JP2021533731A - 結腸がんの予測バイオマーカーとしてのl1td1 - Google Patents

結腸がんの予測バイオマーカーとしてのl1td1 Download PDF

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Abstract

本発明は、結腸がんの予後予測マーカーとして1(L1TD1)を含むL1NE−1型トランスポザーゼドメインなどの、バイオマーカーに関する。本発明はまた、結腸がんを予後予測する方法、及び前記方法で使用するためのキットに関する。

Description

本発明は、分子診断の分野に関する。より具体的には、本発明は、結腸がんを予後判定するための手段及び方法に関する。
幹細胞様遺伝子シグネチャーは、様々ながんで検出されており、胚性幹細胞因子OCT4及びNANOGは、様々ながんの種類において腫瘍形成の促進及び予後不良に関連している。
1(L1TD1)を含むLINE−1型トランスポザーゼドメインは、未分化胚性幹細胞の自己複製に必要なRNA結合タンパク質である。最近、L1TD1タンパク質は、ヒト胚性幹細胞(hESC)においてOCT4、NANOG、LIN28、及びSOX2と中心的相互作用ネットワークを形成することが示され、L1TD1の枯渇は、hESCでのOCT4、NANOG、及びLIN28のダウンレギュレーションをもたらした。以前の報告では、OCT4及びNANOGが、様々な種類のがんにおける予後不良と関連していることが示されている。
L1TD1の発現は、胚性幹細胞に加えて、脳及び結腸の他、セミノーマ、胚性腫、髄芽腫、及び結腸腺がんなど、様々ながんで以前に報告されている。L1TD1は、胎児性がん細胞の自己複製に不可欠であり、セミノーマ細胞の増殖を援助することが示されている。興味深いことに、Human Protein Atlasの免疫組織化学データは、L1TD1が結腸がんサンプルのサブセットにおいて高レベルで発現していることを示唆している。さらに、WO 2013/033626及びUS 2010/0292094は、対照レベルよりも高いレベルのL1TD1が、結腸がん、腫瘍性大腸細胞、又は腫瘍状態の発症の素因となる細胞の指標であることを開示している。
結腸がんは、一般的に世界で3番目に多く診断されるがんであり、2012年には140万人の新規症例がある。結腸直腸がんは、最もよく研究されているがんの種類の1つではあるが、予後予測マーカーが不足している。
本発明の目的は、被験者の結腸がんを予後予測するための改善された方法及び手段を提供することである。
この目的は、独立請求項に記載されていることを特徴とする方法、使用、及びキットによって達成される。本発明のいくつかの特定の実施形態は、従属請求項に開示されている。
したがって、本発明は、被験者の結腸がんを予後予測する方法を提供し、この方法は、前記対象から得られたサンプルをL1TD1及びASRGL1発現のレベルについて分析すること、及び分析されたL1TD1及びASRGL1のレベルを対応する対照レベルと比較すること、及び前記比較に基づいて前記結腸がんを予後予測することを含む。結腸がんの予後予測における、L1TD1及びASRGL1の使用も提供する。
さらなる様態では、本発明は、本方法で使用するためのキットを提供し、このキットは、結腸がんを判定される被験者から得られた生物学的サンプルにおける、L1TD1及びASRGL1の発現レベルを特異的に検出できる、1つ以上の試験剤を含む。
本発明のさらなる態様、特定の実施形態、目的、詳細、及び利点は、以下の図面、詳細な説明、及び例に示されている。
以下において本発明を、添付の図面を参照して、好ましい実施形態によってより詳細に説明する。
結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線。曲線は、結腸がん患者のL1TD1発現レベル(高又は低)に基づいた2つのグループの生存データを示す。実線の曲線はL1TD1の発現が高い患者に対応し、点線の曲線はL1TD1の発現が低い患者を表す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。リスクテーブルは、所定の時点でリスクのある患者の数を示す。 結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線。曲線は、結腸がん患者のL1TD1発現レベル(高又は低)に基づいた2つのグループの生存データを示す。実線の曲線はL1TD1の発現が高い患者に対応し、点線の曲線はL1TD1の発現が低い患者を表す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。リスクテーブルは、所定の時点でリスクのある患者の数を示す。 結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線。曲線は、結腸がん患者のL1TD1発現レベル(高又は低)に基づいた2つのグループの生存データを示す。実線の曲線はL1TD1の発現が高い患者に対応し、点線の曲線はL1TD1の発現が低い患者を表す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。リスクテーブルは、所定の時点でリスクのある患者の数を示す。 セミノーマ及び幹細胞のデータセットに基づいて決定された、最も顕著に共発現された20のL1TD1の相互作用パートナーの、スピアマンの順位相関の符号付きP値を示すヒートマップ。(A)セミノーマと幹細胞のデータセットでの共発現、(B)結腸がんのデータセットでの共発現。上位の相互作用パートナーは、L1TD1と前記相互作用パートナーとの間のペアワイズ相関について計算されたスピアマンの順位相関値の降順に基づいて、hESC及びセミノーマデータセットにおける相互作用パートナーを最初にランク付けすることによって選択した。次に、これらのデータセットの最高ランクを、各相互作用パートナーの代表的な統計値として選択した。この最高ランクに基づいて(昇順で)リストにして、20の相互作用パートナーをリストの上位から選択した。スピアマンの順位相関の符号付きP値は、スピアマンの順位相関の1P値に相関の符号を掛けたものとして定義した。 L1TD1を求めて健康な結腸細胞を免疫染色すると、組織化され調節されたL1TD1発現が明らかになることを示す。 結腸直腸腺がんのサンプルを免疫染色すると、高レベルのL1TD1発現が明らかになることを示す。 結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線である。曲線は、結腸がん患者のL1TD1及びASRGL1の発現レベルに基づいた3つのグループ、すなわちL1TD1及びASRGL1のいずれも発現がない患者(実線)、L1TD1のみを発現し、ASRGL1を発現しない患者(破線)、L1TD1及びASRGL1を発現する患者(点線)の生存データを示す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。 結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線である。曲線は、結腸がん患者のL1TD1及びASRGL1の発現レベルに基づいた3つのグループ、すなわちL1TD1及びASRGL1のいずれも発現がない患者(実線)、L1TD1のみを発現し、ASRGL1を発現しない患者(破線)、L1TD1及びASRGL1を発現する患者(点線)の生存データを示す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。 結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線である。曲線は、結腸がん患者のL1TD1及びASRGL1の発現レベルに基づいた3つのグループ、すなわちL1TD1及びASRGL1のいずれも発現がない患者(実線)、L1TD1のみを発現し、ASRGL1を発現しない患者(破線)、L1TD1及びASRGL1を発現する患者(点線)の生存データを示す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。 結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線である。曲線は、結腸がん患者のL1TD1、ASRGL1及びRETNLBの発現レベルに基づいた3つのグループ、すなわちL1TD1、ASRGL1及びRETNLBのいずれも発現がない患者(実線)、L1TD1のみを発現し、ASRGL1及びRETNLBは発現しない患者(破線)、L1TD1、ASRGL1及びRETNLBを発現している患者(点線)の生存データを示す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。 結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線である。曲線は、結腸がん患者のL1TD1、ASRGL1及びRETNLBの発現レベルに基づいた3つのグループ、すなわちL1TD1、ASRGL1及びRETNLBのいずれも発現がない患者(実線)、L1TD1のみを発現し、ASRGL1及びRETNLBは発現しない患者(破線)、L1TD1、ASRGL1及びRETNLBを発現している患者(点線)の生存データを示す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。 結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線である。曲線は、結腸がん患者のL1TD1、ASRGL1及びRETNLBの発現レベルに基づいた3つのグループ、すなわちL1TD1、ASRGL1及びRETNLBのいずれも発現がない患者(実線)、L1TD1のみを発現し、ASRGL1及びRETNLBは発現しない患者(破線)、L1TD1、ASRGL1及びRETNLBを発現している患者(点線)の生存データを示す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。 結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線である。曲線は、L1TD1、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4の発現レベルに基づいた結腸がん患者の3つのグループ、すなわちL1TD1、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4のいずれも発現がない患者(実線)、L1TD1のみを発現し、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4は発現しない患者(破線)、L1TD1、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4を発現している患者(点線)の生存データを示す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。 結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線である。曲線は、L1TD1、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4の発現レベルに基づいた結腸がん患者の3つのグループ、すなわちL1TD1、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4のいずれも発現がない患者(実線)、L1TD1のみを発現し、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4は発現しない患者(破線)、L1TD1、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4を発現している患者(点線)の生存データを示す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。 結腸がんデータセットの無病生存期間を示すカプランマイヤー曲線である。曲線は、L1TD1、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4の発現レベルに基づいた結腸がん患者の3つのグループ、すなわちL1TD1、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4のいずれも発現がない患者(実線)、L1TD1のみを発現し、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4は発現しない患者(破線)、L1TD1、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4を発現している患者(点線)の生存データを示す。x軸は無病生存期間を年単位で示し、y軸は無病生存の確率を示す。
本発明は、結腸がんの予測予後マーカーとしてのL1TD1の種々の態様に関する。したがって、いくつかの様態では、本発明は、前記マーカーの様々な使用、及び結腸がんを予後予測する様々なインビトロ方法に関する。
本発明は、結腸がんを患っている被験者から得られたサンプルにおけるL1TD1の発現の増加が、良好な予後を示すという驚くべき発見に、少なくとも部分的に基づいている。
本発明の過程で、3つの独立した遺伝子発現マイクロアレイデータセット(N=1052)が分析された。研究者らは、L1TD1の高発現が予後不良と関連しているという仮説を立てて、結腸がんにおけるL1TD1の予後的意義の調査に着手した。以前の報告では、髄芽腫及びセミノーマなどの様々な種類のがんにおいて、OCT4及びNANOGと予後不良との関連が示されている。したがって、L1TD1の高発現が、複数の独立した結腸がんデータセットにおいて肯定的な予後と関連していることは驚きであった。
本発見は、L1TD1の高発現が予後不良と関連していることが示された、髄芽腫に関する以前の研究(Santos et al.、2015、Stem Cells Dev.、24(22):2700−8)とは対照的である。理論に制限されることなく、この違いは、L1TD1とその上位20の相互作用パートナー、すなわち質量分析及び免疫共沈降による以前の研究で特定された、OCT4、TRIM71、DPPA4、DNMT3B、LRPPRC、MRPS17、PARP1、RPF2、HSP90AA1、IGF2BP1、DNAJA2、NANOG、ALPL、EIF3B、NCL、LIN28A、NOLC1、CCT8、RRS1、及びSFPQ(表1)の1つ以上との共発現の欠如によって説明され得る(Emani et al.,2015,Stem Cell Reports 4,519−528)。
Figure 2021533731
一方、驚くべきことに、L1TD1の遺伝子発現が、結腸がんにおける他のいくつかの遺伝子の発現と相関していることがわかった。これらの遺伝子の上位20は、RETNLB、CLCA1、HEPACAM2、FOXA3、FCGBP、ST6GALNAC1、SPINK4、KIAA1324、KLF4、GMDS、SLITRK6、SERPINA1、LINC00261、ITLN1、MUC2、DEFA5、ASRGL1、SLC27A2、RNF186、及びPCCAである(表2)。
Figure 2021533731
したがって、本発明は、L1TD1の発現レベルに基づいて、被験者における結腸がんを予後予測する方法を提供する。この方法は、前記被験者から得られたサンプルをL1TD1発現のレベルについて分析すること、分析されたL1TD1のレベルを対照レベルと比較すること、及び前記比較に基づいて前記結腸がんを予後予測することを含む。本発明によれば、L1TD1の発現の増加が良好な予後を示す一方、L1TD1の発現の減少又は正常な発現は、予後不良を示す。
いくつかの実施形態では、この方法は、OCT4、TRIM71、DPPA4、DNMT3B、LRPPRC、MRPS17、PARP1、RPF2、HSP90AA1、IGF2BP1、DNAJA2、NANOG、ALPL、EIF3B、NCL、LIN28A、NOLC1、CCT8、RRS1、及びSFPQからなる群から選択される1つ以上の、L1TD1の相互作用パートナーについても前記サンプルを分析することをさらに含み得、L1TD1との共発現の欠如は、良好な予後の指標である。
いくつかのさらなる実施形態では、L1TD1との共発現の欠如が良好な予後、特に無病生存期間の延長の指標である好ましい相互作用パートナーには、OCT4、DNMT3B、NANOG、及びLIN28Aが含まれる。分析される好ましいバイオマーカーの組み合わせには、L1TD1及びOCT4;L1TD1、OCT4及びDNMT3B;L1TD1、OCT4、NANOG及びLIN28A;又はL1TD1、OCT4、DNMT3B、NANOG及びLIN28Aが含まれ、L1TD1と示された相互作用パートナーとの間の共発現の欠如が、良好な予後の指標である。
代わりに、又は加えて、本方法は、RETNLB、CLCA1、HEPACAM2、FOXA3、FCGBP、ST6GALNAC1、SPINK4、KIAA1324、KLF4、GMDS、SLITRK6、SERPINA1、LINC00261、ITLN1、MUC2、DEFA5、ASRGL1、SLC27A2、RNF186、及びPCCAからなる群から選択される遺伝子によってコードされる、1つ以上のバイオマーカーについても前記サンプルを分析することをさらに含み得、L1TD1との共発現が、良好な予後の指標である。本発明で使用するための好ましいバイオマーカーの組み合わせの非限定的な例には、以下が含まれる。
Figure 2021533731
いくつかの実施形態では、L1TD1と共発現された場合、良好な予後を示す特に強力なバイオマーカーは、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4の組み合わせを含む。したがって、本発明で使用するための好ましいバイオマーカーの組み合わせには、L1TD1とASRGL1、RETNLB及びSPINK4の少なくとも1つとの組み合わせ、特にASRGL1と組み合わせたL1TD1、ASRGL1及びRETNLBと組み合わせたL1TD1、ならびにASRGL1、RETNLB及びSPINK4と組み合わせたL1TD1が含まれる。
本発明のいくつかの実施形態では、特にL1TD1と共発現された場合に良好な予後を示すバイオマーカーは、RETNLB、FOXA3、SPINK4、DEFA5及びRNF186からなる群から選択される遺伝子によってコードされる、1つ以上のバイオマーカーを含む。上記のものに加えて、好ましいバイオマーカーの組み合わせの非限定的な例には、以下が含まれる。
Figure 2021533731

Figure 2021533731

Figure 2021533731
本発明はまた、被験者における結腸がんを予後予測する方法を提供し、前記方法は、L1TD1、RETNLB、CLCA1、HEPACAM2、FOXA3、FCGBP、ST6GALNAC1、SPINK4、KIAA1324、KLF4、GMDS、SLITRK6、SERPINA1、LINC00261、ITLN1、MUC2、DEFA5、ASRGL1、SLC27A2、RNF186、及びPCCAからなる群から選択される遺伝子によってコードされる1つ以上のバイオマーカーの発現レベルについて、前記被験者から得られたサンプルを分析すること、上記の1つ以上の分析されたバイオマーカーのレベルと対照レベルとを比較すること、及び前記比較に基づいて前記結腸がんを予後予測することを含む。好ましくは、前記1つ以上のバイオマーカーの発現増加は、良好な予後の指標である。本発明で使用するための好ましいバイオマーカー及びバイオマーカーの組み合わせの非限定的な例には、上記に列挙されたものに加えて、以下が含まれる。
Figure 2021533731
本明細書で使用される場合、「予後」という用語は、疾患の予想される経過又は臨床転帰を指し、「予後判定する」、「予後予測」、「予後を判定する」などの表現は、結腸がんの将来の進行の予測を指す。
本明細書で使用される場合、「良好な予後」及び「肯定的な予後」という用語は、疾患の転帰の中央値、又は予後不良の被験者の生存期間と比較して、例えば、全生存期間の延長、無病生存期間の延長、無再発生存期間の延長、又は無増悪生存期間の延長など、統計的に有意な生存期間の延長が見込まれることを指す。
本明細書で使用される場合、「予後不良」という用語は、全生存期間、無病生存期間、無再発生存期間又は無増悪生存期間の短縮など、良好な予後の被験者と比較して統計的に有意な生存期間の短縮が見込まれることを指す。
本発明によれば、結腸がんが予後予測される被験者から得られた生物学的サンプルの、結腸がんの予後に関連するL1TD1の検出されたレベルに基づいて予後予測が実施される。これはまた、予後の最終的な判定がされず、さらなる検査が必要である場合を含むことを意味する。そのような実施形態では、この方法は、それ自体では被験者の結腸がんの予後を判定するものではないが、さらなる検査が必要であるか、又は有益であることを示すことができる。したがって、本方法は、予後の最終的な判定のために、1つ以上の他の方法と組み合わせることができる。そのような他の方法は、当業者によく知られており、結腸内視鏡検査、生検、腫瘍の分子特性評価、コンピュータ断層撮影スキャン、磁気共鳴画像法、及び陽電子放出断層撮影スキャン、がん胎児性抗原(CEA)のレベルのモニタリングを含むが、これらに限定されない。本発明と組み合わせて使用できる追加の予測マーカーには、RAS(KRAS及びNRAS)突然変異、BRAF突然変異、腫瘍の分子プロファイリング、腫瘍の染色体安定性の検査(マイクロサテライト安定性(MSS)及びマイクロサテライト不安定性(MSI))が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「被験者」という用語は、ヒト、ならびに家畜、ペット、及びスポーツ用動物などの飼育動物など、哺乳動物を指す。そのような動物の例には、ネコ及びイヌなどの肉食動物、ならびにウマなどの有蹄動物が含まれるが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、「被験者」及び「個体」という用語は、交換可能である。
本明細書で使用される場合、「サンプル」という用語は、生物学的サンプル、典型的には臨床サンプルを指し、例えば、血液、限定されないが、末梢血、血清、血漿、尿、及び唾液を含むその他の体液、ならびに生検標本、特にがん細胞を含むものなどの固形組織サンプルを包含する。特定の実施形態では、血清又は血漿サンプルなどの血液サンプルは、本方法で使用される最も好ましいサンプルタイプである。一般に、分析されるサンプルを被験者から入手することは、本予後判定方法の一部ではない。
「サンプル」という用語は、調達後に適切な方法、例えば、これらに限定されないが、遠心分離、濾過、沈殿、透析、クロマトグラフィー、試薬による処理、洗浄、又は細胞集団などサンプルの特定の成分の濃縮などで操作又は処理されたサンプルも含む。
本明細書で使用される場合、「バイオマーカー」及び「マーカー」という用語は交換可能であり、対照被験者、例えば予後不良の結腸がんを患う被験者から採取された比較可能なサンプルと比較して、良好な予後の結腸がんを患う被験者から採取されたサンプルに示差的に存在する分子を指す。したがって、本バイオマーカーは、結腸がんの経過の可能性に関する情報を提供し、結腸がんの肯定的な予後と関連している。「本バイオマーカー」という用語は、上記の任意の個々のバイオマーカー、好ましくはL1TD1、又はそれらの任意のバイオマーカーの組み合わせを指す。したがって、この用語は、L1TD1だけでなく、L1TD1と、上記に設定されたその相互作用パートナーの1つ以上との組み合わせ、及び/又はL1TD1と共発現される、上記のバイオマーカーの1つ以上との任意の組み合わせも包含する。
本明細書において、「レベル」という用語は、バイオマーカーに適用される場合、「量」及び「濃度」という用語と互換的に使用され、バイオマーカーの絶対量又は相対量を指すことができる。
本明細書で使用される場合、「対照」という用語は、既知の結腸がんの病歴を有する、又は病歴を有しない対照被験者又は対照被験者のプールから得られた比較可能なサンプルを指し得る。適切な対照被験者には、明らかに健康であり、したがって結腸がんの兆候を示さない個体が含まれる。いくつかの実施形態では、好ましい対照被験者は、予後不良の結腸がんを有する個体又は個体のプールである。さらなるいくつかの実施形態では、良好な予後の結腸がんを有する被験者又は被験者のプールは、適切な対照被験者として利用され得る。単一の予後判定方法では、複数のタイプの対照を使用することが有益な場合がある。
「対照」という用語は、上記の単一の対照被験者又は対照被験者のプールに由来し、結腸がんの予後の指標である所定の閾値又は対照値も指し得る。適切な閾値又は対照値を決定するための統計的方法は、当業者には容易に明らかであり、統計的に検証された閾値又は対照値は、様々な形態をとることができる。例えば、統計的に検証された閾値は、中央値又は平均などの単一のカットオフ値にすることができる。あるいは、統計的に検証された閾値は、低リスク、中リスク、及び高リスクグループなどのグループに均等に(又は不均等に)分けることができ、低リスクグループは、進行性結腸がんの可能性が最も低い個体であり、高リスクグループは、生存期間の短い、進行性結腸がんを発症する可能性が最も高い個体である。さらに、閾値は、絶対値であっても相対値であってもよい。しかしながら、分析されたバイオマーカーのレベルに絶対値が使用される場合、閾値も絶対値を基にする。同じことが相対値にも当てはまり、比較可能でなければならない。いくつかの実施形態では、バイオマーカーレベルは、関連する対照と比較される前に、標準的な方法を使用して正規化される。
いくつかの実施形態では、年齢、人口統計学的特徴、及び/又は疾患状態などが同じである被験者を、比較可能な対照サンプルを取得するため、又は統計的に検証された閾値を決定するための適切な対照被験者として利用することができる。
患者サンプルにおける分析されたバイオマーカーのレベルは、対照値が所定の値であるか、又は予後判定方法実施時に対照サンプルから得られた値であるかに関係なく、1つ以上の単一対照値又は1つ以上の対照値範囲と比較することができる。患者サンプル及び対照におけるバイオマーカーレベルの差異の有意性は、標準的な統計手法を使用して評価できる。本発明のいくつかの実施形態では、分析されたバイオマーカーレベルと陰性対照レベルとの間の統計的に有意な増加は、患者が統計的に検証された陰性対照値に匹敵するバイオマーカーレベルを有する個体よりも、良好な予後を有する可能性が高いことを示す。このような場合、バイオマーカーレベルの増加は、結腸がんの良好な予後の指標である。他方、分析されたバイオマーカーレベルと陰性対照レベルとの間の統計的に有意な非増加は、患者が良好な予後を有する可能性が低いこと、又は患者が不良な予後を有することを示す。さらに、分析されたバイオマーカーレベルと陽性対照レベルとの間の統計的に有意な非増加は、患者が良好な予後を有する可能性が高いことを示している。
本明細書で使用される場合、「結腸がんの良好な予後の指標」のような表現は、少なくともいくつかの実施形態では、バイオマーカーを指し、信頼水準を最低95%に設定するルーチンの統計的方法を使用して、そのバイオマーカーが、良好な転帰の結腸がんを有する被験者において転帰不良の被験者よりも著しく頻繁に、又は高いレベルで見られるような結腸がんの予後徴候である。好ましくは、良好な予後の指標である予後バイオマーカーは、結腸がんに関わる生存期間が延長された被験者の少なくとも80%に見られ、結腸がんに関わる生存期間が短縮された被験者の10%未満に見られる。より好ましくは、良好な予後の指標である予後バイオマーカーは、結腸がんに関わる生存期間が延長された被験者の少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、又はそれ以上に見られ、結腸がんに関わる生存期間が短縮された被験者の10%未満、8%未満、5%未満、2.5%未満、又は1%未満に見られる。
本明細書で使用される場合、「レベルの増加」という用語は、関連する対照と比較した、サンプル中のバイオマーカーの量の増加を指す。前記増加は、当技術分野で知られている標準的な方法に従って定性的及び/又は定量的に決定することができる。「増加した」という用語は、任意のレベルでの増加を含むが、より具体的には、関連する対照と比較して約10%〜約250%の増加を指す。いくつかの実施形態では、バイオマーカーは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも100%、少なくとも110%、少なくとも120%、少なくとも130%、少なくとも140%、少なくとも150 %、160%、少なくとも170%、少なくとも180%、少なくとも190%、少なくとも200%、少なくとも250%、又はそれ以上増加する。いくつかの実施形態では、「レベルの増加」という用語は、バイオマーカーのレベル又は量が、関連する対照と比較して、統計的に有意に増加していることを指す。
本明細書で使用される場合、「非増加」又は「正常」という用語は、検出又は分析されたバイオマーカーレベルが、関連する対照サンプル又は所定の閾値と比較して本質的に同じか、又は本質的に変化しないことを指す。
いくつかの実施形態では、予後予測は、被験者から得られた1つ以上の連続サンプルの分析に基づいて、例えば、予後の変化を検出してもよく、結腸がんの特定の治療又は治療の組み合わせに対する反応の予測又はモニタリングを含んでもよい。そのような場合、予後判定方法は、同じ被験者から異なる時点で得られた少なくとも2つのサンプルを分析及び比較することを含む。連続サンプルの数及び間隔は、必要に応じて変動してもよい。得られた評価結果の差異は、結腸がんの進行の指標として、又は適用された治療もしくは治療の組み合わせの有効性もしくは無効性の指標として機能する。
いくつかの実施形態では、結腸がんを予後予測する本方法は、例えば、解剖学的部位、組織学的サブタイプ、Tステージ(浸潤)、Nステージ(局所リンパ節転移)、Mステージ(遠隔転移)、円周縁(直腸のみ)、直腸間膜完全性(mesorectal intactness)(直腸のみ)、ネオアジュバント治療に対する組織学的反応(直腸のみ)、血管浸潤、リンパ管浸潤、神経周囲浸潤、グレード、腫瘍発芽、穿孔に基づく腫瘍のモニタリング又は特性評価を含み得る。また、画像化(コンピュータ断層撮影スキャン、磁気共鳴画像法、及び陽電子放出断層撮影スキャン)による、進行又は治療に対する反応のモニタリング、及び循環腫瘍マーカーの分析なども想定されている。
個体の結腸がんを予後予測する本方法は、個体の結腸がんリスク又は結腸がんへの進行を判定、予測、又はモニタリングするためだけでなく、結腸がんの新しい治療法をスクリーニングするためにも使用され得る。候補薬物又は介入療法が、予後不良の被験者のL1TD1の発現レベルを陽性対照の発現レベル近くまで、又は良好な予後の結腸がんを有する個体の発現レベル近くまで上げることができるか否かを評価するために、L1TD1が使用され得る、と想定される。さらに、L1TD1の発現レベルの非増加に基づいて結腸がんの予後が不良であると特定された個体は、結腸がんの新しい治療薬又は他の介入療法の特定を目的とした臨床試験の対象として利用できる。したがって、L1TD1は、臨床試験のために個体を層別化するためにも使用され得る。
いくつかの実施形態では、結腸がんを有する被験者における結腸がんを予後予測する本方法は、治療的介入をさらに含み得る。一旦被験者が、疾患の所定の転帰の可能性を有すると特定されると、その被験者は、化学療法などの適切な治療的介入を受けてもよい。そのような実施では、本発明はまた、それを必要とする被験者における結腸がんを治療する方法として処方され得、この方法は、上記のような結腸がんを予後予測すること、及び1つ以上の適切な化学療法剤を前記被験者に投与することを含む。
本バイオマーカーのいずれか1つの発現レベルは、様々な技術によって決定され得る。特に、核酸レベルでの発現は、当技術分野で周知の方法を使用して、RNA、好ましくはmRNA又は当該バイオマーカーを表す任意の他のRNA種の量を測定することによって決定され得る。適切な方法の非限定的な例には、デジタルPCR及びリアルタイム(RT)定量又は半定量PCRが含まれる。これらの方法に適したプライマーは、当業者が容易に設計することができる。
本バイオマーカーのいずれか1つの発現レベルを核酸レベルで決定するためのさらなる好適な技術には、蛍光活性化セルソーティング(FACS)及びin situハイブリダイゼーションが含まれるが、これらに限定されない。
RNA、好ましくはmRNA又は当該バイオマーカーを表す他の任意のRNA種の量を測定するその他の非限定的な方法には、トランスクリプトーム法、特にDNAマイクロアレイが含まれる。一般に、測定するのがmRNAの量である場合、試験サンプル及び対照mRNAサンプルを逆転写及び標識して、cDNAプローブを生成する。次に、プローブは、固体支持体上に固定化された相補的核酸配列にハイブリダイズされる。配列は、配列の各メンバーの順番及び位置がわかるように構成される。標識されたプローブと特定の配列メンバーとのハイブリダイゼーションは、プローブが由来するサンプルがその遺伝子を発現していることを示す。市販のマイクロアレイシステムの非限定的な例には、Affymetrix Gene Chip(商標)及びIllumina BeadChipが含まれる。
さらに、例えば次世代シーケンシング(NGS)によるバルクRNAシーケンシング、シングルセルRNAシーケンシング又はcDNAシーケンシングも、本バイオマーカーのいずれか1つの発現レベルの測定に使用され得る。
必要に応じて、RNA、好ましくはmRNA、当該バイオマーカーを表す他の任意のRNA種の量を、ノーザンブロット分析などの従来のハイブリダイゼーションベースの分析、及びマスサイトメトリーによって決定又は測定してもよい。
当該バイオマーカーをコードする遺伝子の活性の調節の変更は、例えばクロマチン免疫沈降とそれに続くシーケンシングもしくは定量的PCRによるヒストン修飾分析など、エピジェネティック分析によって、又は当該バイオマーカーの遺伝子間調節部位もしくは遺伝子領域における、例えば重亜硫酸塩シーケンシング又はキャプチャベースの方法による、DNAメチル化レベルの定量によって決定することができる。
当業者には容易に明らかであるように、本バイオマーカーのいずれか1つの発現レベルをタンパク質レベルで判定するために、様々な技術を使用することができる。好適な方法の非限定的な例には、例えば相対及び絶対定量試薬用等圧タグ(iTRAQ)、ならびにラベルフリー分析などの質量分析ベースの定量的プロテオミクス技術、ならびに選択反応モニタリング(SRM)質量分析、及びその他のターゲットプロテオミクスの技術が含まれる。また、タンパク質マーカーのレベル又は量は、例えば、イムノアッセイ(ELISA又はLUMINEX(登録商標)など)、ウエスタンブロッティング、分光光度法、酵素アッセイ、紫外線アッセイ、速度論的アッセイ、電気化学的アッセイ、比色アッセイ、比濁アッセイ、原子吸収アッセイ、フローサイトメトリー、マスサイトメトリー、又はそれらの任意の組み合わせによって測定され得る。さらなる好適な分析技術には、これらに限定されないが、高速/圧力液体クロマトグラフィー(HPLC)などの液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、核磁気共鳴分光法、関連する技術、ならびにそれらの組み合わせ及びハイブリッド、例えば、タンデム液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)が含まれる。
本開示は、被験者における結腸がんの予後予測のためのインビトロキットにも関する。キットは、本方法の任意の実施又はその実施形態において使用され得る。少なくとも、キットは、1つ以上の本バイオマーカー、好ましくは少なくともL1TD1を検出できるか、又はその発現レベルを測定できる、1つ以上の試験剤又は試薬を含む。
いくつかの実施形態では、キットは、プライマーのペア及び/又はL1TD1に特異的なプローブを含み得る。当業者は、適用される技術の特定の要件を考慮に入れて、好適なプライマー及び/又はプローブを容易に設計することができる。キットは、プローブとヌクレオチド分子、例えば試験サンプルにおいてL1TD1を表すmRNA又はcDNAなどとのハイブリダイゼーションを検出するための手段、ならびに/又はプライマーのペアを使用することによって、試験サンプルにおいてL1TD1を表すヌクレオチド分子を増幅及び/もしくは検出するための手段をさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、キットは、上記の開示に従って、L1TD1又はL1TD1の相互作用パートナーと共調節される1つ以上の遺伝子を検出するための、1つ以上の試験剤又は試薬をも含み得る。
キットの他の選択できる構成要素には、区分化された担体手段、1つ以上の緩衝液(例えば、ブロック緩衝液、洗浄緩衝液、基質緩衝液など)、他の試薬、陽性又は陰性対照サンプルなどが含まれる。
キットはまた、本開示の任意の方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータ可読媒体を含み得る。
技術が進歩するにつれて、本発明の概念が様々な方法で実施され得ることは当業者には明らかであろう。本発明及びその実施形態は、以下に記載される例に限定されず、特許請求の範囲内で変動し得る。
材料及び方法
マイクロアレイデータセット
未加工のマイクロアレイデータセットは、Gene Expression Omnibus(GEO)からダウンロードした。合計1052の臨床サンプルを含む3つの結腸がん遺伝子発現マイクロアレイデータセットを分析した。非腫瘍起源(すなわち正常組織)、又は関連する生存情報の欠落のいずれかのために、124個のサンプルを生存分析から除外せざるを得なかった(928個のサンプルが残存)。使用したデータセットの概要を表3に示す。さらに、2つのセミノーマ及び1つの幹細胞遺伝子発現マイクロアレイデータセットを分析して、L1TD1とその相互作用パートナーとの共発現を評価した(表1)。幹細胞データセット「hESC1」が均質なhESCデータセットではなく、10個のhESC、49個の人工多能性幹細胞、5個のがん細胞株、及び6個の非がん性体細胞株からのサンプルで構成されたことは、注目に値する。
表3−調査で使用されたデータセットの概要
この表は、GEO登録番号を、これらの個々のデータセットに言及するために使用されるエイリアス名、マイクロアレイプラットフォーム、及び分析で使用されるサンプルの数と共に記載する。
Figure 2021533731
遺伝子発現分析
Affymetrixプローブのプローブ強度測定値を含むCELファイルは、Bioconductorパッケージ「SCAN.UPC」のUniversal exPression Code(UPC)正規化方法、及びBioconductorパッケージ「affy」のRobust Multiarray Average(RMA)正規化方法を使用して正規化した。UPC正規化方法は、特定の遺伝子が特定のサンプルで発現される確率を表す、0.0〜1.0のスコアを与える。UPCスコアを使用して、すべてのデータセットのサンプルをL1TD1の発現状態に基づき、L1TD1高(UPC>=0.60)及びL1TD1低(UPC<0.60)として分類した。プローブ「219955_at」は、この調査で使用されたAffymetrixプラットフォームの両方(HGU133 plus 2.0、及びHG−U133A)に存在したため、L1TD1の定量化のプライマリープローブとして選択した。RMAは、正規化されたlog2強度値を与える。RMAで正規化された遺伝子発現値を使用して、遺伝子間のペアワイズ相関を計算した。
マイクロアレイデータの生存分析
無病生存期間は、Rパッケージ「survival」に実装されているカプランマイヤー法を使用して各データセットで分析し、生存曲線は、Rパッケージ「survminer」を使用してプロットした。ログランク検定を使用して、2つのL1TD1グループ(高L1TD1及び低L1TD1)間の生存率を比較した。生存時間及び生存状態に関する完全な情報を備えた合計928個のサンプルが、分析に含まれた。
結果
結腸がん患者のサブセットは、L1TD1を高レベルで発現する
本発明者らの結果は、結腸がん患者の26.7%が高L1TD1グループに分類されることを示し、これは、Human Protein Atlasから入手できる免疫組織化学データと一致する(表4)。しかしながら、結腸がんにおける高L1TD1サンプルの割合は、セミノーマ(48.6%及び50.0%)及びhESC(88.6%)と比較して低かった(表4)。
表4−L1TD1の発現が高いサンプルの割合
表は、この調査で使用された様々なデータセットでのL1TD1発現状態に基づくサンプルの分類を示す。結腸がんのデータセットについては、完全な生存情報を備える腫瘍サンプルのみを考慮した。
Figure 2021533731
高レベルのL1TD1は、無病生存期間の延長に関連する
3つの結腸がんデータセットからの、関連する生存情報を備える928個のサンプルのカプランマイヤー分析により、L1TD1の高い結腸がんグループは、L1TD1発現がない/低いグループと比較して無病生存期間が長いことが明らかになった(図1A−図1C)。差異は、3つのデータセットすべてにおいて有意であった(P<0.05)。
L1TD1のインタラクトームは、結腸がんで共発現されない
L1TD1の既知の相互作用パートナー[L1TD1の311の相互作用パートナーは、本発明者らの以前の出版物(Emani、Narva et.al.、Stem Cell Reports、2015)において、質量分析及び共免疫沈降を使用して決定した]の、結腸がんでのL1TD1の異なる予後挙動における潜在的な役割を調べるために、スピアマンの順位相関行列は、L1TD1及びその相互作用パートナーの発現レベルの間で計算した。セミノーマ及び幹細胞データセットにおいて、L1TD1とその上位20の相互作用パートナーとの間で高い正の相関(相関値>0.5及びP<0.0001)が確認された(図2A)。逆に、3つすべての結腸がんデータセットでは、これらの遺伝子とL1TD1との間の相関は見られなかった(図2B)。
結腸がんでL1TD1と共発現する遺伝子
さらに、結腸がん患者において、L1TD1と共発現した他の遺伝子を特定した。結腸がんのデータセットごとに、スピアマンの順位相関スコアの降順に基づいて遺伝子をランク付けした(最良の遺伝子が最低のランクとなる)。各遺伝子について、3つのデータセット中の最高ランク(最悪ランク)を最終ランクとして採用した。リストは、各遺伝子の最高ランクを昇順でソートし、上位20の遺伝子を選択した(表5)。
表5−結腸がんデータセットにおいてL1TD1と正に相関する上位20の遺伝子
相関の統計的有意性は、偽発見率(FDR)の値範囲に対応する円を使用して表示する。上位の遺伝子は、L1TD1と各遺伝子との間のペアワイズ相関のスピアマン順位相関スコアに基づいて、結腸がんデータセットごとにマイクロアレイデータセット内のすべての遺伝子を個別にランク付けすることによって選択した。次に、結腸がんデータセットでの最高ランクを、各遺伝子の代表的統計値として選択した。この最高ランクに基づいてリストを順序付け(昇順)、リストの上位から20の遺伝子を選択した。
Figure 2021533731
以下の表6は、結腸がんでL1TD1と共発現する上位20の遺伝子を、個別に試験した場合の、結腸がん患者の生存への影響を示すP値と共に記載する。5つの遺伝子、すなわちSPINK4、RETNLB、ASRGL1、CLCA1及びFCGBPは、3つのデータセットのうち2つにおいて統計的に有意であった。
Figure 2021533731
上位20の共発現遺伝子(表2に記載)のいずれも、3つのデータセットすべてにおいて、結腸がんの独立した予後マーカーとしてL1TD1よりも優れてはいないが、5つの遺伝子、すなわちSPINK4、RETNLB、ASRGL1、CLCA1、FCGBPは、3つの結腸がんデータセットのうち少なくとも2つで、統計的に有意な(P<0.05)生存への影響を与えた。この追加情報をサンプルの層別化のために追加すると、L1TD1+ASRGL1、L1TD1+ASRGL1+RETNLB、及びL1TD1+ASRGL1+RETNLB+SPINK4など、L1TD1単独よりもさらに良好な生存が予測されるL1TD1と共発現遺伝子との組み合わせが特定された。(図4A−図6C)。
3つのデータセットにおけるこれらの組み合わせのパフォーマンスを、加重ランクを使用して互いに比較して、組み合わせの優先順位を決定した。最初に、3つのデータセットでL1TD1単独よりもパフォーマンスが優れた各データセットの組み合わせに、より低いランク(つまり、1=最良)を与えた。3つのデータセットのランクを使用して、加重ランクを計算し(加重=データセット内のサンプル数/調査のサンプル総数(928))、組み合わせのパフォーマンスを要約した。これらの結果に基づいて、マーカーの組み合わせL1TD1+ASRGL1+RETNLBが最良のパフォーマンスを示し、次にマーカーの組み合わせL1TD1+ASRGL1が続き、次にマーカーの組み合わせL1TD1+ASRGL1+RETNLB+SPINK4が続いた。
考察
この研究では、L1TD1が結腸がんの肯定的な予後マーカーであるという、説得力のある根拠が見つかった(図1A−図1C)。1052人の結腸がん患者を含む3つの遺伝子発現データセットからの、928個のサンプルの生存分析によってこれを実証した。しかしながら、ASRGL1と、ASRGL1及びRETNLBと、又はASRGL1、RETNLB及びSPINK4の発現の増加と組み合わせたL1TD1の発現の増加は、無病生存期間延長のさらに強力な指標であった。
L1TD1の発現は、胚性幹細胞、脳、及び結腸に非常に特異的であることが以前に報告されている(図3A)。これらに加えて、L1TD1は、セミノーマ、胚性腫、髄芽腫、及び結腸腺がんでも発現することが報告されている(図3B)。結腸がん細胞でのL1TD1の高レベルな発現によって、結腸がんにおけるL1TD1の高発現が予後と関連している可能性がある、という仮説に至った。以前の報告では、髄芽腫やセミノーマなど、様々な種類のがんにおけるOCT4及びNANOGと予後不良との関連が示されている。興味深いことに、本発明者らの結果は以前の研究とは対照的であり、結腸がんでは、L1TD1の高発現が、より良好な予後に関連していることを示唆している。
様々ながんにおけるL1TD1特有の役割を調査する試みで、L1TD1と一般に知られた相互作用パートナーとの共発現を調査した。hESC及びセミノーマとは異なり、L1TD1は、結腸がんでは相互作用パートナーと共発現しないことを発見した(図2)。これは、L1TD1の相互作用パートナーが、対照的な予測転帰に関与する可能性を示している。これは、髄芽腫の最近の研究によってさらに裏付けられ、L1TD1の高発現と臨床転帰の不良との関連、及びL1TD1とその相互作用パートナーであるOCT4との間の顕著な共発現が示されている。同時に、これらの調査結果は、L1TD1とその相互作用パートナーとの共発現は、攻撃的で有害な表現型が現れるのに必要であるかもしれないことを示唆している。胚性幹細胞因子が、その相互作用パートナーとの強い共発現の有無を考慮して、対照的ながんの転帰をもたらすことが示されたのは、これが初めてである。
3つの臨床結腸がんデータセットからの遺伝子発現データの分析は、特にASRGL1、RETNLB、及びSPINK4から選択されるさらなるバイオマーカーと組み合わせて、結腸がんの良好な予後のマーカーとしてL1TD1を支持する有望な根拠をもたらした。

Claims (10)

  1. 被験者の結腸がんを予後予測する方法であって、
    被験者から得られたサンプルを、1(L1TD1)及びイソアスパルチルペプチダーゼ/L−アスパラギナーゼ(ASRGL1)を含むLINE−1型トランスポザーゼドメインの発現レベルについて分析することと、
    分析されたL1TD1及びASRGL1のレベルを、それぞれの対照レベルと比較することと、
    比較に基づいて結腸がんを予後予測することとを含み、
    L1TD1及びASRGL1の発現の増加が、良好な予後の指標である上記方法。
  2. 前記サンプルを、レジスチン様ベータ(RETNLB)のレベルについて分析することをさらに含み、L1TD1及びASRGL1との共発現が良好な予後の指標である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記サンプルを、セリンプロテアーゼ阻害剤カザール型4(SPINK4)のレベルについて分析することをさらに含み、L1TD1、ASRGL1及びRETNLBとの共発現が良好な予後の指標である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記サンプルを、CLCA1、HEPACAM2、FOXA3、FCGBP、ST6GALNAC1、KIAA1324、KLF4、GMDS、SLI−TRK6、SERPINA1、LINC00261、ITLN1、MUC2、DEFA5、SLC27A2、RNF186、及びPCCAからなる群から選択される遺伝子によってコードされる1つ以上のバイオマーカーについても分析することをさらに含み、L1TD1、ASRGL1、RETNLB及びSPINK4との共発現が良好な予後の指標である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記サンプルを、OCT4、TRIM71、DPPA4、DNMT3B、LRPPRC、MRPS17、PARP1、RPF2、HSP90AA1、IGF2BP1、DNAJA2、NANOG、ALPL、EIF3B、NCL、LIN28A、NOLC1、CCT8、RRS1、及びSFPQからなる群から選択される1つ以上のバイオマーカーについて分析することをさらに含み、L1TD1との共発現の欠如が良好な予後の指標である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記サンプルが、末梢血サンプル、血清サンプル、血漿サンプル、尿サンプル、唾液サンプル、及び組織サンプルからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 個体の結腸がんのリスク又は結腸がんの進行を判定、予測又はモニタリングし、臨床試験用に個体を層別化し、及び結腸がんの新しい治療法をスクリーニングするための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 結腸がんを予後予測するための請求項1〜5のいずれか一項に定義されるバイオマーカーの組み合わせの使用。
  9. 請求項1に記載の方法で使用するためのキットであって、結腸がんを予後予測される被験者から得られた生物学的サンプルにおける、L1TD1及びASRGL1の発現レベルを特異的に検出できる1つ以上の試験剤を含む上記キット。
  10. 請求項2〜5のいずれか1つに記載のバイオマーカー及び/又は表1もしくは表2に記載の遺伝子から選択される遺伝子の1つ以上の発現レベルを特異的に検出できる、1つ以上の試験剤をさらに含む請求項9に記載のキット。
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