<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシン10に本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図であり、図3は筐体11の正面図である。
図2及び図3に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、図1及び図2に示すように前面扉12が取り付けられている。前面扉12はその左側部に設けられた軸部12aを回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の中央部上寄りには図1に示すように、遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明な材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
図2及び図3に示すように、筐体11は仕切り板11aによりその内部が上下2分割されており、仕切り板11aの上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L、中リール32M及び右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リール32L,32M,32Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
遊技パネル20の下方左側には図1に示すように、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダル及び仮想メダルといった遊技媒体がベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、遊技媒体の付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲーム(遊技回)に相当する。
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、受付許可時であればホッパ装置53へ導かれ、受付禁止時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる(図1参照)。なお、ホッパ装置53は、後述するメインラインML上に遊技媒体の付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。メダル投入口45の下方には、図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。
表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48とが設けられている。本スロットマシン10では一度にベット(すなわち賭け設定)することが可能な遊技媒体(メダル又は仮想メダル)の数が「3」となる状況と「2」となる状況とが存在している。
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが3枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「2」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が、ベット可能な数に対する現状のベット数の差よりも少ない場合に第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には、ベット数がその仮想メダルの枚数分増加するとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が1枚であって現状のベット数が「0」である状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には、ベット数が「1」となるとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
第1クレジット投入ボタン47は第2クレジット投入ボタン48よりも、遊技者によるボタン操作に際して押圧されることとなる押圧面が広い。これにより、第1クレジット投入ボタン47の操作性が高められている。
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、図2及び図3に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定値を「1」から「6」の範囲で変更するために、遊技ホールの管理者が保有する設定キーが挿入されて操作される設定キー挿入孔57とが設けられている。
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図4には、左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応させて番号が「0」~「20」まで付されているが、これら番号は後述する主制御装置70が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の7種類がある。そして、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は異なっている。
図5は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリール32L,32M,32Rに付された21個の図柄のうち図柄全体が視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだラインである。規定数の遊技媒体がベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、遊技媒体の付与という利益、再遊技という利益及び遊技状態の移行のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL4といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。
以下、図6を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図6は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。
遊技媒体の付与が行われる小役入賞としては、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2ベル入賞となる。第1ベル入賞及び第2ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「11」となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「5」となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「チェリー」図柄となった場合、中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄がいずれであったとしてもチェリー入賞となる。チェリー入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「2」となる。
遊技媒体をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1チャンスリプレイ入賞、第2チャンスリプレイ入賞、第1RTリプレイ入賞、第2RTリプレイ入賞、第1転落リプレイ入賞及び第2転落リプレイ入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、又はメインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、通常リプレイ入賞となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1チャンスリプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2チャンスリプレイ入賞となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第1RTリプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2RTリプレイ入賞となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第1転落リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2転落リプレイ入賞となる。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる再遊技の特典が付与される。具体的には、「3」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「3」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。また、「2」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「2」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
上記各種リプレイ入賞のうち、第1RTリプレイ入賞、第2RTリプレイ入賞、第1転落リプレイ入賞及び第2転落リプレイ入賞は、リプレイ入賞の特典の付与契機となるだけではなく抽選モードの移行契機となる。本スロットマシン10では役の抽選処理(図16)において抽選対象となる役の種類及び各役の当選確率が相違するように複数種類の抽選モードが設定されており、これら抽選モード間の移行は抽選モードの移行契機となるリプレイ入賞が成立した場合に発生する。各抽選モードの内容及び各抽選モードへの移行条件については後に詳細に説明する。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、第1CB入賞及び第2CB入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第1CB入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第2CB入賞となる。第1CB入賞が成立した場合には遊技状態が第1CB状態に移行し、第2CB入賞が成立した場合には遊技状態が第2CB状態に移行する。
第1CB状態及び第2CB状態は、メインラインMLで小役入賞に対応した図柄の組合せが停止すると、当選役の有無に関わらず入賞成立としてメダルの払い出しが行われる遊技状態である。例えば、第1ベル入賞に対応した当選フラグに「1」がセットされていない場合であっても、第1ベル入賞に対応した図柄の組合せがメインラインML上に停止すると遊技媒体が遊技者に付与される。一方、リプレイ入賞に関しては、抽選で対応する役に当選していることを条件として成立する。
第1CB状態及び第2CB状態では、非CB状態とは異なるリール制御が行われる。非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。つまり、非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。一方、第1CB状態及び第2CB状態では、中リール32Mと右リール32Rについて上記リール制御、すなわち通常ゲームと同様のリール制御が行われるが、左リール32Lについて上記リール制御が行われない。左リール32Lについては、左ストップボタン42を操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。つまり、第1CB状態及び第2CB状態では、左ストップボタン42が操作されてから規定時間より短い規定時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、左リール32Lについて行われる。
なお、第1CB状態及び第2CB状態において、最大1図柄分までしか滑らないリール制御は、左リール32Lに限定されるものではなく、最初に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らない制御が行われてもよく、予め定められたリールについてのみ最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。さらには、2番目に操作されたストップボタン又は最後に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らないリール制御が行われるといったように、ある順番目に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。
第1CB状態及び第2CB状態では、リプレイ入賞に対応した役に当選している場合にはリプレイ入賞が優先され、リプレイ入賞が不可であれば第1ベル入賞が成立し得る。また、リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも第1ベル入賞が成立し得る。
第1CB状態及び第2CB状態はいずれも遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態及び第2CB状態はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。これら第1CB状態及び第2CB状態の詳細については後に説明する。
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の上部には、図1に示すように、上部ランプ61及びスピーカ62が設けられているとともに画像表示装置63が設けられている。上部ランプ61は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ61は、画像表示装置63における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ62は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ62は、画像表示装置63における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置63は表示面を有しており、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されているが、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面にて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置63は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面にて表示されるように表示制御される。つまり、画像表示装置63では表示演出が実行される。
前面扉12の遊技パネル20には、表示窓部21L,21M,21Rの下方の位置に、貯留記憶された仮想メダルの数を表示するクレジット表示部65と、小役入賞時に付与対象となった遊技媒体数を表示するとともに画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合にその報知される内容に対応した表示が行われ、さらには遊技履歴の管理結果を報知するための表示が行われる兼用表示部66と、遊技区間が第2区間であることに対応した表示が行われる区間表示部67とが設けられている。クレジット表示部65は7セグメント表示器によって構成されており、各セグメントには緑色などの単色発光タイプのLEDが用いられている。
図7(a)は兼用表示部66及び区間表示部67が設けられた共通表示領域68の正面図である。共通表示領域68には、図7(a)に示すように2個の7セグメント表示器66a,66bを横方向に並設することで設けられた兼用表示部66と、1個の発光部からなる区間表示部67とが集約されている。
遊技媒体の付与に対応するいずれかの小役入賞(第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞又はチェリー入賞)が成立した場合には、その小役入賞が成立したゲームの終了時にその小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が兼用表示部66にて表示される。具体的には、非CB状態において第1ベル入賞及び第2ベル入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66a及び右側の7セグメント表示器66bのそれぞれに「1」が表示されることによって「11」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態において第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「5」が表示されることによって「5」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態においてチェリー入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「2」が表示されることによって「2」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
第1CB状態及び第2CB状態においては、詳細は後述するように小役の入賞により付与される遊技媒体の数は「1」である。したがって、第1CB状態又は第2CB状態において小役の入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「1」が表示されることによって「1」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
一方、いずれかのリプレイ入賞、いずれかのCB入賞といった遊技媒体が付与されない入賞が成立したとしても、その入賞に対応する表示が兼用表示部66にて行われることはなく、この場合には各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態に維持される。兼用表示部66における遊技媒体の付与数の表示は、その表示が行われたゲームの次ゲームを開始させるために遊技媒体がベットされた場合に終了され、このベットされたタイミングにおいて各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態となる。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、その報知される停止順序に対応する情報が兼用表示部66にて表示される。図7(b)は兼用表示部66にて表示される停止順序に対応する情報の内容を説明するための説明図である。図7(b)に示すように、本スロットマシン10では画像表示装置63にて報知されるリール32L,32M,32Rの停止順序として、第1停止が左リール32Lであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序と、第1停止が中リール32Mであり残りが任意である停止順序と、第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序とが存在している。
画像表示装置63における停止順序の報知は、非CB状態において役の抽選処理にて第1ベル当選データを含む役に当選した場合、第1RTリプレイ当選データを含む役に当選した場合、第2RTリプレイ当選データを含む役に当選した場合、第1転落リプレイ当選データを含む役に当選した場合又は第2転落リプレイ当選データを含む役に当選した場合に実行され得る。具体的には、第1ベル当選データを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第1ベル入賞が成立する。そして、第1ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「11」の遊技媒体が遊技者に付与される。
第1RTリプレイ当選データを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第1RTリプレイ入賞が成立する。そして、第1RTリプレイ入賞が成立した場合には抽選モードが通常モードよりもいずれかのリプレイ当選データを含む役に当選し易い(すなわちいずれかのリプレイ入賞が成立し易い)第1RTモードに移行する。また、第2RTリプレイ当選データを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第2RTリプレイ入賞が成立する。そして、第2RTリプレイ入賞が成立した場合には抽選モードが第1RTモードよりもいずれかのリプレイ当選データを含む役に当選し易い(すなわちいずれかのリプレイ入賞が成立し易い)第2RTモードに移行する。
第1転落リプレイ当選データを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第1転落リプレイ入賞が回避される。第1転落リプレイ入賞が成立した場合には抽選モードが第1RTモードから通常モードに移行してしまうが第1転落リプレイ入賞の成立を回避することでこの通常モードへの移行を回避することができる。また、第2転落リプレイ当選データを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第2転落リプレイ入賞が回避される。第2転落リプレイ入賞が成立した場合には抽選モードが第2RTモードから第1RTモードに移行してしまうが第2転落リプレイ入賞の成立を回避することでこの第1RTモードへの移行を回避することができる。
上記停止順序のいずれかが画像表示装置63にて報知される場合には、兼用表示部66における左側の7セグメント表示器66aは非表示の状態が維持される一方、右側の7セグメント表示器66bにてその報知対象の停止順序に対応する表示が行われる。この表示内容は図7(b)に示す通りであり、画像表示装置63における停止順序の報知内容に対して兼用表示部66の停止順序の表示内容が1対1で対応させて設定されている。但し、これに限定されることはなく、画像表示装置63における停止順序の報知内容の一部又は全部に対しては兼用表示部66の複数種類の表示内容が対応させて設定されている構成としてもよい。
兼用表示部66における停止順序の表示内容は、兼用表示部66にて遊技媒体の付与に対応する表示が行われる場合に表示対象となる表示内容と相違している。これにより、兼用表示部66にて表示されている内容が、遊技媒体の付与数に対応しているのか、それともリール32L,32M,32Rの停止順序に対応しているのかを区別し易くなる。
図8(a)及び図8(b)は画像表示装置63における停止順序の報知内容と兼用表示部66における停止順序の表示内容との関係を説明するための説明図である。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、図8(a)に示すように、画像表示装置63にはゲームを終了させるために必要な停止操作の回数と同数の単位表示画像G1~G3が表示され、各単位表示画像G1~G3においてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われる。具体的には左リール32Lに対応する左単位表示画像G1と、中リール32Mに対応する中単位表示画像G2と、右リール32Rに対応する右単位表示画像G3とが表示される。そして、図8(a)においては第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである場合の停止順序が報知される様子を示しているため、左単位表示画像G1には左リール32Lの停止順序に対応する「2」の画像が表示され、中単位表示画像G2には中リール32Mの停止順序に対応する「1」の画像が表示され、右単位表示画像G3には右リール32Rの停止順序に対応する「3」の画像が表示される。
画像表示装置63においては上記のようにリール32L,32M,32Rの停止順序そのものを報知する画像が表示されるのに対して、兼用表示部66では図8(b)に示すように、上記リール32L,32M,32Rの停止順序に対応する「L」の表示が行われる。つまり、画像表示装置63においてはリール32L,32M,32Rの数に対応する単位表示画像G1~G3が表示されるとともに各単位表示画像G1~G3において対応するリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われるのに対して、兼用表示部66ではリール32L,32M,32Rの数とは無関係な表示が行われる。これにより、兼用表示部66においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知内容に対応する表示が行われるとしても、画像表示装置63における表示内容に遊技者を注目させることが可能となる。
兼用表示部66の表示範囲は画像表示装置63の表示範囲よりも狭い範囲となっている。この点からも、画像表示装置63に比べて兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。また、兼用表示部66は、リール32L,32M,32Rを視認可能とする表示窓部21L,21M,21Rを挟んで画像表示装置63側とは逆側に存在している。これにより、画像表示装置63に対して兼用表示部66が離間された位置に配置されることとなり、これによっても兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は役の抽選処理が行われた後であってリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化される前に開始される。この場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示の方が、画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示よりも先に開始されるが、これら表示が同時又は略同時に開始される構成としてもよく、表示開始順序が逆であってもよい。また、兼用表示部66及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
兼用表示部66は共通表示領域68において中央側に配置されているのに対して、区間表示部67は共通表示領域68の隅角側に配置されている。区間表示部67は、遊技区間が第1区間及び第2区間のうち第2区間であることを報知するための表示部である。第2区間とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値の期待値)が1以上となり得る有利な遊技状態(準備状態、疑似ボーナス状態及びART状態)が開始され得る区間であって当該有利な遊技状態が継続し得る区間である。一方、第1区間とは、上記有利な遊技状態が開始されない区間であって上記有利な遊技状態が継続しない区間である。
区間表示部67は、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役又はリール32L,32M,32Rの停止順序に応じて入賞成立の有無が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで遊技媒体の獲得期待値が1以上となる有利遊技状態である場合には点灯状態となる。この場合に、準備状態、疑似ボーナス状態及びART状態は上記有利遊技状態に該当する一方、準備状態、疑似ボーナス状態及びART状態ではない第2区間は上記有利遊技状態に該当しない。したがって、第1区間から第2区間に移行した場合、区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換わる場合もあれば切り換わらない場合もある。第2区間に移行した場合に区間表示部67が消灯状態に維持された場合、当該第2区間において準備状態、疑似ボーナス状態及びART状態のいずれかが開始される場合に区間表示部67は消灯状態から点灯状態となる。
区間表示部67は、点灯状態となった場合、その後に第2区間が終了するまでその点灯状態が維持され、第2区間が終了して第1区間に移行する場合に消灯状態となる。したがって、疑似ボーナス状態又はART状態が終了して通常遊技状態に復帰したとしても第2区間が維持されることがあるが、この場合、疑似ボーナス状態又はART状態が終了したとしても区間表示部67は点灯状態に維持され、第2区間が終了する場合に区間表示部67は消灯状態となる。
上記のように区間表示部67は第2区間において一旦点灯状態とされると当該第2区間が終了するまではその点灯状態が維持される構成において、共通表示領域68に集約させて設けられる兼用表示部66は、遊技媒体の付与が発生した場合に点灯状態とされ次のゲームの開始に際して消灯状態とされるとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて表示される場合に点灯状態とされそのゲームの終了に際して消灯状態とされる。したがって、区間表示部67を共通表示領域68内に配置することで遊技者に対して目立ち過ぎないようにした構成において、第2区間である状況では共通表示領域68において区間表示部67のみが点灯状態となっている状況を積極的に生じさせることが可能となり、遊技ホールの管理者にとって区間表示部67の確認の容易化が図られる。
なお、第2区間においては区間表示部67の点灯状態が維持される構成に代えて第2区間においては区間表示部67にて所定の周期で点滅表示が行われる構成としてもよい。また、兼用表示部66及び区間表示部67として、液晶表示装置などの他の表示器を用いてもよい。
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図3に示すように、リールユニット31の上方には、主制御装置70が設けられている。当該主制御装置70は、筐体11の背面部を生じさせる背板11bに取り付けられている。主制御装置70は、主制御基板71が基板ボックス81に収容されて構成されている。主制御基板71の一方の板面である素子搭載面には、MPU72が搭載されている。基板ボックス81は当該基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス81は無色透明に形成されているが、基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置70は基板ボックス81において主制御基板71の素子搭載面と対向する対向壁部82がスロットマシン10前方を向くようにして筐体11の背板11bに搭載されている。したがって、前面扉12を筐体11に対してスロットマシン10前方に開放させて筐体11の内部空間を露出させることにより、基板ボックス81の対向壁部82を目視することが可能となるとともに当該対向壁部82を通じてMPU72を目視することが可能となる。
基板ボックス81は複数のケース体を前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体には、これらケース体の分離を阻止するとともにこれらケース体の分離に際してその痕跡を残すための結合部83が設けられている。結合部83は、略直方体形状の基板ボックス81における一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部83を利用してケース体の分離を阻止している状態において当該一部の結合部83を破壊してケース体を分離させたとしても、その後に別の結合部83を結合状態とすることでケース体の分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体の分離に際して結合部83が破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部83を目視確認することでケース体の分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス81において結合部83が並設された一辺とは別の一辺にはケース体間の境界を跨ぐようにして封印シール84が貼り付けられている。封印シール84はその引き剥がしに際して粘着層がケース体に残る。これにより、ケース体の分離に際して封印シール84が剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
スロットマシン10には図2に示すように、主制御装置70以外にも演出制御装置90が設けられている。演出制御装置90は、前面扉12において画像表示装置63の後方に重ねて配置されている。演出制御装置90は、主制御装置70から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63の制御を実行する。なお、演出制御装置90は、主制御装置70と同様に、基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置70の主制御基板71には既に説明したとおりMPU72が搭載されている。MPU72には、当該MPU72により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM73と、そのROM73内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM74と、クロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第1乱数を所定の数値範囲内において順次更新する第1乱数回路75と、クロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第2乱数を所定の数値範囲内において順次更新する第2乱数回路76と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路とが設けられている。また、それ以外にもMPU72には、割込回路、データ入出力回路などが内蔵されている。なお、MPU72に対してROM73及びRAM74が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU72には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU72の入力側には、リールユニット31、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、並びに電源装置54に設けられたリセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ及び設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU72に入力される。
MPU72の出力側には、リールユニット31、セレクタ52に設けられたセレクタ駆動部52a、ホッパ装置53の払出モータ、兼用表示部66、区間表示部67及び演出制御装置90等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU72により行われる。セレクタ52は、メダル投入口45から投入されたメダルを、受付許可時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させた後にホッパ装置53へ導き、受付禁止時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させることなくメダル受け皿59へ排出する機能を有する。セレクタ駆動部52aはセレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換えるための機能を有しており、具体的にはセレクタ52に設けられた通路切換片を受付許可用の位置と受付禁止用の位置との間で動作させる。MPU72はセレクタ駆動部52aへの駆動信号の出力状態及び停止状態を切り換えることにより、セレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換える。
また、MPU72は、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御を実行する。また、MPU72は、遊技媒体の付与が発生した場合にはその付与対象となった遊技媒体の数が表示されるように兼用表示部66を表示制御する。また、MPU72は、第2区間である場合において報知開始契機が発生した場合に第2区間であることの報知が行われるように区間表示部67を表示制御する。また、MPU72は、遊技の管理結果に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。また、MPU72は、各ゲームの各タイミングで演出制御装置90にコマンドを送信するとともに、画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知させるためのコマンドを演出制御装置90に送信する場合にはその報知させる内容に対応した表示が行われるように兼用表示部66の表示制御を実行する。この場合、画像表示装置63の直接的な表示制御は演出制御装置90により行われるのに対して、兼用表示部66の直接的な表示制御はMPU72により行われる。つまり、相対的に複雑な表示制御の実行対象となる画像表示装置63については演出制御装置90において直接的な表示制御が実行され、相対的に簡素な表示制御の実行対象となる兼用表示部66についてはMPU72において直接的な表示制御が実行される。これにより、MPU72の処理負荷の軽減を図りながら、演出への注目度の向上を重視した表示と、信頼性を重視した表示との両方を行うことが可能となる。
MPU72の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置70をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU72に停電信号を出力する。MPU72は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM74に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM74においてデータが記憶保持される。
演出制御装置90は、各種報知や各種演出の実行を制御するための演出制御基板91を備えている。演出制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93、及びそのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94が内蔵されているとともに、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路、割込回路、データ入出力回路及び乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM94には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給されないが、RAM94に対してバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、既に説明したとおり主制御装置70のMPU72が接続されており、当該MPU72から各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63が接続されている。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御、及び画像表示装置63の表示制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
演出制御基板91には、図示は省略するが、MPU92の他に、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、キャラクタROM、及びビデオRAM等が搭載されている。VDPは、画像表示装置63に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDPは、ビデオRAMのデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAMに記憶させる画像データを、キャラクタROMから所定のタイミングで読み出して画像表示装置63に表示させる。キャラクタROMは、画像表示装置63に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROMには、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。ビデオRAMは、画像表示装置63に表示させる表示データを記憶するためのメモリである。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき演出の実行内容を決定した場合、その決定した演出の実行内容に従って、各更新タイミングに対応する画像の内容を指示する描画リストをVDPに出力する。VDPは、当該描画リストに従ってキャラクタROMから画像データを読み出し、その読み出した画像データを利用してビデオRAMに表示データを作成する。そして、VDPは、その作成した表示データに対応する画像信号を画像表示装置63に出力することで、当該画像表示装置63にその表示データに対応する画像を表示させる。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置70のMPU72、ROM73及びRAM74をそれぞれ主側MPU72、主側ROM73及び主側RAM74といい、演出制御装置90のMPU92、ROM93及びRAM94をそれぞれ演出側MPU92、演出側ROM93及び演出側RAM94という。
次に、主側MPU72により実行される処理について説明する。まず、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合に当該主側MPU72にて実行されるメイン処理について図10のフローチャートを参照しながら説明する。
メイン処理ではまず初期化処理を実行する(ステップS101)。初期化処理では、タイマ割込み処理による割込みを許可し、さらに主側MPU72内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。その後、設定キーが設定キー挿入孔57に挿入されてON操作された状態で電源ONが行われているか否かを判定する(ステップS102)。設定キーによるON操作が行われた状態で電源ONが行われている場合には(ステップS102:YES)、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されていないのであれば(ステップS103:NO)、一部クリア処理を実行した後に(ステップS104)、設定値更新処理を実行する(ステップS106)。一方、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されているのであれば(ステップS103:YES)、全部クリア処理を実行した後に(ステップS105)、設定値更新処理を実行する(ステップS106)。一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)では主側RAM74の一部のエリア又は全部のエリアを初期化する。これら一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)の内容については後に説明する。
設定値更新処理では、設定キーが挿入されてON操作されていることを条件として現在の設定値を読み込むとともに、クレジット表示部65に現在の設定値を表示する。設定値更新処理が実行される場合には、その前に一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)のいずれかが実行されているため、設定値更新処理の開始に際してクレジット表示部65には設定値が「1」であることに対応する表示が行われる。設定値更新処理では、リセットボタン56が操作される度に設定値を1更新するとともに、その更新後の設定値をクレジット表示部65に表示する。なお、設定値が「6」である状況でリセットボタン56が操作された場合には設定値は「1」に更新される。スタートレバー41が操作された後に設定キーのON操作が解除された場合に、その時点で選択されている設定値が今回の設定値更新処理において設定された設定値となり、設定値更新処理を終了する。この場合、クレジット表示部65における設定値の表示が終了される。その後、通常処理に移行する(ステップS107)。通常処理については後に詳細に説明する。
メイン処理において設定キーのON操作が行われていない場合(ステップS102:NO)、ステップS108以降の復電処理を実行する。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させるための処理である。復電処理では、主側RAM74を確認することでスロットマシン10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS108)。具体的には、設定値が「1」~「6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は「7」以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS109)。停電フラグは主側RAM74に設けられており、主側MPU72への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、RAM判定値が正常であるか否かを確認する(ステップS110)。具体的には、主側RAM74のチェックサム値を調べ、その値が正常であるか否かを確認する。
ステップS108~ステップS110の全てにおいて肯定判定をした場合には前回の電断時における停電時処理が正常に実行されたことを意味する。この場合、主側RAM74に保存されたスタックポインタの値を主側MPU72のスタックポインタに書き込み、主側RAM74に退避されたデータを主側MPU72のレジスタに復帰させることで、主側MPU72のレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(ステップS111)。また、主側RAM74の停電フラグを「0」クリアする(ステップS112)。その後、復電処理の実行を認識させるための復電コマンドを演出側MPU92に送信した後に(ステップS113)、電源遮断前の番地に戻る(ステップS114)。
復帰コマンドには、後述する第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されているか否かを示す情報が設定される。つまり、ステップS113では、主側RAM74に第1CB当選データが記憶されているか否かを特定し、第1CB当選データが記憶されている場合には第1CB当選データが記憶されていることを示す情報を設定した状態の復帰コマンドを演出側MPU92に送信する。また、ステップS113では、主側RAM74に第2CB当選データが記憶されているか否かを特定し、第2CB当選データが記憶されている場合には第2CB当選データが記憶されていることを示す情報を設定した状態の復帰コマンドを演出側MPU92に送信する。また、ステップS113では、主側RAM74に第1CB当選データ及び第2CB当選データの両方が記憶されていないことを特定した場合には、第1CB当選データ及び第2CB当選データの両方が記憶されていないことを示す情報を設定した状態の復帰コマンドを演出側MPU92に送信する。
一方、ステップS108~ステップS110のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、次回のタイマ割込み処理(図11)の実行を禁止し(ステップS115)、主側MPU72の全ての出力ポートを「0」クリアすることにより当該出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態とし(ステップS116)、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行する(ステップS117)。そして、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されることにより解除される。
次に、主側MPU72にて実行されるタイマ割込み処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。なお、タイマ割込み処理は、例えば1.49ミリ秒ごとに起動される。
レジスタ退避処理(ステップS201)では、後述する通常処理で使用している主側MPU72内の全レジスタの値を主側RAM74に退避させる。ステップS202では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS203に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU72に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU72のスタックポインタの値を主側RAM74に保存する。その後、主側MPU72の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM74のデータが正常であるか否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM74に保存し、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え無限ループに入る。
ステップS202にて停電フラグに「1」がセットされていない場合には、ステップS204以降の各種処理を行う。ステップS204では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS205では、主側MPU72自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS206では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、これら各リール32L,32M,32Rに設けられたステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。
ステップS207では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ここで、本スロットマシン10には、ホッパ装置53に対する不正を検出するための検出センサが設けられている。ホッパ装置53は既に説明したとおり、メインラインML上に遊技媒体の付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルをメダル受け皿59に払い出す機能を有している。ホッパ装置53には、貯留タンクに貯留されたメダルをメダル排出口58に向けて払い出すための払出装置と、当該払出装置から払い出されるメダルを検出するための払出検出センサとが設けられている。遊技媒体を払い出す必要が生じた場合には払出装置が駆動制御されることによりメダルが払い出され、その払い出されるメダルは払出検出センサにて検出される。そして、払出検出センサにて検出されたメダルの数が払い出すべき遊技媒体の数となった場合に払出装置からのメダルの払い出しが停止される。この場合、メダル排出口58を通じてスロットマシン10の前方から不正用治具を挿入し、当該不正用治具により払出検出センサにてメダルを検出できないようにすることで、実際に払い出すべき数のメダルよりも多くのメダルを払い出させる不正行為が想定される。本スロットマシン10ではメダルを払い出すように払出装置が駆動制御されているにも関わらず所定期間(例えば10秒)に亘って払出検出センサにてメダルを検出しないと払出異常として払出装置の駆動制御が停止されることとなるが、上記のような不正行為が行われた場合には上記所定期間の間に多数のメダルの払い出しが実行されてしまう。なお、払出異常となった場合には異常報知が実行されるが当該異常報知はメダルの補充後にキーシリンダ14に対して異常解除操作を行うことで解除される。
上記のような不正行為に対して本スロットマシン10にはメダル排出口58から払出検出センサに向けて移動する物体を検出するための物体検出センサが設けられている。当該物体検出センサはメダル排出口58から払出検出センサに向けた経路に沿って複数設けられている。ステップS207のセンサ監視処理では、異常検知期間(例えば5秒)以内に払出検出センサ側の物体検出センサ→メダル排出口58側の物体検出センサという順序で各物体検出センサが検出状態となった場合には正常と判断するが、上記異常検知期間以内にメダル排出口58側の物体検出センサ→払出検出センサ側の物体検出センサという順序で各物体検出センサが検出状態となった場合には侵入異常と判断する。侵入異常と判断した場合には主側RAM74に設けられた侵入異常フラグに「1」をセットするとともに、当該侵入異常に対応する侵入異常コマンドを演出側MPU92に送信する。これにより、演出側MPU92は侵入異常報知が実行されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。当該侵入異常報知はスロットマシン10の動作電力の供給を停止することで一旦停止されるが、動作電力の供給の再開後において主側RAM74の侵入異常フラグに「1」がセットされている場合には演出側MPU92への侵入異常コマンドの送信が再度行われるため侵入異常報知が再開される。侵入異常フラグに「1」がセットされた状態を解除するためには、一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)を実行させる必要がある。
ステップS208では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う。ステップS209では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。ステップS210では、各種コマンドを演出側MPU92へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS211では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS212では、先のステップS201にて主側RAM74に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU72内の対応するレジスタに復帰させる。
ステップS213では遊技履歴を管理するとともにその管理結果に対応する内容を兼用表示部66に表示させるための管理用処理を実行する。具体的には、全体のゲーム数に対する後述する第2区間の総ゲーム数の比率が計算され、その計算結果の比率が兼用表示部66に表示される。この場合、全体のゲーム数に対する第2区間の総ゲーム数の比率の計算が設定値ごとに行われる構成としてもよい。当該構成においては、設定値が変更されたとしても設定値ごとに行われている上記比率の情報が初期化されずに計算が継続される構成としてもよい。その後、ステップS214にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、主側MPU72にて実行される通常処理について図12のフローチャートに基づき説明する。
まず次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う(ステップS301)。その後、開始待ち処理を実行する(ステップS302)。図13は開始待ち処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74に設けられたリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS401)。リプレイ時のベット設定済みフラグは、前回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が成立している場合において、前回のベット数と同数のベット設定が既に完了しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。ステップS401にて否定判定をした場合、前回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が成立していることを条件として(ステップS402:YES)、主側RAM74に設けられたベット数設定カウンタ74a(図9参照)に、同じく主側RAM74に設けられたベット数履歴カウンタの値をセットする(ステップS403)。ベット数設定カウンタ74aは、実行対象となるゲームのベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、ベット数履歴カウンタは、前回のゲームのベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。その後、リプレイ時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS404)。
ステップS401にて肯定判定をした場合、ステップS402にて否定判定をした場合、又はステップS404の処理を実行した場合、ベット対応処理を実行する(ステップS405)。図14はベット対応処理を示すフローチャートである。
現状の遊技状態が第2CB状態ではない場合(ステップS501:NO)、今回のゲームにおいてベット可能な遊技媒体の上限数であるベット上限数として「3」をセットする(ステップS502)。現状の遊技状態が第2CB状態である場合(ステップS501:YES)、今回のゲームにおいてベット可能な遊技媒体の上限数であるベット上限数として「2」をセットする(ステップS503)。つまり、本スロットマシン10では第2CB状態である場合にはベット上限数が「2」に設定され、第2CB状態ではない場合にはベット上限数が「3」に設定される。
ステップS502又はステップS503の処理を実行した場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が今回のベット上限数ではないことを条件として(ステップS504:NO)、貯留記憶されている仮想メダルが1枚以上であって有効なベット操作が行われたか否かを判定する(ステップS505)。主側RAM74には貯留記憶されている仮想メダルの数を記憶するためのエリアとしてクレジットカウンタ74b(図9参照)が設けられている。ステップS504ではクレジットカウンタ74bの値が1以上であるか否かを判定することで、貯留記憶されている仮想メダルが1枚以上であるか否かを判定する。また、第1クレジット投入ボタン47が操作されている場合には有効なベット操作が行われたと判定するとともに、第2クレジット投入ボタン48が操作されている場合にはベット数設定カウンタ74aの値が1以下であることを条件として有効なベット操作が行われたと判定する。
ステップS505にて肯定判定をした場合、ベット設定処理を実行する(ステップS506)。ベット設定処理では、第1クレジット投入ボタン47が操作された場合、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和がベット上限数以上であれば、ベット数設定カウンタ74aの値をベット上限数に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ74bから減算し、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和がベット上限数未満であれば、クレジットカウンタ74bの値をベット数設定カウンタ74aに加算した後にクレジットカウンタ74bの値を「0」クリアする。また、ベット数設定処理では、第2クレジット投入ボタン48が操作された場合、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和が2以上であれば、ベット数設定カウンタ74aの値を「2」に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ74bから減算し、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和が2未満であれば、クレジットカウンタ74bの値をベット数設定カウンタ74aに加算した後にクレジットカウンタ74bの値を「0」クリアする。
ステップS504にて肯定判定をした場合、ステップS505にて否定判定をした場合、又はステップS506の処理を実行した場合、メダル投入口45にメダルが投入されていることにより投入メダル検出センサ45aにて1枚のメダルが検出されているか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて肯定判定をした場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数未満であれば(ステップS508:NO)、ベット数設定カウンタ74aの値を1加算し(ステップS509)、ベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数以上であれば(ステップS508:YES)、主側RAM74のクレジットカウンタ74bの値を1加算する(ステップS510)。ステップS509又はステップS510の処理を実行した場合、ベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数以上であってクレジットカウンタ74bの値が上限貯留記憶数(具体的には「50」)以上であることを条件として(ステップS511:YES)、受付禁止処理を実行する(ステップS512)。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
ステップS507にて否定判定をした場合、ステップS511にて否定判定をした場合、又はステップS512の処理を実行した場合、現状の遊技状態が第1CB状態であるか否かを判定する(ステップS513)。現状の遊技状態が第1CB状態である場合(ステップS513:YES)、ベット数設定カウンタ74aの値が「3」であることを条件として(ステップS514:YES)、主側RAM74に設けられた受入時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS515)。一方、現状の遊技状態が第1CB状態ではない場合(ステップS513:NO)、ベット数設定カウンタ74aの値が2以上であることを条件として(ステップS516:YES)、受入時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS515)。
受入時のベット設定済みフラグは、1回のゲームを開始可能な数の遊技媒体がベットされた状況であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。遊技状態が第1CB状態である場合には、「3」の遊技媒体がベットされていない状況では1回のゲームを開始させることはできず、「3」の遊技媒体がベットされることで1回のゲームを開始させることが可能となる。また、遊技状態が第1CB状態ではない場合には、2以上の遊技媒体がベットされていない状況では1回のゲームを開始させることはできず、2以上の遊技媒体がベットされることで1回のゲームを開始させることが可能となる。
開始待ち処理(図13)の説明に戻り、ステップS405にてベット対応処理を実行した後は、精算ボタン51が操作されたか否かを判定する(ステップS406)。精算ボタン51が操作されている場合(ステップS406:YES)、精算処理を実行した後に(ステップS407)、主側RAM74の受入時のベット設定済みフラグを「0」クリアする(ステップS408)。ステップS407の精算処理では、主側RAM74のリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされていない場合にはベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、ベット数設定カウンタ74aが「0」クリアされるとともにクレジットカウンタ74bが「0」クリアされる。一方、主側RAM74のリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされている場合にはクレジットカウンタ74bの値に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、クレジットカウンタ74bが「0」クリアされる。
通常処理(図12)の説明に戻り、ステップS302にて開始待ち処理を実行した後は、主側RAM74におけるリプレイ時のベット設定済みフラグ及び受入時のベット設定済みフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303にて否定判定をした場合にはステップS302に戻る。ステップS303にて肯定判定をした場合にはスタートレバー41が操作されたか否かを判定する(ステップS304)。スタートレバー41が操作されていない場合にはステップS302に戻る。
スタートレバー41が操作された場合には(ステップS304:YES)、メインラインMLを有効化させた後に受付禁止処理を実行する(ステップS305)。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
その後、ステップS306にてゲームが開始された場合の各種設定を行うための開始時の設定処理を実行し、ステップS307にてART状態に対応する抽選を行うためのループ抽選処理を実行し、ステップS308にて今回のゲームにおける役の抽選を行うための役の抽選処理を実行し、ステップS309にて各リール32L,32M,32Rを今回の役の抽選処理の結果に対応した態様で駆動制御するためのリール制御処理を実行する。
その後、媒体付与処理を実行する(ステップS310)。媒体付与処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した数の遊技媒体を遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74のクレジットカウンタ74bに今回の小役入賞に対応した値を加算し、クレジットカウンタ74bの値が上限貯留記憶数に達している場合にはその上限貯留記憶数を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。また、媒体付与処理では、今回付与対象となった遊技媒体の数に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。この兼用表示部66における遊技媒体の数に対応する表示は、遊技媒体のベットが新たに行われるまで継続される。
その後、今回のゲームの結果に対応する遊技状態及び遊技区間の設定を可能とするための遊技終了時の対応処理を実行する(ステップS311)。また、スロットマシン10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに出力するための外部出力設定処理を実行する(ステップS312)。その後、受付許可処理を実行する(ステップS313)。受付許可処理が実行されることにより、メダル投入口45から投入されたメダルは、投入メダル検出センサ45aにて検出された後にホッパ装置53にて回収される。
次に、通常処理(図12)のステップS306にて実行される開始時の設定処理について、図15のフローチャートを参照しながら説明する。
まず主側RAM74におけるリプレイ時のベット設定済みフラグ及び受入時のベット設定済みフラグの両方を「0」クリアする(ステップS601)。その後、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」である場合には(ステップS602:NO)、第1ベット数コマンドを演出側MPU92に送信し(ステップS603)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「2」である場合には(ステップS602:YES)、第2ベット数コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS604)。第1ベット数コマンドは今回開始されたゲームのベット数が「3」であることを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、第2ベット数コマンドは今回開始されたゲームのベット数が「2」であることを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。
ステップS603又はステップS604の処理を実行した場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値を主側RAM74のベット数履歴カウンタにセットする(ステップS605)。なお、ベット数設定カウンタ74aの値は今回のゲームが終了した場合に「0」クリアされる。
次に、通常処理(図12)のステップS308にて実行される役の抽選処理について、図16のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、役の当否判定を行う際に用いる第1乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されるとその時点における第1乱数を第1乱数回路75からラッチする構成となっている。第1乱数回路75は「0」~「65535」の第1乱数を生成しており、主側MPU72は、スタートレバー41の操作を確認した場合に第1乱数回路75においてラッチした値を主側RAM74に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに第1乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。第1乱数回路75は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
第1乱数を取得した後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73から読み出す(ステップS702)。本スロットマシン10では、「1」から「6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて役の抽選処理を実行させるのかを設定することができる。設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利な当選確率となる。具体的には、設定値が「n」よりも「n+1」の方が所定の役の当選確率が高いことにより、設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利となる。また、同一の段階の設定値であっても、ベットされている遊技媒体の数が「2」の場合よりも「3」の場合の方が遊技者にとって有利となる。また、同一の段階の設定値であっても主側MPU72において抽選テーブルが相違する抽選モードとして、通常モードと、第1RTモードと、第2RTモードとの3種類が存在している。また、遊技状態として、これら各抽選モードの状態とは別に第1CB状態及び第2CB状態が存在している。ステップS702では、現状の設定値と、現状のベット数と、現状の抽選モードと、現状の遊技状態との組合せに対応する抽選テーブルを選択する。
設定値が「3」である場合を例に挙げて、非CB状態における通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのそれぞれに対応する抽選テーブルについて説明する。まず通常モードである場合に選択される通常モード用抽選テーブルについて説明する。図17はベット数が「3」である場合に選択される3枚ベット時の通常モード用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図18はベット数が「2」である場合に選択される2枚ベット時の通常モード用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、以下の説明では図19の説明図を適宜参照する。
通常モード用抽選テーブルには3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても、図17及び図18に示すように、インデックス値IVが設定されている。各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられているとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応する抽選役の当選確率を第1乱数回路75の最大値(「65535」)との関係で定めるものである。また、インデックス値IVの数は3枚ベット時と2枚ベット時とで同一となっており、各インデックス値IVに設定されている当選役の種類はインデックス値IV=17を除いて3枚ベット時と2枚ベット時とで同一となっている。
具体的には、インデックス値IV=1~4には、第1ベル当選データが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、図19に示すように、第1停止(最初に停止指令が発生したリール)が左リール32Lである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第1ベル入賞が発生しない。インデックス値IV=2で当選となった場合、第1停止が中リール32Mである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第1ベル入賞が発生しない。インデックス値IV=3で当選となった場合、第1停止が右リール32Rである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第1ベル入賞が発生しない。インデックス値IV=4で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立する。
本スロットマシン10においては既に説明したとおり非CB状態である場合にはストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール32L,32M,32Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール32L,32M,32Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン42~44の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る(当該事象を所謂「取りこぼし」ともいう)。第1ベル入賞、第2ベル入賞及び各種リプレイ入賞は対応する順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合には取りこぼしが発生しない入賞態様であり、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞、チェリー入賞、第1CB入賞及び第2CB入賞はリール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングによっては取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
インデックス値IV=5には、図17及び図18に示すように、第1ベル当選データ及び第2ベル当選データが設定されている。インデックス値IV=5で当選となった場合、図19に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第1ベル入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=6には、図17及び図18に示すように、第1スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=6で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞が成立しない可能性がある。インデックス値IV=7には、図17及び図18に示すように、第2スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=7で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第2スイカ入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=8には、図17及び図18に示すように、チェリー当選データのみが設定されている。インデックス値IV=8で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくチェリー入賞が成立し得る。但し、左リール32Lの回転位置に対する左ストップボタン42の操作タイミングによっては、チェリー入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=9には、図17及び図18に示すように、第1チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=9で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=10には、図17及び図18に示すように、第2チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=10で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=11~16には、図17及び図18に示すように、通常リプレイ当選データと、第1RTリプレイ当選データとが設定されている。この場合、インデックス値IV=11で当選となった場合、図19に示すように、第1停止が左リール32Lであり、第2停止(2番目に停止指令が発生したリール)が中リール32Mであり、第3停止(最後に停止指令が発生したリール)が右リール32Rである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=12で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=13で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=14で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=15で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=16で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=17には、3枚ベット時の通常モード用抽選テーブルであれば図17に示すように第1CB当選データのみが設定されており、2枚ベット時の通常モード用抽選テーブルであれば図18に示すように第2CB当選データのみが設定されている。つまり、第1CB当選データは遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ当選役として設定されるデータであって、第1CB入賞は遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ成立し得る。また、第2CB当選データは遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ当選役として設定されるデータであって、第2CB入賞は遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ成立し得る。第1CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「3」であれば、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第1CB入賞が成立しない可能性がある。第2CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「2」であれば、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第2CB入賞が成立しない可能性がある。
ここで、第1CB当選データ及び第2CB当選データ以外の当選データは対応する入賞が成立したか否かに関係なく当選となったゲームにて消去され、当選となったゲームの次以降のゲームには持ち越されない。これに対して、第1CB当選データ及び第2CB当選データは、主側RAM74のクリア処理(第1CB当選データについては一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)、第2CB当選データについては全部クリア処理(ステップS105))が行われる場合を除き、当選となったゲームの次以降のゲームであっても対応する入賞が成立するまで記憶保持される。この場合に、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれか一方が持ち越されている状態のゲームにおいては第1CB当選データ及び第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。
つまり、ベット数が「3」である状況でゲームが行われた結果、第1CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第1CB入賞が成立していないことで当該第1CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。また、ベット数が「2」である状況でゲームが行われた結果、第2CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第2CB入賞が成立していないことで当該第2CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。これは抽選モードが通常モードである場合に限定されることはなく、第1RTモード及び第2RTモードであっても同様である。これにより、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが既に記憶保持されているにも関わらず第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが新たに記憶されてしまわないようにすることが可能となり、複数のCB当選データが累積して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
図17の3枚ベット時の通常モード用抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1の際に当選となる確率、インデックス値IV=2の際に当選となる確率、及びインデックス値IV=3の際に当選となる確率は、それぞれ約1/6.6である。また、インデックス値IV=4の際に当選となる確率は、約1/13.1である。また、インデックス値IV=5の際に当選となる確率は、約1/500である。また、インデックス値IV=6の際に当選となる確率及びインデックス値IV=10の際に当選となる確率は、約1/164である。また、インデックス値IV=7の際に当選となる確率は、それぞれ約1/146である。また、インデックス値IV=8の際に当選となる確率は、約1/423である。また、インデックス値IV=9の際に当選となる確率は、約1/328である。また、インデックス値IV=11の際に当選となる確率、インデックス値IV=12の際に当選となる確率、インデックス値IV=13の際に当選となる確率、インデックス値IV=14の際に当選となる確率、インデックス値IV=15の際に当選となる確率、及びインデックス値IV=16の際に当選となる確率は、それぞれ約1/41である。また、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は、約1/6.6である。
一方、図18の2枚ベット時の通常モード用抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、3枚ベット時の通常モード用抽選テーブルが選択される場合よりも低い確率となる。具体的には、2枚ベット時の通常モード用抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、3枚ベット時の通常モード用抽選テーブルが選択される場合の確率の2/3よりも低い確率となっている。これにより、「2」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームよりも、「3」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームの方が、遊技媒体の付与を伴う小役入賞及び再遊技が付与されるリプレイ入賞の発生確率を高くすることが可能となる。
但し、2枚ベット時の通常用抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/2.2である。これに対して、上記のとおり3枚ベット時の通常用抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/6.6である。これにより、「2」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームにおいて第2CB当選データが主側RAM74に記憶される確率を、「3」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームにおいて第1CB当選データが主側RAM74に記憶される確率よりも高くすることが可能となる。
なお、上記のように遊技媒体の付与を伴う小役入賞及び再遊技が付与されるリプレイ入賞の発生確率はベット数が「3」である状況の方がベット数が「2」である状況よりも高く、CB当選データ(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)が主側RAM74に記憶される確率はベット数が「2」である状況の方がベット数が「3」である状況よりも高い構成は、通常モードである場合に限定されることはなく、第1RTモードである場合及び第2RTモードである場合も同様である。
通常モード用抽選テーブルには、既に説明したとおり、インデックス値IV=11~16の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に第1RTリプレイ当選データが設定されている。これらインデックス値IV=11~16のいずれかに当選する確率は、遊技媒体のベット数が「3」である状況であれば約1/6.8であり、遊技媒体のベット数が「2」である状況であれば約1/10.9である。そして、インデックス値IV=11~16のいずれかで当選となった場合、リール32L,32M,32Rの第1停止、第2停止及び第3停止の停止順序が当選となった役に対応する停止順序となった場合に第1RTリプレイ入賞が成立し、抽選モードが通常モードから第1RTモードに移行する。第1RTモードに移行した場合、役の抽選処理(図16)において参照される抽選テーブルは第1RTモード用抽選テーブルとなる。
次に、設定値が「3」であって非CB状態における第1RTモードである場合に選択される第1RTモード用抽選テーブルについて説明する。図20及び図21は第1RTモード用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、図20は3枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブルを説明するための説明図であるが、2枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブルであってもインデックス値IVの数は3枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブルと同一となっているとともに、各インデックス値IVに設定されている当選役の種類はインデックス値IV=23を除いて3枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブルと同一となっている。
3枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブルにおいては、図20に示すように、インデックス値IV=1~10のそれぞれに設定されている当選データ及び各インデックス値IVの当選確率が、3枚ベット時の通常モード用抽選テーブル(図17)と同一となっている。なお、図示は省略するが、2枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブルにおけるインデックス値IV=1~10のそれぞれに設定されている当選データ及び各インデックス値IVの当選確率は、2枚ベット時の通常モード用抽選テーブル(図18)と同一となっている。したがって、同一のベット数で比較した場合、遊技媒体の付与を可能とする役の種類及びそれらの役の当選確率は通常モード及び第1RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっているとともに、第1チャンスプレイ及び第2チャンスリプレイの当選確率も通常モード及び第1RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっている。
3枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブル(図20)におけるインデックス値IV=23には第1CB当選データが設定されており、その当選確率は約1/6.6となっている。また、既に説明したとおり3枚ベット時の通常モード用抽選テーブル(図17)におけるインデックス値IV=17にも第1CB当選データが設定されており、その当選確率は約1/6.6となっている。したがって、第1CB当選データの当選確率は通常モード及び第1RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっている。
なお、図示は省略するが2枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブルにおけるインデックス値IV=23には第2CB当選データが設定されておりその当選確率は約1/2.2となっているとともに、2枚ベット時の通常モード用抽選テーブル(図18)におけるインデックス値IV=17にも第2CB当選データが設定されており、その当選確率は約1/2.2となっている。したがって、第2CB当選データの当選確率は通常モード及び第1RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっている。
インデックス値IV=11~22に設定されている当選役データは、通常モードと相違している。詳細には、第1RTモード用抽選テーブルにおいては、図20に示すように、インデックス値IV=11~16の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に第2RTリプレイ当選データが設定されている。これらインデックス値IV=11~16のいずれかに当選する確率は3枚ベット時であれば約1/6.8であり、2枚ベット時であれば約1/10.2である。
インデックス値IV=11で当選となった場合、図21に示すように、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=12で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=13で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=14で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=15で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=16で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。
第1RTモードにおいてインデックス値IV=11~16のいずれかで当選となりリール32L,32M,32Rの第1停止、第2停止及び第3停止の停止順序が当選となった役に対応する停止順序となった場合に第2RTリプレイ入賞が成立して抽選モードが第1RTモードから第2RTモードに移行する。第2RTモードに移行した場合、役の抽選処理(図16)において参照される抽選テーブルは第2RTモード用抽選テーブルとなる。
第1RTモード用抽選テーブルには、図20に示すように、インデックス値IV=17~22の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に、第1転落リプレイ当選データが設定されている。これらインデックス値IV=17~22のいずれかに当選する確率は3枚ベット時であれば約1/10.9であり、2枚ベット時であれば約1/16.4である。
第1RTモード用抽選テーブルにおいてインデックス値IV=17で当選となった場合、図21に示すように、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。また、インデックス値IV=18で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。また、インデックス値IV=19で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。また、インデックス値IV=20で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。また、インデックス値IV=21で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。また、インデックス値IV=22で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。第1転落リプレイ入賞が成立した場合、抽選モードが通常モードに移行する。通常モードに移行した場合、役の抽選処理(図16)において参照される抽選テーブルは通常モード用抽選テーブルとなる。
上記のように第1RTモード用抽選テーブルが設定されていることにより、第1RTモードにおいてリプレイ入賞の成立を可能とさせる役の当選確率(以下、リプレイ確率ともいう)は、遊技媒体のベット数が「3」であれば約1/4.1となっている。これに対して、通常モードにおけるリプレイ確率は、遊技媒体のベット数が「3」であれば約1/6.7となっている。つまり、遊技媒体のベット数が「3」である状況において第1RTモードは通常モードよりもリプレイ確率が高い抽選モードとなっている。なお、遊技媒体のベット数が「2」である状況においてはリプレイ確率が、第1RTモードでは約1/6.1であるのに対して通常モードでは約1/10.3である。したがって、遊技媒体のベット数が「2」である状況であっても第1RTモードは通常モードよりもリプレイ確率が高い抽選モードとなっている。
次に、設定値が「3」であって非CB状態における第2RTモードである場合に選択される第2RTモード用抽選テーブルについて説明する。図22及び図23は第2RTモード用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、図22は3枚ベット時の第2RTモード用抽選テーブルを説明するための説明図であるが、2枚ベット時の第2RTモード用抽選テーブルであってもインデックス値IVの数は3枚ベット時の第2RTモード用抽選テーブルと同一となっているとともに、各インデックス値IVに設定されている当選役の種類はインデックス値IV=18を除いて3枚ベット時の第2RTモード用抽選テーブルと同一となっている。
3枚ベット時の第2RTモード用抽選テーブルにおいては、図22に示すように、インデックス値IV=1~10のそれぞれに設定されている当選データ及び各インデックス値IVの当選確率が、3枚ベット時の通常モード用抽選テーブル(図17)及び3枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブル(図20)と同一となっている。なお、図示は省略するが、2枚ベット時の第2RTモード用抽選テーブルにおけるインデックス値IV=1~10のそれぞれに設定されている当選データ及び各インデックス値IVの当選確率は、2枚ベット時の通常モード用抽選テーブル(図18)及び2枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブルと同一となっている。したがって、同一のベット数で比較した場合、遊技媒体の付与を可能とする役の種類及びそれらの役の当選確率は通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっているとともに、第1チャンスプレイ及び第2チャンスリプレイの当選確率も通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっている。
3枚ベット時の第2RTモード用抽選テーブル(図22)におけるインデックス値IV=18には第1CB当選データが設定されており、その当選確率は約1/6.6となっている。また、既に説明したとおり3枚ベット時の通常モード用抽選テーブル(図17)におけるインデックス値IV=17及び3枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブル(図20)におけるインデックス値IV=23にも第1CB当選データが設定されており、その当選確率は約1/6.6となっている。したがって、第1CB当選データの当選確率は通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっている。
なお、図示は省略するが2枚ベット時の第2RTモード用抽選テーブルにおけるインデックス値IV=18には第2CB当選データが設定されておりその当選確率は約1/2.2となっているとともに、2枚ベット時の通常モード用抽選テーブル(図18)におけるインデックス値IV=17及び2枚ベット時の第1RTモード用抽選テーブルにおけるインデックス値IV=23にも第2CB当選データが設定されており、その当選確率は約1/2.2となっている。したがって、第2CB当選データの当選確率は通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっている。
インデックス値IV=11~17に設定されている当選役データは、通常モード及び第1RTモードと相違している。詳細には、第2RTモード用抽選テーブルにおいては、図22に示すように、インデックス値IV=11~16の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に、第2転落リプレイ当選データが設定されている。これらインデックス値IV=11~16のいずれかに当選する確率は3枚ベット時であれば約1/6.8であり、2枚ベット時であれば約1/10.2
第2RTモード用抽選テーブルにおいてインデックス値IV=11で当選となった場合、図23に示すように、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。また、インデックス値IV=12で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。また、インデックス値IV=13で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。また、インデックス値IV=14で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。また、インデックス値IV=15で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。また、インデックス値IV=16で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく確実に成立する。第2転落リプレイ入賞が成立した場合、抽選モードが第1RTモードに移行する。第1RTモードに移行した場合、役の抽選処理(図16)において参照される抽選テーブルは第1RTモード用抽選テーブルとなる。
第2RTモード用抽選テーブルにはインデックス値IV=17に通常リプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=17において当選となる確率は他の役に当選する確率よりも高く設定されており、具体的には3枚ベット時であれば約1/9.3で当選となり、2枚ベット時であれば約1/14.1で当選となる。そして、このインデックス値IV=17で当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングとは無関係に通常リプレイ入賞が成立することとなる。
上記のように第2RTモード用抽選テーブルが設定されていることにより、第2RTモードにおけるリプレイ確率は、遊技媒体のベット数が「3」であれば約1/3.8となっている。これに対して、通常モードにおけるリプレイ確率は遊技媒体のベット数が「3」であれば約1/6.7となっており、第1RTモードにおけるリプレイ確率は遊技媒体のベット数が「3」であれば約1/4.1となっている。つまり、遊技媒体のベット数が「3」である状況において第2RTモードは通常モード及び第1RTモードよりもリプレイ確率が高い抽選モードとなっている。なお、遊技媒体のベット数が「2」である状況においてはリプレイ確率が、第2RTモードでは約1/5.7であるのに対して、通常モードでは約1/10.3であるとともに第1RTモードでは約1/6.1である。したがって、遊技媒体のベット数が「2」である状況であっても第2RTモードは通常モード及び第1RTモードよりもリプレイ確率が高い抽選モードとなっている。但し、これに限定されることはなく、第1RTモードと第2RTモードとでリプレイ確率が同一又は略同一である構成としてもよく、第2RTモードの方が第1RTモードよりもリプレイ確率が顕著に高い構成としてもよい。
なお、主側ROM73には、通常モード用抽選テーブル、第1RTモード用抽選テーブル及び第2RTモード用抽選テーブル以外にも第1CB状態及び第2CB状態である場合のそれぞれにおける役の抽選処理(図16)にて参照されるCB用抽選テーブルが記憶されている。CB用抽選テーブルにはインデックス値IVが1個のみが設定されており、当該その1個のインデックス値IVには通常リプレイ当選データが設定されている。当該インデックス値IVで当選となる確率は3/10であり、当該インデックス値IVに当選となった場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。一方、上記インデックス値IVに当選となったものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合、又は上記インデックス値IVで当選とならなかった場合には第1ベル入賞が成立し得る。
ここで、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのいずれであっても、インデックス値IV=7及び10以外のインデックス値IVは「1」~「6」の設定値の間で当選確率が同一となっている。これは遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれにおいても該当する。これに対して、インデックス値IV=7及び10の当選確率は「1」~「6」の設定値の間で相違している。図24は3枚ベット時においてインデックス値IV=7及び10の当選確率が「1」~「6」の設定値の間で相違していることを説明するための説明図である。
図24に示すように、3枚ベット時においてインデックス値IV=7で当選となる確率は、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのいずれであっても、「1」の設定値の場合に最も低く、大きい値の設定値ほど当選確率が高く、「6」の設定値の場合が最も高い。また、3枚ベット時においてインデックス値IV=10で当選となる確率は、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのいずれであっても、「1」の設定値の場合に最も低く、大きい値の設定値ほど当選確率が高く、「6」の設定値の場合が最も高い。これにより、「1」~「6」の設定値の間で有利度に差を設けることが可能となる。なお、2枚ベット時においても、インデックス値IV=7で当選となる確率は、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのいずれであっても、大きい値の設定値ほど当選確率が高く設定されているとともに、インデックス値IV=10で当選となる確率も、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのいずれであっても、大きい値の設定値ほど当選確率が高く設定されている。
役の抽選処理(図16)の説明に戻り、ステップS702にて抽選テーブルを選択した後、インデックス値IVを1とした後に(ステップS703)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS704)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS701にて取得した第1乱数の値を現在の判定値DVとし、この第1乱数の値に現在のインデックス値IVであるインデックス値IV=1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS705)。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。「65535」を超えた場合には(ステップS705:YES)、そのときのインデックス値IVと対応する当選役のデータを主側RAM74にセットするための当選データの取得処理を実行する(ステップS706)。
判定値DVが「65535」を超えなかった場合には(ステップS705:NO)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはインデックス値IVを1加算した後に(ステップS707)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS708)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS704に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS704では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS705では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS706の処理を実行した場合、又はステップS708にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行う(ステップS709)。その後、ステップS710にてゲーム開始時の有利抽選処理を実行し、ステップS711にて遊技区間の第1制御処理を実行し、ステップS712にて停止順報知制御処理を実行する。これらステップS710~ステップS712の処理内容については後に詳細に説明する。
その後、ゲーム開始コマンドの送信処理を実行する(ステップS713)。当該送信処理では、今回の役の抽選処理(図16)にて当選となっている場合にはその当選となった役に対応する情報と、現状の抽選モード及び現状の遊技状態に対応する情報と、ステップS710及びステップS711の処理結果に対応する情報とをゲーム開始コマンドに設定し、そのゲーム開始コマンドを演出側MPU92に送信する。ゲーム開始コマンドとは、新たなゲームが開始されたことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであって、主側MPU72にて決定された各種情報を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。
演出側MPU92は、ゲーム開始コマンドを受信した場合、今回のゲームにおける各種情報を当該ゲーム開始コマンドから把握する。そして、演出側MPU92は、その把握した各種情報に応じた態様で演出の内容を決定する。そして、その決定した演出の内容に対応するデータテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、その読み出したデータテーブルに従って上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を実行する。
次に、通常処理(図12)のステップS309にて実行されるリール制御処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。
リール制御処理では、まず各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(ステップS801)。回転開始処理では、前回のゲームでリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回のゲームのためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットする。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS206のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると各ストップボタン42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
その後、ストップボタン42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する(ステップS802)。いずれのストップボタン42~44も操作されていない場合には、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS802の処理を繰り返し実行する。ストップボタン42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、回転中のリール32L,32M,32Rと対応するストップボタン42~44が操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する(ステップS803)。停止指令が発生していない場合には、ステップS802に戻り、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS802の処理を繰り返し実行する。停止指令が発生した場合には、停止指令コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS804)。停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42~44が操作されて停止指令が発生したのかを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。停止指令コマンドを送信した場合には回転中のリールを停止させるべくステップS805~ステップS811に示す停止制御処理を行う。
停止制御処理では、ストップボタン42~44が操作されたタイミングで基点位置(具体的には下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(ステップS805)。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。その後、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rのスベリ数を算出する(ステップS806)。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリール32L,32M,32Rを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS806では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいてスベリ数として「0」~「4」のいずれかの値を算出する。
その後、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(ステップS807)。そして、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し(ステップS808)、等しくなった場合にはリール32L,32M,32Rの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS809)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する(ステップS810)。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、停止情報第2設定処理を行い(ステップS811)、ステップS802に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、役の抽選処理(図16)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42~44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」~「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM73に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、役の抽選処理(図16)のステップS709にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図25)のステップS811にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、役の抽選処理の結果に応じて停止情報を設定する。停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM74に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目とに基づいて停止情報を変更する。
ステップS810にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS812にて入賞判定処理を実行する。入賞判定処理では、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。そして、主側RAM74に記憶されている当選データの内容に基づき、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止表示されている図柄の組合せが役の抽選処理において当選となった役に対応する図柄の組合せであるか否かを判定し、当選となった役に対応する図柄の組合せである場合には当選役の入賞の成立として入賞対応処理を実行する。
入賞対応処理では、その入賞が小役入賞であれば媒体付与処理において遊技媒体の付与を可能とするように付与対象となる遊技媒体数の情報を主側RAM74にセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、次回の開始待ち処理(ステップS302)にて再遊技設定処理が実行されるようにするためのフラグ設定処理を実行する。
入賞判定処理を実行した後は入賞結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS813)。入賞結果コマンドには、今回の入賞成立の有無を示すデータが含まれているとともに、入賞が成立している場合にはその入賞の種類を示すデータが含まれている。
次に、通常処理(図12)のステップS311にて実行される遊技終了時の対応処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。なお、通常処理(図12)におけるステップS311の処理はリール制御処理(ステップS309)よりも後に実行されるため、遊技終了時の対応処理は1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行されることとなる。
まず第1CB状態又は第2CB状態の移行制御と進行制御とを行うためのCB用処理を実行する(ステップS901)。CB用処理については後に詳細に説明する。その後、第1CB状態及び第2CB状態のいずれでもないことを条件として(ステップS902:NO)、抽選モードの制御処理を実行する(ステップS903)。抽選モードの制御処理では、今回のゲームにおいて第1RTリプレイ入賞が成立している場合には通常モードから第1RTモードに移行させ、今回のゲームにおいて第2RTリプレイ入賞が成立している場合には第1RTモードから第2RTモードに移行させ、今回のゲームにおいて第1転落リプレイ入賞が成立している場合には第1RTモードから通常モードに移行させ、今回のゲームにおいて第2転落リプレイ入賞が成立している場合には第2RTモードから第1RTモードに移行させる。
その後、現状の遊技状態に対応する処理にジャンプする(ステップS904)。具体的には、遊技状態が準備状態、疑似ボーナス状態、ART状態及び終了準備状態のいずれでもない通常遊技状態である場合には通常用処理を実行し(ステップS905)、遊技状態が準備状態である場合には準備状態処理を実行し(ステップS906)、遊技状態が疑似ボーナス状態である場合には疑似ボーナス用処理を実行し(ステップS907)、遊技状態がART状態である場合にはART状態処理を実行し(ステップS908)、遊技状態が終了準備状態である場合には遊技区間の第2制御処理を実行する(ステップS909)。また、ステップS905の通常用処理、ステップS906の準備状態処理、ステップS907の擬似ボーナス用処理及びステップS908のART状態処理のいずれかを実行した場合にも遊技区間の第2制御処理(ステップS909)を実行する。ステップS905~ステップS909の処理内容については後に詳細に説明する。
なお、現状の遊技状態が第1CB状態又は第2CB状態である場合にはステップS902にて肯定判定をすることで、ステップS905の通常用処理、ステップS906の準備状態処理、ステップS907の疑似ボーナス用処理及びステップS908のART状態処理を実行しない。したがって、第1CB状態又は第2CB状態である場合には、通常遊技状態を進行させるための処理、準備状態を進行させるための処理、疑似ボーナス状態を進行させるための処理及びART状態を進行させるための処理が実行されない。一方、現状の遊技状態が第1CB状態又は第2CB状態であってもステップS909における遊技区間の第2制御処理を実行する。したがって、第1CB状態又は第2CB状態である場合であっても第2区間を進行させるための処理が実行される。
<遊技状態及び遊技区間について>
次に、遊技状態及び遊技区間について説明する。図27は本スロットマシン10に存在している遊技状態及び遊技区間を説明するための説明図である。
本スロットマシン10では遊技状態として、通常遊技状態ST1と、第1CB状態ST2と、第2CB状態ST3と、準備状態ST4と、疑似ボーナス状態ST5と、ART状態ST6と、終了準備状態ST7とが存在している。これら遊技状態ST1~ST7は相互に重複して発生することはない。
通常遊技状態ST1は、主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されることにより滞在する遊技状態である。また、通常遊技状態ST1において発生した第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した場合、疑似ボーナス状態ST5が終了した場合においてART状態ST6への移行が発生しない場合、ART状態ST6が終了した場合、及び終了準備状態ST7が終了した場合、遊技状態が通常遊技状態ST1となる。通常遊技状態ST1は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。
通常遊技状態ST1は3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1未満となる。また、既に説明したとおり抽選モードとして通常モード、第1RTモード及び第2RTモードが存在しているが通常遊技状態ST1においてはこれら抽選モードのいずれにも滞在し得る。また、通常遊技状態ST1には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
第1CB状態ST2は、第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において第1CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第1CB状態ST2は遊技媒体のベット数が「3」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、遊技媒体のベット数が「2」である場合には1ゲームを実行することができない。また、第2CB状態ST3は、第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において第2CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第2CB状態ST3は遊技媒体のベット数が「2」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、ベット上限数が「2」に設定されるため「3」の遊技媒体をベットすることができない。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。これら第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の詳細については後に説明する。
準備状態ST4は疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6に移行する前段階として滞在する遊技状態であり、通常遊技状態ST1から移行し得る。準備状態ST4は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。準備状態ST4には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
準備状態ST4ではインデックス値IV=1~3のいずれかに当選した場合、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。第1ベル入賞が成立することで「11」の遊技媒体が付与される。これにより、準備状態ST4の1ゲームにおける遊技媒体の期待付与数を高めることが可能となる。
既に説明したとおり抽選モードとして通常モード、第1RTモード及び第2RTモードが存在しているが、準備状態ST4においてはこれら抽選モードのいずれにも滞在し得る。準備状態ST4であって第1RTモード及び第2RTモードのいずれかである状況において3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1以上となる。一方、準備状態ST4であって第1RTモード及び第2RTモードのいずれかである状況において2枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる。また、準備状態ST4であって通常モードである場合には3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる。
準備状態ST4であって通常モードである場合、インデックス値IV=11~16のいずれかに当選した場合、第1RTリプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、準備状態ST4であって第1RTモードである場合、インデックス値IV=11~16のいずれかに当選した場合、第2RTリプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され、インデックス値IV=17~22のいずれかに当選した場合、第1転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。準備状態ST4において第2RTリプレイ入賞が成立して抽選モードが第2RTモードに移行することにより遊技状態が疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6に移行する。
なお、抽選モードが第2RTモードである状況で準備状態ST4への移行が発生することがあるが、この場合にはインデックス値IV=11~16のいずれかに当選したとしても第2転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。そして、準備状態ST4において抽選モードが第1RTモードに移行し、その後に第2RTモードへの移行が発生した場合に疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6に移行する。また、準備状態ST4が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することで終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。
疑似ボーナス状態ST5は当該疑似ボーナス状態ST5への移行当選となっている状況において準備状態ST4にて第2RTリプレイ入賞が成立して抽選モードが第2RTモードとなることで移行する遊技状態である。疑似ボーナス状態ST5は当該疑似ボーナス状態ST5の残りの継続ゲーム数が「0」となった場合に終了する。疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行当選となった場合には当該疑似ボーナス状態ST5が終了した場合にART状態ST6に移行する。疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行当選とならなかった場合であるとともに疑似ボーナス状態ST5が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合であって通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する場合、終了準備状態ST7に移行する。疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行当選とならなかった場合であるとともに疑似ボーナス状態ST5が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合であって通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了しない場合、終了準備状態ST7に移行することなく通常遊技状態ST1に移行する。また、疑似ボーナス状態ST5が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することで終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。
疑似ボーナス状態ST5は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。疑似ボーナス状態ST5には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
疑似ボーナス状態ST5ではインデックス値IV=1~3のいずれかに当選した場合、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。第1ベル入賞が成立することで「11」の遊技媒体が付与される。これにより、疑似ボーナス状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の期待付与数を高めることが可能となる。
既に説明したとおり抽選モードとして通常モード、第1RTモード及び第2RTモードが存在しているが、疑似ボーナス状態ST5においてはこれら抽選モードのいずれにも滞在し得る。疑似ボーナス状態ST5であって第1RTモード及び第2RTモードのいずれかである状況において3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1以上となる。一方、疑似ボーナス状態ST5であって第1RTモード及び第2RTモードのいずれかである状況において2枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる。また、疑似ボーナス状態ST5であって通常モードである場合には3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる。
疑似ボーナス状態ST5への移行当選となっている状況の準備状態ST4において第2RTモードに移行することで疑似ボーナス状態ST5が開始されるとともに、疑似ボーナス状態ST5であって第2RTモードである場合、インデックス値IV=11~16のいずれかに当選した場合、第2転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。したがって、疑似ボーナス状態ST5である場合には基本的には第2RTモードに滞在し、疑似ボーナス状態ST5であって第2RTモードである場合には上記のとおり3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1以上となる。
但し、リール32L,32M,32Rの停止順序の操作ミスによって疑似ボーナス状態ST5において第2RTモードから第1RTモードへの移行が発生することがあり、さらに疑似ボーナス状態ST5において第1RTモードから通常モードへの移行が発生することがある。これに対して、疑似ボーナス状態ST5であって通常モードである場合、インデックス値IV=11~16のいずれかに当選した場合、第1RTリプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、疑似ボーナス状態ST5であって第1RTモードである場合、インデックス値IV=11~16のいずれかに当選した場合、第2RTリプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され、インデックス値IV=17~22のいずれかに当選した場合、第1転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。
なお、疑似ボーナス状態ST5において抽選モードが第2RTモードから第1RTモードに移行したり第1RTモードから通常モードに移行したとしても、疑似ボーナス状態ST5が維持され第2RTモードではない状況であっても疑似ボーナス状態ST5の残りの継続ゲーム数は減算される。
ART状態ST6は、当該ART状態ST6への移行当選となっている状況において準備状態ST4にて第2RTリプレイ入賞が成立して抽選モードが第2RTモードとなることで移行する遊技状態であるとともに、ART状態ST6への移行当選となっている状況において疑似ボーナス状態ST5が終了した場合に移行する遊技状態である。ART状態ST6は当該ART状態ST6の残りの継続ゲーム数が「0」となった場合に終了する。ART状態ST6が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合であって通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する場合、終了準備状態ST7に移行する。ART状態ST6が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合であって通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了しない場合、終了準備状態ST7に移行することなく通常遊技状態ST1に移行する。また、ART状態ST6が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することで終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。
ART状態ST6は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。ART状態ST6には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
ART状態ST6ではインデックス値IV=1~3のいずれかに当選した場合、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。第1ベル入賞が成立することで「11」の遊技媒体が付与される。これにより、ART状態ST6の1ゲームにおける遊技媒体の期待付与数を高めることが可能となる。
既に説明したとおり抽選モードとして通常モード、第1RTモード及び第2RTモードが存在しているが、ART状態ST6においてはこれら抽選モードのいずれにも滞在し得る。ART状態ST6であって第1RTモード及び第2RTモードのいずれかである状況において3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1以上となる。一方、ART状態ST6であって第1RTモード及び第2RTモードのいずれかである状況において2枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる。また、ART状態ST6であって通常モードである場合には3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる。
ART状態ST6への移行当選となっている状況の準備状態ST4において第2RTモードに移行することでART状態ST6が開始されるとともに、第2RTモードに基本的に滞在することとなる疑似ボーナス状態ST5がART状態ST6への移行当選となっている状況で終了する場合にART状態ST6が開始される。そして、ART状態ST6であって第2RTモードである場合、インデックス値IV=11~16のいずれかに当選した場合、第2転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。したがって、ART状態ST6である場合には基本的には第2RTモードに滞在し、ART状態ST6であって第2RTモードである場合には上記のとおり3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1以上となる。
但し、リール32L,32M,32Rの停止順序の操作ミスによってART状態ST6において第2RTモードから第1RTモードへの移行が発生することがあり、さらにART状態ST6において第1RTモードから通常モードへの移行が発生することがある。これに対して、ART状態ST6であって通常モードである場合、インデックス値IV=11~16のいずれかに当選した場合、第1RTリプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、ART状態ST6であって第1RTモードである場合、インデックス値IV=11~16のいずれかに当選した場合、第2RTリプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され、インデックス値IV=17~22のいずれかに当選した場合、第1転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。
なお、ART状態ST6において抽選モードが第2RTモードから第1RTモードに移行したり第1RTモードから通常モードに移行したとしても、ART状態ST6が維持され第2RTモードではない状況であってもART状態ST6の残りの継続ゲーム数は減算される。
終了準備状態ST7は、後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了する場合であって、その後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する場合に移行する遊技状態である。終了準備状態ST7は1ゲームが実行された場合に終了する。終了準備状態ST7が終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。終了準備状態ST7は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。終了準備状態ST7は3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる遊技状態である。また、既に説明したとおり抽選モードとして通常モード、第1RTモード及び第2RTモードが存在しているが、終了準備状態ST7においてはこれら抽選モードのいずれにも滞在し得る。また、終了準備状態ST7には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
上記のように各種遊技状態ST1~ST7が存在している構成において、これら遊技状態ST1~ST7とは別に遊技区間が設定されている。遊技区間として第1区間SC1と第2区間SC2とが設定されている。つまり、本スロットマシン10では遊技状況を決定付ける要素として、「2」及び「3」の遊技媒体のベット数と、「1」~「6」の設定値と、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードの抽選モードと、各種遊技状態ST1~ST7と、第1区間SC1及び第2区間SC2の遊技区間とが存在している。
第1区間SC1とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る有利な遊技状態(準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6)が開始されない区間であって、上記有利な遊技状態が継続しない区間である。主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には通常遊技状態ST1及び通常モードであって第1区間SC1となる。また、第2区間SC2において第2区間SC2の初期化処理が実行された場合にも第1区間SC1となる。第2区間SC2とは、上記有利な遊技状態が開始され得る区間であって上記有利な遊技状態が継続し得る区間である。
図28(a)は第1区間SC1及び第2区間SC2を説明するための説明図である。上記のとおり主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には第1区間SC1となるとともに第2区間SC2の初期化処理が実行された場合にも第1区間SC1となる。一方、第2区間SC2には、第1区間SC1において役の抽選処理(図16)に基づき第2区間SC2への移行契機が発生することで当該第1区間SC1から移行する。この場合、第1区間SC1においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得る一方、第1区間SC1においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても第2区間SC2への移行契機は発生しない。したがって、第1区間SC1において第2区間SC2への移行を期待する遊技者は、ベット数が「2」であるゲームを実行するのではなく、ベット数が「3」であるゲームを実行する必要がある。
第1区間SC1においては1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が確実に1未満となるのに対して、第2区間SC2においては1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる場合だけではなく1以上となる場合もある。したがって、第1区間SC1よりも第2区間SC2の方が有利な状況となる。よって、遊技者は第1区間SC1においては第2区間SC2に移行することを期待することとなる。
第1区間SC1は、第2区間SC2への移行契機が発生することで終了し、第2区間SC2へ移行する。これに対して、第2区間SC2は疑似ボーナス状態ST5、ART状態ST6又は終了準備状態ST7が終了して通常遊技状態ST1に移行する場合には終了し、第1区間SC1へ移行する。また、第2区間SC2の終了条件として、第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に到達すること、及び第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数(具体的には2400枚)に到達することのいずれか一方の条件が成立することというエンディング条件が設定されている。遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。
つまり、第2区間SC2が継続されることで当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数に到達した場合には当該第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する。また、第2区間SC2が継続されることで当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達した場合には当該第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する。そして、これらエンディング条件のいずれか一方が成立した場合には、準備状態ST4の途中であってもそのエンディング条件が成立したゲームにて準備状態ST4が終了されるとともに第2区間SC2が終了されて第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況に移行し、疑似ボーナス状態ST5の途中であってもそのエンディング条件が成立したゲームにて疑似ボーナス状態ST5が終了されるとともに第2区間SC2が終了されて第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況に移行し、ART状態ST6の途中であってもそのエンディング条件が成立したゲームにてART状態ST6が終了されるとともに第2区間SC2が終了されて第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況に移行する。これにより、第2区間SC2が過剰に継続してしまわなようにすることが可能となる。
図27に示すように通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3には、第1区間SC1及び第2区間SC2のいずれにおいても滞在し得る。一方、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5、ART状態ST6及び終了準備状態ST7には、第1区間SC1において滞在することはなく、第2区間SC2においてのみ滞在する。
図28(b)は第2区間SC2における各遊技状態ST1~ST7の内容を説明するための説明図である。既に説明したとおり通常遊技状態ST1、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5、ART状態ST6及び終了準備状態ST7は遊技媒体のベット数が「3」である状況及び「2」である状況のいずれでもゲームを実行することが可能であり、さらに第1CB状態ST2は遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみゲームを実行することが可能であるとともに第2CB状態ST3は遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみゲームを実行することが可能である。これは遊技区間が第2区間SC2であっても同様である。
第2区間SC2において通常遊技状態ST1である場合には、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合及びベット数が「2」であるゲームが実行される場合のいずれであっても遊技媒体の純増期待値は1未満である。この場合に、第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては後述するように、各ゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果に基づいて疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6への移行抽選処理が実行され得るが、当該移行抽選処理はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。また、第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては後述するように、1ゲームが実行される度に主側RAM74に設けられた解除ゲーム数カウンタ74eの値が1減算され、その1減算後における解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」である場合には疑似ボーナス状態ST5への移行が確定することとなるが、当該解除ゲーム数カウンタ74eの減算はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。したがって、第2区間SC2における通常遊技状態ST1において、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
第2区間SC2において準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれかである場合、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1以上となり得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1未満である。したがって、第2区間SC2における準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれかである場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
上記のように第2区間SC2における通常遊技状態ST1、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6においてはベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が有利である構成であっても、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームにて付与された遊技媒体の数は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数として加算されるとともに、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。この点からも、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれかである場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
第2区間SC2であっても第1区間SC1と同様に第1CB入賞が成立し得るとともに第2CB入賞が成立し得る。第2区間SC2において第1CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第1CB状態ST2となるとともに第1CB状態ST2である場合及び第1CB状態ST2が終了した後も第2区間SC2が維持される。また、第2区間SC2において第2CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第2CB状態ST3となるとともに第2CB状態ST3である場合及び第2CB状態ST3が終了した後も第2区間SC2が維持される。第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも既に説明したとおり、当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態である。その一方、第2区間SC2における第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかにおいて実行されたゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3で実行されたゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。したがって、第2区間SC2において第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が発生した場合には遊技者にとってより不利となる。
なお、終了準備状態ST7は第2区間SC2においてベット数が「3」であるゲームが実行される場合及びベット数が「2」であるゲームが実行される場合のいずれであっても遊技媒体の純増期待値は1未満となるものの、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了することに伴って第2区間SC2が終了するのに対して1ゲームのみ実行される遊技状態である。したがって、終了準備状態ST7において実行されるゲームは、第2区間SC2における遊技媒体の制限付きの合計純増枚数に寄与することはなく、さらに第2区間SC2における合計ゲーム数に寄与しない。但し、これに限定されることはなく、終了準備状態ST7において実行されるゲームであっても、第2区間SC2における遊技媒体の制限付きの合計純増枚数に寄与するとともに、さらに第2区間SC2における合計ゲーム数に寄与する構成としてもよい。
<CB状態ST2,ST3について>
次に、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3について詳細に説明する。図29(a)は第1CB役(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されることとなるインデックス値IV)及び第2CB役(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されることとなるインデックス値IV)を説明するための説明図であり、図29(b)は第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3を説明するための説明図である。
図29(a)に示すように第1CB役には、ベット数が「3」であるゲームにおいて当選となり得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームにおいては当選となり得ない。ベット数が「3」であるゲームにおいて約1/6.6の確率で第1CB役に当選する。但し、第1CB役の当選状態(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第2CB役の当選状態(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである場合には、第1CB役が役の抽選処理(図16)における抽選対象から除外される。
第2CB役には、ベット数が「2」であるゲームにおいて当選となり得るのに対して、ベット数が「3」であるゲームにおいては当選となり得ない。ベット数が「2」であるゲームにおいて約1/2.2の確率で第2CB役に当選する。但し、第1CB役の当選状態(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第2CB役の当選状態(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである場合には、第2CB役が役の抽選処理(図16)における抽選対象から除外される。
第1CB役の当選状態においては、ベット数が「3」であるゲームにて第1CB入賞が成立し得る一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては第1CB入賞は成立しない。したがって、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にていずれのインデックス値IVにも当選しない外れ結果となったとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1CB入賞は成立しない。また、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にて所謂取りこぼしが発生し得るインデックス値IVに当選したとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1CB入賞は成立しない。第1CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行されて第1CB入賞が成立した場合に第1CB状態ST2となる。
図29(b)に示すように第1CB状態ST2においては、ベット数が「3」であるゲームを実行することが可能であり、ベット数が2以下である状況においてはゲームを実行することが不可である。第1CB状態ST2においては各ゲームにおける役の抽選処理(図16)にて3/10の確率で通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶され、通常リプレイ当選データが記憶された場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。
第1CB状態ST2においては役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、又は通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されたものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではないことで通常リプレイ入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル入賞が成立し得る。この場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル入賞が成立するが、左ストップボタン42の停止操作タイミングによっては第1ベル入賞が成立しないことがある。
但し、これに限定されることはなく、第1CB状態ST2において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶された場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に通常リプレイ入賞が成立する構成としてもよい。また、第1CB状態ST2において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に第1ベル入賞が成立する構成としてもよい。
第1CB状態ST2において第1ベル入賞が成立した場合には「1」の遊技媒体が付与される。既に説明したとおり第1CB状態ST2においては「3」の遊技媒体がベットされている場合にのみゲームを実行することが可能である。これに対して、第1CB状態ST2のゲームにおいて付与される遊技媒体の数は「1」である。そして、第1CB状態ST2は「30」の遊技媒体が付与された場合に終了する。したがって、第1CB状態ST2においては「3」の遊技媒体がベットされることで実行されたゲームにて「1」の遊技媒体が付与されるという事象を30回発生させる必要があり、この場合、第1CB状態ST2が開始されてから終了されるまでに遊技者が所有している遊技媒体が少なくとも60減少することとなる。よって、第1CB状態ST2は遊技者にとって不利な遊技状態となる。
また、第1CB状態ST2においては上記のとおり通常リプレイ入賞が成立し得るとともに通常リプレイ入賞及び第1ベル入賞の両方が成立しないこともある。そうすると、第2区間SC2において第1CB状態ST2が発生した場合には、遊技者にとって不利である第1CB状態ST2が30ゲーム以上に亘って継続することとなり、そのゲーム数が第2区間SC2において実行された合計ゲーム数に加算されることとなる。
第2CB役の当選状態においては、ベット数が「2」であるゲームにて第2CB入賞が成立し得る一方、ベット数が「3」であるゲームにおいては第2CB入賞は成立しない。したがって、第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にていずれのインデックス値IVにも当選しない外れ結果となったとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第2CB入賞は成立しない。また、第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にて所謂取りこぼしが発生し得るインデックス値IVに当選したとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第2CB入賞は成立しない。第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されて第2CB入賞が成立した場合に第2CB状態ST3となる。
図29(b)に示すように第2CB状態ST3においては、ベット数が「2」である状況においてゲームを実行することが可能であるとともに遊技媒体の上限ベット数は「2」となる。第2CB状態ST3においては各ゲームにおける役の抽選処理(図16)にて3/10の確率で通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶され、通常リプレイ当選データが記憶された場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。
第2CB状態ST3においては役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、又は通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されたものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではないことで通常リプレイ入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル入賞が成立し得る。この場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル入賞が成立するが、左ストップボタン42の停止操作タイミングによっては第1ベル入賞が成立しないことがある。
但し、これに限定されることはなく、第2CB状態ST3において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶された場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に通常リプレイ入賞が成立する構成としてもよい。また、第1CB状態ST2において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に第1ベル入賞が成立する構成としてもよい。
第2CB状態ST3において第1ベル入賞が成立した場合には「1」の遊技媒体が付与される。既に説明したとおり第2CB状態ST3においては「2」の遊技媒体がベットされている場合にのみゲームを実行することが可能である。これに対して、第2CB状態ST3のゲームにおいて付与される遊技媒体の数は「1」である。そして、第2CB状態ST3は「30」の遊技媒体が付与された場合に終了する。したがって、第2CB状態ST3においては「2」の遊技媒体がベットされることで実行されたゲームにて「1」の遊技媒体が付与されるという事象を30回発生させる必要があり、この場合、第2CB状態ST3が開始されてから終了されるまでに遊技者が所有している遊技媒体が少なくとも30減少することとなる。よって、第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態となる。但し、第2CB状態ST3のこの不利益度は第1CB状態ST2よりも低い。
また、第2CB状態ST3においては上記のとおり通常リプレイ入賞が成立し得るとともに通常リプレイ入賞及び第1ベル入賞の両方が成立しないこともある。そうすると、第2区間SC2において第2CB状態ST3が発生した場合には、遊技者にとって不利である第2CB状態ST3が30ゲーム以上に亘って継続することとなり、そのゲーム数が第2区間SC2において実行された合計ゲーム数に加算されることとなる。
上記のように遊技者にとって不利な遊技状態として第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が設定されている構成において、ベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とするとともに第2CB入賞を成立させないようにしてから、ベット数が「3」であるゲームを実行することで、各ゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行を発生させないようにしながら遊技を行うことが可能となる。つまり、ベット数が「2」であるゲームが実行されることで第2CB役の当選状態となった場合には、その後にベット数が「3」であるゲームが実行されることにより第2CB役の当選状態であっても第2CB入賞が成立しない。また、第2CB役の当選状態においてはベット数が「3」であるゲームが実行されたとしても役の抽選処理(図16)にて第1CB役が抽選対象から除外されるため、第1CB役の当選状態とならない。そして、第1CB役の当選状態とならないことにより第1CB入賞が成立することはなく、第1CB状態ST2に遊技状態が移行することもない。これにより、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行を発生させないようにしながら、ベット数が「3」であるゲームを実行することが可能となる。そして、ベット数が「3」であるゲームを実行することで、既に説明したとおり第2区間SC2への移行が発生し得るとともに、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6への移行が発生し得る。
ここで、スロットマシン10においては不正な利益を得る目的で主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行されることが想定される。例えば、メダルの払い出しが発生する状況においてホッパ装置53の払出検出センサに対して不正用治具を用いてメダルの検出をできないようにすることで本来払い出されるべき数よりも多くのメダルを払い出させる不正行為の発生が想定される。これに対して、本スロットマシン10には既に説明したとおり当該不正用治具の侵入を検出するための物体検出センサが設けられており、物体検出センサにて不正用治具の侵入が検出された場合には侵入異常報知が実行される。したがって、物体検出センサにて検出されないように工夫して上記不正用治具が挿入されたとしても、上記不正用治具を利用して不正に多くのメダルを払い出させる行為を繰り返す過程で当該不正用治具の侵入が物体検出センサにて検出され侵入異常報知が実行されることがある。この場合、不正行為者は主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)を不正に実行させることにより侵入異常報知を強制的に終了させる行為を行うことが想定される。そして、侵入異常報知が実行されない状況となった本スロットマシン10においてその不正に得たメダルを利用してゲームが行われることが想定される。
但し、このような不正行為が行われた場合には主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行されることで、主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていない状態となる。つまり、第2CB役の当選状態ではない状態となる。そして、第2CB役の当選状態ではない状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、第1CB役の当選状態とり得るとともに第1CB入賞が成立した場合には遊技者にとって不利な遊技状態である第1CB状態ST2となる。これにより、上記のような不正行為を行った者に対して不利益を与えることが可能となる。一方、遊技ホールにおいては営業開始前などにてベット数が「2」であるゲームを実行して第2CB役の当選状態としておくことにより、上記のような不正行為を行わない通常の遊技者に対しては第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が発生しないようにしながら、ベット数が「3」であるゲームを行わせることが可能となる。
図29(a)に示すようにベット数が「2」であるゲームにて第2CB役に当選する確率は約1/2.2であるのに対して、ベット数が「3」であるゲームにて第1CB役に当選する確率は約1/6.6である。つまり、第2CB役に当選する確率の方が第1CB役に当選する確率よりも高く設定されている。これにより、遊技ホールなどにおいてベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とする場合に、当該第2CB役の当選状態となるまでに要するゲーム数を少なくすることが可能となる。その一方、誤って第2CB役の当選状態とする前にベット数が「3」であるゲームが実行されたとしても、第1CB役に当選する確率の方が第2CB役に当選する確率よりも低いことで、第1CB役に当選しづらくさせることが可能となる。
なお、第2CB役に当選する確率の方が第1CB役に当選する確率よりも高い構成に限定されることはなく、第1CB役に当選する確率の方が第2CB役に当選する確率よりも高い構成としてもよく、第1CB役に当選する確率と第2CB役に当選する確率とが同一又は略同一である構成としてもよい。
図30は主側MPU72にて実行されるCB用処理を示すフローチャートである。なお、CB用処理は遊技終了時の対応処理(図26)におけるステップS901にて実行される。遊技終了時の対応処理(図26)は既に説明したとおり1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行されるため、CB用処理も1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行されることとなる。
主側RAM74に設けられた第1CB状態フラグ及び第2CB状態フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定することで、現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかであるか否かを判定する(ステップS1001)。第1CB状態フラグは遊技状態が第1CB状態ST2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2CB状態フラグは遊技状態が第2CB状態ST3であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
ステップS1001にて否定判定をした場合、今回のゲームにて第1CB入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1002)。つまり、第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況で第1CB入賞に対応する図柄の組合せがメインラインMLに停止したか否かを判定する。第1CB入賞が成立している場合(ステップS1002:YES)、主側RAM74の第1CB状態フラグに「1」をセットし(ステップS1003)、主側RAM74の第1CB当選データをクリアする(ステップS1004)。そして、第1CB状態ST2に移行したことを示す第1CB入賞コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1005)。これにより、遊技状態が第1CB状態ST2となる。第1CB状態ST2においては既に説明したとおりベット対応処理(図14)におけるステップS513~ステップS515の処理が実行されることで、「3」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。
ステップS1002にて否定判定をした場合、今回のゲームにて第2CB入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1006)。つまり、第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況で第2CB入賞に対応する図柄の組合せがメインラインMLに停止したか否かを判定する。第2CB入賞が成立している場合(ステップS1006:YES)、主側RAM74の第2CB状態フラグに「1」をセットし(ステップS1007)、主側RAM74の第2CB当選データをクリアする(ステップS1008)。そして、第2CB状態ST3に移行したことを示す第2CB入賞コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1009)。これにより、遊技状態が第2CB状態ST3となる。第2CB状態ST3においては既に説明したとおりベット対応処理(図14)におけるステップS503、ステップS508、ステップS515及びステップS516の処理が実行されることで、「2」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。
ステップS1001にて肯定判定をした場合、今回のゲームにて第1ベル入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1010)。第1ベル入賞が成立している場合(ステップS1010:YES)、主側RAM74に設けられた合計付与カウンタの値を1加算する(ステップS1011)。合計付与カウンタは、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において付与された遊技媒体の合計数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が開始された場合に「0」クリアされる。
1加算後における合計付与カウンタの値が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の終了基準数である「30」となった場合(ステップS1012:YES)、今回のCB状態ST2,ST3に対応するCB状態フラグを「0」クリアする(ステップS1013)。そして、現状のCB状態ST2,ST3が終了したことを示すCB終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1014)。
次に、CB状態ST2,ST3に遊技状態が移行する様子及びCB状態ST2,ST3への移行が制限される様子について、図31のタイムチャートを参照しながら説明する。図31(a)は「3」の遊技媒体がベットされている状況でゲームが行われる期間を示し、図31(b)は「2」の遊技媒体がベットされている状況でゲームが行われる期間を示し、図31(c)は第1CB役の当選状態となっている期間を示し、図31(d)は第2CB役の当選状態となっている期間を示し、図31(e)は第1CB入賞又は第2CB入賞の成立が可能である期間を示し、図31(f)は第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである期間を示し、図31(g)は第1区間SC1において第2区間SC2への移行が可能な期間を示し、図31(h)は第2区間SC2においてゲームが消化される期間を示す。
まずCB状態ST2,ST3への移行が制限される場合について説明する。
主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングであるt1のタイミングで図31(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選してない状況であって、遊技区間が第1区間SC1であるとともに抽選モードが通常モードであり、さらに通常遊技状態ST1である状況である。そして、ベット数が「2」であるゲームが繰り返し実行されることでt2のタイミングで図31(d)に示すように第2CB役の当選状態となる。この場合、第2CB入賞が成立しないようにすることで第2CB状態ST3への移行が発生しない。また、第2CB役の当選状態となっている状況において図31(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが実行されることで、図31(e)に示すように第2CB入賞の成立が可能な期間となる。
その後、t3のタイミングで図31(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが繰り返し実行される状態となる。第2CB役の当選状態であってもベット数が「3」であるゲームが実行される場合には第2CB入賞が成立することはなく、さらに第2CB役の当選状態においては第1CB役に当選することはない。したがって、t3のタイミングで図31(e)に示すようにCB入賞の成立が不可である期間となる。また、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生しないが、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得るため、t3のタイミングにおいて図31(g)に示すように第2区間SC2への移行可能期間となる。
その後、t4のタイミングで第2区間SC2への移行契機が発生することで図31(h)に示すように第2区間SC2となり、その後にベット数が「3」であるゲームが実行されることで第2区間SC2においてゲームが消化されることとなる。
その後、t5のタイミングで図31(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが実行される。この場合、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されるため、図31(e)に示すように第2CB入賞が成立し得る状況となる。また、第2区間SC2においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、図31(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。その後、t6のタイミングで第2CB入賞が成立することで図31(f)に示すように第2CB状態ST3となる。第2区間SC2において第2CB状態ST3におけるゲームが実行されたとしても、図31(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。
次に、主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングからベット数が「3」であるゲームが繰り返される場合について説明する。
主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングであるt7のタイミングで図31(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが開始される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選してない状況であって、遊技区間が第1区間SC1であるとともに抽選モードが通常モードであり、さらに通常遊技状態ST1である状況である。ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得るため、当該t7のタイミングにおいて図31(g)に示すように第2区間SC2への移行可能期間となる。その後、t8のタイミングで第2区間SC2への移行契機が発生することで図31(h)に示すように第2区間SC2となり、その後にベット数が「3」であるゲームが実行されることで第2区間SC2においてゲームが消化されることとなる。
その後、ベット数が「3」であるゲームが繰り返し実行されることでt9のタイミングで図31(c)に示すように第1CB役の当選状態となる。また、第1CB役の当選状態となっている状況において図31(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが実行されることで、図31(e)に示すように第1CB入賞の成立が可能な期間となる。その後、t10のタイミングで第1CB入賞が成立することで図31(f)に示すように第1CB状態ST2となる。第2区間SC2において第1CB状態ST2におけるゲームが実行されたとしても、図31(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。
その後、t11のタイミングで図31(f)に示すように第1CB状態ST2が終了する。第1CB状態ST2が終了した後であっても図31(h)に示すように第2区間SC2は継続され、図31(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが実行された場合には図31(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。
次に、主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングからベット数が「2」であるゲームが繰り返される場合について説明する。
主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングであるt12のタイミングで図31(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選してない状況であって、遊技区間が第1区間SC1であるとともに抽選モードが通常モードであり、さらに通常遊技状態ST1である状況である。そして、ベット数が「2」であるゲームが繰り返し実行されることでt13のタイミングで図31(d)に示すように第2CB役の当選状態となる。この場合、第2CB入賞が成立しないようにすることで第2CB状態ST3への移行が発生しない。また、第2CB役の当選状態となっている状況において図31(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが実行されることで、図31(e)に示すように第2CB入賞の成立が可能な期間となる。なお、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生しないため、図31(g)に示すように第2区間SC2への移行可能期間とならない。その後、t14のタイミングで第2CB入賞が成立することで図31(f)に示すように、t14のタイミング~t15のタイミングに亘って第2CB状態ST3となる。
次に、CB役の当選状態及び遊技媒体のベット数との関係で実行される各種報知の内容について説明する。
上記のとおり第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態であるものの、最初にベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とし、その後にベット数が「3」であるゲームを実行することで、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行が発生しないようにしながら疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6の発生を狙うことが可能となる。この場合に、本スロットマシン10では第2CB役の当選状態ではないことの報知及び第3CB役の当選状態であることの報知が行われる構成となっている。
図32(a)~図32(c)は画像表示装置63にて実行される第1CB役及び第2CB役の当選状態に関連する報知の内容を説明するための説明図である。
ゲームを実行することが可能な状況及びゲームが実行されている状況においては図32(a)~図32(c)に示すように画像表示装置63にて所定キャラクタ画像G11の動画表示が行われる。この場合に、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては図32(a)に示すように画像表示装置63の一部の領域に非内部報知画像G12が表示される。非内部報知画像G12は所定キャラクタ画像G11と前後方向に重ならないように画像表示装置63の隅角部分に表示されている。非内部報知画像G12は、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況が継続している場合には表示が維持される。
非内部報知画像G12として、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であることを示す非内部明示画像G21と、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況において実行されたゲーム数を示す非内部消化ゲーム数画像G22とが表示される。非内部明示画像G21として具体的に「復帰中」という文字画像が表示される。これにより、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であることが明示される。
非内部消化ゲーム数画像G22として具体的に、「010ゲーム」といったように、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況において実行されたゲーム数を示す文字画像が表示される。この場合、主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された後において第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況における最初のゲームが完了するまでは、非内部消化ゲーム数画像G22として「000ゲーム」が表示される。また、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した後において第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況における最初のゲームが完了するまでは、非内部消化ゲーム数画像G22として「000ゲーム」が表示される。その後、ベット数が「3」であるゲーム及びベット数が「2」であるゲームのいずれであっても、1ゲームが実行される度に非内部消化ゲーム数画像G22として表示されるゲーム数が1加算される。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「2」であるゲームにて第2CB役に当選し、当該第2CB役の当選状態となることで、図32(b)に示すように非内部報知画像G12の表示が終了される。この場合、所定キャラクタ画像G11の表示は継続されるものの、第2CB役の当選状態であることを明示する画像は画像表示装置63に表示されない。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームにて第1CB役に当選し、当該第1CB役の当選状態となることで、図32(c)に示すように非内部報知画像G12の表示は終了される。この場合、第1CB役の当選状態であることを明示する第1内部明示画像G13が画像表示装置63の一部の領域に表示されることとなる。第1内部明示画像G13は所定キャラクタ画像G11と前後方向に重ならないように画像表示装置63の隅角部分に表示されている。第1内部明示画像G13は、第1CB役の当選状態が継続している場合には表示が維持される。そして、第1CB入賞が成立して第1CB状態ST2に遊技状態が移行することで第1内部明示画像G13の表示が終了される。
なお、第1CB状態ST2においては画像表示装置63にてCB状態中表示が行われる。また、第2CB状態ST3においても画像表示装置63にてCB状態中表示が行われる。CB状態中表示の具体的な内容は任意であるが、例えば画像表示装置63において所定キャラクタ画像G11が表示されている状況で画像表示装置63の表示面の全体が薄暗く表示される構成としてもよい。また、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了するまでに必要な遊技媒体の残りの払出数を示す画像が表示される構成としてもよい。
第1CB役及び第2CB役の当選状態に関連する報知としては上記報知以外にも、各種のベット数関連報知が実行される。ベット数関連報知として具体的には、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては、ベット数が「2」であるゲームにて第2CB役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングまでに第2CB役の当選対応報知が実行される。第2CB役の当選対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「第2CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。第2CB役の当選対応報知は、第2CB役に当選したゲームよりも後においても、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合に発生する。
第2CB役の当選状態においては、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には、2ベット対応報知が実行される。2ベット対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。2ベット対応報知は、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームがベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく繰り返される場合には、ベット数が「2」であるゲームの2ゲーム目以降においては発生しない。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合に3ベット対応報知が実行される。3ベット対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「3枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。3ベット対応報知は、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームがベット数が「2」であるゲームを間に挟むことなく繰り返される場合には、ベット数が「3」であるゲームの2ゲーム目以降においては発生しない。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては、ベット数が「3」であるゲームにて第1CB役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングまでに第1CB役の当選対応報知が実行される。第1CB役の当選対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「第1CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。但し、当該第1CB役の当選対応報知は第1CB役に当選したゲームにおいてのみ発生し、その後の第1CB役の当選状態におけるベット数が「2」であるゲーム及びベット数が「3」であるゲームのいずれであっても実行されない。
第1CB役の当選状態においては、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には2ベット対応報知が実行される。2ベット対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。2ベット対応報知は、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームがベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく繰り返される場合には、ベット数が「2」であるゲームの2ゲーム目以降においては発生しない。
次に、CB役の当選状態及び遊技媒体のベット数との関係で各種報知が実行される様子を、図33のタイムチャートを参照しながら説明する。図33(a)はベット数が「2」であるゲームの実行期間を示し、図33(b)はベット数が「3」であるゲームの実行期間を示し、図33(c)はベット数が「2」であるゲームが実行された場合に発生する「2」ベット時の報知音が出力されている期間を示し、図33(d)はベット数が「3」であるゲームが実行された場合に発生する「3」ベット時の報知音が出力されている期間を示し、図33(e)は画像表示装置63にて非内部報知画像G12が表示されている期間を示し、図33(f)は画像表示装置63にて第1内部明示画像G13が表示されている期間を示し、図33(g)は第1CB役の当選状態である期間を示し、図33(h)は第2CB役の当選状態である期間を示し、図33(i)は第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が実行されている期間を示し、図33(j)は画像表示装置63にてCB状態中表示が行われている期間を示す。
スロットマシン10への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで演出側MPU92にて演出の実行制御が開始される。この場合、主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行されているため第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となっている。したがって、t1のタイミングで図33(e)に示すように画像表示装置63にて非内部報知画像G12の表示が開始される。
その後、t2のタイミングで図33(b)に示すようにベット数が「3」であるゲームが実行される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが実行されるため、図33(d)に示すように3ベット対応報知に対応する報知音が出力される。これにより、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが実行されていることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、t2のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「000ゲーム」から「001ゲーム」に更新される。
t3のタイミングで図33(b)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが再度実行される。但し、当該ゲームは、ベット数が「2」であるゲームを間に挟むことなく実行された2回目以降のベット数が「3」であるゲームであるため、3ベット対応報知は実行されない。これにより、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが意図的に繰り返されていることに対して、3ベット対応報知が繰り返し実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、t3のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「001ゲーム」から「002ゲーム」に更新される。
その後、t4のタイミングで図33(b)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが再度実行される。当該ゲームにて図33(g)に示すように第1CB役に当選する。したがって、当該t4のタイミングで図33(d)に示すように第1CB役の当選対応報知に対応する報知音が出力される。これにより、第1CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第1CB役の当選対応報知は、第1CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、第1CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第1CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、t4のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「002ゲーム」から「003ゲーム」に更新される。
その後、t5のタイミングで第1CB役に当選したゲームが第1CB入賞の成立が発生することなく終了する。この場合、当該t5のタイミングで、図33(e)に示すように画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が終了され、図33(f)に示すように画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示が開始される。これにより、第1CB役の当選状態であることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t6のタイミングで図33(b)に示すように第1CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行される。そして、当該ゲームが終了するタイミングであるt7のタイミングにて、図33(g)及び図33(i)に示すように第1CB入賞が成立することで第1CB状態ST2に移行する。この場合、当該t7のタイミングで図33(f)に示すように画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示が終了されるとともに、図33(j)に示すように画像表示装置63におけるCB状態中表示が開始される。
その後、t8のタイミングで第1CB状態ST2においてベット数が「3」であるゲームが実行される。当該ゲームにおいても図33(j)に示すように画像表示装置63におけるCB状態中表示が継続される。その後、ベット数が「3」であるゲームが繰り返されることで、t9のタイミングで図33(i)に示すように第1CB状態ST2が終了する。この場合、当該t9のタイミングで図33(j)に示すように画像表示装置63におけるCB状態中表示が終了される。また、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となるため、当該t9のタイミングで図33(e)に示すように画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が開始される。この場合、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。
その後、t10のタイミングで図33(a)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「2」であるゲームが実行される。当該t10のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「000ゲーム」から「001ゲーム」に更新される。
その後、t11のタイミングで図33(a)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「2」であるゲームが再度実行される。当該ゲームにて図33(h)に示すように第2CB役に当選する。したがって、当該t11のタイミングで図33(c)に示すように第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が出力される。これにより、第2CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、第2CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、第2CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、t11のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「001ゲーム」から「002ゲーム」に更新される。
その後、t12のタイミングで第2CB役に当選したゲームが第2CB入賞の成立が発生することなく終了する。この場合、当該t12のタイミングで、図33(e)に示すように画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が終了される。これにより、第2CB役の当選状態であることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t13のタイミングで図33(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行される。この場合、図33(c)に示すように2ベット対応報知に対応する報知音が出力されるとともに、第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t14のタイミングで図33(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが再度実行される。但し、当該ゲームは、ベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく実行された2回目以降のベット数が「2」であるゲームであるため、2ベット対応報知は実行されない。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが意図的に繰り返されていることに対して、2ベット対応報知が繰り返し実行されてしまわないようにすることが可能となる。その一方、当該t14のタイミングで図33(c)に示すように第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t15のタイミング及びt16のタイミングのそれぞれにおいて図33(b)に示すように、第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行される。第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行されることは本来想定している遊技内容であるため、当該ゲームに対しては3ベット対応報知や第2CB役の当選対応報知は実行されない。
その後、t17のタイミングで図33(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行される。この場合、図33(c)に示すように2ベット対応報知に対応する報知音が出力されるとともに、第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t18のタイミングで図33(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが再度実行される。但し、当該ゲームは、ベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく実行された2回目以降のベット数が「2」であるゲームであるため、2ベット対応報知は実行されない。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが意図的に繰り返されていることに対して、2ベット対応報知が繰り返し実行されてしまわないようにすることが可能となる。その一方、当該t18のタイミングで図33(c)に示すように第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
次に、上記のようなCB役の当選状態及び遊技媒体のベット数との関係で実行される各種報知を行うための処理構成について説明する。
図34は演出側MPU92にて実行される内部報知制御処理を示すフローチャートである。内部報知制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
まず主側MPU72から供給開始時のコマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS1101)。主側MPU72は動作電力の供給が開始された場合、主側RAM74の記憶状態に異常が発生していないのであれば、メイン処理(図10)にて上記供給開始時のコマンドとして復帰コマンド、全部初期化コマンド及び一部初期化コマンドのいずれかを送信する。復帰コマンドは既に説明したとおり主側RAM74の記憶状態に異常が発生していない場合において一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)が実行されることなく電源遮断前の番地に戻る場合に送信されるコマンドである。全部初期化コマンドは後述するように全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合に送信されるコマンドである。一部初期化コマンドは後述するように一部クリア処理(ステップS104)が実行された場合に送信されるコマンドである。
ステップS1101にて肯定判定をした場合、供給開始時の制御処理を実行する(ステップS1102)。図35は供給開始時の制御処理を示すフローチャートである。
主側MPU72のメイン処理(図10)にて全部クリア処理(ステップS105)が実行されており全部初期化コマンドを受信している場合(ステップS1201:YES)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1202)。全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合、詳細は後述するように主側RAM74の全エリアが初期化された状態となるため、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となる。したがって、全部初期化コマンドを受信している場合には画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が開始されることとなる。この場合、非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。
主側MPU72のメイン処理(図10)にて一部クリア処理(ステップS104)が実行されており一部初期化コマンドを受信している場合(ステップS1203:YES)、当該一部初期化コマンドに設定されている情報に基づき第2CB役の当選状態であるか否かを判定する(ステップS1204)。一部クリア処理(ステップS104)が実行された場合、詳細は後述するように主側RAM74において第2CB当選データが記憶されることとなるエリアは初期化されることなく、当該エリア以外のエリア(第1CB当選データが記憶されるエリアを含む)が初期化される。
動作電力の供給が停止される直前において主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていた場合には動作電力の供給の再開後において一部クリア処理(ステップS104)が実行された後も主側RAM74に第2CB当選データが記憶されている状態が維持される。一方、動作電力の供給が停止される直前において主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていなかった場合には動作電力の供給の再開後において一部クリア処理(ステップS104)が実行された後も主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていない状態が維持される。一部初期化コマンドには後述するように主側RAM74に第2CB当選データが記憶されているか否かを示す情報が設定される。したがって、ステップS1204では第2CB当選データが記憶されていることを示す情報が一部初期化コマンドに含まれているか否かを特定する。
ステップS1204にて否定判定をした場合、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1205)。この場合、非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。ステップS1204にて肯定判定をした場合、演出側RAM94に設けられた第2CB内部中フラグに「1」をセットする(ステップS1206)。第2CB内部中フラグは第2CB状態の当選状態であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
主側MPU72から復帰コマンドを受信している場合(ステップS1207:YES)、復帰コマンドに設定されている情報に基づき第2CB役の当選状態であるか否かを判定する(ステップS1208)。既に説明したとおり復帰コマンドには、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されているか否かを示す情報が設定される。第2CB役の当選状態である場合(ステップS1208:YES)、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」をセットする(ステップS1209)。
第2CB役の当選状態ではない場合(ステップS1208:NO)、復帰コマンドに設定されている情報に基づき第1CB役の当選状態であるか否かを判定する(ステップS1210)。第1CB役の当選状態ではない場合(ステップS1210:NO)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1211)。この場合、非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。第1CB役の当選状態である場合(ステップS1210:YES)、画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示を開始させる(ステップS1212)。その後、演出側RAM94に設けられた第1CB内部中フラグに「1」をセットする(ステップS1213)。第1CB内部中フラグは第1CB状態の当選状態であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
内部報知制御処理(図34)の説明に戻り、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、当該入賞結果コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第1CB役に当選するとともに第1CB入賞が成立しなかったか否かを判定する(ステップS1104)。主側MPU72はリール制御処理(図25)において1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される処理であるステップS813にて入賞結果コマンドを演出側MPU92に送信するが、当該入賞結果コマンドには、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて主側RAM74への記憶対象となった当選データの種類に対応する情報、今回のゲームにおける入賞の成立の有無の情報、及び今回のゲームにおいて入賞が成立している場合にはその成立対象となった入賞の種類の情報が設定される。ステップS1104にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の第1CB内部中フラグに「1」をセットし(ステップS1105)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を終了させ(ステップS1106)、画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示開始させる(ステップS1107)。
内部報知制御処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、当該入賞結果コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第2CB役に当選するとともに第2CB入賞が成立しなかったか否かを判定する(ステップS1108)。ステップS1108にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」をセットし(ステップS1109)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を終了させる(ステップS1110)。
内部報知制御処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、さらに主側MPU72から第1CB入賞コマンド又は第2CB入賞コマンドを受信しているか否かを判定することで、今回のゲームにて第1CB入賞又は第2CB入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1111)。主側MPU72は既に説明したとおり、第1CB入賞が成立した場合にはCB用処理(図30)のステップS1005にて第1CB入賞コマンドを送信し、第2CB入賞が成立した場合にはCB用処理(図30)のステップS1009にて第2CB入賞コマンドを送信する。
いずれかのCB入賞が成立している場合(ステップS1111:YES)、CB内部中フラグのクリア処理を実行する(ステップS1112)。CB内部中フラグのクリア処理では、演出側RAM94の第1CB内部中フラグに「1」がセットされている場合には当該第1CB内部中フラグを「0」クリアし、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」がセットされている場合には当該第2CB内部中フラグを「0」クリアする。その後、各種表示の終了処理を実行する(ステップS1113)。当該終了処理では、画像表示装置63において非内部報知画像G12が表示されていた場合には当該非内部報知画像G12の表示を終了させ、画像表示装置63において第1内部明示画像G13が表示されていた場合には当該第1内部明示画像G13の表示を終了させる。その後、画像表示装置63におけるCB状態中表示を開始させる(ステップS1114)。
内部報知制御処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、さらに主側MPU72からCB終了コマンドを受信しているか否かを判定することで、実行対象となっていたCB状態ST2,ST3が終了したか否かを判定する(ステップS1115)。主側MPU72は既に説明したとおり、実行対象となっていたCB状態ST2,ST3が終了した場合には、CB用処理(図30)のステップS1014にてCB終了コマンドを送信する。
実行対象となっていたCB状態ST2,ST3が終了した場合(ステップS1115:YES)、画像表示装置63におけるCB状態中表示を終了させる(ステップS1116)。その後、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1117)。
内部報知制御処理では、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信している場合であって(ステップS1118:YES)、演出側RAM94の第1CB内部中フラグ及び第2CB内部中フラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS1119及びステップS1120:NO)、非内部中報知用処理を実行する(ステップS1121)。また、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信している場合であって(ステップS1118:YES)、演出側RAM94の第1CB内部中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1119:YES)、第1CB内部中報知用処理を実行する(ステップS1122)。また、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信している場合であって(ステップS1118:YES)、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1120:YES)、第2CB内部中報知用処理を実行する(ステップS1123)。
図36は内部報知制御処理(図34)のステップS1121にて実行される非内部中報知用処理を示すフローチャートである。
まず演出側RAM94に設けられた復帰中カウンタの値を1加算する(ステップS1301)。復帰中カウンタは、画像表示装置63にて非内部報知画像G12の表示が開始されてから実行されたゲームの実行回数を演出側MPU92にて特定するためのカウンタであり、当該復帰中カウンタにセットされている値に対応する数字が非内部報知画像G12における非内部消化ゲーム数画像G22として表示される。なお、画像表示装置63にて非内部報知画像G12の表示が開始された場合に復帰中カウンタの値が「0」クリアされる。その後、1加算後における復帰中カウンタにセットされている値に対応する数字が非内部報知画像G12における非内部消化ゲーム数画像G22に表示されるように、当該非内部報知画像G12の表示内容を更新する(ステップS1302)。
その後、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1303)。主側MPU72は既に説明したとおり1ゲームが開始された場合に実行される開始時の設定処理(図15)にて、当該ゲームのベット数が「3」であれば第1ベット数コマンドを送信し(ステップS603)、当該ゲームのベット数が「2」であれば第2ベット数コマンドを送信する(ステップS604)。ステップS1303では主側MPU72から第1ベット数コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1303にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の「3」ベット報知済みフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1304:NO)、「3」ベット報知用処理を実行した後に(ステップS1305)、「3」ベット報知済みフラグに「1」をセットする(ステップS1306)。「3」ベット報知用処理では、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが実行されたことを報知するための3ベット対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「3枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。「3」ベット報知済みフラグは、ベット数が「3」であるゲームが繰り返される場合において既に3ベット対応報知を実行済みであるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。「3」ベット報知済みフラグに「1」がセットされている場合には「3」ベット報知用処理を実行しないようにすることで、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが繰り返された場合に、3ベット対応報知が繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS1304にて肯定判定をした場合、又はステップS1306の処理を実行した場合、今回受信しているゲーム開始コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第1CB役に当選したか否かを判定する(ステップS1307)。第1CB役に当選している場合(ステップS1307:YES)、第1CB当選時の報知用処理を実行する(ステップS1308)。第1CB当選時の報知用処理では、第1CB役の当選対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「第1CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。
ステップS1303にて否定判定をした場合、すなわち今回のゲームのベット数が「2」であり主側MPU72から第2ベット数コマンドを受信している場合、演出側RAM94の「3」ベット報知済みフラグを「0」クリアする(ステップS1309)。なお、「3」ベット報知済みフラグは、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となった場合にも「0」クリアされる。
その後、今回受信しているゲーム開始コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第2CB役に当選したか否かを判定する(ステップS1310)。第2CB役に当選している場合(ステップS1310:YES)、第2CB当選時の報知用処理を実行する(ステップS1311)。第2CB当選時の報知用処理では、第2CB役の当選対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「第2CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。
図37は内部報知制御処理(図34)のステップS1122にて実行される第1CB内部中報知用処理を示すフローチャートである。
まず今回のゲームのベット数が「2」であるか否かを判定する(ステップS1401)。主側MPU72は既に説明したとおり1ゲームが開始された場合に実行される開始時の設定処理(図15)にて、当該ゲームのベット数が「3」であれば第1ベット数コマンドを送信し(ステップS603)、当該ゲームのベット数が「2」であれば第2ベット数コマンドを送信する(ステップS604)。ステップS1401では主側MPU72から第2ベット数コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1401にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1402:NO)、「2」ベット報知用処理を実行した後に(ステップS1403)、「2」ベット報知済みフラグに「1」をセットする(ステップS1404)。「2」ベット報知用処理では、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを報知するための2ベット対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。「2」ベット報知済みフラグは、ベット数が「2」であるゲームが繰り返される場合において既に2ベット対応報知を実行済みであるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされている場合には「2」ベット報知用処理を実行しないようにすることで、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが繰り返された場合に、2ベット対応報知が繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS1401にて否定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグを「0」クリアする(ステップS1405)。なお、「2」ベット報知済みフラグは、第1CB役に当選した場合にも「0」クリアされるとともに、第2CB役に当選した場合にも「0」クリアされる。
図38は内部報知制御処理(図34)のステップS1123にて実行される第2CB内部中報知用処理を示すフローチャートである。
まず今回のゲームのベット数が「2」であるか否かを判定する(ステップS1501)。主側MPU72は既に説明したとおり1ゲームが開始された場合に実行される開始時の設定処理(図15)にて、当該ゲームのベット数が「3」であれば第1ベット数コマンドを送信し(ステップS603)、当該ゲームのベット数が「2」であれば第2ベット数コマンドを送信する(ステップS604)。ステップS1501では主側MPU72から第2ベット数コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1501にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1502:NO)、「2」ベット報知用処理を実行した後に(ステップS1503)、「2」ベット報知済みフラグに「1」をセットする(ステップS1504)。「2」ベット報知用処理では、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを報知するための2ベット対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。「2」ベット報知済みフラグは、ベット数が「2」であるゲームが繰り返される場合において既に2ベット対応報知を実行済みであるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされている場合には「2」ベット報知用処理を実行しないようにすることで、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが繰り返された場合に、2ベット対応報知が繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS1502にて肯定判定をした場合、又はステップS1504の処理を実行した場合、第2CB当選時の報知用処理を実行する(ステップS1505)。第2CB当選時の報知用処理では、第2CB役の当選対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「第2CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。上記のように第2CB当選時の報知用処理が実行されることにより、第2CB役の当選状態においてはベット数が「2」であるゲームが実行される度に第2CB役の当選対応報知が実行されることとなる。
ステップS1501にて否定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグを「0」クリアする(ステップS1506)。なお、「2」ベット報知済みフラグは、第1CB役に当選した場合にも「0」クリアされるとともに、第2CB役に当選した場合にも「0」クリアされる。
次に、主側MPU72における一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)のそれぞれにて初期化の対象となる主側RAM74のエリアの内容について説明する。
図39は主側RAM74の記憶エリアの内容を説明するための説明図である。図39に示すように主側RAM74の各記憶エリアにはそれぞれアドレスが設定されている。アドレスは連番の情報として設定されている。具体的には開始アドレスとして「00FF」のアドレスが設定されており、次の順番のアドレスとして「01FF」のアドレスが設定されており、その次の順番のアドレスとして「02FF」のアドレスが設定されており、さらにその後も連番となるようにしてアドレスが設定されている。
開始アドレスである「00FF」に対応する記憶エリアとして、第2CB当選データを記憶するためのエリアである第2CB当選データエリアが設定されている。役の抽選処理(図16)にて第2CB当選データが設定されたインデックス値IVに当選した場合には、第2CB当選データエリアに第2CB当選データが設定され、第2CB入賞が成立した場合には第2CB当選データエリアから第2CB当選データがクリアされる。
開始アドレスである「00FF」に対して次の順番である「01FF」に対応する記憶エリアとして、第1CB当選データを記憶するためのエリアである第1CB当選データエリアが設定されている。役の抽選処理(図16)にて第1CB当選データが設定されたインデックス値IVに当選した場合には、第1CB当選データエリアに第1CB当選データが設定され、第1CB入賞が成立した場合には第1CB当選データエリアから第1CB当選データがクリアされる。
「01FF」に対して次の順番である「02FF」に対応する記憶エリアとして、設定対象となっている設定値を記憶するためのエリアである設定値記憶エリアが設定されている。メイン処理(図10)の設定値更新処理(ステップS106)にて選択された設定値は、設定値記憶エリアに記憶される。
図40(a)はメイン処理(図10)のステップS105にて実行される全部クリア処理を示すフローチャートである。
まず対象アドレスとして主側RAM74の開始アドレスである「00FF」を設定する(ステップS1601)。その後、主側RAM74における現状の対象アドレスに対応する記憶エリアを「0」クリアするためのクリア実行処理を実行する(ステップS1602)。
その後、対象アドレスを主側RAM74のアドレスにおける次の順番のアドレスに設定するためのアドレスの更新処理を実行する(ステップS1603)。これにより、それまでの対象アドレスが開始アドレスである「00FF」であった場合には対象アドレスが「01FF」となり、それまでの対象アドレスが「01FF」であった場合には対象アドレスが「02FF」となる。
その後、アドレスの更新処理により更新された後の対象アドレスが終了アドレスに該当しているか否かを判定する(ステップS1604)。終了アドレスは、主側RAM74に設定されている最終アドレスに対して次の順番に該当するアドレスとなっている。ステップS1604にて否定判定をした場合にはステップS1602に戻る。このようにステップS1602~ステップS1604の処理が繰り返されることにより、主側RAM74の全ての記憶エリアが「0」クリアされる。
ステップS1604にて肯定判定をした場合にはステップS1605に進む。ステップS1605では、今回の全部クリア処理にてステップS1602のクリア実行処理の対象となった記憶エリアに対して初期設定を実行する。その後、主側RAM74に対して全部クリア処理が実行されたことを示す全部初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1606)。
図40(b)はメイン処理(図10)のステップS104にて実行される一部クリア処理を示すフローチャートである。
まず対象アドレスとして主側RAM74の開始アドレスに対して次の順番のアドレスである「01FF」を設定する(ステップS1701)。これにより、主側RAM74の開始アドレスである「00FF」に対応する記憶エリアである第2CB当選データエリアは「0」クリアの実行対象から除外されるとともに初期設定処理(ステップS1705)の実行対象からも除外される。その後、主側RAM74における現状の対象アドレスに対応する記憶エリアを「0」クリアするためのクリア実行処理を実行する(ステップS1702)。
その後、対象アドレスを主側RAM74のアドレスにおける次の順番のアドレスに設定するためのアドレスの更新処理を実行する(ステップS1703)。これにより、それまでの対象アドレスが主側RAM74の開始アドレスに対して次の順番のアドレスである「01FF」であった場合には対象アドレスが「02FF」となり、それまでの対象アドレスが「02FF」であった場合には対象アドレスが「03FF」となる。
その後、アドレスの更新処理により更新された後の対象アドレスが終了アドレスに該当しているか否かを判定する(ステップS1704)。終了アドレスは、主側RAM74に設定されている最終アドレスに対して次の順番に該当するアドレスとなっている。ステップS1704にて否定判定をした場合にはステップS1702に戻る。このようにステップS1702~ステップS1704の処理が繰り返されることにより、主側RAM74の記憶エリアのうち、主側RAM74の開始アドレスに対応する記憶エリアである第2CB当選データエリア以外の記憶エリアの全てが「0」クリアされる。
ステップS1704にて肯定判定をした場合にはステップS1705に進む。ステップS1705では、今回の一部クリア処理にてステップS1702のクリア実行処理の対象となった記憶エリアに対して初期設定を実行する。その後、主側RAM74に対して一部クリア処理が実行されたことを示す一部初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1706)。この場合、主側RAM74に第2CB当選データが記憶されているか否かが特定され、第2CB当選データが記憶されている場合にはそれに対応する情報が設定された状態で一部初期化コマンドが送信される。
次に、主側MPU72にて一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)が実行される様子について図41のタイムチャートを参照しながら説明する。図41(a)は主側MPU72に動作電力が供給されている期間を示し、図41(b)は主側MPU72にてメイン処理(図10)が実行されている期間を示し、図41(c)は設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されていない状況で電源スイッチ55がON操作される設定更新開始操作の実行タイミングを示し、図41(d)は設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されている状況で電源スイッチ55がON操作されるRAMクリア操作の実行タイミングを示し、図41(e)は主側MPU72にて一部クリア処理(ステップS104)が実行されている期間を示し、図41(f)は主側MPU72にて全部クリア処理(ステップS105)が実行されている期間を示し、図41(g)は第1CB役の当選状態である期間を示し、図41(h)は第2CB役の当選状態である期間を示す。
まず主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに主側MPU72にて一部クリア処理(図40(b))が実行される場合について説明する。
t1のタイミングで図41(c)に示すように設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されていない状況で電源スイッチ55がON操作される設定更新開始操作が行われることで、当該t1のタイミングで図41(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに図41(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始され、その後のt2のタイミング~t3のタイミングに亘って図41(e)に示すように主側MPU72にて一部クリア処理(図40(b))が実行される。この場合、図41(h)に示すように主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されているが、t3のタイミング以降においても第2CB当選データが記憶された状態が維持される。なお、t3のタイミング以降において設定値更新処理(ステップS106)が実行される。
上記のように設定更新開始操作が行われた場合には一部クリア処理(図40(b))が実行されるようにすることで、第2CB役の当選状態において主側MPU72への動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給を再開させる場合に設定値更新処理(ステップS106)が実行される場合であっても、当該設定値更新処理(ステップS106)の実行後においても第2CB役の当選状態を維持させることが可能となる。これにより、遊技ホールの管理者が遊技ホールの営業開始前にベット数が「2」であるゲームを繰り返し実行して第2CB役の当選状態とする作業を設定値の変更を行う度に実行しないといけないという事象が発生しないようにすることが可能となる。
次に、主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに主側MPU72にて全部クリア処理(図40(a))が実行される場合について説明する。
t4のタイミングで図41(d)に示すように設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されている状況で電源スイッチ55がON操作されるRAMクリア操作が行われることで、当該t4のタイミングで図41(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに図41(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始され、その後のt5のタイミング~t6のタイミングに亘って図41(f)に示すように主側MPU72にて全部クリア処理(図40(a))が実行される。この場合、図41(h)に示すように主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されているが、t6のタイミングにて第2CB当選データが消去される。なお、t6のタイミング以降において設定値更新処理(ステップS106)が実行される。
上記のようにRAMクリア操作が行われた場合には全部クリア処理(図40(a))が実行されて第2CB当選データが消去されるようにすることで、不正に全部クリア処理(図40(a))が実行された場合には第1CB役及び第2CB役に当選していない状況とすることが可能となる。そして、第2CB役に当選していない状況でそのままベット数が「3」であるゲームが実行された場合には第1CB入賞が成立して遊技者にとって不利である第1CB状態ST2に移行し得ることとなる。これにより、不正に全部クリア処理(図40(a))を行わせることで得られる利益を抑えることが可能となる。
次に、主側RAM74に第1CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに主側MPU72にて一部クリア処理(図40(b))が実行される場合について説明する。
t7のタイミングで図41(c)に示すように設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されていない状況で電源スイッチ55がON操作される設定更新開始操作が行われることで、当該t7のタイミングで図41(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに図41(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始され、その後のt8のタイミング~t9のタイミングに亘って図41(e)に示すように主側MPU72にて一部クリア処理(図40(b))が実行される。この場合、図41(g)に示すように主側RAM74に第1CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されているが、t9のタイミングにて第1CB当選データが消去される。なお、t9のタイミング以降において設定値更新処理(ステップS106)が実行される。
上記のように設定更新開始操作が行われた場合において一部クリア処理(図40(b))が実行されたとしても第1CB当選データが消去されるようにすることで、本来の遊技においては正常ではない状態である第1CB当選データが記憶された状態を設定値の変更に際して解消させることが可能となる。
<第2区間SC2について>
次に、第2区間SC2について説明する。まず主側MPU72にて実行される遊技区間の第1制御処理について図42のフローチャートを参照しながら説明する。遊技区間の第1制御処理は役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後に実行される処理であるステップS711にて実行される。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1801)。第2区間フラグは遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS1801:YES)、ステップS1802以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2である場合にはステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の滞在モードの抽選処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1801:NO)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS1802)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS1802:YES)、ステップS1803以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS1805の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の滞在モードの抽選処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS1802:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1803)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS1803:NO)、ステップS1804以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS1805の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の滞在モードの抽選処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS1803:YES)、今回の役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選したか否かを判定する(ステップS1804)。今回の役の抽選処理(図16)が外れであった場合には(ステップS1804:NO)、ステップS1805以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても役の抽選処理(図16)にて外れとなった場合には、ステップS1805の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の滞在モードの抽選処理が実行されないことになる。
今回の役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選している場合(ステップS1804:YES)、主側RAM74の第2区間フラグに「1」をセットし、主側RAM74に設けられた継続ゲーム数カウンタ74c(図9参照)及び合計獲得数カウンタ74d(図9参照)のそれぞれを「0」クリアする(ステップS1805)。第2区間フラグに「1」がセットされることで第2区間SC2となる。
継続ゲーム数カウンタ74cは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。第2区間SC2において継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。
合計獲得数カウンタ74dは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。第2区間SC2において合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数(具体的には2400枚)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。
その後、直撃抽選処理を実行する(ステップS1806)。直撃抽選処理では、ART状態ST6の直撃当選とするか否かが抽選により決定される。図43(a)は直撃抽選処理におけるART状態ST6の直撃当選となる確率を説明するための説明図である。図43(a)に示すように今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=5に当選している場合には4%の確率でART状態ST6の直撃当選となり、インデックス値IV=6に当選している場合には1%の確率でART状態ST6の直撃当選となり、インデックス値IV=8に当選している場合には3%の確率でART状態ST6の直撃当選となり、インデックス値IV=9に当選している場合には2%の確率でART状態ST6の直撃当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほどART状態ST6の直撃当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
ART状態ST6の直撃当選となり得るインデックス値IV=5,6,8,9は「1」~「6」の設定値において当選確率が変動しない役である。一方、「1」~「6」の設定値において当選確率が変動するインデックス値IV=7,10に当選したとしても直撃抽選処理にてART状態ST6の直撃当選とならない。これにより、ART状態ST6の直撃当選となる確率に関して「1」~「6」の設定値による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。なお、インデックス値IV=7,10に当選した場合であっても直撃抽選処理が実行されるもののART状態ST6の直撃当選とならないようにする構成に限定されることはなく、インデックス値IV=7,10に当選した場合には直撃抽選処理が実行されない構成としてもよい。また、インデックス値IV=1~3及び11以降のいずれかで当選となったとしても直撃抽選処理にてART状態ST6の直撃当選とならない構成に限定されることはなく、ART状態ST6の直撃当選となり得る構成としてもよく、直撃抽選処理が実行されない構成としてもよい。
直撃抽選処理にてART状態ST6の直撃当選となった場合(ステップS1807:YES)、主側RAM74に設けられたART状態ST6の移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS1808)。ART状態ST6の移行確定フラグは、ART状態ST6への移行が確定しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。ART状態ST6の移行確定フラグに「1」がセットされた場合、今回のゲームが終了する場合に遊技状態をART状態ST6に移行させるための処理が実行される。
その後、区間表示部67の点灯処理を実行する(ステップS1809)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
直撃抽選処理にてART状態ST6の直撃当選とならなかった場合(ステップS1807:NO)、滞在モードの抽選処理を実行する(ステップS1810)。滞在モードとは、第2区間SC2における疑似ボーナス状態ST5への移行条件が成立するまでに必要な最大ゲーム数を決定付けるモードである。図44は滞在モードを説明するための説明図である。
図44に示すように滞在モードとして、Aモード、Bモード及びCモードが設定されている。これらAモード、Bモード及びCモードは疑似ボーナス状態ST5への移行条件が成立するまでに必要な最大ゲーム数との関係で遊技者の有利度に差が生じている。
具体的には、Aモードである場合には天井ゲーム数として700ゲームが設定されている。つまり、第2区間SC2への移行に際してAモードが設定された場合には、当該第2区間SC2であって通常遊技状態ST1において実行されたベット数が「3」のゲームの回数が700ゲームに到達することで疑似ボーナス状態ST5への移行条件が成立する。
疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行条件が成立しなかった場合には疑似ボーナス状態ST5が終了した場合に終了準備状態ST7となりその後に通常遊技状態ST1となる。また、通常遊技状態ST1に移行する場合に遊技区間が第2区間SC2から第1区間SC1に移行する。これにより、Aモードは終了する。一方、疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行条件が成立した場合には当該疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6に移行する。この場合、第2区間SC2は継続する。そして、ART状態ST6が終了した後に通常遊技状態ST1に移行する場合に遊技区間が第2区間SC2から第1区間SC1に移行する。これにより、Aモードは終了する。
ここで、既に説明したとおり第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。また、疑似ボーナス状態ST5における継続ゲーム数は39ゲームとなる。また、通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST5に移行する前に発生する準備状態ST4において、報知されるリール32L,32M,32Rの停止順序に従って各ストップボタン42~44の停止操作が行われる場合に想定される最大の継続ゲーム数は、通常モードにおいてインデックス値IV=11~16のいずれかに当選する確率及び第1RTモードにおいてインデックス値IV=11~16のいずれかに当選する確率との関係から70ゲームとなる。そうすると、仮に疑似ボーナス状態ST5に移行するまでに700ゲームを要し、さらに準備状態ST4において70ゲームが消化されるとともに疑似ボーナス状態ST5において39ゲームが消化された場合、疑似ボーナス状態ST5の終了後における第2区間SC2の残りの上限ゲーム数は691ゲームとなる。
また、準備状態ST4であって第1RTモードである状況においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、疑似ボーナス状態ST5であって第2RTモードである状況においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、及びART状態ST6であって第2RTモードである状況においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)は約2.5枚である。第1RTモードである準備状態ST4において想定される最大の継続ゲーム数(35ゲーム)と、第2RTモードである疑似ボーナス状態ST5における継続ゲーム数(39ゲーム)と、ART状態ST6の上記残りの上限ゲーム数(691ゲーム)との和に2.5枚を積算するとその結果は約1912枚となる。この値は第2区間SC2の上限純増枚数である2400枚よりも少ない値である。したがって、Aモードとなった場合においてART状態ST6が発生した場合に当該ART状態ST6の最大継続ゲーム数として想定される最小値は691ゲームとなる。
Bモードである場合には1回目の天井ゲーム数として500ゲームが設定されている。つまり、第2区間SC2への移行に際してBモードが設定された場合には、当該第2区間SC2であって通常遊技状態ST1において実行されたゲーム数が500ゲームに到達することで1回目の疑似ボーナス状態ST5への移行条件が成立する。この1回目の天井ゲーム数はAモードにおける天井ゲーム数よりも少ないゲーム数となっている。したがって、BモードはAモードよりも有利なモードとなる。
疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行条件が成立しなかった場合には疑似ボーナス状態ST5が終了した場合に終了準備状態ST7に移行することなく通常遊技状態ST1となる。但し、通常遊技状態ST1に移行したとしても第2区間SC2が維持されるとともにBモードが維持される。一方、疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行条件が成立した場合には当該疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6に移行する。そして、当該ART状態ST6が第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了した場合には終了準備状態ST7に移行することなく通常遊技状態ST1となる。但し、通常遊技状態ST1に移行したとしても第2区間SC2が維持されるとともにBモードが維持される。
Bモードにおいて2回目の通常遊技状態ST1となった場合には2回目の天井ゲーム数として80ゲームが設定されている。これにより、通常遊技状態ST1において実行されたゲーム数が80ゲームに到達することでBモードにおいて2回目の疑似ボーナス状態ST5への移行条件が成立する。つまり、Aモードでは疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が1回発生した場合にはその後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行するとともにAモードが終了されることとなる。これに対して、Bモードでは疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が1回発生したとしてもその後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2に維持されるとともにBモードに維持される。そして、Bモードにおける2回目の天井ゲーム数はAモードにおける天井ゲーム数よりも少ないゲーム数に設定されている。したがって、この点からもモードはAモードよりも有利なモードとなる。また、Bモードにおける2回目の天井ゲーム数はBモードにおける1回目の天井ゲーム数よりも短い。これにより、Bモードにおいては1回目の疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6への移行が発生してその後に通常遊技状態ST1に移行してから2回目の疑似ボーナス状態ST5への移行が再度発生するまでに必要な最大ゲーム数を少なくすることが可能となる。
Bモードにおける2回目の疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行条件が成立しなかった場合には、疑似ボーナス状態ST5の途中で第2区間SC2のエンディング条件が成立しないのであれば、疑似ボーナス状態ST5が終了した場合に終了準備状態ST7となりその後に通常遊技状態ST1となる。また、通常遊技状態ST1に移行する場合に遊技区間が第2区間SC2から第1区間SC1に移行する。これにより、Bモードは終了する。一方、疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行条件が成立した場合には当該疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6に移行する。この場合、第2区間SC2は継続する。そして、ART状態ST6が終了した後に通常遊技状態ST1に移行する場合に遊技区間が第2区間SC2から第1区間SC1に移行する。これにより、Bモードは終了する。
ここで、既に説明したとおり第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。また、疑似ボーナス状態ST5における継続ゲーム数は39ゲームとなる。また、通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST5に移行する前に発生する準備状態ST4において、報知されるリール32L,32M,32Rの停止順序に従って各ストップボタン42~44の停止操作が行われる場合に想定される最大の継続ゲーム数は、通常モードにおいてインデックス値IV=11~16のいずれかに当選する確率及び第1RTモードにおいてインデックス値IV=11~16のいずれかに当選する確率との関係から70ゲームとなる。そうすると、仮に1回目の疑似ボーナス状態ST5に移行するまでに500ゲームを要し、さらに準備状態ST4において70ゲームが消化されるとともに疑似ボーナス状態ST5において39ゲームが消化された場合であって当該疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行条件が成立することなく通常遊技状態ST1に移行し、さらに2回目の疑似ボーナス状態ST5に移行するまでに80ゲームを要し、さらに準備状態ST4において70ゲームが消化されるとともに疑似ボーナス状態ST5において39ゲームが消化された場合、2回目の疑似ボーナス状態ST5の終了後における第2区間SC2の残りの上限ゲーム数は702ゲームとなる。
また、準備状態ST4であって第1RTモードである状況においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、疑似ボーナス状態ST5であって第2RTモードである状況においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、及びART状態ST6であって第2モードである状況においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)は約2.5枚である。また、1回目の疑似ボーナス状態ST5が開始される前における準備状態ST4において第1RTモードが35ゲーム継続するとともに、1回目の疑似ボーナス状態ST5が39ゲーム継続したとしても遊技媒体の制限付き合計純増枚数は185枚である。この合計純増枚数は、1回目の疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行条件が成立することなく、その後の通常遊技状態ST1において2回目の天井ゲーム数である80ゲームが実行された場合に全て消化されてしまう枚数である。つまり、1回目の疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行条件が成立することなくさらにその後の通常遊技状態ST1において2回目の天井ゲーム数である80ゲームが実行される場合には、1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了されるまでの遊技結果に関係なく、2回目の疑似ボーナス状態ST5の前に発生する準備状態ST4が開始された時点において遊技媒体の制限付き合計純増枚数は0枚となっている可能性が高い。そして、第1RTモードである準備状態ST4において想定される最大の継続ゲーム数(35ゲーム)と、第2RTモードである疑似ボーナス状態ST5における最大の継続ゲーム数(39ゲーム)と、ART状態ST6の上記残りの上限ゲーム数(702ゲーム)との和に2.5枚を積算するとその結果は約1940枚となる。この値は第2区間SC2の上限純増枚数である2400枚よりも少ない値である。したがって、Bモードとなった場合においてART状態ST6が1回のみ発生する場合における当該ART状態ST6の最大継続ゲーム数として想定される最小値は702ゲームとなる。この最小値はAモードにおけるART状態ST6の最大継続ゲーム数として想定される最小値である691ゲームよりも多いゲーム数である。
Cモードである場合には天井ゲーム数として100ゲームが設定されている。つまり、第2区間SC2への移行に際してCモードが設定された場合には、当該第2区間SC2であって通常遊技状態ST1において実行されたゲーム数が100ゲームに到達することで疑似ボーナス状態ST5への移行条件が成立する。この1回目の天井ゲーム数はAモードにおける天井ゲーム数及びBモードにおける天井ゲーム数よりも少ないゲーム数となっている。したがって、Cモードは、Aモードよりも有利なモードとなるとともに、1回目の天井ゲーム数という点でBモードよりも有利なモードとなる。
疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行条件が成立しなかった場合には疑似ボーナス状態ST5が終了した場合に終了準備状態ST7となりその後に通常遊技状態ST1となる。また、通常遊技状態ST1に移行する場合に遊技区間が第2区間SC2から第1区間SC1に移行する。これにより、Cモードは終了する。一方、疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行条件が成立した場合には当該疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6に移行する。この場合、第2区間SC2は継続する。そして、ART状態ST6が終了した後に通常遊技状態ST1に移行する場合に遊技区間が第2区間SC2から第1区間SC1に移行する。これにより、Cモードは終了する。
ここで、既に説明したとおり第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。また、疑似ボーナス状態ST5における継続ゲーム数は39ゲームとなる。また、通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST5に移行する前に発生する準備状態ST4において、報知されるリール32L,32M,32Rの停止順序に従って各ストップボタン42~44の停止操作が行われる場合に想定される最大の継続ゲーム数は、通常モードにおいてインデックス値IV=11~16のいずれかに当選する確率及び第1RTモードにおいてインデックス値IV=11~16のいずれかに当選する確率との関係から70ゲームとなる。そうすると、仮に疑似ボーナス状態ST5に移行するまでに100ゲームを要し、さらに準備状態ST4において70ゲームが消化されるとともに疑似ボーナス状態ST5において39ゲームが消化された場合、疑似ボーナス状態ST5の終了後における第2区間SC2の残りの上限ゲーム数は1291ゲームとなる。
また、準備状態ST4であって第1RTモードである状況においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、疑似ボーナス状態ST5であって第2RTモードである状況においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、及びART状態ST6であって第2モードである状況においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)は約2.5枚である。第1RTモードである準備状態ST4において想定される最大の継続ゲーム数(35ゲーム)と、第2RTモードである疑似ボーナス状態ST5における継続ゲーム数(39ゲーム)と、ART状態ST6の上記残りの上限ゲーム数(1291ゲーム)との和に2.5枚を積算するとその結果は約3413枚となる。この値は第2区間SC2の上限純増枚数である2400枚よりも多い値である。したがって、Cモードとなった場合においてART状態ST6が発生した場合に当該ART状態ST6の最大継続ゲーム数として想定される最小値は第2区間SC2の上限純増枚数を基準として886ゲームとなる。このゲーム数は、Aモードとなった場合におけるART状態ST6の最大継続ゲーム数として想定される最小値である691ゲームよりも多いゲーム数であって、Bモードとなった場合においてART状態ST6が1回のみ発生する場合における当該ART状態ST6の最大継続ゲーム数として想定される最小値である702ゲームよりも多いゲーム数である。
遊技区間の第1制御処理(図42)における滞在モードの抽選処理(ステップS1810)では、今回開始される第2区間SC2の滞在モードをAモード、Bモード及びCモードの中から抽選により決定する。図43(b)は滞在モードの抽選処理におけるA~Cモードのそれぞれの選択確率を説明するための説明図である。
図43(b)に示すように今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=1~3のいずれかに当選している場合には95%の確率でAモードが選択され3%の確率でBモードが選択され2%の確率でCモードが選択され、インデックス値IV=4に当選している場合には90%の確率でAモードが選択され7%の確率でBモードが選択され3%の確率でCモードが選択され、インデックス値IV=5に当選している場合には50%の確率でAモードが選択され40%の確率でBモードが選択され10%の確率でCモードが選択され、インデックス値IV=6に当選している場合には85%の確率でAモードが選択され10%の確率でBモードが選択され5%の確率でCモードが選択され、インデックス値IV=7に当選している場合には88%の確率でAモードが選択され9%の確率でBモードが選択され3%の確率でCモードが選択され、インデックス値IV=8に当選している場合には60%の確率でAモードが選択され30%の確率でBモードが選択され10%の確率でCモードが選択され、インデックス値IV=9に当選している場合には70%の確率でAモードが選択され20%の確率でBモードが選択され10%の確率でCモードが選択され、インデックス値IV=10に当選している場合には80%の確率でAモードが選択され15%の確率でBモードが選択され5%の確率でCモードが選択され、インデックス値IV=11以降に当選している場合には98%の確率でAモードが選択され1%の確率でBモードが選択され1%の確率でCモードが選択される。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほどCモードが選択される確率が高くなっているとともにBモードが選択される確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
インデックス値IV=7,10以外のインデックス値IVは「1」~「6」の設定値において当選確率が変動しない役であり、インデックス値IV=7,10は「1」~「6」の設定値において当選確率が変動する役である。これに対して、上記のとおりいずれのインデックス値IVであってもBモード及びCモードのそれぞれが選択され得るとともに、インデックス値IV=7,10はインデックス値IV=1~3及び11以降に比べてBモード及びCモードの選択確率が高い。これにより、滞在モードの選択態様に関しては「1」~「6」の設定値による有利又は不利を生じさせることが可能となる。
遊技区間の第1制御処理(図42)において滞在モードの抽選処理(ステップS1810)を実行した後は、滞在モードの設定処理を実行する(ステップS1811)。図45は滞在モードの設定処理を示すフローチャートである。
今回の第2区間SC2の設定に際して選択された滞在モードがAモードである場合(ステップS1901:YES)、主側RAM74に設けられたAモードフラグに「1」をセットするとともに(ステップS1902)、主側RAM74に設けられた解除ゲーム数カウンタ74e(図9参照)に「700」をセットする(ステップS1903)。AモードフラグはAモードであることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、解除ゲーム数カウンタ74eは疑似ボーナス状態ST5への移行が確定するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
今回の第2区間SC2の設定に際して選択された滞在モードがBモードである場合(ステップS1904:YES)、主側RAM74に設けられたBモードフラグに「1」をセットするとともに(ステップS1905)、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74e(図9参照)に「500」をセットし(ステップS1906)、さらに主側RAM74に設けられた天国準備フラグに「1」をセットする(ステップS1907)。BモードフラグはBモードであることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。天国準備フラグは、Bモードにおいて1回目の疑似ボーナス状態ST5若しくは1回目の疑似ボーナス状態ST5が実行される前に開始されたART状態ST6が終了した後の状況、又は当該1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6への移行が発生している場合には当該ART状態ST6が終了した後の状況であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
今回の第2区間SC2の設定に際して選択された滞在モードがCモードである場合(ステップS1904:NO)、主側RAM74に設けられたCモードフラグに「1」をセットするとともに(ステップS1908)、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74e(図9参照)に「100」をセットする(ステップS1909)。CモードフラグはCモードであることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
遊技区間の第1制御処理(図42)の説明に戻り、滞在モードの設定処理(ステップS1811)を実行した後は、区間表示部67の点灯抽選処理を実行する(ステップS1812)。区間表示部67の点灯抽選処理では、今回の第2区間SC2の設定に際して当初から区間表示部67を点灯状態とするか(すなわち即点灯)、又はその後の準備状態ST4への移行に際して区間表示部67を点灯状態とするか(すなわち点灯待機)を抽選により決定する。図43(c)は区間表示部67の点灯抽選処理における即点灯及び点灯待機のそれぞれの選択確率を説明するための説明図である。
図43(c)に示すように今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=1~3のいずれかに当選している場合には50%の確率で即点灯が選択され50%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=4に当選している場合には60%の確率で即点灯が選択され40%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=5に当選している場合には90%の確率で即点灯が選択され10%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=6に当選している場合には65%の確率で即点灯が選択され35%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=7に当選している場合には62%の確率で即点灯が選択され38%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=8に当選している場合には80%の確率で即点灯が選択され20%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=9に当選している場合には75%の確率で即点灯が選択され25%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=10に当選している場合には70%の確率で即点灯が選択され30%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=11以降に当選している場合には40%の確率で即点灯が選択され60%の確率で点灯待機が選択される。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど即点灯が選択される確率が高くなっている。
区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS1812)にて即点灯が選択された場合には(ステップS1813:YES)、区間表示部67のの点灯処理を実行する(ステップS1814)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
一方、区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS1812)にて点灯待機が選択された場合には(ステップS1813:NO)、主側RAM74に設けられた点灯待機フラグに「1」をセットする(ステップS1815)。点灯待機フラグは、第2区間SC2において区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換えることが待機されている状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
次に、第2区間SC2において区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換えられるタイミングについて、図46のタイムチャートを参照しながら説明する。図46(a)は1ゲームが実行される期間を示し、図46(b)は第2区間SC2となっている期間を示し、図46(c)は通常遊技状態ST1である期間を示し、図46(d)は準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及び当該疑似ボーナス状態ST5が終了する場合に発生する終了準備状態ST7のいずれかである期間を示し、図46(e)はART状態ST6及び当該ART状態ST6が終了する場合に発生する終了準備状態ST7のいずれかである期間を示し、図46(f)はAモードである期間を示し、図46(g)はBモードである期間を示し、図46(h)は区間表示部67が点灯状態となっている期間を示す。なお、図46のタイムチャートにおける各ゲームはいずれもベット数が「3」である。
第1区間SC1においてt1のタイミングで図46(a)に示すように1ゲームが実行される。この場合、役の抽選処理(図16)にていずれのインデックス値IVにも当選しない外れ結果となる。したがって、図46(b)に示すように第2区間SC2への移行は発生しない。
その後、t2のタイミングで図46(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームでは役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選する。したがって、今回のゲームが開始されたタイミングであるt2のタイミングで図46(b)に示すように第2区間SC2となる。また、滞在モードとしてAモードが選択されるため、t2のタイミングで図46(f)に示すようにAモードとなる。但し、t2のタイミングで実行された区間表示部67の点灯抽選処理にて点灯待機が選択されている。したがって、図46(h)に示すように第2区間SC2が開始されたt2のタイミングでは区間表示部67は点灯状態に切り換えられることなく消灯状態に維持される。
その後、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において繰り返しゲームが行われる。そして、当該状況においてt3のタイミングで図46(a)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームにおいて疑似ボーナス状態ST5への移行が確定することで、当該ゲームが終了するタイミングであるt4のタイミングで図46(c)及び図46(d)に示すように通常遊技状態ST1から準備状態ST4に移行する。また、1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る準備状態ST4に移行することに合わせて、当該t4のタイミングで図46(h)に示すように区間表示部67は消灯状態から点灯状態に切り換えられる。
つまり、区間表示部67は第2区間SC2に移行したとしても消灯状態に維持され得るものの、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態に移行した場合には確実に点灯状態とされる。これにより、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態においては当該遊技状態であることを遊技ホールの管理者などに報知することが可能となる。
その後、t5のタイミングで図46(a)に示すように、第2区間SC2であって準備状態ST4である状況において新たなゲームが開始される。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。その後、繰り返しゲームが行われることで準備状態ST4から疑似ボーナス状態ST5への移行が発生するとともに当該疑似ボーナス状態ST5が消化される。この場合であっても区間表示部67は点灯状態に維持される。
その後、t6のタイミングで図46(a)に示すように新たなゲームが開始される。今回のゲームの直前のゲームにおいて疑似ボーナス状態ST5の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなっているとともに当該疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が確定しておらず、さらに今回の滞在モードはAモードである。したがって、今回のゲームは疑似ボーナス状態ST5が終了する場合に発生する終了準備状態ST7となる。そして、終了準備状態ST7のゲームにおいてはそのゲームが終了するタイミングであるt7のタイミングで図46(c)及び図46(d)に示すように終了準備状態ST7から通常遊技状態ST1に移行する。また、当該t7のタイミングで図46(b)に示すように第2区間SC2が終了して第1区間SC1となるとともに図46(f)に示すようにAモードが終了する。また、第2区間SC2が終了するため、当該t7のタイミングで図46(h)に示すように区間表示部67が消灯状態となる。
その後、t8のタイミングで図46(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームでは役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選する。したがって、今回のゲームが開始されたタイミングであるt8のタイミングで図46(b)に示すように第2区間SC2となる。また、滞在モードとしてAモードが選択されるため、t8のタイミングで図46(f)に示すようにAモードとなる。また、t8のタイミングで実行された区間表示部67の点灯抽選処理にて即点灯が選択されている。したがって、図46(h)に示すように第2区間SC2が開始されたt8のタイミングで区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換えられる。
その後、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において繰り返しゲームが行われる。そして、当該状況においてt9のタイミングで図46(a)に示すように疑似ボーナス状態ST5への移行が確定するゲームが終了する。したがって、当該t9のタイミングで図46(c)及び図46(d)に示すように通常遊技状態ST1から準備状態ST4に移行する。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。
その後、t10のタイミングで図46(a)に示すように、第2区間SC2であって準備状態ST4である状況において新たなゲームが開始される。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。その後、繰り返しゲームが行われることで準備状態ST4から疑似ボーナス状態ST5への移行が発生するとともに当該疑似ボーナス状態ST5が消化される。この場合であっても区間表示部67は点灯状態に維持される。そして、当該状況においてt11のタイミングで図46(a)に示すようにゲームが終了されることで、疑似ボーナス状態ST5の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなる。この場合、当該疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が確定している。したがって、t11のタイミングで図46(d)及び図46(e)に示すように疑似ボーナス状態ST5からART状態ST6に移行する。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。
その後、t12のタイミングで図46(a)に示すように、第2区間SC2であってART状態ST6である状況において新たなゲームが開始される。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。その後、繰り返しゲームが行われることでART状態ST6が消化される。
その後、t13のタイミングで図46(a)に示すように新たなゲームが開始される。今回のゲームの直前のゲームにおいてART状態ST6の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなっているとともに今回の滞在モードはAモードである。したがって、今回のゲームはART状態ST6が終了する場合に発生する終了準備状態ST7となる。そして、終了準備状態ST7のゲームにおいてはそのゲームが終了するタイミングであるt14のタイミングで図46(c)及び図46(e)に示すように終了準備状態ST7から通常遊技状態ST1に移行する。また、当該t14のタイミングで図46(b)に示すように第2区間SC2が終了して第1区間SC1となるとともに図46(f)に示すようにAモードが終了する。また、第2区間SC2が終了するため、当該t14のタイミングで図46(h)に示すように区間表示部67が消灯状態となる。
その後、t15のタイミングで図46(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームでは役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選する。したがって、今回のゲームが開始されたタイミングであるt15のタイミングで図46(b)に示すように第2区間SC2となる。また、滞在モードとしてBモードが選択されるため、t15のタイミングで図46(g)に示すようにBモードとなる。また、t15のタイミングで実行された区間表示部67の点灯抽選処理にて即点灯が選択されている。したがって、図46(h)に示すように第2区間SC2が開始されたt15のタイミングで区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換えられる。
その後、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において繰り返しゲームが行われる。そして、当該状況においてt16のタイミングで図46(a)に示すように疑似ボーナス状態ST5への移行が確定するゲームが終了する。したがって、当該t16のタイミングで図46(c)及び図46(d)に示すように通常遊技状態ST1から準備状態ST4に移行する。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。
その後、t17のタイミングで図46(a)に示すように、第2区間SC2であって準備状態ST4である状況において新たなゲームが開始される。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。その後、繰り返しゲームが行われることで準備状態ST4から疑似ボーナス状態ST5への移行が発生するとともに当該疑似ボーナス状態ST5が消化される。この場合であっても区間表示部67は点灯状態に維持される。
当該状況においてt18のタイミングで図46(a)に示すようにゲームが終了されることで、疑似ボーナス状態ST5の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなる。この場合、当該疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が確定していないものの、今回終了する疑似ボーナス状態ST5はBモードにおける1回目の疑似ボーナス状態ST5である。したがって、終了準備状態ST7への移行が発生することはなく、t18のタイミングで図46(c)及び図46(d)に示すように疑似ボーナス状態ST5から通常遊技状態ST1に移行する。また、このように通常遊技状態ST1への移行が発生したとしても図46(b)に示すように第2区間SC2が維持されるとともに図46(g)に示すようにBモードが維持される。また、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。
つまり、区間表示部67は第2区間SC2において点灯状態に1度切り換わった場合には、当該第2区間SC2が終了するまでは点灯状態に維持される。これにより、第2区間SC2が継続している状況であることを遊技ホールの管理者などに報知することが可能となる。
その後、t19のタイミングで図46(a)に示すように、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において新たなゲームが開始される。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。その後、繰り返しゲームが行われる。そして、当該状況においてt20のタイミングで図46(a)に示すように疑似ボーナス状態ST5への移行が確定するゲームが終了する。したがって、当該t20のタイミングで図46(c)及び図46(d)に示すように通常遊技状態ST1から準備状態ST4に移行する。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。
その後、t21のタイミングで図46(a)に示すように、第2区間SC2であって準備状態ST4である状況において新たなゲームが開始される。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。その後、繰り返しゲームが行われることで準備状態ST4から疑似ボーナス状態ST5への移行が発生するとともに当該疑似ボーナス状態ST5が消化される。この場合であっても区間表示部67は点灯状態に維持される。
当該状況においてt22のタイミングで図46(a)に示すようにゲームが終了されることで、疑似ボーナス状態ST5の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなる。この場合、当該疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が確定している。したがって、t22のタイミングで図46(d)及び図46(e)に示すように疑似ボーナス状態ST5からART状態ST6に移行する。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。
その後、t23のタイミングで図46(a)に示すように、第2区間SC2であってART状態ST6である状況において新たなゲームが開始される。この場合、図46(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。その後、繰り返しゲームが行われることでART状態ST6が消化される。
次に、主側MPU72にて実行される遊技区間の第2制御処理について図47のフローチャートを参照しながら説明する。遊技区間の第2制御処理は遊技終了時の対応処理(図26)におけるステップS909にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、遊技区間の第2制御処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS2001:YES)、主側RAM74のフラグの状態を確認することで現状の遊技状態が終了準備状態ST7であるか否かを判定する(ステップS2002)。既に説明したとおり終了準備状態ST7は、後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了する場合であって、その後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する場合に移行する遊技状態である。
終了準備状態ST7である場合(ステップS2002:YES)、主側RAM74に設けられた終了準備完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2003)。終了準備完了フラグは、終了準備状態ST7において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。遊技終了時の対応処理(図26)における疑似ボーナス用処理(ステップS907)にて、疑似ボーナス状態ST5の残りの継続ゲーム数が0ゲームであるとともにART状態ST6への移行が確定しておらず、さらにその後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する状況であることが特定された場合に、終了準備状態ST7とするためのフラグの設定が行われるとともに終了準備完了フラグが「0」クリアされる。また、遊技終了時の対応処理(図26)におけるART状態処理(ステップS908)にて、ART状態ST6の残りの継続ゲーム数が0ゲームであるとともに、その後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する状況であることが特定された場合に、終了準備状態ST7とするためのフラグの設定が行われるとともに終了準備完了フラグが「0」クリアされる。
終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2003:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後にステップS2005以降の処理を実行する。終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2003:YES)、終了準備状態ST7において1ゲームが実行されたことを意味する。この場合、第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。
具体的には、まず第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS2014)。第2区間SC2の初期化処理では主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれに滞在していたとしても、それら遊技状態ST4~ST6の継続ゲーム数を記憶するためのカウンタを含めてそれら遊技状態ST4~ST6であることを示す各種データをクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。また、第2区間SC2の初期化処理では、滞在モードを特定するためのフラグを「0」クリアするとともに主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eを「0」クリアする。したがって、現状の遊技状態が通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかであったとしても、その時点における残りの解除ゲーム数(すなわち天井ゲーム数)は無効化され、その後の第2区間SC2への新たな移行に際して当該残りの解除ゲーム数は再セットされる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。
その後、区間表示部67が点灯状態である場合には当該区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS2015)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2016)。これにより、演出側MPU92は第2区間SC2がエンディング条件の成立により終了したことに対応する演出が実行されるようにする。
終了準備状態ST7ではない場合(ステップS2002:NO)、又はステップS2004の処理を実行した場合、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値を1加算する(ステップS2005)。継続ゲーム数カウンタ74cは既に説明したとおり、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、1加算後における継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数である1500以上となっているか否かを判定する(ステップS2006)。継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500以上である場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS2006にて肯定判定をして、第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。
具体的には、まず第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS2014)。第2区間SC2の初期化処理では主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれに滞在していたとしても、それら遊技状態ST4~ST6の継続ゲーム数を記憶するためのカウンタを含めてそれら遊技状態ST4~ST6であることを示す各種データをクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。また、第2区間SC2の初期化処理では、滞在モードを特定するためのフラグを「0」クリアするとともに主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eを「0」クリアする。したがって、現状の遊技状態が通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかであったとしても、その時点における残りの解除ゲーム数(すなわち天井ゲーム数)は無効化され、その後の第2区間SC2への新たな移行に際して当該残りの解除ゲーム数は再セットされる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。
その後、区間表示部67が点灯状態である場合には当該区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS2015)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2016)。これにより、演出側MPU92は第2区間SC2がエンディング条件の成立により終了したことに対応する演出が実行されるようにする。
継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500未満である場合(ステップS2006:NO)、今回のゲームにおいて、第1チャンスリプレイ入賞、第2チャンスリプレイ入賞、通常リプレイ入賞、第1RTリプレイ入賞、第2RTリプレイ入賞、第1転落リプレイ入賞及び第2転落リプレイ入賞のいずれかのリプレイ入賞が成立したか否かを判定する(ステップS2007)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS2007の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれの遊技状態であったとしてもステップS2007の判定の対象となる。
いずれのリプレイ入賞も成立していない場合(ステップS2007:NO)、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dから今回のゲームのベット数(すなわちベット数設定カウンタ74aの値)を減算する(ステップS2008)。この場合、前回のゲームにおいてリプレイ入賞が成立しており、今回のゲームが当該リプレイ入賞の成立による再遊技に該当するゲームであったとしても、今回のゲームのベット数(すなわちベット数設定カウンタ74aの値)を合計獲得数カウンタ74dから減算する。
合計獲得数カウンタ74dは既に説明したとおり第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付きの合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。
その後、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生するいずれかの小役入賞(第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞)が成立したか否かを判定する(ステップS2009)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS2009の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれの遊技状態であったとしてもステップS2009の判定の対象となる。ステップS2009にて肯定判定をした場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dに今回のゲームにて付与された遊技媒体の数を加算する(ステップS2010)。
ステップS2009にて否定判定をした場合、又はステップS2010の処理を実行した場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dの値が0以上であるか否かを判定する(ステップS2011)。合計獲得数カウンタ74dの値が0未満である場合(ステップS2011:NO)、合計獲得数カウンタ74dを「0」クリアする(ステップS2012)。
上記のとおりステップS2008にて合計獲得数カウンタ74dから今回のゲーム数のベット数が減算されるため、例えば第2区間SC2に移行した直後の通常遊技状態ST1におけるゲームにおいていずれの小役入賞も成立しなかった場合、合計獲得数カウンタ74dの値は0未満となる。この場合、ステップS2011にて否定判定をすることで、ステップS2012にて合計獲得数カウンタ74dが「0」クリアされる。これにより、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数である遊技媒体の制限付き合計純増枚数を、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測することが可能となる。
ステップS2007にて肯定判定をした場合、ステップS2011にて肯定判定をした場合、又はステップS2012の処理を実行した場合、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する(ステップS2013)。合計獲得数カウンタ74dの値が「2400」を超えている場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS2013にて肯定判定をして、第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。
具体的には、まず第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS2014)。第2区間SC2の初期化処理では主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれに滞在していたとしても、それら遊技状態ST4~ST6の継続ゲーム数を記憶するためのカウンタを含めてそれら遊技状態ST4~ST6であることを示す各種データをクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。また、第2区間SC2の初期化処理では、滞在モードを特定するためのフラグを「0」クリアするとともに主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eを「0」クリアする。したがって、現状の遊技状態が通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかであったとしても、その時点における残りの解除ゲーム数(すなわち天井ゲーム数)は無効化され、その後の第2区間SC2への新たな移行に際して当該残りの解除ゲーム数は再セットされる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。
その後、区間表示部67が点灯状態である場合には当該区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS2015)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2016)。これにより、演出側MPU92は第2区間SC2がエンディング条件の成立により終了したことに対応する演出が実行されるようにする。
ここで、いずれかのリプレイ入賞が成立した場合、ステップS2007にて肯定判定をすることでステップS2008~ステップS2012の処理を実行しない。リプレイ入賞が成立するゲームにおいてはその開始時に遊技者が所有する遊技媒体がベット設定に際して利用されるものの、リプレイ入賞が成立したことによる利益として、当該リプレイ入賞が成立したゲームにおけるベット数と同数のベット数にて新たなゲームの再遊技を行うことが可能となる。つまり、リプレイ入賞が成立したゲームにおいては遊技者が所有する遊技媒体の数が変動していない。この場合に、リプレイ入賞が成立したゲームにおいてはステップS2008~ステップS2012の処理を実行しないようにすることで、遊技者が所有する遊技媒体の数が変動しないゲームにおいては合計獲得数カウンタ74dの値を変化させるための処理の実行を省略することが可能となり、無駄な処理の実行を省くことが可能となる。
その一方、リプレイ入賞が成立したゲームであっても、ステップS2013にて、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する。これにより、リプレイ入賞が成立したゲームよりも前のゲームにおいて実際には既に合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていたにも関わらずノイズなどの原因で第2区間SC2の初期化処理が実行されていなかった場合であっても、その後のリプレイ入賞が成立したゲームにおいて合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていることを特定することが可能となり、第2区間SC2の初期化処理が実行されるようにすることが可能となる。
ステップS2013にて否定判定をした場合、エンディング対応処理を実行する(ステップS2017)。図48はエンディング対応処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74に設けられたエンディング開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2101)。エンディング開始フラグは、第2区間SC2のエンディング演出の実行期間となっていることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
エンディング開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2101:NO)、主側RAM74において第2区間SC2の継続ゲーム数を計測するためのカウンタである継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74において疑似ボーナス状態ST5の残りの継続ゲーム数を計測するためのカウンタである疑似ボーナス継続カウンタの値との和が上限ゲーム数である1500以上となっているか否かを判定する(ステップS2102)。また、主側RAM74において第2区間SC2の継続ゲーム数を計測するためのカウンタである継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74においてART状態ST6の残りの継続ゲーム数を計測するためのカウンタであるART継続カウンタの値との和が上限ゲーム数である1500以上となっているか否かを判定する(ステップS2103)。また、主側RAM74において遊技媒体の制限付き合計純増枚数を計測するためのカウンタである合計獲得数カウンタ74dの値と、主側RAM74において疑似ボーナス状態ST5の残りの継続ゲーム数を計測するためのカウンタである疑似ボーナス継続カウンタの値に獲得期待値である「2.5」を積算した結果の値との和が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する(ステップS2014)。また、主側RAM74において遊技媒体の制限付き合計純増枚数を計測するためのカウンタである合計獲得数カウンタ74dの値と、主側RAM74においてART状態ST6の残りの継続ゲーム数を計測するためのカウンタであるART継続カウンタの値に獲得期待値である「2.5」を積算した結果の値との和が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する(ステップS2015)。なお、上記獲得期待値とは、疑似ボーナス状態ST5であって第2RTモードである状況においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、及びART状態ST6であって第2モードである状況においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合において、「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値のことである。
ステップS2102~ステップS2105のいずれかにて肯定判定をした場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立する可能性が高いことを意味する。この場合、主側RAM74のエンディング開始フラグに「1」をセットし(ステップS2106)、さらにエンディング開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2107)。演出側MPU92はエンディング開始コマンドを受信することでエンディング演出を開始させる。これにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立する可能性が高い場合には、第2区間SC2のエンディング条件が成立して当該第2区間SC2が終了される前にエンディング演出が実行されるようにすることが可能となる。
但し、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6だけではなく、通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3及び準備状態ST4であっても第2区間SC2のエンディング条件が成立し得る構成において、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6においてはエンディング演出が実行され得るのに対して、通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3及び準備状態ST4においてはエンディング演出が実行されない。これにより、遊技者にとって有利な状態である疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6の途中で第2区間SC2が終了する場合にはその特典としてエンディング演出が提供されるようにすることが可能となる一方、通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3及び準備状態ST4においてはエンディング演出が実行されないようにすることで第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを目立たせないようにすることが可能となる。
図49は演出側MPU92にて実行されるエンディング演出制御処理を示すフローチャートである。エンディング演出制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
主側MPU72からエンディング開始コマンドを受信している場合(ステップS2201:YES)、エンディング演出の開始処理を実行する(ステップS2202)。エンディング演出の開始処理では、第2区間SC2のエンディング演出の実行を可能とするエンディング演出テーブルを演出側ROM93から読み出して演出側RAM94に記憶させる。エンディング演出テーブルに従って演出側MPU92にて演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて第2区間SC2のエンディング演出が実行される。
エンディング演出の実行中において(ステップS2203:YES)、主側MPU72から1ゲームが新たに開始されたことを示すゲーム開始コマンドを受信した場合(ステップS2204:YES)、エンディング演出の更新処理を実行する(ステップS2205)。これにより、前回のステップS2202にて既に演出側RAM94に読み出されているエンディング演出テーブルにおいて参照すべきデータ群が新たなゲームの開始に伴って変更されることとなり、第2区間SC2のエンディング演出の内容が新たなゲームの開始に伴って更新される。
第2区間SC2のエンディング演出の実行中において(ステップS2203:YES)、主側MPU72から第2区間初期化コマンドを受信した場合(ステップS2206:YES)、エンディング演出の終了処理を実行する(ステップS2207)。エンディング演出の終了処理では、エンディング終了演出の実行を可能とするエンディング終了演出テーブルを演出側ROM93から読み出して演出側RAM94に記憶させる。エンディング終了演出テーブルに従って演出側MPU92にて演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にてエンディング終了演出が実行される。
<通常遊技状態ST1について>
次に、通常遊技状態ST1における処理内容ついて説明する。図50は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時の有利抽選処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時の有利抽選処理は役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後であって遊技区間の第1制御処理(ステップS711)よりも前に実行される処理であるステップS710にて実行される。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2301)。第2区間フラグは既に説明したとおり遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS2301:NO)、ステップS2302以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1である場合にはステップS2308の直撃抽選処理及びステップS2311の移行抽選処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2301:YES)、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4又は疑似ボーナス状態ST5であれば(ステップS2302:YES)、ゲーム開始時の疑似ボーナス用処理を実行し(ステップS2303)、現状の遊技状態がART状態ST6に移行する前の準備状態ST4又はART状態ST6であれば(ステップS2304:YES)、ゲーム開始時のART用処理を実行する(ステップS2305)。これらゲーム開始時の疑似ボーナス用処理及びゲーム開始時のART用処理は後に説明する。
第2区間フラグに「1」がセットされている場合であって(ステップS2301:YES)、遊技状態が準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれでもない場合(ステップS2302及びステップS2304:NO)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS2306)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS2306:YES)、ステップS2307以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2であったとしても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS2309の直撃抽選処理及びステップS2312の移行抽選処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS2306:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2307)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2307:NO)、ステップS2308以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS2309の直撃抽選処理及びステップS2312の移行処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2307:YES)、今回の役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=5~10のいずれかに当選したか否かを判定する(ステップS2308)。ステップS2308にて肯定判定をした場合、直撃抽選処理を実行する(ステップS2309)。直撃抽選処理では、ART状態ST6の直撃当選とするか否かが抽選により決定される。
図51(a)はステップS2309の直撃抽選処理におけるART状態ST6の直撃当選となる確率を説明するための説明図である。図51(a)に示すように今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=5に当選している場合には4%の確率でART状態ST6の直撃当選となり、インデックス値IV=6に当選している場合には1%の確率でART状態ST6の直撃当選となり、インデックス値IV=7に当選している場合には1%の確率でART状態ST6の直撃当選となり、インデックス値IV=8に当選している場合には3%の確率でART状態ST6の直撃当選となり、インデックス値IV=9に当選している場合には2%の確率でART状態ST6の直撃当選となり、インデックス値IV=10に当選している場合には1%の確率でART状態ST6の直撃当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほどART状態ST6の直撃当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
ここで、遊技区間の第1制御処理(図42)において第1区間SC1から第2区間SC2に移行させる場合に実行される直撃抽選処理(ステップS1806)では、「1」~「6」の設定値において当選確率が変動するインデックス値IV=7,10に当選したとしても直撃抽選処理にてART状態ST6の直撃当選とならない構成とした。これに対して、ゲーム開始時の有利抽選処理(図50)において第2区間SC2である状況で開始されたゲームにて実行される直撃抽選処理(ステップS2309)では、「1」~「6」の設定値において当選確率が変動するインデックス値IV=7,10に当選した場合であっても直撃抽選処理にてART状態ST6の直撃当選となり得る。これにより、ART状態ST6の直撃当選となる確率に関して、第1区間SC1から第2区間SC2に移行する状況においては「1」~「6」の設定値による有利又は不利が生じないようにすることが可能となり、第2区間SC2に移行した後に実行されるゲームにおいては「1」~「6」の設定値による有利又は不利を生じさせることが可能となる。
直撃抽選処理にてART状態ST6の直撃当選となった場合(ステップS2310:YES)、主側RAM74に設けられたART状態ST6の移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS2311)。ART状態ST6の移行確定フラグは、ART状態ST6への移行が確定しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。ART状態ST6の移行確定フラグに「1」がセットされた場合、今回のゲームが終了する場合に遊技状態をART状態ST6に移行させるための処理が実行される。
直撃抽選処理にてART状態ST6の直撃当選とならなかった場合(ステップS2310:NO)、移行抽選処理を実行する(ステップS2312)。移行抽選処理では、疑似ボーナス状態ST5に移行させるか否かが抽選により決定される。
図51(b)はステップS2312の移行抽選処理における疑似ボーナス状態ST5の移行当選となる確率を説明するための説明図である。図51(b)に示すように今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=5に当選している場合には50%の確率で疑似ボーナス状態ST5の移行当選となり、インデックス値IV=6に当選している場合には20%の確率で疑似ボーナス状態ST5の移行当選となり、インデックス値IV=7に当選している場合には10%の確率で疑似ボーナス状態ST5の移行当選となり、インデックス値IV=8に当選している場合には40%の確率で疑似ボーナス状態ST5の移行当選となり、インデックス値IV=9に当選している場合には30%の確率で疑似ボーナス状態ST5の移行当選となり、インデックス値IV=10に当選している場合には20%の確率で疑似ボーナス状態ST5の移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど疑似ボーナス状態ST5の移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
移行抽選処理にて疑似ボーナス状態ST5の移行当選となった場合(ステップS2313:YES)、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス状態ST5の移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS2314)。疑似ボーナス状態ST5の移行確定フラグは、疑似ボーナス状態ST5への移行が確定しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。疑似ボーナス状態ST5の移行確定フラグに「1」がセットされた場合、今回のゲームが終了する場合に遊技状態を疑似ボーナス状態ST5に移行させるための処理が実行される。
次に、主側MPU72にて実行される通常用処理について図52のフローチャートを参照しながら説明する。通常用処理は遊技終了時の対応処理(図26)におけるステップS905にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、通常用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS2401:YES)、主側RAM74におけるART状態ST6の移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2402)。今回のゲームの開始時における直撃抽選処理(ステップS1806又はステップS2309)にてART状態ST6への直撃当選となっている場合、ART状態ST6の移行確定フラグに「1」がセットされている。
ART状態ST6の移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2402:YES)、主側RAM74に設けられたART状態フラグに「1」をセットする(ステップS2403)。ART状態フラグは、ART状態ST6への移行前の状態及びART状態ST6のいずれかであることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。また、主側RAM74におけるART状態ST6の移行確定フラグを「0」クリアする(ステップS2404)。また、主側RAM74に設けられた準備状態フラグに「1」をセットする(ステップS2405)。準備状態フラグは、準備状態ST4であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。準備状態フラグ及びART状態フラグの両方に「1」がセットされている場合、ART状態ST6に移行する前の準備状態ST4であることを主側MPU72は特定することができる。当該状況において抽選モードが第1RTモードから第2RTモードに移行した場合には準備状態フラグを「0」クリアすることで準備状態フラグが「0」であってART状態フラグが「1」である状況となるため、ART状態ST6に移行したことを主側MPU72は特定することが可能となる。また、ART状態ST6に移行する前の準備状態ST4となったことを示すART用の準備開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2406)。これにより、演出側MPU92はART状態ST6に移行する前の準備状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
その後、主側RAM74の点灯待機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2407)。点灯待機フラグは既に説明したとおり、第2区間SC2において区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換えることが待機されている状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。点灯待機フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2407:YES)、区間表示部67のの点灯処理を実行する(ステップS2408)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始される。なお、ステップS2408の処理を実行した場合に点灯待機フラグを「0」クリアする。
上記のように点灯待機フラグに「1」がセットされている状況において準備状態ST4への移行が発生した場合には、区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換えられる。準備状態ST4は、1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る遊技状態である。つまり、区間表示部67は第2区間SC2に移行したとしても消灯状態に維持され得るものの、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態に移行した場合には確実に点灯状態とされる。これにより、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態においては当該遊技状態であることを遊技ホールの管理者などに報知することが可能となる。
ステップS2402にて否定判定をした場合、主側RAM74における疑似ボーナス状態ST5の移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2409)。今回のゲームの開始時における移行抽選処理(ステップS2312)にて疑似ボーナス状態ST5への移行当選となっている場合、疑似ボーナス状態ST5の移行確定フラグに「1」がセットされている。
ステップS2409にて否定判定をした場合、主側RAM74のベット数設定カウンタの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2410)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2410:NO)、ステップS2411以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS2411における解除ゲーム数カウンタ74eの値を1減算する処理が実行されないことになる。つまり、第2区間SC2の通常遊技状態ST1においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても残りの解除ゲーム数(すなわち天井ゲーム数)が減少されることはなく、ベット数が「3」であるゲームが実行されることで残りの解除ゲーム数(すなわち天井ゲーム数)が減少される。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2410:YES)、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eの値を1減算する(ステップS2411)。これにより、残りの解除ゲーム数(すなわち天井ゲーム数)が1ゲーム分少なくなり、疑似ボーナス状態ST5に移行するまでに必要な残りの最大ゲーム数が1ゲーム分少なくなる。その後、1減算後における解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS2412)。
なお、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には遊技終了時の対応処理(図26)におけるステップS902にて肯定判定をすることで通常用処理(ステップS905)を実行しない。したがって、通常遊技状態ST1である途中で第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3に移行した場合には通常遊技状態ST1が一旦中断され、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において消化されたゲーム数は通常遊技状態ST1における残りの解除ゲーム数の消化として扱われない。第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した場合には抽選モードが通常モードのまま通常遊技状態ST1が再開される。
解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」である場合(ステップS2412:YES)、疑似ボーナス状態ST5に移行するまでに必要な残りの解除ゲーム数が0ゲームとなったことを意味する。この場合、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス状態フラグに「1」をセットする(ステップS2413)。疑似ボーナス状態フラグは、疑似ボーナス状態ST5への移行前の状態及び疑似ボーナス状態ST5のいずれかであることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。また、主側RAM74の準備状態フラグに「1」をセットする(ステップS2414)。準備状態フラグ及び疑似ボーナス状態フラグの両方に「1」がセットされている場合、疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4であることを主側MPU72は特定することができる。当該状況において抽選モードが第1RTモードから第2RTモードに移行した場合には準備状態フラグを「0」クリアすることで準備状態フラグが「0」であって疑似ボーナス状態フラグが「1」である状況となるため、疑似ボーナス状態ST5に移行したことを主側MPU72は特定することが可能となる。また、疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4となったことを示す疑似ボーナス用の準備開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2415)。これにより、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
その後、主側RAM74の点灯待機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2416)。点灯待機フラグは既に説明したとおり、第2区間SC2において区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換えることが待機されている状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。点灯待機フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2416:YES)、区間表示部67のの点灯処理を実行する(ステップS2417)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。なお、ステップS2417の処理を実行した場合に点灯待機フラグを「0」クリアする。
上記のように点灯待機フラグに「1」がセットされている状況において準備状態ST4への移行が発生した場合には、区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換えられる。準備状態ST4は、1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る遊技状態である。つまり、区間表示部67は第2区間SC2に移行したとしても消灯状態に維持され得るものの、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態に移行した場合には確実に点灯状態とされる。これにより、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態においては当該遊技状態であることを遊技ホールの管理者などに報知することが可能となる。
一方、主側RAM74における疑似ボーナス状態の移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2409:YES)、当該疑似ボーナス状態の移行確定フラグを「0」クリアした後に(ステップS2418)、既に説明したステップS2413~ステップS2417の処理を実行する。これにより、疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4となるとともにそれに対応する演出が開始される。また、区間表示部67における消灯状態から点灯状態への切り換えが待機されている場合には区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換えられる。
次に、主側MPU72にて実行される停止順報知制御処理について図53のフローチャートを参照しながら説明する。停止順報知制御処理は役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後であるとともに遊技区間の第1制御処理(ステップS711)よりも後に実行される処理であるステップS712にて実行される。
現状の遊技状態が準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれかである場合(ステップS2501:YES)、有利状態用の報知制御処理を実行する(ステップS2502)。有利状態用の報知制御処理では、今回のゲームにてインデックス値IV=1~3,5のいずれかに当選している場合には第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。
有利状態用の報知制御処理では、今回のゲームにて通常モードにおけるインデックス値IV=11~16のいずれかに当選している場合には第1RTリプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第1RTリプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。有利状態用の報知制御処理では、今回のゲームにて第1モードにおけるインデックス値IV=11~16のいずれかに当選している場合には第2RTリプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第2RTリプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。
有利状態用の報知制御処理では、今回のゲームにて第1RTモードにおけるインデックス値IV=17~22のいずれかに当選している場合には第1転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第1転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。有利状態用の報知制御処理では、遊技状態が疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれかであることを条件として、今回のゲームにて第2RTモードにおけるインデックス値IV=11~16のいずれかに当選している場合には第2転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第2転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。
ステップS2501にて否定判定をした場合、今回のゲームにてインデックス値IV=5に当選しているか否かを判定する(ステップS2503)。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3においてはインデックス値IV=5で当選することはないため、ステップS2501にて否定判定をした場合であってステップS2503にて肯定判定をする場合とは通常遊技状態ST1となる。
ステップS2503にて肯定判定をした場合、主側RAM74におけるART状態の移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2504)。ART状態の移行確定フラグは既に説明したとおり、今回のゲームにおいて当該停止順報知制御処理が実行される前に実行された遊技区間の第1制御処理(図42)又はゲーム開始時の有利抽選処理(図50)における直撃抽選処理(ステップS1806又はステップS2309)にてART状態ST6への直撃当選となることで「1」がセットされるフラグである。そして、当該直撃抽選処理(ステップS1806又はステップS2309)はインデックス値IV=5に当選した場合には4%の確率でART状態ST6への直撃当選となる。
ART状態ST6の移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2504:YES)、左第1停止用の表示データの設定処理を実行する(ステップS2505)。これにより、第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
その後、左第1停止用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2506)。演出側MPU92は左第1停止用コマンドを受信した場合、第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
一方、ART状態ST6の移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2504:NO)、右第1停止用の表示データの設定処理を実行する(ステップS2507)。これにより、第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
その後、右第1停止用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2508)。演出側MPU92は右第1停止用コマンドを受信した場合、第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
ステップS2503~ステップS2508の処理が実行されることによる作用について、図54(a)及び図54(b)を参照しながら説明する。図54(a)はインデックス値IV=5で当選となった場合において第1停止が左リール32Lであることが報知される場合における様子を説明するための説明図であり、図54(b)はインデックス値IV=5で当選となった場合において第1停止が右リール32Rであることが報知される場合における様子を説明するための説明図である。
インデックス値IV=5には既に説明したとおり第1ベル当選データと第2ベル当選データとが設定されている。そして、インデックス値IV=5に当選している場合に第1停止として左リール32Lが停止された場合には残りの停止順序に関係なく第2ベル入賞が成立する。この場合、各ストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=5に当選している場合に第1停止として中リール32M又は右リール32Rが停止された場合には残りの停止順序に関係なく第1ベル入賞が成立する。この場合、各ストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立する。
停止順報知制御処理(図53)にてステップS2505及びステップS2506の処理が実行された場合、画像表示装置63では図54(a1)に示すように第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われ、兼用表示部66では図54(a2)に示すように第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われる。そして、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させることにより図54(a3)に示すようにメインラインML上に第2ベル入賞が成立する。
停止順報知制御処理(図53)にてステップS2507及びステップS2508の処理が実行された場合、画像表示装置63では図54(b1)に示すように第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われ、兼用表示部66では図54(b2)に示すように第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われる。そして、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させることにより図54(b3)に示すようにメインラインML上に第1ベル入賞が成立する。
ステップS2505及びステップS2506の処理が実行される場合というのはART状態ST6への移行が確定している場合であり、ステップS2507及びステップS2508の処理が実行される場合というのはART状態ST6への移行が確定していない場合である。この場合に、インデックス値IV=5に当選したことに基づきART状態ST6への移行が確定した場合には第2ベル入賞が成立されるようにし、インデックス値IV=5に当選したもののART状態6への移行が確定しなかった場合には第1ベル入賞が成立されるようにする。そして、第2ベル入賞はインデックス値IV=5に当選していない場合には成立しない。これにより、インデックス値IV=5に当選したことに基づきART状態ST6への移行が確定したことを、リール32L,32M,32Rにおける第2ベル入賞の成立によって遊技者に報知することが可能となる。
一方、第1ベル入賞はインデックス値IV=5に当選していない場合にも成立し得る。インデックス値IV=5に当選したもののART状態6への移行が確定しなかった場合には第1ベル入賞が成立するようにすることで、インデックス値IV=5に当選したにも関わらずART状態ST6への移行が確定しなかったことをリール32L,32M,32Rの停止結果において遊技者に対して目立たせないようにすることが可能となる。
特に、インデックス値IV=5に当選したもののART状態6への移行が確定しなかった場合には、画像表示装置63にて第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われるだけではなく、兼用表示部66においても第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われる。仮に兼用表示部66において第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われないとすると、兼用表示部66の表示内容からインデックス値IV=5に当選したもののART状態6への移行が確定しなかったことが類推されてしまうおそれがあるが、上記のとおり兼用表示部66においても第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序に対応する表示が行われるようにすることで、このような類推が行われてしまわないようにすることが可能となる。
第1ベル入賞が成立した場合及び第2ベル入賞が成立した場合のいずれであっても遊技媒体の付与数は「11」である。したがって、インデックス値IV=5に当選した場合にART状態ST6への移行が確定したか否かによってリール32L,32M,32Rの停止順序の報知態様を相違させることで成立を促す入賞の種類を相違させたとしても、遊技媒体の付与に関する利益は変化しない。この場合、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が遊技者の利益に直結しないことになるため、上記のような停止順序の報知が行われる場合に区間表示部67が点灯状態となっているか否かは任意である。
停止順報知制御処理(図53)の説明に戻り、ステップS2503にて否定判定をした場合、ステップS2506の処理を実行した場合、又はステップS2508の処理を実行した場合、今回のゲームにてインデックス値IV=4に当選しているか否かを判定する(ステップS2509)。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3においてはインデックス値IV=4で当選することはないため、ステップS2501にて否定判定をした場合であってステップS2509にて肯定判定をする場合とは通常遊技状態ST1となる。
ステップS2509にて肯定判定をした場合、第2区間フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS2510:YES)、押し順発生抽選処理を実行する(ステップS2511)。押し順発生抽選処理では、25%の確率でリール32L,32M,32Rの停止順序を報知しないことが選択され、25%の確率で第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序を報知することが選択され、25%の確率で第1停止が中リール32Mであり残りが任意である停止順序を報知することが選択され、25%の確率で第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序を報知することが選択される。
押し順発生抽選処理にていずれかの停止順序を報知することが選択された場合(ステップS2512:YES)、その選択された停止順序に対応する表示を兼用表示部66にて開始させる(ステップS2513)。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。また、その選択された停止順序に対応する停止用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2514)。演出側MPU92は当該停止用コマンドを受信した場合、選択された停止順序に対応する表示を画像表示装置63に行わせる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
インデックス値IV=4には既に説明したとおり第1ベル当選データのみが設定されており、リール32L,32M,32Rがいずれの停止順序で停止されたとしても第1ベル入賞が成立するとともに各ストップボタン42~44がいずれの停止操作タイミングで操作されたとしても第1ベル入賞が成立する。この場合に、インデックス値IV=4にて当選となった場合において押し順発生抽選処理(ステップS2511)にていずれかの停止順序の報知が選択された場合には、その選択された停止順序が画像表示装置63及び兼用表示部66にて報知される。これにより、通常遊技状態ST1においてインデックス値IV=5に当選した場合だけではなくインデックス値IV=4に当選した場合にも、リール32L,32M,32Rの停止順序が報知された後に第1ベル入賞が成立する状況を生じさせることが可能となる。
また、この停止順序には、インデックス値IV=5に当選したもののART状態ST6への移行が確定しなかった場合に報知される停止順序も含まれている。これにより、通常遊技状態ST1においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知された後に第1ベル入賞が成立する状況が発生したとしても、それがインデックス値IV=5に当選したもののART状態ST6への移行が確定しなかったことに起因しているのかどうかを遊技者が特定できないよういすることが可能となる。
特に、インデックス値IV=4に当選した場合において画像表示装置63にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、兼用表示部66においてもその停止順序に対応する表示が行われる。仮に兼用表示部66において上記停止順序に対応する表示が行われないとすると、兼用表示部66の表示内容からインデックス値IV=4に当選した状況であることが類推されてしまうおそれがあるが、上記のとおり兼用表示部66においても上記停止順序に対応する表示が行われるようにすることで、このような類推が行われてしまわないようにすることが可能となる。
インデックス値IV=4に当選した場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されたか否かに関係なく、第1ベル入賞が成立する。したがって、インデックス値IV=4に当選した場合にリール32L,32M,32Rの停止順序の報知態様を相違させたとしても、遊技媒体の付与に関する利益は変化しない。この場合、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が遊技者の利益に直結しないことになるため、上記のような停止順序の報知が行われる場合に区間表示部67が点灯状態となっているか否かは任意である。
<準備状態ST4について>
次に、準備状態ST4における処理内容について説明する。
準備状態ST4においては遊技終了時の対応処理(図26)におけるステップS906にて準備状態処理を実行する。ここで、既に説明したとおり準備状態ST4には、疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4と、ART状態ST6に移行する前の準備状態ST4とが存在している。
疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4である場合における準備状態処理では、抽選モードが第1RTモードから第2RTモードに移行した場合に主側RAM74の準備状態フラグを「0」クリアすることで、主側RAM74の準備状態フラグの値が「0」であって主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」がセットされた状態とする。また、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに疑似ボーナス状態ST5の継続ゲーム数に対応する値である「39」をセットする。また、疑似ボーナス状態ST5に移行したことを示す疑似ボーナス開始コマンドを演出側MPU92に送信する。これにより、疑似ボーナス状態ST5に対応する演出が開始される。
なお、疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=5~10のいずれかに当選した場合には疑似ボーナス状態ST5の継続ゲーム数を増加させるか否かを抽選により決定し、増加させることが抽選により決定された場合にはその決定されたゲーム数を疑似ボーナス状態ST5の初期継続ゲーム数に上乗せする構成としてもよい。
ART状態ST6に移行する前の準備状態ST4である場合における準備状態処理では、抽選モードが第1RTモードから第2RTモードに移行した場合に主側RAM74の準備状態フラグを「0」クリアすることで、主側RAM74の準備状態フラグの値が「0」であって主側RAM74のART状態フラグに「1」がセットされた状態とする。また、主側RAM74のART継続カウンタにART状態ST6における後述する開始期間の継続ゲーム数に対応する値である「10」をセットするとともに、ART状態ST6の開始期間であることを主側MPU72にて特定するために主側RAM74に設けられた開始期間フラグに「1」をセットする。また、ART状態ST6に移行したことを示すART状態開始コマンドを演出側MPU92に送信する。これにより、演出側MPU92はART状態ST6に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
なお、ART状態ST6に移行する前の準備状態ST4において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=5~10のいずれかに当選した場合にはART状態ST6における開始期間の継続ゲーム数を増加させるか否かを抽選により決定し、増加させることが抽選により決定された場合にはその決定されたゲーム数をART状態ST6における開始期間の初期継続ゲーム数に上乗せする構成としてもよい。
<疑似ボーナス状態ST5について>
次に、疑似ボーナス状態ST5における処理内容について説明する。図55(a)は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時の疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時の疑似ボーナス用処理はゲーム開始時の有利抽選処理(図50)におけるステップS2303にて実行され、ゲーム開始時の有利抽選処理は役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後であって遊技区間の第1制御処理(ステップS711)よりも前に実行される処理であるステップS710にて実行される。
今回の役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=5~10のいずれかに当選している場合(ステップS2601:YES)、主側RAM74に設けられた移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2602)。移行確定フラグは、今回の疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が確定しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2602:NO)、ART状態ST6の移行抽選処理を実行する(ステップS2603)。ART状態ST6の移行抽選処理では、今回の疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6に移行させるか否かが抽選により決定される。
図55(b)はステップS2603のART状態ST6の移行抽選処理におけるART状態ST6の移行当選となる確率を説明するための説明図である。図55(b)に示すように今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=5に当選している場合には50%の確率でART状態ST6の移行当選となり、インデックス値IV=6に当選している場合には20%の確率でART状態ST6の移行当選となり、インデックス値IV=7に当選している場合には10%の確率でART状態ST6の移行当選となり、インデックス値IV=8に当選している場合には40%の確率でART状態ST6の移行当選となり、インデックス値IV=9に当選している場合には30%の確率でART状態ST6の移行当選となり、インデックス値IV=10に当選している場合には20%の確率でART状態ST6の移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほどART状態ST6の移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
ART状態ST6の移行抽選処理にてART状態ST6の移行当選となった場合(ステップS2604:YES)、主側RAM74の移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS2605)。その後、ART状態ST6の移行当選となったことを示す移行確定コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2606)。これにより、演出側MPU92はART状態ST6への移行が確定したことに対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
次に、主側MPU72にて実行される疑似ボーナス用処理について図56のフローチャートを参照しながら説明する。疑似ボーナス用処理は遊技終了時の対応処理(図26)におけるステップS907にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、疑似ボーナス用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
まず主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値を1減算する(ステップS2701)。疑似ボーナス継続カウンタは既に説明したとおり疑似ボーナス状態ST5の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、準備状態ST4から疑似ボーナス状態ST5に移行する場合に疑似ボーナス継続カウンタに「39」がセットされる。
なお、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には遊技終了時の対応処理(図26)におけるステップS902にて肯定判定をすることで疑似ボーナス用処理(ステップS907)を実行しない。したがって、疑似ボーナス状態ST5である途中で第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3に移行した場合には疑似ボーナス状態ST5が一旦中断され、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において消化されたゲーム数は疑似ボーナス状態ST5における消化ゲーム数として扱われない。第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した場合には準備状態ST4に移行することなく、抽選モードが通常モードのまま疑似ボーナス状態ST5が再開される。
その後、1減算後における疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS2702)。つまり、疑似ボーナス状態ST5の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなっているか否かを判定する。疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」である場合(ステップS2702:YES)、主側RAM74の移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が確定したか否かを判定する(ステップS2703)。
移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2703:YES)、ART状態ST6の開始設定処理を実行する(ステップS2704)。当該開始設定処理では、主側RAM74のART継続カウンタにART状態ST6における後述する開始期間の継続ゲーム数に対応する値である「10」をセットするとともに、ART状態ST6の開始期間であることを主側MPU72にて特定するために主側RAM74に設けられた開始期間フラグに「1」をセットする。その後、ART状態ST6に移行したことを示すART状態開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2705)。これにより、演出側MPU92はART状態ST6に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。その後、主側RAM74の移行確定フラグを「0」クリアする(ステップS2706)。
一方、移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2703:NO)、有利終了用処理を実行する(ステップS2707)。図57は有利終了用処理を示すフローチャートである。まず有利終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2801)。有利終了コマンドは、第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了する場合に演出側MPU92に送信されるコマンドである。演出側MPU92は、疑似ボーナス状態ST5である状況において有利終了コマンドを受信した場合、疑似ボーナス状態ST5が終了することを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
その後、主側RAM74の天国準備フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2802)。天国準備フラグは、Bモードにおいて1回目の疑似ボーナス状態ST5若しくは1回目の疑似ボーナス状態ST5が実行される前に開始されたART状態ST6が終了した後の状況、又は当該1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6への移行が発生している場合には当該ART状態ST6が終了した後の状況であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。Bモードである第2区間SC2が開始された場合には天国準備フラグに「1」がセットされるとともに、Bモードである第2区間SC2が開始された後において1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了するまで、1回目の疑似ボーナス状態ST5が実行される前に開始されたART状態ST6が終了するまで、又は1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6への移行が発生している場合には当該ART状態ST6が終了するまでは天国準備フラグに「1」がセットされた状態が維持される。一方、Bモードである第2区間SC2において1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了した場合、1回目の疑似ボーナス状態ST5が実行される前に開始されたART状態ST6が終了した場合、又は1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6への移行が発生している場合には当該ART状態ST6が終了した場合において、通常遊技状態ST1への遊技状態の移行が行われた場合に天国準備フラグが「0」クリアされる。
天国準備フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2802:NO)、終了準備状態ST7の設定処理を実行する(ステップS2803)。当該設定処理では、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST5であれば主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする。また、当該設定処理では、主側RAM74に設けられた終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST7であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST7となる。その後、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS2804)。終了準備完了フラグは既に説明したとおり終了準備状態ST7において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
天国準備フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2802:YES)、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eに「80」をセットする(ステップS2805)。解除ゲーム数カウンタ74eは既に説明したとおり、疑似ボーナス状態ST5への移行が確定するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。ステップS2805にて解除ゲーム数カウンタ74eに「80」がセットされることで、Bモードにおいて次の疑似ボーナス状態ST5への移行が確定するまでに必要なゲーム数が80ゲームとなる。その後、遊技状態の設定処理を実行する(ステップS2806)。当該設定処理では、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST5であれば主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする。これにより、遊技状態が通常遊技状態ST1となる。また、主側RAM74の天国準備フラグを「0」クリアする(ステップS2807)。
図58は演出側MPU92にて実行される疑似ボーナス用の演出制御処理を示すフローチャートである。疑似ボーナス用の演出制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
まず第2区間SC2のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2901)。第2区間SC2のエンディング演出の実行中である場合(ステップS2901:YES)、ステップS2902以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2のエンディング演出の実行を優先させることが可能となる。
第2区間SC2のエンディング演出の実行中ではない場合(ステップS2901:NO)、ステップS2902以降の処理を実行する。具体的には、まず主側MPU72から疑似ボーナス開始コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS2902)。疑似ボーナス開始コマンドを受信している場合(ステップS2902:YES)、開始時の演出設定処理を実行する(ステップS2903)。開始時の演出設定処理では、疑似ボーナス状態ST5に対応する演出の実行を可能とする疑似ボーナス演出テーブルを演出側ROM93から読み出して演出側RAM94に記憶させる。疑似ボーナス演出テーブルに従って演出側MPU92にて演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて疑似ボーナス状態ST5に対応する演出が実行される。
なお、疑似ボーナス状態ST5が開始された場合に演出側RAM94に記憶される疑似ボーナス演出テーブルには、疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が確定しないことに対応する演出を実行するためのデータが設定されている。疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が確定しなかった場合には当該疑似ボーナス演出テーブルがそのまま参照されることにより、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームではART状態ST6への移行が発生しないことを示す表示演出が実行される。一方、疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が確定した場合には、ART状態ST6への移行が発生することを示す表示演出が最終的に実行されるようにするためのデータが、演出側RAM94に記憶されている疑似ボーナス演出テーブルに対して設定される。
疑似ボーナス状態ST5において主側MPU72から1ゲームが新たに開始されたことを示すゲーム開始コマンドを受信した場合(ステップS2904:YES)、演出の更新処理を実行する(ステップS2905)。これにより、前回のステップS2903にて既に演出側RAM94に読み出されている疑似ボーナス演出テーブルにおいて参照すべきデータ群が新たなゲームの開始に伴って変更されることとなり、疑似ボーナス状態ST5に対応する演出の内容が新たなゲームの開始に伴って更新される。
疑似ボーナス状態ST5において主側MPU72から今回の疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が確定したことを示す移行確定コマンドを受信した場合(ステップS2906:YES)、復活演出の実行抽選処理を実行する(ステップS2907)。復活演出とは、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームが開始された場合にART状態ST6への移行が発生しないことを示す表示演出が実行された後に、当該最終ゲームにて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後において主側MPU72からART状態開始コマンドを受信した場合にART状態ST6への移行が発生することを示す表示演出が実行される演出である。復活演出の実行抽選処理では、20%の確率で復活演出の実行当選となる。
復活演出の実行当選とならなかった場合(ステップS2908:NO)、通常移行演出の設定処理を実行する(ステップS2909)。通常移行演出の設定処理では、移行確定コマンドを送信する契機となった今回のゲームにおいてART状態ST6への移行が確定したことを示す表示演出が実行されるとともに、今回のゲームから疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームに亘ってART状態ST6への移行が確定していることを示す表示演出が実行され、さらに疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームが開始された場合においてART状態ST6への移行が発生することを示す表示演出が実行されるようにするためのデータが、演出側RAM94に記憶されている疑似ボーナス演出テーブルに対して設定される。これにより、画像表示装置63において、移行確定コマンドを送信する契機となった今回のゲームにおいてART状態ST6への移行が確定したことを示す表示演出が実行されるとともに、今回のゲームから疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームに亘ってART状態ST6への移行が確定していることを示す表示演出が実行され、さらに疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームが開始された場合においてART状態ST6への移行が発生することを示す表示演出が実行される。また、上部ランプ61及びスピーカ62においてはこれら表示演出に対応する演出が実行される。
復活演出の実行当選となった場合(ステップS2908:YES)、復活演出の設定処理を実行する(ステップS2910)。復活演出の設定処理では、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームが開始された場合にART状態ST6への移行が発生しないことを示す表示演出が実行された後に当該最終ゲームにて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後において主側MPU72からART状態開始コマンドを受信した場合にART状態ST6への移行が発生することを示す表示演出が実行されるようにするためのデータが、演出側RAM94に記憶されている疑似ボーナス演出テーブルに対して設定される。これにより、画像表示装置63において、移行確定コマンドを送信する契機となった今回のゲームにおいてART状態ST6への移行が確定したことを示す表示演出が実行されることはなく、今回のゲームから疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームに亘ってART状態ST6への移行が確定していることを示す表示演出が実行されることはなく、さらに疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームが開始された場合においてART状態ST6への移行が発生しないことを示す表示演出が実行された後に当該最終ゲームにて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後においてART状態ST6への移行が発生することを示す表示演出が実行される。また、上部ランプ61及びスピーカ62においてはこれら表示演出に対応する演出が実行される。
疑似ボーナス状態ST5においてART状態開始コマンドを受信した場合(ステップS2911:YES)、今回の疑似ボーナス状態ST5において復活演出が実行されることが決定されている場合には(ステップS2912:YES)、復活演出の実行処理を実行する(ステップS2913)。復活演出の実行処理では、演出側RAM94に記憶されている疑似ボーナス演出テーブルにおいて参照すべきデータを復活演出の実行に対応するデータ群に変更する。これにより、画像表示装置63において、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームにて開始されたART状態ST6への移行が発生しないことを示す表示演出が終了されて、ART状態ST6への移行が発生することを示す表示演出が開始される。また、上部ランプ61及びスピーカ62においてはこれら表示演出に対応する演出が実行される。
疑似ボーナス状態ST5において有利終了コマンドを受信した場合(ステップS2914:YES)、終了演出の設定処理を実行する(ステップS2915)。終了演出の設定処理では、今回の疑似ボーナス状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行することを示す演出が実行されるようにするためのテーブルを演出側ROM93から読み出して演出側RAM94に記憶させる。これにより、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において、今回の疑似ボーナス状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行することを示す演出が実行される。この演出は終了準備状態ST7が終了して通常遊技状態ST1に移行するまで継続される。
次に、疑似ボーナス状態ST5が進行していく様子を図59のタイムチャートを参照しながら説明する。図59(a)は1ゲームが実行される期間を示し、図59(b)は疑似ボーナス状態ST5である期間を示し、図59(c)は通常遊技状態ST1である期間を示し、図59(d)はART状態ST6である期間を示し、図59(e)はART状態ST6への移行が発生することなく疑似ボーナス状態ST5が終了することを示す終了演出が実行される期間を示し、図59(f)はART状態ST6への移行が発生することを示す復活演出が実行される期間を示し、図59(g)は終了準備状態ST7である期間を示し、図59(h)は区間表示部67が点灯状態となっている期間を示す。
まず疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6に移行するとともに復活演出が実行される場合について説明する。
t1のタイミングで図59(a)に示すように疑似ボーナス状態ST5における最初のゲームが実行される。この場合、図59(b)に示すように前回のゲームが終了される場合に既に疑似ボーナス状態ST5に設定されている。また、少なくとも疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4が開始されるタイミングにおいて区間表示部67が点灯状態となっているため、図59(h)に示すようにt1のタイミングであっても区間表示部67は点灯状態となっている。
その後、t2のタイミングで図59(a)に示すように疑似ボーナス状態ST5において新たな1ゲームが開始される。このゲームは疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームである。今回の疑似ボーナス状態ST5においてはその途中でART状態ST6への移行が確定しているとともに、復活演出が実行されることが決定されている。したがって、図59(e)に示すように今回のゲームが開始されたタイミングであるt2のタイミングで、ART状態ST6への移行が発生することなく疑似ボーナス状態ST5が終了することを示す終了演出が開始される。図60(a)は画像表示装置63における終了演出の実行内容を説明するための説明図である。図60(a)に示すように終了演出においては、ART状態ST6への移行が発生することなく疑似ボーナス状態ST5が終了することを示す終了画像G31が表示される。
その後、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後の終了タイミングであるt3のタイミングにおいて、図59(e)に示すように終了演出が終了されるとともに図59(f)に示すように復活演出が開始される。図60(b)は画像表示装置63における復活演出の実行内容を説明するための説明図である。図60(b)に示すように復活演出においては、ART状態ST6への移行が発生しないのではなくART状態ST6への移行が発生することを示す復活画像G32が表示される。これにより、終了演出によってART状態ST6への移行が発生しないと認識していた遊技者に対して、実際にはART状態ST6への移行が発生することを認識させることが可能となる。t3のタイミングで開始された復活演出は、図59(f)に示すように次のゲームの開始タイミングであるt4のタイミングまで継続される。
また、t3のタイミングで図59(b)及び図59(d)に示すように疑似ボーナス状態ST5が終了してART状態ST6が開始される。また、上記の全ての期間において図59(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。
次に、Bモードの第2区間SC2における1回目の疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が発生しない場合について説明する。
t5のタイミングで図59(a)に示すように疑似ボーナス状態ST5における最初のゲームが実行される。この場合、図59(b)に示すように前回のゲームが終了される場合に既に疑似ボーナス状態ST5に設定されている。また、少なくとも疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4が開始されるタイミングにおいて区間表示部67が点灯状態となっているため、図59(h)に示すようにt5のタイミングであっても区間表示部67は点灯状態となっている。
その後、t6のタイミングで図59(a)に示すように疑似ボーナス状態ST5において新たな1ゲームが開始される。このゲームは疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームである。今回の疑似ボーナス状態ST5においてはART状態ST6への移行が確定していない。したがって、図59(e)に示すように今回のゲームが開始されたタイミングであるt6のタイミングで、ART状態ST6への移行が発生することなく疑似ボーナス状態ST5が終了することを示す終了演出が開始される。その後、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後の終了タイミングであるt7のタイミングにおいて図59(e)に示すように終了演出が終了される。
また、今回はBモードの第2区間SC2における1回目の疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が発生しない場合であるため、疑似ボーナス状態ST5が終了したとしても第2区間SC2が終了されない。したがって、t7のタイミングで図59(b)及び図59(c)に示すように疑似ボーナス状態ST5が終了して終了準備状態ST7に移行することなく通常遊技状態ST1が開始される。また、上記の全ての期間において図59(h)に示すように区間表示部67は点灯状態に維持される。その後、t8のタイミングで図59(a)に示すように通常遊技状態ST1に移行した後の最初のゲームが開始される。
次に、Aモードの第2区間SC2における疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が発生しない場合について説明する。
t9のタイミングで図59(a)に示すように疑似ボーナス状態ST5における最初のゲームが実行される。この場合、図59(b)に示すように前回のゲームが終了される場合に既に疑似ボーナス状態ST5に設定されている。また、少なくとも疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4が開始されるタイミングにおいて区間表示部67が点灯状態となっているため、図59(h)に示すようにt9のタイミングであっても区間表示部67は点灯状態となっている。
その後、t10のタイミングで図59(a)に示すように疑似ボーナス状態ST5において新たな1ゲームが開始される。このゲームは疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームである。今回の疑似ボーナス状態ST5においてはART状態ST6への移行が確定していない。したがって、図59(e)に示すように今回のゲームが開始されたタイミングであるt10のタイミングで、ART状態ST6への移行が発生することなく疑似ボーナス状態ST5が終了することを示す終了演出が開始される。その後、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後の終了タイミングであるt11のタイミングにおいて、図59(e)に示すように終了演出が終了される。
また、今回はAモードの第2区間SC2における疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6への移行が発生しない場合であるため、t11のタイミングで図59(b)及び図59(g)に示すように疑似ボーナス状態ST5が終了して終了準備状態ST7に移行する。その後、終了準備状態ST7において図59(a)に示すようにt12のタイミング~t13のタイミングに亘ってゲームが実行される。そして、当該ゲームが終了するt13のタイミングで、図59(c)及び図59(g)に示すように終了準備状態ST7が終了して通常遊技状態ST1に移行する。また、当該t13のタイミングで、図59(h)に示すように区間表示部67が点灯状態から消灯状態に切り換わる。その後、t14のタイミングで図59(a)に示すように通常遊技状態ST1に移行した後の最初のゲームが開始される。
なお、t11のタイミングで、今回の疑似ボーナス状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行することを示す演出が開始される。この演出は終了準備状態ST7が終了するタイミングであるt13のタイミングでまで継続される。
上記のようにAモードの第2区間SC2においてART状態ST6への移行が確定することなく疑似ボーナス状態ST5が終了する場合であっても、疑似ボーナス状態ST5が終了した後に1ゲームの終了準備状態ST7となるとともに当該終了準備状態ST7においては区間表示部67が点灯状態に維持されるため、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了した後のタイミングであっても区間表示部67は点灯状態となる。これにより、ART状態ST6への移行が確定していることを示す演出が実行されていない状況における疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了したタイミングで区間表示部67を確認したとしてもART状態ST6への移行が発生しないことを特定することができない。よって、ART状態ST6への移行が確定していることを示す演出が実行されていない状況における疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了したタイミングにおいて復活演出が実行されることを遊技者に期待させることが可能となり、ART状態ST6への移行が確定することに対する期待感を持続させることが可能となる。
<ART状態ST6について>
次に、ART状態ST6について説明する。図61はART状態ST6の内容を説明するための説明図である。ART状態ST6には、開始期間ST11と、第1単位実行回ST12と、第2単位実行回ST13とが存在している。
開始期間ST11は、ART状態ST6が新たに開始された場合に発生する遊技状態である。開始期間ST11は10ゲームに亘って継続する。開始期間ST11においては各ゲームにて役の抽選処理(図16)の結果に基づきポイント抽選処理が実行され、当該ポイント抽選処理にて選択されたポイントが加算されていく。そして、開始期間ST11が終了する場合には今回の開始期間ST11において取得された合計のポイントに基づいて、当該開始期間ST11の終了後に発生する単位実行回ST12,ST13のストック数及び第1単位実行回ST12にて継続抽選処理が実行される場合における継続率を決定付ける継続率モードの種類が決定される。当該継続率モードの種類として、継続率が50%である第1継続モードと、継続率が60%である第2継続モードと、継続率が70%である第3継続モードと、継続率が80%である第4継続モードとが存在している。
第1単位実行回ST12は、ART状態ST6において開始期間ST11が終了した後に発生する遊技状態である。第1単位実行回ST12の初期ゲーム数は29ゲーム~32ゲームのいずれかとなる。また、第1単位実行回ST12の継続ゲーム数について上乗せ条件が成立した場合には、当該第1単位実行回ST12が開始される場合に上乗せ条件の成立に際して決定された上乗せゲーム数が上記初期ゲーム数に対して加算される。なお、第1単位実行回ST12の新たな実行回が開始される場合には当該実行回の開始ゲームにおいてまず当該実行回の初期ゲーム数が報知され、上乗せ条件が成立している場合にはその後に当該上乗せ条件の成立に際して決定された上乗せゲーム数が報知される。そして、これら報知がそれぞれ行われた後に今回の実行回における合計の継続ゲーム数が表示されるとともに当該継続ゲーム数の表示が継続される。この場合、1ゲームが消化される度にその継続ゲーム数の表示が1減算される。
第1単位実行回ST12においては各ゲームにて役の抽選処理(図16)の結果に基づき継続率上昇抽選処理が実行され、当該継続率上昇抽選処理にて上昇当選となることで継続抽選処理の継続率がそれまでよりも高くなる継続率モードに昇格される。第1単位実行回ST12の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなった場合、第1単位実行回ST12のストック数が1以上であれば当該ストック数が1減算された後に第1単位実行回ST12の新たな実行回が開始される。一方、第1単位実行回ST12のストック数が「0」である場合にはその時点における継続率モードに対応する継続率により継続抽選処理が実行される。そして、当該継続抽選処理にて継続当選となった場合には単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が開始され、継続抽選処理にて継続当選とならなかった場合にはART状態ST6が終了する。
第2単位実行回ST13は、第1単位実行回ST12が12回実行された場合においてさらに単位実行回ST12,ST13の継続条件が成立した場合に発生する遊技状態である。つまり、ART状態ST6の1回目~12回目の単位実行回ST12,ST13は第1単位実行回ST12となり、13回目以降の単位実行回ST12,ST13は第2単位実行回ST13となる。第2単位実行回ST13の初期ゲーム数は29ゲーム~32ゲームのいずれかとなる。第2単位実行回ST13においては第1単位実行回ST12と異なり継続ゲーム数の上乗せは発生しない。また、開始期間ST11において決定される単位実行回ST12,ST13のストック数は6以下であるため、第2単位実行回ST13においてストック数が残っていることはない。
第2単位実行回ST13の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなった場合、特定継続率により継続抽選処理が実行される。特定継続率は、第1単位実行回ST12における継続率モードのうち最も高い継続率となる継続率モードに対応する継続率以上の継続率となっており、具体的には第1単位実行回ST12における最も高い継続率が80%であるのに対して、第2単位実行回ST13における特定継続率は当該継続率よりも高い継続率である90%に設定されている。これにより、第2単位実行回ST13の方が第1単位実行回ST12よりも継続抽選処理にて継続当選となり易くなっている。継続抽選処理にて継続当選となった場合には第2単位実行回ST13の新たな実行回が開始され、継続抽選処理にて継続当選とならなかった場合にはART状態ST6が終了する。
次に、ART状態ST6におけるゲーム数の振分について説明する。図62はART状態ST6におけるゲーム数の振分について説明するための説明図である。
既に説明したとおり第2区間SC2は上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)が設定されているとともに上限純増枚数(具体的には2400枚)が設定されており、これらいずれかのエンディング条件が成立することで疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6の途中であっても第2区間SC2の強制終了に伴ってこれら遊技状態が途中で終了される。また、第2区間SC2にはAモード~Cモードの滞在モードが存在しておりいずれの滞在モードであっても第2区間SC2が開始された後に消化されたゲーム数が天井ゲーム数に到達することにより疑似ボーナス状態ST5への移行が確定する。この場合、ART状態ST6の最大継続ゲーム数として想定される最小値は第2区間SC2においてAモードとなった場合であり、その最小値は、疑似ボーナス状態ST5への移行が確定するまでに必要な天井ゲーム数、当該天井ゲーム数が到達した後に移行する準備状態ST4において想定される最大の継続ゲーム数、及び疑似ボーナス状態ST5の継続ゲーム数との関係で、図62の「A」に示すとおり691ゲームとなる。
ART状態ST6には既に説明したとおり開始期間ST11、第1単位実行回ST12及び第2単位実行回ST13が存在している。開始期間ST11の継続ゲーム数は図62の「B」に示すとおり10ゲームである。単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数は図62の「C」に示すとおり29ゲーム~32ゲームであり、第1単位実行回ST12が12回発生した場合における上記初期ゲーム数の合計は図62の「D」に示すとおり348ゲーム~384ゲームとなる。また、第1単位実行回ST12においては継続ゲーム数の上乗せが発生し得るが、第1単位実行回ST12において発生し得る上乗せゲーム数の最大ゲーム数は図62の「E」に示すとおり170ゲームとなっている。つまり、第1単位実行回ST12は既に説明したとおり最大で12回実行されるが、その最大12回の範囲内において上乗せされ得るゲーム数の最大ゲーム数は170ゲームとなっている。そして、上記「B」と上記「D」と上記「E」との合計ゲーム数の最大ゲーム数は図62の「F」に示すとおり564ゲームとなる。
上記「F」の564ゲームはART状態ST6の最大継続ゲーム数として想定される最小値である上記「A」の691ゲームよりも少ないゲーム数となっている。そして、上記「A」と上記「F」との差は、図62の「G」に示すとおり127ゲームとなっている。これにより、ART状態ST6の最大継続ゲーム数が想定される最小値である691ゲームとなる場合であって、第1単位実行回ST12が12回実行されるとともに第1単位実行回ST12が実行されている状況において発生した上乗せゲーム数の合計が最大ゲーム数である170ゲームとなる場合であっても、第2単位実行回ST13が複数回発生する余地を残すことが可能となる。具体的には、第2単位実行回ST13が少なくとも3回発生する余地を残すことが可能となる。よって、第2区間SC2において1回目のART状態ST6に移行した場合には当該ART状態ST6が開始されるまでの第2区間SC2における遊技内容がいずれの遊技内容であったとしても、第2単位実行回ST13を継続させるか否かを決定する継続抽選処理が最高の継続率である特定継続率で実行される状況が生じ得るようにすることが可能となる。
次に、ART状態ST6における処理内容について説明する。図63は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時のART用処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時のART用処理はゲーム開始時の有利抽選処理(図50)におけるステップS2305にて実行され、ゲーム開始時の有利抽選処理は役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後であって遊技区間の第1制御処理(ステップS711)よりも前に実行される処理であるステップS710にて実行される。
現状が開始期間ST11である場合(ステップS3001:YES)、ポイント抽選処理を実行する(ステップS3002)。ポイント抽選処理では、「1」~「3」のいずれかのポイントを抽選により選択する。この場合、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選している方が、選択されるポイントの期待値が大きい値となるようにポイント抽選処理が実行される。そして、ポイント抽選処理により選択されたポイントを、主側RAM74に設けられたポイント用カウンタに加算する(ステップS3003)。ポイント用カウンタは、開始期間ST11において取得された合計のポイントを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、ポイント用カウンタは、ART状態ST6が新たに開始された場合に「0」クリアされる。
その後、主側RAM74のART継続カウンタの値を参照することで、今回のゲームが開始期間ST11の最終ゲームであるか否かを判定する(ステップS3004)。開始期間の最終ゲームである場合(ステップS3004:YES)、主側RAM74のポイント用カウンタの値に対応するストック数を特定し、そのストック数を主側RAM74に設けられたストック数カウンタにセットする(ステップS3005)。ストック数カウンタは、第1単位実行回ST12のストック数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。ステップS3005にて選択され得るストック数は最大で「6」であり、ポイント用カウンタの値が「13~15」のいずれかである場合にはストック数として「1」が選択されてストック数カウンタに「1」がセットされ、ポイント用カウンタの値が「16~18」のいずれかである場合にはストック数として「2」が選択されてストック数カウンタに「2」がセットされ、ポイント用カウンタの値が「19~21」のいずれかである場合にはストック数として「3」が選択されてストック数カウンタに「3」がセットされ、ポイント用カウンタの値が「22~24」のいずれかである場合にはストック数として「4」が選択されてストック数カウンタに「4」がセットされ、ポイント用カウンタの値が「25~27」のいずれかである場合にはストック数として「5」が選択されてストック数カウンタに「5」がセットされ、ポイント用カウンタの値が28以上である場合にはストック数として「6」が選択されてストック数カウンタに「6」がセットされる。
その後、主側RAM74のポイント用カウンタの値に対応する継続モードを特定し、その継続モードに対応する値を主側RAM74に設けられた継続モードカウンタにセットする(ステップS3006)。継続モードカウンタは、第1単位実行回ST12が終了した場合に継続抽選処理が実行される場合における継続率を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。具体的には、ポイント用カウンタの値が「10~15」のいずれかである場合には継続率が50%である第1継続モードに対応する「1」が継続モードカウンタにセットされ、ポイント用カウンタの値が「16~20」のいずれかである場合には継続率が60%である第2継続モードに対応する「2」が継続モードカウンタにセットされ、ポイント用カウンタの値が「21~25」のいずれかである場合には継続率が70%である第3継続モードに対応する「3」が継続モードカウンタにセットされ、ポイント用カウンタの値が26以上である場合には継続率が80%である第4継続モードに対応する「4」が継続モードカウンタにセットされる。
現状が開始期間ST11ではない場合(ステップS3001:NO)、第1単位実行回ST12又は第2単位実行回ST13の開始ゲームであるか否かを判定する(ステップS3007)。第1単位実行回ST12又は第2単位実行回ST13の開始ゲームである場合(ステップS3007:YES)、今回のセットの開始用処理を実行する(ステップS3008)。今回のセットの開始用処理では詳細は後述するが、今回開始される単位実行回ST12,ST13の継続ゲーム数を設定するための処理を実行する。
その後、主側RAM74に設けられた完了カウンタの値が10以下であるか否かを判定する(ステップS3009)。完了カウンタは、今回のART状態ST6において単位実行回ST12,ST13が実行された回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。1回目の第1単位実行回ST12が開始された場合には完了カウンタの値が「0」であるとともに第1単位実行回ST12の継続が発生する度に完了カウンタの値が1加算される。また、既に説明したとおり第1単位実行回ST12は最大で12回実行される。したがって、完了カウンタの値が10以下である場合というのは、今回の開始対象が1回目~11回目の第1単位実行回ST12であることを意味する。
完了カウンタの値が10以下である場合には(ステップS3009:YES)、次セットの上乗せ用処理を実行し(ステップS3010)、完了カウンタの値が11以上である場合には(ステップS3009:NO)、次セットの上乗せ用処理を実行しない。つまり、1回目~11回目の第1単位実行回ST12が開始される場合には次セットの上乗せ用処理(ステップS3010)が実行され、12回目の第1単位実行回ST12又は第2単位実行回ST13が開始される場合には次セットの上乗せ用処理(ステップS3010)が実行されない。次セットの上乗せ用処理では詳細は後述するが、今回の第1単位実行回ST12が継続した場合における次回の第1単位実行回ST12において当該次回の第1単位実行回ST12の初期ゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を決定するための処理を実行する。
ステップS3007にて否定判定をした場合、ステップS3009にて否定判定をした場合、又はステップS3010の処理を実行した場合、完了カウンタの値が11以下であるか否かを判定することで、現状が第1単位実行回ST12であるか否かを判定する(ステップS3011)。ステップS3011にて肯定判定をした場合、継続率上昇抽選処理を実行する(ステップS3012)。継続率上昇抽選処理では、第1単位実行回ST12が終了する場合に実行される継続抽選処理の継続率を決定付ける継続モードを現状の継続モードよりも昇格させるか否かを抽選により決定する。この場合、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選している方が、継続率上昇抽選処理にて上昇当選となる確率が高くなる。
継続率上昇抽選処理の結果が上昇当選である場合(ステップS3013:YES)、継続率上昇処理を実行する(ステップS3014)。継続率上昇処理では、現状が第1単位実行回ST12における最大の継続率(具体的には80%)となる第4継続モードである場合には第4継続モードに維持し、第1継続モード~第3継続モードのいずれかである場合には1段階高い継続率となる継続モードとなるように主側RAM74の継続モードカウンタの値を1加算する。
ステップS3011にて否定判定をした場合、ステップS3013にて否定判定をした場合、又はステップS3014の処理を実行した場合、主側RAM74のART継続カウンタを参照することで、今回のゲームが現状の単位実行回ST12,ST13における最終ゲームであるか否かを判定する(ステップS3015)。ステップS3015にて肯定判定をした場合、主側RAM74のストック数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS3016)。ストック数カウンタの値が1以上である場合には既に説明したとおり単位実行回ST12,ST13のストック数が1以上であることを意味し、ストック数カウンタの値が「0」である場合には単位実行回ST12,ST13のストック数が「0」であることを意味する。この場合、今回が第1単位実行回ST12であればストック数カウンタの値が1以上であることが有り得るのに対して、今回が第2単位実行回ST13であればストック数カウンタの値は「0」である。
ストック数カウンタの値が1以上である場合には、単位実行回ST12,ST13の継続が確定したことを示す継続確定コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3020)。演出側MPU92は継続確定コマンドを受信することで単位実行回ST12,ST13の継続が確定したことを示す演出が実行されるようにする。なお、継続確定コマンドには主側RAM74の上乗せカウンタ74hにセットされた数値情報が設定された状態で送信される。詳細は後述するが上乗せカウンタ74hには、次回の単位実行回ST12,ST13が開始される場合に当該単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数に上乗せされる上乗せゲーム数に対応する数値情報が設定される。
ストック数カウンタの値が「0」である場合(ステップS3016:NO)、継続抽選処理を実行する(ステップS3017)。継続抽選処理では、今回が第1単位実行回ST12であれば主側RAM74の継続モードカウンタの値に対応する継続抽選テーブルを読み出す。この場合、継続モードカウンタの値が「1」であれば継続率が50%となる継続抽選テーブルを読み出し、継続モードカウンタの値が「2」であれば継続率が60%となる継続抽選テーブルを読み出し、継続モードカウンタの値が「3」であれば継続率が70%となる継続抽選テーブルを読み出し、継続モードカウンタの値が「4」であれば継続率が80%となる継続抽選テーブルを読み出す。また、今回が第2単位実行回ST13であれば主側RAM74の継続モードカウンタの値に関係なく継続率が90%となる継続抽選テーブルを読み出す。そして、主側RAM74において定期的に更新されている乱数カウンタから数値情報を取得し、その取得した数値情報を上記読み出した継続抽選テーブルに対して照合する。
継続抽選処理(ステップS3017)の結果が継続当選である場合(ステップS3018:YES)、主側RAM74に設けられた継続確定フラグに「1」をセットする(ステップS3019)。継続確定フラグは、単位実行回ST12,ST13の継続が確定したことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。その後、単位実行回ST12,ST13の継続が確定したことを示す継続確定コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3020)。演出側MPU92は継続確定コマンドを受信することで単位実行回ST12,ST13の継続が確定したことを示す演出が実行されるようにする。
次に、主側MPU72にて実行されるART状態処理について図64のフローチャートを参照しながら説明する。ART状態処理は遊技終了時の対応処理(図26)におけるステップS908にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、ART状態処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
まず主側RAM74のART継続カウンタの値を1減算する(ステップS3101)。ART継続カウンタは、開始期間ST11であれば当該開始期間ST11の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するために利用され、単位実行回ST12,ST13であれば当該単位実行回ST12,ST13の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するために利用される。
なお、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には遊技終了時の対応処理(図26)におけるステップS902にて肯定判定をすることでART状態処理(ステップS908)を実行しない。したがって、ART状態ST6である途中で第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3に移行した場合にはART状態ST6が一旦中断され、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において消化されたゲーム数はART状態ST6における消化ゲーム数として扱われない。第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した場合には準備状態ST4に移行することなく、抽選モードが通常モードのままART状態ST6が再開される。
その後、主側RAM74の開始期間フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、現状が開始期間ST11であるか否かを判定する(ステップS3102)。開始期間ST11である場合(ステップS3102:YES)、主側RAM74のART継続カウンタの値が「0」であるか否かを判定することで、開始期間ST11の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなったか否かを判定する(ステップS3103)。
ART継続カウンタの値が「0」である場合(ステップS3103:YES)、主側RAM74に設けられた上乗せ残りカウンタ74f(図9参照)に今回のART状態ST6における上乗せゲーム数の最大ゲーム数である「170」をセットする(ステップS3104)。上乗せ残りカウンタ74fは、今回のART状態ST6における第1単位実行回ST12において発生可能な残りの上乗せゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。その後、第1単位実行回ST12の設定処理を実行する(ステップS3105)。第1単位実行回ST12の設定処理では、主側RAM74に設けられた単位実行フラグに「1」をセットするとともに主側RAM74の開始期間フラグを「0」クリアする。単位実行フラグは、第1単位実行回ST12又は第2単位実行回ST13であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。その後、開始期間ST11から第1単位実行回ST12に移行したことを示す第1単位実行回ST12への移行コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3106)。これにより、演出側MPU92は第1単位実行回ST12に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
現状が開始期間ST11ではない場合(ステップS3102:NO)、主側RAM74のART継続カウンタの値が「0」であるか否かを判定することで、現状の単位実行回ST12,ST13の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなったか否かを判定する(ステップS3107)。ART継続カウンタの値が「0」である場合(ステップS3107:YES)、主側RAM74のストック数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS3108)。ストック数カウンタの値が1以上である場合には既に説明したとおり単位実行回ST12,ST13のストック数が1以上であることを意味し、ストック数カウンタの値が「0」である場合には単位実行回ST12,ST13のストック数が「0」であることを意味する。この場合、今回が第1単位実行回ST12であればストック数カウンタの値が1以上であることが有り得るのに対して、今回が第2単位実行回ST13であればストック数カウンタの値は「0」である。ストック数カウンタの値が1以上である場合(ステップS3108:YES)、ストック数カウンタの値を1減算した後に(ステップS3109)、ステップS3112~ステップS3115における単位実行回ST12,ST13の継続時の処理を実行する。
ストック数カウンタの値が「0」である場合(ステップS3108:NO)、主側RAM74の継続確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回のゲームの開始時において実行された継続抽選処理(ステップS3017)にて継続当選となっているか否かを判定する(ステップS3110)。継続確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3110:YES)、当該継続確定フラグを「0」クリアした後に(ステップS3111)、ステップS3112~ステップS3115における単位実行回ST12,ST13の継続時の処理を実行する。
つまり、単位実行回ST12,ST13のストック数が1以上である状況において現状の単位実行回ST12,ST13の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなった場合には当該ストック数を1消化することで継続抽選処理を実行することなく次回の単位実行回ST12,ST13が発生する。一方、単位実行回ST12,ST13のストック数が「0」である状況において現状の単位実行回ST12,ST13の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなった場合には継続抽選処理が実行され当該継続抽選処理にて継続当選となることで次回の単位実行回ST12,ST13が発生する。
単位実行回ST12,ST13の継続時の処理として、まず主側RAM74の完了カウンタの値を1加算する(ステップS3112)。完了カウンタは既に説明したとおり、今回のART状態ST6において単位実行回ST12,ST13が実行された回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。そして、その1加算後における完了カウンタの値が「12」であるか否かを判定することで、今回の単位実行回ST12,ST13の継続によって実行対象となる単位実行回ST12,ST13が第1単位実行回ST12から第2単位実行回ST13となったか否かを判定する。
完了カウンタの値が「12」ではない場合(ステップS3113:NO)、現状の実行対象である単位実行回ST12,ST13と同種の単位実行回ST12,ST13が継続されたことを示す単位実行回ST12,ST13の継続コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3114)。これにより、演出側MPU92は現状の実行対象である単位実行回ST12,ST13と同種の単位実行回ST12,ST13が継続されたことに対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。一方、完了カウンタの値が「12」である場合(ステップS3113:YES)、実行対象となる単位実行回ST12,ST13が第1単位実行回ST12から第2単位実行回ST13となったことを示す第2単位実行回ST13の移行コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3115)。これにより、演出側MPU92は第2単位実行回ST13が開始されたことに対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
一方、継続確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3110:NO)、すなわち単位実行回ST12,ST13のストック数が「0」であるとともに継続抽選処理(ステップS3017)の結果が継続当選ではない場合、有利終了用処理を実行する(ステップS3116)。有利終了用処理の処理内容は疑似ボーナス用処理(図56)におけるステップS2707にて実行される有利終了用処理の処理内容と同様である。
つまり、図57のフローチャートに示すように、まず有利終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2801)。有利終了コマンドは、第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了する場合に演出側MPU92に送信されるコマンドである。演出側MPU92は、ART状態ST6である状況において有利終了コマンドを受信した場合、ART状態ST6が終了することを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
その後、主側RAM74の天国準備フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2802)。天国準備フラグは、Bモードにおいて1回目の疑似ボーナス状態ST5若しくは1回目の疑似ボーナス状態ST5が実行される前に開始されたART状態ST6が終了した後の状況、又は当該1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6への移行が発生している場合には当該ART状態ST6が終了した後の状況であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。Bモードである第2区間SC2が開始された場合には天国準備フラグに「1」がセットされるとともに、Bモードである第2区間SC2が開始された後において1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了するまで、1回目の疑似ボーナス状態ST5が実行される前に開始されたART状態ST6が終了するまで、又は1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6への移行が発生している場合には当該ART状態ST6が終了するまでは天国準備フラグに「1」がセットされた状態が維持される。一方、Bモードである第2区間SC2において1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了した場合、1回目の疑似ボーナス状態ST5が実行される前に開始されたART状態ST6が終了した場合、又は1回目の疑似ボーナス状態ST5が終了した後にART状態ST6への移行が発生している場合には当該ART状態ST6が終了した場合において、通常遊技状態ST1への遊技状態の移行が行われた場合に天国準備フラグが「0」クリアされる。
天国準備フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2802:NO)、終了準備状態ST7の設定処理を実行する(ステップS2803)。当該設定処理では、現状の遊技状態がART状態ST6であれば主側RAM74のART状態フラグを「0」クリアする。また、当該設定処理では、主側RAM74に設けられた終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST7であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST7となる。その後、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS2804)。終了準備完了フラグは既に説明したとおり終了準備状態ST7において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
天国準備フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2802:YES)、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eに「80」をセットする(ステップS2805)。解除ゲーム数カウンタ74eは既に説明したとおり、疑似ボーナス状態ST5への移行が確定するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。ステップS2805にて解除ゲーム数カウンタ74eに「80」がセットされることで、Bモードにおいて次の疑似ボーナス状態ST5への移行が確定するまでに必要なゲーム数が80ゲームとなる。その後、遊技状態の設定処理を実行する(ステップS2806)。当該設定処理では、現状の遊技状態がART状態ST6であれば主側RAM74のART状態フラグを「0」クリアする。これにより、遊技状態が通常遊技状態ST1となる。また、主側RAM74の天国準備フラグを「0」クリアする(ステップS2807)。
次に、主側MPU72にて実行されるループ抽選処理について図65のフローチャートを参照しながら説明する。ループ抽選処理は通常処理(図12)において1ゲームが開始された後であって役の抽選処理(図16)が実行される前のタイミングで実行される処理であるステップS307にて実行される。
まず第1単位実行回ST12又は第2単位実行回ST13における新たな実行回の開始ゲームであるか否かを判定する(ステップS3201)。ループ抽選処理は各単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数を29ゲーム~32ゲームのうちのいずれのゲーム数とするのかを決定するための処理であるため、第1単位実行回ST12又は第2単位実行回ST13における新たな実行回の開始ゲームにおいてのみ実行される。
ステップS3201にて肯定判定をした場合、主側RAM74に設けられた更新待ちカウンタに第1待機期間に対応する数値情報をセットする(ステップS3202)。ループ抽選処理(図65)では第2乱数回路76からの第2乱数の取得が繰り返し行われ得る。当該第2乱数は8ビットからなる1バイトの数値情報である。第2乱数回路76はクロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第2乱数を「0~255」の数値範囲において順次更新するとともに、第2乱数の更新が1周した場合には新たな初期値から第2乱数の次の周回の更新を開始する。ループ抽選処理(図65)において第2乱数が繰り返し取得される場合には、第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに少なくとも第1待機期間が確保される。この第1待機期間は、第2乱数回路76において第2乱数の更新が1周するまでに要する期間以上の期間として設定されており、具体的には第2乱数回路76において第2乱数の更新が1周するまでに要する期間よりも長い期間である1.49ミリ秒に設定されている。更新待ちカウンタは第1待機期間が経過したか否かを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
ステップS3202の処理を実行した後は更新待ちカウンタの更新処理を実行する(ステップS3203)。具体的には更新待ちカウンタの値を1減算する。そして、その1減算後における更新待ちカウンタの値が「0」となったか否かを判定する(ステップS3204)。更新待ちカウンタの値が「0」となっていない場合(ステップS3204:NO)、ステップS3203に戻り更新待ちカウンタの更新処理を再度実行する。そして、当該更新待ちカウンタの更新処理を更新待ちカウンタの値が「0」となるまで繰り返す。
更新待ちカウンタの値が「0」である場合(ステップS3204:YES)、第1待機期間が経過したことを意味するためステップS3205に進む。ステップS3205では主側RAM74に設けられた繰り返し回数カウンタ74g(図9参照)に繰り返し回数である「15」をセットする(ステップS3205)。ループ抽選処理(図65)では既に説明したとおり第2乱数回路76からの第2乱数の取得が繰り返し行われ得る。そして、第2乱数が繰り返し取得される場合には第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに固定の期間として上記第1待機期間が確保されるだけではなく、変動の期間として第2待機期間が確保される。この第2待機期間は最大値となったとしても第1待機期間以下、より詳細には第1待機期間よりも短い期間となっている。但し、これに限定されることはなく第2待機期間が第1待機期間と同一となり得る構成としてもよく、第2待機期間が第1待機期間よりも長い期間となり得る構成としてもよく、第2待機期間は常に第1待機期間以上の期間となる構成としてもよい。
その後、主側RAM74に設けられた第2乱数取得エリアから前回のステップS3212にて取得した第2乱数を読み出す(ステップS3206)。なお、主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された後においては第2乱数取得エリアには10進数で「0」の値となる第2乱数が格納されていることになる。その後、ステップS3206にて読み出した8ビットの第2乱数のうち下位4ビットの数値をばらつき数値として主側MPU72のレジスタに記憶する(ステップS3207)。この場合、ばらつき数値は4ビットの数値情報となるため、最小値が「0」であり最大値が「15」である値となる。
その後、主側MPU72のレジスタに記憶されたばらつき数値が、主側RAM74の繰り返し回数カウンタ74gの値よりも小さいか否かを判定する(ステップS3208)。つまり、大小関係を判定するための処理を実行する。ばらつき数値が繰り返し回数カウンタ74gの値よりも小さい場合には(ステップS3208:YES)、JUMP命令によりステップS3209の処理に進み、ばらつき数値が繰り返し回数カウンタ74gの値以上である場合には(ステップS3208:NO)、NOP命令によりステップS3209の処理に進む。ステップS3209では繰り返し回数カウンタ74gの値を1減算する。そして、1減算後における繰り返し回数カウンタ74gの値が1以上であれば(ステップS3210:NO)、ステップS3208の処理に戻り、1減算後における繰り返し回数カウンタ74gの値が「0」であれば(ステップS3210:YES)、ステップS3211に進む。
上記のとおりステップS3208にて肯定判定をした場合及びステップS3208にて否定判定をした場合のいずれであってもステップS3209の処理に進むこととなるが、NOP命令が実行された場合よりもJUMP命令が実行された場合の方が10マイクロ秒程度、ステップS3209の処理に進むまでに要する処理時間が長くなる。そして、上記のとおり前回取得した第2乱数の下位4ビットとして決定されるばらつき数値が繰り返し回数カウンタ74gの値よりも小さい値であるか否かにより、JUMP命令が実行される場合とNOP命令が実行される場合とが生じる。さらにステップS3209の処理が実行される度に繰り返し回数カウンタ74gの値は1減算されるとともに1減算後の繰り返し回数カウンタ74gの値が「0」となるまでステップS3208及びステップS3209の処理が繰り返される。これにより、繰り返し回数である15回のうちステップS3208にてJUMP命令が実行される回数とステップS3208にてNOP命令が実行される回数との比率を前回取得した第2乱数の下位4ビットの値により変動させることが可能となり、結果的に第2待機期間を変動させることが可能となる。
ステップS3211では主側RAM74に設けられた抽選実行カウンタの値を1加算する。抽選実行カウンタは単位実行回ST12,ST13の新たな実行回における今回の開始ゲームにおいて加算抽選処理(ステップS3213)が実行された回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、第2乱数回路76からその時点における第2乱数を取得し、主側RAM74の第2乱数取得エリアに記憶する(ステップS3212)。そして、加算抽選処理を実行する(ステップS3213)。加算抽選処理では、主側ROM73に予め記憶された加算抽選テーブルを読み出し、その読み出した加算抽選テーブルに対して第2乱数を照合することで、当該第2乱数が加算抽選テーブルに設定された当選数値情報と一致しているか否かを判定する。加算抽選テーブルは1個のみ設けられており、加算抽選処理にて加算当選となる確率が60%となるように上記当選数値情報が設定されている。
ここで、ループ抽選処理(図65)は既に説明したとおり通常処理(図12)において役の抽選処理(図16)が実行されるタイミングよりも前のタイミングにて実行されるため、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果は加算抽選処理に影響を与えない。但し、これに限定されることはなくループ抽選処理(図65)が通常処理(図12)において役の抽選処理(図16)が実行されるタイミングよりも後のタイミングで実行されるようにするとともに加算抽選テーブルを役の抽選処理(図16)にて当選となり得るインデックス値IVの種類に対応させて設定することで、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果が加算抽選処理に影響を与える構成としてもよい。
加算抽選処理(ステップS3213)にて加算当選とならなかった場合(ステップS3214:NO)、そのまま本ループ抽選処理を終了する。つまり、加算抽選処理(ステップS3213)にて加算当選とならなかった場合には単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数を増加させるための処理が実行されることなくループ抽選処理(図65)が終了される。
加算抽選処理(ステップS3213)にて加算当選となった場合(ステップS3214:YES)、主側RAM74に設けられた初期加算カウンタの値を1加算する(ステップS3215)。そして、主側RAM74の抽選実行カウンタの値が「3」であるか否かを判定する(ステップS3216)。既に説明したとおり単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数は29ゲーム~32ゲームであるため、ループ抽選処理(図65)において初期ゲーム数として加算可能なゲーム数の最大値は3ゲームであるとともに加算抽選処理(ステップS3213)の最大の実行回数は3回である。
抽選実行カウンタの値が3未満である場合、ループ抽選処理(図65)にて実行された加算抽選処理(ステップS3213)の回数が3回に到達していないことを意味するため、ステップS3216にて否定判定をしてステップS3202の処理に戻る。一方、抽選実行カウンタの値が「3」である場合、ループ抽選処理(図65)にて実行された加算抽選処理(ステップS3213)の回数が最大値である3回に到達したことを意味するため、ステップS3216にて肯定判定をして本ループ抽選処理を終了する。
次に、ループ抽選処理(図65)が実行される様子について図66のタイムチャートを参照しながら説明する。図66(a)は1ゲームが実行される期間を示し、図66(b)はループ抽選処理(図65)が実行される期間を示し、図66(c)は第1待機期間である期間を示し、図66(d)は第2待機期間である期間を示し、図66(e)は加算抽選処理(ステップS3213)が実行されるタイミングを示す。
t1のタイミングで図66(a)に示すように1ゲームが開始される。当該ゲームは単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が開始された場合における最初のゲームである。したがって、当該t1のタイミングで図66(b)に示すようにループ抽選処理(図65)が開始される。また、当該t1のタイミングで図66(c)に示すように第1待機期間の計測が開始される。
その後、t2のタイミングで図66(c)に示すようにt1のタイミングで開始された第1待機期間の計測が完了する。つまり、ループ抽選処理(図65)におけるステップS3204にて肯定判定をする。したがって、t2のタイミングで図66(d)に示すように第2待機期間の計測が開始される。当該第2待機期間においてはステップS3208及びステップS3209の処理の組合せが15回繰り返される。そして、t3のタイミングで図66(d)に示すように第2待機期間の計測が完了する。つまり、ループ抽選処理(図65)におけるステップS3210にて肯定判定をする。したがって、t3のタイミングで図66(e)に示すように、第2乱数回路76から第2乱数を取得して、その取得した第2乱数を利用して加算抽選処理(ステップS3213)を実行する。当該加算抽選処理(ステップS3213)にて加算当選とならなかった場合には初期加算カウンタの値が1加算されることなくループ抽選処理(図65)が終了される。この場合、初期加算カウンタの値は「0」のままとなるため、今回開始された単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数は29ゲームとなる。
図66の場合においてはt3のタイミングで実行された加算抽選処理(ステップS3213)にて加算当選となる。したがって、初期加算カウンタの値が1加算される。そして、当該t3のタイミングで図66(c)に示すように第1待機期間の計測が新たに開始される。
その後、t4のタイミングで図66(c)に示すようにt3のタイミングで開始された第1待機期間の計測が完了する。つまり、ループ抽選処理(図65)におけるステップS3204にて肯定判定をする。この場合、t1のタイミング~t2のタイミングにおける第1待機期間と、t3のタイミング~t4のタイミングにおける第1待機期間とは同一の期間となっている。
t4のタイミングで図66(d)に示すように第2待機期間の計測が開始される。当該第2待機期間においてはステップS3208及びステップS3209の処理の組合せが15回繰り返される。そして、t5のタイミングで図66(d)に示すように第2待機期間の計測が完了する。つまり、ループ抽選処理(図65)におけるステップS3210にて肯定判定をする。この場合、t2のタイミング~t3のタイミングにおける第2待機期間と、t4のタイミング~t5のタイミングにおける第2待機間とは異なる期間となっている。
t5のタイミングで図66(e)に示すように、第2乱数回路76から第2乱数を取得して、その取得した第2乱数を利用して加算抽選処理(ステップS3213)を実行する。当該加算抽選処理(ステップS3213)にて加算当選とならなかった場合には初期加算カウンタの値が1加算されることなくループ抽選処理(図65)が終了される。この場合、初期加算カウンタの値は「1」のままとなるため、今回開始された単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数は30ゲームとなる。
図66の場合においてはt5のタイミングで実行された加算抽選処理(ステップS3213)にて加算当選となる。したがって、初期加算カウンタの値が1加算される。そして、当該t5のタイミングで図66(c)に示すように第1待機期間の計測が新たに開始される。
その後、t6のタイミングで図66(c)に示すようにt5のタイミングで開始された第1待機期間の計測が完了する。つまり、ループ抽選処理(図65)におけるステップS3204にて肯定判定をする。この場合、t1のタイミング~t2のタイミングにおける第1待機期間と、t3のタイミング~t4のタイミングにおける第1待機期間と、t5のタイミング~t6のタイミングにおける第1待機期間とは同一の期間となっている。
t6のタイミングで図66(d)に示すように第2待機期間の計測が開始される。当該第2待機期間においてはステップS3208及びステップS3209の処理の組合せが15回繰り返される。そして、t7のタイミングで図66(d)に示すように第2待機期間の計測が完了する。つまり、ループ抽選処理(図65)におけるステップS3210にて肯定判定をする。この場合、t2のタイミング~t3のタイミングにおける第2待機期間と、t4のタイミング~t5のタイミングにおける第2待機間と、t6のタイミング~t7のタイミングにおける第2待機期間とはいずれも異なる期間となっている。
t7のタイミングで図66(e)に示すように、第2乱数回路76から第2乱数を取得して、その取得した第2乱数を利用して加算抽選処理(ステップS3213)を実行する。当該加算抽選処理(ステップS3213)にて加算当選とならなかった場合には初期加算カウンタの値が1加算されることなくループ抽選処理(図65)が終了される。この場合、初期加算カウンタの値は「2」のままとなるため、今回開始された単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数は31ゲームとなる。一方、当該加算抽選処理(ステップS3213)にて加算当選となった場合には初期加算カウンタの値が1加算された後にループ抽選処理(図65)が終了される。この場合、初期加算カウンタの値は「3」となるため、今回開始された単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数は32ゲームとなる。
t7のタイミングで実行された加算抽選処理(ステップS3213)にて加算当選となったか否かに関係なく、当該t7のタイミングでループ抽選処理(図65)が終了される。その後、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)が実行されることとなる。
上記のとおり単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が開始された場合における最初のゲームにおいてはループ抽選処理(図65)が実行される。そして、当該ループ抽選処理(図65)にて加算当選となることを条件として加算抽選処理が繰り返し実行されることで、新たに開始される単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数が29ゲーム~32ゲームの中から決定される。加算抽選処理では第2乱数回路76から取得した第2乱数が利用されることとなるが、加算抽選処理が繰り返し実行される場合にはループ抽選処理(図65)の1回の処理回の範囲内において第2乱数が繰り返し取得される。
この場合に、第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに、固定の期間として上記第1待機期間が確保されるだけではなく、変動の期間として第2待機期間が確保される。第1待機期間は、第2乱数回路76において第2乱数の更新が1周するまでに要する期間以上の期間として設定されており、具体的には第2乱数回路76において第2乱数の更新が1周するまでに要する期間よりも長い期間である1.49ミリ秒に設定されている。これにより、第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに第2乱数回路76における乱数の更新が少なくとも1周していることとなり、短期間に第2乱数の取得が繰り返される場合であっても各取得タイミングにおいて「0~255」の数値範囲となる第2乱数のいずれの数値も第2乱数として取得し得るようにすることが可能となる。また、変動の期間として第2待機期間が確保されていることにより、第2乱数回路76における第2乱数の1周の範囲内において第2乱数の取得タイミングが偏ってしまわないようにすることが可能となる。
次に、主側MPU72にて実行される次セットの上乗せ用処理について図67のフローチャートを参照しながら説明する。次セットの上乗せ用処理はゲーム開始時のART用処理(図63)におけるステップS3010にて実行される。なお、既に説明したとおり次セットの上乗せ用処理は、第1単位実行回ST12における1回目~11回目の新たな実行回が開始されたゲームにて実行される。また、既に説明したとおり次セットの上乗せ用処理は、今回の第1単位実行回ST12が継続した場合における次回の第1単位実行回ST12において当該次回の第1単位実行回ST12の初期ゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を決定するための処理を実行する。
まず主側RAM74の継続モードカウンタの値及び主側RAM74の完了カウンタの値の組合せに対応する上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出す(ステップS3301)。そして、上乗せ抽選処理を実行する(ステップS3302)。上乗せ抽選処理では主側RAM74にて定期的に更新される乱数カウンタからその時点における数値情報を取得し、その取得した数値情報を上記上乗せ抽選テーブルに対して照合する。
上乗せ抽選テーブルには、上乗せゲーム数として0ゲーム、10ゲーム、30ゲーム及び80ゲームが設定されており、それら0ゲーム、10ゲーム、30ゲーム及び80ゲームのそれぞれに対して上記乱数カウンタの数値情報の数値範囲が設定されている。また、上乗せ抽選テーブルは複数種類設定されており、それら複数種類の上乗せ抽選テーブルは継続モード及び第1単位実行回ST12の実行回数の組合せに対応付けられている。そして、上記のとおり上乗せ抽選処理(ステップS3302)の実行に際しては継続モードカウンタの値及び完了カウンタの値の組合せに対応する上乗せ抽選テーブルが読み出されるため、当該上乗せ抽選テーブルは現状の継続モード及び現状の第1単位実行回ST12の実行回数の組合せに対応するものとなる。
継続率が相対的に低い第1継続モード(具体的には50%)及び第2継続モード(具体的には60%)においては、第1単位実行回ST12の現状の実行回数が1回目~5回目である場合には上乗せゲーム数の付与期待値が相対的に低い上乗せ抽選テーブル(例えば付与期待値が10ゲーム)が選択され、6回目以降である場合には上乗せゲーム数の付与期待値が相対的に高い上乗せ抽選テーブル(例えば付与期待値が30ゲーム)が選択される。一方、継続率が相対的に高い第3継続モード(具体的には70%)及び第4継続モード(具体的には80%)においては、第1単位実行回ST12の現状の実行回数が1回目~5回目である場合には上乗せゲーム数の付与期待値が相対的に高い上乗せ抽選テーブル(例えば付与期待値が30ゲーム)が選択され、6回目以降である場合には上乗せゲーム数の付与期待値が相対的に低い上乗せ抽選テーブル(例えば付与期待値が10ゲーム)が選択される。但し、これに限定されることはなく例えば上記の関係が逆であってもよい。
上乗せ抽選処理(ステップS3302)の結果が上乗せ当選である場合(ステップS3303:YES)、すなわち上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて0ゲーム以外の上乗せゲーム数が選択された場合、主側RAM74の上乗せ残りカウンタ74fの値が上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて今回選択された上乗せゲーム数よりも多い値であるか否かを判定する(ステップS3304)。上乗せ残りカウンタ74fは、既に説明したとおり今回のART状態ST6における第1単位実行回ST12において発生可能な残りの上乗せゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。上乗せ残りカウンタ74fには既に説明したとおり、開始期間ST11が終了して1回目の第1単位実行回ST12が開始される場合に上乗せゲーム数の最大ゲーム数である「170」がセットされる。
つまり、ステップS3304では、今回のART状態ST6における第1単位実行回ST12において発生可能な残りの上乗せゲーム数が、上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて今回選択された上乗せゲーム数よりも多いゲーム数であるか否かを判定している。なお、これに限定されることはなくステップS3304では、今回のART状態ST6における第1単位実行回ST12において発生可能な残りの上乗せゲーム数が、上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて今回選択された上乗せゲーム数以上であるか否かを判定する構成としてもよい。
ステップS3304にて肯定判定をした場合、主側RAM74に設けられた上乗せカウンタ74hに、上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて選択されたゲーム数をセットする(ステップS3305)。上乗せカウンタ74hは、第1単位実行回ST12の今回の実行回が継続した場合に第1単位実行回ST12における次回の実行回の初期ゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。その後、主側RAM74の上乗せ残りカウンタ74fの値から、上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて選択されたゲーム数を減算する(ステップS3306)。
上記のとおり上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて1以上の上乗せゲーム数が選択されたとしても、今回のART状態ST6における第1単位実行回ST12において発生可能な残りの上乗せゲーム数が、上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて今回選択された上乗せゲーム数よりも多いゲーム数ではない場合には、その選択された上乗せゲーム数は加算対象となることなく無効化される。つまり、今回のART状態ST6における第1単位実行回ST12において発生可能な残りの上乗せゲーム数が加算対象として設定されるのではなく、上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて上乗せ当選とならなかった場合と同様に上乗せゲーム数が0ゲームとなる。これにより、今回のART状態ST6における第1単位実行回ST12において発生可能な上乗せゲーム数を最大ゲーム数以下とすることが可能となるだけではなく、後側の実行回における第1単位実行回ST12であっても上乗せゲーム数が付与される可能性を高めることが可能となる。
次に、主側MPU72にて実行される今回のセットの開始用処理について図68のフローチャートを参照しながら説明する。今回のセットの開始用処理はゲーム開始時のART用処理(図63)におけるステップS3008にて実行される。なお、既に説明したとおり今回のセットの開始用処理は、第1単位実行回ST12又は第2単位実行回ST13における新たな実行回が開始されたゲームにて実行されるとともに、単位実行回ST12,ST13における今回の実行回の継続ゲーム数を設定するために実行される。
まず主側RAM74のART継続カウンタに初期ゲーム数の最小値である「29」をセットする(ステップS3401)。ART継続カウンタは既に説明したとおり、開始期間ST11であれば当該開始期間ST11の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するために利用され、単位実行回ST12,ST13であれば当該単位実行回ST12,ST13の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するために利用される。
その後、主側RAM74のART継続カウンタに主側RAM74の初期加算カウンタの値を加算する(ステップS3402)。初期加算カウンタには、今回のゲームが開始される場合に実行されたループ抽選処理(図65)にて選択された初期ゲーム数への加算分のゲーム数が設定されている。なお、ステップS3402の処理を実行した後に初期加算カウンタの値を「0」クリアする。
その後、主側RAM74の完了カウンタの値が11以下であるか否かを判定することで、現状が第1単位実行回ST12であるか否かを判定する(ステップS3403)。現状が第1単位実行回ST12である場合には(ステップS3403:YES)、主側RAM74のART継続カウンタに主側RAM74の上乗せカウンタ74hの値を加算する(ステップS3404)。その後、上乗せカウンタ74hの値を「0」クリアする(ステップS3405)。
上乗せカウンタ74hには、第1単位実行回ST12における前回の実行回が開始されるゲームにおいて実行された次セットの上乗せ用処理(図67)にて選択された上乗せゲーム数がセットされている。したがって、第1単位実行回ST12の実行回が継続されて第1単位実行回ST12の新たな実行回が開始される場合には、当該新たに開始される実行回よりも1回前の実行回の開始時に1以上の上乗せゲーム数が選択されていることを条件としてその選択された1以上の上乗せゲーム数が、当該新たに開始される実行回の初期ゲーム数に対して上乗せされる。
開始期間ST11においては次セットの上乗せ用処理(ステップS3010)が実行されないため、1回目の第1単位実行回ST12においては初期ゲーム数に対するゲーム数の上乗せは発生しない。これにより、今回のART状態ST6における第1単位実行回ST12において発生可能な上乗せゲーム数として最大ゲーム数(具体的には170ゲーム)が設定されている構成において、後側の実行回における第1単位実行回ST12であっても上乗せゲーム数が付与される可能性を高めることが可能となる。但し、これに限定されることはなく開始期間ST11や1回目の第1単位実行回ST12の開始時に上乗せ抽選処理(ステップS3302)が実行されることで1回目の第1単位実行回ST12であっても初期ゲーム数に対するゲーム数の上乗せが発生し得る構成としてもよい。
ステップS3403にて否定判定をした場合、又はステップS3404の処理を実行した場合、単位実行回ST12,ST13の開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3406)。これにより、演出側MPU92は単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が開始されることに対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
図69は演出側MPU92にて実行されるART用の演出制御処理を示すフローチャートである。ART用の演出制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
第2区間SC2のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS3501)。第2区間SC2のエンディング演出の実行中である場合(ステップS3501:YES)、ステップS3502以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2のエンディング演出の実行を優先させることが可能となる。
第2区間SC2のエンディング演出の実行中ではない場合(ステップS3501:NO)、開始期間ST11であることを条件として(ステップS3502:YES)、開始期間用の演出制御処理を実行する(ステップS3503)。開始期間用の演出制御処理では、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信したことに基づいて上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における開始期間ST11の演出を進行させるための処理を実行する。なお、既に説明したとおり主側MPU72では開始期間ST11の最終ゲームにおいて単位実行回ST12,ST13のストック数を決定するが、このストック数が画像表示装置63などにて報知されるようにしてもよく報知されないようにしてもよい。
ART用の演出制御処理では、主側MPU72から単位実行回ST12,ST13の開始を示すコマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS3504)。単位実行回ST12,ST13の開始を示すコマンドとは、開始期間ST11が終了して1回目の第1単位実行回ST12が開始される場合に主側MPU72から送信される第1単位実行回ST12への移行コマンド、第1単位実行回ST12が継続して当該第1単位実行回ST12の新たな実行回が開始される場合に主側MPU72から送信される単位実行回ST12,ST13の継続コマンド、12回目の第1単位実行回ST12が終了して1回目の第2単位実行回ST13が開始される場合に主側MPU72から送信される第2単位実行回ST13への移行コマンド、及び第2単位実行回ST13が継続して当該第2単位実行回ST13の新たな実行回が開始される場合に主側MPU72から送信される単位実行回ST12,ST13の継続コマンドが含まれる。
なお、第1単位実行回ST12への移行コマンドを受信した場合にはステップS3515のその他の処理にて開始期間ST11に対応する演出を終了して第1単位実行回ST12に対応する演出が開始されるようにするための処理を実行する。また、第2単位実行回ST13への移行コマンドを受信した場合にはステップS3515のその他の処理にて第1単位実行回ST12に対応する演出を終了して第2単位実行回ST13に対応する演出が開始されるようにするための処理を実行する。
ステップS3504にて肯定判定をした場合、共通演出の抽選処理を実行する(ステップS3505)。単位実行回ST12,ST13においてはその開始ゲームから最終ゲームに対して1回前のゲームに亘って共通演出が実行される。共通演出は次回の単位実行回ST12,ST13が継続される場合及び継続されない場合のいずれであるかに関係なく実行され、共通演出の内容からは次回の単位実行回ST12,ST13が継続されるか否かを特定することができない。共通演出は複数種類の演出ストーリーが設定されており、共通演出の抽選処理ではそれら複数種類の演出ストーリーの中から一の演出ストーリーを選択する。
ちなみに、単位実行回ST12,ST13の継続ゲーム数は初期ゲーム数によって変動し得るとともに、第1単位実行回ST12においては初期ゲーム数に上乗せゲーム数が上乗せされる場合にはその上乗せゲーム数によって変動し得る。但し、共通演出の抽選処理を決定する段階においては単位実行回ST12,ST13の継続ゲーム数を特定することができない。そこで、共通演出はいずれの演出ストーリーであっても5ゲーム分の演出内容が設定されており、単位実行回ST12,ST13において共通演出が実行される期間においてはこの5ゲーム分の演出内容が繰り返されることとなる。
共通演出の抽選処理(ステップS3505)を実行した後は、共通演出の設定処理を実行する(ステップS3506)。共通演出の設定処理では、共通演出の抽選処理にて選択された演出ストーリーに対応する共通演出テーブルを演出側ROM93から読み出して演出側RAM94に記憶させる。共通演出テーブルに従って演出側MPU92にて演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて今回選択された演出ストーリーに対応する共通演出が実行される。
その後、非継続演出の抽選処理を実行する(ステップS3507)。単位実行回ST12,ST13においては最終ゲームにて新たな単位実行回ST12,ST13が発生するか否かを明示するための最終ゲーム演出が実行される。最終ゲーム演出としては、新たな単位実行回ST12,ST13が発生しない場合に実行される非継続演出と、新たな単位実行回ST12,ST13が発生する場合に実行される継続演出とが設定されている。非継続演出は複数種類の演出ストーリーが設定されており、非継続演出の抽選処理ではそれら複数種類の演出ストーリーの中から一の演出ストーリーを選択する。
非継続演出の抽選処理(ステップS3507)を実行した後は、非継続演出の設定処理を実行する(ステップS3508)。非継続演出の設定処理では、非継続演出の抽選処理にて選択された演出ストーリーに対応する非継続演出テーブルを演出側ROM93から読み出して演出側RAM94に記憶させる。今回の実行回の単位実行回ST12,ST13が終了した後に単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が発生するか否かは、今回の実行回の単位実行回ST12,ST13における最終ゲームの開始時に確実に決定されることとなる。そして、既に説明したとおり主側MPU72は、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回を発生させることを決定した場合、現状の単位実行回ST12,ST13における最終ゲームの開始時に継続確定コマンドを送信し、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回を発生させないことを決定した場合、現状の単位実行回ST12,ST13における最終ゲームの開始時に継続確定コマンドを送信しない。演出側MPU92は、現状の単位実行回ST12,ST13における最終ゲームの開始時に主側MPU72から継続確定コマンドを受信しなかった場合には、現状の単位実行回ST12,ST13を開始させる場合にステップS3508にて演出側RAM94に記憶させた非継続演出テーブルに従って演出の実行制御を行うことにより、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて当該非継続演出テーブルの演出ストーリーに対応する非継続演出を実行させる。非継続演出の内容は任意であるが、例えば単位実行回ST12,ST13において画像表示装置63にて味方キャラクタと敵キャラクタとのバトル演出が実行される場合には、敵キャラクタが通常攻撃又は必殺技攻撃によって味方キャラクタに勝利する演出を非継続演出として実行する構成が考えられる。
ART用の演出制御処理では、主側MPU72から継続確定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS3509)。継続確定コマンドは既に説明したとおり、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が発生することが決定された場合に現状の単位実行回ST12,ST13の最終ゲームの開始時に送信される。
継続確定コマンドを受信している場合(ステップS3509:YES)、当該継続確定コマンドに設定されている上乗せカウンタ74hの数値情報が基準数である20以上であるか否かを判定する(ステップS3510)。既に説明したとおり継続確定コマンドには主側RAM74の上乗せカウンタ74hにセットされた数値情報が設定されている。上乗せカウンタ74hには既に説明したとおり、次回の単位実行回ST12,ST13が開始される場合に当該単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数に上乗せされる上乗せゲーム数に対応する数値情報が設定される。つまり、受信した継続確定コマンドに設定されている上乗せゲーム数の情報が20以上である場合というのは、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回においては継続ゲーム数として、初期ゲーム数に対して20ゲーム以上の上乗せゲーム数が加算されたゲーム数が設定されることを意味する。なお、当該上乗せゲーム数は既に説明したとおり第1単位実行回ST12においては発生する一方、第2単位実行回ST13においては発生しないため、継続確定コマンドに設定されている上乗せゲーム数の情報が20以上である状況は第1単位実行回ST12においては発生し得るのに対して第2単位実行回ST13においては発生しない。
ステップS3510にて否定判定をした場合、通常継続演出の設定処理を実行する(ステップS3511)。通常継続演出の設定処理では、通常継続演出テーブルを演出側ROM93から読み出して演出側RAM94に記憶させる。通常継続演出テーブルに従って演出側MPU92にて演出の実行制御が行われることにより、現状の単位実行回ST12,ST13の最終ゲームにおいては上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて通常継続演出が実行される。通常継続演出の内容は単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が発生することを遊技者が認識可能であれば任意であるが、例えば単位実行回ST12,ST13において画像表示装置63にて味方キャラクタと敵キャラクタとのバトル演出が実行される場合には、味方キャラクタが通常攻撃によって敵キャラクタに勝利する演出を通常継続演出として実行する構成が考えられる。
ステップS3510にて肯定判定をした場合、特別継続演出の設定処理を実行する(ステップS3512)。特別継続演出の設定処理では、特別継続演出テーブルを演出側ROM93から読み出して演出側RAM94に記憶させる。特別継続演出テーブルに従って演出側MPU92にて演出の実行制御が行われることにより、現状の単位実行回ST12,ST13の最終ゲームにおいては上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて特別継続演出が実行される。特別継続演出の内容は通常継続演出の内容と異なるとともに単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が発生することを遊技者が認識可能であれば任意であるが、例えば単位実行回ST12,ST13において画像表示装置63にて味方キャラクタと敵キャラクタとのバトル演出が実行される場合には、味方キャラクタが必殺技攻撃によって敵キャラクタに勝利する演出を特別継続演出として実行する構成が考えられる。
ART用の演出制御処理では、ART状態ST6において主側MPU72から有利終了コマンドを受信している場合(ステップS3513:YES)、終了演出の設定処理を実行する(ステップS3514)。終了演出の設定処理では、今回のART状態ST6が終了して通常遊技状態ST1に移行することを示す演出が実行されるようにするためのテーブルを演出側ROM93から読み出して演出側RAM94に記憶させる。これにより、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において、今回のART状態ST6が終了して通常遊技状態ST1に移行することを示す演出が実行される。この演出は終了準備状態ST7が終了して通常遊技状態ST1に移行するまで継続される。
ART用の演出制御処理ではその他の処理を実行する(ステップS3515)。その他の処理では、上記のような各種演出以外の演出が実行されるようにするための処理を実行する。なお、当該その他の処理において開始期間ST11及び単位実行回ST12,ST13の残りの継続ゲーム数の情報が画像表示装置63にて表示されるようにするための処理が実行されるようにしてもよい。これにより、開始期間ST11においては当該開始期間ST11の残りの継続ゲーム数が画像表示装置63にて表示されるとともに、単位実行回ST12,ST13においては当該単位実行回ST12,ST13の残りの継続ゲーム数が画像表示装置63にて表示される。
次に、第1単位実行回ST12において各種演出が進行していく様子を図70のタイムチャートを参照しながら説明する。図70(a)は第1単位実行回ST12の1実行回が実行される期間を示し、図70(b)は次セットの上乗せ用処理(図67)における上乗せ抽選処理(ステップS3302)が実行されるタイミングを示し、図70(c)はゲーム開始時のART用処理(図63)における継続抽選処理(ステップS3017)が実行されるタイミングを示し、図70(d)は共通演出が実行される期間を示し、図70(e)は非継続演出が実行される期間を示し、図70(f)は通常継続演出が実行される期間を示し、図70(g)は特別継続演出が実行される期間を示す。
まず第1単位実行回ST12の新たな実行回が発生しない場合について説明する。
t1のタイミングで図70(a)に示すように第1単位実行回ST12が開始される。この場合、当該t1のタイミングで図70(b)に示すように、第1単位実行回ST12における今回の実行回が終了した後において第1単位実行回ST12の新たな実行回が発生する場合に当該新たな実行回において上乗せゲーム数を付与するか否かを決定するとともに、上乗せゲーム数を付与する場合にはその上乗せゲーム数を決定するための上乗せ抽選処理(ステップS3302)が実行される。また、t1のタイミングで、図70(d)に示すように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における共通演出が開始される。
その後、t2のタイミングで今回の第1単位実行回ST12における今回の実行回の最終ゲームが開始される。この場合、第1単位実行回ST12のストック数は「0」となっている。したがって、当該t2のタイミングで図70(c)に示すように第1単位実行回ST12の新たな実行回を発生させるか否かを決定するための継続抽選処理(ステップS3017)が実行される。この場合、当該継続抽選処理(ステップS3017)の結果が継続当選とならない。したがって、t2のタイミングで図70(d)に示すように共通演出が終了されるとともに、図70(e)に示すように非継続演出が開始される。これにより、遊技者は第1単位実行回ST12の新たな実行回が発生しないことを把握することが可能となる。その後、t3のタイミングで図70(a)に示すように第1単位実行回ST12が終了されるとともに図70(e)に示すように非継続演出が終了される。
次に、第1単位実行回ST12の新たな実行回が発生する場合について説明する。
t4のタイミングで図70(a)に示すように第1単位実行回ST12が開始される。この場合、当該t4のタイミングで図70(b)に示すように、第1単位実行回ST12における今回の実行回が終了した後において第1単位実行回ST12の新たな実行回が発生する場合に当該新たな実行回において上乗せゲーム数を付与するか否かを決定するとともに、上乗せゲーム数を付与する場合にはその上乗せゲーム数を決定するための上乗せ抽選処理(ステップS3302)が実行される。また、t4のタイミングで、図70(d)に示すように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における共通演出が開始される。
その後、t5のタイミングで第1単位実行回ST12における今回の実行回の最終ゲームが開始される。この場合、第1単位実行回ST12のストック数は「0」となっている。したがって、当該t5のタイミングで図70(c)に示すように第1単位実行回ST12の新たな実行回を発生させるか否かを決定するための継続抽選処理(ステップS3017)が実行される。この場合、当該継続抽選処理(ステップS3017)の結果が継続当選となる。但し、t4のタイミングで実行された上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて基準数である20ゲーム以上の上乗せゲーム数の付与が選択されていない。つまり、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回において20ゲーム以上の上乗せゲーム数が付与される状況ではない。したがって、t5のタイミングで図70(d)に示すように共通演出が終了されるとともに、図70(f)に示すように通常継続演出が開始される。これにより、遊技者は第1単位実行回ST12の新たな実行回が発生することを把握することが可能となる。その後、t6のタイミングで図70(a)に示すように第1単位実行回ST12の今回の実行回が終了されるとともに図70(f)に示すように通常継続演出が終了される。
その後、t7のタイミングで図70(a)に示すように第1単位実行回ST12の新たな実行回が開始される。この場合、当該t7のタイミングで図70(b)に示すように、第1単位実行回ST12における今回の実行回が終了した後において第1単位実行回ST12の新たな実行回が発生する場合に当該新たな実行回において上乗せゲーム数を付与するか否かを決定するとともに、上乗せゲーム数を付与する場合にはその上乗せゲーム数を決定するための上乗せ抽選処理(ステップS3302)が実行される。また、t7のタイミングで、図70(d)に示すように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における共通演出が開始される。
その後、t8のタイミングで第1単位実行回ST12における今回の実行回の最終ゲームが開始される。この場合、第1単位実行回ST12のストック数は「0」となっている。したがって、当該t8のタイミングで図70(c)に示すように第1単位実行回ST12の新たな実行回を発生させるか否かを決定するための継続抽選処理(ステップS3017)が実行される。この場合、当該継続抽選処理(ステップS3017)の結果が継続当選となる。また、t7のタイミングで実行された上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて基準数である20ゲーム以上の上乗せゲーム数の付与が選択されている。つまり、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回において20ゲーム以上の上乗せゲーム数が付与される状況である。したがって、t8のタイミングで図70(d)に示すように共通演出が終了されるとともに、図70(g)に示すように特別継続演出が開始される。これにより、遊技者は第1単位実行回ST12の新たな実行回が発生することを把握することが可能となるとともに当該新たな実行回において20ゲーム以上の上乗せゲーム数が付与されることを把握することが可能となる。その後、t9のタイミングで図70(a)に示すように第1単位実行回ST12の今回の実行回が終了されるとともに図70(g)に示すように継続継続演出が終了される。そして、t10のタイミングで図70(a)に示すように第1単位実行回ST12の新たな実行回が開始される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技者にとって不利な遊技状態として第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が設定されている構成において、ベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とするとともに第2CB入賞を成立させないようにしてから、ベット数が「3」であるゲームを実行することで、各ゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行を発生させないようにしながら遊技を行うことが可能となる。つまり、ベット数が「2」であるゲームが実行されることで第2CB役の当選状態となった場合には、その後にベット数が「3」であるゲームが実行されることにより第2CB役の当選状態であっても第2CB入賞が成立しない。また、第2CB役の当選状態においてはベット数が「3」であるゲームが実行されたとしても役の抽選処理(図16)にて第1CB役が抽選対象から除外されるため、第1CB役の当選状態とならない。そして、第1CB役の当選状態とならないことにより第1CB入賞が成立することはなく、第1CB状態ST2に遊技状態が移行することもない。これにより、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行を発生させないようにしながら、ベット数が「3」であるゲームを実行することが可能となる。そして、ベット数が「3」であるゲームを実行することで、第2区間SC2への移行が発生し得るとともに、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6への移行が発生し得る。
ここで、スロットマシン10においては不正な利益を得る目的で主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行されることが想定される。例えば、メダルの払い出しが発生する状況においてホッパ装置53の払出検出センサに対して不正用治具を用いてメダルの検出をできないようにすることで本来払い出されるべき数よりも多くのメダルを払い出させる不正行為の発生が想定される。これに対して、本スロットマシン10には既に説明したとおり当該不正用治具の侵入を検出するための物体検出センサが設けられており、物体検出センサにて不正用治具の侵入が検出された場合には侵入異常報知が実行される。したがって、物体検出センサにて検出されないように工夫して上記不正用治具が挿入されたとしても、上記不正用治具を利用して不正に多くのメダルを払い出させる行為を繰り返す過程で当該不正用治具の侵入が物体検出センサにて検出され侵入異常報知が実行されることがある。この場合、不正行為者は主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)を不正に実行させることにより侵入異常報知を強制的に終了させる行為が想定される。そして、侵入異常報知が実行されない状況となった本スロットマシン10においてその不正に得たメダルを利用してゲームが行われるおそれがある。
但し、このような不正行為が行われた場合には主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行されることで、主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていない状態となる。つまり、第2CB役の当選状態ではない状態となる。そして、第2CB役の当選状態ではない状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、第1CB役の当選状態とり得るとともに第1CB入賞が成立した場合には遊技者にとって不利な遊技状態である第1CB状態ST2となる。これにより、上記のような不正行為を行った者に対して不利益を与えることが可能となる。一方、遊技ホールにおいては営業開始前などにてベット数が「2」であるゲームを実行して第2CB役の当選状態としておくことにより、上記のような不正行為を行わない通常の遊技者に対しては第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が発生しないようにしながら、ベット数が「3」であるゲームを行わせることが可能となる。
第1CB状態ST2だけではなく第2CB状態ST3も遊技者にとって不利な遊技状態となっている。したがって、不正行為者が主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)を行った後に、不正に取得したメダルを利用してベット数が「2」であるゲームを行った場合に、第2CB役に当選するとともに第2CB入賞が成立することで、遊技媒体を減少させる第2CB状態ST3に移行することとなる。
ベット数が「3」であるゲームが実行された場合には疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6への移行が可能となる第2区間SC2となり得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても第2区間SC2とならない。したがって、遊技者は基本的にベット数が「3」である状況においてゲームを実行することとなる。この場合に、第2CB役の当選状態であるか否かに関係なくベット数が「3」であるゲームが実行されることで第2区間SC2となり得る。これにより、遊技者が第2CB役に当選していない状況でベット数が「3」であるゲームを開始させたとしても、第2区間SC2となり得るようにすることが可能となる。
第2区間SC2となった後であってもベット数が「3」であるゲームを実行しないと疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6への遊技状態の移行が発生しない。したがって、第2区間SC2であっても遊技者は基本的にベット数が「3」である状況においてゲームを実行することとなる。
第2区間SC2において実行されたゲーム数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に到達したことに基づいて当該第2区間SC2が終了するため、第2区間SC2が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、第2区間SC2においてはベット数が「3」であるゲーム及びベット数が「2」であるゲームのいずれであっても、第2区間SC2において実行されたゲーム数の計測対象となる。これにより、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には、第2区間SC2への移行が発生しないとともに第2区間SC2においては疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6への移行が発生しないにも関わらず、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合にはそれだけ第2区間SC2の残りの上限ゲーム数が少なくなってしまう。したがって、ベット数が「2」であるゲームを行うことの不利益性を高めることが可能となる。
第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数(具体的には2400枚)に到達したことに基づいて当該第2区間SC2が終了するため、第2区間SC2が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、第2区間SC2においてはベット数が「3」であるゲーム及びベット数が「2」であるゲームのいずれであっても、上記遊技媒体の制限付き合計純増枚数の計測対象となる。これにより、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には、第2区間SC2への移行が発生しないとともに第2区間SC2においては疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6への移行が発生しないにも関わらず、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合にはそれだけ上記遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数に近付く可能性がある。したがって、ベット数が「2」であるゲームを行うことの不利益性を高めることが可能となる。
第2CB役に当選していない状況においては非内部報知画像G12又は第1内部明示画像G13が画像表示装置63に表示される。これにより、第2CB役に当選していない状況においては遊技ホールの管理者などに第2CB役に当選させることを促すことが可能となる。
非内部報知画像G12は第2CB役だけではなく第1CB役に当選していない状況において画像表示装置63にて表示される。これにより、遊技ホールの管理者などは非内部報知画像G12が表示されていることを確認することで、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であることを把握することが可能となる。
非内部報知画像G12が表示されている状況において実行されたゲーム数が非内部報知画像G12の一部である非内部消化ゲーム数画像G22として表示される。これにより、遊技ホールの管理者などが第2CB役の当選状態としようとしている状況において、第2CB役に当選していない状況がどの程度継続しているのかを当該遊技ホールの管理者などに認識させることが可能となる。
既に第2CB役に当選している状況であるにも関わらずベット数が「2」であるゲームが開始された場合には2ベット対応報知が実行される。これにより、第2CB入賞の成立の回避を促すことが可能となる。
第2CB役に当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが開始された場合には3ベット対応報知が実行される。これにより、ベット数が「2」であるゲームを行うことで第2CB役に当選させることを促すことが可能となる。
第1CB役に当選している状況においては第1内部明示画像G13が画像表示装置63に表示される。これにより、第1CB役に当選している状況であることを遊技ホールの管理者などに認識させることが可能となる。
設定値更新処理(ステップS106)が実行されるようにすべく、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作するとともにリセットボタン56を押圧操作することなくスロットマシン10の電源のON操作を行った場合には、一部クリア処理(ステップS104)が実行されることで主側RAM74の一部の情報が消去される。この場合に、当該一部クリア処理(ステップS104)が実行されたとしても第2CB役に当選したことを示す第2CB当選データは主側RAM74から消去されない。これにより、一部クリア処理(ステップS104)が実行された後であっても第2CB役に当選した状態を維持させることが可能となる。
一部クリア処理(ステップS104)が実行された場合には第1CB役に当選したことを示す第1CB当選データは主側RAM74から消去される。これにより、第1CB役に当選している状況となった場合には一部クリア処理(ステップS104)が実行されるようにすることで、当該第1CB役に当選している状況を解消することが可能となる。
設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作するとともにリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行った場合には、全部クリア処理(ステップS105)が実行されることで主側RAM74の全部の情報が消去される。当該全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には第2CB役に当選したことを示す第2CB当選データが主側RAM74から消去される。これにより、不正に全部クリア処理(ステップS105)を実行させる行為が行われた場合には、第2CB役に当選していない状況となるようにすることが可能となる。
第2区間SC2において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて第2区間SC2が終了するため、第2区間SC2が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において実行されたゲーム数が天井ゲーム数に到達したことに基づいて疑似ボーナス状態ST5に移行する前の準備状態ST4に移行することにより、疑似ボーナス状態ST5に移行する機会を与えることが可能となる。また、第2区間SC2に移行した場合に最初に設定される天井ゲーム数は第2区間SC2における上限ゲーム数よりも少ないゲーム数である。これにより、第2区間SC2となった場合には疑似ボーナス状態ST5に移行する機会を確実に与えることが可能となる。
少なくとも1回目の天井ゲーム数が相違するように第2区間SC2には複数種類の滞在モードが存在している。これにより、第2区間SC2における遊技内容を多様化させることが可能となる。また、いずれの種類の滞在モードであっても第2区間SC2に移行した場合に最初に設定される天井ゲーム数は第2区間SC2の上限ゲーム数よりも少ないゲーム数である。これにより、いずれの滞在モードが選択されたとしても第2区間SC2となった場合には疑似ボーナス状態ST5に移行する機会を確実に与えることが可能となる。
第2区間SC2の滞在モードがAモード~Cモードのいずれであったとしても第2区間SC2における上限ゲーム数は同一である。これにより、第2区間SC2における遊技内容を多様化させた構成であっても、1回の第2区間SC2の有利度を所定の有利度の範囲内とすることが可能となる。
第2区間SC2の滞在モードがBモードである場合、第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST5への移行が1回発生した場合であっても、当該疑似ボーナス状態ST5の終了後又は当該疑似ボーナス状態ST5の終了後にART状態ST6に移行している場合には当該ART状態ST6の終了後に通常遊技状態ST1に移行したとしても第2区間SC2が継続されるとともに当該通常遊技状態ST1において2回目の天井ゲーム数が消化されることで再度、疑似ボーナス状態ST5に移行する。そして、第2区間SC2の上限ゲーム数は、1回目の天井ゲーム数と、2回目の天井ゲーム数と、準備状態ST4において想定される最大の継続ゲーム数と、疑似ボーナス状態ST5の継続ゲーム数との合計ゲーム数よりも多いゲーム数に設定されている。これにより、1回の第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST5への移行が2回発生する状況を生じさせることが可能となる。
Bモードにおける2回目の天井ゲーム数は1回目の天井ゲーム数よりも少ないゲーム数である。これにより、疑似ボーナス状態ST5が終了した後に第2区間SC2が継続された場合に、疑似ボーナス状態ST5に再度移行することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
第2区間SC2には、1回の第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST5が1回のみ発生するAモードと、1回の第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST5が複数回発生し得るBモードとが存在している。これにより、相対的に有利な第2区間SC2と相対的に不利な第2区間SC2とを生じさせることが可能となり、遊技内容を多様化させることが可能となる。
Bモードにおける1回目の天井ゲーム数と2回目の天井ゲーム数との合計ゲーム数は、Aモードにおける1回目の天井ゲーム数以下となっている。これにより、Bモードを、1回の第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST5への移行が複数回発生し得るモードであって疑似ボーナス状態ST5に移行し易いモードとすることが可能となる。
準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6のいずれかである有利遊技状態において点灯状態とされる区間表示部67が設けられていることにより、当該有利遊技状態であるか否かの確認を行い易くなる。この場合に、有利遊技状態が終了することで第2区間SC2が終了する場合には当該第2区間SC2が終了する場合に区間表示部67が消灯状態となるのに対して、有利遊技状態が終了したとしても第2区間SC2が継続する場合には有利遊技状態が終了した後も区間表示部67が点灯状態に維持される。これにより、有利遊技状態の終了後も第2区間SC2が継続していることを本スロットマシン10にて遊技を行っている遊技者に認識させることが可能となる。
第2区間SC2に移行した場合に区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換えられることがある。これにより、本スロットマシン10にて遊技を継続していた遊技者以外の遊技者は、区間表示部67が点灯状態であることを確認したとしても、有利遊技状態が終了した後も第2区間SC2が継続されている状況、及び第2区間SC2が新たに発生した状況のうちいずれであるのかを把握することができないようにすることが可能となる。
第2区間SC2となったとしても区間表示部67が消灯状態に維持され、その後に有利遊技状態に移行した場合に区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換えられることがある。これにより、有利遊技状態においては区間表示部67が点灯状態に維持されるようにしながら、第2区間SC2であって有利遊技状態ではない状況である場合に区間表示部67が消灯状態に維持される状況を生じさせることが可能となる。よって、区間表示部67が消灯状態であっても第2区間SC2である可能性があることとなり、区間表示部67が消灯状態であっても第2区間SC2であることを遊技者に期待させることが可能となる。
第2区間SC2のBモードにおいてはART状態ST6に移行することなく疑似ボーナス状態ST5が終了した場合又はART状態ST6が終了した場合であってもその後に第2区間SC2が継続される。そして、このように第2区間SC2が継続される場合には区間表示部67が点灯状態に維持される。これにより、有利遊技状態の終了後も第2区間SC2が継続していることを本スロットマシン10にて遊技を行っている遊技者に認識させることが可能となる。
ART状態ST6の第1単位実行回ST12においては初期ゲーム数だけではなく上乗せゲーム数が付与され得る。これにより、第1単位実行回ST12の継続ゲーム数として多くのゲーム数が付与されることを遊技者に期待させることが可能となる。この場合に、ART状態ST6においては複数回の第1単位実行回ST12において上乗せゲーム数が付与され得るとともに、1回のART状態ST6における上乗せゲーム数の合計ゲーム数が最大ゲーム数(具体的には170ゲーム)以下に制限される。これにより、上乗せゲーム数が付与される第1単位実行回ST12を多く発生させることを可能としながら、上乗せゲーム数が過剰に付与されてしまわないようにすることが可能となる。
第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合にはART状態ST6の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなっていなくても当該ART状態ST6は終了される。これにより、ART状態ST6が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。この場合に、1回のART状態ST6における上乗せゲーム数の合計ゲーム数が最大ゲーム数以下に制限される。これにより、第2区間SC2の継続ゲーム数に制限がある状況において、ART状態ST6の継続ゲーム数の付与が上乗せゲーム数の付与によるものに偏ってしまわないようにすることが可能となる。
第1単位実行回ST12における1回の実行回において付与される上乗せゲーム数は、当該上乗せゲーム数の最大ゲーム数よりも少ないゲーム数となっている。これにより、上乗せゲーム数の1回の付与によって、付与対象となった上乗せゲーム数の合計ゲーム数が最大ゲーム数に到達してしまわないようにすることが可能となる。よって、上乗せゲーム数が付与されることとなる第1単位実行回ST12の実行回が複数回発生し得るようにすることが可能となる。
第1単位実行回ST12の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなった場合に実行された継続抽選処理(ステップS3017)にて当選となることで、当該第1単位実行回ST12の新たな実行回が開始される。この場合に、上記のとおり上乗せゲーム数の合計ゲーム数に対して最大ゲーム数の制限が設定されていることにより、第2区間SC2の継続ゲーム数に上限ゲーム数が設定されている構成において、第1単位実行回ST12の実行回が繰り返される状況を発生させ易くすることが可能となる。
第1単位実行回ST12の実行回が12回実行された場合にはその次の実行回は第2単位実行回ST13となる。そして、第2単位実行回ST13の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなった場合に実行される継続抽選処理(ステップS3017)では継続率が90%となる。この継続率は、第1単位実行回ST12である場合に実行される継続抽選処理(ステップS3017)において最も高い継続率である80%よりも高い確率となっている。これにより、単位実行回ST12,ST13の実行回が繰り返されたことに対する遊技者の満足感を高めることが可能となる。この場合に、上記のとおり上乗せゲーム数の合計ゲーム数に対して最大ゲーム数の制限が設定されていることにより、第2区間SC2の継続ゲーム数に上限ゲーム数が設定されている構成において、第2単位実行回ST13の実行回が繰り返される状況を発生させ易くすることが可能となる。
上乗せゲーム数の合計ゲーム数の最大ゲーム数は、ART状態ST6として継続可能なゲーム数の最小値から、単位実行回ST12,ST13が13回実行されるまでに決定された当該単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数の合計ゲーム数として想定される最大値のゲーム数を減算したゲーム数よりも少ないゲーム数に設定されている。これにより、第2区間SC2の上限ゲーム数が定められているとともに第1単位実行回ST12において上乗せゲーム数が付与され得る構成であっても、単位実行回ST12,ST13の実行回数が13回以上となることでそれまでよりも高い継続率で継続抽選処理(ステップS3017)が実行される状況が生じ得るようにすることが可能となる。
第2単位実行回ST13においては上乗せゲーム数が付与されない。これにより、第2単位実行回ST13が繰り返されることによって高い継続率で継続抽選処理(ステップS3017)が実行される機会を多く付与することが可能となる。
上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて1以上の上乗せゲーム数が選択されたとしても、今回のART状態ST6における第1単位実行回ST12において発生可能な残りの上乗せゲーム数が、上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて今回選択された上乗せゲーム数よりも多いゲーム数ではない場合には、その選択された上乗せゲーム数は加算対象となることなく無効化される。つまり、今回のART状態ST6における第1単位実行回ST12において発生可能な残りの上乗せゲーム数が加算対象として設定されるのではなく、上乗せ抽選処理(ステップS3302)にて上乗せ当選とならなかった場合と同様に上乗せゲーム数が0ゲームとなる。これにより、今回のART状態ST6における第1単位実行回ST12において発生可能な上乗せゲーム数を最大ゲーム数以下とすることが可能となるだけではなく、後側の実行回における第1単位実行回ST12であっても上乗せゲーム数が付与される可能性を高めることが可能となる。
第1単位実行回ST12の新たな実行回を開始させることが決定されていない状況であっても当該新たな実行回の初期ゲーム数に対して付与する上乗せゲーム数が決定され、実際に新たな実行回が開始された場合にはその決定された上乗せゲーム数が当該新たな実行回の初期ゲーム数に対して付与される。これにより、新たな実行回が開始された場合に付与する上乗せゲーム数を事前に決定しておくことが可能となり、新たな実行回が開始されることとなった場合には当該新たな実行回が開始される前に上記上乗せゲーム数に対応する演出を実行することが可能となる。
第1単位実行回ST12における現状実行されている実行回の最終ゲームが開始される前に次の実行回が仮に開始された場合に付与される上乗せゲーム数が決定されるため、現状実行されている実行回の最終ゲームにおいて当該実行回の次に実行され得る実行回に対して付与される上乗せゲーム数に対応する演出を実行することが可能となる。
第1単位実行回ST12における現状実行されている実行回において、当該実行回の次に実行され得る実行回に対して付与される上乗せゲーム数が決定される。これにより、上乗せゲーム数は次に実行され得る実行回についてのみ決定されるため、複数の上乗せゲーム数を累積的に記憶する必要が生じない。
第1単位実行回ST12における現状実行されている実行回の最終ゲームが開始された場合に当該実行回が終了した後に新たな実行回を開始させるか否かが決定される。これにより、新たな実行回を開始させることが決定されてから新たな実行回が開始されるまでの期間を短くすることが可能となる。
第1単位実行回ST12における新たな実行回が開始される場合には現状実行されている実行回の最終ゲームにて継続演出が実行される構成において、当該継続演出の演出内容が新たな実行回に対して付与される上乗せゲーム数に対応する演出内容とされる。これにより、継続演出を確認した遊技者は新たな実行回が開始されることを把握するだけではなく、当該新たな実行回に対して付与される上乗せゲーム数を予測又は把握することが可能となる。これにより、継続演出に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了することに基づいて第2区間SC2が終了する場合には、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了してから終了準備状態ST7となり当該終了準備状態ST7において所定ゲーム数が実行された後に第2区間SC2が終了する。これにより、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了することで第2区間SC2が終了する場合であっても、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了した後に第2区間SC2に維持される期間を生じさせることが可能となる。
終了準備状態ST7において1ゲームが実行された場合に第2区間SC2が終了する。これにより、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了した後に第2区間SC2が維持される期間を極力短くすることが可能となる。
疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了することで第2区間SC2が終了する場合には、終了準備状態ST7において所定ゲーム数が実行されることで第2区間SC2が終了する場合に区間表示部67が点灯状態から消灯状態となる。これにより、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了した後も区間表示部67の点灯状態が所定ゲーム数に亘って維持されるようにすることが可能となる。
Aモードの第2区間SC2においてART状態ST6への移行が確定することなく疑似ボーナス状態ST5が終了する場合であっても、疑似ボーナス状態ST5が終了した後に1ゲームの終了準備状態ST7となるとともに当該終了準備状態ST7においては区間表示部67が点灯状態に維持されるため、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了した後のタイミングであっても区間表示部67は点灯状態となる。これにより、ART状態ST6への移行が確定していることを示す演出が実行されていない状況における疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了したタイミングで区間表示部67を確認したとしてもART状態ST6への移行が発生しないことを特定することができない。よって、ART状態ST6への移行が確定していることを示す演出が実行されていない状況における疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了したタイミングにおいて復活演出が実行されることを遊技者に期待させることが可能となり、ART状態ST6への移行が確定することに対する期待感を持続させることが可能となる。
エンディング条件が成立することで疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6の途中であっても第2区間SC2が終了し、それに伴って疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了する場合には、当該エンディング条件が成立したゲームにて疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6が終了するとともに第2区間SC2が終了する。これにより、エンディング条件が成立した場合には即座に第2区間SC2を終了させることが可能となる。
「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数である遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数(具体的には2400枚)を超えた場合、第2区間SC2が終了する。これにより、第2区間SC2が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。この場合に、リプレイ入賞が成立したゲームであっても、合計獲得数カウンタ74dにより計測されている遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かが判定される。これにより、リプレイ入賞が成立したゲームよりも前のゲームにおいて実際には既に合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていたにも関わらずノイズなどの原因で第2区間SC2の初期化処理が実行されていなかった場合であっても、その後のリプレイ入賞が成立したゲームにおいて合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていることを特定することが可能となり、第2区間SC2の初期化処理が実行されるようにすることが可能となる。
いずれかのリプレイ入賞が成立した場合、合計獲得数カウンタ74dの値を更新するための処理であるステップS2008~ステップS2012の処理が実行されない。リプレイ入賞が成立するゲームにおいてはその開始時に遊技者が所有する遊技媒体がベット設定に際して利用されるものの、リプレイ入賞が成立したことによる利益として、当該リプレイ入賞が成立したゲームにおけるベット数と同数のベット数にて新たなゲームの再遊技を行うことが可能となる。つまり、リプレイ入賞が成立したゲームにおいては遊技者が所有する遊技媒体の数が変動していない。この場合に、リプレイ入賞が成立したゲームにおいてはステップS2008~ステップS2012の処理が実行されないようにすることで、遊技者が所有する遊技媒体の数が変動しないゲームにおいては合計獲得数カウンタ74dの値を変化させるための処理の実行を省略することが可能となり、無駄な処理の実行を省くことが可能となる。
第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に到達した場合にも第2区間SC2が終了する。これにより、リプレイ入賞が成立したゲームにおいて遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数に到達していると判定されて第2区間SC2が終了される場合であっても、その第2区間SC2の終了が当該第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに起因していると遊技者に認識させることが可能となり、リプレイ入賞が成立したゲームにて第2区間SC2が終了したとしても遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
単位実行回ST12,ST13の新たな実行回の開始ゲームが開始された場合には第1待機期間及び第2待機期間が経過する度に第2乱数回路76から第2乱数が取得されて加算抽選処理(ステップS3213)が実行される。これにより、第2乱数回路76を利用しながら、加算抽選処理(ステップS3213)を繰り返し実行することが可能となる。
第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに、固定の期間として上記第1待機期間が確保されるだけではなく、変動の期間として第2待機期間が確保される。第1待機期間は、第2乱数回路76において第2乱数の更新が1周するまでに要する期間以上の期間として設定されており、具体的には第2乱数回路76において第2乱数の更新が1周するまでに要する期間よりも長い期間である1.49ミリ秒に設定されている。これにより、第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに第2乱数回路76における乱数の更新が少なくとも1周していることとなり、短期間において第2乱数の取得が繰り返される場合であっても各取得タイミングにおいて「0~255」の数値範囲となる第2乱数のいずれの数値も第2乱数として取得し得るようにすることが可能となる。また、変動の期間として第2待機期間が確保されていることにより、第2乱数回路76における第2乱数の1周の範囲内において第2乱数の取得タイミングが偏ってしまわないようにすることが可能となる。
前回取得された第2乱数を利用して第2待機期間が変動される。これにより、構成の複雑化を抑制しながら第2待機期間を変動させることが可能となる。
前回取得された第2乱数に基づいてばらつき数値が設定されるとともに繰り返し回数として「15」が設定される。そして、ばらつき数値と繰り返し回数との大小関係が判定され、当該判定において肯定判定をした場合と否定判定をした場合とで当該判定処理の処理時間が変動することとなる。また、大小関係が判定された場合に繰り返し回数の値が1減算され、繰り返し回数が「0」ではない場合には、その1減算後における繰り返し回数と上記ばらつき数値との大小関係が再度判定される。一方、繰り返し回数が「0」となった場合には第2乱数回路76から第2乱数が取得されて加算抽選処理(ステップS3213)が実行される。これにより、前回取得された第2乱数に対応するばらつき数値と大小関係の判定が行われた回数とを利用して第2待機期間を変動させることが可能となる。
ばらつき数値の最大値と繰り返し回数の初期値とが一致している。これにより、ばらつき数値が異なれば第2待機期間が異なる期間となるようにすることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、第1CB入賞の成立となる図柄の組合せが上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図71(a)は本実施形態における第1CB入賞の成立となる図柄の組合せ及び第2CB入賞の成立となる図柄の組合せを説明するための説明図である。
第2CB入賞となる図柄の組合せは上記第1の実施形態と同様に、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である組合せである。左リール32Lにおいて「白7」図柄がメインラインML上を通過してから次に「白7」図柄がメインラインML上を通過するまでに5図柄以上がメインラインMLを通過することとなる。また、中リール32Mにおいて「白7」図柄がメインラインML上を通過してから次に「白7」図柄がメインラインML上を通過するまでに5図柄以上がメインラインMLを通過することとなる。また、右リール32Rにおいて「BAR」図柄がメインラインML上を通過してから次に「BAR」図柄がメインラインML上を通過するまでに5図柄以上がメインラインMLを通過することとなる。したがって、ストップボタン42~44の停止操作タイミングによっては、第2CB役に当選している状況であっても第2CB入賞が成立しないことがある。
一方、第1CB入賞となる図柄の組合せは上記第1の実施形態と異なり、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である組合せである。左リール32Lにおいて「ベル」図柄がメインラインML上を通過してから次に「ベル」図柄がメインラインML上を通過するまでに当該メインラインMLを通過する図柄数は4図柄数以下である。また、中リール32Mにおいて「リプレイ」図柄がメインラインML上を通過してから次に「リプレイ」図柄がメインラインML上を通過するまでに当該メインラインMLを通過する図柄数は4図柄数以下である。また、右リール32Rにおいて「ベル」図柄がメインラインML上を通過してから次に「ベル」図柄がメインラインML上を通過するまでに当該メインラインMLを通過する図柄数は4図柄数以下である。したがって、第1CB役に当選している場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1CB入賞が成立する。
図71(b)は第1CB役又は第2CB役に当選した場合における遊技の流れを示すタイムチャートである。図71(b1)はベット数が「3」であるゲームが実行される期間を示し、図71(b2)はベット数が「2」であるゲームが実行される期間を示し、図71(b3)は第1CB役が当選状態となっている期間を示し、図71(b4)は第2CB役が当選状態となっている期間を示し、図71(b5)は第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3となっている期間を示す。
まず第1CB役の当選状態となる場合について説明する。
主側MPU72にて全部クリア処理(ステップS105)が実行された後などにおいて第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であるt1のタイミングで図71(b1)に示すようにベット数が「3」であるゲームが開始される。この場合、当該t1のタイミングで図71(b3)に示すように第1CB役に当選する。その後、t2のタイミングで図71(b1)に示すように今回のゲームが終了する。この場合、今回のゲームにて第1CB役に当選しているとともに第1CB入賞を成立させる図柄の組合せは所謂取りこぼしを発生させない図柄の組合せである。したがって、t2のタイミングで第1CB入賞が成立することで、図71(b3)に示すように第1CB役の当選状態が解除されるとともに図71(b5)に示すように第1CB状態ST2が開始される。
次に、第2CB役の当選状態となる場合について説明する。
主側MPU72にて全部クリア処理(ステップS105)が実行された後などにおいて第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であるt3のタイミングで図71(b2)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始される。この場合、当該t3のタイミングで図71(b4)に示すように第2CB役に当選する。その後、当該ゲームが終了するが、第2CB入賞を成立させる図柄の組合せは所謂取りこぼしが発生し得る図柄の組合せであり、第2CB入賞を成立させない停止操作タイミングでストップボタン42~44が操作されることで第2CB入賞が成立しない。その後、t4のタイミングで図71(b2)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始されるが、当該ゲームにおいても第2CB入賞を成立させない停止操作タイミングでストップボタン42~44が操作されることで第2CB入賞が成立しない。
その後、第2CB役が当選している状況であるt5のタイミング及びt6のタイミングのそれぞれで図71(b1)に示すようにベット数が「3」であるゲームが開始される。但し、第2CB役の当選状態であってもベット数が「3」であるゲームにおいてはリール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第2CB入賞が成立しない。その後、t7のタイミングで図71(b2)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始されるが、当該ゲームにおいても第2CB入賞を成立させない停止操作タイミングでストップボタン42~44が操作されることで第2CB入賞が成立しない。
上記構成によれば、ベット数が「2」であるゲームを先に実行して第2CB役の当選状態としてからベット数が「3」であるゲームを開始するという通常の遊技方法で遊技を行うのではなく、第2CB役の当選状態となっていない状況でベット数が「3」であるゲームを実行するという通常ではない遊技方法で遊技を行った場合には第1CB役に当選となったゲームで確実に第1CB入賞が成立して遊技者にとって不利である第1CB状態ST2に移行する。これにより、不正に全部クリア処理(ステップS105)を実行させた後にベット数が「3」であるゲームを行って不正な利益を得ようとしても、それに対して第1CB状態ST2への移行が発生することとなり、当該不正行為者が不正な利益を得づらくなるようにすることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況で画像表示装置63に表示される非内部報知画像G12及び第1CB役の当選状態である状況で画像表示装置63に表示される第1内部明示画像G13を表示させるための処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図72は演出側MPU92にて実行される内部報知の切り換え制御処理を示すフローチャートである。内部報知の切り換え制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
まず内部報知の許可操作が発生しているか否かを判定する(ステップS3601)。本実施形態では前面扉12の背面に搭載された演出制御装置90に報知許可スイッチが設けられており、筐体11に対する前面扉12の施錠状態を解除して当該前面扉12をスロットマシン10前方に開放させることで報知許可スイッチの操作が可能となる。そして、報知許可スイッチがON位置に操作されている場合にステップS3601にて肯定判定をする。ステップS3601にて肯定判定をした場合、演出側RAM94に設けられた内部報知の許可フラグに「1」をセットする(ステップS3602)。内部報知の許可フラグに「1」がセットされている場合には画像表示装置63における非内部報知画像G12及び第1内部明示画像G13の表示が可能となる。
内部報知の切り換え制御処理では、内部報知の禁止操作が発生しているか否かを判定する(ステップS3603)。具体的には、演出制御装置90に設けられた上記報知許可スイッチがOFF位置に操作されているか否かを判定する。そして、報知許可スイッチがOFF位置に操作されている場合にステップS3603にて肯定判定をする。ステップS3603にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の内部報知の許可フラグを「0」クリアする(ステップS3604)。内部報知の許可フラグの値が「0」である場合には、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であっても画像表示装置63にて非内部報知画像G12が表示されることはなく、第1CB役の当選状態である状況であっても画像表示装置63にて第1内部明示画像G13が表示されることはない。
上記構成によれば、各CB役の当選状態に応じて非内部報知画像G12又は第1内部明示画像G13が画像表示装置63に表示され得る状況と、各CB役の当選状態と関係なく非内部報知画像G12及び第1内部明示画像G13が画像表示装置63に表示されない状況とを、遊技ホールの管理者において切り換えることが可能となる。これにより、遊技ホールの管理者は非内部報知画像G12又は第1内部明示画像G13の表示によって各CB役の当選状態を把握可能としながら、不正行為者や遊技者に対しては各CB役の当選状態に関係なく非内部報知画像G12及び第1内部明示画像G13が表示されないようにさせることが可能となる。
<第4の実施形態>
上記第1の実施形態では終了準備状態ST7に移行した場合には当該終了準備状態ST7において実行されたゲームにおける遊技内容に関係なく、終了準備状態ST7が終了した後に通常遊技状態ST1に移行する構成としたが、本実施形態ではART状態ST6から移行した終了準備状態ST7においては当該終了準備状態ST7にて実行されたゲームにおける遊技内容に応じてART状態ST6の復活が有り得る構成となっている。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図73は主側MPU72にて実行される終了準備状態処理を示すフローチャートである。なお、終了準備状態処理は、終了準備状態ST7において遊技終了時の対応処理(図26)にて実行される。
今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=5~10のいずれかに当選している場合(ステップS3701:YES)、ART復活抽選処理を実行する(ステップS3702)。ART復活抽選処理では、終了準備状態ST7からART状態ST6に復活させるか否かを抽選により決定する。この場合、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選している方が、ART復活抽選処理にてART復活当選となる確率が高くなる。
ART復活抽選処理の結果がART復活当選である場合(ステップS3703:YES)、ART状態ST6の継続設定処理を実行する(ステップS3704)。当該継続設定処理では、終了準備状態ST7に移行する前における遊技状態がART状態ST6の第1単位実行回ST12であった場合には当該第1単位実行回ST12の新たな実行回を発生させるための処理を実行し、終了準備状態ST7に移行する前における遊技状態がART状態ST6の第2単位実行回ST13であった場合には当該第2単位実行回ST13の新たな実行回を発生させるための処理を実行する。なお、当該構成に限定されることはなく終了準備状態ST7に移行する前における遊技状態に関係なく、ART状態ST6に復活する場合には開始期間ST11に移行する構成としてもよい。
その後、ART復活コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3705)。これにより、演出側MPU92はART状態ST6に復活したことを示す演出が実行された後に移行先の遊技状態に対応する演出が実行されるように、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
上記構成によれば、第2区間SC2のエンディング条件が成立することなくART状態ST6が終了して終了準備状態ST7に移行したとしても当該終了準備状態ST7において実行されたゲームの遊技内容に基づいてART状態ST6に復活することがある。これにより、終了準備状態ST7であっても遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態ではループ抽選処理の実行内容が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図74は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。当該タイマ割込み処理では、ステップS3806にてループ抽選処理を実行する。つまり、本実施形態では定期的(具体的には1.49ミリ秒周期)に起動されるタイマ割込み処理にてループ抽選処理が実行される。なお、ステップS3801~ステップS3805及びステップS3807~ステップS3815の処理内容は上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)のステップS201~ステップS214の処理内容と同一である。
図75はタイマ割込み処理(図74)のステップS3806にて実行されるループ抽選処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74に設けられたループ抽選の完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3901)。ループ抽選処理は上記第1の実施形態と同様に、ART状態ST6の単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が開始されるゲームの開始時において初期ゲーム数を決定するための処理である。上記第1の実施形態では単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数が29ゲーム~32ゲームに設定されておりループ抽選処理(図65)にて加算抽選処理(ステップS3213)が実行される回数は最大で3回であった。これに対して、本実施形態では単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数は29ゲーム~1029ゲームに設定されているため単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が開始されたことを契機として実行される加算抽選処理(ステップS3911)の回数は最大で1000回である。ループ抽選処理(図75)はタイマ割込み処理(図74)が1回起動される度に1回実行され、1回のループ抽選処理(図75)の実行に対して加算抽選処理(ステップS3911)は1回実行される。
ループ抽選の完了フラグは、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が開始されたことを契機とした加算抽選処理(ステップS3911)の実行が完了しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が開始されたタイミングにおいてはループ抽選の完了フラグの値は「0」となっており、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が開始されたことを契機とした加算抽選処理(ステップS3911)の実行が完了している場合、すなわち加算抽選処理(ステップS3911)にて加算当選とならなかった場合又は加算抽選処理(ステップS3911)の実行回数が終了基準数に達した場合にはループ抽選の完了フラグに「1」がセットされる。ループ抽選の完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3901:YES)、加算抽選処理(ステップS3911)を実行する必要がないためそのまま本ループ抽選処理を終了する。
ループ抽選の完了フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3901:NO)、今回が単位実行回ST12,ST13の新たな実行回の開始ゲームであるか否かを判定する(ステップS3902)。ステップS3902にて肯定判定をした場合、ステップS3903~ステップS3908にて、加算抽選処理(ステップS3910)の実行に際して使用する第2乱数を取得する処理(ステップS3909)の前に第2待機期間を発生させるための処理を実行する。
上記第1の実施形態におけるループ抽選処理(図65)では、第2乱数が繰り返し取得される場合において第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに強制的に待機する期間として第1待機期間と第2待機期間とが設定されていた。これに対して、本実施形態ではループ抽選処理(図75)はタイマ割込み処理(図74)が1回起動される度に1回実行され、1回のループ抽選処理(図75)の実行に対して加算抽選処理(ステップS3911)は1回実行される。タイマ割込み処理(図74)は1.49ミリ秒周期で起動されるため、第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに少なくともタイマ割込み処理(図74)の起動周期分の待ち期間が発生する。この期間が上記第1の実施形態における第1待機期間に相当する。つまり、タイマ割込み処理(図74)の起動周期によって第1待機期間が確保されているため、ループ抽選処理(図75)において第1待機期間を確保するための処理を実行する必要が生じない。タイマ割込み処理(図74)の起動周期である1.49ミリ秒は第2乱数回路76において第2乱数の更新が1周するまでに要する期間よりも長い期間である。
ループ抽選処理(図75)における第2待機期間を発生させるための処理(ステップS3903~ステップS3908)は、上記第1の実施形態におけるループ抽選処理(図65)の第2待機期間を発生させるための処理(ステップS3205~ステップS3210)と同一である。具体的には、主側RAM74の繰り返し回数カウンタ74g(図9参照)に繰り返し回数である「15」をセットする(ステップS3903)。ループ抽選処理(図75)では既に説明したとおり第2乱数回路76からの第2乱数の取得が繰り返し行われ得る。そして、第2乱数が繰り返し取得される場合には第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに固定の期間として上記第1待機期間(タイマ割込み処理(図74)の起動周期)が確保されるだけではなく、変動の期間として第2待機期間が確保される。この第2待機期間は最大値となったとしても第1待機期間以下、より詳細には第1待機期間よりも短い期間となっている。但し、これに限定されることはなく第2待機期間が第1待機期間と同一となり得る構成としてもよく、第2待機期間が第1待機期間よりも長い期間となり得る構成としてもよく、第2待機期間は常に第1待機期間以上の期間となる構成としてもよい。
その後、主側RAM74の第2乱数取得エリアから前回のステップS3910にて取得した第2乱数を読み出す(ステップS3904)。なお、主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された後においては第2乱数取得エリアには10進数で「0」の値となる第2乱数が格納されていることになる。その後、ステップS3904にて読み出した8ビットの第2乱数のうち下位4ビットの数値をばらつき数値として主側MPU72のレジスタに記憶する(ステップS3905)。この場合、ばらつき数値は4ビットの数値情報となるため、最小値が「0」であり最大値が「15」である値となる。
その後、主側MPU72のレジスタに記憶されたばらつき数値が、主側RAM74の繰り返し回数カウンタ74gの値よりも小さいか否かを判定する(ステップS3906)。ばらつき数値が繰り返し回数カウンタ74gの値よりも小さい場合には(ステップS3906:YES)、JUMP命令によりステップS3907の処理に進み、ばらつき数値が繰り返し回数カウンタ74gの値以上である場合には(ステップS3906:NO)、NOP命令によりステップS3907の処理に進む。ステップS3907では繰り返し回数カウンタ74gの値を1減算する。そして、1減算後における繰り返し回数カウンタ74gの値が1以上であれば(ステップS3908:NO)、ステップS3906の処理に戻り、1減算後における繰り返し回数カウンタ74gの値が「0」であれば(ステップS3908:YES)、ステップS3909に進む。
上記のとおりステップS3906にて肯定判定をした場合及びステップS3906にて否定判定をした場合のいずれであってもステップS3907の処理に進むこととなるが、NOP命令が実行された場合よりもJUMP命令が実行された場合の方が10マイクロ秒程度、ステップS3907の処理に進むまでに要する処理時間が長くなる。そして、上記のとおり前回取得した第2乱数の下位4ビットとして決定されるばらつき数値が繰り返し回数カウンタ74gの値よりも小さい値であるか否かにより、JUMP命令が実行される場合とNOP命令が実行される場合とが生じる。さらにステップS3907の処理が実行される度に繰り返し回数カウンタ74gの値は1減算されるとともに1減算後の繰り返し回数カウンタ74gの値が「0」となるまでステップS3906及びステップS3907の処理が繰り返される。これにより、繰り返し回数である15回のうちステップS3906にてJUMP命令が実行される回数とステップS3906にてNOP命令が実行される回数との比率を前回取得した第2乱数の下位4ビットの値により変動させることが可能となり、結果的に第2待機期間を変動させることが可能となる。
ステップS3909では主側RAM74に設けられた抽選実行カウンタの値を1加算する。抽選実行カウンタは単位実行回ST12,ST13の新たな実行回における今回の開始ゲームにおいて加算抽選処理(ステップS3911)が実行された回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、第2乱数回路76からその時点における第2乱数を取得し、主側RAM74の第2乱数取得エリアに記憶する(ステップS3910)。その後、加算抽選処理を実行する(ステップS3911)。加算抽選処理では、主側ROM73に予め記憶された加算抽選テーブルを読み出し、その読み出した加算抽選テーブルに対して第2乱数を照合することで、当該第2乱数が加算抽選テーブルに設定された当選数値情報と一致しているか否かを判定する。加算抽選テーブルは1個のみ設けられており、加算抽選処理にて加算当選となる確率が60%となるように上記当選数値情報が設定されている。ここで、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果が加算抽選処理に影響を与えない構成であるが、これに限定されることはなく加算抽選テーブルを役の抽選処理(図16)にて当選となり得るインデックス値IVの種類に対応させて設定することで、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果が加算抽選処理に影響を与える構成としてもよい。
加算抽選処理(ステップS3911)にて加算当選とならなかった場合(ステップS3912:NO)、主側RAM74のループ抽選の完了フラグに「1」をセットした後に(ステップS3915)、本ループ抽選処理を終了する。これにより、単位実行回ST12,ST13の今回の新たな実行回に対するループ抽選処理が終了する。なお、ループ抽選の完了フラグは単位実行回ST12,ST13の今回開始対象となった実行回の最終ゲームが終了する場合に「0」クリアされる。
加算抽選処理(ステップS3911)にて加算当選となった場合(ステップS3912:YES)、主側RAM74の初期加算カウンタの値を1加算する(ステップS3913)。そして、主側RAM74の抽選実行カウンタの値が終了基準数である「1000」であるか否かを判定する(ステップS3914)。既に説明したとおり本実施形態における単位実行回ST12,ST13の初期ゲーム数は29ゲーム~1029ゲームであるため、ループ抽選処理(図75)において初期ゲーム数として加算可能なゲーム数の最大値は1000ゲームであるとともに加算抽選処理(ステップS3911)の最大の実行回数は1000回である。抽選実行カウンタの値が「1000」である場合(ステップS3914:YES)、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回における今回の開始ゲームにて実行された加算抽選処理(ステップS3911)の回数が最大値である1000回に到達したことを意味するため、主側RAM74のループ抽選の完了フラグに「1」をセットした後に(ステップS3915)、本ループ抽選処理を終了する。
抽選実行カウンタの値が「1000」に達していない場合(ステップS3914:NO)、当該抽選実行カウンタの値が途中開始基準数である「500」に達しているか否かを判定する(ステップS3916)。抽選実行カウンタの値が途中開始基準数である「500」に達している場合(ステップS3916:YES)、主側RAM74に設けられたループ抽選の継続フラグに「1」をセットする(ステップS3917)。
本実施形態では既に説明したとおりループ抽選処理(図75)はタイマ割込み処理(図74)が1回起動される度に1回実行され、1回のループ抽選処理(図75)の実行に対して加算抽選処理(ステップS3911)は1回実行される。タイマ割込み処理(図74)は1.49ミリ秒周期で起動されるため、第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに少なくともタイマ割込み処理(図74)の起動周期分の待ち期間が発生する。そうすると、加算抽選処理(ステップS3911)の実行回数が終了基準数である1000回に到達するまでには少なくとも1.49秒が必要となる。この場合に、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回における開始ゲームにおいて、加算抽選処理(ステップS3911)の実行回数が終了基準数である1000回に到達するまでリール32L,32M,32Rの回転の開始を待機する構成とすると、それだけ当該開始ゲームが終了するまでに要する時間が長くなってしまう。
これに対して、本実施形態では加算抽選処理(ステップS3911)の実行回数が途中開始基準数である500回に到達した場合には主側RAM74のループ抽選の継続フラグに「1」をセットしてリール32L,32M,32Rの回転を開始する処理への進行を可能とすることで、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回における加算抽選処理(ステップS3911)が完了していない状況であってもリール32L,32M,32Rの回転が開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの回転の開始を待機する時間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
上記のようにリール32L,32M,32Rの回転を開始させた後であっても、加算抽選処理(ステップS3911)の結果が外れ結果となる又は抽選実行カウンタの値が終了基準数である「1000」に到達するまではタイマ割込み処理(図74)が起動されてループ抽選処理(図75)が実行される度に加算抽選処理(ステップS3911)が実行される。そして、リール32L,32M,32Rの回転が開始された後に加算抽選処理(ステップS3911)にて加算当選となることで付与されたゲーム数を含めて、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回の初期ゲーム数が設定される。これにより、リール32L,32M,32Rの回転の開始を待機する時間が過剰に長くなってしまわないようにしながら、初期ゲーム数として多くのゲーム数を付与することが可能となる。
終了基準数である「1000」に対する途中開始基準数である「500」の差は「500」である。そして、加算抽選処理(ステップS3911)が500回実行されるまでに要する時間として想定される最長時間は、タイマ割込み処理(図74)の起動周期及び第2待機期間を踏まえて1.8秒程度となる。これに対して、リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了するまでに要する時間として想定される最短時間は2秒である。したがって、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回における加算抽選処理(ステップS3911)が完了していない状況においてリール32L,32M,32Rの回転が開始され得る構成であっても、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回の開始ゲームが終了するまでに単位実行回ST12,ST13の新たな実行回における加算抽選処理(ステップS3911)が確実に完了することとなる。
図76は主側MPU72にて実行される本実施形態における今回のセットの開始用処理を示すフローチャートである。なお、上記第1の実施形態では今回のセットの開始用処理(図68)は、第1単位実行回ST12又は第2単位実行回ST13における新たな実行回の開始ゲームにて実行される構成としたが、本実施形態では今回のセットの開始用処理(図76)は、第1単位実行回ST12又は第2単位実行回ST13における新たな実行回の開始ゲーム及びその次のゲームにて実行される。
今回が単位実行回ST12,ST13における新たな実行回の開始ゲームである場合(ステップS4001:YES)、主側RAM74のループ抽選の継続フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4002)。ループ抽選の継続フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS4002:NO)、主側RAM74のループ抽選の完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4003)。ステップS4002及びステップS4003の両方にて否定判定をした場合、今回の実行回に対する加算抽選処理(ステップS3911)の結果が未だ外れ結果となっていない状況であるとともに加算抽選処理(ステップS3911)の実行回数が未だ途中開始基準数に到達していない状況であることを意味する。この場合、ステップS4002及びステップS4003の処理を繰り返す。
今回の実行回に対する加算抽選処理(ステップS3911)の結果が外れ結果となった場合には主側RAM74のループ抽選の完了フラグに「1」がセットされることで、ステップS4003にて肯定判定をしてステップS4004に進む。ステップS4004では、主側RAM74のART継続カウンタに初期ゲーム数の最小値である「29」をセットする。
その後、主側RAM74のART継続カウンタに主側RAM74の初期加算カウンタの値を加算する(ステップS4005)。初期加算カウンタには、今回のゲームが開始される場合に実行されたループ抽選処理(図75)にて選択された初期ゲーム数への加算分のゲーム数が設定されている。なお、ステップS4005の処理を実行した後に初期加算カウンタの値を「0」クリアする。
その後、主側RAM74の完了カウンタの値が11以下であるか否かを判定することで、現状が第1単位実行回ST12であるか否かを判定する(ステップS4006)。現状が第1単位実行回ST12である場合には(ステップS4006:YES)、主側RAM74のART継続カウンタに主側RAM74の上乗せカウンタ74hの値を加算する(ステップS4007)。その後、上乗せカウンタ74hの値を「0」クリアする(ステップS4008)。
上乗せカウンタ74hには、第1単位実行回ST12における前回の実行回が開始されるゲームにおいて実行された次セットの上乗せ用処理(図67)にて選択された上乗せゲーム数がセットされている。したがって、第1単位実行回ST12が継続されて第1単位実行回ST12の新たな実行回が開始される場合には、当該新たに開始される実行回における第1単位実行回ST12の開始時に1以上の上乗せゲーム数が選択されていることを条件としてその選択された1以上の上乗せゲーム数が、当該新たに開始される第1単位実行回ST12の初期ゲーム数に対して上乗せされる。
ステップS4006にて否定判定をした場合、又はステップS4008の処理を実行した場合、単位実行回ST12,ST13の開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4008)。これにより、演出側MPU92は単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が開始されることに対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回における継続ゲーム数(すなわちART継続カウンタに設定されている値)が画像表示装置63にて表示される。この表示に際しては初期ゲーム数が最初に報知された後に、上乗せゲーム数が存在する場合にはその上乗せゲーム数が報知される。
一方、加算抽選処理(ステップS3911)の実行回数が途中開始基準数である500回に到達した場合には主側RAM74のループ抽選の継続フラグに「1」がセットされることで、ステップS4002にて肯定判定をしてステップS4010に進む。ステップS4010では、主側RAM74のART継続カウンタに初期ゲーム数の最小値である「29」をセットする。
その後、主側RAM74の完了カウンタの値が11以下であるか否かを判定することで、現状が第1単位実行回ST12であるか否かを判定する(ステップS4011)。現状が第1単位実行回ST12である場合には(ステップS4011:YES)、主側RAM74のART継続カウンタに主側RAM74の上乗せカウンタ74hの値を加算する(ステップS4012)。その後、上乗せカウンタ74hの値を「0」クリアする(ステップS4013)。
ステップS4011にて否定判定をした場合、又はステップS4013の処理を実行した場合、単位実行回ST12,ST13の開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4014)。これにより、演出側MPU92は単位実行回ST12,ST13の新たな実行回が開始されることに対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、単位実行回ST12,ST13の新たな実行回における仮の継続ゲーム数(すなわちART継続カウンタに設定されている値)が画像表示装置63にて表示される。
上記のとおり加算抽選処理(ステップS3911)の実行回数が途中開始基準数である500回に到達することで、今回の実行回における加算抽選処理(ステップS3911)が完了していない状況であってもリール32L,32M,32Rの回転が開始される場合には、初期ゲーム数に対する初期加算カウンタの値の加算は行われない。当該初期加算カウンタの値の加算は、今回の実行回における開始ゲームに対して次のゲームにて実行される。
具体的には、今回の実行回における2ゲーム目である場合(ステップS4015:YES)、主側RAM74のループ抽選の継続フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS4016:YES)、主側RAM74のART継続カウンタに主側RAM74の初期加算カウンタの値を加算する(ステップS4017)。初期加算カウンタには、今回の実行回における開始ゲームにて実行されたループ抽選処理(図75)にて選択された初期ゲーム数への加算分のゲーム数が設定されている。なお、ステップS4017の処理を実行した後に初期加算カウンタの値を「0」クリアする。
その後、初期ゲーム数への加算分のゲーム数の情報が設定された加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4018)。これにより、演出側MPU92は今回の実行回の継続ゲーム数が上記加算分のゲーム数増加することを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。そして、その増加後における継続ゲーム数が画像表示装置63に表示されるようにする。
上記のとおり加算抽選処理(ステップS3911)の実行回数が途中開始基準数である500回に到達することで、今回の実行回における加算抽選処理(ステップS3911)が完了していない状況であっても単位実行回ST12,ST13の新たな実行回の開始ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が開始された場合には、当該開始ゲームに対して次のゲームにて、上記加算抽選処理(ステップS3911)が実行されたことによる加算分のゲーム数が今回の実行回の継続ゲーム数として付与されたことが報知される。これにより、上記加算分のゲーム数が付与された状況における継続ゲーム数が報知される状況を多様化させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特に、加算抽選処理(ステップS3911)の実行回数が途中開始基準数である500回に到達した場合に、新たな実行回の開始ゲームに対して次のゲームにて上記加算分のゲーム数が付与されることが報知される。これにより、新たな実行回の開始ゲームに対して次のゲームにて上記加算分のゲーム数が付与される場合には500ゲーム以上という多いゲーム数の付与が報知されることとなり、新たな実行回の開始ゲームに対して次のゲームにて上記加算分のゲーム数が付与されることの報知が実行されることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
なお、上記実施形態ではループ抽選処理(図75)における加算抽選処理(ステップS3911)の定期的な実行が完了していない状況で当該加算抽選処理の実行回数が途中開始基準数に到達した場合には初期ゲーム数が29ゲームであることが単位実行回ST12,ST13の開始ゲームで報知された後に、その次のゲームにて初期ゲーム数の加算分のゲーム数が報知される構成としたが、これに限定されることはなく、加算抽選処理の実行回数が途中開始基準数に到達した場合には開始ゲームにおいてその時点における加算分のゲーム数を含めて初期ゲーム数が報知され、その次のゲームにおいて残りの加算分のゲーム数が報知される構成としてもよい。
また、終了基準数は「1000」に限定されることはなく「1000」よりも小さい値であってもよく、「1000」よりも大きい値であってもよい。「1000」よりも大きい値である場合、ループ抽選処理(図75)における加算抽選処理(ステップS3911)の定期的な実行が完了していない状況で単位実行回ST12,ST13の新たな実行回の開始ゲームが終了する可能性がある。この場合、ループ抽選処理(図75)における加算抽選処理の定期的な実行が完了していない状況で複数ゲームが実行され得る。当該構成においては、加算抽選処理による初期ゲーム数の増加分の報知が、上記実施形態と同様に加算抽選処理の定期的な実行が完了した後に開始されるゲームにて行われるようにしてもよい。また、加算抽選処理の定期的な実行が完了していない状況で開始される各ゲームの開始時に、当該ゲームの直前のゲームにて決定された初期ゲーム数の増加分が報知される構成としてもよい。
また、ループ抽選処理(図75)においてステップS3903~ステップS3908の処理が実行されない構成としてもよい。この場合、第2待機期間の計測が行われないこととなる。したがって、タイマ割込み処理(図74)の割込み周期で加算抽選処理(ステップS3911)が実行されることとなる。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施形態の構成に対して個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせて適用してもよく、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせた構成に対して以下の別形態の構成を個別に又は組み合わせて適用してもよい。
(1)第1所定数が「3」であり第2所定数が「2」である構成としたが、これら第1所定数及び第2所定数の具体的な値は任意である。また、第1所定数が第2所定数よりも多い数字である構成に限定されることはなく、第1所定数が第2所定数よりも少ない数字である構成としてもよい。
(2)第1CB状態ST2が遊技者の所有する遊技媒体を減少させる遊技状態である構成としたが、遊技者の所有する遊技媒体を増減させない遊技状態である構成としてもよく、遊技者の所有する遊技媒体を増加させ得るがその増加枚数が1枚や2枚といったように極僅かとなる遊技状態である構成としてもよい。
また、第1CB状態ST2にて実行されたゲームにおいては当該ゲームにて付与された遊技媒体の数が当該ゲームを開始するために設定されたベット数(具体的には「3」)よりも多い数となり得るものの、当該遊技媒体の付与を可能とする役の当選確率が低いことによって、第1CB状態ST2の全体としては遊技者の所有する遊技媒体を増減させない又は遊技者の所有する遊技媒体を減少させることとなる構成としてもよい。
(3)第2CB状態ST3が遊技者の所有する遊技媒体を減少させる遊技状態である構成としたが、遊技者の所有する遊技媒体を増減させない遊技状態である構成としてもよく、遊技者の所有する遊技媒体を増加させ得るがその増加枚数が1枚や2枚といったように極僅かとなる遊技状態である構成としてもよく、遊技者の所有する遊技媒体をある程度増加させることが可能な遊技状態である構成としてもよい。
また、第2CB状態ST3にて実行されたゲームにおいては当該ゲームにて付与された遊技媒体の数が当該ゲームを開始するために設定されたベット数(具体的には「2」)よりも多い数となり得るものの、当該遊技媒体の付与を可能とする役の当選確率が低いことによって、第2CB状態ST3の全体としては遊技者の所有する遊技媒体を増減させない又は遊技者の所有する遊技媒体を減少させることとなる構成としてもよい。
(4)ART状態ST6の途中でCB状態ST2,ST3となった場合にはART状態ST6が一旦中断され、CB状態ST2,ST3において実行されたゲーム数はART状態ST6の残りの継続ゲーム数から減算されない構成としたが、これに限定されることはなく、ART状態ST6の途中でCB状態ST2,ST3となった場合には当該CB状態ST2,ST3において実行されたゲーム数がART状態ST6の残りの継続ゲーム数から減算される構成としてもよい。これにより、ART状態ST6の途中でCB状態ST2,ST3に移行することの不利益性を高めることが可能となる。また、当該構成を疑似ボーナス状態ST5の途中でCB状態ST2,ST3となった場合に対しても適用してもよい。
(5)上記第3の実施形態において前面扉12が開放状態となることで演出側RAM94における内部報知の許可フラグに「1」がセットされ、前面扉12が閉鎖状態となることで演出側RAM94における内部報知の許可フラグが「0」クリアされる構成としてもよい。この場合、前面扉12を開放操作させるだけで、画像表示装置63における非内部報知画像G12及び第1内部明示画像G13の表示を行わせることが可能となる。
(6)上記第3の実施形態において前面扉12の前面に設けられた所定の演出ボタンが所定期間(例えば5秒)に亘って継続して押圧操作された場合に演出側RAM94における内部報知の許可フラグに「1」がセットされ、当該所定の演出ボタンとは別の操作部が操作されることにより演出側RAM94における内部報知の許可フラグが「0」クリアされる構成としてもよい。この場合、前面扉12の開放操作を要することなく所定の演出ボタンを継続して押圧操作するだけで画像表示装置63における非内部報知画像G12及び第1内部明示画像G13の表示が行われる状態とこれら画像G12,G13の表示が行われない状態とを切り換えることが可能となる。
(7)設定値更新処理(ステップS106)が実行されている状況において第1CB役及び第2CB役のうち少なくとも一方の当選状態に関する報知が実行される構成としてもよい。例えば、第2CB当選データが主側RAM74に記憶されていない状況において設定値更新処理(ステップS106)が実行された場合には画像表示装置63において第2CB役に当選していないことを示す報知が実行される構成としてもよい。設定値更新処理(ステップS106)が終了された場合に当該報知が終了される構成とすることで、当該報知が実行される期間を設定値更新処理(ステップS106)が実行されている期間に制限することが可能となる。また、例えば第1CB役当選データが主側RAM74に記憶されている状況において設定値更新処理(ステップS106)が実行された場合には画像表示装置63において第1CB役に当選していることを示す報知が実行される構成としてもよい。設定値更新処理(ステップS106)が終了された場合に当該報知が終了される構成とすることで、当該報知が実行される期間を設定値更新処理(ステップS106)が実行されている期間に制限することが可能となる。
(8)第2CB役に当選していない状況においては第2CB役の当選状態とするための手順が画像表示装置63にて表示される構成としてもよい。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない場合にはベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役に当選させるとともにその当選したゲームにて第2CB入賞を成立させることなく、さらにその後にベット数が「3」であるゲームを実行すべきことが報知される。また、第1CB役に当選している場合にはベット数が「3」であるゲームを実行することで第1CB入賞を成立させて第1CB状態ST2に移行させるとともに当該第1CB状態ST2を消化すべきことが報知される。そして、第1CB状態ST2が消化された場合には、ベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役に当選させるとともにその当選したゲームにて第2CB入賞を成立させることなく、さらにその後にベット数が「3」であるゲームを実行すべきことが報知される。これにより、第2CB役に当選している状況となるように促すことが可能となる。また、当該構成を上記第3の実施形態の構成又は上記(5)~(7)の構成に適用することで、第2CB役に当選している状況となるように促す対象を遊技ホールの管理者に限定することが可能となる。
(9)第2CB役に当選していない状況において第2CB役に当選するとともに第2CB入賞が成立しなかった場合には、第2CB役の当選状態となったことを示す報知が実行される構成としてもよい。当該報知としては例えば「完了です。」といった報知音がスピーカ62から出力される構成としてもよい。
(10)第2CB役に当選している状況においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合にはそれに対応する報知が画像表示装置63にて実行される構成としてもよい。例えば当該報知として画像表示装置63の表示画像がそれまでよりも暗く表示される構成としてもよい。また、第1CB役に当選している状況においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合にはそれに対応する報知が画像表示装置63にて実行される構成としてもよい。例えば当該報知として画像表示装置63の表示画像がそれまでよりも暗く表示される構成としてもよい。
(11)第2CB役に当選している状況においてベット数が「2」となった場合には、その後にスタートレバー41の操作の無効期間が発生する構成としてもよい。当該無効期間は任意であるが例えば10秒としてもよい。この場合、既に第2CB役に当選しているにも関わらずベット数が「2」であるゲームが実行されてしまう可能性を低減することが可能となる。また、この無効期間において既に第2CB役に当選していることを示す報知がスピーカ62又は画像表示装置63にて実行される構成としてもよく、当該報知が上記無効期間においてスタートレバー41が操作されたことを契機として実行される構成としてもよい。
(12)第1区間SC1においてゲームが開始された場合、当該ゲームの開始時に第2区間SC2に移行させることが決定されるとともに当該ゲームの開始時に第2区間SC2への移行が発生する構成としたが、これに限定されることはなく、ゲームの開始時に第2区間SC2に移行させることが決定される一方、そのゲームの終了時に第2区間SC2への移行が発生する構成としてもよい。また、ゲームの終了時に第2区間SC2に移行させることが決定されるとともに当該ゲームの終了時に第2区間SC2への移行が発生する構成としてもよい。この場合、第1区間SC1において消化されるゲーム数を多くすることが可能となる。
(13)第1区間SC1において実行されたゲームにおける役の抽選処理(図16)にていずれかの役に当選した場合には確実に第2区間SC2への移行が発生する構成としたが、これに限定されることはなく、「1」~「6」の設定値によって当選確率に差がある役に当選した場合には第2区間SC2への移行が発生することはなく「1」~「6」の設定値によって当選確率に差がない役に当選した場合に第2区間SC2への移行が発生する構成としてもよい。これにより、第2区間SC2への移行頻度に設定値による有利・不利が生じないようにすることが可能となる。また、「1」~「6」の設定値によって当選確率に差がない役に当選した場合には第2区間SC2への移行が発生することはなく「1」~「6」の設定値によって当選確率に差がある役に当選した場合に第2区間SC2への移行が発生する構成としてもよい。これにより、第2区間SC2への移行頻度に設定値による有利又は不利が生じ易くすることが可能となる。
(14)第1区間SC1においてゲームが実行された場合には役の抽選処理(図16)に関係なく第2区間SC2への移行が発生する構成としてもよい。これにより、第2区間SC2への移行を早期に発生させることが可能となる。
(15)第1区間SC1においてゲームが実行された場合には第2区間SC2への移行抽選処理が実行され当該移行抽選処理にて移行当選となることで第2区間SC2への移行が発生する構成としてもよい。これにより、移行当選となる確率に応じて第2区間SC2への移行のし易さを調整することが可能となる。また、移行抽選処理にて移行当選となる確率が、役の抽選処理(図16)の結果に応じて変動する構成としてもよく変動しない構成としてもよい。役の抽選処理(図16)の結果に応じて変動する構成の場合、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選した場合の方が第2区間SC2への移行当選となる確率を高くすることで、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。また、役の抽選処理(図16)にていずれのインデックス値IVにも当選しなかった場合には移行抽選処理が実行されない構成としてもよい。
(16)ベット数が「3」であるゲームが実行された場合には第2区間SC2への移行が発生し得る一方、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には第2区間SC2への移行が発生しない構成としたが、これに限定されることはなく、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合であっても第2区間SC2への移行が発生し得る構成としてもよい。この場合、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合とベット数が「2」であるゲームが実行された場合とで第2区間SC2への移行が発生する確率が同一又は略同一である構成としてもよい。また、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合の方が、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合よりも第2区間SC2への移行が発生する確率が高くなる構成としてもよい。また、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合の方が、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合よりも第2区間SC2への移行が発生する確率が高くなる構成としてもよい。
(17)ベット数が「3」であるゲームが実行された場合には有利遊技状態(準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6)への移行が発生し得る一方、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には有利遊技状態への移行が発生しない構成としたが、これに限定されることはなく、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合であっても有利遊技状態への移行が発生し得る構成としてもよい。この場合、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合とベット数が「2」であるゲームが実行された場合とで有利遊技状態への移行が発生する確率が同一又は略同一である構成としてもよい。また、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合の方が、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合よりも有利遊技状態への移行が発生する確率が高くなる構成としてもよい。また、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合の方が、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合よりも有利遊技状態への移行が発生する確率が高くなる構成としてもよい。
(18)遊技ホールの管理者により設定確認操作が行われたことに基づいて設定確認用処理が実行されることで、現状設定されている設定値を確認することが可能である構成としてもよい。例えば、主側MPU72に動作電力が供給されている状況において設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されてON操作されることで設定確認用処理が実行され、設定確認用処理が実行されることで現状設定されている設定値が兼用表示部66に表示される構成としてもよい。当該構成において、当該設定確認用処理が実行された場合には一部クリア処理(ステップS104)が実行される構成としてもよい。一部クリア処理が実行された場合には第1CB当選データは消去されるが第2CB当選データ及び設定値の情報は消去されない構成とする。これにより、第2CB当選データが消去されないようにしながら、現状設定されている設定値を確認することが可能となる。
(19)一部クリア処理(ステップS104)において情報の消去対象から除外されるのは第2CB当選データのみに限定されることはなく、主側RAM74の侵入異常フラグも除外される構成としてもよい。これにより、侵入異常報知が開始された後に電源を一旦OFFとし、その後の電源のON操作に際して一部クリア処理(ステップS104)が実行されるようにしたとしても侵入異常報知が再開されることとなる。この場合、侵入異常報知が再開されないようにするためには全部クリア処理(ステップS105)が実行されるようにする必要が生じ、全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には第2CB当選データが消去されることとなる。
(20)主側RAM74の侵入異常フラグに「1」がセットされた場合にはその後の遊技の進行が阻止される構成としてもよい。これにより、侵入異常が発生しているにも関わらず遊技が継続されてしまわないようにすることが可能となる。
(21)一部クリア処理(ステップS104)が実行された場合には所定の情報を残しながら他の情報を消去するという構成を、複数のRT状態を有するスロットマシンに適用してもよい。例えば遊技者に有利な状態に移行することなく特定ゲーム数が実行された場合にはそれまでよりもリプレイ当選及びリプレイ入賞の確率が高くなる天井RT状態に移行するとともに、役の抽選処理(図16)にて所定の役に当選した場合にはそれまでよりもリプレイ当選及びリプレイ入賞の確率が高くなる所定RT状態に移行する構成においては、一部クリア処理(ステップS104)が実行された場合には天井RT状態であることを示すフラグは「0」クリアされないが所定RT状態であることを示すフラグは「0」クリアされる構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(ステップS106)が実行されることで一部クリア処理(ステップS104)が実行される場合であっても天井RT状態をそのまま継続させることが可能となる。また、当該構成であっても全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には、天井RT状態であることを示すフラグ及び所定RT状態であることを示すフラグの両方が「0」クリアされる構成としてもよい。
(22)第2CB役に当選している状況であることを条件として第2区間SC2への移行が発生し得る構成としてもよく、第2CB役に当選している状況であることを条件として疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6への移行が発生し得る構成としてもよい。この場合、第2CB役の当選状態とすることの重要度を高めることが可能となる。
また、第1CB役に当選している状況においては第2区間SC2への移行が発生しない構成としてもよく、第1CB役に当選している状況においては第2区間SC2であっても疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6への移行が発生しない構成としてもよい。この場合、第1CB役の当選状態とすることの不利益性を高めることが可能となる。
(23)抽選モードとして、リプレイ入賞の確率が相違するように通常モード、第1RTモード及び第2RTモードが設定されれている構成としたが、これら抽選モードが設定されていない構成としてもよい。この場合、遊技者に有利な遊技状態としてART状態ST6ではなくAT状態が存在している構成としてもよい。当該構成においては疑似ボーナス状態ST5への移行が発生する前に準備状態ST4に移行させる必要がないため、通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST5に直接移行することとなる。また、通常遊技状態ST1からAT状態に移行させる場合にも通常遊技状態ST1からAT状態に直接移行させればよく、準備状態ST4を介在させる必要がない。当該構成においては準備状態ST4が存在しないこととなるため、第2区間SC2のAモードではAT状態の最大継続ゲーム数として想定される最小値は761ゲームとなり、第2区間SC2のBモードではAT状態が1回のみ発生する場合における当該AT状態の最大継続ゲーム数として想定される最小値は842ゲームとなり、第2区間SC2のCモードではAT状態の最大継続ゲーム数として想定される最小値は956ゲームとなる。この場合、AT状態においてはART状態ST6と同様に、開始期間ST11、第1単位実行回ST12及び第2単位実行回ST13が実行される構成とするとともに、1回のAT状態における第1単位実行回ST12において発生する上乗せゲーム数の合計ゲーム数の最大ゲーム数として170ゲームが設定されていることにより、第2単位実行回ST13が発生する余地を残すことが可能となる。
(24)第1CB役及び第2CB役の非当選状態においては抽選モードが非内部中モードとなり、第1CB役の当選状態又は第2CB役の当選状態においては抽選モードが内部中モードとなる構成としてもよい。この場合、内部中モードは非内部中モードよりもリプレイ役の当選確率及びリプレイ入賞確率が高いモードである構成とする。また、内部中モードにおいて役の抽選処理の結果に基づき移行条件が成立した場合に非AT状態からAT状態に移行し、AT状態において消化されたゲーム数が所定のゲーム数となった場合又はAT状態において所定の終了対応入賞が成立した場合に非AT状態に移行する構成とする。
また、第1CB役の当選状態又は第2CB役の当選状態においては抽選モードが、第1内部中RTモード及び第2内部中RTモードのいずれかとなる構成としてもよい。この場合、第2内部中RTモードは第1内部中RTモードよりもリプレイ役の当選確率及びリプレイ入賞確率が高いモードである構成とする。また、第1内部中RTモードにおいて役の抽選処理の結果に基づき移行条件が成立した場合に第2内部中RTモードに移行し、第2内部中RTモードにおいて消化されたゲーム数が所定のゲーム数となった場合に第1内部中RTモードに移行する構成とする。また、第1内部中RTモードにおいてはAT状態とならない一方、第2内部中RTモードにおいてAT状態となる構成とする。
(25)滞在モードとして、Aモード、Bモード及びCモードの3種類が存在している構成としたが、これに限定されることはなく、滞在モードが2種類である構成としてもよく、4種類以上である構成としてもよい。
(26)滞在モードのBモードには1回目の天井ゲーム数と2回目の天井ゲーム数とが設定されている構成としたが、3回目の天井ゲーム数がさらに設定されている構成としてもよく、4回目の天井ゲーム数がさらに設定されている構成としてもよい。また、滞在モードの種類がいずれであったとしても2回目以降の天井ゲーム数が設定されている構成としてもよい。
(27)Bモードである場合、最初の有利遊技状態(疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6)が終了された場合には確実に2回目の天井ゲーム数が設定される構成としたが、これに限定されることはなく、最初の有利遊技状態が終了した場合に設定抽選処理が実行され当該設定抽選処理にて設定当選(例えば50%の確率)となることで2回目の天井ゲーム数が設定される構成としてもよい。
(28)第2区間SC2であっても区間表示部67が消灯状態である期間が発生し得る構成としたが、これに限定されることはなく、第2区間SC2である場合には確実に区間表示部67が点灯状態となる構成としてもよい。
(29)区間表示部67とは別に有利表示部を設け、第2区間SC2である場合には常に区間表示部67が点灯状態となるとともに第1区間SC1である場合には常に区間表示部67が消灯状態となり、有利遊技状態(準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6)である場合には常に有利表示部が点灯状態となるとともに有利遊技状態ではない場合には常に有利表示部が消灯状態となる構成としてもよい。
(30)Bモードにおいて1回目の有利遊技状態が終了して通常遊技状態に移行した場合には区間表示部67が一旦消灯状態となり、その後に有利遊技状態に移行する場合に区間表示部67が再度点灯状態となる構成としてもよい。
(31)第1単位実行回ST12において発生し得る上乗せゲーム数の合計ゲーム数に最大ゲーム数が設定されている構成としたが、第1単位実行回ST12の実行回数として複数のグループを設定し、それらグループ毎に最大ゲーム数が設定されている構成としてもよい。例えば、第1単位実行回ST12の1回目~4回目を第1グループとし、第1単位実行回ST12の5回目~8回目を第2グループとし、第1単位実行回ST12の9回目~12回目を第3グループとし、それら第1グループ、第2グループ及び第3グループのそれぞれの最大ゲーム数を60ゲームに設定する。これにより、第1単位実行回ST12の後側の実行回であっても上乗せゲーム数が付与され易くすることが可能となる。また、当該構成においては第1グループにおいて上乗せゲーム数の合計ゲーム数が最大ゲーム数に到達しなかった場合には残りの最大ゲーム数が第2グループの最大ゲーム数に加算される構成としてもよく、第2グループにおいて上乗せゲーム数の合計ゲーム数が最大ゲーム数に到達しなかった場合には残りの最大ゲーム数が第3グループの最大ゲーム数に加算される構成としてもよい。
(32)第1単位実行回ST12において初期ゲーム数に付加される上乗せゲーム数が決定されるタイミングは、直前の実行回の開始ゲームにおける開始時に限定されることはなく、当該開始ゲームの終了時であってもよく、直前の実行回の開始ゲームよりも後のゲームであってもよい。但し、直前の実行回の最終ゲームよりも前のタイミングで当該実行回の次に発生し得る実行回の上乗せゲーム数を決定しておくことで、現状の実行回の最終ゲームにおいて次の実行回の上乗せゲーム数に対応する演出内容により継続演出を実行することが可能となる。
また、第1単位実行回ST12の新たな実行回が開始された場合には当該実行回の後に実行され得る実行回の上乗せゲーム数が決定される構成に限定されることはなく、第1単位実行回ST12の新たな実行回が開始された場合には当該実行回の後に実行され得る実行回の初期ゲーム数が決定される構成としてもよい。
(33)第1単位実行回ST12の新たな実行回が発生するか否かに関係なく当該新たな実行回が発生した場合に付与されることとなる上乗せゲーム数が当該新たな実行回の前の実行回にて決定される構成において、新たな実行回が発生するか否かが決定されていない状況において当該上乗せゲーム数に対応する演出が上記前の実行回において行われる構成としてもよい。当該演出としては上乗せゲーム数を明示する演出としてもよく、上乗せゲーム数を示唆する演出としてもよい。この場合、現状実行されている実行回において、新たな実行回が仮に発生する場合に付与される上乗せゲーム数を明示又は示唆することが可能となる。また、この演出が実行されるタイミングは任意であり、例えば現状実行されている実行回の開始ゲームにて実行される構成としてもよく、途中のゲームにて実行される構成としてもよい。
(34)第1単位実行回ST12の各実行回において付与される上乗せゲーム数が、開始期間ST11が終了した場合といったように第1単位実行回ST12の最初の実行回が開始される前に決定される構成としてもよい。この場合、第1単位実行回ST12の新たな実行回が開始される度に、事前に決定された上乗せゲーム数が付与されることとなる。
(35)単位実行回ST12,ST13の各実行回における最終ゲームにて新たな実行回を発生させるか否かを決定する継続抽選処理が実行される構成としたが、最終ゲームよりも前のゲームにおいても継続抽選処理が実行され得る構成としてもよい。また、単位実行回ST12,ST13の各実行回における各ゲームにおいて役の抽選処理(図16)の結果が所定の結果であった場合には継続抽選処理が実行される構成としてもよい。
(36)疑似ボーナス状態ST5においてART状態ST6に移行することを示す復活演出が発生する場合、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に復活演出が開始される構成としたが、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームが終了した後においてART状態ST6の最初のゲームを開始させるために遊技媒体のベット設定を行った場合に復活演出が開始される構成としてもよい。この場合であっても、ART状態ST6に移行することなく疑似ボーナス状態ST5が終了する場合には疑似ボーナス状態ST5の終了後に1ゲームに亘って終了準備状態ST7が実行されるとともに終了準備状態ST7が終了するまで区間表示部67は点灯状態に維持されるため、疑似ボーナス状態ST5の最終ゲームが終了した後に区間表示部67が点灯状態であるか否かを確認したとしても、上記復活演出が発生するか否かを特定することができない。
(37)終了準備状態ST7が継続するゲーム数は1ゲームに限定されることはなく、2ゲーム、3ゲーム又は4ゲーム以上であってもよい。また、終了準備状態ST7の継続ゲーム数が複数種類存在しており、それら複数種類の継続ゲーム数から抽選により選択された継続ゲーム数に亘って終了準備状態ST7が維持される構成としてもよい。
(38)遊技区間の第2制御処理(図47)では、リプレイ入賞が成立した場合には主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dの更新処理(ステップS2008~ステップS2012)が実行されない構成としたが、当該更新処理が実行される構成としてもよい。この場合、リプレイ入賞が成立した場合にはステップS2008にて今回のゲームのベット数が合計獲得数カウンタ74dから減算されるとともにステップS2010にて今回のゲームのベット数が合計獲得数カウンタ74dに加算されることとなる。したがって、上記更新処理が実行されたとしても合計獲得数カウンタ74dの値は一定となる。
(39)ループ抽選処理において、ばらつき数値は前回の第2乱数の下位4ビットである構成としたが、これに限定されることはなく、ばらつき数値が前回の第2乱数の上位4ビットである構成としてもよく、中位4ビットである構成としてもよい。
(40)ループ抽選処理において、ばらつき数値が前回の第2乱数に基づいて決定される構成としたが、これに限定されることはなく、前々回の第2乱数に基づいて決定される構成としてもよく、前回の第2乱数と前々回の第2乱数とに基づいて決定される構成としてもよい。
(41)ループ抽選処理において、数値抽選処理が実行されてばらつき数値が決定される構成としてもよい。この場合であってもばらつき数値を変動させることが可能となる。
(42)ループ抽選処理において、第2待機期間を発生させるための処理を実行する場合、最初に主側RAM74の繰り返し回数カウンタ74gに「15」をセットした後に、ばらつき数値と繰り返し回数カウンタ74gの値との大小関係を判定するとともに当該判定を行う度に繰り返し回数カウンタ74gの値を1減算し当該繰り返し回数カウンタ74gの値が「0」となった場合に第2待機期間が経過したと判定する構成としたが、これに限定されることはなく、最初に繰り返し回数カウンタ74gに「0」をセットしその後に大小関係を判定する度に繰り返し回数カウンタ74gの値を1加算するとともに当該繰り返し回数カウンタ74gの値が「15」となった場合に第2待機期間が経過したと判定する構成としてもよい。
(43)第2区間SC2に移行した場合、疑似ボーナス状態ST5又はART状態ST6への移行が発生することなく第2区間SC2が終了することがない構成としたが、これに限定されることはなく、第2区間SC2に移行したとしても疑似ボーナス状態ST5及びART状態ST6への移行が発生することなく当該第2区間SC2が終了し得る構成としてもよい。
(44)第2区間SC2においては区間表示部67が点灯状態(すなわち表示状態)となる構成において、スロットマシン10に所定の異常状態が発生している場合には区間表示部67が消灯状態(すなわち非表示状態)となる構成としてもよい。また、この場合には兼用表示部66において異常状態の種類に対応する表示が行われる構成としてもよい。このように共通表示領域68に兼用表示部66と区間表示部67とが集約させて設けられている構成においてスロットマシン10に所定の異常状態が発生している場合には区間表示部67を消灯状態とした上で兼用表示部66にて異常状態の種類に対応する表示を行うことにより、同一の異常状態が発生している場合であっても第2区間SC2であるか否かによって共通表示領域68の表示態様が変化するという事象が発生しないため、異常状態の種類を特定し易くなる。
(45)第1単位実行回ST12の新たな実行回が発生することが決定された場合、当該新たな実行回において付与される上乗せゲーム数が所定のゲーム数以上である場合には確実に特別継続演出が実行される構成としたが、これに限定されない。例えば、第1単位実行回ST12の新たな実行回が発生することが決定された場合には継続演出の抽選処理が実行されるようにし、当該継続演出の抽選処理では新たな実行回において付与される上乗せゲーム数が多いゲーム数であるほど特別継続演出が選択される確率が高く、新たな実行回において付与される上乗せゲーム数が少ないゲーム数であるほど通常継続演出が選択される確率が高くなるようにしてもよい。
(46)第2区間SC2のエンディング演出が開始される条件として、上記第1の実施形態における条件に加えて、第2区間SC2において継続して消化されたゲーム数がエンディング開始基準ゲーム数以上となったことという条件が設定されている構成としてもよい。
(47)消化されたゲームの合計ゲーム数と、第2区間SC2において消化されたゲームの合計である有利ゲーム数とを履歴情報として記憶し、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合を演算する構成としたが、これに限定されることはなく、役の抽選処理において抽選の対象となる所定役の当選回数と合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、当該所定役の当選確率を演算する構成としてもよい。この場合、対象となる所定役として第1所定役と第2所定役とが存在しており、第1所定役及び第2所定役のそれぞれについて個別に当選回数を履歴情報として記憶するとともに第1所定役及び第2所定役のそれぞれについて当選確率を演算する構成としてもよい。また、全ての役のそれぞれについて個別に当選回数を履歴情報として記憶するとともに各役のそれぞれについて当選確率を演算する構成としてもよい。これにより、管理対象の役の当選確率を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
また、遊技媒体の付与数の合計数と合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数を演算する構成としてもよい。これにより、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。また、遊技媒体の付与数の合計数と合計ゲーム数との組合せを、各遊技状態及び第2区間SC2のそれぞれについて個別に履歴情報として記憶し、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数を各遊技状態及び第2区間SC2のそれぞれについて個別に演算する構成としてもよい。
(48)有利遊技状態においてはリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで有利遊技状態ではない遊技状態よりも有利となる構成に限定されることはなく、例えば小役入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数が多くなることで有利遊技状態が有利となる構成としてもよい。
(49)遊技履歴を利用した演算結果の報知が兼用表示部66及び区間表示部67にて行われる構成に限定されることはなく、例えばクレジット表示部65を利用して行われる構成としてもよく、クレジット表示部65及び兼用表示部66を利用して行われる構成としてもよい。また、報知対象の演算結果が複数種類存在している場合には各種類の報知対象の事象が順次切り換えて表示される構成としてもよい。このように順次切り換えて表示される場合には、例えばクレジット表示部65において報知対象の事象の種類が表示され、兼用表示部66においてその報知対象の事象についての演算結果又は当該演算結果の内容に対応する情報が表示される構成としてもよい。これにより、報知対象の事象が複数種類存在している場合であっても少ない表示部を利用してそれら複数種類の報知対象の事象についての報知を行うことが可能となる。
(50)第1区間SC1についても継続ゲーム数の上限ゲーム数が設定されている構成としてもよい。この場合、第1区間SC1において継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合には第2区間SC2に設定されることになる。これにより、第1区間SC1が上限ゲーム数に到達するまで継続したことに対する補填を行うことが可能となる。また、当該第1区間SC1における上限ゲーム数を「設定1」~「設定6」の各設定値間において同一とすることにより、当該上限ゲーム数に関して設定値による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
(51)有効ラインがメインラインMLの1本のみである構成に限定されることはなく、有効ラインが2本、3本又は4本以上である構成としてもよい。この場合、ベットされた遊技媒体の数が多いほど有効ラインの数が多くなる構成としてもよく、ベットされた遊技媒体の数とは無関係に最大数の有効ラインが設定される構成としてもよい。
(52)主側MPU72から演出側MPU92に送信される情報の種類は上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、例えば遊技媒体の付与に対応する入賞が成立した場合、その入賞により付与される遊技媒体の数の情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、入賞により付与される遊技媒体の数の情報を画像表示装置63などにおいて報知することが可能となる。また、全てのリール32L,32M,32Rが停止していない状況であっても一部のリール32L,32M,32Rの回転が停止される場合又は停止された場合に、それに対応する情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、リール32L,32M,32Rの回転状況に対応する演出を画像表示装置63などにおいて行うことが可能となる。
(53)上記各実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(54)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はATゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。また、遊技者に有利なボーナス状態が存在している構成としてもよい。
(55)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(56)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、遊技媒体として遊技球を利用して遊技が行われるパチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては理解の容易のため上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において前記開始操作手段が操作されたことに基づいてゲームの実行状況とするゲーム開始手段(主側MPU72におけるステップS304にて肯定判定をする機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
当該絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御が実行されるようにする当選対応制御手段(主側MPU72におけるステップS310及びステップS311の処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記所定数のうち第1所定数(「3」)の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合には所定利益(疑似ボーナス状態ST5への移行、ART状態ST6への移行)が付与され得るのに対して前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合には前記所定利益が付与されない構成、及び前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合の方が前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合よりも所定利益が付与され易い構成のうちいずれかの構成であり、
前記当選対応制御手段は、
前記役の抽選処理にて第1所定役(第1CB役)に当選している状況において第1所定入賞(第1CB入賞)が成立したことに基づいて第1所定遊技状態(第1CB状態ST2)に遊技状態を移行させる第1移行手段(主側MPU72におけるステップS1003の処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて第2所定役(第2CB役)に当選している状況において第2所定入賞(第2CB入賞)が成立したことに基づいて第2所定遊技状態(第2CB状態ST3)に遊技状態を移行させる第2移行手段(主側MPU72におけるステップS1007の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1所定役は、前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る一方、前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選とならない役であり、
前記第1所定入賞は、前記第1所定役に当選している状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで成立する一方、前記第1所定役に当選している状況であっても前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行された場合には成立しないものであり、
前記第2所定役は、前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る一方、前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選とならない役であり、
前記第2所定入賞は、前記第2所定役に当選している状況において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで成立する一方、前記第2所定役に当選している状況であっても前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行された場合には成立しないものであり、
前記第2所定役に当選したゲームにて前記第2所定入賞が成立しなかったとしても当該第2所定役に当選している状況が次のゲームに維持される構成であり、
前記第2所定役に当選している場合には前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で前記役の抽選処理が実行されたとしても前記第1所定役に当選しない構成であり、
前記第1所定遊技状態は、遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態であることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで所定利益が付与される又は所定利益が付与され易い構成であることにより、遊技者は基本的に第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームを実行することとなる。
当該構成において、役の抽選処理の当選役として、第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る第1所定役と、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る第2所定役とが設定されている。第1所定役に当選している状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されることで第1所定入賞が成立し得る。そして、第1所定入賞が成立することで第1所定遊技状態に移行する。また、第2所定役に当選している状況において第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されることで第2所定入賞が成立し得る。そして、第2所定入賞が成立することで第2所定遊技状態に移行する。この場合に、第2所定役に当選している場合には第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で役の抽選処理が実行されたとしても第1所定役に当選しない構成であるとともに、第1所定遊技状態は遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態である。
したがって、遊技ホールにおいては営業開始前に第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームを行い第2所定役に当選させておくことで、営業開始後において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを繰り返し行う遊技者に対しては第1所定遊技状態への移行を発生させないようにすることが可能となる。その一方、例えば遊技媒体を不正に取得した後に情報の初期化を不正に行った上でその不正に取得した遊技媒体を利用して第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況におけるゲームを繰り返し行う不正行為が行われた場合には、第2所定役に当選していない状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが繰り返されることとなる。この場合、遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態である第1所定遊技状態が発生し易くなる。これにより、当該不正行為者に対してさらなる遊技媒体の増加が発生しづらくなるようにさせることが可能となる。よって、情報の初期化を不正に行わせることにより不正な利益を得ようとする行為の発生を抑制することが可能となる。
特徴A2.前記第2所定数は前記第1所定数よりも少ない数であることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、第2所定数は第1所定数よりも少ない数であるため、第2所定役に当選している状況とするために必要な遊技媒体の数を少なく抑えることが可能となる。
特徴A3.前記第1所定遊技状態は、遊技者が所有している遊技媒体を減少させる遊技状態であることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、第1所定遊技状態が発生した場合には不利益が生じることとなるため、既に説明したような不正行為が行われた場合には不正行為者の所持する遊技媒体を減少させることが可能となる。
特徴A4.前記第2所定遊技状態は、遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態、又は遊技者が所有している遊技媒体を減少させる遊技状態であることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、既に説明したような不正行為者が情報の初期化を不正に行った後に、不正に取得した遊技媒体を利用して第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを行った場合に、第2所定役に当選するとともに第2所定入賞が成立することで、遊技媒体の増加に寄与しない又は所有している遊技媒体を減少させる第2所定遊技状態に移行するようにさせることが可能となる。
特徴A5.前記第1所定入賞は、前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームにて前記第1所定役に当選した場合、前記停止操作手段の操作態様に関係なく当該ゲームにて成立する(第2の実施形態の構成)ことを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、第1所定役に当選した場合にはそのゲームにて確実に第1所定入賞が成立するため、既に説明したような不正行為が行われた場合に遊技媒体の増加に寄与しない第1所定遊技状態に移行させ易くさせることが可能となる。
特徴A6.前記第1所定役に当選したゲームにて前記第1所定入賞が成立しなかったとしても当該第1所定役に当選している状況が次のゲームに維持される構成であり、
前記第1所定役に当選している場合には前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で前記役の抽選処理が実行されたとしても前記第2所定役に当選しない構成であることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、第1所定役に当選している状況において第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを実行したとしても第2所定役に当選した状況とすることができない。これにより、既に説明したような不正行為者が情報の初期化を行った後にまず第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを行い第1所定役に当選した状況となった後は、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを行ったとしても第2所定役に当選させることができない。
特徴A7.有利移行可能状況(第2区間SC2)である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5、ART状態ST6)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS2403~ステップS2405、ステップS2413及びステップS2414の処理を実行する機能)を備え、
前記所定利益は前記有利遊技状態に移行することであり、
前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されることで前記有利移行可能状況となり得るのに対して、前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されたとしても前記有利移行可能状況とならないことを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行された場合には有利遊技状態への移行が可能となる有利移行可能状況となり得るのに対して、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されたとしても有利移行可能状況とならない。したがって、遊技者は基本的に第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームを実行することとなる。
特徴A8.前記第2所定役に当選している状況であるか否かに関係なく前記有利移行可能状況となり得ることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、第2所定役に当選している状況であるか否かに関係なく第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されることで有利移行可能状況となり得る。これにより、遊技者が第2所定役に当選していない状況で第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況のゲームを開始させたとしても、有利移行可能状況となり得るようにすることが可能となる。
特徴A9.前記有利移行手段は、前記有利移行可能状況である場合に前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されたことに基づいて前記有利遊技状態に遊技状態を移行させ得る一方、前記有利移行可能状況である場合に前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されたとしても前記有利遊技状態に遊技状態を移行させないことを特徴とする特徴A7又はA8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、有利移行可能状況となった後であっても第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを実行しないと有利遊技状態への遊技状態の移行が発生しない。したがって、有利移行可能状況であっても遊技者は基本的に第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームを実行することとなる。
特徴A10.前記有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて前記有利移行可能状況を終了させるゲーム数対応の終了手段(主側MPU72におけるステップS2006にて肯定判定をしてステップS2014の処理を実行する機能)を備え、
当該ゲーム数対応の終了手段は、前記有利移行可能状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲーム及び前記有利移行可能状況において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲームのいずれであっても、前記有利移行可能状況において実行されたゲーム数の計測対象とすることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、有利移行可能状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲーム及び第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲームのいずれであっても、有利移行可能状況において実行されたゲーム数の計測対象となる。これにより、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行された場合には有利移行可能状況であっても有利遊技状態への遊技状態の移行が発生しないにも関わらず、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行された場合にはそれだけ有利移行可能状況の残りの上限ゲーム数が少なくなってしまう。したがって、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で遊技を行うことの不利益性を高めることが可能となる。
特徴A11.前記有利移行可能状況が継続している場合に実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数から前記有利移行可能状況が継続している場合にゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数を減算した値を所定差数とした場合において、当該所定差数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの前記所定差数の増加分が、上限差数に到達したことに基づいて前記有利移行可能状況を終了させる差数対応の終了手段(主側MPU72におけるステップS2013にて肯定判定をしてステップS2014の処理を実行する機能)を備え、
当該差数対応の終了手段は、前記有利移行可能状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲーム及び前記有利移行可能状況において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲームのいずれであっても、前記所定差数の計測対象とすることを特徴とする特徴A9又はA10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、有利移行可能状況における所定基準値からの所定差数の増加分が上限差数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、有利移行可能状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲーム及び第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲームのいずれであっても、所定差数の計測対象となる。これにより、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行された場合には有利移行可能状況であっても有利遊技状態への遊技状態の移行が発生しないにも関わらず、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行された場合にはそれだけ所定基準値からの所定差数の増加分が上限差数に近づく可能性がある。したがって、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で遊技を行うことの不利益性を高めることが可能となる。
特徴A12.前記第2所定役に当選していない状況において第1所定報知(非内部報知画像G12)が実行されるようにする第1所定報知手段(演出側MPU92におけるステップS1117、ステップS1202、ステップS1205及びステップS1211の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A12によれば、第2所定役に当選していない状況においては第1所定報知が実行されるため、第2所定役に当選していない状況においては遊技ホールの管理者などに第2所定役に当選させることを促すことが可能となる。
特徴A13.前記第1所定報知手段は、前記第1所定報知が実行されている状況において実行されたゲーム数が報知されるようにすることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、第2所定役に当選していないことで第1所定報知が実行されている状況において実行されたゲーム数が報知されることにより、第2所定役に当選していない状況がどの程度継続しているのかを遊技ホールの管理者などに認識させることが可能となる。
特徴A14.前記第1所定役に当選したゲームにて前記第1所定入賞が成立しなかったとしても当該第1所定役に当選している状況が次のゲームに維持される構成であり、
前記第1所定役に当選している場合には前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で前記役の抽選処理が実行されたとしても前記第2所定役に当選しない構成であり、
前記第1所定報知手段は、前記第1所定役に当選していない状況であって前記第2所定役に当選していない状況において前記第1所定報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴A12又はA13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、遊技ホールの管理者などは第1所定報知が実行されていることを確認することで、第1所定役及び第2所定役のいずれにも当選していない状況であることを把握することが可能となる。
特徴A15.前記第1所定報知手段は、前記第2所定役に当選していない状況において特定操作が行われたことに基づき報知可能条件が成立している場合に前記第1所定報知が実行されるようにし、前記第2所定役に当選していない状況であっても前記報知可能条件が成立していない場合には前記第1所定報知が実行されないようにする手段(第3の実施形態における演出側MPU92の内部報知の切り換え制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A12乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A15によれば、第2所定役に当選していない状況であっても特定操作が行われたことに基づき報知可能条件が成立していない場合には第1所定報知が実行されない。これにより、遊技ホールの管理者のみが、第1所定報知の実行を通じて第2所定役に当選していない状況であるか否かを確認することができるようにすることが可能となる。
特徴A16.前記第2所定役に当選している状況において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが開始された場合に第2所定報知(2ベット対応報知)が実行されるようにする第2所定報知手段(演出側MPU92におけるステップS1503の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、既に第2所定役に当選している状況であるにも関わらず第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが開始された場合には第2所定報知が実行されるため、第2所定入賞の成立の回避を促すことが可能となる。
特徴A17.前記第2所定役に当選していない状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが開始された場合に第3所定報知(3ベット対応報知)が実行されるようにする第3所定報知手段(演出側MPU92におけるステップS1305の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A17によれば、第2所定役に当選していない状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが開始された場合には第3所定報知が実行されるため、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを行うことで第2所定役に当選させることを促すことが可能となる。
特徴A18.前記第1所定役に当選したゲームにて前記第1所定入賞が成立しなかったとしても当該第1所定役に当選している状況が次のゲームに維持される構成であり、
前記第1所定役に当選している場合には前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で前記役の抽選処理が実行されたとしても前記第2所定役に当選しない構成であり、
本遊技機は、前記第1所定役に当選している状況において第4所定報知(第1内部明示画像G13)が実行されるようにする第4所定報知手段(演出側MPU92におけるステップS1107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A18によれば、第1所定役に当選している状況においては第4所定報知が実行されるため、第1所定役に当選している状況においては遊技ホールの管理者などに第1所定役に当選していることを認識させることが可能となる。
特徴A19.前記役の抽選処理にて前記第1所定役に当選した場合に第1所定当選情報(第1CB当選データ)を記憶し、前記役の抽選処理にて前記第2所定役に当選した場合に第2所定当選情報(第2CB当選データ)を記憶する情報記憶手段(主側RAM74)と、
所定消去条件が成立したことに基づいて、前記情報記憶手段に記憶されている情報を消去するための所定消去処理を実行する所定消去手段(主側MPU72における一部クリア処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定消去手段は、前記所定消去処理において前記情報記憶手段に記憶されている情報を消去する場合、前記第2所定当選情報を消去対象から除外することを特徴とする特徴A1乃至A18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A19によれば、所定消去条件が成立したことに基づいて情報記憶手段に記憶されている情報が消去される場合であっても第2所定役に当選したことを示す第2所定当選情報が消去対象から除外される。これにより、所定消去条件が成立して所定消去処理が実行された後であっても第2所定役に当選した状態を維持させることが可能となる。
特徴A20.前記役抽選手段は、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で前記役の抽選処理を実行するものであり、
本遊技機は、前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側MPU72におけるステップS106の処理を実行する機能)を備え、
前記所定消去条件は、前記設定関連処理が実行される場合に成立することを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が選択される構成であるため、使用対象となる設定値の選択によって遊技機の有利度を変動させることが可能となる。また、所定の設定関連処理が実行された場合に所定消去条件が成立して所定消去処理が実行されるため、所定の設定関連処理が実行された場合には情報記憶手段の情報が消去されるようにすることが可能となる。この場合に、所定消去処理が実行されたとしても第2所定当選情報が消去対象から除外される。これにより、所定の設定関連処理が実行されたとしても第2所定役に当選した状態を維持させることが可能となる。
特徴A21.前記所定消去手段は、前記所定消去処理において前記情報記憶手段に記憶されている情報を消去する場合、前記第1所定当選情報が消去されるようにすることを特徴とする特徴A19又はA20に記載の遊技機。
特徴A21によれば、所定消去処理が実行された場合には第2所定当選情報は消去されないが第1所定当選情報は消去されるようにすることが可能となる。これにより、第1所定役に当選している状況となった場合には所定消去条件を成立させることで当該第1所定役に当選していない状況とすることが可能となる。
特徴A22.前記所定消去条件は、動作電力の供給が開始された場合に所定操作(設定キー挿入孔57に対する設定キーのON操作)が行われていることに基づいて成立することを特徴とする特徴A19乃至A21のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A22によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定消去処理が実行されるようにすることが可能となる。
特徴A23.前記役の抽選処理にて前記第1所定役に当選した場合に第1所定当選情報(第1CB当選データ)を記憶し、前記役の抽選処理にて前記第2所定役に当選した場合に第2所定当選情報(第2CB当選データ)を記憶する情報記憶手段(主側RAM74)と、
特定消去条件が成立したことに基づいて、前記情報記憶手段に記憶されている情報を消去するための特定消去処理を実行する特定消去手段(主側MPU72における全部クリア処理を実行する機能)と、
を備え、
当該特定消去手段は、前記特定消去処理において前記情報記憶手段に記憶されている情報を消去する場合、前記第2所定当選情報が消去されるようにすることを特徴とする特徴A1乃至A22のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A23によれば、特定消去条件が成立した場合には特定消去処理が実行されることで第2所定当選情報を含めて情報記憶手段に記憶されている情報が消去されることとなる。この場合、不正に特定消去条件を成立させることで特定消去処理が実行された場合には第2所定役に当選していない状況とすることが可能となる。
なお、特徴A1~A23の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群の特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては情報の初期化を不正に行わせることにより不正な利益を得ようとする行為が想定され、このような不正行為の発生を抑制する必要がある。
<特徴B群>
特徴B1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において前記開始操作手段が操作されたことに基づいてゲームの実行状況とするゲーム開始手段(主側MPU72におけるステップS304にて肯定判定をする機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
当該絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御が実行されるようにする当選対応制御手段(主側MPU72におけるステップS310及びステップS311の処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記所定数のうち第1所定数(「3」)の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されたことに基づいて有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定し得る一方、前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されたとしても前記有利移行可能状況に設定しない状況設定手段(主側MPU72におけるステップS1805の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5、ART状態ST6)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS2403~ステップS2405、ステップS2413及びステップS2414の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行された場合には有利遊技状態への移行が可能となる有利移行可能状況となり得るのに対して、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されたとしても有利移行可能状況とならない。したがって、遊技者は基本的に第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームを実行することとなる。よって、好適な態様でゲームを行わせることが可能となる。
特徴B2.前記第1所定数は前記第2所定数よりも多い数であることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第1所定数は第2所定数よりも多い数であるため、有利移行可能状況とするために必要な遊技媒体の数が過剰に少なくなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴B3.前記有利移行手段は、前記有利移行可能状況である場合に前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されたことに基づいて前記有利遊技状態に遊技状態を移行させ得る一方、前記有利移行可能状況である場合に前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されたとしても前記有利遊技状態に遊技状態を移行させないことを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、有利移行可能状況となった後であっても第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを実行しないと有利遊技状態への遊技状態の移行が発生しない。したがって、有利移行可能状況であっても遊技者は基本的に第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームを実行することとなる。
特徴B4.前記有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて前記有利移行可能状況を終了させるゲーム数対応の終了手段(主側MPU72におけるステップS2006にて肯定判定をしてステップS2014の処理を実行する機能)を備え、
当該ゲーム数対応の終了手段は、前記有利移行可能状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲーム及び前記有利移行可能状況において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲームのいずれであっても、前記有利移行可能状況において実行されたゲーム数の計測対象とすることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、有利移行可能状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲーム及び第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲームのいずれであっても、有利移行可能状況において実行されたゲーム数の計測対象となる。これにより、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行された場合には有利移行可能状況であっても有利遊技状態への遊技状態の移行が発生しないにも関わらず、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行された場合にはそれだけ有利移行可能状況の残りの上限ゲーム数が少なくなってしまう。したがって、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で遊技を行うことの不利益性を高めることが可能となる。
特徴B5.前記当選対応制御手段は、前記役の抽選処理にて第2所定役(第2CB役)に当選している状況において第2所定入賞(第2CB入賞)が成立したことに基づいて第2所定遊技状態(第2CB状態ST3)に遊技状態を移行させる第2移行手段(主側MPU72におけるステップS1007の処理を実行する機能)を備え、
前記第2所定役は、前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る一方、前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選とならない役であり、
前記第2所定入賞は、前記第2所定役に当選している状況において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで成立する一方、前記第2所定役に当選している状況であっても前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行された場合には成立しないものであり、
前記第2所定遊技状態は、遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態であり、
前記ゲーム数対応の終了手段は、前記第2所定遊技状態において実行されたゲームであっても、前記有利移行可能状況において実行されたゲーム数の計測対象とすることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで第2所定役に当選するとともに第2所定入賞が成立することで第2所定遊技状態に移行する。そして、第2所定遊技状態は遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態であるとともに、第2所定遊技状態において実行されたゲームであっても有利移行可能状況において実行されたゲーム数の計測対象となる。これにより、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で遊技を行うことの不利益性を高めることが可能となる。
特徴B6.前記第2所定役に当選している状況であるか否かに関係なく前記有利移行可能状況となり得ることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、第2所定役に当選している状況であるか否かに関係なく第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されることで有利移行可能状況となり得る。これにより、遊技者が第2所定役に当選していない状況で第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況のゲームを開始させたとしても、有利移行可能状況となり得るようにすることが可能となる。
特徴B7.前記第2所定遊技状態は、遊技者が所有している遊技媒体を減少させる遊技状態であることを特徴とする特徴B5又はB6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、第2所定遊技状態が発生した場合には不利益が生じるとともに、第2所定遊技状態において実行されたゲームであっても有利移行可能状況において実行されたゲーム数の計測対象となる。これにより、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で遊技を行うことの不利益性を高めることが可能となる。
特徴B8.前記有利移行可能状況が継続している場合に実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数から前記有利移行可能状況が継続している場合にゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数を減算した値を所定差数とした場合において、当該所定差数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの前記所定差数の増加分が、上限差数に到達したことに基づいて前記有利移行可能状況を終了させる差数対応の終了手段(主側MPU72におけるステップS2013にて肯定判定をしてステップS2014の処理を実行する機能)を備え、
当該差数対応の終了手段は、前記有利移行可能状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲーム及び前記有利移行可能状況において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲームのいずれであっても、前記所定差数の計測対象とすることを特徴とする特徴B3乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、有利移行可能状況における所定基準値からの所定差数の増加分が上限差数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、有利移行可能状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲーム及び第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で実行されたゲームのいずれであっても、所定差数の計測対象となる。これにより、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行された場合には有利移行可能状況であっても有利遊技状態への遊技状態の移行が発生しないにも関わらず、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行された場合にはそれだけ所定基準値からの所定差数の増加分が上限差数に近づく可能性がある。したがって、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で遊技を行うことの不利益性を高めることが可能となる。
なお、特徴B1~B8の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において前記開始操作手段が操作されたことに基づいてゲームの実行状況とするゲーム開始手段(主側MPU72におけるステップS304にて肯定判定をする機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
当該絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御が実行されるようにする当選対応制御手段(主側MPU72におけるステップS310及びステップS311の処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記当選対応制御手段は、前記役の抽選処理にて所定役(第2CB役)に当選している状況において所定入賞(第2CB入賞)が成立したことに基づいて所定遊技状態(第2CB状態ST3)に遊技状態を移行させる所定移行手段(主側MPU72におけるステップS1007の処理を実行する機能)を備え、
前記所定役に当選したゲームにて前記所定入賞が成立しなかったとしても当該所定役に当選している状況が次のゲームに維持される構成であり、
前記所定役に当選している状況において前記所定数のうち第1所定数(「3」)の遊技媒体がベット設定されている状況のゲームが実行された場合の方が、前記所定役に当選していない状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況のゲームが実行された場合よりも遊技者にとって有利であり、
本遊技機は、前記所定役に当選していない状況において第1所定報知(非内部報知画像G12)が実行されるようにする第1所定報知手段(演出側MPU92におけるステップS1117、ステップS1202、ステップS1205及びステップS1211の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、所定役に当選している状況においてゲームが実行された方が有利である構成において、所定役に当選していない状況では第1所定報知が実行される。これにより、所定役に当選していない状況においては所定役に当選させることを促すことが可能となる。よって、好適な態様でゲームを行わせることが可能となる。
特徴C2.前記第1所定報知手段は、前記第1所定報知が実行されている状況において実行されたゲーム数が報知されるようにすることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、所定役に当選していないことで第1所定報知が実行されている状況において実行されたゲーム数が報知されることにより、所定役に当選していない状況がどの程度継続しているのかを認識させることが可能となる。
特徴C3.前記第1所定報知手段は、前記所定役に当選していない状況において特定操作が行われたことに基づき報知可能条件が成立している場合に前記第1所定報知が実行されるようにし、前記所定役に当選していない状況であっても前記報知可能条件が成立していない場合には前記第1所定報知が実行されないようにする手段(第3の実施形態における演出側MPU92の内部報知の切り換え制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、所定役に当選していない状況であっても特定操作が行われたことに基づき報知可能条件が成立していない場合には第1所定報知が実行されない。これにより、遊技ホールの管理者のみが、第1所定報知の実行を通じて所定役に当選していない状況であるか否かを確認することができるようにすることが可能となる。
特徴C4.前記所定役は、前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る一方、前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選とならない役であり、
前記所定入賞は、前記所定役に当選している状況において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで成立する一方、前記所定役に当選している状況であっても前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行された場合には成立しないものであり、
本遊技機は、前記所定役に当選している状況において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが開始された場合に第2所定報知(2ベット対応報知)が実行されるようにする第2所定報知手段(演出側MPU92におけるステップS1503の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、既に所定役に当選している状況であるにも関わらず第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが開始された場合には第2所定報知が実行されるため、第2所定入賞の成立の回避を促すことが可能となる。
特徴C5.前記所定役は、前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る一方、前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選とならない役であり、
本遊技機は、前記所定役に当選していない状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが開始された場合に第3所定報知(3ベット対応報知)が実行されるようにする第3所定報知手段(演出側MPU92におけるステップS1305の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、所定役に当選していない状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが開始された場合には第3所定報知が実行されるため、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを行うことで所定役に当選させることを促すことが可能となる。
特徴C6.前記第1所定数(「3」)の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合には所定利益(疑似ボーナス状態ST5への移行、ART状態ST6への移行)が付与され得るのに対して前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合には前記所定利益が付与されない構成、及び前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合の方が前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合よりも所定利益が付与され易い構成のうちいずれかの構成であり、
前記当選対応制御手段は、前記役の抽選処理にて第1所定役(第1CB役)に当選している状況において第1所定入賞(第1CB入賞)が成立したことに基づいて第1所定遊技状態(第1CB状態ST2)に遊技状態を移行させる第1移行手段(主側MPU72におけるステップS1003の処理を実行する機能)を備え、
前記第1所定役は、前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る一方、前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選とならない役であり、
前記第1所定入賞は、前記第1所定役に当選している状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで成立する一方、前記第1所定役に当選している状況であっても前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行された場合には成立しないものであり、
前記所定役は、前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る一方、前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選とならない役であり、
前記所定入賞は、前記所定役に当選している状況において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで成立する一方、前記所定役に当選している状況であっても前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行された場合には成立しないものであり、
前記所定役に当選している場合には前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で前記役の抽選処理が実行されたとしても前記第1所定役に当選しない構成であり、
前記第1所定遊技状態は、遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態であることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで所定利益が付与される又は所定利益が付与され易い構成であることにより、遊技者は基本的に第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームを実行することとなる。
当該構成において、役の抽選処理の当選役として、第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る第1所定役と、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る所定役とが設定されている。第1所定役に当選している状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されることで第1所定入賞が成立し得る。そして、第1所定入賞が成立することで第1所定遊技状態に移行する。また、所定役に当選している状況において第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行される所定入賞が成立し得る。そして、所定入賞が成立することで所定遊技状態に移行する。この場合に、所定役に当選している場合には第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で役の抽選処理が実行されたとしても第1所定役に当選しない構成であるとともに、第1所定遊技状態は遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態である。
したがって、遊技ホールにおいては営業開始前に第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームを行い所定役に当選させておくことで、営業開始後において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを繰り返し行う遊技者に対しては第1所定遊技状態への移行を発生させないようにすることが可能となる。その一方、例えば遊技媒体を不正に取得した後に情報の初期化を不正に行った上でその不正に取得した遊技媒体を利用して第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況におけるゲームを繰り返し行う不正行為が行われた場合には、所定役に当選していない状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが繰り返されることとなる。この場合、遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態である第1所定遊技状態が発生し易くなる。これにより、当該不正行為者に対してさらなる遊技媒体の増加が発生しづらくなるようにすることが可能となる。よって、情報の初期化を不正に行わせることにより不正な利益を得ようとする行為の発生を抑制することが可能となる。
特徴C7.前記第1所定役に当選したゲームにて前記第1所定入賞が成立しなかったとしても当該第1所定役に当選している状況が次のゲームに維持される構成であり、
前記第1所定役に当選している場合には前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で前記役の抽選処理が実行されたとしても前記所定役に当選しない構成であり、
前記第1所定報知手段は、前記第1所定役に当選していない状況であって前記所定役に当選していない状況において前記第1所定報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、遊技ホールの管理者などは第1所定報知が実行されていることを確認することで、第1所定役及び所定役のいずれにも当選していない状況であることを把握することが可能となる。
特徴C8.前記第1所定役に当選したゲームにて前記第1所定入賞が成立しなかったとしても当該第1所定役に当選している状況が次のゲームに維持される構成であり、
前記第1所定役に当選している場合には前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で前記役の抽選処理が実行されたとしても前記所定役に当選しない構成であり、
本遊技機は、前記第1所定役に当選している状況において第4所定報知(第1内部明示画像G13)が実行されるようにする第4所定報知手段(演出側MPU92におけるステップS1107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C6又はC7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、第1所定役に当選している状況においては第4所定報知が実行されるため、第1所定役に当選している状況においては遊技ホールの管理者などに第1所定役に当選していることを認識させることが可能となる。
なお、特徴C1~C8の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.情報記憶手段(主側RAM74)に所定遊技情報(第2CB当選データ)を記憶させる所定記憶実行手段(主側MPU72におけるステップS706の処理を実行する機能)を備え、
前記情報記憶手段に前記所定遊技情報が記憶されている場合、遊技状況が所定の遊技状況(第1CB役に当選しない遊技状況)となる構成であり、
本遊技機は、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する利益付与用処理実行手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側MPU72におけるステップS106の処理を実行する機能)と、
前記設定関連処理が実行される場合に、前記情報記憶手段に記憶されている情報を消去するための所定消去処理を実行する所定消去手段(主側MPU72における一部クリア処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定消去手段は、前記所定消去処理において前記情報記憶手段に記憶されている情報を消去する場合、前記所定遊技情報を消去対象から除外することを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が選択される構成であるため、使用対象となる設定値の選択によって遊技機の有利度を変動させることが可能となる。また、所定の設定関連処理が実行された場合に所定消去処理が実行されるため、所定の設定関連処理が実行された場合には情報記憶手段の情報が消去されるようにすることが可能となる。この場合に、所定消去処理が実行されたとしても所定遊技情報が消去対象から除外される。これにより、所定の設定関連処理が実行されたとしても所定の遊技状況を維持させることが可能となる。
特徴D2.情報記憶手段(主側RAM74)に特定遊技情報(第1CB当選データ)を記憶させる特定記憶実行手段(主側MPU72におけるステップS706の処理を実行する機能)を備え、
前記情報記憶手段に前記特定遊技情報が記憶されている場合、遊技状況が特定の遊技状況(第2CB役に当選しない遊技状況)となる構成であり、
前記所定消去手段は、前記所定消去処理において前記情報記憶手段に記憶されている情報を消去する場合、前記特定遊技情報が消去されるようにすることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、所定消去処理が実行された場合には所定遊技情報は消去されないが特定遊技情報は消去されるようにすることが可能となる。これにより、遊技状況が特定の遊技状況となった場合には所定消去条件を成立させることで当該特定の遊技状況ではない遊技状況とすることが可能となる。
特徴D3.前記設定関連実行手段は、動作電力の供給が開始された場合に所定操作(設定キー挿入孔57に対する設定キーのON操作)が行われていることに基づいて前記所定の設定関連処理を実行することを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定消去処理が実行されるようにすることが可能となる。
特徴D4.特定消去条件が成立したことに基づいて、前記情報記憶手段に記憶されている情報を消去するための特定消去処理を実行する特定消去手段(主側MPU72における全部クリア処理を実行する機能)を備え、
当該特定消去手段は、前記特定消去処理において前記情報記憶手段に記憶されている情報を消去する場合、前記所定遊技情報が消去されるようにすることを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、特定消去条件が成立した場合には特定消去処理が実行されることで所定遊技情報を含めて情報記憶手段に記憶されている情報が消去されることとなる。
特徴D5.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において前記開始操作手段が操作されたことに基づいてゲームの実行状況とするゲーム開始手段(主側MPU72におけるステップS304にて肯定判定をする機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
当該絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御が実行されるようにする当選対応制御手段(主側MPU72におけるステップS310及びステップS311の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定数のうち第1所定数(「3」)の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合には所定利益(疑似ボーナス状態ST5への移行、ART状態ST6への移行)が付与され得るのに対して前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合には前記所定利益が付与されない構成、及び前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合の方が前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行される場合よりも所定利益が付与され易い構成のうちいずれかの構成であり、
前記当選対応制御手段は、
前記役の抽選処理にて第1所定役(第1CB役)に当選している状況において第1所定入賞(第1CB入賞)が成立したことに基づいて第1所定遊技状態(第1CB状態ST2)に遊技状態を移行させる第1移行手段(主側MPU72におけるステップS1003の処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて第2所定役(第2CB役)に当選している状況において第2所定入賞(第2CB入賞)が成立したことに基づいて第2所定遊技状態(第2CB状態ST3)に遊技状態を移行させる第2移行手段(主側MPU72におけるステップS1007の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1所定役は、前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る一方、前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選とならない役であり、
前記第1所定入賞は、前記第1所定役に当選している状況において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで成立する一方、前記第1所定役に当選している状況であっても前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行された場合には成立しないものであり、
前記第2所定役は、前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る一方、前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選とならない役であり、
前記第2所定入賞は、前記第2所定役に当選している状況において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで成立する一方、前記第2所定役に当選している状況であっても前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行された場合には成立しないものであり、
前記第2所定役に当選したゲームにて前記第2所定入賞が成立しなかったとしても当該第2所定役に当選している状況が次のゲームに維持される構成であり、
前記第2所定役に当選している場合には前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で前記役の抽選処理が実行されたとしても前記第1所定役に当選しない構成であり、
前記第1所定遊技状態は、遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態であり、
前記所定記憶実行手段は、前記役の抽選処理にて前記第2所定役に当選した場合に前記情報記憶手段に前記所定遊技情報として第2所定当選情報を記憶させるものであり、
前記所定の遊技状況は、前記第2所定役に当選している状況であることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームが実行されることで所定利益が付与される又は所定利益が付与され易い構成であることにより、遊技者は基本的に第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームを実行することとなる。
当該構成において、役の抽選処理の当選役として、第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る第1所定役と、第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において当選となり得る第2所定役とが設定されている。第1所定役に当選している状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されることで第1所定入賞が成立し得る。そして、第1所定入賞が成立することで第1所定遊技状態に移行する。また、第2所定役に当選している状況において第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが実行されることで第2所定入賞が成立し得る。そして、第2所定入賞が成立することで第2所定遊技状態に移行する。この場合に、第2所定役に当選している場合には第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況で役の抽選処理が実行されたとしても第1所定役に当選しない構成であるとともに、第1所定遊技状態は遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態である。
したがって、遊技ホールにおいては営業開始前に第2所定数の遊技媒体がベット設定されている状況においてゲームを行い第2所定役に当選させておくことで、営業開始後において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームを繰り返し行う遊技者に対しては第1所定遊技状態への移行を発生させないようにすることが可能となる。その一方、例えば遊技媒体を不正に取得した後に情報の初期化を不正に行った上でその不正に取得した遊技媒体を利用して第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況におけるゲームを繰り返し行う不正行為が行われた場合には、第2所定役に当選していない状況において第1所定数の遊技媒体がベット設定されている状況でゲームが繰り返されることとなる。この場合、遊技者が所有している遊技媒体の増加に寄与しない遊技状態である第1所定遊技状態が発生し易くなる。これにより、当該不正行為者に対してさらなる遊技媒体の増加が発生しづらくなるようにすることが可能となる。よって、情報の初期化を不正に行わせることにより不正な利益を得ようとする行為の発生を抑制することが可能となる。
なお、特徴D1~D5の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(主側MPU72におけるステップS1805の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5、ART状態ST6)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS2403~ステップS2405、ステップS2413及びステップS2414の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて前記有利移行可能状況を終了させるゲーム数対応の終了手段(主側MPU72におけるステップS2006にて肯定判定をしてステップS2014の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利移行手段は、前記有利移行可能状況であって特定遊技状態である場合に実行されたゲーム数が第1解除ゲーム数(1回目の天井ゲーム数)に到達したことに基づいて前記有利遊技状態に遊技状態を移行させる第1解除移行手段(主側MPU72におけるステップS1903、ステップS1906、ステップS1909及びステップS2411~ステップS2414の処理を実行する機能)を備え、
前記第1解除ゲーム数は前記上限ゲーム数よりも少ないゲーム数であることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、有利移行可能状況において実行されたゲーム数が第1解除ゲーム数に到達したことに基づいて有利遊技状態に移行することにより、有利遊技状態に移行する機会を与えることが可能となる。また、第1解除ゲーム数は有利移行可能状況における上限ゲーム数よりも少ないゲーム数であることにより、有利移行可能状況となった場合には有利遊技状態に移行する機会を確実に与えることが可能となる。
特徴E2.前記有利移行可能状況には、前記第1解除ゲーム数が相違するように複数種類の滞在モード(Aモード、Bモード、Cモード)が存在しており、
いずれの種類の滞在モードであっても前記第1解除ゲーム数は前記上限ゲーム数よりも少ないゲーム数であることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、第1解除ゲーム数が相違するように複数種類の滞在モードが存在していることにより有利移行可能状況における遊技内容を多様化させることが可能となる。また、いずれの種類の滞在モードであっても第1解除ゲーム数は有利移行可能状況における上限ゲーム数よりも少ないゲーム数であることにより、いずれの滞在モードが選択されたとしても有利移行可能状況となった場合には有利遊技状態に移行する機会を確実に与えることが可能となる。
特徴E3.前記複数種類の滞在モードのいずれであっても前記上限ゲーム数は同一であることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、いずれの種類の滞在モードであっても有利移行可能状況における上限ゲーム数が同一であることにより、有利移行可能状況における遊技内容を多様化させた構成であっても1回の有利移行可能状況の有利度を所定の有利度の範囲内とすることが可能となる。
特徴E4.前記有利移行手段は、前記有利移行可能状況にて前記有利遊技状態が終了して前記特定遊技状態に移行した場合において前記有利移行可能状況が維持された場合に、前記有利移行可能状況であって前記特定遊技状態である場合に実行されたゲーム数が第2解除ゲーム数(2回目の天井ゲーム数)に到達したことに基づいて前記有利遊技状態に遊技状態を移行させる第2解除移行手段(主側MPU72におけるステップS2411~ステップS2414及びステップS2805の処理を実行する機能)を備え、
前記上限ゲーム数は、前記第1解除ゲーム数と前記第2解除ゲーム数と前記有利遊技状態の最小継続ゲーム数との合計のゲーム数よりも多いゲーム数であることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E4によれば、有利移行可能状況において有利遊技状態への移行が1回発生した場合であっても、当該有利遊技状態の終了後において有利移行可能状況が継続するとともに特定遊技状態において第2解除ゲーム数のゲームが実行されることで再度、有利遊技状態に移行し得る。そして、有利移行可能状況における上限ゲーム数は、第1解除ゲーム数と第2解除ゲーム数と有利遊技状態の最小継続ゲーム数との合計ゲーム数よりも多いゲーム数に設定されている。これにより、1回の有利移行可能状況において有利遊技状態への移行が2回発生する状況を生じさせることが可能となる。
特徴E5.前記有利遊技状態は、第1有利遊技状態(準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5)と、当該第1有利遊技状態が終了した場合に移行し得る第2有利遊技状態(ART状態ST6)とを含み、
前記上限ゲーム数は、前記第1解除ゲーム数と前記第2解除ゲーム数と前記第1有利遊技状態の継続ゲーム数の2倍のゲーム数との合計のゲーム数よりも多いゲーム数であることを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
特徴E5によれば、有利移行可能状況において第1解除ゲーム数が消化されることで第1有利遊技状態への移行が発生したものの当該第1有利遊技状態が終了した後に第2有利遊技状態への移行が発生しなかったとしても、今回の有利移行可能状況において第2解除ゲーム数が更に消化されることで再度、第1有利遊技状態に移行させることが可能となるとともに当該第1有利遊技状態の後に第2有利遊技状態が継続し得る状況を生じさせることが可能となる。これにより、有利移行可能状況において発生した最初の第1有利遊技状態から第2有利遊技状態への移行が発生しなかったとしても、その後に継続される有利移行可能状況において第2有利遊技状態に移行することを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴E6.前記第2解除ゲーム数は当該第2解除ゲーム数が設定される前に設定された前記第1解除ゲーム数よりも少ないゲーム数であることを特徴とする特徴E4又はE5に記載の遊技機。
特徴E6によれば、第1解除ゲーム数よりも第2解除ゲーム数の方が少ないゲーム数であることにより、有利遊技状態が終了した後に有利移行可能状況が継続された場合に、有利遊技状態に移行することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴E7.前記有利移行可能状況には、
前記有利移行可能状況において前記有利遊技状態が終了した場合に当該有利移行可能状況が終了する第1滞在モード(Aモード)と、
前記有利移行可能状況において前記有利遊技状態が終了した後も前記有利移行可能状況が継続し得る第2滞在モード(Bモード)と、
が設定されており、
前記第2解除移行手段は、前記第2滞在モードにて前記有利遊技状態が終了して前記特定遊技状態に移行した場合において前記有利移行可能状況が維持された場合に、前記有利移行可能状況であって前記特定遊技状態である場合に実行されたゲーム数が前記第2解除ゲーム数に到達したことに基づいて前記有利遊技状態に遊技状態を移行させるものであることを特徴とする特徴E4乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E7によれば、1回の有利移行可能状況において有利遊技状態が1回のみ発生する状況と、1回の有利移行可能状況において有利遊技状態が複数回発生する状況とを生じさせることが可能となる。これにより、相対的に有利な有利移行可能状況と相対的に不利な有利移行可能状況とを生じさせることが可能となり、遊技内容を多様化させることが可能となる。
特徴E8.前記第2滞在モードにおける前記第1解除ゲーム数及び前記第2解除ゲーム数の合計ゲーム数は、前記第1滞在モードにおける前記第1解除ゲーム数以下であることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
特徴E8によれば、第2滞在モードにおける第1解除ゲーム数及び第2解除ゲーム数の合計ゲーム数が第1滞在モードにおける第1解除ゲーム数以下であることにより、第2滞在モードを1回の有利移行可能状況において有利遊技状態への移行が複数回発生し得るモードであって有利遊技状態に移行し易いモードとすることが可能となる。
特徴E9.前記有利遊技状態においては報知状態が維持される有利報知手段(区間表示部67)と、
前記有利遊技状態が終了することで前記有利移行可能状況が終了する場合、当該有利移行可能状況が終了する場合に前記有利報知手段を非報知状態とし、前記有利遊技状態が終了したとしても前記有利移行可能状況が継続する場合、前記有利遊技状態が終了した後も前記有利報知手段を前記報知状態に維持させる有利報知制御手段(主側MPU72におけるステップS1809、ステップS1814、ステップS2015、ステップS2408、ステップS2417の処理を実行する機能及びステップS2802にて肯定判定をする機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E4乃至E8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E9によれば、有利遊技状態において報知状態が維持される有利報知手段が設けられていることにより、有利遊技状態であるか否かの確認を行い易くなる。この場合に、有利遊技状態が終了することで有利移行可能状況が終了する場合には当該有利移行可能状況が終了する場合に有利報知手段が非報知状態となるのに対して、有利遊技状態が終了したとしても有利移行可能状況が継続する場合には有利遊技状態が終了した後も有利報知手段が報知状態に維持される。これにより、有利遊技状態の終了後も有利移行可能状況が継続していることを当該遊技機にて遊技を行っている遊技者に認識させることが可能となる。
特徴E10.前記有利報知制御手段は、前記有利移行可能状況となった場合に前記有利報知手段を前記非報知状態から前記報知状態とする手段(主側MPU72におけるステップS1809及びステップS1814の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E9に記載の遊技機。
特徴E10によれば、有利移行可能状況となった場合に有利報知手段が非報知状態から報知状態となり得ることにより、当該遊技機にて遊技を継続していた遊技者以外の遊技者は、有利報知手段が報知状態であることを確認したとしても、有利遊技状態が終了した後も有利移行可能状況が継続されている状況、及び有利移行可能状況が新たに発生した状況のいずれであるのかを把握することができないようにすることが可能となる。
特徴E11.前記有利報知制御手段は、前記有利移行可能状況となった場合に前記有利報知手段を前記非報知状態に維持させ、その後に前記有利遊技状態に移行した場合に前記有利報知手段を前記非報知状態から前記報知状態とする手段(主側MPU72におけるステップS1815、ステップS2408及びステップS2417の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E10に記載の遊技機。
特徴E11によれば、有利移行可能状況となったとしても有利報知手段が非報知状態に維持され、その後に当該有利遊技状態に移行した場合に有利報知手段が報知状態となることがある。これにより、有利報知手段が報知状態に切り換えられる契機を多様化させることが可能となる。
特徴E12.前記有利移行可能状況が継続している場合に実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数から前記有利移行可能状況が継続している場合にゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数を減算した値を所定差数とした場合において、当該所定差数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの前記所定差数の増加分が、上限差数に到達したことに基づいて前記有利移行可能状況を終了させる差数対応の終了手段(主側MPU72におけるステップS2013にて肯定判定をしてステップS2014の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E12によれば、有利移行可能状況における所定基準値からの所定差数の増加分が上限差数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴E1~E12の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴F群>
特徴F1.遊技者に有利な所定有利状態(ART状態ST6)に遊技状態を移行させる所定有利移行手段(主側MPU72におけるステップS906及びステップS2704の処理を実行する機能)と、
前記所定有利状態において第1決定契機が発生したことに基づいて当該所定有利状態の継続ゲーム数を決定する第1決定手段(主側MPU72におけるループ抽選処理を実行する機能、主側MPU72におけるステップS3401及びステップS3402の処理を実行する機能)と、
前記所定有利状態において第2決定契機が発生したことに基づいて前記所定有利状態の継続ゲーム数に上乗せする所定上乗せゲーム数を決定する第2決定手段(主側MPU72における次セットの上乗せ用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定有利状態において前記第2決定契機が複数回発生し得る構成であり、
前記第2決定手段は、1回の前記所定有利状態における前記所定上乗せゲーム数の合計ゲーム数が所定上限ゲーム数(170ゲーム)以下となるようにすることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、所定有利状態においては第1決定契機が発生したことに基づいて継続ゲーム数が決定されるとともに第2決定契機が発生したことに基づいて所定上乗せゲーム数が決定される。これにより、所定有利状態の継続ゲーム数として多くのゲーム数が付与されることを遊技者に期待させることが可能となる。この場合に、所定有利状態において所定上乗せゲーム数の付与は複数回発生し得るとともに、1回の所定有利状態における所定上乗せゲーム数の合計ゲーム数が所定上限ゲーム数以下に制限される。これにより、所定上乗せゲーム数が付与されるタイミングを多く発生させることを可能としながら、所定上乗せゲーム数が過剰に付与されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴F2.前記所定有利状態においてゲームが実行された場合にゲーム数記憶手段(継続ゲーム数カウンタ74c)に記憶されているゲーム数の情報を更新する更新手段(主側MPU72におけるステップS2005の処理を実行する機能)と、
前記ゲーム数記憶手段に記憶されているゲーム数の情報が上限ゲーム数に対応する情報となったことに基づいて前記所定有利状態を終了させる終了手段(主側MPU72におけるステップS2006にて肯定判定をしてステップS2014の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、所定有利状態はゲーム数記憶手段にて計測されているゲーム数が上限ゲーム数に達した場合に終了される。これにより、所定有利状態が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。この場合に、上記特徴F1の構成を備え、1回の所定有利状態における所定上乗せゲーム数の合計ゲーム数が所定上限ゲーム数以下に制限される。これにより、所定有利状態の継続ゲーム数に制限がある状況において、所定有利状態の継続ゲーム数の付与が所定上乗せゲーム数の付与によるものに偏ってしまわないようにすることが可能となる。
特徴F3.前記第2決定手段は、前記第2決定契機が1回発生したことに対して発生させる前記所定上乗せゲーム数を前記所定上限ゲーム数よりも少ないゲーム数とすることを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、所定上乗せゲーム数の1回の付与によって付与された所定上乗せゲーム数が所定上限ゲーム数に到達してしまわないようにすることが可能となる。よって、所定上乗せゲーム数が付与されるタイミングを複数回発生させることが可能となる。
特徴F4.前記所定有利状態においては複数回の単位実行回(第1単位実行回ST12、第2単位実行回ST13)が実行され得る構成であり、
前記単位実行回の新たな実行回が開始されることが決定されたことに基づいて前記第1決定契機が発生し、
前記第1決定手段は、前記第1決定契機が発生したことに基づいて、新たに開始させる前記単位実行回の前記継続ゲーム数を決定することを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F4によれば、単位実行回の新たな実行回が繰り返されることで所定遊技状態が継続することとなる。これにより、遊技者は単位実行回の回数が多くなることを期待しながら遊技を行うこととなる。
特徴F5.前記第2決定契機は、前記単位実行回が複数回実行される場合、それら複数回の前記単位実行回のそれぞれにおいて発生し得ることを特徴とする特徴F4に記載の遊技機。
特徴F5によれば、単位実行回が複数回実行される場合にはそれら複数回の単位実行回のそれぞれにおいて継続ゲーム数が決定されるだけではなく所定上乗せゲーム数の付与が発生し得る。これにより、各単位実行回において所定上乗せゲーム数の付与を遊技者に期待させることが可能となる。
特徴F6.前記単位実行回の新たな実行回を開始させるか否かを決定するための開始決定抽選処理を実行する開始決定手段(主側MPU72におけるステップS3017の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F4又はF5に記載の遊技機。
特徴F6によれば、開始決定抽選処理において当選となることで単位実行回の新たな実行回が開始される。これにより、単位実行回の一実行回における残りの継続ゲーム数が少なくなったとしても単位実行回の新たな実行回が開始されることを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴F7.前記開始決定手段は、前記単位実行回の回数が所定基準回数以上となった場合にその後に実行される前記開始決定抽選処理の当選確率を、前記単位実行回の回数が前記所定基準回数以上となるまでに実行された前記開始決定抽選処理の当選確率よりも高くすることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
特徴F7によれば、単位実行回の回数が所定基準回数以上となった場合にはそれまでよりも開始決定抽選処理にて当選となる確率が高くなる。つまり、単位実行回が繰り返されてその実行回数が所定基準回数以上となった場合にはより単位実行回の新たな実行回が発生し易くなる。よって、単位実行回の新たな実行回が開始されたことに対する遊技者の満足感を高めることが可能となる。
特徴F8.前記所定上限ゲーム数は、前記所定有利状態の上限ゲーム数として想定される最小値のゲーム数から、前記所定基準回の前記単位実行回が開始されるまでに前記第1決定手段により決定された前記継続ゲーム数の合計ゲーム数として想定される最大値のゲーム数を減算したゲーム数よりも少ないゲーム数に設定されていることを特徴とする特徴F7に記載の遊技機。
特徴F8によれば、所定上乗せゲーム数の所定上限ゲーム数が、所定有利状態の上限ゲーム数として想定される最小値のゲーム数から、所定基準回の単位実行回が開始されるまでに決定された継続ゲーム数の合計ゲーム数として想定される最大値のゲーム数を減算したゲーム数よりも少ないゲーム数に設定されている。これにより、所定有利状態の上限ゲーム数が定められているとともに所定上乗せゲーム数として所定上限ゲーム数が付与された場合であっても、単位実行回の回数が所定基準回数以上となることでそれまでよりも高い当選確率で開始決定抽選処理が実行される状況が生じ得るようにすることが可能となる。
特徴F9.前記第2決定手段は、開始された回数が前記所定基準回数以上となった状況における前記単位実行回においては前記所定上乗せゲーム数を発生させないことを特徴とする特徴F7又はF8に記載の遊技機。
特徴F9によれば、所定有利状態の上限ゲーム数が定められた構成において、開始された回数が所定基準回数以上となった状況における単位実行回において所定上乗せゲーム数が発生しないことにより、単位実行回の開始された回数が所定基準回数以上となった後は、高い当選確率による開始決定抽選処理が実行される機会を多く付与することが可能となる。
特徴F10.前記第2決定手段は、
前記第2決定契機が発生したことに基づいて前記所定上乗せゲーム数を抽選により決定する抽選決定手段(主側MPU72におけるステップS3302の処理を実行する機能)と、
前記所定上限ゲーム数に到達するまでの残りのゲーム数が、前記抽選決定手段により決定された前記所定上乗せゲーム数よりも多い場合又は前記抽選決定手段により決定された前記所定上乗せゲーム数以上である場合、前記抽選決定手段により決定された前記所定上乗せゲーム数を付与し、前記所定上限ゲーム数に到達するまでの残りのゲーム数が、前記抽選決定手段により決定された前記所定上乗せゲーム数以下である場合又は前記抽選決定手段により決定された前記所定上乗せゲーム数よりも少ない場合、今回の前記第2決定契機の発生に対して前記所定上乗せゲーム数を付与しない手段(主側MPU72におけるステップS3304及びステップS3305の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F10によれば、付与された所定上乗せゲーム数の合計ゲーム数が所定上限ゲーム数に到達するタイミングを遅らせることが可能となる。これにより、所定上限ゲーム数が設定されている構成であっても所定上乗せゲーム数が付与される期待感を持続させることが可能となる。
なお、特徴F1~F10の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴G群>
特徴G1.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(主側MPU72におけるステップS1805の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5、ART状態ST6)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS2403~ステップS2405、ステップS2413及びステップS2414の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態が終了することに基づいて前記有利移行可能状況を終了させる状況終了手段(主側MPU72におけるステップS2002~ステップS2004、ステップS2014、ステップS2803及びステップS2804の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状況終了手段は、前記有利遊技状態が終了してから所定ゲーム数(1ゲーム)が実行された後に前記有利移行可能状況を終了させることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、有利移行可能状況である場合に有利遊技状態への遊技状態の移行が発生するため、有利遊技状態への移行が発生する状況を制限することが可能となる。この場合に、有利遊技状態が終了することに基づいて有利移行可能状況が終了する場合には、有利遊技状態が終了してから所定ゲーム数が実行された後に有利移行可能状況が終了する。これにより、有利遊技状態が終了することで有利移行可能状況が終了する場合であっても、有利遊技状態が終了した後に有利移行可能状況に維持される期間を生じさせることが可能となる。
特徴G2.前記所定ゲーム数は1ゲームであることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、有利遊技状態が終了した後に有利移行可能状況が維持される期間を極力短くすることが可能となる。
特徴G3.前記有利遊技状態においては報知状態が維持される有利報知手段(区間表示部67)と、
前記有利遊技状態が終了することで前記有利移行可能状況が終了する場合、当該有利移行可能状況が終了する場合に前記有利報知手段を非報知状態とする有利報知制御手段(主側MPU72におけるステップS1809、ステップS1814、ステップS2015、ステップS2408及びステップS2417の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴G1又はG2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、有利遊技状態において報知状態が維持される有利報知手段が設けられていることにより、有利遊技状態であるか否かの確認を行い易くなる。この場合に、有利遊技状態が終了することで有利移行可能状況が終了する場合には、有利遊技状態が終了してから所定ゲーム数が実行された後に有利移行可能状況が終了する場合に有利報知手段が非報知状態となる。これにより、有利遊技状態が終了した後も有利報知手段の報知状態が所定ゲーム数に亘って維持されるようにすることが可能となる。
特徴G4.前記有利遊技状態の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなった後に前記有利遊技状態を継続させるか否かを決定する継続決定手段(主側MPU72におけるステップS2704及びステップS3016~ステップS3020の処理を実行する機能)と、
当該継続決定手段により継続させることが決定された場合に前記有利遊技状態の継続ゲーム数を新たに設定し、前記有利遊技状態を継続させる継続実行手段(主側MPU72におけるステップS3110~ステップS3112及びステップS3401~ステップS3404の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴G3に記載の遊技機。
特徴G4によれば、有利遊技状態の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなった後に有利遊技状態が継続することがある。これにより、有利遊技状態の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなったとしても有利遊技状態が継続することを遊技者に期待させることが可能となる。また、上記特徴G3の構成を備え有利遊技状態が終了する場合には当該有利遊技状態が終了してから所定ゲーム数が実行された後に有利移行可能状況が終了する場合に有利報知手段が非報知状態となる。これにより、有利遊技状態の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなることで有利遊技状態が継続することなく終了する場合であっても、所定ゲーム数が実行されるまでは有利報知手段は報知状態に維持されるため、遊技者が有利報知手段を確認したとしても有利遊技状態が実際に終了するのか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴G5.前記有利遊技状態の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなった後に前記有利遊技状態を継続させるか否かを遊技者に認識可能とさせる演出が実行されるようにする演出制御手段(演出側MPU92における疑似ボーナス用の演出制御処理を実行する機能)を備え、
当該演出制御手段は、前記有利遊技状態の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなった後に有利遊技状態が継続される場合、前記有利遊技状態の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなったゲームにおいて前記有利遊技状態が継続しないことを示す演出が実行された後に前記有利遊技状態が継続することを示す継続演出が実行されるようにする手段(演出側MPU92におけるステップS2910及びステップS2913の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G4に記載の遊技機。
特徴G5によれば、有利遊技状態の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなった後に有利遊技状態を継続させるか否かを遊技者に認識可能とさせる演出が実行されるため、当該演出を通じて有利遊技状態が継続されることに対する期待感を高めることが可能となる。この場合に、上記特徴G3の構成を備え有利遊技状態が終了する場合には当該有利遊技状態が終了してから所定ゲーム数が実行された後に有利移行可能状況が終了する場合に有利報知手段が非報知状態となる。これにより、有利遊技状態の残りの継続ゲーム数が0ゲームとなることで有利遊技状態が継続することなく終了する場合において有利遊技状態が継続しないことを示す演出が実行された場合であっても、所定ゲーム数が実行されるまでは有利報知手段は報知状態に維持されるため、遊技者が有利報知手段を確認したとしても有利遊技状態が実際に終了するのか否かを特定できないようにすることが可能となる。よって、当該状況であっても継続演出の実行を遊技者に期待させることが可能となる。
特徴G6.前記有利移行可能状況の所定終了条件が成立した場合、同一のゲームにて前記有利移行可能状況及び前記有利遊技状態の両方を終了させる別終了手段(主側MPU72におけるステップS2006にて肯定判定をしてステップS2014の処理を実行する機能、主側MPU72におけるステップS2013にて肯定判定をしてステップS2014の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G6によれば、有利移行可能状況の所定終了条件が成立した場合には同一のゲームにて有利移行可能状況及び有利遊技状態の両方が終了されるため、所定終了条件が成立した場合には即座に有利移行可能状況を終了させることが可能となる。
特徴G7.前記所定終了条件は、前記有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合に成立することを特徴とする特徴G6に記載の遊技機。
特徴G7によれば、有利移行可能状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴G8.前記所定終了条件は、前記有利移行可能状況が継続している場合に実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数から前記有利移行可能状況が継続している場合にゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数を減算した値を所定差数とした場合において、当該所定差数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの前記所定差数の増加分が、上限差数に到達した場合に成立することを特徴とする特徴G6又はG7に記載の遊技機。
特徴G8によれば、有利移行可能状況における所定基準値からの所定差数の増加分が上限差数に到達したことに基づいて当該有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴G9.前記有利移行手段は、前記有利遊技状態が終了した後において前記有利移行可能状況である状況で前記所定ゲーム数が実行されるまでに復活条件が成立した場合には前記有利遊技状態に移行させる手段(第4の実施形態における主側MPU72の終了準備状態処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G9によれば、有利遊技状態が終了した後であっても有利移行可能状況が継続している場合に復活条件が成立することで有利遊技状態に再度移行する。これにより、有利遊技状態が終了した後であっても有利遊技状態に再度移行することを遊技者に期待させることが可能となる。
なお、特徴G1~G9の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴H群>
特徴H1.特別状況(第2区間SC2)が継続している場合に実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数から前記特別状況が継続している場合にゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数を減算した値を所定差数とした場合において、所定基準値からの前記所定差数の情報を所定差数情報として差数記憶手段(合計獲得数カウンタ74d)に記憶させるための差数更新処理を実行する差数更新実行手段(主側MPU72におけるステップS2008~ステップS2010の処理を実行する機能)と、
前記差数記憶手段に記憶されている前記所定差数情報が、前記所定基準値からの前記所定差数の増加分が上限差数に到達していることに対応する情報となっているか否かを判定するための到達判定処理を実行する到達判定手段(主側MPU72におけるステップS2013の処理を実行する機能)と、
前記到達判定処理において、前記差数記憶手段に記憶されている前記所定差数情報が、前記所定基準値からの前記所定差数の増加分が上限差数に到達していることに対応する情報となっていると判定されたことに基づいて前記特別状況を終了させる差数対応の終了手段(主側MPU72におけるステップS2013にて肯定判定をしてステップS2014の処理を実行する機能)と、
を備え、
再遊技入賞(リプレイ入賞)が成立した場合、当該再遊技入賞が成立したゲームにおいてベット設定された遊技媒体の数と同数の遊技媒体がベット設定された状態で新たなゲームを開始することが可能となる構成であり、
前記到達判定手段は、前記特別状況にて前記再遊技入賞が成立したゲームであっても前記到達判定処理を実行することを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、特別状況における所定基準値からの所定差数の増加分が上限差数に到達したことに基づいて当該特別状況が終了するため、特別状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。この場合に、特別状況において再遊技入賞が成立した場合には所定差数に変化が生じないにも関わらず、差数記憶手段に記憶されている所定差数情報が、所定基準値からの所定差数の増加分が上限差数に到達していることに対応する情報となっているか否かを判定するための到達判定処理が実行される。これにより、再遊技入賞が成立したゲームよりも前のゲームにおいて実際には既に上限差数に到達していたにも関わらずノイズなどの原因でそれが見過ごされていた場合であっても、その後の再遊技入賞が成立したゲームにおいて上限差数に到達していることを特定することが可能となり、本来なら終了するはずの特別状況が継続されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴H2.前記差数更新実行手段は、前記特別状況にて前記再遊技入賞が成立したゲームにおいて前記差数更新処理を実行しないことを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
特徴H2によれば、再遊技入賞が成立したゲームにおいては差数更新処理が実行されないことにより、再遊技入賞が成立したゲームの処理負荷を軽減することが可能となる。また、このように再遊技入賞が成立したゲームにおいては差数更新処理が実行されない構成であっても上記のとおり上限差数に到達しているか否かを判定するための到達判定処理が実行される。これにより、上記のように処理負荷を軽減するようにした構成であっても、本来なら終了するはずの特別状況が継続されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴H3.前記特別状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて前記特別状況を終了させるゲーム数対応の終了手段(主側MPU72におけるステップS2006にて肯定判定をしてステップS2014の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H1又はH2に記載の遊技機。
特徴H3によれば、特別状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該特別状況が終了するため、特別状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、このように上限ゲーム数に到達したことに基づいて特別状況が終了する構成であるため、再遊技入賞が成立したゲームにおいて上限差数に到達していると判定されて特別状況が終了される場合であっても遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
特徴H4.前記特別状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5、ART状態ST6)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS2403~ステップS2405、ステップS2413及びステップS2414の処理を実行する機能)を備え、
前記差数対応の終了手段により前記特別状況が終了される場合、前記有利遊技状態が終了されることを特徴とする特徴H1乃至H3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H4によれば、特別状況において有利遊技状態が実行されるため有利遊技状態が実行される状況を制限することが可能となる。この場合に、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴H1~H4の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴I群>
特徴I1.単位実行回(第1単位実行回ST12)においてゲームが実行されることで当該単位実行回の残りの継続ゲーム数を更新するゲーム数更新手段(主側MPU72におけるステップS3101の処理を実行する機能)と、
現状実行されている実行回の前記単位実行回が終了した後に前記単位実行回の新たな実行回を開始させるか否かを決定する開始決定手段(主側MPU72におけるステップS3017の処理を実行する機能)と、
前記開始決定手段により前記単位実行回の新たな実行回を開始させることが決定されていない状況において当該新たな実行回の継続ゲーム数として付与する付与ゲーム数を決定する付与ゲーム数決定手段(主側MPU72における次セットの上乗せ用処理を実行する機能)と、
前記開始決定手段により前記単位実行回の新たな実行回を開始させることが決定されたことに基づき当該新たな実行回が開始された場合、前記付与ゲーム数決定手段により決定された前記付与ゲーム数を当該新たな実行回の継続ゲーム数として付与するゲーム数付与手段(主側MPU72におけるステップS3404の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、新たな実行回を開始させることが決定されていない状況であっても当該新たな実行回の継続ゲーム数として付与する付与ゲーム数が決定され、実際に新たな実行回が開始された場合にはその決定された付与ゲーム数が当該新たな実行回の継続ゲーム数として付与される。これにより、新たな実行回が開始された場合に付与する付与ゲーム数を事前に決定しておくことが可能となり、新たな実行回が開始されることとなった場合には当該新たな実行回が開始される前に上記付与ゲーム数に対応する演出を実行することが可能となる。
特徴I2.前記付与ゲーム数決定手段は、現状実行されている実行回の最終ゲームが開始される前に前記付与ゲーム数を決定することを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
特徴I2によれば、現状実行されている実行回の最終ゲームが開始される前に付与ゲーム数が決定されるため、現状実行されている実行回の最終ゲームにおいて当該実行回の次に実行され得る実行回に対して付与される付与ゲーム数に対応する演出を実行することが可能となる。
特徴I3.前記付与ゲーム数決定手段は、現状実行されている実行回において当該実行回の次に実行され得る実行回の前記付与ゲーム数を決定することを特徴とする特徴I1又はI2に記載の遊技機。
特徴I3によれば、付与ゲーム数は次に実行される実行回についてのみ決定されるため、複数の付与ゲーム数を累積的に記憶する必要が生じない。
特徴I4.前記付与ゲーム数決定手段は、前記単位実行回の新たな実行回が開始される場合に当該新たな実行回の次に実行され得る実行回の前記付与ゲーム数を決定することを特徴とする特徴I1乃至I3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I4によれば、単位実行回の新たな実行回が開始される場合に当該新たな実行回の次に実行され得る実行回の付与ゲーム数が決定されるため、次の実行回に対して付与される付与ゲーム数を早期に決定することが可能となる。
特徴I5.前記開始決定手段は、現状実行されている実行回の最終ゲームが開始された場合に当該実行回が終了した後に新たな実行回を開始させるか否かを決定することを特徴とする特徴I1乃至I4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I5によれば、現状実行されている実行回の最終ゲームが開始された場合に当該実行回が終了した後に新たな実行回を開始させるか否かが決定されるため、新たな実行回を開始させることが決定されてから新たな実行回が開始されるまでの期間を短くすることが可能となる。
特徴I6.現状実行されている実行回において当該実行回の次に実行され得る実行回に対して付与される前記付与ゲーム数に対応する演出内容の演出(通常継続演出、特別継続演出)が実行されるようにする手段(演出側MPU92におけるステップS3510~ステップS3512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I1乃至I5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I6によれば、現状実行されている実行回において当該実行回の次に実行され得る実行回に対して付与される付与ゲーム数に対応する演出を実行することが可能となり、次の実行回が発生するか否かだけにではなく当該次の実行回に対して付与される付与ゲーム数に対して遊技者を注目させることが可能となる。
特徴I7.前記開始決定手段により前記単位実行回の新たな実行回を開始させることが決定された場合、現状実行されている実行回において新たな実行回が開始されることに対応する開始対応演出(通常継続演出、特別継続演出)が実行されるようにする開始対応演出制御手段(演出側MPU92におけるステップS3510~ステップS3512の処理を実行する機能)を備え、
当該開始対応演出制御手段は、前記開始対応演出の演出内容を、前記付与ゲーム数決定手段により決定された前記付与ゲーム数に対応する態様で決定することを特徴とする特徴I1乃至I6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I7によれば、新たな実行回が開始されることに対応する開始対応演出の演出内容が付与ゲーム数に対応する態様で決定されることにより、当該開始対応演出を確認した遊技者は新たな実行回が開始されることを把握するだけではなく、当該新たな実行回に対して付与される付与ゲーム数を予測又は把握することが可能となる。これにより、開始対応演出に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴I8.前記付与ゲーム数決定手段は、抽選により前記付与ゲーム数を決定することを特徴とする特徴I1乃至I7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I8によれば、付与ゲーム数を多様化させることが可能となる。
特徴I9.前記ゲーム数付与手段は、前記単位実行回の新たな実行回が開始された場合、当該新たな実行回の初期ゲーム数に対して、前記付与ゲーム数決定手段により決定された前記付与ゲーム数を加算することを特徴とする特徴I1乃至I8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I9によれば、単位実行回の実行回における継続ゲーム数に対して追加のゲーム数として付与ゲーム数が付与されることとなる。これにより、付与ゲーム数に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
なお、特徴I1~I9の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴J群>
特徴J1.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(主側MPU72におけるステップS1805の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(準備状態ST4、疑似ボーナス状態ST5、ART状態ST6)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS2403~ステップS2405、ステップS2413及びステップS2414の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態において報知状態が維持される有利報知手段(区間表示部67)と、
当該有利報知手段を制御する有利報知制御手段(主側MPU72におけるステップS1809、ステップS1814、ステップS2015、ステップS2408及びステップS2417の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該有利報知制御手段は、
前記有利移行可能状況となった場合に前記有利報知手段を非報知状態に維持させ、その後に前記有利遊技状態に移行した場合に前記有利報知手段を前記非報知状態から前記報知状態とする手段(主側MPU72におけるステップS1815、ステップS2408及びステップS2417の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態が終了したとしても前記有利移行可能状況が継続する場合、前記有利遊技状態が終了した後も前記有利報知手段を前記報知状態に維持させる手段(主側MPU72におけるステップS2802にて肯定判定をする機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、有利移行可能状況において有利遊技状態への移行が発生する構成であるため、有利遊技状態に移行する状況を制限することが可能となる。また、有利遊技状態において報知状態に維持される有利報知手段が設けられていることにより、有利遊技状態であるか否かの確認を行い易くなる。
この場合に、有利移行可能状況となったとしても有利報知手段が非報知状態に維持され、その後に有利遊技状態に移行した場合に有利報知手段が報知状態となることがある。これにより、有利遊技状態においては有利報知手段が報知状態に維持されるようにしながら、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない遊技状態である場合に有利報知手段が非報知状態に維持される状況を生じさせることが可能となる。よって、有利報知手段が非報知状態であっても有利移行可能状況である可能性があることとなり、有利報知手段が非報知状態であっても有利移行可能状況であることを遊技者に期待させることが可能となる。
また、有利遊技状態が終了したとしても有利移行可能状況が継続する場合には有利遊技状態が終了した後も有利報知手段が報知状態に維持される。これにより、有利遊技状態の終了後も有利移行可能状況が継続していることを当該遊技機にて遊技を行っている遊技者に認識させることが可能となる。
特徴J2.前記有利報知制御手段は、前記有利移行可能状況が終了する場合に前記有利報知手段を非報知状態とする手段(主側MPU72におけるステップS2015の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。
特徴J2によれば、有利移行可能状況が終了する場合には有利報知手段が非報知状態となるため、有利報知手段が報知状態から非報知状態となったことを確認することで有利移行可能状況が終了したことを把握することが可能となる。
特徴J3.前記有利報知制御手段は、前記有利移行可能状況となった場合に前記有利報知手段を前記非報知状態から前記報知状態とする開始対応制御手段(主側MPU72におけるステップS1809及びステップS1814の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1又はJ2に記載の遊技機。
特徴J3によれば、有利移行可能状況となった場合に有利報知手段が非報知状態から報知状態となり得ることにより、当該遊技機にて遊技を継続していた遊技者以外の遊技者は、有利報知手段が報知状態であることを確認したとしても、有利移行手段が終了した後も有利移行可能状況が継続されている状況、及び有利移行可能状況が新たに発生した状況のいずれであるのかを把握することができないようにすることが可能となる。
特徴J4.前記開始対応制御手段は、前記有利移行可能状況となった場合に前記有利移行状態に移行していなくても前記有利報知手段を前記非報知状態から前記報知状態とすることを特徴とする特徴J3に記載の遊技機。
特徴J4によれば、有利移行可能状況となった場合に有利移行状態に移行していなくても有利報知手段が非報知状態から報知状態となる。これにより、有利移行可能状況であって有利遊技状態ではない状態において有利報知手段が報知状態である状況を、有利遊技状態が終了した後であっても有利移行可能状況が維持される場合以外においても発生させることが可能となる。
なお、特徴J1~J4の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴B群~上記特徴J群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技内容を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴K群>
特徴K1.数値情報を更新する数値更新手段(第2乱数回路76)と、
取得契機が発生した場合に前記数値更新手段により更新された前記数値情報を取得する取得手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3212の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3910の処理を実行する機能)と、
当該取得手段により取得された前記数値情報が所定対応情報に対応しているか否かを判定するための所定判定処理を実行する所定判定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3213の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3911の処理を実行する機能)と、
前記所定判定処理にて前記数値情報が前記所定対応情報に対応していると判定されたことに基づいて対応処理を実行する対応処理実行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3215の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3913の処理を実行する機能)と、
を備え、
所定状況(単位実行回ST12,ST13の開始ゲーム)においては所定待機期間(第1の実施形態では第1待機期間及び第2待機期間、第5の実施形態ではタイマ割込み処理(図74)の割込み周期及び第2待機期間)が経過する度に前記取得手段による前記数値情報の取得が行われ、その取得された数値情報に対して前記所定判定手段による前記所定判定処理が実行されることを特徴とする遊技機。
特徴K1によれば、所定状況においては所定待機期間が経過する度に、同一の数値更新手段からの数値情報の取得及びその取得された数値情報に対する所定判定処理の実行が行われる。これにより、同一の数値更新手段を利用しながら、所定判定処理を繰り返し実行することが可能となる。
特徴K2.前記所定待機期間は、前記数値更新手段において前記数値情報の更新が1周するまでに要する期間よりも長い期間に設定されていることを特徴とする特徴K1に記載の遊技機。
特徴K2によれば、所定待機期間は数値更新手段において数値情報の更新が1周するまでに要する期間よりも長い期間に設定されているため、数値情報が1回取得されてから次に数値情報が取得されるまでに数値更新手段における数値情報の更新が少なくとも1周していることとなり、短期間において数値情報の取得が繰り返される場合であっても各取得タイミングにおいて全ての数値範囲が取得対象となるようにすることが可能となる。
特徴K3.特定期間(タイマ割込み処理(図74)の割込み周期)が経過する度に特定処理(第5の実施形態におけるタイマ割込み処理)を実行する特定処理実行手段(第5の実施形態におけるタイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記特定処理において前記取得手段による前記数値情報を取得する処理が実行される構成であり、
前記所定待機期間は前記特定期間以上の期間である又は前記所定待機期間は前記特定期間であることを特徴とする特徴K1又はK2に記載の遊技機。
特徴K3によれば、特定処理の実行が待機されることとなる特定期間を利用して所定待機期間又は所定待機期間の少なくとも一部を確保することが可能となる。
特徴K4.前記所定待機期間は変動し得る期間であることを特徴とする特徴K1乃至K3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K4によれば、所定待機期間が変動し得る期間であることにより、数値情報の取得間隔が一定となってしまわないようにすることが可能となる。
特徴K5.前記所定待機期間には、第1所定待機期間(第1の実施形態では第1待機期間、第5の実施形態ではタイマ割込み処理(図74)の割込み周期)及び第2所定待機期間(第2待機期間)が含まれており、
前記第1所定待機期間は、前記数値更新手段において前記数値情報の更新が1周するまでに要する期間よりも長い期間に設定されており、
前記第2所定待機期間は、変動し得る期間であることを特徴とする特徴K1乃至K4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K5によれば、第1所定待機期間は数値更新手段において数値情報の更新が1周するまでに要する期間よりも長い期間に設定されているため、数値情報が1回取得されてから次に数値情報が取得されるまでに数値更新手段における数値情報の更新が少なくとも1周していることとなり、短期間において数値情報の取得が繰り返される場合であっても各取得タイミングにおいて全ての数値範囲が取得対象となるようにすることが可能となる。また、第2所定待機期間は変動し得る期間であることにより、数値情報の取得間隔が一定となってしまわないようにすることが可能となる。特に、第1所定待機期間とは別に設定された第2所定待機期間が変動し得る期間であることにより、数値情報が1回取得されてから次に数値情報が取得されるまでに数値更新手段における数値情報の更新が少なくとも1周していることを確保しながら、数値情報の取得間隔が一定となってしまわないようにすることが可能となる。
特徴K6.前記所定状況は、前記所定判定処理にて前記数値情報が前記所定対応情報に対応していないと判定された場合に終了することを特徴とする特徴K1乃至K5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K6によれば、所定状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴K7.前記所定状況は、それぞれ異なるタイミングで前記取得手段により取得された前記数値情報に対して前記所定判定処理が実行された回数が上限回数に到達した場合に終了することを特徴とする特徴K1乃至K6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K7によれば、所定状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴K8.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において前記開始操作手段が操作されたことに基づいてゲームの実行状況とするゲーム開始手段(主側MPU72におけるステップS304にて肯定判定をする機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
当該絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御が実行されるようにする当選対応制御手段(主側MPU72におけるステップS310及びステップS311の処理を実行する機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記所定状況を開始させる手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3201にて肯定判定をする機能)と、
を備え、
前記ゲームの実行状況となってから前記絵柄の変動表示が開始されるまでに前記所定状況が終了するように当該所定状況の終了条件が設定されていることを特徴とする特徴K1乃至K7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K8によれば、絵柄の変動表示が開始されるまでに所定状況が終了するため、所定状況において繰り返し行われた所定判定処理の結果を踏まえた態様で、当該所定状況が発生したゲームを遊技者に行わせることが可能となる。
特徴K9.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において前記開始操作手段が操作されたことに基づいてゲームの実行状況とするゲーム開始手段(主側MPU72におけるステップS304にて肯定判定をする機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
当該絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御が実行されるようにする当選対応制御手段(主側MPU72におけるステップS310及びステップS311の処理を実行する機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記所定状況を開始させる手段(第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3902にて肯定判定をする機能)と、
を備え、
前記絵柄の変動表示後においても前記所定状況が継続し得ることを特徴とする特徴K1乃至K7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K9によれば、絵柄の変動表示後においても所定状況が継続し得るため、所定判定処理が繰り返し実行される期間を長く確保することが可能となる。
特徴K10.前記取得手段により取得された前記数値情報に応じてその後に設定される前記所定待機期間を変動させる期間変動手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3205~ステップS3210の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3903~ステップS3908の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K10によれば、所定待機期間が変動し得る期間であることにより、数値情報の取得間隔が一定となってしまわないようにすることが可能となる。また、取得手段により取得された数値情報を利用して所定待機期間を変動させる構成であるため、構成の複雑化を抑制しながら所定待機期間を変動させることが可能となる。
特徴K11.前記期間変動手段は、
前記取得手段により取得された前記数値情報に対応する基準数値(ばらつき数値)を設定する手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3207の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3905の処理を実行する機能)と、
回数情報記憶手段(繰り返し回数カウンタ74g)に記憶されている情報に対応する数値と前記基準数値との大小関係を判定する大小判定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3208の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3906の処理を実行する機能)と、
当該大小判定手段による前記大小関係の判定が行われた場合に前記回数情報記憶手段に記憶されている情報を更新するための情報更新処理を実行することで、前記回数情報記憶手段に記憶されている情報が前記大小関係の判定が行われた回数に対応する情報となるようにする回数更新手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3209の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3907の処理を実行する機能)と、
当該回数更新手段により更新された前記回数記憶手段の情報が終了情報となっていない場合、前記大小判定手段による前記大小関係の判定が再度行われるようにする手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3210にて否定判定をする機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3908にて否定判定をする機能)と、
を備え、
前記取得手段は、前記回数更新手段により更新された前記回数記憶手段の情報が前記終了情報となった後に、前記数値情報を取得するものであり、
前記大小関係の判定結果に応じて前記大小関係の判定が開始されてから前記情報更新処理が開始されるまでの期間が変動する構成であることを特徴とする特徴K10に記載の遊技機。
特徴K11によれば、取得手段により取得された数値情報に対応する基準数値と大小関係の判定が行われた回数とを利用して所定待機期間を変動させることが可能となる。
特徴K12.前記基準数値の最大値は前記終了情報に対応する終了回数と一致していることを特徴とする特徴K11に記載の遊技機。
特徴K12によれば、基準数値の最大値と終了回数とが一致しているため、基準数値が異なれば所定待機期間が異なるようにすることが可能となる。
なお、特徴K1~K12の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴L群>
特徴L1.基準数値(ばらつき数値)を設定する数値設定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3207の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3905の処理を実行する機能)と、
回数情報記憶手段(繰り返し回数カウンタ74g)に記憶されている情報に対応する数値と前記基準数値との大小関係を判定する大小判定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3208の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3906の処理を実行する機能)と、
当該大小判定手段による前記大小関係の判定が行われた場合に前記回数情報記憶手段に記憶されている情報を更新するための情報更新処理を実行することで、前記回数情報記憶手段に記憶されている情報が前記大小関係の判定が行われた回数に対応する情報となるようにする回数更新手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3209の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3907の処理を実行する機能)と、
当該回数更新手段により更新された前記回数記憶手段の情報が終了情報となっていない場合、前記大小判定手段による前記大小関係の判定が再度行われるようにする手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3210にて否定判定をする機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3908にて否定判定をする機能)と、
前記回数更新手段により更新された前記回数記憶手段の情報が前記終了情報となった後に、特別処理を実行する特別処理実行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS3212の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS3910の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記大小関係の判定結果に応じて前記大小関係の判定が開始されてから前記情報更新処理が開始されるまでの期間が変動する構成であることを特徴とする遊技機。
特徴L1によれば、大小関係の判定結果に応じて大小関係の判定が開始されてから情報更新処理が開始されるまでの期間が変動するため、基準数値に応じて特別処理が実行されるまでに要する期間を変動させることが可能となる。これにより、特別処理が実行される周期が一定とならないようにすることが可能となる。
特徴L2.前記基準数値は、前記数値設定手段による今回の当該基準数値の設定よりも前に実行された前記特別処理の結果に応じて変動することを特徴とする特徴L1に記載の遊技機。
特徴L2によれば、以前に実行された特別処理の結果を利用して、特別処理が実行される周期が一定とならないようにすることが可能となる。
特徴L3.前記基準数値の最大値は前記終了情報に対応する終了回数と一致していることを特徴とする特徴L1又はL2に記載の遊技機。
特徴L3によれば、基準数値の最大値と終了回数とが一致しているため、基準数値が異なれば所定待機期間が異なるようにすることが可能となる。
なお、特徴L1~L3の構成に対して、特徴A1~A23、特徴B1~B8、特徴C1~C8、特徴D1~D5、特徴E1~E12、特徴F1~F10、特徴G1~G9、特徴H1~H4、特徴I1~I9、特徴J1~J4、特徴K1~K12、特徴L1~L3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴K群及び上記特徴L群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては処理を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。