JP2022008072A - 防護衣の服本体及び防護衣 - Google Patents

防護衣の服本体及び防護衣 Download PDF

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Abstract

Figure 2022008072000001
【課題】防護衣の防護機能を向上させる。
【解決手段】防護衣本体1は、少なくとも着用者の鼻孔を含む顔面の一部を覆うように形成され、ファン4を取り付けるためのファン取付孔11と、防護衣本体1内と防護衣本体1の外部とを繋ぐ空気排出孔12と、を備える。また、防護衣100は、防護衣本体1と、フィルター部43を備えるファン4と、ファン4に電力を供給する電源部5と、を備え、ファン4によって防護衣本体1内に取り込まれた浄化された空気を、着用者の顔面に沿って流通させた後に、空気排出孔12から排出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、防護衣の服本体及び防護衣に関するものである。
近年、有害な化学物質を取り扱う作業者や、細菌・ウィルス等に晒される医療従事者等を保護するため、化学物質や、細菌・ウィルス等から着用者を保護するための様々な防護衣が開発されている。
このような防護衣は、一般に、化学物質や、細菌・ウィルス等の防護対象物を通過させない防護材料からなるシート状部材を用いて、着用者の身体を覆うように形成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015-94030号公報
このような防護衣は、化学物質や、細菌・ウィルス等を通過させない防護材料からなるシート状部材で形成されているものの、着用者が着脱する関係で、このようなシート状部材の隙間を完全に塞ぐことは困難であり、このような隙間から外気と共に化学物質や、細菌・ウィルス等が防護衣の内部に進入する可能性は否定できない。
そこで、従来より防護衣のさらなる防護機能の向上が求められていたが、このような要求は、近時のcovid-19の世界的な流行に伴い、さらに高まっていた。
本発明の課題は、防護衣の防護機能を向上させることである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、防護衣の服本体であって、
少なくとも着用者の鼻孔を含む顔面の一部を覆うように形成され、
ファンを取り付けるためのファン取付部と、
前記服本体内と前記服本体の外部とを繋ぐ空気流通部と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の防護衣の服本体であって、
着用者の目の前方に、前記服本体の服地よりも透明度の高いシートで形成された透明部を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の防護衣の服本体であって、
前記ファン取付部は、前記服本体の服地の着用者の口よりも下方に位置する部分に形成され、
前記空気流通部は、前記服本体の服地の着用者の口よりも上方に位置する部分に形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
前記服本体の服地は、プラスチックフィルムを用いて形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の防護衣の服本体であって、
前記プラスチックフィルムの厚さは、30μm以下であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
前記服本体の服地に縫い目がないことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
前記ファン取付部の縁に補強シートが備えられていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であて、
開口面積を調整可能な第2空気流通部を備えることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
前記服本体の開口部に、当該開口部からの空気の漏れを防止する空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の防護衣の服本体であって、
前記服本体は着用者の腕を覆う袖部を有し、
前記袖部の先端近傍に、着用者の腕を周回するようにして形成された紐通し部と、前記紐通し部に通された紐状部材と、を有する袖部空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項9又は10に記載の防護衣の服本体であって、
前記服本体は、少なくとも着用者の胴部を覆う上衣の形状に形成され、
前記服本体の下端部近傍に、着用者の胴体を周回するようにして形成された紐通し部と、前記紐通し部に通された紐状部材と、を有する裾部空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項9又は10に記載の防護衣の服本体であって、
前記服本体は、少なくとも着用者の胴部を覆う上衣の形状に形成され、
下端部に、下衣の中にいれることができる長さを有する裾を備え、
前記裾が、前記服本体の下端部の開口部からの空気の漏れを防止する裾部空気漏れ防止手段として機能することを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1から12のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
前記服本体は、少なくとも着用者の胴部を覆う上衣の形状に形成され、
前記服本体の裾の下端部に、前記裾の左右の部分を延長するようにして形成された延長部を備えることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1から10のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
少なくとも着用者の身体の手足を除く全体を覆い、着脱のための開閉手段を備えることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
着用者の頭部及び首のみを覆う形状に形成されていることを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の防護衣の服本体であって、
前記服本体の下端部近傍に、着用者の首を周回するようにして形成された首部空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
着用者の頭部前方を覆い、着用者の頭部後方を覆わない形状に形成されていることを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の防護衣の服本体であって、
着用者の顔面部の周囲からの空気の漏れを防止する顔面部空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の防護衣の服本体であって、
前記顔面部空気漏れ防止手段は、着用者が顔を出すための孔部が形成されたフィルムにより形成されていることを特徴とする。
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載の防護衣の服本体であって、
前記フィルムに、スポンジシートが備えられていることを特徴とする。
請求項21に記載の発明は、請求項18に記載の防護衣の服本体であって、
前記顔面部空気漏れ防止手段は、着用者が顔を出すための孔部が形成され、着用者の顔面に沿う形状となるように成型された成型部材により形成されていることを特徴とする。
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載の防護衣の服本体であって、
前記成型部材の前記孔部の縁の着用者の顔面に向く側に、スポンジ部材を備えることを特徴とする。
請求項23に記載の発明は、請求項22に記載の防護衣の服本体であって、
前記成型部材の前記孔部の周囲には、放射状に複数の切込みが形成されていることを特徴とする。
請求項24に記載の発明は、請求項23に記載の防護衣の服本体であって、
前記スポンジ部材は、前記切込みの間の位置において前記成型部材に接続されていることを特徴とする。
請求項25に記載の発明は、請求項21から24のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
前記成型部材は、眼鏡のテンプルを挿通させることができる眼鏡挿通部を備えることを特徴とする。
請求項26に記載の発明は、請求項25に記載の防護衣の服本体であって、
前記眼鏡挿通部は、差込孔を有する台座部と、前記差込孔を覆うようにして取り付けられる孔埋めスポンジと、前記孔埋めスポンジを固定するための留めベルトと、を備えることを特徴とする。
請求項27に記載の発明は、請求項25に記載の防護衣の服本体であって、
前記眼鏡挿通部は、後方へと突出するように形成され、後端部に眼鏡のテンプルを挿通させることができる開口部を有することを特徴とする。
請求項28に記載の発明は、請求項25に記載の防護衣の服本体であって、
前記眼鏡挿通部は、
前記孔部から連続して形成された切り欠き部と、
当該切り欠き部を覆い、前記着用者の顔面に接するように形成されたテンプル対応部材と、
を備えることを特徴とする。
請求項29に記載の発明は、請求項28に記載の防護衣の服本体であって、
前記テンプル対応部材は、前記着用者の顔面に接する面に、略水平方向に延在するように形成された複数のスリットを備えることを特徴とする。
請求項30に記載の発明は、請求項21から29のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
前記成型部材の前記着用者の額に対向する部分に、前記着用者の額に当接するように配置された額パッドを備えることを特徴とする。
請求項31に記載の発明は、請求項17から30のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
前面の着用者の口の前方に位置する部分が、前面の他の部分と比較して薄いフィルム状の部材によって形成されていることを特徴とする。
請求項32に記載の発明は、請求項17から31のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
前記空気流通部は、前記服本体の下面から側面に至る位置に形成されていることを特徴とする。
請求項33に記載の発明は、請求項17から31のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
前記空気流通部は、前記服本体の左右2か所に形成されていることを特徴とする。
請求項34に記載の発明は、請求項33に記載の防護衣の服本体であって、
前記服本体内の下端部近傍から、前記空気流通部へと空気を誘導するための空気誘導部を備えることを特徴とする。
請求項35に記載の発明は、請求項17から34のいずれか一項に記載の防護衣の服本体であって、
前記空気流通部は、前記ファン取付部よりも下方に形成されていることを特徴とする。
請求項36に記載の発明は、防護衣であって、
請求項1から35のいずれか一項に記載の防護衣の服本体と、
前記服本体内に空気を導入するファンと、
前記ファンによって前記服本体内に導入される空気を濾過するフィルターと、
前記ファンに電力を供給する電源手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項37に記載の発明は、請求項36に記載の防護衣であって、
前記ファンが、前記服本体内に取り込む空気は、毎分20L以上であることを特徴とする。
請求項38に記載の発明は、請求項36又は37に記載の防護衣であって、
前記ファンを作動させた際、前記服本体内の圧力が、前記服本体の外部に比べ、1パスカル以上高くなることを特徴とする。
請求項39に記載の発明は、請求項36から38のいずれか一項に記載の防護衣であって、
着用者の顔面前方に空間を形成する顔面部空間確保手段を備えることを特徴とする。
請求項40に記載の発明は、請求項39に記載の防護衣であって、
前記顔面部空間確保手段は、着用者が被る帽子の前方に備えられた鍔であることを特徴とする。
請求項41に記載の発明は、請求項36から40のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記フィルターは前記ファンに取り付けられていることを特徴とする。
請求項42に記載の発明は、請求項41に記載の防護衣であって、
前記ファンは、
フィルター部を収納する容器部を備える本体部と、
前記フィルターを備えるフィルター部と、
前記本体部に前記フィルター部を固定する押し具と、
を備えることを特徴とする。
請求項43に記載の発明は、請求項42に記載の防護衣であって、
前記本体部には、前記フィルター部の縁部と接触する本体部側接触面が形成され、
前記フィルター部の縁部には、前記本体部側接触面と接所するフィルター部側接触面が形成され、
前記フィルター部を前記容器部に収納した際に、前記本体部側接触面と、前記フィルター部側接触面とが接触することを特徴とする。
請求項44に記載の発明は、請求項42又は43に記載の防護衣であって、
前記押し具は、前記フィルター部を覆うように配置されたカバー部を備えることを特徴とする。
請求項45に記載の発明は、請求項42から44のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記押し具に前記フィルター部が取り付けられていることを特徴とする。
請求項46に記載の発明は、請求項42から45のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記本体部及び前記押し具には、前記押し具を前記容器部に押し付けるためのロック機構が備えられていることを特徴とする。
請求項47に記載の発明は、請求項42から46のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記フィルター部にはプリーツ加工が施され、
前記容器部は、プリーツ加工が施された前記フィルター部を、前記フィルター部に備えられたフィルターを介さずに前記服本体内に空気が進入しないように取り付け可能であることを特徴とする。
請求項48に記載の発明は、請求項36から40のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記フィルターは、前記ファンとは別個に前記服本体に取り付けられていることを特徴とする。
請求項49に記載の発明は、請求項48に記載の防護衣であって、
前記フィルターは、前記服本体の内面側に、前記服本体内部の前記ファン取付部に接続された空間を、前記服本体内部の他の空間から遮断するようにして備えられていることを特徴とする。
請求項50に記載の発明は、請求項48に記載の防護衣であって、
前記服本体は筒状に突出する筒状部を備え、
前記ファン取付部は前記筒状部の先端部に備えられ、
前記フィルターは前記筒状部の基端部に備えられていることを特徴とする。
請求項51に記載の発明は、請求項36から50のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記電源手段の電源の残量が一定値以下となったときに警報音を鳴らす警報手段を備えることを特徴とする。
請求項52に記載の発明は、請求項36から51のいずれか一項に記載の防護衣であって、
通信機能を備えることを特徴とする。
請求項53に記載の発明は、請求項36から52のいずれか一項に記載の防護衣であって、
バイタルセンサーを備えることを特徴とする。
請求項54に記載の発明は、請求項36から53のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファン取付部からの液体の進入を防止する液体侵入防止手段を備えることを特徴とする。
請求項55に記載の発明は、請求項36から54のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記服本体の着用者の頭部に対応する部分と、腕部と、には空気の排出量を調整可能な空気排出部が備えられ、
前記ファンは毎分600L以上の空気を、前記服本体内に送風可能であることを特徴とする。
請求項56に記載の発明は、請求項36から55のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記服本体を形成する服地のうち少なくとも200cm以上が柔軟性のあるフィルムからなり、
着用者が着用して、前記ファンを用いて前記服本体内へと毎秒1Lの空気を送風したときに、前記服本体内の前記着用者の口の周囲における圧力が、前記服本体の外部より1パスカル以上高くなることを特徴とする。
請求項57に記載の発明は、請求項36から56のいずれか一項に記載の防護衣であって、
着用者の首に巻くことができる帯状部材を備え、
前記服本体は、着用者の頭部及び首を覆う形状に形成され、着用者の首を周回するようにして形成された首部空気漏れ防止手段を備え、
前記帯状部材が前記服本体の内側に位置し、前記帯状部材と前記首部空気漏れ防止手段とが重なるようにして着用されることを特徴とする。
請求項58に記載の発明は、請求項57に記載の防護衣であって、
前記帯状部材は、
着用者の首に巻かれた状態において着用者に接するのと反対側の面の上下両端部の近傍に、当該面から突出する突出部を備えることを特徴とする。
請求項59に記載の発明は、請求項36から58のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記服本体を外側から覆う防風フードを備えることを特徴とする。
請求項60に記載の発明は、請求項36から59のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記服本体内部の前記空気流通部に接続された空間を、空気取込部を除いて前記服本体内部の他の空間から遮断して形成された排気室を備えることを特徴とする。
請求項61に記載の発明は、請求項60に記載の防護衣であって、
前記排気室は、前記服本体内部の空間の一部を、フィルムによって仕切るようにして形成されていることを特徴とする。
請求項62に記載の発明は、請求項61に記載の防護衣であって、
前記排気室内に収納される空間確保手段を備えることを特徴とする。
請求項63に記載の発明は、請求項60に記載の防護衣であって、
前記排気室は、前記空気流通部を挿通するようにして備えらえた排気パイプ内に形成されていることを特徴とする。
請求項64に記載の発明は、請求項63に記載の防護衣であって、
前記排気パイプ内に、所定の防護対象物を除去可能なフィルターを備えることを特徴とする。
請求項65に記載の発明は、請求項63又は64に記載の防護衣であって、
前記排気パイプ内に、排気用のファンを備えることを特徴とする。
請求項66に記載の発明は、請求項63から65のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記排気パイプ内を流れる風量が所定の値を下回った場合に警告する警告手段を備えることを特徴とする。
請求項67に記載の発明は、請求項36から66のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記空気流通部を覆うように前記服本体に取り付けられた排出部フィルターを備えることを特徴とする。
請求項68に記載の発明は、請求項36から67のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記服本体を形成するフィルムを挿通するようにして備えられ、着用者の耳に挿入される耳具を備えることを特徴とする。
請求項69に記載の発明は、請求項36から68のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記服本体は、着用者の顔面の前方に位置する部分に配置されたフェイスガード部と、前記フェイスガード部に接続されたフィルム部と、を備え、
前記フェイスガード部は、前記フィルム部と比較して硬質な材料により形成されていることを特徴とする。
請求項70に記載の発明は、防護衣であって、
請求項17から35のいずれか一項に記載の防護衣の服本体と、
前記服本体内に空気を導入するファンと、
前記ファンによって前記服本体内に導入される空気を濾過するフィルターと、
前記ファンに電力を供給する電源手段と、
前記服本体を着用者の顔面前方に保持する保持具と、
を備えることを特徴とする。
請求項71に記載の発明は、請求項70に記載の防護衣であって、
前記保持具を着用者に装着するための装着具を備え、
前記保持具は、前記装着具と前記服本体とを着脱自在に接続するように形成されていることを特徴とする。
請求項72に記載の発明は、請求項71に記載の防護衣であって、
前記装着具は、着用者の頭部に装着するベルト又は帽子であることを特徴とする。
請求項73に記載の発明は、請求項71又は72に記載の防護衣であって、
前記保持具は、前記服本体の前記装着具に対する取付角度を変更する可動部を備えることを特徴とする。
請求項74に記載の発明は、請求項70から73のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記保持具と、前記服本体と、は、磁石によって着脱自在に接続されることを特徴とする。
請求項75に記載の発明は、請求項70に記載の防護衣であって、
前記保持具は、前記服本体の左右の端部を繋ぎ、前記着用者の頭部後方に配される紐状又は帯状の部材であるベルト部材を備えることを特徴とする。
請求項76に記載の発明は、請求項75に記載の防護衣であって、
前記ベルト部材は、後方から見た際に上方へと略垂直に伸び、前記服本体の上部に接続される紐状又は帯状の部材である垂直ベルトを備えることを特徴とする。
請求項77に記載の発明は、請求項36に記載の防護衣であって、
前記ファンは、前記服本体内から空気を排出することで、前記空気流通部から前記服本体内に新たな空気を導入するように構成され、
前記フィルターは前記空気流通部から前記服本体内に導入される空気を濾過することを特徴とする。
請求項78に記載の発明は、請求項36から77のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファンと、前記電源手段を含む前記ファンの稼働に要する電気部品と、を一体化した電気ブロックを備えることを特徴とする。
請求項79に記載の発明は、請求項78に記載の防護衣であって、
前記フィルターは、断面が波型となる立体フィルターであることを特徴とする。
請求項80に記載の発明は、請求項79に記載の防護衣であって、
前記立体フィルターは、
矩形状又は一辺が欠けた矩形状に形成された複数の枠部材を含む補強枠を備え、
前記枠部材の間の位置で折り曲げることで、断面が波型となるように形成されていることを特徴とする。
請求項81に記載の発明は、請求項70から76のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記服本体に接続され、前記着用者の頭部に載るように形成された頭上積載部を備えることを特徴とする。
請求項82に記載の発明は、請求項81に記載の防護衣であって、
前記服本体は、前記ファン取付部としての開口部を備え、
前記ファンを備える前記頭上積載部が、当該開口部を覆うようにして前記服本体に取り付けられていることを特徴とする。
請求項83に記載の発明は、請求項82に記載の防護衣であって、
前記開口部は、前記服本体の上面に形成されていることを特徴とする。
請求項84に記載の発明は、請求項82に記載の防護衣であって、
前記服本体は、着用者が顔を出すための孔部が形成され、着用者の顔面に沿う形状となるように成型された成型部材を備え、
前記開口部は、前記成型部材の前記孔部の上方に形成されていることを特徴とする。
請求項85に記載の発明は、請求項82から84のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記頭上積載部は、前記電源手段と、前記電源手段が前記ファンに供給する電力を制御するための制御回路部と、を備えることを特徴とする。
請求項86に記載の発明は、請求項82から85のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記頭上積載部の内部には、一端部に開口部を有する空洞が形成され、
前記頭上積載部は、当該開口部が前記服本体の開口部を覆うようにして前記服本体に取り付けられ、
前記ファンは前記空洞に接続され、
前記フィルターは、前記空洞内に備えられていることを特徴とする。
請求項87に記載の発明は、請求項86に記載の防護衣であって、
前記頭上積載部の前記空洞の上方に位置する部分が、前記空洞の下方に位置する部分と比較して薄いフィルム状の部材によって形成されていることを特徴とする。
請求項88に記載の発明は、請求項81から87のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記頭上積載部は、下方へと折り曲げ可能に形成された折り曲げ部を備えることを特徴とする。
請求項89に記載の発明は、請求項81から88のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記頭上積載部から下方へと垂れ下がるように形成された板状部材を備え、
前記保持具は、前記服本体の左右の端部を繋ぎ、前記着用者の頭部後方に配される紐状又は帯状の部材であるベルト部材を備え、
前記板状部材は、前記ベルト部材を通すことができるベルト通しを備えることを特徴とする。
請求項90に記載の発明は、請求項89に記載の防護衣であって、
前記板状部材は、下方が二股に枝分かれするように形成され、
前記ベルト通しは、前記板状部材が枝分かれする部分の近傍に配置された第1ベルト通しと、前記板状部材の枝分かれした下端部のそれぞれの近傍の2か所に備えられた第2ベルト通しと、を含むことを特徴とする。
請求項91に記載の発明は、防護衣であって、
少なくとも着用者の鼻孔を含む顔面の一部を覆うように形成された防護衣本体と、
外気を濾過するための第1フィルターと、
前記第1フィルターが取り付けられるフィルター容器と、
前記第1フィルターを介して、前記フィルター容器内に外気を取り込むためのファンと、
前記ファンに電力を供給するための電源部と、
前記フィルター容器と前記防護衣本体との間の空気の流通を行うための風路管と、
を備え、
前記防護衣本体は、前記防護衣本体と着用者の身体との間の空間からの空気の漏れを防止する空気漏れ防止手段と、前記風路管を接続するための風路管接続部と、前記防護衣本体内と前記防護衣本体の外部とを繋ぐ空気流通部と、
を備えることを特徴とする。
請求項92に記載の発明は、請求項91に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体に接続され、前記着用者の頭部に載るように形成された頭上積載部と、
前記防護衣を着用者の頭部に装着するための装着手段と、
を備え、
前記フィルター容器及び前記ファンは、前記頭上積載部に備えられていることを特徴とする。
請求項93に記載の発明は、請求項92に記載の防護衣であって、
前記頭上積載部が、前記装着手段の一部として機能することを特徴とする。
請求項94に記載の発明は、請求項92又は93に記載の防護衣であって、
前記風路管の表面積の少なくとも7割が、フィルム又はシートによって覆われていることを特徴とする。
請求項95に記載の発明は、請求項92から94のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記風路管の外壁の一部に、他の部分の外壁と比較して音波を透過させ易い音透過部を備えることを特徴とする。
請求項96に記載の発明は、請求項92から95のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記フィルター容器は、前記着用者の頭頂部よりも後方に位置することを特徴とする。
請求項97に記載の発明は、請求項92から96のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記風路管は、前記フィルター容器と一体的に形成された筒状の部材であることを特徴とする。
請求項98に記載の発明は、請求項91から97のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファンは、前記フィルター容器内に備えられていることを特徴とする。
請求項99に記載の発明は、請求項98に記載の防護衣であって、
前記フィルター容器の上面に前記第1フィルターが備えられ、
前記フィルター容器の側面及び底面は、前記第1フィルターと比較して音波を透過させ難い部材から構成され、
前記第1フィルターを介して、前記ファンから生じるノイズを上方へと透過させることを特徴とする。
請求項100に記載の発明は、請求項98又は99に記載の防護衣であって、
前記フィルター容器内に、前記電源部と、前記電源部が前記ファンに供給する電力を制御するための制御回路部と、を備えることを特徴とする。
請求項101に記載の発明は、請求項98から100のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記フィルター容器内に、水又はその他の有用物質を供給するための有用物質供給手段を備えることを特徴とする。
請求項102に記載の発明は、請求項91から101のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記第1フィルターは、前記フィルター容器を上方から覆うようにして前記フィルター容器に取り付けられていることを特徴とする。
請求項103に記載の発明は、請求項102に記載の防護衣であって、
前記フィルター容器は、紐状又は帯状の部材を掛けることができる紐掛け部を備え、
前記第1フィルターは前記紐掛け部に掛けることができる紐状又は帯状の部材から構成された紐部を備えることを特徴とする。
請求項104に記載の発明は、請求項102又は103に記載の防護衣であって、
前記フィルター容器は、平面視において四辺に側壁を備える矩形状となるように形成され、前記側壁の少なくとも2つが、上辺が中央において上方へと盛り上がる形状に形成されていることを特徴とする。
請求項105に記載の発明は、請求項102から104のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記フィルター容器は、平面視において、四辺に側壁を備え4つの角が丸みを帯びた略矩形状となるように形成され、
前記第1フィルターには、端部近傍の全周に亘って伸縮性を有する輪状の部材が配されており、
前記第1フィルターを前記フィルター容器に取り付けた際に、
前記輪状の部材が前記フィルター容器に密着して、前記第1フィルターを介さずに前記フィルター容器内に外気が流入することを防止するための第1シール部を構成し、
前記フィルター容器の内部を外部に対して陰圧とした際に、前記第1フィルターと前記側壁の上辺とが密着することによって、前記第1フィルターを介さずに前記フィルター容器内に外気が流入することを防止するための第2シール部を構成することを特徴とする。
請求項106に記載の発明は、請求項91から105のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体は、
前記風路管を接続するために前記防護衣本体の上部に形成された風路管接続部と、
前記防護衣本体を前記着用者の顔面に装着するための装着手段と、
を備え、
前記空気流通部は、前記防護衣本体の下部に備えられていることを特徴とする。
請求項107に記載の発明は、請求項106に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体は、内部に空気の流れを整えるための整流板又は仕切り板を備えることを特徴とする。
請求項108に記載の発明は、請求項106又は107に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体は、周囲の全部又は一部に、前記防護衣本体の外壁と、前記着用者の顔面との間に位置する中間部材を備え、
前記中間部材に、前記空気漏れ防止手段の全部又は一部を備えることを特徴とする。
請求項109に記載の発明は、請求項91から108のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記空気漏れ防止手段は、弾性を有し、前記着用者の身体と密着することで空気の漏れを防止する弾性体を備えることを特徴とする。
請求項110に記載の発明は、請求項109に記載の防護衣であって、
前記弾性体は、柔軟性のあるプラスチックフィルムと、当該プラスチックフィルムに内包されたスポンジ、羽毛及び/又は綿を備えることを特徴とする。
請求項111に記載の発明は、請求項109又は110に記載の防護衣であって、
前記弾性体は、幅が5mm以上20mm以下、厚さが5mm以上20mm以下の断面が矩形状となる帯状に形成されていることを特徴とする。
請求項112に記載の発明は、請求項109から111のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記弾性体は、前記着用者の右目の右側に位置する部分及び前記着用者の左目の左側に位置する部分における、前記着用者に向く面の前後方向に対する角度が、20度以下となるように形成されていることを特徴とする。
請求項113に記載の発明は、請求項91から112のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記空気流通部は、第2フィルターによって覆われていることを特徴とする。
請求項114に記載の発明は、請求項113に記載の防護衣であって、
前記第2フィルターは、前記着用者が前記防護衣を装着した状態において、前記防護衣本体の外面側に着脱自在であり、
前記空気流通部は、前記着用者の口に対応する位置に設けられ、面積が1cm以上2cm以下、10cm以上20cm以下、又は25cm以上100cm以下の開口部であることを特徴とする。
請求項115に記載の発明は、請求項113又は114に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体は、前記第2フィルターを着脱自在に掛けるためのフィルター掛け部を備えることを特徴とする。
請求項116に記載の発明は、請求項115に記載の防護衣であって、
前記フィルター掛け部は、前記空気流通部の上方の左右2か所と、前記空気流通部の下方の左右2カ所と、に備えられ、上下方向の位置を移動させることができることを特徴とする。
請求項117に記載の発明は、請求項113から116のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記空気流通部は、正面視において下方に位置する下底が上方に位置する上底よりも短い略台形状となる開口部であり、少なくとも一つの辺が、中央部において前記防護衣本体の外面側へと膨らむように形成されていることを特徴とする。
請求項118に記載の発明は、請求項113から117のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記第2フィルターは、
フィルター本体と、
前記フィルター本体を前記防護衣本体に着脱自在に取り付けるための紐状又は帯状の部材である紐部と、
を備えることを特徴とする。
請求項119に記載の発明は、請求項113から118のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体の前記着用者の口に対応する部分に、前記防護衣本体の他の部分に対して着脱自在に形成された口対応部を備え、
前記口対応部に前記空気流通部が形成され、
前記第2フィルターは、前記空気流通部を覆うようにして前記口対応部に取り付けられることを特徴とする。
請求項120に記載の発明は、請求項113から118のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体の前記着用者の口に対応する部分に、開閉自在に形成された口対応開閉部を備え、
前記口対応開閉部に前記空気流通部が形成され、
前記第2フィルターは、前記空気流通部を覆うようにして前記口対応開閉部に取り付けられることを特徴とする。
請求項121に記載の発明は、請求項120に記載の防護衣であって、
前記口対応開閉部は、下端部を回転軸として回転させるようにして開状態と閉状態とを切り替え可能に構成されていることを特徴とする。
請求項122に記載の発明は、請求項91から121のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記風路管接続部は、
略楕円形状の開口部が設けられた弾性を有するフィルムを備えることを特徴とする。
請求項123に記載の発明は、請求項91から122のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記防護衣は、暴露表面積が0.2m以下であることを特徴とする。
請求項124に記載の発明は、請求項91に記載の防護衣であって、
前記フィルター容器は、外面にスペーサーを備え、
前記第1フィルターは、前記フィルター容器に被せることができる袋状又は筒状に形成され、開口部が形成された端部である解放端部の近傍に、前記フィルター容器に密着させるための密閉手段を備えることを特徴とする。
請求項125に記載の発明は、防護衣であって、
少なくとも着用者の鼻孔を含む顔面の一部を覆うように形成された防護衣本体と、
外気を濾過するための第1フィルターと、
前記防護衣本体内に前記第1フィルターによって濾過された外気を導入するためのファンと、
前記ファンが収納されるファン容器と、
前記ファンに電力を供給するための電源部と、
を備え、
前記防護衣本体は、前記ファン容器を接続するためのファン容器接続部と、前記防護衣本体内と前記防護衣本体の外部とを繋ぐ空気流通部と、
を備えることを特徴とする。
請求項126に記載の発明は、請求項125に記載の防護衣であって、
前記ファン容器は、前記ファン容器と別体の筒状の部材である風路管を介して前記ファン容器接続部に接続されることを特徴とする。
請求項127に記載の発明は、請求項126に記載の防護衣であって、
前記風路管は、
フィルムによって筒状に形成された筒状部材と、
前記筒状部材内部に備えられ、前記筒状部材を支える支え部材と
を備えることを特徴とする。
請求項128に記載の発明は、請求項126又は127に記載の防護衣であって、
前記風路管は、前記防護衣本体内に差し込まれる差込管を備えることを特徴とする。
請求項129に記載の発明は、請求項125から128のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファン容器は、前記防護衣本体に接続するための接続管を備え、
前記ファンは、プロペラとモータとを備え、
前記プロペラは、前記接続管内に配置されていることを特徴とする。
請求項130に記載の発明は、請求項129に記載の防護衣であって、
前記プロペラの軸が、フレキシブルジョイントを介して前記モータに接続されていることを特徴とする。
請求項131に記載の発明は、請求項129又は130に記載の防護衣であって、
前記接続管は断面が略真円の筒状に形成され、
前記プロペラのうち空気の流れを生じさせる羽根を形成していない部分の半径は、前記接続管の半径の10%以上50%以下であることを特徴とする。
請求項132に記載の発明は、請求項125から131のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体は、前記防護衣本体と着用者の身体との間の空間からの空気の漏れを防止するためのスポンジ部材を備えることを特徴とする。
請求項133に記載の発明は、請求項132に記載の防護衣であって、
前記スポンジ部材は、前記防護衣本体に貼付されている面の幅が広い略台形の断面形状に形成されていることを特徴とする。
請求項134に記載の発明は、請求項132又は133に記載の防護衣であって、
前記スポンジ部材は、硬度が15度以下であることを特徴とする。
請求項135に記載の発明は、請求項132から134のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記スポンジ部材はプラスチックフィルムによって包まれており、
前記プラスチックフィルムの厚さは20μm以下であり、水蒸気透過度が24時間あたり5000g/m以上であることを特徴とする。
請求項136に記載の発明は、請求項132から135のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記スポンジ部材はプラスチックフィルムによって包まれており、
前記プラスチックフィルムは、前記スポンジ部材に、二重を超えて重なる部分が生じないように斜めに巻かれていることを特徴とする。
請求項137に記載の発明は、請求項132から136のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記スポンジ部材は、少なくとも一部が前記防護衣本体の縁部に沿うように備えられていることを特徴とする。
請求項138に記載の発明は、請求項125から137のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体内に、前記防護衣の制御状態について前記着用者に警告するための警告手段を備えることを特徴とする。
請求項139に記載の発明は、請求項138に記載の防護衣であって、
前記警告手段は、前記電源部の残量に応じて発光する発光ダイオードであることを特徴とする。
請求項140に記載の発明は、請求項138に記載の防護衣であって、
前記警告手段は、前記ファン容器接続部近傍に取り付けられたフィルムであることを特徴とする。
請求項141に記載の発明は、請求項125から140のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファン容器は、上面に前記第1フィルターが配置され、
底面が前記着用者の頭部に沿って凹む形状となるように形成されていることを特徴とする。
請求項142に記載の発明は、請求項125から141のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記第1フィルターを前記ファン容器との間に挟むようにして固定するフィルター押え枠を備え、
前記ファン容器は、上端部が、前後方向中央部が上方に盛り上がる形状に形成され、
前記フィルター押え枠は、下端部が、前後方向中央部が上方に凹む形状に形成されていることを特徴とする。
請求項143に記載の発明は、請求項125から142のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファン容器内に、前記第1フィルターを下方から支える棒状の部材である支え棒を備えることを特徴とする。
請求項144に記載の発明は、請求項125から143のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファン容器内に、前記第1フィルターを殺菌するための紫外線発光ダイオードを備えることを特徴とする。
請求項145に記載の発明は、請求項125から144のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファン容器の外面には、前記電源部に接続された端子部を備えることを特徴とする。
請求項146に記載の発明は、請求項125から145のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記空気流通部を覆う第2フィルターを備え、
前記第2フィルターは、フィルター本体と、前記フィルター本体を前記防護衣本体に掛けるための紐部と、を備えることを特徴とする。
請求項147に記載の発明は、請求項146に記載の防護衣であって、
前記紐部を前記防護衣本体に掛けた際の張力は、100g以上700g以下であることを特徴とする。
請求項148に記載の発明は、請求項146又は147に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体は、前記紐部を前記防護衣本体に掛けた際に、前記紐部の位置を定めるための溝又は突起を備えることを特徴とする。
請求項149に記載の発明は、請求項146から148のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体は、前記空気流通部の周囲の前記第2フィルターのフィルター本体が接する部分に、ゴム又はスポンジで形成された空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする。
請求項150に記載の発明は、請求項146から149のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記フィルター本体は、上底よりも下底が短い略台形状に形成され、
上底及び下底の近傍にワイヤーを備えることを特徴とする。
請求項151に記載の発明は、請求項146から150のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記フィルター本体は、中央部にたるみが生じるように形成されていることを特徴とする。
請求項152に記載の発明は、請求項125から151のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記空気流通部に備えられるフィルターの圧力損失は、前記ファン容器に備えられるフィルターの圧力損失よりも小さいことを特徴とする。
請求項153に記載の発明は、請求項125から145のいずれか一項に記載の防護衣であって、
透明な材料によって形成され、前記空気流通部を覆うように前記防護衣本体に取り付けられる透明部材を備え、
前記透明部材は、空気流通孔を備えることを特徴とする。
請求項154に記載の発明は、請求項125から153のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体を前記着用者の頭部に取り付けるための取付ベルトを有し、
前記取付ベルトは、
前記防護衣本体の上部に接続される上部ベルトと、
前記防護衣本体の下部に接続される下部ベルトと、
前記上部ベルトと前記下部ベルトとを連結する連結具と、
左右の前記連結具を接続するように着用者の後頭部を回る後頭部ベルトと、
を備え、
前記後頭部ベルトの前期連結具への取り付け位置を調整可能であることを特徴とする。
請求項155に記載の発明は、請求項154に記載の防護衣であって、
前記後頭部ベルトをフィルムの筒で覆うようにして形成された土台部と、文字を記載できる表示版と、を備える情報表示部を備えることを特徴とする。
請求項156に記載の発明は、請求項154又は155に記載の防護衣であって、
前記取付ベルトは、
前記着用者の後頭部にまとめた髪がある場合に当該まとめた髪を避けることができる形状に形成されていることを特徴とする。
請求項157に記載の発明は、請求項125から156のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファン容器は、
後端部に外気を取り入れるための外気吸入口を有し、
前記外気吸入口から延出するようにして取り付けられた管状の部材である吸入口延長管を備えることを特徴とする。
請求項158に記載の発明は、請求項157に記載の防護衣であって、
前記吸入口延長管の先端に、所定の防護対象物を濾過することができる濾過材が内包された濾過ユニットを備えることを特徴とする。
請求項159に記載の発明は、請求項125から158のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファン容器の前記第1フィルターが備えられた部分を上方から覆うことができる形状に形成され、紐状部材によって前記ファン容器に掛けることができるフィルターであるマスク状フィルターをさらに備え、
前記マスク状フィルターは、撥水素材を用いて、中央部が上方に盛り上がるように形成されていることを特徴とする。
請求項160に記載の発明は、請求項125から159のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体は、縁部に、前記着用者の顔面に対して略垂直な面となるように形成された貼付面を備え、
前記貼付面から前記着用者側に突出するようにして、スポンジ又はゴムによって形成されたシート状の部材が突出していることを特徴とする。
請求項161に記載の発明は、請求項125から160のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファン容器は、前記着用者の額前方に位置するように備えられていることを特徴とする。
請求項162に記載の発明は、請求項161に記載の防護衣であって、
前記第1フィルターは、前記ファン容器の前記着用者の額に対向する位置に備えられていることを特徴とする。
請求項163に記載の発明は、請求項161又は162に記載の防護衣であって、
前記ファン容器は、左右方向から見た際に、上端部が下端部よりも後方に位置するように傾いて備えられていることを特徴とする。
請求項164に記載の発明は、請求項161から163のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファン容器は、前記着用者に対向する面が、前記着用者の額に沿って湾曲するように形成されていることを特徴とする。
請求項165に記載の発明は、請求項125から164のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記ファンは、前記ファン容器の前記着用者に対向する位置に備えられ、
前記第1フィルターは、前記ファンと前記防護衣本体の内部の空間との間に位置するように備えられていることを特徴とする。
請求項166に記載の発明は、請求項165に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体を前記着用者の頭部に取り付けるための取付ベルトを有し、
前記取付ベルトの一部が、前記着用者の額と前記ファンとの間に位置することを特徴とする。
請求項167に記載の発明は、請求項125から166のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記第1フィルターは、
濾紙と、
前記濾紙に取り付けられた複数の補強枠と、
平面視矩形状に形成されたフィルター枠と、
を備え、
前記補強枠が取り付けられた前記濾紙が、前記補強枠の間の位置で折れ曲がるようにして、前記フィルター枠に取り付けられていることを特徴とする。
請求項168に記載の発明は、請求項167に記載の防護衣であって、
前記補強枠は、隣り合う前記補強枠との間に間隔を空けて前記濾紙に取り付けられていることを特徴とする。
請求項169に記載の発明は、請求項125から168のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体は、前記着用者の額から鼻孔までを覆い、前記着用者の口は覆わないように形成されていることを特徴とする。
請求項170に記載の発明は、請求項125から168のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記防護衣本体は、前記着用者の額から鼻孔までを覆い、前記着用者の口の前方に開口部を有することを特徴とする。
請求項171に記載の発明は、125から170のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記着用者の口部前方を開閉自在に覆うシャッター部を備えることを特徴とする。
請求項172に記載の発明は、請求項171に記載の防護衣であって、
前記着用者の発声及び/又は前記防護衣から発生する音を感知する音感知部を備え、
前記シャッター部は、前記シャッター部を開閉させるモータを備え、
前記シャッター部は、前記音感知部による音の感知に応じて、自動的に開閉することを特徴とする。
請求項173に記載の発明は、請求項125から172のいずれか一項に記載の防護衣であって、
前記空気流通部は前記防護衣本体の下端部に備えられ、前記空気流通部から下方に延出する排気管を備えることを特徴とする。
本発明によれば、防護衣の防護機能を向上させることができる。
第1実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 第1実施形態に係る防護衣の帽子の平面図である。 第1実施形態に係る防護衣のファン及びその周囲を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。なお、ファンの内部には、ブレードやモーター等が存在するが、(b)においてはその図示を省略している。 第1実施形態に係る防護衣のファンの本体部の斜視図である。 第1実施形態に係る防護衣のファンの本体部の容器部の内面を示す図である。 第1実施形態に係る防護衣のファンの押し具の斜視図である。 第1実施形態に係る防護衣のファンのフィルター部の斜視図である。 第1実施形態に係る防護衣のファンのフィルター部の補強枠の平面図である。 第2実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 第2実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す着用者の頭部付近の平面図である。 第2実施形態に係る防護衣のファン及びその周囲を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。なお、ファンの内部には、ブレードやモーター等が存在するが、(b)においてはその図示を省略している。 第2実施形態に係る防護衣のファンの本体部の斜視図である。 第2実施形態の変形例に係る防護衣のファンのフィルター部を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。 第3実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 第3実施形態に係る防護衣のファン及びその周囲を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。なお、ファンの内部には、ブレードやモーター等が存在するが、(b)においてはその図示を省略している。 第4実施形態に係る防護衣の着用者の頭部付近の平面図であり、(a)は開口度調整機構を閉じた状態、(b)は開口度調整機構を開いた状態を示す。 第4実施形態に係る防護衣の袖部付近を示す図であり、(a)は袖部空気漏れ防止手段を開いた状態、(b)は袖部空気漏れ防止手段を閉じた状態を示す。 第4実施形態に係る防護衣の裾部付近を示す図であり、(a)は裾部空気漏れ防止手段を開いた状態、(b)は裾部空気漏れ防止手段を閉じた状態を示す。 第5実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 第5実施形態に係る防護衣のファンの本体部の斜視図である。 第5実施形態に係る防護衣のファンのフィルター部の斜視図である。 第5実施形態に係る防護衣のファンのフィルター部の補強枠の斜視図である。 第5実施形態に係る防護衣のファンの押し具の斜視図である。 第6実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。なお、ストロー孔が孔塞ぎによって塞がれている状態を図示している。 第6実施形態に係る防護衣の孔塞ぎを示す図であり、(a)は正面図、(b)はストロー孔を塞いだ状態を示すb-b部における断面図、(c)はストロー孔を塞いでいない状態を示す(b)と同一の位置における断面図である。 第6実施形態に係る防護衣のファンの本体部を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。 第6実施形態に係る防護衣のファンのフィルター部を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。 第6実施形態に係る防護衣のファンの押し具を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。 第6実施形態の第1変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。なお、ストロー孔が孔塞ぎによって塞がれている状態を図示している。 第6実施形態の第2変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。なお、ストロー孔が孔塞ぎによって塞がれている状態を図示している。 第7実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。なお、ストロー孔が孔塞ぎによって塞がれている状態を図示している。 第7実施形態に係る防護衣の頭部用ベルトの斜視図である。 第7実施形態に係る防護衣の防護衣本体の製造工程を示す図である。 第8実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。なお、ストロー孔及び聴診器孔が孔塞ぎによって塞がれている状態を図示している。 第8実施形態に係る防護衣の着用者が飲料を飲む際の手順を示す図であり、(a)はストロー孔にロート状具が取り付けられていない状態、(b)はストロー孔にロート状具が取り付けられた状態を示す。 第9実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。なお、ストロー孔が孔塞ぎによって塞がれている状態を図示している。 第9実施形態に係る防護衣の呼吸整流器を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は防護衣を着用者が着用して鼻から吸気する際を示す側面図、(c)は防護衣を着用者が着用して鼻から排気する際を示す側面図である。 第9実施形態の変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 第10実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 第10実施形態に係る防護衣の防護衣本体に備えられた凸状部を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。 第10実施形態に係る防護衣の防護衣本体に備えられた凸状部を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。 第10実施形態の第1変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 第10実施形態の第3変形例に係る防護衣の防風フードの構造体を示す図であり、(a)は折り畳まれた状態を示す図であり、(b)は広げられた状態を示す図である。 第10実施形態の第4変形例に係る防護衣の防風フードの板状部材及び紐を示す図である。 第10実施形態の第5変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 第10実施形態の第6変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 第11実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 第11実施形態に係る防護衣のファン及びその周囲を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。 第11実施形態に係る防護衣の帯状部材を示す図である。 第11実施形態に係る防護衣の防護衣本体の製造工程を示す図である。 第11実施形態の第1変形例に係る防護衣の空間確保手段を示す図である。 第11実施形態の第1変形例に係る防護衣の空間確保手段を示す図である。 第11実施形態の第1変形例に係る防護衣の空間確保手段を示す図である。 第11実施形態の第2変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 第11実施形態の第3変形例に係る防護衣の帽子の側面図である。 第11実施形態の第3変形例に係る防護衣の帽子の排気パイプの断面図であり、(a)は発行素子から受光素子への光の照射方向に沿う断面を示す図であり、(b)は(a)の断面と直行する、取付軸に沿う断面を示す図である。 第12実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 第12実施形態に係る防護衣の帯状部材の本体部を示す図であり、(a)はガイド部材が取り付けらえた部分の拡大図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。 第13実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 第13実施形態に係る防護衣の防護衣本体に備えられた排出部フィルターを示す図であり、(a)は平面図、(b)は防護衣本体内が陽圧となっている場合の(a)のb-b部における断面図、(c)は防護衣本体内が陰圧となっている場合の(a)のb-b部における断面図である。 第13実施形態に係る防護衣の耳具を示す断面図である。 第13実施形態に係る防護衣の帯状部材を示す図である。 第13実施形態に係る防護衣の帯状部材に備えられるA型ガイドを示す図であり、(a)は側面図、(b)は帯状部材に取り付けられた際に表面に向く面から見た図、(c)は帯状部材に取り付けられた際に裏面に向く面から見た図である。 第13実施形態に係る防護衣の帯状部材に備えられるB型ガイドを示す側面図である。 第13実施形態に係る防護衣に輪ゴムを取り付ける際の動きを示す帯状部材のB型ガイドが取り付けられた箇所における断面図である。 第14実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 第14実施形態の第1変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 第14実施形態の第2変形例に係る防護衣の防護衣本体のファン取付孔周辺を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のb-b部における断面図である。 第15実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 第15実施形態に係る防護衣の防護衣本体の製造工程を示す図である。 第16実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 第16実施形態に係る防護衣の防護衣本体のフェイスガード部の正面図である。 (a)は、第16実施形態に係る防護衣の防護衣本体の吸気部フィルター付近を防護衣本体の内面側から見た図であり、(b)は、(a)のb-b部における断面図である。 第16実施形態に係る防護衣の防護衣本体のフィルム部の製造工程を示す図である。 第17実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 第17実施形態に係る防護衣の防護衣本体を、頭部用ベルトの保持具から外した状態を示す側面図である。 (a)は、第17実施形態に係る防護衣の背面図、(b)は、(a)のb-b部における断面図である。 第17実施形態に係る防護衣に、顔当てシートを備えた状態を示す背面図である。 第17実施形態に係る防護衣の吸気部フィルターを示す図である。 第17実施形態に係る防護衣の防護衣本体を上に上げた状態を示す側面図である。 第17実施形態の変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 (a)は、第17実施形態の変形例に係る防護衣の背面図、(b)は、(a)のb-b部における断面図である。 第18実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 第18実施形態に係る防護衣を右前方から見た斜視図である。なお、ゴムベルトの図示を省略している。 第18実施形態に係る防護衣を右後方から見た斜視図である。なお、ゴムベルトの図示を省略している。 第18実施形態に係る防護衣を分解した状態を、左前方から見た斜視図である。なお、ゴムベルトの図示を省略している。 第18実施形態に係る防護衣の上部のファンを分解した状態を、左前方から見た斜視図である。 第18実施形態に係る防護衣の下部の排気部フィルター取付部を分解した状態を、左前方から見た斜視図である。 第18実施形態の第1変形例に係る防護衣の防護衣本体の顔沿い成型部材及びスポンジ部材を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は背面図である。 第18実施形態の第1変形例に係る防護衣の防護衣本体の顔沿い成型部材及びスポンジ部材の、切込みが開いた状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)の顔出し孔の縁の部分の一部を拡大した図である。 第18実施形態の第2変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 第18実施形態の第2変形例に係る防護衣の左右方向中央部における断面図である。 第18実施形態の第2変形例に係る立体フィルターを示す図であり、(a)は折り曲げる前の状態を示す平面図、(b)は折り曲げた状態を示す側面図である。 第18実施形態の第2変形例に係る立体フィルターの他の態様を示す折り曲げる前の状態を示す平面図である。 第19実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 第19実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 第19実施形態に係る防護衣の顔沿い成型部材の背面図である。なお、眼鏡挿通部に孔埋めスポンジ及び留めベルトが取り付けられていない状態を図示している。 第19実施形態に係る防護衣の眼鏡挿通部を示す図であり、(a)は台座部、(b)は孔埋めスポンジ、(c)は留めベルトを示す図である。 第19実施形態に係る防護衣の眼鏡挿通部に眼鏡のテンプルが通された状態を示す、眼鏡のテンプルから僅かに左の位置の断面から右方を見た断面図である。 第19実施形態の第1変形例に係る防護衣の顔沿い成型部材の背面図である。 第19実施形態の第1変形例に係る防護衣の眼鏡挿通部を示す図であり、(a)は背面図、(b)は斜め上方からの斜視図である。 第19実施形態の第1変形例に係る防護衣の眼鏡挿通部に眼鏡のテンプルが通された状態を示す、眼鏡のテンプルの左端部の位置の断面から右方を見た断面図である。 (a)は第19実施形態の第2変形例に係る防護衣の顔沿い成型部材及びスポンジ部材の背面図であり、(b)は、(a)のb-b部における断面図である。る。 第19実施形態の第2変形例に係る防護衣の顔沿い成型部材の背面図である。なお、眼鏡挿通部にテンプル対応部材が取り付けられていない状態を図示している。 第19実施形態の第2変形例に係る防護衣の眼鏡挿通部のテンプル対応部材の斜視図である。 第19実施形態の第2変形例に係る防護衣の眼鏡挿通部に眼鏡のテンプルが通された状態を示す、眼鏡のテンプルから僅かに上の位置の断面から下方を見た断面図である。なお、防護衣については、眼鏡挿通部の周囲の部分以外の図示を省略している。また、眼鏡の左側の図示を省略している、 第20実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 (a)は第20実施形態に係る防護衣の側面図であり、(b)は第20実施形態に係る防護衣の平面図である。なお、内部の顔沿い成型部材の図示を省略している。 第20実施形態に係る防護衣の防護衣本体の平面図である。なお、内部の顔沿い成型部材の図示を省略している。 (a)は第20実施形態に係る防護衣の頭上積載部の平面図であり、(b)は、(a)のb-b部における断面図である。 (a)は第20実施形態に係る防護衣の防護衣本体の側面図であり、(b)は、(a)のb-b部における断面図である。 第20実施形態に係る防護衣の防護衣本体の空気誘導部を示す図である。 第20実施形態に係る防護衣の頭上積載部内における音波の反射を示す図であり、(a)は上壁を厚く硬質な材料で形成した場合の図110(b)と同様の位置における断面図であり、(b)は上壁を薄く軟質な材料で形成した場合の図110(b)と同様の位置における断面図である。なお、矢印は音波の進行方向を示している。 第21実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 (a)は第21実施形態に係る防護衣の側面図であり、(b)は第21実施形態に係る防護衣の平面図である。なお、内部の顔沿い成型部材の図示を省略している。また、頭上積載部を伸ばした状態を図示している。 第21実施形態に係る防護衣の防護衣本体の平面図である。なお、内部の顔沿い成型部材の図示を省略している。 (a)は第21実施形態に係る防護衣の頭上積載部の平面図であり、(b)は、(a)のb-b部における断面図である。 第21実施形態に係る防護衣の側面図である。なお、内部の顔沿い成型部材の図示を省略している。また、頭上積載部を下方へと曲げた状態を図示している。 第21実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す背面図である。 第21実施形態の第1変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す背面図である。 第21実施形態の第1変形例に係る防護衣におけるゴムベルトによる張力を示す図であり、(a)はゴムベルトが第2ベルト通しに通されていない状態を示す図であり、(b)はゴムベルトが第2ベルト通しに通された状態を示す図である。 第21実施形態の第2変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す正面図である。 (a)は第21実施形態の第2変形例に係る防護衣の側面図であり、(b)は第21実施形態の第2変形例に係る防護衣の平面図である。なお、内部の顔沿い成型部材の図示を省略している。また、頭上積載部を伸ばした状態を図示している。 第21実施形態の第2変形例に係る防護衣の頭上積載部の左右方向中央部の断面から右方を見た断面図である。 (a)は第21実施形態の第3変形例に係る防護衣の側面図であり、(b)は第21実施形態の第3変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す背面図である。なお、(a)においては、内部の顔沿い成型部材の図示を省略している。 第22実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 (a)は第22実施形態に係る防護衣の防護衣本体の顔沿い成型部材の風路管接続部付近を示す正面図であり、(b)は(a)のb-b部における断面図である。 (a)は第22実施形態に係る防護衣の頭上積載部の平面図であり、(b)は(a)のb-b部における断面図である。なお、(a)においては、第1フィルターの図示を省略し、フィルター容器の内部が見える状態としている。また、抜け防止紐の図示を省略している。また、(b)における矢印は、空気が流れる方向を示している。 (a)は第22実施形態に係る防護衣の頭上積載部の正面図であり、(b)は第22実施形態に係る防護衣の頭上積載部の側面図である。なお、抜け防止紐の図示を省略している。 第22実施形態に係る防護衣の頭上積載部が風路管接続部に取り付けられた状態を示す側面図である。なお、抜け防止紐の図示を省略している。 第23実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 (a)は第23実施形態に係る防護衣の頭上積載部の第1マスク状フィルターを外した状態における平面図であり、(b)は第23実施形態に係る防護衣の頭上積載部の第1マスク状フィルターを紐部が備えられた下面側から見た図である。 (a)は第23実施形態に係る防護衣の頭上積載部の平面図であり、(b)は第23実施形態に係る防護衣の頭上積載部の正面図である。 第24実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 第24実施形態に係る防護衣のスポンジ部材を示す図である。 第24実施形態に係る防護衣の耳掛け連結具を示す図である。 第24実施形態に係る防護衣のゴムベルトを示す図である。 第24実施形態に係る防護衣の頭上積載部の風路管、第1フィルター、フィルター押え枠及び第1マスク状フィルターを外した状態を示す図であり(a)は平面図、(b)は正面図である。 第24実施形態に係る防護衣の頭上積載部の風路管を外した状態の左右方向中央部における断面図である。 第24実施形態に係る防護衣の頭上積載部のフィルター容器に、第1フィルター及びフィルター押え枠が取り付けられた状態を示す側面図である。 第24実施形態に係る防護衣の頭上積載部の風路管を示す図であり、(a)は側面図、(b)は支え連結体を示す図である。 第24実施形態の第2変形例に係る防護衣のフィルター容器の側面図である。 第24実施形態の第3変形例に係る防護衣のフィルター容器の側面図である。 第24実施形態の第4変形例に係る防護衣のフィルター容器及びファン容器の平面図である。 第24実施形態の第5変形例に係る防護衣の面体及びスポンジ部材の、着用者が着用した状態における着用者の頭部の上下方向中央部付近における断面図である。 第24実施形態の第6変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す側面図である。 第25実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 第25実施形態の第1変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は(b)のc-c部における断面図である。 第25実施形態の第2変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は(a)のc-c部における断面図である。 第26実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は(a)のc-c部における断面図である。 第26実施形態に係る防護衣のテンプル通し具を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は眼鏡のテンプルを通した状態における正面図、(d)は眼鏡のテンプルを通した上で、スポンジ部材と着用者の顔面との間で押圧された状態における正面図である。なお、テンプル通し具を眼鏡のテンプルに取り付けて、着用者が着用した状態を基準として方向を定めている。 (a)は、第26実施形態に係る防護衣に蓋体が取り付けられた状態を示す側面図であり、(b)は、第26実施形態に係る防護衣に蓋体が取り付けられた状態を示す背面図であり、(c)は、第26実施形態に係る蓋体を示す側面図である。 なお、蓋単体の場合においても、防護衣に取り付けられた状態を基準として方向を定めている。また、(a)においては、第2マスク状フィルターを面体に取り付けていない状態を図示している。 第27実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 第28実施形態に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 第28実施形態の変形例に係る防護衣を着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 第28実施形態の変形例に係る防護衣の排気管を示す図であり、(a)は弁が閉じた状態を示す図、(b)は弁が開いた状態を示す図である。 第29実施形態に係る防護衣を、シャッター部が閉じた状態で着用者が着用した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 第29実施形態に係る防護衣を、シャッター部が開いた状態で着用者が着用した状態を示す正面図である。 第26、第28、第29実施形態に係る防護衣の第1フィルターにおける補強枠付き濾紙の平面図である。 第26、第28、第29実施形態に係る防護衣の第1フィルターにおけるフィルター枠の斜視図である。 第26、第28、第29実施形態に係る防護衣の第1フィルターの製造過程における補強枠シートを示す図であり、(a)は全体図、(b)は(a)の部分拡大図である。 第26、第28、第29実施形態に係る防護衣の第1フィルターの製造過程で使用されるスライド成型器を示す図であり、(a)は入口方向から見た斜視図、(b)は(a)のb-b部における断面図、(c)は(a)のc-c部における断面図、(d)は(a)のd-d部における断面図である。 第25実施形態の第3変形例に係る頭上積載部を示す図であり、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)は(b)のc-c部における断面図である。 第25実施形態の第4変形例に係る頭上積載部の背面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1から図164に基づいて説明する。ただし、本発明の技術的範囲は図示例に限定されるものではなく、以下説明する実施の形態には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を加えることが可能である。
また、以下においては、着用者が防護衣を着用した状態を基準として、着用者の前方向を前、着用者の後方向を後、着用者の上方向を上、着用者の下方向を下、着用者の右手方向を右、着用者の左手方向を左と定めて説明する。なお、防護衣本体の製造工程の説明においても、完成後の防護衣本体を着用者が着用した状態を基準として、同様に方向を定めて説明する。
[1 第1実施形態]
第1実施形態に係る防護衣100について、図1から図8に基づいて説明する。
[(1) 構成の説明]
第1実施形態に係る防護衣100は、図1に示すように、着用者Wの上半身を覆う防護衣本体1と、着用者Wの下半身を覆うスカート2と、着用者Wの頭部を覆う帽子3と、防護衣本体1内部にフィルターによって浄化された空気を導入するファン4と、ファン4に電力を供給する電源部5と、を備え、ファン4によって防護衣本体1内に取り込まれた浄化された空気を、着用者の顔面に沿って流通させた後に、防護衣本体1の着用者の頭部付近に形成された空気排出孔12から排出するものである。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1は、図1に示すように、通気性のない又は極僅かな通気性しか有しないシート状部材、例えば、ポリ袋等に使用されているような厚さ20μm程度のプラスチックフィルムF1からなる服地によって、着用者の胴部、腕部及び頭部の全体を覆う形状に形成されている。また裾が長く、下端部をスカート2の中に入れることができるように形成されている。
なお、プラスチックフィルムF1(防護衣本体1の服地)の防護衣本体1の着用時において着用者Wに向く面をプラスチックフィルムF1の内面側、その反対側の防護衣本体1の着用時において外部空間に向く面をプラスチックフィルムF1の外面側とする。また、プラスチックフィルムF1の内面側及び防護衣本体1の着用時においてプラスチックフィルムF1の内面側よりも着用者W側に位置する部分を防護衣本体1の内面側、プラスチックフィルムF1の外面側及び防護衣本体1の着用時においてプラスチックフィルムF1の外面側よりも外部空間側に位置する部分を防護衣本体1の外面側とする。
なお、空気漏れを防止する観点から、防護衣本体1は、服地としてのプラスチックフィルムF1に縫い目が生じないように形成されていることが好ましい。
またプラスチックフィルムF1の厚さは、厚くとも30μm以下であることが好ましい。
また、防護衣本体1は、仮に硬質な部分を有するとしても、少なくともその服地の面積のうちの200cm以上が柔軟性のある上記プラスチックフィルムF1のような素材から構成され、ファン4を用いて防護衣本体1内へと毎秒1Lの空気を送風したときに、防護衣本体1内の着用者の口の周囲における圧力が、防護衣本体1の外部より少なくとも1パスカル以上、好ましくは3パスカル以上高くなることが好ましい。
防護衣本体1は、図1に示すように、ファン取付孔11と、空気排出孔12と、透明部13と、袖部空気漏れ防止手段14と、裾部空気漏れ防止手段15と、を備え、ファン取付孔11からファン4によって取り込まれた外気が、空気排出孔12から排出され、かつ、空気排出孔12以外から空気が漏れないように構成されている。
[(a) ファン取付孔]
ファン取付孔11は、図1に示すように、防護衣本体1を形成するプラスチックフィルムF1の着用者の胸部前方の位置に形成された、防護衣本体1の着用時において、防護衣本体1と着用者の身体との間の空間と、防護衣本体1の外部の空間と、を繋ぐこととなる矩形状の孔部である。
ファン取付孔11は、後述のファン4の本体部41の容器部4121の外形と略同一の大きさ及び形状の矩形状となるように形成され、ファン取付孔11を挿通するようにしてファン4を取り付けることで、ファン取付孔11が塞がると共に、ファン4のフィルター部43のフィルター432を介して、外部の空気を防護衣本体1と着用者の身体との間の空間内に取り込むことができる。
図3に示すように、ファン4を外れ難くするため、ファン取付孔11の周囲は、防護衣本体1の服地を形成するプラスチックフィルムF1よりも厚手の補強シート111を貼付することにより、補強されている。
[(b) 空気排出孔]
空気排出孔12は、防護衣本体1を形成するプラスチックフィルムF1の着用者の頭部上方の位置に形成された、ファン4によって防護衣本体1と着用者の身体との間の空間内に導入された空気を、着用者の顔面に沿って流通させた後に排出するための開口部である。
[(c) 透明部]
透明部13は、防護衣本体1の着用者の頭部を覆う部分の、着用者の両目の前方に位置する部分に形成された、防護衣本体1の他の部分を形成するプラスチックフィルムF1よりも透明度の高い部分であり、着用者Wの視界を遮らない程度の透明度を有するクリアシートにより形成されている。
[(d) 袖部空気漏れ防止手段]
袖部空気漏れ防止手段14は、防護衣本体1の袖部の先端付近に備えられた、防護衣本体1と着用者の身体との間の空間内の空気が、防護衣本体1の袖部から外部に漏れることを防止するための手段であり、例えば、図1に示すように、防護衣本体1の裾部を周回するようにゴム紐を通し、防護衣本体1の袖部が、着用者Wの腕部に密着するようにすることによって形成されている。
[(e) 裾部空気漏れ防止手段]
裾部空気漏れ防止手段15は、防護衣本体1と着用者の身体との間の空間内の空気が、防護衣本体1の裾部から外部に漏れることを防止するための手段であり、本実施形態においては、図1に示すように、防護衣本体1の裾部が下方に長く形成されることにより形成されている。
具体的には、後述のようにスカート2が上端部にゴム紐により形成されたウェストベルト21を有することで、長く形成された裾部をスカート2の中に入れることによって、防護衣本体1の裾部からの空気の漏れを防止する。すなわち、この場合、防護衣本体1のスカート2に入れられるように下方に長く形成された裾自体が、裾部空気漏れ防止手段15として機能することとなる。
なお、裾部を長くせずに、袖部空気漏れ防止手段14と同様に、裾部の下端部付近に、防護衣本体1を周回するようにゴム紐を備えることで、空気漏れ防止手段を形成するようにしてもよい。
[b スカート]
スカート2は、図1に示すように、防護衣本体1と同様に、通気性のない又は極僅かな通気性しか有しないシート状部材、例えば、ポリ袋等に使用されているような厚さ20μm程度のプラスチックフィルムF1からなる服地によって、着用者Wの腰部から足部に掛けてを覆い、下方が開放されるように形成されている。また、上端部にウェストベルト21を有する。
ウェストベルト21は、図1に示すように、スカート2の上端部を周回するようにゴム紐を通し、スカート2の上端部が、着用者Wの腰部に密着するように構成されている。上記のように、防護衣本体1の長く形成された裾部をスカート2の中に入れることによって、ウェストベルト21によって、防護衣本体1の裾部からの空気の漏れを防止することができる。
なお、ウェストベルト21に使用するゴム紐は、スピンドル等を使用して、予め長さを着用者Wのウエストの周囲の長さに合わせておけば、空気漏れを有効に防止できると同時に、締め付け過ぎによる不快感を解消できる。
[c 帽子]
帽子3は、図1及び図2に示すように、着用者Wの頭頂部を覆うように構成され、前方に鍔部31を有する。
鍔部31は、図1に示すように、帽子3の前方下端部から前方へと突出するように形成され、防護衣本体1を形成するプラスチックフィルムF1を支え、着用者の顔面の前方に空間を形成する。すなわち、鍔部31が、本発明における顔面部空間確保手段として機能する。
また、鍔部31は、図2に示すように、上方から見て左右方向中央部に凹部を有し、当該凹部を通して、ファン4によって防護衣本体1内に導入された空気が、空気排出孔12が設けられた鍔部31の上方へと抜けるように構成されている。
[d ファン]
ファン4は、図1及び図3に示すように、防護衣本体1のファン取付孔11に取り付けられ、フィルター部43を通してろ過された清浄な空気を、防護衣本体1と着用者Wの身体との間の空間に導入するためのものである。ファン4には、下方に接続された電源部5により必要な電力が供給される。
ファン4は、図3から図8に示すように、本体部41と、押し具42と、フィルター部43と、首紐44と、を備え、本体部41と押し具42とによって防護衣本体1のファン取付孔11の縁の部分を挟み込むようにして、防護衣本体1に取り付けられる。
また、ファン4は、フィルター部43によりろ過された清浄な空気を、理想的には60L/分(1L/秒)程度、好ましくは20L以上、少なくとも5L/分以上、防護衣本体1の中に送風するものである。また、防護衣本体1内の圧力を、外部と比較して少なくとも1パスカル以上、好ましくは3パスカル以上高くするものであることが好ましい。
[(a) 本体部]
本体部41は、図3及び図4に示すように、プロペラ及びプロペラを回転させるモーターを備える軸流ファンであるファン本体4111が収納されるファン本体収納部411と、フィルター部43が収納されるフィルター収納部412と、を有し、ファン本体収納部411に収納されたファン本体4111の回転により、フィルター部43のフィルター432を通過した清浄な空気を、防護衣本体1内へと導入できるように構成されている。
(ファン本体収納部)
ファン本体収納部411は、図3及び図4に示すように、空気送出部4112としての開口部を有し、内部のファン本体4111の回転により、空気送出部4112から空気を送出する。また、図3(b)に示すように、空気送出部4112が設けられているのと反対側の端部において、フィルター収納部412と接続されている。
(フィルター収納部)
フィルター収納部412は、図3及び図4に示すように、矩形状に形成されたフィルター部43が収納される容器部4121と、容器部4121の内側へと突出する内側フランジ4122と、容器部4121の外側へと突出する外側フランジ4123と、を備える。
また、容器部4121の内側の対向する二つの面(防護衣本体1に取り付けられた際に内側の上下に位置する面)には、図4及び図5に示すように、後述のフィルター部43の波型と合致するように波型の凸部が形成され、フィルター部43を取り付け易くするためのフィルター取付部4124が形成されている。
[(b) 押し具]
押し具42は、図6に示すように、矩形状の枠型として形成されると共に、内側に位置する内壁421と、外側に位置する外壁422と、を備える共に、これらの間に溝部423が形成されている。また、外壁422は、本体部41の容器部4121の外周より僅かに大きい内径を持ち、内壁421は、本体部41の容器部4121の内周よりもわずかに小さい外形を持ち、図3(b)に示すように、容器部4121を溝部423に挿入できるように構成されている。
また、内壁421の対向する2辺は、後述のフィルター部43の波型と合致する凹部と凸部が連続する波型の形状となっている。
図3(b)に示すように、フィルター収納部412の容器部4121を、押し具42の溝部423に挿入し、フィルター収納部412の内側フランジ4122と押し具42の内壁421との間にフィルター部43を挟み込み、フィルター収納部412の外側フランジ4123と押し具42の外壁422との間に防護衣本体1のファン取付孔11の縁の部分を挟み込むことで、本体部41にフィルター部43を隙間が生じないように取り付けると共に、ファン4を防護衣本体1に隙間が生じないように取り付けることができる。また、この際、防護衣本体1を構成するプラスチックフィルムF1によって覆われていない部分は、押し具42とフィルター部43のみとなる。
[(c) フィルター部]
フィルター部43は、図7に示すように、補強枠431にフィルター432が取り付けられると共にプリーツ加工が施され、平面視において矩形状、側面視において凹部と凸部とが連続する波型となるように形成されている。
(補強枠)
補強枠431は、図8に示すように、不織布と熱溶着可能なプラスチックシートによって、梯子型に形成され、梯子の左右の支柱にあたる2枚の横帯4312と、梯子の踏ざんにあたる多数の縦帯4311と、から成り、両端部の縦帯は幅が広く形成されている。
このような形状の補強枠431の全体に、補強枠と同じ大きさ及び形状の長方形のフィルター432を接着した上で、図7に示すようにプリーツ加工を施し、凹部と凸部とが連続する波型となるようにすることで、フィルター部43は形成されている。一般的な熱成形技術を用いて補強枠431の横帯4312及び縦帯4311を図7に示す様に成形するのは容易である。
また、フィルター部43の補強枠431がこのような梯子型に形成されているため、補強枠431のある部分を除き、フィルター部43のほとんどの部分がフィルターとして機能することとなる。補強枠431がフィルター部43の面積に占める割合は、少ない方が有効面積が大きくなるため好ましく、強度や製造上の問題を考慮しても、40%以下であることが望ましい。また縦帯4311の数については、プリーツ状の山が3個以上、すなわち縦帯4311が7個以上であることが望ましい。
(フィルター)
フィルター432は、ファン4を介して防護衣本体1内へと導入される空気をろ過し、ウィルスを含む飛沫や、有害な化学物質等を除去するための手段であり、図7に示すように補強枠431と共にプリーツ加工が施され、波型となっている。これによって、フィルターの有効面積を増大させ、その効果を向上させることができる。
フィルター432としては、ウィルス、化学物質、粉塵等、着用者Wを防護したい防護対象物に合わせて、適宜最適な種類のフィルターを選択すればよい。
[(d) 首紐]
首紐44は、ファン4を着用者Wに装着する手段であり、図1に示すように、紐状又は帯状の部材を本体部41の左右に接続することで、ファン4を着用者の首に掛けることができるように構成されている。
[e 電源部]
電源部5は、ファン4に電力を供給するための部材であり、例えば、安全保護回路が付加されたリチウムイオン組電池が内蔵され、図1に示すようにファン4の下方に接続されている。また、電源部5は、ファン4に供給する電力のオン/オフを切り替えるスイッチを備える。
電源部5は、ファン4に電力を供給することができるものであれば、その具体的な構成は任意である。
[(2) 使用方法の説明]
次に、本実施形態に係る防護衣100を使用前に着衣する際、及び使用後に脱衣する際の手順を説明する。
[a 着衣時]
1 首紐44によりファン4及び電源部5を着用者Wの胸部に装着し、電源スイッチを入れる。
2 帽子3を被り、防護衣本体1を被る。
3 ファン4の本体部41の容器部4121を、防護衣本体1の内面側からファン取付孔11に挿入する。
4 防護衣本体1の外面側に突出した容器部4121に、フィルター部43を収納した上で、押し具42を取り付ける。
5 スカート2をはき、防護衣本体1の裾をスカート2の中に入れる。
[b 脱衣時]
1 スカート2を脱ぎ、廃棄する。
2 押し具42を取り去り、消毒液の入ったバケツに入れる。
3 ピンセットでフィルター部43を取り去り、廃棄する。
4 防護衣本体1を脱ぎ、廃棄する。
5 帽子3を脱ぎ、ファン4の本体部41及び電源部5を取り外す。
容器部4121を除き、ファン4の本体部41及び電源部5は全て防護衣本体1の中にあり、また、容器部4121も押し具42により覆われているので汚染することはない。したがって、上記のように脱衣することで、汚染している可能性のある部分は、全て廃棄されるか、消毒液によって消毒されることとなる。なお、ファン4の本体部41及び電源部5についても念のため軽く消毒しておくことがさらに好ましい。
[(3) 効果の説明]
次に、本実施形態に係る防護衣100の効果につき説明する。
防護衣100によれば、防護衣本体1が着用者Wの顔面(目、鼻及び口)を含む上半身をすっぽりと覆い、ファン4によって、フィルター部43によりろ過された清浄な空気が防護衣本体1の中に導入され、導入された空気は、帽子3の鍔部31により、防護衣本体1を形成するプラスチックフィルムF1の着用者の顔面に対応する部分の形状を適正に形成されることで確保された空間を、着用者Wの顔面に沿って上方に移動し、着用者Wの頭部に対応する部位に開口された空気排出孔12から排出される。
これによって、着用者の顔面付近には、常にフィルター部43によってろ過された清浄な空気のみが供給されることとなるから、従来の単に防護材料を用いて形成されているのみの防護衣よりも、例えば、ウィルス、細菌、化学物質等の防護対象物に対する防護機能を向上することができる。
特に、covid-19等のウィルスの感染は、ウィルスを含む飛沫やエアロゾルを吸い込むこと、ウィルスで汚染された手で目や口の粘膜を触ること、及び粘膜に直接飛沫が付着することにより生じると言われている。このため、防護衣100によって着用者の目、鼻及び口を覆った上で、ウィルスを除いた清浄な空気を供給すれば、感染のリスクはほとんどなくなる。
なお、人の呼吸量は6~8L/分程度なので、ファン4による防護衣本体1内への空気の導入量は、毎分12L程度あれば十分だが、蒸れ防止の観点から、毎秒1L(毎分60L)程度が望ましい。また、防護衣本体1内の圧力は、外部に対し少なくとも1パスカル以上、好ましくは3パスカル以上高いことが望ましい。防護衣本体1の内部が陽圧になれば、ファン4のフィルター部43を通した清浄な空気以外の外気が防護衣本体1内に入ることはない。
また着用者Wの呼気は、上方に移動する空気の気流に乗り、頭部に開口した空気排出孔12から排出され、滞留することはない。また、着用者Wが体を大きく動かすことにより、空気排出孔12から大量の空気が排出された場合でも、防護衣本体1を薄く柔軟なプラスチックフィルムF1で形成しているため、防護衣本体1が縮み、大きな陰圧とはならない。また、仮に陰圧となり空気排出孔12から外部の空気が入ったとしても、ファン4による送風量が大きいことから、空気排出孔12から入った空気が着用者の鼻孔の位置まで達することはない。
また、着用者Wの全身がプラスチックフィルムF1で覆われているので、飛沫が皮膚等に付くことはない。さらに、ファン4の稼働中は、防護衣本体1の内部が陽圧となることから、例え周囲にウィルス等が漂っていても、防護衣本体1内に入り込むことはない。また、着用者Wの目に対応する部分には、透明度の高いクリアシートにより透明部13が形成されているので視界も良好である。
また、一回の使用毎に廃棄が必要な防護衣本体1及びスカート2の素材には、ポリエチレン等のプラスチックフィルムF1が使用され、各部の加工も溶着加工により行うことができるので、防護衣本体1及びスカート2は非常に安価に提供することができる。
また、防護衣本体1のファン取付孔11周囲の補強シート111や、透明部13を形成するクリアシートにも、プラスチックフィルムF1と同じ材料を使用すれば、まとめて溶融して再利用することが可能である。
[(4) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
スカート2は、図1に示すように着用者Wの下半身全体を覆う者に限られず、例えばウィルス感染した患者等と対面する前方だけを覆うものでもよい。
[b 第2変形例]
防護衣本体1の袖口付近や裾付近等にも小さな空気排出孔を設け、さらにファン4による送風量を大きくすることで、体の冷却機能を兼ねるようにしてもよい。上記の防護衣100でも、従来の防護衣と比較すれば、ファン4によって常に空気が導入されることで、蒸れを防止できるが、この変形例のように構成することで、暑い時期の使用にさらに適した防護衣を実現できる。
[2 第2実施形態]
第2実施形態に係る防護衣100Aにつき、図9から図13に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Aが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1Aは、まず、強度の点から、厚さ40μmのプラスチックフィルムF2からなる服地によって形成されている。
また、図9及び図10に示すように、防護衣本体1Aの着用者の額に対応する位置に、左右方向に延在する帯状部材16を備える。帯状部材16は、左右両端部において防護衣本体1Aの服地を形成するプラスチックフィルムF2に接続されている。また、帯状部材16の長さは、図10に示すように、対向するプラスチックフィルムF2の長さよりも短い。
これによって、帯状部材16が着用者Wの額に接することにより、着用者の顔面に対応する部分のプラスチックフィルムF2をたるませ、ファン4Aによって防護衣本体1A内に空気が導入され、防護衣本体1A内が陽圧となったときに、当該部分のプラスチックフィルムF2が膨らむようにすることで、着用者Wの顔面前方に、空気が流通する空間を形成している。すなわち、本実施形態においては、帯状部材16が、本発明における顔面部空間確保手段として機能する。
したがって、本実施形態においては、着用者Wは、第1実施形態のように帽子3をかぶることを要しない。
また、ファン取付孔11Aは、後述のファン4Aの容器部4121Aの形状に合わせ、略円形に形成されている。
さらに、図9に示すように、防護衣本体1Aの裾の左右には、下端部から延出するように形成された延長部17が備えられている。図9に示すように、このような延長部17をスカート2の上端部から出しておくことで、防護衣本体1Aを脱衣するときに延長部17を持って防護衣本体1Aの裾部を引っ張り上げることが可能となり、防護衣本体1Aの脱衣が容易になる。延長部17は、防護衣100Aの着用中に邪魔にならないように、防護衣本体1Aの延長部17上方のスカート2の中に入らない位置に形成された、高さの低いループ171に通されていることが好ましい。
なお、ループ171は、一般的なベルト通しのように、帯状の部材の両端部を防護衣本体1Aの服地の外面側に取り付けることで、このような帯状の部材と服地との間に延長部17を通して留めることを可能としたものである。
[b スカート]
スカート2Aも、防護衣本体1Aと同様、強度の点から、厚さ40μmのプラスチックフィルムF2からなる服地によって形成されている。
[c ファン]
ファン4Aは、まず、平面視略円形のフィルター部43A-1を収納するため、図11及び図12に示すように、フィルター収納部412Aの容器部4121Aが、フィルター部43A-1に対応する円筒状に形成され、さらに、内側フランジ4122A及び外側フランジ4123Aも、内周及び外周が略円形となるように形成されている。
また、押し具42Aも、容器部4121Aの形状に対応し、内壁421A、外壁422A及び溝部423Aが平面視略円形となる円筒状に形成されている。
また、フィルター部43A-1は、図11に示すように、平面視略円形となるように形成され、第1実施形態に係るフィルター部43と異なり、補強枠431を有せず、また、プリーツ加工はなされておらず、平面視における中央部が盛り上がるドーム状に形成されている。この場合、第1実施形態と異なり、フィルターの表面積は小さくなるが、例えば、複数種類の特性の異なる同形状のフィルターを重ね合わせること等により、十分な性能を確保することが可能である。
また、このようなフィルター部43A-1の形状に対応し、フィルター収納部412Aの容器部4121A及び押し具42Aの内壁421Aには、第1実施形態のような波型形状となる部分は設けられていない。
[d 電源部]
電源部5Aは、図9に示すように、第1実施形態と異なりファン4Aの下方に直接接続されることはなく、ファン4Aとは分離され、電源ケーブル6によってファン4Aに接続されている。
電源部5Aは、例えば、図9に示すように、着用者Wが防護衣本体1Aの中に着用した下着のポケットに収納する。これによって、電源部5Aの重さが着用者Wの首にかからないので、着用者Wの首への負担を減らすことができる。
[e 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、図9に示すように、電源部5とファン4Aとを接続するケーブルであり、電源ケーブル6を通じて、電源部5からファン4Aに対して、ファン4Aの稼働に必要な電力が供給される。
電源ケーブル6は、電源部5からファン4Aに対して、ファン4Aの稼働に必要な電力を供給できるものであればよく、その具体的な構成は任意である。
[(2) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
フィルター部は、上記のような平面視略円形かつドーム状のフィルター部43A-1に代えて、図13に示すフィルター部43A-2のような平面視略円形かつ折込加工により、同心円状に凹凸が形成されたものを用いてもよい。これによって、フィルターの表面積を大きくすることができる。
[b 第2変形例]
防護衣本体及びスカートに用いるプラスチックフィルムは、表面に、滅菌効果の高い銅などの物質により、防護対象物となる病原菌やウィルス等が早期に死に絶えるような加工を施してもよい。この場合、洗濯や消毒なしに繰り返し使用することが可能となる。
[c 第3変形例]
防護衣本体及びスカートには、プラスチックフィルムに代えて、強度や耐火性の向上のため、不織布のシートを使用してもよい。不織布のシートは、一般にプラスチックフィルムに比べ空気の透過性が高いが、ごく薄いプラスチックフィルムを、ラミネート加工等により不織布のシート上に積層させることにより、空気の漏れがなくなり、本実施形態に係る防護衣の防護衣本体及びスカートの素材として使用できる。
[d 第4変形例]
ファン4Aの装着場所は、着用者の胸部の前方に限られず、着用者の背中側に備えるようにしてもよい。この場合、押し具の取り付け等を着用者自身が行うことができないことから、着脱に他者の手伝いが必要となるが、胸部の前方にファン4Aがないことから、例えば、人を抱きかかる必要のある介護等にも使用することが可能となる。
[e 第5変形例]
本実施形態においては、着用者の顔面前方に空間を確保する顔面部空間確保手段として、着用者Wの額にかかる帯状部材16を使用する場合につき説明したが、これに代えて、例えば、作業用ヘルメットに使用するハンモックのような形状で帯を複数使用して、着用者Wの頭部と防護衣本体の着用者Wの頭を覆うフード部分の位置関係を定めることで、着用者Wの顔面の前に空間を確保するようにしてもよい。
また、透明部13を形成するためのクリアシートを熱成型により立体形状とすることで、クリアシートによって着用者の顔面前方に空間を確保するようにしてもよい。
[3 第3実施形態]
第3実施形態に係る防護衣100Bにつき、図14から図15に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Bが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1Bは、第1実施形態のような上衣型ではなく、図14に示すように、着用者Wの全身を覆うつなぎ服型に形成され、前身頃に、ファン4Bを避けるようにして、開閉手段18が備えられている。
したがって、防護衣100Bは、第1実施形態のようなスカート2を要しない。
開閉手段18は、防護衣本体1Bを前開きとし、着脱の際に、防護衣本体1Bの前部を開閉するための手段であり、防護衣本体1Bの前身頃を左右方向中央部で左右に分割すると共に、その両側に例えば線ファスナー等を備えて、当該分割部分を着脱自在とすることにより形成されている。
また、裾部空気漏れ防止手段15Bは、例えばゴム紐を着用者Wの足首を周回するように備えることにより、防護衣本体1Bが着用者の足首に密着するように形成されている。
また、透明部13Bは、開閉手段18の左右に分割され、それぞれ着用者の右目及び左目に対応する位置に形成されている。
また、防護衣本体1Bの服地の素材は、通気性のない又は極僅かな通気性しか有しない素材であれば任意である。
[b ファン]
ファン4Bは、図15(b)に示すように、まず、本体部41Bのフィルター収納部412Bの外側フランジ4123Bの形成位置が、容器部4121Bの外面の中間付近となると共に、外側フランジ4123Bの防護衣本体1Bに取り付けた際に防護衣本体1Bと接する側には、パッキン4125が備えられている。
また、図15(a)及び(b)に示すように、押し具42Bには、フィルター部43との間に間隔を空けて、ファン4Bの防護衣本体1Bに取り付けられた状態において防護衣本体1Bの外面側に位置する部分全体を前方から覆うようにして、カバー部424が備えられている。
このようなカバー部424によって、フィルター部43にウィルスや細菌を含む飛沫等が直接不着することを防止すると共に、汚染水や雨からフィルター部43、さらには着用者Wの身体を守ることができる。さらに、パッキン4125が備えられていることで、防護衣本体1Bの服地を伝ってくる水の浸入も防止することができる。
[(2) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
ファン4B及びその下方に連なる電源部5は、着用者Wの背中側に設け、着用者Wが、リュックサックやランドセルのようにして背負うようにしてもよい。この場合、着脱時に他者の補助が必要となるが、首紐44によって首にかける場合と比較して、ファン4B及び電源部5を、さらに大型かつ高性能なものに変更することが可能となる。
これによって、防護衣本体1Bの足首周りや袖口周りに空気排出部を設けるとともに、ファン4Bによって防護衣本体1B内に導入される風量を大きくして、着用者Wの身体の冷却機能を強化することが可能となる。
[4 第4実施形態]
第4実施形態に係る防護衣100Cにつき、図16から図18に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Cが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
図16に示すように、防護衣本体1Cの着用者の頭部上方の空気排出孔12の後方の位置には、第2空気排出孔19が備えられている。
また、第2空気排出孔19の周囲には、図16に示すように、第2空気排出孔19の開口面積を調整する開口度調整機構191が備えられている。
開口度調整機構191は、例えば、第2空気排出孔19の周囲を周回するようにして形成された紐通し部と、紐通し部に通された紐状部材と、紐状部材の紐通し部から出ている部分に備えられたコードストッパー又はスピンドルと、を備え、紐状部材の紐通し部に通されている部分の長さをコードストッパー又はスピンドルによって調整することで、第2空気排出孔19の開口面積を調整できるように構成されている。
図16(b)に示すように、第2空気排出孔19及び開口度調整機構191は、開口面積を大きく開いた際に、第2空気排出孔19が、空気排出孔12よりも大きく開口するように形成されている。
なお開口度調整機構191の紐状部材は、帯状に形成された帯状のものや、ゴム紐等を含み、紐通し部に通すことができる細長い部材を広く含むものとする。
また、防護衣本体1Cの袖口に形成された袖部空気漏れ防止手段14Cも、図17に示すように、着用者Wの腕を周回するようにして形成された紐通し部と、紐通し部に通された紐状部材と、紐状部材の紐通し部から出ている部分に備えられたコードストッパー又はスピンドルと、を備え、紐状部材の紐通し部に通されている部分の長さをコードストッパー又はスピンドルによって調整することで、袖口の開口部の開口面積を調整できるように構成されている。
これによって、開口面積の調整により、防護衣本体1Cの袖部と着用者Wの腕との間に開口部を形成することで、空気排出部として機能させることも可能となる。
防護衣本体1Cの裾部に形成された裾部空気漏れ防止手段15Cも、図18に示すように、着用者の腰部を周回するようにして形成された紐通し部と、紐通し部に通された紐状部材と、紐状部材の紐通し部から出ている部分に備えられたコードストッパー又はスピンドルと、を備え、紐状部材の紐通し部に通されている部分の長さをコードストッパー又はスピンドルによって調整することで、裾部の開口部の開口面積を調整できるように構成されている。
これによって、開口面積の調整により、防護衣本体1Cの裾部と着用者の腰部との間に開口部を形成することで、空気排出部として機能させることも可能となる。
[b ファン]
ファンの構造は、基本的に第1実施形態に係るファン4と同様であるが、フィルター部43を押し具42に取り付けると共に、フィルター432としてN95タイプのフィルターが用いられたものと、空気透過性の高いフィルターが用いられたものと、の2種類を用意し、それぞれ別個の押し具42に取り付ける。
フィルター部43を押し具42に取り付ける方法としては、接着、溶着等の着脱不能に取り付ける方法や、凹凸を嵌め込むようにして着脱自在に取り付ける方法等、任意の方法を用いることができる。
[(2) 効果の説明]
次に、本実施形態に係る防護衣100Cの効果につき説明する。
本実施形態に係る防護衣100Cを使用する場合、まず、例えばウィルス等の空気感染を防ぐ必要がある場合には、フィルター432としてN95タイプのフィルターが使用されたフィルター部43が取り付けられた押し具42を使用すると共に、第2空気排出孔19の開口度調整機構191、袖部空気漏れ防止手段14C、裾部空気漏れ防止手段15Cのいずれも絞めることで、防護衣本体1Cのフード部分の前方に設けられた空気排出孔12からのみ空気を排出する。これによって防護衣100Cを、防護機能を有する状態で使用できる。
これに対し、防護衣100Cを着用した着用者Wが、暑い場所でかつ空気感染のリスクの少ない場所に移動した場合等には、フィルター432として一般のマスク程度の空気透過性の高いフィルターが使用されたフィルター部43が取り付けられた押し具42に付け替えるとともに、ファンに印加する電圧を高く設定する。さらに、第2空気排出孔19の開口度調整機構191、袖部空気漏れ防止手段14C、裾部空気漏れ防止手段15Cのいずれも緩め、それぞれの箇所に空気排出部を形成することで、防護衣100Cを、着用者Wの体を冷却する機能を有する空調衣服として使用することが可能となる。
なお、通常の作業用の空調衣服であれば、ファンの送風量は毎秒30L以上あることが好ましいが、真夏の炎天下の作業や重労働を行う場合等でなければ、毎秒10L(毎分600L)以上あれば十分な冷却効果を得ることができる。
また、高性能に製造された、ウィルス等に対する十分な防護機能を有しつつ、通気性の高いフィルターを使用する場合、必ずしもフィルターを交換する必要はなく、ファンのモーターに供給する電圧を調整して風量を変えることにより、防護衣としての使用と空調衣服としての使用を切り替えるようにしてもよい。
[5 第5実施形態]
第5実施形態に係る防護衣100Dにつき、図19から図23に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Dが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1Dは、図19に示すように、着用者Wの背中側に、ファン4Dを取り付けるためのファン取付孔11Dを備える。
[b ズボン]
防護衣100Dは、スカート2に代えて、着用者Wの下半身を覆うように形成されたズボン8を備える。ズボン8は、スカート2と同様にプラスチックフィルムF1からなる服地によって形成されると共に、上端部に、スカート2のウェストベルト21と同様のウェストベルト81を備え、ズボン8に防護衣本体1Dの裾部を入れることによって、防護衣本体1Dの裾部からの空気の漏れを防止することができるように構成されている。
[c ファン]
ファン4Dは、まず、図19に示すように、着用者Wの背中側において、着用者Wが、ベルト45によって、リュックサックやランドセルのようにして背負うことができるように構成されている。
また、図20に示すように、本体部41Dの容器部4121Dの対向する2辺(防護衣本体1Dに取り付けられた際に上下に位置する辺)の上端部の縁が、中央が凸となる湾曲した形状となる共に、その内面側が、僅かに高さが低くなるように形成され、フィルター取付部4124Dとなっている。
フィルター部43Dは、図21に示すように、プリーツ加工がなされていない僅かに湾曲した形状のものを用い、図20に示す容器部4121Dのフィルター取付部4124Dに、このような湾曲したフィルター部43Dが沿うようにして取り付けられる。
フィルター部43Dは、図22に示すように横帯4311D及び縦帯4312Dからなる補強枠431Dに、図21に示すように、プリーツが形成されていない平面状のフィルター432Dを貼付するようにして形成されている。
押し具42Dは、図23に示すように、容器部4121Dと略同一の形状かつ、内面が容器部4121Dの外面よりも極わずかに大きくなるように形成され、容器部4121Dにフィルター部43Dを取り付けた上で、これらを覆うようにして本体部41Dに取り付けることができるように構成されている。
また、押し具42Dのフィルター部43を覆う部分は、全体が網目状に形成され、着用者Wが誤って指をファン4D内に入れてしまうことを防止するためのフィンガーガード425となっている。
[(2) 効果の説明]
次に、本実施形態に係る防護衣100Dの効果につき説明する。
まず、フィルター部43Dにプリーツ加工がなされていない分、加工が容易となり、また、フィルター部43Dの補強枠431Dと、容器部4121Dとの接触面の接触を密にし、空気漏れを防止し易くなる。また、プリーツ加工がなされている場合と比較して、フィルター部43Dに占める補強枠431Dの面積を小さくできる。
また、フィルター部43Dは、図21に示すように、中央部が防護衣本体1D外面側へと凸となるドーム型に形成され、当該形状で、本体部41Dの容器部4121Dに取り付けられる。フィルター部43Dがこのようなドーム型に形成されていることにより、補強枠431Dの耐圧性が増加し、フィルター部43Dの内側が大きく陰圧になり外側から大きな圧力がかかっても潰れ難くなる。
また、図23に示すフィンガーガード425が形成された押し具42Dを容器部4121Dに押し込むと、容器部4121Dとフィルター部43Dとの接触面が密に接触し、隙間が生じ難くなる。
さらに、フィンガーガード425が備えられているため、着用者Wがファン4D内に手を挿し入れて負傷することを防止できると共に、異物によりフィルター部43Dが損傷するリスクも小さくなる。
[6 第6実施形態]
第6実施形態に係る防護衣100Eにつき、図24から図30に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Eが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
まず、防護衣本体1Eは、図24に示すように、裾部及び袖部が第1実施形態に係る防護衣本体1と比較して短い。なお、防護衣100Eは、スカート2やズボン8を有せず、このような防護衣本体1Eによって着用者の上半身上部のみを覆うように形成されている。
また、ファン取付孔11Eは、後述のファン4Eの形状に合わせ、略円形に形成されている。
また、防護衣本体1Eの裾部に形成された裾部空気漏れ防止手段15Eは、第4実施形態と同様の、着用者の腰部を周回するようにして形成された紐通し部と、紐通し部に通された紐状部材と、紐状部材の紐通し部から出ている部分に備えられたコードストッパー又はスピンドルと、を備えるものである。
透明部13としてのクリアシートの左右両端部の上方には、図24に示すように、ループ状の位置決め手段101が備えられており、帽子3Eの鍔部31Eに備えられた、上方へと突出する棒状のフック311に、このような位置決め手段101をかけることで、透明部13のクリアシートの位置を、容易に着用者Wの目の前方に合わせることが可能となる。
また、着用者の口に対応する位置のプラスチックフィルムF1には、図24に示すように、ストローを挿し入れることができるストロー孔102が形成されている。また、ストロー孔102の周囲は、プラスチックフィルムF1の内面側から、板状の補強部材1021により補強されている。
このようなストロー孔は、不使用時には図25に示す孔塞ぎ9によって塞がれている。そのため孔塞ぎ9を外すと、汚染されていないストロー孔102が現れ、ストローを挿して飲料を飲むことが可能となる。また、ストロー孔102の周囲は、板状の補強部材1021によってプラスチックフィルムF1の内面側から補強されていることから、ストロー孔102として、孔塞ぎ9によって容易に塞げる大きな孔を開口することができ、太いストローを使って、流動性の高い食料を摂取することも可能となる。さらに、専用のストローを使用すれば、ペレット状の固形食や、錠剤も飲むことも可能となる。
感染症を防ぐためには、防護衣の着脱回数を少なくすることが肝要であるところ、このようなストロー孔102によって、顔を覆ったまま飲食ができるので、1日1回の着脱で済むようになる。
[b 帽子]
帽子3Eは、第1実施形態と同様の鍔部を有する帽子であるが、図24に示すように、鍔部31E上に、防護衣本体1Eの位置決め手段101をかけて、透明部13のクリアシートの位置を着用者Wの目の前方に合わせるための、上方へと突出する棒状の部材であるフック311を備える。
[c 孔塞ぎ]
孔塞ぎ9は、不使用時にストロー孔102を塞ぐための部材であり、図25(a)に示すように、孔塞ぎ本体91と、ループ92と、を備えて構成されている。
孔塞ぎ本体91は、図25(a)に示すように、矩形状の板状に形成された、ストロー孔102を覆うための覆い部911と、覆い部911から突出するように形成された、ループ92に通すための挿入部912とを備え、ストロー孔102を覆う状態における下端部において、防護衣本体1Eの服地の外面側に固定されている。
ループ92は、図25(a)に示すように、一般的なベルト通しのように帯状の部材の両端部を防護衣本体1Eの服地の外面側のストロー孔102上方の部分に取り付けることで、孔塞ぎ本体91の挿入部912を通して、孔塞ぎ91を、ストロー孔102を覆う状態で固定することを可能としたものである。
図25(b)に示すように、ストロー孔102の不使用時には、孔塞ぎ本体91の挿入部912をループ92に通すことで、ストロー孔102を塞いだ状態で孔塞ぎ本体91を固定する。
これに対し、ストロー孔102の不使用時には、図25(c)に示すように、孔塞ぎ本体91の挿入部912をループ92から外し、孔塞ぎ本体91が下方へと垂れ下がるようにすることで、ストロー孔102を開放状態とする。
なお、ストロー孔102が孔塞ぎ9によって覆われている場合でも、ストロー孔102の周囲の防護衣本体1Eの外面側と孔塞ぎ9との間に僅かな隙間が生じてしまう可能性はあるが、防護衣100Eの使用中、防護衣本体1E内はファン4Eによる空気の導入で陽圧となるので、この部分が汚染される可能性は低い。また、孔塞ぎ9を外した際には、ストロー孔102から防護衣本体1E内の空気が噴出することとなるので、ストロー孔102の周囲の端面が外気で汚染される可能性は低い。
さらにリスクを軽減させるためには、防護衣本体1Eの服地であるプラスチックフィルムF1を介して補強部材1021の左右又は上下の対向する端面をつかみ、ストロー孔102近傍をアルコールなどで消毒することが必要となる。この場合、補強部材1021がストロー孔102より十分に大きく、補強部材1021の左右又は上下の対向する端面が、ストロー孔102から大きく離れていることが好ましい。
[d ファン]
続いて、本実施形態で用いられるファン4Eにつき説明する。
[(a)本体部]
ファン4Eは、図26に示すように、本体部41Eのファン本体収納部411E内に収納されるファン本体4111Eとして、直径4cm程度の小型のターボブレードを持つ遠心ファンを用いて、前面から取り入れた空気を側面の空気送出部4112Eから排出するように構成されている。空気送出部4112Eは、側面全体に設けられていてもよいし、着用者Wの鼻に向かう上面側だけに設けられていてもよい。側面全体に設けられた場合、空気抵抗が少なくなることから、若干防護衣本体1E内への空気の流入効率が良くなり、さらに、ファン4Eより下方にも空気の流れができることから、ファン4Eより下方の蒸れを防止する効果が高まる。
なお、ブレードや回転方向はこれに限らずシロッコファンと同様なものでも構わない。
遠心ファンは、風量は少ないが高い静圧を持ち、また、プロペラを用いた軸流ファンと異なり、空気が側面方向に排出されるため、ブレードの後方に空間を設ける必要はなく、ファン4E全体の厚みを小さくできる。
なお、人間の呼吸量は、通常毎分6~8Lなので、ファン4Eによる送風量は、余裕を見て、毎分30L程度とすることが望ましい。ファン4Eによる送風量が、毎分30L程度あれば、袖部空気漏れ防止手段14及び裾部空気漏れ防止手段15Eから多少の空気が漏れても問題は生じない。
また、本実施形態においては、防護衣本体1Eが体を覆う領域が少ないので、風量が少なくても着用者Wの身体が蒸れることはない。
フィルター収納部412Eは、図26に示すように、円筒状の容器部4121E、容器部4121Eの内面に突出する内側フランジ4122E及び容器部4121Eの外側に突出する外側フランジ4123Eを備えると共に、内側フランジ4122Eの内側には、これに連なって、フィルター部43Eが吸い込まれないようにするための格子状のフィルター支え4126が形成されている。
また、内側フランジ4122Eのフィルター部43Eと接する側に位置するフィルター部との接触面である本体部側接触面C1には、間隔を開けて、第1箔電極4127が備えられると共に、容器部4121Eの外側には、第1制御電極4128が備えられている。
[(b) フィルター部]
フィルター部43Eは、図27に示すように、プラスチックシートで作られたリング状の補強枠431Eに、円形のフィルター432Eが接着されて形成されている。また、補強枠431Eのフィルター432Eと接着されていない面に位置する本体部との接触面であるフィルター部側接触面C2には、第2箔電極4313が備えられている。
[(c) 押し具]
押し具42Eは、図28に示すように、内壁421E及び外壁422Eを備え、その間に溝部423Eが形成されている。なお、外壁422Eの方が内壁421Eよりも突出する高さが高くなっている。
また、外壁422Eの内側には、本体部41Eの第1制御電極4128に対応する第2制御電極426が備えられている
また、第1制御電極4128と第2制御電極426との位置を合わせるための所定のキー(不図示)が設けられていることが好ましい。
また、押し具42Eは、本体部41Eに取り付けられるのと反対側の面を覆うように形成された、フィルター部43Eの損傷を防ぐためのカバー部424Eを備え、カバー部424Eは、3つの連結柱427により、内壁421E及び外壁422Eに連結されている。
第1実施形態等と同様、フィルター収納部412Eの容器部4121Eを、押し具42Eの溝部423Eに挿入し、フィルター収納部412Eの内側フランジ4122Eと押し具42Eの内壁421Eとの間にフィルター部43Eを挟み込み、フィルター収納部412Eの外側フランジ4123Eと押し具42Eの外壁422Eとの間に防護衣本体1Eのファン取付孔11Eの縁の部分を挟み込むことで、本体部41Eにフィルター部43Eを隙間が生じないように取り付けると共に、ファン4Eを防護衣本体1Eに隙間が生じないように取り付けることができる。
また、この際、本体部41Eの容器部4121E内に、本体部41Eの内側フランジ4122Eに形成された本体部側接触面C1と、フィルター部43Eの補強枠431Eに形成されたフィルター部側接触面C2とが接触する向きでフィルター部43Eをいれ、押し具42Eを取り付けると、押し具42Eの内壁421Eの端部により、フィルター部43Eの補強枠431Eが押し付けられ、フィルター部43Eの補強枠431Eに形成されたフィルター部側接触面C2が、本体部41Eの内側フランジ4122Eに形成された本体部側接触面C1に強く接し、空気が入り込む隙間をなくすことができる。
また、この際に、第1箔電極4127と、第2箔電極4313とが接触し、本体部41Eとフィルター部43Eとの間に導電回路が繋がることとなるから、フィルター部43Eの取り付け忘れを警告することが可能となる。
さらに、この際に、第1制御電極4128と第2制御電極426とが接続し、本体部41Eと押し具42Eとの間に導電回路が繋がることから、押し具42Eのカバー部424Eに、例えば、所定の操作を行うための操作部や、所定の表示を行うための表示部を取り付けることが可能になる。
[e 電源部]
電源部5Aは、第2実施形態等と同様、図24に示すように、第1実施形態と異なりファン4Eの下方に直接接続されることはなく、ファン4Eとは分離され、電源ケーブル6によってファン4Eに接続されている。
[f 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の電源部5Aとファン4Eとを繋ぐケーブルである。
[(2) 使用方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Eを使用前に着衣する際の手順を説明する。
1 フィルター部43Eを仮収納したファン4Eの本体部41Eを体に装着し、電源ケーブル6で接続された電源部5Aをポケット等に収納し、電源を入れる。
2 帽子3Eを被り、防護衣本体1Eを被って着衣する。防護衣本体1Eは、裾も袖も短いので簡単に着衣できる。
3 帽子3Eのフック311と防護衣本体1Eの位置決め手段101とを連結することにより、着用者Wの顔と防護衣本体1Eのフード部分との位置関係を適正化する。
4 防護衣本体1Eの裾部の裾部空気漏れ防止手段15Eを締める。
5 ファン4Eの本体部41Eの容器部4121Eを、防護衣本体1Eの内面側からファン取付孔11Eに挿入し、防護衣本体1Eの外面側に突出した容器部4121Eに押し具42Eを取り付け、フィルター部43Eと本体部41Eとの間、ファン取付孔11Eと本体部41Eとの間の隙間をなくす。
なお、ファン4Eは、遠心ファンを使用することにより、第1実施形態等と比較して、小さくかつ軽くすることができるので、あらかじめ防護衣本体1Eにファン4Eの本体部41E及びフィルター部43Eを取り付け、さらに押し具42Eを取り付けてから、防護衣本体1Eを着用することも可能である。この場合は、ファン4Eを首紐44を用いて体に装着しないようにすることも可能である。
[(3) 効果の説明]
次に、本実施形態に係る防護衣100Eの効果につき説明する。
まず、本実施形態によれば、着用者Wが、医療用のゴーグルや医療用マスクを使用しなくて済むことから、これらを使用する場合と比較して、着用者Wの不快感を大幅に緩和できる。
また、ストロー孔102を使用して防護衣100Eを着用したまま飲食ができるので、防護衣100Eを脱ぐのは日に1回だけで済む。
さらに、フィルター部43Eは、押し具42Eのカバー部424Eに覆われているので損傷することはなく、また、ウィルス等に罹患した患者から大量の飛沫を受けても、フィルター部43Eに患者から受けた飛沫が直撃することはない。
また、着用者Wは、防護衣本体1Eによって、顔を触れなくなるので、目等の粘膜からウィルスに感染することも防止できる。
さらに、ファン4Eに備えられた各電極により、フィルター部43Eの入れ忘れを防止できると共に、押し具42Eのカバー部424Eに取り付けた操作部や表示部等により、着用者Wが、ファン4Eにつき、様々な電気的操作を行うことが可能となる。
[(4) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
図29に示す防護衣100Fのように、防護衣本体1Fを着用者の首から上のみを覆うようにしてもよい。この場合、空気漏れ防止手段は、着用者の首の周囲を周回し、密閉するように構成された首部空気漏れ防止手段103のみ備えればよい。
[b 第2変形例]
図30に示す防護衣100Gのように、防護衣本体1Gを着用者の顔面のみを覆うようにしてもよい。この場合、空気漏れ防止手段は、着用者の顎付近から顔の側面、帽子へと着用者の頭部の周囲を周回し、密閉するように構成された頭部空気漏れ防止手段104のみ備えればよい。
[7 第7実施形態]
第7実施形態に係る防護衣100Hにつき、図31から図33に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Hが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
まず、防護衣本体1Hは、図31に示すように、着用者Wの首から上の頭部のみを覆うように形成されている。なお、防護衣100Hは、スカート2やズボン8を有せず、このような防護衣本体1Eによって着用者の頭部のみを覆うように形成されている。
また、防護衣本体1Hには、第6実施形態と同様のストロー孔102が形成され、防護衣100Hを着用したまま飲料を飲むことが可能となっている。なお、本実施形態においても、ストロー孔102は、不使用時には孔塞ぎ9によって塞がれる。
また、首部空気漏れ防止手段103Hとして、包帯を巻くことによって首部を密閉するように構成している。包帯としては、両端に面ファスナーが取り付けられている伸縮性の良いものを用いることが好ましい。
なお、首部空気漏れ防止手段は、これに限られず、上述のゴム紐や、紐通し、コードストッパー等を用いる方法等、その他の一般的な方法を使用可能である。
なお、ウィルスや細菌による空気感染や粘膜による感染を防ぐためには、顔を覆うことが必要であり、かつ、空気の漏れる場所を少なくするためには、漏れる可能性のある部分は首だけにするのが合理的である。また首は胴体とは異なり、周囲の長さが短く、空気の漏れを防止し易い。したがって、このように空気漏れ防止手段を形成する必要がある箇所を首の周囲のみとし、当該箇所に首部空気漏れ防止手段103Hを設けることで、効果的に防護衣本体1Hからの空気の漏れを防止できる。
[b 頭部用ベルト]
頭部用ベルト7は、図31に示すように頭部を周回するようにして着用者Wに装着されるベルト状の部材である。なお、本実施形態は、第1実施形態等における帽子3に替えて、頭部用ベルト7を備えたものである。
頭部用ベルト7は、図32に示すように長さ調整手段71を有することから、長さ調整手段71を用いて長さを調整することにより、着用者Wの頭部の外周に合致する長さとし、着用者Wの頭部を周回するようにして安定した状態で取り付けることができる。
また、図31及び図32に示すように、頭部用ベルト7の前部の左右には、ベルト側位置決め手段72が備えられ、第6実施形態と同様に防護衣本体1Hに備えられた位置決め手段101をかけることで、透明部13としてのクリアシートの位置決めをすることができる。
また、同時に、ベルト側位置決め手段72は、着用者Wの頭部から前方に突出することから、着用者の顔面と、防護衣本体1Hの服地としてのポリエチレンフィルムPとの間に間隔を空け、空気が流通する空間を確保する機能も有する。すなわち、本実施形態においては、頭部用ベルト7のベルト側位置決め手段72が、本発明における顔面部空間確保手段として機能する。
[c ファン]
本実施形態で使用されるファンは、第6実施形態と同様の、遠心ファンが内蔵されたファン4Eである。
[d 電源部]
電源部5Aは、第2実施形態等と同様、図31に示すように、第1実施形態と異なりファン4Eの下方に直接接続されることはなく、ファン4Eとは分離され、電源ケーブル6によってファン4Eに接続されている。
[e 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の電源部5Aとファン4Eとを繋ぐケーブルである。
[(2) 使用方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Hを使用前に着衣する際の手順を説明する。
1 あらかじめ防護衣本体1Hのファン取付孔11Eにファン4Eの本体部41Eを挿入し、押し具42Eを取り付け、さらに、電源ケーブル6を取り付ける。なお、ファン4Eは着用者Wの体に装着しない。
2 頭部用ベルト7を頭に巻き、防護衣本体1Hを被る。
3 電源ケーブル6のファン4Eと接続されたのと反対側の端部に電源部5Aを接続し、ファン4Eを起動する。
4 頭部用ベルト7のベルト側位置決め手段72と、防護衣本体1Hの位置決め手段101と、を接続する。
5 両端に面ファスナーが取り付けられた伸縮性の良い包帯を首に巻き、首部空気漏れ防止手段103Hを形成する。電源ケーブル6は包帯が巻かれた被り口から下側に出る。
[(3) 製造方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Hの防護衣本体1Hを製造する手順を、図33に従って説明する。なお、防護衣本体1Hは、簡便に作成するため、ポリエチレンフィルムPを使用して、接着や接続は溶着で行う。
[a 工程1]
図33(a)に示すように、長方形の透明性の高いポリエチレンフィルムPを用意し、図に示す様に下半分の部分に空気排出孔12を開口し、透明部13としてのクリアシートを取り付け、ストロー孔102用の補強部材1021を接着し、補強部材1021及びポリエチレンフィルムPにまとめて孔を空け、ストロー孔102を開口する。さらに、ファン取付孔11Eを開口すると共に、その周囲を補強するための円形のリング状の補強シート111Hを接着する。
[b 工程2]
図33(b)に示すように、ポリエチレンフィルムPを上下方向中央部で折り畳み、左右両側の第1接合ラインJ1において接合した後、その外側を切断する。なお、下端は開放されたままである。
[c 工程3]
図33(c)に示すように、工程2で接合及び切断したポリエチレンフィルムPの下方を、各面の左右方向中央部に位置していた部分に折り目が来るようにして、前後方向に長く、左右方向に平面となるように畳み直す。下端が開放されているため、下方の部分は容易にこのように畳むことができる。その後、第2接合ラインJ2において接合し、その下方を図33(c)に示す形状となるように切断する。
[d 工程4]
図33(d)に示すように、工程3で接合及び切断したポリエチレンフィルムPを、再び図33(b)と同様の、左右方向に長く、前後方向に平面となるように戻した後、上端部付近に小加工を施し、形を整える。
[8 第8実施形態]
第8実施形態に係る防護衣100Iにつき、図34から図35に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Iが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1Iは、図34に示すように、着用者Wの首から上の頭部のみを覆うように形成されると共に、着用者Wの頭部に対応する部分の内面側に、スペーサー105を備える。また、防護衣本体1Iの下端部は、クリップKによって、例えば着用者が防護衣本体1Iの下に着用した衣服等に固定されている。
防護衣本体1Iがスペーサー105を備え、スペーサー105が防護衣本体1Iの服地と着用者Wの顔面との間に空間を確保する顔面部空間確保手段として機能することから、本実施形態においては、着用者Wは帽子3を被ることを要しない。
防護衣本体1Iの服地は、厚さ20μm程度の、例えばゴミ袋等に使用されているポリエチレンフィルムPにより形成されている。防護衣本体1Iに厚さ20μm程度のポリエチレンフィルムPを使用することで、次のような利点を得ることができる。
例えば、ファン4Eからの送風量を着用者Wの毎分の呼吸量の3倍強の毎分30L程度とした場合、着用者Wが深呼吸をした時の最大瞬間吸気量は、ファン4Eからの送風量より大きくなってしまう。したがって、防護衣本体1Iが変形しにくい材料で作られていると、空気排出孔12から防護衣本体1Iの内部に外気が流入し、着用者Wが外気を吸い込む可能性が否定できない。これに対して、防護衣本体1IがポリエチレンフィルムPのような変形しやすい柔らかなフィルムで作られていると、わずかな陰圧でも防護衣本体1Iが変形することから、空気排出孔12からの外気の流入量は極僅かとなる。
また、上記のように、このようなポリエチレンフィルムPは、一般にゴミ袋に使用されているものであることから、ゴミ袋の材料として使用されるものを入手の上使用すれば、安価に、丈夫で空気漏れのない材料を入手できる。これらの点から、ポリエチレンフィルムPは最適な材料であるといえる。
本実施形態に係る防護衣本体1Iにおいては、空気排出孔12は、着用者Wの頭部の後方に備えられ、その前方には、空気流通空間を確保するためのスペーサー105が備えられている。このため、仮に着用者Wの深呼吸等の際に、空気排出孔12から僅かに外気が流入しても、このような外気はスペーサー105により確保された空間に留まり、空気排出孔12からすぐに排出されることから、着用者Wの鼻孔まで届くことはない。
スペーサー105としては、防護衣本体1Iのフード部分を構成するポリエチレンフィルムPと、着用者Wの頭部との間の間隔を維持できるものであれば任意であるが、例えば、厚手のスポンジ等を防護衣本体1Iの服地の内面側に貼付することによって構成すればよい。
なお、図34においては、スペーサー105を前後左右2列ずつ、計4個備えた場合につき図示したが、スペーサー105を備える個数はこれに限られない。
図34に示すように、着用者Wの口に対応する位置には、第6、第7実施形態と同様のストロー孔102が形成され、防護衣100Iを着用したまま飲料を飲むことが可能となっている。なお、本実施形態においても、ストロー孔102は、不使用時には孔塞ぎ9によって塞がれる。
また、着用者Wの耳に対応する位置には、着用者Wが防護衣100Iを着用したまま聴診器を使用するための聴診器孔106が備えられている。聴診器孔106も、ストロー孔102と同様の補強部材1061を備える構造とした上で、不使用時には、孔塞ぎ9によって塞ぐようにすればよい。
首部空気漏れ防止手段103Hは、第7実施形態と同様、防護衣本体1Iを構成するポリエチレンフィルムPの着用者Wの首に対応する部分を長く形成した上で、その上を包帯で巻くことによって形成されている。なお、ファン4Eの送風量が十分大きければ、仮に首部から空気が漏れたとしても、漏れる量が少量ならば問題ない。
[b ファン]
本実施形態で使用されるファンは、第6、第7実施形態と同様の、遠心ファンが内蔵されたファン4Eである。
[c 電源部]
電源部5Iは、第2実施形態等と同様、図34に示すように、第1実施形態と異なりファン4Eの下方に直接接続されることはなく、ファン4Eとは分離され、電源ケーブル6によってファン4Eに接続されている。ただし、本実施形態においては、充放電のための端子が1つだけ備えられ、電源スイッチ等は設けられていない。
[d 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の、電源部5Iとファン4Eとを繋ぐケーブルである。また、本実施形態において電源ケーブル6は、防護衣本体1Iの下端部を固定するのと同様のクリップKによって、例えば着用者が防護衣本体1Iの下に着用した衣服等に固定されている。
[(2) 使用方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Iを、使用前に着衣する際、ストロー孔102を使用する際、使用後に脱衣する際、及び脱衣後に次の使用に備える際の手順を説明する。
[a 着衣時]
まず、防護衣100Iを着用し、使用を開始する際の手順につき説明する。
1 ファン取付孔11Eにファン4Eを取り付け、ファン4Eに電源ケーブル6を取り付ける。
2 必要に応じ着用者Wの首に包帯を巻く(防護衣本体1Iを生成するポリエチレンフィルムPが直接首に接触する不快感を解消するため)。
3 防護衣本体1Iを頭部に装着する。
4 電源ケーブル6の端子を電源部5Iの端子に差し込み、送風を開始する。
5 防護衣本体1IのポリエチレンフィルムPの上から包帯を巻き、首部空気漏れ防止手段103Hを形成する。
6 必要に応じ、防護衣本体1Iのファン4Eの近傍の部分や電源ケーブル6をクリップKで適所に留める。
[b ストロー孔使用時]
次に、ストロー孔102を使用して、飲料を飲む際の手順について説明する。
ストロー孔102は不使用時には孔塞ぎ9で塞がれ、かつ、防護衣100Iの使用中、防護衣本体1Iの内部は陽圧となるため、ストロー孔102がウィルス等によって汚染される可能性は低いが、さらにウィルス等に感染するリスクを軽減する手順について、図35に基づいて説明する。
1 (a)に示す様にストロー孔102を孔塞ぎ9によって塞がれていない状態とする。2 (b)に示す様にロート状に形成されたロート状具Rを、ストロー孔102に差し込む。
3 ロート状具RにストローSを差し込む。
このようにロート状具Rを使用することにより、ストローSの先端が防護衣本体1Iの服地となるポリエチレンフィルムPの表面を突く危険性を大幅に低減できる。
[c 脱衣時]
次に、防護衣100Iの使用後、これを脱衣する際の手順につき説明する。
1 首部空気漏れ防止手段103Hの包帯を外す。
2 電源部5Iを外す。
3 防護衣本体1Iを脱ぐ。
4 防護衣本体1Iからファン4Eと電源ケーブル6を外し、防護衣本体1Iとファン4Eのフィルター部43Eを捨てる。
[d 脱衣後]
次に、防護衣100Iの脱衣後、次の使用に備える準備の手順につき説明する。
1 電源部5Iに消毒液が浸入しないように端子をふさぐ栓を取り付ける。
2 栓を取り付けた電源部5I、電源ケーブル6及びファン4Eの押し具42Eを、消毒液につける。
3 消毒が完了した電源部5Iから、端子を塞ぐ栓を外し、充電する。
なお、上記のように、電源部5Iにはスイッチを設けていないが、これは以下の3点が理由である。
1 電源のON、OFFが電源ケーブル6の抜き差しだけでよくなる。
2 ファン4Eの風速を上げ過ぎると、フィルターによる飛沫等の捕捉率が低下する。また、反対にファン4Eの風速を下げ過ぎると、着用者Wの呼吸に問題を生じる。したがって、最適に調整した送風量に固定する必要があり、着用者Wが風速を変えられるようにすべきではない。
3 構造が簡素化され、消毒の際の消毒液の浸入を防ぐことができる。
また、電源部5Iの端子の周辺に防水処理を施し、消毒液の浸入を防ぐことも可能だが、専用の栓を使用することにより、消毒や充電を忘れることを防止できる。この観点から、電源ケーブル6にも、プラグ内部に消毒液による腐食を防止するための専用の栓を使用したほうが良い。
[(3) 変形例]
空気排出孔12Iには、着用者Wが、急激かつ大きな深呼吸を行い、防護衣本体1Iを形成するポリエチレンフィルムPの変形が間に合わず、多くの外気が流入してしまう極僅かな可能性も排除するため、空気排出孔12Iを防護衣本体1Iの外面側から覆い、空気排出孔12に防護衣本体1Iの外面側から空気が流入することを防止する弁を備えてもよい。
[9 第9実施形態]
第9実施形態に係る防護衣100Jにつき、図36から図38に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Jが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1Jは、図36に示すように、着用者Wの首から上の頭部のみを覆うように形成されると共に、ファン4Eが取り付けられるファン取付孔11Eの下方に、バッファー部107を備える。また、着用者Wの鼻を覆う位置に、呼吸整流器108を備える。
また、防護衣本体1Jのバッファー部107を除く部分は、防護衣本体1J内部の圧力による変形の無い硬質な材料を用いた無変形部Mで構成されている。また、バッファー部107は、防護衣本体1J内部の圧力により容易に変形する部分であり、厚さ数μmの柔軟なフィルムで、容量300ml程度となるように形成されている。
呼吸整流器108は、図37(a)に示すように、着用者の顔面に向く側に開口部1081を備えると共に、下方に吸気弁1082を備え、上方に排気弁1083を備え、図36、図37(b)及び図37(c)に示すように、着用者Wの鼻孔を含む鼻の部分を完全に覆うようにして、着用者の顔面に密着させることができるように防護衣本体1Jに備えられている。これによって、防護衣本体1J内の呼吸整流器108の下方の空間と、上方の空間とが完全に分離している。
吸気弁1082及び排気弁1083は共に上方へと開くように構成され、図37(b)及び図37(c)に示すように、着用者Wの鼻からの吸気時には、呼吸整流器108内部が陰圧となることから、下方の吸気弁1082が開き、上方の排気弁1083は閉じることとなり、下方の新鮮な空気を吸い込むことができる。
着用者Wの鼻からの排気時には、呼吸整流器108内部が陽圧となることから、上方の排気弁1083が開き、下方の吸気弁1082は閉じることとなり、呼吸整流器108内の空気を、上方へと排出することができる。
[b ファン]
本実施形態で使用されるファンは、第6、第7、第8実施形態と同様の、遠心ファンが内蔵されたファン4Eである。ただし、送風能力が、毎秒150cc(毎分9000ml)程度のものを用いる。
[c 電源部]
電源部としては、第2実施形態等と同様、第1実施形態と異なりファン4Eの下方に直接接続されることはなく、ファン4Eとは分離され、電源ケーブル6によってファン4Eに接続される電源部5Aを使用する。
[d 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の電源部5Aとファン4Eとを繋ぐケーブルである。
[(2) 効果の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Jの効果につき説明する。
成人は、通常、1回あたり約500mlの空気を吸うとして、毎分15回ほど呼吸していることから、1分間の呼吸量は毎分7500ml(毎秒125cc)前後である。
したがって、ファン4Eの送風能力が、毎秒150cc程度あれば、ファン4Eの送風量が、着用者Wの毎分の吸気量より多いことから、平均的な送風量としては、上記の程度で十分である。しかしながら、着用者Wの約2秒間に亘る吸気時を見ると、この間に着用者Wは500mlを吸気することとなるから、この間のファン4Eの送風量300mlよりも、着用者Wの吸気量の方が200ml多くなる。
この点、本実施形態によれば防護衣本体1Jのバッファー部107により、この問題を解決することできる。
すなわち、バッファー部107は300ml程度の容量を持ち、着用者Wの吸気の直前には、バッファー部107に300ml程度の新鮮な空気がたまっていることとなるので、ファン4Eによる送風量と合わせると、着用者の吸気時の吸気量である500mlが十分に確保されることとなる。
なお、ファン4Eとしては、平均送風量毎分9000ml程度の能力を有するものを用いているが、バッファー部107が満杯になると、防護衣本体1J内の圧力が上がり、送風できなくなることから、最終的にはファン4Eによる送風量は着用者Wの呼吸量と一致することになる。
[(3) 変形例]
図38に示す防護衣100Kのように、無変形部Mを、防護衣本体1Kの着用者の口より下に位置する部分にのみ設け、その上方全体を、小さな圧力で変形する柔軟なフィルムで形成され、無変形部Mに対して着脱自在とされた袋状体Bにより形成するようにしてもよい。また、呼吸整流器108は備えない。
このように形成されているため、ファン4Eの送風量が十分であれば、柔軟なフィルムで作製された、防護衣本体1Kの無変形部M以外の部分全体を構成する袋状体B自体が、バッファー部としての役割を担うこととなる。したがって、着用者Wの呼吸による防護衣本体1K内の空気の増減を、第8実施形態に係る防護衣100Jと同様に吸収することが可能である。
また、防護衣本体1Kのうち、袋状体Bは、フィルムで袋状に作製したものに空気排出孔12を開口しただけのものなので、安価に提供でき、食事を採るなどの場合、袋状体Bを取り外して廃棄し、その後、新しい袋状体Bを取り付ければよい。
なお、無変形部Mを首に取り付ける場合には、無変形部Mを2つに分割し、首を挟み込むように取り付ければよい。
[10 第10実施形態]
第10実施形態に係る防護衣100Mにつき、図39から図46に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Mが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1Mは、図39に示すように、着用者Wの首から上の頭部のみを覆うように形成されている。また、防護衣本体1Mは、ディピング製法(浸漬製法)を用いて、ポリ塩化ビニルフィルムV等により、透明度が高く、かつ、つなぎ目の無い外観の整った形状となるように形成されている。
防護衣は、屋外や、多数の人がいる屋内の施設内部等においても使用されることから、外観も重要であるところ、ディピング製法では、型にポリ塩化ビニル等の皮膜を生成するため、外観の整った任意の形状の防護衣本体を製造可能であり、このようなディピング製法により本実施形態に係る防護衣本体1Mを形成することで、防護衣の外観を向上することができる。また、使用方法によっては、防護衣本体1Mを繰り返して使用できる。
なお、ディピング製法によって形成する場合に限らず、防護衣100Mを髪の毛の長い人が使用するためには、防護衣本体1Mを、後部に髪の毛を収容する空間が設けられた形状とすることが好ましい。
また防護衣100Mを、例えば、PM2.5や花粉などの対策として使用する場合には、空気排出孔12から外気が多少侵入しても大きな問題とはならないことから、防護衣本体1Mの内部の空間(着用者Wの身体を除く空間)をあまり大きくとる必要はないが、それでも最低0.5Lは必要である。これ以下だと、外部の風圧により防護衣本体1Mが変形した場合や、着用者Wが深呼吸をしたことにより防護衣本体1Mの体積が縮小した場合などに、防護衣本体1Mを形成するフィルムが着用者Wの顔に張り付いてしまい、不快感を生じさせるおそれがある。また、そもそも外部が無風状態の場合や、着用者Wが呼吸を止めた状態でも、着用者Wの顔のどこにもフィルムが張り付かないようにするためにも、防護衣本体1Mの内部の空間の容量は最低でも1Lは必要であり、使用者個々の顔の形状の違いなどを考慮すると、4L程度であることが望ましい。なお、防護衣本体1Mの内部の空間の容量が10L以上となると、防護衣本体1Mが大きくなり過ぎてしまい、邪魔になる場合が多い。
また防護衣本体1Mは、首部の開口部に、首部空気漏れ防止手段103Mを備える。首部空気漏れ防止手段103Mは、防護衣本体1Mの着用者Wの首に対応する部分を下方に長く形成した上で、着用者Wの首の周囲に位置する部分の外面側に、複数個のループ1031、すなわち、一般的なベルト通しのように、上下方向に長いシートを上下2か所において固定することにより、紐を挿通可能な開口部を有するリング状に形成された部分を形成し、ここにゴム紐等の紐状部材1032を通した上で、紐状部材の両端部を通すようにしてコードストッパー1033を備えることにより、防護衣本体1Mの首部の開口部の開口面積を調整できるように構成されている。なお、ここでも紐状部材は、帯状の断面を有するもの等、ループ1031に通すことができる細長い部材を広く含むものとする。
また、ループ1031に代えて、例えば防護衣本体1Mの下部を上方に折り返すようにして筒状の空間を形成し、当該空間に紐状部材1032を通すようにしてもよい。
また、防護衣本体1Mは、ディピング製法によって形成されたポリ塩化ビニル等の皮膜の着用者の首に当たる部分(首部空気漏れ防止手段103Mが備えられた部分)に、内面側に凸となる複数の凸状部を備える。
凸状部は、例えば、図40に示す凸状部109のように、エンボス加工により、高さの高い凸部を多数形成することによって形成される。また、図41に示す凸状部109Aのように、複数の線状に形成されるようにしてもよい。いずれにしても、防護衣本体1Mをディピング製法で形成する場合、予め型に掘り込みを形成することにより、容易にこのような凸状部を形成することが可能である。
防護衣本体1Mを形成するポリ塩化ビニルフィルムVが、着用者Wの首に密着すると、着用者Wに、べたつきや蒸れなどの不快感を生じさせる。これに対し、本実施形態によれば、着用者の首に当たる部分に凸状部が備えられていることで、図40(b)及び図41(b)に示すように、ポリ塩化ビニルフィルムVと着用者Wの首との間に空隙を生じさせて、着用者Wの首への接触面積を少なくするとともに、適正な量の空気が漏れるようにすることで、このような不快感を低減することができる。すなわち、防護衣本体1Mの首部には、首部空気漏れ防止手段103Mによって過度の空気漏れを防ぎつつ、同時に、上記のような凸状部により、着用者の首の不快感を軽減させるために僅かに空気を排出する空気排出手段としての空隙が形成されていることとなる。
なお、防護衣本体1Mの内部が陽圧となれば、このような空気排出手段としての空隙から、汚染された外気が流入するおそれはない。
[b ファン]
本実施形態で使用されるファンは、第6、第7、第8、第9実施形態と同様の、遠心ファンが内蔵されたファン4Eである。
[c 電源部]
電源部としては、第2実施形態等と同様、第1実施形態と異なりファン4Eの下方に直接接続されることはなく、ファン4Eとは分離され、電源ケーブル6によってファン4Eに接続される電源部5Aを使用する。
[d 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の電源部5Aとファン4Eとを繋ぐケーブルである。
[(2) 屋内及び屋外での使用についての考察]
本実施形態に係る防護衣100Mの屋内及び屋外での使用について、ウィルスに対する防護を目的として使用する場合を例として説明する。
風のない内屋での使用であれば問題ないが、屋外での使用時に風が強いと、防護衣本体1Mが風圧により変形し、防護衣本体1Mの一部が着用者Wの頭部に接触したり、防護衣本体1Mの内部が一時的に大きな陰圧になり、空気排出孔12から外気が流入したりするおそれがある。
防護衣本体1Mが風によって受ける圧力は、風速の二乗で高くなり、おおよそ次の値となる。
風速1m/S:0.6Pa
風速2m/S:2.5Pa
風速3m/S:5.5Pa
風速4m/S:9.8Pa
風速5m/S:15.3Pa
風速6m/S:22.1Pa
風速8m/S:39.2Pa
風速10m/S:61.3Pa
風速12m/S:88.2Pa
一方、屋外では飛散するウィルスの密度は低く、また風が強いほどウィルスの密度は低くなる。なお、本実施形態に係る防護衣100Mは、屋外では風速8m/S程度までは使用できるものである。
これに対し、屋内では、通常、風はほとんどないが、屋外に比較してウィルスの濃度が高い。
以上を前提に、屋内と屋外での使用方法の差異について説明する。なお、ファン4Eによって防護衣本体1M内に導入される最低風量は、着用者Wの呼吸量の3倍以上の30L/minとし、この時の防護衣本体1M内の圧力が5Paとなるように空気排出孔12の大きさを設定する。なお、最低風量は、防護衣本体1M内の風路の設計等により改善することが可能である。
屋内での使用時には、ウィルスの密度が高い場合があるため、ファン4Eのフィルター部43Eに備えられるフィルター432Eとして、捕集能力が高いフィルターを使用して、フィルターを透過する風速を下げ捕集能力を更に高くし、ファン4Eによって防護衣本体1M内に導入される風量を30L/minに設定する。
屋外での使用時には、ウィルスの密度が低いため、ファン4Eのフィルター部43Eに備えられるフィルター432Eとして捕集能力のあまり高くないフィルターを使用して、ファン4Eによって防護衣本体1M内に導入される風量を50L/minに設定する。
この場合、空気排出孔12を通過する空気の速度は、屋内での使用時の約1.67倍となることから、防護衣本体1M内の圧力は、屋内での使用時の2.78倍の13.9Paとなる。
さらに風が強くなった場合には、ファン4Eに加える電圧を上げ、ファン4Eによって防護衣本体1M内に導入される風量を70L/minにすると、防護衣本体1M内の圧力は27.2Paとなり、この場合、風速が6m/Sの風を受けても、防護衣本体1Mはほとんど変形しない。
なお、防護衣本体1Mが変形しないことは、瞬間的に着用者Wの呼気量がファン4Eによって防護衣本体1M内に導入される風量より大きくなった際に、防護衣本体1Mの変形により防護衣本体1M内が陰圧となることを回避することができないことを意味するが、ファン4Eによって防護衣本体1M内に導入される風量を50L/min以上にすれば、着用者Wの瞬間的な呼気量が、ファン4Eによって防護衣本体1M内に導入される風量より大きくなることは考え難く、防護衣本体1M内が陰圧となる問題は発生しない。
以上のように、防護衣100Mをウィルスの密度が高い可能性のある屋内で使用する場合には、ファン4Eのフィルター部43に備えられたフィルター432Eの捕集能力を上げ、ウィルスの密度が低い屋外で使用する場合には、フィルター部43に備えられるフィルター432Eの捕集能力を下げると共に、ファン4Eによって防護衣本体1M内に導入される風量を増やして、防護衣本体1Mが風によって変形することを防ぐ。
また、風が強くなった場合には、風の強さに応じて風量を上げ、防護衣本体1M内部の圧力を高くして変形を防止する。風の強さに応じて、防護衣本体1M内部の圧力を上げるためにファン4Eによって防護衣本体1M内に導入される風量を大きくすると、外気がフィルター432Eを通過する際の速度が増し、捕集能力が低下するが、風が強いほどウィルスの密度が低くなることから、問題とはならない。
なお、屋外で外部の風に対抗することと、屋内でフィルターの捕集能力を十分なものとすることと、を両立するためには、ファン4Eに加える電圧等の調整により、防護衣本体1M内の圧力を、5Paから80Paの範囲で変更できるようにすることが望ましい。
[(3) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
図42に示す防護衣100Nのように、防護衣本体1Mの変形を防ぐための防風フード10を備えてもよい。防風フード10は、風の圧力による変形の小さい硬質な材料によって、図42に示すように、防護衣本体1Mの全体を覆うように形成されている。
上記実施形態においては、屋外での使用時に風に対抗するため、防護衣本体1M内の圧力を高くして変形を防止する場合につき説明したが、圧力を高くするためには、ファン4Eによって防護衣本体1M内に導入される風量を増やす必要があり、ファン4Eの負担の増加や、消費電力の増加を伴うこととなる。また、上記のように、ファン4Eによって防護衣本体1M内に導入される風量を50L/min以上にすれば問題は生じないものの、防護衣本体1Mの変形を防止することは、防護衣本体1Mの変形により防護衣本体1M内が陰圧となることを回避することができないことを意味する。
本変形例によれば、防護衣100Nが防風フード10を備えることにより、防護衣本体1M内の圧力を高くすることなく、防護衣本体1Mが風の影響で変形することを防止できることから、ファン4Eの負担の増加や、消費電力の増加を伴うことはなく、また、防護衣本体1M内が陰圧となった場合には、防護衣本体1Mの変形によりこれを解消させることが可能となることから、上記のような弊害の発生を回避できる。
なお、防風フード10は、少なくとも着用者の目に対応する部分は透明な材料によって形成されている必要があるが、全体が透明であっても、目に対応する部分だけが透明であってもよい。また、図示しないが耳や口に対応する部分は、音が通り易くするため、孔をあけてフィルムで覆うようにするなど、会話をしやすい仕様とすることが望ましい。
[b 第2変形例]
第2変形例は、第1変形例と同様に、防護衣本体1Mの変形を防ぐための防風フードを備えたものであるが、第1変形例のように硬質な材料によって防風フードを形成することなく、柔軟なシート状の材料を用いて第1変形例に係る防風フード10と同様な形状となるように形成した上で、金属、樹脂等の硬質なリング状の構造体を上下方向に並ぶように多数備えることで、提灯のような構造として、風による防風フードの変形を防ぐようにしたものである。
このような構造とすることで、不使用時に防風フードを持ち運ぶ際には上下方向に畳み、防風フードを使用するときには、これを広げて頭上から被り、フードを形成することが可能となる。
[c 第3変形例]
第3変形例も、第2変形例と同様に、柔軟なシート状の材料を用いて第1変形例に係る防風フード10と同様な形状となるように形成した上で、補強部材としての構造体を備えることによって、風による防風フードの変形を防ぐようにしたものであるが、本変形例は、構造体として、図43に示すような、折り畳み傘の骨のような構造体1010を用いるものである。
構造体1010は、図43(a)に示す折り畳まれた状態と、図43(b)に示す広げられた状態と、を切り替え可能に構成され、これを、折り畳み傘のように頂点1010aで交差するように複数組み合わせ、そこに柔軟なシート状の材料を張るようにして防風フードを形成することで、折り畳み傘のように防風フードを折り畳むことが可能となる。
[d 第4変形例]
第4変形例は、第1変形例と同様に、防護衣本体1Mの変形を防ぐための防風フードを備えたものであるが、防風フードを第1変形例のように硬質な材料によって一続きに作製することなく、図44(a)に示すように、第1変形例における防風フード10を細かく切り分けるようにして、多数の矩形状の板状部材1020を形成し、これに平面視において対向する2辺の中央部を結ぶようにして、2方向に貫通孔を空けた上で、このような貫通孔に、図44(a)に示す様に2方向に紐1030を通して接続することで、防風フードを形成したものである。板状部材1020は、紐を通す孔を空けられる程度の厚みを有する必要がある。
これによって、紐1030を引っ張ることにより防風フードを形成できると共に、持ち運ぶ時には2方向に折り畳むことが可能となる。
なお、(b)に示す板状部材1020Aのように、貫通孔を設けることなく、各辺の中央部付近に、紐1030を通すための孔部が形成された突出部である耳1020aを設けることにより、紐1030を通すことを可能としてもよい。この場合、板状部材1020Aを薄くできることから、軽量化を図ることが可能となる。
[e 第5変形例]
第5変形例に係る防護衣100Pは、図45に示すように、防護衣本体1Pを、着用者の首前方に位置する部分に切れ目を設けると共に、当該切れ目に上下方向に延在する線ファスナー110を備え、開閉自在としたものである。
これによって、防護衣本体1Pの着脱が容易となる。また、着脱時には、線ファスナー110の開放が可能であることから、防護衣本体1Pを形成するフィルムにある程度の伸縮性があれば、フィルムの着用者の首に対応する部分自体をきつく形成し、着用者Wの首に密着させることで、首部空気漏れ防止手段とすることができることから、防護衣100Mのような、ループ1031、紐状部材1032及びコードストッパー1033から構成される首部空気漏れ防止手段103Mを備えることを要しない。
また、防護衣本体1Pを構成するフィルムの、線ファスナー110が備えられる部分には、線ファスナー110の開具を操作し易いように、下方に延出するように形成された延出部120が備えられている。
[f 第6変形例]
第6変形例に係る防護衣100Qは、図46に示すように、防護衣本体1Qを、屋外で使用することを想定し、風による変形を抑えるため、厚膜部1aと、薄膜部1bと、極薄膜部1cと、により構成したものである。
このうち厚膜部1aは、風の圧力により変形しないか、変形するとしても極僅かの変形にとどまるように、硬質な材料により厚く形成された部分であり、図46に示すように、着用者Wの顔に対応する部分と、着用者Wの後頭部に対応する部分と、に形成されている。これによって風による防護衣本体1Qへの影響を抑えることができる。また、着用者の後頭部に対応する部分には、空気排出孔12Qが形成され、空気排出孔12Qの上方及び後方は、厚膜部1a同様に硬質な材料によって厚く形成された風除け121によって覆われている。
また、薄膜部1bは、着用者Wの身体に沿う程度の柔軟性を有するように、薄くしなやかで肌触りの良いシートによって形成された部分であり、着用者Wの頭部に対応する部分と、着用者Wの首に対応する部分と、に形成されている。
これによって、着用者Wが、防護衣本体1Qの上に帽子Hを被ることが可能となると共に、上記実施形態と同様に、首部空気漏れ防止手段103Mによって、首部からの過度の空気漏れを防止すると共に、凸状部109又は109Aによって形成される空隙から僅かに空気を漏らし、着用者Wの首の蒸れを防止することも可能となる。
また、極薄膜部1cは、第9実施形態に係る防護衣100Jのバッファー部107と同様、防護衣本体1Q内部の圧力により容易に変形するように、厚さ数μmの柔軟なフィルムで形成された部分であり、着用者の顎の下方の部分に形成されている。これによって、当該部分の体積が着用者Wの呼吸に伴って変化し、第9実施形態に係る防護衣100Jのバッファー部107と類似の効果を有するバッファー部107Qが形成され、ファン4Eによる送風量があまり多くなくても、着用者Wの呼吸による防護衣本体1Q内の空気量の変化を、バッファー部107Qの体積の変化で吸収することが可能となる。
また、極薄膜部1c(バッファー部107Q)は、厚膜部1a同様に硬質な材料によって厚く形成されたバッファー部カバー1071によって、図46に示すように少なくとも前方及び下方が覆われている。これによって、バッファー部107Qが風の影響を受け難くなる。
ここで、着用者Wの呼吸(呼気及び吸気)とバッファー部107Qの体積の変化の関係について説明する。
1 呼気時:ファン4Eの送風と着用者Wの呼気により膨らむ。
2 呼気と吸気との間の停止時:ファン4Eの送風により膨らむ。
3 通常の吸気時:着用者Wの吸気によりしぼむ。
4 大きな吸気時:着用者Wの吸気により内側にへこむ。
このように、着用者Wが大きく吸気をした時には、バッファー部107Qがしぼみ、更に内側にへこむことにより、防護衣本体1Qの内部の圧力が大きな陰圧になるのを防止でき、空気排出孔12Qからの外気の流入量を僅かな量にとどめることができ、また、空気排出孔12Qと着用者Wの鼻孔との間には大きな空間があるため、空気排出孔12Qから流入した外気が着用者Wの鼻孔に達することはない。
また、バッファー部107Qを設けることにより、空気排出孔12Qからの空気の流入のリスクを軽減できることから、ファン4Eによる送風量を少なく抑えることが可能となり、送風量の抑制によってフィルターの捕捉率の向上を図ることが可能となる。
[11 第11実施形態]
第11実施形態に係る防護衣100Rにつき、図47から図56に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Rが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1Rは、特に医療現場での使用を想定したものであり、フィルターによるウィルス等の捕捉率向上、空気排出孔からの外気の逆流問題の回避、脱衣時の汚染の回避等に重点を置いたものである。
防護衣本体1Rは、図47に示すように、ポリエチレンフィルムPによって、着用者Wの首から上の頭部のみを覆うように形成されると共に、着用者Wの頭部の上方の部分が、排気室130を備える二重構造に形成され、空気排出孔12Rは排気室130の奥に位置する防護衣本体1Rの後部に形成されている。
排気室130は、図47に示すように、防護衣本体1Rの上部を、仕切りフィルム1301によって二重構造にすることによって形成され、前方に形成された開口部である空気取込部1302においてのみ防護衣本体1Rの内部空間のその他の部分と接続され、空気取込部1302から排気室130内に導入された空気が、排気室130の後方に形成された空気排出孔12Rから、外部へと排出されるように構成されている。
また、防護衣本体1Rは、第10実施形態と同様、着用者の首部に対応する位置に、ループ1031と、紐状部材1032と、コードストッパー1033と、を有する首部空気漏れ防止手段103Mを備える。なお、この場合も、ループ1031に代えて、例えば防護衣本体1Rの下部を上方に折り返すようにして筒状の空間を形成し、当該空間に紐状部材1032を通すようにしてもよい。
また、首部空気漏れ防止手段103Mの下方には、着用者Wの首の周囲を周回するようにして、後述のように首部空気漏れ防止手段103Mの位置決めに用いられる帯状の印である位置決め印140が、防護衣本体1Rを形成するフィルムに、例えば赤等の目立つ色によって印刷することによって形成されている。
また、図47に示すように、防護衣本体1Rの下端部付近の前方の左右2か所には、後述のように防護衣本体1Rの脱衣時に使用する帯状の部材である脱衣帯150が備えられている。
脱衣帯150は、図47に示すように、一端が防護衣本体1Rを構成するフィルムの内面側の首部空気漏れ防止手段103Mの上方の位置に接続されると共に、他端部が、防護衣本体1Rを形成するフィルムの下端部から下方に突出するように備えられている。
また、図47に示すように、防護衣本体1Rの前方の首部空気漏れ防止手段103Mの上方には、後述のファン4Rを取り付けることができるように矩形状に形成された孔部であるファン取付孔11Rが形成され、その周囲は、補強シート111Rによって補強されている。
[b ファン]
ファン4Rは、図48に示すように、第6実施形態等に係るファン4Eと同様に、本体部41Rのファン本体収納部411E内に収納されるファン本体4111Eとして、直径4cm程度の小型のターボブレードを持つ遠心ファンを用いて、前面から取り入れた空気を側面の空気送出部4112Eから排出するように構成され、図47に示すように防護衣本体1Rのファン取付孔11Rに取り付けて使用される。
また、押し具42Rは、第6実施形態等に係るファン4E等と同様に、ファン4Rが防護衣本体1Rに取り付けられた状態において防護衣本体1Rの外面側に位置する部分を前方から覆うようにして形成されたカバー部424Rを備えると共に、外壁422の左右の対向する位置に、外面側へと突出する突出部428を備える。
[c 帯状部材]
帯状部材20は、図47に示すように、着用者の首に、防護衣本体1Rの内側に位置するように巻くための部材であり。着用者Wは、予め帯状部材20を巻いた上で、帯状部材20の上に首部空気漏れ防止手段103Mが位置するようにして、防護衣本体1Rを被ることとなる。
帯状部材20は、図49に示すように、例えばダブルラッセル生地等の、通気性に優れ、着用者Wが着用した状態において、上下方向に空気を通すことができる材料で形成された本体部201と、本体部201の一端部に接続された肌触りの良い一般的な布地で形成された第1延長部202と、本体部201の他端部に接続された肌触りの良い一般的な布地で形成された第2延長部203と、第1延長部202の一面に備えられた第1面ファスナー204と、第2延長部203の、第1面ファスナー204が備えられたのと反対側に位置する面に備えられた第2面ファスナー205と、を備える。これによって、帯状部材20を着用者Wの首に巻いて固定することができると共に、第1面ファスナー204と第2面ファスナー205との取付位置の調整により、着用者Wの首の太さに応じて帯状部材20の長さを調整することができる。
また、図49に示すように、第1延長部202は第2延長部203と比較して長さが長く形成され、第1面ファスナー204は第2面ファスナー205と比較して長さが長く形成されている。
なお、本体部201の材料としては、ダブルラッセル生地に限られず、専用に設計した伸縮性の高いスペーサー等、通気性が高く、着用者Wが着用した状態において、上下方向に空気を通すことができる材料であれば任意の材料を使用可能である。
[d 電源部]
電源部としては、第2実施形態等と同様、第1実施形態と異なりファン4Rの下方に直接接続されることはなく、ファン4Rとは分離され、電源ケーブル6によってファン4Rに接続される電源部5Aを使用する。
[e 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の電源部5Aとファン4Rとを繋ぐケーブルである。
[(2) 使用方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Rを、使用前に着衣する際及び使用後に脱衣する際の手順を説明する。なお、電源部5A及び電源ケーブル6の取り付け等、他の実施形態と同様の手順については説明を省略する。
[a 着衣時]
まず、防護衣100Rを着用し、使用を開始する際の手順につき説明する。
1 着用者Wの首に帯状部材20を巻く。
2 防護衣本体1Rを被る。
3 首に巻いた帯状部材20の上に首部空気漏れ防止手段103Mの紐状部材1032が位置するようにした上で、紐状部材1032を絞め、コードストッパー1033で固定する。
なお、この際には、着用者Wは、防護衣本体1Rの首部空気漏れ防止手段103Mの下方に、帯状に印刷された位置決め印140が適正な位置あることを目視することにより、首部空気漏れ防止手段103Mの紐状部材1032と、着用者Wの首に巻かれた帯状部材20との位置関係が適正であることを容易に確認できる。
このようにして防護衣100Rを着用することにより、首部空気漏れ防止手段103Mの紐状部材1032が、帯状部材20上に位置することから、首部空気漏れ防止手段103Mを絞めても、防護衣本体1Rを形成するフィルムが、直接着用者Wの首に密着することがなくなる。
また、防護衣本体1Rを形成するフィルムの、紐状部材1032が配された部分の内面側が、帯状部材20の表面に密着することとなるが、上記のように帯状部材20の本体部201は、例えばダブルラッセル生地等の、通気性に優れ、上下方向に空気を通すことができる材料で形成されていることから、首部空気漏れ防止手段103Mによって過度な空気漏れを防止しつつ、このような帯状部材20を、適正な量の空気を排出する首部の空気排出部としても機能させ、着用者Wの首部の蒸れを防止することができる。また、クッション性の高いダブルラッセル生地等の生地を用いることにより、締め過ぎによる圧迫感や肌触りの問題を回避することができる。
[b 脱衣時]
次に、防護衣100Rの使用後、これを脱衣する際の手順につき説明する。
1 首部空気漏れ防止手段103Mの紐状部材1032を緩める。
2 防護衣本体1Rの前方の左右の下端部に露出した2本の脱衣帯150の先端を掴んで引っ張り上げる。これによって、防護衣本体1Rが裏返しになり、汚染されていない内面側が表側になる。脱衣帯150を用いることで、この作業は容易に行うことができ、通常5秒もかからない。
3 ファン4Rを取り外す。この際には、表側となった防護衣本体1Rの内面側に汚染されていないファン4Rの本体部41Rがあり、フィルムの裏側となった防護衣本体1Rの外面側には汚染された可能性の高い押し具42Rがあることから、着用者Wは、一方の手で、防護衣本体1Rを構成する透明なポリエチレンフィルムPを介して押し具42Rの左右に突出する突出部428を掴み、他方の手で本体部41Rの側壁を掴み、引っ張ることにより、本体部41Rと、押し具42Rと、の接続を容易に解除することができる。これによって、汚染されていない本体部41Rは、フィルムの表側(内面側)に取り出すことができ、汚染されている可能性のある押し具42R及びフィルター部43は、汚染されている可能性のあるひっくり返されたフィルムの裏側(外面側)に落ちることとなる。
なお、防護衣本体1Rは、通常、首部空気漏れ防止手段103Mのゴム紐等を含めても50グラムにも満たず、ファン4Rも、通常、本体部41R、押し具42R、フィルター部43を合わせても、50グラムにも満たない。したがって、合計しても100グラムにも満たないので、防護衣100Rを着用者Wが1日中被っていても大きな負担にはならないし、上記のような脱衣も容易に行うことができる。
ウィルス等の防護対象物の捕捉率を上げるためにフィルターを強化する等、重量増加を伴う仕様変更を行った場合でも、防護衣本体1Rとファン4Rとの合計重量が200グラムに達することは考え難く、この場合も容易に脱衣することができることから、上記のようにして脱衣することによって、脱衣時に着用者Wの顔を汚染するリスクはほとんど生じない。
[(3) 製造方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Rの防護衣本体1Rを製造する手順を、図50に従って説明する。
[a 工程1]
図50(a)に示すように、ポリエチレンフィルムPによって形成された横幅38cm長さ53cmほどの透明な一般的なゴミ袋と同様な矩形状の袋状体を用意する。図50(a)においては、開口部が下方に位置する、
[b 工程2]
図50(b)に示すように、着用者Wの頭部の形状に対応する上方に凸となる円弧状の第3接合ラインJ3において、袋状体の両面の2枚のポリエチレンフィルムPを溶着させる。この際には、第3接合ラインJ3の一端部が、袋状体の端部に達するようにする。
[c 工程3]
図50(c)に示すように、第3接合ラインJ3の上方に位置する上方に凸となる円弧状の第4接合ラインJ4において、袋状体の両面の2枚のポリエチレンフィルムPを溶着させる。この際には、第4接合ラインJ4の両端部が、袋状体の端部に達するようにし、かつ、一端部において第3接合ラインJ3と交わるようにする。
[d 工程4]
図50(d)に示すように、第4接合ラインJ4に沿って袋状体の上部を切断する。この際には、例えば第4接合ラインJ4の僅かに上方において切断することで、第4接合ラインJ4における接合に孔を空けないようにする。
[e 工程5]
図50(e)に示すように、ファン取付孔11R及び空気排出孔12Rを開孔した上で、袋状体の下端部近傍を上方に折り返した上で、折り返された部分の上端部を一周溶着させ、さらに、折り返された部分に、1又は2か所の孔部を形成し、紐状部材1032を通せるようにする。
この部分に紐状部材1032を通した上で、コードストッパー1033を取り付ける。
上記の過程を経ることで、紐状部材1032を通す部分として、ループ1031に代えて、フィルムを折り返して形成された紐通し部1034を備えるタイプの防護衣本体を容易に作製することができる。工程1から、工程5のファン取付孔11R及び空気排出孔12Rの開口までは、全て図50(a)に示した状態のまま、袋状体を動かすことなく作業ができることから、特に効率よく作業を行うことができる。
なお、工程2から工程4を別々の工程として行うことは必須ではなく、例えば第3接合ラインJ3と、第4接合ラインJ4との両者において同時に溶着させた上で、第4接合ラインJ4に沿って袋状体が接合と同時に切断されるようにしてもよい。
[(4) 効果の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Rの効果につき説明する。
ファン4Rによって防護衣本体1R内に取り込まれたフィルターにより浄化された空気は、着用者Wの口の近くに送気され、ファン4Rによって送気された空気の一部は着用者Wにより吸気され、着用者Wの呼気は、ファン4Rによって送気された空気のうち着用者Wによって吸気されなかった一部と共に、空気取込部1302から排気室130に入り、空気排出孔12Rから外部に放出される。
ここで、ファン4Rによって着用者Wの口の近くに送気された空気のうち、着用者Wによって吸気されないでそのまま排出される割合が少ないほど、すなわち、ファン4Rによる送気量が少ないほど、フィルター部43のフィルター432を透過する空気の速度が小さくなり、ウィルス等の防護対象物に対する捕捉率が向上する。
着用者Wが深呼吸などにより大きく吸気すると、防護衣本体1Rの内部が陰圧となる場合がある。この際、防護衣本体1Rに使用されているポリエチレンフィルムPが柔軟で変形しやすいため、その変形により内部が大きく陰圧となることを回避できるが、万一僅かに陰圧となり、空気排出孔12Rから外気が防護衣本体1R内に逆流したとしても、空気排出孔12Rから防護衣本体1R内に侵入した外気は、排気室130内に入ることとなり、これが空気取込部1302としての開口部に達しない限り、防護衣本体1R内の排気室130外の領域に広がることはない。したがって、本実施形態によれば、空気排出孔12Rから防護衣本体1R内に入った外気が、着用者Wの鼻孔に達し、着用者Wがこれを吸気するおそれを、一層低減することができる。
なお、このような効果は、排気室130の体積が大きい程、逆流した外気が着用者Wの鼻孔に達する可能性を低減でき、高めることができる。
[(5) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
排気室130内には、排気室130が潰れてしまうことを防ぎ、空間を確保するための空間確保手段を備えるようにしてもよい。例えば、着用者Wが大きな深呼吸を行った場合等には、排気室130が潰れてその体積が小さくなることが考えられるが、本変形例は排気室130の体積の減少を防止すると共に、空気の流れを制御することを目的とするものである。
空間確保手段としては、排気室130内が潰れることを防止しつつ空気取込部1302としての開口部から空気排出孔12Rへの流路を確保できるものであればよく、例えば、図51に示す空間確保手段30のように、ボール紙等の材料で、両端部が開口した円筒型に形成すればよい。
一端部に形成された第1開口部301を排気室130の空気取込部1302に向け、他端部に形成された第2開口部302を空気排出孔12Rに向けるようにして排気室130内に空間確保手段30を備えることで、空気取込部1302から空気排出孔12Rへの流路を確保しつつ、排気室130の体積の減少を防止できる。
また、空間確保手段としては、図52に示す空間確保手段30Aのように、ボール紙等の材料で、両端部が開口した角筒状に形成してもよい。
この場合も、一端部に形成された第1開口部301Aを排気室130の空気取込部1302に向け、他端部に形成された第2開口部302Aを空気排出孔12Rに向けるようにして排気室130内に空間確保手段30Aを備えることで、空気取込部1302から空気排出孔12Rへの流路を確保しつつ、排気室130の体積の減少を防止できる。
また、空間確保手段としては、図53に示す空間確保手段30Bのように、ボール紙等の材料で、両端部が開口し、排気室130内に配置された状態で、後方へと左右方向の幅が狭まる角筒状に形成してもよい。
空間確保手段30Bは、図53に示すように、排気室130内に配置された状態で左右方向の幅が広くなる一端部の中央部に第1開口部301Bが形成され、同端部の第1開口部301B以外の部分は閉塞されている。
また、左右方向の幅が狭くなる他端部には、略全体に亘って第2開口部302Bが形成されている。
また、空間確保手段30Bの内部には、4枚の仕切り板303が備えられている。
図53(a)に示すように、仕切り板303は、第1開口部301Bが形成された一端部から所定の間隔を空けた位置から、第2開口部302Bが形成された他端部に至るまで形成されている。
また、第2開口部302Bの付近においては、仕切り板303の間隔が、空間確保手段30Bの中央部ほど狭く、端部に近づくほど広くなるように、仕切り板303が配置されている。
この場合も、一端部に形成された第1開口部301Bを排気室130の空気取込部1302に向け、他端部に形成された第2開口部302Bを空気排出孔12Rに向けるようにして排気室130内に空間確保手段30Bを備えることで、空気取込部1302から空気排出孔12Rへの流路を確保しつつ、排気室130の体積の減少を防止できる。
また、第1開口部301Bが中央部のみに形成されていることで、ファン4Rにより送風された空気は、防護衣本体1R内の左右の端部付近にはあまり流通せずに、左右方向中央部の着用者Wの鼻孔の付近を通って、上方へと流れることとなる。これによって、ファン4Rによって送風された空気を、効率よく着用者Wの呼吸に使用することができる。
また、例えば、着用者Wが大きな深呼吸をした際等において、防護衣本体1R内が陰圧となった場合には、空間確保手段30Bが、空気排出孔12R付近に配置される第2開口部302B付近において、仕切り板303の間隔が、中央部ほど狭くなるように形成されていることで、空気排出孔12Rから排気室130内に侵入した空気を、空間確保手段30B全体にほぼ均等に取り込むことができ、着用者Wが汚染された空気を吸気する可能性を更に下げることが可能となる。
すなわち、仮に仕切り板303の間隔が均等だと、空気排出孔12Rから排気室130内に侵入した空気が、空間確保手段30B内の仕切り板303で区切られた区画のうち、第1開口部301Bに近い、左右方向中央部付近の区画に集中することとなるが、中央部付近の区画ほど第2開口部302Bにおける開口部を狭くすることで、これを防止することが可能となる。
[b 第2変形例]
図54に示す防護衣100Sのように、排気室130を備えない防護衣本体1Sを使用した上で、着用者Wが、防護衣本体1S内に、排気パイプ32を備える帽子3Sを被るようにしてもよい。
排気パイプ32は、図53に示すように、帽子3Sの上に、とぐろ状に巻かれて形成され、第1開口部321が形成された一端部が防護衣本体1S内部の着用者の額の前方に位置し、第2開口部322が形成された他端部が防護衣本体1Sに形成された孔部160を貫通して、外部に飛び出している。これによって、空気取込部としての第1開口部321から排気パイプ32内に入った空気を、空気排出部としての第2開口部322から、防護衣本体1Sに形成された孔部160を介して、防護衣本体1S外に排出することが可能となる。
なお、孔部160の周囲には、ゴム等で形成された弾性を有するリングが備えられており、孔部160の周囲が補強されると共に、排気パイプ32との間に隙間が空くことを防止している。
これによって、排気パイプ32内の空間が、上記実施形態における排気室130と同様の機能を果たすこととなり、防護衣本体1S内が陰圧となり、空気排出部としての第2開口部322から外気が侵入した場合にも、侵入した外気を排気パイプ32内にとどめることができ、着用者がフィルターを通していない汚染された空気を吸気する可能性を低減できる。
すなわち、本変形例においては、上記のように、排気パイプ32内の空間が、上記実施形態に係る防護衣100Rにおける排気室130としての機能を果たし、排気パイプ32の第1開口部321が、上記実施形態に係る防護衣100Rにおける空気取込部1302としての機能を果たし、防護衣本体1Sに形成された排気パイプ32が挿通する孔部160が、上記実施形態に係る防護衣100Rにおける空気排出孔12Rとしての機能を果たすことで、上記実施形態と同様の機能を得ることができる。
続いて、本変形例に係る防護衣100Sを、着用者Wが使用前に着衣する際及び使用後に脱衣する際の手順を説明する。なお、首部空気漏れ防止手段103Mの位置の決定等、上記実施形態と同様の手順については説明を省略する。
まず、着衣時の手順は以下のとおりである。
1 排気パイプ32が備えられた帽子3Sを被る。この際には、排気パイプ32の第1開口部321が着用者Wの額の前方に位置するようにする。
2 防護衣本体1Sを被る。
3 前方に突き出した排気パイプ32の第2開口部322が形成された端部を、防護衣本体1Sの孔部160に通す。この際、排気パイプ32は着用者Wが目視し易い着用者Wの前方に備えられ、かつ、孔部160の周囲には、弾性を有するリングが備えられていることから、当該リングを伸ばして容易に排気パイプ32を孔部160に通すことができる。また、孔部160の周囲に弾性を有するリングが備えられていることにより、排気パイプ32を通した後には、孔部160と排気パイプ32との間に隙間が生じることを防止できる。
なお、排気パイプの孔部160から突き出す端部の周囲に、例えば突起部を備えるようにして、孔部160を通る位置がずれないようにするための図示しないストッパーが形成されていることがさらに好ましい。
脱衣時の手順としては、首部空気漏れ防止手段103Mのコードストッパー1033を緩め、紐状部材1032を緩めた上で、防護衣本体1Sの下端部を、脱衣帯150を用いて外側へと引っ張り上げて脱ぐのみである。この際、帽子3Sのうちウィルス等により汚染されている可能性があるのは、排気パイプ32の防護衣本体1Sから突き出した第2開口部322側の端部近傍のみであることから、この部分のみ消毒すればよい。
[c 第3変形例]
第3変形例は、第2変形例と同様に、排気室130を備えない防護衣本体1Sを使用した上で、着用者Wが、防護衣本体1S内に、排気パイプを備える帽子を被るようにしたものであるが、本変形例では、帽子3Tは、図55に示すように、排気パイプ32Tに加え、送風量に異常が生じた場合に警告するための警告システムを備える。
警告システムは、例えば、ファン4Rへの電源部5Aからの通電が途絶えた場合、ファン4Rに異常が発生した場合、防護衣本体1Sが破れた場合、首部空気漏れ防止手段103Mに異常が生じた場合等、ファン4Rによる防護衣本体1S内への送風量が、汚染された外気の侵入を防ぐ上で必要な風量を下回った場合、すなわち排気パイプ32Tに流れる風量が規定値を下回った場合に、大音量等により、着用者Wや周囲の人に警告するものである。
警告システムは、具体的には、排気パイプ32T内に備えられた風量検出部323と、帽子3Tの側面に備えられ、警告用のブザー3241及び動作確認用のLEDライト3242が配された風量計算用の回路部324と、帽子3Tの側面に備えられ、風量検出部323及び回路部324に電力を供給する電源部325と、から構成されている。
風量検出部323は、図56に示すように、排気パイプ32T内部の任意の位置に、排気パイプ32Tの直径方向に配された取付軸3231と、取付軸3231に取り付けられた、例えば黒色の極薄いフィルムにより排気パイプ32T内部の空気の流通量に応じてたなびくフィルムシャッター3232と、取付軸3231が延在する方向と90度ずれた方向において、フィルムシャッター3232を挟んで対向する位置に備えられた発行素子3233及び受光素子3234と、を備える。
排気パイプ32T内を流れる空気の量は一定ではなく、着用者Wの呼吸に応じて変化するが、所定の時間での平均風量を算出すれば、何らかの異常が生じていなければ、ファン4Rによる送風量と略同一となる。
上記のような風量検出部323によれば、フィルムシャッター3232の開度、すなわち排気パイプ32T内部の空気の流通量に応じて、受光素子3234の発行素子3233からの受光量が変化する。
そこで、受光素子3234は、リアルタイムに受光量のデータを回路部324に送り、回路部324においては、受光素子3234における数秒間の所定の時間の受光量から、当該時間の平均風量を算出し、算出した平均風量が、予め設定された最低風量を下回った場合に、ブザー3241により大音量を発し、着用者Wや周囲の人に警告を発することとなる。
また、動作確認用のLEDライト3242は、例えば上記のような構成を有する警告システムが正常に動作している場合に点灯し、正常に動作していない場合に消灯する等の方法により、警告システムが正常に動作しているかにつき、着用者Wや周囲の人が確認することを可能とするものである。
また、電源部325が、ファン4R用の電源部5Aと独立して設けられていることから、ファン4R用の電源部5Aに異常が発生し、ファン4Rが正常に機能していない場合に、同時に上記検出システムが機能しなくなってしまうことを防止することができる。
なお、風量検出部の構成は、排気パイプ32T内の風量を検出することができるものであればよく、上記の風量検出部323には限られない。例えば、上記においては、発行素子及び受光素子を備え、光を用いる方法について説明したが、これに代えて、例えば熱線を用いた方法等を使用してもよい、当然、風量検出部は、風量そのものを測定するものに限られず、風量に対応して変化し、風量の変化を検出することができる所定の値(量)を測定するものであってもよい。
[d 第4変形例]
第4変形例は、第3変形例と同様に、排気室130を備えない防護衣本体を使用し、着用者が、防護衣本体内に排気パイプを備える帽子を被るようにした上で、風量の異常につき警告する警告システムを備えたものである。
ただし、第3変形例に係る警告システムは、排気パイプ内の送風量を測定して警告を行うのであるのに対し、本変形例に係る警告システムは、防護衣本体内の圧力を測定して警告を行う点において相違している。
すなわち、第3変形例で説明したように、例えば、ファン4Rへの電源部5Aからの通電が途絶えた場合、ファン4Rに異常が発生した場合、防護衣本体1Sが破れた場合、首部空気漏れ防止手段103Mに異常が生じた場合等、ファン4Rによる防護衣本体1S内への送風量が、汚染された外気の侵入を防ぐ上で必要な風量を下回った場合、排気パイプ内の風量に異常を生じるが、同時に、防護衣本体内部の圧力にも異常(圧力の低下)が発生する。そこで、本変形例は、このような圧力の異常を検知し、例えば、防護衣本体内部の圧力が、予め設定された最低圧力を下回った場合に、ブザーによる大音量等により、着用者Wや周囲の人に警告を発することとなる。
防護衣本体内部の圧力を測定するには、防護衣本体の外部へと、測定用の細いパイプの端部を出さなければならないが、本変形例においては、排気パイプが備えられていることから、測定用のパイプを排気パイプの中に配し、防護衣本体の外部に位置する第2開口部から外部に出すようにするのが合理的である。
なお、風量の異常につき検出する手段は、上記の排気パイプ内の風量の検出や、防護衣本体内の圧力の検出に限られず、例えば、二酸化炭素濃度や酸素濃度を検出するようにししてもよい。
[e 第5変形例]
第5変形例は、第2変形例と同様に、排気室130を備えない防護衣本体を使用した上で、着用者が、防護衣本体内に、排気パイプを備える帽子を被るようにしたものであるが、本変形例では、例えば、ウィルスの感染者や感染した可能性がある者が使用することを想定し、排気パイプ内に、排出する空気からウィルス等の所定の対象物を除去し、浄化するためのフィルターを備える。
この場合、防護衣本体の内部の圧力を、20パスカル以上にすることが望ましい。また、排気用のファンを付加することがさらに望ましい。この場合、排気用ファンの送風量は、送風用ファン(防護衣本体内に外気を導入するためのファン)の送風量を超えないようにする必要がある。
なお、排気用ファンを付加する場合には、排気パイプを使用し、排気パイプの中に排気用のファン及びフィルターを備えることが望ましいが、防護衣本体の内部の圧力を高くして、排気用ファンを備えず、フィルターのみを備える場合には、排気パイプを用いず、空気排出孔の周辺を強化した上で、強化された空気排出孔に直接、着脱自在にフィルターを取り付けるようにしてもよい。
本変形例によれば、防護衣から排出される空気を浄化するフィルターを備えることにより、着用者の呼気を浄化した上で排出することが可能となることから、着用者の呼気、着用者の咳、くしゃみ等に含まれる飛沫が、外部に放出されることを防止できる。
これによって、例えば、着用者がウィルス等に感染していない場合に感染を防止することに加え、着用者がウィルス等に感染している場合には、他者にこれを感染させることを防止することが可能となる。
[12 第12実施形態]
第12実施形態に係る防護衣100Uにつき、図57から図58に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Uが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1Uは、図57に示すように、ポリエチレンフィルムPによって、着用者Wの首から上の頭部のみを覆うように形成される。
また、防護衣本体1Uは、着用者の首部に対応する位置に、首部空気漏れ防止手段103Uを備える。首部空気漏れ防止手段103Uは、図57に示すように、第10実施形態等に係る首部空気漏れ防止手段103Mと同様の紐状部材1032と、コードストッパー1033と、に加え、紐通し部1034を有するものである。
紐通し部1034は、防護衣本体1Uの下端部近傍に着用者Wの首を周回するようにして、紐を通すことができる筒状の空間が形成された部分であり、2か所の孔部1034aから紐状部材1032の両端部を出すことができるように構成されている。
紐通し部1034は、例えば、防護衣本体1Uの下端部(防護衣本体1Uを形成するポリエチレンフィルムPの着用者Wの首の周囲に位置する裾の部分)を、一周に亘って上方へと折り返し、防護衣本体1Uの下端部近傍のフィルムを二重とした上で、当該部分を上下2か所において一周に亘って溶着させることで、溶着された部分の間に紐状部材1032を通すことができる空間を形成した上で、当該部分の外面側のフィルムに孔を空け、2か所の孔部1034aを形成することによって作製することができる。
また、例えば、防護衣本体1Uの下端部(防護衣本体1Uを形成するポリエチレンフィルムPの着用者の首の周囲に位置する裾の部分)の付近に、一周に亘って細長いポリエチレンフィルムを配置し、当該部分のフィルムを二重とした上で、このような細長いポリエチレンフィルムを上下2か所において一周に亘って溶着させることで、溶着された部分の間に紐状部材1032を通すことができる空間を形成した上で、当該部分の外面側のフィルムに孔を空け、2か所の孔部1034aを形成することによっても作製することができる。
なお、いずれの場合にも、孔部1034aの周囲は、補強部材としてさらなるフィルムが貼付され、強化されていることが望ましい。
また、防護衣本体1Uの下端部付近の前方の左右2か所には、第11実施形態に係る防護衣100Rの防護衣本体1Rと同様、防護衣本体1Uの脱衣時に使用する帯状の部材である脱衣帯150Uが備えられている。
ただし、本実施形態では、防護衣本体1Uが空気漏れ防止手段103Uの下方の部分を有せず、下方に短く形成されていることから、これに応じて、脱衣帯150Uも第11実施形態に係る脱衣帯150より短く形成されている。
また、図57に示すように、第11実施形態と同様、防護衣本体1Uの前方の首部空気漏れ防止手段103Uの上方には、ファン4Rを取り付けることができるように矩形状に形成された孔部であるファン取付孔11Rが形成され、その周囲は、補強シート111Rによって補強されている。
[b ファン]
本実施形態で使用されるファンは、第11実施形態と同様の、遠心ファンが内蔵されたファン4Rである。
[c 帯状部材]
帯状部材20Uは、図57に示すように、着用者の首に、防護衣本体1Uの内側に位置するように巻くための部材であり。着用者Wは、予め帯状部材20Uを巻いた上で、帯状部材20Uの上に首部空気漏れ防止手段103Uが位置するようにして、防護衣本体1Uを被ることとなる。
帯状部材20Uは、第11実施形態に係る帯状部材20と同様に、帯状に形成され、一端部に第1延長部202及び第1延長部202に備えられた第1面ファスナー204を備え、他端部に第2延長部203及び第2延長部203に備えられた第2面ファスナー205を備えるものであるが、本体部の構成が第11実施形態に係る帯状部材20とは異なっている。
すなわち、帯状部材20Uの本体部201Uは、図57及び図58に示すように、二枚の帯状の生地、すなわち、着用者Wの首に巻く際に着用者W側に位置する第1生地2011と、着用者Wの首に巻く際に着用者W側と反対側に位置する第2生地2012と、を備え、さらに、複数箇所に、対向する端部が同方向へと曲げられて突出部2013aが形成された板状の部材であるガイド部材2013を備える。
図58に示すように、第2生地2012は、第1生地2011と比較して幅が狭く形成され、第2生地2012の一端部に沿って形成された第1接合部2014と、第2生地2012の他端部に沿って形成された第2接合部2015と、において、例えば縫合等の方法で、第1生地2011と、第2生地2012と、が接合されている。
また、第1接合部2014及び第2接合部2015は断続的に形成されており、本体部201Uには、第1生地2011と第2生地2012とが接合されていない箇所が複数箇所形成されている。
図58に示すように、ガイド部材2013は、このような箇所において、第2生地2012側に突出部2013aが突出するようにして第1生地2011と第2生地2012との間に通すことによって、本体部201Uに取り付けられている。
第1生地2011及び第2生地2012としては、第11実施形態に係る帯状部材20の本体部201と同様、例えばダブルラッセル生地等の、通気性に優れ、着用者Wが着用した状態において、上下方向に空気を通すことができる生地を用いることが好ましい。
なお、第1生地2011及び第2生地2012として、同一の生地を用いてもよいが、異なる生地を用いてもよい。異なる生地を用いる場合、着用者Wの首に接することとなる第1生地2011としては、肌触りの良い生地を選択し、着用者Wの首に接することのない第2生地2012としては、通気性の良い生地を選択することが好ましい。
また、ガイド部材2013は、例えば、樹脂、金属等の硬質な材料によって形成される。
なお、本体部201Uは、上記のように第1生地2011、第2生地2012及びガイド部材2013から構成されていることが好ましいが、これに限られず、帯状の部材の一面側に、ガイド部材2013の突出部2013aが突出するように形成されていればよい。例えば、一枚の帯状の生地に、ガイド部材2013を接着、縫合等の方法によって接合することにより形成されていてもよい。
[d 電源部]
電源部としては、第2実施形態等と同様、第1実施形態と異なりファン4Rの下方に直接接続されることはなく、ファン4Rとは分離され、電源ケーブル6によってファン4Rに接続される電源部5Aを使用する。
[e 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の電源部5Aとファン4Rとを繋ぐケーブルである。
[(2) 効果の説明]
本実施形態に係る防護衣100Uによれば、図57に示すように、帯状部材20U上に首部空気漏れ防止手段103Uの紐状部材1032が位置するようにして着用した場合に、紐状部材1032の上下に、帯状部材20Uに備えらえたガイド部材2013の突出部2013aが位置することとなる。
これによって、首部空気漏れ防止手段103Uの紐状部材1032の位置が、ガイド部材2013の突出部2013aの間に規制されることから、例えば着用者Wが激しく動いた場合等においても、首部空気漏れ防止手段103Uの紐状部材1032の位置が、帯状部材20U上からずれてしまうことを防止できる。
これによって、帯状部材20Uの効果、すなわち、第11実施形態において説明したように、空気漏れ防止手段103Uによって防護衣本体1Uを形成するフィルムが直接着用者Wの首に密着したり、着用者Wの首が圧迫されたりすることにより、着用者Wに不快感を生じさせることを防止するという効果や、適正な量の空気を首部から排出させ、着用者Wの首部の蒸れを防止するといった効果等を維持し易くなる。
[13 第13実施形態]
第13実施形態に係る防護衣100Vにつき、図59から図65に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Vが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1Vは、図59に示すように、ポリエチレンフィルムPによって、着用者Wの首から上の頭部を覆うように形成される。また、第10実施形態及び第11実施形態等と同様に、防護衣本体1Vの着用者Wの首に対応する部分は下方に長く形成されているが、当該部分に、例えばループ1031、紐状部材1032及びコードストッパー1033からなる首部空気漏れ防止手段103Mは備えられておらず、下端部には、着用者Wの首の周囲を周回するようにして、後述のように着用者Wの首の周囲に輪ゴム50を巻く際の位置決めに用いられる帯状の印である位置決め印140Vが、防護衣本体1Vを形成するフィルムに、例えば赤等の目立つ色によって印刷することによって形成されている。
また、防護衣本体1Vは、着用者Wの頭頂部付近に空気排出孔12Vを備え、空気排出孔12Vを覆うようにして、排出部フィルター170を備える。
また、防護衣本体1Vは、左右両側の着用者Wの耳に対応する位置に、後述の耳具40をとりつけるための耳具用孔180を備える。
また、防護衣本体1Vは、内面側のファン4Vの下方に位置する部分に、ファン4Vによって導入された空気を着用者の鼻が位置する方向へと導く空気ガイド190を備える。
空気ガイド190は、図59に示すように、プラスチック等の材料によって、ファン4Vの下方から、斜め上方に向けて、板状の部材が備えられるようにして形成されている。また、空気ガイド190は、取り付けられる確度を調整可能であることが好ましい。
なお、ファン4Vによって防護衣本体1V内に導入された空気を、さらに効率よく着用者Wの鼻孔へと導くため、鼻を覆うような空気取込マスクを着用者Wの顔に取り付けるようにしてもよい。
排出部フィルター170は、下記の二つの目的のために、図59及び図60に示すように、防護衣本体1Vの外面側に空気排出孔12Vを覆うように取り付けられるフィルターであある。
使用するフィルターの種類としては、ファンのフィルター部に備えられるフィルターと同様、ウィルス等の着用者Wを防護したい防護対象物に合わせて、適宜最適な種類のフィルターを選択すればよい。
また、排出部フィルター170を防護衣本体1Vに取り付ける手段は、隙間なく取り付けられれば任意であるが、たとえば、図60に示すように、厚さ1mm程度の両面テープ1701を使用して、排出部フィルター170の端部を防護衣本体1Vを構成するポリエチレンフィルムPに接着することによって、取り付ければよい。
また、上記各実施形態においてファンを防護衣本体のファン取付孔に取り付ける際に用いたように、所定の押し具等を用いて、空気排出孔12Vの周囲を挟み込むようにして、排出部フィルター170を着脱自在に取り付けるようにしてもよい。
本実施形態に係る防護衣100Vが排出部フィルター170を備える第1の目的は、防護衣100Vの着用者Wがウィルス等に感染している場合に、着用者Wの呼気中のウィルスを含む飛沫等を除去し、他者への感染を防ぐことである。
図60(b)に示すように、防護衣100Vの使用中の通常時は、防護衣本体1Vの内部は陽圧となることから、排出部フィルター170が防護衣本体1Vの外面側に膨らみ、空気排出孔12Vから位置が離れ、防護衣本体1Vを形成するポリエチレンフィルムPとの間に空隙が生じる。これによって、排出部フィルター170のうち、両面テープ1701によってポリエチレンフィルムPに接着された部分を除く全体が有効面積となって、空気を濾過する濾材として機能することから、空気が排出部フィルター170を透過する速度が小さくなり、排出部フィルター170による捕集効率が向上する。
本実施形態に係る防護衣100Vが排出部フィルター170を備える第2の目的は、着用者Wが強い吸気を行い、一時的に防護衣本体1V内が陰圧となった場合に、空気排出孔12Vからの外気の逆流を抑えることである。
図60(c)に示すように、着用者Wの強い吸気により防護衣本体1V内が陰圧となった場合には、防護衣本体1Vの外部の方が気圧が高くなることから、排出部フィルター170に防護衣本体1Vの外面側からの力が加わり、排出部フィルター170は空気排出孔12Vに押し付けられる。これによって、排出部フィルター170のうち、空気を濾過する濾材として機能する有効面積は、空気排出孔12Vと同一の面積にまで縮小することから、空気排出孔12Vから防護衣本体1V内に侵入する外気の量を大幅に抑えることができる。
なお、本実施形態に係る防護衣100Vのように空気排出孔12Vを覆うようにして排出部フィルター170を備えた場合にも、排出部フィルター170として圧力損失の小さいものを使用すれば、防護衣本体1Vからの空気の排出に関連して、防護衣本体1V内の圧力に影響を与える要素のほとんどは、空気排出孔12Vの面積ということとなる。
[b 耳具]
耳具40は、図59及び図61に示すように、防護衣本体1Vに耳具用孔180を挿通するようにして取り付けられる、着用者Wが外部の音を聞き易くするための部材である。
耳具40は、図61に示すように、ロート状に形成され、細くなっている方の端部を、耳具用孔180に挿通させるようにして使用される。また、当該端部の先端部近傍は、耳栓を挿通するように孔を開けたような形状をなし、着用者Wの耳の穴に隙間なく入れられるようになっている。
また、耳具40の内部には、図61に示すようにして振動板401が備えられている。
本実施形態に係る防護衣100Vが耳具40を備える目的は以下のとおりである。
すなわち、ファン4Vの振動が大きい場合、特に着用者Wの呼気時には防護衣本体1V内の内圧が高くなり、防護衣本体1Vを形成するポリエチレンフィルムPが伸びた状態となることから、ファン4Vの振動がフィルムに伝わり、着用者Wにとってファン4Vの振動が耳障りとなる場合がある。
耳具40は、図61に示すようにロート状に形成され、内部に振動板401を備えることから、防護衣本体1Vの外面側に位置する開いた部分で外部の音を収音し、収音した音が振動板401に伝わることで、着用者Wは、防護衣本体1Vを形成するポリエチレンフィルムPを通さずに外部の音を聞くことが可能となる。また、耳具40にはポリエチレンフィルムPが接触しているが、耳具40の質量はポリエチレンフィルムPの当該部分の質量より十分に大きいことから、ファン4Vの振動が耳具40に伝わることはない。
なお、耳具40が内部に振動板401を備えるのは、着用者Wの耳の粘膜と外気との接触を断つためである。
耳具40の形状は、単純なロート形状に限られず、例えば、前方からの音を多く収音することができるように工夫された形状とすることがさらに好ましい。また、ファン4Vの振動が少なく、着用者Wにとって耳障りとならない場合には、必ずしも耳具40を備えずともよい。
[c 帯状部材]
帯状部材20Vは、図59に示すように、着用者の首に、防護衣本体1Vの内側に位置するように巻くための部材であり。着用者Wは、予め帯状部材20Vを巻いた上で、防護衣本体1Vを被ることとなる。
帯状部材20Vは、図62に示すように、第11実施形態に係る帯状部材20と同様に、帯状に形成され、一端部に第1延長部202及び第1延長部202に備えられた第1面ファスナー204を備え、他端部に第2延長部203及び第2延長部203に備えられた第2面ファスナー205を備えるものであるが、本体部の構成が第11実施形態に係る帯状部材20とは異なっている。
すなわち、帯状部材20Vの本体部201Vは、図62に示すように、帯状に形成されたダブルラッセル生地からなる生地部2016の適所に2種類のガイド部材、すなわち、A型ガイド2017と、B型ガイド2018と、を備える。具体的には、本体部201Vの中央部にB型ガイド2018が備えられ、その両側の2か所にA型ガイド2017が備えられている。
A型ガイド2017は、例えばプラスチックを成型して形成され、図63に示すように、生地部2016を通すことができる取付部2017aと、上下2か所に突出するように形成された上部ガイド部2017b及び下部ガイド部2017cと、を備え、取付部2017aを用いて生地部2016に取り付けられた状態で、生地部2016の上下に、上部ガイド部2017b及び下部ガイド部2017cが突出するように形成されている。
取付部2017aは、図63(a)に示すように、生地部2016を押し込んで取り付けることができるように形成され、また、上部ガイド部2017b及び下部ガイド部2017cが形成されているのと反対側に位置する部分が、細く形成され、さらに、当該部分の外面側には、凹凸加工が施されている。
後述のようにA型ガイド2017の取付部2017aの上記の部分は、帯状部材20Vを着用者Wの首に巻いた際に着用者Wの首に接触する部分であるところ、上記のように形成されていることで、A型ガイド2017を形成するプラスチックが着用者Wに接する面積を減じ、着用者Wが感じる違和感を低減することができる。
B型ガイド2018は、例えばプラスチックを成型して形成され、図64に示すように、生地部2016を通すことができる取付部2018aと、上下2か所に突出するように形成された上部ガイド部2018b及び下部ガイド部2018cと、を備え、取付部2018aを用いて生地部2016に取り付けられた状態で、生地部2016の上下に、上部ガイド部2018b及び下部ガイド部2018cが突出するように形成されている。
このうち、下部ガイド部2018cは、A型ガイド2017の下部ガイド部2017cと変わるところはないが、上部ガイド部2018bは、図62及び図64に示すように、後述ように輪ゴム50を導くために大型に形成されている。
取付部2018aは、図64に示すように、A型ガイド2017の取付部2017aと同一の形状となるように形成されている。
なお、帯状部材20Vは、着用者Wが防護衣100Vを着用したまま飲料を摂取することを可能とするため、帯状部材20Vの所定位置に、飲料を摂取するためのホース状のパイプを通す又は括り付けるための図示しない手段を備えるようにしてもよい。例えば、第1延長部202と本体部201Vとの間又は第2延長部203と本体部201Vとの間に間隔を設けることにより生じる空間に設けることが好ましい。
[d 輪ゴム]
輪ゴム50は、例えば熱可塑性ポリウレタン等からなる大きな伸縮性を持つ紐状のゴムを、適正な長さに切断した上で、両端を結び付けて作製したリング状のゴムである。輪ゴム50を形成する紐状のゴムの長さは、後述のように着用者Wの首に巻いた際に、着用者Wが、過度の圧迫感を感じることがなく、かつ大きな空気漏れが生じない程度に締め付けることができるように適宜設定される。
また、輪ゴム50は、図59に示すように、結び目から紐状のゴムの両端部が延出するようにして形成された取手部501を備える。
[e ファン]
本実施形態で使用されるファン4Vは、第6実施形態等と同様に遠心ファンが内蔵されたファンであるが、防護衣本体1Vに取り付けられた状態において、空気ガイド190が備えられた下方にのみ空気送出部が形成され、下方にのみ空気を送出するように形成されている。これによって、ファン4Vによって防護衣本体1V内に導入された空気を、空気ガイド190によって、効率よく着用者Wの鼻孔へと導くことができる。
[f 電源部]
電源部としては、第2実施形態等と同様、第1実施形態と異なりファン4Vの下方に直接接続されることはなく、ファン4Vとは分離され、電源ケーブル6によってファン4Vに接続される電源部5Aを使用する。
[g 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の電源部5Aとファン4Vとを繋ぐケーブルである。
[(2) 使用方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Vを、使用前に着衣する際及び使用後に脱衣する際の手順を説明する。なお、電源部5A及び電源ケーブル6の取り付け等、他の実施形態と同様の手順については説明を省略する。
[a 着衣時]
まず、防護衣100Vを着用し、使用を開始する際の手順につき説明する。
1 帯状部材20Vを着用者Wの首に緩く巻き付ける。この際には、第1面ファスナー204と第2面ファスナー205とを着用者Wの前側で連結するようにする。これによって、着用者Wの後方にB型ガイド2018が位置することとなる。
2 予めファン4Vが取り付けられた状態の防護衣本体1Vを、ファン4Vを起動した上で、首裾に赤線で印刷された位置決め印140Vが帯状部材20Vの下側に位置するように被る。
3 輪ゴム50を、リング状にする際の結び目に形成された取手部501が前方に位置するようにして、着用者の頭頂部から着用者Wの頭部に通した後、下方に移動させる。
この際には、輪ゴム50を、着用者Wの後方に位置する部分において、着用者の後頭部に位置する防護衣本体1VのポリエチレンフィルムPに沿って下側に移動させ、さらに、図65に示すように、B型ガイド2018の上部に大型に形成された上部ガイド部2018b上をスライドさせるようにして移動させることで、帯状部材20Vの上部ガイド部2018bと下部ガイド部2018cとの間に位置する生地部2016の上へと移動させる。また、A型ガイド2017の位置においても、輪ゴム50を、帯状部材20Vの上部ガイド部2017bと下部ガイド部2017cとの間に位置する生地部2016の上へと移動させる。
これによって、輪ゴム50により、防護衣本体1Vを形成するポリエチレンフィルムPを、帯状部材20Vに押し付けることで、首部空気漏れ防止手段を形成できると共に、上下に備えられたたガイド部(A型ガイド2017の上部ガイド部2017b及び下部ガイド部2017c並びにB型ガイド2018の上部ガイド部2018b及び下部ガイド部2018c)によって、輪ゴム50の位置がずれることを防止できる。
[b 脱衣時]
次に、防護衣100Vの使用後、これを脱衣する際の手順につき説明する。
1 輪ゴム50をリング状にする際の結び目に形成された取手部501を引っ張り、輪ゴム50を広げた上で、上方へと取り去る。
2 ファン4Vの付いた防護衣本体1Vを脱衣する。
[(3) 効果の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Vの効果につき説明する。
まず、防護衣本体1Vの首裾には赤線を印刷して位置決め印140Vを形成する以外の加工を必要としないことから、例えば、第10実施形態、第11実施形態等のようにループ1031、紐状部材1032及びコードストッパー1033を備える首部空気漏れ防止手段103Mを備える場合等と比較して、防護衣本体1Vの製造が容易となる。
また、第12実施形態のように、着用者Wの首の周囲に、紐通し部1034を形成すると、当該部分のフィルムが二重に重なり、さらに、着用者Wの首の周囲の部分は、最も外周が短い部分であるため多重に重なることとなり、着用者Wの首の周囲からの過度の空気漏れを防止するために、比較的強く締め付けることが必要となる。これに対し、紐通し部1034を形成しない本実施形態に係る防護衣本体1Vによれば、着用者Wの首の周囲に位置する部分のフィルムが一重であるため、締め付ける力が比較的弱くても、着用者の首の周囲からの過度の空気漏れを防止し易くなる。
また、帯状部材20VがA型ガイド2017及びB型ガイド2018を備えることで、輪ゴム50をスムーズに帯状部材20V上に位置させることができると共に、当該位置からずれ難くすることができる。
また、防護衣本体1Vの首裾付近に、赤線を印刷して形成された位置決め印140Vが形成されているため、位置決め印140Vを確認することで、輪ゴム50によって防護衣本体1Vを形成するポリエチレンフィルムPが帯状部材20Vに押し付けられて首部空気漏れ防止手段が形成されていることを、着用者Wが確認し易くなる。
また、帯状部材20Vの本体部201Vが上下方向に僅かに空気を透過するダブルラッセル生地によって形成されているため、着用者Wの首が蒸れることを防止することができる。
[(4) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態に係る防護衣100Vにおいては、空気排出孔12Vに備えられる排出部フィルター170として大面積の圧力損失の小さいフィルターを用い、空気排出孔12Vを防護衣本体1Vの外面側から覆うように備えることで、防護衣本体1V内の圧力が、空気排出孔12Vの面積で決まる場合につき説明したが、排出部フィルター170としては、捕集効率の高い圧力損失の大きいフィルターを使用した上で、空気排出孔12Vの面積と排出部フィルター170の有効面積とが略同一となるようにしてもよい。排出部フィルター170は、防護衣本体1Vの内側に設けても外側に設けても任意である。
この場合、排出部フィルター170の有効面積、すなわち空気排出孔12Vの面積は、圧力損失で一義的に決まることとなる。
[14 第14実施形態]
第14実施形態に係る防護衣100Wにつき、図66から図68に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Wが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1Wは、図66に示すように、ポリエチレンフィルムPによって、着用者Wの首から上の頭部を覆うように形成される。また、着用者Wの首に対応する部分は下方に長く形成され、当該部分に首部空気漏れ防止手段が形成されている。図66においては、空気漏れ防止手段が、第10実施形態等と同様のループ1031と、紐状部材1032と、コードストッパー1033と、を有する首部空気漏れ防止手段103Mである場合につき図示しているが、これに限られない。
また、図66に示すように、防護衣本体1Wを形成するポリエチレンフィルムPには、着用者の鼻及び口の前方に開口部200が形成されると共に、当該開口部の全体を覆うようにして、面状のフィルターである吸気部フィルター210が備えられている。
開口部200は、各辺10cm程度の略正方形に形成され、吸気部フィルター210は、開口部200よりもわずかに大きい略正方形に形成され、開口部200の周囲の全体においてポリエチレンフィルムPに接着することで、隙間なく取り付けられている。
また、吸気部フィルター210に用いるフィルターの種類としては、他の実施形態におけるファンに取り付けられるフィルター部のフィルターと同様、ウィルス等の着用者Wを防護したい防護対象物に合わせて、適宜最適な種類のフィルターを選択すればよい。
防護衣本体1Wは、さらに、防護衣本体1Wの外面側から開口部200を覆うようにして備えられた筒状の部材である送気用筒220を備える。
送気用筒220は、図66に示すように、一端部が、開口部200の全体を覆うように、開口部200の周囲に沿って、防護衣本体1Wを形成するポリエチレンフィルムPの外面側に隙間なく溶着されており、他端部に、ファン4Vを着脱自在に取り付けるためのファン取付部230を備える。
送気用筒220の材料としては、例えば、防護衣本体1Wの他の部分と同様のポリエチレンフィルムPを用いればよい。
また、ファン取付部230の構成は、ファン4Wを着脱自在に取り付けることができればよく、例えば、送気用筒220の開口部200の周囲に溶着されたのと反対側の端部の開口部の周囲を、厚手のシート等によって補強し、当該補強部分を挟み込むようにしてファン4Wを取り付けるようにすればよい。
[b ファン]
本実施形態で使用されるファン4Wは、他の実施形態と異なり、フィルター部を備えることを要しない。
具体的な構成としては、内部にプロペラファンが内蔵されたものであっても、遠心ファンが内蔵されたものであっても、その中間的なものであっても任意であるが、送気用筒220先端のファン取付部230に取り付け可能である必要がある。どのようなファンを用いるとしても、ファン4Wは、数十グラム程度の軽いものであることから、送気用筒220の端部のファン取付部230への取り付け方は、各種の一般的な簡単な方法を採ることができる。
なお、この場合、ファン4Wは、図66に示すように、電源ケーブル6を、ファン4Wの防護衣本体1Wの外面側に露出している部分に接続可能である必要がある。
[c 電源部]
電源部としては、第2実施形態等と同様、第1実施形態と異なりファン4Wの下方に直接接続されることはなく、ファン4Wとは分離され、電源ケーブル6によってファン4Wに接続される電源部5Aを使用する。
[d 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の電源部5Aとファン4Wとを繋ぐケーブルである。上記のように、本実施形態においては、ファン4Wの防護衣本体1Wの外面側に露出している部分に接続される。
[(2) 効果の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Wの効果につき説明する。
これまで説明した他の実施形態のように、フィルターがファンと一体的に備えられている場合、フィルターの投影面積は、防護衣のファンを構成する部分の投影面積より大きくできなかった。
これに対し、本実施形態によれば、送気用筒220の両端に、ファン4Wと、吸気部フィルター210と、が別々に備えられ、ファン4Wにより送気用筒220内に外気が送風されると、送気用筒220内部の圧力が均一に高くなり、面状に形成された吸気部フィルター210の前面に均一の圧力がかかり、吸気部フィルター210により濾過された清浄な空気が、防護衣本体1W内へと送気される。これによって、ファン4Wの大きさに制限されることなく、フィルターの投影面積を大きくできるので、容易に捕集能力の向上を図ることが可能になる。
なお、吸気部フィルター210の面積を大きくすると、圧力により吸気部フィルター210が防護衣本体1W内側に撓み、着用者Wの口や鼻に接触する可能性がある。これを防ぐためには、例えば、吸気部フィルター210自体、又は吸気部フィルター210の内面側に、ボール紙等により形成された支え材を備えるようにすればよい。
[(3) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
図67に示す防護衣100Xのように、送気用筒220を使用しない構成としてもよい。
すなわち、本変形例では、図67に示すように、他の実施形態と同様、防護衣本体1Xに、柔軟性のある厚手のシートである補強シート111Xによって補強されたファン取付孔11Xを形成した上で、補強シート111Xの内周に嵌合するように形成され、カバー部424Xを有するファン4Xを、ファン取付孔11Xに押し込むようにして、防護衣本体1Xに取り付けるように構成されている。
なお、この場合も、ファン4Xは、フィルター部を備えることを要しない。また、ファン4Xには遠心ファンが内蔵され、周囲の全方向に空気が送出されることが好ましい。
また、防護衣本体1Xは、図67に示すように、防護衣本体1X内のファン取付孔11Xが形成された箇所を、防護衣本体1X内の他の箇所から隔離するようにして、防護衣本体1Xを形成するポリエチレンフィルムPの内面側に隙間なく接続された吸気部フィルター210Xを備える。
さらに、防護衣本体1Xは、空気排出孔12Vを覆うようにして、防護衣本体1Xを構成するポリエチレンフィルムPの外面側に取り付けられた排出部フィルター170Xを備える。排出部フィルター170Xも、吸気部フィルター210、210Xと同程度の大きさ(各辺10cm程度の正方形)に形成されることが好ましく、その端部が防護衣本体1Xを形成するポリエチレンフィルムPの外面側に、隙間なく接着等の方法で取り付けられている。
なお、この場合も、吸気部フィルター210X及び排出部フィルター170Xとしては、ウィルス等の着用者Wを防護したい防護対象物に合わせて、適宜最適な種類のフィルターを選択すればよい。
本変形例に係る防護衣本体1Xに、ファン4Xを取り付ける手順につき説明する。
上記のように、ファン取付孔11Xの周囲は、柔軟性のある厚手のシートである補強シート111Xにより補強され、補強シート111Xの内周と、ファン4Xの外周とが嵌合するように形成されている。
ファン4Xを取り付けるためには、カバー部424Xを持ち、ファン4Xを防護衣本体1Xの外面側からファン取付孔11Xに押し込まなければならないが、この際、着用者Wがカバー部424Xを持ったのと反対の手で、吸気部フィルター210Xを触るおそれがある。
吸気部フィルター210Xに触れることは、吸気部フィルター210Xを汚染させるリスクにつながる。そこで、防護衣100Xの使用開始前に吸気部フィルター210Xが汚染されることを防止するため、防護衣本体1Xの製造時に、防護衣本体1Xに吸気部フィルター210Xを取り付けた後に、吸気部フィルター210Xの内面側の全面を覆うようにして、薄い保護フィルム(不図示)を貼付しておくことが好ましい。ファン4Xを取り付けた後にこの保護フィルムをはがすことにより、ファン4Xの取り付けまでに、吸気部フィルター210Xに触れ、これを汚染してしまうこと防止することが可能になる。
なお、排出部フィルター170Xについても、これを外面側から覆うようにして薄い保護フィルムを貼付しておき、防護衣100Xの使用開始直前にこれを剥がすようにすることが好ましい。
[b 第2変形例]
第2変形例は、第1変形例に係る防護衣100Xの防護衣本体1Xにつき、ファン取付孔の構成を変更したものである。
図68に示すように、ファン取付孔11Yは、矩形状に形成され、周囲のポリエチレンフィルムPの外面側に、プラスチックを成型して形成された取付孔補強具112が接着されている。
取付孔補強具112は、正面視において、左右方向に長い矩形状となるように形成され、左右の端部に、前方(防護衣本体の外面側)へと突出する取手部1121が形成されている。
ファン取付孔11Yに取り付けられるファンには、図示しない弾性の強い嵌合部が形成され、ファンをファン取付孔11Y取り付ける際には、一方の手で取手部1121をつかみ、他方の手でファンのカバー部の端をつかみ、ファンをファン取付孔11Yに押し込むことにより、吸気部フィルター210Xに触れることなく簡単に取り付けることができる。
[15 第15実施形態]
第15実施形態に係る防護衣100Zにつき、図69から図70に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100Zが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1Zは、図69に示すように、ポリエチレンフィルムPによって、着用者Wの首から上の頭部を覆うように形成される。
また、防護衣本体1Zは、着用者の首部に対応する位置に、首部空気漏れ防止手段103Zを備える。首部空気漏れ防止手段103Zは、図69に示すように、第10実施形態等と同様に着用者Wの首の周囲に位置する部分の外面側に複数個のループ1031を備えた上で、ゴム紐をリング状にして形成されたリング状ゴム1036を、ループ1031に通して形成されている。ただし、本実施形態においては、ループ1031は、防護衣本体1Zの後部にのみ備えられている。
リング状ゴム1036の長さは、防護衣本体1Zの着用時に、防護衣本体1Zの首部を、着用者Wの首に、過度の圧迫感を感じない程度に密着させることができると共に、着脱時には容易に着用者Wの頭部を通すことができるように適宜設定される。また、リング状ゴム1036は、例えば一か所がフック(不図示)によって着脱自在とされ、これを外すことで、ループ1031に通すことができるように構成されている。
防護衣本体1Zを着用者Wが着用する前の状態においては、上記のようにループ1031は防護衣本体1Zの後部にのみ備えられ、リング状ゴム1036は、このようなループ1031に挿通され、両端に設けられたフック(不図示)は解除された状態でぶら下がっている。この状態ではリング状ゴム1036を形成するゴム紐はリング状とされておらず、これによる力が防護衣本体1Zを形成するポリエチレンフィルムPに加わっていないことから、防護衣本体1Zの首裾は広がったままである。
着用者Wが防護衣本体1Zを着衣する際には、上記のように防護衣本体1Zの首裾は広がったままなので、簡単に着衣することができる。また、防護衣本体1Zを被った後、リング状ゴム1036を形成するゴム紐の両端のフック(不図示)を結合することにより、リング状ゴム1036を、着用者の首の周囲を周回するように配置して、首部の空気漏れ防止手段として機能させる。
着用者Wが防護衣本体1Zを脱衣する際には、リング状ゴム1036のフック(不図示)の結合を解除し、防護衣本体1Zの首裾が広がった状態にする。首裾が広がった状態となっていることから、着用者Wは防護衣本体1Zを、安全に脱衣することができる。
また、防護衣本体1Zは、第14実施形態の第1変形例と同様、補強シート111Xによって補強されたファン取付孔11Xと、吸気部フィルター210Xと、排出部フィルター170Xと、を備える。
[b 帯状部材]
帯状部材20Zは、図69に示すように、着用者の首に、防護衣本体1Zの内側に位置するように巻くための部材であり。着用者Wは、予め帯状部材20Zを巻いた上で、防護衣本体1Zを被ることとなる。
帯状部材20Zは、図69に示すように、二本の帯状の部材、すなわち、第1帯状部材206及び第2帯状部材207から構成される。
第1帯状部材206は、第11実施形態に係る帯状部材20と同様のものであり、本体部がダブルラッセル生地等によって形成され、ガイド部材を有しない。
第2帯状部材207は、第13実施形態に係る帯状部材20Vと同様のものであり、本体部にA型ガイド2017及びB型ガイド2018を備える。
また、第1帯状部材206及び第2帯状部材207は、第1帯状部材206の方が、第2帯状部材207よりも、幅が広く(着用者Wの首に巻いた状態における上下方向の長さが長く)形成されている。
着用者Wは、まず第1帯状部材206を巻き、その上に重なるようにして第2帯状部材207を巻いた上で、第13実施形態と同様に、首部空気漏れ防止手段103Zのリング状ゴム1036が、第2帯状部材207上に位置するようにして、防護衣本体1Zを着用することとなる。
これによって、首部空気漏れ防止手段103Zのリング状ゴム1036の位置がずれることを防止しつつ、着用者Wの首に触れるのは第1帯状部材206のみであることから、第2帯状部材207に備えられたA型ガイド2017及びB型ガイド2018が着用者Wの首に触れ、不快感を生じさせることも防止できる。
なお、第1帯状部材206と第2帯状部材207とは、予め一体化されていてもよい。
[c ファン]
本実施形態で使用されるファンは、第14実施形態の第1変形例と同様の、遠心ファンが内蔵され、カバー部424Xを有するファン4Xであり、補強シート111Xの内周に嵌合するように形成され、ファン取付孔11Xに押し込むようにして防護衣本体1Zに取り付けるように構成されている。
[d 電源部]
電源部としては、第2実施形態等と同様、第1実施形態と異なりファン4Xの下方に直接接続されることはなく、ファン4Xとは分離され、電源ケーブル6によってファン4Xに接続される電源部5Aを使用する。
[e 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の電源部5Aとファン4Xとを繋ぐケーブルである。なお、この場合も、図69に示すように、電源ケーブル6は、ファン4Xの防護衣本体1Xの外面側に露出している部分に接続され、防護衣本体1Xの外面側に配線されることとなる。
そこで、このような電源ケーブル6が邪魔になることを防止するため、図示しない固定具を備え、電源ケーブル6を、例えば首部空気漏れ防止手段103Zのリング状ゴム1036に固定可能とすることが好ましい。
[(2) 製造方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100Zの防護衣本体1Zを製造する手順を、図70に従って説明する。
[a 工程1]
溶着ラインG1が印刷された型紙GにシリコンシートSIを重ねた上で、シリコンシートSIの上に、ポリエチレンフィルムPによって形成された横幅38cm長さ53cmほどの透明な一般的なゴミ袋と同様な矩形状の袋状体を図70(a)に示すように配置する。なお、図70(a)においては、袋状体の開放端(開口部)が下方に位置する。
袋状体の上には、さらにテフロン(登録商標)シートTを重ねる。
シリコンシートSIを敷くのは、後述の溶着時にヒートシーラーが冷えにくくするためであり、テフロン(登録商標)シートTを重ねるのは、後述の溶着時にポリエチレンフィルムPが過度に溶けてしまうことを防止するためである。
[b 工程2]
ヒートシーラーを用いて、溶着ラインG1に沿って、袋状体の両面の2枚のポリエチレンフィルムPを溶着させる。溶着されたラインを、第5接合ラインJ5とする。
[c 工程3]
袋状体の図70(a)に示す角部Dを広げる。具体的には、袋状体の開口部から手を入れ、角部D近傍の部分において、重なった2枚のポリエチレンフィルムPを離隔させるようにして広げたのち、図70(a)における前後方向に潰すことで、図70(b)に示すように、上方に角部Dを頂点とする三角形が形成されるようにする。
[d 工程4]
図70(b)に示す状態で、角部Dの下方において、ヒートシーラーを用いて、二重に重なった袋状体のポリエチレンフィルムPを直線状に溶着させる。溶着されたラインを第6接合ラインJ6とする。
図70(c)に示すように、第6接合ラインJ6は、角部Dを頂点とする二等辺三角形の底辺となるようにして形成されることとなる。また、第6接合ラインJ6は、長さが20cm程度となる位置に形成されることが好ましい。
[e 工程5]
図70(d)に示すように、第6接合ラインJ6に沿って袋状体の上部を切断する。この際には、第6接合ラインJ6の僅かに上方において切断することで、第6接合ラインJ6における接合に孔を空けないようにする。
[f 工程6]
図70(d)に示す状態の袋状体Bの開口部から手を入れ、重なった2枚のポリエチレンフィルムPを離隔させるようにして広げたのち、図70(d)における左右方向に潰すことで、再び図70(a)と同様に2枚のポリエチレンフィルムPが重なった状態とした上で、図70(e)に示すように、第5接合ラインJ5に沿って袋状体の上部を切断する。この際には、第5接合ラインJ5の僅かに上方において切断することで、第5接合ラインJ5における接合に孔を空けないようにする。
[g 工程7]
工程6まで完了した状態の袋状体を、内面側に位置した面が外面側に位置するように裏返す。
[h 工程8]
図70(f)に示すように、ファン取付孔11X及び空気排出孔12Vを開孔した上で、下端部近傍に、例えば細長いフィルムの上下2か所を溶着させるようにして、ループ1031を取り付ける。
[i 工程9]
ファン取付孔11Xを内面側から覆うようにして吸気部フィルター210Xを取り付け、空気排出孔12Vを外面側から覆うようにして排出部フィルター170Xを取り付け、ファン取付孔11Xの周囲の外面側に補強シート111Xを取り付けた上で、ループ1031にリング状ゴム1036を通す。
上記の過程を経ることで、一般的なポリエチレン製の袋状体から、容易に防護衣本体1Zを作製することができる。
[16 第16実施形態]
第16実施形態に係る防護衣100AAにつき、図71から図74に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100AAが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1AAは、図71に示すように、着用者Wの首から上の頭部を覆うように形成され、フェイスガード部240と、フィルム部250と、を備える。
図71に示すように、フェイスガード部240は、防護衣本体1AAの着用者Wの顔面の前方に位置する部分であり、例えば、透明で硬く薄いシートを真空成型等で成形することで、フィルム部250と比較して硬質に形成されている。
また、フィルム部250は、軟質なポリエチレンフィルムP等によって形成され、フェイスガード部240の縁に接続されている。
なお、フェイスガード部240とフィルム部250との接続は、使用目的に応じ、接着して着脱不能としてもよいし、着脱自在としてもよい。
フェイスガード部240には、図71及び図72に示すように、外面側に突出するようにして、後述の落とし込み部270が形成され、落とし込み部270に、ファン4AAを取り付けるためのファン取付孔11AAが開口し、ファン取付孔11AAには、着脱自在にファン4AAを取り付けられるようになっている。
防護衣本体1AAは、着用者Wの顔の前面を覆うフェイスガード部240が、透明で硬く薄いシートを材料にして真空成型等により製造されているため、クリアな視界が確保でき、形状が安定し、自重でファン4AAが垂れさがることなく、且つファン取付孔11AAの周囲を補強する必要がない。
また、フィルム部250については、着用者の顔の前面を覆うことがなく、透明性の問題がなくなることから、素材の選択の自由度が大きくなり、例えば難燃性の高い素材を使用することができる。
図71及び図73に示すように、フェイスガード部240の内面側には、ファン取付孔11AAを覆うようにして、ファン取付孔11AAに取り付けられたファン4AAによって防護衣本体1AA内に取り込まれる外気を濾過するための吸気部フィルター210AAが備えられている。吸気部フィルター210AAは、縦横100mm程度の略正方形状に形成される。
図73(b)に示すように、フェイスガード部240の内面側のファン取付孔11AAの周囲に位置する部分には、吸気部フィルター210AAと、吸気部フィルター210AAの周囲に備えられた吸気部フィルター210AAを押さえるための押え枠260と、を落とし込み固定するための落とし込み部270が形成されている。
図73(a)に示すように、押え枠260の左右には、上下方向に押え棒2601が連なり、また、フェイスガード部240は、落とし込み部270の上下に、抑え棒2601を固定可能に形成された棒ロック部280を備える。
これによって、棒ロック部280に抑え棒2601を固定することにより、吸気部フィルター210AA及び押え枠260を、フェイスガード部240に固定可能となっている。
このような構造により、吸気部フィルター210AA及び押え枠260を落とし込み部270に入れ、押え枠260を押し込むことにより、押え棒2601が棒ロック部280にロックされ、吸気部フィルター210AA及び押え枠260が、フェイスガード部240に、隙間が生じないように着脱自在に取り付けられる。
なお、防護衣本体1AAを使い捨てで使用する場合は、このような構造を設ける必要はなく、単に吸気部フィルター210AAを、フェイスガード部240の内面側に、ファン取付孔11AAを覆うようにして接着すればよい。
排出部フィルター170AAは、図71に示すように、防護衣本体1AAのフィルム部250の着用者の頭部後方の位置に形成された空気排出孔12AAを覆うようにしてフィルム部250に取り付けられるフィルターであり、空気排出孔12AAを囲むようにしてフィルム部250の外面側に形成された取付枠290を介して、フィルム部250に取り付けられている。
なお、排出部フィルター170AAを取り付けるか否か、取りつける場合に、フィルム部250に着脱自在に取り付けるか、接着して着脱不能に取り付けるか、取付枠290を用いて取り付けるか、取付枠290を用いることなく取り付けるか、フィルム部250の内面側に設けるか、外面側に設けるか等は、防護衣100AAの使用目的に応じて適宜変更可能である。
[b 帯状部材]
帯状部材20AAは、図71に示すように、着用者Wの首に、防護衣本体1AAの内側に位置するように巻くための部材であり。着用者Wは、予め帯状部材20AAを巻いた上で、防護衣本体1AAを被ることとなる。
帯状部材20AAは、例えば連泡のウレタンスポンジによる、厚み5mm、幅40mm程度のMF(マイクロファイバー)フィルターを使用し、ところどころの上下両端部に、上下方向の深さ10mm程度の切込み208が形成されている。
スポンジ製のMFフィルターは伸ばすことができるため、例えば両端に面ファスナーを取り付けて引き伸ばして首に巻くことにより、切込み208の無い中央の20mmの部分だけ引き伸ばされ、結果的に、図71に示すように、切込み208が形成された上下の部分が外側に出っ張り、例えば、第15実施形態等と同様のリング状ゴム1036を、着用者Wの首の周りに安定した状態で巻くことができる。
また、着用者Wの首と防護衣本体1AAのフィルム部250を形成するポリエチレンフィルムPとの間には、引き伸ばされたMFフィルターからなる帯状部材20AAが位置し、首部の空気漏れ防止手段として機能するとともに、わずかな空気がMFフィルターから漏れることで、首が蒸れるのを防止することができ、さらに、万一、防護衣本体1AA内が陰圧となり、首部から外気が流入してしまう場合にも、流入する外気は、帯状部材20AAのMFフィルターによりある程度濾過されることとなる。
[c ファン]
本実施形態で使用されるファン4AAとしては、例えば、40mm角、厚さ10mm程度の軸流ファンが使用され、また、飛沫等の直撃を防止するためのカバー部424AAを備える。
防護衣本体1AAが吸気部フィルター210AAを備えることから、ファン4AAはフィルターを備えることを要せず、外気を、防護衣本体1AAの内面側に備えられた吸気部フィルター210AAにより濾過した上で、毎分60L程度防護衣本体1AA内に送風する。
なお、ファン4AAは軸流ファンには限られず、斜流ファンの使用も好ましく、また、遠心ファンの使用も可能である。
また、この場合も、ファン4AAは、図71及び図73(b)に示すように、電源ケーブル6を、ファン4AAの防護衣本体1AAの外面側に露出している部分に接続可能である必要がある。
[d 電源部]
電源部としては、第2実施形態等と同様、第1実施形態と異なりファン4AAの下方に直接接続されることはなく、ファン4AAとは分離され、電源ケーブル6によってファン4AAに接続される電源部5Aを使用する。
[e 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の電源部5Aとファン4AAとを繋ぐケーブルである。上記のように、本実施形態においては、ファン4AAの防護衣本体1AAの外面側に露出している部分に接続される。
[(2) 製造方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100AAの防護衣本体1AAのフィルム部250を製造する手順を、図74に従って説明する。
[a 工程1]
ポリエチレンフィルムPを図74(a)に示す形状となるように切断する。
[b 工程2]
工程1において切断したポリエチレンフィルムPを、上下方向中央部において折り畳む。
[c 工程3]
図74(b)に示すように、第7接合ラインJ7及び第8接合ラインJ8において重なったポリエチレンフィルムPを溶着させた後、第8接合ラインJ8の外側を切除する。
このような過程を経ることにより、前方にフェイスガード部240の縁の形状に対応する開口部A1が形成され、下方の首裾に対応する部分に開口部A2が形成されたフィルム部250を容易に製造することができる。
[(3) 圧力や風量についての考察]
圧力や風量について、25パスカル時の風量が毎分60Lのファン4AAを使用した場合について考察する。
まず、風量について考察する。一般に成人男性が中程度の労働を行った場合の二酸化炭素排出量は、毎分1L程度とされている。したがって呼気と送気が完全に均一化された混合気が空気排出孔12AAから排出された場合、防護衣本体1AA内の二酸化炭素濃度の上昇は、1/61すなわち約1.64%であり、ほとんど問題とはならない。
またシミュレーションによると、着用者Wの鼻孔のそばにファン4AAによる送風部が位置し、空気排出孔12AAが送風部と反対側にある場合は、呼気が効率よく排出され、吸気の二酸化炭素濃度はさらに大きく低下し、さらに問題となり難くなる。
次に、圧力について考察する。本実施形態で使用するフィルターの場合、吸気部フィルター210AAの圧力損失は5パスカル程度、排出部フィルター170AAの圧力損失は2.5パスカル程度である。
したがって、ファン4AAにより、防護衣本体1AAの内部の圧力を17.5パスカル程度とすることができる。
防護衣本体1AA内部の圧力が17.5パスカル程度であれば、防護衣本体1AAのフェイスガード部240がフィルムでなくなり、全体として重くなった本実施形態に係る防護衣100AAであっても、安定的に使用することができる。
なお、使用するファンが決まり、風量と圧力の目標が決まり、風量によるフィルターの圧力損失が決まった場合、内部圧力と送風量を目標通りにするためには、空気排出孔の大きさを調整すればよい。
[(4) 効果の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100AAの効果につき説明する。
本実施形態の防護衣100AAによれば、防護衣本体1AAがフェイスガード部240と、フィルム部250と、から構成されていることにより、フェイスガード部240により着用者Wにクリアな視界を提供できると共に、難燃性の高い材料でフィルム部250を形成した場合、難燃性の高い防護衣本体1AAを実現できる。
また、ファン4AAとして、40mm角、厚さ10mm程度の極汎用のプロペラファンを使用した場合でも、二酸化炭素の問題がほとんど生じない大風量が実現でき、さらに、空気排出孔12AAの位置をファン4AAの取り付け位置や着用者Aの鼻孔の位置と反対側の着用者Wの後頭部側に設けることにより、さらに二酸化炭素の問題が生じ難くなる。
また、吸気部フィルター210AAがファン4AAと別個に備えられていることにより、フィルターの面積を大きくできる。これによって、フィルターの透過速度が小さくなることから、捕集率の向上が可能となり、かつ圧力損失を小さくできることから、防護衣本体1AA内の陽圧度を高くすることができる。
また、帯状部材20AAにMFフィルターを使用し、さらに、切込み208を設けたことにより、着用者Wの首の蒸れを防止しつつ、万一の首部からの外気の流入時にも、流入する空気をある程度濾過でき、さらに、リング状ゴム1036等をずれ難くできる。
また、硬質な部分は、着用者Wの顔面前方のフェイスガード部240のみであるため、輸送時や保存時にかさばることもない。
[17 第17実施形態]
第17実施形態に係る防護衣100BBにつき、図75から図82に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100BBが第1実施形態に係る防護衣100と異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1BBは、図75に示すように、着用者Wの頭部の前方(顔面部)のみを覆い、頭部の後方は覆わないように形成されている。具体的には、防護衣本体1BBは、透明な硬い材料で着用者Wの頭部の前方を覆う形状に成形された本体部300と、本体部300の着用者の顔面側に位置する面に張られたフィルム部材310と、を備える。
[(a) 本体部]
本体部300は、例えば、透明な硬い厚さ1mm程度のプラスチック板を真空成型して形成することで、深さのあるお面状の形状に形成されている。
また、本体部300の上部には、図75から図77に示すように、平面視において矩形状の形状となるように、下方へと凹み、吸気部フィルター210BBが収納される第1フィルター収納部3001が形成され、図77(b)に示すように、第1フィルター収納部3001の底に、防護衣本体1BBと着用者Wの身体(顔面)との間の空間と、防護衣本体1BBの外部の空間と、を繋ぐファン取付孔11BBが形成されている。
後述のようにファン4BBは、第1フィルター収納部3001に、吸気部フィルター210BBを挟み込み、ファン取付孔11BBを覆うようにして取り付けられる。すなわち、第1フィルター収納部3001が、本発明におけるファン取付部に該当することとなる。
また、本体部300の下部には、図75から図77に示すように、平面視において矩形状の形状となるように、上方へと凹み、排出部フィルター170BBが収納される第2フィルター収納部3002が形成され、図77(b)に示すように、第2フィルター収納部3002の底に、後述のファン4BBによって防護衣本体1BBと着用者Wの身体(顔面)との間の空間内に導入された空気を、着用者の顔面に沿って流通させた後に排出するための開口部である空気排出孔12BBが形成されている。
また、本体部300の前方内面側の着用者Wの額の正面の位置には、図75から図77に示すように、後述の頭部用ベルト7BBの保持具74に備えらえた磁石741に本体部300を取り付けるための鉄製の板状の部材である鉄板3003が備えられている。
また、本体部300の端部、すなわち、お面状に形成された本体部300の着用者Wが顔を入れるための開口部の縁の部分には、全周に亘って、フィルム部材310を接着できるように平面状に形成された接続部3004が形成されている。
[(b) フィルム部材]
フィルム部材310は、伸縮性を有する厚さ20から100μm程度の薄いフィルムであり、図75から図77に示すように、お面状に形成された本体部300の着用者Wが顔を入れるための開口部を覆うようにして、当該開口部の周囲の全周に設けられた接続部3004において、本体部300に隙間なく接着されている。
また、フィルム部材310には、図77(a)に示すように、中央部に、着用者Wが顔を出すための顔出し孔3101が、楕円形状に形成されている。
図75に示すように顔出し孔3101に着用者Wが顔を入れ、本体部300を着用者Wの顔面前方の適切な位置に配置すると、フィルム部材310の顔出し孔3101の周囲の端部が、全周にわたって着用者Wの顔面の周辺に接触し、着用者Wの顔面部の周囲からの空気漏れが防止される。すなわち、このフィルム部材310が本発明における顔面部空気漏れ防止手段として機能することとなる。
また、後述のように、防護衣本体1BBは、本体部300に備えられた鉄板3003を、後述のように頭部用ベルト7BBに備えられた保持具74の磁石741に吸着させことにより、所定の位置に配置することができるように構成されていることから、上記のように、着用者Wが本体部300を、フィルム部材310によって顔面部空気漏れ防止手段が形成される適切な位置に配置させることが容易になる。
フィルム部材310の顔出し孔3101から着用者Wが顔を出すと、図75(b)に示すように、着用者Wの顔面部の周辺と、フィルム部材310の顔出し孔3101の付近とが接触することとなる。したがって、フィルム部材310の顔出し孔3101付近には、着用者Wにべたつきによる不快感を与えることを防止するため、梨地加工を施すことが好ましい。
また、着用者Wが感じる不快感をさらに改善するために、例えば、図78に示すように、肌触りの良い不織布やメッシュ素材で作製した顔当てシート320を、輪ゴム330等を使ってフィルム部材310の外側(着用者Wに向く側)に配し、フィルム部材310が直接着用者Wの顔面の周辺に接触しないようにしてもよい。このような顔当てシート320の使用は、フィルム部材310に用いられる材料にアレルギーのある人に対する対策としても有効である。
なお、図78においては、顔当てシート320を、フィルム部材310の顔出し孔3101に重ならないように形成した場合につき図示しているが、顔当てシート320は、顔出し孔3101の縁より内側まで設けてもよい。その場合には、顔当てシート320に設けられる孔には、着用者Wの顔の形と顔出し孔3101の状態に応じて実質的に拡大することを可能とする加工、例えば顔当てシート320の孔の周囲に放射状の多数の折り込や切込みを施す加工等を行うことが好ましい。
なお、フィルム部材310の本体部300への取り付け方法は、上記のように平面状の接続部3004に接着する方法に限られず、例えば、本体部300の縁に溝を設け、フィルム部材310の端部を紐で溝に括り付ける等の一般的方法を用いて、フィルム部材310を交換自在に本体部300に取り付けるようにしてもよい。
[b 吸気部フィルター]
吸気部フィルター210BBは、図75から図77に示すように、第1フィルター収納部3001に収納されるようにして、防護衣本体1BBの本体部300に取り付けられるフィルターであり、図79に示すように、平面視において周囲に補強枠2101を有する矩形状に形成され、ファン取付孔11BBを覆うようにして第1フィルター収納部3001に嵌めることができるように形成されている。
[c 排出部フィルター]
排出部フィルター170BBは、図75から図77に示すように、第2フィルター収納部3002に収納されるようにして、本体部300に取り付けられるフィルターであり、吸気部フィルター210BBと同様、平面視において周囲に補強枠を有する矩形状に形成され、空気排出孔12BBを覆うようにして第2フィルター収納部3002に嵌めることができるように形成されている。
[d 頭部用ベルト]
頭部用ベルト7BBは、図75及び図76に示すように着用者Wの頭部に装着される部材であり、防護衣本体1BBを適切な位置で着用者Wに固定するために用いられる。
頭部用ベルト7BBは、着用者Wの頭部に巻かれ、着用者Wに装着される装着具としてのヘッドバンド73と、ヘッドバンド73に防護衣本体1BBを取り付けるための保持具74と、を備える。
ヘッドバンド73は、図75及び76に示すように、頭部を周回するようにして着用者Wに装着されるベルト状の部材であり、保持具74を着用者Wの額前方に位置するようにして着用者Wに取り付けるためのものである。なお、ヘッドバンド73は、着用者Wの頭部に、防護衣本体1BBを保持具74に取り付けても位置がずれないように強固に装着可能なものであれば、材料等その具体的な構成は任意である。
保持具74は、硬質な材料によって、ヘッドバンド73の着用者Wの額に位置する部分から前方へと突出するように形成された部材であり、先端部に磁石741を備える。
上記のように、防護衣本体1BBの本体部300の内面側の着用者Wの額の正面の位置には、鉄板3003が備えられていることから、保持具74がこのように構成されていることによって、着用者Wが頭部に頭部用ベルト7BBを取り付けた状態で、前方から防護衣本体1BBを接近させると、磁石741により鉄板3003が吸引され、防護衣本体1BBの本体部300を所定の適切な位置に固定することができる。
また、保持具74は、ヘッドバンド73との接続部の近傍に設けられた可動部742において、自在に曲げることができるように構成されている。これによって、着用者Wの顔面に対する防護衣本体1BBの取り付け角度を調整することができる。さらに、保持具74を前後に伸縮自在として、防護衣本体1BBの着用者Wの顔面に対する前後位置を調整可能としてもよい。
これによって、例えば、図80に示すように保持具74を上方へと曲げることで、防護衣本体1BBを、頭部用ベルト7BBに接続された状態のままで上に持ち上げ、着用者Wの顔面を覆わないようにすることも可能となる。
[e ファン]
本実施形態で使用されるファン4BBは、図75から77に示すように、軸流ファンとしてのプロペラが収納され、飛沫等の直撃を防止するためのカバー部424BBを備えるファン本体46と、ファン本体46の空気が排出される側へと、内部が空洞となる筒状に延びるように形成された延長部47と、を備える。
延長部47は、図77(B)に示すように、ファン本体46の空気が排出される側を覆い、かつ、ファン本体46に接続されているのと反対側の端部の形状が、防護衣本体1BBの本体部300の第1フィルター収納部3001の形状と一致するように形成され、延長部47を第1フィルター収納部3001に嵌め込むようにして、ファン4BBを防護衣本体1BBの本体部300に着脱自在に取り付けることができるように構成されている。
また、第1フィルター収納部3001に吸気部フィルター210BBが収納された状態で、さらに第1フィルター収納部3001にファン4BBを取り付けることで、吸気部フィルター210BBの端部が、ファン4BBの延長部47と、第1フィルター収納部3001のファン取付孔11BBの周囲の部分と、の間に挟まれて押し付けられることとなり、吸気部フィルター210BBが、防護衣本体1BBの本体部300に、ファン取付孔11BBを覆うようにして隙間なく取り付けられる。
すなわち、ファン4BBの延長部47は、ファン4BBの防護衣本体1BBへの取り付けに資するのみならず、吸気部フィルター210BBを防護衣本体1BBに押し付け、ファン取付孔11BBを覆うようにしてこれを取り付けるための押し具としての機能を兼ねている。
なお、ファン4BBのファン本体46は、軸流ファンには限られず、斜流ファンの使用も好ましく、また、遠心ファンの使用も可能である。
また、ファン4BBは、図75及び図76に示すように、電源ケーブル6を、ファン4BBの外部に露出している部分に接続可能となるように構成されている。
[f 排出部フィルター用押し具]
排出部フィルター用押し具60は、排出部フィルター170BBを、防護衣本体1BBの本体部300の第2フィルター収納部3002に取り付けるための部材であり、一端部の形状が、第2フィルター収納部3002の形状と一致するように形成され、図75から図77に示すように、第2フィルター収納部3002に嵌め込むようにして、防護衣本体1BBの本体部300に着脱自在に取り付けることができる。
排出部フィルター用押し具60には、複数の孔部601が形成され、防護衣本体1BBの本体部300の第2フィルター収納部3002に形成された空気排出孔12BBから排出された空気を、孔部601から外部に排出することができるように構成されている。
また、第2フィルター収納部3002に排出部フィルター170BBが収納された状態で、さらに第2フィルター収納部3002に排出部フィルター用押し具60を取り付けることで、排出部フィルター170BBの端部が、排出部フィルター用押し具60と、第2フィルター収納部3002の空気排出孔12BBの周囲の部分と、の間に挟まれて押し付けられることとなり、排出部フィルター170BBが、防護衣本体1BBの本体部300に、空気排出孔12BBを覆うようにして隙間なく取り付けられる。
[g 電源部]
電源部としては、第2実施形態等と同様、第1実施形態と異なりファン4BBの下方に直接接続されることはなく、ファン4BBとは分離され、電源ケーブル6によってファン4BBに接続される電源部5Aを使用する。
[h 電源ケーブル]
電源ケーブル6は、第2実施形態等と同様の電源部5Aとファン4BBとを繋ぐケーブルである。上記のように、本実施形態においては、ファン4BBの防護衣本体1BBの外部に露出している部分に接続される。
また、電源ケーブル6は、例えば図示しない一般的な方法によって、本体部300の接続部3004等に沿うように配線してもよい。
[(2) 使用方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100BBを、使用前に着衣する際、使用後に脱衣する際及び使用中に一時的に脱衣する際の手順を説明する。
[a 着衣時]
まず、防護衣100BBを着用し、使用を開始する際の手順につき説明する。
1 頭部用ベルト7BBを着用者Wの頭部に取り付ける。
2 電源部5Aを電源ケーブル6を介して、防護衣本体1BBに取り付けられたファン4BBに接続し、ファン4BBを駆動させる。
3 防護衣本体1BBを顔に被り、頭部用ベルト7BBの保持具74の磁石741と、防護衣本体1BBの本体部300の鉄板3003と、を接続する。
[b 脱衣時]
次に、防護衣100BBの使用後、これを脱衣する際の手順につき説明する。
1 防護衣本体1BBを横にひねり、頭部用ベルト7BBの保持具74の磁石741と、防護衣本体1BBの本体部300の鉄板3003との接続を解除して、防護衣本体1BBを頭部用ベルト7BBから外す。
[c 一次脱衣時]
1 図80に示すように、頭部用ベルト7BBの保持具74を可動部742において上に曲げ、防護衣本体1BBを上に上げる。
[(3) 効果の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100BBの効果につき説明する。
上記のように、使用後の脱衣時、一次脱衣時のいずれも、極めて容易に防護衣100BBを脱衣できることから、着用者Wが脱衣時に汚染された箇所に触れ難くなり、脱衣時にウィルス等に感染するリスクを大幅に低減できる。
また、着用者Wの耳が覆われていないことから、外部の音を聞き難くなることがない。
また、防護衣本体1BBの上部にファン取付孔11BBが備えられ、下部に空気排出孔12BBが備えられており、防護衣本体1BB内に上部から吸気部フィルター210BBによってろ過された空気が導入され、これが下方へと流通し、下部の空気排出孔12BBから排出されることから、着用者Wの呼気も下方へと向かうことになり、呼気に含まれる二酸化炭素が防護衣本体1BB内に溜まって、防護衣本体1BB内の二酸化炭素濃度が高くなることを防止できる。
また、防護衣本体1BBの本体部300が硬質な材料によって形成されていることから、風の影響を受けにくい。
[(4) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
上記実施形態においては、防護衣本体1BBを着用者Wの顔面に対して適切な位置で保持するために、頭部用ベルト7BBを用いていたが、これに代えて、図81及び図82に示す防護衣100CCのように、防護衣本体1CCが、本体部300CCに備えられたゴムによって形成された紐状の部材であるゴムベルト3005と、フィルム部材310の内側に配された薄いスポンジであるスポンジシート340と、を備えるようにしてもよい。
図81に示すように、本体部300CCは、左右両側に2か所ずつ、計4か所にゴムベルト3005を固定するためのゴム留め部3006を備えると共に、ゴム留め部3006を用いて、4本のゴムベルト3005が、着用者Wの後頭部で交差するようにして備えられている
また、図82に示すように、フィルム部材310の内側には、フィルム部材310の顔出し孔3101に対応する位置に顔出し孔3101よりも大きい第2顔出し孔3401が開口したスポンジシート340が備えられている
本変形例によれば、着用者Wは、頭部用ベルト7BBを使用せずとも、スポンジシート340の反発力と、ゴムベルト3005の引っ張り力と、により、防護衣本体1CCの本体部300CCと、着用者Wの顔面との位置関係を適正化することができる。
また、目の外側の窪み等、着用者Wの顔面の側部の凹凸は、スポンジシート340の反発力によって埋められ、フィルム部材310と着用者Wの顔面の側部との間に、空気が漏れる隙間が発生することを防止することができる。
[b その他の変形例]
上記実施形態及び第1変形例で説明したのは、防護衣本体1BB、1CCを繰り返し使用できるようにすることを考慮した一例であり、例えば、次のようにするのは任意である。
吸気部フィルター210BB及び排出部フィルター170BBは、防護衣本体1BB、1CCの本体部300、300CCに接着し、交換不能としてもよい。
フィルム部材310を、本体部300、300CCに接着することなく、交換可能としてもよい。
防護衣本体1BBの着用者Wの顔面に対する位置決めには、上記の頭部用ベルト7BBを用いて磁石で固定する方法に限られず、その他の一般的な方法を用いてもよい。例えば頭部用ベルト7BBの保持具74を用いずに、ヘッドバンド73の適所に一体的に取り付けることも可能である。
頭部用ベルト7BBの代わりに、着用者Wが着用者Wに装着される装着具としての帽子を被るようにし、これに保持具74を備え、防護衣本体1BBを固定するようにしてもよい。
排出部フィルター170BBは、空気排出孔12BBから空気が侵入する場合に備えて備えることが好ましいが、これを備えない構成とすることも可能である。
ファン4BBが取り付けられ、ファン取付孔11BBから空気が導入される第1フィルター収納部3001と、空気排出孔12BBが備えられる第2フィルター収納部3002との位置関係は、上記のものには限られない。
ただし、防護衣本体1BB、1CC内への空気の導入部が上にあり、空気の排出部が下にあることは、防護衣本体1BB、1CCによって覆う範囲が狭く防護衣本体1BB、1CC内の空気の容量が少ない本実施形態においては、防護衣本体1BB、1CC内の二酸化炭素濃度が濃くなることを防ぐため、極めて重要である。
すなわち、着用者Wの鼻からの呼気は下に向かうため、空気の排出部が上にあると、着用者の呼気を防護衣本体外に排出する効率が下がり、防護衣本体内の二酸化炭素濃度が濃くなる可能性があるが、空気の導入部が上にあり、空気の排出部が下にあることによりこれを防止できる。
着用者Wの顔面の目の外側の位置には窪みがあり、フィルム部材310との間に小さな隙間が生じる場合がある。第1変形例においては、これをスポンジシート340の反発力で埋める場合につき説明したが、目の外側の窪み等の隙間を埋める方法はこれに限られず、各種の一般的な方法を使用可能である。
顔面部空気漏れ防止手段として機能するフィルム部材310については、伸縮性を小さくしたり、厚みを厚くしたり、部位により違う材質を使用したりすることも可能である。
防護衣本体1BB、1CCを適切な位置に配置するための手段として、上記実施形態においては、頭部用ベルト7BBを用いる場合につき説明し、第1変形例においては、本体部300CCに備えられたゴムベルト3005と、フィルム部材310の内側に配されたスポンジシート340と、を備える場合につき説明したが、これに限られず、各種の一般的な方法を使用できる。
また、上記実施形態及び第1変形例では、防護衣本体の本体部300、300CCを硬い材料を使用して真空成型により作製する場合につき説明したが、成型方法はこれに限られず、任意の方法を用いることができる。
また、上記実施形態及び第1変形例では、第1フィルター収納部3001及び第2フィルター収納部3002を、本体部300、300CCに窪みを設けることにより形成したが、これに限られず、別に成形した部品を接合して形成してもよい。
また、本体部300、300CCのフィルム部材310を取り付ける部分(接続部3004)に、別体として形成した補強材としての機能を兼ねた枠体をさらに設け、この枠体を介して本体部300、300CCとフィルム部材310とを接合して形成してもよい。
この場合、例えば、本体部300、300CCは、厚さ0.5~0.7mm程度の薄い材料により成形し、接続部3004に備えられる枠体を、例えば、射出成型等により厚さ1.5mm程度となるように成形することにより、全体の重量の増加を抑制しつつ強度を向上することができ、かつ、設計の自由度が上がることから、高機能の製品を実現しやすくなる。
本体部300、300CCは硬く、形状が変形しにくいことから、着用者Wが深く呼吸した場合には、可能性は低いものの、防護衣本体1BB、1CCの内部が陰圧となり、隙間から外気が僅かに流入する可能性は必ずしも否定できない。
そこで、防護衣本体内部が強い陰圧となることを回避するために、本体部の適所を開口し、そこに薄いフィルムを用いて、第9実施形態や第10実施形態の第6変形例のようなバッファー部を形成してもよい。
本実施形態の場合、防護衣全体の重量が200~500グラムとなるため、頭部により重量を支えるための重量支え手段を設けることがさらに好ましい。
また、使用目的により、排出部フィルター170BB及び/又は吸気部フィルター210BBを使用せず、又はこれらフィルターとして圧力損失の低い濾過性能の低いフィルターを使用するようにしてもよい。すなわち、次のような使用が可能である。
[(a) 両フィルターを備えない場合]
空気を濾過することはできないものの、着用者Wの顔面を完全に保護する高機能なフェイスシールドとして機能する。
[(b) 吸気部フィルターのみ備える場合]
着用者Wは、吸気部フィルター210BBによって浄化された空気を吸うことができることから、着用者Wがウィルス等に感染するリスクを低減することができる。
[(c) 排出部フィルターのみ備える場合]
着用者Wがウィルス等に感染している場合に、防護衣から排気される空気を濾過することにより、他者に感染させるリスクを低減することができる。
[(d) 両フィルターを備える場合]
着用者Wがウィルス等に感染するリスク、着用者Wがウィルス等に感染している場合に他者に感染させるリスクの両者を低減することができる。
フィルム部材310に替えて、成形された固いシート部材を用いてもよい。この場合、シート部材には、着用者が顔を出すための顔出し孔を、成型時又は成型後の後加工で設けるようにすればよい。さらに、この顔出し孔の周囲に、例えば、スポンジのような形状変更可能な部材を配することによって、このような部材を着用者Wの顔面の周囲に押し付けて接触させることにより、着用者Wの顔面の周囲からの空気漏れを防止するための空気漏れ防止手段とすることができる。
[18 第18実施形態]
第18実施形態に係る防護衣100DDにつき、図83から図94に基づいて説明する。なお、本実施形態は、第17実施形態の第1変形例と類似することから、第17実施形態の第1変形例と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第17実施形態の第1変形例と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100DDが第17実施形態の第1変形例に係る防護衣100CCと異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1DDは、図83に示すように、第17実施形態の第1変形例に係る防護衣本体1CCと同様、着用者Wの頭部の前方(顔面部)のみを覆い、頭部の後方は覆わないように形成され、透明な硬い材料で着用者Wの頭部の前方を覆う形状に成形された本体部300DDと、本体部300DDの着用者の顔面側に位置する面に備えられた顔沿い成型部材350及びスポンジ部材360と、を備える。
[(a) 本体部]
本体部300DDは、図83から図86に示すように、第17実施形態の第1変形例に係る本体部300CCと同様、例えば、透明な硬い厚さ1mm程度のプラスチック板を真空成型して形成することで、深さのあるお面状の形状に形成され、図86から図88に示すように、上面に矩形状のファン取付孔11DDを有し、下面に矩形状の空気排出孔12DDを有するが、第1フィルター収納部3001及び第2フィルター収納部3002を有せず、後述のようにファン4DD及び排出部フィルター取付部70は、接着紙を用いて、本体部300DDに接続される。
また、本体部300DDの左右の上下各2か所には、ゴムベルト3005を取り付け易いように平面状となるように形成されたゴムベルト取付部3007が形成され、ゴムベルト3005は、例えば両面テープを用いて、ゴムベルト取付部3007に取り付けられる。
[(b) 顔沿い成型部材]
顔沿い成型部材350は、図83、図85及び図86に示すように、例えば、厚さ0.5mm程度の弾力性のあるプラスチック材料により、予め着用者の顔面に沿う形状となるように成型された部材であり、中央部に、顔出し孔3501が形成されている。
また、顔出し孔3501の縁には、後述のスポンジ部材360が備えられている。
顔沿い成型部材350は、例えば、真空成型により成型され、周囲にフランジ状に突出する接続部3502を備え、この接続部3502と、本体部300DDの縁にフランジ状に形成された接続部3004と、を溶着させることで、本体部300DDと一体化されている。
なお、顔沿い成型部材350に用いる材料は、透明な材料を避け、例えば黒色の材料等の光が透過しにくい材料を使用することが好ましい。透明な材料を用いると、着用者Wの後方の照明等から発せられた光が、着用者Wの頭部と本体部300DDとの隙間から差し込み、本体部300DDの内面で反射し、反射光が着用者Wの目に差し込む可能性があるからである。
[(c) スポンジ部材]
スポンジ部材360は、図83、図85及び図86に示すように、顔沿い成型部材350の顔出し孔3501の周囲の着用者Wの顔面に向く側に配された、空気を通さない独立気泡構造を持つ厚いスポンジにより形成された部材である。
本実施形態においては、顔沿い成型部材350が上記のように着用者Wの顔面に沿う形状に形成されていることで、着用者Wの顔面部の周囲からの空気漏れがある程度防止され、スポンジ部材360が顔出し孔3501の周囲の部分に配され、顔沿い成型部材350と着用者Wの顔面との隙間が空気漏れの生じないスポンジ部材360により埋められることで、着用者Wの顔面部の周囲からの空気漏れがさらに防止される。
すなわち、顔沿い成型部材350及びスポンジ部材360の両者が、本発明における顔面部空気漏れ防止手段として機能することとなる。
なお、スポンジ部材360によっても吸収できないような着用者Wの顔面の皺等によって生じる微小な隙間についても万全を期したい場合には、例えば、着用者Wの顔面の当該部分に、粘度の低いクリーム等を塗ることにより、さらに空気漏れを防止できる。
また、着用者Wの顔面の皺等によって生じる隙間を少なくするためには、スポンジ部材360に使用するスポンジとして、発砲度が高い連続気泡構造の、厚く非常に柔らかいスポンジ等を使用することが好ましいが、この場合はスポンジ部材360から空気が漏れてしまうおそれがあることから、スポンジ部材360と着用者Wの顔面との間に位置し、空気漏れを防止するための顔当てシート(図示せず。)をさらに用いるようにすることが好ましい。
顔当てシートの材料としては、ある程度の透湿性を備えたフィルム、例えば10μ程度の厚みのポリエチレンフィルムが適している。顔当てシートが薄いほど透湿性がよく、またスポンジのクッション性を阻害しないことから、容易に破れない程度の強度を保てる範囲で、できる限り薄いフィルムを用いることが好ましい。透湿性がないフィルムは、長時間着用者Wの皮膚に接触していると、皮膚がふやけてしまうことから、好ましくない。
顔当てシートについても、伸縮性の小さいプラスチック材料を使用する場合、あらかじめ顔出し孔3501付近に位置する部分を着用者Wの顔に沿うように延伸し、立体加工しておくことにより、着用者Wの顔との密着性を向上できる。
なお、顔当てシートとして空気漏れが小さなフィルムを使用し、例えば、ゴム紐により顔当てシートの外側の全周の端部を、本体部300DDと隙間なく、かつ着脱自在に取り付け可能な構成とすることにより、顔沿い成型部材350の役割を単に着用者Wの顔面にスポンジ部材360及び顔当てシートを密着させる役割だけに特化させてもよい。この場合も、顔沿い成型部材350により、着用者Wの顔面にスポンジ部材360及び顔当てシートを密着させることにより、顔面部空気漏れ防止手段が形成されることとなる。
また、同様の構成により、顔沿い成型部材350及びスポンジ部材360の役割を、単に着用者Wの顔面に顔当てシートを密着させる役割だけに特化させてもよい。この場合も、顔沿い成型部材350及びスポンジ部材360により、着用者Wの顔面に顔当シートを密着させることにより、顔面部空気漏れ防止手段が形成されることとなる。
また、スポンジ部材360と着用者Wの顔面とが接触する部位のスポンジ部材360と着用者Wの顔面との間に顔当てシートが確実に位置し、空気漏れ防止手段として機能するように、顔当てシートの内側の縁が、顔出し孔3501を介して顔沿い成型部材350の裏側(スポンジ部材360が備えられていない、着用者Wによる着用時において前方に向く側)へと回り込むようにし、顔沿い成型部材350の当該側に留められていることが好ましい。
また、スポンジ部材360に替えて、例えば、薄いフィルムで形成した筒の中に発砲度の高いスポンジ片や羽毛などを詰めることにより、空気漏れの少ない、顔の細かな凹凸に極めてなじみ易い専用の空気漏れ防止手段を作成の上、これを顔沿い成型部材350の顔出し孔3501の周囲の着用者Wの顔面に向く側に配するようにして用いてもよい。
また、スポンジ部材360に替えて、例えば厚さ1mm程度のシリコンゴム等のゴム状素材により、顔沿い成型部材350の顔出し孔3501の縁の全周から、顔に沿う方向に少なくとも2cm以上延出するようにして形成された延出部材(図示せず)を、顔沿い成型部材350の顔出し孔3501の内縁に配するようして、顔面部空気漏れ防止手段を構成するようにしてもよい。この構成によれば、防護衣本体1DDを着用者Wの顔面に取り付ける際に、顔面側に本体部300DDが移動するにつれ、延出部材が着用者Wの願面に接触する面積が徐々に増加することに伴い、顔面との隙間も吸収できるようになる。
[b ファン]
本実施形態で使用されるファン4DDは、図86及び図87に示すように、天蓋410と、ファン本体420と、延長部430と、吸気部フィルター440と、フィルター保持部450と、接着紙460と、から構成され、防護衣本体1DDの本体部300DDに、ファン取付孔11DDを覆うようにして取り付けられる。
[(a) 天蓋]
天蓋410は、ファン本体420への埃や飛沫等の侵入を防ぐための部材であり、4本の支柱4101によって、ファン本体420の上方に、図84及び図85に示すように間隔を空けて備えられる。
[(b) ファン本体]
ファン本体420は、例えば軸流ファンとしてのプロペラやモーター等を備える空気の流れを生じさせる機能を有するファンの本体をなす部分であり、図86及び図87に示すように、延長部430のファン本体収納部4301に収納されるようにして、延長部430に取り付けられる。
[(c) 延長部]
延長部430は、図86及び図87に示すように、平面視矩形状となり、下方へと前後及び左右方向の幅が広くなるように形成された部材であり、上下に開口部を有する筒状に形成されている。
延長部430は、図87に示すように、上端部にファン本体420を収納するためのファン本体収納部4301を備え、下端部に、後述のフィルター保持部450に収納され、吸気部フィルター440を固定するためのフィルター押さえ部4302を備える。また、平面視において対向する二辺に、着用者Wがファン4DDの防護衣本体1DDからの着脱時に掴むための把持部4303が形成されている。
ファン本体収納部4301は、内周がファン本体420の外周と略一致する略矩形状に形成され、ファン本体420を嵌め込んで固定することができるように形成されている。
また、フィルター押さえ部4302は、外周が後述のフィルター保持部450の内周と略一致する略矩形状に形成され、フィルター保持部450に嵌め込んで固定することができるように形成されている。
[(d) 吸気部フィルター]
吸気部フィルター440は、ファン取付孔11DDを介して防護衣本体1DD内へと導入される空気を濾過するための手段であり、他の実施形態と同様、ウィルス、化学物質、粉塵等、着用者Wを防護したい防護対象物に合わせて、適宜最適な種類のフィルターを選択すればよい。
吸気部フィルター440は、図87に示すように、平面視において外周がフィルター保持部450の内周と略一致する略矩形状に形成され、フィルター保持部450に隙間が生じないように収納される。
[(e) フィルター保持部]
フィルター保持部450は、図87に示すように、平面視において略矩形状となるリング状に形成された部材であり、内周が延長部430のフィルター押さえ部4302の外周と略一致し、フィルター押さえ部4302を嵌め込んで固定することができるように形成されている。
フィルター保持部450の下端部の内周側には、内側に突出するようにしてフランジ4501が形成され、延長部430のフィルター押さえ部4302の下端部と、フィルター保持部450のフランジ4501と、の間に吸気部フィルター440を挟み込むことで、吸気部フィルター440を隙間なく固定することができるように構成されている。
また、フィルター保持部450は、フランジ4501の中央に形成される開口部の形状及び大きさが、防護衣本体1DDの本体部300DDのファン取付孔11DDの形状及び大きさと略同一となるように形成されている。
[(f) 接着紙]
接着紙460は、両面に粘着面が形成されたシート状の部材であり、図87に示すようにフィルター保持部450のフランジ4501が形成された下面と略同一の形状及び大きさとなるように形成され、フィルター保持部450の下面と、防護衣本体1DDの本体部300DDのファン取付孔11DDの周囲の部分と、を接着することで、ファン4DDと防護衣本体1DDとを接続する。
接着紙460の粘着面の具体的な構成は、防護衣100DDの使用中にファン4DDが防護衣本体1DDから外れず、かつ着用者Wがファン4DDを防護衣本体1DDから取り外そうとして力を加えた場合には、無理なく取り外すことができる程度の粘着力を有するものであれば任意である。
[c 排出部フィルター取付部]
排出部フィルター取付部70は、防護衣本体1DDの本体部300DDに、空気排出孔12DDを覆うようにしてフィルターを取り付けるための部材であり、図86及び図88に示すように、フィルター押さえ部701と、排出部フィルター702と、フィルター保持部703と、接着紙704と、から構成されている。
[(a) フィルター押さえ部]
フィルター押さえ部701は、図88に示すように、平面視において略矩形状となるリング状に形成された部材であり、外周が後述のフィルター保持部703の内周と略一致する略矩形状に形成され、フィルター保持部703に嵌め込んで固定することができるように形成されている。
また、フィルター押さえ部701は、平面視において対向する二辺に、着用者Wが排出部フィルター取付部70の防護衣本体1DDからの着脱時に掴むための把持部7011が形成されている。
[(b) 排出部フィルター]
排出部フィルター702は、空気排出孔12DDを介して防護衣本体1DD内へと空気が流入してしまった場合に当該空気を濾過し、また、空気排出孔12DDを介して防護衣本体1DD外へと排出される空気を濾過するための手段であり、他の実施形態と同様、ウィルス、化学物質、粉塵等の防護対象物に合わせて、適宜最適な種類のフィルターを選択すればよい。
排出部フィルター702は、図88に示すように、平面視において外周がフィルター保持部703の内周と略一致する略矩形状に形成され、フィルター保持部703に隙間が生じないように収納される。
[(c) フィルター保持部]
フィルター保持部703は、図88に示すように、平面視において略矩形状となるリング状に形成された部材であり、内周がフィルター押さえ部701の外周と略一致する略矩形状に形成され、フィルター押さえ部701を嵌め込んで固定することができるように形成されている。
フィルター保持部703の上端部の内周側には、内側に突出するようにしてフランジ7031が形成され、フィルター押さえ部701の上端部と、フィルター保持部703のフランジ7031と、の間に排出部フィルター702を挟み込むことで、排出部フィルター702を隙間なく固定することができるように構成されている。
また、フィルター保持部703は、フランジ7031の中央に形成される開口部の形状及び大きさが、防護衣本体1DDの本体部300DDの空気排出孔12DDの形状及び大きさと略同一となるように形成されている。
[(d) 接着紙]
接着紙704は、両面に粘着面が形成されたシート状の部材であり、図88に示すようにフィルター保持部703のフランジ7031が形成された上面と略同一の形状及び大きさとなるように形成され、フィルター保持部703の上面と、防護衣本体1DDの本体部300DDの空気排出孔12DDの周囲の部分と、を接着することで、排出部フィルター取付部70と防護衣本体1DDとを接続する。
接着紙704の粘着面の具体的な構成は、防護衣100DDの使用中に排出部フィルター取付部70が防護衣本体1DDから外れず、かつ着用者Wが排出部フィルター取付部70を防護衣本体1DDから取り外そうとして力を加えた場合には、無理なく取り外すことができる程度の粘着力を有するものであれば任意である。
[(2) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
図89及び図90に示すように、顔沿い成型部材の顔出し孔周辺の構造及びスポンジ部材の顔沿い成型部材への取り付け方法を変更してもよい。
すなわち、顔沿い成型部材350EEは、上記実施形態に係る顔沿い成型部材350と同様、厚さ0.5mm程度の弾力性のあるプラスチック材料により成形されているが、図89に示すように、顔出し孔3501EEの縁から放射状に、多数の切込み3503が形成されている。また、顔出し孔3501EEは、上記実施形態に係る顔沿い成型部材350の顔出し孔3501よりも小さく形成されている。
また、スポンジ部材360は、顔沿い成型部材350EEに対し、顔出し孔3501EEの周囲に全周に亘って接着されることはなく、図89(c)に示すように、切込み3503の間に位置するように形成された接着部3601においてのみ接着され、顔沿い成型部材350EEに接続されている。
上記のように顔沿い成型部材350EE及びスポンジ部材360が構成されていることで、着用者Wが顔出し孔3501EEに顔を当てた際に、図90に示すように切込み3503が開き、かつ、スポンジ部材360は、切込み3503の間に位置するように形成された接着部3601においてのみ、顔沿い成型部材350EEに接着されていることから、この際、スポンジ部材360は、隣り合う接着部3601の間において伸びることとなる。
これによって、着用者Wが顔出し孔3501EEに顔を当てた際に、着用者Wの顔の形状に対応して切込み3503が開き、それ応じてスポンジ部材360が伸びることで、顔出し孔3501EEの形状が適正化され、スポンジ部材360を構成するスポンジや、顔沿い成型部材350EEを構成するプラスチックの弾力性による顔への密着性をさらに向上することができる。
また、着用者Wの顔の大きさや形状に対応して多種類の防護衣本体を作る必要がなくなり、製造コストも大幅に低減することができる。
[b 第2変形例]
図91から図94に示す防護衣100FFのように、ファン及び排出部フィルター取付部の構造を変更すると共に、独立した電源部及び電源ケーブルを廃し、ファンと一体化された電気ブロックを設けるようにしてもよい。
具体的には、まず、電気ブロック80は、図91に示すように、立体フィルター802を内部に収納したファン801と、バッテリー803と、回路ブロック804と、を備え、電気ブロック80のみで独立してファンを稼働できるように構成されている。
ファン801は、図92に示すように、フィルターが収納される部分の高さが高く形成され、内部に、プリーツ加工が施され断面が波型となるように形成された立体フィルター802が収納されている。
立体フィルター802は、図93(a)に示すように、例えばプラスチック等で形成された補強枠8021に、防護対象物に合わせて適宜選択され、不織布等で形成されたフィルター8022を貼付の上、図93(b)に示すように波型に折り曲げて形成されている。
補強枠8021は、図93(a)に示すように、一辺が欠けた矩形状に形成された複数の枠部材8021aを、細く折り曲げが容易な接続部8021bによって接続するようにして形成されている。また、接続部8021bは、複数の枠部材8021aの間に、折り曲げを妨げない程度の長さ、幅で形成されている。
補強枠8021の形成方法は特に限定されないが、例えば、枠部材8021a及び接続部8021bの全体を、長尺のPP(ポリプロピレン)シートから打ち抜くことによって形成すればよい。
立体フィルター802は、上記のようにして構成された補強枠8021をフィルター8022に貼付の上、図93(b)に示すように、接続部8021bにおいて補強枠8021を折り曲げることで、プリーツ加工が施され、断面が波型となるように形成されている。フィルター8022が不織布製であれば、折り曲げる際に突っ張ってしまうことがなく、折り曲げる加工が容易となる。
このような立体フィルター802を用いることで、フィルターの表面積が大きくなり、圧力損失を大きく低下させることができることから、大幅に省電力化をはかることができる。これによって、ファン801、バッテリー803及び回路ブロック804を小型化でき、これらを一体化しても大型化を抑制できることから、電気ブロック80として用い易くなる。
なお、接続部8021bを設けることなく、枠部材8021aを個別にフィルター8022に貼付するようにして補強枠を形成することも可能である。ただし、量産性を考慮すると、接続部8021bが設けられていることが好ましい。
また、補強枠は、図94に示す補強枠8021Aのように、一辺が欠けることのない矩形状に形成された複数の枠部材8021cを、細く折り曲げが容易な接続部8021bによって接続するようにして形成してもよい。ただし、補強枠が占める面積を小さくし、立体フィルターによる空気抵抗を低減する観点からは、一辺が欠けた矩形状に形成された枠部材8021aを用いる方が好ましい。
バッテリー803は、ファン801に電力を供給するための部材であり、図91に示すように、ファン801に一体化されている。バッテリー803としては、例えば、安全保護回路が付加されたリチウムイオン組電池等が用いられるが、ファン801に電力を供給することができるものであれば、その具体的な構成は特に限定されない。例えば一次電池を使用することもできる。
回路ブロック804は、ファン801の稼働に必要な回路類がひとまとめにされたものであり、図91に示すように、ファン801に一体化されている。
排出部フィルター取付部70FFは、図92に示すように、フィルターが収納される部分の高さが高く形成され、内部にプリーツ加工が施され断面が波型となるように形成された立体フィルター705が収納されている。立体フィルター705としては、電気ブロック80のファン801に収納される立体フィルター802と同様のプリーツ加工が施され断面が波型となるように形成されたものを用いればよい。
上記のように構成されていることにより、本変形例に係る防護衣100FFでは次のような新たな利点が生じる。
1 電源ケーブルを必要としないことから、ケーブルによる煩わしさがない。
2 電源の容量を小さくすることで、安全性を向上することができる。
3 電源の容量を小さくすることで、充電時間を短縮することができる。
4 製造コストを大幅に低減することができる。
なお、上記においては、防護衣本体1FFの上側に電気ブロック80が備えられ、防護衣本体1FFの下側に排出部フィルター取付部70FFが備えられる場合につき説明したが、これとは反対に、防護衣本体1FFの下側に電気ブロック80が備えられ、防護衣本体1FFの上側に排出部フィルター取付部70FFが備えられる構成とすることも可能である。
ただし、防護衣本体1FF内に呼吸による二酸化炭素が溜まることを防止する観点からは、防護衣本体1FFの上側に電気ブロック80が備えられ、防護衣本体1FFの下側に排出部フィルター取付部70FFが備えられ、上から下に空気が流れる方が好ましい。
また、立体フィルターは、ファン801に取り付けられるもの、排出部フィルター取付部70FFに取り付けられるもののいずれも、上記の波型のものに限定されず、その他の形状のものを用いてもよい。ただし、波型でない場合も、表面積が大きくなり、圧力損失を低下させることができる立体形状のものであることが好ましい。
また、電気ブロック80を構成する部材も上記のものに限られず、さらに、バイタルセンサー、位置センサー、通信機等の機能を付加してもよい。
[c 第3変形例]
第3変形例が上記実施形態に係る防護衣100DDと異なるのは、防護衣本体の本体部の前面側の大部分を薄いフィルムで構成した点である。
これによって防護衣本体につきさらに軽量化を図ることが可能になり、また、着用者Wの口の前方に薄いフィルムしか存在しないことから、着用者Wが話した際に声が遮られ難くなり、着用者Wの声が通り難くなることを防止できる。
また、顔沿い成型部材の形状を変更した上で、第2変形例と同様の電気ブロック80を、顔沿い成型部材に取り付けるようにして、本体部300DDを使用せずに、顔沿い成型部材に電気ブロック80、排出部フィルター取付部70FF、ゴムベルト3005、本体部300DDに替わる薄いフィルムを取り付けるようにしてもよい。これによりさらに軽量化とコストの低減を図ることが可能となる。
[d その他の変形例]
上記においては、ファン4DDによってファン取付孔11DDから外気が防護衣本体1DD内に導入される場合につき説明したが、これとは反対に、ファンによってファン取付孔11DDから防護衣本体内の空気が外部へと排出され、これに伴って、ファン取付孔とは別個に設けられた防護衣本体内と防護衣本体の外部とを繋ぐ開口部(上記実施形態においては空気排出孔12DDとして設けられた開口部がこれに該当する。)から防護衣本体内に空気が導入されるように構成してもよい。
この場合、上記においては空気の排出部として機能していたファン取付孔とは別個に設けられた開口部が、防護衣本体内に空気を導入する吸気部として機能し、当該開口部に備えられたフィルターが、防護衣本体内に導入される空気を濾過する吸気部フィルターとして機能することとなる。
また、ファンが取り付けられた開口部が、防護衣本体内から空気を排出する排出部として機能し、ファンに取り付けられて当該開口部に備えられたフィルターが、防護衣本体内から排出される空気を濾過する排出部フィルターとして機能することとなる。
また、この場合も、ファンとは別個に設けられた開口部からの空気の導入は、ファンによる防護衣本体内からの空気の排出によって生じることから、ファンが防護衣本体内に空気を導入するための手段として機能する点に変わりはない。また、ファン取付孔とは別個に設けられた開口部に備えられたフィルターが、ファンによって防護衣本体内に導入される空気を濾過するフィルターとして機能することとなる。
このようにファンによって防護衣本体内の空気が外部に排出されるようにする場合、ファンを防護衣本体の下側に備え、吸気部としての開口部を、防護衣本体の上側に備えるようにすることが、防護衣本体内に呼吸による二酸化炭素が溜まることを防止する観点から好ましい。
なお、ファンによってファン取付孔から防護衣本体内の空気が外部へと排出されるようにすることが可能である点は、空気排出孔に排出部フィルターが備えられた他の実施形態についても同様である。
[19 第19実施形態]
第19実施形態に係る防護衣100GGにつき、図95から図106に基づいて説明する。なお、本実施形態は、第18実施形態と類似することから、第18実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第18実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100GGが第18実施形態に係る防護衣100DDと異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1GGは、図95及び図96に示すように、第18実施形態に係る防護衣本体1DDと同様、着用者Wの頭部の前方(顔面部)のみを覆い、頭部の後方は覆わないように形成され、透明な硬い材料で着用者Wの頭部の前方を覆う形状に成形された本体部300GGと、本体部300GGの着用者の顔面側に位置する面に備えられた顔沿い成型部材350GG及びスポンジ部材360と、を備える。
[(a) 本体部]
本体部300GGは、図95及び図96に示すように、第18実施形態に係る本体部300DDと同様、例えば、透明な硬い厚さ0.5mm~1mm程度のプラスチック板を真空成型して形成することで、深さのあるお面状の形状に形成されている。また、上面に矩形状のファン取付孔11DDを有し、ファン4DDが、本体部300GGに、ファン取付孔11DDを覆うようにして取り付けられる。
本体部300GGは、図95に示すように、正面視において、下方の部分が、下端部に近づくにつれて徐々に細くなるように形成され、図95及び図96に示すように、当該部分に、本体部300GGの下面から左右の側面へと至るように、左右方向に長く、空気排出孔として機能する第2開口部3008が形成されている。
また、本体部300GGは、図95及び図96に示すように、第18実施形態に係る本体部300DDと異なり、顔沿い成型部材350GGを取り付けるためのフランジ状の接続部3004を有せず、本体部300GGの縁部の内面側と、顔沿い成型部材350GGの縁部の外面側とを直接溶着するように構成されている。すなわち、本体部300GGの縁部の内面側の部分自体が、顔沿い成型部材350GGと接続するための接続部3004GGとして機能することとなる。
これによって、フランジ状に突出する接続部が、防護衣100GGの外観を損ねたり、着用者Wの邪魔になったりすることを防止できる。
さらに、本体部300GGは、第2開口部3008を覆うようにして取り付けられた第2フィルター3009と、着用者Wの口部に対応する位置に配置された音声用フィルム3010と、を備える。
[第2フィルター]
第2フィルター3009は、図95及び図96に示すように、本体部300GGに、空気排出孔としての開口部である第2開口部3008を覆うように隙間なく取り付けられたフィルターである。
第2フィルター3009は、第18実施形態に係る防護衣100DDの排出部フィルター取付部70に備えられた排出部フィルター702と同様、第2開口部3008を介して防護衣本体1GG内へと空気が流入してしまった場合に当該空気を濾過し、また、第2開口部3008を介して防護衣本体1GG外へと排出される空気を濾過するための手段であり、他の実施形態における排出部フィルターと同様、ウィルス、化学物質、粉塵等の防護対象物に合わせて、適宜最適な種類のフィルターを選択すればよい。
第2フィルター3009は、上記のように本体部300GG下方の徐々に細くなる部分に形成された第2開口部3008を覆うように備えられていることから、図95に示すように、本体部300GGの下端部付近の形状に沿って、左右の端部が上方に位置し、断面がU字状又はV字状となるようにして、本体部300GGに取り付けられることとなる。
これによって、第2フィルター3009が本体部300GGに沿って取り付けられることから、外観上の違和感を低減させることができる。
第2開口部3008から排出される空気は、ファン4DDによる防護衣本体1GG内への導入時に、吸気部フィルター440によって濾過されて導入されたものであることから、外気に含まれる塵埃等はすでに吸気部フィルター440によって除去されている。したがって、第2フィルター3009によって取り除かれるのは、主として着用者Wの呼気に含まれる微粒子であることから、防護衣100GGを長期間使用しても、第2フィルター3009が目詰まりしたり、劣化して機能が低下したりする事態は、ほとんど生じない。
したがって、第2フィルター3009については、本体部300GGに直接取り付けられ、交換が不可能であっても大きな問題はなく、必ずしも第2フィルター3009を交換可能とする必要はない。
勿論、第2フィルター3009を交換可能とすることも可能であり、この場合、例えば、第18実施形態に係る排出部フィルター取付部70と同様にフィルター押さえ部、排出部フィルター、フィルター保持部及び接着紙を備えるものにつき、第2開口部3008を覆うことができる形状に変更したものとを用いればよい。
なお、第18実施形態のその他の変形例において述べたように、本実施形態においても、ファン4DDによってファン取付孔11DDから防護衣本体内の空気が外部へと排出され、これによって防護衣本体内が陰圧となることに伴って、ファン取付孔とは別個に設けられた防護衣本体内と防護衣本体の外部とを繋ぐ開口部である第2開口部3008から、防護衣本体内に空気が導入されるように構成することも可能である(以下、この場合を「陰圧式」といい、反対にファンによって防護衣本体内へと空気が導入されて、防護衣本体内が陽圧となる場合を「陽圧式」という。)。
この場合、上記においては空気の排出部として機能していた第2開口部3008が、防護衣本体内に空気を導入する吸気部として機能し、当該開口部に備えられたフィルターである第2フィルター3009が、防護衣本体内に導入される空気を濾過する吸気部フィルターとして機能することなる。したがって、外気が第2フィルター3009に濾過されて防護衣本体内に入ることから、外気に含まれる塵埃等によって第2フィルター3009が目詰まりを起こし、交換なしでは長期間使用できないことも考えらえる。しかしながら、このようなファンによって空気を排出して防護衣本体内を陰圧とする陰圧式のタイプは、主としてウィルス等の感染者が使用することを想定したものであり、使い回しや長期間の使用は通常想定されないことから、この場合も第2フィルター3009は必ずしも交換可能とする必要はない。
[音声用フィルム]
本体部300GGは、図95及び図96に示すように、着用者Wの口部に対応する部分(口部の正面に位置する部分)が、フィルム状の部材である音声用フィルム3010によって、本体部300GGの前面の他の部分よりも薄くなるように形成されている。
音声用フィルム3010としては、外気を通さないフィルムであれば任意の材料のフィルムを用いることが可能であり、例えば、ポリエチレンやポリ塩化ビニル等で形成されたフィルムを用いればよい。
上記のように、本体部300GGの音声用フィルム3010以外の部分は、透明な硬い厚さ0.5mm~1mm程度のプラスチック板から形成されていることから、着用者Wの声が外に伝わりにくい。これに対し、音声用フィルム3010は、上記のように薄いフィルム状の部材によって形成されていることから、音声を防護衣本体1GGの内部から外部へと伝え易く、このような音声用フィルム3010を本体部300GGに設けることで、会話の際の着用者Wの声のくぐもりを低減できる。
さらに、音声用フィルム3010は、ファン4DDによって生じるノイズの防護衣本体1GG内部における反響を低減する効果も有することから、本体部300GGにおける音声用フィルム3010の面積が占める割合を増加させることで、着用者Wに届くファン4DDによるノイズの低減を図ることもできる
[(b) 顔沿い成型部材]
顔沿い成型部材350GGは、図95から97に示すように、第18実施形態に係る顔沿い成型部材350と同様、例えば、厚さ0.5mm程度の弾力性のあるプラスチック材料により、予め着用者の顔面に沿う形状となるように成型された部材であり、中央部に顔出し孔3501が形成され、顔出し孔3501の縁には、スポンジ部材360が備えられている。
また、顔沿い成型部材350GGは、図95及び図96に示すように、第18実施形態に係る顔沿い成型部材350と異なり、本体部300GGに取り付けるためのフランジ状の接続部3502を有せず、本体部300GGの縁部の内面側と、顔沿い成型部材350の縁部の外面側とを直接溶着するように構成されている。すなわち、顔沿い成型部材350の縁部の外面側が、本体部300GGと接続するための接続部3502GGとして機能することとなる。
これによって、フランジ状に突出する接続部が、防護衣100GGの外観を損ねたり、着用者Wの邪魔になったりすることを防止できる。
さらに、顔出し成型部材350GGは、着用者Wの額に対応する位置に配置された額パッド3504と、着用者Wの顔面の左右両側に配置された眼鏡挿通部3505と、を備える。
[額パッド]
顔沿い成型部材350GGは、図95及び図96に示すように、着用者Wの額に対応する部分(額の前方上方に位置する部分の着用者Wに向く側)に、スポンジによって形成された額パッド3504を備える。
防護衣100GGを着用者Wが着用した際に、顔沿い成型部材350GGと着用者Wの顔面との間に隙間が生じないようにするためには、スポンジ部材360が着用者Wの顔面に対して適切に位置している必要があるが、防護衣100GGは、通常200グラム程度の重量があるので、着用者Wの額と、顔沿い成型部材350GGの着用者Wの額に対応する部分と、が離れていると、着用者Wが頭部を揺すった際等に、防護衣本体1GGが適正な位置から下方にずれてしまう可能性がある。これを防止するためには、ゴムベルト3005による締め付けを強くしてもよいが、ゴムベルト3005による締め付けを強くし過ぎると、着用者Wに不快感を生じさせる可能性がある。
そこで、本実施形態においては、スポンジによって形成された額パッド3504を顔沿い成型部材350GGの着用者Wの額に対応する部分に備え、着用者Wの額と顔沿い成型部材350GGとの間に生じる空間を埋めることで、額パッド3504を介して、着用者Wが額により防護衣100GGの重量を支えるようにしている。これによって、ゴムベルト3005による締め付けを強くせずとも、防護衣100GGをずれ難くすることができる。
額パッド3504としては、所定の厚さのスポンジによって形成の上、予め顔沿い成型部材350GGの着用者の額に対応する部分に取り付けておいてもよいが、例えば、防護衣100GGの販売時に、片面に両面テープを配した複数の厚さ(厚さ1cmと2cmの2種類等)の硬めのスポンジを防護衣100GGを構成する他の部品と同梱し、着用者Wが、顔の長さ等の個人の特徴に応じて、額パッド3504を使用しない状態、厚さ1cmのスポンジを額パッド3504として使用する状態、厚さ2cmのスポンジを額パッド3504として使用する状態の3段階で調整することができるようにしてもよい。
[眼鏡挿通部]
顔沿い成型部材350GGは、図95から図97に示すように、着用者Wの顔面の左右両側に位置する部分に、着用者Wが眼鏡Eを装着した際に、眼鏡Eのテンプルを挿通させるための眼鏡挿通部3505を備える。
眼鏡挿通部3505は、図98及び図99に示すように、台座部35051と、孔埋めスポンジ35052と、留めベルト35053と、を備える。
台座部35051は、図97、図98(a)及び図99に示すように、顔沿い成型部材350GGを形成するプラスチック材料の着用者の顔面の左右両側、具体的には着用者の右目の右側に位置する部分及び左目の左側に位置する部分に形成された前後に挿通する開口部である差込孔35051aと、顔沿い成型部材350GGの後面側の差込孔35051aの上下二か所に備えられた第1面ファスナー35051bと、を有し、留めベルト35053を、差込孔35051aを覆うように取り付けることができるように構成されている。
なお、顔出し孔3501から差込孔35051aへと切込みを入れ、当該切込みを利用して眼鏡のテンプルを顔出し孔3501から差込孔35051aへと移動できるようにしてもよい。
また、眼鏡の使用者と不使用者が共に防護衣100GGを使用できるように、差込孔35051aは、防護衣100GGの出荷時にはテープで塞いでおき、眼鏡の使用者が着用する際に、当該テープを適宜剥がして防護衣100GGを使用できるようにすることが好ましい。
孔埋めスポンジ35052は、図98(b)及び図99に示すように、直方体状のスポンジであり、中央を挿通するように、スリット35052aを有する。
また、孔埋めスポンジ35052は、図99に示すように、台座部35051の差込孔35051aを覆うことができる大きさに形成されている。
留めベルト35053は、図98(c)及び図99に示すように、中央を挿通するようにスリット35053aが形成されたベルト状の部材である。また、両端部の近傍に、第2面ファスナー35053bを備える。なお、留めベルト35053は、二つの第2面ファスナー35053bの間の間隔が、台座部35051に備えられた二つの第1面ファスナー35051bの間の間隔と略同一となるように形成されている。
着用者Wが眼鏡Eを装着する際には、図99に示すように、台座部35051の差込孔35051aを塞ぐように孔埋めスポンジ35052が配置され、第1面ファスナー35051bと第2面ファスナー35053bとを接続することによって、孔埋めスポンジ35052を抑えるように留めベルト35053が配置された状態で、眼鏡Eのテンプルが、台座部35051の差込孔35051a、孔埋めスポンジ35052のスリット35052a及び留めベルト35053のスリット35053aを挿通するようにする。これによって、隙間を生じさせることなく、眼鏡Eのテンプルを顔出し成型部材350GGの前面側から後面側へと挿通させることが可能となり、着用者Wが防護衣100GGと眼鏡Eを併用することが容易となる。
[(2) 使用方法の説明]
次に、本実施形態に係る防護衣100GGを、着用者Wが使用前に着衣する際の手順を説明する。
1 顔沿い成型部材350GGの台座部35051の差込孔35051aを塞ぐように貼られたテープをはがす。
2 本体部300GGと顔沿い成型部材350GGとの間に眼鏡Eを斜めに入れ、先に一方のテンプルを眼鏡挿通部3505の台座部35051の差込孔35051aに通し、その後、他方のテンプルを眼鏡挿通部3505の台座部35051の差込孔35051aに通す。
3 孔埋めスポンジ35052のスリット35052aを、差込孔35051aから出たテンプルに差し込む。
4 留めベルト35053のスリット35053aをテンプルに差し込み、留めベルト35053の両端部の近傍に備えられた第2面ファスナー35053bを、台座部35051の差込孔35051aの上下に備えられた第1面ファスナー35051bに取り付ける。
これによって、留めベルト35053により孔埋めスポンジ35052が圧縮され、眼鏡Eのテンプルと孔埋めスポンジ35052との間の隙間がなくなる。また、留めベルト35053の上下位置を調整することにより、眼鏡Eの上下位置を修正することができる。
5 眼鏡Eが眼鏡挿通部3505を挿通するように取り付けられた防護衣本体1GGを被り、眼鏡挿通部3505から突き出たテンプルを調整し、眼鏡Eの位置を、テンプルが着用者Wの両耳に掛かり、レンズが着用者Wの目の前方に位置する適正な状態にする。また、額パッド3504が着用者Wの額に当たり、額パッド3504によって防護衣本体1GGが支えられるようにする。
[(3) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
図100に示す顔沿い成型部材350HHのように、眼鏡挿通部3505HHを、後方へと突出する形状に形成してもよい。
具体的には、眼鏡挿通部3505HHは、顔沿い成型部材350HHの着用者の顔面の左右両側、具体的には着用者の右目の右側に位置する部分及び左目の左側に位置する部分に形成され、差込孔35051aを有する台座部35051HHと、台座部35051HHから後方へと突出するようにして形成されたテンプル通し部35054と、を備える。
テンプル通し部35054は、柔軟な材料で、例えば、矩形状の断面が後端部へと段階的に細くなる、自動車のシフトレバーブーツに用いられるような形状に形成されている。また、前端及び後端が開口部となる筒状に形成され、前端の開口部が差込孔35051aを覆うようにして、台座部35051HHに取り付けられている。
なお、テンプル通し部35054の形状は、後方へと突出するように形成され、眼鏡のテンプルを挿通させることができるものであればよく、種々の形状に変更することが可能である。例えば、前端から後端へと太さが変わらない円筒状の形状としてもよい。
また、後端の開口部の内面には、中央部に眼鏡Eのテンプルを通すための小さい孔又はスリットであるテンプル通し孔35055aが開口したスポンジ35055が備えられている。
着用者Wは、図102に示すように、眼鏡Eのテンプルをスポンジ35055に備えられたテンプル通し孔35055aに通すようにして眼鏡を掛けることができる。
また、テンプル通し部35054は柔軟な材料で形成されていることから、着用者Wごとに眼鏡Eを掛ける位置に多少のばらつきが生じても、問題なく眼鏡Eを使用することができ、さらに、眼鏡Eのテンプルを、スポンジ35055に形成された小さい孔又はスリットであるテンプル通し孔35055aに通すようにすることで、防護衣本体内からの空気の漏れを抑制することができる。
[b 第2変形例]
図103に示す顔沿い成型部材350IIのように、眼鏡挿通部3505IIを、顔出し孔3501から連続するように形成されたテンプル避け部35056を、単泡スポンジ等によって形成されたテンプル対応部材35057によって埋めるようにして形成してもよい。また、この場合顔出し孔3501の周囲に配されるスポンジ部材360IIは、テンプル避け部35056を避けるようにして取り付けられている。
テンプル避け部35056は、図104に示すように、顔沿い成型部材350IIを形成するプラスチック材料の顔出し孔3501の左右、具体的には着用者の右目の右側に位置する部分及び左目の左側に位置する部分に、顔出し孔3501から連続して切り欠きを設けることで、顔出し孔3501から凹状に形成された開口部である。
また、テンプル対応部材35057は、単泡スポンジ等によって図105に示すような形状に形成された部材であり、図103に示すように、後方から見てテンプル避け部35056を覆うようにして、顔沿い成型部材350IIを形成するプラスチック材料に取り付けられている。
テンプル対応部材35057は、図103(b)に示す着用者Wの顔に沿う面の前後方向との角度θが30度以下となり、着用者Wの顔に向く面の長さLは10ミリ以上となることが好ましい。
図105に示すように、テンプル対応部材35057の着用者Wの顔に当たる面には多数のスリット35057aが設けられている。これによって、図106に示すように、眼鏡Eのテンプルをテンプル対応部材35057のスリット35057aのいずれかに通すようにすることで、隙間を生じさせることを防ぎつつ、着用者Wが眼鏡Eを着用することが可能となる。
なお、眼鏡Eのテンプルがテンプル対応部材35057の中に入り易くし、隙間が生じ難くするためには、スリット35057aが設けられ、スリット35057aをテンプルが通るようにすることが好ましいが、スリット35057aを設けず、テンプル対応部材としての単泡スポンジと着用者Wの顔面との間にテンプルを挟むようにすることも一応可能である。
また、眼鏡Eのテンプルと着用者Wの顔面との間にさらに隙間が生じ難くなるように、着用者Wの顔面と眼鏡Eのテンプルとの間に、薄いスポンジ等を使用した隙間埋めをさらに設けてもよい。
[c その他の変形例]
顔沿い成型部材350GGの顔出し孔3501の周囲の着用者Wの顔面に向く側に配されたスポンジ部材360に代えて、ゴムシート状の部材又はフィルム状の部材によって、顔沿い成型部材350GGと着用者Wの顔面との間の隙間を埋めるようにすることも可能である。
[20 第20実施形態]
第20実施形態に係る防護衣100JJにつき、図107から図113に基づいて説明する。なお、本実施形態は、第18実施形態と類似することから、第18実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第18実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100JJが第18実施形態に係る防護衣100DDと異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1JJは、図107に示すように、第18実施形態に係る防護衣本体1DDと同様、着用者Wの頭部の前方(顔面部)のみを覆い、頭部の後方は覆わないように形成され、透明な硬い材料で着用者Wの頭部の前方を覆う形状に成形された本体部300JJと、本体部300JJの着用者の顔面側に位置する面に備えられた顔沿い成型部材350JJ及びスポンジ部材360と、を備える。
[(a) 本体部]
本体部300JJは、図107に示すように、第18実施形態に係る本体部300DDと同様、例えば、透明な硬い厚さ0.5mm~1mm程度のプラスチック板を真空成型して形成することで、深さのあるお面状の形状に形成されている。
本体部300JJは、図109に示すように、上面に風路管接続部3011を有する。風路管接続部3011は、後述の頭上積載部90の風路管903を接続するための孔部であり、図109に示すように、風路管903を介して本体部300JJ内へと十分な空気を導入できる程度の開口面積を有する矩形状に形成されている。
この場合、後述のように、風路管接続部3011に、ファン9011を備える頭上積載部90が取り付けられることから、風路管接続部3011が、本発明におけるファン取付部として機能することとなる。
本体部300JJには、図107及び図108(a)に示すように、左右2か所に、空気排出孔として機能する第2開口部3008JJが形成されている。
また、図107及び図108に示すように、本体部300JJは、第19実施形態に係る本体部300GGと同様、顔沿い成型部材350JJを取り付けるためのフランジ状の接続部を有せず、本体部300JJの縁部の内面側の部分自体が、顔沿い成型部材350JJと接続するための接続部3004GGとして機能するように構成されている。
さらに、本体部300JJは、図107及び図108(a)に示すように、第2開口部3008JJのそれぞれを覆うようにして取り付けられた第2フィルター3009JJと、第2開口部3008JJへと空気を導くように形成された空気誘導部3012と、を備える。
[第2フィルター]
第2フィルター3009JJは、第19実施形態に係る第2フィルター3009と同様に、本体部300JJに、空気排出孔としての開口部である第2開口部3008JJを覆うように隙間なく取り付けられたフィルターであり、他の実施形態における排出部フィルターと同様、ウィルス、化学物質、粉塵等の防護対象物に合わせて、適宜最適な種類のフィルターを選択すればよい。
[空気誘導部]
空気誘導部3012は、防護衣本体1JJ内の空間の下端部近傍から、第2開口部3008JJへと空気を誘導するための部材であり、図112に示すような断面U字状の部材を、図111に示すように一端部の近傍が第2開口部3008JJを覆い、他端部が本体部300JJの下端部付近に位置するようにして、本体部300JJの外殻を形成するプラスチック板に融着させることによって形成されている。
図111(b)及び図112に示すように、空気誘導部3012の本体部300JJの下端部付近に位置する端部は開口しており、空気導入孔30121が形成されている。なお、空気誘導部3012の他端部は閉口しており、空気誘導部3012は、空気導入孔30121から導入された空気を、第2開口部3008JJから、防護衣本体1JJ外へと排出できるように形成されている。
[(b) 顔沿い成型部材]
顔沿い成型部材350JJは、図107に示すように、第18実施形態に係る顔沿い成型部材350と同様、例えば、厚さ0.5mm程度の弾力性のあるプラスチック材料により、予め着用者の顔面に沿う形状となるように成型された部材であり、中央部に、顔出し孔3501が形成され、顔出し孔3501の縁には、スポンジ部材360が備えられている。
また、顔沿い成型部材350JJは、第19実施形態に係る顔沿い成型部材350GGと同様、本体部300JJに取り付けるためのフランジ状の接続部3502を有せず、顔沿い成型部材350の縁部の外面側が、本体部300JJと接続するための接続部3502GGとして機能するように構成されている。
また、顔沿い成型部材350JJには、第19実施形態に係る顔沿い成型部材350GGと同様の眼鏡挿通部3505が形成されている。
[b 頭上積載部]
頭上積載部90は、図107及び図108に示すように、防護衣本体1JJの本体部300JJに着脱自在に取り付けられると共に、着用者Wの頭上に載せられる部材であり、図110に示すように、内部が空洞となるように形成され、ファン収納部901と、第1フィルター収納部902と、風路管903と、を備える。なお、頭上積載部90と防護衣本体1JJの本体部300JJとを着脱自在とする方法は特に限定されず、各種一般的な方法を使用すればよい。
なお、頭上積載部90は、着用者Wの頭部に対向する底面をプラスチック板等の厚く硬質な材料で形成した上で、それ以外の部分の上壁を含む壁面に、プラスチックフィルム等の薄く軟質な材料で形成された部分を設けることが、後述のように着用者Wに届くファンのノイズを低減する上で好ましい。例えば、頭上積載部90が図110に示すように全体的に扁平な形状であれば、第1フィルター収納部902及び風路管903の上壁を、プラスチックフィルム等の薄く軟質な材料で形成すればよい。
また、プラスチック板等の厚く硬質な材料で形成された底面の適所を左右及び/又は後方へと延長し、これによって着用者Wの耳に届くファンのノイズを遮断するように構成してもよい。
[ファン収納部]
ファン収納部901は、図110に示すように、頭上積載部90の防護衣本体1JJに接続されるのと反対側(後方側)の端部付近の部分であり、ファン9011と、電源部9012と、制御回路部9013と、を備える。
ファン9011は、頭上積載部90内へと空気を導入し、頭上積載部90を介して防護衣本体1JJ内へと空気を導入するための部材であり、例えば軸流ファンとしてのプロペラやモーター等を備え、外部の空気を、ファン収納部901内へと導入する。
電源部9012は、ファン9011に電力を供給するための部材であり、例えば、安全保護回路が付加されたリチウムイオン組電池等が用いられるが、ファン9011に電力を供給することができるものであれば、その具体的な構成は特に限定されない。
制御回路部9013は、ファン9011の稼働に必要な回路類がひとまとめにされたものであり、電源部9012がファン9011に供給する電力を制御する。
[第1フィルター収納部]
第1フィルター収納部902は、図110に示すように、頭上積載部90のファン収納部901の前端部に接続された部分であり、ファン収納部901と風路管903とを繋ぐ筒状に形成され、内部に第1フィルター9021を備える。
第1フィルター9021は、頭上積載部90を介して防護衣本体1JJ内へと導入される空気を濾過するための手段であり、他の実施形態における吸気部フィルターと同様、ウィルス、化学物質、粉塵等、着用者Wを防護したい防護対象物に合わせて、適宜最適な種類のフィルターを選択すればよい。
第1フィルター9021としては、第1フィルター収納部902の断面積よりも大きなフィルターが用いられ、図110(b)に示すように、第1フィルター収納部902内に、隙間が生じないようにして斜めに収納される。
[風路管]
風路管903は、図110に示すように、頭上積載部90の第1フィルター収納部902の前端部に接続された部分であり、第1フィルター収納部902と、防護衣本体1JJの本体部300JJに形成された風路管接続部3011と、を繋ぐ筒状に形成されている。
風路管903は、第1フィルター収納部902と接続されているのと反対側の端部に風路管開口部9031が形成され、風路管開口部9031が、防護衣本体1JJの本体部300JJに形成された風路管接続部3011を覆うようにして、防護衣本体1JJの本体部300JJ上面に取り付けられる。
[(2) 使用方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100JJを、着用者Wが使用前に着衣する際の手順を説明する。
1 頭上積載部90の風路管903の風路管開口部9031が形成された端部を、防護衣本体1JJの本体部300JJの風路管接続部3011に接続することにより、防護衣本体1JJの本体部300JJと頭上積載部90とを一体化する。
2 頭上積載部90のファン収納部901に備えられた制御回路部9013を操作し、ファン9011を起動する。
3 頭上積載部90を頭上に乗せるようにして、防護衣本体1JJを被る。
4 着用者Wの顔と、顔沿い成型部材350JJに取り付けられたスポンジ部材360との間に隙間ができないようにゴムベルト3005を調整する。
[(3) 空気の流れの説明]
次に、本実施液体に係る防護衣100JJの使用時の空気の流れについて説明する。
なお、第18実施形態のその他の変形例において述べたのと同様、本実施形態に係る防護衣100JJも、頭上積載部90に備えられたファン9011によって風路管接続部3011から防護衣本体1JJ内の空気が外部へと排出され、これによって防護衣本体1JJ内が陰圧となることに伴って、ファン取付孔とは別個に設けられた防護衣本体内と防護衣本体の外部とを繋ぐ開口部である第2開口部3008JJから、防護衣本体1JJ内に空気が導入される陰圧式として構成することも可能であるが、以下においては、ファン9011によって風路管接続部3011から防護衣本体1JJ内へと空気が導入される陽圧式の場合について説明する。
ファン9011によって頭上積載部90のファン収納部901に取り込まれた外気は、第1フィルター収納部902を通過する際に、内部に備えられた大きな面積を有する第1フィルター9021により濾過された後、風路管903を経由して、風路管接続部3011から防護衣本体1JJ内へと流入する。
この場合、これによって防護衣本体1JJ内は陽圧となることから、スポンジ部材360と着用者Wの顔面との間に小さな隙間が生じたとしても、外部の汚染された外気が流入することはない。
防護衣本体1JJ内に流入した空気は、着用者Wの呼気を含んだ上で、本体部300JJの下部に形成された空気導入孔30121から空気誘導部3012に流入し、空気誘導部3012によって誘導されて、本体部300JJの左右両側部に設けられた第2開口部3008JJから、第2フィルター3009JJを介して外部に排出される。
[(4) 効果の説明]
次に、本実施形態に係る防護衣100JJの効果につき説明する。
まず、第2開口部3008JJ及び第2開口部3008JJを覆うように取り付けられた第2フィルター3009JJが、本体部300JJの下部ではなく、本体部300JJの左右両側部に配置されていることで、着用者Wの首や喉と第2フィルター3009JJとの間に間隔を確保し易くなると共に、外観も向上することができる。
なお、着用者Wの呼気に含まれる二酸化炭素が防護衣本体内に蓄積するのを緩和するためには、外部から防護衣本体内に空気を取り込むための吸気部として機能する開口部と、防護衣本体内の空気を外部に排出するための排気部として機能する開口部とが、防護衣本体の上下端に対向するように設けられていることが好ましい。この点、本実施形態においては、吸気部として機能する開口部である風路管接続部3011は本体部300JJの上端部に設けられているものの、排気部として機能する開口部である第2開口部3008JJは本体部300JJの左右両側部に配置されており、このような関係となっていない。
しかしながら、本実施形態においては、本体部300JJが、下端部付近に空気導入孔30121が形成され、空気導入孔30121から第2開口部3008JJへと繋がる空気誘導部3012を有することで、本体部300JJの上面に配された風路管接続部3011から流入した空気は、本体部の下部に設けられた空気導入孔30121に流入した後、空気誘導部3012により第2開口部3008JJへと誘導されることから、本体部300JJの下端部付近に排気部として機能する開口部が設けられた場合と同様の空気の流れが生じ、着用者Wの呼気に含まれる二酸化炭素が防護衣本体内に蓄積するのを緩和することができる。
また、頭上積載部90に備えられたファン9011により防護衣本体1JJ内の空気を排出する陰圧式で使用する場合にも、空気の流れる方向が逆になるだけであり、二酸化炭素の蓄積を緩和する効果は同様に得ることができる。
なお、上記のとおり、空気誘導部3012は、二酸化炭素の蓄積を緩和するためのものであることから、第2開口部3008JJへと導かれる空気の全てが空気導入孔30121を経由して空気誘導部3012内へと導入されることは、必ずしも必要ではない。したがって、空気誘導部3012には、多少の隙間があっても問題ない。
また、頭上積載部90の第1フィルター収納部902及び風路管903の上壁に、プラスチックフィルム等の薄く軟質な材料で形成された部分を設けていることで、着用者Wに届くファンのノイズを低減することができる。
すなわち、本実施形態に係る防護衣100JJの構造上、頭上積載部90のファン収納部901に備えられたファン9011において、プロペラの偏芯等によるファン筐体の振動の伝達はノイズ発生の大きな要因とはならず、ファンのノイズのほとんどは、プロペラの風切り音である。したがって、着用者Wに届くノイズを低減する上で重要となるのは、第1にこのようなプロペラの風切り音によるノイズを防護衣本体1JJ内に侵入させないことであり、第2にこのようなプロペラの風切り音によるノイズが直接着用者Wの耳に達するのを防止することである。
頭上積載部90の壁面の全体がプラスチック板等の厚く硬質な材料で形成されている場合、図113(a)に示すように、ファン9011によって生じたノイズは、プラスチック板等の厚く硬質な材料で形成された壁面で反射し、頭上積載部90内に形成された空洞内で反射を繰り返して、防護衣本体1JJ内へと進入することとなる。
これに対し、頭上積載部90の第1フィルター収納部902及び風路管903の上壁がプラスチックフィルム等の薄く軟質な材料で形成されている場合、このような材料は、音波をほとんど反射せず、透過させることから、図113(b)に示すように、この場合、ファン9011のノイズが、頭上積載部90内に形成された空洞内で反射を繰り返すことがなくなり、防護衣本体1JJ内へと進入するノイズを低減できる。
なお、頭上積載部90の壁面のうち、着用者Wの頭部に対向する底面を硬い材料で形成したのは、頭上積載部90は着用者Wの頭上に載せて使用することから、音波が底面を透過するようにしても、人体(頭)による反射は避けられず意味がない点と、着用者Wの頭上に載せるため、構造上丈夫な底板が必要となる点を理由としている。
また、電源部9012が頭上積載部90に一体化されており、電源部9012からファン9011へとケーブルを接続する必要がなくなることから、このようなケーブルが着用者Wの邪魔になることを防止することができる。
また、頭上積載部90によって、防護衣100JJの重量の大半を、着用者Wの頭部で支える構造となることから、防護衣本体1JJが下方にずれてしまい、隙間が生じることを防止することができる。
また、ファン9011と第1フィルター9021を頭上積載部90に収納して着用者Wの頭上に積載すると共に、第2フィルター3009JJの位置を着用者の頬に対応した本体部300JJの左右両側面としたことで、防護衣100JJを正面又は側面から見た際に、着用者の頭部から大きく離れた部分をなくすことができ、外観を改善できると共に、狭い場所での作業時に防護衣100JJが邪魔になるおそれを低減できる。
また、電源部9012を含む頭上積載部90と防護衣本体1JJの本体部300JJとを着脱自在とすることで、不使用時にこれらを分離することで、携帯性を向上することができる。
また、第1フィルター9021、第2フィルター3009JJのいずれも、面積を大きくできることから、圧力損失を低減し、ファン9011による消費電力を抑えることができる。
[(5) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
上記のように、本実施形態は、ファン9011によって防護衣本体1JJ内に空気を導入する陽圧式、ファン9011によって防護衣本体1JJ内の空気を排出する陰圧式の両者で利用できるものであるが、陽圧式の場合、使用目的によっては必ずしも第2フィルター3009JJを備えることを要しない。
この場合、第2開口部3008JJ、第2フィルター3009JJ、空気誘導部3012を廃し、本体部300JJの着用者の顎に対応する部位に、適切な大きさの空気排出孔を設ければよい。また、着用者Wが深呼吸等の大きな吸気を行った場合に当該空気排出孔から逆流を防ぐための逆流防止弁を備えることが好ましい。
また、頭上積載部に備えられるファンとして、遠心ファンを利用してもよい。この場合、軸流ファンと比較して小型化が容易な遠心ファンの形状と特性を活かし、頭上積載部の構成について、種々の変更を加えることが可能となる。
例えば、ファンと第1フィルターとの位置関係を変更して、第1フィルターを頭上積載部後端部付近の上面側の外気と直接接する位置に設けた上で、小型の遠心ファンを頭上積載部内部に設置することで、遠心ファンによって、第1フィルターを通過した清浄な外気が、頭上積載部内へと導入されるようにすることも可能である。
この場合、単一の収納部内にファン、電源部及び制御回路部を設けた上で、さらにその上面を第1フィルターとすることができることから、頭上積載部の小型化を図る場合に好適な構成となる。
[21 第21実施形態]
第21実施形態に係る防護衣100KKにつき、図114から図125に基づいて説明する。なお、本実施形態は、第20実施形態と類似することから、第20実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第20実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100KKが第20実施形態に係る防護衣100JJと異なるのは次の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1KKは、図114及び図115に示すように、第20実施形態に係る防護衣本体1JJと同様、着用者Wの頭部の前方(顔面部)のみを覆い、頭部の後方は覆わないように形成され、透明な硬い材料で着用者Wの頭部の前方を覆う形状に成形された本体部300KKと、本体部300KKの着用者の顔面側に位置する面に備えられた顔沿い成型部材350KK及びスポンジ部材360と、を備える。
[(a) 本体部]
本体部300KKは、図114及び図115に示すように、第20実施形態に係る本体部300JJと同様、例えば、透明な硬い厚さ0.5mm~1mm程度のプラスチック板を真空成型して形成することで、深さのあるお面状の形状に形成されている。
本体部300KKは、ゴムベルト取付部3007に取り付けられるゴムベルト3005KKとして、図115に示すように、長さを調整するアジャスター3005aを備えるものを用いている。なお、ゴムベルト3005KKの形状は、本体部300KKの左右に接続され、着用者Wの頭部後方に配置することで、防護衣本体1KKを着用者Wの顔面前方に保持できるものであれば特に限定されず、細い紐状のものであっても、扁平な帯状のものであってもよい。
また、図114及び図115(a)に示すように、本体部300KKは、着用者の顎の下方の位置に第2開口部3008KKを備え、第2開口部3008KKは、第2フィルター3009KKによって覆われている。
本実施形態においては、第2フィルター3009KKとして、第1フィルター9021と比較して濾過能力が低い代わりに圧力損失の小さいフィルターを用いる。これによって、第2開口部3008KKを小さくし、かつ、第2フィルター3009KKの濾過面積を小さくすることが可能となると共に、第2フィルター3009KKが目詰まりし難くなることから、第2フィルター3009KKを本体部300KKに着脱不能に取り付けられた非交換式のフィルターとしたことによる不都合が小さくなる。
ここで、第2フィルター3009KKの役割について、ファンによって防護衣本体内に空気を導入する陽圧式の場合と、ファンによって防護衣本体内から空気を排出する陰圧式の場合と、に分けて考察する。
例えば、着用者Wがウィルス等に感染することを防止するために陽圧式で使用する場合、着用者Wが通常の呼吸を行ったのみであれば、第2フィルター3009KKが備えられた第2開口部3008KKからの外気の流入はほとんど生じない。
また、着用者Wが深呼吸をした場合には、僅かに第2フィルター3009KKが備えられた第2開口部3008KKからの外気の流入が生じる可能性があるが、流入量は僅かであることから、第2フィルター3009KKの濾過能力が低くても、大きな問題はない。また、着用者Wがウィルス等に感染することを防止する目的であれば、着用者Wはウィルス等に感染していないことが想定されることから、着用者Wの呼気を浄化する必要はない。
したがって、この場合、第2フィルター3009KKについて、それほど高い濾過能力は必要ではない。
これに対し、例えば、着用者Wのみがウィルス等に感染している場合において、周囲の人に感染させることを防止するために陰圧式で使用する場合、第2フィルター3009KKが備えられた第2開口部3008KKから外気が流入するが、周囲にウィルス等に感染している人がいることは想定されておらず、外気は清浄であることから、これを濾過する必要はない。
また、着用者Wの呼気は、防護衣本体1KKから排出される際に第1フィルター9021で濾過される。着用者Wが深呼吸をした場合には、第2フィルター3009KKが備えられた第2開口部3008KKからも僅かに防護衣本体1KK内の空気が排出される可能性があるが、排出量は僅かであることから、第2フィルター3009KKの濾過能力が低くても、大きな問題はない。
したがって、この場合も、第2フィルター3009KKについて、それほど高い濾過能力は必要ではない。
本実施形態は、上記のような用途を想定して、第2フィルター3009KKとして、第1フィルター9021と比較して濾過能力が低い代わりに圧力損失の小さいフィルターを用いることで、第2開口部3008KKを小さくし、かつ、第2フィルター3009KKの濾過面積を小さくすると共に、第2フィルターを非交換式のフィルターとし易くしたものである。
[b 頭上積載部]
頭上積載部90KKは、図114及び図115に示すように、第20実施形態に係る頭上積載部90と同様、防護衣本体1KKの本体部300KKに着脱自在に取り付けられると共に、着用者Wの頭上に載せられる部材であり、図116に示すように本体部300KKの上面に形成された風路管接続部3011に接続される。
また、頭上積載部90KKは、図117に示すように、内部が空洞となるように形成され、ファン収納部901KKと、第1フィルター収納部902と、風路管903KKと、電源部904と、制御回路部905と、を備える。
図117に示すように、ファン収納部901KKは、第20実施形態と異なり、電源部や制御回路部を内蔵することなく、電源部904及び制御回路部905は、ファン収納部901KKの左右から後方へと突出するように配置されている。なお、電源部904及び制御回路部905の構成自体は、第20実施形態に係る電源部9012及び制御回路部9013と変わるとことはない。
また、ファン9011は、前方へと送風するようにファン収納部901KKの後端部に備えられている。
風路管903KKは、下方へと折り曲げることができるように構成された部分である折り曲げ部9032を備える。
折り曲げ部9032は、図115に示すように、頭上積載部90KKの風路管903KKの、防護衣本体1KK後端部の上方に位置する部分に設けられ、図115に示すような折り曲げ部9032が直線状となった状態と、図118に示すような折り曲げ部9032が90度曲げられた状態と、を切り換え可能であると共に、これら二つの状態で固定できるように構成されている。
折り曲げ部9032は、例えば、図117(b)に示すように、風路管903KKの底面に、0度(直線状)の状態と、90度曲げられた状態と、の2点で固定できる関節部9032aを設けた上で、他の面(上面及び左右の側面)を、蛇腹状に形成された蛇腹部9032bとすることによって形成すればよい。
風路管903KKが折り曲げ部9032を備えることで、図118に示すように、防護衣100KKを使用しない場合には、折り曲げ部9032を90度折り曲げることにより、頭上積載部90KKが収納等の際に嵩張らないようにすることができる。
なお、折り曲げ部9032の構成としては、上記のようにして使用できるものであれば関節部9032a及び蛇腹部9032bを備えるものに限られず、一般的な各種構造を用いることができる。
[c ベルト留め板]
ベルト留め板400は、図115、図118及び図119に示すように、頭上積載部90KKから下方に垂れ下がるようにして備えられた可撓性を有する矩形状の板状の部材であり、下端部付近の後面側に、防護衣本体1KKに備えられたゴムベルト3005KKを通すためのベルト通し4001を備える。
ベルト通し4001としては、ゴムベルト3005KKを通すことができるものであれば、その具体的な構成は任意である。
ベルト留め板400に備えられたベルト通し4001にゴムベルト3005KKが通されていることで、防護衣100KKの使用中にゴムベルト3005KKが下にずれ、防護衣本体1KKの着用者Wの頭部への固定が緩んでしまうのを防止することができる。
[(2) 使用方法の説明]
次に、本実施形態に係る防護衣100KKを、着用者Wが使用前に準備する際、着衣する際、及び使用後に脱衣する際の手順を説明する。
[a 準備時]
1 風路管903KKの端部を本体部300KKの風路管接続部3011に接続することにより、防護衣本体1KKと頭上積載部90KKとを一体化させる。また、風路管903KKに設けられた折り曲げ部9032を0度(直線状となった状態)とする。
2 ゴムベルト3005KKの長さを、アジャスター3005aを用いて調整する。
[b 着衣時]
1 制御回路部905を操作し、ファン9011を起動する。
2 防護衣本体1KK及びベルト留め板400の端部を持ち、防護衣本体1KKとベルト留め板400との間に頭部を差し込むように入れ、頭上積載部90KKを頭上に乗せるようにして防護衣100KKを被る。
3 着用者Wの顔と、顔沿い成型部材350KKに取り付けられたスポンジ部材360との間に隙間ができないように防護衣本体1KKの位置を微調整する。
[c 脱衣時]
1 防護衣本体1KK及びベルト留め板400の端部を持ち、防護衣本体1KKとベルト留め板400との間から頭部を抜く。
2 制御回路部905を操作し、ファン9011の電源を切る。
3 必要に応じて、風路管903KKに設けられた折り曲げ部9032を90度曲げる。
[(3) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
ベルト留め板の形状は、上記のような矩形状のものに限られず、図120に示すベルト留め板400LLのような、下部が二股に分かれた形状のものを用いてもよい。
ベルト留め板400LLは、着用者Wの後頭部に束ねられた髪(シニヨン)がある場合に対応するためのものであり、図120に示すように、下方が左右へと二股に分かれるように形成され、二股に分かれる部分付近に設けられた第1ベルト通し4002と、下端部の2か所の先端付近に設けられた二つの第2ベルト通し4003と、を備える。
ベルト留め板400LLがこのように二股に分かれていることで、図120に示すように、着用者Wの後頭部に束ねられた髪を避けて着用することが可能となり、このような髪形の着用者Wも、防護衣を使用し易くなる。
以下、第1ベルト通し4002及び第2ベルト通し4003を備えることによる効果について説明する。
なお、図115等に示すように、本実施形態においては、防護衣本体1KKを着用者Wの顔面前方に保持するためのゴムベルト3005KKとして、着用者Wの頭部の後方で交わるようにして、上下に2本のベルトが使用されている。
この点、本実施形態は頭上積載部90KKを有することから、ゴムベルト3005KKにおいて、下部のベルトは必須であるが、上部のベルトは必須ではなく、これを備えない構成とすることも可能である。しかしながら、下部のベルトのみを備える場合も、上下二本のベルトを備える場合も、ベルト留め板400LLに設けられたベルト通しの機能に大きな違いはない。
図120に示すように、ベルト留め板400LLを用いる場合、第1ベルト通し4002には、ゴムベルト3005KKの上下両ベルトが通され、第2ベルト通し4003には、ゴムベルト3005KKのうち下部のベルトのみが通される。
ゴムベルト3005KKのうち下部のベルトによる本体部300KKへの張力について考えると、図121(a)に示すように、ゴムベルト3005KKのうち下部のベルトが、第2ベルト通し4003に通されず、第1ベルト通し4002にのみ通されている場合、ゴムベルト3005KKによる張力には、上下方向の成分が多くなる。これに対し、ゴムベルト3005KKのうち下部のベルトが、第1ベルト通し4002に加えて第2ベルト通し4003にも通されている場合、ゴムベルト3005KKによる張力には、前後方向の成分が多くなる。
ゴムベルト3005KKの張力のうち、前後方向の成分は防護衣本体1KKを着用者Wの顔面方向に引き寄せ密着させる成分だが、上下方向の成分は防護衣本体1KKを上に引き上げる成分であることから、防護衣本体1KKを着用者の顔面にしっかりと密着させる観点からは、第2ベルト通し4003を備える方が好ましいことが分かる。
[b 第2変形例]
図122から図124に示す防護衣100MMのように、顔沿い成型部材350MMに風路管接続部3506を設け、頭上積載部90MMが、防護衣本体1MMの上端部から上方へと突出しないように構成してもよい。
すなわち、顔沿い成型部材350MMは、図122に示すように、左右方向中央上部に、風路管接続部3506としての開口部を有する。この場合、風路管接続部3506に、ファン9011を備える頭上積載部90MMが取り付けられることから、風路管接続部3506が、本発明におけるファン取付部として機能することとなる。
また、頭上積載部90MMは、図124に示すように、左右方向から見た際に風路管903MMが直線状となり、風路管開口部9031が前方を向くように形成されている。
この場合、風路管開口部9031が風路管接続部3506を覆うようにして頭上積載部90MMを顔沿い成型部材350MMに取り付けると、図123(a)に示すように、防護衣本体1MMの上端部よりも下方から、頭上積載部90MMが後方へと突出することとなる。
これによって、図122に示すように、前方から見た場合に、頭上積載部90MMが視認されなくなることから、防護衣の外観を向上することができる。
[c 第3変形例]
図125に示す防護衣100NNのように、ベルト留め板400を備えず、代わりに、防護衣本体1KKを着用者Wの顔面に対して適切な位置で保持するためのゴムベルトとして、図125(b)に示すように後方から見た際に上方へと略垂直に伸びるベルトである垂直ベルト30051を備えるゴムベルト3005NNを使用するようにしてもよい。
ゴムベルト3005NNは、図125(b)に示すように、3本に枝分かれするように形成されたベルトであり、2つの端部において、防護衣本体1KKの本体部300KKの左右に形成されたゴムベルト取付部3007のうち、下方に形成されたものに固定されている。
また、残りの一つの端部(垂直ベルト30051の上端部)は、図125(a)に示すように、防護衣本体1KKの上部、例えば、本体部300KKの上面や、顔沿い成型部材350KKの後面側の上部等に固定されている。
ゴムベルト3005NNが、このような垂直ベルト30051を備えることで、ベルト留め板400を備えずとも、防護衣100NNの使用中にゴムベルト3005NNが下にずれ、防護衣本体1NNの着用者Wの頭部への固定が緩んでしまうのを防止することができる。
なお、図125においては、ゴムベルト3005NNが3本に枝分かれするようにした場合につき図示したが、これに限られず、例えば、図119等に示すゴムベルト3005KKのように上下2本のベルトを左右方向中央部において交わるように配置した上で、さらに、これら2本のベルトが交わる部分から上方へと伸びるように、垂直ベルト30051を備えるようにしてもよい。
また、第2変形例において説明したように、顔沿い成型部材に風路管接続部を設け、頭上積載部が防護衣本体の上端部から上方へと突出しないように構成した上で、ベルト留め板400を備えずに、垂直ベルト30051を備えるゴムベルト3005NNを使用するようにしてもよい。
また、ベルト留め板を備えた上で、さらに、垂直ベルト30051を備えるゴムベルト3005NNを使用することも可能である。この場合、ベルト留め板に設けられるベルト通しの位置を、ゴムベルト3005NNを通すことができるように適宜調整する必要がある。
[d その他の変形例]
第2開口部3008KK、第2フィルター3009KKを廃し、本体部300KKの着用者Wの顎に対応する部位に、適切な大きさの空気排出孔を設けるようにしてもよい。この場合、着用者Wが深呼吸等の大きな吸気を行った場合に当該空気排出孔からの逆流を防ぐための逆流防止弁を備えることが好ましい。
また、第2開口部を、防護衣本体の本体部ではなく顔沿い成型部材に設けてもよい。
本体部300KKのゴムベルト取付部3007に十分な可撓性を持たせた上で、ゴムベルト3005KKの代わりに伸縮性のないベルトを使用してもよい。
ゴムベルト3005KKにつき、上部のベルトを廃し、下部のベルトを取り付けるためのゴムベルト取付部3007を本体部300KKの上下方向中央部付近に設けることで、ベルトを1本にしてもよい。
頭上積載部90KKにつき、電源部904及び制御回路部905のいずれか一方又は両方を風路管903KKの横に移してもよい。
[(4) 使用者への提供物]
本実施形態に係る防護衣100KKを、使用者たる着用者Wに販売する場合には、概ね以下のセットで提供することが好ましい。
a 頭上積載部
b 防護衣本体として大中小3サイズ、眼鏡対応型・非対応型の計6種類
3 ベルト留め板として大小2サイズ、シニオン対応型・非対応型の計4種類
4 交換用の第1フィルター
[22 第22実施形態]
第22実施形態に係る防護衣100PPにつき、図126から図130に基づいて説明する。なお、本実施形態は、第21実施形態の第2変形例と類似することから、第21実施形態の第2変形例と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第21実施形態の第2変形例と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100PPは、アウターシールドとして機能する本体部300PP及びインナーシールドとして機能する顔沿い成型部材350PPを有する防護衣本体1PPと、防護衣本体1PP内に濾過された空気を送るための第1フィルター907、ファン908等を有する頭上積載部90PPと、を備え、防護衣本体1PP内に導入された空気及び着用者Wの呼気を、本体部300PPに設けられた開口面積の大きい開口部である第2開口部3008PPを覆うように備えられたマスク状フィルター370を介して排出するものである。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1PPは、図126に示すように、少なくとも目、鼻及び口を含む着用者Wの頭部の前方(顔面部)のみを覆い、頭部の後方は覆わないように形成され、透明な硬い材料で着用者Wの頭部の前方を覆う形状に成形された本体部300PPと、本体部300PPの着用者の顔面側に位置する面に備えられた顔沿い成型部材350PP及びスポンジ部材360PPと、本体部300PPに対して着脱自在なマスク状に構成されたマスク状フィルター370と、を備える。
[(a) 本体部]
本体部300PPは、図126に示すように、第21実施形態の第2変形例に係る本体部300MMと同様、例えば、透明な硬い厚さ0.5mm~1mm程度のプラスチック板を真空成型して形成することで、深さのあるお面状の形状に形成されている。
本体部300PPは、防護衣本体1PPを着用者Wの頭部に装着するためのゴムベルト3005PPとして、図126(b)に示すように、着用者Wの頭部の後方において、一本の幅の広い帯状のベルトとなるように構成され、当該部分に長さを調整するアジャスター3005aを備えるものを用いている。
また、ゴムベルト3005PPは、本体部300PPを形成するプラスチック板に空けられた孔であるゴムベルト取付部3007PPに通されて、本体部300PPを形成するプラスチック板に取り付けられている。
また、図126に示すように、本体部300PPは、着用者Wの口から顎に対応する部分に、第2開口部3008PPを備える。後述のように、第2開口部3008PPは、マスク状フィルター370によって覆われることとなる孔部である。
第2開口部3008PPは、図126(a)に示すように、正面視において、下方に位置する下底が上方に位置する上底よりも短い略台形状となるように形成され、全ての辺(上下の2辺と左右の2辺)が、本体部300PPの形状に沿って中央部において本体部300PPの外面側(着用者Wに向くのと反対側)へと膨らむように形成されている。なお、全ての辺がこのように構成されていることが好ましいが、一部の辺のみが、本体部300PPの形状に沿って中央部において外側へと膨らむように形成されるようにしてもよい。
また、本体部300PPは、図126(b)に示すように、左右の端部の第2開口部3008PPの左右に位置する部分に、後述のマスク状フィルター370の紐部3702を掛けることができるように構成された後方への突出部であるマスク掛け部3013を備える。
[(b) 顔沿い成型部材]
顔沿い成型部材350PPは、図126に示すように、第21実施形態の第2変形例に係る顔沿い成型部材350MMと同様、例えば、厚さ0.5mm程度の弾力性のあるプラスチック材料により、予め着用者の顔面に沿う形状となるように成型され、左右方向中央上部に、風路管接続部3506PPを有する。この場合も、風路管接続部3506PPに、ファン908を備える頭上積載部90PPが取り付けられることから、風路管接続部3506PPが、本発明におけるファン取付部として機能することとなる。
風路管接続部3506PPは、図127に示すように、顔沿い成型部材350PPを構成するプラスチック材料に、略矩形状の開口部35061を設けた上で、開口部35061を後面側(着用者Wに向く面側)から覆うようにして、開口部35061より僅かに大きい矩形状に形成され、左右方向に長い略楕円形状の孔部35062aが開口した弾性を有するフィルムであるゴムフィルム35062を貼付することで形成されている。
孔部35062aは、後述の頭上積載部90PPの風路管903PPの外形よりもわずかに小さく形成されている。これによって、図130に示すように後述の頭上積載部90PPの風路管903PPを差し込むことで、隙間なく頭上積載部90PPを取り付けることが可能となる。
ゴムフィルム35062を形成する具体的なゴムの厚みや用いるゴムの種類は、上記のようにして頭上積載部90PPを取り付けることができるものであれば特に限定されない。
[(c) スポンジ部材]
顔沿い成型部材350PPの顔出し孔3501の周囲の部分には、着用者Wの顔面に密着して密閉度を確保するためのスポンジ部材360PPが備えられている。スポンジ部材360PPは、スポンジの弾性により着用者Wの顔面に密着することで、着用者Wの顔面と、防護衣本体1PPとの間の空間からの空気の漏れを防止するための空気漏れ防止手段として機能する。
スポンジ部材360PPは、スポンジが柔軟性を有するプラスチックフィルムで覆われた上で、両面テープ等の貼付手段を用いて顔沿い成型部材350PPの顔出し孔3501の縁の着用者Wの顔面に向く側に取り付けられている。
[(d) マスク状フィルター]
マスク状フィルター370は、図126に示すように、フィルター本体3701の左右両端部に紐部3702を備えることで、一般的なマスクに類似した形状となるように形成されている。
フィルター本体3701は、本体部300PPに形成された第2開口部3008PPに対応して、下方に位置する下底が上方に位置する上底よりも短い略台形状に形成されている。また、フィルター本体3701は、本体部300PPの第2開口部3008PPよりも大きく、第2開口部3008PPを覆うことができるように形成されている。
フィルター本体3701を構成するフィルターの種類としては、他の実施形態における排出部フィルターと同様、ウィルス、化学物質、粉塵等の防護対象物に合わせて、適宜最適な種類のフィルターを選択すればよい。
紐部3702は、フィルター本体3701の左右に、上下2か所で固定されるようにして取り付けられる紐状又は帯状の部材である。
本体部300PPの左右に備えられたマスク掛け部3013に、マスク状フィルター370の紐部3702を掛けることで、マスク状フィルター370のフィルター本体3701が第2開口部3008PPを覆うようにして、マスク状フィルター370を本体部300PPに取り付けることができる。
紐部3702は、上記のようにしてマスク掛け部3013に掛けた際に、フィルター本体3701によって第2開口部3008PPを隙間なく覆うことができるように、例えば、伸縮性を有する部材により、紐部3702を伸ばした状態でマスク掛け部3013に掛けることとなる長さに形成し、フィルター本体3701を本体部300PPに押し付けるように構成することが好ましい。
[b 頭上積載部]
頭上積載部90PPは、着用者Wの頭上に載せられる部材であり、図126(b)及び図130に示すように、第21実施形態の第2変形例に係る頭上積載部90MMと同様、防護衣本体1PPの顔沿い成型部材350PPに設けられた風路管接続部3506PPを挿通するようにして顔沿い成型部材350PPに着脱自在に取り付けられる。
また、頭上積載部90PPは、図126及び図128から図130に示すように、フィルター容器906と、第1フィルター907と、ファン908と、電源部909と、制御回路部910と、音透過管914と、抜け防止紐915と、風路管903PPと、を備える。
フィルター容器906は、図128に示すように、上面が開放部となる略直方体状に形成され、当該開放部を覆うようにして、第1フィルター907が取り付けられる。
フィルター容器906の上面以外の面は、プラスチック板等の厚く硬質な材料で形成されている。また、フィルター容器906の前端部に風路管903PPが接続される。
また、フィルター容器906の内部に、ファン908と、電源部909と、制御回路部910と、が収納されている。また、ファン908の空気送出口9081から、風路管903PPへと繋がるようにして、音透過管914が備えられている。
また、フィルター容器906の下面には、図126(b)、図128(b)、図129及び図130に示すように、支点9061としての突出部が設けられている。
第1フィルター907は、ファン908によってフィルター容器906内に導入され、ひいては、頭上積載部90PPを介して防護衣本体1PP内へと導入される空気を濾過するための手段であり、他の実施形態における吸気部フィルターと同様、ウィルス、化学物質、粉塵等、着用者Wを防護したい防護対象物に合わせて、適宜最適な種類のフィルターを選択すればよい。
ファン908は、フィルター容器906内へと第1フィルター907を介して空気を導入し、風路管903PPを介して防護衣本体1PP内へと空気を導入するための部材であり、上面から空気を取り込み側面の一端(この場合前面)に設けられた空気送出口9081から空気を送出する遠心ファンを使用する。
また、ファン908は、図128(b)に示すように、第1フィルター907との間に間隔を空けて配置されている。
電源部909は、ファン908に電力を供給するための手段であり、その具体的な構成は、上述の第20実施形態の頭上積載部90のファン収納部901に収納された電源部9012と変わるところはない。
また、制御回路部910の具体的な構成は、上述の第20実施形態の頭上積載部90のファン収納部901に収納された制御回路部9013と変わるところはない。
音透過管914は、ファン908の空気送出口9081から風路管903PPへと続くようにフィルター容器906内に形成された管状の部分であり、上面がプラスチックフィルム等の薄く軟質な材料で形成され、他の面はプラスチック板等の厚く硬質な材料で形成されている。
頭上積載部90PPが、上記のようにフィルター容器906、第1フィルター907、ファン908、電源部909、制御回路部910及び音透過管914を備えて構成されていることによって、ファン908を駆動させると、図128(b)に示すように、外気は第1フィルター907を介して濾過されてフィルター容器906内に入った後、ファン908の上面から取り込まれ、空気送出口9081から音透過管914を経由して風路管903PPに送出されることとなる。
フィルター容器906の下面に設けられた支点9061は、フィルター容器906の下面に設けられた突出部であり、図126(b)に示すように、着用者Wが防護衣100PPを着用した際に、着用者Wの頭部に接するようにして設けられている。
頭上積載部90PPが防護衣本体1PPに接続される風路管接続部3506PPにおいては、頭上積載部90PPから防護衣本体1PPに対して、防護衣本体1PPの重量を打ち消す上向きの力が加えられることとなるが、頭上積載部90PPのフィルター容器906の下面に支点9061が設けられていることで、このような力を適切に加えることができる。
なお、支点9061としての突出部を設けることなく、フィルター容器906の底面のうち、着用者Wの頭部と接したところを支点とみなした上で、フィルター容器906内の電源部909、制御回路部910等の重量物を後方に配置するなど、部品の配置を最適化することによって、支点9061としての突出部を設けた場合と同様の効果を得ることも可能である。
風路管903PPは、図128から図130に示すように、頭上積載部90PPのフィルター容器906の前端部に接続された部分であり、フィルター容器906と接続されているのと反対側の端部に風路管開口部9031PPが形成され、フィルター容器906内に形成された音透過管914と、防護衣本体1PPの顔沿い成型部材350PPに形成された風路管接続部3506PPと、を繋ぐ筒状に形成されている。
また、風路管903PPは、フィルター容器906と、着脱不能に一体的に形成されている。
風路管903PPは、左右方向から見た際に直線状となり、また、断面が、顔沿い成型部材350PPに形成された風路管接続部3506PPのゴムフィルム35062に開口した孔部35062aよりもわずかに大きい左右方向に長い略楕円形状となるように形成されている。これによって、風路管903PPを孔部35062aに差し込むことで、図130に示すように、頭上積載部90PPを、隙間なく顔沿い成型部材350PPに取り付けることが可能となる。
抜け防止紐915は、図126(b)に示すように、頭上積載部90PPと、防護衣本体1PPの本体部300PPとを着脱自在に繋ぐ紐状又は帯状の部材である。抜け防止紐915は、一端部が頭上積載部90PPのフィルター容器906の外面に固定されると共に、他端部を、防護衣本体1PPの本体部300PPの外面側に着脱自在に接続できるように構成されている。
また、抜け防止紐915は、これを防護衣本体1PPの本体部300PPに接続した状態では、頭上積載部90PPの風路管903PPを、風路管接続部3506PPから抜くことができない長さとなるようにその長さが定められる。
抜け防止紐915を備えることによって、これを防護衣本体1PPの本体部300PPに接続した状態では、頭上積載部90PPの風路管903PPが、風路管接続部3506PPから抜けなくなることから、大きな動きを伴う作業等に使用する場合においても、予期せず風路管903PPが風路管接続部3506PPから抜けてしまうことを防止できる。
なお、抜け防止紐915は、一端部が防護衣本体1PPの本体部300PPに固定され、他端部を、頭上積載部90PPのフィルター容器906の外面に着脱自在に接続できるように構成してもよい。
[(2) 効果の説明]
次に、本実施形態に係る防護衣100PPの効果につき説明する。
まず、風路管接続部3506PPが、顔沿い成型部材350PPを構成するプラスチック材料に形成された開口部35061を覆うように孔部35062aが開口したゴムフィルム35062を貼付して形成され、頭上積載部90PPの風路管903PPを孔部35062aに差し込むようにして、防護衣本体1PPと頭上積載部90PPとを一体化することで、風路管903PPの外側を、ゴムフィルム35062の孔部35062aの縁に密着させることができ、空気の漏れを防止できる。
また、風路管903PPを容易に風路管接続部3506PPに差し込み、また風路管接続部3506PPから引き抜くことができることから、防護衣100PPの使用前の防護衣本体1PPと頭上積載部90PPとの一体化、及び防護衣100PPの使用後の防護衣本体1PPと頭上積載部90PPとの分離も容易となる。
なお、柔軟なゴムフィルム35062に開口した孔部35062aに筒状の風路管903PPを差し込む場合、密着度を高め、隙間が生じることを防ぐ観点からは、孔部35062aと、風路管903PPの断面形状が、共に真円であることが最良である。共に真円であれば、ゴムフィルム35062の孔部35062aの縁によって、風路管903PPの外側に対して均等な力が加わり、孔部35062aの縁が均等に密着するからである。
しかしながら、風路管903PPの断面形状を真円とした場合、同じ断面積を得るために、風路管903PP、ひいては防護衣100PP全体の上下方向の長さが長くなり、外観を損ねる。また、上下方向の長さが長くなることを防ぎつつ必要な断面積を得るためには、断面が真円の風路管を左右方向に複数並べることが最良であるが、構造の複雑化による生産コストの増大を招く。
そこで、本実施形態は、孔部35062aの形状及び風路管903PPの断面形状を左右方向に長い略楕円形状とすることで、隙間が生じることの防止、上下方向の長さの抑制、及び構造の複雑化の抑制のバランスを取ることを図ったものである。
なお、密着度を高め、隙間が生じることを防ぐことを優先する場合には、孔部35062aの形状及び風路管903PPの断面形状を真円とすることもできるし、構造の複雑化による生産コストの増大が許容される場合には、頭上積載部の風路管を、断面が真円の風路管が左右方向に複数並ぶように形成の上、これに対応して、顔沿い成型部材を、真円の孔部が形成された風路管接続部が左右方向に複数並ぶように形成してもよい。
また、柔軟なゴムフィルム35062に開口した孔部35062aに筒状の風路管903PPを差し込むようにして頭上積載部90PPを着脱することによって、着脱を繰り返しても、風路管903PPが摩耗してしまうことを防止できる。
また、簡易な構造で頭上積載部90PPを防護衣本体1PPに対して着脱自在とできることから、風路管903PPを短くすることができ、頭上積載部90PPが前後方向に長くなり過ぎることを防止でき、かつ、安価に製造することができる。
また、風路管903PPを柔軟なゴムフィルム35062に開口した孔部35062aに差し込むようにして頭上積載部90PPが防護衣本体1PPに固定されることから、防護衣本体1PPの着用者Wの顔面に対する上下の位置の調整が容易となる。
また、風路管903PPが柔軟なゴムフィルム35062に開口した孔部35062aに差し込まれるようにして、頭上積載部90PPが防護衣本体1PPに固定されることから、頭上積載部90PPを安定した状態で着用者Wの頭上に載せることが可能となる。
また、風路管903PPが柔軟なゴムフィルム35062に開口した孔部35062aに差し込まれるようにして、頭上積載部90PPが防護衣本体1PPに固定されることから、頭上積載部90PPに備えられたファン908の振動が防護衣本体1PPへと伝わることを防止できる。
また、頭上積載部90PPのフィルター容器906が音透過管914を備えることで、着用者Wに伝わるファン908のノイズも低減できる。
すなわち、まず、空気送出口9081以外から発生したファン908のノイズ(風切り音)のうち、上方に向かったノイズは、第1フィルター907を突き抜けて上方に透過し、外部に放出される。
また、空気送出口9081以外から発生したファン908のノイズのうち、下方や側方に向かったノイズは、フィルター容器906内で反射を繰り返し、最終的には上方に向かい、第1フィルター907を透過し、外部に放出される。
また、空気送出口9081から発生したファン908のノイズについては、本実施形態と異なり空気送出口9081と風路管903PPとが直接接続されていると、空気送出口9081から放出されたノイズは、風路管903PPの中で反射を繰り返し防護衣本体1PP内に入ることとなる。
これに対し、本実施形態においては、ファン908を後方に位置させ、空気送出口9081と風路管903PPとの間に、上壁がプラスチックフィルム等の薄く軟質な材料で形成された音透過管914を設けることにより、多くのノイズが音透過管914の上壁から上方に透過した後、さらに第1フィルター907を透過し、外部に放出される。
したがって、本実施形態によれば、ファン908のノイズのうち、空気送出口9081から発生したもの、空気送出口9081以外から発生したものの両者について、防護衣本体1PP内に侵入し、着用者Wに伝わることを防止することができる。
なお、第1フィルター907の上面には、フィルターの破損を防ぐための、硬質な材料によって網目状に形成されたフィルターガード(不図示)を設けることも可能であるが、第1フィルター907から効率よくファン908のノイズを透過させ、外部に放出するためには、このようなフィルターガードが反射面を構成する比率(フィルターガードが第1フィルター907の上面を覆う面積の、第1フィルター907全体の面積に対する比率)が少ないほどよく、0.2以下とすることが好ましい。
このような比率を実現するためには、フィルターガードとして、例えば金属メッシュを利用するようにすればよい。
また、フィルター容器906内に、ファン908、電源部909及び制御回路部910を収納することで、各部品の配置面積を少なくすると共に、各部品が外部から視認されなくなり、頭上積載部90PPの外観を向上することができる。
なお、フィルター容器906内に、ファン908、電源部909及び制御回路部910を収納する場合には、第1フィルター907の効果を損なうことがないように、各部品の寸法や配置を工夫することが好ましい。また、第1フィルター907の効果を最大化することを重視する場合には、必要に応じて電源部909及び/又は制御回路部910を、フィルター容器906の外部に配置することも可能である。
また、防護衣本体1PPに形成された第2開口部3008PPを、マスク掛け部3013に掛けられたマスク状フィルター370が覆うように構成されていることで、マスク状フィルター370の紐部3702の長さを適切なものとし、マスク掛け部3013に掛けられた状態で、マスク状フィルター370のフィルター本体3701が本体部300PPの第2開口部3008PPの周囲の部分に押し付けられるようにすると、マスク状フィルター370によって、第2開口部3008PPを隙間なく覆うことができる。
また、略台形状に形成された第2開口部3008PPの各辺(上下の2辺と左右の2辺)が、本体部300PPの形状に沿って中央部において外側へと膨らむように形成されていることで、さらに隙間が生じ難くなると共に、マスク状フィルター370の本体部300PPに対する脱着も容易となる。
また、マスク状フィルター370は、一般的なマスクと同様の構造に形成されていることから、容易に着脱や交換を行うことができ、また、マスク状フィルター370を外せば、本体部300PPには、第2開口部3008PPが開口していることから、マスク状フィルター370のみを外せば、着用者Wは、防護衣100PPを着用したままで飲食することが可能となる。
このようにしてマスク状フィルター370のみを外して飲食する場合にも、着用者Wの鼻孔付近は、防護衣本体1PPの本体部300PPによって覆われていることから、着用者Wは、鼻孔から、頭上積載部90PPの第1フィルター907によって濾過されて防護衣本体1PP内に導入された空気を吸うことができる。また、第2開口部3008PPにおいては、エアカーテンのような効果も得られることから、この際に第2開口部3008PPから流入する外気の量も抑えることができる。
また、第2開口部3008PP及びこれを覆うマスク状フィルター370のフィルター本体3701の面積を大きくすることができることから、圧力損失を小さくすることができる。
また、着用者Wの口の前方に第2開口部3008PPが設けられ、これがマスク状フィルター370で覆われていることから、着用者Wが防護衣100PPを着用した状態で会話した際の声のくぐもりを低減できる。
また、頭上積載部90PPに備えられたファン908によって生じたノイズが防護衣本体1PP内に侵入すると、防護衣本体1PP内で反響増幅し、増幅された音の一部が着用者Wの耳の方に突き抜け、着用者Wがうるさく感じることとなるが、防護衣本体1PP内へのノイズの侵入は、上記のように頭上積載部90PPの構造によって大幅に抑えられており、さらに、僅かに侵入してしまったノイズも、第2開口部3008PPから逃がすことができることから、さらなる静音化が可能となる。
[(3) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態では、第2開口部3008PPを覆う排出部フィルターとしてマスク状フィルター370を使用し、マスク状フィルター370のみを、防護衣本体1PPの本体部300PPに対して着脱できるようにしたが、これに替えて、本体部300PPの第2開口部3008PPの周囲の部分ごと、本体部300PPの他の部分に対して着脱できるようにした上で、当該部分に、第2開口部3008PPを覆うようにしてフィルターを取り付けるようにしてもよい。当該部分が、本発明における口対応部として機能することとなる。
この場合、フィルター自体は、上記の第2開口部3008PPの周囲の部分に着脱不能に取り付ければよい。
また、本体部300PPの第2開口部3008PPの周囲の部分を、本体部300PPの他の部分と別体として形成した上で、当該部分を、本体部300PPの他の部分と、例えば蝶番等を利用して接続することで、第2開口部3008PP及び第2開口部3008PPの周囲の部分を含む、開閉自在の開口部が形成されるようにし、当該部分に、第2開口部3008PPを覆うようにしてフィルターを取り付けるようにしてもよい。当該部分が、本発明における口対応開閉部として機能することとなる。
この場合、本体部300PPの第2開口部3008PPの周囲の部分の下端部が、例えは蝶番等を利用して本体部300PPの他の部分と接続され、本体部300PPの第2開口部3008PPの周囲の部分を、その下端部を回転軸として回転させるようにして開状態と閉状態とを切り替えことができるようにすることが好ましい。
また、上記のように回転させるのではなく、上下方向等にスライドさせるようにして、開状態と閉状態とを切り替えことができるようにしてもよい。
また、マスク状フィルター370に代えて、例えば、蝶番等を介して本体部300PPの第2開口部3008PPの下方の部分に接続されるフィルターを用いてもよい。この場合、飲食等の際には、これを下方に垂らすようにして第2開口部3008PPを開放状態とし、飲食等の終了後には、フィルターを上に持ち上げて、第2開口部3008PPを覆うこととなる。
この場合、第2開口部3008PPを開状態とした際にも、フィルターが蝶番を介して下に垂れた状態となっていることから、フィルターによって第2開口部3008PPが覆われた状態と、覆われていない状態との切り替えも容易となる。
また、顔沿い成型部材350PPが、防護衣本体1PPの全周に亘って備えられていることは必須ではなく、顔沿い成型部材350PPを防護衣本体1PPの周囲の一部にのみ備えるようにし、顔沿い成型部材350PPが備えられていない部分については、本体部300PP自体が着用者Wの顔面に密着するようにしてもよい。
[23 第23実施形態]
第23実施形態に係る防護衣100QQにつき、図131から図133に基づいて説明する。なお、第22実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第22実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100QQは、例えば、インフルエンザ等の感染症の医療現場で使用するのに適したものであり、第22実施形態と異なるのは、以下の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1QQは、図131に示すように、着用者Wの目、鼻及び口を単一の面体380で覆うようにして構成されている。また、面体380の周囲には、空気漏れを防ぐためのスポンジ部材360QQが備えられ、面体380は、取付ベルト410によって着用者Wの顔面に取り付けられる。
また、面体380の着用者Wの口に対応する位置に形成された第2開口部3802を覆うようにして、第2マスク状フィルター390が取り付けられる。
第2開口部3802の面積は、着用者Wがストローを使用して飲料を飲むことを想定する場合1cm以上2cm以下であることが好ましく、着用者Wがボトルから直接飲料を飲むことを想定する場合10cm以上20cm以下であることが好ましく、着用者Wが食事を取ることを想定する場合25cm以上100cm以下であることが好ましい。
[(a) 面体]
面体380は、例えば、透明な硬い厚さ0.5mm~1mm程度のプラスチック板を真空成型して形成することで、着用者Wの目、鼻及び口を覆い、かつ端部近傍の部分が、着用者Wの顔面に沿い、隙間が生じ難い形状となるように形成されている。
また、面体380は、上部に風路管接続部3801を有する。風路管接続部3801は、図131に示すように、面体380に設けられた開口部から僅かに筒状の部材が突出するように形成され、このような筒状の部材を、後述の頭上積載部90QQの風路管903QQと接続できるように構成されている。
この場合も、風路管接続部3801に、ファン908を備える頭上積載部90QQが取り付けられることから、風路管接続部3801が、本発明におけるファン取付部として機能することとなる。
また、面体380のうち着用者Wの口を覆う部分は、大きく切り取られて開口し、第2開口部3802が形成されている。第2開口部3802の構成は、第22実施形態に係る第2開口部3008PPと変わるところはなく、後述のように、第2マスク状フィルター390によって覆われる。
また、第2開口部3802の左右に位置する部分に、後述の第2マスク状フィルター390の紐部3902を掛けることができるように構成されたマスク掛け部3803を備える。マスク掛け部3803は、面体380の左右の端部に、第2マスク状フィルターの紐部3902に対応して、左右各2か所に形成されている。
マスク掛け部3803は、面体380のいずれの端部においても、図131に示すように、上側のものは第2開口部3802の上端部よりも上方に位置し、下側のものは第2開口部3802の下端部よりも下側に位置するように備えられている。
また、面体380の左右の端部付近のマスク掛け部3803の上部には、後述の取付ベルト410を取り付けるための孔部であるベルト通し孔3804が左右各2か所に形成されている。
[(b) スポンジ部材]
面体380の端部近傍の着用者Wの顔面に接する部分には、面体380を周回するようにして、着用者Wの顔面に密着して面体380と着用者Wの顔面との間の気密性を保つためのスポンジ部材360QQが取り付けられている。
スポンジ部材360QQは、第22実施形態に係るスポンジ部材360PPと同様に、スポンジが柔軟なプラスチックフィルムで覆われた上で、両面テープ等の貼付手段を用いて、面体380の着用者Wの顔面に向く側に取り付けられている。
確実に空気漏れを防止するためには、スポンジ部材360QQは、断面が矩形状となるように形成されると共に、幅(着用者Wの顔面に接する部分の短手方向の長さ)は5mm以上であることが好ましいが、幅が広過ぎて20mmを超えると、スポンジ部材360QQを面体380に貼り付け難くなり、また着用者Wの顔面に接する面積が広くなり過ぎてしまい、蒸れの問題も生じる。
また、着用者Wの顔面の凹凸を吸収するためには、厚さ(面体380への接着面から着用者Wの顔面に接する面までの不使用状態における距離)は5mm以上あることが好ましいが、20mmを超える厚さだと、面体380から外れ易くなる。
したがって、スポンジ部材360QQは、幅5mm以上20mm以下、厚さ5mm以上20mm以下の断面が矩形状となる帯状に形成されていることが好ましい。
なお、着用者Wが眼鏡を使用する際には、眼鏡のテンプルを、着用者Wの顔面と、スポンジ部材360QQとの間に通すこととなるが、このような眼鏡のテンプルを通す部分(着用者Wの右目の右側に位置する部分及び着用者Wの左目の左側に位置する部分)では、スポンジ部材360QQの着用者Wの顔面に接する面の前後方向に対する角度が、20度以下であることが好ましい。
また、このように構成しても眼鏡のテンプルにより着用者Wの顔面とスポンジ部材360QQとの間に隙間が生じる場合には、眼鏡のテンプルを両側から挟むように構成された隙間防止片を、あらかじめ眼鏡のテンプルの着用者Wの顔面とスポンジ部材360QQとの間に位置する部分に取り付けることが好ましい。
[(c) 第2マスク状フィルター]
第2マスク状フィルター390は、図131に示すように、フィルター本体3901の左右両端部に紐部3902を備えて構成されている。
フィルター本体3901の構成は、第22実施形態に係るマスク状フィルター370のフィルター本体3701と変わるところはない。
紐部3902は、図131に示すように、紐状又は帯状の部材の両端部を一点でフィルター本体3901に固定することによって環状に形成されている。紐部3902は、フィルター本体3901の左右両端部に、上下2か所ずつ備えられている。また、紐部3902を構成する紐状又は帯状の部材は、伸縮性を有することが好ましい。
面体380の左右に備えられたマスク掛け部3803に、紐部3902を掛けることで、フィルター本体3901が第2開口部3802を覆うようにして、第2マスク状フィルター390を面体380に取り付けることができる。
[(d) 取付ベルト]
取付ベルト410は、防護衣100QQを、着用者Wに装着するための部材であり、図131に示すように、第1ベルト4101と、第2ベルト4102と、を備える。
第1ベルト4101は、面体380を着用者Wの顔面に取り付けるためのベルトであり、第22実施形態に係るゴムベルト3005PPと同様、着用者Wの頭部の後方において、一本の幅の広い帯状のベルトとなるように構成され、面体380の左右に2か所ずつ設けられたベルト通し孔3804に上下2本の幅の狭いベルトが取り付けられ、このような幅の狭いベルトに、2本のベルトを連結する上下連結具を介して、着用者Wの頭部後方に配置される幅の広い帯状のベルトが取り付けられている。
第1ベルト4101は、着用者Wの耳を避けつつ、安定して面体380を着用者Wの顔面に取り付けるために、このような形状に形成されている。
また図131(b)においては、一本の幅の広い帯状のベルトを、上下連結具の上下方向中央部に取り付けた場合について図示しているが、取り付け位置を上方又は下方にずらすことより、上下2本のベルトに掛かる力のバランスを変えることができる。
また、着用者Wの頭部の後方に位置する幅の広いベルトとしては、織物や編み物を使用せずに表面が平坦な素材を使用することが好ましい。
第2ベルト4102は、第1ベルト4101の左右方向中央部と、頭上積載部90QQとを接続するベルトであり、一端部が第1ベルト4101の左右方向中央部に固定され、他端部が後述の頭上積載部90QQの後端部に設けられたベルト接続部9063と着脱自在に接続可能となるように構成されている。
[b 頭上積載部]
頭上積載部90QQは、着用者Wの頭上に載せられる部材であり、図131に示すように、風路管903QQと、防護衣本体1QQの面体380に形成された風路管接続部3801とを接続することで、面体380と接続される。
また、頭上積載部90QQは、図132から図133に示すように、フィルター容器906QQと、ファン908と、電源部909と、制御回路部910と、風路管903QQと、第1マスク状フィルター913と、を備える。
フィルター容器906QQは、図132(a)に示すように、上面が開放部となる略直方体状に形成されている。
フィルター容器906の上面以外の面は、プラスチック板等の厚く硬質な材料で形成されている。
フィルター容器906QQは、前端部に風路管903QQが接続され、内部には、第22実施形態に係るフィルター容器906と同様、ファン908と、電源部909と、制御回路部910と、が収納されている。また、本実施形態においては、ファン908の空気送出口9081が直接風路管903QQへと繋がるように構成されている。
また、フィルター容器906QQは、図132(a)及び図133に示すように、下面が左右方向に突出するように形成され、平面視における四隅付近には、第1マスク状フィルター913の紐部9132を掛けるための突出部であるマスク掛け部9062を備え、後端部には、取付ベルト410の第2ベルト4102を着脱自在に取り付けるためのベルト接続部9063を備える。
図132(a)に示すように、ベルト接続部9063は、例えば第2ベルト4102を通して固定できる環状に形成すればよい。
図133(b)に示すように、フィルター容器906QQの前面及び後面は、上辺が左右方向中央部において盛り上がるように形成されている。
図133に示すように、フィルター容器906QQの上面の開口部は第1マスク状フィルター913のフィルター本体9131に覆われることとなるが、第1マスク状フィルター913を取り外すと、図132(a)に示すように、フィルター容器906QQの内部に収納されたファン908、電源部909及び制御回路部910を視認することができる。
なお、第1マスク状フィルター913を外した場合に内部に収納されたファン908、電源部909及び制御回路部910が視認できないように、空気の流れを大きく阻害しない範囲でカバーを取り付けたり、容器内にさらなるフィルターを設けたりしてもよい。
風路管903QQは、図132(a)及び図133に示すように、頭上積載部90QQのフィルター容器906QQの前端部に接続された部分であり、フィルター容器906QQと接続されているのと反対側の端部に風路管開口部(不図示)が形成され、フィルター容器906QQ内に備えられたファン908の空気送出口9081と、面体380に形成された風路管接続部3801と、を繋ぐ筒状に形成されている。
また、風路管903QQは、面体380とは着脱自在に形成され、フィルター容器906QQとは、着脱不能に一体的に形成されている。
なお、風路管903QQは、フィルター容器906QQに一体化された部分と、当該部分と面体380に形成された風路管接続部3801とを結ぶ着脱自在な部分と、に分離して構成してもよい
風路管903QQは、防護衣100QQの使用後に消毒し易いように、プラスチックフィルム等の防護対象物を透過させないフィルム又はシートで覆われていることが好ましい。なお、このようなフィルム又はシートによって覆われている面積は、風路管903QQの表面積(頭上積載部90QQと面体380とを接続した防護衣100QQの使用状態において、外部に露出する面積)の少なくとも7割以上であることが好ましい。
第1マスク状フィルター913は、図132(b)に示すように、フィルター本体9131の裏面(フィルター容器906QQに取り付けた際に下方を向く面)の4か所に、紐部9132を備えて構成されている。
フィルター本体9131は、図133(a)に示すようにフィルター容器906QQの上面全体を覆うことができる大きさの矩形状のフィルターである。
紐部9132は、図132(b)に示すように、紐状又は帯状の部材の両端部を一点でフィルター本体9131に固定することによって環状に形成されている。紐部9132は、矩形状のフィルター本体9131の各角の近傍の4か所に備えられている。紐部9132を構成する紐状又は帯状の部材は、伸縮性を有することが好ましい。
図133(a)に示すように、フィルター容器906QQの左右に備えられたマスク掛け部9062に、紐部9132を掛けることで、フィルター本体9131がフィルター容器906QQの上面の全体を覆うようにして、第1マスク状フィルター913をフィルター容器906QQに取り付けることができる。
[(2) 使用方法の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100QQを、使用前に着衣する際、使用後に脱衣する際及び使用中に飲食する際の手順を説明する。
[a 着衣時]
頭上積載部90QQに第1マスク状フィルター913を取り付け、面体380に第2マスク状フィルター390を取り付けた上で、面体380と頭上積載部90QQとを接続し、面体380が着用者Wの顔面の目、鼻及び口を覆い、頭上積載部90QQが着用者Wの頭上に載るようにして防護衣100QQを被り、取付ベルト410を用いて固定する。
[b 脱衣時]
防護衣100QQを着用者の顔面から取り外した後、消毒を行う。
具体的には、第1マスク状フィルター913及び第2マスク状フィルター390を外し、廃棄した後、面体380の外側、頭上積載部90QQの風路管903QQ、取付ベルト410の第1ベルト4101及び第2ベルト4102を、アルコール消毒する。
[c 飲食時]
第2マスク状フィルター390を外すことにより、着用者Wは、面体380に設けられた第2開口部3802を利用して飲食することが可能となる。
なお、第2開口部3802から第2マスク状フィルター390が取り外された状態でも、頭上積載部90QQに備えられたファン908によって、面体380内に多量の空気が供給されており、着用者Wの鼻孔の位置は面体380で覆われており、さらにエアカーテン効果も得られることから、着用者Wが外部の汚染された空気を吸い込む可能性は低い。
[(3) 効果の説明]
次に本実施形態に係る防護衣100QQの効果につき説明する。
まず、頭上積載部90QQのフィルター容器906QQの全体及び風路管903QQの一部が、第1マスク状フィルター913のフィルター本体9131によって覆われていることから、頭上積載部90QQのうち外部に暴露され、汚染される面積を抑えることができる。これによって使用後の消毒の手間を低減することができる。
この点に加え、防護衣100QQは、消毒しにくい織物・編み物等の素材を使用することなく、また、使用後に廃棄することを予定する2つのマスク状フィルター(第1マスク状フィルター913及び第2マスク状フィルター390)を除き、大気に暴露される表面積を小さく構成していることから、容易に消毒することができる。
なお、防護衣100QQに織物や編み物を使用する際には、使用する割合を、防護衣100QQの暴露表面積に対して、2割以下にとどめることが好ましい。
また、消毒を容易とする観点からは、防護衣100QQの暴露表面積は、0.2m以下であることが好ましい。なお、防護衣100QQの暴露表面積とは、着用者Wによる装着時に外気と触れる可能性のない空気漏れ防止手段の内側(スポンジ部材360QQによって密閉された面体380と着用者Wの顔面との間の空間)に位置する部分を除く防護衣100QQの全ての面積を指し、取付ベルト410の裏側(着用者Wの頭部に向く側)等も含む。
また、着用者Wが防護衣100QQを着用した際には、面体380の上部に接続された頭上積載部90QQが着用者Wの頭上に載り、取付ベルト410の第1ベルト4101が着用者Wの頭部を水平方向に周回し、取付ベルト410の第2ベルト4102が頭上積載部90QQの後端部と第1ベルト4101の左右方向中央部とを接続していることから、取付ベルト410の第1ベルト4101及び第2ベルト4102に加え、頭上積載部90QQが、防護衣100QQを着用者Wの頭部に装着するための装着手段として機能し、面体380及び頭上積載部90QQを、安定して着用者Wの顔面及び頭上に保持することができる。
なお、第2ベルト4102として、面体380の上部と、第1ベルト4101の左右方向中央部とを接続し、着用者Wの頭部を上から半周するような長いベルトを使用した上で、第2ベルト4102上に頭上積載部90QQを取り付けるようにしてもよいが、上記のように、第2ベルト4102が頭上積載部90QQの後端部と第1ベルト4101の左右方向中央部とを接続し、頭上積載部90QQを、防護衣100QQを着用者Wの頭部に装着するための装着手段の一部として利用する構成とした方が、使用後に消毒を要することとなる防護衣100QQの外部への暴露面積を減らす観点からは好ましい。
また、面体380に取り付けられたスポンジ部材360QQが、プラスチックフィルムで覆われていることから、防護衣100QQの使用後に消毒を要する際にも、消毒液がスポンジ部材360QQに浸み込むことがなく、容易に消毒することができる。
なお、スポンジ部材360QQに代えて、着用者Wの顔面に沿った形状のゴムシート等を用いることで、顔に接する距離を長くして気密性を保つ方法を採用すれば、同様に消毒液が浸み込むおそれはないが、着用者Wの顔面のゴムシート等と接する面は蒸れることとなるので、着用者Wの顔面の周囲からの空気の漏れを防止する手段としては、顔との接触面積が少なくて済むスポンジ部材の使用が好ましい。スポンジ部材を用いる場合にも、スポンジ部材が着用者Wの顔面に接する部位は蒸れることから、上記のようにスポンジ部材の幅は、20mm以下が好ましい。
[(4) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 空気漏れ防止手段]
上記実施形態に係る防護衣100QQにおいては、空気漏れ防止手段として、スポンジがフィルムに包まれたスポンジ部材360QQを使用する場合について説明したが、フィルムに包まれる構成とするのであれば、フィルムに内包される材料は、着用者Wの顔面に密着する弾性を有するものであればよく、スポンジには限られない。例えば羽毛、綿等を用いてもよいし、これらのうち複数種類を併用してもよい。
[b 面体の内側]
面体380の内側には、面体380内部での空気の流れを整えるため、整流板や仕切り板等を設けてもよい。このような整流板や仕切り版等を容易に形成するためには、面体380を、射出成型によって成形することが好ましい。
なお、面体380の内側に整流板や仕切り版などを設け、第2開口部3802におけるエアカーテン効果を強化した場合には、面体380は、必ずしも着用者Wの鼻孔の位置まで覆う必要はなく、第2開口部3802を、着用者の鼻孔に前方の位置に至る大きさとしてもよい。
[c フィルター容器]
頭上積載部90QQのフィルター容器906QQ内に備えられる機器は、上記のファン908、電源部909及び制御回路部910のみに限られない。例えば、フィルター容器906QQ内部に加湿手段を備え、面体380内に送風する空気を加湿することが好ましい。
加湿手段は特に限定されず、フィルター容器906QQ内にスポンジ等の吸水性のある物体を備えた上で、当該スポンジ等に水を含ませてもよいし、小型の超音波加湿装置を設けるようにしてもよい。
また、水以外の所定の有用物質を発生させる装置を設けた上で、このような有用物質を、面体380内に供給するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、フィルター容器906QQを、第1マスク状フィルター913で覆う場合について説明した。フィルターの脱着を容易とすると共にフィルターよって覆われる面積を増やして消毒を要する箇所を削減する観点からは、このような構成とすることが好ましいが、ファン908の吸気部を覆うようにしてフィルターを取り付けることができるのであれば、フィルターの取り付け方はこれに限られず、例えば、フィルター容器906QQ内に、ファン908の吸気部を覆うようにしてフィルターを内蔵するようにしてもよい。
[d 風路管]
頭上積載部90QQの風路管903QQには、第22実施形態に係る音透過管914等と同様に、上面等の外壁の一部について、他の部分の外壁と比較して薄く軟質なプラスチックフィルム等で形成し、他の部分の外壁と比較して音波を透過させ易くすることで、ファンのノイズを透過させ、面体380内に侵入するノイズを低減するための音透過部分を設けてもよい。
また、風路管903QQとしては、専用の部材を使用することなく、一般的なダクト等に用いられる通常の管を使用してもよい。
[e 第2マスク状フィルター]
防護衣100QQを会食時に使用する場合、第2マスク状フィルター390を完全に外さなくても、食事の際にはフィルター本体3901の適部をつまんで位置をずらす(例えば顎に掛けた状態とする)ことによって、第2開口部3802を開放状態として食事を可能とした上で、会話の際には、第2マスク状フィルター390をフィルター本体3901が第2開口部3802を覆う位置に戻して会話することが可能である。
このような場合に第2マスク状フィルター390の位置をずらし易いように、紐部3902として伸縮性がよいものを用いた上で、フィルター本体3901に、着用者Wが摘み易くするため、フィルター本体3901の中央上部に、布等が突出するように形成された摘み部を備えるようにしてもよい。
このようにすることで、摘み部を引っ張れば、フィルター本体3901が着用者Wの顎に掛かる状態とすることができ、また、顎から外せば、第2開口部3802を塞ぐこととなる会食用のマスク状フィルターを提供することができる。
[f マスク掛け部]
面体380のマスク掛け部3803は、これが備えられている上下方向の位置を動かすことができるように形成されていてもよい。具体的には、上側の左右2カ所のマスク掛け部3803を、図131に示す状態から下方向に動かすことができるようにし、及び/又は下側の左右2カ所のマスク掛け部3803を、図131に示す状態から上方向に動かすことができるようにする。
これによって、第2マスク状フィルター390をマスク掛け部3803に掛けたままの状態で、その位置をずらし、第2開口部3802を開放状態として食事を取ることが可能となる。
[g その他の変形例]
着用者Wが食事を取り易くする等の目的で、面体380に設けられる第2開口部3802を大きくし、着用者Wの口の周りをできる限り広く開口する場合、面体380やスポンジ部材360QQを、必ずしも着用者Wの顎を覆う部分にまで設ける必要はない。着用者Wの顎を覆う部分が開口していても、第2マスク状フィルター390のフィルター本体3901を大きくし、顎までフィルター本体3901で覆うようにすればよいからである。
着用者Wが食事を取り易くするため、面体380の着用者Wの口に対応する部分を、第2開口部3802を覆う第2マスク状フィルター390ごと、取り外したり、スライドさせたり、回転させたりすることができるようにしてもよい。
防護衣100QQを着用者Wの頭部に装着するための装着手段としては、上記のような取付ベルト410を用いることが好ましいが、これに限られず、一般的な他の装着方法を使用することも可能である。
上記においては、面体380の第2開口部3802を、第2マスク状フィルター390によって覆う場合について説明した。着用者Wが防護衣100QQを着用したまま飲食することを可能とし、また、フィルターの交換を容易とする観点からは、このようなマスク状のフィルターを用いることが好ましいが、第2開口部3802を覆うフィルターの形状は、必ずしもこのようなマスク状のものに限定されない。
また、ウィルス、有毒物質等から着用者Wを防護するためだけに使用し、着用者Wがウィルス等に感染している場合にこれを他者に感染させることを防止することを意図しない場合には、第2開口部3802を覆うフィルターを設けることなく、空気の排出孔となる開口部のみを備えるようにしてもよい。この場合も、頭上積載部90QQのフィルター容器906QQ内に備えられたファン908による面体380内への空気の導入量が十分であれば、このような空気の排出孔としての開口部から外気が流入することはないが、さらに、このような空気の排出孔としての開口部に逆流防止弁を備えて、外気の流入を防止することが好ましい。
また、第1マスク状フィルター913の気密性を高め、フィルターを介さずにフィルター容器906QQ内に外気が流入するおそれを低減するため、フィルター本体9131の端部近傍に、フィルター本体9131を周回するようにゴムを入れることで、第1マスク状フィルター913をフィルター容器906QQに取り付けた際に、フィルター容器906QQの側壁(フィルター容器906QQの前後及び左右に位置する上下方向に延びる壁部)の外面をシールラインとして、当該ゴムによってフィルター容器906QQの側壁の外面を締め付けるようにすることで、隙間が生じ難いようにしてもよい。この場合、このようなゴムがフィルター容器906QQを締め付け、フィルター本体9131をフィルター容器906QQに密着させる部分が、本発明における第1シール部として機能することとなる。
この場合、ゴムの密着性を高めるため、フィルター容器906QQの側壁の外周は、平面視において、角が丸められた略矩形状となるように形成されていることが好ましい。
さらに、第1マスク状フィルター913の気密性を高め、フィルターを介さずにフィルター容器906QQ内に外気が流入するおそれを低減するため、フィルター容器906QQの内部を、外部に対し陰圧にすることで、フィルター本体9131のうち、フィルター容器906QQの周囲に設けられた側壁より内側に位置する部分に、下方向への力が加わるのを利用して、フィルター容器906QQの周囲に設けられた側壁の上辺の内側のエッジをシールラインとし、当該エッジとフィルター本体9131とを密着させることで、隙間が生じ難いようにしてもよい。
この場合、このようなフィルター本体9131がフィルター容器906QQの側壁の上辺に密着する部分が、本発明における第2シール部として機能することとなる。
なお、フィルター容器906QQの内部は、ファン908によって、風路管903QQを介して面体380内に空気を導入する構成とした場合、ファン908を駆動させると必然的に陰圧となる。
また、ウィルス等の感染者と対面した際の、着用者Wの感染リスクをさらに低減するため、頭上積載部90QQについて、風路管903QQを伸ばし、フィルター容器906QQが着用者Wの頭頂部よりも後方(頭頂部から後頭部にかけての部分)に位置するようにしてもよい。これによって、第1マスク状フィルター913に感染者からの飛沫が直撃するリスクを下げることができる。
取付ベルト410について、着用者Wの頭部後方に連結具を設けた上で、面体380の側端部に連結された第1ベルト4101の上方のベルト及び下方のベルトの両者を、着用者Wの耳を避けて連結具の上下に連結するようにし、また、第2ベルト4102の下端部を、連結具の中央部の適所に連結するようにしてもよい。この場合、各ベルトを連結具に連結する位置の調整により、面体380の上部によって着用者Wの顔面上部に掛かる力と、面体380の下部によって着用者Wの顔面下部に掛かる力とのバランスを調整することが可能となる。
[24 第24実施形態]
第24実施形態に係る防護衣100RRにつき、図134から図146に基づいて説明する。なお、第23実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第23実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
本実施形態に係る防護衣100RRが第23実施形態に係る防護衣100QQと異なるのは、以下の点である。
[a 防護衣本体]
防護衣本体1RRは、図134に示すように、着用者Wの目、鼻及び口を単一の面体380RRで覆うようにして構成されている。また、面体380RRの周囲には、空気漏れを防ぐためのスポンジ部材360RRが備えられ、面体380RRは、取付ベルト410RRによって着用者Wの顔面に取り付けられる。
[(a) 面体]
面体380RRは、第23実施形態に係る面体380と同様、例えば、透明な硬い厚さ0.5mm~1mm程度のプラスチック板を真空成型して形成することで、着用者Wの目、鼻及び口を覆い、かつ端部近傍の部分が、着用者Wの顔面に沿い、隙間が生じ難い形状となるように形成されている。
面体380RRは、上部に風路管接続部3801RRとしての開口部を有する。風路管接続部3801は、図134に示すように、頭上積載部90RRの風路管903RRの差込管9035を隙間が生じないように差し込むことができ、これによって頭上積載部90RRの風路管903RRを面体380RRに接続できるように構成されている。
また、面体380RRは、例えば飲食時に第2マスク状フィルター390RRを外した際に、外気を着用者Wが吸い難くするため、風路管接続部3801RRから着用者Wの鼻への空気のガイドとなる部材を面体380RR内面側(着用者Wに向く側)に備えたり、風路管接続部3801RRからの空気の流れを着用者Wの鼻や口へ集中させるためのスポンジ部材を面体380RRの内面側に備えたりしてもよい。
また、面体380RRの側部(左右方向の端部)は携帯電話を使用した通話の際に支障をきたすことがないように、突出部等を有しない形状に形成されていることが好ましい。
また、面体380RRの内面側の着用者Wの顔と接する部分にバイタルセンサーを備えると共に、当該バイタルセンサーによって取得されたバイタル情報を所定の外部装置に送信するための通信回路を設けることによって、着用者Wのバイタル情報を取得できるようにしてもよい。
[(b) スポンジ部材]
面体380RRの端部近傍の着用者Wの顔面に接する部分には、面体380RRを周回するようにして、着用者Wの顔面に密着して面体380RRと着用者Wの顔面との間の気密性を保つためのスポンジ部材360RRが取り付けられている。
スポンジ部材360RRは、断面が、着用者Wの顔に接する側の幅に対し面体380RRに貼付される側の幅が大きい略台形状となるように形成されていることが好ましい。これによって、スポンジ部材360RRの面体380RRへの接着耐久性を向上することができる。
また、面体380RRは、図135に示すように、スポンジ3602が柔軟なプラスチックフィルム3603で覆われた上で、両面テープ等の貼付手段を用いて幅の広い側の面を貼付するようにして、面体380RRの着用者Wの顔面に向く側に取り付けられている。
スポンジ3602としては、着用者Wの顔に接する面の硬度が15度以下(アスカーゴム硬度計F型で測定した値)であることが好ましい。硬度が低いほど、着用者Wの顔になじみやすく、隙間が生じ難くなるからである。
また、プラスチックフィルム3603は、厚さが20μm以下であることが好ましい。厚すぎるとスポンジ部材360RRの表面が固くなるからである。
また、プラスチックフィルム3603によるスポンジ3602の覆い方は図135に示すように、細いプラスチックフィルム3603を斜めに巻くようにしつつ、二重以上の重なりが生じないようにすることが、製造の容易性及び性能(スポンジ部材360RRの表面が固くなることの防止)の観点から好ましい。
また、プラスチックフィルム3603としては、プラスチックフィルム3603が着用者Wの顔に接触していることによる接触部の蒸れを防止するため、高透湿性フィルムを使用してもよい。この場合、高透湿性フィルムは、水蒸気透過度が24時間あたり5000g/m以上であることが望ましい。なお、水蒸気透過度は、JISK7129-1:2019に従って測定した値である。
[(c) 第2マスク状フィルター]
第2マスク状フィルター390RRは、図134に示すように、フィルター本体3901RRの左右両端部の上下に紐部3902RRを備えて構成されている。
フィルター本体3901RRは、上底が下底よりも長い略台形状に形成されたフィルターである。
フィルター本体3901RRの各辺の近傍には、ワイヤを配することが好ましい。なお、全ての辺の近傍に備えない場合には、少なくとも上辺及び下辺(略台形状に形成されたフィルター本体3901RRの上底及び下底)の近傍にワイヤを備えることが好ましい。
また、上辺及び下辺の近傍に配されたワイヤを伸縮性を有しないものとした上で、面体380RRの対応する位置に溝を形成することが、第2マスク状フィルター390RRを面体380RRに対してずれ難くするために好ましい。さらに、第2開口部3802の縁に、軟質なゴム又はスポンジを配することによって、さらに確実にフィルター本体3901RRを面体380RRに密着することができる。
また、フィルター本体3901RRの中央部付近をたるませることが、濾過面積を増大するために好ましい。
また、フィルター本体3901RRによる圧力損失は、頭上積載部90RRに備えられるフィルターの圧力損失(後述の第1フィルター907RRの圧力損失と第1マスク状フィルター913の圧力損失との合計)よりも小さいことが好ましい。
ファンの能力が同じ場合、フィルターによる濾過風量は、フィルターによる圧力損失が小さいほど多くなる。頭上積載部90RRに備えられるフィルターは、空気中の有害物質を濾過するためのものであるのに対し、第2マスク状フィルター390RRのフィルター本体3901RRは、着用者Wの呼気に含まれる有害物質を濾過するためだけのものであることから、第2マスク状フィルター390RRのフィルター本体3901RRの圧力損失を、頭上積載部90RRに備えられるフィルターの圧力損失(後述の第1フィルター907RRの圧力損失と第1マスク状フィルター913の圧力損失との合計)よりも小さく(濾過性能を低く)することで、全体の圧力損失を抑え、性能を向上することができる。
紐部3902RRは、図134に示すように、紐状又は帯状の部材の両端部を一点でフィルター本体3901RRに固定することによって環状に形成されている。
フィルター本体3901RRと面体380RRの第2開口部3802の縁との密着性を向上させるため、紐部3902RRを面体380RRのマスク掛け部3803に掛けた際の張力は、100g以上700g以下であることが好ましい。
また、面体380RRの紐部3902RRに対応する位置に、紐部3902RRをガイドするための溝又は突起を形成することが、第2マスク状フィルター390RRを面体380RRに対してずれ難くするために好ましい。
なお、紐部3902RRに代えて、磁石の磁力による固定等、一般的な他の固定方法を用いて、フィルター本体3901RRを面体380RRに取り付けるようにしてもよい。
また、防護衣100RRの販売の際には、薄い透明フィルムを第2開口部3802を覆う形状に加工したもの、又は透明かつ硬質な材料によって形成された板状の部材を第2開口部3802を覆う形状に加工したものに、空気排出孔を設け、かつ紐部3902RRを取り付けたものを併せて提供することが好ましい。
着用者Wの口元が見えないと不都合である場合に、第2マスク状フィルター390RRをこれに換えることにより、外部から着用者Wの口元を視認できるようにすることが可能となる。
[(d) 取付ベルト]
取付ベルト410RRは、防護衣100RRを、着用者Wに装着するための部材であり、図134(b)に示すように、第1ベルト4101RRと、第2ベルト4102RRと、を備える。
第1ベルト4101RRは、面体380RRを着用者Wの顔面に取り付けるためのベルトであり、図134に示すように、着用者Wの後頭部を水平方向に回るように配された帯状のゴムベルト41011と、面体380RR左右に2か所ずつ設けられたベルト通し孔3804のうち上部のものに通された、ゴムベルト41011と比較して伸縮性の小さいベルトである上部ベルト41012と、ベルト通し孔3804のうち下部のものに通された、ゴムベルト41011と比較して伸縮性の小さいベルトである下部ベルト41013と、ゴムベルト41011、上部ベルト41012及び下部ベルト41013を連結する耳掛け連結具41014と、から構成されている。
耳掛け連結具41014は、図136に示すように、上部ベルト41012又は下部ベルト41013を留める部分であるベルト留め部410141と、ゴムベルト41011に備えられたベルトフック410111を掛ける部分であるフック掛け部410142と、を備える。
ベルト通し孔3804に通された上部ベルト41012及び下部ベルト41013をベルト留め部410141に留めることで、上部ベルト41012及び下部ベルト41013は、図134(b)に示すように、着用者Wの耳を避けるように配置される。
また、図136に示すように、フック掛け部410142には複数の溝部410142aが設けられており、ゴムベルト41011のベルトフック410111に設けられた突起410111aを掛ける位置を調整することで、第1ベルト4101RRによる張力の上下のバランスを、上、中、下の3段階又はそれ以上の段階で調整することができるように構成されている。
これによって、上部ベルト41012及び下部ベルト41013に長さ調整手段を設けずとも、面体380RRを着用者Wの顔面に押し付ける力の上下のバランスは、上下に長いフック掛け部410142のどの位置にベルトフック410111を掛けるかによって調整可能となっている。
ゴムベルト41011は、上部ベルト41012及び下部ベルト41013と比較して伸縮性の大きいゴム材料によって形成されたベルトであり、図134(b)に示すように左右の耳掛け連結具41014に接続することで、着用者Wの後頭部を水平方向に回り、面体380RRを顔に押し付けるように構成されている。
ゴムベルト41011は両端部に、図137に示すベルトフック410111を備える。
ベルトフック410111は、上記のように、突起410111aを有し、突起410111aを、フック掛け部410142に設けられた複数の溝部410142aのうちいずれに掛けるかを変更することで、第1ベルト4101RRによる張力の上下のバランスを調整することができるように構成されている。
また、ゴムベルト41011は、図137に示すように、着用者Wの頭の大きさ等に応じて長さを調整するための長さ調整手段410113と、防護衣100RRの使用者の氏名や消毒前か消毒後かに係る情報等を記載するための情報表示部410114を備える
情報表示部410114は、ゴムベルト41011の伸縮性を阻害することがないように、ゴムベルト41011の一部を短いフィルムの筒で覆って土台部410114aを形成した上で、これに文字を記載できる板状の部材である表示板410114bを取り付けることで形成されている。
第2ベルト4102RRは、第1ベルト4101RRの左右方向中央部と、頭上積載部90RRとを接続するベルトであり、一端部が第1ベルト4101RRのゴムベルト41011の左右方向中央部に固定され、他端部には、第1ベルト4101RRのゴムベルト41011と同様のベルトフック410111を備える。
これによって、ベルトフック410111の突起410111aを、頭上積載部90RRの後端部に設けられたベルト接続部9063に掛けることで、頭上積載部90RRと第1ベルト4101RRとの間を着脱自在に接続することができる。
なお、取付ベルト410RRは、着用者Wの髪形がいわゆるシニヨン(束ねた髪を横や後頭部でまとめた髪型)である場合に、これを避ける構造、具体的には第1ベルト4101RRと第2ベルト4102RRとを、シニヨンを避けるリング状又は半リング状部材を介して連結する構造としてもよい。また、このような構造の取付ベルトと、通常の取付ベルト410RRとを交換可能としてもよい。
[b 頭上積載部]
頭上積載部90RRは、着用者Wの頭上に載せられる部材であり、図134に示すように、風路管903RRを、防護衣本体1RRの面体380RRに形成された風路管接続部3801RRに差し込むようにして、面体380RRと接続される。
また、頭上積載部90RRは、図138から図141に示すように、フィルター容器906RRと、ファン908RRと、第1フィルター907RRと、電源部909と、制御回路部910と、風路管903RRと、第1マスク状フィルター913と、フィルター押え枠916と、を備える。
[(a) フィルター容器]
フィルター容器906RRは、上面に第1フィルター907RRが備えられる開口部が形成された容器であり、図134(b)及び図138から図140に示すように、風路管903RRと接続し、風路管903RRを介して面体380RRの風路管接続部3801RRに接続するための接続管9064が前方へと突出している。
接続管9064は、図138(b)に示すように、前方から見た際に真円形の開口部が形成される円筒状に形成され、内部にファン908RRのプロペラ9082が配置されている。
また、フィルター容器906RRは、図134(b)、図139及び図140に示すように、左右方向から見た際に、底面が、着用者Wの頭部に沿って、前後方向中央部が凹む形状となるように成形されている。また、左右両側面の上辺も、底面の形に対応し、前後方向中央部が上方に盛り上がる形状となるように形成されている。
また、フィルター容器906RRは、図138(a)及び図139に示すように、底面の中央部から上方に突出するように形成された棒状の部材である支え棒9065を備える。
ファン908RRを作動させると、フィルター容器906RR内の圧力が負圧となり、第1フィルター907RRの中央部が下方に引かれることとなるが、この際に、図139に示すように支え棒9065によって第1フィルター907RRの中央部を支えることによって、第1フィルター907の中央部が下方に下がり濾過風量が減少することを防止できる。
また、支え棒9065を図139に図示したものよりも長く形成し、第1フィルター907RRの中央部を上に上げることにより、濾過風量をさらに増加させることも可能である。
また、フィルター容器906RRの前面には、図134(a)に示すように、ファン908RRの操作用の押しボタンスイッチ9066と、電源部909の充電用のUSB(登録商標)等の端子部9067が備えられている。なお、端子部9067は、充電時のみならず、外部電源からファン908RRへ電力を供給する際の入力端子としても使用することができる。
また、フィルター容器906RRの内部には、殺菌用の紫外線発光ダイオード(不図示)を設け、第1フィルター907RR及び第1マスク状フィルター913のフィルター本体9131を殺菌できるようにしてもよい。
また、電源部909やファン908RRのモータ9083は、フィルター容器906RR内へと導入される風の通り道上に配置されている。これによって、電源部909及びファン908RRのモータ9083を効率的に冷却することができる。
[(b) ファン]
ファン908RRは、図138(a)及び図139に示すように、風の流れを生じさせるプロペラ9082と、プロペラ9082を回転させるモータ9083と、プロペラ9082とモータ9083とを接続するフレキシブルジョイント9084と、を備える。
プロペラ9082は接続管9064内に配置され、プロペラ9082の軸が、フレキシブルジョイント9084を介してフィルター容器906RRの中央より僅かに前方の位置に備えられたモータ9083に接続されている。
このように構成されていることによって、接続管9064の断面積に対し、プロペラ9082の羽根が占める面積を大きくすることができ、かつモータ9083をプロペラ9082から離れた所に配置できることから、モータ9083が空気の流れの妨げになることを防止でき、濾過風量を大きくすることが可能となる。
なお、プロペラ9082の軸とモータ9083の軸との間をフレキシブルジョイント9084で接続するのは、これらの軸にずれが生じる可能性を考慮したものであり、プロペラ9082の軸の位置とモータ9083の軸の位置とを正確に合わせることができる場合には、モータ9083の軸を長くして、その軸に直接プロペラ9082を取り付けるようにしてもよい。
また、ファン908RRのプロペラ9082の中心部は羽根を形成しておらず、空気の流れの発生に寄与しない部分となるが、このような部分の半径である無効半径は、接続管9064の内部の半径に対し10%以上50%以下とすることが望ましい。
10%未満だと、プロペラ9082の強度上の問題が生じる。また、50%でも空気の流れの発生に寄与しない部分の面積である無効面積は25%に留まるが、無効面積がこれを超えることは好ましくないからである。
[(c) 第1フィルター]
第1フィルター907RRは、図134(a)、図139及び図140に示すように、フィルター容器906RR上方の開口部を隙間なく覆うように備えられたフィルターであり、フィルター容器906RR上方の開口部よりも僅かに大きい矩形状に形成され、図139及び図140に示すように、フィルター容器906RRの上端部と、フィルター押え枠916との間に挟まれるようにして、フィルター容器906RRに取り付けられている。
第1フィルター907RRとしては、防護対象物に対応した適切な仕様のフィルターを選択して使用すればよく、例えば、一般的な不織布によるフィルターを使用することができるが、これに限られず、例えば、抗菌フィルターを使用してもよいし、このような抗菌フィルターを不織布フィルターと重ねて使用してもよい。また、平面状のフィルターに限られず、例えばプリーツ加工した立体フィルターを使用してもよい。
[(d) 第1マスク状フィルター]
第1マスク状フィルター913は、第23実施形態と同様、フィルター本体9131の裏面の4か所に、紐部9132を備えて構成されている。
第1マスク状フィルター913は、第23実施形態と同様に4つの紐部9132をマスク掛け部9062に掛けることで、図134(a)及び図139に示すように、フィルター容器906RR上面の開口部を、フィルター本体9131によって、第1フィルター907RRの上から覆うようにして、フィルター容器906RRに取り付けられる。
なお、第1マスク状フィルター913のフィルター本体9131を、中央部が上に盛り上がる形状とした上で、撥水素材で形成されたフィルターを使用することによって、雨天時に使用する際に、フィルター本体9131上に落ちた雨粒を、浸み込ませずに落下させることができる。
フィルター本体9131の中央部が盛り上がる構造とする方法としては、各種一般的な方法を使用でき、例えば、支え棒9065を長くしてもよいし、フィルター本体9131を、予め中央部が盛り上がる形状となるように形成しておいてもよい。
[(e) フィルター押え枠]
フィルター押え枠916は、図139及び図140に示すように、第1フィルター907RRの上に配置されることによって、第1フィルター907RRの端部付近を、フィルター容器906RRとの間に挟み込み、押さえるための部材である。
フィルター押え枠916は、上方から見た際にフィルター容器906RRの四辺の上端部と略同一の形状となるように形成された略矩形状の枠であり、フィルター容器906RRの上端部に取り付けることができるように構成されている。
また、フィルター押え枠916は、図140に示すように、左右方向から見た際に下辺が凹形状、上辺が凸形状となるように形成され、下辺の形状がフィルター容器906RRの左右の壁部の上辺の形状と略一致するように形成されている。
これによって、フィルター押え枠916をフィルター容器906RRの上端部に取り付けることで、第1フィルター907RRの端部付近を上から押え、フィルター容器906RRと第1フィルター907RRとの間に隙間が生じることを防止できる。
なお、さらに隙間が生じ難くするため、第1フィルター907RRを、フィルター容器906RRの上端部の形状に対応し、左右方向から見た際に中央部が上方に凸形状となるように予め成型しておいてもよい。
[(f) 風路管]
風路管903RRは、図134に示すように、頭上積載部90RRのフィルター容器906RRの前端部に接続された部材であり、フィルター容器906RRの接続管9064と、面体380RRの風路管接続部3801RRと、を繋ぐ筒状に形成されている。
風路管903RRは、一端部が、フィルター容器906RRの接続管9064に隙間が生じないように固着して接続されている。
また、他端部に備えられた差込管9035を、面体380RRの風路管接続部3801RRに差し込むことで、面体380RRに着脱自在に接続される。
風路管903RRは、図141(a)に示すように、筒状部材9033と、支え連結体9034と、差込管9035と、ケーブル9036と、を備える。
筒状部材9033は、透明なフィルムによって形成された筒状の部材であり、内部に、硬質な材料によって形成された支え連結体9034が備えられる。
支え連結体9034は、筒状部材9033が潰れるのを防止するための部材であり、図141(b)に示すように、四角錐台状に形成された複数の枠部材90341を、連結部90342が繋ぐように形成されている。また、連結部90342の枠部材90341の間の位置には、ケーブル9036を通すためのケーブル通し90343が備えられている。
支え連結体9034は、図141(a)に示すように、着用者Wの頭部に沿って曲がることとなる筒状部材9033の下側に連結部90342が位置するようにして、筒状部材9033内に配置される。
差込管9035は、図134に示すように面体380RRに形成された風路管接続部3801RRに差し込むための部分であり、硬質な材料によって、風路管接続部3801RRに隙間なく差し込むことができる形状の筒状に形成されている。
また、差込管9035は、先端に発光ダイオード90351を備え、発光ダイオード90351は、筒状部材9033内を通るケーブル9036によって、フィルター容器906RR内に備えられた制御回路部910に接続されている。また、ケーブル9036は、支え連結体9034のケーブル通し90343に通されている。
差込管9035を、面体380RRに形成された風路管接続部3801RRに差し込むことによって、フィルター容器906RRと面体380RRとが接続され、ファン908RRを稼働させた際に、第1フィルター907RR及び第1マスク状フィルター913のフィルター本体9131によって濾過された空気が、面体380RR内に送り込まれる。
また、差込管9035の先端に備えらえた発光ダイオード90351は、面体380RRの風路管接続部3801RRに差込管9035が差し込まれた際に、着用者Wが視認できる箇所に位置し、電源部909の残量等の防護衣100RRの制御状態を警告するために用いられる。
発光ダイオード90351は、制御回路部910の制御によって、電源部909の残量が所定量を下回った場合に、例えば、点滅する等の所定の動作によって、着用者Wに警告する。
なお、発光ダイオード90351によって着用者Wに提供される防護衣100RRの制御状態に係る情報は、電源部909の残量に関する警告に限られない。例えば、電源部909からファン908RRに印加する電圧の強弱等の情報を、発光ダイオード90351の発光の強弱等によって表示するようにし、着用者Wが、防護衣100RRを装着したまま、ファン908RRの風量の大小を確認できるようにしてもよい。
なお、制御回路部910等に異常が生じ、発光ダイオード90351によって警告表示できない場合に備えて、面体380RR内部の風路管接続部3801RR近傍の風路管接続部3801RRから導入された空気の通り道となる部分に、風により揺らぐフィルム等を取り付けることにより、着用者Wが空気の流れを直接確認できるようにすることが好ましい。
このような風路管903RRによって着用者Wの頭上に載せられたフィルター容器906RRと面体380RRとが接続されていることによって、風路管903RRによって面体380RRを上方に引き上げることができ、面体380RRが、その重量によって下方にずれることを防止できる。
このような効果は、フィルター容器906RRが、取付ベルト410RRの第2ベルト4102RRによって後方に引かれ、前方にずれ難くなっていることによって、さらに高められている。
具体的な重量の配分としては、面体380RRの重量のうち50%以上が風路管903RRに掛かるようにすることが好ましい。
また、上記のような風路管903RRによって面体380RRを上方に引き上げる効果を高めるため、風路管903RR内の支え連結体9034の連結部90342に弾性を持たせ、このような弾性を利用することが好ましい。
[(2) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
第2マスク状フィルター390RRに代えて、小さな空気排出孔が形成された透明なシートによって形成されたマウスシールドを、マスク掛け部3803に掛けることで、第2開口部3802を覆うように面体380RRに取り付けるようにしてもよい。
これによって、防護衣100RRの着用状態においても、外部から着用者Wの口元を視認することが可能となる。
[b 第2変形例]
頭上積載部に備えられるフィルター容器として、図142に示すフィルター容器906SSを用いてもよい。
フィルター容器906SSは、上面に開口部を有せず、代わりに後端部に外気吸入口9068を備え、外気吸入口9068に、形状変更可能となるように例えば蛇腹状に形成された筒状の部材である吸入口延長管9069が備えられている。
また、フィルター容器906SSの内部には、フィルター容器906SS内の空間を、外気吸入口9068が備えられた空間と、接続管9064が備えられた空間とに仕切るようにして、斜めに配置された第1フィルター907SSが備えられている。
なお、フィルターの配置は、外気吸入口9068からフィルター容器906SS内に導入された空気を、接続管9064に至る前に濾過できるものであればよく、図示した斜めの配置には限られない。
これによって、吸入口延長管9069を着用者Wの背中側に垂らし、例えば、通気性のよい他の防護衣等の中に差し込むことによって、より清潔な空気をフィルター容器906SS内に取り込むことが可能となる。
また、吸入口延長管9069を下に垂らした場合、外気が吸入される吸入口延長管9069の先端が下を向くことから、雨天の際に雨がフィルター容器906SS内に侵入し難くなり、雨天時にも使用し易くなる。
また、吸入口延長管9069を外気吸入口9068に接続しない場合でも、外気吸入口9068が後方を向いていることから、上面に開口部が形成される上記実施形態に係るフィルター容器906RRと比較して、雨が侵入し難くなる。
また、吸入口延長管9069の内部に殺菌用の紫外線発光ダイオードを設けることで、吸入口延長管9069の内部で、第1フィルター907SSによって濾過されるよりも前に、導入される空気が一定程度殺菌されるようにしてもよい。
[c 第3変形例]
頭上積載部に備えられるフィルター容器として、図143に示すフィルター容器906TTを用いてもよい。
フィルター容器906TTは、第2変形例に係るフィルター容器906SSについて、吸入口延長管9069TTを短くした上で、その先端に濾過ユニット9070を接続したものである。
濾過ユニット9070は、内部に防護対象となる物質等に対応した濾過材を備え、外気吸入口90701から導入された外気を、吸入口延長管9069TTに送出する前に濾過することができるように構成されている。このような濾過ユニット9070を備えることで、有害物質等の防護対象物に対する濾過能力を強化することができる。
なお、この場合には、第1フィルター907SSを備えずとも濾過ユニット9070によって十分な濾過能力を得られることから、第1フィルター907SSを備えない構成としてもよい。
[d 第4変形例]
頭上積載部に備えられるフィルター容器として、図144に示すフィルター容器906UUを用いてもよい。
フィルター容器906UUは、内部にファン908RRが収納されず、ファン908RRは、フィルター容器906UUとは別に設けられたファン908RRを収納するための容器であるファン容器917に収納されている。
なお、上記実施形態に係るフィルター容器906RRにおいては、第1フィルター907RRが取り付けられた容器であるフィルター容器906RR内にファン908RRが収納されていることから、フィルター容器906RRが同時に、ファン908RRを収納するための容器であるファン容器にも該当することとなる。
フィルター容器906UUとファン容器917とは接続管918によって接続されている。また、フィルター容器906UUの上面は開口部となり、当該開口部は、第1フィルター907UUで覆われている。
これによって、第1フィルター907UUによって濾過されてフィルター容器906UU内に導入された空気が、接続管918及びファン容器917を介して、風路管903RRへと送られることとなる。
[e 第5変形例]
上記実施形態においては、面体380RRと着用者Wの顔面との間からの空気の漏れを防止する手段として、面体380RRの縁部近傍の内面側の面を、着用者Wの顔面と略平行となるように形成した上で、当該面に、断面が略台形状となるように形成されたスポンジ部材360RRを貼付し、スポンジ部材360RRが着用者Wの顔面に対し略垂直に押し付けられて圧縮されることによって、隙間が封じられる場合について説明したが、これに代えて、図145に示す面体380VV及びスポンジ部材360VVのように、面体380VVの周囲に、着用者Wの顔面に対して略垂直な面となるように貼付面3805を形成した上で、貼付面3805に、着用者Wの顔面側に突出するようにして、断面が薄い矩形状となるテープ状のスポンジ部材360VVを貼付し、面体380VVを着用者Wの顔に当てた際に、スポンジ部材360VVが着用者Wの顔面に沿って折れ曲がるようにすることで、隙間を封じるようにしてもよい。
この場合、スポンジ部材360VVに代えて、柔軟性に優れたゴムシートを取り付け、このようなゴムシートが着用者Wの顔面に沿って折れ曲がることによって隙間を封じるようにしてもよい。また、このようなゴムシートに代えて、着用時に折れ曲がるのではなく、予め着用者Wの顔面に沿った形状となるように成型したゴム部材を作製した上で、これを、面体の縁に取り付けてもよい。
[f 第6変形例]
図146に示す防護衣100WWのように、着用者Wの鼻に沿う形状に形成された面体380WWを用いてもよい。面体380WWは、第2開口部3802の周囲の部分が、着用者Wの顔面に接近すると共に、着用者Wの鼻に対応する位置に着用者Wの鼻に沿う突出部が形成され、着用者Wの鼻が覆われている。このような形状とすることで、第2開口部3802から外気が流入した場合に、着用者Wがこれを鼻から吸ってしまうおそれをさらに低減できる。
[25 第25実施形態]
第25実施形態に係る防護衣100XXにつき、図147から図149に基づいて説明する。なお、第24実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第24実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
第25実施形態に係る防護衣100XXは、頭上積載部90XXとして、風路管903RRを有しないものを使用し、フィルター容器906RRが着用者Wの額の前方に位置するように構成されたものである。
具体的には、面体380XXは、図147に示すように、面体380XXの上部に設けられた開口部から、フィルター容器906RRの接続管9064を接続可能な筒状の部材が突出するように形成されたフィルター容器接続部3806を有し、このような筒状の部材にフィルター容器906RRの接続管9064を接続することで、フィルター容器906RRと面体380XXとを、風路管903RRを介さずに直接接続することができるように構成されている。
なお、電源部909は、フィルター容器906RR内に備えることなく、外部に設置した上で、ケーブルによってファン908RR及び制御回路部910と接続されるようにしてもよい。
また、取付ベルト410RRの第2ベルト4102RRを備えることなく、着用者の頭部後方を水平方向に周回する第1ベルト4101RRのみによって面体380XXを着用者Wの頭部に固定するようにしてもよい。
また、フィルター容器接続部3806の形状は、フィルター容器906RRの接続管9064を隙間なく取り付けることができるものであれば任意である。
[(2) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[a 第1変形例]
図148に示す防護衣100YYのように、頭上積載部90YYのフィルター容器906YYを、第1フィルター907RRが備えられる側が、着用者Wの額に対向して後方を向くように形成してもよい。
また、図148(c)に示すように、フィルター容器906YYは、第1フィルター907RRが備えられた着用者Wの額に対向する側が、上下方向から見た際に孤を描き、着用者Wの額に沿うように形成されている。
また、フィルター容器906YYは、接続管9064YYが、面体380YYの上部に形成された開口部であるフィルター容器接続部3806YYを覆うようにして、面体380YYに取り付けられる。
また、フィルター容器906YYは、上端部が下端部よりも着用者W側(後方)に位置するように傾いて面体380YYに取り付けられている。これによって、頭上積載部90YYの重心位置が着用者Wの頭部側(後方)となり、面体380YYの上部が着用者Wに押し付けられる。
これによって、図148に示すように、着用者Wの頭部上方に位置する第2ベルト4102RRを備えない取付ベルト410YYを用いても、面体380YYが着用者Wの顔面に対してずれ易くなることを防止できる。
また、フィルター容器906YY内に収納されるファン908YYとしては、第24実施形態のようなプロペラとモータとが分離されたものではなく、例えば、第1フィルター907RRが備えられた後方側から空気を導入し、接続管9064YY側へと空気を送出する遠心ファンを用いる。
また、図148(c)に示すように、第1フィルター907RRは、フィルター押え枠916YYとフィルター容器906YYとの間に挟まれるようにしてフィルター容器906YYに取り付けられることで、着用者Wの額に沿って、上下方向から見た際に中央部が凹むように構成されている。
また、面体380YYを着用者Wに装着するための取付ベルトとしては、第2ベルト4102RRを有せず、第1ベルト4101RRのみから構成された取付ベルト410YYを用いている。
本変形例によれば、フィルター容器906YYが、第1フィルター907RRが備えられる側が着用者Wの額に対向して後方を向いていることから、会話等の際に着用者Wの正面にいる者からの飛沫が、フィルターに直撃し難くすることができる。
また、第1フィルター907RRが、図148(c)に示すように、着用者Wの額に沿って、上下方向から見た際に中央部が凹むように構成されていることによって、ファン908YYの第1フィルター907RR側に位置する面について、ファン908YYの中心から離れるにつれて第1フィルター907RRとの間隔が広がることとなり、フィルター全面を効率的に外気の濾過に機能させることができる。
なお、図148においては、第1マスク状フィルター913を使用しない場合について図示したが、第24実施形態のように、第1フィルター907RRの上にさらに第1マスク状フィルター913を掛けるようにしてもよい。
[b 第2変形例]
図149に示す防護衣100ZZのように、頭上積載部90ZZのフィルター容器906ZZを、第1フィルター907RRが備えられる側が着用者Wの額に対向して後方を向くように形成した上で、さらに、第1フィルター907RRが備えられた着用者Wの額に対向する側が、左右方向から見た際に孤を描き、着用者Wの額に沿うように形成してもよい。
また、フィルター容器906ZZは、左右方向の長さと比較して、上下方向の長さが長くなるように形成されている。
また、フィルター容器906ZZは、接続管9064ZZが、面体380YYの上部に形成された開口部であるフィルター容器接続部3806YYを覆うようにして、面体380YYに取り付けられる。
また、フィルター容器906ZZ内に収納されるファン908YYとしては、第1変形例と同様、例えば、第1フィルター907RRが備えられた後方側から空気を導入し、接続管9064ZZ側へと空気を送出する遠心ファンを用いる。
また、第1変形例においては、図148(c)に示すように、フィルター容器906YYの中で、電源部909がファン908YYの左、制御回路部910がファン908YYの右に位置するように配置されているが、本変形例においては、図149(c)に示すように、電源部909が、ファン908YYの上方に配置されている。なお、図示していないが、制御回路部910についても、電源部909と並んでファン908YYの上方に配置することが好ましい。
このように、電源部909及び制御回路部910を、ファン908YYに対し、上下方向にずれた位置に配置することによって、フィルター容器906ZZを、第1変形例に係るフィルター容器906YYと比較して、左右方向に短く形成することができる。
また、図149(c)に示すように、第1フィルター907RRは、フィルター押え枠916ZZと、フィルター容器906ZZとの間に挟まれるようにしてフィルター容器906ZZに取り付けられることで、着用者Wの額に沿って、左右方向から見た際に中央部が凹むように構成されている。
なお、図149においては、第1変形例と同様、面体380YYの装着に、第2ベルト4102RRを有しない取付ベルト410YYを使用する場合について図示しているが、第2ベルト4102RRを備える取付ベルト410RRを使用した上で、第2ベルト4102RRをフィルター容器906ZZ又は面体380YY上部に接続することで、第2ベルト4102RRも使用して面体380YYの重量を支える構造としてもよい。
また、フィルター容器906ZZと着用者Wの頭部との間に、スポンジ等の軽量物を挟むことで、フィルター容器906ZZを着用者Wの頭部で支える構造としてもよい。
また、図149においては、第1マスク状フィルター913を使用しない場合について図示したが、第24実施形態のように、第1フィルター907RRの上にさらに第1マスク状フィルター913を掛けるようにしてもよい。
[c 第3変形例]
図163に示す頭上積載部90ζのように、フィルター容器906ζを、袋状に形成されたフィルターである袋状フィルター922によって覆うように形成してもよい。
[(a) フィルター容器]
フィルター容器906ζは、図163(a)に示すように、直方体状に形成されると共に、後面側に空気を取り込むための開口部90703を有し、開口部90703が袋状フィルター922によって覆われるように形成されている。
なお、フィルター容器906ζは、袋状フィルター922を被せ易くするためには、直方体状に形成することが好ましいが、第1変形例に係るフィルター容器906YYのように、着用者Wの額に沿って上下方向から見た際に中央部が凹むように形成してもよいし、第2変形例に係るフィルター容器906ZZのように、着用者Wの額に沿って、左右方向から見た際に中央部が凹むように形成してもよい。
またフィルター容器906ζは、第1変形例に係るフィルター容器906YY及び第2変形例に係るフィルター容器906ZZと同様、接続管9064ζが、面体380YYの上部に形成された開口部であるフィルター容器接続部3806YYを覆うようにして、面体380YYに取り付けられる。なお、接続管の部分をフィルター容器接続部に取り付けて、フィルター容器を接続管に取り付けるようにしてもよい。この場合、ファンを、接続管又はフィルター容器接続部に配してもよい。
フィルター容器906ζの内部には、図163(c)に示すように、ファン908YYと、電源部909と、制御回路部910と、が、ファン908YYの上方に電源部909及び制御回路部910が位置するように備えられている。
フィルター容器906ζの外面には、図163(a)及び(c)に示すように、下端部近傍の開口部90703よりも下方に位置する部分に、袋状フィルター922に備えられた後述のゴム紐9222を絞める位置を定めるための溝部90705が、フィルター容器906ζを水平方向に周回するようにして形成されている。
また、フィルター容器906ζの外面のうち、上面及び左右の側面の溝部90705よりも上部に位置する部分には、図163(a)及び(c)に示すように、空気を流通させる空間を確保するためのスペーサー90704が備えられている。スペーサー90704の具体的な構造は、フィルター容器906ζの外面のうち、上面及び左右の側面と、袋状フィルター922との間に空気を流通させるための空間を確保することができるものであれば任意である。
なお、スペーサー90704は、さらに、前面の溝部90705よりも上部に位置する部分及び後面の溝部90705よりも上部に位置する部分のうち開口部90703以外の部分にも備えるようにしてもよい。
[(b) 袋状フィルター]
袋状フィルター922は、図163(a)及び(c)に示すように、下端部が開口部9221となる袋状に形成されたフィルターであり、下端部の開口部9221近傍を周回するようにして、ゴム紐9222を備える。この場合、開口部9221が形成された下端部が、解放端部に該当することとなる。
また、袋状フィルター922は、図163(b)に示すように、フィルター容器906ζの外形よりも前後方向及び左右方向に僅かに大きく形成されると共に、図163(a)及び(c)に示すように、上下方向にフィルター容器906ζの上端部から溝部90705までの長さよりも長くなるように形成されている。
これによって、袋状フィルター922をフィルター容器906ζに上方から被せた上で、フィルター容器906ζの下端部付近(溝部90705が形成された部分)をゴム紐9222によって締めることで、フィルター容器906ζの溝部90705よりも上方の部分を、隙間なく覆うことができる。
[(c) 変形例の効果]
本変形例によれば、袋状フィルターによってフィルター容器906ζの溝部90705よりも上方の部分の全体が覆われていることで、フィルターの面積を増加させることができると共に、フィルターとフィルター容器との間の密閉性を向上させることができる。
[d 第4変形例]
図164に示す頭上積載部90ηのように、フィルター容器906ηを、筒状に形成されたフィルターである筒状フィルター923によって覆うように形成してもよい。
筒状フィルター923は、下端部に第1開口部9231、上端部に第2開口部9232を有する筒状に形成されたフィルターであり、下端部の第1開口部9231近傍を周回するようにして、第1ゴム紐9233を備え、上端部の第2開口部9232近傍を周回するようにして、第2ゴム紐9234を備える。この場合、第1開口部9231が形成された下端部及び第2開口部9232が形成された上端部が、解放端部に該当することとなる。
また、フィルタ―容器926ηは、下端部近傍の開口部90703よりも下方に位置する部分に、筒状フィルター923に備えられた第1ゴム紐9233を絞める位置を定めるための第1溝部90706を備え、上端部近傍の開口部90703よりも上方に位置する部分に、筒状フィルター923に備えられた第2ゴム紐9234を絞める位置を定めるための第2溝部90707を備える。
また、フィルター容器906ηの外面のうち、左右の側面の第1溝部90706よりも上部かつ第2溝部90707よりも下部に位置する部分には、図164に示すように、空気を流通させる空間を確保するためのスペーサー90704ηが備えられている。スペーサー90704ηの具体的な構造は、フィルター容器906ηの外面のうち、左右の側面と、筒状フィルター923との間に空気を流通させるための空間を確保することができるものであれば任意である。
なお、スペーサー90704ηは、さらに、前面の第1溝部90706よりも上部かつ第2溝部90707よりも下部に位置する部分及び後面の第1溝部90706よりも上部かつ第2溝部90707よりも下部に位置する部分のうち開口部90703以外の部分にも備えるようにしてもよい。
これによって、筒状フィルター923をフィルター容器906ηに上方から被せた上で、フィルター容器906ηの下端部付近(第1溝部90706が形成された部分)を第1ゴム紐9233によって締め、フィルター容器906ηの上端部付近(第2溝部90707が形成された部分)を第2ゴム紐9234によって締めることで、フィルター容器906ηの第1溝部90706よりも上方かつ第2溝部90707よりも下方の部分を、隙間なく覆うことができ、第3変形例と同様の効果を得ることができる。
[26 第26実施形態]
第26実施形態に係る防護衣100αにつき、図150から図152に基づいて説明する。なお、第25実施形態の第1変形例と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第25実施形態の第1変形例と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
第26実施形態に係る防護衣100αは、第25実施形態の第1変形例と同様、頭上積載部90αとして、風路管を有しないものを使用し、頭上積載部90αのフィルター容器906αが着用者Wの額の前方に位置するように構成されたものである。
また、フィルター容器906αは、接続管9064αが、面体380YYの上部に形成された開口部であるフィルター容器接続部3806YYを覆うようにして、面体380YYに取り付けられる。
また、フィルター容器906αは、図150(c)に示すように、着用者Wの額に対向する後方側に開口部90702を有し、開口部90702に吸気孔が位置し、下方に空気の送出孔が位置するように、遠心ファンであるファン908αが配置されている。
すなわち、ファン908αは、着用者Wの額に対向する位置に形成された開口部90702からフィルター容器906α内に導入した外気を、下方へと送出し、接続管9064αから、フィルター容器接続部3806YYを介して、面体380YY内へと導入することとなる。
また、電源部909及び制御回路部910は、ファン908αの前方に位置するようにフィルター容器906α内に配置されている。
また、第1フィルター907αは、フィルター容器906α内のファン908αの下方に、フィルター容器906α内の第1フィルター907α上方の空間と、フィルター容器906α内の第1フィルター907α下方の空間とを隙間なく仕切るように配置されている。
また、第1フィルター907αとしては、図150(c)に示すように、プリーツ加工が施され、断面が波型となるように形成された立体フィルターを用いる。
また、スポンジ部材360RRは、面体380YYの端部に沿って面体380YYの周囲を周回するように備えられている。
第24実施形態のようにファンのプロペラが面体と接続される接続管内に配置される場合、ファンの駆動によってフィルター容器内の空気が面体へと送出され、フィルター容器内が陰圧となることにより、外気が第1フィルターにより濾過されてフィルター容器内に導入され、フィルター容器内に導入された外気が、面体内に流入することとなる。
これに対し、本実施形態では、ファン908αの駆動によって外気がフィルター容器906α内に導入され、フィルター容器906α内が陽圧となることにより、ファン908αによって導入された外気は、ファン908αの下方に配置された第1フィルター907αに送風され、第1フィルター907αよって濾過された上で、フィルター容器接続部3806YYの開口部から、面体380YY内に流入する。
なお、第1フィルター907αは、図150(c)に示すようにフィルター容器906αに備えることなく、これに代えて、面体380YYに、フィルター容器接続部3806YYの開口部を覆うように備えてもよい。
また、電源部909は、図150(c)に示すようにフィルター容器906α内に備えてもよいが、これに代えて、フィルター容器906αの外面側にフィルター容器906αに接するように備えてもよいし、取付ベルトとして、着用者Wの頭上に配置される第2ベルト4102RRを備えるものを使用した上で、第2ベルト4102RR上に配置した電源部909から、ケーブルを介してファン908αに電力を供給するようにしてもよい。また、ケーブルを介して電力を供給する場合、電源部909は、第2ベルト4102RR上に限られず、他の任意の箇所に配置することができる。
また、第2ベルト4102RRを使用する場合、第2ベルト4102RRがファン908αの吸気部と着用者Wの額との間に位置するようにすることで、第2ベルト4102RRが着用者Wの髪の毛を押さえることで、着用者Wの髪の毛がファン908αの吸気部に巻き込まれることを防止できる。
また、上記においてはファン908αとして遠心ファンを使用する場合について説明したが、使用するファンは遠心ファンには限られず、プロペラファンを使用してもよい。
また、上記のように電源部909の取り付けを可能としたり、髪の毛がファンに巻き込まれることを防止する観点からは、第2ベルト4102RRを備える取付ベルトを使用することが好ましいが、この点も任意であり、図150(a)及び図150(b)に示すように、第2ベルト4102RRを有しない取付ベルト410YYを使用してもよい。
また、スポンジ部材360RRの取付位置は、図150(a)及び図150(b)に示すように、面体380YYの最周辺部(内面側の端部に沿う位置)であることが、スポンジ部材360RRを容易に面体380YYに貼付することができることから好ましい。
なお、スポンジ部材360RRの全体を面体380YYの最周辺部に配置することができない場合においても、スポンジ部材360RRの8割以上の部分が、面体380YYの最周辺部に配置されていることが好ましい。
また、図151に示すような眼鏡のテンプルE1に取り付けられるテンプル通し具500を、防護衣100αと併せて提供するようにしてもよい。
テンプル通し具500は、図151に示すように、二枚のスポンジシート5001を、上下両端部付近においてのみ接合することによって形成されており、上下両端部の接続部の間に形成される開口部に、図151(c)及び(d)に示すように眼鏡のテンプルE1を挿通させることができるように構成されている。
眼鏡の上から防護衣100αを使用する場合、眼鏡のテンプルE1よって、スポンジ部材360RRでは吸収できない隙間が生じることがあるが、このようなテンプル通し具500を眼鏡のテンプルE1を取り付けた上で、眼鏡のテンプルE1のテンプル通し具500が取り付けられた部分が、面体380YYに取り付けられたスポンジ部材360RRと着用者Wの顔面との間に位置するようにして、眼鏡の上から防護衣100αを着用することで、テンプルE1周囲に生じる可能性のある隙間が、テンプル通し具500によって塞がれる。さらに、テンプル通し具500と眼鏡のテンプルE1との間の隙間も、スポンジ部材360RRと着用者Wの顔面との間で押圧されて図151(d)に示すように塞がることから、隙間が生じ難くなる。
なお、テンプル通し具500は、上下及び左右が対称となるように形成されていると、着用者Wが向きを気にする必要がなくなり、使用し易くなる。
[(2) 保存方法の説明]
第26実施形態に係る防護衣100αの好ましい保存方法について説明する。
防護衣100αは、不使用時にこれを保存する際には、取付ベルト410YYを面体380YY内に収納した上で、面体380YYの開口部を、図152に示すように蓋600で塞いだ上で、蓋600を下側にして保存することが好ましい。蓋600を下にして置くことにより、保存中に面体380YYの表面に傷がつくことを防止できる。
蓋600は、図152に示すように、蓋本体6001と、蓋本体6001の左右に2か所ずつ配置された爪部6002と、を備える。
蓋本体6001は、面体380YYの着用者Wの顔面側に位置することとなる開口部と一致する形状に形成され、図152(a)及び図152(b)に示すように、面体380YYの上記開口部を覆うことができるように形成されている。
爪部6002は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)等の弾力性のあるプラスチック材料によって、蓋本体6001の左右の端部から、蓋本体6001の面体380YYに向けられる面の側へと突出するように形成されている。
また、蓋本体6001の左右に位置する爪部6002の間隔は、面体380YYに蓋600を取り付けた際に爪部6002が位置する箇所における面体380YYの左右方向の長さよりも僅かに狭くなるように形成されている。
これによって、左右の爪部6002によって面体380YYを挟み込むようにして、面体380YYに蓋600を取り付けることで、面体380YYと蓋600とを、保存中に外れてしまうことがなく、かつ使用時には容易に外すことができる適切な強度で一体化することが可能となる。
また、蓋600には、面体380YYに向く側に、殺菌用の紫外線発光ダイオードを取り付けてもよい。これによって、保存中に面体380YY内を殺菌することが可能となる。
また、上記のような爪部6002を有する蓋600に代えて、巻いたり畳んだりできる専用の保存シートを使用してもよい。このような保存シートは、面体380YYの開口部を覆うことができる形状に形成されると共に、縁部付近に孔を有する。
この場合、面体380YYの側面に予め突起を設けた上で、このような突起に保存シートの孔を掛けるようにして、このような保存シートと面体380YYとを一体化することとなる。
[27 第27実施形態]
第27実施形態に係る防護衣100βにつき、図153に基づいて説明する。なお、第25実施形態の第1変形例と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第25実施形態の第1変形例と異なる部分のみを説明する。
第27実施形態に係る防護衣100βは、面体380βの上部に、上方へと突出するようにして後面側にフィルター容器接続部38071を有する接続管3807を設け、フィルター容器接続部38071にフィルター容器906βの接続管9064βを差し込むようにして、頭上積載部90βを面体380βに取り付けたものである。
面体380βの上方に突出する接続管3807は、面体380βの上部に形成された開口部から、上面が閉じられた筒状の部材が上方へと突出するように形成されている。
また、接続管3807の後面側に形成されたフィルター容器接続部38071は、第22実施形態で説明した風路管接続部3506PPと同様に、接続管3807を構成するプラスチック材料の後面側に開口部を設けた上で、当該開口部を覆うようにして、略楕円形状の孔部が開口したゴムフィルムを貼付することによって形成されている。
頭上積載部90βのフィルター容器906βは、接続管9064βの断面が略楕円形状となるように形成され、接続管9064βを、接続管3807に形成されたフィルター容器接続部38071のゴムフィルムの孔部に差し込むことで、面体380βに隙間なく取り付けることができるように構成されている。
また、フィルター容器906βは、上面に開口部が形成され、当該開口部を覆うようにして、第1フィルター907RRが、フィルター押え枠916βとフィルター容器906βとの間に挟み込まれるようにして取り付けられている。なお、さらに第1マスク状フィルター913によって第1フィルター907RRの上面を覆うようにしてもよい。
[28 第28実施形態]
第28実施形態に係る防護衣100γにつき、図154に基づいて説明する。なお、第26実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第26実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
第28実施形態に係る防護衣100γは、着用者Wの顔面を覆う部材として、着用者Wの鼻孔までは覆うが、それよりも下の部分を有しない面体380γを用いる。
面体380γは、図154に示すように、着用者Wの額から鼻孔の僅かに下方までの部分を前方から覆い、着用者Wの口は覆わないように形成されている。
また、面体380γの上部には、頭上積載部90γが接続されている。頭上積載部90γは、第26実施形態に係る頭上積載部90αと同様、着用者Wの額に対向する後方側に開口部90702を有し、開口部90702に吸気孔が位置するようにファン908αが配置され、ファン908αの下方に第1フィルター907αが配置されている。
ただし、電源部909は、外部に設けられ、ケーブル919を介して、ファン908α及び制御回路部910に接続されている。
本実施形態に係る防護衣100γは、着用者Wの口を覆うものではないが、着用者Wの鼻(鼻孔)は覆われることから、着用者Wが鼻によって呼吸する際には、頭上積載部90γから第1フィルター907αによって濾過されて面体380γ内に導入された清浄な空気を吸うことができる。そして、着用者Wの呼吸の多くは鼻によって行われることから、面体380γによって少なくとも着用者Wの鼻孔さえ覆われていれば、防護衣の防護機能向上の効果を一定程度得ることができる。
したがって、ウィルス等完全な防護が求められる場合には不向きであるが、例えば花粉や、PM2.5等の対策として十分な程度には、防護衣の防護機能を向上させることができる。
また、本実施形態においては、着用者Wが口によって呼吸する際にも、ファン908αを稼働させている状態では、常に面体380γの下端部から着用者の口の周辺へと、第1フィルター907αによって濾過されて面体380γ内に導入された清浄な空気が供給されている。したがって、着用者Wが、口から濾過されていない外気を吸い込む量も、ある程度は抑えることができる。
[(2) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
図155に示す防護衣100δのように、着用者Wの顔面を覆う部材として、着用者Wの額から顎まで覆うと共に、口の前方に開口部を有しない面体380δを用いてもよい。
面体380δは、図155に示すように、着用者Wの口の前方に開口部を有せず、代わりに最下部の着用者Wの顎の下方に位置する部分に、空気排出孔3808が形成され、空気排出孔3808を覆うようにして、下方へと伸びる筒状の部材である排気管3809が接続されている。
このように構成されていることで、着用者Wが大きな深呼吸をした際等に、面体380δ内が一時的に陰圧となったとしても、外気は排気管3809内に逆流するにとどまり、排気管3809の上端部まで達しない限り、面体380δ内に流入しない。したがって、空気排出孔3808にフィルターを備えずとも、着用者Wが汚染された外気を吸い込むおそれを低減することができる。
なお、排気管3809の下端部の開口部38091に弁を設けることにより、さらに面体380δ内へと外気が逆流し難くすることができる。
なお、弁が閉まるまでには、若干のタイムラグがあることから、面体に直接形成された開口部に弁を設けたとしても外気の逆流を完全に防止することはできない。
これに対して、排気管3809の下端部に弁を備えることにより、弁が閉まるまでのタイムラグによって外気が流入したとしても、排気管3809内への流入にとどまる場合が多いことから、面体に直接形成された開口部に弁を設ける場合と比べ、外気が面体内に逆流するおそれを遥かに低減することができる。
排気管3809の下端部に設けられる弁としては、安全性を高めるため、図156に示す弁3810を用いることが好ましい。
弁3810は、図156に示すように、排気管3809の再下端の一点に回転軸38101を設け、回転軸38101の一方(排気管3809の開口部38091が位置する側)に、開口部38091を塞ぐ弁部38102を備え、回転軸38101の他方に、弁部38102よりも僅かに重いカウンターウエイト部38103を備えて、シーソーのように動作するように構成されている。
また、排気管3809の外面の、弁3810の開放時にカウンターウエイト部38103が当たる位置には、これを止めるための突出部であるストッパー38104が備えられている。
これによって、カウンターウエイト部38103が、弁部38102よりも若干モーメントが大きいことから、重力だけが掛かった状態では、弁3810は、図156(a)に示すように、排気管3809の開口部38091を弁部38102によって閉じた状態となるが、防護衣100δの使用中にのみ、排気管3809からの排気が弁部38102に当たることによって、図156(b)に示すように、弁部38102が開いた状態となる。
したがって、面体380δ内が陽圧でなくなり、排気管3809からの排気がなくなった時点で即座に弁3810が閉じることとなり、外気が逆流する前に素早く弁3810を閉じることができる。
[29 第29実施形態]
第29実施形態に係る防護衣100εにつき、図157及び図158に基づいて説明する。なお、第28実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、第28実施形態と異なる部分のみを説明する。
[(1) 構成の説明]
第29実施形態に係る防護衣100εは、着用者Wの顔面を覆う部材として、第28実施形態と同様、着用者Wの額から鼻孔の僅かに下方までの部分を前方から覆い、着用者Wの口は覆わないように形成された面体380γを用いた上で、面体380γの下方に、シャッター部700を備えるものである。
シャッター部700は、面体380γの下端部に接続され、着用者Wの口元を開閉自在に覆う部材であり、図157及び図158に示すように、着用者Wの口元付近を開閉自在に覆うシャッター部本体7001と、シャッター部本体7001を開閉させるモータ7002と、シャッター部本体7001の開放時及び閉塞時に、所定の位置でシャッター部本体7001を止めるためのストッパー7003と、を備える。
また、面体380γの上部には、頭上積載部90εが接続されている。頭上積載部90εは、第28実施形態に係る頭上積載部90γと同様、着用者Wの額に対向する後方側に開口部90702を有し、開口部90702に吸気孔が位置するようにファン908αが配置され、ファン908αの下方に第1フィルター907αが配置されている。
また、電源部909に加えて、制御回路部910εも外部に設けられている。具体的には、制御回路部910εは、面体380γの上部に取り付けられると共に、第1ケーブル920を介してフィルター容器906α内のファン908αと接続され、第2ケーブル921を介して電源部909と接続されている。
[(2) 動作の説明]
次に、本実施形態に係る防護衣100εの動作につき説明する。
本実施形態に係る防護衣100εは、口元を覆わない第28実施形態と比較して防護機能を強化しつつ、着用者Wが防護衣100εを着用したままで食事をとることを可能とするためのものであり、食事中はシャッター部700のシャッター部本体7001を図158に示すように横に開き、会話中はシャッター部700のシャッター部本体7001を図157に示すように閉じるように構成されている。ここで食事中とは、着用者Wが食べ物を食べている状態を指し、食べている状態、特に食物を口に運んでいる状態では発声はしないものとする。
面体380γの上部の着用者Wの頭部と接触する部分にはピエゾ素子(不図示)が設けられ、骨伝導による頭部から発生する音と、面体380γから発生する音を拾うことができるように構成されている。
ピエゾ素子が拾った音は、頭上積載部90εに備えられた制御回路部910εに送られる。制御回路部910εには、音信号判別回路及び音声認識回路が含まれ、当該回路がピエゾ素子によって音声が拾われたと判別すると、制御回路部910εは動作指示信号を発し、当該信号に応じて、電源部909からシャッター部700のモータ7002へと、シャッター部本体7001の開閉に対応した電力が供給されるように構成されている。
モータ7002の軸はシャッター部本体7001の回転軸にギヤ等を介して連結されている。モータ7002は、正逆回転可能なモータ、例えばブラシモータを使用し、正電圧が印加された場合にはシャッター部本体7001が開く方向に回転し、負電圧が印加された場合にはシャッター部本体7001が閉じる方向に回転する。
制御回路部910εの音信号判別回路は、着用者Wの発声による発声音及びシャッター部本体7001がストッパー7003に衝突したときの衝撃音を検出し、動作指示信号(開信号、閉信号、停止信号)を発するように構成されている。
具体的には、モータ7002は、着用者Wの発声による発声音及びシャッター部本体7001がストッパー7003に衝突したときの衝撃音に応じて、以下のように動作することとなる。
(1) 作動スイッチ(図示せず)をオンにする。
(2) 所定の時間に亘って音信号判別回路が着用者Wの発声による発声音もシャッター部本体7001がストッパー7003に衝突したときの衝撃音も検知しないと、制御回路部910εから開信号が発せられて、モータ7002に正電圧が印加され、シャッター部本体7001が開く方向に回転する。
(3) シャッター部本体7001が開き切ってストッパー7003に当たると、衝撃音が発生し、これを音信号判別回路が検知すると、制御回路部910εから停止信号が発せられ、モータ7002への電力の供給が断たれ、モータ7002は停止し、シャッター部本体7001は開状態で停止する。
(4) 着用者Wの食事中に咀嚼音が生じたとしても、音信号判別回路は、咀嚼音は無視するように構成されており、シャッター部本体7001の開状態を維持する。なお、音声認識回路の認識レベルが低く、咀嚼音を発声音と誤認識したとしても、咀嚼中にシャッター部本体7001が閉じるだけであり、問題は生じない。
(5) 食事中(食物を口に運んでいる状態)では、着用者Wによる発声音はないので、シャッター部本体7001の開状態を維持する。
(6) 着用者Wが発声を開始すると、音信号判別回路が発声音を検知し、制御回路部910εから閉信号が発せられ、モータ7002に負電圧が印加され、シャッター部本体7001が閉じる方向に回転する。
(7) シャッター部本体7001が閉まり切ってストッパー7003に当たると、衝撃音が発生し、これを音信号判別回路が検知すると、制御回路部910εから停止信号が発せられ、モータ7002への電力の供給が断たれ、モータ7002は停止し、シャッター部本体7001は閉状態で停止する。
(8) 着用者Wが発声を中止し、所定の時間が経過すると、制御回路部910εから開信号が発せられて、モータ7002に正電圧が印加され、シャッター部本体7001が開く方向に回転する。
以上のように、シャッター部700は、作動スイッチがオンとなっている場合、着用者Wの発声がなければシャッター部本体7001が開き、着用者Wが発声を始めるとシャッター部本体7001が閉じるように構成されている。
[(3) 変形例]
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
シャッター部700のシャッター部本体7001を閉状態及び開状態で安定させるため、閉状態及び開状態においてシャッター部本体7001を止めるためのストッパー7003に磁石を備えると共に、シャッター部本体7001のストッパー7003に当たる位置にも磁石を備え、ストッパー7003にシャッター部本体7001を吸着させることが好ましい。
図157及び図158においては、シャッター部本体7001が左右に開閉する場合について図示しているが、シャッター部本体7001が上下に開閉するようにしてもよい。
また、着用者Wの発声による発声音及びシャッター部本体7001がストッパー7003に衝突したときの衝撃音の両者を用いることなく、いずれかのみを利用して、シャッター部本体7001を開閉するようにしてもよい。
音声認識回路を省略し、衝撃音を識別する回路だけを備え、開状態から閉状態、閉状態から開状態に状態を変える契機となる音として、着用者Wが上下の歯を強くぶつけた時に発生する衝撃音を利用してもよい。
シャッター部本体7001に代えて、例えば、カーテンの様に、遮蔽布や遮蔽フィルムが横方向にスライドして、着用者Wの口の前方を覆う閉状態と、覆わない開状態とを切り替えるようにしてもよい。
面体を第26実施形態等と同様に鼻孔より下までを覆うように形成した上で、着用者Wの口の前方に開口部を設け、当該開口部を開閉するようにしてシャッター部を設けるようにしてもよい。これによって、シャッター部を開けて食事をとることができると共に、シャッター部を閉じると、面体と着用者の顔面との間の空間と外部空間との間を遮断できる。この場合にはシャッター部に空気排出孔を設ければよい。また、このような空気排出孔はフィルターで覆ってもよく、その場合、第26実施形態のようなマスク型のフィルターを用いてもよい。
[(4) 立体フィルターの構造及び製造方法の説明]
第26実施形態以下の実施形態で使用する、断面が波型となるように形成された立体フィルターである第1フィルター907αの構造及び製造方法を、プリーツ状に折り畳み面が10個あるフィルターを製造する場合を一例として説明する。
なお、以下においては、製造方法の説明等において、第1フィルター907αを構成する各部材を説明する際にも、完成後に図150(c)に示すように左右方向から見た際に波型となるように防護衣に取り付けられた際の方向を基準として、図159から図161に示すように前後、上下及び左右を定めて説明する。
また、以下においては、第1フィルター907αの各折り畳み面のことをピースと言い、前方から順に第1ピース、第2ピース・・・第10ピースという。
[a 立体フィルターの構造]
第1フィルター907αは、不織布製の前後方向に長い矩形状の濾紙9071と、薄いプラスチックシートを切り抜いて形成された左右方向に長い矩形又は矩形から長辺が一辺欠けた形状の補強枠9072と、を備え、濾紙9071に複数の補強枠9072が接着されている。
補強枠9072が接着された濾紙9071について、折り目を伸ばして広げた状態とすると、図159に示す状態となる。すなわち、前後方向に長い濾紙9071に、10個の補強枠9072が、補強枠9072の短辺が濾紙9071の長辺に沿い、濾紙9071の長辺方向(前後方向)に連なるようにして接着されている。図159においては、補強枠9072が、矩形から長辺が一辺欠けた形状である場合について図示している。
なお、以下このような補強枠9072が接着された濾紙9071を、補強枠付き濾紙9074という。
このような補強枠付き濾紙9074を、図160に示すフィルター枠9073に取り付けることで、立体構造を有する第1フィルター907αが形成される。
フィルター枠9073は、プラスチックを射出成型して作製され、図160に示すように、左右の端部に、各補強枠9072の短辺を乗せる鋸歯状の第1枠部90731を備え、前後方向の端部に、濾紙9071の長辺方向の端部に位置する補強枠9072の長辺を載せる第2枠部90732を備える。
各ピースは濾紙9071と補強枠9072一つで形成され、隣り合うピース間は濾紙9071のみでつながっている。したがって、補強枠付き濾紙9074は、各ピースの間の位置において僅かな力で折り曲げることができ、容易にフィルター枠9073に取り付けることができる。
[b 立体フィルターの製造方法]
以下、第1フィルター907αの製造工程について順に説明する。
[(a) 個別製造法]
まず、第1フィルター907αを一つ一つ個別に製造する個別製造法について説明する。
1 補強枠付き濾紙の作製
(1) プラスチックシートを切断加工して、図161に示すように、複数の補強枠9072が連結部9076で連結された補強枠シート9077を作製する。具体的には、例えば、濾紙9071としての不織布と同じ材質であるポリプロピレン製の0.5mm厚のシートを切り抜くことで、図161に示すように、複数の補強枠9072が、これらを繋ぐ連結部9076によって接続されたものを作製する。なお、図161(a)においては、3つの第1フィルター907αの分をまとめて作製するため、前後方向10個、左右方向3個の補強枠9072が並ぶ場合について図示している。
連結部9076は、最終的に第1フィルター907αに使用される部分から外れた部分に形成され、図161(b)に示すように、補強枠9072の向かい合う短辺同士を左右方向に連結する第1連結部90761と、第1連結部90761同士を前後方向に繋ぐ第2連結部90762と、からなる。
(2) 補強枠シート9077上に濾紙9071を載せ、補強枠シート9077と濾紙9071とを溶着させる。
(3) 連結部9076を切断し、除去する。
これによって、第1フィルター907α3個分の補強枠付き濾紙9074を、容易に作製することができる。
2 補強枠付き濾紙の折り畳み及びフィルター枠への取り付け
スライド成型器800を使用して、補強枠付き濾紙9074を、プリーツ状に折り畳んだ上で、フィルター枠9073に取り付ける。
スライド成型器800は、補強枠付き濾紙9074を折り畳むために使用される治具であり、図162に示すように、平らに伸びた状態の補強枠付き濾紙9074を入口8001に載せ、出口8002の方向にスライドさせることによって折り畳むことができるように、稜線8003と谷8004とが交互に形成されている。
図162(a)及び図162(b)に示すように、スライド成型器800の入口8001付近には、稜線8003や谷8004が形成されておらず、入口8001から僅かに出口8002方向に進むと、低い稜線8003と浅い谷8004が現れ、図162(c)及び図162(d)に示すように、出口8002に近づく程、稜線8003は高くなり、谷8004は深くなる。また、出口においては、スライド成型器800の断面形状と、フィルター枠9073の第1枠部90731の断面形状とが一致するように形成されている。
このようなスライド成型器800の入り口に、補強枠付き濾紙9074を置き、出口までスライドさせることにより、補強枠付き濾紙9074がプリーツ状に折り畳まれる。
スライド成型器800の出口8002に接して、フィルター枠9073を配置しておくことで、プリーツ状に成型した補強枠付き濾紙9074を、そのままフィルター枠9073上に移行させることができる。
3 最終手順
補強枠付き濾紙9074がフィルター枠9073上に配置されると、上方から、フィルター枠9073の第1枠部90731と一致する鋸歯状の溶着面を持つ超音波ホーンが下り、フィルター枠9073に補強枠付き濾紙9074が接着され、第1フィルター907αが完成する。
[(b) 連続製造法]
次に、複数の第1フィルター907αを連続して製造する連続製造法について説明する。
連続製造法で第1フィルター907αを製造する場合、下記の1から3の手順を、同期して連続的に行なえばよい。1から3の手順の同期は、プラスチックシート及び濾紙9071を、補強枠9072の長辺の長さ(左右方向の長さ)に第1連結部90761の長さを合わせた分繰り出すステップ(送りステップ)と、繰り出されたプラスチックシート及び濾紙9071を加工するステップ(加工ステップ)と、を交互に繰り返すようにして行われることとなる。
具体的には、新たに繰り出されたプラスチックシート及び濾紙9071に1の手順が行われるのと同時に、その一つ前に1の手順を経て作製された補強枠付き濾紙9074に対して2の手順が行われる。また2の手順が行われるのと同時に、その一つ前に2の手順を経て補強枠付き濾紙9074がフィルター枠9073に載せられたものに、3の手順が行われることとなる。
1 補強枠付き濾紙の作製
(1) ロールに巻いたプラスチックシート及びロールに巻いた濾紙9071から、プラスチックシート及び濾紙9071を繰り出す。
(2) 繰り出されたプラスチックシートに切断形成加工を行い、1列分(第1フィルター907α一つ分)の補強枠9072及びこれら補強枠9072を次の1列分の補強枠9072に繋ぐ連結部9076を形成する。
(3) (2)で形成した1列分の補強枠9072に濾紙9071を重ねて溶着し、1列分の補強枠付き濾紙9074を形成する。
(4) (2)で形成した連結部9076の第2連結部90762を切断除去する(第1連結部90761は繋がったままであることから、各補強枠9072は、第1連結部90761によって次の1列分の補強枠9072に繋がったままとなる)。
(2)の手順が行われるのと同時に、一つ前に(2)の手順を経て作製された1列分の補強枠9072に、(3)の手順が行われる。また、(3)の手順が行われるのと同時に、一つ前に(3)の手順を経て作製された1列分の補強枠付き濾紙9074に、(4)の手順が行われることとなる。
2 補強枠付き濾紙の折り畳み及びフィルター枠への取り付け
(1) 1(4)の手順を経た補強枠付き濾紙9074をスライド成型器800の入口8001に送る。
(2) 補強枠付き濾紙9074をスライド成型器800の出口8002方向へと移動させる。これによって、移動に伴ってスライド成型器800に沿って補強枠付き濾紙9074が折り畳まれていくこととなる。
なお、第2連結部90762が切断されていることから、補強枠付き濾紙9074を容易に折り畳むことができる。また、第1連結部90761は切断されておらず、補強枠9072は、第1連結部90761によって次の1列分の補強枠9072に繋がったままであることから、スライド成型器800の出口8002から引っ張ることにより、容易に移動させることができる。この際には、スライド成型器800の補強枠付き濾紙9074と接する面に振動を加えると、移動の際の抵抗が軽減され、さらに容易に移動させることが可能となる。
(3) スライド成型器800の出口8002から、折り畳まれた補強枠付き濾紙9074をフィルター枠9073上に移す。
(1)の手順が行われるのと同時に、一つ前に(1)の手順を経てスライド成型器800の入口8001に送られた補強枠付き濾紙9074に、(2)の手順が行われる。また、(2)の手順が行われるのと同時に、一つ前に(2)の手順を経て折り畳まれた補強枠付き濾紙9074に、(3)の手順が行われることとなる。
3 最終手順
(1) フィルター枠9073に補強枠付き濾紙9074を接着する。
(2) 第1連結部90761を切断除去し、第1フィルター907αを1つ切り離し完成する。
(3) 完成した立体フィルターを907αを除去する。
(4) 新たなフィルター枠9073をスライド成型器800の出口8002にセットする。
(1)の手順が行われるのと同時に、一つ前に(1)の手順を経てフィルター枠9073に補強枠付き濾紙9074が接着されたものに、(2)の手順が行われる。また、(2)の手順が行われるのと同時に、一つ前に(2)の手順を経て完成した第1フィルター907αに、(3)の手順が行われる。また、(3)の手順が行われるのと同時に、(4)の手順が行われることとなる。
なお、図160においては、フィルター枠9073の第1枠部90731が、直線によって凸部と凹部が連続する鋸歯状に形成されている場合について図示しているが、補強枠付き濾紙9074との接着を容易とするため、凸部、凹部共に、丸みを帯びるようにしてもよい。
また、補強枠9072は、隣り合う補強枠9072との間に僅かに間隔を空けて濾紙9071に取り付けられていることが好ましい。これによって、補強枠付き濾紙9074を折り曲げ易くなり、補強枠付き濾紙9074のフィルター枠9073への接着性も向上できる。
図159においては、隣り合う補強枠9072が前後方向に僅かに間隔を空けて濾紙9071に取り付けられている場合について図示している。
また、フィルター枠9073と補強枠付き濾紙9074との接着方法は、超音波溶着に限られず、これらを一体化できるのであれば任意の方法を用いることができる。
また、第1フィルター907αの前後方向の端部に位置するピースについては、フィルター枠9073の第2枠部90732に接着し易いように、補強枠9072に接着用の糊代を設けてもよい。
また、連続製造法については、送りステップと加工ステップとに分けることなく、一定の速度で送りながら加工するようにしてもよい。
[30 共通する変形例]
以下、上記各実施形態に共通する変形例につき説明する。
各実施形態とも、防護衣本体内に導入される空気を濾過するフィルターとして、汚染物質に対応したフィルターを使用することにより、各種用途の化学防護服としても使用することができる。
また、バイタルセンサーや通信手段を設けることにより、これを用いて、着用者の体調管理や、風量の調整を行うようにしてもよい。
また、着用者の顔面前方に空間を確保する顔面部空間確保手段としては、特別な構成を備えることなく、防護衣本体の顔面を覆う部分の形状を大きくした上で、ファンによる送風量を大きくして、内部を十分な陽圧にすることにより、顔面前方の大きく形成された防護衣本体の服地自体が、顔面部空間確保手段として機能するようにしてもよい。
また、押し具のカバー部には透明な部分を大きく設けることが望ましい。さらに、フィルター部に備えられたフィルターと、これが収納される容器部の色は大きく異なることが望ましい。これによりフィルターの付け忘れが一目で分かるようになる。
また、マスク等とは異なり、フィルター部はしっかりとした容器部内に収納されているため、防護衣の使用時の取り扱いにより損傷する危険性がない。したがって、マスク等に用いられるように、例えば3層構造として強度を持たせるための層を設けることは不要であり、空気抵抗の小さい高性能なフィルターを安価に使用することができる。
また、電源部の電池の残量が一定値以下になった時、それを知らせる所定の警報音を出すことが望ましい。
また、防護衣本体、スカート等の服地の素材として、ポリオレフィンや塩化ビフェニール等の素材を使用した厚さ50μm程度の軟質フィルムを使用した場合、表面が平滑で殺菌しやすいことから、ファン取付孔周囲の補強が十分であれば、殺菌して繰り返し使用することができる。
なお、防護衣本体、スカート等の服地に使用するシートは、空気漏れがない柔軟な素材であれば、必ずしも、上記各実施形態で述べたものに限定されない。
また、ファンを装着する位置も、例えば、着用者の体の前面、背面、側面等に適宜変更することができる。
また、ファンの押し具と、ファンの本体部の容器部には、押し具を容器部に押し付けるための所定のロック機構を設け、フィルター部や、防護衣本体のファン取付孔の縁を押し具が押すようにし、押し具が容器部から自然に外れるのを防止することが好ましい。
また、上記においては、スカートの素材として軟質フィルムを使用した場合につき説明したが、スカートに関しては、必ずしも空気漏れを防止できる素材を用いる必要はないことから、蒸れ防止などの点を考慮して、その他の素材を使用してもよい。
また、防護衣本体の服地を、透明度の高いフィルムを用いて作製した場合には、目に対応する部分に特段の加工をしなくてもよい。
また、火を扱う場所で使用する場合の服地は難燃性の素材を使用すればよい。
また、各部の空気漏れ防止手段に異常が生じた場合、服地が破れた場合、ファンに異常が生じ送風量が低下した場合等、着用者の鼻の付近に適切な量の空気が供給されなくなった場合に備えて、空気排出孔から流出する流量、又は頭部の服地内の陽圧度を測定し、異常が生じた場合に大音量等で警告する警告手段を設けることが望ましい。この場合、流量も陽圧度も呼吸により変化するため、5秒間程度の値を平均化計算する手段を設けることが好ましい。また異常を検出して警告するための電源は、ファンに供給する電源でなく、別途備えることが好ましい。
なお流量や陽圧度そのものを測定するのではなく、それらに関連するものを測定、或いは検出する方法でもよい。
また、特に頭部だけを覆うものにつき、首裾を包帯などで首に押し付けることにより空気漏れ防止手段とする場合には、首裾より一定距離上の部分に、例えば赤いライン状に警告線等を設けることが好ましい。包帯などで首裾を首に押し付ける場合、この警告線を覆い目視できないように包帯を巻くことにより、正しく空気漏れ防止手段を構成できる。また使用中に体の動きなどにより首裾がずれあがり、赤い警告線が出た場合、他者が容易に気付くことができる。
また、首裾を包帯などで首に押し付けることにより空気漏れ防止手段とする場合には、包帯に対応する部分の服地の内面側(首裾部分)に不織布を予め貼着、又は包帯を巻く際に服地の内側に配するようにすれば、服地自体が着用者の首に接触する場合に比べて、着用者が感じる違和感を緩和できる。
また、特に頭部だけを覆うものにつき、首部空気漏れ防止手段を設ける場合にも、下端部に図9に示す第2実施形態における延長部17と同様の延長部を設け、当該延長部が、首裾を覆う包帯などから上方に突き出るようにして使用することが望ましい。
また、特に頭部だけを覆うものについては、押し具も含めたファン全体の重量が50グラム程度であることから、防護衣本体内が外部よりも3パスカル以上陽圧であれば、ファンの重量による影響が小さく、顔面部空間確保手段を特段設ける必要はない。
また、特に頭部だけを覆うものについては、空気が流通しない首の部分だけは蒸れるので、この部分に少量の空気が漏れる空気排出部を構成してもよい。具体的には、あらかじめ肌触りと通気性の良いダブルラッセル生地を首に巻き付ける方法などを使用することができる。
また、頭部用ベルトにより目に対する透明部の位置を決めるのに図31、図32に示す様な位置決め手段が用いられる場合について説明したが、ストロー孔が形成されている場合などについては、顔の各部位と防護衣本体の対応する部位の上下方向の位置合わせを行うのに、帽子や頭部用ベルトやそれらに連なる物の前方の部位にメス型ホック等を付加し、防護衣本体の対応する部位にオス型ホック等を用い、ホック等同士を結合する方法を用いてもよい。またこの場合にはメス型ホック等を縦に複数個取り付け、細かく位置合わせを出来るようにしてもよい。また面ファスナー等を利用すれば更に細かな位置合わせが可能になる。
また、夏の暑さ対策をかねた、空調衣服の効果を併用した風量や形状を採ることも可能である。なお、ファンのモーターに供給する電圧を調整して、防護衣本体内の圧力を、所定の範囲で変更できるようにすることもできるが、安全性を考慮するならば電圧を一定(固定)として用いても良いことは勿論である。
100、100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G、100H、100I、100J、100K、100M、100N、100P、100Q、100R、100S、100U、100V、100W、100X、100Z、100AA、100BB、100CC、100DD、100EE、100FF、100GG、100JJ、100KK、100LL、100MM、100NN、100PP、100QQ、100RR、100WW、100XX、100YY、100ZZ、100α、100β、100γ、100δ、100ε 防護衣
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J、1K、1M、1P、1Q、1R、1S、1U、1V、1W、1X、1Z、1AA、1BB、1CC、1DD、1EE、1FF、1GG、1JJ、1KK、1MM、1PP、1QQ、1RR、1WW、1XX、1YY、1β、1γ、1δ、1ε 防護衣本体(服本体)
11、11A、11D、11E、11R、11X、11Y、11AA、11BB、11DD ファン取付孔(ファン取付部)
111、111A、111H、111R、111X 補強シート
12、12I、12Q、12R、12V、12AA、12BB、12DD 空気排出孔(空気流通部)
13、13B 透明部
14、14C 袖部空気漏れ防止手段(空気漏れ防止手段)
15、15B、15C、15E 裾部空気漏れ防止手段(空気漏れ防止手段)
16 帯状部材(顔面部空間確保手段)
17 延長部
19 第2空気排出孔(第2空気流通部)
191 開口度調整機構
103、103H、103M、103U、103Z 首部空気漏れ防止手段(空気漏れ防止手段)
104 頭部空気漏れ防止手段(空気漏れ防止手段)
105 スペーサー(顔面部空間確保手段)
130 排気室
1301 仕切りフィルム(フィルム)
1302 空気取込部
160 孔部(空気排出孔)
170、170X、170AA、170BB 排出部フィルター
210、210X、210AA、210BB 吸気部フィルター(フィルター)
220 送気用筒(筒状部)
230 ファン取付部
240 フェイスガード部
250 フィルム部
300、300CC、300DD、300GG、300JJ、300KK、300PP 本体部(外壁)
3005、3005KK、3005NN、3005PP ゴムベルト(保持具、ベルト部材)
30051 垂直ベルト
3008、3008JJ、3008KK、3008PP 第2開口部(空気流通部)
3009、3009JJ、3009KK 第2フィルター(排出部フィルター)
3010 音声用フィルム
3011 風路管接続部(ファン取付部、開口部)
3012 空気誘導部
3013 マスク掛け部(フィルター掛け部)
310 フィルム部材(フィルム)
3101 顔出し孔(孔部)
340 スポンジシート
350、350EE、350GG、350HH、350II、350JJ、350KK、350MM、350PP 顔沿い成型部材(成型部材、中間部材)
3501、3501E 顔出し孔(孔部)
3503 切込み
3504 額パッド
3505、3505HH、3505II 眼鏡挿通部
35051、35051HH 台座部
35051a 差込孔
35052 孔埋めスポンジ
35053 留めベルト
35054 テンプル通し部
35055a テンプル通し孔(開口部)
35056 テンプル避け部(切り欠き部)
35057 テンプル対応部材
35057a スリット
3506、3506PP 風路管接続部(ファン取付部、開口部)
35062 ゴムフィルム(フィルム)
35062a 孔部(開口部)
360、360II、360PP、360QQ、360RR、360VV スポンジ部材(空気漏れ防止手段、弾性体)
3601 接着部
3602 スポンジ
3603 プラスチックフィルム
370 マスク状フィルター(排出部フィルター、第2フィルター)
3701 フィルター本体
3702 紐部
380、380RR、380VV、380WW、380XX、380YY、380β、380γ、380δ 面体
3801、3801RR 風路管接続部(ファン容器接続部)
3802 第2開口部(空気流通部)
3803 マスク掛け部(フィルター掛け部)
3805 貼付面
3806、3806YY フィルター容器接続部(ファン容器接続部)
3807 接続管
38071 フィルター容器接続部(ファン容器接続部)
3808 空気排出孔(空気流通部)
3809 排気管
390、390RR 第2マスク状フィルター(排出部フィルター、第2フィルター)
3901、3091RR フィルター本体
3902、3902RR 紐部
410、410RR、410YY 取付ベルト(装着手段)
4101、4101RR 第1ベルト
41011 ゴムベルト(後頭部ベルト)
410114 情報表示部
410114a 土台部
410114b 表示板
41012 上部ベルト
41013 下部ベルト
41014 耳掛け連結具(連結具)
4102、4102RR 第2ベルト
3、3E、3S、3T 帽子
31、31E 鍔部(顔面部空間確保手段)
32、32T 排気パイプ(排気室)
321 第1開口部(空気取込部)
323 風量検出部(警告手段)
324 回路部(警告手段)
325 電源部(警告手段)
4、4A、4B、4D、4E、4R、4V、4W、4AA、4BB、4DD ファン
41、41A、41B、41D、41E、41R 本体部
412、412A、412B、412D、412E フィルター収納部
4121、4121A、4121B、4121D、4121E 容器部
4125 パッキン(液体侵入防止手段)
42、42A、42B、42D、42E、42R 押し具
424、424E、424R、424X、424AA、424BB カバー部
43、43A-1、43A-2、43D、43E フィルター部
432、432A、432D、432E フィルター
440 吸気部フィルター(フィルター)
46 ファン本体
47 延長部
5、5A、5I 電源部(電源手段)
6 電源ケーブル(電源手段)
7,7BB 頭部用ベルト
72 ベルト側位置決め手段(顔面部空間確保手段)
73 ヘッドバンド(装着具)
74 保持具
741 磁石
742 可動部
10 防風フード
20、20U、20V、20Z、20AA 帯状部材
2013 ガイド部材
2013a 突出部
2017 A型ガイド
2017b 上部ガイド部(突出部)
2017c 下部ガイド部(突出部)
2018 B型ガイド
2018b 上部ガイド部(突出部)
2018c 下部ガイド部(突出部)
30、30A、30B 空間確保手段
40 耳具
70、70FF 排出部フィルター取付部
702 排出部フィルター
705 立体フィルター(排出部フィルター)
80 電気ブロック
801 ファン
802 立体フィルター(フィルター)
8021、8021A 補強枠
8021a、c 枠部材
8021b 接続部
803 バッテリー(電気部品)
804 回路ブロック(電気部品)
90、90KK、90MM、90PP、90QQ、90RR、90XX、90YY、90ZZ、90α、90β、90γ、90ε、90ζ、90η 頭上積載部(装着手段)
9011 ファン
9012 電源部(電源手段)
9013 制御回路部
9021 第1フィルター(フィルター)
903、903KK、903MM、903PP、903QQ、903RR 風路管
9033 筒状部材
9034 支え連結体(支え部材)
9035 差込管
90351 発光ダイオード(警告手段)
9031、9031PP 風路管開口部(開口部)
9032 折り曲げ部
904 電源部(電源手段)
905 制御回路部
906、906QQ、906RR、906SS、906TT、906UU、906YY、906ZZ、906α、906β、906ζ、906η フィルター容器(ファン容器)
9062 マスク掛け部(紐掛け部)
9064、9064YY、9064ZZ、9064α、9064β、9064ζ 接続管
9065 支え棒
9067 端子部
9068 外気吸入口
9069、9069TT 吸入口延長管
9070 濾過ユニット
907、907RR、907SS、907UU、907α 第1フィルター(フィルター)
9071 濾紙
9072 補強枠
9073 フィルター枠
90731 第1枠部(濾紙取付部)
90732 第2枠部
908、908RR、908YY、908α ファン
9082 プロペラ
9083 モータ
9084 フレキシブルジョイント
909 電源部(電源手段)
910、910ε 制御回路部
913 第1マスク状フィルター(第1フィルター、フィルター、マスク状フィルター)
9131 フィルター本体
9132 紐部
916、916YY、916ZZ、916β フィルター押え枠
917 ファン容器
922 袋状フィルター(第1フィルター)
9221 開口部
9222 ゴム紐(密閉手段)
923 筒状フィルター(第1フィルター)
9231 第1開口部(開口部)
9232 第2開口部(開口部)
9233 第1ゴム紐(密閉手段)
9234 第2ゴム紐(密閉手段)
400、400LL ベルト留め板(板状部材)
4001 ベルト通し
4002 第1ベルト通し(ベルト通し)
4003 第2ベルト通し(ベルト通し)
700 シャッター部
7001 シャッター部本体
7002 モータ
7003 ストッパー
F1、F2 プラスチックフィルム
W 着用者
C1 本体部側接触面
C2 フィルター部側接触面

Claims (173)

  1. 少なくとも着用者の鼻孔を含む顔面の一部を覆うように形成され、
    ファンを取り付けるためのファン取付部と、
    前記服本体内と前記服本体の外部とを繋ぐ空気流通部と、
    を備えることを特徴とする防護衣の服本体。
  2. 着用者の目の前方に、前記服本体の服地よりも透明度の高いシートで形成された透明部を備えることを特徴とする請求項1に記載の防護衣の服本体。
  3. 前記ファン取付部は、前記服本体の服地の着用者の口よりも下方に位置する部分に形成され、
    前記空気流通部は、前記服本体の服地の着用者の口よりも上方に位置する部分に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防護衣の服本体。
  4. 前記服本体の服地は、プラスチックフィルムを用いて形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  5. 前記プラスチックフィルムの厚さは、30μm以下であることを特徴とする請求項4に記載の防護衣の服本体。
  6. 前記服本体の服地に縫い目がないことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  7. 前記ファン取付部の縁に補強シートが備えられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  8. 開口面積を調整可能な第2空気流通部を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  9. 前記服本体の開口部に、当該開口部からの空気の漏れを防止する空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  10. 前記服本体は着用者の腕を覆う袖部を有し、
    前記袖部の先端近傍に、着用者の腕を周回するようにして形成された紐通し部と、前記紐通し部に通された紐状部材と、を有する袖部空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする請求項9に記載の防護衣の服本体。
  11. 前記服本体は、少なくとも着用者の胴部を覆う上衣の形状に形成され、
    前記服本体の下端部近傍に、着用者の胴体を周回するようにして形成された紐通し部と、前記紐通し部に通された紐状部材と、を有する裾部空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする請求項9又は10に記載の防護衣の服本体。
  12. 前記服本体は、少なくとも着用者の胴部を覆う上衣の形状に形成され、
    下端部に、下衣の中にいれることができる長さを有する裾を備え、
    前記裾が、前記服本体の下端部の開口部からの空気の漏れを防止する裾部空気漏れ防止手段として機能することを特徴とする請求項9又は10に記載の防護衣の服本体。
  13. 前記服本体は、少なくとも着用者の胴部を覆う上衣の形状に形成され、
    前記服本体の裾の下端部に、前記裾の左右の部分を延長するようにして形成された延長部を備えることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  14. 少なくとも着用者の身体の手足を除く全体を覆い、着脱のための開閉手段を備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  15. 着用者の頭部及び首のみを覆う形状に形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  16. 前記服本体の下端部近傍に、着用者の首を周回するようにして形成された首部空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする請求項15に記載の防護衣の服本体。
  17. 着用者の頭部前方を覆い、着用者の頭部後方を覆わない形状に形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  18. 着用者の顔面部の周囲からの空気の漏れを防止する顔面部空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする請求項17に記載の防護衣の服本体。
  19. 前記顔面部空気漏れ防止手段は、着用者が顔を出すための孔部が形成されたフィルムにより形成されていることを特徴とする請求項18に記載の防護衣の服本体。
  20. 前記フィルムに、スポンジシートが備えられていることを特徴とする請求項19に記載の防護衣の服本体。
  21. 前記顔面部空気漏れ防止手段は、着用者が顔を出すための孔部が形成され、着用者の顔面に沿う形状となるように成型された成型部材により形成されていることを特徴とする請求項18に記載の防護衣の服本体。
  22. 前記成型部材の前記孔部の縁の着用者の顔面に向く側に、スポンジ部材を備えることを特徴とする請求項21に記載の防護衣の服本体。
  23. 前記成型部材の前記孔部の周囲には、放射状に複数の切込みが形成されていることを特徴とする請求項22に記載の防護衣の服本体。
  24. 前記スポンジ部材は、前記切込みの間の位置において前記成型部材に接続されていることを特徴とする請求項23に記載の防護衣の服本体。
  25. 前記成型部材は、眼鏡のテンプルを挿通させることができる眼鏡挿通部を備えることを特徴とする請求項21から24のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  26. 前記眼鏡挿通部は、差込孔を有する台座部と、前記差込孔を覆うようにして取り付けられる孔埋めスポンジと、前記孔埋めスポンジを固定するための留めベルトと、を備えることを特徴とする請求項25に記載の防護衣の服本体。
  27. 前記眼鏡挿通部は、後方へと突出するように形成され、後端部に眼鏡のテンプルを挿通させることができる開口部を有することを特徴とする請求項25に記載の防護衣の服本体。
  28. 前記眼鏡挿通部は、
    前記孔部から連続して形成された切り欠き部と、
    当該切り欠き部を覆い、前記着用者の顔面に接するように形成されたテンプル対応部材と、
    を備えることを特徴とする請求項25に記載の防護衣の服本体。
  29. 前記テンプル対応部材は、前記着用者の顔面に接する面に、略水平方向に延在するように形成された複数のスリットを備えることを特徴とする請求項28に記載の防護衣の服本体。
  30. 前記成型部材の前記着用者の額に対向する部分に、前記着用者の額に当接するように配置された額パッドを備えることを特徴とする請求項21から29のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  31. 前面の着用者の口の前方に位置する部分が、前面の他の部分と比較して薄いフィルム状の部材によって形成されていることを特徴とする請求項17から30のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  32. 前記空気流通部は、前記服本体の下面から側面に至る位置に形成されていることを特徴とする請求項17から31のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  33. 前記空気流通部は、前記服本体の左右2か所に形成されていることを特徴とする請求項17から31のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  34. 前記服本体内の下端部近傍から、前記空気流通部へと空気を誘導するための空気誘導部を備えることを特徴とする請求項33に記載の防護衣の服本体。
  35. 前記空気流通部は、前記ファン取付部よりも下方に形成されていることを特徴とする請求項17から34のいずれか一項に記載の防護衣の服本体。
  36. 請求項1から35のいずれか一項に記載の防護衣の服本体と、
    前記服本体内に空気を導入するファンと、
    前記ファンによって前記服本体内に導入される空気を濾過するフィルターと、
    前記ファンに電力を供給する電源手段と、
    を備えることを特徴とする防護衣。
  37. 前記ファンが、前記服本体内に取り込む空気は、毎分20L以上であることを特徴とする請求項36に記載の防護衣。
  38. 前記ファンを作動させた際、前記服本体内の圧力が、前記服本体の外部に比べ、1パスカル以上高くなることを特徴とする請求項36又は37に記載の防護衣。
  39. 着用者の顔面前方に空間を形成する顔面部空間確保手段を備えることを特徴とする請求項36から38のいずれか一項に記載の防護衣。
  40. 前記顔面部空間確保手段は、着用者が被る帽子の前方に備えられた鍔であることを特徴とする請求項39に記載の防護衣。
  41. 前記フィルターは前記ファンに取り付けられていることを特徴とする請求項36から40のいずれか一項に記載の防護衣。
  42. 前記ファンは、
    フィルター部を収納する容器部を備える本体部と、
    前記フィルターを備えるフィルター部と、
    前記本体部に前記フィルター部を固定する押し具と、
    を備えることを特徴とする請求項41に記載の防護衣。
  43. 前記本体部には、前記フィルター部の縁部と接触する本体部側接触面が形成され、
    前記フィルター部の縁部には、前記本体部側接触面と接所するフィルター部側接触面が形成され、
    前記フィルター部を前記容器部に収納した際に、前記本体部側接触面と、前記フィルター部側接触面とが接触することを特徴とする請求項42に記載の防護衣。
  44. 前記押し具は、前記フィルター部を覆うように配置されたカバー部を備えることを特徴とする請求項42又は43に記載の防護衣。
  45. 前記押し具に前記フィルター部が取り付けられていることを特徴とする請求項42から44のいずれか一項に記載の防護衣。
  46. 前記本体部及び前記押し具には、前記押し具を前記容器部に押し付けるためのロック機構が備えられていることを特徴とする請求項42から45のいずれか一項に記載の防護衣。
  47. 前記フィルター部にはプリーツ加工が施され、
    前記容器部は、プリーツ加工が施された前記フィルター部を、前記フィルター部に備えられたフィルターを介さずに前記服本体内に空気が進入しないように取り付け可能であることを特徴とする請求項42から46のいずれか一項に記載の防護衣。
  48. 前記フィルターは、前記ファンとは別個に前記服本体に取り付けられていることを特徴とする請求項36から40のいずれか一項に記載の防護衣。
  49. 前記フィルターは、前記服本体の内面側に、前記服本体内部の前記ファン取付部に接続された空間を、前記服本体内部の他の空間から遮断するようにして備えられていることを特徴とする請求項48に記載の防護衣。
  50. 前記服本体は筒状に突出する筒状部を備え、
    前記ファン取付部は前記筒状部の先端部に備えられ、
    前記フィルターは前記筒状部の基端部に備えられていることを特徴とする請求項48に記載の防護衣。
  51. 前記電源手段の電源の残量が一定値以下となったときに警報音を鳴らす警報手段を備えることを特徴とする請求項36から50のいずれか一項に記載の防護衣。
  52. 通信機能を備えることを特徴とする請求項36から51のいずれか一項に記載の防護衣。
  53. バイタルセンサーを備えることを特徴とする請求項36から52のいずれか一項に記載の防護衣。
  54. 前記ファン取付部からの液体の進入を防止する液体侵入防止手段を備えることを特徴とする請求項36から53のいずれか一項に記載の防護衣。
  55. 前記服本体の着用者の頭部に対応する部分と、腕部と、には空気の排出量を調整可能な空気排出部が備えられ、
    前記ファンは毎分600L以上の空気を、前記服本体内に送風可能であることを特徴とする請求項36から54のいずれか一項に記載の防護衣。
  56. 前記服本体を形成する服地のうち少なくとも200cm以上が柔軟性のあるフィルムからなり、
    着用者が着用して、前記ファンを用いて前記服本体内へと毎秒1Lの空気を送風したときに、前記服本体内の前記着用者の口の周囲における圧力が、前記服本体の外部より1パスカル以上高くなることを特徴とする請求項36から55のいずれか一項に記載の防護衣。
  57. 着用者の首に巻くことができる帯状部材を備え、
    前記服本体は、着用者の頭部及び首を覆う形状に形成され、着用者の首を周回するようにして形成された首部空気漏れ防止手段を備え、
    前記帯状部材が前記服本体の内側に位置し、前記帯状部材と前記首部空気漏れ防止手段とが重なるようにして着用されることを特徴とする請求項36から56のいずれか一項に記載の防護衣。
  58. 前記帯状部材は、
    着用者の首に巻かれた状態において着用者に接するのと反対側の面の上下両端部の近傍に、当該面から突出する突出部を備えることを特徴とする請求項57に記載の防護衣。
  59. 前記服本体を外側から覆う防風フードを備えることを特徴とする請求項36から58のいずれか一項に記載の防護衣。
  60. 前記服本体内部の前記空気流通部に接続された空間を、空気取込部を除いて前記服本体内部の他の空間から遮断して形成された排気室を備えることを特徴とする請求項36から59のいずれか一項に記載の防護衣。
  61. 前記排気室は、前記服本体内部の空間の一部を、フィルムによって仕切るようにして形成されていることを特徴とする請求項60に記載の防護衣。
  62. 前記排気室内に収納される空間確保手段を備えることを特徴とする請求項61に記載の防護衣。
  63. 前記排気室は、前記空気流通部を挿通するようにして備えらえた排気パイプ内に形成されていることを特徴とする請求項60に記載の防護衣。
  64. 前記排気パイプ内に、所定の防護対象物を除去可能なフィルターを備えることを特徴とする請求項63に記載の防護衣。
  65. 前記排気パイプ内に、排気用のファンを備えることを特徴とする請求項63又は64に記載の防護衣。
  66. 前記排気パイプ内を流れる風量が所定の値を下回った場合に警告する警告手段を備えることを特徴とする請求項63から65のいずれか一項に記載の防護衣。
  67. 前記空気流通部を覆うように前記服本体に取り付けられた排出部フィルターを備えることを特徴とする請求項36から66のいずれか一項に記載の防護衣。
  68. 前記服本体を形成するフィルムを挿通するようにして備えられ、着用者の耳に挿入される耳具を備えることを特徴とする請求項36から67のいずれか一項に記載の防護衣。
  69. 前記服本体は、着用者の顔面の前方に位置する部分に配置されたフェイスガード部と、前記フェイスガード部に接続されたフィルム部と、を備え、
    前記フェイスガード部は、前記フィルム部と比較して硬質な材料により形成されていることを特徴とする請求項36から68のいずれか一項に記載の防護衣。
  70. 請求項17から35のいずれか一項に記載の防護衣の服本体と、
    前記服本体内に空気を導入するファンと、
    前記ファンによって前記服本体内に導入される空気を濾過するフィルターと、
    前記ファンに電力を供給する電源手段と、
    前記服本体を着用者の顔面前方に保持する保持具と、
    を備えることを特徴とする防護衣。
  71. 前記保持具を着用者に装着するための装着具を備え、
    前記保持具は、前記装着具と前記服本体とを着脱自在に接続するように形成されていることを特徴とする請求項70に記載の防護衣。
  72. 前記装着具は、着用者の頭部に装着するベルト又は帽子であることを特徴とする請求項71に記載の防護衣。
  73. 前記保持具は、前記服本体の前記装着具に対する取付角度を変更する可動部を備えることを特徴とする請求項71又は72に記載の防護衣。
  74. 前記保持具と、前記服本体と、は、磁石によって着脱自在に接続されることを特徴とする請求項70から73のいずれか一項に記載の防護衣。
  75. 前記保持具は、前記服本体の左右の端部を繋ぎ、前記着用者の頭部後方に配される紐状又は帯状の部材であるベルト部材を備えることを特徴とする請求項70に記載の防護衣。
  76. 前記ベルト部材は、後方から見た際に上方へと略垂直に伸び、前記服本体の上部に接続される紐状又は帯状の部材である垂直ベルトを備えることを特徴とする請求項75に記載の防護衣。
  77. 前記ファンは、前記服本体内から空気を排出することで、前記空気流通部から前記服本体内に新たな空気を導入するように構成され、
    前記フィルターは前記空気流通部から前記服本体内に導入される空気を濾過することを特徴とする請求項36に記載の防護衣。
  78. 前記ファンと、前記電源手段を含む前記ファンの稼働に要する電気部品と、を一体化した電気ブロックを備えることを特徴とする請求項36から77のいずれか一項に記載の防護衣。
  79. 前記フィルターは、断面が波型となる立体フィルターであることを特徴とする請求項78に記載の防護衣。
  80. 前記立体フィルターは、
    矩形状又は一辺が欠けた矩形状に形成された複数の枠部材を含む補強枠を備え、
    前記枠部材の間の位置で折り曲げることで、断面が波型となるように形成されていることを特徴とする請求項79に記載の防護衣。
  81. 前記服本体に接続され、前記着用者の頭部に載るように形成された頭上積載部を備えることを特徴とする請求項70から76のいずれか一項に記載の防護衣。
  82. 前記服本体は、前記ファン取付部としての開口部を備え、
    前記ファンを備える前記頭上積載部が、当該開口部を覆うようにして前記服本体に取り付けられていることを特徴とする請求項81に記載の防護衣。
  83. 前記開口部は、前記服本体の上面に形成されていることを特徴とする請求項82に記載の防護衣。
  84. 前記服本体は、着用者が顔を出すための孔部が形成され、着用者の顔面に沿う形状となるように成型された成型部材を備え、
    前記開口部は、前記成型部材の前記孔部の上方に形成されていることを特徴とする請求項82に記載の防護衣。
  85. 前記頭上積載部は、前記電源手段と、前記電源手段が前記ファンに供給する電力を制御するための制御回路部と、を備えることを特徴とする請求項82から84のいずれか一項に記載の防護衣。
  86. 前記頭上積載部の内部には、一端部に開口部を有する空洞が形成され、
    前記頭上積載部は、当該開口部が前記服本体の開口部を覆うようにして前記服本体に取り付けられ、
    前記ファンは前記空洞に接続され、
    前記フィルターは、前記空洞内に備えられていることを特徴とする請求項82から85のいずれか一項に記載の防護衣。
  87. 前記頭上積載部の前記空洞の上方に位置する部分が、前記空洞の下方に位置する部分と比較して薄いフィルム状の部材によって形成されていることを特徴とする請求項86に記載の防護衣。
  88. 前記頭上積載部は、下方へと折り曲げ可能に形成された折り曲げ部を備えることを特徴とする請求項81から87のいずれか一項に記載の防護衣。
  89. 前記頭上積載部から下方へと垂れ下がるように形成された板状部材を備え、
    前記保持具は、前記服本体の左右の端部を繋ぎ、前記着用者の頭部後方に配される紐状又は帯状の部材であるベルト部材を備え、
    前記板状部材は、前記ベルト部材を通すことができるベルト通しを備えることを特徴とする請求項81から88のいずれか一項に記載の防護衣。
  90. 前記板状部材は、下方が二股に枝分かれするように形成され、
    前記ベルト通しは、前記板状部材が枝分かれする部分の近傍に配置された第1ベルト通しと、前記板状部材の枝分かれした下端部のそれぞれの近傍の2か所に備えられた第2ベルト通しと、を含むことを特徴とする請求項89に記載の防護衣。
  91. 少なくとも着用者の鼻孔を含む顔面の一部を覆うように形成された防護衣本体と、
    外気を濾過するための第1フィルターと、
    前記第1フィルターが取り付けられるフィルター容器と、
    前記第1フィルターを介して、前記フィルター容器内に外気を取り込むためのファンと、
    前記ファンに電力を供給するための電源部と、
    前記フィルター容器と前記防護衣本体との間の空気の流通を行うための風路管と、
    を備え、
    前記防護衣本体は、前記防護衣本体と着用者の身体との間の空間からの空気の漏れを防止する空気漏れ防止手段と、前記風路管を接続するための風路管接続部と、前記防護衣本体内と前記防護衣本体の外部とを繋ぐ空気流通部と、
    を備えることを特徴とする防護衣。
  92. 前記防護衣本体に接続され、前記着用者の頭部に載るように形成された頭上積載部と、
    前記防護衣を着用者の頭部に装着するための装着手段と、
    を備え、
    前記フィルター容器及び前記ファンは、前記頭上積載部に備えられていることを特徴とする請求項91に記載の防護衣。
  93. 前記頭上積載部が、前記装着手段の一部として機能することを特徴とする請求項92に記載の防護衣。
  94. 前記風路管の表面積の少なくとも7割が、フィルム又はシートによって覆われていることを特徴とする請求項92又は93に記載の防護衣。
  95. 前記風路管の外壁の一部に、他の部分の外壁と比較して音波を透過させ易い音透過部を備えることを特徴とする請求項92から94のいずれか一項に記載の防護衣。
  96. 前記フィルター容器は、前記着用者の頭頂部よりも後方に位置することを特徴とする請求項92から95のいずれか一項に記載の防護衣。
  97. 前記風路管は、前記フィルター容器と一体的に形成された筒状の部材であることを特徴とする請求項92から96のいずれか一項に記載の防護衣。
  98. 前記ファンは、前記フィルター容器内に備えられていることを特徴とする請求項91から97のいずれか一項に記載の防護衣。
  99. 前記フィルター容器の上面に前記第1フィルターが備えられ、
    前記フィルター容器の側面及び底面は、前記第1フィルターと比較して音波を透過させ難い部材から構成され、
    前記第1フィルターを介して、前記ファンから生じるノイズを上方へと透過させることを特徴とする請求項98に記載の防護衣。
  100. 前記フィルター容器内に、前記電源部と、前記電源部が前記ファンに供給する電力を制御するための制御回路部と、を備えることを特徴とする請求項98又は99に記載の防護衣。
  101. 前記フィルター容器内に、水又はその他の有用物質を供給するための有用物質供給手段を備えることを特徴とする請求項98から100のいずれか一項に記載の防護衣。
  102. 前記第1フィルターは、前記フィルター容器を上方から覆うようにして前記フィルター容器に取り付けられていることを特徴とする請求項91から101のいずれか一項に記載の防護衣。
  103. 前記フィルター容器は、紐状又は帯状の部材を掛けることができる紐掛け部を備え、
    前記第1フィルターは前記紐掛け部に掛けることができる紐状又は帯状の部材から構成された紐部を備えることを特徴とする請求項102に記載の防護衣。
  104. 前記フィルター容器は、平面視において四辺に側壁を備える矩形状となるように形成され、前記側壁の少なくとも2つが、上辺が中央において上方へと盛り上がる形状に形成されていることを特徴とする請求項102又は103に記載の防護衣。
  105. 前記フィルター容器は、平面視において、四辺に側壁を備え4つの角が丸みを帯びた略矩形状となるように形成され、
    前記第1フィルターには、端部近傍の全周に亘って伸縮性を有する輪状の部材が配されており、
    前記第1フィルターを前記フィルター容器に取り付けた際に、
    前記輪状の部材が前記フィルター容器に密着して、前記第1フィルターを介さずに前記フィルター容器内に外気が流入することを防止するための第1シール部を構成し、
    前記フィルター容器の内部を外部に対して陰圧とした際に、前記第1フィルターと前記側壁の上辺とが密着することによって、前記第1フィルターを介さずに前記フィルター容器内に外気が流入することを防止するための第2シール部を構成することを特徴とする請求項102から104のいずれか一項に記載の防護衣。
  106. 前記防護衣本体は、
    前記風路管を接続するために前記防護衣本体の上部に形成された風路管接続部と、
    前記防護衣本体を前記着用者の顔面に装着するための装着手段と、
    を備え、
    前記空気流通部は、前記防護衣本体の下部に備えられていることを特徴とする請求項91から105のいずれか一項に記載の防護衣。
  107. 前記防護衣本体は、内部に空気の流れを整えるための整流板又は仕切り板を備えることを特徴とする請求項106に記載の防護衣。
  108. 前記防護衣本体は、周囲の全部又は一部に、前記防護衣本体の外壁と、前記着用者の顔面との間に位置する中間部材を備え、
    前記中間部材に、前記空気漏れ防止手段の全部又は一部を備えることを特徴とする請求項106又は107に記載の防護衣。
  109. 前記空気漏れ防止手段は、弾性を有し、前記着用者の身体と密着することで空気の漏れを防止する弾性体を備えることを特徴とする請求項91から108のいずれか一項に記載の防護衣。
  110. 前記弾性体は、柔軟性のあるプラスチックフィルムと、当該プラスチックフィルムに内包されたスポンジ、羽毛及び/又は綿を備えることを特徴とする請求項109に記載の防護衣。
  111. 前記弾性体は、幅が5mm以上20mm以下、厚さが5mm以上20mm以下の断面が矩形状となる帯状に形成されていることを特徴とする請求項109又は110に記載の防護衣。
  112. 前記弾性体は、前記着用者の右目の右側に位置する部分及び前記着用者の左目の左側に位置する部分における、前記着用者に向く面の前後方向に対する角度が、20度以下となるように形成されていることを特徴とする請求項109から111のいずれか一項に記載の防護衣。
  113. 前記空気流通部は、第2フィルターによって覆われていることを特徴とする請求項91から112のいずれか一項に記載の防護衣。
  114. 前記第2フィルターは、前記着用者が前記防護衣を装着した状態において、前記防護衣本体の外面側に着脱自在であり、
    前記空気流通部は、前記着用者の口に対応する位置に設けられ、面積が1cm以上2cm以下、10cm以上20cm以下、又は25cm以上100cm以下の開口部であることを特徴とする請求項113に記載の防護衣。
  115. 前記防護衣本体は、前記第2フィルターを着脱自在に掛けるためのフィルター掛け部を備えることを特徴とする請求項113又は114に記載の防護衣。
  116. 前記フィルター掛け部は、前記空気流通部の上方の左右2か所と、前記空気流通部の下方の左右2カ所と、に備えられ、上下方向の位置を移動させることができることを特徴とする請求項115に記載の防護衣。
  117. 前記空気流通部は、正面視において下方に位置する下底が上方に位置する上底よりも短い略台形状となる開口部であり、少なくとも一つの辺が、中央部において前記防護衣本体の外面側へと膨らむように形成されていることを特徴とする請求項113から116のいずれか一項に記載の防護衣。
  118. 前記第2フィルターは、
    フィルター本体と、
    前記フィルター本体を前記防護衣本体に着脱自在に取り付けるための紐状又は帯状の部材である紐部と、
    を備えることを特徴とする請求項113から117のいずれか一項に記載の防護衣。
  119. 前記防護衣本体の前記着用者の口に対応する部分に、前記防護衣本体の他の部分に対して着脱自在に形成された口対応部を備え、
    前記口対応部に前記空気流通部が形成され、
    前記第2フィルターは、前記空気流通部を覆うようにして前記口対応部に取り付けられることを特徴とする請求項113から118のいずれか一項に記載の防護衣。
  120. 前記防護衣本体の前記着用者の口に対応する部分に、開閉自在に形成された口対応開閉部を備え、
    前記口対応開閉部に前記空気流通部が形成され、
    前記第2フィルターは、前記空気流通部を覆うようにして前記口対応開閉部に取り付けられることを特徴とする請求項113から118のいずれか一項に記載の防護衣。
  121. 前記口対応開閉部は、下端部を回転軸として回転させるようにして開状態と閉状態とを切り替え可能に構成されていることを特徴とする請求項120に記載の防護衣。
  122. 前記風路管接続部は、
    略楕円形状の開口部が設けられた弾性を有するフィルムを備えることを特徴とする請求項91から121のいずれか一項に記載の防護衣。
  123. 前記防護衣は、暴露表面積が0.2m以下であることを特徴とする請求項91から122のいずれか一項に記載の防護衣。
  124. 前記フィルター容器は、外面にスペーサーを備え、
    前記第1フィルターは、前記フィルター容器に被せることができる袋状又は筒状に形成され、開口部が形成された端部である解放端部の近傍に、前記フィルター容器に密着させるための密閉手段を備えることを特徴とする請求項91に記載の防護衣。
  125. 少なくとも着用者の鼻孔を含む顔面の一部を覆うように形成された防護衣本体と、
    外気を濾過するための第1フィルターと、
    前記防護衣本体内に前記第1フィルターによって濾過された外気を導入するためのファンと、
    前記ファンが収納されるファン容器と、
    前記ファンに電力を供給するための電源部と、
    を備え、
    前記防護衣本体は、前記ファン容器を接続するためのファン容器接続部と、前記防護衣本体内と前記防護衣本体の外部とを繋ぐ空気流通部と、
    を備えることを特徴とする防護衣。
  126. 前記ファン容器は、前記ファン容器と別体の筒状の部材である風路管を介して前記ファン容器接続部に接続されることを特徴とする請求項125に記載の防護衣。
  127. 前記風路管は、
    フィルムによって筒状に形成された筒状部材と、
    前記筒状部材内部に備えられ、前記筒状部材を支える支え部材と
    を備えることを特徴とする請求項126に記載の防護衣。
  128. 前記風路管は、前記防護衣本体内に差し込まれる差込管を備えることを特徴とする請求項126又は127に記載の防護衣。
  129. 前記ファン容器は、前記防護衣本体に接続するための接続管を備え、
    前記ファンは、プロペラとモータとを備え、
    前記プロペラは、前記接続管内に配置されていることを特徴とする請求項125から128のいずれか一項に記載の防護衣。
  130. 前記プロペラの軸が、フレキシブルジョイントを介して前記モータに接続されていることを特徴とする請求項129に記載の防護衣。
  131. 前記接続管は断面が略真円の筒状に形成され、
    前記プロペラのうち空気の流れを生じさせる羽根を形成していない部分の半径は、前記接続管の半径の10%以上50%以下であることを特徴とする請求項129又は130に記載の防護衣。
  132. 前記防護衣本体は、前記防護衣本体と着用者の身体との間の空間からの空気の漏れを防止するためのスポンジ部材を備えることを特徴とする請求項125から131のいずれか一項に記載の防護衣。
  133. 前記スポンジ部材は、前記防護衣本体に貼付されている面の幅が広い略台形の断面形状に形成されていることを特徴とする請求項132に記載の防護衣。
  134. 前記スポンジ部材は、硬度が15度以下であることを特徴とする請求項132又は133に記載の防護衣。
  135. 前記スポンジ部材はプラスチックフィルムによって包まれており、
    前記プラスチックフィルムの厚さは20μm以下であり、水蒸気透過度が24時間あたり5000g/m以上であることを特徴とする請求項132から134のいずれか一項に記載の防護衣。
  136. 前記スポンジ部材はプラスチックフィルムによって包まれており、
    前記プラスチックフィルムは、前記スポンジ部材に、二重を超えて重なる部分が生じないように斜めに巻かれていることを特徴とする請求項132から135のいずれか一項に記載の防護衣。
  137. 前記スポンジ部材は、少なくとも一部が前記防護衣本体の縁部に沿うように備えられていることを特徴とする請求項132から136のいずれか一項に記載の防護衣。
  138. 前記防護衣本体内に、前記防護衣の制御状態について前記着用者に警告するための警告手段を備えることを特徴とする請求項125から137のいずれか一項に記載の防護衣。
  139. 前記警告手段は、前記電源部の残量に応じて発光する発光ダイオードであることを特徴とする請求項138に記載の防護衣。
  140. 前記警告手段は、前記ファン容器接続部近傍に取り付けられたフィルムであることを特徴とする請求項138に記載の防護衣。
  141. 前記ファン容器は、上面に前記第1フィルターが配置され、
    底面が前記着用者の頭部に沿って凹む形状となるように形成されていることを特徴とする請求項125から140のいずれか一項に記載の防護衣。
  142. 前記第1フィルターを前記ファン容器との間に挟むようにして固定するフィルター押え枠を備え、
    前記ファン容器は、上端部が、前後方向中央部が上方に盛り上がる形状に形成され、
    前記フィルター押え枠は、下端部が、前後方向中央部が上方に凹む形状に形成されていることを特徴とする請求項125から141のいずれか一項に記載の防護衣。
  143. 前記ファン容器内に、前記第1フィルターを下方から支える棒状の部材である支え棒を備えることを特徴とする請求項125から142のいずれか一項に記載の防護衣。
  144. 前記ファン容器内に、前記第1フィルターを殺菌するための紫外線発光ダイオードを備えることを特徴とする請求項125から143のいずれか一項に記載の防護衣。
  145. 前記ファン容器の外面には、前記電源部に接続された端子部を備えることを特徴とする請求項125から144のいずれか一項に記載の防護衣。
  146. 前記空気流通部を覆う第2フィルターを備え、
    前記第2フィルターは、フィルター本体と、前記フィルター本体を前記防護衣本体に掛けるための紐部と、を備えることを特徴とする請求項125から145のいずれか一項に記載の防護衣。
  147. 前記紐部を前記防護衣本体に掛けた際の張力は、100g以上700g以下であることを特徴とする請求項146に記載の防護衣。
  148. 前記防護衣本体は、前記紐部を前記防護衣本体に掛けた際に、前記紐部の位置を定めるための溝又は突起を備えることを特徴とする請求項146又は147に記載の防護衣。
  149. 前記防護衣本体は、前記空気流通部の周囲の前記第2フィルターのフィルター本体が接する部分に、ゴム又はスポンジで形成された空気漏れ防止手段を備えることを特徴とする請求項146から148のいずれか一項に記載の防護衣。
  150. 前記フィルター本体は、上底よりも下底が短い略台形状に形成され、
    上底及び下底の近傍にワイヤーを備えることを特徴とする請求項146から149のいずれか一項に記載の防護衣。
  151. 前記フィルター本体は、中央部にたるみが生じるように形成されていることを特徴とする請求項146から150のいずれか一項に記載の防護衣。
  152. 前記空気流通部に備えられるフィルターの圧力損失は、前記ファン容器に備えられるフィルターの圧力損失よりも小さいことを特徴とする請求項125から151のいずれか一項に記載の防護衣。
  153. 透明な材料によって形成され、前記空気流通部を覆うように前記防護衣本体に取り付けられる透明部材を備え、
    前記透明部材は、空気流通孔を備えることを特徴とする請求項125から145のいずれか一項に記載の防護衣。
  154. 前記防護衣本体を前記着用者の頭部に取り付けるための取付ベルトを有し、
    前記取付ベルトは、
    前記防護衣本体の上部に接続される上部ベルトと、
    前記防護衣本体の下部に接続される下部ベルトと、
    前記上部ベルトと前記下部ベルトとを連結する連結具と、
    左右の前記連結具を接続するように着用者の後頭部を回る後頭部ベルトと、
    を備え、
    前記後頭部ベルトの前期連結具への取り付け位置を調整可能であることを特徴とする請求項125から153のいずれか一項に記載の防護衣。
  155. 前記後頭部ベルトをフィルムの筒で覆うようにして形成された土台部と、文字を記載できる表示版と、を備える情報表示部を備えることを特徴とする請求項154に記載の防護衣。
  156. 前記取付ベルトは、
    前記着用者の後頭部にまとめた髪がある場合に当該まとめた髪を避けることができる形状に形成されていることを特徴とする請求項154又は155に記載の防護衣。
  157. 前記ファン容器は、
    後端部に外気を取り入れるための外気吸入口を有し、
    前記外気吸入口から延出するようにして取り付けられた管状の部材である吸入口延長管を備えることを特徴とする請求項125から156のいずれか一項に記載の防護衣。
  158. 前記吸入口延長管の先端に、所定の防護対象物を濾過することができる濾過材が内包された濾過ユニットを備えることを特徴とする請求項157に記載の防護衣。
  159. 前記ファン容器の前記第1フィルターが備えられた部分を上方から覆うことができる形状に形成され、紐状部材によって前記ファン容器に掛けることができるフィルターであるマスク状フィルターをさらに備え、
    前記マスク状フィルターは、撥水素材を用いて、中央部が上方に盛り上がるように形成されていることを特徴とする請求項125から158のいずれか一項に記載の防護衣。
  160. 前記防護衣本体は、縁部に、前記着用者の顔面に対して略垂直な面となるように形成された貼付面を備え、
    前記貼付面から前記着用者側に突出するようにして、スポンジ又はゴムによって形成されたシート状の部材が突出していることを特徴とする請求項125から159のいずれか一項に記載の防護衣。
  161. 前記ファン容器は、前記着用者の額前方に位置するように備えられていることを特徴とする請求項125から160のいずれか一項に記載の防護衣。
  162. 前記第1フィルターは、前記ファン容器の前記着用者の額に対向する位置に備えられていることを特徴とする請求項161に記載の防護衣。
  163. 前記ファン容器は、左右方向から見た際に、上端部が下端部よりも後方に位置するように傾いて備えられていることを特徴とする請求項161又は162に記載の防護衣。
  164. 前記ファン容器は、前記着用者に対向する面が、前記着用者の額に沿って湾曲するように形成されていることを特徴とする請求項161から163のいずれか一項に記載の防護衣。
  165. 前記ファンは、前記ファン容器の前記着用者に対向する位置に備えられ、
    前記第1フィルターは、前記ファンと前記防護衣本体の内部の空間との間に位置するように備えられていることを特徴とする請求項125から164のいずれか一項に記載の防護衣。
  166. 前記防護衣本体を前記着用者の頭部に取り付けるための取付ベルトを有し、
    前記取付ベルトの一部が、前記着用者の額と前記ファンとの間に位置することを特徴とする請求項165に記載の防護衣。
  167. 前記第1フィルターは、
    濾紙と、
    前記濾紙に取り付けられた複数の補強枠と、
    平面視矩形状に形成されたフィルター枠と、
    を備え、
    前記補強枠が取り付けられた前記濾紙が、前記補強枠の間の位置で折れ曲がるようにして、前記フィルター枠に取り付けられていることを特徴とする請求項125から166のいずれか一項に記載の防護衣。
  168. 前記補強枠は、隣り合う前記補強枠との間に間隔を空けて前記濾紙に取り付けられていることを特徴とする請求項167に記載の防護衣。
  169. 前記防護衣本体は、前記着用者の額から鼻孔までを覆い、前記着用者の口は覆わないように形成されていることを特徴とする請求項125から168のいずれか一項に記載の防護衣。
  170. 前記防護衣本体は、前記着用者の額から鼻孔までを覆い、前記着用者の口の前方に開口部を有することを特徴とする請求項125から168のいずれか一項に記載の防護衣。
  171. 前記着用者の口部前方を開閉自在に覆うシャッター部を備えることを特徴とする請求項125から170のいずれか一項に記載の防護衣。
  172. 前記着用者の発声及び/又は前記防護衣から発生する音を感知する音感知部を備え、
    前記シャッター部は、前記シャッター部を開閉させるモータを備え、
    前記シャッター部は、前記音感知部による音の感知に応じて、自動的に開閉することを特徴とする請求項171に記載の防護衣。
  173. 前記空気流通部は前記防護衣本体の下端部に備えられ、前記空気流通部から下方に延出する排気管を備えることを特徴とする請求項125から172のいずれか一項に記載の防護衣。
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