JP2022030687A - 車両制御システム、及び車両制御方法 - Google Patents

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亮 茂呂澤
Ryo Morosawa
海嵩 劉
Haisong Liu
文彰 山口
Fumiaki Yamaguchi
加奈 原田
Kana Harada
寛行 柳田
Hiroyuki Yanagida
隆彦 清水
Takahiko Shimizu
雄大 勝
Yudai Katsu
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Abstract

Figure 2022030687000001
【課題】ユーザが連れているペット等に対する適切なスマートエントリーを実現し易くする。
【解決手段】車両制御システム100は、車両周囲状況認識部13によって車外の人物が登録ユーザを含むと認識され、かつ、登録ユーザの周囲に特定の認識対象が認識された場合、登録ユーザが乗車するための第1開閉体と、特定の認識対象が乗車するための第2開閉体とを開動作させ、車両内状況認識部12によって車両内に特定の認識対象が認識された場合、特定の認識対象と第2開閉体との相対距離に基づいて第2開閉体の閉動作を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両制御システム、及び車両制御方法に関する。
カメラによる車両周囲の撮影画像により、車両周囲の人物が車両のユーザか否かを認識し、認識結果に応じて車両のドアアンロック手段を制御するエントリーシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。上記エントリーシステムは、車両周囲の人物の画像から特定した虹彩データと、予め登録された虹彩データとの一致度に応じて、車両周囲の人物が車両のユーザか否かを識別する。
特開2003-138817号公報
ところで、ユーザによっては、車両の後席スペース等に犬や猫等のペットを乗車させる場合がある。ペットといったユーザ以外の対象についてもスマートエントリーを実現できれば、よりユーザにとって利便性の高い車両を提供できると考えられる。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、ユーザが連れているペット等に対する適切なスマートエントリーを実現し易くすることを目的とする。
上記目的を達成するための第1態様として、複数の開閉体を有する車両を制御する車両制御システムにおいて、前記車両の周囲の状況を認識する車両周囲状況認識部と、前記車両内の状況を認識する車両内状況認識部と、前記複数の開閉体の開閉を制御する開閉制御部と、を備え、前記開閉制御部は、前記車両周囲状況認識部によって車外の人物が予め登録された登録ユーザを含むと認識され、かつ、前記登録ユーザの周囲に特定の認識対象が認識された場合、前記複数の開閉体のうち、前記登録ユーザが乗車するための第1開閉体と、前記認識対象が乗車するための第2開閉体とを開動作させ、前記車両内状況認識部によって車両内に前記認識対象が認識された場合、前記認識対象と前記第2開閉体との相対距離に基づいて前記第2開閉体の閉動作を制御する、ことを特徴とする。
上記車両制御システムにおいて、前記開閉制御部は、前記車両内状況認識部によって認識された前記相対距離が所定距離以上の場合、前記第2開閉体を閉動作させ、前記第2開閉体の動作中に前記相対距離が所定距離未満になると、前記第2開閉体の動作を停止させるようにしてもよい。
上記車両制御システムにおいて、前記開閉制御部は、前記車両周囲状況認識部によって前記登録ユーザを含む複数の人物と、前記特定の認識対象とが認識されている場合、前記第2開閉体を開動作させないようにしてもよい。
上記車両制御システムにおいて、前記第2開閉体は、前記車両に設けられた窓ガラスでもよい。上記車両制御システムにおいて、前記開閉制御部は、前記車両周囲状況認識部によって認識された前記特定の認識対象のサイズに基づいて前記第2開閉体の開度を調整するようにしてもよい。
上記目的を達成するための第2態様として、複数の開閉体を有する車両を制御するために、コンピュータにより実行される車両制御方法であって、車両周囲状況認識部により、前記車両の周囲の状況を認識する車両周囲状況認識ステップと、車両内状況認識部により、前記車両内の状況を認識する車両内状況認識ステップと、前記車両周囲状況認識ステップによって車外の人物が予め登録された登録ユーザと認識され、かつ、前記登録ユーザの周囲に特定の認識対象が認識された場合、前記複数の開閉体のうち、前記登録ユーザが乗車するための第1開閉体と、前記認識対象が乗車するための第2開閉体とを開動作させ、前記車両内状況認識ステップによって車両内に前記認識対象が認識された場合、前記認識対象と前記第2開閉体との相対距離に基づいて前記第2開閉体の動作を制御する開閉制御ステップと、を含むようにしてもよい。
本発明によれば、ユーザが連れているペット等に対する適切なスマートエントリーを実現し易くなる。
図1は、車両制御システムが搭載された車両の構成図である。 図2は、車両制御装置の構成図である。 図3は、サイドカメラの撮影範囲を示す図である。 図4は、ペット対応型のスマートエントリーの動作を示すフローチャートである。 図5は、図4のフローチャートの説明に供する図である。 図6は、図4のフローチャートの説明に供する図である。 図7は、ペットへの窓制御の動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両制御システムが搭載された車両の構成を示す図である。この車両制御システム100は、車両1に設けられた車両制御装置10と、車両1に設けられ、車両制御装置10と電気的に接続された後述するセンサ類や制御対象部品等で構成されている。
[1.車両の構成]
図1を参照して、本実施形態の車両制御装置10が搭載された車両1の構成について説明する。図1に示すように、車両1は、乗車定員5名の乗用車であり、運転席7a、助手席7b、2列目右席7c、2列目中央席7d、及び2列目左席7eを備えている。各席7a~7eには、図示しないシートベルトの装着の有無を検知するシートベルトスイッチ74a~74eが設けられている。
車両1は、右パワーヒンジドア2、左パワーヒンジドア3、右パワースライドドア4、左パワースライドドア5、及びパワーテールゲート6を備えている。右パワーヒンジドア2、左パワーヒンジドア3、右パワースライドドア4、左パワースライドドア5、及びパワーテールゲート6は、本発明のドアに相当する。右パワーヒンジドア2等のドアノブには、ドアタッチセンサ101が設けられており、車両1の携帯鍵200を所持したユーザU1は、ドアタッチセンサ101に触れることによって、車両1のドア2~5を解錠することができる。
右パワーヒンジドア2は、電動アクチュエータ(図示しない)により右パワーヒンジドア2を開閉駆動する右PHD(Power Hing Door)駆動部41を備え、左パワーヒンジドア3は、電動アクチュエータにより左パワーヒンジドア3を開閉駆動する左PHD駆動部51を備えている。右パワースライドドア4は、電動アクチュエータにより右パワースライドドア4を開閉駆動する右PSD(Power Slide Door)駆動部42を備え、左パワースライドドア5は、電動アクチュエータにより左パワースライドドア5を開閉駆動する左PSD駆動部52を備えている。パワーテールゲート6は、電動アクチュエータによりパワーテールゲート6を開閉駆動するPTG(Power Tail Gate)駆動部61を備えている。
車両1の前部には車両1の前方を撮影するフロントカメラ30が設けられ、車両1の後部には車両1の後方を撮影するリアカメラ60が設けられている。車両1の右側部には車両1の右側方を撮影する右サイドカメラ40が設けられ、車両1の左側部には車両1の左側方を撮影する左サイドカメラ50が設けられている。これらカメラ30~60によって、車両1のユーザを含む人物の画像、及び、特定の認識対象の画像等が取得される。
車両1のユーザは、携帯鍵200を所持したユーザU1以外も含む車両1を利用する者を広く含んでおり、例えば、車両1の所有者、所有者の家族、及び所有者等の知り合いを含んでいる。以下の説明において、車両1のユーザが車内か車外かに応じて区別して表記する必要がある場合、車内のユーザを「車内ユーザ」と表記し、車外のユーザを「車外ユーザ」と表記する。
特定の認識対象は、車両1のユーザU1等が連れているペットP1である。本実施形態のペットP1は、ペットとみなすことが可能な動物であり、より具体的には、車両1の窓ガラス33a,33b,33c,33dを開けることによって車内外へ移動可能な大きさの小型犬又は猫である。但し、特定の認識対象となるペットP1は、小型犬又は猫に限定しなくてもよい。
車室のダッシュボードには、運転席7a及び助手席7bに着座する車内ユーザを撮影可能な前席カメラ70、表示器31、及びスピーカ32が設けられている。表示器31は液晶ディスプレイ等の公知の表示デバイスを広く適用可能である。車室の天井には、2列目右席7c、2列目中央席7d、及び2列目左席7eに着座する車内ユーザを撮影可能な後席カメラ71が設けられている。車両1には、ダッシュボード以外の位置にもスピーカ32が設けられ、各スピーカ32によって車内ユーザや車外ユーザに向けて音声を出力可能である。
各ドア2~5にはドアの開閉を検知するドアスイッチ75a~75dが設けられている。パワーテールゲート6にはパワーテールゲート6の開閉を検知するドアスイッチ75eが設けられている。さらに、運転席7aの付近には、バッテリ150のオン及びオフを指示するための電源スイッチ72と、シフトレバー73のシフト位置を検知するシフトスイッチ73aが備えられている。バッテリ150がオンであるときは、バッテリ150から車両駆動系等に電力が供給され、バッテリ150がオフであるときには、バッテリ150から車両駆動系等への電力供給が遮断される。
各ドア2~5には、窓ガラス33a,33b,33c,33dがそれぞれ設けられると共に、各窓ガラス33a~33dを電動アクチュエータにより昇降させる窓駆動部34a,34b,34c,34dがそれぞれ設けられている。各ドア2~5に設けられた不図示のスイッチの操作等によって、各窓ガラス33a~33dが開閉駆動される。
本発明において、各ドア2~5は、人及びペットP1が車内外へ出入りするための第1開閉体として機能し、窓ガラス33a~33dは、ペットP1が車内外へ出入りするための第2開閉体として機能する。また、各ドア2~5を駆動する駆動部41,42,51,52は第1開閉体駆動部と機能し、窓ガラス33a~33dを駆動する窓駆動部34a~34dは第2開閉体駆動部として機能する。
[2.車両制御装置の構成]
図2を参照して、車両制御装置10の構成について説明する。車両制御装置10は、図示しないCPU(Central Processing Unit、本発明のコンピュータに相当する)、メモリ80、及び図示しないインターフェース回路等により構成されて車両1の作動を制御するECU(Electronic Control Unit)である。
車両制御装置10は、フロントカメラ30、右サイドカメラ40、左サイドカメラ50、リアカメラ60に撮影された車両1の周囲の画像を入力する。また、車両制御装置10には、前席カメラ70、及び後席カメラ71により撮影された車室内の画像が入力される。さらに、車両制御装置10には、電源スイッチ72、シフトスイッチ73a、シートベルトスイッチ74a~74e、及びドアスイッチ75a~75dの検出信号、ドアロック機構100a~100dに備えられたドアロックセンサ(図示しない)による各ドア2~5及びパワーテールゲート6のロック検出信号が入力される。この車両制御装置10には、ドアタッチセンサ101によるタッチ検出信号、速度センサ110の速度検出信号、ナビゲーション装置130により検出される車両1の現在位置の情報が入力される。
車両制御装置10から出力される制御信号により、右PHD駆動部41、右PSD駆動部42、左PHD駆動部51、左PSD駆動部52、PTG駆動部61、ドアロック機構100a~100d、窓駆動部34a~34d、及びバッテリ150の作動が制御される。また、車両制御装置10から出力される制御信号により、表示器31の画面表示、及びスピーカ32から出力される音が制御される。車両制御装置10は、通信ユニット120を介して、ユーザU1が所持している携帯鍵200、及び携帯端末210との間で通信を行う。
CPUは、メモリ80に保存された車両制御装置10の制御プログラム81を読み込んで実行することにより、鍵認証部11、車両内状況認識部12、車両周囲状況認識部13、開閉検出部14、開閉制御部15、及び通知制御部16として機能する。制御プログラム81は、本発明の車両制御用プログラムを含んでいる。メモリ80は、携帯鍵200の認証に使用する認証用IDコード82、ユーザ情報83、及び通知情報84等を記憶している。
認証用IDコード82は、この車両1に紐付けされた携帯鍵200を特定するコードである。ユーザ情報83は、この車両1の正規ユーザとして登録された登録ユーザに関する情報であり、少なくとも登録ユーザを認証するための認証情報を含んでいる。本実施形態では、ユーザU1が登録ユーザである。
認証情報は、カメラ30~60,70,71により撮影された画像から個人認証するための情報であり、例えば、顔画像、又は顔の特徴データである。
本実施形態では画像認証によって個人認証する場合を例示したが、公知の他の認証方法を用いて登録ユーザか否かを認証するようにしてもよい。
通知情報84は、車両1のユーザ等に各種情報を通知するための情報であり、表示器31、及びスピーカ32等を適宜に用いて情報通知するための表示データ及び音声データを含んでいる。例えば、開閉制御部15によってドア2~5又は窓ガラス33a~33dを閉じる際等に所定の音声を放音する場合、その場合の音声のデータを通知情報84に含めるようにしてもよい。なお、通知情報84の内容を制御プログラム81内に記述してもよい。
鍵認証部11は、図1に示したように、携帯鍵200を所持したユーザU1が車両1に近づいたときに、通信ユニット120を介して携帯鍵200との間で通信を行って、携帯鍵200からIDコードを受信する。そして、鍵認証部11は、受信したIDコードとメモリ80に保存された認証用IDコード82とが一致したときに、ユーザU1による車両1の使用を許可する。
図1に示したように、携帯鍵200には、車両1の施錠と解錠を指示するための施解錠ボタン201、右パワーヒンジドア2の開閉を指示するための右パワーヒンジドアボタン202、左パワーヒンジドア3の開閉を指示するための左パワーヒンジドアボタン203、右パワースライドドア4の開閉を指示するための右パワースライドドアボタン204、左パワースライドドア5の開閉を指示するための左パワースライドドアボタン205、及びパワーテールゲート6の開閉を指示するためのパワーテールゲートボタン206が備えられている。以下では、右パワーヒンジドア2、左パワーヒンジドア3、右パワースライドドア4、左パワースライドドア5、及びパワーテールゲート6を、まとめて電動ドアとも称する。
ユーザU1は、携帯鍵200の施解錠ボタン201を操作して車両1の各ドア2~5及びパワーテールゲート6を解錠することができる。また、ユーザU1は、携帯鍵200のボタン202~206の操作により、車両1に対して電動ドアの開及び閉指示を行うことができる。携帯鍵200を所持して車両1に乗車したユーザU1は、電源スイッチ72をオン操作して車両1を起動し、車両1の使用を開始する。
車両内状況認識部12は、前席カメラ70及び後席カメラ71からなる車内撮影カメラの撮像画像等に基づいて、車両1内の状況を認識する。この車両内状況認識部12は、車内ユーザ認識部12A、車内ペット認識部12B、及び距離検出部12Cを備えている。車内ユーザ認識部12Aは、前席カメラ70及び後席カメラ71の撮像画像に基づいて車内ユーザを認識する。なお、車内ユーザ認識部12Aは、車内のカメラ70、71の撮影画像から車内ユーザの顔、手、腕、及び上半身のいずれかを認識することによって、車内ユーザの有無、車内ユーザの位置、顔の向き、及び車内ユーザの行動等を特定可能である。
なお、車両内状況認識部12等が、車内ユーザの撮影画像と、メモリ80に記憶されたユーザ情報83とを照合することによって、車内ユーザが登録ユーザか否かを認識する車内ユーザ認証部として機能してもよい。車内ユーザが登録ユーザか否かを認識可能にすることで、車内ユーザが登録ユーザの場合に特別な機能やサービスを実施し易くなる。
車内ペット認識部12Bは、前席カメラ70及び後席カメラ71の撮像画像を画像認識することにより、撮影画像に基づいて車内のペットP1を認識する車内特定対象認識部として機能する。この車内ペット認識部12Bは、画像認識により、ペットP1の有無に加え、ペットP1の位置、及びペットP1のサイズ等を特定可能である。
なお、事前にペット認証用の情報(例えばペットP1の画像、又はペットP1の特徴情報)をメモリ80に記憶しておき、車内ペット認識部12Bが、ペットP1の撮影画像とペット認証用の情報とを照合することによって、車内のペットP1が登録済みのペットか否かを認識する機能を有してもよい。車内のペットP1が登録済みのペットか否かを認識可能にすることで、登録済みのペットの場合に特別な機能やサービスを実施し易くなる。例えば、後述する「ペットへの窓制御」を登録済みのペットの場合にだけ実行する、といった選択をし易くなる。
距離検出部12Cは、車内ペット認識部12Bによって認識された車内のペットP1と各窓ガラス33a~33dとの相対距離LXを測定する機能を有している。この相対距離LXは、ペットP1と各窓ガラス33a~33dとの離間距離を示すものであればよく、車内のペットP1と各窓ガラス33a~33dとの三次元座標系での離間距離でもよいし、水平方向の離間距離でもよい。また、ペットP1と各窓ガラス33a~33dとの相対距離として、ペットと各ドア2~4との相対距離を測定してもよい。なお、後述する図3には、車内のペットP1と窓ガラス33cとの相対距離LXを示している。
相対距離LXを測定する方法は、画像認識技術を用いる方法に限定されず、距離センサ等の公知のセンサを用いる方法を広く適用可能である。
車両周囲状況認識部13は、フロントカメラ30、右サイドカメラ40、左サイドカメラ50、及びリアカメラ60からなる車外撮影カメラの撮影画像等に基づいて、車両1の周囲状況を認識する。この車両周囲状況認識部13は、車外ユーザ認識部13A、車外ペット認識部13B、及びユーザ認証部13Cを備えている。車外ユーザ認識部13Aは、車外撮影カメラ30~60の撮像画像に基づいて車外の人物(車外ユーザ以外の他人も含む)を認識することにより、車外の人物の有無、数及び行動等を特定可能である。
車外ペット認識部13Bは、車外撮影カメラ30~60の撮像画像を画像認識することにより、撮影画像に基づいて車外のペットP1を認識する車外特定対象認識部として機能する。この車外ペット認識部13Bは、画像認識により、ペットP1の有無に加え、ペットP1の位置、及びペットP1のサイズ等を特定可能である。なお、事前にペット認証用の情報(例えばペットP1の画像、又はペットP1の特徴情報)をメモリ80に記憶している場合、車外ペット認識部13Bが、ペットP1の撮影画像とペット認証用の情報とを照合することによって、登録済みのペットか否かを認識する機能を有してもよい。
ユーザ認証部13Cは、車外撮影カメラ30~60によって撮影された車外ユーザの画像と、メモリ80に記憶されたユーザ情報83とを照合することによって、車外ユーザが登録ユーザU1か否かを認識する。なお、画像認識技術を利用する方法に限定されず、通信ユニット120を介して登録ユーザの携帯端末210と近距離無線通信できた場合、又は、音声認識によって車外ユーザの音声が登録ユーザの音声と認識できた場合に、車外ユーザが登録ユーザであると認識するようにしてもよい。
開閉検出部14は、ドアスイッチ75a~75d等の作動状態に基づいて、ドア2~5の開閉状態を検出する。また、開閉検出部14は、不図示のセンサの作動状態に基づいて各窓ガラス33a~33dの開閉状態も検出する。
開閉制御部15は、右PHD駆動部41、右PSD駆動部42、左PHD駆動部51、左PSD駆動部52、PTG駆動部61、ドアロック機構100a~100e、及び窓駆動部34a~34dのそれぞれを制御することによって、ドア2~5に関わる作動部品を制御する。通知制御部16は、表示器31、スピーカ32、及び通信ユニット120等を利用してユーザ等へ各種情報を通知することが可能である。
図3は、右サイドカメラ40の撮影範囲Ar1と、左サイドカメラ50の撮影範囲Ar2を示している。車両周囲状況認識部13は、車外ユーザ認識部13A及び車外ペット認識部13Bによって、右サイドカメラ40及び左サイドカメラ50の撮影画像から、撮影範囲Ar1及びAr2に存在する車外の人物、ペット、及び障害物等を認識可能である。また、フロントカメラ30及びリアカメラ60の撮影画像から、撮影範囲Ar1及びAr2に接近する接近対象物を認識可能である。
図3中の符号Da1は、右パワーヒンジドア2の可動範囲であり、図3中の符号Da2は左パワーヒンジドア3の可動範囲である。開閉制御部15は、撮影範囲Ar1に障害物がなく、かつ、撮影範囲Ar1に接近する接近対象物が存在しない場合に右側ドア2及び4が開閉可能と判定するようにしてもよい。また、開閉制御部15は、撮影範囲Ar2に障害物がなく、かつ、撮影範囲Ar2に接近する接近対象物が存在しない場合に左側ドア3及び5が開閉可能と判定するようにしてもよい。
なお、フロントカメラ30及びリアカメラ60の撮影画像を用いることにより、或いはソナーセンサー等を別途備えることにより、車両周囲状況認識部13による車両1の周囲状況の認識範囲を、図3中の符号Ar1a、Ar1b、Ar2a、Ar2bを含む範囲まで拡げることが可能である。また、画角が広く、画素数の高いカメラをサイドカメラ40,50に活用することによって、サイドカメラ40の認識範囲を符号Ar1、Ar1a、Ar1bを含む範囲まで拡げ、左サイドカメラ50の認識範囲を符号Ar2、Ar2a、Ar2bを含む範囲まで拡げることが可能である。
認識範囲を拡げることによって、開閉制御部15は、符号Ar1a、Ar1b、Ar2a、及びAr2bを含む範囲まで障害物がないか否かを認識できる。この場合、開閉制御部15は、符号Ar1、Ar1a、Ar1bを含む範囲に障害物がなく、かつ、その範囲に接近する接近対象物が存在しない場合に右側ドア2及び4を開閉可能と判定するようにしてもよい。また、開閉制御部15は、符号Ar2、Ar2a、Ar2bを含む範囲に障害物がなく、かつ、その範囲に接近する接近対象物が存在しない場合に左側ドア3及び5を開閉可能と判定するようにしてもよい。
ところで、本実施形態の車両制御装置10は、ペットP1に対応したスマートエントリーを実現する機能を有している。図4は、スマートエントリーの動作を示すフローチャートである。図4に示すフローは、例えば車両1が駐車状態の場合に実行され、車両1の走行時には実行されない。
図4に示すように、まず、開閉制御部15は、車外ユーザ認識部13Aによって、図3に示した撮影範囲Ar1、Ar2(Ar1a、Ar1b、Ar2a、Ar2bを含んでもよい)に人物が認識されたか否かを判定することによって、車両1の周囲の人物、つまり、車外の人物が認識されたか否かを判定する(ステップS1A)。認識される人物は、車両1の正規ユーザである登録ユーザの場合もあるし、登録ユーザ以外の人物の場合もあり、以下、「ユーザ候補者」と適宜に表記する。
図5には、登録ユーザであるユーザU1が単独でペットP1を連れて車両1に接近する場合を例示している。また、図6には、ユーザU1を含む複数のユーザU1,U2がペットP1を連れて車両1に接近する場合を示している。したがって、図5の例では、車外ユーザ認識部13AによってユーザU1が認識され、図6の例では、車外ユーザ認識部13AによってユーザU1,U2が認識される。なお、ユーザU2は非登録ユーザである。
車外のユーザ候補者が認識された場合(ステップS1A;YES)、開閉制御部15は、ユーザ認証部13Cによって車外のユーザ候補者が登録ユーザか否かを判定する。この場合、ユーザ認証部13Cは、ユーザ情報83に含まれる認証情報を参照し、ユーザ候補者が登録ユーザか否かを画像認証によって判定する(ステップS2A)。なお、複数のユーザ候補者が認識される場合、いずれかのユーザ候補者が登録ユーザか否かを判定する。
図5及び図6の例では、登録ユーザであるユーザU1が含まれるので、いずれの場合もステップS2Aの判定が肯定結果となり、開閉制御部15は次のステップS3Aの処理を実行する。
これに対し、ステップS1Aの判定で車外のユーザ候補者が認識されなかった場合(ステップS1A;NO)、又は、ステップS2Aの判定で車外のユーザ候補者のいずれも登録ユーザでなかった場合(ステップS2A;NO)、開閉制御部15は、ペットP1に対応したスマートエントリーの処理を一端、終了する。なお、このスマートエントリーの処理は、車両1の駐車状態が継続する間、所定の周期で繰り返し実行される。
ステップS3Aにおいて、開閉制御部15は、登録ユーザを含むユーザ候補者が複数か否かを判定し、複数でない場合(ステップS3A;NO)、ステップS4Aの処理を実行する。図5の例の場合、車外のユーザ候補者が登録ユーザであるユーザU1だけであるので、ステップS4の処理に移行する。
ステップS4Aでは、開閉制御部15は、車外ペット認識部13Bによって、図3に示した撮影範囲Ar1、Ar2(Ar1a、Ar1b、Ar2a、Ar2bを含んでもよい)にペットP1が認識されたか否かを判定することによって、登録ユーザの周囲にペットP1が認識されたか否かを判定する。
図5の例では、車両1の周囲にペットP1が位置するので、登録ユーザの周囲にペットP1が認識されたと判定される(ステップS4A;YES)。この場合、開閉制御部15は、図6に示すように、「ユーザ候補者へのドア制御」を実行すると共に、「ペットへの窓制御」を実行する(ステップS5A)。
なお、上記ステップS1A~S4Aの処理は、本発明の車両周囲状況認識ステップに相当している。
ここで、「ユーザ候補者へのドア制御」は、ユーザ候補者が車両1に乗車するための第1開閉体となるドアを動作させる制御である。開閉制御部15は、上記ドア制御として、ユーザ候補者が位置する範囲Ar1又はAr2に障害物がなく、かつ、その範囲Ar1又はAr2に接近する接近対象物が存在しない場合に、ドア2~5のうちユーザ候補者が接近するドアをそれぞれ開動作させることが好ましい。図5の例では、ユーザU1が最も接近したドア2が開動作され、ユーザU1が自動的に開いたドア2から車内に乗車することができる。なお、車内ユーザ認識部12AによってユーザU1が乗車したことが検出された場合、開閉制御部15によってドア2を閉動作させてもよい。
但し、車両周囲状況認識部13によって、ドア2の周囲の障害物や、ユーザU1が位置する撮影範囲Ar1に接近する接近対象物が認識される場合、ドア2を開動作させないようにしたり、障害物や接近対象物の存在を不図示の通知デバイスを利用してユーザU1に通知したりしてもよい。この「ユーザ候補者へのドア制御」には、公知のスマートエントリーに採用されるドア制御を広く適用可能である。
「ペットへの窓制御」は、ペットP1が車両1に乗車するための第2開閉体となる窓ガラスを動作させる制御である。本実施形態では、窓ガラス33a~33dのうち、運転席7aの窓ガラス33aを除き、かつ、ペットP1が最も接近する窓ガラスを動作させるようにしている。この「ペットへの窓制御」の具体例については後述する。
図6の例では、車外のユーザ候補者が登録ユーザを含む複数のユーザU1,U2であるので、ステップS3Aが肯定結果となり(ステップS3A;YES)、開閉制御部15は、ステップS6Aの処理を実行する。なお、ステップS4Aの判定でペットP1が認識されなかった場合(ステップS4A;NO)も、開閉制御部15は、ステップS6Aの処理を実行する。
ステップS6Aにおいて、開閉制御部15は、「ユーザ候補者へのドア制御」を実行し、「ペットへの窓制御」については非実行とする。図6に例示するように、複数のユーザU1,U2が存在する場合、ペットP1を車内に移動する作業を複数人で行うことができるので、「ペットへの窓制御」を実行しなくてもペットP1を容易に車内に移動できる。例えば、ユーザU1,U2のいずれか一方がドア4を開き、他方がペットP1を抱きかかえて車内に容易に移動できる。
また、ペットP1が認識されない場合にも「ペットへの窓制御」が実行されないので、ペットP1を連れていないにも関わらず窓ガラス33b~33dのいずれかが開いてしまう事態を回避できる。なお、図5及び図6の例のいずれでも、「ユーザ候補者へのドア制御」が実行されるので、ユーザU1,U2がドア2~5のいずれかを開くことなく車内に移動(つまり、乗車)できる。
次いで、「ペットへの窓制御」の具体例を説明する。
図7は「ペットへの窓制御」の動作を示すフローチャートである。なお、この「ペットへの窓制御」は、車両内状況認識部12によってペットP1が位置する範囲Ar1又はAr2に接近する接近対象物が認識されない場合に実行することが好ましい。例えば、ペットP1が位置する範囲Ar1又はAr2に接近する接近対象物が認識される間、「ペットへの窓制御」を実行する場合でも、その実行が一時的に中断される。接近対象物が認識される間、不図示の通知デバイスを利用して接近対象物が存在する旨を車両1の周囲に通知するようにしてもよい。
図7に示すように、開閉制御部15は、車外ペット認識部13Bによって画像認識によりペットP1のサイズを特定し(ステップS1B)、特定したサイズに合わせてガラス窓33b~33dの開度を調整する(ステップS2B)。
図5の例では、ペットP1のサイズに合わせて、ペットP1が最も接近した窓ガラス33cが例えば半開~8割程度の範囲内で開度が設定され、その開度まで開動作させる。この場合、ペットP1のサイズに応じた開度に設定されるので、窓ガラス33cを全開にする場合と比べ、ペットP1が車内から車外へ飛び出す事態を避け易くなり、脱走防止にも有利である。
このようにペットP1のサイズに合わせて窓ガラス33b~33dの開度を調整するので、様々なサイズのペットに合わせて適切な開口を開くことができ、ペットP1の脱走防止にも有利となる。なお、ペットP1が窓ガラス33a~33dの空いた開口から出し入れできないサイズ(例えば大型犬)の場合、ドア2~5又はパワーテールゲート6のいずれかを、ペットP1が車内外へ出入りするための第2開閉体として開動作させてもよい。この場合、ドア2~5又はパワーテールゲート6の開度をペットP1のサイズに合わせて調整してもよい。
続いて、開閉制御部15は、車内ペット認識部12BによってペットP1が車内に移動し、距離検出部12Cによって車内のペットP1と開いた窓ガラス(図5の例ではガラス窓33c)との間の相対距離LX(図3参照)が所定距離以上になったか否かを判定する(ステップS3B)。以下、説明の便宜上、図3の場合を例に説明する。
ここで、所定距離は、ペットP1が窓ガラス33cに接触しない距離であり、例えば、ペットP1が窓ガラス33cに足を空けることが不可能な程度に離れた距離である。この所定距離は、予め設定した一定の距離でもよいし、ペットP1のサイズに合わせて設定した距離でもよい。
ペットP1が車内に移動し、ペットP1と開いた窓ガラス33cとの相対距離LX(図3参照)が所定距離以上になるまでは(ステップS3B;NO)、図7に示すように、開閉制御部15は、窓ガラス33cを停止状態に保持する(ステップS6B)。そして、ペットP1と開いた窓ガラス33cとの相対距離LXが所定距離以上になると(ステップS3B;YES)、開閉制御部15は、窓ガラス33cが閉状態になっていなければ(ステップS4B;NO)、窓ガラス33cを閉動作させ(ステップS5B)、再びステップS3Bの処理を行う。なお、窓ガラス33cが閉状態か否かは開閉検出部14の検出結果に基づいて判定すればよい。
上記ステップS3B~S6Bの処理によって、ペットP1が動いて窓ガラス33cとの相対距離LXが所定距離未満になると、閉動作中の窓ガラス33cが停止される。その後、ペットP1が動いて窓ガラス33cとの相対距離LXが所定距離未満から所定距離以上に拡がると、窓ガラス33cが閉状態になるまで閉動作される。これにより、ペットP1が閉動作中の窓ガラス33cに接触する事態を回避しながら窓ガラス33cを閉じることができる。
窓ガラス33cが完全に閉じると、図7に示すように、ステップS4Bの判定が肯定結果となるので(ステップS4B;YES)、開閉制御部15は、窓ガラス33cの閉動作を停止する(ステップS7B)。これにより、ユーザU1が一人でドア4を空けてペットP1を車内に移動させる場合と比べ、より簡単にペットP1を車内に移動させることができ、ペットP1のスマートエントリーが可能になる。
なお、上記ステップS1Bの処理は本発明の車両周囲状況認識ステップに相当し、ステップS3Bの処理は本発明の車両内状況認識ステップに相当し、ステップS2B~S6Bは本発明の開閉制御ステップに相当している。
なお、車内のペットP1と窓ガラス33cとの相対距離LXに基づいて窓ガラス33cの閉動作を制御する場合を例示したが、これに限定されない。例えば、車両周囲状況認識部13によって、車外のペットP1と、ペットP1を乗車するために開閉する窓ガラス33cとの相対距離を検出し、この相対距離に基づいて窓ガラス33cの開動作を制御するようにしてもよい。例えば、窓ガラス33cの開動作タイミングを、車外のペットP1と窓ガラス33cとの相対距離に基づいて設定してもよい。
要するに、車内又は車外のペットP1と窓ガラス33cとの相対距離に基づいて窓ガラス33cの開動作タイミング、閉動作タイミング、及び停止タイミングのそれぞれを制御することにより、ペットP1を窓ガラス33cに接触させずに窓ガラス33cを自動的に開閉し易くなる。
また、車外のペットP1が複数認識された場合、各ペットP1のそれぞれについて各ペットP1に近接する窓ガラスの開閉を制御することによって、各ペットP1を車内に移動させ易くしてもよい。この場合、各ペットP1と各窓ガラスとの相対距離に基づいて同一又は異なる窓ガラスの開動作タイミング、閉動作タイミング、及び停止タイミングのそれぞれを制御するようにしてもよい。
以上説明したように、車両制御システム100は、車両1内の状況を認識する車両内状況認識部12と、車両1の周囲の状況を認識する車両周囲状況認識部13と、複数の開閉体であるドア2~5及び窓ガラス33a~33dの開閉を制御する開閉制御部15とを備えている。この開閉制御部15は、車両周囲状況認識部13によって車外のユーザ候補者が登録ユーザU1を含むと認識され、かつ、登録ユーザU1の周囲に特定の認識対象であるペットP1が認識された場合、ドア2~5及び窓ガラス33a~33dのうち、登録ユーザが乗車するための第1開閉体となるドア2と、ペットP1が乗車するための第2開閉体となる窓ガラス33cを開動作させる。さらに、開閉制御部15は、車両内状況認識部12によって車内にペットP1が認識された場合、ペットP1と窓ガラス33cとの相対距離LXに基づいて窓ガラス33cの閉動作を制御する。
これにより、登録ユーザU1が連れているペットP1に対する適切なスマートエントリーを実現し易くなり、ユーザにとって利便性の高い車両1を提供可能になる。また、登録ユーザU1がいない場合に、他人のペットが乗車しないように規制できる。
また、開閉制御部15は、車両内状況認識部12によって認識された相対距離LXが所定距離以上の場合、窓ガラス33cを閉動作させ、窓ガラス33cの動作中に上記相対距離LXが所定距離未満になると、窓ガラス33cの動作を停止させる。この構成によれば、ペットP1が動作中の窓ガラス33cに接触する事態を避け易くなる。
また、開閉制御部15は、車両周囲状況認識部13によって登録ユーザU1を含む複数のユーザ候補者と、ペットP1とが認識されている場合、窓ガラス33cを開動作させない。これにより、ペットP1を車内に移動する作業を複数のユーザ候補者で行っている最中に、窓ガラス33cが作動してしまう事態を避けることができる。
なお、登録ユーザの所定の操作等に応じて、複数のユーザ候補者とペットP1とが認識されている場合にも、窓ガラス33cを開動作させる制御(上記「ペットへの窓制御」)」を実行するように選択可能にしてもよい。
また、本実施形態では、ペットP1が乗車するための第2開閉体を、車両1に設けられた窓ガラス33b~33dにしている。これにより、ペットP1が車外に飛び出したり、脱走したりする事態を避け易くなる。しかも、第2開閉体を、運転席7aの窓ガラス33aを除くと共に、ペットP1が接近する窓ガラス33cにしているので、ペットP1を運転席7aに乗せる事態を回避でき、かつ、ペットP1を最短距離で乗車させ易くなる。
さらに、開閉制御部15は、車両周囲状況認識部13によって認識されたペットP1のサイズに基づいて窓ガラス33cの開度を調整している。これにより、窓ガラス33cを全開にする場合と比べ、ペットP1が車外へ飛び出す事態を避け易くなり、脱走防止により有利となる。
また、上記したように、車両周囲状況認識部13によってペットP1のサイズが窓ガラス33a~33dの空いた開口から出し入れできないサイズと認識された場合、窓ガラス33a~33dよりも空いた開口が広くなる他の開閉体であるドア2~5又はパワーテールゲート6のいずれかを、ペットP1が乗車するための第2開閉体としてもよい。これにより、大型のペットP1のスマートエントリーも可能となり、ユーザの利便性をより向上させ易くなる。
本発明は上記実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
例えば、人物以外の特定の認識対象を、ペットとみなすことが可能な動物にする場合を例示したが、これに限定しなくてもよい。特定の認識対象には、車内に移動させる可能性のある様々な対象物を広く適用可能であり、例えば、他の生物でもよいし、ユーザが連れているぬいぐるみ又はペット型のロボット等の人工物でもよい。
上記実施形態では、図1等に示す車両制御システム100、及び車両制御方法に本発明を適用する場合を説明したが、これに限定されない。例えば、車両制御システム100の処理の一部を、車両制御装置10と通信ネットワークを介して接続されたサーバ等の他の装置で行うようにしてもよい。例えば、上記ドア制御及び窓制御のうち、相対的に演算量が多い処理(例えば車両内状況認識部12及び車両周囲状況認識部13が行う処理)をサーバで行うことにより、車両制御装置10の演算量を低減したり、より高精度な認識を採用したりし易くなる。
また、車両制御装置10の一部、又は全てを、車両1の外部に備えるようにしてもよい。また、車両1も、全てのドアがヒンジタイプの車両や、3列シートタイプの車両等の様々な車両を適用可能である。
また、図2に示す各部の構成は、ハードウェアで実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアの協働により実現される構成としてもよい。また、図4等に示す各フローチャートの処理単位の分割の仕方や処理順序は図示した例に限定されない。
また、制御プログラム81は、外部の装置やデバイスに記憶され、通信ユニット120等を介して取得されてもよい。また、制御プログラム81をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体に記録しておくことも可能である。記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、各種の光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、記録媒体は、画像表示装置が備える内部記憶装置であるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。
1…車両、2…右パワーヒンジドア(第1開閉体)、3…左パワーヒンジドア(第1開閉体)、4…右パワースライドドア(第1開閉体)、5…左パワースライドドア(第1開閉体)、6…パワーテールゲート(開閉体)、10…車両制御装置、11…鍵認証部、12…車両内状況認識部、12A…車内ユーザ認識部、12B…車内ペット認識部(車内特定対象認識部)、12C…距離検出部、13…車両周囲状況認識部、13A…車外ユーザ認識部、13B…車外ペット認識部(車外特定対象認識部)、13C…ユーザ認証部、14…開閉検出部、15…開閉制御部、16…通知制御部、30…フロントカメラ(車外撮影カメラ)、32…スピーカ、33a~33d…窓ガラス(第2開閉体)、34a~34d…窓駆動部、40…右サイドカメラ(車外撮影カメラ)、50…左サイドカメラ(車外撮影カメラ)、60…リアカメラ(車外撮影カメラ)、70…前席カメラ(車内撮影カメラ)、71…後席カメラ(車内撮影カメラ)、80…メモリ、81…制御用プログラム、82…認証用IDコード、83…ユーザ情報、84…警報情報、100…車両制御システム、120…通信ユニット(通信部、報知ユニット)、121…ライドユニット(報知ユニット)、122…放音ユニット(報知ユニット)、130…ナビゲーション装置、150…バッテリ、180…警報対象物、U1…ユーザ(登録ユーザ)、U2…ユーザ(非登録ユーザ)、LX…相対距離。

Claims (7)

  1. 複数の開閉体を有する車両を制御する車両制御システムにおいて、
    前記車両の周囲の状況を認識する車両周囲状況認識部と、
    前記車両内の状況を認識する車両内状況認識部と、
    前記複数の開閉体の開閉を制御する開閉制御部と、を備え、
    前記開閉制御部は、前記車両周囲状況認識部によって車外の人物が予め登録された登録ユーザを含むと認識され、かつ、前記登録ユーザの周囲に特定の認識対象が認識された場合、前記複数の開閉体のうち、前記登録ユーザが乗車するための第1開閉体と、前記認識対象が乗車するための第2開閉体とを開動作させ、前記車両内状況認識部によって車両内に前記認識対象が認識された場合、前記認識対象と前記第2開閉体との相対距離に基づいて前記第2開閉体の閉動作を制御する、
    ことを特徴とする車両制御システム。
  2. 前記開閉制御部は、前記車両内状況認識部によって認識された前記相対距離が所定距離以上の場合、前記第2開閉体を閉動作させ、前記第2開閉体の動作中に前記相対距離が所定距離未満になると、前記第2開閉体の動作を停止させる、
    請求項1に記載の車両制御システム。
  3. 前記開閉制御部は、前記車両周囲状況認識部によって前記登録ユーザを含む複数の人物と、前記特定の認識対象とが認識されている場合、前記第2開閉体を開動作させない、
    請求項1又は2に記載の車両制御システム。
  4. 前記第2開閉体は、前記車両に設けられた窓ガラスである、
    請求項1から3のいずれかに記載の車両制御システム。
  5. 前記開閉制御部は、前記車両周囲状況認識部によって認識された前記特定の認識対象のサイズに基づいて前記第2開閉体の開度を調整する、
    請求項1から5のいずれかに記載の車両制御システム。
  6. 前記開閉制御部は、前記車両周囲状況認識部によって前記特定の認識対象のサイズが窓ガラスの空いた開口から出し入れできないサイズと認識された場合、前記窓ガラスよりも空いた開口が広くなる他の前記開閉体を、前記第2開閉体とする、
    請求項4に記載の車両制御システム。
  7. 複数の開閉体を有する車両を制御するために、コンピュータにより実行される車両制御方法であって、
    車両周囲状況認識部により、前記車両の周囲の状況を認識する車両周囲状況認識ステップと、
    車両内状況認識部により、前記車両内の状況を認識する車両内状況認識ステップと、
    前記車両周囲状況認識ステップによって車外の人物が予め登録された登録ユーザを含むと認識され、かつ、前記登録ユーザの周囲に特定の認識対象が認識された場合、開閉制御部により、前記複数の開閉体のうち、前記登録ユーザが乗車するための第1開閉体と、前記認識対象が乗車するための第2開閉体とを開動作させ、
    前記車両内状況認識ステップによって車両内に前記認識対象が認識された場合、前記開閉制御部により、前記認識対象と前記第2開閉体との相対距離に基づいて前記第2開閉体の動作を制御する開閉制御ステップと、
    を含む車両制御方法。
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