次に、本発明の実施形態に係るLED照明装置(LEDシーリングライト)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態では、LED照明装置1の一例をして、平面視して円形のものを例に挙げて説明するが、形状はこれに限定されず、例えば、四角形、六角形、八角形等の多角形のものにも適用することもできる。また、本実施形態では、以下、主照明用光源として発光ダイオード(LED)を用いたLED照明装置1として説明するが、主照明用光源はLEDに限定されるものではない。
図1及び図2に示すLED照明装置1は、例えば、家屋の天井面に設けられる引掛ローゼット80(図11)や引掛シーリング等の屋内配線器具(不図示)に係合する取付アダプタ90(図11)を介することによって、外部電源に接続されると共に天井面の所定位置に固定されて利用に供されるものである。LED照明装置1は、例えば、丸型や角型等のものからなる(本実施形態では丸型である)。なお、以下の説明において、LED照明装置1が天井面に取り付けられた状態を基準として、紙面上側が天井側(上面側)、紙面下側が床側(下面側)である。
図3及び図4に示すように、LED照明装置1は、バックボーン11、アダプタ受け部12(絶縁板)、電源基板13、放熱板14、LED光源基板15(第1の光源基板)、LEDカバー16、センタカバー17、略環状の透過部18、セード19、間接光光源基板20(第2の光源基板)、間接光カバー21(上方カバー)、センサユニット22等を備えて構成されている。
バックボーン11は、鋼板(例えば、SECC(電気亜鉛メッキ鋼板)を略円形状に加工成形したベース部材であり、凹面が床側を向くように略凹状(皿状)に形成されている。また、バックボーン11の中央には、取付アダプタ90(図11)が係止されるアダプタ取付孔11aが形成されている。
取付アダプタ受け部12は、難燃性及び電気絶縁性を有する合成樹脂(例えば、PP:ポリプロピレン樹脂等)で形成され、バックボーン11の下面にねじ固定されるリング形状の固定部12aと、この固定部12aの内周縁部から床側(下方)に延出する円筒部12bと、を有している。
図3に示すように、電源基板13は、制御部を含む点灯回路基板等を有し、取付アダプタ受け部12(絶縁板)を介してバックボーン11にねじ止めされている。これにより、電源基板13は、バックボーン11と、後記する放熱板14とで囲まれた放熱空間内に、電気絶縁性を維持した状態で配置される。
また、電源基板13は、この電源基板13の下面に固定された電源コネクタ13aに接続された電線23を介して、取付アダプタ90(図11)と電気的に接続されている。これにより、LED照明装置1は、屋内配線器具(不図示)、取付アダプタ90(図11)、電線23、電源基板13をそれぞれ介して、給電されるように構成されている。
放熱板14は、作動時に発熱する電源基板13、及び、複数のLEDが実装されたLED光源基板15、及び、間接光光源基板20の熱を放熱して冷却する役割を果たす金属製部材である。後記するLED素子群15bのLEDは、熱に弱い性質がある。また、LEDは、使用時に、低電圧の大電流を流して高輝度発光を行うため、この発光に伴う発熱によってLED自体や、周囲の部材が劣化するため、この劣化を抑制して長寿命・高信頼性を実現するに、適切な放熱を行うことが求められる。
放熱板14は、鋼板を略円形状に加工成形したものであり、床側に突出する円錐台形状の基板支持部14aが形成されている。また、放熱板14は、例えば、亜鉛メッキ鋼板等の熱伝導性の良好な金属を用いて構成され、しぼり加工を施すことによって、継ぎ目なく一体に成形されて、強度アップが図られている。また、放熱板14は、バックボーン11よりも大径に形成され、バックボーン11よりも径方向外側に突出するようにしてバックボーン11に取り付けられる。放熱板14は、この放熱板14の下面側に主光源の複数のLED素子15bが下向きに光を照射するようにLED光源基板15(第1の光源基板)を配置し、放熱板14の上面側に後記する副光源の複数のLED素子20aが上向きに光を照射するように間接光光源基板20(第2の光源基板)を配置している。補足すると、LED光源基板15は、放熱板14の下面側に、当該下面に添うように配置されている。また、間接光光源基板20は、高さ(厚さ)を抑えるように、放熱板15の上面側(後記する環状部14cの上面)に、当該上面に添うように配置されている。
なお、放熱板14の径方向の中心には、アダプタ受け部12の円筒部12bと対応する位置に円形の貫通孔14bが形成されている。また、放熱板14の外周部には、水平に形成された円形の環状部14cと、環状部14cの外周部に形成されたカバー取付部14eと、を有している。環状部14cの下面には、後記するセード19を掛止するための受け具14d(図3参照)が120°間隔で3箇所に取り付けられている。
図4に示すように、環状部14cの上面側には、環状部14cの上面にねじ止めされる間接光光源基板20と、この間接光光源基板20を覆う間接光カバー21と、が配置されている。
図5、及び、図10に示すように、カバー取付部14eは、間接光カバー21が取り付けられる部位であり、放熱板14の外周部に略テーパ状に拡開して形成されている。カバー取付部14eの上部の環状部14c(放熱板14の外周部)には、間接光光源基板20がリング状に載設されて、副光源の多数のLED素子20aが配置されている。
図6及び図10に示すように、電線挿通孔14fは、上側方向に向けて拡開するように傾斜した窪み状に形成された収納凹部14の外周壁に穿孔された貫通孔からなる。電線挿通孔14fには、複数の電線23が配線されている。
電線挿通孔14gは、環状部14cに穿孔された貫通孔からなり、前記電線挿通孔14fから引き出された電線23が配線されている。
収納凹部14は、電線23が接続された電源基板13が内設される収納空間である。
LED光源基板15(第1の光源基板)は、バックボーン11の下面側に放熱板14を介在して配置されたリング形状の配線基板15aと、この配線基板15aの一面側(床面側)に同心円状に配置された複数のLEDが半田付け等によって実装されている主光源のLED素子群15bと、を備えて構成されている。なお、LED素子群15bの詳細については後記する。
配線基板15aは、例えば、アルミニウム合金製の略環状の金属板に絶縁層及び銅箔パターン等を形成することで構成され、あるいは、熱伝導性の良好な樹脂(例えば、ポリイミド樹脂等)の平板上に銅箔パターン、ソルダーレジスト等を形成することで構成されている。また、配線基板15aは、放熱板14にねじ止めされている。
本実施形態では、前記のような構成のバックボーン11と、放熱板14とを備えることによって、放熱空間の容積を大きくし(放熱空間の空気の量を多くし)、電源基板13及びLED光源基板15の放熱効率の向上を図っている。その結果、LED素子群15bの発光効率を高くできる。
図3に示すLED光源基板15は、18畳用のLEDの配列パターンの一例を示している。図8に示すように、LED素子群15bは、昼光色(D色)の光を発する複数個の昼光色LED(Light Emitting Diode)15b1と、電球色(L色)の光を発する複数個の電球色LED15b2と、青色の光を発する複数個の青色LED15b3と、保安灯用のLED15b4と、を備えて主照明用光源を構成されている。また、LED光源基板15の外周端には、外側に向けて突出形成された略円弧形状の突出片15cと、突出片15cの基端部に形成された電線挿通孔15d(図4参照)と、突出片15cに載設されて電線23に接続された3つのコネクタ部15e(図6参照)と、有している。
昼光色LED15b1は、ピーク波長が430nm~460nmのものであり、外周側から内周側にかけて同心円状に複数列(例えば、9列)に形成されている。
電球色LED15b2は、ピーク波長が550nm~650nmのものであり、同心円状に複数列配置された各列において昼光色LED15b1を間に挟んで配置されている。すなわち、電球色LED15b2は、同心円状の各列において、周方向に2個の昼光色LED15b1を間に挟んで配置されている。内周側から2列目における電球色LED15b2は、1個または2個の昼光色LED15b1を間に挟んで配置されている。また、昼光色LED15b1と電球色LED15b2とは、同心円状の各列において、周方向に向けて等間隔またはほぼ等間隔に配置されている。
青色LED15b3は、ピーク波長が470nm~480nmのものであり、同心円状に複数列配置された昼光色LED15b1と、電球色LED15b2の最外周と最内周との間において、周方向に間隔を空けて円環状に配置されている。図8の実施形態において、昼光色LED15b1と電球色LED15b2とが配置された列は、円環状に配置された青色LED15b3の内周側には同心円状に5列配置、外周側には同心円状に4列配置となっている。
図8に示すLED素子群15bは、例えば、275個の昼光色LED15b1、142個の電球色LED15b2、及び、41個の青色LED15b3によって構成されている。青色LED15b3の数は、昼光色LED15b1及び電球色LED15b2の合計数の10%程度とすることが好ましい。
なお、放熱板14及びLED光源基板15には、LED素子群15bから光を床側に反射させる白色塗料によって反射塗装が行われている。
LEDカバー16は、複数のLED素子群15bから発せられた光束を表面側(床側)へ導く機能と、LED光源基板15を放熱板14に対して密着させるように押圧する機能と、主照明用光源であるLED素子群15bの下面側全体を覆う機能等を有している。
LEDカバー16は、例えば、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、アクリル(PMMA)等の透光性及び電気絶縁性を有する樹脂を用いて、射出成形等によって一体成形されている。特に、透明性、コスト及び成形性の点においてポリスチレンを使用することが好ましい。また、LEDカバー16に用いられる材料は、透光性及び電気絶縁性を備えるものであれば、樹脂に限定されるものではなく、ガラス等であってもよい。
図6に示すように、LEDカバー16は、LED光源基板15の発光面(LED素子群15bが実装されている面)全体を覆う略円形状のLEDカバー部16aと、LEDカバー部16aの外周縁部から背面側(天井側)に向けて延びる円筒状の壁部16bと、壁部16bの上端(背面側)から径方向外側に向けて突出するつば部16cと、LED光源基板15を収納する基板収納部16dと、を有している。
また、LEDカバー16では、LEDカバー部16aが放熱板14の基板支持部14aにねじ固定され、つば部16cが放熱板14の環状部14cにねじ固定されている。
壁部16bは、LEDカバー部16aに対して略直交する方向に延びて形成されている。また、壁部16bには、図示しない切欠きが形成され、LEDカバー16内の熱を外部に逃すことができるようになっている。なお、切欠きの開口面積は、使用者の指が挿入できない大きさに設定されている。これにより、使用者が手(指)で直接にLED光源基板15に触れるのを防止できる。
つば部16cは、LEDカバー16をLED光源基板15の外周側において放熱板14に固定する固定部である。つば部16cは、周方向に沿って延在し、3箇所に分割されて形成されている。
基板収納部16dは、つば部16cから傾斜して窪んだ状態に形成されて、その内底部位にLED光源基板15が水平に配置されて、LED素子群15aが収容されている。
図6は、LED光源基板15の下側に一部断面を有するLEDカバー16を取り付けた状態の一例を示す斜視図である。図8に示すLED素子群のLEDは、図6に示すLEDカバー16において、対応する複数のドーム形状部16a2を介して光を床側に出射するように構成されている。本実施形態では、2個のLEDの組を、一つのドーム形状部162a内に収容しているが、ドーム形状部16a2内に収容されるLEDの数はこれに限定されない。例えば、一例を挙げると、一つのドーム形状部16a2内に配置される2個のLEDの組のうち、一方は昼光色LED15b1であり、他方は電球色LED15b2である。
センタカバー17は、装置本体の中央において露出する取付アダプタ90(図11)を覆う部材であり、例えば、難燃性を有する合成樹脂(例えば、PP:ポリプロピレン樹脂)によって形成されている。また、センタカバー17は、円板状に形成され、LEDカバー16に着脱自在に取り付けられている。
透過部18は、略環状であり、内周側が透光材からなるセード19の外周側に保持され、外周側がセード19及び間接光光源基板20の外周よりも外側に突出するように構成されている。間接光光源基板20から照射する光や天井100で反射した光を受光するために、透過部20が間接光光源基板20の外周より突出する長さは、外周方向に長ければ長いほど良い。ただし、LED照明装置1の設置性が悪くなるため、透過部20は、透過部20が間接光光源基板20の外周より突出する長さが1000mm以下の外径程度であることが好ましい。また、透過部20の間接光光源基板20の外周より突出する長さが短いと間接光光源基板20から照射する光や天井100で反射した光の受光性が悪くなるため、ある程度以上の長さとなる外径であることが好ましい。例えば、図12に示すようにLED素子20aの中心を通り、LED素子20aの発光面に垂直な線SLと、天井100のLED素子20aの発光面に対向した面が公差する点SPから床方向に向かって斜め下向きに伸びる線QLと、がなす角度Xを45度としたときに、線QLが透過部20と公差するように、透過部20の外径や位置を構成すると、天井100で反射した光のうち、LED素子20aの直上に向かう強度が高い光成分のうち半分程度を透過部20で受光することができるため好ましい。LED光源基板15及び間接光光源基板20(第2の光源基板)から照射される光をLED照明装置1が設置される空間内に配光するために、透過部18は、光透過性を有する材料で形成されている。例えば、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、アクリル(PMMA)等の透光性を有する樹脂を用いて、射出成形等によって一体成形されている。特に、透明性、コスト及び成形性の点においてポリスチレンを使用することが好ましい。材料に光を散乱させるための拡散剤が添加されていてもよく、拡散剤を添加することにより、グレアが防止又は低減されるとともに、LED照明装置1が設置される空間内の明るさを均一化する効果を奏する。
また、間接光光源基板20(第2の光源基板)は、天井100に対抗するように設置されるため、LED素子20aから放出された光の大部分が、図12に示すように、天井100にて反射されて照明装置1側に返ってくる。そのため、床側には天井100の影響を受けた状態で無制御に光が照射されてしまい、LED照明装置1が設置された空間に明るさのむらを発生させる、しかし、透過部18が光拡散剤を含むことで、光を散乱させ、著しいグレア防止と、LED照明装置1が設置される空間の明るさの均一化が図れる。
また、図13に示すように透過部18は、例えばセード19と一体となって形成されていてもよく、部品の数を低減させることができ、組み立てが良好かつで、コストを抑制する効果を奏する。
さらに、透過部18は、図13に示す透過部1(182a)、透過部2(182b)、
透過部3(182c)のように複数の透過部から構成されていてもよく、複数の透過部により、グレアが防止又は格段に低減されるとともに、LED照明装置1が設置される空間内の明るさを均一化する効果を奏する。
材料に添加される拡散剤は、炭酸カルシウムやシリカ、シリコーンなどの光拡散性が高く、材料に添加された際に透過率を高く維持できる1~100μm程度の大きさの微小粒子で形成される。特に炭酸カルシウムは、コストの点において優れている。また、屈折率がおよそ1.6程度であるポリスチレンやポリカーボネートに添加する場合においては、屈折率が大きく違わず1.5~1.6程度である炭酸カルシウムやシリカなどを使用することが好ましい。屈折率が大きく違う場合は、透過部18内部での反射が増大し、著しく透過率を低下させ、明るさを低減させてしまう。また、材料に添加される拡散剤の微小粒子の形状は、光の散乱の均一性から、球形であり、添加される拡散剤内で同じ形状や大きさであることが好ましい。
また、拡散剤の微小粒子の大きさは、透過する光の波長より十分小さい場合は、散乱特性がレイリー散乱となり、光の波長依存性が顕著になり、複数の波長で構成されるLED光源基板15及び間接光光源基板20から発する光を分光させて、光色むらを発生させてしまう。そのため、光の波長程度である1μm程度以上であることが好ましく、光波長程度より大きければ、ミー散乱や幾何光学に依存した散乱特性となり、波長の依存性がなくなるため、光色むらを抑制する効果を奏する。
図15は粒子形状を球形、光の波長を600nmとした際のミー散乱理論による散乱係数の計算結果の一例である。図16は粒子形状を球形、光の波長を600nmとした際のミー散乱理論による前方散乱係数の計算結果の一例である。散乱係数が大きいほど散乱が大きく、グレア防止と、LED照明装置1が設置される空間の明るさの均一化に寄与することを示す。また、前方散乱係数が大きいほど散乱した際の光の進行方向へ光が散乱されていることを示しており、透過率が高い透過部18を実現可能である。
図15、図16に示す計算結果では、散乱係数が粒子直径2μm程度で最大となり、前方散乱係数が粒子直径3μm程度で良好な結果を示した。そのため、散乱と透過率の両面から粒子直径は3μm程度が好ましいが、粒子直径のばらつきがある場合は、光の散乱の安定性をより得るために、散乱係数が粒子直径に対して大きく変化する3μm以下の粒子直径を除き、4μm以上の粒子直径の微小粒子を使用することが好ましい。
このように、透過部18を構成することで、設置される天井や床などのLED照明装置1が設置される空間を広範囲に照射し、さらに、明るさを均一化する効果を奏する。
図5に示すように(併せて図3及び図4に示すように)、LEDカバー部16aは、径方向の中央部に円形の貫通孔16a1が形成されている。LEDカバー部16aには、LED光源基板15のLED素子群15b(昼光色LED15b1、電球色LED15b2、青色LED15b3)のそれぞれに対応する位置にドーム形状部16a2が形成されている。なお、ドーム形状部16a2は、レンズ機能を有するものであり、昼光色LED15b1、電球色LED15b2及び青色LED15b3からの光を偏光等させる部材である。
セード19は、透光性(透明、半透明、または、乳白色を含む)を有する樹脂製(例えば、アクリルや、ポリスチレン等)の透光カバーであり、ドーム状に構成されている。セード19は、光源(LED素子群15b)から放射された光束を拡散させて、使用者がLED照明装置1を直視した際のまぶしさを軽減したり、LED照明装置1Aが設置された空間の明るさを均一化したりする役割を果たす。セード19は、放熱板14の受け具14dによって、着脱自在に係合保持されている。
図9に示すように、間接光光源基板20(第2の光源基板)は、放熱板の上面側の外周部に、この外周部の全体の位置から光を照射するように配置されている。間接光光源基板20は、4枚の略扇形状の基板をC字状に配置して連結して構成され、複数の副光源としてのLED素子20aが実装されている。間接光光源基板20は、円周方向の端部に設けられた基板接続用のコネクタ20bと、コネクタ20b間に配線された基板接続用の電線20cと、電源接続用の電線23と、この電線23を挿通するための配線用切欠部20eと、切欠部20eの近傍に取り付けられた電源接続用のコネクタ20dと、を備えている。間接光光源基板20は、放熱板14の上面側の周部の環状部14c上にねじ止めて配置されている。
このため、図11及び図12に示すように、LED素子20aは、放熱板14の上面側の周部全体の位置から光を照射するように配置している。また、LED素子20aは、LED光源基板15の外周部よりも外周側に配置されている。
間接光光源基板20(第2の光源基板)の上部側には、この間接光光源基板20を上方から覆う環状の透光製樹脂からなる間接光カバー21(上方カバー)が設けられている(図3参照)。
図3及び図4に示すように、センサユニット22は、例えば、LED照明装置1が設置された環境(空間)の明るさに応じてLED素子群15bへの供給電力を変化させて、LED照明装置1下で一定の照度が得られるようにする機能を提供する。また、LED照明装置1下の照度を検知する。センサユニット22は、間接光光源基板20のC字状に切欠形成された部位の上部に取り付けられている。
次に、図5、図11及び図12を主に各図を参照しながら本発明の実施形態に係るLED照明装置1の作用を説明する。
図1及び図2に示すLED照明装置1は、電源及び電源回路(図示省略)から電力を供給されることによって動作する。その電源回路は、電源の電力を所定の電圧あるいは電流に調整する機能を有する。また、LED照明装置1は、受光部(図示省略)でリモコンから出力される信号(例えば、赤外光)を受信して、受信した信号を制御部(図示省略)に送信する機能を有する。
また、点灯回路(図示省略)は、制御部から受信した制御信号に基づいて、昼光色LED15b1、電球色LED15b2、青色LED15b3を駆動する機能を有する。また、点灯回路102,103,104は、昼光色LED15b1、制御部から受信した制御信号に基づいて、昼光色LED15b1、電球色LED15b2、青色LED15b3を駆動する駆動電流を個別に変更する機能を有する。
リモコン(図示省略)は、ボタンを操作することによって、設定された信号を出力する機能を有し、例えば、全灯モード、明るさアップモード、青色LED追加モード、明るさアップモード+青色LED追加モード等に設定することができるようになっている。
ちなみに、本や新聞の文字を見やすくするときは、リモコンの所定のボタンを押下すると、昼光色LED15b1と電球色LED15b2の明るさが増すとともに、青色LED15b3が点灯して青緑色光をプラスし、さらに明るく、より太陽光に近い自然な明かりを実現する。これにより、文字や写真等が見やすくなる。
図3に示す主光源のLED素子群15bが点灯すると、LED素子群15bから照射された光がLEDカバー16及びセード19を介して床側を照射する。LED素子群15bは、光を照射すると、熱も発散する。
図5に示すように、放熱板14とLEDカバー16との間は、LED光源基板15を介在させて放熱板14に対してLEDカバー16がねじ止めされている。これにより、放熱板14に対するLED光源基板15の密着性が高くなり、放熱性を向上することができる。このため、主光源の発光面の密度が均一で、かつ、LED素子群15bの発光効率に優れたLED照明装置1を実現することができる。さらに、放熱板14は、LEDカバー17に対する適正な位置にLED素子群15のLEDの配置を矯正すると共に、LED光源基板15の反りや変形を軽減するといった効果もある。
また、図3に示すように、放熱板14は、この放熱板14の下面側に、下向きに光を照射するように前記LED光源基板15(第1の光源基板)が配置され、放熱板の上面側に、上向きに光を照射するように間接光光源基板20(第2の光源基板)が配置されている。つまり、間接光光源基板20は、C字状に連結されて水平に配置された平板状基板からなるので、上下方向に高さを低くして、LED照明装置1全体を小型化、薄形化することができる。
図11及び図12に示すように、間接光光源基板20の多数のLED素子20aは、放熱板14の上面側の外周部に、この外周部の全体の位置から光を照射するように配置されている。
また、放熱板14の上面側には、間接光光源基板20を上方から覆う透光性の間接光カバー21を備えるので、天井方向(上方向)、外周方向(横方向)を照射して、部屋全体を明るく照明することができる。
間接光光源基板20のLED素子20aは、LED光源基板15(第1の光源基板)の外周部よりも外周側に配置されている。このため、間接光光源基板20上の熱を発生するLED素子20aと、LED光源基板15に配置されて熱を発生するLED素子群15aとが、放熱板14にずらして配置することができるので、効率よく放熱させて冷却することができる。また、LED素子20aは、LED照明装置1において、外周端よりの位置に配置することができるので、LED照明装置1の外周方向を明るく照明することができる。
図5、図11及び図12に示すように、放熱板14の外周部のカバー取付部14eには、間接光カバー21(上方カバー)が取り付けられている。また、間接光光源基板20(第2の光源基板)のLED素子20aは、カバー取付部14eの上部に配置されている。
このため、LED素子20aは、このLED素子20aから照射された光が、外周方向及び上方向に他の部材によって遮られることなく照明することができるので、LED照明装置1の外周方向及び天井方向に光の量を従来の装置を比べて多くして、明るく照明することができる。
このように本発明の実施形態に係るLED照明装置1は、照明装置の高さ(厚さ)を小さくすることができることができ、かつ、間接光光源基板20の光を外方に向けることができるので、室内の天井面や壁の上面を照明できるので、部屋の明るさを増すことができる。また、LED照明装置1は、全体の高さを低くしてLED照明装置1全体の薄型化及び小型化することができる。
また、本実施形態では、透光部18によって、間接光光源基板20のLEDから照射され、天井から床面へ返ってくる光を散乱させることができるため特許文献1の例に比べて、グレアが防止又は格段に低減され、空間の明るさの均一化を実現できる。
<間接光光源基板の変形例>
図15は、間接光光源基板20Aの変形例を示す図であり、間接光カバーを取り外したLED照明装置を示す斜視図である。
前記実施形態では、間接光光源基板20(図9参照)の一例として、3つに分割した回路基板を平面視してC字状に連結した場合を説明したが、これに限定されるものでない。
図15に示すように、間接光光源基板20Aは、1つのC字状に形成された回路基板であってもよい。
また、間接光光源基板20Aは、1つの環状に形成された回路基板であってもよい。