JP2022027644A - 紡糸機又は巻取機及びその動作方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のワークステーションを有する紡糸機又は巻取機を提供する。【解決手段】紡糸機又は巻取機1は、センサー14を有する測定ヘッド13を含む。センサーは、検査対象のワークステーション2の少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置8に位置決め可能である。センサーにより、少なくとも1つのメンテナンス装置8の作業圧力を検査することができる。測定ヘッド13は、前記ワークステーション2に沿って変位可能なサービスキャリッジ12内に配置される。対応する方法では、ワークステーション2に沿って変位可能なサービスキャリッジ12により少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置8の作業圧力を検査し、センサー14を有する測定ヘッド13は、検査対象のワークステーション2の少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置8に位置決めされる。【選択図】図3
Description
本発明は、互いに隣接して配置された複数のワークステーションを有する紡糸機又は巻取機に関し、このワークステーションは、少なくとも一部が自律ワークステーションとして実装され、少なくとも糸端が形成された後に糸継ぎプロセスを自律的に行うことができ、この糸継ぎプロセスを行うワークステーション専用の空気圧メンテナンス装置をそれぞれ少なくとも1つ含む。
部分的に自律ワークステーションを有する紡糸機が、DE102015118987A1から知られている。これらのワークステーションは完全に自動化された糸継ぎ装置を含むため、製造プロセスが中断された際、ボビン側の糸端をワークステーションに形成するだけで済む。これは、作業者が手動で行ってもよいし、操作ロボットで行ってもよいし、ワークステーションそのものの装置で行ってもよい。しかしながら、ワークステーションに糸端が形成され次第、糸継ぎプロセス以降の全てのステップをワークステーション自体で実行することができる。ワークステーションには、吸引ノズル、糸収容ノズル又は噴射ノズルなどの空気圧メンテナンス装置を配置し、糸を処理して更なるメンテナンス活動を行うことができる。しかしながら、上記メンテナンス装置に異常や故障が発生した場合、ワークステーションにより検出されないことが多い。糸継ぎプロセスの失敗が登録されるだけである。
本発明は、最新技術から知られている不利な点を解消し、特に、メンテナンス装置の故障を検出することを目的とする。
上記目的は、独立請求項の特徴を有する紡糸機又は巻取機及び方法によって達成される。
本発明は、互いに隣接して配置された複数のワークステーションを有する紡糸機又は巻取機を提案し、このワークステーションは、少なくとも一部が自律ワークステーションとして実装され、少なくとも糸端が形成された後に糸継ぎプロセスを自律的に行うことができ、この糸継ぎプロセスを行うワークステーション専用の空気圧メンテナンス装置をそれぞれ少なくとも1つ含む。本明細書の文脈における糸継ぎプロセスは、紡糸機の糸継ぎプロセスと、紡糸機又は巻取機の接合プロセスの両方を意味すると理解される。
本発明は、この紡糸機又は巻取機が、検査対象のワークステーションの少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置に位置決めするためのセンサーを有し、少なくとも1つのメンテナンス装置の作業圧力を検査することができる測定ヘッドを含むことを提案する。この場合、測定ヘッドは、ワークステーションに沿って変位可能なサービスキャリッジに配置される。
本発明は、ワークステーションに沿って変位可能なサービスキャリッジによって、少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置の作業圧力を検査し、センサーを有する測定ヘッドを、検査対象のワークステーションの上記少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置に位置決めする、紡糸機又は巻取機の動作方法をさらに提案する。
上述したように、自動化のレベルがますます高くなってきた現代の紡糸機又は巻取機は、多くのメンテナンス活動を自律的に行うことができる。しかしながら、紡糸ステーションの故障により、ダウンタイム及び生産の損失が発生し、それに対応して生産性が低下する可能性がある。測定ヘッドを有するサービスキャリッジを使用してワークステーションで制御測定を実行し、故障を早期に検出することができる。これにより、早期の対処対策を早期に導入して、生産性の低下を回避することができる。このような制御測定は、例えば、個別のワークステーションで一定の時間間隔で行ってよい。制御測定は、失敗した糸継ぎなど、ワークステーションでの特定の事象に起因して行ってもよい。さらに特に好ましくは、センサーを有する測定ヘッドがワークステーションに沿って変位可能であるため、個々の紡糸ステーションに提供する必要がない。これにより、紡糸機又は巻取機を安価に実装することができる。
この場合、検査対象のワークステーションは、複数のワークステーションの中の1つのワークステーションである。この場合、少なくとも1つのメンテナンス装置の作業圧力を、特に圧力センサーによって直接的に、又は圧力に比例したパラメータによって間接的に取得することができる。例えば、真空が適用されたメンテナンス装置の場合、この真空に対して作用するメンテナンス装置の構成要素の作動力を測定することができる。この作動力は、例えば、力センサーによって決定でき、又は真空に対して構成要素を変位させるアクチュエータの電流引き込みによっても決定することができる。
好ましくは、測定ヘッドは、検査対象のワークステーションの様々なタイプのメンテナンス装置に位置決めするために、サービスキャリッジ内に変位可能に配置されている。この方法によれば、測定ヘッドは、検査対象のワークステーションの様々なタイプのメンテナンス装置に応じて適宜位置決めされる。このために、測定ヘッドを、実質的にサービスキャリッジ内にある静止位置から複数の作業位置に変位させてよい。このようにして、ワークステーションの様々なタイプのメンテナンス装置を1つの同じ測定ヘッドで検査することができる。このとき、サービスキャリッジを検査するワークステーションの前に位置決めし、測定ヘッドを様々なタイプのメンテナンス装置に次々に位置決めすることが考えられる。さらに、第1のメンテナンス装置を1つのワークステーションで検査し、第1のメンテナンス装置とは異なる第2のメンテナンス装置を別のワークステーションで検査することも考えられる。
第1の実施形態によれば、少なくとも1つのメンテナンス装置は、測定ヘッドを載置するテスト開口を含む。テスト開口は、ワークステーションの動作中は閉じられており、測定ヘッドを載置するために、ワークステーションによって、又は好ましくはサービスキャリッジの対応する動作部によって開くことができる。このようなテスト開口は、通常動作時の作業圧力を検査するためにも有利である。例えば、真空が適用されたメンテナンス装置は、このようなテスト開口を含み得る。
更なる実施形態によれば、測定ヘッドが、少なくとも1つのメンテナンス装置の作業開口、特に吸引開口又は噴射開口に載置可能であるか、又はこの方法における作業開口に載置されると有利である。この場合、メンテナンス装置に、エラー又は漏れのさらなる原因となる追加の開口を設ける必要がない。また、動作中にも作業圧力が作用する箇所で作業圧力を正確に測定することもできるため、この方法でより正確な結果を得ることができる。
センサーが真空センサーとして実装され、測定ヘッドが、検査対象のワークステーションの吸引ノズル及び/又は収容ノズルに位置決め可能であり、測定ヘッドが、吸引ノズル及び/又は収容ノズルの吸引開口に配置されていると、さらに有利である。この方法によれば、測定ヘッドは、検査対象のワークステーションの吸引ノズル及び/又は収容ノズルに位置決めされる。吸引ノズルは、例えば、通常動作中に遮断要素により真空ネットワークから遮断される。遮断要素が開かれた時に作業圧力を検査することにより、遮断要素が正常に動作しているか否か、又は吸引ノズルもしくはそれを供給する真空ラインが糸くずなどによって詰まっているか否かを検出することができる。また収容ノズルについても同様であり、収納ノズルは、通常動作中に遮断要素により真空ネットワークから遮断される。
測定ヘッドを、真空が適用された検査対象のワークステーションの紡糸部に位置決めすることができる場合、またはこの方法において、測定ヘッドを、検査対象のワークステーションの、真空が適用された紡糸部に位置決めすることができる場合、さらに有利である。これにより、空気圧メンテナンス装置だけでなく、ロータ紡糸装置又はエアジェット紡糸装置の紡糸部などの空気圧作業装置の作業圧力を、サービスキャリッジ及び測定ヘッドによって検査することができる。このように、変位可能なサービスキャリッジに配置された測定ヘッドによりロータ紡糸装置の作業圧力を検査することは、従来の紡糸機では不可能であったため、固有の進歩性を有している。この場合、測定ヘッドは、カバー要素により開閉可能な紡糸部の開口に直接載置できることが好ましい。ここでも、紡糸部の排気開口が詰まっていて、そのために紡糸工程に利用可能な真空が不十分であるか否かを判定することができる。
追加的又は代替的に、センサーが圧力センサーとして実装され、測定ヘッドが、検査対象のワークステーションの噴射ノズルに位置決め可能であるか又は位置決めされていると、有利である。この場合、測定ヘッドを噴射ノズルの噴射開口に直接載置できることが好ましい。噴射ノズルは、例えば、ワークステーションの紡糸要素又は部分を清掃する清掃ノズルなどの清掃ノズルであってよい。また、噴射ノズルは、搬送ノズルであってもよい。これにより、ワークステーションで糸端を搬送することができる。
測定ヘッドが、テスト開口及び/又は作業開口及び/又は紡糸部の開閉可能な開口を封止する封止要素を含むと、さらに有利である。これにより、一方では、作業圧力の正しい測定値を得ることができる。他方では、圧縮空気又は真空ネットワークの他の点に潜在的に悪影響を及ぼす圧力損失又は真空損失を回避することができる。
測定ヘッドによって少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置の作業圧力の時間曲線を取得すると、この方法にとって有利である。これにより、例えば、遮断要素の開閉時間がメンテナンス手順に対して正確であるか否か、又は作業圧力が遮断要素を開いた後、遅延を経過しなければ利用できないか否かなどを検査することができる。これにより、作業圧力の変動も取得することができる。
紡糸機又は巻取機が、測定ヘッドの測定値を評価する分析部を含む場合、又は紡糸機もしくは巻取機の分析部で測定ヘッドの測定値を評価する場合は、さらに有利である。この場合、分析部をサービスキャリッジの内部、特にサービスキャリッジの制御部に設置することができる。しかし、任意選択的に、分析部は、紡糸機又は巻取機の制御部、例えば、紡糸機又は巻取機の中央制御部、又はワークステーションの制御部に配置することもできる。分析部により、測定ヘッドの測定値を所定の基準値と比較してもよいし、以前に測定した測定値と比較してもよい。ここで、基準値から又は以前の相対値又は測定値からの許容偏差を特定してよい。この偏差を超えた場合には、エラーメッセージを出力することができる。しかし、このようにして検出された異常は、サービスキャリッジの対応する手段によって直接補正することも考えられる。
測定ヘッドが、少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置の構成要素を変位させるアクチュエータを含み、部品を変位させるために必要な作動力をセンサーによって取得できれば、さらに有利である。例えば、動作中に吸引ノズルの吸引開口を閉じるキャリア部は、真空の影響を抑えて開くことができ、それに必要な作動力を取得することができる。同様に、真空に対して吸引開口を閉じる他のカバーも作動させることができ、作動力を取得することができる。
測定ヘッドが、少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置及び/又は紡糸部の吸引開口を清掃する清掃装置を含む場合、さらに有利である。測定ヘッドによる測定の結果、ワークステーションで異常が検出された場合には、この異常を清掃装置で補正することができる。例えば、噴射部又は吸引部として実装される清掃装置により、ノズルの詰まり又は開口もしくはラインの詰まりを除去することができる。また、清掃装置は、機械的な清掃要素を含み得る。
更なる改良によれば、サービスキャリッジ、特に測定ヘッドが、ワークステーションの状態、特にワークステーションの作業装置及び/又はメンテナンス装置の状態を撮像する撮像装置を含むと、有利である。これにより、例えば、少なくとも1つのメンテナンス装置の検査と同時に又は密接に関連する時間に画像を記録することによって、ワークステーションの状態又はワークステーションの個々の作業装置もしくはメンテナンス装置の状態を文書化することができる。これにより、例えば、画像を後でユーザが評価したり、自動的に評価したりすることができ、以前の画像と比較することで状態の変化を検出することができる。これにより、例えば、肉眼ですぐに明らかになるとは限らない、構成要素に対する微小又は軽微な損傷を検出することができる。また、画像記録時に構成要素が正しい位置に存在するか否かを検出することもできる。また、汚染又は構成要素の欠落などの問題も、事後に検出することができ、それによって、例えば、品質問題又は糸継ぎの試みの失敗などの原因として特定することができる。この場合、撮像装置は、測定ヘッドに直接的に配置されてもよいし、サービスキャリッジの別体として実装されてもよい。
ここで、撮像装置が画像認識装置に接続されていると、特に有利である。この場合、画像認識装置は、撮像装置に直接組み込まれてもよいし、サービスキャリッジの制御部及び/又は紡糸機又は巻取機の制御部に配置されてもよい。この場合、画像認識は、画像認識装置に収容されたワークステーション及び/又は各作業装置及び/又は各メンテナンス装置の画像と比較することによって行うことができる。また、自動画像処理により、特定の構成要素及び/又は特定の構成要素の位置及び/又は汚れを検出することもできる。
ワークステーションが、紡糸機の完全自律ワークステーションとして実装され、独立して駆動される繊維材料導入装置と、独立して駆動される及び/又は独立して作動する紡糸部と、独立して駆動される紡出糸用引取装置と、独立して駆動される巻取装置と、を含む場合、有利である。センサーを有する測定ヘッドは、このような完全自律ワークステーションを有する紡糸機又は巻取機において特に有利に使用することができる。
以下の実施例の説明において、同一の特徴又は少なくとも同等の設計及び/又は機能を有する特徴は、同じ参照記号を付する。また、上記特徴は、最初に言及したときにのみ詳細に説明し、一方、後続の実施例では、前述の実施例との違いのみを説明する。さらに、明確にするために、多くの場合、複数の同一の構成要素又は特徴のうちの1つのみ又は少数のみをラベル付けする。
図1は、紡糸機又は巻取機1の概略正面図を示している。この紡糸機又は巻取機1は、ここでは紡糸機として実装され、公知の方法で互いに隣接して配置された複数のワークステーション2を含む。紡糸機の本実施例では、各ワークステーション2は、下流側コーミングローラを有する導入装置ローラを含む導入装置3又はドラフト部を含む。各ワークステーション2は、ロータ紡糸装置又はエアジェット紡糸装置などの紡糸部6と、紡糸部6で紡出された糸7を引き取る引取装置4と、をさらに含む。さらに、糸7を巻き取るための巻取装置5が、各ワークステーション2に設置されている。また、紡糸機又は巻取機1が、示されている図から逸脱して巻取機として実装されている限りにおいて、導入装置3は、引取ボビンを含み、この引取ボビンから糸を引取装置4により引き取って巻取装置5に導入する。導入装置3、引取装置4、巻取装置5及び任意選択的に紡糸部6は、紡糸機又は巻取機1の作業装置である。
説明した作業装置に加えて、各ワークステーション2は、個々のワークステーション2でメンテナンス活動を行う複数のメンテナンス装置8をさらに含む。ここでは、真空が適用された収容ノズル10と、真空が適用された吸引ノズル9とは、空気圧メンテナンス装置8として設置される。なお、上記装置は、単なる例として理解されるべきである。さらに、真空が適用されたメンテナンス装置8と、圧縮空気が適用されたメンテナンス装置8とは、ワークステーション2に配置することもできる。
また、紡糸機又は巻取機1は、空気圧メンテナンス装置8の作業圧力を検査するために、ワークステーション2に沿って変位可能なサービスキャリッジ12内に配置されたセンサー14を有する測定ヘッド13をさらに含む。次の図でより詳細に示されるように、測定ヘッド13は変位可能なアーム15上に配置されているため、サービスキャリッジ12が検査対象のワークステーション2の前に配置されたときに、上記アームが少なくとも1つのメンテナンス装置8に、好ましくは複数のメンテナンス装置8にも配置され得る。サービスキャリッジ12は、測定ヘッド13の測定値を評価する分析部22を含み、紡糸機又は巻取機1の制御部23に接続された制御部23をさらに含む。
図2は、概略側面図において紡糸機又は巻取機1のワークステーション2を示している。ここで、ワークステーション2は、ロータ紡糸機のワークステーション2として実装され、紡糸部6にも真空が適用されている。このため、紡糸部6は、排気開口25を介して真空ダクト27に接続されている。紡糸部6は、動作中はカバー要素20により閉じられる。カバー要素20は、紡糸部6をメンテナンスするために開くことができる(一点鎖線を参照)。
空気圧メンテナンス装置8、ここでは吸引ノズル9及び収容ノズル10は、必要のないときは遮断要素26により真空から遮断することができる。ここでは、動作中のワークステーション2が示されており、吸引ノズル9及び収容ノズル10は、遮断要素26によって遮断されている。動作中に糸7が通る別の吸引開口17が、吸引ノズル9に明示されている。糸継ぎ中に余分な糸長がループ状に吸引される、収容ノズル10の吸引開口17も明示されている。
本実施例の紡糸部6は真空ネットワークから遮断されていないが、さらに遮断要素26により真空ダクト27から紡糸部6を遮断することもできる。
空気圧メンテナンス装置8の機能は、実質的に、適切な時点で供給される十分な真空度に依存する。例えば、吸引ノズル9を用いて糸を探す場合には、ボビン面から糸端を引き取ることができるように、十分に高い真空度を達成する必要がある。糸収容ノズル10の真空も、起動時に生じる余分な糸長を受け入れるために、糸継ぎプロセスにおける適切な時点で利用可能でなければならない。
図3は、少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置8の作業圧力を検査するために、測定ヘッド13を有するサービスキャリッジ12が、ワークステーション2の前方に位置決めされている状態のワークステーション2を示している。ここで、説明を明確化するため、ワークステーション2内の糸7の図示は省略されている。本実施例では、センサー14を有する測定ヘッド13は、変位可能なアーム15によって吸引ノズルの吸引開口17の上方に載置されている。この場合、センサー14は、圧力センサー、特に真空圧力センサーとして実装される。さらに、作業圧力を測定するために吸引ノズル9の遮断要素26が開かれ、それによって上記吸引ノズルには真空ダクト27からの真空が適用される。その後、センサー14で取得された作業圧力の測定値はサービスキャリッジ12の制御部23に転送され、それによって紡糸機又は巻取機1のさらなる制御部23に送り出され、上記測定値は分析部22で評価される。代替的に、分析部22をサービスキャリッジ12に直接配置してよい。本実施例では、吸引ノズル9の作業圧力の検査をワークステーション2の停止時に行う。したがって、サービスキャリッジ12の制御部23及び/又は紡糸機又は巻取機1の制御部23は、ワークステーション2の制御部23でもある可能性があり、作業圧力を検査するために、遮断要素26の開閉を制御する検査プログラムを含むことが好ましい。このため、制御部23は互いに接続されている。これにより、作業圧力の単一の測定値を取得することができるだけでなく、遮断要素26を開いた後に作業圧力がどの時点で利用可能であるかが明らかとなる測定値曲線を取得することもできる。
図示した実施形態に代えて、メンテナンス装置8、例えば、ここでは吸引ノズル9は、吸引開口17に加えて、通常動作中及び糸継ぎプロセスの間に閉じられるテスト開口を含むことが考えられる。この場合、糸探しプロセスにおいても作業圧力を検査することができる。この場合、測定ヘッド13を載置するために、サービスキャリッジ12は、マニピュレータによってテスト開口を開閉することができる。
上記と同様の方法で、吸引ノズル9の作業圧力の代わりに又はそれに加えて、収容ノズル10の作業圧力も検査することができる。この場合、測定ヘッド13も収容ノズル10の吸引開口17に直接載置し、収容ノズル10の遮断要素26を開くことが好ましい。ここでは、テストプログラムによっても行うことが好ましい。このようなテストプログラムにより、作業圧力が実際に利用可能な時点を決定するために、遮断要素26を開いた後の1つ以上の特定の時点での作業圧力を測定することもできる。
この場合、当然なことながら、テストプログラムが糸7を用いずに完全な糸継ぎプロセスをシミュレーションすることにより、吸引ノズル9及び/又は収容ノズル10の作業圧力を実際の条件で測定することができることが考えられる。この場合、測定ヘッド13を先に吸引ノズル9に位置決めし、その後に収容ノズル10に位置決めすることができる。
圧力損失を回避し、測定の改ざんを回避するために、測定ヘッド13は、ここでは明示されていないが、図4にのみ示されている封止要素21を含むことが好ましい。
また、図4は、真空が適用された紡糸部6を有する紡糸機のワークステーション2を示している。前の2つの説明とは対照的に、ここでもまた、紡糸部6を遮断要素26によって遮断することができる。本実施例では、検査対象は空気圧メンテナンス装置8の作業圧力ではなく、空気圧作業装置、ここではロータ紡糸装置として実装された紡糸部6の作業圧力である。作業圧力を検査するために、カバー要素20を、サービスキャリッジ12及びワークステーション2自身で完全に開くことができるため、まず開いた。次に、圧力センサーとして実装されたセンサー14を有する測定ヘッド13を紡糸部6の開口19に直接載置した。上述したように、ここでも、紡糸部6の作業圧力の測定値を任意選択的に異なる時点で取得して、分析部22に転送することができる。作業圧力を正確に取得して圧力損失を回避するために、本実施例の測定ヘッド13は、封止要素21をさらに含む。
本実施例の測定ヘッド13は、例えば噴射装置として実装される清掃装置24をさらに含む。分析部22により基準値と比較することによって、紡糸部6で測定を行ったときに、作業圧力が低すぎると評価された場合、故障又は異常を示している。例えば、排気開口25は、繊維材料又は糸が詰まる可能性がある。その後、吸引開口25を清掃するために、測定ヘッド13の清掃装置24によって圧縮空気噴射を導入することができる。続いて、更新された作業圧力の測定値を用いて、異常が補正されたか否かを決定することができる。
このような測定ヘッド13の清掃装置24によって、収容ノズル10又は噴射ノズル11(図5を参照)のような空気圧メンテナンス装置8の詰まりを、さらに解消することができる。この場合、収容ノズル10又は噴射ノズル11及び/又は遮断要素26の設計によっては、清掃装置24を噴射装置又は吸引装置として実装してよい。また、空気圧メンテナンス装置8の接近しやすさ及び詰まりやすい場所によっては、当然ながら、機械的な清掃装置24も考えられる。
図5は、ワークステーション2の更なる実施形態を示しており、空気圧メンテナンス装置8でもある噴射ノズル11の作業圧力の検査が例として示されているワークステーション。ここでは、噴射ノズル11は、引取機4から送られてきた糸端を圧縮空気噴射によって紡糸部6内に送り戻し、この糸端を糸継ぎするために、引取装置4の下方に配置されている。噴射ノズル11は、この端部に噴射開口18を有している。噴射ノズル11は、圧縮空気を供給するために、さらに遮断要素26によって圧縮空気ライン16に接続されている。明確化のために、噴射ノズル11は断面図で示されている。この場合、測定ヘッド13も圧力センサー14を含み、噴射ノズル11の噴射開口18に直接位置決めされている。ここでも、好ましい実施形態では、作業圧力の大きさに加えて、遮断要素26の切替時間もテストプログラムによって検査することができる。
本発明は、図示され説明された実施形態に限定されない。独立請求項の教示に矛盾がない限り、特許請求項の文脈での変更及び記載された特徴の任意の組み合わせは、明細書又は請求項の異なる部分又は異なる実施形態で図示され説明されている場合でも可能である。
1 紡糸機又は巻取機
2 ワークステーション
3 導入装置
4 引取装置
5 巻取装置
6 紡糸部
7 糸
8 メンテナンス装置
9 吸引ノズル
10 収容ノズル
11 噴射ノズル
12 サービスキャリッジ
13 測定ヘッド
14 センサー
15 アーム
16 圧縮空気ライン
17 吸引開口
18 噴射開口
19 紡糸部の開口
20 カバー要素
21 封止要素
22 分析部
23 制御部
24 清掃装置
25 排気開口
26 遮断要素
27 真空ダクト
2 ワークステーション
3 導入装置
4 引取装置
5 巻取装置
6 紡糸部
7 糸
8 メンテナンス装置
9 吸引ノズル
10 収容ノズル
11 噴射ノズル
12 サービスキャリッジ
13 測定ヘッド
14 センサー
15 アーム
16 圧縮空気ライン
17 吸引開口
18 噴射開口
19 紡糸部の開口
20 カバー要素
21 封止要素
22 分析部
23 制御部
24 清掃装置
25 排気開口
26 遮断要素
27 真空ダクト
Claims (16)
- 互いに隣接して配置された複数のワークステーション(2)を有する紡糸機又は巻取機(1)であって、前記ワークステーション(2)は、少なくとも一部が自律ワークステーション(2)であり、少なくとも糸端が形成された後に糸継ぎプロセスを自律的に行うことができ、前記糸継ぎプロセスを行うワークステーション専用の空気圧メンテナンス装置(8)をそれぞれ少なくとも1つ含む、紡糸機又は巻取機(1)において、検査対象のワークステーション(2)の前記少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置(8)に位置決めするためのセンサー(14)を有し、前記少なくとも1つのメンテナンス装置(8)の作業圧力を検査することができる測定ヘッド(13)を含み、前記測定ヘッド(13)は、前記ワークステーション(2)に沿って変位可能なサービスキャリッジ(12)に配置されていることを特徴とする紡糸機又は巻取機(1)。
- 前記測定ヘッド(13)は、前記検査対象のワークステーションの様々なタイプのメンテナンス装置(8)に位置決めするために、前記サービスキャリッジ(12)内に変位可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の紡糸機又は巻取機(1)。
- 前記少なくとも1つのメンテナンス装置(8)は、前記測定ヘッド(13)を載置するテスト開口を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の紡糸機又は巻取機(1)。
- 前記測定ヘッド(13)は、前記少なくとも1つのメンテナンス装置(8)の作業開口、特に吸引開口(17)又は噴射開口(18)に載置可能であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の紡糸機又は巻取機(1)。
- 前記センサー(14)は真空センサーとして実装され、前記測定ヘッド(13)は、前記検査対象のワークステーション(2)の吸引ノズル(9)及び/又は収容ノズル(10)に位置決め可能であり、前記測定ヘッド(13)は、好ましくは前記吸引ノズル(9)及び/又は前記収容ノズル(10)の前記吸引開口(17)に配置されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の紡糸機又は巻取機(1)。
- 前記測定ヘッド(13)は、真空が適用された前記検査対象のワークステーション(2)の紡糸部(6)に位置決め可能であり、前記測定ヘッド(13)は、好ましくはカバー要素(20)により開閉可能な前記紡糸部(6)の開口(19)に載置できることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の紡糸機又は巻取機(1)。
- 前記センサー(14)は圧力センサーとして実装され、前記測定ヘッド(13)は、前記検査対象のワークステーション(2)の噴射ノズル(11)に位置決め可能であり、前記測定ヘッド(13)は、好ましくは前記噴射ノズル(11)の前記噴射開口(18)に載置可能であることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の紡糸機又は巻取機(1)。
- 前記測定ヘッド(13)は、前記少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置(8)の構成要素を変位させるアクチュエータを含み、前記部品を変位させるために必要な作動力を前記センサー(14)によって取得することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の紡糸機又は巻取機(1)。
- 前記測定ヘッド(13)は、前記少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置(8)及び/又は前記紡糸部(6)の吸引開口(25)を清掃する清掃装置(24)を含むことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の紡糸機又は巻取機(1)。
- 前記サービスキャリッジ(12)、特に前記測定ヘッド(13)は、前記ワークステーション(2)の状態、特に前記ワークステーション(2)の前記作業装置及び/又はメンテナンス装置(8)の状態を撮像する撮像装置を含むことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の紡糸機又は巻取機(1)。
- 互いに隣接して配置された複数のワークステーション(2)を有する紡糸機又は巻取機(1)の動作方法であって、前記ワークステーション(2)は、少なくとも一部が自律ワークステーション(2)であり、少なくとも糸端が形成された後に糸継ぎプロセスを自律的に行うことができ、前記糸継ぎプロセスを行うワークステーション専用の空気圧メンテナンス装置(8)をそれぞれ少なくとも1つ含む、方法において、前記ワークステーション(2)に沿って変位可能なサービスキャリッジ(12)によって、前記少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置(8)の作業圧力を検査し、センサー(14)を有する測定ヘッド(13)を、検査対象のワークステーション(2)の前記少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置(8)に位置決めすることを特徴とする方法。
- 前記測定ヘッド(13)は、前記検査対象のワークステーションの様々なタイプのメンテナンス装置(8)に位置決めされ、前記測定ヘッドは、前記少なくとも1つのメンテナンス装置(8)の作業開口、特に吸引開口(17)又は噴射開口(18)に載置されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
- 前記測定ヘッド(13)は、前記検査対象のワークステーション(2)の吸引ノズル(9)及び/又は収容ノズル(10)及び/又は真空が適用された紡糸部(6)に位置決めされることを特徴とする請求項11又は12に記載の方法。
- 前記センサー(14)は圧力センサーとして実装され、前記測定ヘッド(13)は、前記検査対象のワークステーション(2)の噴射ノズル(11)に位置決めされることを特徴とする請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記測定ヘッド(13)によって前記少なくとも1つの空気圧メンテナンス装置(8)の作業圧力の時間曲線を取得することを特徴とする請求項11~14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記測定ヘッド(13)の測定値を前記紡糸機又は巻取機(1)の分析部(22)で分析することを特徴とする請求項11~15のいずれか一項に記載の方法。
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