JP2022039204A - 気中開閉器の浸水判定装置及び浸水判定方法 - Google Patents

気中開閉器の浸水判定装置及び浸水判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業員が地上にいながら、気中開閉器の筐体の底面の温度を非接触で検出し、気中開閉器の内部が浸水しているか否かを、気中開閉器の種類に応じて遠隔で確実に判定する。【解決手段】柱上に設置された気中開閉器の筐体の内部が浸水しているか否かを判定する気中開閉器の浸水判定装置であって、前記筐体の底面に対して、前記筐体の内部が浸水しているか否かを判定するためのレーザーを照射するレーザー照射器と、前記底面における前記レーザーの照射位置の第1温度と比較される温度であって、前記気中開閉器の種類ごとに用意された複数の第2温度の情報が記憶される記憶装置と、前記レーザーが照射される前記気中開閉器の種類に対応する、前記記憶装置から読み出された前記第2温度の情報を用いて、前記第1温度と前記第2温度との比較結果に基づいて、前記筐体の内部が浸水しているか否かを判定する判定装置と、を備える。【選択図】図8

Description

本発明は、気中開閉器の浸水判定装置及び浸水判定方法に関する。
例えば、配電線路における電気の流れを変更させたり、停電工事の際に停電区間を構築したりするために、配電線路には、当該配電線路を気中で接続又は遮断する気中開閉器(例えば高圧気中開閉器)が施設されている。
気中開閉器を構成する充電部等の電気部品が収容される筐体は、当該電気部品が筐体の外部に生じる要因(風雨、湿気、紫外線等)の影響を受けることがないように、例えばパッキンを用いて気密性を有する構造となっている。しかし、パッキンが経年劣化によって硬化したり亀裂を生じたりすると、筐体の気密性を維持することが困難となり、雨水がパッキンを通して筐体の内部に侵入することがある。雨水が筐体の内部に一旦侵入してしまうと、筐体内部の電気部品が雨水と接触することによって短絡が発生し、配電線路の停電事故につながる虞がある。このような停電事故が発生しないように、筐体の内部が浸水していないかどうかを定期的に確認することが望ましいが、筐体は金属材料で形成されているため、筐体の内部の様子を外部から確認することは容易ではない。
そこで、気中開閉器の筐体内部への浸水の有無を確認する装置として、例えば、特許文献1に記載されているような浸水判定装置が提案されている。
特許文献1の浸水判定装置は、ヒータ及び温度センサが露出している面を開閉器の筐体の底面に当接させた状態で、筐体の底面をヒータで加熱したときの底面の温度を温度センサで検出し、熱伝導率の原理を利用して温度検出結果から筐体内部の浸水の有無を判定する装置である。
特開2011-89807号公報
しかし、特許文献1の装置を用いて筐体内部の浸水の有無を判定する場合、作業者が高所作業車に上り、ヤットコ等の工具を使って浸水判定装置を筐体の底面に固定しなければならず、更に、筐体内部の浸水の有無を判定するためには、少なくとも浸水判定装置を筐体の底面に取り付けてから数分程度経過した後の温度検出結果が必要となる。このように、1台の開閉器の浸水の有無を点検するために、膨大な労力と時間を要することとなり、効率的な点検作業とは言えない。
そこで、本発明は、作業員が地上にいながら、気中開閉器の筐体の底面の温度を非接触で検出し、筐体の内部が浸水しているか否かを、気中開閉器の種類に応じて遠隔で確実に判定することが可能な浸水判定装置及び浸水判定方法を提供することを目的とする。
前述した課題を解決する主たる本発明は、柱上に設置された気中開閉器の筐体の内部が浸水しているか否かを判定する気中開閉器の浸水判定装置であって、前記筐体の底面に対して、前記気中開閉器の内部が浸水しているか否かを判定するためのレーザーを照射するレーザー照射器と、前記底面における前記レーザーの照射位置の第1温度と比較される温度であって、前記気中開閉器の種類ごとに用意された複数の第2温度の情報が記憶される記憶装置と、前記レーザーが照射される前記気中開閉器の種類に対応する、前記記憶装置から読み出された前記第2温度の情報を用いて、前記第1温度と前記第2温度との比較結果に基づいて、前記気中開閉器の筐体の内部が浸水しているか否かを判定する判定装置と、を備える。
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
本発明によれば、作業員が地上にいながら、気中開閉器の筐体の底面の温度を非接触で検出し、筐体の内部が浸水しているか否かを、気中開閉器の種類に応じて遠隔で確実に判定することが可能となる。
本実施形態に係る気中開閉器の浸水の有無の判定方法を説明するための概略図である。 本実施形態に係る浸水判定装置に用いられるレーザー照射器の機能の一例を示す図である。 本実施形態に係る浸水判定装置に用いられる判定装置の機能の一例を示す図である。 気中開閉器の筐体の底面にレーザーを一定時間照射したときの、底面の照射位置での温度上昇を気中開閉器の種類ごとに示す表である。 図4に示す気中開閉器の1つの種類について、レーザーの照射時間と、気中開閉器の筐体の底面の照射位置での温度上昇との関係を示す特性図である。 本実施形態に係る浸水判定装置に用いられる第2及び第3温度を、気中開閉器の種類ごとに示すテーブルである。 赤外線サーモグラフのディスプレイの表示例を示す図である。 本実施形態に係る浸水判定装置を構成する判定装置の動作の一例を示すフローチャートである。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
===気中開閉器の浸水の有無の判定方法===
図1は、本実施形態に係る気中開閉器の浸水の有無を判定する方法を説明するための概略図である。
図1において、気中開閉器100は、電柱200の高位置(例えば地上から約10mの位置)に設置され、例えば、配電線路210における電気の流れを変更させたり、停電工事の際に停電区間を構築したりするために、配電線路210を気中で接続又は遮断する電力機器である。例えば、気中開閉器100が高圧気中開閉器である場合、高圧気中開閉器は、配電線路210上における電力会社と需要家との責任分界点の位置を接続又は遮断することができるように設置されている。
気中開閉器100は、上流側(例えば電力会社側)の配電線路210と、下流側(例えば需要家側)の配電線路210と、を接続又は遮断するための充電部110を有している。この充電部110は、外部要因(風雨、湿気、紫外線等)の影響を受けて劣化することがないように、気中開閉器100を構成する金属製の筐体120の内部に密閉された状態で収容されている。しかし、筐体120内部の気密性を確保するために使用されているパッキン(不図示)は、筐体120における本体部及び蓋部の境界から露出している場合が多く、そのため、上記外部要因の影響を受けて経年劣化してしまう。パッキンの劣化が一定以上に進むと、筐体120の気密性を確保することができなくなり、雨や湿気等がパッキンを通して筐体120の内部に侵入してしまう。こうして、筐体120が浸水してしまうと、浸水後の水が筐体120内の底部に溜まり、筐体120内に収容されている充電部110と接触して短絡事故を引き起こす虞があるため、定期的な点検作業が必要となる。
気中開閉器100を構成する筐体120は例えばステンレス鋼や鉄等の金属を材料として形成されていることから、筐体120が浸水しているか否かを外部から目視で判断することは困難である。そこで、上記の点検作業として、作業者が気中開閉器100の設置場所まで上って、特許文献1に示すような浸水判定装置を気中開閉器100の筐体の底面に取り付けるといった大変な作業を強いられているのが現状である。
本実施形態では、作業者が地上にいながら、筐体120の内部が浸水しているか否かを、非接触でなおかつ比較的短時間で、気中開閉器100の種類に応じて確実に判定することが可能な装置及び方法を提供するものである。
本実施形態における気中開閉器100の浸水判定装置500は、レーザー照射器300及び判定装置400を含んで構成される。
レーザー照射器300は、気中開閉器100を構成する筐体120の外側の底面130に対して、筐体120の内部が浸水しているか否かを判定するためのレーザーを照射するものである。レーザー照射器300は、レーザーの出射口が筐体120の外側の底面130の方向を向くように、例えば路面上に設置される。尚、本実施形態では、このレーザーの一例としてファイバーレーザーを用いることとし、レーザー照射器300の具体的な説明については後述する。
判定装置400は、ファイバーレーザーが筐体120の底面130に照射されているときの、底面130に現れる赤外線放射エネルギーを検出して見かけの温度(第1温度)に変換し、底面130におけるファイバーレーザーの照射位置の見かけの温度と、後述する第2及び第3温度との関係において、筐体120の内部が浸水しているか否かを判定する装置である。判定装置400の具体的な説明については後述する。
ここで、気中開閉器100には、様々な種類が存在する。気中開閉器100の種類の1つとして、例えば気中開閉器100の製造元が挙げられる。また、気中開閉器100の種類の他の1つとして、例えば気中開閉器100の仕様が挙げられる。気中開閉器100の仕様とは、例えば、定格電圧、定格電流、定格周波数、定格短時間電流、定格短絡投入電流等のことである。本実施形態では、気中開閉器100の種類とは、気中開閉器100の製造元及び仕様を含む情報であることとする。
気中開閉器100を構成する筐体120については、上記の仕様に応じて、例えば、形状、材質、材質の厚み、塗料の種類、塗料の塗布工程等が異なる場合がある。従って、異なる種類で浸水していない複数の気中開閉器100を用意し、それぞれの筐体120の底面130に同一出力値のファイバーレーザーを所定時間照射し続けた場合、底面130におけるファイバーレーザーの照射位置の見かけの温度は、それぞれ異なる温度カーブを描いて上昇し、同一の温度にはならない。同様に、異なる種類で一定量(数mm~数cm)浸水している複数の気中開閉器100を用意し、それぞれの筐体120の底面130に同一出力値のファイバーレーザーを所定時間照射し続けた場合も、底面130におけるファイバーレーザーの照射位置の見かけの温度は、それぞれ異なる温度カーブを描いて上昇し、同一の温度にはならない。このように、上記の見かけの温度は、気中開閉器100の種類に応じて異なることになるため、判定装置400が筐体120の浸水の有無を判定する際に見かけの温度とともに用いる上記の第2及び第3温度の情報については、気中開閉器100の種類ごとに用意すれば、筐体120の内部の浸水の有無を正しく判定することができる。第2及び第3温度の詳細については後述する。
そして、レーザー照射器300を路面上に設置し、判定装置400によって、ファイバーレーザーが筐体120の底面130に照射されているときの底面130の温度を、底面130に現れる赤外線放射エネルギーを見かけの温度に変換することで非接触に検出し、この見かけの温度と、ファイバーレーザーが実際に照射されている気中開閉器100の種類に対応する上記の第2及び第3温度との比較結果に基づいて、筐体120の内部が浸水しているか否かを判定する。従って、作業者は、筐体120の内部が浸水しているか否かの判定作業のために、気中開閉器100が設置されている高所まで上る必要はなく、安全に比較的短時間で確実に点検作業を行うことができる。これにより、気中開閉器100の種類ごとに筐体120の内部が浸水しているか否かを正しく判定することが可能となる。
===浸水判定装置===
<レーザー照射器>
図2は、本実施形態に係る浸水判定装置に用いられるレーザー照射器の機能の一例を示す図である。
図2において、レーザー照射器300は、気中開閉器100の筐体120の底面130に照射すべきレーザーとして、近赤外波長(例えば1064nm)を有するファイバーレーザーを出力するものである。
レーザー照射器300は、ファイバーレーザーを出射するための手段として、励起部310、共振器部320、出射口330、脚部340を含んで構成されている。
励起部310は、励起用の複数の半導体レーザー311と、複数の半導体レーザー311から出力されたレーザー(波長は約0.9μm)がそれぞれ光ファイバー312を介して伝搬される励起用コンバイナ313と、励起用コンバイナ313に伝搬された複数のレーザーが励起光として1つにまとまった状態で出力される光ファイバー314と、を含んで構成されている。
共振器部320は、励起部310の光ファイバー314から出力される励起光を増幅してファイバーレーザーとして出力する。共振器部320は、励起光をファイバーレーザーとして増幅して出力するための手段として、高反射率ミラー321、増幅用ファイバー322、低反射率ミラー323を含んで構成されている。ここで、ファイバーレーザーは、光ファイバーを増幅媒体とする固体レーザーの一種である。増幅用ファイバー322は、光ファイバーの中心部の屈折率が最も高くなるように、コアに希土類元素Yb(イッテルビウム)がドープされている。励起部310から出力された励起光は、高反射率ミラー321で増幅された後に、増幅ファイバー322内でコアにドープされているYbを励起し、更に低反射率ミラー323で増幅され、ファイバーレーザーとして発振出力される。
ファイバーレーザーは、増幅ファイバー322を通して伝搬されるため、エネルギー変換効率が良く、長焦点となる設計が可能といった利点を有している。そこで、本実施形態では、気中開閉器100の筐体120の底面130までの照射距離が約10mと長いことを考慮し、その底面130に対してレーザー照射器300からファイバーレーザーを照射することとする。
脚部340は、周知のカメラ用三脚のような構造であって、各脚の長さが調整可能である。レーザー照射器300は、脚部340に支持され、脚部340の各脚の長さを調節することによって、その出射口330が筐体120の底面130の方向を向くこととなる。これにより、出射口330を通してファイバーレーザーを筐体120の底面130に確実に照射することが可能となる。尚、脚部340は、レーザー照射器300を支持する構造の一例であって、出射口330が筐体120の底面130の方向を向くように調整可能な構造であれば、如何なる構造であってもよい。
尚、レーザー照射器300を路面上に設置する場合、作業者が誤ってレーザー照射器300に接触してレーザー照射器300を転倒させてしまう虞がある。このとき、ファイバーレーザーが人体に照射されることを避けなければならない。そこで、レーザー照射器300に加速度センサや傾斜センサ(いずれも不図示)を更に備えて、ファイバーレーザーを筐体120の底面130に照射している最中に、これらのセンサがレーザー照射器300の動きを検出した場合、レーザー照射器300によるファイバーレーザーの出射動作を停止するようにしてもよい。
筐体120は、外部要因による劣化を抑制するために、筐体120の外周面に対して塗料が塗布されている。筐体120の底面130に照射する際のファイバーレーザーの出力は、この塗装を痛めることがない程度の大きさに抑える必要がある。本出願人は、任意で選択された1つの種類の気中開閉器100と同等の開閉器サンプル(新品、錆のない劣化品、錆のある劣化品等)を用意し、約10mの距離を離して、レーザー照射器300からファイバーレーザーの出力を変えながら筐体120の底面130に照射する実験を行った。その結果、ファイバーレーザーの出力は、複数種類の気中開閉器100における筐体120内部の浸水の有無を判定するには、20W程度で十分であることが知見として得られた。よって、レーザー照射器300から出力されるファイバーレーザーの出力は、以後の説明において例えば20Wであることとする。
また、出願人は、筐体120の底面130にファイバーレーザーを照射したときの反射光が、人体に影響を与える可能性があるか否かについても実験を行った。例えば、任意で選択された1つの種類の気中開閉器100における筐体120の底面130に相当する試験片サンプルとして、新品(サンプル1)、錆のない劣化品(サンプル2)、錆のある劣化品(サンプル3)を用意し、それぞれの試験片サンプルに対して、照射距離1m、照射角度10度、30度、45度の条件で、ファイバーレーザー(例えば21.95W)の照射を行った。そのときの反射光の測定結果を以下の表に示す。ここで、照射角度とは、試験片サンプルに垂直な仮想線から傾斜した角度のことを言う。つまり、傾斜角度が小さいほど、試験片サンプルに対するファイバーレーザーの照射強度は大きくなる。尚、試験片サンプルに照射されたファイバーレーザーの反射光の測定は、例えば、オーシャンフォトニクス株式会社の製品であるレーザパワーメータを用いて測定可能である。
Figure 2022039204000002
試験片サンプルに対する照射強度が最も大きくなる照射角度10度について考えてみる。反射光の強度は、照射距離が長くなると、照射距離の2乗分の1で小さくなる。上記の実験における照射距離は1mであったから、照射距離が実際のように10mまで離れたとすると、サンプル1の反射光は1.3mW、サンプル2の反射光は0.0034mW、サンプル3の反射光は0.0025mWとなる。このように、反射光の強度は、屋外の紫外線の強度である70mW程度と比較しても十分に小さく、この実験結果から、複数種類の気中開閉器100における筐体120の底面130に20Wのファイバーレーザーを照射したときの反射光が人体に悪影響を及ぼすことはないと判断できることとなる。
<判定装置>
図3は、本実施形態に係る浸水判定装置に用いられる判定装置の機能の一例を示す図である。
図3において、判定装置400は、複数種類の気中開閉器100の中から、ファイバーレーザーが実際に照射される気中開閉器100の情報を取り込み、この気中開閉器100の筐体120の底面130に対して、レーザー照射器300からファイバーレーザーが照射されているときの、底面130に現れる赤外線放射エネルギーを検出して見かけの温度に変換し、そして、底面130におけるファイバーレーザーの照射位置の見かけの温度と、この気中開閉器100に対応して予め定められている第2及び第3温度との関係において、筐体120の内部が浸水しているか否かを判定するものである。
複数種類の異なる気中開閉器100の筐体120の内部が浸水している場合と浸水していない場合の双方において、底面130に同一出力値のファイバーレーザーを所定時間照射し続けた場合に、底面130における照射位置での見かけの温度が同一にならないことは先に説明したとおりである。
そこで、本出願人は、気中開閉器100の種類を構成する「仕様」を筐体120の材質に限定し、「製造元」及び「材質」で気中開閉器100の種類を区別することとし、上記の第2及び第3温度を求めるための実験を行った。具体的には、製造元として5社(A社、B社、C社、D社、E社)の気中開閉器100の製造メーカーを選択し、各製造元で製造されたステンレス鋼(SUS)及び鉄を筐体120の材質とする気中開閉器100をそれぞれ1台ずつ用意し、これらの気中開閉器100の筐体120が浸水していない場合と一定量浸水している場合の双方において、底面130に20Wのファイバーレーザーを1分間照射し続けたときの、底面130の照射位置における見かけの温度を測定した。尚、5社の気中開閉器100としては、例えば同程度の経年劣化したものが用意され、底面130の照射位置における温度は、例えば、後述する赤外線サーモグラフの機能を用いて測定することとする。
図4は、上記の実験における測定結果を示す表である。尚、図4において、D社にはステンレス鋼を筐体120の材質とする気中開閉器100が存在せず、E社には鉄を筐体120の材質とする気中開閉器100が存在しないため、D社及びE社それぞれの該当する欄には横線「-」が記してある。
図4から明らかなように、A社、B社、C社、E社のステンレス鋼を筐体120の材質とする気中開閉器100の場合、筐体120の内部が浸水していないときの底面130の照射位置での見かけの温度は139℃から194℃の範囲でばらつき、筐体120の内部が一定量浸水しているときの底面130の照射位置での見かけの温度は68℃から125℃の範囲でばらついている。一方、A社、B社、C社、D社の鉄を筐体120の材質とする気中開閉器100の場合、筐体120の内部が浸水していないときの底面130の照射位置での見かけの温度は91℃から110℃の範囲でばらつき、筐体120の内部が一定量浸水しているときの底面130の照射位置での見かけの温度は71℃から83℃の範囲でばらついている。つまり、気中開閉器100の種類が異なっても、筐体120の内部が浸水していないときの方が筐体120の内部が一定量浸水しているときよりも、底面130の照射位置での見かけの温度が高くなる以外は知見として得ることはできなかった。このことより、筐体120の内部の浸水の有無を正しく判定するためには、気中開閉器100の種類ごとに、上記の第2及び第3温度を設定することが必要になる。
図5は、筐体120の底面130にファイバーレーザーを照射する照射時間(横軸)と、底面130の照射位置での見かけの温度(縦軸)との関係を、筐体120の内部が浸水していない場合と一定量浸水している場合の双方について示す特性図である。尚、図5において、実線は筐体120の内部が浸水していない場合を示し、破線は筐体120の内部が一定量浸水している場合を示している。図5では、例えば、B社のステンレス鋼を筐体120の材質とする気中開閉器100について示すこととする。
浸水していない筐体120の底面130に対して、出力値が20Wのファイバーレーザーの照射を開始すると、底面130の照射位置での見かけの温度は徐々に上昇し始め、1分を経過した時点で158℃に到達する。一方、一定量浸水している筐体120の底面130に対して、出力値が20Wのファイバーレーザーを照射すると、底面130の照射位置での見かけの温度は、浸水していない筐体120の底面130の見かけの温度よりも低い温度カーブを描いて徐々に上昇し、1分を経過した時点で82℃に到達する。そこで、この気中開閉器100については、見かけの温度158℃を含む例えば5度の温度範囲(例えば156℃~161℃)を第2温度として設定し、見かけの温度82℃を含む例えば5度の温度範囲(例えば80℃~85℃)を第3温度として設定する。ここで、第2及び第3温度として一定の温度範囲をもたせるのは、図4に示されるA社~E社の気中開閉器100の筐体120の底面130の上昇温度が、筐体120の製造ばらつき、筐体120の経年劣化等の要因によってばらつく可能性があるからである。他の種類の気中開閉器100についても、第2及び第3温度を同様にして設定することができる。このようにして、図4に示される全種類の気中開閉器100について、第2及び第3温度を設定することができる。
判定装置400は、判定動作を実現するための手段として、赤外線サーモグラフ410、入力部420、判定部430、記憶装置440、タイマー450を含んで構成されている。
赤外線サーモグラフ410は、レーザー照射器300からファイバーレーザーが筐体120の底面130に照射されているときの、底面130に現れる赤外線放射エネルギーを検出して見かけの温度に変換し、例えば底面130全体を、見かけの温度に対応する色を付した温度分布図にして、ディスプレイ411に表示する。このとき、底面130において、ファイバーレーザーが照射されている位置の見かけの温度を示す情報は、記憶装置440に逐次更新されながら記憶される。尚、赤外線サーモグラフ410の動作は、例えば、レーザー照射器300に設けられている照射開始ボタン(不図示)を作業者が操作したときに発生する照射開始信号を受信することによって開始することとする。また、筐体120の底面130の温度分布を細かく検出し、作業者が底面130の温度分布の様子を把握し易くなるように、赤外線サーモグラフ410に拡大レンズ(例えば4倍レンズ)を装着した状態で、筐体120の底面130の赤外線放射エネルギーを見かけの温度に変換し、底面130の温度分布の様子をディスプレイ411に表示するようにしてもよい。
タイマー450は、例えば、照射開始ボタンの操作を契機としてリセットされた状態から計時を開始する。
記憶装置440には、図4に示すA社、B社、C社、E社で製造されたステンレス鋼を筐体120の材質とする気中開閉器100についてそれぞれ設定された第2及び第3温度と、A社、B社、C社、D社で製造された鉄を筐体120の材質とする気中開閉器100についてそれぞれ設定された第2及び第3温度とが、テーブルデータとして予め記憶されている。図6は、そのテーブルデータの一例を示す図である。
入力部420は、複数種類の気中開閉器100の中で、筐体120の内部が浸水しているか否かを判定するために底面130にファイバーレーザーを照射する対象となる気中開閉器100について、その種類を示す情報を入力するインターフェースである。例えば、B社のステンレス鋼を筐体120の材質とする気中開閉器100が対象である場合、製造元が「B社」、筐体120の材質が「ステンレス鋼」であることを示す情報を作業者が入力部420に入力する。
判定部430は、入力部420に入力された気中開閉器100の種類を示す情報を取得すると、記憶装置440に記憶されている図6のテーブルデータの中から、該当する気中開閉器100に設定された第2及び第3温度の情報を、筐体120の内部が浸水しているか否かを判定するための情報として読み出し、判定動作に用いる。例えば、B社のステンレス鋼を筐体120の材質とする気中開閉器100が判定対象である場合、判定部430は第2温度として156℃~161℃の温度範囲を示す情報、第3温度として80℃~85℃の温度範囲を示す情報を読み出す。そして、判定部430は、筐体120の底面130へのファイバーレーザーの照射開始から例えば1分が経過したときの、底面130の照射位置での見かけの温度が第2温度の範囲に含まれていた場合(第2温度の近傍の温度であった場合)、筐体120の内部は浸水していないものと判定する。一方、判定部430は、筐体120の底面130へのファイバーレーザーの照射開始から例えば1分が経過したときの、底面130の照射位置での見かけの温度が第3温度の範囲に含まれていた場合(第3温度の近傍の温度であった場合)、筐体120の内部は浸水しているものと判定する。尚、判定部430はマイクロコンピュータを含んで構成され、判定部430の機能は、記憶装置440に記憶されているプログラムを実行することによるソフトウエア処理によって実現されることとする。また、上記の第2及び第3温度は、本実施形態を分かり易く説明するための一例であって、見かけの温度を含む範囲であれば、気中開閉器100の種類に応じて異なる値に設定されてもよい。判定部430は、上記の判定動作を終了すると、判定終了信号を出力し、タイマー450の動作を停止させるとともにタイマー450をリセットする。
<赤外線サーモグラフのディスプレイの一例>
図7は、赤外線サーモグラフのディスプレイの表示例を示す図である。特に、図7(A)は、筐体120が浸水していないときの底面130の所定位置にレーザー照射器300から20Wのファイバーレーザーを照射したときの、底面130全体の温度分布の一例を示している。一方、図7(B)は、筐体120が浸水しているときの底面130の所定位置にレーザー照射器300から20Wのファイバーレーザーを照射したときの、底面130全体の温度分布の一例を示している。例えば、判定対象となる気中開閉器100は、B社のステンレス鋼を筐体120の材質とする種類であることとする。
図7(A)の事例では、十字印の位置はファイバーレーザーの照射位置であり、この位置の温度が照射開始から1分を経過した時点で158℃まで上昇した様子を示している。ディスプレイ411内の左上に示されている「最大158」がファイバーレーザーの照射位置の温度である。この様子から、作業者は、目視においてもディスプレイ411を通して、筐体120が浸水していないことを把握することが可能となる。
また、図7(B)の事例では、十字印の位置はファイバーレーザーの照射位置であり、この位置の温度が照射開始から1分を経過した時点で82℃までしか上昇しない様子を示している。ディスプレイ411内の左上に示されている「最大82」がファイバーレーザーの照射位置の温度である。この様子から、作業者は、目視においてもディスプレイ411を通して、筐体120が浸水していることを把握することが可能となる。
尚、ディスプレイ411における中央上部には、外気温が示されている。
===判定部の動作の一例===
図8は、本実施形態に係る浸水判定装置500を構成する判定装置400の動作の一例を示すフローチャートである。尚、図8の説明において、B社のステンレス鋼を筐体120の材質とする気中開閉器100を例に挙げることとする。
先ず、電柱200の高位置に設置されている気中開閉器100における筐体120の底面130にファイバーレーザーを照射することが可能な路面上の位置を特定し、その位置にレーザー照射器300を設置する。このとき、レーザー照射器300の出射口340が筐体120の底面130の方向を向くように、脚部350の長さを調整する。また、ファイバーレーザーが筐体120の底面130に照射されているときの底面130の赤外線放射エネルギーを見かけの温度に変換することが可能な位置に判定装置400を設置する。
レーザー照射器300及び判定装置400の設置が完了したら、作業者は、ファイバーレーザーを照射しようとしている気中開閉器100の種類を示す情報(製造元がB社、筐体120の材料がステンレス鋼)を入力部420に入力する。判定部430では、気中開閉器100の種類を示す情報を入力部420から取得すると(ステップS1:YES)、記憶装置440から該当する気中開閉器100の第2及び第3温度を示す情報を読み出し、判定動作を行う間、判定部430内にこの第2及び第3温度を示す情報を保持する(ステップS2)。尚、判定部430が入力部420から気中開閉器100の種類を示す情報を取得できない場合(ステップS1:NO)、ステップS1の動作を繰り返す。
該当する気中開閉器100の第2及び第3温度を示す情報を判定部430が保持したことを契機として、レーザー照射器300の照射開始ボタンの操作が有効となる。そして、作業者がレーザー照射器300の照射開始ボタンを操作し、照射開始信号が発生すると(ステップS3:YES)、レーザー照射器300は、照射開始信号を契機としてファイバーレーザーを出射口340から出射し、このファイバーレーザーを筐体120の底面130に照射する(ステップS4)。
また、判定装置400は、レーザー照射器300から上記の照射開始信号を受信し、この照射開始信号を契機として判定動作を開始する(ステップS5)。
具体的には、赤外線サーモグラフ410は、筐体120の底面130に現れる赤外線放射エネルギーを一定時間(例えば1秒)ごとに見かけの温度に変換し、図7(A)や図7(B)に示すように、ディスプレイ411に、底面130全体の温度分布図として表示する。また、気中開閉器100の底面130にファイバーレーザーが照射されている位置における見かけの温度を示す情報を、判定部430を通して記憶部430に逐次更新しながら記憶させる。
タイマー450は、照射開始信号によってリセットされて計時を開始し、計時時間を示す情報を判定部430に出力する。
これによって、判定部430は、タイマー450による計時時間が経過する過程において、記憶部440に逐次更新されて記憶されている、筐体120の底面130にファイバーレーザーが照射されている位置における見かけの温度が、この気中開閉器100の種類に対応付けられている第2及び第3温度に対してどのように変化していくのかを監視する。
判定部430は、タイマー450による計時時間が1分を経過しているか否かを判定する(ステップS6)。
タイマー450の計時時間が1分を経過した場合(ステップS6:YES)、判定部430では、ファイバーレーザーが照射されている筐体120の底面130の見かけの温度が第2温度の範囲(156℃~161℃)に含まれているか否かを判定する(ステップS7)。この見かけの温度が第2温度の範囲に含まれている場合(ステップS7:YES)、判定部430は、ファイバーレーザーを照射した対象の気中開閉器100の筐体120は浸水していないものと判定する(ステップS8)。そして、判定部430は、判定動作を終了するべく、判定終了信号を出力する(ステップS9)。
一方、ステップS7における見かけの温度が第2温度の範囲に含まれていない場合(ステップS7:NO)、筐体120は浸水している可能性があるため、判定部430は、ファイバーレーザーが照射されている筐体120の底面130の見かけの温度が第2温度の範囲よりも低い第3温度の範囲(80℃~85℃)に含まれているか否かを判定する(ステップS10)。この見かけの温度が第3温度の範囲に含まれている場合(ステップS10:YES)、判定部430は、ファイバーレーザーを照射した対象の気中開閉器100の筐体120は浸水しているものと判定する(ステップS11)。そして、判定部430は、判定動作を終了するべく、判定終了信号を出力する(ステップS9)。
また、見かけの温度が第3温度の範囲に含まれていない場合(ステップS10:NO)、気中開閉器100が正常に動作する上で浸水以外の支障が生じている可能性があるとして、判定部430は、判定動作を終了するべく、判定終了信号を出力する(ステップS9)。
判定部430が判定終了信号を出力すると、この判定終了信号を契機として、レーザー照射器300はファイバーレーザーの出射を停止し、タイマー440は計時動作を停止し、判定に係る一連の動作を終了する。
尚、本実施形態では、筐体120の底面130上の1か所にファイバーレーザーを照射することによって、筐体120の内部が浸水しているか否かを判定しているが、これに限るものではない。例えば、筐体120の底面130上の異なる複数の位置にファイバーレーザーを順次照射し、ファイバーレーザーの複数の照射位置ごとに、図8の判定動作を実行することによって、筐体120の浸水の有無に係る判定の確度を高めてもよい。また、本実施形態では、筐体120の浸水の有無を判定するためにファイバーレーザーを用いているが、これに限るものではない。ファイバーレーザー以外の固体レーザーであっても、本実施形態と同様に筐体120の浸水の有無を判定可能であれば採用してもよい。
===まとめ===
以上説明したように、本実施形態に係る気中開閉器100の浸水判定装置500は、電柱200の高位置に設置された気中開閉器100の筐体120の内部が浸水しているか否かを判定するために、筐体120の底面130に対して、筐体120の内部が浸水しているか否かを判定するためのファイバーレーザーを照射するレーザー照射器300と、底面130でのファイバーレーザーの照射位置における第1温度(後述の見かけの温度)と比較される温度であって、気中開閉器100の種類ごとに用意された複数の第2温度の情報が記憶される記憶装置440と、ファイバーレーザーが照射される気中開閉器100の種類に対応する、記憶装置440から読み出された第2温度の情報を用いて、第1温度と第2温度との比較結果に基づいて、筐体120の内部が浸水しているか否かを判定する判定装置400と、を備える。
また、記憶装置440は、気中開閉器100の製造元(開閉器メーカー)及び筐体120の材質を示す情報を気中開閉器100の種類を示す情報として、気中開閉器100の種類ごとに第2温度を示す情報を記憶する。
また、判定装置400は、第1温度が第2温度の範囲に含まれるときに(つまり、第2温度の近傍であるときに)、筐体120の内部が浸水していないものと判定し、第1温度が第2温度の範囲に含まれていないときに(つまり、第2温度の近傍ではないときに)、筐体120の内部が浸水しているものと判定する。
より具体的には、判定装置400は、第1温度が第2温度の範囲に含まれるときに、筐体120の内部が浸水していないものと判定し、第1温度が第2温度よりも低い第3温度の範囲に含まれるときに、筐体120の内部が浸水しているものと判定する。
また、判定装置400は、筐体120の底面130に現れる赤外線放射エネルギーを検出して見かけの温度に変換し、筐体120の底面1130におけるファイバーレーザーの照射位置の見かけの温度を上記の第1温度として、筐体120の内部が浸水しているか否かを判定する。
そして、本実施形態によれば、作業員が地上にいながら、気中開閉器100の筐体120の底面130の温度を非接触で検出し、筐体120の内部が浸水しているか否かを、気中開閉器100の種類に応じて遠隔で確実に判定することが可能となる。
尚、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
例えば、判定装置400を構成する判定部430の判定動作の部分を、作業者が赤外線サーモグラフ410のディスプレイ411に表示される温度分布図を、タイマー450の計時時間と照らしながら行ってもよい。また、気中開閉器100の種類の一要素である仕様として、筐体の材質のみではなく、筐体の形状、材質、材質の厚み、塗料の種類等の少なくとも1つ以上の選択的な組み合わせを用いてもよい。
100 気中開閉器
110 充電部
120 筐体
130 底面
200 電柱
210 配電線路
300 レーザー照射器
310 励起部
311 半導体レーザー
312、314 光ファイバー
313 励起用コンバイナ
320 共振器部
321 高反射率ミラー
322 増幅用ファイバー
323 低反射率ミラー
400 判定装置
410 赤外線サーモグラフ
411 ディスプレイ
420 入力部
430 判定部
440 記憶装置
450 タイマー

Claims (10)

  1. 柱上に設置された気中開閉器の筐体の内部が浸水しているか否かを判定する気中開閉器の浸水判定装置であって、
    前記筐体の底面に対して、前記筐体の内部が浸水しているか否かを判定するためのレーザーを照射するレーザー照射器と、
    前記底面での前記レーザーの照射位置における第1温度と比較される温度であって、前記気中開閉器の種類ごとに用意された複数の第2温度の情報が記憶される記憶装置と、
    前記レーザーが照射される前記気中開閉器の種類に対応する、前記記憶装置から読み出された前記第2温度の情報を用いて、前記第1温度と前記第2温度との比較結果に基づいて、前記筐体の内部が浸水しているか否かを判定する判定装置と、
    を備える気中開閉器の浸水判定装置。
  2. 前記記憶装置は、前記気中開閉器の製造元及び前記筐体の材質を示す情報を前記気中開閉器の種類を示す情報として、前記気中開閉器の種類ごとに前記第2温度を示す情報を記憶する、
    請求項1に記載の気中開閉器の浸水判定装置。
  3. 前記レーザーはファイバーレーザーであり、
    前記判定装置は、前記第1温度が前記第2温度の近傍であるときに、前記筐体の内部が浸水していないものと判定し、前記第1温度が前記第2温度の近傍ではないときに、前記筐体の内部が浸水しているものと判定する、
    請求項1又は2に記載の気中開閉器の浸水判定装置。
  4. 前記判定装置は、前記第1温度が前記第2温度の近傍であるときに、前記筐体の内部が浸水していないものと判定し、前記第1温度が前記第2温度よりも低い第3温度の近傍であるときに、前記筐体の内部が浸水しているものと判定する、
    請求項3に記載の気中開閉器の浸水判定装置。
  5. 前記判定装置は、前記筐体の底面に現れる赤外線放射エネルギーを検出して見かけの温度に変換し、前記筐体の底面における前記ファイバーレーザーの照射位置の前記見かけの温度を前記第1温度として、前記筐体の内部が浸水しているか否かを判定する、
    請求項3又は4に記載の気中開閉器の浸水判定装置。
  6. 柱上に設置された気中開閉器の筐体の内部が浸水しているか否かを判定する気中開閉器の浸水判定方法であって、
    前記筐体の底面に対して、前記筐体の内部が浸水しているか否かを判定するためのレーザーをレーザー照射器から照射する第1ステップと、
    前記底面での前記レーザーの照射位置における第1温度と比較される温度であって、前記気中開閉器の種類ごとに用意された複数の第2温度の情報が記憶されている記憶装置から、前記レーザーが照射される前記気中開閉器の種類に対応する前記第2温度の情報を読み出し、前記第1温度と前記第2温度との比較結果に基づいて、前記筐体の内部が浸水しているか否かを判定装置によって判定する第2ステップと、
    を含む気中開閉器の浸水判定方法。
  7. 前記記憶装置は、前記気中開閉器の製造元及び前記筐体の材質を示す情報を前記気中開閉器の種類を示す情報として、前記気中開閉器の種類ごとに前記第2温度を示す情報を記憶する、
    請求項6に記載の気中開閉器の浸水判定方法。
  8. 前記レーザーはファイバーレーザーであり、
    前記第2ステップにおいて、前記第1温度が前記第2温度の近傍であるときに、前記筐体の内部が浸水していないものと判定し、前記第1温度が前記第2温度の近傍ではないときに、前記筐体の内部が浸水しているものと判定する、
    請求項6又は7に記載の気中開閉器の浸水判定方法。
  9. 前記第2ステップにおいて、前記第1温度が前記第2温度の近傍であるときに、前記筐体の内部が浸水していないものと判定し、前記第1温度が前記第2温度よりも低い第3温度の近傍であるときに、前記筐体の内部が浸水しているものと判定する、
    請求項8に記載の気中開閉器の浸水判定方法。
  10. 前記第2ステップにおいて、
    前記筐体の底面に現れる赤外線放射エネルギーを検出して見かけの温度に変換し、前記筐体の底面における前記ファイバーレーザーの照射位置の前記見かけの温度を前記第1温度として、前記筐体の内部が浸水しているか否かを判定する、
    請求項8又は9に記載の気中開閉器の浸水判定方法。

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