JP2022020288A - アンテナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の方向に順次配置された放射素子108、113、117、120と、給電線路と、を備える。給電線路は、第一の分岐線路105、110、115と第二の分岐線路106、111、118とに分岐する分岐点104、109、114を有する。第一の分岐線路105、110、115は、放射素子108、113、117に接続し、第二の分岐線路106、111は分岐点109、114に接続し、第二の分岐線路118は放射素子120に接続する。第一の分岐線路105、110、115と第二の分岐線路106、111、118の信号電力の割合は各々1:3、1:2、1:1であり、第一の分岐線路105、110、115及び第二の分岐線路106、111の長さは動作周波数の略四分の一波長であり、第二の分岐線路118の長さは動作周波数の略四分の二波長である。
【選択図】図2
Description
そこで、本発明は省スペースで放射素子へ給電ができる構造を有するアンテナを提供することを目的とする。
図1は本実施形態における個体識別リーダ10のブロック図を示している。個体識別リーダ10は、無線通信部11と、制御部12と、アンテナ13と、記憶部14とを有する。本実施形態の個体識別リーダ10は、図示しない個体(例えば、物品)に貼付されたタグを読み取り、当該物品を識別する装置である。タグは、例えば、RFIDタグ(RFタグ)である。タグには個体識別コードが付されている。個体識別コードは例えば、物品固有番号であり、本実施形態でタグを読み取るとは、物品固有番号を読み取ることを含む。
制御部12は、記憶部14に記憶される制御プログラムを実行することにより個体識別リーダ10全体を制御する。制御部12は1つまたは複数のプロセッサ(例えば、CPUやMPU)を有する。CPUはCentral Processing Unitの略である。MPUはMicro-Processing Unitの略である。
アンテナ13は、本実施形態では、円偏波アンテナである。アンテナ13の詳細は図2を用いて後述する。
記憶部14は、制御部12が実行する制御プログラムや通信パラメータ等の各種情報を記憶する。また、記憶部14は、外部から受信した情報や、無線通信部11で復調された情報を記憶する。記憶部14は、1つ以上のROMやRAMなどからなる。ROMはRead Only Memoryの略であり、RAMはRandom Access Memoryの略である。
タグは、物品固有番号に基づき、受信信号を変調する。受信信号の変調は、タグ自身がもつ電源、もしくは個体識別リーダ10から受信した電力を用いて行われる。そして、タグは、変調後の信号(変調信号)を個体識別リーダ10に送信する。
タグから送信された変調信号は、アンテナ13を介して個体識別リーダ10に受信され、無線通信部11で復調される。当該復調により取得した物品固有番号は、記憶部14に記憶される。個体識別リーダ10は無線通信部11とアンテナ13を備えるので、通信装置であると言える。
アンテナ100は給電基板101と放射基板102を有する。給電基板101および放射基板102は、ガラスエポキシ樹脂、テフロン(登録商標)、ポリイミドなどの基材からなる電子基板である。放射基板102は放射素子基板と称される場合もある。後述するように、給電基板101には、給電線路が設けられる。本実施形態では、給電線路はマイクロストリップ線路であるとする。
本明細書において、給電基板101上の分岐点104から各放射素子接続部107、112、116、119までの配線を、給電線路と称する。また、給電基板101と、給電線路とをまとめて、アンテナ13の給電構造と称する。給電線路は、給電部103から信号電力を放射素子107、112、116、119に順次給電する。
図2(c)に示すように、給電基板101の上方に放射基板102が位置する。給電基板101と放射基板102の間には、給電基板101を放射基板102に接続する放射素子接続部107、112、116、119が立設されている。
第五の分岐線路115に分配された信号電力は、分岐後、第三の放射素子接続部116まで、動作周波数帯域の略四分の一波長の長さを伝送し、第三の放射素子117で放射される。第三の放射素子接続部116での信号位相は略180度となる。
第六の分岐線路118に分配された信号電力は、分岐後、第四の放射素子接続部119まで動作周波数帯域の略四分の二波長の長さを伝送し、第四の放射素子120で放射される。第四の放射素子接続部119での信号位相は略270度となる。
このように、本実施形態の給電線路は、1番目から3番目(つまりN-1番目)の放射素子接続部107、112、116のそれぞれの前に、1番目の分岐点104、2番目の分岐点109、3番目の分岐点114を有している。
給電部103から分配された信号電力は、各放射素子108、113、117、120に信号振幅が等しく、信号位相が90度ずつずれて給電されることで円偏波を形成する。なお、放射基板102上の各放射素子108、113、117、120は、ステンレスや銅などの金属板で構成されてもよく、その場合は、基材を用いなくてもよい。
放射基板302上における放射素子313~316の配置は図2(b)と同様である。また、給電基板301と放射基板302の位置関係も、図2(c)と同様である。さらに、給電基板301と放射基板302の接続も図2(c)に示したものと同様であり、給電基板301は4つの放射素子接続部309、310、311、312により放射基板302に接続されている。
給電点402から給電された信号電力は、分岐403において、分岐線路404、405に分岐(分配)される。分岐線路405はさらに分岐線路407、408に分岐される。分岐線路408はさらに分岐線路410、413に分岐される。分岐線路405、408、413および分岐線路404、407、410の長さは、ぞれぞれ、46mmである。46mmという長さは、この基材(基板401)での900MHzの四分の一波長相当の長さである。以下の説明では、分岐線路404、407、410、413の先端406、409、412、414をポート1、2、3、4と称する。
ポート1とポート2の位相差(∠2-∠1)は93.9度であり、ポート2とポート3の位相差(∠3-∠2)は83.9度であるので、位相差は略90度であると言える。分岐線路の幅については、分岐403の幅がw0で0.78mm、分岐線路404の幅がw1で0.06mm、分岐線路407の幅がw2で0.3mm、分岐線路410の幅がw3で0.16mm、分岐線路413の幅がw4で0.16mmである。また、分岐線路405の幅がw0’で0.61mm、分岐線路408の幅がw0”で0.4mmである。
なお、本シミュレーションにおいて、線路は直線であるが、曲がっていても同様の効果が得られる。また、他の基材、基板厚および線路種においても適用可能である。
また、本実施形態では、導波管を使用していないので、導波管を使用するアンテナ(特許文献1)と比較して、アンテナ13を小型化することができる。
第一の実施形態において、放射素子108、113、117、120はモノポールを折り曲げた逆Lアンテナ形状であるとしたが、放射素子の形状はこれに限定されない。例えば、放射素子は、接地面に短絡する逆Fアンテナ形状としてもよい。
第一の実施形態において、給電基板101と給電線路をまとめて、アンテナ13の給電構造と称するとしたが、給電構造は給電部103や放射素子接続部107、112、116、119を含んでもよい。
第一の実施形態では、給電基板101の裏側にグランド(接地部)を設けるとしたが、接地部を設ける位置は給電基板101の裏側に限定されない。また、放射素子の種類や接地部の位置によっては、放射素子は、接地部への短絡部を備えてもよい。例えば、図2(b)に示した放射素子108、113、117、120に短絡部を取り付けてもよい。
第一の実施形態において、放射素子の数は4としたが、当該数は4に限定されず、5以上でもよい。
放射素子の数が4以上の自然数Nのとき、給電点(給電部103)からi番目の分岐点において、1:N-iで信号分配する分岐線の線幅は、分岐前の線路インピーダンスをZとしたとき線路インピーダンスがそれぞれ、式(1)および式(2)のようになる線幅となる。sqrtはsquare rootの略である。
sqrt(N-i+1) * Z 式(1)
sqrt((N-i+1)/(N-i)) * Z 式(2)
次に、図6および図7を参照して、本発明の第二の実施形態を説明する。図6は第二の実施形態のアンテナ500の給電基板501を示しており、図2(a)に対応する図である。本実施形態のアンテナ500も、図1の個体識別リーダ10に使用される。第二の実施形態の個体識別リーダは、アンテナ500以外の構成において、第一の実施形態の個体識別リーダ10と同様な構成を有する。また、図2(b)および図2(c)に示した構成は、第二の実施形態のアンテナ501でも採用する。つまり、第一の実施形態の放射基板102と放射素子接続部107、112、116、119は第二の実施形態のアンテナ500においても採用される。以下、第一の実施形態との相違点を説明する。図6では、第一実施形態と同様な構成要素には同じ参照番号を付けている。
図7(a)はT型の信号分配部506-Aを示している。信号分配部506-Aは、3つの抵抗509、510、511をT字状に結線して構成されている。なお、信号分配部507-A、508-Aは、信号分配部506-Aと同様な構造を有する。
図7(b)はΔ型の信号分配部506―Bを示している。信号分配部506―Bは、3つの抵抗509、510、511をΔ状に結線して構成されている。なお、信号分配部507-B、508-Bは、信号分配部506-Bと同様な構造を有する。
図7(c)は図7(a)とは異なるT型の信号分配部506―Cを示している。信号分配部506―Cは、3つのキャパシタ(コンデンサ)512と3つのインダクタ513をT字状に結線して構成されている。なお、信号分配部507-C、508-Cは、信号分配部506-Cと同様な構造を有する。
なお、上記した第一の実施形態と第二の実施形態では、個体識別リーダ10に用いられるアンテナ10を説明したが、本発明のアンテナの給電構造は、個体識別リーダ10以外の通信装置にも適用することができる。
Claims (9)
- 所定の動作周波数で動作するアンテナであって、
信号電力を供給する給電手段と、
所定の方向に順次配置されたN(Nは4以上の自然数)個の放射素子と、
前記給電手段からの前記信号電力を前記N個の放射素子に順次給電する給電線路と、
を備えるアンテナであって、
前記給電線路は、1番目からN-1番目の前記放射素子のそれぞれの前に分岐点を有し、前記分岐点の各々において第一の分岐線路と第二の分岐線路に分岐し、
前記給電手段からi番目(iはN-1以下の自然数)の前記分岐点において、前記第一の分岐線路へ分岐する信号電力と前記第二の分岐線路へ分岐する信号電力の割合は1: N-iであり、
前記第一の分岐線路はi番目の前記放射素子に接続し、前記第一の分岐線路の長さは前記動作周波数の略四分の一波長であり、
N-1番目の前記分岐点の前記第二の分岐線路を除き、前記第二の分岐線路はi+1番目の前記分岐点に接続し、前記第二の分岐線路の長さは前記動作周波数の略四分の一波長であり、
前記N-1番目の前記分岐点の前記第二の分岐線路は、N番目の前記放射素子に接続し、前記N-1番目の分岐点の前記第二の分岐線路の長さは、前記動作周波数の略四分の二波長であることを特徴とするアンテナ。 - 前記N個の放射素子は、それぞれ、所定の巡回方向に略360度/Nずつ異なる方向へ延びる開放端を有することを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
- 前記給電線路は接地部を備え、前記放射素子は前記接地部への短絡部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ。
- 前記分岐点における前記第一の分岐線路へ信号電力分岐と前記第二の分岐線路への信号電力分岐は、前記第一の分岐線路の幅と前記第二の分岐線路の幅とにより決まることを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載のアンテナ。
- 前記第一の分岐線路の幅と前記第二の分岐線路の幅は、分岐前の線路インピーダンスをZとしたとき、前記第一の分岐線路の線路インピーダンスがsqrt(N-i+1)*Zとなり、前記第二の分岐線路の線路インピーダンスがsqrt((N-i+1)/(N-i))*Zとなる線幅であることを特徴とする請求項4に記載のアンテナ。
- 前記分岐点における前記第一の分岐線路へ信号電力分岐と前記第二の分岐線路への信号電力分岐は、抵抗により行われるか、コンデンサおよびインダクタにより行われることを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載のアンテナ。
- 前記アンテナは、給電基板と、前記給電基板から所定距離だけ隔てられて位置する放射基板と、前記給電基板を前記放射基板に接続する接続部とを備え、
前記給電手段と前記給電線路は、前記給電基板に設けられ、
前記放射素子は前記放射基板に設けられ、
前記接続部は前記給電線路を前記放射素子に接続することを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載のアンテナ。 - 前記アンテナは前記放射素子から高周波無線信号を放射する円偏波アンテナであることを特徴とする請求項1~7の何れか一項に記載のアンテナ。
- 請求項1~8の何れか一項に記載のアンテナと、
前記アンテナの放射素子から無線信号を放射させる無線通信手段と、
前記無線信号手段を制御する制御手段と、
を備える通信装置。
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