JP2022039872A - アクチュエータ - Google Patents

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Takuro Iguchi
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Abstract

【課題】小型であるとともに、揺動部の揺動角度の検出精度が高いアクチュエータを提供する。【解決手段】導電性を有し上下に延びる中心軸と直交する第1軸周りおよび第1軸と直交するとともに中心軸と交差する第2軸周りに揺動可能な揺動部1を有する。そして、角度検出部6は、非磁性部材7よりも上方に配置され、中心軸方向から見て、第1軸を挟んで第2軸方向に配置される一対の第1角度検出素子61と、第2軸を挟んで第1軸方向に配置される一対の第2角度検出素子62と、を有する。各第1角度検出素子および各第2角度検出素子は、それぞれ、中心軸方向において揺動部と非磁性部材との間に配置された柱状の磁性部材611、621と、磁性部材の外周に沿って配置された検出用コイル612、622と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、アクチュエータに関する。
従来、ミラーの第1の軸および第2の軸に傾斜する動作を行う軸受タイプの光走査装置において、フォトダイオードとLEDを組合せて、ミラーの傾斜角度を検出する方法が採用されている。(例えば、国際公開第2018/138349号参照)。
国際公開第2018/138349号
上述した光走査装置では、ミラーの裏面にフォトダイオード、LEDを配置するとともに、ミラーまたはマグネットで光を反射させる必要があり、装置の小型化が困難である。また、フォトダイオード、LED等は、使用可能な温度範囲が制限されているため、温度変化が大きい場所、高温の場所、低温の場所での使用が困難であり、使用できる場合でも角度検出の精度が低くなる虞がある。
そこで、本発明は、小型であるとともに、揺動部の揺動角度の検出精度が高いアクチュエータを提供することを目的とする。
本発明の例示的なアクチュエータは、導電性を有し上下に延びる中心軸と直交する第1軸周りおよび前記第1軸と直交するとともに前記中心軸と交差する第2軸周りに揺動可能な揺動部と、前記揺動部を前記第1軸周りに揺動可能に支持する枠部と、前記枠部を前記第2軸周りに揺動可能に支持する支持部と、前記揺動部の下部に配置されたマグネットと、前記支持部に配置されて前記中心軸方向に延びるステータコアに導線を巻き付けて形成された駆動コイルを有する駆動部と、前記中心軸方向において前記揺動部と前記駆動コイルとの間に配置された非磁性部材と、前記揺動部の揺動角度を検出する角度検出部と、を有する。前記角度検出部は、前記非磁性部材よりも上方に配置され、前記中心軸方向から見て、前記第1軸を挟んで前記第2軸方向に配置される一対の第1角度検出素子と、前記第2軸を挟んで前記第1軸方向に配置される一対の第2角度検出素子と、を有し、各前記第1角度検出素子および各前記第2角度検出素子は、それぞれ、前記中心軸方向において前記揺動部と前記非磁性部材との間に配置された柱状の磁性部材と、前記磁性部材の外周に沿って配置された検出用コイルと、を有する。
本発明の例示的なアクチュエータによれば、小型であるとともに、揺動部の揺動角度の検出精度を高めることができる。
図1は、本発明にかかるアクチュエータの使用例である光走査装置の斜視図である。 図2は、図1に示す光走査装置の分解斜視図である。 図3は、図1に示すアクチュエータの第1軸方向から見た正面図である。 図4は、アクチュエータを第2軸方向から見た側面図である。 図5は、支持部の斜視図である。 図6は、支持部の平面図である。 図7は、角度検出部および制御部の接続を示す等価回路図である。 図8は、変形例の第1角度検出素子を示す斜視図である。 図9は、本発明にかかるアクチュエータの他の例の斜視図である。 図10は、図9に示すアクチュエータの第1軸方向から見た側面図である。 図11は、アクチュエータを第2軸方向から見た側面図である。 図12は、アクチュエータの支持部の平面図である。 図13は、角度検出部および制御部の接続を示す等価回路図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書において、中心軸Cx、第1軸C1、第2軸C2を次のとおり定義する。図1に示すアクチュエータ100において、中心軸Cxは、上下に延びる。また、第1軸C1および第2軸C2は、互いに直交する。中心軸Cxは、第1軸C1および第2軸C2のそれぞれと、第1軸C1と第2軸C2の交差する部分で交差する。第2軸C2は、中心軸Cxと常に直交する。また、第1軸C1は、揺動部1の停止時に中心軸Cxと直交する。また、図1に示すアクチュエータ100を基準として、中心軸Cxに沿って上下を定義する。なお、上述した方向の呼称は説明のために用いるものであり、アクチュエータ100の使用状態における位置関係及び方向を限定するものではない。
<アクチュエータ100>
図1は、本発明にかかるアクチュエータ100の斜視図である。図2は、図1に示すアクチュエータ100の分解斜視図である。図3は、図1に示すアクチュエータ100の第1軸C1方向から見た正面図である。図4は、アクチュエータ100を第2軸C2方向から見た側面図である。アクチュエータ100において、揺動部1は、導電性を有する。
そして、アクチュエータ100は、揺動部1に設けられた後述する反射面111で、不図示の光源からの光を反射する。反射面111は、揺動しつつ光を反射することで、反射光を移動させて広い範囲に光を照射する、つまり、照射光を走査する。図1~図4に示すとおり、アクチュエータ100は、揺動部1と、枠部2と、支持部3と、第1軸受41と、第2軸受42と、駆動部5と、角度検出部6と、非磁性部材7と、制御部8と、を有する。次に、アクチュエータ100の各部の詳細について説明する。
<支持部3>
図5は、支持部3の斜視図である。図6は、支持部3の平面図である。支持部3は、例えば、自動車、無人飛行体等の取り付け対象体に固定される。図1から図6に示すとおり、支持部3は、ベースプレート31と、支持アーム32と、インシュレータ33と、を有する。
<ベースプレート31、支持アーム32>
図5、図6に示すとおり、ベースプレート31は、中心軸Cx方向から見て、長方形板状である。図2から図4等に示すとおり、ベースプレート31は、長手方向が第2軸C2に沿う方向である。ベースプレート31は、例えば、鉄等の磁性体で形成されてもよい。ベースプレート31は、中央に中心軸Cxに沿って貫通する台座孔311を有する。台座孔311は、駆動部5の後述する第1駆動コイル53および第2駆動コイル54の導線を通す孔である。
ベースプレート31の上面には、2個の支持アーム32がねじで固定される。支持アーム32は、第2軸C2方向に離れて配置されており、ベースプレート31の上面から中心軸Cxに沿って上方に延びる。なお、支持アーム32のベースプレート31への固定は、ねじに限定されず、溶接、接着等、ベースプレート31に支持アーム32を強固に固定できる方法を広く採用できる。
支持アーム32の上端は、第2軸C2方向に貫通するとともに上方が開口した凹状の第2軸受保持部321を有する。第2軸受保持部321は、第2軸受42を保持する。第2軸受保持部321は、第2軸受42を介して、枠部2を揺動可能に支持する。すなわち、支持部3は、枠部2を第1軸C1と直交して中心軸Cxと交差する第2軸C2周りに揺動可能に支持する。
<インシュレータ33>
インシュレータ33は、絶縁性を有する材料で形成される。インシュレータ33は、駆動部5の後述するティース部55およびティース部57それぞれの外側面を覆う。そして、インシュレータ33に覆われたティース部55およびティース部57それぞれの外側面に導線を巻き付けることで、駆動部5の第1駆動コイル53および第2駆動コイル54が形成される。
インシュレータ33は、導線とティース部55およびティース部57のそれぞれとを絶縁する。支持部3では、ベースプレート31も導電性を有する。そのため、インシュレータ33は、ベースプレート31とも絶縁可能に形成される。インシュレータ33は、同一の部材で形成される板状部材331と筒状部材332とを有する(図2参照)。板状部材331は、ベースプレート31の上面に配置される。筒状部材332は、板状部材331から中心軸Cxに沿う方向に突出し、ティース部55およびティース部57それぞれが収容される。なお、インシュレータ33は、板状部材331と筒状部材332とが別体で形成されてもよい。
<揺動部1>
次に揺動部1の詳細について図面を参照して説明する。第1軸C1および第2軸C2は互いに直交するとともに、中心軸Cxと直交する。揺動部1は、第1軸C1および第2軸C2周りに揺動可能に配置される。揺動部1は、図2に示すように、平板部11と、シャフト12と、マグネット13と、ホルダ14とを有する。揺動部1は、例えば、ステンレス、アルミニウム合金等の導電性を有する材料で形成される。なお、揺動部1として、アルミニウム合金等の軽量な合金を用いることで、駆動に要する消費電流量を低減できる。
<平板部11、シャフト12、マグネット13、ホルダ14>
平板部11は、中心軸Cx方向に見て正方形の角部を曲面状に形成した板状である。平板部11は、上面に反射面111を有する。すなわち、揺動部1は、上面に反射面111が形成された平板部11を有する。
反射面111は、図示を省略した光源から出された光を反射する。反射面111は、平板部11の上面を鏡面処理することで形成される。なお、反射面111は、鏡面処理にて形成されるものに限定されない。例えば、平板部11の上面の少なくとも一部に、メッキ等の処理で光を反射する反射層を形成してもよい。反射面111としては、光源からの光を反射できる構成を広く採用できる。
シャフト12は、第1軸C1方向に延び円柱状の部材である。シャフト12は、第1軸C1方向の両端を第1軸受41に揺動可能に支持される。シャフト12は、ホルダ14を介して平板部11の下面に固定される。
マグネット13は、横断面が正方形の直方体形状である。マグネット13は2対の平行な側面対を有する。そして、一方の側面対は、第2軸C2方向に並んで配置され、後述する第1ステータコア51の延伸部56の端面563のそれぞれと第2軸C2に沿う方向に対向する(図3参照)。また、他方の側面対は、第1軸C1方向に並んで配置され、後述する第2ステータコア52の延伸部58の端面583のそれぞれと第1軸C1に沿う方向に対向する(図4参照)。
なお、マグネット13は、横断面が正方形状の直方体であるが、第1軸C1方向に並んだ平行な側面と、第2軸C2方向に並んだ平行な側面を有する形状であれば、横断面が八角形などの多角形柱状であってもよい。また、マグネット13は、平行な側面対を有しない形状、例えば、円柱状、楕円柱状であってもよい。
図2に示すように、ホルダ14は、平板部11の下面に配置される。ホルダ14は、シャフト保持部141と、マグネット保持部142とを有する。シャフト保持部141は第1軸C1に沿って延びる直方体形状であり、内部をシャフト12が貫通する。シャフト保持部141には、シャフト12が固定される。なお、シャフト12のシャフト保持部141から突出している部分を第1軸受41に揺動可能に支持される。
マグネット保持部142は、マグネット13を保持する。すなわち、マグネット13は、揺動部1の下部に配置される。マグネット保持部142とシャフト保持部141とは、固定される。なお、マグネット保持部142は、第1軸C1方向から見たとき、中央が下方に突出して湾曲した形状を有する。これにより、揺動部1が第1軸C1周りに揺動するときに、マグネット保持部142と、下方に配置された第1ステータコア51の延伸部56の端面563との干渉を抑制できる。
ホルダ14は、例えば、鉄等の磁性材料で形成される。このように、ホルダ14を磁性材料で形成することで、ホルダ14はヨークとしての役割も果たす。これにより、マグネット13の磁気の利用効率を高めることが可能である。なお、マグネット13は、マグネット保持部142に接着等の固定方法で固定される。しかしながら、これに限定されず、揺動時において、マグネット13が移動することを抑制できる強度で固定できる固定方法を広く採用することができる。
ホルダ14は、平板部11の下面に固定される。ホルダ14の固定方法としては、平板部11の下面から下方に突出した凸部にねじ止めにて固定する方法を挙げることができるがこれに限定されない。例えば、平板部11の下面に接着、溶接等で固定してもよい。ホルダ14を平板部11の下面に強固に固定できる固定方法を広く採用することができる。
<枠部2、第1軸受41、第2軸受42>
図1、図2等に示すとおり、枠部2は、環状部21と、回転突部22とを有する。環状部21は、中心軸Cxを中心とする円環状である。回転突部22は、環状部21から、第2軸C2方向の外側に突出する円柱状である。
回転突部22は環状部21に設けられた貫通孔に圧入されて固定される。しかしながらこれに限定されず、環状部21と回転突部22とは、同一部材で形成されてもよい。そして、回転突部22は、第2軸受42を介して、支持部3の支持アーム32に形成された第2軸受保持部321に揺動可能に支持される。なお、第2軸受42は、滑り軸受であってもよいし、玉軸受等の転がり軸受であってもよい。また、これら以外の軸受を採用してもよい。
環状部21は、第1軸C1方向の端部に第1軸受保持部211を有する。第1軸受保持部211は、環状部21の下面から上方に向かって凹む凹部である。第1軸受41は第1軸受保持部211に保持される。なお、第1軸受41は、第1軸受保持部211に圧入によって保持されるが、これに限定されず、接着、溶接等の固定方法で保持されてもよい。
揺動部1のシャフト12は、第1軸受保持部211に保持された第1軸受41に揺動可能に支持される。これにより、枠部2は、揺動部1を上下に延びる中心軸Cxと直交する第1軸C1周りに揺動可能に支持する。なお、第1軸受41は、滑り軸受であるが、これに限定されず、玉軸受等の転がり軸受を採用してもよい。
以上のように構成することで、揺動部1は、第1軸受41を介して枠部2に第1軸C1を中心として揺動可能に支持される。また、枠部2は、第2軸受42を介して第2軸C2を中心として揺動可能に支持される。このことから、揺動部1が、第1軸C1周りおよび第2軸C2周りに揺動可能である。
<駆動部5>
ベースプレート31の上面には、駆動部5が配置される。駆動部5は、2個の第1ステータコア51と、2個の第2ステータコア52と、2個の第1駆動コイル53と、2個の第2駆動コイル54とを有する。すなわち、駆動部5は、支持部3に配置されて中心軸Cx方向に延びるステータコア(第1ステータコア51、第2ステータコア52)を有する。
<第1ステータコア51、第2ステータコア52>
図6に示す支持部3において、第1軸C1をx軸、第2軸C2をy軸としたとき、第1象限にあたる領域を第1領域Ar1として説明する。同様に、第2象限にあたる領域を第2領域Ar2、第3象限にあたる領域を第3領域Ar3および第4象限にあたる領域を第4領域Ar4として説明する。
図6において、2個の第1ステータコア51のティース部55は、それぞれ、第2領域Ar2および第4領域Ar4に配置される。2個の第1ステータコア51のティース部55は中心軸Cxを挟んで反対の位置に配置される。図6において、2個の第2ステータコア52のティース部57は、それぞれ、第1領域Ar1および第3領域Ar3に配置される。2個の第2ステータコア52のティース部57は、中心軸Cxを挟んで反対の位置に配置される。第1ステータコア51および第2ステータコア52は、周方向に交互に配置される。
第1ステータコア51と第2ステータコア52とは、同じ構成および形状である。そのため、本書において、第1ステータコア51および第2ステータコア52を代表して、第1ステータコア51を説明し、第2ステータコア52については、第1ステータコア51との対応について記載する。
第1ステータコア51は、鉄粉等の磁性体の粉体を焼結して同一の部材として形成した成形体であるが、これに限定されない。例えば、磁性板を積層した積層体であってもよい。図2に示すとおり、第1ステータコア51は、ティース部55と、延伸部56とを有する。
ティース部55は、柱状である。ここでは、ティース部55が延びる方向は、中心軸Cxに沿う方向とする。図2、図5、図6等に示すとおり、ティース部55は、直方体形状であるが、これに限定されない。例えば、円柱であってもよいし、例えば、六角形、八角形等の四角以外の多角形の断面形状を有する柱状であってもよい。
延伸部56はティース部55の上端から中心軸Cxを中心とする周方向の一方側に延びる。延伸部56は、第1腕部561と、第2腕部562とを有する。各延伸部56の第1腕部561は、ティース部55の上端から中心軸Cxの周方向において時計回り方向に延びる。第1腕部561は、ベースプレート31と平行に配置されるとともに、中心軸Cx方向から見たとき、第2軸C2と直交する。なお、第1腕部561は、ベースプレート31と平行でなくてもよい。また、中心軸方向に見て第2軸C2と垂直以外の角度で交差してもよい。
第2腕部562は、第1腕部561の自由端部から上方に延びる。第2腕部562は、中心軸Cx方向の上方に向かうにつれて中心軸Cxに接近する。つまり、第2腕部562は、第2軸C2に沿って中心軸Cxに向かうにつれて、上方に向かう方向に傾斜する。これにより、第2腕部562は、中心軸Cxに近づきつつ、ベースプレート31から離れる方向に延びる。第2腕部562の自由端部側の面が端面563である。端面563は、第2腕部562が延びる方向と交差する面、詳しくは、直交する面である。
中心軸Cx方向から見たとき、第1腕部561は、第2腕部562が延びる方向と反対側に外側面560を有する。外側面560は、第2腕部562が延びる方向と同じ方向に傾斜する。2個の第1ステータコア51の各端面563は、第2軸C2方向に対向する。また、各端面563は、上方に配置されるマグネット13と面する(図3等参照)。第1ステータコア51は以上示した構成を有する。
第1ステータコア51のティース部55および延伸部56は、第2ステータコア52のティース部57および延伸部58とそれぞれ対応する。また、第1ステータコア51の延伸部56の第1腕部561、第2腕部562および端面563は、第2ステータコア52の延伸部58の第1腕部581、第2腕部582および端面583とそれぞれ対応する。
図6に示すとおり、各第2ステータコア52の延伸部58の第1腕部581は、ティース部57の上端から中心軸Cxの周方向において時計回り方向に延びる。第1腕部581は、ベースプレート31と平行に配置されるとともに、中心軸Cx方向から見たとき、第2軸C2と直交する。なお、第1腕部581は、ベースプレート31と平行でなくてもよい。また、中心軸方向に見て第1軸C1と垂直以外の角度で交差してもよい。
第2腕部582は、第1腕部581の自由端部から上方に延びる。第2腕部582は、中心軸Cx方向の上方に向かうにつれて中心軸Cxに接近する。つまり、第2腕部582は、第1軸C1に沿って中心軸Cxに向かうにつれて、上方に向かう方向に傾斜する。これにより、第2腕部582は、中心軸Cxに近づきつつ、ベースプレート31から離れる方向に延びる。第2腕部582の自由端部側の面が端面583である。
また、2個の第2ステータコア52の各端面583は、第1軸C1方向に対向する。また、各端面583は、上方に配置されるマグネット13に面する(図4等参照)。
第1ステータコア51のティース部55は、ベースプレート31にねじで固定され、第2ステータコア52のティース部57は、ベースプレート31にねじで固定される(図3、図4等参照)。なお、ティース部55およびティース部57の固定は、ねじに限定されず、溶接、接着等を採用してもよい。
第1駆動コイル53および第2駆動コイル54は、ティース部55およびティース部57それぞれにインシュレータ33を介して導線を巻き付けることで形成される。すなわち、駆動部5の駆動コイル53(54)は、ステータコア51(52)に導線を巻き付けて形成される。
ティース部55およびティース部57それぞれに巻き付けられた導線は、ベースプレート31の台座孔311を通して、ベースプレート31の下方に配線される。導線は、図示を省略したドライバ回路等の制御回路に接続される。すなわち、第1ステータコア51のティース部55および第2ステータコア52のティース部57それぞれに第1駆動コイル53および第2駆動コイル54を形成することで、電磁石が形成される。第1駆動コイル53および第2駆動コイル54のそれぞれに電流を流したとき、端面563および端面583がそれぞれ磁極面となる。
<非磁性部材7>
図1、図2等に示すとおり、中心軸Cx方向から見て、駆動部5の第1駆動コイル53および第2駆動コイル54は、ベースプレート31上に中心軸Cxを中心として、周方向に並べて配置されている。第1駆動コイル53および第2駆動コイル54の配列されている領域は、中心軸Cx方向から見て、矩形状である。
非磁性部材7は、中心軸Cx方向から見て矩形状の平板であり、例えば、真鍮、アルミニウム合金等の透磁率が低い材料で形成される。非磁性部材7は、第1駆動コイル53および第2駆動コイル54の上方に配置される。すなわち、非磁性部材7は、中心軸Cx方向において揺動部1と駆動コイル53(54)との間に配置される。
そして、非磁性部材7の上面には、配線基板70(図2参照)が配置される。すなわち、中心軸Cx方向において、非磁性部材7と揺動部1との間に配線基板70が配置される。非磁性部材7の上部に配線基板70を配置することで、配線基板70および配線基板70に実装された電子部品に対する第1駆動コイル53および第2駆動コイル54の磁束の影響を抑制できる。非磁性部材7を用いることで、配線基板70に配置される角度検出部6に対して、第1駆動コイル53および第2駆動コイル54からの磁束の影響を抑制できる。
なお、中心軸Cx方向から見て、非磁性部材7を第1駆動コイル53および第2駆動コイル54の外縁よりも外側になる形状としてもよい。すなわち、中心軸Cx方向から見て、第1駆動コイル53および第2駆動コイル54は、非磁性部材7の外縁の内側に配置される。これにより、非磁性部材7の外縁の外側を迂回して上方に漏れる磁束を抑制できる。
<角度検出部6および制御部8>
次に、角度検出部6および制御部8について、図面を参照して説明する。図7は、角度検出部6および制御部8の接続を示す等価回路図である。角度検出部6は、揺動部1の角度を検出する。すなわち、角度検出部6は、揺動部1の揺動角度を検出する。角度検出部6は、一対の第1角度検出素子61および一対の第2角度検出素子62を有する。一対の第1角度検出素子61および一対の第2角度検出素子62は、配線基板70上に実装される。すなわち、一対の第1角度検出素子61および一対の第2角度検出素子62は、非磁性部材7よりも上方に配置される。
一対の第1角度検出素子61は、磁性部材611と、検出用コイル612と、キャパシタ613と、を有する。図1~図6等に示すように、磁性部材611は、鉄粉等の磁性体の粉体を焼結して円柱状に形成される。なお、磁性部材611を形成する部材としては、鉄に限定されない。磁性部材611は、配線基板70の上面から上方に中心軸Cxに沿って延びる。すなわち、磁性部材611は、中心軸Cx方向に沿って上方に延びる。また、磁性部材611は、配線基板70の上面から上方に突出する。
磁性部材611は、配線基板70の上部に固定されてもよいし、非磁性部材7に固定されて、配線基板70に設けられた貫通孔を貫通して形成されてもよい。本実施形態の磁性部材611では、配線基板70の上面に固定される。磁性部材611は、配線基板70の上面の配線パターンにはんだ付けされてもよいし、接着等の固定方法で固定されてもよい。すなわち、第1角度検出素子61は、中心軸Cx方向において揺動部1と非磁性部材7との間に配置された柱状の磁性部材611を有する。
検出用コイル612は、配線基板70に形成される配線パターンである。検出用コイル612を配線基板70の配線パターンとして形成することで、部品点数を減らすことが可能である。検出用コイル612は、中心軸Cx方向から見て磁性部材611を囲む。すなわち、第1角度検出素子61は、磁性部材611の外周に沿って配置された検出用コイル612を有する。配線基板70は、制御部8が接続される端子701、702を上面に有する。端子701、702は、それぞれ、検出用コイル612の両端が接続される。
図5~図7等に示すとおり、キャパシタ613は、端子701および端子702に接続される。キャパシタ613は、検出用コイル612と並列に制御部8に接続される。すなわち、第1角度検出素子61は、検出用コイル612に対して並列に接続されるキャパシタ613を有する。検出用コイル612およびキャパシタ613が並列に接続されることで、共振回路610が形成される。
一対の第2角度検出素子62は、磁性部材621と、検出用コイル622と、キャパシタ623と、を有する。磁性部材621は、第1角度検出素子61の磁性部材611と対応する。すなわち、磁性部材621は、中心軸Cx方向に沿って上方に延びる。また、磁性部材621は、配線基板70の上面から中心軸Cx方向の上方に突出する。
検出用コイル622は、第1角度検出素子61の検出用コイル612と対応する。キャパシタ623は、第1角度検出素子61のキャパシタ613と対応する。すなわち、第2角度検出素子62は、検出用コイル622に対して並列に接続されたキャパシタ623を有する。また、検出用コイル622は、配線基板70に形成される配線パターンである。検出用コイル622を配線基板70の配線パターンとして形成することで、部品点数を減らすことが可能である。
すなわち、第2角度検出素子62は、中心軸Cx方向において揺動部1と非磁性部材7との間に配置された柱状の磁性部材621と、磁性部材621の外周に沿って配置された検出用コイル622と、を有する。
図5~図7等に示すとおり、キャパシタ623は、端子703および端子704に接続される。端子703および端子704は、端子701および端子702と同じ構成を有する。そのため、端子703および端子704の詳細な説明は省略する。キャパシタ623は、検出用コイル622と並列に制御部8に接続される。検出用コイル622およびキャパシタ623が並列に接続されることで、共振回路620が形成される。
図6に示すように、中心軸Cx方向から見て、一対の第1角度検出素子61は、第2軸C2上で、中心軸Cxを中心として点対称の位置に配置される。さらに説明すると、一対の第1角度検出素子61は、第2軸C2上の中心軸Cxを挟んだ反対方向で、中心軸Cx方向からの距離が等しい位置に配置される。すなわち、一対の第1角度検出素子61は、中心軸Cx方向から見て、第1軸C1を挟んで第2軸C2方向に配置される。なお、一対の第1角度検出素子61は、第1軸C1を挟んだ両側に配置されて、第2軸C2方向に配置されていればよく、中心軸Cx方向から見て、第2軸C2上でなくてもよい。
図3に示すとおり、平板部11が第1軸C1周りに揺動した場合において、第1角度検出素子61は、磁性部材611の上面が常に平板部11の下面と中心軸Cx方向に対向する位置に配置される。すなわち、揺動部1の揺動角度にかかわらず、磁性部材611の上端は揺動部1の下面と中心軸Cx方向に対向する。このように構成することで、揺動部1が最大揺動角度で揺動した場合でも、磁性部材611が揺動部1の下面と対向する。これにより、常に磁性部材611が揺動部1の下面と中心軸方向に対向するため、揺動部1の角度を安定して検出できる。
また、磁性部材611の上端は、第1ステータコア51の上端よりも低い。すなわち、磁性部材611の上端は、第1ステータコア51の上端よりも下方に配置される。このように構成することで、揺動部1が第1軸C1周りに揺動するときに、平板部11の底面と磁性部材611との干渉を抑制できる。そのため、アクチュエータ100を小型化する、または、揺動部1の揺動角度を大きくできる。
図6に示すように、中心軸Cx方向から見て、一対の第2角度検出素子62は、第1軸C1上で、中心軸Cxを中心として点対称の位置に配置される。さらに説明すると、一対の第2角度検出素子62は、第1軸C1上の中心軸Cxを挟んだ反対方向で、中心軸Cx方向からの距離が等しい位置に配置される。すなわち、一対の第2角度検出素子62は、中心軸Cx方向から見て、第2軸C2を挟んで第1軸C1方向に配置される。なお、一対の第2角度検出素子62は、第2軸C2を挟んだ両側に配置されて、第1軸C1方向に配置されていればよく、中心軸Cx方向から見て、第1軸C1上でなくてもよい。
図4に示すとおり、平板部11が第2軸C2周りに揺動した場合において、第2角度検出素子62は、磁性部材621の上面が常に平板部11の下面と中心軸Cx方向に対向する位置に配置される。すなわち、揺動部1の揺動角度にかかわらず、磁性部材621の上端は揺動部1の下面と中心軸Cx方向に対向する。このように構成することで、揺動部1が最大揺動角度で揺動した場合でも、磁性部材621が揺動部1の下面と対向する。これにより、常に磁性部材621が揺動部1の下面と中心軸方向に対向するため、揺動部1の角度を安定して検出できる。
また、磁性部材621の上端は、第2ステータコア52の上端よりも低い。すなわち、中心軸Cx方向において、磁性部材621の上端は、第2ステータコア52の上端よりも下方に配置される。このように構成することで、揺動部1が第1軸C1周りに揺動するときに、平板部11の底面と磁性部材611との干渉を抑制できる。そのため、アクチュエータ100を小型化する、または、揺動部1の揺動角度を大きくできる。
制御部8は、第1角度検出素子61が接続される端子701および端子702と接続される。また、制御部8は、第2角度検出素子62が接続される端子703および端子704と接続される。制御部8は、周波数処理部81と、記憶部82とを有する。
周波数処理部81は、集積回路であり、処理回路811と、電流供給回路812と、周波数検出回路813とを有する。処理回路811は、例えば、CPU、MPU等の演算処理回路を有する。電流供給回路812は、端子701および端子702を介して、第1角度検出素子61の検出用コイル612に高周波電流を供給する。
周波数処理部81の周波数検出回路813は、高周波電流を供給したときの検出用コイル612とキャパシタ613とで形成された共振回路610に流れる電流の共振周波数を検出する。そして、周波数処理部81の処理回路811は、周波数検出回路813で検出した共振周波数の変化に基づいて、揺動部1の揺動状態、ここでは、第1軸C1周りの揺動角度を取得する。共振周波数を用いた揺動部1の揺動状態の取得の詳細については、後述する。
すなわち、周波数処理部81は、検出用コイル612に接続されて検出用コイル612に電流を流しつつ検出用コイル612およびキャパシタ613で形成された共振回路610の共振周波数を取得し、共振周波数の変動に基づいて揺動部1の揺動角度を取得する。
同様に、電流供給回路812は、端子703および端子704を介して、第2角度検出素子62の検出用コイル622に高周波電流を供給する。そして、上述と同様の方法で、周波数検出回路813が検出用コイル622とキャパシタ623とで形成された共振回路620の共振周波数を取得し、処理回路811で、揺動部1の平板部11の第2軸C2周りの揺動角度を検出する。
すなわち、周波数処理部81は、検出用コイル622に接続されて検出用コイル622に電流を流しつつ検出用コイル622およびキャパシタ623で形成された共振回路620の共振周波数を取得し、共振周波数の変動に基づいて揺動部1の揺動角度を取得する。
周波数処理部81としては、複数の回路を1つに集積した集積回路であってもよいし、複数の回路を基板上で配線して構成してもよい。なお、制御部8は、配線基板70上に実装されてもよいし、別の基板に実装されてもよい。
記憶部82は、周波数処理部81で実行する処理に必要な情報、周波数処理部81にて取得された揺動角度の情報等の情報を記憶する。記憶部82は、例えば、ROM、RAM等の記憶回路を含む。なお、ここで挙げた記憶回路は、一例であり、これらに限定されるものではない。
また、周波数処理部81として、演算処理を行う処理回路のみを有し、記憶部82に記憶されたプログラムを読みだして実行することで、揺動角度を検出する構成としてもよい。なお、制御部8には、第1駆動コイル53および第2駆動コイル54も接続される。制御部8は、第1駆動コイル53および第2駆動コイル54に供給する電力も制御する。制御部8は、第1駆動コイル53に供給する電力を制御して、揺動部1の第1軸C1周りの揺動角度および揺動速度等を制御する。制御部8は、第2駆動コイル54に供給する電力を制御して、揺動部1の第2軸C2周りの揺動角度および揺動速度等を制御する。
なお、第1駆動コイル53および第2駆動コイル54へは、制御部8から直接電流を供給してもよい。しかしながら、揺動部1を揺動させる動力を発生させる電流を供給するための電流供給回路(不図示)を別途有し、制御部8が電流供給回路を制御して、第1駆動コイル53および第2駆動コイル54に供給する電流を制御してもよい。
本実施形態にかかる、アクチュエータ100は、以上示した構成を有する。
<アクチュエータ100の動作>
以下に、アクチュエータ100の動作について説明する。制御部8は、支持部3に配置された第1駆動コイル53および第2駆動コイル54に電流を供給する。第1駆動コイル53および第2駆動コイル54の通電により第1ステータコア51および第2ステータコア52に発生する磁力と、マグネット13の磁力とで揺動部1を動作させる。すなわち、支持部3は、マグネット13と磁気回路を形成する。揺動部1の動作は、次のとおりである。
例えば、制御部8によって第1駆動コイル53に電流が供給される。これにより、第1ステータコア51の内部に磁界が発生する。2個の第1駆動コイル53にそれぞれ、逆向きの電流を流すことで、第2軸C2に沿う方向に対向する端面563の一方がN極、他方がS極となる。マグネット13の下面が磁極面でS極であるとすると、N極になった端面563側に引かれるとともに、S極になった端面563と反発する。
このとき、マグネット13が保持されたシャフト12は、第1軸受41を介して枠部2に揺動可能に支持される。そのため、シャフト12が固定された平板部11を有する揺動部1は、第1軸C1を中心に傾く(図3参照)。そして、第1駆動コイル53に流す電流を制御して、端面563のN極とS極とを切り替えることで、揺動部1は、第1軸C1周りに揺動される。
同様に、制御部8によって第2駆動コイル54に電流が供給される。これにより、第2ステータコア52の内部に磁界が発生する。2個の端面583とマグネット13との磁力によって、揺動部1および枠部2が第2軸C2を中心として傾く。換言すると、揺動部1が、枠部2とともに第2軸C2を中心として傾く。そして、第2駆動コイル54に流す電流を制御して、端面583のN極とS極とを切り替えることで、揺動部1は、枠部2とともに第2軸C2周りに揺動される。
そして、アクチュエータ100では、制御部8は、角度検出部6によって検出された揺動部1の第1軸C1周りおよび第2軸C2の揺動角度に基づいて、第1駆動コイル53および第2駆動コイル54に供給する電流を制御する。これにより、揺動部1は、第1軸C1および第2軸C2周りに所定の揺動角度で揺動される。
<角度検出部6による揺動部1の角度検出>
上述したとおり、アクチュエータ100では、角度検出部6を利用して、揺動部1の角度を検出する。まず、一対の第1角度検出素子61を用いた揺動部1の第1軸C1周りの揺動角度の検出について説明する。以下、揺動角度の検出において、一対の第1角度検出素子61を、一方の第1角度検出素子61sおよび他方の第1角度検出素子61tに区別して説明する。
図6に示すように、一方の第1角度検出素子61sと他方の第1角度検出素子61tとは、中心軸Cx方向から見て、第2軸C2上で中心軸Cxを中心として点対称の位置に配置される。この状態で、揺動部1が第1軸C1周りに図3に示す方向に傾いたとき、平板部11の底面は、一方の第1角度検出素子61sに接近するとともに他方の第1角度検出素子61tから離間する。また、逆方向に傾いたとき、接近と離間とが逆転する。揺動部1は第1軸C1周りを周期的に揺動したとき、一方の第1角度検出素子61sと平板部11の下面との距離、および、他方の第1角度検出素子61tと平板部11の下面との距離は、それぞれ、同じ周期で変化する。
上述のとおり、一対の第1角度検出素子61の検出用コイル612には、制御部8の電流供給回路812から高周波電流が供給される。これにより、磁性部材611に磁束が発生する。磁性部材611が非磁性部材7よりも上方に配置されるため、磁性部材611に発生する磁束に対する、第1駆動コイル53および第2駆動コイル54の磁束からの影響が抑制される。
磁性部材611の上面は、中心軸Cxと交差する。すなわち、磁性部材611の上端は、中心軸Cxと交差する平面を有する。磁性部材611は上面が磁極面であり、上面からの磁束によって平板部11に渦電流が発生する。磁性部材611の上面が平面であることで、揺動部1と中心軸Cx方向に対向する検出面を大きくすることができ、安定した渦電流を平板部11に発生させることができ、安定した検出が可能である。また、磁性部材611として柱状に形成された部材を利用可能であり、磁性部材611の製造が容易である。
検出用コイル612のインダクタンスは、渦電流の影響を受けて変化する。そして、渦電流は、平板部11の下面と磁性部材611の上面との距離によって変化し、これに伴い、検出用コイル612のインダクタンスも変化する。
そして、検出用コイル612のインダクタンスが変化することで、検出用コイル612とキャパシタ613とで形成された共振回路610の共振周波数も変化する。そして、揺動部1が所定の周期で揺動する場合、一方の第1角度検出素子61sの検出用コイル612とキャパシタ613で形成された共振回路610の共振周波数および他方の第1角度検出素子61tの検出用コイル612とキャパシタ613で形成された共振回路610の共振周波数も周期的に変化する。
そこで、一方の第1角度検出素子61sの検出用コイル612とキャパシタ613で形成された共振回路610の共振周波数を第1共振周波数F11とし、他方の第1角度検出素子61tの検出用コイル612とキャパシタ613で形成された共振回路610の共振周波数を第2共振周波数F12とする。
そして、周波数処理部81の処理回路811は、角度検出用パラメータFn1の演算を行う。なお、角度検出用パラメータは次の式で求められる。
Fn1=(F11-F12)/(F11+F12)
角度検出用パラメータFn1は、揺動部1が第1軸C1周りに揺動するときに、単調に変化する。そこで、記憶部82に角度検出用パラメータFn1と第1軸C1周りに揺動したときの揺動部1の水平状態に対する角度とを関連付けたテーブルを収納しておき、角度検出用パラメータFn1とテーブルとを用いて、揺動部1の揺動角度を取得する。ここで、テーブルは、角度ごとの角度検出用パラメータFn1が設定された数表であってもよいし、グラフであってもよい。また、角度検出用パラメータFn1から揺動角度を計算できる演算式であってもよい。
平板部11に発生する渦電流は、平板部11の下面と磁性部材611および磁性部材の上面の距離の変化によって変化しやすく、第1共振周波数F11および第2共振周波数F12も変化しやすい。そのため、揺動部1の揺動角度が小さくても角度検出用パラメータFn1が変化しやすい。例えば、揺動部1に光を照射し、その反射光を検出することで距離を測定して、揺動部1の角度を検出する光学式の検出装置におけるパラメータに比べて、角度検出用パラメータFn1は角度に対して変動しやすい。つまり、角度検出部6を用いることで、揺動部1が第1軸C1周りに揺動する場合において、光学式の角度検出部を用いる場合よりも、細かい角度の変化を検出できる。
角度を検出するときの揺動部1と磁性部材611との距離が離れていても揺動部1の角度を精度良く検出できる。そのため、光学式の角度検出部を設ける場合に比べて、アクチュエータ100を小型化できる。
また、磁性部材621の上面も、中心軸Cxと交差する。すなわち、磁性部材621の上端は、中心軸Cxと交差する平面を有する。磁性部材621は上面が磁極面であり、上面からの磁束によって平板部11に渦電流が発生する。磁性部材621の上面が平面であることで、揺動部1と中心軸Cx方向に対向する検出面を大きくすることができ、安定した渦電流を平板部11に発生させることができ、安定した検出が可能である。また、磁性部材621として柱状に形成された部材を利用可能であり、磁性部材621の製造が容易である。
また、第2軸C2周りに揺動する揺動部1の揺動角度も、一対の第2角度検出素子62の検出用コイル622およびキャパシタ623で形成される共振回路620の共振周波数F21およびF22から、角度検出用パラメータFn2は次の式で求められる。
Fn2=(Fn21-Fn22)/(Fn21+Fn22)
これにより、上述の第1軸C1周りの揺動部1の角度の検出と同等の精度で、第2軸C2周りの揺動部1の角度を検出できる。つまり、角度検出部6を用いることで、揺動部1が第2軸C2周りに揺動する場合において、光学式の角度検出部を用いる場合よりも、細かい角度の変化を検出できる。
なお、記憶部82には、角度検出用パラメータFn1と揺動部1が第1軸C1周りに揺動する場合の角度とを関連付けたテーブルと、角度検出用パラメータFn2と揺動部1が第2軸C2周りに揺動する場合の角度とを関連付けたテーブルとが、それぞれ備えられてもよい。また、1つのテーブルを兼用して、第1軸C1周りの角度および第2軸C2周りの角度の両方を取得してもよい。
アクチュエータ100において、制御部8は、平板部11の反射面111で反射した光(以下、走査光と称する)を照射対象物に照射し、その反射光を検出することで、照射対象物の位置、形状等を取得する。制御部8は、揺動部1の角度に基づいて、光の照射位置を判断している。走査光を照射する対象物の位置が遠い場合、揺動部1の角度が小さくても、照射される走査光の位置のずれは大きくなる。
本実施形態のアクチュエータ100では、角度の変化に対して変動しやすい角度検出用パラメータFn1を用いる。そのため、本実施形態のアクチュエータ100では、従来の光学式の角度検出部を用いる場合に比べて、揺動部1の揺動角度の細かい変化を検出できる。このことから、本実施形態のアクチュエータ100は、従来の光学式の角度検出部を用いたアクチュエータに比べて、走査光の反射による対象物の位置および形状を検出するときの分解能が高い。そして、この分解能の差は、遠くの対象物の位置および形状を検出するときにより顕著となる。
角度検出用パラメータFn1は、中心軸Cx方向から見て、第1軸C1を挟んで配置された一対の第1角度検出素子61の共振回路610から取得した第1共振周波数F11および第2共振周波数F12を用いている。そして、角度検出用パラメータFn1は、第1共振周波数F11および第2共振周波数F12に基づいて演算された、揺動部1の角度に対して単調に変化するとともに、無次元化された値である。
同様に、角度検出用パラメータFn2は、中心軸Cx方向から見て、第2軸C2を挟んで配置された一対の第2角度検出素子62の共振回路620から取得した第1共振周波数F21および第2共振周波数F22を用いている。そして、角度検出用パラメータFn2は、第1共振周波数F21および第2共振周波数F22に基づいて演算された、揺動部1の角度に対して単調に変化するとともに、無次元化された値である。
そのため、角度検出用パラメータFn1および角度検出用パラメータFn2を用いることで、平板部11の温度変化による導電率等の共振周波数を変動させうる要因の影響を取り除くことができる。つまり、周囲の温度変化によって揺動部1の角度検出の精度が低下しにくい。すなわち、本実施形態のアクチュエータ100は、温度変化が大きい場所に採用した場合でも、対象物の位置および形状を正確に取得できる。例えば、温度変化によって精度が低下しやすい光学式の角度検出部を有するアクチュエータの使用が困難な場所であっても、本実施形態のアクチュエータ100を用いることで、対象物の位置および形状を正確かつ安定して取得できる。
<変形例の角度検出部>
図8は、変形例の第1角度検出素子61Aを示す斜視図である。図8に示す第1角度検出素子61Aでは、検出用コイル612に替えて、検出用コイル614を用いている点で、第1角度検出素子61と異なる。第1角度検出素子61Aのその他の部分は、第1角度検出素子61と同じである。そのため、第1角度検出素子61Aの第1角度検出素子61と実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。
図8に示すとおり、第1角度検出素子61Aの検出用コイル614は、磁性部材611の外周面を囲む巻き線である。つまり、検出用コイル614は、導線をらせん状に巻いた形状である。このように、検出用コイル614を磁性部材611を囲む巻き線とすることで、検出用コイル614のターン数、線密度等の調整が容易である。そのため、要求される検出精度に応じた角度検出素子を提供することが可能である。
検出用コイル614の長さは磁性部材611の長さよりも短い。そして、検出用コイル614の両端は、磁性部材611の軸方向の両端に挟まれた範囲に配置される。このように形成することで、巻き線である検出用コイル614が解けにくい。
なお、検出用コイル614は、磁性部材611に導線を巻きつけて形成してもよいし、予め空芯コイルとして形成しておき、磁性部材611の外周に取り付けてもよい。
また、第1角度検出素子61について説明しているが、第2角度検出素子62も同様の構成、つまり、外周面を囲む巻き線の検出用コイルを有する構成であってもよい。
<第1変形例>
第1の変形例のアクチュエータ100Bについて、図面を参照して説明する。図9は、本発明にかかるアクチュエータ100Bの他の例の斜視図である。図10は、図9に示すアクチュエータ100Bの第1軸C1方向から見た側面図である。図11は、アクチュエータ100Bを第2軸C2方向から見た側面図である。図12は、アクチュエータ100Bの支持部3の平面図である。図13は、角度検出部6Bおよび制御部8Bの接続を示す等価回路図である。なお、中心軸Cx、第1軸C1および第2軸C2については、アクチュエータ100と同じである。
第1変形例にかかるアクチュエータ100Bは、駆動部5B、角度検出部6Bおよび制御部8Bがアクチュエータ100の駆動部5、角度検出部6および制御部8と異なる。これ以外の点について、アクチュエータ100Bは、アクチュエータ100と同じ構成を有する。そのため、アクチュエータ100Bのアクチュエータ100と実質上同じ部分は、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。なお、図10に示すアクチュエータ100Bでは、支持アーム32の図示を省略している。
<駆動部5B>
図9~図11に示すように、駆動部5Bは、不図示のステータコアと、インシュレータ52Bと第1駆動コイル53Bと、第2駆動コイル54Bとを有する。ステータコアは、中心軸Cx方向から見て正方形状の板材であり、中心軸Cx方向に積層される。インシュレータ52Bは、樹脂、セラミック等の絶縁材料で形成される。インシュレータ52Bは、箱状の収容部521Bと、支柱部522Bとを有する。
収容部521Bは、直方体状の箱体であり、中心軸Cx方向から見て正方形状である。収容部521Bの内部には、ステータコアが収容される。図9、図12等に示すように、インシュレータ52Bは、4個の支柱部522Bを有し、各支柱部522Bは、それぞれ、収容部521Bの四隅に配置される。各支柱部522Bは、中心軸Cx方向に延びる円筒形である。図10、図11に示すとおり、支柱部522Bの上端は、収容部521Bの上面よりも上方に配置され、支柱部522Bの下端は、収容部521Bの下面よりも下方に配置される。
インシュレータ52Bは、支柱部522Bにねじを貫通させて、支持部3のベースプレート31にねじ止めにて固定される。このとき、収容部521Bの下面とベースプレート31の上面との間に隙間が形成される。この隙間に、第1駆動コイル53Bおよび第2駆動コイル54Bの一部が配置され、第1駆動コイル53Bおよび第2駆動コイル54Bとベースプレート31との接触が抑制される。
また、支持部3の上面には、非磁性部材7がインシュレータ52Bをベースプレート31に固定するねじで固定される。このとき、収容部521Bの上面と非磁性部材7との間に隙間が形成される。この隙間に、第1駆動コイル53Bおよび第2駆動コイル54Bの一部が配置され、第1駆動コイル53Bおよび第2駆動コイル54Bと非磁性部材7との接触が抑制される。
支持部3に取り付けられたインシュレータ52Bでは、中心軸Cx方向から見て、収容部521Bの側面それぞれの法線方向が、第1軸C1または第2軸C2である。そして、第1駆動コイル53Bは、法線方向が第1軸C1の一対の側面、上面および下面に導線を巻きつけて形成される。第1駆動コイル53Bに電流を供給することで、第2軸C2に沿う方向に磁束が発生する。第1駆動コイル53Bで発生した磁束がマグネット13に作用して、揺動部1を第1軸C1周りに揺動させる。
第2駆動コイル54Bは、法線方向が第2軸C2の一対の側面、上面および下面に導線を巻きつけて形成される。第2駆動コイル54Bに電流を供給することで、第1軸C1に沿う方向に磁束が発生する。第2駆動コイル54Bで発生した磁束がマグネット13に作用して、揺動部1を第2軸C2周りに揺動させる。
<角度検出部6B>
角度検出部6Bは、一対の第1角度検出素子61Bと、一対の第2角度検出素子62Bとを有する。第1角度検出素子61Bは、磁性部材611Bと、検出用コイル612Bとを有する。磁性部材611Bは、第1角度検出素子61の磁性部材611と同様、磁性材料で形成された円柱状である。
すなわち、第1角度検出素子61Bの検出用コイル612Bは、磁性部材611Bの外周面を囲む巻き線である。検出用コイル612Bは、導線をらせん状に巻いた形状である。検出用コイル612Bの長さは磁性部材611Bの長さよりも短い。そして、検出用コイル612Bの両端は、磁性部材611Bの軸方向の両端に挟まれた範囲に配置される。このように形成することで、巻き線である検出用コイル612Bが磁性部材611Bから抜けにくく、また、解けにくい。
なお、検出用コイル612Bは、磁性部材611Bに導線を巻きつけて形成してもよいし、予め空芯コイルとして形成しておき、磁性部材611Bの外周に取り付けてもよい。
第2角度検出素子62Bは、第1角度検出素子61Bと同様の構成を有する。つまり、第2角度検出素子62Bは、磁性部材621Bと、検出用コイル622Bとを有する。すなわち、第2角度検出素子62Bの検出用コイル622Bは、磁性部材621Bの外周面を囲む巻き線である。
図9~図12に示すとおり、一対の第1角度検出素子61Bおよび一対の第2角度検出素子62Bは、非磁性部材7の上面に配置される。ここで、一対の第1角度検出素子61Bおよび一対の第2角度検出素子62Bの非磁性部材7における配置の詳細について説明する。
図12に示すとおり、中心軸Cx方向から見て、一対の第1角度検出素子61Bは、マグネット13を挟んで第2軸C2方向に、マグネット13から間隔をあけて配置される。なお、本実施形態のアクチュエータ100Bにおいて、各第1角度検出素子61Bとマグネット13との第2軸C2方向の距離は等しい。そして、一対の第1角度検出素子61Bの磁性部材611Bは、第1軸C1方向に延びる。
また、図12に示すとおり、中心軸Cx方向から見て、一対の第2角度検出素子62Bは、マグネット13を挟んで第1軸C1方向に、マグネット13から間隔をあけて配置される。なお、本実施形態のアクチュエータ100Bにおいて、各第2角度検出素子62Bとマグネット13との第1軸C1方向の距離は等しい。そして、一対の第2角度検出素子62Bの磁性部材621Bは、第2軸C2方向に延びる。
<制御部8B>
制御部8Bは、第1角度検出素子61Bの検出用コイル612Bと接続される。また、制御部8Bは、第2角度検出素子62Bの検出用コイル622Bと接続される。図13に示すように、制御部8Bは、インダクタンス処理部81Bと、記憶部82Bとを有する。
インダクタンス処理部81Bは、集積回路であり、処理回路811Bと、電流供給回路812Bと、インダクタンス検出回路813Bとを有する。処理回路811Bは、例えば、CPU、MPU等の演算処理回路を有する。電流供給回路812Bは、第1角度検出素子61Bの検出用コイル612Bに高周波電流を供給する。
インダクタンス処理部81Bのインダクタンス検出回路813Bは、検出用コイル612Bのインダクタンスを検出する。そして、処理回路811Bは、インダクタンス検出回路813Bで検出したインダクタンスの変化に基づいて、揺動部1の揺動状態、ここでは、第1軸C1周りの揺動角度を取得する。
すなわち、インダクタンス処理部81Bは、検出用コイル612Bに接続されて検出用コイル612Bに電流を流しつつ検出用コイル612Bのインダクタンスを取得する。そして、インダクタンス処理部81Bは、インダクタンスの変動に基づいて揺動部1の揺動角度を取得する。
同様に、電流供給回路812Bは、第2角度検出素子62Bの検出用コイル622Bに高周波電流を供給する。そして、上述と同様の方法で、インダクタンス検出回路813Bが検出用コイル622Bのインダクタンスを取得し、処理回路811Bで、揺動部1の平板部11の第2軸C2周りの揺動角度を取得する。
インダクタンス処理部81Bとしては、複数の回路を1つに集積した集積回路であってもよいし、複数の回路を基板上で配線して構成してもよい。なお、制御部8Bは、配線基板70上に実装されてもよいし、別の基板に実装されてもよい。
また、インダクタンス処理部81Bとして、演算処理を行う処理回路のみを有し、記憶部82に記憶されたプログラムを読みだして実行することで、揺動角度を検出する構成としてもよい。なお、制御部8Bは、第1駆動コイル53Bおよび第2駆動コイル54Bも接続される。制御部8Bは、第1駆動コイル53Bおよび第2駆動コイル54Bに供給する電力も制御する。制御部8Bは、第1駆動コイル53Bに供給する電力を制御して、揺動部1の第1軸C1周りの揺動角度および揺動速度等を制御する。制御部8Bは、第2駆動コイル54Bに供給する電力を制御して、揺動部1の第2軸C2周りの揺動角度および揺動速度等を制御する。
なお、第1駆動コイル53Bおよび第2駆動コイル54Bへは、制御部8Bから直接電流を供給してもよい。しかしながら、揺動部1を揺動させる動力を発生させる電流を供給するための電流供給回路(不図示)を別途有し、制御部8Bが電流供給回路を制御して、第1駆動コイル53Bおよび第2駆動コイル54Bに供給する電流を制御してもよい。
<角度検出部6Bによる揺動部1の角度検出>
上述したとおり、アクチュエータ100Bでは、角度検出部6を利用して、揺動部1の角度を検出する。まず、一対の第1角度検出素子61Bを用いた揺動部1の第1軸C1周りの揺動角度の検出について説明する。以下、揺動角度の検出において、一対の第1角度検出素子61Bを、一方の第1角度検出素子61Bsおよび他方の第1角度検出素子61Btに区別して説明する。
上述のとおり、一対の第1角度検出素子61Bの検出用コイル612Bには、制御部8の電流供給回路812Bから高周波電流が供給される。これにより、磁性部材611Bに磁束が発生する。磁性部材611Bが非磁性部材7の上部に配置されるため、磁性部材611Bに発生する磁束に対する、第1駆動コイル53Bおよび第2駆動コイル54Bの磁束からの影響が抑制される。
磁性部材611Bの透磁率は、マグネット13からの磁束によって変化する。換言すると、揺動部1が第1軸C1周りに揺動するとき、マグネット13は、磁性部材611Bに接近または離間し、マグネット13と磁性部材611Bとの距離が変化する。これにより、磁性部材611Bに対して作用するマグネット13の磁束も変化し、磁性部材611Bの透磁率が変化する。これに伴って、検出用コイル612Bのインダクタンスが変化する。
インダクタンス検出回路813Bは、検出用コイル612Bのインダクタンスを検出しており、インダクタンス処理部81Bは、検出用コイル612Bのインダクタンスの変化に基づいて、揺動部1の第1軸C1周りの揺動を検出する。
そこで、一方の第1角度検出素子61Bsの検出用コイル612Bのインダクタンスを第1インダクタンスL11とし、他方の第1角度検出素子61Btの検出用コイル612Bのインダクタンスを第2インダクタンスL12とする。
そして、インダクタンス処理部81Bの処理回路811Bは、角度検出用パラメータLn1の演算を行う。なお、角度検出用パラメータLn1は次の式で求められる。
Ln1=(L11-L12)/(L11+L12)
角度検出用パラメータLn1による揺動部1の第1軸C1周りの揺動状態の取得方法としては、角度検出用パラメータFn1を用いる場合と同様、記憶部82に記憶されているテーブルを利用する。角度検出用パラメータLn1を用いた揺動部1の第1軸C1周りの揺動状態の取得方法の詳細は省略する。
また、第2軸C2周りに揺動する揺動部1の揺動角度も、一対の第2角度検出素子62Bの検出用コイル622BのインダクタンスL21およびL22から、角度検出用パラメータLn2を用いる。なお、角度検出用パラメータLn2は次の式で求められる。
Ln2=(Ln21-Ln22)/(Ln21+Ln22)
これにより、上述の第1軸C1周りの揺動部1の角度の検出と同等の精度で、第2軸C2周りの揺動部1の角度を検出できる。検出用コイル612Bおよび検出用コイル622Bのインダクタンスは、マグネット13と第1角度検出素子61B、および、マグネット13と第2角度検出素子62Bの距離に対して変動しやすい。そのため、インダクタンスを用いることで、小さな変化を検出することができる。そのため、揺動角度の検出時の分解能を高め、より高い検出精度で揺動部の揺動角度を検出することが可能である。
つまり、角度検出部6Bを用いることで、揺動部1の第1軸C1周りの揺動状態および揺動部1の第2軸C2周りの揺動状態を、光学式の角度検出部を用いる場合よりも、細かい角度の変化を検出できる。
アクチュエータ100Bにおいて、第1角度検出素子61Bは第2軸C2に沿って延び、第2角度検出素子62Bが第1軸C1に沿って延びる。そのため、揺動部1の揺動時に、第1角度検出素子61Bおよび第2角度検出素子62Bが邪魔になりにくい。なお、本実施形態のアクチュエータ100Bでは、キャパシタを省略しているが、キャパシタを備えていてもよい。
以上、説明した実施形態において、揺動部として揺動部1を例に説明したが、これに限定されない。アクチュエータを光走査といった光学以外の目的で用いることも可能である。このとき、揺動部は、その目的に合わせた構成を有する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
本発明の光走査装置は、周囲に光を走査しつつ照射し、その反射光を取得することで周囲の対象物までの距離、対象物の形状等を検出する検出装置に利用可能である。また、これ以外にも、直交する2軸周りに揺動させて用いる装置のアクチュエータとして利用可能である。
100 アクチュエータ
1 揺動部
11 平板部
111 反射面
12 シャフト
13 マグネット
14 ホルダ
141 シャフト保持部
142 マグネット保持部
2 枠部
21 環状部
211 第1軸受保持部
22 回転突部
3 支持部
31 ベースプレート
311 台座孔
32 支持アーム
321 第2軸受保持部
33 インシュレータ
331 板状部材
332 筒状部材
41 第1軸受
42 第2軸受
5 駆動部
51 第1ステータコア
52 第2ステータコア
53 第1駆動コイル
54 第2駆動コイル
55 ティース部
56 延伸部
560 外側面
561 第1腕部
562 第2腕部
563 端面
57 ティース部
58 延伸部
581 第1腕部
582 第2腕部
583 端面
6 角度検出部
61 第1角度検出素子
611 磁性部材
612 検出用コイル
613 キャパシタ
614 検出用コイル
62 第2角度検出素子
621 磁性部材
622 検出用コイル
623 キャパシタ
7 非磁性部材
70 回路基板
701 端子
702 端子
703 端子
704 端子
8 制御部
81 周波数処理部
811 処理回路
812 電流供給回路
813 周波数検出回路
82 記憶部
61A 第1角度検出素子
100B アクチュエータ
5B 駆動部
52B インシュレータ
521B 収容部
522B 支柱部
53B 第1駆動コイル
54B 第2駆動コイル
6B 角度検出部
61B 第1角度検出素子
611B 磁性部材
612B 検出用コイル
62B 第2角度検出素子
621B 磁性部材
622B 検出用コイル
8B 制御部
81B インダクタンス処理部
811B 処理回路
812B 電流供給回路
813B インダクタンス検出回路
82B 記憶部
C1 第1軸
C2 第2軸
Cx 中心軸

Claims (12)

  1. 導電性を有する揺動部と、
    前記揺動部を上下に延びる中心軸と直交する第1軸周りに揺動可能に支持する枠部と、
    前記枠部を前記第1軸と直交して前記中心軸と交差する第2軸周りに揺動可能に支持する支持部と、
    前記揺動部の下部に配置されたマグネットと、
    前記支持部に配置されて前記中心軸方向に延びるステータコアに導線を巻き付けて形成された駆動コイルを有する駆動部と、
    前記中心軸方向において前記揺動部と前記駆動コイルとの間に配置された非磁性部材と、
    前記揺動部の揺動角度を検出する角度検出部と、を有し、
    前記角度検出部は、
    前記中心軸方向から見て、前記第1軸を挟んで前記第2軸方向に配置される一対の第1角度検出素子と、前記第2軸を挟んで前記第1軸方向に配置される一対の第2角度検出素子と、を有するとともに、前記非磁性部材よりも上方に配置され、
    各前記第1角度検出素子および各前記第2角度検出素子は、それぞれ、
    前記中心軸方向において前記揺動部と前記非磁性部材との間に配置された柱状の磁性部材と、
    前記磁性部材の外周に沿って配置された検出用コイルと、を有するアクチュエータ。
  2. 前記磁性部材は、前記中心軸方向に沿って上方に延び、
    前記第1角度検出素子および前記第2角度検出素子は、それぞれ、前記検出用コイルに対して並列に接続されたキャパシタを有し、
    前記検出用コイルに接続されて前記検出用コイルに電流を流しつつ前記検出用コイルおよび前記キャパシタで形成された共振回路の共振周波数を取得し、前記共振周波数の変動に基づいて前記揺動部の揺動角度を取得する周波数処理部をさらに有する請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記磁性部材の前記中心軸方向の上端は、前記中心軸と交差する平面を有する請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記揺動部の揺動角度にかかわらず、前記磁性部材の上端は前記揺動部の下面と前記中心軸方向に対向する請求項2または請求項3に記載のアクチュエータ。
  5. 前記磁性部材の上端は、前記ステータコアの上端よりも下方に配置される請求項2から請求項4のいずれかに記載のアクチュエータ。
  6. 前記中心軸方向において、前記非磁性部材と前記揺動部との間に配線基板が配置され、
    前記磁性部材は、前記配線基板の上面から上方に突出し、
    前記検出用コイルは、前記配線基板に形成された配線パターンである請求項2から請求項5のいずれかに記載のアクチュエータ。
  7. 前記検出用コイルは、前記磁性部材の外周面を囲む巻き線である請求項1から請求項5のいずれかに記載のアクチュエータ。
  8. 前記第1角度検出素子および前記第2角度検出素子の、前記検出用コイルは、前記磁性部材の外周面を囲む巻き線であり、
    前記検出用コイルに接続されて前記検出用コイルに電流を流しつつ前記検出用コイルのインダクタンスを取得し、前記インダクタンスの変動に基づいて前記揺動部の揺動角度を取得するインダクタンス処理部を有する請求項1に記載のアクチュエータ。
  9. 一対の前記第1角度検出素子の前記磁性部材は前記第1軸に沿って延び、一対の前記第2角度検出素子の前記磁性部材は前記第2軸に沿って延び、
    前記中心軸方向から見て、一対の前記第1角度検出素子それぞれは前記マグネットを挟んで第2軸方向に前記マグネットと間隔をあけて配置され、一対の前記第2角度検出素子それぞれは前記マグネットとを挟んで第1軸方向に前記マグネットと間隔をあけて配置される請求項8に記載のアクチュエータ。
  10. 前記検出用コイルの軸方向の長さは前記磁性部材の長さよりも短く、
    前記検出用コイルの両端は、前記磁性部材の軸方向の両端に挟まれた範囲に配置される請求項7から請求項9のいずれかに記載のアクチュエータ。
  11. 前記揺動部は金属製であり、上端に反射面が形成された平板部を有する請求項1から請求項10のいずれかに記載のアクチュエータ。
  12. 前記中心軸方向から見て、前記駆動コイルは、前記非磁性部材の外縁の内側に配置される請求項1から請求項11のいずれかに記載のアクチュエータ。
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