JP2021535236A - 完全接着ルーフシステムにおける漏洩検出を可能にするための接着剤組成物及びその使用 - Google Patents

完全接着ルーフシステムにおける漏洩検出を可能にするための接着剤組成物及びその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、接着ルーフシステムを提供するための接着剤組成物及びその使用に関する。この接着剤組成物は、少なくとも一つのエラストマー、少なくとも一つの有機溶媒、少なくとも一つの粉末状高吸収性ポリマー、及び少なくとも一つの着色顔料を含む。本発明は、また、接着ルーフシステムの調製方法、接着ルーフシステム、及び視覚点検手段によって接着ルーフシステム中の漏洩検出を可能にするための無水接着剤組成物中の着色顔料の使用に関する。

Description

本発明は、完全接着ルーフシステムを提供するための接着剤組成物及びその使用の分野に関するものである。
建設の分野において、しばしば膜又はパネルとも言われるポリマーシートは、地階、トンネル及び平坦且つ低傾斜のルーフなどの地下及び地上建設を浸透水から保護するために使用される。例えば、建物の沈下、荷重たわみ又はコンクリート収縮によってコンクリート構造中で発生する亀裂による水の進入を妨げるために、防水処理膜が適用される。平坦且つ低傾斜のルーフ構造の防水処理のために使用されるルーフィング膜は、典型的に、シングルプライ又はマルチプライ膜システムとして提供される。シングルプライシステムにおいては、ルーフ基材は単一防水処理層から構成されるルーフィング膜を使用して被覆される。これは、典型的に繊維材料の層である強化層によって機械的に安定化させることができる。マルチプライシステムにおいては、異なる又は類似の材料の複数の層から構成されるルーフィング膜が使用される。シングルプライルーフィング膜は、マルチプライ膜と比較して、製造費用が低いという利点を有するが、それらは鋭利な物体の穿刺によって引き起こされる機械的損傷に対する抵抗が低い。
防水処理及びルーフィング膜用に一般に使用される材料としては、プラスチック、特に熱可塑性物質、例えば可塑化ポリ塩化ビニル(p−PVC)、熱可塑性オレフィン(TPE−O、TPO)及びエラストマー、例えばエチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)が含まれる。膜は、典型的に、ロールの形態で建築構造部位に配達され、設置場所に移され、広げられて、そして防水処理される基材に接着される。その上に膜が接着される基材は、設置部位次第で様々な材料から構成され得る。基材は、例えば、コンクリート、金属又はウッドデッキであり得るか、或いはそれは断熱ボード若しくはリカバーボード及び/又は既存膜を含み得る。
ルーフィング膜は、例えば高い風荷重によってそれに加えられる剪断力に抵抗するために十分な機械強度を提供するように、ルーフ基材に固定されなければならない。ルーフィング膜は、ねじ及び/又は有刺プレートを使用することによってルーフ基材に機械的に固定することができる。機械的固定によって高強度の結合が可能となるが、それによって、機械的固定具が膜を表面に付着させる位置でのみルーフ基材への直接的付着が提供され、そのため、機械的に付着された膜がひらひらとなびく(flutter)ことになり易い。膜は接着剤結合によってルーフ基材に固定することもでき、その場合、「完全接着ルーフシステム」の形成が可能である。この場合、全てではいかないが、膜の表面の大部分は、接着剤層を介してルーフ基材に固定される。
コンタクト結合(contact bond)を含む多数の技術を使用すること及び自己接着性膜を使用することによって、ルーフィング膜をルーフ基材に結合することができる。コンタクト結合において、膜及びルーフ基材の表面の両方を最初に溶媒又は水ベースのコンタクト接着剤でコーティングし、その後、膜を基材の表面と接触させる。膜を基材と接触させる前に、コンタクト接着剤の揮発性成分を「フラッシュオフ(flashed off)」し、部分的に乾燥した接着剤膜を提供する。欧州特許出願公開第3 266 845 A1号明細書には、ゴム成分、有機溶媒及び最高10重量%までの粉末状高吸収性ポリマーを含むコンタクト接着剤が開示されている。開示された接着剤組成物は、湿分緩衝剤によって完全接着されるルーフシステムを提供するために使用することができる。これは寒冷時期に凝縮湿分を吸収して、そして夏の間にルーフィング膜が乾燥した時に、吸収された湿分を放出する。完全接着ルーフシステムは、膜の主要外側表面の1つにおいてコーティングされた、あらかじめ適用された接着剤層を有する自己接着性ルーフィング膜を使用することによっても調製可能である。典型的に、あらかじめ適用された接着剤層は、早過ぎる望ましくない接着を防ぐための、そして湿分、汚損及び他の環境要因から接着剤層を保護するための剥離ライナーで被覆される。使用時に、剥離ライナーを除去し、そして追加の接着剤を使用することなく、ルーフィング膜は基材に固定される。剥離ライナーによって被覆された、あらかじめ適用された接着剤層を有するルーフィング膜は、「ピール・アンド・スティック膜(peel and stick membrane)」としても知られている。
ルーフィング膜をルーフ基材に固定するために使用される手段にかかわりなく、特にシングルプライ膜は、ルーフ上に倒れた物体によって引き起こされる機械的衝撃に対する低い抵抗を有するという一般的な不都合を有する。ルーフィング膜への損傷は、例えば、建設若しくは点検段階の間、又は降雹の衝撃の結果として引き起こされ得る。そのような損傷は、ルーフ表面を横切る広範囲な交通によって、又は例えば表面クリーニングの間にルーフ上の重装備を保存することによって発生し得る。ルーフィング膜が損傷を受けたら、もはやその防水処理機能を果たすことは不可能となり、その結果、その後の建築構造及び建物内の物品への損傷によって、建物への水進入がもたらされる。理想的には、ルーフ構造に浸入する水の量を最小化することができるように、損傷の発生後、可能な限り早く漏洩が検出されるべきである。
防水処理及びルーフィング膜での漏洩の検出のために利用可能な技術はいくつかある。現在利用可能な方法は、現場で行われる1回の測定に基づくか、又は湿分センサーなどのルーフ構造中に永久に内蔵される独立型測定装置の使用に基づくもののいずれかである。検出方法の一般的な不都合は、それらが特殊装置の使用を必要とすること、及び高度に訓練された人によってのみ測定が実行可能であるということである。これらによって、漏洩検出の費用が増加する。さらにまた、多くの場合、これらの方法の使用は、ルーフィング構造への電気デバイス及び/又は電源装置の設置を必要とする。典型的に、漏洩検出の費用は非常に高いため、他の手段によって漏洩がすでに検出された後、それらの使用が経済的に正当化される。例えば、ASTM D7877−14規格において開示される低電圧及び高電圧電気コンダクタンス法では、試験電流のための接地リターンパスとして役立つように、ルーフィング膜の下に導電基板(導体)が設置されなければならない。低電圧法において、膜の上部表面は水膜によって被覆されるが、高電圧方法においては他の導体が形成され、別の導体は膜より上に設置される。両ケースにおいて、この方法は高度に訓練された人によってのみ実行可能である。さらにまた、多くの場合、漏洩の正確な位置を見つけることは、これらの方法では不可能である。
ルーフ構造中で水浸入を検出するための他の方法は、独立型湿気センサーの使用に基づくもの、及びサーモグラフィー赤外線測定としても知られている熱結像カメラの使用に基づく方法である。湿気センサーを使用することの不都合は、センサーが、ルーフ構造の最下層、典型的に蒸気制御層上の孤立した点のみにおいて湿分を測定することができるということである。これらの技術の両方とも、漏洩の位置ではなく、存在を検出することができるという一般的な不都合がある。さらにまた、これらの方法は、ルーフ構造中の水の存在が、ルーフィング膜中に漏洩があることを必ずしも示すわけではないため、誤警報の傾向がある。寒冷季の間には、漏洩の存在がない状態で、いくらかの湿分がルーフ構造中で凝縮し、蓄積し得る。たとえ湿気が検出されたとしても、漏洩の確認は、訓練された人によって実行されなければならない。したがって、水が建築構造への有意な損傷がすでに引き起こされた後にのみ、典型的に漏洩が発見される。
したがって、視覚点検手段によって漏洩が容易に検出可能であり、ルーフ構造への電気デバイスの設置、又は特殊装置の使用を必要としない、新規種類の完全接着ルーフシステムが必要とされている。
本発明の目的は、視覚点検手段によって漏洩を検出することのできる完全接着ルーフシステムを提供することを可能にする、接着剤組成物を提供することである。
本発明の別の目的は、視覚点検手段によって漏洩を検出することのできる完全接着ルーフシステムを調製するための方法を提供するである。
本発明の対象は、請求項1に定義される接着剤組成物である。
驚くべきことに、少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマー及び少なくとも1つの着色顔料を含む溶媒ベースの接着剤組成物が、特殊装置を使用することなく、視覚点検手段によって、ルーフィング膜中の漏洩の存在及び位置を検出することができる完全接着ルーフシステムを提供することを可能にすることが見出された。
本発明は、本発明の接着剤組成物中に特定の量の粉末状高吸収性ポリマー及び着色顔料を使用することによって得られる2つの技術的効果に基づく。粉末状高吸収性ポリマーの存在のため、接着剤組成物を使用することによって形成された接着剤層は、損傷を受けたルーフィング膜中の破れ目(割れ目)を通して浸入した水をと接触した後に膨張し始める。接着剤層の膨張は、高吸収性粒子内に吸収された水から生じる。接着剤組成物中の高吸収性粒子の量が十分高い場合、膨張した接着剤層は破れ目(割れ目)の全体積を満たし、そして侵入する水に対するシーリングプラグを形成する。接着剤組成物が着色顔料を含有するため、ルーフィング膜の上部表面でシーリングプラグの形成を容易に見つけることができる。したがって、完全接着ルーフシステムの漏洩の検出及び位置は、熱結像カメラなどのいずれかの特殊装置を使用することなく、視覚点検手段によって実行可能である。
本発明の接着剤組成物の利点の1つは、漏洩が視覚点検手段によって検出可能であることである。これによって、特殊装置の使用及び/又はルーフ構造への電気デバイスの集積化が必要とされない。さらにまた、訓練された人を使用しなくても漏洩を検出することができる。
本発明の接着剤組成物の別の利点は、視覚点検によって漏洩の検出が可能となることに加えて、接着剤組成物を使用して形成される接着剤層が、「自己修復」効果(すなわち損傷を受けたルーフィング膜の穴が水の浸入に対して自動的に封着される)を提供することである。したがって、漏洩がすぐに検出されない場合であっても、ルーフ構造へのさらなる損傷は妨げられる。
本発明の接着剤組成物のさらに別の利点は、接着剤層がルーフィング膜の表面と直接接触している、可塑化PVC及びEPDMルーフィング膜に基づく完全接着ルーフシステムを提供するために、接着剤組成物を使用することができるということである。
本発明の他の態様は、他の独立請求項に表される。本発明の好ましい態様は、従属請求項に表される。
図1は、視覚点検手段によって漏洩の存在及び位置を検出することができる、本発明の接着ルーフシステムの断面図を示す。接着ルーフシステムは、ルーフ基材(1)と、本発明の接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層(3)を介してルーフ基材(1)の表面に直接的に結合されるルーフィング膜(2)とを含む。 図2は、視覚点検手段によって漏洩の存在及び位置を検出することができない、最先端の接着ルーフシステムの断面図を示す。接着ルーフシステムは、ルーフ基材(1)と、接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層(3)を介してルーフ基材(1)の表面に直接的に結合されるルーフィング膜(2)とを含む。
本発明の対象は、すべて接着剤組成物の全重量に基づく割合で、以下を含む接着剤組成物である:
(a)40〜90重量%の少なくとも一つの有機溶媒、
(b)5〜50重量%の少なくとも一つのエラストマー、
(c)1.5〜40重量%の少なくとも一つの粉末状高吸収性ポリマー、及び
(d)0.1〜15重量%の少なくとも一つの着色顔料。
「ポリ」から開始する物質名は、それらの名称に存在する官能基を公式に1分子あたり2つ以上含有する物質を示す。例えば、ポリオールは、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物を指す。ポリエーテルは、少なくとも2つのエーテル基を有する化合物を指す。
「エラストマー」という用語は、大きい変形から回復することができる、すなわち、弾性を有する、いずれかの天然、合成又は変性高分子量ポリマー又はポリマーの組合せを指す。典型的なエラストマーは、外部から適用された力の下で、それらの初期寸法の少なくとも200%まで延長又は変形可能であり、且つ外力が解放する後、実質的に初期寸法に回復し、わずかな永久歪み(典型的に約20%以下)を持続するであろう。本明細書で使用される場合、「エラストマー」という用語は、「ゴム」という用語と互換的に使用されてよい。特に「エラストマー」という用語は、化学架橋されなかったエラストマーを指す。「化学架橋」という用語は、エラストマーを形成するポリマー鎖が、機械的及び熱的に安定である複数の共有結合によって相互接続されることを意味するものとして理解される。
「有機溶媒」という用語は、別の物質を少なくとも部分的に溶解することのできる有機物質を指す。特に「有機溶媒」という用語は、25℃の温度において液体である有機溶媒を指す。
「高吸収性ポリマー」又は「非常に吸収性のポリマー」という用語は、それら自体の質量に対して、極めて多量の液体を吸収及び保持することができるポリマーの特別な分類を指す。例えば、そのような高吸収性ポリマーは、水の重量の最高300倍までを吸収し得る。
「分子量」という用語は、「部分」とも呼ばれる分子又は分子の一部のモル質量(g/モル)を示す。「平均分子量」という用語は、分子又は部分のオリゴマー又はポリマー混合物の数平均分子量(M)を指す。分子量は、標準としてポリスチレン、カラムとして100オングストローム、1000オングストローム及び10000オングストロームの多孔性を有するスチレン−ジビニルベンゼンゲル、並びに溶媒としてテトラヒドロフランを使用して、35℃でゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって決定され得る。
組成物中の「少なくとも1つの成分Xの量又は含有量」、例えば「少なくとも1つのエラストマーの量」は、組成物中に含まれる全てのエラストマーの個々の量の合計を指す。例えば、組成物が20重量%の少なくとも1つのエラストマーを含む場合、組成物に含まれる全てのエラストマーの量の合計は20重量%に等しい。
「室温」という用語は23℃の温度を示す。
接着剤組成物は、接着剤組成物の全重量に基づき、1.5〜40重量%、好ましくは1.5〜35重量%、より好ましくは3〜20重量%、なおより好ましくは3〜15重量%、さらにより好ましくは3〜12.5重量%、特に3〜10重量%、最も好ましくは3〜8.5重量%の少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーを含む。接着剤組成物中の少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーの量は、本開示において、乾燥高吸収性ポリマーの量、すなわち、少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーに吸収され得る水の量を含まない少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーの量を指す。上記範囲内に含まれる量で少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーを含有する接着剤組成物は、視覚点検手段によって漏洩を検出することができる接着ルーフシステムを提供するために特に適切であることが見出された。
少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマー及び少なくとも1つの着色顔料は、接着ルーフシステムにおける視覚点検手段によって漏洩の検出を可能にするために、本発明の接着剤組成物に添加される。そのような接着ルーフシステムは、典型的に、ルーフ基材と、接着剤層を介してルーフ基材の表面に結合されるルーフィング膜とを含む。接着剤層がルーフィング膜中の破れ目を通して漏洩する水と接触した後、接着剤層は、水の吸収によって、高吸収性ポリマー粒子中に膨張し始める。接着剤層が膨張を続けるのに十分柔軟であり、且つ高吸収性ポリマーの量が十分に高い場合、接着剤層は破れ目を通して突き出て、侵入する水に対するシーリングプラグを形成する。また、接着剤組成物中の着色顔料の存在のため、ルーフィング膜の上部表面上でシーリングプラグの存在及び位置は可視化される。接着剤層を形成するために使用される接着剤組成物が高吸収性ポリマーを含まない場合、又は接着剤層が十分に柔軟でない名合、シーリングプラグは形成されない。この場合、視覚点検手段によってルーフィング膜の漏洩の存在及び位置を検出することはできない。
接着剤組成物中に存在する少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーの種類は特に限定されない。適切な粉末状高吸収性ポリマーとしては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン、ビニルスルホン酸又はそのような酸のヒドロキシアルキルエステルの既知のホモポリマー及びコポリマーであって、酸性基の0〜95重量%がアルカリ又はアンモニウム基で中和され、且つこれらのポリマー/コポリマーは多官能化合物によって架橋されるものが含まれる。適切な粉末状高吸収性ポリマーは、HySorb(登録商標)の商品名(BASF製)、FAVOR(登録商標)及びCreabloc(登録商標)の商品名(両方ともEvonik Industries)、並びにAQUALIC(登録商標)CAの商品名(Nippon Shokubai製)で商業的に入手可能である。
少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーの粒径は特に限定されない。少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーは、500μm未満、好ましくは400μm未満、より好ましくは200μm未満、なおより好ましくは150μm未満、最も好ましくは100μm未満の中央粒径d50を有し得る。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーは、5〜250μm、好ましくは15〜150μm、より好ましくは20〜125μm、最も好ましくは25〜100μmの範囲の中央粒径d50を有する。中央粒径d50という用語は、全粒子の50体積%がd50値より小さい粒子径を指す。
「粒径」という用語は、本明細書中、粒子の面積相当球直径を指す。粒径分布は、ASTM C136/C136M−14規格(「Standard Test Method for Sieve Analysis of Fine and Coarse Aggregates」)に記載される方法に従って、ふるい分析によって決定することができる。
接着剤組成物は、少なくとも1つの着色顔料をさらに含む。「着色顔料」という用語は、本開示中、好ましくは有機溶媒中で実質的に不溶性であり、特に接着剤組成物中に存在する少なくとも1つの有機溶媒中で実質的に不溶性であり、また好ましくは水中でも実質的に不溶性である着色剤を指す。「水中で実質的に不溶性」という表現は、少なくとも1つの着色顔料が、20℃の温度において水中で、100gの水に対して0.5g以下、好ましくは100gの水に対して0.1g以下、より好ましくは100gの水に対して0.05g以下、なおより好ましくは100gの水に対して0.01g以下、さらにより好ましくは100gの水に対して0.001g以下の溶解度を有することを意味ものとして理解される。水中の化合物の溶解度は、より多くの化合物を添加しても溶液の濃度が増加しない、すなわち物質の過剰量が沈澱し始める、飽和濃度として測定することができる。水中の化合物の水溶解度に関する測定は、OECD試験ガイドライン105(1995年7月27日採用)において定義される規格「振とうフラスコ」法を使用して実行することができる。そのような着色顔料は、接着ルーフシステムにおける視覚点検によって漏洩の検出を可能にするために、接着剤組成物中での使用に関して特に有用であることがわかっている。
「有機溶媒中で実質的に不溶性」という表現は、少なくとも1つの着色顔料が、20℃の温度において有機溶媒中で、100gの有機溶媒に対して0.5g以下、好ましくは100gの有機溶媒に対して0.1g以下、より好ましくは100gの有機溶媒に対して0.05g以下、なおより好ましくは100gの有機溶媒に対して0.01g以下の溶解度を有することを意味するものとして理解される。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、蛍光性顔料及び燐光性顔料からなる群から選択される。
少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーに加えて、少なくとも1つの着色顔料を含有する接着剤組成物は、視覚点検手段によって漏洩を検出することができる完全接着ルーフシステムを提供するために適切であることが見出された。さらにまた、接着剤組成物中に蛍光性又は燐光性着色顔料を使用することにより、視覚点検手段による漏洩のより効果的な検出を可能にする、シーリングプラグの可視性をさらに増幅することができることが見出された。
適切な蛍光性無機顔料としては、主にCa、Ba、Mg、Zn及びCdの酸化物、硫化物、ケイ酸塩、リン酸塩及びタングステン酸塩の結晶からなる顔料が含まれる。これらは、例えば、活性剤として、極めて少量の金属、例えば、Cu、Ag、Bi、Pb、Mn、Cu又はSbを、無機蛍光性材料、例えば硫化亜鉛(ZnS)、重金属塩、例えば硫化亜鉛カドミウム(ZnCdS)又は硫化物カルシウムストロンチウム(CaSrS)、或いはアルカリ土類金属の硫化物、例えば硫化カルシウム(CaS)に添加することによって得ることができる。適切な蛍光性無機顔料の例としては、限定されないが、CaS/Bi(青色)、CaSrS/Bi(淡青色)、ZnS/Cu(緑色)、ZnCdS/Cu(黄色)、ZnS/Mn(黄色)、ZnCdS/Cu(オレンジ色)、ZnS/Ag(紫色)、ZnCdS/Cu(赤オレンジ色)及びZnS/Bi(赤色)が含まれる。適切な蛍光性有機顔料としては、限定されないが、ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体、イミダゾール誘導体、クマリン誘導体、トリアゾール、カルバゾール、ピリジン、ナフタル酸、イミダゾロン、アントラシン(anthracines)及びベンゼン環を有する他の化合物が含まれる。
適切な燐光性顔料としては、例えば、アルミン酸ストロンチウム、酸化アルミン酸ストロンチウム及び他のアルカリ土属金属のアルミン酸塩及びアルカリ土類金属のアルミン酸塩酸化物、硫化ストロンチウム、硫化カルシウム、硫化亜鉛、銅でドープされた硫化亜鉛、銅及びマンガンでドープされた硫化亜鉛、硫化カドミウム、並びに一般式MO.mAl:Eu2+,R3+(式中、mは約1.6〜約2.2の範囲の数であり、MはSr、又はSrとCa及びBa若しくは両方との組合せであり、R3+は三価金属イオン又は三価Bi又はこれらの三価イオンの混合物であり、Eu2+はMの最高約5モル%までの濃度で存在し、且つMとR3+はMの最高約5モル%までの濃度で存在する)によって表される蛍光体が含まれる。
好ましくは、少なくとも1つの着色顔料は、接着剤組成物の全重量に基づき、少なくとも0.1重量%、より好ましくは少なくとも0.5重量%、なおより好ましくは少なくとも1.0重量%の量で接着剤組成物中に存在する。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、接着剤組成物の全重量に基づき、0.1〜15重量%、好ましくは0.25〜10重量%、より好ましくは0.5〜7.5重量%、最も好ましくは0.5〜5重量%の量で接着剤組成物中に存在する。
接着剤組成物の少なくとも1つの有機溶媒の量は、特に限定されない。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの有機溶媒は、接着剤組成物の全重量に基づき、40〜90重量%、好ましくは50〜85重量%、より好ましくは55〜85重量%、最も好ましくは60〜80重量%の量で接着剤組成物中に存在する。
接着剤組成物中に含有される少なくとも1つの有機溶媒の種類は特に限定されない。典型的に、少なくとも1つの有機溶媒の種類は、接着剤組成物中に含有される少なくとも1つのエラストマーの種類に基づいて選択される。適切な有機溶媒としては、250℃以下、好ましくは200℃以下の標準沸点を有する溶媒が含まれる。「標準沸点」という用語は、本開示中、1バールの圧力において測定される沸点を指す。物質又は組成物の標準沸点は、例えば、沸点測定装置を使用することによって決定することができる。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの有機溶媒は、40以下、好ましくは30以下、より好ましくは20以下のDIN 53170:2009−08規格に従って決定される相対蒸発速度及び/又は5〜40MPa1/2、より好ましくは10〜30MPa1/2の範囲のヒルデブラント(Hildebrandt)溶解度パラメーターδを有する。
相対蒸発速度は、293±2Kの温度及び65%±5%の相対湿度における液体試験の蒸発時間と液体参照としてのジエチルエーテルの蒸発時間との比率である。
ヒルデブラント(Hildebrandt)溶解度パラメーターδは、次の方程式:
Figure 2021535236
(式中、ΔHは気化熱であり、
Rは気体定数であり、
Tは温度であり、且つ
はモル体積である)を使用して計算することができる。
少なくとも有機溶媒を蒸発させることによって接着剤が硬化される接着剤組成物がコンタクト結合用に典型的に使用されるため、上記範囲内の相対蒸発速度を有する有機溶媒が、本発明の接着剤組成物における使用のために特に好ましいことが見出された。他方、少なくとも1つのエラストマーがこの種の有機溶媒中で高い溶解度を有するため、上記範囲内のヒルデブラント(Hildebrandt)溶解度パラメーターδ1/2を有する有機溶媒が、接着剤組成物における使用のために好ましいことが見出された。
接着剤組成物用の適切な有機溶媒としては、酸素化された脂肪族及び芳香族炭化水素溶媒並びにそれらの混合物が含まれる。特に適切な酸素化炭化水素溶媒としては、例えば、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−ブチルケトン及び他のケトン並びにエステルベース溶媒が含まれる。特に適切な脂肪族及び芳香族炭化水素溶媒としては、例えばペンタン、シクロヘキセン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン及びオクタン、ベンゼン、ナフタレン、トルエン及びキシレンが含まれる。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの有機溶媒は、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−ブチルケトン、トルエン、キシレン、ペンタン、シクロヘキセン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン及びオクタンからなる群から選択される。1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、少なくとも1つの有機溶媒は、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びメチルn−ブチルケトンからなる群から選択される。1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、少なくとも1つの有機溶媒は、ペンタン、シクロヘキセン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、オクタン、ベンゼン、ナフタレン、トルエン及びキシレンからなる群から選択される。
酸素化炭化水素溶媒及び脂肪族及び/又は芳香族炭化水素溶媒の混合物も使用されてよい。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの有機溶媒は、65〜95重量%、好ましくは75〜90重量%の、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びメチルn−ブチルケトンからなる群から選択される少なくとも1つの第1の有機溶媒と、5〜35重量%、好ましくは10〜25重量%の、ペンタン、シクロヘキセン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、オクタン、ベンゼン、ナフタレン、トルエン及びキシレンからなる群から選択される少なくとも1つの第2の有機溶媒を含む。
接着剤組成物の少なくとも1つのエラストマーの量は特に限定されない。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つのエラストマーは、接着剤組成物の全重量に基づき、5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、より好ましくは10〜40重量%、最も好ましくは10〜35重量%の量で接着剤組成物中に存在する。
少なくとも1つのエラストマーの種類は特に限定されない。溶媒ベースの溶液接着剤中で典型的に使用されるいずれのエラストマーも本発明の接着剤組成物における使用に適切である。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つのエラストマーは、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化されたブチルゴム、アクリルニトリルゴム、天然ゴム、ポリイソブチレン及びポリウレタンゴムからなる群から選択される。1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、少なくとも1つのエラストマーは、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルニトリルゴム及び天然ゴムからなる群から選択される。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、全て接着剤組成物の全重量に基づく割合で、少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーは、3〜20重量%、好ましくは3〜15重量%、より好ましくは3〜10重量%の量で接着剤組成物中に存在し、且つ/又は少なくとも1つの着色顔料は、0.1〜15重量%、好ましくは0.25〜10重量%、より好ましくは0.5〜7.5重量%、なおより好ましくは0.5〜5重量%の量で接着剤組成物中に存在し、且つ/又は少なくとも1つの有機溶媒は、40〜90重量%、好ましくは50〜85重量%、より好ましくは55〜85重量%、なおより好ましくは60〜80重量%の量で接着剤組成物中に存在し、且つ/又は少なくとも1つのエラストマーは、5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、より好ましくは10〜40重量%、なおより好ましくは10〜35重量%の量で接着剤組成物中に存在する。
好ましくは、少なくとも1つのエラストマーは、少なくとも1つの有機溶媒中で実質的に完全に溶解される。「実質的に完全に溶解される」という用語が、少なくとも1つのエラストマーの少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも95重量%、より好ましくは少なくとも97.5重量%、なおより好ましくは少なくとも99重量%、最も好ましくは少なくとも99.5重量%が少なくとも1つの有機溶媒で溶解されることを意味するものとして理解される。そのような接着剤組成物は、溶媒ベース溶液接着剤としても知られている。完全接着ルーフ膜における高い剥離強度を提供しながらも、それらが高い量の粉末状高吸収性ポリマーと混合可能であるため、これらが本発明の接着剤組成物のための「接着剤ベース」として使用するのに特に適切であることが見出された。
好ましくは、接着剤組成物は、接着剤組成物の全重量に基づき、5.0重量%以下、より好ましくは3.5重量%以下、なおより好ましくは2.5重量%以下、最も好ましくは2.0重量%以下の水を含む。好ましくは、接着剤組成物中に含有される水の実質的に全量、例えば97.5重量%、好ましくは99.5重量%が少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーに吸収される。少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーは、通常の大気条件(23℃、50%の相対湿度)で貯蔵される場合に5〜10重量%の範囲の含水量を典型的に有するため、水を完全に含まない接着剤組成物を調製することが好ましくなくてもよい。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、接着剤組成物は無水接着剤組成物である。「無水接着剤組成物」という用語は、本開示中、少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマー中に含有され得る水の量を除いて、1.0重量%未満、好ましくは0.5重量%未満の含水量を有する接着剤組成物を指す。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、接着剤組成物は少なくとも1つの炭化水素樹脂及び/又は少なくとも1つの合成熱硬化性樹脂及び/又は少なくとも1つの接着力強化樹脂をさらに含む。適切な接着力強化樹脂は、例えばTEGO(登録商標)AddBond(Evonik Industries製)などのTEGO(登録商標)の商品名で商業的に入手可能である。少なくとも1つの炭化水素樹脂は、好ましくは天然樹脂、化学的に変性された天然樹脂及び石油炭化水素樹脂からなる群から選択される。
適切な天然樹脂及び化学的に変性された天然樹脂の例としては、ロージン、ロージンエステル、フェノール変性ロージンエステル及びテルペン樹脂が含まれる。「ロージン」という用語には、ガムロージン、ウッドロジン、トール油ロージン、蒸留ロージン及び変性ロージン、例えばこれらのロージンのいずれかの二量体化、水素化、マレイン化及び/又は重合されたものが含まれるものとして理解される。適切なテルペン樹脂としては、天然テルペンのコポリマー及びターポリマー、例えばスチレン/テルペン及びアルファメチルスチレン/テルペン樹脂;適度に低い温度におけるフリーデル−クラフツ(Friedel−Crafts)触媒の存在下でのテルペン炭化水素の重合から一般に得られるポリテルペン樹脂、例えばピネンとして知られる二環式モノテルペン;水素化ポリテルペン樹脂;及びその水素化誘導体を含むフェノール変性テルペン樹脂が含まれる。
「石油炭化水素樹脂」という用語は、本明細書中、石油ベースの原料から、例えば天然ガス液、ガスオイル又は石油ナフサの分解の副産物から得られる不飽和モノマーの混合物を重合させることによって製造される合成炭化水素樹脂を指す。また、これらには、汚染を引き起こす着色を除去し、そして生成物の組成を正確に制御するために精製された芳香族モノマー原料を重合することによって製造される純粋なモノマー芳香族樹脂も含まれる。石油炭化水素樹脂は、典型的に、250〜5000g/モルの範囲などの比較的低い平均分子量、及び0℃より高い、好ましくは15℃以上、より好ましくは30℃以上のガラス転移温度を有する。
適切な炭化水素石油系樹脂としては、C5脂肪族石油炭化水素樹脂、混合C5/C9脂肪族/芳香族石油炭化水素樹脂、芳香族変性C5脂肪族石油炭化水素樹脂、脂環式石油炭化水素樹脂、混合C5脂肪族/脂環式石油炭化水素樹脂、混合C9芳香族/脂環式石油炭化水素樹脂、混合C5脂肪族/脂環式/C9芳香族石油炭化水素樹脂、芳香族変性脂環式石油炭化水素樹脂、C9芳香族石油炭化水素樹脂、並びに上記樹脂の水素化されたものが含まれる。「C5」及び「C9」という表記は、樹脂が製造されるモノマーが、主に、それぞれ、4〜6個及び8〜10個の炭素原子を有する炭化水素であることを示す。「水素化」という用語は、完全に、実質的に、並びに少なくとも部分的に水素化された樹脂を含む。部分的に水素化された樹脂は、例えば、50%、70%又は90%の水素化レベルを有し得る。
接着剤組成物において使用される適切な合成熱硬化性樹脂としては、アルデヒドとのフェノール又は置換フェノールの縮合によって得られる材料が含まれる。これらの材料は、フェノール樹脂又はフェノールホルムアルデヒド樹脂として示されてよい。
接着剤組成物は、強化及び非強化フィラー、UV吸収剤、UV安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、光学増白剤及び殺生物剤から選択される1つ又はそれ以上の添加剤及び補助成分をさらに含み得る。使用可能である適切なフィラーとしては、無機フィラー、例えば炭酸カルシウム、粘土、シリカ、タルク、二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、カーボンブラック及びそれらの混合物が含まれる。添加剤は、使用される場合、好ましくは接着剤組成物の全重量の20重量%以下、より好ましくは15重量%以下、最も好ましくは10重量%以下を構成する。
少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマー、少なくとも1つの着色顔料、少なくとも1つのエラストマー及び少なくとも1つの有機溶媒に対して上記で与えられた好ましさは、特に明記されない限り、本発明の全ての対象に等しく適用される。
本発明の別の対象は、以下の工程を含む、接着ルーフシステムの調製方法である:
(I)本発明の接着剤組成物をルーフ基材の表面の少なくとも一部に適用し、接着剤の第1の連続湿潤膜を形成すること、
(II)第1及び第2の主要外側表面を有するルーフィング膜を提供し、かつ本発明の接着剤組成物をルーフィング膜の第2の主要外側表面の少なくとも一部に適用し、接着剤の第2の連続湿潤膜を形成すること、
(III)湿潤接着剤膜中に含まれる少なくとも一つの有機溶媒を少なくとも部分的に蒸発させて、接触結合(コンタクト結合)に適した第1及び第2の少なくとも部分的に乾燥させた接着剤膜を形成すること、
(IV)第1及の少なくとも部分的に乾燥させた接着剤膜を第2及の少なくとも部分的に乾燥させた接着剤膜と接触させて、ルーフィング膜とルーフ基材との間に接着結合を形成すること。
従来のローラー、電動ローラー、ブラシ、ドロップスプレッダー、スキージーを使用すること、又は噴霧によるなど、いずれかの従来の手段を使用することによって、ルーフ基材及びルーフィング膜の表面上に接着剤組成物を適用してよい。好ましくは、ローラー、ブラシ、スキージーを使用して、又は噴霧によって、基材及びルーフィング膜の表面上に接着剤組成物を適用する。
ルーフィング膜は、好ましくは、その間で厚さを画定する第1及び第2の主要外側表面を有するシート様の要素である。「シート様の要素」という用語は、本明細書中、要素の厚さの少なくとも25倍、好ましくは少なくとも50倍、より好ましくは少なくとも150倍大きい長さ及び幅を有する要素を指す。「ルーフィング膜の主要外側表面」という用語は、ルーフィング膜の最も外側の表面を示す。
接着剤組成物がルーフィング膜の第1の主要外側表面の色とは異なる色を有するように、少なくとも1つの着色顔料の色は好ましく選択される。これによって、視覚点検手段による接着ルーフシステム中での漏洩の改善された検出が可能となる。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、ルーフィング膜の第1の主要外側表面の色とは異なる色を有するように選択される。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、蛍光性及び燐光性顔料からなる群から選択される。接着剤組成物中でのそのような着色顔料の使用によって、特に漏洩の検出が太陽光及び/又は人工光の不在下で実行される場合、視覚点検手段による接着ルーフシステムにおける漏洩の検出がさらに改善される。
接着剤組成物は、ルーフィング膜の1つの第2の主要外側表面の一部分のみ、又は実質的に全領域を被覆するように適用されてもよい。1つ又はそれ以上の実施形態によると、接着剤組成物は、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の領域の少なくとも75%、好ましくは少なくとも85%、最も好ましくは少なくとも90%を被覆するように適用される。隣接したルーフィング膜の重なり合う部分を結合するために同一接着剤組成物が使用される場合、接着剤組成物は、好ましくはルーフィング膜の第2の主要外側表面の実質的に全領域を被覆するように適用される。「実質的に全領域」という用語は、全領域の少なくとも95%、好ましくは少なくとも97.5%、より好ましくは少なくとも98.5%を意味するものとして理解される。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、接着剤組成物は、150〜1500g/m、より好ましくは250〜1250g/m、最も好ましくは350〜1000g/mの湿潤コーティング重量でルーフィング膜の第2の主要外側表面及び/又はルーフ基材の表面に適用される。「湿潤コーティング重量」という用語は、本開示中、少なくとも1つの有機溶媒の有意な蒸発を実行する前の湿潤接着剤膜の単位面積あたりのコーティング重量を指す。上記範囲内の湿潤コーティング重量が、接着ルーフシステムで必要とされるルーフィング膜及びルーフ基材の間での十分な接着剤結合強度を可能にすることが見出された。
ルーフ基材は、好ましくは、断熱ボード、カバーボード及び既存のルーフィング膜からなる群から選択される。
ルーフィング膜の詳細な構造は特に限定されないが、この膜は、DIN 20000−201:2015−08規格で定義される一般的な必要条件を満たさなければならない。そのようなルーフィング膜は当業者に既知であり、且つそれらは、従来の押出成形ダイによる押出成形又は共押出形成、カレンダー仕上げ又はスプレッドコーティングなどのいずれかの従来の手段によって製造され得る。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、ルーフィング膜は、第1及び第2の主要表面を有する防水処理層を含み、防水処理層の第2の主要表面はルーフィング膜の第2の主要外側表面を構成する。1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、ルーフィング膜は、第1及び第2の主要表面を有する防水処理層を正確に1つ含むシングルプライルーフィング膜である。
防水処理層の種類は特に限定されないが、可能な限り防水性であるべきであり、且つ水分又は湿分の長期影響下でも分解又は機械的に損傷を受けないべきである。1つ又はそれ以上の実施形態によると、防水処理層は、EN 12691:2005規格に従って測定された200〜1500mmの衝撃抵抗、及び/又はDIN ISO 527−3規格に従って23℃の温度で測定された少なくとも5MPaの縦方向及び横方向引張強度、及び/又はDIN ISO 527−3規格に従って23℃の温度で測定された少なくとも300%の縦方向及び横方向の破断点伸び、及び/又はEN 1928 B規格に従って測定された24時間で0.6バールの耐水性、及び/又はEN 12310−2規格に従って測定された少なくとも100Nの最大引裂き強度を有する。
好ましくは、防水処理層は、好ましくはエチレン−ビニルアセテートコポリマー(EVA)、エチレン−アクリル酸エステルコポリマー、エチレン−α−オレフィンコポリマー、エチレン−プロピレンコポリマー、プロピレン−α−オレフィンコポリマー、プロピレン−エチレンコポリマー、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド(PA)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSPE)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)及びポリイソブチレン(PIB)からなる群から選択される少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを含む。1つ又はそれ以上の実施形態によれば、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーは、ポリ塩化ビニル(PVC)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線形低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−ビニルアセテートコポリマー(EVA)、エチレン−アクリル酸エステルコポリマー、エチレン−α−オレフィンコポリマー及びエチレン−プロピレンコポリマー、プロピレン−α−オレフィンコポリマー、プロピレン−エチレンコポリマー及びポリプロピレン(PP)からなる群から選択される。
少なくとも1つの熱可塑性ポリマーが、防水処理層の全重量に基づき、少なくとも15重量%、より好ましくは少なくとも25重量%、最も好ましくは少なくとも35重量%の量で防水処理層中に存在していることが好ましくなり得る。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーは、防水処理層の全重量に基づき、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、最も好ましくは少なくとも85重量%の量で防水処理層中に存在する。
防水処理層は、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーに加えて、補助成分、例えば、UV及び熱安定剤、酸化防止剤、可塑剤、燃焼抑制剤、フィラー、染料、二酸化チタン及びカーボンブラックなどの顔料、マット化剤、帯電防止剤、衝撃変性剤、殺生剤、加工助剤、例えば、潤滑剤、スリップ剤、反ブロック剤及びデネスト助剤(denest aid)を含むことが可能である。これらの補助成分の全量は、防水処理層の全重量に基づき、好ましくは、35重量%以下、より好ましくは25重量%以下、最も好ましくは15重量%以下である。防水処理層が染料及び/又は顔料を含む場合、防水処理層の色は、好ましくは、それが着色接着剤組成物とは異なる、すなわち、接着剤組成物中に含有される少なくとも1つの着色顔料とは異なるように選択される。
防水処理層は、防水処理層中に完全に包埋された強化層をさらに含み得る。「完全に包埋された」という表現によって、強化層が防水処理層のマトリックスで完全に被覆されていることが意味される。しかしながら、防水処理層がいずれの強化層も含まないことも可能となり得るか、又は好ましくなり得る。使用される場合、強化層の種類は特に限定されない。例えば、熱可塑性ルーフィング膜の寸法安定性を改善するために一般に使用される強化層を使用することができる。1つ又はそれ以上の実施形態によると、強化層は繊維材料の層である。
「繊維材料」という用語は、本明細書中、例えば、有機、無機又は合成有機材料を含むか、又はそれらからなる繊維から構成される材料を示す。有機繊維の例としては、例えば、セルロース繊維、綿繊維及びタンパク質繊維が含まれる。特に適切な合成有機材料としては、例えば、ポリエステル、エチレン及び/又はプロピレンのホモポリマー及びコポリマー、ビスコース、ナイロン及びポリアミドが含まれる。無機繊維から構成される繊維材料も適切であり、特に、金属繊維又は鉱物繊維から構成されるもの、例えば、ガラス繊維、アラミド繊維、ウォラストナイト繊維及びカーボン繊維である。例えばシランによって表面処理された無機繊維も適切であり得る。繊維材料は、短繊維、長繊維、紡糸繊維(ヤーン)又はフィラメントを含むことが可能である。繊維は配列又は延伸繊維であることが可能である。繊維材料が、幾何構造及び組成に関して、異なる種類の繊維から構成されていることも有利となり得る。
好ましくは、繊維材料の層は、不織布、織物及び不織スクリム並びにそれらの組合せからなる群から選択される。「不織布」という用語は、本明細書中、化学的、機械的又は熱的結合手段を使用することによって一緒に結合された繊維から構成される、織り込まれたり、編み込まれたりしていない材料を示す。不織布は、例えば、不織布を得るために繊維が機械的に絡み合うカーディング又はニードルパンチングプロセスを使用することによって製造可能である。化学的結合において、不織布中で繊維を一緒に保持するために接着剤材料などの化学的結合剤が使用される。「不織スクリム」という用語は、本明細書中、互いの上部に配置され、且つ互いに化学的に結合したヤーンから構成されるウェブ様不織製品を指す。不織スクリムのための典型的な材料としては、金属、ガラス繊維及びプラスチック、特にポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン及びポリエチレンテレフタレート(PET)が含まれる。
ルーフィング膜が、防水処理層の第1の主要表面の少なくとも一部上を被覆するトップコーティングをさらに含むことが有利となる可能性がある。トップコーティングは、日光の有害な影響から防水処理層を保護するためのUV吸収剤及び/又は熱安定剤を含んでもよい。トップコーティングは、防水処理層に所望の色を与えるための着色顔料も含んでもよい。好ましくは、トップコーティングの色は、それが接着剤組成物の色とは異なる、すなわち、接着剤組成物中に含有される少なくとも1つの着色顔料とは異なるように選択される。
1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、ルーフィング膜は、第1及び第2の主要表面を有する第1及び第2の防水処理層を含むマルチプライルーフィング膜であって、第2の防水処理層の第2の主要表面がルーフィング膜の第2の主要外側表面を構成するマルチプライルーフィング膜である。
防水処理層に対して上記で与えられた好ましさは、マルチプライルーフィング膜の第1及び第2の防水処理層にも適用される。第1及び第2の防水処理層は、好ましくは、それらの対立する主要表面の少なくとも一部上で互いに直接結合され、すなわち、第1の防水処理層の第2の主要表面の少なくとも一部は、第2の防水処理層の第1の主要表面の少なくとも一部に直接結合される。第1及び第2の防水処理層の組成物は、同一であっても、又は異なってもよい。さらにまた、マルチプライルーフィング膜は、第1の防水処理層の第1の主要表面の少なくとも一部を被覆するトップコーティングを含んでもよい。
防水処理層の好ましい厚さは、ルーフィング膜の実施形態次第である。ルーフィング膜がシングルプライルーフィング膜である場合、防水処理層は、好ましくは、DIN EN 1849−2規格において定義される方法を使用することによって決定される、0.5〜5mm、より好ましくは0.5〜3.5mm、なおより好ましくは0.5〜2.5mm、最も好ましくは0.75〜2mmの範囲の厚さを有する。ルーフィング膜がマルチプライルーフィング膜である場合、第1及び第2の防水処理層は、好ましくは、DIN EN 1849−2規格において定義される方法を使用することによって決定される、0.25〜5mm、より好ましくは0.25〜2.5mm、なおより好ましくは0.5〜2mm、最も好ましくは0.5〜1.5mmの範囲の厚さを有する。
さらにまた、ルーフィング膜は、好ましくは、DIN EN 1849−2規格において定義される方法を使用することによって決定される、0.5〜10mm、好ましくは0.5〜7.5mm、より好ましくは0.75〜5mm、なおより好ましくは0.5〜2.5mm、最も好ましくは0.75〜2mmの範囲の厚さを有する。ルーフィング膜は、典型的に、1〜5mの幅及び幅の数倍の長さを有するシートの形態で提供される。
ルーフィング膜、防水処理層及びルーフ基材に対して上記で与えられた好ましさは、特に明記されない限り、本発明の全ての対象に等しく適用される。
本発明の別の対象は、ルーフ基材と、第1及び第2の主要外側表面を有するルーフィング膜とを含む接着ルーフィングシステムであって、少なくとも1つの着色顔料及び少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーを含む無水接着剤組成物を使用して、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の少なくとも一部がルーフ基材の表面に接着される、接着ルーフシステムである。
「無水接着剤組成物を使用して接着される」という表現は、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の1つの少なくとも一部が、無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介してルーフ基材の表面に直接結合されることを意味するものとして理解される。「直接結合された」という表現は、本開示に関して、さらなる層又は物質がルーフィング膜の第2の主要外側表面及び接着剤層の間に存在しないことを意味するものとして理解される。
少なくとも1つの着色顔料の着色は、好ましくは、無水接着剤組成物がルーフィング膜の第1の主要外側表面の色とは異なる色を有するように選択される。これによって、視覚点検手段による接着ルーフシステム中の漏洩の改善された検出が可能となる。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、ルーフィング膜の第1の主要外側表面の色とは異なる色を有するように選択される。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の面積の少なくとも75%、好ましくは少なくとも85%、最も好ましくは少なくとも90%は、無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介してルーフ基材の表面に直接結合される。1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の1つの実質的に全領域は、無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介してルーフ基材の表面に直接結合される。「実質的に全領域」という用語は、全領域の少なくとも95%、好ましくは少なくとも97.5%、より好ましくは少なくとも98.5%を意味するものとして理解される。
少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーの粒子は、好ましくは、接着剤層の全体積を通して分布する。「通して分布する」という用語は、接着剤層の本質的に全部分が高吸収性粒子を含有することを意味するものとして理解されるが、それは、高吸収性粒子の分布が接着剤層において完全に均一であることを必ずしも意味するものではなく、すなわち、接着剤層は、他の領域よりわずかに高い高吸収性粒子の濃度を有する領域を含んでもよい。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、蛍光性及び燐光性顔料からなる群から選択される。接着剤組成物中でのそのような着色顔料の使用によって、特に漏洩の検出が太陽光及び/又は人工光の不在下で実行される場合、視覚点検手段による接着ルーフシステムにおける漏洩の検出がさらに改善される。接着剤組成物中で使用される適切な蛍光性及び燐光性顔料としては、上記の本発明の接着剤組成物において使用するために適切であると考えられるものが含まれる。
好ましくは、少なくとも1つの着色顔料は、無水接着剤組成物の全重量に基づき、少なくとも0.1重量%、より好ましくは少なくとも0.5重量%、なおより好ましくは少なくとも1.0重量%の量で無水接着剤組成物中に存在する。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、無水接着剤組成物の全重量に基づき、0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは0.5〜7.5重量%、なおより好ましくは1.0〜5.0重量%の量で無水接着剤組成物中に存在する。
好ましくは、少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーは、無水接着剤組成物の全重量に基づき、少なくとも1.5重量%、好ましくは少なくとも3重量%の量で無水接着剤組成物中に存在する。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーは、無水接着剤組成物の全重量に基づき、1.5〜40重量%、好ましくは1.5〜35重量%、より好ましくは3〜20重量%、なおより好ましくは3〜15重量%、最も好ましくは3〜10重量%の量で無水接着剤組成物中に存在する。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、無水接着剤組成物は、少なくとも1つの有機溶媒及び少なくとも1つのエラストマーをさらに含む。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの有機溶媒は、40以下、好ましくは30以下、より好ましくは20以下のDIN 53170:2009−08規格に従って決定される相対蒸発速度及び/又は5〜40MPa1/2、より好ましくは10〜30MPa1/2の範囲のヒルデブラント(Hildebrandt)溶解度パラメーターδを有する。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つのエラストマーは、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化されたブチルゴム、アクリルニトリルゴム、天然ゴム、ポリイソブチレン及びポリウレタンゴムからなる群から選択される。1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、少なくとも1つのエラストマーは、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルニトリルゴム及び天然ゴムからなる群から選択される。
接着剤層の好ましい厚さは、無水接着剤組成物の実施形態次第である。1つ又はそれ以上の実施形態によると、接着剤膜は、DIN EN 1849−2規格において定義される方法を使用することによって決定される、10〜2000μm、好ましくは25〜1500μm、より好ましくは50〜1000μm、なおより好ましくは50〜500μm、最も好ましくは75〜350μmの厚さを有する。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層は、ASTM D570規格に従って測定される、50〜1000g/m、好ましくは100〜1000g/m、より好ましくは150〜900g/mの範囲の吸水度を有する。粉末状高吸収性ポリマーは、典型的に、自由膨張の状態で、それらの重量の300倍の量の水を吸収することができるが、それらが無水接着剤組成物の他の成分との混合物中で提供される場合、それらの吸水度は有意に減少する。いずれかの理論に拘束されないが、少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーの吸水度が、接着剤層中に含有される少なくとも1つのエラストマーのネットワーク復元力によって制限されることが考えられる。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、無水接着剤組成物が本発明の接着剤組成物である。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、ルーフィング膜は、第1及び第2の主要表面を有する防水処理層であって、防水処理層の第2の主要表面がルーフィング膜の第2の主要外側表面を構成する防水処理層を含む。これらの実施形態において、防水処理層の第2の主要表面は、無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介してルーフ基材の表面に直接結合される。防水処理層は、防水処理層中に完全に包埋された強化層をさらに含み得る。しかしながら、防水処理層がいずれの強化層も含まないことも可能となり得るか、又は好ましくなり得る。
1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、ルーフィング膜は、第1及び第2の主要表面を有する防水処理層を正確に1つ含むシングルプライルーフィング膜である。1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、ルーフィング膜は、第1及び第2の主要表面を有する第1及び第2の防水処理層を含むマルチプライルーフィング膜であって、第2の防水処理層の第2の主要表面がルーフィング膜の第2の主要外側表面を構成するマルチプライルーフィング膜である。
ルーフ基材は、好ましくは、断熱ボード、カバーボード及び既存のルーフィング膜からなる群から選択される。
本発明のさらに別の対象は、視覚点検手段によって接着ルーフシステム中の漏洩の検出を可能にするための、無水接着剤組成物中での少なくとも一つの着色顔料の使用であって、接着ルーフシステムが以下を含む、使用である:
(i)ルーフ基材、及び
(ii)第1及び第2の主要外側表表面を有するルーフィング膜、
ここで、少なくとも一つの着色顔料及び少なくとも一つの粉末状高吸収性ポリマーを含む無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介して、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の少なくとも一部をルーフ基材の表面に接着させる。
「視覚点検手段による漏洩の検出」という用語は、本開示中、(近視、遠視若しくは紅斑出現を補正するために適応された標準補正レンズ、又は他の矯正視力を除いて、)人間の観察者が肉眼で漏洩の存在及び位置を視覚的に検出することができることを意味するものとして理解される。視覚点検手段による漏洩の検出は、接着ルーフシステムのルーフィング膜の第1の主要外側表面上での直接的な視覚による観察によって実行することができる。さらにまた、漏洩の検出は、得られた接着ルーフシステムのルーフィング膜の第1の主要外側表面の記録された画像上での視覚による観察によって実行することができる。記録された画像は、カメラ及び/又はビデオレコーダーなどのいずれかの従来の装置を使用して得ることができる。さらにまた、記録された画像は、ルーフィング膜の第1の外側表面の画像を記録するための少なくとも1つのカメラ及び/又はビデオレコーダーを有する無人空中ドローンを使用することによって得ることができる。空中ドローンは当該技術分野において周知であり、そして空中ドローンの基本セットアップは当業者に知られている。
「無水接着剤組成物を使用することによって形成された接着剤層を介して接着される」という表現は、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の少なくとも一部が、無水接着剤組成物を使用することによって、すなわち、無水接着剤組成物を防水処理膜の第2の主要表面及び/又は基材の表面に適用することによって得られた接着剤層を介してルーフ基材の表面に直接結合されることを意味するものとして理解される。「直接結合された」という表現は、本開示に関して、さらなる層又は物質がルーフィング膜の第2の主要外側表面及び接着剤層の間に存在しないことを意味するものとして理解される。
好ましくは、少なくとも1つの着色顔料は、20℃の温度において水中で、100gの水に対して0.5g以下、好ましくは100gの水に対して0.1g以下、より好ましくは100gの水に対して0.05g以下、なおより好ましくは100gの水に対して0.01g以下、さらにより好ましくは100gの水に対して0.001g以下の溶解度を有する。そのような着色顔料は、接着ルーフシステムにおける視覚点検によって漏洩の検出を可能にするために、無水接着剤組成物中での使用に関して特に有用であることがわかっている。
少なくとも1つの着色顔料の色は、好ましくは、接着剤層がルーフィング膜の第1の主要外側表面の色とは異なる色を有するように選択される。これによって、視覚点検手段による接着ルーフシステム中の漏洩の改善された検出が可能となる。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、ルーフィング膜の第1の主要外側表面の色とは異なる色を有するように選択される。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、視覚点検手段による接着ルーフシステム中での漏洩の検出を可能にするための無水接着剤組成物中の少なくとも1つの着色顔料の使用は、ルーフィング膜中の破れ目を通して漏洩する水との接触後に接着剤層が膨張し始め、シーリングプラグを形成するというプロセスに基づく。その存在及び位置は、ルーフィング膜の第1の主要表面の視覚点検によって検出することができる。
接着剤層は、膜の破れ目を通して漏洩する水と接触すると、粉末状高吸収性ポリマーの粒子中への水の吸収によって膨張し始める。膨張が続くと、最終的に接着剤層は破れ目を突き出て、浸透水に対するシーリングプラグを形成する。無水接着剤組成物中の少なくとも1つの着色顔料の存在のため、形成されたシーリングプラグの存在及び位置は、ルーフィング膜の第1の主要外側表面上で可視化する。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の面積の少なくとも75%、好ましくは少なくとも85%、最も好ましくは少なくとも90%は、無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介してルーフ基材の表面に直接結合される。1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の1つの実質的に全領域は、無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介してルーフ基材の表面に直接結合される。「実質的に全領域」という用語は、全領域の少なくとも95%、好ましくは少なくとも97.5%、より好ましくは少なくとも98.5%を意味するものとして理解される。
少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーの粒子は、好ましくは、接着剤層の全体積を通して分布する。「通して分布する」という用語は、接着剤層の本質的に全部分が高吸収性粒子を含有することを意味するものとして理解されるが、それは、高吸収性粒子の分布が接着剤層において完全に均一であることを必ずしも意味するものではなく、すなわち、接着剤層は、他の領域よりわずかに高い高吸収性粒子の濃度を有する領域を含んでもよい。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、蛍光性及び燐光性顔料からなる群から選択される。無水接着剤組成物中でのそのような着色顔料の使用によって、特に漏洩の検出が太陽光及び/又は人工光の不在下で実行される場合、視覚点検手段による接着ルーフシステムにおける漏洩の検出がさらに改善される。接着剤組成物中で使用される適切な蛍光性及び燐光性顔料としては、上記の本発明の接着剤組成物において使用するために適切であると考えられるものが含まれる。
好ましくは、少なくとも1つの着色顔料は、無水接着剤組成物の全重量に基づき、少なくとも0.1重量%、より好ましくは少なくとも0.5重量%、なおより好ましくは少なくとも1.0重量%の量で無水接着剤組成物中に存在する。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、無水接着剤組成物の全重量に基づき、0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは0.5〜7.5重量%、なおより好ましくは1.0〜5.0重量%の量で無水接着剤組成物中に存在する。
好ましくは、少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーは、無水接着剤組成物の全重量に基づき、少なくとも1.5重量%、好ましくは少なくとも3重量%の量で無水接着剤組成物中に存在する。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーは、無水接着剤組成物の全重量に基づき、1.5〜40重量%、好ましくは1.5〜35重量%、より好ましくは3〜20重量%、なおより好ましくは3〜15重量%、最も好ましくは3〜10重量%の量で無水接着剤組成物中に存在する。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、無水接着剤組成物は、少なくとも1つの有機溶媒及び/又は少なくとも1つのエラストマーをさらに含む。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの有機溶媒は、40以下、好ましくは30以下、より好ましくは20以下のDIN 53170:2009−08規格に従って決定される相対蒸発速度及び/又は5〜40MPa1/2、より好ましくは10〜30MPa1/2の範囲のヒルデブラント(Hildebrandt)溶解度パラメーターδを有する。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つのエラストマーは、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化されたブチルゴム、アクリルニトリルゴム、天然ゴム、ポリイソブチレン及びポリウレタンゴムからなる群から選択される。1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、少なくとも1つのエラストマーは、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルニトリルゴム及び天然ゴムからなる群から選択される。
無水接着剤組成物の少なくとも1つのエラストマーの量は特に限定されない。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つのエラストマーは、接着剤組成物の全重量に基づき、2.5〜50重量%、好ましくは5〜45重量%、より好ましくは10〜40重量%、最も好ましくは10〜35重量%の量で無水接着剤組成物中に存在する。
好ましくは、無水接着剤組成物は、接着剤組成物の全重量に基づき、5.0重量%以下、より好ましくは3.5重量%以下、なおより好ましくは2.5重量%以下、さらにより好ましくは1.5重量%以下、特に1.0重量%以下の水を含む。好ましくは、無水接着剤組成物中に含有される水の実質的に全量、例えば97.5重量%、好ましくは99.5重量%が少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーに吸収される。少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーは、通常の大気条件(23℃、50%の相対湿度)で貯蔵される場合に5〜10重量%の範囲の含水量を典型的に有するため、水を完全に含まない無水接着剤組成物を調製することが好ましくなくてもよい。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、無水接着剤組成物は、少なくとも1つの炭化水素樹脂をさらに含む。少なくとも1つの炭化水素樹脂は、好ましくは天然樹脂、化学的に変性された天然樹脂及び石油炭化水素樹脂からなる群から選択される。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの炭化水素樹脂は、DIN EN 1238による環球法によって測定された、好ましくは65〜200℃、好ましくは75〜160℃、より好ましくは75〜150℃、なおより好ましくは85〜140℃の範囲の軟化点及び/又は2℃/分の加熱速度を使用するISO 11357規格による示差走査熱量測定法(DSC)によって決定された、0℃以上、より好ましくは15℃以上、さらにより好ましくは30℃以上、なおより好ましくは45℃以上のガラス転移温度(T)を有する。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの炭化水素樹脂は、無水接着剤組成物の全重量に基づき、0.5〜55重量%、好ましくは1〜45重量%、より好ましくは1.5〜40重量%、なおより好ましくは2.5〜35重量%、さらにより好ましくは2.5〜30重量%、例えば、1〜25重量%の量で接着剤組成物中に存在する。
無水接着剤組成物は、強化及び非強化フィラー、UV吸収剤、UV安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、光学増白剤及び殺生物剤から選択される1つ又はそれ以上の添加剤及び補助成分をさらに含み得る。使用可能である適切なフィラーとしては、無機フィラー、例えば炭酸カルシウム、粘土、シリカ、タルク、二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、カーボンブラック及びそれらの混合物が含まれる。添加剤は、使用される場合、好ましくは無水接着剤組成物の全重量の35重量%以下、より好ましくは25重量%以下、最も好ましくは15重量%以下を構成する。
接着剤層の好ましい厚さは、無水接着剤組成物の実施形態次第である。1つ又はそれ以上の実施形態によると、接着剤層は、DIN EN 1849−2規格において定義される方法を使用することによって決定される、10〜2000μm、好ましくは25〜1500μm、より好ましくは50〜1000μm、なおより好ましくは50〜500μm、最も好ましくは75〜350μmの厚さを有する。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、接着剤層は、ASTM D570規格に従って測定される、50〜1000g/m、好ましくは100〜1000g/m、より好ましくは150〜900g/mの範囲の吸水度を有する。粉末状高吸収性ポリマーは、典型的に、自由膨張の状態で、それらの重量の300倍の量の水を吸収することができるが、それらが無水接着剤組成物の他の成分との混合物中で提供される場合、それらの吸水度は有意に減少する。いずれかの理論に拘束されないが、少なくとも1つの粉末状高吸収性ポリマーの吸水度が、接着剤層中に含有される少なくとも1つのエラストマーのネットワーク復元力によって制限されることが考えられる。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、ルーフィング膜は、第1及び第2の主要表面を有する防水処理層であって、防水処理層の第2の主要表面がルーフィング膜の第2の主要外側表面を構成する防水処理層を含む。これらの実施形態において、防水処理層の第2の主要表面は、無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介してルーフ基材の表面に直接結合される。防水処理層は、防水処理層中に完全に包埋された強化層をさらに含み得る。しかしながら、防水処理層がいずれの強化層も含まないことも可能となり得るか、又は好ましくなり得る。
1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、ルーフィング膜は、第1及び第2の主要表面を有する防水処理層を正確に1つ含むシングルプライルーフィング膜である。1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、ルーフィング膜は、第1及び第2の主要表面を有する第1及び第2の防水処理層を含むマルチプライルーフィング膜であって、第2の防水処理層の第2の主要表面がルーフィング膜の第2の主要外側表面を構成するマルチプライルーフィング膜である。
ルーフ基材は、好ましくは、断熱ボード、カバーボード及び既存のルーフィング膜からなる群から選択される。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、接着ルーフシステムは、本発明による接着ルーフにシステムの調製方法を使用して得られる。
本発明のさらに別の対象は、以下を含む接着ルーフシステムにおける漏洩を検出する方法であって:
(i)ルーフ基材、及び
(ii)第1及び第2の主要外側表表面を有するルーフィング膜、
ここで、少なくとも一つの粉末状高吸収性ポリマー及び少なくとも1つの着色顔料を含む無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介して、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の少なくとも一部をルーフ基材の表面に接着させる、
この方法は、以下の工程を含む:
(A)ルーフィング膜の破れ目(割れ目)を通して漏洩する水と接着剤層を接触させること、ここで、少なくとも一つの粉末状高吸収性ポリマー中への水の吸収によって接着剤層が膨張し始める、
(B)膨張を続けさせること、ここで、接着剤層が破れ目(割れ目)を通して突き出て、浸透水に対するシーリングプラグを形成すること、及び
(C)視覚点検手段によって、このシーリングプラグの存在及び位置を検出すること。
少なくとも1つの着色顔料の着色は、好ましくは、接着剤層がルーフィング膜の第1の主要外側表面の色とは異なる色を有するように選択される。これによって、視覚点検手段による接着ルーフシステム中の漏洩の改善された検出が可能となる。1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、ルーフィング膜の第1の主要外側表面の色とは異なる色を有する。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の面積の少なくとも75%、好ましくは少なくとも85%、最も好ましくは少なくとも90%は、無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介してルーフ基材の表面に直接結合される。1つ又はそれ以上のさらなる実施形態によると、ルーフィング膜の第2の主要外側表面の1つの実質的に全領域は、無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介してルーフ基材の表面に直接結合される。「実質的に全領域」という用語は、全領域の少なくとも95%、好ましくは少なくとも97.5%、より好ましくは少なくとも98.5%を意味するものとして理解される。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、少なくとも1つの着色顔料は、蛍光性及び燐光性顔料からなる群から選択される。無水接着剤組成物中でのそのような着色顔料の使用によって、特に漏洩の検出が太陽光及び/又は人工光の不在下で実行される場合、視覚点検手段による接着ルーフシステムにおける漏洩の検出がさらに改善される。無水接着剤組成物中で使用される適切な蛍光性及び燐光性顔料としては、上記の本発明の接着剤組成物において使用するために適切であると考えられるものが含まれる。
無水接着剤組成物、無水接着剤組成物を使用することによって形成された接着剤層、ルーフィング膜及びルーフ基材に対して上記で与えられたさらなる好ましさは、接着ルーフシステムにおける漏洩の検出方法に関しても適用可能である。
1つ又はそれ以上の実施形態によると、接着ルーフシステムは、本発明による接着ルーフシステムの調製方法を使用して得られる。
図面の詳細説明
図1は、ルーフ基材(1)と、接着剤層(3)を介してルーフ基材の表面に直接的に結合されるルーフィング膜(2)とを含む本発明による接着ルーフシステムの断面図を示す。そして、それは接着剤層(3)を通してルーフ基材の表面に直接結合される。接着剤層(3)が、ルーフィング膜(2)の破れ目を通して漏洩する水(w)と接触した後、接着剤層(3)は、高吸収性ポリマー粒子中への水の吸収によって膨張し始める。膨張が続くと、接着剤層(3)は、浸透水に対するシーリングプラグを形成する。また、接着剤層(3)中の着色顔料の存在のため、シーリングプラグの存在及び位置は、ルーフィング膜(2)の上部表面上で可視化する。
図2は、ルーフ基材(1)と、接着剤層(3)を介してルーフ基材の表面に直接的に結合されるルーフィング膜(2)とを含む、最先端の接着ルーフシステムの断面図を示す。この場合、接着剤層(3)は、ルーフィング膜(2)の破れ目を通して浸透する水(w)との接触後に膨張する能力がない。したがって、接着剤層はシーリングプラグを形成することがなく、そして漏洩の存在及び位置を視覚点検手段によって検出することはできない。
表1に示される以下の化合物及び生成物を実施例で使用した。
Figure 2021535236
接着剤組成物の調製
試験される接着剤組成物は、適切な混合装置を備えた従来の容器を使用して、成分を互いに混合することによって調製した。参照及び例示的な接着剤組成物の組成を表2に示す。
試験片の調製
視覚点検によって漏洩を検出することができる接着ルーフシステムを提供するための試験される接着剤組成物の適合性は、ガラスプレートと、試験される接着剤組成物を使用してガラスプレートの表面に接着されたSarnafil G410−15 PVCルーフィング膜の細片とを含む複合試験片用いて試験された。
試験片の調製において、ガラスプレートの表面を、最初にスキージーを使用して、試験される接着剤組成物バッチの全量の約2/3で均一に被覆させた。次いで、接着剤の表面が粘着性ではなくなるまで、形成された接着剤層を約30分間乾燥させた。次いで、10cm×10cmの寸法を有する膜の細片を、試験される接着剤組成物バッチの残りの1/3でコーティングし、そして接着剤がわずかに湿っぽい(フィンガー試験によると「糸を引く」)状態になるまで、接着剤の形成された層を約3分間乾燥させた。次いで、2つの接着剤層を互いに接触させ、その後、1kgの重量を使用して、ルーフィング膜の細片及びガラスプレートを約5秒間一緒に押圧した。そのようにして得られた複合試験片を通常の室温及び相対湿度(23℃、50%のRH)で1週間貯蔵した。
各試験片の調製の際に使用される、試験される接着剤組成物の全量は7gであり、これは750g/mの全湿潤コーティング重量(ガラスプレート上の層+ルーフィング膜上の層)と一致した。通常の室温及び相対湿度(23℃、50%のRH)で試験片を1週間貯蔵した後の接着剤層の全乾燥コーティング重量は150g/mであった。
視覚点検手段による漏洩検出
視覚点検によって漏洩を検出することができる接着ルーフシステムを提供するための試験される接着剤組成物の適合性は、以下の手順を使用して試験された。
複合試験片のルーフィング膜の細片上で5mm×5mmの寸法を有する長方形の穴を切断し、そしてそのようにして得られた試料を、プレキシガラス管を使用して永久滞水中にセットした。滞水の影響下に複合試験片をセットしてから1、3及び7日後に(穴以外の)漏洩の視覚的徴候を試験した。
参照例Ref−1及びRef−2において、接着剤層中の粉末状高吸収性ポリマーの量が非常に少ないため、ルーフィング膜の上部表面で可視化するシーリングプラグの形成は不可能であった。実施例Ex−1〜Ex−5において、実験開始から3日後に、黄色のプラグがルーフィング膜の上部表面で可視化した。これは、それは漏洩(穴)の存在及び位置を示すものであった。実験開始から7日後、プラグによって完全に穴を埋めて、漏洩をブロックすることが可能であった。
剥離抵抗
接着ルーフシステムを提供するための接着剤組成物の適合性は、試験される接着剤組成物を使用して細片が接着された合板基材の表面からのSarnafil G410−15 PVCルーフィング膜の細片の剥離時に得られる平均的剥離抵抗を測定することによって試験された。Sarnafilルーフィング膜の細片は、複合試験片の調製に関して上記されたものと類似の手順を使用して、合板基材に接着された。剥離抵抗測定は、90°剥離デバイスを備えたZwick引張試験装置を使用して実行した。
剥離抵抗測定において、最初に合板基材の端部を材料試験装置のグリップに固定させた。その後、90°の剥離角度及び100mm/分の一定クロスビーム速度でルーフィング膜の細片を合板基材の表面から剥離した。細片の約20cmの長さが基材の表面から剥離されるまで、試料細片の剥離を続けた。平均剥離抵抗は、計算から全剥離長さの最初及び最後の1/5を除いて、約12cmの長さの剥離の間の細片の幅あたりの平均剥離力[N/50mm]として算出された。
表2に示される剥離抵抗値は、同一接着剤組成物によって得られる測定された剥離抵抗の平均として算出された。
表2に表される結果は、視覚点検手段による漏洩の検出を可能にするために、接着剤組成物中の粉末状高吸収性ポリマーの最小量が必要とされることを明らかに示す。高吸収性ポリマーの量が最小量より少ない場合、ルーフィング膜の上部表面が滞水と接触した時に可視のプラグは形成されず、そして視覚点検手段による漏洩の検出は不可能であった。
さらに、接着剤組成物中の粉末状高吸収性ポリマーの量が40重量%より高く増加する場合、視覚的に可視のプラグは形成するが、プラグは水のさらなる浸透に対して穴を封着することができないことがわかった。また、そのような場合、形成されたプラグが比較的脆性であることもわかり、且つ漏洩が視覚的に検出される前に、風によって引き起こされる力などのわずかな力によって引き裂かれやすいであろうため、現実的な応用において漏洩の視覚的検出は最終的に不可能であろうことが推定された。
Figure 2021535236

Claims (20)

  1. すべて接着剤組成物の全重量に基づく割合で、以下を含む接着剤組成物:
    (a)40〜90重量%の少なくとも一の有機溶媒、
    (b)5〜50重量%の少なくとも一のエラストマー、
    (c)1.5〜40重量%の少なくとも一の粉末状高吸収性ポリマー、及び
    (d)0.1〜15重量%の少なくとも一の着色顔料。
  2. 少なくとも一つの前記着色顔料が、蛍光性顔料及び燐光性顔料からなる群から選択される、請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 少なくとも一つの前記有機溶媒が、40以下、好ましくは30以下のDIN 53170:2009−08規格に従って決定した相対蒸発速度を有し、かつ/又は少なくとも一つの前記エラストマーが、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルニトリルゴム、天然ゴム、ポリイソブチレン、及びポリウレタンゴムからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の接着剤組成物。
  4. 少なくとも一つの前記粉末状高吸収性ポリマーが、前記接着剤組成物の全重量に基づき、3〜20重量%、好ましくは3〜15重量%の量で前記接着剤組成物中に存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着剤組成物。
  5. 少なくとも一つの前記エラストマーが、少なくとも一つの前記有機溶媒中に実質的に完全に溶解しており、かつ/又は前記接着剤組成物が、前記接着剤組成物の全重量に基づき、5重量%以下、好ましくは3.5重量%以下の水を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の接着剤組成物。
  6. 以下の工程を含む、接着ルーフシステムの調製方法:
    (I)請求項1〜5のいずれか一項に記載の接着剤組成物をルーフ基材の表面の少なくとも一部に適用し、接着剤の第1の連続湿潤膜を形成すること、
    (II)第1及び第2の主要外側表面を有するルーフィング膜を提供し、かつ請求項1〜5のいずれか一項に記載の接着剤組成物を前記ルーフィング膜の前記第2の主要外側表面の少なくとも一部に適用し、接着剤の第2の連続湿潤膜を形成すること、
    (III)前記接着剤の前記湿潤膜中に含まれる少なくとも一つの有機溶媒を少なくとも部分的に蒸発させて、接触結合のために適した少なくとも部分的に乾燥させた第1及び第2の接着剤膜を形成すること、
    (IV)少なくとも部分的に乾燥させた前記第1の接着剤膜を少なくとも部分的に乾燥させた前記第2の接着剤膜と接触させて、前記ルーフィング膜と前記ルーフ基材との間に接着結合を形成すること。
  7. ルーフ基材と、第1及び第2の主要外側表面を有するルーフィング膜とを含む接着ルーフシステムであって、少なくとも一つの着色顔料及び少なくとも一つの粉末状高吸収性ポリマーを含む無水接着剤組成物を使用して、前記ルーフィング膜の前記第2の主要外側表面の少なくとも一部を前記ルーフ基材の表面に接着させる、接着ルーフシステム。
  8. 少なくとも一つの前記着色顔料が、前記ルーフィング膜の前記第1の主要外側表面の色とは異なる色を有するように選択され、かつ/又は少なくとも一つの前記着色顔料が、蛍光性顔料及び燐光性顔料からなる群から選択される、請求項7に記載の接着ルーフシステム。
  9. 前記ルーフィング膜の前記第2の主要外側表面の面積の少なくとも75%、好ましくは少なくとも85%が、前記無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介して、前記ルーフ基材の前記表面に直接結合する、請求項7又は8に記載の接着ルーフシステム。
  10. すべて前記無水接着剤組成物の全重量に基づく割合で、少なくとも一つの前記粉末状高吸収性ポリマーが、1.5〜40重量%、好ましくは1.5〜35重量%の量で前記無水接着剤組成物中に存在し、かつ/又は少なくとも一つの前記着色顔料が、0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%の量で前記無水接着剤組成物中に存在する、請求項7〜9のいずれか一項に記載の接着ルーフシステム。
  11. 前記無水接着剤組成物が、好ましくは、40以下、好ましくは30以下のDIN 53170:2009−08規格に従って決定した相対蒸発速度を有する少なくとも一つの有機溶媒、及び/又は少なくとも一つのエラストマーをさらに含む、請求項7〜10のいずれか一項に記載の接着ルーフシステム。
  12. 前記無水接着剤組成物が、請求項1〜5のいずれか一項に記載の接着剤組成物である、請求項7〜11のいずれか一項に記載の接着ルーフシステム。
  13. 視覚点検手段によって接着ルーフシステム中の漏洩の検出を可能にするための、無水接着剤組成物中での少なくとも一つの着色顔料の使用であって、前記接着ルーフシステムが以下を含む、使用:
    (i)ルーフ基材、及び
    (ii)第1及び第2の主要外側表面を有するルーフィング膜、
    ここで、少なくとも一つの前記着色顔料及び少なくとも一つの粉末状高吸収性ポリマーを含む前記無水接着剤組成物を使用することによって形成される接着剤層を介して、前記ルーフィング膜の前記第2の主要外側表面の少なくとも一部を前記ルーフ基材の表面に接着させる。
  14. 少なくとも一つの前記着色顔料が前記ルーフィング膜の前記第1の主要外側表面の色とは異なる色を有する、請求項13に記載の使用。
  15. 前記接着剤層が、前記ルーフィング膜中の割れ目を通して漏洩する水と接触した後に膨張し始め、かつシーリングプラグを形成し、このシーリングプラグの存在及び位置が、前記膜の前記第1の主要外側表面の視覚点検によって検出可能である、請求項14又は15に記載の使用。
  16. 前記ルーフィング膜の前記第2の主要外側表面の面積の少なくとも75%、好ましくは少なくとも85%が、前記無水接着剤組成物を使用することによって形成される前記接着剤層を介して、前記ルーフ基材の前記表面に直接結合する、請求項13〜15のいずれか一項に記載の使用。
  17. 前記少なくとも1つの着色顔料が、蛍光性顔料及び燐光性顔料からなる群から選択される、請求項13〜16のいずれか一項に記載の使用。
  18. すべて前記無水接着剤組成物の全重量に基づく割合で、少なくとも一つの前記粉末状高吸収性ポリマーが、1.5〜40重量%、好ましくは1.5〜35重量%の量で前記無水接着剤組成物中に存在し、かつ/又は少なくとも一つの前記着色顔料が、0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%の量で前記無水接着剤組成物中に存在する、請求項13〜17のいずれか一項に記載の使用。
  19. 前記無水接着剤組成物が、好ましくは、40以下、好ましくは30以下のDIN 53170:2009−08規格に従って決定した相対蒸発速度を有する少なくとも一つの有機溶媒、及び/又は少なくとも一つのエラストマーをさらに含む、請求項13〜18のいずれか一項に記載の使用。
  20. 前記接着ルーフシステムが、請求項6に記載の方法を使用することによって得られる、請求項13〜19のいずれか一項に記載の使用。
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