JP2022007829A - ファインバブル製造方法、ファインバブル製造器及びファインバブル製造装置 - Google Patents

ファインバブル製造方法、ファインバブル製造器及びファインバブル製造装置 Download PDF

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Abstract

Figure 2022007829000001
【課題】構成が容易でファインバブルの製造効率が高いファインバブルを製造できるファインバブル製造方法、ファインバブル製造器、ファインバブル製造装置を提供する。
【解決手段】本ファインバブル製造方法は、複数の旋回機構により気体と液体の混合流体から気体のファインバブルを含む液体を製造する方法である。前記複数の旋回機構の各旋回機構は、軸線に対して垂直方向の断面が円形状の旋回室と、流入孔と、流出孔とを備えている。前記製造方法は、前記流入孔から前記旋回室内に液体と気体の混合流体を流入させ、前記旋回室内で混合流体の旋回流を生成させ、前記旋回流を流出孔から流出させ、前記複数の旋回機構の各旋回機構から流出する旋回流を衝突させてファインバブルを含む液体を製造する工程を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体中にファインバブルを含む液体を製造するファインバブル製造方法と、前記方法によるファインバブル製造器、及び前記ファインバブル製造器を用いたファインバブル製造装置に関する。
直径100μm未満の気泡をファインバブルといい、そのうち直径1μm以上で100μm未満のものをマイクロバブル、直径1μm未満の気泡をウルトラファインバブルという。ウルトラファインバブルは従来ナノバブルと呼ばれていたものを、2017年に国際標準化機構(ISO)によりウルトラファインバブルと呼ぶようにしたものであるが、本明細書では説明の簡略化及び用語の明確化のために以降はナノバブルと呼ぶ。このナノバブルは気泡径が非常に小さいために液中に長期間存在することが可能で、数カ月に渡って液中に存在することも確認されている。また、気泡内の高圧力、表面の帯電等の特殊な物理的特性を有するため、医療分野、洗浄分野、水処理分野等多くの産業への応用が期待されている。
マイクロバブル製造装置としては、主に旋回流方式と加圧溶解方式が使用されている。旋回流方式の例としては、外筒から供給した液流を内筒内で旋回流とし、発生した旋回流の中心部の負圧空洞部から気体を吸引し、吸引された気体を旋回流の剪断作用により微細化し、マイクロバブルを含む液体として排出するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4652478号公報
しかし、特許文献1に記載のマイクロバブル製造装置では、気液発生槽の内径が軸方向に対して同じである。そのため、より気泡径の小さいナノバブルを発生させるためには、旋回流の回転数を速くして剪断力を大きくする必要があるが、そのためにはマイクロバブル製造装置への液流量を増加させる必要があり、ポンプ容量が大きくなってしまう。また、1つの気液発生槽によりマイクロバブルを製造するため、製造できるマイクロバブルの小径化に限界がある。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、バブル径の小さいマイクロバブルやナノバブルを含む液体を容易な方法で製造できるファインバブル製造方法、及び当該ファインバブル製造方法によるファインバブル製造器、及び前記ファインバブル製造器を使用したファインバブル製造装置を提供することを目的とする。
本発明に係るファインバブル製造方法は、
複数の旋回機構によりファインバブルを含む液体を製造するファインバブル製造方法であって、
前記複数の旋回機構の各旋回機構は、軸線に対して垂直方向の断面が円形状の旋回室と、流入孔と、流出孔とを備え、
前記流入孔から前記旋回室内に液体と気体の混合流体を流入させる工程と、
前記混合流体を前記旋回室内で旋回させて旋回流を生成する工程と、
前記旋回流を前記流出孔から流出させる工程と、
前記複数の旋回機構の各旋回機構の流出孔から流出する旋回流を衝突させてファインバブルを含む液体を製造する工程を含む、ファインバブル製造方法である。
また、本発明に係るファインバブル製造方法は、
前記旋回室の内壁には、前記流入孔に繋がる導入溝が形成され、
前記混合流体が前記導入溝により前記旋回室の内壁に沿って流れる工程を含む、ファインバブル製造方法である。
本発明に係るファインバブル製造器は、
液体と気体の混合流体からファインバブルを含む液体を製造するためのファインバブル製造器であって、
前記ファインバブル製造器は、対向する第1供給開口部及び第2供給開口部と、排出開口部とを備えるケーシングと、
前記第1供給開口部に連通され、前記混合流体を供給する第1供給ノズルと、
前記第2供給開口部に連通され、前記混合流体を供給する第2供給ノズルと、
前記排出開口部に連通され、前記ファインバブルを含む液体を排出する排出ノズルと、
前記第1供給開口部と前記第1供給ノズルの間に配設され、前記混合流体が流入して旋回流を生成する第1旋回機構と、
前記第2供給開口部と前記第2供給ノズルの間に配設され、前記混合流体が流入して旋回流を生成する第2旋回機構と、
前記第1旋回機構から流出した第1旋回流と、前記第2旋回機構から流出した第2旋回流とを衝突させる衝突室と、
前記衝突室で生成したファインバブルを含む液体を排出する排出口を備えた多孔板を、前記排出開口部と前記排出ノズルとの間に備え、
前記第1旋回機構の軸線と前記第2旋回機構の軸線が略同一線上にある、ファインバブル製造器である。
また、本発明に係るファインバブル製造器は、
液体と気体の混合流体からファインバブルを含む液体を製造するためのファインバブル製造器であって、
前記ファインバブル製造器は、供給開口部と排出開口部とを備えるケーシングと、
前記供給開口部に連通され、前記混合流体を供給する供給ノズルと、
前記排出開口部に連通され、前記ファインバブルを含む液体を排出する排出ノズルと、
前記排出開口部と前記排出ノズルの間に配設され、前記供給ノズルから分岐した分岐供給ノズルから前記混合流体が流入して旋回流を生成する第1旋回機構と、
前記供給開口部と前記供給ノズルの間に配設され、前記混合流体が流入して旋回流を生成する第2旋回機構と、
前記第1旋回機構から流出した第1旋回流と、前記第2旋回機構から流出した第2旋回流とを衝突させる衝突室と、
前記衝突室で生成したファインバブルを含む液体を排出する排出孔を前記第1旋回機構の外周に形成された第1環状板部に備え、
前記第1旋回機構の軸線と前記第2旋回機構の軸線が略同一線上にある、ファインバブル製造器である。
また、本発明に係るファインバブル製造器において、
前記第1旋回機構は、軸線に対して垂直方向の断面が円形状の第1旋回室と、前記第1旋回室内に前記混合流体を流入させる第1流入孔と、前記第1旋回室から前記混合流体を第1旋回流として流出させる第1流出孔とを備え、
前記第2旋回機構は、軸線に対して垂直方向の断面が円形状の第2旋回室と、前記第2旋回室内に前記混合流体を流入させる第2流入孔と、前記第2旋回室から前記混合流体を第2旋回流として流出させる第2流出孔とを備えていてもよい。
また、本発明に係るファインバブル製造器は、
前記第1旋回室の内壁には、前記第1流入孔に繋がる第1導入溝が形成され、
前記第2旋回室の内壁には、前記第2流入孔に繋がる第2導入溝が形成されている、ファインバブル製造器である。
本発明に係るファインバブル製造装置は、
前記ファインバブル製造器を使用してファインバブルを含む液体を製造するファインバブル製造装置であって、
流体を圧送する供給ポンプと、前記供給ポンプ下流の吐出流路から分岐して、流体を循環流路と供給流路に分岐する第1分岐部とを備え、
前記循環流路には、前記供給ポンプから圧送された流体に気体を混合して混合流体とする気液混合器と、前記気液混合器への流体又は混合流体の流量を制御する循環流量調節弁とが配設され、
前記供給流路には、前記混合流体が供給されるファインバブル製造器が配設され、
前記ファインバブル製造器により製造されたファインバブルを含む液体を排出する排出流路とを備える、ファインバブル製造装置である。
また、本発明に係るファインバブル製造装置の他の局面は、
前記ファインバブル製造装置において、
前記供給流路の下流には、流体を複数の分岐供給流路に分岐する第2分岐部を備え、
前記複数の分岐供給流路の各々には、前記ファインバブル製造器が配設され、
前記複数のファインバブル製造器により製造されたファインバブルを含む液体を排出する排出流路とを備える、ファインバブル製造装置である。
また、本発明に係るファインバブル製造装置の他の局面は、
前記ファインバブル製造器から排出されるファインバブルを含む液体中のバブル径及びバブル濃度と、ファインバブルを含む液体の流量の目標値とが入力される入力部と、
前記入力部に接続され、前記循環流量調節弁と、前記気体流量調節弁と、前記供給ポンプに接続された制御機構とを備え、
前記制御機構は、前記循環流量調節弁の開度と、前記気体流量調節弁の開度と、前記供給ポンプの負荷の値に対応して、前記ファインバブル製造器から排出されるファインバブルを含む液体中のバブル径及びバブル濃度と、ファインバブルを含む液体の流量とが格納されたデータテーブルとを備え、
前記制御機構は、前記入力部に入力された値に基づいて、前記データテーブルを参照して前記循環流量調節弁の開度と、前記気体流量調節弁の開度と、前記供給ポンプの負荷の目標値を設定し、前記目標値となるように、前記循環流量調節弁の開度と、前記気体流量調節弁の開度と、及び/又は供給ポンプの負荷とを制御する、ファインバブル製造装置である。
本発明によれば、2以上の各旋回機構の流入孔から旋回室内に流入した混合流体が、旋回流となって流出孔から流出し、各旋回流が衝突させられるので、バブル径の小さいファインバブルを製造することができ、またファインバブルを含む液体を製造することができる。
また、本発明によれば、各旋回室内に流入した混合流体が、旋回室内壁に形成された導入溝に導かれることにより旋回室の内壁に沿って流れ、旋回流となって流出孔から流出し、各旋回流が衝突させられるので、よりバブル径の小さいファインバブルを製造することができ、またファインバブルを含む液体を製造することができる。
また、本発明によれば、供給ノズルと、ケーシングと、排出ノズルと、前記ケーシングに配設された第1旋回機構及び第2旋回機構によりファインバブル製造器を構成することができるので、ファインバブル製造器を小型にすることができ、又は安価に製作することができる。
本発明の実施形態のファインバブル製造装置を示す模式図である。 本発明の実施形態のファインバブル製造器を示す縦断面図である。 ファインバブル製造器の第1旋回機構を示す縦断面図(図3(a))、及び図3(a)の矢視A-Aからの底面図(図3(b))である。 ファインバブル製造器の第2旋回機構を示す縦断面図(図4(a))、及び図4(a)の矢視A-Aからの底面図(図4(b))である。 ファインバブル製造器に配設される多孔板を示す平面図である。 ファインバブル製造器の変形例1に係る第1旋回機構の変形例を示す縦断面図である。 ファインバブル製造器の変形例1に係る第1旋回機構の他の変形例を示す縦断面図である。 ファインバブル製造器の変形例2を示す縦断面図である。 ファインバブル製造器の変形例3を示す縦断面図である。 ファインバブル製造器の変形例3の第1旋回機構を示す縦断面図(図10(a))、及び図10(a)の矢視A-Aからの底面図(図10(b))である。 ファインバブル製造器の変形例4を示す平面模式図である。 ファインバブル製造装置の変形例1を示す模式図である。 ファインバブル製造装置の変形例1で使用される積層型混合器を示す断面模式図である。 ファインバブル製造装置の変形例1で使用される積層型混合器を構成するエレメントを示す平面図である。 ファインバブル製造装置の変形例1で使用される積層型混合器を構成する第1板(図15(a))と第2板(図15(a))を示す平面図である。 ファインバブル製造装置の変形例1で使用される積層型混合器を構成する撹拌体内を流体が流れる様子を示した縦断面模式図(図16(a))と平面模式図(図16(a))である。 ファインバブル製造装置の変形例2を示す模式図である。 ファインバブル製造装置の変形例3を示す模式図である。
以下に本発明の実施形態について説明する。なお、これらの実施形態は本発明の一例に過ぎず、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
(ファインバブル製造装置)
図1に本発明の実施形態に係るファインバブル製造装置1を示す。本実施形態におけるファインバブル製造装置1は、本発明に係るファインバブル製造器2(図1中では2A及び2B。)を備え、液体として原料水Wを、気体として空気Aを原料として、空気のファインバブルを含むバブル水Bを製造するものである。原料水Wはイオン交換水や、水道水その他であってもよい。
図1に示すように、ファインバブル製造装置1は、原料水Wを貯留するタンクTと、タンクTからの原料水Wを圧送する供給ポンプ3Aと、2つのファインバブル製造器2A,2Bを備えている。タンクTからは原料水Wが吸込み流路311を経て供給ポンプ3Aに供給され、この供給ポンプ3Aの吐出流路312は、第1分岐部D1で循環流路313と供給流路314に分岐する。第1分岐部D1から分岐する一方の循環流路313には、気液混合器32と循環流量調節弁33が配設されている。気液混合器32は空気Aを吸引して原料水Wと混合して混合流体Mとするものであり、生成した混合流体Mは供給ポンプ3Aの吸込側に循環させられる。供給ポンプ3Aの吸込側には吸込圧力計36が、吐出側には吐出圧力計37が配設されている。タンクTには、ファインバブル製造器2A,2Bにより製造されたファインバブルを含むバブル水Bを需要先に払い出すための払出ポンプ3Bも接続されている。供給ポンプ3Aへの原料水Wの供給はタンクTからでなくとも、図示しない別の渦巻ポンプ等からであってもよい。
気液混合器32では、供給ポンプ3Aにより昇圧された原料水Wが、気液混合器32内部で減圧されることにより低圧部が発生し、当該低圧部から空気Aを吸引して原料水Wと混合されて混合流体Mを生成する。気液混合器32に供給される原料水W又は気液混合器32に循環される混合流体Mの流量は、気液混合器32の上流に配設された循環流量調節弁33により調節される。気液混合器32から吸引する空気Aの流量は、気液混合器32に配設された気体流量調節弁34により調節される。以上により、循環流量調節弁33及び気体流量調節弁34の開度を調整することにより、混合流体M中の空気Aの濃度を調節することができる。なお、供給ポンプ3Aの起動時には、気液混合器32には原料水Wが供給され、その後は空気Aと原料水Wが混合された混合流体Mが供給される。
供給ポンプ3Aの吸込側に循環させられた混合流体Mは、タンクTからの原料水Wと合流し、再び供給ポンプ3Aにより昇圧されて吐出流路312に送られる。そして、混合流体Mの一部は、供給ポンプ3Aの吐出流路312下流の第1分岐部D1から分岐して、再び循環流路313に配設された気液混合器32に供給されて空気Aと混合される。そのため、ファインバブル製造器2A,2Bに供給される混合流体Mに含まれる空気Aの濃度を高くすることができる。
一方、吐出流路312下流の第1分岐部D1から分岐した他方の供給流路314は、第2分岐部D2でさらに第1分岐供給流路315及び第2分岐供給流路316の2つの流路に分岐する。第1分岐供給流路315は2つの分岐流路315a及び315bに分岐され、分岐流路315a,315bから混合流体Mがファインバブル製造器2Aに供給される。第2分岐供給流路316は2つの分岐流路316a及び316bに分岐され、分岐流路316a,316bから混合流体Mがファインバブル製造器2Bに供給される。第2分岐部D2の下流であってファインバブル製造器2Bの上流に配設されている供給流量調節弁35は、ファインバブル製造器2A,2Bの各々に供給される混合流体Mの流量を調節することができる。
各々のファインバブル製造器2A,2Bの出口には、各々排出流路411,412が接続されている。排出流路411には、ファインバブル製造器2Aから排出されるバブル水B中のバブル濃度を測定するための濃度計42が配設され、濃度計42の測定値は制御機構5に入力される。制御機構5は入力部51と出力部52を備え、濃度計42の測定値と入力部51に入力された値に基づき出力部52から制御信号を出力し、循環流量調節弁33や気体流量調節弁34の開度等の調整により、バブル水B中のバブル濃度が所望の濃度となるように制御する。
(ファインバブル製造器)
図2は、本実施形態のファインバブル製造器2(2A,2B)を示す縦断面の模式図である。なお、本実施形態ではファインバブル製造器2Aとファインバブル製造器2Bは全く同じものであり、単にファインバブル製造器2と表記する場合は、ファインバブル製造器2A,2Bをいうものとする。ファインバブル製造器2は、略T字形状で3つの開口部を備えるケーシング21と、前記ケーシング21の対向する2つの第1供給開口部211及び第2供給開口部212に第1旋回機構22及び第2旋回機構23が配設され、第1旋回機構22及び第2旋回機構23の間に衝突室24が形成されている。混合流体Mを第1旋回機構22及び第2旋回機構23へ供給するために、第1旋回機構22上流の第1供給ノズル25aに分岐流路315aが接続され、第2旋回機構23上流の第2供給ノズル25bに分岐流路315bが接続されている。ケーシング21の第1供給開口部211及び第1供給ノズル25aの端部はフランジ形状であり、その間に第1旋回機構22の第1環状板部223がボルト及びナットにより固定されている。ケーシング21の第2供給開口部212及び第2供給ノズル25bの端部も同様にフランジ形状であり、その間に第2旋回機構23の第2環状板部233がボルト及びナットにより固定されている。なお、各ボルト及びナットの間には、流体の漏洩を防ぐために適宜の位置にシール部材が配されている。
ケーシング21の排出開口部213の下流には、多孔板26及び排出ノズル27が配設され、ケーシング21内部で生成したファインバブルを含むバブル水Bが多孔板26に設けられた排出孔261及び排出ノズル27を通過して、ファインバブル製造器2Aから排出流路411へ、ファインバブル製造器2Bから排出流路412へ排出される。ケーシング21の排出開口部213及び排出ノズル27の端部はフランジ形状であり、その間に多孔板26がボルト及びナットにより固定され、ボルト及びナットの間には流体の漏洩を防ぐために適宜の位置にシール部材が配されている。なお、ケーシング21を略十字形状として、2つの排出ノズル27及び多孔板26を備えるようにしてもよい。例えば、図2において、ケーシング21中央の衝突室24から下方に伸びるように、さらに排出ノズル27及び多孔板26を配設することにより、衝突室24からバブル水Bが均等に排出されるようになる。
図3(a)はファインバブル製造器2に配設された第1旋回機構22を示す縦断面図であり、図3(b)は図3(a)の矢視A-Aからの底面図である。第1旋回機構22は、一方端部が略円筒形状である第1円筒部221と、他方端部が略円錐台形状である第1突出部222とにより形成されている。第1円筒部221の外周部には第1環状板部223を備え、第1環状板部223にはケーシング21の第1供給開口部211及び第1供給ノズル25a間への固定用のボルト穴224が形成され、ボルト及びナットによりケーシング21の第1供給開口部211及び第1供給ノズル25a間に固定される。
第1旋回機構22の内部には第1旋回室225が形成され、第1旋回室225は略円筒形状の円筒形状部225aと、軸方向に略三角形状の断面を有する円錐台形状の縮小部225bとにより形成されている。第1旋回機構22には、混合流体Mを第1供給ノズル25aから第1旋回室225内に流入させるために、第1円筒部221を貫いて第1流入孔226が形成され、さらに第1流入孔226の出口開口部226bに繋がり、且つ同じ方向に伸びるように、断面が半円形状の第1導入溝227が第1旋回室225の円筒形状部225aの壁面に沿って形成されている。第1円筒部221の外壁には、第1流入孔226の入口開口部226aが形成され、混合流体Mを第1旋回室225内部に導入する。縮小部225bの突出部分には第1流出孔228が形成されている。また、円筒形状部225aの端部には、第1旋回室225内部の保守点検のために取り外し可能な蓋体229が配設されている。蓋体229は取り外し可能なように、例えばネジ機構により第1旋回室225の内壁と嵌合して固定されている。
図4(a)は第2旋回機構23を示す縦断面図であり、図4(b)は図4(a)の矢視A-Aからの底面図である。第2旋回機構23は第1旋回機構22と同様に、一方端部が略円筒形状である第2円筒部231と、他方端部が略円錐台形状である第2突出部232とにより形成されている。第2円筒部231の外周部には第2環状板部233を備え、第2環状板部233にはケーシング21の第2供給開口部212及び第2供給ノズル25b間への固定用のボルト穴234が形成され、ボルト及びナットによりケーシング21の第2供給開口部212及び第2供給ノズル25b間に固定される。
第2旋回機構23の内部には第2旋回室235が形成され、第2旋回室235は略円筒形状の円筒形状部235aと、軸方向に略三角形状の断面を有する円錐台形状の縮小部235bとにより形成されている。第2旋回機構23には、混合流体Mを第2供給ノズル25bから第2旋回室235内に流入させるために、第2円筒部231を貫いて第2流入孔236が形成され、さらに第2流入孔236の出口開口部236bに繋がり、且つ同じ方向に伸びるように、断面が半円形状の第2導入溝237が第2旋回室235の円筒形状部235aの壁面に沿って形成されている。第2円筒部231の外壁には、第2流入孔236の入口開口部236aが形成され、混合流体Mを第2旋回室235内部に導入する。縮小部235bの突出部分には第2流出孔238が形成されている。また、円筒形状部235aの端部には、第2旋回室235内部の保守点検のために取り外し可能な蓋体239が配設されている。蓋体239は取り外し可能なように、例えばネジ機構により第2旋回室235の内壁と嵌合して固定されている。
図3(a)及び図3(b)に示すように、第1旋回機構22における第1流入孔226及び第1導入溝227は、第1旋回室225の中心軸に対する垂直面において接線方向に形成されていると共に、第1旋回室225の中心軸の垂直面に対して角度θを成すように形成されている。また、図4(a)及び図4(b)に示すように、第2旋回機構23における第2流入孔236及び第2導入溝237は、第2旋回室235の中心軸に対する垂直面において接線方向に形成されていると共に、第2旋回室235の中心軸の垂直面に対して角度θを成すように形成されている。第1流入孔226及び第1導入溝227が第1旋回室225の中心軸の垂直面に対して形成する角度θは、15°以下とすることができ、好ましくは5°~15°が良く、更に好ましくは8°~12°が良い。第2流入孔236及び第2導入溝237が第2旋回室235の中心軸の垂直面に対して形成する角度θについても同様である。一方、図3(a)及び図4(a)に示すように、第1旋回機構22における第1流入孔226及び第1導入溝227は、第2旋回機構23における第2流入孔236及び第2導入溝237に対して、各々の旋回機構の中心軸に対して対称に形成されている。
排出路となるケーシング21の排出開口部213出口には、図5に示す多孔板26が配設され、さらに排出ノズル27と連通している。多孔板26には、内周部に衝突室24で生成したファインバブルを含むバブル水Bの排出孔261(ここでは10の排出孔。)が形成され、外周部にはボルト穴262が形成されている。そして、多孔板26と、第1旋回機構22及び第2旋回機構23の外壁と、ケーシング21の内壁により衝突室24を形成する。なお、ファインバブル製造器2Aの排出ノズル27は排出流路411へ、ファインバブル製造器2Bの排出ノズル27は排出流路412へフランジや溶接等の適宜な方法により接続され、ファインバブルを含むバブル水Bは排出流路411,412を経てタンクTに戻される。
以上のファインバブル製造器2A,2Bを有するファインバブル製造装置1において、供給ポンプ3Aを図示しない電源により駆動させると、タンクTからの原料水Wが供給ポンプ3Aにより昇圧され、吐出流路312の第1分岐部D1に到達する。第1分岐部D1に到達した原料水Wの一部は循環流路313に流入し、他は供給流路314から第2分岐部D2に到達する。循環流路313に流入した原料水Wは、循環流路313中に配設される気液混合器32により吸引された空気Aと混合されて混合流体Mとなり、供給ポンプ3Aの吸込流路311に戻され、タンクTからの原料水Wと合流して供給ポンプ3Aにより昇圧されて再び吐出流路312に流入する。一方、第2分岐部D2に到達した混合流体Mは、第1分岐供給流路315及び第2分岐供給流路316に分岐される。そして、第1分岐供給流路315に流入した混合流体Mは、さらに分岐流路315a,315bに分岐されて、ファインバブル製造器2Aの第1供給ノズル25a,第2供給ノズル25bからファインバブル製造器2A内部へ流入する。第2分岐供給流路316へ流入した混合流体Mは、供給流量調節弁35を経て同様に分岐流路316a,316bに分岐されて、ファインバブル製造器2Bの第1供給ノズル25a,第2供給ノズル25bからファインバブル製造器2B内部へ流入する。
なお、供給ポンプ3Aの駆動直後は、混合流体Mに含まれる空気Aの量が少ないため、ファインバブル製造器2A,2Bで製造されるバブル水B中のバブル濃度が低くなってしまう。そのため、供給ポンプ3Aの駆動直後は、循環流量調節弁33の開度を大きくすると共に払出ポンプ3Bを使用せず、タンクTに貯留されたバブル水Bを全て供給ポンプ3Aからファインバブル製造器2A,2Bに供給してファインバブル製造装置1内を循環させ、バブル水B中のバブル濃度を高くしてもよい。
ファインバブル製造器2A,2Bの各々の第1供給ノズル25a及び第2供給ノズル25bからファインバブル製造器2A,2B内部に流入した混合流体Mは、次いで第1旋回機構22の外周部に開く第1流入孔226の入口開口部226aから第1旋回室225内部に流入し、第2旋回機構23の外周部に開く第2流入孔236の入口開口部236aから第2旋回室235内部に流入する。なお、すでに説明した通り2つのファインバブル製造器2A,2Bは全く同じものなので、以降の本実施形態についての説明はファインバブル製造器2A,2Bについて共通する。
第1旋回室225内部に流入した混合流体Mは、第1流入孔226に繋がる第1旋回室225の内壁面に形成された断面が半円形状の第1導入溝227に導かれ、第1旋回室225の内壁に沿って接線方向に高速で流れるため、第1旋回室225内で軸線方向を中心軸とする高速の第1旋回流S1となる。さらに、第1旋回室225の中心軸に対する垂直面の断面積は円筒形状部225aから第1流出孔228に向かって縮小部225bで漸次縮小するため、生成した第1旋回流S1はさらに高速の旋回流となって第1流出孔228から流出する。
一方、第2旋回室235内部に流入した混合流体Mも、第2流入孔236に繋がる第2旋回室235の内壁面に形成された断面が半円形状の第2導入溝237に導かれ、第2旋回室235の内壁に沿って接線方向に高速で流れるため、第2旋回室235内で軸線方向を中心軸とする高速の第2旋回流S2となる。さらに、第1旋回室225と同様に第2旋回室235の中心軸に対する垂直面の断面積も円筒形状部235aから第2流出孔238に向かって縮小部235bで漸次縮小するため、生成した第2旋回流S2はさらに高速の旋回流となって第2流出孔238から流出する。
なお、図3(a)及び図4(a)に示したように、第1旋回機構22における第1流入孔226及び第1導入溝227は、第2旋回機構23における第2流入孔236及び第2導入溝237に対して、各々の旋回機構の中心軸とは対称に形成されているため、第1旋回機構22で形成される第1旋回流S1は、第2旋回機構23で形成される第2旋回流S2に対して反対方向に旋回する。
第1旋回機構22の第1流入孔226及び第1導入溝227は、第1旋回機構22の中心軸に対する垂直面において接線方向、且つ中心軸に対する垂直面に対して角度θを成すように形成されている。そのため、第1旋回室225内に角度θを成して流入した混合流体Mは、第1導入溝227に案内されて確実に第1旋回流S1を生成することができる。同様に、第2旋回機構23の第2流入孔236及び第2導入溝237は、第2旋回機構23の中心軸に対する垂直面において接線方向、且つ中心軸に対する垂直面に対して角度θを成すように形成されている。そのため、第2旋回室235内に角度θを成して流入した混合流体Mは、第2導入溝237に案内されて確実に第2旋回流S2を生成することができる。
第1旋回機構22の第1流出孔228及び第2旋回機構23の第2流出孔238は小径に形成されているため、第1旋回流S1及び第2旋回流S2は高速の噴流となって衝突室24内に流出する。さらに、第1旋回流S1及び第2旋回流S2は、各々の旋回流に対して逆方向に旋回しているため、衝突室24内で大きな衝撃力を伴い激しく衝突する。これにより、混合流体Mから生成した第1旋回流S1及び第2旋回流S2中に含まれる空気Aが効果的に微細化され、空気のファインバブルを含むバブル水Bが生成される。
衝突室24で生成したファインバブルを含むバブル水Bは、ケーシング21の排出開口部213出口に配設された多孔板26に到達し、図5に示す多孔板26に形成された排出孔261を通過して排出ノズル27から排出される。多孔板26に形成された複数の排出孔261(ここでは10の排出孔。)は、衝突室24内部を所定の圧力に保持するためのものであり、排出孔261の個数及び内径は、ファインバブル製造器2のサイズ、設計条件、運転条件等により適宜に変更することができる。ファインバブル製造器2A,2Bの排出ノズル27から排出されたバブル水Bは排出流路411,412からタンクTに流入し、タンクTに供給される原料水Wと共に一部は払出ポンプ3Bにより需要先に払い出され、残りは供給ポンプ3Aにより再びファインバブル製造器2A,2Bに供給される。
本ファインバブル製造装置1において、供給流量調節弁35によりファインバブル製造器2A,2Bの各々に供給される混合流体Mの流量を調節することができる。例えば、供給流量調節弁35の開度を大きくすれば、ファインバブル製造器2Aへ供給される混合流体Mの流量が小さくなり、ファインバブル製造器2Bに供給される混合流体Mの流量が大きくなる。逆に、供給流量調節弁35の開度を小さくすれば、ファインバブル製造器2Aへ供給される混合流体Mの流量が大きくなり、ファインバブル製造器2Bに供給される混合流体Mの流量が小さくなる。これらの操作により各々のファインバブル製造器2A,2Bから製造されるバブル水B中のナノバブルやマイクロバブルのバブル径、バブル濃度及びバブル径分布を制御することができる。
タンクTに排出されたバブル水Bは、再び供給ポンプ3Aによりファインバブル製造器2A,2Bに供給されて循環させられることにより、さらにバブル水Bに含まれるファインバブルの気泡径を微細にすることが可能である。そのため、バブル水Bに含まれるナノバブルの濃度を高くし、バブル個数を増加させることができる。
制御機構5は、ファインバブル製造器2Aから排出されるバブル水B中のバブル径及びバブル濃度と、バブル水Bの流量の設定値が入力される入力部51に接続されている。そして、濃度計42の測定値に基づいてファインバブル製造器2Aからのバブル水B中のバブル濃度が、入力部51に入力された設定濃度となるように、出力部52により混合流体Mの循環流量調節弁33の開度と、気体流量調節弁34の開度と、供給ポンプ3Aの吐出流量とを制御する。
例えば、濃度計42によるバブル水B中のバブル濃度の測定値が目標値よりも低い場合には、循環流量調節弁33及び気体流量調節弁34の開度を大きくして、循環流路313への混合流体Mの流量及び気液混合器32から吸い込まれる空気Aの流量を増加させることができる。これにより、ファインバブル製造器2A,2Bに供給される混合流体Mの流量が減少すると共に、混合流体Mに含まれる空気Aの量が増加する。そのため、生成するバブル水Bの流量が減少し、バブル水B中のバブル濃度が増大するとともに、バブル径が大きくなって広い範囲に分布するようになる。
上記において生成するバブル水Bの流量を減少させずに、バブル水B中のバブル濃度を増加させ、バブル径を小さくして狭い範囲に分布するようにしたい場合には、供給ポンプ3Aの吐出流量を増加させればよい。この場合において、気体流量調節弁34の開度を循環流量調節弁33の開度に追随させて、循環流路313への混合流体Mの流量に対して所定の流量比で空気Aを供給するようにしてもよい。
一方、濃度計42によるバブル濃度の測定値が目標値よりも高い場合には、循環流量調節弁33及び気体流量調節弁34の開度を小さくして、循環流路313への混合流体Mの流量及び気液混合器32から吸い込まれる空気Aの流量を減少させることができる。これにより、ファインバブル製造器2A,2Bに供給される混合流体Mの流量が増加すると共に、混合流体Mに含まれる空気Aの量が減少する。そのため、生成するバブル水Bの流量が増加し、バブル水B中のバブル濃度が減少すると共に、バブル径が小さくなって狭い範囲に分布するようになる。
また、制御機構5により気液混合器32の気体流量調節弁34の開度のみを調節することで、ファインバブル製造器2A,2Bから排出されるバブル水B中のバブル粒径分布を調節することができる。例えば、循環流量調節弁33を所定の開度に保持した状態で、気体流量調節弁34の開度を大きくすることにより粒径の大きいバブルの割合が増加し、気体流量調節弁34の開度を小さくすることにより粒径の大きいバブルの割合が減少し、粒径の小さいバブルの割合が増加する。
以上により、制御機構5は、入力部51に入力されたバブル径、バブル濃度、バブル水Bの流量に基づき、出力部52により循環流量調節弁33の開度と、気体流量調節弁34の開度と、供給ポンプ3Aの吐出流量とを調節する。そして、入力部51に入力されたバブル濃度、バブル径、設定流量のファインバブルを含むバブル水Bを、ファインバブル製造器2Aから安定して排出することができる。
なお、ファインバブル製造装置1の運転に際しては、供給流量調節弁35を全閉として、ファインバブル製造器2Aのみによりファインバブルを含むバブル水Bを生成してもよい。このようにしても、供給ポンプ3Aの吐出流量と、循環流量調節弁33と気体流量調節弁34の開度を調節することにより、所望のバブル径、バブル濃度、流量のファインバブルを含むバブル水Bを得ることができるからである。
また、ファインバブル製造装置1の制御をより容易にするために、供給流量調節弁35をファインバブル製造器2A,2Bの両方の入口に配設して、各々のファインバブル製造器2A,2Bへの混合流体Mの流量を独立して調節できるようにしてもよい。さらに、ファインバブル製造装置1により製造するファインバブルを含むバブル水Bの流量を増加させるために、第2分岐部D2から分岐される分岐供給流路を3つ以上として各々の分岐供給流路にファインバブル製造器2を配設してもよい。この場合において、各分岐供給流路に供給流量調節弁35を設けてもよく、また、各ファインバブル製造器2の各々の排出流路によりタンクTに排出してもよいし、1つの排出流路にまとめてタンクTに排出してもよい。
(ファインバブル製造器の変形例1)
図6は、ファインバブル製造器の変形例1による第1旋回機構22aを示す縦断面図である。本発明におけるファインバブル製造器2において、図3(a)に示したように第1旋回室225の縮小部225bは軸方向に略三角形状の断面を有する円錐台形状であるが、本変形例1に示すように、縮小部225cはラッパ管形状でもよい。縮小部225cがラッパ管形状であっても、第1旋回室225の中心軸に対する垂直面の断面積が縮小部225cで第1流出孔228に向かって漸次縮小するため、円筒形状部225aで生成した第1旋回流S1はさらに高速の旋回流となって第1流出孔228から流出するからである。同様に第2旋回機構23aの第2旋回室235においても、図6に示したようなラッパ管形状の縮小部235cであってもよい。
さらに、本変形例1においては、図7に示すように第1旋回機構22bにおいて半楕円体形状を有する縮小部225dであってもよい。縮小部225dが半楕円体形状であっても、円筒形状部225aで生成した第1旋回流S1は、第1旋回室225の中心軸に対する垂直面の断面積が縮小部225dで第1流出孔228に向かって漸次縮小するため、第1旋回流S1はさらに高速の旋回流となって第1流出孔228から流出するからである。同様に第2旋回機構23bの第2旋回室235においても、図7に示したような半楕円体形状の縮小部235dであってもよい。
(ファインバブル製造器の変形例2)
図8は、変形例2によるファインバブル製造器2Cを示す模式図である。ファインバブル製造器2Cでは、第1旋回機構22及び第2旋回機構23へ混合流体Mを供給するための第1供給ノズル25a,第2供給ノズル25bを、第1流入孔226の入口開口部236a及び第2流入孔236の入口開口部236aに直接接続される第1供給ノズル25c,第2供給ノズル25dとしている。このようにしても、混合流体Mは第1旋回機構22の第1旋回室225及び第2旋回機構23の第2旋回室235の内部に供給され、第1旋回流S1及び第2旋回流S2を生成する。第1供給ノズル25c,第2供給ノズル25dのような形状にすることにより、分岐流路315a,315bとはフランジ接続とする必要がなくなるため、ファインバブル製造器2Cの取り扱いが容易になる。
(ファインバブル製造器の変形例3)
図9は、変形例3によるファインバブル製造器2Dを示す模式図であり、図10(a)はファインバブル製造器2Dに使用される第1旋回機構22cの縦断面図で、図10(b)は図10(a)の矢視A-Aからの底面図である。ファインバブル製造器2Dにおけるケーシング21aは、供給開口部211a及び排出開口部213aの2つの開口部のみを有し、供給開口部211aと供給ノズル25eの間に第2旋回機構23が配設され、排出開口部213aと排出ノズル27aの間に第1旋回機構22cが配設されている。実施形態のファインバブル製造器2A,2Bには、混合流体Mは2つの第1供給ノズル25a,第2供給ノズル25bから供給されるが、本変形例3では、混合流体Mは供給開口部211aに連通された供給ノズル25eのみからファインバブル製造器2Dに供給される。すなわち、第2旋回機構23の第2旋回室235には、第2円筒部231の外周部に開く第2流入孔236の入口開口部236aから混合流体Mが供給され、第1旋回機構22cの第1旋回室225には、供給ノズル25eから分岐した分岐供給ノズル25fを介して、第1円筒部221の外周部に開く第1流入孔226の入口開口部226aから混合流体Mが供給される。そして、衝突室24aで生成したバブル水Bは、第1旋回機構22cの第1環状板部223aに形成された排出孔261a(図10(a),図10(b)参照。)を通過し、ケーシング21aの排出開口部213aに連通する排出ノズル27aから排出される。このようなファインバブル製造器2Dは、供給ノズル25eと排出ノズル27aが同じ方向に位置するため、ファインバブル製造装置1内での配管への接続が容易になり、取り扱いが容易になる。
(ファインバブル製造器の変形例4)
図11は、本発明に係るファインバブル製造器の変形例4を示す模式図である。本変形例4におけるファインバブル製造器2Eでは、混合流体Mが供給ノズル25から4つの旋回機構22d,22e,22f,22gに供給され、生成するバブル水Bは、各旋回機構22d,22e,22f,22gの軸線が交差する位置に対して垂直上方及び/又は垂直下方に設けられた排出ノズル27(図示せず。)から排出される。各旋回機構22d,22e,22f,22gの軸線の延長線を同じ位置で交差させることにより、各旋回機構22d,22e,22f,22gから流出する旋回流Sを同じ位置で衝突させられるため、生成するバブル水B中のバブルを微細にすることができる。図11のように旋回機構の数を多くすることにより発生するバブル水Bの流量を多くすることができる。なお、各旋回機構22d,22e,22f,22gの軸線が交差する位置から各旋回機構までの距離は、略同等であることが望ましい。また、旋回機構22は4つに限定されず、3つであってもよいし、5つ以上であってもよい。
(ファインバブル製造装置の変形例1)
図12は、変形例1によるファインバブル製造装置1Aを示す模式図である。ファインバブル製造装置1Aは、気液混合器32の下流に図13に示す積層型混合器6を配設して、混合流体M中に含まれる空気Aを循環流路313でさらに微細化する。積層型混合器6は、例えば、短管69内部に図14(a)及び図14(b)に示すエレメント61a,61bが複数枚積層された積層体62と、積層体62を挟んで対向配置されている図15(a)に示す第1板63及び図15(b)に示す第2板64により形成される撹拌体65を収容したものである。撹拌体65を形成するエレメント61a,61b、第1板63、及び第2板64は、ボルト66及びナット67により係止されている。
前記エレメント61a,61bは、ボルト66用の中心孔613と、仕切壁611で区切られた複数の貫通孔612とを有し、前記第2板64は、前記エレメント61a,61bの少なくとも1つの貫通孔612に連通する開口部642を有している。積層体62において前記エレメント61a,61bは、前記貫通孔612の一部又は全部が、隣接するエレメント61a,61bの貫通孔612とその位置をずらせて部分的に重なり合うように配置され、且つ隣接するエレメント61a,61bの貫通孔612との間で流体を流通可能に連通している。そのため、図16に示すように、積層体62に流入した流体は、エレメント61a,61bの積層方向(図16(a)参照。)と延在方向(図16(b)参照。)とに分割及び合流するように流れる。なお、エレメント61a,61bには、重ね合わせを容易にする目的で、重ね位置を特定するための切欠き部614が形成されている(図14参照。)。
第1板63は、図15(a)に示すように、ボルト66用の中心孔631のみを有する円板である。第2板64は、図15(b)に示すように、ボルト66用の中心孔641とともに、中央部に混合流体Mを通過させるために2つの略C形の開口部642を有している。第1板63の外径は、第2板64及びエレメント61a,61bよりも小径であり、第2板64の外径は、エレメント61a,61bと略同一である。従って、図13に示すように、撹拌体65は、第1板63の外周部の外側においてエレメント61a,61bの貫通孔612が露出され、また、第2板64の中央部の開口部642においてエレメント61a,61bの貫通孔612が露出されている。
以上を基本構成とする撹拌体65は、図13に示すように、上流側から第1板63-積層体62-第2板64-積層体62-第1板63の構成を有する。このような撹拌体65を有する積層型混合器6に供給された混合流体Mは、上流側の第1板63の外周部の外側に露出するエレメント61aの貫通孔612より上流側の積層体62に流入し、積層体62内部を流通した後に、第2板64の中央部の開口部642を通過して下流側の積層体62に流入する。下流側の積層体62に流入した混合流体Mは、積層体62内部を流通した後に、下流側の第1板63の外周部の外側に露出するエレメント61bの貫通孔612より流出する。そして、2つの積層体62内部を流通する際に、混合流体Mは分割、合流、せん断、渦流等の作用を受けながら流れるため、混合流体M中の空気Aをさらに微細化することができる。
以上により、積層型混合器6により気液混合器32から流入した混合流体M中の空気Aをさらに微細化することができるので、ファインバブル製造器2A,2Bにより製造されるバブル水B中に含まれるバブル径をさらに小さくすることができる。なお、図13の積層型混合器6においては、短管69から撹拌体65が飛び出さないように、短管69の内壁に段付き部691を配設し、短管69内部に巻きバネ68を配設しているが、他の手段により撹拌体65が飛び出さないようにしてもよい。
(ファインバブル製造装置の変形例2)
図17は、変形例2によるファインバブル製造装置1Bを示す模式図である。ファインバブル製造装置1Bにおける制御機構5は、供給ポンプ3Aの電力負荷と、循環流量調節弁33の開度と、気体流量調節弁34の開度と、供給流量調節弁35の開度と、吸込圧力計36及び吐出圧力計37の測定値に対応して、ファインバブル製造器2Aから排出されるバブル水Bの流量、バブル水B中のバブル径とバブル濃度が格納されたデータテーブル53を備えている。なお、供給ポンプ3Aの電力負荷は、供給ポンプ3Aに供給される電流値に基づいて定めることができる。
本変形例2において、図17に示すファインバブル製造装置1Bを運転する場合には、入力部51よりファインバブル製造器2Aから排出されるバブル水Bの流量、バブル水B中のバブル径とバブル濃度が入力される。そうすると、制御機構5はデータテーブル53を参照し、入力されたバブル水Bの流量、バブル径とバブル濃度になるような供給ポンプ3Aの電力負荷と、循環流量調節弁33と気体流量調節弁34の開度を目標値として設定する。次いで制御機構5は、設定された供給ポンプ3Aの電力負荷、循環流量調節弁33と気体流量調節弁34の開度が目標値となるように調節する。また、制御機構5は、供給流量調節弁35の開度をも調節して、入力されたバブル水Bの流量、バブル径とバブル濃度になるように調節することができる。さらに、制御機構5は、吸込圧力計36と吐出圧力計37の測定値に基づいてデータテーブル53を参照し、供給ポンプ3Aの電力負荷と、循環流量調節弁33と気体流量調節弁34を調節することができる。なお、水温変化に対応するために、混合流体Mの温度を測定してデータテーブル53に組み込み、制御におけるデータとしてもよい。
本変形例2において、制御機構5は、ファインバブル製造器2Aから排出されるバブル水Bの流量と、バブル水B中のバブル径及びバブル濃度から、データテーブル53を参照して供給ポンプ3Aの電力負荷と、循環流量調節弁33と気体流量調節弁34の開度を設定するが、バブル径及びバブル濃度とバブル水Bの流量とをパラメータとする関数により、供給ポンプ3Aの電力負荷と、循環流量調節弁33と気体流量調節弁34の開度を設定してもよい。また、吸込圧力計36と吐出圧力計37の測定値に基づく調節は、必ずしも行わなくてもよい。
(ファインバブル製造装置の変形例3)
図18は、変形例3によるファインバブル製造装置1Cを示す模式図である。ファインバブル製造装置1Cは1つのファインバブル製造器2Aのみを備える。ファインバブル製造器2Aのみを備えるファインバブル製造装置1Cであっても、供給ポンプ3Aの負荷、循環流量調節弁33及び気体流量調節弁34の開度を適宜に調整することにより、所望のファインバブルを含むバブル水Bを製造することができる。なお、本変形例3において、ファインバブル製造器2Aの入口に供給流量調節弁35を配設して、バブル径及びバブル濃度とバブル水Bの流量をさらに調節できるようにしてもよい。
上記実施形態においては液体として水を、気体として空気を使用したが、液体として微酸性電解水や生理食塩水、その他の各種の液体でもよく、気体としては水素、酸素、オゾン、窒素、二酸化炭素、その他の各種の気体でもよい。
本発明に係るファインバブル製造装置1、ファインバブル製造器2、及びファインバブル製造方法により製造したファインバブルは、種々の用途に用いることができる。例えば、医療及び医療関連業では、58nmを最頻粒径とする酸素ナノバブル水の経口投与による腫瘍の放射線治療と化学療法の治療効果の改善や(Joshua Owen,et al.,December 30,2016,https://doi.org/10.1371/journal.pone.0168088)、遺伝子や核酸医薬の臨床応用では、超音波と共にマイクロバブルやナノバブルの併用により標的組織及び標的細胞へのデリバリー効果増強の可能性が示されており(Yoko Endo-Takahashi,et al.,Drug Delivery System,34-2,116-123,(2019))、これらの用途に使用することができる。なお、これらの用途には、原料水Wとして純水、超純水、精製水、蒸留水、Milli-Q水(登録商標)等の不純物が少ない原料水Wを使用することが好ましい。
また、本発明にかかるファインバブル製造装置1、ファインバブル製造器2、及びファインバブルを含む液体の製造方法により製造したファインバブルを含む液体は、魚類や牡蠣等を対象とした水産業や、養豚や養鶏等の畜産業において、成長促進や水質維持、排水浄化等のためにも使用することができる。
さらに、本発明にかかるファインバブル製造装置1、ファインバブル製造器2、及びファインバブル製造方法により製造したファインバブルを含む液体は、種々の用途に用いることができる。例えば、環境関連業、農業及び畜産業、食品関連業、電子工業、医療及び医療関連業、エネルギー関連産業、日用品関連業、製紙業、造船業及び機械製造業等の業種において、種々の処理や、製品の構成要素として利用することができる。なお、本発明は、以上の実施形態又は実施例に限定されるものではない。
1,1A,1B,1C ファインバブル製造装置
2,2A,2B,2C,2D,2E ファインバブル製造器
21,21a ケーシング
211 (ケーシング21の)第1供給開口部
211a (ケーシング21aの)供給開口部
212 (ケーシング21の)第2供給開口部
213 (ケーシング21の)排出開口部
213a (ケーシング21aの)排出開口部
22,22a,22b,22c,22d,22e,22f,22g 第1旋回機構
221 第1円筒部
222 第1突出部
223,223a 第1環状板部
224 ボルト穴
225 第1旋回室
225a (第1旋回室の)円筒形状部
225b,225c,225d (第1旋回室の)縮小部
226 第1流入孔
226a (第1流入孔の)入口開口部
226b (第1流入孔の)出口開口部
227 第1導入溝
228 第1流出孔
229 蓋体
23,23a,23b,23c 第2旋回機構
231 第2円筒部
232 第2突出部
233 第2環状板部
234 ボルト穴
235 第2旋回室
235a (第2旋回室の)円筒形状部
235b,235c,235d (第2旋回室の)縮小部
236 第2流入孔
236a (第2流入孔の)入口開口部
236b (第2流入孔の)出口開口部
237 第2導入溝
238 第2流出孔
239 蓋体
24,24a 衝突室
25,25e 供給ノズル
25a,25c 第1供給ノズル
25b,25d 第2供給ノズル
25f 分岐供給ノズル
26 多孔板
261,261a 排出孔
262 ボルト穴
27,27a 排出ノズル
3A 供給ポンプ
3B 払出ポンプ
311 吸込流路
312 吐出流路
313 循環流路
314 供給流路
315 第1分岐供給流路
315a,315b (第1分岐供給流路の)分岐流路
316 第2分岐供給流路
316a,316b (第2分岐供給流路の)分岐流路
32 気液混合器
33 循環流量調節弁
34 気体流量調節弁
35 供給流量調節弁
36 吸込圧力計
37 吐出圧力計
411,412 排出流路
42 濃度計
5 制御機構
51 入力部
52 出力部
53 データテーブル
6 積層型混合器
A 空気
B バブル水
D1 第1分岐部
D2 第2分岐部
M 混合流体
S 旋回流
S1 第1旋回流
S2 第2旋回流
T タンク
W 原料水

Claims (22)

  1. 複数の旋回機構によりファインバブルを含む液体を製造するファインバブル製造方法であって、
    前記複数の旋回機構の各旋回機構は、軸線に対して垂直方向の断面が円形状の旋回室と、流入孔と、流出孔とを備え、
    前記流入孔から前記旋回室内に液体と気体の混合流体を流入させる工程と、
    前記混合流体を前記旋回室内で旋回させて旋回流を生成する工程と、
    前記旋回流を前記流出孔から流出させる工程と、
    前記複数の旋回機構の各旋回機構の流出孔から流出する旋回流を衝突させてファインバブルを含む液体を製造する工程を含む、ファインバブル製造方法。
  2. 請求項1に記載のファインバブル製造方法において、
    前記旋回室の内壁には、前記流入孔に繋がる導入溝が形成され、
    前記混合流体が前記導入溝により前記旋回室の内壁に沿って流れる工程を含む、ファインバブル製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のファインバブル製造方法において、
    前記各旋回機構の軸線は略同一線上にあるか、
    又は前記各旋回機構の軸線が略同じ位置で交差する、ファインバブル製造方法。
  4. 請求項1~3に記載のファインバブル製造方法において、
    前記各旋回機構における軸線と垂直方向の旋回室の断面積は、前記流出孔に向けて縮小する、ファインバブル製造方法。
  5. 請求項1~4に記載のファインバブル製造方法において、
    前記流入孔と導入溝は、前記旋回機構の軸線の垂直面に対して傾斜角を有する、ファインバブル製造方法。
  6. 請求項1~5に記載のファインバブル製造方法において、
    前記複数の旋回機構の各旋回機構の流出孔から流出する旋回流を衝突させる衝突室を備え、
    前記ファインバブルを含む液体を排出させる排出路には、前記衝突室内部を所定圧力に保持するための多孔板が配設されている、ファインバブル製造方法。
  7. 液体と気体の混合流体からファインバブルを含む液体を製造するためのファインバブル製造器であって、
    前記ファインバブル製造器は、対向する第1供給開口部及び第2供給開口部と、排出開口部とを備えるケーシングと、
    前記第1供給開口部に連通され、前記混合流体を供給する第1供給ノズルと、
    前記第2供給開口部に連通され、前記混合流体を供給する第2供給ノズルと、
    前記排出開口部に連通され、前記ファインバブルを含む液体を排出する排出ノズルと、
    前記第1供給開口部と前記第1供給ノズルの間に配設され、前記混合流体が流入して旋回流を生成する第1旋回機構と、
    前記第2供給開口部と前記第2供給ノズルの間に配設され、前記混合流体が流入して旋回流を生成する第2旋回機構と、
    前記第1旋回機構から流出した第1旋回流と、前記第2旋回機構から流出した第2旋回流とを衝突させる衝突室と、
    前記衝突室で生成したファインバブルを含む液体を排出する排出口を備えた多孔板を、前記排出開口部と前記排出ノズルとの間に備え、
    前記第1旋回機構の軸線と前記第2旋回機構の軸線が略同一線上にある、ファインバブル製造器。
  8. 液体と気体の混合流体からファインバブルを含む液体を製造するためのファインバブル製造器であって、
    前記ファインバブル製造器は、供給開口部と排出開口部とを備えるケーシングと、
    前記供給開口部に連通され、前記混合流体を供給する供給ノズルと、
    前記排出開口部に連通され、前記ファインバブルを含む液体を排出する排出ノズルと、
    前記排出開口部と前記排出ノズルの間に配設され、前記供給ノズルから分岐した分岐供給ノズルから前記混合流体が流入して旋回流を生成する第1旋回機構と、
    前記供給開口部と前記供給ノズルの間に配設され、前記混合流体が流入して旋回流を生成する第2旋回機構と、
    前記第1旋回機構から流出した第1旋回流と、前記第2旋回機構から流出した第2旋回流とを衝突させる衝突室と、
    前記衝突室で生成したファインバブルを含む液体を排出する排出孔を前記第1旋回機構の外周に形成された第1環状板部に備え、
    前記第1旋回機構の軸線と前記第2旋回機構の軸線が略同一線上にある、ファインバブル製造器。
  9. 請求項7又は8に記載のファインバブル製造器において、
    前記第1旋回機構は、軸線に対して垂直方向の断面が円形状の第1旋回室と、前記第1旋回室内に前記混合流体を流入させる第1流入孔と、前記第1旋回室から前記混合流体を第1旋回流として流出させる第1流出孔とを備え、
    前記第2旋回機構は、軸線に対して垂直方向の断面が円形状の第2旋回室と、前記第2旋回室内に前記混合流体を流入させる第2流入孔と、前記第2旋回室から前記混合流体を第2旋回流として流出させる第2流出孔とを備える、ファインバブル製造器。
  10. 請求項7~9に記載のファインバブル製造器において、
    前記第1旋回室の内壁には、前記第1流入孔に繋がる第1導入溝が形成され、
    前記第2旋回室の内壁には、前記第2流入孔に繋がる第2導入溝が形成されている、ファインバブル製造器。
  11. 請求項7~10に記載のファインバブル製造器において、
    前記第1旋回機構における軸線と垂直方向の第1旋回室の断面積は、第1流出孔に向けて縮小し、
    前記第2旋回機構における軸線と垂直方向の第2旋回室の断面積は、第2流出孔に向けて縮小する、ファインバブル製造器。
  12. 請求項7~11に記載のファインバブル製造器において、
    前記第1流入孔と第1導入溝は、前記第1旋回機構の軸線の垂直面に対して傾斜角を有し、
    前記第2流入孔と第2導入溝は、前記第2旋回機構の軸線の垂直面に対して傾斜角を有する、ファインバブル製造器。
  13. 請求項7~12に記載のファインバブル製造器において、
    前記ケーシングの排出開口部と前記排出ノズルの間に配設されている多孔板が、圧力調節弁である、ファインバブル製造器。
  14. 液体と気体の混合流体からファインバブルを含む液体を製造するためのファインバブル製造器であって、
    前記ファインバブル製造器は、複数の供給開口部と1つ又は2つ以上の排出開口部を備えるケーシングと、
    前記複数の供給開口部に1対1の関係で配設される複数の旋回機構及び供給ノズルと、
    前記1つ又は2つ以上の排出開口部に1対1の関係で配設される1つ又は2つ以上の多孔板及び排出ノズルと、
    前記複数の旋回機構に流入させて生成した複数の旋回流を衝突させる衝突室とを備え、
    前記衝突室で生成したファインバブルを含む液体を前記1つ又は2つ以上の排出ノズルから排出し、
    前記各旋回機構の軸線は略同一線上にあるか、
    又は前記各旋回機構の軸線が略同じ位置で交差する、ファインバブル製造器。
  15. 請求項7~14に記載のファインバブル製造器を使用してファインバブルを含む液体を製造するファインバブル製造装置であって、
    流体を圧送する供給ポンプと、前記供給ポンプ下流の吐出流路から分岐して、流体を循環流路と供給流路に分岐する第1分岐部とを備え、
    前記循環流路には、前記供給ポンプから圧送された流体に気体を混合して混合流体とする気液混合器と、前記気液混合器への流体又は混合流体の流量を制御する循環流量調節弁とが配設され、
    前記供給流路には、前記混合流体が供給されるファインバブル製造器が配設され、
    前記ファインバブル製造器により製造されたファインバブルを含む液体を排出する排出流路とを備える、ファインバブル製造装置。
  16. 請求項15に記載のファインバブル製造装置において、
    前記供給流路には供給流量調節弁が配設されている、ファインバブル製造装置。
  17. 請求項15に記載のファインバブル製造装置において、
    前記供給流路の下流には、流体を複数の分岐供給流路に分岐する第2分岐部を備え、
    前記複数の分岐供給流路の各々には、前記ファインバブル製造器が配設され、
    前記複数のファインバブル製造器により製造されたファインバブルを含む液体を排出する排出流路とを備える、ファインバブル製造装置。
  18. 請求項17に記載のファインバブル製造装置において、
    前記複数の分岐供給流路の内の1つ又は2つ以上の分岐供給流路には、供給流量調節弁が配設されている、ファインバブル製造装置。
  19. 請求項15~18に記載のファインバブル製造装置において、
    前記気液混合器の下流には、多孔板形状のエレメントを積層した積層型混合器を備える、ファインバブル製造装置。
  20. 請求項15~19に記載のファインバブル製造装置において、
    前記気液混合器は、流体へ混合する気体の流量を調節する気体流量調節弁を備える、ファインバブル製造装置。
  21. 請求項20に記載のファインバブル製造装置において、
    前記排出流路には、前記ファインバブル製造器から排出される液体中のファインバブル濃度を測定する濃度計を備え、
    前記濃度計の測定値に基づいて、前記気体流量調節弁の開度と、前記循環流量調節弁の開度と、及び/又は前記供給ポンプの負荷を制御する制御機構とを備える、ファインバブル製造装置。
  22. 請求項21に記載のファインバブル製造装置において、
    前記ファインバブル製造器から排出されるファインバブルを含む液体中のバブル径及びバブル濃度と、ファインバブルを含む液体の流量の目標値とが入力される入力部と、
    前記入力部に接続され、前記循環流量調節弁と、前記気体流量調節弁と、前記供給ポンプに接続された制御機構とを備え、
    前記制御機構は、前記循環流量調節弁の開度と、前記気体流量調節弁の開度と、前記供給ポンプの負荷の値に対応して、前記ファインバブル製造器から排出されるファインバブルを含む液体中のバブル径及びバブル濃度と、ファインバブルを含む液体の流量とが格納されたデータテーブルとを備え、
    前記制御機構は、前記入力部に入力された値に基づいて、前記データテーブルを参照して前記循環流量調節弁の開度と、前記気体流量調節弁の開度と、前記供給ポンプの負荷の目標値を設定し、前記目標値となるように、前記循環流量調節弁の開度と、前記気体流量調節弁の開度と、及び/又は前記供給ポンプの負荷とを制御する、ファインバブル製造装置。
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