この発明の実施形態は、情報管理システム、情報管理サーバ、情報管理方法及び情報管理プログラムに関する。
近年、固定の場所で業務を行わず、都度定まる場所で、課された業務を行う業態が増えており、その業務の円滑な遂行の為に、通信端末とネットワークを活用した情報管理システムが求められている。例えば、訪問介護、ビル清掃、点在する機器のメンテナンスなどの業務は、定まった建物の一室で定まった机で同じ伝票を処理するのではなく、作業場所が都度異なり、行う業務内容はよく似ているものの、行った先での条件によって様々な違いが生じる。全ての業務は報告にて始まり報告にて終わるものであり、かかる形態での業務においては殊に情報管理システムがその業務の円滑な遂行と継続の鍵を握ることはいうまでもない。特に、災害に対応する災害拠点病院で行われる災害時の業務継続計画(以下、病院BCP(Business Continuity Plan))に基づく対応業務はその最たる例であろう。
病院BCPは、災害時において、一人でも多くの人命を助けることを目的に、時期(フェーズ)に応じて、事前に想定した状況に応じる病院の業務活動の在り方を定めている。例えば、災害時には多くの被災者が救急車両で運ばれてくるが、平時の救急部署の人員では足りないため、通常の外来診療を止めて手助けに回る。また、地震によって機器が破損した場合には、関係する治療を継続できないので、他の病院へ入院患者を移動させる。また、医師や看護師においては、どのような技能を持った人が何人いて、病院の中のどこに居るかということと、緊急を要する患者の人数とその重症度によって、行う手術の種類を選択的に限定する必要がある。このように、災害拠点病院においては、その医療を継続するために、災害時の状況に応じて的確に対応を変えていくことにより病院BCPの実行に繋げている。
災害は時を選ばないうえ、被害状況の想定は困難であるため、平時の組織体や執務場所を前提に対応を進めることはできない。そこで、管理体となる病院の災害対策本部は、病院BCPを効果的に実施するために、様々な情報を継続して収集し、共有し、記録・管理する。特に、行える医療行為と必要な人員の配置を考えていくため、機器設備の破損や資材の残量だけでなく、職員の災害対応状況も時々刻々と変わる病院の様々な状況の情報として集め続ける必要がある。被害状況の情報収集は1回で終わるものではないため、膨大な情報を経時的に効率よく収集整理することが大切である。
ところが、実際には、事前に綿密な計画を立てたとしても、すなわち状況を細かく想定し、資材や器材の確保、設置の事前調査を行って、条件に応じた対応を定めた病院BCPを作成し、資材も人材も集まってきていたとしても、災害が起きたときに少ない人数で効率的に状況の情報を把握して整理及び管理ができなければ、病院BCPを効果よく実行することは極めて困難である。特に、災害時における多数の作業場所の状況把握は、現場からの的確な報告が必要となるが、報告者の力量に委ねられ、多様な現場の情報の管理が非常に煩雑になる。かかる背景の中、通信端末とネットワークを活用して、多種多様な作業場所における業務の情報管理を高度に支えるシステムが求められている。
以上のように、都度定まる作業場所で、課せられた業務を行う場合に、その業務の的確な遂行のために、通信端末とネットワークを活用して、多種多様な作業場所における業務の情報管理を高度に支える情報管理システムが求められている。
本発明の課題は、都度定まる作業場所で、課せられた業務を行う場合に、多種多様な作業場所における業務の情報管理を高度に支えることができ、これによってそれぞれの作業場所での業務の的確な遂行を実現する情報管理システム、情報管理サーバ、情報管理方法及び情報管理プログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、実施形態によれば、ネットワークを通じて、通信端末から発信される、予め指定された複数の作業場所それぞれの作業状況、数値を含む業務報告に関する情報を収集し、収集した情報の集計及び整理を行って総合的に複数種の業務を管理する情報管理システムであって、前記通信端末からのアクセスに応答して、前記複数の作業場所の中から情報管理を依頼する作業場所を選択的に指定する初期画面を提示し、前記初期画面で指定された作業場所に対応して予め用意された操作画面を提供し、当該操作画面で、作業場所毎に事前に決められた前記業務報告に関する複数の項目を提示して、前記複数の項目の入力情報を発信させ、前記通信端末から前記作業場所ごとの操作画面による操作に従って発信される作業場所、項目別の業務報告に関する情報を収集して記録し、前記作業場所に対応した区分に沿って前記項目別の情報の仕分けを行い、集計及び整理を行って所定の形式の情報閲覧画面を作成する。
すなわち、本実施形態の情報管理システムにおいては、予め個々の作業場所に対応した操作画面を用意し、ネットワークを介して通信端末からアクセスされると、作業場所を指定する初期画面を提供し、指定された作業場所に対応する操作画面を選択的に提供することで、作業場所それぞれの状況把握に必要な情報を的確に漏れなく収集することが可能となり、作業場所や作業内容を発信単位とする情報管理を実現することができる。
図1は、実施形態に係る情報管理システムの全体構成を示すブロック図である。
図2は、図1に示す情報管理システムの一連の処理の流れを示すフローチャートである。
図3は、図1に示す情報管理システムの院内サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図4は、図1に示す情報管理システムの通信端末と院内サーバとの連携動作を説明するためのシーケンス図である。
図5は、図1に示す情報管理システムにおいて、作業場所を移動した職員の端末操作について説明するための図である。
図6は、図1に示す情報管理システムにおいて、手術室と本部との間の発信操作による情報の受け渡し例を示すシーケンス図である。
図7は、図1に示す情報管理システムにおいて、通信端末に提供される初期画面と作業場所に適した発信操作画面の例を示す図である。
図8は、図1に示す情報管理システムにおいて、通信端末に提供される初期画面及び発信操作画面と一覧表・集計画面の例を示す図である。
図9は、図1に示す情報管理システムにおいて、通信端末に提供される登録画面の項目ごとの既登録内容と最新値登録前後の色変化を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、実施形態について説明する。
本実施形態は、災害拠点病院で行われる病院BCPを実現する情報管理システムを想定する。まず、本システムの概要を説明する。
災害拠点病院において、どんなに立派な計画を立てても、すなわち状況を細かく想定し、資材・器材の調査を行って、条件に応じた対応を定めた病院BCPを作り、要望した資材や人材が集まって来ていたとしても、全体の状況把握と情報の整理及び管理ができなければ、病院BCPは効果的に実行できない。
管理体となる病院の災害対策本部は、病院BCPを効果的に実施するために、様々な情報を収集し、共有し、記録・管理する。災害は時を選ばないうえ、被害状況の想定は困難であるため、平時の組織体や執務場所を前提に対応を進めることはできない。さらに、行える医療行為と必要な人員の配置を考えると、時々刻々と変わる病院の様々な状況の情報を集め続ける必要がある。被害状況の情報収集は1回で終わるものではない。膨大な情報を経時的に効率よく収集整理することが大切である。
まず手段として容易に考えられるのが電話による報告であるが、例えば災害に対応する病院の医療を支える活動する部署は、数多くの病棟、手術室、検査室、機器管理室、など何十にもなり、本部という一つの報告場所に多くの場所から電話を行うことになる。この場合、実質は通話中の1回線以外の場所が話し中になる。このため、全ての情報収集を電話にて実施する事は、逆に情報収集を阻害する事につながりかねない。
従来の方法として最も初期に採用されたのは「紙」による報告である。報告書に状況を記載して本部に持って行けば、多数の同時報告は実現できる。しかし、それでは、報告書を持参する間は、貴重な医療対応を行う医師あるいは看護師が医療の現場から居なくなり、医療の十分な継続ができなくなってしまう。
そこで、従来では、病院内のネットワークを活用し、メールなどで事前に定めてある報告様式を通信端末に送り、通信端末側で報告内容を電子化してフォーマットに記入したデータをファイルとして送るという方法が採られたが、幾つかの課題があり、期待する効果を得るには至っていない。
メールなど電子データの発信の機能をもつ既存のシステムは、個人が相手先を指定して発信を行う仕組みである。災害時、その情報を発信する人の活動する作業場所は、状況や応援の具合によって変更が頻発し、活動する場所が変わる為、情報を受ける本部がその情報を管理するに際して、発信者の業務は管理できても、各部門・各作業場所の状況や活動の継続的な記録および整理は難しい。また、誰がどこの場所の発信者になるか事前に定められない為、全職員および全ての端末に報告の全ての場所の様式を事前に入れておく必要があり、その様式の管理の負担も大きい。
一方、本部においては、全ての活動場所からの受けた情報の中から、共通に集計すべき情報値を選択的に取り出して、集計表に転記する必要が生じる。病院全体の状況把握の為に必要な集計である。しかしながら、全ての場所を同じ様式にすることはできない。個々の特性の中で報告すべきことが部分固有にあり、様式の統一は困難である。また、本部においては、個々の医療業務を行っている場所の、個別の状況情報も踏まえなければ、病院BCPを効果的に推進することは実現困難である。報告の中から選択して一覧表に転記集計する労力は、メールによる報告方式では克服することができない。
例えば、本部では、手術を急ぎ受けさせるべき重症者がどこに何人いて、また、エレベータの稼働復旧を考慮に入れながら、手術室の空き具合と、揃えるべき機器の準備と、行うべき手術が可能なだけの医師と看護師とがどこに居るかを把握して、非常電源があと何時間電気を供給できるか等を見ながら、患者の搬送順を指示して行かねばならないからである。この時々刻々と上がる報告の内容を仕訳けて、一覧集計する為には大変な労力を要する。
また、情報を整理した本部が、指示を行う場所も多岐に亘る。同じ内容を一度に多数送る事はメールにおいて可能であるが、相手が指示内容を読んだかどうかは、メールを読んだという返信が無い限り解らない。情報が伝わったかどうか判らないまま行動することは危険であり、この時点で災害対応が止まってしまう場合がある。
そこで、本実施形態に係る情報管理システムでは、ネットワークを介して、作業場所のどの通信端末からでもサーバに作業場所を指定することで、サーバから作業場所の通信端末に、その作業場所に対応した項目を有する発信操作画面を提供し、通信端末から発信操作画面に沿って各項目に情報を入力し発信することで、作業場所や作業内容を発信単位とする情報管理を実現する。
作業場所を指定した発信操作画面においては、共通に報告する項目と、個々のその作業場所特有の項目があり、情報を入力して発信を指示することによって本部に容易に報告可能とする。本部もまた逆に作業場所を指定することで、医療活動を行っている現場に指示を通知可能とする。これは対応する人が変わっても、記録がその作業に沿って継続的に残っていくことを意味している。
また、サーバにおいては、どの作業場所から発信されたかを時間と共に記録し、項目の内容を事前に定めた区分に従って抽出し並べ直し、必要な集計などの計算を行って複数の形式の一覧表を完成させる。ネットワークに接続した端末からはその一覧表の最新を読み出すことや時間を指定して過去の状況を読み出すことも可能とする。
以下の実施形態の説明において、個々に提供される発信操作画面を用いて、各作業場所からは(1)病棟からの患者人数の報告と、担当医師や看護師の情報を報告し、(2)手術室からは対応する人数の他、手術で使える部屋および1時間後に空く部屋を報告し、(3)機器管理室からは稼働可能な機材を報告し、(4)施設設備部門は現場のエレベータや発電機の状況を把握してその稼働状態を報告する。
また、実施形態において、本部では病棟の患者の重症度別人数の一覧から必要な場所に絞って電話などによる問い合わせを掛けることができる。医師や看護師の人数や技能を考慮してできうる最善かつ必要な手術を行う時間と部屋を決め、時限的に稼働しているエレベータを示して患者の移送を指示することを可能とする。
本発明を利用した情報管理システムでは、それぞれの発信操作画面に、その作業場所を主体として発信した内容と本部から各発信した内容が、情報として一覧になっており、メールの様に個々に送信することなく、本部に報告することのみで、各操作場所からそれぞれに視認することが可能となる。
それぞれの発信操作画面には、情報を読んだことを情報として報告する既読ボタンを設け、既読ボタンの操作も同様に時間とともに記録する。一覧に情報を表示する際に、発信したとき、既読ボタンを押したとき、既読ボタンが押されずにある時間を超えたとき、一覧の行の色が変わる機能を設ける。
また、現時点での考慮をより明確化するため、過去の状況判断を今後の対応に活かしていく振り返りにおいて、過去の日時を指定することにより、その一覧表に過去のデータを表示させることができ、全体で集まることなく、ネットワークを介して状況の確認や検討ができるようにする。
以下、実施形態を具体的に説明する。
図1は、実施形態に係る情報管理システムの全体構成を示すブロックである。図1に示す情報管理システムは、院内ネットワーク(以下、ネットワーク)11に院内サーバ(以下、サーバ)12を接続し、さらに、複数の作業場所、すなわち災害対策本部13、事務・管理室14、設備室15、病棟16、手術室17、ICU(Intensive Care Unit:集中治療室)18、検査室19、警備室20にてスマートフォン、タブレット、モバイルコンピュータ等の通信端末がネットワーク11と接続するための通信インタフェース(有線・無線)が配備され、必要に応じて場所別の専用通信端末が接続される。
図2は図1に示すサーバ12に構築されるシステムの一連の処理の流れを示すフローチャートである。図2に示す処理は、発信操作処理の系統(S11)と一覧表提供処理の系統(S21)に大別される。
発信操作処理の系統(S11)では、システム(サーバ12)にアクセスのあった通信端末に初期画面を提示する。この初期画面では、予め登録された作業場所(病棟、手術室、放射線検査室、血管造影室、内視鏡検査室、透析処置室、輸血処置室、血液検査室、医療機器設置室、診療材料保管庫、薬剤局、…、○○施設、災害本部等)の一覧をリスト表示し、いずれかの作業場所を選択可能とする。報告者が初期画面でどの作業場所の業務報告を行うのかを選択することで、システムに作業場所が通知される。システム側は、通信端末からの作業場所の選択通知を受けると、予め作業場所毎に作成した発信操作画面を提示する。この発信操作画面には、共通項目と作業場所の特定項目とを含み、報告者が項目に従って情報を入力していくことで、洩れなく的確な情報を報告することができる。システム側は、発信操作画面の項目に入力される作業報告の情報を登録・更新していく。
一覧表提供処理の系統(S21)では、一覧表の選択操作があると、システムが条件に沿って登録値を抽出した、作業場所それぞれの作業報告の情報を一覧表に編集し、本部あるいは要望先の通信端末に提供する。例えば、病棟患者の重症度人数の一覧、各場所の固有値の表(手術室、放射線検査室、血管造影室、内視鏡検査室、透析処置室、輸血処置室、血液検査室、医療機器設置室、診療材料保管庫、薬剤局、…)、作業場所間の情報発信・受信の一覧、職員がどこの作業場で作業しているかの一覧(開始時間、終了時間の出退勤情報を含めてもよい)を選択指定により提供する。
上記構成による情報管理システムによれば、ネットワーク11を介して、作業場所のどの通信端末からでもサーバ12に作業場所を指定することで、サーバ12から作業場所の通信端末に、その作業場所に対応した項目を有する発信操作画面を提供し、通信端末から発信操作画面に沿って各項目に情報を入力し発信することで、作業場所や作業内容を発信単位とする情報管理を実現することができる。
図3は、上記処理を実現するためのサーバ12のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、サーバ12は、情報処理、制御処理を実行するCPU(Central Processing Unit)121と、情報の入力、処理動作の指示入力を行うための操作部122と、情報を表示するディスプレイ等の表示部123と、ネットワーク11を通じて情報端末と通信を行う通信部124と、時刻を管理する計時部125と、プログラムをロードしてCPU121にプログラムを実行させる作業領域となるRAM(Random Access Memory)126と、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等により構成され、データ及びプログラムを書き込み及び読み出し可能な記録部127とを備える。記録部127は、発信操作画面提供プログラム、一覧表提供プログラム等のプログラム格納部1271と、業務報告、一覧表等の情報を格納する情報格納部(データベース)1272とを備える。
図4は、図1に示す情報管理システムの、通信端末(ここでは手術室17の端末)とサーバ12との連携動作を説明するためのシーケンス図である。図4において、通信端末は、サーバ12にアクセスして初期画面を要求する(S31)。サーバ12は、初期画面の要求を受けると、作業場所毎に用意した発信操作画面のリストを要求元の通信端末に送る(S41)。通信端末は、受け取ったリストから作業場所を選択し(S32)、作業場所として手術室を指定する(S33)。サーバ12は、指定を受けた作業場所である手術室17の最新値(前回データ)を記録部1272から抽出して(S42)、指定を受けた手術室17の発信操作画面の各項目に最新値をセットして(S43)、手術室17の発信操作画面を通信端末に提供する(S44)。通信端末は、サーバ12から提供される手術室17の発信操作画面をモニタ表示する(S34)。これによって画面に表示される各項目の入力操作が可能となる。
図5は、図1に示す情報管理システムにおいて、作業場所を移動した職員の端末操作について説明するための図である。図5において、サーバ12には、予め発信操作画面毎のデータが管理されており、ネットワーク11を通じて通信端末A~Eと通信可能となっている。この状態で、フェーズxとフェーズyにおける職員Aさんと職員Bさんの発信位置と発信操作画面との関係をみる。まず、フェーズxでは、職員Aさんは端末Bによって病棟の発信操作画面(1)を受けて発信操作し、職員Bさんは端末Aによって放射線室の発信操作画面(3)を受けて発信操作している。その後、フェーズyでは、職員Aさんは端末Dによって病棟の発信操作画面(1)を受けて発信操作し、職員Bさんは端末Aによって内視鏡検査室の発信操作画面(5)で発信操作している。すなわち、職員Aさんのように、フェーズxとフェーズyで端末が変わっても同一の病棟の報告が可能である。また、職員Bさんのように、フェーズxとフェーズyで担当場所が変わっても同一の端末で報告が可能である。このように、職員は、端末によらず、自身の作業場所に応じた発信操作画面で状況を報告することができる。
図6は、図1に示す情報管理システムにおいて、手術室17と本部13との間の発信操作による情報の受け渡し例を示すシーケンス図である。図6において、まず、職員Aさんが手術室17の発信操作画面を受けた通信端末で各項目に状況を入力して本部13への報告001の登録を行う(S51)。これにより、データベースに発信元(手術室)、受信先(本部)、発信時刻(12:34)、内容(報告001)が登録される。本部13では、最新の登録があると、登録内容を見て発信操作画面に既読を指定入力する(S61)。これにより、データベースに発信元(本部)、受信先(手術室)、発信時刻(12:38)、内容(既読001)が登録される。
その後、職員Bさんが手術室17の発信操作画面を受けた通信端末で各項目に状況を入力して本部13への報告002の登録を行う(S52)。これにより、データベースに発信元(手術室)、受信先(本部)、発信時刻(12:40)、内容(報告002)が登録される。本部13では、最新の登録があると、登録内容を見て発信操作画面に既読を指定入力する(S62)。これにより、データベースに発信元(本部)、受信先(手術室)、発信時刻(12:42)、内容(既読002)が登録される。
このように、本システムでは、各作業場所から報告の登録があった場合に、本部がその報告を確認したことを既読として登録することで、報告のチェックを確実に行うことが可能となる。
すなわち、サーバ12においては、どの作業場所から発信されたかを時間と共に記録し、項目の内容を事前に定めた区分に従って抽出し並べ直し、必要な集計などの計算を行って複数の形式の一覧表を完成させることができる。ネットワーク11に接続した端末からはその一覧表の最新を読み出すことや時間を指定して過去の状況を読み出すことも可能である。
図7は、図1に示す情報管理システムにおいて、サーバ12に予め用意される、通信端末に提供される初期画面と作業場所に適した発信操作画面の例を示す図で、図7(a)は初期画面の拡大図、図7(b)が作業場所に作成される初期画面+発信操作画面ある。図7(a)に示す初期画面では、グループの選択、作業場所の選択、クロノロジー(情報を時系列に並べて表示)及び出退勤登録、対応者一覧を表示する(退勤登録)等の選択項目が表示される。グループ、作業場所の選択項目は、プルダウンで全選択肢を表示し、いずれかをチェックすることで指定完了とする操作にすると、画面を有効活用することができる。初期画面と作業場所毎の発信操作画面は、別々に管理してもよいが、図7(b)に示すように、作業場所毎に初期画面と発信操作画面を一体的に管理するようにしてもよい。
本実施形態では、機器設備の破損や資材の残量だけでなく、誰がどの場所に居るか、継続して作業している時間はどのぐらいかを情報として集めることができる。
図7(a)に示す通り、プルダウンによって一つの作業場所を選択して発信操作画面を使うことにより、[出退勤登録]のボタンを押して入力枠が開き、作業を行っている者の人名を出勤として登録すると、選択した作業場所の名称を時刻情報と共にサーバ12に出勤として併せて登録するので、誰がどこに居るかが判るようになる。
また、退勤においては、図7(a)に示す[対応者一覧を表示する(退勤登録)]のボタンを押して、その場所で出勤登録を行った作業を行っている人のリストの中から、作業を終えて帰宅する者の人名を選択して時間と共に退勤として登録する。この退勤登録前において、現在時間から出勤登録時間を減算することにより、差分として、継続して作業している時間を示すことができる。
なお、作業場所が何回か変更になったとしても、現在時間から退勤登録の後の出勤登録時間(一番古い出勤時間)を減算することにより、差分として途中の場所変更の影響を受けずに計算して継続作業時間を算出することが可能である。
図8は、図1に示す情報管理システムにおいて、通信端末に提供される初期画面及び発信操作画面と一覧表・集計画面の例を示す図である。図8において、(a)は作業場所毎に用意される画面群、(b)は一作業場所における画面例、(c)は初期画面の端末表示例、(d)は一覧表・集計例を示している。
図8(a)に示す各作業場所に提示する画面は、図8(b)に示すように、初期画面と発信操作画面で構成され、初期画面には作業場所の選択項目があり、発信操作画面には全作業場所の共通項目と、作業場所それぞれで個別に必要な項目を備えている。通信端末では、初期画面を受けると、図8(c)に示すように作業場所の選択が可能となる。作業場所の選択結果を指定すると、通信端末には指定した作業場所の発信操作画面が表示される。この画面の指示に沿って各項目に対応する数値、情報を入力し発信することで、その作業場所の登録が完了し、図8(d)に示すように共通項目は選択的に一覧表に集計されて閲覧が可能となる。
以上のように、作業場所を指定した発信操作画面においては、共通に報告する項目と、個々のその作業場所特有の項目があり、情報を入力して発信を指示することによって本部に容易に報告することができる。本部もまた逆に作業場所を指定することで、医療活動を行っている現場に指示を通知することができる。これは対応する人が変わっても、記録がその作業に沿って継続的に残っていくことを意味している。
図9は、図1に示す情報管理システムにおいて、通信端末に提供される登録画面の項目ごとの既登録内容と最新値登録前後の色変化を説明するための図である。図9(a)は入力項目において、人が変わり、端末が変わっても、サーバ12より供給された発信操作画面では、指定した作業場所の項目に「最新値」のデータが所定の色違いでセットされている様子を示している。図9(b)は入力操作において、今回の入力値を異なる色(例えば赤色)で表示される様子を示している。図9(c)は、サーバ12に送信(作業場所が発信元)して登録すると、再度登録された最新値のデータ(先ほど入力した値)をサーバ12から読み出しての別の色(例えば黒色)で枠の中にセットされる様子を示している。このように、入力操作過程で、データの入力前、入力後の経過を管理して、色で入力確定を表示すると、利用者にとって確実に登録された事を含め、わかりやすいものとなる。
以上のように、本実施形態に係る情報管理システムでは、ネットワーク11を介して、作業場所のどの通信端末からでもサーバ12に作業場所を指定することで、サーバ12から作業場所の通信端末に、その作業場所に対応した項目を有する発信操作画面を提供し、通信端末から発信操作画面に沿って各項目に情報を入力し発信することで、作業場所や作業内容を発信単位とする情報管理を実現することができる。
作業場所を指定した発信操作画面においては、共通に報告する項目と、個々のその作業場所特有の項目があり、情報を入力して発信を指示することによって本部に容易に報告することができる。本部もまた逆に作業場所を指定することで、医療活動を行っている現場に指示を通知することができる。これは対応する人が変わっても、記録がその作業に沿って継続的に残っていくことを意味している。
また、サーバにおいては、どの作業場所から発信されたかを時間と共に記録し、項目の内容を事前に定めた区分に従って抽出し並べ直し、必要な集計などの計算を行って複数の形式の一覧表を完成させることができる。ネットワークに接続した端末からはその一覧表の最新を読み出すことや時間を指定して過去の状況を読み出すことも可能となる。
以下の実施形態の説明において、個々に提供される発信操作画面を用いて、各作業場所からは(1)病棟からの患者人数の報告と、担当医師や看護師の情報を報告し、(2)手術室からは対応する人数の他、手術で使える部屋および1時間後に空く部屋を報告し、(3)機器管理室からは稼働可能な機材を報告し、(4)施設設備部門は現場のエレベータや発電機の状況を把握してその稼働状態を報告する。
また、実施形態において、本部では病棟の患者の重症度別人数の一覧から必要な場所に絞って電話などによる問い合わせを掛けることができる。医師や看護師の人数や技能を考慮してできうる最善かつ必要な手術を行う時間と部屋を決め、時限的に稼働しているエレベータを示して患者の移送を指示することが可能となる。
本発明を利用した情報管理システムでは、それぞれの発信操作画面に、その作業場所を主体として発信した内容と本部から各発信した内容が、情報として一覧になっており、メールの様に個々に送信することなく、本部に報告することのみで、各操作場所からそれぞれに視認することが可能となる。
それぞれの発信操作画面には、情報を読んだことを情報として報告する既読ボタンを設け、既読ボタンの操作も同様に時間とともに記録する。一覧に情報を表示する際に、発信したとき、既読ボタンを押したとき、既読ボタンが押されずにある時間を超えたとき、一覧の行の色が変わる機能を設ける。これにより、連絡ミスを軽減することができる。
また、現時点での考慮をより明確化するため、過去の状況判断を今後の対応に活かしていく振り返りにおいて、過去の日時を指定することにより、その一覧表に過去のデータを表示させることができ、全体で集まることなく、ネットワークを介して状況の確認や検討ができるようになる。
なお、上記実施形態では、災害拠点病院で行われる病院BCPを実現する情報管理システムについて説明したが、他の業務形態にも適用可能である。例えば、訪問介護、ビル清掃、点在する機器のメンテナンスなどは、その業務を定まった建物の一室で定まった机で同じ伝票を処理するものでないため、既存の報告システムでは煩雑な管理となるが、本発明に係る情報管理システムで実現すれば、報告者の資質によらず、作業場所毎に状況報告が所定の様式で発信されるため、極めて効率よく正確に管理することが可能となる。
その他、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
11…院内ネットワーク(ネットワーク)、12…院内サーバ(サーバ)、13…災害対策本部、14…事務・管理室、15…設備室、16…病棟、17…手術室、18…ICU(Intensive Care Unit:集中治療室)、19…検査室、20…警備室、121…CPU、122…操作部、123…表示部、124…通信部、125…計時部、126…RAM、127…記録部、1271…プログラム格納部、1272…情報格納部(データベース)。
この発明の実施形態は、情報管理システム、情報管理方法及び情報管理プログラムに関する。
近年、固定の場所で業務を行わず、都度定まる場所で、課された業務を行う業態が増えており、その業務の円滑な遂行の為に、通信端末とネットワークを活用した情報管理システムが求められている。例えば、訪問介護、ビル清掃、点在する機器のメンテナンスなどの業務は、定まった建物の一室で定まった机で同じ伝票を処理するのではなく、作業場所が都度異なり、行う業務内容はよく似ているものの、行った先での条件によって様々な違いが生じる。全ての業務は報告にて始まり報告にて終わるものであり、かかる形態での業務においては殊に情報管理システムがその業務の円滑な遂行と継続の鍵を握ることはいうまでもない。特に、災害に対応する災害拠点病院で行われる災害時の業務継続計画(以下、病院BCP(Business Continuity Plan))に基づく対応業務はその最たる例であろう。
病院BCPは、災害時において、一人でも多くの人命を助けることを目的に、時期(フェーズ)に応じて、事前に想定した状況に応じる病院の業務活動の在り方を定めている。例えば、災害時には多くの被災者が救急車両で運ばれてくるが、平時の救急部署の人員では足りないため、通常の外来診療を止めて手助けに回る。また、地震によって機器が破損した場合には、関係する治療を継続できないので、他の病院へ入院患者を移動させる。また、医師や看護師においては、どのような技能を持った人が何人いて、病院の中のどこに居るかということと、緊急を要する患者の人数とその重症度によって、行う手術の種類を選択的に限定する必要がある。このように、災害拠点病院においては、その医療を継続するために、災害時の状況に応じて的確に対応を変えていくことにより病院BCPの実行に繋げている。
災害は時を選ばないうえ、被害状況の想定は困難であるため、平時の組織体や執務場所を前提に対応を進めることはできない。そこで、管理体となる病院の災害対策本部は、病院BCPを効果的に実施するために、様々な情報を継続して収集し、共有し、記録・管理する。特に、行える医療行為と必要な人員の配置を考えていくため、機器設備の破損や資材の残量だけでなく、職員の災害対応状況も時々刻々と変わる病院の様々な状況の情報として集め続ける必要がある。被害状況の情報収集は1回で終わるものではないため、膨大な情報を経時的に効率よく収集整理することが大切である。
ところが、実際には、事前に綿密な計画を立てたとしても、すなわち状況を細かく想定し、資材や器材の確保、設置の事前調査を行って、条件に応じた対応を定めた病院BCPを作成し、資材も人材も集まってきていたとしても、災害が起きたときに少ない人数で効率的に状況の情報を把握して整理及び管理ができなければ、病院BCPを効果よく実行することは極めて困難である。特に、災害時における多数の作業場所の状況把握は、現場からの的確な報告が必要となるが、報告者の力量に委ねられ、多様な現場の情報の管理が非常に煩雑になる。かかる背景の中、通信端末とネットワークを活用して、多種多様な作業場所における業務の情報管理を高度に支えるシステムが求められている。
特開2015-132913号公報
特開2020- 38713号公報
特開2017- 62642号公報
以上のように、都度定まる作業場所で、課せられた業務を行う場合に、その業務の的確な遂行のために、通信端末とネットワークを活用して、多種多様な作業場所における業務の情報管理を高度に支える情報管理システムが求められている。
本発明の課題は、都度定まる作業場所で、課せられた業務を行う場合に、多種多様な作業場所における業務の情報管理を高度に支えることができ、これによってそれぞれの作業場所での業務の的確な遂行を実現する情報管理システム、情報管理方法及び情報管理プログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、実施形態によれば、ネットワークを通じて、通信端末から発信される、予め指定された複数の作業場所それぞれの作業状況、数値を含む業務報告に関する情報を収集し、収集した情報の集計及び整理を行って総合的に複数種の業務を管理する情報管理システムであって、前記通信端末からのアクセスに応答して、前記複数の作業場所の中から情報管理を実施する作業場所を選択的に指定する初期画面を提示し、前記初期画面で指定された作業場所に対応して予め用意された操作画面を提供し、当該操作画面で、作業場所毎に事前に決められた前記業務報告に関する複数の項目を提示して、前記複数の項目の入力情報を発信させ、前記通信端末から前記作業場所ごとの操作画面による操作に従って発信される作業場所に関する情報及び項目別の業務報告に関する情報を含む情報を収集して記録し、前記作業場所に対応した区分に沿って前記項目別の業務報告に関する情報の仕分けを行い、集計及び整理を行って所定の形式の情報閲覧画面を作成する。
すなわち、本実施形態の情報管理システムにおいては、予め個々の作業場所に対応した操作画面を用意し、ネットワークを介して通信端末からアクセスされると、作業場所を指定する初期画面を提供し、指定された作業場所に対応する操作画面を選択的に提供することで、作業場所それぞれの状況把握に必要な作業場所に関する情報及び項目別の業務報告に関する情報を含む情報を的確に漏れなく収集することが可能となり、作業場所や作業内容を発信単位とする情報管理を実現することができる。
図1は、実施形態に係る情報管理システムの全体構成を示すブロック図である。
図2は、図1に示す情報管理システムの一連の処理の流れを示すフローチャートである。
図3は、図1に示す情報管理システムの院内サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図4は、図1に示す情報管理システムの通信端末と院内サーバとの連携動作を説明するためのシーケンス図である。
図5は、図1に示す情報管理システムにおいて、作業場所を移動した職員の端末操作について説明するための図である。
図6は、図1に示す情報管理システムにおいて、手術室と本部との間の発信操作による情報の受け渡し例を示すシーケンス図である。
図7は、図1に示す情報管理システムにおいて、通信端末に提供される初期画面と作業場所に適した発信操作画面の例を示す図である。
図8は、図1に示す情報管理システムにおいて、通信端末に提供される初期画面及び発信操作画面と一覧表・集計画面の例を示す図である。
図9は、図1に示す情報管理システムにおいて、通信端末に提供される登録画面の項目ごとの既登録内容と最新値登録前後の色変化を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、実施形態について説明する。
本実施形態は、災害拠点病院で行われる病院BCPを実現する情報管理システムを想定する。まず、本システムの概要を説明する。
災害拠点病院において、どんなに立派な計画を立てても、すなわち状況を細かく想定し、資材・器材の調査を行って、条件に応じた対応を定めた病院BCPを作り、要望した資材や人材が集まって来ていたとしても、全体の状況把握と情報の整理及び管理ができなければ、病院BCPは効果的に実行できない。
管理体となる病院の災害対策本部は、病院BCPを効果的に実施するために、様々な情報を収集し、共有し、記録・管理する。災害は時を選ばないうえ、被害状況の想定は困難であるため、平時の組織体や執務場所を前提に対応を進めることはできない。さらに、行える医療行為と必要な人員の配置を考えると、時々刻々と変わる病院の様々な状況の情報を集め続ける必要がある。被害状況の情報収集は1回で終わるものではない。膨大な情報を経時的に効率よく収集整理することが大切である。
まず手段として容易に考えられるのが電話による報告であるが、例えば災害に対応する病院の医療を支える活動する部署は、数多くの病棟、手術室、検査室、機器管理室、など何十にもなり、本部という一つの報告場所に多くの場所から電話を行うことになる。この場合、実質は通話中の1回線以外の場所が話し中になる。このため、全ての情報収集を電話にて実施する事は、逆に情報収集を阻害する事につながりかねない。
従来の方法として最も初期に採用されたのは「紙」による報告である。報告書に状況を記載して本部に持って行けば、多数の同時報告は実現できる。しかし、それでは、報告書を持参する間は、貴重な医療対応を行う医師あるいは看護師が医療の現場から居なくなり、医療の十分な継続ができなくなってしまう。
そこで、従来では、病院内のネットワークを活用し、メールなどで事前に定めてある報告様式を通信端末に送り、通信端末側で報告内容を電子化してフォーマットに記入したデータをファイルとして送るという方法が採られたが、幾つかの課題があり、期待する効果を得るには至っていない。
メールなど電子データの発信の機能をもつ既存のシステムは、個人が相手先を指定して発信を行う仕組みである。災害時、その情報を発信する人の活動する作業場所は、状況や応援の具合によって変更が頻発し、活動する場所が変わる為、情報を受ける本部がその情報を管理するに際して、発信者の業務は管理できても、各部門・各作業場所の状況や活動の継続的な記録および整理は難しい。また、誰がどこの場所の発信者になるか事前に定められない為、全職員および全ての端末に報告の全ての場所の様式を事前に入れておく必要があり、その様式の管理の負担も大きい。
一方、本部においては、全ての活動場所からの受けた情報の中から、共通に集計すべき情報値を選択的に取り出して、集計表に転記する必要が生じる。病院全体の状況把握の為に必要な集計である。しかしながら、全ての場所を同じ様式にすることはできない。個々の特性の中で報告すべきことが部分固有にあり、様式の統一は困難である。また、本部においては、個々の医療業務を行っている場所の、個別の状況情報も踏まえなければ、病院BCPを効果的に推進することは実現困難である。報告の中から選択して一覧表に転記集計する労力は、メールによる報告方式では克服することができない。
例えば、本部では、手術を急ぎ受けさせるべき重症者がどこに何人いて、また、エレベータの稼働復旧を考慮に入れながら、手術室の空き具合と、揃えるべき機器の準備と、行うべき手術が可能なだけの医師と看護師とがどこに居るかを把握して、非常電源があと何時間電気を供給できるか等を見ながら、患者の搬送順を指示して行かねばならないからである。この時々刻々と上がる報告の内容を仕訳けて、一覧集計する為には大変な労力を要する。
また、情報を整理した本部が、指示を行う場所も多岐に亘る。同じ内容を一度に多数送る事はメールにおいて可能であるが、相手が指示内容を読んだかどうかは、メールを読んだという返信が無い限り解らない。情報が伝わったかどうか判らないまま行動することは危険であり、この時点で災害対応が止まってしまう場合がある。
そこで、本実施形態に係る情報管理システムでは、ネットワークを介して、作業場所のどの通信端末からでもサーバに作業場所を指定することで、サーバから作業場所の通信端末に、その作業場所に対応した項目を有する発信操作画面を提供し、通信端末から発信操作画面に沿って各項目に情報を入力し発信することで、作業場所や作業内容を発信単位とする情報管理を実現する。
作業場所を指定した発信操作画面においては、共通に報告する項目と、個々のその作業場所特有の項目があり、情報を入力して発信を指示することによって本部に容易に報告可能とする。本部もまた逆に作業場所を指定することで、医療活動を行っている現場に指示を通知可能とする。これは対応する人が変わっても、記録がその作業に沿って継続的に残っていくことを意味している。
また、サーバにおいては、どの作業場所から発信されたかを時間と共に記録し、項目の内容を事前に定めた区分に従って抽出し並べ直し、必要な集計などの計算を行って複数の形式の一覧表を完成させる。ネットワークに接続した端末からはその一覧表の最新を読み出すことや時間を指定して過去の状況を読み出すことも可能とする。
以下の実施形態の説明において、個々に提供される発信操作画面を用いて、各作業場所からは(1)病棟からの患者人数の報告と、担当医師や看護師の情報を報告し、(2)手術室からは対応する人数の他、手術で使える部屋および1時間後に空く部屋を報告し、(3)機器管理室からは稼働可能な機材を報告し、(4)施設設備部門は現場のエレベータや発電機の状況を把握してその稼働状態を報告する。
また、実施形態において、本部では病棟の患者の重症度別人数の一覧から必要な場所に絞って電話などによる問い合わせを掛けることができる。医師や看護師の人数や技能を考慮してできうる最善かつ必要な手術を行う時間と部屋を決め、時限的に稼働しているエレベータを示して患者の移送を指示することを可能とする。
本発明を利用した情報管理システムでは、それぞれの発信操作画面に、その作業場所を主体として発信した内容と本部から各発信した内容が、情報として一覧になっており、メールの様に個々に送信することなく、本部に報告することのみで、各操作場所からそれぞれに視認することが可能となる。
それぞれの発信操作画面には、情報を読んだことを情報として報告する既読ボタンを設け、既読ボタンの操作も同様に時間とともに記録する。一覧に情報を表示する際に、発信したとき、既読ボタンを押したとき、既読ボタンが押されずにある時間を超えたとき、一覧の行の色が変わる機能を設ける。
また、現時点での考慮をより明確化するため、過去の状況判断を今後の対応に活かしていく振り返りにおいて、過去の日時を指定することにより、その一覧表に過去のデータを表示させることができ、全体で集まることなく、ネットワークを介して状況の確認や検討ができるようにする。
以下、実施形態を具体的に説明する。
図1は、実施形態に係る情報管理システムの全体構成を示すブロックである。図1に示す情報管理システムは、院内ネットワーク(以下、ネットワーク)11に院内サーバ(以下、サーバ)12を接続し、さらに、複数の作業場所、すなわち災害対策本部13、事務・管理室14、設備室15、病棟16、手術室17、ICU(Intensive Care Unit:集中治療室)18、検査室19、警備室20にてスマートフォン、タブレット、モバイルコンピュータ等の通信端末がネットワーク11と接続するための通信インタフェース(有線・無線)が配備され、必要に応じて場所別の専用通信端末が接続される。
図2は図1に示すサーバ12に構築されるシステムの一連の処理の流れを示すフローチャートである。図2に示す処理は、発信操作処理の系統(S11)と一覧表提供処理の系統(S21)に大別される。
発信操作処理の系統(S11)では、システム(サーバ12)にアクセスのあった通信端末に初期画面を提示する。この初期画面では、予め登録された作業場所(病棟、手術室、放射線検査室、血管造影室、内視鏡検査室、透析処置室、輸血処置室、血液検査室、医療機器設置室、診療材料保管庫、薬剤局、…、○○施設、災害本部等)の一覧をリスト表示し、いずれかの作業場所を選択可能とする。報告者が初期画面でどの作業場所の業務報告を行うのかを選択することで、システムに作業場所が通知される。システム側は、通信端末からの作業場所の選択通知を受けると、予め作業場所毎に作成した発信操作画面を提示する。この発信操作画面には、共通項目と作業場所の特定項目とを含み、報告者が項目に従って情報を入力していくことで、洩れなく的確な情報を報告することができる。システム側は、発信操作画面の項目に入力される作業報告の情報を登録・更新していく。
一覧表提供処理の系統(S21)では、一覧表の選択操作があると、システムが条件に沿って登録値を抽出した、作業場所それぞれの作業報告の情報を一覧表に編集し、本部あるいは要望先の通信端末に提供する。例えば、病棟患者の重症度人数の一覧、各場所の固有値の表(手術室、放射線検査室、血管造影室、内視鏡検査室、透析処置室、輸血処置室、血液検査室、医療機器設置室、診療材料保管庫、薬剤局、…)、作業場所間の情報発信・受信の一覧、職員がどこの作業場で作業しているかの一覧(開始時間、終了時間の出退勤情報を含めてもよい)を選択指定により提供する。
上記構成による情報管理システムによれば、ネットワーク11を介して、作業場所のどの通信端末からでもサーバ12に作業場所を指定することで、サーバ12から作業場所の通信端末に、その作業場所に対応した項目を有する発信操作画面を提供し、通信端末から発信操作画面に沿って各項目に情報を入力し発信することで、作業場所や作業内容を発信単位とする情報管理を実現することができる。
図3は、上記処理を実現するためのサーバ12のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、サーバ12は、情報処理、制御処理を実行するCPU(Central Processing Unit)121と、情報の入力、処理動作の指示入力を行うための操作部122と、情報を表示するディスプレイ等の表示部123と、ネットワーク11を通じて情報端末と通信を行う通信部124と、時刻を管理する計時部125と、プログラムをロードしてCPU121にプログラムを実行させる作業領域となるRAM(Random Access Memory)126と、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等により構成され、データ及びプログラムを書き込み及び読み出し可能な記録部127とを備える。記録部127は、発信操作画面提供プログラム、一覧表提供プログラム等のプログラム格納部1271と、業務報告、一覧表等の情報を格納する情報格納部(データベース)1272とを備える。
図4は、図1に示す情報管理システムの、通信端末(ここでは手術室17の端末)とサーバ12との連携動作を説明するためのシーケンス図である。図4において、通信端末は、サーバ12にアクセスして初期画面を要求する(S31)。サーバ12は、初期画面の要求を受けると、作業場所毎に用意した発信操作画面のリストを要求元の通信端末に送る(S41)。通信端末は、受け取ったリストから作業場所を選択し(S32)、作業場所として手術室を指定する(S33)。サーバ12は、指定を受けた作業場所である手術室17の最新値(前回データ)を記録部1272から抽出して(S42)、指定を受けた手術室17の発信操作画面の各項目に最新値をセットして(S43)、手術室17の発信操作画面を通信端末に提供する(S44)。通信端末は、サーバ12から提供される手術室17の発信操作画面をモニタ表示する(S34)。これによって画面に表示される各項目の入力操作が可能となる。
図5は、図1に示す情報管理システムにおいて、作業場所を移動した職員の端末操作について説明するための図である。図5において、サーバ12には、予め発信操作画面毎のデータが管理されており、ネットワーク11を通じて通信端末A~Eと通信可能となっている。この状態で、フェーズxとフェーズyにおける職員Aさんと職員Bさんの発信位置と発信操作画面との関係をみる。まず、フェーズxでは、職員Aさんは端末Bによって病棟の発信操作画面(1)を受けて発信操作し、職員Bさんは端末Aによって放射線室の発信操作画面(3)を受けて発信操作している。その後、フェーズyでは、職員Aさんは端末Dによって病棟の発信操作画面(1)を受けて発信操作し、職員Bさんは端末Aによって内視鏡検査室の発信操作画面(5)で発信操作している。すなわち、職員Aさんのように、フェーズxとフェーズyで端末が変わっても同一の病棟の報告が可能である。また、職員Bさんのように、フェーズxとフェーズyで担当場所が変わっても同一の端末で報告が可能である。このように、職員は、端末によらず、自身の作業場所に応じた発信操作画面で状況を報告することができる。
図6は、図1に示す情報管理システムにおいて、手術室17と本部13との間の発信操作による情報の受け渡し例を示すシーケンス図である。図6において、まず、職員Aさんが手術室17の発信操作画面を受けた通信端末で各項目に状況を入力して本部13への報告001の登録を行う(S51)。これにより、データベースに発信元(手術室)、受信先(本部)、発信時刻(12:34)、内容(報告001)が登録される。本部13では、最新の登録があると、登録内容を見て発信操作画面に既読を指定入力する(S61)。これにより、データベースに発信元(本部)、受信先(手術室)、発信時刻(12:38)、内容(既読001)が登録される。
その後、職員Bさんが手術室17の発信操作画面を受けた通信端末で各項目に状況を入力して本部13への報告002の登録を行う(S52)。これにより、データベースに発信元(手術室)、受信先(本部)、発信時刻(12:40)、内容(報告002)が登録される。本部13では、最新の登録があると、登録内容を見て発信操作画面に既読を指定入力する(S62)。これにより、データベースに発信元(本部)、受信先(手術室)、発信時刻(12:42)、内容(既読002)が登録される。
このように、本システムでは、各作業場所から報告の登録があった場合に、本部がその報告を確認したことを既読として登録することで、報告のチェックを確実に行うことが可能となる。
すなわち、サーバ12においては、どの作業場所から発信されたかを時間と共に記録し、項目の内容を事前に定めた区分に従って抽出し並べ直し、必要な集計などの計算を行って複数の形式の一覧表を完成させることができる。ネットワーク11に接続した端末からはその一覧表の最新を読み出すことや時間を指定して過去の状況を読み出すことも可能である。
図7は、図1に示す情報管理システムにおいて、サーバ12に予め用意される、通信端末に提供される初期画面と作業場所に適した発信操作画面の例を示す図で、図7(a)は初期画面の拡大図、図7(b)が作業場所に作成される初期画面+発信操作画面ある。図7(a)に示す初期画面では、グループの選択、作業場所の選択、クロノロジー(情報を時系列に並べて表示)及び出退勤登録、対応者一覧を表示する(退勤登録)等の選択項目が表示される。グループ、作業場所の選択項目は、プルダウンで全選択肢を表示し、いずれかをチェックすることで指定完了とする操作にすると、画面を有効活用することができる。初期画面と作業場所毎の発信操作画面は、別々に管理してもよいが、図7(b)に示すように、作業場所毎に初期画面と発信操作画面を一体的に管理するようにしてもよい。
本実施形態では、機器設備の破損や資材の残量だけでなく、誰がどの場所に居るか、継続して作業している時間はどのぐらいかを情報として集めることができる。
図7(a)に示す通り、プルダウンによって一つの作業場所を選択して発信操作画面を使うことにより、[出退勤登録]のボタンを押して入力枠が開き、作業を行っている者の人名を出勤として登録すると、選択した作業場所の名称を時刻情報と共にサーバ12に出勤として併せて登録するので、誰がどこに居るかが判るようになる。
また、退勤においては、図7(a)に示す[対応者一覧を表示する(退勤登録)]のボタンを押して、その場所で出勤登録を行った作業を行っている人のリストの中から、作業を終えて帰宅する者の人名を選択して時間と共に退勤として登録する。この退勤登録前において、現在時間から出勤登録時間を減算することにより、差分として、継続して作業している時間を示すことができる。
なお、作業場所が何回か変更になったとしても、現在時間から退勤登録の後の出勤登録時間(一番古い出勤時間)を減算することにより、差分として途中の場所変更の影響を受けずに計算して継続作業時間を算出することが可能である。
図8は、図1に示す情報管理システムにおいて、通信端末に提供される初期画面及び発信操作画面と一覧表・集計画面の例を示す図である。図8において、(a)は作業場所毎に用意される画面群、(b)は一作業場所における画面例、(c)は初期画面の端末表示例、(d)は一覧表・集計例を示している。
図8(a)に示す各作業場所に提示する画面は、図8(b)に示すように、初期画面と発信操作画面で構成され、初期画面には作業場所の選択項目があり、発信操作画面には全作業場所の共通項目と、作業場所それぞれで個別に必要な項目を備えている。通信端末では、初期画面を受けると、図8(c)に示すように作業場所の選択が可能となる。作業場所の選択結果を指定すると、通信端末には指定した作業場所の発信操作画面が表示される。この画面の指示に沿って各項目に対応する数値、情報を入力し発信することで、その作業場所の登録が完了し、図8(d)に示すように共通項目は選択的に一覧表に集計されて閲覧が可能となる。
以上のように、作業場所を指定した発信操作画面においては、共通に報告する項目と、個々のその作業場所特有の項目があり、情報を入力して発信を指示することによって本部に容易に報告することができる。本部もまた逆に作業場所を指定することで、医療活動を行っている現場に指示を通知することができる。これは対応する人が変わっても、記録がその作業に沿って継続的に残っていくことを意味している。
図9は、図1に示す情報管理システムにおいて、通信端末に提供される登録画面の項目ごとの既登録内容と最新値登録前後の色変化を説明するための図である。図9(a)は入力項目において、人が変わり、端末が変わっても、サーバ12より供給された発信操作画面では、指定した作業場所の項目に「最新値」のデータが所定の色違いでセットされている様子を示している。図9(b)は入力操作において、今回の入力値を異なる色(例えば赤色)で表示される様子を示している。図9(c)は、サーバ12に送信(作業場所が発信元)して登録すると、再度登録された最新値のデータ(先ほど入力した値)をサーバ12から読み出しての別の色(例えば黒色)で枠の中にセットされる様子を示している。このように、入力操作過程で、データの入力前、入力後の経過を管理して、色で入力確定を表示すると、利用者にとって確実に登録された事を含め、わかりやすいものとなる。
以上のように、本実施形態に係る情報管理システムでは、ネットワーク11を介して、作業場所のどの通信端末からでもサーバ12に作業場所を指定することで、サーバ12から作業場所の通信端末に、その作業場所に対応した項目を有する発信操作画面を提供し、通信端末から発信操作画面に沿って各項目に情報を入力し発信することで、作業場所や作業内容を発信単位とする情報管理を実現することができる。
作業場所を指定した発信操作画面においては、共通に報告する項目と、個々のその作業場所特有の項目があり、情報を入力して発信を指示することによって本部に容易に報告することができる。本部もまた逆に作業場所を指定することで、医療活動を行っている現場に指示を通知することができる。これは対応する人が変わっても、記録がその作業に沿って継続的に残っていくことを意味している。
また、サーバにおいては、どの作業場所から発信されたかを時間と共に記録し、項目の内容を事前に定めた区分に従って抽出し並べ直し、必要な集計などの計算を行って複数の形式の一覧表を完成させることができる。ネットワークに接続した端末からはその一覧表の最新を読み出すことや時間を指定して過去の状況を読み出すことも可能となる。
以下の実施形態の説明において、個々に提供される発信操作画面を用いて、各作業場所からは(1)病棟からの患者人数の報告と、担当医師や看護師の情報を報告し、(2)手術室からは対応する人数の他、手術で使える部屋および1時間後に空く部屋を報告し、(3)機器管理室からは稼働可能な機材を報告し、(4)施設設備部門は現場のエレベータや発電機の状況を把握してその稼働状態を報告する。
また、実施形態において、本部では病棟の患者の重症度別人数の一覧から必要な場所に絞って電話などによる問い合わせを掛けることができる。医師や看護師の人数や技能を考慮してできうる最善かつ必要な手術を行う時間と部屋を決め、時限的に稼働しているエレベータを示して患者の移送を指示することが可能となる。
本発明を利用した情報管理システムでは、それぞれの発信操作画面に、その作業場所を主体として発信した内容と本部から各発信した内容が、情報として一覧になっており、メールの様に個々に送信することなく、本部に報告することのみで、各操作場所からそれぞれに視認することが可能となる。
それぞれの発信操作画面には、情報を読んだことを情報として報告する既読ボタンを設け、既読ボタンの操作も同様に時間とともに記録する。一覧に情報を表示する際に、発信したとき、既読ボタンを押したとき、既読ボタンが押されずにある時間を超えたとき、一覧の行の色が変わる機能を設ける。これにより、連絡ミスを軽減することができる。
また、現時点での考慮をより明確化するため、過去の状況判断を今後の対応に活かしていく振り返りにおいて、過去の日時を指定することにより、その一覧表に過去のデータを表示させることができ、全体で集まることなく、ネットワークを介して状況の確認や検討ができるようになる。
なお、上記実施形態では、災害拠点病院で行われる病院BCPを実現する情報管理システムについて説明したが、他の業務形態にも適用可能である。例えば、訪問介護、ビル清掃、点在する機器のメンテナンスなどは、その業務を定まった建物の一室で定まった机で同じ伝票を処理するものでないため、既存の報告システムでは煩雑な管理となるが、本発明に係る情報管理システムで実現すれば、報告者の資質によらず、作業場所毎に状況報告が所定の様式で発信されるため、極めて効率よく正確に管理することが可能となる。
その他、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
11…院内ネットワーク(ネットワーク)、12…院内サーバ(サーバ)、13…災害対策本部、14…事務・管理室、15…設備室、16…病棟、17…手術室、18…ICU(Intensive Care Unit:集中治療室)、19…検査室、20…警備室、121…CPU、122…操作部、123…表示部、124…通信部、125…計時部、126…RAM、127…記録部、1271…プログラム格納部、1272…情報格納部(データベース)。
上記の課題を解決するために、実施形態に係る情報管理システムよれば、複数の通信端末と、施設内の複数の場所で、それぞれ課された実施する業務の名称とそれぞれの業務の作業内容とを特定した作業場所として、それぞれの業務が登録され、ネットワークを通じて、前記通信端末から発信される、前記複数の作業場所それぞれの作業状況、数値を含む業務報告に関する情報である業務に係る情報を収集し、収集した業務に係る情報の集計及び整理を行って総合的に複数種の業務を管理するサーバとを備える。前記サーバは、通信手段と、登録手段と、情報処理手段とを備える。前記通信手段は、前記ネットワークを通じて前記複数の通信端末と通信を行う。前記登録手段は、施設内に任意に配置される前記複数の作業場所のリストと、前記複数の作業場所のそれぞれに対する業務に係る情報を予め作業場所毎に決められた項目別に登録する。前記情報処理手段は、前記通信端末から発信される、前記複数の作業場所それぞれの業務に係る情報を前記項目別に収集して集計及び整理を行う。さらに、前記情報処理手段は、前記通信端末から発信されるアクセス操作に応答して、前記複数の作業場所のリストの中から一つの作業場所を選択的に指定する初期画面を前記通信端末に提示し、前記通信端末から発信される前記初期画面での作業場所の指定を受けて、前記指定を受けた作業場所に対する業務に係る情報を前記登録手段で予め決められた項目別に入力して発信操作する発信操作画面を前記通信端末に提示し、前記通信端末から発信される前記発信操作画面で項目別に入力される業務に係る情報を受けて、前記初期画面で指定を受けた作業場所に対する業務に係る情報を項目別に収集して記録し、前記項目別の業務に係る情報の仕分けを行い、集計及び整理を行って前記複数の作業場所のそれぞれに対応する情報閲覧画面を所定の形式で作成し、要求に応じて任意の作業場所の情報閲覧画面を提供する。前記複数の通信端末は、前記サーバに前記施設内の任意の場所からアクセスし、前記複数の作業場所のリストから一つの作業場所を選択してその作業場所に対する業務に係る情報を項目別に発信し、作業場所毎に登録された項目を集計及び整理させた前記任意の作業場所の情報閲覧画面を取得可能とする。
すなわち、本実施形態の情報管理システムにおいては、施設内の複数の場所で、それぞれ課された実施する業務の名称とそれぞれの業務の作業内容とを特定した作業場所として、それぞれの業務が登録されたサーバにおいて、予め個々の作業場所に対応した業務に係る情報を項目別に入力するための発信操作画面を用意し、ネットワークを介して通信端末からアクセスされると、作業場所を指定する初期画面を提供し、指定された作業場所に対応する発信操作画面を選択的に提供することで、作業場所のそれぞれに対する状況把握に必要な情報を的確に漏れなく収集することが可能となり、作業場所や作業内容を発信単位とする情報管理を実現することができる。