JP2022001020A - 挟み焼き食品用成形型 - Google Patents

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英雄 長▲濱▼
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【課題】 挟み焼き食品用成形型から外された複数の挟み焼き食品を整える手間を削減できる挟み焼き食品用成形型を提供する。【解決手段】 本発明の挟み焼き食品用成形型10は、複数の凹部111を有する雌型11と、凹部111に嵌る凹部111と同数の複数の凸部121を有し、雌型11と対になる雄型12とを備える。複数の凹部111の全ては、隣に位置する少なくとも1個の凹部111と少なくとも1本の凹溝112により連接されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、挟み焼き食品用成形型に関し、特に、一度に複数個の食品を挟み焼きにより成形することができる挟み焼き食品用成形型に関する。
従来、もなかの皮、ウエハースといった挟み焼き食品は、特許文献1のような雌型と雄型とからなる成形型に食品原料を流し込み、雌型と雄型とを合わせて食品原料を挟んだ状態で焼くことで成形されている。
近年、量産化のため、一つの成形型で複数個の挟み焼き食品を成形できるよう、複数の凹部を有する雌型と複数の凸部を有する雄型とからなる成形型も開発されている。
実用新案登録第3206597号公報
このような成形型により挟み焼きされた食品は、成形型が開かれ、エアーが吹き付けられることで、成形型から外される。このとき、複数個の挟み焼き食品を一度に成形できる成形型では、成形型から外された複数の挟み焼き食品がそれぞればらばらの向きで成形型から外されてしまう。そのため、成形型から外された複数の挟み焼き食品を同じ向きに整える必要があり、製造に手間がかかるといった問題が生じていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、挟み焼き食品用成形型から外された複数の挟み焼き食品を整える手間を削減できる挟み焼き食品用成形型を提供することを目的とする。
本発明の挟み焼き食品用成形型は、複数の凹部を有する雌型と、凹部に嵌る凹部と同数の複数の凸部を有し、雌型と対になる雄型とを備える。複数の凹部の全ては、隣に位置する少なくとも1個の凹部と少なくとも1本の凹溝により連接されている。
好ましい実施形態の挟み焼き食品用成形型では、凹溝は、凹部と接続する両端部が太く中央部が細くなるように形成されている。
また、好ましい実施形態の挟み焼き食品用成形型では、複数の凹部の全てには、2本以上の凹溝が連接されている。
本発明の挟み焼き食品用成形型では、凹溝が設けられているため、凹溝にも挟み焼き食品の食品原料が流れ込み、1個の挟み焼き食品用成形型で作られる複数の挟み焼き食品がつながった状態で挟み焼き食品用成形型から外される。これにより、互いにつながっている複数の挟み焼き食品は同じ向きに整った状態となるので、挟み焼き食品を整える手間を削減することができる。
本発明の一実施形態に係る挟み焼き食品用成形型の斜視図である。 図1の挟み焼き食品用成形型の雌型の平面図である。 図1の挟み焼き食品用成形型を有する挟み焼き食品製造装置の概略正面図である。 図1の挟み焼き食品用成形型を用いて成形された挟み焼き食品の斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る挟み焼き食品用成形型の雌型の平面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。挟み焼き食品とは、もなか、ウエハース等、成形型に食品原料を流し込み、成形型で食品原料を成形した状態で焼くことで製造される食品をいう。一般的な挟み焼き食品では、食品の表面に種々の模様が付けられている。この模様は、後述する挟み焼き食品用成形型の雌型及び/又は雄型の底面に予め模様に応じた凹凸を形成しておくことで付けられる。添付図面では、挟み焼き食品用成形型の形状を認識しやすくするため、雌型及び/又は雄型の底面に設けられる凹凸は省略して示す。本実施形態では、挟み焼き食品として、平面視長方形状のもなかの皮を例にとって説明する。
図1及び図2に示すように、挟み焼き食品用成形型10は、複数の凹部111を有する雌型11と、凹部111と同数の複数の凸部121を有し、雌型11と対になる雄型12とを備えている。雌型11及び雄型12は、同じ大きさの平面視長方形状の板状であり、その一面にそれぞれ凹部111及び凸部121が形成されている。この雌型11と雄型12とは、互いに対応する一辺が蝶番13により接続されている。
本実施形態では、1個の雌型11に4個の凹部111が形成されている。また、1個の雄型12に4個の凸部121が形成されている。凹部111及び凸部121はともに平面視長方形状であり、凹部111及び凸部121は、凹部111及び凸部121の短手方向が、雌型11及び雄型12の長手方向に沿うように一列に並んで形成されている。このとき、各凹部111に対応する各凸部121が嵌るよう、各凹部111及び各凸部121はそれぞれ互いに対応する位置に設けられている。
凹部111及び凸部121は、挟み焼き食品F(図3及び図4参照)の大きさに形成されている。具体的には、凹部111は、挟み焼き食品Fの外形の大きさに形成されており、凸部121は、挟み焼き食品Fの内形の大きさに形成されている。本実施形態で例示したもなかの皮のような器状の挟み焼き食品Fでは、凸部121は、挟み焼き食品Fに所望される厚みに相当する大きさだけ凹部111より小さく形成されている。これにより、凸部121が凹部111に嵌った際に、凹部の底面111a及び側周面111bと凸部の底面121a及び側周面121bとの間に、挟み焼き食品Fに所望される厚さに相当する空隙ができ、この部分に食品原料が流入することで器状の挟み焼き食品Fを成形することができる。
雌型11の凹部111と凹部111との間には、凹部111同士を連接する凹溝112が形成されている。本実施形態では、凹部111と凹部111との全ての間にそれぞれ3個の凹溝112が形成されている。凹溝112は、凹部111と接続する両端部112aが太く中央部112bが細くなるように形成されている。また、凹溝112の中央部112bには、余分な食品原料並びに食品原料が膨張する際に発生するガス及び水を抜くためのガス抜き窪み114が凹溝112と連続して形成されている。
凸部121には、挟み焼き食品F(図3及び図4参照)を挟み焼き食品用成形型10から取り外す際に、雌型11と雄型12とが開いたときに、雄型12に挟み焼き食品Fを不随させるための爪122が設けられている。この爪122は、凸部121の両短手側面に設けられている。また、凹部111には、雄型12に不随した挟み焼き食品Fが、雄型12から少し浮き、雄型12から取り外しやすくするための爪113が設けられている。この爪113は、凹部111の両短手側面に設けられている。
このような挟み焼き食品用成形型10は、挟み焼きする際の熱に耐えられる任意の素材で形成することができる。特に、挟み焼き食品用成形型10は、アルミ素材で形成されることが好ましい。挟み焼き食品用成形型10をアルミ素材で形成することで、食品を挟み焼きする際に熱伝導率が均一となり、均一に熱の通った美味しい挟み焼き食品Fを作ることができる。
次に、図3を参照して、挟み焼き食品用成形型10を備え、挟み焼き食品Fを製造する挟み焼き食品製造装置1について説明する。
挟み焼き食品製造装置1は、円筒状のドラム2の外周面に、複数の挟み焼き食品用成形型10が周方向に整列して取り付けられてなる。本実施形態では、挟み焼き食品用成形型10の雌型11がドラム2に取り付けられている。そして、雄型12が、蝶番13によって雌型11に対して開閉する。なお、雄型12がドラム2に取り付けられ、雌型11が雄型12に対して開閉する構成でもよい。
また、挟み焼き食品製造装置1は、挟み焼き食品Fの食品原料を供給する原料供給ノズル3と、エアーを吹き付けることによって挟み焼き食品用成形型10から挟み焼き食品F取り外すためのエアーノズル4とを備えている。
この挟み焼き食品製造装置1は、ドラム2が図3視において反時計回りに回転しながら、自動で挟み焼き食品Fを製造する。
なお、図3に示す挟み焼き食品製造装置1は一例であり、挟み焼き食品製造装置1が備える挟み焼き食品用成形型10の個数、並びに、原料供給ノズル3及びエアーノズル4の位置は、既知の任意の個数及び位置とすることができる。原料供給ノズル3及びエアーノズル4の形態も、図3に示す形態に限られず、製造する挟み焼き食品Fの形態及び挟み焼き食品用成形型10の形態に応じて、既知の任意の形態を取り得る。
次に、図1〜図4を参照して、挟み焼き食品製造装置1及び挟み焼き食品用成形型10を用いた挟み焼き食品Fの製造方法について説明する。
まず、食品原料供給位置(図3のAの位置)において、挟み焼き食品用成形型10が開いている状態で、原料供給ノズル3から挟み焼き食品Fの食品原料が挟み焼き食品用成形型10に供給される。食品原料は、雌型11の全ての凹部111に供給される。食品原料の供給が終わると、蝶番13に伴って雄型12が回転し、挟み焼き食品用成形型10が閉じられる。このとき、供給された食品原料は、ガス抜き窪み114から余分な食品原料、水分及びガスが抜けることで凹部111及び凹溝112の全体に均一に広がる。この状態で、挟み焼き食品用成形型10に熱源(図示せず)から熱が加えられ、所定の温度で食品原料が挟み焼きされる。具体的には、ドラム2が回転して食品原料供給位置(図3のAの位置)から挟み焼き食品取り外し位置(図3のBの位置)まで移動する間の所定時間、食品原料が挟み焼きされる。
挟み焼き食品用成形型10が挟み焼き食品取り外し位置(図3のBの位置)に来ると、蝶番13に伴って雄型12が回転し、挟み焼き食品用成形型10が開かれる。このとき、雄型12の爪122によって、挟み焼き食品Fは、雄型12に不随して雄型12とともに雌型11から持ち上げられ、雌型11から外される。一方で、雌型11の爪113により、挟み焼き食品Fは、雄型12からも少し浮いた状態となっている。この状態で、エアーノズル4からエアーが吹き付けられることで、挟み焼き食品Fは、挟み焼き食品用成形型10から取り外される。取り外された挟み焼き食品Fは、図4に示すように凹溝112に流れ込んだ食品原料により、4個が一体につながった状態となる。このようにして成形された挟み焼き食品Fは、その後、ベルトコンベアで次の工程へと流れていく。
以上のように、本実施形態の挟み焼き食品用成形型10では、凹溝112が設けられているため、凹溝112にも挟み焼き食品Fの食品原料が流れ込む。これにより、1個の挟み焼き食品用成形型10で作られる複数の挟み焼き食品Fは、一体につながった状態で挟み焼き食品用成形型10から外される。このように、複数の挟み焼き食品Fが互いにつながっているため、1個の挟み焼き食品用成形型10から外された複数の挟み焼き食品Fは同じ向きに整った状態となる。
従来の挟み焼き食品用成形型では、1個の挟み焼き食品用成形型で複数の挟み焼き食品を成形すると、挟み焼き食品用成形型から外された複数の挟み焼き食品はそれぞれ別個の向きとなってしまう。そのため、次の工程に送る前に一旦挟み焼き食品の向きを整える必要がある。しかしながら、本実施形態では、複数の挟み焼き食品Fが互いにつながり同じ向きに整った状態で外されるので、挟み焼き食品Fを整える手間を削減することができる。
なお、本実施形態の挟み焼き食品用成形型10を使用した挟み焼きでは、商品とする過程で、複数の挟み焼き食品Fをつなげる連結部L(図4参照)を取り除く必要がある。しかしながら、従来の挟み焼きでも、挟み焼き食品にはバリがついており、バリ取りの作業がある。連結部Lは、従来の挟み焼き食品のバリと同じであり、連結部Lを取る手間は変わらない。
また、本実施形態では、凹溝112が、両端部112aが太く中央部112bが細くなっている。そして、1個の凹部111に複数本の凹溝112が連接されている。これにより、4個の挟み焼き食品Fは、ある程度の強度を持って互いにつながっている。そのため、雌型11から外され雄型12に不随して持ち上げられるときも、エアーノズル4からエアーが吹き付けられて雄型12から取り外されるときも、4個の挟み焼き食品Fがバラバラになることがない。一方で、中央部112bが細くなっていることで、挟み焼き食品Fをつなげる連結部Lを取り外す処理がしやすく、連結部Lを取り外すときに挟み焼き食品Fの一部が欠け、そこから湿気ることを防止することができる。
また、凹溝112にガス抜き窪み114を設けているため、食品原料の供給場所である凹部111から離れた凹溝112まで食品原料が行き渡る。これにより、挟み焼き食品Fをつなげる連結部Lをきちんと形成することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、凹部111及び凸部121は雌型11及び雄型12にそれぞれ4個ずつ形成されているが、凹部111と凸部121は、同数であればよく、2個以上の任意の個数とすることができる。
また、上記実施形態では、凹部111及び凸部121は平面視長方形状であるが、凹部111及び凸部121は、挟み焼き食品の形状に合った形状であればよく、任意の形状とすることができる。例えば、小さい丸形の挟み焼き食品を成形したい場合には、図5に示すような平面視円形状とすることができる。このとき、凹部111及び凸部121の1個の大きさが、雌型11及び雄型12の短手方向の長さの半分以下の場合、凹部111及び凸部121は、図5に示すように短手方向に二列以上に並べて設けてもよい。
また、上記実施形態では、凸部121が凹部111より一回り小さくなっているが、例えば平板状の挟み焼き食品を成形する場合には、凸部121の側周面121bが凹部111の側周面111bに接する状態で凸部121が凹部111に嵌るよう、凸部121の平面視の大きさを凹部111の平面視の大きさとほぼ同等とすることもできる。この場合には、食品原料は凹部111の底面111aと凸部121の底面121aとの間にとどまり、平板状の挟み焼き食品を成形することができる。
また、上記実施形態では、凹溝112は、隣り合う凹部111間にそれぞれ3本ずつ設けているが、隣り合う凹部111間の凹溝112は、少なくとも1本設けられていれば任意の本数とすることができる。また、凹溝112は、1個の雌型11に形成されている凹部111の全てを一体に連接するように形成する必要はない。例えば、図5に示すような1個の雌型11に12個の凹部111を備える場合には、凹部111を図5視において上側6個と下側6個に分け、その6個の隣り合う凹部111間に凹溝112を設ける構成としてもよい。すなわち、ある凹部111において、平面視で縦隣及び/又は横隣に位置する少なくとも1個の凹部111と少なくとも1本の凹溝112が連接されていればよく、雌型11に形成される凹部111の全てにおいて、同様に凹溝112が連接されていればよい。
また、上記実施形態では、凹溝112は、両端部が太く中央部が細くなる形状であるが、凹溝112は上記形状に限られない。上記実施形態で示した製造方法により製造する際に挟み焼き食品F同士を連結するのに十分な強度が得られ、かつ、凹溝112によりつながった挟み焼き食品Fを容易に個別に分けることができれば、凹溝112の形状は、例えば太さが一律の形状とする等、任意の形状にすることもできる。
また、図面では全ての凹溝112にガス抜き窪み114を設けているが、余分な食品原料、水及びガスが十分に抜ければ、必ずしも全ての凹溝112にガス抜き窪み114を設けなくてもよい。
10 焼成食品用成形型
11 雌型
111 凹部
112 凹溝
112a 凹溝の端部
112b 凹溝の中央部
12 雄型
121 凸部

Claims (3)

  1. 複数の凹部を有する雌型と、
    前記凹部に嵌る前記凹部と同数の複数の凸部を有し、前記雌型と対になる雄型と、を備え、
    前記複数の凹部の全ては、隣に位置する少なくとも1個の凹部と少なくとも1本の凹溝により連接されている挟み焼き食品用成形型。
  2. 前記凹溝は、前記凹部と接続する両端部が太く中央部が細くなるように形成されている請求項1に記載の挟み焼き食品用成形型。
  3. 前記複数の凹部の全てには、2本以上の前記凹溝が連接されている請求項1又は2に記載の挟み焼き食品用成形型。

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