JP2022023393A - 光検出装置、光検出システム - Google Patents

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Abstract

【課題】光検出の時間分解能を改善できる光検出装置を提供することができる。【解決手段】基板に設けられ、複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、アバランシェダイオードは、前記基板の第1面から第1の深さに配され、第1導電型の第1半導体領域と、第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、第3の深さに配され、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域の不純物濃度よりも低い不純物濃度を有する第3半導体領域と、を含み、前記トレンチ分離部は、導電体と、導電体とアバランシェダイオードとの間に配された絶縁体と、を含み、トレンチ分離部の側壁に、第2導電型の電荷が蓄積された第2導電型層を形成し、第2導電型層と第2半導体領域とが接する。【選択図】図4

Description

本発明は、光電変換を行う光検出装置、および光検出システムに関する。
複数のSPAD(Single Photon Avalanche Diode)画素が平面的に配置されるように形成された画素アレイを含む光検出装置が知られている。SPAD画素では、半導体領域内のPN接合領域において、単一光子に起因した光電荷がアバランシェ増倍を起こす。
特許文献1には、アバランシェダイオードを有する半導体基板において、隣接する画素間を分離する画素間分離部がメタル膜および絶縁膜により構成されることが開示されている。また、特許文献1には、絶縁膜に接し且つ基板の入射面の一部を構成するように連続的に形成されたピニング層と、ピニング層の内側に形成されたホール蓄積層とからなるP型半導体領域を設ける構成が開示されている。
特開2018-88488号公報
特許文献1に記載の光検出装置においては、半導体領域内で生成された光電荷が、アバランシェ増倍を起こすPN接合領域に到達するまでの時間にばらつきが生じる可能性がある。これは、P型半導体領域内では信号電荷に対するポテンシャルの勾配がつきにくく、P型半導体領域内にある光電荷がP型半導体領域から出るまでの時間にばらつきが生じることが一因であると想定される。これにより、光電荷の検出が終わるまでの時間にばらつきが生じ、光検出の時間分解能が低くなる。
基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、前記アバランシェダイオードは、前記基板の第1面から第1の深さに配され、信号電荷と同じ導電型の電荷を多数キャリアとする第1導電型の第1半導体領域と、前記第1の深さよりも前記基板の第1面からの距離が長く、前記第1面に対向する第2面までの距離が前記第1面までの距離よりも短い第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、前記第1の深さよりも深く前記第2の深さよりも浅い第3の深さに配され、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域の不純物濃度よりも低い不純物濃度を有する第3半導体領域と、を含み、前記トレンチ分離部は、導電体と、前記導電体と前記アバランシェダイオードとの間に配された絶縁体と、を含み、前記トレンチ分離部の側壁に、前記第3半導体領域が有する第2導電型の電荷が蓄積された第2導電型層を形成し、前記第2導電型層と前記第2半導体領域とが接するように構成されている。
基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、前記アバランシェダイオードは、前記基板の第1面から第1の深さに配され、信号電荷と同じ導電型の電荷を多数キャリアとする第1導電型の第1半導体領域と、前記第1の深さよりも前記基板の第1面からの距離が長く、前記第1面に対向する第2面までの距離が前記第1面までの距離よりも短い第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、前記第1の深さよりも深く前記第2の深さよりも浅い第3の深さに配され、前記第1半導体領域の不純物濃度よりも低い不純物濃度を有する第1導電型の第3半導体領域と、を含み、前記トレンチ分離部は、導電体と、前記導電体と前記アバランシェダイオードとの間に配された絶縁体と、を含み、前記トレンチ分離部と前記第3半導体領域とが接する。
基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、前記アバランシェダイオードは、前記基板の第1面から第1の深さに配され、信号電荷と同じ導電型の電荷を多数キャリアとする第1導電型の第1半導体領域と、前記第1の深さよりも前記基板の第1面からの距離が長く、前記第1面に対向する第2面までの距離が前記第1面までの距離よりも短い第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、を含み、前記トレンチ分離部には酸化ハフニウム層、酸化アルミニウム層、酸化ジルコニウム層、酸化チタン層、酸化タンタル層、及び、酸化ルテニウム層の少なくともいずれか1つからなる誘電体層が配されている。
基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、前記アバランシェダイオードは、前記基板の第1面から第1の深さに配され、信号電荷と同じ導電型の電荷を多数キャリアとする第1導電型の第1半導体領域と、前記第1の深さよりも前記基板の第1面からの距離が長く、前記第1面に対向する第2面までの距離が前記第1面までの距離よりも短い第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、を含み、前記トレンチ分離部には負の固定電荷を有する誘電体が配されている。
基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、前記トレンチ分離部には酸化ハフニウム層、酸化アルミニウム層、酸化ジルコニウム層、酸化チタン層、酸化タンタル層、及び、酸化ルテニウム層の少なくともいずれか1つからなる第1誘電体層が配され、前記基板は第1面と前記第1面に対向する第2面とを有し、前記基板の第2面には酸化ハフニウム層、酸化アルミニウム層、酸化ジルコニウム層、酸化チタン層、酸化タンタル層、及び、酸化ルテニウム層の少なくともいずれか1つからなる第2誘電体層が配される。
基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、前記トレンチ分離部には負の固定電荷を有する第1誘電体が配され、前記基板は第1面と前記第1面に対向する第2面とを有し、前記基板の第2面には負の固定電荷を有する第2の誘電体が配される。
本発明によれば、光検出の時間分解能を改善できる光検出装置を提供することができる。
光検出装置のブロック図 画素のブロック 実施形態1のSPAD画素の平面模式図 実施形態1のSPAD画素の断面模式図 実施形態1のSPADのポテンシャル図 比較形態を説明するための図 実施形態2のSPAD画素の平面模式図 実施形態2のSPAD画素の断面模式図 実施形態3のSPAD画素の平面模式図 実施形態3のSPAD画素の断面模式図 実施形態4のSPAD画素の平面模式図 実施形態4のSPAD画素の断面模式図 実施形態5のSPAD画素の平面模式図 実施形態5のSPAD画素の断面模式図 実施形態5の変形例のSPAD画素の断面模式図 実施形態6のSPAD画素の断面模式図 実施形態6の変形例のSPAD画素の断面模式図 実施形態7のSPAD画素の断面模式図 実施形態7のSPAD画素のポテンシャル図 実施形態8の光検出システムのブロック図 実施形態9の光検出システムのブロック図 実施形態10の光検出システムのブロック図 実施形態11の光検出システムのブロック図 実施形態11の光検出システムのフローチャート
以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、本発明を限定するものではない。各図面が示す部材の大きさや位置関係は、説明を明確にするために誇張していることがある。以下の説明において、同一の構成については同一の番号を付して説明を省略することがある。
図1および図2を用いて各実施形態における光検出装置に共通する構成を説明する。光検出装置はアバランシェダイオードを含むSPAD画素を有する。アバランシェダイオードで生じる電荷対のうち信号電荷として用いられる電荷の導電型を第1導電型と呼ぶ。また、第1導電型と反対の導電型を第2導電型と呼ぶ。以下では、信号電荷が電子であり、第1導電型がN型、第2導電型がP型である例を説明するが、信号電荷が正孔であり、第1導電型がP型、第2導電型がN型であってもよい。
図1は、光検出装置1000のブロック図である。光検出装置1000は、画素アレイ部111、水平走査回路部105、信号線104、垂直走査回路部103を有している。
画素アレイ部111には、SPAD画素110(以下、画素という)を構成するアバランシェダイオードが平面視で2次元アレイ状に複数配されている。1つの画素110は、光電変換部101および画素信号処理部102から構成される。なお、画素110は、少なくとも光電変換部101を含んでいればよい。具体的には、画素110とは、光電変換部101を含み、繰り返し配された構成のうちの1つである。光電変換部101は、光を電気信号へと変換する。画素信号処理部102は、変換した電気信号を信号線104へ出力する。
垂直走査回路部103および水平走査回路部105は、各画素110に制御パルスを供給する。垂直走査回路部103にはシフトレジスタやアドレスデコーダといった論理回路が用いられる。
信号線104は、垂直走査回路部103により選択された画素110から出力されたデジタル信号を電位信号として、画素110の後段の回路に供給する。
図1において、画素アレイ部111における画素110の配列は1次元状に配されていてもよい。また、垂直走査回路部103、水平走査回路部105は、画素アレイ部111を複数の画素列をブロックに分けて、ブロック毎に配置してもよい。また、各画素列に配してもよい。
画素信号処理部102の機能は、必ずしも全ての画素110に1つずつ設けられる必要はなく、例えば複数の画素110によって1つの画素信号処理部102が共有され、順次信号処理が行われてもよい。また、画素信号処理部102は、光電変換部101の開口率を高めるために、少なくとも一部を光電変換部101と異なる半導体基板(第2基板)に設けてもよい。この場合、光電変換部101と画素信号処理部102は、画素毎に設けられた接続配線を介して電気的に接続される。第1基板に光電変換部101のアバランシェダイオードを配し、その他の構成を第2基板に配することが好ましい。以下の各実施形態では、アバラシェダイオードが第1基板に設けられ、波形整形部等の回路が第2基板に設けられ、第1基板と第2基板とが積層されている例で説明する。垂直走査回路部103、水平走査回路部105、及び、信号線104は、第2基板に設けられていてもよい。
図2は、本実施形態における等価回路を含む画素110のブロック図である。図2において、1つの画素110は光電変換部101および画素信号処理部102により構成される。
光電変換部101は、1つまたは複数のアレイ化されたアバランシェダイオード201、クエンチ素子202、及び、波形整形部203を有する。
アバランシェダイオード201は、光電変換により入射光に応じた電荷対を生成する。アバランシェダイオード201は、光電変換素子である。アバランシェダイオード201のカソードにはアノードに供給される電位VLよりも高い電位VHに基づく電位が供給される。そしてアバランシェダイオード201のアノードとカソードには、アバランシェダイオード201に入射したフォトンがアバランシェ増倍されるような逆バイアスがかかるように電位が供給される。このような逆バイアスの電位を供給した状態で光電変換することで、入射光によって生じた電荷がアバランシェ増倍を起こしアバランシェ電流が発生する。
逆バイアスの電位が供給される場合において、アノードおよびカソードの電位差が降伏電圧より大きいときには、アバランシェダイオードはガイガーモード動作となる。ガイガーモード動作を用いて単一光子レベルの微弱信号を高速検出するアバランシェダイオードがSPAD(Single Photon Avalanche Diode)である。
クエンチ素子202は、高い電位VHを供給する電源とアバランシェダイオード201に接続される。クエンチ素子202は、P型MOSトランジスタまたはPoly抵抗などの抵抗素子により構成される。また、クエンチ素子202は、直列の複数のMOSトランジスタにより構成されていてもよい。アバランシェダイオード201においてアバランシェ増倍により光電流が増倍されると、増倍した電荷によって得られる電流が、アバランシェダイオード201とクエンチ素子202との接続ノードに流れる。この電流による電圧降下により、アバランシェダイオード201のカソードの電位が下がり、アバランシェダイオード201は、電子なだれを形成しなくなる。これにより、アバランシェダイオード201のアバランシェ増倍が停止する。その後、電源の電位VHがクエンチ素子202を介してアバランシェダイオード201のカソードに供給されるため、アバランシェダイオード201のカソードに供給される電位が電位VHに戻る。つまり、アバランシェダイオード201の動作領域は再びガイガーモード動作となる。このように、クエンチ素子202は、アバランシェ増倍による電荷の増倍時に負荷回路(クエンチ回路)として機能し、アバランシェ増倍を抑制する働きを持つ(クエンチ動作)。また、クエンチ素子は、アバランシェ増倍を抑制した後に、アバランシェダイオードの動作領域を再びガイガーモードにする働きを持つ。
波形整形部203は、アバランシェダイオード201のノードとクエンチ素子202のノードとの接続ノードに接続されている。光子検出時に得られるアバランシェダイオード201のカソードの電位変化を整形して、矩形のパルス信号を出力する。波形整形部203としては、例えばインバータ回路が用いられる。波形整形部203として、インバータを一つ用いる例を示したが、複数のインバータを直列接続した回路を用いてもよい。インバータに限らず、波形整形効果があるその他の回路を用いてもよい。
画素信号処理部102は、処理回路204を有する。
処理回路204は、波形整形部203と接続されている。波形整形部203から出力されたパルス信号は、処理回路204によって信号処理される。処理回路204が例えばN-bitカウンタ(N:正の整数)の場合、単一光子によるパルス信号を最大で約2のN乗個までカウントすることが可能である。カウントした信号は、検出した信号として保持される。また、制御線を介してリセットの制御パルスが供給されたとき、処理回路204に保持された信号がリセットされる。
処理回路204の出力は、信号線104に接続されている。ここで、処理回路204の中に選択回路を設けて、画素信号を所望のタイミングで読み出せるようにしてもよいし、信号線104に直接接続して信号を常時出力してもよい。処理回路204には、図1の垂直走査回路部103から、制御線を介して制御パルスCtrlが供給され、処理回路204の出力を信号処理するためのクロックを与えたり、処理回路204の出力を信号線104に出力するか否かを切り替えたりする。
なお、クエンチ素子202とアバランシェダイオード201との間にトランジスタ等のスイッチを配して、アバランシェダイオード201がアバランシェ増倍できるモードとアバランシェ増倍できないモードとを切り替えてもよい。同様に、アバランシェダイオード201に供給される高い電位VHまたは低い電位VLの電位の供給をトランジスタ等のスイッチを用いて電気的に切り替えてもよい。また、光電変換部101と画素信号処理部102との間にトランジスタ等のスイッチを配して、光電変換部101から処理回路204への信号の入力を制御してもよい。
複数の画素110が行列状に配された画素アレイ部111において、処理回路204の出力を行毎に順次リセットし、処理回路204の出力信号を行毎に順次出力するローリングシャッタ動作によって信号を取得してもよい。
または、全画素行の処理回路204のカウントを同時にリセットし、処理回路204に保持された信号を行毎に順次出力するグローバル電子シャッタ動作によって信号を取得してもよい。尚、グローバル電子シャッタ動作を行う場合には、処理回路204のカウントを行う場合と、行わない場合を切り替える手段を設けたほうがよい。切り替える手段とは、例えば前述したスイッチである。
図2の処理回路204は、パルス検出タイミングを取得する構成としてもよい。この場合は、処理回路204には、カウンタ回路の代わりに、時間・デジタル変換回路(Time to Digital Converter:以下、TDC)、メモリを用いる。
このとき、波形整形部203から出力されたパルス信号の発生タイミングは、TDCによってデジタル信号に変換される。TDCには、パルス信号のタイミングの測定に、図1の垂直走査回路部103から駆動線を介して、制御パルスRef(参照信号)が供給される。TDCは、制御パルスpREFを基準として、波形整形部203を介して各画素から出力された信号の入力タイミングを相対的な時間としたときの信号をデジタル信号として取得する。
以下では、各実施形態の光検出装置について説明する。
<実施形態1>
図3は、実施形態1におけるSPAD画素の平面模式図であり、図4は、実施形態1のSPAD画素のX-X’における断面模式図である。本実施形態のアバランシェダイオードは、半導体基板15(第1基板)に配される。
半導体基板15は第1面15aと、第1面15aに対向する第2面15bを有する。例えば、第1面15aは半導体基板15の配線層が形成される側の面である。本実施形態では、第2面15bから光が入射する。図3は、半導体基板15の第1面15aを平面視した図であり、各半導体領域に接続されるコンタクトプラグを合わせて示している。本明細書において、「平面視」とは、基板の第1面15aと平行な面に対して垂直方向から視ることを指す。また、断面とは、平面と垂直な方向における面を指す。また、本明細書において「深さ」とは、第1面15aから第2面15bに向かう方向をいう。
半導体基板15の厚みは、光検出を行う波長によって適宜設定することができる。光検出装置が検出する光の色は、青色、緑色、緑色、赤外光など目的に応じて設定することができる。光検出装置が検出する光のピーク波長は、例えば、350nm以上1000nm以下の範囲内で設定することができる。
図3では4つのSPAD画素の一部である、4つの光電変換素子と光電変換素子間のトレンチ分離部16が示されている。本明細書において、後述するトレンチ分離部16により区画された領域がSPAD画素の光電変換素子に相当する。1つの光電変換素子は、少なくとも1つのアバランシェ増倍領域を含むアバランシェダイオードにより構成される。別の観点において、光電変換素子は、画素アレイ部で繰り返し配される構成のうちの1つを指す。
図3には、本実施形態のアバランシェダイオードに含まれる、第1導電型の半導体領域71(第1半導体領域)と、第2導電型の半導体領域72と、半導体領域71と半導体領域72との間に配された半導体領域75(第3半導体領域)とが示されている。また、各半導体領域に接続されるコンタクトプラグが示されている。第1面15aからは見えないが、説明をわかりやすくするために、図3では第2導電型の半導体領域74(第4半導体領域)が配される領域を示している。
半導体領域71はアバランシェダイオードのカソードを構成する。半導体領域71には、複数のコンタクトプラグ21が接続されている。コンタクトプラグ21は配線層を介してアバランシェダイオードのカソードに電位を供給する。複数のコンタクトプラグ21は、平面視で、後述するトレンチ分離部で囲まれた領域の中央と、その周囲に設けられている。周囲に設けられたコンタクトプラグ21は、対角に配されたコンタクトプラグ23を結ぶ線とは重ならない位置に設けられている。複数のコンタクトプラグ21を半導体領域71に接続することにより、半導体領域71のアバランシェ増倍される位置に寄与する信号の読み出し速度の低下を抑えることができる。また、コンタクトプラグ23から離れた位置にコンタクトプラグ21が配さえることにより、高電圧が印加されるアノードとカソードに接続される配線同士の距離を大きくレイアウトすることが容易となり、素子の信頼性が向上する。
半導体領域72はアバランシェダイオードのアノードを構成する。半導体領域72には、コンタクトプラグ23が接続されている。半導体領域72は、光電変換素子の角に配されている。
光電変換素子間には、トレンチ分離部16が形成されている。トレンチ分離部16は平面視で光電変換素子を取り囲むように配されている。図3では、光電変換素子の形状は四角形であるが、これに限定されない。本実施形態に係るトレンチ分離部16は、導電体16aと絶縁体16bとを含む。
導電体16aは、例えば、光を反射または吸収する金属により構成される。光を反射する金属としては、タングステン、アルミニウム、銅等を用いることができる。光を反射するとは、例えば、所定の波長の光を30%以上反射するものを指す。所定の波長とは、光検出装置が主として検出を行う光の波長である。
絶縁体16bとしては、例えば、酸化ケイ素を用いることができる。絶縁体16bは、導電体16aとアバランシェダイオードとの間に配される。つまり、絶縁体16bは、導電体16aと半導体基板の半導体領域との間に配される。
図4に、図3のX-X’断面図を示す。図4において、光電変換素子は第1導電型の半導体領域71、第2導電型の半導体領域72、第2導電型の半導体領域74、半導体領域75、第2導電型の半導体領域76(第2半導体領域)を含む。半導体領域71と半導体領域74とのPN接合領域に強電界がかかっており、半導体領域71と半導体領域74とでアバランシェ増倍領域が形成される。各半導体領域は、イオン注入により不純物が添加された領域、または半導体基板の作製・エピタキシャル成長時に不純物が付加された領域である。
基板15の第1面15aからの距離が第1の距離である第1の深さD1に、半導体領域71および半導体領域72が配される。前述の通り、半導体領域71と半導体領域72との間には半導体領域75が配される。本明細書において第nの深さに、第m半導体領域が配されるとは、例えば、インプラされた不純物濃度が最も高い領域(ピーク)が第nの深さに配されるこという。なお、必ずしも、ピークが第nの深さに配されている必要はなく、設計誤差や製造誤差も許容される。
半導体領域75は、半導体領域71よりも不純物濃度の低い第1導電型の半導体領域である。半導体領域75が半導体領域71と半導体領域72との間に配されることにより、半導体領域75の付近の電荷をコンタクトプラグ21に近い位置に移動しやすくできる。
半導体領域71の不純物濃度は、半導体領域71の不純物濃度よりも低くする。例えば、半導体領域71の不純物濃度は6.0×1018[atms/cm]以上の時に半導体領域75の不純物濃度は1.0×1018[atms/cm]以下とする。このとき、半導体領域72の不純物濃度は6.0×1018[atms/cm]以上とする。また、半導体領域74の不純物濃度は1.0×1018[atms/cm]以下とする。
第1の深さD1よりも深い第4の深さD4には、半導体領域74が形成される。半導体領域74は、半導体領域72よりも不純物濃度の低い第2導電型の半導体領域である。前述の通り、半導体領域72は、半導体領域71との間でアバランシェ増倍領域を形成する。
第1の深さD1よりも深い第3の深さD3には、半導体領域75が配される。図4では、半導体領域75は、半導体領域71よりも不純物濃度の低い第1導電型の半導体領域である。
第1面15aからの深さが第1の深さよりも深い第2の深さD2には、第2導電型の半導体領域76が配される。第2の深さD2は、第1面15aからの距離(第2の距離)が第1の距離よりも長く、第2面15bまでの距離(第3の距離)が第2の距離よりも短い。また、第2の深さD2は、第4の深さD4、及び、第3の深さD3よりも深い。図4では、第2の深さは、第2面15bの近傍に位置する。半導体領域76と半導体領域72とが、後述する第2導電型層80を介して導通する。これにより、半導体領域75にある信号電荷を、半導体領域71と半導体領域74とにより構成されるアバランシェ増倍領域へと移動させやすいポテンシャルを作ることができる。したがって、第2導電型層80の近傍で生じた信号電荷もアバランシェ増倍領域へと移動させることができ、開口率の低下を抑制することができる。
画素間には、トレンチ分離部16が配されている。本実施形態に係るトレンチ分離部16は、半導体基板15の第2面15bから第1面15aまで貫通するように形成されている。トレンチ分離部16は、前述の通り、導電体16aと絶縁体16bとを有する。
導電体16aは、コンタクトプラグ25を介して、第1配線層31に含まれる配線パターン31aと接続されている。コンタクトプラグ25には、配線パターン31aを介して、所定の電位Vt1が供給される。所定の電位Vt1とは、基板15の半導体と絶縁体16aとが接する領域の近傍に第2導電型の電荷が蓄積された第2導電型層80が形成される電位である。図4では、半導体領域75が第1導電型の半導体領域であるため、第2導電型層17は反転層である。第1導電型がN型の場合、コンタクトプラグ25に供給される電位Vt1は0Vよりも低い電位であり、第1導電型がP型の場合、電位Vt1は0Vよりも高い電位である。
半導体領域71には、コンタクトプラグ21が接続されている。コンタクトプラグ21には、配線パターン31bを介して所定の電位Vt2が供給される。また、半導体領域72には、コンタクトプラグ23が接続されている。コンタクトプラグ23には、配線パターン31cを介して所定の電位Vt3が供給される。電位Vt2と電位Vt3には、半導体領域71と半導体領域72、74とに逆バイアス電圧が供給されるような電位が供給される。
コンタクトプラグ21が接続される配線パターン31bは、半導体領域71の幅よりも広い幅であることが好ましい。別の観点で、配線パターン31bは、平面視で、半導体領域71を覆うように配されていることが好ましく、半導体領域71のすべての領域を覆うことがより好ましい。これにより、半導体基板15を透過して配線層30に向かう光を効率よく半導体基板15へと戻すことができる。
第1導電型がN型の場合、電位Vt1と電位Vt2と電位Vt3との関係は、電位Vt1≦電位Vt3<電位Vt2である。第1導電型がP型の場合、不等号が反転した電位関係となる。各電位は、共通の基準電位(例えば0V)に対して設定される。電位Vt1は、トレンチ分離部16の側壁に第2導電型層80が形成され、且つ、第2導電型層80と半導体領域75との間でアバランシェ増倍が生じない電位とする。電位Vt1は、例えば、-50V以上-5V以下の範囲内で設定することができる。
コンタクトプラグ25に所定の電位Vt1を常に供給している必要はなく、光電変換素子が受光する期間の少なくとも一部に所定の電位Vt1が供給されていればよい。光電変換素子が受光する期間のすべての期間に、所定の電位Vt1が供給されることが好ましい。
本実施形態では、コンタクトプラグ25に所定の電位Vt1が供給されていない期間において、トレンチ分離部16の側壁には第2導電型層80は形成されない。つまり、コンタクトプラグ25に所定の電位Vt1が供給されていない期間において、トレンチ分離部16と第1導電型の半導体領域75とが接している。そして、コンタクトプラグ25に所定の電位Vt1が供給されると、絶縁体16aと半導体領域75との間に、第2導電型層80が形成される。第2導電型層80は、第1導電型の半導体領域に接する領域(第2導電型の半導体領域に接しない領域)において、トレンチ分離部16の側壁に形成される。
第2導電型層80が形成されることにより、半導体領域72と半導体領域76とが第2導電型層80により接続される。したがって、半導体領域76には、第2導電型層80を介してコンタクトプラグ23から供給される電位が供給される。
図5(A)および図5(B)に、第2導電型層形成時と非形成時の第1導電型の電荷に対するポテンシャル図を示す。第2導電型層形成時とは、コンタクトプラグ25に電位Vt1が供給されているときである。また、第2導電型層非形成時とは、コンタクトプラグ25に電位Vt1が供給されていないときである。図5(A)は、図4のY-Y’のポテンシャル図であり、図5(B)は、図4のZ-Z’のポテンシャル図である。第2導電型層80形成時のポテンシャルを実線で示し、第2導電型層80非形成時のポテンシャルを一点鎖線で示す。前述の通り、第2導電型層80が形成されることにより、半導体領域76にコンタクトプラグ23から供給される電位Vt2が供給される。したがって、図5(A)に示すように、第2導電型層80のポテンシャルを高くし、半導体領域75のポテンシャルを低くすることができる。また、図5(B)に示すように、第2面15bから第1面15aに向かってポテンシャルを低くすることができる。つまり、アバランシェ増倍領域に向かってポテンシャルを低くすることができる。したがって、アバランシェ増倍領域に信号電荷を移動させやすくなり、光検出の時間分解能を向上することができる。
ここで、第2導電型層80を介してコンタクトプラグ23の電位を半導体領域76に供給することの効果を、図6に示す比較形態と比較しながら説明する。図6(A)に示すように、比較形態では、トレンチ分離部16の側壁に第2導電型の半導体領域54が形成されている。半導体領域54は、フォトマスクなどを用いて不純物を半導体基板の第1面15a又は第2面15bから注入することにより形成される。
図6(A)のY-Y’の第1導電型の電荷に対するポテンシャルを図6(B)に示す。図6(B)に示すように、第2導電型の半導体領域54が配されている領域は、信号電荷に対するポテンシャルが本実施形態に比べて平坦である。図6(A)に示すように、アバランシェ増倍され信号として読み出される電荷は、ドリフト成分と拡散成分とに分かれる。ドリフト成分は、半導体領域54や半導体領域6で留まることなくアバランシェ増倍領域へと向かう信号電荷である。拡散成分は、半導体領域54や半導体領域6で一定の時間留まった後に、ドリフト成分よりも遅くアバランシェ増倍領域へと向かう信号電荷である。図6(C)に示すように、一般的に、ドリフト成分の確率が高いが、拡散成分があると信号電荷はアバランシェ増倍領域に遅れて到達し、拡散テールを形成する。これにより、時間分解能(タイミングジッタ)が悪化する。
そこで本実施形態では、トレンチ分離部16の側壁に第2導電型層80を形成し、第2導電型層80を介して半導体領域76に電位を供給している。これにより、Y-Y’においてポテンシャルの平坦部をなくすことができる。トレンチ分離部16の側壁において第2導電型の不純物濃度が最も低い部分の濃度は5×1017cm-3以下である。
また、比較形態では、半導体領域54をインプラにより形成している。一般的に、同一の不純物濃度で不純物注入をすると、浅部への不純物注入よりも深部への不純物注入の方が、不純物の広がりが大きくなる。つまり、浅部よりも深部が第2導電型の半導体領域の幅が広くなりやすい。したがって、深部ほど半導体領域54の幅が広くなりやすく、ポテンシャルが平坦な領域ができやすい。
一方で、本実施形態によれば、電位Vt1を供給して第2導電型層80を形成しているため、半導体領域54を形成する場合に比べて、第2導電型の電荷が多数キャリアとなる領域を狭くすることができる。したがって、拡散成分を減らすことが可能となる。
光電変換を行う光のピーク波長に依存することなく、上記のように半導体領域54の幅が広い領域は形成されるが、赤外光の場合に顕著となる。赤外光を光電変換する光検出装置は、半導体基板15を厚くする必要がある。例えば、半導体基板15の厚みを、3.5μm以上15μm以下に設定することがある。したがって、半導体基板の不純物を注入する面から深部までの距離が可視光の場合に比べて長くなりやすく、半導体領域54の幅が広くなりやすい。したがって、赤外光を光電変換する光検出装置においては、本実施形態の時間分解能の改善が顕著となる。なお、光電変換する光が可視光である場合にも、半導体領域54の幅が広い領域が形成されるため、時間分解能の改善の効果を得ることはできる。
光電変換素子の開口率は、例えば50%以上100%以下であることが好ましい。これにより、光電変換された電荷を効率よく読み出すことができる。開口率は、一般的には、光電変換素子とアバランシェ増倍領域との面積比で決まる。アバランシェ増倍領域とはPN接合の強電界領域である。なお、実施形態2のように横方向において電荷を収集することができる構造の場合は、開口率は、光電変換素子と光電変換領域との面積比で決まる。
第2導電型層80の幅は、第1面15aから第2面15bまで同じ幅であることが好ましい。第2導電型層80の幅は、例えば、1nm以上100nm以下とする。なお、供給される電位Vt1によって第2導電型層80の幅は変わるため、これに限定されない。
光電変換素子から読み出された信号は、半導体基板40に配された波形整形部203へと読み出される。
半導体基板15と半導体基板40は、配線層30の配線パターン33aと配線パターン34aとを介して電気的および機械的に接合されている。配線パターン33aと配線パターン34aとは、例えば、Cuにより構成される。
なお、導電体16aは、第1面15aと同じ深さから、第2面15bと同じ深さまで形成されていることが好ましいが、これに限られない。第1面15aから半導体基板15の途中の深さまで形成されており、途中の深さから第2面15bの深さまでは導電体16aが形成されてなくてもよい。例えば、半導体領域76と同じ深さには、導電体16aが形成されていなくてもよい。
また、上述の説明では、半導体領域75が、第1導電型の半導体領域である場合を説明したが、半導体領域75は、第2導電型の半導体領域であってもよい。半導体領域75が第2導電型の半導体領域である場合は、第2導電型層80は、蓄積層である。コンタクトプラグ21に供給される電位Vt2は、0Vよりも低い電位である。第1導電型がN型の場合、各電位の関係は、電位Vt1≦電位Vt3<電位Vt2である。第2導電型層80が蓄積層である場合、電位Vt2は好ましくは-50V以上-5V以下である。
また、本実施形態では、アバランシェ増倍領域が半導体領域71および半導体領域74により形成されていたがこれに限定されない。例えば、半導体領域74が配されておらず、半導体領域76と、半導体領域75および半導体領域71とによりアバランシェ増倍領域が形成されている場合でも本発明の効果を得ることができる。
上述の説明の通り、実施形態1の光検出装置によれば、比較形態の光検出装置に比べて信号読み出しの時間分解能の低下を抑制することができる。
<実施形態2>
図7は、実施形態2におけるSPAD画素の平面模式図であり、図8は、図7のSPAD画素のX-X’における断面模式図である。本実施形態のアバランシェダイオードは、半導体領域74がトレンチの側壁に接するように形成されている点が実施形態1とは異なる。また、半導体領域71の面積が実施形態1よりも小さくなり、半導体領域71と半導体領域72との間に、半導体領域71よりも不純物濃度の低い第1導電型の半導体領域73が配されている点が実施形態1とは異なる。以下では、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。
図7に示すように、半導体領域71は、実施形態1の半導体領域71に比べて面積が小さい。例えば、画素ピッチに対して半導体領域71の幅は、1/30以上1/3以下とすることができ、好ましくは、1/20以上1/4以下の面積とすることができる。また、例えば、半導体領域71の幅は、0.2μm以上2μm以下とすることができる。アバランランシェ増倍領域は、半導体領域71と半導体領域74とが平面視で重なる領域およびその近傍である。このように、半導体領域71の面積を小さくすることにより、半導体領域71と半導体領域74とにより形成される空乏層領域を小さくすることができる。したがって、アバランシェ増倍領域を小さくでき、ダークカウントレートを低減することができる。
図8では、半導体領域74が、トレンチ分離部16に接して配されている。つまり、半導体領域74は、平面視で、トレンチ分離部16で区画された領域の全面にわたって形成されている。このとき、半導体領域71の影響で、半導体領域74においてポテンシャルの高さが変わっている。具体的には、半導体領域74において、半導体領域71と平面視で重なる領域のポテンシャル高さが半導体領域71と平面視で重ならない領域のポテンシャル高さよりも低くなっている。これにより、信号電荷をアバランシェ増倍領域に効率よく集めることができ、実施形態1に比べて開口率を高くすることができる。例えば、本実施形態の光電変換素子は、開口率を70%以上100%以下とすることができる。
本実施形態では、半導体領域72と半導体領域74とが接している。そして、コンタクトプラグ23を介して電位Vt3が半導体領域74にも供給されている。第2導電型層80は、半導体領域74と半導体領域76とを接続している。
半導体領域71を平面視で取り囲むように半導体領域73が配されている。半導体領域73は、半導体領域71と半導体領域72との間で生じ得る電界を緩和する領域である。
なお、半導体領域74はトレンチ分離部で区画された領域の全面にわたって形成されている必要はない。詳細は後述するが、半導体領域71に重なる領域に半導体領域74を形成しない構成としてもよい。この場合でも、アバランシェ増倍領域に効率よく信号電荷を収集することができる。
本実施形態の光検出装置によれば、実施形態1と同様に、比較形態の光検出装置に比べて信号読み出しの時間分解能の低下を抑制することができる。また、本実施形態によれば実施形態1に比較してノイズを低減することができる。本実施形態においては、半導体領域71の面積が小さいため、ノイズを低減することができる。また、本実施形態では、アバランシェ増倍領域に信号電荷を効率よく集めることができ、感度を向上させることができる。
<実施形態3>
図9は、実施形態3におけるSPAD画素の平面模式図であり、図10は、図9のSPAD画素のX-X’における断面模式図である。本実施形態のSPAD画素は、トレンチ分離部が半導体基板15を貫通しておらず、半導体領域72およびコンタクトプラグ23が配される位置とその数が実施形態2とは異なる。また、半導体領域74が、平面視で、トレンチ分離部で区画される領域の全面に形成されていない点が実施形態2とは異なる。以下では、実施形態2と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。
図10に示すように、本実施形態では、トレンチ分離部16が半導体基板15を貫通していない。つまり、半導体基板15の途中でトレンチの形成を止めている。第2面15bの側のトレンチの一端と、半導体領域76とは接している。半導体領域76は、トレンチ分離部16では分離されていない。つまり、トレンチ分離部16は、側面と上面とを有する。そして、半導体領域76は複数の光電変換素子に連続的に形成されており、複数の光電変換素子で共有されている。
図9に示すように、複数の光電変換素子が半導体領域72とコンタクトプラグ23とを共有している。つまり、1つの光電変換素子に配された半導体領域72およびコンタクトプラグ23から、複数の光電変換素子の第2導電型層80および半導体領域76に電位が供給される。ある光電変換素子に設けられたコンタクトプラグ23に電位が供給されると、半導体領域72と半導体領域76とは第2導電型層80を介して導通する。半導体領域76は複数の光電変換素子に連続的に形成されているため、半導体領域76から各光電変換素子の第2導電型層80にコンタクトプラグ23からの電位が供給される。
トレンチ分離部16および半導体領域72が配される画素において、トレンチ分離部16および半導体領域72は平面視でコンタクトプラグ23が共有される光電変換素子の近くに配されることが好ましい。これにより、コンタクトプラグ23から、共有する光電変換素子の半導体領域72に電位が供給される電気的な経路の寄生抵抗を低減し、アバランシェ電流に起因する瞬間的な電圧降下による性能低下を抑制することができる。
本実施形態の光検出装置によれば、前述の各実施形態と同様に、比較形態の光検出装置に比べて信号読み出しの時間分解能の低下を抑制することができる。また、トレンチ分離部16が半導体基板15を貫通している場合は、各光電変換素子にコンタクトプラグ23を配する必要があり、画素アレイ部の面積を小さくしにくい。本実施形態によれば、複数の光電変換素子でコンタクトプラグ23を共有するため、トレンチ分離部16が半導体基板15を貫通する場合に比べて画素アレイ部を小さくできる。
<実施形態4>
図11は、実施形態4におけるSPAD画素の平面模式図であり、図12は、図11のSPAD画素のX-X’における断面模式図である。本実施形態のSPAD画素は、第2面15bからも電位が供給される点が実施形態2とは異なる。以下では、実施形態2と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。
実施形態4は、半導体基板15の第2面15bに、導電体16aに電位を供給するコンタクトプラグ27と、半導体領域76に電位を供給するコンタクトプラグ29と、が接続されている。コンタクトプラグ23、25、27、29には、同じ電位が供給されることが好ましい。これにより、コンタクトプラグ21に供給する電源と、コンタクトプラグ23、25、27、29に供給する電源との2つの電源で動作させることができるためである。
本実施形態の光検出装置によれば、前述の各実施形態と同様に、比較形態の光検出装置に比べて信号読み出しの時間分解能の低下を抑制することができる。また、コンタクトプラグ27、29が配されることにより、第1面15aおよび第2面15bの両方から電位を供給することができる。したがって、半導体基板15の深さが深い場合でも、導電体16aおよび半導体領域76への電位の供給を安定的に行うことができる。
<実施形態5>
図13は、実施形態5におけるSPAD画素の平面模式図であり、図14は、図13のSPAD画素のX-X’における断面模式図である。本実施形態のSPAD画素は、トレンチ分離部16に負の固定電荷を有する誘電体で第2導電型層を形成する点が実施形態2とは異なる。以下では、実施形態2と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。
本実施形態に係るトレンチ分離部16は、負の固定電荷を有する誘電体16cを含む。図14では、誘電体16c(誘電体層)が絶縁体16bと光電変換素子との間に配されている。つまり、光電変換素子と誘電体16cとが接している。負の固定電荷を有する誘電体16cとしては、金属酸化物層が好適である。負の固定電荷を有する誘電体16cをトレンチ分離部16の側壁の近傍に配置することで、トレンチ分離部16の側壁に第2導電型の電荷が蓄積され、第2導電型層80が形成される。
誘電体16cは、例えば、酸化ハフニウム層、酸化アルミニウム層、酸化ジルコニウム層、酸化チタン層、酸化タンタル層、酸化ルテニウム層であり、とりわけ、酸化アルミニウム層または酸化ハフニウム層であることが好ましい。誘電体16cの幅の好適な幅は5nm~20nmである。
図14では、トレンチ分離部16の側壁と誘電体16cとが接するように誘電体16cが配されているが、トレンチ分離部16の構成はこれに限定されない。以下で説明するようなトレンチ分離部16の構成であっても、本実施形態による効果を得ることが可能である。
例えば、誘電体16cとトレンチ分離部16の側壁との間に薄い絶縁体16bが配されていてもよい。この場合は、絶縁体の厚みは50nm未満の厚さとする。この薄い誘電体16bは例えば酸化シリコン層であってもよい。
また、トレンチ分離部16が、誘電体16のみで構成されていてもよい。つまり、トレンチ分離部16のトレンチの全体に誘電体16cが埋め込まれていてもよい。この場合でも、第2導電型層80を形成することができる。なお、画素間のクロストーク抑制の観点から、トレンチ分離部16は、図14に示すように、異なる屈折率の層を有することが好ましい。これにより、第2面15bから入射した光やアバランシェ発光による光が隣りの画素に向かうことを低減することができる。なお、図14では、トレンチ分離部16に絶縁体16bおよび誘電体16cが埋まっているが、トレンチ分離部16に空隙が設けられていてもよい。例えば、断面視で、空隙とトレンチ分離部16との間に誘電体16cが配されていてもよい。
本実施形態の光検出装置によれば、前述の各実施形態と同様に、比較形態の光検出装置に比べて信号読み出しの時間分解能の低下を抑制することができる。また、トレンチ分離部16への電位の供給なく、誘電体16cで第2導電型層80を形成できる。また、トレンチ分離部16への電位の供給が不要となるため、コンタクトプラグの数を減らすことができる。
図15に本実施形態の変形例を示す。変形例では、第2面15bに負の固定電荷を有する誘電体17(第2誘電体層)を配している。図15では誘電体17が第2面15bに接して配されているが、上述の説明と同様に、誘電体17と第2面15bとの間に絶縁体が配されていてもよい。
誘電体17としては誘電体16bと同じ材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
変形例においても、上記の説明と同様の効果を得ることができる。さらに、変形例では、半導体領域46が形成されないため電荷が留まる領域を前述の実施形態に比べて小さくすることができる。したがって、半導体領域46が形成される場合に比べて時間分解能の低下を低減することができる。
<実施形態6>
図16および図17は、実施形態6におけるSPAD画素の断面模式図である。平面図は、図7と同様であるため省略する。本実施形態のSPAD画素は、第2面15bが散乱構造79となっている点が実施形態2とは異なる。以下では、実施形態2と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。
第2面15bには、散乱構造79として複数の凹部が設けられている。これにより、第2面15bから入射した光を散乱させて第1面15aまでの光路長を長くすることができる。入射光がIR光の場合は、光電変換されるまでの距離を長くし、光電変換されずに抜ける光を減らす必要があるため、IR光の場合は効果が顕著となる。
散乱構造79に設ける凹部の数や形は適宜設計することができる。図16に示すように断面視において、凹部の形状が三角形であり、画素内において第2面15bの全体に設けられていてもよい。また、凹部の形状はピラミッド形状であってもよい。凹部は、図17に示すように、画素内において第2面15bの一部に設けられていてもよい。図16の構成によれば、光の入射角度に対して散乱・回析角を緩やかにできる。したがって、隣接画素への光の漏れを抑えながら赤外感度を向上できる。図17の構成によれば、光の入射・回析角を急峻にでき、より大きな赤外感度向上の効果が得られる。
図16のように、1つの凹部の幅は、例えば、画素の幅に対して、1/30以上1/3以下とすることが好ましい。別の観点で、1つの凹部の幅は、例えば、10nm以上1μm以下とすることができる。また、1つの凹部の深さは、例えば、第1面15aから第2面15bまでの距離に対して、1/50以上1/3以下とすることができる。
凹部の形状は、例えば、三角形や台形などとすることができる。角形や台形の頂点が丸みを帯びていてもよい。また、第2面15bにおいて、凹部が連続的に形成されている必要はない。例えば、凹部と凹部の間や、凹部とトレンチ分離部16との間に凹部が形成されていない領域があってもよい。凹部はドライエッチング等の公知の方法で形成することができる。
散乱構造79の凹部には絶縁体が配されている。絶縁体の材料は、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素等を用いることができる。
本実施形態の光検出装置によれば、前述の各実施形態と同様に、比較形態の光検出装置に比べて信号読み出しの時間分解能の低下を抑制することができる。特に、散乱構造79を設ける場合は、設けない場合に比べてトレンチ近傍で光電荷が励起される確率が増加するため、本発明による時間分解能低下の抑制効果が高くなる。また、散乱構造79で光を散乱させて半アバランシェ増倍領域までの光路を長くすることができる。したがって、赤外光を効率よく光電変換させることができる。
<実施形態7>
図18は、実施形態7におけるSPAD画素の断面模式図である。平面図は、図7と同様であるため省略する。図19(a)は図18のY-Y’のポテンシャル図であり、図19(b)は図18のZ-Z’のポテンシャル図である。本実施形態のSPAD画素は、トレンチ分離部16の側壁の一部に第2導電型の半導体領域が形成されており、導電体16aに電圧を印加してトレンチ分離部16の他の一部に第2導電型層80ができる点が実施形態2とは異なる。以下では、実施形態2と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。
本実施形態では、トレンチ分離部16の側壁に第2導電型の半導体領域がイオン注入により形成されている。このとき、トレンチ分離部16の所定の深さまでは第1の不純物濃度で不純物を注入し、所定の深さより深い位置では、第1の不純物濃度よりも不純物濃度の低い第2不純物濃度の不純物を注入する。半導体領域78aを形成する不純物濃度よりも低濃度の半導体領域78bが形成される。このように、深部において不純物濃度を低くすることにより、半導体領域78bの幅が広くなることは低減することができる。一方で、不純物濃度を低くすると、半導体領域76にコンタクトプラグから供給される電位が十分に伝わらない可能性がある。
したがって、本実施形態では、不純物濃度の低い半導体領域78bにおいて、トレンチ分離部16の導電体16aに電位を供給してトレンチ分離部16の側壁に第2導電型層80を形成している。これにより、半導体領域78bのみでは電位の伝達を十分に行えない場合でも、半導体領域78bで補助して電位の伝達を行うことが可能となる。
図19(a)および図19(b)に示すように、本実施形態においても、第2導電型層80を形成している際にポテンシャルが平坦な領域を低減することができる。したがって、電荷を効率よく読み出すことが可能となる。
なお、図18ではトレンチ分離部16の側壁において、半導体領域74から半導体領域76まで連続して半導体領域78が配されている。これに限らず、トレンチ分離部16の側壁の一部に半導体領域78が配されており、他の一部に半導体領域78が配されていなくてもよい。例えば、基板15bに近い深部においては、半導体領域78を設けない構成としてもよい。そして、第2導電型層80を介して半導体領域78の電位を半導体領域76に伝達してもよい。
本実施形態の光検出装置によれば、前述の各実施形態と同様に、比較形態の光検出装置に比べて信号読み出しの時間分解能の低下を抑制しながら、界面から発生する暗電荷を抑制することができる。
<実施形態8>
図20は、本実施形態に係る光検出システム1200の構成を示すブロック図である。本実施形態の光検出システム1200は、光検出装置1204を含む。ここで、光検出装置1204は、上述の実施形態で述べた光検出装置のいずれかを適用することができる。光検出システム1200は例えば、撮像システムとして用いることができる。撮像システムの具体例としては、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダー、監視カメラ等が挙げられる。図20では、光検出システム1200としてデジタルスチルカメラの例を示している。
図20に示す光検出システム1200は、光検出装置1204、被写体の光学像を光検出装置1204に結像させるレンズ1202、レンズ1202を通過する光量を可変にするための絞り1203、レンズ1202の保護のためのバリア1201を有する。レンズ1202および絞り1203は、光検出装置1204に光を集光する光学系である。
光検出システム1200は、光検出装置1204から出力される出力信号の処理を行う信号処理部1205を有する。信号処理部1205は、必要に応じて入力信号に対して各種の補正、圧縮を行って出力する信号処理の動作を行う。光検出システム1200は、更に、画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリ部1206、外部コンピュータ等と通信するための外部インターフェース部(外部I/F部)1209を有する。更に光検出システム1200は、撮像データの記録または読み出しを行うための半導体メモリ等の記録媒体1211、記録媒体1211に記録または読み出しを行うための記録媒体制御インターフェース部(記録媒体制御I/F部)1210を有する。記録媒体1211は、光検出システム1200に内蔵されていてもよく、着脱可能であってもよい。また、記録媒体制御I/F部1210から記録媒体1211との通信や外部I/F部1209からの通信は無線によってなされてもよい。
更に光検出システム1200は、各種演算を行うとともにデジタルスチルカメラ全体を制御する全体制御・演算部1208、光検出装置1204と信号処理部1205に各種タイミング信号を出力するタイミング発生部1207を有する。ここで、タイミング信号などは外部から入力されてもよく、光検出システム1200は、少なくとも光検出装置1204と、光検出装置1204から出力された出力信号を処理する信号処理部1205とを有すればよい。第4の実施形態にて説明したようにタイミング発生部1207は光検出装置に搭載されていてもよい。全体制御・演算部1208およびタイミング発生部1207は、光検出装置1204の制御機能の一部または全部を実施するように構成してもよい。
光検出装置1204は、画像用信号を信号処理部1205に出力する。信号処理部1205は、光検出装置1204から出力される画像用信号に対して所定の信号処理を実施し、画像データを出力する。また、信号処理部1205は、画像用信号を用いて、画像を生成する。また、信号処理部1205は、光検出装置1204から出力される信号に対して測距演算を行ってもよい。なお、信号処理部1205やタイミング発生部1207は、光検出装置に搭載されていてもよい。つまり、信号処理部1205やタイミング発生部1207は、画素が配された基板に設けられていてもよいし、別の基板に設けられている構成であってもよい。上述した各実施形態の光検出装置を用いて撮像システムを構成することにより、より良質の画像が取得可能な撮像システムを実現することができる。
<実施形態9>
図21は、前述の実施形態に記載の光検出装置を利用した電子機器である距離画像センサの構成例を示すブロック図である。
図21に示すように、距離画像センサ401は、光学系402、光検出装置403、画像処理回路404、モニタ405、およびメモリ406を備えて構成される。そして、距離画像センサ401は、光源装置411から被写体に向かって投光され、被写体の表面で反射された光(変調光やパルス光)を受光することにより、被写体までの距離に応じた距離画像を取得することができる。
光学系402は、1枚または複数枚のレンズを有して構成され、被写体からの像光(入射光)を光検出装置403に導き、光検出装置403の受光面(センサ部)に結像させる。
光検出装置403としては、上述した各実施形態の光検出装置が適用され、光検出装置403から出力される受光信号から求められる距離を示す距離信号が画像処理回路404に供給される。
画像処理回路404は、光検出装置403から供給された距離信号に基づいて距離画像を構築する画像処理を行う。そして、その画像処理により得られた距離画像(画像データ)は、モニタ405に供給されて表示されたり、メモリ406に供給されて記憶(記録)されたりする。
このように構成されている距離画像センサ401では、上述した光検出装置を適用することで、画素の特性向上に伴って、例えば、より正確な距離画像を取得することができる。
<実施形態10>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図22は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図22では、術者(医師)1131が、内視鏡手術システム1003を用いて、患者ベッド1133上の患者1132に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム1003は、内視鏡1100と、術具1110と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート1134と、から構成される。
内視鏡1100は、先端から所定の長さの領域が患者1132の体腔内に挿入される鏡筒1101と、鏡筒1101の基端に接続されるカメラヘッド1102と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒1101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡1100を図示しているが、内視鏡1100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒1101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡1100には光源装置1203が接続されており、光源装置1203によって生成された光が、鏡筒1101の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者1132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡1100は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド1102の内部には光学系及び光検出装置が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該光検出装置に集光される。当該光検出装置によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該光検出装置としては、前述の各実施形態に記載の光検出装置を用いることができる。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU: Camera Control Unit)1135に送信される。
CCU1135は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡1100及び表示装置1136の動作を統括的に制御する。さらに、CCU1135は、カメラヘッド1102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
表示装置1136は、CCU1135からの制御により、当該CCU1135によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
光源装置1203は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源から構成され、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡1100に供給する。
入力装置1137は、内視鏡手術システム1003に対する入力インターフェースである。ユーザは、入力装置1137を介して、内視鏡手術システム1003に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。
処置具制御装置1138は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具1112の駆動を制御する。
内視鏡1100に術部を撮影する際の照射光を供給する光源装置1203は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成することができる。RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置1203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド1102の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置1203は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド1102の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置1203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用する。具体的には、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察すること、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置11203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
<実施形態11>
本実施形態の光検出システムおよび移動体について、図23及び図24用いて説明する。図23は、本実施形態による光検出システムおよび移動体の構成例を示す概略図である。図24は、本実施形態による光検出システムの動作を示すフロー図である。本実施形態では、光検出システムとして、車載カメラの一例を示す。
図23は、車両システムとこれに搭載される撮像を行う光検出システムの一例を示したものである。光検出システム1301は、光検出装置1302、画像前処理部1315、集積回路1303、光学系1314を含む。光学系1314は、光検出装置1302に被写体の光学像を結像する。光検出装置1302は、光学系1314により結像された被写体の光学像を電気信号に変換する。光検出装置1302は、上述の各実施形態のいずれかの光検出装置である。画像前処理部1315は、光検出装置1302から出力された信号に対して所定の信号処理を行う。画像前処理部1315の機能は、光検出装置1302内に組み込まれていてもよい。光検出システム1301には、光学系1314、光検出装置1302および画像前処理部1315が、少なくとも2組設けられており、各組の画像前処理部1315からの出力が集積回路1303に入力されるようになっている。
集積回路1303は、撮像システム用途向けの集積回路であり、メモリ1305を含む画像処理部1304、光学測距部1306、測距演算部1307、物体認知部1308、異常検出部1309を含む。画像処理部1304は、画像前処理部1315の出力信号に対して、現像処理や欠陥補正等の画像処理を行う。メモリ1305は、撮像画像の一次記憶、撮像画素の欠陥位置を格納する。光学測距部1306は、被写体の合焦や、測距を行う。測距演算部1307は、複数の光検出装置1302により取得された複数の画像データから測距情報の算出を行う。物体認知部1308は、車、道、標識、人等の被写体の認知を行う。異常検出部1309は、光検出装置1302の異常を検出すると、主制御部1313に異常を発報する。
集積回路1303は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。また、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。
主制御部1313は、光検出システム1301、車両センサ1310、制御ユニット1320等の動作を統括・制御する。主制御部1313を持たず、光検出システム1301、車両センサ1310、制御ユニット1320が個別に通信インターフェースを有して、それぞれが通信ネットワークを介して制御信号の送受を行う(例えばCAN規格)方法も取り得る。
集積回路1303は、主制御部1313からの制御信号を受け或いは自身の制御部によって、光検出装置1302へ制御信号や設定値を送信する機能を有する。
光検出システム1301は、車両センサ1310に接続されており、車速、ヨーレート、舵角などの自車両走行状態および自車外環境や他車・障害物の状態を検出することができる。車両センサ1310は、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段でもある。また、光検出システム1301は、自動操舵、自動巡行、衝突防止機能等の種々の運転支援を行う運転支援制御部1311に接続されている。特に、衝突判定機能に関しては、光検出システム1301や車両センサ1310の検出結果を基に他車・障害物との衝突推定・衝突有無を判定する。これにより、衝突が推定される場合の回避制御、衝突時の安全装置起動を行う。
また、光検出システム1301は、衝突判定部での判定結果に基づいて、ドライバーに警報を発する警報装置1312にも接続されている。例えば、衝突判定部の判定結果として衝突可能性が高い場合、主制御部1313は、ブレーキをかける、アクセルを戻す、エンジン出力を抑制するなどして、衝突を回避、被害を軽減する車両制御を行う。警報装置1312は、音等の警報を鳴らす、カーナビゲーションシステムやメーターパネルなどの表示部画面に警報情報を表示する、シートベルトやステアリングに振動を与えるなどしてユーザに警告を行う。
本実施形態では、車両の周囲、例えば前方または後方を光検出システム1301で撮影する。図23(b)に、車両前方を光検出システム1301で撮像する場合の光検出システム1301の配置例を示す。
2つの光検出装置1302は、車両1300の前方に配される。具体的には、車両1300の進退方位または外形(例えば車幅)に対する中心線を対称軸に見立て、その対称軸に対して2つの光検出装置1302が線対称に配されると、車両1300と被写対象物との間の距離情報の取得や衝突可能性の判定を行う上で好ましい。また、光検出装置1302は、運転者が運転席から車両1300の外の状況を視認する際に運転者の視野を妨げない配置が好ましい。警報装置1312は、運転者の視野に入りやすい配置が好ましい。
次に、光検出システム1301における光検出装置1302の故障検出動作について、図24を用いて説明する。光検出装置1302の故障検出動作は、図24に示すステップS1410~S1480に従って実施される。
ステップS1410は、光検出装置1302のスタートアップ時の設定を行うステップである。すなわち、光検出システム1301の外部(例えば主制御部1313)または光検出システム1301の内部から、光検出装置1302の動作のための設定を送信し、光検出装置1302の撮像動作および故障検出動作を開始する。
次いで、ステップS1420において、有効画素から画素信号を取得する。また、ステップS1430において、故障検出用に設けた故障検出画素からの出力値を取得する。この故障検出画素は、有効画素と同じく光電変換部を備える。この光電変換部には、所定の電圧が書き込まれる。故障検出用画素は、この光電変換部に書き込まれた電圧に対応する信号を出力する。なお、ステップS1420とステップS1430とは逆でもよい。
次いで、ステップS1440において、故障検出画素の出力期待値と、実際の故障検出画素からの出力値との該非判定を行う。ステップS1440における該非判定の結果、出力期待値と実際の出力値とが一致している場合は、ステップS1450に移行し、撮像動作が正常に行われていると判定し、処理ステップがステップS1460へと移行する。ステップS1460では、走査行の画素信号をメモリ1305に送信して一次保存する。そののち、ステップS1420に戻り、故障検出動作を継続する。一方、ステップS1440における該非判定の結果、出力期待値と実際の出力値とが一致していない場合は、処理ステップはステップS1470に移行する。ステップS1470において、撮像動作に異常があると判定し、主制御部1313、または警報装置1312に警報を発報する。警報装置1312は、表示部に異常が検出されたことを表示させる。その後、ステップS1480において光検出装置1302を停止し、光検出システム1301の動作を終了する。
なお、本実施形態では、1行毎にフローチャートをループさせる例を例示したが、複数行毎にフローチャートをループさせてもよいし、1フレーム毎に故障検出動作を行ってもよい。ステップS1470の警報の発報は、無線ネットワークを介して、車両の外部に通知するようにしてもよい。
また、本実施形態では、他の車両と衝突しない制御を説明したが、他の車両に追従して自動運転する制御や、車線からはみ出さないように自動運転する制御などにも適用可能である。さらに、光検出システム1301は、自車両等の車両に限らず、例えば、船舶、航空機或いは産業用ロボットなどの移動体(移動装置)に適用することができる。加えて、移動体に限らず、高度道路交通システム(ITS)等、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
本発明の光検出装置は、更に、距離情報など各種情報を取得可能な構成であってもよい。
(その他の実施形態)
以上、各実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に制限されるものではなく、様々な変更および変形が可能である。また、各実施形態は相互に適用可能である。
71 第1半導体領域
76 第2半導体領域
16 トレンチ分離部
80 第2導電型層

Claims (22)

  1. 基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、
    前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、
    前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、
    前記アバランシェダイオードは、前記基板の第1面から第1の深さに配され、信号電荷と同じ導電型の電荷を多数キャリアとする第1導電型の第1半導体領域と、前記第1の深さよりも前記基板の第1面からの距離が長く、前記第1面に対向する第2面までの距離が前記第1面までの距離よりも短い第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、前記第1の深さよりも深く前記第2の深さよりも浅い第3の深さに配され、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域の不純物濃度よりも低い不純物濃度を有する第3半導体領域と、を含み、
    前記トレンチ分離部は、導電体と、前記導電体と前記アバランシェダイオードとの間に配された絶縁体と、を含み、
    前記トレンチ分離部の側壁に、前記第3半導体領域が有する第2導電型の電荷が蓄積された第2導電型層を形成し、前記第2導電型層と前記第2半導体領域とが接するように構成されていることを特徴とする光検出装置。
  2. 前記導電体に所定の電位が供給されたときに前記第2導電型層が形成されることを特徴とする請求項1に記載の光検出装置。
  3. 基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、
    前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、
    前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、
    前記アバランシェダイオードは、前記基板の第1面から第1の深さに配され、信号電荷と同じ導電型の電荷を多数キャリアとする第1導電型の第1半導体領域と、前記第1の深さよりも前記基板の第1面からの距離が長く、前記第1面に対向する第2面までの距離が前記第1面までの距離よりも短い第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、前記第1の深さよりも深く前記第2の深さよりも浅い第3の深さに配され、前記第1半導体領域の不純物濃度よりも低い不純物濃度を有する第1導電型の第3半導体領域と、を含み、
    前記トレンチ分離部は、導電体と、前記導電体と前記アバランシェダイオードとの間に配された絶縁体と、を含み、
    前記トレンチ分離部と前記第3半導体領域とが接することを特徴とする光検出装置。
  4. 基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、
    前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、
    前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、
    前記アバランシェダイオードは、前記基板の第1面から第1の深さに配され、信号電荷と同じ導電型の電荷を多数キャリアとする第1導電型の第1半導体領域と、前記第1の深さよりも前記基板の第1面からの距離が長く、前記第1面に対向する第2面までの距離が前記第1面までの距離よりも短い第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、を含み、
    前記トレンチ分離部には酸化ハフニウム層、酸化アルミニウム層、酸化ジルコニウム層、酸化チタン層、酸化タンタル層、及び、酸化ルテニウム層の少なくともいずれか1つからなる誘電体層が配されていることを特徴とする光検出装置。
  5. 基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、
    前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、
    前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、
    前記アバランシェダイオードは、前記基板の第1面から第1の深さに配され、信号電荷と同じ導電型の電荷を多数キャリアとする第1導電型の第1半導体領域と、前記第1の深さよりも前記基板の第1面からの距離が長く、前記第1面に対向する第2面までの距離が前記第1面までの距離よりも短い第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、を含み、
    前記トレンチ分離部には負の固定電荷を有する誘電体が配されていることを特徴とする光検出装置。
  6. 前記トレンチ分離部は、前記第2半導体領域に接するように配されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光検出装置。
  7. 基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、
    前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、
    前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、
    前記トレンチ分離部には酸化ハフニウム層、酸化アルミニウム層、酸化ジルコニウム層、酸化チタン層、酸化タンタル層、及び、酸化ルテニウム層の少なくともいずれか1つからなる第1誘電体層が配され、
    前記基板は第1面と前記第1面に対向する第2面とを有し、
    前記基板の第2面には酸化ハフニウム層、酸化アルミニウム層、酸化ジルコニウム層、酸化チタン層、酸化タンタル層、及び、酸化ルテニウム層の少なくともいずれか1つからなる第2誘電体層が配されることを特徴とする光検出装置。
  8. 基板に複数の光電変換素子が平面視で2次元アレイ状に配された画素アレイ部と、
    前記基板に設けられ、前記複数の光電変換素子間に配されたトレンチ分離部と、を備え、
    前記複数の光電変換素子のそれぞれは、アバランシェダイオードを含み、
    前記トレンチ分離部には負の固定電荷を有する第1誘電体が配され、
    前記基板は第1面と前記第1面に対向する第2面とを有し、
    前記基板の第2面には負の固定電荷を有する第2誘電体が配されることを特徴とする光検出装置。
  9. 前記基板において、前記トレンチ分離部の側壁および前記第2面には、第2導電型の電荷が蓄積された第2導電型層が形成されることを特徴とする請求項7又は8に記載の光検出装置。
  10. 前記アバランシェダイオードは、前記基板の第1面から第1の深さに配され、信号電荷と同じ導電型の電荷を多数キャリアとする第1導電型の第1半導体領域を有することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の光検出装置。
  11. 前記アバランシェダイオードは、前記第1の深さよりも前記基板の第1面からの距離が長い第4の深さに配された第2導電型の第4半導体領域を有し、
    前記第1半導体領域と前記第4半導体領域とによりアバランシェ増倍領域が形成されることを特徴とする請求項1乃至6、又は10のいずれか1項に記載の光検出装置。
  12. 前記第4半導体領域は、前記トレンチ分離部に接するように配されることを特徴とする請求項11に記載の光検出装置。
  13. 前記トレンチ分離部の側壁に第2導電型の電荷が蓄積された第2導電型層が形成され、
    前記第2導電型層は、前記第4半導体領域に接することを特徴とする請求項11又は12に記載の光検出装置。
  14. 断面視において、前記光電変換素子の幅に対する前記第1半導体領域の幅は、1/30以上1/3以下であることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の光検出装置。
  15. 前記第2面は、散乱構造であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の光検出装置。
  16. 前記第2面は、ピラミッド形状であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の光検出装置。
  17. 前記ピラミッド形状のピラミッドを構成する凹部の深さは、断面視における前記光電変換素子の幅に対して、1/30以上1/3以下であることを特徴とする請求項16に記載の光検出装置。
  18. 前記光電変換素子は、赤外光を光電変換することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の光検出装置。
  19. 前記光電変換素子の開口率は、50%以上100%以下であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載の光検出装置。
  20. 前記トレンチ分離部の側壁において、第2導電型の不純物濃度が最も低い部分の濃度は5×1017cm-3以下であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載の光検出装置。
  21. 請求項1乃至20のいずれか1項に記載の光検出装置と、
    前記光検出装置が出力する信号を処理する信号処理部と、を有することを特徴とする光検出システム。
  22. 請求項1乃至20のいずれか1項に記載の光検出装置と、
    前記光検出装置からの信号に基づく測距情報から、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、を有する移動体であって、
    前記距離情報に基づいて前記移動体を制御する制御手段をさらに有することを特徴とする移動体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117059632A (zh) * 2022-05-05 2023-11-14 浙桂(杭州)半导体科技有限责任公司 一种低探测盲区雪崩二极管传感器

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