JP2022034857A - 孔形成方法及び孔形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本開示の孔形成方法は、膜に孔を形成する方法であって、電解液中に設けられた前記膜を挟んで設置された第1の電極及び第2の電極間に第1の電流を印加することと、前記第1の電極及び前記第2の電極間に第1の電圧を印加し、そのときに前記第1の電極及び前記第2の電極間に流れる第2の電流を計測することと、前記第2の電流が所定の閾値以上であるか否かを判断することと、を含み、前記第1の電流は、前記閾値よりも大きく、前記第2の電流が前記閾値よりも小さい場合に、前記第1の電流の印加と、前記第1の電圧の印加及び前記第2の電流の計測と、を繰り返すことを特徴とする。
【選択図】図9
Description
本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味に於いても限定するものではない。
上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
まず、従来法における絶縁破壊を用いたナノポア形成方法(従来例1~3)について説明する。
図4は、従来例2に係るナノポア形成方法を説明するための図である。従来例2に係るナノポア形成方法は、従来例1のナノポア形成装置1000と同様の装置を用いて実現できる。従来例2に係るナノポア形成方法を「パルス電圧印加方式」と称する。なお、この方式は非特許文献6にも開示されている。パルス電圧印加方式は、電極104及び105間に電圧V2を印加した時に、電極104及び105間を流れる電流(電極間電流I)が約Ith’(閾値電流)となるような大きさのナノポアを形成する方法である。
図5は、従来例3に係るナノポア形成方法を実現するためのナノポア形成装置1002を示す概略図である。従来例3に係るナノポア形成方法を「定電流印加方式」と称する。なお、この方式は非特許文献7にも開示されている。
<ナノポア形成方法>
図9は、第1の実施形態に係るナノポア形成方法のフローチャートである。第1の実施形態に係るナノポア形成方法は、電極間電流がI1の時に、電極間電圧が約Vthとなるような大きさのナノポアを形成する方法である。以下において、各ステップの動作の主体をオペレータとして説明するが、各ステップは、制御コンピュータが制御回路の各素子を駆動することにより実行することもできる。
オペレータは、電流源を駆動させ、メンブレンを挟んで設けられた電極間に、電流I1よりも大きく、パルス幅(時間幅)がtnのパルス電流I2を印加する(流す)。パルス幅tnは、例えば1μs以上10s以下、又は1ms以上1s以下に設定することができる。
オペレータは、電圧源を駆動させ、メンブレンを挟んで設けられた電極間に電圧Vthを印加して、電流計により、その時の電極間電流Iを計測する。電圧Vthは、ノイズ電流Inoiseがナノポア電流Inpよりも十分に小さくなるような値に設定することができる。これにより、電圧Vthの印加時の電極間電流I(≒Inp)から、ほぼ正確にナノポアの大きさを算出することができる。したがって、ノイズ電流Inoiseのばらつきに起因するポアの大きさのばらつきを低減することができる。
オペレータは、計測された電極間電流Iが電流I1(閾値)以上であるかを判断する。電極間電流Iが電流I1よりも小さい場合(No)、処理はステップS4に移行する。電極間電流Iが電流I1以上となった場合(Yes)、オペレータは、所望の大きさのポアが形成されたと判断して、処理を終了する。
オペレータは、パルス電流I2の印加回数をn=n+1として、ステップS1に戻る。本実施形態においては、n回目のパルス電流I2のパルス幅をtnとし、n+1回目のパルス電流I2のパルス幅をtn+1とした時、tn=tn+1とすることができる。
図10は、第1の実施形態に係るナノポア形成方法を実現するためのナノポア形成装置100を示す概略図である。ナノポア形成装置100は、メンブレン101、電極104及び105(第1の電極及び第2の電極)、チャンバ110及び111(第1の液槽及び第2の液槽)、並びに制御回路200を備える。
図12は、第1の実施形態の変形例1に係るナノポア形成方法をナノポア形成装置100により実行するためのタイムチャートである。本変形例1においては、電流源201の出力電流の設定値はI2に固定とし、スイッチ204を接点A及び接点B間で切り替えることで、実効的に電極104及び105間にパルス電流が印加される。スイッチ204が接点Bに接続されているときは、電流源201のつながった回路は閉じていない。したがって、電流源201の出力電流の設定値をI2のままにしても、電流源201からの電流が流れない。その代わり、電流源201の出力電圧は限界値まで上昇する。つまり、スイッチ204が接点Aに接続されている状態の期間(時間幅)が、パルス電流の時間幅tnとなっている。スイッチ204が接点Bに接続されているときは、電圧をVthに設定して、電極間電流Iを計測する。計測される電極間電流Iが電流I1に達していなければ、スイッチ204を接点Bから接点Aに切り替えて、電極104及び105間に電流を流し、一定時間経過後、再度スイッチ204を接点Aから接点Bに切り替えて、電圧Vthにおける電極間電流Iを計測する。これを繰り返すことにより、パルス電流印加方式を実行する。
図13は、第1の実施形態の変形例2に係るナノポア形成方法をナノポア形成装置100により実行するためのタイムチャートである。本変形例2においては、スイッチ204を接点Bから接点Aに切り替えた後、大きさI2の定電流パルスを印加し、大きさI2の定電流パルスの印加中にスイッチ204を接点Aから接点Bに切り替える。その後、スイッチ204が接点Bに接続されている間に、電流源201の出力電流の設定値を0にする。また、スイッチ204が接点Bに接続されている間に、電極104及び105間に電圧Vthを印加し、その時に流れる電極間電流Iを計測する。電極間電流IがI1より小さければ、再度スイッチ204を接点Bから接点Aに切り替え、同様の手順を行う。最終的に、スイッチ204が接点Bに接続されている間に、電極104及び105間に電圧Vthを印加し、その時の電極間電流IがI1以上となった時点で手順を終了する。
第1の実施形態においては、パルス電流のパルス幅(時間幅)は全ての回で同じであり、パルス電流の大きさも全て同じであることを説明した。第2の実施形態では、所望の大きさのポアを形成するのにかかる時間を短くするために、パルス電流の印加回数の増加とともにパルス幅を増加させる方法を提案する。第2の実施形態に係るナノポア形成方法は、第1の実施形態で説明したナノポア形成装置100を用いて実現できる。
第2の実施形態では、所望の大きさのポアを形成するのにかかる時間を短くするために、パルス電流の印加回数の増加とともにパルス幅を増加させた。これに対し、本実施形態の変形例においては、パルス電流の大きさを印加回数の増加と共に増加させることによって、所望の大きさのポアを形成するのにかかる時間を短縮する方法を提案する。
第1及び第2の実施形態においては、ポアを有しないメンブレンに所望の大きさのポアを作製する方法について説明した。第3の実施形態においては、メンブレンに作製されたポアをより正確に所望の大きさに調整する方法を提案する。第3の実施形態において、所望の大きさのポアとは、電極間電圧がVthの時に、電極間電流が約I1’(第2の閾値電流)となるような大きさのポアである。
ステップS11~S14については、第1の実施形態で説明したステップS1~S4とほぼ同じであるので、説明を省略する。ただし、ステップS11で電極104及び105間に印加されるパルス電流を「第1のパルス電流I2」という。ステップS14において、電圧Vthの印加時に計測された電極間電流Iが電流I1(第1の閾値電流)以上となった場合(Yes)、処理はステップS15に移行する。
オペレータは、電流源を駆動させ、メンブレンを挟んで設けられた電極間に、大きさが電流I1’(第2の閾値電流)よりも大きく第1のパルス電流I2よりも小さい、パルス幅がtmの第2のパルス電流I2’を印加する。パルス幅tmは、例えば1μs以上10s以下、又は1ms以上1s以下に設定することができる。
オペレータは、電圧源を駆動させ、メンブレンを挟んで設けられた電極間に電圧Vthを印加して、電流計により、その時の電極間電流Iを計測する。このときの電圧Vthは、第1の実施形態と同様に設定することができる。
オペレータは、計測された電極間電流Iが電流I1’以上であるかを判断する。電極間電流Iが電流I1’よりも小さい場合(No)、処理はステップS18に移行する。電極間電流Iが電流I1’以上となった場合(Yes)、オペレータは、ポアが所望の大きさになったと判断し、処理を終了する。
オペレータは、第2のパルス電流I2’の印加回数をm=m+1として、ステップS15に戻る。本実施形態においては、m回目の第2のパルス電流I2’のパルス幅をtmとし、m+1回目の第2のパルス電流I2’のパルス幅をtm+1とした時、tm=tm+1とすることができる。
第3の実施形態においては、第1のパルス電流のパルス幅及び大きさは全ての回で同じであり、第2のパルス電流のパルス幅及び大きさも全ての回で同じであることを説明した。これに対し、第3の実施形態の変形例1では、第2の実施形態に倣い、所望の大きさのポアを形成するのにかかる時間を短くするために、第1及び第2のパルス電流の印加回数の増加とともにパルス幅を増加させる方法を提案する。
第3の実施形態の変形例2においては、第2の実施形態の変形例(図15)に倣い、第1及び第2のパルス電流の大きさをそれぞれ印加回数の増加と共に増加させることによって、所望の大きさのポアを形成するのにかかる時間を短縮する方法を提案する。
第1~第3の実施形態においては、所望の大きさのポア(電極間電流IがI1の時に電極間電圧が約Vthとなるようなポア)を形成する方法として、電極間にパルス電流を印加した後、電圧Vthを印加して、その時の電極間電流Iを測定し、電極間電流Iが電流I1(閾値)以上となった場合に、所望の大きさのナノポアが形成されたと判断するという方法を説明した。第4の実施形態においては、パルス電流印加方式によって所望の大きさのポア(電極間電流がI1の時に電極間電圧が約Vthとなるようなポア)を形成する別の方法を提案する。
図20は、第4の実施形態に係るナノポア形成方法のフローチャートである。以下において、各ステップの動作の主体をオペレータとして説明するが、各ステップは、制御コンピュータが制御回路の各素子を駆動することにより実行することもできる。
オペレータは、電流源を駆動させ、メンブレンを挟んで設けられた電極間に、電流I1よりも大きく、パルス幅がtnのパルス電流I2を印加する。パルス幅tnは、例えば1μs以上10s以下、又は1ms以上1s以下に設定することができる。
オペレータは、電流源を駆動させ、メンブレンを挟んで設けられた電極間に電流I1を印加して、電圧計により、その時の電極間の電位差を計測する。
オペレータは、計測された電極間の電位差が電圧Vth(閾値)以下であるかを判断する。電極間の電位差が電圧Vthよりも大きい場合(No)、処理はステップS24に移行する。電極間の電位差が電圧Vth以下となった場合(Yes)、オペレータは、所望の大きさのポアが形成されたと判断し、処理を終了する。
オペレータは、パルス電流I2の印加回数をn=n+1として、ステップS21に戻る。本実施形態においては、n回目のパルス電流のパルス幅をtnとし、n+1回目のパルス電流I2のパルス幅をtn+1とした時、tn=tn+1とすることができる。
図21は、第4の実施形態に係るナノポア形成方法を実現するためのナノポア形成装置300を示す概略図である。ナノポア形成装置300は、第1の実施形態のナノポア形成装置100(図10)とほぼ同様であるが、制御回路400の構成が第1の実施形態の制御回路200と異なっている。制御回路400は、電流源201、スイッチ204及び電圧計205を有する。電流源201及び電圧計205は並列に配置されている。スイッチ204を接点Aに接続することにより、電極104及び105は、電流源201及び電圧計205がある回路に接続される。スイッチ204を接点Bに接続することにより、電極104及び105は、電流源201及び電圧計205がない回路(電極間が同電位となる回路)に接続される。
第4の実施形態においては、パルス電流のパルス幅及び大きさは全ての回で同じであることを説明した。これに対し、第4の実施形態の変形例1では、第2の実施形態に倣い、所望の大きさのポア(電極間電圧がVthの時に、電極間電流が約I1となるような大きさのポア)を形成するのにかかる時間を短くするために、パルス電流の印加回数の増加とともにパルス幅を増加させる方法を提案する。
第4の実施形態の変形例2においては、第2の実施形態の変形例(図15)に倣い、パルス電流の大きさを印加回数の増加と共に増加させることによって、所望の大きさのポアを形成するのにかかる時間を短縮する方法を提案する。
第4の実施形態においては、ポアを有しないメンブレンに所望の大きさのポアを作製する方法について説明した。第5の実施形態においては、メンブレンに作製されたポアをより正確に所望の大きさに調整する方法を提案する。第5の実施形態において、所望の大きさのポアとは、電極間電流がI1の時に、電極間電圧が約Vth’(第2の閾値電圧)となるような大きさのポアである。
ステップS31~S34については、第4の実施形態で説明したステップS21~S24とほぼ同じであるので、説明を省略する。ただし、ステップS31で電極104及び105間に印加されるパルス電流を「第1のパルス電流I2」という。ステップS34において、電流I1の印加時に計測された電極間電圧が電圧Vth(第1の閾値電圧)以下となった場合(Yes)、処理はステップS35に移行する。
オペレータは、電流源を駆動させ、メンブレンを挟んで設けられた電極間に、大きさが電流I1よりも大きく第1のパルス電流I2よりも小さい、パルス幅がtmの第2のパルス電流I2’を印加する。パルス幅tmは、例えば1μs以上10s以下、又は1ms以上1s以下に設定することができる。
オペレータは、電流源を駆動させ、メンブレンを挟んで設けられた電極間に電流I1を印加して、電圧計により、その時の電極間電圧を計測する。
オペレータは、計測された電極間電圧が電圧Vth’(第2の閾値電圧)以下であるかを判断する。電極間電圧が電圧Vth’よりも大きい場合(No)、処理はステップS38に移行する。電極間電圧が電圧Vth’以下となった場合(Yes)、オペレータは、ポアが所望の大きさになったと判断し、処理を終了する。
オペレータは、第2のパルス電流I2’の印加回数をm=m+1として、ステップS35に戻る。本実施形態においては、m回目の第2のパルス電流I2’のパルス幅をtmとし、m+1回目の第2のパルス電流I2’のパルス幅をtm+1とした時、tm=tm+1とすることができる。
第5の実施形態においては、第1のパルス電流のパルス幅及び大きさは全ての回で同じであり、第2のパルス電流のパルス幅及び大きさも全ての回で同じであることを説明した。これに対し、第5の実施形態の変形例1では、第2の実施形態に倣い、所望の大きさのポアを形成するのにかかる時間を短くするために、第1及び第2のパルス電流の印加回数の増加とともにパルス幅を増加させる方法を提案する。
第5の実施形態の変形例2においては、第2の実施形態の変形例(図15)に倣い、第1及び第2のパルス電流の大きさをそれぞれ印加回数の増加と共に増加させることによって、所望の大きさのポアを形成するのにかかる時間を短縮する方法を提案する。
第1~第5の実施形態では、パルス電流の形状を矩形波として説明したが、パルス電流の形状は必ずしも完全なる矩形波(定電流パルス)でなくてもよい。
第7の実施形態においては、制御コンピュータが制御回路の各素子を駆動することにより、各実施形態のナノポア形成方法を実行するナノポア形成装置について説明する。
本開示は、上述した実施形態に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば、上述した実施形態は、本開示を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備える必要はない。また、ある実施形態の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。また、各実施形態の構成の一部について、他の実施形態の構成の一部を追加、削除又は置換することもできる。
101…メンブレン
102、103…水溶液
104、105…電極
106、108…溶液導入口
107、109…溶液出口
110、111…チャンバ
112…支持基板
113、114…シール材
200、400…制御回路
201…電流源
202…可変電圧
203…電流計
204…スイッチ
205…電圧計
600…制御コンピュータ
Claims (17)
- 膜に孔を形成する方法であって、
電解液中に設けられた前記膜を挟んで設置された第1の電極及び第2の電極間に第1の電流を印加することと、
前記第1の電極及び前記第2の電極間に第1の電圧を印加し、そのときに前記第1の電極及び前記第2の電極間に流れる第2の電流を計測することと、
前記第2の電流が所定の閾値以上であるか否かを判断することと、を含み、
前記第1の電流は、前記閾値よりも大きく、
前記第2の電流が前記閾値よりも小さい場合に、前記第1の電流の印加と、前記第1の電圧の印加及び前記第2の電流の計測と、を繰り返すことを特徴とする孔形成方法。 - 前記第1の電圧は、1mV以上1V以下である、若しくは、1mV以上でありかつ前記第1の電圧を印加した時に前記膜にかかる電界が0.3V/nm以下となる電圧であることを特徴とする請求項1に記載の孔形成方法。
- 前記第1の電圧は、前記孔の開いていない前記膜に対し前記第1の電圧を印加した際に、前記膜を通過する電流が1nA以下となる又は前記閾値の1/5以下となる電圧であることを特徴とする請求項1に記載の孔形成方法。
- 前記第1の電流は、前記閾値の1.5倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の孔形成方法。
- 0.3V/nm<前記第1の電流×前記第1の電流の1回の印加時間÷電極間容量÷メンブレンの厚み<2V/nmであることを特徴とする請求項1に記載の孔形成方法。
- 前記第1の電流の1回の印加時間は、1μs以上10s以下であることを特徴とする請求項1に記載の孔形成方法。
- 前記第1の電流の印加後に、前記第1の電流の印加により生じた、前記膜を挟んだ前記電解液間の電位差を解消することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の孔形成方法。
- 前記第1の電極及び前記第2の電極は、スイッチの切り替えにより、電流源を有する第1の回路、又は、電圧源及び電流計を有する第2の回路のいずれかに接続され、
前記第1の電流の印加後、前記スイッチの切り替えにより、前記第1の電極と前記第2の電極が前記第2の回路に接続され、
前記第2の電流が前記閾値よりも小さい場合に、前記第1の電極と前記第2の電極が、前記第2の回路から切り離され、前記第1の回路に接続されることを特徴とする請求項1に記載の孔形成方法。 - 膜に孔を形成する方法であって、
電解液中に設けられた前記膜を挟んで設置された第1の電極及び第2の電極間に第1の電流を印加することと、
前記第1の電極及び前記第2の電極間に前記第1の電流よりも小さい第2の電流を印加し、そのときに前記第1の電極及び前記第2の電極間に生じる電位差を計測することと、
前記電位差が所定の閾値以下であるか否かを判断することと、を含み、
前記電位差が前記閾値よりも大きい場合に、前記第1の電流の印加と、前記第2の電流の印加及び前記電位差の計測と、を繰り返すことを特徴とする孔形成方法。 - 前記閾値は、1mV以上1V以下である、若しくは、1mV以上でありかつ前記閾値の電圧を印加した時に前記膜にかかる電界が0.3V/nm以下となる電圧であることを特徴とする請求項9に記載の孔形成方法。
- 前記閾値は、前記孔の開いていない前記膜に対し前記閾値の電圧を印加した際に、前記膜を通過する電流が1nA以下となる又は前記第2の電流の1/5以下となる電圧であることを特徴とする請求項9に記載の孔形成方法。
- 前記第1の電流は、前記第2の電流の1.5倍以上であることを特徴とする請求項9に記載の孔形成方法。
- 0.3V/nm<前記第1の電流×前記第1の電流の1回の印加時間÷電極間容量÷メンブレンの厚み<2V/nmであることを特徴とする請求項9に記載の孔形成方法。
- 前記第1の電流の1回の印加時間は、1μs以上10s以下であることを特徴とする請求項9に記載の孔形成方法。
- 前記第1の電流の印加後に、前記第1の電極と前記第2の電極を同電位にすることで、前記第1の電流の印加により生じた、前記膜を挟んだ前記電解液間の前記電位差を解消することをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の孔形成方法。
- 膜に孔を形成する装置であって、
前記膜と、
前記膜を挟んで配置され、電解液を収容する第1の液槽及び第2の液槽と、
前記第1の液槽に配置された第1の電極と、
前記第2の液槽に配置された第2の電極と、
電流源を有する第1の回路と、
電圧源及び電流計を有する第2の回路と、
前記第1の電極及び前記第2の電極を前記第1の回路又は前記第2の回路のいずれか一方に接続するスイッチング素子と、を備える孔形成装置。 - 前記電流源、前記電圧源及び前記スイッチング素子を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、
前記電流源により、前記第1の電極及び前記第2の電極間に第1の電流を印加する処理と、
前記スイッチング素子を前記第1の回路から前記第2の回路に切り替える処理と、
前記電圧源により、前記第1の電極及び前記第2の電極間に第1の電圧を印加し、そのときに前記第1の電極及び前記第2の電極間に流れる第2の電流を前記電流計により計測する処理と、
前記第2の電流が所定の閾値以上であるか否かを判断する処理と、を実行し、
前記第1の電流は、前記閾値よりも大きく、
前記第2の電流が前記閾値よりも小さい場合に、前記第1の電流の印加と、前記第1の電圧の印加及び前記第2の電流の計測と、を繰り返すことを特徴とする請求項16記載の孔形成装置。
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