JP2021536028A - 眼用レンズを決定するための方法 - Google Patents

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Abstract

装用者に適合する眼用レンズを決定するためのコンピュータ手段によって実施される方法であって、− 少なくとも前記装用者の眼科処方を備える装用者データを受信するステップと、− 装用者データに基づいて目標光学性能に関連付けられる物点セットを受信するステップと、− 装用者に適合する眼用レンズを決定するステップであって、前記眼用レンズは、物点セットから眼用レンズを通過する装用者の眼の回旋点に伝搬する光線に対して、目標光学性能に最も近い光学性能を提供する、ステップと、を含む、方法。

Description

本発明は、装用者に適合する眼用レンズ及び装用者について適合する一対の眼用レンズを決定するためのコンピュータ手段によって実装される方法に関する。
図1に示すように、眼用レンズ10を計算するため、レンズ設計者は、通常、いわゆるエルゴラマ12を用いる。
エルゴラマは、各注視方向(α、β)に物点Oの距離を関連付ける関数である。エルゴラマは、通常、各装用者に対して同じであるか、又は、処方が付加値を備えている場合、装用者のかかる処方の付加に基づいて選択されてもよい。
かかるエルゴラマを用いて眼用レンズを決定するための方法は満足のいく結果を提供するが、特に、一対の眼用レンズの双眼性能を向上させるように改善する必要がある可能性がある。
国際公開第2016/146590号パンフレット 米国特許第6,318,859号明細書 国際公開第9812590号パンフレット
従って、決定された眼用レンズの光学性能、特に双眼性能を改善するだろう眼用レンズを決定する方法に対するニーズが存在しているように思われる。
この目的を達成するために、本発明は、例えば、コンピュータ手段によって実装される、装用者に適合する眼用レンズを決定するための方法を提案し、本方法は、
− 少なくとも前記装用者の眼科処方を備える装用者データを受信するステップと、
− 装用者データに基づいて目標光学性能に関連付けられる物点セットを受信するステップと、
− 装用者に適合する眼用レンズを決定するステップであって、前記眼用レンズは、物点セットから眼用レンズを通過する装用者の眼の回旋点に伝搬する光線に対して、目標光学性能に最も近い光学性能を提供する、ステップと、
を含む。
有利に、装用者データ、特に、眼用レンズを決定する場合に装用者の眼科処方に基づく目標光学性能に関連する点セットを用いることにより、決定された眼用レンズの全体的な光学性能が向上する。
実際、特定の下降視線に対して与えられる物体距離を有するエルゴラマのみを考慮する場合は、レンズ設計者が、特定の物体に対して眼用レンズを分析及び最適化しないことを意味する。実際、物体は、眼用レンズのプリズム偏差に応じて変化する。
単独又は組み合わせて考慮することができる更なる実施形態によれば、
− 物点セットは、
・ 装用者データに基づいて物点セットを決定することと、
・ 装用者データに基づいて、目標光学性能を物点セットに関連付けることと、によって決定され、及び/又は、
− 物点セット及び関連する目標光学性能は、装用者データの処方に基づいて基準眼の回旋点の前に基準装用状態で載置される基準眼用レンズを用いて決定され、及び/又は、
− 眼用レンズを決定すると、目標光学性能に関連する物点セットは変更されず、及び/又は、
− 基準眼用レンズは、装用者の右眼又は装用者の左眼の眼科処方に基づいて、又は、装用者の両眼の間の加重平均眼科処方に基づいて、眼用レンズに対応し、及び/又は、
− 基準眼は、装用者の右眼又は装用者の左眼又は装用者の単眼であり、及び/又は、
− 基準装用状態は、装用者の右眼の前又は装用者の左眼の前の眼用レンズの装用状態、又は装用者の両眼の間の加重平均装用状態に対応し、及び/又は、
− 基準装用状態は標準装用状態であり、及び/又は、
− 装用者に適合した眼用レンズを決定することは、少なくとも、異なる眼用レンズのリストの中から、前記物点セットのうちの少なくとも一部の物点の選択から目標光学性能に最も近い眼用レンズを通過する装用者の眼の回旋点に伝播する光線に対して光学性能を提供する眼用レンズを選択することを含み、及び/又は、
− 装用者に適合する眼用レンズを決定することは、前記物点セットのうちの少なくとも一部の物点の選択から眼用レンズを通過する装用者の眼の回旋点へ伝播する光線が、最良でも目標光学性能を満たすように、初期眼用レンズを最適化することを含み、及び/又は、
− 物点の少なくとも一部の選択の物点は、初期眼用レンズの最適化中に変更されず、及び/又は、
− 目標光学性能を物点セットのうちの点の選択に関連付ける場合、眼の回旋点から第1の距離における少なくとも1つの物点は、装用者の前記第1の遠見視力処方に対応する屈折力及び/又は非点収差及び/又は非点収差軸を有し、及び/又は、
− 眼用レンズは、2つの異なる視距離に対する眼科処方に対応する少なくとも2つの基準点を有する度数変動眼用レンズであり、及び/又は、
− 目標光学性能を物点セットのうちの点の選択に関連付ける場合、第1の距離とは異なる第2の距離における少なくとも1つの物点は、装用者の前記第2の遠見視力処方に対応する屈折力及び/又は非点収差及び/又は非点収差軸を有し、及び/又は、
− 本方法は、更に、目標光学性能を関連付ける前に、基準眼用レンズの子午線に対応する物点の少なくとも一部の選択を平面上に投影するステップを含み、及び/又は、
− 前記物点の選択は、装用者のサジタル平面に投影され、及び/又は、
− 本方法は、更に、目標光学性能を関連付ける前に、装用者の眼の両方の回旋点を結ぶセグメントに沿った点を通過する方向に沿うか又は軸を中心としてのどちらか一方で、前記物点セットの少なくとも一部の選択を押し出すステップを含み、及び/又は、
− 決定された眼用レンズは製造されることを目的としている。
本発明は、また、装用者のための眼用レンズを製造する方法に関し、前記方法は、本発明の方法のステップと、決定された眼用レンズがその間に製造される製造ステップとを含む。
本発明は、更に、装用者に適合する一対の眼用レンズを決定するためのコンピュータ手段によって実施される方法であって、本方法は、装用者データに基づく目標光学性能に関連する物点セットの少なくとも一部に対応する双眼物点の共通選択を用いて、両方の眼用レンズに前述の請求項のいずれか一項に記載の方法を実装することを含む、方法に関する。
有利に、一対の眼用レンズを決定するよう本発明の方法を適用することにより、双眼性能を向上させることができ、特に融像を改善することができる。
単独又は組み合わせて考慮することができる更なる実施形態によれば、
− 双眼物点の共通選択は、共通平面上への各基準眼用レンズの子午線に対応する物点の少なくとも一部の選択の投影の加重和に対応し、及び/又は、
− 加重和は、装用者の単眼から複数の注視方向に対して行われ、及び/又は、
− 装用者の眼の回旋点を通る線に沿った共通平面の位置は、装用者の優位眼に基づいて決定され、及び/又は、
− 加重和における相対重量は、装用者の優位眼に基づいて決定される。
本発明は、更に、装用状態において装用者に適合する一対の累進眼用レンズであって、8°の偏角及び0°の方位角に対応する注視方向を中心とする直径の35°の角ディスク内の注視方向に対応し、2°のサンプリングステップを有する特定の物点セットについて、
Figure 2021536028
は0.026以下であり、Arは右累進眼用レンズを通る特定の物点において結果として生じる非点収差であり、Alは左累進眼用レンズを通る特定の物点において結果として生じる非点収差であり、Addは前記装用者の処方された付加である、一対の累進眼用レンズに関する。
単独又は組み合わせて考慮することができる更なる実施形態によれば、
Figure 2021536028
は0.026以下であり、Prは右累進眼用レンズを通る特定の物点における平均屈折力であり、Plは左累進眼用レンズを通る特定の物点における平均屈折力であり、及び/又は、
一対の累進眼用レンズは、屈折不同装用者のために作製される。
発明の非限定的な実施形態を、ここで、添付図面を参照して説明する。
従来技術の方法で用いられるエルゴラマを示す図である。 本発明の方法の主なステップを示す図である。 TABO規約におけるレンズの非点収差軸γを示す図である。 非球面を特徴付けるために用いられる規約における円柱軸γAXを示す図である。 眼及びレンズの光学システムを略図で示す図である。 眼及びレンズの光学システムを略図で示す図である。 目標光学性能に関連する物点セットと装用者の眼との間に載置される基準眼用レンズを示す図である。 本発明の方法及び従来技術の方法によって得られる眼用レンズに対する右眼と左眼との間の異なる屈折力及び非点収差の違いを示す図である。 本発明の方法及び従来技術の方法によって得られる眼用レンズに対する右眼と左眼との間の異なる屈折力及び非点収差の違いを示す図である。 本発明の方法及び従来技術の方法によって得られる眼用レンズに対する右眼と左眼との間の異なる屈折力及び非点収差の違いを示す図である。 本発明の方法及び従来技術の方法によって得られる眼用レンズに対する右眼と左眼との間の異なる屈折力及び非点収差の違いを示す図である。
図面内の構成要素は、簡略化及び明確化のために示されており、必ずしも正確な縮尺で描かれてはいない。例えば、図面内の構成要素のうちの幾つかの寸法は、本発明の実施形態の理解を向上させることに役立つよう、他の構成要素と比較して誇張されている可能性がある。
本発明は、装用者に適合する眼用レンズを決定するための、例えば、コンピュータ手段によって実装される方法に関する。
本説明において、「上」、「下」、「水平」、「垂直」、「上方」、「下方」、「前方」、「後方」等の用語、又は相対位置を示す他の単語を用いる可能性がある。これらの用語は、眼用レンズの装用状態において理解するべきである。
本発明の文脈において、用語「眼用レンズ」とは、特定の眼鏡フレームに嵌め込むよう縁取られた、未加工眼用レンズ又は眼鏡用レンズを指すことができる。
図2に示すように、発明による方法は、少なくとも以下の、
− 装用者データを受信するステップS1と、
− 物点セットを受信するステップS2と、
− 装用者に適合した眼用レンズを決定するステップS3と、
を含む。
ステップS1の間に受信される装用者データは、少なくとも装用者の眼科処方を備える。
用語「処方」は、例えば、眼の前に位置決めされるレンズによって眼の視覚障害を矯正するために眼科医又は検眼医によって特定される、屈折力、非点収差、プリズム偏位の光学特性のセットを意味すると理解するべきである。例えば、近視眼に対する処方は、遠見視力に対する軸との屈折力及び非点収差の値を備える。累進多焦点レンズのための処方は、遠視点における屈折力及び非点収差の値、及び必要に応じて付加値を備える。
発明の一実施形態によれば、装用者データは、更に、装用者の装用状態を備えていてもよい。
装用状態は、装用者の眼に関して眼用レンズの位置として理解するべきであり、例えば、装用時前傾角、角膜からレンズまでの距離、瞳孔角膜距離、眼の回旋点(CRE)から瞳孔までの距離、CREからレンズまでの距離、及びラップ角度によって定義される。
角膜からレンズまでの距離は、角膜とレンズの背面との間の一次位置(通常は水平と見なされる)における眼の視軸に沿った距離であり、例えば、12mmに等しい。
瞳孔角膜距離は、瞳孔と角膜との間の眼の視軸に沿った距離であり、通常、2mmに等しい。
CREから瞳孔までの距離は、回旋点(CRE)と角膜との間の眼の視軸に沿った距離であり、例えば、11.5mmに等しい。
CREからレンズまでの距離は、眼のCREとレンズの背面との間の一次位置(通常は水平と見なされる)における眼の視軸に沿った距離であり、例えば、25.5mmに等しい。
装用時前傾角は、レンズの背面と、一次位置(通常は水平と見なされる)における、図5の軸Zで表される眼の視軸との交点において、レンズの背面に対する法線と一次位置における眼の視軸との間の垂直面における角度であり、例えば、−8°に等しい。
ラップ角度は、レンズの背面と一次位置(通常は水平と見なされる)の眼の視軸との交点において、レンズの背面に対する法線と一次位置における眼の視軸との間の水平面における角度であり、例えば、0°に等しい。
標準的な装用者の状態の例は、装用時前傾角−8°、角膜からレンズまでの距離12mm、瞳孔角膜間距離2mm、CREから瞳孔までの距離11.5mm、CREからレンズまでの距離25.5mm、及びラップ角度0°によって定義されてもよい。
本発明は累進焦点レンズに限定されないが、この説明において用いられる文言は、累進レンズに対する文献、特許文献1の図1〜10に示されている。当業者は、単一視レンズの定義を適合させることができる。
累進焦点レンズは、少なくとも1つではあるが、好ましくは2つの非回転対称非球面、例えば、累進面、逆累進面、トーリック又はアトーリック面を備えるが、これらに限定されない。
公知のように、最小曲率CURVminは、非球面上の任意の点において以下の式によって定義される。
Figure 2021536028
ここで、Rmaxはメートルで表される局所極大曲率半径であり、CURVminはジオプターで表す。
同様に、最大曲率CURVmaxは、非球面上の任意の点において以下の式によって定義することができる。
Figure 2021536028
ここで、Rminはメートルで表される局所極小曲率半径であり、CURVmaxはジオプターで表す。
局所極大及び極小曲率半径は、図5に示すように、曲率中心が軸Zの正の側にあり、軸Zの基準をO点とする場合、正である。曲率中心が軸Zの負の側にある場合、局所極大及び極小曲率半径は負となる。
表面が局所的に球形である場合、局所極小曲率半径Rmin及び局所極大曲率半径Rmaxは同じであり、従って、極小曲率及び極大曲率CURVmin及びCURVmaxも同じであることがわかる。表面が非球面の場合、局所極小曲率半径Rmin及び局所極大曲率半径Rmaxは異なる。
極小及び極大曲率CURVmin及びCURVmaxのこれらの式から、SPHmin及びSPHmaxと表示される極小及び極大球体は、考慮される表面の種類に従って推定することができる。
考慮される表面が物体の側面(前面とも称する)である場合、式は以下のようになる。
Figure 2021536028
ここで、nはレンズの構成材料の指数である。
考慮される表面が眼球の側面(背面とも称する)である場合、式は以下のようになる。
Figure 2021536028
ここで、nはレンズの構成材料の指数である。
周知のように、非球面上の任意の点における平均球体SPHmeanは、以下の式によって定義することもできる。
Figure 2021536028
平均球体の式は、従って、考慮される表面によって決まる。
表面が物体の側面である場合、
Figure 2021536028
表面が眼球の側面である場合、
Figure 2021536028
円柱CYLは、また、以下の式によって定義される。
CYL=|SPHmax−SPHmin
レンズの任意の非球面の特性は、局所平均球体及び円柱によって表されてもよい。円柱が少なくとも0.25ジオプターである場合、表面は局所的に非球形であると見なすことができる。
非球面に対して、局所円柱軸γAXを更に定義してもよい。図3は、TABO規約において定義されているような非点収差軸γを示し、図4は、非球面として特徴付けるよう定義される規約における円柱軸γAXを示している。
円柱軸γAXは、基準軸に関して、選択した回転方向における極大曲率CURVmaxの向きの角度である。上で定義された規約において、基準軸は水平であり(この基準軸の角度は0°であり)、装用者を見た場合の回転方向は各眼に対して反時計回りである(0°≦γAX≦180°)。+45°の円柱軸γAXに対する軸値は、従って、装用者を見た場合、右上に位置する象限から左下に位置する象限まで延在する斜めに配向される軸を表している。
その上、累進多焦点レンズは、また、レンズを装用する人の状況を考慮して、光学特性によって定義されてもよい。
図5及び6は、眼及びレンズの光学システムの略図であり、従って、説明で用いられる定義を示している。より正確には、図5は、注視方向を定義するために用いられるパラメータα及びβを示すかかるシステムの斜視図を表している。図6は、パラメータβが0に等しい場合に、装用者の頭部の前後軸に平行であり、眼の回旋点を通過する垂直面における図である。
眼の回旋点はQ’でラベル表示されている。図6に一点鎖線で示す軸Q’F’は、眼の回旋点を通り、装用者の前方に延在する水平軸であり、即ち、軸Q’F’は一次注視視野に対応する。この軸は、眼鏡士によってフレーム内にレンズを位置決めすることを可能にするようレンズ上に存在するフィッティングクロスと呼ばれる点でレンズの非球面を切断する。レンズの後面と軸Q’F’との交点は点Oである。Oは、後面上に位置する場合、フィッティングクロスとすることができる。中心Q’及び半径q’の頂点球は、水平軸の1点においてレンズの後面に接している。例として、半径q’の値25.5mmは通常の値に対応し、レンズを装用した場合に満足のいく結果を提供する。
図5の実線によって表される特定の注視方向は、Q’を中心に回転する眼の位置及び頂点球の点Jに対応し、角度βは、軸Q’F’と、軸Q’F’を含む水平面上の直線Q’Jの投影との間に形成される角度である。角度αは、軸Q’Jと、軸Q’F’を含む水平面上の直線Q’Jの投影との間に形成される角度であり、この角度は図5及び6のスキームに示されている。特定の注視視野は、従って、頂点球の点J又は対(α、β)に対応する。下降注視角度の値が正であればあるほど、視線は下降し、値が負であればあるほど、視線は上昇する。
特定の注視方向において、特定の物体距離に位置する物体空間内の点Mの像は、サジタル及び接線局所焦点距離である極小及び極大距離JS及びJTに対応する2つの点SとTとの間に形成される。無限遠の物体空間内の点の像は点F’に形成される。距離Dはレンズの後部前面に対応する。
これらの構成要素を用いて、各注視方向における装用者の屈折力及び非点収差を定義することができる。物体距離における物点Mは、注視方向(α、β)に対して考慮される。物体近接度ProxOは、物体空間内の対応する光線上の点Mに対して、点Mと頂点球の点Jとの間の距離MJの逆数として定義される。
ProxO=1/MJ
これにより、頂点球のすべての点に対して薄レンズ近似内の物体近接度を計算することが可能になる。
実際のレンズに対して、物体近接度は、対応する光線上の物点とレンズの前面との間の距離の逆数と見なすことができる。
同じ注視方向(α、β)に対して、特定の物体近接度を有する点Mの像は、(サジタル及び接線焦点距離であろう)極小及び極大焦点距離にそれぞれ対応する2つの点SとTとの間に形成される。量ProxIは点Mの画像の近接度と呼ばれる。
Figure 2021536028
薄いレンズの場合との相似によって、従って、特定の注視方向及び特定の物体近接度、即ち、対応する光線上の物体空間の点に対して、屈折力Puiを画像の近接度及び物体の近接度の合計として定義することができる。
Pui=ProxO+ProxI
同じ表記法により、非点収差Astは、全ての注視方向及び特定の物体近接度に対して以下のように定義される。
Figure 2021536028
この定義は、レンズによって生成される光線ビームの非点収差に対応する。定義は、一次注視方向において、非点収差の古典的な値を与えることがわかる。通常、軸と呼ばれる非点収差角は角度γである。角度γは、眼にリンクさせたフレーム{Q’,xm,ym,zm}において測定される。これは、像S又はTiが平面{Q’,zm,ym}の方向zmに関して用いられる規約に応じて形成した角度に対応する。
装用状態におけるレンズの屈折力及び非点収差の可能性のある定義は、従って、B.Bourdoncle他による論文、題名「Ray tracing through progressive ophthalmic lenses」、1990 International Lens Design Conference,D.T.Moore ed., Proc. Soc. Photo.Opt.Instrum.Eng.において説明されているように計算することができる。
物点セットは、ステップS2の間に受け取られる。物点セットの各点は、装用者のデータに基づいて目標光学性能に関連付けられる。
光学性能が眼科処方データに関する場合、目標光学性能は、装用者の眼科処方の値に対する偏差として理解されるべきである。例えば、光学性能が屈折力に関する場合、目標光学性能は、処方された屈折力との差として理解されるべきである。
光学性能は、更に、望ましくない非点収差及び/又は視力若しくはコントラスト等の高次収差に関してもよい。
光学性能は、中心視について考慮されるのが好ましいが、代替として又は追加として周辺視について考慮されてもよい。
発明の一実施形態によれば、物点セットは、
− 物点セットを決定することS21と、
− 目標光学性能に関連付けることS22と、
によって決定されてもよい。
本発明の一実施形態によれば、物点セット及び関連する光学性能は、装用者の眼の回旋点の前に基準装用状態で載置される基準眼用レンズを用いて決定される。
基準眼用レンズは、装用者の右眼又は左眼のどちらか一方の眼科処方に基づいて、好ましくは、眼用レンズが装用された状態で決定される眼の処方に基づいて、又は代替として装用者の両眼の間の加重平均眼科処方に基づいて決定されてもよい。
加重平均眼科処方の重みは、装用者の優位眼に基づいていてもよい。例えば、装用者の右眼が優位である場合、平均眼科処方は、右眼眼科処方に対してより大きな重みを用いて決定されてもよい。
図1及び7に示すように、基準眼用レンズは、装用者の右眼又は装用者の左眼又は装用者の単眼の前に載置される。
発明の意味において、単眼は、両眼視システムの基準として用いられる仮想眼であり、デフォルトでは両眼の回旋点の中央に位置決めされるが、例えば、視覚の優位に応じて、両眼の回旋点を接続するセグメント上のどこか他の場所に位置決めすることができる。
基準装用状態は、装用者の右眼の前又は装用者の左眼の前の眼用レンズの装用状態、又は装用者の両眼の間の加重平均装用状態に対応してもよい。
加重平均装用状態の重みは、装用者の優位眼に基づいていてもよい。例えば、装用者の右眼が優位である場合、平均装用状態は、装用者の右眼の前の装用状態に対してより大きな重みを用いて決定されてもよい。
装用状態は、標準的な装用状態であってもよいか、又は代替として、装用状態は、例えば、装用者において測定される、カスタマイズされた装用状態であってもよい。
本方法は、更に、初期のエルゴラマを提供することを含んでいてもよい。
エルゴラマは、各注視方向に物点の距離を関連付ける関数である。通常、一次注視方向に従う遠見視力において、物点は無限遠にある。近見視力において、鼻側に向かって絶対値で35°程度の角度α及び5°程度の角度βに本質的に対応する注視方向に従って、物体距離は30から50cm程度である。エルゴラマの可能性のある定義に関する詳細については、特許文献2を検討してもよい。エルゴラマの一例は、特許文献3の図6に開示されている。
基準眼用レンズは、基準装用状態で初期エルゴラマと装用者の基準眼との間に載置される。
屈折力プロファイルは、眼用レンズの子午線に沿って明確に定義されている。
本発明の方法は、更に、目標光学性能を関連付ける前に、基準眼用レンズの子午線に対応する物点の少なくとも一部の選択を平面上に投影するステップを含んでいてもよい。
子午線の各点に対して、初期エルゴラマによって与えられる物点を用いて、少なくとも屈折力と、任意選択的に非点収差等の他の光学パラメータとを評価することができる。屈折力は、任意選択的に、調節範囲並びに処方された追加及び物体距離から決定される装用者による調節を用いて評価されてもよい。
前記物点に対して、物体近接度は、特定の屈折力に基づいて、前記投影面において決定されてもよい。
物点位置は、物体近接度及び基準眼用レンズの屈折力、並びに最終的には装用者の残りの調節が一定になるまで適合される。
更に、レンズを通るプリズム偏差を考慮して、物点を3次元に配置することができる。
物体近接度のかかる適合は、物点、例えば、基準眼用レンズの子午線に対応する物点の選択のために実行されてもよい。
発明の一実施形態によれば、投影面は装用者のサジタル平面であってもよい。
サジタル平面は、単眼を通過する垂直面として、又は鼻梁によって定義されてもよい。
本発明の方法は、更に、装用者の眼の両方の回旋点を結ぶセグメントに沿った点を通過する方向に沿うか又は軸を中心としてのどちらか一方で、前記物点セットの少なくとも一部の選択を押し出すステップを含んでいてもよい。
新たに決定された視覚環境を基に、各物点は、光学性能、例えば、基準眼用レンズで評価された屈折力性能及び/又は非点収差性能とリンクさせることができる。
物点から眼の回旋点までの、基準眼用レンズを通過する光伝搬は、この点に対する目標光学性能を与える。
一実施形態によれば、目標光学性能を物点セットのうちの点の選択に関連付ける場合、眼の回旋点から第1の距離における少なくとも1つの物点は、装用者の前記第1の遠見視力処方に対応する屈折力及び/又は非点収差及び/又は非点収差軸を有する。
例えば、第1の距離は5メートル以上であり、屈折力及び/又は非点収差及び/又は非点収差軸は遠見視力に対応する。
本発明の方法によって決定される眼用レンズは、2つの異なる視距離に対する眼科処方に対応する少なくとも2つの基準点を有する度数変動眼用レンズであってもよい。
例えば、少なくとも2つの基準点の間の屈折力差は、0.75ジオプター以上であってもよい。
眼用レンズが度数変動眼用レンズである場合、本方法は、目標光学性能を物点セットのうちの点の選択に関連付ける場合、第1の距離とは異なる第2の距離における少なくとも1つの物点は、装用者の前記第2の遠見視力処方に対応する屈折力及び/又は非点収差及び/又は非点収差軸を有する。
例えば、第2の距離は、40cm等の近見視力距離に対応していてもよい。
装用者に適合した眼用レンズは、ステップS3において決定される。眼用レンズは、物点セットから眼用レンズを通過する装用者の眼の回旋点に伝搬する光線に対して、目標光学性能に最も近い光学性能を提供するものとして決定される。
例えば、決定される各レンズに対して、メリット関数が、眼用レンズを通して見られる物点セットの全て又は選択を用いて、目標の光学性能を現在の光学性能と比較して決定される。
通常、メリット関数は、選択された各物点及び光学性能の各種類に対する目標値と現在の値との間の偏差の2乗の加重和であってもよい。
例えば、ステップS3は、初期眼用レンズから開始する対話型プロセスである。初期メリット関数は、目標光学性能に関連付けられた物点セットを用いて決定される。
眼用レンズは、次いで、例えば、眼用レンズの一方若しくは両方の光学面、又はレンズの構成材料の指数が修正される。
修正された眼用レンズに対する新しいメリット関数は、同じ目標光学性能に関連付けられた物点の同じセットを用いて決定される。
プロセスは、例えば、メリット関数が閾値に達するか、又は反復回数が所定の回数に達するまで繰り返される。
反復プロセス中、物点セット及び関連する目標光学性能は変更されない。
本発明の一実施形態によれば、装用者に適合した眼用レンズを決定することは、少なくとも、異なる眼用レンズのリストの中から、前記物点セットのうちの少なくとも一部の物点の選択から目標光学性能に最も近い眼用レンズを通過する装用者の眼の回旋点に伝搬する光線に対して光学性能を提供する眼用レンズを選択することを含む。
代替として、装用者に適合した眼用レンズを決定することは、前記物点セットのうちの少なくとも一部の物点の選択から眼用レンズを通過する装用者の眼の回旋点へ伝搬する光線が、最良でも目標光学性能を満たすように、初期眼用レンズを最適化すること、例えば、先に定義したようなメリット関数を最小化することを含む。
本発明の方法は、一対の眼用レンズを決定するために有利に用いられてもよい。実際、本発明者らは、本発明の方法を用いて決定された一対の眼用レンズの双眼性能、特に融像が増加することを観察した。
装用者に適合した一対の眼用レンズを決定するために、本方法は、装用者のデータに基づく目標光学性能に関連する物点セットの少なくとも一部に対応する双眼物点の共通の選択を用いて、単一の眼用レンズについて前述した方法を両方の眼用レンズに実装することを含む。
発明の好ましい実施形態によれば、双眼物点の共通の選択は、共通平面上の各基準眼用レンズの子午線に対応する物点の少なくとも一部の選択の投影の加重和に対応する。
このような双眼法を図7に示す。
例えば、右の基準眼用レンズの子午線に対応する物点の最小部分の選択は、いわゆる共通平面に投影され、左の基準眼用レンズの子午線に対応する物点の最小部分の選択は、同じ共通平面に投影される。
発明の一実施形態によれば、装用者の眼の回旋点を通る線に沿った共通平面の位置は、装用者の優位眼に基づいて決定される。
両眼の投影の加重和は、装用者の単眼から複数の注視方向に対して行われるのが好ましい。実際、単眼からの注視方向を用いると、良好な結果が得られるように見受けられる。
加重和における相対重量は、装用者の優位眼に基づいて決定されてもよい。
本発明の方法に従って決定された眼用レンズ又は一対の眼用レンズは、任意の公知の製造方法を用いて製造されてもよい。
本発明の方法は、更に、決定された眼用レンズ又は一対の眼用レンズがその間に製造される製造ステップを含んでいてもよい。
更に、本発明は、装用状態において装用者に適合する一対の累進眼用レンズに関する。
発明による一対の眼用レンズは、8°の偏角及び0°の方位角に対応する注視方向を中心とする直径の35°の角ディスク内の注視方向に対応し、2°のサンプリングステップを有する特定の物点セットについて、
Figure 2021536028
は0.026以下であり、Arは右累進眼用レンズを通る特定の物点において結果として生じる非点収差であり、Alは左累進眼用レンズを通る特定の物点において結果として生じる非点収差であり、Addは装用者の処方された付加である、という事実によって特徴付けられる。
好ましくは、
Figure 2021536028
は0.023以下である。
発明による一対の累進眼用レンズは、更に、0.026以下の
Figure 2021536028
を有し、Prは右累進眼用レンズを通る特定の物点における平均屈折力であり、Plは左累進眼用レンズを通る特定の物点における平均屈折力である、ことによって特徴付けられてもよい。
好ましくは、
Figure 2021536028
は0.023以下である。
発明による一対の累進眼用レンズは、屈折不同装用者のために作製されてもよい。
本発明者らは、本発明の方法に従って決定された一対の眼用レンズと、通常のエルゴラマを用いて決定された一対の眼用レンズとを比較した。
装用者の右眼に対する眼科処方は、−4.75Dの球体、−0.25Dの円柱、及び70°の非点収差軸であり、装用者の左眼に対しては、−4.00Dの球体、−0.75Dの円柱、及び100°の非点収差軸である。
図8は、左右のレンズに対する双眼基準における屈折力性能を示し、図9は、本発明の方法を用いて決定された一対のレンズの左右のレンズに対する双眼基準における非点収差性能を示している。
図10は、左右のレンズの双眼基準における屈折力性能を示し、図11は、従来技術の方法を用いて決定された一対のレンズの左右のレンズに対する双眼基準における非点収差性能を示している。
特定の双眼注視方向について、右眼及び左眼からの非点収差及び屈折力は、従来技術の方法を用いて得られた一対の眼用レンズよりも、本発明の方法を用いて得られた一対の眼用レンズについて最も近い。
発明の意味において、両眼注視方向は、図7に示すように、単眼から見た注視方向に対応している。単眼のCROは、デフォルトでは両眼の回旋点の中央に位置するが、通常は装用者の視覚優位に応じて、両眼の回旋点を接続するセグメント上のどこか他の場所に位置決めすることができる。
従って、本発明の方法によって得られた一対の眼用レンズの双眼性能が向上する。
本発明の方法によって得られる一対の眼用レンズは、また、同期基準
Figure 2021536028
を満たす。
本発明者らは、
Figure 2021536028
が本発明の方法で決定された一対の眼用レンズについては0.016に等しいのに対して、従来技術の方法で決定された一対の眼用レンズについては0.047に等しいことを特定した。
本発明者らは、
Figure 2021536028
が本発明の方法で決定された一対の眼用レンズについては0.020に等しいのに対して、従来技術の方法で決定された一対の眼用レンズについては0.027に等しいことを特定した。
かかる決定は、8°の偏角及び0°の方位角に対応する注視方向を中心とする直径の35°の角ディスク内の注視方向に対応し、2°のサンプリングステップを有する特定の物点セットについて行われた。
発明を、一般的な発明の概念を限定することなく、実施形態の助けを借りて上で説明してきた。
多くの更なる改良及び変形は、ほんの一例として与えられ、且つ、発明の適用範囲を制限する意図はなく、添付特許請求の範囲によってのみ決定される前述の例示的な実施形態に言及する際に当業者にとって明らかになるであろう。
特許請求の範囲において、単語「備える」は他の構成要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は複数を除外しない。異なる特徴が互いに異なる従属クレームにおいて説明されるという単なる事実は、これらの特徴の組み合わせを有利に用いることができないことを示すものではない。特許請求の範囲内のいかなる参照符号も発明の適用範囲を制限するものとして解釈すべきではない。

Claims (15)

  1. 装用者に適合する眼用レンズを決定するためのコンピュータ手段によって実施される方法であって、
    − 少なくとも前記装用者の眼科処方を備える装用者データを受信するステップと、
    − 前記装用者データに基づいて目標光学性能に関連付けられる物点セットを受信するステップと、
    − 前記装用者に適合する眼用レンズを決定するステップであって、前記眼用レンズは、前記物点セットから前記眼用レンズを通過する前記装用者の眼の回旋点に伝搬する光線に対して、前記目標光学性能に最も近い光学性能を提供する、ステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記物点セットは、
    − 前記装用者データに基づいて物点セットを決定することと、
    − 前記装用者データに基づいて、目標光学性能を前記物点セットに関連付けることと、
    によって決定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記物点セット及び関連する前記目標光学性能は、前記装用者データの前記眼科処方に基づいて基準眼の前記回旋点の前に基準装用状態で載置される基準眼用レンズを用いて決定される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記基準眼用レンズは、前記装用者の右眼又は前記装用者の左眼の前記眼科処方に基づいて、又は、前記装用者の両眼の間の加重平均眼科処方に基づいて、眼用レンズに対応する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記装用者に適合する眼用レンズを決定することは、少なくとも、異なる眼用レンズのリストの中から、前記物点セットのうちの少なくとも一部の物点の選択から前記目標光学性能に最も近い前記眼用レンズを通過する前記装用者の前記眼の前記回旋点に伝搬する光線に対して光学性能を提供する前記眼用レンズを選択することを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記装用者に適合する眼用レンズを決定することは、前記物点セットのうちの少なくとも一部の物点の選択から前記眼用レンズを通過する前記装用者の前記眼の前記回旋点へ伝搬する光線が、最良でも前記目標光学性能を満たすように、初期眼用レンズを最適化することを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 目標光学性能を前記物点セットのうちの点の選択に関連付ける場合、前記眼の前記回旋点から第1の距離における少なくとも1つの物点は、前記装用者の第1の遠見視力処方に対応する屈折力及び/又は非点収差及び/又は非点収差軸を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記眼用レンズは、2つの異なる視距離に対する眼科処方に対応する少なくとも2つの基準点を有する度数変動眼用レンズである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 目標光学性能を前記物点セットのうちの点の選択に関連付ける場合、前記第1の距離とは異なる第2の距離における少なくとも1つの物点は、前記装用者の第2の遠見視力処方に対応する前記屈折力及び/又は非点収差及び/又は非点収差軸を有する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記方法は、更に、目標光学性能を関連付ける前に、前記基準眼用レンズの子午線に対応する物点の少なくとも一部の選択を平面上に投影するステップを含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記方法は、更に、目標光学性能を関連付ける前に、前記装用者の前記眼の両方の回旋点を結ぶセグメントに沿った点を通過する方向に沿うか又は軸を中心としてのどちらか一方で、前記物点セットの少なくとも一部の選択を押し出すステップを含む、請求項2を引用する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 装用者に適合する一対の眼用レンズを決定するためのコンピュータ手段によって実施される方法であって、前記方法は、前記装用者データに基づく目標光学性能に関連する前記物点セットの少なくとも一部に対応する双眼物点の共通選択を用いて、両方の眼用レンズに請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法を実装することを含む、方法。
  13. 前記双眼物点の共通選択は、共通平面上への各基準眼用レンズの子午線に対応する物点の少なくとも一部の選択の投影の加重和に対応する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記加重和は、前記装用者の単眼から複数の注視方向に対して行われる、請求項13に記載の方法。
  15. 装用状態において装用者に適合する一対の累進眼用レンズであって、8°の偏角及び0°の方位角に対応する注視方向を中心とする直径の35°の角ディスク内の注視方向に対応し、2°のサンプリングステップを有する特定の物点セットについて、
    Figure 2021536028
    は0.026以下であり、Arは右累進眼用レンズを通る特定の物点において結果として生じる非点収差であり、Alは左累進眼用レンズを通る特定の物点において結果として生じる非点収差であり、Addは前記装用者の処方された付加である、一対の累進眼用レンズ。
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