JP2021528404A - Oga阻害剤化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)のO−GlcNAc加水分解酵素(OGA)阻害剤に関する。本発明は、そのような化合物を含む医薬組成物、そのような化合物及び組成物を調製するプロセス、並びにOGAの阻害が有益である障害(例えば、タウオパチー、特に、アルツハイマー病又は進行性核上性麻痺;及びタウ病変を伴う神経変性疾患、特に、C9ORF72変異により引き起こされる筋萎縮性側索硬化症又は前頭側頭葉認知症)の予防及び処置のためのそのような化合物及び組成物の使用も対象とする。
【化1】

Description

本発明は、式(I)
Figure 2021528404

(式中、ラジカルは、本明細書に定義されているとおりである)で示される構造を有するO−GlcNAc加水分解酵素(OGA)阻害剤に関する。本発明はまた、そのような化合物を含む医薬組成物、そのような化合物及び組成物を調製するプロセス、並びにOGAの阻害が有益である障害(例えばタウオパチー、特にアルツハイマー病又は進行性核上性麻痺;及びタウ病変を伴う神経変性疾患、特にC9ORF72の変異を原因とする筋萎縮性側索硬化症又は前頭側頭葉型認知症)の予防及び処置するためのそのような化合物及び組成物の使用も対象とする。
O−GlcNAc化とは、N−アセチル−D−グルコサミン残基がセリン残基及びスレオニン残基のヒドロキシル基に転移してO−GlcNAc化タンパク質が生じるタンパク質の可逆的改変のことである。1000種を超えるそのような標的タンパク質が、真核生物の細胞基質及び核の両方で確認されている。この改変は、転写、細胞骨格プロセス、細胞周期、プロテアソーム分解、及び受容体シグナル伝達を含む広範な細胞プロセスを調節すると考えられている。
O−GlcNAc転移酵素(OGT)及びO−GlcNAc加水分解酵素(OGA)は、O−GlcNAcを標的タンパク質に付加する(OGT)か又は標的タンパク質から除去(OGA)すると説明されているわずか2種のタンパク質である。OGAは、1994年に初めて脾臓標本から精製されており、1998年に髄膜腫により発現される抗原として同定されてMGEA5と命名されており、細胞の細胞基質コンパートメントにおいて単量体として916個のアミノ(102915ダルトン)からなる。これは、タンパク質の輸送及び分泌に重要であるER関連の及びゴルジ体関連のグリコシル化プロセスとは区別されるべきであり、OGAとは異なり至適pHが酸性であるが、OGAは、中性pHで最高活性を示す。
OGAの、2個のアスパラギン酸触媒中心を有する触媒ドメインは、2個の柔軟なドメインと隣接している酵素のそのときの末端部に存在する。C−末端部は、ストークドメインが先行する推定上のHAT(ヒストンアセチル転移酵ドメイン)からなる。HAT領域が触媒作用的に活性であることは、依然としてこれから証明される必要がある。
O−GlcNAc化タンパク質、並びにOGT及びOGA自体は、特に脳及び神経細胞で豊富にあり、このことは、この改変が中枢神経系において重要な役割を果たすことを示唆する。実際、研究により、O−GlcNAc化は、神経細胞伝達、記憶形成、及び神経変性疾患の一因となる重要な調節機序であることが確認された。さらに、いくつかの動物モデルにおいて、OGTは胚発生に必須であり、ogt欠損マウスは、胚性致死性であることが示されている。OGAも哺乳動物の発生に不可欠である。2つの別々の研究により、OGAホモ接合型欠損マウスが生後24〜48時間を過ぎると生存しないことが示されている。Ogaが欠失すると、仔においてグリコーゲン動員が不足し、このため、ホモ接合型ノックアウト胎仔に由来するMEFにおいてゲノム不安定性に関連する細胞周期停止が生じた。ヘテロ接合型動物は、成体になるまで生存したが、転写及び代謝の両方に変化が見られた。
O−GlcNAcの循環の撹乱は、糖尿病等の慢性の代謝性疾患及び癌に影響を及ぼすことが知られている。Ogaのヘテロ接合性は、Apc−/+マウス癌モデルにおいて腸腫瘍発生を抑制し、Oga遺伝子(MGEA5)は、ヒト糖尿病感受性遺伝子座であることが立証されている。
加えて、O−GlcNAc改変は、神経変性疾患の発症及び進行に関与するいくつかのタンパク質で確認されており、アルツハイマー病では、タウによる神経原線維変化(NFT)タンパク質の形成についてO−GlcNAcレベルの変化量間の相関性が示唆されている。加えて、パーキンソン病では、アルファ−シヌクレインのO−GlcNAc化が説明されている。
中枢神経系において、タウの6種のスプライスバリアントが説明されている。タウは、17番染色体上でコードされており、中枢神経系で発現されるその最長の441個のアミノ酸のスプライスバリアントで存在する。これらのアイソフォームは、N−末端側の2個のインサート(エクソン2及び3)並びに微小管結合ドメイン内のエクソン10が異なる。エクソン10は、タウオパチーにおいて相当に興味深く、なぜならば、下記で説明するように、エクソン10は、タウを凝集しやすくする多重変異を有するからである。タウタンパク質は、神経細胞の微小管細胞骨格に結合して安定化させ、これは、軸索コンパートメントに沿った細胞小器官の細胞内輸送の調節に重要である。そのため、タウは、軸索の形成及びその保全性の維持に重要な役割を果たす。加えて、樹状突起スパインの生理学における役割も示唆されている。
タウの凝集は、様々ないわゆるタウオパチー、例えばPSP(進行性核上性麻痺)、ダウン症候群(DS)、FTLD(前頭側頭葉型認知症)、FTDP−17(パーキンソニズム−17を伴う前頭側頭型認知症)、ピック病(PD)、CBD(大脳皮質基底核変性症)、嗜銀顆粒病(AGD)、及びAD(アルツハイマー病)の根底にある原因の1つである。加えて、タウ病変は、C9ORF72の変異を原因とする筋萎縮性側索硬化症(ALS)又はFTLDのような更なる神経変性疾患に伴う。これらの疾患では、タウは、過剰なリン酸化によって翻訳後に改変され、これにより、タウは、微小管から引き離されて凝集しやすくなると考えられる。O−GlcNAc残基を担持するセリン残基又はスレオニン残基は、リン酸化しにくいことから、タウのO−GlcNAc化は、リン酸化の程度を調節する。これは、効果的にタウを微小管から離れにくくし、神経毒性の濃縮体(最終的に神経毒性及び神経細胞の細胞死に至る)への凝集を低減する。この機序は、神経細胞から放出されるタウ凝集体が脳内の相互連結した回路に沿って細胞から細胞へと拡散することも低減し得、この拡散は、最近では、タウが関連する認知症において病状を促進すると言われている。実際、AD患者の脳から単離された過リン酸化タウは、O−GlcNAc化のレベルを有意に減少させていたことが示された。
JNPL3タウトランスジェニックマウスに投与したOGA阻害剤は、NFTの形成及び神経細胞脱落を低減することに成功し、明らかな有害作用はなかった。この所見は、FTDに見られる変異型タウの発現を誘導し得る別のタウオパチーの齧歯類モデル(tg4510)において確認された。OGAの低分子阻害剤の投与は、タウ凝集の形成の低減に有効であり、皮質萎縮及び脳室拡大を減弱させた。
さらに、アミロイド前駆体タンパク質(APP)のO−GlcNAc化は、非アミロイド形成経路によるプロセシングに有利に作用し、可溶性のAPP断片を産生し、AD関連のアミロイド−ベータ(Aβ)を形成する開裂を回避する。
OGAの阻害によりタウのO−GlcNAc化を維持することは、上記の神経変性疾患におけるタウのリン酸化及びタウ凝集を低減し、それにより神経変性タウオパチー疾患の進行を減弱させるか又は停止するための有望な手法である。
国際公開第2012/117219号パンフレット(Summit Corp.plc.,2012年9月7日に公開)は、OGA阻害剤としてN−[[5−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−2−イル]メチル]アルキルアミド及びN−アルキル−2−[5−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−2−イル]アセトアミド誘導体を説明しており;国際公開第2016/0300443号パンフレット(Asceneuron S.A.,2016年3月3日に公開)、国際公開第2017/144633号パンフレット、及び国際公開第2017/0114639号パンフレット(Asceneuron S.A.,2017年8月31日に公開)は、OGA阻害剤として1,4−二置換ピペリジン又はピペラジンを開示しており;国際公開第2017/144637号パンフレット(Asceneuron S.A,2017年8月31日に公開)は、OGA阻害剤として、より具体的な4−置換1−[1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]−ピペラジン;1−[1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)エチル]−;1−[1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−イル)エチル]−;及び1−[1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)エチル]−ピペラジン誘導体を開示しており;国際公開第2017/106254号パンフレット(Merck Sharp & Dohme Corp.)は、OGA阻害剤として置換N−[5−[(4−メチレン−1−ピペリジル)メチル]チアゾール−2−イル]アセトアミド化合物を説明している。
例えば、改善された効力、良好なバイオアベイラビリティ、薬物動態及び脳浸透性、並びに/又はより良好な毒性プロファイルを有する、特性の有利なバランスを有するOGA阻害剤化合物が依然として必要とされている。従って、これらの問題の少なくともいくつかを克服する化合物を提供することが本発明の目的である。
本発明は、式(I)
Figure 2021528404

の化合物、並びにその互変異性体及び立体異性形態であって、
式中、
は、C1〜6アルキルであって、ハロ、−CN、−OC1〜3アルキル、−OH、−SONR5a6a、及びC3〜6シクロアルキルであって1個又は複数個の独立して選択されるハロ置換基で任意選択的に置換されているC3〜6シクロアルキルからなる群から各々独立して選択される1個又は複数個の置換基で任意選択的に置換されているC1〜6アルキル;オキセタニルで置換されているC1〜6アルキル;並びに
1〜6アルキルであって、2個のジェミナル水素がオキセタニリデンに置き換えられているC1〜6アルキルからなる群から選択され;R5a及びR6aは、各々独立して、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択され、但し、−OC1〜3アルキル置換基又は−OH置換基は、存在する場合には、1H−ピロロ[3.2−c]ピリジンの窒素原子から離れた少なくとも2個の炭素原子であり;
、R、及びRは、各々独立して、水素、ハロ、及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
は、(a)、(b)、(c)、及び(d):
Figure 2021528404

からなる群から選択される一価のラジカルであり、
式中、
1a、R2a、R1b、及びR2bは、各々独立して、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、C1〜3アルキルオキシ、モノハロC1〜3アルキルオキシ、ポリハロC1〜3アルキルオキシ、及びC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
3aは、水素、ハロ、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、及び−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキルからなる群から選択され;
4aは、水素、ハロ、−CN、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキル、及びHetからなる群から選択され;
但し、R3a及びR4aは、同時に、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、又は−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキルではなく;
R’及びR’’は、各々独立して、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択されるか、又はR’及びR’’は、これらが付着している窒素原子と一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から選択されるヘテロシクリル環を形成し;
R’’’は、水素、及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
Hetは、1個又は複数個の独立して選択されるC1〜3アルキル置換基で任意選択的に置換されているピラゾリル又はイミダゾリルであり;
及びXは、各々独立して、N及びCHから選択され、但し、X又はXの少なくとも一方はNであり;
1c、R2c、及びR1dは、各々独立して、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、C1〜3アルキルオキシ、モノハロC1〜3アルキルオキシ、ポリハロC1〜3アルキルオキシ、及びC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
は、CH又はNを表し;
Figure 2021528404

により表される環の各々は、
(i)窒素及び酸素から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する5員若しくは6員の不飽和複素環であって、ハロ、C1〜3アルキル、及びオキソから各々独立して選択される1個若しくは複数個の置換基で任意選択的に置換されている5員若しくは6員の不飽和複素環を形成するか、又は
(ii)窒素、酸素、及び硫黄から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する芳香族複素環であって、ハロ、−CN、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、及びポリハロC1〜3アルキルから各々独立して選択される1個若しくは複数個の置換基で任意選択的に置換されている芳香族複素環を形成する、
化合物、並びにその互変異性体及び立体異性形態、並びにこれらの薬学的に許容される塩及び溶媒和物を対象とする。
本発明の実例は、薬学的に許容される担体と、上記化合物の内のいずれかとを含む医薬組成物である。本発明の一例は、上記化合物の内のいずれかと、薬学的に許容される担体とを混合することによって製造される医薬組成物である。本発明を例示するものは、医薬組成物を製造するプロセスであって、上記化合物の内のいずれかと、薬学的に許容される担体とを混合することを含むプロセスである。
本発明を例示するものは、O−GlcNAc加水分解酵素(OGA)の阻害により媒介される障害を予防するか又は処置する方法であって、必要とする対象に、上記の化合物又は医薬組成物の内のいずれかの治療上有効な量を、投与することを含む方法である。
本発明をさらに例示するものは、OGAを阻害する方法であって、必要とする対象に、上記の化合物又は医薬組成物の内のいずれかの予防上有効な量又は治療上有効な量を投与することを含む方法である。
本発明の一例は、タウオパチー(特に、アルツハイマー病、進行性核上性麻痺、ダウン症候群、前頭側頭型認知症、パーキンソニズム−17を伴う前頭側頭型認知症、ピック病、大脳皮質基底核変性症、及び嗜銀顆粒病からなる群から選択されるタウオパチー);又はタウ病理に付随して起こる神経変性疾患(特に、C9ORF72変異により引き起こされる筋萎縮性側索硬化症若しくは前頭側頭型認知症から選択される神経変性疾患)から選択される障害を予防するか又は処置する方法であって、必要とする対象に、上記の化合物又は医薬組成物の内のいずれかの予防上有効な量又は治療上有効な量を投与することを含む方法である。
本発明の別の例は、必要とする対象での、タウオパチー(特に、アルツハイマー病、進行性核上性麻痺、ダウン症候群、前頭側頭型認知症、パーキンソニズム−17を伴う前頭側頭型認知症、ピック病、大脳皮質基底核変性症、及び嗜銀顆粒病からなる群から選択されるタウオパチー);又はタウ病理に付随して起こる神経変性疾患(特に、C9ORF72変異により引き起こされる筋萎縮性側索硬化症若しくは前頭側頭型認知症から選択される神経変性疾患)の予防又は処置における使用のための上記化合物の内のいずれかである。
本発明は、本明細書において上記に定義したとおりの式(I)の化合物、並びにその薬学的に許容される付加塩及び溶媒和物を対象とする。式(I)の化合物は、O−GlcNAc加水分解酵素(OGA)の阻害剤であり、タウオパチー(特に、アルツハイマー病、進行性核上性麻痺、ダウン症候群、前頭側頭型認知症、パーキンソニズム−17を伴う前頭側頭型認知症、ピック病、大脳皮質基底核変性症、及び嗜銀顆粒病からなる群から選択されるタウオパチー)の予防若しくは処置に有用であり得るか;又はタウ病理に付随して起こる神経変性疾患(特に、C9ORF72変異により引き起こされる筋萎縮性側索硬化症若しくは前頭側頭型認知症から選択される神経変性疾患)の予防若しくは処置に有用であり得る。
特定の実施形態では、本発明は、本明細書において上記に定義したとおりの式(I)の化合物、並びにその互変異性体及び立体異性形態であって、
は、C1〜6アルキルであって、ハロ、−CN、−OC1〜3アルキル、−OH、−SONR5a6a、及びC3〜6シクロアルキルであって1個、2個、又は3個の独立して選択されるハロ置換基で任意選択的に置換されているC3〜6シクロアルキルからなる群から各々独立して選択される1個、2個、又は3個の置換基で任意選択的に置換されている、C1〜6アルキル;オキセタニルで置換されているC1〜6アルキル;並びにC1〜6アルキルであって、2個のジェミナル水素がオキセタニリデンに置き換えられているC1〜6アルキルからなる群から選択され;R5a及びR6aは、各々独立して、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択され、但し、−OC1〜3アルキル置換基又は−OH置換基は、存在する場合には、1H−ピロロ[3.2−c]ピリジンの窒素原子から離れた少なくとも2個の炭素原子であり;
、R、及びRは、各々独立して、水素、ハロ、及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
は、(a)、(b)、(c)、及び(d)からなる群から選択される一価のラジカルであり、
式中、
1a、R2a、R1b、及びR2bは、各々独立して、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、及びC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
3aは、水素、ハロ、−C(O)−NR’R’’、及び−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキルからなる群から選択され;
4aは、水素、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキル、及びHetからなる群から選択され;但し、R3a及びR4aは、同時に、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、又は−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキルではなく;
R’及びR’’は、各々独立して、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択されるか、又はR’及びR’’は、これらが付着している窒素原子と一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から選択されるヘテロシクリル環を形成し;
R’’’は、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
Hetは、1個又は複数個の独立して選択されるC1〜3アルキル置換基で任意選択的に置換されているピラゾリル又はイミダゾリルであり;
及びXは、各々独立して、N及びCHから選択され、但し、X又はXの少なくとも一方はNであり;
1c、R2c、及びR1dは、各々独立して、ハロ又はC1〜3アルキルを表し;
は、CH又はNを表し;
Figure 2021528404

により表される環の各々は、
(i)窒素及び酸素から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する5員若しくは6員の不飽和複素環であって、ハロ、C1〜3アルキル、及びオキソから各々独立して選択される1個若しくは2個の置換基で任意選択的に置換されている5員若しくは6員の不飽和複素環を形成するか、又は
(ii)窒素及び酸素から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する芳香族複素環であって、C1〜3アルキルから各々独立して選択される1個若しくは2個の置換基で任意選択的に置換されている芳香族複素環を形成する、
化合物、並びにその互変異性体及び立体異性形態、並びにこれらの薬学的に許容される塩及び溶媒和物を対象とする。
特定の実施形態では、本発明は、本明細書に言及されている式(I)の化合物、並びにその互変異性体及び立体異性形態、並びにこれらの薬学的に許容される塩及び溶媒和物であって、
は、C1〜6アルキルであって、ハロ、及びC3〜6シクロアルキルであって1個、2個、又は3個の独立して選択されるハロ置換基で任意選択的に置換されているC3〜6シクロアルキルからなる群から各々独立して選択される1個、2個、又は3個の置換基で任意選択的に置換されている、C1〜6アルキル;オキセタニルで置換されているC1〜6アルキル;並びにC1〜6アルキルであって、2個のジェミナル水素がオキセタニリデンに置き換えられているC1〜6アルキルからなる群から選択され、
、R、及びRは、各々独立して、水素、ハロ、及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
は、(a)、(b)、(c)、及び(d)からなる群から選択される一価のラジカルであり、
式中、
1a、R2a、R1b、及びR2bは、各々独立して、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、及びC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
3aは、水素、ハロ、及び−C(O)−NR’R’’からなる群から選択され;
4aは、水素、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキル、及びHetからなる群から選択され;
但し、R3a及びR4aは、同時に、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、又は−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキルではなく;
R’及びR’’は、各々独立して、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択されるか、又はR’及びR’’は、これらが付着している窒素原子と一緒に、ピロリジニル及びモルホリニルからなる群から選択されるヘテロシクリル環を形成し;
R’’’は、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
Hetは、1個又は複数個の独立して選択されるC1〜3アルキル置換基で任意選択的に置換されているピラゾリル又はイミダゾリルであり;
及びXは、各々独立して、N及びCHから選択され、但し、X又はXの少なくとも一方はNであり;
1c、R2c、及びR1dは、各々独立して、ハロ又はC1〜3アルキルを表し、
は、CH又はNを表し;
Figure 2021528404

により表される環の各々は、
(i)窒素及び酸素から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する5員若しくは6員の不飽和複素環であって、ハロ、C1〜3アルキル、及びオキソから各々独立して選択される1個若しくは2個の置換基で任意選択的に置換されている5員若しくは6員の不飽和複素環を形成するか、又は
(ii)窒素及び酸素から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する芳香族複素環であって、C1〜3アルキルから各々独立して選択される1個若しくは2個の置換基で任意選択的に置換されている芳香族複素環を形成する、
化合物、並びにその互変異性体及び立体異性形態、並びにこれらの薬学的に許容される塩及び溶媒和物を対象とする。
更なる実施形態では、本発明は、本明細書で言及されている式(I)の化合物であって、Rは、C1〜6アルキルであって、ハロ、及びC3〜6シクロアルキルであって1個、2個、若しくは3個の独立して選択されるハロ置換基で任意選択的に置換されているC3〜6シクロアルキルからなる群から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個の置換基で任意選択的に置換されている、C1〜6アルキルであるか、又はRは、オキセタニルで置換されているC1〜6アルキル、若しくはC1〜6アルキルであって、2個のジェミナル水素がオキセタニリデンに置き換えられているC1〜6アルキルである、化合物を対象とする。
特定の実施形態では、本発明は、本明細書で言及されている式(I)の化合物であって、Rは、C1〜6アルキルであって、ハロ、及びC3〜6シクロアルキルであって1個、2個、又は3個の独立して選択されるハロ置換基で任意選択的に置換されているC3〜6シクロアルキルからなる群から各々独立して選択される1個、2個、又は3個の置換基で任意選択的に置換されている、C1〜6アルキルである、化合物を対象とする。
追加の実施形態では、本発明は、本明細書で言及されている式(I)の化合物であって、Rは、オキセタニルで置換されているC1〜6アルキル、又はC1〜6アルキルであって、2個のジェミナル水素がオキセタニリデンに置き換えられているC1〜6アルキルである、化合物を対象とする。
追加の実施形態では、本発明は、本明細書で言及されている式(I)の化合物であって、Rは、
Figure 2021528404

である、化合物を対象とする。
追加の実施形態では、本発明は、本明細書で言及されている式(I)の化合物であって、Rは、
Figure 2021528404

である、化合物を対象とする。
追加の実施形態では、本発明は、本明細書で言及されている式(I)の化合物であって、Rは、
Figure 2021528404

である、化合物を対象とする。
追加の実施形態では、本発明は、本明細書で言及されている式(I)の化合物であって、Rは、
Figure 2021528404

である、化合物を対象とする。
更なる実施形態では、本発明は、本明細書で言及されている式(I)の化合物、並びにその互変異性体及び立体異性形態であって、
は、(a)、(b)、及び(c)からなる群から選択される一価のラジカルであり、
1a、R2a、R1b、及びR2bは、各々独立して、ハロ及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
3aは、水素であり;
4aは、水素、−C(O)−NR’R’’、及び−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキルからなる群から選択され、
R’及びR’’は、各々独立して、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択されるか、又はR’及びR’’は、これらが付着している窒素原子と一緒に、ピロリジニル及びモルホリニルからなる群から選択されるヘテロシクリル環を形成し;
R’’’は水素であり;
はNであり、且つXはCHであり;
1c及びR2cは、各々独立して、ハロ又はC1〜3アルキルを表し;
はCHを表し;
Figure 2021528404

は、1個又は2個の独立して選択されるC1〜3アルキル置換基で任意選択的に置換されているイミダゾールを形成する、
化合物、並びにその互変異性体及び立体異性形態、並びにこれらの薬学的に許容される塩及び溶媒和物を対象とする。
別の実施形態では、本発明は、本明細書で言及されている式(I)の化合物であって、R及びRは、各々独立して、水素及びフルオロから選択される、化合物を対象とする。
更なる実施形態では、本発明は、本明細書で言及されている式(I)の化合物であって、Rは、水素、フルオロ、又はメチルである、化合物を対象とする。
定義
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、及びブロモ(特に、フルオロ又はクロロ)を示すものとし;「オキソ」は、=O(即ち、炭素原子に二重結合している酸素原子)を示すものとし;「C1〜3アルキル」は、1個、2個、又は3個の炭素原子をそれぞれ有する直鎖の又は分枝した飽和アルキル基(例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル)を示すものとし;「C1〜6アルキル」は、1個、2個、3個、4個、5個、又は6個の炭素原子をそれぞれ有する直鎖の又は分岐した飽和アルキル基(例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、ブチル、1−メチル−プロピル、2−メチル−1−プロピル、1,1−ジメチルエチル、及び同類のもの)を指すものとし;「C1〜3アルキルオキシ」は、エーテルラジカルであって、C1〜3アルキルは、上記で定義したとおりであるエーテルラジカルを示すものとし;「モノハロ−C1〜3アルキル、ポリハロ−C1〜3アルキル」は、単独で又は別の基の一部として本明細書で使用される場合、上記で定義されているC1〜3アルキルであって、1個、2個、3個、又は可能であればより上記で定義されてるハロ原子で置換されているC1〜3アルキルを示すものとし;「C3〜6シクロアルキル」は、本明細書で使用される場合、3〜6個の炭素原子を有する飽和環状炭化水素ラジカル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシル)を示すものとする。特定のC3〜6シクロアルキルは、シクロプロピルである。
窒素、酸素、及び硫黄から各々独立して選択される1個、2個、又は3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の不飽和複素環であって、ハロ、C1〜3アルキル、及びオキソから各々独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択的に置換されている5員又は6員の不飽和複素環の例として、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ラクタム(例えば、ピロリジノン、ピペリジノン)、及び同類のものが挙げられるが、これらに限定されない。
窒素及び酸素から各々独立して選択される1個、2個、又は3個のヘテロ原子を有する芳香族複素環であって、C1〜3アルキルから各々独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択的に置換されている芳香族複素環の例として、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、及び同類ものが挙げられるが、これらに限定されない。
「置換された」という用語は、本発明で使用される場合は常に、別途示さない限り、又は文脈から明らかでない限り、「置換された」を使用する表現で示される原子又はラジカル上の1個又は複数個の水素(好ましくは、1〜3個の水素、より好ましくは1〜2個の水素、より好ましくは1個の水素)が、示された群から選択されるもので置き換えられることを示すことが意図されているが、但し、通常の原子価を超えず、置換の結果、化学的に安定な化合物(即ち、反応混合物からの有用な程度の純度への単離、及び治療剤への製剤化に十分に耐える堅牢さを有する化合物)が得られるものとする。
「対象」という用語は、本明細書で使用される場合、処置、観察、又は実験の目的物であるか又は目的物となった動物(好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒト)を指す。従って、本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、患者、及び本明細書で定義されている疾患又は病態を発症するリスクのある無症候性の又は発症前の個体を包含する。
「治療上有効な量」という用語は、本明細書で使用される場合、研究者、獣医師、医師、又は他の臨床医によって求められている、組織系、動物、又はヒトにおける生物学的な又は医学的な反応(処置される疾患又は障害の症状の軽減を含む)を誘発する活性化合物又は医薬剤の量を意味している。「予防上有効な量」という用語は、本明細書で使用される場合、予防される疾患又は障害の発症の可能性を実質的に低減する活性化合物又は医薬剤の量を意味している。
本明細書で使用される場合、「組成物」という用語は、特定成分を特定量で含む生成物、及び特定成分の特定量での組合せから直接的に又は間接的に得られる任意の生成物を包含するように意図されている。
上記及び下記では、「式(I)の化合物」という用語は、その付加塩、溶媒和物、及び立体異性体を含むように意図されている。
「立体異性体」又は「立体化学的異性形態」という用語は、上記又は下記で互換的に使用される。
本発明は、式(I)の化合物の全ての立体異性体を、純粋な立体異性体又は2種以上の立体異性体の混合物として含む。
エナンチオマーとは、重ね合わせることができない互いの鏡像となっている立体異性体のことである。エナンチオマーの一対の1:1混合物は、ラセミ体又はラセミ混合物である。
ジアステレオマー(又はジアステレオ異性体)は、エナンチオマーではない立体異性体であり、即ち、それらは鏡像の関係にない。化合物が二重結合を含む場合、置換基は、E配置又はZ配置となり得る。化合物が二置換シクロアルキル基を含む場合、置換基は、シス配置又はトランス配置となり得る。従って、本発明は、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ体、E異性体、Z異性体、シス異性体、トランス異性体、及びこれらの混合物を含む。
絶対配置は、カーン・インゴルド・プレローグシステム(Cahn−Ingold−Prelog system)に従って特定される。
不斉原子における配置は、R又はSで指定される。絶対配置が不明である分割化合物を、平面偏光を回転させる方向に応じて(+)又は(−)で示し得る。
特定の立体異性体が同定される場合、これは、前記立体異性体が他の異性体を実質的に含まないことを意味しており、即ち、他の異性体を50%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満、より一層好ましくは5%未満、特に2%未満、最も好ましくは1%未満のみ伴うことを意味している。そのため、式(I)の化合物が例えば(R)と特定される場合には、これは、この化合物が(S)異性体を実質的に含まないことを意味しており、式(I)の化合物が例えばEと特定される場合には、これは、この化合物がZ異性体を実質的に含まないことを意味しており、式(I)の化合物が例えばシスと特定される場合には、これは、この化合物がトランス異性体を実質的に含まないことを意味している。
医薬で使用される場合、本発明の化合物の付加塩は、毒性のない「薬学的に許容される付加塩」を指す。しかしながら、他の塩が本発明に係る化合物又はその薬学的に許容される付加塩の調製で有用である場合がある。本化合物の好適な薬学的に許容される付加塩として、例えば、化合物の溶液と、薬学的に許容される酸(例えば、塩酸、硫酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、又はリン酸)の溶液とを混合することにより形成され得る酸付加塩が挙げられる。さらに、本発明の化合物が酸部分を有する場合には、その薬学的に許容される好適な付加塩として、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩又はカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩又はマグネシウム塩、及び好適な有機配位子と形成される塩(例えば第四級アンモニウム塩)が挙げられ得る。
薬学的に許容される付加塩の調製で使用され得る代表的な酸として下記が挙げられるが、これらに限定されない:酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、(+)−樟脳酸、樟脳スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、D−グルクロン酸、L−グルタミン酸、ベータ−オキソ−グルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、(±)−DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、リン酸、L−ピログルタミン酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメチルスルホン酸、及びウンデシレン酸。薬学的に許容される付加塩の調製で使用され得る代表的な塩基として、下記が挙げられるが、これらに限定されない:アンモニア、L−アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、水酸化カルシウム、コリン、ジメチルエタノール−アミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、エタノールアミン、エチレン−ジアミン、N−メチル−グルカミン、ヒドラバミン、1H−イミダゾール、L−リシン、水酸化マグネシウム、4−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、ピペラジン、水酸化カリウム、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン、第二級アミン、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、トロメタミン、及び水酸化亜鉛。
化合物の名称は、Chemical Abstracts Service(CAS)により承認されている命名規則に従って生成されたか、又はInternational Union of Pure and Applied Chemistry(IUPAC)により承認されている命名規則に従って生成された。
最終化合物の調製
本発明に係る化合物を、一般に、それぞれが当業者に既知の一連の工程により調製し得る。具体的には、本化合物を、下記の合成方法に従って調製し得る。
式(I)の化合物を、当該技術分野で既知の分割手順に従って互いに分離され得るエナンチオマーのラセミ混合物の形態で合成し得る。式(I)のラセミ化合物を、好適なキラル酸との反応により、対応するジアステレオマー塩形態に変換し得る。その後、前記ジアステレオマー塩形態は、例えば選択的結晶化又は分別結晶化により分離され、エナンチオマーは、アルカリによりそれから遊離される。式(I)の化合物のエナンチオマー形態を分離する代替的な方法として、キラル固定相を使用する液体クロマトグラフィーが挙げられる。前記純粋な立体化学的異性形態を、適切な出発物質の対応する純粋な立体化学的異性形態からも誘導し得るが、但し、この反応は立体特異的に起こるものとする。
実験手順1
式(I)の最終化合物を、反応スキーム1に従って式(II−a)の中間体化合物と式(III)の化合物とを反応させることにより調製し得る。この反応を、この反応を完了させるのに適した期間にわたり、加熱条件(例えば110〜130℃)下にて、触媒(例えば、Pd(OAc)又はPddba)及び適切なリン配位子(例えばキサントホス)の存在下で、塩基(例えば、CsCO又はKPO4)の存在下にて適切な反応不活性溶媒(例えばBuOH等)中で実施する。反応スキーム1において、全ての変数は式(I)のように定義されており、ハロはハロゲンを表し、特にブロモ又はクロロを表す。
Figure 2021528404
実験手順2
或いは、式(I)の最終化合物を、反応スキーム2に従って式(II−b)の中間体化合物と式(IV)の化合物とを反応させることにより調製し得る。この反応を、実験手順1で説明したのと同一の条件下で実施する。
Figure 2021528404
実験手順3
或いは、式(I)の最終化合物を、反応スキーム3に従って式(II−c)の中間体化合物と式(V)の化合物とを反応させることにより調製し得る。この反応を、この反応を完了させるのに適した期間にわたり、適切な温度(例えば0℃〜室温)にて、適切な塩基(例えばNaH)の存在下で、適切な反応不活性溶媒(例えばDMF)中で実施する。反応スキーム3において、全ての変数は式(I)のように定義されており、ハロはハロゲンを表し、特にブロモ又はクロロを表す。
Figure 2021528404
実験手順4
式(II−a)の中間体化合物であって、Rはフルオロである、中間体化合物(本明細書では(II−a1)と称される)を、反応スキーム4に従って、当業者に既知の反応条件下で(例えば、予め形成されたカルバニオンに対する−78℃〜RTでTHF中において)、式(VI)の中間体化合物とN−フルオロベンゼンスルホンイミドとを反応させることにより調製し得る。反応スキーム4において、全ての変数は式(I)のように定義されており、ハロはハロゲンを表し、特にブロモ又はクロロを表す。
Figure 2021528404
実験手順5
式(II−a)の中間体化合物であって、Rはフルオロである、中間体化合物(本明細書では(II−a2)と称される)を、反応スキーム5に従って、当業者に既知の反応条件下で(例えば、0℃でニトロエタン中において)、式(VII)の中間体化合物とSelectFluor(登録商標)とを反応させることにより調製し得る。反応スキーム5において、全ての変数は式(I)のように定義されており、ハロはハロゲンを表し、特にブロモ又はクロロを表す。
Figure 2021528404

式(II−a)、(II−b)、(II−c)、及び(VI)の中間体化合物は、市販されているか、又は当業者に既知の反応手順に従って合成し得る。
薬理
本発明の化合物及びその薬学的に許容される組成物は、O−GlcNAc加水分解酵素(OGA)を阻害し、従って、タウ病態を伴う疾患(タウオパチーとしても既知である)及びタウ封入体を有する疾患の処置又は予防において有用であり得る。そのような疾患として下記が挙げられるが、これらに限定されない:アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症及びパーキンソン痴呆症候群、嗜銀顆粒病、慢性外傷性脳障害、大脳皮質基底核変性症、石灰沈着を伴うびまん性神経原線維変化病、ダウン症候群、家族性英国型認知症、家族性デンマーク型認知症、第17番染色体と関連する前頭側頭型認知症及びパーキンソニズム(MAPT変異に起因する)、前頭側頭葉変性症(一部の症例はC9ORF72変異に起因する)、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、グアドループパーキンソン症候群、筋強直性ジストロフィー、脳の鉄沈着を伴う神経変性、ニーマン・ピック病C型、神経原線維変化を伴う非グアム型運動ニューロン病、ピック病、脳炎後パーキンソン症候群、プリオンタンパク質脳アミロイド血管症、進行性皮質下グリオーシス、進行性核上性麻痺、SLC9A6関連精神遅滞、亜急性硬化性全脳炎、神経原線維変化のみの認知症、並びにグリア細胞球状封入体を伴う白質タウオパチー。
本明細書で使用される場合、「処置」という用語は、疾患の進行を遅延し得るか、中断し得るか、阻止し得るか、若しくは停止するか又は症状を軽減し得る全てのプロセスを指すことが意図されているが、必ずしも全ての症状の完全な排除を示すものではない。本明細書で使用される場合、「予防」という用語は、疾患の発症を遅延し得るか、中断し得るか、阻止し得るか又は停止し得る全てのプロセスを指すことが意図されている。
本発明はまた、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症及びパーキンソン痴呆症候群、嗜銀顆粒病、慢性外傷性脳障害、大脳皮質基底核変性症、石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病、ダウン症候群、家族性イギリス型認知症、家族性デンマーク型認知症、第17番染色体と関連する前頭側頭型認知症及びパーキンソニズム(MAPT変異に起因する)、前頭側頭葉変性症(一部の症例はC9ORF72変異に起因する)、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、グアドループ型パーキンソニズム、筋緊張性ジストロフィー、脳内鉄沈着を伴う神経変性症、ニーマン・ピック病C型、神経原線維変化を伴う非グアム型運動ニューロン病、ピック病、脳炎後パーキンソニズム、プリオンタンパク質脳アミロイド血管症、進行性皮質下グリオーシス、進行性核上性麻痺、SLC9A6関連精神遅滞、亜急性硬化性全脳炎、神経原線維変化型認知症、並びにグリア細胞球状封入体を伴う白質タウオパチーからなる群から選択される疾患又は病態の処置又は予防での使用のための一般式(I)による化合物、その立体異性形態、又はこれらの薬学的に許容される酸付加塩若しくは塩基付加塩にも関する。
本発明はまた、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症及びパーキンソン痴呆症候群、嗜銀顆粒病、慢性外傷性脳障害、大脳皮質基底核変性症、石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病、ダウン症候群、家族性イギリス型認知症、家族性デンマーク型認知症、第17番染色体と関連する前頭側頭型認知症及びパーキンソニズム(MAPT変異に起因する)、前頭側頭葉変性症(一部の症例はC9ORF72変異に起因する)、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、グアドループ型パーキンソニズム、筋緊張性ジストロフィー、脳内鉄沈着を伴う神経変性症、ニーマン・ピック病C型、神経原線維変化を伴う非グアム型運動ニューロン病、ピック病、脳炎後パーキンソニズム、プリオンタンパク質脳アミロイド血管症、進行性皮質下グリオーシス、進行性核上性麻痺、SLC9A6関連精神遅滞、亜急性硬化性全脳炎、神経原線維変化のみの認知症、並びにグリア細胞球状封入体を伴う白質タウオパチーからなる群から選択される疾患又は病態の処置、予防、改善、制御、又はリスクの低減での使用のための一般式(I)による化合物、その立体異性形態、又はこれらの薬学的に許容される酸付加塩若しくは塩基付加塩にも関する。
疾患若しくは病態は、特に、タウオパチーから選択され得、より特定すると、アルツハイマー病、進行性核上性麻痺、ダウン症候群、前頭側頭葉認知症、パーキンソニズム−17を伴う前頭側頭型認知症、ピック病、大脳皮質基底核変性症、及び嗜銀顆粒病からなる群から選択されるタウオパチーから選択され得るか、又は疾患若しくは病態は、特に、タウ病態を伴う神経変性疾患であり得、より特定すると、C9ORF72変異により引き起こされる筋萎縮性側索硬化症若しくは前頭側頭葉認知症から選択される神経変性疾患であり得る。
アルツハイマー病及びタウオパチー疾患における発症前状態
近年、米国(US)国立老化研究所(National Institute for Aging)及び国際ワーキンググループ(International Working Group)は、発症前(無症候性)段階のADをより明確に定義するためのガイドラインを提案した(Dubois B,et al.Lancet Neurol.2014;13:614−629;Sperling,RA,et al.Alzheimers Dement.2011;7:280−292)。仮説モデルは、Aβの蓄積及びタウ凝集が、明白な臨床的障害が発現する何年も前に始まることを前提とする。アミロイド蓄積の上昇、タウ凝集、及びADの発症の重要な危険因子は、年齢(即ち65歳以上)、APOE遺伝子型、及び家族歴である。臨床的に正常な75歳より高齢の個体のおよそ3分の1は、アミロイド及びタウのPET画像診断(タウについて現在あまり進んでいない)でAβ又はタウの蓄積のエビデンスを示す。加えて、CSF測定値においてAベータレベルの減少が観察される一方、改変されていないタウ及びリン酸化されたタウのレベルは、CSFにおいて上昇している。類似の所見が大規模な剖検調査に見られ、早くも20歳以下で脳内にタウ凝集体が検出されていることが示されている。アミロイド陽性(Aβ+)の臨床的に正常な個体は、一貫して他のバイオマーカーで「AD様中間形質」のエビデンスを示し、これには、機能的磁気共鳴画像法(MRI)と安静時機能的結合との両方における機能的ネットワーク活動の崩壊、フルオロデオキシグルコース18F(FDG)の代謝低下、皮質薄化、及び萎縮の加速が含まれる。時系列データを積み上げると、やはり、Aβ+の臨床的に正常な個体は、認知機能低下、並びに軽度認知障害(MCI)及びAD認知症への進行のリスクが増大していることが強く示されている。アルツハイマー病の科学界には、これらのAβ+の臨床的に正常な個体がAD病理の連続体の初期段階を呈しているという意見の一致がある。そのため、Aβの産生又はタウの凝集を減少させる治療剤の介入は、広範な神経変性が起こる前の病期で開始さされると、より有効になりそうであると主張されてきた。多くの製薬会社は、現在、前駆性ADにおけるBACEの阻害を試験中である。
バイオマーカー研究の発展の結果、現在では、最初の症状が発生する前の前臨床段階でのアルツハイマー病を特定することが可能である。前臨床アルツハイマー病に関する様々な問題(例えば定義及び用語、範囲、自然経過、進行のマーカー、及び無症候段階での疾患の検出の倫理的重大性)は全て、Alzheimer’s&Dementia 12(2016)292−323で概説されている。
前臨床アルツハイマー病又はタウオパチーにおいて、個体は、2つのカテゴリーで識別され得る。PETスキャンでアミロイドベータ若しくはタウ凝集のエビデンスがあるか、又はCSF Aベータ、タウ、及びリン酸タウに変化のある、認知が正常な個体は、「アルツハイマー病のリスク状態にある無症候性(AR−AD)」又は「タウオパチーの無症候状態」であると定義される。家族性アルツハイマー病の完全浸透性優性常染色体の変異を有する個体は、「症状が出る前のアルツハイマー病」を有すると言われる。タウタンパク質内の優性常染色体の変異は、同様に、多様な形態のタウオパチーに関して説明されている。
そのため、ある実施形態では、本発明は、発症前アルツハイマー病、前駆性アルツハイマー病、又はタウオパチーの様々な形態で観測されるタウ関連の神経変性のリスクの制御又は低減での使用するための一般式(I)による化合物、その立体異性形態、又はこれらの薬学的に許容される酸付加塩若しくは塩基付加塩にも関する。
本明細書において上述したように、「処置」という用語は、必ずしも全症状の完全な排除を示すものではないが、上記の障害のいずれかの対症処置を指す場合もある。式(I)の化合物の有用性に鑑みて、本明細書において上述した疾患のいずれか1つに罹患している温血動物(例えばヒト)等の対象を処置する方法、又は本明細書において上述した疾患のいずれか1つに罹患している温血動物(例えばヒト)等の対象を予防する方法が提供される。
前記方法は、温血動物(例えばヒト)等の対象への、式(I)の化合物、その立体異性形態、これらの薬学的に許容される付加塩又は溶媒和物の予防上有効な量又は治療上有効な量の投与、即ち全身投与又は局所投与(好ましくは経口投与)を含む。
従って、本発明はまた、本明細書において上述した疾患のいずれかを予防する及び/又は処置する方法であって、必要とする対象に、本発明に係る化合物の予防上有効な量又は治療上有効な量を投与することを含む方法にも関する。
本発明はまた、O−GlcNAc加水分解酵素(OGA)の活性を調節する方法であって、本発明に係る及び特許請求の範囲で定義される化合物又は本発明に係る及び特許請求の範囲で定義される医薬組成物の予防上有効な量又は治療上有効な量を、必要とする対象に投与することを含む方法にも関する。
処置方法は、1日当たり1〜4回摂取する投薬計画で活性成分を投与することも含み得る。これらの処置方法では、本発明に係る化合物は、投与前に好ましくは製剤化される。本明細書において下記で説明するように、好適な医薬製剤は、公知であり且つ容易に入手可能な成分を使用して、既知の手順で調製される。
上述した障害のいずれか又はそれらの症状を処置するのに又は予防するのに好適であり得る本発明の化合物を、単独で投与し得るか、又は1種若しくは複数種の追加の治療剤と組み合わせて投与し得る。併用治療には、式(I)の化合物及び1種又は複数種の追加の治療剤を含む単一医薬投与製剤の投与、並びに式(I)の化合物及び各追加の治療剤(それ自体個別の医薬投与製剤中)の投与が含まれる。例えば、式(I)の化合物及び治療剤を錠剤若しくはカプセル剤等の単一経口投与組成物で一緒に患者に投与し得るか、又は各薬剤を個別の経口投与製剤で投与し得る。
当業者は、本明細書で言及されている疾患又は病態の別の命名法、疾病分類、及び分類体系に精通しているであろう。例えば、American Psychiatric AssociationのDiagnostic&Statistical Manual of Mental Disordersの第5版(DSM−5(商標))は、神経認知障害群(NCD)(重度と軽度の両方)、特にアルツハイマー病に起因する神経認知障害等の用語を使用する。そのような用語は、当業者により、本明細書で言及されている疾患又は病態の一部の別の名称として使用され得る。
医薬組成物
本発明はまた、O−GlcNAc加水分解酵素(OGA)の阻害が有益である疾患(例えば、アルツハイマー病、進行性核上性麻痺、ダウン症候群、前頭側頭型認知症、パーキンソニズム−17を伴う前頭側頭型認知症、ピック病、大脳皮質基底核変性症、嗜銀顆粒病、C9ORF72変異により引き起こされる筋萎縮性側索硬化症又は前頭側頭型認知症)を予防するための又は処置するための組成物であって、式(I)に係る化合物の治療上有効な量と、薬学的に許容される担体又は希釈剤を含む組成物も提供する。
活性成分を単独で投与することが可能であるが、活性成分を医薬組成物として提供することが好ましい。従って、本発明は、本発明に係る化合物を、薬学的に許容される担体又は希釈剤と共に含む医薬組成物をさらに提供する。担体又は希釈剤は、組成物の他の成分と適合し、そのレシピエントに有害でないという意味で「許容される」ものでなければならない。
本発明の医薬組成物を、薬学の技術分野において公知の任意の方法により調製し得る。治療上有効な量の特定の化合物は、活性成分として、塩基形態又は付加塩形態において、薬学的に許容される担体と組み合わされて密接な混合物にされるが、これは、投与に所望される製剤の形態に応じて多様な形態をとり得る。これらの医薬組成物は、好ましくは、経口投与、経皮投与、若しくは非経口投与等の全身投与;又は吸入、鼻腔スプレー、点眼剤によるか又はクリーム、ゲル、若しくはシャンプー等による局所投与に好適な単位剤形であることが望ましい。例えば、経口剤形での組成物の調製では、通常の医薬媒体のいずれかを使用し得、例えば懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤、及び液剤等の経口液体製剤の場合には、水、グリコール、油、及びアルコール、並びに同類のものを使用し得;又は散剤、丸剤、カプセル剤、及び錠剤の場合には、固体担体(例えば、デンプン、糖、カオリン、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、及び同類のもの)を使用し得る。錠剤及びカプセル剤は、その投与が容易であるために、最も有利な経口単位剤形であり、その場合には、固体医薬担体が当然使用される。非経口組成物の場合には、担体は、通常、滅菌水を少なくとも大部分含むことになるが、例えば溶解性を促進する他の成分が含まれ得る。例えば、注射用溶液であって、担体が、生理食塩水、グルコース溶液、又は生理食塩水とグルコース溶液との混合物を含む、注射用溶液を調製し得る。注射用懸濁剤も調製し得、その場合には、適切な液体担体、懸濁化剤、及び同類のものが使用され得る。経皮投与に好適な組成物では、担体は、皮膚に重大な有害作用を引き起こさない任意の性質の少量の好適な添加剤と任意選択的に組み合わせて、浸透促進剤及び/又は好適な湿潤剤を任意選択的に含む。前記添加剤は、皮膚への投与を容易にし得、及び/又は所望の組成物の調製に役立ち得る。これらの組成物を、様々な方法で(例えば、経皮貼付剤、スポットオン製剤、又は軟膏剤として)投与し得る。
投与及び投与量を均一を容易にするために、上述の医薬組成物を単位剤形で製剤化することが特に有利である。単位剤形は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、単位投与量として好適な、物理的に別々の単位を指し、各単位は、必要な医薬担体と共に、所望の治療効果を生じるように算出された所定量の活性成分を含む。そのような単位剤形の例としては、錠剤(割線入り錠剤又はコーティング錠を含む)、カプセル剤、丸剤、分包散剤、カシェ剤、注射用溶液又は注射用懸濁剤、小さじ量、大さじ量、及び同類のもの、並びにそれらを分割して複合化したものがある。
正確な投与量及び投与頻度は、当業者に公知であるように、使用される式(I)の特定の化合物、処置される特定の病態、処置される病態の重症度、特定の患者の年齢、体重、性別、障害の程度、及び全身の健康状態、並びにその個体が摂取している可能性がある他の医薬によって異なる。さらに、前記有効1日量が、処置対象の応答に応じて、及び/又は本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて、減少され得るか又は増加され得ることは明らかである。
投与方法に応じて、本医薬組成物は、0.05〜99重量%の、好ましくは0.1〜70重量%の、より好ましくは0.1〜50重量%の活性成分と、1〜99.95重量%の、好ましくは30〜99.9重量%の、より好ましくは50〜99.9重量%の薬学的に許容される担体と含むことになり、パーセンテージは全て、この組成物の全重量に基づく。
本化合物を、経口投与、経皮投与、若しくは非経口投与等の全身投与;又は吸入、鼻腔スプレー、点眼剤を介したもの、又はクリーム、ゲル、シャンプー、若しくは同類ものを介したもの等の局所投与のために使用し得る。本化合物を、好ましくは経口投与する。正確な投与量及び投与頻度は、当業者に公知であるように、使用される式(I)に係る特定の化合物、処置される特定の病態、処置される病態の重症度、特定の患者の年齢、体重、性別、障害の程度、及び全身の健康状態、並びにその個体が摂取している可能性がある他の医薬によって異なる。さらに、前記有効1日量が、処置対象の応答に応じて、及び/又は本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて、減少され得るか又は増加され得ることは明らかである。
単回剤形を製造するために担体材料と組み合わされ得る式(I)の化合物の量は、処置される疾患、哺乳動物種、及び特定の投与方式に応じて変動するであろう。しかし、一般的な指針として、本発明の化合物についての好適な単位用量は、例えば、好ましくは0.1mg〜約1000mgの活性化合物を含み得る。好ましい単位用量は、1mg〜約500mgである。より好ましい単位用量は、1mg〜約300mgである。より一層好ましい単位用量は、1mg〜約100mgである。そのような単位用量を、70kgの成人の総投与量が、1回の投与につき対象の体重1kg当たり0.001〜約15mgの範囲になるように、1日に1回超投与し得、例えば、1日に2回、3回、4回、5回、又は6回投与し得るが、好ましくは1日に1回又は2回投与し得る。好ましい投与量は、1回の投与につき対象の体重1kg当たり0.01〜約1.5mgであり、そのような療法は、数週間又は数ヶ月間にわたる可能性があり、場合により数年間にわたる可能性がある。しかし、当業者によく理解されているように、任意の特定の患者に対する特定の用量レベルは、使用する特定の化合物の活性、処置される個体の年齢、体重、全身の健康状態、性別、及び食事、投与時間及び投与経路、排泄率;以前投与された他の薬物、並びに治療を受ける特定の疾患の重症度を含む様々な要因に依存することが理解されるであろう。
典型的な投与量は、1日1回若しくは1日複数回服用される1つの1mg〜約100mg錠剤若しくは1mg〜約300mgであり得るか、又は1日1回服用され且つ比較的高含有量の活性成分を含む1つの徐放性カプセル剤若しくは錠剤であり得る。徐放効果を、異なるpH値で溶解するカプセル材料により、浸透圧で徐々に放出するカプセルにより、又は他の既知の任意の放出制御手段により得ることができる。
当業者に明らかであるように、これらの範囲外の投与量を使用することが必要となる場合があり得る。さらに、臨床医又は処置医は、個々の患者の応答と共に治療を開始する、中断する、調整する、又は終了する方法及び時点を知っているであろうことにも留意されたい。
本発明はまた、本発明に係る化合物、「リーフレット」とも呼ばれる処方情報、ブリスターパッケージ又はボトル、及び容器を含むキットも提供する。さらに、本発明は、本発明に係る医薬組成物、「リーフレット」とも呼ばれる処方情報、ブリスターパッケージ又はボトル、及び容器を含むキットを提供する。処方情報には、本発明に係る化合物又は医薬組成物の投与に関する患者への助言又は指示が好ましくは含まれる。特に、処方情報には、必要とする対象におけるタウオパチーの予防及び/又は処置のために本発明に係る化合物又は医薬組成物がどのように使用されるべきかについて、前記本発明に係る化合物又は医薬組成物の投与に関する患者への助言又は指示が含められる。そのため、ある実施形態では、本発明は、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、又はこれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又は前記化合物を含む医薬組成物と、タウオパチーを予防するか又は処置するための指示書とを含むキットオブパーツを提供する。本明細書で言及されるキットは、特に、市販に好適な医薬パッケージであり得る。
上記で提供される組成物、方法、及びキットに関して、当業者は、それぞれでの使用に好ましい化合物が上記で好ましいと記載されている化合物であることを理解するであろう。この組成物、方法、及びキットに関してさらに一層好ましい化合物は、下記の非限定的な実施例で提供される化合物である。
実験の部
下記において、「AcOH」という用語は酢酸を意味しており、「aq.」は水性を意味しており、「Boc」はtert−ブトキシカルボニルを意味しており、「DAST」は(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリドを意味しており、「DCE」はジクロロエタンを意味しており、「DCM」はジクロロメタンを意味しており、「DMF」はジメチルホルムアミドを意味しており、「DIBAL」は水素化ジイソブチルアルミニウムを意味しており、「DIPE」はジイソプロピルエーテルを意味しており、「DME」はジメチルエーテルを意味しており、「DIPA」はジイソプロピルアミンを意味しており、「DMSO」はジメチルスルホキシドを意味しており、「EtOAc」は酢酸エチルを意味しており、「EtOH」はエタノールを意味しており、「EtN」はトリエチルアミンを意味しており、「EtO」はジエチルエーテルを意味しており、「HATU」はN−[(ジメチルアミノ)−1H−1,2,3−トリアゾロ−[4,5−b]ピリジン−1−イルメチレン]−N−メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェート N−オキシドを意味しており、「HPLC」は高速液体クロマトグラフィーを意味しており、「i−PrNH」はイソプロピルアミンを意味しており、「i−PrOH」はイソプロピルアルコールを意味しており、「LC−MS」は液体クロマトグラフィー/質量分析を意味しており、「LiHMDS」はリチウム ビス(トリメチルシリル)アミドを意味しており、「MeOH」はメタノールを意味しており、「[M+H]+」は化合物の遊離塩基のプロトン化質量を意味しており、「MIK」はメチルイソブチルケトンを意味しており、「m.p.」は融点を意味しており、「min」は分を意味しており、「MW」はマイクロ波を意味しており、「NP」は順相を意味しており、「ol」又は「OL」は有機層を意味しており、「org.」は有機を意味しており、「Pd/C」はパラジウム炭素を意味しており、「Pd(OAc)」は酢酸パラジウム(II)を意味しており、「Pddba」はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)を意味しており、「Pd(dppf)Cl」は[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を意味しており、「Pd(PPh」はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を意味しており、「r.m.」は反応混合物を意味しており、「RP」は逆相を意味しており、「Rt」は保持時間(分)を意味しており、「r.t.」又は「RT」は室温を意味しており、「rac」又は「RS」はラセミを意味しており、「sat.」は飽和を意味しており、「SFC」は超臨界流体クロマトグラフィーを意味しており、「SFC−MS」は超臨界流体クロマトグラフィー/質量分析を意味しており、SelectFluor(登録商標)は1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン ビス(テトラフルオロボレート)を意味しており、「sol.」は溶液を意味しており、「TBAF」はテトラブチルアンモニウムフルオリド水和物を意味しており、「TFA」はトリフルオロ酢酸を意味しており、「THF」はテトラヒドロフランを意味しており、「TLC」は薄層クロマトグラフィーを意味しており、「t−BuOH」はtert−ブタノールを意味しており、「wt」は重量を意味しており、「キサントホス」は4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテンを意味しており、「XPhos」は2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルを意味している。
「RS」という表記が本明細書で示されている場合には常に、別途指示しない限り、化合物は、示された中心でのラセミ混合物であることを意味している。一部の化合物では、中心の立体化学的配置は、混合物が分離された場合に「R」又は「S」と指定されており、一部の化合物では、化合物自体は、単一の立体異性体として単離され且つエナンチオマー的に/ジアステレオマー的に純粋であるが、絶対立体化学が未確定の場合には、示された中心での立体化学的配置は、「R*」又は「S*」と指定されている。本明細書で報告されている化合物の鏡像体過剰率を、超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)によるラセミ混合物の分析と、その後の分離されたエナンチオマーのSFC比較とにより決定した。
マイクロ波補助反応を、シングルモード式反応器:Initiator(商標)Sixty EXPマイクロ波反応器(Biotage AB)又はマルチモード式反応器:MicroSYNTH Labstation(Milestone,Inc.)で実施した。
薄層クロマトグラフィー(TLC)を、試薬級溶媒を使用してシリカゲル60 F254プレート(Merck)で実行した。オープンカラムクロマトグラフィーを、標準的な技術を使用して、シリカゲル、粒径60Å、メッシュ=230〜400(Merck)で実施した。
自動フラッシュカラムクロマトグラフィーを、下記の様々なフラッシュシステムで、不規則なシリカゲル、粒径15〜40μm(順相ディスポーザブルフラッシュカラム)により、接続の準備ができているカートリッジを使用して実施した:Armen InstrumentのSPOTシステム若しくはLAFLASHシステム、又はInterchimのPuriFlash(登録商標)430evoシステム、又はAgilentの971−FPシステム、又はBiotageのIsolera 1SVシステム。
中間体化合物の調製
中間体1
Figure 2021528404

DMF(30.5mL、0.944g/mL、393.2mmol)に溶解した4−クロロ−1H−ピロロ−[3,2−c]−ピリジン[60290−21−3](2.0g、13.1mmol)の溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(1.1g、28.8mmol)を少量ずつ(portionwise)添加した。この反応混合物をrtに到達させて45分間撹拌し、その後0℃まで再冷却し、1−ブロモブタン(2.1mL、1.27g/mL、19.7mmol)を滴下した。次いで、この混合物をrtに到達させ、一晩撹拌した。NaHCO飽和溶液(sat solution)を添加し、水相をEtOACで抽出した。まとめた有機抽出物を水及びブラインで洗浄し、次いでMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル;勾配 ヘプタン/EtOAc 100/0から50/50へ)で精製して、I−1(2.7g、98.7%)を黄色液体として得た。
中間体2
Figure 2021528404

I−2を、4−ブロモ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン[1000342−68−6](2g、10.2mmol)及び1−ブロモブタン(1.65mL、15.2mmol)から出発してI−1と同様の方法で調製して、I−2(2.33g、91%)を黄色液体として得た。
下記の中間体を、4−ブロモ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン([1000342−68−6])又は4−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン([60290−21−3])のいずれかと共に出発して、下記に示す出発物質から類似の方法で調製した。
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
中間体28
Figure 2021528404

I−20(465mg、1.98mmol)の乾燥DCM(42.46mL)溶液に、DAST[38078−09−0]の溶液(1.04mL、8.49mmol)を滴下した。生じた溶液を48時間にわたり35℃で撹拌し、その後、この反応を、炭酸水素ナトリウムの飽和溶液の添加によりクエンチした。次いで、このRMを、DCMを使用して3回抽出した。OLをNaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン中のEtOAc、勾配 0から30%へ)で精製した。純粋な画分を蒸発させ、I−28(164mg、32%)を粘着性固体として得た。
下記の中間体を、下記に示される出発物質から類似の方法で合成した。
Figure 2021528404
中間体33
Figure 2021528404

DMF(51mL)に溶解した4−クロロ−1H−ピロロ−[3,2−c]−ピリジン[60290−21−3](1.0g、6.5mmol)の溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(288mg、7.2mmol)を少量ずつ添加した。この反応混合物をrtに到達させて45分間撹拌し、その後0℃まで再冷却し、(3−ブロモプロポキシ)−tert−ブチルジメチルシラン[89031−84−5](2.5g、9.8mmol)を滴下した。次いで、この混合物をrtに到達させ、一晩撹拌した。NaHCO飽和溶液を添加し、水相をETOACで抽出した。まとめた有機抽出物を水及びブラインで洗浄し、次いでMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して得た。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル;DCM/MeOH、勾配 100/0から95/5へ)で精製して、I−31(2.7g、98.7%)を黄色液体として得た。
I−31(1.67g、5.146mmol)をTHF(41mL)に溶解させ、TBAF(THF中に1M、6.7mL、6.69mmol)を添加し、このrmを1時間にわたり室温で撹拌した。このRMを減圧下で濃縮し、残留物をNaHCOの水溶液とDCMとで分配し、DCMで抽出した。有機画分をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル;DCM/MeOH、勾配 100/0から95/5へ)で精製して、I−32a(1g、92%)を得た。
I−32a(900mg、4.272mmol)のDCM(21mL)溶液に、0℃で、Dess−Martinペルヨージナン(1.9g、4.486mmol)を一度に添加した。この反応混合物を、1時間にわたりrtで撹拌した。この反応混合物を、飽和水性NaHCOでクエンチし、飽和水性 Naを添加し、この反応混合物を30分にわたり撹拌した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去してI−32bを得、このI−32bを、精製することなく次の工程で使用した(900mg、収率100%)。
I−32b(891.34mg、4.3mmol)をDCM(178mL)に懸濁させ、0℃まで冷却した。ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(1mL、4.3mmol)を滴下した。次いで、この反応混合物を0℃で最初に撹拌した後、rtまで上昇させた。rtで3時間後、この反応混合物を水及びNaHCOで処理し、DCMで抽出した。まとめた抽出物を水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、ろ過し、次いで濃縮した。粗残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル;溶出液:DCM)で精製して、I−33(425mg、収率43%)を得た。
中間体34
Figure 2021528404

メチル2−(ブロモメチル)−5−ニトロ−ベンゾエート[90725−68−1](1g、3.65mmol)及びメチルアミン(水中に40%、0.346mL、4.014mmol)のMeOH(8mL)溶液を、16時間にわたりrtで撹拌した。水を添加し、この混合物をEtOAcで抽出した。まとめた有機層をMgSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させて、I−34(700mg、定量的)を黄色固体として得た。
中間体35
Figure 2021528404

MeOH(8mL)及びEtOH(8mL)中のI−34(700mg、3.64mmol)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下で、Pd/C(10%、96.911mg、0.0911mmol)を添加した。この混合物を、18時間にわたりrtで水素化Hした(大気圧)。この混合物を、珪藻土のパッドに通してろ過し、残留物をMeOHで洗浄した。ろ液を減圧下で蒸発させて、I−35(590.78mg、定量的)を黄色固体として得た。
中間体36
Figure 2021528404

I−35(0.591g、3.643mmol)を、酢酸(7.5mL)及びCHCl3(7.5mL)に溶解させた。次いで、激しく撹拌しつつ、酢酸(2.5mL)及びCHCl(2.5mL)中のBr(0.411mL、8.01mmol)の溶液を添加した。この混合物を、16時間にわたりrtで撹拌した。DCMを添加し、この溶液を水及び飽和NaHCOで洗浄した。有機相をMgSOで乾燥させ、ろ過し、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から100/0へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−36(373mg、32%)を黄色固体として得た。
中間体37
Figure 2021528404

1,4−ジオキサン(8mL)、水(2mL)、及び炭酸ナトリウム(641.93mg、6.06mmol)の撹拌溶液に、I−36(323mg、1.009mmol)及びメチルボロン酸(302.125mg、5.047mmol)を添加した。PdCl(dppf)(82.638mg、0.101mmol)を添加した。この反応混合物を、105℃で一晩撹拌した。次いで、水及びEtOAcを添加した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から50/50へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−37(107mg、56%)をオレンジ色固体として得た。
中間体38
Figure 2021528404

4−アミノ−3−フルオロピリジン[2247−88−3](3g、26.76mmol)及びN−ヨードスクシンイミド[516−12−1](6.081g、27.028mmol)をDMF(51.802mL、669.01mmol)に溶解させ、12時間にわたりrtで撹拌し、次いで3日にわたり70℃で撹拌した。次いで、更なるN−ヨードスクシンイミド(3.0g、13.4mmol)を2日にわたり毎日添加し、この反応を、50%変換後に停止させた。溶媒を、減圧下で濃縮した。粗物質をEtOAcに溶解させ、NaHCOの飽和溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、次いで濃縮した。2回目の精製をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100/0から50/50へ)で実施して、I−38(1.7g、27%)を白色固体として得た。
中間体39
Figure 2021528404

NaHCO飽和溶液(2mL)及び1,4−ジオキサン(3.76mL、44.1mmol)中の、I−38(350mg、1.471mmol)、イソプレニルボロン酸ピナコールエステル[126726−62−3](414.632μL、2.21mmol)、及びPd(PPh(169.937mg、0.15mmol)の混合物を撹拌し、MW中において、130℃で15分にわたり窒素雰囲気下で加熱した。この混合部を、飽和NaHCOで処理し、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100/0から50/50へ)で精製して、I−39(205mg、92%)を無色油状物として得た。
類似の方法において、下記の中間体を、下記に示す出発物質及び試薬から合成した。
Figure 2021528404
中間体40
Figure 2021528404

I−39(205mg、1.347mmol)のEtOH(23.205mL)溶液に、Pd/C(10%、1.434g、1.347mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたり水素雰囲気下で撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、I−40(202.5mg、収率97%)を無色液体として得た。
類似の方法において、下記の中間体を、下記に示す出発物質及び試薬から合成した。
Figure 2021528404
中間体41A
Figure 2021528404

2,3−ジヒドロ−7−メチル−1,4−ベンゾダイオキシン−6−アミン[59820−84−7](0.3g、1.816mmol)を、酢酸(10mL)に溶解させた。次いで、この溶液に、激しく撹拌しつつ、Br2(0.102mL、1.998mmol)を含む酢酸(2mL)溶液を滴下した。この混合物を、4時間にわたりrtで撹拌した。この混合物で、CHCl(10mL)を添加した。DCMを添加し、この溶液を水で洗浄した。まとめた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、全ての揮発性物質を減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から20/80へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−41(333mg、75%)を黄色固体として得た。
中間体41B
Figure 2021528404

2,3−ジヒドロ−7−メチル−1,4−ベンゾジオキシン−6−アミン[59820−84−7](0.3g、1.816mmol)を、酢酸(10mL)に溶解させた。次いで、N−クロロスクシンイミド(266.76mg、1.998mmol)を添加し、この混合物を16時間にわたりRTで撹拌した。DCMを添加し、この溶液を水で洗浄した。有機相をNaHCOで洗浄し、MgSOで乾燥させ、ろ過し、全ての揮発性物質を減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から40/60へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−41b(117mg、32%)を黄色固体として得た。
中間体42
Figure 2021528404

1,4−ジオキサン(8mL)、水(2mL)、及び炭酸ナトリウム(303.52mg、2.86mmol)の撹拌溶液に、I−41a(233mg、0.96mmol)及びメチルボロン酸(142.85mg、2.39mmol)を添加した。PdCl(dppf)(39.07mg、0.048mmol)を添加した。この反応混合物を、100℃で一晩撹拌した。次いで、メチルボロン酸(142.85mg、2.39mmol)、炭酸ナトリウム(303.52mg、2.86mmol)、及びPdCl(dppf)(39.07mg、0.048mmol)をrtで添加し、この反応混合物を105℃で16時間にわたり撹拌した。水及びEtOAcを添加し、有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から50/50へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−42(94mg、55%)を固体として得た。
中間体43
Figure 2021528404

4−ブロモ−2,6−ジメチル−ベンゼンアミン(400mg、2.0mmol)、1−メチル−1H−ピラゾール−4−ボロン酸(302.098mg、2.40mmol)、及び炭酸ナトリウム(1M aq.、1.999mL、1.999mmol)の1,4−ジオキサン(10mL)溶液を、5分にわたりNでバブリングした。次いで、PdCl(dppf)(81.63mg、0.1mmol)を添加し、この反応混合物を100℃で6時間にわたり撹拌した。次いで水を添加し、この混合物をEtOAcで抽出した。まとめた有機層をMgSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗物質を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100〜60/40へ)で精製して、I−43(160mg、40%)を白色固体として得た。
中間体44
Figure 2021528404

3−アミノ−2,4−ジメチル−安息香酸[64289−45−8](154mg、0.932mmol)、ピロリジン[123−75−1](110μL、1.305mmol)、及びトリエチルアミン(260μL、1.865mmol)のDCM(3mL)溶液に、rtで撹拌しつつ、HATU[148893−10−1](503.1mg、1.323mmol)を添加し、この反応混合物を48時間にわたり撹拌した。この混合物をKCO溶液に注ぎ、有機層を分離した。水相をDCMで2回抽出した。有機層をまとめ、MgSOで乾燥させ、ろ過し、次いで濃縮した。粗中間体を、Prep HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD−10μm、30×150mm;移動相:0.25% NHHCO水溶液、MeOH)で精製して、I−44(139.6mg、収率68.597%)を黄色油状物質として得た。
類似の方法において、下記の中間体を、下記に示す出発物質及び試薬から合成した。
Figure 2021528404
Figure 2021528404
中間体49
Figure 2021528404

1−(フェニルスルホニル)−4−ブロモ−5−アザインドール[1257294−40−8](1g、2.9mmol)のtert−ブタノール(12mL)溶液に、3,5−ジメチルピリジン−4−アミン(398.5mg、3.3mmol)及び炭酸セシウム(2.2g、6.5mmol)を添加し、生じた溶液を窒素で脱気した。この反応混合物に、Pd(OAc)(67mg、0.297mmol)及びキサントホス(171.6mg、0.297mmol)を添加し、生じた溶液を1時間にわたり120℃で加熱した。溶媒を減圧下で除去し、粗物質を水で希釈し、DCMで抽出し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/(MeOH中のNH)、勾配 100/0から97/3へ)で精製して、I−49(43mg、6%)を得た。
類似の方法において、下記の中間体を、下記に示す出発物質及び試薬から合成した。
Figure 2021528404
中間体51
Figure 2021528404

HCl(i−PrOH中に6M、15mL、90mmol)中のtert−ブチル N−(7−クロロ−2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−8−イル)カルバメート[1346447−03−7](480mg、1.67mmol)の混合物を、2時間にわたりrtで撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を水に溶解させ、水に取り、KCOを使用して塩基性化した。この溶液をDCMで抽出し、MgSOで乾燥させ、ろ過し、蒸発させてI−51(307mg、98%)を無色油状物質として得た。
中間体52
Figure 2021528404

DME(25mL)中の3,5−ジクロロピリダジン−4−アミン[53180−76−0](1000mg、6.1mmol)及びKCOの水溶液(12.5mL)の混合物に、イソプレンボロン酸ピナコールエステル[126726−62−3](1.13g、6.7mmol)及びPd(PPh(422.79mg、0.37mmol)を添加した。生じた混合物を撹拌し、圧力管中において120℃で90分にわたり窒素雰囲気下で加熱した。溶媒を蒸発させ、残留物を水に取ってDCMで抽出した。まとめた有機抽出物をMgSOで乾燥させ、ろ過し、次いで蒸発させた。残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100/0から50/50へ)で精製した。純粋な画分を蒸発させて、I−52(930mg、89.9%)を褐色固体として得た。
中間体53
Figure 2021528404

乾燥THF(20mL)中のI−52(810mg、4.78mmol)、メチル亜鉛クロリド[5158−46−3](4.78mL、2M、9.55mmol)、及びPd(t−BuP)[53199−31−8](366.09mg、0.72mmol)の混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この反応を、NHCl飽和溶液の添加によりクエンチし、この混合物を水まで蒸発させた。水相をDCMで抽出し、MgSOで乾燥させ、ろ過し、次いで蒸発させた。残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH、勾配 100/0から90/10へ)で精製した。純粋な画分を蒸発させて、I−53(126mg、28.65%)を白色固体として得た。
中間体54
Figure 2021528404

I−53(126mg、0.85mmol)のMeOH(22mL)溶液に、Pd/C(10%、90mg、0.085mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたり水素雰囲気下で撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、I−54(120mg、94%)を白色固体として得た。
中間体55
Figure 2021528404

酢酸(10mL)及びCHCl(10mL)中の2,3−ジヒドロ−7−メチル−1,4−ベンゾジオキシン−6−アミン([59820−84−7]、300mg、1.8mmol)の溶液に、N−クロロスクシンイミド(266mg、1.8mmol)を添加した。この混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。DCMを添加し、この溶液を、水、NaHCOで洗浄し、MgSOで乾燥させた。この溶液をろ過し、全ての揮発性物質を減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から40/60へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で、黄色固体としてのI−55(117mg、32%)に濃縮した。
中間体56
Figure 2021528404

I−51(207mg、1.11mmol)のTHF(10mL)溶液に、メチル亜鉛クロリド[5158−46−3](2M、1.11mL、2.22mmol)及びPd(t−BuP)(85.04mg、0.17mmol)を添加し、この混合物を2時間にわたり室温で撹拌した。更なるメチル亜鉛クロリド(2M、1.11mL、2.22mmol)を添加し、この混合物を一晩室温で撹拌した。この反応を、飽和NHCl溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。まとめた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、ろ過し、次いで蒸発させた。残留物を、SFC(固定相:Chiralpak Diacel IC20×250mm;移動相:CO、EtOH+0.4 iPrNH)で精製して、I−56(10mg、5.3%)を無色油状物質として得た。
中間体57
Figure 2021528404

−40℃で撹拌しているBuLi(ヘキサン中に2.5M、0.63mL、1.58mmol)の乾燥THF(5.1mL)溶液に、DIPA(0.28mL、1.98mmol)を添加し、この混合物を15分にわたり−40℃で撹拌した。このRMを−78℃まで冷却し、I−2(250mg、0.99mmol)のTHF(10mL)溶液を滴下した。この反応混合物を、30分にわたり−78℃で撹拌した。次いで、N−フルオロベンゼン−スルホンイミド[133745−75−2](498.29mg、1.58mmol)のTHF(10mL)溶液を滴下し、この反応混合物を1時間にわたり−78℃で撹拌し、次いで、1時間の期間をかけて室温まで緩やかに温めた。この反応混合物を、水の添加により分解させ、水が残るまで蒸発させた。水相をDCMで抽出し、MgSOで乾燥させ、ろ過し、次いで蒸発させた。残留物をRPクロマトグラフィーで精製し、I−57(98mg、36.6%)を粘着性油状物質として得た。
中間体58
Figure 2021528404

ニトロエタン(10mL)に溶解したI−1(500mg、2.4mmol)の溶液に、0℃で、SelectFluor(登録商標)(1697.55mg、4.79mmol)を少量ずつ添加した。この反応混合物を、98時間にわたり撹拌した。この混合物を冷水(20mL)でクエンチし、NaOH(1Mの水溶液、1mL)で中和した。この混合物をEtOAcで抽出した(2回)。まとめた有機層をMgSOで乾燥させ、ろ過し、次いで蒸発させた。残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc、勾配 90/10から50/50へ)で精製した。画分を蒸発させて、I−58(125mg、23%)を透明油状物質として得た。
中間体59
Figure 2021528404

N−(4−フルオロ−2,6−ジメチルフェニル)−アセトアミド[16643−18−8](572mg、3.16mmol)の濃硫酸(1mL)溶液に、−15℃にて、反応温度を−15℃で維持しつつ発煙硝酸(136μL、3.18mmol)を滴下した。この添加の後、この反応物を30分にわたり撹拌し、次いで氷水に注いだ。白色固体沈殿物が生じ、この沈殿物をろ過により単離して、生成物I−59(714mg、3.157mmol)を得た。
中間体60
Figure 2021528404

I−59及びメチルアミン(299μL、3.47mmol)のEtOH(10mL)溶液を、65℃で16時間にわたり撹拌した。次いで、更なるメチルアミン(299μL、3.47mmol)をrtで添加し、100℃で16時間にわたり撹拌した。溶媒を蒸発させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から100/0へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−60(621mg、2.6mmol)を黄色固体として得た。
中間体61
Figure 2021528404

Pd/C(10%、69.64mg、0.065mmol)のMeOH(5mL)撹拌溶液に、窒素下で、I−60(621mg、2.6mmol)を添加した。この混合物を、18時間にわたり室温で水素化した(大気圧)。この混合物を、珪藻土のパッドに通してろ過し、残留物をMeOHで洗浄した。ろ液を減圧下で蒸発させて、I−61を白色固体(534mg、98%)として得た。
中間体62
Figure 2021528404

I−61(534mg、2.6mmol)に、ギ酸(9mL)を添加した。この反応混合物を、100℃で4時間にわたり撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、I−62(553mg、98%)を黄色固体として得た。
中間体63
Figure 2021528404

I−62及びHCl(ジオキサン中に4M、1.27mL、5.1mmol)のMeOH(10mL)溶液を、40℃で16時間にわたり撹拌した。次いで、更なるHCl(ジオキサン中に4M、1.27mL、5.1mmol)をrtで添加した後、この混合物を80℃でさらに16時間にわたり撹拌した。HCl(ジオキサン中に4M、1.27mL、5.1mmol)を10日にわたり毎日添加し、この反応混合物を撹拌して80℃で加熱した。溶媒を蒸発させた。NaHCOを添加し、この混合物をEtOAcで抽出した。まとめた有機層をMgSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン中EtOAc、勾配 0/100から100/0へ;次いでDCM/DCM中のMeOH(10:1)、勾配 0/100から50/50へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−63(50mg、11%)を褐色油状物質として得た。
中間体64
Figure 2021528404

Pd(OAc)(4.3mg、0.019mmol)、キサントホス(24mg、0.043mmol)、及び炭酸セシウム(0.3g、0.96mmol)のジオキサン(8mL)撹拌溶液に、窒素雰囲気下で、I−1(100mg、0.48mmol)及びアセトアミド(31mg、0.52mmol)を添加した。この混合物を、18時間にわたり90℃で撹拌した。残留物を、EtOAc及び水に溶解させた。有機層を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から100/0へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−64(48mg、43%)を粘着性固体として得た。
下記の中間体を、下記に示す出発物質から、I−64に関して説明したものと類似の方法で得た。
Figure 2021528404
中間体65
Figure 2021528404

I−64(322mg、1.39mmol)及び塩酸(2.27mL、2.78mmol)のMeOH(2mL)溶液を、50℃で16時間撹拌した。次いで、更なる塩酸(2.27mL、2.78mmol)をrtで添加し、この混合物を50℃で16時間にわたり撹拌した。溶媒を蒸発させた。NaHCOを添加し、この混合物をEtOAcで抽出した。まとめた有機層をMgSOで乾燥させ、ろ過し、次いで減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から100/0へ;次いでDCM/DCM中のMeOH(10:1)、勾配 0/100から0/100へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−65(100mg、38%)を黄色油状物質として得た。
下記の中間体を、下記に示す出発物質から、I−65に関して説明したものと類似の方法で得た。
Figure 2021528404
中間体66
Figure 2021528404

1,6−ジメチル−1H−インダゾール−5−アミン([1780910−53−3]、430mg、2.7mmol)のDCM(15mL)溶液に、臭素(150μL、2.94mmol)のDCM(5mL)溶液を添加した。この混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。DCM(30mL)を添加し、この溶液を水で洗浄した。まとめた有機抽出物をMgSOで乾燥させ、ろ過し、全ての揮発性物質を減圧下で蒸発させた。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から50/50へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−66(610mg、95%)を白色固体として得た。
中間体67
Figure 2021528404

水(2mL)中の炭酸ナトリウム(807mg、7.6mmol)及びジオキサン(8mL)の撹拌混合物に、窒素雰囲気下で、I−66(610mg、2.54mmol)及びメチルボロン酸(380mg、6.35mmol)を添加した。PdCl(dppf)(103mg、0.12mmol)を添加した。この反応混合物を、105℃で一晩撹拌した。水及びEtOAcを添加した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から50/50へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−67(330mg、74%)を黄色固体として得た。
中間体68
Figure 2021528404

五酸化リン(1.79g、12.6mmol)のメタンスルホン酸(14.9mL、229mmol)溶液を5時間にわたり撹拌し、その後、窒素雰囲気下で、N−メチル−3−ニトロ−ベンゼンアセトアミド[19281−10−8](1.79g、12.6mmol)及びパラホルムアルデヒド(387.7mg、12.6mmol)を添加し、この反応混合物を48時間にわたり80℃で撹拌した。この反応混合物を0℃まで冷却し、水を添加した。残留物をEtOAcに溶解させ、この混合物のpHを、NaOH(5M)を使用して8に調整し、EtOAcで抽出した。有機相を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から100/0へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−68(495mg、24%)を白色固体として得た。
中間体69
Figure 2021528404

I−68(580mg、2.8mmol)のMeOH(10mL)撹拌溶液に、窒素雰囲気下で、Pd/C 10%(74.8mg、0.07mmol)を添加した。この混合物を、18時間にわたり室温で水素化した(大気圧)。この混合物を珪藻土のパッドに通してろ過し、残留物をMeOHで洗浄した。ろ液を減圧下で蒸発させて、I−69(452mg、53%)を褐色固体として得た。
中間体70
Figure 2021528404

I−69(456mg、2.6mmol)を、CHCl(7.5mL)及び酢酸(7.5mL)に溶解させた。次いで、この混合物に、激しく撹拌しつつ、臭素(292μL、5.6mmol)を含むCHCl(2.5mL)及び酢酸(2.5mL)溶液を滴下した。この混合物を、5時間にわたり室温で撹拌した。DCMを添加し、この溶液を水及び飽和NaHCOで洗浄し、MgSOで乾燥させ、ろ過し、全ての揮発性物質を減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から50/50へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−70(452mg、52%)を黄色固体として得た。
中間体71
Figure 2021528404

ジオキサン(8mL)、水(2mL)、及び炭酸ナトリウム(860mg)の撹拌溶液に、I−70(452mg、1.35mmol)及びメチルボロン酸(405mg、6.7mmol)を添加した。PdCl(dppf)(110mg、0.135mmol)を添加し、この反応混合物を105℃で一晩加熱した。水及びEtOAcを添加した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から100/0へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−71(151mg、54%)を黄色固体として得た。
中間体72
Figure 2021528404

THF(19mL)及びDMF(18mL)中の化合物番号64(200mg、0.569mmol)の溶液に、rtで、NaH(鉱油中に60%で分散、25mg、0.626mmol)を添加した。次いで、この反応混合物を、気体の蒸発が停止するまで撹拌した。ジ−tert−ブチル ジカーボネート(136mg、0.626mmol)を少量ずつ添加し、この反応混合物を、4時間にわたりrtで撹拌し、次いで1時間にわたり80℃で撹拌した。次いで、この混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;DCM/MeOH、勾配 100/0から100/0へ)で精製して、I−72(182mg、71%)を得た。
中間体73
Figure 2021528404

I−72(178mg、0.394mmol)のTHF(5mL)撹拌溶液に、0℃で、水素化ホウ素リチウム(THF中に2M、236μL、0.473mmol)を添加した。この反応混合物を、12時間にわたりrtで撹拌した。更なる水素化ホウ素リチウムを添加し(98.5μL)、この反応混合物を4時間にわたりrtで撹拌した。次いで、NaSO.10HOを添加し、この混合物をrtで1時間にわたり撹拌した。この溶液を珪藻土に通してろ過し、EtOAcで洗浄した。溶媒を減圧下で蒸発させてI−73を得、このI−73を、さらに精製することなく次の工程で使用した。
中間体74
Figure 2021528404

I−73(170mg、0.401mmol)をDCM(17mL)に懸濁させ、0℃まで冷却した。DAST(59μL、0.482mmol)を滴下し、この反応混合物を最初に0℃で撹拌し、次いで15時間わたりrtで撹拌した。更なるDAST(14.7μL)を添加し、この反応混合物を12時間にわたり撹拌した。この反応混合物を水で処理し、DCMで抽出した。まとめた有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、Prep HPLC(固定相:XBridge Prep C18 3.5μm、4.6×100mm;移動相:0.2% NHHCO水溶液、MeOH)で精製して、I−74(74mg、43%)を得た。
中間体97
Figure 2021528404

4−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン[60290−21−3](1.00g、6.55mmol)を、DMF(52mL)に溶解させた。0℃でNaH(鉱油中に60%で分散、288mg、7.21mmol)を添加し、この反応混合物を室温で撹拌した。気体の蒸発が停止した場合に、0℃で、(2−ブロモエトキシ)−tert−ブチルジメチルシラン(2.1mL、9.83mmol)を添加した。この反応混合物を3時間にわたり室温で撹拌し、水でクエンチした。この混合物を、EtOAcで希釈した。水層を、EtOAcで抽出した(3回)。まとめた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、勾配 100:0から98:2へ)で精製して、I−97(1.6g、79%)を得た。
中間体98
Figure 2021528404

I−97(1.60g、5.15mmol)をTHF(41mL)に溶解させ、TBAF(THF中に1M、6.7mL、6.70mmol)を添加した。この反応混合物を1時間にわたり室温で撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物をNaHCO(飽和水性)で取り、DCMで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、勾配 100:0から95:5へ)で精製して、I−98(950mg、94%)を得た。
中間体99
Figure 2021528404

DCM(20mL)及びDMF(5mL)中のI−98(300mg、1.53mmol)の撹拌溶液を、0℃まで冷却した。EtN(0.28mL、1.98mmol)を添加し、続いてMsCl(0.13mL、1.68mmol)を添加した。この反応混合物を1時間にわたりこの温度で撹拌し、水でクエンチした。水相を、DCMで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮してI−99を得、このI−99を次の工程でそのまま使用した。
中間体100
Figure 2021528404

DMF(10mL)中のI−99(419mg、1.53mmol)、3,3−ジフルオロアゼチジン塩酸塩[288315−03−7](296mg、2.29mmol)、EtN(2.1mL、15.3mmol)、及びKI(253mg、1.53mmol)の混合物を、60℃で撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈した。この混合物を、水及びブラインで洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、勾配 100:0から98:2へ)で精製して、I−100(90mg、22%)を得た。
中間体101
Figure 2021528404

I−22(500mg、1.78mmol)を、DMF(7mL)に溶解させた。0℃で、NaH(鉱油中に60%で分散、78mg、1.96mmol)を添加し、この混合物を室温で撹拌した。気体の蒸発が停止した場合に、0℃でMeI(222μL、3.56mmol)添加し、この反応混合物を6時間にわたり室温で撹拌し、水でクエンチしてEtOAcで希釈した。水層を、EtOAcで抽出した(3回)。まとめた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から80:20へ)で精製して、I−101(300mg、28%)を得た。
中間体102
Figure 2021528404

I−22(1.36g、6.05mmol)のDCM(30mL)溶液に、0℃で、Dess−Martinペルヨージナン(2.70g、6.54mmol)を添加した。この反応混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この反応を、NaHCO(飽和水性)及びNaS2O(飽和水性)でクエンチした。この混合物を、30分にわたり撹拌した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、勾配 100:0から98:2へ)で精製して、I−102(416mg、31%)を得た。
中間体103
Figure 2021528404

I−102(100mg、0.45mmol)のTHF(1mL)溶液に、0℃で、MeMgBr(3M溶液、0.3mL、0.9mmol)を添加した。この反応混合物を3時間にわたり撹拌し、NHCl(飽和水性)を添加した。この混合物を、EtOAcで抽出した。まとめた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、勾配 100:0から98:2へ)で精製して、I−103(57mg、53%)を得た。
中間体104
Figure 2021528404

I−103(500mg、2.095mmol)をDCM(40mL)に懸濁させ、この溶液を0℃まで冷却した。DAST(0.5mL、4.19mmol)を滴下し、この反応混合物を0℃で撹拌し、次いで3時間にわたり室温で撹拌した。この反応物を、水及びNaHCOで処理した。水相を、DCMで抽出した。まとめた有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM)で精製して、I−104(450mg、89%)を得た。
中間体105
Figure 2021528404

CHCN(70mL)中の2−ヒドロキシ−4−メチル−3−ニトロピリジン[21901−18−8](1.00g、6.49mmol)のスラリーに、0℃で及びN雰囲気下で、NaH(鉱油中に60%で分散、649mg、16.2mmol)を添加した。この混合物を45分にわたり室温で撹拌し、2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸[1717−59−5](0.89mL、8.37mmol)を滴下した。この反応混合物を、一晩20℃で撹拌した。この反応をNHCl(飽和水性)でクエンチし、EtOAcで抽出した(2回)。まとめた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮乾固した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から50:50へ)で精製して、I−105(670mg、51%)を得た。
中間体106
Figure 2021528404

I−105(0.81g、3.97mmol)を、EtOH(22mL)、THF(7.4mL)、及び水(7.4mL)に溶解させた。鉄(1.77g、31.7mmol)及び塩化アンモニウム(2.55g、47.6mmol)を添加した。この反応混合物を、2時間にわたり60℃で、密封管中で撹拌した。この反応混合物をEtOHで希釈し、Celite(登録商標)に通してろ過した。このパッドをEtOHで洗浄し、ろ液を減圧下で約2mLまで濃縮した。この溶液をDCMで希釈し、NaHCO(飽和水性)で洗浄した。有機層を乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させて、I−106(685mg、79%、純度80%)を得た。
中間体107
Figure 2021528404

2−メチル−4−(トリフルオロメチル)アニリン[67169−22−6](5.00g、28.5mmol)のDMF(50mL)撹拌溶液に、N−クロロスクシンイミド(4.28g、31.4mmol)を少量ずつ添加した。この反応混合物を2時間にわたり50℃で撹拌し、冷却し、減圧下で濃縮した。残留物をDCMで希釈し、KCO(飽和水性)で処理した(2回)。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から60:40へ)で精製した。残留物をDIPEに溶解させ、HCl(i−PrOH中に6M)で処理し、次いで一晩撹拌した。ろ別により白色固体を集めて乾燥させて、I−107(5.6g、80%)を得た。
下記の中間体を、下記に示される出発物質から、中間体I−107に関して説明したものと類似の方法で合成した。
Figure 2021528404
中間体110
Figure 2021528404

1,4−ジオキサン(50mL)中の3−ブロモ−5−メチルピリジン−4−アミン[97944−43−9](5.00g、26.7mmol)、イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル(6.70g、39.9mmol)、Pd(PPh(3.20g、2.71mmol)、及びNaHCO(飽和水性、50mL)の混合物を、16時間にわたり、還流下で撹拌した。この懸濁液を冷却し、透明相が分離するまで水及びDCMで希釈した。水相を、DCMで抽出した。まとめた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/(MeOH中の7N NH3)、勾配 100:0から97:3へ)で精製した。
残留物を別の画分(10mmol)とまとめ、この混合物をi−PrOH(20mL)に溶解させ、HCl(i−PrOH中に6M、9mL、54mmol)で処理した。この混合物を週末にかけて撹拌し、氷冷し、生成物をろ別により集めて、I−110(4.5g、76%)を白色固体として得た。
中間体111
Figure 2021528404

I−110(1.50g、8.12mmol)を10℃まで冷却し、HSO(HO中に50%、3.4mL)を10分間かけて滴下した。この反応混合物を、週末にかけて0℃で撹拌した。この混合物を、NaOHの氷冷溶液(100mL)に添加した。KCOを添加し、水相をCHClで抽出した。この混合物を減圧下で濃縮した。残留物をEtOに取り、室温で撹拌した。生じた固体をろ別し、乾燥させてI−111(449mg、33%)を得た。
中間体112
Figure 2021528404

密封管に、3−ブロモ−5−メチルピリジン−4−アミン[97944−43−9](1.00g、4.26mmol)、イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル[126726−62−3](1.07g、6.34mmol)、Pd(PPh(507mg、0.43mmol)、1,4−ジオキサン(10mL)、及びNaHCO(飽和水性、10mL)を充填した。この反応混合物を16時間にわたり還流下で撹拌し、冷却し、透明相が分離するまで水及びDCMで希釈した。水相を、DCMで抽出した。まとめた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮してI−112(1.77g、83%、純度39%)を得、このI−112を次の工程でそのまま使用した。
中間体113
Figure 2021528404

I−112(1.77g、3.52mmol)を、MeOH(20mL)、HO(10mL)、及びTHF(20mL)に溶解させた。鉄(4.25g、76.1mmol)及びNHCl(5.24g、98.0mmol)を添加し、この反応混合物を2時間にわたり63℃で撹拌した。この混合物を冷却し、DCM及びNaHCO(飽和水性)で希釈した。ダイカライト(dicalite)を添加した。この混合物をろ過し、ろ別されたケーキをDCMで洗浄した。有機層を分離し、減圧下で蒸発させた。残留物をHClで処理し、DCMで洗浄した。水層をNaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。まとめた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から70:30へ)で精製して、I−113(467mg、80%)を得た。
中間体114
Figure 2021528404

I−113(233mg、1.40mmol)のTHF(17mL)溶液に白金(5.46mg、0.03mmol)を添加し、この反応混合物を、H雰囲気下にて1時間にわたり室温で撹拌した。この反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下で蒸発させた。残留物を別の画分(1.4mmol)とまとめ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、勾配 100:0から90:10へ)で精製して、I−114(224mg、48%)を得た。
中間体115
Figure 2021528404

2,4−ジブロモ−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミン[1214365−67−9](900mg、2.81mmol)を、1,4−ジオキサン(7.2mL)及び水(0.9mL)に溶解させた。この溶液に、トリメチルボロキシン[823−96−1](1.13mL、8.07mmol)、Pd(dppf)Cl・DCM(206mg、0.25mmol)、及びKCO(1.17g、8.47mmol)を添加し、この反応混合物を、マイクロ波中で1時間にわたり140℃にて撹拌した。この粗混合物を別の画分(0.31mmol)とまとめ、水及びEtOAcで希釈した。水層を抽出した。まとめた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM)で精製して、I−115(424mg、71%)を得た。
中間体116及び117
Figure 2021528404

2−アミノ−5−ニトロ−4,6−ジメチルピリジン[22934−22−1](1.43g、8.55mmol)をHCl(HO中に15%、22.9mL、274mmol)に溶解させ、次いで0℃まで冷却した。亜硝酸ナトリウム(590mg、8.55mmol)の水溶液を滴下し、この反応混合物を30分にわたり0℃で撹拌し、次いで一晩室温で撹拌した。この混合物を、CHClで抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させて、I−116及びI−117の混合物(1.15g、80%)を得た。
中間体118及び119
Figure 2021528404

CHCN(42.2mL)中のI−116及びI−117の混合物(1.15g、6.84mmol)に、0℃で及びN雰囲気下で、NaH(鉱油中に60%で分散、684mg、17.1mmol)を添加した。この混合物を室温で45分にわたり撹拌し、2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸[1717−59−5](0.94mL、8.83mmol)を滴下した。この反応混合物を一晩室温で撹拌し、NaHCO(飽和水性)でクエンチした。水相を、EtOACで抽出した。まとめた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtAOc、勾配 100:0から90:10へ)で精製して、I−118及びI−119の混合物(1.10g、74%)を得た。
中間体120及び121
Figure 2021528404

I−118及びI−119の混合物(1.10g、5.04mmol)を、EtOH(28mL)、THF(9.4mL)、及び水(9.38mL)に溶解させた。鉄(2.25g、40.3mmol)及び塩化アンモニウム(3.24g、60.5mmol)を添加した。この反応混合物を、2時間にわたり60℃で撹拌した。この反応混合物をEtOHで希釈し、Celite(登録商標)に通してろ過した。Celite(登録商標)パッドをEtOHで洗浄し、ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をDCMで希釈し、NaHCO(飽和水性)で洗浄した。有機層を乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から70:30へ)で精製して、I−121(290mg、31%)及びI−120(250mg、26%)を得た。
中間体122
Figure 2021528404

1,4−ジオキサン(741mL)及びNaHCO(HO中に1M、742mL、742mmol)中の2−ブロモ−3−アミノ−4−メチルピリジン[126325−50−6](73.0g、390mmol)及びイソプロペニルボロン酸ピナコールエステル[126726−62−3](78.7g、468mmol)の混合物に、N雰囲気下で、Pd(PPh(45.1g、39.03mmol)を添加した。この反応混合物を、一晩100℃で撹拌した。この反応混合液を室温まで冷却し、Celite(登録商標)に通してろ過した。ろ別されたケーキを、EtOAcで洗浄した。層を分離した。水相を、EtOAcで抽出した(2回)。まとめた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物をDCMに溶解させ、0℃まで冷却した。HCl(2M、400mL、800mmol)を添加し、生じた混合物を20分にわたり0℃で撹拌した。水層を分離し、DCMで抽出した(3回)。水層をDCM(200mL)で希釈し、0℃まで冷却した。NaCO(86.9g、820mmol)を少量ずつ添加し、この混合物を5分にわたり撹拌した。水(100mL)を添加した。この混合物をさらに20分にわたり撹拌し、有機層を分離した。水層を、DCMで抽出した(2回)。まとめた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させて、I−122(55.7g、96%)を得た。
中間体123
Figure 2021528404

I−122(24.0g、162mmol)のEtOH(687mL)溶液に、Pd/C(10%、2.06g、1.94mmol)を添加した。この反応混合物を、8時間にわたりH雰囲気下にて室温で撹拌した。この混合物をCelite(登録商標)に通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH 勾配 100:0から98:2へ)で精製して、I−123(18.8g、77%)を得た。
中間体124
Figure 2021528404

DME(40.2mL)中の2−ブロモ−4−フルオロ−6−メチルアニリン[202865−77−8](2.00g、9.80mmol)、イソプレンボロン酸ピナコールエステル[126726−62−3](1.81g、10.8mmol)、Pd(PPh(680mg、0.59mmol)、及びKCO(飽和水性、25mL)の混合物を、圧力管中において90分にわたりN雰囲気下にて120℃で撹拌した。この混合物を、減圧下で濃縮した。残留物を、水及びDCMに取った。有機相を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から50:50へ)で精製して、I−124(1.13g、70%)を黄色油状物質として得た。
下記の中間体を、下記に示す出発物質及び試薬から、I−124に関して説明したものと類似の方法で得た。
Figure 2021528404
中間体126
Figure 2021528404

MeOH(179mL)中のI−124(1.13g、6.84mmol)及びPd/C(10%、728mg、0.68mmol)の混合物を、72時間にわたり室温でH雰囲気下にて撹拌した。この混合物をろ過し、ろ液を減圧下で蒸発させて、I−126(884mg、77%)を得た。
下記の中間体を、下記に示す出発物質から、I−126に関して説明したものと類似の方法で得た。
Figure 2021528404
中間体128
Figure 2021528404

N−ブロモスクシンイミド[128−08−5](3.26g、18.3mmol)をDMF(10mL)に溶解させ、0℃で、4,5−ジフルオロ−2−メチルアニリン[875664−57−6](2.50g、17.5mmol)の無水DMF(21.4mL)溶液に滴下した。この反応混合物を、15分間かけて室温まで温め、水に注いだ。この混合物を、EtOで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から70:30へ)で精製して、I−128(1.8g、46%)を得た。
中間体129
Figure 2021528404

この反応を、無水条件下で及び乾燥したガラス製品を使用して実行した。
無水THF(14.6mL)中のI−128(650mg、2.93mmol)の混合物を、Nで10分にわたりパージした。Pd(t−BuP(43.9mg、85.9mmol)を添加し、室温周辺で内部温度を維持しつつ、シリンジで、メチル亜鉛クロリド(2M溶液、2.20mL、4.40mmol)を添加した。この反応混合物を1時間にわたり撹拌し、水(10mL)を添加した。この混合物をダイカライトに通してろ過し、ろ液を減圧下で蒸発させた(水は残存した)。この混合物を水(20mL)で希釈し、水相をDCMで抽出した。まとめた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から70:30へ)で精製して、I−129(430mg、93%)を得た。
中間体130
Figure 2021528404

EtOH(200mL)及びTHF(75mL)中の1,5−ジフルオロ−3−メチル−2−ノトロベンゼン[1616526−80−7]の撹拌溶液に、塩化アンモニウム(26g、0.49mol)のHO(75mL)溶液を添加した。次いで、鉄(18g、0.32mol)を添加し、この黒色懸濁液を2時間にわたり60℃で激しく撹拌した。この混合物を冷却し、ダイカライトでろ過した。ダイカライトのプラグを、EtOHで洗浄した。ろ液をTHFで希釈し、ダイカライトの小さいプラグでろ過した。ろ液を、ブライン及びEtOで希釈した。層を分離した。水相を、EtOで抽出した(3回)。まとめた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物をEtOHに溶解させ、HCl(i−PrOH中に6N)で処理し、減圧下で濃縮した。残留物をDIPEに懸濁させて、I−130を白色固体(2.31g、32%)として得た。
中間体131
Figure 2021528404

DME(74mL)中の2,6−ジブロモ−4−(トリフルオロメチル)アニリン[72678−19−4](5.13g、16.1mmol)、トリエメチルボロキシン(triemthylboroxine)[823−96−1](5mL、35.3mmol)、Pd(PPh(1.11g、1.00mmol)、及びKCO(飽和水性、74mL)の混合物を、2時間にわたり150℃で撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、残留物を水及びDCMに取った。有機相を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から50:50へ)で精製して、I−131(1.86mg、61%)を褐色油状物質として得た。
中間体177
Figure 2021528404

1,4−ジオキサン(17mL)中の4−ブロモ−2,6−ジメチルフェニルアミン[24596−19−8](1.00g、5.00mmol)、1−メチル−1H−ピラゾール−4−ボロン酸[847818−55−7](974mg、5.99mmol)、及び炭酸ナトリウム(1.32g、12.5mmol)の混合物を、5分にわたりNでパージした。PdCl(dppf)(204mg、0.25mmol)を添加し、この反応混合物を90℃で6時間にわたり撹拌した。この混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。まとめた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/EtOAc、勾配 100/0から50/50へ)で精製して、I−177(206mg、20%)を得た。
中間体132
Figure 2021528404

DMF(30mL)中の2−クロロ−5−フルオロピリミジン[62802−42−0](370mg、2.79mmol)、4−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリジン[1000342−68−6](500mg、2.54mmol)、及びNaH(鉱油中に60%で分散、152mg、3.81mmol)の混合物を、一晩80℃で撹拌した。この反応を水(30mL)でクエンチし、DCM(3×50mL)で抽出した。まとめた有機層を乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、勾配 100:0から30:10へ)で精製して、I−132(230mg、31%)を得た。
下記の中間体を、下記に示す出発物質及び試薬から、I−132に関して説明したものと類似の方法で調製した。
Figure 2021528404
中間体135
Figure 2021528404

N−トリチルイミダゾール[15469−97−3](2.00g、6.44mmol)のTHF(32mL)溶液に、0℃で、n−BuLi(2.5M溶液、5.16mmol、12.90mmol)を添加した。この反応混合物を1.5時間にわたり0℃で撹拌し、DMF(1.25mL、16.1mmol)を滴下した。この反応混合物を1時間にわたり0℃で撹拌し、NHCl(飽和水性)で希釈した。水相を、EtOAcで抽出した(2回)。まとめた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から60:40へ)で精製して、I−135(1.52g、69%)を得た。
中間体136
Figure 2021528404

I−135(1.52g、4.49mmol)のMeOH(30mL)溶液に、NaBH(510mg、13.5mmol)を添加した。この反応混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。白色沈殿物をろ別し、CHClで洗浄して、I−136(1.49g、98%)を白色固体として得た。
中間体137
Figure 2021528404

トルエン(41mL)中のI−136(1.50g、4.40mmol)及びEtN(1.23mL、8.80mmol)の混合物に、塩化チオニル(0.48ml、6.60mmol)を滴下した。この反応混合物を、約1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物に氷を添加し、水相をEtOAcで抽出した(2回)。まとめた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、勾配 100:0から90:10へ)で精製して、I−137(950mg、60%)を淡橙色固体として得た。
中間体138
Figure 2021528404

4−ブロモ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン[1000342−68−6](435mg、2.21mmol)の無水DMF(15mL)溶液に、0℃にてN雰囲気下で、NaH(鉱油中に60%で分散、88.2mg、2.21mmol)を添加した。この混合物を2時間にわたり撹拌し、0℃で、I−137(950mg、2.65mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで温め、20時間にわたり撹拌した。この混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から0:100へ)で精製して、I−138(854mg、54%、純度73%)を得た。
中間体183
Figure 2021528404

密封管中において、Nをバブリングしつつ、I−138(400mg、0.77mmol)のDMF(10mL)溶液に、Pddba(28.2mg、30.8μmol)、キサントホス(44.6mg、0.08mmol)、及びCsCO(376mg、1.16mmol)を添加した。10分後、2,6−ジクロロアニリン[608−31−1](162mg、1.00mmol)を添加し、この反応混合物を10分にわたり室温で撹拌し、次いで20時間にわたり100℃で撹拌した。この混合物をCelite(登録商標)でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から100/0へ)で精製した。所望の画分を集めて減圧下で濃縮して、I−183(152mg、33%)を得た。
中間体139
Figure 2021528404

4−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン[60290−21−3](238mg、1.56mmol)及び4−ヨード−1−メチル−1H−イミダゾール[71759−87−0](250mg、1.20mmol)のトルエン(5mL)撹拌溶液に、CuI(110mg、0.12mmol)、トランス−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(37.9μL、0.24mmol)、及びKCO(332mg、2.40mmol)を添加した。この反応混合物を24時間にわたり105℃で撹拌し、室温まで冷却し、NaHCO(飽和水性)とEtOAcとで分配した。水相を、EtOAcで抽出した(2回)。まとめた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から0:100へ)で精製して、I−139(120mg、43%)を得た。
中間体140
Figure 2021528404

密封管中において、Nをバブリングしつつ、2−クロロ−4−ヨードピリジン[153034−86−7](1.55g、6.47mmol)の無水DMF(25mL)溶液に、Pddba(356mg、0.39mmol)、キサントホス(375mg、0.65mmol)、及びKPO(4.40g、20.7mmol)を添加した。10分後、3,3,3−トリフルオロプロピルアミン塩酸塩[2968−33−4](997mg、6.67mmol)を添加し、この反応混合物を、10分にわたり室温で撹拌し、次いで20時間にわたり70℃で撹拌した。この混合物をCelite(登録商標)でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から90:10へ)で精製して、I−140(1.06g、72%)を得た。
中間体141
Figure 2021528404

I−140(1.06g、4.71mmol)の酢酸(40.7mL)撹拌溶液に、酢酸ナトリウム(1.16g、14.1mmol)を添加した。この混合物を15℃まで冷却し、一塩化ヨウ素(236μL、4.71mmol)を滴下した。この反応混合物を、24時間にわたり60℃で撹拌した。この混合物を水で希釈し、次いで溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物をブラインで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をNaOH(5M)でpH14まで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から85:15へ)で精製して、I−141(519mg、31%)を得た。
中間体142
Figure 2021528404

をバブリングしつつ、DMF(5.8mL)中のI−141(519mg、1.48mmol)、(EZ)−2−(2−エトキシビニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン[1360111−87−0](323mg、1.63mmol)、及びLiOH・HO(186mg、4.44mmol)の混合物に、PdCl(dppf)・DCM(72.5mg、0.09mmol)を添加した。この反応混合物を15分にわたり室温で撹拌し、次いで15時間にわたり70℃で撹拌した。この混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から40:60へ)で精製して、I−142(389mg、88%)を得た。
中間体143
Figure 2021528404

I−142(389mg、1.25mmol)を、N雰囲気下で酢酸(10mL)に溶解させた。この反応混合物を、5時間にわたり105℃で撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をトルエンで数回共蒸留した。残留物を、DCM及びNaHCOに溶解させた。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から90:10へ)で精製して、I−143(220mg、70%)を得た。
中間体144
Figure 2021528404

1−アミノ−2−メタンスルホニル−4−クロロベンゼン[102153−42−4](660mg、3.21mmol)を、DCM(20mL)に溶解させた。激しく撹拌しつつ、臭素(181μL、3.53mmol)のDCM(20mL)溶液を滴下した。この反応混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、水で希釈した。有機層を分離し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から95:5へ)で精製して、I−144(822mg、90%)を得た。
下記の中間体を、下記に示す出発物質から、I−144に関して説明したものと類似の方法で調製した。
Figure 2021528404
中間体146
Figure 2021528404

をバブリングしつつ、1,4−ジオキサン(8mL)及び水(2mL)の混合物中のNaCO(918mg、8.66mmol)及びPdCl(dppf)(118mg、0.14mmol)の撹拌溶液に、I−144(822mg、2.89mmol)を添加した。この混合物を5分にわたり40℃で撹拌し、次いでメチルボロン酸(432mg、7.22mmol)を添加した。この反応混合物を、105℃で3時間にわたり撹拌した。この混合物を、水で希釈した。水相を、EtOAcで抽出した。まとめた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から50:50へ)で精製して、I−146(526mg、83%)を得た。
下記の中間体を、下記に示す出発物質から、I−146に関して説明したものと類似の方法で調製した。
Figure 2021528404
中間体148
Figure 2021528404

MeOH(7.60mL)中のI−146(449mg、1.70mmol、純度83%)及びEtN(0.17mL、1.70mmol)の撹拌混合物に、Pd/C(10%、180mg、0.17mmol)を添加した。この反応混合物を、室温で4時間にわたりH雰囲気下で撹拌した。この混合物をCelite(登録商標)に通してろ過し、EtOAcで洗浄した。ろ液を、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から80:20へ)で精製して、I−148(291mg、93%)を得た。
中間体149
Figure 2021528404

4−クロロ−5−アザインドール[60290−21−3](841mg、5.23mmol)のDMF(30mL)溶液に、NaH(鉱油中に60%で分散、220mg、5.50mmol)を添加した。この反応混合物を、N雰囲気下にて30分にわたり室温で撹拌した。1−ブロモ−3−メチル−2−ブタノン[19967−55−6](1.00g、5.76mmol)を滴下し、この反応混合物を16時間にわたり撹拌した。残留物を、EtOAc及び水に溶解させた。有機層を水(2回)及びブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から90:10へ)で精製して、I−149(953mg、76%)を得た。
下記の中間体を、下記に示す出発物質から出発して、I−149に関して説明したものと類似の方法で調製した。
Figure 2021528404
中間体150及び184
Figure 2021528404

I−149(953mg、4.03mmol)の無水DCM(30.2mL)撹拌溶液に、−78℃でN雰囲気下にて、DAST(1.97mL、16.1mmol)を添加した。この反応混合物を、18時間にわたり室温で撹拌した。NaHCO(飽和水性)を添加し、この混合物をDCMで抽出した(3×15mL)。まとめた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から80:20へ)で精製して、I−150及びI−184の混合物(686mg、66%)を得た。
この混合物を別の画分とまとめ、キラル相(Lux Cellulose−1(150×21.2mm、5um)カラム、移動相:[n−ヘプタン+0.1%DEA]/[2−プロパノール+0,1%DEA]、75/25から38/62へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−184及びI−150を得た。
下記の中間体を、下記に示す出発物質から出発して、I−150及びI−184に関して説明したものと類似の方法で調製した。
Figure 2021528404
中間体151
Figure 2021528404

密封管中において、Nをバブリングしつつ、無水1,4−ジオキサン(45mL)及び無水DMF(5mL)中のCuI(16.2mg、85.1μmol)及び1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン(10.2mg、85.1μmol)の溶液に、CsCO(568mg、1.74mmol)を添加した。10分後、4−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン[60290−21−3](130mg、0.85mmol)及び2−ブロモ−1H−イミダゾール[16681−56−4](150mg、1.02mmol)を添加した。この反応混合物を10分にわたり室温で撹拌し、次いで4日にわたり110℃で撹拌した。この混合物をCelite(登録商標)に通してろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から60:40へ)で精製して、I−151(36mg、18%、純度35%)を得た。
中間体152及び153
Figure 2021528404

5−ニトロ−4,6−ジメチル−ピリドン−2[22934−24−3](1.5g、3.48mmol、純度39%)のCHCN撹拌溶液に、NaH(鉱油中に60%で分散、837mg、9.39mmol)を添加した。この混合物を15分にわたり撹拌し、2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸(0.61mL、5.91mmol)を滴下した。この反応混合物を15分にわたり室温で撹拌し、この反応を水でクエンチした。CHCNを減圧下で除去し、残留物をEtOAcで希釈した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から0:100へ)で精製して、I−152及びI−153の混合物(363mg、48%)を得た。
中間体154及び155
Figure 2021528404

MeOH(13.3mL)及びHO(2.86mL)中のI−152及びI−153の撹拌混合物(260mg、1.19mmol)に、鉄(532mg、9.53mmol)を添加した。この反応混合物を、2時間にわたり70℃で撹拌した。この混合物を室温まで冷却し、DCMで希釈した。この混合物を、Celite(登録商標)のショートパッドでろ過した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から85:15へ)で精製して、I−154(85mg、38%)及びI−155(95mg、42%)を得た。
中間体156
Figure 2021528404

密封管中において、Nをバブリングしつつ、1,4−ジオキサン(6mL)及びDMF(2mL)中の4−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン[60290−21−3](70.0mg、0.46mmol)の溶液に、トランス−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(14.5μL、91.8μmol)及びKCO(127mg、0.92mmol)を添加した。この反応混合物を10分にわたり室温で撹拌し、5−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール[34091−51−5](125mg、0.64mmol)及びCuI(8.74mg、45.9μmol)を添加した。この反応混合物を、16時間にわたり110℃で室温で撹拌した。この混合物を室温まで冷却し、NaHCO(飽和水性)とEtOAcとで分配した。水相を、EtOAcで抽出した(2回)。まとめた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から50:50へ)で精製して、I−156(66mg、65%)を得た。
下記の中間体を、下記に示す出発物質及び試薬から、I−156に関して説明したものと類似の方法で調製した。
Figure 2021528404
中間体159
Figure 2021528404

エチル 5−オキサゾールカルボキシレート[118994−89−1](1.26mL、10.0mmol)のTHF(50mL)溶液に、−78℃で、LiHMDS(1M溶液、15mL、15.0mmol)を添加した。この反応混合物を1時間にわたり−78℃で撹拌し、ZnCl(0.7M溶液、22.8mL、16.0mmol)を滴下した。この反応混合物を室温まで温め、30分にわたり撹拌した。−78℃で、I(5.13g、20.0mmol)のTHF(5mL)溶液を滴下した。この反応混合物を15分にわたり−78℃で撹拌し、次いで1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物をNa(飽和水性)で希釈し、EtOで抽出した(2回)。まとめた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から95:5へ)で精製して、I−159(2.2g、82%)を得た。
中間体160
Figure 2021528404

密封管中において、Nをバブリングしつつ、4−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン[60290−21−3](200mg、1.31mmol)及びI−159(420mg、1.57mmol)のトルエン(10mL)溶液に、KCO(362mg、2.62mmol)、CuI(49.9mg、0.26mmol)、及びトランス−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(82.7μL、0.52mmol)を添加した。この反応混合物を10分にわたり室温で撹拌し、次いで18時間にわたり110℃で撹拌した。この混合物を室温まで冷却し、NaHCO(飽和水性)とEtOAcとで分配した。水相を、EtOAcで抽出した。まとめた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から85:15へ)で精製して、I−160(42mg、9%、純度86%)を得た。
中間体161
Figure 2021528404

無水THF(1mL)及びEtOH(1mL)中のCaCl(47.9mg、0.43mmol)の懸濁液に、N雰囲気下にて−20℃で、NaBH(32.7mg、0.86mmol)を滴下した。この混合物を−20℃で15分にわたり撹拌し、I−160(42.0mg、0.14mmol)の無水THF(1mL)溶液を滴下した。この反応混合物を1時間にわたり−10℃で撹拌し、次いで室温まで昇温させた。この反応混合物を、16時間にわたり撹拌した。この混合物を0℃まで冷却し、NHCl(飽和水性)及びDCMで注意深く希釈した。この混合物を、Celite(登録商標)のパッドでろ過した。ろ液を減圧下で濃縮してI−161を得、このI−161を次の工程でそのまま使用した。
中間体162
Figure 2021528404

トリエチルシラン(71.7μL、0.45mmol)のTFA(2mL)撹拌溶液に、室温で、I−161(32.0mg、128μmol)を添加した。この反応混合物を、18時間にわたり55℃で撹拌した。溶媒を、減圧下で除去した。残留物をNaHCO(飽和水性)で希釈し、DCMで抽出した。まとめた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から60:40へ)で精製して、I−162(19mg、63%)を得た。
中間体163
Figure 2021528404

DMSO(5.6mL)及び水(310μL)中の4−メチル−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミン[944317−54−8](235mg、1.33mmol)の撹拌溶液に、N−ブロモスクシンイミド(594mg、3.34mmol)を添加した。この反応混合物を48時間にわたり室温で撹拌し、水でクエンチした。水相を、EtOAcで抽出した(2回)。まとめた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から85:15へ)で精製して、I−163(209mg、61%)を得た。
中間体164
Figure 2021528404

1,4−ジオキサン(4mL)及びHO(1mL)中のNaCO(62.3mg、0.59mmol)の混合物に、I−163(50mg、0.20mmol)及びメチルボロン酸(29.9mg、0.49mmol)を添加した。PdCl(dppf)(8.00mg、9.8μmol)を添加し、この反応混合物を16時間にわたり100℃で撹拌した。この反応混合物を、水及びEtOAcで希釈した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を別の画分(0.60mmol)とまとめ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から90:10へ)で精製して、I−164(122mg、80%)を得た。
中間体165
Figure 2021528404

2−ブロモ−4−メチル−3−ニトロピリジン[23056−45−3](6.00g、27.6mmol)のトルエン(264mL)溶液に、トリブチル(1−エトキシビニル)スズ[97674−02−7](13.9mL、41.2mmol)及びPd(PPh(3.20g、2.77mmol)を添加した。この反応混合物を、16時間にわたり100℃で撹拌した。HCl(HO中に37%、23mL、276mmol)を0℃で添加し、この混合物を1時間にわたり室温で撹拌した。NaHCO(飽和水性)を添加し、水相をEtOで抽出した。まとめた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から70:30へ)で精製して、I−165(3.13g、63%)を得た。
中間体166
Figure 2021528404

I−165(3.13g、17.4mmol)のTHF(41.5mL)溶液に、0℃で、MeMgBr(1.4M溶液、30mL、42mmol)を滴下した。この反応混合物を3時間にわたり室温で撹拌し、NHCl(飽和水性)でクエンチした。水相を、EtOAcで抽出した。まとめた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、勾配 100:0から99:1へ)で精製して、I−166(736mg、22%)を得た。
中間体167
Figure 2021528404

I−166(736mg、3.75mmol)を、EtOH(21mL)、THF(7mL)、及び水(7mL)に溶解させた。鉄(1.68g、30.0mmol)及び塩化アンモニウム(2.41g、45.0mmol)を添加し、この反応混合物を、2時間にわたり60℃で密封管中において撹拌した。この反応混合物をDCMで希釈し、NaHCO(飽和水性)を添加した。この混合物を、Celite(登録商標)に通してろ過した。Celite(登録商標)パッドをDCMで洗浄し、ろ液を乾燥させ、減圧下で蒸発させてI−167(744mg、82%、純度69%)を得、このI−167を次の工程でそのまま使用した。
中間体168
Figure 2021528404

t−BuOH(3.3mL)中のI−92(319mg、1.18mmol、純度85%)、I−167(350mg、1.45mmol、純度69%)、及びCsCO(771mg、2.37mmol)の混合物を、Nでパージした。Pd(OAc)(48.4mg、0.22mmol)及びキサントホス(82.3mg、0.14mmol)を添加し、この反応混合物を1時間にわたり110℃で撹拌し、次いで2時間にわたり130℃で撹拌した。この混合物をDCMで希釈し、Celite(登録商標)でろ過した。ろ液を、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、勾配 100:0から96:4へ)で精製して、I−168(269mg、32%、純度50%)を得た。
中間体169
Figure 2021528404

4−ヨードイミダゾール[71759−89−2](750mg、3.87mmol)のDCM(30mL)溶液に、EtN(0.59mL、4.25mmol)を添加した。この反応混合物を5分にわたり室温で撹拌し、塩化トリチル(1.19g、4.25mmol)を添加した。この反応混合物を、16時間にわたり40℃で撹拌した。この反応混合物をNaHCO(飽和水性)で希釈し、DCMで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から60:40へ)で精製して、I−169(976mg、58%)を得た。
中間体170
Figure 2021528404

密封管中において、Nをバブリングしつつ、I−169(500mg、1.15mmol)のトルエン(6.25mL)溶液に、CuI(21.8mg、0.12mmol)、トランス−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(36.1μL、0.23mmol)、及びKCO(317mg、2.29mmol)を添加した。10分後、4−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン[60290−21−3](227mg、1.15mmol)を添加した。この反応混合物を10分にわたり室温で撹拌し、次いで20時間にわたり100℃で撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、NaHCO(飽和水性)で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から80:20へ)で精製して、I−170(430mg、81%)を得た。
中間体171
Figure 2021528404

密封管中において、Nをバブリングしつつ、DMF(12mL)中のI−170(430mg、0.93mmol)の混合物に、Pddba(34.2mg、37.3μmol)、キサントホス(53.9mg、93.3μmol)、及びCsCO(456mg、1.40mmol)を添加した。10分後、2,6−ジクロロ−4−フルオロアニリン[344−19−4](218mg、1.21mmol)を添加し、この反応混合物を10分にわたり室温で撹拌し、次いで20時間にわたり100℃で撹拌した。この混合物をCelite(登録商標)でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から0:100へ)で精製して、I−171(400mg、64%、純度90%)を得た。
中間体172
Figure 2021528404

4−ニトロ−1H−インダゾール[2942−40−7](2.50g、15.3mmol)のTHF(60mL)溶液に、N雰囲気下で、CsCO(9.99g、30.7mmol)及び4−メトキシベンジルクロリド(2.5mL、18.4mmol)を添加した。この反応混合物を、18時間にわたり室温で撹拌した。更なる量の4−メトキシベンジルクロリド(2.50mL、18.4mmol)を添加し、この反応混合物をさらに18時間にわたり撹拌した。この混合物を水に溶解させ、EtOAcで抽出した。まとめた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から80:20へ)で精製して、I−172(2.15g、48%)を得た。
中間体173
Figure 2021528404

MeOH(84.2mL)及びHO(18.1mL)中のI−172(2.14g、7.55mmol)及び塩化アンモニウム(4.39g、82.1mmol)の撹拌混合物に、鉄(3.38g、60.4mmol)を添加した。この反応混合物を、2時間にわたり70℃で撹拌した。この混合物を室温まで冷却し、DCMで希釈した。この混合物を、Celite(登録商標)のショートパッドでろ過した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から65:35へ)で精製して、I−173(1.40g、70%)を得た。
中間体174
Figure 2021528404

I−173(1.40g、5.53mmol)のCHCN(30mL)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(1.09g、6.11mmol)を滴下した。この反応混合物を16時間にわたり60℃で撹拌し、室温まで冷却し、NaHCO(飽和水性)で希釈した。水相を、EtOAcで抽出した。まとめた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から80:20へ)で精製して、I−174(1.38g、74%)を得た。
中間体175
Figure 2021528404

1,4−ジオキサン(8mL)及びHO(2mL)中のNaCO(957mg、9.03mmol)の撹拌溶液に、N雰囲気下で、I−174(500mg、1.51mmol)及びメチルボロン酸(450mg、7.53mmol)を添加した。PdCl(dppf)(123mg、0.15mmol)を添加した。密封管中において、この反応混合物を18時間にわたり105℃で撹拌した。この混合物を、NaHCO及びEtOAcで希釈した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から80:20へ)で精製して、I−175(288mg、41%、純度57%)を得た。
中間体176
Figure 2021528404

t−BuOH中のPd(OAc)(5.31mg、23.7μmol)、キサントホス(27.4mg、47.3μmol)、及びCsCO(578mg、1.78mmol)の撹拌混合物に、N雰囲気下で、I−175(174mg、0.65mmol)及びI−2(150mg、0.59mmol)を添加した。この反応混合物を8時間にわたり115℃で撹拌し、EtOAc及び水で希釈した。有機層を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から75:25へ)で精製して、I−176(121mg、43%、純度93%)を得た。
中間体178
Figure 2021528404

7−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−アミン[59820−84−7](0.40g、2.42mmol)を、DCM(10mL)に溶解させた。臭素(0.14mL、2.66mmol)のDCM(2mL)溶液を滴加した。この反応混合物を4時間にわたり室温で撹拌し、DCMで希釈した。この混合物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から80:20へ)で精製して、I−178(471mg、80%)を黄色固体として得た。
中間体179
Figure 2021528404

1,4−ジオキサン(8mL)及び水(2mL)中のNaCO(613mg、5.79mmol)の撹拌混合物に、I−179(471mg、1.93mmol)及びメチルボロン酸(289mg、4.82mmol)を添加した。PdCl(dppf)(78.9mg、96.5μmmol)を添加した。この反応混合物を、一晩100℃で撹拌した。この混合物を冷却し、更なる量のメチルボロン酸、NaCO、及びPdCl(dppf)を添加した。この反応混合物を、更なる16時間にわたり105℃で撹拌した。この混合物を、水及びEtOAcで希釈した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から50:50へ)で精製して、I−179(200mg、58%)を黄色固体として得た。
中間体180
Figure 2021528404

1,5−ジメチル−6−ニトロ−1H−インダゾール[78416−45−2](500mg、2.62mmol)のEtOH(10mL)撹拌溶液に、N雰囲気下で、Pd/C(純度10%、69.6mg、65.4μmol)を添加した。この混合物をパージし、H雰囲気下にて18時間にわたり室温で撹拌した。この混合物をCelite(登録商標)のパッドに通してろ過し、残留物をMeOHで洗浄した。ろ液を減圧下で蒸発させて、I−180(299mg、71%)を得た。
中間体181
Figure 2021528404

I−180(299mg、1.86mmol)を、DCM(15mL)に溶解させた。激しく撹拌しつつ、臭素(0.1mL、1.95mmol)のDCM(4mL)溶液を滴下した。この反応混合物を3時間にわたり室温で撹拌し、DCMで希釈した。この混合物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;AcOEt/ヘプタン、勾配 0/100から20/80へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−181(300mg、67%)を得た。
中間体182
Figure 2021528404

1,4−ジオキサン(4mL)及びHO(1mL)中のNaCO(397mg、3.75mmol)の撹拌溶液に、N雰囲気下で、I−181(300mg、1.25mmol)及びメチルボロン酸(191mg、3.12mmol)を添加した。PdCl(dppf)(51.0mg、62.5μmol)を添加し、この反応混合物を16時間にわたり105℃で撹拌した。この混合物を、水及びEtOAcで希釈した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から20/80へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−182(71mg、32%)を得た。
中間体188及び189
Figure 2021528404

3−ヨード−1H−ピラゾール[4522−35−4](659mg、4.00mmol)のDMF(20mL)撹拌溶液に、N2雰囲気下にて0℃で、NaH(鉱油中に60%で分散、143mg、3.57mmol)を添加した。この混合物を、30分にわたり室温で撹拌した。2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド[76513−69−4](0.66mL、3.74mmol)を0℃で添加し、この反応混合物を16時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から10/90へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−188及びI−189の混合物(965mg、86%)を得た。
中間体190及び191
Figure 2021528404

密封管中において、窒素をバブリングしつつ、I−188及びI−189(965mg、2.98mmol)の1,4−ジオキサン(10mL)溶液に、CuI(28.3mg、0.15mmol)、N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(46.9μL、0.30mmol)、及びK2CO3(411mg、2.98mmol)を添加した。10分後、4−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン[60290−21−3](227mg、1.49mmol)を添加した。この反応混合物を、10分にわたり室温で撹拌し、次いで20時間にわたり100℃で撹拌した。この混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。まとめた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から15/85へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−190及びI−191の混合物(270mg、51%)を得た。
中間体I−192及びI−193
Figure 2021528404

密封管中において、窒素をバブリングしつつ、I−190及びI−191(372mgmg、1.07mmol)の無水DMF(12mL)溶液に、Pddba(39.1mg、42.6μmol)、キサントホス(61.7mg、0.11mmol)、及びCsCO(521mg、1.60mmol)を添加した。10分後、2,6−ジクロロ−4−フルオロアニリン[344−19−4](249mg、1.39mmol)を添加した。この反応混合物を10分にわたり室温で撹拌し、次いで20時間にわたり100℃で撹拌した。この混合物をCelite(登録商標)のパッドでろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から100/0へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮して、I−192及びI−193の混合物(376mg、71%)を得た。
最終化合物の調製
化合物1の調製
Figure 2021528404

DMF(1.3mL)に溶解させたI−49(39mg、0.16mmol)の溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油中に60%で分散、7.2mg、0.18mmol)を添加し、この反応混合物をRTまで昇温させ、気体の発生が停止するまで撹拌し、この時点で、0℃で、2−(ブロモメチル)−1,1−ジフルオロシクロプロパン[77613−65−1](33.6mg、0.2mmol)を添加した。次いで、この反応混合物を、16時間にわたりrtで撹拌した。次いでこの反応混合物を水でクエンチし、EtOAcを添加した。水相を、EtOAcで3回抽出した。まとめた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、次いで濃縮した。次いで、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;DCM/MeOH中の7N NH、勾配 100/0から98/2へ)で精製して、化合物番号1(16.7mg、31%)を得た。
化合物2を、下記に示す中間体及び試薬から類似の方法で合成した。
Figure 2021528404
化合物3の調製
Figure 2021528404

tBuOH(1.097mL)中のI−11(80mg、0.292mmol)、4−アミノ−3,5−ジクロロピリジン([22889−78−7]、55.894mg、0.343mmol)、及びCsCO(209.482mg、0.643mmol)の混合物を、窒素で脱気した。Pd(OAc)(6.561mg、0.0292mmol)及びキサントホス(16.91mg、0.0292mmol)を添加し、この混合物を24時間にわたり110℃で加熱した。溶媒を減圧下で除去し、次いで粗物質を水で希釈し、DCMで抽出した。まとめた有機抽出物をMgSOで乾燥させ、ろ過し、溶媒を除去した。粗物質を、逆相クロマトグラフィー(溶出液:MeOH及びNHCO)で精製して、化合物番号3(26.7mg、収率22.8%)を白色粉末として得た。
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
化合物164の調製
Figure 2021528404
化合物165の調製
Figure 2021528404

トルエン(20mL)中のI−134(50.0mg、0.17mmol)、XPhos(8.27mg、17.4μmol)、CsCO(0.17g、0.52mmol)、及び2,6−ジクロロアニリン[608−31−1](30.9mg、0.19mmol)の混合物に、N雰囲気下で、Pddba(15.9mg、17.4μmol)を添加した。この反応混合物を、12時間にわたり90℃で撹拌した。この混合物を、DCMで抽出した(3×10mL)。まとめた有機層を乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物を、分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Gemini 150*25 5u、移動相:水(0.05%水酸化アンモニア体積/体積)/CHCN、勾配 25:75から45:55へ)で精製して、化合物165(15.1mg、23%)を白色固体として得た。
下記の化合物を、下記に示す出発物質及び試薬から出発して、化合物165に関して説明したものと類似の方法で調製した。
Figure 2021528404
化合物167の調製
Figure 2021528404

DMF(5.1mL)中の6−ジクロロアニリン[608−31−1](107mg、0.66mmol)及びI−139(118mg、0.51mmol)の撹拌混合物に、Pddba(18.7mg、20.4μmol)、キサントホス(29.5mg、51.0μmol)、及びCsCO(249mg、0.77mmol)を添加した。密封管中において、この反応混合物を、12時間にわたり105℃で撹拌した。この混合物を室温まで冷却し、NaHCO(飽和水性)とEtOAcとで分配した。水相を、EtOAcで抽出した(2回)。まとめた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から0:100へ)で精製して、化合物167(117mg、64%)を白色固体として得た。
下記の化合物を、下記に示す出発物質及び試薬を使用して、化合物167に関して説明したものと類似の方法で調製した。
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
化合物190の調製
Figure 2021528404

I−171(200mg、0.33mmol)のMeOH(3.2mL)撹拌溶液に、HCl(1,4−ジオキサン中に4M、4.9mL、19.6mmol)を添加した。この反応混合物を2時間にわたり55℃で撹拌し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物を、逆相クロマトグラフィー(25mM NHHCO/(CHCN/MeOH 1:1)、勾配 81:19から45:55へ)で精製した。生成物をEtO中で粉砕して、化合物190(67mg、55%)を白色固体として得た。
下記の化合物を、下記に示す出発物質及び試薬から、化合物190に関して説明したものと類似の方法で得た。
Figure 2021528404
化合物192の調製
Figure 2021528404

Pd(OAc)(3.50mg、15.6μmol)、キサントホス(18.1mg、31.2μmol)、及びCsCO(381mg、1.17mmol)の1,4−ジオキサン(10mL)撹拌溶液に、Nをバブリングしつつ、4−メチル−6−プロパン−2−イルピリミジン−5−アミン[1368911−16−3](59.0mg、0.39mmol)及びI−143(97.0mg、0.39mmol)を添加した。この反応混合物を、18時間にわたり105℃で撹拌した。この混合物を、EtOAc及び水で希釈した。有機層を、水(2回)及びブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物を、逆相クロマトグラフィー(25mM NHHCO/(CHCN/MeOH 1:1)、勾配 72:28から36:64へ)で精製した。生成物をDIPE中で粉砕して、化合物192(20mg、14%)を薄白色固体として得た。
下記の化合物を、下記に示す中間体及び試薬から、化合物192に関して説明したものと類似の方法で得た。
Figure 2021528404
化合物194の調製
Figure 2021528404

4−ブロモ−3−メチル−5−(トリフルオロメチル)ピリジン[1211583−82−2](107mg、0.45mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)溶液に、Nをバブリングしつつ、Pddba(20.5mg、22.4μmol)、キサントホス(25.9mg、44.7μmol)、及びCsCO(219mg、0.67mmol)を添加した。10分後、I−90(90.0mg、0.45mmol)を添加した。この反応混合物を10分にわたり室温で撹拌し、次いで密封管中で12時間にわたり90℃で撹拌した。この混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3回)。まとめた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物を、逆相(25mM NHHCO/(CHCN/MeOH 1:1)、勾配 59:41から17:83へ)で精製した。生成物をDIPE中で粉砕して、化合物194(15mg、9%)を白色固体として得た。
下記の化合物を、下記に示す出発物質及びアニリンから、化合物194に関して説明したものと類似の方法で得た。
Figure 2021528404
化合物198の調製
Figure 2021528404

I−176(120mg、0.27mmol)を、TFA(1.99mL、26.8mmol)に溶解させた。この反応混合物を12時間にわたり95℃で撹拌し、溶媒を減圧下で蒸発させた。この混合物をNaHCOで希釈し、DCMで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100/0から0/100へ)で精製した。2番目の精製を、逆相(25mM NHHCO/(CHCN/MeOH 1:1)、勾配 70:30から27:73へ)で実施した。生成物をEtO中で粉砕して、化合物198(11.2mg、13%)をベージュ色固体として得た。
化合物199の調製
Figure 2021528404

I−143(112mg、0.45mmol)の1,4−ジオキサン(10mL)溶液に、Nをバブリングしつつ、Pddba(24.8mg、27μmol)、キサントホス(26.1mg、45μmol)、及びKPO(275mg、1.30mmol)を添加した。 10分後、3−アミノ−2,4−ジメチルピリジン[1073−21−8](55.0mg、0.45mmol)を添加した。この反応混合物を密封管中において10分にわたり室温で撹拌し、次いで16時間にわたり90℃で撹拌した。この混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100/0から75/25へ)で精製した。生成物をDCM(3mL)に溶解させ、HCl(4M)を添加した(1.0当量)。この混合物を減圧下で濃縮し、生成物をEtOから結晶化した(cristallizated)。残留物を、逆相(25mM NHHCO/(CHCN/MeOH、1:1)、勾配 81:19から45:55へ)で精製した。生成物をEtO中で粉砕して、化合物199(22.5mg、15%)を白色泡状物質として得た。
下記の化合物を、下記に示す出発物質及び試薬から、化合物199に関して説明したものと類似の方法で得た。
Figure 2021528404
化合物201の調製
Figure 2021528404

EtOH(5mL)中のI−192及びI−193の混合物(325mg、0.66mmol)に、室温で、HCl(12M溶液、0.82mL、9.9mmol)を添加した。この反応混合物を、8時間にわたり70℃で撹拌した。更なる量のHCl(12M溶液、0.50mL、6.0mmol)を添加し、この反応混合物をさらに8時間にわたり70℃で撹拌した。この混合物を室温まで冷却し、溶媒を減圧下で濃縮した。粗混合物をEtOAc(30mL)に溶解させ、NaHCO(飽和水性、10×5mL)で洗浄した。まとめた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から65:35へ)で精製した。生成物をDIPE中で粉砕して、化合物201(13.2mg、4%、純度95%)を得た。
化合物202及び203の調製
Figure 2021528404

THF(10mL)中のI−186(I−187の50%含有、232mg、0.77mmol)の混合物に、Nをバブリングしつつ、Pddba(42.0mg、45.9μmol)、キサントホス(44.3mg、76.5μmol)、及びKPO(468mg、2.20mmol)を添加した。10分後、3−アミノ−2,4−ジメチルピリジン[1073−21−8](93.5mg、0.77mmol)を添加した。この反応混合物を10分にわたり室温で撹拌し、次いで密封管中において16時間にわたり90℃で撹拌した。この混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。まとめた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配 100:0から70:0へ)で精製した。2番目の精製を逆相(HCOOH(0.1%)/(CHCN/MeOH(1:1))、勾配 95:5から63:37へ)で実施して、化合物202及び化合物203を得た。残留物をDCMに別に取り、1,4−ジオキサン中のHCl 4N(1当量)で処理した。溶媒を、減圧下で蒸発させた。最後に、生成物をEtO中で粉砕して、化合物202(29.7mg、10%)をHCl塩として得、且つ化合物203(31.6mg、11%)をHCl塩として得た。
化合物101の調製
Figure 2021528404

I−74(60mg、0.141mmol)の1,4−ジオキサン(1.2mL)撹拌溶液にHCl(ジオキサン中に4M、0.352mL、1.41mmol)を添加し、この混合物を2時間にわたりrtで撹拌した。次いで、更なるHCl(106μL)を添加し、このrmを60時間にわたりrtで撹拌した。次いで、更なるHCl(106μL)を添加し、このrmを48時間にわたりrtで撹拌した。このrmを濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル;溶出液:DCM/MeOH中の7N NH 100/0から98/2へ)で精製して化合物番号101 38mgを得、この化合物101をPrep SFC(固定相:Chiralpak Daicel IC 20×250mm;移動相:CO、EtOH+0.4 iPrNH)でさらに精製して白色個体を得、この白色個体を55℃にて減圧オーブン中で乾燥させて化合物番号101(17mg、37%)を得た。
化合物102の調製
Figure 2021528404

化合物番号62(152.4mg、0.435mmol)のDMF(1.5mL)溶液に、0℃で窒素下にて、NaH(鉱油中に60%で分散、20.2mg、0.505mmol)を少量ずつ添加した。この反応混合物をrtに到達させ、30分間撹拌した。0℃で、硫酸ジメチル(42μL、1.333g/mL、0.444mmol)を滴下し、この混合物を3時間にわたり撹拌した。NaHCO飽和溶液を添加し、このOLをEtOAcで抽出し、次いで水及びブラインで洗浄し、次いでMgSOで乾燥させ、溶媒を除去した。DMFの除去を促進するために、残留物をMIKで2回希釈し、減圧下で共蒸発させた。次いで、この画分を、Prep HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD−10μm、30×150mm;移動相:0.25% NHHCO水溶液、CHCN)で精製して、化合物番号102(23mg、収率14.51%)を薄く茶色がかった粉末として得た。
化合物204の調製
Figure 2021528404

I−50(36.8mg、0.15mmol)を、DMF(1.2mL)に溶解させた。0℃で、NaH(鉱油中に60%で分散、6.79mg、0.17mmol)を添加し、この混合物を室温で撹拌した。気体の蒸発が停止すると、0℃で、(1−フルオロシクロプロピル)メチル メタンスルホネート(93.3mg、0.56mmol)を添加した。この反応混合物を、室温で撹拌した。この反応を水でクエンチし、EtOAcで希釈した。水層を、EtOAcで抽出した(3回)。まとめた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をPrep HPLC(固定相:XBridge Prep C18 3.5μm、4.6×100mm、移動相:0.2% NHHCO(0.2%水溶液)/CHCN)で精製して、化合物204(11mg、23%)を得た。
化合物205の調製
Figure 2021528404

DCM(2mL)中のI−168(269mg、0.37mmol、純度50%)の混合物に、0℃で、DAST[38078−09−0](0.1mL、0.76mmol)を添加した。この反応混合物を1時間にわたり0℃で撹拌し、NaHCOで希釈し、DMCで抽出した。まとめた有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、Prep SFC(固定相:Chiralpak Diacel AD20×250mm;移動相:CO、i−PrOH+0.4%i−PrNH)で精製して、化合物205(19mg、14%)を得た。
化合物206の調製
Figure 2021528404

化合物11(71.1mg、0.21mmol)を、N雰囲気下で、DMF(1mL)に溶解させた。NaH(鉱油中に60%で分散、11.1mg、0.28mmol)を添加し、この混合物を30分にわたり室温で撹拌した。MeI(36.3mg、0.26mmol)を滴下し、この反応混合物を1時間にわたり室温で撹拌した。この反応を水でクエンチした。有機層をDCMで抽出し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物を、逆相で精製した。残留物を、prep SFC(固定相:Chiralpak Diacel AD20×250mm;移動相:CO、EtOH+0.4% i−PrNH)で精製して、化合物206(21.3mg、29%)を白色泡状物質として得た。
化合物209の調製
Figure 2021528404

I−176(120mg、0.27mmol)を、TFA(1.98mL)に溶解させた。この反応混合物を13時間にわたり95℃で撹拌し、冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させた。この混合物をNaHCOで希釈し、DCMで抽出した。まとめた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン、勾配 0/100から100/0へ)で精製した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮した。2番目の精製を、逆相([25mM NHHCO]/[MeCN:MeOH(1:1)]、勾配 70/30から27/73へ)で精製することにより実施した。所望の画分を集め、減圧下で濃縮した。生成物をEt2O中で粉砕して、化合物209(11.2mg、13%)をベージュ色(beig)固体として得た。
分析の部
融点
値は、ピーク値又は融解範囲であり、この分析方法に通常付随する実験上の不確実性を伴って得られる。
DSC823e又はDSC1 STAR((a)として示される) & Mettler Toledo MP50:
多くの化合物に関して、DSC823e又はDSC1 STAR(Mettler−Toledo)で融点を測定した。融点を、10℃/分の温度勾配で測定した。最高温度は300℃であった。
多くの化合物に関して、MP50(Mettler−Toledo)((b)として示される)で融点を測定した。融点を、10℃/分の温度勾配で測定した。
LCMS
基本手順
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定を、それぞれの方法で指定されたLCポンプ、ダイオードアレイ(DAD)検出器又はUV検出器、及びカラムを使用して実施した。必要に応じて、追加の検出器を含めた(下の方法の表を参照されたい)。
カラムからの流れを、大気圧イオン源を装備した質量分析計(MS)に導入した。化合物の公称モノアイソトピック分子量(MW)及び/又は精密質量モノアイソトピック分子量の特定を可能にするイオンを得るために、調整パラメータ(例えば、走査範囲、滞留時間等)を設定することは、当業者の知識の範囲内である。データ取得を、適切なソフトウェアで実施した。
化合物を、その実測保持時間(R)及びイオンで説明する。データの表に別に明記されていない場合、報告する分子イオンは、[M+H](プロトン化分子)及び/又は[M−H](脱プロトン化分子)に相当する。化合物が直接イオン化可能でなかった場合、付加体の種類を特定する(即ち、[M+NH、[M+HCOO]、[M+CHCOO]等)。複数の同位体パターンを有する分子(Br、Cl等)の場合には、報告する値は、最低同位体質量に関して得られた値である。得られた結果は全て、使用した方法に通常付随する実験上の不確実性を伴っていた。
下記において、「SQD」は、シングル四重極検出器であり、「MSD」は、質量選択検出器であり、「QTOF」は、四重極飛行時間であり、「rt」は、室温であり、「BEH」は、架橋エチルシロキサン/シリカハイブリッドであり、HSS」は、高強度シリカであり、「CSH」は、表面チャージハイブリッドであり、「UPLC」は、超高速液体クロマトグラフィーであり、「DAD」は、ダイオードアレイ検出器である。
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
SFCMS法
SFC−MS法の基本手順
SFC測定を、二酸化炭素(CO)及びモディファイアを送達するバイナリポンプ、オートサンプラー、カラムオーブン、400バールまで耐える高圧フローセルを備えたダイオードアレイ検出器で構成されている分析超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)システムを使用して実施した。質量分析計(MS)が配置されている場合、カラムからの流れを(MS)に導入した。化合物の公称モノアイソトピック分子量(MW)の特定を可能にするイオンを得るために、調整パラメータ(例えば、走査範囲、滞留時間等)を設定することは、当業者の知識の範囲内である。データ取得を、適切なソフトウェアで実施した。
Figure 2021528404
Figure 2021528404
薬理学的な実施例
1)OGA−生化学的アッセイ
このアッセイは、組換えヒト髄膜腫発現抗原5(MGEA5)(O−GlcNAcアーゼ(OGA)とも称される)によるフルオレセインモノ−β−D−N−アセチル−グルコサミン(FM−GlcNAc)の加水分解の阻害基づく(Mariappa et al.2015,Biochem J 470:255)。FM−GlcNAcが加水分解されると(マーカー遺伝子技術、cat# M1485)、β−D−N−グルコサミンアセテート及びフルオレセインが形成される。フルオレセインの蛍光を、励起波長485nm及び発光波長538nmで測定し得る。酵素活性が増加すると、蛍光シグナルが増加する。完全長OGA酵素を、OriGeneから購入した(cat# TP322411)。この酵素を、−20℃にて、25mM トリス.HCl、pH7.3、100mMグリシン、10%グリセリン中で保管した。Thiamet G及びGlcNAcStatinを、参照化合物として試験した(Yuzwa et al.2008 Nature Chemical Biology 4:483;Yuzwa et al.2012 Nature Chemical Biology 8:393)。このアッセイを、0.005% Tween−20を補充した200mMクエン酸/リン酸緩衝液中で実施した。NaHPO2HO(Sigma、#C0759)35.6gを水1Lに溶解させて、200mM溶液を得た。クエン酸(Merck、#1.06580)19.2gを水1Lに溶解させて、100mM溶液を得た。リン酸ナトリウム溶液のpHを、クエン酸溶液で7.2に調整した。反応を停止するための緩衝液は、500mM炭酸緩衝液pH11.0からなる。
FM−GlcNAc 734mgをDMSO 5.48mLに溶解させて250mM溶液を得、−20℃で保管した。OGAを2nM濃度で使用し、FM−GlcNAcを100uM最終濃度で使用した。希釈物を、アッセイ緩衝液で調製した。
化合物50nlをDMSOに溶解させ、Black Proxiplate(商標)384 Plusアッセイプレート(Perkin Elmer、#6008269)に分注し、次にfl−OGA酵素混合物3μlを添加した。プレートを室温で60分にわたりプレインキュベートし、次いでFM−GlcNAc基質混合物2μlを添加した。最終DMSO濃度は、1%を超えなかった。プレートを1000rpmで1分にわたり手短に遠心分離し、6時間にわたり室温でインキュベートした。反応を停止するために、停止緩衝液5μlを添加し、プレートを再度1000rpmで1分間遠心分離した。Thermo Scientific Fluoroskan Ascent又はPerkinElmer EnVisionの中で、励起波長485nm及び発光波長538nmで蛍光を定量した。
分析のため、最小二乗和法により、最良適合曲線をフィットさせる。これにより、IC50値及びヒル係数が得られた。高対照(阻害剤なし)及び低対照(標準阻害剤の飽和濃度)を使用して、最小値及び最大値を定義した。
2)OGA−細胞アッセイ
P301L変異型ヒトタウ(アイソフォーム2N4R)へ誘導可能なHEK293細胞を、Janssenで樹立した。Thiamet−Gを、プレートバリデーション(高対照)のため及び参照化合物(参照EC50アッセイバリデーション)としての両方に使用した。OGA阻害を、前述のO−GlcNAc化残基を検出するモノクローナル抗体(CTD110.6;Cell Signaling、#9875)を使用して、O−GlcNAc化タンパク質を免疫細胞化学(ICC)的に検出することにより評価する(Dorfmueller et al.2010 Chemistry & biology,17:1250)。OGAの阻害は、O−GlcNAc化タンパク質レベルの増加をもたらし、それは、実験においてシグナルの増加をもたらす。細胞培養の品質管理及び即座の化合物毒性のおよその推定(存在する場合)を得るために、細胞核をHoechstで染色する。ICC画像をPerkin Elmer Opera Phenixプレート顕微鏡で撮像し、提供されたソフトウェアPerkin Elmer Harmony 4.1で数値化する。
標準的な手順に従ってDMEM高グルコース(Sigma、#D5796)中で細胞を増殖させた。細胞アッセイの2日前に細胞を分離させ、計数し、ポリ−D−リシン(PDL)コート96ウェル(Greiner、#655946)プレートに100μlのアッセイ培地(GlcNAc化の基礎レベルを低下させるために、低グルコース培地を用いる)中において12,000細胞/cm2(1ウェル当たり4,000個の細胞)の細胞密度で播種する(Park et al.2014 The Journal of biological chemistry 289:13519)。化合物の試験日にアッセイプレートから培地を除去し、新鮮なアッセイ培地90μlを補充した。このウェルに、化合物10μlを最終濃度10倍で添加した。プレートを遠心分離し、直後に6時間にわたり細胞インキュベーター中でインキュベートした。DMSO濃度を、0.2%に設定した。培地を、吸引を適用して廃棄する。細胞を染色するために、培地を除去し、細胞をD−PBS(Sigma、#D8537)100μlで1回洗浄した。次の工程から先では、特に言及しない限り、アッセイ体積を常に50μlとし、インキュベーションを、撹拌することなく室温で実施した。細胞を、室温で15分にわたり、4%パラホルムアルデヒド(PFA、Alpha aesar、#043368)PBS溶液50μlで固定した。次いで、PFA PBS溶液を廃棄し、細胞を10mM トリス緩衝液(LifeTechnologies、#15567−027)、150mM NaCl(LifeTechnologies、#24740−0110、0.1% Triton X(Alpha aesar、#A16046)、pH7.5(ICC緩衝液)で1回洗浄した後、10分にわたり同一の緩衝液で透過処理した。次に、室温で45〜60分にわたり、5%ヤギ血清(Sigma、#G9023)を含むICCで試料をブロックする。次いで、試料を、一晩4℃で、一次抗体(市販品供給元からの1/1000、上記参照)と共にインキュベートし、次にICC緩衝液で5分にわたり3回洗浄した。試料を、二次蛍光抗体(1/500希釈、Lifetechnologies、#A−21042)と共にインキュベートし、核を、1時間にわたり、ICC(Lifetechnologies、#H3570)中に1μg/mlの最終濃度のHoechst 33342で染色した。分析前に、試料をICC系緩衝液で5分にわたり2回手作業で洗浄した。
画像化を、20×水浸対物レンズを使用し、1ウェル当たり9視野を記録するPerkin Elmer Phenix Operaを使用して実施する。488nmでの強度読み出しを、ウェル中の全タンパク質のO−GlcNAc化レベルの尺度として使用する。化合物の潜在的毒性を評価するために、Hoechst染色を使用して核を計数した。IC50値を、パラメトリック非線形回帰モデルフィッティングを使用して算出する。最大阻害として、200uM濃度のThiamet Gが各プレート上に存在する。さらに、Thiamet Gの濃度応答を各プレートで算出する。
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404
Figure 2021528404

Claims (12)

  1. 式(I)
    Figure 2021528404

    の化合物、又はその互変異性体若しくは立体異性形態であって、
    式中、
    は、C1〜6アルキルであって、ハロ、−CN、−OC1〜3アルキル、−OH、−SONR5a6a、及びC3〜6シクロアルキルであって1個又は複数個の独立して選択されるハロ置換基で任意選択的に置換されているC3〜6シクロアルキルからなる群から各々独立して選択される1個又は複数個の置換基で任意選択的に置換されている、C1〜6アルキル;オキセタニルで置換されているC1〜6アルキル;並びに
    1〜6アルキルであって、2個のジェミナル水素がオキセタニリデンに置き換えられているC1〜6アルキルからなる群から選択され;R5a及びR6aは、各々独立して、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択され、但し、−OC1〜3アルキル置換基又は−OH置換基は、存在する場合には、1H−ピロロ[3.2−c]ピリジンの窒素原子から離れた少なくとも2個の炭素原子であり;
    、R、及びRは、各々独立して、水素、ハロ、及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
    は、(a)、(b)、(c)、及び(d):
    Figure 2021528404

    からなる群から選択される一価のラジカルであり、
    式中、
    1a、R2a、R1b、及びR2bは、各々独立して、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、C1〜3アルキルオキシ、モノハロC1〜3アルキルオキシ、ポリハロC1〜3アルキルオキシ、及びC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
    3aは、水素、ハロ、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、及び−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキルからなる群から選択され;
    4aは、水素、ハロ、−CN、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキル、及びHetからなる群から選択され;
    但し、R3a及びR4aは、同時に、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、又は−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキルではなく;
    R’及びR’’は、各々独立して、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択されるか、又はR’及びR’’は、これらが付着している窒素原子と一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から選択されるヘテロシクリル環を形成し;
    R’’’は、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
    Hetは、1個又は複数個の独立して選択されるC1〜3アルキル置換基で任意選択的に置換されているピラゾリル又はイミダゾリルであり;
    及びXは、各々独立して、N及びCHから選択され、但し、X又はXの少なくとも一方はNであり;
    1c、R2c、及びR1dは、各々独立して、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、C1〜3アルキルオキシ、モノハロC1〜3アルキルオキシ、ポリハロC1〜3アルキルオキシ、及びC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
    は、CH又はNを表し;
    Figure 2021528404

    により表される環の各々は、
    (i)窒素及び酸素から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する5員若しくは6員の不飽和複素環であって、ハロ、C1〜3アルキル、及びオキソから各々独立して選択される1個若しくは複数個の置換基で任意選択的に置換されている5員若しくは6員の不飽和複素環を形成するか、又は
    (ii)窒素、酸素、及び硫黄から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する芳香族複素環であって、ハロ、−CN、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、及びポリハロC1〜3アルキルから各々独立して選択される1個若しくは複数個の置換基で任意選択的に置換されている芳香族複素環を形成する、
    化合物、若しくはその互変異性体若しくは立体異性形態、又はこれらの薬学的に許容される付加塩若しくは溶媒和物。
  2. は、C1〜6アルキルであって、ハロ、−CN、−OC1〜3アルキル、−OH、−SONR5a6a、及びC3〜6シクロアルキルであって1個、2個、又は3個の独立して選択されるハロ置換基で任意選択的に置換されているC3〜6シクロアルキルからなる群から各々独立して選択される1個、2個、又は3個の置換基で任意選択的に置換されている、C1〜6アルキル;オキセタニルで置換されているC1〜6アルキル;並びにC1〜6アルキルであって、2個のジェミナル水素がオキセタニリデンに置き換えられているC1〜6アルキルからなる群から選択され;R5a及びR6aは、各々独立して、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択され、但し、−OC1〜3アルキル置換基又は−OH置換基は、存在する場合には、1H−ピロロ[3.2−c]ピリジンの窒素原子から離れた少なくとも2個の炭素原子であり;
    、R、及びRは、各々独立して、水素、ハロ、及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
    は、(a)、(b)、(c)、及び(d)からなる群から選択される一価のラジカルであり、
    式中、
    1a、R2a、R1b、及びR2bは、各々独立して、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、及びC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
    3aは、水素、ハロ、−C(O)−NR’R’’、及び−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキルからなる群から選択され;
    4aは、水素、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキル、及びHetからなる群から選択され;但し、R3a及びR4aは、同時に、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、又は−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキルではなく;
    R’及びR’’は、各々独立して、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択されるか、又はR’及びR’’は、これらが付着している窒素原子と一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、及びモルホリニルからなる群から選択されるヘテロシクリル環を形成し;
    R’’’は、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
    Hetは、1個又は複数個の独立して選択されるC1〜3アルキル置換基で任意選択的に置換されているピラゾリル又はイミダゾリルであり;
    及びXは、各々独立して、N及びCHから選択され、但し、X又はXの少なくとも一方はNであり;
    1c、R2c、及びR1dは、各々独立して、ハロ又はC1〜3アルキルを表し;
    は、CH又はNを表し;
    Figure 2021528404

    により表される環の各々は、
    (i)窒素及び酸素から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する5員若しくは6員の不飽和複素環であって、ハロ、C1〜3アルキル、及びオキソから各々独立して選択される1個若しくは2個の置換基で任意選択的に置換されている5員若しくは6員の不飽和複素環を形成するか、又は
    (ii)窒素及び酸素から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する芳香族複素環であって、C1〜3アルキルから各々独立して選択される1個若しくは2個の置換基で任意選択的に置換されている芳香族複素環を形成する、
    請求項1に記載の化合物。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物であって、式中、
    は、C1〜6アルキルであって、ハロ、及びC3〜6シクロアルキルであって1個、2個、又は3個の独立して選択されるハロ置換基で任意選択的に置換されているC3〜6シクロアルキルからなる群から各々独立して選択される1個、2個、又は3個の置換基で任意選択的に置換されている、C1〜6アルキル;オキセタニルで置換されているC1〜6アルキル;並びにC1〜6アルキルであって、2個のジェミナル水素がオキセタニリデンに置き換えられているC1〜6アルキルからなる群から選択され、
    、R、及びRは、各々独立して、水素、ハロ、及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
    は、(a)、(b)、(c)、及び(d)からなる群から選択される一価のラジカルであり、
    式中、
    1a、R2a、R1b、及びR2bは、各々独立して、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、及びC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
    3aは、水素、ハロ、及び−C(O)−NR’R’’からなる群から選択され;
    4aは、水素、ハロ、C1〜3アルキル、モノハロC1〜3アルキル、ポリハロC1〜3アルキル、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキル、及びHetからなる群から選択され;但し、R3a及びR4aは、同時に、−C(O)−OC1〜3アルキル、−C(O)−NR’R’’、又は−N(R’’’)−C(O)−C1〜3アルキルではなく;
    R’及びR’’は、各々独立して、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択されるか、又はR’及びR’’は、これらが付着している窒素原子と一緒に、ピロリジニル及びモルホリニルからなる群から選択されるヘテロシクリル環を形成し;
    R’’’は、水素及びC1〜3アルキルからなる群から選択され;
    Hetは、1個又は複数個の独立して選択されるC1〜3アルキル置換基で任意選択的に置換されているピラゾリル又はイミダゾリルであり;
    及びXは、各々独立して、N及びCHから選択され、但し、X又はXの少なくとも一方はNであり;
    1c、R2c、及びR1dは、各々独立して、ハロ又はC1〜3アルキルを表し、
    は、CH又はNを表し;
    Figure 2021528404

    により表される環の各々は、
    (i)窒素及び酸素から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する5員若しくは6員の不飽和複素環であって、ハロ、C1〜3アルキル、及びオキソから各々独立して選択される1個若しくは2個の置換基で任意選択的に置換されている5員若しくは6員の不飽和複素環を形成するか、又は
    (ii)窒素及び酸素から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個のヘテロ原子を有する芳香族複素環であって、C1〜3アルキルから各々独立して選択される1個若しくは2個の置換基で任意選択的に置換されている芳香族複素環を形成する、
    請求項1又は2に記載の化合物。
  4. は、C1〜6アルキルであって、ハロ、及びC3〜6シクロアルキルであって1個、2個、若しくは3個の独立して選択されるハロ置換基で任意選択的に置換されているC3〜6シクロアルキルからなる群から各々独立して選択される1個、2個、若しくは3個の置換基で任意選択的に置換されている、C1〜6アルキルであるか、又はRは、オキセタニルで置換されているC1〜6アルキル、若しくはC1〜6アルキルであって、2個のジェミナル水素がオキセタニリデンに置き換えられているC1〜6アルキルである、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 及びRは、各々独立して、水素及びフルオロから選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. は、水素、フルオロ、又はメチルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の予防上有効な量又は治療上有効な量と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
  8. 医薬組成物を調製するプロセスであって、薬学的に許容される担体と、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の予防上有効な量又は治療上有効な量とを混合することを含むプロセス。
  9. 医薬として使用するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物又は請求項7に記載の医薬組成物。
  10. タウオパチー、特に、アルツハイマー病、進行性核上性麻痺、ダウン症候群、前頭側頭葉認知症、パーキンソニズム−17を伴う前頭側頭型認知症、ピック病、大脳皮質基底核変性症、及び嗜銀顆粒病からなる群から選択されるタウオパチー;又はタウ病態を伴う神経変性疾患、特に、C9ORF72変異により引き起こされる筋萎縮性側索硬化症若しくは前頭側頭葉認知症から選択される神経変性疾患の処置又は予防での使用のための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物又は請求項7に記載の医薬組成物。
  11. タウオパチー、特に、アルツハイマー病、進行性核上性麻痺、ダウン症候群、前頭側頭葉認知症、パーキンソニズム−17を伴う前頭側頭型認知症、ピック病、大脳皮質基底核変性症、及び嗜銀顆粒病からなる群から選択されるタウオパチー;又はタウ病態を伴う神経変性疾患、特に、C9ORF72変異により引き起こされる筋萎縮性側索硬化症若しくは前頭側頭葉認知症から選択される神経変性疾患からなる群から選択される障害を予防するか又は処置する方法であって、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物又は請求項7に記載の医薬組成物の予防上有効な量又は治療上有効な量を、必要とする対象に投与することを含む方法。
  12. O−GlcNAc加水分解酵素を阻害する方法であって、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物又は請求項7に記載の医薬組成物の予防上有効な量又は治療上有効な量を、必要とする対象に投与することを含む方法。
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