JP2022041797A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体に対する画像形成動作の質の向上と記憶媒体の浪費量の削減を両立できる画像形成装置を提供する。【解決手段】記録媒体に液体を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドを備え、記録媒体における画像形成領域に画像を形成し、また、記録媒体における余白領域にノズルの吐出状態を識別するためのパターン画像を形成する画像形成部を備え、画像形成部は、ノズルの配列方向において異なる種類の画像の組み合わせから構成されるパターン画像を余白領域に形成する、画像形成装置による。【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
記録媒体を搬送しながら、当該記録媒体に液体インクを吐出して画像を形成する画像形成装置が知られている。当該画像形成装置は、液体インクを吐出する液体吐出ヘッドを含む液体吐出機構と、液体吐出ヘッドに対して記録媒体を相対的に移動させて搬送する搬送機構と、を少なくとも備える。また、記録媒体に付着する液体インクの液滴に含まれる色材を凝集させる効果を有する処理液を塗布するための前処理機構を液体吐出機構よりも上流側に備える画像形成装置も知られている。
液体吐出機構の構成として、例えば、記録媒体の幅方向(搬送方向との直交方向の記録媒体の寸法相当)に複数の液体吐出ヘッドを配置して構成される長尺ヘッドを備えるラインヘッド型が知られている。長尺ヘッドが備える複数の液体吐出ヘッドは、それぞれが短尺の液体吐出ヘッドである。すなわち、ラインヘッド型の液体吐出ヘッドは、短尺の液体吐出ヘッドを記録媒体の幅方向に配列したものを一つの長尺の液体吐出ヘッドとして一色の液体インクに対応するように構成される。そして、各色の液体インクに対応する液体吐出ヘッドを束ねて液体吐出機構が構成される。
長尺ヘッドを構成する短尺の液体吐出ヘッドの各々には、液体インクを吐出する吐出口としてのノズルが複数設けられている。また、液体吐出ヘッドは、各ノズルに液体インクを供給するために、液体インクを一時的に貯留する液室を各ノズルに連通するように備えていて、液室の圧力が制御されることで各ノズルから液体インクを液滴として吐出する吐出動作が制御される。
したがって、ノズルやその近傍において液体インクが乾燥(固化)したり、温度変動によって液体インクの粘性が変化したりすると、各ノズルの吐出動作による液体インクの吐出状態は悪化する。乾燥や粘性の変化は、時間の経過に応じて発生するので、画像形成装置の稼働中の所定のタイミングにおいて各ノズルの吐出状態を確認する動作を実行し、吐出状態を正常に保つ保守動作を実行することが重要となる。液体吐出ヘッドによる吐出状態の確認及び保守動作を行うには、画像を形成するための吐出動作とは異なる別の吐出動作を実行して、テストパターンを形成する。テストパターンは、記録媒体に画像を形成する領域(仮想的に設定される画像形成領域)以外の記録媒体上の領域である「余白領域」に形成される。テストパターンは、吐出状態の確認のための特定の画像パターンとして形成される。
テストパターンは、その目的によって複数の種類が知られている。例えば、各ノズルにおいて液体インクの固化などにより「ノズル詰まり」を防止し、またはノズル詰まりを解消する目的で用いられる「フラッシングパターン」が知られている。また、個々のノズルの吐出動作が正常であることを確認する目的で用いられる「ノズルチェックパターン」も知られている。
フラッシングパターンは、液体吐出ヘッドが備える全てのノズルに吐出動作をさせて形成されるベタ塗りの図形からなるパターン画像によって形成される。ノズルチェックパターンは、各液体吐出ヘッドが備えるノズルのうち、配列方向において所定の間隔で空けて一部のノズルのみに吐出動作をさせて形成される縞模様図形にからなるパターン画像によって形成される。
ラインヘッド型のインクジェットプリンタにおいて、ノズルチェックパターンを画像読取装置で読み取ることで、吐出不良(吐出抜け)となっているノズルを検知する技術が知られている(特許文献1を参照)。吐出不良を検知したときに、これを回復させる動作を実行する。この回復動作により、形成する画像の質を維持できる。
また、形成する画像の質を向上させるために用いられる処理液は、記録媒体に付着した液滴同士の境界が不鮮明になる現象として知られているカラーブリードを防ぐものである。そこで、処理液を画像形成位置のみに塗布する技術も知られている(特許文献2を参照)。
従来は、目的に応じて異なるテストパターンを必要に応じて個別のタイミングで形成していたので、各テストパターンが個別に余白領域を消費し、テストパターンの形成頻度が増えると余白領域の消費量が多くなり、記録媒体の浪費量が増加することがあった。
特に、ノズルチェックパターンを形成するときは、吐出動作を行う一つのノズル(オンノズル)に対して隣接する吐出動作を行わないノズル(オフノズル)を複数設定し、かつ、オンノズルとオフノズルの位置を変化させながら全ノズルに吐出動作を行わせる。すなわち、ノズルチェックパターンを用いて各ノズルの状態を確認するには、より多くの余白領域を消費することになる。
また、カラー画像を前提とすれば、各色の液体インクに対応する液体吐出ヘッドを動作させて各色に対応するテストパターンを形成することになるので、テストパターンの種類に関わらず、より多くの余白領域を必要とする。
すなわち、液体吐出ヘッドの動作確認の頻度を増やして吐出動作の安定性を図るときに、画像形成領域に連なる余白領域を多量に消費することになり、記録媒体の浪費量を増加させることになる。したがって、液体吐出ヘッドの動作品質のさらなる向上と、記録媒体の浪費量を削減することを両立させるには課題がある。
また、処理液は透明であるから、記録媒体への塗布状態を視認することは困難である。特に、記録媒体の幅方向の全域における処理液の塗布状態を確認するには、記録媒体の幅方向全域に画像が形成されている箇所で、処理液の作用が正常に生じているか否かを確認することを通じて確認することになる。すなわち、記録媒体の任意の位置で処理液の塗布状態を確認することは困難であった。すなわち、画像形成動作のさらなる品質向上を図るには、処理液の塗布状態を視認できることがは重要であるが、従来技術には課題がある。
本発明は、記録媒体に対する画像形成動作の質の向上と記憶媒体の浪費量の削減を両立できる画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
上記技術的課題を解決するため、本発明の一態様は、記録媒体に液体を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドを備える画像形成装置であって、前記記録媒体における画像形成領域に画像を形成し、また、前記記録媒体における余白領域にパターン画像を形成する画像形成部を備え、前記画像形成部は、前記ノズルの配列方向において異なる種類の画像の組み合わせから構成されるパターン画像を前記余白領域に形成する、ことを特徴とする。
本発明によれば、連長の記録媒体に対する画像形成動作の質の向上と記憶媒体の浪費量の削減を両立できる。
本発明に係る画像形成装置の第一実施形態としてのインクジェットプリンタの概略を示す構成図。 第一実施形態に係るインクジェットヘッドモジュールの概要を示す図。 第一実施形態に係るインクジェットヘッドの概要を示す図。 第一実施形態に係る制御部の構成を示すハードウェア構成図。 上記制御部の機能構成を示す機能ブロック図。 第一実施形態に係るテストパターンの種類を例示する説明図。 第一インクジェットプリンタにおける画像形成処理の流れを例示するフローチャート。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの一例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの一例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの一例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの一例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの一例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの一例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの一例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの一例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの変形例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの変形例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの変形例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの変形例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別の変形例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れの別の変形例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れのさらに別の変形例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンの形成の流れのさらに別の変形例を示す図。 第一実施形態に係るテストパターンのさらに別の変形例を示す図。 第一実施形態に係るインクジェットプリンタにおける画像形成処理の流れの別例を示すフローチャート。 本発明に係る画像形成装置の第二実施形態であるインクジェットプリンタの概略を示す構成図。 第二実施形態に係るテストパターンの種類を例示する説明図。 第二実施形態に係るテストパターンの拡大説明図。
[画像形成装置の第一実施形態]
以下、本発明に係る画像形成装置の第一実施形態としてのインクジェットプリンタ1について、図面を参照しながら説明する。
[インクジェットプリンタ1の全体構成]
図1は、オンデマンド方式のラインヘッド型の画像形成装置としてのインクジェットプリンタ1の全体構成を示す概略図である。インクジェットプリンタ1は、連長かつシート状の記録媒体としてのシートPに対して液体インクを液滴として付着させてカラー画像を形成する装置である。
インクジェットプリンタ1は、装置本体100と、アンワインダー(記録媒体巻き出し部)である記録媒体供給部200と、リワインダー(記録媒体巻取り部)である記録媒体回収部300と、により構成される。装置本体100には、シートPの搬送経路の直上に配置される液体吐出機構としての画像形成部110を備える。シートPは、長尺のシート状の記録媒体であって、搬送機構としての記録媒体供給部200及び記録媒体回収部300の間で連続的に供給されて、画像形成部110に対して搬送される。制御部150は、インクジェットプリンタ1の全体の動作を制御する。制御部150、画像形成部110に備わる複数のインクジェットモジュール111の吐出動作を制御し、かつ、記録媒体供給部200及び記録媒体回収部300による搬送動作を制御することで、シートPに画像が形成される。また、制御部150は後述するテストパターンとしての第一テストパターン20の形成動作も制御する。
ラインヘッド型である画像形成部110は、シートPの搬送方向T(副走査方向)に、各色の液体インクを吐出する液体吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド112(図2を参照)を複数備えて配置したインクジェットモジュール111によって構成されている。ラインヘッド型の画像形成部110を構成するインクジェットモジュール111は、全体として、シートPの幅寸法よりも長い長さ寸法を有している。
画像形成部110は、カラー印刷に対応するために、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローからなる各色の液体インクを吐出するためのインクジェットモジュール111を、各色に対して個別に対応して供えている。以下において、ローマ字で「K」を符号に含む構成は、ブラックのインクに対応するインクジェットモジュール111Kに含まれる構成を意味する。また「C」を符号に含む構成は、シアンのインクに対応するインクジェットモジュール111Cに含まれる構成を意味する。また「M」を符号に含む構成は、マゼンタのインクに対応するインクジェットモジュール111Mに含まれる構成を意味する。そして、「Y」を符号に含む構成は、イエローのインクに対応するインクジェットモジュール111Yに含まれる構成を意味する。
なお、各色に個別に対応する説明を必要としないときは、「インクジェットモジュール111」のように、色を意味するローマ字を符号に含めずに表記する。
インクジェットモジュール111は、シートPの搬送方向Tと直交する方向である主走査方向には移動せず、直下を搬送方向T(副走査方向)に移動するシートPに対して所定のタイミングで液体インクを吐出して画像を形成する。
本明細書においては、制御部150が画像形成部110から液体インクが吐出されるタイミングをシートPの搬送タイミングに基づいて制御する。本明細書において、制御部150が、後述するノズル113と画像形成領域Rとの相対的な位置関係に基づいて、所定のノズル113から液体インクを所定のタイミング及び強度で吐出させる一連の処理を「画像形成処理」とする。
[装置本体100の説明]
装置本体100は、シートPの幅方向(搬送方向Tと直交する方向)の位置決めを行う規制ガイド121と、シートPに加える張力を一定に保つ駆動ローラと従動ローラのインフィード部122と、を備える。なお、シートPの幅方向とは、シートPの搬送方向Tに直交する方向であって、後述する画像形成部110において画像が形成される面を構成する方向をいう。
また、装置本体100は、シートPの張力に応じて上下に移動し、位置信号を出力するダンサローラ123と、EPC(Edze Position Contorol)124と、を備える。また、装置本体100は蛇行量検出器125を備える。
また、装置本体100は、画像形成部110に対向する位置に設けられたプラテン126と、画像形成部110の維持・回復モジュール127と、シートPを乾燥させる乾燥モジュール128と、を備える。また、装置本体100は、シートPを設定された速度で駆動させる駆動ローラと従動ローラのアウトフィード部129と、シートPを装置外に排紙する駆動ローラと従動ローラからなるプラー130と、を備える。装置本体100が備える複数の構成による媒体搬送部がシートPを画像形成部110の直下に搬送する。これら媒体搬送部は、画像形成されたシートPを記録媒体回収部300に搬送する。
また、装置本体100には、乾燥モジュールの下流側において、シートPに形成されるテストパターンを読取るための読取センサ140が配置されている。読取センサ140が読み取った画像の状態に基づいて、制御部150が画像形成部110の制御パラメータを補正し、インクジェットモジュール111に含まれる各インクジェットヘッド112の吐出動作を補正する。
[インクジェットモジュール111の構成]
図2は、インクジェットモジュール111の構成を示す平面図である。図2は、各色の液体インクを吐出するためのインクジェットモジュール111に含まれるインクジェットヘッド112の配列の様子を例示している。なお、図2は、インクジェットモジュール111を上から(Z方向から)見たものであって、インクジェットヘッド112の搬送方向Tに対する直交方向の配列の特徴を現している。なお、図2においてノズル113も例示しているが、各インクジェットヘッド112が備えるノズル113(図3参照)も例示している。
インクジェットモジュール111は、シートPの搬送方向Tの上流側から下流側に向かって順に、異なる色の液体インクに対応するものが順次配置されている。例えば、最上流に黒色インクに対応するインクジェットモジュール111Kが配置される。続いて、シアン色インクに対応するインクジェットモジュール111Cが配置される。続いて、マゼンタ色インクに対応するインクジェットモジュール111Mが配置される。最下流に、黄色インクに対応するインクジェットモジュール111Yが配置される。なお、各色の液体インクに対応するインクジェットモジュール111の配置順は、この例に限定されるものではない。
各インクジェットモジュール111には、複数のインクジェットヘッド112が配列されている。インクジェットヘッド112は、搬送方向Tに対して直交する方向に配列されている。なお、インクジェットヘッド112は、配列方向において千鳥状に配置されている。したがって、各インクジェットヘッド112が備えるノズル113のうち、隣接するインクジェットヘッド112の端部にあるノズル113であって隣接するもの同士の間隔は、一定になる。すなわち、インクジェットヘッド112の端部の一部が、搬送方向Tにおいて重なり合うように各インクジェットヘッド112が千鳥状に配置されている。インクジェットモジュール111に搭載される複数のインクジェットヘッド112の各々は、液体インクの吐出口に相当するノズル113を複数備える。すなわち、各インクジェットモジュール111は、複数のインクジェットヘッド112を搭載し、各インクジェットヘッド112において複数のノズル113を備えている。
なお、以下の説明では、一のインクジェットモジュール111には十個のインクジェットヘッド112が含まれているものを例示している。そして、各インクジェットヘッド112を区別するときには、搬送方向Tに向かって左側から「a,b,c,d,・・・,j」を符号に含めている。なお、インクジェットモジュール111の一単位に含まれるインクジェットヘッド112の数量はこの例に限定されるものではない。
上記を踏まえると、第一実施形態に係るインクジェットモジュール111において、インクジェットヘッド112は「a、c、e、g、i」に相当するインクジェットヘッド112は、搬送方向Tの下流側の配列に相当する。一方「b、d、f、h、j」に相当するインクジェットヘッド112は、搬送方向Tの下流側の配列に相当する。
[ノズル113の配列]
図3は、インクジェットモジュール111が備えるインクジェットヘッド112の個体をノズル113側から見た図である。ノズル113は所定の配列によってノズル面を構成している。例えば、ノズル113は、インクジェットヘッド112の長手方向(X方向)において千鳥格子状に配列されているノズル群が搬送方向Tに複数配列されている。また、インクジェットヘッド112には、温度データを取得するための温度センサ114が備わっている。温度センサ114は、各インクジェットヘッド112の温度を所定の時間間隔で取得して制御部150に通知する。
図1に戻る。インクジェットプリンタ1では、インクジェットモジュール111が備えるノズル113の配列面(ノズル面)が、プラテン126の上空に配置されていて、プラテン126の上を搬送されるシートPとの間に所定の隙間が維持される状態になっている。
インクジェットプリンタ1における画像形成動作は、画像形成対象を示すデータ(画像形成データ)に基づいて行なわれる。より詳しくは、シートPにおいて画像が形成される画像形成領域R(後述する)に対する各ノズル113の相対的な位置を決めて、各ノズル113から液体インクを液滴として吐出させる吐出動作を実行させる。画像形成領域Rと各ノズル113との相対的な位置決めは、シートPを搬送方向Tに搬送するときの搬送タイミングに合わせて決められる。言い換えると、各インクジェットヘッド112は、シートPの搬送動作と同期して、各ノズル113における吐出動作が実行する。この吐出動作によって画像形成処理が実行される。
画像形成処理を開始して吐出動作を行い始めてから一定時間が経過すると、ノズル113やその周辺にある液体インクが乾燥して固化したり、インクジェットヘッド112の温度が変動して液体インクの粘性が変化したり、などが生ずる。このような変動は正常な吐出動作にとって阻害要因となり、シートPに形成される画像の質にも悪影響を与える要素となる。
そこで、後述する制御部150は、まず、インクジェットヘッド112の吐出動作の経時的要素(動作間隔、累積動作時間などの動作頻度や温度変動など)を取得し続ける。そして、制御部150は、経時的要素としての動作間隔に対する時間閾値や、経時的な温度の変動幅に対する温度閾値を超えたときに、後述するテストパターンを形成する処理を実行する。テストパターンの形成処理は、画像形成動作を実行中に、画像形成領域Rの間に位置する余白領域RM(後述する)がインクジェットモジュール111の下方と通過するタイミングを見計らって実行される。したがって、テストパターンは余白領域RMに形成される。なお、テストパターンの形成処理の詳細は後述する。
なお、第一実施形態に係るシートPとして適用可能なものは、一般的には用紙(普通紙)であるが、それ以外のコート紙、ラベル紙等の他、オーバヘッドプロジェクタシート、フィルム、可撓性を持つ薄板等も含まれるものとする。シートPに用いることができる素材は、画像形成部110から吐出されたインク滴が付着可能なものや、一時的に付着可能なもの、付着して固着するもの、および付着して浸透するものなども含まれる。例えば、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子(圧電部材)などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどである。特に限定しない限り、液体が付着する全てのものが含まれるので、シートPの材質は液体が付着可能なものであって、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなどであればよい。
[制御部150のハードウェア構成]
次に、上記にて例示した画像形成処理の制御を担う制御部150について説明する。図4は制御部150のハードウェア構成を示す図である。図4に示すように制御部150は、一般的な情報処理装置と同様の構成を含む。第一実施形態に係るインクジェットプリンタ1が備える制御部150は、CPU(Central Processing Unit)151、RAM(Random Access Memory)152、ROM(Read Only Memory)153、HDD(Hard Disk Drive)154及びI/F155がバス159を介して接続されている。また、I/F155には表示部156、操作部157及び専用デバイス158が接続されている。
CPU151は演算手段であり、インクジェットプリンタ1全体の動作を制御する。RAM152は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU151が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM153は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD154は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や、媒体引渡制御プログラムや後処理制御プログラムなどの各種の制御プログラム、アプリケーションプログラム等が格納される。
I/F155は、バス159と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。表示部156は、利用者がインクジェットプリンタ1の状態や設定している動作モードを確認するための視覚的ユーザインタフェースであり、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置によって実現される。操作部157は、利用者がインクジェットプリンタ1の動作モードの設定を入力するためのユーザインタフェースである。
専用デバイス158は、インクジェットプリンタ1において専用の動作をする機能を実現するためのハードウェアであって、例えば画像形成部110の画像形成処理機能を実現する構成を含む。また、専用デバイス158には、画像形成部110が備えるインクジェットモジュール111により構成される液体吐出部や、記録媒体供給部200や記録媒体回収部300による構成される搬送制御部が含まれている。また、専用デバイスにはテストパターンを読み取るための読取センサ140、各インクジェットヘッド112の温度を計測するための温度センサ114及び吐出動作の実行タイミングを計測するためのタイマー115などが含まれる。
制御部150は、専用デバイス158に含まれる各ハードウェア構成から取得される各種データを用いて、ROM153やHDD154などに格納された制御プログラムをRAM152に読み出してCPU151によって実行される。CPU151が制御プログラムを実行することで、所定の機能を実現するソフトウェア制御部を構成する。
「制御部150による機能ブロック」
図5は、制御部150によって実現されるソフトウェア制御部の例を示す機能ブロック図である。図5は、インクジェットヘッド112の吐出動作に対する経時的変動を抑制し、吐出動作の安定性を向上させるために第一テストパターン20を形成するため動作を制御するテストパターン形成部10の機能ブロックを例示している。
図5に示すように、テストパターン形成部10は、吐出制御部11と、搬送制御部12と、パターン形成タイミング判定部13と、温度変動判定部14と、パターン読取制御部15と、吐出補正部16と、パターン選択部17と、を有する。
吐出制御部11は、後述するパターン選択部17において選択された第一テストパターン20を余白領域RMに形成するように、搬送制御部12のシートPの搬送に合わせてインクジェットヘッド112の吐出動作を制御する。
搬送制御部12は、記録媒体供給部200と記録媒体回収部300の動作を制御して、所定の速度及びタイミングで画像形成部110に対してシートPを搬送させる。搬送制御部12は、画像が形成される画像形成領域Rを跨ぐ領域であって、通常の画像が形成されない領域としての余白領域RMにテストパターンが形成される制御する。すなわち、搬送制御部12は、余白領域RMがインクジェットモジュール111を通過するタイミングを吐出制御部11に通知する。
パターン形成タイミング判定部13は、タイマー115から時間に関する情報を取得し、かつ、吐出制御部11から第一テストパターン20を形成したタイミングを取得する。そして、パターン形成タイミング判定部13は、これら取得した情報に基づいて、次に第一テストパターン20を形成するタイミングに至っているか否かを時間閾値に基づいて判定する。また、パターン形成タイミング判定部13は、第一テストパターン20の形成タイミングに至っていることをパターン選択部17に通知する。例えば、インクジェットプリンタ1が画像形成動作を開始した後、後述する第一テストパターン20に含まれる特定のパターンがシートPに形成されてからの経過時間に基づいて、次に第一テストパターン20を形成するタイミング条件を満たしているか否かを判定する。そして、パターン形成タイミング判定部13は、タイミング条件の判定結果をパターン選択部17に通知する。
例えば、後述する第一パターン画像としての第一フラッシングパターン21を含む第一テストパターン20が生成されてから0.5秒が経過するか否かを時間閾値として用いて判定する。そして、0.5秒が経過しているときは、第一フラッシングパターン21の形成周期に至っていると判定して、タイミング条件を満たしていることをパターン選択部17に通知する。
なお、パターン形成タイミング判定部13は、インクジェットヘッド112の吐出動作の累積動作時間に基づいてタイミング条件を判定してもよいし、各インクジェットヘッド112の累積動作回数に基づく判定をしてもよい。また、各ノズル113の個別の吐出時間や吐出回数が所定の閾値を超えたことをタイミング条件として判定をしてもよい。これらの場合、判定に用いられる閾値は、制御部150のROM153に予め格納しておき、判定処理の実行時にこれらを参照すればよい。
温度変動判定部14は、温度センサ114が取得する各インクジェットヘッド112の温度を取得して、第一テストパターン20が生成された後の温度変動を所定の時間間隔で判定し続ける。そして、温度変動判定部14は、所定の温度閾値を超えた変動幅を判定したときに温度変動条件が満たされたとして、パターン選択部17に、その旨を通知する。例えば、特定の第一テストパターン20(色味確認パターン22)が生成された後に第一温度閾値を超える温度変動があったとき、次のタイミングで色味確認パターン22を形成する温度変動条件が満たされたことをパターン選択部17に通知する。ここで、第一温度閾値は、例えば「0.5℃」とする。すなわち、色味確認パターン22を形成した後に、温度が「±0.5℃」以上の変動があったときには、次のタイミングで色味確認パターン22を形成するように、温度変動判定部14が、パターン選択部17に通知をする。
また、例えば、特定の第一テストパターン20としてのノズルチェックパターン23の生成後に第二温度閾値を超える温度変動があったときは、温度変動判定部14が次の形成タイミングでノズルチェックパターン23を形成するように、パターン選択部17に通知する。ここで、第二温度閾値は、例えば「1℃」とする。すなわち、ノズルチェックパターン23を形成した後に、温度が「±0.5℃」以上の変動があったときには、次のタイミングでノズルチェックパターン23を形成するように、温度変動判定部14が、パターン選択部17に通知をする。
パターン読取制御部15は、ノズルチェックパターン23が生成された後に、ノズルチェックパターン23を読み取るように読取センサ140の動作を制御する。そして、パターン読取制御部15は、読取センサ140における読取結果を、判定結果を吐出補正部16に通知する。
吐出補正部16は、パターン読取制御部15からの通知に基づいて、各インクジェットヘッド112の吐出動作を制御するためのパラメータの補正値を算出し、算出した補整値を吐出制御部11に通知する。この場合、吐出制御部11は、補正値を用いて各インクジェットヘッド112の吐出動作を制御する。また、吐出補正部16は、補正値を吐出制御部11に通知したことパターン選択部17に通知する。
パターン選択部17は、パターン形成タイミング判定部13における判定結果、温度変動判定部14及び吐出補正部16からの通知に基づいて、第一テストパターン20の種類を選択する。ここで、選択された第一テストパターン20が、次に、インクジェットモジュール111の下を余白領域RMが通過するタイミングで形成される。
以上のように、制御部150によって実現されるテストパターン形成部10によれば、画像形成処理を実行中において、所定のタイミング条件や温度変動条件を逐次判定し、適時に第一テストパターン20を形成させることができる。また、後述するように、形成すべき第一テストパターン20が複数あるときは、これを複合させたパターン画像を形成することで、余白領域RMの浪費を抑制することができる。すなわち、第一実施形態に係るテストパターン形成部10は、シートPの浪費量を減少させつつ、画像形成動作の質の安定性を向上できる。
[第一テストパターン20の種類]
次に、第一実施形態に係るインクジェットプリンタ1においてシートPに形成される第一テストパターン20の例について図6を参照しながら説明する。第一実施形態に係る第一テストパターン20には、第一フラッシングパターン21、色味確認パターン22、ノズルチェックパターン23、第一複合パターン24、第二複合パターン25が含まれる。
いずれの第一テストパターン20も、画像形成領域Rの間に相当する余白領域RMに形成される。なお、図6は、五種の第一テストパターン20が余白領域RMごとに形成されている様子を例示しているが、これは説明の便宜上の表現であって、実際に第一テストパターン20の全種類が連続的に形成されることを限定しているものではない。なお、第一テストパターン20は、インクジェットヘッド112の配列に対応して形成されるので、図6に例示されるように、搬送方向Tに対する直交方向において千鳥状に各図形が配置されて形成される。
第一パターン画像としての第一フラッシングパターン21は、インクジェットヘッド112が備える全てのノズル113から液体インクを吐出して形成される、いわゆるベタ塗りの画像によって構成される画像パターンである。インクジェットヘッド112は、K、C、M、Yの四色の液体インクに対応しているので、第一フラッシングパターン21を構成するベタ塗り画像も四色の液体インクに対応して形成される。また、図2に例示したとおり、インクジェットヘッド112は、搬送方向Tの直交方向において千鳥状の配列になっているので、ベタ塗り画像もインクジェットヘッド112の配列に合わせて形成される。
第二パターン画像としての色味確認パターン22は各インクジェットヘッド112が備える全てのノズル113からではなく一定の割合で減じた数に相当するノズル113から液体インクを吐出して形成される画像によって構成される画像パターンである。ここで、一定の割合とは、例えば、第一フラッシングパターン21の形成時を100%としたときの60%である。なお、色味確認パターン22を形成するときの割合は、この例に限定されるものではない。色味確認パターン22は、互いに隣接するノズル113、インクジェットヘッド112の間での液体インクの吐出状態を判定するために用いられる。色味確認パターン22が形成された後は、読取センサ140によって色味確認パターン22が読み取られて吐出補正部16においてパラメータが補正されて吐出制御部11に通知される。また、図2に例示したとおり、インクジェットヘッド112は、搬送方向Tの直交方向において千鳥状の配列になっているので、色味補正用の画像もインクジェットヘッド112の配列に合わせて形成される。
第三パターン画像としてのノズルチェックパターン23は、各インクジェットヘッド112が備える全てのノズル113のうち、搬送方向Tの直交方向において一定間隔で間引いた一部のノズル113のみに吐出動作をさせることで形成される。一定間隔のノズル113のみの吐出動作によって形成するので、ノズルチェックパターン23は、縞模様画像によって形成される。例えば、吐出制御部11が、液体インクを吐出する「オンノズル」を四つのノズル113毎に設定し、その間をオフノズルとして設定する(1on3off)。この設定の下、吐出制御部11がノズル113の吐出動作を制御することで、縞画像が形成される。ここで形成された縞画像が、一つのノズルチェックパターン23に相当する。その後、さらに「オフノズル」のうちの一つのノズル113を「オンノズル」にし、他のノズルを「オフノズル」にすることを繰り返し、全てのノズル113が「オンノズル」として動作した結果形成される縞画像によってノズルチェックパターン23が形成される。
ノズルチェックパターン23によれば、吐出不良となっているノズル113を検出することができる。ノズルチェックパターン23が形成された後は、読取センサ140によってノズルチェックパターン23が読み取られて吐出補正部16においてパラメータが補正されて吐出制御部11に通知される。また、図2に例示したとおり、インクジェットヘッド112は、搬送方向Tの直交方向において千鳥状の配列になっているので、縞画像もインクジェットヘッド112の配列に合わせて形成される。
すでに説明したとおり、インクジェットヘッド112は、K、C、M、Yの四色の液体インクに対応するように設けられている。そこで、以下の説明においても、各色に対応する画像にはそれぞれ「K、C、M、Y」の符号を付す。なお、第一フラッシングパターン21と色味確認パターン22については、「K」に対応する画像を塗りつぶした画像で表現している。同様に、「C」に対応する画像を斜線画像で表現し、「M」に対応する画像は縦縞画像で表現し、「Y」に対応する画像を斜め格子画像で表現している。
また第一複合パターン画像としての第一複合パターン24は、第一フラッシングパターン21とノズルチェックパターン23とを組み合わせて形成される。この場合、ノズルチェックパターン23は、第一フラッシングパターン21の千鳥状配置における隙間(余白)に相当する位置が形成位置となる。これによって、ノズル詰まりを防止する目的で形成される第一フラッシングパターン21と、ノズル113の吐出不良を発見し補正する目的で形成されるノズルチェックパターン23を、同一の余白領域RMに形成することができる。すなわち、搬送方向Tにおいて第一テストパターン20によって消費されるシートPの量を削減しつつ、インクジェットヘッド112の吐出動作の安定性を向上させることができる。
また、第二複合パターン画像としての第二複合パターン25は、色味確認パターン22とノズルチェックパターン23とを組み合わせて形成される。この場合、ノズルチェックパターン23は、色味確認パターン22の千鳥状配置における隙間(余白)に相当する位置が形成位置となる。これによって、色味確認パターン22と、ノズルチェックパターン23とを、同一の余白領域RMにおいて形成することができる。色味確認パターン22は、隣接するインクジェットヘッド112におけるノズル113の吐出状態のムラを抑制し、画像の質を向上させる補正する目的で形成されるパターン画像である。また、ノズルチェックパターン23は、ノズル113の吐出不良を発見し補正する目的で形成されるパターン画像である。すなわち、本実施形態に係るテストパターン形成部10は、第一テストパターン20で消費されるシートPの量を削減することができ、インクジェットヘッド112の吐出動作の安定性を向上させる。つまり、異なる目的で形成される複数のパターン画像を同じタイミングで形成できる。
[画像形成処理に係る第一テストパターン20の形成方法]
次に、インクジェットプリンタ1において実行される画像形成処理の流れを例示する図7のフローチャートを用いて、第一テストパターン20の形成方法について説明する。以下において説明する処理の流れは、テストパターン形成部10によって実行される処理である。
画像形成処理が開始されるとタイマー115が動作を開始して経過時間を計測する(S701)。また、温度センサ114が計測した各インクジェットヘッド112の温度を温度変動判定部14がタイマー115の時間と関連付けてRAM152に格納する(S702)。S701においてタイマー115が計測を開始した後は、画像形成処理が終了するまで、時間の計測は継続する。また、S702において温度センサ114が温度の計測を開始した後も、所定の時間間隔において、温度の計測を繰り返し実行する。温度センサ114が計測した温度は、計測タイミングと関連付けられてRAM152の記憶領域に格納されるので、温度変動判定部14は、一つ前のタイミングで計測された温度と、新たに計測された温度の差分を用いて、経時的な温度の変動幅を判定できる。
次に、テストパターン形成部10は、第一テストパターン20の形成タイミングであるか否かを判定する(S703)。S703における判定処理は、搬送制御部12による搬送制御によってシートPが搬送されている間において、インクジェットモジュール111の下方を余白領域RMが通過するタイミングであるか否かを判定する処理に相当する。余白領域RMがインクジェットモジュール111の下方を通過するタイミングでなければ(S703:NO)、画像形成処理の終了判定を行う(S712)。画像形成処理を終了する状態に至っていなければ(S713:NO)、テストパターン形成部10は処理をS703に戻す。この間、図7の処理と並行して、画像形成部110による所定の画像形成処理が実行され続けている。そして、シートPの画像形成領域Rへの画像形成は継続している。
余白領域RMがインクジェットモジュール111の下方を通過するタイミングであれば(S703:YES)、第一テストパターン20の形成タイミングである。そこで、まず、色味確認パターン22の形成判定処理が実行される(S704)。
S704では温度変動判定部14が、前回の色味確認パターン22が形成されたタイミングの各インクジェットヘッド112の温度と、最新の温度の差が、第一温度閾値に示される所定の変動幅を超えているか否かを判定する。
S704において、温度差が所定の変動幅を超えているときは(S704:YES)、色味確認パターンを形成するように、パターン選択部17に通知する(S705)。その後、テストパターン形成部10は、フラッシングパターン形成判定処理(S707)に移行する。なお、所定の変動幅とは、例えば、0.5℃である。
また、S704において、温度差が所定の変動幅を超えていないときでも(S704:NO)、前回のタイミングでノズルチェックパターン23が形成されて、吐出補正部16がパラメータを補正したか否かを判定する(S706)。S706では、前回のタイミングで形成されたノズルチェックパターン23をパターン読取制御部15に読み取ったことで、吐出補正部16が吐出パラメータを補正したか否かを判定する。
S706において、吐出補正部16が、パラメータの補正を通知していれば、(S706:YES)、吐出補正部16は、パターン選択部17に対して、色味確認パターン22を形成するように通知する(S705)。その後、テストパターン形成部10は、フラッシングパターン形成判定処理(S707)に移行する。
S706において、吐出補正部16が、パラメータの補正を通知していなければ(S706:NO)、吐出補正部16は、パターン選択部17に対する通知を行わず、処理は、フラッシングパターン形成判定処理(S707)に移行する。
第一フラッシングパターン21の形成判定処理では、パターン形成タイミング判定部13が、前回の第一フラッシングパターン21の形成からの経過時間が所定の時間を超えているか否かを判定する(S707)。なお、所定の時間とは、例えば、0.5秒である。
S707において経過時間が所定時間を超えているときは(S707:YES)、第一フラッシングパターン21を形成するように、パターン選択部17に通知する(S708)。S707において経過時間が所定時間を超えていないときは(S707:NO)、テストパターン形成部10は、ノズルチェックパターン23の形成判定処理が実行する(S709)。
S709では、温度変動判定部14が、前回のノズルチェックパターン23の形成処理の後の温度が第二温度閾値に示される所定の変動幅を超えているか否かを判定する(S709)。なお、S709において判定に用いられる変動幅は、S706における判定に用いられる変動幅よりも広いものであって、例えば1℃とする。
S709において、所定の変動幅を超えているときは(S709:YES)、温度変動判定部14は、ノズルチェックパターン23を形成するように、パターン選択部17に通知する(S710)。
S710において、所定の変動幅を超えていないときは(S709:NO)、S704からS710における通知に基づいて、次に形成する第一テストパターン20をパターン選択部17が選択する(S710)。そして、パターン選択部17が、選択した第一テストパターン20を、吐出制御部11に通知する(S711)。ここで通知される第一テストパターン20は、図6を用いて説明した種類のいずれかである。
[第一テストパターン20の形成の流れ]
次に、第一テストパターン20の形成の流れについて、図を参照しながら説明する。図8から図15は、余白領域RMにおいて第一フラッシングパターン21または色味確認パターン22のいずれかのみが形成されるときの流れについて、シートPの搬送と、それに対するインクジェットヘッド112の位置との対比を例示している。
以下の説明において各図は、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローからなる各色に個別に対応するインクジェットモジュール111の一部とともに、パターン画像の形成のされ方を流れに沿って例示している。なお、各図において、各インクジェットモジュール111を構成するインクジェットヘッド112の位置に対応させた「a、b、c、d、e、f、g、h、i、j」の一部の「a、b、c、d」が実行する吐出動作により形成されるパターンのみを例示している。
まず、図8に例示するように、インクジェットモジュール111Kが備える「a、c」に相当するインクジェットヘッド112が備える全てのノズル113に吐出動作を実行させる。これによって、「a、c」の位置に対応する黒色のベタ塗り画像が形成される。続いて、シートPが搬送されて図9に例示される位置に至ったときに、インクジェットモジュール111Kが備える「b、d」に相当するインクジェットヘッド112の全てのノズル113に吐出動作を実行させる。これによって、「b、d」の位置に対応する黒色のベタ塗り画像が形成される。
続いて、シートPが搬送されて図10に例示する位置に至ったときに、インクジェットモジュール111Cが備える「a、c」に相当するインクジェットヘッド112が備える全てのノズル113において吐出動作を実行させる。これによって「a、c」の位置に対応するシアンのベタ塗り画像が、黒色のベタ塗り画像に続く位置に形成される。
続いて、シートPが搬送されて図11に例示する位置に至ったときに、インクジェットモジュール111Cが備える「b、d」に相当するインクジェットヘッド112が備える全てのノズル113において吐出動作を実行させる。これによって「b、d」の位置に対応するシアンのベタ塗り画像が、黒色のベタ塗り画像に続く位置に形成される。
その後、図12、図13、図14、図15に例示するように、シートPの所定の位置が各色のインクジェットモジュール111の位置に搬送されたタイミングで、それぞれの液体インクによるベタ塗り画像が形成される。このときの形成位置は、先に形成されているベタ塗り画像の下流側に相当する位置に続く位置である。これによって、図6に例示したような第一フラッシングパターン21が形成される。
なお、色味確認パターン22が形成されるときは、図8から図15に例示した各状態においてインクジェットヘッド112が備える所定の割合のノズル113において吐出動作を実行させる。これによって、図6に例示したような色味確認パターン22が形成される。
[複合パターンの形成の仕方]
次に、図16から図27を用いて、余白領域RMにおいて第一複合パターン24または第二複合パターン25が形成されるときの流れについて、シートPの搬送と、それに対するインクジェットヘッド112の位置との対比を例示しながら説明する。
まず、図16に例示するように、インクジェットモジュール111Kが備える「a、c」に相当するインクジェットヘッド112が備える全てのノズル113において吐出動作を実行させる。これによって、「a、c」の位置に対応する黒色のベタ塗り画像が形成される。
続いて、シートPが搬送されて図17に例示される位置に至ったときに、インクジェットモジュール111Kが備える「a、c」に相当するインクジェットヘッド112が備えるノズル113において、所定に間隔を空けて吐出動作を実行させる。これによって、「a、c」の位置に対応する黒色の縞画像が形成される。
また、図17に例示する位置にシートPが至ったときに、インクジェットモジュール111Kが備える「b、d」に相当するインクジェットヘッド112が備えるノズル113において、所定に間隔を空けて吐出動作を実行させる。これによって、「a、c」にて形成された黒色のベタ塗り画像に並ぶ位置に黒色の縞模様画像が形成される。すなわち、搬送方向Tの直交方向において隣り合うベタ塗り画像の間の余白領域RMに、インクジェットモジュール111Kが縞画像を形成する。
続いて、シートPが搬送されて図18に例示される位置に至ったときに、インクジェットモジュール111Kが備える「b、d」に相当するインクジェットヘッド112が備える全てのノズル113において吐出動作を実行させる。これによって、「a、c」にて形成された縞模様画像の間に黒色のベタ塗り画像が形成される。すなわち、搬送方向Tの直交方向において隣り合う縞画像の間の余白領域RMに、インクジェットモジュール111Kがベタ塗り画像を形成する。
続いて、シートPが搬送されて図19に例示される位置に至ったときに、インクジェットモジュール111Cが備える「a、c」に相当するインクジェットヘッド112が備える全てのノズル113において吐出動作を実行させる。これによって、「a、c」の位置に対応するシアンのベタ塗り画像が形成される。
続いて、シートPが搬送されて図20に例示する位置に至ったときに、インクジェットモジュール111Cが備える「a、c」に相当するインクジェットヘッド112が備えるノズル113において、所定に間隔を空けて吐出動作を実行させる。これによって、「a、c」の位置に対応するシアンの縞画像が、黒色の縞画像の下流側に形成される。また、インクジェットモジュール111Cが備える「b、d」に相当するインクジェットヘッド112が備えるノズル113においても、所定に間隔を空けて吐出動作を実行させる。これによって、「b、d」にて形成された黒色の縞画像の下流側にシアンの縞画像が形成される。
続いて、シートPが搬送されて図21に例示する位置に至ったときに、インクジェットモジュール111Cが備える「b、d」に相当するインクジェットヘッド112が備える全てのノズル113において吐出動作を実行する。その結果、「a、c」にて形成された縞模様画像の間にシアンのベタ塗り画像が形成される。
その後、図22から図27に例示するように、シートPの所定の位置が各色のインクジェットモジュール111の位置に搬送されたタイミングで、それぞれの液体インクによるベタ塗り画像と縞模様画像が続けて形成する。これを繰り返すことで、図6に例示したような第一複合パターン24が形成される。
なお、色味確認パターン22が形成されるときは、図16から図27に例示した各状態においてインクジェットヘッド112が備える所定の割合のノズル113において吐出動作を実行させる。これによって、図6に例示したような第二複合パターン25が形成される。
第一複合パターン24及び第二複合パターン25のいずれにおいて、ノズルチェックパターン23は、先に形成されるパターン画像の余白に相当する位置が形成位置になるように組み合わせられて形成される。これによって、余白領域RMの搬送方向における浪費量を削減することができる。
[第一テストパターン20の形成の仕方の第一変形例]
次に、図28から図31を用いて、余白領域RMにおいて第一複合パターン24または第二複合パターン25が形成されるときの流れの第一変形例について説明する。
まず、図28に例示するように、インクジェットモジュール111Kが備える「a、b、c、d」に相当するインクジェットヘッド112が備える全てのノズル113において吐出動作を実行させる。これによって、「a、b、c、d」の位置に対応する黒色のベタ塗り画像が形成される。すなわち、インクジェットモジュール111Kが備える全てのインクジェットヘッド112において、全てのノズル113の吐出動作を実行させることで、各インクジェットヘッド112に対応する位置に黒色のベタ塗り画像を一斉に形成する。
続いて、シートPが搬送されて図29に例示する位置に至ったときに、インクジェットモジュール111Cが備える「a、b、c、d」に相当するインクジェットヘッド112が備える全てのノズル113において吐出動作を実行させる。これによって「a、b、c、d」に対応するシアンのベタ塗り画像が黒色のベタ塗り画像の下流側に形成される。
その後、図30、図31に例示するように、シートPの所定の位置が各色のインクジェットモジュール111の位置に搬送されたタイミングで、それぞれの液体インクによるベタ塗り画像を形成する。これによって、図6に例示したような第一フラッシングパターン21が形成される。
なお、色味確認パターン22を形成するときは、図28から図31に例示した各状態においてインクジェットヘッド112が備える所定の割合のノズル113において吐出動作を実行させる。これによって、図6に例示したような色味確認パターン22が形成される。
また、図28から図31に例示した第一テストパターン20の形成の仕方は、「a、b、c、d」に相当するインクジェットヘッド112の吐出動作を同時に実行させることに限定するものではなく、「a、b、c、d」のそれぞれにおいて時間差があってもよい。この場合、時間差を吸収するようにシートPの搬送が制御されて、各画像が所定の位置に形成されるようにすればよい。
[第一テストパターン20の形成の仕方の第二変形例]
次に、図32と図33を用いて、テストパターン形成部10が、余白領域RMにおいて第一テストパターン20を形成するときの第二変形例について説明する。
図32に例示するように、インクジェットモジュール111Kが備える「a」に相当するインクジェットヘッド112が備えるノズル113のうち一部のノズル113において、ベタ塗り画像を形成する吐出動作を実行させる。そして、テストパターン形成部10が、他の一部のノズル113において、ノズルチェックパターンを形成する吐出動作を実行させる。
その後、図33に例示するように、シートPが所定の量だけ搬送されたタイミングにおいて、インクジェットモジュール111Kが備える「b」に相当するインクジェットヘッド112が備える一部のノズル113が、ベタ塗り画像を形成する吐出動作を実行する。そして、テストパターン形成部10が、他の一部のノズル113において、ノズルチェックパターンを形成する吐出動作を実行する。
その後、テストパターン形成部10が、各インクジェットモジュール111の吐出動作を、同様に制御する。これによって、一つのインクジェットヘッド112における一回の吐出動作において、異なる第一テストパターン20を同時に形成することができる。
[第一テストパターン20の形成の仕方の第三変形例]
次に、図34と図35を用いて、余白領域RMにおいて第一テストパターン20を形成するときの第三変形例について説明する。
図34に例示するように、インクジェットモジュール111Kが備える「a」に相当するインクジェットヘッド112が備えるノズル113のうち一部のノズル113において、ベタ塗り画像を形成する吐出動作を実行させる。そして、テストパターン形成部10が、他の一部のノズル113において、縞画像を形成する吐出動作を実行させる。
その後、図35に例示するように、シートPが所定の量だけ搬送されたタイミングにおいて、インクジェットモジュール111Kが備える「b」に相当するインクジェットヘッド112の一部のノズル113が、ベタ塗り画像を形成する吐出動作を実行する。そして、テストパターン形成部10が、他の一部のノズル113が縞画像を形成する吐出動作を制御する。このとき、テストパターン形成部10は、「a」に相当する位置で形成された縞画像の側に、「b」に相当する位置でも縞画像を形成する。
[第一テストパターン20の形成の仕方の第四変形例]
第一実施形態に係る第一テストパターン20において、例えば第一複合パターン24を形成するとき、第一フラッシングパターン21とノズルチェックパターン23の搬送方向Tの寸法を異なる大きさにしてもよい。例えば、図36に例示するように、第一フラッシングパターン21よりもノズルチェックパターン23の寸法を大きくしてもよい。また、寸法関係は、図36の逆でもよい。
なお、第二複合パターン25を形成するときも、同様に、色味確認パターン22とノズルチェックパターン23の搬送方向Tの寸法を異なる大きさにしてもよい。
[画像形成処理に係る第一テストパターン20の形成方法の変形例]
次に、インクジェットプリンタ1において実行される画像形成処理の流れの別の例を図37のフローチャートを用いて説明する。図37に示すフローチャートは、第一テストパターン20の形成方法についての変形例である。なお、以下において説明する処理も、図7にて説明した処理と同様に、テストパターン形成部10が実行する。
まず、画像形成処理が開始され、タイマー115が動作を開始して経過時間を計測し(S3701)、温度センサ114が各インクジェットヘッド112の温度を計測して、計測時刻と相関させてRAM152の記憶領域に格納する(S3702)。ここまでの処理は、S701及びS702と同様である。
次に、テストパターン形成部10は、第一テストパターン20の形成タイミングであるか否かを判定する(S3703)。S3703における判定処理は、S703と同様であるので、余白領域RMがインクジェットモジュール111の下方を通過するタイミングでなければ(S3703:NO)、画像形成処理の終了判定を行う(S3712)。画像形成処理を終了する状態に至っていなければ(S3713:NO)、テストパターン形成部10は処理をS3703に戻す。この間、図37の処理と並行して、画像形成部110による所定の画像形成処理が実行され続けている。そして、シートPの画像形成領域Rへの画像形成は継続している。
余白領域RMがインクジェットモジュール111の下方を通過するタイミングであれば(S3703:YES)、第一テストパターン20の形成タイミングであるので、第一フラッシングパターン21の形成判定処理が実行される(S3704)。S3704では、前回の第一フラッシングパターン21の形成からの経過時間が所定の時間を超えているか否かをパターン形成タイミング判定部13において判定する。なお、所定の時間とは、例えば、0.5秒である。
S3704において経過時間が所定時間を超えているときは(S3704:YES)、第一フラッシングパターン21を形成するように、パターン選択部17に通知する(S3705)。S704において経過時間が所定時間を超えていないときは(S3704:NO)、色味確認パターン22の形成判定処理が実行される(S3706)。
S3706では、前回の色味確認パターン22が形成された時から各インクジェットヘッド112の温度が第一温度閾値に示される所定の変動幅を超えているか否か温度変動判定部14において判定する。S3706において、所定の変動幅を超えているときは(S3706:YES)、色味確認パターンを形成するように、パターン選択部17に通知する(S3707)。なお、所定の変動幅とは、例えば、0.5℃である。
S3706において、所定の変動幅を超えていないときは(S3706:NO)、前回のタイミングで第一テストパターン20が形成されたときにノズルチェックパターン23が形成されていて、吐出動作のパラメータが補正されたか否かを判定する(S3708)。パラメータが補正されていれば(S3708:YES)、色味確認パターン22を形成するように、パターン選択部17に通知する(S3707)。
S3708において第一フラッシングパターン21の形成が決定されてパラメータが補正されていないとき(S3708:NO)、ノズルチェックパターン23の形成判定処理が実行される(S3709)。また、S3707において色味確認パターン22の形成が決定されたときも、ノズルチェックパターン23の形成判定処理が実行される(S3709)。そして、S3704においてYESのときも同様である。
S3709では、前回のノズルチェックパターン23の形成処理の後の温度が第二温度閾値に示される所定の変動幅を超えているか否かを判定する(S3709)。なお、S3709において判定に用いられる変動幅は、S3706における判定に用いられる変動幅よりも広いものであって、例えば1℃とする。
S3709において、所定の変動幅を超えているときは(S3709:YES)、ノズルチェックパターン23を形成するように、パターン選択部17に通知する(S710)。
S3710において、所定の変動幅を超えていないときは(S3709:NO)、S3704からS3710における通知に基づいて、次に形成する第一テストパターン20をパターン選択部17が選択し、吐出制御部11に通知する(S3711)。ここで選択される第一テストパターン20は、図6を用いて説明した種類のいずれかである。
以上説明したとおり、第一実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、画像形成領域Rとして使用されないシートPの余白領域RMを利用して、吐出動作の安定性の向上や、画像形成の質の向上及び安定性に寄与する複数種のテストパターン画像を同時期に形成する。例えば、第一フラッシングパターン21とノズルチェックパターン23を合わせた第一複合パターン24や、色味確認パターン22とノズルチェックパターン23を合わせた第二複合パターン25を、同じ余白領域RMに形成する。これによって、第一テストパターン20の形成に係るシートPの消費量を最小限にできる。そして、第一テストパターン20の形成頻度を高めることもできるので、インクジェットモジュール111による吐出動作の安定性を向上させることもできる。
[画像形成装置の第二実施形態]
以下、本発明に係る画像形成装置の第二実施形態としてのインクジェットプリンタ1aについて、図面を参照しながら説明する。
[インクジェットプリンタ1aの全体構成]
図38は、オンデマンド方式のラインヘッド型の画像形成装置としてのインクジェットプリンタ1aの全体構成を示す概略図である。インクジェットプリンタ1aは、第一実施形態と同様に、連長かつシート状の記録媒体としてのシートPに対して液体インクを液滴として付着させてカラー画像を形成する装置である。
また、インクジェットプリンタ1aは、装置本体100aと、シート送り出し装置としての記録媒体供給部200と、シート巻き取り装置としての記録媒体回収部300と、をそなえ、さらに、前処理部400も備える。前処理部400は、シートPに対する液体吐出動作の前処理としての処理液の塗布を行う前処理装置である。
装置本体100aには、シートPの表面と裏面の両面に個別に画像を形成する構成を備えている。すなわち、表面画像形成部110aと裏面画像形成部110bを備え、これらの間に表裏反転装置190を備えている。
インクジェットプリンタ1aも長尺のシート状の記録媒体としてのシートPに画像を形成する。シートPは、搬送機構としての記録媒体供給部200及び記録媒体回収部300の間で連続的に供給されて、表面画像形成部110a及び裏面画像形成部110bに対して搬送される。また、装置本体100aの前段であって、シートPの搬送方向における上流側に配置されている前処理部400において、シートPの両面に処理液が塗布される。
制御部150aは、インクジェットプリンタ1の全体の動作を制御する。制御部150a、表面画像形成部110a及び裏面画像形成部110bに備わる複数のインクジェットモジュール111の吐出動作を制御し、かつ、記録媒体供給部200及び記録媒体回収部300による搬送動作を制御する。また、制御部150は後述するテストパターンとしての第二テストパターン20aの形成動作も制御する。
表面画像形成部110a及び裏面画像形成部110bはいずれも、第一実施形態に係る画像形成部110と同様の構成を備えている。すなわち、表面画像形成部110a及び裏面画像形成部110bは、ラインヘッド型である。故にシートPの搬送方向T(副走査方向)に、各色の液体インクを吐出する液体吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド112を複数備えて配置したインクジェットモジュール111によって構成されている。ラインヘッド型の表面画像形成部110a及び裏面画像形成部110bを構成する各インクジェットモジュール111は、全体として、シートPの幅寸法よりも長い長さ寸法を有している。なお、表面画像形成部110a及び裏面画像形成部110bはいずれも、カラー印刷に対応するために、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローからなる各色の液体インクを吐出するためのインクジェットモジュール111を各色に対して個別に対応して供えている。
なお、本実施形態においても、一のインクジェットモジュール111には十個のインクジェットヘッド112が含まれているものを例に説明する。そして、各インクジェットヘッド112を区別するときには、搬送方向Tに向かって左側から「a,b,c,d,・・・,j」を符号に含めるようにする。なお、インクジェットモジュール111の一単位に含まれるインクジェットヘッド112の数量はこの例に限定されるものではない。すなわち、第二実施形態に係るインクジェットモジュール111においても、「a、c、e、g、i」に相当するインクジェットヘッド112が、搬送方向Tの下流側に配列されている。そして、「b、d、f、h、j」に相当するインクジェットヘッド112が、搬送方向Tの下流側に配列されている。
[第二実施形態に係る第二テストパターン20a]
次に、第二実施形態に係るインクジェットプリンタ1aにおいてシートPに形成される第二テストパターン20aの例について説明する。第二実施形態に係る第二テストパターン20aは、第一実施形態に係る第一フラッシングパターン21、色味確認パターン22、ノズルチェックパターン23、第一複合パターン24、第二複合パターン25の他、第三複合パターン26及び第四複合パターン27を含む。以下、第三複合パターン26及び第四複合パターン27を詳細に説明する。なお、図39には、第三複合パターン26及び第四複合パターン27のみを図示している。
図39に示すように、第三複合パターン画像としての第三複合パターン26は、第一フラッシングパターン21と、二次色以上の第二フラッシングパターン21aと、を組み合わせて形成される。この場合、第四パターン画像としての第二フラッシングパターン21aは、第一フラッシングパターン21の千鳥状配置における隙間(余白)に相当する位置が形成位置となる。
また、図39に示すように、第四複合パターン画像としての第四複合パターン27は、第一フラッシングパターン21と、二次色以上の領域をさらに分割した第三フラッシングパターン21bと、を組み合わせて形成される。この場合、第五パターン画像としての第三フラッシングパターン21bは、第一フラッシングパターン21の千鳥状配置における隙間(余白)に相当する位置が形成位置となる。
以下、図39に示す矩形領域Xと矩形領域Yを拡大した図40を用いて、第二フラッシングパターン21aと、第三フラッシングパターン21bについて詳細に説明する。
図40(a)に示すように、第三複合パターン26を構成する第二フラッシングパターン21aは、第一フラッシングパターン21を構成する「C、M、Y」を混合することで生成される二次色としての「緑(G)」と「赤(R)」によって形成されている。すなわち、第二フラッシングパターン21aを構成する「緑(G)」の部分は、「シアン(C)」と「イエロー(Y)」の液体インクが液滴として付着することで形成される。また、第二フラッシングパターン21aを構成する「赤(R)」の部分は、「マゼンタ(M)」と「イエロー(Y)」の液体インクが液滴として付着することで形成される。また、第三フラッシングパターン21bを構成する「青(B)」の部分は、「シアン(C)」と「マゼンタ(M)」の液体インクが液滴として付着することで形成される。
なお、図39及び図40において、「G」に対応する画像を傾斜レンガ画像で表現している。同様に、「R」に対応する画像をレンガ画像で表現し、「B」に対応する画像はドット模様画像で表現している。
一般的に、シートに付着した液滴同士の間に液滴が滲み出すと、画像の質を低下させる要因となる。この現象を「ビーディング」と称する。また、シートPに付着した液滴において、同じ色を形成するための液滴同士の境界部分で一方の色が他方に滲み出して混じり合うと、画像として不鮮明になる。この現象を、「カラーブリード」と称する。ビーディングやカラーブリードを防ぐために、シートPに液滴を吐出する前に、シートPに処理液を塗布する前処理が実行される。
そして、処理液の塗布状態が良好であれば、ビーディングやカラーブリードは生じないが、インクジェットヘッド112の配列方向において、処理液の塗布が均一になっていることを確認するには、一次色(K、C、M、Y)を用いたパターン画像では不向きである。特に、コート紙などの非浸透系の媒体は、普通紙などの浸透系の媒体と比較すると、ビーディングやカラーブリードが生じやすく、処理液の塗布状態を容易に確認できるようにすることは、重要である。
そこで、本実施形態に係る第二フラッシングパターン21a及び第三フラッシングパターン21bは、千鳥に配置された第一フラッシングパターン21の空白部分に、ニ次色以上の画像を形成するパターン画像となっている。図40(a)に例示した第二フラッシングパターン21aによれば、二次色である「緑(G)」と「赤(R)」が、インクジェットヘッド112のシートPの幅方向への配列においてベタ塗り画像として形成されている。このパターン画像によって、シートPの幅方向におけるビーディングの発生を容易に視認できる。すなわち、処理液がシートPの幅方向において塗布されている状態を容易に視認できる。
また、インクジェットヘッド112のシートPの搬送方向への配列において、異なる二次色が隣接するようにベタ塗り画像が配置されている。このパターン画像によって、隣接の境界部分においてカラーブリードの発生を容易に視認できる。すなわち、処理液がシートPの幅方向において塗布されている状態を容易に視認できる。
第二フラッシングパターン21aを用いることにより、シートPの幅方向のおける処理液の塗布状態の均一性を、余白領域RMに形成する画像を用いて容易に視認できる。
図40(b)に例示した第三フラッシングパターン21bによれば、二次色である「緑(G)」と「赤(R)」と「青(B)」が、インクジェットヘッド112のシートPの幅方向への配列において、空白領域に複数のベタ塗り画像として形成されている。この場合、シートPの幅方向において、ビーディングの視認と、カラーブリードの視認を容易に行うことができる。また、インクジェットヘッド112のシートPの搬送方向への配列において、異なる二次色が隣接の組み合せを複数形成するようにベタ塗り画像が配置されているので、隣接の境界部分において、複数の色間でのカラーブリードの視認を容易に行うことができる。
第二実施形態に係るインクジェットプリンタ1aは、第一実施形態に係る制御部150と同様の機能ブロックを有する制御部150aを備える。そして、第一実施形態において説明した第一テストパターン20と同様の方法で第二テストパターン20aを形成できる。
制御部150aの制御によって第二テストパターン20aが有する二次色以上による画像部分を形成するときは、吐出制御部11が表面画像形成部110a及び裏面画像形成部110bに印加する駆動波形に、通常の画像形成時に用いる駆動波形を用いてもよい。すなわち、インクジェットプリンタ1aにおいては、第二テストパターン20aを形成するための専用の駆動波形を用いずとも、処理液の塗布状態の均一性を容易に視認できる。
なお、二次色以上のパターン画像を用いるときは、当該部分において乾燥不良を起こさないように、画像形成部におけるインク付着量上限を超えないように設定することが望ましい。
また、インクジェットプリンタ1aにおける乾燥性能に余力があれば、第一テストパターン20を構成する第一フラッシングパターン21を二次色で形成してもよい。
本実施形態において説明した第二テストパターン20a及び第一実施形態において説明した第一テストパターン20も、色の順番は一例であって、説明において示した色の組み合わせや順番に限定されるものではない。ただし、第一フラッシングパターン21を二次色で形成するときには、インクジェットプリンタ1aの乾燥能力に合わせてフラッシング量を調整する必要がある。また、この場合、各色フラッシングライン同士は隣接するように形成すれば、カラーブリードの視認においてより効果的である。
以上のように、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1aによれば、二次色以上の画像部分を含む第二テストパターン20aを形成することで、シートPの幅方向における処理液の塗布状態も容易に視認することができる。また、ページ間に印字されるフラッシングライン横の空白部またはフラッシングラインそのもので、二次色以上の画像の粒状性やカラーブリードを任意のページで確認することができる。したがって、シートPの幅方向に対する処理液の均一性を任意のページで確認することができる。
また、第一フラッシングパターン21と第二フラッシングパターン21aを同一の余白領域RMに形成するので、搬送方向Tにおいて第一テストパターン20によって消費されるシートPの量を削減しつつ、インクジェットヘッド112の吐出動作の安定性を向上させることができる。すなわち、本実施形態に係るテストパターン形成部10は、第一テストパターン20で消費されるシートPの量を削減する、かつ、インクジェットヘッド112の吐出動作の安定性を向上させる、異なる目的で形成される複数のパターン画像を同じタイミングで形成できる。
上記にて説明した各実施形態では、シートPの例として連帳のシート状媒体を例示しているが、本発明を適用できるシートPは連帳のものに限定はされない。例えば、枚葉のシート状媒体としてのカット紙にも適用可能である。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、その技術的要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。上記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者であれば、開示した内容から様々な変形例を実現することが可能である。そのような変形例も、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
1、1a :インクジェットプリンタ
10 :テストパターン形成部
11 :吐出制御部
12 :搬送制御部
13 :パターン形成タイミング判定部
14 :温度変動判定部
15 :パターン読取制御部
16 :吐出補正部
17 :パターン選択部
20 :第一テストパターン
20a :第二テストパターン
21 :第一フラッシングパターン
21a :第二フラッシングパターン
21b :第三フラッシングパターン
22 :色味確認パターン
23 :ノズルチェックパターン
24 :第一複合パターン
25 :第二複合パターン
26 :第三複合パターン
27 :第四複合パターン
100、100a :装置本体
110 :画像形成部
110a :表面画像形成部
110b :裏面画像形成部
111 :インクジェットモジュール
111C :インクジェットモジュール
111K :インクジェットモジュール
111M :インクジェットモジュール
111Y :インクジェットモジュール
112 :インクジェットヘッド
113 :ノズル
114 :温度センサ
115 :タイマー
121 :規制ガイド
122 :インフィード部
123 :ダンサローラ
125 :蛇行量検出器
126 :プラテン
127 :回復モジュール
128 :乾燥モジュール
129 :アウトフィード部
130 :プラー
140 :読取センサ
150、150a :制御部
151 :CPU
152 :RAM
153 :ROM
154 :HDD
155 :I/F
156 :表示部
157 :操作部
158 :専用デバイス
200 :記録媒体供給部
300 :記録媒体回収部
400 :前処理部
特開2004-009474号公報 特開2015-074110号公報

Claims (12)

  1. 記録媒体に液体を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドを備える画像形成装置であって、
    前記記録媒体における画像形成領域に画像を形成し、また、前記記録媒体における余白領域にパターン画像を形成する画像形成部を備え、
    前記画像形成部は、前記ノズルの配列方向において異なる種類の画像の組み合わせから構成されるパターン画像を前記余白領域に形成する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記パターン画像は、異なる色の一次色及び二次色の画像の組み合わせであって、前記ノズルの配列方向において異なる種類の画像の組み合わせから構成される、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記余白領域において前記パターン画像を形成するとき、同一の余白領域内に二種以上の異なるパターン画像を組み合わせて形成する、
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記パターン画像は、
    前記ノズルの全てにおいて前記液体の吐出動作を同時に実行して形成される画像により構成される第一パターン画像と、
    前記ノズルのうち、所定の割合に相当するノズルにおいて前記液体の吐出動作を同時に実行して形成される画像により構成される第二パターン画像と、
    前記ノズルの配列方向における一定間隔に位置するノズルにおいて前記液体の吐出動作を同時に実行して形成される画像により構成される第三パターン画像と、の組み合わせであって、
    前記第一パターン画像と前記第三パターン画像を組み合わせた第一複合パターン画像と、
    前記第二パターン画像と前記第三パターン画像を組み合わせた第二複合パターン画像と、
    を含む、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第一複合パターン画像は、前記記録媒体の搬送方向に対する直交方向に千鳥状に形成される前記第一パターン画像と、当該第一パターン画像の形成位置の余白に相当する位置に第三パターン画像を組み合わせて形成される、
    前記第二複合パターン画像は、前記記録媒体の搬送方向に対する直交方向に千鳥状に形成される前記第二パターン画像と、当該第二パターン画像の形成位置の余白に相当する位置に第三パターン画像を組み合わせて形成される、
    請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 搬送されてくる記録媒体に液体を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドの位置に前記記録媒体を搬送する媒体搬送部と、
    前記記録媒体における仮想的な領域の一つである画像形成領域において画像を形成するように前記液体吐出ヘッドを制御し、当該画像形成領域の間の領域である余白領域に前記ノズルの吐出状態を識別するためのパターン画像を形成するように前記液体吐出ヘッドの吐出動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記ノズルに対する位置に前記余白領域が至ったときに、当該余白領域に形成させる前記パターン画像の種類を選択するパターン選択部と、
    前記パターン画像の形成周期が所定の時間閾値を超えているか否かを判定するパターン形成タイミング判定部と、
    前記パターン画像の形成周期における前記液体吐出ヘッドの温度変動が所定の温度閾値のいずれかを超えているか否かを判定する温度変動判定部と、
    を含むことを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記パターン画像は、
    前記ノズルの全てにおいて前記液体の吐出動作を同時に実行して形成される画像により構成される第一パターン画像と、
    前記ノズルのうち、所定の割合に相当するノズルにおいて前記液体の吐出動作を同時に実行して形成される画像により構成される第二パターン画像と、
    前記ノズルの配列方向における一定間隔に位置するノズルにおいて前記液体の吐出動作を同時に実行して形成される画像により構成される第三パターン画像と、の組み合わせであって、
    前記制御部は、
    前記時間閾値を超えているときには、前記第一パターン画像を前記余白領域に形成し、
    前記温度閾値のうちの第二温度閾値を超えているときは、前記第三パターン画像を前記余白領域に形成し、
    前記時間閾値を超えていて、かつ、第二温度閾値を超えているときは、前記第一パターン画像と前記第三パターン画像とを組み合わせた第一複合パターン画像を前記余白領域に形成する、
    請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記パターン画像は、
    前記ノズルの全てにおいて前記液体の吐出動作を同時に実行して形成される画像により構成される第一パターン画像と、
    前記ノズルのうち、所定の割合に相当するノズルにおいて前記液体の吐出動作を同時に実行して形成される画像により構成される第二パターン画像と、
    前記ノズルの配列方向における一定間隔に位置するノズルにおいて前記液体の吐出動作を同時に実行して形成される画像により構成される第三パターン画像と、の組み合わせてあって、
    前記制御部は、
    前記時間閾値を超えているときには、前記第一パターン画像を前記余白領域に形成し、
    前記温度閾値のうちの第一温度閾値を超えているときは、前記第二パターン画像を前記余白領域に形成し、
    前記温度閾値のうちの第二温度閾値を超えているときは、前記第三パターン画像を前記余白領域に形成し、
    前記時間閾値を超えておらず、第一温度閾値を超えていて、かつ、第二温度閾値も超えているときは、前記第二パターン画像と前記第三パターン画像とを組み合わせた第二複合パターン画像を前記余白領域に形成する、
    請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、前記余白領域に形成された前記第三パターン画像を読み取って前記吐出動作の補正値を取得する吐出補正部を備え、
    当該吐出補正部において補正値が取得された後のタイミングにおいて前記パターン画像のいずれかが形成されるときは、前記第二パターン画像を含むものを前記余白領域に形成する、
    請求項7又は8に記載の画像形成装置。
  10. 記録媒体にカラー画像の形成に用いられる液体を吐出する複数のノズルを有する各色の液体に対応する液体吐出ヘッドと、
    各色の液体に対応する前記液体吐出ヘッドが配置されている位置に前記記録媒体を搬送する媒体搬送部と、
    前記記録媒体における画像形成領域に前記カラー画像を形成するように前記液体吐出ヘッドを制御し、前記記録媒体における余白領域にパターン画像を形成するように前記液体吐出ヘッドの吐出動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記ノズルに対する位置に前記余白領域が至ったときに、当該余白領域に形成させる前記パターン画像の種類を選択するパターン選択部と、
    前記パターン画像の形成周期が所定の時間閾値を超えているか否かを判定するパターン形成タイミング判定部と、
    前記パターン画像の形成周期における前記液体吐出ヘッドの温度変動が所定の温度閾値を超えているか否かを判定する温度変動判定部と、
    を含み、
    各パターン画像は、各色の液体に対応する画像を前記記録媒体の搬送方向に沿って積積層して形成される
    ことを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記液体吐出ヘッドは、前記記録媒体の搬送方向に直交する方向に千鳥状に複数配置されて一群の液体吐出ヘッドを構成し、
    前記各パターン画像は、前記余白領域において前記液体吐出ヘッドの千鳥状の配置に対応する配置で形成される、
    請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 記録媒体に液体を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドを備える画像形成装置において実行される画像形成方法であって、
    前記記録媒体における画像形成領域に画像を形成し、
    前記記録媒体における余白領域にパターン画像を形成するときに、
    前記ノズルの配列方向において異なる種類の画像の組み合わせから構成されるパターン画像を前記余白領域に形成する、
    ことを特徴とする画像形成方法。
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