JP2022011178A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】体液拡散性や繰返し吸収性に優れ、大容量の体液を吸収できる、高吸収性シートの薄肉積層体を吸収体とする、着用感の良好な吸収性物品の提供。【解決手段】トップシート、バックシート間の吸収体は、親水性不織布63、64、73、74、83、84が高吸収性ポリマーを挟持した高吸収性シート60、70、80の3層の積層体であり、肌側の第1の高吸収性シートと非肌側の第3層の高吸収性シートとこの間の第2の高吸収性シートを含み、それぞれの幅寸法、及びそれぞれの高吸収性ポリマーの固着担持割合で配置し、更に、親水性不織布63、73の非肌側面の両端部に所定幅で無荷重状態の見かけの比容積が35cm3/g以上の起毛面62a、62bを形成した吸収体による吸収性物品とする。【選択図】図3

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
昨今は介護現場の人手不足から、高吸収で大容量の吸収性物品が求められ、例えばアウターとしてのテープ止めタイプ紙おむつに、大型の尿とりパッド(ワイドパッド)をインナーとして装着することで、おむつの交換回数を削減する事例が増えている。尿とりパッドの大容量化には、従来はフラッフパルプと高吸収性ポリマーとを多く配合した吸収体が用いられているが、そのようにして大容量化した製品は厚さが大きいことから、着用感の悪化や蒸れは避けがたい。一部の被介護者には睡眠不足や肌荒れ等の健康不良に至るケースがあり、吸収性物品の大容量化により日常のケアが単純に削減するとは言いがたい。そのような体質の被介護者に装着の負担を軽減できる吸収性物品が求められている。
吸収体を薄肉化する観点から、2枚の不織布の間にホットメルト接着剤により高吸収性ポリマー(以下「SAP」ともいう)を固着担持させ、フラッフパルプを含有しない高吸収性シート(以下「SAPシート」ともいう)が開発され、種々の提案がなされている。
特許文献1には、それぞれ一方の面が接着剤塗布面である第1、第2不織布と、第1、第2不織布の各接着剤塗布面の間に長手方向に延びるストライプ状に配置された複数のSAP層と、を備え、第2不織布の接着剤塗布面におけるSAP層との対面領域では接着剤が間欠的に塗布され、かつSAP層の幅方向両側でSAP層を介さずに直接対向する第1、第2不織布の各接着剤塗布面には接着剤が長手方向に連続的に塗布されたSAPシートが開示されている。
特許文献2には、トップシートとバックシートとの間に配設された吸収体は、2枚の不織布と、その間に配置されたSAP粒子とをそれぞれ含む第1、第2吸収体を備え、幅方向の一方及び他方に配置された第1、第2吸収体はそれぞれ長手方向に延びる第1、第2の折り目を有し、第1、第2の折り目が対向する、SAPシートが開示されている。さらに、特許文献2には、2枚の不織布とその間に配置されたSAP粒子とを含む第3吸収体を更に備え、第3吸収体が第1、第2吸収体の上側に配置された吸収性物品が開示されている。
特開2006-158676号公報 特開2013-42882号公報(請求項1、請求項5)
大容量の夜用高吸収パッドの吸収体として高吸収性シートを用いる場合、大容量の体液吸収量を確保するために、複数層の高吸収性シートを厚さ方向に積層する構成が考えられる。その場合、着用者肌側層(以下「上層」ともいう)の高吸収性シートから着用者非肌側層(以下「下層」ともいう)の高吸収性シートへの体液の拡散が課題との一つになる。特に繰り返しで時間間隔を開けた体液の吸収において、高吸収性ポリマーの比率が高い高吸収性シートは概して上層の膨潤後の拡散性低下により下層へ体液をうまく伝達できず、全体としては吸収力に余力を残したまま逆戻りが多くなり、早い段階でモレや不快感が生じてしまう。高吸収で薄型の吸収体において、複数枚の高吸収性シートの吸収力を繰り返しの吸収でいかに活用できるかが本発明の課題となる。
特許文献1及び特許文献2には、高吸収性シート自体は記載されるものの、複数の高吸収性シートを積層した場合に、体液拡散性や繰り返し吸収性を向上させる構造や方法は記載されていない。
本発明の目的は、体液拡散性や繰返し吸収性に優れ、大容量の体液を吸収できる、高吸収性シートの薄肉積層体を吸収体として含み、着用感の良好な吸収性物品を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、所望の吸収性物品を得ることに成功し、本発明を完成するに至った。本発明は、下記の吸収性物品に係る。
(1)液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に配置された吸収体と、を備える吸収性物品であって、
前記吸収体は、
2枚の親水性不織布の間に高吸収性ポリマーを固着担持させた高吸収性シート3層を厚さ方向に重ね合わせた3層積層体を備え、
前記3層積層体は、
最も着用者の肌側に位置する第1層の高吸収性シートと、最も前記着用者の非肌側に位置する第3層の高吸収性シートと、これらの間に位置する第2層の高吸収性シートと、を含み、
幅方向寸法が、それぞれ、前記第1層の高吸収性シート<前記第2層の高吸収性シート<前記第3層の高吸収性シートであり、
前記第1層の高吸収性シートの前記肌側の親水性不織布の幅方向寸法W1、前記第1層の高吸収性シートの前記非肌側の親水性不織布の幅方向寸法W2、及び前記第2層の高吸収性シートの前記肌側の親水性不織布の幅方向寸法W3が、W1:W2=1.3:1.0以上2.0:1.0以下、かつW1≦W3であり、
前記第1層の高吸収性シートは、前記W2に対して80%以上100%の幅方向領域に前記高吸収性ポリマーを固着担持し、
前記第2層の高吸収性シート、及び前記第3層の高吸収性シートは、それぞれの幅方向寸法に対して80%以上100%の幅方向領域に前記高吸収性ポリマーを固着担持し、
前記第1層の高吸収性シート、及び前記第2の高吸収性シートは、それぞれ、前記非肌側の親水性不織布よりも幅広である前記肌側の親水性不織布が、前記非肌側の親水性不織布の幅方向両縁辺よりも両外側に延出する領域を有し、前記領域の幅方向寸法は前記W1の10%以上20%以下であり、前記領域の前記非肌側の親水性不織布との対向面には、無荷重状態の見かけの比容積が35cm/g以上である起毛面が形成されている、吸収性物品。
(2)前記第1層の高吸収性シート、及び前記第2の高吸収性シートの前記肌側及び前記非肌側の各親水性不織布がそれぞれエアスルー不織布を含み、前記第3層の高吸収性シートの前記肌側及び前記非肌の各親水性不織布が、スパンボンド不織布と、前記スパンボンド不織布の一方の表面に一体化されたパルプ繊維ウェブと、から構成されるパルプ含有不織布を含む、上記(2)の吸収性物品。
(3)前記起毛面の無荷重状態の見かけの比容積が35cm/g以上120cm/g以下である、上記(1)又は(2)に記載の吸収性物品。
本発明によれば、体液拡散性や繰返し吸収性に優れ、大容量の体液を吸収できる、高吸収性シートの薄肉積層体を吸収体として含み、着用感の良好な吸収性物品が提供される。
本発明の第1実施形態に係る吸収性物品の構成を模式的に示す平面図である。 図1に示すX-X切断線による幅方向の模式断面図である。 第1実施形態に係る吸収性物品の要部(吸収体)の構成を拡大して示す模式平面図である。 第1実施形態に係る吸収性物品の要部(吸収体)の構成を拡大して示す模式斜視図である。 吸収体の構成を説明する模式展開図である。 吸収体の構成を更に詳しく説明する模式展開図である。
本明細書において、吸収性物品の着用とは、体液の吸収前後を問わず、吸収性物品を身体に装着した状態をいう。吸収性物品において、長手方向とは吸収性物品を身体に着用したときに着用者の股間部を介して身体の前後に亘る、図中Yで示す方向であり、幅方向とは長手方向に対して直交する、図中Xで示す方向であり、厚み方向とは各構成部材を積層する、図中Zで示す方向である。肌側面とは、吸収性物品を着用したときに、着用者の肌に当接する表面及び肌を臨む表面であり、非肌側面とは、着用者の衣服に接触する表面又は衣服を臨む表面である。体液とは、尿や血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。
<吸収性物品(第1実施形態)>
以下、図面を参照しつつ、本実施形態の吸収性物品50について説明する。図1及び図2は、第1実施形態に係る吸収性物品50を示す。図3~図6は、吸収体20を示す。これらの図面は吸収性物品50中の各構成部材の形状や寸法、大小関係等を規定するものではない。
本実施形態の吸収性物品50は、ベビー用又は成人用を問わず種々の吸収性物品として使用できるが、代表的には、軽失禁パッド、尿吸収パッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等が挙げられる。アウターとしての各種紙おむつと、インナーとしての吸収性物品50とを組み合わせてもよい。吸収性物品50の、長手方向の寸法、及び幅方向の寸法はいずれも特に限定されないが、例えば、100mm以上800mm以下の範囲、及び50mm以上500mm以下の範囲である。吸収性物品50の寸法を前記の範囲に調整することで、種々の用途の吸収性物品を容易に得ることができる。
吸収性物品50は、図1に示すように、これを着用したときに相対的に肌側に位置する、液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向して配置され、吸収性物品50を着用したときに相対的に非肌側に位置する液不透過性のバックシート30と、トップシート10とバックシート30との間に配置された吸収体20と、トップシート10の肌側表面に設けられた一対の立体ギャザー40と、を備える。吸収体20はトップシート10とバックシート30との間に挟まれた構造となり、尿等の体液はトップシート10を通して吸収体20に吸収及び保持される。吸収性物品50の用途やタイプに応じて、レッグギャザー、ウエストギャザー、サイドフラップ等を適宜設けることができる。
本実施形態の吸収体20は、図3~図6に示すように、第1に、最も着用者の肌側に位置する第1層の高吸収性シート60と、最も着用者の非肌側に位置する第3層の高吸収性シート80と、これらの間に位置する第2層の高吸収性シート70と、の3層積層体であり、各高吸収性シート60、70、80は、それぞれ、肌側の親水性不織布63、73、83と、これに対向配置される非肌側の親水性不織布64、74、84と、これらの間に介在する高吸収性ポリマー12の固着担持層61、71、81と、を含む。
第2に、各高吸収性シート60、70、80の肌側の親水性不織布63、73、83の幅方向寸法が肌側から非肌側に向けて段階的に大きくなり、非肌側の親水性不織布64、74、84も肌側から非肌側に向けて段階的に大きくなり、後述する所定の幅方向寸法の関係を有するものである。
第3に、高吸収性シート60、70において、肌側の親水性不織布63、73は、非肌側の親水性不織布64、74よりも幅広であり、肌側の親水性不織布63、73の、非肌側の親水性不織布64、74の各両縁辺よりも幅方向外側に延出する領域は所定の幅寸法を有するとともに、その非肌側の親水性不織布64、74との対向面には、複数の起毛繊維62x、72xが立設された起毛面62a、62b、72a、72bが形成されている。
吸収体20によれば、前述のように構成することにより、第1層及び第2層の高吸収性シート60、70において、嵩高な起毛面62a、62b、72a、72bがそれぞれ設けられていることから、起毛面62a、62b、72a、72bが体液拡散層として機能して、第1層の高吸収性シート60から第2層の高吸収性シート70へ、また、第2層の高吸収性シート70から第3層の高吸収性シート80へ、という体液の流れが発生し、吸収体20全体としての体液拡散性が顕著に向上する。さらに、吸収体20は、高吸収性シート60、70、80の3層積層構造であるため、体液の吸収性に優れ、厚みも薄い。したがって、吸収体20を用いることにより、大容量の体液を吸収でき、繰返し吸収時でも吸収速度が使用初期の高水準に維持され、ウェットバックが防止され、薄型で着用感やフィット感が良好で、大容量ワイドパッドとして好適に使用できる、本実施形態の吸収性物品50を得ることができる。
以下、シート状の各構成部材について、トップシート10、吸収体20、バックシート30及び立体ギャザー40の順でさらに詳しく説明する。なお、これらの構成部材は、シート状以外の立体構造を有していてもよい。
(トップシート)
トップシート10は、吸収体20に向けて体液を速やかに通過させる液透過性のシート状部材であり、吸収体20を挟んで、バックシート30に対向して配置される。トップシート10は、着用者の肌に当接する場合があることから、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する基材が好ましい。該基材としては、例えば、親水性シート、同種又は異種の親水性シートの積層体である複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム等が挙げられる。親水性シートは、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂からなる合成繊維、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維等を用いて、エアスルー法、サーマルボンド法、スパンレース法、スパンボンド法等の公知の方法で加工することにより得られる。
トップシート10には、液透過性を向上させる観点から、公知の方法に従ってエンボス加工や穿孔加工を表面に施してもよい。また、肌への刺激を低減させる観点から、トップシート10には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等の1種又は2種以上を含有させてもよい。
強度、加工性及び液戻り量の観点から、トップシート10の坪量は、例えば、15g/m以上40g/m以下の範囲である。トップシート10の形状は特に制限されず、漏れがないように体液を吸収体20へと誘導するために必要とされる、吸収体20の一部又は全部を覆う形状であればよい。
<吸収体>
本実施形態の吸収体20は、その長手方向の寸法が、例えば、100mm以上800mm以下の範囲、又は150mm以上500mm以下の範囲である。また、吸収体20の幅方向の寸法は、例えば、50mm以上500mm以下の範囲、又は60mm以上400mm以下の範囲である。吸収体20の全面又は一部にエンボス加工を施してもよい。
吸収体20は、図3~図6に示すように、吸収性物品50を身体に着用したときに、最も着用者の肌側に位置する第1層の高吸収性シート60と、最も着用者の非肌側に位置する第3層の高吸収性シート80と、これらの間に位置する第2層の高吸収性シート70と、を含む、3層積層体である。高吸収性シート60、70、80は、それぞれ、肌側に位置する(以下単に「肌側の」ともいう)親水性不織布63、73、83と、これに対向して非肌側に位置する(以下単に「非肌側の」ともいう)親水性不織布64、74、84と、これらの間に介在する高吸収性ポリマー12の固着担持層61、71、81と、を含み、フラッフパルプを含有しない所謂高吸収性シートの1種である。
(高吸収性シートの幅方向寸法)
第1層、第2層及び第3層の高吸収性シート60、70、80は、それぞれ、最大幅方向寸法が、第1層の高吸収性シート60<第2層の高吸収性シート70<第3層の高吸収性シート80の関係を有している。ここで、最大幅方向寸法としたのは、肌側の親水性不織布63、73、83の幅方向寸法と非肌側の各親水性不織布64、74、84の幅方向寸法とが異なる場合があるからである。好ましい実施形態では、第1層、第2層及び第3層の高吸収性シート60、70、80は、それぞれ、肌側の親水性不織布63、73、83の幅方向寸法が、親水性不織布63<親水性不織布73<親水性不織布83の関係を有し、かつ非肌側の親水性不織布64、74、84の幅方向寸法が、親水性不織布64<親水性不織布74<親水性不織布84の関係を有している。
また、図5及び図6に示すように、第1層の高吸収性シート60の肌側の親水性不織布63の幅方向寸法をW1とし、非肌側の親水性不織布64の幅方向寸法をW2とし、及び第2層の高吸収性シート70の幅方向寸法をW3としたとき、W1:W2=1.3:1.0以上2.0:1.0以下、かつW1≦W3という関係を有している。ここで、第2層の高吸収性シート70の幅方向寸法をW3としているが、第2層の高吸収性シート70において、肌側の親水性不織布73は非肌側の親水性不織布74よりも幅広であることから、W3を、第2層の高吸収性シート70の肌側の親水性不織布73の幅方向寸法に置き換えてもよい。
上述した幅方向寸法の関係により、図6に示すように、第1層の高吸収性シート60において、肌側の親水性不織布63の幅方向寸法W1を非肌側の親水性不織布64の幅方向寸法W2よりも大きくなり、肌側の親水性不織布63に、非肌側の親水性不織布64の幅方向両縁辺よりもそれぞれ幅方向外側に延出する領域を付与することができ、該領域の非肌側の親水性不織布64との対向面には、後述する起毛面62a、62bを形成することができる。同様に、第2層の高吸収性シート70において、肌側の親水性不織布73の幅方向寸法W3を非肌側の親水性不織布74の幅方向寸法W4よりも大きくし、肌側の親水性不織布73に非肌側の親水性不織布74の幅方向両縁辺よりもそれぞれ幅方向外側に延出する領域を付与することができ、該領域の非肌側の親水性不織布74との対向面には、後述する起毛面72a、72bを形成することができる。このように、第1層及び第2層の高吸収性シート60、70に前述の幅方向寸法の関係を持たせることで、第1層の高吸収性シート60の起毛面62a、62b、及び第2層の高吸収性シート70の起毛面72a、72bを体液拡散に有効な層として形成することが容易になる。
なお、第3層の高吸収性シート80の肌側及び非肌側の親水性不織布83、84の幅方向寸法W5は、同じでよい。また、高吸収性シート60、70、80の長手方向寸法は特に限定されないが、高吸収性シート60<高吸収性シート70<高吸収性シート80であることが好ましい。図3のように、高吸収性シート60、70、80の各肌側面がトップシート10に対して部分的にでも露出するように構成することにより、体液の排出と同時にそれぞれの機能が発揮され、体液拡散性と吸収性とを高水準で両立させることができる。
(起毛面)
第1層の高吸収性シート60の肌側の親水性不織布63における、非肌側の親水性不織布64の幅方向両縁辺よりもそれぞれ幅方向外側に延出する領域の幅方向寸法はW1の10%以上20%以下である。これにより、吸収体20全体に良好な持続性のある体液拡散性を付与できる。W1の10%未満では、起毛面62a、62bの面積が小さくなり、吸収体20に所望の体液拡散性を付与し得ない傾向がある。W1の20%を超えると、相対的に高吸収性ポリマー12の固着担持層61の面積が小さくなり、体液拡散性と体液吸収性とのバランスが崩れる傾向がある。また、第2層の高吸収性シート70の肌側の親水性不織布73における、非肌側の親水性不織布74の幅方向両縁辺よりもそれぞれ幅方向外側に延出する領域の幅方向寸法はW3の10%以上20%以下である。該領域の幅方向寸法を設定する理由は、第1層の高吸収性シート60におけるのと同様である。
第1層の高吸収性シート60の肌側の親水性不織布63における、非肌側の親水性不織布64の幅方向両縁辺よりもそれぞれ幅方向外側に延出する幅方向両側の領域の、非肌側の親水性不織布64との対向面には、複数の起毛繊維62xが立設された起毛面62a、62bが形成される。同様に、第2層の高吸収性シート70の肌側の親水性不織布73における、非肌側の親水性不織布74の幅方向両縁辺よりもそれぞれ幅方向外側に延出する幅方向両側の領域の、非肌側の親水性不織布74との対向面には、複数の起毛繊維72xが立設された起毛面72a、72bが形成される。起毛面62a、62b、及び起毛面72a、72bにはクッション性があり、吸収性物品50の着用感やフィット感を向上させるという副次的な効果もある。
起毛面62a、62b、及び起毛面72a、72bは、良好な体液拡散性を実現する観点から、無荷重状態の見かけの比容積が35cm/g以上の範囲又は35cm/g以上120cm/g以下の範囲に設定される。見かけの比容積(SV)は、前記領域の1枚当たりの厚さを坪量で除し、単位グラムあたりの容積cmとして求められる数値である。比容積は、JIS-P8111に規定する温湿度条件下(23±1℃、50±2%RH)で平衡状態に保持後に測定される。無荷重状態の見かけの比容積が35cm/g未満では、体液拡散性が不十分になり、繰返し吸収時の吸収速度が低下したり、ウェットバックが発生したりしやすくなる傾向がある。また、親水性不織布63、73の非肌側面における起毛面62a、62b、及び起毛面72a、72bを形成する幅方向両端部領域を起毛させる方法としては、回転ノコ刃、ニードルパンチ等を用いる方法が挙げられ、インラインでの生産性やコストの観点から回転ノコ刃を用いる方法が好ましい。
(親水性不織布)
第1の高吸収性シート60及び第2の高吸収性シート70において、肌側の親水性不織布63、73、及び非肌側の親水性不織布64、74としては、この分野で常用されるものをいずれも使用でき、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、エアスルー不織布、パルプ含有不織布等が挙げられる。これらの中でも、肌側の親水性不織布63、73に起毛面62a、62b、起毛面72a、72bを形成することや、肌側から非肌側への体液の浸透性等の観点から、好ましい実施形態では、親水性不織布63、64、73、74は、いずれもエアスルー不織布を含む。エアスルー不織布は、体液浸透性に優れ、また、エアスルー不織布を起毛させると、無荷重状態の見かけの比容積を35cm/g以上に調整することが容易である。エアスルー不織布の坪量は20g/m以上80g/m以下の範囲であり、エアスルー不織布を構成する繊維の太さは1.6dtex以上14dtex以下の範囲、1.8dtex以上9.0dtex以下の範囲又は2.0dtex以上6.0dtex以下の範囲である。
第3層の高吸収性シート80において、肌側の親水性不織布83、及び非肌側の親水性不織布84としては、この分野で常用されるものをいずれも使用でき、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、エアスルー不織布、パルプ含有不織布等が挙げられる。これらの中でも、体液の一時的な保液性等の観点から、パルプ含有不織布が好ましい。肌側の親水性不織布83、及び非肌側の親水性不織布84をパルプ含有不織布で構成すると、パルプ含有不織布は保液性が良好であることから、一度に大量の体液が排出されても、体液が高吸収性ポリマー12の固着担持層61、71、81に吸収されるまでの間、体液をその内部に保持することができるので、ウェットバックを防止できる。
(パルプ含有不織布)
パルプ含有不織布は、不織布と、不織布の少なくとも一方の表面に積層されたパルプ繊維ウェブと、を含む(パルプ含有不織布の第1実施形態)。本実施形態では、例えば吸収体20中の体液拡散性等に寄与するパルプ繊維ウェブが基体不織布11の起毛面11aに対面し、例えば吸収体20への強度付与等に寄与する不織布が外方を臨むように、パルプ含有不織布が配置されることが好ましい。
好ましいパルプ含有不織布は、不織布と、不織布の少なくとも一方の表面に一体化したパルプ繊維ウェブと、を含む(パルプ含有不織布の第2実施形態)。ここで、「一体化」とは、少なくとも吸収性物品の使用前後に不織布とパルプ繊維ウェブとが部分的でも剥離してその機能が大きく低減することがない状態にあることを意味する。不織布の坪量は例えば7g/m以上30g/m以下の範囲であり、パルプ繊維ウェブの坪量は例えば30g/m以上50g/m以下の範囲である。不織布及びパルプ繊維ウェブの各坪量を前記範囲とすることにより、パルプ含有不織布の坪量を後述する適切な範囲に調整することが容易になる。
パルプ含有不織布の中でも、水流交絡による一体化物が好ましい(パルプ含有不織布の第3実施形態)。該一体化物は、例えば、不織布の表面に、バインダーを用いることなく、パルプ繊維をウォータージェットで交絡し、一体化してパルプ繊維ウェブを設けたパルプ含有不織布である。このようなパルプ含有不織布では、不織布の一方の表面において不織布を構成する繊維とパルプ繊維とが絡み合ってパルプ繊維ウェブが一体化されると共に、パルプ繊維の一部が不織布を厚み方向に突き抜けて他方の面に露出した状態になっており、不織布とパルプ繊維ウェブとが極めて強固に結合している(パルプ含有不織布の第4実施形態)。
ここで使用されるパルプ繊維としては特に限定されないが、例えば、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルースおよびダグラスファー等の針葉樹晒クラフトパルプ(以下「NBKP」ともいう)が挙げられる。NBKPは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。パルプ繊維ウェブに積層される不織布としては特に限定されないが、パルプ含有不織布全体の強度や通液性等の観点から、合成樹脂製繊維から構成されたスパンボンド不織布が好ましく、合成樹脂製繊維としてポリプロピレン繊維を含むスパンボンド不織布がより好ましく、ポリプロピレン繊維からなるスパンボンド不織布がさらに好ましい。
パルプ含有不織布において、不織布とパルプ繊維ウェブとの重量割合(不織布/パルプ繊維ウェブ)は、例えば40/60重量%以上10/90重量%以下の範囲である。パルプ繊維ウェブの含有量が60質量%未満であると、パルプ含有不織布が風合いや汗の吸収に乏しく蒸れやすくなる傾向があり、90質量%を超えるとパルプ含有不織布が硬くなる傾向がある。なお、パルプ繊維ウェブと一体化される不織布としては、特に限定されないが、パルプ繊維ウェブに対する支持性、パルプ含有不織布全体の強度や柔らかさ、風合い等の観点から、スパンボンド不織布が好ましく、ポリプロピレン繊維を含むスパンボンド不織布がより好ましく、ポリプロピレン繊維からなるスパンボンド不織布が更に好ましい。
パルプ含有不織布の坪量は、製品の厚みや強度等の観点から、例えば、30g/m以上80g/m以下の範囲又は40g/m以上60g/mの範囲である。30g/m未満では,パルプ含有不織布が柔らかくなり過ぎて製造歩留まりが低下するとともに、体液吸収後に破れ易くなる傾向があり、80g/mを超えるとパルプ含有不織布が硬さや厚みを増すことで、吸収体20が硬くなり装着時の快適性を損なう傾向がある。
(高吸収性ポリマーの固着担持層)
第1層の高吸収性シート60は、非肌側の親水性不織布64の幅方向寸法W2に対して80%以上100%の幅方向領域に高吸収性ポリマー12の固着担持層61を有し、これにより良好な体液吸収性を発現できる。また、第2層の高吸収性シート70、及び第3層の高吸収性シート80は、それぞれの幅方向寸法(より具体的には非肌側の親水性不織布74、84の幅方向寸法)に対して80%以上100%の幅方向領域に高吸収性ポリマー12の固着担持層71、81を有している。これにより第2層の高吸収性シート70、及び第3層の高吸収性シート80が良好な体液吸収性を発現できる。いずれの場合にも、高吸収性ポリマー12の固着担持層61、71、81の形成が上述の各幅方向領域の80%未満では、吸収体20の吸収性が不十分になる傾向がある。
(高吸収性ポリマー)
高吸収性ポリマー12としては、尿を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸塩、ポリアスパラギン酸塩、(デンプン・アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸・ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン・無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等が挙げられる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。高吸収性シート10(又は基体不織布11)の起毛面11aにおける高吸収性ポリマー12の坪量は、例えば、150g/m以上800g/m以下の範囲である。
また、粉体としての流動性が悪い微粉末の高吸収性ポリマー12の使用を避けることにより、吸収に関する基本性能を高め、かつ、高吸収性シート60、70、80が硬くなることにより発生するごつごつとした触感を低減する観点から、高吸収性ポリマー12としては中位粒子径を有する粒子状の高吸収性ポリマー12を用いることが好ましい。該中位粒子径は、例えば、50μm以上600μm以下の範囲又は100μm以上500μm以下の範囲である。
高吸収性ポリマー12は、ホットメルト接着剤により、高吸収性シート60、70、80内部に固着担持されている。なお、高吸収性ポリマー12の吸収性を阻害せず、かつ、着用時の肌触りを損なわないという観点から、ホットメルト接着剤の含有量は例えば10g/m以下の範囲である。ホットメルト接着剤としては融点が100℃以上180℃以下のものを特に限定なく使用でき、例えば、スチレン-ブタジエン-スチレン系共重合体、スチレン-イソプレン-スチレン系共重合体等の合成ゴム系ホットメルト接着剤、エチレン-酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系ホットメルト接着剤等が挙げられる。ホットメルト接着剤の塗布方法としては、ノズルから溶融状態のホットメルト接着剤を非接触式で塗布するカーテンコート法やスパイラル法、接触式で塗布するスロット法等、公知の方法が利用できる。
<吸収体の製造方法>
吸収体20の製造方法としては、特に制限はないが、以下の方法が一例として挙げられる。親水性不織布63の片側表面の幅方向両側の所定幅を長手方向に沿って起毛させる。起毛には回転ノコ刃又はニードルパンチを用い、起毛面62a、62bを形成する。親水性不織布63の起毛面62a、62b間の面方向の非起毛領域に、高吸収性ポリマー12をホットメルト接着剤で固着し、それと同時にその面に親水性不織布64を固着し、第1層の高吸収性シート60を作製する。これと同様にして第2層の高吸収性シート70を作製する。次に、肌側及び非肌側の親水性不織布83、84の間にホットメルト接着剤により高吸収性ポリマー12を固着担持させ、第3層の高吸収性シート80を作製する。これらを所定の順に重ね合わせることにより、3層積層体である吸収体20が得られる。
(バックシート)
バックシート30は、吸収体20が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成されればよく、該基材としては、例えば、樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布との積層体である複合シート等が挙げられる。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布の積層体である複合不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布の積層体である複合不織布、これらの2種以上の積層体である複合材料等が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン等のフィルム、ポリエチレンとポリプロピレンとの複合フィルム等が挙げられる。
バックシート30の坪量は、例えば強度及び加工性の点から、15g/m以上40g/m以下の範囲である。また、装着時の蒸れを防止する観点から、通気性を有するバックシート30が好ましい。バックシート30に通気性を付与するには、例えば、樹脂フィルムにフィラーを配合する方法、バックシート30に穿孔のためにエンボス加工を施す方法等を利用できる。ここで、フィラーとしては炭酸カルシウムが挙げられ、フィラーを公知の方法に従って配合できる。
(立体ギャザー)
吸収性物品50は、図1に示すように、例えば、使用者の排泄した体液の横漏れを防止するため、吸収性物品50の長手方向に沿って、トップシート10の肌側面の両側端部付近に、一対の立体ギャザー40を備えている。本実施形態の立体ギャザー40は、幅方向一端がバックシート30の肌側面の両側端部付近に固定され、幅方向途中部がトップシート10の肌側面の両側端部付近に固定され、その幅方向他端40aはトップシート10に固定されない自由端40aとなっている。自由端40a付近には弾性伸縮部材(不図示)が長手方向に沿って配設され、自由端40aに起立性を付与し、着用者の体型に合わせて変形可能なものとなる。
立体ギャザー40の幅方向一端の固定位置は、本実施形態に限定されず、例えば、バックシート30の非肌側面の幅方向両端付近、トップシート10とバックシート30との各縁辺を部分的又は全体的に接合し、内部に吸収体20を収納した袋体の幅方向両端付近、トップシート10の肌側面の幅方向両端付近等が挙げられる。なお、本実施形態の吸収性物品50は、立体ギャザー40を含まない実施形態をも包含する。
立体ギャザー40を構成するシート部材としては、疎水性繊維にて形成された撥水性及び/又は液不透過性の不織布を特に限定なく使用でき、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布の積層体である複合不織布等が挙げられる。弾性伸縮部材としては、この分野での常用品を特に限定なく使用でき、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状又は帯状の天然ゴム等が挙げられる。
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品50は、公知の製造方法により製造できるが、例えば、吸収体20をトップシート10とバックシート30との間に配置する工程と、トップシート10とバックシート30とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定する工程と、バックシート30及びトップシート10の所定位置に立体ギャザー40を設置する工程と、を含む製造方法が挙げられる。そして、吸収性物品50が尿取りパッドや軽失禁パッドである場合は、これを包装体に個別包装した後、長手方向に3つ折りにして折りたためばよい。また、レッグギャザー、ウエストギャザー、サイドフラップ等を必要に応じて設けることができる。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
以下、本実施形態について、実施例及び比較例を挙げて詳細に説明する。なお、本実施形態は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1、2及び比較例1~5)
トップシートとしてエアスルー不織布(坪量25g/m)を用い、表1、2に記載の構成を有する吸収体(起毛面は回転ノコ刃で物理的に起毛させ所定の見かけの比容積(cm/g)とした)を用い、液不透過性のバックシートとして、通気性ポリエチレンシート(坪量30g/m)を用い、立体ギャザーとして、スパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパンボンド不織布の積層体である複合不織布(坪量15g/m)を用いて、実施例1、2及び比較例1~5の各吸収性物品を作製し、これらについて下記の評価を実施した。結果を表2に示す。
〔モニター着用による夜間モレ評価〕
ある施設において比較的尿量の多い8人のパネラーの協力の下、実施例1~2及び比較例1~5で得られたパッドタイプ紙おむつを着用してもらい、一晩装着後のモレの有無について評価を行った。横モレなどモレの状態を観察し、次の基準で評価した。
「モレがない」の評価が6人以上8人以下のときを「〇」、「モレがない」の評価が3人以上5人以下のときを「△」、「モレがない」の評価が1人若しくは2人のとき又は「モレがない」の評価が1人もいないときを「×」とした。
また、同時に装着感についてもパネラーの「違和感が少ない」との評価が同様の人数で得られたとき「○」「△」「×」とした。
〔吸収速度〕
パッドタイプ紙おむつを平面に伸ばして広げた状態で固定し、内径30mmの筒状の吸収速度治具をパッドタイプ紙おむつの肌当接面側の幅方向、長さ方向の中央に設置し、1回あたり150mlの0.9%生理食塩水を注入し、紙おむつ表面に液面が吸収されるまでの時間を計測した。吸収後から3分後に次の150mlを注入し、同様に吸収されるまでの時間を計測した。この操作を繰り返し、150ml×3回の吸収に要する時間の合計を吸収速度(秒)とした。吸収速度治具の重量により35g/cm加圧下で測定を行った。
〔逆戻り量〕
パッドタイプ紙おむつを平面に伸ばして広げた状態で固定し、パッドタイプ紙おむつの肌側面の幅方向、長さ方向の中央に0.9%生理食塩水を、150mlを3分間隔で8回注水し、注水完了後10分間静置した。パッドタイプ紙おむつの肌側面の幅方向、長さ方向の中央に濾紙を置き、さらにその上へ35g/m2荷重となる重りを置き1分間静置した。1分間静置後に重りを取りのぞき、濾紙が吸収した0.9%生理食塩水の重量を、吸収前後の重量差より求め、逆戻り量(ウエットバック、g)とした。
Figure 2022011178000002
Figure 2022011178000003
10 トップシート
12 高吸収性シート
20 吸収体
30 バックシート
40 立体ギャザー
50 吸収性物品
60、70、80 高吸収性シート
61、71、81 高吸収性ポリマーの固着担持層
62a、62b、72a、72b 起毛面
63、64、73、74、83、84 親水性不織布

Claims (3)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に配置された吸収体と、を備える吸収性物品であって、
    前記吸収体は、
    2枚の親水性不織布の間に高吸収性ポリマーを固着担持させた高吸収性シート3層を厚さ方向に重ね合わせた3層積層体を備え、
    前記3層積層体は、
    最も着用者の肌側に位置する第1層の高吸収性シートと、最も前記着用者の非肌側に位置する第3層の高吸収性シートと、これらの間に位置する第2層の高吸収性シートと、を含み、
    幅方向寸法が、それぞれ、前記第1層の高吸収性シート<前記第2層の高吸収性シート<前記第3層の高吸収性シートであり、
    前記第1層の高吸収性シートの前記肌側の親水性不織布の幅方向寸法W1、前記第1層の高吸収性シートの前記非肌側の親水性不織布の幅方向寸法W2、及び前記第2層の高吸収性シートの前記肌側の親水性不織布の幅方向寸法W3が、W1:W2=1.3:1.0以上2.0:1.0以下、かつW1≦W3であり、
    前記第1層の高吸収性シートは、前記W2に対して80%以上100%の幅方向領域に前記高吸収性ポリマーを固着担持し、
    前記第2層の高吸収性シート、及び前記第3層の高吸収性シートは、それぞれの幅方向寸法に対して80%以上100%の幅方向領域に前記高吸収性ポリマーを固着担持し、
    前記第1層の高吸収性シート、及び前記第2の高吸収性シートは、それぞれ、前記非肌側の親水性不織布よりも幅広である前記肌側の親水性不織布が、前記非肌側の親水性不織布の幅方向両縁辺よりも両外側に延出する領域を有し、前記領域の幅方向寸法は前記W1の10%以上20%以下であり、前記領域の前記非肌側の親水性不織布との対向面には、無荷重状態の見かけの比容積が35cm/g以上である起毛面が形成されている、吸収性物品。
  2. 前記第1層の高吸収性シート、及び前記第2の高吸収性シートの前記肌側及び前記非肌側の各親水性不織布がそれぞれエアスルー不織布を含み、前記第3層の高吸収性シートの前記肌側及び前記非肌の各親水性不織布が、スパンボンド不織布と、前記スパンボンド不織布の一方の表面に一体化されたパルプ繊維ウェブと、から構成されるパルプ含有不織布を含む、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記起毛面の無荷重状態の見かけの比容積が35cm/g以上120cm/g以下である、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
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