JP2022007667A - 表面加工装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面加工装置および方法において、加工時における加工対象物への入熱量を低減することで加工対象物の疲労寿命の向上を図る。【解決手段】加工対象物の表面にレーザを照射して付着物を除去する表面加工装置において、極短パルスレーザを照射可能なレーザ発振装置と、極短パルスレーザのピークエネルギー密度を調整可能なビーム分布調整装置と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、加工対象物の表面にある塗装膜や錆などの付着物を除去する表面加工装置および方法に関するものである。
レーザにより加工対象物の表面にコーティングされている塗装膜を除去する場合、CW(連続発振)レーザ方式や短パルスレーザ方式が一般的である。このような技術として、例えば、下記特許文献に記載されたものがある。
特開2013-103228号公報
CW(連続発振)レーザ方式や短パルスレーザ方式によるレーザ照射で塗装膜を除去する場合、一般的な加工対象物としては鋼材である。鋼材は、高融点材料であるため、レーザの入熱による加工対象物の組織変態はあまり問題視されていない。ところが、加工対象物がアルミ合金や樹脂などの低融点材料の場合、レーザの入熱量が多いと、加工対象物の表面温度が融点、もしくは、時効温度を超えてしまい、疲労特性に悪影響を及ぼしてしまうおそれがある。そのため、低融点材料である加工対象物の塗装膜を除去する場合、加工対象物への入熱量を低減させる必要がある。ところが、CW(連続発振)レーザ方式や短パルスレーザ方式によるレーザ照射装置では、非照射時間に対する照射時間が長く、熱的な加工となりやすいため、加工対象物への入熱量を低減することは困難である。また、この場合、ガウス分布のレーザビームを加工対象物に照射することから、表面粗さに悪影響を及ぼしてしまうおそれがある。
本開示は、上述した課題を解決するものであり、加工時における加工対象物への入熱量を低減することで加工対象物の疲労寿命の向上を図る表面加工装置および方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本開示の表面加工装置は、加工対象物の表面にレーザを照射して付着物を除去する表面加工装置において、極短パルスレーザを照射可能なレーザ発振装置と、前記極短パルスレーザのピークエネルギー密度を調整可能なビーム分布調整装置と、を備える。
また、本開示の表面加工方法は、加工対象物の表面にレーザを照射して付着物を除去する表面加工方法において、極短パルスレーザのピークエネルギー密度を前記加工対象物の材料特性に応じて前記加工対象物の減肉に影響がなく且つ前記付着物のみ除去可能な予め設定された所定のピークエネルギー密度範囲に調整する工程と、前記加工対象物の表面に前記極短パルスレーザを照射する工程と、を有する。
本開示の表面加工装置によれば、加工時における加工対象物への入熱量を低減することで加工対象物の疲労寿命の向上を図ることができる。
図1は、第1実施形態の表面加工装置を表す概略構成図である。 図2は、極短パルスレーザと短パルスレーザとの比較を表すグラフである。 図3は、第1実施形態の表面加工装置による適切なエネルギー密度を説明するためのグラフである。 図4は、異なる材料におけるレーザフルエンスに対するレーザによる除去深さを表すグラフである。 図5は、第2実施形態の表面加工装置を表す概略構成図である。 図6は、従来の表面加工装置によるレーザビームの処理を表す概略図である。 図7は、第2実施形態の表面加工装置によるレーザビームの処理を表す概略図である。 図8は、第2実施形態の表面加工装置による表面加工方法を表す概略図である。 図9は、第3実施形態の表面加工装置を表す概略構成図である。 図10は、第3実施形態の表面加工装置による表面加工方法を表す概略図である。
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
[第1実施形態]
<表面加工装置の構成>
図1は、第1実施形態の表面加工装置を表す概略構成図である。
第1実施形態において、図1に示すように、表面加工装置10は、加工対象物100の表面にレーザを照射して付着物を除去するものである。加工対象物100は、母材101の表面に付着物102が存在する。ここで、加工対象物100の母材101は、低融点材料である。低融点材料としては、アルミニウム合金などの時効温度が100度程度、または、100度以下の金属合金、または、合成樹脂材料などである。また、付着物102としては、塗装膜や錆などがある。
表面加工装置10は、レーザ発振装置11と、レーザ加工ヘッド12と、伝送用ファイバ13と、移動装置14と、制御装置15とを有する。
レーザ発振装置11は、極短パルスレーザLを照射可能である。極短パルスレーザLは、パルス幅がピコ秒以下のパルスレーザである。この場合、極短パルスレーザLは、パルス幅が短ければ短いほど好適であり、フェムト秒以下のパルスレーザであってもよい。レーザ発振装置11は、パルス幅がピコ秒以下、または、フェムト秒以下のパルスレーザを照射可能であることから、短パルスレーザと比較して、加工対象物100への入熱量を低減することが可能である。
レーザ加工ヘッド12は、集光光学系21と、ガルバノモータ22と、加工ノズル23とを有する。集光光学系21は、図示しないが、例えば、複数の凸レンズや凹レンズにより構成される。極短パルスレーザLは、各レンズ間で一度集光されることが好ましい。
集光光学系21は、本発明のビーム分布調整装置として機能する。集光光学系21は、極短パルスレーザLのビーム分布を調整可能である。具体的に、集光光学系21は、極短パルスレーザLのビーム径を調整することでビーム分布を調整する。集光光学系21は、極短パルスレーザLを集光して加工ノズル23から出力する。集光光学系21は、照射位置の違いによりビーム径が調整される。ガルバノモータ22は、図示しないが、ガルバノミラーの角度により極短パルスレーザLを走査するものである。
レーザ発振装置11とレーザ加工ヘッド12とは、伝送用ファイバ13により接続される。伝送用ファイバ13は、レーザ発振装置11から発振された極短パルスレーザLをレーザ加工ヘッド12に導く。
移動装置14は、レーザ加工ヘッド12を少なくともレーザ照射方向およびレーザ走査方向に沿って移動可能である。レーザ走査方向は、レーザ照射方向に対して直交する方向である。制御装置15は、レーザ発振装置11を制御可能である。
また、レーザ加工ヘッド12は、偏光板(偏光部材)24を有する。レーザ発振装置11が発振する極短パルスレーザLは、シングルモードであり、偏光を生じるおそれがある。偏光板24は、レーザ発振装置11から発振された極短パルスレーザLのレーザビームが円偏光になるように偏光状態を制御する。偏光板24により極短パルスレーザLを円偏光することで、面内の均一性が向上し、走査方向における出力の偏りを抑制することができる。
ところで、極短パルスレーザLは、ピークエネルギー密度の高さから微細加工に用いられることが多い。ところが、このような極短パルスレーザLを加工対象物100の表面に付着物(塗装膜)102を除去するものに適用した場合、付着物102だけでなく、母材101の表面まで加工してしまい、母材101の表面に荒れが生じる。そこで、第1実施形態の表面加工装置10は、集光光学系21からの極短パルスレーザLの照射位置を調整してビーム径を調整することで、極短パルスレーザLのピークエネルギー密度を低下させ、エネルギー密度を加工対象物100の材料特性に応じて最適なものとする。
図2は、極短パルスレーザと短パルスレーザとの比較を表すグラフ、図3は、第1実施形態の表面加工装置による適切なエネルギー密度を説明するためのグラフ、図4は、異なる材料におけるレーザフルエンスに対するレーザによる除去深さを表すグラフである。
図1および図2に示すように、極短パルスレーザおよび短パルスレーザは、所定の周期ごとに発振される。このとき、極短パルスレーザLのパルス幅W1は、短パルスレーザのパルス幅W2より狭く、極短パルスレーザLのレーザ出力密度P1は、短パルスレーザのレーザ出力密度P2より高い。そのため、図1および図3に示すように、極短パルスレーザLのピークエネルギー密度を加工対象物100(母材101)の材料特性に応じて加工対象物100の減肉に影響がなく、且つ、所定深さだけ除去可能な予め設定された所定のピークエネルギー密度範囲に調整する。
図3に表すように、領域A1は、加工対象物100の減肉が発生するおそれがあるピークエネルギー密度範囲である。ここで、極短パルスレーザLのピークエネルギー密度を低下させ、ピーク値が領域A2に位置するように低下させる。領域A2は、加工対象物100の減肉に影響がなく、且つ、所定深さだけ、つまり、極短パルスレーザLを除去可能な所定のピークエネルギー密度範囲である。なお、集光光学系21により極短パルスレーザLのピークエネルギー密度を更に低下させると、ピーク値が領域A3に位置する。この領域A3は、加工対象物100の減肉に影響がないものの、付着物102を除去不可能なピークエネルギー密度範囲である。
加工対象物100の減肉に影響がなく、且つ、所定深さだけ除去可能な所定のピークエネルギー密度範囲である領域A2は、加工対象物100の母材101の材料特性に応じて相違する。図4に示すように、レーザフルエンス(ピークエネルギー密度)に対するレーザの1パルス当たりの除去深さは、母材101の材料特性に応じて相違している。例えば、低融点材料としてのPMMAアクリル樹脂、ポリイミド、また、高融点材料としての鋼は、レーザフルエンスに対するレーザの1パルス当たりの除去深さの関係が相違する。領域A2は、母材101の低融点材料と表面の付着物102との除去速度の比が約10以上であることが好ましい領域である。
<表面加工装置の作動>
図1に示すように、表面加工装置10にて、制御装置15は、レーザ発振装置11を制御し、極短パルスレーザLを発振する。極短パルスレーザLは、伝送用ファイバ13によりレーザ加工ヘッド12に導かれる。ここで、極短パルスレーザLは、極短パルスレーザLのビーム径または焦点距離が調整されることで、ピークエネルギー密度が調整される。具体的に、極短パルスレーザLのピークエネルギー密度を加工対象物100(母材101)の材料特性に応じて加工対象物100の減肉に影響がなく、且つ、付着物102を除去可能な予め設定された所定のピークエネルギー密度範囲に調整する。極短パルスレーザLのピークエネルギー密度を調整するとき、母材101の表面から除去する付着物102の厚さも考慮する。
また、極短パルスレーザLは、偏光板24によりレーザビームが円偏光になるように制御される。そのため、極短パルスレーザLのレーザ照射方向に直交する面内の均一性が向上する。この状態で、制御装置15は、ガルバノモータ22により極短パルスレーザLを走査させる。そのため、加工対象物100は、極短パルスレーザLの照射により表面が所定厚さだけ剥離され、母材101の表面が損傷することがなく、付着物102だけが除去される。
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態の表面加工装置を表す概略構成図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態において、図5に示すように、表面加工装置10Aは、レーザ発振装置11と、レーザ加工ヘッド12と、伝送用ファイバ13と、移動装置14と、制御装置15とを有する。ここで、レーザ発振装置11、伝送用ファイバ13、移動装置14、制御装置15は、第1実施形態と同様であることから、詳細な説明は省略する。
レーザ加工ヘッド12は、集光光学系21と、ガルバノモータ22と、加工ノズル23とに加えて、ビーム成形装置25を有する。ここで、集光光学系21、加工ノズル23は、第1実施形態と同様であることから、詳細な説明は省略する。
ビーム成形装置25は、回折光学素子26と、アパーチャ27とを有する。極短パルスレーザLは、ガウシアンビームであって、回折光学素子26は、ガウシアンビームを回折および干渉することによりピーク値を平坦に成形する。アパーチャ27は、回折光学素子26により分離した光の不要な部分を取り去ることで、極短パルスレーザ(ガウシアンビーム)Lのビーム径を縮小する。
従来は、図6に示すように、レーザ発振装置から発振された極短パルスレーザ(a)に対して、ピークエネルギー密度を低下させると共にビーム径を拡大する(b)。そして、アパーチャにより極短パルスレーザの中心位置から所定距離だけ離れた領域以外を除去する。この場合、エネルギー密度が低下してもエネルギー分布としてピーク値が存在するため、加工対象物の母材の悪影響を与えてしまうおそれがある。
一方、図7に示すように、第2実施形態のビーム成形装置25は、レーザ発振装置から発振された極短パルスレーザ(a)に対して、回折光学素子26によりピークエネルギー密度を低下させると共に、ビームの径方向で分離し、各ピーク値を平坦に成形する(b)。そして、アパーチャ27により極短パルスレーザLの中心位置から所定距離だけ離れた領域以外を除去する。すると、極短パルスレーザLは、ピーク値が平坦で、径方向の外側の裾野部分が少ないビーム分布となる。そのため、アパーチャ27により中心から所定距離だけ離れた領域以外の部分に極短パルスレーザが照射されないため、加工対象物100の領域以外への極短パルスレーザによる損傷を抑制できる。また、極短パルスレーザLのピーク値がほぼ平坦になることで、均一なエネルギー密度となり、付着物102を均一に除去可能である。
図8に示すように、ビーム成形装置25は、極短パルスレーザLが加工対象物100の表面に到達する照射位置で、極短パルスレーザLのビーム形状を矩形状に成形する。極短パルスレーザLは、ピーク値が平坦で、径方向の外側の裾野部分が少ないビーム形状である。そのため、1パルスの極短パルスレーザLにより加工対象物100の表面に矩形状の付着物除去領域Laを形成することができる。すると、レーザ加工ヘッド12を移動しながら、加工対象物100の表面に極短パルスレーザLを照射すると、矩形状の付着物除去領域Laを敷き詰めるような、付着物除去領域Laが走査方向に連続する幅Waで長さSaの領域で付着物102を除去することができ、エネルギーの無駄がなく、且つ、均一に付着物102を除去することができる。
[第3実施形態]
図9は、第3実施形態の表面加工装置を表す概略構成図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態において、図9に示すように、表面加工装置10Bは、レーザ発振装置11と、レーザ加工ヘッド12と、伝送用ファイバ13と、移動装置(支持装置)14と、制御装置15とを有する。また、表面加工装置10Bは、空気噴出装置31と、回収装置32と、冷却装置33とを備える。
ここで、レーザ発振装置11、レーザ加工ヘッド12、伝送用ファイバ13、制御装置15は、第1実施形態と同様である。移動装置14は、多関節ロボットである。多関節ロボットは、レーザ加工ヘッド12を支持し、レーザ走査方向に沿って移動可能である。制御装置15は、移動装置14としての多関節ロボットを制御可能である。
空気噴出装置31は、圧縮空気供給源41と、清浄用フィルタ42とを有し、配管13aを介してレーザ加工ヘッド12に連結される。空気噴出装置31は、圧縮空気供給源41の圧縮空気を清浄用フィルタ42を通じて配管13aからレーザ加工ヘッド12に供給する。レーザ加工ヘッド12は、加工対象物100におけるレーザ照射位置に圧縮空気を噴出することで、除去された付着物102やヒュームなどをレーザ照射位置から除去する。回収装置32は、配管13bを介してレーザ加工ヘッド12に連結される。回収装置32は、加工対象物100から除去された付着物102やヒュームなどを配管13bを介して回収する。冷却装置33は、レーザ発振装置11に冷却媒体を循環することで冷却する。
そのため、図9および図10に示すように、表面加工装置10Bにて、制御装置15は、レーザ発振装置11を制御し、レーザ加工ヘッド12から加工対象物100に対して極短パルスレーザLを発振する。また、制御装置15は、ガルバノモータ22により極短パルスレーザLを走査させる。ここで、レーザ発振装置11が発振する極短パルスレーザLの出力、レーザ加工ヘッド12のレーザ走査速度、レーザ加工ヘッド12のレーザ走査パターンなどのパラメータは、制御プログラムとして設定されている。制御装置15は、制御プログラムに基づいてレーザ発振装置11や移動装置14などを制御する。このとき、空気噴出装置31は、レーザ加工ヘッド12から加工対象物100におけるレーザ照射位置に圧縮空気を噴出することで、除去された付着物102やヒュームなどをレーザ照射位置から除去する。また、回収装置32は、加工対象物100から除去された付着物102やヒュームなどを配管13bを介して回収する。そのため、加工対象物100は、極短パルスレーザLの照射により表面が所定厚さだけ剥離され、母材101の表面が損傷することなく、付着物102だけが除去される。
レーザ加工ヘッド12は、先端部に半透明でレーザ吸収材で形成された加工ノズル23が装着されており、移動装置14は、レーザ加工ヘッド12の加工ノズル23を加工対象物100の表面に押し当てながらレーザ加工ヘッド12を移動する。そのため、加工ノズル23により加工対象物100から除去された付着物102やヒュームなどが周囲に飛散することがなく、回収装置32により適正に回収できる。
[本実施形態の作用効果]
第1の態様に係る表面加工装置は、加工対象物100の表面にレーザを照射して付着物102を除去する表面加工装置10,10A,10Bにおいて、極短パルスレーザLを照射可能なレーザ発振装置11と、極短パルスレーザLのピークエネルギー密度を調整可能なビーム分布調整装置とを備える。
第1の態様に係る表面加工装置は、ピークエネルギー密度が適正に調整された極短パルスレーザLを加工対象物100の表面に照射することで、極短パルスレーザLによる加工時における加工対象物100への入熱量を低減することができ、適正に付着物102だけを除去することで加工対象物100の疲労寿命の向上を図ることができる。
第2の態様に係る表面加工装置は、極短パルスレーザLのピークエネルギー密度を加工対象物100の材料特性に応じて加工対象物100の減肉に影響がなく且つ所定深さだけ付着物102を除去可能な予め設定された所定のピークエネルギー密度範囲に調整する。これにより、加工対象物100の材料特性に拘わらず、ピークエネルギー密度が適正に調整された極短パルスレーザLを加工対象物100の表面に照射することができ、極短パルスレーザLによる加工時における加工対象物100への入熱量を低減して適正に付着物102だけを除去することができる。
第3の態様に係る表面加工装置は、ビーム分布調整装置は、極短パルスレーザLのビーム径と焦点距離の少なくともいずれか一つを調整することでピークエネルギー密度を調整する。これにより、簡単な方法で適正に極短パルスレーザLのピークエネルギー密度を調整することができる。
第4の態様に係る表面加工装置は、ビーム分布調整装置としての集光光学系21を設ける。これにより、構造の簡素化を図ることができる。
第5の態様に係る表面加工装置は、極短パルスレーザLのビームを偏光可能な偏光板(偏光部材)24を設ける。これにより、レーザ発振装置11から発振された極短パルスレーザLは、偏光板24によりレーザビームが円偏光になるように偏光状態が制御されることで、極短パルスレーザLの照射方向に直交する面内の均一性が向上し、走査方向における出力の偏りを抑制することができる。
第6の態様に係る表面加工装置は、極短パルスレーザLは、ガウシアンビームであって、ガウシアンビームを回折および干渉することによりピーク値を平坦に成形すると共にビーム径を縮小するビーム成形装置25を設ける。これにより、極短パルスレーザLは、ピーク値が平坦で、径方向の外側の裾野部分が少ないビーム分布となり、付着物102の除去能率が向上し、且つ、均一なエネルギー密度を持つため、付着物102を均一に除去することができる。
第7の態様に係る表面加工装置は、ビーム成形装置25は、加工対象物100の照射位置での極短パルスレーザLのビーム形状を矩形状に成形する。これにより、レーザ加工ヘッド12を移動しながら加工対象物100の表面に極短パルスレーザLを照射すると、矩形状の付着物除去領域Laを隙間なく敷き詰めるように付着物102を除去することができ、エネルギーの無駄がなく、且つ、均一に付着物102を除去することができる。
第8の態様に係る表面加工装置は、レーザ発振装置11に伝送用ファイバ13を介してレーザ加工ヘッド12を連結し、レーザ加工ヘッドに加工対象物100におけるレーザ照射位置に空気を噴出する空気噴出装置31と、加工対象物100から除去した付着物102を回収する回収装置32とを連結する。これにより、加工対象物100から高精度に付着物102を除去することができる。
第9の態様に係る表面加工装置は、レーザ発振装置11に伝送用ファイバ13を介してレーザ加工ヘッド12を連結し、レーザ加工ヘッド12を走査方向に沿って移動可能な移動装置(支持装置)14を設け、移動装置14を制御可能な制御装置15を設ける。これにより、加工対象物100から高精度に付着物102を除去することができる。
第10の態様に係る表面加工装置は、加工対象物100を低融点材料とする。これにより、ピークエネルギー密度が適正に調整された極短パルスレーザLを加工対象物100の表面に照射することで、極短パルスレーザLによる加工時における加工対象物100への入熱量を低減することができ、加工対象物100が低融点材料であっても、加工対象物100の疲労寿命の向上を図ることができる。
第11の態様に係る表面加工方法は、加工対象物100の表面にレーザを照射して付着物102を除去する表面加工方法において、極短パルスレーザLのピークエネルギー密度を加工対象物100の材料特性に応じて加工対象物100の減肉に影響がなく且つ前記付着物のみ除去可能な予め設定された所定のピークエネルギー密度範囲に調整する工程と、加工対象物100の表面に極短パルスレーザLを照射する工程とを有する。これにより、ピークエネルギー密度が適正に調整された極短パルスレーザLを加工対象物100の表面に照射することで、極短パルスレーザLによる加工時における加工対象物100への入熱量を低減することができ、適正に付着物102だけを除去することで加工対象物100の疲労寿命の向上を図ることができる。
10,10A,10B 表面加工装置
11 レーザ発振装置
12 レーザ加工ヘッド
13 伝送用ファイバ
14 移動装置(支持装置)
15 制御装置
21 集光光学系(ビーム分布調整装置)
22 ガルバノモータ
23 加工ノズル
24 偏光板(偏光部材)
25 ビーム成形装置
26 回折光学素子
27 アパーチャ
31 空気噴出装置
32 回収装置
33 冷却装置
41 圧縮空気供給源
42 清浄用フィルタ
100 加工対象物
101 母材
102 付着物
L 極短パルスレーザ

Claims (11)

  1. 加工対象物の表面にレーザを照射して付着物を除去する表面加工装置において、
    極短パルスレーザを照射可能なレーザ発振装置と、
    前記極短パルスレーザのピークエネルギー密度を調整可能なビーム分布調整装置と、
    を備える表面加工装置。
  2. 前記ビーム分布調整装置は、前記極短パルスレーザのピークエネルギー密度を前記加工対象物の材料特性に応じて前記加工対象物の減肉に影響がなく且つ所定深さだけ前記付着物を除去可能な予め設定された所定のピークエネルギー密度範囲に調整する、
    請求項1に記載の表面加工装置。
  3. 前記ビーム分布調整装置は、前記極短パルスレーザのビーム径と焦点距離の少なくともいずれか一つを調整することで前記ピークエネルギー密度を調整する、
    請求項1または請求項2に記載の表面加工装置。
  4. 前記ビーム分布調整装置は、集光光学系を有する、
    請求項3に記載の表面加工装置。
  5. 前記極短パルスレーザのビームを偏光可能な偏光部材を有する、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の表面加工装置。
  6. 前記極短パルスレーザは、ガウシアンビームであって、前記ガウシアンビームを回折および干渉することによりピーク値を平坦に成形すると共にビーム径を縮小するビーム成形装置を有する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の表面加工装置。
  7. 前記ビーム成形装置は、前記加工対象物の照射位置での前記極短パルスレーザのビーム形状を矩形状に成形する、
    請求項6に記載の表面加工装置。
  8. 前記レーザ発振装置にレーザ伝送用ファイバを介してレーザ加工ヘッドが連結され、前記レーザ加工ヘッドは、前記加工対象物におけるレーザ照射位置に空気を噴出する空気噴出装置と、前記加工対象物から除去した前記付着物を回収する回収装置とが連結される、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の表面加工装置。
  9. 前記レーザ発振装置にレーザ伝送用ファイバを介してレーザ加工ヘッドが連結され、前記レーザ加工ヘッドを走査方向に沿って移動可能な支持装置が設けられ、前記支持装置を制御可能な制御装置が設けられる、
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の表面加工装置。
  10. 前記加工対象物は、低融点材料である、
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の表面加工装置。
  11. 加工対象物の表面にレーザを照射して付着物を除去する表面加工方法において、
    極短パルスレーザのピークエネルギー密度を前記加工対象物の材料特性に応じて前記加工対象物の減肉に影響がなく且つ前記付着物のみ除去可能な予め設定された所定のピークエネルギー密度範囲に調整する工程と、
    前記加工対象物の表面に前記極短パルスレーザを照射する工程と、
    を有する表面加工方法。
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