JP2022033270A - 遊技機 - Google Patents

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Hirobumi Morisato
武志 安藤
Takeshi Ando
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Yutaka Kobayashi
洋美 七尾
Hiromi Nanao
和行 吉岡
Kazuyuki Yoshioka
裕司 石田
Yuji Ishida
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Abstract

Figure 2022033270000001
【課題】遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】第1区間においては疑似ボーナス状態への移行が発生しない一方、第2区間においては疑似ボーナス状態への移行が発生し得る。第2区間に設定されたゲームの次のゲームにおけるベット数が「3」である場合には疑似ボーナス状態への移行が発生するのに対して、第2区間に設定されたゲームの次のゲームにおけるベット数が「2」である場合には第2区間であって通常遊技状態である状況が継続される。この第2区間であって通常遊技状態である状況においては疑似ボーナス状態への移行が発生しない。そして、第2区間であって通常遊技状態である状況において残りの解除ゲーム数が「0」となった場合又は解除抽選処理にて解除当選となった場合に第2区間が終了して第1区間となる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2014-045989号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、所定数の遊技媒体がベット設定されている場合にゲームの開始が可能となる遊技機において、
有利移行可能状況に設定する状況設定手段と、
前記有利移行可能状況が開始されたゲーム及びその後に発生するゲームのいずれかである分岐対象のゲームにおいて前記所定数のうち第1所定数の遊技媒体がベット設定されていることに基づいて、遊技者に有利な有利遊技状態に遊技状態を移行させることを可能とする有利移行手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第1の実施形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓部から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 (a)共通表示領域の正面図であり、(b)兼用表示部にて表示される停止順序に対応する情報の内容を説明するための説明図である。 (a),(b)画像表示装置における停止順序の報知内容と兼用表示部における停止順序の表示内容との関係を説明するための説明図である。 スロットマシンの電気的構成図である。 主側MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される開始待ち処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるベット対応処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される開始時の設定処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される役の抽選処理を示すフローチャートである。 3枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図である。 2枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図である。 リールの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行されるリール制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される遊技終了時の対応処理を示すフローチャートである。 スロットマシンに存在している遊技状態及び遊技区間を説明するための説明図である。 (a)第1区間及び第2区間を説明するための説明図であり、(b)第2区間における各遊技状態の内容を説明するための説明図である。 (a)第1CB役及び第2CB役を説明するための説明図であり、(b)第1CB状態及び第2CB状態を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行されるCB用処理を示すフローチャートである。 (a)~(h)CB状態に遊技状態が移行する様子及びCB状態への移行が制限される様子を示すタイムチャートである。 (a)~(c)第1CB役及び第2CB役の当選状態に関連する報知の内容を説明するための説明図である。 (a)~(j)CB役の当選状態及び遊技媒体のベット数との関係で各種報知が実行される様子を示すタイムチャートである。 演出側MPUにて実行される内部報知制御処理を示すフローチャートである。 演出側MPUにて実行される供給開始時の制御処理を示すフローチャートである。 演出側MPUにて実行される非内部中報知用処理を示すフローチャートである。 演出側MPUにて実行される第1CB内部中報知用処理を示すフローチャートである。 演出側MPUにて実行される第2CB内部中報知用処理を示すフローチャートである。 主側RAMの記憶エリアの内容を説明するための説明図である。 (a)主側MPUにて実行される全部クリア処理を示すフローチャートであり、(b)主側MPUにて実行される一部クリア処理を示すフローチャートである。 (a)~(h)主側MPUにて一部クリア処理及び全部クリア処理が実行される様子を示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行される遊技区間の第1制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される遊技区間の第2制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるエンディング対応処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるゲーム開始時の有利抽選処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される通常用処理を示すフローチャートである。 (a)第1開始コマンドを受信した場合における画像表示装置の表示内容を説明するための説明図であり、(b)第2開始コマンドを受信した場合における画像表示装置の表示内容を説明するための説明図である。 (a)~(g)疑似ボーナス状態への移行が発生する様子を示すタイムチャートである。 (a)インデックス値IV=10で当選となった場合において第1停止が左リールであることが報知される場合における様子を説明するための説明図であり、(b)インデックス値IV=10で当選となった場合において第1停止が右リールであることが報知される場合における様子を説明するための説明図である。 (a)主側MPUにて実行される停止順報知制御処理を示すフローチャートであり、(b)主側MPUにて実行される入賞判定処理を示すフローチャートである。 演出側MPUにて実行される通常演出制御処理を示すフローチャートである。 (a)~(i)移行待機期間において各種演出が実行される様子を示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行されるゲーム開始時の疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。 演出側MPUにて実行される疑似ボーナス用の演出制御処理を示すフローチャートである。 演出側MPUにて実行される加算用処理を示すフローチャートである。 演出側MPUにて実行される演出側上乗せ期間用処理を示すフローチャートである。 (a)~(g)疑似ボーナス状態が進行していく様子を示すタイムチャートである。 (a)画像表示装置における終了演出の実行内容を説明するための説明図であり、画像表示装置における復活演出の実行内容を説明するための説明図である。 (a)~(g)上乗せ期間においてゲーム数の上乗せが発生する様子及びゲーム数の上乗せが報知される様子を示すタイムチャートである。 (a)第2の実施形態における第1CB入賞の成立となる図柄の組合せ及び第2CB入賞の成立となる図柄の組合せを説明するための説明図であり、(b)第1CB役又は第2CB役に当選した場合における遊技の流れを示すタイムチャートである。 第3の実施形態における主側MPUにて実行される遊技区間の第1制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される通常用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。 (a)~(g)第2区間が進行していく様子を示すタイムチャートである。 第4の実施形態における主側MPUにて実行される役の抽選処理を示すフローチャートである。 (a)3枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)第10補填入賞を成立させる図柄の組合せを説明するための説明図である。 2枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図である。 リールの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される遊技区間の第1制御処理を示すフローチャートである。 (a)~(h)第2区間への移行が発生する様子を示すタイムチャートである。 第5の実施形態における遊技状態の種類及び遊技状態の移行態様を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される遊技区間の第1制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるゲーム開始時の有利抽選処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される通常用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。 (a)~(f)遊技状態の移行態様を示すタイムチャートである。 (a)~(c)第6の実施形態における特殊ベル入賞が成立した場合のリールの動作を説明するための説明図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシン10に本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図であり、図3は筐体11の正面図である。
図2及び図3に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、図1及び図2に示すように前面扉12が取り付けられている。前面扉12は筐体11の左側部に設けられた軸部15を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の中央部上寄りには図1に示すように、遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明の材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
図2及び図3に示すように、筐体11は仕切り板11aによりその内部が上下2分割されており、仕切り板11aの上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L、中リール32M及び右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リール32L,32M,32Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
遊技パネル20の下方左側には図1に示すように、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダル及び仮想メダルのいずれかである遊技媒体が所定数以上ベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、遊技媒体の付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲーム(遊技回)に相当する。
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側にはメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、受付許可時であればホッパ装置53へ導かれ、受付禁止時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる(図1参照)。なお、ホッパ装置53は、後述するメインラインML上に遊技媒体の付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。メダル投入口45の下方には、図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。
表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48とが設けられている。本スロットマシン10では一度にベット(すなわち賭け設定)することが可能な遊技媒体(メダル又は仮想メダル)の数が「3」となる状況と「2」となる状況とが存在している。
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが3枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「2」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が、ベット可能な数に対する現状のベット数の差よりも少ない場合に第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には、ベット数がその仮想メダルの枚数分増加するとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が1枚であって現状のベット数が「0」である状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には、ベット数が「1」となるとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
第1クレジット投入ボタン47は第2クレジット投入ボタン48よりも、遊技者によるボタン操作に際して押圧されることとなる押圧面が広い。これにより、第1クレジット投入ボタン47の操作性が高められている。
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有している。仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、図2及び図3に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定値を「1」から「6」の範囲で変更するために、遊技ホールの管理者が保有する設定キーが挿入されて操作される設定キー挿入孔57とが設けられている。
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図4には、左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応させて番号が「0」~「20」まで付されているが、これら番号は後述する主制御装置70が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の7種類がある。そして、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は異なっている。
図5は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリール32L,32M,32Rに付された21個の図柄のうち図柄全体が視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだラインである。所定数以上の遊技媒体がベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、遊技媒体の付与という利益、再遊技という利益及び遊技状態の移行のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL4といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。
以下、図6を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図6は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。
遊技媒体の付与が行われる小役入賞としては、第1補填入賞、第2補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第6補填入賞、第7補填入賞、第8補填入賞、第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、特殊ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞がある。詳細には、メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第1補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第3補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第4補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第5補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第6補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第7補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第8補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第9補填入賞となる。第1補填入賞~第9補填入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「1」となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、又はメインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第1ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、特殊ベル入賞となる。第1ベル入賞、第2ベル入賞及び特殊ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「15」となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「5」となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「チェリー」図柄となった場合、中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄がいずれであったとしてもチェリー入賞となる。チェリー入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「2」となる。
遊技媒体をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1チャンスリプレイ入賞及び第2チャンスリプレイ入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、通常リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1チャンスリプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2チャンスリプレイ入賞となる。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる再遊技の特典が付与される。具体的には、「3」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「3」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。また、「2」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「2」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、第1CB入賞及び第2CB入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第1CB入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第2CB入賞となる。第1CB入賞が成立した場合には遊技状態が第1CB状態に移行し、第2CB入賞が成立した場合には遊技状態が第2CB状態に移行する。
第1CB状態及び第2CB状態は、メインラインMLで小役入賞に対応した図柄の組合せが停止すると、当選役の有無に関わらず入賞成立としてメダルの払い出しが行われる遊技状態である。例えば、第1ベル入賞に対応した当選フラグに「1」がセットされていない場合であっても、第1ベル入賞に対応した図柄の組合せがメインラインML上に停止すると遊技媒体が遊技者に付与される。一方、リプレイ入賞に関しては、抽選で対応する役に当選していることを条件として成立する。
第1CB状態及び第2CB状態では、非CB状態とは異なるリール制御が行われる。非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。つまり、非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。一方、第1CB状態及び第2CB状態では、中リール32Mと右リール32Rについて上記リール制御、すなわち通常ゲームと同様のリール制御が行われるが、左リール32Lについて上記リール制御が行われない。左リール32Lについては、左ストップボタン42が操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。つまり、第1CB状態及び第2CB状態では、左ストップボタン42が操作されてから規定時間より短い規定時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、左リール32Lについて行われる。
なお、第1CB状態及び第2CB状態において、最大1図柄分までしか滑らないリール制御は、左リール32Lに限定されるものではなく、最初に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らない制御が行われてもよく、予め定められたリールについてのみ最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。さらには、2番目に操作されたストップボタン又は最後に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らないリール制御が行われるといったように、ある順番目に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。
第1CB状態及び第2CB状態では、リプレイ入賞に対応した役に当選している場合にはリプレイ入賞が優先され、リプレイ入賞が不可であれば第1ベル入賞が成立し得る。また、リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも第1ベル入賞が成立し得る。
第1CB状態及び第2CB状態はいずれも遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態及び第2CB状態はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。これら第1CB状態及び第2CB状態の詳細については後に説明する。
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の上部には、図1に示すように、上部ランプ61及びスピーカ62が設けられているとともに画像表示装置63が設けられている。上部ランプ61は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ61は、画像表示装置63における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ62は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ62は、画像表示装置63における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置63は表示面を有しており、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されているが、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面にて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置63は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面にて表示されるように表示制御される。つまり、画像表示装置63では表示演出が実行される。
前面扉12の遊技パネル20には、表示窓部21L,21M,21Rの下方の位置に、貯留記憶された仮想メダルの数を表示するクレジット表示部65と、小役入賞時に付与対象となった遊技媒体数を表示するとともに画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合にその報知される内容に対応した表示が行われ、さらには遊技履歴の管理結果を報知するための表示が行われる兼用表示部66と、遊技区間が第2区間であることに対応した表示が行われる区間表示部67とが設けられている。クレジット表示部65は7セグメント表示器によって構成されており、各セグメントには緑色などの単色発光タイプのLEDが用いられている。
図7(a)は兼用表示部66及び区間表示部67が設けられた共通表示領域68の正面図である。共通表示領域68には、図7(a)に示すように2個の7セグメント表示器66a,66bが横方向に並設された兼用表示部66と、1個の発光部からなる区間表示部67とが集約されている。
遊技媒体の付与に対応するいずれかの小役入賞(第1~第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、特殊ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞又はチェリー入賞)が成立した場合には、その小役入賞が成立したゲームの終了時にその小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が兼用表示部66にて表示される。具体的には、非CB状態において第1~第9補填入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「1」が表示されることによって「1」の遊技媒体が付与されたことが報知される。非CB状態において第1ベル入賞、第2ベル入賞及び特殊ベル入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aに「1」が表示されるとともに右側の7セグメント表示器66bに「5」が表示されることによって「15」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態において第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「5」が表示されることによって「5」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態においてチェリー入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「2」が表示されることによって「2」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
第1CB状態及び第2CB状態においては、詳細は後述するように小役の入賞により付与される遊技媒体の数は「1」である。したがって、第1CB状態又は第2CB状態において小役の入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「1」が表示されることによって「1」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
一方、いずれかのリプレイ入賞及びいずれかのCB入賞といった遊技媒体が付与されない入賞が成立したとしても、その入賞に対応する表示が兼用表示部66にて行われることはなく、この場合には各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態に維持される。兼用表示部66における遊技媒体の付与数の表示は、その表示が行われたゲームの次ゲームを開始させるために遊技媒体がベットされた場合に終了され、このベットされたタイミングにおいて各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態となる。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、その報知される停止順序に対応する情報が兼用表示部66にて表示される。図7(b)は兼用表示部66にて表示される停止順序に対応する情報の内容を説明するための説明図である。図7(b)に示すように、本スロットマシン10では画像表示装置63にて報知されるリール32L,32M,32Rの停止順序として、第1停止が左リール32Lであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序と、第1停止が中リール32Mであり残りが任意である停止順序と、第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序とが存在している。
画像表示装置63における停止順序の報知は、非CB状態において役の抽選処理にて、第1ベル当選データを含むとともに第1~第6補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、第2ベル当選データを含むとともに第7~第9補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、又は第1ベル当選データを含むとともに特殊ベル当選データを含む役に当選した場合に実行され得る。具体的には、第1ベル当選データを含むとともに第1~第6補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第1ベル入賞が成立し、今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかった場合には第1~第6補填入賞のいずれかが成立し得る。第1ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「15」の遊技媒体が遊技者に付与され、第1~第6補填入賞のいずれかが成立した場合には既に説明したとおり「1」の遊技媒体が遊技者に付与される。
第2ベル当選データを含むとともに第7~第9補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第2ベル入賞が成立し、今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかった場合には第7~第9補填入賞のいずれかが成立し得る。第2ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「15」の遊技媒体が遊技者に付与され、第7~第9補填入賞のいずれかが成立した場合には既に説明したとおり「1」の遊技媒体が遊技者に付与される。
第1ベル当選データを含むとともに特殊ベル当選データを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち左リール32Lが第1停止される停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合には第1ベル入賞が成立し、中リール32M又は右リール32Rが第1停止される停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合には第1ベル入賞又は特殊ベル入賞が成立する。第1ベル入賞又は特殊ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「15」の遊技媒体が遊技者に付与される。
上記停止順序のいずれかが画像表示装置63にて報知される場合には、兼用表示部66における左側の7セグメント表示器66aは非表示の状態が維持される一方、右側の7セグメント表示器66bにてその報知対象の停止順序に対応する表示が行われる。この表示内容は図7(b)に示す通りであり、画像表示装置63における停止順序の報知内容に対して兼用表示部66の停止順序の表示内容が1対1で対応させて設定されている。但し、これに限定されることはなく、画像表示装置63における停止順序の報知内容の一部又は全部に対しては兼用表示部66の複数種類の表示内容が対応させて設定されている構成としてもよい。
兼用表示部66における停止順序の表示内容は、兼用表示部66にて遊技媒体の付与に対応する表示が行われる場合に表示対象となる表示内容と相違している。これにより、兼用表示部66にて表示されている内容が、遊技媒体の付与数に対応しているのか、それともリール32L,32M,32Rの停止順序に対応しているのかを区別し易くなる。
図8(a)及び図8(b)は画像表示装置63における停止順序の報知内容と兼用表示部66における停止順序の表示内容との関係を説明するための説明図である。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、図8(a)に示すように、画像表示装置63にはゲームを終了させるために必要な停止操作の回数と同数の単位表示画像G1~G3が表示され、各単位表示画像G1~G3においてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われる。具体的には左リール32Lに対応する左単位表示画像G1と、中リール32Mに対応する中単位表示画像G2と、右リール32Rに対応する右単位表示画像G3とが表示される。そして、図8(a)においては第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである場合の停止順序が報知される様子を示しているため、左単位表示画像G1には左リール32Lの停止順序に対応する「2」の画像が表示され、中単位表示画像G2には中リール32Mの停止順序に対応する「1」の画像が表示され、右単位表示画像G3には右リール32Rの停止順序に対応する「3」の画像が表示される。
画像表示装置63においては上記のようにリール32L,32M,32Rの停止順序そのものを報知する画像が表示されるのに対して、兼用表示部66では図8(b)に示すように、上記リール32L,32M,32Rの停止順序に対応する「L」の表示が行われる。つまり、画像表示装置63においてはリール32L,32M,32Rの数に対応する単位表示画像G1~G3が表示されるとともに各単位表示画像G1~G3において対応するリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われるのに対して、兼用表示部66ではリール32L,32M,32Rの数とは無関係な表示が行われる。これにより、兼用表示部66においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知内容に対応する表示が行われるとしても、画像表示装置63における表示内容に遊技者を注目させることが可能となる。
兼用表示部66の表示範囲は画像表示装置63の表示範囲よりも狭い範囲となっている。この点からも、画像表示装置63に比べて兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。また、兼用表示部66は、リール32L,32M,32Rを視認可能とする表示窓部21L,21M,21Rを挟んで画像表示装置63側とは逆側に存在している。これにより、画像表示装置63に対して兼用表示部66が離間された位置に配置されることとなり、これによっても兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は役の抽選処理が行われた後であってリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化される前に開始される。この場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示の方が、画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示よりも先に開始されるが、これら表示が同時又は略同時に開始される構成としてもよく、表示開始順序が逆であってもよい。また、兼用表示部66及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
兼用表示部66は共通表示領域68において中央側に配置されているのに対して、区間表示部67は共通表示領域68の隅角側に配置されている。区間表示部67は、遊技区間が第1区間及び第2区間のうち第2区間であることを報知するための表示部である。第2区間とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る有利な遊技状態(具体的には疑似ボーナス状態)が開始され得る区間であって当該有利な遊技状態が継続し得る区間である。一方、第1区間とは、上記有利な遊技状態が開始されない区間であって上記有利な遊技状態が継続しない区間である。
区間表示部67は、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役又はリール32L,32M,32Rの停止順序に応じて入賞成立の有無が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで遊技媒体の獲得期待値が1以上となる有利遊技状態である場合には点灯状態となる。この場合に、疑似ボーナス状態は上記有利遊技状態に該当する一方、疑似ボーナス状態ではない第2区間は上記有利遊技状態に該当しない。したがって、第1区間から第2区間に移行した場合、区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換わる場合もあれば切り換わらない場合もある。第2区間に移行した場合に区間表示部67が消灯状態に維持された場合、当該第2区間において疑似ボーナス状態が開始される場合に区間表示部67は消灯状態から点灯状態となる。
区間表示部67は、点灯状態となった場合、その後に第2区間が終了するまでその点灯状態が維持され、第2区間が終了して第1区間に移行する場合に消灯状態となる。したがって、疑似ボーナス状態が終了して通常遊技状態に復帰したとしても第2区間が維持されることがあるが、この場合、疑似ボーナス状態が終了したとしても区間表示部67は点灯状態に維持され、第2区間が終了する場合に区間表示部67は消灯状態となる。
上記のように区間表示部67は第2区間において一旦点灯状態とされると当該第2区間が終了するまではその点灯状態が維持される構成において、共通表示領域68に集約させて設けられる兼用表示部66は、遊技媒体の付与が発生した場合に点灯状態とされ次のゲームの開始に際して消灯状態とされるとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて表示される場合に点灯状態とされそのゲームの終了に際して消灯状態とされる。したがって、区間表示部67を共通表示領域68内に配置することで遊技者に対して目立ち過ぎないようにした構成において、第2区間である状況では共通表示領域68において区間表示部67のみが点灯状態となっている状況を積極的に生じさせることが可能となり、遊技ホールの管理者にとって区間表示部67の確認の容易化が図られる。
なお、第2区間においては区間表示部67の点灯状態が維持される構成に代えて第2区間においては区間表示部67にて所定の周期で点滅表示が行われる構成としてもよい。また、兼用表示部66及び区間表示部67として、液晶表示装置などの他の表示器を用いてもよい。
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図3に示すようにリールユニット31の上方には主制御装置70が設けられている。主制御装置70は筐体11の背面部を生じさせる背板11bに取り付けられている。主制御装置70は主制御基板71が基板ボックス81に収容されて構成されている。主制御基板71の一方の板面である素子搭載面にはMPU72が搭載されている。基板ボックス81は当該基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス81は無色透明に形成されているが、基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置70は基板ボックス81において主制御基板71の素子搭載面と対向する対向壁部82がスロットマシン10前方を向くようにして筐体11の背板11bに搭載されている。したがって、前面扉12を筐体11に対してスロットマシン10前方に開放させて筐体11の内部空間を露出させることにより、基板ボックス81の対向壁部82を目視することが可能となるとともに当該対向壁部82を通じてMPU72を目視することが可能となる。
基板ボックス81は複数のケース体を前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体には、これらケース体の分離を阻止するとともにこれらケース体の分離に際してその痕跡を残すための結合部83が設けられている。結合部83は、略直方体形状の基板ボックス81における一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部83を利用してケース体の分離を阻止している状態において当該一部の結合部83を破壊してケース体を分離させたとしても、その後に別の結合部83を結合状態とすることでケース体の分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体の分離に際して結合部83が破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部83を目視確認することでケース体の分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス81において結合部83が並設された一辺とは別の一辺にはケース体間の境界を跨ぐようにして封印シール84が貼り付けられている。封印シール84はその引き剥がしに際して粘着層がケース体に残る。これにより、ケース体の分離に際して封印シール84が剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
スロットマシン10には図2に示すように、主制御装置70以外にも演出制御装置90が設けられている。演出制御装置90は、前面扉12において画像表示装置63の後方に重ねて配置されている。演出制御装置90は、主制御装置70から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63の制御を実行する。なお、演出制御装置90は主制御装置70と同様に基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置70の主制御基板71には既に説明したとおりMPU72が搭載されている。MPU72には、当該MPU72により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM73と、そのROM73内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM74と、クロック回路から出力されるクロック信号に基づいて乱数を所定の数値範囲内において順次更新する乱数回路75と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路とが設けられている。また、それ以外にもMPU72には、割込回路、データ入出力回路などが内蔵されている。なお、MPU72に対してROM73及びRAM74が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU72には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU72の入力側には、リールユニット31、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、並びに電源装置54に設けられたリセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ及び設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU72に入力される。
MPU72の出力側には、リールユニット31、セレクタ52に設けられたセレクタ駆動部52a、ホッパ装置53の払出モータ、兼用表示部66、区間表示部67及び演出制御装置90等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU72により行われる。セレクタ52は、メダル投入口45から投入されたメダルを、受付許可時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させた後にホッパ装置53へ導き、受付禁止時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させることなくメダル受け皿59へ排出する機能を有する。セレクタ駆動部52aはセレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換えるための機能を有しており、具体的にはセレクタ52に設けられた通路切換片を受付許可用の位置と受付禁止用の位置との間で動作させる。MPU72はセレクタ駆動部52aへの駆動信号の出力状態及び停止状態を切り換えることにより、セレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換える。
MPU72は、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御を実行する。また、MPU72は、遊技媒体の付与が発生した場合にはその付与対象となった遊技媒体の数が表示されるように兼用表示部66を表示制御する。また、MPU72は、第2区間である場合において報知開始契機が発生した場合に第2区間であることの報知が行われるように区間表示部67を表示制御する。また、MPU72は、遊技の管理結果に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。また、MPU72は、各ゲームの各タイミングで演出制御装置90にコマンドを送信するとともに、画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知させるためのコマンドを演出制御装置90に送信する場合にはその報知させる内容に対応した表示が行われるように兼用表示部66の表示制御を実行する。この場合、画像表示装置63の直接的な表示制御は演出制御装置90により行われるのに対して、兼用表示部66の直接的な表示制御はMPU72により行われる。つまり、相対的に複雑な表示制御の実行対象となる画像表示装置63については演出制御装置90において直接的な表示制御が実行され、相対的に簡素な表示制御の実行対象となる兼用表示部66についてはMPU72において直接的な表示制御が実行される。これにより、MPU72の処理負荷の軽減を図りながら、演出への注目度の向上を重視した表示と、信頼性を重視した表示との両方を行うことが可能となる。
MPU72の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置70をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU72に停電信号を出力する。MPU72は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM74に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM74においてデータが記憶保持される。
演出制御装置90は、各種報知や各種演出の実行を制御するための演出制御基板91を備えている。演出制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93、及びそのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94が内蔵されているとともに、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路、割込回路、データ入出力回路及び乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM94には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給されないが、RAM94に対してバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、既に説明したとおり主制御装置70のMPU72が接続されており、当該MPU72から各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63が接続されている。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御、及び画像表示装置63の表示制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
演出制御基板91には、図示は省略するが、MPU92の他に、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、キャラクタROM、及びビデオRAM等が搭載されている。VDPは、画像表示装置63に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDPは、ビデオRAMのデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAMに記憶させる画像データを、キャラクタROMから所定のタイミングで読み出して画像表示装置63に表示させる。キャラクタROMは、画像表示装置63に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROMには、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。ビデオRAMは、画像表示装置63に表示させる表示データを記憶するためのメモリである。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき演出の実行内容を決定した場合、その決定した演出の実行内容に従って、各更新タイミングに対応する画像の内容を指示する描画リストをVDPに出力する。VDPは、当該描画リストに従ってキャラクタROMから画像データを読み出し、その読み出した画像データを利用してビデオRAMに表示データを作成する。そして、VDPは、その作成した表示データに対応する画像信号を画像表示装置63に出力することで、当該画像表示装置63にその表示データに対応する画像を表示させる。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置70のMPU72、ROM73及びRAM74をそれぞれ主側MPU72、主側ROM73及び主側RAM74といい、演出制御装置90のMPU92、ROM93及びRAM94をそれぞれ演出側MPU92、演出側ROM93及び演出側RAM94という。
次に、主側MPU72により実行される処理について説明する。まず、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合に当該主側MPU72にて実行されるメイン処理について図10のフローチャートを参照しながら説明する。
メイン処理ではまず初期化処理を実行する(ステップS101)。初期化処理では、タイマ割込み処理による割込みを許可し、さらに主側MPU72内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。その後、設定キーが設定キー挿入孔57に挿入されてON操作された状態で電源ONが行われているか否かを判定する(ステップS102)。設定キーによるON操作が行われた状態で電源ONが行われている場合には(ステップS102:YES)、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されていないのであれば(ステップS103:NO)、一部クリア処理を実行した後に(ステップS104)、設定値更新処理を実行する(ステップS106)。一方、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されているのであれば(ステップS103:YES)、全部クリア処理を実行した後に(ステップS105)、設定値更新処理を実行する(ステップS106)。一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)では主側RAM74の一部のエリア又は全部のエリアを初期化する。これら一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)の内容については後に説明する。
設定値更新処理では、設定キーが挿入されてON操作されていることを条件として現在の設定値を読み込むとともに、クレジット表示部65に現在の設定値を表示する。設定値更新処理が実行される場合には、その前に一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)のいずれかが実行されているため、設定値更新処理の開始に際してクレジット表示部65には設定値が「1」であることに対応する表示が行われる。設定値更新処理では、リセットボタン56が操作される度に設定値を1更新するとともに、その更新後の設定値をクレジット表示部65に表示する。なお、設定値が「6」である状況でリセットボタン56が操作された場合には設定値は「1」に更新される。スタートレバー41が操作された後に設定キーのON操作が解除された場合に、その時点で選択されている設定値が今回の設定値更新処理において設定された設定値となり、設定値更新処理を終了する。この場合、クレジット表示部65における設定値の表示が終了される。その後、通常処理に移行する(ステップS107)。通常処理については後に詳細に説明する。
メイン処理において設定キーのON操作が行われていない場合(ステップS102:NO)、ステップS108以降の復電処理を実行する。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させるための処理である。復電処理では、主側RAM74を確認することでスロットマシン10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS108)。具体的には、設定値が「1」~「6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は「7」以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS109)。停電フラグは主側RAM74に設けられており、主側MPU72への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、RAM判定値が正常であるか否かを確認する(ステップS110)。具体的には、主側RAM74のチェックサム値を調べ、その値が正常であるか否かを確認する。
ステップS108~ステップS110の全てにおいて肯定判定をした場合には前回の電断時における停電時処理が正常に実行されたことを意味する。この場合、主側RAM74に保存されたスタックポインタの値を主側MPU72のスタックポインタに書き込み、主側RAM74に退避されたデータを主側MPU72のレジスタに復帰させることで、主側MPU72のレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(ステップS111)。また、主側RAM74の停電フラグを「0」クリアする(ステップS112)。その後、復電処理の実行を認識させるための復電コマンドを演出側MPU92に送信した後に(ステップS113)、電源遮断前の番地に戻る(ステップS114)。
復帰コマンドには、後述する第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されているか否かを示す情報が設定される。つまり、ステップS113では、主側RAM74に第1CB当選データが記憶されているか否かを特定し、第1CB当選データが記憶されている場合には第1CB当選データが記憶されていることを示す情報を設定した状態の復帰コマンドを演出側MPU92に送信する。また、ステップS113では、主側RAM74に第2CB当選データが記憶されているか否かを特定し、第2CB当選データが記憶されている場合には第2CB当選データが記憶されていることを示す情報を設定した状態の復帰コマンドを演出側MPU92に送信する。また、ステップS113では、主側RAM74に第1CB当選データ及び第2CB当選データの両方が記憶されていないことを特定した場合には、第1CB当選データ及び第2CB当選データの両方が記憶されていないことを示す情報を設定した状態の復帰コマンドを演出側MPU92に送信する。
一方、ステップS108~ステップS110のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、次回のタイマ割込み処理(図11)の実行を禁止し(ステップS115)、主側MPU72の全ての出力ポートを「0」クリアすることにより当該出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態とし(ステップS116)、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行する(ステップS117)。そして、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されることにより解除される。
次に、主側MPU72にて実行されるタイマ割込み処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。なお、タイマ割込み処理は、例えば1.49ミリ秒ごとに起動される。
レジスタ退避処理(ステップS201)では、後述する通常処理で使用している主側MPU72内の全レジスタの値を主側RAM74に退避させる。ステップS202では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS203に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU72に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU72のスタックポインタの値を主側RAM74に保存する。その後、主側MPU72の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM74のデータが正常であるか否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM74に保存し、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え無限ループに入る。
ステップS202にて停電フラグに「1」がセットされていない場合には、ステップS204以降の各種処理を行う。ステップS204では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS205では、主側MPU72自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS206では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、これら各リール32L,32M,32Rに設けられたステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。
ステップS207では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ここで、本スロットマシン10には、ホッパ装置53に対する不正を検出するための検出センサが設けられている。ホッパ装置53は既に説明したとおり、メインラインML上に遊技媒体の付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルをメダル受け皿59に払い出す機能を有している。ホッパ装置53には、貯留タンクに貯留されたメダルをメダル排出口58に向けて払い出すための払出装置と、当該払出装置から払い出されるメダルを検出するための払出検出センサとが設けられている。メダルを払い出す必要が生じた場合には払出装置が駆動制御されることによりメダルが払い出され、その払い出されるメダルは払出検出センサにて検出される。そして、払出検出センサにて検出されたメダルの数が払い出すべきメダルの数となった場合に払出装置からのメダルの払い出しが停止される。この場合、メダル排出口58を通じてスロットマシン10の前方から不正用治具を挿入し、当該不正用治具により払出検出センサにてメダルを検出できないようにすることで、実際に払い出すべき数のメダルよりも多くのメダルを払い出させる不正行為が想定される。本スロットマシン10ではメダルを払い出すように払出装置が駆動制御されているにも関わらず所定期間(例えば10秒)に亘って払出検出センサにてメダルを検出しないと払出異常として払出装置の駆動制御が停止されることとなるが、上記のような不正行為が行われた場合には上記所定期間の間に多数のメダルの払い出しが実行されてしまう。なお、払出異常となった場合には異常報知が実行されるが当該異常報知はメダルの補充後にキーシリンダ14に対して異常解除操作を行うことで解除される。
上記のような不正行為に対して本スロットマシン10にはメダル排出口58から払出検出センサに向けて移動する物体を検出するための物体検出センサが設けられている。当該物体検出センサはメダル排出口58から払出検出センサに向けた経路に沿って複数設けられている。ステップS207のセンサ監視処理では、異常検知期間(例えば5秒)以内に払出検出センサ側の物体検出センサ→メダル排出口58側の物体検出センサという順序で各物体検出センサが検出状態となった場合には正常と判断するが、上記異常検知期間以内にメダル排出口58側の物体検出センサ→払出検出センサ側の物体検出センサという順序で各物体検出センサが検出状態となった場合には侵入異常と判断する。侵入異常と判断した場合には主側RAM74に設けられた侵入異常フラグに「1」をセットするとともに、当該侵入異常に対応する侵入異常コマンドを演出側MPU92に送信する。これにより、演出側MPU92は侵入異常報知が実行されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。当該侵入異常報知はスロットマシン10の動作電力の供給を停止することで一旦停止されるが、動作電力の供給の再開後において主側RAM74の侵入異常フラグに「1」がセットされている場合には演出側MPU92への侵入異常コマンドの送信が再度行われるため侵入異常報知が再開される。侵入異常フラグに「1」がセットされた状態を解除するためには、一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)を実行させる必要がある。
ステップS208では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う。ステップS209では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。ステップS210では、各種コマンドを演出側MPU92へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS211では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS212では、先のステップS201にて主側RAM74に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU72内の対応するレジスタに復帰させる。
ステップS213では遊技履歴を管理するとともにその管理結果に対応する内容を兼用表示部66に表示させるための管理用処理を実行する。具体的には、全体のゲーム数に対する後述する第2区間の総ゲーム数の比率が計算され、その計算結果の比率が兼用表示部66に表示される。この場合、全体のゲーム数に対する第2区間の総ゲーム数の比率の計算が設定値ごとに行われる構成としてもよい。当該構成においては、設定値が変更されたとしても設定値ごとに行われている上記比率の情報が初期化されずに計算が継続される構成としてもよい。その後、ステップS214にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、主側MPU72にて実行される通常処理について図12のフローチャートに基づき説明する。
まず次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う(ステップS301)。その後、開始待ち処理を実行する(ステップS302)。図13は開始待ち処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74に設けられたリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS401)。リプレイ時のベット設定済みフラグは、前回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が成立している場合において、前回のベット数と同数のベット設定が既に完了しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。ステップS401にて否定判定をした場合、前回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が成立していることを条件として(ステップS402:YES)、主側RAM74に設けられたベット数設定カウンタ74a(図9参照)に、同じく主側RAM74に設けられたベット数履歴カウンタの値をセットする(ステップS403)。ベット数設定カウンタ74aは、実行対象となるゲームのベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、ベット数履歴カウンタは、前回のゲームのベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。その後、リプレイ時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS404)。
ステップS401にて肯定判定をした場合、ステップS402にて否定判定をした場合、又はステップS404の処理を実行した場合、ベット対応処理を実行する(ステップS405)。図14はベット対応処理を示すフローチャートである。
現状の遊技状態が第2CB状態ではない場合(ステップS501:NO)、今回のゲームにおいてベット可能な遊技媒体の上限数であるベット上限数として「3」をセットする(ステップS502)。現状の遊技状態が第2CB状態である場合(ステップS501:YES)、今回のゲームにおいてベット可能な遊技媒体の上限数であるベット上限数として「2」をセットする(ステップS503)。つまり、本スロットマシン10では第2CB状態である場合にはベット上限数が「2」に設定され、第2CB状態ではない場合にはベット上限数が「3」に設定される。
ステップS502又はステップS503の処理を実行した場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が今回のベット上限数ではないことを条件として(ステップS504:NO)、貯留記憶されている仮想メダルが1枚以上であって有効なベット操作が行われたか否かを判定する(ステップS505)。主側RAM74には貯留記憶されている仮想メダルの数を記憶するためのエリアとしてクレジットカウンタ74b(図9参照)が設けられている。ステップS505ではクレジットカウンタ74bの値が1以上であるか否かを判定することで、貯留記憶されている仮想メダルが1枚以上であるか否かを判定する。また、第1クレジット投入ボタン47が操作されている場合には有効なベット操作が行われたと判定するとともに、第2クレジット投入ボタン48が操作されている場合にはベット数設定カウンタ74aの値が1以下であることを条件として有効なベット操作が行われたと判定する。
ステップS505にて肯定判定をした場合、ベット設定処理を実行する(ステップS506)。ベット設定処理では、第1クレジット投入ボタン47が操作された場合、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和がベット上限数以上であれば、ベット数設定カウンタ74aの値をベット上限数に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ74bから減算し、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和がベット上限数未満であれば、クレジットカウンタ74bの値をベット数設定カウンタ74aに加算した後にクレジットカウンタ74bの値を「0」クリアする。また、ベット数設定処理では、第2クレジット投入ボタン48が操作された場合、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和が2以上であれば、ベット数設定カウンタ74aの値を「2」に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ74bから減算し、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和が2未満であれば、クレジットカウンタ74bの値をベット数設定カウンタ74aに加算した後にクレジットカウンタ74bの値を「0」クリアする。
ステップS504にて肯定判定をした場合、ステップS505にて否定判定をした場合、又はステップS506の処理を実行した場合、メダル投入口45にメダルが投入されていることにより投入メダル検出センサ45aにて1枚のメダルが検出されているか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて肯定判定をした場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数未満であれば(ステップS508:NO)、ベット数設定カウンタ74aの値を1加算し(ステップS509)、ベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数以上であれば(ステップS508:YES)、主側RAM74のクレジットカウンタ74bの値を1加算する(ステップS510)。ステップS509又はステップS510の処理を実行した場合、ベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数以上であってクレジットカウンタ74bの値が上限貯留記憶数(具体的には「50」)以上であることを条件として(ステップS511:YES)、受付禁止処理を実行する(ステップS512)。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
ステップS507にて否定判定をした場合、ステップS511にて否定判定をした場合、又はステップS512の処理を実行した場合、現状の遊技状態が第1CB状態であるか否かを判定する(ステップS513)。現状の遊技状態が第1CB状態である場合(ステップS513:YES)、ベット数設定カウンタ74aの値が「3」であることを条件として(ステップS514:YES)、主側RAM74に設けられた受入時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS515)。一方、現状の遊技状態が第1CB状態ではない場合(ステップS513:NO)、ベット数設定カウンタ74aの値が2以上であることを条件として(ステップS516:YES)、受入時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS515)。
受入時のベット設定済みフラグは、1回のゲームを開始可能な数の遊技媒体がベットされた状況であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。遊技状態が第1CB状態である場合には、「3」の遊技媒体がベットされていない状況では1回のゲームを開始させることはできず、「3」の遊技媒体がベットされることで1回のゲームを開始させることが可能となる。また、遊技状態が第1CB状態ではない場合には、2以上の遊技媒体がベットされていない状況では1回のゲームを開始させることはできず、2以上の遊技媒体がベットされることで1回のゲームを開始させることが可能となる。
開始待ち処理(図13)の説明に戻り、ステップS405にてベット対応処理を実行した後は、精算ボタン51が操作されたか否かを判定する(ステップS406)。精算ボタン51が操作されている場合(ステップS406:YES)、精算処理を実行した後に(ステップS407)、主側RAM74の受入時のベット設定済みフラグを「0」クリアする(ステップS408)。ステップS407の精算処理では、主側RAM74のリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされていない場合にはベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、ベット数設定カウンタ74aが「0」クリアされるとともにクレジットカウンタ74bが「0」クリアされる。一方、主側RAM74のリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされている場合にはクレジットカウンタ74bの値に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、クレジットカウンタ74bが「0」クリアされる。
通常処理(図12)の説明に戻り、ステップS302にて開始待ち処理を実行した後は、主側RAM74におけるリプレイ時のベット設定済みフラグ及び受入時のベット設定済みフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303にて否定判定をした場合にはステップS302に戻る。ステップS303にて肯定判定をした場合にはスタートレバー41が操作されたか否かを判定する(ステップS304)。スタートレバー41が操作されていない場合にはステップS302に戻る。
スタートレバー41が操作された場合には(ステップS304:YES)、メインラインMLを有効化させた後に受付禁止処理を実行する(ステップS305)。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
その後、ステップS306にてゲームが開始された場合の各種設定を行うための開始時の設定処理を実行し、ステップS307にて今回のゲームにおける役の抽選を行うための役の抽選処理を実行し、ステップS308にて各リール32L,32M,32Rを今回の役の抽選処理の結果に対応した態様で駆動制御するためのリール制御処理を実行する。
その後、媒体付与処理を実行する(ステップS309)。媒体付与処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した数の遊技媒体を遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74のクレジットカウンタ74bに今回の小役入賞に対応した値を加算し、クレジットカウンタ74bの値が上限貯留記憶数に達している場合にはその上限貯留記憶数を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。また、媒体付与処理では、今回付与対象となった遊技媒体の数に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。この兼用表示部66における遊技媒体の数に対応する表示は、遊技媒体のベットが新たに行われるまで継続される。
その後、今回のゲームの結果に対応する遊技状態及び遊技区間の設定を可能とするための遊技終了時の対応処理を実行する(ステップS310)。また、スロットマシン10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに出力するための外部出力設定処理を実行する(ステップS311)。その後、受付許可処理を実行する(ステップS312)。受付許可処理が実行されることにより、メダル投入口45から投入されたメダルは、投入メダル検出センサ45aにて検出された後にホッパ装置53にて回収される。
次に、通常処理(図12)のステップS306にて実行される開始時の設定処理について、図15のフローチャートを参照しながら説明する。
まず主側RAM74におけるリプレイ時のベット設定済みフラグ及び受入時のベット設定済みフラグの両方を「0」クリアする(ステップS601)。その後、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」である場合には(ステップS602:NO)、第1ベット数コマンドを演出側MPU92に送信し(ステップS603)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「2」である場合には(ステップS602:YES)、第2ベット数コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS604)。第1ベット数コマンドは今回開始されたゲームのベット数が「3」であることを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、第2ベット数コマンドは今回開始されたゲームのベット数が「2」であることを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。
ステップS603又はステップS604の処理を実行した場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値を主側RAM74のベット数履歴カウンタにセットする(ステップS605)。なお、ベット数設定カウンタ74aの値は今回のゲームが終了した場合に「0」クリアされる。
次に、通常処理(図12)のステップS307にて実行される役の抽選処理について、図16のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されるとその時点における乱数を乱数回路75からラッチする構成となっている。乱数回路75は「0」~「65535」の乱数を生成しており、主側MPU72は、スタートレバー41の操作を確認した場合に乱数回路75においてラッチした値を主側RAM74に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。乱数回路75は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73から読み出す(ステップS702)。本スロットマシン10では、「1」から「6」まで6段階の設定値が予め用意されており、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの設定値に対応する当選確率に基づいて役の抽選処理を実行させるのかを設定することができる。設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利な当選確率となる。具体的には、設定値が「n」よりも「n+1」の方が所定の役の当選確率が高いことにより、設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利となる。また、同一の段階の設定値であっても、ベットされている遊技媒体の数が「2」の場合よりも「3」の場合の方が遊技者にとって有利となる。また、遊技状態として第1CB状態及び第2CB状態が存在している。ステップS702では、現状の設定値と、現状のベット数と、現状の遊技状態との組合せに対応する抽選テーブルを選択する。
設定値が「3」である場合を例に挙げて、非CB状態における抽選テーブルについて説明する。図17はベット数が「3」である場合に選択される3枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図であり、図18はベット数が「2」である場合に選択される2枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、以下の説明では図19の説明図を適宜参照する。
役抽選テーブルには3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても、図17及び図18に示すように、インデックス値IVが設定されている。各インデックス値IVには、当選となる当選データ(すなわち役)がそれぞれ対応付けられているとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応するインデックス値IVの当選確率を乱数回路75の最大値(「65535」)との関係で定めるものである。また、インデックス値IVの数は3枚ベット時と2枚ベット時とで同一となっており、各インデックス値IVに設定されている当選データの種類はインデックス値IV=17を除いて3枚ベット時と2枚ベット時とで同一となっている。
具体的には、インデックス値IV=1~6には、第1ベル当選データが設定されているとともに第1~第6補填当選データのいずれかが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、図19に示すように、第1停止(最初に停止指令が発生したリール)が左リール32Lであり、第2停止(2番目に停止指令が発生したリール)が中リール32Mであり、第3停止(最後に停止指令が発生したリール)が右リール32Rである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第1補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=2で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第4補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=3で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第3補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=4で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第6補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=5で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第2補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=6で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第5補填入賞が成立し得る。
本スロットマシン10においては既に説明したとおり非CB状態である場合にはストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール32L,32M,32Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール32L,32M,32Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン42~44の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る(当該事象を所謂「取りこぼし」ともいう)。第1ベル入賞、第2ベル入賞及び各種リプレイ入賞は対応する順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合には取りこぼしが発生しない入賞態様であり、第1~第9補填入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞、チェリー入賞、第1CB入賞及び第2CB入賞はリール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングによっては取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
インデックス値IV=7~9には、第2ベル当選データが設定されているとともに第7~第9補填当選データのいずれかが設定されている。インデックス値IV=7で当選となった場合、図19に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第7補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=8で当選となった場合、第1停止が中リール32Mである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第9補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=9で当選となった場合、第1停止が右リール32Rである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第8補填入賞が成立し得る。
インデックス値IV=10には、図17及び図18に示すように、第1ベル当選データ及び特殊ベル当選データが設定されている。インデックス値IV=10で当選となった場合、図19に示すように、第1停止が左リール32Lである場合、第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立する。一方、第1停止が中リール32M及び右リール32Rのいずれかである場合、第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類に関係なく特殊ベル入賞が成立し得る。但し、リール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の操作タイミングによっては特殊ベル入賞が成立しない。この場合、第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びにストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が成立する。つまり、インデックス値IV=10で当選となった場合であって第1停止として中リール32M又は右リール32Rが停止された場合、特殊ベル入賞の成立が優先され、各ストップボタン42~44の操作タイミングとの関係で特殊ベル入賞を成立させることができない場合に第1ベル入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=11には、図17及び図18に示すように、第1スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=11で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞が成立しない可能性がある。インデックス値IV=12には、図17及び図18に示すように、第2スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=12で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第2スイカ入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=13には、図17及び図18に示すように、チェリー当選データのみが設定されている。インデックス値IV=13で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくチェリー入賞が成立し得る。但し、左リール32Lの回転位置に対する左ストップボタン42の操作タイミングによっては、チェリー入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=14には、図17及び図18に示すように、第1チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=14で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=15には、図17及び図18に示すように、第2チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=15で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=16には、図17及び図18に示すように、通常リプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=16で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=17には、3枚ベット時の役抽選テーブルであれば図17に示すように第1CB当選データのみが設定されており、2枚ベット時の役抽選テーブルであれば図18に示すように第2CB当選データのみが設定されている。つまり、第1CB当選データは遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ当選役として設定されるデータであって、第1CB入賞は遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ成立し得る。また、第2CB当選データは遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ当選役として設定されるデータであって、第2CB入賞は遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ成立し得る。第1CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「3」であれば、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第1CB入賞が成立しない可能性がある。第2CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「2」であれば、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第2CB入賞が成立しない可能性がある。
ここで、第1CB当選データ及び第2CB当選データ以外の当選データは対応する入賞が成立したか否かに関係なく当選となったゲームにて消去され、当選となったゲームの次以降のゲームには持ち越されない。これに対して、第1CB当選データ及び第2CB当選データは、主側RAM74のクリア処理(第1CB当選データについては一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)、第2CB当選データについては全部クリア処理(ステップS105))が行われる場合を除き、当選となったゲームの次以降のゲームであっても対応する入賞が成立するまで記憶保持される。この場合に、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれか一方が持ち越されている状態のゲームにおいては第1CB当選データ及び第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。
つまり、ベット数が「3」である状況でゲームが行われた結果、第1CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第1CB入賞が成立していないことで当該第1CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。また、ベット数が「2」である状況でゲームが行われた結果、第2CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第2CB入賞が成立していないことで当該第2CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。これにより、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが既に記憶保持されているにも関わらず第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが新たに記憶されてしまわないようにすることが可能となり、複数のCB当選データが累積して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
図17の3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1の際に当選となる確率、インデックス値IV=2の際に当選となる確率、インデックス値IV=3の際に当選となる確率、インデックス値IV=4の際に当選となる確率、インデックス値IV=5の際に当選となる確率及びインデックス値IV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/21.8である。また、インデックス値IV=7の際に当選となる確率、インデックス値IV=8の際に当選となる確率及びインデックス値IV=9の際に当選となる確率は、それぞれ約1/21.8である。また、インデックス値IV=10の際に当選となる確率は、約1/9.4である。また、インデックス値IV=11の際に当選となる確率は、約1/164である。また、インデックス値IV=12の際に当選となる確率は、約1/146である。また、インデックス値IV=13の際に当選となる確率は、約1/423である。また、インデックス値IV=14の際に当選となる確率は、約1/328である。また、インデックス値IV=15の際に当選となる確率は、約1/164である。また、インデックス値IV=16の際に当選となる確率は、約1/7.3である。また、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は、約1/3.3である。
一方、図18の2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合よりも低い確率となる。具体的には、2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合の確率の2/3以下の確率となっている。これにより、「2」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームよりも、「3」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームの方が、遊技媒体の付与を伴う小役入賞及び再遊技が付与されるリプレイ入賞の発生確率を高くすることが可能となる。
但し、2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/2.2である。これに対して、上記のとおり3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/3.3である。これにより、「2」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームにおいて第2CB当選データが主側RAM74に記憶される確率を、「3」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームにおいて第1CB当選データが主側RAM74に記憶される確率よりも高くすることが可能となる。
なお、主側ROM73には、3枚ベット時の役抽選テーブル及び2枚ベット時の役抽選テーブル以外にも第1CB状態及び第2CB状態である場合のそれぞれにおける役の抽選処理(図16)にて参照されるCB用抽選テーブルが記憶されている。CB用抽選テーブルにはインデックス値IVが1個のみ設定されており、当該その1個のインデックス値IVには通常リプレイ当選データが設定されている。当該インデックス値IVで当選となる確率は3/10であり、当該インデックス値IVに当選となった場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。一方、上記インデックス値IVに当選となったものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合、又は上記インデックス値IVで当選とならなかった場合には第1ベル入賞が成立し得る。
ここで、インデックス値IV=12及び15以外のインデックス値IVは「1」~「6」の設定値の間で当選確率が同一となっている。これは遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれにおいても該当する。これに対して、インデックス値IV=12及び15の当選確率は「1」~「6」の設定値の間で相違している。具体的には、インデックス値IV=12で当選となる確率は、「1」の設定値の場合に最も低く、大きい値の設定値ほど当選確率が高く、「6」の設定値の場合が最も高い。また、インデックス値IV=15で当選となる確率は、「1」の設定値の場合に最も低く、大きい値の設定値ほど当選確率が高く、「6」の設定値の場合が最も高い。これにより、「1」~「6」の設定値の間で有利度に差を設けることが可能となる。
役の抽選処理(図16)の説明に戻り、ステップS702にて抽選テーブルを選択した後、インデックス値IVを1とした後に(ステップS703)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS704)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS701にて取得した乱数の値を現在の判定値DVとし、この乱数の値に現在のインデックス値IVであるインデックス値IV=1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS705)。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。「65535」を超えた場合には(ステップS705:YES)、そのときのインデックス値IVと対応する当選データを主側RAM74にセットするための当選データの取得処理を実行する(ステップS706)。
判定値DVが「65535」を超えなかった場合には(ステップS705:NO)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはインデックス値IVを1加算した後に(ステップS707)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS708)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS704に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS704では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS705では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS706の処理を実行した場合、又はステップS708にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行う(ステップS709)。その後、ステップS710にてゲーム開始時の有利抽選処理を実行し、ステップS711にて遊技区間の第1制御処理を実行し、ステップS712にて停止順報知制御処理を実行する。これらステップS710~ステップS712の処理内容については後に詳細に説明する。
その後、ゲーム開始コマンドの送信処理を実行する(ステップS713)。当該送信処理では、今回の役の抽選処理(図16)にていずれかの役に当選となっている場合にはその当選となった役に対応する情報と、現状の遊技状態に対応する情報と、ステップS710及びステップS711の処理結果に対応する情報とをゲーム開始コマンドに設定し、そのゲーム開始コマンドを演出側MPU92に送信する。ゲーム開始コマンドとは、新たなゲームが開始されたことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであって、主側MPU72にて決定された各種情報を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。
演出側MPU92は、ゲーム開始コマンドを受信した場合、今回のゲームにおける各種情報を当該ゲーム開始コマンドから把握する。そして、演出側MPU92は、その把握した各種情報に応じた態様で演出の内容を決定する。そして、その決定した演出の内容に対応するデータテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、その読み出したデータテーブルに従って上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を実行する。
次に、通常処理(図12)のステップS308にて実行されるリール制御処理について、図20のフローチャートを参照しながら説明する。
リール制御処理では、まず各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(ステップS801)。回転開始処理では、前回のゲームでリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回のゲームのためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットする。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS206のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると各ストップボタン42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
その後、ストップボタン42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する(ステップS802)。いずれのストップボタン42~44も操作されていない場合には、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS802の処理を繰り返し実行する。ストップボタン42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、回転中のリール32L,32M,32Rと対応するストップボタン42~44が操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する(ステップS803)。停止指令が発生していない場合には、ステップS802に戻り、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS802の処理を繰り返し実行する。停止指令が発生した場合には、停止指令コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS804)。停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42~44が操作されて停止指令が発生したのかを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。停止指令コマンドを送信した場合には回転中のリールを停止させるべくステップS805~ステップS811に示す停止制御処理を行う。
停止制御処理では、ストップボタン42~44が操作されたタイミングで基点位置(具体的には下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(ステップS805)。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。その後、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rのスベリ数を算出する(ステップS806)。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリール32L,32M,32Rを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS806では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいてスベリ数として「0」~「4」のいずれかの値を算出する。
その後、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(ステップS807)。そして、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し(ステップS808)、等しくなった場合にはリール32L,32M,32Rの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS809)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する(ステップS810)。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、停止情報第2設定処理を行い(ステップS811)、ステップS802に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、役の抽選処理(図16)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42~44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」~「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM73に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、役の抽選処理(図16)のステップS709にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図20)のステップS811にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、役の抽選処理の結果に応じて停止情報を設定する。停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM74に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目とに基づいて停止情報を変更する。
ステップS810にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS812にて入賞判定処理を実行する。入賞判定処理では、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。そして、主側RAM74に記憶されている当選データの内容に基づき、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止表示されている図柄の組合せが役の抽選処理において当選となった役に対応する図柄の組合せであるか否かを判定し、当選となった役に対応する図柄の組合せである場合には当選役の入賞の成立として入賞対応処理を実行する。
入賞対応処理では、その入賞が小役入賞であれば媒体付与処理において遊技媒体の付与を可能とするように付与対象となる遊技媒体数の情報を主側RAM74にセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、次回の開始待ち処理(図13)にて再遊技設定処理が実行されるようにするためのフラグ設定処理を実行する。
入賞判定処理を実行した後は入賞結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS813)。入賞結果コマンドには、今回の入賞成立の有無を示すデータが含まれているとともに、入賞が成立している場合にはその入賞の種類を示すデータが含まれている。
次に、通常処理(図12)のステップS310にて実行される遊技終了時の対応処理について、図21のフローチャートを参照しながら説明する。なお、通常処理(図12)におけるステップS310の処理はリール制御処理(ステップS308)よりも後に実行されるため、遊技終了時の対応処理は1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行されることとなる。
まず第1CB状態又は第2CB状態の移行制御と進行制御とを行うためのCB用処理を実行する(ステップS901)。CB用処理については後に詳細に説明する。その後、第1CB状態及び第2CB状態のいずれでもないことを条件として(ステップS902:NO)、現状の遊技状態に対応する処理にジャンプする(ステップS904)。具体的には、遊技状態が通常遊技状態である場合には通常用処理を実行し(ステップS905)、遊技状態が疑似ボーナス状態である場合には疑似ボーナス用処理を実行し(ステップS906)、遊技状態が終了準備状態である場合には遊技区間の第2制御処理を実行する(ステップS906)。また、ステップS904の通常用処理及びステップS905の擬似ボーナス用処理のいずれかを実行した場合にも遊技区間の第2制御処理(ステップS906)を実行する。ステップS904~ステップS906の処理内容については後に詳細に説明する。
現状の遊技状態が第1CB状態又は第2CB状態である場合にはステップS902にて肯定判定をすることで、ステップS904の通常用処理及びステップS905の疑似ボーナス用処理を実行しない。したがって、第1CB状態又は第2CB状態である場合には、通常遊技状態を進行させるための処理及び疑似ボーナス状態を進行させるための処理が実行されない。一方、現状の遊技状態が第1CB状態又は第2CB状態であってもステップS906における遊技区間の第2制御処理を実行する。したがって、第1CB状態又は第2CB状態である場合であっても第2区間を進行させるための処理が実行される。
<遊技状態及び遊技区間について>
次に、遊技状態及び遊技区間について説明する。図22は本スロットマシン10に存在している遊技状態及び遊技区間を説明するための説明図である。
本スロットマシン10では遊技状態として、通常遊技状態ST1と、第1CB状態ST2と、第2CB状態ST3と、疑似ボーナス状態ST4と、終了準備状態ST5とが存在している。これら遊技状態ST1~ST5は相互に重複して発生することはない。
通常遊技状態ST1は、主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されることにより滞在する遊技状態である。また、通常遊技状態ST1において発生した第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した場合、終了準備状態ST5が終了した場合、遊技状態が通常遊技状態ST1となる。通常遊技状態ST1は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。
通常遊技状態ST1は3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1未満となる。また、通常遊技状態ST1には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
第1CB状態ST2は、第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において第1CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第1CB状態ST2は遊技媒体のベット数が「3」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、遊技媒体のベット数が「2」である場合には1ゲームを実行することができない。また、第2CB状態ST3は、第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において第2CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第2CB状態ST3は遊技媒体のベット数が「2」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、ベット上限数が「2」に設定されるため「3」の遊技媒体をベットすることができない。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。これら第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の詳細については後に説明する。。
疑似ボーナス状態ST4は通常遊技状態ST1において疑似ボーナス状態ST4への移行条件が成立することで移行する遊技状態である。疑似ボーナス状態ST4は当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となった場合又は第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合に終了する。疑似ボーナス状態ST4が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合であって通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する場合、終了準備状態ST5に移行する。疑似ボーナス状態ST4が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合であって通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了しない場合、終了準備状態ST5に移行することなく通常遊技状態ST1に移行する。また、疑似ボーナス状態ST4が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することで終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。
疑似ボーナス状態ST4は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。疑似ボーナス状態ST4には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
疑似ボーナス状態ST4ではインデックス値IV=1~6のいずれかに当選した場合、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、疑似ボーナス状態ST4ではインデックス値IV=7~9のいずれかに当選した場合、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立することで「15」の遊技媒体が付与される。これにより、疑似ボーナス状態ST4の1ゲームにおける遊技媒体の期待付与数を高めることが可能となる。疑似ボーナス状態ST4である状況において3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1以上となり、疑似ボーナス状態ST4である状況において2枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる。
終了準備状態ST5は、後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了する場合であって、その後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する場合に移行する遊技状態である。終了準備状態ST5は1ゲームが実行された場合に終了する。終了準備状態ST5が終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。終了準備状態ST5は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。終了準備状態ST5は3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる遊技状態である。また、終了準備状態ST5には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
上記のように各種遊技状態ST1~ST5が存在している構成において、これら遊技状態ST1~ST5とは別に遊技区間が設定されている。遊技区間として第1区間SC1と第2区間SC2とが設定されている。つまり、本スロットマシン10では遊技状況を決定付ける要素として、「2」及び「3」の遊技媒体のベット数と、「1」~「6」の設定値と、各種遊技状態ST1~ST5と、第1区間SC1及び第2区間SC2の遊技区間とが存在している。
第1区間SC1とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る有利な遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)が開始されない区間であって、上記有利な遊技状態が継続しない区間である。主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には通常遊技状態ST1であって第1区間SC1となる。また、第2区間SC2において第2区間SC2の初期化処理が実行された場合にも第1区間SC1となる。第2区間SC2とは、上記有利な遊技状態が開始され得る区間であって上記有利な遊技状態が継続し得る区間である。
図23(a)は第1区間SC1及び第2区間SC2を説明するための説明図である。上記のとおり主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には第1区間SC1となるとともに第2区間SC2の初期化処理が実行された場合にも第1区間SC1となる。一方、第2区間SC2には、第1区間SC1において役の抽選処理(図16)に基づき第2区間SC2への移行契機が発生することで当該第1区間SC1から移行する。この場合、第1区間SC1においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得る一方、第1区間SC1においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても第2区間SC2への移行契機は発生しない。したがって、第1区間SC1において第2区間SC2への移行を期待する遊技者は、ベット数が「2」であるゲームを実行するのではなく、ベット数が「3」であるゲームを実行する必要がある。
第1区間SC1においては1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が確実に1未満となるのに対して、第2区間SC2においては1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる場合だけではなく1以上となる場合もある。したがって、第1区間SC1よりも第2区間SC2の方が有利な状況となる。よって、遊技者は第1区間SC1においては第2区間SC2に移行することを期待することとなる。
第1区間SC1は、第2区間SC2への移行契機が発生することで終了し、第2区間SC2へ移行する。これに対して、第2区間SC2は疑似ボーナス状態ST4又は終了準備状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行する場合には終了し得る。第2区間SC2が終了した場合には第1区間SC1へ移行する。また、第2区間SC2の終了条件として、第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に到達すること、及び第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数(具体的には2400枚)に到達することのいずれか一方の条件が成立することというエンディング条件が設定されている。遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。
つまり、第2区間SC2が継続されることで当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数に到達した場合には当該第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する。また、第2区間SC2が継続されることで当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達した場合には当該第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する。そして、これらエンディング条件のいずれか一方が成立した場合には、疑似ボーナス状態ST4の途中であってもそのエンディング条件が成立したゲームにて疑似ボーナス状態ST4が終了されるとともに第2区間SC2が終了されて第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況に移行する。これにより、第2区間SC2が過剰に継続してしまわなようにすることが可能となる。
図22に示すように通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3には、第1区間SC1及び第2区間SC2のいずれにおいても滞在し得る。一方、疑似ボーナス状態ST4及び終了準備状態ST5には、第1区間SC1において滞在することはなく、第2区間SC2においてのみ滞在する。
図23(b)は第2区間SC2における各遊技状態ST1~ST5の内容を説明するための説明図である。既に説明したとおり通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及び終了準備状態ST5は遊技媒体のベット数が「3」である状況及び「2」である状況のいずれでもゲームを実行することが可能であり、さらに第1CB状態ST2は遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみゲームを実行することが可能であるとともに第2CB状態ST3は遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみゲームを実行することが可能である。これは遊技区間が第2区間SC2であっても同様である。
第2区間SC2において通常遊技状態ST1である場合には、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合及びベット数が「2」であるゲームが実行される場合のいずれであっても遊技媒体の純増期待値は1未満である。この場合に、第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては後述するように、各ゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果に基づいて疑似ボーナス状態ST4への移行抽選処理が実行され得るが、当該移行抽選処理はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。また、第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては後述するように、1ゲームが実行される度に主側RAM74に設けられた解除ゲーム数カウンタ74eの値が1減算され、その1減算後における解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」である場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が確定することとなるが、当該解除ゲーム数カウンタ74eの減算はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。したがって、第2区間SC2における通常遊技状態ST1において、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST4である場合、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1以上となり得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1未満である。したがって、第2区間SC2における疑似ボーナス状態ST4である場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
上記のように第2区間SC2における通常遊技状態ST1及び疑似ボーナス状態ST4においてはベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が有利である構成であっても、第2区間SC2における通常遊技状態ST1及び疑似ボーナス状態ST4のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームにて付与された遊技媒体の数は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数として加算されるとともに、第2区間SC2における通常遊技状態ST1及び疑似ボーナス状態ST4のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第2区間SC2における通常遊技状態ST1及び疑似ボーナス状態ST4のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。この点からも、第2区間SC2における通常遊技状態ST1及び疑似ボーナス状態ST4のいずれかである場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
第2区間SC2であっても第1区間SC1と同様に第1CB入賞が成立し得るとともに第2CB入賞が成立し得る。第2区間SC2において第1CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第1CB状態ST2となるとともに第1CB状態ST2である場合及び第1CB状態ST2が終了した後も第2区間SC2が維持される。また、第2区間SC2において第2CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第2CB状態ST3となるとともに第2CB状態ST3である場合及び第2CB状態ST3が終了した後も第2区間SC2が維持される。第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも既に説明したとおり、当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態である。その一方、第2区間SC2における第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかにおいて実行されたゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3で実行されたゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。したがって、第2区間SC2において第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が発生した場合には遊技者にとってより不利となる。
なお、終了準備状態ST5は第2区間SC2においてベット数が「3」であるゲームが実行される場合及びベット数が「2」であるゲームが実行される場合のいずれであっても遊技媒体の純増期待値は1未満となるものの、疑似ボーナス状態ST4が終了することに伴って第2区間SC2が終了するのに対して1ゲームのみ実行される遊技状態である。したがって、終了準備状態ST5において実行されるゲームは、第2区間SC2における遊技媒体の制限付きの合計純増枚数に寄与することはなく、さらに第2区間SC2における合計ゲーム数に寄与しない。但し、これに限定されることはなく、終了準備状態ST5において実行されるゲームであっても、第2区間SC2における遊技媒体の制限付きの合計純増枚数に寄与するとともに、さらに第2区間SC2における合計ゲーム数に寄与する構成としてもよい。
<CB状態ST2,ST3について>
次に、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3について詳細に説明する。図24(a)は第1CB役(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されることとなるインデックス値IV)及び第2CB役(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されることとなるインデックス値IV)を説明するための説明図であり、図24(b)は第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3を説明するための説明図である。
図24(a)に示すように第1CB役には、ベット数が「3」であるゲームにおいて当選となり得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームにおいては当選となり得ない。ベット数が「3」であるゲームにおいて約1/3.3の確率で第1CB役に当選する。但し、第1CB役の当選状態(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第2CB役の当選状態(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである場合には、第1CB役が役の抽選処理(図16)における抽選対象から除外される。
第2CB役には、ベット数が「2」であるゲームにおいて当選となり得るのに対して、ベット数が「3」であるゲームにおいては当選となり得ない。ベット数が「2」であるゲームにおいて約1/2.2の確率で第2CB役に当選する。但し、第1CB役の当選状態(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第2CB役の当選状態(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである場合には、第2CB役が役の抽選処理(図16)における抽選対象から除外される。
第1CB役の当選状態においては、ベット数が「3」であるゲームにて第1CB入賞が成立し得る一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては第1CB入賞は成立しない。したがって、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にていずれのインデックス値IVにも当選しない外れ結果となったとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1CB入賞は成立しない。また、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にて所謂取りこぼしが発生し得るインデックス値IVに当選したとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1CB入賞は成立しない。第1CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行されて第1CB入賞が成立した場合に第1CB状態ST2となる。
図24(b)に示すように第1CB状態ST2においては、ベット数が「3」であるゲームを実行することが可能であり、ベット数が2以下である状況においてはゲームを実行することが不可である。第1CB状態ST2においては各ゲームにおける役の抽選処理(図16)にて3/10の確率で通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶され、通常リプレイ当選データが記憶された場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。
第1CB状態ST2においては役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、又は通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されたものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではないことで通常リプレイ入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル入賞が成立し得る。この場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル入賞が成立するが、左ストップボタン42の停止操作タイミングによっては第1ベル入賞が成立しないことがある。
但し、これに限定されることはなく、第1CB状態ST2において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶された場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に通常リプレイ入賞が成立する構成としてもよい。また、第1CB状態ST2において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に第1ベル入賞が成立する構成としてもよい。
第1CB状態ST2において第1ベル入賞が成立した場合には「1」の遊技媒体が付与される。既に説明したとおり第1CB状態ST2においては「3」の遊技媒体がベットされている場合にのみゲームを実行することが可能である。これに対して、第1CB状態ST2のゲームにおいて付与される遊技媒体の数は「1」である。そして、第1CB状態ST2は「30」の遊技媒体が付与された場合に終了する。したがって、第1CB状態ST2においては「3」の遊技媒体がベットされることで実行されたゲームにて「1」の遊技媒体が付与されるという事象を30回発生させる必要があり、この場合、第1CB状態ST2が開始されてから終了されるまでに遊技者が所有している遊技媒体が少なくとも60減少することとなる。よって、第1CB状態ST2は遊技者にとって不利な遊技状態となる。
また、第1CB状態ST2においては上記のとおり通常リプレイ入賞が成立し得るとともに通常リプレイ入賞及び第1ベル入賞の両方が成立しないこともある。そうすると、第2区間SC2において第1CB状態ST2が発生した場合には、遊技者にとって不利である第1CB状態ST2が30ゲーム以上に亘って継続することとなり、そのゲーム数が第2区間SC2において実行された合計ゲーム数に加算されることとなる。
第2CB役の当選状態においては、ベット数が「2」であるゲームにて第2CB入賞が成立し得る一方、ベット数が「3」であるゲームにおいては第2CB入賞は成立しない。したがって、第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にていずれのインデックス値IVにも当選しない外れ結果となったとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第2CB入賞は成立しない。また、第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にて所謂取りこぼしが発生し得るインデックス値IVに当選したとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第2CB入賞は成立しない。第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されて第2CB入賞が成立した場合に第2CB状態ST3となる。
図24(b)に示すように第2CB状態ST3においては、ベット数が「2」である状況においてゲームを実行することが可能であるとともに遊技媒体の上限ベット数は「2」となる。第2CB状態ST3においては各ゲームにおける役の抽選処理(図16)にて3/10の確率で通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶され、通常リプレイ当選データが記憶された場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。
第2CB状態ST3においては役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、又は通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されたものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではないことで通常リプレイ入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル入賞が成立し得る。この場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル入賞が成立するが、左ストップボタン42の停止操作タイミングによっては第1ベル入賞が成立しないことがある。
但し、これに限定されることはなく、第2CB状態ST3において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶された場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に通常リプレイ入賞が成立する構成としてもよい。また、第2CB状態ST3において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に第1ベル入賞が成立する構成としてもよい。
第2CB状態ST3において第1ベル入賞が成立した場合には「1」の遊技媒体が付与される。既に説明したとおり第2CB状態ST3においては「2」の遊技媒体がベットされている場合にのみゲームを実行することが可能である。これに対して、第2CB状態ST3のゲームにおいて付与される遊技媒体の数は「1」である。そして、第2CB状態ST3は「30」の遊技媒体が付与された場合に終了する。したがって、第2CB状態ST3においては「2」の遊技媒体がベットされることで実行されたゲームにて「1」の遊技媒体が付与されるという事象を30回発生させる必要があり、この場合、第2CB状態ST3が開始されてから終了されるまでに遊技者が所有している遊技媒体が少なくとも30減少することとなる。よって、第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態となる。但し、第2CB状態ST3のこの不利益度は第1CB状態ST2よりも低い。
また、第2CB状態ST3においては上記のとおり通常リプレイ入賞が成立し得るとともに通常リプレイ入賞及び第1ベル入賞の両方が成立しないこともある。そうすると、第2区間SC2において第2CB状態ST3が発生した場合には、遊技者にとって不利である第2CB状態ST3が30ゲーム以上に亘って継続することとなり、そのゲーム数が第2区間SC2において実行された合計ゲーム数に加算されることとなる。
上記のように遊技者にとって不利な遊技状態として第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が設定されている構成において、ベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とするとともに第2CB入賞を成立させないようにしてから、ベット数が「3」であるゲームを実行することで、各ゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行を発生させないようにしながら遊技を行うことが可能となる。つまり、ベット数が「2」であるゲームが実行されることで第2CB役の当選状態となった場合には、その後にベット数が「3」であるゲームが実行されることにより第2CB役の当選状態であっても第2CB入賞が成立しない。また、第2CB役の当選状態においてはベット数が「3」であるゲームが実行されたとしても役の抽選処理(図16)にて第1CB役が抽選対象から除外されるため、第1CB役の当選状態とならない。そして、第1CB役の当選状態とならないことにより第1CB入賞が成立することはなく、第1CB状態ST2に遊技状態が移行することもない。これにより、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行を発生させないようにしながら、ベット数が「3」であるゲームを実行することが可能となる。そして、ベット数が「3」であるゲームを実行することで、既に説明したとおり第2区間SC2への移行が発生し得るとともに、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得る。
ここで、スロットマシン10においては不正な利益を得る目的で主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行されることが想定される。例えば、メダルの払い出しが発生する状況においてホッパ装置53の払出検出センサに対して不正用治具を用いてメダルの検出をできないようにすることで本来払い出されるべき数よりも多くのメダルを払い出させる不正行為の発生が想定される。これに対して、本スロットマシン10には既に説明したとおり当該不正用治具の侵入を検出するための物体検出センサが設けられており、物体検出センサにて不正用治具の侵入が検出された場合には侵入異常報知が実行される。したがって、物体検出センサにて検出されないように工夫して上記不正用治具が挿入されたとしても、上記不正用治具を利用して不正に多くのメダルを払い出させる行為を繰り返す過程で当該不正用治具の侵入が物体検出センサにて検出され侵入異常報知が実行されることがある。この場合、不正行為者は主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)を不正に実行させることにより侵入異常報知を強制的に終了させる行為を行うことが想定される。そして、侵入異常報知が実行されない状況となった本スロットマシン10においてその不正に得たメダルを利用してゲームが行われることが想定される。
但し、このような不正行為が行われた場合には主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行されることで、主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていない状態となる。つまり、第2CB役の当選状態ではない状態となる。そして、第2CB役の当選状態ではない状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、第1CB役の当選状態とり得るとともに第1CB入賞が成立した場合には遊技者にとって不利な遊技状態である第1CB状態ST2となる。これにより、上記のような不正行為を行った者に対して不利益を与えることが可能となる。一方、遊技ホールにおいては営業開始前などにてベット数が「2」であるゲームを実行して第2CB役の当選状態としておくことにより、上記のような不正行為を行わない通常の遊技者に対しては第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が発生しないようにしながら、ベット数が「3」であるゲームを行わせることが可能となる。
図24(a)に示すようにベット数が「2」であるゲームにて第2CB役に当選する確率は約1/2.2であるのに対して、ベット数が「3」であるゲームにて第1CB役に当選する確率は約1/3.3である。つまり、第2CB役に当選する確率の方が第1CB役に当選する確率よりも高く設定されている。これにより、遊技ホールなどにおいてベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とする場合に、当該第2CB役の当選状態となるまでに要するゲーム数を少なくすることが可能となる。その一方、誤って第2CB役の当選状態とする前にベット数が「3」であるゲームが実行されたとしても、第1CB役に当選する確率の方が第2CB役に当選する確率よりも低いことで、第1CB役に当選しづらくさせることが可能となる。
なお、第2CB役に当選する確率の方が第1CB役に当選する確率よりも高い構成に限定されることはなく、第1CB役に当選する確率の方が第2CB役に当選する確率よりも高い構成としてもよく、第1CB役に当選する確率と第2CB役に当選する確率とが同一又は略同一である構成としてもよい。
図25は主側MPU72にて実行されるCB用処理を示すフローチャートである。なお、CB用処理は遊技終了時の対応処理(図21)におけるステップS901にて実行される。遊技終了時の対応処理(図21)は既に説明したとおり1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行されるため、CB用処理も1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行されることとなる。
主側RAM74に設けられた第1CB状態フラグ及び第2CB状態フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定することで、現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかであるか否かを判定する(ステップS1001)。第1CB状態フラグは遊技状態が第1CB状態ST2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2CB状態フラグは遊技状態が第2CB状態ST3であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
ステップS1001にて否定判定をした場合、今回のゲームにて第1CB入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1002)。つまり、第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況で第1CB入賞に対応する図柄の組合せがメインラインMLに停止したか否かを判定する。第1CB入賞が成立している場合(ステップS1002:YES)、主側RAM74の第1CB状態フラグに「1」をセットし(ステップS1003)、主側RAM74の第1CB当選データをクリアする(ステップS1004)。そして、第1CB状態ST2に移行したことを示す第1CB入賞コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1005)。これにより、遊技状態が第1CB状態ST2となる。第1CB状態ST2においては既に説明したとおりベット対応処理(図14)におけるステップS513~ステップS515の処理が実行されることで、「3」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。
ステップS1002にて否定判定をした場合、今回のゲームにて第2CB入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1006)。つまり、第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況で第2CB入賞に対応する図柄の組合せがメインラインMLに停止したか否かを判定する。第2CB入賞が成立している場合(ステップS1006:YES)、主側RAM74の第2CB状態フラグに「1」をセットし(ステップS1007)、主側RAM74の第2CB当選データをクリアする(ステップS1008)。そして、第2CB状態ST3に移行したことを示す第2CB入賞コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1009)。これにより、遊技状態が第2CB状態ST3となる。第2CB状態ST3においては既に説明したとおりベット対応処理(図14)におけるステップS503、ステップS508、ステップS515及びステップS516の処理が実行されることで、「2」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。
ステップS1001にて肯定判定をした場合、今回のゲームにて第1ベル入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1010)。第1ベル入賞が成立している場合(ステップS1010:YES)、主側RAM74に設けられた合計付与カウンタの値を1加算する(ステップS1011)。合計付与カウンタは、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において付与された遊技媒体の合計数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が開始された場合に「0」クリアされる。
1加算後における合計付与カウンタの値が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の終了基準数である「30」となった場合(ステップS1012:YES)、今回のCB状態ST2,ST3に対応するCB状態フラグを「0」クリアする(ステップS1013)。そして、現状のCB状態ST2,ST3が終了したことを示すCB終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1014)。
次に、CB状態ST2,ST3に遊技状態が移行する様子及びCB状態ST2,ST3への移行が制限される様子について、図26のタイムチャートを参照しながら説明する。図26(a)は「3」の遊技媒体がベットされている状況でゲームが行われる期間を示し、図26(b)は「2」の遊技媒体がベットされている状況でゲームが行われる期間を示し、図26(c)は第1CB役の当選状態となっている期間を示し、図26(d)は第2CB役の当選状態となっている期間を示し、図26(e)は第1CB入賞又は第2CB入賞の成立が可能である期間を示し、図26(f)は第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである期間を示し、図26(g)は第1区間SC1において第2区間SC2への移行が可能な期間を示し、図26(h)は第2区間SC2においてゲームが消化される期間を示す。
まずCB状態ST2,ST3への移行が制限される場合について説明する。
主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングであるt1のタイミングで図26(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選してない状況であって、遊技区間が第1区間SC1であり、さらに通常遊技状態ST1である状況である。そして、ベット数が「2」であるゲームが繰り返し実行されることでt2のタイミングで図26(d)に示すように第2CB役の当選状態となる。この場合、第2CB入賞が成立しないようにすることで第2CB状態ST3への移行が発生しない。また、第2CB役の当選状態となっている状況において図26(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが実行されることで、図26(e)に示すように第2CB入賞の成立が可能な期間となる。
その後、t3のタイミングで図26(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが繰り返し実行される状態となる。第2CB役の当選状態であってもベット数が「3」であるゲームが実行される場合には第2CB入賞が成立することはなく、さらに第2CB役の当選状態においては第1CB役に当選することはない。したがって、t3のタイミングで図26(e)に示すようにCB入賞の成立が不可である期間となる。また、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生しないが、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得るため、t3のタイミングにおいて図26(g)に示すように第2区間SC2への移行可能期間となる。
その後、t4のタイミングで第2区間SC2への移行契機が発生することで図26(h)に示すように第2区間SC2となり、その後にベット数が「3」であるゲームが実行されることで第2区間SC2においてゲームが消化されることとなる。
その後、t5のタイミングで図26(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが実行される。この場合、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されるため、図26(e)に示すように第2CB入賞が成立し得る状況となる。また、第2区間SC2においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、図26(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。その後、t6のタイミングで第2CB入賞が成立することで図26(f)に示すように第2CB状態ST3となる。第2区間SC2において第2CB状態ST3におけるゲームが実行されたとしても、図26(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。
次に、主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングからベット数が「3」であるゲームが繰り返される場合について説明する。
主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングであるt7のタイミングで図26(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが開始される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選してない状況であって、遊技区間が第1区間SC1であり、さらに通常遊技状態ST1である状況である。ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得るため、当該t7のタイミングにおいて図26(g)に示すように第2区間SC2への移行可能期間となる。その後、t8のタイミングで第2区間SC2への移行契機が発生することで図26(h)に示すように第2区間SC2となり、その後にベット数が「3」であるゲームが実行されることで第2区間SC2においてゲームが消化されることとなる。
その後、ベット数が「3」であるゲームが繰り返し実行されることでt9のタイミングで図26(c)に示すように第1CB役の当選状態となる。また、第1CB役の当選状態となっている状況において図26(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが実行されることで、図26(e)に示すように第1CB入賞の成立が可能な期間となる。その後、t10のタイミングで第1CB入賞が成立することで図26(f)に示すように第1CB状態ST2となる。第2区間SC2において第1CB状態ST2におけるゲームが実行されたとしても、図26(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。
その後、t11のタイミングで図26(f)に示すように第1CB状態ST2が終了する。第1CB状態ST2が終了した後であっても図26(h)に示すように第2区間SC2は継続され、図26(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが実行された場合には図26(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。
次に、主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングからベット数が「2」であるゲームが繰り返される場合について説明する。
主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングであるt12のタイミングで図26(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選してない状況であって、遊技区間が第1区間SC1であり、さらに通常遊技状態ST1である状況である。そして、ベット数が「2」であるゲームが繰り返し実行されることでt13のタイミングで図26(d)に示すように第2CB役の当選状態となる。この場合、第2CB入賞が成立しないようにすることで第2CB状態ST3への移行が発生しない。また、第2CB役の当選状態となっている状況において図26(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが実行されることで、図26(e)に示すように第2CB入賞の成立が可能な期間となる。なお、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生しないため、図26(g)に示すように第2区間SC2への移行可能期間とならない。その後、t14のタイミングで第2CB入賞が成立することで図26(f)に示すように、t14のタイミング~t15のタイミングに亘って第2CB状態ST3となる。
次に、CB役の当選状態及び遊技媒体のベット数との関係で実行される各種報知の内容について説明する。
上記のとおり第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態であるものの、最初にベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とし、その後にベット数が「3」であるゲームを実行することで、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行が発生しないようにしながら疑似ボーナス状態ST4の発生を狙うことが可能となる。この場合に、本スロットマシン10では第2CB役の当選状態ではないことの報知及び第3CB役の当選状態であることの報知が行われる構成となっている。
図27(a)~図27(c)は画像表示装置63にて実行される第1CB役及び第2CB役の当選状態に関連する報知の内容を説明するための説明図である。
ゲームを実行することが可能な状況及びゲームが実行されている状況においては図27(a)~図27(c)に示すように画像表示装置63にて所定キャラクタ画像G11の動画表示が行われる。この場合に、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては図27(a)に示すように画像表示装置63の一部の領域に非内部報知画像G12が表示される。非内部報知画像G12は所定キャラクタ画像G11と前後方向に重ならないように画像表示装置63の隅角部分に表示されている。非内部報知画像G12は、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況が継続している場合には表示が維持される。
非内部報知画像G12として、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であることを示す非内部明示画像G21と、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況において実行されたゲーム数を示す非内部消化ゲーム数画像G22とが表示される。非内部明示画像G21として具体的に「復帰中」という文字画像が表示される。これにより、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であることが明示される。
非内部消化ゲーム数画像G22として具体的に、「010ゲーム」といったように、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況において実行されたゲーム数を示す文字画像が表示される。この場合、主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された後において第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況における最初のゲームが完了するまでは、非内部消化ゲーム数画像G22として「000ゲーム」が表示される。また、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した後において第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況における最初のゲームが完了するまでは、非内部消化ゲーム数画像G22として「000ゲーム」が表示される。その後、ベット数が「3」であるゲーム及びベット数が「2」であるゲームのいずれであっても、1ゲームが実行される度に非内部消化ゲーム数画像G22として表示されるゲーム数が1加算される。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「2」であるゲームにて第2CB役に当選し、当該第2CB役の当選状態となることで、図27(b)に示すように非内部報知画像G12の表示が終了される。この場合、所定キャラクタ画像G11の表示は継続されるものの、第2CB役の当選状態であることを明示する画像は画像表示装置63に表示されない。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームにて第1CB役に当選し、当該第1CB役の当選状態となることで、図27(c)に示すように非内部報知画像G12の表示は終了される。この場合、第1CB役の当選状態であることを明示する第1内部明示画像G13が画像表示装置63の一部の領域に表示されることとなる。第1内部明示画像G13は所定キャラクタ画像G11と前後方向に重ならないように画像表示装置63の隅角部分に表示されている。第1内部明示画像G13は、第1CB役の当選状態が継続している場合には表示が維持される。そして、第1CB入賞が成立して第1CB状態ST2に遊技状態が移行することで第1内部明示画像G13の表示が終了される。
なお、第1CB状態ST2においては画像表示装置63にてCB状態中表示が行われる。また、第2CB状態ST3においても画像表示装置63にてCB状態中表示が行われる。CB状態中表示の具体的な内容は任意であるが、例えば画像表示装置63において所定キャラクタ画像G11が表示されている状況で画像表示装置63の表示面の全体が薄暗く表示される構成としてもよい。また、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了するまでに必要な遊技媒体の残りの払出数を示す画像が表示される構成としてもよい。
第1CB役及び第2CB役の当選状態に関連する報知としては上記報知以外にも、各種のベット数関連報知が実行される。ベット数関連報知として具体的には、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては、ベット数が「2」であるゲームにて第2CB役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングまでに第2CB役の当選対応報知が実行される。第2CB役の当選対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「第2CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。第2CB役の当選対応報知は、第2CB役に当選したゲームよりも後においても、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合に発生する。
第2CB役の当選状態においては、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には、2ベット対応報知が実行される。2ベット対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。2ベット対応報知は、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームがベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく繰り返される場合には、ベット数が「2」であるゲームの2ゲーム目以降においては発生しない。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合に3ベット対応報知が実行される。3ベット対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「3枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。3ベット対応報知は、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームがベット数が「2」であるゲームを間に挟むことなく繰り返される場合には、ベット数が「3」であるゲームの2ゲーム目以降においては発生しない。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては、ベット数が「3」であるゲームにて第1CB役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングまでに第1CB役の当選対応報知が実行される。第1CB役の当選対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「第1CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。但し、当該第1CB役の当選対応報知は第1CB役に当選したゲームにおいてのみ発生し、その後の第1CB役の当選状態におけるベット数が「2」であるゲーム及びベット数が「3」であるゲームのいずれであっても実行されない。
第1CB役の当選状態においては、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には2ベット対応報知が実行される。2ベット対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。2ベット対応報知は、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームがベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく繰り返される場合には、ベット数が「2」であるゲームの2ゲーム目以降においては発生しない。
次に、CB役の当選状態及び遊技媒体のベット数との関係で各種報知が実行される様子を、図28のタイムチャートを参照しながら説明する。図28(a)はベット数が「2」であるゲームの実行期間を示し、図28(b)はベット数が「3」であるゲームの実行期間を示し、図28(c)はベット数が「2」であるゲームが実行された場合に発生する「2」ベット時の報知音が出力されている期間を示し、図28(d)はベット数が「3」であるゲームが実行された場合に発生する「3」ベット時の報知音が出力されている期間を示し、図28(e)は画像表示装置63にて非内部報知画像G12が表示されている期間を示し、図28(f)は画像表示装置63にて第1内部明示画像G13が表示されている期間を示し、図28(g)は第1CB役の当選状態である期間を示し、図28(h)は第2CB役の当選状態である期間を示し、図28(i)は第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が実行されている期間を示し、図28(j)は画像表示装置63にてCB状態中表示が行われている期間を示す。
スロットマシン10への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで演出側MPU92にて演出の実行制御が開始される。この場合、主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行されているため第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となっている。したがって、t1のタイミングで図28(e)に示すように画像表示装置63にて非内部報知画像G12の表示が開始される。
その後、t2のタイミングで図28(b)に示すようにベット数が「3」であるゲームが実行される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが実行されるため、図28(d)に示すように3ベット対応報知に対応する報知音が出力される。これにより、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが実行されていることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、t2のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「000ゲーム」から「001ゲーム」に更新される。
t3のタイミングで図28(b)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが再度実行される。但し、当該ゲームは、ベット数が「2」であるゲームを間に挟むことなく実行された2回目以降のベット数が「3」であるゲームであるため、3ベット対応報知は実行されない。これにより、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが意図的に繰り返されていることに対して、3ベット対応報知が繰り返し実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、t3のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「001ゲーム」から「002ゲーム」に更新される。
その後、t4のタイミングで図28(b)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが再度実行される。当該ゲームにて図28(g)に示すように第1CB役に当選する。したがって、当該t4のタイミングで図28(d)に示すように第1CB役の当選対応報知に対応する報知音が出力される。これにより、第1CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第1CB役の当選対応報知は、第1CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、第1CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第1CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、t4のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「002ゲーム」から「003ゲーム」に更新される。
その後、t5のタイミングで第1CB役に当選したゲームが第1CB入賞の成立が発生することなく終了する。この場合、当該t5のタイミングで、図28(e)に示すように画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が終了され、図28(f)に示すように画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示が開始される。これにより、第1CB役の当選状態であることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t6のタイミングで図28(b)に示すように第1CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行される。そして、当該ゲームが終了するタイミングであるt7のタイミングにて、図28(g)及び図28(i)に示すように第1CB入賞が成立することで第1CB状態ST2に移行する。この場合、当該t7のタイミングで図28(f)に示すように画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示が終了されるとともに、図28(j)に示すように画像表示装置63におけるCB状態中表示が開始される。
その後、t8のタイミングで第1CB状態ST2においてベット数が「3」であるゲームが実行される。当該ゲームにおいても図28(j)に示すように画像表示装置63におけるCB状態中表示が継続される。その後、ベット数が「3」であるゲームが繰り返されることで、t9のタイミングで図28(i)に示すように第1CB状態ST2が終了する。この場合、当該t9のタイミングで図28(j)に示すように画像表示装置63におけるCB状態中表示が終了される。また、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となるため、当該t9のタイミングで図28(e)に示すように画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が開始される。この場合、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。
その後、t10のタイミングで図28(a)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「2」であるゲームが実行される。当該t10のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「000ゲーム」から「001ゲーム」に更新される。
その後、t11のタイミングで図28(a)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「2」であるゲームが再度実行される。当該ゲームにて図28(h)に示すように第2CB役に当選する。したがって、当該t11のタイミングで図28(c)に示すように第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が出力される。これにより、第2CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、第2CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、第2CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、t11のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「001ゲーム」から「002ゲーム」に更新される。
その後、t12のタイミングで第2CB役に当選したゲームが第2CB入賞の成立が発生することなく終了する。この場合、当該t12のタイミングで、図28(e)に示すように画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が終了される。これにより、第2CB役の当選状態であることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t13のタイミングで図28(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行される。この場合、図28(c)に示すように2ベット対応報知に対応する報知音が出力されるとともに、第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t14のタイミングで図28(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが再度実行される。但し、当該ゲームは、ベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく実行された2回目以降のベット数が「2」であるゲームであるため、2ベット対応報知は実行されない。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが意図的に繰り返されていることに対して、2ベット対応報知が繰り返し実行されてしまわないようにすることが可能となる。その一方、当該t14のタイミングで図28(c)に示すように第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t15のタイミング及びt16のタイミングのそれぞれにおいて図28(b)に示すように、第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行される。第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行されることは本来想定している遊技内容であるため、当該ゲームに対しては3ベット対応報知や第2CB役の当選対応報知は実行されない。
その後、t17のタイミングで図28(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行される。この場合、図28(c)に示すように2ベット対応報知に対応する報知音が出力されるとともに、第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t18のタイミングで図28(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが再度実行される。但し、当該ゲームは、ベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく実行された2回目以降のベット数が「2」であるゲームであるため、2ベット対応報知は実行されない。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが意図的に繰り返されていることに対して、2ベット対応報知が繰り返し実行されてしまわないようにすることが可能となる。その一方、当該t18のタイミングで図28(c)に示すように第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
次に、上記のようなCB役の当選状態及び遊技媒体のベット数との関係で実行される各種報知を行うための処理構成について説明する。
図29は演出側MPU92にて実行される内部報知制御処理を示すフローチャートである。内部報知制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
まず主側MPU72から供給開始時のコマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS1101)。主側MPU72は動作電力の供給が開始された場合、主側RAM74の記憶状態に異常が発生していないのであれば、メイン処理(図10)にて上記供給開始時のコマンドとして復電コマンド、全部初期化コマンド及び一部初期化コマンドのいずれかを送信する。復電コマンドは既に説明したとおり主側RAM74の記憶状態に異常が発生していない場合において一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)が実行されることなく電源遮断前の番地に戻る場合に送信されるコマンドである。全部初期化コマンドは後述するように全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合に送信されるコマンドである。一部初期化コマンドは後述するように一部クリア処理(ステップS104)が実行された場合に送信されるコマンドである。
ステップS1101にて肯定判定をした場合、供給開始時の制御処理を実行する(ステップS1102)。図30は供給開始時の制御処理を示すフローチャートである。
主側MPU72のメイン処理(図10)にて全部クリア処理(ステップS105)が実行されており全部初期化コマンドを受信している場合(ステップS1201:YES)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1202)。全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合、詳細は後述するように主側RAM74の全エリアが初期化された状態となるため、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となる。したがって、全部初期化コマンドを受信している場合には画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が開始されることとなる。この場合、非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。
主側MPU72のメイン処理(図10)にて一部クリア処理(ステップS104)が実行されており一部初期化コマンドを受信している場合(ステップS1203:YES)、当該一部初期化コマンドに設定されている情報に基づき第2CB役の当選状態であるか否かを判定する(ステップS1204)。一部クリア処理(ステップS104)が実行された場合、詳細は後述するように主側RAM74において第2CB当選データが記憶されることとなるエリアは初期化されることなく、当該エリア以外のエリア(第1CB当選データが記憶されるエリアを含む)が初期化される。
動作電力の供給が停止される直前において主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていた場合には動作電力の供給の再開後において一部クリア処理(ステップS104)が実行された後も主側RAM74に第2CB当選データが記憶されている状態が維持される。一方、動作電力の供給が停止される直前において主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていなかった場合には動作電力の供給の再開後において一部クリア処理(ステップS104)が実行された後も主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていない状態が維持される。一部初期化コマンドには後述するように主側RAM74に第2CB当選データが記憶されているか否かを示す情報が設定される。したがって、ステップS1204では第2CB当選データが記憶されていることを示す情報が一部初期化コマンドに含まれているか否かを特定する。
ステップS1204にて否定判定をした場合、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1205)。この場合、非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。ステップS1204にて肯定判定をした場合、演出側RAM94に設けられた第2CB内部中フラグに「1」をセットする(ステップS1206)。第2CB内部中フラグは第2CB役の当選状態であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
主側MPU72から復電コマンドを受信している場合(ステップS1207:YES)、復電コマンドに設定されている情報に基づき第2CB役の当選状態であるか否かを判定する(ステップS1208)。既に説明したとおり復電コマンドには、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されているか否かを示す情報が設定される。第2CB役の当選状態である場合(ステップS1208:YES)、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」をセットする(ステップS1209)。
第2CB役の当選状態ではない場合(ステップS1208:NO)、復電コマンドに設定されている情報に基づき第1CB役の当選状態であるか否かを判定する(ステップS1210)。第1CB役の当選状態ではない場合(ステップS1210:NO)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1211)。この場合、非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。第1CB役の当選状態である場合(ステップS1210:YES)、画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示を開始させる(ステップS1212)。その後、演出側RAM94に設けられた第1CB内部中フラグに「1」をセットする(ステップS1213)。第1CB内部中フラグは第1CB役の当選状態であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
内部報知制御処理(図29)の説明に戻り、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、当該入賞結果コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第1CB役に当選するとともに第1CB入賞が成立しなかったか否かを判定する(ステップS1104)。主側MPU72はリール制御処理(図20)において1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される処理であるステップS813にて入賞結果コマンドを演出側MPU92に送信するが、当該入賞結果コマンドには、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて主側RAM74への記憶対象となった当選データの種類に対応する情報、今回のゲームにおける入賞の成立の有無の情報、及び今回のゲームにおいて入賞が成立している場合にはその成立対象となった入賞の種類の情報が設定される。ステップS1104にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の第1CB内部中フラグに「1」をセットし(ステップS1105)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を終了させ(ステップS1106)、画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示開始させる(ステップS1107)。
内部報知制御処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、当該入賞結果コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第2CB役に当選するとともに第2CB入賞が成立しなかったか否かを判定する(ステップS1108)。ステップS1108にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」をセットし(ステップS1109)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を終了させる(ステップS1110)。
内部報知制御処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、さらに主側MPU72から第1CB入賞コマンド又は第2CB入賞コマンドを受信しているか否かを判定することで、今回のゲームにて第1CB入賞又は第2CB入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1111)。主側MPU72は既に説明したとおり、第1CB入賞が成立した場合にはCB用処理(図25)のステップS1005にて第1CB入賞コマンドを送信し、第2CB入賞が成立した場合にはCB用処理(図25)のステップS1009にて第2CB入賞コマンドを送信する。
いずれかのCB入賞が成立している場合(ステップS1111:YES)、CB内部中フラグのクリア処理を実行する(ステップS1112)。CB内部中フラグのクリア処理では、演出側RAM94の第1CB内部中フラグに「1」がセットされている場合には当該第1CB内部中フラグを「0」クリアし、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」がセットされている場合には当該第2CB内部中フラグを「0」クリアする。その後、各種表示の終了処理を実行する(ステップS1113)。当該終了処理では、画像表示装置63において非内部報知画像G12が表示されていた場合には当該非内部報知画像G12の表示を終了させ、画像表示装置63において第1内部明示画像G13が表示されていた場合には当該第1内部明示画像G13の表示を終了させる。その後、画像表示装置63におけるCB状態中表示を開始させる(ステップS1114)。
内部報知制御処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、さらに主側MPU72からCB終了コマンドを受信しているか否かを判定することで、実行対象となっていたCB状態ST2,ST3が終了したか否かを判定する(ステップS1115)。主側MPU72は既に説明したとおり、実行対象となっていたCB状態ST2,ST3が終了した場合には、CB用処理(図25)のステップS1014にてCB終了コマンドを送信する。
実行対象となっていたCB状態ST2,ST3が終了した場合(ステップS1115:YES)、画像表示装置63におけるCB状態中表示を終了させる(ステップS1116)。その後、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1117)。
内部報知制御処理では、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信している場合であって(ステップS1118:YES)、演出側RAM94の第1CB内部中フラグ及び第2CB内部中フラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS1119及びステップS1120:NO)、非内部中報知用処理を実行する(ステップS1121)。また、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信している場合であって(ステップS1118:YES)、演出側RAM94の第1CB内部中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1119:YES)、第1CB内部中報知用処理を実行する(ステップS1122)。また、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信している場合であって(ステップS1118:YES)、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1120:YES)、第2CB内部中報知用処理を実行する(ステップS1123)。
図31は内部報知制御処理(図29)のステップS1121にて実行される非内部中報知用処理を示すフローチャートである。
まず演出側RAM94に設けられた復帰中カウンタの値を1加算する(ステップS1301)。復帰中カウンタは、画像表示装置63にて非内部報知画像G12の表示が開始されてから実行されたゲームの実行回数を演出側MPU92にて特定するためのカウンタであり、当該復帰中カウンタにセットされている値に対応する数字が非内部報知画像G12における非内部消化ゲーム数画像G22として表示される。なお、画像表示装置63にて非内部報知画像G12の表示が開始された場合に復帰中カウンタの値が「0」クリアされる。その後、1加算後における復帰中カウンタにセットされている値に対応する数字が非内部報知画像G12における非内部消化ゲーム数画像G22に表示されるように、当該非内部報知画像G12の表示内容を更新する(ステップS1302)。
その後、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1303)。主側MPU72は既に説明したとおり1ゲームが開始された場合に実行される開始時の設定処理(図15)にて、当該ゲームのベット数が「3」であれば第1ベット数コマンドを送信し(ステップS603)、当該ゲームのベット数が「2」であれば第2ベット数コマンドを送信する(ステップS604)。ステップS1303では主側MPU72から第1ベット数コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1303にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の「3」ベット報知済みフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1304:NO)、「3」ベット報知用処理を実行した後に(ステップS1305)、「3」ベット報知済みフラグに「1」をセットする(ステップS1306)。「3」ベット報知用処理では、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが実行されたことを報知するための3ベット対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「3枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。「3」ベット報知済みフラグは、ベット数が「3」であるゲームが繰り返される場合において既に3ベット対応報知を実行済みであるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。「3」ベット報知済みフラグに「1」がセットされている場合には「3」ベット報知用処理を実行しないようにすることで、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが繰り返された場合に、3ベット対応報知が繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS1304にて肯定判定をした場合、又はステップS1306の処理を実行した場合、今回受信しているゲーム開始コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第1CB役に当選したか否かを判定する(ステップS1307)。第1CB役に当選している場合(ステップS1307:YES)、第1CB当選時の報知用処理を実行する(ステップS1308)。第1CB当選時の報知用処理では、第1CB役の当選対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「第1CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。
ステップS1303にて否定判定をした場合、すなわち今回のゲームのベット数が「2」であり主側MPU72から第2ベット数コマンドを受信している場合、演出側RAM94の「3」ベット報知済みフラグを「0」クリアする(ステップS1309)。なお、「3」ベット報知済みフラグは、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となった場合にも「0」クリアされる。
その後、今回受信しているゲーム開始コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第2CB役に当選したか否かを判定する(ステップS1310)。第2CB役に当選している場合(ステップS1310:YES)、第2CB当選時の報知用処理を実行する(ステップS1311)。第2CB当選時の報知用処理では、第2CB役の当選対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「第2CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。
図32は内部報知制御処理(図29)のステップS1122にて実行される第1CB内部中報知用処理を示すフローチャートである。
まず今回のゲームのベット数が「2」であるか否かを判定する(ステップS1401)。主側MPU72は既に説明したとおり1ゲームが開始された場合に実行される開始時の設定処理(図15)にて、当該ゲームのベット数が「3」であれば第1ベット数コマンドを送信し(ステップS603)、当該ゲームのベット数が「2」であれば第2ベット数コマンドを送信する(ステップS604)。ステップS1401では主側MPU72から第2ベット数コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1401にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1402:NO)、「2」ベット報知用処理を実行した後に(ステップS1403)、「2」ベット報知済みフラグに「1」をセットする(ステップS1404)。「2」ベット報知用処理では、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを報知するための2ベット対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。「2」ベット報知済みフラグは、ベット数が「2」であるゲームが繰り返される場合において既に2ベット対応報知を実行済みであるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされている場合には「2」ベット報知用処理を実行しないようにすることで、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが繰り返された場合に、2ベット対応報知が繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS1401にて否定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグを「0」クリアする(ステップS1405)。なお、「2」ベット報知済みフラグは、第1CB役に当選した場合にも「0」クリアされるとともに、第2CB役に当選した場合にも「0」クリアされる。
図33は内部報知制御処理(図29)のステップS1123にて実行される第2CB内部中報知用処理を示すフローチャートである。
まず今回のゲームのベット数が「2」であるか否かを判定する(ステップS1501)。主側MPU72は既に説明したとおり1ゲームが開始された場合に実行される開始時の設定処理(図15)にて、当該ゲームのベット数が「3」であれば第1ベット数コマンドを送信し(ステップS603)、当該ゲームのベット数が「2」であれば第2ベット数コマンドを送信する(ステップS604)。ステップS1501では主側MPU72から第2ベット数コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1501にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1502:NO)、「2」ベット報知用処理を実行した後に(ステップS1503)、「2」ベット報知済みフラグに「1」をセットする(ステップS1504)。「2」ベット報知用処理では、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを報知するための2ベット対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。「2」ベット報知済みフラグは、ベット数が「2」であるゲームが繰り返される場合において既に2ベット対応報知を実行済みであるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされている場合には「2」ベット報知用処理を実行しないようにすることで、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが繰り返された場合に、2ベット対応報知が繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS1502にて肯定判定をした場合、又はステップS1504の処理を実行した場合、第2CB当選時の報知用処理を実行する(ステップS1505)。第2CB当選時の報知用処理では、第2CB役の当選対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「第2CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。上記のように第2CB当選時の報知用処理が実行されることにより、第2CB役の当選状態においてはベット数が「2」であるゲームが実行される度に第2CB役の当選対応報知が実行されることとなる。
ステップS1501にて否定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグを「0」クリアする(ステップS1506)。なお、「2」ベット報知済みフラグは、第1CB役に当選した場合にも「0」クリアされるとともに、第2CB役に当選した場合にも「0」クリアされる。
次に、主側MPU72における一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)のそれぞれにて初期化の対象となる主側RAM74のエリアの内容について説明する。
図34は主側RAM74の記憶エリアの内容を説明するための説明図である。図34に示すように主側RAM74の各記憶エリアにはそれぞれアドレスが設定されている。アドレスは連番の情報として設定されている。具体的には開始アドレスとして「00FF」のアドレスが設定されており、次の順番のアドレスとして「01FF」のアドレスが設定されており、その次の順番のアドレスとして「02FF」のアドレスが設定されており、さらにその後も連番となるようにしてアドレスが設定されている。
開始アドレスである「00FF」に対応する記憶エリアとして、第2CB当選データを記憶するためのエリアである第2CB当選データエリアが設定されている。役の抽選処理(図16)にて第2CB当選データが設定されたインデックス値IVに当選した場合には、第2CB当選データエリアに第2CB当選データが設定され、第2CB入賞が成立した場合には第2CB当選データエリアから第2CB当選データがクリアされる。
開始アドレスである「00FF」に対して次の順番である「01FF」に対応する記憶エリアとして、第1CB当選データを記憶するためのエリアである第1CB当選データエリアが設定されている。役の抽選処理(図16)にて第1CB当選データが設定されたインデックス値IVに当選した場合には、第1CB当選データエリアに第1CB当選データが設定され、第1CB入賞が成立した場合には第1CB当選データエリアから第1CB当選データがクリアされる。
「01FF」に対して次の順番である「02FF」に対応する記憶エリアとして、設定対象となっている設定値を記憶するためのエリアである設定値記憶エリアが設定されている。メイン処理(図10)の設定値更新処理(ステップS106)にて選択された設定値は、設定値記憶エリアに記憶される。
図35(a)はメイン処理(図10)のステップS105にて実行される全部クリア処理を示すフローチャートである。
まず対象アドレスとして主側RAM74の開始アドレスである「00FF」を設定する(ステップS1601)。その後、主側RAM74における現状の対象アドレスに対応する記憶エリアを「0」クリアするためのクリア実行処理を実行する(ステップS1602)。
その後、対象アドレスを主側RAM74のアドレスにおける次の順番のアドレスに設定するためのアドレスの更新処理を実行する(ステップS1603)。これにより、それまでの対象アドレスが開始アドレスである「00FF」であった場合には対象アドレスが「01FF」となり、それまでの対象アドレスが「01FF」であった場合には対象アドレスが「02FF」となる。
その後、アドレスの更新処理により更新された後の対象アドレスが終了アドレスに該当しているか否かを判定する(ステップS1604)。終了アドレスは、主側RAM74に設定されている最終アドレスに対して次の順番に該当するアドレスとなっている。ステップS1604にて否定判定をした場合にはステップS1602に戻る。このようにステップS1602~ステップS1604の処理が繰り返されることにより、主側RAM74の全ての記憶エリアが「0」クリアされる。
ステップS1604にて肯定判定をした場合にはステップS1605に進む。ステップS1605では、今回の全部クリア処理にてステップS1602のクリア実行処理の対象となった記憶エリアに対して初期設定を実行する。その後、主側RAM74に対して全部クリア処理が実行されたことを示す全部初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1606)。
図35(b)はメイン処理(図10)のステップS104にて実行される一部クリア処理を示すフローチャートである。
まず対象アドレスとして主側RAM74の開始アドレスに対して次の順番のアドレスである「01FF」を設定する(ステップS1701)。これにより、主側RAM74の開始アドレスである「00FF」に対応する記憶エリアである第2CB当選データエリアは「0」クリアの実行対象から除外されるとともに初期設定処理(ステップS1705)の実行対象からも除外される。その後、主側RAM74における現状の対象アドレスに対応する記憶エリアを「0」クリアするためのクリア実行処理を実行する(ステップS1702)。
その後、対象アドレスを主側RAM74のアドレスにおける次の順番のアドレスに設定するためのアドレスの更新処理を実行する(ステップS1703)。これにより、それまでの対象アドレスが主側RAM74の開始アドレスに対して次の順番のアドレスである「01FF」であった場合には対象アドレスが「02FF」となり、それまでの対象アドレスが「02FF」であった場合には対象アドレスが「03FF」となる。
その後、アドレスの更新処理により更新された後の対象アドレスが終了アドレスに該当しているか否かを判定する(ステップS1704)。終了アドレスは、主側RAM74に設定されている最終アドレスに対して次の順番に該当するアドレスとなっている。ステップS1704にて否定判定をした場合にはステップS1702に戻る。このようにステップS1702~ステップS1704の処理が繰り返されることにより、主側RAM74の記憶エリアのうち、主側RAM74の開始アドレスに対応する記憶エリアである第2CB当選データエリア以外の記憶エリアの全てが「0」クリアされる。
ステップS1704にて肯定判定をした場合にはステップS1705に進む。ステップS1705では、今回の一部クリア処理にてステップS1702のクリア実行処理の対象となった記憶エリアに対して初期設定を実行する。その後、主側RAM74に対して一部クリア処理が実行されたことを示す一部初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1706)。この場合、主側RAM74に第2CB当選データが記憶されているか否かが特定され、第2CB当選データが記憶されている場合にはそれに対応する情報が設定された状態で一部初期化コマンドが送信される。
次に、主側MPU72にて一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)が実行される様子について図36のタイムチャートを参照しながら説明する。図36(a)は主側MPU72に動作電力が供給されている期間を示し、図36(b)は主側MPU72にてメイン処理(図10)が実行されている期間を示し、図36(c)は設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されていない状況で電源スイッチ55がON操作される設定更新開始操作の実行タイミングを示し、図36(d)は設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されている状況で電源スイッチ55がON操作されるRAMクリア操作の実行タイミングを示し、図36(e)は主側MPU72にて一部クリア処理(ステップS104)が実行されている期間を示し、図36(f)は主側MPU72にて全部クリア処理(ステップS105)が実行されている期間を示し、図36(g)は第1CB役の当選状態である期間を示し、図36(h)は第2CB役の当選状態である期間を示す。
まず主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに主側MPU72にて一部クリア処理(図35(b))が実行される場合について説明する。
t1のタイミングで図36(c)に示すように設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されていない状況で電源スイッチ55がON操作される設定更新開始操作が行われることで、当該t1のタイミングで図36(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに図36(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始され、その後のt2のタイミング~t3のタイミングに亘って図36(e)に示すように主側MPU72にて一部クリア処理(図35(b))が実行される。この場合、図36(h)に示すように主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されているが、t3のタイミング以降においても第2CB当選データが記憶された状態が維持される。なお、t3のタイミング以降において設定値更新処理(ステップS106)が実行される。
上記のように設定更新開始操作が行われた場合には一部クリア処理(図35(b))が実行されるようにすることで、第2CB役の当選状態において主側MPU72への動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給を再開させる場合に設定値更新処理(ステップS106)が実行される場合であっても、当該設定値更新処理(ステップS106)の実行後においても第2CB役の当選状態を維持させることが可能となる。これにより、遊技ホールの管理者が遊技ホールの営業開始前にベット数が「2」であるゲームを繰り返し実行して第2CB役の当選状態とする作業を設定値の変更を行う度に実行しないといけないという事象が発生しないようにすることが可能となる。
次に、主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに主側MPU72にて全部クリア処理(図35(a))が実行される場合について説明する。
t4のタイミングで図36(d)に示すように設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されている状況で電源スイッチ55がON操作されるRAMクリア操作が行われることで、当該t4のタイミングで図36(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに図36(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始され、その後のt5のタイミング~t6のタイミングに亘って図36(f)に示すように主側MPU72にて全部クリア処理(図35(a))が実行される。この場合、図36(h)に示すように主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されているが、t6のタイミングにて第2CB当選データが消去される。なお、t6のタイミング以降において設定値更新処理(ステップS106)が実行される。
上記のようにRAMクリア操作が行われた場合には全部クリア処理(図35(a))が実行されて第2CB当選データが消去されるようにすることで、不正に全部クリア処理(図35(a))が実行された場合には第1CB役及び第2CB役に当選していない状況とすることが可能となる。そして、第2CB役に当選していない状況でそのままベット数が「3」であるゲームが実行された場合には第1CB入賞が成立して遊技者にとって不利である第1CB状態ST2に移行し得ることとなる。これにより、不正に全部クリア処理(図35(a))を行わせることで得られる利益を抑えることが可能となる。
次に、主側RAM74に第1CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに主側MPU72にて一部クリア処理(図35(b))が実行される場合について説明する。
t7のタイミングで図36(c)に示すように設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されていない状況で電源スイッチ55がON操作される設定更新開始操作が行われることで、当該t7のタイミングで図36(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに図36(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始され、その後のt8のタイミング~t9のタイミングに亘って図36(e)に示すように主側MPU72にて一部クリア処理(図35(b))が実行される。この場合、図36(g)に示すように主側RAM74に第1CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されているが、t9のタイミングにて第1CB当選データが消去される。なお、t9のタイミング以降において設定値更新処理(ステップS106)が実行される。
上記のように設定更新開始操作が行われた場合において一部クリア処理(図35(b))が実行されたとしても第1CB当選データが消去されるようにすることで、本来の遊技においては正常ではない状態である第1CB当選データが記憶された状態を設定値の変更に際して解消させることが可能となる。
<第2区間SC2について>
次に、第2区間SC2について説明する。まず主側MPU72にて実行される遊技区間の第1制御処理について図37のフローチャートを参照しながら説明する。遊技区間の第1制御処理は役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後に実行される処理であるステップS711にて実行される。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1801)。第2区間フラグは遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS1801:YES)、ステップS1802以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2である場合にはステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1801:NO)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS1802)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS1802:YES)、ステップS1803以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS1805の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS1802:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1803)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS1803:NO)、ステップS1804以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS1805の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS1803:YES)、今回の役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選したか否かを判定する(ステップS1804)。今回の役の抽選処理(図16)が外れであった場合には(ステップS1804:NO)、ステップS1805以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても役の抽選処理(図16)にて外れとなった場合には、ステップS1805の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
今回の役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選している場合(ステップS1804:YES)、主側RAM74の第2区間フラグに「1」をセットし、主側RAM74に設けられた継続ゲーム数カウンタ74c(図9参照)及び合計獲得数カウンタ74d(図9参照)のそれぞれを「0」クリアする(ステップS1805)。第2区間フラグに「1」がセットされることで第2区間SC2となる。
継続ゲーム数カウンタ74cは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。第2区間SC2において継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST4の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。
合計獲得数カウンタ74dは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。第2区間SC2において合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数(具体的には2400枚)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST4の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。
その後、直撃抽選処理を実行する(ステップS1806)。直撃抽選処理では、主側ROM73に設けられた直撃抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、疑似ボーナス状態ST4の直撃当選とするか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には2%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には1%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には10%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には5%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には2%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
直撃抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となった場合(ステップS1807:YES)、主側RAM74に設けられた第1移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS1808)。第1移行確定フラグは、第2区間SC2に移行する場合に実行された直撃抽選処理(ステップS1806)にて疑似ボーナス状態ST4への移行当選となったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第1移行確定フラグに「1」がセットされた場合、今回のゲームが終了する場合に遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行される。
その後、区間表示部67の点灯処理を実行する(ステップS1809)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
直撃抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の直撃当選とならなかった場合(ステップS1807:NO)、解除ゲーム数の抽選処理を実行する(ステップS1810)。解除ゲーム数とは、後述する移行抽選処理(ステップS2112)にて疑似ボーナス状態ST4への移行当選とならない場合において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。解除ゲーム数の抽選処理では、まず主側ROM73に予め記憶された解除ゲーム数の抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、抽選カウンタから取得した数値情報を解除ゲーム数の抽選テーブルに対して照合することで解除ゲーム数を選択する。この場合、解除ゲーム数として、50ゲーム、100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、400ゲーム、500ゲーム、600ゲーム、700ゲーム及び800ゲームのいずれかが選択される。また、これら各解除ゲーム数の選択確率は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、多いゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよく、少ないゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよい。解除ゲーム数の抽選処理を実行した後は、当該解除ゲーム数の抽選処理にて選択した解除ゲーム数を、主側RAM74に設けられた解除ゲーム数カウンタ74e(図9参照)に設定する(ステップS1811)。解除ゲーム数カウンタ74eは主側MPU72にて残りの解除ゲーム数を特定するためのカウンタである。
その後、区間表示部67の点灯抽選処理を実行する(ステップS1812)。区間表示部67の点灯抽選処理では、主側ROM73に設けられた点灯抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、今回の第2区間SC2の設定に際して当初から区間表示部67を点灯状態とするか(すなわち即点灯)、又はその後の疑似ボーナス状態ST4への移行に際して区間表示部67を点灯状態とするか(すなわち点灯待機)を抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=1~10のいずれかに当選している場合には50%の確率で即点灯が選択され50%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=11に当選している場合には65%の確率で即点灯が選択され35%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=12に当選している場合には62%の確率で即点灯が選択され38%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=13に当選している場合には80%の確率で即点灯が選択され20%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=14に当選している場合には75%の確率で即点灯が選択され25%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=15に当選している場合には70%の確率で即点灯が選択され30%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=16に当選している場合には40%の確率で即点灯が選択され60%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=17に当選している場合には30%の確率で即点灯が選択され70%の確率で点灯待機が選択される。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど即点灯が選択される確率が高くなっている。
区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS1812)にて即点灯が選択された場合には(ステップS1813:YES)、区間表示部67のの点灯処理を実行する(ステップS1814)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
一方、区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS1812)にて点灯待機が選択された場合には(ステップS1813:NO)、主側RAM74に設けられた点灯待機フラグに「1」をセットする(ステップS1815)。点灯待機フラグは、第2区間SC2において区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換えることが待機されている状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
次に、主側MPU72にて実行される遊技区間の第2制御処理について図38のフローチャートを参照しながら説明する。遊技区間の第2制御処理は遊技終了時の対応処理(図21)におけるステップS906にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、遊技区間の第2制御処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS1901:YES)、主側RAM74のフラグの状態を確認することで現状の遊技状態が終了準備状態ST5であるか否かを判定する(ステップS1902)。終了準備状態ST5は、後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了する場合であって、その後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する場合に移行する遊技状態である。
終了準備状態ST5である場合(ステップS1902:YES)、主側RAM74に設けられた終了準備完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1903)。終了準備完了フラグは、終了準備状態ST5において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。遊技終了時の対応処理(図21)における疑似ボーナス用処理(ステップS905)では、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が0ゲームであるとともにその後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する状況であることが特定された場合、終了準備状態ST5とするためのフラグの設定が行われるとともに終了準備完了フラグが「0」クリアされる。
終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1903:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に(ステップS1904)、ステップS1905以降の処理を実行する。終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1903:YES)、終了準備状態ST5において1ゲームが実行されたことを意味する。この場合、第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。
具体的には、まず第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS1914)。第2区間SC2の初期化処理では主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、疑似ボーナス状態ST4に滞在していたとしても、当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を記憶するためのカウンタを含めて疑似ボーナス状態ST4であることを示す各種データをクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。また、第2区間SC2の初期化処理では、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eを「0」クリアする。したがって、現状の遊技状態が通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかであったとしても、その時点における残りの解除ゲーム数(すなわち天井ゲーム数)は無効化され、その後の第2区間SC2への新たな移行に際して当該残りの解除ゲーム数は再セットされる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。
その後、区間表示部67が点灯状態である場合には当該区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS1915)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1916)。これにより、演出側MPU92は第2区間SC2が終了したことに対応する演出が実行されるようにする。
終了準備状態ST5ではない場合(ステップS1902:NO)、又はステップS1904の処理を実行した場合、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値を1加算する(ステップS1905)。継続ゲーム数カウンタ74cは既に説明したとおり、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、1加算後における継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数である1500以上となっているか否かを判定する(ステップS1906)。継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500以上である場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS1906にて肯定判定をして、ステップS1914~ステップS1916における第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。ステップS1914~ステップS1916の処理内容は既に説明したとおりである。これにより、第2区間SC2が終了して第1区間SC1となるとともに、疑似ボーナス状態ST4の途中であった場合には当該疑似ボーナス状態ST4は強制的に終了されて通常遊技状態ST1となる。
継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500未満である場合(ステップS1906:NO)、今回のゲームにおいて、第1チャンスリプレイ入賞、第2チャンスリプレイ入賞及び通常リプレイ入賞のいずれかのリプレイ入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1907)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS1907の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3及び疑似ボーナス状態ST4のいずれの遊技状態であったとしてもステップS1907の判定の対象となる。
いずれのリプレイ入賞も成立していない場合(ステップS1907:NO)、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dから今回のゲームのベット数(すなわちベット数設定カウンタ74aの値)を減算する(ステップS1908)。この場合、前回のゲームにおいてリプレイ入賞が成立しており、今回のゲームが当該リプレイ入賞の成立による再遊技に該当するゲームであったとしても、今回のゲームのベット数(すなわちベット数設定カウンタ74aの値)を合計獲得数カウンタ74dから減算する。
合計獲得数カウンタ74dは既に説明したとおり第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付きの合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。
その後、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生するいずれかの小役入賞(第1~第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、特殊ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞)が成立したか否かを判定する(ステップS1909)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS1909の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3及び疑似ボーナス状態ST4のいずれの遊技状態であったとしてもステップS1909の判定の対象となる。ステップS1909にて肯定判定をした場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dに今回のゲームにて付与された遊技媒体の数を加算する(ステップS1910)。
ステップS1909にて否定判定をした場合、又はステップS1910の処理を実行した場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dの値が0以上であるか否かを判定する(ステップS1911)。合計獲得数カウンタ74dの値が0未満である場合(ステップS1911:NO)、合計獲得数カウンタ74dを「0」クリアする(ステップS1912)。
上記のとおりステップS1908にて合計獲得数カウンタ74dから今回のゲーム数のベット数が減算されるため、例えば第2区間SC2に移行した直後の通常遊技状態ST1におけるゲームにおいていずれの小役入賞も成立しなかった場合、合計獲得数カウンタ74dの値は0未満となる。この場合、ステップS1911にて否定判定をすることで、ステップS1912にて合計獲得数カウンタ74dが「0」クリアされる。これにより、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数である遊技媒体の制限付き合計純増枚数を、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測することが可能となる。
ステップS1907にて肯定判定をした場合、ステップS1911にて肯定判定をした場合、又はステップS1912の処理を実行した場合、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する(ステップS1913)。合計獲得数カウンタ74dの値が「2400」を超えている場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS1913にて肯定判定をして、ステップS1914~ステップS1916における第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。ステップS1914~ステップS1916の処理内容は既に説明したとおりである。これにより、第2区間SC2が終了して第1区間SC1となるとともに、疑似ボーナス状態ST4の途中であった場合には当該疑似ボーナス状態ST4は強制的に終了されて通常遊技状態ST1となる。
ここで、いずれかのリプレイ入賞が成立した場合、ステップS1907にて肯定判定をすることでステップS1908~ステップS1912の処理を実行しない。リプレイ入賞が成立するゲームにおいてはその開始時に遊技者が所有する遊技媒体がベット設定に際して利用されるものの、リプレイ入賞が成立したことによる利益として、当該リプレイ入賞が成立したゲームにおけるベット数と同数のベット数にて新たなゲームの再遊技を行うことが可能となる。つまり、リプレイ入賞が成立したゲームにおいては遊技者が所有する遊技媒体の数が変動していない。この場合に、リプレイ入賞が成立したゲームにおいてはステップS1908~ステップS1912の処理を実行しないようにすることで、遊技者が所有する遊技媒体の数が変動しないゲームにおいては合計獲得数カウンタ74dの値を変化させるための処理の実行を省略することが可能となり、無駄な処理の実行を省くことが可能となる。
その一方、リプレイ入賞が成立したゲームであっても、ステップS1913にて、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する。これにより、リプレイ入賞が成立したゲームよりも前のゲームにおいて実際には既に合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていたにも関わらずノイズなどの原因で第2区間SC2の初期化処理が実行されていなかった場合であっても、その後のリプレイ入賞が成立したゲームにおいて合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていることを特定することが可能となり、第2区間SC2の初期化処理が実行されるようにすることが可能となる。
ステップS1913にて否定判定をした場合、エンディング対応処理を実行する(ステップS1917)。図39はエンディング対応処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74に設けられたエンディングフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2001)。エンディングフラグは、継続ゲーム数カウンタ74cを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高いこと、又は合計獲得数カウンタ74dを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
エンディングフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2001:NO)、継続ゲーム数カウンタ74cの値と主側RAM74に設けられた疑似ボーナス継続カウンタの値との和が第1基準ゲーム数以上となっているか否かを判定する(ステップS2002)。疑似ボーナス継続カウンタは、疑似ボーナス状態ST4における残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。第1基準ゲーム数は、第2区間SC2の上限ゲーム数よりも少ないゲーム数である1400ゲームに設定されている。また、疑似ボーナス継続カウンタの値に疑似ボーナス状態ST4における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が第1基準獲得数以上となっているか否かを判定する(ステップS2003)。疑似ボーナス状態ST4の1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値は約5枚である。第1基準獲得数は、第2区間SC2の上限純増枚数よりも少ない枚数である2100枚に設定されている。
ステップS2002又はステップS2003にて肯定判定をした場合、エンディングフラグに「1」をセットする(ステップS2004)。エンディングフラグに「1」がセットされた場合、詳細は後述するが疑似ボーナス状態ST4において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生しない状態となるとともに、疑似ボーナス状態ST4が終了して通常遊技状態ST1に移行する場合には確実に第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行することとなる。これにより、第2区間SC2のエンディング条件を成立しづらくさせることが可能となるとともに、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数との関係で既にエンディング条件が成立することが確定している状況において当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数の更なる上乗せが発生してしまわないようにすることが可能となる。
その後、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であることを条件として(ステップS2005:YES)、エンディングコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2006)。演出側MPU92はエンディングコマンドを受信することで上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。なお、エンディングフラグに「1」がセットされる状況は基本的に疑似ボーナス状態ST4において発生するが、通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3においても発生し得る。この場合、エンディングフラグに「1」がセットされるものの、遊技内容が変更されることはなく更に演出の実行態様も変更されない。
<通常遊技状態ST1について>
次に、通常遊技状態ST1における処理内容ついて説明する。図40は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時の有利抽選処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時の有利抽選処理は役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後であって遊技区間の第1制御処理(ステップS711)よりも前に実行される処理であるステップS710にて実行される。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2101)。第2区間フラグは既に説明したとおり遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS2101:NO)、ステップS2102以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1である場合には、ステップS2106以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2101:YES)、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であれば(ステップS2102:YES)、ゲーム開始時の疑似ボーナス用処理を実行する(ステップS2103)。当該ゲーム開始時の疑似ボーナス用処理は後に説明する。なお、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」がセットされている状況であっても遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合にはステップS2102にて肯定判定をすることなく否定判定をする。
第2区間フラグに「1」がセットされている場合であって(ステップS2101:YES)、遊技状態が疑似ボーナス状態ST4ではない場合(ステップS2102:NO)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS2104)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS2104:YES)、ステップS2105以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2であったとしても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS2106以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS2104:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2105)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2105:NO)、ステップS2106以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS2106以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2105:YES)、継続ゲーム数カウンタ74cの値が第2基準ゲーム数以上であるか否かを判定するとともに(ステップS2106)、合計獲得数カウンタ74dの値が第2基準獲得数以上であるか否かを判定する(ステップS2107)。継続ゲーム数カウンタ74cは既に説明したとおり、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。第2区間SC2において継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST4の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる。また、合計獲得数カウンタ74dは既に説明したとおり、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。第2区間SC2において合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数(具体的には2400枚)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST4の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる。
第2基準ゲーム数は、第2区間SC2の上限ゲーム数である1500ゲームよりも少ないゲーム数であって第1基準ゲーム数である1400ゲームよりも多いゲーム数として設定されており、具体的には1450ゲームとなっている。第2基準獲得数は、第2区間SC2の上限純増枚数である2400枚よりも少ない数であって第1基準獲得数である2100枚よりも多い数として設定されており、具体的には2150枚となっている。
継続ゲーム数カウンタ74cの値が第2基準ゲーム数以上である場合(ステップS2106:YES)、又は合計獲得数カウンタ74dの値が第2基準獲得数以上である場合(ステップS2107:YES)、主側RAM74に設けられた第3移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS2108)。第3移行確定フラグは、第2区間SC2における上限ゲーム数が第2基準ゲーム数以上となっていること又は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数が第2基準獲得数以上となっていることに起因して疑似ボーナス状態ST4への移行が確定しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第3移行確定フラグに「1」がセットされた場合、今回のゲームが終了する場合に遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行される。つまり、通常遊技状態ST1において第2区間SC2のエンディング条件の成立が近い期間である終了前期間となった場合には強制的に疑似ボーナス状態ST4となる。これにより、通常遊技状態ST1において当該終了前期間に到達したことに対して疑似ボーナス状態ST4の発生という利益を付与することが可能となる。第3移行確定フラグに「1」がセットされたことを契機として開始される疑似ボーナス状態ST4はその開始時に継続ゲーム数として50ゲームがセットされる。この開始時にセットされる継続ゲーム数は、第2区間SC2の上限ゲーム数である1500ゲームと第2基準ゲーム数である1450ゲームとの差のゲーム数となっている。また、疑似ボーナス状態ST4の1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値は既に説明したとおり約5枚であるため、上記開始時にセットされる継続ゲーム数と当該獲得期待値との積は、第2区間SC2の上限純増枚数である2400枚と第2基準獲得数である2150枚との差と同一又は略同一となっている。また、第2基準ゲーム数は第1基準ゲーム数よりも多いゲーム数として設定されているとともに第2基準獲得数は第1基準獲得数よりも多い枚数として設定されているため、第3移行確定フラグに「1」がセットされたことを契機とした疑似ボーナス状態ST4ではその開始時において既に主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされた状態となっている。エンディングフラグに「1」がセットされている場合には既に説明したとおり、疑似ボーナス状態ST4において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生しない状態となるとともに、疑似ボーナス状態ST4が終了して通常遊技状態ST1に移行する場合には確実に第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行することとなる。したがって、第3移行確定フラグに「1」がセットされたことを契機として開始された疑似ボーナス状態ST4は基本的にその開始時に設定された継続ゲーム数が消化された場合に第2区間SC2のエンディング条件が成立し、当該疑似ボーナス状態ST4の終了に際して第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況に移行することとなる。
ステップS2108の処理を実行した後は、各種クリア処理を実行する(ステップS2109)。各種クリア処理では、主側RAM74に設けられた第2移行確定フラグ及び移行待機カウンタの値をそれぞれ「0」クリアする。第2移行確定フラグは後述する移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となることで「1」がセットされるフラグであり、移行待機カウンタは第2移行確定フラグに「1」がセットされてから移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)が消化されたことを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となることで第2移行確定フラグに「1」がセットされるだけではなく移行待機カウンタに移行待機ゲーム数に対応する値がセットされ、第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況で1ゲームが消化される度に移行待機カウンタの値が1減算される。そして、第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況において移行待機カウンタの値が「0」となることで遊技状態が疑似ボーナス状態ST4に移行する。したがって、移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となった後に移行待機ゲーム数が消化されることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することとなる。この場合に、上記のとおり第3移行確定フラグに「1」がセットされた場合には、第2移行確定フラグにその時点で「1」がセットされていたとしても当該第2移行確定フラグが「0」クリアされる。これにより、第3移行確定フラグに「1」がセットされたことを契機とした疑似ボーナス状態ST4の発生を、第2移行確定フラグに「1」がセットされたことを契機とした疑似ボーナス状態ST4の発生よりも優先させることが可能となる。
継続ゲーム数カウンタ74cの値が第2基準ゲーム数未満であって合計獲得数カウンタ74dの値が第2基準獲得数未満である場合(ステップS2106及びステップS2107:NO)、主側RAM74の第2移行確定フラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS2110:NO)、今回の役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選したか否かを判定する(ステップS2111)。ステップS2111にて肯定判定をした場合、移行抽選処理を実行する(ステップS2112)。移行抽選処理では、主側ROM73に設けられた移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、疑似ボーナス状態ST4に移行させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には20%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には10%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には40%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には30%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には20%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど疑似ボーナス状態ST4の移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
移行抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の移行当選となった場合(ステップS2113:YES)、主側RAM74に設けられた第2移行確定フラグに「1」をセットするとともに(ステップS2114)、主側RAM74に設けられた移行待機カウンタに移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)に対応する値をセットする(ステップS2115)。第2移行確定フラグは移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となったか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、移行待機カウンタは第2移行確定フラグに「1」がセットされてから移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)が消化されたことを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となることで第2移行確定フラグに「1」がセットされるだけではなく移行待機カウンタに移行待機ゲーム数に対応する値がセットされ、第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況で1ゲームが消化される度に移行待機カウンタの値が1減算される。そして、第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況において移行待機カウンタの値が「0」となることで遊技状態が疑似ボーナス状態ST4に移行する。したがって、移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となった後に移行待機ゲーム数が消化されることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することとなる。
次に、主側MPU72にて実行される通常用処理について図41のフローチャートを参照しながら説明する。通常用処理は遊技終了時の対応処理(図21)におけるステップS904にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、通常用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS2201:YES)、主側RAM74の第1移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2202)。今回のゲームの開始時において第2区間SC2への移行が発生しているとともにその移行の決定に際して実行された直撃抽選処理(ステップS1806)にて直撃当選となっている場合、第1移行確定フラグに「1」がセットされている。
第1移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2202:YES)、第1開始設定処理を実行する(ステップS2203)。第1開始設定処理では、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス状態フラグに「1」をセットするとともに、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス継続カウンタに疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数である40ゲームに対応する値をセットする。疑似ボーナス状態フラグは遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、疑似ボーナス継続カウンタは疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、第1開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2204)。第1開始コマンドは、主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされていない状況において疑似ボーナス状態ST4が新たに開始されたことを示すコマンドである。また、当該第1開始コマンドには疑似ボーナス状態ST4の今回の初期継続ゲーム数が40ゲームであることを示す情報が含まれている。エンディングフラグに「1」がセットされている状況においては既に説明したとおり、疑似ボーナス状態ST4において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生しない状態となる。したがって、エンディングフラグに「1」がセットされていない状況において疑似ボーナス状態ST4が開始される場合というのは、当該疑似ボーナス状態ST4において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生し得ることとなる。
第1開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63においては疑似ボーナス状態ST4に対応する動画表示が行われるとともに、当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を示す表示及び当該疑似ボーナス状態ST4において獲得した遊技媒体の数を示す表示が行われる。図42(a)は第1開始コマンドを受信した場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。
図42(a)に示すように、画像表示装置63ではエンディングフラグに「1」がセットされていない状況における疑似ボーナス状態ST4であることに対応する動画が表示されることとなる第1演出画像G31と、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を示すゲーム数画像G32と、疑似ボーナス状態ST4において遊技者が獲得した遊技媒体の数を示す獲得数画像G33とが表示されている。第1演出画像G31では所定の背景画像の手前において所定のキャラクタ画像が表示された状態においてそれら所定の背景画像及び所定のキャラクタ画像の表示態様が変化する動画表示が行われる。ゲーム数画像G32では疑似ボーナス状態ST4が開始された場合にはその初期継続ゲーム数が表示され、その後に1ゲームが消化されて疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が1減算される度にゲーム数画像G32において表示される数字が1減算される。また、疑似ボーナス状態ST4において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生した場合には、その上乗せ対象となったゲーム数に対応する数字がゲーム数画像G32において表示されている数字に加算される。獲得数画像G33では疑似ボーナス状態ST4が開始された場合には「0枚獲得」の表示が行われ、その後に疑似ボーナス状態ST4においてゲームが実行されることで遊技者が所有している遊技媒体が増加した場合にはその増加分の遊技媒体の数が獲得数画像G33において表示されている数字に加算される。
通常用処理(図41)の説明に戻り、第1移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2202:NO)、主側RAM74の第3移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2205)。第3移行確定フラグは既に説明したとおり、第2区間SC2における継続ゲーム数が第2基準ゲーム数以上となっていること又は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数が第2基準獲得数以上となっていることに起因して疑似ボーナス状態ST4への移行が確定しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第3移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2205:YES)、第2開始設定処理を実行する(ステップS2206)。第2開始設定処理では、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」をセットするとともに、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数として50ゲームに対応する値をセットする。既に説明したとおり第1開始設定処理(ステップS2203、ステップS2213)が実行された場合には疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数として40ゲームがセットされるのに対して、第2開始設定処理(ステップS2206)が実行された場合には疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数として50ゲームがセットされる。これにより、第3移行確定フラグに「1」がセットされたことを契機として実行される疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数を、他の開始契機の発生により実行される疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数よりも多いゲーム数とすることが可能となる。但し、これに限定されることはなく、第1開始設定処理によりセットされる疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数と第2開始設定処理によりセットされる疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数とが同一である構成としてもよく、第1開始設定処理によりセットされる疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数の方が第2開始設定処理によりセットされる疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数よりも多いゲーム数である構成としてもよい。
その後、第2開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2207)。第2開始コマンドは、主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされている状況において疑似ボーナス状態ST4が新たに開始されたことを示すコマンドである。また、当該第2開始コマンドには疑似ボーナス状態ST4の今回の初期継続ゲーム数が50ゲームであることを示す情報が含まれている。エンディングフラグに「1」がセットされている状況においては既に説明したとおり、疑似ボーナス状態ST4において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生しない状態となる。したがって、エンディングフラグに「1」がセットされている状況において疑似ボーナス状態ST4が開始される場合というのは、当該疑似ボーナス状態ST4において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生しないこととなる。
第2開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63においては疑似ボーナス状態ST4に対応する動画表示が行われるとともに、当該疑似ボーナス状態ST4において獲得した遊技媒体の数を示す表示が行われる。但し、第1開始コマンドを受信した場合と異なり、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を示す表示は行われない。エンディングフラグに「1」がセットされている状況においては、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となる前に、第2区間SC2の継続ゲーム数が上乗せゲーム数に到達すること又は第2区間SC2の遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数に到達することにより第2区間SC2の終了に伴って疑似ボーナス状態ST4が終了することがある。この場合に、上記のとおり疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を示す表示が行われないようにすることで、第2区間SC2のエンディング条件が成立することで疑似ボーナス状態ST4が終了したことに対して遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
図42(b)は第2開始コマンドを受信した場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。図42(b)に示すように、画像表示装置63ではエンディングフラグに「1」がセットされている状況における疑似ボーナス状態ST4であることに対応する動画が表示されることとなる第2演出画像G41と、疑似ボーナス状態ST4において遊技者が獲得した遊技媒体の数を示す獲得数画像G33とが表示されている。第2演出画像G41では特定の背景画像の手前において特定のキャラクタ画像が表示された状態においてそれら特定の背景画像及び特定のキャラクタ画像の表示態様が変化する動画表示が行われる。獲得数画像G33では疑似ボーナス状態ST4が開始された場合には「0枚獲得」の表示が行われ、その後に疑似ボーナス状態ST4においてゲームが実行されることで遊技者が所有している遊技媒体が増加した場合にはその増加分の遊技媒体の数が獲得数画像G33において表示されている数字に加算される。
通常用処理(図41)の説明に戻り、第3移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2205:NO)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS2208)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS2208:YES)、ステップS2209以降の処理を実行しない。ステップS2209以降の処理では、疑似ボーナス状態ST4を移行させるために必要なゲーム数を1ゲームの消化に伴い減算する処理を実行するとともにゲームの消化に伴い疑似ボーナス状態ST4への移行条件が成立した場合には当該疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行する。この場合に、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合にはステップS2209以降の処理を実行しないことにより、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3においてゲームが消化されたとしても、それが疑似ボーナス状態ST4への移行を近づける要因とならないようにすることが可能となる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS2208:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2209)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2209:NO)、ステップS2210以降の処理を実行しない。既に説明したとおりステップS2210以降の処理では、疑似ボーナス状態ST4を移行させるために必要なゲーム数を1ゲームの消化に伴い減算する処理を実行するとともにゲームの消化に伴い疑似ボーナス状態ST4への移行条件が成立した場合には当該疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行する。この場合に、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合にはステップS2210以降の処理を実行しないことにより、ベット数が「2」であるゲームが消化されたとしても、それが疑似ボーナス状態ST4への移行を近づける要因とならないようにすることが可能となる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2209:YES)、主側RAM74の第2移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2210)。第2移行確定フラグは既に説明したとおり移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となったか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第2移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2210:YES)、主側RAM74の移行待機カウンタの値を1減算する(ステップS2211)。移行待機カウンタは既に説明したとおり第2移行確定フラグに「1」がセットされてから移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)が消化されたことを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。1減算後における移行待機カウンタの値が「0」である場合(ステップS2212:YES)、第1開始設定処理を実行する(ステップS2213)。第1開始設定処理の処理内容は通常用処理(図41)のステップS2203と同一である。これにより、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」がセットされるとともに、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数である40ゲームに対応する値がセットされる。
その後、主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2214)。エンディングフラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS2214:NO)、第1開始コマンドを演出側MPU92に送信し(ステップS2215)、エンディングフラグに「1」がセットされている場合には(ステップS2214:YES)、第2開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2216)。ステップS2215にて送信される第1開始コマンド及びステップS2216にて送信される第2開始コマンドには、疑似ボーナス状態ST4の今回の初期継続ゲーム数が40ゲームであることを示す情報が含まれている。
第1開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92はステップS2204にて送信された第1開始コマンドを受信した場合と同様に、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63では図42(a)に示すように第1演出画像G31、ゲーム数画像G32及び獲得数画像G33が表示される。一方、第2開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92はステップS2207にて送信された第2開始コマンドを受信した場合と同様に、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63では図42(b)に示す表示が行われるように第2演出画像G41及び獲得数画像G33が表示される。
第2移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2210:NO)、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eの値を1減算する(ステップS2217)。解除ゲーム数カウンタ74eは、主側RAM74の第1~第3移行確定フラグのいずれにも「1」がセットされていない状況において疑似ボーナス状態ST4に移行させるために必要なゲーム数である残りの解除ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。遊技区間が第1区間SC1から第2区間SC2に移行した場合において直撃抽選処理(ステップS1806)にて直撃当選とならなかった場合に解除ゲーム数カウンタ74eに対する解除ゲーム数のセットが行われるとともに、疑似ボーナス状態ST4が終了した後に第2区間SC2が維持される場合にも解除ゲーム数カウンタ74eに対する解除ゲーム数のセットが行われる。
1減算後における解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」である場合(ステップS2218:YES)、第1開始設定処理を実行する(ステップS2213)。第1開始設定処理の処理内容は通常用処理(図41)のステップS2203と同一である。これにより、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」がセットされるとともに、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数である40ゲームに対応する値がセットされる。
その後、主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2214)。エンディングフラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS2214:NO)、第1開始コマンドを演出側MPU92に送信し(ステップS2215)、エンディングフラグに「1」がセットされている場合には(ステップS2214:YES)、第2開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2216)。第1開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92はステップS2204にて送信された第1開始コマンドを受信した場合と同様に、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63では図42(a)に示す表示が行われるように第1演出画像G31、ゲーム数画像G32及び獲得数画像G33が表示される。一方、第2開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92はステップS2207にて送信された第2開始コマンドを受信した場合と同様に、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63では図42(b)に示す表示が行われるように第2演出画像G41及び獲得数画像G33が表示される。
ステップS2207の処理を実行した場合、ステップS2215の処理を実行した場合、又はステップS2216の処理を実行した場合、主側RAM74の点灯待機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2219)。点灯待機フラグは既に説明したとおり、第2区間SC2において区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換えることが待機されている状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。点灯待機フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2219:YES)、区間表示部67のの点灯処理を実行する(ステップS2220)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始される。なお、ステップS2220の処理を実行した場合に点灯待機フラグを「0」クリアする。
上記のように点灯待機フラグに「1」がセットされている状況において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生した場合には、区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換えられる。疑似ボーナス状態ST4は、1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る遊技状態である。つまり、区間表示部67は第2区間SC2に移行したとしても消灯状態に維持され得るものの、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態に移行した場合には確実に点灯状態とされる。これにより、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態においては当該遊技状態であることを遊技ホールの管理者などに報知することが可能となる。
次に、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する様子について図43のタイムチャートを参照しながら説明する。図43(a)は遊技区間が第2区間SC2である期間を示し、図43(b)は1ゲームが実行されている期間を示し、図43(c)は第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況であって移行待機カウンタの値が1以上である期間及び第1~第3移行確定フラグのいずれにも「1」がセットされていない状況であって解除ゲーム数カウンタ74eの値が5以下である期間のいずれかである移行待機期間である状況を示し、図43(d)は疑似ボーナス状態ST4である期間を示し、図43(e)は主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされている期間を示し、図43(f)は疑似ボーナス状態ST4において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生し得る上乗せ可能期間である状況を示し、図43(g)は第2区間SC2における継続ゲーム数が第2基準ゲーム数以上となっている期間及び第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数が第2基準獲得数以上となっている期間のいずれかである終了前期間である状況を示す。
遊技区間が第1区間SC1である状況においてt1のタイミングで図43(b)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、役の抽選処理(図16)にていずれかの役に当選することで図43(a)に示すように遊技区間が第1区間SC1から第2区間SC2となる。また、今回の第2区間SC2への移行に際して実行された直撃抽選処理(ステップS1806)にて直撃当選となっている。したがって、今回のゲームが終了するタイミングであるt2のタイミングにて、図43(d)に示すように遊技状態が通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST4に移行する。また、今回は第2区間SC2の開始に伴って開始された疑似ボーナス状態ST4であるため図43(e)に示すように主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされていないため、図43(f)に示すように上乗せ可能期間となる。つまり、今回の疑似ボーナス状態ST4において後述する上乗せ条件が成立した場合には疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数の上乗せが発生することとなる。
その後、図43(b)に示すようにt3のタイミングを含めて疑似ボーナス状態ST4においてゲームが繰り返し行われる。そして、t4のタイミング~t5のタイミングにてゲームが実行されることで、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となる。したがって、t5のタイミングで図43(d)に示すように疑似ボーナス状態ST4が終了することとなる。但し、疑似ボーナス状態ST4が終了して通常遊技状態ST1に復帰したとしても図43(a)に示すように第2区間SC2が継続される。
その後、図43(b)に示すようにt6のタイミングを含めて第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況においてゲームが繰り返し行われる。そして、t7のタイミングで開始されたゲームにて移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となる又は解除ゲーム数カウンタ74eにて計測されている残りの解除ゲーム数が5ゲームに到達することで、図43(c)に示すように移行待機期間となる。
移行待機期間において繰り返しゲームが行われ、t8のタイミング~t9のタイミングにて実行されたゲームにて移行待機期間において5回目のゲームが実行される。これにより、t9のタイミングで図43(c)に示すように移行待機期間が終了して図43(d)に示すように疑似ボーナス状態ST4が開始される。また、図43(e)に示すように主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされていないため、図43(f)に示すように上乗せ可能期間となる。
その後、疑似ボーナス状態ST4においてゲームが繰り返し行わて、t10のタイミング~t11のタイミングにてゲームが実行されることで、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値との和が第1基準ゲーム数以上となる、又は疑似ボーナス継続カウンタの値に疑似ボーナス状態ST4における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が第1基準獲得数以上となる。したがって、t11のタイミングで図43(e)に示すように主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされる。エンディングフラグに「1」がセットされることにより疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数の上乗せが発生しない状況となる。つまり、t11のタイミングで図43(f)に示すように上乗せ可能期間が終了する。
その後、エンディングフラグに「1」がセットされている状況における疑似ボーナス状態ST4においてゲームが繰り返し行われて、t12のタイミング~t13のタイミングにてゲームが実行されることで、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となる。したがって、t13のタイミングで図43(d)に示すように疑似ボーナス状態ST4が終了する。また、エンディングフラグに「1」がセットされている状況で疑似ボーナス状態ST4が終了しているため、図43(a)に示すように疑似ボーナス状態ST4の終了に伴って第2区間SC2が終了する。この場合、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況となる。
次に、終了前期間となることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する場合について説明する。
第2区間SC2にて疑似ボーナス状態ST4が発生するとともに当該疑似ボーナス状態ST4の終了に際して第2区間SC2が維持された場合においてゲームが繰り返し行われて、t14のタイミング~t15のタイミングにてゲームが実行されることで、第2区間SC2の継続ゲーム数が第1基準ゲーム数に到達する。したがって、t15のタイミングで図43(e)に示すように主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされる。
その後、ゲームが繰り返し実行されて第2区間SC2の継続ゲーム数が第2基準ゲーム数以上となった状況で、図43(b)に示すようにt16のタイミングで新たなゲームが開始される。この場合、当該t16のタイミングで図43(g)に示すように終了前期間となり、当該ゲームが終了するt17のタイミングで図43(d)に示すように疑似ボーナス状態ST4が開始される。当該疑似ボーナス状態ST4が開始されたタイミングにおいて図43(e)に示すように既に主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされているため、図43(f)に示すように上乗せ可能期間とならない。
その後、疑似ボーナス状態ST4においてゲームが繰り返し行われて、図43(b)に示すようにt18のタイミング~t19のタイミングにてゲームが実行されることで、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となる。したがって、t19のタイミングで図43(d)に示すように疑似ボーナス状態ST4が終了する。また、エンディングフラグに「1」がセットされている状況で疑似ボーナス状態ST4が終了しているため、図43(a)に示すように疑似ボーナス状態ST4の終了に伴って第2区間SC2が終了する。この場合、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況となる。
終了前期間においては疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となる前に、第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達すること又は第2区間SC2の遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達することによって第2区間SC2のエンディング条件が成立し、それに伴って疑似ボーナス状態ST4が強制的に終了されることがある。この場合に、既に説明したとおり終了前期間において疑似ボーナス状態ST4が開始された場合には第2開始コマンドが演出側MPU92に送信されることで画像表示装置63において疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が表示されない。これにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立することで疑似ボーナス状態ST4が強制的に終了されたとしても、遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
次に、疑似ボーナス状態ST4の移行待機期間において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することを示す演出について説明する。
移行待機期間は既に説明したとおり、第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況であって移行待機カウンタの値が1以上である期間、及び第1~第3移行確定フラグのいずれにも「1」がセットされていない状況であって解除ゲーム数カウンタ74eの値が5以下である期間のいずれかである。移行待機期間において5ゲームが消化されることで疑似ボーナス状態ST4に移行することとなるが、この移行待機期間においてはリール32L,32M,32Rの回転後における停止結果を利用して疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することを遊技者に認識可能とさせる演出が実行され得る。
図44(a)及び図44(b)は疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することを遊技者に認識可能とさせる演出の内容を説明するための説明図である。
既に説明したとおりCB状態(第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3)ではない遊技状態において役の抽選処理(図16)にて当選となり得るインデックス値IV=10には、第1ベル当選データと特殊ベル当選データとが設定されている。インデックス値IV=10にて当選となった場合、左リール32Lが第1停止された場合にはその後のリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が成立する。一方、インデックス値IV=10にて当選となった場合において中リール32M又は右リール32Rが第1停止された場合にはその後のリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル入賞又は特殊ベル入賞が成立する。この場合、特殊ベル入賞の成立が優先され、各ストップボタン42~44の停止操作タイミングとの関係で特殊ベル入賞を成立させることができない場合に第1ベル入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=10に対して上記のように第1ベル当選データ及び特殊ベル当選データが設定されている構成において、通常遊技状態ST1であって移行待機期間ではない状況及び疑似ボーナス状態ST4である状況においてインデックス値IV=10に当選した場合には図44(a)に示すように左リール32Lを第1停止することを示す表示が行われる。具体的には、画像表示装置63では図44(a1)に示すように第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われ、兼用表示部66では図44(a2)に示すように第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われる。そして、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させることにより図44(a3)に示すようにメインラインML上に第1ベル入賞が確実に成立する。
一方、通常遊技状態ST1であって移行待機期間である状況においてインデックス値IV=10に当選した場合には図44(b)に示すように右リール32Rを第1停止することを示す表示が行われる。具体的には、画像表示装置63では図44(b1)に示すように第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われるとともに左リール32Lに「白7」図柄、中リール32Mに「白7」図柄及び右リール32Rに「赤7」図柄を狙うべきことを示す表示が行われる。また、兼用表示部66では図44(b2)に示すように第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われる。そして、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させるとともにメインラインML上に「白7」図柄、「白7」図柄、「赤7」図柄が停止するように各ストップボタン42~44の停止操作が行われることで、図44(b3)に示すようにメインラインML上に特殊ベル入賞が成立する。
なお、第1停止として中リール32Mが停止されたとしても、メインラインML上に「白7」図柄、「白7」図柄、「赤7」図柄が停止するように各ストップボタン42~44の停止操作が行われることで、図44(b3)に示すようにメインラインML上に特殊ベル入賞が成立する。また、第1停止として中リール32M又は右リール32Rが停止されたとしても、インラインML上に「白7」図柄、「白7」図柄、「赤7」図柄が停止する停止操作タイミングで各ストップボタン42~44が停止操作されたなかった場合には第1ベル入賞が成立することとなる。
上記構成であることにより通常遊技状態ST1であって移行待機期間である5ゲームの間において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=10に当選した場合には、特殊ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるとともに特殊ベル入賞の成立を可能とする図柄の組合せが報知される。そして、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rを停止させるとともに当該報知に従った停止操作タイミングで各ストップボタン42~44の停止操作を行うことでメインラインML上に特殊ベル入賞が成立する。これにより、疑似ボーナス状態ST4に移行することを遊技者に認識させることが可能となる。
第1ベル入賞が成立した場合及び特殊ベル入賞が成立した場合のいずれであっても付与される遊技媒体の数は「15」である。したがって、インデックス値IV=10に当選した場合において移行待機期間であるか否かによってリール32L,32M,32Rの停止順序の報知の実行態様が相違するとしても、遊技者の有利度に影響を与えないようにすることが可能となる。また、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が遊技者の利益に直結しないことになるため、上記のような停止順序の報知が行われる場合に区間表示部67が点灯状態となっているか否かは任意である。
以下、上記のような報知が実行されるようにするための具体的な処理構成について説明する。図45(a)は主側MPU72にて実行される停止順報知制御処理を示すフローチャートである。停止順報知制御処理は役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後であるとともに遊技区間の第1制御処理(ステップS711)よりも後に実行される処理であるステップS712にて実行される。
現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4である場合(ステップS2301:YES)、疑似ボーナス状態用の報知制御処理を実行する(ステップS2302)。疑似ボーナス状態用の報知制御処理では、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選している場合には、今回のゲームのベット数が「3」であることを条件として、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。なお、今回のゲームのベット数が「2」である場合には疑似ボーナス状態ST4において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選したとしても画像表示装置63及び兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知は実行されないが、ベット数が「3」である場合と同様にリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される構成としてもよい。
疑似ボーナス状態用の報知制御処理では、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=7~9のいずれかに当選している場合には、今回のゲームのベット数が「3」であることを条件として、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。なお、今回のゲームのベット数が「2」である場合には疑似ボーナス状態ST4において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=7~9のいずれかに当選したとしても画像表示装置63及び兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知は実行されないが、ベット数が「3」である場合と同様にリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される構成としてもよい。
疑似ボーナス状態用の報知制御処理では、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=10に当選している場合には、今回のゲームのベット数に関係なく、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。
ステップS2301にて否定判定をした場合、今回のゲームにてインデックス値IV=10に当選しているか否かを判定する(ステップS2303)。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3においてはインデックス値IV=10で当選することはないため、ステップS2301にて否定判定をした場合であってステップS2303にて肯定判定をする場合とは通常遊技状態ST1となる。
ステップS2303にて肯定判定をした場合、主側RAM74に設けられた報知済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2304)。報知済みフラグは、移行待機期間において既に特殊ベル入賞が成立したか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。報知済みフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2304:NO)、主側RAM74の移行待機カウンタの値が1以上であるか否か、又は主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eの値が5以下であるか否かを判定することで(ステップS2305及びステップS2306)、移行待機期間であるか否かを判定する。
移行待機期間である場合(ステップS2305又はステップS2306:YES)、右第1停止用の表示データの設定処理を実行する(ステップS2307)。これにより、第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。その後、右第1停止用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2308)。演出側MPU92は右第1停止用コマンドを受信した場合、第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
報知済みフラグに「1」がセットされている場合(ステップS2304:YES)、又は移行待機期間ではない場合(ステップS2305及びステップS2306:NO)、左第1停止用の表示データの設定処理を実行する(ステップS2309)。これにより、第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。その後、左第1停止用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2310)。演出側MPU92は左第1停止用コマンドを受信した場合、第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
図45(b)は主側MPU72にて実行される入賞判定処理を示すフローチャートである。入賞判定処理はリール制御処理(図20)において全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に実行される処理であるステップS812にて実行される。
今回のゲームにて特殊ベル入賞が成立している場合(ステップS2401:YES)、主側RAM74の移行待機カウンタの値が1以上であるか否か、又は主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eの値が5以下であるか否かを判定することで(ステップS2402及びステップS2403)、移行待機期間であるか否かを判定する。移行待機期間である場合(ステップS2402又はステップS2403:YES)、主側RAM74の報知済みフラグに「1」をセットした後に(ステップS2404)、報知済みコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2405)。報知済みコマンドは移行待機期間において特殊ベル入賞が成立したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は報知済みコマンドを受信した場合、疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
ステップS2401にて否定判定をした場合、ステップS2403にて否定判定をした場合、又はステップS2405の処理を実行した場合、その他の処理を実行する(ステップS2406)。その他の処理では、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。そして、主側RAM74に記憶されている当選データの内容に基づき、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止表示されている図柄の組合せが役の抽選処理(図16)において当選となった役に対応する図柄の組合せであるか否かを判定し、当選となった役に対応する図柄の組合せである場合には当選役の入賞の成立として入賞対応処理を実行する。入賞対応処理では、その入賞が小役入賞であれば媒体付与処理において遊技媒体の付与を可能とするように付与対象となる遊技媒体数の情報を主側RAM74にセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、次回の開始待ち処理(ステップS302)にて再遊技設定処理が実行されるようにするためのフラグ設定処理を実行する。
図46は演出側MPU92にて実行される通常演出制御処理を示すフローチャートである。通常演出制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
左第1停止用コマンドを受信している場合(ステップS2501:YES)、左第1停止用演出の設定処理を実行する(ステップS2502)。左第1停止用演出の設定処理では、第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させるための処理を実行する。
右第1停止用コマンドを受信している場合(ステップS2503:YES)、右第1停止用演出の設定処理を実行する(ステップS2504)。右第1停止用演出の設定処理では、第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させるための処理を実行する。
報知済みコマンドを受信している場合(ステップS2505:YES)、入賞時の確定演出の設定処理を実行する(ステップS2506)。入賞時の確定演出の設定処理では、疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにするための処理を実行する。その後、演出側RAM94に設けられた確定演出フラグに「1」をセットする(ステップS2507)。確定演出フラグは、疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることを示す演出が実行済みであるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
第1開始コマンド又は第2開始コマンドを受信している場合(ステップS2508:YES)、演出側RAM94の確定演出フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2509)。第1開始コマンド及び第2開始コマンドは既に説明したとおり疑似ボーナス状態ST4が開始された場合に主側MPU72から送信される。つまり、ステップS2509では、疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることを示す演出が実行された後に疑似ボーナス状態ST4が開始されたか否かを判定していることになる。
確定演出フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2509:NO)、非入賞時の確定演出の設定処理を実行する(ステップS2510)。非入賞時の確定演出の設定処理では、疑似ボーナス状態ST4が開始されることを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにするための処理を実行する。ここで、入賞時の確定演出の設定処理が実行された場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることを示す演出が実行されるのに対して、非入賞時の確定演出の設定処理が実行された場合には疑似ボーナス状態ST4が開始されることを示す演出が実行される。これら演出の内容は相違している。演出の内容を相違させる方法は任意であるが、例えば画像表示装置63に表示される動画表示の内容を相違させる方法や、画像表示装置63に表示される文字画像の内容を相違させる方法が挙げられる。
ステップS2509にて肯定判定をした場合、又はステップS2510の処理を実行した場合、第1開始コマンドを受信しているのであれば(ステップS2511:YES)、ボーナス開始演出の第1設定処理を実行する(ステップS2512)。一方、第2開始コマンドを受信しているのであれば(ステップS2511:NO)、ボーナス開始演出の第2設定処理を実行する(ステップS2513)。
ボーナス開始演出の第1設定処理(ステップS2512)では、演出側RAM94に設けられた把握用の継続ゲーム数カウンタ及び表示用の継続ゲーム数カウンタのそれぞれに、今回受信した第1開始コマンドに含まれている初期継続ゲーム数の情報(具体的には40ゲームの情報)をセットする。把握用の継続ゲーム数カウンタは主側MPU72にて計測されている疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を演出側MPU92にて特定するためのカウンタであり、表示用の継続ゲーム数カウンタは画像表示装置63におけるゲーム数画像G32に表示する残りの継続ゲーム数を演出側MPU92にて特定するためのカウンタである。また、ボーナス開始演出の第1設定処理(ステップS2512)では、第1疑似ボーナス用データテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。当該第1疑似ボーナス用データテーブルに従って上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63が制御されることにより、エンディングフラグに「1」がセットされていない状況における疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。この場合、画像表示装置63では図42(a)に示すように第1演出画像G31、ゲーム数画像G32及び獲得数画像G33が表示される。第1疑似ボーナス用データテーブルには所定ゲーム数(例えば20ゲーム)に対応する分の演出の実行を可能とするデータが設定されており、所定ゲーム数が消化された場合において疑似ボーナス状態ST4が継続している場合には第1疑似ボーナス用データテーブルにおける最初の順番のデータが再度参照対象となる。また、ボーナス開始演出の第1設定処理(ステップS2512)では、演出側RAM94に設けられた演出側エンディングフラグを「0」クリアする。演出側エンディングフラグは、主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされている状況であるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
ボーナス開始演出の第2設定処理(ステップS2513)では、演出側RAM94の把握用の継続ゲーム数カウンタ及び表示用の継続ゲーム数カウンタのそれぞれに、今回受信した第2開始コマンドに含まれている初期継続ゲーム数の情報(具体的には40ゲーム又は50ゲーム)をセットする。また、ボーナス開始演出の第2設定処理(ステップS2513)では、第2疑似ボーナス用データテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。当該第2疑似ボーナス用データテーブルに従って上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63が制御されることにより、エンディングフラグに「1」がセットされている状況における疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。この場合、画像表示装置63では図42(b)に示すように第2演出画像G41及び獲得数画像G33が表示される。第2疑似ボーナス用データテーブルには所定ゲーム数(例えば20ゲーム)に対応する分の演出の実行を可能とするデータが設定されており、所定ゲーム数が消化された場合において疑似ボーナス状態ST4が継続している場合には第2疑似ボーナス用データテーブルにおける最初の順番のデータが再度参照対象となる。また、ボーナス開始演出の第2設定処理(ステップS2513)では、演出側RAM94の演出側エンディングフラグに「1」をセットする。演出側エンディングフラグは既に説明したとおり、主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされている状況であるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
なお、非入賞時の確定演出の設定処理(ステップS2510)が実行された後に、ボーナス開始演出の第1設定処理(ステップS2512)又はボーナス開始演出の第2設定処理(ステップS2513)が実行された場合、まず疑似ボーナス状態ST4が開始されることを示す演出が所定期間(例えば5秒)に亘って実行された後に、疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が開始される。
通常演出制御処理では上記各種処理以外にもその他の処理を実行する(ステップS2514)。その他の処理では、通常遊技状態ST1において上記各演出とは異なる演出を実行するための処理が実行される。
次に、移行待機期間において各種演出が実行される様子について図47のタイムチャートを参照しながら説明する。図47(a)は移行待機期間となっている状況を示し、図47(b)は1ゲームが実行されている期間を示し、図47(c)は疑似ボーナス状態ST4である期間を示し、図47(d)はインデックス値IV=10で当選となったタイミングを示し、図47(e)は左リール32Lを第1停止させることを示す左第1停止報知が実行されている期間を示し、図47(f)は右リール32Rを第1停止させることを示す右第1停止報知が実行されている期間を示し、図47(g)は特殊ベル入賞が成立したタイミングを示し、図47(h)は非入賞時の確定演出が実行される期間を示し、図47(i)は入賞時の確定演出が実行される期間を示す。
まず移行待機期間において特殊ベル入賞が成立する場合について説明する。
移行待機期間ではない状況であるt1のタイミングで図47(b)に示すように新たなゲームが開始され、当該ゲームにおいて図47(d)に示すようにインデックス値IV=10に当選する。この場合、移行待機期間ではないため、図47(e)に示すように左リール32Lを第1停止させることを示す左第1停止報知が実行される。当該左第1停止報知を確認した遊技者は左リール32Lを第1停止させるようにしてリール32L,32M,32Rの停止操作を行う。したがって、第1ベル入賞が成立することとなる。
その後、t2のタイミングで図47(b)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームにおける移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となる又は残りの解除ゲーム数が5ゲーム以下となることで図47(a)に示すように移行待機期間となる。
その後、t3のタイミングで図47(b)に示すように新たなゲームが開始され、当該ゲームにおいて図47(d)に示すようにインデックス値IV=10に当選する。この場合、移行待機期間であるため、図47(f)に示すように右リール32Rを第1停止させることを示す右第1停止報知が実行される。当該右第1停止報知を確認した遊技者は右リール32Rを第1停止させるようにしてリール32L,32M,32Rの停止操作を行うとともに、特殊ベル入賞の成立を可能とする停止操作タイミングで各ストップボタン42~44の停止操作を行う。但し、各ストップボタン42~44の停止操作タイミングが正確ではないことにより、右リール32Rが第1停止させるようにしてリール32L,32M,32Rの停止操作が行われたにも関わらず特殊ベル入賞ではなく第1ベル入賞が成立する。
その後、t4のタイミングで図47(b)に示すように新たなゲームが開始され、当該ゲームにおいて図47(d)に示すようにインデックス値IV=10に当選する。この場合、移行待機期間であるため、図47(f)に示すように右リール32Rを第1停止させることを示す右第1停止報知が実行される。当該右第1停止報知を確認した遊技者は右リール32Rを第1停止させるようにしてリール32L,32M,32Rの停止操作を行うとともに、特殊ベル入賞の成立を可能とする停止操作タイミングで各ストップボタン42~44の停止操作を行う。今回は各ストップボタン42~44の停止操作タイミングが正確であることにより、t5のタイミングで図47(g)に示すように特殊ベル入賞が成立する。また、特殊ベル入賞が成立することで、図47(i)に示すようにt5のタイミングで、疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることを示す演出が開始される。
その後、t6のタイミングで図47(b)に示すように新たなゲームが開始され、当該ゲームにおいて図47(d)に示すようにインデックス値IV=10に当選する。この場合、移行待機期間であるものの当該移行待機期間において既に特殊ベル入賞が成立しているため、図47(e)に示すように左リール32Lを第1停止させることを示す左第1停止報知が実行される。当該左第1停止報知を確認した遊技者は左リール32Lを第1停止させるようにしてリール32L,32M,32Rの停止操作を行う。したがって、第1ベル入賞が成立することとなる。
その後、t7のタイミング~t8のタイミングで図47(b)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、当該ゲームは移行待機期間の最終ゲームである。したがって、当該ゲームが終了するt8のタイミングで、図47(a)に示すように移行待機期間が終了するとともに図47(c)に示すように疑似ボーナス状態ST4が開始される。この場合、疑似ボーナス状態ST4が開始されるt8のタイミングで図47(i)に示すように入賞時の確定演出が終了されて疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が開始される。
上記のように移行待機期間において特殊ベル入賞が成立する機会を与えることにより、疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることをリール32L,32M,32Rの回転停止後の停止結果を利用して報知することが可能となる。また、特殊ベル入賞が成立した後は移行待機期間の途中であっても疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることを示す演出が実行されることで、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
次に、移行待機期間において特殊ベル入賞が成立しない場合について説明する。
図47(a)に示すように移行待機期間である状況において図47(b)に示すようにt9のタイミング、t10のタイミング及びt11のタイミングのそれぞれで新たなゲームが実行される。この場合、t11のタイミングで開始されたゲームが移行待機期間の最終ゲームである。したがって、当該ゲームが終了するt12のタイミングで、図47(a)に示すように移行待機期間が終了するとともに図47(c)に示すように疑似ボーナス状態ST4が開始される。この場合、移行待機期間では特殊ベル入賞が成立していないため図47(i)に示すように入賞時の確定演出が実行されていない。したがって、t12のタイミング~t13のタイミングに亘って図47(h)に示すように非入賞時の確定演出が実行される。つまり、疑似ボーナス状態ST4が開始されることを示す演出が実行される。その後、疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が実行される。
上記のように移行待機期間において特殊ベル入賞が成立しなかった場合には疑似ボーナス状態ST4が開始された場合に疑似ボーナス状態ST4が開始されることを示す演出が実行されるようにすることで、移行待機期間において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=10に当選しなかったとしても疑似ボーナス状態ST4が開始されることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
<疑似ボーナス状態ST4について>
次に、疑似ボーナス状態ST4における処理内容について説明する。図48は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時の疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時の有利抽選処理は既に説明したとおり役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後であって遊技区間の第1制御処理(ステップS711)よりも前に実行される処理であるステップS710にて実行される。そして、ゲーム開始時の疑似ボーナス用処理はゲーム開始時の有利抽選処理(図40)におけるステップS2103にて実行される。なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合にはゲーム開始時の疑似ボーナス用処理は実行されない。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2601)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2601:NO)、ステップS2602以降の処理を実行しない。これにより、疑似ボーナス状態ST4であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS2602以降における疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を上乗せするための処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2601:YES)、主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2602)。エンディングフラグは既に説明したとおり、継続ゲーム数カウンタ74cを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高いこと、又は合計獲得数カウンタ74dを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。具体的には、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値との和が第1基準ゲーム数(具体的には1400ゲーム)以上となっている場合、又は主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値に疑似ボーナス状態ST4における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が第1基準獲得数(具体的には2100枚)以上となっている場合に、エンディングフラグに「1」がセットされる。エンディングフラグに「1」がセットされている場合には(ステップS2602:YES)、ステップS2603以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高い状況、又は遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高い状況においては、ステップS2603以降における疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を上乗せするための処理が実行されないことになる。
エンディングフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2602:NO)、主側RAM74に設けられた上乗せ期間カウンタの値が1以上であるか否かを判定することで、現状が疑似ボーナス状態ST4における上乗せ期間であるか否かを判定する(ステップS2603)。上乗せ期間カウンタは、上乗せ期間であるか否か及び当該上乗せ期間の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
上乗せ期間カウンタの値が「0」であり上乗せ期間ではない場合(ステップS2603:NO)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選していることを条件として(ステップS2604:YES)、上乗せ期間の移行抽選処理を実行する(ステップS2605)。上乗せ期間の移行抽選処理では、主側ROM73に設けられた上乗せ期間移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、疑似ボーナス状態ST4において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生し易くなる上乗せ期間に移行させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には10%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には5%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には20%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には15%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には10%の確率で上乗せ期間の移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せ期間の移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
上乗せ期間の移行当選となった場合(ステップS2606:YES)、継続ゲーム数の加算処理を実行する(ステップS2607)。継続ゲーム数の加算処理では、上乗せ期間が継続することとなる継続ゲーム数以上のゲーム数を主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値に加算する。具体的には、上乗せ期間は10ゲームに亘って継続することとなるが、ステップS2607では当該10ゲーム以上のゲーム数である20ゲームを主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値に加算する。これにより、上乗せ期間の途中で疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となってしまわないようにすることが可能となる。その後、第1加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2608)。第1加算コマンドは上乗せ期間への移行に際してのゲーム数の上乗せが発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。また、第1加算コマンドには今回上乗せの対象となったゲーム数である20ゲームの情報が含まれている。演出側MPU92は第1加算コマンドを受信した場合、上乗せ期間への移行に際してのゲーム数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。その後、主側RAM74に設けられた上乗せ当選フラグに「1」をセットする(ステップS2609)。上乗せ当選フラグは、上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS2605)にて上乗せ期間の移行当選となったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS2605)にて上乗せ期間の移行当選とならなかった場合(ステップS2606:NO)、第1上乗せ抽選処理を実行する(ステップS2610)。第1上乗せ抽選処理では、主側ROM73に設けられた第1上乗せ抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が増加することとなる上乗せを発生させるか否かを抽選により決定する。インデックス値IV=11に当選している場合には、10%の確率で10ゲームが選択され、10%の確率で20ゲームが選択され、10%の確率で50ゲームが選択され、70%の確率で外れとなる。インデックス値IV=12に当選している場合には、5%の確率で10ゲームが選択され、5%の確率で20ゲームが選択され、5%の確率で50ゲームが選択され、85%の確率で外れとなる。インデックス値IV=13に当選している場合には、20%の確率で10ゲームが選択され、20%の確率で20ゲームが選択され、20%の確率で50ゲームが選択され、40%の確率で外れとなる。インデックス値IV=14に当選している場合には、15%の確率で10ゲームが選択され、15%の確率で20ゲームが選択され、15%の確率で50ゲームが選択され、55%の確率で外れとなる。インデックス値IV=15に当選している場合には、10%の確率で10ゲームが選択され、10%の確率で20ゲームが選択され、10%の確率で50ゲームが選択され、70%の確率で外れとなる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せ当選となる確率が高くなっている。また、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せされるゲーム数の期待値が多いゲーム数となる。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
第1上乗せ抽選処理(ステップS2610)にて10ゲーム、20ゲーム及び50ゲームのいずれかが選択されて上乗せ当選となった場合(ステップS2611:YES)、継続ゲーム数の加算処理を実行する(ステップS2612)。当該継続ゲーム数の加算処理では、第1上乗せ抽選処理(ステップS2610)にて選択されたゲーム数を主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値に加算する。その後、第2加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2613)。第2加算コマンドは第1上乗せ抽選処理(ステップS2610)にて上乗せ当選となったこと及び当該第1上乗せ抽選処理(ステップS2610)にて選択された上乗せゲーム数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該第2加算コマンドには第1上乗せ抽選処理(ステップS2610)にて選択された上乗せゲーム数に対応する情報が含まれる。演出側MPU92は第2加算コマンドを受信した場合、ゲーム数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
主側RAM74の上乗せ期間カウンタの値が1以上であり上乗せ期間である場合(ステップS2603:YES)、第2上乗せ抽選処理を実行する(ステップS2614)。第2上乗せ抽選処理では、主側ROM73に設けられた第1上乗せ抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数に加算するゲーム数を抽選により決定する。つまり、第1上乗せ抽選処理(ステップS2610)ではゲーム数が上乗せされないことが起こり得る構成としたが、第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)ではゲーム数が確実に上乗せされる。これにより、上乗せ期間の有利度を高めることが可能となる。また、第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)は上乗せ期間において当該上乗せ期間の残りの継続ゲーム数の消化対象となった各ゲームにて実行される。これにより、上乗せ期間においては当該上乗せ期間の残りの継続ゲーム数の消化対象となった各ゲームにて、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数の上乗せが発生することとなる。
第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)では、インデックス値IV=11~15以外のインデックス値IVに当選している場合、80%の確率で10ゲームが選択され、10%の確率で20ゲームが選択され、10%の確率で50ゲームが選択される。インデックス値IV=11に当選している場合には、50%の確率で10ゲームが選択され、25%の確率で20ゲームが選択され、25%の確率で50ゲームが選択される。インデックス値IV=12に当選している場合には、60%の確率で10ゲームが選択され、20%の確率で20ゲームが選択され、20%の確率で50ゲームが選択される。インデックス値IV=13に当選している場合には、20%の確率で10ゲームが選択され、40%の確率で20ゲームが選択され、40%の確率で50ゲームが選択される。インデックス値IV=14に当選している場合には、30%の確率で10ゲームが選択され、35%の確率で20ゲームが選択され、35%の確率で50ゲームが選択される。インデックス値IV=15に当選している場合には、50%の確率で10ゲームが選択され、25%の確率で20ゲームが選択され、25%の確率で50ゲームが選択される。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せされるゲーム数の期待値が多いゲーム数となる。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。また、第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)が1回実行された場合に上乗せされるゲーム数の期待値は、第1上乗せ抽選処理(ステップS2610)が1回実行された場合に上乗せされるゲーム数の期待値よりも多いゲーム数となっている。これにより、上乗せ期間の有利度を高めることが可能となる。
その後、継続ゲーム数の加算処理を実行する(ステップS2615)。継続ゲーム数の加算処理では、第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)にて選択されたゲーム数を主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値に加算する。その後、第3加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2616)。第3加算コマンドは第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)にて選択された上乗せゲーム数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該第3加算コマンドには第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)にて選択された上乗せゲーム数に対応する情報が含まれる。演出側MPU92は第3加算コマンドを受信した場合、ゲーム数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
次に、主側MPU72にて実行される疑似ボーナス用処理について図49のフローチャートを参照しながら説明する。疑似ボーナス用処理は遊技終了時の対応処理(図21)におけるステップS905にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、疑似ボーナス用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2701)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2701:NO)、ステップS2702以降の処理を実行しない。これにより、疑似ボーナス状態ST4においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が減算されることはなく、さらに疑似ボーナス状態ST4における上乗せ期間の残りの継続ゲーム数が減算されない。
なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合には疑似ボーナス用処理(図49)自体が実行されないため、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態が開始されたとしてもCB状態において実行されたゲーム数は疑似ボーナス状態ST4において消化されたゲーム数として扱われない。したがって、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態に移行したとしても当該CB状態の終了後には当該CB状態に移行する直前の残りの継続ゲーム数の状態から疑似ボーナス状態ST4が再開されることとなる。
今回のゲーム数のベット数が「3」である場合(ステップS2701:YES)、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値を1減算する(ステップS2702)。その後、主側RAM74の上乗せ期間カウンタの値が1以上であるか否かを判定することで、現状が上乗せ期間であるか否かを判定する(ステップS2703)。
上乗せ期間カウンタの値が「0」であり上乗せ期間ではない場合(ステップS2703:NO)、主側RAM74の上乗せ当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2704)。今回のゲームの開始時に上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS2605)にて上乗せ期間の移行当選となっている場合に、上乗せ当選フラグに「1」がセットされている。
上乗せ当選フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2704:YES)、上乗せ期間の設定処理を実行する(ステップS2705)。上乗せ期間の設定処理では、主側RAM74の上乗せ期間カウンタに上乗せ期間の初期継続ゲーム数である10ゲームに対応する値をセットする。その後、上乗せ当選フラグを「0」クリアした後に(ステップS2706)、上乗せ期間の開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2707)。上乗せ期間の開始コマンドは上乗せ期間に移行したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は上乗せ期間の開始コマンドを受信した場合、上乗せ期間が開始されたことを示す演出及び上乗せ期間であることを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
上乗せ期間カウンタの値が1以上であり上乗せ期間である場合(ステップS2703:YES)、当該上乗せ期間カウンタの値を1減算する(ステップS2708)。そして、その減算後における上乗せ期間カウンタの値が「0」となった場合、上乗せ期間が終了することとなる。
ステップS2704にて否定判定をした場合、ステップS2707の処理を実行した場合、又はステップS2708の処理を実行した場合、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS2709)。疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS2709:YES)、主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2710)。
エンディングフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2710:NO)、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする(ステップS2711)。その後、解除ゲーム数の抽選処理を実行する(ステップS2712)。解除ゲーム数とは既に説明したとおり、移行抽選処理(ステップS2112)にて疑似ボーナス状態ST4への移行当選とならない場合において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。解除ゲーム数の抽選処理では、まず主側ROM73に予め記憶された解除ゲーム数の抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、抽選カウンタから取得した数値情報を解除ゲーム数の抽選テーブルに対して照合することで解除ゲーム数を選択する。この場合、解除ゲーム数として、50ゲーム、100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、400ゲーム、500ゲーム、600ゲーム、700ゲーム及び800ゲームのいずれかが選択される。また、これら各解除ゲーム数の選択確率は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、多いゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよく、少ないゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよい。解除ゲーム数の抽選処理を実行した後は、当該解除ゲーム数の抽選処理にて選択した解除ゲーム数を、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eに設定する(ステップS2713)。解除ゲーム数カウンタ74eは主側MPU72にて残りの解除ゲーム数を特定するためのカウンタである。
その後、疑似ボーナス状態ST4の終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2714)。疑似ボーナス状態ST4の終了コマンドは疑似ボーナス状態ST4が終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4の終了コマンドを受信した場合、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示す演出が実行された後に通常遊技状態ST1に対応する演出が開始されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
エンディングフラグに「1」がセットされている場合(ステップS2710:YES)、終了準備状態ST5の設定処理を実行する(ステップS2715)。当該設定処理では、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする。また、当該設定処理では、主側RAM74に設けられた終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST5であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST5となる。その後、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS2716)。終了準備完了フラグは既に説明したとおり終了準備状態ST5において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
終了準備状態ST5では既に説明したとおり、遊技区間の第2制御処理(図38)におけるステップS1902にて肯定判定をして、終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS1903:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に第2区間SC2のエンディング条件の成立の有無を特定するための処理を実行し、今回のゲームにおける遊技区間の第2制御処理(図38)を終了する。一方、終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1903:YES)、第2区間SC2を終了させて第1区間SC1に移行させるための処理を実行する(ステップS1914~ステップS1916)。これにより、疑似ボーナス状態ST4が終了したゲームの次のゲームが終了する場合に第2区間SC2が終了することとなる。
図50は演出側MPU92にて実行される疑似ボーナス用の演出制御処理を示すフローチャートである。疑似ボーナス用の演出制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
まず加算用処理を実行する(ステップS2801)。図51は加算用処理を示すフローチャートである。加算用処理ではステップS2901にて第1加算コマンドを受信しているか否かを判定する。第1加算コマンドは既に説明したとおり、上乗せ期間への移行が発生した場合に疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数に移行時のゲーム数(具体的には20ゲーム)が上乗せされた場合に主側MPU72から送信されるコマンドである。
第1加算コマンドを受信している場合(ステップS2901:YES)、当該第1加算コマンドに含まれている上乗せの対象となったゲーム数の情報(具体的には20ゲーム)を読み出し、その読み出したゲーム数の情報を演出側RAM94の把握用の継続ゲーム数カウンタ及び表示用の継続ゲーム数カウンタのそれぞれに加算する(ステップS2902)。把握用の継続ゲーム数カウンタは既に説明したとおり、主側MPU72にて計測されている疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を演出側MPU92にて特定するためのカウンタである。表示用の継続ゲーム数カウンタは既に説明したとおり、画像表示装置63におけるゲーム数画像G32に表示する残りの継続ゲーム数を演出側MPU92にて特定するためのカウンタである。表示用の継続ゲーム数カウンタの値に加算されることにより、画像表示装置63において表示されているゲーム数画像G32のゲーム数に今回上乗せの対象となったゲーム数が加算される。なお、ゲーム数の上乗せが発生した場合にはゲーム数画像G32のゲーム数が増加するように表示が更新される前に、上乗せ対象となったゲーム数が遊技者に報知される。
加算用処理では、ステップS2903にて第2加算コマンドを受信しているか否かを判定する。第2加算コマンドは既に説明したとおり、第1上乗せ抽選処理(ステップS2610)にて上乗せ当選となった場合に主側MPU72から送信されるコマンドである。
第2加算コマンドを受信している場合(ステップS2903:YES)、ストック抽選処理を実行する(ステップS2904)。ストック抽選処理では、演出側ROM93に設けられたストック抽選用テーブル及び演出側RAM94において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、今回発生した上乗せを遊技者に報知するか否かを抽選により決定する。この場合、50%の確率でストック抽選外れとなることで今回発生した上乗せが遊技者に報知され、50%の確率でストック当選となることで今回発生した上乗せが遊技者に報知されない。
ストック抽選処理にてストック抽選外れとなった場合(ステップS2905:NO)、今回受信した第2加算コマンドに含まれている上乗せの対象となったゲーム数の情報(具体的には10ゲーム、20ゲーム及び50ゲームのいずれか)を読み出し、その読み出したゲーム数の情報を演出側RAM94の把握用の継続ゲーム数カウンタ及び表示用の継続ゲーム数カウンタのそれぞれに加算する(ステップS2906)。表示用の継続ゲーム数カウンタの値に加算されることにより、画像表示装置63において表示されているゲーム数画像G32のゲーム数に今回上乗せの対象となったゲーム数が加算される。なお、ゲーム数の上乗せが発生した場合にはゲーム数画像G32のゲーム数が増加するように表示が更新される前に、上乗せ対象となったゲーム数が遊技者に報知される。
ストック抽選処理にてストック当選となった場合(ステップS2905:YES)、今回受信した第2加算コマンドに含まれている上乗せの対象となったゲーム数の情報(具体的には10ゲーム、20ゲーム及び50ゲームのいずれか)を読み出し、その読み出したゲーム数の情報を演出側RAM94の把握用の継続ゲーム数カウンタに加算する一方、表示用の継続ゲーム数カウンタに加算しない(ステップS2907)。表示用の継続ゲーム数カウンタの値に加算されないことにより、画像表示装置63において表示されているゲーム数画像G32のゲーム数に今回上乗せの対象となったゲーム数が加算されない。
加算用処理では、ステップS2908にて第3加算コマンドを受信しているか否かを判定する。第3加算コマンドは上乗せ期間において当該上乗せ期間の残りの継続ゲーム数の消化対象となるゲームが開始されることで第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)が実行された場合に主側MPU72から送信されるコマンドである。
第3加算コマンドを受信している場合(ステップS2908:YES)、演出側上乗せ期間であるか否かを判定する(ステップS2909)。上乗せ期間は既に説明したとおり10ゲームに亘って継続する期間である。しかしながら、上乗せ期間においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合には第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)が実行されないことでゲーム数の上乗せが発生しないとともに上乗せ期間の残りの継続ゲーム数は消化されない。また、上乗せ期間においてCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)が発生した場合、当該CB状態においてゲームが実行されたとしてもゲーム数の上乗せが発生しないとともに上乗せ期間の残りの継続ゲーム数は消化されない。
その一方、上乗せ期間においては演出側MPU92による制御により、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて上乗せ期間に対応する演出が実行される。特に、画像表示装置63では上乗せ期間に対応する一連のストーリーに沿った動画表示が行われ、この動画表示は上乗せ期間において新たなゲームが実行される度に当該ゲームに対応する動画部分が開始されるように行われる。そして、上乗せ期間が開始されてから10ゲーム目が終了する場合にその一連のストーリーに沿った動画表示が終了するように、当該動画表示が設定されている。
上記構成において、上乗せ期間の途中でベット数が「2」であるゲーム又はCB状態のゲームが実行された場合には、主側MPU72では上乗せ期間の進行が停止される一方、演出側MPU92では上乗せ期間に対応する演出を進行させる。つまり、上乗せ期間に対応する演出が開始された後においては、主側MPU72にて上乗せ期間の進行が停止されたとしても、1ゲームの新たな開始に伴って上乗せ期間に対応する演出が進行することとなる。よって、主側MPU72にて上乗せ期間の進行を停止させることとなるゲームが当該上乗せ期間の途中で発生したとしても、上乗せ期間に対応する演出を違和感なく進行させることが可能となる。
主側MPU72にて上乗せ期間の進行を停止させることとなるゲームが当該上乗せ期間の途中で発生した場合には、上乗せ期間に対応する一連のストーリーに沿った動画表示が終了した後のゲームにて、主側MPU72にて制御されている実際の上乗せ期間が終了することとなる。この場合に、演出側上乗せ期間とは、演出側MPU92による制御により上乗せ期間に対応する演出が実行されている期間のことである。演出側MPU92は主側MPU72から上乗せ期間の開始コマンドを受信した場合に、演出側RAM94に設けられた演出側上乗せ期間カウンタに上乗せ期間の初期継続ゲーム数である10ゲームに対応する情報をセットする。そして、新たなゲームが開始される度にそのゲームが非CB状態であってベット数が「3」であるゲームであるか否かに関係なく演出側上乗せ期間カウンタの値を1減算し、演出側上乗せ期間カウンタの値に対応する演出が各ゲームにて実行されるようにするとともに演出側上乗せ期間カウンタの値が「0」となったゲームが終了する場合に上乗せ期間に対応する演出の実行を終了させる。
第3加算コマンドを受信した場合であって(ステップS2908:YES)、演出側上乗せ期間カウンタの値が1以上であることで演出側上乗せ期間である場合(ステップS2909:YES)、今回受信した第3加算コマンドに含まれている上乗せの対象となったゲーム数の情報(具体的には10ゲーム、20ゲーム及び50ゲームのいずれか)を読み出し、その読み出したゲーム数の情報を演出側RAM94の把握用の継続ゲーム数カウンタ及び表示用の継続ゲーム数カウンタのそれぞれに加算する(ステップS2910)。表示用の継続ゲーム数カウンタの値に加算されることにより、画像表示装置63において表示されているゲーム数画像G32のゲーム数に今回上乗せの対象となったゲーム数が加算される。なお、ゲーム数の上乗せが発生した場合にはゲーム数画像G32のゲーム数が増加するように表示が更新される前に上乗せ対象となったゲーム数が遊技者に報知される。
その後、上乗せ演出の進行処理を実行する(ステップS2911)。上乗せ演出の進行処理では、演出側上乗せ期間カウンタの値を1減算する。また、演出側RAM94に読み出されている上乗せ演出を実行するためのデータテーブルにおいて参照対象とするデータ範囲を、今回の新たなゲームの開始に合わせて更新する。例えば演出側上乗せ期間の1ゲーム目であれば上記データテーブルのうち1ゲーム目のデータ範囲が参照対象となり、演出側上乗せ期間の2ゲーム目であれば上記データテーブルのうち2ゲーム目のデータ範囲が参照対象となり、演出側上乗せ期間の10ゲーム目であれば上記データテーブルのうち10ゲーム目のデータ範囲が参照対象となる。
第3加算コマンドを受信した場合であって(ステップS2908:YES)、演出側上乗せ期間カウンタの値が「0」であることで演出側上乗せ期間ではない場合(ステップS2909:NO)、今回受信した第3加算コマンドに含まれている上乗せの対象となったゲーム数の情報(具体的には10ゲーム、20ゲーム及び50ゲームのいずれか)を読み出し、その読み出したゲーム数の情報を演出側RAM94の把握用の継続ゲーム数カウンタに加算する一方、表示用の継続ゲーム数カウンタに加算しない(ステップS2912)。表示用の継続ゲーム数カウンタの値に加算されないことにより、画像表示装置63において表示されているゲーム数画像G32のゲーム数に今回上乗せの対象となったゲーム数が加算されない。
疑似ボーナス用の演出制御処理(図50)の説明に戻り、ステップS2801にて加算用処理を実行した後は、演出側上乗せ期間用処理を実行する(ステップS2802)。図52は演出側上乗せ期間用処理を示すフローチャートである。
まず演出側RAM94の演出側上乗せ期間カウンタの値が1以上であるか否かを判定することで、演出側上乗せ期間であるか否かを判定する(ステップS3001)。演出側上乗せ期間カウンタの値が「0」であり演出側上乗せ期間ではない場合(ステップS3001:NO)、上乗せ期間の開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3002)。
上乗せ期間の開始コマンドは既に説明したとおり上乗せ期間が開始された場合に主側MPU72から送信されるコマンドである。上乗せ期間の開始コマンドを受信している場合(ステップS3002:YES)、上乗せ期間の演出設定処理を実行する(ステップS3003)。上乗せ期間の演出設定処理では、演出側RAM94の演出側上乗せ期間カウンタに上乗せ期間の初期継続ゲーム数である10ゲームに対応する情報をセットする。また、上乗せ期間の演出設定処理では、上乗せ演出を実行するためのデータテーブルを演出側ROM93から読み出して演出側RAM94に記憶させる。当該データテーブルには既に説明したとおり、1ゲーム~10ゲームのそれぞれに対応するデータ範囲が設定されている。例えば演出側上乗せ期間の1ゲーム目であれば上記データテーブルのうち1ゲーム目のデータ範囲が参照対象となり、演出側上乗せ期間の2ゲーム目であれば上記データテーブルのうち2ゲーム目のデータ範囲が参照対象となり、演出側上乗せ期間の10ゲーム目であれば上記データテーブルのうち10ゲーム目のデータ範囲が参照対象となる。
演出側上乗せ期間カウンタの値が1以上であり演出側上乗せ期間である場合(ステップS3001:YES)、ゲーム開始コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS3004)。ゲーム開始コマンドは既に説明したとおり役の抽選処理(図16)におけるステップS713が主側MPU72により実行されることにより送信される。つまり、ゲーム開始コマンドは1ゲームが新たに開始された場合に送信される。
ゲーム開始コマンドを受信している場合(ステップS3004:YES)、今回開始されたゲームのベット数が「2」であるか否か、又はCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)であるか否かを判定する(ステップS3005)。既に説明したとおり主側MPU72は、ベット数設定カウンタ74aの値が「3」である状況でゲームが開始された場合には開始時の設定処理(図15)におけるステップS603にて第1ベット数コマンドを送信し、ベット数設定カウンタ74aの値が「2」である状況でゲームが開始された場合には開示時の設定処理(図15)におけるステップS604にて第2ベット数コマンドを送信する。第2ベット数コマンドを受信している場合、ステップS3005にて肯定判定をする。また、ゲーム開始コマンドには現状の遊技状態に対応する情報が含まれているため、当該ゲーム開始コマンドにCB状態であることを示す情報が設定されている場合、ステップS3005にて肯定判定をする。
既に説明したとおり上乗せ期間の途中でベット数が「2」であるゲーム又はCB状態のゲームが実行された場合には、主側MPU72では上乗せ期間の進行が停止される。これに対して、上乗せ期間に対応する演出を違和感なく進行させるために、上乗せ期間の途中でベット数が「2」であるゲーム又はCB状態のゲームが実行されたとしても演出側MPU92では上乗せ期間に対応する演出を進行させる。したがって、演出側上乗せ期間において(ステップS3001:YES)、ベット数が「2」であるゲーム又はCB状態であるゲームが開始された場合(ステップS3004及びステップS3005:YES)、ステップS3006~ステップS3008における演出側上乗せ期間を進行させるための処理を実行する。
具体的には、まず上乗せ対象ゲーム数として最低ゲーム数を選択する(ステップS3006)。既に説明したとおり主側MPU72では上乗せ期間の各ゲームにおいて第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)を実行し、当該第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)では10ゲーム、20ゲーム及び50ゲームのいずれかが選択される。つまり、ステップS3006ではこれらゲーム数のうち最低ゲーム数である10ゲームを選択する。そして、その選択した10ゲームに対応する情報を演出側RAM94における表示用の継続ゲーム数カウンタの値に加算する(ステップS3007)。表示用の継続ゲーム数カウンタの値が加算されることで画像表示装置63におけるゲーム数画像G32のゲーム数が増加する。これにより、主側MPU72における上乗せ期間の進行が停止されている状況であっても、今回のゲームの実行により上乗せ期間におけるゲーム数の上乗せが発生したと遊技者に認識させることが可能となる。なお、ゲーム数の上乗せが発生した場合にはゲーム数画像G32のゲーム数が増加するように表示が更新される前に、上乗せ対象となったゲーム数が遊技者に報知される。
ここで、上乗せ期間の途中でベット数が「2」であるゲーム又はCB状態であるゲームが実行された場合には上乗せ期間の進行が停止されることとなるのに対して演出側上乗せ期間は進行される構成の場合、演出側上乗せ期間が終了した後も上乗せ期間が継続されることとなる。この場合、その継続される上乗せ期間のゲームでは第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)が実行されて10ゲーム、20ゲーム及び50ゲームの上乗せが発生する。これに対して、上記のとおり上乗せ期間の途中でベット数が「2」であるゲーム又はCB状態であるゲームが実行された場合には、演出側RAM94における表示用の継続ゲーム数カウンタの値に上記上乗せ対象ゲーム数のうち最低ゲーム数である10ゲームに対応する情報が加算される。これにより、上乗せ期間の途中でベット数が「2」であるゲーム又はCB状態であるゲームが実行された場合にゲーム数が上乗せされたことを示す演出が実行されたとしても、上乗せ期間において実際に遊技者に付与される上乗せゲーム数よりも多いゲーム数が付与されたことが報知されてしまわないようにすることが可能となる。
また、上乗せ期間の途中でベット数が「2」であるゲーム又はCB状態であるゲームが実行された場合には表示用の継続ゲーム数カウンタの値は加算される一方、把握用の継続ゲーム数カウンタの値は加算されない。また、既に説明したとおり演出側上乗せ期間ではない状況において主側MPU72にて上乗せ期間における第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)が実行されて第3加算コマンドが送信された場合、当該第3加算コマンドに設定されている上乗せゲーム数に対応する情報が把握用の継続ゲーム数カウンタの値に加算される(ステップS2912)。したがって、演出側MPU92において疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数として把握しているゲーム数を主側MPU72にて管理している残りの継続ゲーム数と一致させることが可能となる。
その後、上乗せ演出の進行処理を実行する(ステップS3008)。上乗せ演出の進行処理の処理内容は加算用処理(図51)におけるステップS2911の上乗せ演出の進行処理と同様である。具体的には、上乗せ演出の進行処理では、演出側上乗せ期間カウンタの値を1減算する。また、演出側RAM94に読み出されている上乗せ演出を実行するためのデータテーブルにおいて参照対象とするデータ範囲を、今回の新たなゲームの開始に合わせて更新する。例えば演出側上乗せ期間の1ゲーム目であれば上記データテーブルのうち1ゲーム目のデータ範囲が参照対象となり、演出側上乗せ期間の2ゲーム目であれば上記データテーブルのうち2ゲーム目のデータ範囲が参照対象となり、演出側上乗せ期間の10ゲーム目であれば上記データテーブルのうち10ゲーム目のデータ範囲が参照対象となる。
疑似ボーナス用の演出制御処理(図50)の説明に戻り、ステップS2802にて演出側上乗せ期間用処理を実行した後は、ゲーム開始コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS2803)。ゲーム開始コマンドは既に説明したとおり役の抽選処理(図16)におけるステップS713が主側MPU72により実行されることにより送信される。つまり、ゲーム開始コマンドは1ゲームが新たに開始された場合に送信される。
ゲーム開始コマンドを受信している場合(ステップS2803:YES)、今回開始されたゲームのベット数が「2」であるか否か、又はCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)であるか否かを判定する(ステップS2804)。既に説明したとおり主側MPU72は、ベット数設定カウンタ74aの値が「3」である状況でゲームが開始された場合には開始時の設定処理(図15)におけるステップS603にて第1ベット数コマンドを送信し、ベット数設定カウンタ74aの値が「2」である状況でゲームが開始された場合には開示時の設定処理(図15)におけるステップS604にて第2ベット数コマンドを送信する。第2ベット数コマンドを受信している場合、ステップS2804にて肯定判定をする。また、ゲーム開始コマンドには現状の遊技状態に対応する情報が含まれているため、当該ゲーム開始コマンドにCB状態であることを示す情報が設定されている場合、ステップS2804にて肯定判定をする。
ステップS2804にて否定判定をした場合、主側MPU72にて管理されている疑似ボーナス状態ST4において1ゲームが消化されたことを意味する。したがって、演出側RAM94における把握用の継続ゲーム数カウンタの値及び表示用の継続ゲーム数カウンタの値をそれぞれ1減算する(ステップS2805)。
ステップS2804にて肯定判定をした場合、疑似ボーナス状態ST4の途中でベット数が「2」であるゲーム又はCB状態のゲームが実行されたことを意味する。この場合、主側MPU72では当該ゲームを疑似ボーナス状態ST4において実行されたゲームとして扱わない。一方、疑似ボーナス状態ST4における演出の進行を円滑なものとするために、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4の途中でベット数が「2」であるゲーム又はCB状態のゲームが実行されたとしても疑似ボーナス状態ST4に対応する演出を進行させる。したがって、ステップS2806にて演出側RAM94における表示用の継続ゲーム数カウンタの値を1減算するのに対して、演出側RAM94における把握用の継続ゲーム数カウンタの値を1減算しない。これにより、演出側MPU92において疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数として把握しているゲーム数を主側MPU72にて管理している残りの継続ゲーム数と一致させながら、画像表示装置63では今回のゲームの実行に伴って残りの継続ゲーム数が減少したと遊技者に認識させることが可能となる。
ステップS2805の処理又はステップS2806の処理を実行した場合、疑似ボーナス演出の進行処理を実行する(ステップS2807)。疑似ボーナス演出の進行処理では、演出側RAM94に読み出されている第1疑似ボーナス用データテーブル又は第2疑似ボーナス用データテーブルにおいて参照すべきデータ範囲を次のゲームに対応させて設定されているデータ範囲に更新する。これにより、疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が新たなゲームの開始に伴って進行することとなる。
その後、表示用の継続ゲーム数カウンタの値が「0」となっていることを条件として(ステップS2808:YES)、把握用の継続ゲーム数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS2809)。既に説明したとおり主側MPU72にて実行された第1上乗せ抽選処理(ステップS2610)にて上乗せ当選となることで第2加算コマンドが送信された場合には、演出側MPU92にてストック抽選処理(ステップS2904)が実行され、ストック当選となった場合には当該第1上乗せ抽選処理(ステップS2610)にて選択された上乗せゲーム数は把握用の継続ゲーム数カウンタに加算される一方、表示用の継続ゲーム数カウンタに加算されない。また、上乗せ期間においてベット数が「2」であるゲーム又はCB状態のゲームが実行された場合には主側MPU72における第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)にて選択される上乗せ対象ゲーム数のうち最低ゲーム数が表示用の継続ゲーム数カウンタに加算されるのに対して、その後の上乗せ期間であって演出側上乗せ期間ではない状況で実行されたゲームにおける第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)にて上記最低ゲーム数よりも多いゲーム数が選択されることがありその選択されたゲーム数は把握用の継続ゲーム数カウンタに加算される。また、疑似ボーナス状態ST4においてベット数が「2」であるゲーム又はCB状態のゲームが実行された場合には表示用の継続ゲーム数カウンタの値は1減算されるのに対して、把握用の継続ゲーム数カウンタの値は減算されない。つまり、画像表示装置63にゲーム数画像G32が表示されている状況において当該ゲーム数画像G32に表示されているゲーム数の方が、疑似ボーナス状態ST4の実際の残りの継続ゲーム数よりも少ない状況が発生し得る。
表示用の継続ゲーム数カウンタの値が「0」であって(ステップS2808:YES)、把握用の継続ゲーム数カウンタの値が「0」である場合(ステップS2809:NO)、疑似ボーナス状態ST4が終了することを意味する。この場合、終了前演出の設定処理を実行する(ステップS2810)。終了前演出の設定処理では、今回のゲームにおいて疑似ボーナス状態ST4が終了することを示す演出が実行されるようにするためのデータテーブルが演出側ROM93から演出側RAM94に読み出される。これにより、画像表示装置63において疑似ボーナス状態ST4が終了することを示す終了前演出が開始されるとともに、上部ランプ61及びスピーカ62において当該表示演出に対応する演出が実行される。
表示用の継続ゲーム数カウンタの値が「0」であって(ステップS2808:YES)、把握用の継続ゲーム数カウンタの値が1以上である場合(ステップS2809:YES)、演出側RAM94の演出側エンディングフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2811)。演出側エンディングフラグは既に説明したとおり、主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされている状況であるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。疑似ボーナス状態ST4において演出側エンディングフラグに「1」がセットされていない場合には画像表示装置63にてゲーム数画像G32が表示され、疑似ボーナス状態ST4において演出側エンディングフラグに「1」がセットされている場合には画像表示装置63にてゲーム数画像G32が表示されない。
演出側エンディングフラグに「1」がセットされている場合には(ステップS2811:YES)、そもそも画像表示装置63にゲーム数画像G32が表示されていないため、把握用の継続ゲーム数カウンタの値が1以上であり疑似ボーナス状態ST4が継続する状況において表示用の継続ゲーム数カウンタの値が「0」となったとしても、当該状況となっていることが遊技者に報知されない。したがって、この場合にはステップS2812~ステップS2815の処理を実行しないことで、それまで実行されていた疑似ボーナス状態ST4に対応する演出をそのまま継続させる。
演出側エンディングフラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS2811:NO)、画像表示装置63にゲーム数画像G32が表示されているため、把握用の継続ゲーム数カウンタの値が1以上であり疑似ボーナス状態ST4が継続する状況においてゲーム数画像G32に表示されているゲーム数が「0」となる。この場合、ステップS2812~ステップS2815の処理を実行することで、疑似ボーナス状態ST4が継続されることを示す演出が実行される。
具体的には、まず復活演出の実行抽選処理を実行する(ステップS2812)。復活演出の実行抽選処理では疑似ボーナス状態ST4が継続されることを示す演出として通常継続演出及び復活演出のいずれを実行するのかを抽選により決定する。通常継続演出では、今回のゲームが開始されて画像表示装置63のゲーム数画像G32に表示されているゲーム数が「0」となった後に、疑似ボーナス状態ST4が継続されることを示す演出と、把握用の継続ゲーム数カウンタに設定されている値に対応するゲーム数が付与されたことを示す演出とが実行される。そして、当該演出にて付与対象として表示されたゲーム数がゲーム数画像G32に表示されているゲーム数に加算される。
復活演出では、今回のゲームが開始されて画像表示装置63のゲーム数画像G32に表示されているゲーム数が「0」となった後に、疑似ボーナス状態ST4が終了することを示す終了前演出が開始される。そして、当該ゲームが終了して新たなゲームが開始された場合に、疑似ボーナス状態ST4が実際には継続されることを示す演出と、把握用の継続ゲーム数カウンタに設定されている値に対応するゲーム数が付与されたことを示す演出とが実行される。そして、当該演出にて付与対象として表示されたゲーム数がゲーム数画像G32に表示されているゲーム数に加算される。
復活演出の実行抽選処理(ステップS2812)では、20%の確率で復活演出の実行当選となる。復活演出の実行当選とならなかった場合(ステップS2813:NO)、通常継続演出の設定処理を実行する(ステップS2814)。通常継続演出の設定処理では、今回のゲームが開始されて画像表示装置63のゲーム数画像G32に表示されているゲーム数が「0」となった後に、疑似ボーナス状態ST4が継続されることを示す演出と、把握用の継続ゲーム数カウンタに設定されている値に対応するゲーム数が付与されたことを示す演出とが実行され、さらに当該演出にて付与対象として表示されたゲーム数がゲーム数画像G32に表示されているゲーム数に加算されるようにするためのデータテーブルが演出側ROM93から演出側RAM94に読み出される。また、通常継続演出の設定処理では、把握用の継続ゲーム数カウンタにセットされている値を、表示用の継続ゲーム数カウンタにセットする。
復活演出の実行当選となった場合(ステップS2813:YES)。復活演出の設定処理を実行する(ステップS2815)。復活演出の設定処理では、今回のゲームが開始されて画像表示装置63のゲーム数画像G32に表示されているゲーム数が「0」となった後に、疑似ボーナス状態ST4が終了することを示す終了前演出が開始されるとともに、当該ゲームが終了して新たなゲームが開始された場合に、疑似ボーナス状態ST4が実際には継続されることを示す演出と、把握用の継続ゲーム数カウンタに設定されている値に対応するゲーム数が付与されたことを示す演出とが実行され、さらに当該演出にて付与対象として表示されたゲーム数がゲーム数画像G32に表示されているゲーム数に加算されるようにするためのデータテーブルが演出側ROM93から演出側RAM94に読み出される。また、復活演出の設定処理では、把握用の継続ゲーム数カウンタにセットされている値を、表示用の継続ゲーム数カウンタにセットする。
疑似ボーナス用の演出制御処理では上記各処理以外にも、ステップS2816にてエンディングコマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS2816)。エンディングコマンドを受信している場合(ステップS2816:YES)、残りゲーム数の非表示処理を実行する(ステップS2817)。残りゲーム数の非表示処理では、演出側RAM94の演出側エンディングフラグに「1」をセットする。また、画像表示装置63において表示されているゲーム数画像G32が表示されないようにする。これにより、疑似ボーナス状態ST4が進行していく過程で第2区間SC2のエンディング条件が成立する可能性が高い状況となった場合には、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が報知されないようにすることが可能となる。
疑似ボーナス用の演出制御処理では上記各処理以外にも、ステップS2818にて疑似ボーナス状態ST4の終了コマンド又は第2区間初期化コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS2818)。疑似ボーナス状態ST4の終了コマンドは既に説明したとおり、疑似ボーナス状態ST4が終了した後も第2区間SC2が継続される状況において疑似ボーナス状態ST4が終了して終了準備状態ST5を介在させることなく通常遊技状態ST1に移行する場合に主側MPU72から送信されるコマンドである。また、第2区間初期化コマンドは既に説明したとおり、第2区間SC2が終了する場合に主側MPU72から送信されるコマンドである。
ステップS2818にて肯定判定をした場合、終了演出の設定処理を実行する(ステップS2819)。終了演出の設定処理では、通常遊技状態ST1に移行することを示す演出が実行された後に通常遊技状態ST1に対応する演出が実行されるようにするためのデータテーブルが演出側ROM93から演出側RAM94に読み出される。これにより、画像表示装置63において通常遊技状態ST1に移行することを示す演出が実行された後に通常遊技状態ST1に対応する演出が実行されるとともに、上部ランプ61及びスピーカ62において当該表示演出に対応する演出が実行される。
次に、疑似ボーナス状態ST4が進行していく様子を図53のタイムチャートを参照しながら説明する。図53(a)は1ゲームが実行される期間を示し、図53(b)は疑似ボーナス状態ST4である期間を示し、図53(c)は通常遊技状態ST1である期間を示し、図53(d)は疑似ボーナス状態ST4が終了することを示す終了前演出が実行される期間を示し、図53(e)は疑似ボーナス状態ST4が継続することを示す復活演出が実行される期間を示し、図53(f)は終了準備状態ST5である期間を示し、図53(g)は区間表示部67が点灯状態となっている期間を示す。
まず復活演出が実行される場合について説明する。
t1のタイミングで図53(a)に示すように疑似ボーナス状態ST4における最初のゲームが実行される。この場合、図53(b)に示すように前回のゲームが終了される場合に既に疑似ボーナス状態ST4に設定されている。また、疑似ボーナス状態ST4に移行する前のタイミングにおいて区間表示部67が点灯状態となっているため、図53(g)に示すようにt1のタイミングであっても区間表示部67は点灯状態となっている。
その後、t2のタイミングで図53(a)に示すように疑似ボーナス状態ST4において新たな1ゲームが開始される。このゲームにおいては疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が1以上となっているが、演出側RAM94における表示用の継続ゲーム数カウンタの値が「0」となっており画像表示装置63におけるゲーム数画像G32のゲーム数が「0」となっている。そして、当該ゲームにおいて復活演出を実行することが決定される。したがって、図53(d)に示すように今回のゲームが開始されたタイミングであるt2のタイミングで、疑似ボーナス状態ST4が終了することを示す終了前演出が開始される。図54(a)は画像表示装置63における終了前演出の実行内容を説明するための説明図である。図54(a)に示すように終了前演出においては、疑似ボーナス状態ST4が終了することを示す終了前画像G51が表示される。なお、画像表示装置63には終了前画像G51とは別にゲーム数画像G32及び獲得数画像G33が表示されており、ゲーム数画像G32に表示されているゲーム数は「0」となっている。
その後、t3のタイミングにおいて図53(a)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、当該t3のタイミングにて、図53(d)に示すように終了前演出が終了されるとともに図53(e)に示すように復活演出が開始される。図54(b)は画像表示装置63における復活演出の実行内容を説明するための説明図である。図54(b)に示すように復活演出においては、疑似ボーナス状態ST4が終了するのではなく疑似ボーナス状態ST4が継続することを示す復活画像G52が表示される。これにより、終了前演出によって疑似ボーナス状態ST4が終了すると認識していた遊技者に対して、実際には疑似ボーナス状態ST4が継続することを認識させることが可能となる。また、復活演出では疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が報知されるとともにその報知されたゲーム数がゲーム数画像G32に表示されているゲーム数に加算される。なお、上記の全ての期間において図53(g)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。
次に、疑似ボーナス状態ST4が終了する場合において第2区間SC2が継続される場合について説明する。
t4のタイミングで図53(a)に示すように疑似ボーナス状態ST4における最初のゲームが実行される。この場合、図53(b)に示すように前回のゲームが終了される場合に既に疑似ボーナス状態ST4に設定されている。また、疑似ボーナス状態ST4に移行する前のタイミングにおいて区間表示部67が点灯状態となっているため、図53(g)に示すようにt4のタイミングであっても区間表示部67は点灯状態となっている。
その後、t5のタイミングで図53(a)に示すように疑似ボーナス状態ST4において新たな1ゲームが開始される。このゲームは疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームである。したがって、図53(d)に示すように今回のゲームが開始されたタイミングであるt5のタイミングで、疑似ボーナス状態ST4が終了することを示す終了前演出が開始される。その後、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後の終了タイミングであるt6のタイミングにおいて図53(d)に示すように終了前演出が終了される。
今回は疑似ボーナス状態ST4が終了したとしても第2区間SC2が終了されない。したがって、t6のタイミングで図53(b)及び図53(c)に示すように疑似ボーナス状態ST4が終了して終了準備状態ST5に移行することなく通常遊技状態ST1が開始される。また、上記の全ての期間において図53(g)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。その後、t7のタイミングで図53(a)に示すように通常遊技状態ST1に移行した後の最初のゲームが開始される。
上記のように疑似ボーナス状態ST4が終了した後に第2区間SC2が継続する場合には、区間表示部67が点灯状態に維持される。したがって、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了した後のタイミングであっても区間表示部67は点灯状態となる。これにより、終了前演出が実行されている疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了したタイミングで区間表示部67を確認したとしても疑似ボーナス状態ST4が終了することを特定することができない。よって、終了前演出が実行されている状況における疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了したタイミングにおいて復活演出が実行されることを遊技者に期待させることが可能となり、疑似ボーナス状態ST4が継続されることに対する期待感を持続させることが可能となる。
次に、疑似ボーナス状態ST4が終了する場合に第2区間SC2も終了する場合について説明する。
t8のタイミングで図53(a)に示すように疑似ボーナス状態ST4における最初のゲームが実行される。この場合、図53(b)に示すように前回のゲームが終了される場合に既に疑似ボーナス状態ST4に設定されている。また、疑似ボーナス状態ST4に移行する前のタイミングにおいて区間表示部67が点灯状態となっているため、図53(g)に示すようにt8のタイミングであっても区間表示部67は点灯状態となっている。
その後、t9のタイミングで図53(a)に示すように疑似ボーナス状態ST4において新たな1ゲームが開始される。このゲームは疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームである。したがって、図53(d)に示すように今回のゲームが開始されたタイミングであるt9のタイミングで、疑似ボーナス状態ST4が終了することを示す終了前演出が開始される。その後、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後の終了タイミングであるt10のタイミングにおいて、図53(d)に示すように終了前演出が終了される。
今回は疑似ボーナス状態ST4が終了する場合に第2区間SC2が終了する。したがって、t10のタイミングで図53(b)及び図53(f)に示すように疑似ボーナス状態ST4が終了して終了準備状態ST5に移行する。その後、終了準備状態ST5において図53(a)に示すようにt11のタイミング~t12のタイミングに亘ってゲームが実行される。そして、当該ゲームが終了するt12のタイミングで、図53(c)及び図53(f)に示すように終了準備状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行する。また、当該t12のタイミングで、図53(g)に示すように区間表示部67が点灯状態から消灯状態に切り換わる。その後、t13のタイミングで図53(a)に示すように通常遊技状態ST1に移行した後の最初のゲームが開始される。
なお、t10のタイミングで、今回の疑似ボーナス状態ST4が終了して通常遊技状態ST1に移行することを示す演出が開始される。この演出は終了準備状態ST5が終了するタイミングであるt12のタイミングでまで継続される。但し、当該構成に限定されることはなく、疑似ボーナス状態ST4が終了したゲームに対して次のゲームが開始されるまで終了前演出が継続され、当該次のゲームが開始された場合に今回の疑似ボーナス状態ST4が終了して通常遊技状態ST1に移行することを示す演出が開始される構成としてもよい。
上記のように疑似ボーナス状態ST4が終了する場合に第2区間SC2が終了する場合には、疑似ボーナス状態ST4が終了した後に1ゲームの終了準備状態ST5となるとともに当該終了準備状態ST5においては区間表示部67が点灯状態に維持される。したがって、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了した後のタイミングであっても区間表示部67は点灯状態となる。これにより、終了前演出が実行されている疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了したタイミングで区間表示部67を確認したとしても疑似ボーナス状態ST4が終了することを特定することができない。よって、終了前演出が実行されている状況における疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了したタイミングにおいて復活演出が実行されることを遊技者に期待させることが可能となり、疑似ボーナス状態ST4が継続されることに対する期待感を持続させることが可能となる。
次に、上乗せ期間においてゲーム数の上乗せが発生する様子及びゲーム数の上乗せが報知される様子を図55のタイムチャートを参照しながら説明する。図55(a)は主側MPU72にて管理されている上乗せ期間である状況を示し、図55(b)はベット数が「3」であるゲームが実行されている期間を示し、図55(c)はベット数が「2」であるゲームが実行されている期間を示し、図55(d)は演出側MPU92にて管理されている演出側上乗せ期間である状況を示し、図55(e)はゲーム数の上乗せが発生したタイミングを示し、図55(f)は上乗せ演出がゲームの消化に伴って進行するタイミングを示し、図55(g)はゲーム数が上乗せされたことが報知されるタイミングを示す。
まず上乗せ期間の途中でベット数が「2」であるゲーム及びCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)のゲームが実行されない場合について説明する。
t1のタイミングで図55(a)に示すように上乗せ期間が開始されるとともに図55(d)に示すように演出側上乗せ期間が開始される。その後、図55(b)に示すようにt2のタイミング、t3のタイミング及びt4のタイミングを含めて上乗せ期間においてベット数が「3」であるゲームが繰り返し実行される。この場合、図55(e)に示すように各ゲームが開始された場合に疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数の上乗せが発生し、図55(f)に示すように各ゲームの開始に伴って上乗せ期間の演出が進行し、図55(g)に示すように各ゲームのそれぞれで上乗せ対象となったゲーム数が報知される。そして、t5のタイミングで上乗せ期間の残りの継続ゲーム数が「0」となることで、図55(a)に示すように上乗せ期間が終了するとともに図55(d)に示すように演出側上乗せ期間が終了する。
次に、上乗せ期間の途中でベット数が「2」であるゲームが実行される場合について説明する。
t6のタイミングで図55(a)に示すように上乗せ期間が開始されるとともに図55(d)に示すように演出側上乗せ期間が開始される。その後、図55(b)に示すようにt7のタイミングでベット数が「3」であるゲームが実行される。この場合、図55(e)に示すように疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数の上乗せが発生し、図55(f)に示すようにゲームの開始に伴って上乗せ期間の演出が進行し、図55(f)に示すように上乗せ対象となったゲーム数が報知される。
その後、図55(c)に示すようにt8のタイミング及びt9のタイミングのそれぞれにおいてベット数が「2」であるゲームが実行される。この場合、図55(e)に示すように各ゲームにおいて疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数の上乗せは発生しないものの図55(f)に示すように各ゲームの開始に伴って上乗せ期間の演出が進行し、図55(g)に示すように各ゲームのそれぞれで上乗せゲーム数が報知される。ここで報知される上乗せゲーム数は、上乗せ期間においてベット数が「3」であるゲームであってCB状態ではないゲームが実行された場合に第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)にて選択され得るゲーム数のうち最低ゲーム数(具体的には10ゲーム)となっている。
その後、図55(b)に示すようにt10のタイミング及びt11のタイミングを含めて上乗せ期間においてベット数が「3」であるゲームが繰り返し実行される。この場合、図55(e)に示すように各ゲームが開始された場合に疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数の上乗せが発生し、図55(f)に示すように各ゲームの開始に伴って上乗せ期間の演出が進行し、図55(g)に示すように各ゲームのそれぞれで上乗せ対象となったゲーム数が報知される。そして、t12のタイミングで演出側MPU92にて計測されている演出側上乗せ期間の残りの継続ゲーム数が「0」となることで、図55(d)に示すように演出側上乗せ期間が終了する。この場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63では、上乗せ期間であることを示す演出が終了されて、疑似ボーナス状態ST4であって上乗せ期間ではない状況に対応する演出の実行が再開される。但し、主側MPU72にて計測されている上乗せ期間の残りの継続ゲーム数は未だ1以上となっているため、図55(a)に示すように上乗せ期間は継続される。
その後、図55(b)に示すようにt13のタイミング及びt14のタイミングのそれぞれにおいてベット数が「3」であるゲームが実行される。この場合、図55(e)に示すように各ゲームが開始された場合に疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数の上乗せが発生するものの、図55(d)に示すように既に上乗せ期間に対応する演出は終了しているとともに、図55(g)に示すように各ゲームのそれぞれで上乗せ対象となったゲーム数は報知されない。したがって、実際には疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が上乗せされている状況であるにも関わらずそれが遊技者に報知されない状況となる。また、t13のタイミング及びt14のタイミングのそれぞれで付与される上乗せゲーム数は、ベット数が「2」であるゲームが実行されたt8のタイミング及びt9のタイミングのそれぞれで報知された上乗せゲーム数以上のゲーム数となっている。
t15のタイミングで主側MPU72にて計測されている上乗せ期間の残りの継続ゲーム数が「0」となる。したがって、図55(a)に示すようにt15のタイミングで上乗せ期間が終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する。したがって、疑似ボーナス状態ST4への移行を期待する遊技者は第2区間SC2となることを期待することとなる。この場合に、疑似ボーナス状態ST4が終了した場合に第2区間SC2が継続されることがあるとともに、その継続された第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST4への遊技状態の移行が発生することがある。これにより、疑似ボーナス状態ST4が一旦終了したとしても更なる疑似ボーナス状態ST4への発生を遊技者に期待させることが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4において第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合には疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となっていなくても第2区間SC2の終了に伴って疑似ボーナス状態ST4が終了する。これにより、疑似ボーナス状態ST4が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、疑似ボーナス状態ST4が終了した場合に第2区間SC2が継続される場合だけではなく、疑似ボーナス状態ST4及び第2区間SC2の両方が終了する場合も存在することとなる。これにより、疑似ボーナス状態ST4が終了する場合における第2区間SC2の継続の有無を多様化させることが可能となる。
第2区間SC2であって通常遊技状態ST1において、当該第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数よりも少ないゲーム数である第2基準ゲーム数以上となった場合、又は遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数よりも少ない数である第2基準獲得数以上となった場合、強制的に疑似ボーナス状態ST4となる。これにより、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において第2区間SC2のエンディング条件の成立が近い終了前期間に到達した場合には疑似ボーナス状態ST4の発生という利益を付与することが可能となる。よって、疑似ボーナス状態ST4が終了した後においても第2区間SC2が継続したにも関わらず、更なる疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することなく第2区間SC2が終了してしまわないようにすることが可能となる。
第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数よりも少ないゲーム数である第1基準ゲーム数以上となっている状況又は遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数よりも少ない数である第1基準獲得数以上となっている状況において疑似ボーナス状態ST4が終了する場合、第2区間SC2も終了する。これにより、第2区間SC2のエンディング条件の成立が近い状況においては、疑似ボーナス状態ST4が終了した場合に第2区間SC2が継続しないようにすることが可能となる。よって、せっかく疑似ボーナス状態ST4への移行が発生したにも関わらず、即座に第2区間SC2のエンディング条件が成立して当該第2区間SC2の終了に伴って疑似ボーナス状態ST4も終了してしまうという事象が発生しないようにすることが可能となる。
第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数よりも少ないゲーム数である第1基準ゲーム数以上となっている状況又は遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数よりも少ない数である第1基準獲得数以上となっている状況においては、上乗せ契機が発生したとしても疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数に対するゲーム数の上乗せが発生しない。これにより、ゲーム数の上乗せが発生したにも関わらず、その上乗せされたゲーム数が消化される前に第2区間SC2のエンディング条件が成立して当該第2区間SC2の終了に伴って疑似ボーナス状態ST4も終了してしまうという事象が発生しないようにすることが可能となる。
第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数よりも少ないゲーム数である第1基準ゲーム数以上となっている状況又は遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数よりも少ない数である第1基準獲得数以上となっている状況においては、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が報知されない。これにより、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が1以上であるにも関わらず第2区間SC2のエンディング条件が成立することで疑似ボーナス状態ST4が終了した場合に、遊技者に違和感を与えづらくさせることが可能となる。
第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況であって移行待機カウンタの値が1以上である期間及び第1~第3移行確定フラグのいずれにも「1」がセットされていない状況であって解除ゲーム数カウンタ74eの値が5以下である期間のいずれかである移行待機期間において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=10に当選した場合には、右リール32Rを第1停止すべきことを遊技者に認識可能とさせる報知(以下、特別報知ともいう)が実行される。そして、当該状況において右リール32Rを第1停止させるように各リール32L,32M,32Rの回転を停止させることにより特殊ベル入賞が成立し得る。これにより、疑似ボーナス状態ST4への遊技状態の移行が近付いていることをリール32L,32M,32Rの停止結果を利用して遊技者に報知することが可能となる。
移行待機期間において特殊ベル入賞が成立したとしても、当該移行待機期間において所定ゲーム数(具体的には5ゲーム)が消化されるまでは疑似ボーナス状態ST4への遊技状態の移行が発生することなく移行待機期間が継続される。これにより、疑似ボーナス状態ST4への遊技状態の移行タイミングに影響を与えることなく、疑似ボーナス状態ST4への遊技状態の移行が近付いていることをリール32L,32M,32Rの停止結果を利用して遊技者に報知することが可能となる。
移行待機期間において特殊ベル入賞が成立した場合には当該移行待機期間において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=10に再度当選したとしても上記特別報知は実行されない。これにより、特殊ベル入賞の成立により既に疑似ボーナス状態ST4への遊技状態の移行が近付いていることを認識している遊技者に対して特別報知が過剰に実行されてしまわないようにすることが可能となる。
移行待機期間において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=10に当選して特別報知が実行されたことに対して特殊ベル入賞が成立しなかった場合、当該移行待機期間において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=10に再度当選した場合には特別報知が再度実行される。これにより、移行待機期間において特殊ベル入賞が成立する機会を多くすることが可能となる。
役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=10に当選することなく移行待機期間が経過した場合、画像表示装置63などにおいて非入賞時の確定演出が実行される。これにより、移行待機期間において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=10に当選しなかったとしても疑似ボーナス状態ST4への遊技状態の移行が発生することを遊技者に認識させることが可能となる。
移行待機期間ではない状況において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=10に当選した場合、左リール32Lを第1停止すべきことを遊技者に認識可能とさせる報知(以下、所定報知ともいう)が実行される。そして、当該状況において左リール32Lを第1停止させるように各リール32L,32M,32Rの回転を停止させることにより第1ベル入賞が成立する。これにより、移行待機期間において特殊ベル入賞が成立することとなり、特殊ベル入賞が成立することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4において当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が上乗せされることがあり、上乗せされた場合には疑似ボーナス状態ST4が終了するまでに必要なゲーム数が多くなる。したがって、遊技者は疑似ボーナス状態ST4において当該上乗せが発生することを期待することとなる。この場合に、対象ゲーム(第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもなくベット数が「3」のゲーム)において上記上乗せが発生し得るのに対して、非対象ゲーム(第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、ベット数が「2」のゲーム)においては上記上乗せが発生しない。これにより、上記上乗せが実行され得る状況に一定の制約を与えることが可能となる。
ベット数が「3」のゲームにおいては上記上乗せが発生し得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームにおいては上記上乗せが発生しない。これにより、基本的にベット数が「3」であるゲームを遊技者に行わせることが可能となる。
ベット数が「3」であるゲームの方が、ベット数が「2」であるゲームよりも遊技者にとって有利である構成において、ベット数が「3」であるゲームにおいては上記上乗せが発生し得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームにおいては上記上乗せが発生しない。これにより、有利な状況とするためにベット数が「3」であるゲームを実行することで、自ずと上記上乗せが実行され得ることとなる。
上乗せ期間において非対象ゲームが実行されたとしても上記上乗せが実行されないだけではなく、上乗せ期間において非対象ゲームが実行された場合には当該上乗せ期間自体が進行しない。これにより、上乗せ期間において誤って非対象ゲームを実行させてしまった場合であっても、それに対して上記上乗せが実行されないにも関わらず上乗せ期間が進行してしまうという事象が発生してしまわないようにすることが可能となる。
上乗せ期間においては上乗せ演出が実行される。これにより、上乗せ期間に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。この場合に、上乗せ期間において非対象ゲームが実行された場合には当該上乗せ期間の進行が停止されるのに対して、演出側上乗せ期間の進行は継続される。これにより、上乗せ期間において非対象ゲームが実行されたとしても遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
上乗せ期間において非対象ゲームが実行された場合、当該非対象ゲームにおいて上乗せ期間の進行が停止されるのに対して演出側上乗せ期間は進行されることで、上乗せ期間が終了するゲームよりも前のゲームにて演出側上乗せ期間が終了される。これにより、上乗せ期間において非対象ゲームが実行されたとしても予め定められたゲーム数に対応する分の上乗せ演出が実行されるようにすることが可能となる。
演出側上乗せ期間が終了した後であっても上乗せ期間が継続している場合に上記上乗せが実行された場合には当該上乗せが発生したことが遊技者に報知されない。これにより、既に演出側上乗せ期間が終了していることで上乗せ期間が終了していると認識している遊技者に違和感を与えてしまわないようにすることが可能となる。
上乗せ期間においては各ゲームにて上記上乗せが発生する構成において、演出側上乗せ期間において非対象ゲームが実行された場合、実際には上記上乗せが実行されないにも関わらず、上乗せ期間の各ゲームにて上乗せ対象となるゲーム数のうち最低のゲーム数が上乗せされたことを示す報知が実行される。これにより、上乗せ期間においては各ゲームにて上記上乗せが発生するという印象を遊技者に与えながら、上乗せ期間において実際に付与される上乗せゲーム数よりも多い上乗せゲーム数が付与されたことの報知が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
非対象ゲームが実行された場合には上記上乗せが実行されないのに対して、第2区間SC2のエンディング条件の成立に近づけるための処理は実行される。したがって、非対象ゲームを実行させることの不利益度を高めることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、第1CB入賞の成立となる図柄の組合せが上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図56(a)は本実施形態における第1CB入賞の成立となる図柄の組合せ及び第2CB入賞の成立となる図柄の組合せを説明するための説明図である。
第2CB入賞となる図柄の組合せは上記第1の実施形態と同様に、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である組合せである。左リール32Lにおいて「白7」図柄がメインラインML上を通過してから次に「白7」図柄がメインラインML上を通過するまでに5図柄以上がメインラインMLを通過することとなる。また、中リール32Mにおいて「白7」図柄がメインラインML上を通過してから次に「白7」図柄がメインラインML上を通過するまでに5図柄以上がメインラインMLを通過することとなる。また、右リール32Rにおいて「BAR」図柄がメインラインML上を通過してから次に「BAR」図柄がメインラインML上を通過するまでに5図柄以上がメインラインMLを通過することとなる。したがって、ストップボタン42~44の停止操作タイミングによっては、第2CB役に当選している状況であっても第2CB入賞が成立しないことがある。
一方、第1CB入賞となる図柄の組合せは上記第1の実施形態と異なり、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である組合せである。左リール32Lにおいて「ベル」図柄がメインラインML上を通過してから次に「ベル」図柄がメインラインML上を通過するまでに当該メインラインMLを通過する図柄数は4図柄数以下である。また、中リール32Mにおいて「リプレイ」図柄がメインラインML上を通過してから次に「リプレイ」図柄がメインラインML上を通過するまでに当該メインラインMLを通過する図柄数は4図柄数以下である。また、右リール32Rにおいて「ベル」図柄がメインラインML上を通過してから次に「ベル」図柄がメインラインML上を通過するまでに当該メインラインMLを通過する図柄数は4図柄数以下である。したがって、第1CB役に当選している場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1CB入賞が成立する。
図56(b)は第1CB役又は第2CB役に当選した場合における遊技の流れを示すタイムチャートである。図56(b1)はベット数が「3」であるゲームが実行される期間を示し、図56(b2)はベット数が「2」であるゲームが実行される期間を示し、図56(b3)は第1CB役が当選状態となっている期間を示し、図56(b4)は第2CB役が当選状態となっている期間を示し、図56(b5)は第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3となっている期間を示す。
まず第1CB役の当選状態となる場合について説明する。
主側MPU72にて全部クリア処理(ステップS105)が実行された後などにおいて第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であるt1のタイミングで図56(b1)に示すようにベット数が「3」であるゲームが開始される。この場合、当該t1のタイミングで図56(b3)に示すように第1CB役に当選する。その後、t2のタイミングで図56(b1)に示すように今回のゲームが終了する。この場合、今回のゲームにて第1CB役に当選しているとともに第1CB入賞を成立させる図柄の組合せは所謂取りこぼしを発生させない図柄の組合せである。したがって、t2のタイミングで第1CB入賞が成立することで、図56(b3)に示すように第1CB役の当選状態が解除されるとともに図56(b5)に示すように第1CB状態ST2が開始される。
次に、第2CB役の当選状態となる場合について説明する。
主側MPU72にて全部クリア処理(ステップS105)が実行された後などにおいて第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であるt3のタイミングで図56(b2)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始される。この場合、当該t3のタイミングで図56(b4)に示すように第2CB役に当選する。その後、当該ゲームが終了するが、第2CB入賞を成立させる図柄の組合せは所謂取りこぼしが発生し得る図柄の組合せであり、第2CB入賞を成立させない停止操作タイミングでストップボタン42~44が操作されることで第2CB入賞が成立しない。その後、t4のタイミングで図56(b2)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始されるが、当該ゲームにおいても第2CB入賞を成立させない停止操作タイミングでストップボタン42~44が操作されることで第2CB入賞が成立しない。
その後、第2CB役が当選している状況であるt5のタイミング及びt6のタイミングのそれぞれで図56(b1)に示すようにベット数が「3」であるゲームが開始される。但し、第2CB役の当選状態であってもベット数が「3」であるゲームにおいてはリール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第2CB入賞が成立しない。その後、t7のタイミングで図56(b2)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始されるが、当該ゲームにおいても第2CB入賞を成立させない停止操作タイミングでストップボタン42~44が操作されることで第2CB入賞が成立しない。
上記構成によれば、ベット数が「2」であるゲームを先に実行して第2CB役の当選状態としてからベット数が「3」であるゲームを開始するという通常の遊技方法で遊技を行うのではなく、第2CB役の当選状態となっていない状況でベット数が「3」であるゲームを実行するという通常ではない遊技方法で遊技を行った場合には第1CB役に当選となったゲームで確実に第1CB入賞が成立して遊技者にとって不利である第1CB状態ST2に移行する。これにより、不正に全部クリア処理(ステップS105)を実行させた後にベット数が「3」であるゲームを行って不正な利益を得ようとしても、それに対して第1CB状態ST2への移行が発生することとなり、当該不正行為者が不正な利益を得づらくなるようにすることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では第1区間SC1及び第2区間SC2の一方から他方に移行する条件が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図57は主側MPU72にて実行される本実施形態における遊技区間の第1制御処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3101)。第2区間フラグは遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS3101:YES)、ステップS3102以降の処理を実行しない。これにより、既に第2区間SC2である場合にはステップS3105~ステップS3108における遊技区間を第2区間SC2に新たに設定するための処理が実行されないようにすることが可能となる。
第2区間フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3101:NO)、現状の遊技状態がCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)であるか否かを判定する(ステップS3102)。現状の遊技状態がCB状態である場合には(ステップS3102:YES)、ステップS3103以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしてもCB状態である場合には、ステップS3105~ステップS3108における遊技区間を第2区間SC2に新たに設定するための処理が実行されないようにすることが可能となる。
現状の遊技状態がCB状態ではない場合(ステップS3102:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS3103)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3103:NO)、ステップS3104以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS3105~ステップS3108における遊技区間を第2区間SC2に新たに設定するための処理が実行されないようにすることが可能となる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS3103:YES)、今回の役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選したか否かを判定する(ステップS3104)。今回の役の抽選処理(図16)が外れであった場合には(ステップS3104:NO)、ステップS3105以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても役の抽選処理(図16)にて外れとなった場合には、ステップS3105~ステップS3108における遊技区間を第2区間SC2に新たに設定するための処理が実行されないようにすることが可能となる。
今回の役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選している場合(ステップS3104:YES)、主側RAM74の第2区間フラグに「1」をセットし、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74c及び合計獲得数カウンタ74dのそれぞれを「0」クリアする(ステップS3105)。第2区間フラグに「1」がセットされることで第2区間SC2となる。
その後、主側RAM74に設けられた分岐待機フラグに「1」をセットする(ステップS3106)。分岐待機フラグは、第2区間SC2に移行した後の状態を、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状態及び第2区間SC2であって疑似ボーナス状態ST4である状態のうちいずれの状態とするのかが決定されていない期間であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。本実施形態では詳細は後述するように、第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにてベット数が「3」であるゲームが実行された場合には疑似ボーナス状態ST4が発生し、第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにてベット数が「2」であるゲームが実行された場合には通常遊技状態ST1が継続される。分岐待機フラグに「1」がセットされている状況では、第2区間SC2への移行が発生した後において上記遊技状態の分岐が未だ発生していないことになる。
その後、主側RAM74に設けられた分岐待機カウンタに「1」をセットする(ステップS3107)。分岐待機カウンタは、分岐待機フラグに「1」がセットされている状況において新たな1ゲームが開始されたか否かを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。分岐待機フラグに「1」がセットされている状況において1ゲームが終了することで分岐待機カウンタの値が1減算されて当該分岐待機カウンタの値が「0」となる。そして、その次のゲームが終了する場合に分岐待機フラグに「1」がセットされているとともに分岐待機カウンタの値が「0」となっていることを特定することで、当該ゲームのベット数に応じた遊技状態の振分が実行される。
その後、区間表示部67の点灯処理を実行する(ステップS3108)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
図58は主側MPU72にて実行される本実施形態における通常用処理を示すフローチャートである。
主側RAM74の分岐待機フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3201:YES)、主側RAM74の分岐待機カウンタの値が1以上であれば(ステップS3202:NO)、今回のゲームの開始時に第2区間SC2への移行が発生したことを意味するため、分岐待機カウンタの値を1減算した後に(ステップS3203)、本通常用処理を終了する。これにより、第2区間SC2への移行が発生したゲームでは、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況及び第2区間SC2であって疑似ボーナス状態ST4である状況のいずれかへの振分が行われない。
一方、分岐待機フラグに「1」がセットされている場合であって(ステップS3201:YES)、分岐待機カウンタの値が「0」であれば(ステップS3202:YES)、今回のゲームが第2区間SC2への移行が発生したゲームの次のゲームであることを意味するため、分岐待機フラグを「0」クリアする(ステップS3204)。そして、今回のゲームのベット数が「3」である場合には(ステップS3205:YES)、ステップS3206及びステップS3207における疑似ボーナス状態ST4を開始させるための処理を実行し、今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3205:NO)、ステップS3208及びステップS3209における通常遊技状態ST1を継続させるための処理を実行する。
疑似ボーナス状態ST4を開始させるための処理として、まず開始設定処理を実行する(ステップS3206)。開始設定処理では、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス状態フラグに「1」をセットするとともに、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス継続カウンタに疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数である40ゲームに対応する値をセットする。疑似ボーナス状態フラグは遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、疑似ボーナス継続カウンタは疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3207)。開始コマンドは、疑似ボーナス状態ST4が新たに開始されたことを示すコマンドである。また、当該開始コマンドには疑似ボーナス状態ST4の今回の初期継続ゲーム数が40ゲームであることを示す情報が含まれている。開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63においては疑似ボーナス状態ST4に対応する動画表示が行われるとともに、当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を示す表示及び当該疑似ボーナス状態ST4において獲得した遊技媒体の数を示す表示が行われる。
通常遊技状態ST1を継続させるための処理として、まず解除ゲーム数の抽選処理を実行する(ステップS3208)。解除ゲーム数とは、後述する解除抽選処理(ステップS3218)にて通常遊技状態ST1の解除当選とならない場合において第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況が終了して第1区間SC1への移行が発生するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。解除ゲーム数の抽選処理では、まず主側ROM73に予め記憶された解除ゲーム数の抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、抽選カウンタから取得した数値情報を解除ゲーム数の抽選テーブルに対して照合することで解除ゲーム数を選択する。この場合、解除ゲーム数として、50ゲーム、100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、400ゲーム、500ゲーム、600ゲーム、700ゲーム及び800ゲームのいずれかが選択される。また、これら各解除ゲーム数の選択確率は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、多いゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよく、少ないゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよい。解除ゲーム数の抽選処理を実行した後は、当該解除ゲーム数の抽選処理にて選択した解除ゲーム数を、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74e(図9参照)に設定する(ステップS3209)。解除ゲーム数カウンタ74eは主側MPU72にて残りの解除ゲーム数を特定するためのカウンタである。
通常用処理(図58)では主側RAM74の分岐待機フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3201:NO)、主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2であることを条件として(ステップS3210:YES)、現状の遊技状態がCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)であるか否かを判定する(ステップS3211)。現状の遊技状態がCB状態である場合には(ステップS3211:YES)、ステップS3212以降の処理を実行しない。ステップS3212以降の処理では、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況を終了させるために必要なゲーム数を1ゲームの消化に伴い減算する処理を実行するとともにゲームの消化に伴い当該状況の終了条件が成立した場合には第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。この場合に、CB状態である場合にはステップS3212以降の処理を実行しないことにより、CB状態においてゲームが消化されたとしても、それが第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況の終了を近づける要因とならないようにすることが可能となる。
CB状態ではない場合(ステップS3211:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS3212)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3212:NO)、ステップS3213以降の処理を実行しない。既に説明したとおりステップS3213以降の処理では、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況を終了させるために必要なゲーム数を1ゲームの消化に伴い減算する処理を実行するとともにゲームの消化に伴い当該状況の終了条件が成立した場合には第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。この場合に、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合にはステップS3213以降の処理を実行しないことにより、ベット数が「2」であるゲームが消化されたとしても、それが第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況の終了を近づける要因とならないようにすることが可能となる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS3212:YES)、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eの値を1減算する(ステップS3213)。そして、その1減算後における解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」である場合(ステップS3214:YES)、終了準備状態ST5の設定処理を実行する(ステップS3215)。当該設定処理では、主側RAM74の終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST5であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST5となる。その後、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS3216)。終了準備完了フラグは既に説明したとおり終了準備状態ST5において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
終了準備状態ST5では上記第1の実施形態と同様に、遊技区間の第2制御処理(図38)におけるステップS1902にて肯定判定をして、終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS1903:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に第2区間SC2のエンディング条件の成立の有無を特定するための処理を実行し、今回のゲームにおける遊技区間の第2制御処理(図38)を終了する。一方、終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1903:YES)、第2区間SC2を終了させて第1区間SC1に移行させるための処理を実行する(ステップS1914~ステップS1916)。これにより、第2区間SC2が終了することとなる。なお、終了準備状態ST5が設定されておらず、解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」となった場合にはそのゲームにて第2区間SC2が終了される構成としてもよい。
1減算後における解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」ではない場合(ステップS3214:NO)、今回の役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選したか否かを判定する(ステップS3217)。ステップS3217にて肯定判定をした場合、解除抽選処理を実行する(ステップS3218)。解除抽選処理では、主側ROM73に設けられた解除抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、第2区間SC2を終了させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には20%の確率で第2区間SC2を終了させる解除当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には10%の確率で第2区間SC2を終了させる解除当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には40%の確率で第2区間SC2を終了させる解除当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には30%の確率で第2区間SC2を終了させる解除当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には20%の確率で第2区間SC2を終了させる解除当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど第2区間SC2を終了させる解除当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
解除抽選処理にて解除当選となった場合(ステップS3219:YES)、ステップS3215にて終了準備状態ST5の設定処理を実行するとともにステップS3216にて主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする。これらステップS3215及びステップS3216の処理内容は既に説明したとおりである。これにより、遊技状態が終了準備状態ST5となるとともに今回のゲームの次のゲームにて第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する。なお、終了準備状態ST5が設定されておらず、解除抽選処理にて解除当選となった場合にはそのゲームにて第2区間SC2が終了される構成としてもよい。
図59は主側MPU72にて実行される本実施形態における疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。
ステップS3301~ステップS3308では上記第1の実施形態における疑似ボーナス用処理(図49)のステップS2701~ステップS2708と同一の処理を実行する。ステップS3304にて否定判定をした場合、ステップS3307の処理を実行した場合、又はステップS3308の処理を実行した場合、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS3309)。疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS3309:YES)、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする(ステップS3310)。その後、解除ゲーム数の抽選処理を実行する(ステップS3311)。
解除ゲーム数とは既に説明したとおり、解除抽選処理(ステップS3216)にて通常遊技状態ST1の解除当選とならない場合において第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況が終了して第1区間SC1への移行が発生するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。解除ゲーム数の抽選処理では、まず主側ROM73に予め記憶された解除ゲーム数の抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、抽選カウンタから取得した数値情報を解除ゲーム数の抽選テーブルに対して照合することで解除ゲーム数を選択する。この場合、解除ゲーム数として、50ゲーム、100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、400ゲーム、500ゲーム、600ゲーム、700ゲーム及び800ゲームのいずれかが選択される。また、これら各解除ゲーム数の選択確率は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、多いゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよく、少ないゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよい。解除ゲーム数の抽選処理を実行した後は、当該解除ゲーム数の抽選処理にて選択した解除ゲーム数を、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eに設定する(ステップS3312)。
その後、疑似ボーナス状態ST4の終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3313)。疑似ボーナス状態ST4の終了コマンドは疑似ボーナス状態ST4が終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4の終了コマンドを受信した場合、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示す演出が実行された後に通常遊技状態ST1に対応する演出が開始されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
次に、第2区間SC2が進行していく様子を図60のタイムチャートを参照しながら説明する。図60(a)は第2区間SC2である状況を示し、図60(b)はベット数が「3」であるゲームが実行されている期間を示し、図60(c)はベット数が「2」であるゲームが実行されている期間を示し、図60(d)は通常遊技状態ST1である期間を示し、図60(e)は疑似ボーナス状態ST4である期間を示し、図60(f)は残りの解除ゲーム数が「0」となるタイミングを示し、図60(g)は解除抽選処理(ステップS3218)にて解除当選となるタイミングを示す。
第1区間SC1である状況においてt1のタイミングで図60(b)に示すようにベット数が「3」であるゲームが実行される。当該ゲームはCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)ではなくさらに当該ゲームにて実行された役の抽選処理(図16)にていずれかの役に当選している。したがって、t1のタイミングで図60(a)に示すように遊技区間が第1区間SC1から第2区間SC2に移行する。
その後、第2区間SC2への移行が発生したゲームに対して次のゲームがt2のタイミングで開始される。この場合、当該t2のタイミングで開始されたゲームは、図60(c)に示すようにベット数が「2」のゲームである。第2区間SC2への移行が発生したゲームの次のゲームでは第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況及び第2区間SC2であって疑似ボーナス状態ST4である状況のいずれかへの分岐が発生することとなる。当該ゲームとしてベット数が「2」であるゲームが実行された場合、図60(a)及び図60(d)に示すように第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況が継続することとなる。
その後、図60(b)に示すようにt3のタイミング及びt4のタイミングを含めてベット数が「3」であるゲームが繰り返される。そして、t4のタイミングで開始されたベット数が「3」であるゲームが実行されることで、当該ゲームが終了するタイミングであるt5のタイミングで図60(f)に示すように残りの解除ゲーム数が「0」となる。したがって、t5のタイミングで図60(a)に示すように第2区間SC2が終了して遊技区間が第1区間SC1となる。つまり、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況となる。
その後、第1区間SC1である状況においてt6のタイミングで図60(b)に示すようにベット数が「3」であるゲームが実行される。当該ゲームはCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)ではなくさらに当該ゲームにて実行された役の抽選処理(図16)にていずれかの役に当選している。したがって、t6のタイミングで図60(a)に示すように遊技区間が第1区間SC1から第2区間SC2に移行する。
その後、第2区間SC2への移行が発生したゲームに対して次のゲームがt7のタイミングで開始される。この場合、当該t7のタイミングで開始されたゲームは、図60(b)に示すようにベット数が「3」のゲームである。第2区間SC2への移行が発生したゲームの次のゲームでは第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況及び第2区間SC2であって疑似ボーナス状態ST4である状況のいずれかへの分岐が発生することとなる。当該ゲームとしてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、当該ゲームが終了するタイミングであるt8のタイミングで、図60(d)及び図60(e)に示すように通常遊技状態ST1が終了して疑似ボーナス状態ST4に移行する。
その後、図60(b)に示すようにt9のタイミング及びt10のタイミングを含めてベット数が「3」であるゲームが繰り返される。そして、t10のタイミングで開始されたベット数が「3」であるゲームが実行されることで、当該ゲームが終了するタイミングであるt11のタイミングで疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となる。したがって、t11のタイミングで図60(d)及び図60(e)に示すように疑似ボーナス状態ST4が終了して通常遊技状態ST1が開始される。つまり、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況となる。
その後、図60(b)に示すようにt12のタイミング及びt13のタイミングを含めてベット数が「3」であるゲームが繰り返される。そして、t13のタイミングで開始されたベット数が「3」であるゲームの終了タイミングであるt14のタイミングで実行された解除抽選処理(ステップS3218)にて図60(g)に示すように解除当選となることで、当該t14のタイミングで図60(a)に示すように第2区間SC2が終了して遊技区間が第1区間SC1となる。つまり、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況となる。
なお、第2区間SC2であって疑似ボーナス状態ST4である状況で第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する又は第2区間SC2における遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達することで第2区間SC2及び疑似ボーナス状態ST4が終了して、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況となる。また、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況で第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する又は第2区間SC2における遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達することで第2区間SC2が終了して、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
疑似ボーナス状態ST4が終了した場合に第2区間SC2が継続されるものの、この継続された第2区間SC2においては疑似ボーナス状態ST4への再度の移行は発生しない。これにより、第2区間SC2が新たに開始された場合における疑似ボーナス状態ST4への移行条件を一定としながら、疑似ボーナス状態ST4が一旦終了した後に疑似ボーナス状態ST4への移行が制限される状況を強制的に発生させることが可能となる。
第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において解除条件が成立したことに基づいて第2区間SC2が終了する。そして、第2区間SC2が終了することで、第2区間SC2が新たに開始されることに伴って疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得ることとなる。よって、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において遊技者は解除条件が成立することを期待することとなる。
疑似ボーナス状態ST4が終了した後に第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況となる構成において、疑似ボーナス状態ST4が終了する場合に決定された解除ゲーム数のゲームが消化されたことに基づいて第2区間SC2が終了する。これにより、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において遊技者は解除ゲーム数のゲームの消化が早期に完了することを期待することとなる。
疑似ボーナス状態ST4が終了した後に第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況となる構成において、解除抽選処理(ステップS3218)にて解除当選となることで第2区間SC2が終了する。これにより、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において遊技者は解除抽選処理(ステップS3218)が実行されること及び当該解除抽選処理(ステップS3218)にて解除当選となることを期待することとなる。
疑似ボーナス状態ST4において第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合には疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が1以上であっても第2区間SC2の終了に伴って疑似ボーナス状態ST4も終了する。これにより、疑似ボーナス状態ST4が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、疑似ボーナス状態ST4が終了した場合に第2区間SC2が継続される場合だけではなく、疑似ボーナス状態ST4及び第2区間SC2の両方が終了する場合も存在することとなる。これにより、疑似ボーナス状態ST4が終了する場合における第2区間SC2の継続の有無を多様化させることが可能となる。
第2区間SC2が開始されたことに基づいて疑似ボーナス状態ST4への遊技状態の移行が発生し得る。これにより、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において遊技者は当該第2区間SC2が早期に終了することを期待することとなる。
第2区間SC2が開始されたゲームの次のゲームが分岐対象のゲームとなり、当該分岐対象のゲームとしてベット数が「3」のゲームが実行されることで疑似ボーナス状態ST4への遊技状態の移行が発生する。これにより、第2区間SC2が新たに開始された場合には基本的に疑似ボーナス状態ST4に移行させることが可能となる。
上記分岐対象のゲームとしてベット数が「2」のゲームが実行された場合には第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況となる。遊技ホールの営業開始時において即座に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することが好ましくないと考える遊技ホールの管理者は、事前に第2区間SC2を発生させるとともに分岐対象のゲームにおいてベット数が「2」のゲームを実行させることで、意図的に第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況とすることが可能となる。
上記のように分岐対象のゲームとしてベット数が「2」のゲームが実行されることで発生した第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況においては疑似ボーナス状態ST4への移行は発生しない。これにより、遊技ホールの営業開始後においてしばらくは疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない状況を意図的に生じさせることが可能となる。
第1区間SC1においてベット数が「3」のゲームが実行されることに基づいて第2区間SC2が発生する。したがって、遊技者は上記分岐対象のゲームにおいてもベット数が「3」の状態でゲームを行うものと考えられる。これにより、基本的には第2区間SC2が新たに発生した場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するようにすることが可能となる。
第1区間SC1において役の抽選処理(図16)にていずれかの役に当選することに基づいて第2区間SC2に設定される。これにより、第1区間SC1から第2区間SC2への移行を早期に発生させることが可能となる。
なお、第2区間SC2に設定されたゲームの次のゲームが分岐対象のゲームである構成に限定されることはなく、第2区間SC2に設定されたゲームの2ゲーム後、3ゲーム後又は4ゲーム後のゲームが分岐対象のゲームである構成としてもよい。また、第2区間SC2に設定されたゲームから分岐対象のゲームが発生するまでに要するゲーム数が抽選により決定される構成としてもよい。
<第4の実施形態>
本実施形態では第1区間SC1から第2区間SC2に移行した場合における疑似ボーナス状態ST4への移行条件が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図61は主側MPU72にて実行される本実施形態における役の抽選処理を示すフローチャートである。
ステップS3401では上記第1の実施形態における役の抽選処理(図16)のステップS701と同様に、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。その後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73から読み出す(ステップS3402)。本実施形態では非CB状態であってベット数が「3」である場合に選択される3枚ベット時の役抽選テーブル及び非CB状態であってベット数が「2」である場合に選択される2枚ベット時の役抽選テーブルの内容が上記第1の実施形態と相違している。
図62(a)は本実施形態における3枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図であり、図63は本実施形態における2枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図である。
図62(a)に示すように3枚ベット時の役抽選テーブルは上記第1の実施形態における3枚ベット時の役抽選テーブル(図17)と同様にインデックス値IVとして「1~17」が設定されている。これらインデックス値IV=1~17のそれぞれに設定されているポイント値PVは上記第1の実施形態における3枚ベット時の役抽選テーブル(図17)と同一である。また、インデックス値IV=1~16のそれぞれに設定されている当選データは上記第1の実施形態における3枚ベット時の役抽選テーブル(図17)と同一である。但し、インデックス値IV=17に設定されている当選データの種類が上記第1の実施形態における3枚ベット時の役抽選テーブル(図17)と相違している。具体的には、インデックス値IV=17には第1CB当選データだけではなく第10補填当選データが設定されている。
図62(b)は第10補填入賞を成立させる図柄の組合せを説明するための説明図である。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第10補填入賞となる。第10補填入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「1」となる。
図63に示すように2枚ベット時の役抽選テーブルは上記第1の実施形態における2枚ベット時の役抽選テーブル(図18)と同様にインデックス値IVとして「1~17」が設定されている。これらインデックス値IV=1~17のそれぞれに設定されているポイント値PVは上記第1の実施形態における2枚ベット時の役抽選テーブル(図18)と同一である。また、インデックス値IV=1~16のそれぞれに設定されている当選データは上記第1の実施形態における2枚ベット時の役抽選テーブル(図18)と同一である。但し、インデックス値IV=17に設定されている当選データの種類が上記第1の実施形態における2枚ベット時の役抽選テーブル(図18)と相違している。具体的には、インデックス値IV=17には第2CB当選データだけではなく第10補填当選データが設定されている。
図64は3枚ベット時の役抽選テーブル又は2枚ベット時の役抽選テーブルが選択された場合におけるリール32L,32M,32Rの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。図64に示すようにインデックス値IV=1~16についてはリール32L,32M,32Rの停止順序と成立する入賞態様との関係が上記第1の実施形態と同様である。インデックス値IV=17で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく、ベット数が「3」であれば第1CB入賞又は第10補填入賞が成立し、ベット数が「2」であれば第2CB入賞又は第10補填入賞が成立する。
第1CB入賞を成立させる図柄の組合せ及び第2CB入賞を成立させる図柄の組合せは、各ストップボタン42~44の操作タイミングによってはメインラインML上に停止しないように設定されているのに対して、第10補填入賞を成立させる図柄の組合せは各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なくメインラインML上に停止するように設定されている。そして、第1CB当選データ及び第10補填当選データの両方が主側RAM74に設定されている場合、又は第2CB当選データ及び第10補填当選データの両方が主側RAM74に設定されている場合、第10補填入賞を成立させる図柄の組合せを構成する図柄が第1CB入賞を成立させる図柄の組合せを構成する図柄及び第2CB入賞を成立させる図柄の組合せを構成する図柄よりもメインラインML上に優先して停止表示される。したがって、ベット数が「3」である場合及びベット数が「2」である場合のいずれであってもインデックス値IV=17で当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に第10補填入賞が成立し、第1CB入賞又は第2CB入賞の成立が回避される。これにより、インデックス値IV=17に当選したゲームにて第1CB入賞又は第2CB入賞が成立してしまわないようにすることが可能となる。
なお、第1CB当選データ及び第2CB当選データは主側RAM74に記憶された場合、対応するCB入賞が成立するまで主側RAM74に記憶保持される。したがって、インデックス値IV=17に当選したゲームにて第10補填入賞が優先して成立されたとしても、第1CB当選データ又は第2CB当選データが主側RAM74に記憶された状態は次のゲームに持ち越されることとなる。
役の抽選処理(図61)の説明に戻り、ステップS3402にて抽選テーブルを選択した後、インデックス値IVを「1」とした後に(ステップS3403)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS3404)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS3401にて取得した乱数の値を現在の判定値DVとし、この乱数の値に現在のインデックス値IVであるインデックス値IV=1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS3405)。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。判定値DVが「65535」を超えなかった場合には(ステップS3405:NO)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはインデックス値IVを1加算した後に(ステップS3406)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS3407)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS3404に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS3404では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS3405では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
「65535」を超えた場合には(ステップS3405:YES)、遊技区間の第1制御処理を実行した後に(ステップS3408)、そのときのインデックス値IVと対応する当選役のデータを主側RAM74にセットするための当選データの取得処理を実行する(ステップS3409)。つまり、本実施形態ではインデックス値IV=1~17のいずれかに当選した場合、当選データの取得処理(ステップS3409)を実行する前に遊技区間の第1制御処理(ステップS3408)を実行する。本実施形態における遊技区間の第1制御処理(ステップS3408)については後に説明する。
ステップS3407にて否定判定をした場合、又はステップS3409の処理を実行した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行う(ステップS3410)。その後、ステップS3411にてゲーム開始時の有利抽選処理を実行し、ステップS3412にて停止順報知制御処理を実行し、ステップS3413にてゲーム開始コマンドの送信処理を実行する。これらステップS3410~ステップS3413の処理内容は上記第1の実施形態における役の抽選処理(図16)のステップS709、ステップS710、ステップS712及びステップS713と同一である。
図65は役の抽選処理(図61)におけるステップS3408にて実行される遊技区間の第1制御処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3501)。第2区間フラグは遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS3501:YES)、ステップS3502以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2である場合にはステップS3506の直撃抽選処理及びステップS3510の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3501:NO)、現状の遊技状態がCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)であるか否かを判定する(ステップS3502)。現状の遊技状態がCB状態である場合には(ステップS3502:YES)、ステップS3503以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしてもCB状態である場合には、ステップS3504の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS3506の直撃抽選処理及びステップS3510の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態がCB状態ではない場合(ステップS3502:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS3503)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3503:NO)、ステップS3504以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS3504の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS3506の直撃抽選処理及びステップS3510の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS3503:YES)、主側RAM74の第2区間フラグに「1」をセットし、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74c及び合計獲得数カウンタ74dのそれぞれを「0」クリアする(ステップS3504)。第2区間フラグに「1」がセットされることで第2区間SC2となる。
その後、主側RAM74に第1CB当選データ又は第2CB当選データが記憶されているか否かを判定する(ステップS3505)。ここで、既に説明したとおり役の抽選処理(図61)では当選データの取得処理(ステップS3409)が実行される前に遊技区間の第1制御処理(ステップS3408)が実行される。したがって、今回のゲームにおける役の抽選処理(図61)にてインデックス値IV=17で当選していたとしても、当該インデックス値IV=17に設定されている第1CB当選データ又は第2CB当選データが主側RAM74に記憶される前に遊技区間の第1制御処理(図65)が実行されているため、主側RAM74には第1CB当選データ及び第2CB当選データは記憶されていない。よって、今回のゲームでインデックス値IV=17で当選となっていたとしてもステップS3505では否定判定をすることとなる。一方、今回のゲームの開始前にて第1CB当選データ又は第2CB当選データが主側RAM74に記憶されていた場合にはステップS3505では肯定判定をすることとなる。
ステップS3505にて肯定判定をした場合、直撃抽選処理を実行する(ステップS3506)。直撃抽選処理では、主側ROM73に設けられた直撃抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、疑似ボーナス状態ST4の直撃当選とするか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図61)にて、インデックス値IV=11~15以外のインデックス値IVに当選している場合には10%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=11に当選している場合には20%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には15%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には60%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には30%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には20%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となる。この場合、役の抽選処理(図61)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図61)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
直撃抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となった場合(ステップS3507:YES)、主側RAM74の第1移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS3508)。第1移行確定フラグは上記第1の実施形態と同様に、第2区間SC2に移行する場合に実行された直撃抽選処理(ステップS3506)にて疑似ボーナス状態ST4への直撃当選となったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第1移行確定フラグに「1」がセットされた場合、上記第1の実施形態と同様に今回のゲームが終了する場合に遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行される。
その後、区間表示部67の点灯処理を実行する(ステップS3509)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
直撃抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の直撃当選とならなかった場合(ステップS3507:NO)、解除ゲーム数の抽選処理を実行する(ステップS3510)。解除ゲーム数とは、上記第1の実施形態における移行抽選処理(ステップS2112)にて疑似ボーナス状態ST4への移行当選とならない場合において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。解除ゲーム数の抽選処理では、まず主側ROM73に予め記憶された解除ゲーム数の抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、抽選カウンタから取得した数値情報を解除ゲーム数の抽選テーブルに対して照合することで解除ゲーム数を選択する。この場合、解除ゲーム数として、50ゲーム、100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、400ゲーム、500ゲーム、600ゲーム、700ゲーム及び800ゲームのいずれかが選択される。また、これら各解除ゲーム数の選択確率は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、多いゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよく、少ないゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよい。解除ゲーム数の抽選処理を実行した後は、当該解除ゲーム数の抽選処理にて選択した解除ゲーム数を、主側RAM74に設けられた解除ゲーム数カウンタ74eに設定する(ステップS3511)。
その後、上記第1の実施形態における遊技区間の第1制御処理(図37)におけるステップS1812と同様に区間表示部67の点灯抽選処理を実行する(ステップS3512)。区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS3512)にて即点灯が選択された場合には(ステップS3513:YES)、区間表示部67のの点灯処理を実行する(ステップS3514)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。一方、区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS3512)にて点灯待機が選択された場合には(ステップS3513:NO)、主側RAM74の点灯待機フラグに「1」をセットする(ステップS3515)。点灯待機フラグは、第2区間SC2において区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換えることが待機されている状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
ここで、解除ゲーム数カウンタ74eに設定された値は上記第1の実施形態と同様に通常用処理(図41)におけるステップS2217にて1減算され、1減算後における解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」となった場合には(ステップS2218:YES)、第1開始設定処理(ステップS2213)が実行されることで疑似ボーナス状態ST4に遊技状態が移行することとなる。この場合、解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」となった場合、そのゲームにて主側RAM74に第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが記憶されているか否かに関係なく、第1開始設定処理(ステップS2213)が実行されることで疑似ボーナス状態ST4に遊技状態が移行する。また、本実施形態であっても上記第1の実施形態と同様に、第2区間SC2においてはゲーム開始時の有利抽選処理(図40)にて移行抽選処理(ステップS2112)が実行され、移行抽選処理にて移行当選となった場合には通常用処理(図41)にて第1開始設定処理(ステップS2213)が実行されることで疑似ボーナス状態ST4に遊技状態が移行することとなる。
つまり、第2区間SC2に新たに移行する場合には第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されていないと、疑似ボーナス状態ST4に移行させるか否かを決定するための直撃抽選処理(ステップS3506)が実行されない。これに対して、第2区間SC2が継続している状況においては第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されているか否かに関係なく疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行される。これにより、第2区間SC2が新たに開始される状況においては疑似ボーナス状態ST4への移行に関して、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されていることという一定の条件が課されるのに対して、第2区間SC2が継続している状況においては疑似ボーナス状態ST4への移行に関してそのような条件が課されないようにすることが可能となる。
次に、第2区間SC2への移行が発生する様子について図66のタイムチャートを参照しながら説明する。図66(a)は主側MPU72に動作電力が供給されている期間を示し、図66(b)はベット数が「3」であるゲームが実行されている期間を示し、図66(c)は役の抽選(ステップS3401~ステップS3407)が実行されるタイミングを示し、図66(d)は遊技区間の第1制御処理(図65)が実行されるタイミングを示し、図66(e)は主側RAM74にCB当選データ(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)が記憶されている期間を示し、図66(f)は第2区間SC2である状況を示し、図66(g)は通常遊技状態ST1である期間を示し、図66(h)は疑似ボーナス状態ST4である期間を示す。
まず直撃抽選処理(ステップS3506)が実行されるものの疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない場合について説明する。
主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況においてt1のタイミングでスロットマシン10の電源のON操作が行われることで、図66(a)に示すようにt1のタイミングで主側MPU72への動作電力の供給が開始される。この場合、図66(f)及び図66(g)に示すように第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況となる。
ここで、上記第1の実施形態ではメイン処理(図10)において一部クリア処理(ステップS104)が実行された場合には第1CB当選データはクリアされて第2CB当選データはクリアされることはなく、全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には第1CB当選データ及び第2CB当選データの両方がクリアされる構成としたが、本実施形態では一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)のいずれが実行されたとしても、第1CB当選データ及び第2CB当選データの両方がクリアされる。したがって、設定値更新処理(ステップS106)が実行された場合には主側RAM74には第1CB当選データ及び第2CB当選データの両方が記憶されていない状態となる。今回は主側MPU72への動作電力の供給が開始されたことで実行されたメイン処理(図10)にて設定値更新処理(ステップS106)が実行されていないため、主側RAM74にCB当選データが記憶された状態が維持される。
その後、t2のタイミングで図66(b)に示すようにベット数が「3」であるゲームが開始される。この場合、t3のタイミングで図66(c)に示すように役の抽選(ステップS3401~ステップS3407)が実行される。当該役の抽選にていずれかのインデックス値IVに当選する。したがって、その後のt4のタイミングで図66(d)に示すように遊技区間の第1制御処理(図65)が実行される。これにより、当該t4のタイミングで図66(f)に示すように第2区間SC2への移行が発生する。また、当該遊技区間の第1制御処理(図65)では直撃抽選処理(ステップS3506)が実行される。但し、当該直撃抽選処理(ステップS3506)では直撃当選とならないため、今回のゲームにおいて疑似ボーナス状態ST4への移行は発生することはなく、図66(g)に示すように通常遊技状態ST1が維持される。そして、t5のタイミングで図66(b)に示すように今回のゲームが終了する。
次に、直撃抽選処理(ステップS3506)が実行されて疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する場合について説明する。
主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況においてt6のタイミングでスロットマシン10の電源のON操作が行われることで、図66(a)に示すようにt6のタイミングで主側MPU72への動作電力の供給が開始される。この場合、図66(f)及び図66(g)に示すように第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況となる。また、今回は主側MPU72への動作電力の供給が開始されたことで実行されたメイン処理(図10)にて設定値更新処理(ステップS106)が実行されていないため、主側RAM74にCB当選データが記憶された状態が維持される。
その後、t7のタイミングで図66(b)に示すようにベット数が「3」であるゲームが開始される。この場合、t8のタイミングで図66(c)に示すように役の抽選(ステップS3401~ステップS3407)が実行される。当該役の抽選にていずれかのインデックス値IVに当選する。したがって、その後のt9のタイミングで図66(d)に示すように遊技区間の第1制御処理(図65)が実行される。これにより、当該t9のタイミングで図66(f)に示すように第2区間SC2への移行が発生する。また、当該遊技区間の第1制御処理(図65)では直撃抽選処理(ステップS3506)が実行される。そして、当該直撃抽選処理(ステップS3506)にて直撃当選となる。したがって、今回のゲームが終了するt10のタイミングで図66(g)及び図66(h)に示すように、遊技状態が通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST4に移行する。
次に、直撃抽選処理(ステップS3506)が実行されることなく通常遊技状態ST1が継続される場合について説明する。
主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況においてt11のタイミングでスロットマシン10の電源のON操作が行われることで、図66(a)に示すようにt11のタイミングで主側MPU72への動作電力の供給が開始される。この場合、図66(f)及び図66(g)に示すように第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況となる。
ここで、今回は主側MPU72への動作電力の供給が開始されたことで実行されたメイン処理(図10)にて設定値更新処理(ステップS106)が実行される。したがって、一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されることとなるため、t12のタイミングで図66(e)に示すように主側RAM74のCB当選データがクリアされる。つまり、主側RAM74にCB当選データが記憶されていない状態となる。
その後、t13のタイミングで図66(b)に示すようにベット数が「3」であるゲームが開始される。この場合、t14のタイミングで図66(c)に示すように役の抽選(ステップS3401~ステップS3407)が実行される。当該役の抽選にて、第1CB当選データ又は第2CB当選データと第10補填当選データとが設定されたインデックス値IV=17に当選する。したがって、その後のt15のタイミングで図66(d)に示すように遊技区間の第1制御処理(図65)が実行される。これにより、当該t15のタイミングで図66(f)に示すように第2区間SC2への移行が発生する。
但し、遊技区間の第1制御処理(図65)は役の抽選処理(図61)において当選データの取得処理(ステップS3409)よりも先に実行される。したがって、今回のゲームにてインデックス値IV=17に当選していたとしても、遊技区間の第1制御処理(図65)が実行されている状況において主側RAM74にCB当選データは記憶されていない。したがって、遊技区間の第1制御処理(図65)にて直撃当選処理(ステップS3506)が実行されることはなく、今回のゲームにおいて疑似ボーナス状態ST4への移行は発生しない。よって、図66(g)に示すように通常遊技状態ST1が維持される。
その後、遊技区間の第1制御処理(図65)が終了した後のタイミングであるt16のタイミングで当選データの取得処理(ステップS3409)が実行されることで、図66(e)に示すように主側RAM74にCB当選データが記憶された状態となる。そして、t17のタイミングで図66(b)に示すように今回のゲームが終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第2区間SC2に設定された状況が主側RAM74にCB当選データ(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)が記憶されている状況であるか否かに応じて、当該第2区間SC2の設定時に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得るか否かが相違する。これにより、遊技者は第2区間SC2に設定されることだけではなく、主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況であるか否かにも注目することとなる。
動作電力の供給が開始された場合に一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されることで主側RAM74にCB当選データが記憶されていない状態となる。その一方、第2区間SC2が終了したとしてもそれを契機として主側RAM74にCB当選データが記憶されていない状態となることはない。これにより、動作電力の供給が開始された直後に発生する第2区間SC2と、既に第2区間SC2が発生した後において再度発生する第2区間SC2とで、疑似ボーナス状態ST4への移行態様を相違させることが可能となる。
一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行される場合には設定値更新処理(ステップS106)が実行される。したがって、設定値更新処理(ステップS106)が実行された直後においては主側RAM74にCB当選データが記憶されていない状況となり、この状況で第2区間SC2に設定された場合には当該第2区間SC2の設定時に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することはない。これにより、例えば不正に設定値更新処理(ステップS106)が実行された直後に、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生してしまわないようにすることが可能となる。
役の抽選処理(図61)にてインデックス値IV=17に当選することで主側RAM74にCB当選データが記憶される。これにより、役の抽選処理(図61)にてインデックス値IV=17に当選した後の状況であるか否かに応じて、第2区間SC2に設定された場合における疑似ボーナス状態ST4への移行の有無を相違させることが可能となる。
役の抽選処理(図61)にてインデックス値IV=17に当選したとしても、当該インデックス値IV=17の当選に対して当選データの取得処理(ステップS3409)にて主側RAM74にCB当選データが記憶されるよりも前に、遊技区間の第1制御処理(図65)において主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況で第2区間SC2に設定されたか否かが判定される。これにより、第2区間SC2に設定された状況が主側RAM74にCB当選データが記憶された状況であると判定されるためには、第2区間SC2に設定されるゲームよりも前のゲームにおける役の抽選処理(図61)にてインデックス値IV=17に当選している必要が生じる。
動作電力の供給開始時に設定値更新処理(ステップS106)が実行された場合には一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されていることで主側RAM74にCB当選データが記憶されていない状況となっているが、この場合に開始直後のゲームにおける役の抽選処理(図61)にてインデックス値IV=17に当選したとしても、当該ゲームにて第2区間SC2に設定される一方で主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況で第2区間SC2に設定されたとは判定されないため、当該第2区間SC2の設定時に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することはない。これにより、例えば不正に設定値更新処理(ステップS106)が実行された直後に、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生してしまわないようにすることが可能となる。
役の抽選処理(図61)にてインデックス値IV=17に当選した場合にはCB当選データだけではなく第10補填当選データが主側RAM74に記憶されるとともに、CB入賞(第1CB入賞又は第2CB入賞)の成立よりも第10補填入賞の成立が優先される。これにより、主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況が、役の抽選処理(図61)にてインデックス値IV=17に当選したゲームよりも後のゲームにまで維持されるようにすることが可能となる。
主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況で第2区間SC2に設定された場合には当該第2区間SC2の設定時に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得る一方、主側RAM74にCB当選データが記憶されていない状況で第2区間SC2に設定された場合には当該第2区間SC2の設定時に疑似ボーナス状態ST4への移行は発生しない。これにより、主側RAM74にCB当選データが記憶されているか否かに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況で第2区間SC2に設定された場合、直撃抽選処理(ステップS3506)が実行され、直撃当選となることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する一方、直撃当選とならないと疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない。これにより、主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況で第2区間SC2に設定された場合であっても疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない状況を生じさせることが可能となる。よって、例えば第2区間SC2への設定が行われた場合に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しなかったことを確認したとしても、そのことからは設定値更新処理(ステップS106)が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。また、当該構成の場合、遊技者は主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況で第2区間SC2に設定されることを期待するとともに、主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況で第2区間SC2に設定された場合には直撃抽選処理(ステップS3506)にて直撃当選となることを期待することとなる。よって、遊技者が注目する対象を多様化させることが可能となる。
第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となること又は残りの解除ゲーム数が「0」となることで、主側RAM74にCB当選データが記憶されているか否かに関係なく、疑似ボーナス状態ST4への遊技状態の移行が発生する。これにより、第2区間SC2が新たに設定される場合と、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況が継続している場合とで疑似ボーナス状態ST4の移行に必要な条件を異ならせることが可能となる。よって、疑似ボーナス状態ST4の移行態様を第2区間SC2との関係で多様化させることが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態では第1区間SC1から第2区間SC2に移行した場合における疑似ボーナス状態ST4への移行条件が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図67は本実施形態における遊技状態の種類及び遊技状態の移行態様を説明するための説明図である。
本実施形態では上記第1の実施形態と同様に遊技区間として第1区間SC1及び第2区間SC2が設定されているとともに、遊技状態として通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及び終了準備状態ST5が設定されている。また、図67においては図示は省略するが、遊技状態として第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3も存在している。本実施形態では上記第1の実施形態における遊技状態に加えて、第1チャンスゾーン状態(以下、第1CZ状態という)ST6及び第2チャンスゾーン状態(以下、第2CZ状態という)ST7が存在している。
第1CZ状態ST6及び第2CZ状態ST7はいずれも、遊技区間が第2区間SC2である場合に滞在し得る遊技状態であって、第1区間SC1である場合には滞在しない遊技状態である。第1CZ状態ST6又は第2CZ状態ST7では、各ゲームにて役の抽選処理(図16)に関係なく後述するCZ中の移行抽選処理(ステップS3707)が実行され、移行当選となることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することとなる。第1CZ状態ST6及び第2CZ状態ST7のいずれでもない通常遊技状態ST1においては役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選した場合に通常用の移行抽選処理(ステップS3711)が実行されることとなる。この場合に、第1CZ状態ST6又は第2CZ状態ST7において疑似ボーナス状態ST4への移行当選となる確率は通常遊技状態ST1において疑似ボーナス状態ST4への移行当選となる確率よりも高く設定されている。つまり、第1CZ状態ST6又は第2CZ状態ST7の方が、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である場合よりも、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し易い。
第1CZ状態ST6及び第2CZ状態ST7のそれぞれでは非CB状態においてベット数が「3」であるゲームがCZ継続ゲーム数である10ゲームが消化された場合に終了することとなるが、第1CZ状態ST6又は第2CZ状態ST7において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する確率は50%となっている。疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することなく第1CZ状態ST6が終了した場合には通常遊技状態ST1となる。つまり、第1CZ状態ST6への移行が発生した場合には、50%の確率で疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し、50%の確率で通常遊技状態ST1に復帰する。また、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することなく第2CZ状態ST7が終了した場合には終了準備状態ST5となりその後に第1区間SC1となる。つまり、第2CZ状態ST7への移行が発生した場合には、50%の確率で疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し、50%の確率で第1区間SC1となる。なお、第1CZ状態ST6において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する確率と、第2CZ状態ST7において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する確率とは同一となっている。また、上記第1の実施形態と同様に通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得る。
第1CZ状態ST6には遊技区間が第1区間SC1から第2区間SC2に移行した場合に確実に発生する。つまり、遊技区間が第1区間SC1から第2区間SC2に移行した場合には最初に第1CZ状態ST6となる。第1CZ状態ST6となった場合、50%の確率でその後に通常遊技状態ST1となり、50%の確率でその後に疑似ボーナス状態ST4となる。第2CZ状態ST7には第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了した場合に確実に発生する。第2CZ状態ST7となった場合、50%の確率でその後に第1区間SC1となり、50%の確率でその後に疑似ボーナス状態ST4となる。
ここで、第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了した場合には上記のとおり第2CZ状態ST7に移行することとなるが、50%の確率で疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することなく終了準備状態ST5を介して第1区間SC1への移行が発生したとしても、その後に第2区間SC2への移行に伴って第1CZ状態ST6となり、当該第1CZ状態ST6となった場合には50%の確率で疑似ボーナス状態ST4が発生する。つまり、第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了した場合には、その後の第2CZ状態ST7において50%の確率で疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するとともに、50%の確率で外れて第1区間SC1への移行が発生したとしてもその後の第2区間SC2への移行に伴う第1CZ状態ST6において50%の確率で疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する。よって、第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了した場合には75%の確率で疑似ボーナス状態ST4に再度移行することとなる。
一方、主側MPU72への動作電力の供給開始時に一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されるとともに設定値更新処理(ステップS106)が実行された場合、第1区間SC1から開始されることとなる。この場合、第2区間SC2への移行に伴って第1CZ状態ST6に移行することとなるが、既に説明したとおり第1CZ状態ST6において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する確率は50%である。また、第2区間SC2のエンディング条件が成立して疑似ボーナス状態ST4が終了した場合には第2CZ状態ST7を経由することなく第1区間SC1となる。この場合、第2区間SC2への移行に伴って第1CZ状態ST6に移行することとなるが、既に説明したとおり第1CZ状態ST6において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する確率は50%である。
つまり、第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了した場合にはその後に75%の確率で疑似ボーナス状態ST4に再度移行するのに対して、主側MPU72への動作電力の供給開始時に設定値更新処理(ステップS106)が実行された場合又は第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合にはその後に50%の確率で疑似ボーナス状態ST4に移行することとなる。これにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了した場合において当該疑似ボーナス状態ST4に再度移行する確率を相対的に高くしながら、主側MPU72への動作電力の供給開始時に設定値更新処理(ステップS106)が実行された場合又は第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合において疑似ボーナス状態ST4に移行する確率を相対的に低くすることが可能となる。
以下、上記のような遊技状態の移行態様を可能とするための処理構成について説明する。図68は主側MPU72にて実行される本実施形態における遊技区間の第1制御処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3601)。第2区間フラグは遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS3601:YES)、ステップS3602以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2である場合にはステップS3606の遊技状態を第1CZ状態ST6に移行させるための処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3601:NO)、現状の遊技状態がCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)であるか否かを判定する(ステップS3602)。現状の遊技状態がCB状態である場合には(ステップS3602:YES)、ステップS3603以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS3605の第2区間SC2に設定するための処理及びステップS3606の遊技状態を第1CZ状態ST6に移行させるための処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態がCB状態ではない場合(ステップS3602:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS3603)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3603:NO)、ステップS3604以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS3605の第2区間SC2に設定するための処理及びステップS3606の遊技状態を第1CZ状態ST6に移行させるための処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS3603:YES)、今回の役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選したか否かを判定する(ステップS3604)。今回の役の抽選処理(図16)が外れであった場合には(ステップS3604:NO)、ステップS3605以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても役の抽選処理(図16)にて外れとなった場合には、ステップS3605の第2区間SC2に設定するための処理及びステップS3606の遊技状態を第1CZ状態ST6に移行させるための処理が実行されないことになる。
今回の役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選している場合(ステップS3604:YES)、主側RAM74の第2区間フラグに「1」をセットし、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74c及び合計獲得数カウンタ74dのそれぞれを「0」クリアする(ステップS3605)。第2区間フラグに「1」がセットされることで第2区間SC2となる。
その後、主側RAM74に設けられた第1CZフラグに「1」をセットするとともに主側RAM74に設けられたCZカウンタに「10」をセットする(ステップS3606)。第1CZフラグは遊技状態が第1CZ状態ST6であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。CZカウンタは第1CZ状態ST6及び第2CZ状態ST7において残りのCZ継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、区間表示部67の点灯処理を実行する(ステップS3607)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。また、第2区間SC2への移行が発生した場合には確実に第1CZ状態ST6への移行が発生することとなるが、当該第1CZ状態ST6への移行が発生した場合には区間表示部67が点灯状態となるようにすることが可能となる。
その後、第1CZ移行コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3608)。第1CZ移行コマンドは第1CZ状態ST6に移行したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は第1CZ移行コマンドを受信した場合、第1CZ状態ST6であることに対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて行われるようにする。これにより、第1CZ状態ST6であるか否かを遊技者に明確に認識させることが可能となる。なお、画像表示装置63では第1CZ状態ST6の残りのCZ継続ゲーム数が表示される構成としてもよい。
図69は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるゲーム開始時の有利抽選処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3701)。第2区間フラグは既に説明したとおり遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS3701:NO)、ステップS3702以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1である場合には、ステップS3706以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3701:YES)、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であれば(ステップS3702:YES)、ゲーム開始時の疑似ボーナス用処理を実行する(ステップS3703)。当該ゲーム開始時の疑似ボーナス用処理の処理内容は上記第1の実施形態と同一である。
第2区間フラグに「1」がセットされている場合であって(ステップS3701:YES)、遊技状態が疑似ボーナス状態ST4ではない場合(ステップS3702:NO)、現状の遊技状態がCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)であるか否かを判定する(ステップS3704)。現状の遊技状態がCB状態である場合には(ステップS3704:YES)、ステップS3705以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2であったとしてもCB状態である場合には、ステップS3706以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態がCB状態ではない場合(ステップS3704:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS3705)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3705:NO)、ステップS3706以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS3706以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS3705:YES)、主側RAM74の第1CZフラグ及び第2CZフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定することで、遊技状態が第1CZ状態ST6及び第2CZ状態ST7のいずれかであるか否かを判定する(ステップS3706)。ステップS3706にて肯定判定をした場合、CZ中の移行抽選処理を実行する(ステップS3707)。CZ中の移行抽選処理では、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果に対応する当選確率で、疑似ボーナス状態ST4への移行を発生させるか否かの抽選処理を実行する。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選しているほどCZ中の移行抽選処理にて移行当選となる確率が高くなる。また、CZ中の移行抽選処理にて移行当選となる確率は任意であるが、第1CZ状態ST6又は第2CZ状態ST7においてCZ継続ゲーム数である10ゲームが消化されるまでに疑似ボーナス状態ST4への移行当選となる確率は50%となっている。
移行当選となった場合(ステップS3708:YES)、主側RAM74に設けられた移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS3709)。移行確定フラグは、今回のゲームが終了する場合に遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
一方、主側RAM74の第1CZフラグ及び第2CZフラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS3706:NO)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選していることを条件として(ステップS3710:YES)、通常用の移行抽選処理を実行する(ステップS3711)。通常用の移行抽選処理の処理内容は、上記第1の実施形態におけるゲーム開始時の有利抽選処理(図40)におけるステップS2112の移行抽選処理と同様である。移行当選となった場合(ステップS3712:YES)、主側RAM74の移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS3713)。移行確定フラグは既に説明したとおり、今回のゲームが終了する場合に遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
図70は主側MPU72にて実行される本実施形態における通常用処理を示すフローチャートである。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS3801:YES)、主側RAM74の移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3802)。今回のゲームの開始時においてCZ中の移行抽選処理(ステップS3707)又は通常用の移行抽選処理(ステップS3711)にて移行当選となっている場合、移行確定フラグに「1」がセットされている。
移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3802:YES)、開始設定処理を実行する(ステップS3803)。開始設定処理では、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」をセットするとともに、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数である40ゲームに対応する値をセットする。疑似ボーナス状態フラグは遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、疑似ボーナス継続カウンタは疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3804)。開始コマンドは、疑似ボーナス状態ST4が新たに開始されたことを示すコマンドである。また、当該開始コマンドには疑似ボーナス状態ST4の今回の初期継続ゲーム数が40ゲームであることを示す情報が含まれている。開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63においては疑似ボーナス状態ST4に対応する動画表示が行われるとともに、当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を示す表示及び当該疑似ボーナス状態ST4において獲得した遊技媒体の数を示す表示が行われる。
移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3802:NO)、現状の遊技状態がCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)であるか否かを判定する(ステップS3805)。現状の遊技状態がCB状態である場合には(ステップS3805:YES)、ステップS3806以降の処理を実行しない。ステップS3806以降の処理では、第1CZ状態ST6又は第2CZ状態ST7である場合には残りのCZ継続ゲーム数を1ゲームの消化に伴い1減算する処理を実行するとともに残りのCZ継続ゲーム数が「0」となった場合には第1CZ状態ST6及び第2CZ状態ST7のうち現状のCZ状態を終了させるための処理を実行する。また、疑似ボーナス状態ST4を移行させるために必要なゲーム数を1ゲームの消化に伴い1減算する処理を実行するとともにゲームの消化に伴い疑似ボーナス状態ST4への移行条件が成立した場合には当該疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行する。この場合に、CB状態である場合にはステップS3806以降の処理を実行しないことにより、CB状態においてゲームが消化されたとしても、それが第1CZ状態ST6又は第2CZ状態ST7の終了に近づける要因とならないようにすることが可能となるとともに、疑似ボーナス状態ST4への移行を近づける要因とならないようにすることが可能となる。
現状の遊技状態がCB状態ではない場合(ステップS3805:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS3806)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3806:NO)、ステップS3807以降の処理を実行しない。これにより、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合にはステップS3807以降の処理を実行しないことにより、ベット数が「2」であるゲームが消化されたとしても、それが第1CZ状態ST6又は第2CZ状態ST7の終了に近づける要因とならないようにすることが可能となるとともに、疑似ボーナス状態ST4への移行を近づける要因とならないようにすることが可能となる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS3806:YES)、主側RAM74の第1CZフラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、第1CZ状態ST6であるか否かを判定する(ステップS3807)。第1CZフラグに「1」がセットされている場合(ステップS3807:YES)、主側RAM74のCZカウンタの値を1減算する(ステップS3808)。そして、その1減算後におけるCZカウンタの値が「0」である場合(ステップS3809:YES)、第1CZフラグを「0」クリアする(ステップS3810)。
その後、解除ゲーム数の抽選処理を実行する(ステップS3811)。解除ゲーム数とは、通常用の移行抽選処理(ステップS3711)にて疑似ボーナス状態ST4への移行当選とならない場合において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。解除ゲーム数の抽選処理では、まず主側ROM73に予め記憶された解除ゲーム数の抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、抽選カウンタから取得した数値情報を解除ゲーム数の抽選テーブルに対して照合することで解除ゲーム数を選択する。この場合、解除ゲーム数として、50ゲーム、100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、400ゲーム、500ゲーム、600ゲーム、700ゲーム及び800ゲームのいずれかが選択される。また、これら各解除ゲーム数の選択確率は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、多いゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよく、少ないゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよい。解除ゲーム数の抽選処理を実行した後は、当該解除ゲーム数の抽選処理にて選択した解除ゲーム数を、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eに設定する(ステップS3812)。解除ゲーム数カウンタ74eは主側MPU72にて残りの解除ゲーム数を特定するためのカウンタである。
第1CZフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3807:NO)、主側RAM74の第2CZフラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、第2CZ状態ST7であるか否かを判定する(ステップS3813)。第2CZフラグに「1」がセットされている場合(ステップS3813:YES)、主側RAM74のCZカウンタの値を1減算する(ステップS3814)。そして、その1減算後におけるCZカウンタの値が「0」である場合(ステップS3815:YES)、第2CZフラグを「0」クリアする(ステップS3816)。
その後、終了準備状態ST5の設定処理を実行する(ステップS3817)。当該設定処理では、主側RAM74の終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST5であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST5となる。その後、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS3818)。終了準備完了フラグは終了準備状態ST5において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
終了準備状態ST5では上記第1の実施形態と同様に、遊技区間の第2制御処理(図38)におけるステップS1902にて肯定判定をして、終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS1903:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に第2区間SC2のエンディング条件の成立の有無を特定するための処理を実行し、今回のゲームにおける遊技区間の第2制御処理(図38)を終了する。一方、終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1903:YES)、第2区間SC2を終了させて第1区間SC1に移行させるための処理を実行する(ステップS1914~ステップS1916)。これにより、第2区間SC2が終了することとなる。なお、終了準備状態ST5が設定されておらず、第2CZ状態ST7が終了した場合にはそのゲームにて第2区間SC2が終了される構成としてもよい。
第2CZフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3813:NO)、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eの値を1減算する(ステップS3819)。そして、その1減算後における解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」である場合(ステップS3820:YES)、開始設定処理を実行するとともに(ステップS3821)、開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3822)。これらステップS3821及びステップS3822の処理内容は、ステップS3803及びステップS3804と同一である。
図71は主側MPU72にて実行される本実施形態における疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS3901)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3901:NO)、ステップS3902以降の処理を実行しない。これにより、疑似ボーナス状態ST4においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が減算されることはなく、さらに疑似ボーナス状態ST4における上乗せ期間の残りの継続ゲーム数が減算されない。
なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合には疑似ボーナス用処理(図49)自体が実行されないため、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態が開始されたとしてもCB状態において実行されたゲーム数は疑似ボーナス状態ST4において消化されたゲーム数として扱われない。したがって、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態に移行したとしても当該CB状態の終了後には当該CB状態に移行する直前の残りの継続ゲーム数の状態から疑似ボーナス状態ST4が再開されることとなる。
今回のゲーム数のベット数が「3」である場合(ステップS3901:YES)、その他の処理を実行する(ステップS3902)。その他の処理では、上記第1の実施形態における疑似ボーナス用処理(図49)のステップS2703~ステップS2708の処理と同一の処理を実行する。
その後、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値を1減算する(ステップS3903)。そして、その1減算後における疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」である場合(ステップS3904:YES)、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする(ステップS3905)。これにより、疑似ボーナス状態ST4が終了する。その後、主側RAM74に設けられた第2CZフラグに「1」をセットするとともに主側RAM74のCZカウンタに「10」をセットする(ステップS3906)。第2CZフラグは遊技状態が第2CZ状態ST7であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。CZカウンタは第1CZ状態ST6及び第2CZ状態ST7において残りのCZ継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、疑似ボーナス状態ST4の終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3907)。疑似ボーナス状態ST4の終了コマンドは疑似ボーナス状態ST4が終了して第2CZ状態ST7に移行したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4の終了コマンドを受信した場合、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示す演出が実行された後に、第2CZ状態ST7であることに対応する演出が実行されるように、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。これにより、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを遊技者に明確に認識させることが可能となるとともに、第2CZ状態ST7であるか否かを遊技者に明確に認識させることが可能となる。なお、画像表示装置63では第2CZ状態ST7の残りのCZ継続ゲーム数が表示される構成としてもよい。
次に、遊技状態の移行態様について図72のタイムチャートを参照しながら説明する。図72(a)は第1区間SC1である状況を示し、図72(b)は第2区間SC2である状況を示し、図72(c)は第1CZ状態ST6である期間を示し、図72(d)は通常遊技状態ST1である期間を示し、図72(e)は疑似ボーナス状態ST4である期間を示し、図72(f)は第2CZ状態ST7である期間を示す。
第1区間SC1である状況であるt1のタイミングで図72(a)及び図72(b)に示すように遊技区間が第1区間SC1から第2区間SC2に移行する。この場合、当該t1のタイミングで図72(c)に示すように第1CZ状態ST6となる。当該第1CZ状態ST6では疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない。したがって、第1CZ状態ST6が終了するt2のタイミングで図72(d)に示すように通常遊技状態ST1に移行する。その後、当該通常遊技状態ST1において実行された通常用の移行抽選処理(ステップS3711)にて移行当選となること又は残りの解除ゲーム数が「0」となることで、t3のタイミングで図72(d)及び図72(e)に示すように遊技状態が通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST4に移行する。
その後、t4のタイミングで図72(e)に示すように疑似ボーナス状態ST4が終了する。この場合、第2区間SC2のエンディング条件は成立していない。したがって、当該t4のタイミングで図72(f)に示すように遊技状態が第2CZ状態ST7となる。当該第2CZ状態ST7において実行されたCZ中の移行抽選処理(ステップS3707)にて移行当選となる。したがって、t5のタイミングで図72(e)及び図72(f)に示すように遊技状態が第2CZ状態ST7から疑似ボーナス状態ST4に復帰する。
その後、t6のタイミングで図72(e)に示すように疑似ボーナス状態ST4が終了する。この場合、第2区間SC2のエンディング条件は成立していない。したがって、当該t6のタイミングで図72(f)に示すように遊技状態が第2CZ状態ST7となる。当該第2CZ状態ST7では疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない。したがって、t7のタイミングで図72(f)に示すように第2CZ状態ST7が終了するとともに、図72(a)及び図72(b)に示すように遊技区間が第2区間SC2から第1区間SC1に移行する。なお、実際には第2CZ状態ST7が終了して第1区間SC1が終了する前に終了準備状態ST5に移行する。
その後、t8のタイミングで図72(a)及び図72(b)に示すように遊技区間が第1区間SC1から第2区間SC2に移行する。この場合、当該t8のタイミングで図72(c)に示すように第1CZ状態ST6となる。当該第1CZ状態ST6において実行されたCZ中の移行抽選処理(ステップS3707)にて移行当選となる。したがって、t9のタイミングで図72(c)及び図72(e)に示すように遊技状態が第1CZ状態ST6から疑似ボーナス状態ST4に移行する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
疑似ボーナス状態ST4が終了した場合には通常遊技状態ST1よりも疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し易い第2CZ状態ST7となる。これにより、疑似ボーナス状態ST4が終了したとしても再度の疑似ボーナス状態ST4への移行を遊技者に期待させることが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することなく第2CZ状態ST7が終了した場合には第2区間SC2も終了する。これにより、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することなく第2CZ状態ST7が終了した場合に、疑似ボーナス状態ST4への移行の期待度が低い状態で第2区間SC2が継続してしまわないようにすることが可能となる。
第2区間SC2に新たに設定された場合には通常遊技状態ST1よりも疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し易い第1CZ状態ST6となる。これにより、第2区間SC2が新たに設定されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特に、疑似ボーナス状態ST4が終了した後に第2CZ状態ST7となる構成において第2区間SC2に新たに設定された場合に第1CZ状態ST6となる構成であることにより、疑似ボーナス状態ST4が終了した後に疑似ボーナス状態ST4に復帰する確率を高めることが可能となる。また、疑似ボーナス状態ST4が終了した場合には第2CZ状態ST7及び第1CZ状態ST6の両方が順次発生するのに対して、動作電力の供給開始後などにおいて第2区間SC2に新たに設定された場合には第1CZ状態ST6のみが発生することになる。したがって、動作電力の供給開始直後における疑似ボーナス状態ST4への移行確率をさほど高く設定しなくても、疑似ボーナス状態ST4が終了した後に疑似ボーナス状態ST4に復帰する確率を高めることが可能となる。
第1CZ状態ST6において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しなかった場合には、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1となる。これにより、第1CZ状態ST6において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しなかったとしても第2区間SC2を継続させることが可能となる。
第1区間SC1において役の抽選処理(図16)にていずれかの役に当選することで第2区間SC2に設定される。これにより、第1区間SC1から第2区間SC2への移行を早期に発生させることが可能となる。また、疑似ボーナス状態ST4が終了した後に発生した第2CZ状態ST7にて疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しなかったとしても、第2CZ状態ST7の終了に伴って第2区間SC2が終了して第1区間SC1となるとともに第1区間SC1において役の抽選処理(図16)にていずれかの役に当選することで第2区間SC2に新たに設定されて第1CZ状態ST6となる。したがって、疑似ボーナス状態ST4が終了した後に疑似ボーナス状態ST4に再度移行する確率が高くなるだけではなく、疑似ボーナス状態ST4に再度移行するまでに必要なゲーム数を少なくすることが可能となる。
<第6の実施形態>
本実施形態では疑似ボーナス状態ST4として、初期継続ゲーム数が相対的に多い第1疑似ボーナス状態と、初期継続ゲーム数が相対的に少ない第2疑似ボーナス状態とが存在している。具体的には、第1疑似ボーナス状態である場合には初期継続ゲーム数が100ゲームであり、第2疑似ボーナス状態である場合には初期継続ゲーム数が50ゲームである。
上記のように第1疑似ボーナス状態と第2疑似ボーナス状態とが存在している構成において、本実施形態ではメインラインML上に特殊ベル入賞が成立した場合、第1疑似ボーナス状態への移行に対応する移行待機期間であった場合にはその後のゲームの開始時に全リール32L,32M,32Rの回転が開始された後にストップボタン42~44の操作の無効期間において第1疑似ボーナス状態に対応する図柄の組合せが停止表示され、第2疑似ボーナス状態への移行に対応する移行待機期間であった場合にはその後のゲームの開始時に全リール32L,32M,32Rの回転が開始された後にストップボタン42~44の操作の無効期間において第2疑似ボーナス状態に対応する図柄の組合せが停止表示される。そして、それら図柄の組合せが停止表示された後に全リール32L,32M,32Rの回転が再度開始され、その後にストップボタン42~44の操作が有効となり、ストップボタン42~44が操作されることに基づき役の抽選処理(図16)の結果に対応する態様でリール32L,32M,32Rの停止制御が実行される。
図73(a)~図73(c)は上記のようなリール32L,32M,32Rの動作を説明するための説明図である。
通常遊技状態ST1であって移行待機期間である状況においてインデックス値IV=10に当選した場合において右リール32Rが第1停止されるとともに、メインラインML上に「白7」図柄、「白7」図柄、「赤7」図柄が停止するように各ストップボタン42~44の停止操作が行われることで、図73(a)に示すようにメインラインML上に特殊ベル入賞が成立する。その後、スタートレバー41の操作に基づき新たなゲームが開始された場合、全リール32L,32M,32Rの回転が開始されるとともにストップボタン42~44の操作の無効期間において全リール32L,32M,32Rの回転が停止される。
今回が第1疑似ボーナス状態への移行に対応する移行待機期間であった場合には、図73(b)に示すようにメインラインML上に、第1疑似ボーナス状態に対応する図柄の組合せとして、左リール32Lに「赤7」図柄が停止され、中リール32Mに「赤7」図柄が停止され、右リール32Rに「赤7」図柄が停止される。これにより、第1疑似ボーナス状態への移行が発生することが遊技者に報知される。その後、スタートレバー41が操作されたか否かに関係なく、全リール32L,32M,32Rの回転が再度開始され、その後にストップボタン42~44の操作が有効となり、ストップボタン42~44が操作されることに基づき役の抽選処理(図16)の結果に対応する態様でリール32L,32M,32Rの停止制御が実行される。
今回が第2疑似ボーナス状態への移行に対応する移行待機期間であった場合には、図73(c)に示すようにメインラインML上に、第2疑似ボーナス状態に対応する図柄の組合せとして、左リール32Lに「BAR」図柄が停止され、中リール32Mに「BAR」図柄が停止され、右リール32Rに「BAR」図柄が停止される。これにより、第2疑似ボーナス状態への移行が発生することが遊技者に報知される。その後、スタートレバー41が操作されたか否かに関係なく、全リール32L,32M,32Rの回転が再度開始され、その後にストップボタン42~44の操作が有効となり、ストップボタン42~44が操作されることに基づき役の抽選処理(図16)の結果に対応する態様でリール32L,32M,32Rの停止制御が実行される。
上記構成によれば、移行待機期間において特殊ベル入賞が成立した場合には、その後に今回の移行待機期間の経過後に発生する疑似ボーナス状態ST4の種類に対応する図柄の組合せが停止表示される。これにより、特殊ベル入賞が成立することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施形態の構成に対して個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせて適用してもよく、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせた構成に対して以下の別形態の構成を個別に又は組み合わせて適用してもよい。
(1)上記各実施形態では第1区間SC1において役の抽選処理にていずれかの役に当選した場合には確実に第2区間SC2に移行する構成としたが、これに限定されることはなく、例えば第1区間SC1において役の抽選処理にていずれかの役に当選した場合に第2区間SC2に移行させるか否かを抽選により決定するための区間移行抽選処理が実行され当該区間移行抽選処理にて移行当選となった場合に第2区間SC2に移行する構成としてもよい。また、第1区間SC1において役の抽選処理にて一部の役として定められた所定の役に当選した場合に第2区間SC2に移行させる構成としてもよく、当該所定の役に当選した場合に第2区間SC2に移行させるか否かを抽選により決定するための区間移行抽選処理が実行され当該区間移行抽選処理にて移行当選となった場合に第2区間SC2に移行する構成としてもよい。なお、上記所定の役は、設定値に応じて当選確率が変動する役であってもよく、設定値に応じて当選確率が変動しない役であってもよい。また、第1区間SC1においては役の抽選処理の結果に関係なく各ゲームにて第2区間SC2に移行させるか否かを抽選により決定するための区間移行抽選処理が実行され当該区間移行抽選処理にて移行当選となった場合に第2区間SC2に移行する構成としてもよい。
(2)上記第1の実施形態などにおいて第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である場合には各ゲームにて役の抽選処理の結果に関係なく移行抽選処理(ステップS2112)が実行される構成としてもよい。この場合、役の抽選処理の結果に関係なく疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することとなる。
(3)上記第1の実施形態などでは、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である場合に疑似ボーナス状態ST4への移行が確定するまでに必要な最大ゲーム数として解除ゲーム数が設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、当該解除ゲーム数が設定されていない構成としてもよい。
(4)上記第1の実施形態などにおいては演出側上乗せ期間が終了した後において上乗せ期間が継続している場合にこの継続している上乗せ期間のゲームにてゲーム数の上乗せが発生したとしても、その上乗せされたゲーム数が報知されない構成としたが、これに限定されることはなく、当該ゲーム数の上乗せを契機として報知が実行される構成としてもよい。例えば、演出側上乗せ期間であって上乗せ期間である場合にCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)のゲーム又はベット数が「2」であるゲームが実行された場合には上乗せ期間の進行は停止されるものの第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)にて選択される上乗せ対象のゲーム数のうち最低ゲーム数が付与されたことが報知されることとなるが、演出側上乗せ期間が終了した後において上乗せ期間が継続している状況において実行された第2上乗せ抽選処理(ステップS2614)にて上記最低ゲーム数よりも多い上乗せ対象のゲーム数が選択された場合にはその選択された上乗せ対象のゲーム数に対する上記最低ゲーム数の差分のゲーム数が付与されたことが報知される構成としてもよい。この場合、実際に遊技者に付与された上乗せゲーム数を正確に報知することが可能となる。
(5)上記第1の実施形態などにおいて上乗せ期間においてCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)のゲーム又はベット数が「2」であるゲームが実行された場合には当該上乗せ期間の進行が停止される一方、演出側上乗せ期間の進行は継続される構成としたが、これに限定されることはなく、上乗せ期間において上記のような非対象ゲームが実行された場合、上乗せ期間の進行が停止されるとともに演出側上乗せ期間の進行も停止される構成としてもよい。この場合、演出側上乗せ期間の進行が停止される構成としては、画像表示装置63において実行されている演出側上乗せ期間の動画表示が非対象ゲームの開始直前の表示内容で一旦停止され、その後に非CB状態であってベット数が「3」であるゲームである対象ゲームが実行された場合にはその一旦停止された状態が解除されて演出側上乗せ期間の動画表示が一旦停止された状態から再開される構成が考えられる。これにより、上乗せ期間において非対象ゲームが実行されたことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、上記のように演出側上乗せ期間の動画表示が一旦停止された状態においては非対象ゲームの実行中であることを明示する文字画像などが表示される構成としてもよい。また、上記のように演出側上乗せ期間の動画表示が一旦停止された状態においては、上部ランプ61における発光演出及びスピーカ62における音出力演出も一旦停止される構成としてもよく、これら演出は一旦停止させることなくそのまま継続させる構成としてもよく、非対象ゲームが実行されている場合にはそれに対応する演出が実行される構成としてもよい。
(6)上記第1の実施形態などにおいて上乗せ期間においてCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)のゲーム又はベット数が「2」であるゲームが実行された場合には当該上乗せ期間の進行が停止される構成としたが、これに限定されることはなく、CB状態のゲームが実行された場合には上乗せ期間の進行が停止される一方、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には上乗せ期間の進行が停止されない構成としてもよく、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には上乗せ期間の進行が停止される一方、CB状態のゲームが実行された場合には上乗せ期間の進行が停止されない構成としてもよい。
(7)上記第1の実施形態などでは第1区間SC1においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合には当該ゲームにて第2区間SC2への移行が発生しない構成としたが、これに限定されることはなく、第1区間SC1においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合であっても当該ゲームにて第2区間SC2への移行が発生する又は所定の確率で第2区間SC2への移行が発生する構成としてもよい。また、当該構成を上記第3の実施形態に適用した場合、第2区間SC2への移行が発生したゲームの次のゲームにおけるベット数が「2」及び「3」のいずれであるかによって疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することとなる構成に代えて、第2区間SC2に移行したゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであるかによって疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する構成としてもよい。具体的には、第2区間SC2に移行したゲームのベット数が「3」であれば当該ゲームにて疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し、第2区間SC2に移行したゲームのベット数が「2」であれば当該ゲームにて疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない構成としてもよい。これにより、ベット数が「3」であるゲームを実行することの重要性を高めることが可能となる。
(8)上記第3の実施形態では第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにおけるベット数が「3」である場合には確実に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し、第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにおけるベット数が「2」である場合には確実に通常遊技状態ST1が継続される構成としたが、これに限定されない。例えば、第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにおけるベット数が「3」である場合には直撃抽選処理が実行されて直撃抽選処理にて直撃当選となった場合に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する構成としてもよい。また、第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにおけるベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても直撃抽選処理が実行されて直撃抽選処理にて直撃当選となった場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する構成であるとともに、第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにおけるベット数が「3」である場合の方が「2」である場合よりも直撃抽選処理にて直撃当選となる確率が高い構成としてもよい。
(9)上記第3の実施形態において一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されてから最初に移行した第2区間SC2では、当該第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにおけるベット数が「3」であれば疑似ボーナス状態ST4に移行するとともに「2」であれば通常遊技状態ST1が継続される構成とし、既に第2区間SC2が発生するとともにその第2区間SC2が終了した後に移行する第2区間SC2では、当該第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにおけるベット数とは無関係に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する構成としてもよい。これにより、一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された後に最初に発生する第2区間SC2と、当該第2区間SC2の後に発生する第2区間SC2とで、疑似ボーナス状態ST4への移行態様を相違させることが可能となる。
上記構成を実現するための具体的な構成としては例えば、一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には主側RAM74のクリア後フラグに「1」をセットする一方、第2区間SC2が終了する場合には当該クリア後フラグが「0」クリアされた状態となるようにする。そして、第2区間SC2への移行が発生した場合においてクリア後フラグに「1」がセットされている場合には当該第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにおけるベット数が「3」であれば疑似ボーナス状態ST4に移行するとともに「2」であれば通常遊技状態ST1が継続される構成とし、第2区間SC2への移行が発生した場合においてクリア後フラグに「1」がセットされていない場合には当該第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにおけるベット数とは無関係に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する構成とする。これにより、比較的簡素な処理構成によって上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
(10)上記第1の実施形態などにおいて第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況であって移行待機カウンタの値が1以上である期間及び第1~第3移行確定フラグのいずれにも「1」がセットされていない状況であって解除ゲーム数カウンタ74eの値が5以下である期間のいずれかである移行待機期間において特殊ベル入賞が成立していない状況で当該移行待機期間の最終ゲームとなった場合、当該最終ゲームにおける役の抽選処理にてインデックス値IV=10で当選しなかった時点で疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることを示す演出が実行される構成としてもよい。これにより、移行待機期間の最終ゲームにおいて早いタイミングで非入賞時の確定演出を開始することが可能となる。
(11)上記第3の実施形態において第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにおけるベット数が「2」である場合には第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況が継続するとともに、当該状況において残りの解除ゲーム数が「0」となった場合又は解除抽選処理(ステップS3218)にて解除当選となった場合に第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する構成としたが、これに限定されない。例えば、第2区間SC2に移行したゲームの次のゲームにおけるベット数が「2」であることで第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況が継続することとなった場合、当該状況において残りの解除ゲーム数が「0」となった場合又は解除抽選処理(ステップS3218)にて解除当選となった場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する構成としてもよい。また、当該構成において第2区間SC2にて疑似ボーナス状態ST4が終了することで発生した第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況においては残りの解除ゲーム数が「0」となった場合又は解除抽選処理(ステップS3218)にて解除当選となった場合に第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する構成としてもよい。これにより、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況が終了した後の遊技状態を、当該状況の発生契機の内容に応じて相違させることが可能となる。
(12)上記第4の実施形態ではいずれかのCB当選データ(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)が主側RAM74に記憶されている状況において第2区間SC2に設定された場合に当該設定時に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得る構成としたが、これに限定されない。例えば、主側RAM74に特定フラグを設け、主側RAM74にCB当選データが記憶されるとともに当該CB当選データが記憶されたゲームにてCB入賞が成立しなかった場合には当該ゲームが終了する場合に特定フラグに「1」をセットする構成とする。そして、特定フラグに「1」がセットされた状況において第2区間SC2に設定された場合には当該第2区間SC2に設定されたゲームにて疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得る一方、特定フラグに「1」がセットされていない状況において第2区間SC2に設定された場合には当該第2区間SC2に設定されたゲームにて疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない構成とする。
当該構成であれば主側RAM74にCB当選データが記憶されたゲームの終了時に特定フラグに「1」がセットされるため、当該CB当選データが記憶されたゲームでは遊技区間の第1制御処理が実行された後に特定フラグに「1」がセットされることとなる。したがって、第1区間SC1において実行されたゲームの役の抽選処理にてインデックス値IV=17に当選することで第2区間SC2に設定されたとしても、当該ゲームにおいて遊技区間の第1制御処理が実行されるタイミングにおいては未だ特定フラグに「1」がセットされていないため、第2区間SC2に設定されたゲームにおいて疑似ボーナス状態ST4への移行は発生しない。なお、上記第4の実施形態ではインデックス値IV=17にCB当選データだけではなく第10補填当選データが設定されているとともに第10補填入賞の成立がCB入賞の成立よりも優先されるため、CB当選データが主側RAM74に記憶されたゲームにてCB入賞が成立することはなく、当該ゲームにおいて確実に特定フラグに「1」がセットされることとなる。
上記構成において特定フラグに「1」がセットされている状況において、CB入賞が成立した場合、一部クリア処理(ステップS104)が実行された場合、又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には特定フラグが「0」クリアされる構成としてもよい。これにより、特定フラグに「1」がセットされている状況は主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況となるため、主側RAM74にCB当選データが記憶されている状況で第2区間SC2が設定されることで、当該ゲームにて疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得ることとなる。
上記構成において特定フラグに「1」がセットされている状況においては例えばリプレイ役に当選する確率及びリプレイ入賞が成立する確率が、特定フラグに「1」がセットされていない状況よりも高くなる構成としてもよい。これにより、リプレイ役に当選する悪率及びリプレイ入賞が成立する確率が高い遊技状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグを利用して、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
(13)上記第4の実施形態においてCB当選データが主側RAM74に記憶されていない状況で発生した第2区間SC2においては疑似ボーナス状態ST4への移行は発生することなく、上記第3の実施形態と同様に、当該第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況においては残りの解除ゲーム数が「0」となった場合又は解除抽選処理にて解除当選となることで第2区間SC2が終了して第1区間SC1となる構成としてもよい。
(14)上記第4の実施形態ではCB当選データが主側RAM74に記憶されていない状況で第2区間SC2に設定された場合には当該設定時に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない一方、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において残りの解除ゲーム数が「0」となった場合又は移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となった場合にはCB当選データが主側RAM74に記憶されているか否かに関係なく疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する構成としたが、これに限定されない。例えば、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において残りの解除ゲーム数が「0」となった場合又は移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となった場合、主側RAM74にCB当選データが記憶されている場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するものの、主側RAM74にCB当選データが記憶されていない場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない構成としてもよい。
(15)上記第4の実施形態においてCB当選データが主側RAM74に記憶されている状況で第2区間SC2に設定された場合には直撃抽選処理が実行され当該直撃抽選処理にて直撃当選となることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する構成としたが、これに限定されることはなく、CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況で第2区間SC2に設定された場合には確実に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する構成としてもよい。
(16)上記第4の実施形態においてCB当選データが主側RAM74に記憶されていない状況で第2区間SC2に設定された場合であっても直撃抽選処理が実行され当該直撃抽選処理にて直撃当選となることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する構成としてもよい。この場合、CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況で第2区間SC2に設定された場合の方が、CB当選データが主側RAM74に記憶されていない状況で第2区間SC2に設定された場合よりも直撃抽選処理にて直撃当選となる確率が低い構成としてもよい。
(17)上記第4の実施形態において第1区間SC1である場合における役の抽選処理(図61)にてインデックス値IV=17に当選したとしても第2区間SC2への移行が発生しない構成としてもよい。これにより、第2区間SC2への移行が発生する場合にCB当選データが主側RAM74に記憶されている状況とするためには、第2区間SC2への移行が発生するゲームよりも前のゲームにおける役の抽選処理(図61)にてインデックス値IV=17に当選している必要がある。
(18)上記第5の実施形態において上記第1の実施形態と同様に主側RAM74にエンディングフラグが設けられており、エンディングフラグに「1」がセットされている場合には疑似ボーナス状態ST4が終了したとしても第2CZ状態ST7に移行することなく終了準備状態ST5に移行する構成としてもよい。
(19)上記第5の実施形態において第2区間SC2に設定されたゲームの次のゲームにおけるベット数が「3」であれば第1CZ状態ST6への移行が発生し、当該ベット数が「2」であれば第1CZ状態ST6への移行が発生することなく通常遊技状態ST1に維持される構成としてもよい。また、CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況で第2区間SC2に設定された場合には第1CZ状態ST6への移行が発生し、CB当選データが主側RAM74に記憶されていない状況で第2区間SC2に設定された場合には第1CZ状態ST6への移行が発生することなく通常遊技状態ST1に維持される構成としてもよい。
(20)上記第5の実施形態において第1CZ状態ST6と第2CZ状態ST7とで疑似ボーナス状態ST4への移行確率が同一である構成としたが、これに限定されない。例えば、第1CZ状態ST6と第2CZ状態ST7とで疑似ボーナス状態ST4への移行確率が若干相違するものの略同一である構成としてもよい。また、第1CZ状態ST6の方が第2CZ状態ST7よりも疑似ボーナス状態ST4への移行確率が高い構成としてもよく、第2CZ状態ST7の方が第1CZ状態ST6よりも疑似ボーナス状態ST4への移行確率が高い構成としてもよい。
(21)上記第1~第5の実施形態において疑似ボーナス状態ST4が複数種類設定されている構成としてもよい。例えば初期継続ゲーム数が異なる複数種類の疑似ボーナス状態ST4が設定されている構成としてもよい。また、上記各実施形態において疑似ボーナス状態ST4において移行条件が成立した場合に当該疑似ボーナス状態ST4が終了した後に遊技者に有利な遊技状態に移行する構成としてもよい。当該有利な遊技状態としてはAT状態、ART状態及びRT状態などが挙げられる。
(22)上記第1の実施形態などにおいて第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数よりも少ないゲーム数である第1基準ゲーム数以上となっている状況又は遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数よりも少ない数である第1基準獲得数以上となっている状況では主側RAM74のエンディングフラグに「1」がセットされることで、それ以降のゲーム数の上乗せが発生しない構成としたがこれに限定されることはなく、エンディングフラグに「1」がセットされている場合であってもゲーム数の上乗せが発生し得る構成としてもよい。この場合、エンディングフラグに「1」がセットされている状況及び「1」がセットされていない状況のいずれであってもゲーム数の上乗せの発生確率及び上乗せゲーム数の期待値が同一又は略同一である構成としてもよい。また、エンディングフラグに「1」がセットされている状況ではエンディングフラグに「1」がセットされていない状況よりも、ゲーム数の上乗せの発生確率及び上乗せゲーム数の期待値が低くくなる構成としてもよい。
(23)上記各実施形態において疑似ボーナス状態ST4は残りの継続ゲーム数が「0」となることで終了する構成としたが、これに限定されない。例えば、疑似ボーナス状態ST4における遊技媒体の純増枚数が終了基準枚数に到達することで当該疑似ボーナス状態ST4が終了する構成としてもよい。この場合、疑似ボーナス状態ST4が開始される場合には初期終了基準枚数が設定されるとともに、疑似ボーナス状態ST4において上乗せ条件が成立した場合には疑似ボーナス状態ST4の終了条件が成立するための残りの純増枚数が上乗せされる。また、例えば、疑似ボーナス状態ST4における第1ベル入賞又は第2ベル入賞の合計成立回数が終了基準回数に到達することで当該疑似ボーナス状態ST4が終了する構成としてもよい。この場合、疑似ボーナス状態ST4が開始される場合には初期終了基準回数が設定されるとともに、疑似ボーナス状態ST4において上乗せ条件が成立した場合には疑似ボーナス状態ST4の終了条件が成立するための残りの合計成立回数が上乗せされる。
(24)第1所定数が「3」であり第2所定数が「2」である構成としたが、これら第1所定数及び第2所定数の具体的な値は任意である。また、第1所定数が第2所定数よりも多い数字である構成に限定されることはなく、第1所定数が第2所定数よりも少ない数字である構成としてもよい。
(25)第1CB状態ST2が遊技者の所有する遊技媒体を減少させる遊技状態である構成としたが、遊技者の所有する遊技媒体を増減させない遊技状態である構成としてもよく、遊技者の所有する遊技媒体を増加させ得るがその増加枚数が1枚や2枚といったように極僅かとなる遊技状態である構成としてもよい。
また、第1CB状態ST2にて実行されたゲームにおいては当該ゲームにて付与された遊技媒体の数が当該ゲームを開始するために設定されたベット数(具体的には「3」)よりも多い数となり得るものの、当該遊技媒体の付与を可能とする役の当選確率が低いことによって、第1CB状態ST2の全体としては遊技者の所有する遊技媒体を増減させない又は遊技者の所有する遊技媒体を減少させることとなる構成としてもよい。
(26)第2CB状態ST3が遊技者の所有する遊技媒体を減少させる遊技状態である構成としたが、遊技者の所有する遊技媒体を増減させない遊技状態である構成としてもよく、遊技者の所有する遊技媒体を増加させ得るがその増加枚数が1枚や2枚といったように極僅かとなる遊技状態である構成としてもよく、遊技者の所有する遊技媒体をある程度増加させることが可能な遊技状態である構成としてもよい。
また、第2CB状態ST3にて実行されたゲームにおいては当該ゲームにて付与された遊技媒体の数が当該ゲームを開始するために設定されたベット数(具体的には「2」)よりも多い数となり得るものの、当該遊技媒体の付与を可能とする役の当選確率が低いことによって、第2CB状態ST3の全体としては遊技者の所有する遊技媒体を増減させない又は遊技者の所有する遊技媒体を減少させることとなる構成としてもよい。
(27)疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態ST2,ST3となった場合には疑似ボーナス状態ST4が一旦中断され、CB状態ST2,ST3において実行されたゲーム数は疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数から減算されない構成としたが、これに限定されることはなく、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態ST2,ST3となった場合には当該CB状態ST2,ST3において実行されたゲーム数が疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数から減算される構成としてもよい。これにより、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態ST2,ST3に移行することの不利益性を高めることが可能となる。
(28)設定値更新処理(ステップS106)が実行されている状況において第1CB役及び第2CB役のうち少なくとも一方の当選状態に関する報知が実行される構成としてもよい。例えば、第2CB当選データが主側RAM74に記憶されていない状況において設定値更新処理(ステップS106)が実行された場合には画像表示装置63において第2CB役に当選していないことを示す報知が実行される構成としてもよい。設定値更新処理(ステップS106)が終了された場合に当該報知が終了される構成とすることで、当該報知が実行される期間を設定値更新処理(ステップS106)が実行されている期間に制限することが可能となる。また、例えば第1CB役当選データが主側RAM74に記憶されている状況において設定値更新処理(ステップS106)が実行された場合には画像表示装置63において第1CB役に当選していることを示す報知が実行される構成としてもよい。設定値更新処理(ステップS106)が終了された場合に当該報知が終了される構成とすることで、当該報知が実行される期間を設定値更新処理(ステップS106)が実行されている期間に制限することが可能となる。
(29)第2CB役に当選していない状況においては第2CB役の当選状態とするための手順が画像表示装置63にて表示される構成としてもよい。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない場合にはベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役に当選させるとともにその当選したゲームにて第2CB入賞を成立させることなく、さらにその後にベット数が「3」であるゲームを実行すべきことが報知される。また、第1CB役に当選している場合にはベット数が「3」であるゲームを実行することで第1CB入賞を成立させて第1CB状態ST2に移行させるとともに当該第1CB状態ST2を消化すべきことが報知される。そして、第1CB状態ST2が消化された場合には、ベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役に当選させるとともにその当選したゲームにて第2CB入賞を成立させることなく、さらにその後にベット数が「3」であるゲームを実行すべきことが報知される。これにより、第2CB役に当選している状況となるように促すことが可能となる。
(30)第2CB役に当選していない状況において第2CB役に当選するとともに第2CB入賞が成立しなかった場合には、第2CB役の当選状態となったことを示す報知が実行される構成としてもよい。当該報知としては例えば「完了です。」といった報知音がスピーカ62から出力される構成としてもよい。
(31)第2CB役に当選している状況においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合にはそれに対応する報知が画像表示装置63にて実行される構成としてもよい。例えば当該報知として画像表示装置63の表示画像がそれまでよりも暗く表示される構成としてもよい。また、第1CB役に当選している状況においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合にはそれに対応する報知が画像表示装置63にて実行される構成としてもよい。例えば当該報知として画像表示装置63の表示画像がそれまでよりも暗く表示される構成としてもよい。
(32)第2CB役に当選している状況においてベット数が「2」となった場合には、その後にスタートレバー41の操作の無効期間が発生する構成としてもよい。当該無効期間は任意であるが例えば10秒としてもよい。この場合、既に第2CB役に当選しているにも関わらずベット数が「2」であるゲームが実行されてしまう可能性を低減することが可能となる。また、この無効期間において既に第2CB役に当選していることを示す報知がスピーカ62又は画像表示装置63にて実行される構成としてもよく、当該報知が上記無効期間においてスタートレバー41が操作されたことを契機として実行される構成としてもよい。
(33)第1区間SC1においてゲームが開始された場合、当該ゲームの開始時に第2区間SC2に移行させることが決定されるとともに当該ゲームの開始時に第2区間SC2への移行が発生する構成としたが、これに限定されることはなく、ゲームの開始時に第2区間SC2に移行させることが決定される一方、そのゲームの終了時に第2区間SC2への移行が発生する構成としてもよい。また、ゲームの終了時に第2区間SC2に移行させることが決定されるとともに当該ゲームの終了時に第2区間SC2への移行が発生する構成としてもよい。この場合、第1区間SC1において消化されるゲーム数を多くすることが可能となる。
(34)ベット数が「3」であるゲームが実行された場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得る一方、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない構成としたが、これに限定されることはなく、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合であっても疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得る構成としてもよい。この場合、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合とベット数が「2」であるゲームが実行された場合とで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する確率が同一又は略同一である構成としてもよい。また、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合の方が、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合よりも疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する確率が高くなる構成としてもよい。また、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合の方が、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合よりも疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する確率が高くなる構成としてもよい。
(35)遊技ホールの管理者により設定確認操作が行われたことに基づいて設定確認用処理が実行されることで、現状設定されている設定値を確認することが可能である構成としてもよい。例えば、主側MPU72に動作電力が供給されている状況において設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されてON操作されることで設定確認用処理が実行され、設定確認用処理が実行されることで現状設定されている設定値が兼用表示部66に表示される構成としてもよい。当該構成において、当該設定確認用処理が実行された場合には一部クリア処理(ステップS104)が実行される構成としてもよい。一部クリア処理が実行された場合には第1CB当選データは消去されるが第2CB当選データ及び設定値の情報は消去されない構成とする。これにより、第2CB当選データが消去されないようにしながら、現状設定されている設定値を確認することが可能となる。
(36)一部クリア処理(ステップS104)において情報の消去対象から除外されるのは第2CB当選データのみに限定されることはなく、主側RAM74の侵入異常フラグも除外される構成としてもよい。これにより、侵入異常報知が開始された後に電源を一旦OFFとし、その後の電源のON操作に際して一部クリア処理(ステップS104)が実行されるようにしたとしても侵入異常報知が再開されることとなる。この場合、侵入異常報知が再開されないようにするためには全部クリア処理(ステップS105)が実行されるようにする必要が生じ、全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には第2CB当選データが消去されることとなる。
(37)主側RAM74の侵入異常フラグに「1」がセットされた場合にはその後の遊技の進行が阻止される構成としてもよい。これにより、侵入異常が発生しているにも関わらず遊技が継続されてしまわないようにすることが可能となる。
(38)第2CB役に当選している状況であることを条件として第2区間SC2への移行が発生し得る構成としてもよく、第2CB役に当選している状況であることを条件として疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得る構成としてもよい。この場合、第2CB役の当選状態とすることの重要度を高めることが可能となる。
また、第1CB役に当選している状況においては第2区間SC2への移行が発生しない構成としてもよく、第1CB役に当選している状況においては第2区間SC2であっても疑似ボーナス状態ST4への移行が発生しない構成としてもよい。この場合、第1CB役の当選状態とすることの不利益性を高めることが可能となる。
(39)第2区間SC2であっても区間表示部67が消灯状態である期間が発生し得る構成としたが、これに限定されることはなく、第2区間SC2である場合には確実に区間表示部67が点灯状態となる構成としてもよい。
(40)区間表示部67とは別に有利表示部を設け、第2区間SC2である場合には常に区間表示部67が点灯状態となるとともに第1区間SC1である場合には常に区間表示部67が消灯状態となり、疑似ボーナス状態ST4である場合には常に有利表示部が点灯状態となるとともに疑似ボーナス状態ST4ではない場合には常に有利表示部が消灯状態となる構成としてもよい。
(41)終了準備状態ST5が継続するゲーム数は1ゲームに限定されることはなく、2ゲーム、3ゲーム又は4ゲーム以上であってもよい。また、終了準備状態ST5の継続ゲーム数が複数種類存在しており、それら複数種類の継続ゲーム数から抽選により選択された継続ゲーム数に亘って終了準備状態ST5が維持される構成としてもよい。
(42)遊技区間の第2制御処理(図38)では、リプレイ入賞が成立した場合には主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dの更新処理(ステップS1908~ステップS1912)が実行されない構成としたが、当該更新処理が実行される構成としてもよい。この場合、リプレイ入賞が成立した場合にはステップS1908にて今回のゲームのベット数が合計獲得数カウンタ74dから減算されるとともにステップS1910にて今回のゲームのベット数が合計獲得数カウンタ74dに加算されることとなる。したがって、上記更新処理が実行されたとしても合計獲得数カウンタ74dの値は一定となる。
(43)第2区間SC2においては区間表示部67が点灯状態(すなわち表示状態)となる構成において、スロットマシン10に所定の異常状態が発生している場合には区間表示部67が消灯状態(すなわち非表示状態)となる構成としてもよい。また、この場合には兼用表示部66において異常状態の種類に対応する表示が行われる構成としてもよい。このように共通表示領域68に兼用表示部66と区間表示部67とが集約させて設けられている構成においてスロットマシン10に所定の異常状態が発生している場合には区間表示部67を消灯状態とした上で兼用表示部66にて異常状態の種類に対応する表示を行うことにより、同一の異常状態が発生している場合であっても第2区間SC2であるか否かによって共通表示領域68の表示態様が変化するという事象が発生しないため、異常状態の種類を特定し易くなる。
(44)消化されたゲームの合計ゲーム数と、第2区間SC2において消化されたゲームの合計である有利ゲーム数とを履歴情報として記憶し、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合を演算する構成としたが、これに限定されることはなく、役の抽選処理において抽選の対象となる所定役の当選回数と合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、当該所定役の当選確率を演算する構成としてもよい。この場合、対象となる所定役として第1所定役と第2所定役とが存在しており、第1所定役及び第2所定役のそれぞれについて個別に当選回数を履歴情報として記憶するとともに第1所定役及び第2所定役のそれぞれについて当選確率を演算する構成としてもよい。また、全ての役のそれぞれについて個別に当選回数を履歴情報として記憶するとともに各役のそれぞれについて当選確率を演算する構成としてもよい。これにより、管理対象の役の当選確率を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
また、遊技媒体の付与数の合計数と合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数を演算する構成としてもよい。これにより、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。また、遊技媒体の付与数の合計数と合計ゲーム数との組合せを、各遊技状態及び第2区間SC2のそれぞれについて個別に履歴情報として記憶し、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数を各遊技状態及び第2区間SC2のそれぞれについて個別に演算する構成としてもよい。
(45)疑似ボーナス状態ST4においてはリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態よりも有利となる構成に限定されることはなく、例えば小役入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数が多くなることで疑似ボーナス状態ST4が有利となる構成としてもよい。
(46)遊技履歴を利用した演算結果の報知が兼用表示部66及び区間表示部67にて行われる構成に限定されることはなく、例えばクレジット表示部65を利用して行われる構成としてもよく、クレジット表示部65及び兼用表示部66を利用して行われる構成としてもよい。また、報知対象の演算結果が複数種類存在している場合には各種類の報知対象の事象が順次切り換えて表示される構成としてもよい。このように順次切り換えて表示される場合には、例えばクレジット表示部65において報知対象の事象の種類が表示され、兼用表示部66においてその報知対象の事象についての演算結果又は当該演算結果の内容に対応する情報が表示される構成としてもよい。これにより、報知対象の事象が複数種類存在している場合であっても少ない表示部を利用してそれら複数種類の報知対象の事象についての報知を行うことが可能となる。
(47)第1区間SC1についても継続ゲーム数の上限ゲーム数が設定されている構成としてもよい。この場合、第1区間SC1において継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合には第2区間SC2に設定されることになる。これにより、第1区間SC1が上限ゲーム数に到達するまで継続したことに対する補填を行うことが可能となる。また、当該第1区間SC1における上限ゲーム数を「設定1」~「設定6」の各設定値間において同一とすることにより、当該上限ゲーム数に関して設定値による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
(48)有効ラインがメインラインMLの1本のみである構成に限定されることはなく、有効ラインが2本、3本又は4本以上である構成としてもよい。この場合、ベットされた遊技媒体の数が多いほど有効ラインの数が多くなる構成としてもよく、ベットされた遊技媒体の数とは無関係に最大数の有効ラインが設定される構成としてもよい。
(49)主側MPU72から演出側MPU92に送信される情報の種類は上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、例えば遊技媒体の付与に対応する入賞が成立した場合、その入賞により付与される遊技媒体の数の情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、入賞により付与される遊技媒体の数の情報を画像表示装置63などにおいて報知することが可能となる。また、全てのリール32L,32M,32Rが停止していない状況であっても一部のリール32L,32M,32Rの回転が停止される場合又は停止された場合に、それに対応する情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、リール32L,32M,32Rの回転状況に対応する演出を画像表示装置63などにおいて行うことが可能となる。
(50)上記各実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(51)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はATゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。また、遊技者に有利なボーナス状態が存在している構成としてもよい。
(52)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(53)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、遊技媒体として遊技球を利用して遊技が行われるパチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては理解の容易のため上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1805の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS3504の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3605の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)に遊技状態を移行させる有利移行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS2203、ステップS2206及びステップS2213の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3803の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態が終了した場合に前記有利移行可能状況を継続させる状況継続手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS2711~ステップS2713の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3905及びステップS3906の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利移行手段は、前記状況継続手段により継続されている前記有利移行可能状況において前記有利遊技状態に遊技状態を移行させ得ることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、有利移行可能状況において有利遊技状態への移行が発生するため、有利遊技状態への移行を期待する遊技者は有利移行可能状況となることを期待することとなる。この場合に、有利遊技状態が終了した場合に有利移行可能状況が継続されることがあるとともに、その継続された有利移行可能状況において有利遊技状態への遊技状態の移行が発生することがある。これにより、有利遊技状態が一旦終了したとしても更なる有利遊技状態の発生を遊技者に期待させることが可能となる。
特徴A2.前記有利遊技状態及び前記有利移行可能状況の両方を終了させる所定終了手段(主側MPU72におけるステップS1914の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、有利遊技状態が終了した場合に有利移行可能状況が継続される場合だけではなく、有利遊技状態及び有利移行可能状況の両方が終了する場合も存在する。これにより、有利遊技状態が終了する場合に有利移行可能状況が継続するか否かに遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A3.前記有利遊技状態において有利終了条件が成立したこと(残りの継続ゲーム数が「0」となること)に基づいて当該有利遊技状態を終了させる有利終了手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS2710~ステップS2716の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3905の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況において状況終了条件が成立したこと(第2区間SC2のエンディング条件が成立すること)に基づいて当該有利移行可能状況を終了させる状況終了手段(主側MPU72におけるステップS1914の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態において前記状況終了条件が成立した場合、前記有利終了条件が成立していなくても前記有利遊技状態を終了させる手段(主側MPU72におけるステップS1914の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、有利遊技状態において状況終了条件が成立した場合には有利終了条件が成立していなくても有利移行可能状況の終了に伴って有利遊技状態も終了する。これにより、有利遊技状態が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、本構成の場合、有利遊技状態が終了した場合に有利移行可能状況が継続される場合だけではなく、有利遊技状態及び有利移行可能状況の両方が終了する場合も存在する。これにより、有利遊技状態が終了する場合における有利移行可能状況の継続の有無を多様化させることが可能となる。
特徴A4.前記状況終了手段は、前記有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合に前記状況終了条件が成立したと判定して、前記有利移行可能状況を終了させることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A5.前記状況終了手段は、前記有利移行可能状況が継続している場合に実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数から前記有利移行可能状況が継続している場合にゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数を減算した値を所定差数とした場合において、当該所定差数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの前記所定差数の増加分が上限差数に到達した場合に前記状況終了条件が成立したと判定して、前記有利移行可能状況を終了させることを特徴とする特徴A3又はA4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、有利移行可能状況における所定基準値からの所定差数の増加分が上限差数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A6.前記状況終了条件は前記有利移行可能状況においてゲームが繰り返されることで成立する条件であり、
前記有利移行可能状況において前記ゲームが繰り返されることで前記状況終了条件が成立する前に所定の終了前条件が成立する構成であり、
前記有利移行手段は、前記状況継続手段により継続されている前記有利移行可能状況において前記所定の終了前条件が成立したこと(継続ゲーム数カウンタ74cの値が第2基準ゲーム数以上になること又は合計獲得数カウンタ74dの値が第2基準獲得数以上になること)に基づいて、前記有利遊技状態に遊技状態を移行させる手段(主側MPU72におけるステップS2206の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A3乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、有利遊技状態が終了した後において有利移行可能状況が継続された場合、当該有利移行可能状況の状況終了条件が成立して当該有利移行可能状況が終了する前に所定の終了前条件が成立することで有利遊技状態に移行する。これにより、有利遊技状態が終了した後においても有利移行可能状況が継続したにも関わらず、更なる有利遊技状態への移行が発生することなく有利移行可能状況が終了してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A7.前記状況終了条件は前記有利移行可能状況においてゲームが繰り返されることで成立する条件であり、
前記有利移行可能状況において前記ゲームが繰り返されることで前記状況終了条件が成立する前に特定の終了前条件が成立(継続ゲーム数カウンタ74cの値と疑似ボーナス継続カウンタの値との和が第1基準ゲーム数以上となること又は合計獲得数カウンタ74dの値と疑似ボーナス継続カウンタの値に獲得期待値を積算した結果の値との和が第1基準獲得数以上となること)する構成であり、
前記状況終了手段は、前記特定の終了前条件が成立している状況で前記有利遊技状態が終了した場合、前記状況終了条件が成立していなくても前記有利移行可能状況を終了させることを特徴とする特徴A3乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、特定の終了前条件が成立している状況で有利遊技状態が終了した場合には、状況終了条件が成立していなくても有利移行可能状況が終了される。これにより、有利移行可能状況が終了する状況終了条件の成立が近い状況においては、有利遊技状態が終了した場合に有利移行可能状況が継続しないようにすることが可能となる。よって、せっかく有利遊技状態への移行が発生したにも関わらず、即座に状況終了条件が成立して有利移行可能状況の終了に伴って当該有利遊技状態も終了してしまうという事象が発生しないようにすることが可能となる。
特徴A8.前記有利遊技状態において上乗せ契機が発生したことに基づいて当該有利遊技状態が終了するまでに実行されるゲーム数が多くなるようにするための上乗せ用処理を実行する上乗せ手段(主側MPU72におけるステップS2603~ステップS2616及びステップS2703~ステップS2708の処理を実行する機能)を備え、
当該上乗せ手段は、前記有利遊技状態において前記特定の終了前条件が成立している場合、前記上乗せ契機が発生したとしても前記上乗せ用処理を実行しないことを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、有利遊技状態において特定の終了前条件が成立している場合には上乗せ契機が発生したとしても上乗せ用処理が実行されないことにより、上乗せ用処理が実行されたにも関わらず、状況終了条件が成立して有利移行可能状況が終了するのに伴って有利遊技状態が終了してしまうという事象が発生しないようにすることが可能となる。
特徴A9.前記有利遊技状態において前記有利終了条件を報知する終了条件報知手段(演出側MPU92におけるステップS2512、ステップS2513及びステップS2817の処理を実行する機能)を備え、
当該終了条件報知手段は、前記特定の終了前条件が成立した場合、前記有利遊技状態において前記有利終了条件が報知されないようにすることを特徴とする特徴A7又はA8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、特定の終了前条件が成立した場合には有利遊技状態において有利終了条件が報知されない。これにより、有利終了条件が成立していないにも関わらず、状況終了条件が成立して有利移行可能状況が終了するのに伴って有利遊技状態が終了した場合に、遊技者に違和感を与えづらくさせることが可能となる。
なお、特徴A1~A9の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B13、特徴C1~C8、特徴D1~D11、特徴E1~E10、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H10のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3105の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)に遊技状態を移行させる有利移行手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3206の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態が終了した場合に前記有利移行可能状況を継続させる状況継続手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3310~ステップS3312の処理を実行する機能)と、
当該状況継続手段により継続されている前記有利移行可能状況において前記有利遊技状態の移行を制限する移行制限手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3213~ステップS3216の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、有利移行可能状況において有利遊技状態への移行が発生するため、有利遊技状態への移行を期待する遊技者は有利移行可能状況となることを期待することとなる。この場合に、有利遊技状態が終了した場合に有利移行可能状況が継続されることがあるとともに、この継続されている有利移行可能状況において有利遊技状態への移行が制限される。これにより、有利移行可能状況が新たに開始された場合における有利遊技状態への移行条件を一定としながら、有利遊技状態が一旦終了した後に有利遊技状態への移行が制限される状況を強制的に発生させることが可能となる。
特徴B2.前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない状況において解除条件が成立したこと(残りの解除ゲーム数が「0」となること又は解除抽選処理にて解除当選となること)に基づいて、前記有利移行可能状況を終了させる手段(主側MPU72におけるステップS1914の処理を実行する機能、第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3215及びステップS3216の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況において解除条件が成立したことに基づいて有利移行可能状況が終了する。そして、有利移行可能状況が終了することで、有利移行可能状況が新たに開始されることに伴って有利遊技状態への移行が発生し得ることとなる。よって、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況において遊技者は解除条件が成立することを期待することとなる。
特徴B3.前記有利遊技状態が終了する場合に決定された解除ゲーム数のゲームが消化されたことに基づいて、前記有利移行可能状況を終了させる手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3214にて肯定判定をしてステップS3215及びステップS3216の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、有利遊技状態が終了する場合に決定された解除ゲーム数のゲームが消化されたことに基づいて有利移行可能状況が終了することとなるため、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況において遊技者は解除ゲーム数のゲームの消化が早期に完了することを期待することとなる。
特徴B4.前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない状況において解除抽選処理を実行する手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3218の処理を実行する機能)と、
前記解除抽選処理にて解除当選となったことに基づいて、前記有利移行可能状況を終了させる手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3219にて肯定判定をしてステップS3215及びステップS3216の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況において実行された解除抽選処理にて解除当選となることで有利移行可能状況が終了することとなるため、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況において遊技者は解除抽選処理が実行されること及び当該解除抽選処理にて解除当選となることを期待することとなる。
特徴B5.前記有利遊技状態において有利終了条件が成立したこと(残りの継続ゲーム数が「0」となること)に基づいて当該有利遊技状態を終了させる有利終了手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3310の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況において状況終了条件が成立したこと(第2区間SC2のエンディング条件が成立すること)に基づいて当該有利移行可能状況を終了させる状況終了手段(主側MPU72におけるステップS1914の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態において前記状況終了条件が成立した場合、前記有利終了条件が成立していなくても前記有利遊技状態を終了させる手段(主側MPU72におけるステップS1914の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、有利遊技状態において状況終了条件が成立した場合には有利終了条件が成立していなくても有利移行可能状況の終了に伴って有利遊技状態も終了する。これにより、有利遊技状態が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、本構成の場合、有利遊技状態が終了した場合に有利移行可能状況が継続される場合だけではなく、有利遊技状態及び有利移行可能状況の両方が終了する場合も存在する。これにより、有利遊技状態が終了する場合における有利移行可能状況の継続の有無を多様化させることが可能となる。
特徴B6.前記状況終了手段は、前記有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合に前記状況終了条件が成立したと判定して、前記有利移行可能状況を終了させることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴B7.前記状況終了手段は、前記有利移行可能状況が継続している場合に実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数から前記有利移行可能状況が継続している場合にゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数を減算した値を所定差数とした場合において、当該所定差数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの前記所定差数の増加分が上限差数に到達した場合に前記状況終了条件が成立したと判定して、前記有利移行可能状況を終了させることを特徴とする特徴B5又はB6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、有利移行可能状況における所定基準値からの所定差数の増加分が上限差数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴B8.前記有利移行手段は、前記有利移行可能状況が開始されたことに基づいて、前記有利遊技状態に遊技状態を移行させることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、有利移行可能状況が開始されたことに基づいて有利遊技状態への移行が発生するため、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況においては当該有利移行可能状況が早期に終了することを遊技者は期待することとなる。
特徴B9.所定数(「2」又は「3」)の遊技媒体がベット設定されている場合にゲームの開始が可能となる構成であり、
前記有利移行手段は、前記有利移行可能状況が開始されたゲーム及びその後に発生するゲームのいずれかである分岐対象のゲームにおいて前記所定数のうち第1所定数(「3」)の遊技媒体がベット設定されていることに基づいて、前記有利遊技状態に遊技状態を移行させることを可能とすることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B9によれば、有利移行可能状況が開始された場合又は開始された後に発生する分岐対象のゲームにおいて第1所定数の遊技媒体がベット設定されていることに基づいて有利遊技状態に遊技状態が移行するため、有利移行可能状況が新たに開始された場合には基本的に有利遊技状態に移行させることが可能となる。
特徴B10.前記分岐対象のゲームにおいて前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されている場合、前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない状況とする非有利設定手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3208及びステップS3209の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、遊技ホールの営業開始時において即座に有利遊技状態への移行が発生することが好ましくないと考える遊技ホールの管理者は、事前に有利移行状況を発生させるとともに分岐対象のゲームにおいて第2所定数の遊技媒体がベット設定されているようにすることで意図的に有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況とすることが可能となる。
特徴B11.前記移行制限手段は、前記非有利設定手段により設定された前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない状況において前記有利遊技状態の移行を制限することを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
特徴B11によれば、有利移行可能状況が新たに開始された場合における分岐対象のゲームにおいて第2所定数の遊技媒体がベット設定されていることで有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況となった場合、当該有利移行可能状況において有利遊技状態への移行が制限される。これにより、遊技ホールの営業開始後においてしばらくは有利遊技状態への移行が発生しない状況を意図的に生じさせることが可能となる。
特徴B12.前記状況設定手段は、前記有利移行可能状況ではない状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されたゲームが実行されることに基づいて前記有利移行可能状況に設定することを特徴とする特徴B9乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B12によれば、有利移行可能状況ではない状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されたゲームが実行されることに基づいて有利移行可能状況に設定されるため、分岐対象のゲームにおいても遊技者は第1所定数の遊技媒体がベット設定された状態でゲームを行うものと考えられる。これにより、基本的には有利移行可能状況が新たに発生した場合には有利遊技状態への移行が発生するようにすることが可能となる。
特徴B13.各ゲームにおいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて当選となった役に対応する入賞が成立したことに基づいて入賞対応制御を実行する対応制御実行手段(主側MPU72におけるステップS309及びステップS310の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状況設定手段は、前記有利移行可能状況ではない状況において前記役の抽選処理にていずれかの役に当選したことに基づいて前記有利移行可能状況に設定することを特徴とする特徴B1乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B13によれば、有利移行可能状況ではない状況において役の抽選処理にていずれかの役に当選することに基づいて有利移行可能状況に設定されるため、有利移行可能状況ではない状況から有利移行可能状況への移行を早期に発生させることが可能となる。
なお、特徴B1~B13の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B13、特徴C1~C8、特徴D1~D11、特徴E1~E10、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H10のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.所定数(「2」又は「3」)の遊技媒体がベット設定されている場合にゲームの開始が可能となる遊技機において、
有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3105の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況が開始されたゲーム及びその後に発生するゲームのいずれかである分岐対象のゲームにおいて前記所定数のうち第1所定数(「3」)の遊技媒体がベット設定されていることに基づいて、遊技者に有利な有利遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)に遊技状態を移行させることを可能とする有利移行手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3206の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、有利移行可能状況が開始された場合又は開始された後に発生する分岐対象のゲームにおいて第1所定数の遊技媒体がベット設定されていることに基づいて有利遊技状態に遊技状態が移行し得るため、有利移行可能状況が新たに開始された場合には基本的に有利遊技状態に移行させることが可能となる。よって、遊技者は有利移行可能状況が新たに開始されることを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C2.前記分岐対象のゲームにおいて前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されている場合、前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない状況とする非有利設定手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3208及びステップS3209の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、遊技ホールの営業開始時において即座に有利遊技状態への移行が発生することが好ましくないと考える遊技ホールの管理者は、事前に有利移行状況を発生させるとともに分岐対象のゲームにおいて第2所定数の遊技媒体がベット設定されているようにすることで意図的に有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況とすることが可能となる。
特徴C3.前記非有利設定手段により設定された前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない状況において前記有利遊技状態の移行を制限する移行制限手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3213~ステップS3216の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、有利移行可能状況が新たに開始された場合における分岐対象のゲームにおいて第2所定数の遊技媒体がベット設定されていることで有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況となった場合、当該有利移行可能状況において有利遊技状態への移行が制限される。これにより、遊技ホールの営業開始後においてしばらくは有利遊技状態への移行が発生しない状況を意図的に生じさせることが可能となる。
特徴C4.前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない状況において解除条件が成立したこと(残りの解除ゲーム数が「0」となること又は解除抽選処理にて解除当選となること)に基づいて、前記有利移行可能状況を終了させる手段(主側MPU72におけるステップS1914の処理を実行する機能、第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3215及びステップS3216の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況において解除条件が成立したことに基づいて有利移行可能状況が終了する。そして、有利移行可能状況が終了することで、有利移行可能状況が新たに開始されることに伴って有利遊技状態への移行が発生し得ることとなる。よって、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況において遊技者は解除条件が成立することを期待することとなる。
特徴C5.前記有利遊技状態が終了する場合に決定された解除ゲーム数のゲームが消化されたことに基づいて、前記有利移行可能状況を終了させる手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3214にて肯定判定をしてステップS3215及びステップS3216の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C3又はC4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、有利遊技状態が終了する場合に決定された解除ゲーム数のゲームが消化されたことに基づいて有利移行可能状況が終了することとなるため、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況において遊技者は解除ゲーム数のゲームの消化が早期に完了することを期待することとなる。
特徴C6.前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない状況において解除抽選処理を実行する手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3218の処理を実行する機能)と、
前記解除抽選処理にて解除当選となったことに基づいて、前記有利移行可能状況を終了させる手段(第3の実施形態の主側MPU72におけるステップS3219にて肯定判定をしてステップS3215及びステップS3216の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C3乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況において実行された解除抽選処理にて解除当選となることで有利移行可能状況が終了することとなるため、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状況において遊技者は解除抽選処理が実行されること及び当該解除抽選処理にて解除当選となることを期待することとなる。
特徴C7.前記状況設定手段は、前記有利移行可能状況ではない状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されたゲームが実行されることに基づいて前記有利移行可能状況に設定し得ることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、有利移行可能状況ではない状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されたゲームが実行されることに基づいて有利移行可能状況に設定され得るため、分岐対象のゲームにおいても遊技者は第1所定数の遊技媒体がベット設定された状態でゲームを行うものと考えられる。これにより、基本的には有利移行可能状況が新たに発生した場合には有利遊技状態への移行が発生するようにすることが可能となる。
特徴C8.各ゲームにおいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて当選となった役に対応する入賞が成立したことに基づいて入賞対応制御を実行する対応制御実行手段(主側MPU72におけるステップS309及びステップS310の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状況設定手段は、前記有利移行可能状況ではない状況において前記役の抽選処理にていずれかの役に当選したことに基づいて前記有利移行可能状況に設定することを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、有利移行可能状況ではない状況において役の抽選処理にていずれかの役に当選することに基づいて有利移行可能状況に設定されるため、有利移行可能状況ではない状況から有利移行可能状況への移行を早期に発生させることが可能となる。
なお、特徴C1~C8の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B13、特徴C1~C8、特徴D1~D11、特徴E1~E10、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H10のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(第4の実施形態の主側MPU72におけるステップS3504の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS2203、ステップS2206及びステップS2213の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利移行可能状況に設定された状況が所定状況(主側RAM74に第1CB当選データ又は第2CB当選データが記憶されている状況)であるか否かに応じて、当該有利移行可能状況における前記有利遊技状態への移行の有無又は移行態様が相違することを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、有利移行可能状況において有利遊技状態への移行が発生するため、有利遊技状態への移行を期待する遊技者は有利移行可能状況となることを期待することとなる。この場合に、有利移行可能状況に設定された状況が所定状況であるか否かに応じて、当該有利移行可能状況における有利遊技状態への移行の有無又は移行態様が相違する。これにより、遊技者は有利移行可能状況が発生することだけではなく、所定状況であるか否かにも注目することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴D2.所定情報(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)を記憶することが可能な所定情報記憶手段(主側RAM74)を備え、
前記所定状況は前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている状況であることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、有利移行可能状況に設定された状況が所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況であるか否かに応じて、当該有利移行可能状況における有利遊技状態への移行の有無又は移行態様が相違する。これにより、遊技者は有利移行可能状況が発生することだけではなく、所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況であるか否かにも注目することとなる。
特徴D3.動作電力の供給が開始されたことに基づいて前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報を消去する情報消去手段(主側MPU72における一部クリア処理及び全部クリア処理を実行する機能)を備え、
前記有利移行可能状況が終了することを契機として、前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報は消去されないことを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、動作電力の供給が開始された直後においては所定情報記憶手段に所定情報が記憶されていない状況となり得る一方、有利移行可能状況が終了したとしてもそれを契機として所定情報が消去されることはない。これにより、動作電力の供給が開始された直後に発生する有利移行可能状況と、既に有利移行可能状況が発生した後において再度発生する有利移行可能状況とで、有利遊技状態への移行の有無又は移行態様を相違させることが可能となる。
特徴D4.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を決定する設定値決定処理を実行する手段(主側MPU72におけるステップS106の処理を実行する機能)を備え、
前記情報消去手段は、前記設定値決定処理が実行される場合に前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報を消去することを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
特徴D4によれば、使用対象となる設定値を決定する処理が実行された場合には所定情報記憶手段に所定情報が記憶されていない状態となるため、この直後に有利移行可能状況が発生した場合には、有利遊技状態への移行の有無又は移行態様が、所定情報が記憶されていない状況に対応するものとなる。
特徴D5.各ゲームにおいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72におけるステップS3401~ステップS3408の処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて当選となった役に対応する入賞が成立したことに基づいて入賞対応制御を実行する対応制御実行手段(主側MPU72におけるステップS309及びステップS310の処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて所定役(インデックス値IV=17)に当選した場合、前記所定情報記憶手段に前記所定情報を記憶させる手段(主側MPU72におけるステップS3409の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されたゲームにて前記所定役に対応する所定入賞が成立しなかったとしても、前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶された状態が維持される構成であることを特徴とする特徴D2乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、役の抽選処理にて所定役に当選したことを契機として所定情報記憶手段に所定情報が記憶された状態となるため、役の抽選処理にて所定役に当選した後の状況であるか否かに応じて、有利移行可能状況に設定された場合における有利遊技状態への移行の有無又は移行態様を相違させることが可能となる。
特徴D6.前記状況設定手段は、前記有利移行可能状況ではない状況において前記役の抽選処理にて少なくとも前記所定役に当選したことに基づいて前記有利移行可能状況に設定するものであり、
前記有利移行可能状況に設定されるゲームにおいて前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されているか否かの記憶判定処理(主側MPU72におけるステップS3505の処理)は、前記役の抽選処理よりも後であって前記所定情報記憶手段に前記所定情報を記憶させる処理よりも前に実行されることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、有利移行可能状況に設定されるゲームにおける役の抽選処理において所定役に当選したとしても、当該所定役の当選に対して所定情報記憶手段に所定情報が記憶される処理よりも前に、有利移行可能状況に設定された状況が所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況であるか否かが判定される。これにより、有利移行可能状況に設定された状況が所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況であると判定されるためには、有利移行可能状況に設定されるゲームよりも前のゲームにおける役の抽選処理において所定役に当選している必要が生じる。
特徴D7.前記所定情報は前記役の抽選処理にて前記所定役に当選したことを示す情報であり、
前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている状況において前記所定入賞が成立した場合、前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報が消去されることを特徴とする特徴D5又はD6に記載の遊技機。
特徴D7によれば、役の抽選処理にて所定役に当選したことを示す情報を利用して、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴D8.前記役の抽選処理にて前記所定役に当選した場合、特定役(第10補填役)にも当選する構成であり、
前記特定役に対応する特定入賞(第10補填入賞)の成立が前記所定入賞の成立よりも優先される構成であることを特徴とする特徴D5乃至D7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D8によれば、役の抽選処理にて所定役に当選したとしても同時に当選する特定役に対応する特定入賞の成立が優先されるため、所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況が役の抽選処理にて所定役に当選したゲームよりも後のゲームにまで維持されるようにすることが可能となる。
特徴D9.前記有利移行手段は、前記所定状況において前記有利移行可能状況に設定されたことに基づいて、前記有利遊技状態に遊技状態を移行させることを可能とする移行実行手段(第4の実施形態の主側MPU72におけるステップS3506~ステップS3508の処理を実行する機能)を備え、
前記所定状況ではない状況において前記有利移行可能状況に設定された場合、前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない遊技状態である状況となることを特徴とする特徴D1乃至D8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D9によれば、所定状況において有利移行可能状況に設定されたことに基づいて有利遊技状態に移行し、所定状況ではない状況において有利移行可能状況に設定された場合には有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない遊技状態である状況となるため、所定状況において有利移行可能状況に設定された方が遊技者にとって有利となる。したがって、所定状況であるか否かに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴D10.前記移行実行手段は、
前記所定状況において前記有利移行可能状況に設定されたことに基づいて有利移行抽選処理を実行する手段(第4の実施形態の主側MPU72におけるステップS3506の処理を実行する機能)と、
前記有利移行抽選処理にて移行当選となったことに基づいて、前記有利遊技状態に遊技状態を移行させる手段(第4の実施形態の主側MPU72におけるステップS3508の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D9に記載の遊技機。
特徴D10によれば、所定状況において有利移行可能状況が設定されたとしても有利移行抽選処理にて移行当選とならないと有利遊技状態への移行が発生しない。これにより、遊技者は所定状況において有利移行可能状況に設定されることを期待するとともに、所定状況において有利移行可能状況に設定された場合には有利移行抽選処理にて移行当選となることを期待することとなる。よって、遊技者が注目する対象を多様化させることが可能となる。
特徴D11.前記有利移行手段は、前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない遊技状態である状況において所定移行契機(ステップS2112の移行抽選処理にて移行当選となること又は残りの解除ゲーム数が「0」となること)が発生したことに基づいて、前記所定状況であるか否かに関係なく、前記有利遊技状態に遊技状態を移行させる手段(主側MPU72におけるステップS2213の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D9又はD10に記載の遊技機。
特徴D11によれば、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない遊技状態である状況が継続している場合には、所定状況であるか否かに関係なく所定移行契機が発生することで有利遊技状態への移行が発生する。これにより、有利移行可能状況が新たに設定される場合と、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない遊技状態である状況が継続している場合とで有利遊技状態の移行に必要な条件を異ならせることが可能となる。よって、有利遊技状態の移行態様を有利移行可能状況との関係で多様化させることが可能となる。
なお、特徴D1~D11の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B13、特徴C1~C8、特徴D1~D11、特徴E1~E10、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H10のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(第4の実施形態の主側MPU72におけるステップS3504の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS2203、ステップS2206及びステップS2213の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利移行手段は、
前記有利移行可能状況に設定されたことに基づいて、前記有利遊技状態に遊技状態を移行させる第1移行手段(主側MPU72におけるステップS2203及びステップS3508の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない遊技状態である状況において、前記有利遊技状態に遊技状態を移行させる第2移行手段(主側MPU72におけるステップS2213の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1移行手段による前記有利遊技状態への移行が行われるための条件と、前記第2移行手段による前記有利遊技状態への移行が行われるための条件とが相違していることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、有利移行可能状況に設定されたことに基づいて有利遊技状態への移行が発生し得るとともに、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない遊技状態である状況においても有利遊技状態への移行が発生し得る。これにより、有利移行可能状況に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。この場合に、有利移行可能状況が新たに設定される場合と、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない遊技状態である状況が継続している場合とで有利遊技状態の移行に必要な条件が異なる。これにより、有利遊技状態の移行態様を有利移行可能状況との関係で多様化させることが可能となる。
特徴E2.前記第1移行手段は、所定状況(主側RAM74に第1CB当選データ又は第2CB当選データが記憶されている状況)において前記有利移行可能状況に設定されたことに基づいて前記有利遊技状態に遊技状態を移行させ得るものであって、前記所定状況ではない状況において前記有利移行可能状況に設定された場合には前記有利遊技状態に遊技状態を移行させないものであり、
前記第2移行手段は、前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態ではない遊技状態である状況において所定移行契機(ステップS2112の移行抽選処理にて移行当選となること又は残りの解除ゲーム数が「0」となること)が発生したことに基づいて、前記所定状況であるか否かに関係なく、前記有利遊技状態に遊技状態を移行させ得るものであることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、有利移行可能状況が新たに設定される場合には所定状況であるか否かに遊技者を注目させることが可能となるとともに、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない遊技状態である状況が継続している場合には所定移行契機が発生するか否かに遊技者を注目させることが可能となる。
特徴E3.前記第1移行手段は、
前記所定状況において前記有利移行可能状況に設定されたことに基づいて有利移行抽選処理を実行する手段(第4の実施形態の主側MPU72におけるステップS3506の処理を実行する機能)と、
前記有利移行抽選処理にて移行当選となったことに基づいて、前記有利遊技状態に遊技状態を移行させる手段(第4の実施形態の主側MPU72におけるステップS3508の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、所定状況において有利移行可能状況が設定されたとしても有利移行抽選処理にて移行当選とならないと有利遊技状態への移行が発生しない。これにより、遊技者は所定状況において有利移行可能状況に設定されることを期待するとともに、所定状況において有利移行可能状況に設定された場合には有利移行抽選処理にて移行当選となることを期待することとなる。よって、遊技者が注目する対象を多様化させることが可能となる。
特徴E4.所定情報(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)を記憶することが可能な所定情報記憶手段(主側RAM74)を備え、
前記所定状況は前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている状況であることを特徴とする特徴E2又はE3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、有利移行可能状況に設定された状況が所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況であるか否かに応じて、当該有利移行可能状況における有利遊技状態への移行の有無又は移行態様が相違する。これにより、遊技者は有利移行可能状況が発生することだけではなく、所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況であるか否かにも注目することとなる。
特徴E5.動作電力の供給が開始されたことに基づいて前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報を消去する情報消去手段(主側MPU72における一部クリア処理及び全部クリア処理を実行する機能)を備え、
前記有利移行可能状況が終了することを契機として、前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報は消去されないことを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
特徴E5によれば、動作電力の供給が開始された直後においては所定情報記憶手段に所定情報が記憶されていない状況となり得る一方、有利移行可能状況が終了したとしてもそれを契機として所定情報が消去されることはない。これにより、動作電力の供給が開始された直後に発生する有利移行可能状況と、既に有利移行可能状況が発生した後において再度発生する有利移行可能状況とで、有利遊技状態への移行の有無又は移行態様を相違させることが可能となる。
特徴E6.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を決定する設定値決定処理を実行する手段(主側MPU72におけるステップS106の処理を実行する機能)を備え、
前記情報消去手段は、前記設定値決定処理が実行される場合に前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報を消去することを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
特徴E6によれば、使用対象となる設定値を決定する処理が実行された場合には所定情報記憶手段に所定情報が記憶されていない状態となるため、この直後に有利移行可能状況が発生した場合には、有利遊技状態への移行の有無又は移行態様が、所定情報が記憶されていない状況に対応するものとなる。
特徴E7.各ゲームにおいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72におけるステップS3401~ステップS3408の処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて当選となった役に対応する入賞が成立したことに基づいて入賞対応制御を実行する対応制御実行手段(主側MPU72におけるステップS309及びステップS310の処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて所定役(インデックス値IV=17)に当選した場合、前記所定情報記憶手段に前記所定情報を記憶させる手段(主側MPU72におけるステップS3409の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されたゲームにて前記所定役に対応する所定入賞が成立しなかったとしても、前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶された状態が維持される構成であることを特徴とする特徴E4乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E7によれば、役の抽選処理にて所定役に当選したことを契機として所定情報記憶手段に所定情報が記憶された状態となるため、役の抽選処理にて所定役に当選した後の状況であるか否かに応じて、有利移行可能状況に設定された場合における有利遊技状態への移行の有無又は移行態様を相違させることが可能となる。
特徴E8.前記状況設定手段は、前記有利移行可能状況ではない状況において前記役の抽選処理にて少なくとも前記所定役に当選したことに基づいて前記有利移行可能状況に設定するものであり、
前記有利移行可能状況に設定されるゲームにおいて前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されているか否かの記憶判定処理(主側MPU72におけるステップS3505の処理)は、前記役の抽選処理よりも後であって前記所定情報記憶手段に前記所定情報を記憶させる処理よりも前に実行されることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
特徴E8によれば、有利移行可能状況に設定されるゲームにおける役の抽選処理において所定役に当選したとしても、当該所定役の当選に対して所定情報記憶手段に所定情報が記憶される処理よりも前に、有利移行可能状況に設定された状況が所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況であるか否かが判定される。これにより、有利移行可能状況に設定された状況が所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況であるためには、有利移行可能状況に設定されるゲームよりも前のゲームにおける役の抽選処理において所定役に当選している必要が生じる。
特徴E9.前記所定情報は前記役の抽選処理にて前記所定役に当選したことを示す情報であり、
前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている状況において前記所定入賞が成立した場合、前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報が消去されることを特徴とする特徴E7又はE8に記載の遊技機。
特徴E9によれば、役の抽選処理にて所定役に当選したことを示す情報を利用して、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴E10.前記役の抽選処理にて前記所定役に当選した場合、特定役(第10補填役)にも当選する構成であり、
前記特定役に対応する特定入賞(第10補填入賞)の成立が前記所定入賞の成立よりも優先される構成であることを特徴とする特徴E7乃至E9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E10によれば、役の抽選処理にて所定役に当選したとしても同時に当選する特定役に対応する特定入賞の成立が優先されるため、所定情報記憶手段に所定情報が記憶されている状況が役の抽選処理にて所定役に当選したゲームよりも後のゲームにまで維持されるようにすることが可能となる。
なお、特徴E1~E10の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B13、特徴C1~C8、特徴D1~D11、特徴E1~E10、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H10のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴F群>
特徴F1.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(第5の実施形態の主側MPU72におけるステップS3605の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)に遊技状態を移行させる有利移行手段(第5の実施形態の主側MPU72におけるステップS3803の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態が終了した場合に、終了時期待状態(第2CZ状態ST7)に設定する終了時期待設定手段(第5の実施形態の主側MPU72におけるステップS3906の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記終了時期待状態は、前記有利移行可能状況であって前記終了時期待状態ではない状態である所定遊技状態(通常遊技状態ST1)よりも前記有利遊技状態に移行し易いことを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、利移行可能状況において有利遊技状態への移行が発生するため、有利遊技状態への移行を期待する遊技者は有利移行可能状況となることを期待することとなる。この場合に、有利遊技状態が終了した場合には有利遊技状態に移行し易い終了時期待状態に設定される。これにより、有利遊技状態が終了したとしても再度の有利遊技状態への移行を遊技者に期待させることが可能となる。
特徴F2.前記終了時期待状態において前記有利遊技状態への移行が発生しなかった場合、前記有利移行可能状況を終了させる手段(第5の実施形態の主側MPU72におけるステップS3817及びステップS3818の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、有利遊技状態への移行が発生することなく終了時期待状態が終了した場合には有利移行可能状況が終了する。これにより、有利遊技状態への移行が発生することなく終了時期待状態が終了した場合に、有利遊技状態への移行の期待度が低い状態で有利移行可能状況が継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴F3.前記有利移行可能状況に設定されたことに基づいて、前記所定遊技状態よりも前記有利遊技状態に移行し易い開始時期待状態(第1CZ状態ST6)に設定する開始時期待設定手段(第5の実施形態の主側MPU72におけるステップS3606の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、有利移行可能状況に新たに設定された場合には有利遊技状態に移行し易い開始時期待状態に設定される。これにより、有利移行可能状況が新たに設定されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特に、特徴F2の構成を備えた場合には、終了時期待状態において有利遊技状態への移行が発生しなかったとしてもその後に有利移行可能状況に新たに設定された場合には開始時期待状態となる。これにより、有利遊技状態が終了した後に有利遊技状態に復帰する確率を高めることが可能となる。また、当該構成の場合、有利遊技状態が終了した場合には終了時期待状態及び開始時期待状態の両方が順次発生するのに対して、動作電力の供給開始後などにおいて有利移行可能状況に新たに設定された場合には開始時期待状態のみが発生することになる。したがって、動作電力の供給開始直後における有利遊技状態への移行確率をさほど高く設定しなくても、有利遊技状態が終了した後に有利遊技状態に復帰する確率を高めることが可能となる。
特徴F4.前記開始時期待状態において前記有利遊技状態への移行が発生しなかった場合、前記所定遊技状態となることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
特徴F4によれば、開始時期待状態において有利遊技状態への移行が発生しなかったとしても所定遊技状態となるため、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない遊技状態である状況を継続させることが可能となる。
特徴F5.各ゲームにおいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて当選となった役に対応する入賞が成立したことに基づいて入賞対応制御を実行する対応制御実行手段(主側MPU72におけるステップS309及びステップS310の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状況設定手段は、前記有利移行可能状況ではない状況において前記役の抽選処理にていずれかの役に当選したことに基づいて前記有利移行可能状況に設定することを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F5によれば、有利移行可能状況ではない状況において役の抽選処理にていずれかの役に当選することに基づいて有利移行可能状況に設定されるため、有利移行可能状況ではない状況から有利移行可能状況への移行を早期に発生させることが可能となる。
特徴F6.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(第5の実施形態の主側MPU72におけるステップS3605の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)に遊技状態を移行させる有利移行手段(第5の実施形態の主側MPU72におけるステップS3803の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況に設定されたことに基づいて、開始時期待状態(第1CZ状態ST6)に設定する開始時期待設定手段(第5の実施形態の主側MPU72におけるステップS3606の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記開始時期待状態は、前記有利移行可能状況であって前記開始時期待状態ではない状態である所定遊技状態(通常遊技状態ST1)よりも前記有利遊技状態に移行し易いことを特徴とする遊技機。
特徴F6によれば、有利移行可能状況に新たに設定された場合には有利遊技状態に移行し易い開始時期待状態に設定される。これにより、有利移行可能状況が新たに設定されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴F7.前記開始時期待状態において前記有利遊技状態への移行が発生しなかった場合、前記所定遊技状態となることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
特徴F7によれば、開始時期待状態において有利遊技状態への移行が発生しなかったとしても所定遊技状態となるため、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない遊技状態である状況を継続させることが可能となる。
特徴F8.各ゲームにおいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて当選となった役に対応する入賞が成立したことに基づいて入賞対応制御を実行する対応制御実行手段(主側MPU72におけるステップS309及びステップS310の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状況設定手段は、前記有利移行可能状況ではない状況において前記役の抽選処理にていずれかの役に当選したことに基づいて前記有利移行可能状況に設定することを特徴とする特徴F6又はF7に記載の遊技機。
特徴F8によれば、有利移行可能状況ではない状況において役の抽選処理にていずれかの役に当選することに基づいて有利移行可能状況に設定されるため、有利移行可能状況ではない状況から有利移行可能状況への移行を早期に発生させることが可能となる。
なお、特徴F1~F8の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B13、特徴C1~C8、特徴D1~D11、特徴E1~E10、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H10のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴G群>
特徴G1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づいてゲームの実行状況とするゲーム開始手段(主側MPU72におけるステップS304にて肯定判定をする機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
当該絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御が実行されるようにする当選対応制御手段(主側MPU72におけるステップS309及びステップS310の処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記役の抽選処理にて当選となる役として特別役(インデックス値IV=10)が設定されており、
前記絵柄表示制御手段は、前記特別役に当選した場合に第1停止態様(左リール32Lを第1停止)で前記停止操作手段が操作されたことに基づいて第1停止結果(第1ベル入賞に対応する図柄の組合せ)が表示されることを可能とし、前記特別役に当選した場合に第2停止態様(右リール32Rを第1停止)で前記停止操作手段が操作されたことに基づいて第2停止結果(特殊ベル入賞に対応する図柄の組合せ)が表示されることを可能とし、
本遊技機は、所定ゲーム数が消化された後に所定利益(疑似ボーナス状態ST4)が付与されることとなる所定待機期間(移行待機期間)において前記特別役に当選した場合、前記第2停止態様で前記停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる特別報知(右リール32Rを第1停止すべきことの報知)が実行されるようにする特別報知制御手段(主側MPU72におけるステップS2307及びステップS2308の処理を実行する機能、演出側MPU92におけるステップS2504の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、所定ゲーム数が消化された後に所定利益が付与されたこととなる所定待機期間において特別役に当選した場合には、第2停止態様で停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる特別報知が実行される。そして、第2停止態様で停止操作手段が操作された場合には第2停止結果が表示される。これにより、所定利益の付与が近付いていることを絵柄表示手段の停止結果を利用して遊技者に報知することが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴G2.前記所定待機期間において前記第2停止結果が表示されたとしても、当該所定待機期間において前記所定ゲーム数が消化されるまでは前記所定利益が付与されることなく当該所定待機期間が継続されることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、所定待機期間において第2停止結果が表示されたとしても当該所定待機期間において所定ゲーム数が消化されるまでは所定利益が付与されることなく所定待機期間が継続される。これにより、所定利益の付与タイミングに影響を与えることなく、所定利益の付与が近付いていることを絵柄表示手段の停止結果を利用して遊技者に報知することが可能となる。
特徴G3.前記特別報知制御手段は、前記所定待機期間において前記第2停止結果が表示された場合、当該所定待機期間において前記特別役に再度当選したとしても前記特別報知が実行されないようにすることを特徴とする特徴G1又はG2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、所定待機期間において第2停止結果が表示された場合には特別役に再度当選したとしても特別報知が実行されないことにより、既に所定利益の付与が近付いていることを認識している遊技者に対して特別報知が過剰に実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴G4.前記特別報知制御手段は、前記所定待機期間において前記特別役に当選して前記特別報知が実行されたことに対して前記第2停止結果が表示されなかった場合、当該所定待機期間において前記特別役に再度当選した場合には前記特別報知が再度実行されるようにすることを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G4によれば、所定待機期間において特別報知が実行されたことに対して第2停止結果が表示されなかった場合には、当該所定待機期間において特別役に再度当選した場合に特別報知が再度実行される。これにより、所定待機期間において第2停止結果が表示される機会を多くすることが可能となる。
特徴G5.前記特別役に当選することなく前記所定待機期間が経過した場合、前記所定利益が付与されることを示す所定の報知が実行されるようにする手段(演出側MPU92におけるステップS2510の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G5によれば、所定待機期間において特別役に当選しなかった場合には所定利益が付与されることを示す所定の報知が実行されるため、所定待機期間において特別役に当選しなかったとしても所定利益が付与されることを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴G6.前記所定待機期間ではない状況において前記特別役に当選した場合、前記第1停止態様で前記停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる所定報知(左リール32Lを第1停止すべきことの報知)が実行されるようにする手段(主側MPU72におけるステップS2309及びステップS2310の処理を実行する機能、演出側MPU92におけるステップS2502の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G6によれば、所定待機期間ではない状況において特別役に当選した場合には第1停止態様で停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる所定報知が実行されるため、所定待機期間ではない状況において特別役に当選した場合には第1停止結果が表示されることとなる。したがって、所定待機期間において第2停止結果が表示されることとなり、第2停止結果が表示されることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴G7.前記所定利益として、相対的に遊技者の利益度が高い第1所定利益(第1疑似ボーナス状態)と、相対的に遊技者の利益度が低い第2所定利益(第2疑似ボーナス状態)と、が設定されており、
前記絵柄表示制御手段は、前記所定待機期間の終了後に前記第1所定利益が付与される状況において当該所定待機期間にて前記第2停止結果が表示された場合、その後に所定停止結果(「赤7」図柄、「赤7」図柄、「赤7」図柄の組合せ)が表示されるように前記絵柄表示手段を制御し、前記所定待機期間の終了後に前記第2所定利益が付与される状況において当該所定待機期間にて前記第2停止結果が表示された場合、その後に特定停止結果(「BAR」図柄、「BAR」図柄、「BAR」図柄の組合せ)が表示されるように前記絵柄表示手段を制御することを特徴とする特徴G1乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G7によれば、所定待機期間の終了後に第1所定利益が付与される状況において当該所定待機期間にて第2停止結果が表示された場合にはその後に所定停止結果が表示されるように絵柄表示手段が制御され、所定待機期間の終了後に第2所定利益が付与される状況において当該所定待機期間にて第2停止結果が表示された場合にはその後に特定停止結果が表示されるように絵柄表示手段が制御される。これにより、第1所定利益及び第2所定利益のそれぞれに対応する役を用意しなくても、停止結果を利用して第1所定利益及び第2所定利益のいずれが付与されるのかを遊技者に認識させることが可能となる。
なお、特徴G1~G7の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B13、特徴C1~C8、特徴D1~D11、特徴E1~E10、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H10のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴H群>
特徴H1.遊技者に有利な有利遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS2203、ステップS2206及びステップS2213の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態において当該有利遊技状態が終了するまでに実行されるゲーム数が多くなるようにするための上乗せ用処理を実行する上乗せ手段(主側MPU72におけるステップS2603~ステップS2616及びステップS2703~ステップS2708の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該上乗せ手段は、対象ゲーム(第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもなくベット数が「3」のゲーム)において前記上乗せ用処理を実行することが可能であり、非対象ゲーム(第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、ベット数が「2」のゲーム)において前記上乗せ用処理を実行しないことを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、有利遊技状態において上乗せ用処理が実行されることにより、有利遊技状態が終了するまでに実行されるゲーム数が多くなる。したがって、遊技者は有利遊技状態において上乗せ用処理が実行されることを期待することとなる。この場合に、対象ゲームにおいて上乗せ用処理が実行され得るのに対して、非対象ゲームにおいては上乗せ用処理が実行されない。これにより、上乗せ用処理が実行され得る状況に一定の制約を与えることが可能となる。
特徴H2.所定数(「2」又は「3」)の遊技媒体がベット設定されている場合にゲームの開始が可能となる構成であり、
前記対象ゲームは、前記所定数のうち第1所定数(「3」)の遊技媒体がベット設定されているゲームであり、
前記非対象ゲームは、前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されているゲームであることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
特徴H2によれば、第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームにおいては上乗せ用処理が実行され得るのに対して、第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームにおいては上乗せ用処理が実行されない。これにより、基本的に第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを行わせることが可能となる。
特徴H3.前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームの方が、前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームよりも遊技者にとって有利であることを特徴とする特徴H2に記載の遊技機。
特徴H3によれば、第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームの方が第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームよりも遊技者にとって有利である構成において、第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームにおいては上乗せ用処理が実行され得るのに対して、第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームにおいては上乗せ用処理が実行されない。これにより、有利な状況とするために第1所定数の遊技媒体がベット設定されたゲームを実行することで、自ずと上乗せ用処理が実行され得ることとなる。
特徴H4.前記第1所定数は前記第2所定数よりも多い数であることを特徴とする特徴H2又はH3に記載の遊技機。
特徴H4によれば、上乗せ用処理が実行され得るようにするために必要な遊技媒体の数を多くすることが可能となる。
特徴H5.前記上乗せ手段は、前記有利遊技状態の上乗せ期間(上乗せ期間)における前記対象ゲームにおいて前記上乗せ用処理を実行することが可能であり、
本遊技機は、前記上乗せ期間において前記対象ゲームが実行されたことに基づいて、当該上乗せ期間の終了条件の成立に近づけるための更新用処理を実行する更新手段(主側MPU72におけるステップS2708の処理を実行する機能)を備え、
当該更新手段は、前記上乗せ期間において前記非対象ゲームが実行されたとしても前記更新用処理を実行しないことを特徴とする特徴H1乃至H4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H5によれば、上乗せ期間において非対象ゲームが実行されたとしても上乗せ用処理が実行されないだけではなく、上乗せ期間において非対象ゲームが実行された場合には上乗せ期間自体が進行しない。これにより、上乗せ期間において誤って非対象ゲームを実行させてしまった場合であっても、それに対して上乗せ用処理が実行されないにも関わらず上乗せ期間が進行してしまうという事象が発生してしまわないようにすることが可能となる。
特徴H6.前記上乗せ期間において期間対応演出が実行されるようにする期間対応演出制御手段(演出側MPU92における演出側上乗せ期間用処理を実行する機能)を備え、
当該期間対応演出制御手段は、前記上乗せ期間において前記対象ゲームが実行された場合及び前記非対象ゲームが実行された場合のいずれであっても前記期間対応演出を進行させることを特徴とする特徴H5に記載の遊技機。
特徴H6によれば、上乗せ期間において期間対応演出が実行されるため、上乗せ期間に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。この場合に、上乗せ期間において非対象ゲームが実行された場合には当該上乗せ期間の進行が停止されるのに対して、期間対応演出の進行は継続される。これにより、上乗せ期間において非対象ゲームが実行されたとしても遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
特徴H7.前記上乗せ期間において前記非対象ゲームが実行された場合、当該非対象ゲームにおいて前記更新用処理が実行されないのに対して前記期間対応演出は進行されることで、前記上乗せ期間が終了するゲームよりも前のゲームにて前記期間対応演出が終了されることを特徴とする特徴H6に記載の遊技機。
特徴H7によれば、上乗せ期間において非対象ゲームが実行された場合には、当該非対象ゲームにおいて更新用処理が実行されないのに対して期間対応演出は進行されることで、上乗せ期間が終了するゲームよりも前のゲームにて期間対応演出が終了される。これにより、上乗せ期間において非対象ゲームが実行されたとしても予め定められたゲーム数に対応する分の期間対応演出が実行されるようにすることが可能となる。
特徴H8.前記期間対応演出が終了した後においても前記上乗せ期間が継続している場合に前記上乗せ用処理が実行された場合、当該上乗せ用処理にて付与対象となった利益は遊技者に報知されないことを特徴とする特徴H7に記載の遊技機。
特徴H8によれば、期間対応演出が終了した後であっても上乗せ期間が継続している場合に上乗せ用処理が実行された場合には当該上乗せ用処理にて付与対象となった利益が遊技者に報知されない。これにより、既に期間対応演出が終了していることで上乗せ期間が終了していると認識している遊技者に違和感を与えてしまわないようにすることが可能となる。
特徴H9.前記上乗せ手段は、前記上乗せ期間において前記対象ゲームが実行された場合、前記上乗せ用処理を確実に実行するものであり、
前記期間対応演出制御手段は、前記期間対応演出が実行されている状況において前記非対象ゲームが実行された場合、前記上乗せ用処理にて付与対象となる利益のうち最低の利益が付与されたことを示す報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴H6乃至H8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H9によれば、上乗せ期間においては対象ゲームが実行される度に上乗せ用処理が実行されるため、上乗せ期間に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。この場合に、期間対応演出が実行されている状況において非対象ゲームが実行された場合、実際には上乗せ用処理が実行されないにも関わらず、上乗せ用処理にて付与対象となる利益のうち最低の利益が付与されたことを示す報知が実行される。これにより、上乗せ期間においては各ゲームにて上乗せ用処理が実行されるという印象を遊技者に与えながら、上乗せ期間において実際に付与される利益よりも多い利益が付与されたことの報知が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴H10.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(主側MPU72におけるステップS1805の処理を実行する機能)を備え、
前記有利移行手段は、前記有利移行可能状況である場合に前記有利遊技状態に遊技状態を移行させるものであり、
本遊技機は、前記有利移行可能状況において状況終了条件が成立したこと(第2区間SC2のエンディング条件が成立すること)に基づいて前記有利移行可能状況を終了させる状況終了手段(主側MPU72におけるステップS1914の処理を実行する機能)を備え、
前記有利移行可能状況であって前記有利遊技状態である状況において前記状況終了条件が成立した場合、前記有利移行可能状況だけではなく前記有利遊技状態も終了する構成であり、
前記有利移行可能状況において前記対象ゲーム及び前記非対象ゲームのいずれが実行されたとしても、前記状況終了条件の成立に近づけるための処理が実行されることを特徴とする特徴H1乃至H9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H10によれば、非対象ゲームが実行された場合には上乗せ用処理が実行されないのに対して、状況終了条件の成立に近づけるための処理が実行される。したがって、非対象ゲームを実行させることの不利益度を高めることが可能となる。
なお、特徴H1~H10の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B13、特徴C1~C8、特徴D1~D11、特徴E1~E10、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H10のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群、上記特徴D群、上記特徴E群、上記特徴F群、上記特徴G群及び上記特徴H群の各特徴群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…スロットマシン、31…リールユニット、41…スタートレバー、42~44…ストップボタン、72…主側MPU、74…主側RAM、74c…継続ゲーム数カウンタ、74d…合計獲得数カウンタ、92…演出側MPU、SC2…第2区間、ST1…通常遊技状態、ST4…疑似ボーナス状態、ST6…第1CZ状態、ST7…第2CZ状態。

Claims (1)

  1. 所定数の遊技媒体がベット設定されている場合にゲームの開始が可能となる遊技機において、
    有利移行可能状況に設定する状況設定手段と、
    前記有利移行可能状況が開始されたゲーム及びその後に発生するゲームのいずれかである分岐対象のゲームにおいて前記所定数のうち第1所定数の遊技媒体がベット設定されていることに基づいて、遊技者に有利な有利遊技状態に遊技状態を移行させることを可能とする有利移行手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
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