JP2022032385A - 開口部開閉装置および開口部開閉方法 - Google Patents

開口部開閉装置および開口部開閉方法 Download PDF

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Satoshi Inagaki
行雄 木村
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Abstract

【課題】分解して容易に運搬、組み立て可能で、吊り上げ対象物の重心からずれた位置での吊り上げ作業を要することなく、作業者の負担を軽減し且つ十分な安全性を確保する開口部開閉装置を提供する。【解決手段】開口部開閉装置10を、左右一対のメインガイドフレーム11a,11bおよび延長ガイドフレーム12a,12b、前後2本のエンドフレーム16a,16b、左右および奥側の手すり20a,20b,20cと、ガイドフレーム上を滑走する左右一対の昇降ベース41a,41b、昇降機構43~53、ハンドル25およびその左右の支柱26を含む昇降移動装置40として、複数の部材を組み合わせることで容易に組み立て、開口部Hを囲むように設置する。作業者Wにより昇降機構43~53を操作してハンドル25を押したり引いたりするだけで、覆蓋31a~31dを何れもその重心からずれずに容易且つ安全に吊り上げて移動させ、開口部Hを開いたり閉じたりできる。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、プラント等の建造物の床に設けられた開口部を開閉するための開口部開閉装置および開口部開閉方法に関する。
例えばプラントの建設工事において、建造物の階下と階上との間で、電気機器などの重量物(運搬対象物)を搬入したり搬出したりするには、階上の床に設けられた階下に通ずる開口部を、当該運搬対象物の搬入口または搬出口として利用することがある。
開口部は、運搬対象物の搬入、搬出に必要な、例えば幅2500mm×奥行き2000mm程度の大きさを有し、開口部を利用しないときには、当該開口部はその開口を完全に覆う大きさの板厚鉄板などからなる覆蓋により蓋をすることで、作業者を含む通行者の安全を確保している。
図11は、床Fの開口部Hを覆う複数枚の覆蓋31a~31dと当該覆蓋31a~31dの従来の開閉作業を説明する図である。
図12は、図11を90度向きを変えて右側から見た図である。
運搬対象物を搬入または搬出するには、先ず、開口部Hの真上の天井フックTにあらかじめ吊り下げられて設置された巻き上げ機CRにより、開口部Hの覆蓋31a~31dを一枚ずつ吊り上げ、吊り上げた覆蓋(例えば31a)を、開口部Hの近傍に配置した台車などに降ろして所定位置へ移動させ、開口部Hを開けて行く作業が必要になる。
そして、運搬対象物を搬入または搬出した後には、所定位置へ移動させた覆蓋31a~31dを、一枚ずつ逆の手順で開口部Hに戻し、開口部Hを閉じる作業が必要になる。
ここで、図11および図12に示すように、巻き上げ機CRを吊り下げて設置している天井フックTが水平方向に移動する機能を有しない場合、一枚一枚の覆蓋31a~31dをその重心の真上から吊り上げることができない。このため、作業者Wは、天井フックTに吊り下げられて設置された巻き上げ機CRを、当該巻き上げ機CRの上部に繋げられたロープなどにより吊り上げ対象の覆蓋(例えば31a)の上方に手繰り寄せ、覆蓋31aの吊り上げ作業を行う。
しかしながら、覆蓋31aの自重によって、巻き上げ機CRに、天井フックTの真下に戻ろうとする力が働くため、例えば、吊り上げようとした覆蓋31aが隣接する覆蓋(ここでは31b)に擦れて引っ掛かり、覆蓋31aを開口部Hから外すことができないことがある。そればかりでなく、覆蓋31aが外れた瞬間に横に振れて暴れたり、作業者Wが開口部Hの方向に引き寄せられたりする危険がある。
図13は、床Fの開口部Hを一枚で覆う覆蓋31と当該覆蓋31の従来の開閉作業を説明する図である。
図11および図12で示したように、開口部Hは複数枚の覆蓋31a~31dで覆われることが多いが、図13に示すように、一枚の覆蓋31であっても、巻き上げ機CRにより吊り上げた覆蓋31を、開口部Hの近傍に配置した台車などの上方に移動させて降ろす必要がある。この場合も、作業者Wは、覆蓋31を吊り上げている巻き上げ機CRを、前述同様にロープなどにより手繰り寄せる必要があるため、覆蓋31が横に振れて暴れたり、作業者Wが開口部Hの方向に引き寄せられたりする危険がある。
また、そもそも開口部Hの近傍での作業には、作業者Wが開口部Hから転落する恐れがある。
特開2008-280814号公報
本発明が解決しようとする課題は、分解して容易に運搬、組み立て可能であって、吊り上げ対象物の重心からずれた位置での吊り上げ作業を要することなく、作業者の負担を軽減し且つ十分な安全性を確保することが可能になる開口部開閉装置および開口部開閉方法を提供することにある。
実施形態の開口部開閉装置は、
床に設けられた開口部の平面方向の一方側と他方側に沿って並列に配置され、少なくとも当該並列に沿っている方向の前記開口部の第1の長さを上回る長さであって、当該長さの方向に上方を開口とする溝を有する一対のメインガイドフレームと、
前記一対のメインガイドフレームの前記開口部の第1の長さに対応する方向の一端に着脱自在に連結され、少なくとも前記開口部の第1の長さを上回る長さであって、前記メインガイドフレームの溝を延長する溝を有する一対の延長ガイドフレームと、
前記一対のメインガイドフレームの他端側の相互間と前記一対の延長ガイドフレームの一端側の相互間とのそれぞれに、着脱自在に設けられ、前記一対のメインガイドフレームを配置した並列の幅に対応する長さの第1および第2のエンドフレームと、
前記一方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝と前記他方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝とのそれぞれに配置され、当該配置された溝に沿って摺動可能な一対の昇降ベースと、
前記一対の昇降ベースの上面間に渡って着脱自在に設けられ、前記開口部の覆蓋を当該覆蓋の前記一対の昇降ベース間に対応する方向の少なくとも2箇所で吊り上げて昇降させる昇降機構と、
前記一対の昇降ベースの相互間に着脱自在に設けられ、同一対の昇降ベースを、共に、前記一方側と他方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝に沿って移動させるための昇降ベース用ハンドル機構と、を備えている。
実施形態の開口部開閉装置10の外観構成を示す斜視図。 開口部開閉装置10の組み立てに要する各部の機構を示す部分拡大図。 開口部開閉装置10の昇降移動装置40を摺動により移動させて使用する場合の外観構成を示す斜視図。 開口部開閉装置10の昇降移動装置40を車輪により移動させて使用する場合の外観構成を示す斜視図。 昇降移動装置40の組み立てに要する各部の構成を示す分解斜視図。 昇降移動装置40のパンタグラフジャッキ46により昇降支柱45ないし渡し鋼材49を昇降させる方法の一例を示す図。 開口部開閉装置10に組み合わせて使用する運搬装置20の外観構成を示す斜視図。 開口部開閉装置10に組み合わせた運搬装置20の外観構成を示す平面図。 開口部開閉装置10に組み合わせた運搬装置20の外観構成を示す側面図。 開口部開閉装置10およびその昇降移動装置40を設置した床Fの開口部Hを開閉する作業の工程を簡略化して示す図。 開口部開閉装置10およびその運搬装置20を設置した床Fの開口部Hを通して重量物(運搬対象物)33を搬入搬出する作業の工程を簡略化して示す図。 床Fの開口部Hを覆う複数枚の覆蓋31a~31dと当該覆蓋31a~31dの従来の開閉作業を説明する図。 図11を90度向きを変えて右側から見た図。 床Fの開口部Hを一枚で覆う覆蓋31と当該覆蓋31の従来の開閉作業を説明する図。
以下、実施形態の開口部開閉装置および開口部開閉方法について、図面を参照して説明する。
なお、実施形態の開口部開閉装置および開口部開閉方法は、その一部に、同一出願人により出願した開口部開閉装置および開口部開閉方法(特願2019-098518:令和1年5月27日出願)を利用して構成する。
図1は、実施形態の開口部開閉装置10の外観構成を示す斜視図である。
図2は、開口部開閉装置10の組み立てに要する各部の機構を示す部分拡大図である。
図3は、開口部開閉装置10の昇降移動装置40を摺動により移動させて使用する場合の外観構成を示す斜視図である。
図4は、開口部開閉装置10の昇降移動装置40を車輪により移動させて使用する場合の外観構成を示す斜視図である。
図5は、昇降移動装置40の組み立てに要する各部の構成を示す分解斜視図である。
開口部開閉装置10は、階上の床Fに設けられた、例えば矩形の開口部Hを囲む位置に、例えば二人の作業者Wにより複数の部材を組み合わせて設置される。
なお、開口部開閉装置10を床Fに設置する作業は、開口部Hに対して、覆蓋31a~31d(吊り上げ対象物)により蓋をした状態で行われる。
図1において、開口部Hの大きさは、例えば奥行き1500mm(第1の長さ)×幅2500mm(第2の長さ)と仮定し、また、開口部開閉装置10はその長手方向の開口部Hから離れた図中の右下を手前側、開口部Hに近い図中の左上を奥側と仮定し、装置10全体の大きさは、例えば幅3000mm×奥行き5000mmと仮定する。
先ず、開口部Hの幅の左側と右側に沿うように一対のメインガイドフレーム11a,11bを配置する。メインガイドフレーム11a,11bは、例えば長さ3000mmのC型鋼材を用いて構成され、その奥側の端部を開口部Hの奥行きを少し越えて位置させた状態で、当該C型鋼材のC字の背面を床Fに当接させ、C字の開口(溝)を上に向けて配置させる。
メインガイドフレーム11a,11bの手前側の端部には、当該メインガイドフレーム11a,11bと同様のC型鋼材を用いた、例えば長さ2000mmの延長ガイドフレーム12a,12bを連結して配置する。
メインガイドフレーム11a,11bと延長ガイドフレーム12a,12bは、例えば図2の(A)に拡大して示すように、メインガイドフレーム11a,11bの手前側の端部両側面と延長ガイドフレーム12a,12bの奥側の端部両側面との間に、矩形平板状のガイドフレーム連結プレート13a1,13a2,13b1,13b2を渡して配置し、当該ガイドフレーム連結プレート13a1,13a2,13b1,13b2を、メインガイドフレーム11a,11b側と延長ガイドフレーム12a,12b側との各々において、ボルト14とナット15により締め付けて固定することで連結される。
なお、ガイドフレーム連結プレート13a1,13a2,13b1,13b2をメインガイドフレーム11a,11bと延長ガイドフレーム12a,12bに締め付けて固定するボルト14は、当該各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bのC字の内側面から外側面に向けて挿通されてナット15に締め付けられるので、ボルト14の頭部は、各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bのC字の弧状の空間に納まる。
このため、各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bのC字の底面を摺動して移動する、後述する昇降移動装置40の昇降ベース41a,41b(図1、図3および図5参照)および運搬装置20の積載ベース23a,23b(図7、図8Aおよび図8B参照)に、ボルト14の頭部が当たって邪魔になることはない。
開口部開閉装置10の奥側面になるメインガイドフレーム11a,11bの奥側の端部間と、開口部開閉装置10の手前側面になる延長ガイドフレーム12a,12bの手前側の端部間は、それぞれ、開口部Hの幅を少し超える長さの第1および第2のエンドフレーム16a,16bにより連結される。
第1および第2のエンドフレーム16a,16bは、それぞれその両端の一部をL字状に同方向に折り曲げたフランジ部を有し、当該各フランジ部を、メインガイドフレーム11a,11bの奥側の端部の側面、延長ガイドフレーム12a,12bの手前側の端部の側面に、それぞれ、ボルト17とナット18により締め付けて固定することで、メインガイドフレーム11a,11bの奥側の端部間と、延長ガイドフレーム12a,12bの手前側の端部間をそれぞれ連結し、これにより開口部開閉装置10の外枠を構成する。
メインガイドフレーム11a,11bの底面および延長ガイドフレーム12a,12bの底面には、何れも当該各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bの底面と同形状、且つ、シート状に構成された第1の摺動部材19が固着されて設けられる。
第1の摺動部材19は、後述する昇降移動装置40の昇降ベース41a,41bおよび運搬装置20の積載ベース23a,23bを、各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bの底面に沿って容易に移動可能にするもので、当該昇降ベース41a,41bおよび積載ベース23a,23bと摺動可能な摩擦係数を有する材料により構成される。換言すると、摺動部材19は、昇降ベース41a,41bおよび積載ベース23a,23bが各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bに沿って滑走するための滑走部材を構成する。
第1の摺動部材19は、その摩擦係数が、当該摺動部材19を構成する材料により得られる構成で良く、また摺動部材19の形状により得られる構成でも良く、これらの複合により得られる構成であっても良い。例えば、摺動部材19としては、スライダーボード(株式会社ダイサン製)が用いられる。
なお、図2では、図1、図3、図4および図5に示す昇降移動装置40の昇降ベース41a,41bを架台としてその上に設けられる昇降機構としての各部材43~53を、図示説明の便宜上省略して示している。
開口部開閉装置10の左側面に相当する一方のメインガイドフレーム11aの左側面と、開口部開閉装置10の右側面に相当する他方のメインガイドフレーム11bの右側面には、例えば高さ1000mmの当該各側面に沿った左右(第1および第2)の手すり20a,20bが着脱自在に設けられ、さらに、一方のメインガイドフレーム11aの奥側の端部の左側面と、他方のメインガイドフレーム11bの奥側の端部の右側面との間にも、例えば高さ1000mmの奥側(第3)の手すり20cが着脱自在に設けられる。
左右(第1および第2)の手すり20a,20bおよび奥側(第3)の手すり20cは、その何れも、当該各手すり20a,20b,20cそれぞれの各支柱21の先端部を、例えば図2の(A)に示すように、メインガイドフレーム11a,11bの側面に溶接等により固着して設けられたワンタッチ着脱機構22の支柱挿し込み部22Bに挿し込むことで立設される。
ワンタッチ着脱機構22は、例えば、その支柱挿し込み部22Bの一側面を貫通して抜き差し可能なロックピン22Rを有し、当該ロックピン22Rが嵌まり込むロック孔が先端部に設けられた支柱21を、支柱挿し込み部22Bに挿し込んでロックピン22Rを差し込むことで、各手すり20a,20b,20cの支柱21がメインガイドフレーム11a,11bの側面に沿って立設された状態で固定され、左右の手すり20a,20bおよび奥側の手すり20cとして取り付けられる。
(昇降移動装置40の構成)
昇降移動装置40は、先ず、一対のメインガイドフレーム11a,11bと延長ガイドフレーム12a,12bを連結した後の当該延長ガイドフレーム12a,12bに対しては、例えば同各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bのC字の開口の幅に対応する幅、同各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bの高さを少し超える高さ、覆蓋31a~31dの例えば少なくとも1枚分の奥行きを超える長さ(ここでは600mm)を有する、断面矩形で角柱状の一対の昇降ベース41a,41bを、その底面に置いて配置する。
昇降ベース41a,41bは、例えば硬質の木材を用いて構成され、メインガイドフレーム11a,11bから延長ガイドフレーム12a,12bに直線状に連続するC字の開口(溝)の底面を、当該各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bによりガイドされる昇降ベース41a,41bの移動路とし、当該移動路上で移動可能に構成される。
昇降ベース41a,41bの下面には、図5に示すように、滑走板42または台車板42Mが、何れもその下面を露出させた状態で着脱自在且つ付け替え可能に嵌まり込む、当該滑走板42および台車板42Mの板面形状に対応した凹部を有する。
滑走板42の下面には、各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bの底面に設けられたシート状の第1の摺動部材19と同様の第2の摺動部材19Sが設けられる。
滑走板42の下面に設けた第2の摺動部材19Sは、その奥側の端部と手前側の端部の各外縁の稜部に面取り部を設けることで、メインガイドフレーム11a,11bから延長ガイドフレーム12a,12bに連続する底面(移動路)の境界部に微量の段差が生じている場合であっても、当該面取り部によって、摺動部材19Sが段差を乗り上げることができる。
これにより、昇降ベース41a,41bのメインガイドフレーム11a,11bと延長ガイドフレーム12a,12bとの間での移動において、段差により移動が規制されることを防止できる。
一方、台車板42Mの下面には、その奥側と手前側との2箇所に自在車輪Kが設けられる。昇降ベース41a,41bに台車板42Mを装着した場合、昇降移動装置40は、図4に示すように、各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bを要することなく、作業者Wの操作に応じて床Fの上を自在に移動できる。
また、図1および図2に示すように、昇降ベース41a,41bの手前側の端部には、当該昇降ベース41a,41bを、同時に、作業者Wの操作によって、各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bの移動路上で移動させるためのハンドル25が、その左右の各支柱26を介して着脱自在に設けられる(昇降ベース用ハンドル機構)。
ハンドル25は、その左右の各支柱26の先端部を、昇降ベース41a,41bの手前側の端部に固着して設けられたワンタッチ着脱機構27の支柱挿し込み部に挿し込むことで立設される。
ハンドル25の支柱26を昇降ベース41a,41bに着脱自在に立設するためのワンタッチ着脱機構27は、図2の(A)で示したように、前述した各手すり20a,20b,20cの支柱21をメインガイドフレーム11a,11bに着脱自在に立設するためのワンタッチ着脱機構22と同様の構成であり、ロックピン27R(ロックピン22Rと同様)が嵌まり込むロック孔が先端部に設けられた支柱26を、支柱挿し込み部(22B)に挿し込んでロックピン27Rを差し込むことで、ハンドル25の左右の支柱26が昇降ベース41a,41bの手前側の端部に沿って立設された状態で固定され、昇降移動装置40(昇降ベース41a,41b)のハンドル25として取り付けられる。
ハンドル25とその左右の支柱26とは、図2の(B)に拡大して示すように、支柱26の上端部に当該支柱26を手前側に屈曲させるように形成した逆L字部26Lにおいて着脱自在に接続される。
ハンドル25は、その左右の先端部を、支柱26上端の逆L字部26Lに固着して設けられたワンタッチ着脱機構28の支柱挿し込み部に挿し込むことで接続される。
ハンドル25を支柱26上端の逆L字部26Lに着脱自在に接続するためのワンタッチ着脱機構28は、図2の(A)で示したように、前述した各手すり20a,20b,20cの支柱21をメインガイドフレーム11a,11bに着脱自在に立設するためのワンタッチ着脱機構22と同様の構成であり、ロックピン28R(ロックピン22Rと同様)が嵌まり込むロック孔が先端部に設けられたハンドル25を、支柱挿し込み部(22B)に挿し込んでロックピン28Rを差し込むことで、ハンドル25の左右が各支柱26上端の逆L字部26Lに接続される。
次に、図1、図3、図4および図5に示すように、昇降移動装置40の架台を構成する昇降ベース41a,41bの上面には、三角形の二辺を成す脚部43と、当該脚部43の頂部に支持された上下方向に円筒状のスライドガイド44とが一体にして設けられる。
スライドガイド44は、その円筒状の空間に昇降支柱45を着脱自在に挿通させて当該昇降支柱45を水平方向に位置ずれさせることなく昇降可能に支持する。
また、昇降ベース41a,41bの上面には、スライドガイド44の真下の位置に、パンタグラフジャッキ46を載置させ、当該ジャッキ46の昇降する頂部に昇降支柱45の下端部を載嵌させる。
パンタグラフジャッキ46は、その基部46Bを、当該基部46Bの寸法に対応して昇降ベース41a,41bの上面にあらかじめ形成された一対の凸部47間に嵌合させて載置させ、昇降ベース41a,41bから外れることなく位置決めされる。
昇降支柱45の上端部には、左右の昇降支柱45間に渡って懸架される渡し鋼材(H型鋼材)49を載せて支える鋼材載置板48が設けられ、当該鋼材載置板48の上面には、シート状に構成された高摩擦材料からなる滑り止め部材24が固着されて設けられる。
各鋼材載置板48と渡し鋼材49とは、例えば当該鋼材載置板48の手前側および奥側の縁と、渡し鋼材49の各対応する縁とを挟み込んで固定するクランプにより着脱自在に固定される。
また、渡し鋼材49には、その左右の任意の二箇所に、コ字状のくら50a,50bを、当該コ字状の開口を下に向け、渡し鋼材49を上から跨いで配置させると共に、各くら50a,50bを、図5に示すように、コ字状に開いた先端部間に貫通させるくさり支持ボルト51および当該くさり支持ボルト51に組み合わせるナット51Nを使用して着脱自在に取り付ける。
この際、くら50a,50bのコ字状に開いた先端部間において、覆蓋吊り上げ用の索として機能するくさり52を、そのくさり52の上端のコマにくさり支持ボルト51を通すことで垂下させ、着脱自在に取り付ける。
くさり52の上端のコマは、当該コマの前後を挟むずれ止めスペーサ51Sを介して、くら50a,50bの先端部間にくさり支持ボルト51により取り付けることで、くら50a,50bに対する前後方向の位置ずれが防止される。
また、くら50a,50bのコ字状の底面には、シート状に構成された高摩擦材料からなる滑り止め部材24が固着されて設けられ、渡し鋼材49の長さ方向に対する位置ずれが防止される。
くさり52の下端のコマには、覆蓋31a~31dの例えば作業孔Pに装着した吊り上げ用の金具に引っ掛けて使用するフック53があらかじめ取り付けられる。
なお、くさり52は、くさり支持ボルト51を通すコマの位置を選択することで、くら50a,50bから垂下させるフック53までの長さを容易に調節できる。
こうして、昇降ベース41a,41bの上に、覆蓋吊り上げ用の昇降機構(43~53)が設けられ、昇降移動装置40が構成される。
図6は、昇降移動装置40のパンタグラフジャッキ46により昇降支柱45ないし渡し鋼材49を昇降させる方法の一例を示す図である。
昇降移動装置40の昇降作業は、例えば二人の作業者Wが、当該装置40の左右両側にある各パンタグラフジャッキ46を同様に操作することで行なう。
パンタグラフジャッキ46を上下方向に伸縮させるための回転操作部46Rに対して、充電式回転工具60の回転部に取り付けたレンチ60Rを嵌め合わせ、当該レンチ60Rを電動で正回転または逆回転させることで、昇降支柱45ないし渡し鋼材49を昇降させる。これにより、くさり52のフック53を引っ掛けた覆蓋31~31dを、作業者Wが日常的に使用する充電式回転工具60によって、容易に吊り上げて昇降できる。
このように、開口部開閉装置10は、左右一対のメインガイドフレーム11a,11bおよび延長ガイドフレーム12a,12b、4枚のガイドフレーム連結プレート13a1,13a2,13b1,13b2、前後2本のエンドフレーム16a,16b、12組のボルト/ナット14,15,17,18、左右および奥側の3つの手すり20a,20b,20c、左右一対の昇降ベース41a,41b、滑走板42、昇降支柱45、パンタグラフジャッキ46、渡し鋼材49、くら50a,50bおよびくさり支持ボルト51、ナット51N、ずれ止めスペーサ51S、くさり52、ハンドル25およびその左右の支柱26、からなる、複数の部材を、組み合わせ、且つ、組み立てることで容易に構成され、開口部Hを囲むように設置される。
なお、開口部開閉装置10を構成する各部材の一つ一つは、分解して、多くとも二人の作業者Wにより容易に持ち運ぶことのできる重量およびサイズであるため、例えば階段でしか立ち入ることができない現場であっても、容易に持ち込み組み立てて使用することができる。一方で、各部材により組み立てた開口部開閉装置10の全体の重量は当然ながら重くなるため、当該開口部開閉装置10を設置した位置の位置ずれは十分に防止される。
そして、作業者Wは、ハンドル25を操作して、当該ハンドル25を、開口部開閉装置10の手前側に引いたり、奥側に押したりすることで、昇降移動装置40を、図1の矢印X1,X2に示すように、開口部Hから手前に離れた延長ガイドフレーム12a,12bに対応する位置と、左右および奥側の3つの手すり20a,20b,20cにより囲まれた開口部Hに対応する位置との間で、容易に往復移動させることができる。
なお、延長ガイドレール12a,12b、エンドフレーム16a,16b、渡し鋼材49、ハンドル25の各部材はその長さについて、予め異なるサイズのものが用意され、これら異なるサイズの各部材は、開口部開閉装置10を設置すべき床Fの開口部Hの幅と奥行きに応じて適宜選択して組み合わされる。
(運搬装置20の構成)
図7は、開口部開閉装置10に組み合わせて使用する運搬装置20の外観構成を示す斜視図である。
図8Aは、開口部開閉装置10に組み合わせた運搬装置20の外観構成を示す平面図である。
図8Bは、開口部開閉装置10に組み合わせた運搬装置20の外観構成を示す側面図である。
運搬装置20は、先ず、一対のメインガイドフレーム11a,11bと延長ガイドフレーム12a,12bを連結した後の当該延長ガイドフレーム12a,12bに対して、例えば同各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bのC字の開口の幅に対応する幅、同各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bの高さを少し超える高さ、開口部Hの奥行きに対応する長さ(ここでは1500mm)を有する、断面矩形で角柱状の一対の積載ベース23a,23bを、その底面に置いて配置する。
積載ベース23a,23bは、例えば硬質の木材を用いて構成され、メインガイドフレーム11a,11bから延長ガイドフレーム12a,12bに直線状に連続するC字の開口(溝)の底面を、当該各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bによりガイドされる積載ベース23a,23bの移動路とし、当該移動路上で移動可能に構成される。
積載ベース23a,23bの下面には、各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bの底面に設けられたシート状の第1の摺動部材19と同様の第2の摺動部材19S(図8B参照)が設けられる。
なお、積載ベース23a,23bの下面に設けた第2の摺動部材19Sは、前述した昇降ベース41a,41b用の滑走板42の下面に設けた第2の摺動部材19Sと同様に、その奥側の端部と手前側の端部の各外縁の稜部に面取り部を設けることで、メインガイドフレーム11a,11bから延長ガイドフレーム12a,12bに連続する底面(移動路)の境界部に微量の段差が生じている場合であっても、当該面取り部によって、摺動部材19Sが段差を乗り上げることができる。
これにより、積載ベース23a,23bのメインガイドフレーム11a,11bと延長ガイドフレーム12a,12bとの間での移動において、段差により移動が規制されることを防止できる。
積載ベース23a,23bの上面には、その上面と同形状、且つ、シート状に構成された高摩擦材料からなる滑り止め部材24が固着されて設けられる。
また、積載ベース23a,23bの手前側の端部には、前述した昇降移動装置40の昇降ベース41a,41bと同様に、当該積載ベース23a,23bを、同時に、作業者Wの操作によって、各ガイドフレーム11a,11b,12a,12bの移動路上で移動させるためのハンドル25が、その左右の各支柱26を介して着脱自在に設けられる(積載ベース用ハンドル機構25~28)。
左右の積載ベース23aと23bとの間には、一方の積載ベース23aの上面と他方の積載ベース23bの上面とに渡って、複数本の例えば100mm角のH型鋼材29(補強部材)を並列に載置し、移動床30(床部材)を設けるための仮基礎を構成する。
移動床30(床部材)は、例えば開口部Hの幅(ここでは2500mm)と奥行き(ここでは1500mm)に対応する矩形平板状の3mm厚の薄鉄板、または19mm厚または24mm厚のベニヤ板を用いてなり、仮基礎として構成された複数本のH型鋼材29の上面に載置される。
このように、運搬装置20は、左右一対の積載ベース23a,23b、ハンドル25およびその左右の支柱26、複数本のH型鋼材29、1枚の移動床30からなる、複数の部材を、組み合わせ、且つ、組み立てることで容易に構成され、一対のガイドフレーム11a,11b,12a,12b上に移動可能に設置される。
そして、作業者Wは、運搬装置20のハンドル25を操作して、当該ハンドル25を、開口部開閉装置10の手前側に引いたり、奥側に押したりすることで、左右の積載ベース23a,23b上に構成した移動床30を、図7の矢印X1,X2に示すように、開口部Hから手前に離れた延長ガイドフレーム12a,12bに対応する位置と、左右および奥側の3つの手すり20a,20b,20cにより囲まれた開口部Hに対応する位置との間で、前述した昇降移動装置40と同様に、容易に往復移動させることができる。
本出願人が、移動床30に約350kgの重量物(運搬対象物)を載せて行った実験では、二人の作業者がハンドル25を操作することで、当該重量物(運搬対象物)を、各作業者に大きな負担なく、容易に移動でき運搬できることが確認された。
なお、積載ベース23a,23b、ハンドル25、H型鋼材29の各部材はその長さについて、移動床30はその幅と奥行について、予め異なるサイズのものが用意され、これら異なるサイズの各部材は、開口部開閉装置10を設置すべき床Fの開口部Hの幅と奥行きに応じて適宜選択して組み合わされる。
(開口部Hの開閉)
図9は、開口部開閉装置10およびその昇降移動装置40を設置した床Fの開口部Hを開閉する作業の工程を簡略化して示す図である。
ここでは、図示の複雑化を避ける便宜上、開口部開閉装置10は、昇降移動装置40の昇降ベース41a、昇降支柱45、パンタグラフジャッキ46、渡し鋼材49、くさり52およびフック53と作業者Wが操作するハンドル25に限って図示する。
図9(A):
階上の床Fの開口部Hに対応させて、図1で示したように、開口部開閉装置10およびその昇降移動装置40を組み立てて設置する。開口部Hの左右両側(図9では図示手前側と奥側)と奥側(図9では図示左側)は、3つの手すり20a,20b,20cにより囲まれた状態になる。開口部Hは、覆蓋31a~31dにより蓋がされ閉じられている。
作業者Wは、昇降移動装置40のハンドル25を、矢印X2に示すように、開口部開閉装置10の奥側に押して昇降移動装置40を移動させ、吊り上げ対象とする覆蓋(ここでは31a)の中央付近の真上に、昇降支柱45、渡し鋼材49ないしフック53を位置させる。
この際、渡し鋼材49から垂下されたくさり52の下端のフック53が、覆蓋31aの作業孔Pの真上に来るように、渡し鋼材49の長さ方向に対するくら50a,50bの位置を調節する。
そして、パンタグラフジャッキ46を短縮方向に操作して、破線矢印U2に示すように、昇降支柱45および渡し鋼材49を下降させ、くさり52の下端のフック53(ここでは図示せず)が覆蓋31a上に載り当該くさり52が撓む程度に調整する。
図9(B):
覆蓋31aの作業孔Pに取り付けられた金具(図示せず)に、くさり52の下端のフック53を引っ掛け、パンタグラフジャッキ46を伸長方向に操作し、破線矢印U1に示すように、昇降支柱45ないし渡し鋼材49を上昇させ、覆蓋31aをその重心からずれずに吊り上げる。
この際、覆蓋31aは、当該覆蓋31aの中央付近の真上に位置させた渡し鋼材49から垂下されているくさり52およびフック53を介して吊り上げられることで、覆蓋31aをその重心からずれることなく吊り上げることができ、隣接する覆蓋31bの側面や開口部Hの側面に引っ掛かることなく、また吊り上げた覆蓋31aが左右に振れて暴れることもなく、開口部Hから容易に外すことができる。
図9(C):
覆蓋31aを吊り上げた状態で、矢印X1に示すように、作業者Wが昇降移動装置40のハンドル25を手前側に引き、当該昇降移動装置40を、移動床30を開口部Hから離れた位置まで移動させる。
図9(D):
昇降移動装置40により覆蓋31aが吊り上げられている状態の左右の昇降ベース41a,41bの間に、矢印X2に示すように、作業者WがハンドリフトLを移動させる。
図9(E):
昇降移動装置40のパンタグラフジャッキ46を短縮方向に操作して、矢印U2に示すように、覆蓋31aを下降させてハンドリフトLに載せ、覆蓋31aからフック53を外す。
図9(F):
覆蓋31aを載せたハンドリフトLを、矢印X1に示すように、作業者Wが所定位置まで移動させ、当該ハンドリフトLから覆蓋31aを床Fの仮置き場に降ろす。
この後、覆蓋31b,31cについても、図9(A)~図9(F)で示した作業を同様に繰り返し、床Fの開口部Hから外して所定位置まで移動させ、仮置き場に下ろす。
なお直接の図示はしないが、開口部Hを再び覆蓋31a~31cにより閉じる場合は、図9(A)~図9(F)で示した覆蓋31a~31cを開口部Hから取り除く作業を逆の順序にして行う。
また、開口部Hが一枚の覆蓋31により覆われている場合でも、前述と同様に、開口部開閉装置10およびその昇降移動装置40を床Fの開口部Hに合わせて設置して使用することで、当該覆蓋31をその重心からずれることなく容易に且つ安全に吊り上げて、所定位置まで移動させたり、開口部Hまで戻したりすることができる。
(運搬対象物の吊上げ)
図10は、開口部開閉装置10およびその運搬装置20を設置した床Fの開口部Hを通して重量物(運搬対象物)33を搬入搬出する作業の工程を簡略化して示す図である。
ここでは、図示の複雑化を避ける便宜上、開口部開閉装置10およびその運搬装置20は、移動可能な移動床30と作業者Wが操作するハンドル25に限って図示する。
またここでは、運搬対象物33の階下から階上への「搬入」、階上から階下への「搬出」として説明するが、「搬入」と「搬出」が逆であってよいのは勿論である。
図10(A):
開口部開閉装置10の左右のガイドフレーム11a,11b,12a,12bに、昇降移動装置40に換えて運搬装置20を組み立てて設置する。先ず、作業者Wが運搬装置20のハンドル25を奥側に押し、移動床30を矢印X2に示すように開口部Hの上部に移動させ、開口部Hを一旦閉じて安全を確保する。一方で、階下の床FLにおいて、矢印Y1に示すように台車32に載せた運搬対象物33を開口部Hの真下に移動させる。
図10(B):
移動床30を、再び矢印X1に示すように開口部Hから離れた位置まで移動させ、当該開口部Hを開く。
図10(C):
階下にある運搬対象物33を、巻き上げ機CRにより矢印D1に示すように階上へ吊り上げる。
図10(D):
運搬対象物33を吊り上げた状態で、再び矢印X2に示すように移動床30を開口部Hの上部に移動させ、当該移動床30の上に運搬対象物33を降ろす。
図10(E):
移動床30を、再び矢印X1に示すように開口部Hから離れた位置まで移動させ、移動床30から運搬対象物33を床Fの仮置き場に下ろして搬入する。
この後、複数の運搬対象物33を繰り返し搬入する場合は、図10(A)~図10(E)の作業を繰り返す。
(運搬対象物の吊下し)
図10(F):
開口部Hから離れた位置に移動させた移動床30に運搬対象物33を載せ、当該移動床30を矢印X2に示すように開口部Hの上部に移動させる。
図10(G):
移動床30に載せた運搬対象物33を巻き上げ機CRにより吊り上げ、当該運搬対象物33を吊り上げた状態で、再び、矢印X1に示すように、移動床30を引いて開口部Hから離れた位置に移動させる。
図10(H):
巻き上げ機CRにより吊り上げられている運搬対象物33を、矢印D2に示すように、開口部Hを通して階下に吊下ろし、当該階下の床FLに配した台車32に載せる。
図10(I):
移動床30を、再び矢印X2に示すように開口部Hの上部に移動させ、当該開口部Hを閉じる。
図10(J):
階下の床FLにおいて、運搬対象物33を載せた台車33を、矢印Y2に示すように移動させ、当該運搬対象物33を搬出する。
この後、複数の運搬対象物33を繰り返し搬出する場合は、図10(F)~図10(J)の作業を繰り返す。
(実施形態のまとめ)
実施形態の開口部開閉装置10およびその昇降移動装置40によれば、開口部Hから覆蓋31a~31dを外して当該開口部Hを開いたり、外した覆蓋31a~31dを開口部Hに戻して当該開口部Hを閉じたりする際に、ガイドフレーム11a,11b,12a,12bに滑走可能に組み立てた移動昇降装置40のハンドル25を押したり引いたりして操作するだけで、覆蓋吊り上げ用の昇降機構として機能する昇降支柱45、パンタグラフジャッキ46、渡し鋼材49、くさり52およびフック53を、覆蓋31a~31dそれぞれの重心の真上に簡単に移動させて位置させることができ、当該覆蓋31a~31dを重心からずれずに容易且つ安全に吊り上げて、開口部Hから外したり、開口部Hに戻したりすることができる。
また、覆蓋31a~31dを吊り上げて移動させる作業は、開口部Hの左右両側と奥側に設置されたメインガイドフレーム11a,11bおよびエンドフレーム16aによる規制の枠外から行われ、しかも、当該開口部Hの左右両側と奥側には、それぞれ手すり20a,20b,20cが設置されるので、開口部Hからの部材の落下や作業者Wの転落の恐れはなく、十分な安全性を確保することもできる。
よって、吊り上げ対象である覆蓋31a~31dの重心からずれた位置での吊り上げ作業を要することなく、作業者の負担を軽減し且つ十分な安全性を確保することが可能になる。
また、実施形態の開口部開閉装置10およびその運搬装置20によれば、重量物(運搬対象物)33の階上への搬入または階下への搬出に際して、ガイドフレーム11a,11b,12a,12bに滑走可能に組み立てた運搬装置20のハンドル25を押したり引いたりして操作するだけで、容易に、移動床30を開口部Hの位置に移動させて当該開口部Hを閉じたり、容易に、移動床30を開口部Hから離れた位置に移動させて当該開口部Hを開いたりできるのと同時に、当該移動床30に運搬対象物33を載せて開口部Hから離れた位置に移動させたり、開口部Hの位置に移動させたりすることができる。
なお、実施形態の開口部開閉装置10において、メインガイドフレーム11a,11bに延長ガイドフレーム12a,12bを着脱自在に連結するための4枚の連結プレート13a1,13a2,13b1,13b2および8組のボルト/ナット14,15からなるガイドフレーム連結機構は、前述した構成に限らず、容易に着脱可能な構成であればよい。
また、手すり20a,20b,20cの支柱21をメインガイドフレーム11a,11bの側面に沿って着脱自在に立設させるためのワンタッチ着脱機構22、ハンドル25の支柱26を昇降移動装置40の昇降ベース41a,41bまたは運搬装置20の積載ベース23a,23bの手前側の端部から着脱自在に立設させるためのワンタッチ着脱機構27、ハンドル25をその左右の支柱26に着脱自在に接続するためのワンタッチ着脱機構28も、前述した構成に限らず、ワンタッチで容易に着脱可能な構成であればよい。
また、昇降移動装置40の昇降機構43~53は、図1、図3~図5で示した構成に限らず、多くても二人の作業者Wによって負担なく、例えば階段の昇降を要する現場であっても容易に運搬して組み立てて設置することができ、覆蓋31a~31dをその重心からずれることなく容易且つ安全に吊り上げて昇降させることが可能な構成であればよい。
さらに、運搬装置20の左右の積載ベース23a,23bに対し、移動床30は、当該左右の積載ベース23a,23b間に渡して配置した複数本のH形鋼材29の上に載置して設ける構成としたが、この構成に限らず、多くても二人の作業者Wによって負担なく運搬して設けることができ、重量物を安全に載せて移動させることが可能な構成であればよい。
また、左右の積載ベース23a,23b間に渡して配置した複数本のH形鋼材29は、当該積載ベース23a,23bの上面に固着して設けた滑り止め部材24により、同積載ベース23a,23b上での位置ずれ等を防止しているが、例えば積載ベース23a,23bの上面に、その長手方向に等間隔で、H型鋼材29の幅に対応した突起や溝を設けたり、位置ずれを阻止するピンを差し込める構成としたりすることで、同H型鋼材29の積載ベース23a,23b上での位置ずれを防止してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…開口部開閉装置、11a,11b…メインガイドフレーム、12a,12b…延長ガイドフレーム、13a1,13a2,13b1,13b2…ガイドフレーム連結プレート、14,17…ボルト、15,18…ナット、16a,16b…エンドフレーム、19,19S…摺動部材、20…運搬装置、20a,20b,20c…手すり、21…手すりの支柱、22,27,28…ワンタッチ着脱機構、22B…支柱挿し込み部、22R,27R,28R…ロックピン、23a,23b…積載ベース、24…滑り止め部材、25…ハンドル、26…ハンドルの支柱、26L…逆L字部、29…H型鋼材、30…移動床、31…覆蓋、32…台車、33…運搬対象物、40…昇降移動装置、41a,41b…昇降ベース、42…滑走板、42M…台車板、43~53…昇降機構、H…開口部、F…階上の床、FL…階下の床、CR…巻き上げ機。

Claims (9)

  1. 床に設けられた開口部の平面方向の一方側と他方側に沿って並列に配置され、少なくとも当該並列に沿っている方向の前記開口部の第1の長さを上回る長さであって、当該長さの方向に上方を開口とする溝を有する一対のメインガイドフレームと、
    前記一対のメインガイドフレームの前記開口部の第1の長さに対応する方向の一端に着脱自在に連結され、少なくとも前記開口部の第1の長さを上回る長さであって、前記メインガイドフレームの溝を延長する溝を有する一対の延長ガイドフレームと、
    前記一対のメインガイドフレームの他端側の相互間と前記一対の延長ガイドフレームの一端側の相互間とのそれぞれに、着脱自在に設けられ、前記一対のメインガイドフレームを配置した並列の幅に対応する長さの第1および第2のエンドフレームと、
    前記一方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝と前記他方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝とのそれぞれに配置され、当該配置された溝に沿って摺動可能な一対の昇降ベースと、
    前記一対の昇降ベースの上面間に渡って着脱自在に設けられ、前記開口部の覆蓋を当該覆蓋の前記一対の昇降ベース間に対応する方向の少なくとも2箇所で吊り上げて昇降させる昇降機構と、
    前記一対の昇降ベースの相互間に着脱自在に設けられ、同一対の昇降ベースを、共に、前記一方側と他方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝に沿って移動させるための昇降ベース用ハンドル機構と、
    を備えた開口部開閉装置。
  2. 前記一対のメインガイドフレームおよび前記一対の延長ガイドフレームのそれぞれは、溝の底面に、前記一対の昇降ベースを当該溝に沿って摺動可能な摩擦係数を有するシート状の第1摺動部材を備える、
    請求項1に記載の開口部開閉装置。
  3. 前記一対の昇降ベースのそれぞれは、昇降ベースの下面に、当該昇降ベースを前記メインガイドフレームおよび前記延長ガイドフレームそれぞれの溝に沿って摺動可能な摩擦係数を有するシート状の昇降ベース用第2摺動部材を備える、
    請求項2に記載の開口部開閉装置。
  4. 前記一対の昇降ベースのそれぞれは、昇降ベースの下面に、着脱自在且つ付け替え可能に嵌まり込む滑走板と台車板とを備え、
    前記滑走板は、滑走板の下面に、前記昇降ベース用第2摺動部材を備え、
    前記台車板は、台車板の下面に、自在車輪を備える、
    請求項3に記載の開口部開閉装置。
  5. 前記昇降機構は、前記一対の昇降ベースの上面にそれぞれ着脱自在に載置されるパンタグラフジャッキを有し、当該パンタグラフジャッキの伸縮操作に応じて、前記少なくとも2箇所で吊り上げた前記覆蓋を昇降させる、
    請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の開口部開閉装置。
  6. 前記一対のメインガイドフレームそれぞれの側面に沿って着脱自在に立設され、少なくとも前記開口部の第1の長さに対応する長さを有する第1および第2の手すりと、
    前記一対のメインガイドフレームそれぞれの他端側の相互間に着脱自在に立設され、少なくとも前記開口部の第2の長さに対応する長さを有する第3の手すりと、
    を備えた請求項1ないし請求項5の何れか一項に記載の開口部開閉装置。
  7. 前記一対の昇降ベースと、前記昇降機構と、前記昇降ベース用ハンドル機構とを有する昇降移動装置に替えて着脱自在に設けられる運搬装置を備え、
    前記運搬装置は、
    前記一方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝と前記他方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝とのそれぞれに配置され、前記開口部の第1の長さに対応する長さで且つ少なくとも前記溝の深さを上回る高さを有し、当該配置された溝に沿って摺動可能な一対の積載ベースと、
    前記一対の積載ベースの相互間に着脱自在に設けられ、同一対の積載ベースを、共に、前記一方側と他方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝に沿って移動させるための積載ベース用ハンドル機構と、
    前記一方の積載ベースの上面と前記他方の積載ベースの上面とに渡って載置され、前記開口部の第1の長さに対応する奥行きで且つ同開口部の第2の長さに対応する幅を有する平板状の床部材と、を有する、
    請求項1ないし請求項6の何れか一項に記載の開口部開閉装置。
  8. 前記一対の積載ベースのそれぞれは、積載ベースの下面に、当該積載ベースを前記メインガイドフレームおよび前記延長ガイドフレームそれぞれの溝に沿って摺動可能な摩擦係数を有するシート状の積載ベース用第2摺動部材を備える、
    請求項7に記載の開口部開閉装置。
  9. 床に設けられた開口部の平面方向の一方側と他方側に沿って並列に配置され、少なくとも当該並列に沿っている方向の前記開口部の第1の長さを上回る長さであって、当該長さの方向に上方を開口とする溝を有する一対のメインガイドフレームと、
    前記一対のメインガイドフレームの前記開口部の第1の長さに対応する方向の一端に着脱自在に連結され、少なくとも前記開口部の第1の長さを上回る長さであって、前記メインガイドフレームの溝を延長する溝を有する一対の延長ガイドフレームと、
    前記一対のメインガイドフレームの他端側の相互間と前記一対の延長ガイドフレームの一端側の相互間とのそれぞれに、着脱自在に設けられ、前記一対のメインガイドフレームを配置した並列の幅に対応する長さの第1および第2のエンドフレームと、
    前記一方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝と前記他方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝とのそれぞれに配置され、当該配置された溝に沿って摺動可能な一対の昇降ベースと、
    前記一対の昇降ベースの上面間に渡って着脱自在に設けられ、前記開口部の覆蓋を当該覆蓋の前記一対の昇降ベース間に対応する方向の少なくとも2箇所で吊り上げて昇降させる昇降機構と、
    前記一対の昇降ベースの相互間に着脱自在に設けられ、同一対の昇降ベースを、共に、前記一方側と他方側のメインガイドフレームと延長ガイドフレームとに連続する溝に沿って移動させるための昇降ベース用ハンドル機構と、
    を備える開口部開閉装置の前記一対の昇降ベースを前記延長ガイドフレームが有する溝から前記メインガイドフレームが有する溝に渡って摺動させて移動させ、
    前記昇降機構の前記吊り上げの位置を前記開口部の覆蓋の中央付近の上方に位置させ、
    前記昇降機構により前記開口部の覆蓋を吊り上げた状態で、前記一対の昇降ベースを前記メインガイドフレームが有する溝から前記延長ガイドフレームが有する溝に渡って摺動させて移動させ、前記開口部が前記覆蓋により閉じられた状態を解除する、
    開口部開閉方法。
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