JP2022040956A - バッテリユニット - Google Patents

Abstract

【課題】少なくとも２つのバッテリモジュールを電気的に接続する接続線に生じる振動を抑制するバッテリユニットを提供する。【解決手段】バッテリユニット２０は、複数のバッテリモジュール２２と、少なくとも２つのバッテリモジュール２２を電気的に接続するバスバー５０と、複数のバッテリモジュール２２及びバスバー５０を収容するバッテリユニットケース３１と、を備える。バッテリユニットケース３１の内部には、センターケーブル７０が配索されている。センターケーブル７０の少なくとも一部は、上面視で、車幅方向に隣接するバッテリモジュール２２の間を前後方向に配索されている。第４バスバー５４及び第５バスバー５５は、バッテリモジュール２２に接続する前側接続部５４ａ、５５ａ及び後側接続部５４ｅ、５５ｅと異なる位置でセンターケーブル７０に固定される。【選択図】図１５

Description

本発明は、電動車両等に搭載される車両駆動用のバッテリユニットに関し、特に、複数のバッテリモジュールを備えるバッテリユニットに関する。

従来から、ハイブリッド車、電気自動車などの電動車両には、車両駆動用のバッテリユニットが搭載されている。車両駆動用のバッテリユニットにおいては、バッテリユニットに充電された電力によって車両が航続可能な航続可能距離を延長するために、複数のバッテリモジュールを備えるものが知られている。例えば、特許文献１には、複数のバッテリモジュールと、２つのバッテリモジュールを電気的に接続するバスバー等の接続線と、複数のバッテリモジュールの外部で配線されるケーブルと、を備えるバッテリユニットが開示されている。

特開２０１７－１２３３３９号公報

しかしながら、特許文献１に記載のバッテリユニットにおいて、２つのバッテリモジュールを電気的に接続する接続線は、バッテリモジュールと接続する接続部以外では固定されていない。そのため、特許文献１に記載のバッテリユニットを車両に搭載し、車両駆動用バッテリユニットとして用いると、車両の駆動によって接続線に振動が生じ、接続線がバッテリモジュールから外れてしまう虞があった。

本発明は、少なくとも２つのバッテリモジュールを電気的に接続する接続線に生じる振動を抑制するバッテリユニットを提供する。

本発明は、
複数のバッテリセルを備える複数のバッテリモジュールと、
少なくとも２つの前記バッテリモジュールを電気的に接続する接続線と、
前記複数のバッテリモジュール及び前記接続線を収容するケースと、を備える、車両駆動用のバッテリユニットであって、
前記ケースの内部には、配線ケーブルが配索され、少なくとも２つの前記バッテリモジュールが上下方向と略直交する第１方向に並んで収容されており、
前記配線ケーブルの少なくとも一部は、上面視で、前記第１方向に隣接する前記バッテリモジュールの間を、前記上下方向及び前記第１方向の双方と略直交する第２方向に配索されており、
前記接続線は、前記バッテリモジュールに接続する接続部を有し、該接続部と異なる位置で前記配線ケーブルに固定される。

本発明によれば、少なくとも２つのバッテリモジュールを電気的に接続する接続線は、バッテリモジュールと接続する接続部と異なる位置で配線ケーブルに固定されるので、車両の駆動等によって接続線に生じる振動を抑制できる。

本発明の一実施形態の車両の側面図である。 図１の車両の要部底面図である。 図１の車両の駆動用バッテリユニットを斜め上から見た斜視図である。 図３の駆動用バッテリユニットのバッテリトレイ及びアンダーパネルを斜め上から見た斜視図である。 図３の駆動用バッテリユニットを、上部カバーを外した状態で斜め上から見た斜視図である。 図１の車両における駆動用バッテリユニットの回路図である。 図３の駆動用バッテリユニットのセンターケーブルの下面図である。 図７のセンターケーブルの側面図である。 図３の駆動用バッテリユニットを、上部カバー、ブラケット及びセンターケーブルを取り外した状態で見た、第４バスバー及び第５バスバー周辺の上面図である。 図３の駆動用バッテリユニットの第４バスバーの分解斜視図である。 図１０の第４バスバーの係止部周辺の断面斜視図である。 図３の駆動用バッテリユニットを、上部カバー、ブラケット及びセンターケーブルを取り外した状態で見た、第４バスバー及び第５バスバー周辺の斜視図である。 図３の駆動用バッテリユニットを、上部カバー及びセンターケーブルを取り外した状態で見た、ブラケット周辺の上面図である。 図３の駆動用バッテリユニットを、上部カバー及びセンターケーブルを取り外した状態で斜め上から見た、ブラケット周辺の斜視図である。 図３の駆動用バッテリユニットの、センターケーブル、ブラケット、第４バスバー及び第５バスバーの分解斜視図である。 図３の駆動用バッテリユニットを、上部カバーを取り外した状態で斜め上から見た、ブラケット周辺の斜視図である。 センターケーブルを取り付けた状態で見た図１３のＡ－Ａ断面図である。

以下、本発明の車両駆動用のバッテリユニットが搭載された車両の一実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は、符号の向きに見るものとする。また、本明細書等では説明を簡単かつ明確にするために、前後、左右、上下の各方向は、車両の運転者から見た方向に従って記載し、図面には、車両の前方をＦｒ、後方をＲｒ、左方をＬ、右方をＲ、上方をＵ、下方をＤ、として示す。

＜車両の全体構成＞
図１に示すように、本実施形態の車両Ｖは、左右一対の前輪ＦＷ及び左右一対の後輪ＲＷと、車両Ｖのフロアを構成するフロアパネルＦＰと、を有する。車両Ｖは、フロアパネルＦＰの上方で上下方向に延びるダッシュパネルＤＰにより、車室ＣＢとその前方のフロントルームＦＲＭとに区画形成されている。車室ＣＢには、前部座席ＦＳ及び後部座席ＲＳが設けられている。

フロアパネルＦＰの下方には、車両駆動用のバッテリユニット２０が配置されている。バッテリユニット２０は、フロアパネルＦＰの下方で車室ＣＢのフロア下に配置されている。

車両Ｖは、前輪ＦＷを駆動する前輪駆動ユニットＰＵ１と、後輪ＲＷを駆動する後輪駆動ユニットＰＵ２と、を備える。本実施形態では、前輪駆動ユニットＰＵ１は、フロントルームＦＲＭに収容されており、後輪駆動ユニットＰＵ２は、後部座席ＲＳの後方に配置されている。前輪駆動ユニットＰＵ１は、駆動用回転電機９６１と、駆動用回転電機９６１を制御する回転電機制御装置としてのＰＣＵ（Ｐｏｗｅｒ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｕｎｉｔ）９６２と、駆動用回転電機９６１の動力を前輪ＦＷに伝達する不図示の動力伝達機構と、を備える。後輪駆動ユニットＰＵ２は、駆動用回転電機９９１と、駆動用回転電機９９１を制御する回転電機制御装置としてのＰＣＵ９９２と、駆動用回転電機９９１の動力を後輪ＲＷに伝達する不図示の動力伝達機構と、を備える。

図２に示すように、車両Ｖは、車体下部の骨格を構成する車体フレーム１０を備える。車体フレーム１０は、前後方向に延びる左サイドシル１１Ｌ及び右サイドシル１１Ｒを備える。左サイドシル１１Ｌと右サイドシル１１Ｒとは互いに車幅方向に所定の間隔をあけて配置され、左サイドシル１１Ｌ及び右サイドシル１１Ｒは、車室ＣＢの下端で、車室ＣＢの車幅方向においてそれぞれ左端部及び右端部に配置され、前後方向に延びている。

＜駆動用バッテリユニットの構成＞
図３～図５に示すように、バッテリユニット２０は、複数のバッテリモジュール２２によって構成されるバッテリパック２１を有する。本実施形態では、バッテリパック２１は、１１個のバッテリモジュール２２によって構成されている。各バッテリモジュール２２は、バッテリモジュールケース２２ａに収容された複数のバッテリセル２３（図６参照）によって構成される。各バッテリモジュール２２は、車幅方向の長さが前後方向の長さよりも長い、略直方体形状を有する。

図３に示すように、バッテリユニット２０は、複数のバッテリモジュール２２を収容するバッテリユニットケース３１を有する。

バッテリユニットケース３１は、バッテリモジュール２２が載置され、バッテリモジュール２２の底面を覆うバッテリトレイ３２と、バッテリモジュール２２の上面を覆う上部カバー３３と、を有する。

図４に示すように、バッテリトレイ３２は、バッテリモジュール２２が載置される底部３２１と、底部３２１の周縁から上方に向かって立ち上がり、底部３２１の周縁を取り囲む側壁３２２と、を有する。側壁３２２は、底部３２１の左縁から上方に向かって立ち上がり、前後方向に延びる左側壁３２２ａと、底部３２１の右縁から上方に向かって立ち上がり、前後方向に延びる右側壁３２２ｂと、底部３２１の前縁から上方に向かって立ち上がり、左側壁３２２ａの前端から右側壁３２２ｂの前端へと延びる前側壁３２２ｃと、底部３２１の後縁から上方に向かって立ち上がり、左側壁３２２ａの後端から右側壁３２２ｂの後端へと延びる後側壁３２２ｄと、を有する。

側壁３２２の上端には、上面視でバッテリトレイ３２の外側に突出するフランジ部３２３が形成されている。フランジ部３２３は、左側壁３２２ａから車幅方向の外側すなわち左方に突出する左フランジ部３２３ａと、右側壁３２２ｂから車幅方向の外側すなわち右方に突出する右フランジ部３２３ｂと、前側壁３２２ｃから前後方向の外側すなわち前方に突出する前フランジ部３２３ｃと、後側壁３２２ｄから前後方向の外側すなわち後方に突出する後フランジ部３２３ｄと、を有する。

バッテリトレイ３２は、底部３２１から上方に突出し、車幅方向対して略並行に延びる複数のクロスメンバ３２４を有する。本実施形態では、６本のクロスメンバ３２４ａ、３２４ｂ、３２４ｃ、３２４ｄ、３２４ｅ、３２４ｆが、前方からこの順で前後方向に並んで配置されている。

本実施形態では、バッテリトレイ３２には、底部３２１、左側壁３２２ａ、右側壁３２２ｂ、及びクロスメンバ３２４ａ、３２４ｂによって囲まれた、車幅方向に延びる第１空間部３２５ａと、底部３２１、左側壁３２２ａ、右側壁３２２ｂ、及びクロスメンバ３２４ｂ、３２４ｃによって囲まれた、車幅方向に延びる第２空間部３２５ｂと、底部３２１、左側壁３２２ａ、右側壁３２２ｂ、及びクロスメンバ３２４ｃ、３２４ｄによって囲まれた、車幅方向に延びる第３空間部３２５ｃと、底部３２１、左側壁３２２ａ、右側壁３２２ｂ、及びクロスメンバ３２４ｄ、３２４ｅによって囲まれた、車幅方向に延びる第４空間部３２５ｄと、底部３２１、左側壁３２２ａ、右側壁３２２ｂ、及びクロスメンバ３２４ｅ、３２４ｆによって囲まれた、車幅方向に延びる第５空間部３２５ｅと、底部３２１、左側壁３２２ａ、右側壁３２２ｂ、後側壁３２２ｄ、及びクロスメンバ３２４ｆによって囲まれた、車幅方向に延びる第６空間部３２５ｆと、が形成されている。

さらに、バッテリユニット２０は、バッテリトレイ３２を下側から覆うアンダーパネル４０を備える。

図５に示すように、本実施形態では、バッテリユニット２０のバッテリユニットケース３１には、車幅方向に並んで配置された２つのバッテリモジュール２２が前後方向に５列並んで配置されている。さらに、車幅方向に並んで配置された前から５列目の２つのバッテリモジュール２２の後方に、１つのバッテリモジュール２２が車幅方向の略中央に配置されている。すなわち、本実施形態のバッテリユニット２０においては、１１個のバッテリモジュール２２がバッテリユニットケース３１に収容されている。

より詳細には、バッテリトレイ３２の第１空間部３２５ａに、車幅方向の略中央を挟んで左側と右側とに並んで２つのバッテリモジュール２２１Ｌ、２２１Ｒが配置されている。同様に、バッテリトレイ３２の第２空間部３２５ｂに、車幅方向の略中央を挟んで左側と右側とに並んで２つのバッテリモジュール２２２Ｌ、２２２Ｒが配置されている。バッテリトレイ３２の第３空間部３２５ｃに、車幅方向の略中央を挟んで左側と右側とに並んで２つのバッテリモジュール２２３Ｌ、２２３Ｒが配置されている。バッテリトレイ３２の第４空間部３２５ｄに、車幅方向の略中央を挟んで左側と右側とに並んで２つのバッテリモジュール２２４Ｌ、２２４Ｒが配置されている。バッテリトレイ３２の第５空間部３２５ｅに、車幅方向の略中央を挟んで左側と右側とに並んで２つのバッテリモジュール２２５Ｌ、２２５Ｒが配置されている。バッテリトレイ３２の第６空間部３２５ｆの車幅方向の略中央にバッテリモジュール２２６が配置されている。このように、バッテリモジュール２２は、バッテリモジュール２２１Ｌ、２２１Ｒ、２２２Ｌ、２２２Ｒ、２２３Ｌ、２２３Ｒ、２２４Ｌ、２２４Ｒ、２２５Ｌ、２２５Ｒ、２２６を有する。

バッテリユニット２０は、隣接する２つのバッテリモジュール２２を電気的に接続する複数のバスバー５０を備える。本実施形態では、バッテリモジュール２２１Ｌとバッテリモジュール２２１Ｒとを電気的に接続する第１バスバー５１（図６参照）と、バッテリモジュール２２１Ｌとバッテリモジュール２２２Ｌとを電気的に接続する第２バスバー５２と、バッテリモジュール２２１Ｒとバッテリモジュール２２２Ｒとを電気的に接続する第３バスバー５３と、バッテリモジュール２２２Ｌとバッテリモジュール２２３Ｌとを電気的に接続する第４バスバー５４と、バッテリモジュール２２２Ｒとバッテリモジュール２２３Ｒとを電気的に接続する第５バスバー５５と、バッテリモジュール２２３Ｌとバッテリモジュール２２４Ｌとを電気的に接続する第６バスバー５６と、バッテリモジュール２２３Ｒとバッテリモジュール２２４Ｒとを電気的に接続する第７バスバー５７と、バッテリモジュール２２４Ｌとバッテリモジュール２２５Ｌとを電気的に接続する第８バスバー５８と、バッテリモジュール２２４Ｒとバッテリモジュール２２５Ｒとを電気的に接続する第９バスバー５９と、バッテリモジュール２２５Ｒとバッテリモジュール２２６とを電気的に接続する第１０バスバー５１０と、を有する。

第２バスバー５２は、バッテリモジュール２２１Ｌ及びバッテリモジュール２２２Ｌの車幅方向の外側を前後方向に延び、バッテリモジュール２２１Ｌとバッテリモジュール２２２Ｌとを電気的に接続する。

第３バスバー５３は、バッテリモジュール２２１Ｒ及びバッテリモジュール２２２Ｒの車幅方向の外側を前後方向に延び、バッテリモジュール２２１Ｒとバッテリモジュール２２２Ｒとを電気的に接続する。

第４バスバー５４は、バッテリモジュール２２２Ｌ及びバッテリモジュール２２３Ｌの車幅方向の内側を前後方向に延び、バッテリモジュール２２２Ｌとバッテリモジュール２２３Ｌとを電気的に接続する。

第５バスバー５５は、バッテリモジュール２２２Ｒ及びバッテリモジュール２２３Ｒの車幅方向の内側を前後方向に延び、バッテリモジュール２２２Ｒとバッテリモジュール２２３Ｒとを電気的に接続する。

第６バスバー５６は、バッテリモジュール２２３Ｌ及びバッテリモジュール２２４Ｌの車幅方向の外側を前後方向に延び、バッテリモジュール２２３Ｌとバッテリモジュール２２４Ｌとを電気的に接続する。

第７バスバー５７は、バッテリモジュール２２３Ｒ及びバッテリモジュール２２４Ｒの車幅方向の外側を前後方向に延び、バッテリモジュール２２３Ｒとバッテリモジュール２２４Ｒとを電気的に接続する。

第８バスバー５８は、バッテリモジュール２２４Ｌ及びバッテリモジュール２２５Ｌの車幅方向の内側を前後方向に延び、バッテリモジュール２２４Ｌとバッテリモジュール２２５Ｌとを電気的に接続する。

第９バスバー５９は、バッテリモジュール２２４Ｒ及びバッテリモジュール２２５Ｒの車幅方向の内側を前後方向に延び、バッテリモジュール２２４Ｒとバッテリモジュール２２５Ｒとを電気的に接続する。

バッテリユニット２０は、車幅方向の略中央で、第１空間部３２５ａの上方を前後方向に跨ぐように配置され、バッテリトレイ３２の前側壁３２２ｃと、クロスメンバ３２４ａ、３２４ｂの上端面とに固定された第１電気接続箱６１を備える。バッテリユニット２０は、バッテリトレイ３２の第６空間部３２５ｆの上方を前後方向に跨いでバッテリモジュール２２６の上方を覆うように配置され、バッテリトレイ３２の後側壁３２２ｄと、クロスメンバ３２４ｆの上端面とに固定された第２電気接続箱６２を備える。バッテリユニット２０は、第２電気接続箱６２と車幅方向で隣接して配置されたバッテリＥＣＵ（Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｕｎｉｔ）６３を備える。

本実施形態では、バッテリＥＣＵ６３は、第２電気接続箱６２の右側に隣接して配置されている。本実施形態では、第２電気接続箱６２とバッテリＥＣＵ６３とは、共通の台座６４に載置されている。

バッテリユニット２０は、第１電気接続箱６１と第２電気接続箱６２とを電気的に接続し、車幅方向の略中央を前後方向に延びるように配索されるセンターケーブル７０を備える。センターケーブル７０は、第２空間部３２５ｂ、第３空間部３２５ｃ、第４空間部３２５ｄ、及び第５空間部３２５ｅの車幅方向の略中央の上方を前後方向に延びるように配索されている。

図３に戻って、上部カバー３３は、バッテリモジュール２２、バスバー５０、第１電気接続箱６１、第２電気接続箱６２、バッテリＥＣＵ６３、及びセンターケーブル７０を上方から覆う上面３３１と、上面３３１の周縁から下方に向かって折れ下がり、上面３３１の周縁を取り囲む側壁３３２と、を有する。側壁３３２は、上面３３１の左縁から下方に向かって折れ下がり、前後方向に延びる左側壁３３２ａと、上面３３１の右縁から下方に向かって折れ下がり、前後方向に延びる右側壁３３２ｂと、上面３３１の前縁から下方に向かって折れ下がり、左側壁３３２ａの前端から右側壁３３２ｂの前端へと延びる前側壁３３２ｃと、上面３３１の後縁から下方に向かって折れ下がり、左側壁３３２ａの後端から右側壁３３２ｂの後端へと延びる後側壁３３２ｄと、を有する。

側壁３３２の下端には、上面視で上部カバー３３の外側に突出するフランジ部３３３が形成されている。フランジ部３３３は、左側壁３３２ａから車幅方向の外側すなわち左方に突出する左フランジ部３３３ａと、右側壁３３２ｂから車幅方向の外側すなわち右方に突出する右フランジ部３３３ｂと、前側壁３３２ｃから前後方向の外側すなわち前方に突出する前フランジ部３３３ｃと、後側壁３３２ｄから前後方向の外側すなわち後方に突出する後フランジ部３３３ｄと、を有する。

バッテリトレイ３２のフランジ部３２３と上部カバー３３のフランジ部３３３とは、上面視で互いに重なるように配置されている。そして、上面視でバッテリトレイ３２のフランジ部３２３と上部カバー３３のフランジ部３３３とが重なる位置で、ボルト等の締結部材によって、上部カバー３３は、バッテリトレイ３２に固定されている。

このようにして、バッテリユニットケース３１は、内部にバッテリモジュール２２、バスバー５０、第１電気接続箱６１、第２電気接続箱６２、バッテリＥＣＵ６３、及びセンターケーブル７０を収容する。そして、バッテリユニットケース３１の底面３１１は、バッテリトレイ３２の底部３２１によって構成され、バッテリユニットケース３１の上面３１２は、上部カバー３３の上面３３１によって構成され、バッテリユニットケース３１の底面３１１及び上面３１２の周縁を取り囲んで上下方向に延びる側壁３１３は、バッテリトレイ３２の側壁３２２及び上部カバー３３の側壁３３２によって構成される。より詳細には、バッテリユニットケース３１の底面３１１及び上面３１２の左縁から上下方向に延びる左側壁３１３ａは、バッテリトレイ３２の左側壁３２２ａ及び上部カバー３３の左側壁３３２ａによって構成され、バッテリユニットケース３１の底面３１１及び上面３１２の右縁から上下方向に延びる右側壁３１３ｂは、バッテリトレイ３２の右側壁３２２ｂ及び上部カバー３３の右側壁３３２ｂによって構成され、バッテリユニットケース３１の底面３１１及び上面３１２の前縁から上下方向に延びる前側壁３１３ｃは、バッテリトレイ３２の前側壁３２２ｃ及び上部カバー３３の前側壁３３２ｃによって構成され、バッテリユニットケース３１の底面３１１及び上面３１２の後縁から上下方向に延びる後側壁３１３ｄは、バッテリトレイ３２の後側壁３２２ｄ及び上部カバー３３の後側壁３３２ｄによって構成される。

＜駆動用バッテリユニットの回路構成＞
（第１電気接続箱の回路構成）
図６に示すように、第１電気接続箱６１は、急速充電用電力入力回路６１０ａと、普通充電用電力入力回路６１０ｂと、ＡＣヒータ用電力入出力回路６１０ｃと、ワイヤレス充電用電力出力回路６１０ｄと、ＡＣコンプレッサ用電力出力回路６１０ｅと、前輪駆動ユニット用電力入出力回路６１０ｆと、ＤＣＤＣコンバータ用電力入出力回路６１０ｇと、センターケーブル用電力入出力回路６１０ｈと、電力伝達回路６１０ｉと、を有する。急速充電用電力入力回路６１０ａ、普通充電用電力入力回路６１０ｂ、ＡＣヒータ用電力入出力回路６１０ｃ、ワイヤレス充電用電力出力回路６１０ｄ、ＡＣコンプレッサ用電力出力回路６１０ｅ、前輪駆動ユニット用電力入出力回路６１０ｆ、ＤＣＤＣコンバータ用電力入出力回路６１０ｇ、センターケーブル用電力入出力回路６１０ｈ、及び電力伝達回路６１０ｉは、いずれも直流電流が通電する回路であり、プラス側回路及びマイナス側回路の２本の回路を有する。急速充電用電力入力回路６１０ａ、普通充電用電力入力回路６１０ｂ、ＡＣヒータ用電力入出力回路６１０ｃ、ワイヤレス充電用電力出力回路６１０ｄ、ＡＣコンプレッサ用電力出力回路６１０ｅ、前輪駆動ユニット用電力入出力回路６１０ｆ、ＤＣＤＣコンバータ用電力入出力回路６１０ｇ、及びセンターケーブル用電力入出力回路６１０ｈのプラス側回路は、いずれも電力伝達回路６１０ｉのプラス側回路に接続している。同様に、急速充電用電力入力回路６１０ａ、普通充電用電力入力回路６１０ｂ、ＡＣヒータ用電力入出力回路６１０ｃ、ワイヤレス充電用電力出力回路６１０ｄ、ＡＣコンプレッサ用電力出力回路６１０ｅ、前輪駆動ユニット用電力入出力回路６１０ｆ、ＤＣＤＣコンバータ用電力入出力回路６１０ｇ、及びセンターケーブル用電力入出力回路６１０ｈのマイナス側回路は、いずれも電力伝達回路６１０ｉのマイナス側回路に接続している。

第１電気接続箱６１は、急速充電用電力線コネクタ６１１ａと、普通充電用電力線コネクタ６１１ｂと、ＡＣヒータ用電力線コネクタ６１１ｃと、ワイヤレス充電用電力線コネクタ６１１ｄと、ＡＣコンプレッサ用電力線コネクタ６１１ｅと、前輪駆動ユニット用電力線コネクタ６１１ｆと、ＤＣＤＣコンバータ用電力線コネクタ６１１ｇと、センターケーブル用コネクタ６１１ｈと、を備える。

急速充電用電力線コネクタ６１１ａは、急速充電用電力入力回路６１０ａに電気的に接続している。普通充電用電力線コネクタ６１１ｂは、普通充電用電力入力回路６１０ｂに電気的に接続している。ＡＣヒータ用電力線コネクタ６１１ｃは、ＡＣヒータ用電力入出力回路６１０ｃに電気的に接続している。ワイヤレス充電用電力線コネクタ６１１ｄは、ワイヤレス充電用電力出力回路６１０ｄに電気的に接続している。ＡＣコンプレッサ用電力線コネクタ６１１ｅは、ＡＣコンプレッサ用電力出力回路６１０ｅに電気的に接続している。前輪駆動ユニット用電力線コネクタ６１１ｆは、前輪駆動ユニット用電力入出力回路６１０ｆに電気的に接続している。ＤＣＤＣコンバータ用電力線コネクタ６１１ｇは、ＤＣＤＣコンバータ用電力入出力回路６１０ｇに電気的に接続している。センターケーブル用コネクタ６１１ｈは、センターケーブル用電力入出力回路６１０ｈに電気的に接続している。

急速充電用電力入力回路６１０ａには、第１スイッチング素子６１２が設けられている。

第１スイッチング素子６１２は、プラス側メインコンタクタ６１２ａと、マイナス側メインコンタクタ６１２ｂと、を有する。プラス側メインコンタクタ６１２ａは、急速充電用電力入力回路６１０ａのプラス側回路に設けられているコンタクタである。マイナス側メインコンタクタ６１２ｂは、急速充電用電力入力回路６１０ａのマイナス側回路に設けられているコンタクタである。第１スイッチング素子６１２のプラス側メインコンタクタ６１２ａ及びマイナス側メインコンタクタ６１２ｂは、急速充電用電力入力回路６１０ａの開閉を切り替える電気部品である。

さらに、急速充電用電力線コネクタ６１１ａと第１スイッチング素子６１２との間には、急速充電用電力入力回路６１０ａのプラス側回路及びマイナス側回路にそれぞれ抵抗器６１３を介して接続する電圧センサ６１４が設けられている。

第１スイッチング素子６１２のプラス側メインコンタクタ６１２ａ及びマイナス側メインコンタクタ６１２ｂ、並びに電圧センサ６１４は、いずれも車両Ｖに搭載された不図示のＭＧ－ＥＣＵに電気的に接続する。ＭＧ－ＥＣＵは、車両Ｖの駆動制御を行う制御ユニットである。そして、第１スイッチング素子６１２のプラス側メインコンタクタ６１２ａ及びマイナス側メインコンタクタ６１２ｂは、ＭＧ－ＥＣＵによって開閉が制御される。電圧センサ６１４は、急速充電用電力入力回路６１０ａのプラス側回路とマイナス側回路との間の電位差を検出し、検出信号をＭＧ－ＥＣＵに出力する。

普通充電用電力入力回路６１０ｂのプラス側回路には、遮断器６１５ｂが設けられている。遮断器６１５ｂは、異常時に普通充電用電力入力回路６１０ｂを遮断するための電気部品である。

ＡＣヒータ用電力入出力回路６１０ｃのプラス側回路には、遮断器６１５ｃが設けられている。遮断器６１５ｃは、異常時にＡＣヒータ用電力入出力回路６１０ｃを遮断するための電気部品である。

ワイヤレス充電用電力出力回路６１０ｄのプラス側回路には、遮断器６１５ｄが設けられている。遮断器６１５ｄは、異常時にワイヤレス充電用電力出力回路６１０ｄを遮断するための電気部品である。

ＡＣコンプレッサ用電力出力回路６１０ｅのプラス側回路には、遮断器６１５ｅが設けられている。遮断器６１５ｅは、異常時にＡＣコンプレッサ用電力出力回路６１０ｅを遮断するための電気部品である。

ＤＣＤＣコンバータ用電力入出力回路６１０ｇのプラス側回路には、遮断器６１５ｇが設けられている。遮断器６１５ｇは、異常時にＤＣＤＣコンバータ用電力入出力回路６１０ｇを遮断するための電気部品である。

本実施形態では、遮断器６１５ｂ、６１５ｃ、６１５ｄ、６１５ｅ、６１５ｇは、いずれもヒューズである。

第１電気接続箱６１の急速充電用電力線コネクタ６１１ａは、急速充電用電力線９０ａによって、受電部９１の急速充電用レセプタクル９１ａと電気的に接続している。急速充電用電力線９０ａの一端は、第１電気接続箱６１の急速充電用電力線コネクタ６１１ａに接続しており、急速充電用電力線９０ａの他端は、受電部９１の急速充電用レセプタクル９１ａに接続している。受電部９１の急速充電用レセプタクル９１ａは、外部電源から、一般家庭用の電力よりも高電圧で直流の電力を受電する。

第１電気接続箱６１の普通充電用電力線コネクタ６１１ｂは、普通充電用電力線９０ｂによって、充電器９２１を介して、受電部９１の普通充電用レセプタクル９１ｂと電気的に接続している。普通充電用電力線９０ｂの一端は、第１電気接続箱６１の普通充電用電力線コネクタ６１１ｂに接続しており、普通充電用電力線９０ｂの他端は、受電部９１の普通充電用レセプタクル９１ｂに接続している。受電部９１の普通充電用レセプタクル９１ｂは、外部電源から、一般家庭用の交流の電力を受電する。普通充電用電力線９０ｂの一端と他端との間には、充電器９２１が設けられている。充電器９２１には、電力を出力可能な給電部９２２が接続されている。給電部９２２は、家庭用電源に電力を給電可能な家庭電源用レセプタクル９２２ａと、電気機器等に電力を給電可能な電気機器用レセプタクル９２２ｂと、を備える。充電器９２１は、受電部９１の普通充電用レセプタクル９１ｂから受電した交流の電力を直流の電力に変換してバッテリユニット２０に給電し、かつ、バッテリユニット２０に充電された直流の電力を交流の電力に変換して給電部９２２から家庭用電源や電気機器等に給電する変換器である。

第１電気接続箱６１のＡＣヒータ用電力線コネクタ６１１ｃは、ＡＣヒータ用電力線９０ｃによって、車両Ｖに搭載されたＡＣヒータ９３と電気的に接続している。ＡＣヒータ９３は、車両Ｖに搭載された空調装置において温風を生成するためのヒータである。

第１電気接続箱６１のワイヤレス充電用電力線コネクタ６１１ｄは、ワイヤレス充電用電力線９０ｄによって、整流器９４２を介して、車両Ｖに搭載されたワイヤレス電力受電部９４１と電気的に接続している。ワイヤレス電力受電部９４１は、例えば、受電用のコイルであり、外部電源に接続する送電コイルから、電磁誘導により非接触で交流の電力を受電する。整流器９４２は、ワイヤレス電力受電部９４１で受電した交流の電力を直流の電力に変換してバッテリユニット２０に給電する整流器である。

第１電気接続箱６１のＡＣコンプレッサ用電力線コネクタ６１１ｅは、ＡＣコンプレッサ用電力線９０ｅによって、車両Ｖに搭載されたＡＣコンプレッサ９５と電気的に接続している。ＡＣコンプレッサ９５は、車両Ｖに搭載された空調装置のコンプレッサである。

第１電気接続箱６１の前輪駆動ユニット用電力線コネクタ６１１ｆは、前輪駆動ユニット用電力線９０ｆによって、前輪駆動ユニットＰＵ１のＰＣＵ９６２と電気的に接続している。ＰＣＵ９６２は、車両Ｖの前輪ＦＷを駆動する駆動用回転電機９６１と電気的に接続している。ＰＣＵ９６２は、ＭＯＴ－ＥＣＵ９６２ａと、ＰＤＵ（Ｐｏｗｅｒ Ｄｒｉｖｅ Ｕｎｉｔ）９６２ｂと、ＶＣＵ（Ｖｏｌｔａｇｅ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｕｎｉｔ）９６２ｃと、を有する。ＭＯＴ－ＥＣＵ９６２ａは、前述のＭＧ－ＥＣＵと電気的に接続している。ＭＧ－ＥＣＵは、ＭＯＴ－ＥＣＵ９６２ａに信号を出力し、ＭＯＴ－ＥＣＵ９６２ａからの信号を入力する。ＭＯＴ－ＥＣＵ９６２ａは、ＭＧ－ＥＣＵから出力された信号に基づいて、ＰＤＵ９６２ｂを制御する。ＶＣＵ９６２ｃは、例えばＤＣＤＣコンバータであり、バッテリユニット２０から入力された電力を昇圧し、バッテリユニット２０に出力する電力を降圧する。ＰＤＵ９６２ｂは、例えばインバータであり、ＶＣＵ９６２ｃによって昇圧された直流の電力を３相交流の電力に変換して駆動用回転電機９６１に出力し、駆動用回転電機９６１によって発電された３相交流の電力を直流の電力に変換してＶＣＵ９６２ｃに出力する。ＭＯＴ－ＥＣＵ９６２ａとＰＤＵ９６２ｃとは、電気的に接続されており、ＭＯＴ－ＥＣＵ９６２ａは、ＰＤＵ９６２ｃに制御信号を出力し、ＰＤＵ９６２ｃは、ＭＯＴ－ＥＣＵ９６２ａから出力された制御信号に基づいて駆動する。

第１電気接続箱６１のＤＣＤＣコンバータ用電力線コネクタ６１１ｇは、ＤＣＤＣコンバータ用電力線９０ｇによって、車両Ｖに搭載されたＤＣＤＣコンバータ９７と電気的に接続している。ＤＣＤＣコンバータ９７は、急速充電用レセプタクル９１ａ、普通充電用レセプタクル９１ｂ、及びワイヤレス電力受電部９４１から受電した外部電源からの電力を昇圧し、またバッテリユニット２０から出力された電力を降圧する、昇降圧コンバータである。

第１電気接続箱６１のセンターケーブル用コネクタ６１１ｈには、センターケーブル７０の前端が接続している。

（第２電気接続箱の回路構成）
第２電気接続箱６２は、バッテリ電力入出力回路６２０ａと、後輪駆動ユニット用電力入出力回路６２０ｃと、地絡検出回路６２０ｄと、を有する。バッテリ電力入出力回路６２０ａ及び後輪駆動ユニット用電力入出力回路６２０ｃは、いずれも直流電流が通電する回路であり、プラス側回路及びマイナス側回路の２本の回路を有する。地絡検出回路６２０ｄは、バッテリ電力入出力回路６２０ａに地絡が生じた場合に、地絡を検出するための回路であり、バッテリ電力入出力回路６２０ａのプラス側回路に接続するプラス側回路及びバッテリ電力入出力回路６２０ａのマイナス側回路に接続するマイナス側回路の２本の回路を有する。

第２電気接続箱６２は、センターケーブル用コネクタ６２１ａと、バッテリパック接続用コネクタ６２１ｂと、後輪駆動ユニット用電力線コネクタ６２１ｃと、バッテリＥＣＵ用電力線コネクタ６２１ｄと、を備える。

バッテリ電力入出力回路６２０ａは、一端がセンターケーブル用コネクタ６２１ａに接続しており、他端がバッテリパック接続用コネクタ６２１ｂに接続している。

バッテリ電力入出力回路６２０ａには、第２スイッチング素子６２２が設けられている。

第２スイッチング素子６２２は、プラス側メインコンタクタ６２２ａと、マイナス側メインコンタクタ６２２ｂと、を有する。プラス側メインコンタクタ６２２ａは、バッテリ電力入出力回路６２０ａのプラス側回路に設けられているコンタクタである。マイナス側メインコンタクタ６２２ｂは、バッテリ電力入出力回路６２０ａのマイナス側回路に設けられているコンタクタである。第２スイッチング素子６２２のプラス側メインコンタクタ６２２ａ及びマイナス側メインコンタクタ６２２ｂは、バッテリ電力入出力回路６２０ａの開閉を切り替える電気部品である。

プラス側メインコンタクタ６２２ａには、プリチャージコンタクタ６２２ｃ及びプリチャージ抵抗器６２２ｄが並列接続されている。プリチャージコンタクタ６２２ｃは、プラス側メインコンタクタ６２２ａと並列接続されているコンタクタである。プリチャージ抵抗器６２２ｄは、プリチャージコンタクタ６２２ｃと直列接続されている抵抗器である。プリチャージコンタクタ６２２ｃ及びプリチャージ抵抗器６２２ｄは、バッテリパック２１への過剰な突入電流を回避するために、プラス側メインコンタクタ６２２ａに先立ってプリチャージ経路を通電させるための電気部品である。

後輪駆動ユニット用電力入出力回路６２０ｃは、一端が後輪駆動ユニット用電力線コネクタ６２１ｃに接続しており、他端がバッテリ電力入出力回路６２０ａに接続している。後輪駆動ユニット用電力入出力回路６２０ｃのバッテリ電力入出力回路６２０ａとの接続点６２３ｃは、バッテリ電力入出力回路６２０ａのセンターケーブル用コネクタ６２１ａと第２スイッチング素子６２２との間に位置している。

地絡検出回路６２０ｄは、一端がバッテリＥＣＵ用電力線コネクタ６２１ｄに接続しており、他端がバッテリ電力入出力回路６２０ａに接続している。地絡検出回路６２０ｄのバッテリ電力入出力回路６２０ａとの接続点６２３ｄは、後輪駆動ユニット用電力入出力回路６２０ｃの接続点６２３ｃと第２スイッチング素子６２２との間に位置している。地絡検出回路６２０ｄのプラス側回路及びマイナス側回路には、それぞれ抵抗器６２４が設けられている。

バッテリ電力入出力回路６２０ａのプラス側回路には、後輪駆動ユニット用電力入出力回路６２０ｃの接続点６２３ｃと、地絡検出回路６２０ｄの接続点６２３ｄとの間に、電流センサ６２５が設けられている。電流センサ６２５は、前述のＭＧ－ＥＣＵに接続しており、バッテリ電力入出力回路６２０ａのプラス側回路を流れる電流値を検出し、検出信号をＭＧ－ＥＣＵに出力する。ＭＧ－ＥＣＵは、電流センサ６２５から出力された検出信号に基づいて、バッテリパック２１のＳＯＣ（Ｓｔａｔｅ ｏｆ Ｃｈａｒｇｅ：充電状態）を推定する。

第２電気接続箱６２のセンターケーブル用コネクタ６２１ａには、センターケーブル７０の後端が接続している。

第２電気接続箱６２のバッテリパック接続用コネクタ６２１ｂには、バッテリパック２１のバッテリ電力線９０ｊ、９０ｋが接続している。バッテリ電力線９０ｊ、９０ｋは、一端がバッテリパック接続用コネクタ６２１ｂに接続しており、他端がバッテリパック２１のバッテリモジュール２２に接続している。バッテリ電力線９０ｊは、一端がバッテリパック接続用コネクタ６２１ｂを介して、第２電気接続箱６２のバッテリ電力入出力回路６２０ａのプラス側回路と電気的に接続しており、他端がバッテリパック２１のバッテリモジュール２２６のプラス側端子に接続している。バッテリ電力線９０ｋは、一端がバッテリパック接続用コネクタ６２１ｂを介して、第２電気接続箱６２のバッテリ電力入出力回路６２０ａのマイナス側回路と電気的に接続しており、他端がバッテリパック２１のバッテリモジュール２２５Ｌのマイナス側端子に接続している。バッテリ電力線９０ｊには、サービスプラグ９８１と、遮断器９８２と、が設けられている。サービスプラグ９８１は、バッテリユニット２０の保守点検時等に、例えば手動操作によって、バッテリパック２１の通電を遮断する部品である。遮断器９８２は、異常時にバッテリパック２１の通電を遮断するための電気部品である。

第２電気接続箱６２の後輪駆動ユニット用電力線コネクタ６２１ｃは、後輪駆動ユニット用電力線９０ｍによって、後輪駆動ユニットＰＵ２のＰＣＵ９９２と電気的に接続している。ＰＣＵ９９２は、車両Ｖの後輪ＲＷを駆動する駆動用回転電機９９１と電気的に接続している。ＰＣＵ９９２は、ＭＯＴ－ＥＣＵ９９２ａと、ＰＤＵ（Ｐｏｗｅｒ Ｄｒｉｖｅ Ｕｎｉｔ）９９２ｂと、ＶＣＵ（Ｖｏｌｔａｇｅ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｕｎｉｔ）９９２ｃと、を有する。ＭＯＴ－ＥＣＵ９９２ａは、前述のＭＧ－ＥＣＵと電気的に接続している。ＭＧ－ＥＣＵは、ＭＯＴ－ＥＣＵ９９２ａに信号を出力し、ＭＯＴ－ＥＣＵ９９２ａからの信号を入力する。ＭＯＴ－ＥＣＵ９９２ａは、ＭＧ－ＥＣＵから出力された信号に基づいて、ＰＤＵ９９２ｂを制御する。ＶＣＵ９９２ｃは、例えばＤＣＤＣコンバータであり、バッテリユニット２０から入力された電力を昇圧し、バッテリユニット２０に出力する電力を降圧する。ＰＤＵ９９２ｂは、例えばインバータであり、ＶＣＵ９９２ｃによって昇圧された直流の電力を３相交流の電力に変換して駆動用回転電機９９１に出力し、駆動用回転電機９９１によって発電された３相交流の電力を直流の電力に変換してＶＣＵ９９２ｃに出力する。ＭＯＴ－ＥＣＵ９９２ａとＰＤＵ９９２ｃとは、電気的に接続されており、ＭＯＴ－ＥＣＵ９９２ａは、ＰＤＵ９９２ｃに制御信号を出力し、ＰＤＵ９９２ｃは、ＭＯＴ－ＥＣＵ９９２ａから出力された制御信号に基づいて駆動する。

第２電気接続箱６２のバッテリＥＣＵ用電力線コネクタ６２１ｄは、低電圧の信号電流が流れるバッテリＥＣＵ用ハーネス線９０ｎによって、バッテリＥＣＵ６３と電気的に接続している。バッテリＥＣＵ６３は、バッテリＥＣＵ用ハーネス線９０ｎを介して、第２電気接続箱６２に制御信号を出力し、第２スイッチング素子６２２のプラス側メインコンタクタ６２２ａ、マイナス側メインコンタクタ６２２ｂ、及びプリチャージコンタクタ６２２ｃの開閉を制御する。

（バッテリパックの回路構成）
バッテリパック２１において、バッテリモジュール２２６のプラス側端子は、バッテリ電力線９０ｊに接続している。バッテリモジュール２２６のマイナス側端子とバッテリモジュール２２５Ｒのプラス側端子とは、第１０バスバー５１０によって電気的に接続されている。バッテリモジュール２２５Ｒのマイナス側端子とバッテリモジュール２２４Ｒのプラス側端子とは、第９バスバー５９によって電気的に接続されている。バッテリモジュール２２４Ｒのマイナス側端子とバッテリモジュール２２３Ｒのプラス側端子とは、第７バスバー５７によって電気的に接続されている。バッテリモジュール２２３Ｒのマイナス側端子とバッテリモジュール２２２Ｒのプラス側端子とは、第５バスバー５５によって電気的に接続されている。バッテリモジュール２２２Ｒのマイナス側端子とバッテリモジュール２２１Ｒのプラス側端子とは、第３バスバー５３によって電気的に接続されている。バッテリモジュール２２１Ｒのマイナス側端子とバッテリモジュール２２１Ｌのプラス側端子とは、第１バスバー５１によって電気的に接続されている。バッテリモジュール２２１Ｌのマイナス側端子とバッテリモジュール２２２Ｌのプラス側端子とは、第２バスバー５２によって電気的に接続されている。バッテリモジュール２２２Ｌのマイナス側端子とバッテリモジュール２２３Ｌのプラス側端子とは、第４バスバー５４によって電気的に接続されている。バッテリモジュール２２３Ｌのマイナス側端子とバッテリモジュール２２４Ｌのプラス側端子とは、第６バスバー５６によって電気的に接続されている。バッテリモジュール２２４Ｌのマイナス側端子とバッテリモジュール２２５Ｌのプラス側端子とは、第８バスバー５８によって電気的に接続されている。バッテリモジュール２２５Ｌのマイナス側端子は、バッテリ電力線９０ｋに接続している。

このようにして、バッテリパック２１は、バッテリ電力入出力回路６２０ａのプラス側回路から、バッテリモジュール２２６、バッテリモジュール２２５Ｒ、バッテリモジュール２２４Ｒ、バッテリモジュール２２３Ｒ、バッテリモジュール２２２Ｒ、バッテリモジュール２２１Ｒ、バッテリモジュール２２１Ｌ、バッテリモジュール２２２Ｌ、バッテリモジュール２２３Ｌ、バッテリモジュール２２４Ｌ、バッテリモジュール２２５Ｌの順で直列に接続して、バッテリ電力入出力回路６２０ａのマイナス側回路に接続している。

バッテリパック２１には、複数（本実施形態では５個）のセル電圧センサ２４が設けられている。各セル電圧センサ２４は、前述のＭＧ－ＥＣＵに電気的に接続されている。各セル電圧センサ２４は、各バッテリモジュール２２に収容された各バッテリセル２３の出力電圧値を検出し、各バッテリセル２３の出力電圧値の検出信号を前述のＭＧ－ＥＣＵに出力する。

このように、バッテリユニット２０は、第１電気接続箱６１が、車両Ｖの前輪ＦＷを駆動する前輪駆動ユニットＰＵ１に接続され、第２電気接続箱６２が、車両Ｖの後輪ＲＷを駆動する後輪駆動ユニットＰＵ２に接続されるので、バッテリユニット２０に充電された電力によって、車両Ｖの前輪ＦＷ及び後輪ＲＷの双方を駆動することができる。さらに、第１電気接続箱６１は、受電部９１及びワイヤレス電力受電部９４１と、急速充電用電力線９０ａ、普通充電用電力線９０ｂ、及びワイヤレス充電用電力線９０ｄによって電気的に接続するので、外部電源の電力をバッテリユニット２０に充電することができる。

＜バスバー及びセンターケーブルの固定構造＞
次に、バッテリモジュール２２２Ｌとバッテリモジュール２２３Ｌとを電気的に接続する第４バスバー５４、バッテリモジュール２２２Ｒとバッテリモジュール２２３Ｒとを電気的に接続する第５バスバー５５、及びセンターケーブル７０の固定構造について説明する。

まず、センターケーブル７０の構成について説明する。

図５及び図７に示すように、センターケーブル７０は、互いに並行して延びる２本の高電圧電力線７１、７２と、２本の高電圧電力線７１、７２を連結する連結部材７３と、を備える。２本の高電圧電力線７１、７２は、バッテリユニット２０へ入力する直流の電力が第１電気接続箱６１から通電し、また、バッテリユニット２０から出力する直流の電力が第２電気接続箱６２から通電する。高電圧電力線７１は、直流の電力のプラス側の電力線であり、高電圧電力線７２は、直流の電力のマイナス側の電力線である。

図７及び図８に示すように、高電圧電力線７１の前端部には、締結穴７１１ａを備える前側端子部７１１が設けられており、高電圧電力線７１の後端部には、締結穴７１２ａを備える後側端子部７１２が設けられている。高電圧電力線７２の前端部には、締結穴７２１ａを備える前側端子部７２１が設けられており、高電圧電力線７２の後端部には、締結穴７２２ａを備える後側端子部７２２が設けられている。センターケーブル７０は、高電圧電力線７１の前側端子部７１１の締結穴７１１ａ、及び高電圧電力線７２の前側端子部７２１の締結穴７２１ａを挿通するボルト等の締結部材によって、前端部が第１電気接続箱６１のセンターケーブル用コネクタ６１１ｈに連結されており、高電圧電力線７１の後側端子部７１２の締結穴７１２ａ、及び高電圧電力線７２の後側端子部７２２の締結穴７２２ａを挿通するボルト等の締結部材によって、後端部が第２電気接続箱６２のセンターケーブル用コネクタ６２１ａに連結されている。

連結部材７３は、２本の高電圧電力線７１、７２の前端部及び後端部を除く部分の上面を覆い、２本の高電圧電力線７１、７２の下側が露出するように形成されている。連結部材７３には、２本の高電圧電力線７１、７２を下側から保持する保持部材７４が取り付けられている。本実施形態では、保持部材７４は、樹脂製の部材であり、車幅方向に延び左右端が上方に立ち上がった形状を有し、２本の高電圧電力線７１、７２を下側から保持して、連結部材７３に取り付けられている。本実施形態では、連結部材７３には上下方向に貫通する孔部７３１（図１４参照）が形成されており、保持部材７４には上下方向に貫通する孔部７４１が形成されている。ボルト７５が連結部材７３の孔部７３１及び保持部材７４の孔部７４１を挿通して、上方からナット７６（図１４参照）が締結され、ボルト７５及びナット７６によって連結部材７３及び保持部材７４が共締めされることによって、保持部材７４は連結部材７３に固定されている。保持部材７４の左右端は、連結部材７３の左右縁にそれぞれ当接又は係止している。本実施形態では、連結部材７３には、３つの保持部材７４が取り付けられており、３つの保持部材７４は、前後方向において略等間隔に配置されている。

ここで、第１電気接続箱６１のセンターケーブル用コネクタ６１１ｈと、第２電気接続箱６２のセンターケーブル用コネクタ６２１ａとは、バッテリユニット２０の前端部及び後端部に配置されているため、前後方向の距離が長く公差バラつきが大きくなりやすい。そのため、センターケーブル７０の前端部を第１電気接続箱６１のセンターケーブル用コネクタ６１１ｈに連結し、センターケーブル７０の後端部を第２電気接続箱６２のセンターケーブル用コネクタ６２１ａに連結する際、センターケーブル７０は、第１電気接続箱６１のセンターケーブル用コネクタ６１１ｈと、第２電気接続箱６２のセンターケーブル用コネクタ６２１ａとの前後方向における位置の公差バラつきを吸収するための構造を有している必要がある。２本の高電圧電力線７１、７２を下方にたるませることができない場合、第１電気接続箱６１のセンターケーブル用コネクタ６１１ｈと、第２電気接続箱６２のセンターケーブル用コネクタ６２１ａとの前後方向における位置の公差バラつきを吸収するための手段として、高電圧電力線７１の前側端子部７１１の締結穴７１１ａ、及び高電圧電力線７２の前側端子部７２１の締結穴７２１ａ、並びに／又は、高電圧電力線７１の後側端子部７１２の締結穴７１２ａ、及び高電圧電力線７２の後側端子部７２２の締結穴７２２ａを大径にすることが挙げられる。しかしながら、高電圧電力線７１の前側端子部７１１の締結穴７１１ａ、及び高電圧電力線７２の前側端子部７２１の締結穴７２１ａ、並びに／又は、高電圧電力線７１の後側端子部７１２の締結穴７１２ａ、及び高電圧電力線７２の後側端子部７２２の締結穴７２２ａを大径にすると、高電圧電力線７１の前側端子部７１１及び高電圧電力線７２の前側端子部７２１、並びに／又は、高電圧電力線７１の後側端子部７１２、及び高電圧電力線７２の後側端子部７２２の締結座面積が小さくなるため、締結部材による締結力が低下し、センターケーブル７０が脱落する虞がある。

本実施形態では、２本の高電圧電力線７１、７２を、下側が露出し保持部材７４が取り付けられていない部分で下方にたるませることができるので、センターケーブル７０は、２本の高電圧電力線７１、７２を下方にたるませることによって、第１電気接続箱６１のセンターケーブル用コネクタ６１１ｈと、第２電気接続箱６２のセンターケーブル用コネクタ６２１ａとの前後方向における位置の公差バラつきを吸収することができる。

次に、バッテリモジュール２２２Ｌとバッテリモジュール２２３Ｌとを電気的に接続する第４バスバー５４、及び、バッテリモジュール２２２Ｒとバッテリモジュール２２３Ｒとを電気的に接続する第５バスバー５５の構成について、説明する。

図５に示すように、バッテリモジュール２２２Ｌは、センターケーブル７０に対して車幅方向の左側、かつ、クロスメンバ３２４ｃに対して前後方向の前側に位置している。バッテリモジュール２２３Ｌは、センターケーブル７０に対して車幅方向の左側、かつ、クロスメンバ３２４ｃに対して前後方向の後側に位置している。バッテリモジュール２２２Ｒは、センターケーブル７０に対して車幅方向の右側、かつ、クロスメンバ３２４ｃに対して前後方向の前側に位置している。バッテリモジュール２２３Ｒは、センターケーブル７０に対して車幅方向の右側、かつ、クロスメンバ３２４ｃに対して前後方向の後側に位置している。

図９に示すように、バッテリモジュール２２２Ｌの右端部には、プラス側端子２２２Ｌａが設けられている。バッテリモジュール２２３Ｌの右端部には、マイナス側端子２２３Ｌｂが設けられている。バッテリモジュール２２２Ｒの左端部には、マイナス側端子２２２Ｒｂが設けられている。バッテリモジュール２２３Ｒの左端部には、プラス側端子２２３Ｒａが設けられている。

第４バスバー５４は、上面視で、車幅方向において第５バスバー５５の左側に位置し、クロスメンバ３２４ｃの上方を通って前後方向に延びている。第４バスバー５４は、前端に形成された前側接続部５４ａと、前側接続部５４ａから前後方向と略平行に後方に延びる前側延在部５４ｂと、前側延在部５４ｂの後端から、左後方に延びる傾斜部５４ｃと、傾斜部５４ｃの後端から前後方向と略平行に後方に延びる後側延在部５４ｄと、後側延在部５４ｄの後端に形成された後側接続部５４ｅと、を有する。第４バスバー５４は、後端が後側接続部５４ｅとなっている。

第４バスバー５４の前側接続部５４ａは、バッテリモジュール２２２Ｌのプラス側端子２２２Ｌａに接続している。第４バスバー５４の後側接続部５４ｅは、バッテリモジュール２２３Ｌのマイナス側端子２２３Ｌｂに機械的及び電気的に接続している。

第５バスバー５５は、上面視で、車幅方向において第４バスバー５４の右側に位置し、クロスメンバ３２４ｃの上方を通って前後方向に延びている。第５バスバー５５は、前端に形成された前側接続部５５ａと、前側接続部５５ａから前後方向と略平行に後方に延びる前側延在部５５ｂと、前側延在部５５ｂの後端から、左後方に延びる傾斜部５５ｃと、傾斜部５５ｃの後端から前後方向と略平行に後方に延びる後側延在部５５ｄと、後側延在部５５ｄの後端に形成された後側接続部５５ｅと、を有する。第５バスバー５５は、後端が後側接続部５５ｅとなっている。

第５バスバー５５の前側接続部５５ａは、バッテリモジュール２２２Ｒのマイナス側端子２２２Ｒｂに接続している。第５バスバー５５の後側接続部５５ｅは、バッテリモジュール２２３Ｒのプラス側端子２２３Ｒａに機械的及び電気的に接続している。

次に、図１０及び図１１を参照して、第４バスバー５４の構成について詳細に説明する。

第４バスバー５４は、導電性の金属板からなるバスバー芯線５４１と、バスバー芯線５４１の周囲を覆い、絶縁性の材料で形成された絶縁カバー部材５４２と、バスバー芯線５４１を保持し、絶縁性の材料で形成された芯線ホルダ５４３と、を有する。

バスバー芯線５４１は、前端に形成された前側端子部５４１ａがバッテリモジュール２２２Ｌのプラス側端子２２２Ｌａ（図９参照）に電気的に接続しており、後端に形成された後側端子部５４１ｂが、バッテリモジュール２２３Ｌのマイナス側端子２２３Ｌｂ（図９参照）に電気的に接続している。

絶縁カバー部材５４２は、バスバー芯線５４１及び芯線ホルダ５４３を収容可能な収容部５４２ａを備える。収容部５４２ａは、前後方向から見て、車幅方向の左側が開口した断面略コの字状であり、絶縁カバー部材５４２には、収容部５４２ａの車幅方向において左側に開口する挿入口５４２ｂが設けられている。

芯線ホルダ５４３は、前後方向から見て、車幅方向の右側が開口した断面略コの字状である。バスバー芯線５４１は、芯線ホルダ５４３の開口した右側から芯線ホルダ５４３に挿入されて芯線ホルダ５４３に保持され、芯線ホルダ５４３は、バスバー芯線５４１を保持した状態において、バスバー芯線５４１の上面、下面、及び左面を覆う。さらに、芯線ホルダ５４３には、例えばクリップ形状の係止部５４３ａが複数設けられている。

バスバー芯線５４１は、芯線ホルダ５４３とともに車幅方向の左側から絶縁カバー部材５４２の挿入口５４２ｂに挿入され、絶縁カバー部材５４２の収容部５４２ａに収容される。そして、芯線ホルダ５４３の係止部５４３ａが絶縁カバー部材５４２に係止されて、バスバー芯線５４１及び芯線ホルダ５４３は、絶縁カバー部材５４２に固定される。

図１２及び図１７に示すように、第５バスバー５５も第４バスバー５４と同様に、導電性の金属板からなるバスバー芯線５５１と、バスバー芯線５５１の周囲を覆い、絶縁性の材料で形成された絶縁カバー部材５５２と、バスバー芯線５５１を保持し、絶縁性の材料で形成された芯線ホルダ５５３と、を有する。

バスバー芯線５５１は、前端に形成された前側端子部５５１ａがバッテリモジュール２２２Ｒのマイナス側端子２２２Ｒｂ（図９参照）に電気的に接続しており、後端に形成された後側端子部５５１ｂが、バッテリモジュール２２３Ｒのプラス側端子２２３Ｒａ（図９参照）に電気的に接続している。

絶縁カバー部材５５２は、バスバー芯線５５１及び芯線ホルダ５５３を収容可能な収容部５５２ａを備える。収容部５５２ａは、前後方向から見て、車幅方向の右側が開口した断面略コの字状であり、絶縁カバー部材５５２には、収容部５５２ａの車幅方向において右側に開口する挿入口５５２ｂが設けられている。

芯線ホルダ５５３は、前後方向から見て、車幅方向の左側が開口した断面略コの字状である。バスバー芯線５５１は、芯線ホルダ５５３の開口した左側から芯線ホルダ５５３に挿入されて芯線ホルダ５５３に保持され、芯線ホルダ５５３は、バスバー芯線５５１を保持した状態において、バスバー芯線５５１の上面、下面、及び右面を覆う。さらに、芯線ホルダ５５３には、例えばクリップ形状の係止部５５３ａが複数設けられている。

バスバー芯線５５１は、芯線ホルダ５５３とともに車幅方向の右側から絶縁カバー部材５５２の挿入口５５２ｂに挿入され、絶縁カバー部材５５２の収容部５５２ａに収容される。そして、芯線ホルダ５５３の係止部５５３ａが絶縁カバー部材５５２に係止されて、バスバー芯線５５１及び芯線ホルダ５５３は、絶縁カバー部材５４２に固定される。

このように、第４バスバー５４は、導電性の金属板からなるバスバー芯線５４１が絶縁カバー部材５４２に収容されており、第５バスバー５５は、導電性の金属板からなるバスバー芯線５５１が絶縁カバー部材５５２に収容されているので、第４バスバー５４のバスバー芯線５４１と第５バスバー５５のバスバー芯線５５１とが接触することを抑制でき、バッテリユニット２０の電気安全性が向上する。

さらに、第４バスバー５４に設けられた挿入口５４２ｂは、車幅方向において第５バスバー５５が配置されている側とは反対側の左側に開口しており、第５バスバー５５に設けられた挿入口５５２ｂは、車幅方向において第４バスバー５４が配置されている側とは反対側の右側に開口している。これにより、万が一、バスバー芯線５４１がバッテリモジュール２２２Ｌ、２２３Ｌから脱落した場合でも、バスバー芯線５４１は、車幅方向において挿入口５４２ｂから第５バスバー５５とは反対側に向かって移動する。同様に、万が一、バスバー芯線５５１がバッテリモジュール２２２Ｒ、２２３Ｒから脱落した場合でも、バスバー芯線５５１は、車幅方向において挿入口５５２ｂから第４バスバー５４とは反対側に向かって移動する。これにより、第４バスバー５４のバスバー芯線５４１と第５バスバー５５のバスバー芯線５５１とが接触することをより抑制でき、バッテリユニット２０の電気安全性がより向上する。

図９及び図１２に示すように、第４バスバー５４の絶縁カバー部材５４２には、上面視で、傾斜部５４ｃから車幅方向の右側に突出した固定部５４５が形成されている。固定部５４５には、プッシュクリップ８４１（図１３、図１５及び図１７参照）が上下方向に挿通される挿通孔である固定点５４５ａが設けられている。固定部５４５は、第５バスバー５５の絶縁カバー部材５５２の上方で傾斜部５４ｃから車幅方向の右側に突出しており、上面視で、一部が第５バスバー５５の絶縁カバー部材５５２と重なるように設けられている。固定部５４５の固定点５４５ａは、上面視で、第５バスバー５５の絶縁カバー部材５５２と重なる位置に配置されている。固定部５４５の固定点５４５ａは、上面視で、バッテリモジュール２２と重ならない位置、具体的には、バッテリモジュール２２２Ｌ、２２３Ｌ、２２２Ｒ、２２３Ｒと重ならない位置に配置されている。さらに、固定部５４５の固定点５４５ａは、上面視で、クロスメンバ３２４ｃと重なる位置に配置されている。

第５バスバー５５の絶縁カバー部材５５２には、後側延在部５５ｄから上方に突出した固定部５５５が形成されている。固定部５５５には、プッシュクリップ８４２（図１３、図１５及び図１７参照）が上下方向に挿通される挿通孔である固定点５５５ａが設けられている。固定部５５５の固定点５５５ａは、上面視で、第５バスバー５５の絶縁カバー部材５５２と重なる位置に配置されている。固定部５５５の固定点５５５ａは、上面視で、バッテリモジュール２２と重ならない位置、具体的には、バッテリモジュール２２２Ｌ、２２３Ｌ、２２２Ｒ、２２３Ｒと重ならない位置に配置されている。

図１３及び図１４に示すように、第４バスバー５４及び第５バスバー５５は、第４バスバー５４及び第５バスバー５５を車幅方向に跨いでクロスメンバ３２４ｃの上面に固定されたブラケット８０に固定されている。

ブラケット８０は、第４バスバー５４及び第５バスバー５５の上方を車幅方向に延びる上面８０ａと、上面８０ａの左端部から下方に延びる左側面８０ｂと、上面８０ａの右端部から下方に延びる右側面８０ｃと、左側面８０ｂの下端部から左方向に延びる左フランジ部８０ｄと、右側面８０ｃの下端部から右方向に延びる右フランジ部８０ｅと、を有する。左フランジ部８０ｄ及び右フランジ部８０ｅには、上下方向に貫通し、ボルト８２が挿通する挿通孔８１が設けられている。ブラケット８０は、ボルト８２が挿通孔８１を挿通してクロスメンバ３２４ｃの上面に締結されることによって、左フランジ部８０ｄ及び右フランジ部８０ｅがクロスメンバ３２４ｃの上面に当接して、クロスメンバ３２４ｃの上面に固定されている。このようにして、ブラケット８０は、バッテリユニット２０のバッテリユニットケース３１に固定されている。

図１３～図１５、及び図１７に示すように、ブラケット８０の上面８０ａには、プッシュクリップ８４１が上下方向に挿通される挿通孔である固定点８３１と、プッシュクリップ８４２が上下方向に挿通される挿通孔である固定点８３２と、が設けられている。プッシュクリップ８４１が、ブラケット８０の上面８０ａの固定点８３１、及び第４バスバー５４の絶縁カバー部材５４２の固定点５４５ａを挿通して、ブラケット８０の上面８０ａ及び第４バスバー５４の絶縁カバー部材５４２に係止されることによって、第４バスバー５４は、固定点５４５ａでブラケット８０に固定されている。プッシュクリップ８４２が、ブラケット８０の上面８０ａの固定点８３２、及び第５バスバー５５の絶縁カバー部材５５２の固定点５５５ａを挿通して、ブラケット８０の上面８０ａ及び第５バスバー５５の絶縁カバー部材５５２に係止されることによって、第５バスバー５５は、固定点５５５ａでブラケット８０に固定されている。したがって、ブラケット８０には、第４バスバー５４及び第５バスバー５５の２つのバスバー５０が固定される。

そして、第４バスバー５４がブラケット８０に固定される固定点５４５ａ、及び第５バスバー５５がブラケット８０に固定される固定点５５５ａは、上面視で、いずれも第５バスバー５５の絶縁カバー部材５５２と重なる位置に配置されているので、前後方向及び車幅方向においてバッテリユニット２０を大型化することなく、第４バスバー５４の固定点５４５ａ及び第５バスバー５５の固定点５５５ａを設けることができる。

さらに、第４バスバー５４がブラケット８０に固定される固定点５４５ａ、及び第５バスバー５５がブラケット８０に固定される固定点５５５ａは、上面視で、いずれもバッテリモジュール２２、具体的には、バッテリモジュール２２２Ｌ、２２３Ｌ、２２２Ｒ、２２３Ｒと重ならない位置に配置されているので、第４バスバー５４及び第５バスバー５５をブラケット８０に固定する際、バッテリモジュール２２が邪魔になりにくく、第４バスバー５４及び第５バスバー５５のブラケット８０への組付性が向上する。

また、第４バスバー５４がブラケット８０に固定される固定点５４５ａは、上面視で、クロスメンバ３２４ｃと重なる位置に配置されているので、第４バスバー５４をブラケット８０に固定する際、バッテリモジュール２２が邪魔になりにくく、第４バスバー５４のブラケット８０への組付性が向上する。加えて、ブラケット８０の固定点８３１を、上面視で、クロスメンバ３２４ｃと重なる位置に配置できるので、ブラケット８０を小型化できる。

図１４～図１６に示すように、ブラケット８０の上面８０ａには、上方に円柱状に突出した突出部８５が設けられている。円柱状の突出部８５の側面には、雄ねじ溝が形成されている。

センターケーブル７０は、上面視で、第４バスバー５４及び第５バスバー５５の少なくとも一方の少なくとも一部と重なるように、第４バスバー５４及び第５バスバー５５の上方に前後方向に配索されている。

センターケーブル７０の連結部材７３には、ブラケット８０の突出部８５が挿通可能な上下方向に貫通した挿通孔７７が設けられている。ブラケット８０の突出部８５が連結部材７３の挿通孔７７に下方から挿通し、ブラケット８０の突出部８５に上方からナット８６が締結されることによって、連結部材７３はブラケット８０に固定される。連結部材７３がブラケット８０に固定されることによって、センターケーブル７０はブラケット８０に固定される。

このようにして、センターケーブル７０は、ブラケット８０を介してバッテリユニットケース３１のクロスメンバ３２４ｃに固定される。第４バスバー５４は、ブラケット８０を介して、前側接続部５４ａ及び後側接続部５４ｅとは異なる位置の固定点５４５ａで、バッテリユニットケース３１のクロスメンバ３２４ｃに固定される。第５バスバー５５は、ブラケット８０を介して、前側接続部５５ａ及び後側接続部５５ｅとは異なる位置の固定点５５５ａで、バッテリユニットケース３１のクロスメンバ３２４ｃに固定される。

第４バスバー５４は、前側接続部５４ａ及び後側接続部５４ｅとは異なる位置でセンターケーブル７０に固定され、第５バスバー５５は、前側接続部５５ａ及び後側接続部５５ｅとは異なる位置で、センターケーブル７０に固定されるので、車両Ｖの駆動等によって第４バスバー５４及び第５バスバー５５に生じる振動を抑制できる。これにより、第４バスバー５４及び第５バスバー５５がバッテリモジュール２２から外れてしまうことを抑制できる。

センターケーブル７０は、上面視で、第４バスバー５４及び第５バスバー５５の少なくとも一方の少なくとも一部と重なるように、第４バスバー５４及び第５バスバー５５の上方に配索されているので、バッテリユニットケース３１内部のスペースを有効活用してバッテリユニット２０が大型化することを抑制しつつ、第４バスバー５４及び第５バスバー５５をセンターケーブル７０に固定できる。

センターケーブル７０をバッテリユニットケース３１に固定するブラケット８０に、第４バスバー５４及び第５バスバー５５が固定され、第４バスバー５４及び第５バスバー５５は、センターケーブル７０をバッテリユニットケース３１に固定するブラケット８０を介してバッテリユニットケース３１に固定されるので、第４バスバー５４及び第５バスバー５５をバッテリユニットケース３１に固定するための部品を別途設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制しつつ、第４バスバー５４及び第５バスバー５５に生じる振動を抑制できる。

センターケーブル７０は、連結部材７３がブラケット８０に固定されることによって、ブラケット８０に固定されるので、センターケーブル７０をブラケット８０に固定するための部品を別途設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制できる。

１つのブラケット８０に、第４バスバー５４及び第５バスバー５５の２本のバスバー５０が固定されるので、部品点数の増加をより抑制しつつ、第４バスバー５４及び第５バスバー５５に生じる振動を抑制できる。

クロスメンバ３２４ｃの上方に配置された第４バスバー５４及び第５バスバー５５と、第４バスバー５４及び第５バスバー５５の上方に配索されたセンターケーブル７０とが固定されたブラケット８０は、バッテリユニットケース３１の底面３１１を構成するバッテリトレイ３２の底部３２１から上方に突出したクロスメンバ３２４ｃに固定されるので、ブラケット８０の上下寸法を小さくすることができ、ブラケット８０を小型化できる。

センターケーブル７０は、前側に設けられた第１電気接続箱６１と、後側に設けられた第２電気接続箱６２とを電気的に接続するので、バッテリユニット２０の前側から後側に延びる。したがって、センターケーブル７０を第４バスバー５４及び第５バスバー５５が配置される位置に配索するために、センターケーブル７０の長さを長くする必要がない。これにより、センターケーブル７０の長さを長くすることなく、第４バスバー５４及び第５バスバー５５をセンターケーブル７０に固定することができる。

以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。

例えば、本実施形態では、バッテリユニット２０は、第１電気接続箱６１が、車両Ｖの前輪ＦＷを駆動する前輪駆動ユニットＰＵ１に接続され、第２電気接続箱６２が、車両Ｖの後輪ＲＷを駆動する後輪駆動ユニットＰＵ２に接続されるものとしたが、第１電気接続箱６１が、車両Ｖの後輪ＲＷを駆動する後輪駆動ユニットＰＵ２に接続され、第２電気接続箱６２が、車両Ｖの前輪ＦＷを駆動する前輪駆動ユニットＰＵ１に接続されるものとしてもよい。

また、例えば、本実施形態では、第４バスバー５４の絶縁カバー部材５４２に形成された固定部５４５は、傾斜部５４ｃから車幅方向の右側に突出しており、上面視で、一部が第５バスバー５５の絶縁カバー部材５５２と重なるように設けられており、さらに、第４バスバー５４の固定点５４５ａは、上面視で、第５バスバー５５の絶縁カバー部材５５２と重なる位置に配置されているものとしたが、第５バスバー５５の絶縁カバー部材５５２に形成された固定部５５５が、車幅方向の左側に突出し、上面視で、一部が第４バスバー５４の絶縁カバー部材５４２と重なるように設けられ、さらに、第５バスバー５５の固定点５５５ａが、上面視で、第４バスバー５４の絶縁カバー部材５４２と重なる位置に配置されているものとしてもよい。

本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を一例として示しているが、これに限定されるものではない。

（１） 複数のバッテリセル（バッテリセル２３）を備える複数のバッテリモジュール（バッテリモジュール２２）と、
少なくとも２つの前記バッテリモジュールを電気的に接続する接続線（バスバー５０）と、
前記複数のバッテリモジュール及び前記接続線を収容するケース（バッテリユニットケース３１）と、を備える、車両駆動用のバッテリユニット（バッテリユニット２０）であって、
前記ケースの内部には、配線ケーブル（センターケーブル７０）が配索され、少なくとも２つの前記バッテリモジュールが上下方向と略直交する第１方向（車幅方向）に並んで収容されており、
前記配線ケーブルの少なくとも一部は、上面視で、前記第１方向に隣接する前記バッテリモジュールの間を、前記上下方向及び前記第１方向の双方と略直交する第２方向（前後方向）に配索されており、
前記接続線は、前記バッテリモジュールに接続する接続部（前側接続部５４ａ、５５ａ、後側接続部５４ｅ、５５ｅ）を有し、該接続部と異なる位置で前記配線ケーブルに固定される、バッテリユニット。

（１）によれば、少なくとも２つのバッテリモジュールを電気的に接続する接続線は、バッテリモジュールと接続する接続部と異なる位置で配線ケーブルに固定されるので、車両の駆動等によって接続線に生じる振動を抑制できる。

（２） （１）に記載のバッテリユニットであって、
前記配線ケーブルは、上面視で、前記接続線の少なくとも一部と重なるように、前記接続線の上方に配索されている、バッテリユニット。

（２）によれば、配線ケーブルは、上面視で、接続線の少なくとも一部と重なるように、接続線の上方に配索されているので、ケース内部のスペースを有効活用してバッテリユニットが大型化することを抑制しつつ、接続線を配線ケーブルに固定できる。

（３） （２）に記載のバッテリユニットであって、
前記配線ケーブル及び前記接続線は、前記ケースに固定されるブラケット（ブラケット８０）に固定され、
前記配線ケーブル及び前記接続線は、前記ブラケットを介して前記ケースに固定される、バッテリユニット。

（３）によれば、配線ケーブルをケースに固定するブラケットに接続線が固定され、接続線は、配線ケーブルをケースに固定するブラケットを介してケースに固定されるので、接続線をケースに固定するための部品を別途設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制しつつ、接続線に生じる振動を抑制できる。

（４） （３）に記載のバッテリユニットであって、
前記配線ケーブルは、
前記バッテリユニットへの入力電力及び／又は前記バッテリユニットからの出力電力が通電し、互いに並行して延びる２本の高電圧電力線（高電圧電力線７１、７２）と、
前記２本の高電圧電力線を連結する連結部材（連結部材７３）と、を備え、
前記連結部材が前記ブラケットに固定される、バッテリユニット。

（４）によれば、配線ケーブルは、連結部材がブラケットに固定されることによって、ブラケットに固定されるので、配線ケーブルをブラケットに固定するための部品を別途設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制できる。

（５） （４）に記載のバッテリユニットであって、
前記ブラケットには、複数の前記接続線が固定される、バッテリユニット。

（５）によれば、１つのブラケットに、複数の接続線が固定されるので、部品点数の増加をより抑制しつつ、複数の接続線に生じる振動を抑制できる。

（６） （５）に記載のバッテリユニットであって、
前記ケースは、
前記複数のバッテリモジュールが載置される底部（底部３２１）と、
前記底部から上方に突出し、前記第１方向に延びるクロスメンバ（クロスメンバ３２４ｃ）と、を有し、
前記ケースの内部には、少なくとも４つの前記バッテリモジュールが収容されており、
前記バッテリモジュールは、
前記配線ケーブルに対して前記第１方向の一方側（左側）、かつ、前記クロスメンバに対して前記第２方向の一方側（前側）に位置する第１バッテリモジュール（バッテリモジュール２２２Ｌ）と、
前記配線ケーブルに対して前記第１方向の前記一方側、かつ、前記クロスメンバに対して前記第２方向の他方側（後側）に位置する第２バッテリモジュール（バッテリモジュール２２３Ｌ）と、
前記配線ケーブルに対して前記第１方向の他方側（右側）、かつ、前記クロスメンバに対して前記第２方向の前記一方側に位置する第３バッテリモジュール（バッテリモジュール２２２Ｒ）と、
前記配線ケーブルに対して前記第１方向の前記他方側、かつ、前記クロスメンバに対して前記第２方向の前記他方側に位置する第４バッテリモジュール（バッテリモジュール２２３Ｒ）と、を有し、
前記ブラケットに固定される複数の前記接続線は、前記第１バッテリモジュールと前記第２バッテリモジュールとを電気的に接続する第１接続線（第４バスバー５４）と、前記第３バッテリモジュールと前記第４バッテリモジュールとを電気的に接続する第２接続線（第５バスバー５５）と、を有し、
前記第１接続線は、上面視で前記第１方向において前記第２接続線の前記一方側に位置し、前記クロスメンバの上方を通って前記第２方向に延び、
前記第２接続線は、上面視で前記第１方向において前記第１接続線の前記他方側に位置し、前記クロスメンバの上方を通って前記第２方向に延び、
前記ブラケットは、前記クロスメンバに固定される、バッテリユニット。

（６）によれば、クロスメンバの上方に配置された第１接続線及び第２接続線と、第１接続線及び第２接続線の上方に配索された配線ケーブルとが固定されたブラケットは、ケースの底部から上方に突出したクロスメンバに固定されるので、ブラケットの上下寸法を小さくすることができ、ブラケットを小型化できる。

（７） （６）に記載のバッテリユニットであって、
前記第１接続線は、前記第１バッテリモジュールと前記第２バッテリモジュールとを電気的に接続して前記第２方向に延びる第１導電部材（バスバー芯線５４１）と、前記第１導電部材を収容する第１絶縁カバー部材（絶縁カバー部材５４２）と、を備え、
前記第２接続線は、前記第３バッテリモジュールと前記第４バッテリモジュールとを電気的に接続して前記第２方向に延びる第２導電部材（バスバー芯線５５１）と、前記第２導電部材を収容する第２絶縁カバー部材（絶縁カバー部材５５２）と、を備える、バッテリユニット。

（７）によれば、第１接続線は、導電性の金属板からなる第１導電部材が第１絶縁カバー部材に収容されており、第２接続線は、導電性の金属板からなる第２導電部材が第２絶縁カバー部材に収容されているので、第１接続線の第１導電部材と第２接続線の第２導電部材とが接触することを抑制でき、バッテリユニットの電気安全性が向上する。

（８） （７）に記載のバッテリユニットであって、
前記第１絶縁カバー部材は、前記第１導電部材が収容される第１収容部（収容部５４２ａ）を有し、前記第１収容部には、前記第１導電部材が挿入される第１挿入口（挿入口５４２ｂ）が前記第１方向において前記一方側に開口するように設けられており、
前記第２絶縁カバー部材は、前記第２導電部材が収容される第２収容部（収容部５５２ａ）を有し、前記第２収容部には、前記第２導電部材が挿入される第２挿入口（挿入口５５２ｂ）が前記第１方向において前記他方側に開口するように設けられている、バッテリユニット。

（８）によれば、第１接続線に設けられた第１挿入口は、第１方向において第２接続線が配置されている側とは反対側の一方側に開口しており、第２接続線に設けられた第２挿入口は、第１方向において第１接続線が配置されている側とは反対側の他方側に開口している。これにより、万が一、第１導電部材が第１バッテリモジュール及び／又は第２バッテリモジュールから脱落した場合でも、第１導電部材は、第１方向において第１挿入口から第２接続線とは反対側に向かって移動する。同様に、万が一、第２導電部材が第３バッテリモジュール及び／又は第４バッテリモジュールから脱落した場合でも、第２導電部材は、第１方向において第２挿入口から第１接続線とは反対側に向かって移動する。これにより、第１接続線の第１導電部材と第２接続線の第２導電部材とが接触することをより抑制でき、バッテリユニットの電気安全性がより向上する。

（９） （７）又は（８）に記載のバッテリユニットであって、
前記第１接続線の前記第１絶縁カバー部材には、前記ブラケットに固定される第１固定点（固定点５４５ａ）が設けられた第１固定部（固定部５４５）が形成されており、
前記第２接続線の前記第２絶縁カバー部材には、前記ブラケットに固定される第２固定点（固定点５５５ａ）が設けられた第２固定部（固定部５５５）が形成されており、
前記第１固定部は、上面視で、前記第１方向において前記他方側に突出し、
前記第１固定点及び前記第２固定点は、上面視で、前記第２絶縁カバー部材と重なる位置に配置されている、バッテリユニット。

（９）によれば、第１接続線がブラケットに固定される第１固定点、及び第２接続線がブラケットに固定される第２固定点は、上面視で、いずれも第２接続線の第２絶縁カバー部材と重なる位置に配置されているので、第１方向及び第２方向においてバッテリユニットを大型化することなく、第１接続線の第１固定点及び第２接続線の第２固定点を設けることができる。

（１０） （９）に記載のバッテリユニットであって、
前記第１固定点及び前記第２固定点は、上面視で、前記バッテリモジュールと重ならない位置に配置されている、バッテリユニット。

（１０）によれば、第１接続線がブラケットに固定される第１固定点、及び第２接続線がブラケットに固定される第２固定点は、上面視で、バッテリモジュールと重ならない位置に配置されているので、第１接続線及び第２接続線をブラケットに固定する際、バッテリモジュールが邪魔になりにくく、第１接続線及び第２接続線のブラケットへの組付性が向上する。

（１１） （９）又は（１０）に記載のバッテリユニットであって、
前記第１固定点及び前記第２固定点の少なくとも一方は、上面視で、前記クロスメンバと重なる位置に配置されている、バッテリユニット。

（１１）によれば、第１固定点及び第２固定点の少なくとも一方は、上面視で、クロスメンバと重なる位置に配置されているので、第１接続線及び／又は第２接続線をブラケットに固定する際、バッテリモジュールが邪魔になりにくく、第１接続線及び／又は第２接続線のブラケットへの組付性が向上する。加えて、第１接続線及び第２接続線の少なくとも一方が固定されるブラケットの固定点を、上面視で、クロスメンバと重なる位置に配置できるので、ブラケットを小型化できる。

（１２） （４）～（１１）のいずれかに記載のバッテリユニットであって、
前記連結部材は、前記２本の高電圧電力線の下側が露出するように形成されており、
前記連結部材には、前記２本の高電圧電力線を下側から保持する保持部材（保持部材７４）が取り付けられている、バッテリユニット。

（１２）によれば、２本の高電圧電力線を、下側が露出し保持部材が取り付けられていない部分で下方にたるませることができるので、配線ケーブルは、２本の高電圧電力線を下方にたるませることによって、２本の高電圧電力線の両端が配置される位置の公差バラつきを吸収することができる。

（１３） （１）～（１２）のいずれかに記載のバッテリユニットであって、
前記バッテリユニットは、
前記第２方向の一方側（前側）に設けられた第１電気接続箱（第１電気接続箱６１）と、
前記第２方向の他方側（後側）に設けられた第２電気接続箱（第２電気接続箱６２）と、を有し、
前記配線ケーブルは、前記第１電気接続箱と前記第２電気接続箱とを電気的に接続する、バッテリユニット。

（１３）によれば、配線ケーブルは、第２方向の一方側に設けられた第１電気接続箱と、第２方向の他方側に設けられた第２電気接続箱と、を電気的に接続するので、配線ケーブルは、バッテリユニットの第２方向における一方側から他方側に延びる。したがって、配線ケーブルを接続線が配置される位置に配索するために、配線ケーブルの長さを長くする必要がない。これにより、配線ケーブルの長さを長くすることなく、接続線を配線ケーブルに固定することができる。

（１４） （１３）に記載のバッテリユニットであって、
前記バッテリユニットは、外部電源からの電力を受電可能な受電部（受電部９１、ワイヤレス電力受電部９４１）が設けられた車両（車両Ｖ）に搭載され、
前記第１電気接続箱は、前記車両の前輪（前輪ＦＷ）及び後輪（後輪ＲＷ）の一方を駆動する第１ドライブユニット（前輪駆動ユニットＰＵ１）に接続され、
前記第２電気接続箱は、前記車両の前記前輪及び前記後輪の他方を駆動する第２ドライブユニット（後輪駆動ユニットＰＵ２）に接続され、
前記第１電気接続箱及び前記第２電気接続箱の少なくとも一方は、前記受電部と充電用電力線（急速充電用電力線９０ａ、普通充電用電力線９０ｂ、ワイヤレス充電用電力線９０ｄ）によって電気的に接続する、バッテリユニット。

（１４）によれば、バッテリユニットは、第１電気接続箱が、車両の前輪及び後輪の一方を駆動する第１ドライブユニットに接続され、第２電気接続箱が、車両の前輪及び後輪の他方を駆動する第２ドライブユニットに接続されるので、バッテリユニットに充電された電力によって、車両の前輪及び後輪の双方を駆動することができる。さらに、第１電気接続箱及び第２電気接続箱の少なくとも一方は、受電部と充電用電力線によって電気的に接続するので、外部電源の電力をバッテリユニットに充電することができる。

２０ バッテリユニット
２２ バッテリモジュール
２２２Ｌ バッテリモジュール（第１バッテリモジュール）
２２３Ｌ バッテリモジュール（第２バッテリモジュール）
２２２Ｒ バッテリモジュール（第３バッテリモジュール）
２２３Ｒ バッテリモジュール（第４バッテリモジュール）
２３ バッテリセル
３１ バッテリユニットケース（ケース）
３２１ 底部
３２４ｃ クロスメンバ
５０ バスバー（接続線）
５４ 第４バスバー（第１接続線）
５４ａ 前側接続部（接続部）
５４ｅ 後側接続部（接続部）
５４１ バスバー芯線（第１導電部材）
５４２ 絶縁カバー部材（第１絶縁カバー部材）
５４２ａ 収容部（第１収容部）
５４２ｂ 挿入口（第１挿入口）
５４５ 固定部（第１固定部）
５４５ａ 固定点（第１固定点）
５５ 第５バスバー（第２接続線）
５５ａ 前側接続部（接続部）
５５ｅ 後側接続部（接続部）
５５１ バスバー芯線（第２導電部材）
５５２ 絶縁カバー部材（第２絶縁カバー部材）
５５２ａ 収容部（第２収容部）
５５２ｂ 挿入口（第２挿入口）
５５５ 固定部（第２固定部）
５５５ａ 固定点（第２固定点）
６１ 第１電気接続箱
６２ 第２電気接続箱
７０ センターケーブル（配線ケーブル）
７１ 高電圧電力線
７２ 高電圧電力線
７３ 連結部材
７４ 保持部材
８０ ブラケット
９０ａ 急速充電用電力線（充電用電力線）
９０ｂ 普通充電用電力線（充電用電力線）
９０ｄ ワイヤレス充電用電力線（充電用電力線）
９１ 受電部
９４１ ワイヤレス電力受電部（受電部）
ＰＵ１ 前輪駆動ユニット（第１ドライブユニット）
ＰＵ２ 後輪駆動ユニット（第２ドライブユニット）
ＦＷ 前輪
ＲＷ 後輪
Ｖ 車両

Claims (14)

1. 複数のバッテリセルを備える複数のバッテリモジュールと、
   少なくとも２つの前記バッテリモジュールを電気的に接続する接続線と、
   前記複数のバッテリモジュール及び前記接続線を収容するケースと、を備える、車両駆動用のバッテリユニットであって、
   前記ケースの内部には、配線ケーブルが配索され、少なくとも２つの前記バッテリモジュールが上下方向と略直交する第１方向に並んで収容されており、
   前記配線ケーブルの少なくとも一部は、上面視で、前記第１方向に隣接する前記バッテリモジュールの間を、前記上下方向及び前記第１方向の双方と略直交する第２方向に配索されており、
   前記接続線は、前記バッテリモジュールに接続する接続部を有し、該接続部と異なる位置で前記配線ケーブルに固定される、バッテリユニット。
2. 請求項１に記載のバッテリユニットであって、
   前記配線ケーブルは、上面視で、前記接続線の少なくとも一部と重なるように、前記接続線の上方に配索されている、バッテリユニット。
3. 請求項２に記載のバッテリユニットであって、
   前記配線ケーブル及び前記接続線は、前記ケースに固定されるブラケットに固定され、
   前記配線ケーブル及び前記接続線は、前記ブラケットを介して前記ケースに固定される、バッテリユニット。
4. 請求項３に記載のバッテリユニットであって、
   前記配線ケーブルは、
   前記バッテリユニットへの入力電力及び／又は前記バッテリユニットからの出力電力が通電し、互いに並行して延びる２本の高電圧電力線と、
   前記２本の高電圧電力線を連結する連結部材と、を備え、
   前記連結部材が前記ブラケットに固定される、バッテリユニット。
5. 請求項４に記載のバッテリユニットであって、
   前記ブラケットには、複数の前記接続線が固定される、バッテリユニット。
6. 請求項５に記載のバッテリユニットであって、
   前記ケースは、
   前記複数のバッテリモジュールが載置される底部と、
   前記底部から上方に突出し、前記第１方向に延びるクロスメンバと、を有し、
   前記ケースの内部には、少なくとも４つの前記バッテリモジュールが収容されており、
   前記バッテリモジュールは、
   前記配線ケーブルに対して前記第１方向の一方側、かつ、前記クロスメンバに対して前記第２方向の一方側に位置する第１バッテリモジュールと、
   前記配線ケーブルに対して前記第１方向の前記一方側、かつ、前記クロスメンバに対して前記第２方向の他方側に位置する第２バッテリモジュールと、
   前記配線ケーブルに対して前記第１方向の他方側、かつ、前記クロスメンバに対して前記第２方向の前記一方側に位置する第３バッテリモジュールと、
   前記配線ケーブルに対して前記第１方向の前記他方側、かつ、前記クロスメンバに対して前記第２方向の前記他方側に位置する第４バッテリモジュールと、を有し、
   前記ブラケットに固定される複数の前記接続線は、前記第１バッテリモジュールと前記第２バッテリモジュールとを電気的に接続する第１接続線と、前記第３バッテリモジュールと前記第４バッテリモジュールとを電気的に接続する第２接続線と、を有し、
   前記第１接続線は、上面視で前記第１方向において前記第２接続線の前記一方側に位置し、前記クロスメンバの上方を通って前記第２方向に延び、
   前記第２接続線は、上面視で前記第１方向において前記第１接続線の前記他方側に位置し、前記クロスメンバの上方を通って前記第２方向に延び、
   前記ブラケットは、前記クロスメンバに固定される、バッテリユニット。
7. 請求項６に記載のバッテリユニットであって、
   前記第１接続線は、前記第１バッテリモジュールと前記第２バッテリモジュールとを電気的に接続して前記第２方向に延びる第１導電部材と、前記第１導電部材を収容する第１絶縁カバー部材と、を備え、
   前記第２接続線は、前記第３バッテリモジュールと前記第４バッテリモジュールとを電気的に接続して前記第２方向に延びる第２導電部材と、前記第２導電部材を収容する第２絶縁カバー部材と、を備える、バッテリユニット。
8. 請求項７に記載のバッテリユニットであって、
   前記第１絶縁カバー部材は、前記第１導電部材が収容される第１収容部を有し、前記第１収容部には、前記第１導電部材が挿入される第１挿入口が前記第１方向において前記一方側に開口するように設けられており、
   前記第２絶縁カバー部材は、前記第２導電部材が収容される第２収容部を有し、前記第２収容部には、前記第２導電部材が挿入される第２挿入口が前記第１方向において前記他方側に開口するように設けられている、バッテリユニット。
9. 請求項７又は８に記載のバッテリユニットであって、
   前記第１接続線の前記第１絶縁カバー部材には、前記ブラケットに固定される第１固定点が設けられた第１固定部が形成されており、
   前記第２接続線の前記第２絶縁カバー部材には、前記ブラケットに固定される第２固定点が設けられた第２固定部が形成されており、
   前記第１固定部は、上面視で、前記第１方向において前記他方側に突出し、
   前記第１固定点及び前記第２固定点は、上面視で、前記第２絶縁カバー部材と重なる位置に配置されている、バッテリユニット。
10. 請求項９に記載のバッテリユニットであって、
    前記第１固定点及び前記第２固定点は、上面視で、前記バッテリモジュールと重ならない位置に配置されている、バッテリユニット。
11. 請求項９又は１０に記載のバッテリユニットであって、
    前記第１固定点及び前記第２固定点の少なくとも一方は、上面視で、前記クロスメンバと重なる位置に配置されている、バッテリユニット。
12. 請求項４～１１のいずれか一項に記載のバッテリユニットであって、
    前記連結部材は、前記２本の高電圧電力線の下側が露出するように形成されており、
    前記連結部材には、前記２本の高電圧電力線を下側から保持する保持部材が取り付けられている、バッテリユニット。
13. 請求項１～１２のいずれか一項に記載のバッテリユニットであって、
    前記バッテリユニットは、
    前記第２方向の一方側に設けられた第１電気接続箱と、
    前記第２方向の他方側に設けられた第２電気接続箱と、を有し、
    前記配線ケーブルは、前記第１電気接続箱と前記第２電気接続箱とを電気的に接続する、バッテリユニット。
14. 請求項１３に記載のバッテリユニットであって、
    前記バッテリユニットは、外部電源からの電力を受電可能な受電部が設けられた車両に搭載され、
    前記第１電気接続箱は、前記車両の前輪及び後輪の一方を駆動する第１ドライブユニットに接続され、
    前記第２電気接続箱は、前記車両の前記前輪及び前記後輪の他方を駆動する第２ドライブユニットに接続され、
    前記第１電気接続箱及び前記第２電気接続箱の少なくとも一方は、前記受電部と充電用電力線によって電気的に接続する、バッテリユニット。

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