JP2021534192A - 急性ストレス障害および外傷後ストレス障害を処置する方法 - Google Patents

急性ストレス障害および外傷後ストレス障害を処置する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物を用いて、外傷後ストレス障害および急性ストレス障害を処置する方法に関する。特に、本発明は、処置開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体における外傷後ストレス障害または1つもしくはそれを超えるその症状を処置する方法に関する。本発明は、処置開始の約1ヶ月未満前または約1ヶ月前に外傷性イベントを経験した被験体における急性ストレス障害または1つもしくはそれを超えるその症状を処置する方法にも関する。

Description

開示の分野
本願は、2018年8月20日出願の米国仮特許出願第62/720,063に基づく優先権および利益を主張している。この仮特許出願の内容および開示は、その全体が参考として本明細書中に援用される。
本願は、急性ストレス障害、外傷後ストレス障害およびそれらの関連症状を処置するための方法に関する。特に興味深いのは、処置開始の約9年未満前または約9年前にPTSDまたはASDの原因となる外傷性イベントを経験した被験体への、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物の投与を含む方法である。
本開示の背景
外傷後ストレス障害(PTSD)の発症は、外傷性イベントに曝されたことによって引き起こされ、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒および持続的な過剰驚愕反応をはじめとした症状に至る。PTSDに罹患した者は、さらなる精神障害を発症するリスクが高く、自殺行動のリスクも高い。
急性ストレス障害(ASD)は、それ自体も障害であるが、PTSDより前に起こる前駆症候群であることが多い。
薬物療法の分野では、ASDまたはPTSDの処置は、達成困難であった。薬理学的処置を求めて、三環系抗うつ薬、モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOIs)およびセロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)の有効性を評価する研究が行われたが、これらの薬物は、一般に有効でない。例えば、ASDまたは超早期のPTSDにおいて、うつを処置するために通常使用されるSSRIエスシタロプラムの有効性を調べる研究によって、その処置がPTSDの発症の予防においてプラセボよりも良く働かないことが実証された(Shalevら、2012)。別の研究では、PTSD処置としてのSSRIパロキセチンの有効性が評価された(Tuckerら、2001)。パロキセチンは、患者に長期にわたるPTSD軽減をもたらすと報告された(これらの被験体の場合、外傷から平均15年経過していた)。しかしながら、その処置の有効性は、患者が外傷を経験してから経過した時間の長さに関係するとみられた。詳細には、処置の5年超前に外傷を経験した患者は、それより最近に外傷性の経験をした患者よりも大きな改善を示した。したがって、より最近に外傷を経験した患者に提供できる有効な薬理学的処置を開発する必要がある。
シクロベンザプリン、つまり3−(5H−ジベンゾラ[a,d]シクロヘプテン−5−イリデン)−N,N−ジメチル−1プロパンアミンは、局所起源の急性筋痙攣の処置に対して米国食品医薬品局によって1977年に初めて承認された(Katz and Dube,1988)。その後の研究によって、それが、睡眠中の5−HT2Aおよびα1Aレセプターの拮抗作用によって神経精神障害および線維筋痛症における回復性睡眠を改善する強力なセロトニン−2A(5−HT2A)およびアルファ−アドレナリン−1A(α1A)レセプターアンタゴニストであることが示された(Moldofskyら、2011,Moldofskyら、2015)。また、低用量シクロベンザプリンの有用性は、線維筋痛症候群、遷延性疲労、慢性疲労、慢性疲労症候群、睡眠障害、心因性疼痛障害、慢性疼痛症候群(II型)、薬物投与、自己免疫疾患、ストレスもしくは不安によって引き起こされるか、増悪するかまたはそれらに関連する睡眠障害の処置に対して、または睡眠障害によって引き起こされるかもしくは増悪する疾病ならびにそのような疾病および全般性不安障害の症状の処置に対して認められた。参照により本明細書中に援用される米国特許第6,395,788号、同第6,358,944号および同第9,918,948号を参照のこと。
アミトリプチリンまたは3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イリデン)−N,N−ジメチル−1−プロパンアミンは、うつの処置に対して米国食品医薬品局によって初めて承認された。アミトリプチリンは、片頭痛の予防に対しても承認された。
米国特許第6,395,788号明細書 米国特許第6,358,944号明細書 米国特許第9,918,948号明細書
本願の開示の要旨
本開示の第1の態様は、外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状の処置開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体における外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための方法に関する。いくつかの実施形態において、その方法は、治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物をその被験体に投与する工程を含む。
本開示の第2の態様は、急性ストレス障害(ASD)または1つもしくはそれを超えるその症状の処置開始の1ヶ月未満前または1ヶ月前に外傷性イベントを経験した被験体における急性ストレス障害(ASD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための方法に関し、前記方法は、治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物をその被験体に投与する工程を含む。
本開示の別の態様は、PTSDまたはASDおよび関連症状の処置または予防を必要とする被験体におけるPTSDまたはASDおよび関連症状を処置または予防する方法に関し、その方法は、
a)シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物をその被験体に毎日投与する工程;
b)処置の有効性を処置の経過中に定期的に評価する工程;
c)有効性が低下したら、処置を中止する工程;
d)処置中止の4週間後に処置を再開する工程
を含み、工程(a)〜(d)は、1回またはそれを超えて繰り返され得る。
本開示のさらなる態様は、PTSDおよび関連症状の処置または予防を必要とする被験体におけるPTSDおよび関連症状を処置または予防する方法に関し、その方法は、
a)シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物をその被験体に毎日投与する工程;
b)約4週間後に処置を中止する工程;
c)処置中止の約4週間後に処置を再開する工程
を含み、工程(a)〜(c)は、1回またはそれを超えて繰り返され得る。
本開示のなおも別の態様は、PTSDまたはASDを処置するためのシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の治療投与量を決定する方法であり、その方法は、
a)PTSDまたはASDに罹患している被験体から好適な細胞サンプルまたは組織サンプルを得る工程;
b)前記被験体のCYP1A2、CYP2D6およびCYP3A4遺伝子型を識別して、その患者が、高シクロベンザプリン代謝遺伝子型(metabolizer genotype)を有するかを決定する工程;
c)被験体の病歴を、喫煙歴またはCYP1A2、CYP2D6もしくはCYP3A4の誘導物質として作用する薬剤の使用歴について評価する工程
を含み、
被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有する場合、その被験体に投与されるシクロベンザプリンの用量は、約5mg/日を超え;
被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有しない場合、その被験体に投与されるシクロベンザプリンの用量は、約5.6mg/日またはそれ未満である。
本開示の別の態様は、PTSDまたはASDを処置するためのアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の治療投与量を決定する方法であり、その方法は、
a)PTSDまたはASDに罹患している被験体から好適な細胞サンプルまたは組織サンプルを得る工程;
b)前記被験体のCYP1A2、CYP2D6およびCYP3A4遺伝子型を識別して、患者が、高アミトリプチリン代謝遺伝子型を有するかを決定する工程;
c)前記被験体の病歴を、喫煙歴またはCYP1A2、CYP2D6もしくはCYP3A4の誘導物質として作用する薬剤の使用歴について評価する工程
を含み、
被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有する場合、その被験体に投与されるアミトリプチリンの用量は、約11mg/日を超え;
被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有しない場合、前記被験体に投与されるアミトリプチリンの用量は、約11.2mg/日またはそれ未満である。
本開示のいくつかの実施形態は、以下である。
1.外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状の処置の開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体における外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための医薬を製造するための、治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物の使用。
2.急性ストレス障害(ASD)または1つもしくはそれを超えるその症状の処置の開始の1ヶ月未満前または1ヶ月前に外傷性イベントを経験した被験体における急性ストレス障害(ASD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための医薬を製造するための、治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物の使用。
3.前記外傷性イベントが、判定基準Aの外傷性イベントである、実施形態1または2に記載の使用。
4.前記医薬が、1日1回投与するための医薬である、実施形態1〜3のいずれか1項に記載の使用。
5.前記処置が、4週間を超えない、実施形態1〜4のいずれか1項に記載の使用。
6.ASDの前記処置が、前記被験体におけるPTSDおよびその関連症状の発症を軽減する、実施形態2または実施形態2に従属する実施形態3〜5のいずれか1項に記載の使用。
7.シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、遊離塩基である、実施形態1〜6のいずれか1項に記載の使用。
8.シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、その薬学的に許容され得る塩である、実施形態1〜6のいずれか1項に記載の使用。
9.前記医薬が、舌下、頬側、経口、坐剤、静脈内、筋肉内、皮下、吸入、鼻腔内、経皮、非経口、直腸または膣投与のために製剤化されている、実施形態1〜8のいずれか1項に記載の使用。
10.前記医薬が、舌下投与のために製剤化されている、実施形態9に記載の使用。
11.前記医薬が、塩基性化剤を含む、実施形態1〜10のいずれか1項に記載の使用。
12.前記塩基性化剤が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、TRIS緩衝剤、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸二ナトリウムおよびクエン酸三ナトリウムからなる群より選択される、実施形態11に記載の使用。
13.前記処置の有効性が、前記処置開始と前記外傷性イベントとの間の時間が短くなるほど高まる、実施形態1〜12のいずれか1項に記載の使用。
14.投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約50mg/日である、実施形態1〜13のいずれか1項に記載の使用。
15.投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.5mg〜約30mg/日である、実施形態14に記載の使用。
16.投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1mg〜約20mg/日である、実施形態15に記載の使用。
17.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約150mg/日である、実施形態1〜13のいずれか1項に記載の使用。
18.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1.0mg〜約90mg/日である、実施形態17に記載の使用。
19.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約3mg〜約60mg/日である、実施形態18に記載の使用。
20.前記医薬が、アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニスト、ベータ−アドレナリンアンタゴニスト、抗痙攣薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤およびセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤からなる群より選択される化合物との連続投与または同時投与のための医薬である、実施形態1または2に記載の使用。
21.前記アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニストが、プラゾシンである、実施形態20に記載の使用。
22.前記選択的セロトニン再取り込み阻害剤が、セルトラリン、パロキセチン、フルオキセチン、シタロプラムまたはエスシタロプラムである、実施形態20に記載の使用。
23.前記医薬が、処置経過中に精神療法的介入と併用して投与するための医薬である、実施形態1または2に記載の使用。
24.PTSDの前記症状の少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態1または実施形態1に従属する実施形態3〜5もしくは7〜23のいずれか1項に記載の使用。
25.PTSDの前記症状が、侵入症状、回避症状、認知症状および気分症状、覚醒症状および反応性症状、入眠困難、易怒性、集中困難、過覚醒ならびに持続的な過剰驚愕反応からなる群より選択される、実施形態24に記載の使用。
26.ASDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態2または実施形態2に従属する実施形態3〜23のいずれか1項に記載の使用。
27.ASDの前記症状が、再体験症状、回避症状、覚醒症状、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒、持続的な過剰驚愕反応、自分がどこにいるのか分からないといった感覚、および自分が体の外にいるような感覚からなる群より選択される、実施形態26に記載の使用。
28.前記医薬が、PTSDの急速回復期、寛解期または持続期に投与するための医薬である、実施形態1に記載の使用。
29.PTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状の処置または予防を必要とする被験体におけるPTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状を処置または予防するための医薬を製造するための、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物の使用であって、前記処置は、
a)前記被験体に前記医薬を毎日投与する工程;
b)前記処置の有効性を前記処置の経過中に定期的に評価する工程;
c)前記有効性が低下したら、前記医薬の投与を中止する工程;
d)前記処置中止の4週間後に前記医薬の投与を再開する工程
を含み、工程(a)〜(d)は、1回またはそれを超えて繰り返され得る、使用。
30.PTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状の処置または予防を必要とする被験体におけるPTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状を処置または予防するための医薬を製造するための、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物の使用であって、前記処置は、
a)前記被験体に前記医薬を毎日投与する工程;
b)約4週間後に前記投与を中止する工程;
c)前記投与を中止した約4週間後に前記投与を再開する工程
を含み、工程(a)〜(c)は、1回またはそれを超えて繰り返され得る、
使用。
31.前記処置または予防が、PTSDの処置または予防であり、前記被験体が、前記処置開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体である、実施形態29または30に記載の使用。
32.前記処置の有効性が、前記処置を始めた後、少なくとも約2週間毎に計測される、実施形態31に記載の使用。
33.前記処置の有効性が、前記被験体の、DSM−5準拠のPTSD臨床診断面接尺度(CAPS−5)スコアに基づいて評価される、実施形態32に記載の使用。
34.前記薬学的組成物中の前記シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、前記シクロベンザプリン遊離塩基またはアミトリプチリン(amitrptyline)遊離塩基である、実施形態29〜33のいずれか1項に記載の使用。
35.前記薬学的組成物中の前記シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、薬学的に許容され得るシクロベンザプリン塩または薬学的に許容され得るアミトリプチリン塩である、実施形態29〜33のいずれか1項に記載の使用。
36.前記医薬が、舌下に、頬側に、経口的に、坐剤で、静脈内に、筋肉内に、皮下に、吸入で、鼻腔内に、薄膜で、経皮的に、非経口的に、直腸に、または膣に投与される、実施形態29〜35のいずれか1項に記載の使用。
37.前記医薬が、舌下に投与される、実施形態36に記載の使用。
38.前記薬学的組成物が、塩基性化剤を含む、実施形態29〜37のいずれか1項に記載の使用。
39.前記塩基性化剤が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、TRIS緩衝剤、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸二ナトリウムおよびクエン酸三ナトリウムからなる群より選択される、実施形態38に記載の使用。
40.前記処置の有効性が、前記処置開始と前記外傷性イベントとの間の時間が短くなるほど高まる、実施形態29〜39のいずれか1項に記載の使用。
41.前記医薬の中のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約50mg/日である、実施形態29〜40のいずれか1項に記載の使用。
42.前記医薬の中のシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.5mg〜約30mg/日である、実施形態41に記載の使用。
43.前記医薬の中のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1mg〜約20mg/日である、実施形態42に記載の使用。
44.前記医薬の中のアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約150mg/日である、実施形態29〜40に記載の使用。
45.前記医薬の中のアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1.0mg〜約90mg/日である、実施形態44に記載の使用。
46.前記医薬の中のアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約3mg〜約60mg/日である、実施形態45に記載の使用。
47.前記医薬が、アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニスト、ベータ−アドレナリンアンタゴニスト、抗痙攣薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤およびセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤からなる群より選択される化合物と併用した連続投与または同時投与のための医薬である、実施形態29または30に記載の使用。
48.前記アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニストが、プラゾシンである、実施形態47に記載の使用。
49.前記選択的セロトニン再取り込み阻害剤が、セルトラリン、パロキセチン、フルオキセチン、シタロプラムまたはエスシタロプラムである、実施形態47に記載の使用。
50.前記医薬が、処置経過中に精神療法的介入と併用して投与される、実施形態29または30に記載の使用。
51.前記処置または予防が、PTSDの処置または予防であり、PTSDの前記症状の少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態29〜50のいずれか1項に記載の使用。
52.PTSDの前記症状が、侵入症状、回避症状、認知症状および気分症状、覚醒症状および反応性症状、入眠困難、易怒性、集中困難、過覚醒ならびに持続的な過剰驚愕反応からなる群より選択される、実施形態51に記載の使用。
53.前記被験体が、判定基準Aの外傷を経験した被験体である、実施形態29または30に記載の使用。
54.前記判定基準Aの外傷が、ASDまたはその症状をもたらす、実施形態53に記載の使用。
55.ASDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態54に記載の使用。
56.ASDの前記症状が、再体験症状、回避症状、覚醒症状、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒、持続的な過剰驚愕反応、自分がどこにいるのか分からないといった感覚、および自分が体の外にいるような感覚からなる群より選択される、実施形態55に記載の使用。
57.外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状の処置開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体における外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための方法であって、前記方法は、治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物をその被験体に投与する工程を含む、方法。
58.急性ストレス障害(ASD)または1つもしくはそれを超えるその症状の処置開始の1ヶ月未満前または1ヶ月前に外傷性イベントを経験した被験体における急性ストレス障害(ASD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための方法であって、前記方法は、治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物をその被験体に投与する工程を含む、方法。
59.前記外傷性イベントが、判定基準Aの外傷性イベントである、実施形態57または58に記載の方法。
60.前記薬学的組成物が、1日1回投与される、実施形態57〜59のいずれか1つに記載の方法。
61.前記処置が、4週間を超えない、実施形態57〜60のいずれか1つに記載の方法。
62.ASDの前記処置が、前記被験体におけるPTSDおよびその関連症状の発症を軽減する、実施形態58または実施形態58に従属する実施形態59〜61のいずれか1つに記載の方法。
63.シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、遊離塩基として投与される、実施形態57〜62のいずれか1つに記載の方法。
64.シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、その薬学的に許容され得る塩として投与される、57〜62のいずれか1つに記載の方法。
65.前記薬学的組成物が、舌下に、頬側に、経口的に、坐剤で、静脈内に、筋肉内に、皮下に、吸入で、鼻腔内に、薄膜で、経皮的に、非経口的に、直腸に、または膣に投与される、実施形態57〜64のいずれか1つに記載の方法。
66.前記薬学的組成物が、舌下に投与される、実施形態65に記載の方法。
67.前記薬学的組成物が、塩基性化剤を含む、実施形態57〜66のいずれか1つに記載の方法。
68.前記塩基性化剤が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、TRIS緩衝剤、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸二ナトリウムおよびクエン酸三ナトリウムからなる群より選択される、実施形態67に記載の方法。
69.前記処置の有効性が、前記処置開始と前記外傷性イベントとの間の時間が短くなるほど高まる、実施形態57〜68のいずれか1つに記載の方法。
70.投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約50mg/日である、実施形態57〜69のいずれか1つに記載の方法。
71.投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.5mg〜約30mg/日である、実施形態70に記載の方法。
72.投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1mg〜約20mg/日である、実施形態71に記載の方法。
73.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約150mg/日である、実施形態57〜69のいずれか1つに記載の方法。
74.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1.0mg〜約90mg/日である、実施形態73に記載の方法。
75.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約3mg〜約60mg/日である、実施形態74に記載の方法。
76.アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニスト、ベータ−アドレナリンアンタゴニスト、抗痙攣薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤およびセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤からなる群より選択される化合物をシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩と連続的にまたは同時に投与する工程をさらに含む、実施形態57または58に記載の方法。
77.前記アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニストが、プラゾシンである、実施形態76に記載の方法。
78.前記選択的セロトニン再取り込み阻害剤が、セルトラリン、パロキセチン、フルオキセチン、シタロプラムまたはエスシタロプラムである、実施形態76に記載の方法。
79.処置経過中に精神療法的介入も含む、実施形態57または58に記載の方法。
80.PTSDの前記症状の少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態57または実施形態57に従属する実施形態59〜61もしくは63〜79のいずれか1つに記載の方法。
81.PTSDの前記症状が、侵入症状、回避症状、認知症状および気分症状、覚醒症状および反応性症状、入眠困難、易怒性、集中困難、過覚醒ならびに持続的な過剰驚愕反応からなる群より選択される、実施形態80に記載の方法。
82.ASDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態58または実施形態58に従属する実施形態59〜79のいずれか1つに記載の方法。
83.ASDの前記症状が、再体験症状、回避症状、覚醒症状、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒、持続的な過剰驚愕反応、自分がどこにいるのか分からないといった感覚、および自分が体の外にいるような感覚からなる群より選択される、実施形態82に記載の方法。
84.前記処置が、PTSDの急速回復期、寛解期または持続期に投与される、実施形態57に記載の方法。
85.PTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状の処置または予防を必要とする被験体におけるPTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状を処置または予防する方法であって、その方法は、
a)シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物をその被験体に毎日投与する工程;
b)処置の有効性を処置の経過中に定期的に評価する工程;
c)有効性が低下したら、処置を中止する工程;
d)処置中止の4週間後に処置を再開する工程;
を含み、工程(a)〜(d)は、1回またはそれを超えて繰り返され得る、方法。
86.PTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状の処置または予防を必要とする被験体におけるPTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状を処置または予防する方法であって、その方法は、
a)シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物をその被験体に毎日投与する工程;
b)約4週間後に処置を中止する工程;
c)処置中止の約4週間後に処置を再開する工程
を含み、工程(a)〜(c)は、1回またはそれを超えて繰り返され得る、方法。
87.前記処置または予防が、PTSDの処置または予防であり、前記被験体が、前記処置開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体である、実施形態85または86に記載の方法。
88.前記処置の有効性が、前記処置を始めた後、少なくとも約2週間毎に計測される、実施形態87に記載の方法。
89.前記処置の有効性が、前記被験体の、DSM−5準拠のPTSD臨床診断面接尺度(CAPS−5)スコアに基づいて評価される、実施形態88に記載の方法。
90.シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、遊離塩基として投与される、実施形態85〜89のいずれか1つに記載の方法。
91.シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、その薬学的に許容され得る塩として投与される、実施形態85〜89のいずれか1つに記載の方法。
92.前記薬学的組成物が、舌下に、頬側に、経口的に、坐剤で、静脈内に、筋肉内に、皮下に、吸入で、鼻腔内に、薄膜で、経皮的に、非経口的に、直腸に、または膣に投与される、実施形態85〜91のいずれか1つに記載の方法。
93.前記薬学的組成物が、舌下に投与される、実施形態92に記載の方法。
94.前記薬学的組成物が、塩基性化剤を含む、実施形態85〜93のいずれか1つに記載の方法。
95.前記塩基性化剤が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、TRIS緩衝剤、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸二ナトリウムおよびクエン酸三ナトリウムからなる群より選択される、実施形態94に記載の方法。
96.前記処置の有効性が、前記処置開始と前記外傷性イベントとの間の時間が短くなるほど高まる、実施形態85〜95のいずれか1つに記載の方法。
97.投与されるシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約50mg/日である、実施形態85〜96のいずれか1つに記載の方法。
98.投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.5mg〜約30mg/日である、実施形態97に記載の方法。
99.投与されるシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1mg〜約20mg/日である、実施形態98に記載の方法。
100.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約150mg/日である、実施形態85〜96のいずれか1つに記載の方法。
101.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1.0mg〜約90mg/日である、実施形態100に記載の方法。
102.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約3mg〜約60mg/日である、実施形態101に記載の方法。
103.アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニスト、ベータ−アドレナリンアンタゴニスト、抗痙攣薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤およびセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤からなる群より選択される化合物をシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩と連続的にまたは同時に投与する工程をさらに含む、実施形態85〜102のいずれか1つに記載の方法。
104.前記アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニストが、プラゾシンである、実施形態103に記載の方法。
105.前記選択的セロトニン再取り込み阻害剤が、セルトラリン、パロキセチン、フルオキセチン、シタロプラムまたはエスシタロプラムである、実施形態103に記載の方法。
106.前記薬学的組成物が、処置経過中に精神療法的介入と併用して投与される、実施形態85または86に記載の方法。
107.前記処置または予防が、PTSDの処置または予防であり、PTSDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態85〜106のいずれか1つに記載の方法。
108.PTSDの前記症状が、侵入症状、回避症状、認知症状および気分症状、覚醒症状および反応性症状、入眠困難、易怒性、集中困難、過覚醒ならびに持続的な過剰驚愕反応からなる群より選択される、実施形態107に記載の方法。
109.前記被験体が、判定基準Aの外傷を経験した被験体である、実施形態85または86に記載の方法。
110.前記判定基準Aの外傷が、ASDまたはその症状をもたらす、実施形態109に記載の方法。
111.ASDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態110に記載の方法。
112.ASDの前記症状が、再体験症状、回避症状、覚醒症状、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒、持続的な過剰驚愕反応、自分がどこにいるのか分からないといった感覚、および自分が体の外にいるような感覚からなる群より選択される、実施形態111に記載の方法。
113.PTSDまたはASDを処置するためのシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の治療投与量を決定する方法であって、前記方法は、
a)PTSDまたはASDに罹患している被験体から好適な細胞サンプルまたは組織サンプルを得る工程;
b)前記被験体のCYP1A2、CYP2D6およびCYP3A4遺伝子型を識別して、前記患者が、高シクロベンザプリン代謝遺伝子型を有するかを決定する工程;
c)前記被験体の病歴を、喫煙歴またはCYP3A4の誘導物質として作用する薬剤の使用歴について評価する工程
を含み、
前記被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有する場合、前記被験体に投与されるシクロベンザプリンの用量は、約5mg/日を超え;
前記被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有しない場合、前記被験体に投与されるシクロベンザプリンの用量は、約5.6mg/日またはそれ未満である、方法。
114.PTSDまたはASDを処置するためのアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の治療投与量を決定する方法であって、前記方法は、
a)PTSDまたはASDに罹患している被験体から好適な細胞サンプルまたは組織サンプルを得る工程;
b)前記被験体のCYP1A2、CYP2D6およびCYP3A4遺伝子型を識別して、前記患者が、高アミトリプチリン代謝遺伝子型を有するかを決定する工程;
c)前記被験体の病歴を、喫煙歴またはCYP3A4の誘導物質として作用する薬剤の使用歴について評価する工程
を含み、
前記被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有する場合、前記被験体に投与されるアミトリプチリンの用量は、約11mg/日を超え;
前記被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有しない場合、前記被験体に投与されるアミトリプチリンの用量は、約11.2mg/日またはそれ未満である、方法。
115.CYP3A4の誘導物質として作用する前記薬剤が、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールおよびネビラピンから選択される、実施形態113または114に記載の方法。
116.前記処置が、PTSDの処置であり、前記被験体が、前記処置開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体である、実施形態113または114に記載の方法。
117.前記シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩が、薬学的組成物として投与される、実施形態113または114に記載の方法。
118.前記薬学的組成物が、シクロベンザプリン遊離塩基またはアミトリプチリン遊離塩基を含む、実施形態117に記載の方法。
119.前記薬学的組成物が、シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンの薬学的に許容され得る塩を含む、実施形態117に記載の方法。
120.前記薬学的組成物が、舌下に、頬側に、経口的に、坐剤で、静脈内に、筋肉内に、皮下に、吸入で、鼻腔内に、薄膜で、経皮的に、非経口的に、直腸に、または膣に投与される、実施形態117〜119のいずれか1項に記載の方法。
121.前記薬学的組成物が、舌下に投与される、実施形態120に記載の方法。
122.前記薬学的組成物が、塩基性化剤を含む、実施形態117〜121のいずれか1項に記載の方法。
123.前記塩基性化剤が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、TRIS緩衝剤、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸二ナトリウムおよびクエン酸三ナトリウムからなる群より選択される、実施形態122に記載の方法。
124.前記シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩が、アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニスト、ベータ−アドレナリンアンタゴニスト、抗痙攣薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤およびセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤からなる群より選択される化合物と連続的にまたは同時に投与される、実施形態113〜123のいずれか1項に記載の方法。
125.前記アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニストが、プラゾシンである、実施形態124に記載の方法。
126.前記選択的セロトニン再取り込み阻害剤が、セルトラリン、パロキセチン、フルオキセチン、シタロプラムまたはエスシタロプラムである、実施形態124に記載の方法。
127.前記薬学的組成物が、処置経過中に精神療法的介入と併用して投与される、実施形態117〜126のいずれか1項に記載の方法。
128.PTSDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態113〜127のいずれか1項に記載の方法。
129.PTSDの前記症状が、侵入症状、回避症状、認知症状および気分症状、覚醒症状および反応性症状、入眠困難、易怒性、集中困難、過覚醒ならびに持続的な過剰驚愕反応からなる群より選択される、実施形態128に記載の方法。
130.ASDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態113〜127のいずれか1項に記載の方法。
131.ASDの前記症状が、再体験症状、回避症状、覚醒症状、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒、持続的な過剰驚愕反応、自分がどこにいるのか分からないといった感覚、および自分が体の外にいるような感覚からなる群より選択される、実施形態130に記載の方法。
132.外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状の処置開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体における外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物。
133.急性ストレス障害(ASD)または1つもしくはそれを超えるその症状の処置開始の1ヶ月未満前または1ヶ月前に外傷性イベントを経験した被験体における急性ストレス障害(ASD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物。
134.前記外傷性イベントが、判定基準Aの外傷性イベントである、実施形態132または133に記載の薬学的組成物。
135.前記医薬が、1日1回投与するための医薬である、実施形態132〜134のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
136.前記処置が、4週間を超えない、実施形態132〜135のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
137.ASDの前記処置が、前記被験体におけるPTSDおよびその関連症状の発症を軽減する、実施形態133または実施形態133に従属する実施形態134〜136のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
138.シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、遊離塩基である、実施形態132〜137のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
139.シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、その薬学的に許容され得る塩である、実施形態132〜137のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
140.前記薬学的組成物が、舌下、頬側、経口、坐剤、静脈内、筋肉内、皮下、吸入、鼻腔内、経皮、非経口、直腸または膣投与のために製剤化されている、実施形態132〜139のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
141.前記薬学的組成物が、舌下投与のために製剤化されている、実施形態140に記載の薬学的組成物。
142.前記薬学的組成物が、塩基性化剤を含む、実施形態132〜141のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
143.前記塩基性化剤が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、TRIS緩衝剤、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸二ナトリウムおよびクエン酸三ナトリウムからなる群より選択される、実施形態142に記載の薬学的組成物。
144.前記処置の有効性が、前記処置開始と前記外傷性イベントとの間の時間が短くなるほど高まる、実施形態132〜143のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
145.投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約50mg/日である、実施形態132〜144のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
146.投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.5mg〜約30mg/日である、実施形態145に記載の薬学的組成物。
147.投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1mg〜約20mg/日である、実施形態146に記載の薬学的組成物。
148.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約150mg/日である、実施形態132〜144のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
149.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1.0mg〜約90mg/日である、実施形態148に記載の薬学的組成物。
150.投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約3mg〜約60mg/日である、実施形態149に記載の薬学的組成物。
151.アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニスト、ベータ−アドレナリンアンタゴニスト、抗痙攣薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤およびセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤からなる群より選択される化合物が、前記薬学的組成物と連続的にまたは同時に投与される、実施形態132または133に記載の薬学的組成物。
152.前記アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニストが、プラゾシンである、実施形態151に記載の薬学的組成物。
153.前記選択的セロトニン再取り込み阻害剤が、セルトラリン、パロキセチン、フルオキセチン、シタロプラムまたはエスシタロプラムである、実施形態151に記載の薬学的組成物。
154.前記薬学的組成物が、処置経過中に精神療法的介入と併用して投与するための薬学的組成物である、実施形態132または133に記載の薬学的組成物。
155.PTSDの前記症状の少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態132または実施形態132に従属する実施形態134〜136もしくは138〜154のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
156.PTSDの前記症状が、侵入症状、回避症状、認知症状および気分症状、覚醒症状および反応性症状、入眠困難、易怒性、集中困難、過覚醒ならびに持続的な過剰驚愕反応からなる群より選択される、実施形態155に記載の使用。
157.ASDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態133または実施形態134に従属する実施形態134〜154のいずれか1つに記載の使用。
158.ASDの前記症状が、再体験症状、回避症状、覚醒症状、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒、持続的な過剰驚愕反応、自分がどこにいるのか分からないといった感覚、および自分が体の外にいるような感覚からなる群より選択される、実施形態157に記載の使用。
159.前記医薬が、PTSDの急速回復期、寛解期または持続期に投与するための医薬である、実施形態132に記載の使用。
160.PTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状の処置または予防を必要とする被験体におけるPTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状を処置または予防するためのシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物であって、その処置は、
a)その被験体に医薬を毎日投与する工程;
b)処置の有効性を処置の経過中に定期的に評価する工程;
c)有効性が低下したら、医薬の投与を中止する工程;
d)処置中止の4週間後に医薬の投与を再開する工程
を含み、工程(a)〜(d)は、1回またはそれを超えて繰り返され得る、薬学的組成物。
161.PTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状の処置または予防を必要とする被験体におけるPTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状を処置または予防するためのシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物であって、その処置は、
a)その被験体に医薬を毎日投与する工程;
b)約4週間後に前記投与を中止する工程;
c)投与中止の約4週間後に投与を再開する工程
を含み、工程(a)〜(c)は、1回またはそれを超えて繰り返され得る、薬学的組成物。
162.前記処置または予防が、PTSDの処置または予防であり、前記被験体が、前記処置開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体である、実施形態160または161に記載の薬学的組成物。
163.前記処置の有効性が、前記処置を始めた後、少なくとも約2週間毎に計測される、実施形態162に記載の薬学的組成物。
164.前記処置の有効性が、被験体の、DSM−5準拠のPTSD臨床診断面接尺度(CAPS−5)スコアに基づいて評価される、実施形態163に記載の薬学的組成物。
165.前記薬学的組成物中の前記シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、シクロベンザプリン遊離塩基またはアミトリプチリン(amitrptyline)遊離塩基である、実施形態160〜164のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
166.前記薬学的組成物中の前記シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、薬学的に許容され得るシクロベンザプリン塩または薬学的に許容され得るアミトリプチリン塩である、実施形態160〜164のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
167.前記医薬が、舌下に、頬側に、経口的に、坐剤で、静脈内に、筋肉内に、皮下に、吸入で、鼻腔内に、薄膜で、経皮的に、非経口的に、直腸に、または膣に投与される、実施形態160〜166のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
168.前記医薬が、舌下に投与される、実施形態167に記載の薬学的組成物。
169.前記薬学的組成物が、塩基性化剤を含む、実施形態160〜168のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
170.前記塩基性化剤が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、TRIS緩衝剤、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸二ナトリウムおよびクエン酸三ナトリウムからなる群より選択される、実施形態169に記載の薬学的組成物。
171.前記処置の有効性が、前記処置開始と前記外傷性イベントとの間の時間が短くなるほど高まる、実施形態160〜170のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
172.前記医薬の中のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約50mg/日である、実施形態160〜171のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
173.前記医薬の中のシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.5mg〜約30mg/日である、実施形態172に記載の薬学的組成物。
174.前記医薬の中のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1mg〜約20mg/日である、実施形態173に記載の薬学的組成物。
175.前記医薬の中のアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約150mg/日である、実施形態160〜171に記載の薬学的組成物。
176.前記医薬の中のアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1.0mg〜約90mg/日である、実施形態175に記載の薬学的組成物。
177.前記医薬の中のアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約3mg〜約60mg/日である、実施形態176に記載の薬学的組成物。
178.前記薬学的組成物が、アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニスト、ベータ−アドレナリンアンタゴニスト、抗痙攣薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤およびセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤からなる群より選択される化合物と併用した連続投与または同時投与のための薬学的組成物である、実施形態160または161に記載の薬学的組成物。
179.前記アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニストが、プラゾシンである、実施形態178に記載の薬学的組成物。
180.前記選択的セロトニン再取り込み阻害剤が、セルトラリン、パロキセチン、フルオキセチン、シタロプラムまたはエスシタロプラムである、実施形態178に記載の薬学的組成物。
181.前記薬学的組成物が、処置経過中に精神療法的介入と併用して投与される、実施形態160または161に記載の薬学的組成物。
182.前記処置または予防が、PTSDの処置または予防であり、PTSDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態160〜181のいずれか1つに記載の薬学的組成物。
183.PTSDの前記症状が、侵入症状、回避症状、認知症状および気分症状、覚醒症状および反応性症状、入眠困難、易怒性、集中困難、過覚醒ならびに持続的な過剰驚愕反応からなる群より選択される、実施形態182に記載の薬学的組成物。
184.前記被験体が、判定基準Aの外傷を経験した被験体である、実施形態160または161に記載の薬学的組成物。
185.前記判定基準Aの外傷が、ASDまたはその症状をもたらす、実施形態184に記載の薬学的組成物。
186.ASDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、実施形態185に記載の薬学的組成物。
187.ASDの前記症状が、再体験症状、回避症状、覚醒症状、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒、持続的な過剰驚愕反応、自分がどこにいるのか分からないといった感覚、および自分が体の外にいるような感覚からなる群より選択される、実施形態186に記載の薬学的組成物。
図1は、外傷後の年数に対する、5.6mgの舌下シクロベンザプリン(TNX−102SL)による処置の4週間後および処置の12週間後のCAPS−5スコアの最小二乗平均の変化を示している。
図2は、外傷後の年数に対する、プラセボ(PBO)または5.6mgの舌下シクロベンザプリン(TNX)による処置の4週間後のベースラインからのCAPS−5スコアの最小二乗平均の変化を示している。
図3は、外傷後の年数に対する、プラセボ(PBO)または5.6mgの舌下シクロベンザプリン(TNX)による処置の12週間後のベースラインからのCAPS−5スコアの最小二乗平均の変化を示している。
図4は、外傷後の月数に対する、プラセボまたは5.6mgの舌下シクロベンザプリン(TNX−102SL)による処置の4週間後のベースラインからのCAPS−5スコアの変化を示している散布図である。
図5は、外傷からの時間に対する、処置の4、8または12週間後のベースラインからのCAPS−5スコアの変化をプラセボと比較して示している6つの箱ひげ図を示しており、シクロベンザプリン(TNX−102SL)による処置に対する応答の低減が、喫煙歴を有しない被験体(N、上段)よりも喫煙歴を有する被験体(Y、下段)において見られる。
図6は、処置開始の109ヶ月(約9年)未満前または109ヶ月(約9年)前に外傷性イベントを経験し、シクロベンザプリン(TNX−102SL)による処置を4週間受けた被験体の平均CAPS−5ベースラインスコアおよびCAPS−5スコアを示しているチャートである。
図7は、処置開始の109ヶ月(約9年)未満前または109ヶ月(約9年)前に外傷性イベントを経験し、5.6mgの舌下シクロベンザプリン(TNX−102SL)による処置を8週間受けた被験体のCAPS−5スコアを示しているチャートである。
図8は、処置開始の109ヶ月(約9年)未満前または109ヶ月(約9年)前に外傷性イベントを経験し、5.6mgの舌下シクロベンザプリン(TNX−102SL)による処置を12週間受けた被験体のCAPS−5スコアを示しているチャートである。
図9は、処置開始の109ヶ月(約9年)超前に外傷性イベントを経験し、5.6mgの舌下シクロベンザプリン(TNX−102SL)による処置を4週間受けた被験体の平均CAPS−5ベースラインスコアおよびCAPS−5スコアを示しているチャートである。
図10は、処置開始の109ヶ月(約9年)超前に外傷性イベントを経験し、5.6mgの舌下シクロベンザプリン(TNX−102SL)による処置を8週間受けた被験体のCAPS−5スコアを示しているチャートである。
図11は、処置開始の109ヶ月(約9年)超前に外傷性イベントを経験し、シクロベンザプリン(TNX−102SL)による処置を12週間受けた被験体のCAPS−5スコアを示しているチャートである。
図12は、5.6mgの舌下シクロベンザプリン投与(TNX5.6mg)によって有害事象を経験した被験体(ON/OT/NT+)と5.6mgの舌下シクロベンザプリン投与によって有害事象を経験しなかった被験体(ON/OT/NT−)との間の寛解率を示しているチャートである。寛解率は、両群間で似ていたことから、有害事象の発生は本試験が盲検試験であったことが示唆された。
図13は、12週間の処置経過にわたってプラセボまたは舌下シクロベンザプリン(TNX−102SL 5.6mgおよびTNX−102SL 2.8mg)を投与された被験体のCAPS−5現実感消失スコアのベースラインからの最小二乗平均の変化を示しているチャートである。
図14は、PTSDの経過中の処置応答性を示している。パネルaは、舌下シクロベンザプリンによる臨床試験(P201 AtEase治験およびP301 HONOR治験)が行われた時間枠を示している。パネルbは、様々な薬物による選択された臨床試験が、PTSDを有する一般人被験体とPTSDを有する軍人被験体とにおいて行われた時間枠を、外傷(時間0)を起点とする疾患の経過にわたって示している。パネルcは、回復なく生存している比率を外傷後の時間に対して示している生存曲線を示している。パネルdは、急速回復期(ASD)から寛解期まで、および最終的には持続期までの疾患の進行を示している。
図15は、P301治験においてTNX5.6mgによる処置を受ける9年未満前または9年前に外傷性イベントを経験した被験体の寛解率(右)およびP201治験において33を超えるかまたは33に等しいCAPS−5を有する被験体の寛解率(左)を示している。両治験において類似の寛解率が観察された。
詳細な説明
定義および全般的な手法
本明細書中で別段定義されない限り、本願において使用される科学用語および専門用語は、当業者が通常理解している意味を有するものとする。矛盾する場合、定義を含む本明細書が優先される。
本明細書および実施形態の全体を通じて、語「〜を含む(comprise)」、または「〜を含む(comprises)」もしくは「〜を含む(comprising)」などの変化形は、述べた整数または整数群を含むことを暗示するが、他の任意の整数または整数群を排除しないことも暗示すると理解される。
用語「〜を含む(including)」または「〜を含む(includes)」は、「〜を含むがこれらに限定されない」を意味するために用いられる。「〜を含む(Including)」と「〜を含むがこれらに限定されない」とは、交換可能に使用される。
用語「例えば(e.g.)」または「例えば(for example)」の後に続く任意の例は、網羅的または限定的であると意味しない。
別段文脈が求めない限り、単数形の用語は、複数形を含むものとし、複数形の用語は、単数形を含むものとする。
冠詞「a」、「an」および「the」は、その冠詞の文法上の対象物が1つまたは1つより多いこと(すなわち、少なくとも1つであること)を指すために本明細書中で用いられる。
開示される数値範囲およびパラメータは、近似値であるにもかかわらず、特定の例に示される数値は、可能な限り正確に報告される。しかしながら、いずれの数値も、それぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的に生じるある特定の誤差を本質的に含む。さらに、本明細書中に開示されるすべての範囲が、その中に含まれている任意のおよびすべての部分範囲を包含すると理解されるべきである。例えば、「1〜10」と述べられる範囲は、1という最小値と10という最大値との間の(およびそれらの最小値と最大値を含む)任意のおよびすべての部分範囲、すなわち、1またはそれを超える最小値から始まるすべての部分範囲、例えば、1〜6.1、および10またはそれ未満という最大値で終わるすべての部分範囲、例えば、5.5〜10を含むと見なされるべきである。
態様または実施形態が、選択肢のマーカッシュ群または他のグループ分けによって記載される場合、本願は、列挙される群全体を全体として包含するだけでなく、その群の各メンバーも個別に、ならびに主要な群の考えられるすべてのサブグループおよび1つまたはそれを超える群メンバーが存在しない主要な群も包含する。本願は、具体化される開示において群メンバーのうちのいずれか1つまたはそれを超えるメンバーの明確な排除も想定する。
例示的な方法および材料が本明細書中に記載されるが、本明細書中に記載される方法および材料と類似または等価な方法および材料も、様々な態様および実施形態の実施または試験において用いることができる。それらの材料、方法および例は、単に例証的なものであって、限定すると意図されていない。
本開示がより容易に理解されるために、まず、ある特定の用語を定義する。当業者が理解するように、これらの定義は、本開示の残りの部分に照らして解釈されるべきである。別段定義されない限り、本明細書中で使用されるすべての専門用語および科学用語は、当業者が通常理解している意味と同じ意味を有する。さらなる定義が、詳細な説明の全体にわたって示される。
本明細書中で使用されるとき、用語「約」とは、その値またはパラメータ自体に関する実施形態を含む(および説明する)値またはパラメータのことを指す。例えば、「約X」について言及している説明は、「X」の説明を含む。数値範囲は、その範囲を定義している数字を含む。別段特定されない限り、用語「約」は、患者に投与される化合物の投与量の文脈において使用されるとき、所与の値または範囲の±10%の変動を許容する。本明細書中で使用されるとき、用語「約」は、PTSDに罹患している被験体が外傷性イベントを経験した後の年数の文脈において使用されるとき、±6ヶ月の変動を許容する。本明細書中で使用されるとき、用語「約」は、ASDに罹患している被験体が外傷性イベントを経験した後の月数の文脈において使用されるとき、±1週間の変動を許容する。本明細書中で使用されるとき、用語「約」は、処置の投与期間および中止期間の文脈において使用されるとき、±5日間の変動を許容する。
本明細書中で使用されるとき、用語「処置する」およびその同族語は、有益なまたは所望の結果を得るため、すなわち、PTSDまたはASDに関連する症状のうちの少なくとも1つの完全または部分的な回復、好ましくは、PTSDまたはASDの寛解を得るために取る工程のことを指す。PTSDまたはASD症状の完全なまたは部分的な改善または回復を計測する方法は、当業者に知られており、それらには、DSM−5準拠のPTSD臨床診断面接尺度(CAPS−5)、臨床全般印象−改善度(CGI−I)尺度、シーハン障害尺度(SDS)、変化に関する患者の全般的印象尺度(PGIC)、ベックうつ指標−II尺度、ダビッドソン外傷尺度、解離性体験尺度およびPTSDチェックリスト(PCL)が含まれる。これらの方法を用いたスコアの改善は、「処置」の成功を示す。本開示において使用されるとき、CAPS−5法は、PTSDまたはASDの症状を評価するために用いられる30項目の構造化インタビューである。最初の20個の質問は、DSM−5において定義されるPTSDの症状を標的としており、残りの項目の一部は、発生、持続時間、ならびに被験体の社会的機能および職業的機能に対する症状の影響を標的としている。最後の2項目(項目29および30)は、現実感消失の症状および離人症の症状に焦点を当てており、それにより、PTSDのサブタイピングが可能となり、一方または両方が臨床的に有意なレベルで存在する場合、「解離性」サブタイプとしてサブタイピングされる。これらの2つの症状は、ASDの診断に必要な9項目またはそれを超える項目にも含まれている。被験体のCAPS−5スコアの約5±3点の低下は、「処置」の成功を示す。
「患者」、「被験体」または「個体」は、交換可能に使用され、好ましくは、人間のことを指す。
被験体に物質、化合物または作用物質を「投与する」またはそれら「の投与」は、当業者に公知の種々の方法のうちの1つを用いて行われ得る。例えば、化合物または作用物質は、舌下に、頬側に、経口的に、坐剤で、静脈内に、筋肉内に、皮下に、吸入で、鼻腔内に、薄膜で、経皮的に、非経口的に、直腸に、または膣に投与され得る。投与は、例えば、1回、または1日あたり複数回、および/またはそれより長い1つもしくはそれを超える期間にわたって、行われ得る。いくつかの態様において、投与は、自己投与を含む直接投与と、薬物を処方する行為を含む間接投与の両方を含む。例えば、本明細書中で使用されるとき、患者に薬物を自己投与するように指示するかもしくは別の人に薬物を投与してもらうように指示する医師および/または患者に薬物を処方する医師は、患者に薬物を投与する。
本明細書中で使用されるとき、「毎日投与する」とは、上で述べた投与方法のいずれか1つに従って1日に1回または複数回、薬学的組成物を投与することを指す。例えば、5mg/日は、合計5mgを1回でまたは数回で投与され得る。1回の投与が好ましい。
本明細書中で使用されるとき、用語「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」および「予防」とは、治療(例えば、治療薬)の投与の結果として被験体に、ある障害の1つまたはそれを超える症状が再発もしくは発生しなくなることまたはその症状が低減することを指す。
本明細書中で使用されるとき、用語「外傷後ストレス障害」またはPTSDとは、判定基準Aの外傷性イベントを含む外傷性イベントに曝された後に発症する障害のことを指し、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒および持続的な過剰驚愕反応を含むがこれらに限定されない症状を特徴とする。PTSDに罹患している者は、少なくとも1つの侵入症状、少なくとも1つの回避症状、少なくとも2つの認知症状および気分症状、ならびに少なくとも2つの覚醒症状および反応性症状も有する。侵入症状としては、フラッシュバック、悪い夢および恐ろしい考えが挙げられる。回避症状としては、経験を思い出させる場所、事象または対象物を避けること、および外傷性イベントに関係する考えまたは感情を避けることが挙げられる。覚醒症状および反応性症状としては、過剰驚愕反応、緊張感、睡眠困難および易怒性が挙げられる。認知症状および気分症状としては、外傷性イベントの主要な特徴を思い出すことが困難になること、自分自身または世の中の事について否定的に考えること、罪悪感または責めのようなゆがんだ感情、および楽しい活動に興味が無くなることが挙げられる。PTSDは、解離性PTSDとしてさらに細分類され得る。このサブタイプは、離人症および現実感消失などの症状を特徴とする。離人症の症状は、自分自身が実在しないような感覚からなり、現実感消失の症状は、世界が存在しないような感覚からなる。
本明細書中で使用されるとき、用語「急性ストレス障害」またはASDとは、判定基準Aの外傷性イベントを含む外傷性イベントに曝された後に発症する障害のことを指し、重度の不安、解離、外傷性イベントの再体験、回避および苦悩を特徴とする。ASDは、PTSDと同じ多くの症状を伴うが、ASDは、約2日〜約1ヶ月続き、通常、外傷性イベントの約1ヶ月以内に生じる。ASDと診断されるためには、被験体は、少なくとも1つの再体験症状、少なくとも1つの回避症状および少なくとも1つの覚醒症状も有しなければならない。症状が約1ヶ月より長く持続する場合、この障害は、PTSDに発展している。さらに、自分がどこにいるのか分からないといった感覚または自分が体の外にいるような感覚などのさらなる現実感消失および離人症の症状が、PTSDよりもASDに関連する可能性が高い。ASDは、必ずしもPTSD発症の予測因子とならないが、ASDと診断された者は、PTSDを発症することが多い。
本明細書中で使用されるとき、用語「シクロベンザプリン」は、重水素化シクロベンザプリンおよびその任意の薬学的に許容され得る塩を含み、アミノ−メチル基の一方または両方が、部分的にまたは完全に重水素化される(例えば、3−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イリデン)−N,N−ジ(メチル−d3)−1−プロパンアミンまたは3−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イリデン)−N−メチル−N−(メチル−d3)−1−プロパンアミンおよびそれらの薬学的に許容され得る塩)。用語「シクロベンザプリン」は、シクロベンザプリンHClとマンニトールとの共融混合物も含み、その共融混合比は、75重量%±2重量%シクロベンザプリンHClおよび25重量%±2重量%β−マンニトールまたは65重量%±2重量%シクロベンザプリンHClおよび35重量%±2重量%δ−マンニトールである。例示的な共融組成物は、米国特許第9,636,408号、米国特許第9,956,188号、ならびに米国特許出願番号15/941,484および14/776,624および15/511,287(それらの全体が参照により本明細書に援用される)に見られ得る。
本明細書中で使用されるとき、用語「アミトリプチリン」は、重水素化アミトリプチリンおよびその任意の薬学的に許容され得る塩を含み、アミノ−メチル基の一方または両方が、部分的にまたは完全に重水素化される(例えば、3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イリデン)−−N,N−ジ(メチル−d3)−−1−プロパンアミンまたは3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イリデン)−N−メチル−N−(メチル−d3)−1−プロパンアミンおよびそれらの薬学的に許容され得る塩)。用語「アミトリプチリン」は、アミトリプチリンHClとマンニトールとの共融混合物も含み、その共融混合比は、75重量%±2重量%アミトリプチリンHClおよび25重量%±2重量%β−マンニトールである。例示的な共融組成物は、米国特許出願15/941,484および14/776,624(それらの全体が参照により援用される)に見られ得る。
本明細書中で使用されるとき、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の「治療有効量」という用語は、PTSDまたはASDに関連する症状のうちの少なくとも1つを処置するまたは予防するまたは無くすまたは軽減するその化合物の量のことを指す。医師は、例えば、被験体の臨床所見によって、または処置経過中に被験体もしくはその介護者が症状を報告することによって、症状が予防されたかまたは軽減されたかまたは無くなった時点を容易に判断することができる。当業者は、被験体のサイズ、体重、年齢および性別、疾患の侵入または持続性の程度ならびに症状の重症度、ならびに投与経路などの因子を考慮することによって、投与されるシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量を容易に決定することができる。
本明細書中で使用されるとき、PTSDまたはASDの原因因子としての用語「外傷性イベント」とは、身体的、感情的、精神的または心理学的な害を引き起こす直接的または間接的な個人的な経験のことを指す。外傷性イベントは、実際の死もしくは切迫した死または重傷あるいは被験体の身体的完全性に対する他の脅威に関わる判定基準Aの外傷性イベント;または別の人物の死、傷害または身体的完全性に対する脅威に関わる事象の目撃;または家族もしくは他の縁故者が経験した予想外のもしくは非業の死、深刻な害または死もしくは傷害の脅威に関して知ることを優先的に含み得る。直接経験する外傷性イベントの例としては、軍事戦闘、個人への激しい襲撃、誘拐、人質、テロリストの攻撃、拷問、捕虜としてのもしくは強制収容所における拘禁、自然災害もしくは人災、悲惨な自動車事故、または命を失う危険がある疾病の診断が挙げられるが、これらに限定されない。小児の場合、性的な外傷性イベントには、切迫したまたは実際の暴力または傷害は伴わない発達上不適当な性体験が含まれ得る。目撃した事象、すなわち間接的な事象としては、激しい襲撃、事故、戦争もしくは災害に起因した別の人物の深刻な傷害または変死を目にすること、あるいは死体または死体の一部を予想外に目撃することが挙げられるが、これらに限定されない。他者が経験したと知らされる事象としては、家族または親しい友人が経験した個人への激しい襲撃、重大事故または重傷;家族または親しい友人の突然の予想外の死について知ること;または自身の子供が命を失う危険がある疾患を有していることを知ること、もしくは通常は専門職務(例えば初期対応者または医師)の過程で外傷の嫌悪的な詳細に曝されることが挙げられるが、これらに限定されない。その障害は、ストレスの要因が、人間が計画したもの(例えば、拷問、強姦)である場合、特に重篤または持続性であり得る。外傷が起きた直後は、悪夢、侵入記憶、過剰驚愕反応、自分がどこにいるのか分からないような感覚、または自分が体の外にいるような感覚などの症状を発症することがある。これらの症状が、十分な重症度である場合、その症候群は、急性ストレス障害(ASD)と呼ばれる。これらの症状が、約4週間持続する場合、その障害は、PTSDに発展し得る。外傷性イベントには、離別、遺棄および投獄を経験することも含まれ得る。
PTSDおよび関連症状を処置または予防するための方法ならびにASDおよび関連症状を処置するための方法
1つの態様において、本開示は、外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状の処置開始の約9年未満前または約9年前にPTSDを引き起こす外傷性イベントを経験した被験体における外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための方法に関し、その方法は、治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物をその被験体に投与する工程を含む。
PTSDは、3つの別個の期;急速回復期、寛解期および持続期を伴う(図14)。理論に拘束されることを望むものではないが、被験体がPTSD処置に応答する程度は、被験体がいるPTSDの期に依存し得る。急速回復期は、PTSDを引き起こす外傷性イベントの後の症状発生後の1年目に対応し、処置が最も有効であり得る期間である。回復せずに生存している被験体の比率を外傷からの時間に対してプロットした生存曲線は、PTSDの寛解を達成する被験体のうち最も高いパーセンテージが、1年目以内に達成することを示している(Kessler,1995)。急速回復期の後、生存曲線は、症状発生の約5年後〜約9年後にわたって、より緩やかな割合で下がる。この期間が、寛解期として特定される。約9年後、生存曲線は、横ばいとなり、PTSDが最も寛解しづらい期である。いくつかの実施形態において、PTSDの急速回復期中の本開示の薬学的組成物の投与は、寛解期中の処置の投与よりも有効である。他の実施形態において、PTSDの寛解期中の本開示の薬学的組成物の投与は、持続期中の投与よりも有効である。いくつかの実施形態において、本開示に係るPTSDの処置は、PTSDの急速回復期にある被験体において行われる。他の実施形態において、本開示に係るPTSDの処置は、PTSDの寛解期にある被験体において行われる。必要に応じて、本開示に係るPTSDの処置は、PTSDの持続期にある被験体に対して行われる。ある特定の実施形態において、PTSDを処置するための方法は、PTSDを引き起こす外傷性イベントを処置開始の9年またはそれ未満以内に経験した被験体にシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物を投与する工程を含む。外傷性イベントと処置開始との間の時間が短いほど、処置の有効性は高まる。本開示のいくつかの態様において、処置は、外傷性イベントから1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年または9.5年以内に患者に投与される。
本開示のいくつかの態様において、PTSDの発症は、ASDを処置することによって予防される。ASD症状の開始は、一般に、ASDを引き起こす外傷性イベントの直後(例えば、30分以内または最大数日以内もしくは最大数週間以内)に生じる。その後、それらの症状は通常、次第に深刻になる。その症状の重症度が、約4週間を超えて持続する場合、その被験体は、PTSDと診断され得る。ASDは、感情の麻痺、不穏状態、不安、易怒性、集中力の問題、フラッシュバックおよび睡眠障害をはじめとした、PTSDと同じ症状の多くを共有する。しかしながら、ASDは、通常、感情の途絶、喜びを感じることが困難な状態、一時的な健忘症、離人症および現実感消失などの解離症状をより伴う。これらの解離症状は、被験体が外傷性イベントを完全に処理することを妨げる役割を果たすことがあり、被験体の回復プロセスを邪魔することがあると考えられている。理論に拘束されることを望むものではないが、ASDを引き起こす外傷性イベントから可能な限り早い介入によって、ASDに罹患している一部の患者が最も悪化したPTSDに陥ることが予防され得る。
本開示のある特定の態様において、ASDに罹患している患者においてPTSDの発症を予防する方法が提供される。PTSDの発症は、PTSDまたはASDを引き起こす外傷性イベントを経験した後すぐに、処置を必要とする被験体を処置することによって予防され得る。外傷性イベントと処置開始との間の時間を短くすることによって、処置の有効性を高めることができる。本開示のいくつかの態様において、処置は、外傷性イベントの4週間以内、好ましくは、外傷性イベントの当日中、外傷性イベントの1日、1週間、2週間、3週間または4週間以内に、開始される。ある特定の態様において、この「即座の」処置によって、PTSDまたはASDを引き起こす外傷性イベントを経験した被験体のPTSDまたはASDの発症が予防される。本開示のいくつかの態様において、外傷性イベントは、判定基準Aの外傷性イベントと分類され得る。
別の態様において、本開示は、判定基準Aの外傷性イベントを含むASDを引き起こす外傷性イベントを経験した被験体における急性ストレス障害(ASD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための方法に関し、その方法は、治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物をその被験体に投与する工程を含み、その被験体は、処置開始の1ヶ月±5日未満前または1ヶ月±5日前に外傷性イベントを経験した被験体である。
いくつかの態様において、本開示の薬学的組成物は、舌下、頬側、経口、坐剤、静脈内、筋肉内、皮下、吸入、鼻腔内、薄膜、経皮、非経口、直腸または膣投与のために製剤化されている。いくつかの態様において、薬学的組成物は、精神療法または環境的介入と併用して(連続的にまたは同時に)投与される。精神療法としては、疑似体験療法、眼球運動による脱感作と再処理療法、身体療法、認知行動療法およびエコセラピーが挙げられるがこれらに限定されない。
いくつかの実施形態において、シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンの薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物は、塩基性化剤をさらに含む。本明細書中で使用されるとき、「塩基性化剤」とは、粘膜表面近くの液体の局所的なpHを高める作用物質または物質のことを指す。本開示において使用され得る塩基性化剤の例としては、リン酸二水素カリウム(一リン酸塩、リン酸二水素カリウム、KHPO)、リン酸水素二カリウム(リン酸二カリウム、リン酸水素二カリウム、KHPO)、リン酸三カリウム(KPO)、リン酸二水素ナトリウム(リン酸一ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、NaHPO)、リン酸水素二ナトリウム(リン酸二ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、NaHPO)、リン酸三ナトリウム(NaPO)、炭酸水素塩または炭酸塩、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、TRIS緩衝剤、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、ホウ酸塩、水酸化物、ケイ酸塩、硝酸塩、溶解アンモニア、本発明の組成物および方法において有用な化合物(例えば、シクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩)を含む溶液のpHを上げるいくつかの有機酸の共役塩基(ビカーボネートおよびスルフィドを含む)が挙げられるが、これらに限定されない。
本開示のいくつかの態様において、薬学的組成物は、シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンの薬学的に許容され得る塩およびマンニトールを含む共融混合物を含む。共融混合物は、同じ成分で構成されている他の任意の組成物より低い温度で融解する単一の化学組成を有する、化学的化合物または元素の混合物である。共融混合物を含む組成物は、共融組成物として知られており、その融解温度は、共融温度として知られている。
いくつかの実施形態において、本開示の方法は、必要としている被験体にシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物を投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、被験体に投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の治療有効量は、約0.1mg〜約30mg/日、約1〜約20mg/日、約10mg/日未満、約5mg/日未満、約5.6mg/日または約2.8mg/日である。それより高いまたは低い用量も企図される。ある特定の実施形態において、被験体に投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量は、約0.1mg〜約50mg/日である。いくつかの実施形態において、被験体に投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量は、約0.5および約30mg/日である。いくつかの実施形態において、被験体に投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量は、約1mg〜約20mg/日である。
いくつかの態様において、本開示の方法は、必要としている被験体にアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物を投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、被験体に投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の治療有効量は、約0.1mg〜約90mg/日、約1〜約60mg/日、約30mg/日未満、または約15mg/日未満である。それより高いまたは低い用量も企図される。ある特定の実施形態において、被験体に投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量は、約0.1mg〜約150mg/日である。いくつかの実施形態において、被験体に投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量は、約0.5〜約30mg/日である。いくつかの実施形態において、被験体に投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量は、約1mg〜約60mg/日である。
本開示のいくつかの態様において、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩は、PTSDまたはASDの症状をさらに軽減し得る1つまたはそれを超える作用物質と併用して投与される。これらの作用物質は、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩と連続的にまたは同時に投与され得る。シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩とともに投与され得る作用物質の例としては、アルファ−1−アドレナリンレセプターアゴニスト、ベータ−アドレナリンアンタゴニスト、抗痙攣薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤またはセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な選択的セロトニン再取り込み阻害剤またはセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤としては、ブプロピオン、シタロプラム、デスベンラファキシン、デュロキセチン、エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、ミルナシプラン、パロキセチン、セルトラリン、トラゾドンおよびベンラファキシンが挙げられるが、これらに限定されない。例示的な抗痙攣薬としては、カルバマゼピン、ガバペンチン、ラモトリジン、オクスカルバゼピン(oxcarbazepine)、プレガバリン、チアギャビン、トピラマートおよびバルプロエートが挙げられるが、これらに限定されない。例示的なアルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニストとしては、プラゾシンが挙げられるが、これに限定されない。
いくつかの実施形態において、舌下投与用の本開示の薬学的組成物を調製する際、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩は、1つまたはそれを超える固体または液体の不活性成分と組み合わされて、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤、スプレー剤または他の好適な舌下剤形を形成し得る。例えば、いくつかの態様において、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩は、少なくとも1つの薬学的に許容され得るキャリア(例えば、溶媒、充填剤、結合剤、保湿剤、崩壊剤、溶解遅延剤、吸収促進剤、湿潤剤 吸収剤または滑沢剤)と組み合わされ得る。他の態様において、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩は、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、マンニトールまたはデンプンと組み合わされ、従来の打錠方法によって錠剤に形成される。本願における使用に適した薬学的組成物は、例えば、WO2013188847(参照により本明細書に援用される)に記載されている。
1つの態様において、本開示は、PTSDまたはASDおよび関連症状の処置または予防を必要とする被験体におけるPTSDまたはASDおよび関連症状を処置または予防する方法に関し、その方法は、
a)シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物をその被験体に毎日投与する工程;
b)処置の有効性を処置の経過中に定期的に評価する工程;
c)有効性が低下したら、処置を中止する工程;
d)処置中止の4週間後に処置を再開する工程
を含み、工程(a)〜(d)は、1回またはそれを超えて繰り返され得る。
本開示のある特定の態様において、薬学的組成物は、間欠投与スケジュールに基づいて被験体に投与される。薬学的組成物は、約4±2週間という第1の投与期間にわたって毎日投与され得、その後、患者が処置を受けない約4±2週間という第2の中止期間が続く。投与期間および中止期間は、1回またはそれを超えて繰り返され得る。他の態様において、薬学的組成物は、中止期間なしで被験体に投与される。薬学的組成物の間欠投与は、長期間の後に処置の有効性の低下を経験する被験体にとって有益であり得る。
本開示のいくつかの態様において、開示される処置の有効性は、処置開始時の被験体のベースライン状態と比べた、その被験体の、DSM−5準拠のPTSD臨床診断面接尺度(CAPS−5)スコアに基づいて評価される。症状に、無し(0)から極度(4)に及ぶ重症度の等級が割り当てられる。各症状に対するスコアを合計して、全体的なCAPS−5スコアが得られる。処置経過中に被験体のCAPS−5スコアが低下することは、処置が有効であることを示唆する。いくつかの実施形態において、処置の有効性は、処置開始の1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間および/または12週間後に計測される。被験体のベースラインスコアからの約5±3点の低下が、有効な処置を示す。あるいは、処置の有効性は、PTSDまたはASDの重症度を測定するための当該分野で一般的な他の尺度またはスコアを用いて計測され得る。これらの尺度としては、臨床全般印象−改善度(CGI−I)尺度、シーハン障害尺度(SDS)、変化に関する患者の全般的印象尺度(PGIC)、ベックうつ指標−II尺度、ダビッドソン外傷尺度、解離性体験尺度およびPTSDチェックリスト(PCL)が挙げられるが、これらに限定されない。これらの尺度は、処置開始時の被験体のベースライン状態と処置開始後とを比較して使用されるべきである。スコアの改善は、処置が有効であることを示唆する。
いくつかの実施形態において、処置の有効性は、被験体に対する間欠投薬スケジュールを判断するために使用され得る。いくつかの実施形態において、PTSDまたはASDの処置またはそれらの発症の予防を必要とする被験体におけるPTSDまたはASDを処置する方法またはそれらの発症を予防する方法は、投与スケジュールにおける中止点(すなわち、有効性の低下)を決定するために処置の経過にわたって処置の有効性を定期的にモニタリングする工程を含む。有効性は、被験体が薬学的組成物を1日1回投与される期間にわたって毎週、1週間おきに、または毎月計測され得る。処置の有効性が低下した場合、処置を約4±2週間中止し、次いで、処置が有効であると決定された期間と対応する期間にわたって、または好ましくは、前述同様に有効性をモニタリングすることによって、処置を再開する。
PTSDを処置するための治療投与量を決定する方法
1つの態様において、本開示は、PTSDまたはASDを処置するためのシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の治療投与量を決定する方法に関し、その方法は、
a)PTSDに罹患している被験体から好適な細胞サンプルまたは組織サンプルを得る工程;
b)前記被験体のCYP1A2、CYP2D6およびCYP3A4遺伝子型を識別して、その患者が、高シクロベンザプリン代謝遺伝子型を有するかを決定する工程;
c)被験体の病歴を喫煙歴について評価する工程
を含み、
被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有する場合、その被験体に投与されるシクロベンザプリンの用量は、約5mg/日を超え;
被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有しない場合、その被験体に投与されるシクロベンザプリンの用量は、約5.6mg/日またはそれ未満である。
別の態様において、本開示は、PTSDまたはASDを処置するためのアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の治療投与量を決定する方法に関し、その方法は、
a)PTSDに罹患している被験体から好適な細胞サンプルまたは組織サンプルを得る工程;
b)前記被験体のCYP1A2、CYP2D6およびCYP3A4遺伝子型を識別して、その患者が、高アミトリプチリン代謝遺伝子型を有するかを決定する工程;
c)被験体の病歴を喫煙歴について評価する工程
を含み、
被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有する場合、その被験体に投与されるアミトリプチリンの用量は、11mg/日を超え;
被験体が、工程(b)または(cにおいて識別された基準のうちの少なくとも1つを有しない場合、その被験体に投与されるアミトリプチリンの用量は、11.2mg/日またはそれ未満である。
本開示のいくつかの態様において、投与するシクロベンザプリンまたはアミトリプチリンの有効量を選択するために、シトクロムCYP1A2、CYP2D6およびCYP3A4遺伝子型を特定する薬理ゲノミクス検査を用いて、ある特定の被験体によるシクロベンザプリンまたはアミトリプチリンの代謝が予測され得る。被験体にこれらのシトクロムの異なる対立遺伝子が存在することは、異なる速度でのシクロベンザプリンまたはアミトリプチリンの代謝に関与し得る。シクロベンザプリンを迅速に代謝すると識別された対立遺伝子を有する被験体の場合、約5.0〜30mg/日という範囲内のより高い用量のシクロベンザプリンが投与される。例えば、約5.0〜20mg/日または約10.0〜30.0mg/日または約20.0〜30.0mg/日。シクロベンザプリンをよりゆっくり代謝すると識別された対立遺伝子を有する被験体の場合、約5.6mg/日またはそれ未満といったより低い用量(例えば、約0.1〜5.0mg/日または約1.0〜3.0mg/日または約3.0〜5.6mg/日)のシクロベンザプリンが投与される。アミトリプチリンを迅速に代謝すると識別された対立遺伝子を有する被験体の場合、約11.0〜90mg/日という範囲内のより高い用量のアミトリプチリンが投与される。例えば、約11.0〜60mg/日または約20.0〜60.0mg/日または約40.0〜60.0mg/日。アミトリプチリンをよりゆっくり代謝すると識別された対立遺伝子を有する被験体の場合、約11.2mg/日またはそれ未満といったより低い用量(例えば、約1.0〜11.2mg/日または約1.0〜9.0mg/日または約3.0〜11.2mg/日)のアミトリプチリンが投与される。
喫煙歴または様々な薬剤の使用は、被験体のシクロベンザプリン代謝またはアミトリプチリン代謝にさらに影響し得る。例えば、喫煙は、CYP1A2の強い誘導物質であり、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールおよびネビラピンなどの薬剤は、CYP3A4の強い誘導物質である。被験体が、喫煙歴またはこれらの薬剤のいずれか1つの使用歴を有する場合、その被験体がシクロベンザプリンを代謝する能力が変化し得る。
被験体が、CYP1A2、CYP3A4またはCYP2D6を遮断する薬剤の使用歴を有する場合、その被験体のシクロベンザプリン代謝またはアミトリプチリン代謝は、さらに影響され得る。CYP1A2を遮断する薬剤としては、アルテミシニン、アタザナビル、シメチジン(climetidine)、シプロフロキサシン、エノキサシン、エチニルエストラジオール、フルボキサミン、メキシレチン、タクリン チアベンダゾールおよびジロートンが挙げられるがこれらに限定されない。被験体が、これらの薬剤のいずれか1つの使用歴を有する場合、その被験体がシクロベンザプリンまたはアミトリプチリンを代謝する能力が変化し得る。
喫煙歴を有する被験体は、現在も喫煙しているか、または少なくとも1年間、もしくは少なくとも2年間、もしくは少なくとも3年間、もしくは少なくとも4年間、もしくは少なくとも5年間、もしくは少なくとも10年間喫煙してきた被験体である。
本開示のいくつかの態様において、遺伝薬理学検査、ならびに被験体の喫煙歴ならびにカルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールおよびネビラピンなどの薬剤の使用(us)歴を別々にまたは組み合わせて用いることにより、被験体に投与するシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の投与量を決定することができる。CYP3A4、CYP1A2もしくはCYP2D6のいずれか1つの高シクロベンザプリン代謝遺伝子型に対応する対立遺伝子または喫煙歴もしくはカルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールおよびネビラピンをはじめとした他の薬剤の使用歴を有する被験体の場合、その被験体に投与されるシクロベンザプリンの用量は、5mg/日を超える。高代謝遺伝子型または喫煙歴もしくは他の薬剤の使用歴を有しない被験体の場合、その被験体に投与されるシクロベンザプリンの用量は、5.6mg/日またはそれ未満である。
以下の実施例は、本願の代表として示される。これらの実施例は、本開示の範囲を限定すると解釈されるべきでなく、これらおよび他の等価な実施形態は、本開示、図面ならびに添付の実施形態および態様に照らせば明らかになるだろう。
実施例1.シクロベンザプリン舌下製剤TNX−102SL
TNX−102SLは、シクロベンザプリン塩酸塩(活性成分)とD−マンニトールとの共融混合物を含む舌下製剤である。この製剤は、二カリウム塩も含む。表1は、TNX−102SL錠の具体的な組成を示している。
Figure 2021534192
実施例2.PTSDの処置に対するTNX−102SLの有効性
12週間、多施設、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照、一定用量の2つの治験(P201およびP301)を、舌下シクロベンザプリン製剤(TNX−102SL)の有効性および安全性を調べるために行った。両治験が、2001年以降の兵役中に受けたPTSD DSM−5判定基準Aの外傷;2ヶ月以上、抗うつ薬を使用していないこと;他の向精神薬を使用していないまたは休薬していたことを要求した。両治験が、深刻な自殺リスク(意思または計画;1年以内の企図);6ヶ月以内の物質使用障害(SUD);生涯の双極性障害、精神病性障害、強迫性障害または反社会性パーソナリティ障害を除外した。
上記治験は、12週間の処置経過にわたって舌下シクロベンザプリン製剤(TNX−102SL、5.6mg)で処置された被験体とプラセボを投与された被験体との間の、DSM−5準拠のPTSD臨床診断面接尺度(CAPS−5)によって計測される、ベースラインからのPTSD症状の重症度の変化を解析した。処置の有効性および安全性を評価するために、この試験に参加した被験体に2週間、4週間、8週間および12週間後に問診した。
試験の<9年前および>9年前の指標外傷を用いたサブグループの解析
TNX−102SLによる処置の有効性は、軍事衝突の外傷から経過した時間の長さに関係すると見出された(図1〜3)。詳細には、処置の有効性は、TNX−102SLによる処置開始の約9年未満前に外傷を経験していた患者において最も高く、その効果は、外傷からの時間が短いほど急激に高まる。治験開始の約9年超前に外傷を経験していた患者は、処置から有意な恩恵を受けたことを示さなかった。例えば、図6に示されているように、処置開始の109ヶ月(約9年)未満前または109ヶ月(約9年)前にPTSDを引き起こす外傷を経験した患者では、処置の4週間後にCAPS−5スコアがプラセボと比べて平均して6.6点低下した(p値=0.008)。逆に、図9に示されているように、処置開始の109ヶ月(約9年)超前に外傷を経験していて4週間の処置を受けた被験体は、プラセボと比べてCAPS−5スコアの有意な改善を示さなかった(p値=0.287)。P301治験におけるTNX−102SLによる処置開始の約9年未満前に外傷を経験した被験体の寛解率は、P201治験において観察された寛解率と似ており、外傷からの時間の中央値は、約6年であった(図15)。
本開示に係る処置の有効性と指標外傷からの時間の長さとの関係性は、外傷性イベント後、速やかにシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を被験体に投与することが、ASDに罹患している被験体およびPTSDの予防にとって有用であることを示している。図4に示されているように、外傷性イベントを経験した後、より早く処置を受けた被験体は、外傷性イベントと処置開始との間に長い空白時間がある被験体と比べて、処置の4週間後にCAPS−5スコアを大きく低下させた。
安全性
治験P301またはP201では、重大かつ予想外の有害事象(AE)は無かった。表1を参照のこと。観察された全身性のAEは、承認済みの経口シクロベンザプリン製品ラベルに記載されているものと一致した。口の知覚鈍麻(舌/口のしびれ)について同様の重症度および発生率が、TNX5.6mgの試験において報告されている(P301において37%;P201において36%)。
Figure 2021534192
投与部位反応を有した参加者の後ろ向き解析
TNX−102SLは、口内で迅速に崩壊し、シクロベンザプリンの経粘膜吸収をもたらす舌下錠である。プラセボよりも多くTNX−102SL処置群において生じたいくつかの局所的な投与部位反応としては、口のしびれ(ON、口の知覚鈍麻)、口の刺痛(OT、口の知覚異常)および顕著な味覚(NT)が挙げられる。ON事象は、通常、軽度かつ一過性(通常、<60分)であり、処置中断につながることはまれである。ON/OT/NTの経験は、体系的に誘発されず、報告が一定しないことがある。ON/OT/NT事象は、一時的であり、まれにしか観察されない。また、ON有害事象の比率は試験で一貫していた。
ON/OT/NT事象の可能性を潜在的な盲検解除について調べるために、ON/OT/NT事象を経験したかまたはしなかったか(+または−)で個体をグループ分けした。P201およびP301において、ON/OT/NT事象の経験は、いくつかの事後解析に基づくと処置の効果と相関するとみられるが、その他では相関しないようである。P201では、TNX−102SL 5.6mg mITT集団において見られた−4.5点という改善(p=0.053)に対して、TNX−102SL 5.6mg ON/OT/NT+サブグループは、−6.9点という改善を示した(p=0.037)。
ON/OT/NT−サブグループは、数値的に小さい低下であった(−1.8点;p=0.523)。しかしながら、図12に見られるように、P201では、持続性の寛解率(8週間後と12週間後の両方において合計<11のCAPS−5)は、ON/OT/NT+サブグループとON/OT/NT−サブグループとの間で似ていた。P301では、mITT集団の−1.0点という変化(p=0.602)に対して、ON/OT/NT+サブグループは、−5.5点というCAPS−5の改善を示した(p=0.010)。P301のON/OT/NT−サブグループは、CAPS−5の+1.5点という変化で、改善しなかった(p=0.505)。P301では、ON/OT/NT+グループは、≦9年のサブサンプルでは処置応答と相関するとみられる(−13.4点)が、>9年のサブサンプルでは相関しないとみられる(−0.6点)。このサブグループは、処置応答を示すと予想され得るので、ON/OT/NT+であった>9年のサブサンプルにおいて応答が無いことは、処置応答が、単に盲検解除効果(舌下製剤によって引き起こされる)に起因しなかったであろうことを示す。まとめると、これらの知見は、ON/OT/NT事象が、P201のmITT集団またはP301の≦9年サブグループにおけるTNX5.6mgに対して観察された応答を説明しなかったという解釈を裏付ける。
軍事関連のPTSDにおける現実感消失に対するTNX−102SLの処置効果
P201試験の解析によって、TNX−102SL 5.6mgが、軍事関連のPTSDにおけるCAPS−5総スコアを改善することによって解離性サブタイプにおける現実感消失症状に対して有効な処置であることが証明された(図13)。これらの結果から、TNX−102SLは、現実感消失者の睡眠を改善し、ゆえに質の悪い睡眠に関連する症状(過覚醒および悲惨な夢)を低減したことが示唆される。これにより、全体的なCAPS−5スコアが低下し、有意な結果が得られた。
実施例3
喫煙歴を有する被験体のシクロベンザプリン代謝
シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の治療投与量の決定は、治療の全体的な有効性にとって重要である。治療投与量は、被験体の喫煙歴および他の薬剤の使用歴をはじめとした種々の因子に影響され得る。本開示の1つの態様において、喫煙歴を有する被験体は、TNX−102SLによる処置に対する応答が低かった。図5に示されているように、処置の4週間後、喫煙歴を有する被験体(下)は、プラセボを投与された被験体と比べてCAPS−5スコアを低下させた。しかしながら、これは、喫煙歴を有しない被験体(上)よりも程度が小さかった。さらに、処置に対する被験体の応答は、最終的には、プラセボと比べてそれぞれ処置の8および12週間後に平らになった。喫煙は、CYP1A2の強い誘導物質であると知られている。理論に拘束されることを望むものではないが、これは、シクロベンザプリンならびにアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の代謝の増大に寄与する可能性があり、これは、被験体内の有効な定常状態レベルのシクロベンザプリンまたはアミトリプチリンの維持において極めて重要な役割を果たす。
シクロベンザプリン代謝およびアミトリプチリン代謝に対するCYP3A4誘導物質の効果
シクロベンザプリンもしくはアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の代謝に対して喫煙が及ぼすとみられる有害な影響に鑑みて、他の薬剤もシクロベンザプリン代謝またはアミトリプチリン代謝に対して同様の影響を及ぼすかを決定するために、それらの薬剤の効果を評価する。カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール、ネビラピンなどの薬剤が、CYP3A4の強い誘導物質であると知られている。理論に拘束されることを望むものではないが、これは、喫煙と同様に、シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンの代謝に悪影響を及ぼし得る。カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールまたはネビラピンの使用歴を有し、PTSDまたはASDに罹患している被験体に、TNX−102SL 5.6mgを12週間にわたって1日1回投与する。処置を開始したら、処置の有効性を2週間毎に評価する。12週目の終わりまでに処置応答が現れないかまたは少なくとも1つの症状の寛解をもたらさない場合、シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンの用量を増加させる。その高用量の有効性も同様に2週間毎に評価する。
シクロベンザプリン代謝またはアミトリプチリン代謝の増大に対してCYP3A4誘導物質が及ぼす影響と同様に、CYP1A2、CYP2D6およびCYP3A4を遮断する薬剤の使用により、シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンの代謝速度が低下し得る。CYP1A2を遮断する薬剤としては、アルテミシニン、アタザナビル、シメチジン(climetidine)、シプロフロキサシン、エノキサシン、エチニルエストラジオール、フルボキサミン、メキシレチン、タクリン チアベンダゾールおよびジロートンが挙げられる。これらの薬剤のいずれか1つの使用歴を有する被験体の場合、その被験体に投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の用量は、1日あたり約5.6mg未満または約5.6mgである。同様に、患者が、CYP1A2、CYP2D6およびCYP3A4を遮断する薬剤の使用歴を有する場合、その被験体に投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の用量は、1日あたり約11.2mg未満または約11.2mgである。
Figure 2021534192

Claims (75)

  1. 外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状の処置の開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体における外傷後ストレス障害(PTSD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための医薬を製造するための、治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物の使用。
  2. 急性ストレス障害(ASD)または1つもしくはそれを超えるその症状の処置の開始の1ヶ月未満前または1ヶ月前に外傷性イベントを経験した被験体における急性ストレス障害(ASD)または1つもしくはそれを超えるその症状を処置するための医薬を製造するための、治療有効量のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物の使用。
  3. 前記外傷性イベントが、判定基準Aの外傷性イベントである、請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記医薬が、1日1回投与するための医薬である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
  5. 前記処置が、4週間を超えない、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
  6. ASDの前記処置が、前記被験体におけるPTSDおよびその関連症状の発症を軽減する、請求項2または請求項2に従属する請求項3〜5のいずれか1項に記載の使用。
  7. シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、遊離塩基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
  8. シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、その薬学的に許容され得る塩である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
  9. 前記医薬が、舌下、頬側、経口、坐剤、静脈内、筋肉内、皮下、吸入、鼻腔内、経皮、非経口、直腸または膣投与のために製剤化されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。
  10. 前記医薬が、舌下投与のために製剤化されている、請求項9に記載の使用。
  11. 前記医薬が、塩基性化剤を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。
  12. 前記塩基性化剤が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、TRIS緩衝剤、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸二ナトリウムおよびクエン酸三ナトリウムからなる群より選択される、請求項11に記載の使用。
  13. 前記処置の有効性が、前記処置開始と前記外傷性イベントとの間の時間が短くなるほど高まる、請求項1〜12のいずれか1項に記載の使用。
  14. 投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約50mg/日である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の使用。
  15. 投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.5mg〜約30mg/日である、請求項14に記載の使用。
  16. 投与されるシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1mg〜約20mg/日である、請求項15に記載の使用。
  17. 投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約150mg/日である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の使用。
  18. 投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1.0mg〜約90mg/日である、請求項17に記載の使用。
  19. 投与されるアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約3mg〜約60mg/日である、請求項18に記載の使用。
  20. 前記医薬が、アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニスト、ベータ−アドレナリンアンタゴニスト、抗痙攣薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤およびセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤からなる群より選択される化合物との連続投与または同時投与のための医薬である、請求項1または2に記載の使用。
  21. 前記アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニストが、プラゾシンである、請求項20に記載の使用。
  22. 前記選択的セロトニン再取り込み阻害剤が、セルトラリン、パロキセチン、フルオキセチン、シタロプラムまたはエスシタロプラムである、請求項20に記載の使用。
  23. 前記医薬が、処置経過中に精神療法的介入と併用して投与するための医薬である、請求項1または2に記載の使用。
  24. PTSDの前記症状の少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、請求項1または請求項1に従属する請求項3〜5もしくは7〜23のいずれか1項に記載の使用。
  25. PTSDの前記症状が、侵入症状、回避症状、認知症状および気分症状、覚醒症状および反応性症状、入眠困難、易怒性、集中困難、過覚醒ならびに持続的な過剰驚愕反応からなる群より選択される、請求項24に記載の使用。
  26. ASDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、請求項2または請求項2に従属する請求項3〜23のいずれか1項に記載の使用。
  27. ASDの前記症状が、再体験症状、回避症状、覚醒症状、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒、持続的な過剰驚愕反応、自分がどこにいるのか分からないといった感覚、および自分が体の外にいるような感覚からなる群より選択される、請求項26に記載の使用。
  28. 前記医薬が、PTSDの急速回復期、寛解期または持続期に投与するための医薬である、請求項1に記載の使用。
  29. PTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状の処置または予防を必要とする被験体におけるPTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状を処置または予防するための医薬を製造するための、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物の使用であって、前記処置は、
    a)前記被験体に前記医薬を毎日投与する工程;
    b)前記処置の有効性を前記処置の経過中に定期的に評価する工程;
    c)前記有効性が低下したら、前記医薬の投与を中止する工程;
    d)前記処置中止の4週間後に前記医薬の投与を再開する工程
    を含み、工程(a)〜(d)は、1回またはそれを超えて繰り返され得る、使用。
  30. PTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状の処置または予防を必要とする被験体におけるPTSD、ASDまたは1つもしくはそれを超えるその関連症状を処置または予防するための医薬を製造するための、シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物の使用であって、前記処置は、
    a)前記被験体に前記医薬を毎日投与する工程;
    b)約4週間後に前記投与を中止する工程;
    c)前記投与を中止した約4週間後に前記投与を再開する工程
    を含み、工程(a)〜(c)は、1回またはそれを超えて繰り返され得る、
    使用。
  31. 前記処置または予防が、PTSDの処置または予防であり、前記被験体が、前記処置開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体である、請求項29または30に記載の使用。
  32. 前記処置の有効性が、前記処置を始めた後、少なくとも約2週間毎に計測される、請求項31に記載の使用。
  33. 前記処置の有効性が、前記被験体の、DSM−5準拠のPTSD臨床診断面接尺度(CAPS−5)スコアに基づいて評価される、請求項32に記載の使用。
  34. 前記薬学的組成物中の前記シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、前記シクロベンザプリン遊離塩基またはアミトリプチリン(amitrptyline)遊離塩基である、請求項29〜33のいずれか1項に記載の使用。
  35. 前記薬学的組成物中の前記シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンが、薬学的に許容され得るシクロベンザプリン塩または薬学的に許容され得るアミトリプチリン塩である、請求項29〜33のいずれか1項に記載の使用。
  36. 前記医薬が、舌下に、頬側に、経口的に、坐剤で、静脈内に、筋肉内に、皮下に、吸入で、鼻腔内に、薄膜で、経皮的に、非経口的に、直腸に、または膣に投与される、請求項29〜35のいずれか1項に記載の使用。
  37. 前記医薬が、舌下に投与される、請求項36に記載の使用。
  38. 前記薬学的組成物が、塩基性化剤を含む、請求項29〜37のいずれか1項に記載の使用。
  39. 前記塩基性化剤が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、TRIS緩衝剤、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸二ナトリウムおよびクエン酸三ナトリウムからなる群より選択される、請求項38に記載の使用。
  40. 前記処置の有効性が、前記処置開始と前記外傷性イベントとの間の時間が短くなるほど高まる、請求項29〜39のいずれか1項に記載の使用。
  41. 前記医薬の中のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約50mg/日である、請求項29〜40のいずれか1項に記載の使用。
  42. 前記医薬の中のシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.5mg〜約30mg/日である、請求項41に記載の使用。
  43. 前記医薬の中のシクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1mg〜約20mg/日である、請求項42に記載の使用。
  44. 前記医薬の中のアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約0.1mg〜約150mg/日である、請求項29〜40に記載の使用。
  45. 前記医薬の中のアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約1.0mg〜約90mg/日である、請求項44に記載の使用。
  46. 前記医薬の中のアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の量が、約3mg〜約60mg/日である、請求項45に記載の使用。
  47. 前記医薬が、アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニスト、ベータ−アドレナリンアンタゴニスト、抗痙攣薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤およびセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤からなる群より選択される化合物と併用した連続投与または同時投与のための医薬である、請求項29または30に記載の使用。
  48. 前記アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニストが、プラゾシンである、請求項47に記載の使用。
  49. 前記選択的セロトニン再取り込み阻害剤が、セルトラリン、パロキセチン、フルオキセチン、シタロプラムまたはエスシタロプラムである、請求項47に記載の使用。
  50. 前記医薬が、処置経過中に精神療法的介入と併用して投与される、請求項29または30に記載の使用。
  51. 前記処置または予防が、PTSDの処置または予防であり、PTSDの前記症状の少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、請求項29〜50のいずれか1項に記載の使用。
  52. PTSDの前記症状が、侵入症状、回避症状、認知症状および気分症状、覚醒症状および反応性症状、入眠困難、易怒性、集中困難、過覚醒ならびに持続的な過剰驚愕反応からなる群より選択される、請求項51に記載の使用。
  53. 前記被験体が、判定基準Aの外傷を経験した被験体である、請求項29または30に記載の使用。
  54. 前記判定基準Aの外傷が、ASDまたはその症状をもたらす、請求項53に記載の使用。
  55. ASDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、請求項54に記載の使用。
  56. ASDの前記症状が、再体験症状、回避症状、覚醒症状、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒、持続的な過剰驚愕反応、自分がどこにいるのか分からないといった感覚、および自分が体の外にいるような感覚からなる群より選択される、請求項55に記載の使用。
  57. PTSDまたはASDを処置するためのシクロベンザプリンまたはその薬学的に許容され得る塩の治療投与量を決定する方法であって、前記方法は、
    a)PTSDまたはASDに罹患している被験体から好適な細胞サンプルまたは組織サンプルを得る工程;
    b)前記被験体のCYP1A2、CYP2D6およびCYP3A4遺伝子型を識別して、前記患者が、高シクロベンザプリン代謝遺伝子型を有するかを決定する工程;
    c)前記被験体の病歴を、喫煙歴またはCYP3A4の誘導物質として作用する薬剤の使用歴について評価する工程
    を含み、
    前記被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有する場合、前記被験体に投与されるシクロベンザプリンの用量は、約5mg/日を超え;
    前記被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有しない場合、前記被験体に投与されるシクロベンザプリンの用量は、約5.6mg/日またはそれ未満である、方法。
  58. PTSDまたはASDを処置するためのアミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩の治療投与量を決定する方法であって、前記方法は、
    a)PTSDまたはASDに罹患している被験体から好適な細胞サンプルまたは組織サンプルを得る工程;
    b)前記被験体のCYP1A2、CYP2D6およびCYP3A4遺伝子型を識別して、前記患者が、高アミトリプチリン代謝遺伝子型を有するかを決定する工程;
    c)前記被験体の病歴を、喫煙歴またはCYP3A4の誘導物質として作用する薬剤の使用歴について評価する工程
    を含み、
    前記被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有する場合、前記被験体に投与されるアミトリプチリンの用量は、約11mg/日を超え;
    前記被験体が、工程(b)または(c)において識別された基準のうちの少なくとも1つを有しない場合、前記被験体に投与されるアミトリプチリンの用量は、約11.2mg/日またはそれ未満である、方法。
  59. CYP3A4の誘導物質として作用する前記薬剤が、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールおよびネビラピンから選択される、請求項57または58に記載の方法。
  60. 前記被験体が、前記処置開始の約9年未満前または約9年前に外傷性イベントを経験した被験体である、請求項57または58に記載の方法。
  61. 前記シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩が、薬学的組成物として投与される、請求項57または58に記載の方法。
  62. 前記薬学的組成物が、シクロベンザプリン遊離塩基またはアミトリプチリン遊離塩基を含む、請求項61に記載の方法。
  63. 前記薬学的組成物が、シクロベンザプリンまたはアミトリプチリンの薬学的に許容され得る塩を含む、請求項61に記載の方法。
  64. 前記薬学的組成物が、舌下に、頬側に、経口的に、坐剤で、静脈内に、筋肉内に、皮下に、吸入で、鼻腔内に、薄膜で、経皮的に、非経口的に、直腸に、または膣に投与される、請求項61〜63のいずれか1項に記載の方法。
  65. 前記薬学的組成物が、舌下に投与される、請求項64に記載の方法。
  66. 前記薬学的組成物が、塩基性化剤を含む、請求項61〜65に記載の方法。
  67. 前記塩基性化剤が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、TRIS緩衝剤、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸二ナトリウムおよびクエン酸三ナトリウムからなる群より選択される、請求項66に記載の方法。
  68. 前記シクロベンザプリン、アミトリプチリンまたはその薬学的に許容され得る塩が、アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニスト、ベータ−アドレナリンアンタゴニスト、抗痙攣薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤およびセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤からなる群より選択される化合物と連続的にまたは同時に投与される、請求項57〜67のいずれか1項に記載の方法。
  69. 前記アルファ−1−アドレナリンレセプターアンタゴニストが、プラゾシンである、請求項68に記載の方法。
  70. 前記選択的セロトニン再取り込み阻害剤が、セルトラリン、パロキセチン、フルオキセチン、シタロプラムまたはエスシタロプラムである、請求項68に記載の方法。
  71. 前記薬学的組成物が、処置経過中に精神療法的介入と併用して投与される、請求項61〜70のいずれか1項に記載の方法。
  72. PTSDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、請求項57〜71のいずれか1項に記載の方法。
  73. PTSDの前記症状が、侵入症状、回避症状、認知症状および気分症状、覚醒症状および反応性症状、入眠困難、易怒性、集中困難、過覚醒ならびに持続的な過剰驚愕反応からなる群より選択される、請求項72に記載の方法。
  74. ASDの前記症状のうちの少なくとも1つが、無くなるかまたは回復する、請求項57〜71のいずれか1項に記載の方法。
  75. ASDの前記症状が、再体験症状、回避症状、覚醒症状、睡眠困難、悪夢、易怒性、集中困難、過覚醒、持続的な過剰驚愕反応、自分がどこにいるのか分からないといった感覚、および自分が体の外にいるような感覚からなる群より選択される、請求項74に記載の方法。
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