JP2022025749A - 与薬ラック - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造でセキュリティ対策を施した与薬ラックを提供する。【解決手段】与薬ラック11は、収納部13と、前記収納部の開口部13Aを取り囲む枠部36と、を有するラック本体12と、前記収納部に収納される複数のトレイであって、前記収納部に収納された収納位置と、前記収納部から引き出された引出位置と、の間で進退可能な複数のトレイと、前記複数のトレイに係合して前記複数のトレイの前記引出位置への移動を禁止する係合位置と、前記複数のトレイから離間した離間位置と、の間で移動可能な複数の係合部と、前記複数の係合部を前記係合位置にする状態と、前記複数の係合部を前記離間位置にする状態と、を一括的に切り替え可能な切換機構と、前記枠部に設けられ前記切換機構を操作するための操作部22と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、薬を管理・収納できる与薬ラックに関する。
医療施設等において入院患者等に医薬品や輸液等を配薬する際に使用される与薬カートが存在する(特許文献1参照)。このような与薬カートは、例えば患者毎に割り当てられたトレイを複数段有している。
特開2007-307997号公報
医療施設等においても、セキュリティ向上に関する要請がある。一方、セキュリティ対策を施すと、現場での作業性が悪化する問題やコスト増となる問題がある。
従って、本発明の課題の一つは、簡単な構造でセキュリティ対策を施した与薬ラックを提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により解決される。すなわち、本発明(1)の与薬ラックは、
収納部と、前記収納部の開口部を取り囲む枠部と、を有するラック本体と、
前記収納部に収納される複数のトレイであって、前記収納部に収納された収納位置と、前記収納部から引き出された引出位置と、の間で進退可能な複数のトレイと、
前記複数のトレイに係合して前記複数のトレイの前記引出位置への移動を禁止する係合位置と、前記複数のトレイから離間した離間位置と、の間で移動可能な複数の係合部と、
前記複数の係合部を前記係合位置にする状態と、前記複数の係合部を前記離間位置にする状態と、を一括的に切り替え可能な切換機構と、
前記枠部に設けられ前記切換機構を操作するための操作部と、
を備える。
また、本発明(2)の与薬ラックは、(1)記載の与薬ラックであって、
前記切換機構は、
前記操作部に接続され前記操作部の操作に伴い進退移動するリンク部材と、
前記リンク部材の前記進退移動に伴い軸回りに回転するロッド部材であって、その軸方向に関して前記複数の係合部が離散的に固定されたロッド部材と、
を有し、
前記複数の係合部は、前記ロッド部材の前記軸回りの一方向への回転に伴い前記収納部内に突出して前記係合位置になり、前記ロッド部材の前記一方向とは逆方向の回転に伴い前記収納部から退避した離間位置になる。
また、本発明(3)の与薬ラックは、(1)又は(2)記載の与薬ラックであって、
前記複数のトレイのそれぞれのトレイ本体から突出する複数の鍔部と、
前記収納部に設けられる複数のレールであって、前記複数のトレイが前記収納位置にあるときに前記鍔部が落ち込む凹部をそれぞれ有するとともに、前記複数のトレイが前記収納位置と前記引出位置との間で進退するように前記鍔部を案内する複数のレールと、
を備え、
前記複数の係合部は、前記係合位置にあるときに、前記複数のレールに対して前記複数の鍔部を間に挟んだ反対側に位置され、前記複数の鍔部を前記複数の凹部内に保持する。
また、本発明(4)の与薬ラックは、(1)又は(2)記載の与薬ラックであって、
前記複数のトレイのそれぞれに設けられるトレイ本体と、
前記収納部に設けられる複数のレールであって、前記複数のトレイが前記収納位置にあるときに前記トレイ本体が落ち込む凹部をそれぞれ有するとともに、前記複数のトレイが前記収納位置と前記引出位置との間で進退するように前記トレイ本体を案内する複数のレールと、
を備え、
前記複数の係合部は、前記係合位置にあるときに、前記複数のレールに対して前記複数のトレイ本体を間に挟んだ反対側に位置され、前記複数のトレイ本体を前記複数の凹部内に保持する。
また、本発明(5)の与薬ラックは、(1)記載の与薬ラックであって、
前記複数のレールは、前記複数のトレイの数量よりも多い数量で前記収納部内に設置され、
前記複数のトレイは、前記複数のレールのうち、任意の一つに対して設置可能である。
また、本発明(6)の与薬ラックは、(5)記載の与薬ラックであって、
前記複数のトレイは、1以上の第1トレイと、前記第1トレイとは大きさが異なる1以上の第2トレイと、を含む。
また、本発明(7)の与薬ラックは、(6)記載の与薬ラックであって、
前記1以上の第2トレイは、トレイ本体と、前記トレイ本体の前部から上方に突出した目隠し板部と、を有する。
また、本発明(8)の与薬ラックは、(1)記載の与薬ラックであって、
前記枠部は、上側横枠部を有し、
前記操作部は、前記上側横枠部に設けられる。
また、本発明(9)の与薬ラックは、(8)記載の与薬ラックであって、
前記操作部は、前記切換機構を操作する錠前機構と、当該錠前機構に差し込まれて当該錠前機構を回転操作する鍵と、を有する。
また、本発明(10)の与薬ラックは、(8)記載の与薬ラックであって、
前記上側横枠部は、表示部を有し、前記表示部は、前記複数の係合部が前記係合位置にあるか、前記複数の係合部が前記離間位置にあるかを示す。
また、本発明(11)の与薬ラックは、(8)記載の与薬ラックであって、
前記操作部は、指が掛けられて回転操作され前記切換機構を操作するレバー機構である。
また、本発明(12)の与薬ラックは、(11)記載の与薬ラックであって、
前記レバー機構の回転を禁止する鍵式のロック機構を有する。
また、本発明(13)の与薬ラックは、(11)又は(12)記載の与薬ラックであって、
前記レバー機構は、前記複数の係合部が前記係合位置にあるか、前記離間位置にあるか、を示す表示部を有する。
また、本発明(14)の与薬ラックは、(8)~(13)のいずれか1項に記載の与薬ラックであって、
前記操作部を間に挟んだ両側の位置で前記上側横枠部から隆起するように設けられた一対の保護部材を有する。
本発明によれば、簡単な構造でセキュリティ対策を施した与薬ラックを提供できる。
第1実施形態の与薬ラックを複数のトレイを取り外した状態で示す斜視図である。 図1に示す与薬ラックの操作部周辺を拡大して示し、複数のトレイがロック状態にあることを示す斜視図である。 図1に示す与薬ラックの複数のトレイのうち1つと、その周辺構造を示す斜視図である。 図3に示す与薬ラックの複数のトレイのうち1つと、その周辺構造を示す正面図である。 図1に示す与薬ラックの操作部、切換機構、側壁、および複数のレールを示す斜視図である。 図5に示す切換機構のリンク部材およびロッド部材、リンクレール、操作部の錠前機構およびピン、複数の係合部を分解して示す分解斜視図である。 図3に示す複数のトレイのうち1つのトレイ(第1トレイ)を示す斜視図である。 図7に示す1つのトレイ(第1トレイ)を示す正面図である。 図7に示す1つのトレイ(第1トレイ)内の複数の個別与薬ケースを示す斜視図である。 図12に示す与薬ラックの複数のトレイの1つのトレイ(第2トレイ)を示す斜視図である。 図12に示す与薬ラックの複数のトレイの1つのトレイ(第2トレイ)の他の形態を示す斜視図である。 図1に示す与薬ラックに複数のトレイ(第1トレイ、第2トレイ)をランダムな配置で設置した状態を示す正面図である。 図2に示す与薬ラックの操作部を操作して複数のトレイを非ロック状態にした状態を示す斜視図である。 図1に示す与薬ラックにおいて複数の係合部が係合位置にある状態を示す正面図である。 図1に示す与薬ラックにおいて複数の係合部が離間位置にある状態を示す正面図である。 図12に示す与薬ラックの複数のトレイのうちの一つを前傾位置にした状態を示す断面図である。 第2実施形態の与薬ラックを複数のトレイを取り外した状態で示す斜視図である。 図17に示す与薬ラックの操作部周辺を拡大して示し、複数のトレイが非ロック状態にあることを示す斜視図である。 図17に示す与薬ラックのレバー機構、リンク部材、ロッド部材、およびロック機構等を示す斜視図である。 図18に示す与薬ラックにおいて複数の係合部が係合位置にある状態を示す斜視図である。 図18に示す与薬ラックにおいて複数の係合部が離間位置にある状態を示す斜視図である。 第3実施形態の与薬ラックの複数のトレイのうち1つのトレイ(第1トレイ)を示す斜視図である。 図22に示す与薬ラックにおいて複数の係合部が係合位置にある状態を示す正面図である。
以下図面を参照して、本発明の与薬ラックの実施形態について説明する。本発明の与薬ラックは、医療施設や介護施設で用いられ、セキュリティにも配慮しつつ、簡単且つ低コストになる構造で患者に付与される薬を管理・保管できるものである。
[第1実施形態]
図1~図12を参照して、第1実施形態の与薬ラック11を説明する。図1、図3、図12に示すように、与薬ラック11は、前方を開放した箱状のラック本体12と、ラック本体12の内側に設けられた1以上の収納部13と、ラック本体12の底板部31に設けられた複数のキャスター14と、1以上の収納部13の内側に収納される複数のトレイ15と、ラック本体12の側部に設けられた第1ハンドル16および第2ハンドル17と、複数のトレイ15に係合して複数のトレイ15の引出位置P2への移動を禁止する複数の係合部18と、複数の係合部18を係合位置S1と離間位置S2との間で一括的に切り替え可能な切換機構21と、切換機構21を操作するための操作部22と、1以上の収納部13のそれぞれの両側部に設けられた一対の側壁23と、一対の側壁23のそれぞれに形成された複数のレール24と、複数のレール24と離間するように一対の側壁23のそれぞれに設けられた複数の貫通孔25と、操作部22を間に挟んだ両側の位置に設けられた一対の保護部材26と、を備える。本実施形態の与薬ラック11は、複数のキャスター14を有さなくてもよい。すなわち、与薬ラック11は、移動を前提せず、施設内に据え置かれる据え置き型のラックであってもよい。
本実施形態では、1以上の収納部13は、一対に形成されているが、収納部13の数は任意であり、1個でもよいし、3個以上であってもよい。第1ハンドル16は、例えば第2ハンドル17とは異なる設置高さに設置されている。複数のキャスター14のうちのいくつかは、そのローラをロックすることが可能なブレーキを内蔵していてもよい。
一対の側壁23および複数のレール24は、例えば、合成樹脂材料によって一体に成形されている。複数のレール24は、複数のトレイ15の数量よりも多い数量で収納部13内に設置される。複数のレール24は、1以上の収納部13内に設けられるように一対の側壁23に形成されている。複数のレール24は、複数のトレイ24が収納位置P1と引出位置P2との間で進退するように鍔部44を案内できる。図3、図4に示すように、複数のレール24のそれぞれは、収納位置P1にある複数のトレイ15の後述する鍔部44を落ち込ませることが可能な凹部27と、凹部27の前後方向D1における両端部を規定するように上方に向けて隆起した一対の係止爪28と、を有する。複数のレール24は、複数のトレイ24が収納位置P1と引出位置P2との間で進退するように鍔部44を案内できる。
図3~図5に示すように、複数の貫通孔25は、複数の係合部18を収納部13内に突出させることができる。後述するように、複数の係合部18は、複数の貫通孔25を介して収納部13内に突出したり、複数の貫通孔25に対して埋没することで収納部13から退避したりできる。
図1、図3に示すように、ラック本体12は、底板部31と、底板部31上に金属製の棒材を四角い箱状に枠組みするように形成されたフレーム32と、フレーム32の上部に嵌め込まれた天板部33と、フレーム32の側部にはめ込まれた一対の側板部34と、フレーム32の奥部に嵌め込まれた奥板部35と、1以上の収納部13の開口部13Aを取り囲む枠部36と、を有する。一対の側壁23は、フレーム32に対して固定されている。本実施形態において、天板部33、一対の側板部34、および奥板部35は、例えば、施設利用者のプライバシーに配慮して、透光性のない金属板等によって形成されることが好ましい。
本実施形態において、枠部36は、フレーム32の上側前方の直下に設けられ開口部13Aの上縁を規定する上側横枠部36Aを有している。本実施形態において、枠部36は、開口部13Aの下縁を規定する下側横枠部と、開口部13Aの右縁および左縁を規定する一対の縦枠部と、を有していない。枠部36の一対の縦枠部は、フレーム32の左右両端部前方部分によって代用されている。枠部36の下側横枠部は、底板部31によって代用されている。枠部36は、上記下側横枠部と、上記一対の縦枠部とを有していてもよい。
図2に示すように、操作部22は、枠部36の上側横枠部36Aに設けられている。上側横枠部36Aは、表示部37を有する。表示部37は、複数の係合部18が複数のトレイ15に対して係合した係合位置S1にある「閉」状態と、複数の係合部18が複数のトレイ15に対して離間した離間位置S2にある「開」状態と、を表示できる。表示部37は、貫通孔等で形成された窓で構成される。図2、図13に示すように、表示部37は、上記閉状態を示す閉マーカ41と、上記開状態を示す開マーカ42と、を窓内に表示できる。
複数のトレイ15は、収納部13に収納された収納位置P1と、収納部13から引き出された引出位置P2と、の間で進退可能に構成される。複数のトレイ15は、複数のレール24のうち、任意の一つに対して設置可能である。図12に示すように、複数のトレイ15は、1以上の第1トレイ15Aと、第1トレイ15Aとは大きさが異なる1以上の第2トレイ15Bと、を含む。図7、図8に示すように、第1トレイ15Aは、上側を開放した箱状のトレイ本体43と、トレイ本体43の側面から側方に向けて板状に張り出した一対の鍔部44と、を有する。第1トレイ15Aは、例えば、合成樹脂材料によって一体的に成形されている。トレイ本体43には、前部に設けられたプレート装着部45に対して各種のプレート46(部屋番号等の情報を記載したプレート)を装着できる。第1トレイ15Aの内部には、例えば、図9等に示すように、薬を個別に収納できる複数の個別与薬ケース47を収納したり、複数の個別与薬ケース47の上側に処方箋等の紙資料を収納したりできる。鍔部44は、その後部の下面に、下方に向けて突出した突起部44Aを有する。
図10、図11に示すように、第2トレイ15Bは、上側を開放した箱状のトレイ本体43と、トレイ本体43の側面から側方に向けて板状に張り出した一対の鍔部44と、トレイ本体43の前部から上方に平板状に突出した目隠し板部48と、を有する。第2トレイ15Bは、例えば、合成樹脂材料によって一体的に成形されている。トレイ本体43には、前部に設けられたプレート装着部45に対して各種のプレート46(部屋番号等の情報を記載したプレート)を装着できる。目隠し板部48は、前方から第2トレイ15Bの内容物が見えないように周囲から目隠しをするために設けられる。図10~図12に示されるように、第2トレイ15Bには、目隠し板部48の高さ寸法が異なる複数種類のトレイが含まれる。第2トレイ15Bの内部には、上記した複数の個別与薬ケース47に限らず、例えば、薬液のボトル等や大型の紙ファイル等を収納できる。
第1トレイ15Aおよび互いに大きさの異なる第2トレイ15Bは、図12に示すように、ランダムな組み合わせでラック本体12に対して固定することができる。その際、医療関係者および介護関係者(以下、単に関係者という)は、ラック本体12の収納部13の任意の場所に第1トレイ15Aを装着できるとともに、ラック本体12の収納部13の任意の場所に第2トレイ15Bを装着できる。図12、図16に示すように、複数のトレイ15(第1トレイ15A、第2トレイ15B)は、収納部13に収納された収納位置P1と、収納部13から引き出された引出位置P2と、の間で進退可能である。
図2に示すように、操作部22は、上側横枠部36Aに設けられている。操作部22は、切換機構21を操作する錠前機構51と、錠前機構51に差し込まれる鍵52と、を有する。図5、図6に示すように、錠前機構51は、鍵穴53を有するシリンダー部54と、シリンダー部54に接続されシリンダー部54の回転に伴い回転するピン55と、を有する。ユーザは、鍵穴53に鍵52を差し込んで回転することで、シリンダー部54およびこれに接続されたピン55を回転させることができる。
図2に示すように、一対の保護部材26は、上側横枠部36Aから前方に山型に突出するように設けられている。一対の保護部材26は、例えば合成樹脂材料で構成されているが、ゴム材料で構成されていてもよい。一対の保護部材26が上側横枠部36Aから突出する高さは、錠前機構51に差し込まれた鍵52の高さと略同じかそれよりも高くなっていることが好ましい。一対の保護部材26は、鍵52が差し込まれた錠前機構51を保護することができ、医療施設や介護施設の利用者(以下、単に利用者という)が誤って鍵52に接触した際に、鍵52および錠前機構51が破損しないように保護するのと同時に、利用者の手指等を保護することができる。
図5、図6に示すように、切換機構21は、操作部22の錠前機構51のピン55に接続されるとともに横方向に延びるリンク部材56と、縦方向に延びるとともにリンク部材56と接続されるロッド部材57と、を有する。すなわち、ロッド部材57は、リンク部材56に対して交差(直交)する方向に延びている。図3、図6に示すように、ロッド部材57は、側壁23の裏面に形成された縦穴23Aに通されて回転可能に保持される。
図5、図6に示すように、リンク部材56は、上側横枠部36Aに固定されたリンクレール58に対して、ローラ61を介して取り付けられている。リンク部材56は、リンクレール58の長手方向に沿って進退移動することができる。リンク部材56は、細長い板状のリンク部材本体56Aと、リンク部材本体56Aの中間部から上方に平板状に突出した一対の爪部56Bと、リンク部材本体56Aの両端部から横方向に板状に突出した腕部56Cと、を有する。一対の爪部56Bの一方は、複数の係合部18が複数のトレイ15に係合した係合位置S1にあることを示す閉マーカ41(閉ラベル)を有する。一対の爪部56Bの他方は、複数の係合部18が複数のトレイ15から離間した離間位置S2にあることを示す開マーカ42(開ラベル)を有する。
錠前機構51のピン55は、先端がリンク部材56の一対の爪部56Bの間に挟まれて保持されている。腕部56Cは、長穴62を有する。長穴62は、ロッド部材57の後述するクランクピン57Bを内側に通してこれを保持できる。
ロッド部材57は、上下方向に延びる軸部57Aと、軸部57Aの端部(上側の端部)に設けられたクランクピン57Bと、を有する。複数の係合部18は、この軸部57Aの軸方向に離散的に固定されている。複数の係合部18は、軸部57Aに対して一定の間隔で固定されていることが好ましい。
複数の係合部18のそれぞれは、半円形の小片状の駒で構成されるとともに、ロッド部材57の軸部57Aの周囲に巻き付くように固定されている。このため、複数の係合部18は、ロッド部材57の軸回りの一方向への回転に伴い、収納部13内に突出するとともに複数のトレイ15に係合して複数のトレイ15の引出位置P2への移動を禁止する係合位置S1になる。複数の係合部18は、ロッド部材57の軸回りの一方向とは逆方向の回転に伴い、収納部13から退避するとともに複数のトレイ15から離間した離間位置S2になる。複数の係合部18は、係合位置S1にあるときに、複数の貫通孔25を貫通して収納部13内に突出する(図3、図4参照)。この係合位置S1にある状態で、複数の係合部18は、複数のレール24に対して、複数のトレイ15の鍔部44を間に挟んだ反対側に位置される。このため、複数の係合部18は、係合位置S1にある状態で、複数の鍔部44を複数のレール24の複数の凹部27内に保持できる。
この係合位置S1にある状態で、複数の係合部18は、鍔部44に対して当接していてもよいし、鍔部44に対して若干のクリアランスを保持して対向してもよい。組み立てた際の複数の係合部18の位置のばらつきや、レール24の位置のばらつき、鍔部44の厚さのばらつき等を考慮すると、複数の係合部18は、鍔部44に対して若干のクリアランスを保持して対向させることが好ましい。これによっても、鍔部44は、レール24の凹部27内に保持されるために、複数のトレイ15が誤って収納位置P1から引出位置P2に引き出されてしまう恐れがない。また、複数の係合部18は、鍔部44に対して若干のクリアランスを保持して対向することで、複数の係合部18の回転の際に、鍔部44との間で摩擦力が働かなくなり、関係者が複数のトレイ15のロック状態と非ロック状態とを切り換えるのに必要な力量を低減できる。
続いて、図2~図6、図12~図16を参照して、本実施形態の与薬ラック11の作用について説明する。
図12に示す状態では、複数のトレイ15のそれぞれは、収納部13内に収納された収納位置P1に配置されている。図3、図4に示すように、複数のトレイ15のそれぞれは、複数の係合部18によって係合されることで引出位置P2に移動することが禁止されたロック状態にある。このとき、複数の係合部18は、係合位置S1にある。この状態において、与薬ラック11には、セキュリティが確保されており、与薬ラック11は、通常、このようにセキュリティが確保された状態で医療施設や介護施設内に設置されている。したがって、この与薬ラック11に関係者ではない第三者が接触した場合でも、個々のトレイ15を引出位置P2に移動させて内部の医薬品にアクセスすることができない。なお、このようにセキュリティが確保された状態では、図2に示すように、表示部37の窓から閉マーカ41を視認することができる。
通常、医療施設や介護施設では、1人の利用者に対応して1個のトレイ15(第1トレイ15A、第2トレイ15B)が用意される。トレイ15のプレート装着部45には、例えば、利用者のプライバシーに配慮して部屋番号等のみを記載したプレート46が装着される。トレイ15内には、複数の個別与薬ケース47が設置され、個別与薬ケース47内に利用者の1回分の薬が収納される。このため、トレイ15全体として1週間分又はそれ以上の薬が、例えば、朝食後、昼食後、夕食後、就寝前、等のように与薬の時間毎に整理された状態で分かり易く保存される。
関係者がトレイ15内の薬にアクセスしたい場合には、図12に示す与薬ラック11に対して、図2に示すように、上側横枠部36Aにある錠前機構51の鍵穴53に鍵52を差し込んで所定の角度を回転して、図13に示す状態にする。これによって、表示部37の窓から開マーカ42が視認できるようになる。
これと同時に、図5、図6、図14、図15に示すように、錠前機構51のピン55がシリンダー部54を中心に回転する。これに伴い、ピン55が一対の爪部56Bの間に差し込まれたリンク部材56もリンクレール58に沿って移動する。リンク部材56の移動に伴い、リンク部材56の両端部の腕部56Cがロッド部材57のクランクピン57Bを移動させ、これによってロッド部材57が軸部57Aを中心に回転する。このロッド部材57の回転(自転)によってロッド部材57に巻き付いた駒状の複数の係合部18が旋回して係合位置S1から離間位置S2に移動する。このとき、複数の係合部18は、複数の貫通孔25を貫通してそれらの先端が収納部13内に突出した状態から、複数の貫通孔25に対して埋没することで収納部13から退避した状態になる。これによって、複数の係合部18が複数のトレイ15に対して係合した状態が解除され、複数のトレイ15のロック状態が解除される。
このようにロック状態が解除された状態で、関係者は複数のトレイ15を個別に又は同時に収納位置P1から引出位置P2に引き出して、目的の利用者の薬をピックアップすることができる。
その際、図16に示すように、トレイ15を引出位置P2にした状態で、トレイ15を最も前方に引き出した場合に、トレイ15(第1トレイ15A、第2トレイ15B)は、前部を下方に下げるように傾斜させた前傾位置P3に保持される。このとき、鍔部44の下面後端から下方に突出した突起部44Aが、レール24の前端の係止爪28に係止されるとともに、鍔部44の後端上面44Bが当該レール24の直上にある他のレール24の下面に当接する。これによって、トレイ15の前傾位置P3が保持される。この前傾位置P3では、関係者がトレイ15の内部を視認しやすくなる。
複数のトレイ15を再びロック状態に戻す際には、複数のトレイ15を水平状態に戻し、引出位置P2から収納位置P1に移動させ、鍵52を回転前の角度に戻すように回転させ、複数の係合部18を係合位置に移動させる。そして、鍵52を錠前機構51から除去することで簡単にセキュリティが確保されたロック状態に戻すことができる。
第1実施形態によれば、以下のことがいえる。与薬ラック11は、収納部13と、収納部13の開口部13Aを取り囲む枠部36と、を有するラック本体12と、収納部13に収納される複数のトレイ15であって、収納部13に収納された収納位置P1と、収納部13から引き出された引出位置P2と、の間で進退可能な複数のトレイ15と、複数のトレイ15に係合して複数のトレイ15の引出位置P2への移動を禁止する係合位置S1と、複数のトレイ15から離間した離間位置S2と、の間で移動可能な複数の係合部18と、複数の係合部18を係合位置S1にする状態と、複数の係合部18を離間位置S2にする状態と、を一括的に切り替え可能な切換機構21と、枠部36に設けられ切換機構21を操作するための操作部22と、を備える。
この構成によれば、操作部22および切換機構21によって、複数の係合部18を係合位置S1と離間位置S2との間で一括的に切り換えることができる。これによって、関係者が利用者の薬を与薬ラック11から取り出したいときに、操作部22の操作で簡単に取り出すことができる。また、複数のトレイ15のそれぞれに対して、ロック状態と非ロック状態とを一括的に切り換えることができるため、トレイ15毎にロックを解除する場合に比して、作業性を向上して関係者の作業負担を低減できる。また、このようにトレイ15のロック状態を解除するのは、関係者に限られることから、このように一括的なロックおよびロック解除の方式を採用した場合でも、セキュリティ面で問題となることはない。また、一括的なロックとすることで、トレイ15毎に個別にロック状態および非ロック状態を設定できる構造に比して、構造を簡略化して低コスト化を実現できる。さらに、複数のトレイ15のロックのために開口部13Aに設けるシャッター等が不要であり、壊れにくい低価格な与薬ラック11を実現できる。
この場合、切換機構21は、操作部22に接続され操作部22の操作に伴い進退移動するリンク部材56と、リンク部材56の前記進退移動に伴い軸回りに回転するロッド部材57であって、その軸方向に関して複数の係合部18が離散的に固定されたロッド部材57と、を有し、複数の係合部18は、ロッド部材57の前記軸回りの一方向への回転に伴い収納部13内に突出して係合位置S1になり、ロッド部材57の前記一方向とは逆方向の回転に伴い収納部13から退避した離間位置S2になる。
この構成によれば、リンク部材56およびロッド部材57を用いた簡単な構造によって、複数のトレイ15を一括的にロック状態および非ロック状態を切り替える構造を実現できる。また、ロッド部材57の軸回りの回転を利用するため、例えば、カム等を用いて複数の係合部18をスライド移動させる(隆起させる)方式に比して、各部材間に働く摩擦力を低減して、複数の係合部18の係合位置S1と離間位置S2との間の移動に必要な力量を低減できる。これによって、関係者の作業負担を低減した与薬ラック11を実現できる。
この場合、複数のトレイ15のそれぞれのトレイ本体43から突出する複数の鍔部44と、収納部13に設けられる複数のレール24であって、複数のトレイ15が収納位置P1にあるときに鍔部44が落ち込む凹部27をそれぞれ有するとともに、複数のトレイ15が収納位置P1と引出位置P2との間で進退するように鍔部44を案内する複数のレール24と、を備え、複数の係合部18は、係合位置S1にあるときに、複数のレール24に対して複数の鍔部44を間に挟んだ反対側に位置され、複数の鍔部44を前複数の凹部27内に保持する。
この構成によれば、複数のレール24と複数の係合部18の間に鍔部44を挟んで凹部27内に保持する構造によって、複数のトレイ15を収納位置P1に安定的に保持することができる。また、鍔部44に対して複数の係合部18を当接させずに、複数の係合部18と鍔部44との間に若干のクリアランス(隙間)を確保するようにすることで、これらの間で摩擦が発生することを防止して、関係者がトレイ15のロック状態と非ロック状態とを切り換えるのに必要な力量を低減できる。これによって、関係者の作業負担を低減できる。
複数のレール24は、複数のトレイ15の数量よりも多い数量で収納部13内に設置され、複数のトレイ15は、複数のレール24のうち、任意の一つに対して設置可能である。この構成によれば、関係者にとって使い勝手の良好な与薬ラック11を実現できる。
複数のトレイ15は、1以上の第1トレイ15Aと、第1トレイ15Aとは大きさが異なる1以上の第2トレイ15Bと、を含む。この構成によれば、各トレイ15に対して種々の薬を収納することができる。例えば、大きさが小さいトレイ15には、例えば、利用者に付与する1回分の薬を小分けし、整理された状態で収納することができる。大きさが大きいトレイには、例えば、薬液が入ったボトル等を収納することができる。このように、種々の薬を収納可能とすることで、関係者の利用の自由度を向上することができ、関係者にとって使い勝手の良好な与薬ラック11を実現できる。
1以上の第2トレイ15Bは、トレイ本体43と、トレイ本体43の前部から上方に突出した目隠し板部48と、を有する。この構成によれば、トレイ15に収納された薬を外部から視認できなくすることができ、利用者のプライバシーにも配慮した与薬ラック11を実現できる。
枠部36は、上側横枠部36Aを有し、操作部22は、上側横枠部36Aに設けられる。この構成によれば、関係者が作業しやすい位置に操作部22を配置することで、関係者の作業負担を低減できる。また、操作がしにくい位置に操作部22があることで、複数のトレイ15のロックがなされないという事態を生じることを防止できる。また、操作部22を関係者の目につきやすい位置に配置できる。これによって、与薬ラック11に対してロックをし忘れること等を防止できる。これらによって、与薬ラック11のセキュリティを向上できる。
操作部22は、切換機構21を操作する錠前機構51と、錠前機構51に差し込まれて錠前機構51を回転操作する鍵52と、を有する。この構成によれば、鍵52と錠前機構51を採用することで、操作部22を操作できる人間を関係者に限ることができる。これによって与薬ラック11のセキュリティを向上できる。
上側横枠部36Aは、表示部37を有し、表示部37は、複数の係合部18が係合位置S1にあるか、複数の係合部18が離間位置S2にあるかを示す。この構成によれば、関係者が与薬ラック11のロック状態および非ロック状態を一目で確認することができる。
与薬ラック11は、操作部22を間に挟んだ両側の位置で上側横枠部36Aから隆起するように設けられた一対の保護部材26を有する。この構成によれば、操作部22の錠前機構51とそれに差し込まれた鍵52とに対して周囲の人が誤って接触してしまった場合に、当該人の接触部を保護すると同時に、接触された錠前機構51および鍵52が破損することを防止できる。
以下の実施形態では、主として第1実施形態と異なる部分について説明し、第1実施形態と共通する部分については、図示又は説明を省略する。
[第2実施形態]
図17~図21を参照して、与薬ラック11の第2実施形態について説明する。
操作部22は、関係者の指で操作され、それによって切換機構21を操作するレバー機構71で構成される。レバー機構71は、中心軸72と、円柱形をなして中心軸72回りに回転可能なシリンダー部材73と、シリンダー部材73の外周面から外側に突出する指掛部材74と、シリンダー部材73の下面外縁部から下方に突出するとともにシリンダー部材73の回転に伴い回転するピン55と、を有する。指掛部材74は、関係者が指を掛けることができるつまみ状に形成されている。ピン55は、先端がリンク部材56の一対の爪部56Bの間に挟まれて保持されている。
シリンダー部材73は、外周面に、表示部37を有する。表示部37は、複数のトレイ15が非ロック状態にある(複数の係合部18が係合位置S1にある)ことを示す開マーカ42(開ラベル)と、複数のトレイ15がロック状態にある(複数の係合部18が離間位置S2にある)ことを示す閉マーカ41(閉ラベル)と、を有する。開マーカ42および閉マーカ41は、指掛部材74を間に挟んだ両側に設けられている。図21に示すように、開マーカ42は、正面から見て指掛部材74の右側に配置される。図20に示すように、閉マーカ41は、正面から見て指掛部材74の左側に配置される。開マーカ42は、例えば、赤色のラベルで構成されているが、「開」の字を付したラベルであってもよい。閉マーカ41は、例えば、青色のラベルで構成されているが、「閉」の字を付したラベルであってもよい。
本実施形態において、与薬ラック11は、操作部22(レバー機構71)の回転を禁止する鍵式のロック機構75を有する。図18、図19に示すように、ロック機構75は、錠前部76と、錠前部76に差し込まれる図示しない鍵と、錠前部76の回転可能なシリンダー部54に取り付けられた断面「L」字形のストッパー部77と、を備える。
本実施形態において、リンク部材56は、ストッパー部77に係合可能なフック部56Dを有する。このため、リンク部材56は、フック部56Dがストッパー部77に係合した状態で、リンクレール58の長手方向に沿った進退移動が禁止される。
一対の保護部材26は、上側横枠部36Aから前方に山型に突出するように設けられている。一対の保護部材26は、例えば合成樹脂材料で構成されているが、ゴム材料で構成されていてもよい。一対の保護部材26が上側横枠部36Aから突出する高さは、レバー機構71の指掛部材74の高さと略同じかそれよりも高くなっていることが好ましい。一対の保護部材26は、指掛部材74を保護することができ、利用者が誤って鍵に接触した際に、指掛部材74が破損しないように保護するのと同時に、利用者が怪我をしないようにすることができる。
本実施形態では、レバー機構71の回転を阻止するロック機構75が設けられているが、ロック機構75も一対の保護部材26同士の間に設けられることが好ましい。これによって、ロック機構75の錠前部76に鍵52が差し込まれた状態にあるときに、一対の保護部材26によってロック機構75が破損しないように保護するのと同時に、利用者が怪我をしないようにすることができる。
続いて、図17~図21を参照して、本実施形態の与薬ラック11の作用について説明する。
図17に示す状態では、複数のトレイ15のそれぞれは、収納部13内に収納された収納位置P1に配置されている。図19に示すように、複数のトレイ15のそれぞれは、複数の係合部18によって係合されることで引出位置P2に移動することが禁止されたロック状態にある。また、ロック機構75によって切換機構21のリンク部材56の移動が禁止されているため、操作部22のレバー機構71が関係者以外の人によって操作されてしまうことがない。この状態において、与薬ラック11には、セキュリティが確保されており、与薬ラック11は、通常、このようにセキュリティが確保された状態で医療施設や介護施設内に設置されている。したがって、この与薬ラック11に関係者ではない第三者が接触した場合でも、個々のトレイ15を引出位置P2に移動させて内部の医薬品にアクセスすることができない。なお、このようにセキュリティが確保された状態では、図20に示すように、シリンダー部材73に設けられた閉マーカ41を視認することができる。
関係者がトレイ15内の薬にアクセスしたい場合には、図18に示す与薬ラック11のロック機構75の錠前部76に対して鍵を差し込む。それによって、図19に示すように、シリンダー部材73およびそれに連なるストッパー部77を矢印の方向に回転させる。これによってストッパー部77によるリンク部材56の係止が解除される。これによって、関係者が操作部22(レバー機構71)を操作できるようになる。
関係者がレバー機構71を図20に示す位置から図21に示す位置に回転させると、図19に示すように、シリンダー部材73およびピン55が回転して、リンクレール58に沿ってリンク部材56を移動する。リンク部材56の移動に伴い、リンク部材56の腕部56Cがロッド部材57のクランクピン57Bを移動させ、これによってロッド部材57が軸部57Aを中心に回転する。このロッド部材57の回転(自転)によってロッド部材57に巻き付いた駒状の複数の係合部18が旋回して係合位置S1から離間位置S2に移動する。このとき、複数の係合部18は、複数の貫通孔25を貫通してそれらの先端が収納部13内に突出した状態から、複数の貫通孔25に対して埋没することで収納部13から退避した状態になる。これによって、複数の係合部18が複数のトレイ15に対して係合した状態が解除され、複数のトレイ15のロック状態が解除される。
このようにロック状態が解除された状態で、関係者は複数のトレイ15を個別に又は同時に収納位置P1から引出位置P2に引き出して、目的の利用者の薬をピックアップすることができる。
引出位置P2にある状態で、図16に示すように、トレイ15(第1トレイ15A、第2トレイ15B)の前部を下方に下げるように傾斜させた前傾位置P3に保持することもできる。このとき、鍔部44の下面後端から下方に突出した突起部44Aが、レール24の前端の係止爪28に係止されるとともに、鍔部44の後端上面44Bが当該レール24の直上にある他のレール24の下面に当接する。これによって、トレイ15の前傾位置P3が保持される。この前傾位置P3では、関係者がトレイ15の内部を視認しやすくなる。
複数のトレイ15を再びロック状態に戻す際には、複数のトレイ15を水平状態に戻し、引出位置P2から収納位置P1に移動させ、レバー機構71を回転前の角度に戻すように回転させ、複数の係合部18を係合位置S1に移動させる。そして、鍵を元の角度に回転させて、ストッパー部77が回転してリンク部材56のフック部56Dに対して係止される。これによって、レバー機構71の回転が禁止される。この状態で錠前部76から鍵を除去することで、簡単にセキュリティが確保されたロック状態に戻すことができる。
本実施形態によれば、以下のことがいえる。操作部22は、指が掛けられて回転操作され切換機構21を操作するレバー機構71である。この構成によれば、関係者が複数のトレイ15のロック状態および非ロック状態を切り換える際に、切り換え操作を簡単に行うことができる。これによって、関係者の作業負担を低減し、使い勝手の良好な与薬ラック11を実現できる。
与薬ラック11は、レバー機構71の回転を禁止する鍵式のロック機構75を有する。この構成によれば、レバー機構71で構成された操作部22を関係者以外の人間が操作できないようにできる。これによって、作業性とセキュリティの両方に配慮した与薬ラック11を実現できる。
レバー機構71は、複数の係合部18が係合位置S1にあるか、離間位置S2にあるか、を示す表示部37を有する。この構成によれば、関係者が与薬ラック11のロック状態および非ロック状態を一目で確認することができる。
[第3実施形態]
図22、図23を参照して、与薬ラック11の第3実施形態について説明する。本実施形態では、複数のトレイ15の第1トレイ15Aおよび第2トレイ15Bの形態と、複数のトレイ15に対して複数の係合部18が係合する位置と、が第1実施形態とは異なっている。また、本実施形態では、複数のトレイ15の数と、レール24の数と、が同数に構成されている。
図22に示すように、本実施形態において、複数のトレイ15(第1トレイ15Aおよび第2トレイ15B)は、鍔部44を有していない。レール24の凹部27内には、鍔部44ではなくトレイ本体43が保持される。
複数の係合部18は、係合位置S1にあるときに、複数のレール24に対して複数のトレイ本体43を間に挟んだ反対側に位置される。複数の係合部18は、係合位置S1にあるときに、複数のトレイ本体43を複数の凹部27内に保持する。
第1トレイ15Aは、トレイ本体43の上縁43Aを有する。本実施形態では、図23に示すように、この係合位置S1にある状態で、複数の係合部18は、上縁43Aに対して当接していてもよいし、上縁43Aに対して若干のクリアランスを保持して対向してもよい。組み立てた際の複数の係合部18の位置のばらつきや、レール24の位置のばらつき、上縁43Aの位置のばらつき等を考慮すると、複数の係合部18は、上縁43Aに対して若干のクリアランスを保持して対向させることが好ましい。これによっても、トレイ本体43は、レール24の凹部27内に保持されるために、複数のトレイ15が誤って収納位置P1から引出位置P2に引き出されてしまう恐れがない。また、複数の係合部18は、上縁43Aに対して若干のクリアランスを保持して対向することで、複数の係合部18の回転の際に、上縁43Aとの間で摩擦力が働かなくなり、関係者が複数のトレイ15のロック状態と非ロック状態とを切り換えるのに必要な力量を低減できる。
本実施形態によれば、以下のことがいえる。与薬ラック11は、複数のトレイ15のそれぞれに設けられるトレイ本体43と、収納部13に設けられる複数のレール24であって、複数のトレイ15が収納位置P1にあるときにトレイ本体43が落ち込む凹部27をそれぞれ有するとともに、複数のトレイ15が収納位置P1と引出位置P2との間で進退するようにトレイ本体43を案内する複数のレール24と、を備え、複数の係合部18は、係合位置S1にあるときに、複数のレール24に対して複数のトレイ本体43を間に挟んだ反対側に位置され、複数のトレイ本体43を複数の凹部27内に保持する。
この構成によれば、複数のレール24と複数の係合部18の間にトレイ本体43を挟んで凹部27内に保持する構造によって、複数のトレイ15を収納位置P1に安定的に保持することができる。また、トレイ本体43に対して複数の係合部18を当接させずに、複数の係合部18とトレイ本体43との間に若干のクリアランス(隙間)を確保するようにすることで、これらの間で摩擦が発生することを防止して、関係者がトレイ15のロック状態と非ロック状態とを切り換えるのに必要な力量を低減できる。これによって、関係者の作業負担を低減できる。
上記した実施形態は、種々の置き換えや変形を加えて実施できる。また、上記実施形態同士を適宜に組み合わせて発明を実現することも当然にできる。
11 与薬ラック
12 ラック本体
13 収納部
13A 開口部
15 トレイ
15A 第1トレイ
15B 第2トレイ
18 係合部
S1 係合位置
S2 離間位置
21 切換機構
22 操作部
24 レール
26 保護部材
27 凹部
36 枠部
36A 上側横枠部
37 表示部
43 トレイ本体
44 鍔部
48 目隠し板部
P1 収納位置
P2 引出位置
P3 前傾位置
51 錠前機構
52 鍵
56 リンク部材
57 ロッド部材
57A 軸部
71 レバー機構
75 ロック機構

Claims (14)

  1. 収納部と、前記収納部の開口部を取り囲む枠部と、を有するラック本体と、
    前記収納部に収納される複数のトレイであって、前記収納部に収納された収納位置と、前記収納部から引き出された引出位置と、の間で進退可能な複数のトレイと、
    前記複数のトレイに係合して前記複数のトレイの前記引出位置への移動を禁止する係合位置と、前記複数のトレイから離間した離間位置と、の間で移動可能な複数の係合部と、
    前記複数の係合部を前記係合位置にする状態と、前記複数の係合部を前記離間位置にする状態と、を一括的に切り替え可能な切換機構と、
    前記枠部に設けられ前記切換機構を操作するための操作部と、
    を備える与薬ラック。
  2. 前記切換機構は、
    前記操作部に接続され前記操作部の操作に伴い進退移動するリンク部材と、
    前記リンク部材の前記進退移動に伴い軸回りに回転するロッド部材であって、その軸方向に関して前記複数の係合部が離散的に固定されたロッド部材と、
    を有し、
    前記複数の係合部は、前記ロッド部材の前記軸回りの一方向への回転に伴い前記収納部内に突出して前記係合位置になり、前記ロッド部材の前記一方向とは逆方向の回転に伴い前記収納部から退避した離間位置になる請求項1に記載の与薬ラック。
  3. 前記複数のトレイのそれぞれのトレイ本体から突出する複数の鍔部と、
    前記収納部に設けられる複数のレールであって、前記複数のトレイが前記収納位置にあるときに前記鍔部が落ち込む凹部をそれぞれ有するとともに、前記複数のトレイが前記収納位置と前記引出位置との間で進退するように前記鍔部を案内する複数のレールと、
    を備え、
    前記複数の係合部は、前記係合位置にあるときに、前記複数のレールに対して前記複数の鍔部を間に挟んだ反対側に位置され、前記複数の鍔部を前記複数の凹部内に保持する請求項1又は請求項2に記載の与薬ラック。
  4. 前記複数のトレイのそれぞれに設けられるトレイ本体と、
    前記収納部に設けられる複数のレールであって、前記複数のトレイが前記収納位置にあるときに前記トレイ本体が落ち込む凹部をそれぞれ有するとともに、前記複数のトレイが前記収納位置と前記引出位置との間で進退するように前記トレイ本体を案内する複数のレールと、
    を備え、
    前記複数の係合部は、前記係合位置にあるときに、前記複数のレールに対して前記複数のトレイ本体を間に挟んだ反対側に位置され、前記複数のトレイ本体を前記複数の凹部内に保持する請求項1又は請求項2に記載の与薬ラック。
  5. 前記複数のレールは、前記複数のトレイの数量よりも多い数量で前記収納部内に設置され、
    前記複数のトレイは、前記複数のレールのうち、任意の一つに対して設置可能である請求項1に記載の与薬ラック。
  6. 前記複数のトレイは、1以上の第1トレイと、前記第1トレイとは大きさが異なる1以上の第2トレイと、を含む請求項5に記載の与薬ラック。
  7. 前記1以上の第2トレイは、トレイ本体と、前記トレイ本体の前部から上方に突出した目隠し板部と、を有する請求項6に記載の与薬ラック。
  8. 前記枠部は、上側横枠部を有し、
    前記操作部は、前記上側横枠部に設けられる請求項1に記載の与薬ラック。
  9. 前記操作部は、前記切換機構を操作する錠前機構と、当該錠前機構に差し込まれて当該錠前機構を回転操作する鍵と、を有する請求項8に記載の与薬ラック。
  10. 前記上側横枠部は、表示部を有し、前記表示部は、前記複数の係合部が前記係合位置にあるか、前記複数の係合部が前記離間位置にあるかを示す請求項8に記載の与薬ラック。
  11. 前記操作部は、指が掛けられて回転操作され前記切換機構を操作するレバー機構である請求項8に記載の与薬ラック。
  12. 前記レバー機構の回転を禁止する鍵式のロック機構を有する請求項11に記載の与薬ラック。
  13. 前記レバー機構は、前記複数の係合部が前記係合位置にあるか、前記離間位置にあるか、を示す表示部を有する請求項11又は請求項12に記載の与薬ラック。
  14. 前記操作部を間に挟んだ両側の位置で前記上側横枠部から隆起するように設けられた一対の保護部材を有する請求項8~13のいずれか1項に記載の与薬ラック。
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