JP2022020404A - リチウムイオン二次電池の劣化判定方法及びリチウムイオン二次電池の劣化判定装置 - Google Patents

リチウムイオン二次電池の劣化判定方法及びリチウムイオン二次電池の劣化判定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2022020404A
JP2022020404A JP2020123879A JP2020123879A JP2022020404A JP 2022020404 A JP2022020404 A JP 2022020404A JP 2020123879 A JP2020123879 A JP 2020123879A JP 2020123879 A JP2020123879 A JP 2020123879A JP 2022020404 A JP2022020404 A JP 2022020404A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
secondary battery
ion secondary
lithium ion
lithium
negative electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020123879A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7227195B2 (ja
Inventor
裕也 稲垣
Yuya Inagaki
弘貴 西
Hiroki Nishi
恒良 中嶋
Tsuneyoshi Nakashima
祐貴 高橋
Yuki Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Primearth EV Energy Co Ltd
Original Assignee
Primearth EV Energy Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Primearth EV Energy Co Ltd filed Critical Primearth EV Energy Co Ltd
Priority to JP2020123879A priority Critical patent/JP7227195B2/ja
Publication of JP2022020404A publication Critical patent/JP2022020404A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7227195B2 publication Critical patent/JP7227195B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

【課題】容易に、精度よく、リチウムイオン二次電池の劣化判定を行う。【解決手段】劣化判定装置としての充電器は、前回の満充電容量から走行期間中の使用電気量、及び走行期間後の残存容量を減ずることにより、車両の走行期間中におけるリチウムイオン二次電池の自己放電容量を演算する。次に、充電器は、この自己放電容量を、その走行期間で除することにより、リチウムイオン二次電池の負極側で消費された負極副反応電流I_neを測定する。続いて、充電器は、この負極副反応電流I_neに基づいて、その負極に形成された被膜量X_neを推定する。更に、充電器は、この被膜量X_neに基づいて、その被膜の形成により負極に生じたリチウムの析出に対する劣化耐性の大きさを示すリチウム析出耐性Zを演算する。そして、充電器は、このリチウム析出耐性Zに基づいて、そのリチウムイオン二次電池の劣化状態を判定する。【選択図】図3

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の劣化判定方法及びリチウムイオン二次電池の劣化判定装置に関するものである。
従来、例えば、特許文献1に示すように、リチウムイオン二次電池の温度及びSOC(State of Charge)に関する履歴情報に基づき正極及び負極の劣化度、並びにリチウムトラップ量を算出することにより、そのリチウムイオン二次電池の劣化を判定する方法がある。また、例えば、特許文献2には、車両に搭載された二次電池の使用履歴情報として、その使用期間中の温度分布データから、放置期間を含む全期間における温度分布データを作成する方法が開示されている。そして、この全期間の温度分布データを用いることにより、精度よく、そのリチウムイオン二次電池の劣化判定を行うことができる。
特開2016-223923号公報 特開2017-134894号公報
しかしながら、上記のような従来技術の構成は、その劣化対象となるリチウムイオン二次電池に紐付いた経時的な使用履歴情報の取得を必須とする。そして、その劣化判定処理も複雑であることから、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、容易に、精度よく、リチウムイオン二次電池の劣化判定を行うことのできる劣化判定方法及び劣化判定装置を提供することにある。
上記課題を解決するリチウムイオン二次電池の劣化判定方法は、充電器を用いて車両のリチウムイオン二次電池を予め定められた特定の電圧に対応する特定充電容量まで充電する特定充電を行った前回の特定充電時から次に前記充電器を用いて前記特定充電を行う今回の特定充電時までの経過時間を前記車両の走行期間として、前記走行期間を取得する工程と、前記走行期間前の前記リチウムイオン二次電池について測定された前回の特定充電容量を取得する工程と、前記走行期間中に使用された前記リチウムイオン二次電池の使用電気量を取得する工程と、前記走行期間後の前記リチウムイオン二次電池について前記特定充電前の残存容量を測定する工程と、前記前回の特定充電容量から前記残存容量及び前記使用電気量を減ずることにより前記走行期間における前記リチウムイオン二次電池の自己放電容量を測定する工程と、前記自己放電容量を前記走行期間で除することにより、前記走行期間中に前記リチウムイオン二次電池の負極側で消費された負極副反応電流を演算する工程と、前記負極副反応電流に基づいて、前記負極に形成された被膜量を推定する工程と、前記被膜量に基づいて、被膜の形成により前記負極に生じたリチウムの析出に対する劣化耐性の大きさを前記リチウムイオン二次電池のリチウム析出耐性として演算する工程と、前記リチウム析出耐性に基づいて前記リチウムイオン二次電池の劣化状態を判定する工程と、を備える。
上記構成によれば、リチウムイオン二次電池の正極及び負極に生ずる劣化現象を切り分けて、その負極に形成される被膜量の推定により、劣化状態の指標となるリチウム析出耐性が演算される。更に、例えば、判定対象となるリチウムイオン二次電池の型式に合わせて、その被膜量に応じたリチウム析出耐性を演算することができる。そして、これにより、精度よく、そのリチウムイオン二次電池の劣化状態を判定することができる。また、充電器を用いて車両のリチウムイオン二次電池を特定充電する際、容易に取得又は測定することのできる走行期間、前回の特定充電容量、使用電気量、及び残存容量を用いて、その自己放電容量及び負極副反応電流を演算し、負極の被膜量を推定することができる。そして、これにより、簡素な構成にて、容易に、そのリチウムイオン二次電池の劣化判定を行うことができる。
上記課題を解決するリチウムイオン二次電池の劣化判定方法は、前記被膜量が多いほど、より小さな値を有した前記リチウム析出耐性を演算するとともに、前記リチウム析出耐性が所定の劣化判定閾値以上である場合に、前記リチウムイオン二次電池の継続利用が可能であると判定することが好ましい。
即ち、負極における被膜の形成は、電極界面の電荷移動量に応じた律速反応であり、この被膜の形成に伴うリチウムの析出によって、その負極側の劣化状態が進むことになる。従って、上記構成によれば、容易に、精度よく、リチウムイオン二次電池の劣化判定を行うことができる。
上記課題を解決するリチウムイオン二次電池の劣化判定方法は、前記被膜量と前記リチウム析出耐性との関係を示すリチウム析出情報を予め記憶装置に登録する工程を備え、前記被膜量を前記リチウム析出情報に参照することにより前記リチウム析出耐性を演算することが好ましい。
上記構成によれば、演算負荷を抑えて速やかに、その被膜量に応じたリチウム析出耐性を演算することができる。更に、リチウムイオン二次電池の型式に合わせて、そのリチウム析出情報を切り替えることもできる。そして、これにより、容易に、より精度よく、リチウムイオン二次電池の劣化判定を行うことができる。
上記課題を解決するリチウムイオン二次電池の劣化判定方法において、前記残存容量を測定する工程は、前記走行期間後の前記リチウムイオン二次電池を完全放電することにより行われることが好ましい。
上記構成によれば、精度よく、その残存容量を測定することができる。その結果、その劣化判定の精度を向上させることができる。
上記課題を解決するリチウムイオン二次電池の劣化判定方法において、前記走行期間後の前記リチウムイオン二次電池について前記特定充電前のSOCを取得する工程と、今回の前記特定充電に要した充電量を取得する工程と、を備え、前記残存容量を測定する工程は、前記特定充電前のSOC及び前記充電量に基づく推定により行われることが好ましい。
上記構成によれば、短時間で、容易に、その残存容量を測定することができる。
上記課題を解決するリチウムイオン二次電池の劣化判定方法は、前記前回の特定充電容量及び前記走行期間が前記車両に保持されることが好ましい。
上記構成によれば、走行期間の前後で、車両に接続された充電器が異なっている場合でも、そのリチウムイオン二次電池の劣化判定を行うことができる。そして、これにより、充電箇所を自在に選択することが可能になることで、その利便性の向上を図ることができる。
上記課題を解決するリチウムイオン二次電池の劣化判定方法は、前記リチウムイオン二次電池について、前記走行期間中の温度及びSOCを取得する工程と、前記走行期間中の温度及びSOCに基づいて、前記負極副反応電流の値を補正する工程と、を備えることが好ましい。
即ち、自己放電容量を走行期間で除することにより得られた負極副反応電流は、その走行期間中にリチウムイオン二次電池の負極に生じた副反応の平均速度を示す値となっている。そして、このような電極反応の速度は、その温度と電極電位に依存する。従って、上記構成によれば、より精度よく、そのリチウムイオン二次電池の劣化判定を行うことができる。
上記課題を解決するリチウムイオン二次電池の劣化判定方法は、前記リチウムイオン二次電池の抵抗を測定することにより該抵抗に基づいて前記リチウムイオン二次電池の劣化状態を判定する工程、及び前記リチウムイオン二次電池の満充電容量を測定することにより該満充電容量に基づいて前記リチウムイオン二次電池の劣化状態を判定する工程の少なくとも何れかを備えることが好ましい。
上記構成によれば、より精度よく、リチウムイオン二次電池の劣化判定を行うことができる。特に、抵抗や満充電容量で劣化状態を判定した場合に生ずる過判定、詳しくは、その負極側の劣化状態に余裕がある場合であっても車両のリチウムイオン二次電池が継続利用不可と判定される状況を回避することができる。そして、これにより、より有効に、その車両に搭載されたリチウムイオン二次電池を利用することができる。
上記課題を解決するリチウムイオン二次電池の劣化判定装置は、充電器を用いて車両のリチウムイオン二次電池を予め定められた特定の電圧に対応する特定充電容量まで充電する特定充電を行った前回の特定充電時から次に前記充電器を用いて前記特定充電を行う今回の特定充電時までの経過時間を前記車両の走行期間として、前記走行期間を取得する走行期間取得部と、前記走行期間前の前記リチウムイオン二次電池について測定された前回の特定充電容量を取得する前回特定充電容量取得部と、前記走行期間中に使用された前記リチウムイオン二次電池の使用電気量を取得する使用電気量取得部と、前記走行期間後の前記リチウムイオン二次電池について前記特定充電前の残存容量を測定する残存容量測定部と、前記前回の特定充電容量から前記残存容量及び前記使用電気量を減ずることにより前記走行期間における前記リチウムイオン二次電池の自己放電容量を演算する自己放電容量演算部と、前記自己放電容量を前記走行期間で除することにより、前記走行期間中に前記リチウムイオン二次電池の負極側で消費された負極副反応電流を演算する負極副反応電流演算部と、前記負極副反応電流に基づいて、前記負極に形成された被膜量を推定する被膜量推定部と、前記被膜量に基づいて、被膜の形成により前記負極に生じたリチウムの析出に対する劣化耐性の大きさを前記リチウムイオン二次電池のリチウム析出耐性として演算するリチウム析出耐性演算部と、前記リチウム析出耐性に基づいて前記リチウムイオン二次電池の劣化状態を判定する劣化状態判定部と、を備える。
本発明によれば、容易に、精度よく、リチウムイオン二次電池の劣化判定を行うことができる。
リチウムイオン二次電池の概略構成図。 リチウムイオン二次電池を搭載する車両及び充電器の概略構成図。 リチウムイオン二次電池の劣化判定を行う際の処理手順を示すフローチャート。 負極副反応電流と負極の被膜量との関係を示す説明図。 負極の被膜量とリチウム析出耐性との関係を示す説明図。 負極副反応電流を演算する際の処理手順を示すフローチャート。 車両に搭載されたリチウムイオン二次電池の容量変化を示す説明図。 負極副反応電流の補正処理を示す説明図。 走行期間中の温度及びSOCに基づき負極副反応電流を補正する際の処理手順を示すフローチャート。
以下、リチウムイオン二次電池の劣化判定方法及び劣化判定装置の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、リチウムイオン二次電池1は、図示しない電解質とともに、その正極3、負極4、及びセパレータ5が内側に封入されたセル10を構成要素とする。そして、例えば、車載電源等、その用途に応じて、このようなセル10を複数組み合わせてパッケージ化する構成が一般的となっている。
尚、説明の便宜上、図1中には、所謂一次元の電池モデルを記載するが、実際の構成としては、例えば、正極3及び負極4、及びセパレータ5は、シート状の外形を有して積層される。更に、この積層体を巻回することにより、正極3と負極4との間にセパレータ5を挟み込む状態で、その径方向において、正負の電極とセパレータ5とが交互に並ぶ電極体11が形成される。即ち、電極体11の形成には、二枚のセパレータ5が用いられる。また、多くの場合、電極体11は、その巻回された正極3、負極4、及びセパレータ5を径方向外側から押圧することで、扁平した外形を有するものとなっている。そして、リチウムイオン二次電池1は、このような電極体11を、電解質となる非水電解液や非水電解質ポリマー等とともに、そのセル10の外殻を構成するケース12内に収容する構成となっている。
また、正極3及び負極4は、それぞれ、例えば、シート状の外形を有した正極集電体13及び負極集電体14に対し、活物質を含んだスラリーを塗布することにより形成される。具体的には、正極集電体13には、例えば、アルミニウム等が用いられ、正極活物質には、リチウム遷移金属酸化物が用いられる。また、負極集電体14には、例えば、銅等が用いられ、負極活物質には、炭素系材料が用いられる。更に、リチウムイオン二次電池1のケース12には、その外部に突出する正極端子15及び負極端子16が設けられている。そして、リチウムイオン二次電池1は、これらの正極端子15及び負極端子16に対して、それぞれ、その対応する正極集電体13及び負極集電体14が電気的に接続される構成となっている。
図2に示すように、リチウムイオン二次電池1は、例えば、車両20のようなハイブリッド車両に搭載される。即ち、この車両20は、内燃機関としての構成を有するエンジン30と、駆動モータ及び発電機として機能するモータジェネレータ31,32と、を備えている。更に、そのエンジン出力を駆動輪33に伝達する駆動伝達系34の途中には、動力分割装置35が設けられている。そして、車両20は、この動力分割装置35の作動に基づいて、そのモータジェネレータ31,32の出力を駆動輪33に伝達し、及び回生動作させることのできる構成になっている。
具体的には、車両20は、リチウムイオン二次電池1を備えた電源部40と、その電源出力に基づきモータジェネレータ31,32に駆動電力を供給し、及び、回生電力をリチウムイオン二次電池1に還流させるパワーコントロールユニット(Power Control Unit)41と、を備えている。また、この車両20において、パワーコントロールユニット41は、制御装置50によって、その作動が制御されている。即ち、この制御装置50は、制御のための演算処理を実行する演算処理回路とともに、制御用のプログラムやデータが記憶されたメモリ51を備えたマイクロコンピュータとしての構成を有している。更に、電源部40には、そのリチウムイオン二次電池1の電圧VBを検出する電圧センサ54、その電流IBを検出する電流センサ53、及び、その温度TBを検出する温度センサ52が設けられている。そして、制御装置50は、これにより、リチウムイオン二次電池1の使用環境を監視しつつ、そのパワーコントロールユニット41の作動による電力供給制御及び電力回生制御を実行する構成になっている。
(リチウムイオン二次電池の劣化判定方法)
次に、上記のように車両20に搭載されたリチウムイオン二次電池1の劣化判定方法について説明する。
図2に示すように、本実施形態の車両20は、充電器60を用いることにより、そのリチウムイオン二次電池1を充電することのできる所謂プラグインハイブリッド車両としての構成を有している。
詳述すると、この車両20は、その給電部61に図示しない充電ケーブルが差し込まれることにより、この充電ケーブルを介して充電器60と電気的に接続される。また、本実施形態の充電器60は、この状態で、そのリチウムイオン二次電池1を充電放電することのできる充放電部65を備えている。更に、本実施形態の充電器60において、この充放電部65は、制御装置70によって、その作動が制御されている。即ち、この制御装置70もまた、車両20側の制御装置50と同様、制御のための演算処理を実行する演算処理回路とともに、制御用のプログラムやデータが記憶されたメモリ71を備えたマイクロコンピュータとしての構成を有している。そして、本実施形態の充電器60は、この制御装置50が実行するプログラムに基づいて、この充電器60に接続された車両20のリチウムイオン二次電池1に対する外部給電を行う構成となっている。
また、本実施形態の充電器60は、走行後の車両20に接続された際、そのリチウムイオン二次電池1の劣化判定を実行する劣化判定装置80としての機能を有している。そして、その劣化によりリチウムイオン二次電池1の継続利用を行うべきではないと判断される場合には、車両20の利用者に対し、そのリチウムイオン二次電池1の交換を促す報知出力を実行する構成となっている。
具体的には、本実施形態の充電器60は、この充電器60に接続されたリチウムイオン二次電池1の電圧VB及び電流IBを測定するセンサ部81を備えている。また、この充電器60の制御装置70は、車両20側の制御装置50との間でデータ通信を行う機能を有している。そして、劣化判定装置80としての充電器60は、そのセンサ部81による検出データ、及び車両20とのデータ通信により得られる各種情報に基づいて、そのリチウムイオン二次電池1の劣化判定を実行する構成になっている。
詳述すると、図3のフローチャートに示すように、本実施形態の充電器60は、走行後の車両20に接続されると(ステップ101及びステップ102)、先ず、そのリチウムイオン二次電池1の抵抗R及び今回の満充電容量Qrun_aを測定する(ステップ103)。
即ち、本実施形態の充電器60は、充電器60を用いて車両20のリチウムイオン二次電池1を満充電した前回の満充電時から、次に充電器60を用いてリチウムイオン二次電池1の満充電を行う今回の満充電時までの経過時間を車両20の走行期間t_runとして、その走行期間t_run後の抵抗R及び今回の満充電容量Qrun_aを測定する。更に、これにより測定した走行期間t_run後の抵抗R及び今回の満充電容量Qrun_aを、それぞれ、予め定められた劣化判定閾値Rth,Qthと比較する(ステップ104及びステップ105)。そして、充電器60は、その抵抗Rが劣化判定閾値Rthを超える場合(R>Rth、ステップ104:NO)、又は、今回の満充電容量Qrun_aが劣化判定閾値Qthに満たない場合(Qrun_a<Qth、ステップ105:NO)に、その劣化状態が、交換をすべき末期状態にあると判定する(ステップ106)。
また、本実施形態の充電器60は、上記ステップ104及びステップ105の各劣化判定条件を共に満たした場合(R≦Rth、且つQrun_a≧Qth、ステップ104:YES及びステップ105:YES)、続いて、そのリチウムイオン二次電池1の負極4に生ずる負極副反応電流I_neを測定する(ステップ107)。次に、充電器60は、この負極副反応電流I_neに基づいて、負極4に形成される被膜量X_neを推定する(ステップ108)。更に、充電器60は、この負極4の被膜量X_neに基づいて、その被膜の形成により負極4に生じたリチウムの析出に対する劣化耐性の大きさを、リチウムイオン二次電池1のリチウム析出耐性Zとして演算する(ステップ109)。そして、本実施形態の充電器60は、このリチウム析出耐性Zに基づいて、そのリチウムイオン二次電池1の劣化状態を判定する(ステップ110)。
即ち、電極の被膜成長モデルを示す次の(1)式は、電極界面の電荷移動により生ずる副反応電流Iと、その積分値∫Idtとの関係を示す(2)式に変換することができる。
Figure 2022020404000002
つまり、電極界面において被膜の形成に消費される単位時間あたりの電荷移動量が、その副反応電流Iに表される。更に、被膜の成長に伴い抵抗が増加することで、その電極界面の電荷移動量が徐々に減少する。そして、これにより、その膜厚xと成長速度(dx/dt)とが反比例の関係にあることを示す(1)式、及び、その副反応電流Iと電極の被膜量を示す積分値∫Idtとが反比例の関係にあることを示す(2)式が導かれる。
図2及び図4に示すように、本実施形態の充電器60においては、このような負極副反応電流I_neと負極4の被膜量X_neとの関係が、マップ83の形式で、予め、その制御装置70のメモリ71に登録されている。尚、図4中、負極副反応電流I_neの単位は「μA」、負極4の被膜量X_neの単位は「Ah」である。そして、本実施形態の劣化判定装置21は、測定した負極副反応電流I_neを、このマップ83に参照することにより、そのリチウムイオン二次電池1における負極4の被膜量X_neを推定する。
更に、図2及び図5に示すように、本実施形態の充電器60においては、その負極4の被膜量X_neとリチウム析出耐性Zとの関係を示すリチウム析出情報もまた、マップ84の形式で、予め、その制御装置70のメモリ71に登録されている。具体的には、このマップ84には、負極4の被膜量X_neが増加するに従って、その値が徐々に減少するリチウム析出耐性Zと被膜量X_neとの関係性が保持されている。即ち、負極4の被膜量X_neが増大することにより、この被膜に取り込まれるかたちで、その負極4側に析出するリチウム量が増加する。そして、本実施形態の充電器60は、推定した負極4の被膜量X_neを、このマップ84に参照することにより、そのリチウムイオン二次電池1のリチウム析出耐性Zを演算する。
図3~図5に示すように、本実施形態の充電器60は、ステップ110において、その演算されたリチウム析出耐性Zを、予め定められた劣化判定閾値Zthと比較する。そして、リチウム析出耐性Zが劣化判定閾値Zth以上である場合(Z≧Zth、ステップ110:YES)に、そのリチウムイオン二次電池1は、継続して利用することのできる状態にあると判定し(ステップ111)、劣化判定閾値Zthに満たない場合(Z<Zth、ステップ110:NO)には、ステップ106において、要交換と判定する。
尚、本実施形態の充電器60には、ディスプレイ等の表示装置及びスピーカー等の音出力装置を備えた報知装置85が設けられている(図2参照)。そして、本実施形態の充電器60は、この報知装置85を介して、その劣化判定結果を出力する構成になっている(ステップ112)。
さらに詳述すると、図6のフローチャート、及び図7に示すように、本実施形態の充電器60は、この充電器60に接続された車両20のリチウムイオン二次電池1について、先ず、車両20から、前回、この車両20が充電器60に接続されたときの満充電容量、つまりは前回の満充電容量Qrun_bを取得する(ステップ201)。尚、本実施形態の車両20は、その制御装置50のメモリ51内に、前回の満充電容量Qrun_bを保持する。そして、本実施形態の充電器60は、その制御装置70と車両20側の制御装置50とが行うデータ通信によって、その前回の満充電容量Qrun_bを車両20から取得する構成になっている。
次に、充電器60は、この車両20から、その走行期間t_run中に車両20が使用した使用電気量Quseを取得する(ステップ202)。即ち、本実施形態の車両20において、制御装置50は、車両20の走行期間t_run中、リチウムイオン二次電池1の放電電流積算値を演算し、そのメモリ51に保持する機能を有している。そして、本実施形態の充電器60は、車両20とのデータ通信によって、その制御装置50のメモリ51に保持された放電電流積算値、つまりは、その走行期間t_run中に使用された使用電気量Quseを車両20から取得する構成になっている。
更に、充電器60は、車両20から、リチウムイオン二次電池1について、その走行期間t_run中の温度TBに関する経時データD_tb、及びSOC(State of Charge)に関する経時データD_socを取得する(ステップ203)。尚、本実施形態の車両20においては、上記のように、制御装置50によって、その電圧センサ54、電流センサ53、及び温度センサ52の検出データが監視されている。そして、制御装置50は、これにより、その車両20の走行期間t_runに亘って時系列に検出されるリチウムイオン二次電池1の温度TB及びSOCの推移を、それぞれ、その走行期間t_run中の経時データD_tb,D_socとして、メモリ51に保持する構成となっている。
次に、充電器60は、その充放電部65の放電機能を用いてリチウムイオン二次電池1を完全放電させることにより、その走行期間t_run後、満充電を行う前の残存容量Qrcを測定する(ステップ204)。そして、本実施形態の充電器60は、その後、リチウムイオン二次電池1を満充電することで、その走行期間t_run後における今回の満充電容量Qrun_aを測定する(ステップ205)。
尚、リチウムイオン二次電池1の完全放電は、SOC「0%」に対応する下限電圧(例えば、3.0V)までリチウムイオン二次電池1の電圧VBを低下させることにより行われ、満充電は、SOC「100%」に対応する上限電圧(例えば、4.1V)までリチウムイオン二次電池1の電圧VBを上昇させることにより行われる。
即ち、本実施形態の充電器60において、残存容量Qrcの測定は、リチウムイオン二次電池1を完全放電する間に流れた電流IBを測定することにより行われる。また、満充電容量Qrun_aの測定は、完全放電状態にあるリチウムイオン二次電池1を満充電する間に流れた電流IBを測定することにより行われる。そして、本実施形態の充電器60においては、これにより走行期間t_run後に測定された今回の満充電容量Qrun_aが、その満充電容量に基づいた劣化判定に用いられる(図3参照、ステップ105)。
次に、充電器60は、前回の満充電容量Qrun_bから、走行期間t_run中の使用電気量Quse、及び走行期間t_run後の残存容量Qrcを減ずることにより、その走行期間t_runにおけるリチウムイオン二次電池1の自己放電容量Qsdを演算する(Qsd=Qrun_b-Quse-Qrc、ステップ206)。また、本実施形態の充電器60は、リチウムイオン二次電池1の温度TB及びSOCに関する経時データD_socから、その走行期間t_runを取得する。そして、充電器60は、このステップ206で演算した自己放電容量Qsdを、その放電時間となる走行期間t_runで除することにより、このリチウムイオン二次電池1の負極副反応電流I_neを演算する(I_ne=Qsd/t_run、ステップ207)。
即ち、本実施形態においては、上記のように、リチウムイオン二次電池1の電圧VBをSOC「100%」に対応する上限電圧(例えば、4.1V)まで上昇させた場合の「満充電容量」を予め定められた特定の電圧VBに対応する「特定充電容量」とする。更に、そのリチウムイオン二次電池1を満充電、つまりは、特定充電容量である満充電容量まで充電する行為を「特定充電」とする。そして、この特定充電が行われる時点を「特定充電時」とする。従って、本実施形態においては、「前回の満充電時」が「前回の特定充電時」となり、「今回の満充電時」が「今回の特定充電時」となる。
また、本実施形態の充電器60は、前回の満充電容量Qrun_bから今回の満充電容量Qrun_aを減ずることによりリチウムイオン二次電池1の容量低下量Qlossを演算する(Qloss=Qrun_b-Qrun_a、ステップ208)。そして、充電器60は、その容量低下量Qlossを車両20の走行期間t_runで除した値を、上記ステップ207で演算した負極副反応電流I_neから減ずることにより、リチウムイオン二次電池1の正極副反応電流I_peを演算する(I_pe=I_ne-(Qloss/t_run)、ステップ209)。
ここで、上記ステップ207において演算される負極副反応電流I_neは、車両20の走行期間t_runにおいて、そのリチウムイオン二次電池1の負極4に生じた副反応の平均速度を示す値となっている。そして、このような電極反応の速度は、その温度TBと電極電位に依存することが知られている。
この点を踏まえ、本実施形態の充電器60は、上記ステップ203で取得した走行期間t_runにおけるリチウムイオン二次電池1の温度TBに関する経時データD_tb、及びSOCの経時データD_socに基づいて、上記ステップ207で演算した負極副反応電流I_neの値を補正する(ステップ210)。
具体的には、図8及び図9のフローチャートに示すように、本実施形態の充電器60は、車両20から取得したSOCの経時データD_socを、リチウムイオン二次電池1の正極電位V_pe及び負極電位V_neに関する各経時データD_vpe,D_vneに変換する(ステップ301)。そして、これら電極電位の各経時データD_vpe,D_vneとともに、車両20から取得したリチウムイオン二次電池1の温度TBに関する経時データD_tbを、車両20の走行期間t_runにおけるリチウムイオン二次電池1の使用環境情報D_evrとして、その制御装置70のメモリ71に保持する。
次に、充電器60は、負極電位V_neの経時データD_vneに基づいて、走行期間t_run中の滞在時間割合で重み付けされた負極電位V_neの加重平均値Vaw_neを演算する(ステップ302)。また、充電器60は、リチウムイオン二次電池1の温度TBに関する経時データD_tbに基づいて、同じく走行期間t_run中の滞在時間割合で重み付けされた温度TBの加重平均値TBawを演算する(ステップ303)。そして、本実施形態の充電器60において、その制御装置70のメモリ71には、実験やシミュレーション等により求められたリチウムイオン二次電池1の温度TB及び負極電位V_neと負極副反応電流I_neの補正値αとの関係を規定する補正マップM_corが保持されている。
即ち、本実施形態の充電器60は、上記ステップ302及び303で演算した負極電位V_ne及び温度TBの加重平均値TBawを、この補正マップM_corに参照することにより、その負極副反応電流I_neの補正値αを演算する(ステップ304)。更に、充電器60は、この補正値αを用いて、その負極副反応電流I_neを補正する(I_ne´=I_ne+α、ステップ305)。そして、本実施形態の充電器60は、この補正後の負極副反応電流I_ne´を用いて、上記のような、その負極4に生じた被膜量X_neの推定、及び、この被膜量X_neに基づく劣化判定閾値Zthの演算、並びに劣化判定を実行する構成になっている(図3参照、ステップ107~ステップ110)。
また、図6及び図7に示すように、本実施形態の充電器60は、上記ステップ205で演算した今回の満充電容量Qrun_aを車両20に送信する。そして、この今回の満充電容量Qrun_aで、その車両20側のメモリ51に保持された前回の満充電容量Qrun_bを更新する(Qrun_b=Qrun_a、ステップ211)。
尚、図2に示すように、本実施形態の充電器60は、今回の満充電容量Qrun_aに加え、車両20に対して劣化判定の結果JDを送信する。そして、これにより、車両20側においても、その報知装置86を介した劣化判定の結果出力を行うことが可能になっている。
更に、本実施形態の充電器60は、車両20との接続により測定及び演算したリチウムイオン二次電池1に関する各種の状態量、例えば、抵抗R、負極副反応電流I_ne、負極4の被膜量X_ne、及び正極副反応電流I_pe等を車両20に送信する。そして、これにより、車両20側においてもまた、これらの各種の状態量を用いることで、その車両20に生じた故障の解析等を行うことのできる構成となっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図2に示すように、本実施形態においては、充電器60の制御装置70が、その走行期間取得部70a、前回特定充電容量取得部70b、使用電気量取得部70c、残存容量測定部70d、自己放電容量演算部70e、負極副反応電流演算部70f、負極被膜量推定部70g、リチウム析出耐性演算部70h、及び劣化状態判定部70iとして機能する。
即ち、劣化判定装置80としての充電器60においては、その制御装置70が実行するプログラムに基づいて、車両20の走行期間t_run、つまりは、前回、この車両20が充電器60を用いて満充電された時点から、今回、この充電器60に接続された車両20を満充電するまでの時間が車両20から取得される。更に、走行期間t_run前のリチウムイオン二次電池1について測定された前回の満充電容量Qrun_b、及び走行期間t_run中に使用されたリチウムイオン二次電池1の使用電気量Quseが車両20から取得される。そして、その走行期間t_run後のリチウムイオン二次電池1について満充電前の残存容量Qrcが測定される。
次に、前回の満充電容量Qrun_bから残存容量Qrc及び使用電気量Quseを減ずることにより走行期間t_runにおけるリチウムイオン二次電池1の自己放電容量Qsdが測定される。そして、この自己放電容量Qsdを、その放電時間となる走行期間t_runで除することにより、リチウムイオン二次電池1の負極4側で消費された負極副反応電流I_neが測定される。
続いて、この負極副反応電流I_neに基づいて、その負極4に形成された被膜量X_neが推定されるとともに、この被膜量X_neに基づいて、その被膜の形成により負極4に生じたリチウムの析出に対する劣化耐性の大きさが、このリチウムイオン二次電池1のリチウム析出耐性Zとして演算される。そして、このリチウム析出耐性Zに基づいて、そのリチウムイオン二次電池1の劣化状態が判定される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)上記構成によれば、リチウムイオン二次電池1の正極3及び負極4に生ずる劣化現象を切り分けて、その負極4に形成される被膜量X_neの推定により、劣化状態の指標となるリチウム析出耐性Zが演算される。更に、例えば、判定対象となるリチウムイオン二次電池1の型式に合わせて、その被膜量X_neに応じたリチウム析出耐性Zを演算することができる。そして、これにより、精度よく、そのリチウムイオン二次電池1の劣化状態を判定することができる。また、充電器60を用いて車両20のリチウムイオン二次電池1を満充電する際、容易に取得又は測定することのできる走行期間t_run、前回の満充電容量Qrun_b、使用電気量Quse、及び残存容量Qrcを用いて、その自己放電容量Qsd及び負極副反応電流I_neを演算し、負極4の被膜量X_neを推定することができる。そして、これにより、簡素な構成にて、容易に、そのリチウムイオン二次電池1の劣化判定を行うことができる。
(2)劣化判定装置21は、負極4の被膜量X_neが多いほど、より小さな値を有したリチウム析出耐性Zを演算する。そして、このリチウム析出耐性Zが所定の劣化判定閾値Zth以上である場合に(Z≧Zth)、そのリチウムイオン二次電池1の利用が可能であると判定する。
即ち、負極4における被膜の形成は、電極界面の電荷移動量に応じた律速反応であり、この被膜の形成に伴うリチウムの析出によって、その負極4側の劣化状態が進むことになる。従って、上記構成によれば、容易に、精度よく、リチウムイオン二次電池1の劣化判定を行うことができる。
(3)記憶装置としてのメモリ71には、負極4の被膜量X_neとリチウム析出耐性Zとの関係を示すリチウム析出情報が、マップ84の形式で、予め登録されている。そして、劣化判定装置21は、推定した負極4の被膜量X_neを、そのマップ84に参照することによりリチウム析出耐性Zを演算する。
上記構成によれば、演算負荷を抑えて速やかに、その被膜量X_neに応じたリチウム析出耐性Zを演算することができる。更に、リチウムイオン二次電池1の型式に合わせて、そのリチウム析出情報のマップ84を切り替えることもできる。そして、これにより、容易に、より精度よく、リチウムイオン二次電池1の劣化判定を行うことができる。
(4)残存容量Qrcの測定は、走行期間t_run後のリチウムイオン二次電池1を完全放電することにより行われる。これにより、精度よく、その残存容量Qrcを測定することができる。その結果、その劣化判定の精度を向上させることができる。
(5)前回の満充電容量Qrun_b及び走行期間t_runが車両20に保持される。
上記構成によれば、走行期間t_runの前後で、車両20に接続された充電器60が異なっている場合でも、そのリチウムイオン二次電池1の劣化判定を行うことができる。そして、これにより、充電箇所を自在に選択することが可能になることで、その利便性の向上を図ることができる。
(6)充電器60は、走行期間t_runにおけるリチウムイオン二次電池1の温度及びSOCを取得する。そして、これらの温度及びSOCに基づいて、その負極4の被膜量X_neを推定するために演算した負極副反応電流I_neを補正する。
即ち、自己放電容量Qsdを走行期間t_runで除することにより得られた負極副反応電流I_neは、その走行期間t_run中にリチウムイオン二次電池1の負極4に生じた副反応の平均速度を示す値となっている。そして、このような電極反応の速度は、その温度TBと電極電位に依存する。従って、上記構成によれば、より精度よく、そのリチウムイオン二次電池1の劣化判定を行うことができる。
(7)充電器60は、リチウムイオン二次電池1の抵抗R及び今回の満充電容量Qrun_aを測定する。更に、劣化判定装置21は、これらの抵抗R及び今回の満充電容量Qrun_aに基づいてリチウムイオン二次電池1の劣化状態を判定する。そして、これらの劣化判定条件を共に満たした場合に、その負極副反応電流I_neの測定による負極4に生じた被膜量X_neの推定、及び、この被膜量X_neに基づいたリチウム析出耐性Zの演算によるリチウムイオン二次電池1の劣化状態判定を実行する。
上記構成によれば、より精度よく、リチウムイオン二次電池1の劣化判定を行うことができる。特に、抵抗R及び満充電容量Qrun_aのみで劣化状態を判定した場合に生ずる過判定、詳しくは、その負極4側の劣化状態に余裕がある場合であっても車両20のリチウムイオン二次電池1を継続利用不可と判定される状況を回避することができる。そして、これにより、より有効に、その車両20に搭載されたリチウムイオン二次電池1を利用することができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、走行期間t_run後のリチウムイオン二次電池1について、その抵抗R及び今回の満充電容量Qrun_aの測定による劣化状態判定を共に満たした場合(R≦Rth且つQrun_a≧Qth)に、負極副反応電流I_neの測定、被膜量X_neの推定及びリチウム析出耐性Zの演算による劣化状態判定を実行することとした。しかし、これに限らず、抵抗Rの測定による劣化状態判定又は今回の満充電容量Qrun_aによる劣化状態判定の何れか一方を、そのリチウム析出耐性Zに基づいた劣化状態判定に組み合わせた構成であってもよい。そして、その判定順についてもまた、例えば、リチウム析出耐性Zに基づく劣化状態判定を先に実行する等、任意に変更してもよい。
・上記実施形態では、負極副反応電流I_neと負極4の被膜量X_neとの関係がマップ83の形式で、予め記憶装置としてのメモリ71に登録されることとしたが、計算式を用いて、その測定された負極副反応電流I_neに応じた被膜量X_neを求める構成としてもよい。
・上記実施形態では、負極4の被膜量X_neとリチウム析出耐性Zとの関係が、マップ84の形式で、予め記憶装置となるメモリ71に登録される。そして、マップ84には、負極4の被膜量X_neが増加するに従って、略直線状に、その値が徐々に減少するリチウム析出耐性Zと被膜量X_neとの関係性が保持されることとした。しかし、これに限らず、マップ84に保持する負極4の被膜量X_neとリチウム析出耐性Zとの関係性は、必ずしも、直線状に変化するものでなく、曲線形状を有して変化するものであってもよい。そして、例えば、被膜量X_neの増加により、リチウム析出耐性Zの値がステップ状に低下するように、その負極4の被膜量X_neとリチウム析出耐性Zとの関係を規定するものであってもよい。
・上記実施形態では、充電器60を車両20に接続した後、リチウムイオン二次電池1を完全放電させることにより、その走行期間t_run後、満充電を行う前の残存容量Qrcを測定する。そして、その後、リチウムイオン二次電池1を満充電することで、その走行期間t_run後における今回の満充電容量Qrun_aを測定することとした。しかし、これに限らず、完全放電を行うことなく、例えば、走行期間t_run後のSOC、及び今回の満充電に要した充電量Qchg(図6参照)から、その残存容量Qrc及び今回の満充電容量Qrun_aを推定する構成としてもよい。
例えば、走行期間t_run後のSOCが「30%」であった場合、今回の満充電に要した充電量Qchgに「100/70」を乗じた値が、今回の満充電容量Qrun_aである。そして、この今回の満充電容量Qrun_aから充電量Qchgを減ずることにより、その満充電を行う前の残存容量Qrcを求めることができる。これにより、短時間で容易に、その残存容量Qrcを測定することができる。
・上記実施形態では、充電器60は、温度TB及びSOCに関する経時データD_socからリチウムイオン二次電池1の放電時間となる走行期間t_runを抽出することとしたが、走行期間t_run自体を車両20から取得してもよい。
・上記実施形態では、走行期間t_runにおけるリチウムイオン二次電池1の温度TBに関する経時データD_tb及びSOCの経時データD_socから、その走行期間t_run中の滞在時間割合で重み付けされた負極電位V_neの加重平均値Vaw_ne及び温度TBの加重平均値TBawを演算する。更に、これら負極電位V_neの加重平均値Vaw_ne及び温度TBの加重平均値TBawを、そのリチウムイオン二次電池1の温度TB及び負極電位V_neと負極副反応電流I_neの補正値αとの関係を規定する補正マップM_corに参照する。そして、これにより得られる補正値αを用いて、その負極副反応電流I_neを補正することとした。
しかし、これに限らず、負極副反応電流I_neの補正に用いるリチウムイオン二次電池1の温度及びSOCは、必ずしも経時データD_tb,D_socでなくともよい。即ち、車両20の走行期間t_runに亘って時系列に検出される温度TB及びSOCの推移を記録したものでなくともよく、より粗いリチウムイオン二次電池1の温度及びSOCに関するデータを用いて、その負極副反応電流I_neの補正を行う構成であってもよい。そして、このような走行期間t_run中の温度及びSOCに基づく負極副反応電流I_neの補正を行わない構成についても、これを排除しない。
・上記実施形態では、前回の満充電容量Qrun_b及び走行期間t_runが車両20に保持されることとした。しかし、これに限らず、充電器60側で前回の満充電容量Qrun_bを保持し、及び、その走行期間t_runを演算する構成としてもよい。例えば、充電器60が、この充電器60に接続された車両20の識別コードを取得する。そして、その識別コードに紐付けられた前回の満充電容量Qrun_bをメモリから読出し、及び前回接続時からの経過時間を、その走行期間t_runとして演算する構成としてもよい。
・更に、互いに異なる場所に設置された複数の充電器60をネットワークで接続し、相互通信によって、その識別コードに紐付けられた前回の満充電容量Qrun_b、及び各充電器60に接続された時刻を取得することのできる構成としてもよい。このような構成を採用しても、特定の充電器60に固定することなく、そのリチウムイオン二次電池1の劣化判定を行うことができる。
・上記実施形態では、充電器60側でリチウムイオン二次電池1の劣化判定を行うこととしたが、車両20側で劣化判定を行ってもよい。
・上記実施形態では、車両20は、所謂プラグインハイブリッド車両としての構成を有することとしたが、エンジンを有しない電気自動車に搭載されたリチウムイオン二次電池1の劣化判定に適用してもよい。
・上記実施形態では、その上限電圧(例えば、4.1V)に対応するリチウムイオン二次電池1の「満充電容量」を予め定められた特定の電圧VBに対応する「特定充電容量」とする。また、そのリチウムイオン二次電池1を満充電、つまりは特定充電容量である満充電容量まで充電する行為を「特定充電」とする。そして、この特定充電を行う時点を「特定充電時」とすることとした。しかし、これに限らず、予め定められた値であれば、その特定充電容量は、必ずしも満充電容量でなくともよい。例えば、リチウムイオン二次電池1の電圧VBをSOC「100%」に対応する上限電圧(例えば、4.1V)よりも低い値に予め定められた特定の電圧VBまで上昇させる行為を特定充電として、この特定充電が完了した時点の値を特定充電容量に設定してもよい。このような構成としても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
1…リチウムイオン二次電池
4…負極
20…車両
60…充電器
80…劣化判定装置
Qrun_b…前回の満充電容量(前回の特定充電容量)
Quse…使用電気量
Qrc…残存容量
Qsd…自己放電容量
t_run…走行期間
I_ne…負極副反応電流
X_ne…被膜量
Z…リチウム析出耐性

Claims (9)

  1. 充電器を用いて車両のリチウムイオン二次電池を予め定められた特定の電圧に対応する特定充電容量まで充電する特定充電を行った前回の特定充電時から次に前記充電器を用いて前記特定充電を行う今回の特定充電時までの経過時間を前記車両の走行期間として、
    前記走行期間を取得する工程と、
    前記走行期間前の前記リチウムイオン二次電池について測定された前回の特定充電容量を取得する工程と、
    前記走行期間中に使用された前記リチウムイオン二次電池の使用電気量を取得する工程と、
    前記走行期間後の前記リチウムイオン二次電池について前記特定充電前の残存容量を測定する工程と、
    前記前回の特定充電容量から前記残存容量及び前記使用電気量を減ずることにより前記走行期間における前記リチウムイオン二次電池の自己放電容量を測定する工程と、
    前記自己放電容量を前記走行期間で除することにより、前記走行期間中に前記リチウムイオン二次電池の負極側で消費された負極副反応電流を演算する工程と、
    前記負極副反応電流に基づいて、前記負極に形成された被膜量を推定する工程と、
    前記被膜量に基づいて、被膜の形成により前記負極に生じたリチウムの析出に対する劣化耐性の大きさを前記リチウムイオン二次電池のリチウム析出耐性として演算する工程と、
    前記リチウム析出耐性に基づいて前記リチウムイオン二次電池の劣化状態を判定する工程と、を備えるリチウムイオン二次電池の劣化判定方法。
  2. 前記被膜量が多いほど、より小さな値を有した前記リチウム析出耐性を演算するとともに、
    前記リチウム析出耐性が所定の劣化判定閾値以上である場合に、前記リチウムイオン二次電池の継続利用が可能であると判定する
    請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の劣化判定方法。
  3. 前記被膜量と前記リチウム析出耐性との関係を示すリチウム析出情報を予め記憶装置に登録する工程を備え、
    前記被膜量を前記リチウム析出情報に参照することにより前記リチウム析出耐性を演算する請求項1又は請求項2に記載のリチウムイオン二次電池の劣化判定方法。
  4. 前記残存容量を測定する工程は、前記走行期間後の前記リチウムイオン二次電池を完全放電することにより行われる
    請求項1~請求項3の何れか一項に記載のリチウムイオン二次電池の劣化判定方法。
  5. 前記走行期間後の前記リチウムイオン二次電池について前記特定充電前のSOCを取得する工程と、
    今回の前記特定充電に要した充電量を取得する工程と、を備え、
    前記残存容量を測定する工程は、前記特定充電前のSOC及び前記充電量に基づく推定により行われる
    請求項1~請求項3の何れか一項に記載のリチウムイオン二次電池の劣化判定方法。
  6. 前記前回の特定充電容量及び前記走行期間が前記車両に保持される
    請求項1~請求項5の何れか一項に記載のリチウムイオン二次電池の劣化判定方法。
  7. 前記リチウムイオン二次電池について、前記走行期間中の温度及びSOCを取得する工程と、
    前記走行期間中の温度及びSOCに基づいて、前記負極副反応電流の値を補正する工程と、を備える
    請求項1~請求項6の何れか一項に記載のリチウムイオン二次電池の劣化判定方法。
  8. 前記リチウムイオン二次電池の抵抗を測定することにより該抵抗に基づいて前記リチウムイオン二次電池の劣化状態を判定する工程、及び前記リチウムイオン二次電池の満充電容量を測定することにより該満充電容量に基づいて前記リチウムイオン二次電池の劣化状態を判定する工程の少なくとも何れかを備える
    請求項1~請求項7の何れか一項に記載のリチウムイオン二次電池の劣化判定方法。
  9. 充電器を用いて車両のリチウムイオン二次電池を予め定められた特定の電圧に対応する特定充電容量まで充電する特定充電を行った前回の特定充電時から次に前記充電器を用いて前記特定充電を行う今回の特定充電時までの経過時間を前記車両の走行期間として、
    前記走行期間を取得する走行期間取得部と、
    前記走行期間前の前記リチウムイオン二次電池について測定された前回の特定充電容量を取得する前回特定充電容量取得部と、
    前記走行期間中に使用された前記リチウムイオン二次電池の使用電気量を取得する使用電気量取得部と、
    前記走行期間後の前記リチウムイオン二次電池について前記特定充電前の残存容量を測定する残存容量測定部と、
    前記前回の特定充電容量から前記残存容量及び前記使用電気量を減ずることにより前記走行期間における前記リチウムイオン二次電池の自己放電容量を演算する自己放電容量演算部と、
    前記自己放電容量を前記走行期間で除することにより、前記走行期間中に前記リチウムイオン二次電池の負極側で消費された負極副反応電流を演算する負極副反応電流演算部と、
    前記負極副反応電流に基づいて、前記負極に形成された被膜量を推定する被膜量推定部と、
    前記被膜量に基づいて、被膜の形成により前記負極に生じたリチウムの析出に対する劣化耐性の大きさを前記リチウムイオン二次電池のリチウム析出耐性として演算するリチウム析出耐性演算部と、
    前記リチウム析出耐性に基づいて前記リチウムイオン二次電池の劣化状態を判定する劣化状態判定部と、を備えるリチウムイオン二次電池の劣化判定装置。
JP2020123879A 2020-07-20 2020-07-20 リチウムイオン二次電池の劣化判定方法及びリチウムイオン二次電池の劣化判定装置 Active JP7227195B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020123879A JP7227195B2 (ja) 2020-07-20 2020-07-20 リチウムイオン二次電池の劣化判定方法及びリチウムイオン二次電池の劣化判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020123879A JP7227195B2 (ja) 2020-07-20 2020-07-20 リチウムイオン二次電池の劣化判定方法及びリチウムイオン二次電池の劣化判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022020404A true JP2022020404A (ja) 2022-02-01
JP7227195B2 JP7227195B2 (ja) 2023-02-21

Family

ID=80216073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020123879A Active JP7227195B2 (ja) 2020-07-20 2020-07-20 リチウムイオン二次電池の劣化判定方法及びリチウムイオン二次電池の劣化判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7227195B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022021445A (ja) * 2020-07-22 2022-02-03 プライムアースEvエナジー株式会社 二次電池の状態推定方法及び二次電池の状態推定システム
EP4290255A1 (en) 2022-06-10 2023-12-13 Toyota Systems Corporation Secondary battery degradation determination apparatus and secondary battery degradation determination method
EP4293371A1 (en) 2022-06-13 2023-12-20 Toyota Systems Corporation Battery degradation determination system, battery degradation determination apparatus, and battery degradation determination method

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10260236A (ja) * 1997-03-17 1998-09-29 Fuji Elelctrochem Co Ltd 二次電池の残存容量の監視方法
JP2014032825A (ja) * 2012-08-02 2014-02-20 Toyota Motor Corp 二次電池の状態推定装置
JP2014167406A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Sekisui Chem Co Ltd 電池モデル構築方法及び蓄電池劣化推定装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10260236A (ja) * 1997-03-17 1998-09-29 Fuji Elelctrochem Co Ltd 二次電池の残存容量の監視方法
JP2014032825A (ja) * 2012-08-02 2014-02-20 Toyota Motor Corp 二次電池の状態推定装置
JP2014167406A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Sekisui Chem Co Ltd 電池モデル構築方法及び蓄電池劣化推定装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022021445A (ja) * 2020-07-22 2022-02-03 プライムアースEvエナジー株式会社 二次電池の状態推定方法及び二次電池の状態推定システム
EP4290255A1 (en) 2022-06-10 2023-12-13 Toyota Systems Corporation Secondary battery degradation determination apparatus and secondary battery degradation determination method
KR20230170543A (ko) 2022-06-10 2023-12-19 가부시키가이샤 도요타 시스템즈 이차 전지 열화 판정 장치 및 이차 전지 열화 판정 방법
EP4293371A1 (en) 2022-06-13 2023-12-20 Toyota Systems Corporation Battery degradation determination system, battery degradation determination apparatus, and battery degradation determination method
KR20230171362A (ko) 2022-06-13 2023-12-20 가부시키가이샤 도요타 시스템즈 전지 열화 판정 시스템, 전지 열화 판정 장치 및 전지 열화 판정 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP7227195B2 (ja) 2023-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107991623B (zh) 一种考虑温度和老化程度的电池安时积分soc估计方法
US10551443B2 (en) Battery deterioration determination device, battery deterioration determination method, and vehicle
US11346887B2 (en) Method and apparatus for calculating SOH of battery power pack, and electric vehicle
US9705349B2 (en) Charge control device and charge time calculation method
JP7227195B2 (ja) リチウムイオン二次電池の劣化判定方法及びリチウムイオン二次電池の劣化判定装置
US8000915B2 (en) Method for estimating state of charge of a rechargeable battery
EP4019321B1 (en) Battery managing method and device, and vehicle
US20150249355A1 (en) Charge control device and charge time calculation method
WO2008065910A1 (en) Accumulator failure detecting device, accumulator failure detecting method, accumulator failure detecting program, and computer-readable recording medium containing the accumulator failure detecting program
JPWO2013018143A1 (ja) 二次電池の劣化状態推定装置および劣化状態推定方法
JP5568583B2 (ja) リチウムイオン二次電池システム、リチウムイオン二次電池の検査方法、リチウムイオン二次電池の制御方法
KR102572652B1 (ko) 배터리의 충전상태를 추정하는 방법
JP2017129409A (ja) 二次電池の制御システム
CN106154175B (zh) 基于动态压差的充电电池荷电状态估算系统及工作流程
JPWO2012137456A1 (ja) 余寿命判定方法
JP5040733B2 (ja) 電池の充放電可能電力推定方法
KR20190056079A (ko) 배터리 여유 용량 추정 장치 및 방법
JP2012104239A (ja) リチウムイオン電池の蓄電量推定方法、リチウムイオン電池の蓄電量推定プログラム、リチウムイオン電池の蓄電量補正方法及びリチウムイオン電池の蓄電量補正プログラム
JP2003257501A (ja) 二次電池の残存容量計
JP5911407B2 (ja) バッテリの健全度算出装置および健全度算出方法
JP4866156B2 (ja) 二次電池の充電状態推定装置、充電状態推定方法、およびプログラム
JP4564999B2 (ja) 車載二次電池の内部状態検出装置
JP5904916B2 (ja) バッテリの健全度算出装置および健全度算出方法
US11067637B2 (en) Apparatus and method of estimating state of lithium ion battery
CN111624491A (zh) 一种确定电池剩余电量的方法、装置及电池管理系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7227195

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150