WO2016139809A1 - 粒子分析装置及び粒子分析方法 - Google Patents

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Abstract

 粒子密度が希薄な試料に対して、粒子を濃縮することでより効率的に抵抗パルス法で粒子測定を行うために、細孔103によって接続された第1の区画101と第2の区画102を有する容器に導電性液体を導入し、第1の区画に検出対象となる荷電粒子104を含む試料液体を導入し、第1の区画に細孔に向かう向きの電気泳動力を作用させて荷電粒子を第1の区画内で濃縮し、第1の区画から細孔を介して第2の区画に向かう向きの電気泳動力を作用させて荷電粒子を細孔に通過させ、細孔を流れる電流の変化あるいは細孔をまたぐ電気抵抗の変化を測定して細孔を通過する荷電粒子を計測する。

Description

粒子分析装置及び粒子分析方法
 本発明は、粒子分析装置及び粒子分析方法に関する。
 液体試料中の粒子をリアルタイムに1個ずつ検出する方法として、抵抗パルス法が有効である。抵抗パルス法では、導電性溶液で満たされた2つの領域を連結する細孔のイオン電流を計測し、粒子が細孔を通過する際に発生する電流のパルス的な変化を検出することで粒子を計数する。また、この電流変化は粒子の体積を反映することから、抵抗パルス法を粒子の粒度分布測定に適用することも可能である。抵抗パルス法は粒子1個からの電気抵抗変化を検出するため、粒子密度が希薄な試料の測定に適している。
 抵抗パルス法において粒子を搬送する駆動力は、圧力流と電気泳動のいずれか、又は両方に依る。前者は、細孔の前後にポンプ等で圧力差を与えることで液体試料に流れを生じさせ、粒子が細孔を通過する駆動力を与える。後者は、イオン電流を測定するため細孔に印加した電圧によって誘起された電場を用いる。この時、粒子が帯電している場合には電気泳動によって粒子が細孔を通過するように駆動される。特に、細孔径が1μm程度よりも小さい場合には細孔近傍における電場強度が十分に大きくなるため、圧力流を用いることなく電気泳動のみで粒子を搬送することが可能である。上記駆動力のいずれも細孔の近傍ほど強度が大きく、一方で細孔からの距離が大きくなるほどその強度は減衰する。
Lan, W. J. et al.: The Journal of Physical Chemistry C 2011, 115, 18445-18452 Wanunu, M. et al.: Nature Nanotechnology 2010, 5, 160-165
 抵抗パルス法において単位時間当たりに検出される粒子数は、試料中の粒子密度と駆動力の強度に比例する。したがって、非常に希薄な試料に対しては、通常の抵抗パルス法では十分な頻度で粒子を検出することができない。このことは、多数の粒子の性質を統計的に解析する際の妨げとなる。
 検出効率を向上させるために、圧力流と電気泳動の二つの駆動力を併用する方法が知られている(非特許文献1)。しかし、駆動力の増大に伴って粒子の細孔通過速度も増大する。そして電流計測の時間分解能よりも高速に粒子を駆動すると計測が困難になるため、検出効率の向上には限界があった。
 検出効率を向上させる他の手法として、細孔の上流側と下流側で異なるイオン強度の溶液を用いる方法が提案されている(非特許文献2)。この方法においては、細孔上流側、すなわち試料導入側のイオン強度を相対的に低下させることで電気抵抗を増大させ、細孔上流側において電場強度を向上させる。これにより、細孔上流側で粒子が駆動される領域が拡大され、検出効率を10倍程度向上させることが可能である。しかし、粒子が駆動される領域は依然として細孔近傍に限られており、その他の領域では粒子は拡散によってランダムな方向に運動するため、大部分の粒子は細孔を通過することができない。
 本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その主な目的は、非常に希薄な試料に対してより効率的に抵抗パルス法で粒子測定を行う粒子分析装置を提供することである。本発明は、他にもこの装置において実現される粒子分析方法も開示する。
 本発明による粒子分析装置は、検出対象となる荷電粒子を含む導電性液体が導入される第1の区画と、導電性液体が導入される第2の区画と、第1の区画と第2の区画を接続する細孔と、第1の区画の内部に設けられた第1の電極と、第2の区画の内部に設けられた第2の電極と、第1の区画の内部において第1の電極よりも細孔に近接した位置に設けられた第3の電極と、第1の電極、第2の電極及び第3の電極の電位を制御する制御部と、第1の電極又は第3の電極と第2の電極との間に流れる電流又は電気抵抗を測定する測定部と、を備え、第1の電極と第3の電極の間に電圧を印加して第1の区画内で荷電粒子を濃縮し、荷電粒子が細孔を通過することに伴う電流又は電気抵抗の変化を測定部で測定することにより荷電粒子を計測する。
 また、本発明による粒子分析方法は、細孔によって接続された第1の区画と第2の区画を有する容器に導電性液体を導入する工程と、第1の区画に検出対象となる荷電粒子を含む試料液体を導入する工程と、第1の区画に細孔に向かう向きの電気泳動力を作用させて荷電粒子を第1の区画内で濃縮する濃縮工程と、第1の区画から細孔を介して第2の区画に向かう向きの電気泳動力を作用させて荷電粒子を細孔に通過させ、細孔を流れる電流の変化あるいは細孔をまたぐ電気抵抗の変化を測定して細孔を通過する荷電粒子を計測する計測工程と、を有する。
 本発明によれば、第1の区画の内部に導入された試料液体に含まれる荷電粒子の大部分が細孔近傍の領域に濃縮される。荷電粒子を細孔近傍に濃縮してから細孔に導入することで、荷電粒子の検出効率を格段に向上させることができ、希薄な試料に対しても効率的に抵抗パルス測定を行うことができる。また、電極間に印加する電圧を制御することで、荷電粒子の濃縮率及び荷電粒子の細孔通過時間を容易に所望の程度に調整することができる。
 上記以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明による粒子分析装置の一実施例の模式図。 濃縮操作時の電気泳動力の分布の模式図。 計測操作時の電気泳動力の分布の模式図。 測定プロセスにおける粒子運動方向の電位分布を示す模式図。 計測プロセスのフロー、その際の電圧印加及びスイッチ開閉のシーケンス、及び電流計測のデータを示す説明図。 計測操作時における印加電圧が粒子の検出頻度及び細孔通過時間に与える影響を示す説明図。 濃縮操作時における印加電圧が粒子の検出頻度及び粒子の細孔通過時間に与える影響を示す説明図。 本発明による粒子分析装置の一実施例の模式図。 濃縮操作と計測操作を同時に行う場合の測定プロセスのフロー、電圧印加のシーケンス、及び電流計測のデータを示す説明図。 本発明による粒子分析装置の一実施例の模式図。 電圧印加シーケンス、及び電流計測のデータを示す説明図。 本発明による粒子分析装置の一実施例の模式図。 計測操作時の電気泳動力の分布の一例を示す模式図。 濃縮操作時の電気泳動力の分布の一例を示す模式図。 本発明による粒子分析装置の一実施例の模式図。 本発明による粒子分析装置の一実施例の模式図。
 本発明における荷電粒子とは、粒径が1nm~10μm、好ましくは1nm~1μmの範囲にあって、溶液中で電荷をもつ分子、粒子状物質、及びそれらの結合体又は凝集体をさす。荷電粒子には例えば、たんぱく質、核酸分子、炭素巨大分子、シリカ粉末、金属コロイド、高分子ビーズ、ウイルス、細胞などが含まれる。さらに、電荷をほとんど持たない粒子に対して、電荷を持つ粒子、例えば負に帯電したポリスチレン粒子を結合させて実効的な電荷を付与したものも、本発明における荷電粒子に含まれる。
 本発明の代表的な形態は、抵抗パルス法によって粒子を測定するための少なくとも1つの細孔と、荷電粒子を含む試料液体が導入される第1の区画と、細孔によって第1の区画と接続された第2の区画と、第1の区画の内部に設けられた第1の電極と、第2の区画の内部に設けられた第2の電極と、第1の区画の内部において第1の電極よりも細孔に近接した位置に設けられた第3の電極を具備する。
 細孔及び第1の区画と第2の区画の内部はそれぞれ導電性の液体で満たされる。第1の電極と第3の電極の間に電圧を印加することで第1の区画の内部に電場を誘起し、この電場中で荷電粒子を電気泳動させることで第1の区画の内部の細孔近傍の領域に荷電粒子を濃縮する。荷電粒子を濃縮した後に、第1の電極と第3の電極のいずれか又は両方と第2の電極の間に電圧を印加することで、細孔近傍の領域に電場を誘起し、細孔近傍の領域において濃縮された荷電粒子に対して抵抗パルス測定を行う。
 荷電粒子の進行方向に垂直な細孔の幅は、荷電粒子が通過できる程度の寸法である。すなわち、細孔の幅は1nm~50μm、好ましくは1nm~5μmの範囲である。また、荷電粒子の進行方向に沿った細孔の長さは、典型的には細孔の幅に対して10分の1から10倍程度の範囲である。
 荷電粒子の進行方向に垂直な第1の区画及び第2の区画の幅は、試料液体及び導電性の液体を導入でき、なおかつ細孔の幅よりも十分に大きい程度の寸法である。すなわち、第1の区画及び第2の区画の幅は1μm~100mm、好ましくは10μm~10mmの範囲である。また、荷電粒子の進行方向に沿った第1の区画及び第2の区画の長さは、典型的には100μm~1000mm、好ましくは1mm~100mmの範囲である。
 従来の公知の方法においては、2つの電極が第1の区画と第2の区画にそれぞれ1つずつ設けられていた。そのため、2つの電極間に印加した電圧は、その大部分が細孔部での電圧降下に寄与し、第1の区画及び第2の区画の内部にはほとんど実効電圧が印加されなかった。しかし、本発明においては第3の電極を設けることで第1の区画内においても効果的に電圧を印加することができ、試料液体中の粒子の大部分を駆動して細孔の近傍まで運搬することが可能である。
 以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施例は一例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変形実施することが可能である。また、1つの例示的な態様と共に図示又は記述される特色を、他の態様の特色と組み合わせてもよい。各実施例の図面において既に説明した構成要素については同じ符号を付して対応関係を明確にしている。
 図1は、本発明による粒子分析装置の一実施例の模式図である。本装置は、第1の区画101と第2の区画102、及びそれらを連結する細孔103を備える。第1の区画と第2の区画と細孔の内部にはそれぞれ導電性の液体が収容される。第1の区画の内部及び第2の区画の内部には、それぞれ第1の電極111及び第2の電極112が設けられている。また、第1の区画の内部にはさらに第3の電極113が設けられ、第3の電極113は第1の電極111よりも細孔103に近い領域に位置する。
 全ての電極は導電性の液体に対して電気的に接触している。また、全ての電極に対して電圧源及びスイッチの少なくともどちらかが接続されており、それらを用いて各電極の電位及び回路への接続状態を制御できる。したがって、電圧源は可変電圧源であることが好ましい。第1、第2、第3の電極の少なくとも一つには電流計又は抵抗計が接続されており、細孔を流れる電流あるいは細孔をまたぐ電気抵抗を測定することができる。このような測定を可能にするためには、第2の電極に電流計又は抵抗計が接続されていることが好ましい。
 図1では、第1の電極111に可変電圧源121が接続され、第2の電極112に電流計120が接続された実施例を示している。また、それぞれの電極には開閉スイッチS1,S2,S3が設けられ、オン/オフを任意に切り替えられる。スイッチS1,S2,S3の開閉及び可変電圧源121の設定電圧は制御部140によって制御される。
 試料液体は第1の区画101に導入される。試料液体には検出対象となる荷電粒子104が含まれる。第2の区画102には導電性液体が導入されるが、この導電性液体は試料液体そのものであってもよい。
 第1の区画101と第2の区画102は必ずしも密閉されている必要はない。したがって、導電性液体や試料液体を導入するため流路や電極を設置するためのポートが接続されており、その終端部は開放されていてもよい。
 測定プロセスの第1段階は荷電粒子の濃縮操作である。図2は、図1に示した実施例における荷電粒子濃縮操作中の装置内部の電気泳動力の分布を示す模式図である。試料液体が第1の区画101に導入された後、第1の電極111と第3の電極113の間に電圧Vconcを印加する。第1の区画101の内部で荷電粒子104は[式1]に従って運動する。電圧の極性は、検出対象の荷電粒子を第3の電極113へと駆動する向きとする。すなわち、例えば負のゼータ電位をもつ粒子に対しては、電圧源121を負の値に設定する。以上のように各電極の状態を制御することで、荷電粒子が第1の電極111から第3の電極113へ向かう方向に電気泳動によって駆動され、第3の電極近傍の濃縮領域201に荷電粒子104が偏在する。
[式1]
  u=εEζ/η
   u:電気泳動速度ベクトル
   ε:導電性液体の誘電率
   E:電場ベクトル
   ζ:荷電粒子のゼータ電位
   η:導電性液体の粘性係数
 測定プロセスの第2段階は荷電粒子の計測操作である。図3は、図1に示した実施例における荷電粒子の計測操作中の装置内部の電気泳動力の分布を示す模式図である。濃縮操作を行った後、細孔103の近傍に測定電場領域202を誘起することで荷電粒子104を細孔103に導入し、抵抗パルス測定を行う。この計測操作は、例えばスイッチS1,S2をオン、スイッチS3をオフとし、第1の電極111と第2の電極112の間に電圧Vmeasを印加した状態で電流測定を行うことで実施することができる。
 濃縮操作中にスイッチS2をオフにすることで、電場が誘起される領域を第1の区画101の内部のみに限定することができる。すなわち、荷電粒子104が細孔103を通過するような電気泳動力が発生せず、荷電粒子の濃縮操作と計測操作を分離することができる。これにより、濃縮率の制御をより精密に行うことができる。
 図4は、以上で説明した測定プロセスにおける粒子運動方向の電位分布を示す模式図である。図4(a)は従来法における電位分布を示し、図4(b)は本実施例における電位分布を示す。従来法では、細孔の両端に印加した電圧は大部分が細孔領域に印加され、細孔の外部での電位勾配は細孔内部と比較して典型的には10-2~10-3程度の大きさである。一方、本実施例においては、濃縮プロセスにおいて電圧Vconcのすべてを第1の区画内に印加することができる。したがって、従来法と比較して第1の区画内において102~103程度大きな電位勾配を形成することができ、102~103程度の濃縮効果が得られる。
 図5は、以上に説明した計測プロセスのフロー、その際の電圧印加及びスイッチ開閉のシーケンス、及び電流計測のデータを示す説明図である。
 図5に示すように、粒子分析プロセスは、細孔によって接続された第1の区画と第2の区画を有する容器に導電性液体を導入する工程、第1の区画に検出対象となる荷電粒子を含む試料液体を導入する工程、第1の区画に細孔に向かう向きの電気泳動力を作用させて荷電粒子を第1の区画の細孔の近くに濃縮する荷電粒子濃縮工程、第1の区画から細孔を介して第2の区画に向かう向きの電気泳動力を作用させて荷電粒子を細孔に通過させ、細孔を流れる電流の変化あるいは細孔をまたぐ電気抵抗の変化を測定して細孔を通過する荷電粒子を計測する荷電粒子計測工程と、を有する。
 荷電粒子濃縮工程ではスイッチS1,S3をオン、スイッチS2をオフにすることによって第1の区画にのみ電位勾配を形成し、荷電粒子計測工程では例えばスイッチS1,S2をオン、スイッチS3をオフにすることによって細孔を含む領域に電位勾配を形成する。荷電粒子濃縮工程で印加する電圧Vconcと荷電粒子計測工程で印加する電圧Vmeasの関係については後述する。こうして荷電粒子計測工程において、電流計測データが得られる。
 次に、本発明で開示される粒子分析装置を用いて、粒子の検出頻度と粒子の細孔通過時間を調整する方法について説明する。
 図6は、計測操作時における印加電圧Vmeasが粒子の検出頻度及び粒子の細孔通過時間に与える影響を示す説明図である。図6(a)、図6(b)、図6(c)は印加電圧の絶対値|Vmeas|を大きくしていった時の電流測定データの変化を示す。粒子の細孔通過時間tpass及び粒子の検出イベントの間隔tintervalは|Vmeas|に反比例する。ここで、粒子検出頻度はtintervalの逆数で与えられる。
 図6(c)は粒子の細孔通過時間が測定装置の帯域よりも短い場合を示している。測定装置の帯域よりも粒子が速く細孔を通過した場合、測定装置が信号変化に追随しきれず、信号値は真の値よりも小さくなる。したがって、計測操作を適切に行うためには、粒子の通過が正確に測定できる程度まで|Vmeas|を小さくすることが望ましい。
 図7は、濃縮操作時における印加電圧Vconcが粒子の検出頻度及び粒子の細孔通過時間に与える影響を示す説明図である。図7(a)、図7(b)は印加電圧の絶対値|Vconc|を大きくしていった時の電流測定データの変化を示す。粒子の検出イベントの間隔tintervalは、細孔近傍の粒子密度に反比例する。粒子の濃縮率はおよそ|Vconc|に比例するため、tintervalは|Vconc|に反比例する。一方、粒子の細孔通過時間tpassは|Vconc|によらない。
 以上より、粒子検出頻度はtintervalの逆数で与えられ、|Vmeas|と|Vconc|の積に比例する。一方、粒子の細孔通過時間tpassは|Vmeas|のみに反比例する。したがって、VmeasとVconcを調整することで、粒子の検出頻度と細孔通過時間を独立に制御することが可能である。
 電圧源は少なくとも一つ必要であるが、図1で示した例とは異なり、第2の電極又は第3の電極に対して電圧源が接続された構成をとることもできる。また、第1、第2、第3の電極の複数に電圧源が接続されていても同様の測定が可能であることは明らかである。図8には、第1の電極111に加え、さらに第3の電極113に対して電圧源122を接続した実施例を示した。このように複数の電圧源を備えることで、全ての電極間の電圧を同時かつ独立に制御でき、粒子の検出頻度及び粒子の細孔通過時間を調整することが容易となる。
 図5では、濃縮操作と計測操作を分離した測定プロセスについて説明したが、これらの二つの操作を分離せずに同時に実行することも可能である。すなわち、第1、第2、第3の電極の全てに同時に電圧を印加することで、濃縮操作と計測操作を同時に実行することができる。このような測定は、例えば図8に示した装置構成において実施することができる。
 図8は、本発明による粒子分析装置の一実施例の模式図である。本実施例では、第1の電極111に可変電圧源121が接続されるとともに、第3の電極113にも可変電圧源122が接続されている。この際、第3の電極に印加する電圧は第1の電極と第2の電極に印加する電圧の間の値であることが好ましい。
 図9は、図8に示した実施例において、濃縮操作と計測操作を同時に行う場合の測定プロセスのフロー、その際の電圧印加のシーケンス、さらに電流計測のデータを示す説明図である。本実施例では、濃縮操作の印加電圧は|V1-V2|に対応し、計測操作の印加電圧は|V2|に対応する。測定開始後、細孔を通過する粒子の検出が始まるが、同時に濃縮過程も進行するため、粒子の検出頻度は時間とともに増大する。
 粒子の検出頻度及び細孔通過時間を調整するために、得られた測定結果をフィードバックし、印加電圧を制御することが有効である。図10は、図8に示した装置構成に加えて、フィードバック制御部を設けた粒子分析装置の実施例を示す模式図である。本実施例では、制御部140で電流測定データを解析し、その解析結果に応じて印加電圧を調整することで、所望の粒子の検出頻度と細孔通過時間を得ることができる。
 図11は、図10で示した実施例における電圧印加のシーケンスと電流計測のデータの一例を示す説明図である。まず、|V1|と|V2|を同時に増加させながら、粒子の細孔通過時間を短縮していく。所望の細孔通過時間が得られたら、|V2|を固定し、|V1|をさらに増大させることで濃縮操作を行う。所望の粒子の検出頻度が得られたら、|V1|を固定して測定を行う。このようにして、最終的に所望の粒子の検出頻度と細孔通過時間を得ることができる。
 次に、第3の電極と細孔の位置関係について説明する。濃縮操作では荷電粒子は第3の電極113の近傍の濃縮領域201に偏在し、また測定操作では細孔103の近傍に誘起された測定電場領域202の内部に到達した粒子が細孔103に導入される。したがって、十分な検出効率を得るためには第3の電極113は第1の区画101の内部において細孔103のごく近傍にあることが好ましい。第3の電極113と細孔103の間の好適な距離は、典型的には細孔の径と同程度以内である。このような構造を実現するために、半導体微細加工技術が有効である。
 図1の例では、第3の電極113は細孔103を囲むように設けられた環状電極である。このような構造は、例えば半導体基板上に薄膜を形成し、該薄膜上に貫通細孔と第3の電極を微細加工することで形成される。また、第1の電極111と第2の電極112と細孔103は必ずしも同軸上に設ける必要はなく、図12で示すような直交配置をとることもできる。このような構造は、例えば半導体基板表面にリソグラフィによって流路構造・細孔・電極を微細加工することで形成される。
 図13は、本発明による粒子分析装置の他の実施例における荷電粒子の計測操作時の電気泳動力の分布の一例を示す模式図である。本実施例では、第1の区画101に含まれる導電性液体の電気伝導度は、第2の区画102に含まれる導電性液体の電気伝導度よりも小さい。このとき、細孔103の近傍に誘起される測定電場領域202は第1の区画101側と第2の区画102側で非対称となる。すなわち、電気伝導度が第1の区画と第2の区画において等しい場合と比較して、測定電場領域202は第1の区画101側で拡大し、第2の区画102側で縮小する。第1の区画101においてより多くの粒子が測定電場領域202に取り込まれる結果、より多くの荷電粒子が細孔103に導入されることとなり、図1で示した実施例と比較して計測操作における検出効率が向上する。
 図14は、本発明による粒子分析装置の他の実施例において、荷電粒子を濃縮操作する時の第1の区画内における電気泳動力301の分布の一例を示す模式図である。本実施例では、濃縮操作の段階において、第1の区画101の内部で荷電粒子104の電気泳動速度がより大きい領域211とより小さい領域212が存在する。すなわち、荷電粒子104を第3の電極113の方向へ駆動する電気泳動力301が細孔103に対して近接した位置において低減する領域212が存在する。このとき、電気泳動速度が減少する界面203において荷電粒子104が滞留することとなる。したがって、界面203の近傍に荷電粒子104が濃縮される。
 領域211における電気泳動速度が大きいほど、荷電粒子は速やかに濃縮される。界面203において濃縮された荷電粒子104は、引き続き領域212において電気泳動で駆動され、やがて細孔103の近傍に到達する。その後、計測操作を行うことで、高効率で荷電粒子を検出することができる。
 また、界面203と細孔103の位置が近接するように流路の設計を最適化することで、さらに速やかに荷電粒子を細孔103に導入することが可能となる。
 図14で示した実施例は、図13で示した実施例と組み合わせて実施することができる。すなわち、図14で示した実施例において、第2の区画の内部に充填される導電性液体の電気伝導度を第1の区画の内部に充填される導電性液体の電気伝導度よりも大きくする。このとき、図14の実施例で示した濃縮効果と、図13の実施例で示した計測操作における検出効率向上効果が同時に得られ、それぞれを単独で実施した場合と比較して最終的な検出効率がさらに向上する。
 図15は、図14で示した実施例に対応した実施形態の一つである。本実施例では、第1の区画101の内部において、試料液体が導入された領域の外部でかつ細孔103に対してより近接した領域に含まれる導電性液体の電気伝導度が、試料液体の電気伝導度よりも大きいことを特徴とする。
 このような電気伝導度の異なる液体の界面は、以下のように液体導入操作を行うことで形成される。本実施例では、第1の区画101に3個の液体導入ポート141,142,143が設けられている。図示のように、液体導入ポート141は細孔103から離れた位置に設けられ、液体導入ポート143は細孔103の近くに設けられている。液体導入ポート142は、2つの液体導入ポート141,143の間に設けられている。図には液体導入ポート142を他の液体導入ポートとは反対側の側面に設けた例を示したが、同じ側面に位置する反対側の側面に位置するかは重要ではない。第1の区画101内での荷電粒子の進行方向における3個の液体導入ポート141,142,143の位置関係だけが重要である。
 まず、液体導入ポート141,142,143を開放し、これらのいずれかから試料液体よりも大きな電気伝導度を有する導電性液体を導入することで、第1の区画101を該導電性液体で充填する。その後、液体導入ポート143を閉め、液体導入ポート141,142の一方から荷電粒子を含む試料液体を導入し、試料液体の導入によって押し出される導電性液体を他方の液体導入ポートから排出することで、液体導入ポート141から142までの領域151を試料液体で置換する。以上の操作により、液体導入ポート141から142までの領域151は試料液体が充填され、液体導入ポート142から143までの領域152はより大きな電気伝導度を有する導電性液体で充填される。
 以上のように試料液体が導入された状態において、第1の電極111と第3の電極113に対して電気泳動力が第3の電極113に向かう極性の電圧を印加して電場を誘起する。領域151と領域152では、その電気抵抗率は領域151においてより大きい。したがって、領域151での電場強度は領域152での電場強度より大きくなる。第1の区画101の幅が均一である場合には、各領域における電場強度はその領域の電気抵抗率に比例する。
 式(1)に記述されるとおり、電気泳動速度はその位置における電場強度に比例する。したがって、領域151と領域152の界面203では電気泳動速度が低下し、荷電粒子が滞留・濃縮される。さらに第1の電極111と第3の電極113間に電圧を印加し続けることで、粒子は濃縮されたまま細孔103の近傍へと駆動される。
 領域151と領域152の界面203を保つために、対流による2液の混合の影響を低減することが望ましい。そのためには第1の区画101の幅を小さくすることが有効であり、好ましくは100μm以下である。
 図16は、図14で示した実施例に対応した実施形態の一つを示す断面模式図である。本実施例では、第1の区画101の内部において、第1の電極111と第3の電極113の間に隘路部161があることを特徴とする。第1の電極111と第3の電極113の間に電圧を印加すると、第1の区画101内に電場分布が生じる。この時、電場強度は隘路部161においては相対的により大きくなり、また隘路部161の外部においてはより小さくなる。したがって、隘路部161において電気泳動速度は相対的に大きくなる。隘路部161の出口側において電気泳動速度が低下するため、隘路部161の出口近傍に荷電粒子104は滞留・濃縮される。
 図16で示した実施例においては、隘路部161において比較的大きな電圧降下が生じる。そのため、計測操作時に細孔103に効果的に電圧を印加するために、第2の電極と第3の電極の間に電圧を印加することが望ましい。
 図15で示した実施形態と図16で示した実施形態は、組み合わせて実施することが可能である。例えば、図15で示した実施形態において、液体導入ポート143と第3の電極113の間に隘路部を設けることができる。また、図16で示した実施形態において、隘路部161と第3の電極113の間の領域を試料液体よりも電気伝導度の大きな溶液で満たすことができる。このように二つの実施形態を組み合わせることで、さらに濃縮効率を向上させることができる。
 なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
101 第1の区画
102 第2の区画
103 細孔
104 荷電粒子
111 第1の電極
112 第2の電極
113 第3の電極
120 電流計
121,122 電圧源
140 制御部
141,142,143 液体導入ポート
151 試料液体で満たされた領域
152 試料液体でない導電性液体で満たされた領域
161 隘路部
201 濃縮領域
202 測定電場領域
211 電気泳動速度がより大きな領域
212 電気泳動速度がより小さな領域
301 電気泳動力

Claims (12)

  1.  検出対象となる荷電粒子を含む導電性液体が導入される第1の区画と、
     導電性液体が導入される第2の区画と、
     前記第1の区画と前記第2の区画を接続する細孔と、
     前記第1の区画の内部に設けられた第1の電極と、
     前記第2の区画の内部に設けられた第2の電極と、
     前記第1の区画の内部において前記第1の電極よりも前記細孔に近接した位置に設けられた第3の電極と、
     前記第1の電極、前記第2の電極及び前記第3の電極の電位を制御する制御部と、
     前記第1の電極又は前記第3の電極と前記第2の電極との間に流れる電流又は電気抵抗を測定する測定部と、を備え、
     前記第1の電極と前記第3の電極の間に電圧を印加して前記第1の区画内で荷電粒子を濃縮し、
     荷電粒子が前記細孔を通過することに伴う電流又は電気抵抗の変化を前記測定部で測定することにより荷電粒子を計測する、粒子分析装置。
  2.  前記第1の区画に含まれる導電性液体の電気伝導度が、前記第2の区画に含まれる導電性液体の電気伝導度よりも小さい、請求項1に記載の粒子分析装置。
  3.  前記第1の区画の内部の前記細孔に対して近接した領域において荷電粒子を前記第3の電極の方向へ駆動する電気泳動力が低減している、請求項1に記載の粒子分析装置。
  4.  前記第1の区画の内部において、試料液体が導入された領域外でかつ前記細孔に対してより近接した領域に含まれる液体の電気伝導度が試料液体の電気伝導度よりも大きい、請求項3に記載の粒子分析装置。
  5.  前記第1の区画は前記第1の電極と前記第3の電極の間に隘路部を有する、請求項3に記載の粒子分析装置。
  6.  前記第3の電極は前記細孔を囲むように設けられた環状電極である、請求項1に記載の粒子分析装置。
  7.  細孔によって接続された第1の区画と第2の区画を有する容器に導電性液体を導入する工程と、
     前記第1の区画に検出対象となる荷電粒子を含む試料液体を導入する工程と、
     前記第1の区画に前記細孔に向かう向きの電気泳動力を作用させて荷電粒子を前記第1の区画内で濃縮する濃縮工程と、
     前記第1の区画から前記細孔を介して前記第2の区画に向かう向きの電気泳動力を作用させて荷電粒子を前記細孔に通過させ、前記細孔を流れる電流の変化あるいは前記細孔をまたぐ電気抵抗の変化を測定して前記細孔を通過する荷電粒子を計測する計測工程と、
     を有する粒子分析方法。
  8.  前記濃縮工程では、前記第1の区画の内部に設けられた第1の電極と、前記第1の区画の内部において前記第1の電極よりも前記細孔に近接した位置に設けられた第3の電極との間に電圧を印加し、
     前記計測工程では、前記第1の電極又は前記第3の電極と前記第2の電極の間に電圧を印加する、
     請求項7に記載の粒子分析方法。
  9.  前記濃縮工程と前記計測工程を同時に行う、請求項7に記載の粒子分析方法。
  10.  前記第1の電極又は前記第3の電極と前記第2の電極の間に印加する電圧を制御して荷電粒子の細孔通過時間を調整し、前記第1の電極と前記第3の電極の間に印加する電圧を制御して荷電粒子の検出頻度を調整する、請求項8に記載の粒子分析方法。
  11.  前記荷電粒子の細孔通過時間及び前記荷電粒子の検出頻度の測定結果を前記電極間の電圧にフィードバックすることで、前記細孔通過時間及び検出頻度が所望の程度になるように制御する、請求項10に記載の粒子分析方法。
  12.  前記導電性液体は試料液体より大きな電気伝導度を有し、前記試料液体を導入する工程では、前記第1の区画のうち前記細孔から遠い側の領域の前記導電性液体を前記試料液体で置換する、請求項7に記載の粒子分析方法。
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