JP2022002129A - 触力覚情報提示システム - Google Patents

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JP2022002129A JP2021160868A JP2021160868A JP2022002129A JP 2022002129 A JP2022002129 A JP 2022002129A JP 2021160868 A JP2021160868 A JP 2021160868A JP 2021160868 A JP2021160868 A JP 2021160868A JP 2022002129 A JP2022002129 A JP 2022002129A
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則雄 中村
Norio Nakamura
夏雄 香田
Natsuo Koda
浩司 大崎
Koji Osaki
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】振動の組合せにより、誘起される錯覚現象を実現でき、トリガー変位、特性誘起刺激・トリガー刺激、誤解(誤認)振動、錯覚に関する相乗効果、子音・母音的な変位構成、錯覚現象データベースを提供することにある。【解決手段】触力覚情報提供システムは、触力覚提示装置が、前記物体により及び又は物体への刺激を提示し、そして操作者の操作に合わせて物体に印加される刺激を制御して触力覚を生成する。物体に振幅、変位、変形の少なくとも1つを提示する。導感覚の感覚を合成する感覚合成・誘導装置であり、感覚合成・誘導装置は、前記物体にスウィープ変位を備える変位により圧覚、力覚、錯覚の少なくとも1つを生成する。【選択図】図8

Description

本発明は、感覚特性を利用した触力覚情報提示システムに関する。
特開2005−190465公報には、人に仮想物体の存在や衝突の衝撃力を与える従
来の非接地型で身体内にベースがないマンマシンインタフェースにおいて、触力覚感覚提
示機の物理的特性だけでは提示し得ない、同一方向にトルクおよび力などの触力覚感覚を
連続的に提示できるシステムが開示されている。
この特許出願は、以下の構成を備える。触力覚提示機触力覚提示機は、制御装置により
、触力覚提示機中の1個以上からなるアクチュエータの変位が制御され、その物理特性で
ある変位、力、トルクが制御されることによって、ユーザにその変位、力、トルクなどの
様々な触力覚情報を知覚させる。この触力覚情報提示システムは、人間の感覚特性、もし
くは錯覚を利用して適切に物理量を制御することにより、物理的には存在し得ない力、も
しくは触力覚的感覚物理特性を人に体感させる。
特開2005−190465号公報
上述の点に鑑み、従来技術では、物理的方法のみによって触力覚情報を提示する場合の
制限や感覚強度や明瞭さなどに欠点があり、本発明の目的は、変位、変位パターン、波形
の組合せにより、誘起される錯覚現象を実現し、触覚方向性の弁別が悪く、Z方向の指押
し込み圧によってY方向の変位、変位パターン、波形をZ方向の変位、変位パターン、波
形と錯覚するような、トリガー変位、特性誘起刺激・トリガー刺激、誤解(誤認)へに、
錯覚に関する相乗効果、子音・母音的な波形構成、錯覚現象データベースを提供すること
にある。
本発明に係る触力覚情報提示システムは、物体と、該物体は、実物体又は仮想物体であ
り、物体により及び又は物体への位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、
振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性の少なくとも1つを備える刺激を検知
するセンサと、前記物体に操作者の感覚特性及び又は錯覚を適用して、該操作者に実際の
該物体を操作したかのような触力覚を提示する触力覚提示装置と、該触力覚提示装置をセ
ンサからの刺激を基に制御する触力覚提示制御装置と、前記触力覚提示制御装置は、人の
身体に印加される刺激量と感覚量との関係を示す感覚特性が、非線形及び又は錯覚である
ことを利用して刺激を制御して触力覚情報を提示し、前記感覚特性は、前記操作者に与え
られる刺激量及び操作者の操作によってもたらされる刺激量の少なくとも1つの刺激量と
操作者に提示される感覚量とを備え、該感覚量は物理的に存在し得ない感覚量であり、こ
こで、前記触力覚提示装置は、前記物体により及び又は物体への刺激を提示し、そして操
作者の操作に合わせて物体に印加される刺激を制御して触力覚を生成してなる。
触力覚システムにおいて、前記タッチパネルは、複数個に区画されてアレイ状、ドット
状、画素の少なくとも1つに配設され各タッチパネルは独立して制御される。
触力覚情報提示システムにおいて、物体は、タッチパネルであり、該タッチパネル毎に
異なる触覚及び又は力覚を生成する。
本発明に係る触力覚情報提示システムは、物体と、該物体は、実物体又は仮想物体であ
り、物体により及び又は物体への位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、
振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性の少なくとも1つを備える刺激を検知
するセンサと、前記物体に操作者の感覚特性及び又は錯覚を適用して、該操作者に実際の
該物体を操作したかのような触力覚を提示する触力覚提示装置と、該触力覚提示装置をセ
ンサからの刺激を基に制御する触力覚提示制御装置と、前記触力覚提示制御装置は、人の
身体に印加される刺激量と感覚量との関係を示す感覚特性が、非線形及び又は錯覚である
ことを利用して刺激を制御して触力覚情報を提示し、前記感覚特性は、前記操作者に与え
られる刺激量及び操作者の操作によってもたらされる刺激量の少なくとも1つの刺激量と
操作者に提示される感覚量とを備え、該感覚量は物理的に存在し得ない感覚量であり、こ
こで、前記触力覚提示装置は、前記物体に振幅、変位、変形の少なくとも1つを提示して
なる。
触力覚情報提示システムにおいて、前記タッチパネルは、複数個に区画されてアレイ状
、ドット状、画素の少なくとも1つに配設され、各タッチパネルは独立して制御される。
触力覚情報提示システムにおいて、前記触力覚提示装置は、前記物体の生じる振幅、変
位及び又は変形に応じて触力覚を提示する。
触力覚情報提示システムにおいて、前記触力覚提示装置は、位置、位相、時間の少なく
とも1つごとに前記物体に振幅、変位、変形の少なくとも1つを6次元で誘導させる。
触力覚情報提示システムにおいて、前記触力覚提示装置は、物体の接線と直角に、平行
に、又は任意の角度に振幅、変位、変形の少なくとも1つを生じる。
本発明に係る触力覚情報提示システムは、物体と、該物体は、実物体または仮想物体で
あり、物体により及び又は物体への位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転
、振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性の少なくとも1つを備える刺激を検
知するセンサと、前記物体に操作者の感覚特性及び又は錯覚を適用して、該操作者に実際
の該物体を操作したかのような触力覚を提示する触力覚提示装置と、該触力覚提示装置を
センサからの刺激を基に制御する触力覚提示制御装置と、前記触力覚提示制御装置は、人
の身体に印加される刺激量と感覚量との関係を示す感覚特性が、非線形及び又は錯覚であ
ることを利用して刺激を制御して触力覚情報を提示し、前記感覚特性は、前記操作者に与
えられる刺激量及び操作者の操作によってもたらされる刺激量の少なくとも1つの刺激量
と操作者に提示される感覚量とを備え、該感覚量は物理的に存在し得ない感覚量であり、
ここで、前記触力覚提示装置は、誘導感覚の感覚を合成する感覚合成・誘導装置であり、
該感覚合成・誘導装置は、前記物体にスウィーブ変位を備える変位により圧覚、力覚、錯
覚の少なくとも1つを生成してなる触力覚電子デバイス。
変位の組合せにより、誘起される錯覚現象を実現でき、トリガー変位、特性誘起刺激・
トリガー刺激、誤解(誤認)変位、錯覚に関する相乗効果、子音・母音的な変位・振動構
成、錯覚現象データベースを提供することができる。
触力覚ディスプレイのシステムを示す概略図 触力覚アクチュエータの変位の制御を示す 錯角現象を説明する概略図 他の錯角現象を示す さらに他の錯角現象を さらに他の錯角現象を 指の押込み方法を説明する概略図 他の指の押込み方法を説明する概略図 さらに他の指の押込み方法を説明する概略図 さらに指の押込み方法を説明する概略図 さらに指の押込み方法を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 触覚アクチュエータの振動制御を説明する概略図 波形制御の仕方を説明する概略図 波形制御の仕方を説明する概略図 波形制御の仕方を説明する概略図 アクチュエータ制御方法を説明する概略図 アクチュエータ制御方法を説明する概略図 アクチュエータ制御方法を説明する概略図 感覚特性を説明する概略図 感覚特性を説明する概略図 感覚特性を説明する概略図 感覚特性を説明する概略図 感覚特性を説明する概略図 制御方法を説明する概略図 物性の非線形制御を説明する概略図 アクチュエータの制御方法を説明する概略図 装着方法を説明する概略図 装着方法を説明する概略図 実装方法を説明する概略図 アクチュエータの制御方法を説明する概略図 タッチパネルの構成を説明する概略図 タッチパネルの構成を説明する概略図 タッチパネルの構成を説明する概略図 タッチパネルの構成を説明する概略図 タッチパネルの構成を説明する概略図 タッチパネルの構成を説明する概略図 タッチパネルの構成を説明する概略図 タッチパネルの構成を説明する概略図 装着部位を説明する概略図 制御配線を説明する概略図 制御配線を説明する概略図 触力覚ディスプレイのシステムを説明する概略図 タッチパネルモジュールを説明する概略図 タッチパネルモジュールを説明する概略図 錯角現象を説明する概略図 錯力覚デバイスモジュールを説明する概略図 錯力覚デバイスモジュールを説明する概略図 錯力覚デバイスを説明する概略図 錯力覚デバイスを説明する概略図 タッチパネルモジュールを説明する概略図 タッチパネルモジュールを説明する概略図 タッチパネルモジュールを説明する概略図 タッチパネルモジュールを説明する概略図 タッチパネルモジュールを説明する概略図 液晶タッチパネルモジュールを説明する概略図 液晶タッチパネルモジュールを説明する概略図 液晶タッチパネルモジュールを説明する概略図 液晶タッチパネルモジュールを説明する概略図 液晶タッチパネルモジュールを説明する概略図 マルチタッチ用アレイユニットを説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 マルチタッチ感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 ボタン形状感覚生成を説明する概略図 ボタン形状感覚生成を説明する概略図 ボタン感覚生成を説明する概略図 ボタン間の誘導感覚制御を説明する概略図 ボタン間の誘導感覚制御を説明する概略図 ボタン間の誘導感覚制御を説明する概略図 ボタン間の誘導感覚制御を説明する概略図 スライダによる触力覚制御を説明する概略図 スライダによる触力覚制御を説明する概略図 静摩擦・動摩擦制御方法を説明する概略図 静摩擦・動摩擦制御を説明する概略図 静摩擦制御を説明する概略図 静摩擦制御を説明する概略図 静摩擦制御を説明する概略図 動摩擦制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 波形制御を説明する概略図 デバイスサイズを説明する概略図 デバイスサイズを説明する概略図 質感構造を説明する概略図 質感構造を説明する概略図 波形制御を説明する概略図 デジタルマウスを説明する概略図 個人特性の測定を説明する概略図 アクチュエータ制御を説明する概略図 プロファイリングを説明する概略図 診断シミュレーションを説明する概略図 遠隔同期を説明する概略図 触力覚情報提示システムの応用を説明する概略図
本発明に係る触力覚情報提示システムは、以下を備える。触力覚情報提示システムは、
物体と、該物体は、実物体又は仮想物体であり、物体により及び又は物体への位置、速度
、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性
、弾性の少なくとも1つを備える刺激を検知するセンサと、前記物体に操作者の感覚特性
及び又は錯覚を適用して、該操作者に実際の該物体を操作したかのような触力覚を提示す
る触力覚提示装置と、該触力覚提示装置をセンサからの刺激を基に制御する触力覚提示制
御装置と、前記触力覚提示制御装置は、人の身体に印加される刺激量と感覚量との関係を
示す感覚特性が、非線形及び又は錯覚であることを利用して刺激を制御して触力覚情報を
提示し、前記感覚特性は、前記操作者に与えられる刺激量及び操作者の操作によってもた
らされる刺激量の少なくとも1つの刺激量と操作者に提示される感覚量とを備え、該感覚
量は物理的に存在し得ない感覚量である。
前記触力覚提示装置は、前記物体により及び又は物体への刺激を提示し、そして操作者
の操作に合わせて物体に印加される刺激を制御して触力覚を生成してなる。
タッチパネルは、複数個に区画されてアレイ状、ドット状、画素の少なくとも1つに配
設され、各タッチパネルは独立して制御される。
物体は、タッチパネルであり、該タッチパネル毎に異なる触覚及び又は力覚を生成する
前記触力覚提示装置は、前記物体に振幅、変位、変形の少なくとも1つを提示してなる
タッチパネルは、複数個に区画されてアレイ状、ドット状、画素の少なくとも1つに配
設され、各タッチパネルは独立して制御される。
前記触力覚提示装置は、前記物体の生じる振幅、変位及び又は変形に応じて触力覚を提
示する。
触力覚提示装置は、位置、位相、時間の少なくとも1つごとに前記物体に振幅、変位、
変形の少なくとも1つを6次元誘導をさせる。
前記触力覚提示装置は、物体の接線と直角に、平行に、又は任意の角度に振幅、変位、
変形の少なくとも1つを生じる。
前記触力覚提示装置は、誘導感覚の感覚を合成する感覚合成・誘導装置であり、該感覚
合成・誘導装置は、前記物体にスウィーブ変位を備える変位により圧覚、力覚、錯覚の少
なくとも1つを生成してなる。
図8は、触力覚ディスプレイ・パネルのシステムの構成図を示す。触力覚ディスプレイ
のシステムは、パネル、ディスプレイで触力覚圧覚、触覚、力覚を備える触力覚を再現す
る。指の動きに合わせて変位もしくは変位パターン、波形が制御される。平板な物体であ
るのに深さ感のある立体的な感触が得られる。異なる方向の変位、変位パターン、波形で
あるのに圧覚・力覚が提示される。ボタン、スライダ、ダイヤル、スイッチに適用しても
よい。
触力覚ディスプレイ・パネルのシステムは、コントローラと触力覚アクチュエータを備
える。触力覚アクチュエータは、コントローラにセンサ信号を供給し、コントローラは、
触力覚アクチュエータに制御信号を供給する。センサ信号は、物体により及び又は物体へ
の位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、圧力、湿度
、温度、粘度、弾性の少なくとも1つを備える刺激を備える。
コントローラは、制御アルゴリズムで駆動し、指の動きに合わせて、変位、運動量、振
動、振幅、変位を備える刺激強度を時間変化させる。制御信号は、力情報、振幅情報の駆
動電圧により生成される。
アクチュエータは、モータ、偏心モータ、リニアモータ、静電モータ、分子モータ、ピ
エゾ、人口筋肉、記憶合金、コイル、ボイスコイル、圧電素子、磁力、静電気、その他、
変位、振動を発生するものであればよい。
触力覚ディスプレイ・パネルは、身体のどの部位にも装着が可能である(図58参照)
本システムは、操作者の感覚特性、錯覚を適用して、操作者に実際の物体を操作したか
のような触力覚情報を提示する。具体的には、センサで検知された刺激を基に制御され、
人の身体に印加される刺激量と感覚量との関係を示す感覚特性が、非線形や錯覚であるこ
とを利用して刺激を制御して触力覚情報が提示される。感覚特性は、前記操作者に与えら
れる刺激量及び操作者の操作によってもたらされる刺激量の少なくとも1つの刺激量と操
作者に提示される感覚量とを備え、感覚量は物理的に存在し得ない感覚量である。
ここで、システムは、物体から、もしくは、物体への刺激を提示し、そして操作者の操
作に合わせて操作者に印加される刺激が制御される。最小限の触力覚情報提示システムは
、触力覚アクチュエータおよびコントローラから構成されている。触力覚アクチュエータ
に取り付けられたセンサにより、センサにおける位置、速度、加速度、形状、変位、変形
、振幅、回転、振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性が測定され、その情報
がコントローラに送られて、触力覚アクチュエータを制御するための制御信号が計算され
て、触力覚アクチュエータに送られ、触力覚アクチュエータが制御される。
触力覚アクチュエータは、パネル型およびディスプレイ型のセンサ機能および提示機能
を備え、コントローラにおいて、指や掌などの身体の動きにともなう、変位、運動量、振
動振幅、変位刺激、振動刺激、刺激強度の時間変化などが計算され、制御アルゴリズムに
基づき、センサでモニタされた指や掌などの身体の動きや圧力などに合わせて、触力覚ア
クチュエータの位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク
、圧力、湿度、温度、粘性、弾性などが制御され、ヒトなどに、圧覚、触覚、力覚などの
触力覚情報が提示される。
制御信号は、力情報(t)、振幅情報(t)などが駆動電圧等で表現されており、アク
チュエータは、モータ、ピエゾ、人工筋肉、記憶合金、分子モータ、静電、コイル、磁力
、静電気、その他、変位・振動を発生するものならば、デバイス・動作原理は問われない
。その結果、平面、曲面、立体形状で構成されたパネル、ディスプレイが、筐体等に、固
定もしくは微小振動するように設置されているにも関わらず、差し込み感、押込み感、め
り込み感、深さ感、押し戻され感、浮き上がり感、振動・振幅の収束感、振動・振幅の残
響感、変位・移動の方向感覚、ズブズブ感、硬さ感、ソフト感、立体的な感触が感じられ
る。物理的には、そのような感覚が再生・提示されていないにも関わらず、感覚的にはそ
のような感覚、および、身体的な反応・反射が体験される。
その結果、情報端末等において、平面・平坦なパネルにも関わらず、ボタン、スライダ
、ダイヤル、スウィッチ、操作パネルなどの物体の操作感触がリアルに得られることが可
能となる。
図9は、触力覚アクチュエータの変位制御の概略図を示す。触力覚アクチュエータは、
並進と回転について、6自由度を有しており、変位、振幅、速度、加速度、位相差を自在
に制御できる。また、変位、変位パターン、波形、振動の刺激以外でも電気刺激、クーロ
ン力等の刺激を制御できる。
図10−1〜図10−4、図11、図12、図13は、錯角現象を示す装置の概略図を
示す。該図において、この装置は、基材上にアクチュエータ、その上にタッチパネル及び
物体の変位、圧力、加速度等を検知し、位置、回転、テンソルを計測するセンサを備える
。タッチパネルは、y方向に変位するが、ボタンのz方向にへこみ・押込みが感じられる
図10−1に、錯覚現象のない通常の動作を示す。触力覚アクチュエータの基本ユニッ
トは、タッチパネル、センサ、アクチュエータから構成されている。タッチパネル、およ
びセンサにおいて、位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、ト
ルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性などが、スカラー、ベクトル、もしくはテンソルと
して、計測される。
アクチュエータは、位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、
トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性などが、スカラー、ベクトル、もしくはテンソル
として、提示される。タッチパネルは通常硬く変形しないことが多く、操作者が、タッチ
パネルを押込圧Pで押し込むと、タッチパネルはZ方向には変位、変形せずにZ=0が保
たれる。押込圧Pが増加するとともに、操作者の指先が変形し、押込みの圧力を知覚する
が、沈み込み変位Z(=0)、および沈込感覚Sz(=0)は感じられない。
本特許では、指先での触力覚情報の知覚について説明をするが、特に指先に限らず、操
作者の全身、身体の至るところを想定している。
図10−2に、錯覚現象のある場合の動作を示す。タッチパネルは通常硬く変形しない
ことが多く、操作者が、タッチパネルを押込圧Pで押し込むと、タッチパネルはZ方向に
は変位、変形せずにZ=0が保たれる。
ここで、通常とは異なり、アクチュエータによって、タッチパネルをY方向に変位(Y
)させると、沈み込み変位Z(=0)がないにも関わらず、押込圧Pの増加の知覚ととも
に、Z方向に沈込感覚Szが感じられる。タッチパネルをX方向に変位(X)させた場合
も、同じく、Z方向に沈込感覚Szが感じられる。ただし、指先の指し示す方向(Y)と
、タッチパネルの変位方向が一致しない場合は、変位方向への移動を弱く知覚することも
ある。指先および指の沈み込みの方向により、タッチパネルの変位方向を調整すると、錯
覚が効果的となる。
ここでの現象は、Y方向の変位が、Z方向への沈み込み感覚に知覚される錯覚であり、
軸間、動作向を越えた錯覚現象(Cross−Direction効果)である。Y方向
の変位は、所望の触感・感触に合わせた、様々な変位パターンが存在している。直線的な
増加・減少や、正弦波的な振動、基本周波数成分の組合せにとどまらず、シンセサイザー
で楽器の音色や音楽を創造するかのように、任意波形のデザイン、振幅変調、周波数変調
、畳み込み、およびその組合せなどによって、様々な触感・感触を表現することができる
錯覚パターンは、押し込み圧力方法(3方向)×アクチュエータ変位方向(3方向)の
9パターンの組み合わせが備える。さらに、回転パターンを備える。また、中間の方向も
あるので、その組合せは、無限となる。並進的な変位の他に、回転的な変位の場合もある
図10−3に、ラッチ・連続的な錯覚現象の動作を示す。ここで、アクチュエータによ
って、タッチパネルをY方向に階段的に変位(Y)させると、沈み込み変位Z(=0)が
ないにも関わらず、押込圧Pの増加の知覚とともに、変位(Y)の階段的変化にともない
、Z方向にズブズブと階段的な沈込感覚Szが感じられる。
図10−4に、ラッチ・連続的な錯覚現象の動作を示す。ここで、アクチュエータによ
って、タッチパネルをY方向に変位(Y)を繰り返すと、沈み込み変位Z(=0)がない
にも関わらず、押込圧Pの増加の知覚とともに、変位(Y)の変化にともない、Z方向に
ズブズブと沈込感覚Szが感じられる。押込み変位(Y)が感じられにくい条件が存在す
る。
該図は、押し込み、押し込み圧、変位、沈み込み感覚をそれぞれ示す。図11は、位相
が遅れて変位が現れる。タッチパネルは通常硬く変形しないことが多く、操作者が、タッ
チパネルを押込圧Pで押し込むと、タッチパネルはZ方向には変位、変形せずにZ=0が
保たれる。ここで、通常とは異なり、アクチュエータによって、押込圧Pの増加に対して
位相を遅らせて、タッチパネルをY方向に変位(Y)させると、沈み込み変位Z(=0)
がないにも関わらず、Y方向に変位(Y)にともない、Z方向に沈込感覚Szが感じられ
る。変位(Y)の増加が開始するまでは、仮想ボタンの押込みに対する抗力が提示され、
抗力の最大値である押込感覚Sz(≠0)が、仮想ボタンの硬さとして提示される。
図12は、変位が持続せずピークを示した後に変位がゼロになる。ここで、アクチュエ
ータによって、タッチパネルをY方向に往復的に変位(Y)させると、沈み込み変位Z(
=0)がないにも関わらず、押込圧Pの増加、変位(Y)の変化にともない、Z方向に「
カチッ」といったボタンのような沈込感覚Szが感じられる。
図13は、変位がプラス方向のピークとマイナス方向のピークを示した後にゼロになる
。ここで、アクチュエータによって、タッチパネルをY方向に往復的に変位(Y)させる
と、沈み込み変位Z(=0)がないにも関わらず、押込圧Pの増加、変位(Y)の変化に
ともない、Z方向に「カチッ」といったボタンのような沈込感覚Szが感じられる。
図14から図18は、物体(パネル)により及び又は物体への刺激である指の押込み方
法を示す概略図である。図14は、操作者が、タッチパネルを押込圧Pで押し込み、アク
チュエータによって、タッチパネルがZ方向に変位すると、Z方向に沈込感覚Spが感じ
られる。図15及び図16は、段階的なボタンの押込みにより、パネルのわずかなボタン
抵抗の刺激、瞬時に反応、応答の良い刺激、ボタン感触後カチッとした刺激、ボタン存在
なく壁だけが感じられる刺激の提示をそれぞれ示す。図17は、段階的なボタンの押込み
により、パネルが動く刺激、パネルが静止する刺激、指とパネルとの感覚刺激の提示をそ
れぞれ示す。図18は、ボタンの押込みにより、パネルに生じる三角波、サイン波の刺激
の提示を示す。
図20から図25は、刺激としてパネルに印加される変位・振幅の制御を示す概略図で
ある。図20は、パネルを真下に押下げ際にパネルが変位して三角波を形成する。この変
位により感覚的指の深行感刺激、物理的指への張力刺激、感覚的指への抵抗感刺激が提示
される。図21は、パネルを無自覚に移動させた際の押し下げ際にパネルが変位して三角
波を形成する。この変位により感覚的指の進行感刺激、物理的指への張力刺激、感覚的指
への奥行感刺激が提示される。図22は、パネルにボタン特性である粘弾性刺激を与えた
際にパネルが変位して三角波を形成する。この変位によりパネルに感覚的指の進行感刺激
、物理的指への張力刺激、感覚的指への反応感が提示される。
図23は、パネルに人口皮膚感覚である粘弾性刺激を与えた際にパネルが変位して三角
波を形成する。この変位によりパネルに感覚的指の進行感刺激、物理的指への張力刺激、
感覚的指への反力感が提示される。
図24は、パネルに刺激を与えた際にパネルが変位して三角波を形成する。パネルの変
位をそれぞれ示す。ここで、アクチュエータによって、タッチパネルをY方向に変位(Y
)させると、沈み込み変位Z(=0)がないにも関わらず、押込圧Pの増加、変位(Y)
の変化にともない、Z方向にボタンのような沈込感覚Szが感じられる。Y方向の変位(
Y)のさせ方によって、Z方向に、「ズブッ」沈み込む感覚、「カチッ」「カッチ」とい
ったボタンのような感覚Szが感じられる。
図25は、パネルに刺激を与えた際にパネルの変位がサイン波を形成する。パネルの変
位をそれぞれ示す。ここで、アクチュエータによって、タッチパネルをY方向に変位(Y
)、正弦波的に変化させると、沈み込み変位Z(=0)がないにも関わらず、押込圧Pの
増加、変位(Y)の変化にともない、Z方向にボタンのような沈込感覚Szが感じられる
。Y方向の変位(Y)のさせ方によって、Z方向に、「ズブッ」沈み込む感覚、「カチッ
」「カッチ」といったボタンのような感覚Szが感じられる。
図26〜図30は、触力覚アクチュエータの変位、変位パターン、波形、振動の一例で
ある、波形制御の概略図を示す。触力覚アクチュエータは、波形振幅、振動振幅、速度、
加速度、位相差を自在に制御することで、任意の方向に、任意の変位・波形パターンを生
成できる。
図27は、波形を非対称に加減速することで力覚を発生する変位波形を示す。図28は
、波形を非対称に加減速することができる力覚を発生する加減速波形を示す。図29は、
パネルを短時間波形変動させてクリック感を出す場合、1波形ごとに周波数を変えて感触
を変える加速スウィープ(クリック感)波形を示す。パターン減速波形とパターン加速波
形を発生させる。図30は、波形の位相は固定で加減速位置を入れ替える加減速シフト波
形、加減速位置は固定で波形の位相を入れ替える位相シフト波形の概略図を示す。波形は
、速度、位相波形が制御される。
図31は、力覚に関する感覚特性を用い、2つの偏心回転子A912および偏心回転子
B913の回転を位相同期させて変位を合成した触力覚情報提示方法を示す図である。
ここで、(図31(b))は、(図31(a))の2つの偏心回転子A912および偏
心回転子B913を同方向で180度位相が遅れて同期回転させた場合を模式化したもの
である。この同期回転の結果、偏心のないトルク回転を合成することができる。
(図31(c))は感覚特性931が対数関数的な特性の場合を模式化したものであり
、感覚特性931は感覚特性211と同様に刺激である物理量932に対してその感覚量
933が対数などの非線形特性であることを示している。この感覚特性931上の、動作
点A934で正のトルクを発生し、動作点B935で逆方向の負のトルクを発生した場合
を考えると、トルク感覚944は(図31(d))のように表わされる。トルク943は
回転子の回転速度942の時間微分に比例する。動作点A934、および動作点B935
で動作させると、トルク感覚944が知覚される。
トルク943は、物理的に1サイクルで初期状態948に戻り、その積分値はゼロとな
っている。しかし、感覚量であるトルク感覚944の感覚的積分値はゼロになるとは限ら
ない。動作点A934および動作点B935を適切に選択して、動作点A継続時間945
および動作点B継続時間946を適切に設定することで、任意の方向に自在にトルク感覚
を提示し続けることができる。
以上のことは、トルク回転に限らず回転や並進の変位の時や、感覚特性931が指数関
数的な場合などの非線形特性を示す時にも成立する。(図31(c))の感覚特性931
が閾値を持つ場合も、同様のトルク感覚が生じ、片方の方向のみにトルク感覚を間欠的に
提示し続けることができる。
図32(a)は、位相パターンの初期位相(θi)によって誘起・知覚される錯触力覚
の方向を示している。錯触力覚デバイス107は、図32(b)の回転開始の初期位相(
θi)を変えることにより、偏心回転子で合成される運動量の変化によって誘起される錯
触力覚の方向1202を、初期位相(θi)の方向に制御することができる。例えば、図
32(c)のように初期位相(θi)を変えることにより、平面内360°の任意の方向
に誘起できる。このとき、錯触力覚インタフェース装置101自身の重さが重い場合、錯
触力による上向きの力感覚1202と重力による下向きの力感覚1204とが打ち消され
て浮き上がる浮力感覚1202が得られにくく、重く感じられてしまうことがある。その
時には、錯触力覚による上向き方向を重力方向の反対方向から僅かにずらして錯触力覚1
203を誘起させることで、重力による浮上感覚の減少・阻害を抑制することができる。
重力方向と反対方向に提示したい場合には、重力方向と180°+α°及び180°−α
°とわずかに鉛直からずれた方向に交互に錯触力覚を誘起する方法もある。
図33(a)〜図33(f)は、基本的な触力覚の感覚、錯触力覚の感覚を提示する、
錯触力デバイス(触力デバイス)の制御の一例を示している。図33(a)は、錯触力覚
デバイス107において回転力を発生する方法を模式的に示したものであり、図33(d
)は、並進力を発生する方法を模式的に示したものである。図33(a)の2つの偏心錘
814の回転は、位相180°遅れて同じ方向に回転している。これに対して、図33(
d)では、お互いに反対方向に回転している。
(1)図33(b)のように、2つの偏心回転子を180度の位相遅れで同方向に同期回
転させた場合、2つの偏心回転子が点対称となり重心と回転軸中心が一致することにより
、偏心のない等トルクの回転が合成される。これにより、回転力感覚を提示することがで
きる。しかし、角運動量の時間微分がトルクであり、一定方向に連続してトルクを提示し
続けるためには、モータの回転数を連続的に加速し続ける必要があり、現実的には連続的
に提示することは困難である。
(2)図33(c)のように、角速度ω1及び角速度ω2によって同期制御することによ
り、一定方向に連続的な回転力の錯触力覚感覚(連続トルク感覚)が誘起される。(3)
図33(e)のように、反対方向に一定角速度で同期回転させた場合、初期位相θi12
01を制御することで任意の方向に直線的に振動する力(単振動)が合成できる。
(4)図33(f)のように、錯触力覚に関する感覚特性に従い、角速度ω1及び角速度
ω2によって反対方向に同期回転させた場合、一定方向に連続的な並進力の錯触力覚感覚
(連続力感覚)が誘起される。錯触力覚インタフェース装置101において、図33(c
)及び図33(f)のように、人間の感覚特性に合わせて回転速度(角速度)及び位相同
期を的確に制御すれば、2種類の角速度(ω1、ω2)の組み合わせだけでも錯触力覚を
誘起できるため、制御回路を簡潔にすることができる。
図34は、この図31の現象及びその効果を模式的に示している。錯触力覚に関する感
覚特性を考慮して、偏心モータ815の回転パターンを制御して2つの偏心回転子の合成
運動量を時間的に変化させることにより、平衡点周りに周期的に加減速する振動904か
ら、一定方向に連続的に働く力が知覚される錯覚905を誘起させることができる。つま
り、物理的には一定方向に働く力のような成分は存在していないが、一定方向に力が働い
ているように知覚される錯覚が誘起される。
動作点A、及び動作点Bで位相180°毎に交互に加減速させると、一定方向の力感覚
905が連続的に知覚される。力は、物理的に1サイクルで初期状態に戻り、その運動量
及び力の積分値はゼロとなっている。つまり、平衡点周りに留まり、加減速機構が左側に
移動することはない。しかし、感覚量である力感覚の感覚的積分値はゼロにならない。こ
の時、正の方向の力の積分908の知覚は低下し、負の方向の力の積分909だけが知覚
される。
ここで、角運動量の時間微分がトルク、運動量の時間微分が力であり、一定方向に連続
してトルク及び力を発生し続けるためには、モータの回転数もしくはリニアモータを連続
的に加速し続ける必要があり、そのため、回転体などを周期的に回転させ方法は力覚を一
定方向に連続的に提示するのに適していない。特に、モバイル等で利用される非ベース型
インタフェースでは、一方向への連続的な力の提示は物理的には不可能である。
しかし、人は非線形感覚特性を有しており、本発明の手法を用いれば、錯触力覚特性に
関する知覚感度の利用や運動量の加減速パターン制御によって、物理特性とは異なった力
・力パターンを錯覚的に知覚させることができる。例えば、与えた刺激強度に対する感じ
られた刺激の大きさの比が感度であるが、人間の感覚特性は与えた刺激の強度に対して感
度が異なっており、弱い刺激にはより敏感であり、強い刺激には鈍感である。そこで、モ
ータ回転の加減速の位相を制御し周期的に加減速を繰り返すことで、弱い刺激を提示した
方向に連続的な力覚を提示させることに成功している。また、感覚特性の適切な動作点A
及びBを選択することにより、強い刺激を提示した方向にも連続的な力覚を提示させるこ
ともできる。
類似の装置としてドライビング・シミュレータが連想されるが、ドライビング・シミュ
レータでは、目的の力(加速感)を与えた後に気付かれない程度の小さな加速度で元の位
置にゆっくりと戻すことで車の加速感を提示している。そのため力の提示は断続的になり
、このような偏加速型方式では、一定方向の力感覚や加速感を連続的に提示することはで
きない。従来型である触力覚インタフェース装置でも同様である。しかし、本発明では、
錯覚を利用することで、一定方向に連続的な並進力感覚905が提示される。特に、物理
的な手法による上記ドライビング・シミュレータで提示される断続的な力の方向とは反対
方向に連続的な力が知覚される点が、錯覚を用いた錯触力覚インタフェース装置101の
特徴である。
つまり、この強度によって感度が異なるという人間の非線形感覚特性を利用することで
、周期的な加減速や振動で発生する力の積分が物理的にはゼロであるにも関わらず、感覚
的には相殺されないばかりか、正の方向の力908は知覚されず、目的の方向である負の
方向909に並進力的な力覚905やトルク感が連続的に提示できる。(連続的なトルク
感覚の生成方法は、図20(c)を参照)これらの現象は、感覚特性831が刺激である
物理量832に対してその感覚量が対数以外の場合でも、非線形特性であれば同じ効果が
得られる。本効果は、非ベース型に限らず、ベース型においても効果が得られる。
図9において、動作点Aでの回転継続時間Taをゼロに近づけることにより、回転継続
時間Taと回転継続時間Tbのそれぞれの区間での運動量が等しいことから、回転継続時
間Taの区間での合成運動量は大きくなり力も大きくなるが、力感覚は対数的に変化し感
度が低下するために、回転継続時間Taの区間での感覚値の積分はゼロに近づく。このた
め、回転継続時間Tbの区間での力感覚が相対的に大きくなり、一方向への力の感覚90
5の連続性が向上していく。その結果、動作点A及び動作点Bを適切に選択して、動作点
A継続時間及び動作点B継続時間を適切に設定し、2つの偏心回転子A及び偏心回転子B
の同期位相を調整することで、任意の方向に自在に力感覚を提示し続けることができる。
図35は、錯触力覚インタフェース装置で利用される非線形特性を示しており、それぞ
れ、感覚特性(図35(a)及び図35(b))、粘弾性材料の非線形特性(図35(c
))、粘弾性材料のヒステリシス特性(図22(d))を示している。図35(b)は、
図8と同様に、物理量に対して閾値2206を有する人間の感覚特性を示した模式図であ
り、この特性を考慮して錯触力覚インタフェース装置を制御することにより、物理的には
存在していない感覚が錯触力覚として誘起されることを示している。図35(c)のよう
に、加えた力に対する応力特性が非線形特性を示す物性を有する材料を変位・振動・トル
ク・力といった駆動力を発生する装置と人間の皮膚・感覚器官との間に挟んだ時にも、同
様な錯触力覚が誘起される。また、図35(d)のように、感覚特性は、筋肉を伸ばす時
と縮める時など、変位が増加する時と減少する時において等方的でなく、ヒステリシス的
感覚特性を示す場合が多い。筋肉が引っ張られるとその直後に筋肉が強く収縮する。この
ように強いヒステリシス特性を発生させることで、同様な錯触力覚の誘起が促進される。
図36は、感覚特性を変化させる方法の一例として、力覚に関するマスキング効果によ
って感覚特性を変化させる方法を用いた触力覚情報提示方法を示す図である。
感覚特性は、マスキング変位(振動)によってマスキングされトルク感覚434が減少
する。このマスキング方法として、(視覚、聴覚のマスキングで実績のある)同時マスキ
ング424、前方マスキング425、後方マスキング426があげられる。(図36(a
))はマスキーであるトルク413を模式化したものであり、この時知覚されるトルク感
覚434は(図36(c))のように表わされる。トルク413は回転子の回転速度41
2の時間微分に比例する。
この時、回転子の回転速度412を初期化する初期化時間415と、それに対応したマ
スキング継続時間425を、図6に示した(図36(d))の初期化時間445とマスキ
ング継続時間455のように短縮していき、ある一定時間よりも短くなると初期化による
負のトルクが物理的に存在するにも関わらず、トルク感覚464のようにトルクが連続し
て提示されているように感じられる臨界融合が生じる。
なお、マスキング変位(振動)を発生するマスカーは、それによってトルクがマスクさ
れるマスキーである回転子と別な回転子であっても、マスキーである回転子自身であって
もよい。マスキーの回転子がマスカーでもある場合とは、マスキング時にその回転子が制
御装置によってマスキング変位(振動)を発生するように制御されることを意味する。マ
スカーの変位(振動)方向は、マスキーの回転子の回転方向と同一であっても、あるいは
同一でなくてもよい。以上のことは、マスキーとマスカーが同一の刺激の場合(マスキー
の回転子がマスカーでもある場合)にも起こり得る。
図37は、この場合を模式化した図である。図37に示すように、強トルク感覚485
、486の前後において、前方マスキング485、後方マスキング486によりトルク感
覚484が減少する。
感覚特性は、筋肉の緊張状態、あるいは、身体的・生理的・心理的状態のいずれか1つ
以上の状態によりトルク感覚517の感度が変化する。例えば、筋肉が外力である提示ト
ルク514(短い時間で強いトルク524)で瞬時に伸ばされることで、筋肉の中の筋紡
錘というセンサがこれを感知し、この外力に負けないパワーを持つ筋肉起因トルク515
(筋肉反射起因トルク525)で条件反射的に筋肉が素早く収縮する。このとき筋電51
1が発生する。それを検知した制御回路512は触力覚提示機513を制御して、筋肉の
収縮に同期して提示トルク516(穏やかに中程度のトルク526)を働かせることでト
ルク感覚517の感度を変化させる。
以上のことは、筋肉の緊張状態だけに限らず、呼吸・姿勢・神経発火の状態のいずれか
1つ以上の状態による感覚感度の変化の場合にも成立する。
掌は、その骨格・関節・腱・筋肉などの解剖学的な構造から、掌の方向によって感度が
異なる。掌の方向に依存した感度(不等方性感度曲線611)に合わせて提示物理量の強
度(回転速度ω612)を補正することによって、精度良い方向提示が可能となる。
図38は、任意方向に変位感覚・振動感覚・力感覚・トルク感覚のいずれか1つ以上の
触力覚情報を、連続的、断続的に提示する制御方法の1例として、力覚に関するマスキン
グ効果によって感覚特性を変化させる方法を用いて、任意の方向に振動触力覚情報提示方
法を示す図である。
感覚特性は、マスキング変位(振動)1216によってマスキングされ力感覚1224
が減少する。このマスキング変位(振動)は、(図31(b))において偏心回転子Aの
回転速度1022および偏心回転子Aの回転速度1023を同期させて速度を変位(振動
)されることによって発生させることができる。(図38(a))はこれを模式化したも
のであり、この時知覚される力感覚1224は(図38(b))のように表わされる。力
1213は2つの偏心回転子の合成回転速度の大きさ1212の時間微分に比例する。
この時、回転子の回転速度1212を初期化する初期化時間1215を短縮していき、
図38(c)のようにある一定時間よりも短くなると初期化による負の力が物理的に存在
するにも関わらず、力感覚1244のように力が連続して提示されているように感じられ
る臨界融合が生じる。
以上のことは、マスキーとマスカーが異なる回転子による場合にも生じるし、また、力
だけでなくトルクの場合にも同様な連続提示感覚が生じる。
図39(a)〜図39(c)に示した感覚特性のように、ユーザごとの感覚特性は異な
る。このため、錯触力覚がはっきりと知覚される人や知覚されにくい人、学習によって知
覚されやすさが向上する人がいる。本発明では、この個人差を補正する装置を有する。ま
た、同じ刺激が持続的に提示される場合、その刺激に対して感覚が鈍化してしまうことも
ある。そのため、刺激の強度・周期や方向に揺らぎを与えたりすることで慣れを防止する
ことは効果的である。
図39(d)に錯触力覚を用いた一定方向の力の提示手法の一例を示す。2つの偏心振
動子を反対回転方向に回転させて変位成分・振動成分を合成する方法において、動作点A
での高速回転数ω1(高周波f1)1002aと動作点Bでの低速回転数ω2(低周波f
2)1002bを位相180°毎に交互に提示した場合、錯触力覚強度(II)は、偏心
回転子の回転速度である周波数の加減速比Δf/fの対数に比例する(図39(e))。
ただし、(f=(f1+f2)/2、Δf=f1−f2)。錯触力覚強度とΔf/fの対
数値をプロットした時の傾きnが、個人差を示す。
また、感覚強度(VI)は、錯覚による一定方向の力感覚と同時に知覚される変位成分
・振動成分の強度を示し、変位成分・振動成分の強度と物理量f(対数)とはおおよそ反
比例の関係にあり、周波数fを大きくすることで感覚強度(VI)は相対的に低下する(
図39(f))。この変位成分・振動成分の含有強度を制御することにより、錯触力覚を
提示したときの力の質感が変わる。対数でプロットした場合の傾きmは個人差を示す。な
お、個人差を示すn、mは、学習が進むに従って変化し、学習が飽和した時に一定の値に
収束する。
図40(a)〜図40(c)は、仮想平板1100の質感表現方法を示している。錯触
力覚インタフェース装置101が、センシングによってモニタされた錯触力覚インタフェ
ース装置101の動き(位置・姿勢角度、速度、加速度)が仮想物体の動きを1101を
表しており、この仮想物体の動きに合わせて、錯触力覚による抗力1102の方向・強度
及び質感パラメタ(含有振動成分)を制御することにより、仮想平板の質感である摩擦感
覚1109や粗さ感覚1111及び形状が制御される。図40(a)は、仮想平板110
0上で仮想物体(錯触力覚インタフェース装置101)を移動させた時に働く仮想平板か
ら仮想物体への抗力1103及び移動に対する抗力1102を示している。
図40(b)は、錯触力覚インタフェース装置101と仮想平板1100とが接した時
に両物体の間に働く摩擦力1104が、動摩擦及び静摩擦を振動的に繰り返すことを示し
ている。また、仮想平板の誤差厚内1107に錯触力覚インタフェース装置101が留ま
るように押し戻す抗力1106をフィードバック制御して提示することで、仮想平板の存
在・形状を知覚させる。錯触力覚インタフェース装置101が仮想平板内1100に存在
しない時は押し戻す抗力を提示せず、存在する時だけ提示することにより壁の存在が知覚
される。
図40(c)は、表面粗さの表現方法を示している。錯触力覚インタフェース装置10
1を移動させた方向1101とは反対方向に、移動速度・加速度に合わせて抗力を提示す
ることによって、抵抗感や粘性感1108を知覚させる。移動方向と同じ方向に負の抗力
を提示(加速力1113)することによって、氷上を滑るような仮想平板の滑らか感11
10を強調することができる。この加速感・滑らか感1110は、従来の振動子を使った
非ベース型触力覚インタフェース装置では提示することが困難であり、錯覚を使った錯触
力覚インタフェース装置101で実現された質感及び効果である。また、抗力を振動的に
変化させること(振動的抗力1112)により、仮想平板の表面粗さ感覚1111を知覚
させる。
図41は、印加電圧で特性が変わる粘弾性材料を用いた制御アルゴリズムを示している
。 粘弾性材料を用いた手法では異なる応力−変形特性の材質(2403,2404)を
張り付けるが、図41(a)のように、印加電圧で粘弾性特性が変化する材料1707を
用いてもよい。印加電圧を制御することで粘弾性係数を変化(図41(b))させて、偏
心回転子によって発生された周期的に変化する運動量の掌への伝達率を、偏心回転子の回
転位相と同期させて変化させることで、偏心回転子が図41(c)のように一定の回転速
度で回転(定速度回転)していたとしても、図41(d)のように粘弾性の特性を時間的
に動作点B及び動作点Aにおける特性値になるように変化させることで掌・指先に伝わる
運動量を制御できるため、偏心回転子の回転速度を加減速したことと同じ効果が得られる
また、本手法は、皮膚の物理特性を疑似的に変えることと同じ効果を有し、感覚特性曲
線(図41(e)を擬似的に変化させる効果を持つ。そのため、感覚特性の個人差を吸収
したり、錯触力覚の誘起効率を高める制御に利用できる。また、図41(a)のように錯
触力覚デバイス表面に粘弾性材料を貼り付けた場合と同様に、図41(f)のように粘弾
性材料を指先や身体に貼り付けてもよい。ここで、粘弾性材料は、印加電圧によって応力
−歪特性を非線形に制御することができるものであれば、材質・特性を問わない。また、
非線形制御ができれば、制御方法も印加電圧による制御に限られない。
図41(b)のようにモータの回転の加減速を繰り返すと大きなエネルギーのロス及び
発熱が起こるが、本手法は、モータの回転速度は一定(図41(c))、もしくは、加速
度比f1/f2が1に近い値であり、印加電圧による特性の変化を行うため本手法のエネ
ルギー消費は、モータの加減速によるエネルギー消費よりも小さく抑え得る。
図42は、錯触力覚インタフェース装置101の制御の一例を示している。 本装置で
は、モータ1704の制御を、モータ1704のフィードバック特性を制御するモータフ
ィードバック(FB)特性制御器と錯触力覚誘起パターンをモータ制御信号に変換する制
御信号生成器に分けて制御する。本発明では、モータ回転の位相パターンθ(t)=F(
u,II,VI,R)の同期を制御することが肝要であり、時間的に高精度に同期制御す
る必要がある。そのため手法の一例として、ここではサーボモータの制御用パルス列によ
る位置制御を示す。位置制御としてステップモータを用いた場合には、急な加減速のため
に簡単に脱調・制御不能になることが多い。そこで、ここではサーボモータによるパルス
位置制御を説明する。モータフィードバック(FB)制御特性の制御とパルス位置制御法
によるモータ制御に分離することで、錯触力覚インタフェース装置101を多数同期制御
して利用する本発明では、異なるモータを使用した場合のモータ制御信号の一貫性、錯触
力覚誘起パターン生成の高速化、及び同期制御すべき制御モータ数の増加に容易に対応が
できるスケーラビリティが確保される。また、個人差の補正も容易となる。
錯触力覚誘起関数生成器1701において、モータFB特性制御器及びモータ制御信号
生成器を制御するための制御信号に分離され、モータ制御信号生成器においてモータの位
相位置を制御するパルス信号列gi(t)=gi(f(t))が生成され、モータの位相
パターンθ(t)が制御される。本方式では、パルス数によってモータの回転位相をフィ
ードバック制御しており、例えば、1パルスによって1.8°モータが回転する。なお、
回転方向は、方向制御信号により、正転・反転が選択される。このパルス制御手法を用い
ることにより、2つ以上のモータの位相関係を保ちながら、任意の加減速パターン(回転
速度、回転加速度)を任意の位相のタイミングで制御する。
図43(a)〜は、錯触力覚インタフェース装置101の実装例を示している。 図4
3(a)や図43(b)のように、接着テープ1301やハウジング1302の指挿入部
1303を用いて指先533に装着する。また、指533の間に装着したり(43(c)
)、指533で挟んで(43(d))使用してもよい。ハウジング1302は、変形が少
ない硬い材料でもよいし、変形が容易な材料でもよいし、粘弾性を持ったスライム状でも
よい。これらの装着方法の変形態として、図43も考えられる。柔軟な接着及びハウジン
グによって、錯触力覚デバイスの2つの基本ユニットの位相を制御することにより、左右
上下の力覚に加え、膨張感覚、圧縮・圧迫感覚も表現することができる。このように、接
着テープ、指挿入部を有するハウジングのように、錯触力覚インタフェース装置101を
身体などに装着させるものを装着部と呼ぶ。装着部は、上記の接着テープ、指挿入部を有
するハウジングの他に、シート型、ベルト型、タイツのように、物や身体に装着できるも
のならばどのような形態のものでもよい。同様な方法で、指先、掌、腕、大腿など、体の
至る所に装着される。なお、本明細書で扱う粘弾性材料及び粘弾性特性という用語は、粘
性及び又は弾性の特性を有するものを示す。
図44に、その他の、錯触力覚インタフェース装置101の実装例を示す。図44(a
)では、錯触力覚デバイス107が加速度センサ108にノイズ振動として検出されてし
まうため、これらを指533に対して反対方向に配置することで、振動の加速度センサ1
08への影響を低減させている。また、錯触力覚デバイス107の制御信号をもとに加速
度センサ108で検出されるノイズ振動をキャンセリングすることによってもノイズ混入
の低減を図っている。
図44(c)〜図44(e)では、錯触力覚デバイス107と加速度センサ108の間
に耐震材料1405を介在させることで、ノイズ振動の混入を抑えさせている。図44(
d)では、実物体を触りながら錯触力感覚をも知覚する錯触力覚インタフェース装置10
1である。実物体との触感に錯触力覚の感覚を付加している。従来のデータグローブでは
、触力覚の提示に指にワイヤを装着して指を引っ張ることにより力覚を提示していた。デ
ータグローブを用いて実物体を触りながらも触力覚提示を行うと、実物体から指が離れて
しまったり、把持が阻害されるなど、実物体とバーチャル物体の感触を複合することが難
しい。錯触力覚インタフェース装置101では、このようなことがなく、実物体をしっか
りと把持・触れながらもバーチャルな感触も付加する複合感覚(ミックス・リアリティ)
を実現している。
図44(e)では、さらに、圧力センサ110によって測定された実物体との接触及び
把持圧に従い錯触力感覚を付加することで、その実物体の把持・接触感触を編集したり、
バーチャル物体531の感触に置換する。図44(f)では、図44(e)の圧力センサ
の代わりに表面形状や形状変形を測定する形状センサ(例えば、フォトセンサ)を用いて
、触感に係る把持物体の形状・表面形状の測定、及び変形による把持力・歪せん弾力・接
触の測定を行っている。これらによって、測定された応力・せん弾力及び表面形状を強調
した触覚拡大鏡が実現される。顕微鏡のようにディスプレイで微細な表面形状を視覚的に
確認するとともに、その形状を触覚的にも確認することができる。また、形状センサにフ
ォトセンサを使用すれば、接触しなくても形状を測定できるため、離れた物体に手をかざ
すことで物体の形状を体感することができる。
また、使用状況やコンテキスト(文脈)によってタッチパネル上のコマンドが変化する
可変型タッチボタンの場合、特に、携帯電話のようにボタンを押すときに指で隠れてしま
う場合などでは、可変型ボタンのコマンドが隠れてしまい読めなくなる。同様に、VRコ
ンテンツにおける仮想空間内の可変型ボタンの場合、メニュー表記やコマンドがコンテキ
ストで変化するため、ボタンを押す場合には今押そうとするボタンの内容がわからなくな
る。そのために、図44(e)のように、錯触力覚インタフェース装置101上のディス
プレイ1406にそれを表示することで、ボタンのコマンド内容を確認しながら錯触力覚
ボタンを押し込むことができる。
バーチャル物体531やバーチャル・コントローラでのバーチャル・ボタンの押込み情
報及び押込み反力が実物体と同様に違和感なく感じ操作できるためには、押込みと押込み
反力の提示との間の時間遅れが問題となる。例えば、アーム型の接地型力覚インタフェー
スの場合、把持指の位置がアームの角度等で計測され、デジタルモデルとの接触・干渉判
定が行われた後、提示すべき応力が計算され、モータの回転が制御され、アームの動き・
応力が提示されるため、応答遅れが発生することがある。特に、ゲーム時のボタン操作は
反射的に高速に行われるため、コンテンツ側でモニタ・制御していたのでは間に合わない
ことがある。そこで、錯触力覚インタフェース装置側101にも、センサ(108,10
9,110)をモニタし、錯触力覚デバイス107及び粘弾性材料1404を制御するC
PU、メモリを搭載して、リアルタイム制御を行うことでバーチャル・ボタンの押込みな
どの応答性が向上し、リアリティ及び操作性が向上する。
また、通信器205を有し、他の錯触力覚インタフェース装置101との通信を行う。
例えば、錯触力覚インタフェース装置101を指5本に装着した場合、それぞれの指の動
きに連動して、錯触力覚インタフェース装置が形状変形材(図44(b)の1403)で
変形したり、バーチャル・コントローラの形状変形や感触、バーチャル・ボタン操作をリ
アルタイムに行うことで、リアリティ及び操作性が向上する。
図44(a)では、感覚・筋肉のヒステリシス特性を効果的に利用するために、筋電セ
ンサ110で筋電反応を測定し、筋肉が縮小する時間及び強度が大きくなるように錯触力
覚誘起関数がフィードバック的に補正される。錯触力覚の誘起に影響する要因のひとつに
、錯触力覚インタフェース装置101の指や掌への装着仕方(挟み方・挟む強さ)、錯触
力覚インタフェース装置101からの力を受け止める腕へのユーザによる力の入れ方があ
る。錯触力覚の感度には個人差があり、軽く握った方が錯触力覚を感度良く感じる人もい
るし、強く握った方が感度良く感じる人がいる。同様に、装着時の締め付け方によっても
感度が変わる。この個人差を吸収するために、圧力センサ109や筋電センサ110で握
りの状態をモニタして、個人差を測定するとともに錯触力覚誘起関数をリアルタイムで補
正する。人はコンテンツ中の物理シミュレーションに慣れる・学習することで握り方が適
切な方向に学習が進むが、本補正はこれを促進する効果を有している。 図44(a)〜
図44(e)では、部品構成を示すために、錯触力覚インタフェース装置101が厚くな
っているが、各部品はシート状の薄型にも対応できる。
図45(a)は、錯触力覚デバイスによって誘起される錯触力感覚に加えて、錯触力に
同期させて形状変形用モータ3002によって錯触力覚インタフェース装置の形状300
1を変形させることによって、誘起される錯触力覚905を強調する装置を示している。
例えば図45(b)のように、釣りゲームに応用した場合、魚による釣り竿の引っ張り
に合わせてインタフェースの形状3001を反らせることにより、錯触力覚905によっ
て誘起された釣り糸の張力感覚が更に強調される。このときに錯触力覚なしにインタフェ
ースを変形しただけでは、このようなリアルな魚の引きを体感することはできなく、錯触
力覚にインタフェースの変形が加わることでリアリティが向上する。また、図30(c)
のように錯触力覚デバイスの基本ユニットを空間的に並べることにより、形状変形用モー
タ3002なしに変形効果を生じさせることができる。 形状の変形は、形状変形用モー
タ3002に限らず、形状記憶合金や圧電素子を用いた駆動装置といった形状を変化させ
ることができる機構ならばどんなものでもよい。
図46は、錯触力覚デバイス107の代替デバイスを示している。図46(a)の偏心
回転子の偏心錘814とそれを駆動する偏心モータ815の代わりに、図46(b)〜図
46(e)では錘2302と伸縮材2303を使用している。例えば、図46(b)及び
図46(d)は、錘2302を支える伸縮材2303が、それぞれ、8つの場合と、4つ
の場合の平面図、正面図、側面図を示している。それぞれ図において、対となる伸縮材2
303を収縮・膨張させることにより、錘を任意の方向に移動させることができる。その
結果、並進的及び回転的な変位・振動を発生させることができる。重心の並進移動や回転
トルクを発生・制御できる加減速機構を有するものならば、どのような構造でも代替品と
して利用できる。
図47から図57は、触力覚ディスプレイもしくはタッチパネルの各種構成を示す。触
力覚ディスプレイもしくはタッチパネルは、基材の上に設けられたアクチュエータと、タ
ッチパネルとタッチパネルの変位、圧力、加速度などを検知して変位、圧力、加速度など
の位置、回転、テンソルを計測するセンサとを備える。
図47、図48、図49は、テーブル型の触力覚ディスプレイもしくはタッチパネルの
各種構成を示す。
図47に、触力覚アクチュエータの基本ユニットが示されており、タッチパネル、セン
サ、アクチュエータから構成されている。タッチパネル、およびセンサにおいて、位置、
速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、
粘性、弾性などが、スカラー、ベクトル、もしくはテンソルとして、計測される。アクチ
ュエータは、位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、
圧力、湿度、温度、粘性、弾性などが、スカラー、ベクトル、もしくはテンソルとして、
提示される。ここでは、指先での触力覚情報の知覚について説明をするが、特に指先に限
らず、操作者の全身、身体の至るところを想定している。図48は、触力覚アクチュエー
タの基本ユニットを、テーブル型、テーブル用に用いた例を示している。指先での操作の
他、掌で操作できる。
図49は、テーブル型で、壁等に操作者が操作するためのバーチャル・ボタンを備えて
いる。肘などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボタンなどの
物体が操作できる。
図50及び図52、図53は、ハンドル型で、自動車のハンドル等アクチュエータ、並
びに操作者が操作するためのハンドルの近くにバーチャル・ボタンを備えている。触力覚
アクチュエータの基本ユニットを、ハンドル型、ハンドル用に用いた例を示している。図
50は、指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボタン
などの物体が操作できる。図51は、ハンドルに液晶ディスプレイが設けられている。ハ
ンドルを運転中に回わしたとしても液晶ディスプレイの姿勢はそのままの状態に維持され
る。指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボタンなど
の物体が操作できる。この時に、液晶ディスプレイなどの視覚情報提示では、視点や視野
を確保できるように、ハンドルを回転させても、液晶ディスプレイの姿勢が一定を維持し
ている。
図52は、指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボ
タンなどの物体が操作できる。触力覚アクチュエータは、ハンドル全体に配置されており
、ハンドルを回転させたり、指、掌、腕がどの位置にあっても、触力覚アクチュエータを
使用できる。
図53は、指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボ
タンなどの物体が操作できる。ハンドル全体が触力覚アクチュエータになっており、ハン
ドルを回転させたり、指、掌、腕がどの位置にあっても、触力覚アクチュエータを使用で
きる
図54は、指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボ
タンなどの物体が操作できる。これにより、ドアノブがなくても、ドアノブの感触や操作
が可能になる。窓ガラスに曲面液晶パネルと触力パネルが設けられている。同様なことが
、物体のボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ、操作パネルなど、すべてにおいて行
える。
図55は、指に触力覚アクチュエータが装着され、図56は、手首にアクチュエータが
装着され、図57は、アクチュエータが装着され、指でバーチャル・ボタンを押して操作
される。図55は、触力覚アクチュエータの基本ユニットを、リング型、リング用に用い
た例を示している。指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャ
ル・ボタンなどの物体が操作できる。これにより、ドアノブがなくても、ドアノブの感触
や操作が可能になる。同様なことが、物体のボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ、
操作パネルなど、すべてにおいて行える。
図56は、触力覚アクチュエータの基本ユニットを、リスト型、リスト用に用いた例を
示している。指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボ
タンなどの物体が操作できる。これにより、ドアノブがなくても、ドアノブの感触や操作
が可能になる。同様なことが、物体のボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ、操作パ
ネルなど、すべてにおいて行える。
図57は、触力覚アクチュエータの基本ユニットを、アームリング型、アームリング用
に用いた例を示している。指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバ
ーチャル・ボタンなどの物体が操作できる。これにより、ドアノブがなくても、ドアノブ
の感触や操作が可能になる。同様なことが、物体のボタン、スライダ、ダイヤル、スウィ
ッチ、操作パネルなど、すべてにおいて行える。
図58は、触力覚アクチュエータの基本ユニットを、身体全身に用いた例を示している
。指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボタンなどの
物体が操作できる。これにより、ドアノブがなくても、ドアノブの感触や操作が可能にな
る。同様なことが、物体のボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ、操作パネルなど、
すべてにおいて行える。
図59及び図60は、コントローラと触力覚アクチュエータとを繋ぐ配線の仕方の概略
を示す。図59は、触力覚アクチュエータを並列配列に接続した場合、及び図60は、ク
ロス配列に接続した場合を示す。
図61は、触力覚ディスプレイ・パネルとコンピュータ(PC)とを通信で情報をやり
取りするシステムの概略図を示す。タッチパネルは、アクチュエータ・アレイを装着して
いる、もしくは一体に設けられている。
本システムは、操作者の感覚特性、錯覚を適用して、操作者に実際の物体を操作したか
のような触力覚情報を提示する。具体的には、センサで検知された刺激を基に制御され、
人の身体に印加される刺激量と感覚量との関係を示す感覚特性が、非線形や錯覚であるこ
とを利用して刺激を制御して触力覚情報が提示される。感覚特性は、前記操作者に与えら
れる刺激量及び操作者の操作によってもたらされる刺激量の少なくとも1つの刺激量と操
作者に提示される感覚量とを備え、感覚量は物理的に存在し得ない感覚量である。
ここで、システムは、物体から、もしくは、物体への刺激を提示し、そして操作者の操
作に合わせて操作者に印加される刺激が制御される。最小限の部品は、触力覚アクチュエ
ータおよびコントローラから構成されており、部品として使用することができる。この部
品を集積し、アクチュエータ・アレイとすることで、触力覚情報提示機能を有する映像タ
ッチパネルが構成される。触力覚情報提示システムは、この部品、およびその他のモジュ
ール等を用いて、タッチ・ディスプレイなどのシステムが構成される。このように、アク
チュエータ・アレイとして集積することで、平面、曲面、立体などの様々な形状や大きさ
の触力覚情報提示システムを構成することができる。
触力覚アクチュエータに取り付けられたセンサにより、センサにおける位置、速度、加
速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾
性が測定され、その情報がコントローラに送られて、触力覚アクチュエータを制御するた
めの制御信号が計算されて、触力覚アクチュエータに送られ、触力覚アクチュエータが制
御される。触力覚アクチュエータは、パネル型およびディスプレイ型のセンサ機能および
提示機能を備え、コントローラにおいて、指や掌などの身体の動きにともなう、変位、運
動量、振動振幅、変位刺激、振動刺激、刺激強度の時間変化などが計算され、制御アルゴ
リズムに基づき、センサでモニタされた指や掌などの身体の動きや圧力などに合わせて、
触力覚アクチュエータの位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力
、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性などが制御され、ヒトなどに、圧覚、触覚、力
覚などの触力覚情報が提示される。
制御信号は、力情報(t)、振幅情報(t)などが駆動電圧等で表現されており、アク
チュエータは、モータ、ピエゾ、人工筋肉、記憶合金、分子モータ、静電、コイル、磁力
、静電気、その他、変位・振動を発生するものならば、デバイス・動作原理は問われない
その結果、平面、曲面、立体形状で構成されたパネル、ディスプレイが、筐体等に、固
定もしくは微小変位・微小振動するように設置されているにも関わらず、差し込み感、押
込み感、めり込み感、深さ感、押し戻され感、浮き上がり感、振動・振幅の収束感、振動
・振幅の残響感、変位・移動の方向感覚、ズブズブ感、硬さ感、ソフト感、立体的な感触
が感じられる。物理的には、そのような感覚が再生・提示されていないにも関わらず、感
覚的にはそのような感覚、および、身体的な反応・反射が体験される。また、情報端末等
において、平面・平坦なパネルにも関わらず、ボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ
、操作パネルなどの物体の操作感触がリアルに得られることが可能となる。
上記以外にも、文具、ノート、ペン、家電、看板、サイネージ、キオスク端末、壁、テ
ーブル、椅子、マッサージャー、乗り物、ロボット、車椅子、食器、シェイカー、シミュ
レータ(手術、運転、マッサージ、スポーツ、歩行、楽器、工芸用、絵画用、芸術用)な
どに利用可能である。
図62は、触力覚ディスプレイ・パネルシステムの集積化された各種構成を示す。タッ
チパネルに複数個のアクチュエータが取り付けられている。アクチュエータは、アレイ状
であってもよい。タッチパネルにアクチュエータが集積化されていてもよい。複数モジュ
ールから構成されたユニット、集積されたアレイタイプ、表面に配置された球体・立体タ
イプ、その球体・立体の中にも詰まったソリッド・タイプがあげられる。このように、ア
クチュエータ・アレイとして集積することで、平面、曲面、立体などの様々な形状や大き
さの触力覚情報提示システムを構成することができる。
図63は、触力覚ディスプレイ・パネル設けられたアクチュエータをアレイ状に配置し
ており、そしてこれらをリンク機構、振動緩衝剤もしくは緩衝機構を介して取り付けられ
ている。振動緩衝剤もしくは緩衝機構を介さなくてもよい。複数モジュールは、単に、平
面、曲面、立体に配置されたもの、各モジュールが、リンク機構でつなげられたもの、振
動緩衝剤・緩衝機構でつなげられたもの、独立したものなど、様々な配置方法がある。
図65から図68は、触力覚デバイスの基本モジュールの解略図を示す。触力覚デバイ
スの基本モジュールは、ボタン感、摩擦感、凹凸感の触力覚の感覚、痛感、バーチャル物
体の存在感、表現感をデジタル化、デジタル表現をする。指や身体等の接触、動きに合わ
せた変位、回転、変形、振動等の物理量・刺激による触力覚及び錯触力覚の提示を行う。
そして、接触、動き等の変位、回転、速度、加速度、圧力、力をフォトデバイス、歪、し
なり、抵抗、導電、静電容量、音波、レーザ等を用いたセンサで計測する。センサ信号は
、物体により及び又は物体への位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振
動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘度、弾性の少なくとも1つを備える刺激を備える
。これにより、ボタン感、摩擦感、凸凹感といった触力覚の感覚、痛覚、および、バーチ
ャル物体の存在感・感触が表現される。
パネルは、自由な平面、形状に対応可能である。これにより、自由なデザインが可能と
なる。触力覚に関する瞬間的な変化のデジタル表現は可能である。タッチパネルに触れる
前のタッチパネル付近での動作をモニタすることでタッチパネルに接した時のリアルタイ
ム応答特性の向上を図ることができる。動きなどの変位、回転、速度、加速度、圧力、力
を非接触センサ等で計測する。よって衝突感、衝撃感が表現される。触力覚に関する接し
状態をデジタル表現できる。指の接し角度、接した面積、指の湿り気、等の接し状態をモ
ニタして、その状態を反映した制御が可能にで、よってなぞり感表現を向上できる。
図69〜図79は、パネル型モジュールの概略図である。触力覚デバイスの基本モジュ
ールは、ボタン感、摩擦感、凹凸感の触力覚の感覚、痛感、バーチャル物体の存在感、表
現感をデジタル化、デジタル表現をする。指や身体等の接触、接触位置、動きに合わせた
変位、回転、変形、振動等の物理量・刺激による触力覚及び錯触力覚の提示を行う。そし
て、接触、接触位置、動きに合わせた変位、回転、変形、振動等の物理量、刺激及びその
刺激のタッチパネル上の空間バランス、強度分布、時間変化による触力覚及び錯触力覚を
提示する。よって、刺激の空間バランス、強度分布、時間変化による、力、物体、存在感
の移動、伝搬、形状変化の感覚(ファントム・センセーション)が可能になり、硬質パネ
ルにおける物体、存在感を提示できる。また、硬質パネルにも関わらず、物体、立体物、
およびその存在感を提示することができる。
図70は、フォトインタラプトを基材に設置したタッチパネル構造を示す。フォトイン
タラプトは、距離、変化を検出して、ボタンの押し込み感覚(沈み込みピッチ、深さ)を
知覚する。よって硬質パネルにおけるボタン感覚をデジタル表現することで用途や好みに
合わせて適応的に質感、感触表現を瞬時に変えることができる。
図71、図72及び図73は、タッチパネルにアクチュエータが宙吊り構造に取り付け
られた構造を示す。図71は、タッチパネルのほぼ中央にアクチュエータが宙吊り構造に
取り付けられた構造を示す。
図72は、アクチュエータがタッチパネルの両端に宙吊り構造に取り付けられた構造を
示す。図71及び図72の構造では、パネルと壁との間には、側壁に粘弾性材料や、振動
緩衝剤を設けることが好ましい。
図73は、アクチュエータがタッチパネルの両端側に宙吊り構造に取り付けられた構造
を示す。図73の構造では、パネルと壁との間には、側壁に低摩擦材料を設けることが好
ましい。これら構造により、触力覚の感覚強度及びその効果を増加させることができる。
図71の構造では、タッチパネル、アクチュエータ部分を浮かせた、6自由度の変位・振
動の3Dスピーカ機構によりタッチパネルを通して、指、身体に伝達する物理量、刺激量
を増やすことができ、物理量、刺激量の増加に伴う、また、図72のアクチュエータ部分
をタッチパネルの両端に、また図73では、慣性アクチュエータがタッチパネルの両端側
に取り付けられている構造を備えることにより、タッチパネルを通して、指、身体に伝搬
する物理量、刺激量を増やすことができる。触力覚の感覚量を増加し、さらに押し込み感
覚量、沈み込みピッチ、深さ感覚を増加する。IoT用デバイスに適用できる。実装場所
を選びことなしに感覚量、効率を増加できる
図74から図78は、タッチパネルに液晶ディスプレイを組み込むだタッチパネルモジ
ュールの概略図を示す。図74タッチパネルモジュールは、タッチパネルの両側に配置さ
れた1対のモジュールの空間部分に液晶パネルを配置されている。タッチパネルとアクチ
ュエータとは、互いに分離されているため液晶パネルの映像がぶれないでかつ振動しない
。液晶パネルに映しだされた物体の触覚、感触の提示及び存在感が提示される。2Dモデ
ルによる3D物体の触感、感触の疑似的な表現が可能となる。
図75及び図76は、薄型のタッチパネルモジュールの概略図を示す。図75は、図7
4と同じ配置を示す。図76は、タッチパネルの両端にそれぞれアクチュエータが配設さ
れているため、スマートフォン等の薄型機器に実装が可能である。
図77は、図74〜図76のタッチパネルモジュールのタッチパネルの表面上にスクリ
ーンを設け、スクリーンの上方にプロジェクタを配設したタッチパネルモジュールシステ
ムの概略図を示す。これにより、映像のデジタル触力覚機能が実現できる。プロジェクタ
による映像投影と触力覚タッチパネルが制御される。
図78は、図74〜図77のタッチパネルモジュール上に五感情報提示機が配設されて
いる概略図である。五感情報提示機の設置により視覚、聴覚、触覚等の五感活用によるリ
アリティの向上が図れる。また、映像、音響、触り心地、匂い、味等の五感を利用できる
。触力覚情報にオブジェクトとして一致した、または一致しない(ミスマッチ)の五感情
報との相互効果で錯覚を増強、促進する、また現実には存在しない感覚を拡張できる。
図79は、マルチタッチ用アレイユニットの概略図を示す。基本的な移動感覚・運動感
覚を提示する。各パネルごとの変位方向の位相制御を行い、移動刺激による単なる変位以
外の移動・運動感覚の表現できる。固定式パネルによる回転感覚を提示する。
図80は、複雑な運動感覚を提示する。各パネルごとに変位方向の位相制御と指先で感
覚合成制御して、膨張感、圧迫感、ねじれ感、膨張感、圧迫感を提示する。固定式パネル
による変形感覚を提示する。
図81は、複雑な運動感覚を提示する。各パネルごとに変位方向の位相制御と知覚・認
知層における感覚合成して、マルチタッチ感覚を合成制御して、膨張感、圧迫感、ねじれ
感を得て、膨張感、圧迫感を提示する。固定式パネルによる変形感覚を得る。
図82は、一つのデバイスによる触覚・力覚を提示する。パネル毎に異なる成分[触覚
・力覚]の再生する感覚合成制御を行う。指圧によるZ方向圧覚駆動およびX−Y変位ト
リガーによる制御を行い、Z方向による触覚・力覚の同時提示する。複数の共振ピークを
実現する。
図83は、一つのデバイスによる触覚・力覚を提示する。パネル毎に異なる成分(触覚
・力覚)を再生する。指圧によるZ方向圧覚駆動およびX−Y変位トリガーによる制御、
Z方向の圧覚を生成・制御を行い、パネルによる触覚・力覚の同時提示する。複数の共振
ピークを実現する。
図84は、一つのデバイスによる触覚・力覚を提示する。パネル毎に異なる成分(触覚
・力覚)を異なるタイミングで再生する。合成の仕方はこれに限らない。触覚・力覚の相
互マスキングなどの相互効果を避ける。子音・母音を提示する。
図85は、誘起パターンを制御して前変位、後変位を制御する。図86は、一つのデバ
イスによる触覚・力覚を提示する。パネル毎に異なる成分(触覚・力覚)を異なるタイミ
ングで再生する。重なっている場合と、重ならない部分がある場合。合成の仕方はこれに
限らない。触覚・力覚の相互マスキングなどの総合効果を避ける。子音・母音を提示する
図87は、一つのデバイスによる触覚・力覚を提示する。パネル毎に異なる成分(強度
・振幅、周波数、波形、位相)を提示する。波形比較、差分、位相差、相乗効果によって
、成分とは異なる感覚を生成する。図88は、一つのデバイスによる触覚・力覚を提示す
る。パネル毎に異なる成分(強度・振幅、周波数、波形、位相)を提示する。波形比較、
差分、位相差、相乗効果によって、成分とは異なる感覚を生成する。
図89は、触力覚における尖った山頂凸感覚をボタン形状感覚生成して提示する。中央
近くほどパネル振幅が大きく。遠ざかると小さくなる。山頂での感覚(引き戻し・追い越
し感覚)を提示する。パネルによる尖った勾配凸感覚を提示する。図90は、触力覚にお
ける半円柱凸感覚を提示する。刺激・変位の強度・振幅を制御する。山越え(引き戻し・
追い越し)を提示する。パネルによる凸感覚を提示する。
図91は、触力覚における凹ギャップ感覚を提示する。抵抗感を一瞬なくして、ギャッ
プ感覚を提示する。パネルによる凹んだギャップ感覚を提示する。
図92は、ボタン間での指移動(わたり感覚)を誘導感覚制御する。刺激・変位の強度
・振幅を制御する。ボタン間に留まり難く、ボタンへ誘導される。平面パネル上で、ポテ
ンシャル場のアトラクターのように指移動を誘導する。パネルからポインタを操作してボ
タン間を移動する。ポインタがボタン領域から出ると次のポインタまで誘導される。誘導
区間中央に近づくほどパネル振幅が大きくなる(遠ざかると小さくなる)。誘導区間中央
で力覚方向が切り替わる。
図93は、ボタン間の誘導感覚を制御してエッジ感、端点感覚を提示する。誘導区間終
了時に、クリック変位する。エッジの存在感、ボタンの浮き上がり感が得られる。パネル
からポインタを操作してボタン間を移動する。ポインタがボタン領域から出ると次のポイ
ンタまで誘導される。誘導区間中央に近づくほどパネル振幅が大きくなる(遠ざかると小
さくなる)。誘導区間中央で力覚方向が切替わる。
図94ボタンの誘導感覚を制御してエッジ感を提示するエッジ部分に、マスキング変位
(振動)を生じる。エッジの存在感、平面パネルでのボタンの段差・凹み感を得る。パネ
ルからポインタを操作してボタン間を移動する。ポインタがボタン領域から出ると次のポ
インタまで誘導される。誘導区間中央に近づくほどパネル振幅が大きくなる(遠ざかると
小さくなる)。誘導区間中央で力覚方向が切り替わる。
図95は、スライダを触力制御して安定的触力覚を提示する。パネルからポインタを操
作してボタン間を移動、ポインタかボタン領域から出ると次のボタンまで誘導、誘導区間
中央に近くほど@パネル振幅が大きくなる(遠ざかると小さくなる)、誘導区間中央で力
覚方向を切換わる。スライダ感覚を得る。
図96は、スライダを触力覚制御して安定的触力覚を提示し、スライダ端点でクリック
変位を発生する。スライダ感覚を得る。図97は、スライダの感覚制御を示す。
図98は、スウィープ時の安定的な触力覚を提示する。静摩擦時、動摩擦時のケース分
けして制御する。安定した触力覚を提示する。異なる制御モードで安定提示する。図99
は、スウィープ時の動摩擦制御(等周期化)して安定的な触力覚を提示する。切断変位に
よるコヒーレントな位相を制御する。安定した触力覚を提示する。異なる制御モードで安
定を提示する。
図100は、スウィープ時の静摩擦制御して安定的な触力覚を提示する。指(身体)を
固定し、バーチャルスライダを動かす。バーチャルスライダを固定し、指をスライドさせ
、往復運動。スライダ感覚。図101は、スウィープ時の静摩擦制御により安定的な触力
覚を提示する。指(身体)を固定し、バーチャルスライダを動かす。バーチャルスライダ
を固定し、指をスライドし、端まで来たら指をリセット(パネル面から指を浮かす)。ス
ライダ感覚。
図102は、スウィープ時の静摩擦制御により安定的な触力覚を提示する。指(身体)
を固定し、バーチャルスライダを動かす。バーチャルスライダを固定し、指をスライドし
、端まで来たら指をリセット(切断変位)。スライダ感覚。図103は、スウィープ時の
動摩擦制御により安定的な触力覚を提示する。指(身体)を固定し、バーチャルスライダ
を動かす。バーチャルスライダを固定し、指をスライドさせる。摩擦が張力限界を超えた
時、接触固定が外れる。スライダ感覚。
これらのスウィープ波形、クリック波形、切断波形は、振動で良いし、任意の波形でも
良い。任意波形は、所望の触感・感触に合わせた、様々な波形パターンが存在している。
直線的な増加・減少や、正弦波的な振動、基本周波数成分の組合せにとどまらず、シンセ
サイザーで楽器の音色や音楽を創造するかのように、任意波形のデザイン、振幅変調、周
波数変調、畳み込み、およびその組合せなどによって、様々な触感・感触を表現すること
ができる。
図104は、ボタンの押し込み感覚を制御して提示する。―押下圧力上昇時の閾値1と
下降時の閾値2を超えたタイミングでパネルに変位を加える。―閾値の値とパネルの振幅
、周波数でボタンの固さを表現。へこまないパネルなのに、押込深さ感覚を体感。物理的
なへこみなしに、へこみ感覚。
図105は、ボタンの押込を制御して押し込みボタン感覚を提示する。―押下圧力上昇
時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネルに変位を加える。―閾値の値と
パネルの振幅、周波数でボタンの固さを表現する。へこまないパネルなのに、押込深さ感
覚を体感。物理的なへこみなしに、へこみ感覚。
図106は、ボタンの押込感覚を制御して提示する。閾値を複数設定することで半押し
などの感覚を表現する。カメラのシャッターのような半押し感覚。シャッターフォーカス
の保持感覚。図107は、シャッターボタンの押込感覚を制御して提示する。閾値を複数
設定することで半押しなどの感覚を表現する。カメラのシャッターのような半押し感覚。
シャッターフォーカスの保持感覚。
図108は、ボタンの押し込み感覚を制御して提示する。押し込みと解放を分ける(1
回目は解放無、2回目は解放有)。図109は、ボタンの押込感覚をラッチ制御して提示
する。押込と解放を分ける(1回目は解放無、2回目は解放有)
図110は、ノッチ用パルス閾値を等間隔に制御する。ミルフィーユ、チョコでカバー
されたアイスクリームにナイフを入れた感覚。図111は、ノッチ用パルス閾値を不等感
覚に制御する。図112は、ノッチ用パルス閾値を等間隔に制御する。ミルフィーユ、チ
ョコでカバーされたアイスクリームにナイフを入れた感覚。
図113は、ノッチ用パルス閾値を等間隔に制御する。ミルフィーユ、チョコでカバー
されたアイスクリームにナイフを入れた感覚。図114は、ノッチ用パルス閾値を等間隔
に制御する。ミルフィーユ、チョコでカバーされたアイスクリームにナイフを入れた感覚
。図115は、ノッチ用パルス閾値を不等間隔に制御する。ミルフィーユ、チョコでカバ
ーされたアイスクリームにナイフを入れた感覚。
図116は、押し込み感覚ボタンをヒステリ制御する。押下圧力時の閾値と下降時の閾
値を超えたタイミングでパネルに振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波数でボタ
ンの固さを表現する。
図117は、押し込み感覚ボタンを指圧関数制御する。押下圧力上昇時の閾値1と下降
時の閾値2を超えたタイミングでパネルに振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波
数でボタンの固さを表現図118は、押下圧力上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えた
タイミングでパネルに振幅を加える。波形の適応を制御する。閾値の値とパネルの振幅、
周波数でボタンの固さを表現する。
図119は、押し込み感覚ボタンを3D的に変位振幅面(位相)を押し込み、閾値に応
じて制御する。押下圧力上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネルに
振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波数でボタンの固さを表現
図120は、押し下げ圧力上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネ
ルに振幅を加えて押し込み感覚ボタンを状況に合わせて制御する。閾値の値とパネルの振
幅、周波数でボタンの固さを表現。押す下圧力上昇時の閾値と下降時の閾値を超えたタイ
ミングでパネルに振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波数でボタンの硬さを表現
する。
図121は、押し下げ圧力上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネ
ルに振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波数でボタンの硬さを表現する。押し下
げ圧力上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネルに振幅を加えて押し
込み感覚ボタンを状況に合わせて制御する。
図122は、押し込み感覚ボタンを時間パターンで制御する。図123は、ノッチ用パ
ルス閾値を等間隔に制御する。図124は、ノッチ用パルス閾値を等間隔にパルス幅振幅
制御する。図125は、ノッチ用パルス閾値を等間隔に波形制御する。図126は、ノッ
チ用パルス閾値を等間隔にマスキング制御する。
図127は、押し込み感覚ボタンを動・静摩擦制御して押下圧力上昇時の閾値1と下降
時の閾値2を超えたタイミングでパネルに振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波
数でボタンの硬さを表現する。図128は、押し込み感覚ボタンを位相制御して押下圧力
上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネルに振幅を加える閾値の値と
パネルの振幅、周波数でボタンの固さを表現
図129は、押し込み等間隔を制御して、押下圧上昇時のみ、複数設けた閾値を超えた
タイミングでパネルを振幅させる。ノッチの振幅は高周波を使用。ボタンと組み合わせて
ノッチボタンを表現。図130は、押し込み不等間隔を制御して、押下圧上昇時のみ、複
数設けた閾値を超えたタイミングでパネルを振幅させる。ノッチの振幅は高周波を使用。
ボタンと組み合わせてノッチボタンを表現
図131は、閾値等間隔を制御して、押下圧上昇時のみ、複数設けた閾値を超えたタイ
ミングでパネルを振幅させる。ノッチの振幅は高周波を使用。ボタンと組み合わせてノッ
チボタンを表現。
図132は、触力覚ダイヤルを制御関数で制御する。位置位相ごとに変位方向を制御。
変位は3D方向に制御可能。様々なダイヤル感触を実現。平板パネルでリアルなダイヤル
感触。物理的・アナログなダイヤル機構が不要。図133は、パネルからポインタを操作
してダイヤルを加速度感で回す。ダイヤルの接線と平行にパネルを振幅させて加速感を実
現する。滑り表現ではさらにダイヤル回転方向に力覚を出すように制御する。
図134は、パネルからポインタを操作してダイヤルを抵抗感で回す。ダイヤルの接線
と直角にパネルを振幅させて抵抗感を実現する。図135は、パネルからポインタを操作
してダイヤルを水平加速感で回す。ダイヤルの接線と直角にパネルを振幅させて水平加速
感を表現する。図136は、パネルからポインタを操作してダイヤルを可変感触で回す。
ダイヤルの接線と任意の角度にパネルを振幅させて可変感触を表現する。各位置ごとに変
位方向の位相を変化させることでさまざまな感触が生成される。図137は、パネルから
ポインタを操作してダイヤルをランダム感で回す。ダイヤルの接線と直角にパネルを振幅
させてランダム感を表現する。
図138は、ダイヤルをカチカチ感で、一定の位置位相ごとにクリック変位を起こさせ
て平面パネルローダーエンコーダ的感触、デジタルダイヤル感、ボリームつまみ感を実現
する。
図139は、ボリュームの円周上の円周誘導操作感、指が円周内に留まったり、円周上
を指が動くような感覚、実際の回転ボリュ−ムを回転させたときの円周的動作感覚を一定
の位置位相ごとに求心的触力覚を提示する。図140は、ボリュームの円周上の操作感、
実際に回転ボリュームを回転させた時の円周誘導感、抵抗感をもって動作感覚を表現でき
る。一定の位置位相ごとに求心的触力覚と、抵抗的触力覚とを交互もしくは時間、排他的
に提示すると同時にボリュームを回転させる時の円周的動作感覚を実現する。
図141は、ボリューム調整と確定動作の触力覚を表現する。一定の位置位相ごとにク
リック変位を与え、クリック変位によるロータリー・ボリューム感、確定用のクリック変
位によってボタン押し込み感、平面パネルでのボリューム操作・確定・スイッチ感覚を実
現する。
図142は、触力覚ダイヤルの感触バリエーションを増やす。位置位相ごとに変位方向
、変位のさせ方を制御する。変位は、3D方向に制御可能である。様々なダイヤル感触、
手応えを実現し、警告、注意を促す、方向提示の使い分け。開いたパネルで適宜、適時、
適所に様々なダイヤル感触、手応えを提示する。状況に合わせて、適時的に感触、手応え
を制御する。
図143は、錯力覚は、デバイスのサイズ、形状を変化させて重量によって非線形に変
化する。知覚音圧、知覚トルク強度を可変する。図144は、触力覚の閾値、知覚量は、
デバイスサイズで変化させる。知覚トルク強度は、トルクから重量を差し引いて得られる
。知覚量には最適デバイスサイズがある。
図145は、質感は、圧覚(接触感);圧、温冷、触覚;ミクロ的時間構造、力覚;マ
クロ的時間構造、振動感;周波数で形成される。図146は、多彩なマクロ、ミクロ的な
時間構造が質感を表現する、質感構造のデータベースを示す。
図147は、波形を制御して2D振幅方向を制御する。X軸、Y軸の波形合成でパネル
面の任意軸に対する振幅を生成する。
図148は、多数のタッチパネルをアレイ状に配設して、各タッチパネル毎にアクチュ
エータが設けられている。これにより、各パネル毎に変位方向の位置を制御することがで
き、ピッチ感、握り感、切裂感、回転感を実現でき、マウス操作の微妙な加減を直観的に
実現できる。図149は、錯触力誘起関数生成器を使用して個人の特性を測定するシステ
ムを示す。
図150は、アクチュエータの制御方法を示すフローチャートである。
図151〜図153に応用例とその効果を示す。図151は、個人のプロファイリング
をダイヤル、ポインタを使用して実現する。筆跡判定のように操作プロファイル、生理情
報によって分析して個人ID、心理状態、健康状態、疲労度を推定する。
図152は、多数のタッチパネルをアレイ状に配設して、各タッチパネル毎にアクチュ
エータが設けられている。これにより、各パネル毎に変位方向の位置を制御することがで
き、前進感、後退感、せん断・切り裂き感、拡大・ピンチ感、にぎり感、回転感を実現で
き、これにより映像、及び指先の動かし方、力の入れ方に合わせて臓器等の身体の状態(
硬さ、柔らかさ、形状等)を提供することで触診トレーニングを実現できる。
図153は、VR環境生成装置間を通信で結ぶことにより遠隔同期操作が可能となる。
応用例のように、情報端末等において、平面・平坦なパネルにも関わらず、ボタン、スラ
イダ、ダイヤル、スウィッチ、操作パネルなどの物体の操作感触がリアルに得られること
が可能となる。様々な感触を提示することができるため、文具、ノート、ペン、家電、看
板、サイネージ、キオスク端末、壁、テーブル、椅子、マッサージャー、乗り物、ロボッ
ト、車椅子、食器、シェイカー、シミュレータ(手術、運転、マッサージ、スポーツ、歩
行、楽器、工芸用、絵画用、芸術用)などに利用可能であり、差し込み感、めり込み感、
深さ感、戻され感、浮き上がり感、収束感、残響感、方向感覚、ズブズブ感、硬さ感、ソ
フト感、ツルツル感、ヌメヌメ感、ヌルヌル感、ザラザラ感、でこぼこ感、チクチク感、
コチコチ感、コツコツ感、プニュプニュ感といった触感・感触といった付加価値を製品に
付加することができる。
産業上の利用分野
本発明を実施することにより、バーチャルリアリティの分野において用いられる機器、
ゲーム・アミューズメント・エンタテイメントの分野において用いられる機器、IT分野
において用いられる携帯通信機器、情報端末機器、ナビゲーション機器、携帯情報端末機
器、自動車・ロボット分野において用いられる機器、医療・福祉分野において用いられる
機器、宇宙開発の分野において用いられる機器、などに搭載され得る、有用なマンマシン
インタフェースを実現することができる。
より具体的に述べると、例えばバーチャルリアリティや情報家電の分野においては、本
発明を適用したマンマシンインタフェースを介して人に触覚・感触などの触力覚情報を提
示したり、抗力あるいは反力などを与えて人の動きを制限することにより、仮想空間およ
び実空間における物体の存在や衝突による衝撃や機器の操作感覚を提示することができる
。また、携帯電話機,携帯型ナビゲーション機器などに上記インタフェースを搭載するこ
とにより、操作者の皮膚を介して、従来には見られなかった各種多様な指示・案内等を実
現することができる。
平面・平坦なパネルにも関わらず、ボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ、操作パ
ネルなどの物体の操作感触がリアルに得られることが可能となる。様々な感触を提示する
ことができるため、文具、ノート、ペン、家電、看板、サイネージ、キオスク端末、壁、
テーブル、椅子、マッサージャー、乗り物、ロボット、車椅子、食器、シェイカー、シミ
ュレータ(手術、運転、マッサージ、スポーツ、歩行、楽器、工芸用、絵画用、芸術用)
などに利用可能であり、差し込み感、めり込み感、深さ感、戻され感、浮き上がり感、収
束感、残響感、方向感覚、ズブズブ感、硬さ感、ソフト感、ツルツル感、ヌメヌメ感、ヌ
ルヌル感、ザラザラ感、でこぼこ感、チクチク感、コチコチ感、コツコツ感、プニュプニ
ュ感といった触感・感触といった付加価値を製品に付加することができる。
本発明は、感覚特性を利用した触力覚情報提示システムに関する。
特開2005−190465公報には、人に仮想物体の存在や衝突の衝撃力を与える従
来の非接地型で身体内にベースがないマンマシンインタフェースにおいて、触力覚感覚提
示機の物理的特性だけでは提示し得ない、同一方向にトルクおよび力などの触力覚感覚を
連続的に提示できるシステムが開示されている。
この特許出願は、以下の構成を備える。触力覚提示機触力覚提示機は、制御装置により
、触力覚提示機中の1個以上からなるアクチュエータの変位が制御され、その物理特性で
ある変位、力、トルクが制御されることによって、ユーザにその変位、力、トルクなどの
様々な触力覚情報を知覚させる。この触力覚情報提示システムは、人間の感覚特性、もし
くは錯覚を利用して適切に物理量を制御することにより、物理的には存在し得ない力、も
しくは触力覚的感覚物理特性を人に体感させる。
特開2005−190465号公報
上述の点に鑑み、従来技術では、物理的方法のみによって触力覚情報を提示する場合の
制限や感覚強度や明瞭さなどに欠点があり、本発明の目的は、変位、変位パターン、波形
の組合せにより、誘起される錯覚現象を実現し、触覚方向性の弁別が悪く、Z方向の指押
し込み圧によってY方向の変位、変位パターン、波形をZ方向の変位、変位パターン、波
形と錯覚するような、トリガー変位、特性誘起刺激・トリガー刺激、誤解(誤認)へに、
錯覚に関する相乗効果、子音・母音的な波形構成、錯覚現象データベースを提供すること
にある。
本発明に係る触力覚情報提示システムは、物体と、該物体は、実物体又は仮想物体であ
り、物体により及び又は物体への位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、
振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性の少なくとも1つを備える刺激を検知
するセンサと、前記物体に操作者の感覚特性及び又は錯覚を適用して、該操作者に実際の
該物体を操作したかのような触力覚を提示する触力覚提示装置と、該触力覚提示装置をセ
ンサからの刺激を基に制御する触力覚提示制御装置と、前記触力覚提示制御装置は、人の
身体に印加される刺激量と感覚量との関係を示す感覚特性が、非線形及び又は錯覚である
ことを利用して刺激を制御して触力覚情報を提示し、前記感覚特性は、前記操作者に与え
られる刺激量及び操作者の操作によってもたらされる刺激量の少なくとも1つの刺激量と
操作者に提示される感覚量とを備え、該感覚量は物理的に存在し得ない感覚量であり、こ
こで、前記触力覚提示装置は、前記物体により及び又は物体への刺激を提示し、そして操
作者の操作に合わせて物体に印加される刺激を制御して触力覚を生成してなる。
触力覚システムにおいて、前記タッチパネルは、複数個に区画されてアレイ状、ドット
状、画素の少なくとも1つに配設され各タッチパネルは独立して制御される。
触力覚情報提示システムにおいて、物体は、タッチパネルであり、該タッチパネル毎に
異なる触覚及び又は力覚を生成する。
本発明に係る触力覚情報提示システムは、物体と、該物体は、実物体又は仮想物体であ
り、物体により及び又は物体への位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、
振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性の少なくとも1つを備える刺激を検知
するセンサと、前記物体に操作者の感覚特性及び又は錯覚を適用して、該操作者に実際の
該物体を操作したかのような触力覚を提示する触力覚提示装置と、該触力覚提示装置をセ
ンサからの刺激を基に制御する触力覚提示制御装置と、前記触力覚提示制御装置は、人の
身体に印加される刺激量と感覚量との関係を示す感覚特性が、非線形及び又は錯覚である
ことを利用して刺激を制御して触力覚情報を提示し、前記感覚特性は、前記操作者に与え
られる刺激量及び操作者の操作によってもたらされる刺激量の少なくとも1つの刺激量と
操作者に提示される感覚量とを備え、該感覚量は物理的に存在し得ない感覚量であり、こ
こで、前記触力覚提示装置は、前記物体に振幅、変位、変形の少なくとも1つを提示して
なる。
触力覚情報提示システムにおいて、前記タッチパネルは、複数個に区画されてアレイ状
、ドット状、画素の少なくとも1つに配設され、各タッチパネルは独立して制御される。
触力覚情報提示システムにおいて、前記触力覚提示装置は、前記物体の生じる振幅、変
位及び又は変形に応じて触力覚を提示する。
触力覚情報提示システムにおいて、前記触力覚提示装置は、位置、位相、時間の少なく
とも1つごとに前記物体に振幅、変位、変形の少なくとも1つを6次元で誘導させる。
触力覚情報提示システムにおいて、前記触力覚提示装置は、物体の接線と直角に、平行
に、又は任意の角度に振幅、変位、変形の少なくとも1つを生じる。
本発明に係る触力覚情報提示システムは、物体と、該物体は、実物体または仮想物体で
あり、物体により及び又は物体への位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転
、振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性の少なくとも1つを備える刺激を検
知するセンサと、前記物体に操作者の感覚特性及び又は錯覚を適用して、該操作者に実際
の該物体を操作したかのような触力覚を提示する触力覚提示装置と、該触力覚提示装置を
センサからの刺激を基に制御する触力覚提示制御装置と、前記触力覚提示制御装置は、人
の身体に印加される刺激量と感覚量との関係を示す感覚特性が、非線形及び又は錯覚であ
ることを利用して刺激を制御して触力覚情報を提示し、前記感覚特性は、前記操作者に与
えられる刺激量及び操作者の操作によってもたらされる刺激量の少なくとも1つの刺激量
と操作者に提示される感覚量とを備え、該感覚量は物理的に存在し得ない感覚量であり、
ここで、前記触力覚提示装置は、誘導感覚の感覚を合成する感覚合成・誘導装置であり、
該感覚合成・誘導装置は、前記物体にスウィーブ変位を備える変位により圧覚、力覚、錯
覚の少なくとも1つを生成してなる触力覚電子デバイス。
変位の組合せにより、誘起される錯覚現象を実現でき、トリガー変位、特性誘起刺激・
トリガー刺激、誤解(誤認)変位、錯覚に関する相乗効果、子音・母音的な変位・振動構
成、錯覚現象データベースを提供することができる。
触力覚ディスプレイのシステムを示す概略図 触力覚情報提示システムの構成を示す概略図 触力覚アクチュエータの変位の制御を示す 錯覚現象を説明する概略図 錯覚現象を説明する概略図 錯覚現象を説明する概略図 錯覚現象を説明する概略図 錯覚現象を説明する概略図 錯覚現象を説明する概略図 錯覚現象を説明する概略図 指の押込み方法を説明する概略図 指の押込み方法を説明する概略図 指の押込み方法を説明する概略図 指の押込み方法を説明する概略図 指の押込み方法を説明する概略図 指の押込み方法を説明する概略図 指の押込み方法を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 変位・振幅制御の仕方を説明する概略図 触力覚アクチュエータの振動制御を説明する概略図 波形制御の仕方を説明する概略図 波形制御の仕方を説明する概略図 波形制御の仕方を説明する概略図 波形制御の仕方を説明する概略図 アクチュエータ制御方法を説明する概略図 アクチュエータ制御方法を説明する概略図 アクチュエータ制御方法を説明する概略図 触力覚生成を説明する概略図 感覚特性を説明する概略図 感覚特性を説明する概略図 感覚特性を説明する概略図 感覚特性を説明する概略図 感覚特性を説明する概略図 感覚特性の制御方法を説明する概略図 物性の非線形の制御を説明する概略図 アクチュエータの構成を説明する概略図 装着方法を説明する概略図 装着方法を説明する概略図 実装方法を説明する概略図 触力覚アクチュエータの構成を説明する概略図 触力覚アクチュエータの基本ユニットを説明する概略図 触力覚アクチュエータのテーブル型を説明する概略図 触力覚アクチュエータのテーブル型を説明する概略図 触力覚アクチュエータのハンドル型を説明する概略図 触力覚アクチュエータのハンドル型を説明する概略図 触力覚アクチュエータのハンドル型を説明する概略図 触力覚アクチュエータのハンドル型を説明する概略図 触力覚アクチュエータの表層型を説明する概略図 触力覚アクチュエータのリング型を説明する概略図 触力覚アクチュエータのリストバンド型を説明する概略図 触力覚アクチュエータのアームリング型を説明する概略図 装着部位を説明する概略図 制御配線を説明する概略図 制御配線を説明する概略図 システムと部品を説明する概略図 モジュール集積化を説明する概略図 モジュール集積化を説明する概略図 錯覚現象を説明する概略図 触力覚デバイスのモジュールを説明する概略図 触力覚デバイスのモジュールを説明する概略図 触力覚デバイスを説明する概略図 触力覚デバイスを説明する概略図 パネル型モジュールを説明する概略図 パネル型モジュールを説明する概略図 パネル型モジュールを説明する概略図 パネル型モジュールを説明する概略図 パネル型モジュールを説明する概略図 液晶タッチパネル型モジュールを説明する概略図 液晶タッチパネル型モジュールを説明する概略図 液晶タッチパネル型モジュールを説明する概略図 タッチパネル型モジュールを説明する概略図 マルチモーダル効果を説明する概略図 マルチタッチ用アレイユニットを説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 マルチタッチ感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 感覚合成制御を説明する概略図 ボタン形状感覚生成を説明する概略図 ボタン形状感覚生成を説明する概略図 ボタン感覚生成を説明する概略図 ボタン間の誘導感覚制御を説明する概略図 ボタン間の誘導感覚制御を説明する概略図 ボタン間の誘導感覚制御を説明する概略図 スライダによる触力覚制御を説明する概略図 スライダによる触力覚制御を説明する概略図 スライダによる触力覚制御を説明する概略図 静摩擦・動摩擦制御方法を説明する概略図 動摩擦制御を説明する概略図 静摩擦制御を説明する概略図 静摩擦制御を説明する概略図 静摩擦制御を説明する概略図 動摩擦制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 押込感覚ボタン制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 触力覚ダイヤル制御を説明する概略図 波形制御を説明する概略図 デバイスサイズ・形状特性を説明する概略図 デバイスサイズ・形状特性を説明する概略図 質感構造を説明する概略図 質感構造のデータベースを説明する概略図 波形制御を説明する概略図 デジタルマウスを説明する概略図 個人特性の測定を説明する概略図 アクチュエータ制御を説明する概略図 プロファイリングを説明する概略図 診断シュミレーションを説明する概略図 遠隔同期を説明する概略図
本発明に係る触力覚情報提示システムは、以下を備える。触力覚情報提示システムは、
物体と、該物体は、実物体又は仮想物体であり、物体により及び又は物体への位置、速度
、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性
、弾性の少なくとも1つを備える刺激を検知するセンサと、前記物体に操作者の感覚特性
及び又は錯覚を適用して、該操作者に実際の該物体を操作したかのような触力覚を提示す
る触力覚提示装置と、該触力覚提示装置をセンサからの刺激を基に制御する触力覚提示制
御装置と、前記触力覚提示制御装置は、人の身体に印加される刺激量と感覚量との関係を
示す感覚特性が、非線形及び又は錯覚であることを利用して刺激を制御して触力覚情報を
提示し、前記感覚特性は、前記操作者に与えられる刺激量及び操作者の操作によってもた
らされる刺激量の少なくとも1つの刺激量と操作者に提示される感覚量とを備え、該感覚
量は物理的に存在し得ない感覚量である。
前記触力覚提示装置は、前記物体により及び又は物体への刺激を提示し、そして操作者
の操作に合わせて物体に印加される刺激を制御して触力覚を生成してなる。
タッチパネルは、複数個に区画されてアレイ状、ドット状、画素の少なくとも1つに配
設され、各タッチパネルは独立して制御される。
物体は、タッチパネルであり、該タッチパネル毎に異なる触覚及び又は力覚を生成する
前記触力覚提示装置は、前記物体に振幅、変位、変形の少なくとも1つを提示してなる
タッチパネルは、複数個に区画されてアレイ状、ドット状、画素の少なくとも1つに配
設され、各タッチパネルは独立して制御される。
前記触力覚提示装置は、前記物体の生じる振幅、変位及び又は変形に応じて触力覚を提
示する。
触力覚提示装置は、位置、位相、時間の少なくとも1つごとに前記物体に振幅、変位、
変形の少なくとも1つを6次元誘導をさせる。
前記触力覚提示装置は、物体の接線と直角に、平行に、又は任意の角度に振幅、変位、
変形の少なくとも1つを生じる。
前記触力覚提示装置は、誘導感覚の感覚を合成する感覚合成・誘導装置であり、該感覚
合成・誘導装置は、前記物体にスウィーブ変位を備える変位により圧覚、力覚、錯覚の少
なくとも1つを生成してなる。
図2は、触力覚ディスプレイ・パネルのシステムの構成図を示す。触力覚ディスプレイ
のシステムは、パネル、ディスプレイで触力覚圧覚、触覚、力覚を備える触力覚を再現す
る。指の動きに合わせて変位もしくは変位パターン、波形が制御される。平板な物体であ
るのに深さ感のある立体的な感触が得られる。異なる方向の変位、変位パターン、波形で
あるのに圧覚・力覚が提示される。ボタン、スライダ、ダイヤル、スイッチに適用しても
よい。
触力覚ディスプレイ・パネルのシステムは、コントローラと触力覚アクチュエータを備
える。触力覚アクチュエータは、コントローラにセンサ信号を供給し、コントローラは、
触力覚アクチュエータに制御信号を供給する。センサ信号は、物体により及び又は物体へ
の位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、圧力、湿度
、温度、粘度、弾性の少なくとも1つを備える刺激を備える。
コントローラは、制御アルゴリズムで駆動し、指の動きに合わせて、変位、運動量、振
動、振幅、変位を備える刺激強度を時間変化させる。制御信号は、力情報、振幅情報の駆
動電圧により生成される。
アクチュエータは、モータ、偏心モータ、リニアモータ、静電モータ、分子モータ、ピ
エゾ、人口筋肉、記憶合金、コイル、ボイスコイル、圧電素子、磁力、静電気、その他、
変位、振動を発生するものであればよい。
触力覚ディスプレイ・パネルは、身体のどの部位にも装着が可能である(図58参照)
本システムは、操作者の感覚特性、錯覚を適用して、操作者に実際の物体を操作したか
のような触力覚情報を提示する。具体的には、センサで検知された刺激を基に制御され、
人の身体に印加される刺激量と感覚量との関係を示す感覚特性が、非線形や錯覚であるこ
とを利用して刺激を制御して触力覚情報が提示される。感覚特性は、前記操作者に与えら
れる刺激量及び操作者の操作によってもたらされる刺激量の少なくとも1つの刺激量と操
作者に提示される感覚量とを備え、感覚量は物理的に存在し得ない感覚量である。
ここで、システムは、物体から、もしくは、物体への刺激を提示し、そして操作者の操
作に合わせて操作者に印加される刺激が制御される。最小限の触力覚情報提示システムは
、触力覚アクチュエータおよびコントローラから構成されている。触力覚アクチュエータ
に取り付けられたセンサにより、センサにおける位置、速度、加速度、形状、変位、変形
、振幅、回転、振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性が測定され、その情報
がコントローラに送られて、触力覚アクチュエータを制御するための制御信号が計算され
て、触力覚アクチュエータに送られ、触力覚アクチュエータが制御される。
触力覚アクチュエータは、パネル型およびディスプレイ型のセンサ機能および提示機能
を備え、コントローラにおいて、指や掌などの身体の動きにともなう、変位、運動量、振
動振幅、変位刺激、振動刺激、刺激強度の時間変化などが計算され、制御アルゴリズムに
基づき、センサでモニタされた指や掌などの身体の動きや圧力などに合わせて、触力覚ア
クチュエータの位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク
、圧力、湿度、温度、粘性、弾性などが制御され、ヒトなどに、圧覚、触覚、力覚などの
触力覚情報が提示される。
制御信号は、力情報(t)、振幅情報(t)などが駆動電圧等で表現されており、アク
チュエータは、モータ、ピエゾ、人工筋肉、記憶合金、分子モータ、静電、コイル、磁力
、静電気、その他、変位・振動を発生するものならば、デバイス・動作原理は問われない
。その結果、平面、曲面、立体形状で構成されたパネル、ディスプレイが、筐体等に、固
定もしくは微小振動するように設置されているにも関わらず、差し込み感、押込み感、め
り込み感、深さ感、押し戻され感、浮き上がり感、振動・振幅の収束感、振動・振幅の残
響感、変位・移動の方向感覚、ズブズブ感、硬さ感、ソフト感、立体的な感触が感じられ
る。物理的には、そのような感覚が再生・提示されていないにも関わらず、感覚的にはそ
のような感覚、および、身体的な反応・反射が体験される。
その結果、情報端末等において、平面・平坦なパネルにも関わらず、ボタン、スライダ
、ダイヤル、スウィッチ、操作パネルなどの物体の操作感触がリアルに得られることが可
能となる。
図3は、触力覚アクチュエータの変位制御の概略図を示す。触力覚アクチュエータは、
並進と回転について、6自由度を有しており、変位、振幅、速度、加速度、位相差を自在
に制御できる。また、変位、変位パターン、波形、振動の刺激以外でも電気刺激、クーロ
ン力等の刺激を制御できる。
図4〜図10は、錯角現象を示す装置の概略図を示す。該図において、この装置は、基
材上にアクチュエータ、その上にタッチパネル及び物体の変位、圧力、加速度等を検知し
、位置、回転、テンソルを計測するセンサを備える。タッチパネルは、y方向に変位する
が、ボタンのz方向にへこみ・押込みが感じられる。
図4に、錯覚現象のない通常の動作を示す。触力覚アクチュエータの基本ユニットは、
タッチパネル、センサ、アクチュエータから構成されている。タッチパネル、およびセン
サにおいて、位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、
圧力、湿度、温度、粘性、弾性などが、スカラー、ベクトル、もしくはテンソルとして、
計測される。
アクチュエータは、位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、
トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性などが、スカラー、ベクトル、もしくはテンソル
として、提示される。タッチパネルは通常硬く変形しないことが多く、操作者が、タッチ
パネルを押込圧Pで押し込むと、タッチパネルはZ方向には変位、変形せずにZ=0が保
たれる。押込圧Pが増加するとともに、操作者の指先が変形し、押込みの圧力を知覚する
が、沈み込み変位Z(=0)、および沈込感覚Sz(=0)は感じられない。
本特許では、指先での触力覚情報の知覚について説明をするが、特に指先に限らず、操
作者の全身、身体の至るところを想定している。
図5に、錯覚現象のある場合の動作を示す。タッチパネルは通常硬く変形しないことが
多く、操作者が、タッチパネルを押込圧Pで押し込むと、タッチパネルはZ方向には変位
、変形せずにZ=0が保たれる。
ここで、通常とは異なり、アクチュエータによって、タッチパネルをY方向に変位(Y
)させると、沈み込み変位Z(=0)がないにも関わらず、押込圧Pの増加の知覚ととも
に、Z方向に沈込感覚Szが感じられる。タッチパネルをX方向に変位(X)させた場合
も、同じく、Z方向に沈込感覚Szが感じられる。ただし、指先の指し示す方向(Y)と
、タッチパネルの変位方向が一致しない場合は、変位方向への移動を弱く知覚することも
ある。指先および指の沈み込みの方向により、タッチパネルの変位方向を調整すると、錯
覚が効果的となる。
ここでの現象は、Y方向の変位が、Z方向への沈み込み感覚に知覚される錯覚であり、
軸間、動作向を越えた錯覚現象(Cross−Direction効果)である。Y方向
の変位は、所望の触感・感触に合わせた、様々な変位パターンが存在している。直線的な
増加・減少や、正弦波的な振動、基本周波数成分の組合せにとどまらず、シンセサイザー
で楽器の音色や音楽を創造するかのように、任意波形のデザイン、振幅変調、周波数変調
、畳み込み、およびその組合せなどによって、様々な触感・感触を表現することができる
錯覚パターンは、押し込み圧力方法(3方向)×アクチュエータ変位方向(3方向)の
9パターンの組み合わせが備える。さらに、回転パターンを備える。また、中間の方向も
あるので、その組合せは、無限となる。並進的な変位の他に、回転的な変位の場合もある
図6に、ラッチ・連続的な錯覚現象の動作を示す。ここで、アクチュエータによって、
タッチパネルをY方向に階段的に変位(Y)させると、沈み込み変位Z(=0)がないに
も関わらず、押込圧Pの増加の知覚とともに、変位(Y)の階段的変化にともない、Z方
向にズブズブと階段的な沈込感覚Szが感じられる。
図7に、ラッチ・連続的な錯覚現象の動作を示す。ここで、アクチュエータによって、
タッチパネルをY方向に変位(Y)を繰り返すと、沈み込み変位Z(=0)がないにも関
わらず、押込圧Pの増加の知覚とともに、変位(Y)の変化にともない、Z方向にズブズ
ブと沈込感覚Szが感じられる。押込み変位(Y)が感じられにくい条件が存在する。
該図は、押し込み、押し込み圧、変位、沈み込み感覚をそれぞれ示す。図8は、位相が
遅れて変位が現れる。タッチパネルは通常硬く変形しないことが多く、操作者が、タッチ
パネルを押込圧Pで押し込むと、タッチパネルはZ方向には変位、変形せずにZ=0が保
たれる。ここで、通常とは異なり、アクチュエータによって、押込圧Pの増加に対して位
相を遅らせて、タッチパネルをY方向に変位(Y)させると、沈み込み変位Z(=0)が
ないにも関わらず、Y方向に変位(Y)にともない、Z方向に沈込感覚Szが感じられる
。変位(Y)の増加が開始するまでは、仮想ボタンの押込みに対する抗力が提示され、抗
力の最大値である押込感覚Sz(≠0)が、仮想ボタンの硬さとして提示される。
図9は、変位が持続せずピークを示した後に変位がゼロになる。ここで、アクチュエー
タによって、タッチパネルをY方向に往復的に変位(Y)させると、沈み込み変位Z(=
0)がないにも関わらず、押込圧Pの増加、変位(Y)の変化にともない、Z方向に「カ
チッ」といったボタンのような沈込感覚Szが感じられる。
図10は、変位がプラス方向のピークとマイナス方向のピークを示した後にゼロになる
。ここで、アクチュエータによって、タッチパネルをY方向に往復的に変位(Y)させる
と、沈み込み変位Z(=0)がないにも関わらず、押込圧Pの増加、変位(Y)の変化に
ともない、Z方向に「カチッ」といったボタンのような沈込感覚Szが感じられる。
図11から図17は、物体(パネル)により及び又は物体への刺激である指の押込み方
法を示す概略図である。図11は、操作者が、タッチパネルを押込圧Pで押し込み、アク
チュエータによって、タッチパネルがZ方向に変位すると、Z方向に沈込感覚Spが感じ
られる。図12及び図13は、段階的なボタンの押込みにより、パネルのわずかなボタン
抵抗の刺激、瞬時に反応、応答の良い刺激、ボタン感触後カチッとした刺激、ボタン存在
なく壁だけが感じられる刺激の提示をそれぞれ示す。図14及び図15は、段階的なボタ
ンの押込みにより、パネルが動く刺激、パネルが静止する刺激、指とパネルとの感覚刺激
の提示をそれぞれ示す。図17は、ボタンの押込みにより、パネルに生じる三角波、サイ
ン波の刺激の提示を示す。
図19から図24は、刺激としてパネルに印加される変位・振幅の制御を示す概略図で
ある。図19は、パネルを真下に押下げ際にパネルが変位して三角波を形成する。この変
位により感覚的指の深行感刺激、物理的指への張力刺激、感覚的指への抵抗感刺激が提示
される。図20は、パネルを無自覚に移動させた際の押し下げ際にパネルが変位して三角
波を形成する。この変位により感覚的指の進行感刺激、物理的指への張力刺激、感覚的指
への奥行感刺激が提示される。図21は、パネルにボタン特性である粘弾性刺激を与えた
際にパネルが変位して三角波を形成する。この変位によりパネルに感覚的指の進行感刺激
、物理的指への張力刺激、感覚的指への反応感が提示される。
図22は、パネルに人口皮膚感覚である粘弾性刺激を与えた際にパネルが変位して三角
波を形成する。この変位によりパネルに感覚的指の進行感刺激、物理的指への張力刺激、
感覚的指への反力感が提示される。
図23は、パネルに刺激を与えた際にパネルが変位して三角波を形成する。パネルの変
位をそれぞれ示す。ここで、アクチュエータによって、タッチパネルをY方向に変位(Y
)させると、沈み込み変位Z(=0)がないにも関わらず、押込圧Pの増加、変位(Y)
の変化にともない、Z方向にボタンのような沈込感覚Szが感じられる。Y方向の変位(
Y)のさせ方によって、Z方向に、「ズブッ」沈み込む感覚、「カチッ」「カッチ」とい
ったボタンのような感覚Szが感じられる。
図24は、パネルに刺激を与えた際にパネルの変位がサイン波を形成する。パネルの変
位をそれぞれ示す。ここで、アクチュエータによって、タッチパネルをY方向に変位(Y
)、正弦波的に変化させると、沈み込み変位Z(=0)がないにも関わらず、押込圧Pの
増加、変位(Y)の変化にともない、Z方向にボタンのような沈込感覚Szが感じられる
。Y方向の変位(Y)のさせ方によって、Z方向に、「ズブッ」沈み込む感覚、「カチッ
」「カッチ」といったボタンのような感覚Szが感じられる。
図25〜図29は、触力覚アクチュエータの変位、変位パターン、波形、振動の一例で
ある、波形制御の概略図を示す。触力覚アクチュエータは、波形振幅、振動振幅、速度、
加速度、位相差を自在に制御することで、任意の方向に、任意の変位・波形パターンを生
成できる。
図26は、波形を非対称に加減速することで力覚を発生する変位波形を示す。図27は
、波形を非対称に加減速することができる力覚を発生する加減速波形を示す。図28は、
パネルを短時間波形変動させてクリック感を出す場合、1波形ごとに周波数を変えて感触
を変える加速スウィープ(クリック感)波形を示す。パターン減速波形とパターン加速波
形を発生させる。図29は、波形の位相は固定で加減速位置を入れ替える加減速シフト波
形、加減速位置は固定で波形の位相を入れ替える位相シフト波形の概略図を示す。波形は
、速度、位相波形が制御される。
図30は、力覚に関する感覚特性を用い、2つの偏心回転子A912および偏心回転子
B913の回転を位相同期させて変位を合成した触力覚情報提示方法を示す図である。
ここで、(図30(b))は、(図30(a))の2つの偏心回転子A912および偏
心回転子B913を同方向で180度位相が遅れて同期回転させた場合を模式化したもの
である。この同期回転の結果、偏心のないトルク回転を合成することができる。
図30(c))は感覚特性931が対数関数的な特性の場合を模式化したものであり
、感覚特性931は感覚特性211と同様に刺激である物理量932に対してその感覚量
933が対数などの非線形特性であることを示している。この感覚特性931上の、動作
点A934で正のトルクを発生し、動作点B935で逆方向の負のトルクを発生した場合
を考えると、トルク感覚944は(図30(d))のように表わされる。トルク943は
回転子の回転速度942の時間微分に比例する。動作点A934、および動作点B935
で動作させると、トルク感覚944が知覚される。
トルク943は、物理的に1サイクルで初期状態948に戻り、その積分値はゼロとな
っている。しかし、感覚量であるトルク感覚944の感覚的積分値はゼロになるとは限ら
ない。動作点A934および動作点B935を適切に選択して、動作点A継続時間945
および動作点B継続時間946を適切に設定することで、任意の方向に自在にトルク感覚
を提示し続けることができる。
以上のことは、トルク回転に限らず回転や並進の変位の時や、感覚特性931が指数関
数的な場合などの非線形特性を示す時にも成立する。(図30(c))の感覚特性931
が閾値を持つ場合も、同様のトルク感覚が生じ、片方の方向のみにトルク感覚を間欠的に
提示し続けることができる。
図31(a)は、位相パターンの初期位相(θi)によって誘起・知覚される錯触力覚
の方向を示している。 錯触力覚デバイス107は、図31(b)の回転開始の初期位相
(θi)を変えることにより、偏心回転子で合成される運動量の変化によって誘起される
錯触力覚の方向1202を、初期位相(θi)の方向に制御することができる。例えば、
図31(c)のように初期位相(θi)を変えることにより、平面内360°の任意の方
向に誘起できる。 このとき、錯触力覚インタフェース装置101自身の重さが重い場合
、錯触力による上向きの力感覚1202と重力による下向きの力感覚1204とが打ち消
されて浮き上がる浮力感覚1202が得られにくく、重く感じられてしまうことがある。
その時には、錯触力覚による上向き方向を重力方向の反対方向から僅かにずらして錯触力
覚1203を誘起させることで、重力による浮上感覚の減少・阻害を抑制することができ
る。 重力方向と反対方向に提示したい場合には、重力方向と180°+α°及び180
°−α°とわずかに鉛直からずれた方向に交互に錯触力覚を誘起する方法もある。
図32(a)〜図32(f)は、基本的な触力覚の感覚、錯触力覚の感覚を提示する、
錯触力デバイス(触力デバイス)の制御の一例を示している。 図32(a)は、錯触力
覚デバイス107において回転力を発生する方法を模式的に示したものであり、図32
d)は、並進力を発生する方法を模式的に示したものである。図32(a)の2つの偏心
錘814の回転は、位相180°遅れて同じ方向に回転している。これに対して、図32
(d)では、お互いに反対方向に回転している。
(1)図32(b)のように、2つの偏心回転子を180度の位相遅れで同方向に同期回
転させた場合、2つの偏心回転子が点対称となり重心と回転軸中心が一致することにより
、偏心のない等トルクの回転が合成される。これにより、回転力感覚を提示することがで
きる。しかし、角運動量の時間微分がトルクであり、一定方向に連続してトルクを提示し
続けるためには、モータの回転数を連続的に加速し続ける必要があり、現実的には連続的
に提示することは困難である。
(2)図32(c)のように、角速度ω1及び角速度ω2によって同期制御することによ
り、一定方向に連続的な回転力の錯触力覚感覚(連続トルク感覚)が誘起される。(3)
図32(e)のように、反対方向に一定角速度で同期回転させた場合、初期位相θi12
01を制御することで任意の方向に直線的に振動する力(単振動)が合成できる。
(4)図32(f)のように、錯触力覚に関する感覚特性に従い、角速度ω1及び角速度
ω2によって反対方向に同期回転させた場合、一定方向に連続的な並進力の錯触力覚感覚
(連続力感覚)が誘起される。 錯触力覚インタフェース装置101において、図32
c)及び図32(f)のように、人間の感覚特性に合わせて回転速度(角速度)及び位相
同期を的確に制御すれば、2種類の角速度(ω1、ω2)の組み合わせだけでも錯触力覚
を誘起できるため、制御回路を簡潔にすることができる。
図33は、この図30の現象及びその効果を模式的に示している。錯触力覚に関する感
覚特性を考慮して、偏心モータ815の回転パターンを制御して2つの偏心回転子の合成
運動量を時間的に変化させることにより、平衡点周りに周期的に加減速する振動904か
ら、一定方向に連続的に働く力が知覚される錯覚905を誘起させることができる。つま
り、物理的には一定方向に働く力のような成分は存在していないが、一定方向に力が働い
ているように知覚される錯覚が誘起される。
動作点A、及び動作点Bで位相180°毎に交互に加減速させると、一定方向の力感覚
905が連続的に知覚される。力は、物理的に1サイクルで初期状態に戻り、その運動量
及び力の積分値はゼロとなっている。つまり、平衡点周りに留まり、加減速機構が左側に
移動することはない。しかし、感覚量である力感覚の感覚的積分値はゼロにならない。こ
の時、正の方向の力の積分908の知覚は低下し、負の方向の力の積分909だけが知覚
される。
ここで、角運動量の時間微分がトルク、運動量の時間微分が力であり、一定方向に連続
してトルク及び力を発生し続けるためには、モータの回転数もしくはリニアモータを連続
的に加速し続ける必要があり、そのため、回転体などを周期的に回転させ方法は力覚を一
定方向に連続的に提示するのに適していない。特に、モバイル等で利用される非ベース型
インタフェースでは、一方向への連続的な力の提示は物理的には不可能である。
しかし、人は非線形感覚特性を有しており、本発明の手法を用いれば、錯触力覚特性に
関する知覚感度の利用や運動量の加減速パターン制御によって、物理特性とは異なった力
・力パターンを錯覚的に知覚させることができる。例えば、与えた刺激強度に対する感じ
られた刺激の大きさの比が感度であるが、人間の感覚特性は与えた刺激の強度に対して感
度が異なっており、弱い刺激にはより敏感であり、強い刺激には鈍感である。そこで、モ
ータ回転の加減速の位相を制御し周期的に加減速を繰り返すことで、弱い刺激を提示した
方向に連続的な力覚を提示させることに成功している。また、感覚特性の適切な動作点A
及びBを選択することにより、強い刺激を提示した方向にも連続的な力覚を提示させるこ
ともできる。
類似の装置としてドライビング・シミュレータが連想されるが、ドライビング・シミュ
レータでは、目的の力(加速感)を与えた後に気付かれない程度の小さな加速度で元の位
置にゆっくりと戻すことで車の加速感を提示している。そのため力の提示は断続的になり
、このような偏加速型方式では、一定方向の力感覚や加速感を連続的に提示することはで
きない。従来型である触力覚インタフェース装置でも同様である。しかし、本発明では、
錯覚を利用することで、一定方向に連続的な並進力感覚905が提示される。特に、物理
的な手法による上記ドライビング・シミュレータで提示される断続的な力の方向とは反対
方向に連続的な力が知覚される点が、錯覚を用いた錯触力覚インタフェース装置101の
特徴である。
つまり、この強度によって感度が異なるという人間の非線形感覚特性を利用することで
、周期的な加減速や振動で発生する力の積分が物理的にはゼロであるにも関わらず、感覚
的には相殺されないばかりか、正の方向の力908は知覚されず、目的の方向である負の
方向909に並進力的な力覚905やトルク感が連続的に提示できる。(連続的なトルク
感覚の生成方法は、図19(c)を参照)これらの現象は、感覚特性831が刺激である
物理量832に対してその感覚量が対数以外の場合でも、非線形特性であれば同じ効果が
得られる。本効果は、非ベース型に限らず、ベース型においても効果が得られる。
図3において、動作点Aでの回転継続時間Taをゼロに近づけることにより、回転継続
時間Taと回転継続時間Tbのそれぞれの区間での運動量が等しいことから、回転継続時
間Taの区間での合成運動量は大きくなり力も大きくなるが、力感覚は対数的に変化し感
度が低下するために、回転継続時間Taの区間での感覚値の積分はゼロに近づく。このた
め、回転継続時間Tbの区間での力感覚が相対的に大きくなり、一方向への力の感覚90
5の連続性が向上していく。その結果、動作点A及び動作点Bを適切に選択して、動作点
A継続時間及び動作点B継続時間を適切に設定し、2つの偏心回転子A及び偏心回転子B
の同期位相を調整することで、任意の方向に自在に力感覚を提示し続けることができる。
図34は、錯触力覚インタフェース装置で利用される非線形特性を示しており、それぞ
れ、感覚特性(図34(a)及び図34(b))、粘弾性材料の非線形特性(図34(c
))、粘弾性材料のヒステリシス特性(図21(d))を示している。 図34(b)は
図2と同様に、物理量に対して閾値2206を有する人間の感覚特性を示した模式図で
あり、この特性を考慮して錯触力覚インタフェース装置を制御することにより、物理的に
は存在していない感覚が錯触力覚として誘起されることを示している。 図34(c)の
ように、加えた力に対する応力特性が非線形特性を示す物性を有する材料を変位・振動・
トルク・力といった駆動力を発生する装置と人間の皮膚・感覚器官との間に挟んだ時にも
、同様な錯触力覚が誘起される。 また、図34(d)のように、感覚特性は、筋肉を伸
ばす時と縮める時など、変位が増加する時と減少する時において等方的でなく、ヒステリ
シス的感覚特性を示す場合が多い。筋肉が引っ張られるとその直後に筋肉が強く収縮する
。このように強いヒステリシス特性を発生させることで、同様な錯触力覚の誘起が促進さ
れる。
図35は、感覚特性を変化させる方法の一例として、力覚に関するマスキング効果によ
って感覚特性を変化させる方法を用いた触力覚情報提示方法を示す図である。
感覚特性は、マスキング変位(振動)によってマスキングされトルク感覚434が減少
する。このマスキング方法として、(視覚、聴覚のマスキングで実績のある)同時マスキ
ング424、前方マスキング425、後方マスキング426があげられる。(図35(a
))はマスキーであるトルク413を模式化したものであり、この時知覚されるトルク感
覚434は(図35(c))のように表わされる。トルク413は回転子の回転速度41
2の時間微分に比例する。
この時、回転子の回転速度412を初期化する初期化時間415と、それに対応したマ
スキング継続時間425を、図6に示した(図35(d))の初期化時間445とマスキ
ング継続時間455のように短縮していき、ある一定時間よりも短くなると初期化による
負のトルクが物理的に存在するにも関わらず、トルク感覚464のようにトルクが連続し
て提示されているように感じられる臨界融合が生じる。
なお、マスキング変位(振動)を発生するマスカーは、それによってトルクがマスクさ
れるマスキーである回転子と別な回転子であっても、マスキーである回転子自身であって
もよい。 マスキーの回転子がマスカーでもある場合とは、マスキング時にその回転子が
制御装置によってマスキング変位(振動)を発生するように制御されることを意味する。
マスカーの変位(振動)方向は、マスキーの回転子の回転方向と同一であっても、あるい
は同一でなくてもよい。 以上のことは、マスキーとマスカーが同一の刺激の場合(マス
キーの回転子がマスカーでもある場合)にも起こり得る。
図36は、この場合を模式化した図である。図36に示すように、強トルク感覚485
、486の前後において、前方マスキング485、後方マスキング486によりトルク感
覚484が減少する。
感覚特性は、筋肉の緊張状態、あるいは、身体的・生理的・心理的状態のいずれか1つ
以上の状態によりトルク感覚517の感度が変化する。例えば、筋肉が外力である提示ト
ルク514(短い時間で強いトルク524)で瞬時に伸ばされることで、筋肉の中の筋紡
錘というセンサがこれを感知し、この外力に負けないパワーを持つ筋肉起因トルク515
(筋肉反射起因トルク525)で条件反射的に筋肉が素早く収縮する。このとき筋電51
1が発生する。それを検知した制御回路512は触力覚提示機513を制御して、筋肉の
収縮に同期して提示トルク516(穏やかに中程度のトルク526)を働かせることでト
ルク感覚517の感度を変化させる。
以上のことは、筋肉の緊張状態だけに限らず、呼吸・姿勢・神経発火の状態のいずれか
1つ以上の状態による感覚感度の変化の場合にも成立する。
掌は、その骨格・関節・腱・筋肉などの解剖学的な構造から、掌の方向によって感度が
異なる。掌の方向に依存した感度(不等方性感度曲線611)に合わせて提示物理量の強
度(回転速度ω612)を補正することによって、精度良い方向提示が可能となる。
図37は、任意方向に変位感覚・振動感覚・力感覚・トルク感覚のいずれか1つ以上の
触力覚情報を、連続的、断続的に提示する制御方法の1例として、力覚に関するマスキン
グ効果によって感覚特性を変化させる方法を用いて、任意の方向に振動触力覚情報提示方
法を示す図である。
感覚特性は、マスキング変位(振動)1216によってマスキングされ力感覚1224
が減少する。このマスキング変位(振動)は、(図30(b))において偏心回転子Aの
回転速度1022および偏心回転子Aの回転速度1023を同期させて速度を変位(振動
)されることによって発生させることができる。(図37(a))はこれを模式化したも
のであり、この時知覚される力感覚1224は(図37(b))のように表わされる。力
1213は2つの偏心回転子の合成回転速度の大きさ1212の時間微分に比例する。
この時、回転子の回転速度1212を初期化する初期化時間1215を短縮していき、
図37(c)のようにある一定時間よりも短くなると初期化による負の力が物理的に存在
するにも関わらず、力感覚1244のように力が連続して提示されているように感じられ
る臨界融合が生じる。
以上のことは、マスキーとマスカーが異なる回転子による場合にも生じるし、また、力
だけでなくトルクの場合にも同様な連続提示感覚が生じる。
図38(a)〜図38(c)に示した感覚特性のように、ユーザごとの感覚特性は異な
る。このため、錯触力覚がはっきりと知覚される人や知覚されにくい人、学習によって知
覚されやすさが向上する人がいる。本発明では、この個人差を補正する装置を有する。ま
た、同じ刺激が持続的に提示される場合、その刺激に対して感覚が鈍化してしまうことも
ある。そのため、刺激の強度・周期や方向に揺らぎを与えたりすることで慣れを防止する
ことは効果的である。
図38(d)に錯触力覚を用いた一定方向の力の提示手法の一例を示す。2つの偏心振
動子を反対回転方向に回転させて変位成分・振動成分を合成する方法において、動作点A
での高速回転数ω1(高周波f1)1002aと動作点Bでの低速回転数ω2(低周波f
2)1002bを位相180°毎に交互に提示した場合、錯触力覚強度(II)は、偏心
回転子の回転速度である周波数の加減速比Δf/fの対数に比例する(図38(e))。
ただし、(f=(f1+f2)/2、Δf=f1−f2)。錯触力覚強度とΔf/fの対
数値をプロットした時の傾きnが、個人差を示す。
また、感覚強度(VI)は、錯覚による一定方向の力感覚と同時に知覚される変位成分
・振動成分の強度を示し、変位成分・振動成分の強度と物理量f(対数)とはおおよそ反
比例の関係にあり、周波数fを大きくすることで感覚強度(VI)は相対的に低下する(
図38(f))。この変位成分・振動成分の含有強度を制御することにより、錯触力覚を
提示したときの力の質感が変わる。対数でプロットした場合の傾きmは個人差を示す。な
お、個人差を示すn、mは、学習が進むに従って変化し、学習が飽和した時に一定の値に
収束する。
図39(a)〜図39(c)は、仮想平板1100の質感表現方法を示している。錯触
力覚インタフェース装置101が、センシングによってモニタされた錯触力覚インタフェ
ース装置101の動き(位置・姿勢角度、速度、加速度)が仮想物体の動きを1101を
表しており、この仮想物体の動きに合わせて、錯触力覚による抗力1102の方向・強度
及び質感パラメタ(含有振動成分)を制御することにより、仮想平板の質感である摩擦感
覚1109や粗さ感覚1111及び形状が制御される。 図39(a)は、仮想平板11
00上で仮想物体(錯触力覚インタフェース装置101)を移動させた時に働く仮想平板
から仮想物体への抗力1103及び移動に対する抗力1102を示している。
図39(b)は、錯触力覚インタフェース装置101と仮想平板1100とが接した時
に両物体の間に働く摩擦力1104が、動摩擦及び静摩擦を振動的に繰り返すことを示し
ている。また、仮想平板の誤差厚内1107に錯触力覚インタフェース装置101が留ま
るように押し戻す抗力1106をフィードバック制御して提示することで、仮想平板の存
在・形状を知覚させる。錯触力覚インタフェース装置101が仮想平板内1100に存在
しない時は押し戻す抗力を提示せず、存在する時だけ提示することにより壁の存在が知覚
される。
図39(c)は、表面粗さの表現方法を示している。錯触力覚インタフェース装置10
1を移動させた方向1101とは反対方向に、移動速度・加速度に合わせて抗力を提示す
ることによって、抵抗感や粘性感1108を知覚させる。移動方向と同じ方向に負の抗力
を提示(加速力1113)することによって、氷上を滑るような仮想平板の滑らか感11
10を強調することができる。この加速感・滑らか感1110は、従来の振動子を使った
非ベース型触力覚インタフェース装置では提示することが困難であり、錯覚を使った錯触
力覚インタフェース装置101で実現された質感及び効果である。また、抗力を振動的に
変化させること(振動的抗力1112)により、仮想平板の表面粗さ感覚1111を知覚
させる。
図40は、印加電圧で特性が変わる粘弾性材料を用いた制御アルゴリズムを示している
。 粘弾性材料を用いた手法では異なる応力−変形特性の材質(2403,2404)を
張り付けるが、図40(a)のように、印加電圧で粘弾性特性が変化する材料1707を
用いてもよい。印加電圧を制御することで粘弾性係数を変化(図40(b))させて、偏
心回転子によって発生された周期的に変化する運動量の掌への伝達率を、偏心回転子の回
転位相と同期させて変化させることで、偏心回転子が図40(c)のように一定の回転速
度で回転(定速度回転)していたとしても、図40(d)のように粘弾性の特性を時間的
に動作点B及び動作点Aにおける特性値になるように変化させることで掌・指先に伝わる
運動量を制御できるため、偏心回転子の回転速度を加減速したことと同じ効果が得られる
また、本手法は、皮膚の物理特性を疑似的に変えることと同じ効果を有し、感覚特性曲
線(図40(e)を擬似的に変化させる効果を持つ。そのため、感覚特性の個人差を吸収
したり、錯触力覚の誘起効率を高める制御に利用できる。また、図40(a)のように錯
触力覚デバイス表面に粘弾性材料を貼り付けた場合と同様に、図40(f)のように粘弾
性材料を指先や身体に貼り付けてもよい。ここで、粘弾性材料は、印加電圧によって応力
−歪特性を非線形に制御することができるものであれば、材質・特性を問わない。また、
非線形制御ができれば、制御方法も印加電圧による制御に限られない。
図40(b)のようにモータの回転の加減速を繰り返すと大きなエネルギーのロス及び
発熱が起こるが、本手法は、モータの回転速度は一定(図40(c))、もしくは、加速
度比f1/f2が1に近い値であり、印加電圧による特性の変化を行うため本手法のエネ
ルギー消費は、モータの加減速によるエネルギー消費よりも小さく抑え得る。
図41は、錯触力覚インタフェース装置101の制御の一例を示している。 本装置で
は、モータ1704の制御を、モータ1704のフィードバック特性を制御するモータフ
ィードバック(FB)特性制御器と錯触力覚誘起パターンをモータ制御信号に変換する制
御信号生成器に分けて制御する。本発明では、モータ回転の位相パターンθ(t)=F(
u,II,VI,R)の同期を制御することが肝要であり、時間的に高精度に同期制御す
る必要がある。そのため手法の一例として、ここではサーボモータの制御用パルス列によ
る位置制御を示す。位置制御としてステップモータを用いた場合には、急な加減速のため
に簡単に脱調・制御不能になることが多い。そこで、ここではサーボモータによるパルス
位置制御を説明する。モータフィードバック(FB)制御特性の制御とパルス位置制御法
によるモータ制御に分離することで、錯触力覚インタフェース装置101を多数同期制御
して利用する本発明では、異なるモータを使用した場合のモータ制御信号の一貫性、錯触
力覚誘起パターン生成の高速化、及び同期制御すべき制御モータ数の増加に容易に対応が
できるスケーラビリティが確保される。また、個人差の補正も容易となる。
錯触力覚誘起関数生成器1701において、モータFB特性制御器及びモータ制御信号
生成器を制御するための制御信号に分離され、モータ制御信号生成器においてモータの位
相位置を制御するパルス信号列gi(t)=gi(f(t))が生成され、モータの位相
パターンθ(t)が制御される。 本方式では、パルス数によってモータの回転位相をフ
ィードバック制御しており、例えば、1パルスによって1.8°モータが回転する。なお
、回転方向は、方向制御信号により、正転・反転が選択される。このパルス制御手法を用
いることにより、2つ以上のモータの位相関係を保ちながら、任意の加減速パターン(回
転速度、回転加速度)を任意の位相のタイミングで制御する。
図42(a)〜は、錯触力覚インタフェース装置101の実装例を示している。 図4
(a)や図42(b)のように、接着テープ1301やハウジング1302の指挿入部
1303を用いて指先533に装着する。また、指533の間に装着したり(43(c)
)、指533で挟んで(43(d))使用してもよい。ハウジング1302は、変形が少
ない硬い材料でもよいし、変形が容易な材料でもよいし、粘弾性を持ったスライム状でも
よい。これらの装着方法の変形態として、図43も考えられる。柔軟な接着及びハウジン
グによって、錯触力覚デバイスの2つの基本ユニットの位相を制御することにより、左右
上下の力覚に加え、膨張感覚、圧縮・圧迫感覚も表現することができる。このように、接
着テープ、指挿入部を有するハウジングのように、錯触力覚インタフェース装置101を
身体などに装着させるものを装着部と呼ぶ。装着部は、上記の接着テープ、指挿入部を有
するハウジングの他に、シート型、ベルト型、タイツのように、物や身体に装着できるも
のならばどのような形態のものでもよい。同様な方法で、指先、掌、腕、大腿など、体の
至る所に装着される。 なお、本明細書で扱う粘弾性材料及び粘弾性特性という用語は、
粘性及び又は弾性の特性を有するものを示す。
図43に、その他の、錯触力覚インタフェース装置101の実装例を示す。 図43
a)では、錯触力覚デバイス107が加速度センサ108にノイズ振動として検出されて
しまうため、これらを指533に対して反対方向に配置することで、振動の加速度センサ
108への影響を低減させている。また、錯触力覚デバイス107の制御信号をもとに加
速度センサ108で検出されるノイズ振動をキャンセリングすることによってもノイズ混
入の低減を図っている。
図43(c)〜図43(e)では、錯触力覚デバイス107と加速度センサ108の間
に耐震材料1405を介在させることで、ノイズ振動の混入を抑えさせている。 図43
(d)では、実物体を触りながら錯触力感覚をも知覚する錯触力覚インタフェース装置1
01である。実物体との触感に錯触力覚の感覚を付加している。従来のデータグローブで
は、触力覚の提示に指にワイヤを装着して指を引っ張ることにより力覚を提示していた。
データグローブを用いて実物体を触りながらも触力覚提示を行うと、実物体から指が離れ
てしまったり、把持が阻害されるなど、実物体とバーチャル物体の感触を複合することが
難しい。錯触力覚インタフェース装置101では、このようなことがなく、実物体をしっ
かりと把持・触れながらもバーチャルな感触も付加する複合感覚(ミックス・リアリティ
)を実現している。
図43(e)では、さらに、圧力センサ110によって測定された実物体との接触及び
把持圧に従い錯触力感覚を付加することで、その実物体の把持・接触感触を編集したり、
バーチャル物体531の感触に置換する。図43(f)では、図43(e)の圧力センサ
の代わりに表面形状や形状変形を測定する形状センサ(例えば、フォトセンサ)を用いて
、触感に係る把持物体の形状・表面形状の測定、及び変形による把持力・歪せん弾力・接
触の測定を行っている。これらによって、測定された応力・せん弾力及び表面形状を強調
した触覚拡大鏡が実現される。顕微鏡のようにディスプレイで微細な表面形状を視覚的に
確認するとともに、その形状を触覚的にも確認することができる。また、形状センサにフ
ォトセンサを使用すれば、接触しなくても形状を測定できるため、離れた物体に手をかざ
すことで物体の形状を体感することができる。
また、使用状況やコンテキスト(文脈)によってタッチパネル上のコマンドが変化する
可変型タッチボタンの場合、特に、携帯電話のようにボタンを押すときに指で隠れてしま
う場合などでは、可変型ボタンのコマンドが隠れてしまい読めなくなる。同様に、VRコ
ンテンツにおける仮想空間内の可変型ボタンの場合、メニュー表記やコマンドがコンテキ
ストで変化するため、ボタンを押す場合には今押そうとするボタンの内容がわからなくな
る。そのために、図43(e)のように、錯触力覚インタフェース装置101上のディス
プレイ1406にそれを表示することで、ボタンのコマンド内容を確認しながら錯触力覚
ボタンを押し込むことができる。
バーチャル物体531やバーチャル・コントローラでのバーチャル・ボタンの押込み情
報及び押込み反力が実物体と同様に違和感なく感じ操作できるためには、押込みと押込み
反力の提示との間の時間遅れが問題となる。例えば、アーム型の接地型力覚インタフェー
スの場合、把持指の位置がアームの角度等で計測され、デジタルモデルとの接触・干渉判
定が行われた後、提示すべき応力が計算され、モータの回転が制御され、アームの動き・
応力が提示されるため、応答遅れが発生することがある。特に、ゲーム時のボタン操作は
反射的に高速に行われるため、コンテンツ側でモニタ・制御していたのでは間に合わない
ことがある。そこで、錯触力覚インタフェース装置側101にも、センサ(108,10
9,110)をモニタし、錯触力覚デバイス107及び粘弾性材料1404を制御するC
PU、メモリを搭載して、リアルタイム制御を行うことでバーチャル・ボタンの押込みな
どの応答性が向上し、リアリティ及び操作性が向上する。
また、通信器205を有し、他の錯触力覚インタフェース装置101との通信を行う。
例えば、錯触力覚インタフェース装置101を指5本に装着した場合、それぞれの指の動
きに連動して、錯触力覚インタフェース装置が形状変形材(図43(b)の1403)で
変形したり、バーチャル・コントローラの形状変形や感触、バーチャル・ボタン操作をリ
アルタイムに行うことで、リアリティ及び操作性が向上する。
図43(a)では、感覚・筋肉のヒステリシス特性を効果的に利用するために、筋電セ
ンサ110で筋電反応を測定し、筋肉が縮小する時間及び強度が大きくなるように錯触力
覚誘起関数がフィードバック的に補正される。錯触力覚の誘起に影響する要因のひとつに
、錯触力覚インタフェース装置101の指や掌への装着仕方(挟み方・挟む強さ)、錯触
力覚インタフェース装置101からの力を受け止める腕へのユーザによる力の入れ方があ
る。錯触力覚の感度には個人差があり、軽く握った方が錯触力覚を感度良く感じる人もい
るし、強く握った方が感度良く感じる人がいる。同様に、装着時の締め付け方によっても
感度が変わる。この個人差を吸収するために、圧力センサ109や筋電センサ110で握
りの状態をモニタして、個人差を測定するとともに錯触力覚誘起関数をリアルタイムで補
正する。人はコンテンツ中の物理シミュレーションに慣れる・学習することで握り方が適
切な方向に学習が進むが、本補正はこれを促進する効果を有している。 図43(a)〜
図43(e)では、部品構成を示すために、錯触力覚インタフェース装置101が厚くな
っているが、各部品はシート状の薄型にも対応できる。
図44(a)は、錯触力覚デバイスによって誘起される錯触力感覚に加えて、錯触力に
同期させて形状変形用モータ3002によって錯触力覚インタフェース装置の形状300
1を変形させることによって、誘起される錯触力覚905を強調する装置を示している。
例えば図44(b)のように、釣りゲームに応用した場合、魚による釣り竿の引っ張り
に合わせてインタフェースの形状3001を反らせることにより、錯触力覚905によっ
て誘起された釣り糸の張力感覚が更に強調される。このときに錯触力覚なしにインタフェ
ースを変形しただけでは、このようなリアルな魚の引きを体感することはできなく、錯触
力覚にインタフェースの変形が加わることでリアリティが向上する。また、図29(c)
のように錯触力覚デバイスの基本ユニットを空間的に並べることにより、形状変形用モー
タ3002なしに変形効果を生じさせることができる。 形状の変形は、形状変形用モー
タ3002に限らず、形状記憶合金や圧電素子を用いた駆動装置といった形状を変化させ
ることができる機構ならばどんなものでもよい。
図45は、錯触力覚デバイス107の代替デバイスを示している。 図45(a)の偏
心回転子の偏心錘814とそれを駆動する偏心モータ815の代わりに、図45(b)〜
図45(e)では錘2302と伸縮材2303を使用している。例えば、図45(b)及
び図45(d)は、錘2302を支える伸縮材2303が、それぞれ、8つの場合と、4
つの場合の平面図、正面図、側面図を示している。それぞれ図において、対となる伸縮材
2303を収縮・膨張させることにより、錘を任意の方向に移動させることができる。そ
の結果、並進的及び回転的な変位・振動を発生させることができる。重心の並進移動や回
転トルクを発生・制御できる加減速機構を有するものならば、どのような構造でも代替品
として利用できる。
図46から図56は、触力覚ディスプレイもしくはタッチパネルの各種構成を示す。触
力覚ディスプレイもしくはタッチパネルは、基材の上に設けられたアクチュエータと、タ
ッチパネルとタッチパネルの変位、圧力、加速度などを検知して変位、圧力、加速度など
の位置、回転、テンソルを計測するセンサとを備える。
図46、図47、図48は、テーブル型の触力覚ディスプレイもしくはタッチパネルの
各種構成を示す。
図46に、触力覚アクチュエータの基本ユニットが示されており、タッチパネル、セン
サ、アクチュエータから構成されている。タッチパネル、およびセンサにおいて、位置、
速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、
粘性、弾性などが、スカラー、ベクトル、もしくはテンソルとして、計測される。アクチ
ュエータは、位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、
圧力、湿度、温度、粘性、弾性などが、スカラー、ベクトル、もしくはテンソルとして、
提示される。ここでは、指先での触力覚情報の知覚について説明をするが、特に指先に限
らず、操作者の全身、身体の至るところを想定している。図47は、触力覚アクチュエー
タの基本ユニットを、テーブル型、テーブル用に用いた例を示している。指先での操作の
他、掌で操作できる。
図48は、テーブル型で、壁等に操作者が操作するためのバーチャル・ボタンを備えて
いる。肘などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボタンなどの
物体が操作できる。
図49及び図51図52は、ハンドル型で、自動車のハンドル等アクチュエータ、並
びに操作者が操作するためのハンドルの近くにバーチャル・ボタンを備えている。触力覚
アクチュエータの基本ユニットを、ハンドル型、ハンドル用に用いた例を示している。
49は、指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボタン
などの物体が操作できる。図50は、ハンドルに液晶ディスプレイが設けられている。ハ
ンドルを運転中に回わしたとしても液晶ディスプレイの姿勢はそのままの状態に維持され
る。指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボタンなど
の物体が操作できる。この時に、液晶ディスプレイなどの視覚情報提示では、視点や視野
を確保できるように、ハンドルを回転させても、液晶ディスプレイの姿勢が一定を維持し
ている。
図51は、指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボ
タンなどの物体が操作できる。触力覚アクチュエータは、ハンドル全体に配置されており
、ハンドルを回転させたり、指、掌、腕がどの位置にあっても、触力覚アクチュエータを
使用できる。
図52は、指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボ
タンなどの物体が操作できる。ハンドル全体が触力覚アクチュエータになっており、ハン
ドルを回転させたり、指、掌、腕がどの位置にあっても、触力覚アクチュエータを使用で
きる
図53は、指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボ
タンなどの物体が操作できる。これにより、ドアノブがなくても、ドアノブの感触や操作
が可能になる。窓ガラスに曲面液晶パネルと触力パネルが設けられている。同様なことが
、物体のボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ、操作パネルなど、すべてにおいて行
える。
図54は、指に触力覚アクチュエータが装着され、図55は、手首にアクチュエータが
装着され、図56は、アクチュエータが装着され、指でバーチャル・ボタンを押して操作
される。図54は、触力覚アクチュエータの基本ユニットを、リング型、リング用に用い
た例を示している。指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャ
ル・ボタンなどの物体が操作できる。これにより、ドアノブがなくても、ドアノブの感触
や操作が可能になる。同様なことが、物体のボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ、
操作パネルなど、すべてにおいて行える。
図55は、触力覚アクチュエータの基本ユニットを、リスト型、リスト用に用いた例を
示している。指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボ
タンなどの物体が操作できる。これにより、ドアノブがなくても、ドアノブの感触や操作
が可能になる。同様なことが、物体のボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ、操作パ
ネルなど、すべてにおいて行える。
図56は、触力覚アクチュエータの基本ユニットを、アームリング型、アームリング用
に用いた例を示している。指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバ
ーチャル・ボタンなどの物体が操作できる。これにより、ドアノブがなくても、ドアノブ
の感触や操作が可能になる。同様なことが、物体のボタン、スライダ、ダイヤル、スウィ
ッチ、操作パネルなど、すべてにおいて行える。
図57は、触力覚アクチュエータの基本ユニットを、身体全身に用いた例を示している
。指や掌などの身体部分での操作、および、身体部分を介してバーチャル・ボタンなどの
物体が操作できる。これにより、ドアノブがなくても、ドアノブの感触や操作が可能にな
る。同様なことが、物体のボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ、操作パネルなど、
すべてにおいて行える。
図58及び図59は、コントローラと触力覚アクチュエータとを繋ぐ配線の仕方の概略
を示す。図58は、触力覚アクチュエータを並列配列に接続した場合、及び図59は、ク
ロス配列に接続した場合を示す。
図60は、触力覚ディスプレイ・パネルとコンピュータ(PC)とを通信で情報をやり
取りするシステムの概略図を示す。タッチパネルは、アクチュエータ・アレイを装着して
いる、もしくは一体に設けられている。
本システムは、操作者の感覚特性、錯覚を適用して、操作者に実際の物体を操作したか
のような触力覚情報を提示する。具体的には、センサで検知された刺激を基に制御され、
人の身体に印加される刺激量と感覚量との関係を示す感覚特性が、非線形や錯覚であるこ
とを利用して刺激を制御して触力覚情報が提示される。感覚特性は、前記操作者に与えら
れる刺激量及び操作者の操作によってもたらされる刺激量の少なくとも1つの刺激量と操
作者に提示される感覚量とを備え、感覚量は物理的に存在し得ない感覚量である。
ここで、システムは、物体から、もしくは、物体への刺激を提示し、そして操作者の操
作に合わせて操作者に印加される刺激が制御される。最小限の部品は、触力覚アクチュエ
ータおよびコントローラから構成されており、部品として使用することができる。この部
品を集積し、アクチュエータ・アレイとすることで、触力覚情報提示機能を有する映像タ
ッチパネルが構成される。触力覚情報提示システムは、この部品、およびその他のモジュ
ール等を用いて、タッチ・ディスプレイなどのシステムが構成される。このように、アク
チュエータ・アレイとして集積することで、平面、曲面、立体などの様々な形状や大きさ
の触力覚情報提示システムを構成することができる。
触力覚アクチュエータに取り付けられたセンサにより、センサにおける位置、速度、加
速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾
性が測定され、その情報がコントローラに送られて、触力覚アクチュエータを制御するた
めの制御信号が計算されて、触力覚アクチュエータに送られ、触力覚アクチュエータが制
御される。触力覚アクチュエータは、パネル型およびディスプレイ型のセンサ機能および
提示機能を備え、コントローラにおいて、指や掌などの身体の動きにともなう、変位、運
動量、振動振幅、変位刺激、振動刺激、刺激強度の時間変化などが計算され、制御アルゴ
リズムに基づき、センサでモニタされた指や掌などの身体の動きや圧力などに合わせて、
触力覚アクチュエータの位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力
、トルク、圧力、湿度、温度、粘性、弾性などが制御され、ヒトなどに、圧覚、触覚、力
覚などの触力覚情報が提示される。
制御信号は、力情報(t)、振幅情報(t)などが駆動電圧等で表現されており、アク
チュエータは、モータ、ピエゾ、人工筋肉、記憶合金、分子モータ、静電、コイル、磁力
、静電気、その他、変位・振動を発生するものならば、デバイス・動作原理は問われない
その結果、平面、曲面、立体形状で構成されたパネル、ディスプレイが、筐体等に、固
定もしくは微小変位・微小振動するように設置されているにも関わらず、差し込み感、押
込み感、めり込み感、深さ感、押し戻され感、浮き上がり感、振動・振幅の収束感、振動
・振幅の残響感、変位・移動の方向感覚、ズブズブ感、硬さ感、ソフト感、立体的な感触
が感じられる。物理的には、そのような感覚が再生・提示されていないにも関わらず、感
覚的にはそのような感覚、および、身体的な反応・反射が体験される。また、情報端末等
において、平面・平坦なパネルにも関わらず、ボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ
、操作パネルなどの物体の操作感触がリアルに得られることが可能となる。
上記以外にも、文具、ノート、ペン、家電、看板、サイネージ、キオスク端末、壁、テ
ーブル、椅子、マッサージャー、乗り物、ロボット、車椅子、食器、シェイカー、シミュ
レータ(手術、運転、マッサージ、スポーツ、歩行、楽器、工芸用、絵画用、芸術用)な
どに利用可能である。
図61は、触力覚ディスプレイ・パネルシステムの集積化された各種構成を示す。タッ
チパネルに複数個のアクチュエータが取り付けられている。アクチュエータは、アレイ状
であってもよい。タッチパネルにアクチュエータが集積化されていてもよい。複数モジュ
ールから構成されたユニット、集積されたアレイタイプ、表面に配置された球体・立体タ
イプ、その球体・立体の中にも詰まったソリッド・タイプがあげられる。このように、ア
クチュエータ・アレイとして集積することで、平面、曲面、立体などの様々な形状や大き
さの触力覚情報提示システムを構成することができる。
図62は、触力覚ディスプレイ・パネル設けられたアクチュエータをアレイ状に配置し
ており、そしてこれらをリンク機構、振動緩衝剤もしくは緩衝機構を介して取り付けられ
ている。振動緩衝剤もしくは緩衝機構を介さなくてもよい。複数モジュールは、単に、平
面、曲面、立体に配置されたもの、各モジュールが、リンク機構でつなげられたもの、振
動緩衝剤・緩衝機構でつなげられたもの、独立したものなど、様々な配置方法がある。
図64から図67は、触力覚デバイスの基本モジュールの解略図を示す。触力覚デバイ
スの基本モジュールは、ボタン感、摩擦感、凹凸感の触力覚の感覚、痛感、バーチャル物
体の存在感、表現感をデジタル化、デジタル表現をする。指や身体等の接触、動きに合わ
せた変位、回転、変形、振動等の物理量・刺激による触力覚及び錯触力覚の提示を行う。
そして、接触、動き等の変位、回転、速度、加速度、圧力、力をフォトデバイス、歪、し
なり、抵抗、導電、静電容量、音波、レーザ等を用いたセンサで計測する。センサ信号は
、物体により及び又は物体への位置、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振
動、力、トルク、圧力、湿度、温度、粘度、弾性の少なくとも1つを備える刺激を備える
。これにより、ボタン感、摩擦感、凸凹感といった触力覚の感覚、痛覚、および、バーチ
ャル物体の存在感・感触が表現される。
パネルは、自由な平面、形状に対応可能である。これにより、自由なデザインが可能と
なる。触力覚に関する瞬間的な変化のデジタル表現は可能である。タッチパネルに触れる
前のタッチパネル付近での動作をモニタすることでタッチパネルに接した時のリアルタイ
ム応答特性の向上を図ることができる。動きなどの変位、回転、速度、加速度、圧力、力
を非接触センサ等で計測する。よって衝突感、衝撃感が表現される。触力覚に関する接し
状態をデジタル表現できる。指の接し角度、接した面積、指の湿り気、等の接し状態をモ
ニタして、その状態を反映した制御が可能にで、よってなぞり感表現を向上できる。
図68図78は、パネル型モジュールの概略図である。触力覚デバイスの基本モジュ
ールは、ボタン感、摩擦感、凹凸感の触力覚の感覚、痛感、バーチャル物体の存在感、表
現感をデジタル化、デジタル表現をする。指や身体等の接触、接触位置、動きに合わせた
変位、回転、変形、振動等の物理量・刺激による触力覚及び錯触力覚の提示を行う。そし
て、接触、接触位置、動きに合わせた変位、回転、変形、振動等の物理量、刺激及びその
刺激のタッチパネル上の空間バランス、強度分布、時間変化による触力覚及び錯触力覚を
提示する。よって、刺激の空間バランス、強度分布、時間変化による、力、物体、存在感
の移動、伝搬、形状変化の感覚(ファントム・センセーション)が可能になり、硬質パネ
ルにおける物体、存在感を提示できる。また、硬質パネルにも関わらず、物体、立体物、
およびその存在感を提示することができる。
図69は、フォトインタラプトを基材に設置したタッチパネル構造を示す。フォトイン
タラプトは、距離、変化を検出して、ボタンの押し込み感覚(沈み込みピッチ、深さ)を
知覚する。よって硬質パネルにおけるボタン感覚をデジタル表現することで用途や好みに
合わせて適応的に質感、感触表現を瞬時に変えることができる。
図70図71及び図72は、タッチパネルにアクチュエータが宙吊り構造に取り付け
られた構造を示す。図70は、タッチパネルのほぼ中央にアクチュエータが宙吊り構造に
取り付けられた構造を示す。
図71は、アクチュエータがタッチパネルの両端に宙吊り構造に取り付けられた構造を
示す。図70及び図71の構造では、パネルと壁との間には、側壁に粘弾性材料や、振動
緩衝剤を設けることが好ましい。
図72は、アクチュエータがタッチパネルの両端側に宙吊り構造に取り付けられた構造
を示す。図72の構造では、パネルと壁との間には、側壁に低摩擦材料を設けることが好
ましい。これら構造により、触力覚の感覚強度及びその効果を増加させることができる。
図71の構造では、タッチパネル、アクチュエータ部分を浮かせた、6自由度の変位・振
動の3Dスピーカ機構によりタッチパネルを通して、指、身体に伝達する物理量、刺激量
を増やすことができ、物理量、刺激量の増加に伴う、また、図71のアクチュエータ部分
をタッチパネルの両端に、また図72では、慣性アクチュエータがタッチパネルの両端側
に取り付けられている構造を備えることにより、タッチパネルを通して、指、身体に伝搬
する物理量、刺激量を増やすことができる。触力覚の感覚量を増加し、さらに押し込み感
覚量、沈み込みピッチ、深さ感覚を増加する。IoT用デバイスに適用できる。実装場所
を選びことなしに感覚量、効率を増加できる
図73から図77は、タッチパネルに液晶ディスプレイを組み込むだタッチパネルモジ
ュールの概略図を示す。図73タッチパネルモジュールは、タッチパネルの両側に配置さ
れた1対のモジュールの空間部分に液晶パネルを配置されている。タッチパネルとアクチ
ュエータとは、互いに分離されているため液晶パネルの映像がぶれないでかつ振動しない
。液晶パネルに映しだされた物体の触覚、感触の提示及び存在感が提示される。2Dモデ
ルによる3D物体の触感、感触の疑似的な表現が可能となる。
図74及び図75は、薄型のタッチパネルモジュールの概略図を示す。図74は、図7
と同じ配置を示す。図75は、タッチパネルの両端にそれぞれアクチュエータが配設さ
れているため、スマートフォン等の薄型機器に実装が可能である。
図76は、図73図75のタッチパネルモジュールのタッチパネルの表面上にスクリ
ーンを設け、スクリーンの上方にプロジェクタを配設したタッチパネルモジュールシステ
ムの概略図を示す。これにより、映像のデジタル触力覚機能が実現できる。プロジェクタ
による映像投影と触力覚タッチパネルが制御される。
図77は、図73図76のタッチパネルモジュール上に五感情報提示機が配設されて
いる概略図である。五感情報提示機の設置により視覚、聴覚、触覚等の五感活用によるリ
アリティの向上が図れる。また、映像、音響、触り心地、匂い、味等の五感を利用できる
。触力覚情報にオブジェクトとして一致した、または一致しない(ミスマッチ)の五感情
報との相互効果で錯覚を増強、促進する、また現実には存在しない感覚を拡張できる。
図78は、マルチタッチ用アレイユニットの概略図を示す。基本的な移動感覚・運動感
覚を提示する。各パネルごとの変位方向の位相制御を行い、移動刺激による単なる変位以
外の移動・運動感覚の表現できる。固定式パネルによる回転感覚を提示する。
図79は、複雑な運動感覚を提示する。各パネルごとに変位方向の位相制御と指先で感
覚合成制御して、膨張感、圧迫感、ねじれ感、膨張感、圧迫感を提示する。固定式パネル
による変形感覚を提示する。
図80は、複雑な運動感覚を提示する。各パネルごとに変位方向の位相制御と知覚・認
知層における感覚合成して、マルチタッチ感覚を合成制御して、膨張感、圧迫感、ねじれ
感を得て、膨張感、圧迫感を提示する。固定式パネルによる変形感覚を得る。
図81は、一つのデバイスによる触覚・力覚を提示する。パネル毎に異なる成分[触覚
・力覚]の再生する感覚合成制御を行う。指圧によるZ方向圧覚駆動およびX−Y変位ト
リガーによる制御を行い、Z方向による触覚・力覚の同時提示する。複数の共振ピークを
実現する。
図82は、一つのデバイスによる触覚・力覚を提示する。パネル毎に異なる成分(触覚
・力覚)を再生する。指圧によるZ方向圧覚駆動およびX−Y変位トリガーによる制御、
Z方向の圧覚を生成・制御を行い、パネルによる触覚・力覚の同時提示する。複数の共振
ピークを実現する。
図83は、一つのデバイスによる触覚・力覚を提示する。パネル毎に異なる成分(触覚
・力覚)を異なるタイミングで再生する。合成の仕方はこれに限らない。触覚・力覚の相
互マスキングなどの相互効果を避ける。子音・母音を提示する。
図84は、誘起パターンを制御して前変位、後変位を制御する。図85は、一つのデバ
イスによる触覚・力覚を提示する。パネル毎に異なる成分(触覚・力覚)を異なるタイミ
ングで再生する。重なっている場合と、重ならない部分がある場合。合成の仕方はこれに
限らない。触覚・力覚の相互マスキングなどの総合効果を避ける。子音・母音を提示する
図86は、一つのデバイスによる触覚・力覚を提示する。パネル毎に異なる成分(強度
・振幅、周波数、波形、位相)を提示する。波形比較、差分、位相差、相乗効果によって
、成分とは異なる感覚を生成する。図87は、一つのデバイスによる触覚・力覚を提示す
る。パネル毎に異なる成分(強度・振幅、周波数、波形、位相)を提示する。波形比較、
差分、位相差、相乗効果によって、成分とは異なる感覚を生成する。
図88は、触力覚における尖った山頂凸感覚をボタン形状感覚生成して提示する。中央
近くほどパネル振幅が大きく。遠ざかると小さくなる。山頂での感覚(引き戻し・追い越
し感覚)を提示する。パネルによる尖った勾配凸感覚を提示する。図89は、触力覚にお
ける半円柱凸感覚を提示する。刺激・変位の強度・振幅を制御する。山越え(引き戻し・
追い越し)を提示する。パネルによる凸感覚を提示する。
図90は、触力覚における凹ギャップ感覚を提示する。抵抗感を一瞬なくして、ギャッ
プ感覚を提示する。パネルによる凹んだギャップ感覚を提示する。
図91は、ボタン間での指移動(わたり感覚)を誘導感覚制御する。刺激・変位の強度
・振幅を制御する。ボタン間に留まり難く、ボタンへ誘導される。平面パネル上で、ポテ
ンシャル場のアトラクターのように指移動を誘導する。パネルからポインタを操作してボ
タン間を移動する。ポインタがボタン領域から出ると次のポインタまで誘導される。誘導
区間中央に近づくほどパネル振幅が大きくなる(遠ざかると小さくなる)。誘導区間中央
で力覚方向が切り替わる。
図92は、ボタン間の誘導感覚を制御してエッジ感、端点感覚を提示する。誘導区間終
了時に、クリック変位する。エッジの存在感、ボタンの浮き上がり感が得られる。パネル
からポインタを操作してボタン間を移動する。ポインタがボタン領域から出ると次のポイ
ンタまで誘導される。誘導区間中央に近づくほどパネル振幅が大きくなる(遠ざかると小
さくなる)。誘導区間中央で力覚方向が切替わる。
図93ボタンの誘導感覚を制御してエッジ感を提示するエッジ部分に、マスキング変位
(振動)を生じる。エッジの存在感、平面パネルでのボタンの段差・凹み感を得る。パネ
ルからポインタを操作してボタン間を移動する。ポインタがボタン領域から出ると次のポ
インタまで誘導される。誘導区間中央に近づくほどパネル振幅が大きくなる(遠ざかると
小さくなる)。誘導区間中央で力覚方向が切り替わる。
図94は、スライダを触力制御して安定的触力覚を提示する。パネルからポインタを操
作してボタン間を移動、ポインタかボタン領域から出ると次のボタンまで誘導、誘導区間
中央に近くほど@パネル振幅が大きくなる(遠ざかると小さくなる)、誘導区間中央で力
覚方向を切換わる。スライダ感覚を得る。
図95は、スライダを触力覚制御して安定的触力覚を提示し、スライダ端点でクリック
変位を発生する。スライダ感覚を得る。図96は、スライダの感覚制御を示す。
図97は、スウィープ時の安定的な触力覚を提示する。静摩擦時、動摩擦時のケース分
けして制御する。安定した触力覚を提示する。異なる制御モードで安定提示する。図98
は、スウィープ時の動摩擦制御(等周期化)して安定的な触力覚を提示する。切断変位に
よるコヒーレントな位相を制御する。安定した触力覚を提示する。異なる制御モードで安
定を提示する。
図99は、スウィープ時の静摩擦制御して安定的な触力覚を提示する。指(身体)を固
定し、バーチャルスライダを動かす。バーチャルスライダを固定し、指をスライドさせ、
往復運動。スライダ感覚。図100は、スウィープ時の静摩擦制御により安定的な触力覚
を提示する。指(身体)を固定し、バーチャルスライダを動かす。バーチャルスライダを
固定し、指をスライドし、端まで来たら指をリセット(パネル面から指を浮かす)。スラ
イダ感覚。
図101は、スウィープ時の静摩擦制御により安定的な触力覚を提示する。指(身体)
を固定し、バーチャルスライダを動かす。バーチャルスライダを固定し、指をスライドし
、端まで来たら指をリセット(切断変位)。スライダ感覚。図102は、スウィープ時の
動摩擦制御により安定的な触力覚を提示する。指(身体)を固定し、バーチャルスライダ
を動かす。バーチャルスライダを固定し、指をスライドさせる。摩擦が張力限界を超えた
時、接触固定が外れる。スライダ感覚。
これらのスウィープ波形、クリック波形、切断波形は、振動で良いし、任意の波形でも
良い。任意波形は、所望の触感・感触に合わせた、様々な波形パターンが存在している。
直線的な増加・減少や、正弦波的な振動、基本周波数成分の組合せにとどまらず、シンセ
サイザーで楽器の音色や音楽を創造するかのように、任意波形のデザイン、振幅変調、周
波数変調、畳み込み、およびその組合せなどによって、様々な触感・感触を表現すること
ができる。
図103は、ボタンの押し込み感覚を制御して提示する。―押下圧力上昇時の閾値1と
下降時の閾値2を超えたタイミングでパネルに変位を加える。―閾値の値とパネルの振幅
、周波数でボタンの固さを表現。へこまないパネルなのに、押込深さ感覚を体感。物理的
なへこみなしに、へこみ感覚。
図104は、ボタンの押込を制御して押し込みボタン感覚を提示する。―押下圧力上昇
時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネルに変位を加える。―閾値の値と
パネルの振幅、周波数でボタンの固さを表現する。へこまないパネルなのに、押込深さ感
覚を体感。物理的なへこみなしに、へこみ感覚。
図105は、ボタンの押込感覚を制御して提示する。閾値を複数設定することで半押し
などの感覚を表現する。カメラのシャッターのような半押し感覚。シャッターフォーカス
の保持感覚。図106は、シャッターボタンの押込感覚を制御して提示する。閾値を複数
設定することで半押しなどの感覚を表現する。カメラのシャッターのような半押し感覚。
シャッターフォーカスの保持感覚。
図107は、ボタンの押し込み感覚を制御して提示する。押し込みと解放を分ける(1
回目は解放無、2回目は解放有)。図108は、ボタンの押込感覚をラッチ制御して提示
する。押込と解放を分ける(1回目は解放無、2回目は解放有)
図109は、ノッチ用パルス閾値を等間隔に制御する。ミルフィーユ、チョコでカバー
されたアイスクリームにナイフを入れた感覚。図110は、ノッチ用パルス閾値を不等感
覚に制御する。図111は、ノッチ用パルス閾値を等間隔に制御する。ミルフィーユ、チ
ョコでカバーされたアイスクリームにナイフを入れた感覚。
図112は、ノッチ用パルス閾値を等間隔に制御する。ミルフィーユ、チョコでカバー
されたアイスクリームにナイフを入れた感覚。図113は、ノッチ用パルス閾値を等間隔
に制御する。ミルフィーユ、チョコでカバーされたアイスクリームにナイフを入れた感覚
図114は、ノッチ用パルス閾値を不等間隔に制御する。ミルフィーユ、チョコでカバ
ーされたアイスクリームにナイフを入れた感覚。
図115は、押し込み感覚ボタンをヒステリ制御する。押下圧力時の閾値と下降時の閾
値を超えたタイミングでパネルに振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波数でボタ
ンの固さを表現する。
図116は、押し込み感覚ボタンを指圧関数制御する。押下圧力上昇時の閾値1と下降
時の閾値2を超えたタイミングでパネルに振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波
数でボタンの固さを表現図117は、押下圧力上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えた
タイミングでパネルに振幅を加える。波形の適応を制御する。閾値の値とパネルの振幅、
周波数でボタンの固さを表現する。
図118は、押し込み感覚ボタンを3D的に変位振幅面(位相)を押し込み、閾値に応
じて制御する。押下圧力上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネルに
振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波数でボタンの固さを表現
図119は、押し下げ圧力上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネ
ルに振幅を加えて押し込み感覚ボタンを状況に合わせて制御する。閾値の値とパネルの振
幅、周波数でボタンの固さを表現。押す下圧力上昇時の閾値と下降時の閾値を超えたタイ
ミングでパネルに振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波数でボタンの硬さを表現
する。
図120は、押し下げ圧力上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネ
ルに振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波数でボタンの硬さを表現する。押し下
げ圧力上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネルに振幅を加えて押し
込み感覚ボタンを状況に合わせて制御する。
図121は、押し込み感覚ボタンを時間パターンで制御する。図122は、ノッチ用パ
ルス閾値を等間隔に制御する。図123は、ノッチ用パルス閾値を等間隔にパルス幅振幅
制御する。図124は、ノッチ用パルス閾値を等間隔に波形制御する。図125は、ノッ
チ用パルス閾値を等間隔にマスキング制御する。
図126は、押し込み感覚ボタンを動・静摩擦制御して押下圧力上昇時の閾値1と下降
時の閾値2を超えたタイミングでパネルに振幅を加える。閾値の値とパネルの振幅、周波
数でボタンの硬さを表現する。図127は、押し込み感覚ボタンを位相制御して押下圧力
上昇時の閾値1と下降時の閾値2を超えたタイミングでパネルに振幅を加える閾値の値と
パネルの振幅、周波数でボタンの固さを表現
図128は、押し込み等間隔を制御して、押下圧上昇時のみ、複数設けた閾値を超えた
タイミングでパネルを振幅させる。ノッチの振幅は高周波を使用。ボタンと組み合わせて
ノッチボタンを表現。図129は、押し込み不等間隔を制御して、押下圧上昇時のみ、複
数設けた閾値を超えたタイミングでパネルを振幅させる。ノッチの振幅は高周波を使用。
ボタンと組み合わせてノッチボタンを表現
図130は、閾値等間隔を制御して、押下圧上昇時のみ、複数設けた閾値を超えたタイ
ミングでパネルを振幅させる。ノッチの振幅は高周波を使用。ボタンと組み合わせてノッ
チボタンを表現。
図131は、触力覚ダイヤルを制御関数で制御する。位置位相ごとに変位方向を制御。
変位は3D方向に制御可能。様々なダイヤル感触を実現。平板パネルでリアルなダイヤル
感触。物理的・アナログなダイヤル機構が不要。図132は、パネルからポインタを操作
してダイヤルを加速度感で回す。ダイヤルの接線と平行にパネルを振幅させて加速感を実
現する。滑り表現ではさらにダイヤル回転方向に力覚を出すように制御する。
図133は、パネルからポインタを操作してダイヤルを抵抗感で回す。ダイヤルの接線
と直角にパネルを振幅させて抵抗感を実現する。図134は、パネルからポインタを操作
してダイヤルを水平加速感で回す。ダイヤルの接線と直角にパネルを振幅させて水平加速
感を表現する。図135は、パネルからポインタを操作してダイヤルを可変感触で回す。
ダイヤルの接線と任意の角度にパネルを振幅させて可変感触を表現する。各位置ごとに変
位方向の位相を変化させることでさまざまな感触が生成される。図136は、パネルから
ポインタを操作してダイヤルをランダム感で回す。ダイヤルの接線と直角にパネルを振幅
させてランダム感を表現する。
図137は、ダイヤルをカチカチ感で、一定の位置位相ごとにクリック変位を起こさせ
て平面パネルローダーエンコーダ的感触、デジタルダイヤル感、ボリームつまみ感を実現
する。
図138は、ボリュームの円周上の円周誘導操作感、指が円周内に留まったり、円周上
を指が動くような感覚、実際の回転ボリュ−ムを回転させたときの円周的動作感覚を一定
の位置位相ごとに求心的触力覚を提示する。図139は、ボリュームの円周上の操作感、
実際に回転ボリュームを回転させた時の円周誘導感、抵抗感をもって動作感覚を表現でき
る。一定の位置位相ごとに求心的触力覚と、抵抗的触力覚とを交互もしくは時間、排他的
に提示すると同時にボリュームを回転させる時の円周的動作感覚を実現する。
図140は、ボリューム調整と確定動作の触力覚を表現する。一定の位置位相ごとにク
リック変位を与え、クリック変位によるロータリー・ボリューム感、確定用のクリック変
位によってボタン押し込み感、平面パネルでのボリューム操作・確定・スイッチ感覚を実
現する。
図141は、触力覚ダイヤルの感触バリエーションを増やす。位置位相ごとに変位方向
、変位のさせ方を制御する。変位は、3D方向に制御可能である。様々なダイヤル感触、
手応えを実現し、警告、注意を促す、方向提示の使い分け。開いたパネルで適宜、適時、
適所に様々なダイヤル感触、手応えを提示する。状況に合わせて、適時的に感触、手応え
を制御する。
図142は、錯力覚は、デバイスのサイズ、形状を変化させて重量によって非線形に変
化する。知覚音圧、知覚トルク強度を可変する。図143は、触力覚の閾値、知覚量は、
デバイスサイズで変化させる。知覚トルク強度は、トルクから重量を差し引いて得られる
。知覚量には最適デバイスサイズがある。
図144は、質感は、圧覚(接触感);圧、温冷、触覚;ミクロ的時間構造、力覚;マ
クロ的時間構造、振動感;周波数で形成される。図145は、多彩なマクロ、ミクロ的な
時間構造が質感を表現する、質感構造のデータベースを示す。
図146は、波形を制御して2D振幅方向を制御する。X軸、Y軸の波形合成でパネル
面の任意軸に対する振幅を生成する。
図147は、多数のタッチパネルをアレイ状に配設して、各タッチパネル毎にアクチュ
エータが設けられている。これにより、各パネル毎に変位方向の位置を制御することがで
き、ピッチ感、握り感、切裂感、回転感を実現でき、マウス操作の微妙な加減を直観的に
実現できる。図148は、錯触力誘起関数生成器を使用して個人の特性を測定するシステ
ムを示す。
図149は、アクチュエータの制御方法を示すフローチャートである。
図150図152に応用例とその効果を示す。図150は、個人のプロファイリング
をダイヤル、ポインタを使用して実現する。筆跡判定のように操作プロファイル、生理情
報によって分析して個人ID、心理状態、健康状態、疲労度を推定する。
図151は、多数のタッチパネルをアレイ状に配設して、各タッチパネル毎にアクチュ
エータが設けられている。これにより、各パネル毎に変位方向の位置を制御することがで
き、前進感、後退感、せん断・切り裂き感、拡大・ピンチ感、にぎり感、回転感を実現で
き、これにより映像、及び指先の動かし方、力の入れ方に合わせて臓器等の身体の状態(
硬さ、柔らかさ、形状等)を提供することで触診トレーニングを実現できる。
図152は、VR環境生成装置間を通信で結ぶことにより遠隔同期操作が可能となる。
応用例のように、情報端末等において、平面・平坦なパネルにも関わらず、ボタン、スラ
イダ、ダイヤル、スウィッチ、操作パネルなどの物体の操作感触がリアルに得られること
が可能となる。様々な感触を提示することができるため、文具、ノート、ペン、家電、看
板、サイネージ、キオスク端末、壁、テーブル、椅子、マッサージャー、乗り物、ロボッ
ト、車椅子、食器、シェイカー、シミュレータ(手術、運転、マッサージ、スポーツ、歩
行、楽器、工芸用、絵画用、芸術用)などに利用可能であり、差し込み感、めり込み感、
深さ感、戻され感、浮き上がり感、収束感、残響感、方向感覚、ズブズブ感、硬さ感、ソ
フト感、ツルツル感、ヌメヌメ感、ヌルヌル感、ザラザラ感、でこぼこ感、チクチク感、
コチコチ感、コツコツ感、プニュプニュ感といった触感・感触といった付加価値を製品に
付加することができる。
本発明を実施することにより、バーチャルリアリティの分野において用いられる機器、
ゲーム・アミューズメント・エンタテイメントの分野において用いられる機器、IT分野
において用いられる携帯通信機器、情報端末機器、ナビゲーション機器、携帯情報端末機
器、自動車・ロボット分野において用いられる機器、医療・福祉分野において用いられる
機器、宇宙開発の分野において用いられる機器、などに搭載され得る、有用なマンマシン
インタフェースを実現することができる。
より具体的に述べると、例えばバーチャルリアリティや情報家電の分野においては、本
発明を適用したマンマシンインタフェースを介して人に触覚・感触などの触力覚情報を提
示したり、抗力あるいは反力などを与えて人の動きを制限することにより、仮想空間およ
び実空間における物体の存在や衝突による衝撃や機器の操作感覚を提示することができる
。また、携帯電話機,携帯型ナビゲーション機器などに上記インタフェースを搭載するこ
とにより、操作者の皮膚を介して、従来には見られなかった各種多様な指示・案内等を実
現することができる。
平面・平坦なパネルにも関わらず、ボタン、スライダ、ダイヤル、スウィッチ、操作パ
ネルなどの物体の操作感触がリアルに得られることが可能となる。様々な感触を提示する
ことができるため、文具、ノート、ペン、家電、看板、サイネージ、キオスク端末、壁、
テーブル、椅子、マッサージャー、乗り物、ロボット、車椅子、食器、シェイカー、シミ
ュレータ(手術、運転、マッサージ、スポーツ、歩行、楽器、工芸用、絵画用、芸術用)
などに利用可能であり、差し込み感、めり込み感、深さ感、戻され感、浮き上がり感、収
束感、残響感、方向感覚、ズブズブ感、硬さ感、ソフト感、ツルツル感、ヌメヌメ感、ヌ
ルヌル感、ザラザラ感、でこぼこ感、チクチク感、コチコチ感、コツコツ感、プニュプニ
ュ感といった触感・感触といった付加価値を製品に付加することができる。

Claims (10)

  1. 物理量生成装置を備える表示体と、
    前記物理量生成装置の駆動を、制御信号を供給して制御するコントローラと、
    前記コントローラから制御信号を受信し、前記コントローラにセンサ信号を供給するアクチュエータと、
    人の感覚特性を備える錯触力覚インターフェースと、
    を備える表示体に錯触力覚を誘起させる装置であって、
    前記感覚特性は、非線形、ヒステリシス、マスキング、及び閾値の少なくとも1つを備え、前記コントローラは、触力覚及び/又は錯触力覚の感覚合成を及び/又は物理量を制御して、前記制御信号により前記アクチュエータを制御し、前記表示体を介して感覚量または物理量を提示し、前記表示体に表示される1つ又は複数の表示物体の形状又は位置に伴って誘起される感覚を制御して、前記感覚量または物理量とは異なる感覚及び/又は物理的に存在していない感覚を提示し、
    前記誘起される感覚は、前記表示物体に誘導される感覚を含み、
    前記誘起される感覚は所定方向への変位であって、
    前記アクチュエータは前記所定方向とは異なる方向への変位を生成することを特徴とする、装置。
  2. 前記誘起される感覚に係る所定方向と、前記アクチュエータが生成する変位に係る異なる方向とは、直交する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記表示体は平面を有しており、該平面と前記アクチュエータが生成する変位に係る異なる方向とは、直交する、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記誘起される感覚に係る所定方向と、前記アクチュエータが生成する変位に係る異なる方向とは、反対方向となる、請求項1に記載の装置。
  5. 前記表示体は平面を有しており、該平面と前記アクチュエータが生成する変位に係る異なる方向とは、反対方向となる、請求項1または4に記載の装置。
  6. 前記感覚量とは異なる前記感覚及び/又は物理的に存在していない前記感覚は、前記感覚量の比較、差分、合成、及び相乗効果の少なくとも1つによって提示される、請求項1乃至5に記載の装置。
  7. 前記誘起は、前記コントローラを駆動して、物理量、刺激量、運動量、運動量、速度、及び角速度の少なくとも1つを制御すること、時間的に変化させること、又は物理量に対する閾値、感覚特性、マスキング特性、及びヒステリシス特性の少なくとも1つを利用することを特徴とする請求項1乃至6に記載の装置。
  8. 前記装置は、錯触力覚誘起関数生成装置を備えることを特徴とする請求項1乃至7に記載の装置。
  9. 前記コントローラは、速度、加速度、形状、変位、変形、振幅、回転、振動、力、トルク、圧力、温度、湿度、粘性、弾性、物理量、変位、振動、振幅、強度、周波数、波形、位相、及び刺激の少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項1乃至8に記載の装置。
  10. 前記表示体は、複数個に区画されたアレイ、ドット及び画素の少なくとも1つに配置され、かつ独立して及び/又は従属して制御され、該表示体に移動感覚及び又は運動感覚が提示されることを特徴とする請求項1乃至9に記載の装置。
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