JP2022015218A - 印画物の製造方法、熱転写印画装置及び印画物 - Google Patents

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Masayuki Tani
泰史 米山
Yasushi Yoneyama
智子 平林
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Abstract

【課題】高い立体感を有し、かつひび割れのない保護層が設けられた印画物を製造する。【解決手段】印画物の製造方法は、第1基材上に保護層が設けられた熱転写シートを加熱し、第2基材上に感熱凹凸部形成層及び画像が形成された受容層が順に積層された受像シートの前記受容層上に前記保護層を転写する工程と、前記受像シートを加熱し、前記受像シートに凹凸を形成する工程と、を備える。前記受像シートの凹部と凸部との境界部分には、前記保護層を転写しない。【選択図】図1

Description

本開示は、印画物の製造方法、熱転写印画装置及び印画物に関する。
従来、種々の印字方法が知られているが、その中でも昇華型熱転写方式は、濃度階調を自由に調整でき、中間色や階調の再現性にも優れ、銀塩写真に匹敵する高品質の画像形成が可能である。
昇華型熱転写方式は、昇華性染料を含む昇華転写型色材層を備える熱転写シートと、受容層を備える熱転写受像シートとを重ね合わせ、次いで、プリンタが備えるサーマルヘッドにより熱転写シートを加熱することで、昇華転写型色材層中の昇華性染料を受容層に移行させ、画像形成を行うことにより、印画物を得るものである。また、このようにして製造される印画物が備える受容層上に、熱転写シートから保護層を転写し、印画物の耐久性等を向上させることが行われている。
近年、上記した方法により得られる印画物には、多種多様な意匠性が要求されており、例えば、印画物の希少性の表現等を目的として、高い立体感を有する印画物が求められている。
特許第4327912号公報 特開2006-96053号公報
本開示は、高い立体感を有する印画物を製造する印画物の製造方法及び熱転写印画装置を提供することを課題とする。また、本開示は、高い立体感を有する印画物を提供することを課題とする。
本開示の印画物の製造方法は、第1基材上に保護層が設けられた熱転写シートを加熱し、第2基材上に感熱凹凸部形成層及び画像が形成された受容層が順に積層された受像シートの前記受容層上に前記保護層を転写する工程と、前記受像シートを加熱し、前記受像シートに凹凸を形成する工程と、を備え、前記受像シートの凹部と凸部との境界部分には、前記保護層を転写しないものである。
本開示の熱転写印画装置は、第1基材上に保護層が設けられた熱転写シートと、第2基材上に感熱凹凸部形成層及び画像が形成された受容層が順に積層された受像シートとを、サーマルヘッドとプラテンロールとの間に挟み込み、前記サーマルヘッドにより前記熱転写シートを加熱して、前記受像シートの前記受容層上に前記熱転写シートから前記保護層を転写する熱転写部と、前記サーマルヘッドによる印加エネルギーを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記受像シートの第1領域では、前記第1領域と異なる第2領域よりも保護層転写時の前記印加エネルギーを大きくするように制御し、前記第1領域と前記第2領域との境界部分では前記受像シートに前記保護層が転写されないように前記印加エネルギーを制御するものである。
本開示の印画物は、基材と、前記基材上に設けられた感熱凹凸部形成層と、前記感熱凹凸部形成層上に設けられ、画像が形成された受容層と、前記受容層上に設けられた保護層と、を備え、前記保護層側の面に凹凸が設けられており、凹部と凸部との境界部分では、前記受容層の表面が露出しているものである。
本開示によれば、高い立体感を有する印画物を製造できる。
本開示の実施形態に係る熱転写印画装置の概略構成図である。 同実施形態に係る熱転写シートの断面図である。 同実施形態に係る受像シートの断面図である。 同実施形態に係る凹部形成処理を説明する工程断面図である。 図5aは同実施形態に係る印画物の平面図であり、図5bは図5aのVb-Vb線断面図である。 同実施形態に係る印画物の断面図である。 同実施形態に係る印画物の断面図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
図1に示すように、実施形態に係る熱転写印画装置は、印画部Pと、制御部Cと、記憶部Mとを備え、印画部Pが、画像データに基づいて熱転写シート10から受像シート20に色材を転写して画像を形成し、形成した画像上に熱転写シート10から保護層を転写パターンデータに基づいて転写して、印画物を製造する。
図2に示すように、熱転写シート10は、基材11と、この基材11の一方の面、つまり図2においては上面に設けられた、染料を含む染料層13と、この染料層13と面順次に設けられた保護層17とを備える。基材11の他方の面、つまり図2においては下面に、背面層18が設けられていてもよい。
染料層13は、面順次に設けられたイエローの染料を含有するイエロー染料層13Y、マゼンタの染料を含有するマゼンタ染料層13M、及びシアンの染料を含有するシアン染料層13Cを有する。
なお、本実施形態では、画像を形成するための色材として染料を使用し、熱転写シート10に色材層として染料層13を設ける例について説明するが、染料層13に代えて、又は染料層13に加えて、染料及び顔料を含む色材層、顔料を含む色材層、カーボンブラック等の無機粒子を含む色材層等を設けてもよい。
図1に示すように、印画部P(熱転写部)において、熱転写シート10は供給部3に巻き付けられており、供給部3から繰り出された熱転写シート10は、サーマルヘッド1を通って、回収部4に巻き取られて回収されるようになっている。
熱転写シート10を挟んでサーマルヘッド1と反対側には、回転自在なプラテンロール2が設けられている。サーマルヘッド1とプラテンロール2との間に、熱転写シート10及び受像シート20が挟み込まれる。
図3に示すように、受像シート20は、順に積層された、基材21と、感熱凹部形成層22と、受容層23とを備える。感熱凹部形成層22は、多層構造を有していてもよい。受像シート20は、任意の層間、例えば、基材21と感熱凹部形成層22との間や、多層構造を有する感熱凹部形成層22を構成する各層間に接着層等の任意の層を備えていてもよい。また、感熱凹部形成層22と受容層23との間に、プライマー層を備えていてもよい。
サーマルヘッド1が熱転写シート10の染料層13を加熱し、受像シート20の受容層23に染料を転写することで画像が形成される。続いて、サーマルヘッド1が熱転写シート10の保護層17を所定のパターンで加熱することで、画像が形成された受容層23上に保護層17が転写される。
次に、熱転写シート10の各構成について説明する。
(基材)
熱転写シート10の基材11についていかなる限定もされることはなく、熱転写シートの分野で従来公知のものを適宜選択して用いることができる。一例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトンもしくはポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテンまたはアイオノマー等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムが挙げられる。また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用できる。
また、基材11に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、帯電防止層付与等の易接着処理を行ってもよい。また、基材11は、必要に応じて、充填材、可塑剤、着色剤、帯電防止剤等の添加材を含有してもよい。基材11の厚さについて特に限定はないが、2μm以上10μm以下の範囲が好ましい。
(染料層)
基材11の一方の面に染料層13が設けられている。染料層13は、図2に示すように、基材11に直接設けられていてもよく、たとえば、各種プライマー層のような他の層(図示せず)を介して間接的に設けられていてもよい。また、染料層13は、図2に示すように、色相の異なる複数の染料層、つまり、イエロー染料層13Y、マゼンタ染料層13M、およびシアン染料層13Cの組み合わせであってもよく、ブラック染料層など単一の染料層(図示せず)であってもよい。
このような染料層13は、昇華性染料とバインダー樹脂とを含有している。
昇華性染料は特に限定されることはなく、従来公知の昇華性染料から適宜選択して用いることができる。具体的には、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、チアゾール系染料、メロシアニン染料、ピラゾロン染料、メチン系染料、インドアニリン系染料、ピラゾロメチン系染料、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料、キサンテン系染料、オキサジン系染料、ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノスチレン系染料、チアジン系染料、アジン系染料、アクリジン系染料、ベンゼンアゾ系染料、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料、スピロピラン系染料、インドリノスピロピラン系染料、フルオラン系染料、ローダミンラクタム系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、キノフタロン系染料などを例示できる。
バインダー樹脂としては、特に限定されず、従来公知のものを使用できる。例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース樹脂、ポリビニルブチラールやポリビニルアセトアセタール等のポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル樹脂、ポリエステル、フェノキシ樹脂等が挙げられる。中でもポリビニルアセタールが好適に使用できる。これらのバインダー樹脂は、1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
染料層13は、離型剤を含有してもよい。離型剤としては、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス、弗素、リン酸エステル、シリコーン含有化合物を例示できる。中でも、シリコーン含有化合物が好ましい。シリコーン含有化合物としては、シリコーンオイル、シリコーン樹脂等を例示できる。
染料層13の厚みについては、特に限定されないが、0.3μm以上1.5μm以下が好ましい。
染料層13の形成方法についても特に限定はなく、昇華性染料、バインダー、必要に応じて添加される各種の添加材を適当な溶媒に分散、あるいは溶解した染料層用塗工液を調製し、これを、基材11、あるいは基材11上に任意に設けられる層上に、塗布・乾燥して形成できる。
(保護層)
保護層17を構成するバインダー樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリエステルウレタン樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物等を挙げることができる。保護層17は、紫外線吸収性樹脂や活性光線硬化性樹脂を含有してもよい。なお、活性光線とは、活性光線硬化性樹脂に対して化学的に作用させて重合を促進せしめる光線を意味し、具体的には、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等を意味する。
保護層17を構成するバインダー樹脂の含有量について特に限定はないが、保護層17の固形分総量に対し、バインダー樹脂は20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがさらに好ましい。バインダー樹脂の含有量の上限について特に限定はなく、その上限は100質量%である。また、保護層17は、バインダー樹脂に加え、各種フィラーや、蛍光増白剤、耐侯性を向上させるための紫外線吸収剤等、その他の材料を含有してもよい。
保護層17の形成方法についても特に限定はなく、上記で例示したバインダー樹脂、必要に応じて添加される添加材を、適当な溶媒に溶解、或いは分散させた保護層用塗工液を調製し、この塗工液を、基材11、或いは基材11上に設けられる任意の層上に塗布・乾燥して形成できる。保護層17の厚みについて特に限定はないが、例えば、0.5μm以上10μm以下程度である。
保護層17の転写性を向上させるべく、基材11と保護層17との間に剥離層や離型層を設けてもよい。また、受像シート20と保護層17との密着性を向上させるべく、保護層17上に接着層を設けてもよい。
(背面層)
背面層18の材料について限定はなく、例えば、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等のビニル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル-スチレン共重合体等のアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリウレタン、シリコーン変性又はフッ素変性ウレタン等の天然又は合成樹脂等を挙げることができる。背面層18は、これらの樹脂の1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
背面層18は、固形あるいは液状の滑剤を含有してもよい。滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス等の各種ワックス類、高級脂肪族アルコール、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸およびその誘導体、金属石鹸、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シリカ等の無機化合物の粒子等を挙げることができる。背面層18における滑剤の含有量は、5質量%以上50質量%以下が一般的であり、好ましくは10質量%以上40質量%以下である。
背面層18の形成方法について特に限定はなく、樹脂、必要に応じて添加される滑剤等を、適当な溶剤中に溶解、或いは分散させた背面層用塗工液を調製し、この塗工液を、基材11上に塗布・乾燥することで形成できる。背面層18の厚みは、0.5μm以上10μm以下が好ましい。
次に、受像シート20の各層について説明する。
(基材)
受像シート20の基材21としては、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、合成紙、上質紙、アート紙、コート紙、ノンコート紙、キャストコート紙、壁紙、セルロース繊維紙、合成樹脂内添紙、裏打用紙及び含浸紙(合成樹脂含浸紙、エマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙)等の紙基材やポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、等のビニル樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート及びポリメチルメタアクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン等のスチレン樹脂、ポリカーボネート、並びにアイオノマー樹脂等から構成されるフィルム(以下、単に「樹脂フィルム」という。)等が挙げられる。
また、基材21が樹脂フィルムである場合、該樹脂フィルムは、延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよいが、機械的強度という観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムを使用することが好ましい。
なお、本開示において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタクリル」の両方を包含する。また、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」と「メタクリレート」の両方を包含する。
上記した紙基材や樹脂フィルムの積層体を基材21として使用することもできる。積層体は、ドライラミネーション法、ウェットラミネーション法及びエクストリュージョン法等を利用することにより作製できる。
基材21の厚さは、機械的強度の観点から、50μm以上500μm以下が好ましく、75μm以上500μm以下がより好ましく、100μm以上500μm以下がさらに好ましい。
(感熱凹部形成層)
本開示の受像シート20は、厚さ40μm以上の感熱凹部形成層22を備える。本開示の受像シート20を、サーマルヘッドにより、受容層23側から所定値以上のエネルギーを印加して高温条件で加熱することにより、この感熱凹部形成層22に凹部が形成され、製造される印画物に高い立体感を付与できる。例えば、感熱凹部形成層22に凹部を形成することにより、相対的に凸部となる領域が形成され、該凸部が模様や文字等を表すように凹部を形成することにより、印画物の意匠性を向上できる。
感熱凹部形成層22は、単層構造を有するものであってもよく、多層構造を有するものであってもよい。感熱凹部形成層22の厚さは、40μm以上がより好ましく、80μm以上がさらに好ましい。これにより、形成される凹部の深さを向上できると共に、凹部の形成容易性を向上できる。また、熱転写印画装置内での搬送性及び加工適性という観点から、感熱凹部形成層22の厚さは、200μm以下が好ましい。
感熱凹部形成層22は、内部に微細空隙を有する多孔質フィルム及び中空粒子含有層の少なくとも一方を備える、多孔質層である。感熱凹部形成層22は、多孔質フィルム及び中空粒子含有層の少なくとも一方が積層されたものであってもよい。
感熱凹部形成層22が、単層構造を有する多孔質層である場合、その空隙率は、20%以上80%以下が好ましく、30%以上60%以下がより好ましい。これにより、形成される凹部の深さを向上できると共に、凹部の形成容易性を向上できる。また、受容層23に形成される画像濃度を向上できる。さらに、印画時エンボス抑制性を向上できる。
感熱凹部形成層22が、多層構造を有する多孔質層である場合、第1感熱凹部形成層(最も受容層側に配置される感熱凹部形成層)の空隙率は、その他の感熱凹部形成層の空隙率より、小さいことが好ましい。これにより、印画時エンボス抑制性を向上できる。
第1感熱凹部形成層の空隙率は、10%以上60%以下が好ましく、20%以上50%以下がより好ましい。これにより、凹部の深さをより向上できると共に、凹部の形成容易性を向上できる。さらに、印画時エンボス抑制性を向上できる。
第1感熱凹部形成層以外の感熱凹部形成層の空隙率の平均は、10%以上80%以下が好ましく、20%以上80%以下がより好ましい。これにより、第1感熱凹部形成層での凹部形成を容易にし、かつ印画時エンボス抑制性を向上できる。
なお、本開示において空隙率は、(1-感熱凹部形成層の比重/感熱凹部形成層を構成する樹脂材料の比重)×100により算出する。感熱凹部形成層22を構成する樹脂材料の比重が未知の場合には、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジー(株)製、商品名:S3400N)により感熱凹部形成層の断面画像を取得し、断面画像の総面積(a)と、空隙(空孔)の占める面積(b)とから、((b)/(a))×100で算出する。
第1感熱凹部形成層の厚さは、20μm以上150μm以下が好ましく、30μm以上130μm以下がより好ましく、30μm以上100μm以下がさらに好ましい。これにより、形成される凹部の深さを向上できると共に、凹部の形成容易性を向上できる。
第1感熱凹部形成層以外の感熱凹部形成層の厚さの和は、10μm以上180μm以下が好ましく、20μm以上150μm以下がより好ましく、20μm以上130μm以下がさらに好ましい。これにより、受容層上に形成される画像濃度を向上できる。
多孔質フィルムを構成する樹脂材料としては、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体及びエチレン-酢酸ビニル共重合体等のビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、スチレン樹脂、並びにポリアミド等が挙げられる。フィルムの平滑性、断熱性及びクッション性の観点から、ポリプロピレンが特に好ましい。
多孔質フィルムは、添加材を含むことができ、例えば、可塑材、充填材、紫外線安定化材、着色抑制材、界面活性材、蛍光増白材、艶消し材、消臭材、難燃材、耐候材、帯電抑制材、糸摩擦低減材、スリップ材、抗酸化材、イオン交換材、分散材、紫外線吸収材及び顔料や染料等の着色材等が挙げられる。
多孔質フィルムは、公知の方法により製造することができ、例えば、上記した樹脂材料に対し、非相溶な有機粒子又は無機粒子を混練した混合物をフィルム化することにより作製できる。また、一実施態様において、多孔質フィルムは、第1樹脂材料と、第1樹脂材料より高い融点を有する第2の樹脂材料を含む混合物をフィルム化することにより作製できる。
なお、上記方法により作製される多孔質フィルムに限定されるものではなく、市販されている多孔質フィルムを使用してもよい。
多孔質フィルムは、接着層を介して基材21上に積層できる。また、複数の多孔質フィルムを、接着層を介して積層してもよい。
中空粒子含有層は、中空粒子及びバインダー材料を含む層である。中空粒子は、受像シート20の加熱により形成される凹部の深さ条件を満たすことができるものであれば特に限定されるものではなく、有機系中空粒子であっても、無機系中空粒子であってもよいが、分散性の観点からは、有機系中空粒子が好ましい。
有機系中空粒子は、樹脂材料により構成され、例えば、架橋スチレン-アクリル樹脂等のスチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリアクリロニトリル、イミド樹脂及びポリカーボネート等を挙げることができる。
一実施形態において、有機系中空粒子は、樹脂粒子等中にブタンガス等の発泡材を封入し、加熱発泡することにより作製できる。また、一実施形態において、有機系中空粒子は、エマルジョン重合を利用することによっても作製できる。なお、市販されている有機系中空粒子を使用してもよい。
中空粒子含有層に含まれるバインダー材料としては、ポリウレタン、ポリエステル、セルロース樹脂、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリオレフィン、スチレン樹脂、ゼラチン及びその誘導体、スチレンアクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストラン、デキストリン、ポリアクリル酸及びその塩、寒天、κ-カラギーナン、λ-カラギーナン、ι-カラギーナン、カゼイン、キサンテンガム、ローカストビーンガム、アルギン酸並びにアラビアゴム等が挙げられる。
中空粒子含有層は、上記添加材を含んでもよい。
中空粒子含有層は、上記材料を適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材21等に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(受容層)
受容層23は、熱転写シート10が備える染料層13から移行してくる染料を受容し、形成された画像を維持する層である。
受容層23は、樹脂材料を含む。樹脂材料としては、染料が染着し易い樹脂であれば限定されるものではなく、例えば、オレフィン樹脂、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、セルロース樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、カーボネート樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂及びアイオノマー樹脂等が挙げられる。受容層23は、上記樹脂材料を2種以上含むことができる。
受容層23における上記樹脂材料の含有量は、80質量%以上98質量%以下が好ましく、90質量%以上98質量%以下がより好ましい。
一実施形態において、受容層23は、離型剤を含む。これにより、熱転写シート10との離型性を向上できる。離型剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス類、フッ素系又はリン酸エステル系界面活性剤、シリコーンオイル、反応性シリコーンオイル、硬化型シリコーンオイル等の各種変性シリコーンオイル、及び各種シリコーン樹脂などが挙げられる。上記シリコーンオイルとしては、変性シリコーンオイルが好ましい。変性シリコーンオイルとしてはアミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アラルキル変性シリコーン、エポキシ-アラルキル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン等を好ましく用いる事ができるが、エポキシ変性シリコーン、アラルキル変性シリコーン、エポキシ-アラルキル変性シリコーンが特に好ましい。受容層23は、上記離型剤を2種以上含むことができる。
受容層23における離型剤の含有量は、0.5質量%以上20質量%以下が好ましく、0.5質量%以上10質量%以下がより好ましい。これにより、受容層23の透明性を維持しつつ、熱転写シート10との離型性を向上できる。
受容層23の厚みは、0.5μm以上20μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましい。これにより、受容層23上に形成される画像濃度を向上できる。
受容層23は、上記材料を適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、感熱凹部形成層22上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
<印画物の製造方法>
次に、図1に示す熱転写印画装置を用いて印画物を製造する方法について説明する。
まず、熱転写シート10及び受像シート20を準備し、熱転写印画装置にセットする。次に、熱転写シート10と受像シート20とを、染料層13と受容層23とが対向するように重ね合わせ、サーマルヘッド1により熱転写シート10を背面層18側から加熱して染料を熱転写し、受容層23に画像を形成する。
このとき、制御部Cは、記憶部Mに格納されている画像データに基づいて、サーマルヘッド1の印加エネルギーを制御する。受像シート20の受容層23には、熱転写シート10からイエロー染料、マゼンタ染料、シアン染料が順に転写され、画像データに基づく画像が形成される。
画像形成に続いて、保護層転写処理を行う。本実施形態では、保護層転写処理が、受像シート20に凹部を形成する処理を兼ねる。
保護層転写処理では、熱転写シート10と受像シート20とを、保護層17と受容層23とが対向するように重ね合わせ、サーマルヘッドで熱転写シート10を背面層18側から加熱する。このとき、サーマルヘッド1による印加エネルギーを調整し、凹部を形成する領域では、凹部を形成しない領域よりも高い印加エネルギーを付与して、熱転写シート10を介して受像シート20を加熱する。例えば、凹部を形成する領域での印加エネルギーは凹部を形成しない領域での印加エネルギーの1倍より大きく5倍以下、好ましくは2倍以上3倍以下である。
印加エネルギーの低い領域では、熱転写シート10から保護層17が転写される。一方、印加エネルギーの高い領域では、熱転写シート10から保護層17が転写されると共に、感熱凹部形成層22が凹み、感熱凹部形成層22上の受容層23及び保護層17も追従して凹み、表面に凹部が形成される。凹部を形成しない領域は、受像シート20(感熱凹部形成層22)の塑性変形が少ないため、保護層転写後の受像シート20の厚みは、印画前の厚みとほぼ同じになる。一方で、凹部を形成する領域は、受像シート20が塑性変形を起こし、表面に5μm以上の凹み(凹部)ができる。
受像シート20の凹部と、凹部以外の領域、すなわち相対的に凸部となった領域とでは、表面の高さに差があり、保護層17を連続的に(一様に)転写した場合、凹部と凸部の境界部分で保護層17が高低差に追従できず、保護層17にひび割れが発生するおそれがある。
そこで、本実施形態では、受像シート20の凹部を形成する領域と、凹部を形成しない領域との境界部分に保護層17を転写しないようにして、保護層17にひび割れが発生しないようにする。
保護層転写処理において、制御部Cは、記憶部Mに格納されている転写パターンデータに基づいて、サーマルヘッド1の印加エネルギーを制御する。転写パターンデータには、保護層を転写し、かつ凹部を形成する領域を示すパターン、保護層を転写するが凹部は形成しない領域を示すパターン、保護層を転写しない領域を示すパターンが定義されている。
例えば、制御部Cは、図4に示すように、保護層17を転写し、かつ凹部を形成する領域R1ではサーマルヘッド1による印加エネルギーを高くし、保護層17を転写するが凹部は形成しない領域R2ではサーマルヘッド1による印加エネルギーを低くし、保護層17を転写しない領域R3ではサーマルヘッド1による印加エネルギーをゼロ又は極めて低くする。保護層17を転写しない領域R3の幅は80μm(300dpiの1dot程度)以上500μm以下程度が好ましい。
これにより、図5a、図5bに示すように、印加エネルギーの高い領域では、熱転写シート10から保護層17が転写されると共に、感熱凹部形成層22が凹み、感熱凹部形成層22上の受容層23及び保護層17も追従して凹み、表面に凹部Aが形成される。印加エネルギーの低い領域では、熱転写シート10から保護層17が転写されるが、受像シート20(感熱凹部形成層22)の塑性変形が少ないため、保護層17転写後の受像シート20の厚みは、印画前の厚みとほぼ同じである。
凹部Aと、凹部A以外の領域(凸部B)との間の境界部分には保護層17が転写されず、受容層23の表面が露出している。高低差が生じる部分に保護層17が無いため、保護層17にひび割れが発生することを抑制できる。これにより、高い立体感を有し、かつひび割れのない保護層が設けられた印画物が得られる。
図5bに示す構成では、保護層17が転写されず、受容層23の表面が露出している境界部分が、凹部A及び凸部Bの両方に跨っている。すなわち、凹部Aのうち凸部Bに隣接する端部領域、及び凸部Bのうち凹部Aに隣接する端部領域において、保護層17が転写されず、受容層23の表面が露出している。
凹部Aのうち凸部Bに隣接する端部領域は保護層17が転写されないため、保護層17が転写される部分と比較して凹みにくい。そのため、保護層17の転写前又は転写後に、この端部領域を局所的に加熱して凹部を形成してもよい。例えば、熱転写シート10に基材11(又は離型層)が露出した加熱用領域を設けておき、この加熱用領域を介して、端部領域に対し局所的にエネルギーを印加する。
ただし、保護層17が転写されない領域はこれに限定されず、例えば、図6に示すように、保護層17が転写されない境界部分が凸部Bのみにあってもよい。すなわち、凹部Aにはその全体に保護層17が転写され、凸部Bのうち凹部Aに隣接する端部領域において、保護層17が転写されず、受容層23の表面が露出していてもよい。
あるいはまた、図7に示すように、保護層17が転写されない境界部分が凹部Aのみにあってもよい。すなわち、凸部Bにはその全体に保護層17が転写され、凹部Aのうち凸部Bに隣接する端部領域において、保護層17が転写されず、受容層23の表面が露出していてもよい。
凸部Bでは保護層17の表面が光沢度の高いグロス調、凹部Aでは保護層17の表面が光沢度の低いマット調になっていてもよい。
上記実施形態において、保護層転写処理と凹部形成処理とを別々に行ってもよい。例えば、受像シート20の受容層23上に熱転写シート10から保護層17を転写する。続いて、熱転写シート10における保護層17を転写した後の使用済み保護層形成領域と、受像シート20に転写された保護層17とが対向するように熱転写シート10と受像シート20とを重ね合わせ、使用済み保護層形成領域を介して、サーマルヘッドから受像シート20の凹部形成領域に熱エネルギーを付与する。使用済み保護層形成領域は、熱転写シート10の基材11(離型層が設けられている場合は離型層)が露出している。
受像シート20の凸部(凹部を形成しない領域)には、保護層17に代えてホログラム層など他の層を転写してもよい。
凹部を形成する領域への保護層転写及び凹部形成処理と、凹部を形成しない領域への保護層転写処理を別々に行ってもよい。例えば、サーマルヘッド1による印加エネルギーを高くし、熱転写シート10から受像シート20の凹部形成領域に保護層17を転写すると共に、受像シート20に凹部を形成する。その後、サーマルヘッド1による印加エネルギーを低くし、熱転写シート10から、受像シート20のうち、凹部が形成されたことで相対的に凸部となった領域に対し保護層17を転写する。この場合、保護層17が転写されない部分を設けなくてもよい。すなわち、印画物の凹部及び凸部の全体で、受容層23が保護層17に覆われるようにしてもよい。
上記実施形態では、受像シート20の凹部を形成する領域と、凹部を形成しない領域との境界部分に保護層17を転写しないように、すなわち境界部分で保護層17が不連続となるようにして、受像シート20に凹部を形成する際に保護層17にひび割れが生じないようにしたが、例えば、保護層17を網点状(ドット状)に転写することで、不連続な保護層17となるようにしてもよい。
受容層23上に転写されたドット状の保護層17は0.25mm以上2mm以下程度であり、網点率は10%以上80%以下が好ましい。ドット状の保護層17は、受像シート20の全体に形成してもよいし、境界部分にのみ形成し、その他の部分には保護層17を連続的に形成してもよい。
上記実施形態では、受像シート20の感熱凹部形成層22が凹むことで受像シート20の表面に凹凸を形成する例について説明したが、感熱凹部形成層22に代えて、厚さ5μm以上の、発泡粒子を含有する感熱凸部形成層(発泡層)を設け、発泡粒子を発泡させることで凸部を形成し、受像シート20の表面に凹凸を設けてもよい。この場合、凸部を形成する領域を、それ以外の領域よりも高い所定値以上のエネルギー(1倍より大きく5倍以下、好ましくは2倍以上3倍以下のエネルギー)で加熱する。凸部の形成は、保護層17の転写と共に行ってもよいし、保護層17の転写後又は転写前にレーザー光や紫外線を照射して行ってもよい。形成される凸部の高さは5μm以上である。
感熱凸部形成層は、発泡性中空粒子及びバインダー材料を含む層である。発泡性中空粒子は所定温度以上の加熱時にのみ膨張し、その後、温度が下がっても、その膨張状態を維持できる性質を有することが好ましい。
このように、所定温度を境にして低温領域と高温領域で膨張度合いが大きく異なる性質を有する材料として、例えば、熱可塑性樹脂等から構成された外殻の内部に膨張剤を含有した中空部を有する熱膨張性のある中空粒子を挙げることができる。中空粒子の外殻部分の軟化点、中空部に内包された揮発性有機溶剤等から構成される膨張剤の蒸気圧との関係を調整することにより、発泡、膨張が開始される温度や最大に膨張する温度等が異なる種々の中空粒子が市販されている。
発泡性中空粒子は、熱膨張性マイクロスフェアー、熱膨張性マイクロバルーン等とも称されている。発泡性中空粒子を構成する材料は、例えば、架橋スチレン-アクリル樹脂等の発泡体である有機系発泡粒子、無機中空ガラス体等が中空粒子として使用できる。
発泡性中空粒子の大きさは、加熱発泡前の平均粒径が、例えば、0.1μm以上、90μm以下の範囲であり、6μm以上、18μm以下の範囲であることが好ましい。
発泡性中空粒子の中空度合いは、熱膨張領域における平均中空率が30%以上80%以下の範囲であることが好ましく、50%以上80%以下の範囲であることがさらに好ましい。
感熱凹凸部形成層(感熱凹部形成層又は感熱凸部形成層)を設けた受像シートに対する印加エネルギーを調整することで、受像シートの表面に凹凸を形成できる。例えば、受像シートが感熱凹部形成層を有する場合、高いエネルギーを印加した領域に凹部が形成され、凹部が形成されない領域が相対的に凸部となることで、表面に凹凸が形成される。受像シートが感熱凸部形成層を有する場合、高いエネルギーを印加した領域に凸部が形成され、凸部が形成されない領域が相対的に凹部となることで、表面に凹凸が形成される。凹部と凸部との境界部分に保護層を転写しないようにすることで、又は保護層を網点状に転写することで、高い立体感を有し、かつひび割れのない保護層が設けられた印画物が得られる。
1 サーマルヘッド
10 熱転写シート
11 基材
13 染料層
17 保護層
18 背面層
20 受像シート
21 基材
22 感熱凹部形成層
23 受容層

Claims (13)

  1. 第1基材上に保護層が設けられた熱転写シートを加熱し、第2基材上に感熱凹凸部形成層及び画像が形成された受容層が順に積層された受像シートの前記受容層上に前記保護層を転写する工程と、
    前記受像シートを加熱し、前記受像シートに凹凸を形成する工程と、
    を備え、
    前記受像シートの凹部と凸部との境界部分には、前記保護層を転写しない、印画物の製造方法。
  2. 前記感熱凹凸部形成層は、所定値以上のエネルギーを印加した部分に凹部が形成され、前記凹部が形成されない部分が相対的に凸部となる、請求項1に記載の印画物の製造方法。
  3. 前記保護層を転写すると共に前記凹部を形成する、請求項2に記載の印画物の製造方法。
  4. 前記感熱凹凸部形成層の厚さは40μm以上であり、前記凹部の深さは5μm以上である、請求項2又は3に記載の印画物の製造方法。
  5. 前記感熱凹凸部形成層が、多孔質フィルム及び中空粒子含有層の少なくともいずれか一方を有する、請求項2乃至4のいずれかに記載の印画物の製造方法。
  6. 前記感熱凹凸部形成層が、多孔質フィルム及び中空粒子含有層を積層した多層構造を有する、請求項2乃至5のいずれかに記載の印画物の製造方法。
  7. 前記感熱凹凸部形成層は、所定値以上のエネルギーを印加した部分に凸部が形成され、前記凸部が形成されない部分が相対的に凹部となる、請求項1に記載の印画物の製造方法。
  8. 前記保護層を転写すると共に前記凸部を形成する、請求項7に記載の印画物の製造方法。
  9. 前記感熱凹凸部形成層の厚さは5μm以上であり、前記凸部の高さは5μm以上である請求項7又は8に記載の印画物の製造方法。
  10. 前記感熱凹凸部形成層が発泡性中空粒子を含む、請求項7乃至9のいずれかに記載の印画物の製造方法。
  11. 第1基材上に保護層が設けられた熱転写シートを加熱し、第2基材上に感熱凹凸部形成層及び画像が形成された受容層が順に積層された受像シートの前記受容層上に前記保護層をドット状に転写する工程と、
    前記受像シートを加熱し、前記受像シートに凹凸を形成する工程と、
    を備える印画物の製造方法。
  12. 第1基材上に保護層が設けられた熱転写シートと、第2基材上に感熱凹凸部形成層及び画像が形成された受容層が順に積層された受像シートとを、サーマルヘッドとプラテンロールとの間に挟み込み、前記サーマルヘッドにより前記熱転写シートを加熱して、前記受像シートの前記受容層上に前記熱転写シートから前記保護層を転写する熱転写部と、
    前記サーマルヘッドによる印加エネルギーを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記受像シートの第1領域では、前記第1領域と異なる第2領域よりも保護層転写時の前記印加エネルギーを大きくするように制御し、前記第1領域と前記第2領域との境界部分では前記受像シートに前記保護層が転写されないように前記印加エネルギーを制御する、熱転写印画装置。
  13. 基材と、
    前記基材上に設けられた感熱凹凸部形成層と、
    前記感熱凹凸部形成層上に設けられ、画像が形成された受容層と、
    前記受容層上に設けられた保護層と、
    を備え、
    前記保護層側の面に凹凸が設けられており、凹部と凸部との境界部分では、前記受容層の表面が露出している印画物。
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