JP2022038526A - インパルス電圧発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】供試機器に印加する裁断波電圧の立ち下り部における極性の反転を防止するとともに、過渡振動を早期に解消することのできるインパルス電圧発生装置に関する。【解決手段】インパルス電圧発生器と電圧裁断装置を備えたインパルス電圧発生装置において、電圧裁断装置の放電スイッチに直列に接続した抵抗およびインダクタンスとこれらに並列に接続したコンデンサからなる振動抑制回路を備えて構成した。【選択図】 図1
Description
本発明は、供試機器に印加する裁断波電圧の立ち下り部における極性の反転を防止するとともに、過渡振動を早期に解消することのできるインパルス電圧発生装置に関する。
送配電線に接続される電力機器は雷サージによる異常電圧によって絶縁に損傷を受ける恐れがある。そこで、この異常電圧に耐えられるよう絶縁設計するとともに、雷サージを模擬したインパルス電圧を人工的に発生させ、この異常電圧に耐えられることを事前に確認する試験を行う。
模擬するインパルス電圧は規格によって定められており、試験対象となる機器(以下、供試機器という)が変圧器である場合には裁断波電圧が用いられる。裁断波電圧とは、全波電圧がその継続期間中に絶縁破壊などにより急激に零まで低下したものをいう。裁断波は、立ち上がり部と立ち下がり部からなる。
ここで変圧器のように、並列に接続されたキャパシタンスとインダクタンスを含んだ供試機器の場合、裁断波の立ち下がり部が過渡振動する。
過渡振動の振幅は供試機器(変圧器)の構造によっては共振によって大きくなることがあり、この共振によって変圧器巻線と他の構成部との電位差や、巻線内の各部位における電位差が大きくなると、変圧器にインパルス試験で想定されていない電圧ストレスが加わることとなり、変圧器の耐電圧性能評価を正確に行えなくなるとともに、変圧器が故障する可能性がある。
この問題を解決するものとして、下記特許文献1に示す技術が知られている。
上記特許文献1のインパルス電圧試験装置は、図3に示すように、端子P1,P2と、電圧発生回路101と、振動抑制回路102と、制御部103を備えて構成され、電圧発生回路101は端子P1,P2との間に接続された電気機器104(例えば、変圧器)に雷インパルス電圧を印加する。
電圧発生回路101は、放電スイッチ105と、充電器106と、コンデンサCxと、抵抗Rx,Ryを含む。放電スイッチ105は、電極107,108を含む。放電スイッチ105は、電極107,108間の電位差に応じた間隔で火花放電を発生して導通する。
充電器106はコンデンサCxを充電する。抵抗Rxはインパルス電圧の立ち上がり時間を制御する。抵抗Ryはインパルス電圧の立ち下がり時間を制御する。
振動抑制回路102は、放電スイッチ109と、コンデンサCgと、抵抗Rgと、充電器110を含む。放電スイッチ109の電極111と電極112はあらかじめ定められた電圧差を超えたときに放電して導通する。
充電器110はコンデンサCgを充電する。抵抗RgとコンデンサCgは、電極112と端子P2の間で直列に接続される。抵抗Rgは放電スイッチ109動作後の過渡振動を図4のW10の波形からW1の波形のように抑制する。
つまり、上記特許文献1のインパルス電圧試験装置によれば、裁断波の第二半波以降の過渡振動を抑制できるので、変圧器等の電気機器104の耐電圧性能評価を正確に評価することが可能となる。
本発明は、上記特許文献1同様、裁断波の立ち下がり部の過渡振動を抑制するものであり、裁断波波形の極性を反転させることなく、過渡振動を早期に解消することのできるインパルス電圧発生装置を提供するものである。
請求項1記載の発明は、インパルス電圧発生器、電圧裁断装置を備えたインパルス電圧発生装置において、前記電圧裁断装置の放電スイッチに直列に接続した抵抗およびインダクタンスとこれらに並列に接続したコンデンサからなる振動抑制回路を備えて構成したことに特徴を有する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の振動抑制回路を構成する抵抗およびインダクタンス、コンデンサの値を、事前のシミュレーションによって決定することに特徴を有する。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2の何れかに記載の振動抑制回路を構成する抵抗およびインダクタンス、コンデンサをユニット化して、供試機器毎に適した組み合わせを選択するようにしたことに特徴を有する。
請求項1記載の発明によれば、供試機器に印加するインパルス電圧裁断波の立ち下がり部の極性が反転することを防止することにより、過渡振動の振動レベルを抑制することができるので、供試機器の耐電圧性能評価が正確に行えるとともに、過渡振動による電圧ストレスによって供試機器が故障することを未然に防止できる。
請求項2記載の発明によれば、事前のシミュレーションによって抵抗とインダクタンス、コンデンサの値を決定できるので、立ち下がり部の過渡振動の振動レベルを適切に抑制できる抵抗、インダクタンス、コンデンサの値を実際に試験することなく事前に把握でき、抵抗とインダクタンス、コンデンサの値を種々変更して実際に試験を実施する必要がなく、試験の効率を向上することができる。
請求項3記載の発明によれば、供試機器毎に最適な抵抗及びインダクタンス、コンデンサの組み合わせをあらかじめユニット化しておくことにより、試験実施時において、供試機器器に対応したユニットを選択するだけで、試験を迅速かつ低負担にて実施することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図1および図2によって説明する。図1は本発明に係るインパルス電圧裁断波試験装置を構成するインパルス電圧発生装置Aの回路ブロック図であり、インパルス電圧発生装置Aは、図1に示すように、インパルス電圧発生器1と、裁断装置2、分圧器3、および、出力端子T1,T2から構成されている。
インパルス電圧発生器1は、充電用コンデンサC1と放電スイッチS1および抵抗Rs,Roから構成されており、充電コンデンサC1の正極は放電スイッチS1の一方端に接続されており、充電コンデンサC1の負極は接地されている。
放電スイッチS1の他方端は抵抗Rsの一方端に接続され、抵抗Rsの他方端は出力端子T1に接続されている。
抵抗Roは一方端を抵抗Rsの他方端に接続し、抵抗Roの他方端は、接地された出力端子T2に接続されている。
インパルス電圧発生器1の抵抗Rsは充電コンデンサC1から放電スイッチS1を介して供試機4に印加するインパルス電圧の立ち上がり時間を制御する。また、抵抗Roは充電コンデンサC1から供試機器4に印加するインパルス電圧の波尾長を制御する。
裁断装置2は放電スイッチS2と振動抑制回路5から構成されている。振動抑制回路5は本発明の特徴的部分であり、コンデンサCoと抵抗R、リアクトルLから構成されている。
コンデンサCoは抵抗Roと並列に接続され、正極を出力端子T1に接続し、負極を出力端子T2に接続している。抵抗RとインダクタンスLは互いに直列に接続され、インダクタンスLの一方端は放電スイッチS2の一方の電極6に接続されている。放電スイッチS2の他方の電極7は接地された出力端子T2に接続されている。
このように接続された抵抗RとインダクタンスLおよび放電スイッチS2は、抵抗RoやコンデンサCoに並列に接続されている。なお、コンデンサCoは裁断波の波頭調節用のコンデンサである。
裁断装置2に備えた当該振動抑制回路5は、供試機器4に印加されるインパルス電圧裁断波立ち下がり部の極性が反転することを防止して、過渡振動の振動レベルを抑制する。
分圧回路3はコンデンサC2,C3からなり、コンデンサC2は正極を出力端子T1に接続し、負極を出力端子T2に接続している。分圧回路3は出力端子T1,出力端子T2に印加する試験電圧を分圧し、出力端子8から出力することでs試験電圧が正常であったか否かを判定する。
出力端子T1,T2間には供試機器4が接続されており、供試機器4としては、変圧器やリアクトルなどの電気機器が想定される。
つづいて、本発明のインパルス電圧発生装置1によって供試機器4に試験電圧を印加する場合について説明する。
供試機器4に対して雷サージ耐電圧試験を行う場合、まず、図示しない制御装置によって充電コンデンサC1をあらかじめ試験電圧に充電する。
次に、前記制御装置によって放電スイッチS1が投入されると、放電スイッチS1が導通して充電コンデンサC1から放電スイッチS1および抵抗抵抗Rs,Roを介して出力端子T1,T2から供試機器4にインパルス電圧が印加される。
このとき供試機器4に印加されるインパルス電圧は、図2に示す立ち上がり部であり、ピーク値に達した時点を試験開始時間(0)とする。
そして、立ち上がり部のピーク値に達した場合や、既定の裁断時間になった場合は、図1に示す放電スイッチS2の放電ギャップを超えて、両電極6,7間が放電することにより、放電スイッチS2が導通する。
放電スイッチS2が導通すると、供試機器4に印加されるインパルス電圧がピーク値から急激に低下し裁断波を形成する。裁断波の電圧値がピーク値に至るまでを立ち上がり部といい、それ以降を立ち下がり部という。立ち上がり部は、規格化された標準波形の条件を満たす必要がある。
ここで、本発明に係る振動抑制回路5がない場合、裁断波の立ち下がり部は一旦、負極性となり、その後は図2の点線で示すように、正極性と負極性を繰り返す、いわゆる過渡振動が生じる場合がある。
この過渡振動は、インパルス電圧試験において想定されていない電圧ストレスを供試機器4に与えることとなるので、可能な限り抑制することが必要である。
一方で、立ち上がり部は前述したとおり、規格で標準波形の条件を満たす必要があるので、当該立ち上がり部の波形に影響を与えることなく、立ち下がり部の過渡振動を抑制する必要がある。
そこで、本発明では、インパルス電圧発生器1の裁断装置2に抵抗RとインダクタンスLおよびコンデンサCoからなる振動抑制回路5を設けることとした。
そして、振動抑制回路5の回路構成としては、コンデンサCoを出力端子T1,T2間に接続し、かつ、直列に接続した抵抗RとインダクタンスLおよび放電スイッチS2を出力端子T1,T2間にコンデンサCoと並列接続する構成とした。
このような構成の振動抑制回路5を設けることにより、供試機器4に印加される裁断波は、図2の実線で示すように、裁断波電圧が零に至るまでの立ち下がり部が緩やかになり、かつ零に至った後は極性が負極性となることなく、振動の振幅を抑制でき、振動の減衰率も高めることができる。
その結果、図2に示す立ち下がり部において、早期に過渡振動を解消することができ、供試機器4に不要な電圧ストレスを与えることがなく、また、規格化された立ち上がり部に影響を与えることもない。
また、本発明においては、振動抑制回路5を構成する抵抗RとインダクタンスLおよびコンデンサCoの値は、事前のシミュレーションによって決定する。シミュレーションは、回路計算をしても良いし、回路シミュレータを利用して最適な値の組み合わせを決定しても良い。
これにより、裁断波電圧の立ち下がり部の過渡振動を最も抑制できる抵抗RやインダクタンスL、コンデンサCoの値を事前決定できるので、当該値を実際に試験を繰り返しながら決定する必要がなくなり、試験の効率を向上することができる。
さらに、本発明では、供試機器4毎に最適な抵抗RとインダクタンスLおよびコンデンサCoの値の組み合わせをあらかじめユニット化しておくことにより、試験実施時において、供試機器4に対応したユニットを選択するだけでよくなり、試験を迅速かつ低負担で実行することが可能となる。
以上説明したように、本発明のインパルス電圧発生装置によれば、供試機器に印加する裁断波電圧の立ち下り部における極性の反転を防止するとともに、過渡振動を早期に解消することによって、供試機器に加わる電圧ストレスを軽減し、供試機器の耐電圧性能評価を正確に行うことを可能とし、また、供試機器が前記電圧ストレスによって故障することを未然に防止することが可能となる。
インパルス裁断波電圧試験装置に適用される。
1 インパルス電圧発生器
2 裁断装置
3 分圧器
4 供試機器
5 振動抑制回路
6,7 電極
A インパルス電圧発生装置
C0,C1,C2 コンデンサ
R,R0,RS 抵抗
S1,S2 放電スイッチ
T1,T2 出力端子
2 裁断装置
3 分圧器
4 供試機器
5 振動抑制回路
6,7 電極
A インパルス電圧発生装置
C0,C1,C2 コンデンサ
R,R0,RS 抵抗
S1,S2 放電スイッチ
T1,T2 出力端子
Claims (3)
- インパルス電圧発生器と電圧裁断装置を備え、当該電圧裁断装置の放電スイッチに直列に接続した抵抗およびインダクタンスとこれらに並列に接続したコンデンサからなる振動抑制回路を備えて構成したことを特徴とするインパルス電圧発生装置。
- 前記振動抑制回路を構成する抵抗およびインダクタンス、コンデンサの値は、事前のシミュレーションによって決定することを特徴とする請求項1記載のインパルス電圧発生装置。
- 前記振動抑制回路を構成する抵抗およびインダクタンス、コンデンサをユニット化して、供試機器毎に適した組み合わせを選択するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2の何れかに記載のインパルス電圧発生装置。
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JP2020143096A JP2022038526A (ja) | 2020-08-27 | 2020-08-27 | インパルス電圧発生装置 |
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