JP2022039047A - 放射線撮像パネル、放射線撮像装置、放射線撮像システム、および、シンチレータプレート - Google Patents

放射線撮像パネル、放射線撮像装置、放射線撮像システム、および、シンチレータプレート Download PDF

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Abstract

Figure 2022039047000001
【課題】放射線撮像パネルにおいてMTFの向上に有利な技術を提供する。
【解決手段】光電変換素子を含む複数の画素が配された基板と、前記基板の上に配された複数の柱状結晶を含むシンチレータと、保護層と、を含み、前記保護層は、前記シンチレータを覆うように配された第1樹脂層と、前記第1樹脂層の上に配された第2樹脂層と、を含み、前記第1樹脂層および前記第2樹脂層は、それぞれ金属化合物の粒子を含み、前記第1樹脂層に含まれる前記粒子の平均の粒子径dが、前記シンチレータが発する光のピーク波長の光をレイリー散乱する粒子径であり、前記第2樹脂層に含まれる前記粒子の平均の粒子径dが、前記シンチレータが発する光のピーク波長の光をミー散乱する粒子径である。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線撮像パネル、放射線撮像装置、放射線撮像システム、および、シンチレータプレートに関する。
医療画像診断や非破壊検査などで放射線撮影に用いられるフラットパネルディテクタ(FPD)として、被写体を通過した放射線をシンチレータで光に変換し、シンチレータが発した光を光電変換素子で検出する間接変換方式のFPDがある。放射線を光に変換するシンチレータには、放射線から変換された光を光電変換素子に効率よく伝達するために、ヨウ化セシウムなどのハロゲン化アルカリ金属化合物の柱状結晶が広く用いられている。ハロゲン化アルカリ金属化合物は、吸湿によって劣化してしまうため、シンチレータの上には防湿機能を有する保護層が配されうる。また、シンチレータで放射線から変換された光が光電変換素子で効率よく検出されるように、シンチレータの光電変換素子とは反対の側に、光反射機能を有する反射層が配されうる。特許文献1には、蛍光体層に対する防湿機能と光反射機能とを備えた光反射性微粒子を含有した樹脂からなる蛍光体保護層を備える放射線検出装置が示されている。
特開2006-052980号公報
特許文献1に示される構成において、柱状結晶から蛍光体保護層に入射した光のうち一部が、蛍光体保護層の上面に達し、蛍光体保護層の上面でシンチレータの側に反射することによって拡散してしまう可能性がある。蛍光体保護層内で光が拡散してしまった場合、MTF(Modulation Transfer Function)が低下してしまう可能性がある。
本発明は、放射線撮像パネルにおいてMTFの向上に有利な技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る放射線撮像パネルは、光電変換素子を含む複数の画素が配された基板と、前記基板の上に配された複数の柱状結晶を含むシンチレータと、保護層と、を含む放射線撮像パネルであって、前記保護層は、前記シンチレータを覆うように配された第1樹脂層と、前記第1樹脂層の上に配された第2樹脂層と、を含み、前記第1樹脂層および前記第2樹脂層は、それぞれ金属化合物の粒子を含み、前記第1樹脂層に含まれる前記粒子の平均の粒子径dが、前記シンチレータが発する光のピーク波長の光をレイリー散乱する粒子径であり、前記第2樹脂層に含まれる前記粒子の平均の粒子径dが、前記シンチレータが発する光のピーク波長の光をミー散乱する粒子径であることを特徴とする。
上記手段によって、放射線撮像パネルにおいてMTFの向上に有利な技術を提供する。
本実施形態に係る放射線撮像パネルの構成例を示す断面図。 図1の放射線撮像パネルの特性を示す図。 図1の放射線撮像パネルの特性を示す図。 図1の放射線撮像パネルを用いた放射線撮像装置および放射線撮像システムの構成例を示す図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
また、本発明における放射線には、放射線崩壊によって放出される粒子(光子を含む)の作るビームであるα線、β線、γ線などの他に、同程度以上のエネルギを有するビーム、例えばX線や粒子線、宇宙線なども含みうる。
図1~4を参照して、本実施形態による放射線撮像パネルの構成および製造方法について説明する。図1は、本実施形態における放射線撮像パネル100の断面構造を示す図である。放射線撮像パネル100は、それぞれ光電変換素子を含む複数の画素が配された画素領域105を備える基板101と、基板101の上に配された複数の柱状結晶を含むシンチレータ102と、保護層108と、を含む。保護層108は、シンチレータ102を覆うように配された第1樹脂層103と、第1樹脂層103の上に配された第2樹脂層106と、を含む。換言すると、保護層108は、第2樹脂層106と、第2樹脂層106とシンチレータ102との間に配された第1樹脂層103と、を含む。基板101とシンチレータ102との間には、図1に示されるように、画素領域105に配された画素を保護するための画素保護層107が配されていてもよい。
画素領域105には、複数の画素が、2次元アレイ状に配されうる。例えば、550mm×445mmの基板101に対して、3300×2800の画素が配される。3300×2800の画素のうち外周に配された10画素は、ダミー画素領域とし、ダミー画素の内側に配される3280×2780の画素によって画素領域105のうち有効画素領域が構成されていてもよい。画素領域105に配される画素の数や、画素領域105のうち有効画素領域に配される画素の数は、基板101の大きさや撮像対象などに応じて適宜設定すればよい。
画素領域105には、それぞれの画素で生成される信号を取り出すための列信号線や、画素領域105に配される画素を含むそれぞれの素子を駆動するための行信号線などが配されうる。列信号線や行信号線は、それぞれ読出回路基板や駆動回路基板とフレキシブル配線基板などを介して電気的に接続されうる。列信号線および行信号線と、読出回路基板および駆動回路基板と、の接続を行うために、基板101には、接続端子部(不図示)が設けられていてもよい。接続端子部を介して、画素領域105のそれぞれの画素で生成された信号が、放射線撮像パネル100から出力されうる。
ここでは、読出回路および駆動回路が、放射線撮像パネル100の外部に配される例を示すが、読出回路および駆動回路が放射線撮像パネル100に配されていてもよい。この場合であっても、基板101には接続端子部(不図示)が配され、画素領域105のそれぞれの画素で生成された信号は、接続端子部(不図示)を介して放射線撮像パネル100から出力されうる。
本実施形態において、保護層108は、第2樹脂層106の上に配された基台110と、第2樹脂層106と基台110との間に配された金属層109と、をさらに備える。しかしながら、保護層108の構成はこれに限られることはない。例えば、保護層108は、第1樹脂層103と第2樹脂層106との2層構造であってもよい。また、例えば、保護層108は、第2樹脂層106の上に基台110が配された3層構造であってもよい。また、例えば、保護層108は、第2樹脂層106の上に金属層109が配された3層構造であってもよい。さらに、例えば、保護層108は、5層以上の構成であってもよい。
シンチレータ102は、シンチレータ102に入射した放射線を、基板101の画素領域105に設けられた光電変換素子が検出可能な光に変換する。例えば、シンチレータ102は、放射線を可視光に変換しうる。シンチレータ102には、柱状結晶が成長するヨウ化セシウム(CsI)などのハロゲン化アルカリ金属化合物が用いられうる。CsIをシンチレータ102として用いる場合、賦活剤としてヨウ化タリウム(TlI)が用いられうる。
ハロゲン化アルカリ金属化合物を用いたシンチレータ102は、例えば、蒸着法を用いて形成することができる。基板101の画素領域105が形成された側の面が蒸着面となるように基板101を蒸着装置に載置し、Tl濃度がCsIに対し1mol%となるようにCsIとTlIをそれぞれセル容器に充填し、加熱することによって共蒸着を行う。これによって、複数の柱状結晶を含むシンチレータ102が形成される。賦活剤としてTlIを用いたCsIのシンチレータが発する光のピーク波長λは550nm程度、また、400nm程度から750nm程度までの広い発光波長を有しうる。
シンチレータ102の上には、保護層108が形成される。ハロゲン化アルカリ金属化合物を含む複数の柱状結晶よって構成されるシンチレータ102は、吸湿によって劣化してしまう。そこで、保護層108は、シンチレータ102の防湿層の機能を備える。シンチレータ102を被覆する保護層108が、防湿層の機能を備えることによって、シンチレータ102が吸湿によって劣化してしまうことを抑制することが可能となる。
次に、保護層108のうち第1樹脂層103について説明する。保護層108のうち第1樹脂層103は、金属化合物の粒子104を含む。第1樹脂層103に金属化合物の粒子104が添加されることによって、シンチレータ102で生じた光のうち第1樹脂層103の側に入射した光は、短い光路長で反射し、光を発したシンチレータ102の柱状結晶に再入射させることが可能となる。これによって、第1樹脂層103の側に入射した光が拡散してしまうことを抑制できるため、MTF(Modulation Transfer Function)の低下が抑制された放射線撮像パネル100を実現することが可能となる。
ここで、第1樹脂層103に含まれる金属化合物の粒子104について、さらに説明を行う。上述のように、粒子104は、シンチレータ102で生じた光のうち第1樹脂層103の側に入射した光を短い光路長で反射し、光を発したシンチレータ102の柱状結晶に再入射させる必要がある。そこで、第1樹脂層103に含まれる金属化合物の粒子104は、平均の粒子径dがシンチレータ102が発する光のピーク波長λの光をレイリー散乱する粒子径であるように設定されてもよい。つまり、第1樹脂層103に含まれる金属化合物の粒子104に入射した光が、粒子104によって指向性が強いレイリー散乱をすることによって、光を発したシンチレータ102の柱状結晶に再入射する確率が高くなる。これによって、MTFの低下が抑制される。
ハロゲン化アルカリ金属化合物を用いたシンチレータ102は、賦活剤によって400nm~800nm程度に発光波長の発光ピークを有しうる。また、光電変換素子の感度特性は、500nm~800nm程度である。光の波長に対して、1/2以下程度の大きさの粒子径であれば、上述のレイリー散乱の効果が現れる。このため、第1樹脂層103に含まれる金属化合物の粒子104の粒子径dが、200nm以上、かつ、400nm以下であれば、粒子104に入射した光が、光の入射方向側に反射する確率が高くなりうる。
また、シンチレータ102が発する光の範囲を短波長の側から長波長の側にλからλとしたとき、第1樹脂層103に含まれる金属化合物の粒子104の平均の粒子径dが、λ/2<d<λ/2を満たしていてもよい。上述のように、TlIを賦活剤として用いたCsIは、400nm程度から750nm程度までの広い発光波長を有しうる。したがって、第1樹脂層103に含まれる金属化合物の粒子104の平均の粒子径dが、200nm以上、かつ、400nm以下であれば、第1樹脂層103の金属化合物の粒子104に入射した光が、光の入射方向側に反射する確率が高くなりうる。
次に、第1樹脂層103の膜厚について考える。金属化合物の粒子104を分散させた第1樹脂層103が厚すぎる場合、第1樹脂層103内で光が拡散してしまい、MTFの向上効果が不十分となりうる。また、第1樹脂層103が薄すぎる場合、第1樹脂層103の厚さにムラを生じやすくなる。発明者らが実際に第1樹脂層103を作製したところ、第1樹脂層103の厚さが10μm未満の場合、第1樹脂層103の膜厚の均一性を得ることが困難であった。つまり、第1樹脂層103は、10μm以上の厚さが必要となる。また、第1樹脂層103の膜厚が40μmを超えると、第1樹脂層103内で光が拡散してしまい、MTFの向上効果が不十分となることがわかった。このことから、第1樹脂層103の厚さは、40μm未満であってもよい。さらに、第1樹脂層103の厚さは、30μm未満であってもよい。つまり、第1樹脂層103の厚さが、10μm以上、かつ、30μm未満であってもよい。ここで、第1樹脂層103の厚さとは、第1樹脂層103のうちシンチレータ102の複数の柱状結晶のそれぞれの頂部から第1樹脂層103の上面までの厚さとする。シンチレータ102の柱状結晶の頂部は、シンチレータ102の柱状結晶のそれぞれの基板101から最も遠い部分でありうる。
次いで、第1樹脂層103の上、換言すると、第1樹脂層103のシンチレータ102とは反対の側に配される第2樹脂層106について説明する。保護層108のうち第2樹脂層106は、金属化合物の粒子111を含む。ここで、第2樹脂層106に含まれる粒子111の平均の粒子径dが、シンチレータ102が発する光のピーク波長の光をミー散乱する粒子径であってもよい。シンチレータ102から発せられた光のうち第1樹脂層103を通過し、第2樹脂層106に入射する光が存在しうる。この第2樹脂層106に入射した光を、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111は、入射波長に依存せず全方向に反射するミー散乱で反射する。第2樹脂層106に入射した光は、金属化合物の粒子111で散乱を繰り返す間に減衰する。つまり、シンチレータ102から発せられ第1樹脂層103を通過し第2樹脂層106に入射した光路長が長い光が、第1樹脂層103(さらに、シンチレータ102)に再入射することを抑制できる。これによって、MTFを向上させることが可能になる。
ミー散乱は、入射する光の波長程度以上の粒子径を備える粒子によって起きる現象である。したがって、シンチレータ102が発する光のピーク波長を波長λとしたとき、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111の平均の粒子径dが、d≧λを満たしていてもよい。
また、上述のように、ハロゲン化アルカリ金属化合物を用いたシンチレータ102は、賦活剤によって400nm~800nm程度に発光波長の発光ピークを有しうる。このため、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111の平均の粒子径dは、400nm以上であってもよい。さらに、賦活剤としてTlIを用いたCsIのシンチレータが発する光のピーク波長λは550nm程度であることから、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111の平均の粒子径dは、550nm以上であってもよい。
一方、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111の粒径dが、1000nmを超えた場合、第2樹脂層106を形成する際に、第2樹脂層106の厚さにムラを生じやすくなる。そこで、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111の平均の粒子径dが、400nm以上、かつ、1000nm以下であってもよい。さらに、Tlを含むCsIをシンチレータ102として用いることを考慮した場合など、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111の平均の粒子径dが、550nm以上、かつ、1000nm以下であってもよい。
実施例
次いで、放射線撮像パネル100の製造方法およびMTFを向上させる効果について実施例を用いて説明する。まず、基板101として、550mm×445mm、厚さ500μmの無アルカリガラスを準備した。基板101には、ガラスに限られることはなく、例えば、樹脂基板や、シリコンなどの半導体基板が用いられてもよい。次に、ガラスの基板101に、シリコン(例えば、アモルファスシリコン。)などの半導体層や配線層を構成する金属(例えば、アルミニウム。)などを成膜する成膜工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程などを繰り返し行うことによって、画素領域105を形成した。画素領域105には、シンチレータ102の発光に応じた電荷を生成する光変換素子と、生成された電荷に応じた信号を出力するスイッチング素子と、をそれぞれ含む複数の画素が配される。また、画素領域105には、画素を駆動し、得られた信号を外部回路に送り出すための接続端子部(不図示)などが形成される。
画素領域105を形成した後、画素領域105に形成された画素の動作をチェックするためのアレイ検査を実施した。アレイ検査において、画素領域105に形成された光電変換素子やスイッチング素子などの動作が良好であり、欠損した画素が無い、または、僅かなことを確認した。アレイ検査を実施した後、接続端子部(不図示)を保護する目的で基板101の周辺部をマスキングフィルムによりマスキングし、画素保護層107を形成した。より具体的には、画素保護層107は、基板101をスプレイスピンコーターに設置し、ポリイミド溶液をスプレーしつつ、約100rpmの回転でスピンさせ、その後、220℃の温度で乾燥アニーリングさせることによって形成した。本実施例において、約2μmの厚さの画素保護層107が形成された。
画素領域105が形成された基板101を準備した後、次いで、シンチレータ102を形成した。まず、画素保護層107が形成された基板101のうちシンチレータ102を形成しない領域に蒸着マスクをセットした後、基板101の画素保護層107が配された側が蒸着面となるように基板101を蒸着装置に載置した。その後、Tl濃度がCsIに対し1mol%となるようにCsIとTlIをそれぞれセル容器に充填し、セル容器を加熱することによって共蒸着を行う。シンチレータ102の蒸着を行う際に、蒸着装置を10-3Paまで排気した後、基板101の表面が175℃になるようにランプヒーターで加熱を行った。本実施例において、シンチレータ102は、380μmの厚さを有し、膜充填率は75%であった。このとき、シンチレータ102の外縁は、画素領域105の外縁よりも外側に配されていてもよい。
次いで、保護層108のうちシンチレータ102を覆うように配される、金属化合物の粒子104が添加された第1樹脂層103の形成方法について説明する。本実施例において、第1樹脂層103を構成する樹脂として、ポリオレフィン樹脂を主成分とするホットメルト樹脂を用いた。ホットメルト樹脂とは、水や溶剤を含まず室温で固体であり、100%不揮発性の熱可塑性材料からなる接着性樹脂と定義されるものである(Thomas P. Flanagan,Adhesives Age,vol.9,No.3,pp.28(1966))。また、ホットメルト樹脂は、樹脂温度が上昇すると溶融し、樹脂温度が低下すると固化する性質を有しており、加熱溶融状態にて他の有機材料、および、無機材料に対する接着性を示し、反対に常温では固体状態になり接着性を示さない樹脂である。さらに、ホットメルト樹脂は、極性溶媒、溶剤、および、水を含まないため、ハロゲン化アルカリ金属化合物の柱状結晶を備えるシンチレータ102に接触した場合であっても、シンチレータ102を溶解してしまう可能性が低い。このため、ホットメルト樹脂を用いた第1樹脂層103は、シンチレータ102に対する防湿層(保護層)の機能を併せもつことも可能となる。
ホットメルト樹脂は、主成分であるベースポリマー(ベース材料)の種類によって分類される。ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系などを、第1樹脂層103を構成するベースポリマーとして用いることができる。シンチレータ102の保護層108(第1樹脂層103)にホットメルト樹脂を用いる場合、防湿性が高く、また、シンチレータ102から発生する可視光線を透過する光透過性が高いことが重要である。
第1樹脂層103を構成する材料は、ホットメルト樹脂に限られることはない。第1樹脂層103を構成する樹脂として、例えば、分子間力による加圧性接着作用を有する樹脂、いわゆる粘着材と呼ばれる樹脂が用いられてもよい。この場合、第1樹脂層103を構成する樹脂として、ウレタン樹脂やアクリル樹脂などが用いられてもよい。例えば、第1樹脂層103として、アクリル樹脂のうちポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)が用いられてもよい。
本実施例において、第1樹脂層103は、ポリオレフィン樹脂をトルエン、キシレンの混合溶媒に溶解させ、さらに粘度を10cps程度になるよう調整した。また、予めブタノール、プロパノールの混合液中に金属酸化物の粒子104を分散剤と共に分散させた。これに、トルエン、キシレンの混合溶液にポリオレフィン樹脂などの樹脂を溶解された材料を加え、ボールミルによって十分解砕させた。この分散液を、混合攪拌し、三本ロールミルを通すことにより凝集の無い金属化合物の粒子104が分散した樹脂溶液を得ることができた。
次に、例えば、ロールコーター装置に厚さ30μmの離形作用を有するPETフィルムロールをセットし、このPETフィルム上に上述のように調製した第1樹脂層103となる樹脂溶液を塗工し、乾燥させることによって、第1樹脂層103を形成した。このようにして、30μmの厚みを有する、金属化合物の粒子104が分散された第1樹脂層103となる熱可塑性樹脂フィルムを得ることができる。
金属化合物の粒子104は、例えば、金属酸化物の粒子であってもよい。金属化合物の粒子104には、シンチレータ102よりも大きい屈折率の材料が用いられうる。例えば、ハロゲン化アルカリ金属化合物のシンチレータ102として、上述のCsI(屈折率(n):1.78~1.84(賦活剤の種類などによる))が用いられる場合、CsIよりも屈折率が大きな材料が用いられてもよい。例えば、金属化合物の粒子104は、鉛白(2PbCo・Pb(OH))(n:1.94~2.09)、酸化亜鉛(n:2.0)、酸化イットリウム(n:1.91)、酸化ジルコニウム(n:2.20)、酸化チタン(n:2.50~2.72)などが用いられうる。例えば、金属化合物の粒子104の屈折率が、1.94以上、かつ、2.72以下であってもよい。本実施例において、金属化合物として、酸化チタンの中でも屈折率が高い、ルチル型二酸化チタン(n:2.72)の粒子を用いた。しかしながら、これに限られることはなく、金属化合物の粒子104として、反射性が高い各種の材料を用いることができる。例えば、硫酸バリウムや酸化マグネシウムなどの材料が、金属化合物の粒子104として用いられてもよい。
金属化合物の粒子104は、第1樹脂層103を構成する樹脂よりも屈折率が高くてもよい。金属化合物の粒子104の屈折率と、第1樹脂層103の屈折率と、の差が大きくなることによって、第1樹脂層103において、金属化合物の粒子104の表面で光が反射しやすくなる。上述したホットメルト樹脂の屈折率は1.52程度、ウレタン樹脂の屈折率は1.49程度、アクリル樹脂の屈折率は1.49~1.53程度である。
本実施例において、第1樹脂層103に添加される金属化合物の粒子104として、平均の粒子径dが150nm、225nmのルチル型二酸化チタン粒子を用いた。また、第1樹脂層103に分散する金属化合物の粒子104の濃度は、粒子径dが150nmの場合、7.1vol%、粒子径dが225nmの場合、1.8vol%、4.0vol%、7.1vol%、11.1vol%、19.5vol%とした。
次に、第2樹脂層106の形成方法について説明する。本実施例において、第2樹脂層106は、金属層109として12μmのアルミニウムが成膜された30μmのPETフィルムの基台110の上に、第2樹脂層106となる樹脂層を形成することによって形成した。つまり、第2樹脂層106と基台110との間に、金属層109が配されている。第2樹脂層106を構成する樹脂として、上述のホットメルト樹脂やウレタン樹脂、アクリル樹脂など、第1樹脂層103と同様の材料を用いることができる。
第1樹脂層103および第2樹脂層106が、同じ化学組成を有する樹脂を含んでいてもよい。換言すると、第1樹脂層103と第2樹脂層106とが、同じ樹脂によって形成されていてもよい。第1樹脂層103と第2樹脂層106とが、同じ樹脂によって形成される場合、それぞれの層を形成する際のプロセスが、複数の材料に対応する必要がないため単純化できる。また、第1樹脂層103と第2樹脂層106との層間での熱的、機械的、科学的安定性を高く保つことが可能となる。本実施例において、第1樹脂層103と同様に、第2樹脂層106を構成する樹脂として、ポリオレフィン樹脂を主成分とするホットメルト樹脂を用いた。第1樹脂層103は、厚さ30μmの離形作用を有するPETフィルム上に形成したが、第2樹脂層106は、PETフィルムの代わりに金属層109が形成されたPETフィルムの基台110を用いた以外、上述の第1樹脂層103と同様の方法で形成した。
第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111として、上述のような反射性が高い各種の材料を用いることができる。本実施例において、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111として、平均の粒子径dが225nm、550nm、800nmのルチル型二酸化チタン粒子を用いた。また、第2樹脂層106に分散する金属化合物の粒子111の濃度は7vol%、第2樹脂層106の膜厚は30μmとした。
本実施例では、第1樹脂層103に含まれる金属化合物の粒子104と第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111とで、平均の粒径が異なる同じ材料の粒子を用いた。しかしながら、これに限られることはなく、第1樹脂層103に含まれる金属化合物の粒子104と第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111とで、異なる材料の金属化合物が用いられてもよい。例えば、第1樹脂層103に含まれる金属化合物の粒子104として二酸化チタンが用いられ、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111として硫酸バリウムが用いられてもよい。
次いで、本実施例において、第1樹脂層103と第2樹脂層106とは、以下に示す工程によって積層した。PETフィルムの基台110の上に形成された第2樹脂層106の上に、上述した方法で形成された第1樹脂層103を重ね、真空熱転写装置にセットした。第2樹脂層106は、上述のように、基台110の上に成膜されたアルミニウムの金属層109の上に形成した。次いで、ポリオレフィン樹脂を主成分とするホットメルト樹脂のガラス転移点付近の温度である約50℃に加温することによって、第1樹脂層103と第2樹脂層106とを密着、積層した。このとき、第1樹脂層103と第2樹脂層106とが、十分な密着状態で積層されていることが確認できた。
第1樹脂層103および第2樹脂層106が積層された保護層108を形成した後、シンチレータ102が形成された基板101と保護層108とを真空熱転写装置などを用いて貼り合わせることによって、図1に示される放射線撮像パネル100を作製した。シンチレータ102が形成された基板101に、保護層108のうち第1樹脂層103がシンチレータ102に対向するように、基板101および保護層108を真空熱転写装置にセットした。このとき、第1樹脂層103を形成する際に使用した離形作用を有するPETフィルムは剥離されている。基板101および保護層108をアライメントマークによる位置合わせを行った後、まず、30℃でシンチレータ102と第1樹脂層103とを接触させ、次いで、10-1Paまで真空熱転写装置の装置内を減圧し気泡を取り除いた。さらに、基板101と保護層108との間に圧力を印加するとともに70~100℃に加温し、適当な時間、圧力を印加した状態を保持することによって、シンチレータ102が形成された基板101と保護層108を構成する第1樹脂層103とが貼り合わされた。
その後、第1樹脂層103および第2樹脂層106を含む保護層108が貼り合わされた基板101に、接続端子部(不図示)に異方性導電フィルムを介して駆動基板類を接続した。さらに、基板101のシンチレータ102とは反対の側に、放射線撮像パネル100の強度を補強するためのシートを貼り付けた。以上の工程によって、本実施例の放射線撮像パネル100が作製された。
次いで、本実施形態におけるMTFの向上の効果について説明する。上述の製造方法を用いて放射線撮像パネル100を作製した。また、比較例として、保護層108に金属化合物の粒子を含まない以外は、上述と同様のプロセスを用いて形成した放射線撮像パネルを作製した。
図2には、第1樹脂層103に含まれる金属化合物の粒子104の平均の粒子径dが225nm、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111の平均の粒子径dが800nmの場合の、第1樹脂層103に含まれる金属化合物の粒子の量を変化させた場合のMTF値が示されている。また、図3は、上述の金属化合物の粒子の粒子径d、dおよび第1樹脂層103の金属化合物の粒子の濃度をそれぞれ組み合わせて作製した各実施例の放射線撮像パネル100と、比較例の放射線撮像パネルと、の感度、MTF値をまとめたものである。図2、3に示されるMTF値は、各実施例の放射線撮像パネル100および比較例の放射線撮像パネルに、国際規格の線質RQA5に準じたX線を照射し測定を行った2lp/mmでのMTF値である。
図2、3から、第1樹脂層103および第2樹脂層106に金属化合物の粒子104、111を添加することによって、MTF値が向上していることがわかる。さらに、第1樹脂層103における金属化合物の粒子104の濃度が7.5vol%未満になると、7.5vol%以上よりも特にMTF値が向上していることがわかる。また、発明者らが実験したところ、第1樹脂層103における金属化合物の粒子104の濃度が0.1vol%~0.15vol%以上で、MTF値が向上する効果があることがわかった。したがって、第1樹脂層103における金属化合物の粒子104の濃度が、0.15vol%以上、かつ、7.5vol%未満であってもよい。
さらに、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111の平均の粒子径dが、シンチレータ102が発する光をミー散乱する可能性が高い550nm、800nmであると、粒子径dが225nmの場合よりもMTF値が向上していることがわかる。また、第2樹脂層106に含まれる金属化合物の粒子111の平均の粒子径dが800nmの方が、550nmよりもさらにMTF値が向上していることがわかった。また、発明者らが実験したところ、第2樹脂層106における金属化合物の粒子111の濃度が0.1vol%~0.15vol%以上で、比較例よりもMTF値が向上する効果があることがわかった。したがって、第2樹脂層106における金属化合物の粒子111の濃度が、0.15vol%以上であってもよい。
また、本実施例において、第2樹脂層106の膜厚は30μmであったが、例えば、30μm以下であってもよいし、30μm以上であってもよい。しかしながら、第1樹脂層103を形成する場合と同様に、第2樹脂層106の厚さが10μm未満の場合、膜厚の均一性を得ることが困難でありうる。このため、第2樹脂層106の膜厚は、10μm以上であってもよい。また、第2樹脂層106の膜厚が薄い場合、第2樹脂層106内で金属化合物の粒子111によってミー散乱した場合であっても、第2樹脂層106に入射した光が減衰しきらずに第1樹脂層103に再入射してしまう可能性がある。したがって、第2樹脂層106の膜厚は20μm以上であってもよい。また、第2樹脂層106の膜厚の上限は、放射線撮像パネル100のMTF値を考慮した場合、特に制限されるものではない。しかしながら、第2樹脂層106を作製するために掛かる時間やコスト、第2樹脂層106の重量などを考慮し、適宜設定されればよい。
また、第1樹脂層103の光の屈折率n1と第2樹脂層106の屈折率n2とが、n1≧n2を満たしていてもよい。第1樹脂層103の光の屈折率n1が第2樹脂層106の光の屈折率n2よりも大きい場合、第1樹脂層103を通過し第2樹脂層106に入射した光が、第1樹脂層103に再入射することが抑制される。これによって、MTFが向上しうる。上述の実施例において、第1樹脂層103および第2樹脂層106に同じホットメルト樹脂を用いたため、第1樹脂層103の光の屈折率n1と第2樹脂層106の光の屈折率n2とは、n1=n2の関係であった。
また、本実施形態、および、本実施例において、基板101が複数の画素が配された画素領域105を備えている場合について説明した。しかしながら、これに限られることはない。例えば、基板101が、画素領域105を備えていなくてもよい。この場合、符号『100』は、シンチレータプレートと呼ばれうる。例えば、複数の画素が配された画素領域を備えるセンサ基板の上に、このシンチレータプレートを搭載することによって、放射線撮像パネルとして機能しうる。このため、基板101が画素領域105を備えていない場合、基板101は、シンチレータ102が発する光を透過する透明基板であってもよい。この場合、基板101には、ガラスや樹脂など、シンチレータ102で入射した放射線から変換された光を透過する材料が用いられうる。
以下、上述の放射線撮像パネル100が組み込まれた放射線撮像装置、および、放射線撮像パネル100が組み込まれた放射線撮像装置を用いた放射線撮像システム800について図4を用いて説明する。
放射線撮像システム800は、放射線で形成される光学像を電気的に撮像し、電気的な放射線画像(すなわち、放射線画像データ)を得るように構成される。放射線撮像システム800は、例えば、放射線撮像装置801、曝射制御部802、放射線源803、コンピュータ804を含む。
放射線撮像装置801に放射線を照射するための放射線源803は、曝射制御部802からの曝射指令に従って放射線の照射を開始する。放射線源803から放射された放射線は、不図示の被険体を通って放射線撮像装置801に照射される。放射線源803は、曝射制御部802からの停止指令に従って放射線の放射を停止する。
放射線撮像装置801は、上述の放射線撮像パネル100と、放射線撮像パネル100を制御するための制御部805と、放射線撮像パネル100から出力される信号を処理するための信号処理部806と、を含む。信号処理部806は、例えば、放射線撮像パネル100から出力される信号のA/D変換し、コンピュータ804に放射線画像データとして出力してもよい。また、信号処理部806は、例えば、放射線撮像パネル100から出力される信号に基づいて、放射線源803からの放射線の照射を停止させるための停止信号を生成してもよい。停止信号は、コンピュータ804を介して曝射制御部802に供給され、曝射制御部802は、停止信号に応答して放射線源803に対して停止指令を送る。
制御部805は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略。)などのPLD(Programmable Logic Deviceの略。)、または、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略。)、または、プログラムが組み込まれた汎用コンピュータ、または、これらの全部または1部の組み合わせによって構成されうる。
また、本実施形態において、信号処理部806は、制御部805の中に配される、または制御部805の一部の機能であるように示されているが、これに限られるものではない。制御部805と信号処理部806とは、それぞれ別の構成であってもよい。さらに、信号処理部806は、放射線撮像装置801とは別に配されていてもよい。例えば、コンピュータ804が、信号処理部806の機能を有していてもよい。このため、信号処理部806は、放射線撮像装置801から出力される信号を処理する信号処理装置として、放射線撮像システム800に含まれうる。
コンピュータ804は、放射線撮像装置801および曝射制御部802の制御や、放射線撮像装置801から放射線画像データを受信し、放射線画像として表示するための処理を行いうる。また、コンピュータ804は、ユーザが放射線画像の撮像を行う条件を入力するための入力部として機能しうる。
一例として、曝射制御部802は、曝射スイッチを有し、ユーザによって曝射スイッチがオンされると、曝射指令を放射線源803に送るほか、放射線の放射の開始を示す開始通知をコンピュータ804に送る。開始通知を受けたコンピュータ804は、開始通知に応答して、放射線の照射の開始を放射線撮像装置801の制御部805に通知する。これに応じて、制御部805は、放射線撮像パネル100において、入射する放射線に応じた信号を生成させる。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:放射線撮像パネル、101:基板、102:シンチレータ、103:第1樹脂層、104,111:粒子、106:第2樹脂層、108:保護層

Claims (23)

  1. 光電変換素子を含む複数の画素が配された基板と、前記基板の上に配された複数の柱状結晶を含むシンチレータと、保護層と、を含む放射線撮像パネルであって、
    前記保護層は、前記シンチレータを覆うように配された第1樹脂層と、前記第1樹脂層の上に配された第2樹脂層と、を含み、
    前記第1樹脂層および前記第2樹脂層は、それぞれ金属化合物の粒子を含み、
    前記第1樹脂層に含まれる前記粒子の平均の粒子径dが、前記シンチレータが発する光のピーク波長の光をレイリー散乱する粒子径であり、
    前記第2樹脂層に含まれる前記粒子の平均の粒子径dが、前記シンチレータが発する光のピーク波長の光をミー散乱する粒子径であることを特徴とする放射線撮像パネル。
  2. 前記シンチレータが発する光の範囲を短波長の側から長波長の側にλからλとしたとき、
    前記粒子径dが、λ/2<d<λ/2を満たすことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像パネル。
  3. 前記粒子径dが、200nm以上、かつ、400nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線撮像パネル。
  4. 前記シンチレータが発する光のピーク波長をλとしたとき、
    前記粒子径dが、d≧λを満たすことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  5. 前記粒子径dが、550nm以上、かつ、1000nm以下であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  6. 前記第1樹脂層における前記金属化合物の粒子の濃度が、0.15vol%以上、かつ、7.5vol%未満であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  7. 前記第2樹脂層における前記金属化合物の粒子の濃度が、0.15vol%以上であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  8. 前記第1樹脂層のうち前記複数の柱状結晶のそれぞれの頂部から前記第1樹脂層の上面までの厚さが、10μm以上、かつ、30μm未満であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  9. 前記第1樹脂層の屈折率をn1、前記第2樹脂層の屈折率をn2としたとき、n1≧n2を満たすことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  10. 前記金属化合物が、金属酸化物を含むことを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  11. 前記金属化合物が、ルチル型二酸化チタンを含むことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  12. 前記第1樹脂層および前記第2樹脂層のうち少なくとも一方が、不揮発性の熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  13. 前記不揮発性の熱可塑性樹脂が、ホットメルト樹脂を含むことを特徴とする請求項12に記載の放射線撮像パネル。
  14. 前記第1樹脂層および前記第2樹脂層のうち少なくとも一方が、分子間力による加圧性接着作用を有する樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  15. 前記分子間力による加圧性接着作用を有する樹脂が、ウレタン樹脂、および、アクリル樹脂のうち少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項14に記載の放射線撮像パネル。
  16. 前記第1樹脂層および前記第2樹脂層が、同じ化学組成を有する樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  17. 前記第1樹脂層に添加された前記金属化合物の前記粒子、および、前記第2樹脂層に添加された前記金属化合物の前記粒子が、同じ化学組成を有する化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至16の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  18. 前記シンチレータが、ヨウ化セシウムを含むことを特徴とする請求項1乃至17の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  19. 前記保護層が、前記第2樹脂層の上に配された基台と、前記第2樹脂層と前記基台との間に配された金属層と、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至18の何れか1項に記載の放射線撮像パネル。
  20. 請求項1乃至19の何れか1項に記載の放射線撮像パネルと、
    前記放射線撮像パネルを制御するための制御部と、
    を含むことを特徴とする放射線撮像装置。
  21. 請求項20に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置から出力される信号を処理する信号処理装置と、
    を含むことを特徴とする放射線撮像システム。
  22. 基板と、前記基板の上に配された複数の柱状結晶を含むシンチレータと、保護層と、を含むシンチレータプレートであって、
    前記保護層は、前記シンチレータを覆うように配された第1樹脂層と、前記第1樹脂層の上に配された第2樹脂層と、を含み、
    前記第1樹脂層および前記第2樹脂層には、それぞれ金属化合物の粒子が添加され、
    前記第1樹脂層に添加された前記粒子の平均の粒子径dが、前記シンチレータが発する光をレイリー散乱する粒子径であり、
    前記第2樹脂層に添加された前記粒子の平均の粒子径dが、前記シンチレータが発する光をミー散乱する粒子径であることを特徴とするシンチレータプレート。
  23. 前記基板が、前記シンチレータが発する光を透過する透明基板であることを特徴とする請求項22に記載のシンチレータプレート。
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