JP2022021164A - 圧縮機 - Google Patents

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Nobuyuki Narusawa
翔 後藤
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Abstract

【課題】球形の揺動ピストンを有する往復動圧縮機において、吸込み弁の開閉衝突騒音を緩和し、かつ隙間容積を低減することが可能な圧縮機を提供する。【解決手段】圧縮機10は、ピストン33は、シリンダ22内を揺動しながら往復動する揺動式であって、ピストン33の先端は略平面であり、ピストン33の外周面33aは、シリンダ22の内径より小さい直径の球面となっており、シリンダ22の端面のうち、シリンダ22の端部を閉鎖するバルブプレート26側にリング状部材51が勘合されている。【選択図】 図5

Description

本発明は、圧縮機に関する。
従来、流体を圧縮する往復動圧縮機においては、シリンダの片側端面に吸込み弁を有するバルブプレートを取付けた構造が知られている。この構造では、ピストンの下降中にシリンダ内圧が吸込み流体の圧力以下に低下すると、その圧力差で吸込み弁が開き、吸込み流体をシリンダ内部に取り込む動作を行う。
つまり、ピストンの往復動一回ごとに吸込み弁が開閉を繰り返す。このため、吸込み弁板がその開き量(リフト量)を規制するための弁受部材に衝突することによる騒音が避けられない、との問題がある。この問題は、圧縮機が大容量化すればするほど深刻になる。
また、往復動圧縮機では、一般にピストンが上死点に到達した状態において、ピストン上面とシリンダ端部のバルブプレート面との間に残る隙間の容積が小さいほど効率向上が期待できる。しかしながら、隙間が小さすぎると構成部品の熱膨張や加工ばらつきによって接触の危険性が生じるため、ある程度の隙間を設けざるを得ない、との問題がある。
この隙間容積の問題は、コンロッドの小端部に軸受けを持たない、ピストン自体が揺動する揺動ピストン方式の往復動圧縮機において特にシビアになる。
揺動ピストン方式では、ピストンヘッドをシリンダ内径と同程度の円柱とするよりは、直径がシリンダ内径と同程度の球形のヘッドとした方が摺動部材の無駄な摩耗が抑えられる。
しかしながら、上面をシリンダ内面に沿って平坦な形状とし、側面を球形のピストンヘッドとしてしまうと、上面はシリンダ直径よりも小さい円状となっているため、上死点におけるピストンの位置よりもその前後においてピストン上面の左右端部が上側に飛び出す特徴を持つ。このため、通常ピストン方式と比べて大きな隙間設定が必要になる。
吸込み弁の磨耗低減による吸込み弁の寿命延長を図る圧縮機の一例として、特許文献1には、シリンダの段部に上面が傾斜し、摩擦係数の低い自己潤滑性を有する材料を用いた吸込み弁受け部材を設け、吸込み弁受け部材と吸込み弁とを当接させることが記載されている。
また、安価でしかも信頼性の高い往復動圧縮機の一例として、特許文献2には、シリンダ内を摺動しつつ往復する球体状のピストンが吸込行程において揺動してシリンダ内周面と摺接する部位のピストン球面を窪ませてピストンロッド側から圧縮室内に流体を吸い込むための吸込口を形成したことが記載されている。
特開2005-291021号公報 特開昭62-253971号公報
上述のように、往復動圧縮機では、吸込み弁の騒音緩和と、揺動ピストン方式の隙間容積低減という2つの課題を解決することが求められている。
前者の吸込み弁板の騒音対策や弁板衝突にともなう摩耗を低減する技術の一つである特許文献1では、吸込み弁板とそれを受けるシリンダ側の凹部の間に摩擦係数の低い吸込み弁受部材を設け、弁板の摩耗を低減するとともに、衝突にともなう騒音を和らげる構造が示されている。また、この構造を採用することで従来の吸込み弁板と対向する位置に配していた吸込み弁受を廃止できるため、その分だけ隙間容積を低減することが可能と記載されている。
しかしながら、このような構造を揺動ピストンに適用しようとすると、低減できる隙間容積は吸込み弁受によって占有されていた空間分に限定されるため、その低減効果は十分でない、との課題が残る。
次に特許文献2では、揺動ピストン方式の往復動圧縮機において、バルブプレートに吸込み弁を設けずに、ピストンを球形として、その側面の一部に窪みを設け、ピストンの揺動運動を利用して吸込み弁板を設けずにクランクケース内部から吸気を行う構造について記載されている。
この特許文献2の構造は、吸込み弁板の開閉にともなう騒音に対する根本的な対策となるが、この構造において球形のピストンに設けた窪みは、ピストンをシリンダ内周面に押し付ける方向に働く往復動慣性力の受圧面積を減らしてしまう、との問題がある。この問題によって、ピストン摺動時の潤滑不良による焼き付きや、摩耗等の問題が新たに生じる。
また、ピストンとシリンダの接触面に潤滑油を供給し運転を行う油潤滑式の往復動圧縮機に特許文献2の構造を適用しようとすると、ピストン側面の窪みから吸気を行う際に、油滴を一緒に吸い込んでしまう、との問題がある。ピストン上面に吸い込まれた油滴は、圧縮熱によって炭化し、板周辺に付着することで弁のシール性能を損なうという問題を生じる。さらに、潤滑油自体が吐出して流体と共に失われるため、油の消費量が増加してしまう、という問題を生じる。
こういった観点において考えると、吸込み口の配置としては、バルブプレート側に吸込み弁を設けた特許文献1の構造にメリットがあると言える。
しかし前述の隙間容積低減に関して考えると、特許文献2では、球形の揺動ピストンが上死点に到達した状態においてピストンとバルブプレート面との間に残ってしまう隙間容積を低減できるため、天井面の凹形状をピストンの球形状に近付けた構造を採用している。
上記2つの技術から、揺動ピストン方式の往復動圧縮機では、特許文献2のバルブプレート形状に対して、特許文献1の吸込み弁構造を適用することができれば、騒音緩和と効率改善を両立可能であると考えられる。
しかし、特許文献2のようにバルブプレート側を凹形状とした場合、特許文献1のようにバルブプレートのピストン側の面に吸込み弁を設けることは困難である。これは、一般的に吸込み弁板が閉弁時に接触するバルブプレートの表面にはシール性を目的として研磨加工が施されるが、バルブプレート外周面を突出させると、一般的な平面ラップ盤などでは内周側の研磨が不可能であるためである。
これらの事情から、異なる手法で上記2つの課題を解決する必要がある。
本発明は、球形の揺動ピストンを有する往復動圧縮機において、吸込み弁の開閉衝突騒音を緩和し、かつ隙間容積を低減することが可能な圧縮機を提供する。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、シリンダ内をピストンが往復動することで流体を圧縮する圧縮機において、前記ピストンは、前記シリンダ内を揺動しながら往復動する揺動式であって、前記ピストンの先端は略平面であり、前記ピストンの側面は、前記シリンダの内径より小さい直径の球面となっており、前記シリンダの端面のうち、前記シリンダの端部を閉鎖するバルブプレート側にリング状部材が勘合されていることを特徴とする。
本発明によれば、吸込み弁の開閉衝突騒音を緩和し、かつ隙間容積を低減することができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例における圧縮機全体の構成例を示す図である。 実施例における圧縮機本体の構成例を示す図である。 実施例におけるピストンの構成例を示す図である。 実施例におけるピストンの断面構成例を示す図である。 実施例における圧縮機本体のうち、ピストンが上死点にある場合のシリンダ上面の拡大断面図である。 実施例における圧縮機本体のうち、ピストンが上死点にある場合に吸込み弁方向から見たときの拡大断面図である。 実施例における圧縮機本体の展開図である。 実施例の他の構成における圧縮機本体のうち、ピストンが上死点にある場合のシリンダ上面の拡大断面図である。 実施例における圧縮機本体に設けられているリング状部材の他の形態を示す図である。
本発明の圧縮機の実施例について図1乃至図9を用いて説明する。
まず、本発明の圧縮機は空気や冷媒などの各種流体を圧縮する圧縮機のうち、揺動ピストン方式を採用しうる様々な圧縮機に適用可能であり、その種類や型式、用途は特に限定されない。
なお、本明細書で用いる図面において、同一のまたは対応する構成要素には同一、または類似の符号を付け、これらの構成要素については繰り返しの説明を省略する場合がある。
以下、本実施例の圧縮機の全体構成について図1および図2を用いて説明する。図1は、実施例における圧縮機の概略図である。また、図2は、図1における圧縮機本体1の内部構造を示す図である。
図1に示す圧縮機10は、圧縮機本体1と、その圧縮機本体1を駆動する電動機2と、圧縮機本体1が吐出す流体を貯留するためのタンク3と、を備えている。
圧縮機本体1は流体を圧縮するものであり、その内部構造は図2に示すように、クランクケース21と、クランクケース21から鉛直方向に突出するひとつのシリンダ22と、このシリンダ22の端部(上部の端部)を閉鎖するバルブプレート26と、シリンダヘッド23と、クランクシャフト24を回転可能に、中央において支持するクランクケース21と、を有している。
圧縮機本体1では、クランクケース21内のクランクシャフト24が回転することでコンロッド32の一端部側に回転力を与え、シリンダ22内に設置されたピストン33が鉛直方向に往復動し、その結果としてシリンダ22外部から流体を吸引,圧縮してタンク3へ吐出する。
なお、図1および図2では説明の簡略化のため、圧縮機形状はピストン・シリンダを1対しか持たない1気筒1段圧縮機としているが、クランクシャフトに対して直列あるいは放射状に複数のピストン・シリンダを有する圧縮機であってもよい。
圧縮機本体1では、クランクシャフト24が電動機2の回転軸と平行に配置された状態でタンク3上に配置して固定されている。また、クランクシャフト24には圧縮機プーリ4が固定されており、電動機2の回転軸には電動機プーリ5が固定されている。圧縮機本体1に付設された圧縮機プーリ4は羽根を有しており、その回転に伴い冷却風を圧縮機本体1に向けて発生させることで、圧縮機本体1の放熱を促す。
圧縮機プーリ4および電動機プーリ5には、圧縮機プーリ4および電動機プーリ5の間で動力伝達するための伝動ベルト6が巻回されている。これにより、電動機2の回転に従って、電動機プーリ5、伝動ベルト6および圧縮機プーリ4を介して圧縮機本体1のクランクシャフト24が回転駆動され、圧縮機本体1が流体を圧縮する。
なお、図1では説明の簡略化のため、圧縮機本体1は電動機2と伝動ベルト6を介して接続された構成としているが、圧縮機本体1のクランクシャフト24と電動機2の回転軸をカップリングなどの結合手段を用いて直接に接合することで、両者を一体化した構成であってもよい。
次に、ピストンの周辺構造について図2を用いて説明する。図2に示すピストン33は、ピストン33がコンロッド32と一体で構成された揺動ピストン方式である。この方式では、クランクシャフト24の回転に伴い、ピストン33がシリンダ22内を揺動しながら往復動する。
また、ピストン33は、その先端の中心33dの水平方向位置が、ピストン33を回転させる回転軸24aの中心に対して左右にずれた位置に設けられている。
次いで、ピストン33とコンロッド32との詳細構造について図3および図4を用いて説明する。図3はピストンの構成例を示す図、図4はピストンの断面構成例を示す図である。
図3および図4に示しているピストン33は、ピストン33を支持するコンロッド32と別部品であり、少なくとも、シリンダ22の内周側に接触する外周面33a、およびバルブプレート26側の上面33cが耐摩耗性を有する樹脂によって構成されている。本実施例では、ピストン33は、後述するピストンインサート41を除いて耐摩耗性に優れる樹脂により構成されている。
耐摩耗性に優れる樹脂材料としては、例えばピストン33の主体にポリテトラフルオロエチレン(Poly Tetra Fluoro Ethylene、PTFE)を使用したものが挙げられる。更に、熱膨張率を考慮した場合は、ピストン33の樹脂材としては、ポリフェニレンサルファイド(Poly Phenylene Sulfide、PPS)等が挙げられる。
また、ピストン33の外周面33aは、シリンダ22の内径より小さい直径を持つ球面となっている。特には、わずかに小さい直径であることが望ましい。
更に、ピストン33の先端の上面33cは、ピストン33の中心軸33fに対して傾いており、凹部33eの部分を除いて平面となっている略平面状をしている。略平面状の上面33cは、ピストン33が上死点に位置するときにバルブプレート26の下面に対して略平行になる。なお、ここでいう「略」とは、巨視的に見て実質的に平板状、あるいは平行であるとみなせる水準であればよく、完全に平板状、あるいは平行である必要はない。
このようなピストン33では、圧縮ガスをシールするシールリングとしてピストンリング34が用いられている。この、ピストンリング34は、ピストン33の外周面33aに設けられたリング(環状)溝33bに対してある隙間をもって嵌合されている。なお、ピストンリング34およびリング溝33bを用いずに構成することができる。
また、図4に示すように、ピストン33はその内部に、アルミニウム合金などの金属からなるピストンインサート41が埋め込まれた状態で成型されている。このピストンインサート41は、ピストン33が往復動慣性力や摩擦力によってシリンダヘッド23側に引き上げ荷重を受けた場合でも抜け出すことがないよう、その縁部41aがピストン33の周方向に食い込んだ形状となっている。
このピストンインサート41は、コンロッド32に対してクランクケース21側からクランクシャフト24と直交する方向にネジ35で締結(固定)されている。
上述のようなピストンインサート41は、図4に示すように、シリンダヘッド23側を底にした皿型をしているとともに、コンロッド32の座面も、ピストンインサート41の皿型の中央の凹部に対応する位置に凹部32bが形成されている。この構造により、ピストンインサート41の下面とコンロッド32の上面との間に、中空部41bが形成されることにより軽量化が図られている。
次いで、シリンダ22の端面構造について図5および図6を用いて説明する。図5は図2の圧縮機10においてピストン33が上死点に到達したときのピストン33の周辺部の拡大図を示している。図6は同じ状態の圧縮機10のクランク軸方向の断面図を示している。
図5に示すように、シリンダ22のバルブプレート26側の端面には環状溝22bがあり、その環状溝22bにリング状部材51がはめ込まれている。
このリング状部材51は、圧縮運転中に常に圧縮熱にさらされながら、ピストン外周面33aとの微小な隙間を維持する寸法精度が求められる。また、バルブプレート26に設けられた吸込み弁板26aとの繰り返し衝突に耐える強度とクッション性も必要となる。
このため、耐熱性を有し、かつ熱膨張率の小さい材料、例えば樹脂で構成されることが望ましく、特には熱膨張率および高温強度に優れたエンジニアリングプラスチックなどの材質が適する。一例をあげると、フェノール樹脂やポリフェニレンサルファイド(Poly Phenylene Sulfide;PPS)などが適する。これらの樹脂材料は射出成型が可能であるために、形状が複雑であり機械加工が困難なリング状部材51を構成するうえでも都合がよい。
リング状部材51の内周51a部分の径は、その一部、あるいは全体がシリンダ22の内径よりも小さいことが望ましく、シリンダ内壁面22aより内側に突出していることが望ましい。
さらにこのリング状部材51の内周51aは、ピストン33が上死点に到達した状態でも、ピストン外周面33aとの間に若干の隙間を有し、接触による摩耗等の不具合を生じないようになっていることが望ましい。かつ、球形のピストン33が上死点に到達した際に、シリンダ内壁面22a、バルブプレート26、ピストン外周面33a、および上面33cによって囲まれる隙間容積を狭められるようになっている。
次いでこのリング状部材51の詳細形状について、図6乃至図9の展開図を用いて説明する。図7は圧縮機本体の展開図である。図8は実施例の他の構成における圧縮機本体のうち、ピストンが上死点にある場合のシリンダ上面の拡大断面図である。図9は、リング状部材の短形態を示す図である。
図6に示すように、リング状部材51はその周上にシリンダ22の伸縮する方向の厚さが一部薄くなる凹部51bと、その凹部51bの部分に設けられている凸部51cと、を有している。
このうち、凹部51bは、シリンダ22の中心側に向けて傾斜しており、吸込み弁板26aの先端と、シリンダ22との間に介在するようになっている。リング状部材51の凹部51bは、バルブプレート26に設けられた吸込み弁板26aとの衝突によって生じる騒音を緩和することに有効であり、その深さ寸法h、およびその形状が重要である。
例えば、図6に示すように吸込み弁がバルブプレート26に設けられた吸込み弁板26aのみで構成される場合は、吸込み弁板26aが開いた時のみ凹部51bに接触するよう凹部51bの深さ寸法を決定すればよい。更に、図6に示すように凹部51bをシリンダ22の中心側に向けて傾斜させると、吸込み弁板26aが衝突する際の衝撃を和らげることができる。
凸部51cは、凹部51bからリング状部材51の径方向の外側へ突出しており、バルブプレート26の吸込み弁板26aを受ける面積を大きくする役割を有している。その形状については特に限定されず、吸込み弁板26aが開いた時のみ凸部51cに接触するような深さ寸法や形状とすることが望ましい。
ここで、吸込み弁板26aは、その端がシリンダ22の内径よりもシリンダ22の径方向の外側に配置され、リング状部材51に接触する長さである必要がある。これにより、吸込み弁板26aが図7における一方側のボルトだけで支えられ、常に振動するような片持ち構造となることを防止することができ、振動を抑制することができる。
なお、図6などで示した形態では吸込み弁板26aを弁板が一枚のみの構成としているが、図8に示すように吸込み弁板26aのシリンダ22側に吸込み弁受26bを有する構成とすることができる。
図8に示す形態の場合、リング状部材51の凹部51bは、バルブプレート26に設けられた吸込み弁受26bとシリンダ22との間に介在するように設ける。
また、図8に示すように吸込み弁が吸込み弁板26aと吸込み弁受26bで構成される場合、リング状部材の凹部51bは、吸込み弁受26bと常時接触していてもよいし、吸込み弁板26aが開いたときのみ接触するようにしてもよい。ただし、前者の構成の方が吸込み弁受26bがリング状部材51の凹部51bに衝突する際の摩耗を防止できるというメリットがある。
なお、リング状部材の形状は、図5乃至図8に示した形状に限られない。例えば、図9に示すリング状部材51Aは、吸込み弁板26aが開いたときに接触する位置に凹部51bのみが設けられており、凸部51cが設けられていないものである。このような形状においても、凹部51bは、吸込み弁板26aが開いたときのみ凹部51bに接触する寸法、形状とすることが望ましい。
また、図示は省略するが、凸部51cのみが設けられており、凹部51bが設けられておらず、吸込み弁板26aが開いたときにリング状部材の上面側で接触する形状とすることができる。このような形状では、吸込み弁板26aが開いたときのみリング状部材の上面側に接触するように、リング状部材の形状、寸法を決定することが望ましい。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本実施例のシリンダ22内をピストン33が往復動することで流体を圧縮する圧縮機10は、ピストン33は、シリンダ22内を揺動しながら往復動する揺動式であって、ピストン33の先端は略平面であり、ピストン33の外周面33aは、シリンダ22の内径より小さい直径の球面となっており、シリンダ22の端面のうち、シリンダ22の端部を閉鎖するバルブプレート26側にリング状部材51が勘合されていることにより、上死点における球状のピストン33とシリンダ22との隙間を埋めて体積効率を向上させることができる。また、リング状部材51の一部で吸込み弁板26aの弁受を兼ねることができるため、吸込み弁板26aの開閉にともなう衝突騒音を緩和することができる。
また、リング状部材51は、その内径の一部、更にはその内径の全体がシリンダ22の内径よりも小さいため、より効果的に隙間容積を低減することができ、圧縮効率の更なる向上を図ることができる。
更に、リング状部材51は、シリンダ22の伸縮する方向の厚さが一部薄くなる凹部51bを有することで、バルブプレート26とリング状部材51との間の隙間を最小限にでき、隙間容積を最大限に減らせるとともに、吸込み弁板26aをより効果的に受け止めることができ、騒音の低減をより効果的に図ることができる。
また、凹部51bは、シリンダ22の中心側に向けて傾斜していることにより、吸込み弁板26aの開閉の際に吸込み弁板26aを更に効果的に受け止めることができる。
更に、リング状部材51は、径方向の外側に突出している凸部51cを有することで、吸込み弁板26aを受ける面積が大きくできるので更に吸込み弁板26aの衝撃を和らげ、騒音を軽減することができる。また、径方向の外側に突出していることで、ピストン33と干渉することを避けることができる。
また、ピストン33の先端の中心33dの水平方向位置が、ピストン33を回転させる回転軸24aからずれた位置に設けられていることで、圧縮工程におけるピストンリング34の傾きを抑制し、シール性能の悪化を防止することが可能となる。
更に、上面33cは、ピストン33の中心軸33fに対して傾いており、ピストン33が上死点に位置するときに上面33cがバルブプレート26に対して略平行になることで、隙間容積を最小化することが可能となり、圧縮機本体1の理論体積効率を更に向上させることが可能となる。
また、リング状部材51は、樹脂、特にはフェノール樹脂あるいはポリフェニレンサルファイドで構成されていることにより、熱膨張率および高温強度に優れた材料により構成されることになり、リング状部材51の摩耗などの問題を低減することができる。
<その他>
なお、本発明は上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能なものである。上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。
1…圧縮機本体
2…電動機
3…タンク
4…圧縮機プーリ
5…電動機プーリ
6…伝動ベルト
10…圧縮機
21…クランクケース
22…シリンダ
22a…シリンダ内壁面
22b…環状溝
23…シリンダヘッド
24…クランクシャフト
24a…回転軸
26…バルブプレート
26a…吸込み弁板
26b…吸込み弁受
32…コンロッド
32b…凹部
33…ピストン
33a…ピストン外周面(側面)
33b…リング溝
33c…上面
33d…中心
33e…凹部
33f…中心軸
34…ピストンリング
35…ネジ
41…ピストンインサート
41a…縁部
41b…中空部
51,51A…リング状部材
51a…内周
51b…凹部
51c…凸部

Claims (10)

  1. シリンダ内をピストンが往復動することで流体を圧縮する圧縮機において、
    前記ピストンは、前記シリンダ内を揺動しながら往復動する揺動式であって、
    前記ピストンの先端は略平面であり、
    前記ピストンの側面は、前記シリンダの内径より小さい直径の球面となっており、
    前記シリンダの端面のうち、前記シリンダの端部を閉鎖するバルブプレート側にリング状部材が勘合されている
    圧縮機。
  2. 請求項1に記載の圧縮機において、
    前記リング状部材は、その内径の一部が前記シリンダの内径よりも小さい
    圧縮機。
  3. 請求項2に記載の圧縮機において、
    前記リング状部材は、その内径の全体が前記シリンダの内径よりも小さい
    圧縮機。
  4. 請求項1に記載の圧縮機において、
    前記リング状部材は、前記シリンダの伸縮する方向の厚さが一部薄くなる凹部を有する
    圧縮機。
  5. 請求項4に記載の圧縮機において、
    前記凹部は、前記シリンダの中心側に向けて傾斜している
    圧縮機。
  6. 請求項1に記載の圧縮機において、
    前記リング状部材は、径方向の外側に突出している凸部を有する
    圧縮機。
  7. 請求項1に記載の圧縮機において、
    前記ピストンの先端の中心の水平方向位置が、前記ピストンを回転させる回転軸からずれた位置に設けられている
    圧縮機。
  8. 請求項1に記載の圧縮機において、
    前記ピストンの先端の平面は、前記ピストンの中心軸に対して傾いており、
    前記ピストンが上死点に位置するときに前記平面が前記バルブプレートに対して略平行になる
    圧縮機。
  9. 請求項1に記載の圧縮機において、
    前記リング状部材は、樹脂で構成されている
    圧縮機。
  10. 請求項9に記載の圧縮機において、
    前記リング状部材は、フェノール樹脂あるいはポリフェニレンサルファイドで構成されている
    圧縮機。
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