本発明の注射器アセンブリは、薬物又は他の物質を患者に注射するための針又はカニューレを有する注射器を指す。針及びカニューレという用語は、本明細書では互換的に使用され、対象の注射部位に挿入するための鋭い端部を有する薄い管状部材を指す。遠位方向は注射部位に向かう方向であり、近位方向は反対方向である。軸方向は、針及びニードルハブの長手方向軸に沿った、又はそれに平行な方向を指し、半径方向は、軸方向に垂直な方向を指す。
成人の皮内層の厚さは一般に約2〜3mmであるため、皮内注射の深さは皮膚の外面から測定して約3mm以下の範囲になる。皮下層の厚さは、患者の年齢、性別、ボディマスインデックス(BMI)、注射が行われる体の部分によって異なる。皮下領域は、約7mm〜約15mmの平均厚さを有する。インスリンは、好ましくは皮下領域に送達される。注射器アセンブリは、例えば3mm以下の深さなど、選択された深さまで針の貫通の深さを制御するように構成される。
注射器アセンブリは、注射方法及び患者への薬物の注射方法での使用に適している。好ましい実施形態の上記の説明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明を限定するものと見なされるべきではない。本開示は、当業者が、本発明の範囲から逸脱することなく、記載された本発明の変形を実施できるようにすることを意図している。本明細書及び特許請求の範囲における本明細書の数値限定は、「約」という修飾語句によって限定されると理解され、同等の結果をもたらす小さな逸脱は本発明の範囲内である。一実施形態又は独立請求項に関連して開示された特徴又は従属請求項の制限は、本発明の範囲から逸脱することなく、別の実施形態又は異なる独立請求項と組み合わせてもよい。
注射器アセンブリは、薬物などの物質を患者の選択された深さに導入すると同時に、物質を注射器に充填又は吸引するのを容易にするのに十分な針の長さを提供するように構成される。図1から図7を参照すると、注射器アセンブリ10は、注射器バレル12及び針シールドアセンブリ20を含む。注射器バレルは、近位端14及び遠位端16を有する。近位端14は、注射器アセンブリに含まれる物質を分配するためのストッパーを有する可動プランジャを受け入れる開放端を有する。説明を容易にするために、プランジャは、注射器を充填し、注射器の内容物を分配するために注射器バレル内で軸方向にスライドするための既知の構成を有するが、図面には示されていない。
針ハブは、既知の方法で針18を支持するために、注射器バレル12の遠位端16にある。針18は、患者の皮膚を貫通し、物質を患者に送達するための距離だけ、針ハブから軸方向に延びる。針ハブは、注射器の遠位端と一体的に形成するか、又は注射器バレル12の遠位端に結合するための別個の部材として構成することができる。針シールドアセンブリ20は、針ハブ上に適合し、針18が針シールドアセンブリを通って延びるようにする。針シールドアセンブリ20は、摩擦嵌合又は締まりばめによってニードルハブに取り付けることができる。
示される実施形態における針シールドアセンブリ20は、本体22と、注射器及び本体22の長手方向軸に対して軸方向及び回転方向に本体22上を移動する可動なシールド24とを有する。本体22は、注射器バレル12で形成することができ、又は注射器バレル12の端部又は針ハブに結合される別個のアダプタユニットであり得る。示される実施形態では、本体22は、図4に示されるように、針18が本体22を通って延びる注射器及び針ハブの遠位端に適合及び結合するための中央開口部を有する別個のアダプタ部材である。本体22は、近位端28及び遠位端30を有する実質的に円筒形のセクション26を有する。
本体22は、本体22及び注射器上のシールド24を保持するための保持機構32を有する。保持機構32は、シールド部材20と協働するための構成を備えた基部34を有する。示される実施形態における基部34は、本体22の遠位端から、シールド20が格納位置と伸長位置との間を移動することを可能にするのに十分な高さまで延びる。図4に示されるような基部34は、軸方向に延びる少なくとも1つ、典型的には2つの平らな側壁面36と、平らな面36の間に延びる湾曲した又は丸い端面38とで形成される。湾曲面38は、本体22の外寸に実質的に対応する外寸を規定する。平らな面36は、本体22の遠位端の遠位面40と収束する。
支柱42は、本体22から軸方向に延びる。図4に示すように、支柱42は、遠位端面44を備えた実質的に円筒形の構成を有する遠位端部分50を有する。遠位端面44の開口部46は、注射器の遠位端から延びる針18を受け入れる。支柱42は、基部34に隣接する近位端に第1のセクション48を有し、支柱42の遠位端を形成する実質的に円筒形の第2のセクション50を有する。第1のセクション48は、複数の平坦な面52で形成されている。示される実施形態では、第1のセクション48は、六角形を形成する8つの面50を有する。リブ54は、第1のセクション48の各面52の遠位端で支柱42から半径方向外向きに突出している。示される実施形態では、各面52のリブ54は、支柱42の円周の周りに延在し、半径方向外向きの距離だけ延在して、支柱42上にシールド24を保持する。リブ42は、支柱42の長手方向軸に実質的に垂直に延びる底面56と、シールド24が支柱42にスナップすることを可能にするために傾斜した上面58とを有する。
図5を参照すると、シールド24は、底壁62を備えた実質的に円筒形の側壁60を有する。底壁62は、支柱42及び基部34を受け入れるように構成された開口部64を有する。底壁62の開口部64は、シールド24が図2、図3及び図6に示す第1の格納位置から図7に示す第2の伸長位置までの間で摺動する基部34上で軸方向に摺動するための形状及び構成を有している。開口部64は、支柱42上で軸方向にスライドするために、支柱42の平坦面52を補完する内側側縁66を有する。内側縁部66の間の開口部64の幅は、実質的に第1のセクション48の直径に対応し、反対側のリブ54の直径よりも小さい。側壁60は、図7に示されるように、支柱42の遠位端から針18の遠位端の一部を越えてスライドする軸方向の長さを有する。示される実施形態では、側壁60は、ユーザが支柱42上のシールド24を動かすのを助けるために外側に延びるタブ70を有する。タブ70は、示されている実施形態では、シールドの反対側に配置されている。タブは、ユーザがシールドを注射器に対して軸方向及び回転方向に移動できるようにする他の適切な位置に配置することができる。
シールド24は、基部34が底壁62の開口部64内に向けられた状態で支柱42上に配置されている。図3に示されるように、底壁62は、基部34上にシールドを保持するためにリブ54によって捕捉される。シールド24は、底壁62が本体22の遠位面40に接触する格納位置から、底壁62がリブ54の底面に接触する伸長位置まで、基部34上で軸方向にスライドすることができる。側壁60は、針18が格納位置で第1の長さで露出され、側壁60が伸長位置で針の一部を覆う軸方向の長さを有する。針18は、シールド24が格納位置にあるときに注射器を充填及び吸引するために薬物容器の隔壁を通して挿入するのに十分な長さを有する。場合によっては、針の全長が所望の侵入深さよりも長くなることがある。
注射器は、患者に物質を注入する際に使用するための容器から物質を引き抜くためのプランジャを後退させることにより、標準的な方法で充填される。注射器が満たされ、針が容器の隔壁から分離された後、シールド24は、基部34上で軸方向にスライドすることによって、図6に示される伸長位置まで移動することができる。シールド24の側壁60は、シールドが伸長位置にあるとき、針18の露出長さが、シールドが格納位置にあるときの針の露出長さよりも小さくなるように、図7に示すように、針18の近位端が覆われる軸方向の長さを有する。針の露出長さは、シールド24の側壁60の遠位端面と針18の遠位先端との間の針の長さによって定義される。シールド24は、底壁62が基部34の端部を越えてスライドする基部34上の伸長位置に移動し、底壁62は、支柱42の第1のセクション48と整列し、シールドは伸長位置にある。シールドは、支柱42を中心に手動で回転され、底壁62の開口部64の平らな内縁66が、基部34の遠位端面44とリブ54との間に捕捉されて、シールド24を伸長位置に保持する。シールド24の底壁62の真っ直ぐな内縁66は、シールドが伸長位置に動かされたときに、支柱の平坦な表面52に接触する。内側縁66は、平坦な表面52上をスライドするので、隣接する表面52間の角は、シールドが回転するときにラチェット機構を形成し、シールドが移動できない位置にシールドが回転することを触覚又は聴覚的に示す。元の格納位置に戻る。平坦な表面52は、シールド24の角度位置を保持して、シールドが引っ込めることができる元の位置への回転に抵抗する。
図7に示すように、シールド24は、針18の近位端の一部を覆うように伸長位置に移動し、それによって、シールド24の側壁の遠位面を越えて突出する針の露出部分の有効長さを減少させる。針18は、皮膚の表面がシールド24の側壁60の遠位端68に接触する侵入深さまで皮膚を突き刺すことができる。シールド24を、底壁62が基部34の表面40に接触する図7に示される位置に回転させると、針を患者に挿入する際に患者の皮膚に接触するときにシールドが後退するのを防ぐ。示される実施形態では、シールドの遠位面は、支柱42の遠位面44を通り過ぎてスライドして、シールドの開放端内にくぼんだ領域を形成する。支柱の遠位面とシールドの遠位端との間の距離は、くぼみの深さを定義し、シールドが格納位置と伸長位置にあるときの針の露出長さの差に対応する。針18は、図7に示されるように、約3〜4mmの露出長さを有する。針18は、注射器を満たすために隔壁を貫通するのに十分な、支柱42の端部から延びる長さを有する。
別の実施形態では、注射器アセンブリ80及びシールドアセンブリ82が、針84の有効露出長さを減少させるために、図8〜12に示されている。注射器アセンブリ80は、前の実施形態の注射器と同様であり、プランジャを受け入れるための開いた近位端88と、針84を支持する遠位端90とを有する注射器バレル86を含む。示される実施形態における注射器バレルの遠位端90は、実質的に円形の側壁94及び遠位端面96を有する先端92を有する。先端92の側壁は、注射器バレル86の側壁から内側に間隔を置いて配置され、軸方向に面する環状肩部98を形成する。図12の図11に示されるように、針84は、注射器バレル86の先端92から軸方向に延びる。代替の実施形態では、先端92は、針が先端92の開口部を通って延びる注射器バレル又は針ハブに適合する別個の部材であり得る。
シールドアセンブリ82は、注射器バレル86の先端92上の戻り止め102と協働するシールド本体100を含む。シールド100は、先端92に適合して軸方向にスライドし、注射器86及び先端92の長手方向軸に対して横方向にスライドする形状及び構成を有する。シールド100は、図11に示す格納位置にあるときに針84の第1の長さを露出させ、図12に示す伸長位置にあるときに針84の第2の長さを露出させるための軸方向の長さを有する。前の実施形態のように、シールド100が格納位置にあるときの針84の露出された長さは、針84が注射器を満たすための容器の隔壁を貫通することを可能にするのに十分である。露出長さは約7〜8mmである。シールドが伸長位置にあるときの針の露出長さは、約3〜4mmである可能性がある。
図11から図12を参照すると、シールド100は、注射器アセンブリ82の先端92を受け入れるための寸法を有する、シールドの近位端に空洞104を有する。空洞104は、注射器アセンブリの先端92を受け入れるための寸法を有する、図12に示される第1の部分106を有する。第1の部分106は、端面108と、先端92の軸方向長さに実質的に対応する軸方向長さとを有する。第1の部分106は、シールド100が図11に示される格納された第1の位置にあり、シールドが肩部98に接触し、遠位端96が端面108に接触するときに、先端92を受け入れる。針84は、図11に示されるように針開口部110を通って延在し、注射器を満たすのに十分な第1の露出長さを有する。
シールド100内の空洞104は、先端92を受け入れるための第1の部分106に隣接し、第1の部分106の軸方向長さよりも短い軸方向長さを有する第2の部分112を有する。傾斜面114は、第1の部分106と第2の部分112との間に延びる。第2の部分112は、シールドが図12に示される第2の伸長位置にあるときに、シールド100の遠位面96に接触するための、図11に示される端面116を有する。図12に示される位置にあるシールド100は、針84の近位端の一部を覆って、シールド100の遠位面を超えて延びる針の露出部分の有効長を短縮する。図12に示される位置では、針84は、薬剤を患者に送達するために露出した長さを有する。
図10に示されるような針開口部110は、針84を受容し、シールド100が図11に示される位置と図12に示される位置との間を横方向にスライドすることを可能にする幅及び長さを有する。針開口部110は、空洞104と整列しており、注射器バレル86の先端92が針開口部110を通って延びることがないように、空洞104の寸法よりも小さい寸法を有する。
示される実施形態では、シールド100は、針開口部110の長手方向寸法に対応する長さを延在する側壁118を備えた細長い構成を有する。示される実施形態では、側壁118は実質的に真っ直ぐであり、互いに平行である。ガイドスロット120は、先端92上の戻り止め102を受け入れるそれぞれの側壁118に形成される。戻り止め102は、注射器バレル86及び先端92に対するシールド100の軸方向移動及び横方向移動を可能にしながら、注射器バレル86の先端92上の針シールド100を捕捉する。ガイドスロット120は、注射器バレル86に対してシールド100の軸方向に延びる第1のセクション122を有する。第1のセクション122は、空洞104の第1の部分106と第2の部分112との間の軸方向へのシールドの移動の長さに実質的に対応する長手方向の軸方向長さを有する。第2のセクション124は、傾斜部分126によって第1のセクション102に接続されている。第2のセクション124は、第1のセクション122の軸方向に対して横方向に延在し、空洞104及び針開口部110の長手方向の長さを補完する長さを有する。示される実施形態では、戻り止め102は、反対側の側壁118内のそれぞれのガイドスロット120に接続するために、先端92の反対側から延びる。代替の実施形態では、単一の戻り止め及びガイドスロットを提供することができる。
注射器アセンブリ80の使用中、シールド100は、最初に、図11に示される格納位置に配置され、針84は、シールド100の遠位面から突出して、針の第1の露出長さを規定する。針84の露出した長さは、一般に、通常の方法で注射器を充填するためのリザーバ又は容器の隔壁を貫通するのに十分である。注射器バレルを充填した後、注射器バレルを使用する準備ができているリザーバから針を引き抜く。シールド100は、戻り止め102が、ガイドスロット122における、第1のセクション122、傾斜セクション126、及び第2のセクション124内をスライドすることによって、図12に示す伸長位置にシールド100を配向させるように、先端92から軸方向に離れて移動される。シールド100の伸長位置は、針84の露出部分の有効長を減少させる。シールド100は、注射器バレルの長手方向軸に対して横方向に手動で動かされ、戻り止め102は、第2のセクション124において、図12に示される位置にスライドする。戻り止め102を第2の横断面124に配置することにより、シールド100は、軸方向にスライドして格納位置に戻ることが制限される。
図13から図19を参照すると、示されるような注射器アセンブリ130の別の実施形態。注射器アセンブリ130は、注射器アセンブリ130に対してスライド運動するためのシールドアセンブリ132を含む。注射器アセンブリ130は、プランジャを受け入れるための開いた近位端136と、針140を支持する遠位端138とを備えた注射器バレル134を有する。図17に示される実施形態では、アダプタの形態の基部142が注射器バレル134の遠位端に接続されている。基部142は、側面144及び軸方向面146を有する実質的に円筒形の形状を有する。支柱148は、支柱が面146から離間された端面150を有する基部から延びる。
基部142の側面144は、基部142の近位端156と遠位端159との間に延びる傾斜セクション154を有するガイド溝152を含む。ガイド溝152の遠位端は、注射器バレルの長手方向軸に実質的に垂直な方向に延びる横断面158に接続されている。横断面158は、凹部160と、凹部160と整列した戻り止め162とを有する。
シールドアセンブリ132は、基部142に対してシールド164をスライドさせるための基部142の外寸法に対応する内寸法を有する実質的に円筒形の本体166を有するシールド164を含む。本体166は、近位端168及び遠位端170を有し、環状カラー172が遠位端から軸方向に延びる。示される実施形態におけるカラー172は、本体166の直径よりも大きい直径を有する。タブ174は、本体166の外面に提供され、ユーザが基部142に対してシールド164を操作するのを支援する。図15に示される実施形態では、単一のタブ174が示されている。図16に示される代替の実施形態では、ユーザがシールドを操作するのを支援するために、複数のタブ174又はフランジを提供することができる。
戻り止め176は、本体166の内面178から内側に突出している。示される実施形態では、戻り止め176は、近位端168に向けられ、ガイド溝152内でスライドするように構成される。注射器アセンブリの使用中、シールド164は、最初に、図13及び図18に示される格納位置に向けられ、ここで、戻り止め176は、ガイド溝152の傾斜セクション154の近位端に受け入れられる。図18に示される位置にあるシールド164は、注射器を満たすための薬物リザーバの隔壁を貫通するための有効な長さを有する針140の露出部分を提供する。注射器を充填した後、シールド164は、図19に示される伸長位置に手動で動かされる。戻り止め176は、戻り止めが傾斜セクション154内でスライドし、その結果、戻り止めが傾斜セクションの遠位端に到達するまで、シールドが基部142の軸の周りを回転する。シールド164は、戻り止め176が横断面158内でスライドする基部142の軸を中心に回転させることができる。戻り止め176は、戻り止め160内に滑り込み、戻り止め176を通過して端部180に到達し、戻り止めを捕捉し、シールドが元の位置に戻る回転に抵抗する。図19に示される伸長位置にあるシールド164は、露出長さの針よりも短い長さを有する針140の露出部分を提供し、シールドは格納位置にある。次に、注射器アセンブリを使用して、針140が患者の皮膚を貫通する場所に、図19に示される針の露出された長さに実質的に対応する深さまで患者を注射することができる。カラー172の遠位端面182は、患者の皮膚に接触して、針の貫通の深さを制限する。
実施形態では、ガイド溝がアダプタ上に形成され、戻り止めがシールド上に形成されている。又は、部品を逆にして、シールドにガイド溝を形成し、アダプタに戻り止めを形成することもできる。
図20から図27を参照すると、シールド192を有する注射器アセンブリ190の別の実施形態が示されている。注射器アセンブリ190は、前の実施形態と同様であり、プランジャを受け入れるための開いた近位端196及び遠位端198を有する注射器バレル194を含む。針200は、注射器バレルの遠位端に結合され、遠位端から軸方向に延びる。
示される実施形態では、アダプタ202は、注射器バレル194の遠位端に結合されている。代替の実施形態では、アダプタは、注射器バレルと一体的に形成することができる。アダプタ202は、実質的に円筒形の基部204と、基部204の遠位端から延びる円筒形の先端206とを有する。針200は、図22に示すように、先端206から延びる。
基部204は、基部204の近位端と遠位端との間に延びる長手方向に延びるガイドリブ208を有する。ガイドリブ208の近位端は、半径方向外向きに突出するリップ210を有し、シールド192のスライド運動のための停止部材を形成する。環状フランジ212は、基部204の遠位端に設けられ、基部の円周の周りに延びる。示される実施形態では、フランジ212は、傾斜した遠位面214及び実質的に平坦な近位面216を有し、基部及び注射器アセンブリの長手方向軸に実質的に垂直な半径方向に延びる表面を形成する。環状リブ218は、フランジ212から離間されて、図示の実施形態に環状凹部220を形成する。リブ218は、フランジ212の半径方向寸法よりも小さい半径方向寸法を有する。
シールド192は、円筒形の側壁によって形成され、軸方向に開いた通路224を有する円筒形の本体222を有する。軸方向通路224は、シールド192がガイドリブ208及びアダプタ202上で軸方向にスライドすることを可能にするために、ガイドリブ208の外面に実質的に対応する寸法を有する。本体222の遠位端は、本体222から遠位に延びる環状カラー226を有する。カラー226は、図23に示されるように、本体222の直径よりも大きい直径を有する。本体222の外面は、ユーザを支援し、アダプタに対してシールドを操作するのを助けるために突起228を備えている。図23に示される実施形態では、2つの突起が本体222の反対側に間隔を置いて配置されている。図24に示される実施形態では、突起228は、軸方向に延在し、ユーザがシールドを操作することを可能にするのに十分な寸法を有する。
図25を参照すると、本体222の内面は、少なくとも1つの内側に延びる戻り止め230を含む。戻り止め230は、本体222の近位端に形成され、隣接するガイドリブ208の間で軸方向にスライドする半径方向の寸法を有する。戻り止め230は、環状凹部220内に適合するのに十分な軸方向寸法を有する。シールド192は、戻り止め230がフランジ212の傾斜面114上をスライドするように、アダプタの遠位端上をスライドする。シールド192は、最初に、図26に示される格納位置に配置され、ここで、本体222の近位端は、ガイドリブ208のリップ210に接触する。図26に示される位置では、針200は、リザーバの隔壁を貫通することによって注射器を容易に満たすことができるように露出された長さを有する。次に、シールド192は、アダプタ202の遠位端に向かって軸方向にスライドすることによって手動で動かされ、戻り止め230がリブ218上をスライドし、環状凹部220にスナップする図27に示される位置に移動する。図27に示される位置では、カラー226の遠位面232が形成され、シールドが図26の格納位置にあるときの長さよりも短い長さを有する針の露出長さが形成される。18へのリブ及び環状凹部220は、患者への針の貫通中にシールドが引っ込められた位置にスライドする動きに抵抗するのに十分な力で戻り止め230を保持するのに十分な寸法を有する。針は、カラー226の遠位面232が皮膚の表面に接触して侵入の深さを制限する深さまで患者の皮膚を貫通する。
図28から図30を参照すると、可動シールド及びアダプタアセンブリ350の別の実施形態が示されている。アダプタ352は、前の実施形態のように注射器バレルに結合され、シールド354は、格納位置と伸長位置との間でアダプタ上をスライドする。アダプタ352は、アダプタ352を注射器バレルの遠位端に結合するためのリブ又は他の機構を有する内部通路356を形成する開放近位端を含む。本体は、戻り止め362を備えた長手方向に延びるスロット360を有する。戻り止め362は、注射器バレルに向かって近位端に面する傾斜面364と、中心軸に垂直に延在し、本体の遠位端に面する平坦面365とを有する。スロット360及び戻り止め362の反対側には、外面上の窪み366がある。窪み366は、中心軸に垂直に延びる平坦な表面368と、傾斜した表面370とを有する。
シールド354は、アダプタ352の寸法に対応する寸法を有する中央通路374を備えた実質的に円筒形の本体372を有する。戻り止め376は、本体372の側壁から内側に突出して、スロット360内で長手方向にスライドし、スロット内の戻り止め362と係合する。戻り止め376は、中心軸に垂直に延在し、近位端に面する平坦な表面378と、遠位端に面する傾斜面380とを有する。戻り止め376は、アダプタ352上のシールド354のスライド運動に伴ってスロット360内をスライドする。戻り止め376は、戻り止め362と係合して近位方向への滑りを制限するための停止部材を形成する。スロット360は、スロットの遠位端に端壁を有し、遠位方向へのシールドのスライド運動を制限する。
シールド354は、アダプタ352の窪み366と係合するために、シールドの本体に片持ち梁で取り付けられた可撓性タブ384を有する。可撓性タブ384は、シールドの本体にヒンジで固定されており、本体に対して外側に曲がることができる。タブ384の遠位端は、アダプタの平らな側面に係合する内側に延びる戻り止め386を有する。戻り止め386は、傾斜した遠位面388と、長手方向軸に垂直に延びる平坦な面390とを有する。戻り止め386は、シールドが格納位置にあるときにアダプタのくぼみに受け入れられる。シールド354は、図29に示すように、戻り止め386が窪みからスライドしてアダプタの端部に引っ掛けて針の一部を覆い、戻り止め376がスロット360の端壁に係合するサムタブ392によって遠位方向に押されている。可撓性タブ384は、外側に曲げられて、戻り止め386をアダプタ352の端部から解放し、シールド354を図28の格納位置にスライドさせて、充填及び吸引のために針を露出させることができる。図30に示されるカバー394は、使用の準備ができるまで針の露出した端を覆うためにアダプタ352の端に取り付けることができる。
前述の実施形態、及び利点は、単に例示であり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。代替の実施形態の説明は、例示を意図したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。さまざまな修正例、代替例、及び変形例は、当業者にとって明らかであり、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。異なる実施形態及び特許請求の範囲の特徴は、それらが互いに矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。したがって、そのようなすべての修正例は、添付の特許請求の範囲、及びそれらの均等物で定義される本発明の範囲内に含まれることが意図されている。