JP2022006689A - 情報処理システム及び方法 - Google Patents

情報処理システム及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022006689A
JP2022006689A JP2020109067A JP2020109067A JP2022006689A JP 2022006689 A JP2022006689 A JP 2022006689A JP 2020109067 A JP2020109067 A JP 2020109067A JP 2020109067 A JP2020109067 A JP 2020109067A JP 2022006689 A JP2022006689 A JP 2022006689A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
power consumption
information processing
amount
time zone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020109067A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7481923B2 (ja
Inventor
和也 正直
Kazuya Masanao
雅博 青木
Masahiro Aoki
宏 高橋
Hiroshi Takahashi
広考 高橋
Hirotaka Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2020109067A priority Critical patent/JP7481923B2/ja
Publication of JP2022006689A publication Critical patent/JP2022006689A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7481923B2 publication Critical patent/JP7481923B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B70/00Technologies for an efficient end-user side electric power management and consumption
    • Y02B70/30Systems integrating technologies related to power network operation and communication or information technologies for improving the carbon footprint of the management of residential or tertiary loads, i.e. smart grids as climate change mitigation technology in the buildings sector, including also the last stages of power distribution and the control, monitoring or operating management systems at local level
    • Y02B70/3225Demand response systems, e.g. load shedding, peak shaving
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y04INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
    • Y04SSYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
    • Y04S20/00Management or operation of end-user stationary applications or the last stages of power distribution; Controlling, monitoring or operating thereof
    • Y04S20/20End-user application control systems
    • Y04S20/222Demand response systems, e.g. load shedding, peak shaving

Landscapes

  • Remote Monitoring And Control Of Power-Distribution Networks (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Abstract

Figure 2022006689000001
【課題】
電力調達量を適切な値に設定可能としながら、インバランス精算額を低減させ得る情報処理システム及び方法を提案する。
【解決手段】
第1の情報処理装置が、電力小売事業者と電力の小売契約を締結した各需要家の電力消費量の実績と、各需要家がそれぞれ所有する充放電、発電又は消費電力を制御可能な各電力機器における充放電、発電又は消費電力の調整能力とに基づいて、対象とする時間帯における電力小売事業者の電力調達量を決定して電力小売事業者に通知し、第2の情報処理装置が、対象とする時間帯における需要家全体の消費電力量を予測し、需要家全体の消費電力量を第1の情報処理装置が決定した電力調達量に近づけるように、充放電、発電又は消費電力が制御可能な電力機器における充放電、発電又は消費する電力量を制御するようにした。
【選択図】 図3

Description

本発明は情報処理システム及び方法に関し、特に、電力小売事業者のインバランスリスクを低減させ得るインバランスリスク低減システムに適用して好適なものである。
近年、電力取引市場から電力を調達して一般家庭等の需要家に小売する電力小売事業に多くの企業が参入している。このような電力小売事業を行う電力小売事業者は、契約した需要家の電力消費量を例えば30分の時間帯ごとにそれぞれ予測し、予測した電力消費量を電力取引市場から調達して各需要家にそれぞれ提供している。
この場合、電力小売事業者には、時間帯ごとに電力調達量と、実際に需要家が消費した電力量とを一致させるルールが適用される。そして、これらの間に乖離(インバランス)があった場合には、電力小売事業者は電力卸事業者に対して乖離の大きさに応じたペナルティを支払う義務が生じる。以下においては、このようなペナルティの支払いのことをインバランス精算と呼び、その額のことをインバランス精算額と呼ぶ。
特許文献1には、このようなインバランス精算額を低減する方法として、電力消費量を契約電力以下に抑制するために需要家の電力機器を制御することが開示されている。
特開2009-081936号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、消費電力量を契約電力以下に抑制するために需要家の電力機器を制御するものであって、電力消費量の制御目標値が予め決まっている条件下で活用できる技術である。従って、この特許文献1に開示された技術によると、電力小売事業者が電力取引市場などから調達する電力量(以下、これを電力調達量と呼ぶ)を適切な値に設定できないという問題がある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、電力調達量を適切な値に設定可能としながら、インバランス精算額を低減させ得る情報処理システム及び方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、電力小売事業者のインバランスリスクを低減させる情報処理において、前記電力小売事業者と電力の小売契約を締結した各需要家の電力消費量の実績と、各前記需要家がそれぞれ所有する充放電、発電又は消費電力を制御可能な各電力機器における充放電、発電又は消費電力の調整能力とに基づいて、対象とする時間帯における前記電力小売事業者の電力調達量を決定し、決定した前記電力調達量を前記電力小売事業者に通知する第1の情報処理装置と、前記対象とする時間帯における前記需要家全体の消費電力量を予測し、前記需要家全体の消費電力量を前記第1の情報処理装置が決定した前記電力調達量に近づけるように、充放電、発電又は消費電力が制御可能な前記電力機器における充放電、発電又は消費する電力量を制御する第2の情報処理装置とを設けるようにした。
また本発明においては、電力小売事業者のインバランスリスクを低減させる情報処理において実行される情報処理方法であって、前記情報処理システムは、第1及び第2の情報処理装置を有し、前記第1の情報処理装置が、前記電力小売事業者と電力の小売契約を締結した各需要家の電力消費量の実績と、各前記需要家がそれぞれ所有する充放電、発電又は消費電力を制御可能な各電力機器における充放電、発電又は消費電力の調整能力とに基づいて、対象とする時間帯における前記電力小売事業者の電力調達量を決定し、決定した前記電力調達量を前記電力小売事業者に通知する第1のステップと、前記第2の情報処理装置が、前記対象とする時間帯における前記需要家全体の消費電力量を予測し、前記需要家全体の消費電力量を前記第1の情報処理装置が決定した前記電力調達量に近づけるように、充放電、発電又は消費電力が制御可能な前記電力機器における充放電、発電又は消費する電力量を制御する第2のステップとを設けるようにした。
本発明の情報処理システム及び方法によれば、電力小売事業者の電力調達量を適切な値に設定することができる。また本情報処理システム及び方法によれば、この電力調達量に需要家全体の消費電力量を近づけることができるため、対象時間帯における電力調達量と、実際に需要家が消費した電力量とが大きく乖離することを未然に防止することができる。
本発明によれば、電力調達量を適切な値に設定可能としながら、インバランス精算額を低減させ得る情報処理システム及び方法を実現できる。
本実施の形態によるインバランスリスク低減システムの全体構成を示すブロック図である。 本インバランスリスク手現システムにおける処理の流れの説明に供する図である。 本インバランスリスク低減システムの論理構成を示すブロック図である。 電力消費実績データベースの構成例を示す図表である。 制御可能機器設定画面の構成例を示す図である。 機器定義データベースの構成例を示す図表である。 制御実績データベースの構成例を示す図表である。 電力調達計画生成対象期間設定画面の構成例を示す図である。 ベースロードの説明に供するグラフである。 電力単価の説明に供するグラフである。 電力単価予測データベースの構成例を示す図表である。 目的関数設定画面の構成例を示す図である。 CO2排出係数設定画面の構成例を示す図である。 制御可能機器運転計画立案部の機能の説明に供するグラフである。 電力消費量プロファイルの説明に供するグラフである。 対象時間帯電力調達量画面の構成例を示す図である。 電力調達量実績データベースの構成例を示す図表である。 許容範囲設定画面の構成例を示す図である。 (A)及び(B)は、制御指令生成部の機能の説明に供するグラフである。 デマンドコントロール詳細画面の構成例を示す図である。 インバランス精算単価データベースの構成例を示す図表である。 インバランス精算額データベースの構成例を示す図表である。 インバランス精算低減額表示画面の構成例を示す図である。 ベースロード予測処理の処理手順を示すフローチャートである。 制御可能機器運転計画立案処理の処理手順を示すフローチャートである。 電力消費量プロファイル生成処理の処理手順を示すフローチャートである。 対象時間帯電力調達決定処理の処理手順を示すフローチャートである。 目標範囲定義処理の処理手順を示すフローチャートである。 デマンド予測処理の処理手順を示すフローチャートである。 デマンド予測値の計算方法の説明に供するグラフである。 制御指令生成処理の処理手順を示すフローチャートである。 制御指令出力処理の処理手順を示すフローチャートである。 インバランス精算額算出処理の処理手順を示すフローチャートである。 インバランス精算低減額算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)本実施の形態によるインバランスリスク低減システムの構成
図1において、1は全体として本実施の形態によるインバランスリスク低減システムを示す。このインバランスリスク低減システム1は、電力小売システム2、需要家機器制御システム3及び電力消費量予測システム4を備えて構成される。
電力小売システム2は、電力小売事業者が所有するサーバ装置であり、電力小売事業者と電力の小売契約を締結した各需要家(以下、これを単に需要家と呼ぶ)6の電力計7と通信ネットワーク5を介してそれぞれ接続される。この電力小売システム2は、CPU(Central Processing Unit)10、メモリ11、入力装置12及び出力装置13を備えて構成される。
CPU10は、電力小売システム2全体の動作制御を司るプロセッサである。またメモリ11は、例えば半導体メモリから構成され、CPU10のワークメモリとして利用される。入力装置12は、例えばマウスやキーボードなどから構成され、ユーザが必要な情報や命令を入力するために利用される。出力装置13は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどの表示装置から構成され、各種画面や必要な情報を表示するために利用される。
需要家機器制御システム3は、各需要家6がそれぞれ所有する自家発電機8A、蓄電池8B及び一般機器8Cなどの電力機器8のうち、充放電、発電又は消費電力の制御が可能な電力機器(以下、これを制御可能機器と呼ぶ)8の充放電、発電又は消費電力を制御(デマンドコントロール)する事業者(以下、これを需要家機器制御事業者と呼ぶ)が保有するサーバ装置であり、これらの制御可能機器8と通信ネットワーク5を介して接続される。
需要家機器制御システム3は、CPU20、メモリ21、入力装置22及び出力装置23を備えて構成される。これらCPU20、メモリ21、入力装置22及び出力装置23は、電力小売システム2のCPU10、メモリ11、入力装置12及び出力装置13と同様の機能及び構成を有するものであるため、ここでの説明は省略する。
電力消費量予測システム4は、電力小売事業者が30分ごとの各時間帯にそれぞれ調達すべき電力量(電力調達量)を決定して電力小売システム2に通知する事業者(以下、これを電力消費量予測事業者と呼ぶ)が保有するサーバ装置であり、通信ネットワーク5を介して電力小売システム2、需要家機器制御システム3及び各需要家6の電力計7とそれぞれ接続される。
電力消費量予測システム4は、CPU30、メモリ31、入力装置32及び出力装置33を備えて構成される。これらCPU30、メモリ31、入力装置32及び出力装置33は、電力小売システム2のCPU10、メモリ11、入力装置12及び出力装置13と同様の機能及び構成を有するものであるため、ここでの説明は省略する。
需要家6は、上述のように電力小売事業者との間で電力の小売契約を締結した電力消費者である。各需要家6は、それぞれ送電線9を介して供給される電力を取り込み、取り込んだ電力により自己が所有する各制御可能機器8を稼動させる。これら制御可能機器8の電力消費量の累計値は電力計7により計測され、計測結果が所定時間(例えば1分)ごとに通信ネットワーク5を介して電力小売システム2や電力消費量予測システム4に通知される。
以上の構成を有する本実施の形態のインバランスリスク低減システム1では、図2に示すように、電力小売システム2が、曜日や気象条件に基づく従来方式で各時間帯における需要家6全体の電力消費量をそれぞれ事前に予測し(S1)、予測結果を電力消費量予測システム4に通知する(S2)。
また電力消費量予測システム4は、電力小売システム2から通知された各時間帯の電力消費量の予測結果を利用し、各需要家6がそれぞれ所有する制御可能機器8の充放電、発電又は消費電力の調整能力を踏まえて、予め設定された「電力料金の最小化」や「CO2排出量の最小化」などの目的関数を満たすように各時間帯の電力小売事業者の電力調達量をそれぞれ決定し(S3)、決定結果を電力小売システム2及び需要家機器制御システム3に通知する(S4)。
かくして、電力小売システム2は、電力消費量予測システム4から通知された各時間帯の電力調達量分の電力を電力卸事業者や電力取引市場から事前に調達し、調達した電力を各時間帯に各需要家6に供給する(S5)。
また需要家機器制御システム3は、各時間帯において、需要家6全体の直近の電力消費量に基づいてリアルタイムで需要家6全体の現在の時間帯の終了時点における電力消費量を予測し、この電力消費量を、電力消費量予測システム4から通知されたその時間帯の電力調達量に近づけるように、各需要家6が所有する制御可能機器8のうちの一部の制御可能機器8をリアルタイムでデマンドコントロールする(S6)。
そして電力消費量予測システム4は、この後、以上のような電力消費量予測システム4及び需要家機器制御システム3の一連の処理により低減された電力小売事業者のインバランス精算の低減額を算出し(S7)、算出結果を電力小売事業者に通知する(S8)。かくして、電力小売事業者は、インバランス精算額の低減額の一部を電力消費量予測システム4の運営者(電力消費量予測事業者)及び需要家機器制御システム3の運営者(需要家機器制御事業者)にそれぞれ報酬として支払う(S9)。
このように本インバランスリスク低減システム1では、インバランス精算額を低減させて電力小売事業者の収益を増加させ、さらに電力消費量予測事業者及び需要家機器制御事業者もが利益を得ることができるようになされている。
(2)インバランスリスク低減システムの論理構成
(2-1)全体構成
図3は、かかるインバランスリスク低減システム1の論理構成を示す。この図3に示すように、本インバランスリスク低減システムの場合、電力小売システム2は、電力消費量予測対象期間設定部50、ベースロード予測部51及び買い注文出力部52を備えて構成される。これら電力消費量予測対象期間設定部50、ベースロード予測部51及び買い注文出力部52は、電力小売システム2のCPU10(図1)がメモリ11(図1)に格納された図示しないプログラムを実行することにより具現化される機能部である。
また需要家機器制御システム3は、許容範囲設定部60、目標範囲定義部61、デマンド予測部62、制御指令生成部63、制御指令出力部64及び制御指令モニタ出力部65を備えて構成される。これらは、すべて需要家機器制御システム3のCPU20(図1)がメモリ21(図1)に格納された図示しないプログラムを実行することにより具現化される機能部である。
さらに電力消費量予測システム4は、電力消費実績データベース70、制御可能機器設定部71、機器定義データベース72、制御実績データベース73、電力単価予測データベース74、目的関数設定部75、CO2排出係数設定部76、制御可能機器運転計画立案部77、電力消費量プロファイル生成部78、対象時間帯電力調達量決定部79、対象時間帯電力調達量モニタ出力部80、電力調達量実績データベース81、インバランス精算単価データベース82、インバランス精算額演算部83、インバランス精算額データベース84、インバランス精算低減額演算部85及びインバランス精算低減額モニタ出力部86を備えて構成される。
制御可能機器設定部71、目的関数設定部75、CO2排出係数設定部76、制御可能機器運転計画立案部77、電力消費量プロファイル生成部78、対象時間帯電力調達量決定部79、対象時間帯電力調達量モニタ出力部80、インバランス精算額演算部83、インバランス精算低減額演算部85及びインバランス精算低減額モニタ出力部86は、電力消費量予測システム4のCPU30(図1)がメモリ31(図1)に格納された図示しないプログラムを実行することにより具現化される機能部である。
また電力消費実績データベース70、機器定義データベース72、制御実績データベース73、電力単価予測データベース74、電力調達量実績データベース81、インバランス精算単価データベース82及びインバランス精算額データベース84は、それぞれメモリに格納されて保持される。
(2-2)各データベース及び各機能部の詳細
ここで、図4は、電力消費量予測システム4の電力消費実績データベース70の構成を示す。電力消費実績データベース70は、各需要家6の電力計7から1分間隔で電力消費量予測システム4に順次通知されるその需要家6の電力消費量を管理するために利用されるデータベースであり、図4に示すように、需要家ID欄70A、日時欄70B、曜日欄70C及び電力消費量欄70Dを備えたテーブル構造を有する。電力消費実績データベース70では、1つの行がひとつの需要家6の電力計7から通知されたその需要家6の1分間の電力消費量の平均値に対応する。
そして需要家ID欄70Aには、対応する需要家6に付与されたその需要家6に固有の識別子(需要家ID)が格納され、日時欄70Bには、その電力消費量が計測された日時(年月日及び時間)が格納される。また曜日欄70Cには、その電力消費量が計測された日の曜日が格納され、電力消費量欄70Dには、その電力消費量の具体的な数値(kW単位)が格納される。
従って、図4の例の場合、「001」という需要家IDが付与された需要家6の「2019 0401 0900(2019年04月01日の09時00分)」の1分間の電力消費量の平均値が「1000」kWで、「2019 0401 0901(2019年04月01日の09時01分)」の1分間の電力消費量の平均値が「1100」kWであり、その日は「Mon(月曜日)」であったことが示されている。
また電力消費量予測システム4の制御可能機器設定部71は、電力消費量予測システム4に対する所定操作に応じて、図5に示すような制御可能機器設定画面90を出力装置33(図1)に表示させる機能を有する機能部である。この制御可能機器設定画面90は、電力消費量予測事業者が、各需要家6がそれぞれ所有する制御可能機器8及びこれら制御可能機器8のうちの制御可能機器を設定するための画面であり、図5に示すように、電力機器リスト91及び決定ボタン92を備えて構成される。
そして電力消費量予測事業者は、各需要家6がそれぞれ所有する制御可能機器8ごとに、その制御可能機器8を所有する需要家6の需要家ID、その制御可能機器8に付与したその制御可能機器8に固有の識別子(機器ID)、その制御可能機器8の機器種別、定格出力及び定格容量(蓄電池の場合のみ)を電力機器リスト91の同じ行にそれぞれ登録すると共に、その制御可能機器8が制御可能機器8であるか否かを同じ行の制御可否設定欄91Aにおいて設定する。
実際上、制御可否設定欄91Aには、「可」に対応するトグルスイッチ93Aと、「不可」に対応するトグルスイッチ93Bとが表示されており、「可」に対応するトグルスイッチ93Aをクリックにより選択状態とすることによって、その行に対応する制御可能機器8が制御可能機器であるとの設定を行うことができ、「不可」に対応するトグルスイッチ93Bをクリックにより選択状態とすることによって、その行に対応する制御可能機器8が制御可能機器でないとの設定を行うことができる。
そして電力消費量予測事業者は、各需要家6がそれぞれ保有する各制御可能機器8を上述のように電力機器リスト91に登録した後に決定ボタン92をクリックすることによって、これらの情報を電力消費量予測システム4に登録することができる。実際上、決定ボタン92をクリックした場合、電力機器リスト91に登録された各制御可能機器8の登録情報が制御可能機器設定部71により機器定義データベース72に登録される。
なお制御可能機器設定画面90において、電力消費量予測システム4が電力小売システム2から取得した各需要家6に関する情報に基づいて、電力機器リスト91の需要家ID、機器ID、機器種別、定格出力及び定格容量が既に登録されており、電力消費量予測事業者は、これらの制御可能機器8について制御可能機器か否かのみを制御可否設定欄91Aにおいて設定するだけとしてもよい。
機器定義データベース72は、制御可能機器設定画面90(図5)を用いて登録された各需要家6の制御可能機器8ごとの登録情報を管理するために利用されるデータベースであり、図6に示すように、需要家ID欄72A、機器ID欄72B、機器種別欄72C、定格出力欄72D、定格容量欄72E及び制御可否欄72Fを備えたテーブル構造を有する。機器定義データベース72では、1つの行がひとつの需要家6の1つの制御可能機器8に対応する。
そして需要家ID欄72Aには、対応する制御可能機器8を所有する需要家6の需要家ID、機器ID欄72Bには、対応する制御可能機器8の機器ID、機器種別欄72Cには、対応する制御可能機器8の機器種別がそれぞれ格納される。また定格出力欄72Dには、対応する制御可能機器8の定格出力が格納され、定格容量欄72Eには、対応する制御可能機器8が蓄電池(電気自動車に搭載された蓄電池を含む。以下、同様。)である場合にその定格容量が格納される。さらに制御可否欄72Fには、その制御可能機器8が制御可能機器であるか否かを表す情報(図6では制御可能機器の場合には「可」、制御可能機器でない場合には「不可」)が格納される。
従って、図6の例の場合、「001」という需要家IDが付与された需要家が所有する「001」という機器IDが付与された「蓄電池」は、定格出力が「100」kW、定格容量が「500」kWhであり、充放電の制御が可能な電力機器(制御可否欄72Fの値「可」)であることが示されている。
制御実績データベース73は、各需要家6の各制御可能機器8のうち制御可能機器に対してそれまでに行った1分ごとの制御実績(デマンドコントールの実績)を管理するために利用されるデータベースであり、図7に示すように、需要家ID欄73A、機器ID欄73B、機器種別欄73C、日時欄73D、曜日欄73E、電力削減(1)欄73F、電力削減(2)欄73G及びSOC欄73Hを備えたテーブル構造を有する。制御実績データベース73では、1つの行が1つの制御可能機器8に対する1回の制御実績に対応する。
そして需要家ID欄73Aには、デマンドコントロールされた対応する制御可能機器8を所有する需要家6の需要家IDが格納され、機器ID欄73Bには、その制御可能機器8の機器IDが格納される。また機器種別欄73Cには、対応する制御可能機器8の機器種別が格納され、日時欄73Dには、その制御可能機器8に対してデマンドコントロールが行われた日時が格納される。さらに曜日欄73Eには、その制御可能機器8のデマンドコントロールが行われた日の曜日が格納される。
さらに電力削減(1)欄73Fには、後述の制御可能機器運転計画立案部77により立案された運転計画に基づいて削減された対応する制御可能機器8の電力消費の削減量が格納され、電力削減(2)欄73Gには、後述のように制御指令生成部63から出力される制御指令に基づいて実行されたリアルタイムでのデマンドコントロールにより削減された対応する制御可能機器8の電力消費の削減量が格納される。
なお、運転計画やデマンドコントロールにより空調や照明などの一般の制御可能機器8の電力消費を削減した場合には、削減された電力量が正の値で電力削減(1)欄73Fや電力削減(2)欄73Gに格納され、運転計画やデマンドコントロールにより制御可能機器8の電力消費を喚起(増加)した場合には、増加された電力量が負の値で電力削減(1)欄73Fや電力削減(2)欄73Gに格納される。
また運転計画やデマンドコントロールにより自家発電機8A(図1、図2)の発電電力を増加させた場合には、増加させた分の自家発電機8Aの発電電力が正の値で電力削減(1)欄73Fや電力削減(2)欄73Gに格納され、運転計画やデマンドコントロールにより自家発電機8Aの発電電力が削減された場合には、削減させた分の自家発電機8Aの発電電力が負の値で電力削減(1)欄73Fや電力削減(2)欄73Gに格納される。これは、自家発電機8Aの発電電力を増加させた場合には、需要家6の電力消費が減ったように見え、自家発電機8Aの発電電力が削減された場合には、需要家6の電力消費が増えたように見えるためである。
さらに運転計画やデマンドコントロールにより蓄電池8B(図1、図2)を放電させた場合には、放電させた分の電力量が正の値で電力削減(1)欄73Fや電力削減(2)欄73Gに格納され、運転計画やデマンドコントロールにより蓄電池8Bを充電した場合には、充電した分の電力量が負の値で電力削減(1)欄73Fや電力削減(2)欄73Gに格納される。これは、蓄電池8Bを放電した場合には、需要家6の電力消費が減ったように見え、蓄電池8Bに充電した場合には、需要家6の電力消費が増えたように見えるためである。
さらにSOC欄73Hには、対応する制御可能機器8の機器種別が蓄電池である場合に、充放電後のその蓄電池のSOC(State Of Charge)が格納される。
従って、図7の例の場合、例えば「001」という需要家IDが付与された需要家6が所有する「001」という機器IDが付与された「蓄電池」が「2019 0401 0900(2019年04月01日の09時00分)」(「Mon(月曜日)」)に予定された運転計画に従って「100」kWの放電が行われると共に、リアルタイムでのデマンドコントロールにより「50」kWの放電が行われ(合計150kWの放電)、この結果として、その「蓄電池」のSOCが「50%」となったことが示されている。
一方、電力小売システム2の電力消費量予測対象期間設定部50は、入力装置12(図1)を介した所定の操作入力に応じて図8に示すような電力調達計画生成対象期間設定画面100を出力装置13(図1)に表示させる機能を有する機能部である。
この電力調達計画生成対象期間設定画面100は、電力消費量予測システム4が電力調達量を決定すべき期間(以下、これを電力調達計画生成対象期間と呼ぶ)と、需要家6全体の短中期的な電力消費量を予測すべき期間(以下、これを電力消費量予測対象期間と呼ぶ)とを電力小売事業者が設定するための画面である。なお、電力消費量予測対象期間は、電力調達計画生成対象期間における電力調達量を決定するために必要な期間である。
この電力調達計画生成対象期間設定画面100は、電力調達計画生成対象期間設定領域101、電力消費量予測対象期間設定領域102及びデマンド単位時間設定領域103と、決定ボタン104とを備えて構成される。
そして電力調達計画生成対象期間設定領域101では、電力調達計画生成対象期間の開始の年月日及び時間と、かかる電力調達計画生成対象期間の終了の年月日及び時間とをプルダウン方式によりそれぞれ指定することができる。図8では、電力調達計画生成対象期間として「2020年4月1日12時00分」~「2020年4月1日12時30分」が指定された場合の例を示している。
また電力消費量予測対象期間設定領域102では、電力消費量予測対象期間の開始の年月日及び時間と、かかる電力消費量予測対象期間の終了の年月日及び時間とをプルダウン方式によりそれぞれ指定することができる。図8では、電力消費量予測対象期間として「2020年4月1日10時30分」~「2020年4月2日10時30分」が指定された場合の例を示している。
さらにデマンド単位時間設定領域103では、電力消費量の定義時間(デマンド単位時間)をプルダウン方式で行うことができる。図8では、電力消費の発電量と消費量の差を比較する単位(デマンド)が「30」分間の積算値(kWh)として指定された場合の例を示している。
かくして電力小売事業者は、電力調達計画生成対象期間設定画面100において、上述のようにして電力調達計画生成対象期間、電力消費量予測対象期間及びデマンド単位時間をそれぞれ指定した後に決定ボタン104をクリックすることでこれらを設定することができる。そして、このように電力調達計画生成対象期間、電力消費量予測対象期間及びデマンド単位時間が設定された場合、電力消費量予測対象期間設定部50は、これら電力調達計画生成対象期間及び電力消費量予測対象期間と、デマンド単位時間とを電力小売システム2のベースロード予測部に51通知する。
ベースロード予測部51は、デマンドコントロールにより電力消費量の制御が行われなかった場合の需要家6全体の電力消費量(以下、これをベースロードと呼ぶ)を予測する機能を有する機能部である。
実際上、ベースロード予測部51は、図9に示すように、電力消費実績データベース70(図4)に登録されている電力消費量の実績値(図9の太線)に基づいて各時間帯の電力消費量を予測する。かかる電力消費量の予測値として、電力消費実績データベース70に登録されている曜日、時間帯及び時刻がすべて一致する電力消費量の実績値をそのまま利用するようにしても良い。また曜日、時間帯及び時刻がすべて一致する電力消費量の実績値が複数存在する場合には、これらを統計処理する(例えば平均値をとる)ことで各時間帯の電力消費量の予測値を算出するようにしてもよい。
またベースロード予測部51は、制御実績データベース73(図7)に登録されている、デマンドコントロールにより削減された電力量(以下、これを削減電力量と呼ぶ)の実績値に基づいて、各時間帯の削減電力量を予測する。かかる削減電力量の予測値として、制御実績データベース73に登録されている曜日、時間帯及び時刻がすべて一致する削減電力量の実績値をそのまま利用するようにしても良い。また曜日、時間帯及び時刻がすべて一致する削減電力量の実績値が複数存在する場合には、これらを統計処理(例えば平均値をとる)ことで各時間帯の削減電力量の予測値を算出するようにしてもよい。
そしてベースロード予測部51は、この後、上述のようにして算出した各時間帯の電力消費量の予測値と、各時間帯の削減電力量の予測値とを時間帯ごとにそれぞれ加算するようにして需要家6全体のベースロードを求める。なお、このベースロードを求めるべき期間は、図8について上述した電力調達計画生成対象期間設定画面100の電力消費量予測対象期間設定領域102において指定された期間である。
そしてベースロード予測部51は、このようにして求めた各時間帯のベースロードと、電力消費量予測対象期間設定部50から通知された電力調達計画生成対象期間、電力消費量予測対象期間及びデマンド単位時間とを電力消費量予測システム4の制御可能機器運転計画立案部77に出力する。
一方、電力消費量予測システム4の電力単価予測データベース74は、例えば図10のように予め予測された各日にちの各時間帯における電力取引市場での電力単価が格納されたデータベースである。なお図10は、電力調達計画生成対象期間設定画面100(図8)で設定された電力消費量予測対象期間内の各時間帯についてそれぞれ予測された電力取引市場での電力単価の推移を示している。
この電力単価予測データベース74は、図11に示すように、日付欄74A、時間帯欄74B及び電力単価欄74Cを備えたテーブル構造を有する。電力単価予測データベース74では、1つの行が、電力単価を予測した日にちの1つの時間帯に対応する。よって、電力単価予測データベース74には、電力単価を予測した期間内のすべての時間帯にそれぞれ対応する行が設けられる。
そして日付欄74Aには、対応する日にちの日付が格納され、時間帯欄74Bには対応する時間帯が格納される。また電力単価欄74Cには、対応する日にちの対応する時間帯について予測された電力取引市場での電力単価が格納される。
従って、図11の例の場合、「2020 0401(2019年04月01日)」の「1100-1129(11時00分~11時29分)」及び「1130-1159(11時30分~11時59分)」の各時間帯について予想される電力単価は「25」円/kWhであるのに対して、同日の「1200-1229(12時00分~12時29分)」及び「1230-1259(12時30分~12時59分)」の各時間帯について予想される電力単価は「30」円/kWhであることが示されている。
電力消費量予測システム4の目的関数設定部75は、図12に示すような目的関数設定画面110を出力装置33(図1)に表示させる機能を有する機能部である。ここでの「目的関数」とは、後述する制御可能機器運転計画立案部77が必要な制御可能機器8の運転計画を立案する際の指標となるものをいう。
本実施の形態においては、図12に示すように、かかる「目的関数」として「電力料金の最小化」及び「CO2排出量の最小化」の2つが用意されており、目的関数設定画面110には、これら2つの目的関数にそれぞれ対応させたトグルスイッチ111A,111Bが表示される。
かくして電力消費量予測事業者は、これら2つの目的関数のうち、所望する一方の目的関数に対応付けられたトグルスイッチ111A,111Bをクリックにより選択状態とした後、決定ボタン112をクリックすることによって、その目的関数を、制御可能機器運転計画立案部77が必要な制御可能機器8の運転計画を立案する際の指標として設定することができる。そして、このとき設定された目的関数が制御可能機器運転計画立案部77に通知される。
なお、目的関数として「CO2排出量の最小化」が選択されて決定ボタン112がクリックされた場合、かかる目的関数設定画面110に代えて図13に示すようなCO2排出係数設定画面120がCO2排出係数設定部76により出力装置33(図1)に表示される。
このCO2排出係数設定画面120は、CO2排出係数(正確には電力卸事業者)を設定するための画面であり、図13に示すように、電力調達が可能なすべての電力卸事業者の名称と、これら電力卸事業者における単位電力量当たりのCO2排出量とが表示される。またCO2排出係数設定画面120には、各CO2排出係数にそれぞれ対応付けられたトグルスイッチ121A~121Dと、決定ボタン122とが表示される。
かくして電力消費量予測事業者は、CO2排出係数設定画面120に表示された複数のCO2排出係数(電力卸事業者)の中から所望するCO2排出係数(電力卸事業者)に対応付けられたトグルスイッチ121A~121Dをクリックにより選択状態とした後、決定ボタン122をクリックすることによって、そのCO2排出係数を、制御可能機器8の運転計画を制御可能機器運転計画立案部77が立案する際のCO2排出係数として設定することができる。そして、このとき設定されたCO2排出係数がCO2排出係数設定部76により制御可能機器運転計画立案部77に通知される。
制御可能機器運転計画立案部77は、目的関数設定画面110(図12)を用いて設定された目的関数に従って、各需要家6がそれぞれ所有する制御可能機器8のうち、一部の制御可能機器8の運転計画を立案する機能を有する機能部である。
実際上、制御可能機器運転計画立案部77は、目的関数として「電力料金の最小化」が設定されている場合には、ベースロード予測部51から通知された電力消費量予測対象期間内のベースロードと、電力単価予測データベース74(図11)に登録されている各日にちの各時間帯の電力単価の予測値とに基づいて、電力単価(円/kWh)が高い時間帯で需要家6の蓄電池8B(図1、図2)を放電、自家発電機8Aによる発電又は制御可能機器8の消費電力を低減させ、電力単価が低い時間帯で蓄電池8Bを充電するような運転計画を立案する。
例えば、ベースロード予測部51により予測された電力消費量予測対象期間内のベースロードが図9のようなものであり、電力単価予測データベース74に登録されている電力消費量予測対象期間内の電力単価が図10のようなものであるものとする。
この場合、制御可能機器運転計画立案部77は、図14に示すように、電力単価が最高となる2019年04月01日の12時00分から14時59分までの期間については蓄電池8Bを放電し、電力単価が最低となる2019年04月01日の21時30分から23時29分までの期間については蓄電池8Bを充電するよう必要な蓄電池8Bの運転計画を立案する。また制御可能機器運転計画立案部77は、蓄電池8Bを放電する時間帯の一部期間(2019年04月01日の13時30分からの1時間半)では、制御可能な一般機器8C(図1、図2)を対象とするデマンドコントロールにより電力消費量を削減するよう必要な一般機器8Cの運転計画を立案する。
この際、制御可能機器運転計画立案部77は、蓄電池8Bが複数存在する場合には、これら蓄電池8Bごとに各時間帯における放電量や充電量をそれぞれ決定する。また制御可能機器運転計画立案部77は、制御可能な自家発電機8A(図1、図2)が複数存在する場合には、これら自家発電機8Aごとに各時間帯における出力電力量をそれぞれ決定する。さらに制御可能機器運転計画立案部77は、制御可能な一般機器8Cが複数存在する場合には、これらの一般機器8Cごとに各時間帯における消費電力の削減量をそれぞれ決定する。
このように電力単価が高い時間帯で蓄電池8Bに放電させると共に一般機器8C等の電力消費量を抑制し、電力単価が低い時間帯で蓄電池8Bに充電させることによって、トータルとして電力料金を最小化することができる。そして制御可能機器運転計画立案部77は、このようにして立案した各制御可能機器8の運転計画と、ベースロード予測部51から通知された電力調達計画生成対象期間、電力消費量予測対象期間及びデマンド単位時間とを電力消費量プロファイル生成部78に出力する。
電力消費量プロファイル生成部78は、制御可能機器運転計画立案部77から与えられた各制御可能機器8の運転計画に基づいて、例えば図15において太線で示す需要家6全体の電力消費量のプロファイル(以下、これを電力消費量プロファイルと呼ぶ)を生成する機能を有する機能部である。ここで、「電力消費量プロファイル」とは、電力消費量予測対象期間における見た目の電力消費量を時系列で表したものをいう。
電力消費量プロファイルの各時間帯の値は、それぞれベースロードに電力消費削減量を加算することにより算出される。すなわち、これら時間帯の電力消費量プロファイルの値は、図14において破線で示されたベースロードの値に蓄電池8Bの放電量や、デマンドコントロールによる自家発電機8Aの出力削減量や一般機器8Cの消費電力削減量を加算したものに等しい。
図15では、2020年04月01日の12時00分から14時59分までの期間は、蓄電池8Bの放電及びデマンドコントロールによる消費電力削減等の効果が表れて需要家6全体の見た目の電力消費量が低減しているのに対して、2020年04月01日の21時30分から23時29分までの期間は、蓄電池8Bの充電による電力消費により需要家6全体の見た目の電力消費量が増えていることが示されている。
電力消費量プロファイル生成部78は、このようにして算出した電力消費量プロファイルと、制御可能機器運転計画立案部77から通知された電力調達計画生成対象期間、電力消費量予測対象期間及びデマンド単位時間とを対象時間帯電力調達量決定部79に出力する。
対象時間帯電力調達量決定部79は、電力調達計画生成対象期間設定画面100(図8)を用いて設定された電力調達計画生成対象期間内の各時間帯(以下、これを対象時間帯と呼ぶ)における電力調達量を決定する機能を有する機能部である。実際上、対象時間帯電力調達量決定部79は、電力消費量プロファイル生成部78から与えられた電力消費量プロファイルに基づいて、対象時間帯ごとの需要家6全体の見た目の電力消費量を電力調達量として決定する。
例えば、図8の例の場合、電力調達計画生成対象期間は2020年4月1日の12時00分から2020年4月1日の12時30分までの30分であり、電力消費量プロファイル生成部78から与えられた電力消費量プロファイルが図15の通りであるものとすると、かかる対象時間帯における需要家6全体の見た目の電力消費量は「3700kWh」であるため、対象時間帯電力調達量決定部79は、その電力調達計画生成対象期間における電力調達量を「3700kWh」に決定する。
そして対象時間帯電力調達量決定部79は、このように決定した対象時間帯(電力調達計画生成対象期間)の電力調達量と、電力消費量プロファイル生成部78から通知された電力調達計画生成対象期間、電力消費量予測対象期間及びデマンド単位時間と、電力消費量予測対象期間の電力消費量プロファイルとを対象時間帯電力調達量モニタ出力部80に出力する。
対象時間帯電力調達量モニタ出力部80は、対象時間帯電力調達量決定部79から通知された電力調達計画生成対象期間、電力消費量予測対象期間及びデマンド単位時間と、電力調達計画生成対象期間の電力調達量とに基づいて、図16に示すような対象時間帯電力調達量画面130を出力装置33(図1)に表示させる機能を有する機能部である。
この場合、対象時間帯電力調達量画面130では、図16に示すように、電力消費量予測対象期間における電力消費量プロファイルを表すグラフが電力需要プロファイル表示領域131に表示されると共に、その上方に電力調達計画生成対象期間(対象時間帯)と、その電力調達計画生成対象期間に調達すべき電力量とが表示される。
また対象時間帯電力調達量決定部79は、電力調達計画生成対象期間及びその電力調達計画生成対象期間の電力調達量を電力小売システム2の買い注文出力部52に通知する。かくして、買い注文出力部52は、対象時間帯電力調達量決定部79から通知された電力調達計画生成対象期間に当該対象時間帯電力調達量決定部79から通知された電力調達量分の電力を調達するための買い注文を電力取引市場のサーバ装置(図示せず)に出力する。
さらに対象時間帯電力調達量決定部79は、上述のようにして決定した電力調達計画生成対象期間の電力調達量を、電力調達量の実績として電力調達量実績データベース81に登録する。
この電力調達量実績データベース81は、図17に示すように、日付欄81A、時間帯欄81B及び電力調達量欄81Cを備えたテーブル構造を有する。電力調達量実績データベース81では、1つの行が対象時間帯電力調達量決定部79により決定された1つの時間帯に対する電力調達の実績に対応する。
そして日付欄81Aには、対象時間帯電力調達量決定部79が電力調達量を決定した電力調達計画生成対象期間の日付が格納され、時間帯欄81Bには、その電力調達計画生成対象期間の時間帯が格納される。また電力調達量欄81Cには、対象時間帯電力調達量決定部79により決定された、その時間帯における電力調達量が格納される。なお図17は、上述のような処理により「2020 0401」の日付の「1200-1229」の時間帯における電力調達量として「3700」kWhが新たに登録された例を示している。
一方、需要家機器制御システム3の許容範囲設定部60は、需要家機器制御システム3に対する所定操作に応じて図18に示すような許容範囲設定画面140を出力装置23(図1)に表示させる機能を有する機能部である。ここでの「許容範囲」とは、対象時間帯電力調達量決定部79が決定した電力調達量に対して許容される需要家6全体の電力消費量の上振れ及び下振れの各範囲(上限側及び下限側の誤差範囲)を意味する。許容範囲設定画面140は、需要家機器制御事業者がこのような許容範囲をかかる電力調達量に対する百分率で設定するための画面である。
実際上、許容範囲設定画面140には、許容範囲設定領域141及び決定ボタン142から構成される。そして許容範囲設定領域141では、電力調達量に対して許容される上限側及び下限側の誤差範囲をそれぞれプルダウン方式により百分率で指定できる。図18は、電力調達量に対して許容される上限側の誤差範囲として「3」%、下限側の誤差範囲として同じく「3」%が指定された例を示している。
かくして需要家機器制御需要家は、許容範囲設定画面140の許容範囲設定領域141において電力調達量に対する需要家6全体の電力消費量の上限側及び下限側の誤差範囲をそれぞれ指定した後に決定ボタン142をクリックすることによって、かかる許容範囲を需要家機器制御システム3に設定することができる。そして、このとき設定された許容範囲が目標範囲定義部61に通知される。
目標範囲定義部61は、実際に電力調達を行う時間帯(電力調達計画生成対象期間)において許容される、需要家6全体の電力消費量の具体的な数値範囲を定義する機能を有する機能部である。
実際上、目標範囲定義部61は、所定のタイミングで電力消費量予測システム4にアクセスして、当該電力消費量予測システム4の電力調達量実績データベース81に登録されている現在の時間帯(電力調達計画生成対象期間)の電力調達量を取得する。そして目標範囲定義部61は、取得した現在の時間帯の電力調達量と、許容範囲設定部60から通知された許容範囲とに基づいて、需要家6全体の電力消費量の数値範囲を算出する。以下においては、この数値範囲のことを需要家6全体の電力消費量の目標範囲と呼ぶものとする。
例えば、図8の例において、現在時刻が2020年4月1日12時00分から12時29分の間のいずれかの時刻であり、図18の例のように、電力調達量に対する上振れ分及び下振れ分の許容範囲がいずれも3%に設定されているものとする。この場合、目標範囲定義部61は、現在の時間帯の電力調達量として3700kWhを電力調達量実績データベース81(図17)から取得するため、かかる目標範囲の上限値を次式
Figure 2022006689000002
のように3811kWhと算出し、かかる目標範囲の下限値を次式
Figure 2022006689000003
のように3589kWhと算出する。
そして目標範囲定義部61は、このようにして算出した需要家6全体の電力消費量の目標範囲を制御指令生成部63と、電力消費量予測システム4のインバランス精算額演算部83とにそれぞれ通知する。
またデマンド予測部62は、デマンドコントロールの際に現在時刻が含まれる時間帯の終了時刻における需要家6全体の電力消費量(以下、これをデマンド予測値と呼ぶ)を予測する機能を有する機能部である。
実際上、デマンド予測部62は、時間帯ごとに、所定のタイミングで電力消費量予測システム4にアクセスして、当該電力消費量予測システム4の電力消費実績データベース70(図4)に格納されている、現在時刻が含まれる時間帯の開始時刻から現在時刻までの1分ごとの制御可能機器8の電力消費量をそれぞれ取得する。そしてデマンド予測部62は、取得した電力消費量に基づいて現在時刻が含まれる時間帯の終了時刻における需要家6全体の電力消費量を予測し、かくして得られた需要家6全体の電力消費量をデマンド予測値として制御指令生成部63に通知する。
制御指令生成部63は、デマンド予測部62により予測されたデマンド予測値に基づいて、制御可能機器8のうちの一部の制御可能機器8をデマンドコントロールするための制御指令を生成する機能を有する機能部である。
実際上、制御指令生成部63は、デマンド予測部62から通知されたデマンド予測値と、目標範囲定義部61から通知された具体的な電力消費量の目標範囲とに基づいて、デマンド予測値がかかる目標範囲内に収まっているか否かを判定する。
そして制御指令生成部63は、図19(A)のようにデマンド予測値が目標範囲の上限値を超える場合には、現在の時間帯の終了時点における需要家6全体の電力消費量が当該目標範囲内に収まるように、現在の時間帯の残り時間を踏まえて、一部の制御可能機器8の電力消費量をそれぞれ抑制するための制御指令をその制御可能機器8ごとにそれぞれ生成する。なお、ここでの「一部の制御可能機器8」は、制御可能機器運転計画立案部77により運転計画が立案されなかった制御可能機器8であり、「制御指令」は、これら制御可能機器8ごとの電力消費量の具体的な抑制量である。
また制御指令生成部63は、図19(B)のようにデマンド予測値がかかる目標範囲の下限値を下回る場合には、現在の時間帯の終了時点における需要家6全体の電力消費量が当該目標範囲内に収まるように、現在の時間帯の残り時間を踏まえて、一部の制御可能機器8の電力消費量をそれぞれ喚起(増加)させるための制御指令をその制御可能機器8ごとにそれぞれ生成する。ここでの「一部の制御可能機器8」も、制御可能機器運転計画立案部77により運転計画が立案されなかった制御可能機器8であり、「制御指令」は、これら制御可能機器8ごとの電力消費量の具体的な喚起量(増加量)である。
そして制御指令生成部63は、このようにして生成した各制御指令を制御指令出力部64及び制御指令モニタ出力部65にそれぞれ出力する。かくして、制御指令出力部64は、制御指令生成部63から与えられたこれらの制御指令をそれぞれ対応する需要家6の対応する制御可能機器8に送信することにより、これら制御可能機器8の充放電、発電又は消費電力の電力量を抑制させ又は電力消費量を増加させる。
また制御指令モニタ出力部65は、かかる制御指令を受領すると、例えば図20に示すような制御指令送信先リスト表示領域151及びデマンド予測表示領域152を備えたデマンドコントロール詳細画面150を出力装置23(図1)に表示させる。
このデマンドコントロール詳細画面150では、充放電、発電又は消費電力の電力量を抑制させ又は増加させる各制御可能機器8の需要家ID、機器ID、機器種別及び電力削減量がそれぞれ掲載された制御指令送信先リスト153が制御指令送信先リスト表示領域151に表示される。なお、かかる「充放電、発電又は消費電力の電力量」は、対象とする制御可能機器8が蓄電池8B(図1)の場合には、放電のときには正の値、充電のときには負の値で表示され、対象とする制御可能機器8が自家発電機8A(図1)の場合には、出力抑制のときには負の値、出力増大のときには正の値で表示される。またかかる「電力削減量」は、対象とする制御可能機器8が一般機器8C(図1)の場合には、出力抑制のときには正の値、出力増加の場合には負の値で表示される。
またデマンドコントロール詳細画面150では、制御指令生成部63が生成した各制御指令に基づいて対象とする制御可能機器8のデマンドコントロールを行わなかった場合に予測される電力消費量の推移と、かかる各制御指令に基づいて対象とする制御可能機器8をデマンドコントロールした場合に予測される電力消費量の推移とを表すグラフ154が表示される。またこのグラフ154には、目標範囲定義部61により算出されたかかる目標範囲も表示される。
他方、インバランス精算単価データベース82は、予め定められたインバランス精算時の電力単価(以下、これをインバランス精算単価と呼ぶ)が格納されたデータベースであり、図21に示すように、状態欄82A及びインバランス精算単価欄82Bを備えたテーブル構造を有する。インバランス精算単価は、調達電力量の目標範囲の上限値又は下限値に対する需要家6全体の実際の電力消費量(需要量)の状態によって異なる。インバランス精算単価データベース82の1つの行は、このような1つの状態に対応する。
そして状態欄82Aには、ある時間帯に電力小売事業者が調達した電力量に対する需要家6全体の実際の電力消費量の状態が格納される。本実施の形態の場合、かかる「状態」として、「需要量が調達量に対し3%超過」、「需要量が調達量に対し3%未満超過」、「調達量が需要量に対し3%未満超過」及び「調達量が需要量に対し3%超過」の4つが規定されている。またインバランス精算単価欄82Bには、対応する状態におけるインバランス精算単価が格納される。
従って、図21の例の場合、「需要量が調達量より3%超過」した場合には、電力小売事業者が電力の送配電事業者に対して1kWh当たり「50」円をインバランス精算額として支払うべきことが規定され、「需要量が調達量に対し3%未満超過」した場合には、電力小売事業者が電力の送配電事業者に対して1kWh当たり「5」円をインバランス精算額として支払うべきことが規定されていることが示されている。
なお図21では、「調達量が需要量に対し3%未満超過」の場合には、インバランス精算単価が負の値となっているが、これは余計に調達した電力を電力取引市場で売りに出すことで収入を得られることを意味する。また、ある時間帯の電力調達量が実際に需要家6が消費した電力の3%以上である場合(「調達量が需要量に対し3%超過」)には、インバランス精算単価は「0」なのでインバランス精算額は0円となるが、必要以上に電力を調達した場合、必要以上に電力取引市場に代金を支払うことになるため、かかる「電力料金の最小化」を目的関数としている場合には損失となる。
インバランス精算額演算部83は、図8について上述した電力調達計画生成対象期間設定画面100を用いて設定された電力調達計画生成対象期間の経過後にその電力調達計画生成対象期間におけるインバランス精算額を計算する機能を有する機能部である。
実際上、インバランス精算額演算部83は、電力調達量実績データベース81(図17)に格納されている、そのとき対象としている電力調達計画生成対象期間(対象時間帯)の電力調達量の実績と、その対象時間帯における目標範囲の上限値及び下限値と、電力消費実績データベース70(図4)に格納されている、その対象時間帯の各時刻における電力消費量の実績とに基づいてインバランス精算額を算出する。そしてインバランス精算額演算部83は、算出したインバランス精算額をインバランス精算額データベース84に登録する。
インバランス精算額データベース84は、インバランス精算額演算部83により算出された時間帯ごとのインバランス精算額を管理するために利用されるデータベースであり、図22に示すように、日付欄84A、時間帯欄84B及びインバランス精算額欄84Cを備えたテーブル構造を有する。インバランス精算額データベース84では、1つの行がインバランス精算額演算部83により算出された1つの時間帯のインバランス精算額に対応する。
そして日付欄84Aには、対応する時間帯の日付が格納され、時間帯欄84Bには、その時間帯が格納される。またインバランス精算額欄84Cには、その時間帯についてインバランス精算額演算部83により算出されたインバランス精算額が格納される。従って、図22の例の場合、例えば「2020 0401(2020年04月01日)」の「1100-1129(11時00分~11時29分)」の時間帯のインバランス精算額が「200」円であったことが示されている。
インバランス精算低減額演算部85は、需要家6の制御可能機器8をデマンドコントロールしたことによるインバランス精算額の低減額(以下、これをインバランス精算低減額と呼ぶ)を算出する機能を有する機能部である。
実際上、インバランス精算低減額演算部85は、電力消費実績データベース70(図4)に登録されている各時間帯の電力消費量の実績と、インバランス精算額データベース84(図22)に登録されている各時間帯のインバランス精算額と、インバランス精算単価データベース82(図21)に登録されているインバランス精算額の単価と、制御実績データベース73(図7)に登録されているデマンドコントロールの実績とに基づいてかかるインバランス精算低減額を算出する。そしてインバランス精算低減額演算部85は、算出したインバランス精算低減額をインバランス精算低減額モニタ出力部86に通知する。
インバランス精算低減額モニタ出力部86は、インバランス精算低減額演算部85により算出された時間帯ごとのインバランス精算額を出力装置33(図1)に表示させる機能を有する機能部である。実際上、インバランス精算低減額モニタ出力部86は、インバランス精算低減額演算部85から通知された各時間帯のインバランス精算低減額に基づいて、これら各時間帯のインバランス精算低減額が掲載された図23に示すようなインバランス精算減額リスト161を含むインバランス精算低減額表示画面160を生成する。そしてインバランス精算低減額モニタ出力部86は、生成したインバランス精算低減額表示画面160を出力装置33に表示させる。
かくして、電力消費量予測事業者は、このインバランス精算低減額表示画面160に表示されたインバランス低減額に基づいて、その一部(例えば数%)を電力消費量予測事業者及び需要家機器制御事業者に支払うべき報酬額として電力小売事業者に請求する。そして電力小売事業者は、請求された報酬額を電力消費量予測事業者及び需要家機器制御事業者にそれぞれ支払う。
(2-3)各機能部の具体的な処理内容
次に、かかるインバランスリスク低減システム1の各機能部のうち、主要な機能部の具体的な処理内容について説明する。
(2-3-1)ベースロード予測部の処理
図24は、電力小売システム2のベースロード予測部51により実行されるベースロード予測処理の処理手順を示す。ベースロード予測部51は、この図24に示す処理手順に従って、図8の電力調達計画生成対象期間設定画面100を用いて設定された電力消費量予測対象期間のベースロードを予測する。
実際上、ベースロード予測部51は、電力調達計画生成対象期間設定画面100を用いて設定された電力調達計画生成対象期間、電力消費量予測対象期間及びデマンド単位時間が電力消費量予測対象期間設定部50から通知されると、この図24に示すベースロード予測処理を開始する。
そしてベースロード予測部51は、まず、電力消費量予測対象期間設定部50から通知された電力調達計画生成期間及び電力消費量予測対象期間をそれぞれ認識すると共に(S10,S11)、電力消費量予測対象期間に含まれるすべての時間帯の曜日をそれぞれ認識する(S12)。
続いて、ベースロード予測部51は、電力消費量予測対象期間に含まれる各時間帯の中からステップS14以降が未処理の時間帯を1つ選択し(S13)、選択した時間帯に含まれる時刻の中からステップS15以降が未処理の1つの時刻を選択する(S14)。
次いで、ベースロード予測部51は、電力消費実績データベース70(図4)に登録されている電力消費実績の中から、ステップS13で選択した時間帯が属する日にちの曜日、ステップS13で選択した時間帯、及び、ステップS14で選択した時刻がすべて一致する電力消費実績をすべて抽出する(S15)。この際、曜日、時間帯及び時刻がすべて一致するものの日にちが異なる電力消費実績が複数存在する場合にも、これらの電力消費実績をすべて抽出する。
さらにベースロード予測部51は、ステップS15で電力消費実績を抽出した日にちの中から、ステップS17以降が未処理の日にちを1つ選択し(S16)、選択した日にちのステップS14で選択した時刻の電力消費量を認識する(S17)。
続いて、ベースロード予測部51は、制御実績データベース73(図7)に登録されている制御実績の中から、ステップS16で選択した日にちのステップS14で選択した時刻の制御実績をすべて抽出し、抽出したこれら制御実績の電力削減(1)欄73F(図7)及び電力削減(2)欄73G(図7)にそれぞれ格納されていた電力消費削減量をすべて合算するようにして、その日のその時刻に削減された電力消費削減量を算出する(S18)。
またベースロード予測部51は、ステップS17で認識した電力消費量と、ステップS18で算出した電力削減量とを加算するようにして、その日のその時刻のベースロードを算出する(S19)。
この後、ベースロード予測部51は、ステップS15で電力消費実績を抽出したすべての日にちについてステップS16~ステップS19の処理を実行し終えたか否かを判断する(S20)。
そしてベースロード予測部51は、この判断で否定結果を得るとステップS16に戻り、この後、ステップS16で選択する日にちを未処理の他の日にちに順次切り替えながらステップS16~ステップS20の処理を繰り返す。この繰返し処理により、ステップS15で電力消費実績を抽出した各日にちのステップS14で選択した時刻におけるベースロードがそれぞれ算出される。
そしてベースロード予測部51は、やがてステップS15で電力消費実績を抽出したすべての日にちについてステップS16~ステップS19の処理を実行し終えることによりステップS20で肯定結果を得ると、ステップS16~ステップS20の繰り返処理により算出した各日にちのステップS14で選択した時刻におけるベースロードの平均値を算出する(S21)。このようにして算出されたベースロードの平均値がその時刻におけるベースロードとして扱われることになる。
続いて、ベースロード予測部51は、ステップS13で選択した時間帯内のすべての時刻についてステップS14~ステップS21の処理を実行し終えたか否かを判断する(S22)。そしてベースロード予測部51は、この判断で否定結果を得るとステップS14に戻り、この後、ステップS14で選択する時刻をステップS15以降が未処理の他の時刻に順次切り替えながらステップS14~ステップS22の処理を繰り返す。この繰返し処理により、ステップSで13選択した時間帯の各時刻におけるベースロードがそれぞれ算出される。
次いで、ベースロード予測部51は、これまでに算出したステップS13で選択した時間帯の各時刻におけるベースロードを合算することによりその時間帯のベースロードを算出する(S23)。
またベースロード予測部51は、この後、電力消費量予測対象期間内のすべての時間帯についてステップS13~ステップS23の処理を実行し終えたか否かを判断する(S24)。そしてベースロード予測部51は、この判断で否定結果を得るとステップS13に戻り、この後、ステップS13で選択する時間帯をステップS14以降が未処理の他の時間帯に順次切り替えながらステップS13~ステップS24の処理を繰り返す。この繰返し処理により、電力消費量予測対象期間に含まれるすべての時間帯のベースロードがそれぞれ算出される。
そしてベースロード予測部51は、やがて電力消費量予測対象期間に含まれるすべての時間帯のベースロードを算出し終えることによりステップS24で肯定結果を得ると、以上のようにして算出した電力消費量予測対象期間内の各時間帯のベースロードと、電力消費量予測対象期間設定部50から通知された電力調達計画生成対象期間及び電力消費量予測対象期間とを電力消費量予測システム4の制御可能機器運転計画立案部77に出力し(S25)、この後、このベースロード予測処理を終了する。
(2-3-2)制御可能機器運転計画立案部の処理
図25は、電力消費量予測システム4の制御可能機器運転計画立案部77により実行される制御可能機器運転計画立案処理の処理手順を示す。制御可能機器運転計画立案部77は、この図25に示す処理手順に従って、図8の電力調達計画生成対象期間設定画面100を用いて設定された電力調達計画生成対象期間における必要な各制御可能機器8の運転計画をそれぞれ立案する。
実際上、制御可能機器運転計画立案部77は、電力小売システム2のベースロード予測部51から電力消費量予測対象期間のベースロード等の情報が与えられるとこの図25に示す制御可能機器運転計画立案処理を開始し、まず、ベースロード予測部51から通知された電力消費量予測対象期間のベースロードを認識する(S30)。
続いて、制御可能機器運転計画立案部77は、各制御可能機器8の調整能力を取得する(S31)。具体的に、制御可能機器運転計画立案部77は、機器定義データベース72(図6)において、制御可否欄72Fに「可」が格納されている各電力機器(制御可能機器)8の定格出力をその制御可能機器8の調整能力として機器定義データベース72からそれぞれ取得する。
次いで、制御可能機器運転計画立案部77は、電力消費量予測対象期間の各時間帯における電力単価の予測値を電力単価予測データベース74(図11)からそれぞれ取得するする(S32)。また制御可能機器運転計画立案部77は、予め目的関数設定部75から通知された目的関数と、必要時にCO2排出係数設定部76から通知されたCO2排出係数とを認識する(S33)。
そして制御可能機器運転計画立案部77は、この後、ステップS33で認識した目的関数を満足するように、各需要家6が所有する制御可能機器8の運転計画を立案する(S34)。
具体的に、制御可能機器運転計画立案部77は、まず、機器定義データベース72を参照して、制御可能機器8について、時間帯ごとの電力消費削減量をそれぞれ決定する。この決定方法としては、既存の種々の方法を広く適用することができる。
なお、ここで電力消費削減量を決定する制御可能機器8は、制御可能機器8全体の一部(N台のうちのa台)とする。残りのa台の制御可能機器8については、後述のようにリアルタイムでデマンドコントロールするための制御指令生成部63による制御指令の生成対象として温存する。なおaの値は適宜設定することができる。
そして制御可能機器運転計画立案部77は、電力消費削減量を決定した各制御可能機器8について、決定した電力消費削減量分の電力消費量を削減させるように、その運転計画をそれぞれ立案する。
また制御可能機器運転計画立案部77は、このようにして立案した各制御可能機器8の運転計画を電力消費量プロファイル生成部78に出力し(S35)、この後、この制御可能機器運転計画立案処理を終了する。
(2-3-3)電力消費量プロファイル生成部の処理
図26は、電力消費量予測システム4の電力消費量プロファイル生成部78により実行される電力消費量プロファイル生成処理の処理手順を示す。電力消費量プロファイル生成部78は、この図26に示す処理手順に従って、電力調達計画生成対象期間の電力消費量プロファイルを生成する。
実際上、電力消費量プロファイル生成部78は、制御可能機器運転計画立案部77から一部の制御可能機器8の運転計画等が与えられると、この図26に示す電力消費量プロファイル生成処理を開始し、まず、電力消費量予測対象期間に含まれる各時間帯の中からステップS41以降が未処理の時間帯を1つ選択する(S40)。
続いて、電力消費量プロファイル生成部78は、電力消費量予測対象期間の各時間帯のベースロードのうち、ステップS40で選択した時間帯(以下、これを選択時間帯と呼ぶ)のベースロードの値を認識する(S41)。
次いで、電力消費量プロファイル生成部78は、制御可能機器運転計画立案部77が立案した運転計画に従って選択時間帯にデマンドコントロールされる制御可能機器8ごとの、当該デマンドコントロールによる電力消費削減量の合算値を算出する(S42)。このとき算出された合算値が、デマンドコントロールにより選択時間帯に削減される需要家6全体の電力消費の削減量である。
そして電力消費量プロファイル生成部78は、この後、選択時間帯のベースロードの値にステップS42で算出した需要家6全体の電力消費の削減量を加算するようにして、選択時間帯の需要家6全体の電力消費量を算出する(S43)。
続いて、電力消費量プロファイル生成部78は、電力消費量予測対象期間のすべての時間帯についてステップS41~ステップS43の処理を実行し終えたか否かを判断する(S44)。
そして電力消費量プロファイル生成部78は、この判断で否定結果を得るとステップS40に戻り、この後、ステップS40で選択する時間帯をステップS41以降が未処理の他の該当する時間帯に順次切り替えながらステップS40~ステップS44の処理を繰り返す。この繰返し処理により、電力消費量予測対象期間の各時間帯における需要家6全体の見た目の電力消費量(電力消費量プロファイル)がそれぞれ算出される。
そして電力消費量プロファイル生成部78は、やがて電力消費量予測対象期間のすべての時間帯における需要家6全体の見た目の電力消費量をそれぞれ算出し終えることによりステップS44で肯定結果を得ると、このようにして生成した電力消費量プロファイルを対象時間帯電力調達量決定部79に出力した後(S45)、この電力消費量プロファイル生成処理を終了する。
(2-3-4)対象時間帯電力調達量決定部の処理
図27は、電力消費量予測システム4の対象時間帯電力調達量決定部79により実行される対象時間帯電力調達量決定処理の処理手順を示す。対象時間帯電力調達量決定部79は、この図27に示す処理手順に従って、電力調達計画生成対象期間(対象時間帯)における電力調達量を決定する。
実際上、対象時間帯電力調達量決定部79は、電力消費量プロファイル生成部78から電力消費量プロファイルが与えられると、この図27に示す対象時間帯電力調達量決定処理を開始し、まず、そのとき電力消費量プロファイル生成部78から与えられた電力消費量予測対象期間の電力消費量プロファイルを認識する(S50)。
続いて、対象時間帯電力調達量決定部79は、ステップS50で認識した電力消費量プロファイルにおける対象時間帯の値を、その対象時間帯における電力調達量に決定する(S51)。
例えば、図8のように電力調達計画生成対象期間が「2020年4月1日12時00分」~「2020年4月1日12時30分」であり、電力消費量プロファイル生成部78から与えられた電力消費量予測対象期間の電力消費量プロファイルが図15のようなものであった場合、対象時間帯電力調達量決定部79は、かかる電力消費量プロファイルにおける対象時間帯の値が「3700kWh」であるため、対象時間帯における電力調達量をその値と同じ「3700kWh」に決定する。
続いて、対象時間帯電力調達量決定部79は、ステップS51で決定した対象時間帯の電力調達量と、電力消費量プロファイル生成部78から通知された対象時間帯及び電力消費量予測対象期間並びに電力消費量予測対象期間の電力消費量プロファイルとを対象時間帯電力調達量モニタ出力部80に出力する(S52)。
また対象時間帯電力調達量決定部79は、ステップS51で決定した対象時間帯及びその対象時間帯の電力調達量を電力調達量実績データベース81(図17)に登録すると共に、当該電力調達量を電力小売システム2の買い注文出力部52に出力する(S53)。そして対象時間帯電力調達量決定部79は、この後、この対象時間帯電力調達量決定処理を終了する。
(2-3-5)目標範囲定義部の処理
図28は、目標範囲定義部61により実行される目標範囲定義処理の処理手順を示す。目標範囲定義部61は、この図28に示す処理手順に従って、電力調達計画生成対象期間における需要家6全体の電力消費量の具体的な数値範囲(目標範囲)を定義する。
実際上、目標範囲定義部61は、各時間帯の所定のタイミングでこの図28に示す目標範囲定義処理をそれぞれ開始し、まず、電力消費量予測システム4にアクセスして、現在時刻を含む時間帯について決定されている電力調達量を電力調達量実績データベースから取得する(S60)。
続いて、目標範囲定義部61は、許容範囲設定部60から通知された、電力調達量に対する需要家6全体の電力消費量の上限側の誤差範囲及び下限側の誤差範囲をそれぞれ認識する(S61)。また目標範囲定義部61は、ステップS60で取得した電力調達量と、ステップS62で認識した許容範囲の上限側及び下限側の誤差範囲とに基づいて、需要家6全体の電力消費量の具体的な数値範囲(目標範囲)を計算する(S62)。
そして目標範囲定義部61は、このようにして算出した、現在時刻を含む時間帯における需要家6全体の電力消費量の目標範囲を、制御指令生成部63及び電力消費量予測システム4のインバランス精算額演算部83に出力し(S63)、この後、この目標範囲定義処理を終了する。
(2-3-6)デマンド予測部の処理
図29は、デマンド予測部62により実行されるデマンド予測処理の処理手順を示す。デマンド予測部62は、この図29に示す処理手順に従って、現在時刻が含まれる時間帯の終了時刻における需要家6全体の電力消費量(デマンド予測値)を予測する。
実際上、デマンド予測部62は、各時間帯の所定のタイミングでこの図29に示すデマンド予測処理をそれぞれ開始し、まず、電力消費量予測システム4にアクセスして、電力消費実績データベース70(図4)に格納されている現在の時間帯の開始時刻から現在時刻までの各制御可能機器8の1分ごとの電力消費量をそれぞれ取得する(S70)。
続いて、デマンド予測部62は、ステップS70で取得した現在の時間帯における各制御可能機器8の1分ごとの電力消費量(kW)を、現在の時間帯の各時刻の電力量(kWh)に変換する(S71)。またデマンド予測部62は、ステップS71で得られた各時刻の電力量を統計処理することにより、上述のデマンド予測値を求める(S72)。
なお、デマンド予測値の計算方法としては、種々の方法を適用することができる。例えば図30に示すように、ステップS71で得られた各時刻の電力量を時系列に並べて線形近似することにより、現在時刻を含む時間帯の終了時刻の電力消費量を予測することができる。
そしてデマンド予測部62は、ステップS72で得られたデマンド予測値を制御指令生成部63に出力し(S73)、この後、このデマンド予測処理を終了する。
(2-3-7)制御指令生成部の処理
図31は、制御指令生成部63により実行される制御指令生成処理の処理手順を示す。制御指令生成部63は、この図31に示す処理手順に従って、デマンド予測値が目標範囲内に収まるように、制御可能機器運転計画立案部77により運転計画が立案されなかった各制御可能機器8に対する電力消費の抑制量又は喚起量(以下、適宜、これらを纏めて制御量と呼ぶ)をそれぞれ算出し、算出した制御量を制御指令として制御指令出力部64に出力する。
実際上、制御指令生成部63は、デマンド予測部62からデマンド予測値が与えられると、この図31に示す制御指令生成処理を開始し、まず、目標範囲定義部61から通知された現在の時間帯における需要家6全体の電力消費量の目標範囲を認識する(S80)。
続いて、制御指令生成部63は、デマンド予測部62から通知された現在の時間帯のデマンド予測値を認識する(S81)。また制御指令生成部63は、運転計画が立案されなかった制御可能機器8を電力消費量予測システム4の制御可能機器運転計画立案部77に問い合わせるようにして、これらの制御可能機器8を認識する(S82)。
次いで、制御指令生成部63は、ステップS81で認識したデマンド予測値がステップS80で認識した目標範囲の上限値よりも大きいか否かを判断する(S83)。
ここで、この判断で肯定結果を得ることは、現在の時間帯の終了時刻における需要家6全体の電力消費量の予測値が目標範囲を上回ることを意味する。かくして、このとき制御指令生成部63は、ステップS82で認識した各制御可能機器8の電力消費の制御量を算出する(S84)。
具体的に、制御指令生成部63は、次式
Figure 2022006689000004
のように、デマンド予測値(kWh)と目標範囲の上限値(kWh)との差分を現在の時間帯の残り時間(h)で除算することにより、現在の時間帯の終了時点までに抑制すべき電力消費量(kW)を算出する。また制御指令生成部63は、この算出結果をステップS82で認識した制御可能機器8の台数で均等割りすることにより、これら制御可能機器8の1台当たりの電力消費の抑制量を算出する。そして制御指令生成部63は、この後ステップS87に進む。
これに対して、制御指令生成部63は、ステップS83の判断で否定結果を得ると、ステップS81で認識したデマンド予測値がステップS80で認識した目標範囲の下限値よりも小さいか否かを判断する(S85)。
この判断で肯定結果を得ることは、現在の時間帯の終了時刻における需要家6全体の電力消費量の予測値が目標範囲を下回ることを意味する。かくして、このとき制御指令生成部63は、ステップS82で認識した各制御可能機器8の電力消費の喚起量(増加量)を算出する(S86)。
具体的に、制御指令生成部63は、次式
Figure 2022006689000005
のように、目標範囲の下限値(kWh)とデマンド予測値(kWh)との差分を現在の時間帯の残り時間(h)により、現在の時間帯の終了時点までに喚起すべき電力消費量(kW)を算出する。また制御指令生成部63は、この算出結果をステップS82で認識した制御可能機器8の台数で均等割りすることにより、これら制御可能機器8の1台当たりの電力消費の喚起量を算出する。そして制御指令生成部63は、この後ステップS87に進む。
これに対して、ステップS85の判断で否定結果を得ることは、現在の時間帯の終了時刻における需要家6全体の電力消費量の予測値が目標範囲内に収まることを意味する。かくして、このとき制御指令生成部63は、何らの処理をすることなくステップS87に進む。
そして制御指令生成部63は、ステップS84又はステップS85を経由してステップS87に進んだ場合には、ステップS82で認識した各制御可能機器8の機器IDと、ステップS84又はステップS86で算出したこれら制御可能機器8の消費電力の制御量(抑制量又は喚起量)とを制御指令として制御指令出力部64に出力する(S87)。そして制御指令生成部63は、この後、この制御指令生成処理を終了する。
また制御指令生成部63は、ステップS85で否定結果を得てステップS87に進んだ場合には、ステップS82で認識した各制御可能機器8の機器IDと、これら制御可能機器8の制御量がすべて「0」である旨の情報とを制御指令出力部64に出力する(S87)。そして制御指令生成部63は、この後、この制御指令生成処理を終了する。
(2-3-8)制御指令出力部の処理
図32は、制御指令出力部64により実行される制御指令出力処理の処理手順を示す。制御指令出力部64は、この図32に示す処理手順に従って、制御可能機器運転計画立案部77により運転計画が立案された各制御可能機器8や、制御指令生成部63により制御量が算出された各制御可能機器8に対して制御指令を出力する。
実際上、制御指令出力部64は、制御指令生成部63からデマンドコントロール対象の制御可能機器8の機器ID及びこれら制御可能機器8の制御量が通知されると、この図32に示す制御指令出力処理を開始し、まず、電力消費量予測システム4にアクセスして、制御可能機器運転計画立案部77が運転計画を立案した各制御可能機器8のうち、現在の時間帯に電力消費を抑制又は喚起すべき各制御可能機器8の機器IDと、これら制御可能機器8の電力消費の抑制又は喚起量(制御量)とを取得する(S90)。
続いて、制御指令出力部は64、制御指令生成部63から通知されたデマンドコントール対象の各制御可能機器8の機器IDと、これら制御可能機器8の制御量とを認識する(S91)。
次いで、制御指令出力部64は、ステップS90で機器IDを取得した各制御可能機器8と、ステップS91で機器IDを認識した各制御可能機器8とに対して、その制御可能機器8の制御量を制御指令としてそれぞれ送信する(S92)。
なお本実施の形態においては、制御可能機器運転計画立案部77が運転計画を立案する制御可能機器8と、制御指令生成部63が制御量を算出する制御可能機器8とが重複しないようにしているが、これらが重複するようにしてもよい。この場合には、このステップS92において、かかる重複する制御可能機器8に対して制御可能機器運転計画立案部77が運転計画に応じた制御量と、制御指令生成部63が算出した制御量との合算値を制御指令としてその制御可能機器8に送信するようにすればよい。
さらに制御指令出力部64は、電力消費量予測システム4にアクセスして、ステップS92で該当する各制御可能機器8にそれぞれ送信した制御指令に応じた制御内容を制御実績データベース73(図7)に登録する(S93)。この際、制御指令出力部64は、制御可能機器運転計画立案部77により立案された運転計画に基づく制御指令を制御可能機器8に送信した場合には、そのときの制御量を制御実績データベース73の電力削減(1)欄73Fに格納し、制御指令生成部63により算出された制御量に応じた制御指令を制御可能機器8に送信した場合には、そのときの制御量を制御実績データベース73の電力削減(2)欄73Gに格納する。
そして制御指令出力部64は、この後、この制御指令出力処理を終了する。
(2-3-9)インバランス精算額演算部の処理
図33は、インバランス精算額演算部83により実行されるインバランス精算額算出処理の処理手順を示す。インバランス精算額演算部83は、この図33に示す処理手順に従って、インバランス精算額を算出する。
実際上、インバランス精算額演算部83は、対象とする時間帯(以下、これを対象時間帯と呼ぶ)の経過後の所定のタイミングでこのインバランス精算額算出処理を開始し、まず、対象時間帯における電力調達量を電力調達量実績データベース81(図17)から取得する(S100)。
続いて、インバランス精算額演算部83は、対象時間帯に目標範囲定義部61から通知された当該対象時間帯の電力消費量の目標範囲の上限値及び下限値を確認する(S101)。またインバランス精算額演算部83は、対象時間帯に含まれる各時刻のすべての電力消費実績を電力消費実績データベース70(図4)から取得する(S102)。
次いで、インバランス精算額演算部83は、ステップS102で取得した対象時間帯に含まれる各時刻の電力消費実績に基づいて、その対象時間帯における実際の需要家6全体の電力消費量を演算する(S103)。この需要家6全体の電力消費量は、ステップS102で取得した電力消費実績における電力消費量をすべて合算することにより算出することができる。
さらにインバランス精算額演算部83は、次式
Figure 2022006689000006
のように、ステップS102で算出した対象時間帯における需要家6全体の実際の電力消費量からステップS100で取得した電力調達量を減算し、その差分にインバランス精算単価を乗算するようにして、その対象時間帯のインバランス精算額を算出する(S104)。
そしてインバランス精算額演算部83は、算出したインバランス精算額をインバランス精算額データベース84に格納し(S105)、この後、このインバランス精算額算出処理を終了する。
(2-3-10)インバランス精算低減額演算部の処理
図34は、インバランス精算低減額演算部85により実行されるインバランス精算減算額演算処理の処理手順を示す。インバランス精算低減額演算部85は、この図34に示す処理手順に従って、対象時間帯のインバランス精算低減額を算出する。
実際上、インバランス精算低減額演算部85は、対象時間帯が経過した後の所定のタイミングでこの図34に示すインバランス精算低減額演算処理を開始し、まず、対象時間帯に含まれる時刻の中からステップS111以降が未処理の時刻を1つ選択する(S110)。
続いて、インバランス精算低減額演算部85は、電力消費実績データベース70(図4)に登録されている電飾消費実績のうち、ステップS110で選択した時刻(以下、これを選択時刻と呼ぶ)が日時欄70B(図4)に格納されているすべての電力消費実績を取得する(S111)。
次いで、インバランス精算低減額演算部85は、制御実績データベース73(図7)に登録されている制御実績のうち、選択時刻が日時欄73D(図7)に格納されている各制御実績の電力削減(2)欄73G(図7)にそれぞれ格納されている電力削減量をすべて取得する(S112)。
さらにインバランス精算低減額演算部85は、需要家6全体の電力消費量を目標範囲に収めるリアルタイムでの制御を行わなかった場合の需要家6全体の電力消費量を計算する(S113)。この電力消費量は、ステップS111で取得した電力消費量と、ステップS112で取得したすべての電力削減量の合計値とを合算することにより算出することができる。
この後、インバランス精算低減額演算部85は、対象時間帯のすべての時刻についてステップS111~ステップS113の処理を実行し終えたか否かを判断する(S114)。そしてインバランス精算低減額演算部85は、この判断で否定結果を得るとステップS110に戻り、この後、ステップS110で選択する時刻を未処理の他の該当する時刻に順次切り替えながら、ステップS110~ステップS114の処理を繰り返す。この繰返し処理により対象時間帯の各時刻における、需要家6全体の電力消費量を目標範囲に収めるリアルタイムでの制御を行わなかった場合の需要家6全体の電力消費量がそれぞれ算出される。
そしてインバランス精算低減額演算部85は、やがて対象時間帯内のすべての時刻についてステップS111~ステップS113の処理を実行し終えることによりステップS114で肯定結果を得ると、需要家6全体の電力消費量を目標範囲に収めるリアルタイムでの制御を行わなかった場合の対象時間帯全体での電力消費量を算出する(S115)。この電力消費量は、ステップS110~ステップS114の繰返し処理で得られた対象時間帯内の各時刻における、需要家6全体の電力消費量を目標範囲に収めるリアルタイムでの制御を行わなかった場合の需要家6全体の電力消費量をすべて合算することにより算出することができる(S116)。
続いて、インバランス精算低減額演算部85は、需要家6全体の電力消費量を目標範囲に収めるリアルタイムでの制御を行わなかった場合のインバランス精算額を算出する(S116)。このインバランス精算額は、ステップS115で算出した対象時間帯の電力消費量から対象時間帯の電力調達量を除算し、その除算結果に対象時間帯のインバランス精算単価を乗算することにより算出することができる。このためインバランス精算低減額演算部85は、対象時間の電力調達量を電力調達量実績データベース81(図17)から取得すると共に、対象時間帯におけるインバランス精算時の電力単価をインバランス精算単価データベース82(図21)から取得してかかるインバランス精算額を算出する。
次いで、インバランス精算低減額演算部85は、対象時間帯について実際に支払ったインバランス精算額をインバランス精算額データベース84(図22)から取得する(S117)。
さらに、インバランス精算低減額演算部85は、ステップS116で算出した需要家6全体の電力消費量を目標範囲に収めるリアルタイムでの制御を行わなかった場合のインバランス精算額からステップS117で取得した実際に支払ったインバランス精算額を減算するようにして対象時間帯のインバランス精算低減額を算出する(S118)。
そしてインバランス精算低減額演算部85は、このようにして算出したインバランス精算低減額をインバランス精算低減額モニタ出力部86に出力し(S119)、このインバランス精算低減額算出処理を終了する。
(3)本実施の形態の効果
以上のように本実施の形態のインバランスリスク低減システム1では、各需要家6がそれぞれ所有する制御可能機器8の充放電、発電又は消費電力の調整能力を踏まえて、予め設定された目的関数を満たすように各時間帯の電力小売事業者の電力調達量をそれぞれ決定するため、かかる電力調達量として適切な値を決定することができる。
また本インバランスリスク低減システム1では、各時間帯において、需要家6全体の直近の電力消費量に基づいてリアルタイムで需要家6全体の現在の時間帯の終了時点における電力消費量を予測し、この電力消費量を、電力消費量予測システム4から通知されたその時間帯の電力調達量に近づけるように、各需要家6が所有する制御可能機器8のうちの一部の制御可能機器8をリアルタイムでデマンドコントロールするため、各時間帯において、電力調達量と、実際に需要家6が消費した電力量とが大きく乖離することを未然に防止することができる。
よって、本インバランスリスク低減システム1によれば、電力調達量を適切な値に設定可能としながら、インバランス精算額を低減させることができる。
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、需要家機器制御事業者及び電力消費量予測事業者を別個の事業者とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これら一方の事業者が他方の事業者を兼ねるようにしてもよい。また、この場合、需要家機器制御システム3及び電力消費量予測システム4を1つのサーバ装置等の情報処理装置により構成するようにしてもよい。
また上述の実施の形態においては、電力消費量予測事業者が、インバランス精算低減額表示画面160(図23)に表示されたインバランス低減額に基づいて、その一部を電力消費量予測事業者及び需要家機器制御事業者に支払うべき報酬額として電力小売事業者に請求するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、かかる報酬の請求から支払いまでを一括して自動で行えるようにインバランスリスク低減システム1を構築するようにしてもよい。
具体的には、インバランス精算低減額演算部85が、算出したインバランス精算減算額に基づいて、電力消費量予測事業者及び需要家機器制御事業者に支払うべき報酬額を電力小売システム2に通知し、電力小売システム2がこの報酬額を電力消費量予測事業者及び需要家機器制御事業者の各口座にそれぞれ振り込むようにインバランスリスク低減システム1を構築すればよい。
本発明は、電力小売事業者のインバランスリスクを低減させ得るインバランスリスク低減システムに適用することができる。
1……インバランスリスク低減システム、2……電力小売システム、3……需要家機器制御システム、4……電力消費量予測システム、6……需要家、7……電力計、8,8A~8C……電力機器、10,20,30……CPU、50……電力消費量予測対象期間設定部、51……ベースロード予測部、52……買い注文出力部、60……許容範囲設定部、61……目標範囲定義部、62……デマンド予測部、63……制御指令生成部、64……制御指令出力部、65……制御指令モニタ出力部、70……電力消費実績データベース、71……制御可能機器設定部、72……機器定義データベース、73……制御実績データベース、74……電力単価予測データベース、75……目的関数設定部、76……CO2排出係数設定部、77……制御可能機器運転計画立案部、78……電力消費量プロファイル生成部、79……対象時間帯電力調達量決定部、80……対象時間帯電力調達量モニタ出力部、81……電力調達量実績データベース、82……インバランス精算単価データベース、83……インバランス精算額演算部、84……インバランス精算額データベース、85……インバランス精算低減額演算部、86……インバランス精算低減額モニタ出力部、90……制御可能機器設定画面、100……電力調達計画生成対象期間設定画面、110……目的関数設定画面、CO2排出係数設定画面、130……対象時間帯電力調達量画面、140……許容範囲、150……デマンドコントロール詳細画面、160……インバランス精算低減額表示画面。

Claims (12)

  1. 電力小売事業者のインバランスリスクを低減させる情報処理システムにおいて、
    前記電力小売事業者と電力の小売契約を締結した各需要家の電力消費量の実績と、各前記需要家がそれぞれ所有する充放電、発電又は消費電力を制御可能な各電力機器における充放電、発電又は消費電力の調整能力とに基づいて、対象とする時間帯における前記電力小売事業者の電力調達量を決定し、決定した前記電力調達量を前記電力小売事業者に通知する第1の情報処理装置と、
    前記対象とする時間帯における前記需要家全体の消費電力量を予測し、前記需要家全体の消費電力量を前記第1の情報処理装置が決定した前記電力調達量に近づけるように、充放電、発電又は消費電力が制御可能な前記電力機器における充放電、発電又は消費する電力量を制御する第2の情報処理装置と
    を備えることを特徴とする情報処理システム。
  2. 前記電力小売事業者が所有し、前記対象とする時間帯における前記需要家全体の電力消費量を予測する第3の情報処理装置をさらに備え、
    前記第1の情報処理装置は、
    前記第3の情報処理装置が予測した前記需要家全体の前記電力消費量を利用して、前記対象とする時間帯における前記電力小売事業者の前記電力調達量を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記第1の情報処理装置は、
    予め設定された目的関数を満たすように、充放電、発電又は消費電力を制御可能な各前記電力機器の運転計画をそれぞれ立案し、立案した各前記運転計画に基づいて対象とする前記時間帯における前記電力小売事業者の前記電力調達量を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  4. 前記第1の情報処理装置は、
    充放電、発電又は消費電力の制御可能な各前記電力機器のうちの一部の前記電力機器について前記運転計画を立案し、
    前記第2の情報処理装置は、
    充放電、発電又は消費電力の制御可能な各前記電力機器のうち、前記運転計画が立案されていない残りの当該電力機器の充放電、発電又は消費する電力量を制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
  5. 前記第1の情報処理装置は、
    前記第2の情報処理装置による前記電力機器が充放電、発電又は消費する電力量の制御により削減されたインバランス精算額を算出し、算出結果に応じた報酬額を提示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  6. 前記第1の情報処理装置は、
    前記第2の情報処理装置による前記電力機器が充放電、発電又は消費する電力量の制御を行わなかった場合のインバランス精算額を算出し、算出した当該インバランス精算額と、実際の前記インバランス精算額との差分を当該制御により削減された前記インバランス精算額として算出する
    ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
  7. 電力小売事業者のインバランスリスクを低減させる情報処理システムにおいて実行される情報処理方法であって、
    前記情報処理システムは、第1及び第2の情報処理装置を有し、
    前記第1の情報処理装置が、前記電力小売事業者と電力の小売契約を締結した各需要家の電力消費量の実績と、各前記需要家がそれぞれ所有する充放電、発電又は消費電力を制御可能な各電力機器における充放電、発電又は消費電力の調整能力とに基づいて、対象とする時間帯における前記電力小売事業者の電力調達量を決定し、決定した前記電力調達量を前記電力小売事業者に通知する第1のステップと、
    前記第2の情報処理装置が、前記対象とする時間帯における前記需要家全体の消費電力量を予測し、前記需要家全体の消費電力量を前記第1の情報処理装置が決定した前記電力調達量に近づけるように、充放電、発電又は消費電力が制御可能な前記電力機器における充放電、発電又は消費する電力量を制御する第2のステップと
    を備えることを特徴とする情報処理方法。
  8. 前記情報処理システムは、
    前記電力小売事業者が所有し、前記対象とする時間帯における前記需要家全体の電力消費量を予測する第3の情報処理装置をさらに有し、
    前記第1のステップにおいて、前記第1の情報処理装置は、
    前記第3の情報処理装置が予測した前記需要家全体の前記電力消費量を利用して、前記対象とする時間帯における前記電力小売事業者の前記電力調達量を決定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理方法。
  9. 前記第1のステップにおいて、前記第1の情報処理装置は、
    予め設定された目的関数を満たすように、充放電、発電又は消費電力を制御可能な各前記電力機器の運転計画をそれぞれ立案し、立案した各前記運転計画に基づいて対象とする前記時間帯における前記電力小売事業者の前記電力調達量を決定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理方法。
  10. 前記第1のステップにおいて、前記第1の情報処理装置は、
    充放電、発電又は消費電力の制御可能な各前記電力機器のうちの一部の前記電力機器について前記運転計画を立案し、
    前記第2のステップにおいて、前記第2の情報処理装置は、
    充放電、発電又は消費電力の制御可能な各前記電力機器のうち、前記運転計画が立案されていない残りの当該電力機器の充放電、発電又は消費する電力量を制御する
    ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理方法。
  11. 前記第1の情報処理装置が、前記第2の情報処理装置による前記電力機器が充放電、発電又は消費する電力量の制御により削減されたインバランス精算額を算出し、算出結果に応じた報酬額を提示する第3のステップをさらに備える
    ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理方法。
  12. 前記第3のステップにおいて、前記第1の情報処理装置は、
    前記第2の情報処理装置による前記電力機器が充放電、発電又は消費する電力量の制御を行わなかった場合のインバランス精算額を算出し、算出した当該インバランス精算額と、実際の前記インバランス精算額との差分を当該制御により削減された前記インバランス精算額として算出する
    ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理方法。
JP2020109067A 2020-06-24 2020-06-24 情報処理システム及び方法 Active JP7481923B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020109067A JP7481923B2 (ja) 2020-06-24 2020-06-24 情報処理システム及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020109067A JP7481923B2 (ja) 2020-06-24 2020-06-24 情報処理システム及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022006689A true JP2022006689A (ja) 2022-01-13
JP7481923B2 JP7481923B2 (ja) 2024-05-13

Family

ID=80110552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020109067A Active JP7481923B2 (ja) 2020-06-24 2020-06-24 情報処理システム及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7481923B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6512510B2 (ja) 2015-03-11 2019-05-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 給電調整装置、給電調整方法、およびプログラム
JP6659602B2 (ja) 2017-02-08 2020-03-04 株式会社東芝 電力管理装置
JP7179500B2 (ja) 2018-06-06 2022-11-29 株式会社東芝 蓄電池管理装置、蓄電池管理方法および蓄電池管理プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP7481923B2 (ja) 2024-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang et al. Day-ahead optimal bidding and scheduling strategies for DER aggregator considering responsive uncertainty under real-time pricing
Mnatsakanyan et al. A novel demand response model with an application for a virtual power plant
Li et al. Risk-constrained bidding strategy with stochastic unit commitment
KR101846026B1 (ko) 사전 전력수요예측에 의한 전력수요관리 방법 및 시스템
JP6257538B2 (ja) 電力需給調整要請量決定装置及びその方法
JP5480216B2 (ja) 蓄電池貸出容量決定装置および蓄電池貸出容量決定方法
Yu et al. Modeling and prioritizing dynamic demand response programs in the electricity markets
WO2016013089A1 (ja) 需給制御装置、充放電制御装置、蓄電装置、需給制御システムおよび需給制御方法
US11164126B2 (en) Cost optimization of a central energy facility with block-and-index rate structure
JP2009124885A (ja) 電力需給調整支援システム
CN101159046A (zh) 后援电力购入量预约支援系统
JP6763193B2 (ja) 需給計画装置、需給計画方法及びプログラム
WO2015121937A1 (ja) 電力融通管理システムおよび電力融通管理方法
Fontana et al. A MCDM model for urban water conservation strategies adapting simos procedure for evaluating alternatives intra-criteria
JP5805781B2 (ja) 電力需給計画生成装置及び電力需給計画生成方法
JP2014092944A (ja) 需要計画管理システム
KR102350298B1 (ko) 에너지 관리 시스템 및 그 관리 방법
Minniti et al. Development of grid-flexibility services from aggregators a clustering algorithm for deploying flexible DERs
Nalini et al. OpenTUMFlex: A flexibility quantification and pricing mechanism for prosumer participation in local flexibility markets
JP2022006689A (ja) 情報処理システム及び方法
JP2018061314A (ja) デマンドレスポンス計画システム、デマンドレスポンス計画方法、及びデマンドレスポンス計画プログラム
Valogianni et al. Multiple Vickrey auctions for sustainable electric vehicle charging
Badri et al. A short‐term optimal decision making framework of an electricity retailer considering optimized EVs charging model
JP2003324846A (ja) 電力料金契約方式の選択方法および選択支援システム
KR102638339B1 (ko) 지능형 수요 반응 입찰 관리 시스템 및 그 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230626

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240426