期間では、大当り遊技が終了してからの91回目の遊技が開始すると、変動パターン決定テーブルTa2が設定される。その後、大当り遊技が終了してからの100回目の遊技が開始すると、変動パターン決定テーブルTj1が設定される。以上の構成では、第1時短遊技状態(100回)のうち、90回目までの遊技(大当り遊技が終了してから90回目の遊技)では変動パターン決定テーブルTa1が参照され、91回目から99回目までの遊技では変動パターン決定テーブルTa2が参照され、100回目(最後)の遊技では変動パターン決定テーブルTj1が参照される。
図8(b-1)に示す通り、テーブルシナリオSb2が設定される場合、第1時短遊技状態の終了を契機に、変動パターン決定テーブルTn1が設定される。また、大当り遊技が終了してから791回目の遊技が開始すると、変動パターン決定テーブルTn2が設定される。以上の構成では、非時短遊技状態の各遊技のうち、第2時短遊技状態へ移行する11回前の遊技まで、変動パターン決定テーブルTn1が参照され、第2時短遊技状態へ移行する10回前の遊技から、変動パターン決定テーブルTn2が参照される。
第2時短遊技状態が開始すると、変動パターン決定テーブルTsが設定される。図8(b-1)に示す通り、テーブルシナリオSb2が設定される場合、大当り遊技が終了してから802回目の遊技(第2時短遊技状態の2回目の遊技)が開始すると、変動パターン決定テーブルTaxが設定される。また、第2時短遊技状態が終了すると、変動パターン決定テーブルTn1が設定される。以上の構成では、第2時短遊技状態の最初の遊技では、変動パターン決定テーブルTsが参照され、第2時短遊技状態の2回目以降の遊技では、変動パターン決定テーブルTaxが参照される。その後、第2時短遊技状態が終了すると、変動パターン決定テーブルTn1が参照される。以上の説明から理解される通り、テーブルシナリオSが設定される期間では、遊技状態が変化する契機に加え、大当り遊技からの遊技回数に応じて、変動パターン決定テーブルが変更される。
本実施形態では、テーブルシナリオSは、大当り遊技に当選した契機で変更され、他の契機では変更されない。ただし、上述のクリア操作時処理または設定変更処理が実行されると、テーブルシナリオSが未設定の状態になる。以下、説明のため、設定変更処理またはクリア操作時処理が実行される操作を「クリア操作」と記載する場合がある。また、テーブルシナリオSが未設定の期間を「シナリオ未設定期間」という場合がある。シナリオ未設定期間は、クリア操作が実行されてから最初の大当り遊技が終了するまでの期間である。また、大当り遊技が終了してテーブルシナリオSの何れかが設定される期間を「シナリオ設定期間」という場合がある。
仮に、シナリオ未設定期間において、遊技回数に応じて変動パターン決定テーブルが変更される対比例を想定する。また、当該対比例では、シナリオ未設定期間が開始してから所定回数目の遊技まで、遊技者に有利な変動パターン決定テーブルが参照される。以上の対比例では、遊技機1の管理者は、クリア操作により任意なタイミングで遊技者に有利な状態へ移行させることができる。したがって、遊技の公正が害される不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、シナリオ未設定期間では、遊技回数に応じて変動パターン決定テーブルが変更されない構成を採用した。
図8(b-2)は、シナリオ未設定期間において参照される変動パターン決定テーブルの具体例を説明するための図である。図8(b-2)の具体例では、シナリオ未設定期間が開始されてから、第2時短遊技状態が終了するまでの期間において、大当り遊技に当選しない場合を想定する。
図8(b-2)に示す通り、クリア操作が実行され、シナリオ未設定期間が開始された直後では、変動パターン決定テーブルTn1が参照される。クリア操作が実行されると低確非時短遊技状態になる。また、クリア操作が実行されてから800回の遊技が実行されると、第2時短遊技状態へ移行する。上述した通り、テーブルシナリオSb2が設定されるシナリオ設定期間では、低確非時短遊技状態において参照される変動パターン決定テーブルTが、遊技回数に応じて変動パターン決定テーブルTn1から変動パターン決定テーブルTn2へ変化する。一方、シナリオ未設定期間における低確非時短遊技状態では、参照される変動パターン決定テーブルTが変動パターン決定テーブルTn1から変化しない。
図8(b-2)に示す通り、シナリオ未設定期間において、第2時短遊技状態が開始されると、変動パターン決定テーブルTbxが設定される。その後、第2時短遊技状態が終了し、低確率非時短遊技状態へ移行すると、変動パターン決定テーブルTn1が設定される。以上の構成では、シナリオ未設定期間では、遊技状態が変化する契機以外で(遊技回数のみに応じて)変動パターン決定テーブルが変更されない。
図9は、各遊技状態において参照される変動パターン決定テーブルTを説明するための図である。本実施形態では、各遊技が開始される際に、主制御基板110(メインCPU111)から当該遊技の変動パターンを示す変動パターン指定コマンドが演出制御基板120(サブCPU121)へ送信される。サブCPU121は、変動パターン指定コマンドが示す変動パターンに対応する演出モードに制御される。図9には、各変動パターン決定テーブルに対応する各演出モードが示される。
上述した通り、変動パターン決定テーブルTが参照され、変動パターンが抽選により決定される。また、特図が変動表示する時間は変動パターン毎に相違する場合がある。以上の構成では、各遊技において特図が変動表示する時間は可変である。本実施形態では、説明のため、変動パターン決定テーブルTが参照される期間において、通常の手順で遊技した場合における、各遊技で特図が変動表示する時間の平均を、当該期間における「特図の平均変動時間」と記載する場合がある。図9には、変動パターン決定テーブルTが参照される期間における特図の平均変動時間(短、長、固定)が、当該変動パターン決定テーブルTに対応して示される。なお、上述の「通常の手順で遊技する」とは、右打ちランプ28が消灯する期間では左打ちし、右打ちランプ28が点灯する期間では右打ちし、所謂「止打ち」(単発打ちを含む)をしないことを意味する。
図9に示す通り、第1時短遊技状態では、変動パターン決定テーブルTa1、変動パターン決定テーブルTa2、変動パターン決定テーブルTj1、変動パターン決定テーブルTj2、および、変動パターン決定テーブルTaxが参照され得る。ただし、第1時短遊技状態で参照される変動パターン決定テーブルTは、テーブルシナリオSに応じて変化する(すなわち、大当り図柄に応じて変化する)。
具体的には、大当り図柄が特別図柄B2の場合、テーブルシナリオSb2が設定され、100回の第1時短遊技状態が開始される。テーブルシナリオSb2が設定された第1時短遊技状態(100回)では、上述の図8(b-1)を用いて説明した通り、90回目の遊技(大当り遊技が終了してから90回目の遊技)までは変動パターン決定テーブルTa1が参照され、91回目から99回目の遊技までは変動パターン決定テーブルTa2が参照され、100回目(最後)の遊技では変動パターン決定テーブルTj1が参照される。
変動パターン決定テーブルTa1が参照される遊技では、演出モードは時短モードAになる。また、変動パターン決定テーブルTa2が参照される遊技では、変動パターン決定テーブルTa1が参照される遊技と同様に、演出モードは時短モードAになる。すなわち、テーブルシナリオSb2が設定された第1時短遊技状態では、1回目から99回目までの遊技における演出モードは変化しないが、残り回数が10回になると変動パターン決定テーブルTが切換る(Ta1→Ta2)。ただし、変動パターン決定テーブルTa1が参照される期間と、変動パターン決定テーブルTa2が参照される期間とで、演出モードが相違してもよい。以上の構成では、テーブルシナリオSb2が設定された第1時短遊技状態の残り回数が10回になると演出モードが切換る。
変動パターン決定テーブルTa2は、変動パターン決定テーブルTa1と比較して、長い時間の変動パターンが決定され易い。以上の構成では、第1時短遊技状態の残り回数が10回となった以降の遊技において、例えば第1時短遊技状態が終了する旨を報知(示唆)する演出(例えば、カウントダウン演出)を実行するための時間が確保し易くなる。変動パターン決定テーブルTj1が参照される遊技では、ジャッジ演出を実行した後に、終了演出が実行される。
ジャッジ演出では、例えば、遮蔽画像GF(上述の図16(c)参照)が最初に表示される。すなわち、ジャッジ演出が開始されると、閉じた状態の襖が表示される。また、ジャッジ演出では、演出ボタン8を連打することにより襖を開くことが可能である旨、および、襖が開いた場合は第1時短遊技状態が継続する旨が表示される。仮に、第1時短遊技状態が継続する場合のジャッジ演出では、襖が開く動画像が最終的に表示される(遮蔽画像GFが非表示になる)。一方、第1時短遊技状態が継続しない場合のジャッジ演出では、襖は閉じたままである。終了演出では、第1時短遊技状態が終了する旨が報知される。なお、終了演出の具体例は、後述の第2実施形態において説明する(図45参照)。
テーブルシナリオSb2が設定される期間では、第1時短遊技状態が終了した直後の非時短遊技状態において、変動パターン決定テーブルTn1が参照される(上述の図8(b-1)参照)。変動パターン決定テーブルTn1が参照される遊技では、演出モードは通常モードになる。また、大当り遊技が終了してから791回目の遊技が開始すると、変動パターン決定テーブルTn2が設定される。変動パターン決定テーブルTn2が参照される遊技では、演出モードは直前モードになる。直前モードでは、通常モードで実行されない演出が実行され得る。例えば、直前モードでは、第2時短遊技状態が間もなく開始される旨を示唆する演出が実行される。
テーブルシナリオSb2が設定される期間では、第2時短遊技状態が開始すると、変動パターン決定テーブルTsが設定される。変動パターン決定テーブルTsは、第2時短遊技状態の最初の遊技で参照される。変動パターン決定テーブルTsが参照される遊技では、突入演出が実行される。突入演出は、第2時短遊技状態が開始された旨を報知するための演出である。変動パターン決定テーブルTsが参照される遊技における特図の平均変動時間は、第2時短遊技状態の2回目以降の遊技(Taxが参照される遊技)における特図の平均変動時間より長い。具体的には、変動パターン決定テーブルTsが参照される遊技では、大当り抽選の結果毎に予め定められた変動パターンが決定される。例えば、大当り抽選の結果がハズレの場合、ジャッジ演出および終了演出を実行した後にハズレに対応する演出図柄GAを停止表示するのに要する時間の変動パターンが決定される。一方、大当りに当選した場合、ジャッジ演出および終了演出を実行した後に、大当りに当選した旨が報知される。
テーブルシナリオSb2が設定される期間では、第2時短遊技状態の2回目から1000回目(最後)までの遊技において、変動パターン決定テーブルTaxが参照される。変動パターン決定テーブルTaxでは、非時短遊技状態(Tn1またはTn2が参照される遊技)より短い変動パターンが決定され易い。また、変動パターン決定テーブルTaxでは、第1時短遊技状態で参照される変動パターン決定テーブルTa1および変動パターン決定テーブルTa2より短い変動パターンが決定され易く、特図の平均変動時間が短くなる。同様に、変動パターン決定テーブルTbxでは、第1時短遊技状態で参照される変動パターン決定テーブルTa1および変動パターン決定テーブルTa2より短い変動パターンが決定され易く、特図の平均変動時間が短くなる。変動パターン決定テーブルTaxが参照される遊技では、演出モードが時短モードBになる。
図9に示す通り、テーブルシナリオSb3が設定されると、変動パターン決定テーブルTa1、変動パターン決定テーブルTa2、変動パターン決定テーブルTj2、変動パターン決定テーブルTax、変動パターン決定テーブルTnc、変動パターン決定テーブルTaxの順に参照される変動パターン決定テーブルTが変更される。テーブルシナリオSb3が設定される期間の各遊技で参照される動パターン決定テーブルTの具体例は、後述の図11(a)を用いて詳細に説明する。
図9に示す通り、テーブルシナリオSb4が設定されると、変動パターン決定テーブルTax、変動パターン決定テーブルTnc、変動パターン決定テーブルTaxの順に参照される変動パターン決定テーブルTが変更される。テーブルシナリオSb3が設定される期間の各遊技で参照される動パターン決定テーブルTの具体例は、後述の図11(b)を用いて詳細に説明する。また、図9に示す通り、シナリオ未設定期間では、変動パターン決定テーブルTn1、変動パターン決定テーブルTbxの順に参照される変動パターン決定テーブルTが変更される。シナリオ未設定期間の各遊技で参照される動パターン決定テーブルTの具体例は、後述の図10(b)を用いて詳細に説明する。
図10(a-1)は、テーブルシナリオSのうちテーブルシナリオSb2が設定される期間の各遊技で参照される変動パターン決定テーブルの具体例を説明するための図である。図10(a-1)には、各時点における変動パターン決定テーブルTに加え、各時点における演出モード、時短遊技状態の残り回数(以下「残り回数M」)、および、第2時短遊技状態が開始するまでの残り回数(以下「残り回数N」)が示される。残り回数Mおよび残り回数Nは、例えば、メインRAM113に記憶される。
時短遊技状態の各遊技において残り回数Mが数値「1」ずつ減算され、残り回数Mが数値「0」に減算されると、時短遊技状態が終了する。また、低確率遊技状態の各遊技において残り回数Nが数値「1」ずつ減算され、残り回数Nが数値「0」に減算されると第2時短遊技状態が開始される。残り回数Nは、大当り遊技に当選した契機および上述のクリア操作を契機に初期値「800」に初期化される。すなわち、大当り遊技から800回の遊技(低確率遊技状態)が実行された場合、および、クリア操作から800回の遊技(低確率遊技状態)が実行された場合において、第2時短遊技状態が開始される。
図10(a-1)には、遊技の開始時点tsおよび該遊技の終了時点teが示される。図10(a-1)から把握される通り、時短遊技状態の残り回数Mは、遊技の終了時に減算される。具体的には、後述の確定期間の終了時に残り回数Mは減算される。同様に、残り回数Nは、確定期間の終了時に減算される。
上述した通り、テーブルシナリオSb2が設定される期間では、第1時短遊技状態の90回目の遊技までは変動パターン決定テーブルTa1が参照される。すなわち、第1時短遊技状態の残り回数Mが数値「11」であり残り回数Nが数値「711」の遊技までは、変動パターン決定テーブルTa1が参照される。また、第1時短遊技状態の91回目から99回目の遊技までは変動パターン決定テーブルTa2が参照される。変動パターン決定テーブルTa1および変動パターン決定テーブルTa2は共に時短モードAに対応する(上述の図9参照)。以上の構成では、第1時短遊技状態の1回目から99回目の遊技までは時短モードAになる。図10(a-1)に示す通り、テーブルシナリオSb2が設定される期間では、第1時短遊技状態の最後の遊技において変動パターン決定テーブルTj1が参照され、上述のジャッジ演出が実行された後に終了演出が実行される。
図10(a-1)の具体例では、時点taにおいて残り回数Mが数値「0」に減算され、第1時短遊技状態が終了した場合を想定する。以上の具体例では、時点taにおいて残り回数Nが数値「700」まで減算される。上述した通り、テーブルシナリオSb2が設定される期間では、第1時短遊技状態が終了した契機で変動パターン決定テーブルTn1が設定され、演出モードは通常モードになる。
図10(a-2)は、テーブルシナリオSb2が設定される他の期間の各遊技で参照される変動パターン決定テーブルの具体例を説明するための図である。図10(a-2)の具体例では、上述の図10(a-1)の具体例と同様に、時点taにおいて第1時短遊技状態が終了した場合を想定する。上述した通り、テーブルシナリオSb2が設定される期間では、第1時短遊技状態が終了した契機で変動パターン決定テーブルTn1が設定され、その後、690回の遊技が実行されると、変動パターン決定テーブルTn2が設定される。すなわち、大当り遊技後、791回目の遊技から変動パターン決定テーブルTn2が参照される。変動パターン決定テーブルTn2は直前モードに対応する(上述の図9参照)。以上の構成では、大当り遊技後、791回目の遊技から直前モードになる。
図10(a-2)の具体例では、時点tbにおいて残り回数Nが数値「0」に減算され、第2時短遊技状態が開始された場合を想定する。以上の場合、時短遊技状態の残り回数Mが時点tbにおいて数値「1000」に設定される。また、図10(a-2)の具体例では、時点tbにおいて保留数が1個以上であり、第2時短遊技状態の開始直後に最初の遊技が開始する場合を想定する。上述した通り、テーブルシナリオSb2が設定される期間における第2時短遊技状態の最初遊技では、変動パターン決定テーブルTsが参照され、突入演出が実行される。また、第2時短遊技状態の2回目以降の遊技では、変動パターン決定テーブルTaxが参照され、演出モードが時短モードBになる。
図10(b)は、シナリオ未設定期間の各遊技で参照される変動パターン決定テーブルの具体例を説明するための図である。上述した通り、シナリオ未設定期間は、クリア操作を契機に開始される。クリア操作が実行されると、残り回数Mが初期値「0」に初期化され、低確率非時短遊技状態になる。また、クリア操作が実行されると、第2時短遊技状態までの残り回数Nが数値「800」に初期化される。図10(b)に示す通り、シナリオ未設定期間の低確率非時短遊技状態では、変動パターン決定テーブルTn1が参照され、他の変動パターン決定テーブルTが参照されない。
図10(b)の具体例では、時点tbにおいて残り回数Nが数値「0」に減算され、第2時短遊技状態が開始された場合を想定する。また、図10(b)の具体例では、上述の図10(a-1)と同様に、第2時短遊技状態の開始時点tbにおいて保留数が1個以上であり、時点tbの直後に第2時短遊技状態が開始した場合を想定する。シナリオ未設定期間において、第2時短遊技状態が開始されると、変動パターン決定テーブルTbxが設定される。変動パターン決定テーブルTbxは、第2時短遊技状態が終了するまで参照される。変動パターン決定テーブルTbxは時短モードBに対応する(上述の図9参照)。以上の構成では、シナリオ設定期間およびシナリオ未設定期間の何れであっても、第2時短遊技状態の演出モードは時短モードBになる。
以上の説明から理解される通り、テーブルシナリオSb2が設定される期間における第2時短遊技状態の最初の遊技と、シナリオ未設定期間における第2時短遊技状態の最初の遊技とでは、参照される変動パターン決定テーブルTが相違する。具体的には、テーブルシナリオSb2が設定される期間における第2時短遊技状態の最初の遊技では、専用の変動パターン決定テーブルTsが参照されるのに対し、シナリオ未設定期間における第2時短遊技状態の最初の遊技では、その後の遊技でも参照される変動パターン決定テーブルTbxが参照される。
変動パターン決定テーブルTsが参照される遊技では、変動パターン決定テーブルTaxが参照される遊技、および、変動パターン決定テーブルTbxが参照される遊技より長い変動パターンが決定され易い。具体的には、変動パターン決定テーブルTsが参照される遊技では、第2時短遊技状態が開始される場合の各種の演出(突入演出、モード選択演出など)が実行される。変動パターン決定テーブルTsが参照される遊技では、以上の演出が実行可能な長さの変動パターンが決定される。
一方、シナリオ未設定期間における第2時短遊技状態の最初の遊技では、変動パターン決定テーブルTbxが参照される。変動パターン決定テーブルTbxが参照される遊技では、変動パターン決定テーブルTsが参照される遊技より短い変動パターンが選択され易い。具体的には、シナリオ未設定期間における第2時短遊技状態の最初の遊技の変動パターンは、変動パターン決定テーブルTsが参照される遊技で突入演出等が実行される時間より原則短い。
以上の事情から、シナリオ未設定期間における第2時短遊技状態の最初の遊技では、テーブルシナリオSb2が設定される期間における第2時短遊技状態の最初の遊技で実行される突入演出等の全ては原則実行できない。ただし、後述の図18(a)および図18(b)を用いて詳細に説明するが、シナリオ未設定期間における第2時短遊技状態の最初の遊技では、テーブルシナリオSb2が設定される期間における第2時短遊技状態の最初の遊技で実行される各種の演出の一部(モード選択演出)を省略した演出が実行される。
図11(a)は、テーブルシナリオSb3が設定される期間の各遊技で参照される変動パターン決定テーブルTの具体例を説明するための図である。テーブルシナリオSb3が設定された第1時短遊技状態(799回)では、テーブルシナリオSb2が設定された第1時短遊技状態(100回)と同様に、90回目までの遊技では変動パターン決定テーブルTa1が参照され、91回目から99回目までの遊技では変動パターン決定テーブルTa2が参照される。
ただし、テーブルシナリオSb3が設定された第1時短遊技状態(799回)では、100回目の遊技において、変動パターン決定テーブルTj2が参照される。変動パターン決定テーブルTj2が参照される遊技では、ジャッジ演出を実行した後に、継続演出が実行される。継続演出では、第1時短遊技状態が継続する旨が報知される。以上の通り、テーブルシナリオSb2が設定された第1時短遊技状態(100回)と、テーブルシナリオSb3が設定された第1時短遊技状態(799回)とでは、100回目までの遊技における演出モードが共通である。したがって、テーブルシナリオSb3が設定された第1時短遊技状態(799回)では、当該第1時短遊技状態が101回目以降の遊技に継続するか否かを、継続演出が実行されるまで把握困難(実質的に不可能な場合を含む)にできる。
テーブルシナリオSb3が設定された第1時短遊技状態(799回)では、101回から799回目(最後)の遊技において、変動パターン決定テーブルTaxが参照される。上述した通り、変動パターン決定テーブルTaxが参照される遊技では、演出モードが時短モードBになる。
低確率遊技状態(非時短、時短)において800回の遊技が実行されると、第2時短遊技状態へ移行する。したがって、799回の第1時短遊技状態が終了すると、非時短低確率遊技状態の1回の遊技を介して、第2時短遊技状態が開始される。以下、説明のため、第1時短遊技状態(799回)と第2時短遊技状態との間に実行される1回の遊技を「隙間遊技」と記載する場合がある。図11(a)に示す通り、隙間遊技では変動パターン決定テーブルTncが参照される。変動パターン決定テーブルTncが参照される遊技では、変動パターン決定テーブルTaxが参照される遊技と同様に、演出モードが時短モードBになる。
図11(a)の具体例では、時点tbにおいて第2時短遊技状態が開始された場合を想定する。また、図11(a)の具体例では、時点tbにおいて保留数が数値「1」以上の場合を想定する。図11(a)に示す通り、テーブルシナリオSb3が設定される期間における第2時短遊技状態では、最初の遊技および2回目以降の遊技を含め、変動パターン決定テーブルTaxが参照され、演出モードは時短モードBである。また、テーブルシナリオSb3が設定される期間における第2時短遊技状態では、テーブルシナリオSb2が設定される期間で第2時短遊技状態が開始された際の各種の演出(突入演出など)が省略される。
以上の説明から理解される通り、テーブルシナリオSb3が設定された場合、第1時短遊技状態(799回)で時短モードBへ移行してから、隙間遊技を介して、第2時短遊技状態が開始した以降の一連の遊技に亘り、演出モードが時短モードBになる。以上の構成では、第1時短遊技状態と第2時短遊技状態とが一連の時短遊技状態であると遊技者に認識させることができる。ただし、テーブルシナリオSb3が設定される期間において、第1時短遊技状態が終了した旨(隙間遊技が開始された旨)および第2時短遊技状態が開始した旨が報知される構成としてもよい。
図11(b)は、テーブルシナリオSb4が設定される期間の各遊技で参照される変動パターン決定テーブルの具体例を説明するための図である。テーブルシナリオSb4は、テーブルシナリオSb3が設定された場合(上述の図11(a)参照)と同様に、799回の第1時短遊技状態が開始される場合に設定される。
図11(b)に示す通り、テーブルシナリオSb4が設定されると、第1時短遊技状態(799回)の最初の遊技から最後の遊技まで、変動パターン決定テーブルTaxが参照され、演出モードは時短モードBになる。すなわち、上述のテーブルシナリオSb3が設定される期間では、第1時短遊技状態(799回)の途中の遊技(100回目の遊技)で継続演出が実行された後に時短モードBへ移行するが、テーブルシナリオSb4が設定される期間では、第1時短遊技状態の最初の遊技から時短モードBへ移行する。以上の構成では、テーブルシナリオSb4が設定される期間では、第1時短遊技状態が開始した直後に、当該第1時短遊技状態が799回継続する旨が遊技者に実質的に報知される。
図11(b)に示す通り、テーブルシナリオSb4が設定される期間では、テーブルシナリオSb3が設定される期間と同様に、隙間遊技では変動パターン決定テーブルTncが参照され、その後の第2時短遊技状態では変動パターン決定テーブルTaxが参照される。また、テーブルシナリオSb4が設定される期間では、テーブルシナリオSb3が設定される期間と同様に、第1時短遊技状態、隙間遊技および第2時短遊技状態の一連の遊技に亘り、演出モードが時短モードBになる。
以上のテーブルシナリオSb4が設定される期間では、テーブルシナリオSb3が設定される期間と同様に、第1時短遊技状態と第2時短遊技状態とが一連の時短遊技状態であると遊技者に認識させることができる。テーブルシナリオSb4が設定される期間では、テーブルシナリオSb3が設定される期間と同様に、第2時短遊技状態の開始時において、突入演出は実行されない。
以上の説明から理解される通り、本実施形態では、シナリオ設定期間で開始された第2時短遊技状態(最初の遊技ではTaxまたはTsが参照される)における特定の遊技(例えば、最初の遊技)と、シナリオ未設定期間で開始された第2時短遊技状態(最初の遊技ではTbxが参照される)における特定の変動表示とで、参照される変動パターン決定テーブルTが可変である。
図12および図13(a)から図13(c)は、変動パターン決定テーブルの具体例の概念図である。 本実施形態では、特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21)毎に、特別図柄判定用乱数値(大当りの当選または落選)、大当り図柄用乱数値(大当り図柄)、特別図柄保留数、リーチ判定用乱数値および特別図柄変動用乱数値に基づき、変動パターンが決定される。なお、図12および図13(a)から図13(c)における「保留数」の欄の数字は、当該欄に対応する特図の保留数を意味する。
メインCPU111は、特別図柄の変動開始時に変動パターンを決定する。また、メインCPU111は、決定した変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを生成する。以上の変動パターン指定コマンドは、出力制御処理において主制御基板110から演出制御基板120へと送信される。
図12および図13(a)から図13(c)には、各変動パターンが決定された場合において、演出実行手段(例えば画像表示装置31)で実行される演出(リーチ等)が示される。本実施形態における「リーチ」とは、特別遊技(大当り遊技)に移行することを報知する演出図柄GAの組合せの一部が停止表示された後に、残りの一部の演出図柄GAについては変動表示が継続した状態を意味する。例えば、大当り遊技に移行することを報知する演出図柄GAの組合せとして「777」の3個の演出図柄GAの組み合わせが設定されている場合を想定する。以上の場合、2個の演出図柄GAが「7」で停止表示され、残りの演出図柄GAについては変動表示を行っている状態が「リーチ」である。
詳細な説明は省略するが、本実施形態の変動パターン指定コマンドは、MODEを示す第1電文およびDATAを示す第2電文を含んで構成される。第1特別図柄表示装置20における特別図柄の変動表示開始時に決定された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドの第1電文(MODE)は「E6H」になる。一方、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動表示開始時に決定された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドの第1電文(MODE)は「E7H」になる。変動パターン指定コマンドの第2電文(DATA)は、具体的な変動パターン番号を示す。
<非時短遊技状態用の変動パターン決定テーブル>
図12は、低確率非時短遊技状態で用いられる変動パターン決定テーブルの一例の概念図である。上述した通り、低確率非時短遊技状態では変動パターン決定テーブルTn1、変動パターン決定テーブルTn2および変動パターン決定テーブルTncの何れかが参照される。図12は、以上の各変動パターン決定テーブルのうち変動パターン決定テーブルTn1の概念図である。なお、図12および後述の図13(a)~(c)に示す「変動時間」とは、特図の変動が開始してから確定期間が終了するまでの時間を意味する。
変動パターン決定テーブルTn1では、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動パターンとして、変動パターンa(1x~3x)、変動パターンb(1x~6x)、変動パターンc(1x~6x)、変動パターンdx、変動パターンex、変動パターンfx、変動パターンgの何れかが決定される。
メインCPU111は、特別図柄表示装置の種別、特別図柄の種類(特別図柄判定用乱数値および図柄用乱数値の組合せ)、特別図柄保留数、リーチ判定用乱数値および特別図柄変動用乱数値に応じて、変動パターンの何れかを決定する。リーチ判定用乱数値は、乱数範囲が「0~99」であり、変動パターンを決定する以前に取得される。また、特別図柄変動用乱数値は、乱数範囲が「0~99」であり、変動パターンを決定する以前に取得される。
ただし、本実施形態の遊技機1では、特別図柄のうち大当り図柄または小当り図柄が停止表示される変動パターンにおいて、必ずリーチ演出が実行される。ただし、特別図柄のうち小当り図柄が停止表示される変動パターンにおいて、リーチ演出が実行されない場合がある構成としてもよい。したがって、大当りまたは小当りに対応する特別図柄が停止表示される場合、変動パターンの決定に際してリーチ判定用乱数値は用いられない。
図12には、各変動パターンで特別図柄表示装置が変動表示される際に、画像表示装置31等の演出実行手段で実行される演出が示される。例えば、変動パターンa(1x~3x)では、「ノーマルリーチ演出」が実行される。以上の「ノーマルリーチ演出」は、画像表示装置31に表示される演出図柄GAのうち左図柄および右図柄が仮停止し、中図柄が変動する大当り当選の期待度が比較的低いリーチ演出である。
変動パターンb(x1~x6)では、「SPリーチ演出」が実行される。以上の「SPリーチ演出」は、上述のノーマルリーチ演出と同様に、画像表示装置31に表示される演出図柄GAのうち左図柄および右図柄が仮停止するリーチ演出である。ただし、SPリーチ演出では、ノーマルリーチ演出では表示されない特定の動画像(リーチムービー)が画像表示装置31に表示される。以上のSPリーチ演出が実行された場合、その後、大当りの当選が報知される(同じ3個の演出図柄GAが表示される)可能性がノーマルリーチ演出より高い。
変動パターンc(x1~x6)では、「SPSPリーチ演出」が実行される。以上の「SPSPリーチ演出」は、他のリーチ演出と同様に、画像表示装置31に表示される演出図柄GAのうち左図柄および右図柄が仮停止するリーチ演出である。ただし、SPSPリーチ演出では、他のリーチ演出では表示されない特定の動画像が画像表示装置31に表示される。以上のSPSPリーチ演出が実行された場合、その後、大当り当選が報知される可能性がSPリーチ演出より高い。
本実施形態では、SPリーチ演出が実行される遊技では、当該SPリーチ演出の前にノーマルリーチ演出が実行される。すなわち、ノーマルリーチ演出からSPリーチ演出へ発展する。また、SPSPリーチ演出が実行される遊技では、ノーマルリーチ演出からSPリーチ演出へ発展し、当該SPリーチ演出からSPSPリーチ演出へ発展する。ただし、ノーマルリーチ演出からSPSPリーチ演出へ直接発展する場合があってもよい。
例えば、第1特別図柄表示装置20に特別図柄A1(大当り)が停止表示される場合を想定する。以上の場合、図12に示す通り、特別図柄変動用乱数値が数値「0~3」の何れかであれば、変動パターンa1xが決定される。以上の変動パターンa1xでは、第1特別図柄表示装置20が約40000msに亘り変動表示される。また、変動パターンa1xでは、画像表示装置31においてノーマルリーチ演出が実行され、確変大当りを報知する演出が実行される。
第1特別図柄表示装置20に特別図柄A1が停止表示される場合、特別図柄変動用乱数値が数値「4~15」の何れかであれば、変動パターンb1xが決定される。また、特別図柄変動用乱数値が数値「16~34」の何れかであれば、変動パターンb2xが決定される。さらに、特別図柄変動用乱数値が数値「35~65」の何れかであれば、変動パターンc1xが決定され、特別図柄変動用乱数値が数値「66~98」の何れかであれば、変動パターンc2xが決定され、特別図柄変動用乱数値が数値「99」であれば、変動パターンgが決定される。
変動パターンb1xでは、第1特別図柄表示装置20が約60000msに亘り変動表示される。また、変動パターンb1xでは、画像表示装置31においてSPリーチ1演出が実行され、確変大当りが報知される。同様に、変動パターンb2xでは、第1特別図柄表示装置20が約60000msに亘り変動表示され、画像表示装置31においてSPリーチ2演出が実行され、確変大当りが報知される。
変動パターンc1xでは、第1特別図柄表示装置20が約70000msに亘り変動表示される。また、変動パターンc1xでは、画像表示装置31においてSPSPリーチ1演出が実行され、確変大当りが報知される。同様に、変動パターンc2xでは、第1特別図柄表示装置20が約70000msに亘り変動表示され、画像表示装置31においてSPSPリーチ2演出が実行され、確変大当りが報知される。変動パターンgでは、第1特別図柄表示装置20が約80000msに亘り変動表示され、画像表示装置31において全回転リーチ演出が実行され、確変大当りが報知される。
第1特別図柄表示装置20に特別図柄A2(短当り確変)が停止表示される場合、特別図柄変動用乱数値によらず、変動パターンdxが決定される。以上の変動パターンdxでは、第1特別図柄表示装置20が約20000msに亘り変動表示される。また、変動パターンdxでは、画像表示装置31において短当り演出が実行される。以上の短当り演出は、小当りまたは短当り(確変大当り)が当選した旨を報知する演出である。
図12に示す通り、第1特別図柄表示装置20に特別図柄A3(通常大当り)が停止表示される場合、特別図柄変動用乱数値が数値「0~3」の何れかであれば、変動パターンa2xが決定される。以上の変動パターンa2xでは、第1特別図柄表示装置20が約40000msに亘り変動表示される。また、変動パターンa2xでは、画像表示装置31においてノーマルリーチ演出が実行され、通常大当りを報知する演出が実行される。
第1特別図柄表示装置20に特別図柄A3が停止表示される場合、特別図柄変動用乱数値が数値「4~15」の何れかであれば、変動パターンb3xが決定される。また、特別図柄変動用乱数値が数値「16~34」の何れかであれば、変動パターンb4xが決定され、特別図柄変動用乱数値が数値「35~65」の何れかであれば、変動パターンc3xが決定され、特別図柄変動用乱数値が数値「66~99」の何れかであれば、変動パターンc4xが決定される。
変動パターンb3xでは、第1特別図柄表示装置20が約60000msに亘り変動表示される。また、変動パターンb3xでは、画像表示装置31においてSPリーチ1演出が実行され、通常大当りが報知される。同様に、変動パターンb4xでは、第1特別図柄表示装置20が約60000msに亘り変動表示され、画像表示装置31においてSPリーチ2演出が実行され、通常大当りが報知される。
変動パターンc3xでは、第1特別図柄表示装置20が約70000msに亘り変動表示される。また、変動パターンc3xでは、画像表示装置31においてSPSPリーチ1演出が実行され、通常大当りが報知される。同様に、変動パターンc4xでは、第1特別図柄表示装置20が約70000msに亘り変動表示され、画像表示装置31においてSPSPリーチ2演出が実行され、通常大当りが報知される。
第1特別図柄表示装置20に特別図柄K(小当り)が停止表示される場合、特別図柄A2(確変短当り)が停止表示される場合と同様に、特別図柄変動用乱数値によらず、変動パターンdxが決定される。
図12に示す通り、第1特別図柄表示装置20に特別図柄Hが停止表示される場合、第1特別図柄保留数、リーチ判定用乱数値および特別図柄変動用乱数値の組合せに応じて変動パターンが決定される。
例えば、第1特別図柄保留数が「0~2」個の場合を想定する。以上の場合、リーチ判定用乱数値「0~69」であれば、リーチ演出が実行されず、変動パターンexが決定される。以上の変動パターンexでは、第1特別図柄表示装置20が約3000msに亘り変動表示される。また、変動パターンexでは通常演出(通常変動)が実行された後にハズレを報知する演出が実行される。
一方、第1特別図柄保留数が「0~2」個の場合において、リーチ判定用乱数値「70~99」であれば、特別図柄変動用乱数値に応じたリーチ演出が実行される。具体的には、特別図柄変動用乱数値が数値「0~27」の何れかであれば、変動パターンa3xが決定される。また、特別図柄変動用乱数値が数値「28~48」の何れかであれば、変動パターンb5xが決定され、特別図柄変動用乱数値が数値「49~77」の何れかであれば、変動パターンb6xが決定される。さらに、特別図柄変動用乱数値が数値「78~88」の何れかであれば、変動パターンc5xが決定され、特別図柄変動用乱数値が数値「89~99」の何れかであれば、変動パターンc6xが決定される。
変動パターンa3xでは、第1特別図柄表示装置20が約35000msに亘り変動表示される。また、変動パターンa3xでは、画像表示装置31においてノーマルリーチ演出が実行され、ハズレが報知される。
変動パターンb5xでは、第1特別図柄表示装置20が約55000msに亘り変動表示される。また、変動パターンb5xでは、画像表示装置31においてSPリーチ1演出が実行され、ハズレが報知される。同様に、変動パターンb6xでは、第1特別図柄表示装置20が約55000msに亘り変動表示され、画像表示装置31においてSPリーチ2演出が実行され、ハズレが報知される。
変動パターンc5xでは、第1特別図柄表示装置20が約65000msに亘り変動表示される。また、変動パターンc5xでは、画像表示装置31においてSPSPリーチ1演出が実行され、ハズレが報知される。同様に、変動パターンc6xでは、第1特別図柄表示装置20が約65000msに亘り変動表示され、画像表示装置31においてSPSPリーチ2演出が実行され、ハズレが報知される。
また、特別図柄Hが停止表示される際に第1特別図柄保留数が「3」個の場合を想定する。以上の場合、リーチ判定用乱数値「0~89」であれば、リーチ演出が実行されず、特別図柄変動用乱数値によらず変動パターンfxが決定される。以上の変動パターンfxでは、第1特別図柄表示装置20が約2000msに亘り変動表示される。また、変動パターンfxでは通常演出が実行された後にハズレを報知する演出が実行される。
一方、第1特別図柄保留数が「3」個の場合において、リーチ判定用乱数値「90~99」であれば、特別図柄変動用乱数値に応じたリーチ演出が実行される。具体的には、特別図柄変動用乱数値が数値「0~27」の何れかであれば、変動パターンa3xが決定される。また、特別図柄変動用乱数値が数値「28~48」の何れかであれば、変動パターンb5xが決定され、特別図柄変動用乱数値が数値「49~77」の何れかであれば、変動パターンb6xが決定される。さらに、特別図柄変動用乱数値が数値「78~88」の何れかであれば、変動パターンc5xが決定され、特別図柄変動用乱数値が数値「89~99」の何れかであれば、変動パターンc6xが決定される。なお、詳細な説明は省略するが、第2特別図柄表示装置21の非時短遊技状態における変動パターンは、上述の第1特別図柄表示装置20の変動パターンと同様な方法で決定される。
<時短遊技状態用の変動パターン決定テーブル>
図13(a)から図13(c)は、低確率時短遊技状態で用いられる変動パターン決定テーブルの一例の概念図である。上述した通り、時短遊技状態(第1時短遊技状態、第2時短遊技状態)では、変動パターン決定テーブルTa1、変動パターン決定テーブルTa2、変動パターン決定テーブルTj1、変動パターン決定テーブルTj2、変動パターン決定テーブルTax、変動パターン決定テーブルTsおよび変動パターン決定テーブルTbxの何れかが参照される。
図13(a)は、変動パターン決定テーブルTaxの具体例の概念図である。変動パターン決定テーブルTaxは、例えば、テーブルシナリオSが設定されるシナリオ設定期間で(大当り遊技を経由して)開始された第2時短遊技状態で参照される。
図13(a)に示す通り、変動パターン決定テーブルTaxが参照される遊技では、変動パターンJ1aから変動パターンJ1nの何れかが抽選により決定される。以上の遊技では、第2特図の変動パターンとして「即当り演出(確変大当り、通常大当り)」、「直揃い演出(確変大当り、通常大当り)」、「7図柄リーチ(確変大当り)」、「ショート変動(ハズレ)」、「直揃いガセ演出(ハズレ)」、「リーチ煽り(ハズレ)」が実行される変動パターン(J1a~J1k)が決定され得る。また、以上の遊技では、第1特図の変動パターンとして「特1当り(確変大当り、通常大当り)」、「特1ハズレ(ハズレ)」が実行される変動パターン(J1l~J1n)が決定され得る。ただし、時短遊技状態では、右打ちで遊技され第2特図が変動するため、変動パターンJ1aから変動パターンJ1kが通常は決定される。
即当り演出は、特図の変動が開始してから大当りの当選が報知されるまでの時間が比較的短い演出である。例えば、即当り演出では、特図の変動が開始してから約0.5秒後に、大当り図柄に対応する演出図柄GA(例えば「777」)が表示(仮停止)される。なお、演出図柄GAが停止した以降(約0.5秒経過後)の即当り演出では、例えば、特別図柄B2(通常図柄)に対応する演出図柄GAが特別図柄B1(確変図柄)に対応する演出図柄GAに昇格する演出が実行される。以下、説明のため、大当り図柄に対応する演出図柄GAを「大当り用演出図柄GA」と記載する場合がある。以上の即当り演出では、リーチ演出が実行されず、3個の図柄画像の変動表示が略同時に停止する。なお、即当り演出の長さは適宜に変更できる。例えば、即当り演出では、特図の変動が開始してから約0.5秒後に大当り用演出図柄GAが停止表示され、その後、約0.5秒の確定期間を介して、大当り遊技が開始される構成としてもよい。
直揃い演出は、即当り演出と同様に、リーチ演出を実行しないで大当り用演出図柄GAが停止表示される演出である。ただし、特図の変動表示が開始してから大当り遊技の当選が報知されるまでの時間は、即当り演出より直揃い演出が長い。例えば、直揃い演出では、特図の変動表示が開始してから約15秒後に、大当り用演出図柄GAが表示(仮停止)される。直揃いガセ演出は、途中まで直揃い演出と共通の演出が実行され、最終的にハズレに対応する演出図柄GAが停止表示される演出である。
7図柄リーチは、確変大当りに対応する大当り用演出図柄GA(777の図柄組合せ)が表示される演出である。具体的には、7図柄リーチでは、数字「7」を表す演出図柄GAが2個仮停止し、リーチ演出が実行され、その後、「777」の図柄組合せを表す大当り用演出図柄GAが表示される。例えば、7図柄リーチでは、特図の変動が開始してから約20秒後にリーチ演出が実行され(確変大当りが実質的に報知され)、その後、約20秒後に大当り用演出図柄GAが表示される。図13(a)から把握される通り、7図柄リーチは、変動パターン決定テーブルTaxが参照される遊技で決定され得る変動パターンのなかで最長(約50秒)である。リーチ煽りは、途中まで7図柄リーチと共通の演出が実行され、最終的にリーチ演出が実行されず、ハズレに対応する演出図柄GAが停止表示される演出である。以上のリーチ煽りによれば、7図柄リーチが実行されるかもしれないという期待感を向上させることができる。
ショート変動(ハズレ)は、リーチ演出が実行されず、ハズレに対応する演出図柄GAが停止表示される演出である。具体的には、ショート変動では、特図の変動が開始されてから約0.5秒後に演出図柄GAが停止表示され、その後、0.5秒の確定期間にわたり当該演出図柄GAが停止表示された状態が維持される。ロング変動(ハズレ)は、リーチ演出が実行されず、ハズレに対応する演出図柄GAが停止表示される演出である。具体的には、ロング変動では、特図の変動が開始されてから約3.5秒後に演出図柄GAが停止表示され、その後、0.5秒の確定期間にわたり当該演出図柄GAが停止表示された状態が維持される。
図13(a)から把握される通り、即当り演出は、確変大当りまたは通常大当りに当選した遊技において確率約8/10で実行される。すなわち、第2時短遊技状態(Taxが参照される遊技)では、大当りに当選した遊技の大半(約8割)で即当り演出が実行される。ただし、即当り演出が実行される確率は適宜に変更できる。例えば、確変大当りに当選した際に確率約1/10で実行され、通常大当りに当選した際に確率約1/2で実行される構成としてもよい。以上の構成では、即当り演出が実行される場合より、直揃い演出および7図柄リーチが実行される場合、確変大当りに対する期待感を向上させることができる。すなわち、大当り用演出図柄GAが表示されるまでの時間が長いほど、確変大当りに対する期待感を向上させることができるとも換言される。
上述の即当り演出および直揃い演出は、通常大当りの当選時および確変大当りの当選時の双方で実行され得る。一方、7図柄リーチは、確変大当りの当選時にのみ実行され得る。以上の構成では、変動パターン決定テーブルTaxが参照される時短モードBでは(上述の図9参照)、7図柄でリーチ演出が実行された時点で、確変大当りが実質的に報知される。したがって、時短モードBにおいて、当該リーチ演出の実行の有無が報知される演出(7図柄リーチ、リーチ煽り)の面白味を向上することができる。ただし、大当り抽選でハズレの時短モードBの遊技において、7図柄でリーチ演出が実行され得る構成としてもよい。
図13(b)は、変動パターン決定テーブルTbxの具体例の概念図である。変動パターン決定テーブルTbxは、シナリオ未設定期間で(大当り遊技を経由しないで)開始された第2時短遊技状態で参照される。なお、本実施形態では、大当り遊技を経由した場合と非経由の場合とで第2時短遊技状態で参照される変動パターン決定テーブルTを相違させたが、以上の各場合で変動パターン決定テーブルTを共通としてもよい。
図13(b)に示す通り、変動パターン決定テーブルTbxが参照される遊技では、変動パターンJ2aから変動パターンJ2gが決定され得る。変動パターンJ2aが決定された遊技では、上述の即当り演出(確変大当り)が実行される。また、変動パターンJ2bが決定された遊技では、上述の即当り演出(通常大当り)が実行され、変動パターンJ2cが決定された遊技では、上述のショート変動(ハズレ)が実行され、変動パターンJ2dが決定された遊技では、上述のロング変動(ハズレ)が実行され、変動パターンJ2eが決定された遊技では、上述の即当り演出(確変大当り)が実行され、変動パターンJ2fが決定された遊技では、上述の即当り演出(通常大当り)が実行され、変動パターンJ2gが決定された遊技では、上述の特1ハズレ(ハズレ)が実行される。
以上の説明から理解される通り、変動パターン決定テーブルTaxが参照される遊技で実行される7図柄リーチは、変動パターン決定テーブルTbxが参照される遊技では実行されない。また、変動パターン決定テーブルTbxは第2時短遊技状態において参照され、変動パターン決定テーブルTaxは第1時短遊技状態においても参照される(上述の図9参照)。以上の構成は、第1時短遊技状態と第2時短遊技状態とで、決定され得る変動パターンが可変であるとも換言される。
図13(c)は、変動パターン決定テーブルTa1の具体例の概念図である。変動パターン決定テーブルTa1は、テーブルシナリオSb2またはテーブルシナリオSb3が設定される第1時短遊技状態の1~90回目の遊技まで参照される。
上述した通り、変動パターン決定テーブルTa1(Ta2)が参照される期間は時短モードAであり、変動パターン決定テーブルTax(Tbx)が参照される期間は時短モードBである。したがって、図13(a)~図13(c)から把握される通り、変動パターン決定テーブルTa1が参照される遊技(時短モードA)と、変動パターン決定テーブルTax(Tbx)が参照される遊技(時短モードB)とで、実行され得る演出は相違する。具体的には、時短モードAおよび時短モードBのうち、一方の演出モードで実行される演出は、他方の演出モードでは実行されない。ただし、時短モードAおよび時短モードBの双方で共通して実行される演出を設けてもよい。すなわち、各演出モードで実行される演出が原則は相違するが、特定の演出については各演出モードで共通して実行される構成としてもよい。また、時短モードAおよび時短モードBで実行される演出が全て共通する構成としてもよい。さらに、各演出モードで実行される演出が原則は共通するが、特定の演出については一方の演出モードのみで実行される構成としてもよい。
本実施形態では、変動パターン決定テーブルTaxが参照される各遊技において、演出図柄GAが変動表示する期間(図柄画像がスクロール表示される期間)の平均時間(以下、単に「演出図柄GAの平均変動時間」)は、変動パターン決定テーブルTa1が参照される各遊技での演出図柄GAの平均変動時間および変動パターン決定テーブルTa2が参照される各遊技での演出図柄GAの平均変動時間より短い。すなわち、演出図柄GAの平均変動時間は、テーブルシナリオSb2が設定される期間において、第1時短遊技状態より第2時短遊技状態で短くなる。また、変動パターン決定テーブルTbxが参照される期間における演出図柄GAの平均変動時間は、他の変動パターン決定テーブルTが参照される各遊技での演出図柄GAの平均変動時間より短い。ただし、テーブルシナリオSによっては、演出図柄GAの平均変動時間が第2時短遊技状態より第1時短遊技状態で短くなり得る構成としてもよい。
また、本実施形態では、演出図柄GAの平均変動時間は、テーブルシナリオSb2が設定される期間において、第1時短遊技状態で大当りに当選した遊技より第2時短遊技状態で大当りに当選した遊技の方が短くなる。ただし、テーブルシナリオSによっては、演出図柄GAの平均変動時間が、第2時短遊技状態で大当りに当選した遊技より第1時短遊技状態で大当りに当選した遊技の方が短くなり得る構成としてもよい。
上述した通り、メインRAM113に記憶される残り回数Nが各遊技において数値「1」ずつ減算され、残り回数Nが数値「0」まで減算されると第2時短遊技状態が開始される。以上の残り回数Nは、電源断された場合であっても、バックアップ電源により保持される。したがって、遊技機1が設置される遊技場の営業開始時において、前日の残り回数Nを据え置くことが可能である。ただし、遊技機1へ電源供給が開始された際にクリア操作がされると、残り回数Nは初期化される。
本実施形態では、電源断以前の残り回数Nが据え置かれているか否かを、遊技開始直後において秘匿し、その後、報知可能な構成を採用した。以上の構成によれば、遊技開始直後の期間において、残り回数Nが据え置かれているか否かを予想する楽しみを遊技者に付与できるという利点がある。以上の構成について、以下で詳細に説明する。
図14(a)は、画像表示装置31に表示される画面の模擬図である。具体的には、図14(a)は、低確率非時短遊技状態において画像表示装置31に表示される画面の模擬図である。画像表示装置31は、各遊技において、演出図柄GA(x、y、w)、保留画像GB(x、y)、第4図柄GC(1、2)、保留数画像GD(1、2)および小図柄Gaを含む各種の画像を表示する 。
演出図柄GAは、特別図柄表示装置(20、21)が変動表示される期間において変動表示され、特別図柄表示装置が停止表示される期間において停止表示される。また、演出図柄GAは、特別図柄表示装置に停止表示される特別図柄に対応する図柄の組合せを停止表示する。図14(a)の具体例は、特別図柄表示装置にハズレ図柄(特別図柄H)が停止表示された場合を想定する。以上の場合、例えば、演出図柄GAは図柄組合せ「782」を停止表示する。
また、演出図柄GAは、特別図柄表示装置に大当り図柄が停止表示される際に、大当り図柄に対応する図柄組合せ(例えば「777」)を停止表示する。同様に、演出図柄GAは、特別図柄表示装置に小当り図柄が停止表示される際に、小当り図柄に対応する図柄組合せ(例えば「757」)を停止表示する。演出図柄GAは、演出図柄GAx(図14(a)参照)、演出図柄GAy(図17(b)参照)および演出図柄GAwを含む。演出図柄GAxは通常モードおよび直前モードにおいて表示される。また、演出図柄GAyは時短モードAにおいて表示され、演出図柄GAwは時短モードBにおいて表示される。
第4図柄GCは、特別図柄表示装置(20、21)の変動状態を示す。具体的には、特別図柄表示装置が停止表示される期間において、第4図柄GCは停止表示される。例えば、特別図柄表示装置が停止表示される期間において、第4図柄GCは第1の色彩(例えば、白色)で停止表示される。一方、特別図柄表示装置が変動表示される期間において、第4図柄GCは可変表示する。例えば、特別図柄表示装置が変動表示される期間において、第4図柄GCは第1の色彩と第2の色彩(例えば、赤色)で交互に表示される。
第4図柄GCは、第4図柄GC1および第4図柄GC2を含む。第4図柄GC1は、第1特別図柄表示装置20の変動態様を示し、第4図柄GC2は、第2特別図柄表示装置21の変動態様を示す。具体的には、第4図柄GC1は、第1特別図柄表示装置20が変動表示される期間において可変表示され、第1特別図柄表示装置20が停止表示される期間において停止表示される。同様に、第4図柄GC2は、第2特別図柄表示装置21が変動表示される期間において可変表示され、第2特別図柄表示装置21が停止表示される期間において停止表示される。
本実施形態では、低確率非時短遊技状態と低確率時短遊技状態と高確率時短遊技状態とで、共通の第4図柄GCが表示される。すなわち、低確率非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態および高確率時短遊技状態では、共通の第4図柄GCが表示される。具体的には、大当り遊技を除く各遊技状態において、共通の第4図柄GCが表示される。ただし、遊技状態に応じて相違する第4図柄GCが表示される構成としてもよい。また、大当り遊技において、第4図柄GCが表示される構成としてもよい。
保留数画像GD(1、2)は、保留数(第1保留数、第2保留数)を表示する。具体的には、保留数画像GDは、保留数画像GD1および保留数画像GD2を含む。保留数画像GD1は、第1保留数を表示する。また、保留数画像GD2は、第2保留数を表示する。図14(a)の具体例では、第1保留数が4個であり、第2保留数が0個の場合を想定する。
本実施形態の保留数画像GDは、上述の第4図柄GCと同様に、低確率非時短遊技状態と低確率時短遊技状態と高確率時短遊技状態とで共通である。すなわち、低確率非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態および高確率時短遊技状態では、共通の保留数画像GDが表示される。具体的には、大当り遊技を除く各遊技状態において、共通の保留数画像GDが表示される。ただし、遊技状態に応じて相違する保留数画像GDが表示される構成としてもよい。また、大当り遊技において、保留数画像GDが表示される構成としてもよい。
小図柄Gaは、演出図柄GAと同様に、3個の図柄(上図柄、中図柄、下図柄)で構成される。また、小図柄Gaは、特別図柄表示装置(20、21)が変動表示される期間において変動表示し、特別図柄表示装置が停止表示される期間において停止表示する。本実施形態では、実行される演出によっては演出図柄GAが一時的に非表示になる場合がある。以上の場合であっても、小図柄Gaは原則継続して表示される。
小図柄Gaは、特別図柄表示装置に大当り図柄が停止表示される場合、大当り図柄に対応する図柄組合せを停止表示する。また、小図柄Gaは、特別図柄表示装置に小当り図柄が停止表示される場合、小当り図柄に対応する図柄組合せを停止表示する。同様に、小図柄Gaは、特別図柄表示装置にハズレ図柄が停止表示される場合、ハズレ図柄に対応する図柄組合せを停止表示する。また、小図柄Gaは、原則として演出図柄GAの停止表示時には、演出図柄GAと同じ態様にて停止表示される。例えば、大当りに当選し、演出図柄GAが「7・7・7」で停止表示する際には、小図柄Gaも「7・7・7」で停止表示し、小当りに当選し、演出図柄GAが「7・5・7」で停止表示する際には、小図柄Gaも「7・5・7」で停止表示する。
本実施形態では、低確率非時短遊技状態と低確率時短遊技状態と高確率時短遊技状態とで、共通の小図柄Gaが表示される。すなわち、低確率非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態および高確率時短遊技状態では、共通の小図柄Gaが表示される。具体的には、大当り遊技を除く各遊技状態において、共通の小図柄Gaが表示される。ただし、大当り遊技において、小図柄Gaが表示される構成としてもよい。なお、本実施形態では、 第1特別図柄表示装置20の変動表示と第2特別図柄表示装置21の変動表示とで、共通の小図柄Gaが表示されることとしたが、第1特別図柄表示装置20の変動表示に対応する小図柄Gaとは別に、第2特別図柄表示装置21の変動表示に対応する小図柄Gaを設けることとしてもよい。その場合、第2特別図柄表示装置21の変動表示に対応する小図柄Gaは、第1特別図柄表示装置20の変動表示に対応する小図柄Gaと共通する表示態様であってもよいし、第1特別図柄表示装置20の変動表示に対応する小図柄Gaとは異なる表示態様であってもよい。
本実施形態では、演出モード毎に相違する背景画像GHが表示される。例えば、通常モードおよび直前モードでは、背景画像GHx(第1背景画像の一例)が表示される(図14(a)参照)。ただし、各演出モードの全てまたは一部において、背景画像GHを共通としてもよい。保留画像GBは、保留画像GBx(図14(a)参照)、保留画像GBy(図17(b)参照)および保留画像GBw(図17(a)参照)を含む。保留画像GBxは、通常モードおよび直前モードにおいて、第1特別図柄保留記憶領域(第1記憶部から第4記憶部)に上述の乱数値(以下「判定情報」と記載する場合がある)が記憶される際に表示される。具体的には、第1特別図柄保留記憶領域に記憶される各判定情報に対応する複数個の保留画像GBxが表示される。保留画像GByは、時短モードAにおいて、第2特別図柄保留記憶領域に判定情報が記憶される際に表示される。保留画像GBwは、時短モードBにおいて、第2特別図柄保留記憶領域に判定情報が記憶される際に表示される。
図14(a)に示す通り、通常モードおよび直前モードでは、遊技回数画像GEが表示される。遊技回数画像GEは、低確率遊技状態における遊技回数を表示する。したがって、遊技回数画像GEが表示する数字(図14(a)の具体例では「550」)が「800」まで加算されると、その後、低確率非時短遊技状態から第2時短遊技状態へ移行可能になる。以上の構成では、第2時短遊技状態へ移行するまでの遊技回数を遊技者が把握し易くなるという利点がある。
ただし、遊技機1の電源が遮断され、その後、電源が供給されると(電源がOFF/ONされると)、メインRAM113が記憶する残り回数Nの数値によらず、遊技回数画像GEは数字「0」を表示する。すなわち、残り回数Nが初期値「800」から減算された状態で、電源がOFF/ONされると、残り回数Nが初期値ではないが遊技回数画像GEは数字「0」を表示する。以上の場合、遊技回数画像GEが数字「800」を表示する前に、残り回数Nが数値「0」に減算され、第2時短遊技状態が開始される。一方、電源が投入される際にクリア操作がされると、残り回数Nが初期化される。以上の場合、遊技回数画像GEが数字「800」に加算される遊技において、残り回数Nが数値「0」に減算され、第2時短遊技状態が開始される。
以上の説明から理解される通り、電源がOFF/ONされた直後の期間では、残り回数Nが据え置かれているか否か(クリア操作の有無)が把握できない。具体的には、電源がOFF/ONされた直後の期間では、遊技回数画像GEからは第2時短遊技状態までの遊技回数が特定できない。以上の構成では、遊技開始直後の期間において、残り回数Nが据え置かれているか否かを予想する楽しみを遊技者に付与できる。
図14(b)は、据置報知画像GIの具体例を示す図である。据置報知画像GIは、電源のOFF/ONの前後で残り回数Nが据置かれていることを条件に表示される。また、据置報知画像GIは、電源投入から特定回数目の遊技で、上述の図14(a)に示す画面の領域RIに表示される。具体的には、据置報知画像GIは、電源投入から51回目の遊技(遊技回数画像GEの数字が「50」に加算される遊技)、または、電源投入から101回目の遊技(遊技回数画像GEの数字が「100」に加算される遊技)で表示される。
以上の構成によれば、据置報知画像GIにより残り回数Nが据置かれている旨が報知される。なお、遊技回数画像GEの数字は、遊技の終了時(確定コマンド受信時)に加算される。したがって、上据置報知画像GIは、開始時において遊技回数画像GEの数字が「50」の遊技、または、開始時において遊技回数画像GEの数字が「100」の遊技で表示開始されるとも換言される。以下、説明のため、「開始時において遊技回数画像GEの数字が「X」の遊技」(終了時において遊技回数画像GEの数字が「X+1」に加算される遊技)を単に「遊技回数画像GEの数字が「X」の遊技」と記載する場合がある。
また、据置報知画像GIは、特定回数目の遊技において、残り回数Nが数値「200」以下であることを条件に表示される。例えば、電源投入から51回目の遊技において、残り回数Nが数値「200」以下の場合、当該遊技において据置報知画像GIが表示される。一方、電源投入から51回目の遊技において、残り回数Nが数値「200」より大きい場合、当該遊技では据置報知画像GIは表示されない。ただし、電源投入から51回目の遊技において据置報知画像GIが表示されなかったとしても、電源投入から101回目の遊技において残り回数Nが数値「200」以下に減算されている場合、電源投入から101回目の遊技において据置報知画像GIが表示される。なお、電源投入から51回目の遊技および電源投入から101回目の遊技の何れの遊技で表示される場合であっても、据置報知画像GIは共通の態様で表示される。
仮に、電源投入から101回目の遊技においても、残り回数Nが数値「200」より大きい場合、残り回数Nが据置かれていたとしても、据置報知画像GIは表示されない。また、据置報知画像GIは、予め定められた時間にわたり表示され、その後に非表示になる(後述の図14(d)参照)。さらに、据置報知画像GIは、電源投入から51回目の遊技において表示された場合、電源投入から101回目の遊技では表示されない。なお、据置報知画像GIが表示される際に、予め定められた音響が出力される構成が好適である。
図14(c)は、残り回数画像GNの具体例を示す図である。残り回数画像GNは、第2時短遊技状態が開始されるまでの実際の残り遊技回数を表示する。すなわち、残り回数画像GNは、残り回数Nの現在値を表示する。残り回数画像GNは、例えば、上述の図14(a)に示す画面の領域RNに表示される。本実施形態では、遊技回数画像GEおよび残り回数画像GNの双方が同時に(並列して)表示される。ただし、電源が投入された直後の期間において、残り回数画像GNは表示されない。以上の構成では、電源が投入された直後の期間において、残り回数Nの現在値を秘匿することができる。
残り回数画像GNは、上述の据置報知画像GIが表示される遊技から表示開始され、その後の通常モードおよび直前モードの遊技において表示される。ただし、上述した通り、据置報知画像GIは一度も表示されない場合がある。以上の場合、電源が投入されてから101回目の遊技において、残り回数画像GNが表示開始される。なお、予め定められた演出(例えば、SPリーチまたはSPSPリーチ)が実行される期間では、残り回数画像GNが一時的に非表示になる構成としてもよい。
図14(d)は、据置報知画像GIが表示される遊技において、据置報知画像GIが表示される期間、および、残り回数画像GNが表示される期間の具体例を説明するための図である。図14(d)には、据置報知画像GIが表示される遊技が時点tsで開始され時点teで終了する場合を想定する。
図14(d)に示す通り、据置報知画像GIは、遊技が開始された直後に表示開始され、予め定められた時間で非表示になる。また、据置報知画像GIが非表示になるのと略同時に、残り回数画像GNが表示開始される。残り回数画像GNは、その後の遊技においても継続して表示され、第2時短遊技状態が開始された後に非表示になる。以上の構成では、据置報知画像GIが残り回数画像GNに先行して表示される。したがって、据置報知画像GIにより残り回数Nが据置かれている旨を報知した後に、残り回数画像GNにより実際の残り回数Nが報知される。
仮に、残り回数画像GNが据置報知画像GIに先行して表示される対比例を想定する。回数画像Nが据置かれているか否かは、電源投入からの実際の遊技回数(遊技回数画像GEが表示する数字)と残り回数画像GNが表示する数字とから把握できるという事情がある。例えば、電源投入から101回目の遊技において、残り回数画像GNが数字「700」以外を表示する場合、残り回数Nが据置かれている旨が把握される。したがって、上述の対比例では、据置報知画像GIが表示される前に残り回数Nが据置かれているか否かが実質的に報知されるため、据置報知画像GIが遊技者に注目されなくなるという不都合が生じる。本実施形態によれば、以上の不都合が抑制される。
また、図14(d)に示す通り、据置報知画像GIは、遊技の序盤期間Pfにおいて表示開始され、当該序盤期間Pfが終了する前に非表示になる。以上の序盤期間Pfは、遊技が開始されてから予め定められた時間の期間である。具体的には、序盤期間Pfは、据置報知画像GIが表示され得る遊技においてリーチ演出が実行される場合、当該遊技が開始されてからリーチ演出が実行されるまでの期間より短い時間である。以上の構成によれば、リーチ演出が開始される前に、据置報知画像GIの表示期間が終了する。したがって、据置報知画像GIによりリーチ演出で表示される画像が注目され難くなるという不都合が抑制される。また、序盤期間Pfは、据置報知画像GIが表示され得る遊技で決定される最短の変動パターンより短い時間である。
なお、据置報知画像GIおよび残り回数画像GNの表示演出は、今回の遊技で大当りに当選した場合でも実行される。仮に、残り遊技回数画像GNが表示される予定の遊技で、大当りに当選した場合は残り回数画像GNを表示しない構成を想定する。以上の構成では、序盤期間Pfで残り回数画像GNが表示開始されなかった時点で、大当りに当選した旨が察知されてしまうという不都合がある。また、据置報知画像GIが表示される予定の遊技で、大当りに当選した場合は据置報知画像GIを表示しない構成においても同様な不都合が生じ得る。本実施形態の構成によれば以上の不都合が抑制されるという利点がある。
図15(a)から図15(d)は、据置報知画像GIおよび残り回数画像GNが表示される時期の具体例を説明するための図である。図15(a)から図15(d)には、以上の各画像が表示される期間に加え、各時点における第2時短遊技状態までの残り回数Nが示される。
図15(a)は、大当り遊技が終了した直後から第2時短遊技状態が開始するまでの期間における、据置報知画像GIおよび残り回数画像GNが表示される時期が示される。図15(a)に示す通り、大当り遊技が終了した直後から残り回数画像GNが表示される。また、残り回数画像GNは、第2時短遊技状態が開始される際に非表示になる。ただし、第2時短遊技状態が開始された時点において、保留数が数値「0」の場合、残り回数画像GNの表示が継続される(後述の図19参照)。
図15(a)に示す通り、据置報知画像GIは、大当り遊技が終了した後の期間において、遊技回数画像GEが数字「50」を表示する遊技、および、遊技回数画像GEが数字「100」を表示する遊技を含む何れの遊技においても表示されない。以上の構成では、仮に残り回数Nが据置かれたとしても、以上の各画像により、その旨が一度も報知されない場合がある。例えば、電源が投入されてから50回目の遊技までにおいて大当り遊技に当選した場合、据置報知画像GIは表示されず、かつ、電源投入時の残り回数Nが残り回数画像GNにより報知されない。したがって、残り回数Nが据置かれたか否かが報知されない。
図15(b)は、電源投入直後から第2時短遊技状態が開始するまでの期間における各画像の表示期間の具体例を説明するための図である。図15(b)の具体例では、残り回数Nが据置かれた場合を想定する。具体的には、電源投入時における残り回数Nが数値「X」の場合を想定する。また、図15(b)の具体例では、遊技回数画像GEが数字「50」を表示する遊技(電源投入から51回目の遊技)における残り回数N(数値「X-50」)が数値「200」以下の場合を想定する。
以上の図15(b)の具体例では、遊技回数画像GEが数値「50」を表示する遊技において、据置報知画像GIおよび残り回数画像GNが表示される。具体的には、上述の序盤期間Pfにおいて、据置報知画像GIおよび残り回数画像GNが表示される。なお、遊技回数画像GEが数字「50」を表示する遊技において据置報知画像GIが表示されると、遊技回数画像GEが数字「100」を表示する遊技において据置報知画像GIは表示されない。図15(b)に示す通り、据置報知画像GIは、序盤期間Pfが終了する前に非表示になる。一方、残り回数画像GNは、第2時短遊技状態が開始されるまで継続して表示される。
図15(c)は、電源投入直後から第2時短遊技状態が開始するまでの期間における各画像の表示期間の他の具体例を説明するための図である。図15(c)の具体例では、上述の図15(b)と同様に、残り回数Nが据置かれた場合を想定する。具体的には、電源投入時における残り回数Nが数値「X」であり、遊技回数画像GEが数字「100」を表示する遊技(電源投入から101回目の遊技)における残り回数N(数値「X-100」)が数値「200」以下の場合を想定する。また、以上の具体例では、遊技回数画像GEが数字「50」を表示する遊技における残り回数N(数値「X-50」)が数値「200」より大きい場合を想定する。以上の図15(c)の具体例では、遊技回数画像GEが数字「50」を表示する遊技において、据置報知画像GIおよび残り回数画像GNが表示されず、遊技回数画像GEが数字「100」を表示する遊技において、据置報知画像GIおよび残り回数画像GNが表示される。
図15(d)は、電源投入直後から第2時短遊技状態が開始するまでの期間における各画像の表示期間の他の具体例を説明するための図である。図15(d)の具体例では、上述の図15(b)および図15(c)と同様に、残り回数Nが据置かれた場合を想定する。具体的には、電源投入時における残り回数Nが数値「X」であり、遊技回数画像GEが数字「100」を表示する遊技(電源投入から101回目の遊技)における残り回数N(数値「X-100」)が数値「200」より大きい場合を想定する。以上の図15(d)の具体例では、遊技回数画像GEが数字「50」を表示する遊技、および、遊技回数画像GEが数字「100」を表示する遊技を含む何れの遊技においても、据置報知画像GIは表示されない。一方、残り回数画像GNは、遊技回数画像GEが数字「100」を表示する遊技において表示開始される。
図16(a)から図16(f)は、第2時短遊技状態の開始時に表示される各画面M(1~7)を説明するための図である。なお、詳細には後述するが、第2時短遊技状態の開始時に表示される各画面Mは、テーブルシナリオSが設定されているか否かに応じて変化する。また、第2時短遊技状態の開始時に表示される各画面Mは、設定されているテーブルシナリオSの種類に応じても変化する。図16(a)から図16(f)は、各テーブルシナリオSのうちテーブルシナリオSb2が設定される期間に表示される各画面Mの模擬図である。
図16(a)は、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始された直後に表示される画面M1の模擬図である。画面M1は、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始されてから予め定められた時間にわたり表示される。テーブルシナリオSb2が設定される期間では、第2時短遊技状態が開始される直前の演出モードが直前モードになる。上述した通り、直前モードでは、背景画像GHx、演出図柄GAx、保留画像GBxおよび遊技回数画像GEが表示される。図16(a)に示す通り、本実施形態では、直前モードで表示される以上の各画像は、第2時短遊技状態の最初の遊技の開始直後においても継続して表示される。
また、直前モードでは残り回数画像GNが表示される。図16(a)に示す通り、第2時短遊技状態の最初の遊技の開始直後においても残り回数画像GNが継続して表示される。具体的には、残り回数画像GNは、第2時短遊技状態が開始されるまでの残り遊技回数として数字「0」を表示する。残り回数画像GNの数字は、第2時短遊技状態が開始されるまでの残り遊技回数が所定回数(例えば5回)以下に減算されると、色彩が変化する。例えば、第2時短遊技状態が開始されるまでの残り遊技回数が所定回数より多い遊技では、残り回数画像GNの数字が白色で表示され、第2時短遊技状態が開始されるまでの残り遊技回数が所定回数以下の遊技では、残り回数画像GNの数字が赤色で表示される。
図16a)に示す通り、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始されると、右打ち画像GS1が表示される。なお、詳細には後述するが、残り回数Nが数値「0」に減算されると、次回の遊技(第2時短遊技状態の最初の遊技)が直ちに開始されるか否かによらず、第2時短遊技状態へ移行する。具体的には、残り回数Nが数値「0」に減算された遊技が終了した時点の保留数が「0」個の場合を想定する。以上の場合、第2時短遊技状態へ移行した直後に客待ち状態へ移行する。以上の客待ち状態では、右打ち画像GS1が表示される。
図16(b)は、第2時短遊技状態の最初の遊技で表示される画面M2の模擬図である。画面M2は、上述の画面M1から切替えて表示され、予め定められた時間にわたり表示される。図16(b)に示す通り、画面M2には、画面M1と同様に、遊技回数画像GE、背景画像GHx、小図柄Gaおよび保留画像GBxが表示される。ただし、画面M1から画面M2へ切替わると、残り回数画像GNが非表示になり、開始報知画像Gnが表示される。開始報知画像Gnは、第2時短遊技状態が開始された旨を報知するための画像である。例えば、第2時短遊技状態が開始された旨のメッセージが開始報知画像Gnに表示される。また、画面M1から画面M2へ切替わると、演出画像GAxは非表示になり、演出画像GAxが表示されていた領域(画面の略中央)に開始報知画像Gnが表示される。
図16(c)は、第2時短遊技状態の最初の遊技で表示される画面M3の模擬図である。画面M3は、上述の画面M2から切替えて表示され、予め定められた時間にわたり表示される。図16(c)に示す通り、画面M3には、画面M2と同様に、小図柄Gaを含む各画像が表示される。また、演出画像GAxは、画面M3においても表示されない(画面M2と同様)。ただし、画面M2および画面M3において、演出画像GAが表示される構成としてもよい。
図16(c)に示す通り、画面M2で表示された開始報知画像Gn、右打ち画像GS1、保留画像GBx、遊技回数画像GEおよび背景画像GHxが画面M3では非表示になる。具体的には、画面M3には遮蔽画像GF(GF1、GF2)が表示される。遮蔽画像GFは、背景画像GHxを遮蔽して視認困難(実質的に不可能な場合を含む)にする画像である。本実施形態の遮蔽画像GFは、背景画像GHxの略全域を遮蔽する。ただし、遮蔽画像GFが表示された際に背景画像GHxが視認困難になれば足り、遮蔽画像GFが背景画像GHxの一部分を遮蔽する構成としてもよい。
遮蔽画像GFは、襖を表す画像であり、左遮蔽画像GF1および右遮蔽画像GF2を含んで構成される。遮蔽画像GFは、開始報知画像Gn、右打ち画像GS1、保留画像GBx、遊技回数画像GEおよび背景画像GHxより優先して(各画像の前側に)表示される。左遮蔽画像GF1は、画面M2が表示された状態で、画像表示装置31の左辺側から中央側へ移動表示される。また、右遮蔽画像GF2は、画面M2が表示された状態で、画像表示装置31の右辺側から中央側へ移動表示される。すなわち、画面M3が表示される際に、襖が閉まる動作が画像表示装置31に表示される。画面M3において、左遮蔽画像GF1の右辺の位置と右遮蔽画像GF2の左辺の位置とが略一致する。ただし、遮蔽画像GFとして襖以外を表す画像を採用してもよい。
上述した通り、本実施形態では、画面M2において右打ち画像GS1が非表示になる。一方、画面M3において右打ち画像GS2が表示される。右打ち画像GS2は、右打ち画像GS1と同様に、右打ちで遊技すべき旨を指示するための画像である。以上の構成では、画面M2および画面M3の双方において、画像表示装置31により右打ちが指示される。なお、右打ち画像GS1が画面M2および画面M3の双方において表示される構成としてもよい。具体的には、遮蔽画像GFより右打ち画像GS1を前側に表示し、遮蔽画像GFが表示された以降の期間においても右打ち画像GS1が視認可能に表示される構成としてもよい。
図16(d)は、第2時短遊技状態の最初の遊技で表示される画面M4の模擬図である。画面M4は、上述の画面M3から切替えて表示され、予め定められた時間にわたり表示される。具体的には、画面M3の遮蔽画像GFが非表示になることにより画面M4が表示される。例えば、左遮蔽画像GF1が画像表示装置31の右側へ移動表示され、右遮蔽画像GF2が画像表示装置31の左側へ移動表示され遮蔽画像GFが非表示になる。すなわち、画面M4が表示される際に、襖が開く動作が画像表示装置31に表示される。
図16(d)に示す通り、遮蔽画像GFが表示される前(襖が閉じる前)に表示される遊技回数画像GEは(上述の図16(b)参照)、遮蔽画像GFが非表示になっても(襖が開いても)表示されない。すなわち、本実施形態では、遊技回数画像GEは遮蔽画像GFに遮蔽されることで非表示になる。仮に、遊技回数画像GEが突然非表示になる構成では、遊技者によっては不自然に感じる不都合が生じ得る。本実施形態の構成によれば、以上の不都合が抑制できるという利点がある。また、図16(d)に示す通り、画面M4では、演出図柄GAおよび保留画像GBは非表示になる。
図16(d)に示す通り、画面M4には、右打ち画像GS2および小図柄Gaを含む各種の画像が表示される(画面M3等と同様)。また、画面M4において、時短モードBへ移行する旨を報知するための突入演出が実行される。具体的には、画面M4において突入画像GTが表示される。突入画像GTは、演出モードが時短モードBへ移行する旨を報知するための画像であり、時短モードBの名称(図16(b)の例では「チャンスタイム」)が表示される。図16(d)に示す通り、突入演出では背景画像GHzが表示される。
図16(e)は、第2時短遊技状態の最初の遊技で表示される画面M5の模擬図である。画面M5は、予め定められた時間にわたり表示される。具体的には、画面M5は突入演出が実行された後に(画面M4に替えて)表示され、モード選択演出が画面M5において実行される。本実施形態の時短モードBは、時短モードB1から時短モードB3の複数種類の演出モードを含んで構成される。モード選択演出において、演出ボタン8および十字キー40を適宜に操作することにより、遊技者は演出モード(B1~B3)を選択できる。ただし、時短モードB1から時短モードB3の何れが選択された場合であっても、時短モードBにおける変動パターン決定テーブルTは共通である。具体的には、モード選択演出で選択された演出モードに応じて、サブCPU121により決定される演出は変化するが、メインCPU111が参照する変動パターン決定テーブルTは変化しない。
図16(e)に示す通り、モード選択演出では小図柄Gaが表示される。また、モード選択演出では右打ち画像GS2が表示される。すなわち、突入演出およびモード選択演出にわたり、右打ち画像GS2が表示される。また、モード選択演出では背景画像GHz(第2背景画像の一例)が表示される。ただし、モード選択演出専用の背景画像GHが設けられる構成としてもよい。なお、上述した通り、第2時短遊技状態は、大当り遊技経由で(テーブルシナリオが設定された後に)開始される場合と、大当り遊技非経由で(シナリオ未設定期間で)開始される場合とがある。詳細には後述するが、大当り遊技経由で第2時短遊技状態が開始された際には、モード選択演出は実行される一方(後述の図18(a)参照)、大当り遊技非経由で第2時短遊技状態が開始された際には、モード選択演出は実行されない(後述の図18(b)参照)。図16(e)に示す通り、モード選択演出では、演出図柄GAおよび保留画像GBは表示されない。
図16(f)は、第2時短遊技状態の最初の遊技で表示される画面M6の模擬図である。画面M6は、上述の画面M5から切替えて表示され、予め定められた時間にわたり表示される。画面M6では、上述の画面M5(モード選択演出)と同様に、小図柄Gaおよび背景画像GHzを含む画像が表示され、演出図柄GAおよび保留画像GBを含む画像が非表示になる。なお、画面M6における背景画像GHは適宜に変更できる。
図16(f)に示す通り、画面M6には上述の右打ち画像GS2に替えて、右打ち画像GS3が表示される。右打ち画像GS3は、右打ち画像GS1および右打ち画像GS2と同様に、右打ちで遊技すべき旨を報知するための画像である。本実施形態では、各右打ち画像GS(GS1~GS3および後述のGS4)のうち、右打ち画像GS3を表示する際に「右打ち」という音声が再生され、他の右打ち画像GSを表示する際には当該音声は再生されない。ただし、右打ち画像GS3以外の右打ち画像GSを表示する際に、「右打ち」という音声が再生される構成としてもよい。
図17(a)は、第2時短遊技状態で表示される時短中画面M7の模擬図である。詳細には後述するが、時短中画面M7は、例えば、上述の画面M6(図16(f)参照)から切替えて表示され(後述の図18(a)参照)、第2時短遊技状態の最初の遊技の終盤において表示される。
図17(a)に示す通り、時短中画面M7(時短モードB)において、小図柄Ga、演出図柄GAw、右打ち画像GS4、背景画像GHw、保留画像GBw、残り時短画像GJおよび発動中画像GMを含む各画像を表示する。演出図柄GAwは、時短モードBの各遊技で表示される演出図柄GAである。上述した通り、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始された直後では演出図柄GAx(直前モードの演出図柄GA)が表示される。その後、当該遊技の終盤で演出図柄GAwが表示される。すなわち、演出図柄GAwは、遊技の途中から表示開始される。したがって、演出図柄GAwは、表示開始された直後では変動表示する。背景画像GHw(第2背景画像の一例)は、時短モードBの各遊技で表示される背景画像GHである。保留図柄GBwは、時短モードBにおいて表示され、第2保留の個数に応じた個数の保留図柄GBwが表示される。また、時短モードBの各遊技では、右打ち画像GS4が表示される。
時短残り画像GJは、時短遊技状態の残り回数Mを表示する。ただし、メインRAM113が記憶する残り回数Mは、時短遊技状態の各遊技が終了する際に数値「1」減算される。一方、時短残り画像GJの数字は、時短遊技状態の各遊技が開始する毎に数値「1」減算される。例えば、残り回数Mが数値「X」の状態で、遊技が開始された場合を想定する。以上の場合、当該遊技の開始直後に、時短残り画像GJの数字が数値「X」から数値「X-1」に減算される。その後、当該遊技の終了時に、メインRAM113が記憶する残り回数Mが数値「X-1」に減算される。ただし、メインRAM113が記憶する残り回数Mの更新時期と時短残り画像GJの更新時期とが略一致する構成としてもよい。
図17(a)に示す通り、時短残り画像GJは、時短中画面M7のうち領域RJに表示される。なお、図17(a)の具体例は、第2時短遊技状態の最初の遊技において、時短残り画像GJが表示開始された直後の期間を想定する。なお、第2時短遊技状態の2回目以降の遊技において、時短残り画像GJの数字が減算される時期は、当該遊技の開始直後である。ただし、第2時短遊技状態の最初の遊技における時短残り画像GJの表示開始時期は、突入演出等が終了した後の遊技の終盤である。すなわち、第2時短遊技状態の最初の遊技では、時短残り画像GJの数字が減算される本来の時期(遊技の開始直後)が経過した後に、時短残り画像GJが初めて表示される。以上の事情から、時短残り画像GJは、第2時短遊技状態の最初の遊技において、第2時短遊技状態の時短回数(1000回)から数値「1」を減算した数字「999」を最初に表示する。
発動中画像GMは、現在の遊技状態が第2時短遊技状態である旨を報知するための画像である。上述した通り、第2時短遊技状態の演出モードは時短モードBである。ただし、第1時短遊技状態においても時短モードBへ移行する場合がある(図11(a)参照)。したがって、仮に、第2時短遊技状態であるか否かが時短モードBにおいて報知されない構成では、現在の遊技状態が第2時短遊技状態であるか第1時短遊技状態であるかが把握し難くなる不都合が生じ得る。
本実施形態では、第2時短遊技状態の時短モードBにおいて発動中画像GMが表示され、第1時短遊技状態の時短モードBおよび上述の隙間遊技において発動中画像GMが表示されない。具体的には、シナリオ未設定期間であるか否かによらず、第2時短遊技状態において発動中画像GMが表示される。また、テーブルシナリオS(Sb2~Sb4)の種類によらず、第2時短遊技状態において発動中画像GMが表示される。したがって、上述の不都合が抑制される。
図17(b)は、第1時短遊技状態の各遊技で表示される時短中画面M8の模擬図である。具体的には、時短中画面M8は、時短モードAの各遊技において表示される。図17(b)に示す通り、時短モードAにおいて、小図柄Ga、演出図柄GAy、保留画像GBy、背景画像GHy、右打ち画像GS4および時短残り画像GJを含む各画像が表示される。
以上の本実施形態では、時短残り画像GJは、時短モードA(第1時短遊技状態)および時短モードB(第2時短遊技状態)において共通に表示される。具体的には、時短モードAにおいて、時短残り画像GJは、図17(b)に示す通り、画像表示装置31のうち領域RJに表示される。上述した通り、時短モードBにおいて、時短残り画像GJは、図17(a)に示す通り、画像表示装置31のうち領域RJに表示される。したがって、時短残り画像GJは、時短モードA(第1時短遊技状態)および時短モードB(第2時短遊技状態)において、共通の領域(領域RJ)に表示される。
本実施形態では、時短モードAから時短モードBへ直接移行する場合がある。仮に、時短モードAと時短モードBとで、時短残り画像GJが表示される領域が変化する構成を想定する。以上の構成では、遊技者によっては、時短モードBが開始された直後において、時短残り画像GJを見失う不都合が想定される。本実施形態の構成によれば、以上の不都合が抑制できるという効果が奏せられる。
ただし、時短モードAから時短モードBへ直接移行する構成では、遊技者によっては、時短モードBが開始された旨に気付かない不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、時短残り画像GJが表示される領域を、時短モードAと時短モードBとにおいて敢えて相違させてもよい。以上の構成を採用した変形例の第2時短遊技状態における時短中画面M7の一例を図17(c)に示す。以上の変形例では、第1時短遊技状態では時短残り画像GJが領域RJに表示され、第2時短遊技状態では時短残り画像GJが領域RJ´に表示される。以上の変形例によれば、時短残り画像GJが表示される領域が変化したことにより、時短モードAが終了して時短モードBが開始した旨が認識され易くなる。したがって、上述の不都合が抑制できるという効果が奏せられる。
ところで、第1時短遊技状態では、非時短遊技状態と同様に、第2時短遊技状態までの残り回数Nが減算される。したがって、残り回数Nの現在値を表示する残り回数画像GN(図14(c)参照)を第1時短遊技状態において表示してもよい。同様に、第2時短遊技状態までの遊技回数が把握できる遊技回数画像GE(図14(a)参照)を第1時短遊技状態において表示してもよい。すなわち、残り回数Nに応じた特定演出(残り回数画像GNの減算表示など)を、第2時短遊技状態において実行してもよい。
ただし、第2時短遊技状態は第1時短遊技状態が終了した後に開始される。仮に、上述の特定演出が第1時短遊技状態で実行される構成では、遊技者によっては、第2時短遊技状態が開始するまで大当りに当選しない事態を、第1時短遊技状態において意識してしまう場合がある。以上の場合、当該遊技者の遊技に対する意欲が低下する不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、残り回数Nに応じた特定演出を非時短遊技状態で実行する一方、第1時短遊技状態においては特定演出を実行しない。以上の構成によれば、上述の不都合が抑制されるという利点がある。
図18(a)から図18(c)は、時短モードBの開始時において各画像(GF、GT、GH、GS)が表示される期間の具体例を説明するための図である。なお、図18(a)から図18(c)の具体例では、時短モードBの開始時において大当りに非当選の場合を想定する。
以下、説明のため、時短モードBの開始時に表示される遮蔽画像GF(図16(c)参照)、突入画像GT(図16(d)参照)および右打ち画像GS3(図16(f)参照)を「開始時画像」と総称する。以上の開始時画像は、第2時短遊技状態が開始してから時短中画面M7(上述の図17(a)参照)に切換るまでの期間で表示される。本実施形態では、第2時短遊技状態が開始してから時短中画面M7に切換るまでの期間(開始時画像が表示される期間)を「開始報知期間Pz(1~3)」と記載する場合がある。詳細には後述するが、テーブルシナリオSの設定の有無、および、テーブルシナリオSの種類に応じて開始報知期間Pzにおける演出態様が変化する。
図18(a)は、テーブルシナリオSb2が設定される期間において時短モードBが開始する場合の具体例である。以上の場合、直前モード(低確率非時短遊技状態)から時短モードB(第2時短遊技状態)へ移行する。直前モードでは背景画像GHxが表示される。図18(a)には、第2時短遊技状態の最初の遊技の開始時点ts、および、当該遊技の終了時点teが示される。
図18(a)に示す通り、直前モードから時短モードBへ移行する場合、上述の画面M1(図16(a)参照)および画面M2(図16(b)参照)が各々予め定められた時間にわたり表示され、その後、画面M3が表示され遮蔽画像GFが表示される。遮蔽画像GFが表示される期間において、背景画像GHが遮蔽される(非表示になる)。また、遮蔽画像GFが予め定められた時間表示された後に、画面M4(図16(d)参照)が表示される突入演出が実行される。上述した通り、突入演出では、突入画像GTが表示され、背景画像GHは背景画像Gzになる。
図18(a)に示す通り、テーブルシナリオSb2が設定される期間において時短モードBが開始する場合、突入演出が実行された後に、画面M5(上述の図16(e)参照)においてモード選択演出が実行される。また、モード選択演出は予め定められた時間にわたり実行され、その後、画面M6が表示される(図16(f)参照)。画面M6には右打ち画像GS3が表示される。図18(a)に示す通り、テーブルシナリオSb2が設定される期間において時短モードBが開始する場合の開始報知期間Pz1は、時短中画面M7に切換るまでの期間である。以上の開始報知期間Pz1では、画面M1から画面M6が表示され、以上の各画面が表示される時間は予め定められている。したがって、開始報知期間Pz1は予め定められた時間で終了する。
上述した通り、当該遊技の変動パターンは、変動パターン決定テーブルTsを参照して決定される。変動パターン決定テーブルTsが参照される遊技では、大当り抽選の結果がハズレの場合に決定される変動パターンは1種類である。すなわち、変動パターン決定テーブルTsにより決定された変動パターン(ハズレ)で特図が変動表示する期間(以下「変動期間Px」と記載する)の長さは不変である(固定である)。
図18(a)に示す通り、変動期間Pxは、開始報知期間Pz1より長い。すなわち、変動期間Pxは、突入演出およびモード選択演出を含む各種の演出が実行可能な長さに設計される。同様に、変動パターン決定テーブルTsが参照される遊技では、大当り抽選の結果が小当りの場合に決定される変動パターンの長さ、および、大当り抽選の結果が大当りの場合に決定される変動パターンの長さは、開始報知期間Pz1より長い。
以上の構成によれば、開始報知期間Pz1で表示される開始時画像は、時短モードB(第2時短遊技状態)の最初の遊技で表示され、2回目以降の遊技では表示されない。仮に、開始報知期間Pz1で表示される開始時画像が時短モードBの2回目以降の遊技においても表示される構成を想定する。以上の構成では、時短モードBの2回目以降の遊技で表示される画像が開始時画像で見え難くなる(または表示できない)問題が生じ得る。本実施形態の構成によれば、以上の不都合が抑制される。
ただし、上述した通り、テーブルシナリオSbが未設定の期間では、第2時短遊技状態の最初の遊技と2回目以降の各遊技とで変動パターン決定テーブル(Tbx)は共通である(図10(b)参照)。したがって、第2時短遊技状態の最初の遊技において、その後の遊技と同様に、ランダムな変動パターンが決定される。すなわち、シナリオ未設定期間では、第2時短遊技状態の最初の遊技が実行される期間(以下「変動期間Py」と記載する)の長さは可変である。
以上の構成では、仮に、テーブルシナリオSb2が設定される期間とシナリオ未設定期間とで、開始報知期間Pzの長さを共通とした場合、シナリオ未設定期間における第2時短遊技状態の最初の遊技が終了するまでに、開始報知期間Pzが終了しない可能性が生じ得る。以上の場合、第2時短遊技状態の2回目以降の遊技において、開始時画像が表示される不都合が生じる。以上の事情を考慮して、本実施形態では、シナリオ未設定期間における開始報知期間Pz3を、テーブルシナリオSb2が設定される期間の開始報知期間Pz2より短くする構成とした。
図18(b)は、シナリオ未設定期間において時短モードBが開始する場合の具体例である。以上の場合、通常モード(低確率非時短遊技状態)から時短モードB(第2時短遊技状態)へ移行する。上述した通り、通常モードでは背景画像GHxが表示される。図18(b)には、第2時短遊技状態の最初の遊技の開始時点ts、および、当該遊技の終了時点teが示される。
図18(b)に示す通り、シナリオ未設定期間において時短モードBへ移行する場合、上述のテーブルシナリオSb2が設定される期間において時短モードBへ移行する場合と同様に、画面M1および画面M2が各々予め定められた時間にわたり表示され、その後、画面M3が表示され遮蔽画像GFが表示される。また、遮蔽画像GFが予め定められた時間表示された後に、画面M4が表示される突入演出が実行される。
ただし、テーブルシナリオSb2が設定される期間において時短モードBへ移行する場合、モード選択演出が実行された後に(画面M5を表示した後に)、右打ち画像GS4(画面M6)を表示したが、シナリオ未設定期間において時短モードBへ移行する場合、モード選択演出が省略され、右打ち画像GS4(画面M6)が表示される。すなわち、シナリオ未設定期間における開始報知期間Pz2は、テーブルシナリオSb2が設定される期間における開始報知期間Pz1と比較して、モード選択演出が実行される期間が省略される。
以上の構成では、開始報知期間Pz2は開始報知期間Pz1より短くなる。具体的には、開始報知期間Pz2は、第2時短遊技状態の最初の遊技で決定される最短の変動パターンより短く設計される。本実施形態では、通常の手順で遊技した場合、第2時短遊技状態の最初の遊技開始時に第2保留は0個である。しがたって、第2時短遊技状態の最初の遊技で第2特図が変動表示される場合、各変動パターンのうち「ロング変動(ハズレ)」(約4秒)が最短の変動パターンになる。また、第2時短遊技状態の最初の遊技で第1特図が変動表示される場合、各変動パターンのうち「特1ハズレ(ハズレ)」(約7秒)が最短の変動パターンになる。したがって、開始報知期間Pzは、例えば、「ロング変動(ハズレ)」の約4秒より短い長さに設計される。
以上の説明から理解される通り、本実施形態の構成によれば、シナリオ未設定期間における第2時短遊技状態の最初の遊技が終了するまでに開始報知期間Pz2は終了する。なお、開始報知期間Pz2は、第2時短遊技状態における第1特図の各変動パターンのうち最短の変動パターン(特図1ハズレ:約7秒)より短い時間(例えば、約6秒)としてもよい。
また、以上の説明から理解される通り、本実施形態によれば、時短モードB(第2時短遊技状態)の開始時において、背景画像GHxに替えて背景画像GHzを表示する際に、遮蔽画像GFを表示可能である。以上の構成によれば、背景画像GHxを一気に遮蔽することで、時短モードAが終了する旨を遊技者に短期間で把握させ、その後、背景画像GHzを一気に表示にすることで、時短モードBが開始する旨を遊技者に短期間で把握させることができる。すなわち、時短モードAから時短モードBへ移行した旨を短期間に把握させ易くなるという利点がある。
図18(c)は、テーブルシナリオSb4が設定される期間において時短モードBが開始する場合の具体例である。以上の場合、大当り遊技が終了した直後から時短モードBへ移行する。具体的には、大当り遊技のエンディング期間が終了すると、第1時短遊技状態(799回)が開始され、演出モードが時短モードBへ移行する。図18(c)には、エンディング期間の開始時点taおよび終了時点tbが示される。
図18(c)に示す通り、エンディング期間が開始されると、上述の画面M4(図16(d)参照)が表示される突入演出が実行される。上述した通り、突入演出では、突入画像GTが表示され、背景画像GHは背景画像GHzになる。突入演出が実行された後に、モード選択演出が実行され画面M5(上述の図16(e)参照)が表示される。また、モード選択演出は予め定められた時間にわたり実行され、その後、画面M6が表示される(図16(f)参照)。画面M6には右打ち画像GS3が表示される。図18(c)の具体例では、エンディング期間(開始報知期間Pz3)が終了すると、時短モードB(第1時短遊技状態)が開始され、時短中画面M7が表示される。
テーブルシナリオSb4が設定される際のエンディング期間の長さは予め定められる。具体的には、テーブルシナリオSb4が設定される期間において時短モードBが開始する場合の開始報知期間Pz3は、エンディング期間と略一致する。すなわち、時短モードBが開始する際に表示される開始時画像はエンディング期間において表示可能である。
以上の説明から理解される通り、本実施形態では、第1時短遊技状態の開始時に時短モードBへ移行する場合(図18(c)参照)と、第2時短遊技状態の開始時に時短モードBへ移行する場合(図18(b))とで、演出(開始演出)の態様が相違する。例えば、第2時短遊技状態の開始時に時短モードBへ移行する場合は遮蔽画像GFが表示されるが、第1時短遊技状態の開始時に時短モードBへ移行する場合は遮蔽画像GFは表示されない。また、開始報知期間Pz2と開始報知期間Pz3とは長さが相違する。以上の構成では、時短モードBへ移行する際の演出が一律の構成と比較して、時短モードBへ移行する際の演出を最適に設定し易くなる。
ただし、開始報知期間Pz2と開始報知期間Pz3との長さを共通としてもよいし、開始時報知期間Pz3で遮蔽画像GFが表示される構成としてもよい。なお、テーブルシナリオSb2が設定された期間において、大当り遊技の終了後に時短モードA(第1時短遊技状態)へ移行する際の演出の態様は、時短モードBへ移行する際の演出の態様と相違する。具体的には、時短モードAが開始する旨を報知する演出がエンディング期間において実行される。時短モードAが開始する場合と時短モードBが開始する場合とで、エンディング期間が相違する。また、時短モードAが開始する際にはモード選択演出は実行されない。また、時短モードAへ移行する際の突入演出では、時短モードAの名称が表示される。
ところで、残り回数Nが遊技終了時に減算される構成では、当該遊技終了時に保留数が0個の場合、第2時短遊技状態の開始直後に客待ち状態が開始する。以上の客待ち状態は、第2時短遊技状態であるため、左打ちで遊技するより右打ちで遊技した方が遊技者にとって有利になる。以上の事情を考慮して、本実施形態では、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始される前の客待ち状態において、右打ちが指示される構成を採用した。以上の構成について以下で詳細に説明する。
図19(a)は、第2時短遊技状態へ移行した時点で客待ち状態が開始された際に表示される客待ち画面Mxの模擬図である。図19(a)の具体例は、上述の図16(a)と同様に、各テーブルシナリオSのうちテーブルシナリオSb2が設定される場合を想定する。以上の場合、背景画像GHxが表示される非時短遊技状態(直前モード)から第2時短遊技状態(時短モードB)へ移行する。なお、シナリオ未設定期間において、第2時短遊技状態の開始時点で客待ち状態の場合、テーブルシナリオSb2が設定される期間と同様に、当該客待ち状態では客待ち画面Mxが表示される。
図19(a)に示す客待ち画面Mxは、第2時短遊技状態の開始時の保留数が0個の場合に表示される。したがって、客待ち画面Mxにおいて、演出図柄GAxおよび小図柄Gaは停止表示する。また、図19(a)に示す通り、客待ち画面Mxには、画面M1と同様に、遊技回数画像GE、残り回数画像GNが表示される。さらに、客待ち画面Mxには、画面M1と同様に、右打ち画像GS1が表示される。以上の構成によれば、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始される前の客待ち状態において、右打ちが指示される。
図19(b)は、第2時短遊技状態へ移行した時点で客待ち状態が開始された際に、各画像(GF、GT、GH、GS)が表示される期間を説明するための図である。図19(b)には、第2時短遊技状態までの残り回数Nが数値「0」に減算される遊技の終了時点te、および、第2時短遊技状態の最初の遊技の開始時点tsが示される。以上の具体例では、図19(b)に示す期間Pwが客待ち状態になり、期間Pwにおいて客待ち画面Mx(図19(a)参照)が表示される。
図19(b)に示す通り、客待ち画面Mxが表示される期間Pwでは、右打ち画像GS1が表示され、背景画像GHxが表示される。その後、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始されると、第2時短遊技状態の保留数が1個以上の場合(上述の図18(a)および図18(b)参照)と同様に、画面M1、画面M2…の順に各画面が表示される。具体的には、テーブルシナリオSb2が設定される期間では、画面M1から画面M7の順に各画面が表示される(図18(a)参照)。また、シナリオ未設定期間では、画面M5を除く各画面(M1、M2、M3、M4、M6、M7)が順次に表示される(図18(b)参照)。
図20(a)および図20(b)は、残り回数画像GNの数字を更新する時期の詳細を説明するための図である。上述した通り、残り回数画像GNは、メインRAM113が記憶する残り回数Nを表示する。ただし、本実施形態では、残り回数画像GNの数字が減算される時期と、残り回数Nが減算される時期とが相違する。以上の構成について以下で詳細に説明する。なお、以下において、残り回数画像GNの数字を更新する時期を、単に「残り回数画像GNの更新時期」と記載する場合がある。
上述した通り、本実施形態では、遊技の終了時(特図の停止時)において、メインRAM113の残り回数Nが減算される。具体的には、1回の遊技には、特図が変動表示する変動期間、および、変動期間が終了した後の特図が停止表示する確定期間が設けられる。遊技における変動期間の長さは、当該遊技の変動パターンに応じて可変である。一方、遊技における確定期間は、予め定められた時間(約0.5秒)である。主制御基板110(メインCPU111)は、確定期間の開始時において、サブCPU121へ図柄確定コマンドを送信する。演出制御基板120(サブCPU121)は、図柄確定コマンドを受信すると、確定期間が終了するまで演出図柄GAおよび小図柄Gaを画像制御基板150に停止表示させる。すなわち、確定期間は、特図および演出図柄GAが停止表示される期間と略一致する。
図20(a)は、残り回数画像GNの更新時期の具体例を説明するための図である。図20(a)には、演出制御基板120(画像制御基板150)により表示される各時点での残り回数画像GNの数字、および、主制御基板110(メインRAM113)が各時点で記憶する残り回数Nが示される。また、図20(a)には、遊技の開始時点tsおよび該遊技の終了時点teが示される。さらに、図20(a)には、当該遊技における変動期間が終了する時点taが示される。以上の時点taは、確定期間が開始する時点とも換言される。
図20(a)に示す通り、遊技の開始時点tsにおいて、残り回数コマンドが主制御基板110から演出制御基板120へ送信される。残り回数コマンドは、残り回数Nの現在値が特定されるコマンドである。本実施形態の演出制御基板120は、電源断が生じた場合、電源復旧した後に送信された残り回数コマンドに応じて、残り回数画像GNの数字を復旧する。図20(a)の具体例では、遊技の開始時の残り回数Nが数値「X」(X≧2)の場合を想定する。今回の遊技の開始時に送信される残り回数コマンドは、前回の遊技の終了時に更新(減算)された残り回数Nを示す。
図20(a)に示す通り、確定期間が開始される時点taにおいて、図柄確定コマンドが主制御基板110から演出制御基板120へ送信される。演出制御基板120は、図柄確定コマンドを受信すると、演出図柄GAを停止表示し、残り回数画像GNの数字を減算する。すなわち、残り回数画像GNの数字は、確定期間が開始される時点taと略同時に減算されるとも換言される。図20(a)の具体例では、残り回数画像GNの数字が「X」から「X-1」に減算して表示される。ただし、主制御基板110は、確定期間が終了する時点teにおいて、メインRAM113の残り回数Nを減算する。したがって、残り回数画像GNの数字が「X-1」に減算された直後では、図20(a)に示す通り、メインRAM113の残り回数Nは数値「X」である。
仮に、確定期間の終了時において、残り回数画像GNの数字が減算される対比例を想定する。以上の対比例では、遊技が終了した後に、残り回数画像GNの数字が減算されるとも換言される。しかし、例えば遊技が終了した後に客待ち状態へ移行すると、遊技者によっては、画像表示装置31の画面(残り回数画像GNを含む)に遊技の終了時点taで注目することを止め、遊技を終了してしまう場合がある。以上の場合、残り回数画像GBの数字の減算表示が遊技者に視認されない不都合が生じ得る。本実施形態によれば、遊技の終了時点より前に残り回数画像GBの数字の減算表示が実行されるため、以上の不都合が抑制されるという利点がある。
図20(b)は、残り回数画像GNの更新時期の他の具体例を説明するための図である。図20(b)には、上述の図20(a)と同様に、各時点での残り回数画像GNの数字、メインRAM113が各時点で記憶する残り回数N、遊技の開始時点ts、該遊技における変動期間が終了する時点ta、および、該遊技の終了時点teが示される。また、図20(b)には、各時点における遊技状態が示される。図20(b)の具体例では、遊技の終了時点teにおいて、残り回数Nが数値「0」に減算される場合を想定する。したがって、遊技の終了時点teから第2時短遊技状態が開始される。
図20(b)に示す通り、残り回数Nが数値「0」に減算される遊技であっても、他の遊技と同様に、図柄確定コマンドが受信された契機で、残り回数画像GNの数字が減算される。すなわち、確定期間が開始された時点taにおいて、残り回数画像GNが数字「0」を表示する。また、残り回数画像GNに数字「0」が表示された後に、確定期間が終了すると、残り回数Nが数値「0」に減算されて第2時短遊技状態が開始される。
以上の構成では、第2時短遊技状態が開始される前に、残り回数画像GNが数字「0」を表示する。ただし、遊技者によっては、残り回数画像GNが数字「0」を表示した時点taで、第2時短遊技状態が開始されたと誤認する不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、第2時短遊技状態が開始される遊技では、確定期間の開始時に残り画像GNの数字を減算しないで、残り回数Nが減算される時点(第2時短遊技状態が開始する時点)において、残り回数画像GNの数字が減算される構成としてもよい。具体的には、残り回数Nが数値「0」に減算された後に、客待ちコマンドを受信した契機、または、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始された旨が特定されるコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)を受信した契機で、残り回数画像GNに数字「0」を表示する構成としてもよい。なお、各遊技において、残り回数画像GNの数字が確定期間の終了時に減算される構成としてもよい。
図21(a)、図21(b-1)および図21(b-2)は、電源断が生じた前後の期間における、演出実行手段(例えば、画像表示装置31)の表示を説明するための図である。上述した通り、特定の期間における演出モード(画像表示装置31の表示態様)は、当該期間で参照される変動パターン決定テーブルに対応したものになる。本実施形態では、電源断から復旧した直後の期間では、変動パターン決定テーブルに対応しない演出モードに画像表示装置31が制御される場合がある。以上の構成について、以下で詳細に説明する。
図21(a)は、電源復旧時に表示される復旧画面の模擬図である。図21(a)に示す通り、復旧画面には、電源断から復旧中である旨のメッセージが表示される。また、復旧画面には背景画像GHfが表示される。背景画像GHfは、電源復旧時に表示される専用の背景画像GHであり、例えば、白色(単色)の画像である。図21(a)の具体例では、右打ちランプ28が点灯する期間において、電源が復旧した場合を想定する。以上の場合、図21(a)に示す通り、右打ち画像GSが復旧画面に表示される。なお、背景画像GHfおよび右打ち画像GS以外の画像が表示される構成としてもよい。例えば、保留数画像GD(上述の図14(a)参照)が復旧画面に表示される構成としてもよい。
図21(b-1)は、電源断が生じた前後の期間での各時点における演出モード、および、参照される変動パターン決定テーブルTの具体例を説明するための図である。図21(b-1)は、大当り遊技において電源断が生じた場合を想定する。図21(b-1)には、電源断が生じた時点taおよび電源の供給が再開された時点tbが示される。また、図21(b-1)の具体例では、時点tcにおいて大当り遊技が終了し、客待ち状態へ移行し(大当り遊技終了時点における保留数=0)、時点tdに最初の遊技が開始した場合を想定する。
本実施形態では、電源断から復旧すると、主制御基板110から演出制御基板120へ電断復旧コマンドが送信される。例えば、メインCPU111は、電源が投入された際の初期化処理を終了した後に、電断復旧コマンドを送信する。電断復旧コマンドからは、特図が変動中であるか否か、保留数および遊技状態が特定される。具体的には、電断復旧コマンドからは、大当り遊技、小当り遊技、低確率非時短遊技状態、高確率時短遊技状態、第1時短遊技状態および第2時短遊技状態の何れであるかが特定される。例えば、図21(b-1)の具体例では、電断復旧時tbにおいて、現在の遊技状態が大当り遊技である旨が特定される電断復旧コマンドが送信される。
上述した通り、大当り遊技では、右打ちランプ28が点灯する。したがって、電断復旧コマンドから特定される遊技状態が大当り遊技の場合、上述の復旧画面に右打ち画像GSが表示される。なお、復旧画面に表示される右打ち画像GSの種類は適宜に変更できる。例えば、電断復旧コマンドから特定される遊技状態が大当り遊技および時短遊技状態の何れの場合であっても、共通の右打ち画像GSが復旧画面に表示される構成としてもよい。また、電断復旧コマンドから特定される遊技状態で本来表示される右打ち画像GSが、復旧画面において表示される構成としてもよい。
詳細な説明は省略するが、大当り遊技では、現在のラウンド数および停止表示された大当り用演出図柄を含む各種の画像が表示される。しかし、電断復旧コマンドからは、現在のラウンド数および大当り用演出図柄は特定できない。したがって、大当り遊技において電源断が生じ、その後に電源断から復旧した場合、当該大当り遊技で本来表示すべき画像が完全には復旧できない。以上の事情を考慮して、本実施形態では、図21(b-1)に示す通り、大当り遊技において電源が遮断され復旧した場合、その後、当該大当り遊技が終了するまで復旧画面が表示される。ただし、大当り遊技において電源断が生じ、その後に電源断から復旧した場合、大当り遊技で表示される画面に復帰させてもよい。以上の場合、電源復旧後の大当り遊技の画面は、復旧不可能な画像(例えば、ラウンド数を示す画像)が省略して表示される。
また、図21(b-1)の具体例では、大当り遊技終了後に変動パターン決定テーブルTaxが参照される場合を想定する。すなわち、図21(b-1)の具体例では、大当り図柄として特別図柄B4が停止表示され、テーブルシナリオSb4が設定された場合を想定する。上述した通り、変動パターン決定テーブルTaxに対応する演出モードは時短モードBである。したがって、通常、変動パターン決定テーブルTaxが参照される期間は時短モードBになる。
ただし、電断復旧コマンドからは、大当り遊技終了後に参照される変動パターン決定テーブルT(テーブルシナリオS)の種類は特定されない。また、大当り遊技終了後の第1時短遊技状態は、時短モードAおよび時短モードBの双方へ移行し得る(例えば、図11(a)および図11(b)参照)。したがって、電源断から復旧した直後の期間では、大当り遊技終了後の第1時短遊技状態における演出モードを、時短モードAにすべきか時短モードBにすべきかを、演出制御基板120側で特定できない。
変動パターン指定コマンドを受信した場合、当該変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンから、主制御基板110側で参照された変動パターン決定テーブルが特定される。すなわち、本来の演出モードが変動パターン指定コマンドから特定される。本実施形態では、電源断から復旧後、変動パターン指定コマンドを最初に受信するまで、本来の演出モードを演出制御基板120側において特定できない場合がある。
図21(b-1)の具体例では、大当り状態終了後に客待ち状態へ移行する。また、大当り状態が終了してから最初に変動パターン指定コマンドが受信されるのは、大当り遊技が終了してから最初の遊技が開始される時点tdである。以上の具体例では、大当り遊技が終了した時点tcから遊技が開始される時点tdまでの客待ち状態では、時短モードAにすべきか時短モードBにすべきかを演出制御基板120側で特定できない。
仮に、時短モードAにすべきか時短モードBにすべきかを演出制御基板120側で特定できない場合に、時短モードBで各演出実行手段が制御される対比例を想定する。上述した通り、時短モードAでは、第1時短遊技状態が100回で終了する可能性がある。一方、時短モードBでは、第1時短遊技状態が799回まで継続する。したがって、上述の対比例では、時短モードBへ移行したにもかかわらず、第1時短遊技状態が100回で終了してしまう場合がある。以上の場合、遊技者によっては、遊技に対する意欲を無くす不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、第1時短遊技状態において時短モードAにすべきか時短モードBにすべきかを演出制御基板120側で特定できない場合、時短モードAで各演出実行手段(画像表示装置31など)を制御する。以上の本実施形態の構成によれば、時短モードBへ移行したにもかかわらず、第1時短遊技状態が100回で終了することはない。したがって、上述の対比例と比較して、遊技者が遊技に対する意欲を無くす不都合が抑制されるという利点がある。
上述した通り、変動パターン指定コマンドから本来の演出モードが特定される。本実施形態では、本来の演出モードが演出制御基板120側で特定可能になった時点で、演出モードを本来の演出モードに変更する。例えば、図21(b-1)の具体例では、時点tdにおいて変動パターン指定コマンドが受信される。以上の変動パターン指定コマンドからは、本来の演出モードが時短モードBである旨が特定される。したがって、時点tdにおいて演出モードが時短モードAから時短モードBに切換えられる。なお、図21(b-1)の具体例において、本来の演出モードが時短モードAであると仮定した場合(変動パターン決定テーブルTa1が参照される場合)、変動パターン指定コマンドの受信前後において、演出モードは時短モードAで変化しない。
図21(b-2)は、電源断が生じた前後の期間での各時点における演出モード、および、参照される変動パターン決定テーブルの他の具体例を説明するための図である。図21(b-2)は、時短モードBの遊技中(変動パターン決定テーブルTaxまたは変動パターン決定テーブルTbxが参照される遊技)において電源断が生じた場合を想定する。具体的には、図21(b-2)は、時短モードBにおいて時点tsで遊技が開始され、該遊技中の時点taで電源断が生じ、その後の時点tbで電源の供給が再開された場合を想定する。また、図21(b-2)の具体例は、当該遊技が時点tcで終了し、その後、客待ち状態へ移行し、新たな遊技が時点tdにおいて開始された場合を想定する。
以上の図21(b-2)の具体例では、電源断から復旧した時点tbから新たな時点tdが表示されるまでの期間において、本来の演出モードが演出制御基板120側で特定できない。具体的には、電源断が復旧した時点tbから、電源断により中断した遊技が終了する時点tcまでは、本来の演出モードに加え、当該遊技における変動パターンおよび停止表示する演出図柄GAが特定できない。以上の事情を考慮して、電源断が復旧してから電源断により中断した遊技が終了するまでの期間では、上述の復旧画面が表示される。
図21(b-2)の具体例では、時点tcから新たな遊技が開始される時点tdまでの客待ち状態において、本来の演出モードが演出制御基板120側で特定できないため、時短モードAで各演出実行手段が制御される。また、図21(b-2)の具体例では、時点tdで変動パターン指定コマンドが受信されると、演出モードが時短モードAから時短モードBに切替えられる。
以上の通り、本実施形態では、時短遊技状態で電源断が生じた場合であっても、その後、変動パターン指定コマンドが受信されると、本来の演出モードに切替えられる。ところで、上述した通り、主制御基板110側が記憶する時短遊技状態の残り回数Mは、時短残り画像GJにより表示される。しかし、主制御基板110側が記憶する時短遊技状態の残り回数Mが特定されるコマンドは、電源断が復旧した後の当該時短遊技状態中において送信されない。したがって、時短遊技状態において電源断が生じた場合、電源断が復旧した後の当該時短遊技状態中において時短残り画像GJに残り回数Mを表示できない。本実施形態では、電源断が復旧した後の時短遊技状態(第1時短遊技状態、第2時短遊技状態)中において、数字の部分が省略された時短残り画像GJが表示される。
図22(a)から図22(d)は、電源断が生じた前後の期間での各時点における演出モードの他の具体例を説明するための図である。図22(a)からから図22(d)には、各時点における演出モードに加え、当該時点における遊技状態が示される。
図22(a)は、第2時短遊技状態の開始時において電源断が生じた場合の具体例である。図22(a)は、テーブルシナリオSb2が設定される期間において、第2時短遊技状態が開始される場合を想定する。以上の場合、第2時短遊技状態が開始される直前の演出モードは直前モードになる。また、図22(a)は、非時短遊技状態の最後の遊技(大当り遊技から800回目の遊技)が終了した時点taにおいて、保留数が0個であり、客待ち状態へ移行した場合を想定する。以上の客待ち状態は、第2時短遊技状態であり、上述の図19(a)を用いて説明した通り、右打ち画像GS1が表示される。
図22(a)は、第2時短遊技状態が開始された直後の客待ち状態中の時点tbで電源断が生じた場合を想定する。また、その後の時点tcにおいて電源断から復旧した場合を想定する。以上の場合、時点tcから予め定められた時間にわたり復旧画面が表示される。また、復旧画面が表示されると、その後、画像表示装置31を含む各演出実行手段が時短モードBに制御される。なお、電断復旧コマンドを受信した契機で、時短モードBに制御される構成としてもよい。
具体的には、電源断から復旧した直後の客待ち状態では、上述の時短中画面M7(図17(a)参照)が表示される。以上の時短中画面M7は、本来、開始報知画像Gnが表示され(図16(b)参照)、遮蔽画像GFが表示され(図16(c)参照)、突入演出が実行され(図16(d)参照)、モード選択演出が実行され(図16(e)参照)、右打ち画像GS3が表示(図16(f)参照)される期間(以下、単に「突入演出等が実行される期間」と記載する)が終了した後に表示される。
図22(a)の具体例では、時点dにおいて、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始された場合を想定する。以上の場合、突入演出等が実行される期間が時点tdから開始され、その後、時短中画面M7が表示される。なお、電源断が生じない場合、開始報知画像Gnが表示される際に背景画像GHx(直前モードの背景画像GH)が表示される(上述の図16(b)参照)。一方、電源断が生じた図22(a)の具体例では、開始報知画像Gnが表示される際に背景画像GHz(直前モードの背景画像GH)が表示される。
図22(b)は、第2時短遊技状態の開始時において電源断が生じた場合の他の具体例である。図22(b)は、上述の図22(a)と同様に、非時短遊技状態の最後の遊技(大当り遊技から800回目の遊技)が終了した時点taにおいて、保留数が0個であり、客待ち状態へ移行した場合を想定する。また、図22(b)は、第2時短遊技状態が開始された直後の客待ち状態中の時点tbで電源断が生じ、その後の時点tcにおいて電源断から復旧した場合を想定する。
上述の図22(a)は、テーブルシナリオSが設定される期間で第2時短遊技状態が開始される具体例を示すのに対し、図22(b)は、シナリオ未設定期間で第2時短遊技状態が開始される具体例を示す。以上の図22(b)の具体例では、第2時短遊技状態が開始される直前の演出モードは通常モードになる。また、図22(b)の具体例では、電源断が復旧した時点tc以降の期間において、時短モードBの時短中画面M7が表示される(図22(a)の具体例と同様)。
図22(b)の具体例では、時点tdにおいて、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始された場合を想定する。上述した通り、電源断が生じない場合、シナリオ未設定期間で第2時短遊技状態が開始される際に、モード選択演出が省略された突入演出等が実行される(図18(b)参照)。ただし、シナリオ未設定期間において、第2時短遊技状態が開始してから最初の遊技が開始されるまでの客待ち状態において電源断が生じた場合、第2時短遊技状態が開始される際に突入演出の全てが省略(キャンセル)される。
図22(c)は、第2時短遊技状態の開始時において電源断が生じた場合の他の具体例である。図22(c)の具体例では、第2時短遊技状態の最初の遊技で電源断が生じた場合を想定する。なお、以下において、テーブルシナリオSb2が設定される場合と、シナリオ未設定期間の場合との双方を図22(c)を用いて説明する。
図22(c)の具体例は、第2時短遊技状態の最初の遊技が時点taにおいて開始され、その後、当該遊技が終了する前の時点tbにおいて電源断が生じた場合を想定する。上述した通り、第2時短遊技状態の最初の遊技では、テーブルシナリオSb2が設定される場合、突入演出等が実行される。また、第2時短遊技状態の最初の遊技では、シナリオ未設定期間の場合、突入演出等の一部が実行される。
図22(c)に示す通り、電源断が復旧した時点tc以降の期間において、復旧画面が表示される。すなわち、電源断の時点tbで実行されていた突入演出等は中止される。図22(c)は、電源断が復旧した後に、第2時短遊技状態の最初の遊技が時点tdに終了した場合を想定する。以上の場合、時点tdにおいて復旧画面が非表示になり、各演出実行手段(画像表示装置31など)が時短モードBに制御される。具体的には、復旧画面から時短中画面M7に切換えられる。
本実施形態では、第2時短遊技状態(最初の遊技を含む)で電源断が生じた場合、その後の第2時短遊技状態は、時短モードB1から時短モードB3のうち時短モードB1に制御される。すなわち、画面M5で選択された時短モードBによらず、電源復旧後は時短モードB1になる。また、第2時短遊技状態における最初の遊技の開始後、モード選択演出で時短モードBが選択される前に電源断が生じた場合であっても、電源復旧後は時短モードB1になる。ただし、第2時短遊技状態における最初の遊技の開始前の客待ち状態で電源断が生じた場合(例えば、上述の図22(a)の場合)、その後のモード選択演出で選択された時短モードBへ移行する。なお、時点td以降の期間において、中止された突入演出等が実行され得る構成としてもよい。
図22(d)は、第2時短遊技状態の開始時において電源断が生じた場合の他の具体例である。図22(d)の具体例では、隙間遊技の直前の遊技において電源断が生じた場合を想定する。すなわち、799回の第1時短遊技状態の最終遊技において電源断が生じた場合を想定する。具体的には、図22(d)の具体例では、第1時短遊技状態の799回目の遊技が時点taにおいて開始され、その後、当該遊技が終了する前の時点tbにおいて電源断が生じた場合を想定する。また、図22(d)の具体例では、電源断が時点tcで復旧し、その後、電源断時に実行していた遊技が時点tdにおいて終了した場合を想定する。以上の場合、時点tcから時点tdまでの期間において復旧画面が表示される。
図22(d)に示す通り、第1時短遊技状態の最終遊技の終了時点tdにおいて、第1時短遊技状態が終了して非時短遊技状態へ移行する。上述した通り、電源断が生じない場合、隙間遊技の演出モードは時短モードBになる。すなわち、第1時短遊技状態の最後の遊技、隙間遊技、第2時短遊技状態の最初の遊技の一連の期間における演出モードは、時短モードBになる。一方、第1時短遊技状態の最終遊技で電源断が生じた場合、当該遊技終了後において、第2特図が変動表示されるまでは、演出モードが通常モードになる。
図22(d)の具体例では、電源断が生じた第1時短遊技状態の最終遊技の終了時点tdにおいて、保留数が0個の場合を想定する。以上の場合、時点tdから客待ち状態になる。以上の客待ち状態は、演出モードが通常モードになる。また、当該客待ち状態は、非時短遊技状態であり、第2特図を変動表示させることは原則できない。図22(d)の具体例では、時点teにおいて第1特図の変動表示が開始された場合を想定する。すなわち、第1特図が変動表示される隙間遊技が時点teから開始された場合を想定する。また、図22(d)の具体例では、隙間遊技が時点tfで終了した場合を想定する。以上の場合、時点tfから第2時短遊技状態が開始される。
本実施形態では、第1時短遊技状態の最終遊技で電源断が生じた場合、当該遊技終了後において、第2特図が変動表示されるまでは、演出モードが通常モードになる。したがって、第2時短遊技状態が開始された時点tfでは、原則、演出モードが通常モードである。図22(d)の具体例では、時点tgにおいて、第2特図の変動表示が開始された場合を想定する。以上の場合、時点tgから時点モードBへ移行する。なお、隙間遊技の次の遊技において第1特図が変動表示される場合、当該遊技の演出モードは通常モードである。また、仮に隙間遊技で電源断が生じた場合、復旧画面には右打ち画像GSは表示されない。その後、隙間遊技が終了すると、客待ち状態へ移行する場合であっても、特図が変動表示される場合であっても、時短モードBに制御される。
図23(a)は、電源断が生じた場合の画像(遊技回数画像GE)およびランプ(演出用ランプ33)の態様を説明するための図である。図23(a)には、電源断の前後の各時点おいて、遊技回数画像GEが表示する数字が示される。また、図23(a)には、各時点における演出用ランプ33の態様が示される。以下、説明のため、演出用ランプ33の態様(発光態様)のうち、通常の遊技における態様を「通常態様」と記載する場合がある。通常態様は、遊技状態および各遊技で実行される演出に応じて可変である。
図23(a)の具体例では、遊技回数画像GEが数字「X」を表示する時点taにおいて電源断が生じ、その後の時点tbにおいて電源断が復旧した場合を想定する。以上の場合、時点tbから復旧画面が表示され、その後の時点tcで復旧画面が非表示になる。図23(a)に示す通り、本実施形態では、復旧画面が表示される期間において、演出用ランプ33が復旧態様で表示される。図23(a)の具体例では、数字「X」は799未満であり、時点taの遊技状態は低確率非時短遊技状態である場合を想定する。なお、図23(a)における時点tcとしては、時点taが客待ち状態の場合は、時点tbから予め定められた時間が経過した時点が想定され、時点taが特図の変動期間の場合は、当該変動期間の終了時点が想定される。
図23(a)の具体例では、復旧画面の表示期間が終了した時点tcにおいて、第2時短遊技状態までの残り回数Nが数値「0」より大きい場合を想定する。具体的には、時点tc以降の遊技状態が非時短遊技状態の場合を想定する。時点tcにおいて残り回数Nが数値「0」より大きい場合としては、電源断が生じてから復旧するまでにクリア操作が実行され、残り回数Nが初期値「800」に初期化された場合が想定される。また、時点tcにおいて残り回数Nが数値「0」より大きい他の場合としては、電源断の前後において、数値「1」より大きい残り回数Nが据置かれた場合が想定される。上述した通り、電源断の前後で残り回数Nが据置かれたか否かによらず、電源断復旧時において、遊技回数画像GEは数字「0」を表示する。
本実施形態では、残り回数Nが数値「1」から数値「0」に減算された契機で第2時短遊技状態が開始される。また、残り回数Nが数値「0」まで減算された後の期間では、クリア操作が実行されるか大当り遊技に当選するまで、残り回数Nは数値「0」から変化しない。以上の構成では、残り回数Nが数値「0」まで減算された後の期間では、クリア操作が実行されるか大当り遊技に当選するまで、第2時短遊技状態が再度開始されない。具体的には、第2時短遊技状態で1000回の遊技が実行され、非時短遊技状態へ移行した場合を想定する。以上の第2時短遊技状態後の非時短遊技状態では、800回の遊技が実行されたとしても、第2時短遊技状態が再度開始されない。
仮に、残り回数Nが数値「0」の期間のうち、第2時短遊技状態が終了した後の低確率非時短遊技状態の期間(以下「発動済期間」)において、遊技回数画像GEの数字が「0」から遊技毎に加算される対比例を想定する。また、以上の対比例では、発動済期間において電源がOFF/ONされた場合、電源復旧後に遊技回数画像GEが数字「0」を表示し、その後、遊技回数画像GEの数字が遊技毎に加算表示されるものとする。以上の対比例では、第2時短遊技状態が開始されないにもかかわらず、発動済期間において遊技回数画像GEが数字「800」まで加算される場合がある。したがって、遊技者によっては、遊技に対する意欲が低下してしまう不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態は、発動済期間であるか否かを報知可能な構成を採用した。以上の構成について、以下で詳細に説明する。
図23(b)は、発動済期間において、電源がOFF/ONされた場合に表示される画面Mhの模擬図である。画面Mhには、第2時短遊技状態が開始される前(未発動)の通常モードにおける画面(上述の図14(a)参照)と同様な各画像(演出図柄GAなど)が表示される。ただし、第2時短遊技状態が未発動の期間では、電源投入からの遊技回数または大当り遊技からの遊技回数を示す数字を遊技回数画像GEが表示するが、画面Mhの遊技回数画像GEは当該数字を表示しない。具体的には、発動済期間において電源がOFF/ONされると、図23(b)に示す通り、遊技回数画像GEは数字に替えて「???」という記号を表示する。
図23(c)は、第2時短遊技状態が終了した後の発動済期間における遊技回数画像GEの模擬図である。図23(c)に示す遊技回数画像GEは、発動済期間以外の低確率非時短遊技状態で表示される遊技回数画像GEから数字を省略したものである。以上の構成によれば、発動済期間であるか否かが遊技者に実質的に報知される。
図23(d)は、電源断が生じた場合の遊技回数画像GEおよび演出用ランプ33の態様の他の具体例を説明するための図である。図23(d)には、上述の図23(a)と同様に、各時点における遊技回数画像GEが表示する数字、および、演出用ランプ33の態様が示される。図23(d)の具体例では、時点taにおいて第2時短遊技状態が開始され、その後の時点tbにおいて当該第2時短遊技状態の最後(1000回目)の遊技が終了した場合を想定する。以上の場合、時点tb以降の低確率非時短遊技状態が発動済期間になる。以上の場合、時点tb以降の発動済期間において、数字を表示しない遊技回数画像GE(上述の図23(c)参照)が表示される。
図23(d)の具体例では、発動済期間の時点tbより後の時点tcにおいて、電源がOFFされ、その後の時点tdで電源がONされた場合を想定する図23(d)に示す通り、電源がONされると、予め定められた時間にわたり復旧画面が表示される。また、復旧画面が表示される期間において、演出用ランプ33は復旧態様で表示される。図23(d)の具体例では、復旧画面が時点teまで表示され、その後、上述の画面Mhが表示される。図23(d)に示す通り、画面Mhが表示される時点te以降の発動済期間では、遊技回数画像GEは数字に替えて記号「???」を表示する。また、遊技回数画像GEに記号「???」が表示される期間において、演出用ランプ33は警告態様で表示される。遊技回数画像GEに記号「???」が表示される発動済期間では、通常の遊技が実行可能である。ただし、遊技において各種の演出が実行される期間でも、演出用ランプ33は、当該演出に応じた態様(通常態様)ではなく、警告態様で表示され続ける。
本実施形態では、第2時短遊技状態までの残り回数Nが数値「800」に初期化された契機で、遊技回数画像GEにおける記号「???」の表示が終了し、遊技回数画像GEにおける数字の加算表示が実行される。また、第2時短遊技状態までの残り回数Nが数値「800」に初期化された契機で、演出用ランプ33が警告態様から通常態様に切換る。例えば、遊技機1の管理者は、演出用ランプ33が警告態様の場合、クリア操作を実行することにより、演出用ランプ33を通常態様に切換えることができる。
以上の通り、本実施形態では、本発明の「電源が投入された際に、情報から特定される判定回数が特定回数に達していると、報知手段を特殊態様に制御可能な」構成の一例として、残り回数Nが数値「0」に達し(大当り抽選の回数が800回に達し)、且つ、電源復旧時に主制御基板110から演出制御基板120へ電断復旧コマンドにより通知された遊技状態が低確率非時短遊技状態である場合、報知手段(演出用ランプ33、画像表示装置31)を特殊態様(警告態様、記号「???」の表示)に制御可能な構成を採用した。
図24(a)は、時短遊技状態が終了した直後の非時短遊技状態で表示される各画像を説明するための図である。上述した通り、非時短遊技状態が開始された直後の演出モードは通常モードになる。図24(a)に示す通り、時短遊技状態が終了した直後の非時短遊技状態では、通常モードで表示される各画像(演出図柄GAx等)が表示される。また、時短遊技状態(第1時短遊技状態、第2時短遊技状態)が終了した直後の非時短遊技状態では、以上の各画像に加え、左打ち画像GLが表示される。
左打ち画像GLは、左打ちで遊技すべき旨を報知するための画像である。上述した通り、時短遊技状態では、右打ちで遊技する方が左打ちで遊技するより有利であり、右打ちで遊技すべき旨が右打ち画像GS(右打ちランプ28)で指示される。一方、非時短遊技状態では、左打ちで遊技する方が右打ちで遊技するより有利である。したがって、時短遊技状態から非時短遊技状態へ移行した際に、左打ちで遊技すべき旨(右打ちから左打ちへ切換えるべき旨)が報知される構成が好適である。以上の事情を考慮して、時短遊技状態が終了した直後に左打ち画像GLが表示される。
図24(b)は、左打ち画像GLが表示される期間の具体例を説明するための図である。左打ち画像GLは、通常、非時短遊技状態へ移行してから予め定められた時間にわたり表示される。以下、非時短遊技状態へ移行してから当該時間が経過するまでの期間を「期間Th」と記載する。図24(b)には、以上の期間Thが示される。
図24(b)には、各時点において表示される画面(演出モード)および左打ち画像GLの表示の有無が示される。図24(b)の具体例は、シナリオ設定期間で第2時短遊技状態が終了する場合を想定する。図24(b)には、第2時短遊技状態の最終遊技の期間が示される。第2時短遊技状態の最終遊技では、他の遊技と同様な演出(大当りの当否を報知するための演出)が実行され、その後、上述の終了演出(図45(b)参照)が実行される場合がある。図24(b)の具体例では、期間Thにわたり左打ち画像GLが表示される。
図24(c)は、左打ち画像GLが表示される期間の他の具体例を説明するための図である。図24(c)の具体例では、第2時短遊技状態の最終遊技で電源断が生じた場合を想定する。具体的には、第2時短遊技状態の最終遊技が時点tsで開始され、その後、時点ta(終了演出より前の時点)で電源断が生じ、時点tbで電源断が復旧した場合を想定する。また、第2時短遊技状態の最終遊技が時点tbから再開され時点teで終了した場合を想定する。
以上の図24(c)の具体例では、時点tbから時点teまで上述の復旧画面(図21(a)参照)が表示される。また、最終遊技が終了した時点tbから開始される期間Thにわたり、左打ち画像GLが表示される。ただし、図24(c)から理解される通り、第2時短遊技状態の最終遊技において電源断が生じた場合、その後に実行される筈の終了演出が省略される。なお、第1時短遊技状態の最終遊技において電源断が生じた場合も同様に、当該最終遊技で実行される筈の終了演出は省略される。
図24(d)は、左打ち画像GLが表示される期間の他の具体例を説明するための図である。図24(d)の具体例では、期間Thで電源断が生じた場合を想定する。具体的には、期間Thにおける時点taにおいて電源断が生じ、その後の時点tbで電源断が復旧した場合を想定する。以上の場合、左打ち画像GLの表示が中止される。具体的には、期間Thが経過する前に電源断が復旧したとしても、その後に表示される復旧画面および通常モードの画面に左打ち画像GLは表示されない。
図25(a-1)および図25(a-2)は、客待ち画面Mxの他の具体例を説明するための図である。上述の図19(a)では、第2時短遊技状態の開始時における客待ち状態で表示される客待ち画面Mxを説明した。図25(a-1)および図25(a-2)は、低確率非時短遊技状態で表示される客待ち画面Mx(1、2)の具体例である。
図25(a-1)は、客待ち画面Mx1の模擬図である。客待ち画面Mx1では、上述の図19(a)で説明した客待ち画面Mxと同様に、通常モードおよび直前モードで表示される各種の画像(演出図柄GAを含む)が表示される。また、客待ち画像Mx1では、以上の各画像に加え、搭載報知画像GKが表示される。搭載報知画像GKは、第2時短遊技状態が設けられる旨を報知するための画像である。例えば、搭載報知画像GKは「第2時短搭載」というメッセージを表示する。
図25(a-1)は、客待ち画面Mx2の模擬図である。客待ち画面Mx2では、上述の図19(a)で説明した客待ち画面Mxおよび客待ち画面Mx1と同様に、通常モードおよび直前モードで表示される各種の画像が表示される。ただし、客待ち画面Mx2では、演出画像GAが非表示になるとともに、背景画像GHxに替えてデモムービーが表示される。デモムービーは、例えば、リーチ演出で表示されるムービーを含んで構成される。また、客待ち画面Mx2では、以上の各画像に加え、搭載報知画像GKが表示される(客待ち画面Mx1と同様)。
本実施形態では、客待ち状態において、客待ち画面Mx1および客待ち画面Mx2が交互に表示される。具体的には、客待ち画面Mx1が予め定められた時間にわたり表示されると、客待ち画面Mx1が客待ち画面Mx2に切換る。その後、客待ち画面Mx2が予め定められた時間にわたり表示されると、客待ち画面Mx2が客待ち画面Mx1に切換る。以上の構成では、客待ち状態(非遊技期間)において、遊技機1が第2時短遊技状態へ移行可能である旨が報知される。したがって、遊技者は、第2時短遊技状態へ移行可能であるか否かを、遊技する前に確認できるという利点がある。なお、客待ち画面Mx1および客待ち画面Mx2の何れか一方で搭載報知画像GKが表示され、他方で非表示になる構成としてもよい。
ただし、例えばクリア操作の要否を確認すべきか否かを把握するために、遊技機1の管理者が第2時短遊技状態へ移行可能であるか否かを遊技機1の電源が遮断された状態で確認したい場合がある。しかし、客待ち画面Mx1および客待ち画面Mx2は、遊技機1の電源が遮断された状態では表示されない。したがって、遊技機1の電源が遮断された状態では、搭載報知画像GKによっては第2時短遊技状態へ移行可能であるか否かを確認できない。
以上の事情を考慮して、第2時短遊技状態が設けられている旨が把握されるメッセージを表示する(記載される)表示部材を具備する構成が好適である。以上の表示部材を具備する構成によれば、電源が遮断された状態であっても、遊技機1が第2時短遊技状態へ移行可能であるか否かが把握できる。以下、図25(b-1)および図25(b-2)を用いて、表示部材を採用した場合の変形例を説明する。
図25(b-1)は、表示部材を採用した場合の変形例を説明するための図である。図25(b-1)には、図1に示す第1実施形態の遊技機1における領域Rxに対応する領域が抜粋して示される。遊技機1は、外枠2、内枠3およびガラス枠4等を含む部材(以下「枠部材」)、および、枠部材に着脱可能な遊技盤10、主制御基板110および演出制御基板120等を含む部材(以下「盤部材」)で構成される。図25(b-1)の変形例では、枠部材を表示部材として採用した場合を想定する。具体的には、2個設けられた演出用ランプ33のうち右側の演出用ランプ33の近傍に「第2時短搭載」というメッセージが表示(記載)される。
図25(b-2)は、表示部材を採用した場合の他の変形例を説明するための図である。図25(b-2)は、変形例における遊技機1のうち、図1に示す領域Ryに対応する領域が抜粋して示される。図25(b-2)の変形例では、盤部材を表示部材として採用した場合を想定する。具体的には、遊技領域のうち大入賞口16の下側に「第2時短搭載」というメッセージが表示される。以上の各変形例によれば、遊技機1に電源が投入されない期間において、第2時短遊技状態へ移行可能であるか否かを表示部材により把握できる。ただし、第2時短遊技状態へ移行可能である旨のメッセージが表示される領域は適宜に変更できる。
ところで、第2時短遊技状態を搭載している旨のメッセージは、遊技機1の上端側に位置する程、離れた場所からも視認され易いという事情がある。上述の図25(b-1)の変形例では、枠部材(遊技機1)の中央より上端側に当該メッセージが表示される。したがって、当該メッセージが離れた場所からも視認され易いという利点がある。
また、遊技中の遊技者は、盤部材のうち始動口(13、14)に注目する傾向があるという事情がある。始動口(13、14)は盤部材の中央より下側に位置する。すなわち、盤部材の中央より下側に遊技者は注目し易いという事情がある。上述の図25(b-2)の変形例では、第2時短遊技状態を搭載している旨のメッセージは、盤部材の中央より下側に表示される。したがって、例えば、盤部材の中央より上側に当該メッセージが表示される構成と比較して、図25(b-2)の変形例では、当該メッセージを遊技者に注目させ易いという利点がある。
<特別図柄の事前判定テーブル>
図26は、大当り抽選の結果を事前に判定するための事前判定テーブルを示す図である。第1始動入賞口13または第2始動入賞口14へ遊技球が入賞した際(始動入賞時)に、事前判定テーブルにより入賞情報が生成される。
以上の入賞情報は、大当り抽選の結果を事前判定するために生成される。具体的には、入賞情報は、特別図柄表示装置の種類(遊技球が始動口に入賞したことを検出した始動口検出スイッチの種類)、特別図柄の種類、遊技状態、リーチ判定用乱数値および特別図柄変動用乱数値に基づいて生成される。また、生成された入賞情報が特定される始動入賞指定コマンドが生成され、演出制御基板120へ送信される。以上の入賞情報を示す始動入賞指定コマンドによって、事前判定の結果(ハズレ、大当り、小当り)、特別図柄の種別、変動パターン(リーチの発生の有無)を特別図柄の変動開始前に判別できる。本実施形態の入賞情報(始動入賞指定コマンド)は、例えば、所謂先読み演出(保留変化演出)を決定する際に参照される。
図26に示す事前判定テーブルでは、第1特別図柄表示装置20についての入賞情報として、入賞情報a(1、2)、入賞情報b(1~4)、入賞情報c(1~4)、入賞情報d1および入賞情報e1を含む入賞情報が設定される。また、第2特別図柄表示装置21についての入賞情報として、入賞情報a(3、4)、入賞情報b(5~8)、入賞情報c(5~8)、入賞情報d(1、2)、入賞情報e(1、2)、入賞情報fおよび入賞情報gを含む入賞情報が設定される。
例えば、入賞情報a1または入賞情報a3が始動入賞時に選択された場合、当該始動入賞により開始される遊技では、演出制御基板120により約40000msの演出が実行される。以上の演出では、ノーマルリーチ演出を実行した後に長当りとなる。
入賞情報b1または入賞情報b5が始動入賞時に選択された場合、当該始動入賞により開始される遊技では、演出制御基板120により約60000msの演出が実行される。以上の演出では、ノーマルリーチ演出を実行した後にSPリーチ1を実行し、長当りとなる。
入賞情報b2または入賞情報b6が始動入賞時に選択された場合、当該始動入賞により開始される遊技では、演出制御基板120により約60000msの演出が実行される。以上の演出では、ノーマルリーチ演出を実行した後にSPリーチ2を実行し、長当りとなる。
入賞情報c1または入賞情報c5が始動入賞時に選択された場合、当該始動入賞により開始される遊技では、演出制御基板120により約70000msの演出が実行される。以上の演出では、ノーマルリーチ演出を実行した後にSPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ演出1が実行し、長当りとなる。
入賞情報c2または入賞情報c6が始動入賞時に選択された場合、当該始動入賞により開始される遊技では、演出制御基板120により約70000msの演出が実行される。以上の演出では、ノーマルリーチ演出を実行した後にSPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ演出2を実行し、長当りとなる演出に対応する。
入賞情報d1または入賞情報d2が始動入賞時に選択された場合、当該始動入賞により開始される遊技では、演出制御基板120により約20000msの小当り又は短当り演出が実行される。
各入賞情報のうち、入賞情報e1、入賞情報a2、入賞情報b3、入賞情報b4、入賞情報c3、入賞情報c4、入賞情報e2、入賞情報a4、入賞情報b7、入賞情報b8、入賞情報c7、入賞情報c8、入賞情報fは、当該入賞情報を決定した始動入賞による大当り抽選でハズレとなる際に決定される。
図26に示す通り、本実施形態では、時短遊技状態(第1時短遊技状態、第2時短遊技状態)において、第1始動口13に遊技球が入賞した際に入賞情報が設定されない。具体的には、時短遊技状態では、第1特別図柄表示装置20における特別図柄(特別図柄判定用乱数値および図柄用乱数値の組合せ)、リーチ判定用乱数値および特別図柄変動用乱数値によらず、第1始動口13に遊技球が入賞した際に入賞情報が設定されない。また、時短遊技状態において、第1始動口13に遊技球が入賞した際に始動入賞指定コマンドは生成されない。
次に、本実施形態の遊技機1における遊技の進行について説明する。
<主制御基板のメイン処理>
図27は、主制御基板110によるメイン処理を説明するフローチャートである。電源基板170により電源が供給されると、メインCPU111にシステムリセットが発生し、メインCPU111は、以下のメイン処理を行う。
メイン処理を開始すると、メインCPU111は、初期化処理(S10)を実行する。初期化処理において、メインCPU111は、起動プログラムを実行し、メインRAM113の予め定められた記憶領域を初期化する。例えば、初期化処理では、スタックポインタが適宜に設定される。なお、初期化処理では、上述のベース値を表示するための各情報(通常アウト数など)は初期化されない。また、初期化処理では、遊技状態(高確フラグ、時短フラグ)および時短遊技状態の残り回数Mは初期化されない。また、時短遊技状態までの残り回数Nは、初期化処理では初期化されない。
初期化処理を実行した後に、メインCPU111は、クリアボタン30が操作されているか否かを判定する(S20)。クリアボタン30が操作されていないと判断した場合(S20:No)、メインCPU111は、遊技用乱数値更新処理(S60)へ処理を進める。一方、クリアボタン30が操作されていると判断した場合(S20:Yes)、メインCPU111は、設定キー装置115が特定位置に回転操作されたか否かを判定する(S30)。すなわち、メインCPU111は、設定変更スイッチ115aがON状態であるか否かを判定する。設定キー装置115が回転操作されたと判断すると(S30:Yes)、メインCPU111は、設定変更処理(S40)を実行する。
以上の構成では、電源投入時に設定キー装置115およびクリアボタン30の双方が操作されていると、設定変更処理が実行される。すなわち、上述の設定変更モードが開始される。設定変更処理では設定値を変更するための操作(クリアボタン30の操作)が受付られる。また、設定変更スイッチ115aがOFF状態に変化すると、ベース表示器114が表示する設定値がメインRAM113に記憶され設定変更処理が終了する。
本実施形態の設定変更処理では、メインRAM113の各種の情報が初期化される。例えば、設定変更処理では、遊技状態が低確率非時短遊技状態に初期化される。具体的には、メインRAM113の遊技状態記憶領域には、高確率フラグおよび時短フラグが記憶される。高確率フラグは、高確率遊技状態においてON状態に設定され、低確率遊技状態においてOFF状態に設定される。また、時短フラグは、時短遊技状態においてON状態に設定され、非時短遊技状態においてOFF状態に設定される。設定変更処理では、高確フラグおよび時短フラグがOFF状態に初期化される。
また、設定変更処理では、時短遊技状態の残り回数Mが数値「0」に初期化され、第2時短遊技状態までの残り回数Nに初期値「800」が設定される。以上の構成では、第2時短遊技状態が作動するまでの残り遊技回数が設定変更処理において初期化されるとも換言される。設定変更処理を終了すると、メインCPU111は、遊技用乱数値更新処理へ処理を進める。
上述のステップS30において、設定キー装置115が回転操作されていないと判断すると(S30:No)、メインCPU111は、クリア操作時処理を実行する。クリア操作時処理では、上述の設定変更処理と同様に、高確フラグおよび時短フラグがOFF状態に初期化される。また、クリア操作時処理では、時短遊技状態の残り回数Mが数値「0」に初期化され、残り回数Nが数値「800」に初期化される。なお、設定変更処理およびクリア操作時処理では、上述のベース値を表示するための各情報は初期化されない。ベース値を表示するための各情報は、コールドスタートを要するエラー(例えば、バックアップエラー)が生じた場合以外では初期化されない。
以上の構成において、設定変更処理とクリア操作時処理とで、初期化されるメインRAM113の領域を共通としてもよいし相違させてもよい。また、設定値の変更は不可能であるが現在の設定値がベース表示器114に表示される設定確認モードを設けてもよい。例えば、ステップS60へ移行した後に、設定キー装置115が特定位置に回転操作された場合、設定確認モードへ移行する構成としてもよい。
クリア操作時処理を実行すると、メインCPU111は、遊技用乱数値更新処理(S60)を実行する。以上の遊技用乱数値更新処理では、特別図柄変動用乱数値およびリーチ判定用乱数値が更新される。以上の遊技用乱数値更新処理は、所定の割込が発生するまで繰返し実行される。
<主制御基板のタイマ割込処理>
図28は、主制御基板110によるタイマ割込処理を説明するフローチャートである。主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ms)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に説明するタイマ割込処理が実行される。
以上のタイマ割込処理が実行されると、ステップS101において、メインCPU111は、レジスタに格納される情報をスタック領域に退避させる。メインCPU111は、ステップS101を実行した後に、時間制御処理(S102)を実行する。以上の時間制御処理において、メインCPU111は、特別図柄時間カウンタの更新、特別電動役物の開放時間などの特別遊技タイマカウンタの更新、普通図柄表示装置22の変動時間を規定する普通図柄時間カウンタの更新、第2始動口14の開放時間を規定する普電開放時間カウンタの更新等の各種タイマカウンタを更新する。具体的には、メインCPU111は、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから1を減算する。
時間制御処理を実行した後に、メインCPU111は、乱数更新処理(S103)を実行する。乱数更新処理において、メインCPU111は、特別図柄判定用乱数値、大当り図柄用乱数値、小当り図柄用乱数値、当り判定用乱数値の乱数更新処理をする。具体的には、各乱数値を示す各乱数カウンタに数値「1」を加算する。
乱数更新処理を実行した後、メインCPU111は、初期乱数値カウンタ更新処理(ステップS104)を実行する。本実施形態では、乱数値が最大値まで加算されると、当該乱数値は、初期乱数値カウンタの数値に設定される。初期乱数値カウンタ更新処理において、メインCPU111は、特別図柄判定用初期乱数値を示す特別図柄判定用初期乱数値カウンタ、大当り図柄用初期乱数値を示す大当り図柄用初期乱数値カウンタ、小当り図柄用初期乱数値を示す小当り図柄用初期乱数値カウンタの各々に数値「1」を加算する。
初期乱数値カウンタ更新処理を実行した後に、メインCPU111は、入力制御処理(S105)を実行する。入力制御処理において、メインCPU111は、第1始動口検出スイッチ13a、第2始動口検出スイッチ14a、ゲート検出スイッチ15a、大入賞口検出スイッチ(16a、17a)、一般入賞口検出スイッチ18aおよびアウト球検出スイッチ19aの各スイッチに入力があったか否か判定する。
入力制御処理を実行した後に、メインCPU111は、特別図柄表示装置(20、21)および特別電動役物(開閉扉16b、可動片17b)の制御を行うための特図特電制御処理(S106)を実行する。また、メインCPU111は、特図特電制御処理を実行した後に、普図普電制御処理(S107)を実行する。普図普電制御処理では、普通図柄表示装置22および普通電動役物(開閉扉14b)が制御される。
普図普電制御処理を実行した後に、メインCPU111は、払出制御処理(S108)を実行する。払出制御処理において、メインCPU111は、大入賞口16、第1始動口13、第2始動口14、一般入賞口18に遊技球が入賞したか否かを判定する。また、払出制御処理において、入賞口に遊技球が入賞したと判断すると、メインCPU111は、当該入賞口に対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
具体的には、一般入賞口賞球カウンタ、大入賞口賞球カウンタ、始動口賞球カウンタをチェックし、それぞれの入賞口に対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。その後、送信した払出個数指定コマンドに対応する賞球カウンタから所定のデータを減算して更新する。
払出制御処理を実行した後に、メインCPU111は、データ作成処理(S109)を実行する。データ作成処理では、遊技機1の外部に送信される外部情報データ(大当り中を示す情報など)、開閉扉14b(第2始動口14)の開閉パターンを規定する始動口開閉ソレノイドデータ、開閉扉16bおよび可動片17b(大入賞口)の開閉パターンを規定する大入賞口開閉ソレノイドデータ、第1特別図柄表示装置20および第2特別図柄表示装置21の表示パターンを規定する特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置22の表示パターンを規定する普通図柄表示装置データが作成される。
データ作成処理を実行した後に、メインCPU111は、出力制御処理(S110)を実行する。出力制御処理において、メインCPU111は、上述のステップS109で作成した各種のデータ(始動口開閉ソレノイドデータなど)をポートを介して出力する。また、メインCPU111は、メインRAM113の演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを送信するコマンド送信処理を実行する。以上の演出用伝送データ格納領域には、例えば上述した始動入賞指定コマンドが格納される。
出力制御処理を実行した後に、メインCPU111は、計数処理(S111)を実行する。以上の計数処理では、低確率非時短遊技状態のベース値Bを算出するため、賞球数およびアウト数が計数される。具体的には、メインCPU111は、低確率非時短遊技状態において、一般入賞口18に遊技球が入賞すると(一般入賞口検出スイッチ18aで遊技球が検出されると)、ベース算出用賞球カウンタ(通常賞球数)に数値「10」(一般入賞口18に対応する賞球数)を計数処理において加算する。
同様に、低確率非時短遊技状態において、第1始動口13に遊技球が入賞すると数値「3」、第2始動口14に遊技球が入賞すると数値「3」、第1大入賞口16に遊技球が入賞すると数値「15」、第2大入賞口17に遊技球が入賞すると数値「15」がベース算出用賞球カウンタに加算される。一方、低確率非時短遊技状態以外では、ベース算出用賞球カウンタは加算されない。
メインCPU111は、アウト球検出スイッチ19aで遊技球が検出されると、低確率非時短遊技状態の計数処理において、ベース算出用アウトカウンタ(通常アウト数)に数値「1」を加算する。一方、低確率非時短遊技状態以外では、ベース算出用アウトカウンタは加算されない。また、アウト球検出スイッチ19aで遊技球が検出されると、遊技状態によらず総アウトカウンタに数値「1」が計数処理において加算される。
計数処理を実行した後に、メインCPU111は、ベース表示処理(S112)を実行する。ベース表示処理では、上述の計数処理で計数した通常賞球数および通常アウト数からベース値が算出され、ベース表示器114に表示される。メインCPU111は、ベース表示処理を実行した後に、上述のステップS101で退避した情報をメインCPU111のレジスタに復帰させる(S113)。
<入力制御処理>
図29は、主制御基板110による入力制御処理(上述の図12のS105)を説明するフローチャートである。入力制御処理を開始すると、メインCPU111は、一般入賞口検出スイッチ入力処理(S121)を実行する。以上の一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号が入力されたかが判定される。すなわち、遊技球が一般入賞口18に入球したか否かが判定される。メインCPU111は、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号を入力した場合には、一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
一般入賞口検出スイッチ入力処理を実行した後に、メインCPU111は、大入賞口検出スイッチ入力処理(S122)を実行する。大入賞口検出スイッチ入力処理において、メインCPU111は、大入賞口検出スイッチ(16a、17a)からの検出信号を入力したかを判定する。すなわち、遊技球が大入賞口(16、17)に入球したか否かが判定される。メインCPU111は、大入賞口検出スイッチから検出信号を入力した場合、大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算する。
大入賞口検出スイッチ入力処理を実行した後に、メインCPU111は、第1始動口検出スイッチ入力処理(S123)を実行する。第1始動口検出スイッチ入力処理において、メインCPU111は、第1始動口検出スイッチ13aからの検出信号を入力したかを判定する。すなわち、遊技球が第1始動口13に入球したか否かが判定される。以上の第1始動口検出スイッチ入力処理において遊技球が第1始動口13に入球したと判断されると、大当りの判定を行うための所定のデータがセットされる。
第1始動口検出スイッチ入力処理を実行した後に、メインCPU111は、第2始動口検出スイッチ入力処理を実行する。第2始動口検出スイッチ入力処理において、メインCPU111は、第2始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したかを判定する。すなわち、遊技球が第2始動口14に入球したか否かが判定される。以上の第2始動口検出スイッチ入力処理において遊技球が第2始動口14に入球したと判断されると、第1始動口13に遊技球が入球した場合と同様に、大当りの判定を行うための所定のデータがセットされる。
第2始動口検出スイッチ入力処理を実行した後に、メインCPU111は、ゲート検出スイッチ入力処理を実行する。ゲート検出スイッチ入力処理において、メインCPU111は、ゲート検出スイッチ15aからの検出信号を入力したかを判定する。すなわち、遊技球が普通図柄ゲート15を通過したか否かが判定される。以上のゲート検出スイッチ入力処理において遊技球が普通図柄ゲート15を通過したと判断されると、普図抽選を行うための所定のデータがセットされる。
<第1始動口検出スイッチ入力処理>
図30は、主制御基板110による第1始動口検出スイッチ入力処理(上述の図29のS123)を説明するフローチャートである。第1始動口検出スイッチ入力処理を開始すると、メインCPU111は、第1始動口検出スイッチ13aから検出信号が入力されたか否かを判定する(S131)。第1始動口検出スイッチ13aから検出信号が入力されないと判断した場合(S131:No)、メインCPU111は、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
第1始動口検出スイッチ13aから検出信号が入力されたと判断した場合(S131:Yes)、メインCPU111は、始動口賞球カウンタを更新する(S132)。具体的には、メインCPU111は、第1始動口13に対応する賞球の個数(例えば数値「3」)を始動口賞球カウンタに加算する。
始動口賞球カウンタを更新した後に、メインCPU111は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされた保留数が4個未満であるか否かを判定する(S133)。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされた保留数が4個未満でない場合(S133:No)、すなわち保留数が4個の場合(U1=4)、メインCPU111は、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされた保留数が4個未満の場合(S133:Yes)、メインCPU111は各種の乱数値を取得する。具体的には、メインCPU111は、特別図柄判定用乱数値を取得し(S134)、大当り図柄用乱数値を取得し(S135)、小当り図柄用乱数値を取得し(S136)、遊技用乱数値(特別図柄変動用乱数値およびリーチ判定用乱数値)を取得する(S137)。
以上のステップS134からステップS137で取得された各乱数値は、第1特別図柄記憶領域(第1~第4記憶部)に記憶される。具体的には、以上の第1特別図柄記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部を含む。メインCPU111は、第1記憶部から第4記憶部の順に空きの記憶部を検索し、取得した各乱数値を当該空きの記憶部に記憶する。また、各乱数値を取得した後に、メインCPU111は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に数値「1」を加算する(S138)。
第1特別図柄保留数(U1)記憶領域を加算した後に、メインCPU111は、事前判定処理(S139)を実行する。事前判定処理において、メインCPU111は、上記ステップS134からステップS137で取得した各乱数値を、現在の遊技状態に対応する事前判定テーブル(上述の図26参照)に基づいて判定する。
上述の第2始動口検出スイッチ入力処理において遊技球が第2始動口14に入球したと判断された場合、第1始動口検出スイッチ入力処理と同様の処理を行う。ただし、上述の第1始動口検出スイッチ入力処理では第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が加算されるのに対し、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が加算される。また、第2始動口検出スイッチ入力処理では、取得した各乱数値が第2特別図柄記憶領域に記憶される。すなわち、第1始動口検出スイッチ入力処理と第2始動口検出スイッチ入力処理とでは、更新される記憶領域(特別図柄保留数記憶領域、特別図柄記憶領域)のみ異なり、その他の処理は原則共通する。ただし、第1始動口検出スイッチ入力処理では、時短遊技状態において始動入賞指定コマンドが送信されず、第2始動口検出スイッチ入力処理では、時短遊技状態においても始動入賞指定コマンドが送信される点においても両者は相違する。
<事前判定処理>
図31は、主制御基板110による事前判定処理を説明するためのフローチャートである。図31の事前判定処理は、上述の第1始動口検出スイッチ入力処理および第2始動口検出スイッチ入力処理の双方において実行される。すなわち、以上の事前判定処理は、第1始動口13へ遊技球が入賞した契機、および、第2始動口14へ遊技球が入賞した契機の双方で実行される。
事前判定処理では、上述の入賞情報(図26参照)が生成され、当該入賞情報が特定される始動入賞指定コマンドが演出制御基板120へ送信可能になる。始動入賞指定コマンドに応じて、先読み演出(例えば、保留変化演出)が演出制御基板120側で実行可能になる。ただし、上述した通り、時短遊技状態において第1始動口13へ遊技球が入賞した際に入賞情報が決定されない。以上の構成では、第1始動口13に遊技球が入賞した際の先読み演出が時短遊技状態において実質的に禁止される。
具体的には、事前判定処理が開始されると、メインCPU111は、今回の事前判定処理が、第1始動口13へ遊技球が入賞した契機で実行されたものであるか否かを判定する(S151)。第1始動口13へ遊技球が入賞した契機で事前判定処理が実行されたと判断すると(S151:Yes)、メインCPU111は、現在の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを判定する(S152)。時短遊技状態であると判断すると(S152:Yes)、メインCPU111は、入賞情報を生成しないで(後述のS161を省略して)事前判定処理を終了する。上述した通り、先読み演出は入賞情報に基づき実行される。したがって、以上の本実施形態によれば、第1始動口13に遊技球が入賞した際の先読み演出が時短遊技状態において実質的に禁止される。
時短遊技状態ではないと判断すると(S152:No)、メインCPU111は、大当り仮判定処理(S153)を実行する。大当り仮判定処理において、メインCPU111は、今回の始動入賞に応じて特別図柄保留記憶領域に書き込まれた特別図柄判定用乱数値を用いて、当該始動入賞により開始される遊技の大当り判定処理(後述の図33のS207)において、大当りに当選するか、小当りに当選するか、ハズレであるかを仮判定する。
上述のステップS151において「No」の判断がされた場合、すなわち、第2始動口14へ遊技球が入賞した契機で事前判定処理が実行された場合、メインCPU111は、上述のステップS152を省略して大当り仮判定処理(S153)以降の処理を実行する。以上の構成では、第2始動口14へ遊技球が入賞した場合、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかによらず、入賞情報が生成される(後述のS161が実行される)。すなわち、第2始動口14へ遊技球が入賞した場合、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかによらず、先読み演出が実行可能である。
大当り仮判定処理を実行した後に、メインCPU111は、当該大当り仮判定処理で大当りと仮判定されたか否かを判定する(S154)。メインCPU111は、大当りと仮判定された場合(ステップS154:Yes)、大当り図柄仮判定処理(S155)を実行する。大当り図柄仮判定処理では、今回の始動入賞に応じて取得された大当り図柄用乱数値を用いて、当該始動入賞により開始される遊技で停止される大当り図柄(停止図柄データ)を仮判定する。大当り図柄仮判定処理を実行した後に、メインCPU111は、変動パターン仮判定処理(S158)へ移行する。
一方、大当り仮判定処理において大当りに当選すると仮判定されなかった場合(ステップS154:No)、メインCPU111は、小当りに当選すると仮判定されたか否かを判定する(S156)。小当りに当選すると仮判定された場合(S156:Yes)、メインCPU111は、小当り図柄仮判定処理(S157)を実行する。小当り図柄仮判定処理では、今回の始動入賞に応じて取得された小当り図柄用乱数値を用いて、当該始動入賞により開始される遊技で停止される小当り図柄(停止図柄データ)が仮判定される。小当り図柄仮判定処理を実行した後に、メインCPU111は、変動パターン仮判定処理(S159)へ移行する。上述のステップS156において「No」と判定された場合、すなわち、大当り仮判定処理においてハズレと仮判定された場合、メインCPU111は、図柄仮判定処理(上述のS155、S157)を実行しないで変動パターン仮判定処理S158へ移行する。
変動パターン仮判定処理(S158)において、メインCPU111は、遊技状態、大当り仮判定処理の結果、大当り図柄仮判定処理の結果、小当り図柄仮判定処理の結果、今回の始動入賞に応じて取得された特別図柄変動用乱数値およびリーチ判定用乱数値を用いて、特別図柄の変動パターンを仮判定する。その後、メインCPU111は、変動パターン仮判定処理で仮判定した変動パターンに対応する入賞情報を生成する(S159)。また、当該入賞情報に応じた始動入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして(S160)事前判定処理を終了する。
以上の事前判定処理により、遊技球が第1始動口13または第2始動口14に入球した時点で、入賞情報を始動入賞指定コマンドとして演出制御基板120へ送信できる。したがって、始動入賞指定コマンドを受信した演出制御基板120のサブCPU121は、始動入賞指定コマンドを解析して、今回の始動入賞を契機とした特別図柄の変動が開始される前から、事前に所定の演出(先読み演出)を実行することが出来る。
ただし、この事前判定処理は、あくまでも遊技球が各始動口13、14に入球した時点の遊技状態に応じて判定されるものである。そのため、当該入球によって留保された第1保留または第2保留を処理する前に遊技状態が変化した場合には、後述する大当り判定処理の結果と、当該事前判定処理の結果とが異なる可能性がある。
<特図特電制御処理>
図32は、主制御基板110による特図特電制御処理(上述の図12のS106)を説明するフローチャートである。特図特電制御処理を開始すると、メインCPU111は、特図特電処理データ(0~5)の現在値をロードし(S181)、ロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照する(S182)。
例えば、特図特電処理データが「0」の場合、メインCPU111は特別図柄記憶判定処理(ステップS183)を実行する。詳細には後述するが特別図柄記憶判定処理では、保留数(U1、U2)が減算され、特別図柄表示装置に表示する特別図柄および特別図柄表示装置の変動時間がセットされ、特別図柄表示装置の変動表示が開始される。特別図柄表示装置の変動表示が開始される場合、特図特電処理データに「1」がセットされる。
特図特電処理データが「1」の場合、メインCPU111は特別図柄変動処理(S184)を実行する。特別図柄変動処理では、直前の特別図柄記憶判定処理においてセットされた特別図柄の変動時間が経過した際に、当該特別図柄記憶判定処理においてセットされた特別図柄を特別図柄表示装置(20、21)に停止表示させる。また、特別図柄が停止表示されると特図特電処理データが「2」にセットされる。
特図特電処理データが「2」の場合、メインCPU111は特別図柄停止時処理(S185)を実行する。特別図柄停止時処理において、メインCPU111は、上述の特別図柄変動処理で表示した特別図柄を所定の時間(例えば0.5秒)にわたり停止表示させる。その後、メインCPU111は、停止表示された特別図柄が大当り図柄であれば、特図特電処理データに「3」をセットし、大当り用のオープニングコマンドとオープニング時間をセットする。同様に、メインCPU111は、停止表示された特別図柄が小当り図柄であれば、特図特電処理データに「4」をセットし、小当り用のオープニングコマンドとオープニング時間をセットする。また、メインCPU111は、停止表示された特別図柄がハズレ図柄であれば、特図特電処理データに「0」をセットする。
特図特電処理データが「3」の場合、すなわち、大当り図柄が停止表示された場合、メインCPU111は大当り遊技処理(ステップS186)を実行する。大当り遊技処理では、大当りのオープニング(以下「オープニング期間」という)の終了後に、大入賞口開閉ソレノイドデータ(大入賞口16の開放パターン)に応じて大入賞口16を開放する。すなわち、オープニング期間後に上述のラウンドが開始される。大当り遊技で用いる大入賞口開閉ソレノイドデータは、大当り図柄に応じて選択される。
全てのラウンドの終了後、所定期間にわたりエンディング制御(ウェイト制御)が実行される。なお、本実施形態では、エンディング制御が実行される期間を「エンディング期間」と記載する場合がある。また、オープニング期間が終了してからエンディング期間が開始されるまでの期間を「ラウンド期間」(複数のラウンドおよびインターバルを含む期間)と記載する場合がある。エンディング期間が終了すると、特図特電処理データに「5」がセットされる。
特図特電処理データが「4」の場合、すなわち、直前の特別図柄停止時処理で小当り図柄が停止表示された場合、メインCPU111は、小当り遊技処理(ステップS187)を実行する。小当り遊技処理では、小当りのオープニング制御を実行し、その後、小当り用の大入賞口開閉ソレノイドデータに応じて、大入賞口16を所定時間(例えば「1.8秒」)開放する。その後、所定期間にわたりエンディング制御が実行され、特図特電処理データに「0」がセットされる。小当り遊技処理を実行した後に、メインCPU111は、移行判定処理(S225)に処理を進める。移行判定処理では、第2時短遊技状態の開始条件の成否、および、時短遊技状態の終了条件の成否が判定される。
特図特電処理データが「5」の場合、メインCPU111は、特別遊技終了処理(S188)を実行する。特別遊技終了処理において、メインCPU111は、直前の特別図柄変動処理で停止表示された特別図柄および遊技状態に応じて、大当り遊技後の遊技状態を高確率時短遊技状態または低確率時短遊技状態(第1時短遊技状態)に設定する。具体的には、大当り終了後に第1時短遊技状態へ移行する場合、第1時短フラグをON状態に変化させる。また、大当り終了後に第1時短遊技状態へ移行する場合、第1時短遊技状態の残り回数Mに初期値「100」または「799」を大当り図柄に応じて設定する。大当り遊技後の遊技状態を設定した後に、メインCPU111は、特図特電処理データを「0」にセットする。また、高確率遊技状態(高確率時短遊技状態)へ移行すると、高確率フラグがON状態に変化する。
<特別図柄記憶判定処理>
図33は、主制御基板110による特別図柄記憶判定処理(上述の図32のS183)を説明するフローチャートである。特別図柄記憶判定処理を開始すると、メインCPU111は、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(S201)。特別図柄の変動表示中(特別図柄時間カウンタ≠0)であれば(S201:Yes)、特別図柄記憶判定処理を終了する。一方、特別図柄の変動表示中でなければ(S201:No)、メインCPU111は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であるかを判定する(S202)。
第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上でない場合(S202:No)、メインCPU111は、ステップS204に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が「1」以上である場合(S202:Yes)、ステップS203に処理を移す。以上の構成では、第1特別図柄記憶領域よりも第2特別図柄記憶領域が優先して処理される。ステップS203において、メインCPU111は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算する。
ステップS204において、メインCPU111は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が「1」以上であるかを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が「1」以上でない場合(S204:No)、ステップS215に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が「1」以上である場合(S204:Yes)、ステップS205に処理を移す。
ステップS205において、メインCPU111は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域の値から「1」を減算する。その後、ステップS206において、メインCPU111は、上記ステップS202~S205において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶された乱数値(特別図柄判定用乱数値、大当り図柄用乱数値、小当り図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、特別図柄変動用乱数値の組合せ。)と始動入賞指定コマンドのシフト処理を行う。具体的には、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部に記憶された所定の乱数値と始動入賞指定コマンドとを1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第1記憶部に記憶されている乱数値と始動入賞指定コマンドとは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトされる。また、第1記憶部に記憶される所定の乱数値と始動入賞指定コマンドとは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域から消去される。すなわち、前回の遊技で用いた乱数値と始動入賞指定コマンドとが消去される。また、始動入賞指定コマンドのMODEを、シフト後の記憶領域に対応するように加工処理する。
保留数を減算した後に、メインCPU111は、大当り判定処理(S207)を実行する。大当り判定処理において、メインCPU111は、上述のステップS206において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたデータ(特別図柄判定用乱数値、大当り図柄用乱数値、小当り図柄用乱数値)に基づいて、大当り判定処理を実行する。
以上の大当り判定処理で大当りに当選すると、特別図柄表示装置20、21に停止表示させる大当り図柄を決定する。また、小当りに当選すると小当り特別図柄を決定し、ハズレの場合はハズレ用の特別図柄を決定する。
大当り判定処理を実行した後に、メインCPU111は、変動パターン決定処理(S208)を実行する。変動パターン決定処理では、現在の遊技状態に基づく変動パターン決定テーブルが用いられ、変動パターンが決定される。具体的には、特別図柄判定用乱数値、大当り図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特別図柄変動用乱数値に応じて、変動パターン決定テーブルから変動パターンが決定される。
変動パターン決定処理を実行した後に、メインCPU111は、当該変動パターン決定処理で決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S209)。また、メインCPU111は、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S210)。
遊技状態指定コマンドをセットした後に、メインCPU111は、特別図柄表示装置20、21において特別図柄の変動表示を開始する(S211)。具体的には、今回の特別図柄記憶判定処理で第1保留(U1)が減算された場合、第1特別図柄表示装置20で変動表示が開始され、今回の特別図柄記憶判定処理で第2保留(U2)が減算された場合、第2特別図柄表示装置21で変動表示が開始される。特別図柄表示装置において特別図柄の変動表示を開始させた後に、メインCPU111は、特別図柄時間カウンタにステップS208で決定した変動パターンに応じた変動時間を特別図柄時間カウンタにセットする(S212)。
変動時間をセットした後に、メインCPU111は、客待ち判定フラグに「00H」をセットする(S213)。すなわち、客待ち判定フラグをクリアする。以上の客待ち判定フラグは、特別図柄の変動表示中、および、特別遊技中で「00H」になる。一方、それ以外の場合(非遊技期間)には客待ち判定フラグは「01H」になる。客待ち判定フラグが「01H」の場合、客待ちコマンドにより非遊技期間である旨が演出制御基板120に通知される。客待ち判定フラグをクリアした後に、メインCPU111は、特図特電処理データを「1」にセットし(S214)、特別図柄記憶判定処理を終了する。
上述のステップS204において、第1保留(U1)が「0」であると判定した場合、すなわち、第1保留(U1)および第2保留(U2)のいずれも記憶されていない場合、メインCPU111は、客待ち判定フラグに「01H」がセットされているか否かを判定する(S215)。
客待ち判定フラグに01Hがセットされている場合(S215:Yes)、メインCPU111は、特別図柄記憶判定処理を終了する。一方、客待ち判定フラグに「01H」がセットされていない場合(S215:No)、メインCPU111は、ステップS216に処理を移す。ステップS216において、メインCPU111は、後述するステップS217で客待ちコマンドを何度もセットすることがないように、客待ち判定フラグに01Hをセットする。ステップS217において、メインCPU111は、客待ちコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
<特別図柄記憶判定処理>
図34(a)は、主制御基板110による特別図柄停止時処理(上述の図32のS185)を説明するフローチャートである。以上の特別図柄停止時処理は、特別図柄の変動表示が停止した直後に実行される。
特別図柄停止時処理を開始すると、メインCPU111は、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S220)。図柄確定コマンドをセットした後に、メインCPU111は、確定期間が経過したか否かを判定する(S221)。以上の確定期間は、今回の遊技で特図が停止表示された旨を遊技者が認識可能にするために設けられる。確定期間は、例えば約0.5秒間である。以上の確定期間が終了するまでは次回の遊技における特図の変動表示が禁止される。具体的には、確定期間が終了するまでステップS221が繰返し実行され(S221:No)、確定期間が終了すると(S221:Yes)、その後のステップへ移行可能になる。
確定期間が終了すると、メインCPU111は、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S222)。遊技状態指定コマンドをセットした後に、メインCPU111は、今回の遊技で停止した特別図柄が大当り図柄または小当り図柄(以下「当り図柄」と総称する場合がある)であるか否かを判定する(S223)。メインCPU111は、当り図柄であると判断した場合(S223:Yes)、当り準備処理(S224)を実行して特別図柄停止時処理を終了する。一方、当り図柄ではないと判断した場合(S223:Yes)、メインCPU111は、移行判定処理(S225)を実行して特別図柄停止時処理を終了する。
図34(b)は、当り準備処理のフローチャートである。当り準備処理を開始すると、メインCPU111は、今回の遊技で停止した特別図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(S230)。大当り図柄であると判断した場合(S230:Yes)、メインCPU111は、特図特電処理データを「3」(大当り遊技処理)にセットする(S231)。また、メインCPU111は、大当り時初期化処理(S233)を実行する。一方、ステップS230において、大当り図柄ではないと判断した場合(S230:No)、メインCPU111は、特図特電処理データを「4」(小当り遊技処理)にセットする(S232)。
大当り時初期化処理では、各種の情報が初期化される。例えば、大当り時初期化処理において、高確率遊技状態でON状態になる高確フラグがOFF状態に変更され、低確率遊技状態へ移行する。また、時短遊技状態でON状態になる時短フラグがOFF状態に変更されるとともに、時短遊技状態の残りの遊技回数を示す残り回数Mが数値「0」に初期化され、非時短遊技状態へ移行する。
大当り時初期化処理では、第2時短遊技状態までの残り回数Nが初期化される。なお、本実施形態では、前述のクリアボタンの操作によるクリア操作時処理または大当り遊技が開始される契機以外では、残り回数Nは原則初期化されない。例えば、残り回数Nが作動回数n(数値「0」)に達すると、第2時短遊技状態へ移行するが、残り回数Nは初期化されない。以上の構成では、今回の大当り遊技から次回の大当り遊技までの期間において第2時短遊技状態へ移行可能な回数は1回になる。
大当り時初期化処理を実行した後に、メインCPU111は、当り開始準備処理(S234)を実行する。当り開始準備処理では、例えば、大当り遊技おける大入賞口(16、17)の開放パターンが特別図柄(大当りの種類)に応じて決定される。また、小当り遊技おける大入賞口(16、17)の開放パターンがセットされる。その後、メインCPU111は、当りの種類(第1確変長当り、第1確変短当り、第1通常長当り、第2確変長当り、小当り)に応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし(S235)、当りの種類に応じたオープニング時間をセットし(S236)、当り準備処理を終了する。
図35(a)は、移行判定処理のフローチャートである。移行判定処理を開始すると、メインCPU111は、残り回数Nが数値「0」であるか否かを判定する(S240)。残り回数Nが数値「0」であると判断した場合(S240:Yes)、すなわち、第2時短遊技状態中または発動済期間である場合、メインCPU111は、時短終了判定処理(S245)を実行した後に移行判定処理を終了する。一方、残り回数Nが数値「0」ではないと判断した場合(S240:No)、メインCPU111は、低確率遊技状態であるか否かを判定する(S241)。なお、上述のステップS240では、高確率時短遊技状態、第1時短遊技状態または発動済期間以外の低確率非時短遊技状態の遊技において、上述のステップS240において「No」と判断される。
低確率遊技状態ではないと判断した場合(S241:No)、メインCPU111は、特図特電処理データを「0」に設定し(S246)、移行判定処理を終了する。一方、低確率遊技状態であると判断した場合(S241:Yes)、メインCPU111は、残り回数Nから数値「1」を減算する(S242)。その後、メインCPU111は、ステップS242で減算された残り回数Nが、数値「0」であるか否か判定する(S243)。減算後の残り回数Nが数値「0」ではないと判断すると(S243:No)、メインCPU111は、時短終了判定処理を実行した後に、特図特電処理データを「0」に設定し、移行判定処理を終了する。一方、減算後の残り回数Nが数値「0」であると判断すると(S243:Yes)、メインCPU111は、第2時短移行時処理(S244)を実行した後に、特図特電処理データを「0」に設定し、移行判定処理を終了する。第2時短移行時処理では、時短遊技状態の残り回数Mに数値「1000」がセットされ、第2時短フラグがON状態にセットされ、第2時短遊技状態が開始される。第2時短移行時処理では、設定されているテーブルシナリオSbの種類に応じて、変動パターン決定テーブルTが設定される。ただし、シナリオ未設定期間では、変動パターン決定テーブルTbxが設定される。
なお、移行判定処理は適宜に変更できる。図35(c)は、変形例における移行判定処理のフローチャートである。図35(c)の変形例において、移行判定処理が開始されると、メインCPU111は、低確率遊技状態であるか否かを判定する(上述のS241)。低確率遊技状態ではないと判断すると(S241:No)、メインCPU111は、上述の時短終了判定処理(S245)を実行して移行判定処理を終了する。一方、低確率遊技状態であると判断すると(S241:Yes)、メインCPU111は、残り回数Nから数値「1」を減算し(上述のS242)、減算後の残り回数Nが数値「0」以下であるか否かを判定する(S247)。減算後の残り回数Nが数値「0」より大きい場合(S247:No)、メインCPU111は、時短終了判定処理を実行して移行判定処理を終了する。なお、ステップS247において「No」と判断される遊技としては、第1時短遊技状態または低確率非時短遊技状態(ただし、減算後のN≧1)の遊技が想定される。一方、残り回数Nが数値「0」以下の場合(S247:Yes)、メインCPU111は、残り回数Nを数値「0」にする。なお、ステップS247において「Yes」と判断される遊技としては、残り回数Nが数値「0」に減算される低確率非時短遊技状態の遊技(次回の遊技が第2時短遊技状態となる遊技)、第2時短遊技状態の遊技、発動済期間の遊技が想定される。
ステップS248を実行した後に、メインCPU111は、移行済フラグがON状態であるか否かを判定する(S249)。移行済フラグは、第2時短遊技状態へ移行済であるか否かを識別するために設けられる。具体的には、移行済フラグは、大当り遊技の当選時またはクリア操作時にOFF状態に変更され、第2時短遊技状態へ移行した契機でON状態に変更される。以上の構成では、大当り遊技が終了してから第2時短遊技状態へ移行するまでの期間において移行済フラグはOFF状態であり、第2時短遊技状態および発動済期間においてON状態になる。メインCPU111は、移行済フラグがON状態であると判断すると(S249:Yes)、時短終了判定処理を実行して移行判定処理を終了する。一方、移行済フラグがON状態ではないと判断すると(S249:No)、メインCPU111は、上述の第2時短移行時処理(S244)を実行して移行判定処理を終了する。なお、以上の構成によれば、ステップS249で「Yes」と判定されるのは、残り回数Nが数値「0」に減算される低確率非時短遊技状態の遊技となる。
図35(b)は、時短終了判定処理を説明するためのフローチャートである。メインCPU111は、時短終了判定処理を開始すると、時短遊技状態の残り回数Mが数値「0」であるか否かを判定する(S250)。残り回数Mは、メインRAM113に記憶され、第1時短遊技状態または第2時短遊技状態の残り回数を示す。すなわち、本実施形態では、第1時短遊技状態の残り回数および第2時短遊技状態の残り回数が共通のデータとして記憶される。以上の構成では、各時短遊技状態の残り回数が別々のデータとして記憶される構成と比較して、データ量が削減されるという利点がある。
残り回数Mが数値「0」であると判断すると(S250:Yes)、メインCPU111は、時短終了判定処理を終了する。一方、残り回数Mが数値「0」ではないと判断すると(S250:No)、メインCPU111は、残り回数Mから数値「1」を減算する(S251)。その後、メインCPU111は、減算後の残り回数Mが数値「0」であるか否かを判定する(S252)。減算後の残り回数Mが数値「0」ではない場合(S252:No)、メインCPU111は、時短終了判定処理を終了する。一方、減算後の残り回数Mが数値「0」の場合(S252:Yes)、メインCPU111は、時短終了時処理(S253)
を実行委した後に時短終了判定処理を終了する。時短終了時処理では、例えば、時短フラグがOFF状態に変更され、時短遊技状態(第1時短遊技状態または第2時短遊技状態)が終了する。第2時短移行時処理では、設定されているテーブルシナリオSbの種類に応じて、変動パターン決定テーブルTが設定される。ただし、シナリオ未設定期間では、変動パターン決定テーブルTn1が設定される。
図36(a)は、普図普電制御処理のフローチャートである。普図普電制御処理を開始すると、メインCPU111は、普図普電処理データ(0~3)の現在値をロードし(S401)、ロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照する(S402)。
例えば、普図普電処理データが「0」の場合、メインCPU111は普通図柄記憶判定処理(ステップS403)を実行する。普通図柄記憶判定処理では、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかに応じた確率で、普図抽選(当り判定処理)が実行される。また、停止表示する普通図柄が普図抽選の結果に応じて決定される。さらに、現時点における遊技状態(時短遊技状態、非時短遊技状態)に応じて、普通図柄の変動時間および開閉扉14b(第2始動口14)の作動態様が抽選で決定される。メインCPU111は、普図抽選を実行した場合、普通図柄記憶判定処理を終了する際に普図普電処理データを「1」に変更する。
普図普電処理データが「1」の場合、メインCPU111は普通図柄変動処理(S404)を実行する。普通図柄変動処理では、普通図柄記憶判定処理で決定された変動時間で普通図柄が変動表示される。メインCPU111は、普通図柄変動処理を終了する際に普図普電処理データを「2」に変更する。
普図普電処理データが「2」の場合、メインCPU111は普通図柄停止処理(S405)を実行する。普通図柄停止処理では、普通図柄記憶判定処理で決定された普通図柄が少なくとも予め定められたウェイト期間(例えば、約0.5秒)にわたり停止表示される。メインCPU111は、普通図柄停止処理を終了する際に、普図普電処理データを「3」に変更する。
普図普電処理データが「3」の場合、メインCPU111は開閉制御処理(S405)を実行する。開閉制御処理では、普通図柄停止処理で開放図柄が停止表示されると、普通図柄記憶判定処理で決定された作動態様で開閉扉14bを開閉する。メインCPU111は、開閉制御処理を終了する際に、普図普電処理データを「0」に変更する。
図36(b)は、普通図柄記憶判定処理のフローチャートである。以上の普通図柄記憶判定処理は、上述の普図普電制御処理において実行される。
メインCPU111は、普通図柄記憶判定処理を開始すると、メインCPU111は、普通図柄保留数G(保留された普図抽選の個数)が数値「1」以上であるか否かを判定する(S410)。普通図柄保留数Gが数値「1」以上ではない(G=0)と判断すると(S410:No)、メインCPU111は、普通図柄記憶判定処理を終了する。一方、普通図柄保留数Gが数値「1」以上であると判断すると(S410:Yes)、メインCPU111は、普通図柄保留数Gから数値「1」を減算して(S411)、記憶領域をシフトする(S412)。
具体的には、上述の普通図柄ゲート15を遊技球が通過すると当り判定用乱数値が取得され、普通図柄保留記憶領域に記憶される。普通図柄保留記憶領域は第1記憶部から第4記憶部までの記憶部を含む。メインCPU111は、当り判定用乱数値を取得すると、空いている記憶部のうち第1記憶部から第4記憶部の順に優先して当該当り判定用乱数値を記憶する。上述のステップS412では、第1記憶部に記憶された当り判定用乱数値が、普通図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に記憶(シフト)される。また、第2記憶部から第4記憶部に記憶された当り判定用乱数値が第1記憶部から第3記憶部に記憶される。
当り判定用乱数値が判定記憶領域に記憶されると、メインCPU111は、遊技状態(時短遊技状態、非時短遊技状態)に応じて当該当り判定用乱数値を判定する(S413)。具体的には、メインCPU111は、上述の当り判定テーブル(図6(b)参照)に規定される数値と当該当り判定用乱数値とが一致するか否かを判定する。その後、メインCPU111は、遊技状態に応じて、上述の普通図柄決定テーブル(図7(b-1)および図7(b-2)参照)を用いて停止表示する普通図柄を決定する(S414)。
また、メインCPU111は、遊技状態に応じて変動時間を抽選で決定し(S415)、ステップS414で決定した普通図柄および遊技状態に応じて開閉扉14bの作動態様を抽選で決定する(S416)。開閉扉14bは作動状態においてS416で決定された作動態様で作動(開閉)する。メインCPU111は、開閉扉14bの作動態様を決定した後に、普図普電処理データを「1」に変更して(S417)、普通図柄記憶判定処理を終了する。
次に、演出制御基板120のサブCPU121により実行される処理について説明する。演出制御基板120では、前述したように、主制御基板110から変動パターン指定コマンドを受信すると、変動パターン指定コマンドに対応した演出を抽選により決定して実行する。
<演出制御基板のメイン処理>
図37(a)は、演出制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。ステップS510において、サブCPU121は、初期化処理を行う。初期化処理において、サブCPU121は、サブROM122からメイン処理を実行するためのプログラムを読み込み、サブRAM123を初期化する。
初期化処理を実行した後に、サブCPU121は、復旧時報知処理(S520)を実行する。復旧時報知処理では、第2時短遊技状態が既に発動済であるか否かを報知するための処理が実行される。復旧時報知処理を実行した後に、サブCPU121は、演出用乱数値更新処理(S530)を行う。演出用乱数値更新処理において、サブCPU121は、サブRAM123に記憶される種々の乱数値を更新する。演出用乱数値更新処理は、割込処理が実行されるまで、繰返し実行される。
図37(b)は、復旧時報知処理のフローチャートである。復旧時報知処理を開始すると、サブCPU121は、電源の復旧画面の表示終了時点における遊技状態が高確率遊技状態または大当り遊技であるか否かを判定する(S521)。高確率遊技状態または大当り遊技であると判断すると(S521:Yes)、サブCPU121は、演出用ランプ33を通常態様(遊技状態に応じた態様)に制御することを決定し(S524)、復旧時報知処理を終了する。一方、高確率遊技状態または大当り遊技でないと判断すると(S521:No)、サブCPU121は、電源の復旧画面の表示終了時点における残り回数Mが数値「0」であるか否かを判定する(S522)。残り回数Mが数値「0」でないと判断すると(S522:No)、サブCPU121は、演出用ランプ33を通常態様に制御することを決定し(S525)、復旧時報知処理を終了する。一方、残り回数Mが数値「0」であると判断すると(S522:Yes)、サブCPU121は、復旧画面の表示終了時点における残り回数Nが数値「0」であるか否かを判定する(S523)。
復旧画面の表示終了時点における残り回数Nが数値「0」ではないと判断すると(S523:No)、サブCPU121は、遊技回数画像GEに数字「0」を表示することを決定し(S524)、演出用ランプ33を通常態様に制御することを決定して復旧時報知処理を終了する。一方、上述のステップS523において、復旧画面の表示終了時点における残り回数Nが数値「0」であると判断すると(S523:Yes)、サブCPU121は、遊技回数画像GEに記号「???」を表示することを決定し(S526)、演出用ランプ33を警告態様に制御することを決定し(S527)、復旧時報知処理を終了する。
<演出制御基板のタイマ割込処理>
図38は、タイマ割込処理を説明するフローチャートである。サブCPU121は、約2ミリ秒毎にタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理が開始されると、サブCPU121は、レジスタに格納される情報をスタック領域に退避させる(S601)。
各種の情報をスタック領域へ退避させた後に、サブCPU121は、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタを更新する(S602)。タイマカウンタを更新した後に、サブCPU121は、コマンド解析処理(S603)を実行する。コマンド解析処理において、サブCPU121は、サブRAM123の受信バッファのコマンドを解析する。
コマンド解析処理を実行した後に、サブCPU121は、演出入力制御処理(S604)を実行する。詳細には後述するが、演出入力制御処理では、演出ボタン8の操作に応じた制御が実行される。演出入力制御処理を実行した後に、サブCPU121は、サブRAM123の送信バッファにセットされている各種データを画像制御基板150およびランプ制御基板140へ送信するためのデータ出力処理(S605)を実行する。ステップS606において、サブCPU121は、ステップS601で退避した情報をサブCPU121のレジスタに復帰させる。
<コマンド解析処理>
図39および図40は、コマンド解析処理(図38のS603)を説明するフローチャートである。図39に示す通り、コマンド解析処理を開始すると、サブCPU121は、コマンドを受信したかを判定する(S611)。サブCPU121は、受信バッファにコマンドがなければ(ステップS611でNo)、コマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあれば(ステップS611でYes)、ステップS621に処理を移す。
ステップS621において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、客待ちコマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが客待ちコマンドであれば(ステップS621でYes)、ステップS622に処理を移し、客待ちコマンドでなければ(ステップS621でNo)、ステップS631に処理を移す。
ステップS622において、サブCPU121は、客待ち演出パターンを決定する客待ち演出パターン決定処理を行う。具体的には、客待ち演出パターンを決定し、決定した客待ち演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した客待ち演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した客待ち演出パターンに基づくデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
ステップS631において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、始動入賞指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが始動入賞指定コマンドであれば(ステップS631でYes)、ステップS632に処理を移し、始動入賞指定コマンドでなければ(ステップS631でNo)、ステップS641に処理を移す。
ステップS632において、サブCPU121は、受信した始動入賞指定コマンドを解析すると共に、当該始動入賞指定コマンドに対応する保留記憶処理を実行する。始動入賞指定コマンドには、事前判定処理によって仮判定された大当り、小当り、ハズレ、変動パターンに係る情報が対応付けられている。保留記憶処理では新たに留保された第1保留(U1)又は第2保留(U2)についての情報(入賞情報)が、サブRAM123の所定の記憶領域に記憶される。
ステップS633において、サブCPU121は、保留変化演出決定処理を実行する。サブCPU121は、保留変化演出決定処理において、後述の保留変化演出を実行するか否かを始動入賞指定コマンド(入賞情報)に応じて決定する。保留変化演出は、所謂先読み演出であり、後述の保留画像GB(図29(a)参照)が複数種類の特殊態様(青色、赤色、金色、虹色)の何れかで表示される。具体的には、保留変化演出では、保留画像GBの態様が、最終的な特殊態様へ段階的に変化(例えば、青色→赤色の順に変化)する場合がある。サブCPU121は、保留変化演出の実行を決定した際に、最終的な特殊態様、および、保留画像GBの態様が変化する時期(シナリオ)を予め決定する。
ステップS641において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば(ステップS641でYes)、ステップS642に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければ(ステップS641でNo)、ステップS651に処理を移す。
ステップS642において、サブCPU121は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う。
ステップS643において、サブCPU121は、第1保留記憶領域及び第2保留記憶領域に記憶されている保留表示データと始動入賞指定コマンドに対応するデータとをシフトさせ、シフトした後の保留表示データの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信する保留表示態様更新処理を行う。
ステップS651において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば(ステップS651でYes)、ステップS652に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければ(ステップS651でNo)、ステップS661に処理を移す。
ステップS652において、サブCPU121は、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、画像表示装置31に停止表示させる演出図柄GAを決定する演出図柄決定処理を行う。具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当りの有無、大当りの種別に応じて演出図柄GAの組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データに基づく図柄コマンドを演出図柄記憶領域にセットする。
ステップS661において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば(ステップS661でYes)、ステップS662に処理を移し、図柄確定コマンドでなければ(ステップS661でNo)、ステップS671に処理を移す。ステップS662において、サブCPU121は、仮停止した演出図柄GAを停止表示させるための図柄停止コマンドをサブRAM123の送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。
ステップS671において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、普図変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが普図変動パターン指定コマンドであれば(ステップS671でYes)、ステップS672に処理を移し、普図変動パターン指定コマンドでなければ(ステップS671でNo)、図40のステップS681に処理を移す。ステップS672において、サブCPU121は、受信した普図変動パターン指定コマンドに基づいて、複数の普図変動演出パターンの中から1つの普図変動演出パターンを決定する普図変動演出パターン決定処理を行う。
図40に示す通り、ステップS681において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、長開放開始コマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが長開放開始コマンドであれば(ステップS681でYes)、ステップS682に処理を移し、長開放開始コマンドでなければ(ステップS681でNo)、ステップS700に処理を移す。ステップS682において、サブCPU121は、長開放中演出処理を行う。ここでは、非時短遊技状態において第2始動口14が長時間(4.2秒)開放されることを遊技者に報知すべく、報知演出が実行される。
ステップS691において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、普通図柄確定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが普通図柄確定コマンドであれば(ステップS691でYes)、ステップS692に処理を移し、普通図柄確定コマンドでなければ(ステップS691でNo)、ステップS700に処理を移す。ステップS692において、サブCPU121は、普図演出図柄を停止表示させるために、受信した普通図柄確定コマンドに対応する演出図柄データと、普図演出図柄を停止表示させるための図柄停止コマンドをサブRAM123の送信バッファにセットする普通図柄変動停止処理を行う。
ステップS700において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであれば(ステップS700でYes)、ステップS701に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければ(ステップS700でNo)、ステップS711に処理を移す。
ステップS701において、サブCPU121は、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態をサブRAM123にある遊技状態記憶領域にセットするための遊技状態設定処理を実行する。ステップS711において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであれば(ステップS711でYes)、ステップS712に処理を移し、オープニングコマンドでなければ(ステップS711でNo)、ステップS721に処理を移す。
ステップS712において、サブCPU121は、当り開始演出パターンを決定する当り開始演出パターン決定処理を行う。具体的には、オープニングコマンドに基づいて当り開始演出パターンを決定し、決定した当り開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットすると共に、決定した当り開始演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当り開始演出パターンに基づくデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
ステップS721において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、大当りのラウンド遊技開始を示す大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであれば(ステップS721でYes)、ステップS722に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドでなければ(ステップS721でNo)、ステップS731に処理を移す。
ステップS722において、サブCPU121は、大当り演出パターンを決定するラウンド中演出パターン決定処理を行う。具体的には、何回目のラウンド遊技が開始するかについての情報を有する大入賞口開放指定コマンドに基づいて、開始するラウンドごとにラウンド中演出パターンを決定する。そして、決定したラウンド中演出パターンを演出パターン記憶領域にセットすると共に、当該演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、対応するデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
ステップS731において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド終了指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド終了指定コマンドであれば(ステップS731でYes)、ステップS732に処理を移し、ラウンド終了指定コマンドでなければ(ステップS731でNo)、ステップS741に処理を移す。ステップS732において、サブCPU121は、各ラウンド間の演出パターンを決定する休止中演出パターン決定処理を行う。
ステップS741において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであれば(ステップS741でYes)、ステップS742に処理を移し、エンディングコマンドでなければ(ステップS741でNo)、ステップS751に処理を移す。
ステップS742において、サブCPU121は、当り終了演出パターンを決定する当り終了演出パターン決定処理を行う。具体的には、エンディングコマンドに基づいて当り終了演出パターンを決定し、決定した当り終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットすると共に、決定した当り終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当り終了演出パターンに基づくデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
ステップS751において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口入球コマンドであるか否かを確認する。以上の大入賞口入球コマンドは、大入賞口に遊技球が入賞した場合に主制御基板110から送信される。サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口入球コマンドであれば(ステップS751でYes)、ステップS752に処理を移し、大入賞口入球コマンドでなければ(ステップS751でNo)、コマンド解析処理を終了する。ステップS752において、サブCPU121は、大入賞口入球コマンドを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するための大入賞口入球コマンド送信処理を実行する。以上の大入賞口入球コマンド送信処理では、大入賞口入球コマンドがサブRAM123の送信バッファにセットする。
<演出入力制御処理>
図41は、演出制御基板による演出入力制御処理を説明するフローチャートである。まず、ステップS831において、サブCPU121は、ランプ制御基板140からの演出ボタン検出コマンドに基づいて、演出ボタン検出スイッチ8aからの有効な演出ボタン検出信号があったか否かを判定する。ここで、サブCPU121は、演出ボタン検出信号がないと判定すれば(ステップS831でNo)、当該処理を終了し、演出ボタン検出信号があると判定すれば(ステップS831でYes)、ステップS832の処理に移行する。
ステップS832において、サブCPU121は、サブRAM123の記憶領域にボタン操作演出実行可能フラグ=01がセットされているか否かを判定する。ここで、サブCPU121は、ボタン操作演出実行可能フラグ=01がセットされていなければ(ステップS832でNo)、当該処理を終了し、ボタン操作演出実行可能フラグ=01がセットされていれば(ステップS832でYes)、ステップS833の処理に移行する。
なお、ボタン操作演出実行可能フラグとは、ボタン操作が行われたことに基づいて、当該操作に対応した演出を実行させることができる状態であるか否かを判断するものであり、フラグ「01」ならば当該操作に対応した演出を実行させることが可能であり、フラグ「00」ならば当該操作に対応した演出を実行させることが不可能であることを示し、演出ボタン8の操作有効期間の開始に合わせてフラグ「01」がセットされ、演出ボタン8が操作されるか、又は演出ボタン8が操作されずに操作有効期間が終了したらフラグ「00」がセットされる。
ステップS833において、サブCPU121は、ボタン操作演出実行コマンドを送信バッファにセットする。このコマンドは、画像制御基板150に演出ボタン8の操作に対応した演出を実行させるためのコマンドである。ここで、サブCPU121は、演出入力制御処理の後のステップS605(図22参照)において送信バッファにセットされたコマンドを画像制御基板150及びランプ制御基板140に送信する。画像制御基板150は受信したコマンドに基づいて、画像表示装置31及び音声出力装置34を作動させ、ランプ制御基板140は受信したコマンドに基づいて演出可動体32及び演出用ランプ33を作動させる。
次に、画像制御基板150について説明する。画像制御基板150では、演出制御基板120から演出用のコマンドを受信すると、受信した演出用のコマンドに基づいて、ホストCPU151がホストROM153から音声出力装置制御プログラムを読み出して、音声出力装置34における音声を出力制御すると共に、ホストCPU151がホストROM153からアニメーション制御プログラムを読み出して、画像表示装置31における画像表示を制御する。
ここで、画像制御基板150におけるホストCPU151により実行される処理について説明する。
<ホストCPUメイン処理>
図42は、画像制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。電源基板170により電源が供給されると、ホストCPU151にシステムリセットが発生し、ホストCPU151は、以下のメイン処理を行う。先ず、ステップS901において、ホストCPU151は、初期化処理を行う。この処理において、ホストCPU151は、電源投入に応じて、ホストROM153からメイン処理プログラムを読み込むと共に、ホストCPU151の各種モジュールやVDP200の初期設定を指示する。
ステップS902において、ホストCPU151は、演出制御基板120から送信された演出パターン指定コマンド(ホストRAM152の受信バッファに格納されているコマンド)を解析する演出パターン指定コマンド解析処理を行う。なお、画像制御基板150は、演出制御基板120から送信されたコマンドを受信すると、図示しない画像制御基板150のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。
演出パターン指定コマンド解析処理は、受信バッファに演出パターン指定コマンド(+演出制御コマンド)が記憶されているか否かを確認する。受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されていなければ、そのままステップS903に処理を移す。受信バッファに演出パターン指定コマンド(+演出制御コマンド)が記憶されていれば、新たな演出パターン指定コマンドを読み込み、読み込んだ演出パターン指定コマンドに基づいて、実行する1つ又は複数のアニメグループを決定すると共に、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する。そして、アニメパターンを決定すると、読み込んだ演出パターン指定コマンドを送信バッファから消去する。
ステップS903において、ホストCPU151は、アニメーション制御処理を行う。この処理において、後述するステップS921において更新される「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」と、上記ステップS902で決定されたアニメパターンとに基づいて、各種アニメシーンのアドレスを更新する。
ステップS904において、ホストCPU151は、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から、ディスプレイリストを生成していく。そして、ディスプレイリストの生成が完了すると、ホストCPU151はディスプレイリストをVDP200に出力する。なお、ここで出力されたディスプレイリストは、VDP200におけるCPUI/F203を介して、VRAM156のディスプレイリスト記憶領域156aに記憶される。
ステップS905において、ホストCPU151は、FB切換えフラグ=01であるか否かを判定する。ここで、FB切換えフラグは、図43(b)で後述するように、1/60秒(約16.6ms)毎のVブランク割込において、前回のディスプレイリストの描画が完了していれば、FB切換えフラグ=01になる。即ち、ステップS905では、前回の描画が完了したか否かを判定することになる。ホストCPU151は、FB切換えフラグ=01であれば(ステップS905でYes)、ステップS906に処理を移し、FB切換えフラグ=00であれば(ステップS905でNo)、FB切換えフラグ=01になるまで待機をする。
ステップS906において、ホストCPU151は、FB切換えフラグ=00をセットして(FB切換えフラグをオフにして)、ステップS906に処理を移す。ステップS907において、ホストCPU151は、描画実行開始処理を行う。この処理において、既に出力したディスプレイリストに対する描画の実行をVDP200に指示するため、描画レジスタに描画実行開始データをセットする。即ち、上記ステップS904で出力されたディスプレイリストに対する描画の実行が指示されることになる。以降は、所定の割込が発生するまで、ステップS902~ステップS907の処理を繰返し行う。
<画像制御基板の割込処理>
図43を用いて画像制御基板150の割込処理を説明する。画像制御基板150の割込処理には、描画終了割込信号を入力したことで行う描画終了割込処理と、Vブランク割込信号を入力したことで行うVブランク割込処理とを少なくとも備えている。
<ホストCPU描画終了割込処理>
図43(a)は、画像制御基板による描画終了割込処理を説明するフローチャートである。VDP200は、所定単位のフレーム(1フレーム)の描画が終了すると、CPUI/F203を介して、ホストCPU151に描画終了割込信号を出力する。ホストCPU151は、VDP200から描画終了割込信号を入力すると、描画終了割込処理を実行する。描画終了割込処理においては、ステップS911において、ホストCPU151は、描画終了フラグ=01をセット(描画終了フラグをオン)して、今回の描画終了割込処理を終了する。即ち、描画の終了毎に描画終了フラグがオンになる。
<ホストCPU Vブランク割込処理>
図43(b)は、画像制御基板によるVブランク割込処理を説明するフローチャートである。VDP200は1/60秒(約16.6ms)毎に、CPUI/F203を介して、ホストCPU151にVブランク割込信号(垂直同期信号)を出力する。ホストCPU151は、VDP200からVブランク割込信号を入力すると、Vブランク割込処理を実行する。
ステップS921において、ホストCPU151は、「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」の各種カウンタを更新する処理を行う。ステップS922において、ホストCPU151は、描画終了フラグ=01であるか否かを判定する。即ち、所定単位のフレームの描画が終了しているか否かを判定する。ホストCPU151は、描画終了フラグ=01であれば(ステップS922でYes)、ステップS923に処理を移し、描画終了フラグ=01でなければ(ステップS922でNo)、今回のVブランク割込処理を終了する。即ち、Vブランク割込信号を入力しても、描画が終了していなければ、ステップS923以降の処理が行われない。
ステップS923において、ホストCPU151は、描画終了フラグ=00をセットする(描画終了フラグをオフにする)。ステップS924において、ホストCPU151は、VDP200のメモリコントローラ209に「表示用フレームバッファ」と「描画用フレームバッファ」とを切り替える指示を与える。ステップS925において、ホストCPU151は、FB切換えフラグ=01をセットし(FB切換えフラグをオンにし)、上記ステップS905(図42参照)における待機状態を解除して、今回のVブランク割込処理を終了する。
次に、ランプ制御基板140の概略を簡単に説明する。ランプ制御基板140においては、演出制御基板120から演出用のコマンドを受信すると、受信した演出用のコマンドに基づいて演出可動体作動プログラムを読み出して、演出可動体32を作動制御すると共に、受信した演出用のコマンドに基づいて演出用照明装置制御プログラムを読み出して、演出用ランプ33、導光体60を制御する。またランプ制御基板140においては、演出制御基板120を介して画像制御基板150から演出ボタン用のコマンドを受信すると、受信した演出ボタン用のコマンドに基づいて演出ボタン用作動プログラムを読み出して、演出ボタン8を制御する。
図44は、変動演出パターン決定テーブルの一例の概念図である。サブCPU412は、上述の変動演出パターン決定処理において、変動演出パターン決定テーブルを参照し、変動演出パターンを決定する。
本実施形態では、遊技状態(低確率非時短遊技状態、低確率時短遊技状態、高確率時短遊技状態)毎に変動演出パターン決定テーブルが設けられる。図44の具体例では、低確率非時短遊技状態において参照される変動演出パターン決定テーブルを示す。すなわち、図44の変動演出パターン決定テーブルは、上述の図12に示す変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンがメインCPU111により決定された場合にサブCPU121により参照される。
具体的には、変動演出パターン決定処理では、メインCPU111が決定した変動パターン(変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターン)、および、演出用乱数値に応じて、変動演出パターンが抽選により決定される。演出用乱数値は、乱数範囲が「0~99」であり、変動演出パターン決定処理が開始される際にサブCPU121により取得される。例えば、メインCPU111が変動パターンa1xを決定し、且つ、演出用乱数値として数値「0~50」の何れかが取得された場合、変動演出パターン1が決定される。
図44には、各変動演出パターンの演出構成の概要が示される。例えば、変動演出パターン1では、遊技が開始されると通常演出が実行され、その後、ノーマルリーチが実行される。一方、変動演出パターン2では、遊技が開始されると通常演出が実行され、その後、疑似連演出が実行された後にノーマルリーチが実行される。以上の疑似連演出では、画像表示装置31は、変動表示していた演出図柄GAを一旦停止(仮停止)し、再度変動表示させる。以上の疑似連演出は、1回の遊技(変動)において複数回実行される場合がある。例えば、変動演出パターン5では2回の疑似連演出が実行され、変動演出パターン14では3回の疑似連演出が実行される。
<第2実施形態>
本発明の他の実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図45(a)および図45(b)は、時短遊技状態(第1時短遊技状態、第2時短遊技状態)が終了する際に実行される終了演出を説明するための図である。終了演出では、時短遊技状態が終了する旨が報知される。また、終了演出は、第1終了演出(図45(a)参照)および第2終了演出(図45(b)参照)を含む。詳細には後述するが、時短遊技状態が終了する際に、第1終了演出および第2終了演出の何れかが実行される場合がある。
図45(a)は、第1終了演出で表示される画面の具体例の模擬図である。図45(a)に示す通り、第1終了演出では、小図柄Ga、右打ち画像GS4、第4図柄GC、保留数画像GDおよび終了時画像GP1を含む各種の画像が表示される。また、第1終了演出では、演出図柄GAが非表示になる。以上の第1終了演出は、時短遊技状態の最後の遊技で実行される。なお、上述した通り第1時短遊技状態(100回)の最後の遊技では、ジャッジ演出が実行される。時短遊技状態の最後の遊技でジャッジ演出が実行される場合、ジャッジ演出が実行された後に第1終了演出が実行される。
第2実施形態における終了時画像GP1は、特定の期間における大当り遊技の当選回数および獲得した遊技球数の個数を表示する。例えば、大当り遊技終了後に第1時短遊技状態へ移行し、当該第1時短遊技状態で大当り遊技に再度当選し、その後、2回目の大当り遊技後に100回の遊技が実行されて第1時短遊技状態が終了した場合を想定する。以上の場合、終了時画像GP1は、1回目の大当りが当選してから2回目の第1時短遊技状態が終了するまでの期間(特定の期間)における大当り遊技の当選回数(2回)および獲得した遊技球数の個数を表示する。また、終了時画像GP1は、時短モードの名称および該時短モードが終了する旨のメッセージを表示する。
図45(b)は、第2終了演出で表示される画面の具体例の模擬図である。図45(b)に示す通り、第2終了演出では、小図柄Ga、右打ち画像GS4、第4図柄GC、保留数画像GDおよび終了時画像GP2を含む各種の画像が表示される。また、第2終了演出では、演出図柄GAが非表示になる。以上の第2終了演出は、時短遊技状態のうち第2時短遊技状態の最後の遊技で実行される。
第2実施形態における終了時画像GP2は、時短モードの名称および該時短モードが終了する旨のメッセージを表示する。また、上述の終了時画像GP1は、特定の期間における大当り遊技の当選回数および獲得した遊技球数の個数を表示したが、以上の情報を終了時画像GP2は表示しない。詳細には後述するが、終了時画像GP2は、通常モードから第2時短遊技状態が開始され、当該第2時短遊技状態が大当り遊技に当選することなく終了する際に表示される。
図46(a)から図46(e)は、終了演出が実行される時期の具体例を説明するための図である。図46(a)から図46(e)には、終了演出が実行される時期に加え、各時点における遊技状態および変動パターン決定テーブルTが示される。
図46(a)は、終了演出のうち第1終了演出が実行される時期の具体例を説明するための図である。図46(a)の具体例では、大当り遊技終了後に100回の第1時短遊技状態が開始され、当該第1時短遊技状態が終了する場合を想定する。上述した通り、第1時短遊技状態(100回)では、序盤の各遊技で変動パターン決定テーブルTa1が参照され、終盤の各遊技で変動パターン決定テーブルTa2が参照され、最後の遊技で変動パターン決定テーブルTj1が参照される。第2実施形態では、変動パターン決定テーブルTj1が参照される遊技において、ジャッジ演出が実行された後に第1終了演出が実行される。図46(a)に示す通り、第1時短遊技状態が終了した後の遊技では、変動パターン決定テーブルTn1が参照される。
図46(b)は、終了演出のうち第2終了演出が実行される時期の具体例を説明するための図である。図46(b)の具体例では、大当り遊技終了後に100回の第1時短遊技状態が開始され、その後、700回の遊技が実行され、第2時短遊技状態が開始された場合を想定する。すなわち、シナリオ設定期間において、第2時短遊技状態が開始された場合を想定する。以上の場合、第2時短遊技状態の最初の遊技において、変動パターン決定テーブルTsが参照され、突入演出およびモード選択演出を含む各種の演出が実行される。
図46(b)の具体例では、第2時短遊技状態が大当り遊技に当選することなく終了した場合を想定する。図46(b)に示す通り、シナリオ設定期間における第2時短遊技状態の最終遊技では、変動パターン決定テーブルTe1が参照される。以上の変動パターン決定テーブルTe1が参照される遊技では、第2終了演出が実行される。図46(b)に示す通り、シナリオ設定期間における第2時短遊技状態が終了した後の遊技では、変動パターン決定テーブルTn1が参照される。
仮に、第2時短遊技状態が終了する際に、第1終了演出が実行される構成を想定する。以上の構成では、第2時短遊技状態で当選した大当り遊技が0回である旨が報知される。また、時短遊技状態のベース値は1より小さい。したがって、第2時短遊技状態が終了する際の第1終了演出では、過度に少ない獲得遊技球数が報知される。したがって、遊技者によっては、第1終了演出を煩わしく感じる不都合が生じ得る。第2実施形態の第2終了演出では、大当り遊技の当選回数および獲得遊技球数が報知されない。以上の構成によれば、上述の不都合が抑制されるという利点がある。
図46(c)は、時短遊技状態が終了する際に終了演出が実行されない場合の具体例である。図46(c)は、シナリオ未設定期間において第2時短遊技状態が開始された場合の具体例である。第2実施形態では、シナリオ未設定期間の第2時短遊技状態が終了する際に終了演出を実行しない。なお、上述の第1実施形態では、シナリオ未設定期間の第2時短遊技状態において変動パターン決定テーブルTbxが参照される構成を採用した。第2実施形態では、シナリオ設定期間の第2時短遊技状態において参照される変動パターン決定テーブルTaxが、シナリオ設定期間の第2時短遊技状態においても参照される。
図46(c)に示す通り、シナリオ未設定期間の第2時短遊技状態では、変動パターン決定テーブルTaxが全ての遊技(最終遊技を含む)で参照される。また、変動パターン決定テーブルTaxが参照される遊技は、比較的短い時間で終了する。したがって、仮に、シナリオ未設定期間の第2時短遊技状態の最終遊技において終了演出を実行する構成では、当該終了演出の時間が短過ぎ、終了演出の内容が遊技者に把握されない不都合が生じ得る。第2実施形態の構成によれば、以上の不都合が抑制され易くなる。図46(c)に示す通り、シナリオ未設定期間における第2時短遊技状態が終了した後の遊技では、変動パターン決定テーブルTn1が参照される。
また、第2実施形態の構成によれば、シナリオ設定期間において、第2時短遊技状態の最後の遊技では変動パターン決定テーブルTe1が参照され、該遊技の次回の遊技では変動パターン決定テーブルTn1が参照される(図46(b)参照)。一方、シナリオ未設定期間において、第2時短遊技状態の最後の遊技では変動パターン決定テーブルTaxが参照され、該遊技の次回の遊技では変動パターン決定テーブルTn1が参照される(図46(c)参照)。すなわち、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の終了時(第2時短遊技状態の最後の遊技、該遊技の次回の遊技)において決定され得る変動パターンが相違する場合がある。以上の構成によれば、第2時短遊技状態の終了時の変動パターンが変化に富み、遊技の面白味が向上するという利点がある。
図46(d)は、上述の図46(c)と同様に、シナリオ未設定期間において第2時短遊技状態が開始された場合の具体例である。ただし、図46(c)の具体例では第2時短遊技状態で大当りに当選しなかった場合を想定するのに対し、図46(d)の具体例では第2時短遊技状態で大当りに当選した場合を想定する。具体的には、図46(d)の具体例では、第2時短遊技状態で大当りに当選し、テーブルシナリオSb2が設定され、第1時短遊技状態(100)へ移行した場合を想定する。以上の場合、第1時短遊技状態が終了する際に、第1終了演出が実行される。
以上の説明から理解される通り、本実施形態では、第2時短遊技状態において大当りに非当選の場合は第1終了演出を実行せず(図46(c)参照)、第2時短遊技状態において大当りに当選した場合は第1終了演出を実行する(図46(d)参照)。以上の構成によれば、例えば、第2時短遊技状態へ移行し、その後、時短遊技状態が終了する際に一律に第1終了演出が実行されない構成と比較して、演出の面白味が向上するという利点がある。
図46(e)は、終了演出が実行される時期の他の具体例を説明するための図である。図46(e)は、テーブルシナリオSb4が設定された場合を想定する。以上の場合、第1時短遊技状態が799回の遊技にわたり継続し、隙間遊技を介して、第2時短遊技状態が開始される。また、第1時短遊技状態、隙間遊技、第2時短遊技状態の一連の期間が時短モードBになる。なお、第1実施形態では、第1時短遊技状態および第2時短遊技状態では変動パターン決定テーブルTaxが参照され、隙間遊技では変動パターン決定テーブルTncが参照される構成を採用した。第2実施形態では、第1時短遊技状態、隙間遊技および第2時短遊技状態の一連の期間において、変動パターン決定テーブルTaxが共通して参照される。ただし、第2実施形態の隙間遊技においても、変動パターン決定テーブルTaxとは異なる変動パターン決定テーブルTが参照される構成としてもよい。
図46(e)の具体例では、第1時短遊技状態(799回)の終了時において、終了演出が実行されない。以上の構成によれば、例えば第1時短遊技状態の最終遊技または隙間遊技において終了演出が実行される構成と比較して、第1時短遊技状態および第2時短遊技状態を一連の時短遊技状態として遊技者に認識させ易くなる。ただし、図46(e)の具体例において、第1時短遊技状態の最終遊技または隙間遊技において終了演出が実行され得る構成としてもよい。
図46(e)に示す通り、第2時短遊技状態の最後の遊技では、変動パターン決定テーブルTe2が参照され、第2終了演出が実行される。すなわち、テーブルシナリオSb4が設定される期間において、第2時短遊技状態が終了する際(第2時短遊技状態の最終遊技または該遊技の次遊技)に第1終了演出は実行されない。また、テーブルシナリオSb3が設定される期間においても、第2時短遊技状態が終了する際に第2終了演出が実行され第1終了演出は実行されない。ただし、テーブルシナリオSb3またはテーブルシナリオSb4が設定される期間において、第2時短遊技状態が終了する際に第1終了演出が実行され得る構成としてもよい。また、以上の期間において、第2時短遊技状態が終了する際に終了演出(第2終了演出を含む)が実行されない構成としてもよい。
なお、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の終了時(第2時短遊技状態の最終遊技または該遊技の次遊技)において決定され得る変動パターンが共通する場合がある構成としてもよい。以上の構成によれば、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の終了時において決定され得る変動パターンが共通する場合がない構成と比較して、変動パターン決定テーブルTの種類数が削減できるという利点がある。
図46(f)は、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の終了時において決定され得る変動パターンが共通する場合がある構成を採用した変形例を説明するための図である。図46(f)の具体例は、第2実施形態の図46(b)と同様に、テーブルシナリオSb2が設定される期間を想定する。当該変形例では、テーブルシナリオSb2が設定される期間で参照される変動パターン決定テーブルが第2実施形態とは相違し、他のテーブルシナリオSが設定される期間で参照される変動パターン決定テーブル(種類、順序)は第2実施形態と同じである。
図46(f)に示す通り、当該変形例では、テーブルシナリオSb2が設定される期間と、シナリオ未設定期間とで(図46(c)参照)、第2時短遊技状態の最終遊技の変動パターン決定テーブル(Tax)が共通であり、第2時短遊技状態の最終遊技の次遊技の変動パターン決定テーブル(Tn1)が共通である。以上の変形例によれば、例えば第2実施形態と比較して、変動パターン決定テーブルの種類数が削減できるという利点がある。
<第3実施形態>
第3実施形態では、第1実施形態と同様に、複数種類の時短遊技状態が設けられる。具体的には、第3実施形態の時短遊技状態は、上述の第1時短遊技状態および第2時短遊技状態に加え、第3時短遊技状態を含む。第3時短遊技状態には、予め定められた特別図柄(後述の時短図柄)が低確率非時短遊技状態において停止表示された契機で移行する。第3実施形態では、第1実施形態と同様に、各時短遊技状態において第2始動口14の開放態様は共通である。ただし、各時短遊技状態において、第2始動口14の開放態様が相違する構成としてもよい。
第3実施形態では、各時短遊技状態は時短回数が相違する。具体的には、第1時短遊技状態の時短回数は100回である。なお、第1実施形態と同様に、大当り遊技が開始される際に停止表示された特別図柄(大当り図柄)に応じて、その後の第1時短遊技状態の時短回数が相違する構成としてもよい。また、第1時短遊技状態の時短回数は、100回に限定されず、101回以上であってもよいし、99回以下であってもよい。第2時短遊技状態の時短回数は1000回である。また、第3遊技状態の時短回数は100回または1000回である。
<大当り判定テーブル>
図47(a-1)および図47(a-2)は、第3実施形態における大当り判定テーブルの一例の概念図である。具体的には、図47(a-1)は、第1特別図柄表示装置20における特別図柄変動の停止結果を大当り、小当り、第3時短、ハズレの何れにするかを判定(大当り抽選)する際に参照される大当り判定テーブルAである。図47(b-2)は、第2特別図柄表示装置21における特別図柄変動の停止結果を判定する際に参照される大当り判定テーブルBである。なお、第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21とでは、小当りの当選確率が相違し、大当り確率は同一である。また、第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21とでは、第3時短の当選確率が相違する。具体的には、第1特別図柄表示装置20では第3時短が当選するが、第2特別図柄表示装置21では第3時短が当選しない。
第3実施形態における大当り判定テーブルには、「大当り」となる特別図柄判定用乱数値、「小当り」となる特別図柄判定用乱数値、および、「第3時短」となる特別図柄判定用乱数値が規定される。大当り抽選では、始動口に遊技球が入賞した契機で取得された特別図柄判定用乱数値と大当り判定テーブルに規定される特別図柄判定用乱数値とが比較され、両者が一致する場合、大当り、小当りまたは第3時短に当選する。図47(a-1)および図47(a-2)に示す大当り判定テーブル(A、B)は、第1実施形態と同様に、低確率時乱数判定テーブルと高確率時乱数判定テーブルとにより構成される。メインCPU111は、選択したテーブルと抽出した特別図柄判定用乱数値とに基づいて、「大当り」、「小当り」、「第3時短」、「ハズレ」の何れかを決定する。
例えば、図47(a-1)に示す低確率時乱数判定テーブルによれば、2個の特別図柄判定用乱数値が「大当り」と判定される。一方、高確率時乱数判定テーブルによれば、20個の特別図柄判定用乱数値が「大当り」と判定される。また、図6(a-1)の大当り判定テーブルでは、低確率時乱数判定テーブルを用いても高確率時乱数判定テーブルを用いても、4個の特別図柄判定用乱数値が「小当り」と判定され、1個の特別図柄判定用乱数値が「第3時短」と判定される。仮に、「大当り」「小当り」および「第3時短」の何れとも判定されない乱数値では「ハズレ」と判定される。
大当り判定テーブルAと大当り判定テーブルBとでは、第3時短と判定される特別図柄判定用乱数値が相違する。具体的には、大当り判定テーブルAでは1個の特別図柄判定用乱数値が第3時短と判定されるが、大当り判定テーブルBは第3時短と判定される特別図柄判定用乱数値を含まない。以上の構成では、第1始動口13に遊技球が入賞すると第3時短に当選し得るが、第2始動口14に遊技球が入賞した際には第3時短に当選しない。ただし、第2始動口14に遊技球が入賞した際に第3時短に当選し得る構成としてもよい。以上の構成では、第1始動口13に遊技球が入賞した場合より第2始動口14に遊技球が入賞した場合に第3時短の当選確率が低い構成が好適である。
<当り判定テーブル>
図47(b)は、普図抽選において普通図柄変動の停止結果を当りとするか否かを判定する際に参照される当り判定テーブルの一例の概念図である。図47(b)に示す当り判定テーブルは、非時短遊技状態時乱数判定テーブルと時短遊技状態時乱数判定テーブルとから構成される。以上の時短遊技状態時乱数判定テーブルは、第1時短遊技状態と第2時短遊技状態と第3時短遊技状態とで共通して参照される。
<図柄決定テーブル>
図48(a-1)から図48(a-4)は、各遊技で停止表示する特別図柄(停止図柄)を決定するための特別図柄決定テーブルの概念図である。第3実施形態における特別図柄決定テーブルは、大当り図柄決定テーブル、小当り図柄決定テーブルおよびハズレ図柄決定テーブルに加え、時短図柄決定テーブルを含む。時短図柄決定テーブルは、大当り抽選で第3時短が当選した場合の停止図柄(時短図柄)を決定する際に参照される。大当り図柄決定テーブル、小当り図柄決定テーブルおよびハズレ図柄決定テーブルは、第1実施形態と同様に構成される。
図48(a-4)は、時短図柄決定テーブルの一例の概念図である。メインCPU111は、第3時短に当選した場合、時短図柄用乱数値を参照する。時短図柄用乱数値の乱数範囲は数値「0~99」である。例えば、第1始動口13への入賞を契機に第3時短に当選した場合、メインCPU111は、取得した時短図柄用乱数値が「0」~「70」であれば、停止図柄データとして「21」(特別図柄J1)を決定する。以上の場合、図48(a-4)に示す通り、第1特別図柄表示装置20に特別図柄J1が停止表示される。また、停止図柄データ「21」が決定された場合、図48(a-4)に示す通り、演出図柄指定コマンド「E0H」「11H」が生成される。
図48(a-4)に示す通り、第1始動口13への入賞を契機に第3時短に当選し、且つ、取得された時短図柄用乱数値が「71」~「99」であれば、停止図柄データとして「22」(特別図柄J2)が決定される。以上の場合、第1特別図柄表示装置20に特別図柄J2が停止表示される。また、停止図柄データ「22」が決定された場合、図48(a-4)に示す通り、演出図柄指定コマンド「E0H」「12H」が生成される。
特別図柄J1または特別図柄J2が停止表示されると、その後、第3時短遊技状態へ移行する。具体的には、特別図柄J1が停止表示されると、100回の第3時短遊技状態へ移行する。また、特別図柄J2が停止表示されると、1000回の第3時短遊技状態へ移行する。
図48(b-1)および図48(b-2)は、普通図柄決定テーブルの一例の概念図である。普通図柄決定テーブルは、普通図柄表示装置22に停止表示される普通図柄を決定する際に用いられる。以上の普通図柄決定テーブルは、各遊技状態(非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態)で共通して用いられる。
<非時短遊技状態用の変動パターン決定テーブル>
図49は、第3実施形態における低確率非時短遊技状態で用いられる変動パターン決定テーブルの一例の概念図である。以上の変動パターン決定テーブルでは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動パターンとして、変動パターンa(1x~3x)、変動パターンb(1x~6x)、変動パターンc(1x~6x)、変動パターンdx、変動パターンex、変動パターンfx、変動パターンgおよび変動パターンh(1x、2x)の何れかが決定される。
ただし、本実施形態の遊技機1では、特別図柄のうち大当り図柄、小当り図柄または時短図柄が停止表示される変動パターンにおいて、必ずリーチ演出が実行される。ただし、特別図柄のうち小当り図柄または時短図柄が停止表示される変動パターンにおいて、リーチ演出が実行されない場合がある構成としてもよい。したがって、大当りまたは小当りまたは第3時短に対応する特別図柄が停止表示される場合、変動パターンの決定に際してリーチ判定用乱数値は用いられない。
第1特別図柄表示装置20に特別図柄J1が停止表示される場合、特別図柄変動用乱数値が数値「0~49」の何れかであれば、変動パターンh1xが決定される。また、特別図柄変動用乱数値が数値「50~99」の何れかであれば、変動パターンh2xが決定される。
変動パターンh1xでは、第1特別図柄表示装置20が約40000msに亘り変動表示される。また、変動パターンh1xでは、画像表示装置31においてノーマルリーチ演出が実行され、第3時短への移行が報知される。同様に、変動パターンh2xでは、第1特別図柄表示装置20が約60000msに亘り変動表示される。また、変動パターンh2xでは、画像表示装置31においてノーマルリーチ演出およびSPリーチ1が実行され、第3時短への移行が報知される。
第1特別図柄表示装置20に特別図柄J2が停止表示される場合、特別図柄変動用乱数値が数値「0~49」の何れかであれば、上述の変動パターンh1xが決定される。また、特別図柄変動用乱数値が数値「50~99」の何れかであれば、上述の変動パターンh2xが決定される。なお、本実施形態では、特別図柄J1と特別図柄J2とで、決定され得る変動パターンを共通にしたが相違させてもよい。また、特別図柄J1が停止表示される場合と比較して、特別図柄J2が停止表示される場合に変動パターンh2xが決定され易い構成としてもよい。
<時短遊技状態用の変動パターン決定テーブル>
図50は、第3実施形態における低確率時短遊技状態で用いられる変動パターン決定テーブルの一例の概念図である。以上の変動パターン決定テーブルは、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態および第3時短遊技状態において用いられる。図50に示す通り、以上の変動パターン決定テーブルでは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動パターンとして、変動パターンa(1y~3y)、変動パターンb(1y~6y)、変動パターンc(1y~6y)、変動パターンdy、変動パターンey、変動パターンf(1y、2y)、変動パターンgおよび変動パターンh(1y、2y)の何れかが決定される。
ところで、上述した通り第3実施形態では、低確率非時短遊技状態において、時短図柄が停止表示されると、第3時短遊技状態へ移行する。一方、高確率遊技状態または時短遊技状態において、時短図柄が停止表示されると、第3時短遊技状態へ移行しない。すなわち、低確率非時短遊技状態以外の遊技状態では、時短図柄は無効である。
仮に、無効な時短図柄が停止表示される際に、有効な時短図柄が停止表示される際と同様に、通常変動(ノーマルリーチ、SPリーチ1が実行されない変動)より長い変動パターンが選択され易くなる構成を想定する。以上の構成では、遊技者によっては、無効な時短図柄が停止表示されるまでの特別図柄の変動を煩わしく感じる不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、第3実施形態では、上述の不都合が抑制される構成を採用した。具体的には、上述の図8で説明した通り、低確率非時短遊技状態において時短図柄(特別図柄J1、特別図柄J2)が停止表示される際には変動パターンh1xまたは変動パターンh2xが決定される。一方、図9に示す通り、低確率時短遊技状態では、時短図柄が停止表示される際に、変動パターンh1xまたは変動パターンh2xに替えて、変動パターンh1yまたは変動パターンh2yが決定される。
時短図柄が有効な低確率非時短遊技状態における、変動パターンh1xの変動時間は約40000msであり、変動パターンh2xの変動時間は約60000msである。一方、時短図柄が無効な低確率時短遊技状態における、変動パターンh1yの変動時間は約2000msであり、変動パターンh2yの変動時間は約2000msである。
以上の構成では、無効な時短図柄が停止表示される際の特別図柄表示装置の変動時間は、有効な時短図柄が停止表示される際の特別図柄表示装置の変動時間より短い。したがって、時短図柄が有効であるか無効であるかによらず特別図柄表示装置の変動時間が共通の構成と比較して、上述の不都合が抑制できる。
第3実施形態では、低確率時短遊技状態の他に、高確率時短遊技状態において、時短図柄が停止表示される際の特別図柄表示装置の変動時間は、低確率非時短遊技状態より短く構成される。なお、無効な時短図柄が停止表示される際に、有効な時短図柄が停止表示される際より長い(または同等な長さの)変動パターンが決定され得る構成としてもよい。
<特別図柄の事前判定テーブル>
図51は、第3実施形態における大当り抽選の結果を事前に判定するための事前判定テーブルを示す図である。第1始動入賞口13または第2始動入賞口14へ遊技球が入賞した際(始動入賞時)に、事前判定テーブルにより入賞情報が生成される(第1実施形態と同様)。以上の入賞情報を示す始動入賞指定コマンドによって、事前判定の結果(ハズレ、大当り、小当り、第3時短)、特別図柄の種別、変動パターン(リーチの発生の有無)を特別図柄の変動開始前に判別できる。第3実施形態の入賞情報(始動入賞指定コマンド)は、例えば、所謂先読み演出(後述の保留変化演出)を決定する際に参照される。
図51に示す事前判定テーブルでは、第1特別図柄表示装置20についての入賞情報として、入賞情報a(1、2)、入賞情報b(1~4)、入賞情報c(1~4)、入賞情報d1および入賞情報e1を含む入賞情報が設定される。また、第2特別図柄表示装置21についての入賞情報として、入賞情報a(3、4)、入賞情報b(5~8)、入賞情報c(5~8)、入賞情報d(1、2)、入賞情報e(1、2)、入賞情報f、入賞情報gおよび入賞情報h(1、2)を含む入賞情報が設定される。
入賞情報h1が始動入賞時に選択された場合、当該始動入賞により開始される遊技では、演出制御基板120により約40000msの時短移行演出1が実行される。入賞情報h2が始動入賞時に選択された場合、当該始動入賞により開始される遊技では、演出制御基板120により約60000msの時短移行演出2が実行される。なお、始動入賞時に入賞情報h(1、2)が選択された場合、当該始動入賞により開始される遊技では、特別図柄J(時短図柄)が決定される。
図51に示す通り、第3実施形態では、第1実施形態と同様に、時短遊技状態(第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態)において、第1始動口13に遊技球が入賞した際に入賞情報が設定されない。具体的には、時短遊技状態では、第1特別図柄表示装置20における特別図柄(特別図柄判定用乱数値および図柄用乱数値の組合せ)、リーチ判定用乱数値および特別図柄変動用乱数値によらず、第1始動口13に遊技球が入賞した際に入賞情報が設定されない。また、時短遊技状態において、第1始動口13に遊技球が入賞した際に始動入賞指定コマンドは生成されない。
<事前判定処理>
図52は、第3実施形態における主制御基板110による事前判定処理を説明するためのフローチャートである。図52の事前判定処理は、上述の第1始動口検出スイッチ入力処理および第2始動口検出スイッチ入力処理の双方において実行される。すなわち、以上の事前判定処理は、第1始動口13へ遊技球が入賞した契機、および、第2始動口14へ遊技球が入賞した契機の双方で実行される。
事前判定処理が開始されると、メインCPU111は、今回の事前判定処理が、第1始動口13へ遊技球が入賞した契機で実行されたものであるか否かを判定する(S1151)。第1始動口13へ遊技球が入賞した契機で事前判定処理が実行されたと判断すると(S1151:Yes)、メインCPU111は、現在の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを判定する(S1152)。時短遊技状態であると判断すると(S1152:Yes)、メインCPU111は、入賞情報を生成しないで(後述のS1161を省略して)事前判定処理を終了する。
時短遊技状態ではないと判断すると(S1152:No)、メインCPU111は、大当り仮判定処理(S1153)を実行する。大当り仮判定処理において、メインCPU111は、今回の始動入賞に応じて特別図柄保留記憶領域に書き込まれた特別図柄判定用乱数値を用いて、当該始動入賞により開始される遊技の大当り判定処理において、大当りに当選するか、小当りに当選するか、第3時短に当選するか、ハズレであるかを仮判定する。
上述のステップS1151において「No」の判断がされた場合、すなわち、第2始動口14へ遊技球が入賞した契機で事前判定処理が実行された場合、メインCPU111は、上述のステップS1152を省略して大当り仮判定処理(S1153)以降の処理を実行する。以上の構成では、第2始動口14へ遊技球が入賞した場合、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかによらず、入賞情報が生成される(後述のS1161が実行される)。すなわち、第2始動口14へ遊技球が入賞した場合、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかによらず、先読み演出が実行可能である。
大当り仮判定処理を実行した後に、メインCPU111は、当該大当り仮判定処理で大当りと仮判定されたか否かを判定する(S1154)。メインCPU111は、大当りと仮判定された場合(ステップS1154:Yes)、大当り図柄仮判定処理(S1155)を実行する。大当り図柄仮判定処理では、今回の始動入賞に応じて取得された大当り図柄用乱数値を用いて、当該始動入賞により開始される遊技で停止される大当り図柄(停止図柄データ)を仮判定する。大当り図柄仮判定処理を実行した後に、メインCPU111は、変動パターン仮判定処理(S1160)へ移行する。
一方、大当り仮判定処理において大当りに当選すると仮判定されなかった場合(ステップS1154:No)、メインCPU111は、第3時短に当選すると仮判定されたか否かを判定する(S1156)。第3時短に当選すると仮判定された場合(S1156:Yes)、メインCPU111は、時短図柄仮判定処理(S1157)を実行する。時短図柄仮判定処理では、今回の始動入賞に応じて取得された時短図柄用乱数値を用いて、当該始動入賞により開始される遊技で停止される時短図柄(停止図柄データ)が仮判定される。時短図柄仮判定処理を実行した後に、メインCPU111は、変動パターン仮判定処理(S1160)へ移行する。
大当り仮判定処理において第3時短に当選すると仮判定されなかった場合(ステップS1156:No)、メインCPU111は、小当りに当選すると仮判定されたか否かを判定する(S1158)。小当りに当選すると仮判定された場合(S1158:Yes)、メインCPU111は、小当り図柄仮判定処理(S1159)を実行する。小当り図柄仮判定処理では、今回の始動入賞に応じて取得された小当り図柄用乱数値を用いて、当該始動入賞により開始される遊技で停止される小当り図柄(停止図柄データ)が仮判定される。小当り図柄仮判定処理を実行した後に、メインCPU111は、変動パターン仮判定処理(S1160)へ移行する。上述のステップS1158において「No」と判定された場合、すなわち、大当り仮判定処理においてハズレと仮判定された場合、メインCPU111は、図柄仮判定処理(上述のS1155、S1157、S1159)を実行しないで変動パターン仮判定処理S1160へ移行する。
変動パターン仮判定処理(S1160)において、メインCPU111は、遊技状態、大当り仮判定処理の結果、大当り図柄仮判定処理の結果、時短図柄仮判定処理の結果、小当り図柄仮判定処理の結果、今回の始動入賞に応じて取得された特別図柄変動用乱数値およびリーチ判定用乱数値を用いて、特別図柄の変動パターンを仮判定する。その後、メインCPU111は、変動パターン仮判定処理で仮判定した変動パターンに対応する入賞情報を生成する(S1161)。また、当該入賞情報に応じた始動入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして(S1162)事前判定処理を終了する。
以上の事前判定処理により、遊技球が第1始動口13または第2始動口14に入球した時点で、入賞情報を始動入賞指定コマンドとして演出制御基板120へ送信できる。したがって、始動入賞指定コマンドを受信した演出制御基板120のサブCPU121は、始動入賞指定コマンドを解析して、今回の始動入賞を契機とした特別図柄の変動が開始される前から、事前に所定の演出(先読み演出)を実行することが出来る。
<特特別図柄停止時処理>
図53は、第3実施形態における主制御基板110による特別図柄停止時処理を説明するフローチャートである。特別図柄停止時処理を開始すると、メインCPU111は、第2時短移行判定処理(S1231)を実行する。第2時短移行判定処理では、第2時短遊技状態への移行契機が成立したか否かが判定される。上述した通り、低確率遊技状態の大当り抽選で予め定められた回数にわたり大当りに非当選の際に第2時短遊技状態へ移行可能になる。
第3実施形態では、説明のため、低確率遊技状態へ移行してから現時点までにおいて、大当り判定処理で大当りに非当選となった回数を「累積回数m」と記載する場合がある。累積回数mは、例えばメインRAM113に設けられたカウンタで計数される。以上の累積回数mが予め定められた回数(以下「作動回数n」)に達すると、第2時短遊技状態へ移行する。第3実施形態の作動回数nは「800回」である。なお、作動回数nは適宜に変更できる。
第3実施形態では、大当り判定処理でハズレが決定された場合に加え、小当りまたは第3時短に当選した場合であっても、累積回数mが加算される。また、低確率非時短遊技状態および低確率時短遊技状態の双方において累積回数mが加算される。すなわち、大当りに非当選の遊技のうち高確率遊技状態以外の全ての遊技において累積回数mが加算される。第2時短移行判定処理において、第2時短遊技状態への移行契機が成立したと判断すると、メインCPU111は、第2時短遊技状態へ遊技状態を移行させる。
第2時短移行判定処理を実行した後に、メインCPU111は、第3時短移行判定処理(S1232)を実行する。第3時短移行判定処理では、第3時短遊技状態への移行契機が成立したか否かが判定される。上述した通り、低確率非時短遊技状態において時短図柄が停止表示された際に第3時短遊技状態へ移行可能になる。第3時短移行判定処理において、第3時短遊技状態への移行契機が成立したと判断すると、メインCPU111は、第3時短遊技状態へ遊技状態を移行させる。
第3時短移行判定処理を実行した後に、メインCPU111は、確定期間が経過したか否かを判定する(S1233)。以上の確定期間は、今回の遊技で特別図柄が停止表示された旨を遊技者が認識可能にするために設けられる。確定期間は、例えば約0.5秒間である。以上の確定期間が終了するまでは次回の遊技における特別図柄の変動表示が禁止される。具体的には、確定期間が終了するまでステップS1233が繰返し実行され(S1233:No)、確定期間が終了すると(S1233:Yes)、その後のステップへ移行可能になる。
確定期間が終了すると、メインCPU111は、時短終了判定処理(S1234)を実行する。時短終了判定処理では、時短遊技状態の終了契機が成立したか否かが判定される。具体的には、時短終了判定処理では、時短遊技状態の遊技回数が時短回数に達したか否かが判定される。時短遊技状態の遊技回数が時短回数に達したと判断されると、当該時短遊技状態が終了する。時短終了判定処理を終了すると、メインCPU111は、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S1235)。
遊技状態指定コマンドをセットした後に、メインCPU111は、今回の遊技で停止した特別図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(S1236)。メインCPU111は、大当り図柄であると判断した場合(S1236:Yes)、特図特電処理データを「3」(大当り遊技処理)にセットする(S1237)。また、メインCPU111は、大当り時初期化処理(S1238)を実行する。
大当り時初期化処理では、各種の情報が初期化される。例えば、大当り時初期化処理において、高確率遊技状態でON状態になる高確フラグがOFF状態に変更され、低確率遊技状態へ移行する。また、時短遊技状態でON状態になる時短フラグがOFF状態に変更されるとともに、時短遊技状態の残りの遊技回数を示す残り回数Mが数値「0」に初期化され、非時短遊技状態へ移行する。
詳細には後述するが、時短フラグは、第1時短遊技状態でON状態になる第1時短フラグ、第2時短遊技状態でON状態になる第2時短フラグ、および、第3時短遊技状態でON状態になる第3時短フラグを含む。大当り時初期化処理では、全ての時短フラグがOFF状態に変更される。また、時短遊技状態の残り回数Mは、時短遊技状態毎に別々のカウンタに記憶される。具体的には、第1時短遊技状態の残り回数M1、第2時短遊技状態の残り回数M2、および、第3時短遊技状態の残り回数M3は別々に記憶される。大当り時初期化処理では、全ての残り回数Mが数値「0」に初期化される。
大当り時初期化処理では、上述の累積回数m(ハマり回数)が初期化される。なお、第3実施形態では、前述のクリアボタンの操作によるクリア操作時処理または大当り遊技が開始される契機以外では、累積回数mは原則初期化されない。例えば、累積回数mが作動回数nに達すると、第2時短遊技状態へ移行するが、累積回数mは初期化されない。また、第3時短当選時または小当り当選時においても、累積回数mは初期化されない。詳細には後述するが、以上の構成では、今回の大当り遊技から次回の大当り遊技までの期間において第2時短遊技状態へ移行可能な回数は1回になる。
大当り時初期化処理を実行した後に、メインCPU111は、大当り開始準備処理(S1239)を実行する。大当り開始準備処理では、例えば、大当り遊技おける大入賞口(16、17)の開放パターンが特別図柄(大当りの種類)に応じて決定される。その後、メインCPU111は、大当りの種類に応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし(S1240)、大当りの種類に応じたオープニング時間をセットし(S1241)、特別図柄停止時処理を終了する。
上述のステップS1236において、今回の遊技で停止した特別図柄が大当り図柄でないと判断した場合(S1236:No)、メインCPU111は、停止した特別図柄が小当り図柄であるか否かを判定する(S1242)。小当り図柄が停止した場合(S1242:Yes)、メインCPU111は、特図特電処理データを「4」に設定し(S1243)、特別図柄停止時処理を終了する。一方、今回の遊技で停止した特別図柄が小当り図柄でないと判断した場合(S1242:No)、すなわち、ハズレ図柄または時短図柄が停止した場合、特図特電処理データを「0」に設定し(S1244)、特別図柄停止時処理を終了する。
図54(a)は、第2時短移行判定処理(上述の図53のS1231)のフローチャートである。上述した通り、第2時短移行判定処理は、特別図柄が停止した際に実行される。
第2時短移行判定処理を開始すると、メインCPU111は、今回の遊技で大当りに当選したか否かを判定する(S1261)。大当りに当選したと判断した場合(S1261:Yes)、メインCPU111は、第2時短移行判定処理を終了する。一方、大当りに当選していない(ハズレ、小当り、第3時短の何れかに当選)と判断した場合(S1261:No)、メインCPU111は、低確率遊技状態(低確率時短遊技状態または低確率非時短遊技状態)であるか否かを判定する(S1262)。低確率遊技状態ではない(高確率遊技状態である)と判断した場合(S1261:Yes)、メインCPU111は、第2時短移行判定処理を終了する。
低確率遊技状態であると判断した場合(S1262:Yes)、メインCPU111は、累計回数mに数値「1」を加算する(S1263)。具体的には、図19(a)に示す第2時短移行判定処理は、第1特別図柄表示装置20に特別図柄が停止した場合、および、第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止した場合の双方において実行される。したがって、大当りに非当選であり、且つ、低確率遊技状態の遊技では、特別図柄が停止した特別図柄表示装置(20、21)によらず累計回数mが加算される。
累計回数mを加算した後に、メインCPU111は、累計回数mが数値「800」と一致するか否かを判定する(S1264)。すなわち、第2時短遊技状態が作動する作動回数n(n=800)と累計回数mが一致したか否かが判定される。累計回数mが作動回数nと一致しないと判断した場合(S1264:No)、メインCPU111は、第2時短移行判定処理を終了する。
累計回数mが作動回数nと一致すると判断した場合(S1264:Yes)、メインCPU111は、第2時短遊技状態の残り回数M2として初期値「1000」を記憶する(S1265)。メインCPU111は、残り回数M2の初期値を記憶した後に、第2時短フラグをON状態に更新し(S1266)、第2時短移行判定処理を終了する。
第3実施形態では、第2時短遊技状態が作動した後の遊技において、累積回数mは作動回数nから引続き更新される。具体的には、累積回数mは前述のクリアボタンの操作によるクリア操作時処理または大当り遊技に当選した場合以外では原則初期化されない。以上の構成では、今回の大当り遊技が終了してから次回の大当り遊技が開始されるまでの期間において、累積回数mが作動回数nと一致すると判定されるのは1回のみである。すなわち、今回の大当り遊技が終了してから次回の大当り遊技が開始されるまでの期間において、第2時短遊技状態へ移行可能な回数は1回になる。
図54(b)は、メインCPU111が実行する第3時短移行判定処理(上述の図53のS1232)のフローチャートである。第3時短移行判定処理は、上述の第2時短判定処理の直後に実行される。第3時短移行判定処理を開始すると、メインCPU111は、今回の遊技が低確率非時短遊技状態であるか否かを判定する(S1281)。低確率非時短遊技状態ではないと判断した場合(S1281:No)、メインCPU111は、第3時短移行判定処理を終了する。
低確率非時短遊技状態であると判断した場合(S1281:Yes)、メインCPU111は、今回の遊技で停止された特別図柄が特別図柄J1(時短図柄)であるか否かを判定する(S1282)。特別図柄J1が停止されたと判断した場合(S1282:Yes)、メインCPU111は、第3時短遊技状態の残り回数M3として初期値「100」を記憶する(1S283)。
特別図柄J1が停止されなかったと判断した場合(S1282:No)、メインCPU111は、特別図柄J2(他の時短図柄)が停止されたか否かを判定する(S1284)。特別図柄J2が停止されなかったと判断した場合(S1284:No)、すなわち、何れの時短図柄(J1、J2)も停止されなかったと判断した場合、メインCPU111は、第3時短移行判定処理を終了する。
一方、特別図柄J2が停止されたと判断した場合(S1284:Yes)、メインCPU111は、第3時短遊技状態の残り回数M3として初期値「1000」を記憶する(S1285)。上述のステップS1283またはステップS1285において、第3時短遊技状態の残り回数M3の初期値を記憶した後に、メインCPU111は、第3時短フラグをON状態に変更する(S1286)。その後、メインCPU111は、第3時短移行判定処理を終了する。
図54(c)は、メインCPU111が実行する時短終了判定処理(上述の図53のS1234)のフローチャートである。時短終了判定処理では、時短遊技状態(第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態)の終了契機が成立した場合、当該時短遊技状態に対応する時短フラグ(第1時短フラグ、第2時短フラグ、第3時短フラグ)をOFF状態に変更する。なお、上述した通り、大当り遊技が開始される際に、全ての時短フラグは一律にOFF状態に変更される(上述の図53のS1238参照)。
時短終了判定処理を開始すると、メインCPU111は、第1時短フラグがON状態であるか否か、すなわち、第1時短遊技状態であるか否かを判定する(S1301)。第1時短フラグがON状態ではないと判断した場合(S1301:No)、メインCPU111は、ステップS1305へ処理を移行する。一方、第1時短フラグがON状態であると判断した場合(S1301:Yes)、メインCPU111は、第1時短遊技状態の残り回数M1から数値「1」を減算する(S1302)。その後、メインCPU111は、残り回数M1が数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S1303)。
残り回数M1が数値「0」であると判断した場合(S1303:Yes)、メインCPU111は、第1時短フラグをOFF状態にしてステップS1305へ処理を進める(S1304)。すなわち、第1時短遊技状態を終了してステップS1305へ処理を進める。一方、残り回数M1が数値「0」ではないと判断した場合(S1303:No)、メインCPU111は、ステップS1304を省略してステップS1305へ処理を移行する。
ステップS305において、メインCPU111は、第2時短フラグがON状態であるか否か、すなわち、第2時短遊技状態であるか否かを判定する。第2時短フラグがON状態ではないと判断した場合(S1305:No)、メインCPU111は、ステップS309へ処理を移行する。一方、第2時短フラグがON状態であると判断した場合(S1305:Yes)、メインCPU111は、第2時短遊技状態の残り回数M2から数値「1」を減算する(S1306)。その後、メインCPU111は、残り回数M2が数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S1307)。
残り回数M2が数値「0」であると判断した場合(S1307:Yes)、メインCPU111は、第2時短フラグをOFF状態にして(S1308)、ステップS1309へ処理を進める。すなわち、第2時短遊技状態を終了してステップS1309へ処理を進める。一方、残り回数M2が数値「0」ではないと判断した場合(S1307:No)、メインCPU111は、ステップS1308を省略してステップS1309へ処理を移行する。
ステップS1309において、メインCPU111は、第3時短フラグがON状態であるか否か、すなわち、第3時短遊技状態であるか否かを判定する。第3時短フラグがON状態ではないと判断した場合(S1309:No)、メインCPU111は、時短終了判定処理を終了する。一方、第3時短フラグがON状態であると判断した場合(S1309:Yes)、メインCPU111は、第3時短遊技状態の残り回数M3から数値「1」を減算する(S1310)。その後、メインCPU111は、残り回数M3が数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S1311)。
残り回数M3が数値「0」であると判断した場合(S1311:Yes)、メインCPU111は、第3時短フラグをOFF状態にして(S1312)、時短終了判定処理を終了する。すなわち、第3時短遊技状態を終了し時短終了判定処理を終了する。一方、残り回数M3が数値「0」ではないと判断した場合(S1311:No)、メインCPU111は、ステップS1312を省略して時短終了判定処理を終了する。
なお、残り回数M(1、2、3)は、第1特別図柄表示装置20の変動表示が停止する場合、および、第2特別図柄表示装置21の変動表示が停止する場合の双方で減算される。すなわち、今回の遊技で変動表示する特別図柄表示装置の種類によらず、時短遊技状態の残り回数Mが減算される。
図55(a)、図55(b)および図55(c)は、第3実施形態の各遊技において画像表示装置31に表示される画面の模擬図である。具体的には、図55(a)は、低確率非時短遊技状態において画像表示装置31に表示される画面の模擬図である。また、図55(b)は、低確率時短遊技状態において画像表示装置31に表示される画面の模擬図である。図55(c)は、高確率時短遊技状態において画像表示装置31に表示される画面の模擬図である。第3実施形態の画像表示装置31は、各遊技において、演出図柄GA(1~3)、保留画像GB(1、2)、第4図柄GC(1、2)、保留数画像GD(1、2)および小図柄Gaを含む各種の画像を表示する(第1実施形態と同様)。
第3実施形態の演出図柄GAは、演出図柄GA1(図55(a)参照)、演出図柄GA2(図55(b)参照)および演出図柄GAw3(図55(c)参照)を含む。演出図柄GA1は低確率非時短遊技状態において表示される。また、演出図柄GA2は低確率時短遊技状態において表示される。本実施形態では、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態および第3時短遊技状態において、共通の演出図柄GA2が表示される。演出図柄GA3は高確率時短遊技状態において表示される。なお、本実施形態では、低確率時短遊技状態と高確率時短遊技状態とで、演出図柄GAを相違させたが、以上の各遊技状態において演出図柄GAが共通であってもよい。
第3実施形態では、低確率非時短遊技状態と低確率時短遊技状態と高確率時短遊技状態とで、共通の第4図柄GCが表示される。すなわち、低確率非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態および高確率時短遊技状態では、共通の第4図柄GCが表示される。具体的には、大当り遊技を除く各遊技状態において、共通の第4図柄GCが表示される。ただし、遊技状態に応じて相違する第4図柄GCが表示される構成としてもよい。また、大当り遊技において、第4図柄GCが表示される構成としてもよい。
第3実施形態の保留数画像GDは、上述の第4図柄GCと同様に、低確率非時短遊技状態と低確率時短遊技状態と高確率時短遊技状態とで共通である。すなわち、低確率非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態および高確率時短遊技状態では、共通の保留数画像GDが表示される。具体的には、大当り遊技を除く各遊技状態において、共通の保留数画像GDが表示される。ただし、遊技状態に応じて相違する保留数画像GDが表示される構成としてもよい。また、大当り遊技において、保留数画像GDが表示される構成としてもよい。
小図柄Gaは、特別図柄表示装置に大当り図柄が停止表示される場合、大当り図柄に対応する図柄組合せを停止表示する。また、小図柄Gaは、特別図柄表示装置に小当り図柄が停止表示される場合、小当り図柄に対応する図柄組合せを停止表示する。同様に、小図柄Gaは、特別図柄表示装置に時短図柄が停止表示される場合、時短図柄に対応する図柄組合せを停止表示し、特別図柄表示装置にハズレ図柄が停止表示される場合、ハズレ図柄に対応する図柄組合せを停止表示する。また、小図柄Gaは、原則として演出図柄GAの停止表示時には、演出図柄GAと同じ態様にて停止表示される。例えば、大当たりに当選し、演出図柄GAが「7・7・7」で停止表示する際には、小図柄Gaも「7・7・7」で停止表示し、小当たりに当選し、演出図柄GAが「7・5・7」で停止表示する際には、小図柄Gaも「7・5・7」で停止表示し、第3時短に当選し、演出図柄GAが「7・9・7」や「7・時短(後述の特殊図柄の一例)・7」で停止表示する際には、小図柄Gaも「7・9・7」や「7・時短・7」で停止表示される。
第3実施形態では、低確率非時短遊技状態と低確率時短遊技状態と高確率時短遊技状態とで、共通の小図柄Gaが表示される。すなわち、低確率非時短遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態および高確率時短遊技状態では、共通の小図柄Gaが表示される。具体的には、大当り遊技を除く各遊技状態において、共通の小図柄Gaが表示される。ただし、大当り遊技において、小図柄Gaが表示される構成としてもよい。なお、本実施形態では、第1特別図柄表示装置20の変動表示と第2特別図柄表示装置21の変動表示とで、共通の小図柄Gaが表示されることとしたが、第1特別図柄表示装置20の変動表示に対応する小図柄Gaとは別に、第2特別図柄表示装置21の変動表示に対応する小図柄Gaを設けることとしてもよい。その場合、第2特別図柄表示装置21の変動表示に対応する小図柄Gaは、第1特別図柄表示装置20の変動表示に対応する小図柄Gaと共通する表示態様であってもよいし、第1特別図柄表示装置20の変動表示に対応する小図柄Gaとは異なる表示態様であってもよい。
上述した通り、低確率非時短遊技状態と低確率時短遊技状態とで、演出図柄GA(1、2)が相違する。一方、低確率非時短遊技状態と低確率時短遊技状態とで、共通の小図柄Gaが表示される。以上の構成は、低確率非時短遊技状態から低確率時短遊技状態(第2時短遊技状態および第3時短遊技状態を含む)へ移行した際に、演出図柄GAの態様が変化する一方、小図柄Gaの態様は変化しないとも換言される。同様に、低確率時短遊技状態から低確率非時短遊技状態へ移行した際に、演出図柄GAの態様が変化する一方、小図柄Gaの態様は変化しないとも換言される。
図55(a)に示す通り、低確率非時短遊技状態では、第1実施形態と同様に、遊技回数画像GEが表示される。第3実施形態の遊技回数画像GEの数字は、遊技が開始された直後に加算される。ただし、遊技回数画像GEの数字が遊技終了時(累積回数mの加算時と略同時)に加算される構成としてもよい。
以上の遊技回数画像GEは、低確率非時短遊技状態へ移行してから、当該低確率非時短遊技状態が終了するまで表示される。ただし、低確率遊技状態における遊技回数が予め定められた回数(例えば790回)に達した後に、遊技回数画像GEが表示開始される構成としてもよい。また、本実施形態の遊技回数画像GEは、低確率遊技状態における遊技回数を表示したが、第2時短遊技状態へ移行するまでの遊技回数を表示してもよい。以上の構成では、表示された遊技回数が遊技毎に減算される。また、遊技回数画像GEが低確率時短遊技状態において表示される構成としてもよい。また、本実施形態の遊技回数画像GEは、単に回数を示す態様としたが、例えば「第2時短遊技状態開始まで、あと750回」といったように、第2時短遊技状態への移行を期待させる文言が併せて表示される構成としてもよい。
図55(b)に示す通り、低確率時短遊技状態では、残り時短画像GJが表示される。残り時短画像GJは、時短遊技状態の残り回数Mを表示する。例えば、第1時短遊技状態が開始された直後では、残り時短画像GJは数字「100」を表示する。第2時短遊技状態が開始された直後では、残り時短画像GJは数字「1000」を表示する。第3時短遊技状態が開始された直後では、残り時短画像GJは数字「100」または数字「1000」を表示する。残り時短画像GJの数字は、遊技の開始時に数値「1」減算される。
なお、従来から高確率時短遊技状態が予め定められた回数(例えば「100回」)で終了する遊技機(所謂「ST機」)が知られている。以上のST機を採用する場合、高確率時短遊技状態の残り回数を表示する残り時短画像GJが表示される構成としてもよい。また、低確率時短遊技状態の残り回数を表示する残り時短画像GJ(以下「残り時短画像GJx」という)、および、高確率時短遊技状態の残り回数を表示する残り時短画像GJ(以下「残り時短画像GJy」という)の双方を表示する構成において、残り時短画像GJxおよび残り時短画像GJyの態様を相違させてもよい。例えば、残り時短画像GJxは、図29(b)に示す通り、文字と数字とを表示する。また、残り時短画像GJxと同様に、残り時短画像GJyが文字と数字とを表示する構成を想定する。以上の構成において、残り時短画像GJxは黒色の文字と白色の数字とを表示し、残り時短画像GJyは白色の文字と黒色の数字とを表示する構成が採用され得る。
本実施形態では、低確率非時短遊技状態では背景画像GHxが表示される(図55(a)参照)。また、低確率時短遊技状態では背景画像GHyが表示され(図55(b)参照)、高確率時短遊技状態では背景画像GHvが表示される(図55(c)参照)。すなわち、以上の各遊技状態において、背景画像GHが相違する。ただし、以上の各遊技状態の全てまたは一部において、背景画像GHを共通としてもよい。例えば、低確率非時短遊技状態と高確率時短遊技状態とで、背景画像GHを共通にしてもよい。
時短遊技状態(第1~第3時短遊技状態)では、残り回数Mが予め定められた回数(例えば5回)以下になると、残り回数Mが強調して表示される。例えば、残り回数Mが5回に減算された際に「残り5回!」というメッセージが画像表示装置31の略中央に表示される構成が好適である。
図55(b)に示す通り、低確率時短遊技状態では、右打ち画像Gsyが表示される。上述した通り、時短遊技状態(第1~第3時短遊技状態)では、右打ちランプ28により右打ちが指示される。右打ち画像Gsyは、右打ちランプ28により右打ちが指示される期間において表示される。また、右打ち画像Gsyは、右打ちランプ28により右打ちが指示されない期間において非表示になる。
具体的には、大当り遊技のオープニング期間の開始時から、その後、第1時短遊技状態が開始された以降の期間にわたり、右打ち画像Gsyが継続して表示される。また、累積回数mが作動回数nに達して(n回目のハズレ図柄が停止表示されて)第2時短遊技状態へ移行した時点から右打ち画像Gsyが表示開始される。同様に、時短図柄が停止表示されて第3時短遊技状態へ移行した時点から右打ち画像Gsyが表示開始される。なお、右打ちランプ28で右打ちが指示される期間において、予め定められた演出(例えばSPリーチ)が実行される際に、右打ち画像Gsyが一時的に非表示になる構成としてもよい。ただし、右打ち画像Gsyが一時的に非表示になる期間において、サブCPU121により制御されるランプ、または、右打ち画像Gsyとは別の画像により、右打ちで遊技すべき旨が指示される構成が好適である。
保留画像GBは、保留画像GB1(図55(a)参照)および保留画像GB2(図55(b)および図55(c)参照)を含む。保留画像GB1は、低確率非時短遊技状態において、第1特別図柄保留記憶領域(第1記憶部から第4記憶部)または第2特別図柄保留記憶領域(第1記憶部から第4記憶部)に上述の乱数値(以下「判定情報」と記載する場合がある)が記憶される際に表示される。保留画像GB2は、低確率時短遊技状態および高確率時短遊技状態において、第2特別図柄保留記憶領域に判定情報が記憶される際に表示される。
保留画像GB1は、画像表示装置31の領域R11から領域R14、および、領域R21から領域R24に表示される。例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に判定情報が記憶されると(第1保留数が数値「1」に加算されると)、領域R11に保留画像GB1が表示される。同様に、第1特別図柄保留記憶領域の第2記憶部に判定情報が記憶されると、領域R12に保留画像GB1が表示され、第3記憶部に判定情報が記憶されると、領域R13に保留画像GB1が表示され、第4記憶部に判定情報が記憶されると、領域R14に保留画像GB1が表示される。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に判定情報が記憶されると、領域R21に保留画像GB1が表示され、第2記憶部に判定情報が記憶されると、領域R22に保留画像GB1が表示され、第3記憶部に判定情報が記憶されると、領域R23に保留画像GB1が表示され、第4記憶部に判定情報が記憶されると、領域R24に保留画像GB1が表示される。
低確率非時短遊技状態において、判定記憶領域(第0記憶部)に判定情報が記憶されると、領域R0に保留画像GB1が表示される。また、第1特別図柄表示装置20が変動開始して上述のシフト処理が実行されると、領域R11から領域R14の各保留画像GB1は左隣の領域Rへ移動して表示される。同様に、第2特別図柄表示装置21が変動開始して上述のシフト処理が実行されると、領域R21から領域R24の保留画像GB1は左隣の領域Rへ移動して表示される。
保留画像GB2は、画像表示装置31の領域R11から領域R14に表示される。例えば、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に判定情報が記憶されると、領域R11に保留画像GB2が表示され、第2記憶部に判定情報が記憶されると、領域R12に保留画像GB2が表示され、第3記憶部に判定情報が記憶されると、領域R13に保留画像GB2が表示され、第4記憶部に判定情報が記憶されると、領域R14に保留画像GB2が表示される。
低確率時短遊技状態または高確率時短遊技状態において、判定記憶領域(第0記憶部)に判定情報が記憶されると、領域R0に保留画像GB2が表示される。また、第2特別図柄表示装置21が変動開始して上述のシフト処理が実行されると、領域R11から領域R14の保留画像GB2は左隣の領域Rへ移動して表示される。なお、低確率時短遊技状態において、第1特別図柄保留記憶領域に判定情報が記憶される際に、保留画像が表示される構成としてもよい。
以上の構成では、領域Rに表示された保留画像GB(1,2)は、遊技が実行される毎に当該領域Rの左隣の領域Rに移動し、最終的に領域R0に表示される。また、保留画像GBが領域R0に表示された遊技(当該保留画像GBの表示開始時に取得された判定情報が大当り判定処理で判定される遊技)が終了すると、当該保留画像GBが非表示になる。なお、領域R0に表示された保留画像GBが非表示になる時期は適宜に変更できる。
第3実施形態のサブCPU121は、始動入賞指定コマンドが受信されると、保留画像GBを表示開始する。また、サブCPU121は、当該保留画像GBにおいて保留変化演出を実行するか否かを、始動入賞指定コマンドを参照して決定する。具体的には、特別図柄の変動パターンには、保留変化演出を実行する変動パターンが含まれる。サブCPU121は、始動入賞指定コマンドから特定される変動パターン(入賞情報)が保留変化演出を実行する変動パターンである場合、保留変化演出の実行を決定する。始動入賞指定コマンドから特定される事前判定の結果が大当りの場合、事前判定の結果がハズレの場合より、保留変化演出が実行され易い。
保留変化演出の実行が決定されると、保留画像GBの態様(例えば、色彩)が予め定められた態様に変化する。例えば、上述の図29(a)は、領域R12の保留画像GBが特殊態様で表示され、他の領域Rの保留画像GBが通常態様で表示される具体例を想定する。
具体的には、保留画像GBは、保留変化演出が実行されない場合、通常態様(例えば、白色)で表示される。一方、保留変化演出の実行が決定されると、保留画像GBの表示期間の何れかの時点において、当該保留画像GBが特殊態様(例えば、青色)に変化する。保留画像GBが特殊態様に変化する時期としては、当該保留画像GBが移動(シフト)表示される時点、当該保留画像GBが領域R0に移動する前の遊技の途中、および、当該保留画像GBが領域R0に移動した後の遊技の途中が考えられる。
保留変化演出では、保留画像GBが複数種類の特殊態様(青色に加え、赤色、金色、虹色)の何れかに変化する。また、保留画像GBの表示期間において、当該保留画像GBの態様が複数回(段階的に)変化する場合がある。サブCPU121は、例えば、保留変化演出の実行を決定した際に、最終的な特殊態様、および、保留画像GBの態様が変化する時期(シナリオ)を予め決定する。具体的には、始動入賞指定コマンドから特定される事前判定の結果および保留数に応じて、最終的な特殊態様、および、保留画像GBの態様が変化する時期が決定される。ただし、詳細には後述するが、第3実施形態では制限期間が設けられる場合がある。以上の制限期間では、保留変化演出が決定されない(制限される)。
図56(a)は、制限期間の具体例を説明するための図である。上述した通り、制限期間では、始動入賞しても保留変化演出が決定されない。第3実施形態では、図56(a)に示す通り、累積回数mが数値「797」に加算される遊技の開始時(特別図柄変動開始時)から累積回数mが数値「800」に加算される遊技の終了時(特別図柄変動停止時)までが制限期間になる。すなわち、第2時短遊技状態へ移行する遊技より4回前の遊技の開始時から第2時短遊技状態の開始時までが制限期間になる。上述した通り、第1保留数の上限個数は4個である。したがって、以上の制限期間は、低確率非時短遊技状態のうち、第2時短遊技状態まで第1特別図柄保留記憶領域に保留される判定情報が取得れ得る期間であると換言される。
仮に、第2時短遊技状態まで第1特別図柄保留記憶領域に保留される判定情報が低確率非時短遊技状態で取得された際に、保留変化演出が決定され得る対比例を想定する。以上の対比例では、第2時短遊技状態へ移行する時点において、大当りと判定される判定情報が第1特別図柄保留記憶領域に記憶されている旨を、遊技者は把握できる場合がある。したがって、以上の対比例では、第2時短遊技状態において第2保留数を数値「1」以上に維持することで、大当り遊技を実行する権利が保持されている旨を把握しつつ、大当り遊技を意図的に発生させないで遊技することができる。以上の対比例では、遊技者の射幸性が著しく煽られる不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、第3実施形態では、低確率非時短遊技状態のうち、第2時短遊技状態まで保留される判定情報が取得され得る制限期間において、保留変化演出が決定されない構成を採用した。なお、制限期間においても、メインCPU111は事前判定処理により始動入賞指定コマンドを生成し、当該始動入賞指定コマンドがサブCPU121側で受信される。したがって、制限期間は、サブCPU121により保留変化演出を決定可能な期間であるが、保留変化演出を決定することを敢えて制限する期間であるとも換言される。以上の構成では、第2時短遊技状態へ移行する時点において、大当りと判定される判定情報が第1特別図柄保留記憶領域に記憶されている旨を、遊技者は保留画像GBから把握できない。したがって、上述の不都合が抑制される。
図56(b-1)は、保留変化演出が決定される確率を説明するための図である。具体的には、図56(b-1)は、低確率非時短遊技状態のうち制限期間以外の期間(以下「非制限期間」と記載する場合がある)において始動入賞した際に、保留変化演出が決定される確率が示される。また、図56(b-1)には、始動入賞時における事前判定の結果毎に、保留変化演出が実行される確率が示される。
第3実施形態の非制限期間では、事前判定の結果がハズレの場合と比較して、事前判定の結果が第3時短の場合に保留変化演出が決定され易い。具体的には、事前判定の結果が第3時短の場合、保留変化演出は約20%の確率で決定される。また、事前判定の結果がハズレの場合、保留変化演出は約5%の確率で決定される。ただし、事前判定の結果が第3時短の場合、保留変化演出が必ず決定され、事前判定の結果がハズレの場合、保留変化演出が決定されない構成としてもよい。
第3実施形態の非制限期間では、事前判定の結果が第3時短の場合と比較して、事前判定の結果が大当りの場合に保留変化演出が決定され易い。具体的には、事前判定の結果が大当りの場合、保留変化演出は約50%の確率で決定される。ただし、事前判定の結果が大当りの場合、保留変化演出が必ず決定され、事前判定の結果が第3時短の場合、保留変化演出が決定されない構成としてもよい。事前判定の結果が小当りの場合、保留変化演出は約10%の確率で決定される。
ところで、上述した通り、主制御基板110は、累積回数mを特定可能な累積回数コマンドを演出制御基板120へ送信する。以上の累積回数コマンドから、サブCPU121は、第2時短遊技状態が作動するまでの遊技回数を特定できる。例えば、第2時短遊技状態が作動するまでの遊技回数が「X回」の場合を想定する。また、保留数がX個以上である場合を仮定する。以上の場合、サブCPU121は、始動入賞指定コマンドを解析することで、X回の遊技において大当りに当選しない旨を把握できる。以上の構成では、サブCPU121は、X回後の遊技において第2時短遊技状態が作動する旨を、累積回数コマンドおよび始動入賞指定コマンドから事前に把握できる。
そこで、第2時短遊技状態へ移行する遊技で領域R0に表示される保留画像GBが、通常態様および特殊態様とは相違する特別態様に変化し得る構成としてもよい。特別態様の保留画像GBとしては、例えば「第2時短開始?」というメッセージを表示する保留画像GBが考えられる。しかし、以上の構成では、第2時短遊技状態へ移行する旨を示唆するために保留変化演出が決定された際に、遊技者によっては、事前判定の結果が大当りである旨を当該保留変化演出は示唆すると誤認する不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、第3実施形態では、第2時短遊技状態へ移行する旨を報知する保留変化演出が実行されない。具体的には、保留変化演出には、上述の特別態様に保留画像GBが変化する演出が含まれない。以上の構成によれば、上述の不都合が抑制されるという利点がある。ただし、特別態様に保留画像GBが変化し得る構成としてもよい。
図56(b-2)は、制限期間において保留変化演出が決定される確率を説明するための図である。図56(b-2)に示す通り、制限期間では、事前判定の結果によらず保留変化演出が決定されない。ただし、制限期間において、非制限期間より低い確率で保留変化演出が決定され得る構成としてもよい。また、制限期間において事前判定の結果が大当りの場合に限り保留変化演出が決定され得る構成としてもよい。さらに、制限期間において事前判定の結果がハズレ以外の場合に限り保留変化演出が決定され得る構成としてもよい。
図56(c)は、制限期間において画像表示装置31に表示される画面の模擬図である。制限期間では、上述の図29(a)を用いて説明した各種の画像が表示される。また、制限期間では、図30(c)に示す通り、強調画像GZが表示される。強調画像GZは、第2時短遊技状態へ移行するまでの残り遊技回数を強調するための画像である。
以上の強調画像GZは、例えば、画像表示装置31の画面の略中央付近に表示される。また、強調画像GZは、遊技が開始された直後に表示され、予め定められた時間が経過すると非表示になる。具体的には、強調画像GZの表示時間は、制限期間において決定され得る変動パターンのうち変動時間が最短の変動パターンより短い。以上の構成では、今回の遊技で表示された強調画像GZが次回の遊技が開始される際に表示されている不都合が抑制される。
具体的には、第2時短遊技状態へ移行する遊技より3回前の遊技(累積回数mが数値「797」に加算される遊技)では「あと3回」というメッセージを表示する強調画像GZが表示される。同様に、第2時短遊技状態へ移行する遊技より2回前の遊技(累積回数mが数値「798」に加算される遊技)では「あと2回」というメッセージを表示する強調画像GZが表示され、第2時短遊技状態へ移行する遊技より1回前の遊技(累積回数mが数値「799」に加算される遊技)では「あと1回」というメッセージを表示する強調画像GZが表示され、第2時短遊技状態へ移行する遊技(累積回数mが数値「800」に加算される遊技)では「LAST」というメッセージを表示する強調画像GZが表示される。
ただし、強調画像GZが表示される遊技は、以上の例に限定されない。具体的には、制限期間が開始されるより前の遊技から強調画像GZが表示される構成としてもよい。例えば、第2時短遊技状態へ移行する遊技より5回前の遊技から強調画像GZが表示される構成としてもよい。また、制限期間が開始された後の遊技から強調画像GZが表示される構成としてもよい。例えば、第2時短遊技状態へ移行する遊技のみで強調画像GZが表示される構成としてもよい。また、第3実施形態の強調画像GZは、、例えば「第2時短遊技状態開始まで、あと3回」といったように、第2時短遊技状態への移行を期待させる文言が併せて表示される構成としてもよい。
以上の強調画像GZによれば、第2時短遊技状態へ移行する旨が遊技者に把握され易くなるという利点がある。なお、仮に強調画像GZが表示される期間において保留変化演出が実行される構成では、保留変化演出に遊技者が注目し、強調画像GZが注目されない不都合が想定される。第3実施形態の構成では、第2時短遊技状態へ移行する直前に制限期間が設けられ、強調画像GZが表示される期間において保留変化演出が実行されない。したがって、上述の不都合が抑制され、第2時短遊技状態へ移行する旨が遊技者に把握され易くなるという効果は格別に顕著である。なお、制限期間中に保留変化演出が実行されないようにすることのみでも第2時短遊技状態へ移行する旨が遊技者に把握され易くなるという効果は最低限担保されるため、制限期間中において強調画像GZを表示することなく、制限期間前から表示される遊技回数画像GEを継続して表示することとしてもよい。
図57(a-1)から図57(a-4)、および、図57(b-1)から図57(b-4)は、普通図柄表示装置22が普通図柄を変動する期間、および、開閉扉14bが作動する(第2始動口14が開放される)期間との関係を説明するための図である。なお、以上の各図には、普通図柄が変動する期間および開閉扉14bが作動する期間に加え、各時点における遊技状態が示される。また、以上の各図には、各時点における保留数が示される。
上述した通り非時短遊技状態では、普通図柄の変動時間は約10秒である。また、時短遊技状態では、普通図柄の変動時間は約1秒である。以下、説明のため、非時短遊技状態における普通図柄の変動時間を「変動時間Ha」と記載する場合がある。また、時短遊技状態における普通図柄の変動時間を「変動時間Hb」と記載する場合がある。上述した通り、各時短遊技状態(第1~第3時短遊技状態)における普通図柄の変動時間Hbは共通である。
また、非時短遊技状態では、開放図柄(長開放図柄、短開放図柄)が停止表示された際の開閉扉14bの総開放時間は約4.2秒または約0.2秒である。以下、説明のため、非時短遊技状態において開放図柄が停止表示された際の開閉扉14bの作動態様(総開放時間、開放回数)を「作動態様Da」と総称する場合がある。同様に、時短遊技状態では、開放図柄が停止表示された際の開閉扉14bの総開放時間は約5秒または約3秒である。以下、説明のため、時短遊技状態において開放図柄が停止表示された際の開閉扉14bの作動態様を「作動態様Db」と総称する場合がある。上述した通り、各時短遊技状態における開閉扉14bの作動態様は共通である。
図57(a-1)は、普通図柄表示装置22にハズレ図柄が停止表示される具体例を説明するための図である。具体的には、図57(a-1)は、低確率非時短遊技状態において開始された普通図柄の変動表示が停止される場合を想定する。以上の場合、普通図柄は変動時間Haにわたり変動する。また、図57(a-1)は、当該変動表示が停止する時点ta1より前に、普図抽選の保留数が数値「1」に加算された場合を想定する。
以上の図57(a-1)の具体例では、普通図柄が停止した時点ta1からウェイト期間(約0.5秒間)が経過する時点ta2まで、普通図柄が停止表示される。また、普通図柄の次回の変動表示を開始させるための普通図柄記憶判定処理(図36(b)参照)が時点ta2の直後に実行される。普通図柄記憶判定処理が実行されると、保留数が減算され、普通図柄の新たな変動表示が開始される。図57(a-1)の具体例では、時点ta2における遊技状態は低確率非時短遊技状態である。したがって、時点ta2の直後に実行される普通図柄記憶判定処理では変動時間Haが決定される。
図57(a-2)は、普通図柄表示装置22にハズレ図柄が停止表示される他の具体例を説明するための図である。具体的には、図57(a-2)は、上述の図57(a-1)と同様に、低確率非時短遊技状態において開始された普通図柄の変動表示が停止される場合を想定する。以上の場合、普通図柄は変動時間Haにわたり変動する。また、図57(a-2)の具体例は、当該変動表示が停止する時点ta1より前に、普図抽選の保留数が数値「1」に加算された場合を想定する。また、普通図柄が停止表示されるウェイト期間が時点ta2に終了する場合を想定する。以上の構成では、時点ta2の直後に、新たな遊技を開始するための普通図柄記憶判定処理が実行される。
図57(a-2)の具体例は、時点txにおいて低確率非時短遊技状態から低確率時短遊技状態へ移行する点において、上述の図57(a-1)の具体例とは相違する。具体的には、低確率非時短遊技状態において、累積回数mが作動回数nに達すると、第2時短遊技状態へ移行する。また、低確率非時短遊技状態において、特別図柄表示装置に時短図柄が停止表示されると、第3時短遊技状態へ移行する。図57(a-2)の具体例は、第2時短遊技状態または第3時短遊技状態の移行契機が時点txにおいて成立した場合を想定する。
図57(a-2)に示す通り、時点txは、新たな普通図柄記憶判定処理が実行される時点(時点ta2の直後)より前である。具体的には、時点txは、時点taで停止する普通図柄の変動表示の途中の時点である。
第3実施形態では、非時短遊技状態において開始された普通図柄の変動表示の途中で、時短遊技状態へ移行したとしても、変動時間Haになるまで当該変動表示が継続される。すなわち、普通図柄の変動表示の開始時点で決定された変動時間Haは、当該変動表示の途中で時短遊技状態へ移行したとしても変更されない。例えば、図57(a-2)の具体例では、時点ta1で停止する普通図柄の変動表示の途中で時短遊技状態へ移行したとしても、変動時間Haになるまで当該変動表示は継続される。以上の構成では、既に決定された変動時間Haが不要に変更されないため、遊技の公正が害されるという不都合が抑制される。
また、第3実施形態では、変動開始時に決定された普通図柄(長開放図柄、短開放図柄、ハズレ図柄)は、当該変動表示の途中で遊技状態が変化したとしても変更されない。以上の構成では、既に決定された普通図柄が不要に変更されないため、遊技の公正が害されるという不都合が抑制される。
図57(a-2)の具体例では、時点ta2の直後の普通図柄記憶判定処理において、非時短遊技状態で取得された当り判定用乱数値が判定される。ただし、時点ta2における遊技状態は時短遊技状態である。したがって、当該普通図柄記憶判定処理では、時短遊技状態における当選確率で普図抽選(当り判定処理)が実行される。また、当該普通図柄記憶判定処理では、普通図柄の変動時間として時短遊技状態の変動時間Hbが決定され、開閉扉14bの作動態様として時短遊技状態の作動態様Dbが決定される。
図57(a-3)は、普通図柄表示装置22に開放図柄が停止表示される具体例を説明するための図である。具体的には、図57(a-3)は、上述の図57(a-1)および図57(a-2)と同様に、低確率非時短遊技状態において開始された普通図柄の変動表示が停止される場合を想定する。以上の場合、普通図柄は変動時間Haにわたり変動する。また、図57(a-3)は、当該変動表示が停止する時点ta1より前に、普図抽選の保留数が数値「1」に加算された場合を想定する。
図57(a-3)の具体例では、時点ta1において開放図柄が停止表示され、開閉扉14bが作動状態に変化した場合を想定する。なお、図57(a-3)では、開放図柄が停止される時点ta1と開閉扉14bが作動状態になる時点とが略一致して示される。しかし、実際は、開放図柄の停止後、ウェイト期間が終了した後に開閉扉14bが作動状態になる。すなわち、開閉扉14bが作動状態になる時点は、時点ta1より後になる。後述の図57(a-4)、図57(b-3)および図57(b-4)についても同様である。ただし、開放図柄が停止される時点ta1と開閉扉14bが作動状態になる時点とが略一致する構成としてもよい。
図57(a-3)の具体例では、普通図柄の変動開始時において作動態様Daが決定される。また、開閉扉14bの作動が時点ta2において終了した場合を想定する。以上の場合、時点ta2の直後に普通図柄記憶判定処理が実行され、普通図柄の新たな変動表示が開始可能になる。図57(a-3)の具体例では、時点ta2における遊技状態は非時短遊技状態である。したがって、当該普通図柄記憶判定処理において、普通図柄の変動時間として変動時間Haが決定される。
図57(a-4)は、普通図柄表示装置22に開放図柄が停止表示される他の具体例を説明するための図である。具体的には、図57(a-4)は、上述の図57(a-3)と同様に、低確率非時短遊技状態において開始した普通図柄の変動表示が停止される場合を想定する。以上の場合、普通図柄は変動時間Haにわたり変動する。また、図57(a-4)は、当該変動表示が停止する時点ta1より前に、普図抽選の保留数が数値「1」に加算された場合を想定する。
ただし、図57(a-4)の具体例では、新たに普通図柄記憶判定処理が実行される時点(時点ta2の直後)より前の時点txにおいて、低確率非時短遊技状態から低確率時短遊技状態へ移行する点において、上述の図57(a-3)の具体例とは相違する。具体的には、図57(a-4)は、開閉扉14bが動作状態の期間において、低確率非時短遊技状態から低確率時短遊技状態へ移行した場合を想定する。
第3実施形態では、非時短遊技状態において開始された開閉扉14bの動作の途中で、時短遊技状態へ移行したとしても、既に決定された作動態様で、開閉扉14bの動作が継続される。すなわち、普通図柄の変動開始時点で決定された非時短遊技状態の作動態様Daは、開閉扉14bの動作の途中で時短遊技状態に移行したとしても変更されない。以上の構成では、既に決定された開閉扉の作動態様が不要に変更されないため、遊技の公正が害されるという不都合が抑制される。
図31(a-4)の具体例では、時点ta2の直後の普通図柄記憶判定処理において、非時短遊技状態で取得された当り判定用乱数値が判定される。ただし、時点ta2における遊技状態は時短遊技状態である。したがって、普通図柄記憶判定処理では、時短遊技状態における当選確率で普図抽選(当り判定処理)が実行される。また、当該普通図柄記憶判定処理では、普通図柄の変動時間として変動時間Hbが決定され、開閉扉14bの作動態様として作動態様Dbが決定される。
図57(b-1)は、普通図柄表示装置22にハズレ図柄が停止表示される他の具体例を説明するための図である。具体的には、図57(b-1)は、低確率時短遊技状態(第2時短遊技状態および第3時短遊技状態を含む)において開始された普通図柄の変動表示が時点ta1で停止する場合を想定する。上述した通り、時短遊技状態において普通図柄は変動時間Hbにわたり変動する。また、図57(b-1)は、当該変動表示が停止する時点ta1より前に、普図抽選の保留数が数値「1」に加算された場合を想定する。
以上の図57(b-1)の具体例では、普通図柄が停止した時点ta1からウェイト期間(約0.5秒間)が経過する時点ta2まで、普通図柄が停止表示される。図57(b-1)の具体例では、時点ta2における遊技状態は低確率時短遊技状態である。したがって、時点ta2の直後に実行される普通図柄記憶判定処理では変動時間Hbが決定される。
図57(b-2)は、普通図柄表示装置22にハズレ図柄が停止表示される他の具体例を説明するための図である。具体的には、図57(b-2)は、上述の図57(b-1)と同様に、低確率時短遊技状態において開始された普通図柄の変動表示が時点ta1で停止する場合を想定する。また、図57(b-2)は、当該変動表示が停止する時点ta1より前に、普図抽選の保留数が数値「1」に加算された場合を想定する。
ただし、図57(b-2)の具体例では、新たに普通図柄記憶判定処理が実行される時点(ウェイト期間が終了する時点ta2の直後)より前の時点txにおいて、低確率時短遊技状態から低確率非時短遊技状態へ移行する点において、上述の図57(b-1)の具体例とは相違する。具体的には、図57(b-2)の具体例は、普通図柄の変動表示中の時点txにおいて、低確率時短遊技状態から低確率非時短遊技状態へ移行した場合を想定する。以上の場合としては、例えば、第2時短遊技状態または第3時短遊技状態の残り回数M(2、3)が時点txにおいて数値「0」に減算された場合が考えられる。
第3実施形態では、時短遊技状態において開始された普通図柄の変動表示の途中で非時短遊技状態へ移行したとしても、変動時間Hbになるまで当該変動表示が継続される。すなわち、普通図柄の変動開始時点で決定された時短遊技状態の変動時間Hbは、変動表示の途中で非時短遊技状態に移行したとしても変更されない。例えば、図57(b-2)の具体例では、時点ta1で停止する普通図柄の変動表示の途中で非時短遊技状態へ移行したとしても、変動時間Hbになるまで当該変動表示は継続される。以上の構成では、既に決定された普通図柄の変動時間が不要に変更されないため、遊技の公正が害されるという不都合が抑制される。
図57(b-2)の具体例では、時点ta2の直後の普通図柄記憶判定処理において、時短遊技状態で取得された当り判定用乱数値が判定される。ただし、時点ta2における遊技状態は非時短遊技状態である。したがって、当該普通図柄記憶判定処理では、非時短遊技状態の当選確率で普図抽選が実行される。また、当該普通図柄記憶判定処理では、普通図柄の変動時間として変動時間Haが決定され、開閉扉14bの作動態様として作動態様Daが決定される。
図57(b-3)は、普通図柄表示装置22に開放図柄が停止表示される他の具体例を説明するための図である。具体的には、図57(b-3)は、上述の図57(b-1)および図57(b-2)と同様に、低確率時短遊技状態において開始された普通図柄の変動表示が時点ta1で停止する場合を想定する。また、図57(b-3)は、当該変動表示が停止する時点ta1より前に、普図抽選の保留数が数値「1」に加算された場合を想定する。
図57(b-3)の具体例では、時点ta1において開放図柄が停止表示され、開閉扉14bが作動に変化した場合を想定する。上述した通り、時短遊技状態では開閉扉14bの作動態様として作動態様Dbが決定される。図57(b-3)の具体例では、開閉扉14bの作動状態が時点ta2において終了した場合を想定する。以上の場合、新たな変動表示が開始するための普通図柄記憶判定処理が時点ta2の直後に実行される。図57(b-3)の具体例では、時点ta2における遊技状態は時短遊技状態である。したがって、時点ta2の直後の普通図柄記憶判定処理で決定される普通図柄の変動時間は変動時間Hbである。
図57(b-4)は、普通図柄表示装置22に開放図柄が停止表示される他の具体例を説明するための図である。図57(b-4)は、上述の図57(b-3)と同様に、変動表示が停止する時点ta1より前に普図抽選の保留数が数値「1」に加算され、開閉扉14bの作動が時点ta2において終了した場合を想定する。ただし、図57(b-4)の具体例では、普通図柄記憶判定処理が実行される時点(時点ta2の直後)より前の時点txにおいて、低確率時短遊技状態から低確率非時短遊技状態へ移行する点において、上述の図57(b-3)の具体例とは相違する。具体的には、図57(b-4)は、開閉扉14bが動作状態の期間において、低確率時短遊技状態から低確率非時短遊技状態へ移行した場合を想定する。
第3実施形態では、時短遊技状態において開始した開閉扉14bの動作の途中で、非時短遊技状態へ移行したとしても、既に決定された作動態様で、開閉扉14bの動作が継続される。すなわち、普通図柄の変動開始時点で決定された時短遊技状態の作動態様Dbは、開閉扉14bの動作の途中で非時短遊技状態に移行したとしても変更されない。以上の構成では、既に決定された開閉扉の作動態様が不要に変更されないため、遊技の公正が害されるという不都合が抑制される。
図57(b-4)の具体例では、時点ta2の直後の普通図柄記憶判定処理において、時短遊技状態で取得された当り判定用乱数値が判定される。ただし、時点ta2における遊技状態は非時短遊技状態である。したがって、当該普通図柄記憶判定処理では、非時短遊技状態の当選確率で普図抽選が実行される。また、当該普通図柄記憶判定処理では、普通図柄の変動時間として変動時間Haが決定され、開閉扉14bの作動態様として作動態様Daが決定される。
図58(a)および、図58(b)は、普通図柄表示装置22が普通図柄を変動する期間、および、開閉扉14bが作動する期間との関係を説明するための他の図である。なお、以上の各図には、普通図柄が変動する期間および開閉扉14bが作動する期間に加え、各時点における遊技状態が示される(上述の図31と同様)。
図58(a)は、普通図柄表示装置22に開放図柄が停止表示される他の具体例を説明するための図である。図58(a)の具体例では、時点txにおいて低確率非時短遊技状態から時短遊技状態へ移行し、その後、時点taにおいて開放図柄が停止表示された場合を想定する。以上の場合、図58(a)に示す通り、時点taの直後から、開閉扉14bが作動態様Dbで制御される。すなわち、普通図柄表示装置22の変動表示が非時短遊技状態で開始されたとしても、開放図柄が停止表示した時点で時短遊技状態へ移行している場合、開閉扉14bは作動態様Dbで制御される。
図58(b)は、普通図柄表示装置22に開放図柄が停止表示される他の具体例を説明するための図である。図58(b)の具体例では、時点txにおいて時短遊技状態から低確率非時短遊技状態へ移行し、その後、時点taにおいて開放図柄が停止表示された場合を想定する。以上の場合、図58(b)に示す通り、時点taの直後から、開閉扉14bが作動態様Daで制御される。すなわち、普通図柄表示装置22の変動表示が時短遊技状態で開始されたとしても、開放図柄が停止表示した時点で非時短遊技状態へ移行している場合、開閉扉14bは作動態様Daで制御される。
図59(a)は、第2時短遊技状態が終了する場合の具体例を説明するための図である。上述した通り、1000回の遊技が実行されると第2時短遊技状態は終了する。また、第2時短遊技状態は、大当り遊技に当選すると、遊技回数が1000回に達する前に終了する場合がある。図59(a)は、第2時短遊技状態が大当り遊技に当選した契機で終了する具体例を示す。
図59(a)には、第2時短遊技状態が作動する期間、および、各時点における第2時短遊技状態の残り回数M2が示される。また、図59(a)には、第1時短遊技状態が作動する期間、および、第1時短遊技状態の残り回数M1が示される。さらに、図59(a)には、大当り遊技の期間(オープニング期間およびエンディング期間を含む)が示される。
図59(a)の具体例では、第2時短遊技状態の時点tb1において大当り遊技が開始した場合を想定する。また、時点tb1の直前における残り回数M2は数値「800」である。以上の場合、時点tb1において上述の大当り時初期化処理が実行される。したがって、残り回数M2は数値「0」にクリアされ、第2時短遊技状態が終了する。
図59(a)の具体例では、時点tb2において大当り遊技が終了した場合を想定する。以上の場合、時点tb2において、第1時短遊技状態の残り回数M1に初期値「100」が設定され、第1時短遊技状態が開始される。また、大当り遊技が終了した際に、第2時短遊技状態は再開しない。
図59(b)は、第3時短遊技状態が終了する場合の具体例を説明するための図である。上述した通り、100回または1000回の遊技が実行されると第3時短遊技状態は終了する。また、第3時短遊技状態は、大当り遊技に当選した契機で終了する場合がある。図59(b)は、第3時短遊技状態が大当り遊技に当選した契機で終了する具体例を示す。
図59(b)には、第3時短遊技状態が作動する期間、および、各時点における第3時短遊技状態の残り回数M3が示される。また、図59(b)には、第1時短遊技状態が作動する期間、および、第1時短遊技状態の残り回数M1が示される。さらに、図59(b)には、大当り遊技の期間(オープニング期間およびエンディング期間を含む)が示される。。
図59(b)の具体例では、第3時短遊技状態の時点tc1において大当り遊技が開始した場合を想定する。また、時点tc1の直前における残り回数M3は数値「10」である。以上の場合、時点tc1において上述の大当り時初期化処理が実行される。したがって、残り回数M3は数値「0」にクリアされ、第3時短遊技状態が終了する。
図59(b)の具体例では、時点tc2において大当り遊技が終了した場合を想定する。以上の場合、時点tc2において、第1時短遊技状態の残り回数M1に初期値「100」が設定され、第1時短遊技状態が開始される。また、大当り遊技が終了した際に、第3時短遊技状態は再開しない。
ところで、第1時短遊技状態は100回の遊技で終了する。また、低確率遊技状態が800回の遊技にわたり継続すると第2時短遊技状態が開始される。以上の構成では、第2時短遊技状態が開始する前に第1時短遊技状態が終了するため、第1時短遊技状態および第2時短遊技状態が重複して作動する期間は設けられない。ただし、第1時短遊技状態および第2時短遊技状態が重複して作動する期間が生じ得る構成としてもよい。例えば、第1時短遊技状態の残り回数M1の初期値として「800回」より多い数値が設定され得る構成が考えられる。以上の構成では、第1時短遊技状態が800回に達した以降の低確率遊技状態では、第1時短遊技状態および第2時短遊技状態が重複して作動する。
また、第1時短遊技状態を含む時短遊技状態では、時短図柄が停止表示されたとしても第3時短遊技状態へ移行しない。以上の構成では、第1時短遊技状態および第3時短遊技状態が重複して作動する期間は設けられない。ただし、第1時短遊技状態および第3時短遊技状態が重複して作動する期間が生じ得る構成としてもよい。例えば、第1時短遊技状態において時短図柄が停止表示されると、その後の期間において、第1時短遊技状態および第3時短遊技状態が重複して作動する構成が考えられる。以下で詳細に説明するが、第3実施形態では、第2時短遊技状態および第3時短遊技状態は重複して作動し得る。
図59(c)は、第2時短遊技状態および第3時短遊技状態が重複して作動する場合の具体例を説明するための図である。図59(c)には、第2時短遊技状態が作動する期間および第3時短遊技状態が作動する期間が示される。また、図59(c)には、各時点における、第2時短遊技状態の残り回数M2および第3時短遊技状態の残り回数M3および累積回数mが示される。図59(c)の具体例では、第3時短遊技状態の時点td1において、累積回数mが作動回数「800」に達した場合を想定する。以上の場合、時点td1から第2時短遊技状態が作動する。また、図59(c)の具体例では、第2時短遊技状態が開始した直後において、第3時短遊技状態の残り回数M3が数値「X」(ただし、0<X<1000)の場合を想定する。
図59(c)に示す通り、時点td1以降の期間では、第2時短遊技状態および第3時短遊技状態の双方が作動する。また、第2時短遊技状態および第3時短遊技状態の双方が作動する期間では、残り回数M2および残り回数M3の各々から数値「1」が各遊技において減算される。図59(c)の具体例では、時点td2において残り回数M3が数値「0」に減算される場合を想定する。以上の場合、時点td2において第3時短遊技状態が終了する。
図59(c)の具体例では、時点td2における残り回数M2(1000-X)が数値「1」以上になる。以上の具体例では、時点td2において、第3時短遊技状態が終了する一方、第2時短遊技状態は継続する。図59(c)の具体例では、時点td2の後の時点td3において、残り回数M2が数値「0」に減算され、第2時短遊技状態が終了する。
以上の第3実施形態では、累積回数mが作動回数nに達した場合、第3時短遊技状態であっても第2時短遊技状態が作動する。したがって、累積回数mが作動回数nに達した遊技状態によっては第2時短遊技状態が作動しない構成と比較して、遊技者が過度に不利になる不都合が抑制される。また、第3実施形態では、2個の時短遊技状態(第2時短遊技状態および第3時短遊技状態)が重複して作動する期間では、双方の時短遊技状態の残り回数が減算される。したがって、例えば、2個の時短遊技状態が重複して作動する期間において、一方の時短遊技状態の残り遊技回数の減算が停止し、他方の時短遊技状態が終了した後に当該一方の時短遊技状態が再開する構成と比較して、時短遊技状態が過度に長期化する不都合が抑制されるという利点がある。
また、上述した通り、第3実施形態では、普通図柄の変動時間、普通図柄が停止して表示される時間(ウェイト期間の時間)および普図抽選で当選した際の開閉扉14bの作動態様が各時短遊技状態で共通である。すなわち、開閉扉14bの開放態様が各時短遊技状態で共通である。
仮に、開閉扉14bの開放態様が各時短遊技状態で相違する対比例を想定する。以上の対比例では、時短遊技状態が重複した場合、何れの時短遊技状態の開放態様を優先すべきかが問題となる。第3実施形態によれば、以上の問題が抑制される。
また、以上の対比例において、時短遊技状態が重複した後に、一方の時短遊技状態が終了し、他方の時短遊技状態が継続した場合、開閉扉14bの開放態様が変化する構成が採用された場合を想定する。例えば、以上の対比例において、時短遊技状態A(開放態様は開放態様KA)および時短遊技状態B(開放態様は開放態様KB)が重複した場合を想定する。また、以上の場合において、時短遊技状態Aおよび時短遊技状態Bが重複する期間では、時短遊技状態Aの開放態様KAで開閉扉14bが制御されるものとする。さらに、時短遊技状態Aおよび時短遊技状態Bが重複した後に、時短遊技状態Aが終了し、時短遊技状態Bが継続した場合を想定する。以上の場合、開閉扉14bの開放態様が開放態様KAから開放態様KBに変化する。
以上の対比例では、時短遊技状態が継続しているにも関わらず開放態様が変化するため、遊技者によっては、違和感を感じる不都合が生じ得る。第3実施形態によれば、以上の不都合が抑制される。なお、上述の対比例において、時短遊技状態Aおよび時短遊技状態Bが重複した後に、時短遊技状態Aが終了し、時短遊技状態Bが継続した場合、その後の時短遊技状態Bでは開閉扉14bが開放態様KAで制御される構成としてもよい。以上の構成では、時短遊技状態Aが終了した際に開放態様が変化しないため、上述の不都合が抑制される。
図60(a)から図60(c)は、第2時短遊技状態および第3時短遊技状態の前後における、右打ちランプ28の態様(点灯、消灯)を説明するための図である。上述した通り、右打ちランプ28は、時短遊技状態において点灯し、当該時短遊技状態が終了して低確率非時短遊技状態へ移行する際に消灯する。また、遊技機1からは各種の外部情報信号が外部装置(例えば、ホールコンピュータ)へ出力される。以上の各種の外部情報信号には有利期間信号が含まれる。
有利期間信号は、大当り遊技の開始時(オープニング期間開始時)、第2時短遊技状態の開始時および第3時短遊技状態の開始時においてON状態に変化し、その後、低確率非時短遊技状態へ移行するまでON状態で維持される。以上の有利期間信号は、左打ちで遊技するより右打ちで遊技すると有利な遊技状態(大当り遊技、低確率時短遊技状態、高確率時短遊技状態)においてON状態になるとも換言される。
図60(a)から図60(c)には、各時点における有利期間信号の状態(ON、OFF)が示される。また、図60(a)から図60(c)には、各時点における累積回数mが示される。なお、低確率非時短遊技状態で小当り遊技が実行される場合、有利期間信号をOFF状態で維持してもよいし、一時的にON状態にしてもよい。
図60(a)は、第2時短遊技状態の前後における、右打ちランプ28の態様の具体例を説明するための図である。図60(a)の具体例では、時点te1において累積回数mが作動回数「800」に達し、第2時短遊技状態へ移行する場合を想定する。図60(a)に示す通り、第2時短遊技状態へ移行する前の低確率非時短遊技状態では、有利期間信号はOFF状態であり、右打ちランプ28は消灯する。
以上の図60(a)の具体例では、時点te1において右打ちランプ28が点灯開始する。すなわち、右打ちランプ28は、第2時短遊技状態の開始時と略同時に点灯開始する。具体的には、第3実施形態では、特別図柄の停止時(特別図柄停止時処理)において累積回数mが判定され、その直後に第2時短フラグがON状態に変更される。メインCPU111は、第2時短フラグをON状態にするまで(特別図柄が停止するまで)は、右打ちランプ28を消灯で維持し、第2時短フラグをON状態にした直後(略同時)に右打ちランプ28を点灯する。また、メインCPU111は、第2時短フラグをON状態にするまでは、有利期間信号をOFF状態で維持し、第2時短フラグをON状態にした直後に有利期間信号をON状態に変化させる。第3実施形態のメインCPU111は、第2時短遊技状態へ移行した時点において、特別図柄の保留数が0個であったとしても、右打ちランプ28を点灯し、有利期間信号をON状態にする。
図60(a)の具体例では、1000回の遊技が実行されて第2時短遊技状態が時点te2で終了した場合を想定する。以上の場合、時点te2から低確率非時短遊技状態が開始される。以上の時点te2は、第2時短遊技状態の1000回目の遊技において特別図柄が停止した時点である。図60(a)に示す通り、右打ちランプ28は、第2時短遊技状態の1000回目の遊技において特別図柄が停止するまで点灯し、その後、消灯する。また、有利期間信号は、第2時短遊技状態の1000回目の遊技において特別図柄が停止するまでON状態で維持され、その後、OFF状態に変化する。
上述した通り、第3実施形態では、特別図柄が停止表示された際に、時短終了判定処理の前に第3時短移行判定処理が実行される(上述の図53参照)。以上の構成において、仮に、第2時短遊技状態の最後の遊技で時短図柄が停止表示された場合を想定する。以上の場合、第3時短移行判定処理が実行される時点では、第2時短遊技状態である(第2時短フラグがON状態である)。また、第3時短移行判定処理では、低確率非時短状態以外では、第3時短遊技状態へ移行しない。したがって、第2時短遊技状態の最後の遊技で時短図柄が停止表示されても第3時短遊技状態へ移行しない(時短図柄は無効になる)。
以上の説明から理解される通り、第3実施形態では、第2時短遊技状態の最後の遊技で時短図柄が停止表示されたとしても、第3時短遊技状態へ移行しないで(低確率非時短遊技状態へ移行し)、右打ちランプ28が消灯し、有利期間信号はOFF状態になる。ただし、特別図柄が停止表示された際に、時短終了判定処理の後に第3時短移行判定処理が実行される構成としてもよい。以上の構成では、第2時短遊技状態の最後の遊技で時短図柄が停止表示された場合、その後、第3時短遊技状態へ移行する。第3実施形態のメインCPU111は、第2時短遊技状態が終了した時点において、特別図柄の保留数が0個であったとしても、右打ちランプ28を消灯し、有利期間信号をOFF状態にする。
図60(b)は、第3時短遊技状態の前後における、右打ちランプ28の態様の具体例を説明するための図である。図60(b)の具体例では、時点tf1において時短図柄が停止し、第3時短遊技状態へ移行する場合を想定する。図60(c)に示す通り、第3時短遊技状態へ移行する前の低確率非時短遊技状態では、有利期間信号はOFF状態であり、右打ちランプ28は消灯する。
以上の図60(b)の具体例では、時点tf1において右打ちランプ28が点灯する。すなわち、右打ちランプ28は、第3時短遊技状態の開始時と略同時に点灯する。具体的には、第3実施形態では、特別図柄の停止時(特別図柄停止時処理)において時短図柄が停止されたか否かが判定され、その直後に第3時短フラグがON状態に変更される。メインCPU111は、第3時短フラグをON状態にするまで(特別図柄が停止するまで)は、右打ちランプ28を消灯で維持し、第3時短フラグをON状態にした直後(略同時)に右打ちランプ28を点灯する。また、メインCPU111は、第3時短フラグをON状態にするまでは、有利期間信号をOFF状態で維持し、第3時短フラグをON状態にした直後に有利期間信号をON状態に変化させる。なお、メインCPU111は、第3時短遊技状態へ移行した時点において、特別図柄の保留数が0個であったとしても、右打ちランプ28を点灯し、有利期間信号をON状態にする。
図60(b)の具体例では、時点tf1において時短図柄のうち特別図柄J1が停止表示された場合を想定する。以上の場合、第3時短遊技状態の残り回数M3の初期値は「100回」である。また、図60(b)の具体例では、100回の遊技が実行されて第3時短遊技状態が時点tf2で終了した場合を想定する。さらに、図60(b)の具体例では、第3時短遊技状態の100回目の遊技が終了した時点tf2において、累積回数mが数値「1000」ではない場合(第2時短遊技状態の移行契機が非成立の場合)を想定する。以上の場合、時点tf2から低確率非時短遊技状態が開始される。以上の時点tf2は、第3時短遊技状態の100回目の遊技において特別図柄(ただし、大当り図柄は除く)が停止した時点である。
以上の図60(b)の具体例では、右打ちランプ28は、第3時短遊技状態の100回目の遊技において特別図柄が停止するまで点灯し、その後、消灯する。また、有利期間信号は、第3時短遊技状態の100回目の遊技において特別図柄が停止するまでON状態で維持され、その後、OFF状態に変化する。
第3実施形態では、第2時短遊技状態の最後の遊技で時短図柄が停止表示された場合と同様に、第3時短遊技状態の最後の遊技で時短図柄が停止表示された場合は第3時短遊技状態へ移行しないで(低確率非時短遊技状態へ移行し)、右打ちランプ28が消灯し、有利期間信号はOFF状態になる。なお、メインCPU111は、第3時短遊技状態が終了した時点において、特別図柄の保留数が0個であったとしても、右打ちランプ28を消灯し、有利期間信号をOFF状態にする。
図60(c)は、第3時短遊技状態の前後における、右打ちランプ28の態様の他の具体例を説明するための図である。図60(c)の具体例では、上述の図60(b)と同様に、時点tg1において特別図柄J1(時短図柄)が停止し、第3時短遊技状態へ移行した場合を想定する。ただし、上述の図60(b)の具体例では、第3時短遊技状態が終了した時点tf2において、第2時短遊技状態の移行契機が非成立の場合を想定したが、図60(c)の具体例では、第2時短遊技状態の移行契機が成立する場合を想定する。
具体的には、図60(c)の具体例では、第3時短遊技状態の最終遊技の終了時点である時点tg2において、累積回数mが数値「1000」に加算される。以上の具体例では、時短終了判定処理で第3時短フラグがOFF状態に変化する直前に、第2時短移行判定処理において第2時短フラグがON状態に変化する。また、第2時短移行判定処理の直後の時短終了判定処理において、第3時短フラグがOFF状態に変化する。以上の場合、時点tgの前後において、第2時短フラグおよび第3時短フラグの双方がOFF状態の期間が生じない。したがって、時点tg2の前後において、右打ちランプ28が点灯した状態で維持され、外部情報信号がON状態で維持される。
なお、時点tg2の直後に有利期間信号が一時的にOFF状態に変化する構成としてもよい。以上の構成では、第3時短遊技状態の終了時に第2時短遊技状態が開始する場合であっても、第3時短遊技状態が終了した旨を有利期間信号から把握できる。また、第3時短遊技状態が終了し、且つ、第2時短遊技状態が開始される際に、右打ちを継続すべき旨が報知される構成としてもよい。以上の構成では、第3時短遊技状態が終了した旨、および、第2時短遊技状態は開始する旨が実質的に報知される。また、第2時短遊技状態の途中で第3時短遊技状態が終了した際に、右打ちを継続すべき旨が報知される構成としてもよい。
図61(a-1)から図61(a-3)は、時短遊技状態が開始される際に表示される各画像を説明するための図である。図61(a-1)から図61(a-3)には、各時点で実行される演出、演出図柄GAが表示される期間、および、各時点で画像表示装置31に表示される背景画像GHが示される。
第3実施形態では、時短遊技状態が開始される際に、後述の突入画像GT、防止画像GQ2および警告画像GQ2が表示される。突入画像GTは、時短遊技状態が開始される旨を報知するための画像である(後述の図61(b-1)から図61(b-3)参照)。防止画像GQ2は、遊技者が遊技用装置に挿入したカード(会員カード、ビジターカード)の取り忘れを防止するために表示される画像である(後述の図61(b-1)参照)。また、警告画像GQ2は、遊技依存を警告するための画像である(後述の図61(b-2)参照)。図61(a-1)から図61(a-3)には、突入画像GT、防止画像GQ2および警告画像GQ2が表示される期間が示される。
図61(a-1)は、時短遊技状態のうち第1時短遊技状態が開始される際に表示される各画像を説明するための図である。図61(a-1)には、第1時短遊技状態へ移行した後に表示される各画像に加え、第1時短遊技状態へ移行する前の大当り遊技で表示される各画像も示される。上述した通り、大当り遊技は「オープニング期間」「ラウンド期間」および「エンディング期間」を含んで構成される。図61(a-1)の具体例では、時点th1において大当り遊技のエンディング期間が開始され(ラウンド期間が終了し)、時点th2においてエンディング期間が終了した場合を想定する。
図61(a-1)に示す通り、大当り遊技のラウンド期間では、大当り中演出が実行される。大当り中演出では、例えば、予め定められた動画像が表示される。また、大当り中演出では、背景画像GHのうち大当り中背景画像が表示される。大当り中背景画像は、例えば、上述の動画像に応じた画像である。
図61(a-1)に示す通り、大当り遊技では、演出図柄GAは表示されない。また、大当り遊技では、小図柄Ga、第4図柄GCおよび保留数画像GDは表示されない。ただし、大当り遊技において、演出図柄GAを非表示にする一方、小図柄Ga、第4図柄GCおよび保留数画像GDが表示される構成としてもよい。大当り遊技のちラウンド期間では、突入画像GT、防止画像GQ2および警告画像GQ2は表示されない。
図61(a-1)に示す通り、大当り遊技のエンディング期間(時点th1から時点th2までの期間)では、時短突入演出が実行される。時短突入演出では、突入画像GTが表示されて時短遊技状態(図61(a-1)の具体例では第1時短遊技状態)へ移行する旨が報知される。以上の時短突入演出では、背景画像GHのうち突入時背景画像GHzが表示される。
また、時短突入演出が実行される期間において、上述の防止画像GQ2および警告画像GQ2が表示される。具体的には、時短突入演出が開始された直後に防止画像GQ2が表示される。また、時短突入演出が開始されてから予め定められた時間が経過すると、防止画像GQ2に替えて警告画像GQ2が表示される。以上の警告画像GQ2は、予め定められた時間が経過すると非表示になる。
なお、防止画像GQ2および警告画像GQ2が表示される期間は、上述の例に限定されない。例えば、防止画像GQ2の表示期間(全てまたは一部)において警告画像GQ2が表示される構成としてもよい。また、第1時短遊技状態の開始直後に防止画像GQ2および警告画像GQ2が表示されてもよいし、第1時短遊技状態の終了直前に防止画像GQ2および警告画像GQ2が表示されてもよい。
大当り遊技のエンディング期間が終了すると、第1時短遊技状態が開始され、時短中演出が実行される。図61(a-1)に示す通り、第1時短遊技状態が開始されると、演出図柄GAが表示される。また、第1時短遊技状態が開始されると、小図柄Ga、第4図柄GCおよび保留数画像GDが表示され、突入時背景画像GHzに替えて時短背景画像GHyが表示される。
図61(a-2)は、第2時短遊技状態が開始される際に表示される各画像を説明するための図である。図61(a-2)には、第2時短遊技状態へ移行した後に表示される各画像に加え、第2時短遊技状態へ移行する前の低確率非時短遊技状態において表示される各画像が示される。図61(a-2)の具体例では、時点ti1において第2時短遊技状態へ移行した場合を想定する。
図61(a-2)に示す通り、低確率非時短遊技状態では、通常中演出が実行される。具体的には、第2時短遊技状態へ移行する遊技では、ハズレ図柄が停止表示されるハズレ変動演出が実行される。なお、第2時短遊技状態へ移行する遊技では、他の低確率非時短遊技状態とは相違するハズレ変動演出が実行される構成としてもよい。低確率非時短遊技状態では、上述した演出図柄GAxが表示される。また、低確率非時短遊技状態では、上述した通常背景画像GHxが表示される。
図61(a-2)に示す通り、第2時短遊技状態が開始されると、上述の時短突入演出が実行される。以上の時短突入演出が開始されると、通常背景画像GHxに替えて突入時背景画像GHzが表示され、突入画像GTが表示される。また、以上の時短突入演出では、演出図柄GAyが表示される。さらに、以上の時短突入演出では、小図柄Ga、第4図柄GCおよび保留数画像GDが表示される。
第3実施形態では、第2時短遊技状態の最初の遊技が実行されるか否か(第2時短遊技状態移行時における保留数の有無)によらず時短突入演出が実行される。図61(a-2)に示す通り、時短突入演出は予め定められた時間にわたり実行され、その後、時短中演出が実行される。時短中演出は、特別図柄の変動パターンに応じた演出であり、演出図柄GAの変動態様に応じた時短背景画像GHyが表示される。第2時短遊技状態が作動する場合、時短突入演出および時短中演出において、防止画像GQ2および警告画像GQ2は表示されない。
なお、第3実施形態では、第2時短遊技状態へ移行する際の時短突入演出において、特別図柄が変動表示され、演出図柄GAが変動表示される場合がある。以上の事情を考慮して、時短突入演出において、時短中演出の時短背景画像GHyが表示される構成としてもよい。以上の説明から理解される通り、本発明の「第2遊技状態」へ移行する際に表示される「背景画像」は、突入時背景画像GHzおよび時短背景画像GHyの双方を含む概念である。
図61(a-3)は、第3時短遊技状態が開始される際に表示される各画像を説明するための図である。図61(a-3)には、第3時短遊技状態へ移行した後に表示される各画像に加え、第3時短遊技状態へ移行する前の低確率非時短遊技状態において表示される各画像が示される。図61(a-3)の具体例では、時点tj1において第3時短遊技状態へ移行した場合を想定する。
図61(a-3)に示す通り、低確率非時短遊技状態では、通常中演出が実行される。具体的には、第3時短遊技状態へ移行する遊技では、時短図柄が停止表示される時短移行演出が実行される。図61(a-3)に示す通り、第3時短遊技状態が開始されると、上述の時短突入演出が実行される。以上の時短突入演出は、例えば、予め定められた時間にわたり実行される。以上の時短突入演出が開始されると、通常背景画像GHxに替えて突入時背景画像GHzが表示され、突入画像GTが表示される。
第3時短遊技状態が開始される際の時短突入演出では、演出図柄GAyが表示される。以上の時短突入演出では、小図柄Ga、第4図柄GCおよび保留数画像GDが表示され、防止画像GQ2および警告画像GQ2は表示されない。第3実施形態では、第3時短遊技状態の最初の遊技が実行されるか否か(第3時短遊技状態移行時における保留数の有無)によらず時短突入演出が実行される。
ところで、第1時短遊技状態が開始される際の時短突入演出は、大当り遊技のエンディング期間に実行される。したがって、演出図柄GA、小図柄Ga、第4図柄GCおよび保留数画像GDを表示する必要性が低い。一方、第2時短遊技状態または第3時短遊技状態が開始される際の時短突入演出が実行される期間は、大当り遊技のエンディング期間ではない。したがって、演出図柄GA、小図柄Ga、第4図柄GCおよび保留数画像GDを表示する必要性が高い。
仮に、第2時短遊技状態または第3時短遊技状態が開始される際の時短突入演出において、上述の各画像(演出画像GAなど)に加え防止画像GQ2が表示される構成を想定する。以上の構成では、画像表示装置31に表示される画像の個数が過多になる不都合が生じ易くなる。また、以上の不都合は、第2時短遊技状態または第3時短遊技状態が開始される際の時短突入演出において、警告画像GQ2が表示される構成を採用した場合も生じ得る。
以上の事情を考慮して、第3実施形態では、第2時短遊技状態が開始される際の時短突入演出、および、第3時短遊技状態が開始される際の時短突入演出において、防止画像GQ2が表示されない構成を採用した。また、第2時短遊技状態が開始される際の時短突入演出、および、第3時短遊技状態が開始される際の時短突入演出において、警告画像GQ2が表示されない構成を採用した。以上の構成によれば、上述の不都合が抑制される。
なお、第2時短遊技状態が開始される際の時短突入演出、または、第3時短遊技状態が開始される際の時短突入演出において、小図柄Gaを表示し、演出図柄GAの表示が省略される構成としてもよい。以上の構成によれば、上述の不都合が抑制されるという効果は格別に顕著である。
図61(b-1)および図61(b-2)は、第1時短遊技状態が開始される際の時短突入演出で表示される画面の模擬図である。具体的には、図61(b-1)は、防止画像GQ2が表示される画面の模擬図である。また、図61(b-2)は、警告画像GQ2が表示される画面の模擬図である。図61(b-1)および図61(b-2)に示す通り、以上の各画面には、突入画像GTが表示される。また、以上の各画面には、右打ち画像Gsyが表示される。なお、右打ち画像Gsyは、大当り遊技の開始時から第1時短遊技状態の開始時以降の期間において、画像表示装置31に表示される。
図61(b-3)は、第2時短遊技状態が開始した際の時短突入演出で表示される画面の模擬図である。図61(b-3)に示す通り、第2時短遊技状態が開始した際の時短突入演出では、突入画像GTが表示される。また、以上の時短突入演出では、右打ち画像Gsy、演出図柄GAy、小図柄Ga、第4図柄GCおよび保留数画像GDが表示される。図61(b-3)の具体例では、保留数が0個の場合を想定する。仮に、保留数が1個以上の場合、第2時短遊技状態が開始される際の時短突入演出では、上述の保留画像GBが表示される。
第3時短遊技状態が開始される際の時短突入演出でも、上述の第2時短遊技状態が開始される際の時短突入演出と同様に、突入画像GTが表示される。また、以上の時短突入演出では、右打ち画像Gsy、演出図柄GAy、小図柄Ga、第4図柄GC、保留数画像GDおよび保留画像GBが表示される。
第3実施形態では、時短遊技状態の作動に伴い、上述の各画像(突入画像GTなど)の他に、各種の画像が画像表示装置31に表示される。以下の図62および図63を用いて、画像表示装置31に表示される他の各画像について詳細に説明する。
図62(a)は、第2時短遊技状態が開始された後に画像表示装置31に表示される画面の模擬図である。上述した通り、第2時短遊技状態では、右打ち画像Gsyを含む各種の画像が表示される。また、第2時短遊技状態が開始された際に、図62(a)に示す右打ち開始画像GRが表示される。以上の右打ち開始画像GRは、上述の突入画像GT(図61(b-3)参照)が表示された後に表示される。ただし、右打ち開始画像GRの表示期間と突入画像GTの表示期間との全てまたは一部が重複する構成としてもよい。
右打ち開始画像GRは、右打ち画像Gsyと同様に、右打ちで遊技すべき旨を報知するための画像である。ただし、右打ち開始画像GRは、右打ち画像Gsyより大きく表示される。また、右打ち画像Gsyは、画面の右上端近傍に表示されるのに対し、右打ち開始画像GRは、画面の略中央に表示される。
図62(a)に示す通り、右打ち開始画像GRは、演出図柄GAyより優先して(手前側に)表示される。以上の右打ち開始画像GRによれば、右打ちでの遊技を開始すべき旨が遊技者に確実に認識され易くなる。また、右打ち開始画像GRは、予め定められた時間(例えば3秒)にわたり表示され、その後に非表示になる。さらに、右打ち開始画像GRの表示に伴い、予め定められた音響が出力される。例えば、「右打ち」という音声が出力される。
第3実施形態では、第2時短遊技状態へ移行した直後に遊技が開始されるか否かによらず、右打ち開始画像GRが表示され、且つ、「右打ち」という音声が出力される。すなわち、第2時短遊技状態へ移行した時点で保留数が0個であっても、右打ち画像GRが表示され、且つ、「右打ち」という音声が出力される。また、第2時短遊技状態へ移行した時点で保留数が0個であっても、時短遊技状態の時短背景画像GHyが表示される。
第2時短遊技状態では、予め定められたBGMが出力される。以上のBGMは、第2時短遊技状態へ移行した直後に遊技が開始されるか否かによらず、第2時短遊技状態の開始に伴い出力が開始される。ただし、非遊技期間が予め定められた時間継続すると、遊技機1の音量が「0」に変更され、当該BGMは聞こえなくなる。
図62(a)の具体例では、第2時短遊技状態が開始された時点において保留数が0個の場合を想定する。以上の場合、第2時短遊技状態が開始された直後では、演出図柄GAおよび小図柄Gaは停止して表示される。なお、右打ち開始画像GRが表示される期間では、演出図柄GAが非表示になる(小図柄Gaは継続して表示される)構成としてもよい。
第3時短遊技状態が開始される場合、第2時短遊技状態が開始される場合と同様に、保留数の有無によらず、右打ち画像Gsyが表示され、右打ち開始画像GRが表示され、右打ちで遊技すべき旨を指示する音響が出力され、第3時短遊技状態のBGMが出力開始され、時短背景画像GHyが表示される。また、第3時短遊技状態の右打ち開始画像GRが表示される期間において、演出図柄GAおよび小図柄Gaが表示される。ただし、第2時短遊技状態の開始直後では、ハズレ図柄に対応する演出図柄GAおよび小図柄Gaが表示されるのに対し、第3時短遊技状態の開始直後では、時短図柄に対応する演出図柄GAおよび小図柄Gaが表示される。
図62(b)は、第2時短遊技状態が終了して低確率非時短遊技状態へ移行した直後に画像表示装置31に表示される画面の模擬図である。図62(b)に示す通り、第2時短遊技状態が終了した直後では、左打ち画像Gsxが表示される。以上の左打ち画像Gsxは、左打ちで遊技すべき旨を指示する画像であり、上述の右打ち画像Gsyに替えて表示される。また、左打ち画像Gsxは、右打ち画像Gsyと共通の位置に表示される。
図62(b)に示す通り、第2時短遊技状態が終了した直後では、左打ち開始画像GLが表示される。左打ち開始画像GLは、左打ち画像Gsxと同様に、左打ちで遊技すべき旨を報知するための画像である。ただし、左打ち開始画像GLは、左打ち画像Gsxより大きく表示される。また、左打ち画像Gsxは、画面の右上端近傍に表示されるのに対し、左打ち開始画像GLは、画面の略中央に表示される。
図62(b)に示す通り、左打ち開始画像GLは、演出図柄GAyより優先して(手前側に)表示される。以上の左打ち開始画像GLによれば、左打ちでの遊技を開始すべき旨が遊技者に確実に認識され易くなる。また、左打ち開始画像GLは、第2時短遊技状態が終了してから予め定められた時間(例えば3秒)にわたり表示され、その後に非表示になる。さらに、左打ち開始画像GLの表示に伴い、予め定められた音響が出力される。例えば、「左打ちに戻して下さい」という音声が出力される。
第3実施形態では、第2時短遊技状態が終了した直後に遊技が開始されるか否かによらず、左打ち開始画像GLが表示され、且つ、「左打ちに戻して下さい」という音声が出力される。すなわち、第2時短遊技状態が終了した時点で保留数が0個であっても、左打ち画像GLが表示され、且つ、「左打ちに戻して下さい」という音声が出力される。また、第2時短遊技状態が終了した時点で保留数が0個であっても、非時短遊技状態の通常背景画像GHxが表示される。
図62(a)の具体例では、第2時短遊技状態が開始された時点において保留数が0個の場合を想定する。以上の場合、第2時短遊技状態が開始された直後では、演出図柄GAおよび小図柄Gaは停止して表示される。
第3時短遊技状態の終了時においても、第2時短遊技状態の終了時と同様に、保留数の有無によらず、左打ち開始画像GLが表示され、左打ちで遊技すべき旨を指示する音響が出力され、通常背景画像GHxが表示される。
図63(a)は、リザルト画像GPを説明するための図である。以上のリザルト画像GPは、遊技者にとって有利な期間が終了する際に、当該期間で獲得した利益に関する情報を表示する画像である。例えば、最初に大当り遊技に当選してから低確率非時短遊技状態へ移行するまでの期間(上述の有利期間)における、大当り遊技の回数、および、当該期間で払出された賞球の合計個数がリザルト画像GPに表示される。
図63(a)の具体例では、有利期間において大当り遊技に3回当選し、4515個の賞球が払出された場合を想定する。なお、第3実施形態のリザルト画像GPが表示する賞球の個数は、始動口(13、14)および一般入賞口18に遊技球が入賞して払出された賞球は含まれない。ただし、一般入賞口18に遊技球が入球して払出された賞球が、リザルト画像GPに表示される賞球の個数に含まれてもよい。
図63(b)は、リザルト画像GPが表示される期間の具体例を説明するための図である。第3実施形態では、第1時短遊技状態が終了する際にリザルト画像GPが表示される。
図63(b)の具体例では、時点tk1において第1時短遊技状態の最終遊技が開始され、時点tk3において当該遊技が終了する場合を想定する。以上の場合、時点tk3において第1時短遊技状態が終了し、低確率非時短遊技状態へ移行する。図63(b)の具体例では、第1時短遊技状態の最終遊技の大当り抽選はハズレである場合を想定する。図63(b)には、第1時短遊技状態の最終遊技においてハズレ図柄に対応する演出図柄GAyが仮停止される時点tk2が示される。
以上の図63(b)の具体例では、上述の時点tk2の直後からリザルト画像GPが表示される。上述の図63(a)から把握される通り、リザルト画像GPが表示される期間では、小図柄Gaが表示され、演出図柄GAが非表示になる。また、以上のリザルト画像GPは、第1時短遊技状態の最終遊技が終了するまで表示される。
仮に、第2時短遊技状態が終了する際にリザルト画像GPが表示される対比例を想定する。上述した通り、第2時短遊技状態は大当り遊技を介さないで作動する。また、時短遊技状態では、始動口(13、14)および一般入賞口18以外の入賞口(第1大入賞口16、第2大入賞口17)に遊技球が原則入賞しない。したがって、上述の対比例では、第2時短遊技状態で大当り遊技に当選しない場合、リザルト画像GPに表示される大当り遊技の回数は「0回」であり、払出された賞球数は「0個」である。以上のリザルト画像GPが表示されると、遊技者によっては、遊技に対する意欲が低下する不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、第3実施形態では、第2時短遊技状態が終了する際にはリザルト画像GPが表示されない構成を採用した。図63(c)は、第2時短遊技状態が終了する前後で表示される画像を説明するための図である。図63(c)では、時点tlにおいて第2時短遊技状態が終了して低確率非時短遊技状態へ移行する場合を想定する。図63(c)に示す通り、第2時短遊技状態が終了する前後において、上述のリザルト画像GPは表示されない。
また、第3時短遊技状態が終了する際にリザルト画像GPが表示される対比例においても、上述の不都合が生じる。以上の事情を考慮して、第3実施形態では、第3時短遊技状態が終了する際にはリザルト画像GPが表示されない構成を採用した。図63(d)は、第3時短遊技状態が終了する前後で表示される画像を説明するための図である。図63(c)では、時点tmにおいて第3時短遊技状態が終了して低確率非時短遊技状態へ移行する場合を想定する。図63(d)に示す通り、第3時短遊技状態が終了する前後において、上述のリザルト画像GPは表示されない。なお、第2時短遊技状態および第3時短遊技状態が終了する際に、例えば「時短終了」というメッセージを表示する画像を表示してもよい。
図64(a)から図64(c)は、第3実施形態におけるベース値の計数期間を説明するための図である。上述した通り、計数期間ではベース値算出用アウトカウンタおよびベース算出用賞球カウンタが加算される。すなわち、計数期間ではベース値が更新される。
図64(a)は、第2時短遊技状態が開始される前後における計数期間の具体例を説明するための図である。図64(a)の具体例では、低確率非時短遊技状態における800回目の遊技(特別図柄の変動表示)が時点tn1で開始された場合を想定する。また、図64(a)の具体例では、低確率非時短遊技状態における800回目の遊技でハズレ図柄が停止表示された場合を想定する。具体的には、時点tn2において、ハズレ図柄が停止表示され、累積回数mが数値「800」に達した場合を想定する。以上の場合、時点tn2より前の低確率非時短遊技状態が計数期間になる。また、時点tn2以降の第2時短遊技状態が非計数期間になる。
図64(a)の具体例では、第2時短遊技状態で大当り遊技に当選しなかった場合を想定する。また、図64(a)の具体例では、第2時短遊技状態の最終遊技が時点tn3で開始され、当該遊技でハズレ図柄が停止表示され場合を想定する。具体的には、時点tn4において、ハズレ図柄が停止表示され、残り回数M2が数値「0」に減算された場合を想定する。以上の場合、時点tn4以降が低確率非時短遊技状態になる。また、時点tn4から計数期間が再開される。
図64(b)は、第3時短遊技状態が開始される前後における計数期間の具体例を説明するための図である。図64(b)の具体例では、低確率非時短遊技状態において時短図柄が停止表示される遊技が時点to1で開始された場合を想定する。また、図64(b)の具体例では、時短図柄が時点to2で停止表示された場合を想定する。以上の場合、時点to2より前の低確率非時短遊技状態が計数期間になる。また、時点to2以降の第3時短遊技状態が非計数期間になる。
図64(b)の具体例では、第3時短遊技状態で大当り遊技に当選しなかった場合を想定する。また、図64(b)の具体例では、第3時短遊技状態の最終遊技が時点to3で開始され、当該遊技でハズレ図柄が停止表示され場合を想定する。具体的には、時点to4において、ハズレ図柄が停止表示され、残り回数M3が数値「0」に減算された場合を想定する。
図64(b)の具体例では、第3時短遊技状態の最終遊技において累積回数mが数値「800」ではない場合を想定する。以上の場合、時点to4以降が低確率非時短遊技状態になる。また、時点to4から計数期間が再開される。第3実施形態では、仮に、第3時短遊技状態の最終遊技で時短図柄が停止表示された場合、ハズレ図柄が停止表示された場合と同様に、計測期間が再開される。なお、第3時短遊技状態の最終遊技で小当り図柄が停止表示された場合、小当り遊技が終了した後に、計測期間が再開される。
図64(c)は、第3時短遊技状態が開始される前後における計数期間の他の具体例を説明するための図である。図64(c)の具体例では、低確率非時短遊技状態において時短図柄が停止表示される遊技が時点tp1で開始された場合を想定する。また、図64(c)の具体例では、時短図柄が時点tp2で停止表示された場合を想定する。以上の場合、時点tp2より前の低確率非時短遊技状態が計数期間になる。また、時点tp2以降の第3時短遊技状態が非計数期間になる(上述の図64(b)と同様)。
図64(c)の具体例では、第3時短遊技状態で大当り遊技に当選しなかった場合を想定する。また、図64(c)の具体例では、第3時短遊技状態の最終遊技が時点tp3で開始され、当該遊技でハズレ図柄が停止表示され場合を想定する。具体的には、時点tp4において、ハズレ図柄が停止表示され、残り回数M3が数値「0」に減算された場合を想定する。さらに、図64(c)の具体例では、第3時短遊技状態の最終遊技において累積回数mが数値「800」である場合を想定する。以上の場合、時点tp4以降が第2時短遊技状態になる。すなわち、時点tp4以降においても非計数期間が継続される。なお、第3時短遊技状態の最終遊技で累積回数mが数値「800」に加算される場合、当該遊技で時短図柄または小当り図柄が停止表示されても非計数期間が継続される。また、上述した通り第1時短遊技状態は非計数期間である。第3時短遊技状態の最終遊技で累積回数mが数値「800」に加算される場合と同様に、第1時短遊技状態の最終遊技で累積回数mが数値「800」に加算される場合、その後、非計数期間が継続される。
上述の第1実施形態および第2実施形態の各構成は、第3実施形態においても適宜に採用できる。例えば、第3実施形態における遊技回数画像GEの更新時期(遊技の開始時)を、第1実施形態と同様に遊技の終了時にしてもよい。また、第3実施形態において、遊技回数画像GEに併せて残り回数画像GNが表示される構成としてもよい。
第3実施形態において、残り回数画像GNを表示する時期は適宜に設定できる。例えば、第1実施形態と同じ契機(図15(a)から図15(d)参照)で残り回数画像GNが表示される構成が考えられる。なお、第3実施形態では、第2時短遊技状態が開始されるまでに、第3時短遊技状態へ移行する可能性がある。第3時短遊技状態では、残り回数画像GNが表示される構成としてもよいし、表示されない構成としてもよい。
第3実施形態において、第1実施形態と同様に、残り回数Nが据置かれている旨が示唆される構成としてもよい。具体的には、第1実施形態と同じ条件で、残り回数画像GNおよび据置報知画像GIが第3実施形態において表示される構成としてもよい。また、第3実施形態において、第1実施形態と同様に、テーブルシナリオSが設定される構成としてもよい。また、第3実施形態において、通常モードおよび直前モードを設けてもよい。第3実施形態において、第2時短遊技状態が開始される際に、第1実施形態と同様な態様で、各画面(M1~M7)が表示される構成としてもよい。
第3実施形態において、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、残り回数Nが数値「0」に減算される遊技の変動パターン決定テーブルTを異ならせてもよいし共通としてもよい。また、第3実施形態において、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の最初の遊技の変動パターン決定テーブルTを異ならせてもよいし共通としてもよい。シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の最初の遊技の変動パターン決定テーブルTが異なる構成では、当該遊技において表示される各画像(遮蔽画像GF等)がシナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで異なる構成としてもよい。同様に、第3実施形態において、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の最後の遊技の変動パターン決定テーブルTを異ならせてもよいし共通としてもよい。ナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の最後の遊技の変動パターン決定テーブルTが異なる構成では、当該遊技において表示される各画像がシナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで異なる構成としてもよい。第3実施形態において、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態が終了した後の最初の遊技の変動パターン決定テーブルTを異ならせてもよいし共通としてもよい。
第3実施形態において、第1時短遊技状態と第2時短遊技状態とで、変動パターン決定テーブルTを異ならせてもよいし共通としてもよい。また、第1時短遊技状態と第2時短遊技状態とで、変動パターン決定テーブルTが異なる構成において、特図の平均変動時間が第1時短遊技状態より第2時短遊技状態で短い構成が好適である。また、第1時短遊技状態より第2時短遊技状態で即当り演出が実行され易い構成が好適である。
第3実施形態において、第1時短遊技状態と第2時短遊技状態とで、残り回数Mが表示される領域を異ならせてもよいし共通としてもよい。また、第3実施形態の発動済期間において電源がOFF/ONされた場合、第1実施形態と同様に、発動済期間である旨が報知される構成としてもよい。また、第3実施形態において、第1実施形態、図25(b-1)の変形例、図25(b-2)に示す変形例と同様な構成で、第2時短遊技状態が搭載されている旨が表示される構成としてもよい。
<第4実施形態>
図65(a)および図65(b)は、第2実施形態を説明するための図である。第2実施形態では、上述の始動入賞指定コマンドに替えて、判定情報の事前判定により特定される大当り遊技の実行に係る第1情報J1、判定情報の事前判定により特定される第2遊技状態への移行に係る第2情報J2を示す情報コマンドが主制御基板110(メインCPU111)から演出制御基板120(サブCPU121)へ送信される。以上の情報コマンドは、保留数が上限値未満の期間において、始動入賞した場合にメインCPU111により生成され送信される。
図65(a)は、第1情報J1および第2情報J2の具体例を説明するための図である。例えば、「大当り」と判定される特別図柄判定用乱数値が始動入賞時に取得されると、第1情報J1を示す情報コマンドがサブCPU121へ送信される。サブCPU121は、以上の第1情報J1を受信した場合、その後、大当り遊技が実行される旨を把握できる。
また、「ハズレ」と判定される特別図柄判定用乱数値が始動入賞時に取得されると、第2情報J2を示す情報コマンドがサブCPU121へ送信される。以上の第2情報J2は、当該始動入賞により実行される遊技における累積回数mを示す。サブCPU121は、以上の第2情報J2を受信した場合、当該第2情報J2が生成される契機となった始動入賞により実行される遊技の結果が「ハズレ」である旨、および、当該遊技における累積回数mを把握できる。第2実施形態のサブCPU121は、情報コマンドが示す情報(第1情報J1、第2情報J2)に応じた先読み演出を決定する。以上の先読み演出には、後述の特定演出X1および特定演出X2が含まれる。
図65(b)は、特定演出X1および特定演出X2を説明するための図である。特定演出X1は、サブCPU121が第1情報J1を示す情報コマンドを受信した場合に抽選で決定される。特定演出X1が決定されると、第1情報J1を示す情報コマンドの生成契機である始動入賞により実行される遊技(大当たりに当選する遊技)に対応する保留画像GBの態様(色彩)が、当該遊技開始より前に変化する(上述の保留変化演出と同様)。以上の構成によれば、大当りに当選する遊技より前に、大当りに当選する旨が特定演出X1により事前に報知される。
特定演出X2は、サブCPU121が第2情報J2を示す情報コマンドを受信した場合に抽選で決定される。具体的には、サブCPU121は、第2情報J2を示す情報コマンドを受信すると、当該第2情報J2から特定される累積回数mが予め定められた閾値(例えば、数値「790」)以上であるか否かを判定する。仮に、第2情報J2から特定される累積回数mが当該閾値以上の場合、サブCPU121は、特定演出X2を抽選により決定する。一方、第2情報J2から特定される累積回数mが当該閾値未満の場合、サブCPU121は、特定演出X2を決定しない。
特定演出X2が決定されると、第2情報J2を示す情報コマンドの生成契機である始動入賞により実行される遊技に対応する保留画像GBの態様が、当該遊技開始より前に変化する(上述の保留変化演出と同様)。以上の特定演出X2によれば、第2時短遊技状態までの遊技回数が比較的少ない旨が遊技者に報知される。なお、特定演出X1が実行される保留画像GBの態様と特定演出X2が実行される保留画像GBの態様とは、相違してもよいし共通であってもよい。
第2実施形態では、上述の第1実施形態と同様に、第2時短遊技状態へ移行する際に、その旨を報知する時短突入演出を実行する。第2実施形態の時短突入演出では、第1実施形態の時短突入演出で表示される各画像と共通の画像が表示される。具体的には、時短突入演出では、突入画像GTに加え、演出図柄GA、小図柄Ga、第4図柄GCが表示される。なお、第2実施形態における時短突入演出において、演出図柄GA、小図柄Gaおよび第4図柄GCのうち、一部が表示される構成としてもよい。以上の第2実施形態においても、第1実施形態と同様な効果が奏せられる。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)上述の各形態において、遊技回数画像GEおよび残り回数画像GNの数字の更新時期は適宜に変更できる。例えば、遊技回数画像GEおよび残り回数画像GNの数字が、遊技の開始時において更新される構成としてもよい。また、遊技回数画像GEの数字が遊技の開始時に更新され、残り回数画像GNの数字が遊技の終了時に更新される構成としてもよい。同様に、遊技回数画像GEの数字が遊技の終了時に更新され、残り回数画像GNの数字が遊技の開始時に更新される構成としてもよい。
(2)上述の各形態において、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始される前の客待ち状態(図19(a)参照)で、特定の指示条件が成立したことに応じて、右打ちが指示される構成としてもよい。例えば、遊技者が操作ハンドル11に触れたことがタッチセンサ11aにより検出されたことを条件に、右打ち画像GS1が表示される構成としてもよい。また、遊技者が操作ハンドル11に触れたことがタッチセンサ11aにより検出されないことを条件に、右打ち画像GS1が表示される構成としてもよい。
(3)上述の各形態において、第2時短遊技状態の発動済期間である旨を報知するための構成は適宜に変更できる。例えば、上述の図23(c)に示す遊技回数画像GEを発動済期間において表示する構成に替えて、大当り遊技からの実際の遊技回数が発動済期間において表示される構成としてもよい。すなわち、発動済期間において、遊技回数画像GEの数字が「1800」から加算表示される構成としてもよい。以上の構成では、遊技回数画像GEの数字が「1800」以上の場合、発動済期間である旨が実質的に報知される。なお、以上の構成を採用する場合であっても、第2時短遊技状態では遊技回数画像GEが非表示になる構成が好適である。
(4)上述の各形態において、据置報知画像GIを表示する時期は、遊技の序盤に限定されない。具体的には、遊技の中盤または遊技の終盤で据置報知画像GIが表示される構成としてもよい。例えば、リーチ演出が開始される際に据置報知画像GIが表示される構成としてもよいし、確定期間において据置報知画像GIが表示される構成としてもよい。また、遊技の何れの時点で据置報知画像GIを表示するかが抽選により決定される構成としてもよい。さらに、据置報知画像GIを複数回(例えば10回)の遊技にわたり継続して表示する構成としてもよい。
(5)上述の各形態において、据置報知画像GIが表示され得る遊技(51回目および101回目の遊技)において、予め定められた表示条件(N≦200)が成立している場合に必ず据置報知画像GIを表示した。以上の構成において、据置報知画像GIが表示され得る遊技において、予め定められた表示条件が成立し、且つ、予め定められた抽選で当選したことを条件に、据置報知画像GIが表示される構成としてもよい。
また、残り回数Nが据置かれている期間において、抽選に当選したことを条件に、残り回数Nの現在値によらず据置報知画像GIが表示される構成としてもよい。以上の構成では、据置報知画像GIが表示された際(据置が報知された際)に、残り回数Nを表示して第2時短遊技状態までの遊技回数を直接報知してもよいし、残り回数Nを直接は表示しないで第2時短遊技状態までの遊技回数が示唆される構成としてもよい。また、残り回数Nの据置の有無が示唆される構成としてもよい。
例えば、予め定められたランプ(以下「特定ランプ」)を具備する構成を想定する。以上の特定ランプは、通常、現在の演出に応じた態様で点灯する。一方、予め定められた遊技(例えば、電源が投入されてから一回目の遊技)では、残り回数Nが据置かれているか否か、および、残り回数Nの現在値に応じて、第1特殊態様または第2特殊態様で点灯する場合がある。具体的には、残り回数Nが据置かれていない場合と比較して、残り回数Nが据置かれている場合に第1特殊態様または第2特殊態様で特定ランプが点灯し易い。また、残り回数Nが据置かれ、且つ、予め定められた数値(例えば数値「200」)以下の場合、残り回数Nが据置かれ、且つ、予め定められた数値より大きい場合と比較して、第2特殊態様で特定ランプが点灯し易い。以上の構成によれば、残り回数Nが据置かれているか否かの報知の面白味が向上する。
(6)上述の各形態において、出玉率が相違する設定値を複数種類(例えば6種類)設けてもよい。具体的には、遊技機1の管理者は、予め定められた設定変更操作をすることにより、遊技機1の設定値を変更できる。設定値毎に、大当り判定テーブルが設けられ、設定値が変更されると、大当りの当選確率が変化する。
以上の変形例において、設定値を示唆する演出(以下「示唆演出」)を実行可能な構成としてもよい。ただし、1種類の設定値が特定される演出を実行可能な構成では、遊技者の射幸心を著しく煽る可能性がある。以上の事情を考慮して、示唆演出では、全ての設定値のうち一部の複数種類の設定値の何れかである可能性が高い旨が報知される。
例えば、設定値「1」から設定値「6」の6種類の設定値が設けられる構成を想定する。以上の構成において、偶数(2,4、6)の設定値より奇数(1、3、5)の設定値である可能性が高い旨が示唆される示唆演出、および、奇数の設定値より偶数の設定値である可能性が高い旨が示唆される示唆演出を設ける構成が考えられる。また、設定値「1~3」(低設定)より設定値「4~6」(高設定)である可能性が高い旨が示唆される示唆演出を設けてもよい。また、設定値「6」が濃厚(ただし確定ではない)となる示唆演出を設けてもよい。以上の変形例を採用した場合、第2時短遊技状態までの遊技回数は、残り回数画像GNにより確定的に報知されるのに対し、設定値は、示唆演出によっては確定的に報知されない。ただし、当該変形例において、一の設定値が確定する示唆演出が実行される構成としてもよい。
(7)上述の各形態において、大当り遊技後に移行する時短遊技状態を、大当り図柄に加え、大当りに当選した遊技状態に応じて変化させてもよい。例えば、時短遊技状態Aと時短遊技状態Aより有利な(遊技回数が多い)時短遊技状態Bとを設ける構成を想定する。また、以上の構成では、非時短遊技状態で大当り遊技に当選した場合の確率約99%で時短遊技状態Aへ移行し、確率約1%で時短遊技状態Bへ移行する。また、時短遊技状態Aで大当り遊技に当選した場合の確率約50%で時短遊技状態Bへ移行し、確率約50%で時短遊技状態Bへ移行する。さらに、時短遊技状態Bで大当り遊技に当選した場合、確率約100%で時短遊技状態Bへ移行する。
また、以上の変形例において、第2時短遊技状態として最も有利な時短遊技状態を採用してもよい。例えば、上述の具体例では、第2時短遊技状態として時短遊技状態Bを採用する構成が考えられる。ただし、以上の構成では、第2時短遊技状態が開始する直前で、大当りに当選すると、遊技者によっては、かえって不満を感じる不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、以上の不都合が抑制される構成を採用するのが好適である。当該構成の具体例を以下で説明する。
上述の各形態において、低確率非時短遊技状態の演出モードとして、通常モードと直前モードとを設けた。変形例の直前モードでは、時短遊技状態Bへ移行する大当り遊技が当選することを祝福する演出が実行される一方、時短遊技状態Aへ移行する大当り遊技が当選することを祝福する演出が実行されない。また、当該変形例では、通常モードと直前モードとで演出図柄GAが相違し、且つ、背景画像GHが相違する。
例えば、通常モードでは残り回数画像GNが表示され、直前モードでは残り回数画像GNに替えて特殊残り回数画像GNxが表示される。特殊残り回数画像GNxは、例えば、「残りXだけ耐えれば時短B突入!」というメッセージを表示する(Xは、第2時短遊技状態までの遊技回数を示す)。また、直前モードでは、味方キャラクタと敵キャラクタとが対峙する画像が表示され、各遊技において、各キャラクタが戦闘する演出が実行される。当該変形例の直前モードにおいて、時短遊技状態Bへ移行する大当りが当選した遊技では、味方キャラクタが勝利する演出が実行され、「おめでとう!」というメッセージが表示される。一方、時短遊技状態Aへ移行する大当りが当選した遊技では、味方キャラクタが敗北する演出が実行され、「残念」というメッセージが表示される。
以上の変形例によっても、上述の各形態と同様な効果が奏せられる。ただし、当該変形例においても、上述の各形態と同様に、シナリオ未設定期間では、遊技回数に応じては変動パターン決定テーブルが切替えられない。仮に、通常モードから変動パターン決定テーブルを切換えないで、上述の直前モードの各演出(キャラクタが戦闘する演出等)を実行すると、当該演出を実行する適切な時間が確保できない不都合が生じ得る。したがって、変形例においても、シナリオ未設定期間では直前モードが設けられない構成が好適である。
(8)上述の第1実施形態において、第2時短遊技状態へ移行する非時短遊技状態の遊技(以下、単に「移行遊技」)において参照され得る変動パターン決定テーブルを、シナリオ設定期間(Tn2またはTnc)とシナリオ未設定期間(Tn1)とで相違させた。また、第2時短遊技状態の最初の遊技において参照され得る変動パターン決定テーブルを、シナリオ設定期間(TsまたはTax)とシナリオ未設定期間(Tbx)とで相違させた。すなわち、第1実施形態では、第2時短遊技状態の開始時(移行遊技、第2時短遊技状態の最初の遊技を含む)において、参照され得る変動パターン決定テーブルが、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで相違する構成を採用した。
ただし、第2時短遊技状態の開始時において、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで共通の変動パターン決定テーブルが参照され得る構成としてもよい。例えば、シナリオ未設定期間の移行遊技において、変動パターン決定テーブルTn1が参照される構成において、シナリオ設定期間の移行遊技においても、変動パターン決定テーブルTn1が参照され得る構成としてもよい。なお、以上の構成では、シナリオ設定期間の移行遊技で参照され得る変動パターン決定テーブルTに変動パターン決定テーブルTn1が含まれれば足り、変動パターン決定テーブルTn1以外が参照され得る構成としてもよい。以上の構成によれば、第2時短遊技状態の開始時において、参照され得る変動パターン決定テーブルが、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで相違する構成と比較して、変動パターン決定テーブルの個数が削減し易いという利点がある。
なお、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の開始時に参照され得る変動パターン決定テーブルが完全に共通する構成としてもよい。以上の構成によれば、変動パターン決定テーブルの個数が削減されるという効果は格別に顕著である。
(9)上述の第1実施形態において、第2時短遊技状態の所定回数目の遊技において参照され得る変動パターン決定テーブルを、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで可変に構成した。例えば、シナリオ設定期間(Ts、Tax)とシナリオ未設定期間(Tbx)とでは、第2時短遊技状態の最初の遊技に参照され得る変動パターン決定テーブルが可変である。
ただし、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の所定回数目の遊技において参照され得る変動パターン決定テーブルが共通の構成としてもよい。例えば、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の最初の遊技において参照され得る変動パターン決定テーブルTbxが共通の構成としてもよい。また、シナリオ設定期間とシナリオ未設定期間とで、第2時短遊技状態の900回目(残り100回)の遊技において参照され得る変動パターン決定テーブルが共通としてもよいし、第2時短遊技状態の最後の遊技において参照され得る変動パターン決定テーブルが共通としてもよい。
(10)上述の各形態において、時短遊技状態の残り回数Mが強調される構成としてもよい。例えば、残り回数Mが数値「5」以上の遊技では残り時短画像GJの数字を白色で表示し、残り回数Mが数値「5」より小さい遊技では残り時短画像GJの数字を赤色に表示する構成が考えられる。また、第1時短遊技状態と第2時短遊技状態とで、残り回数Mの強調が開始される残り回数Mを共通としてもよいし、相違させてもよい。例えば、第1時短遊技状態(100回)では、残り回数Mが数値「5」以上の遊技では残り時短画像GJの数字を白色で表示し、残り回数Mが数値「5」より小さい遊技では残り時短画像GJの数字を赤色に表示する。一方、第2時短遊技状態(1000回)では、残り回数Mが数値「10」以上の遊技では残り時短画像GJの数字を白色で表示し、残り回数Mが数値「10」より小さい遊技では残り時短画像GJの数字を赤色に表示する構成としてもよい。
(11)上述の各形態において、大当り抽選で大当りに当選した契機に加え、特定領域を遊技球が通過した契機で、大当り遊技が実行可能な構成としてもよい。また、以上の構成において、小当り遊技で特定領域に遊技球が入賞可能になる構成としてもよい(所謂、1種2種の遊技機としてもよい)。すなわち、小当りに当選し、且つ、小当り遊技で特定領域へ遊技球が入賞すると、大当り遊技が実行される構成としてもよい。以上の変形例では、小当りに当選した契機では残り回数Nが初期化されず、遊技球が特定領域へ入賞した契機で残り回数Nが初期化される。
また、当該変形例では、高確率遊技状態が設けられず、且つ、第1始動口13に遊技球が入賞した場合と第2始動口14に遊技球が入賞した場合とで、大当りの当選確率は共通である。また、第2始動口14に遊技球が入賞した際の小当りの当選確率は、大当りの当選確率より高く、第1始動口13に遊技球が入賞した際には小当りに当選しない。さらに、時短遊技状態では、第2始動口14に遊技球が入賞し易くなる。以上の構成では、非時短遊技状態と比較して、時短遊技状態において大当り遊技が実行され易くなる。
当該変形例の遊技機では、時短遊技状態が終了した時点で第2特図の保留数(以下「残り保留」と記載する)が1個以上の場合、時短遊技状態が終了した後の遊技においても高確率で小当りが当選する。具体的には、時短遊技状態が終了した直後の非時短遊技状態において、最大で4回の遊技にわたり高確率で大当り遊技が実行可能になる。
以上の構成において、残り保留で遊技が実行される期間に、上述の第1終了演出(図45(a)参照)が実行される構成としてもよい。また、第1時短遊技状態が終了した直後に残り保留で遊技が実行される期間では第1終了演出を実行し、第2時短遊技状態が終了した直後に残り保留で遊技が実行される期間では終了演出を実行しない構成としてもよい。すなわち、本発明の「第2遊技状態の終了時(終了する際)」には、残り保留で遊技が実行される期間が含まれる。なお、第2時短遊技状態の遊技回数等によっては、第2時短遊技状態で大当り遊技が当選しない確率が約0%(当選する確率が約100%)の場合がある。以上の場合、第2時短遊技状態で終了演出が実行されない設計であっても、第2時短遊技状態の最終遊技が実行されることは稀である。したがって、第2時短遊技状態の最終遊技で終了演出が実行されないことにより遊技者が不満に感じる問題が生じ難い。
なお、1種2種の遊技機では、残り回数Nを更新する移行判定処理(図32のS224、図35(a)のS242)は、上述の第1実施形態と同様に、小当り遊技処理(図32のS187)の後で実行される構成が好適である。以上の構成によれば、小当り遊技処理で特定領域へ遊技球が入賞しなかった場合は、残り回数Nを移行判定処理で更新する一方、特定領域へ遊技球が入賞した場合は、大当り遊技が実行されるため、移行判定処理を省略することができる。また、1種2種の遊技機において、第1時短遊技状態から隙間遊技を介して第2時短遊技状態へ移行する構成としてもよい。以上の構成では、隙間遊技の遊技回数は4回とするのが好適である。また、以上の隙間遊技では、通常モードおよび直前モードとは相違する演出が実行される構成が好適である。
(12)上述の各形態において、第1時短遊技状態から隙間遊技を介して第2時短遊技状態へ移行する場合、上述の左打ち画像GLが表示されない場合がある構成としてもよい。具体的には、通常の手順で遊技をした場合、第1時短遊技状態から隙間遊技を介して第2時短遊技状態へ移行する際の演出モードは時短モードBである。以上の場合において、隙間遊技(非時短遊技状態)へ移行した際に、左打ち画像GLが表示されない構成が好適である。
(13)上述の各形態では、隙間遊技において右打ちランプ28が消灯する。したがって、仮に隙間遊技の前後の演出モードが時短モードBで変化しない場合であっても、隙間遊技では、右打ち画像GSが非表示になる構成が好適である。
(14)上述の各形態において、第2時短遊技状態の開始条件が成立したか否かを判定する処理(以下「第1判定処理」)と、遊技状態が移行する他の条件(例えば、高確率遊技状態の開始条件)が成立したか否かを判定する処理(以下「第2判定処理」)とは、共通のモジュールに含めてもよいし、別々のモジュールに含めてもよい。
ところで、従来から、大当り遊技において、大入賞口内の特定の領域を遊技球が通過(以下「V入賞」と記載する場合がある)したことを条件に、大当り遊技後に予め定められた回数(例えば「120回」)の高確率(時短)遊技状態へ移行可能な遊技機(所謂「V-ST機」)が知られている。以上の遊技機に本発明を採用してもよい。以上の遊技機では、各遊技において、第2時短遊技状態までの残り回数Nの更新処理および更新後の残り回数Nを判定する処理(以下「第1判定処理」)と、高確率遊技状態が終了するまでの残り回数の更新処理および更新後の残り回数を判定する処理(以下「第2判定処理」)とが実行される。以上の構成では、第1判定処理の後に、第2判定処理が実行される構成が好適である。仮に、第2判定処理の後に、第1判定処理が実行される構成を想定する。以上の構成では、高確率遊技状態において、第2時短遊技状態までの残り回数Nが更新されてしまう不都合が生じる。
(15)上述のV-ST機に本発明を採用する際に、仮に、高確率遊技状態へ移行する条件であるV入賞が大当り遊技で出来なかった場合であっても、その後、V入賞した場合と同じ遊技回数の時短遊技状態へ移行する構成が好適である。例えば、大当り遊技においてV入賞すると、120回の高確率時短遊技状態へ移行する構成において、当該大当り遊技においてV入賞しなかった場合にも120回の低確率時短遊技状態へ移行する構成が考えられる。
また、当該変形例において、大当り遊技におけるV入賞の有無によらず、当該大当り遊技後の演出モードが共通な構成が好適である。以上の構成では、高確率時短遊技状態へ移行する場合と、低確率時短遊技状態へ移行する場合とで、当該大当り遊技後の演出モードは共通である。なお、以上の変形例において、高確率時短遊技状態で電源断が生じて復旧する場合と、低確率時短遊技状態で電源断が生じて復旧する場合とで、表示される各画面が共通であり、復帰後の演出モードが共通である構成が好適である。すなわち、電源断の前後において、直前の大当り遊技におけるV入賞の有無が画面から察知されない構成が好適である。なお、当該変形例においても、第1実施形態と同様に、時短遊技状態における演出モードを遊技者が選択可能にしてもよい。また、大当り遊技で電源断が生じた場合、および、時短遊技状態において電源断が生じた場合、復旧後の時短遊技状態が共通の演出モードに制御される構成としてもよい。
(16)上述の各形態では、客待ち状態が予め定められた時間継続すると、デモ画面を表示するが、客待ち画面Mxが表示される場合、デモ画面が表示されない構成が好適である。
(17)上述の各形態では、第2時短遊技状態の開始時において、遮蔽画像GF、突入画像GTおよび右打ち画像GS3(開始時画像)が表示される。以上の開始時画像が表示される時期は適宜に変更してもよい。
図66(a)は、変形例における開始時画像の表示時期を説明するための図である。図66(a)には、各開始時画像が表示される期間が示される。また、図66(a)には、第2時短遊技状態へ移行する移行遊技、該移行遊技における確定期間、および、第2時短遊技状態の最初の遊技において開始時画像が表示される期間が示される。図66(a)には、第2時短遊技状態の開始時点txが示される。当該変形例では、上述の第1実施形態と同様に、移行遊技の確定期間が終了したことを契機に、第2時短遊技状態が開始される。
図66(a)に示す通り、移行遊技が開始された直後に、遮蔽画像GFの表示が開始される。また、遮蔽画像GFは、確定期間が開始されるまで継続して表示され、確定期間の開始時に非表示になる。図66(a)に示す通り、移行遊技の確定期間において、突入画像GTが表示される。その後、確定期間が終了して、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始されると、突入画像GTが非表示になり右打ち画像GS3(大きな右打ち画像GS)が表示される。以上の右打ち画像GS3は、予め定められた時間にわたり表示され、その後、非表示になる。
ところで、上述の第1実施形態では、各遊技における確定期間は約0.5秒である。仮に、当該変形例における移行遊技の確定期間が約0.5秒の構成では、突入画像GTが表示される時間が短過ぎるという不都合がある。以上の事情を考慮して、当該変形例では、移行遊技の直前の遊技より移行遊技において確定期間が延長される構成を採用した。具体的には、移行遊技の確定期間は約5秒に延長される。以上の構成によれば、上述の不都合が抑制される。
ただし、上述の第1実施形態では、遊技の公正が害される不都合を抑制するため、シナリオ未設定期間では、1回の遊技の時間(変動期間+確定期間)が遊技回数に応じて変化しない構成を採用した。以上の事情を考慮して、当該変形例においても、シナリオ設定期間の移行遊技では確定期間が延長される一方、シナリオ未設定期間の移行遊技では確定期間が変化しない構成が好適である。
図66(b-1)および図66(b-2)は、他の変形例における開始時画像の表示期間を説明するための図である。図66(b-1)および図66(b-2)の具体例では、時点txにおいて移行遊技が終了して第2時短遊技状態へ移行した場合を想定する。具体的には、図66(b-1)は、時点txにおいて保留数が1個以上の場合を想定する。一方、図66(b-2)は、時点txにおいて保留数が0個の場合を想定する。詳細には以下で説明するが、当該変形例では、第2時短遊技状態の開始時点txにおける保留数の有無により開始画像が表示される期間が変化する。
図66(b-1)に示す通り、時点txにおいて保留数が1個以上の場合、時点txの直後に、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始される。以上の場合、第2時短遊技状態が開始された直後に右打ち画像GS3が予め定められた時間にわたり表示される。その後、遮蔽画像GFが予め定められた時間にわたり表示され、その後、突入画像GTが表示される。以上の突入画像GTは、予め定められた時間にわたり表示される。
図66(b-2)に示す通り、時点txにおいて保留数が0個の場合、第2時短遊技状態が開始された直後に客待ち状態が開始される。以上の場合、客待ち状態が開始されると右打ち画像GS3が表示される。当該変形例では、客待ち状態が終了するまで右打ち画像GS3が表示され、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始されると、右打ち画像GS3が非表示になる。その後、遮蔽画像GFが予め定められた時間にわたり表示され、突入画像GTが表示される。突入画像GTは、予め定められた時間にわたり表示される。以上の説明から理解される通り、当該変形例では、時点txにおける保留数の有無に応じて、右打ち画像GS3が表示される時期が変化する。
なお、以上の変形例において、客待ち状態が開始してから第2特図が変動するまで、右打ち画像GS3が表示される構成としてもよい。すなわち、第1特図が変動した契機では、右打ち画像GS3の表示が継続される構成としてもよい。
図66(c)は、他の変形例における開始時画像の表示期間を説明するための図である。図66(c)の具体例では、移行遊技が時点txにおいて終了し、第2時短遊技状態へ移行した場合を想定する。また、以上の具体例では、時点txにおける保留数が0個の場合を想定する。図66(c)に示す通り、当該変形例では、移行遊技において遮蔽画像GFが表示され、その後、突入画像GTが表示される。また、移行遊技が終了して客待ち状態が開始すると、右打ち画像GS3を表示する。
なお、第2時短遊技状態の開始時点txにおいて、保留数が1個以上の場合、移行遊技が終了してから第2時短遊技状態の最初の遊技が開始されるまでに客待ち状態が設けられない。以上の場合、右打ち画像GS3が表示できないという不都合がある。以上の事情を考慮して、当該変形例において、第2時短遊技状態の開始時点txにおいて、保留数が1個以上の場合、当該保留を無効にする(保留数を0個にする)構成を採用してもよい。以上の構成では、第2時短遊技状態の開始時に必ず客待ち状態が開始される。したがって、上述の不都合が抑制される。なお、第2時短遊技状態の開始時に保留数を0個にする構成は、当該変形例に限らず、第1実施形態、第2実施形態および他の変形例においても採用してもよい。
図66(c)に示す通り、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始されると、右打ち画像GS3が非表示になる。なお、以上の変形例において、客待ち状態が開始してから第2特図が変動するまで、右打ち画像GS3が表示される構成としてもよい。すなわち、第1特図が変動した契機では、右打ち画像GS3の表示が継続される構成としてもよい。
さらに、開始時画像が表示される時期は以上の変形例に限定されない。例えば、遮蔽画像GFおよび突入画像GTが移行遊技で表示され、第2時短遊技状態の最初の遊技で右打ち画像GS3が表示される構成としてもよい。同様に、遮蔽画像GFが移行遊技で表示され、その後、当該遊技の確定期間または客待ち状態で右打ち画像GS3が表示され、第2時短遊技状態の最初の遊技で突入画像GTが表示される構成としてもよい。突入画像GTが移行遊技で表示され、その後、当該遊技の確定期間または客待ち状態で遮蔽画像GFおよび右打ち画像GS3が表示される構成としてもよい。突入画像GTが移行遊技で表示され、その後、当該遊技の確定期間または客待ち状態で遮蔽画像GFが表示され、第2時短遊技状態の最初の遊技で右打ち画像GS3が表示される構成としてもよい。
移行遊技の確定期間または客待ち状態において、遮蔽画像GF、突入画像GTおよび右打ち画像GS3が表示される構成としてもよい。移行遊技の確定期間または客待ち状態で遮蔽画像GFおよび右打ち画像GS3が表示され、第2時短遊技状態の最初の遊技で突入画像GTが表示される構成としてもよい。移行遊技の確定期間または客待ち状態で遮蔽画像GFおよび突入画像GTが表示され、第2時短遊技状態の最初の遊技で右打ち画像GS3が表示される構成としてもよい。移行遊技の確定期間または客待ち状態で遮蔽画像GFが表示され、第2時短遊技状態の最初の遊技で突入画像GTおよび右打ち画像GS3が表示される構成としてもよい。移行遊技の確定期間または客待ち状態で突入画像GTおよび右打ち画像GS3が表示され、第2時短遊技状態の最初の遊技で遮蔽画像GFが表示される構成としてもよい。
移行遊技の確定期間または客待ち状態で右打ち画像GS3が表示され、第2時短遊技状態の最初の遊技で突入画像GTおよび遮蔽画像GFが表示される構成としてもよい。移行遊技の確定期間または客待ち状態でが突入画像GT表示され、第2時短遊技状態の最初の遊技で右打ち画像GS3および遮蔽画像GFが表示される構成としてもよい。さらに、以上の各変形例において、移行遊技で表示する開始時画像の表示順序、移行遊技の確定期間または客待ち状態で表示する開始時画像の表示順序、および、第2時短遊技状態の遊技で表示する開始時画像の表示順序は適宜に変更してもよい。
以上の変形例において、2個以上の開始時画像が並列して表示される構成としてもよい。また、客待ち状態において遮蔽画像GFが表示される構成では、当該客待ち状態にわたり遮蔽画像GFが表示され、第2特図の変動開始を契機に遮蔽画像GFが非表示になる構成が好適である。
(18)上述の各形態では、第2時短遊技状態の最初の遊技が終了するまでに、全ての開始時画像(GF、GT,GS3)の表示が完了する構成を採用した。しかし、第2時短遊技状態の2回目以降の遊技まで、開始時画像が表示され得る構成としてもよい。例えば、開始時画像が表示される時間が予め定められており、当該時間が経過するまでに複数回の遊技が実行され得る構成としてもよい。
(19)上述の各形態では、第2時短遊技状態の開始時の遊技(移行遊技、第2時短遊技状態の最初の遊技)において、開始時画像(遮蔽画像GF、突入画像GTおよび右打ち画像GS3の一部または全て)が表示され、その後、演出図柄GAが停止表示された。具体的には、第2時短遊技状態の開始時の遊技(以下、単に「開始時遊技」と記載する場合がある)において、大当り抽選の結果がハズレの場合、開始時画像を表示した後にハズレに対応する演出図柄GAが停止表示された。
仮に、開始時遊技において大当り遊技に当選した場合、開始時遊技で本来は表示される開始時画像(一部または全て)が表示されない構成を想定する。以上の構成では、開始時遊技における大当り抽選の当否が、開始時画像の表示の有無により察知される不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、当該変形例では、開始時遊技における大当り抽選の結果によらず、開始時画像を表示可能な構成を採用した。
例えば、上述の第1実施形態において、当該変形例を採用した場合を想定する。第1実施形態では、開始時遊技(第2時短遊技状態の最初の遊技)において、画面M1が表示され、その後、遮蔽画像GFが表示され、突入演出が実行され(突入画像GTが表示され)、モード選択演出が実行され、右打ち画像GS3が表示される(図18(a)および図18(b)参照)。また、右打ち画像GS3が表示された後に、第2時短遊技状態の時短中画面M7(図17(a)参照)に切換り、演出画像GAが停止表示される。具体的には、大当り抽選の結果がハズレの場合、ハズレに対応する演出図柄GAが停止表示される。
当該変形例では、以上の第1実施形態において、開始時遊技の大当り抽選の結果によらず、画面M1が表示され、その後、遮蔽画像GFが表示され、突入演出が実行され、モード選択演出が実行され、右打ち画像GS3が表示される。大当り抽選の結果がハズレの場合、その後、ハズレに対応する演出図柄GAが停止表示される(第1実施形態と同様)。また、当該変形例では、開始時遊技で大当り遊技に当選した場合、右打ち画像GS3が表示された後に大当りに対応する演出図柄GAが停止表示される。例えば、右打ち画像GS3が表示された後に時短中画面M7に切換ると、演出可動体32が出現位置へ移動する。その後、演出可動体32が退避位置へ移動すると、大当りに対応する演出図柄GAが停止表示される。すなわち、開始時遊技で大当りに当選した場合、リーチ演出を介さないで一度に大当りに対応する演出図柄GAが停止表示される。ただし、開始時遊技において、一連の開始時画像が表示された後に、他の時短モードBの遊技でも実行され得る演出(リーチ演出等)を実行した後に、他の時短モードBの遊技と同様に、大当りが報知される構成としてもよい。
以上の変形例では、大当り抽選の結果によらず、予め定められた開始時画像が表示されるため、開始時画像の表示の有無により大当り抽選の結果が察知され難い。なお、開始時遊技では、大当り抽選の結果によらず、リーチ演出が実行されない構成が好適である。仮に、開始時遊技においてリーチ演出が実行される構成では、上述の突入演出およびモード選択演出を経て、リーチ演出が開始される。したがって、開始時遊技が過度に長期化する不都合が想定される。開始時遊技でリーチ演出が実行されない構成では、以上の不都合が抑制されるという利点がある。または、開始時遊技では、大当り抽選の結果によらず、時短モードBの他の遊技より低確率でリーチ演出が実行される構成としてもよい。ただし、当該変形例において、大当り抽選で当選した開始時遊技において、開始時画像が表示されない場合(例えば、プレミア演出に当選した場合)がある構成としてもよい。
さらに、大当りに当選した開始時遊技では、ハズレの開始時遊技で表示される開始時画像の一部が表示され他の一部が表示されない構成としてもよい。例えば、ハズレの開始時遊技において、遮蔽画像GF、突入画像GT、右打ち画像GS3の順序で表示される構成を想定する。以上の構成において、大当りに当選した開始時遊技では、遮蔽画像GFがハズレ開始時遊技と同様に表示され、突入画像GTおよび右打ち画像GS3が表示されない構成が考えられる。
(20)上述の各形態では、各遊技において残り回数画像GNの数字が減算表示された。以上の構成において、大当りに当選した遊技では、残り回数Nが減算されないことに伴い、残り回数画像GNの数字の減算表示が省略される構成としてもよい。同様に、大当りに当選した遊技では、時短遊技状態の残り回数Mは減算されないことに伴い、時短残り画像GJの数字の減算表示が省略される構成としてもよい。
ただし、以上の構成を採用した場合、遊技が開始された直後において残り回数画像GNの数字が減算表示される構成では、遊技が開始された直後において、減算表示の有無により大当り抽選の結果が察知されてしまう不都合が生じ得る。具体的には、遊技が開始された直後において大当りに当選した遊技では残り回数画像GNの数字を減算表示し、ハズレの遊技では残り回数画像GNの数字を減算表示しない構成では、減算表示がされない時点で、大当りに当選した旨が察知されてしまう。以上の事情を考慮して、大当り抽選の結果によらず(残り回数Nが減算されるか否かによらず)、残り回数画像GNの数字が減算表示される構成が好適である。同様に、大当り抽選の結果によらず(残り回数Mが減算されるか否かによらず)、時短残り画像GJの数字が減算表示される構成が好適である。
(21)上述の各形態において、時短モードAに対応する楽曲は1種類であってもよいし、複数種類設けてもよい。また、時短モードBに対応する楽曲は1種類であってもよいし、複数種類設けてもよい。例えば、第1実施形態において、第1時短遊技状態における時短モードBと、第2時短遊技状態における時短モードBとで、共通の楽曲が再生される構成としてもよいし、相違する楽曲が再生されてもよい。また、第1時短遊技状態における時短モードAと、第2時短遊技状態における時短モードBとで、楽曲が共通する構成としてもよいし、相違する構成としてもよい。
(22)上述の各形態において、第1時短遊技状態の時短モードAでは、序盤の遊技で変動パターン決定テーブルTa1が参照され、終盤の遊技で変動パターン決定テーブルTa2が参照された。以上の構成では、時短モードAで電源断した場合、変動パターン決定テーブル(Ta1、Ta2)によらず、復旧時に表示され得る画像が共通の構成が好適である。また、第2時短遊技状態において、序盤と終盤とで変動パターン決定テーブルTを切換える構成を採用した場合であっても、第2時短遊技状態の序盤で電源断した場合と、終盤で電源断した場合とで、復旧時に表示され得る画像が共通の構成が好適である。
(23)上述の各形態において、小当りに当選した場合にテーブルシナリオSが変更される構成としてもよい。
(24)上述の各形態において、第2時短遊技状態までの残り回数Nを、遊技機1の管理者が任意の時期に確認可能な構成としてもよい。例えば、上述の第1実施形態では、電源が投入された直後の遊技機1が遊技を実行可能な期間では、残り回数Nは秘匿された。以上の構成において、遊技者が操作不可能な位置に設けられた操作部を操作することにより、残り回数Nの現在値が特定される情報(以下「残り回数情報」)が表示される構成を採用してもよい。以上の操作部を設ける位置としては、例えば、主制御基板110上が考えられる。以上の構成では、例えば、ベース表示器114または(および)画像表示装置21に残り回数情報が表示される構成が採用され得る。また、操作部を設ける位置としては、例えば、演出制御基板120上が考えられる。以上の構成では、例えば、画像表示装置21に残り回数情報が表示される構成が採用され得る。
また、以上の操作部としては、専用の操作部を新たに採用してもよいし、既存の操作部を採用してもよい。例えば、当該操作部としてクリアボタン30を採用してもよい。以上の構成では、クリア操作が受付可能な期間以外において、クリアボタン30が操作されると、残り回数情報が表示される構成が考えられる。また、十字キー40および演出ボタン8の操作に応じて残り回数情報が表示される構成としてもよい。以上の構成では、遊技者による十字キー40および演出ボタン8の操作が無効な期間(例えば、電源投入直後の期間)において、十字キー40または演出ボタン8が所定の態様で操作されると、残り回数情報が表示される構成が考えられる。なお、残り回数情報と同様に、発動済期間であるか否かを、遊技機の管理者が任意の時期に確認可能な構成としてもよい。また、残り回数情報および発動済期間であるか否かの双方を、遊技機の管理者が任意の時期に確認可能な構成としてもよい。
(25)上述の各形態において、各時短遊技状態における第2始動口14の開放態様は適宜に変更できる。例えば、第2時短遊技状態における第2始動口14の開放態様を、第1時短遊技状態における第2始動口14の開放態様より不利にしてもよい。具体的には、第1時短遊技状態における第2始動口14の開放態様は、非時短遊技状態より有利である一方、第2時短遊技状態における第2始動口14の開放態様は、非時短遊技状態と略共通(僅かに有利)な構成としてもよい。
以上の変形例の具体例として、例えば、大当り図柄Aおよび大当り図柄Bを設け、大当り図柄Aが停止表示して開始した大当り遊技の終了後は低確率遊技状態であり、大当り図柄Bが停止表示して開始した大当り終了後は30回の高確率遊技状態へ移行する(所謂「ST機」)。大当りの当選確率は、低確率遊技状態で約1/300であり、高確率遊技状態で約1/100である。
また、大当り図柄Aが時短遊技状態(第1時短遊技状態または第2時短遊技状態)で停止表示されると、大当り遊技終了後に30回の時短遊技状態へ移行する。以上の30回の時短遊技状態は低確率遊技状態である。一方、大当り図柄Bが時短遊技状態で停止表示されると、大当り遊技終了後に60回の時短遊技状態へ移行する。以上の60回の時短遊技状態のうち、前半の30回は高確率遊技状態であり、後半の30回は低確率遊技状態である。すなわち、時短遊技状態で大当りに当選した場合、大当り図柄の種類によらず、低確率非時短遊技状態が最大で30回実行された後に、第1時短遊技状態が終了する。
ただし、大当り図柄Aが非時短遊技状態で停止表示されると、大当り終了後に1000回の時短遊技状態へ移行する。また、大当り図柄Bが非時短遊技状態で停止表示された場合も、大当り終了後に1000回の時短遊技状態へ移行する。さらに、1000回の時短遊技状態において、大当り図柄が停止表示されると、大当り図柄の種類によらず、大当り遊技の終了後に再度1000回の時短遊技状態へ移行する。第1時短遊技状態における第2始動口14の開放態様は、非時短遊技状態より有利である。
また、第2時短遊技状態の残り回数Nの初期値は数値「30」であり、低確率遊技状態で30回の遊技(ハズレ)が実行されると、その後、第2時短遊技状態へ移行する。第2時短遊技状態における第2始動口14の開放態様は、非時短遊技状態における第2始動口14の開放態様と略共通である。また、第2時短遊技状態は、最大で500回の遊技が実行されるまで継続し、その後、非時短遊技状態へ移行する。
以上の変形例では、上述の30回の低確率非時短遊技状態(第1時短遊技状態)が終了した直後に500回の第2時短遊技状態が開始される。しかし、以上の時短遊技状態で大当りに当選した場合、1000回の時短遊技状態へ移行できない。したがって、遊技者は、第2時短遊技状態が終了して低確率非時短遊技状態へ移行するまで(低確率遊技状態へ移行してから530回の遊技が終了するまで)は、大当りに当選しないことを目的に遊技をする。
ただし、当該変形例では、非時短遊技状態の大当り抽選において、「第3時短」に当選する場合がある。第3時短の当選確率は、例えば、約1/300である。第3時短に当選すると、特図に時短図柄が停止表示され、第3時短遊技状態へ移行する。ただし、時短遊技状態で時短図柄が停止表示された場合は第3時短は開始されない。第3時短遊技状態は、第2時短遊技状態と同様に、最大で500回の遊技にわたり継続し、第2始動口14の開放態様は非時短遊技状態と略共通である。また、第3時短遊技状態で大当りに当選すると、他の時短遊技状態で大当りに当選した場合と同様に、30回または60回の第1時短遊技状態へ移行する。以上の構成では、非時短遊技状態において、遊技者は、第3時短より先に大当りに当選することを目的に遊技をする。
以上の変形例によれば、新規な遊技性が遊技者に提供可能になる。なお、時短図柄を複数種類設け、時短図柄の種類に応じて、第3時短遊技状態の遊技回数が変化する構成としてもよい。
(26)上述の各形態では、電源復旧時において復旧画面を表示した直後に、遊技期間で表示され得る画面(例えば、図23(b)に示す画面)を表示した。しかし、復旧画面が表示された直後に客待ち状態の場合、客待ち状態のみで表示される画面(デモ画面など)が表示される構成としてもよい。
(27)上述の各形態において、時短遊技状態においても客待ち画面を表示可能な構成としてもよい。ただし、時短遊技状態の客待ち画面では、上述の搭載報知画像GKが表示されない構成が好適である。
(28)上述の各形態において、通常モードより直前モードで特図の平均変動時間が短い構成としてもよい。具体的には、大当り抽選でハズレの場合、変動パターン決定テーブルTn1(通常モード)が参照される遊技より、変動パターン決定テーブルTn2(直前モード)が参照される遊技の変動パターンの平均時間が短い構成が好適である。以上の構成では、通常モードから直前モードへ移行すると、各遊技の平均時間が短縮される。すなわち、第2時短遊技状態の開始直前の期間において、各遊技の平均時間が短縮される。
例えば、通常モードと直前モードとで、特図の平均変動時間が変化しない対比例を想定する。以上の対比例では、決定された変動パターンによっては、直前モードが長期化する場合がある。以上の場合、第2時短遊技状態を早期に開始させたい遊技者は、ストレスを感じる不都合が生じ得る。上述の変形例では、直前モードにおける特図の平均変動時間が通常モードより短いため、例えば対比例と比較して、以上の不都合が抑制できるという利点がある。
(29)上述の各形態において、通常モードおよび直前モードにおける各演出の実行頻度は適宜に変更できる。ところで、遊技者によっては、直前モードにおいて、大当りに当選するより、第2時短遊技状態へ移行することを希望する場合がある。以上の遊技者は、直前モードにおいて、大当りの期待度が高い演出(以下「高期待度演出」)を煩わしく感じる場合がある。すなわち、本来、遊技者に待望される高期待度演出が、煩わしく感じられる不都合が生じる。
以上の事情を考慮して、大当り抽選でハズレの遊技では、通常モードより直前モードにおいて、高期待度演出が実行され難い構成を採用してもよい。例えば、演出ボタン8を所定の態様で操作することが指示されるミニゲーム演出を高期待度演出として設けた構成を想定する。以上の構成において、大当り抽選でハズレの遊技では、通常モードより直前モードにおいて、ミニゲーム演出が選択され難い構成を採用してもよい。当該変形例によれば、上述の不都合が抑制される。ただし、ミニゲーム演出以外の高期待度演出が、直前モードで選択され難くなる構成としてもよい。
(30)上述の各形態において、第1のラウンド数(例えば10ラウンド)の第1大当り遊技と、第1のラウンド数より少ない第2のラウンド数(例えば4ラウンド)の第2大当り遊技とを設け、第1大当り遊技に当選した期待度が変動パターンにより示唆される構成としてもよい。例えば、第2時短遊技状態において、第1大当り遊技に当選した遊技では、第2大当り遊技に当選した遊技より、即当り演出が実行され難い構成が考えられる。
(31)上述の各形態において、時短遊技状態の種類が適宜に報知される構成を採用してもよい。例えば、各時短遊技状態で背景画像GHを相違させてもよい。また、各時短遊技状態において、BGMを相違させてもよいし、演出図柄GAを相違させてもよい。時短遊技状態の種類が報知される時期は適宜に設定できる。例えば、各時短遊技状態が開始される際に、時短遊技状態の種類が報知される構成が考えられる。
当該変形例の具体例として、何れの時短遊技状態が開始される場合であっても、時短突入演出において小図柄Gaが表示される構成としてもよい。以上の構成では、第1時短遊技状態が開始される際の時短突入演出では、大当り図柄に対応する小図柄Gaが表示される。また、第2時短遊技状態が開始される際の時短突入演出では、ハズレ図柄に対応する小図柄Gaが表示され、第3時短遊技状態が開始される際の時短突入演出では、時短図柄に対応する小図柄Gaが表示される。したがって、遊技者は、時短突入演出において表示される小図柄Gaにより、開始される時短遊技状態の種類が把握できるという利点がある。
(32)上述の各形態において、第2時短遊技状態の時短突入演出において、演出図柄GAを非表示とし、小図柄Ga、保留画像GB、第4図柄GCを表示したうえで、突入画像GTを表示してもよい。以上の構成では、突入画像GTの視認性を向上しつつ、第1時短遊技状態の時短突入演出と第2時短遊技状態の時短突入演出とが区別し易くなるという利点がある。なお、第1時短遊技状態の時短突入演出と第2時短遊技状態の時短突入演出とが区別可能であれば足り、第2時短遊技状態の時短突入演出で表示する画像は、演出画像GA、小図柄Ga、保留画像GBおよび第4図柄GCのいずれでもよく、少なくとも各図柄のうちの1つが表示されればよい。同様に、第3時短遊技状態の時短突入演出において、演出図柄GAを非表示とし、小図柄Ga、保留画像GB、第4図柄GCを表示したうえで、突入画像GTを表示してもよい。
(33)上述の各形態において、第2時短遊技状態が終了する際にリザルト画像GPを表示してもよい。以上の構成では、第2時短遊技状態が終了する際にリザルト画像GPが表示されない構成と比較して、第2時短遊技状態が終了した旨を遊技者に認識させ易いという利点がある。同様に、第3時短遊技状態が終了する際にリザルト画像GPを表示してもよい。以上の構成では、第3時短遊技状態が終了する際にリザルト画像GPが表示されない構成と比較して、第3時短遊技状態が終了した旨を遊技者に認識させ易いという利点がある。
(34)上述の各形態において、時短図柄が有効な遊技状態(低確率非時短遊技状態)では、時短図柄の停止時において、特殊な演出図柄GA(以下「時短演出図柄」)が停止表示される構成が好適である。一方、時短図柄が無効な遊技状態では、時短図柄の停止時において、ハズレに対応する演出図柄GAが停止表示される構成が好適である。
ただし、時短図柄が無効な遊技状態において、時短図柄が停止表示される際に、時短演出図柄が停止表示される構成としてもよい。なお、以上の構成では、時短図柄が無効な遊技状態において停止表示される時短演出図柄と、時短図柄が有効な遊技状態において停止表示される時短演出図柄とが相違する構成が好適である。
(35)時短図柄に対応する図柄組合せは、上述の各形態の例に限定されない。例えば、数字「1~9」とは相違する「特殊図柄」が演出図柄GAに含まれる構成を想定する。以上の構成において、例えば、時短図柄に対応する図柄組合せとして「7、特殊図柄、7」を採用してもよい。
以上の変形例では、3個の図柄のうち特殊図柄が最後に停止表示される構成が好適である。また、特殊図柄として、時短遊技状態へ移行する旨の文字(例えば文字列「時短」)を表示する図柄が好適に採用される。さらに、特殊図柄は、時短図柄に対応する図柄組合せ以外に含まれない構成が好適である。
以上の変形例において、リーチ演出が実行されない期間では、変動表示する演出図柄GAに特殊図柄が含まれず、リーチ演出が実行された後の期間において、特殊図柄が表示され得る構成としてもよい。以上の構成において、時短図柄が停止表示されない遊技において、特殊図柄が変動して表示され得る構成としてもよい。以上の構成では、時短図柄が停止表示されない遊技であっても、時短図柄が停止表示される期待度を向上させることができる。以上の各構成の全てを採用してもよいし、一部を採用してもよい。
(36)上述の各形態において、第2時短遊技状態へ移行する遊技(低確率非時短遊技状態の最終遊技)では、ハズレに対応する通常の演出図柄GAが表示された。以上の構成に替えて、第2時短遊技状態へ移行する遊技では、特殊な演出図柄GAが表示される構成としてもよい。例えば、「時短遊技開始!」という文字を表示する演出図柄GAが第2時短遊技状態へ移行する遊技で停止表示される構成が考えられる。ただし、第2時短遊技状態へ移行する遊技で表示される特殊な演出図柄GAは、時短図柄に対応する演出図柄GA、大当り図柄に対応する演出図柄GAおよび小当り図柄に対応する演出図柄GAと区別可能な(相違する)構成が好適である。
(37)上述の各形態において、リザルト画像GPが表示される期間は適宜に変更できる。例えば、時短遊技状態(第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態)の最終遊技が終了する際にリザルト画像GPが表示開始され、その後、第2保留数が0個に減算され、且つ、第2特別図柄表示装置21の変動表示が停止した後にリザルト画像GPが非表示になる構成としてもよい。すなわち、低確率非時短遊技状態において、第1特別図柄表示装置20の最初の変動表示が開始可能になるまで、リザルト画像GPが表示され続ける構成としてもよい。
(38)上述の各形態において、第2時短遊技状態へ移行する前に制限期間が設けられない構成としてもよい。以上の構成では、第1始動口13へ遊技球が入賞した際に取得された判定情報(以下「第1判定情報」と記載する場合がある)が第2時短遊技状態において保留される(第2時短遊技状態で判定され得る)場合であっても、当該第1判定情報に基づいた保留変化演出が非時短遊技状態で実行される。
ただし、大当りに当選する権利を保持している旨が、第2時短遊技状態において報知され続ける構成では、遊技者の射幸心を過度に煽る不都合が生じ得る。したがって、第2時短遊技状態へ移行する前に制限期間が設けられない構成では、第2時短遊技状態へ移行した際に、保留画像GBにおける保留変化演出がキャンセルされる構成が好適である。以上の構成では、非時短遊技状態において特殊態様で表示されていた保留画像GBは、第2時短遊技状態では通常態様で表示される。なお、第3時短遊技状態へ移行する直前において特殊態様で表示されていた保留画像GBを、第3時短遊技状態では通常態様で表示する構成を採用してもよい。
(39)上述の各形態において、第3時短遊技状態へ移行する前に制限期間が設けられる構成としてもよい。具体的には、事前判定で第3時短に当選する旨が判定されてから第3時短遊技状態へ移行するまでを制限期間とする構成が考えられる。
(40)上述の実施形態では、第2時短遊技状態へ移行した際に、第2時短遊技状態の最初の遊技が実行されるか否かによらず(保留数の有無によらず)右打ち開始画像GRが表示された。また、第2時短遊技状態の最初の遊技が実行されるか否かによらず、右打ち遊技を開始すべき旨を指示する音声が出力され、第2時短遊技状態のBGMが出力された。
以上の構成に替えて、第2時短遊技状態の最初の遊技が実行されることを条件に、右打ち開始画像GRが表示され、右打ち遊技を開始すべき旨を指示する音声が出力され、第2時短遊技状態のBGMが出力される構成としてもよい。また、第3時短遊技状態の最初の遊技が実行されることを条件に、右打ち開始画像GRが表示され、右打ち遊技を開始すべき旨を指示する音声が出力され、第3時短遊技状態のBGMが出力される構成としてもよい。
(41)上述の実施形態では、第2時短遊技状態から低確率非時短遊技状態へ移行した際に、低確率非時短遊技状態の最初の遊技が実行されるか否かによらず(保留数の有無によらず)左打ち開始画像GLが表示された。また、低確率非時短遊技状態の最初の遊技が実行されるか否かによらず、左打ち遊技を開始すべき旨を指示する音声が出力された。
以上の構成に替えて、低確率非時短遊技状態の最初の遊技が実行されることを条件に、左打ち開始画像GLが表示され、左打ち遊技を開始すべき旨を指示する音声が出力される構成としてもよい。また、第3時短遊技状態から低確率非時短遊技状態へ移行する場合、低確率非時短遊技状態の最初の遊技が実行されることを条件に、左打ち開始画像GLが表示され、左打ち遊技を開始すべき旨を指示する音声が出力される構成としてもよい。
(42)上述の各形態において、大当り抽選において大当りに当選した契機に加え、特定領域を遊技球が通過した契機で、大当り遊技が実行可能な構成としてもよい(所謂、1種2種の遊技機としてもよい)。以上の特定領域は、小当り遊技で遊技球が入賞可能になる。すなわち、小当りに当選し、且つ、小当り遊技で特定領域へ遊技球が入賞すると、大当り遊技が実行される。以上の変形例では、小当りに当選した契機では、累積回数mが初期化されず、遊技球が特定領域へ入賞した契機で累積回数mが初期化される。
以上の変形例では、高確率遊技状態が設けられず、且つ、第1始動口13に遊技球が入賞した場合と第2始動口14に遊技球が入賞した場合とで、大当りの当選確率は共通である。また、第2始動口14に遊技球が入賞した際の小当りの当選確率は、大当りの当選確率より高い。さらに、時短遊技状態では、第2始動口14に遊技球が入賞し易くなる。以上の構成では、非時短遊技状態と比較して、時短遊技状態において大当り遊技が実行され易くなる。
当該変形例において、第2時短遊技状態を設けてもよい。以上の構成では、累積回数mが作動回数nに達すると、実質的に大当り遊技の高確率状態へ移行する。また、当該変形例において、第3時短遊技状態を設けてもよい。以上の構成では、時短図柄が停止すると、実質的に大当り遊技の高確率状態へ移行する。
(43)上述の各形態において、第3時短遊技状態の時短回数N3を、時短図柄が停止表示された遊技状態に応じて変化させてもよい。例えば、時短遊技状態において時短図柄が停止表示された場合、非時短遊技状態において時短図柄が停止表示された場合と比較して、時短回数N3が長い構成としてもよい。また、時短遊技状態において時短図柄が停止表示された場合、非時短遊技状態において時短図柄が停止表示された場合と比較して、時短回数N3が短い構成としてもよい。
(44)上述の各形態において、時短遊技状態における特別図柄の変動パターン(変動時間)は適宜に変更できる。例えば、第1時短遊技状態と第2時短遊技状態との変動パターンが相違してもよい。また、第1時短遊技状態と第3時短遊技状態との変動パターンが相違してもよいし、第2時短遊技状態と第3時短遊技状態との変動パターンが相違してもよい。
(45)上述の各形態において、第3時短遊技状態において累積回数mが作動回数nに達して第2時短遊技状態が作動した場合、その旨が報知される構成としてもよい。仮に、第3時短遊技状態で第2時短遊技状態が作動した際に、第2始動口14の開放態様が変化しない構成では、第2時短遊技状態が作動した旨が遊技者に把握されない不都合が想定される。当該変形例によれば、以上の不都合が抑制される。例えば、第3時短遊技状態において、累積回数mを表示することで、第2時短遊技状態への移行の有無が実質的に報知される。なお、第2時短遊技状態が作動した旨は適宜になタイミングで報知される。例えば、第3時短遊技状態が終了する際に、第2時短遊技状態が作動していた旨が報知される構成としてもよい。
(46)上述の各形態において、時短図柄毎に、第3時短遊技状態における第2始動口14の開放態様が相違する構成としてもよい。以上の構成では、第3時短遊技状態における第2始動口14の開放態様が時短図柄に応じて変化しない構成と比較して、遊技の面白味が向上する。
(47)上述の各形態において、特定演出の一例として保留変化演出を示したが、特定演出は保留変化演出に限定されない。例えば、遊技機1における予め定められたランプが特定の態様で発光する特定演出が採用され得る。また、画像表示装置31に特殊な画像が表示される特定演出が採用され得る。例えば、特定演出として、「激熱ゾーン」という文字画像を表示する演出が考えられる。以上の構成では、ハズレが事前判定された場合より、大当りが事前判定されると「激熱ゾーン」という文字画像が表示され易い。
(48)上述の各形態において、事前判定の結果が大当りの場合と、事前判定の結果が第3時短の場合とで、決定され得る保留変化演出(特定演出)が相違する構成としてもよい。例えば、事前判定の結果が大当りの場合と、事前判定の結果が第3時短の場合とで、決定され得る保留画像GBの最終的な特殊態様が相違する構成としてもよい。以上の構成としては、事前判定の結果が大当りの場合、保留画像GBが虹色に変化し得るが、事前判定の結果が第3時短の場合、保留画像GBは虹色には変化しない構成が考えられる。
(49)上述の各形態において、右打ち開始画像GRが表示される時間は適宜に変更できる。また、右打ち開始画像GRが表示される時間を時短遊技状態毎に変更してもよい。例えば、上述の第1実施形態において、第1時短遊技状態より第2時短遊技状態で右打ち開始画像GRが長期間表示される構成が好適である。また、第1時短遊技状態より第3時短遊技状態で右打ち開始画像GRが長期間表示される構成が好適である。以上の構成において、第1時短遊技状態と他の時短遊技状態とで、右打ち開始画像GRが相違してもよい。なお、第1時短遊技状態が開始する際には、右打ち開始画像GRが表示されない構成としてもよい。
(50)上述の各形態の時短遊技状態は、第1特別図柄表示装置20が変動表示した回数および第2特別図柄表示装置21が変動表示した回数の合計回数が時短回数Nに達すると終了した。しかし、時短遊技状態の終了契機は第1実施形態の例に限定されない。例えば、第1特別図柄表示装置20が変動表示した回数および第2特別図柄表示装置21が変動表示した回数の合計回数が50回に達した契機、第2特別図柄表示装置21が変動表示した回数が5回に達した契機、および、小当りが1回当選した契機のうち、最初に成立した契機で時短遊技状態が終了する構成としてもよい。
また、時短遊技状態毎に、終了契機が相違する構成としてもよい。例えば、第1時短遊技状態は、第1特別図柄表示装置20が変動表示した回数および第2特別図柄表示装置21が変動表示した回数の合計回数が50回に達した契機、第2特別図柄表示装置21が変動表示した回数が5回に達した契機、および、小当りが1回当選した契機のうち、最初に成立した契機で終了する。また、第2時短遊技状態は、第1特別図柄表示装置20が変動表示した回数および第2特別図柄表示装置21が変動表示した回数の合計回数が500回に達した契機、第2特別図柄表示装置21が変動表示した回数が20回に達した契機、および、小当りが4回当選した契機のうち、最初に成立した契機で終了する。さらに、第3時短遊技状態は、第1特別図柄表示装置20が変動表示した回数および第2特別図柄表示装置21が変動表示した回数の合計回数が30回に達した契機、第2特別図柄表示装置21が変動表示した回数が6回に達した契機、および、小当りが3回当選した契機のうち、最初に成立した契機で終了する構成が考えられる。
(51)上述の各形態において、各時短遊技状態における演出モード(背景画像GH、BGM、決定され得る演出)は適宜に変更できる。例えば、第3時短遊技状態の演出モードを、時短回数N3(100回、1000回)に応じて相違させてもよい。また、時短回数N3が1000回の第3時短遊技状態において、最初の100回の演出モードを、時短回数N3が100回の第3時短遊技状態の演出モードと共通とし、101回目以降の遊技において演出モードが変化する構成としてもよい。さらに、以上の構成において、第1時短遊技状態の演出モードと第3時短遊技状態の演出モード(変化する前後の演出モード)とが相違する構成が好適である。
(52)上述の各形態において、時短遊技状態の残り回数Mを表示する残り回数画像GFが省略される構成としてもよい。また、一部の時短遊技状態(例えば第1時短遊技状態)において残り回数画像GFを表示し、他の一部の時短遊技状態(例えば第2時短遊技状態)において残り回数画像GFが表示されない構成としてもよい。さらに、時短遊技状態の序盤では残り回数画像GFを非表示とし、当該時短遊技状態の後半では残り回数画像GFを表示する構成としてもよい。
以上の変形例の具体例としては、第1時短遊技状態および第3時短遊技状態では残り回数画像GFを表示し、第2時短遊技状態の序盤では残り回数画像GFを表示しないで、第2時短遊技状態の残り回数M2が予め定められた数値(例えば100)まで減算された後に、残り回数画像GFが表示開始される構成が考えられる。以上の構成において、第2時短遊技状態の序盤以降でも残り回数画像GFが表示されない構成としてもよい。
(53)上述の各形態において、時短図柄の種類は適宜に変更できる。例えば、1000回の第3時短遊技状態へ移行する時短図柄、および、100回の第3時短遊技状態へ移行する時短図柄の一方または双方が複数種類設けられる構成としてもよい。例えば、第1の時短図柄が停止表示された場合、および、第2の時短図柄が停止表示された場合の双方で、100回の第3時短遊技状態へ移行する構成が考えられる。
(54)上述の各形態において、時短図柄に対応する演出図柄GAは、時短図柄に応じて相違してもよいし、時短図柄で共通にしてもよい。例えば、1000回の第3時短遊技状態へ移行する時短図柄が停止表示された場合と、100回の第3時短遊技状態へ移行する時短図柄が停止表示された場合とで、停止表示される演出図柄GAを共通としてもよいし、相違させてもよい。
(55)上述の各形態において、時短突入演出が実行される期間は適宜に変更される。例えば、時短図柄が停止表示された際の確定期間を、通常の確定期間より延長する。具体的には、時短図柄が停止表示された際の確定期間の時間を、大当り遊技のエンディング期間の時間と同程度に延長する。
以上の構成において、時短図柄が停止表示された際の確定期間で、第3時短遊技状態へ移行する場合の時短突入演出を実行してもよい。また、確定期間が終了した後に、第3時短遊技状態へ移行する構成としてもよい。さらに、確定期間で時短突入演出を実行する構成において、確定期間が終了した後に第3時短遊技状態へ移行する構成を採用する際に、当該確定期間においては、演出図柄GAおよび小図柄Gaが表示されてもよいし表示されなくてもよい。
(56)上述の各形態において、特定演出の実行頻度を遊技者が任意に変更(カスタム)可能な構成としてもよい。ただし、何れの実行頻度に変更された場合であっても、上述の制限期間では制限期間以外の期間より特定演出の実行頻度が少ない構成が好適である。
(57)上述の各形態において、第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21とにおいて、特別図柄が同時に(並行して)変動表示可能な構成としてもよい。以上の構成では、第2特別図柄表示装置21の変動表示の有無によらず第1保留数が消化され、第1特別図柄表示装置20の変動表示の有無によらず第2保留数が消化される。
以上の構成において、上述の第1実施形態と同様に、特別図柄の停止時に累積回数mが加算される構成を想定する。また、作動回数n回目の遊技で第1特別図柄表示装置20が変動表示し、n+1回目の遊技で第2特別図柄表示装置21が変動表示した場合を想定する。さらに、n+1回目の遊技がn回目の遊技より先に終了(第2特別図柄表示装置21の変動表示が第1特別図柄表示装置20の変動表示より先に停止)した場合を想定する。以上の場合、n+1回目の遊技の終了時に累積回数mが数値「n」に更新される。したがって、n+1回目の遊技の終了時に第2時短遊技状態へ移行する構成が好適である。
特別図柄の変動表示開始時に累積回数mが加算される構成を想定する。また、作動回数n回目の遊技で第1特別図柄表示装置20が変動表示し、n+1回目の遊技で第2特別図柄表示装置21が変動表示した場合を想定する。さらに、n+1回目の遊技がn回目の遊技より先に終了(第2特別図柄表示装置21の変動表示が第1特別図柄表示装置20の変動表示より先に停止)した場合を想定する。以上の場合、n回目の遊技の開始時に累積回数mが数値「n」に更新される。したがって、n回目の遊技の開始時に第2時短遊技状態へ移行する構成が好適である。
(58)上述の各形態において、作動回数n回目の遊技における特別図柄の変動パターン(変動時間)が、他の遊技における変動パターンと相違する構成としてもよい。例えば、作動回数n回目の遊技における特別図柄の変動パターンが決定されると、画像表示装置31において、第2時短遊技状態へ移行する旨が報知される構成が好適である。また、特別図柄の確定期間を、作動回数n回目より前の遊技より作動回数n回目の遊技で延長する構成としてもよい。以上の構成では、第2時短遊技状態へ移行する場合の時短突入演出が、作動回数n回目の遊技における確定期間で実行される構成が好適である。さらに、延長された確定期間が終了した後に、第2時短遊技状態へ移行する構成としてもよい。
ただし、大当り遊技の開始時に累積回数mが初期化され、その後、作動回数n回目の遊技が実行される場合は当該遊技における特別図柄の変動パターンが変更され、大当り遊技の開始時以外の契機(例えば、クリアボタン30の操作)で累積回数mが初期化され、その後、作動回数n回目の遊技が実行される場合は当該遊技における変動パターンが変更されない(直前の遊技から変化しない)構成が好適である。また、大当り遊技の開始時に累積回数mが初期化され、その後、作動回数n回目の遊技が実行される場合は当該遊技における確定期間が延長され、大当り遊技の開始時以外の契機(例えば、クリアボタン30の操作)で累積回数mが初期化され、その後、作動回数n回目の遊技が実行される場合は当該遊技における確定期間が延長されない構成が好適である。以上の構成では、特別図柄の変動時間および確定期間を遊技機の管理者が任意に変更できないため、遊技の公正を害するという不都合が抑制される。
(59)上述の各形態において、特別図柄が停止表示された際に時短遊技状態を終了する具体例として、確定期間が終了する前に時短遊技状態が終了する構成を説明した。しかし、特別図柄が停止表示された際に時短遊技状態が終了する構成において、確定期間が終了する前に、時短遊技状態が終了する構成としてもよい。
例えば、上述の特別図柄停止時処理(図18)において、時短終了判定処理(同図のS234)を、確定期間を設けるためのステップS233より前に設ける構成としてもよい。具体的には、ステップS233と第3時短移行判定処理(S232)との間に時短終了判定処理を設けてもよい。また、第3時短移行判定処理と第2時短移行判定処理(S231)との間に時短終了判定処理を設けてもよいし、第2時短移行判定処理の直前に時短終了判定処理を設けてもよい。
また、当該変形例において、時短遊技状態(第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態)が終了する遊技の確定期間は、開閉扉14bが作動態様Dbに制御される最長の時間より長い構成が好適である。以上の構成では、時短遊技状態が終了した後の非時短遊技状態が開始される時点において、開閉扉14bが作動状態Dbである場合が無い。したがって、非時短遊技状態において、第2始動口14に遊技球が入賞する事態が抑制される。
(60)上述の各形態において、累積回数コマンドが送信されるタイミングは、遊技の開始時であってもよいし、遊技の終了時であってもよい。また、累積回数コマンドが全ての遊技で送信される構成としてもよいし、累積回数コマンドが一部の遊技で(例えば、100回の遊技毎に)送信される構成としてもよい。
また、上述の各形態において、累積回数mを示す累積回数コマンドに替えて、作動回数nまでの残り回数「n-m」を示すコマンドが演出制御基板120へ送信される構成としてもよい。また、作動回数nまでの残り回数を示すコマンドおよび累積回数コマンドの何れもが演出制御基板120へ送信されない構成としてもよい。以上の構成では、特別図柄の停止時(累積回数mの加算時)に送信されるコマンド(例えば、図柄確定コマンド)を受信した回数を計数することで、サブCPU121は、累積回数mの現在値または作動回数nまでの残り回数を報知可能である。
(61)上述の形態において、第2時短遊技状態が終了した直後において、専用の演出モード(専用の演出が実行され得るモード)へ移行可能な構成としてもよい。また、以上の専用の演出モードにおいて、専用のBGMが出力される構成が好適である。同様に、第3時短遊技状態が終了した直後において、専用の演出モード(専用の演出が実行され得るモード)へ移行可能な構成としてもよい。また、以上の専用の演出モードにおいて、専用のBGMが出力される構成が好適である。なお、各時短遊技状態が終了した後に、共通の特殊な演出モードへ移行する構成としてもよい。
(62)上述の各形態では、第2時短遊技状態が終了して低確率非時短遊技状態へ移行した場合、当該低確率非時短遊技状態における遊技回数が作動回数nに達したとしても第2時短遊技状態へ移行しない。以上の構成では、第2時短遊技状態が終了した後の低確率非時短遊技状態では、既に第2時短遊技状態が終了している旨が報知される構成が好適である。具体的には、第2時短遊技状態が終了した後に低確率非時短遊技状態において累積回数mが表示される構成が考えられる。表示される累積回数mが数値「800」より多い場合、既に第2時短遊技状態が終了している旨が把握される。
(63)上述の各形態では、事前判定の結果に応じて、第2時短遊技状態へ移行する旨を事前に報知(示唆)する特定演出(保留変化演出など)が実行されない構成とした。しかし、第2時短遊技状態へ移行する旨を事前に報知(示唆)する特定演出が実行される構成としてもよい。
(64)上述の各形態において、時短遊技状態において時短図柄が有効な構成としてもよい。例えば、第2時短遊技状態で時短図柄が停止表示された場合を想定する。以上の場合、第2時短遊技状態と第3時短遊技状態との双方が並行して作動する構成としてもよい。ただし、第2時短遊技状態で時短図柄が停止表示された後の時短遊技状態では、第2時短遊技状態における開閉扉14bの開放態様が維持される構成が好適である。
(65)上述の各形態において、低確率遊技状態の大当り抽選で大当りに非当選と判定された回数が作動回数nに達した後の期間のうち、特別図柄が停止した時点において、第2時短遊技状態へ移行した。しかし、低確率遊技状態の大当り抽選で大当りに非当選と判定された回数が作動回数nに達した後の期間であれば、第2時短遊技状態へ移行するタイミングは適宜に変更できる。
例えば、大当りに非当選と判定された回数(累積回数m)が、大当り抽選の直後(遊技の開始直後)に更新(加算、減算)される構成としてもよい。以上の構成では、遊技の開始直後に第2時短遊技状態へ移行可能である。遊技の開始直後に第2時短遊技状態へ移行する構成を採用する場合、遊技の開始直後に右打ちランプ28が点灯し、上述の有利期間信号(外部情報信号)がON状態になる構成が好適である。以上の構成では、遊技の開始直後に第2時短遊技状態へ移行した際に、上述の非計数期間が開始される。
以上の変形例では、遊技の開始直後に第2時短遊技状態へ移行した際に、上述の時短突入演出が実行される構成が好適である。また、遊技の開始直後に第2時短遊技状態へ移行した際に、右打ちで遊技すべき旨を報知する画像(例えば、上述の右打ち画像Gsy)が表示開始され、時短遊技状態の背景画像GHに切替る構成が好適である。なお、上述の第1実施形態では、特別図柄の確定期間が終了する前に第2時短遊技状態へ移行したが、確定期間が終了した後に第2時短遊技状態へ移行する構成としてもよい。
(66)上述の各形態において、時短遊技状態の残り回数Mが遊技の終了時に減算される構成を採用したが、遊技の開始時に残り回数Mが減算される構成としてもよい。以上の構成では、遊技の開始時に時短遊技状態が終了する。例えば、第2時短遊技状態は1000回目の遊技が開始された直後に終了する。以上の場合、第2時短遊技状態は1000回目の遊技が開始されると、右打ちランプ28が消灯し、上述の計数期間が開始される。
(67)上述の各形態において、高確率遊技状態且つ非時短遊技状態の遊技状態(高確率非時短遊技状態)を設けてもよい。ただし、高確率非時短遊技状態では、時短図柄が無効である。すなわち、時短図柄は、低確率遊技状態でのみ有効である。また、高確率非時短遊技状態では、累積回数mが加算されない(初期値「0」で維持される)。
(68)上述の各形態において、複数種類の設定値(例えば、1~6)を設け、大当り抽選で大当りと判定される確率(例えば、低確率遊技状態で大当りに当選する確率)が設定値に応じて変化する構成を採用してもよい。ただし、各設定値で、第3時短に当選する確率は共通である。また、各設定値で、小当りに当選する確率は共通である。以上の設定値は、遊技機1の管理者の設定変更操作に応じて実行される設定変更処理により変更される。
以上の変形例において、第2時短遊技状態が作動する作動回数nは各設定値で共通である。具体的には、低確率遊技状態で大当りに当選する確率を「ML」(0<M<1)とした場合、全ての設定値で作動回数nは、範囲「2.5/ML≦n≦3.0/ML」に含まれる構成が好適である。
以上の変形例において、時短遊技状態の遊技回数(以下、時短回数N)は、全ての設定値で共通の構成が好適である。具体的には、第1時短遊技状態の時短回数N1は全ての設定値で共通であり、第2時短遊技状態の時短回数N2は全ての設定値で共通であり、第3時短遊技状態の時短回数N3は全ての設定値で共通である構成が好適である。さらに、各設定値の低確率遊技状態での大当り確率「ML」のうち、最小の大当り確率を「MLmim」(設定値「1」の大当り確率)とした場合、時短回数N2は数値「3.8/MLmim」以下であり、時短回数N3は数値「3.8/MLmim」以下の構成が好適である。
(69)上述の各形態において、設定値変更による設定値変更処理、および、クリアボタン30の操作によるクリア操作時処理で累積回数mが初期化されない構成とし、専用の操作部(以下「累積クリア用ボタン」)が操作された際に、累積回数mが初期化される構成としてもよい。
(70)上述の各形態において、クリア操作時処理では累積回数mが初期化されず、上述の設定値変更処理では累積回数mが初期化される構成としてもよい。また、クリアボタン30が通常態様で操作されると累積回数mが初期化されず、クリアボタン30が特殊態様で操作されると累積回数mが初期化される構成としてもよい。例えば、クリアボタン30が1回操作されると、所定の情報が初期化されるが累積回数mが初期化されず、クリアボタン30が2回連続操作されると、所定の情報および累積回数mの双方が初期化さる構成が考えられる。
(71)上述の各形態において、設定値を示唆する演出を実行してもよい。例えば、時短遊技状態が終了する際に、設定値を示唆する演出を実行する構成が考えられる。ただし、各時短遊技状態のうち第2時短遊技状態へ移行し、当該第2時短遊技状態で大当りに非当選の場合、大当りの当選確率が低い設定値である可能性が高い。したがって、第1時短遊技状態または第3時短遊技状態が終了する際には設定値を示唆する演出が実行され、第2時短遊技状態が終了する際には設定値を示唆する演出が実行されない構成が好適である。
(72)上述の各形態の低確率非時短遊技状態において、遊技が進行される演出モードや、背景画像GHに合わせて複数種類の演出図柄GAxを表示してもよい。同様に、低確率時短遊技状態または高確率時短遊技状態において、遊技が進行される演出モードや、背景画像GHに合わせて複数種類の演出図柄GAyを表示してもよい。
また、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態の夫々で異なる演出図柄GAyを表示することとしてもよい。具体的には、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態で共通する演出図柄GAyを表示し、第3時短遊技状態で、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態とは異なる演出図柄GAyを表示することとしてもよい。また、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態で共通する演出図柄GAyを表示し、第1時短遊技状態で、第2時短遊技状態、第3時短遊技状態とは異なる演出図柄GAyを表示することとしてもよい。さらに、第1時短遊技状態、第3時短遊技状態で共通する演出図柄GAyを表示し、第2時短遊技状態で、第1時短遊技状態、第3時短遊技状態とは異なる演出図柄GAyを表示することとしてもよい。
(73)上述の各形態において、第2時短遊技状態へ移行した際の構成は適宜に変更できる。例えば、第2時短遊技状態へ移行した際の保留数が数値「0」の場合を想定する。すなわち、第2時短遊技状態へ移行した直後に客待ち状態(非遊技状態)へ移行した場合を想定する。当該変形例では、以上の客待ち状態において、右打ちランプ28が点灯し、右打ち画像Gsyが表示される。また、当該変形例では、以上の客待ち状態において、文字列「あと0回」を示す強調画像GZが表示される。
当該変形例では、上述の客待ち状態において始動入賞し、第2時短遊技状態の最初の遊技が開始されると、当該遊技においても右打ちランプ28が継続して点灯し、右打ち画像Gsyが継続して表示される。ただし、当該変形例では、第2時短遊技状態の最初の遊技において、強調画像GZが非表示になる。さらに、当該変形例では、第2時短遊技状態へ移行した直後の客待ち状態では時短突入演出が実行されず、その後、第2時短遊技状態の最初の遊技で時短突入演出が実行される。
一方、仮に第2時短遊技状態へ移行した時点で保留数が数値「1」以上の場合、当該変形例では、第2時短遊技状態へ移行した直後に(第2時短遊技状態の最初の遊技で)、右打ちランプ28が点灯し、右打ち画像Gsyが表示され、強調画像GZが非表示になり、時短突入演出が実行される。なお、以上の変形例において、客待ち状態において時短突入演出が実行される構成としてもよい。また、上述の客待ち状態にわたり遊技回数画像GEが表示され、第2時短遊技状態の最初の遊技で遊技回数画像GEが非表示になる構成としてもよい。
(74)上述の各形態において、第1時短遊技状態の残り回数M1、第2時短遊技状態の残り回数M2、および、第3時短遊技状態の残り回数M3の大小関係は適宜に変更できる。例えば、残り回数M1が残り回数M2より長い構成としてもよいし、残り回数M1と残り回数M2とが等しい構成としてもよい。また、残り回数M3が残り回数M2より長い構成としてもよいし、残り回数M3と残り回数M2とが等しい構成としてもよい。同様に、残り回数M1が残り回数M3より長い構成としてもよいし、残り回数M1と残り回数M3とが等しい構成としてもよいし、残り回数M3が残り回数M1より長い構成としてもよい。
(75)上述の第2実施形態において、本発明の「事前判定により特定される特別遊技の実行に係る第1情報」として「第1情報J1」を例示した。しかし、本発明の「第1情報」は以上の例に限定されない。例えば、第1実施形態における「大当りの特別図柄判定用乱数値が取得された場合に生成される入賞情報(始動入賞指定コマンド)」は、本発明の「第1情報」に含まれる。また、上述の第2実施形態では、本発明の「事前判定により特定される第2遊技状態への移行に係る第2情報」として「第2情報J2」を例示した。しかし、本発明の「第2情報」は以上の例に限定されない。例えば、ハズレの特別図柄判定用乱数値が累積回数mだけ取得されると第2時短遊技状態(第2遊技状態)へ移行可能になる。したがって、「ハズレの特別図柄判定用乱数値が取得された場合に生成される入賞情報(始動入賞指定コマンド)」は、本発明の「第2情報」に含まれる。
上述の各形態では、パチンコ機に本発明を採用した具体例を示したが、本発明をパチスロ機に採用してもよい。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
本発明に係る遊技機は、本発明に係る遊技機は、遊技制御手段と、表示手段(画像表示装置31、枠部材、盤部材)とを具備する遊技機であって、遊技制御手段は、取得条件の成立により、判定情報を取得する取得手段(図30のS139)と、判定条件の成立により、判定情報に基づいて特別遊技の当否を判定する判定手段(図33のS207)と、特別遊技に非当選と判定されたが予め定められた特定回数に達すると、その後、第1遊技状態より取得条件を成立させ易い第2遊技状態を開始可能な開始手段(図35のS244)と、を備え、表示手段は、遊技されていない非遊技期間において、第2遊技状態が設けられている旨を表示可能であることを特徴とする(図25)。
以上の構成によれば、特別遊技に非当選と判定された回数である判定回数が予め定められた特定回数に達した契機で、その後、第2遊技状態を開始可能である。したがって、当該契機で第2遊技状態が開始されない構成と比較して、第2遊技状態が開始する契機の面白味が向上する。また、本発明の表示手段によれば、第2遊技状態が設けられている旨が非遊技期間において把握できるという利点がある。