JP2021525760A - 肝疾患を処置するように操作された細菌 - Google Patents

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Abstract

本開示は、過剰なアンモニアを減少させ、アンモニアおよび/または窒素を代替副産物に変換することができる遺伝子操作された細菌を提供する。本発明はまた、遺伝子操作された細菌を含む医薬組成物、ならび被験体に操作された細菌を投与することを含む、被験体において腸および肝臓における過剰なアンモニアおよび炎症に関連する障害(例えば、肝性脳症、NASH/NAFLD、HCVおよびハンチントン病を含む)をモジュレートおよび処置する方法を提供する。

Description

関連出願
本出願は、2018年6月2日に出願された米国仮出願第62/679,772号(この全内容は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる)の優先権を主張する。
肝臓は、アミノ酸代謝ならびにタンパク質合成および分解に、ならびにいくつかの解毒プロセス、特に、アンモニアのような腸代謝の最終産物の解毒プロセスに中心的な役割を果たす。炎症、高アンモニア血症、肝損傷および線維症をもたらす肝機能障害は、肝機能障害を有する患者で観察される(無関係の神経および/または代謝異常の除外後の)多種多様な潜在的に可逆性の精神神経異常を包含する肝性脳症(HE)を引き起こし得る。HEでは、重度の肝不全(例えば、肝硬変)および/または肝臓周囲の血液の門脈体循環シャントは、動脈アンモニアレベルの上昇を可能にして、血液脳関門を通過させ(Williams,2006)、脳機能の変化をもたらす。
アンモニア代謝異常は、HEを有する患者で見られるすべての神経学的変化を単独で説明し得ない。敗血症は、HEの周知の促進因子である。全身性炎症反応症候群(SIRS)は、炎症性サイトカインおよびメディエーターの放出および循環に起因する。肝硬変を有する患者では、SIRSは、おそらく腫瘍壊死因子(TNF)およびインターロイキン6(IL6)により媒介されるプロセスにおける最小および顕性HEを有する患者の両方でHEの症状を悪化させ得る。特に、活性窒素種(RNS)および活性酸素種(ROS)の産生の増強は、アンモニア、炎症サイトカイン、低ナトリウム血またはベンゾジアゼピンに曝露された培養星状細胞で発生する。
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、肝細胞内の脂肪の蓄積により引き起こされる広範な状態を現す。NAFLDの最初の段階は、肝臓脂肪症とも称される単純な脂肪肝であり、多くの場合、肝臓における重度の症状を引き起こさない;しかしながら、いくつかの患者における肝臓脂肪症は、より重症型のNAFLDに進行し得る。
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、肝臓における過剰な脂肪蓄積が慢性炎症および損傷をもたらす重症型のNAFLDである。NASHは、特に肥満と特定された者において、アメリカの人口の約3〜5%に影響を及ぼす。NASHは、進行性脂肪毒性代謝産物(advanced lipotoxic metabolite)、炎症性基質、線維症、肝臓脂質沈着の増加などの異常を特徴とする。処置せずに放置すると、NASHは、肝硬変、肝不全および肝細胞癌(HCC)につながり得る。アルコール性脂肪性肝炎と診断された患者は同様の症状および肝損傷を示すが、NASHは、アルコールを消費しない個体で発症し、NASHの根本的原因は不明である。考えられる要因としては、インスリン抵抗性、サイトカイン不均衡(具体的には、腫瘍壊死因子−アルファ(TNF−α)/アディポネクチン比の増加)およびミトコンドリア異常に起因する酸化ストレスが挙げられる。
腸内細菌叢は、健康および肝疾患を含む疾患において重要な役割を果たす。アンモニアなどの毒素を除去する肝臓の機能は、門脈を通じて腸に接続される。消化管バリアの破壊および炎症などの病態の下では、細菌構成成分がいわゆる肝臓−腸軸に放出され、肝臓における炎症反応をもたらす;これらの反応は、肝細胞への直接的な損傷を惹起し得る。プロバイオティクスは、細菌性毒素の産生を弱めることにより、および消化管バリア機能を改善し、腸透過性を減少させ、炎症反応を和らげることにより、いくつかの肝疾患の処置において有益な効果を有することが示されている(Chaevez−Tapiaら、Current evidence on the use of probiotics in liver diseases;Journal of Functional Foods;Volume 17,August 2015,Pages 137−151)。
肝性脳症、NASH/NAFLDならびに肝炎症および高アンモニア血症の亢進に関連する他の肝疾患の現在の治療は不十分である。したがって、肝性脳症およびハンチントン病の有効な、信頼性の高いおよび/または長期の処置に対する重大な満たされていない要求がある。
Chaevez−Tapiaら、Current evidence on the use of probiotics in liver diseases;Journal of Functional Foods;Volume 17,August 2015,Pages 137−151
本開示は、過剰なアンモニアを減少させ、アンモニアおよび/または窒素を代替副産物に変換することができる遺伝子操作された細菌を提供する。本開示はさらに、被験体における炎症を軽減することができる遺伝子操作された細菌を提供する。特定の実施形態では、遺伝子操作された細菌は、過剰なアンモニアを減少させ、アンモニアおよび/または窒素を代替副産物(限定されないが、アルギニンを含む)に変換する。特定の実施形態では、遺伝子操作された細菌は非病原性であり、腸および肝臓における毒性アンモニアおよび/または炎症を減少させるために腸に導入され得る。本発明はまた、遺伝子操作された細菌を含む医薬組成物、ならびに高アンモニア血症に関連する障害、例えば尿素回路障害および肝性脳症および他の肝障害をモジュレートおよび処置する方法を提供する。
本発明はまた、遺伝子操作された細菌を含む医薬組成物、ならびに腸および肝臓における過剰なアンモニアおよび炎症に関連する障害(例えば、肝性脳症、NASH/NAFLD、HCVおよびハンチントン病を含む)をモジュレートおよび処置する方法を提供する。いくつかの実施形態では、肝疾患を有する被験体を処置する方法であって、操作された細菌または前記操作された細菌を含む医薬組成物を前記被験体に投与し、前記細菌が炎症を軽減し、それにより、前記被験体を処置することができる方法が提供される。いくつかの実施形態では、操作された細菌を投与する方法は、細菌による処置の前に観察された結腸における炎症を軽減することができる。いくつかの実施形態では、操作された細菌を投与する方法は、細菌による処置の前に観察された肝臓における炎症を軽減することができる。いくつかの実施形態では、操作された細菌を投与する方法は、細菌による処置の前に観察された肝臓における肝損傷または線維症を軽減することができる。いくつかの実施形態では、操作された細菌を投与する方法は、細菌による処置の前に観察された血中のアンモニアレベルにより測定した場合に、高アンモニア血症を軽減することができる。
本明細書で提供される方法のいくつかでは、細菌は、アンモニア消費回路をコードする1つまたはそれを超える遺伝子配列を含む。本明細書で提供される方法のいくつかでは、細菌は、アルギニン産生回路をコードする1つまたはそれを超える遺伝子配列を含む。本明細書で提供される方法のいくつかでは、遺伝子操作された細菌は、1つまたはそれを超える作用機序を媒介する1つまたはそれを超える天然または非天然構成成分を含有する1つまたはそれを超える遺伝子もしくは遺伝子カセットまたは回路を含む。加えて、細菌染色体内の1つまたはそれを超える内因性遺伝子または調節領域が変異または欠失され得る。遺伝子操作された細菌は、プラスミド上にこれらの遺伝子もしくは遺伝子カセットまたは回路を有するか、あるいは遺伝子/遺伝子カセットは、それらが必須遺伝子発現を妨げない特定の領域で染色体に挿入されている。
本明細書で提供される方法のいくつかでは、遺伝子操作された細菌は、フィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンテターゼ(ArgA)をコードする1つまたはそれを超える遺伝子配列を含み、アルギニン合成ArgRの内因性フィードバックリプレッサーにおける変異または欠失をさらに含有する。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、ThyA遺伝子における欠失または変異を含む。これらの遺伝子/遺伝子カセットは、構成的または誘導性プロモーターの制御下にあり得る。本明細書に記載される例示的な誘導性プロモーターとしては、酸素レベル依存性プロモーター(例えば、FNR誘導性プロモーター)、HE特異的分子または肝損傷を示す代謝産物(例えば、ビリルビン)により誘導されるプロモーター、炎症または炎症反応により誘導されるプロモーター(RNS、ROSプロモーター)ならびに腸に天然に存在してもよいしまたは存在しなくてもよい(例えば、外因的に追加され得る)代謝産物、例えばアラビノースおよびテトラサイクリンにより誘導されるプロモーターが挙げられる。
加えて、操作された細菌は、以下:(1)thyA栄養要求性などの1つまたはそれを超える栄養要求性、例えば、当技術分野で公知であり本明細書で提供される栄養要求性のいずれか、(2)1つまたはそれを超えるキルスイッチ回路、例えば、本明細書に記載されるかまたは当技術分野で公知のキルスイッチ(kill−switch)のいずれか、(3)1つまたはそれを超える抗生物質耐性回路、(4)生体分子または基質を移入する1つまたはそれを超える輸送体、例えば、本明細書に記載されるかまたは当技術分野で公知の輸送体のいずれか、(5)1つまたはそれを超える分泌回路、例えば、本明細書に記載され当技術分野で公知の分泌回路のいずれか、および(6)このようなさらなる回路の1つまたはそれよりも多くの組み合わせの1つまたはそれよりも多くをさらに含み得る。
一態様では、本開示は、肝疾患を有する被験体を処置するための方法であって、操作された細菌または前記操作された細菌を含む医薬組成物を前記被験体に投与することを含み、前記投与が、肝臓におけるIL−6遺伝子発現を、前記投与前の肝臓におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも10%減少させ;肝臓におけるTNFα遺伝子発現を、前記投与前の肝臓におけるTNFα遺伝子発現と比較して少なくとも10%減少させ;肝臓におけるTGFβ遺伝子発現を、前記投与前の肝臓におけるTGFβ遺伝子発現と比較して少なくとも10%減少させ;肝臓におけるαSMA遺伝子発現を、前記投与前の肝臓におけるαSMA遺伝子発現と比較して少なくとも10%減少させ;結腸におけるIL−6遺伝子発現を、前記投与前の結腸におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも10%減少させ;および/または血中アンモニアレベルを、前記投与前の血中アンモニアレベルと比較して投与後に少なくとも5%低下させる方法を提供する。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるIL−6遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも15%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるIL−6遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも20%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるIL−6遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも25%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるIL−6遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも30%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるIL−6遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも35%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるIL−6遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも40%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるIL−6遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも45%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるIL−6遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも50%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるTGFβ遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるTGFβ遺伝子発現と比較して少なくとも15%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるTGFβ遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるTGFβ遺伝子発現と比較して少なくとも20%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるαSMA遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるαSMA遺伝子発現と比較して少なくとも15%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるαSMA遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるαSMA遺伝子発現と比較して少なくとも20%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるαSMA遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるαSMA遺伝子発現と比較して少なくとも25%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるαSMA遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるαSMA遺伝子発現と比較して少なくとも30%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるαSMA遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるαSMA遺伝子発現と比較して少なくとも35%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるαSMA遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるαSMA遺伝子発現と比較して少なくとも40%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるαSMA遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるαSMA遺伝子発現と比較して少なくとも45%減少させる。
一実施形態では、投与は、肝臓におけるαSMA遺伝子発現を、投与前の肝臓におけるαSMA遺伝子発現と比較して少なくとも50%減少させる。
一実施形態では、投与は、結腸におけるIL−6遺伝子発現を、投与前の結腸におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも15%減少させる。
一実施形態では、投与は、結腸におけるIL−6遺伝子発現を、投与前の結腸におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも20%減少させる。
一実施形態では、血中アンモニアレベルは、投与前の血中アンモニアレベルと比較して少なくとも10%低下する。
一実施形態では、血中アンモニアレベルは、投与前の血中アンモニアレベルと比較して少なくとも15%低下する。
一実施形態では、血中アンモニアレベルは、投与前の血中アンモニアレベルと比較して少なくとも20%低下する。
一実施形態では、血中アンモニアレベルは、投与前の血中アンモニアレベルと比較して少なくとも25%低下する。
一実施形態では、血中アンモニアレベルは、投与前の血中アンモニアレベルと比較して少なくとも30%低下する。
一実施形態では、血中アンモニアレベルは、投与前の血中アンモニアレベルと比較して少なくとも35%低下する。
一実施形態では、血中アンモニアレベルは、投与前の血中アンモニアレベルと比較して少なくとも40%低下する。
一実施形態では、血中アンモニアレベルは、投与前の血中アンモニアレベルと比較して少なくとも45%低下する。
一実施形態では、血中アンモニアレベルは、投与前の血中アンモニアレベルと比較して少なくとも50%低下する。
一実施形態では、前記方法は、投与前の血中アンモニアレベルを測定することをさらに含み、および/または投与後の血中アンモニアレベルを測定することをさらに含む。
一実施形態では、前記方法は、投与前の結腸における遺伝子発現を測定することをさらに含み、および/または投与後の結腸における遺伝子発現を測定することをさらに含む。
一実施形態では、前記方法は、投与前の肝臓における遺伝子発現を測定することをさらに含み、および/または投与後の肝臓における遺伝子発現を測定することをさらに含む。
一実施形態では、操作された細菌は、被験体の結腸における炎症を軽減する。
一実施形態では、操作された細菌は、被験体の肝臓における炎症を軽減する。
一実施形態では、細菌は、アンモニア消費回路をコードする1つまたはそれを超える遺伝子配列を含む。
一実施形態では、細菌は、アルギニン産生回路をコードする1つまたはそれを超える遺伝子配列を含む。
一実施形態では、細菌は、アルギニンフィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンテターゼ(ArgAfbr)をコードする遺伝子を含み、ArgAfbrは、同じ条件下で同じ細菌サブタイプ由来の野生型N−アセチルグルタミン酸シンテターゼと比較して減少したアルギニンフィードバック阻害を有し、ArgAfbrをコードする遺伝子の発現は、低酸素または嫌気条件により誘導されるプロモーターにより制御され;細菌は、機能的ArgRを欠くように遺伝子操作されている。
一実施形態では、対応する野生型細菌に通常存在する機能的argR遺伝子の各コピーは欠失されている。
一実施形態では、低酸素または嫌気条件下で、機能的ARGボックスを含むオペロンに存在し、アルギニン生合成酵素をコードする操作された細菌における各遺伝子の転写は、同じ条件下で野生型細菌における対応する遺伝子と比較して増加する。
一実施形態では、細菌は、ブチレートを産生するための生合成経路をコードする遺伝子配列を含む。
一実施形態では、低酸素または嫌気性条件下で誘導されるプロモーターは、FNRプロモーターである。
一実施形態では、細菌は非病原性細菌である。
一実施形態では、細菌はプロバイオティクス細菌である。
一実施形態では、細菌は、Bacteroides、Bifidobacterium、Clostridium、Escherichia、LactobacillusおよびLactococcusからなる群より選択される。
一実施形態では、細菌は大腸菌株Nissleである。
一実施形態では、細菌は、細菌が哺乳動物腸に存在する場合に補充される遺伝子における栄養要求株である。
一実施形態では、細菌は、thyAまたはdapB栄養要求株である。
一実施形態では、肝疾患は、NASH、NAFLDおよび肝性脳症から選択される。
別の実施形態では、肝疾患は肝性脳症である。
図1Aは、BALB/cマウスにおけるチオアセトアミド誘発性肝性脳症モデルの概略図を示す。図1Bは、アンモニアをアルギニンに変換する遺伝子操作された大腸菌Nissle SYN−UCD305の概略図を示す。図1Cは、SYN−UCD305が、TAAモデルにおける肝傷害により引き起こされる血中アンモニアの上昇を防止することを示す概略図を示す。 同上。
図2Aは、SYN−UCD305によるインビトロアルギニン産生を示すグラフを示す。図2Bは、SYN−UCD305によるインビトロアンモニア消費を示すグラフを示す。平均Arg産生速度=650ナノモル/細胞10個/時間。これらの測定の方法は当技術分野で公知であり、例えば、米国特許第9,688,967号(この内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)を参照のこと。
図3は、研究前3週間にわたって、および21日間の研究を通して、マウスをTAAで毎週3回処置した肝線維症研究で観察された血中アンモニアの減少を示すグラフを示す。研究中、マウス(n=10)に、ビヒクル対照、ストレプトマイシン耐性大腸菌Nissle(1e10CFU)またはSYN−UCD305(1e10CFU)を21日間にわたって毎日2回(BID)強制飼養した。
図4A、4B、4Cおよび4Dは、図3に記載されている肝線維症研究においてビヒクル対照、ストレプトマイシン耐性大腸菌NissleまたはSYN−UCD305の経口強制飼養で観察された肝臓IL−6(図4A)、TNF−アルファ(図4B)、TGF−ベータ(図4C)およびaSMA(平滑筋特異的アクチン)(図4D)mRNAレベルを示すグラフを示す。 同上。
図5Aおよび5Bは、研究前20週間にわたって、および9日間の研究を通して、マウスをTAAで毎週3回処置した肝線維症研究で観察された結腸アンモニア中のIL−6 mRNAのレベル(図5A)およびTNF−アルファmRNAのレベル(図5B)を示すグラフを示す。研究中、マウス(n=10)に、ビヒクル対照、ストレプトマイシン耐性大腸菌Nissle(1e10CFU)またはSYN−UCD305(1e10CFU)を9日間にわたって毎日2回(BID)強制飼養した。
本発明は、遺伝子操作された細菌、その医薬組成物、ならびに肝臓の障害、例えば肝性脳症および肝臓および腸炎症および特定の場合では過剰なアンモニアまたはアンモニアレベルの上昇に関連する他の肝障害をモジュレートまたは処置する方法を含む。限定されないが、肝性脳炎およびNAFDLおよびNASHおよびHCVを含む肝疾患を有する被験体を処置する方法であって、本明細書に記載される操作された細菌または前記操作された細菌を含む医薬組成物を投与することを含む方法が提供される。いくつかの実施形態では、細菌は、処置すべき被験体の炎症を軽減することができる。いくつかの実施形態では、操作された細菌は、被験体の結腸における炎症を軽減する。いくつかの実施形態では、操作された細菌は、被験体の肝臓における炎症を軽減する。いくつかの実施形態では、操作された細菌は、被験体の結腸および肝臓における炎症を軽減する。いくつかの実施形態では、結腸における炎症の軽減は、当技術分野で公知の炎症促進マーカーまたは抗炎症マーカーを使用して測定され得る。いくつかの実施形態では、結腸における炎症の軽減は、当技術分野で公知の消化管バリアのマーカーを使用して測定され得る。いくつかの実施形態では、炎症促進マーカー(pro−inflammatory marker)は、本開示の遺伝子操作された細菌の投与により結腸で減少する。このような炎症マーカー(inflammatory marker)の非限定的な例としては、IL−6およびTNF−アルファが挙げられる。いくつかの実施形態では、肝臓における炎症の軽減は、当技術分野で公知の炎症促進マーカーまたは抗炎症マーカーを使用して測定され得る。いくつかの実施形態では、炎症促進マーカーは、本開示の遺伝子操作された細菌の投与により肝臓で減少する。このような炎症マーカーの非限定的な例としては、IL−6、TNF−アルファ、TGF−ベータなどが挙げられる。いくつかの実施形態では、慢性肝疾患におけるヒト線維症に関連するマーカーが測定され得、本開示の遺伝子操作された細菌の投与により減少する。このような線維症マーカーの非限定的な例は、アクチンのアルファアイソタイプ(アルファ−SMA)である。いくつかの実施形態では、操作された細菌は、被験体の血液で測定した場合に、高アンモニア血症を軽減する。いくつかの実施形態では、肝疾患を有する被験体を処置するために提供される方法は、アンモニア消費回路をコードする1つまたはそれを超える遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与を含む。いくつかの実施形態では、肝疾患を有する被験体を処置するために提供される方法は、アルギニン産生回路をコードする1つまたはそれを超える遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与を含む。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニンフィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンテターゼ(ArgAfbr)をコードする遺伝子を含み、ArgAfbrは、同じ条件下で同じ細菌サブタイプ由来の野生型N−アセチルグルタミン酸シンテターゼと比較して減少したアルギニンフィードバック阻害を有する。いくつかの実施形態では、ArgAfbrをコードする遺伝子の発現は、低酸素または嫌気条件により誘導されるプロモーターにより制御される。このようなプロモーターの非限定的な例は、FNRプロモーターである。いくつかの実施形態では、細菌は、機能的ArgRを欠くように遺伝子操作されている。いくつかの実施形態では、対応する野生型細菌に通常存在する機能的argR遺伝子の各コピーは欠失されている。いくつかの実施形態では、低酸素または嫌気条件下で、機能的ARGボックスを含むオペロンに存在し、アルギニン生合成酵素をコードする操作された細菌における各遺伝子の転写は、同じ条件下で、野生型細菌における対応する遺伝子と比較して増加する。いくつかの実施形態では、細菌は、ブチレートを産生するための生合成経路をコードする遺伝子配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、細菌は非病原性細菌である。いくつかの実施形態では、細菌は、例えば、Bacteroides、Bifidobacterium、Clostridium、Escherichia、LactobacillusおよびLactococcusから選択されるプロバイオティクス細菌である。いくつかの実施形態では、細菌は大腸菌株Nissleである。いくつかの実施形態では、細菌は、細菌が哺乳動物腸に存在する場合に補充される遺伝子における栄養要求株である。いくつかの実施形態では、細菌は、thyAまたはdapB栄養要求株である。
「高アンモニア血症」、「高アンモニア血」または「過剰なアンモニア」は、体内のアンモニアの濃度の増加を指すために使用される。高アンモニア血症は、アンモニアの解毒の低下および/または産生の増加により引き起こされる。解毒の低下は、尿素回路障害(UCD)、例えばアルギニノコハク酸尿症、アルギナーゼ欠損症、カルバモイルリン酸シンテターゼ欠損症、シトルリン血症、N−アセチルグルタミン酸シンテターゼ欠損症およびオルニチントランスカルバミラーゼ欠損症に、または肝臓のバイパス、例えば開放肝管;および/もしくはグルタミンシンテターゼの欠損に起因し得る(Hoffmanら、2013;Haeberleら、2013)。解毒の低下はまた、肝障害、例えば肝性脳症、急性肝不全または慢性肝不全;および神経変性障害、例えばハンチントン病に起因し得る(Chenら、2015;Chiangら、2007)。アンモニアの産生の増加は、感染、薬物、神経因性膀胱および腸内細菌過成長に起因し得る(Haeberleら、2013)。高アンモニア血症に関連する他の障害および状態としては、限定されないが、肝障害、例えば肝性脳症、急性肝不全または慢性肝不全;有機酸障害;イソ吉草酸尿症;3−メチルクロトニルグリシン尿症;メチルマロン酸血症;プロピオン酸尿症;脂肪酸酸化欠損;カルニチン回路欠損;カルニチン欠損症;β−酸化欠損症;リジン尿性タンパク不耐症;ピロリン−5−カルボン酸シンテターゼ欠損症;ピルビン酸カルボキシラーゼ欠損症;オルニチンアミノトランスフェラーゼ欠損症;炭酸脱水酵素欠損症;高インスリン症−高アンモニア血症症候群;ミトコンドリア障害;バルプロ酸療法;アスパラギナーゼ療法;完全非経口栄養;グリシン含有溶液を用いた膀胱鏡検査;肺/骨髄移植後;門脈体循環シャント;尿路感染症;尿管拡張症;多発性骨髄腫;および化学療法が挙げられる(Hoffmanら、2013;Haeberleら、2013;Phamら、2013;Lazierら、2014)。健常被験体では、血漿アンモニア濃度は、典型的には、約50μmol/L未満である(Leonard,2006)。いくつかの実施形態では、高アンモニア血症の診断シグナルは、少なくとも約50μmol/L、少なくとも約80μmol/L、少なくとも約150μmol/L、少なくとも約180μmol/L、または少なくとも約200μmol/Lの血漿アンモニア濃度である(Leonard,2006;Hoffmanら、2013;Haeberleら、2013)。
「腸肝軸」は、肝臓と腸との間の相互接続性を指す。腸肝軸は、HE、NAFLDおよびNASHを含む肝疾患において重要な役割を果たす。大量の多様な細菌代謝産物を提供するマイクロバイオームは、腸肝軸の中心にある。増加した腸透過性の条件では、潜在的に有害な細菌産物は、インタクトな上皮よりも大きな程度に上皮バリアを通過し、リンパ球からの炎症促進性サイトカイン(TNF、IL1、IL6など)の放出を引き起こし得る。これは、門脈病原体/微生物関連分子パターン(P/MAMP)および免疫系活性化につながる。また、有害な細菌代謝産物は上皮バリアにますます浸透することができ、次いで、腸血管バリアを通過すると、門脈循環に到達し得る。肝臓では、刺激物の門脈流入および肝星細胞は、炎症、肝傷害および線維症を促進する(Wiestら、Targeting the gut−liver axis in liver disease;Journal of Hepatology;Volume 67,Issue 5,November 2017,Pages 1084−1103に概説されている)。このようなものとして、肝疾患の処置、予防および/または管理における戦略は、例えば、増加した透過性の根底にある炎症事象の予防、処置および/または管理を通して、例えば、抗炎症エフェクターおよび/または消化管バリアエフェクターの投与を通して、消化管バリア機能の維持および/または再確立を支援するアプローチを含み得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される遺伝子操作された細菌は、HEの処置、予防および/または管理に有用である。肝性脳症(HE)は、肝硬変を有する患者で観察される症候群である。肝性脳症は、肝機能障害を有する患者における幅広い神経精神異常として定義される。肝性脳症は、人格変化、知的障害および意識レベルの低下を特徴とする。HEの病因は、肝不全の結果としての、および/または肝硬変を有する患者における門脈体循環短絡の存在による高アンモニアレベルに関係すると考えられる。門脈系を介して腸から血液供給の70%を受け取る肝臓は、腸およびその内容物により大きく影響を受ける。腸バリア機能障害および全身性炎症、腸内細菌叢の変化ならびにそれらの副産物は、HEの病因において重要な役割を果たす。腸バリア完全性の障害は、細菌移行の増加、循環中のエンドトキシン(リポ多糖、フラジェリン、ペプチドグリカンおよび微生物核酸)の放出および全身性炎症をもたらす。肝硬変では、腸密着結合タンパク質の変化が報告されている;病態生理は明確ではないが、アルコール代謝産物および炎症性サイトカインは、腸の漏出をもたらすと仮定されている(Quigley E.M.,Stanton C.,Murphy E.F.The gut microbiota and the liver.Pathophysiological and clinical implications.J Hepatol.2013;58:1020−1027)。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される遺伝子操作された細菌は、腸における炎症の軽減を通して、HEの処置、予防および/または管理の方法を提供する。
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、最も一般的な肝疾患の1つである。非アルコール性脂肪性肝疾患は、メタボリックシンドローム、および単純な脂肪症から非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に至る幅広い肝障害の構成要素である。患者の最大20%で肝硬変に進行する傾向があり、その後に肝不全または肝細胞癌につながり得るNASHとは対照的に、単純な脂肪肝は、進行リスクが最小限である良性型のNAFLDとして定義される。肝臓脂肪症は、移入および合成された脂質の量が、肝細胞における排出または異化作用を上回ると発生する。脂肪または炭水化物の過剰摂取は、肝臓脂肪症の主な原因である。NAFLD患者は、肝臓炎症および肝臓脂質蓄積の増加の徴候を示す。加えて、肥満個体におけるNAFLDの発症は、インスリン抵抗性および他の代謝障害に密接に関連するので、臨床的に関連するものであり得る。腸および肝臓は、複数のレベルの関連相互依存性を有するという証拠が増えており、腸肝軸の乱れは、NAFLDおよびNASHを含む肥満に関連する多くの状態に関与している。肝臓は、動脈および静脈血液供給の両方を有し、肝臓血流の大部分は、門脈を介して腸に由来する。NASHでは、肝臓は、移行細菌、LPSおよびエンドトキシン、食物抗原ならびに分泌サイトカインを含む消化管由来の潜在的に有害な物質(消化管透過性の増加および腸完全性の減少と考えられる)に曝露されている。閉鎖帯などの密着結合タンパク質は、通常、それらの頂端面で腸内皮細胞間の接合部を密封するので、腸から門脈系への有害物質の移行の防止において重要な役割を有する。NAFLD/NASHでは、これらの密着結合が破壊され、粘膜透過性が増加し、腸粘膜細胞および肝臓の両方が潜在的に炎症促進性の細菌産物に曝露される。移行した微生物産物は、広範なサイトカインを介した炎症促進および線維化促進経路を刺激することを含むいくつかの機構により、脂肪肝疾患の病因に寄与し得る。このようなものとして、NASHの処置、予防および/または管理における1つの戦略は、例えば、増加した透過性の根底にある炎症事象の予防、処置および/または管理を通して、消化管バリア機能の維持および/または再確立を支援するアプローチを含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される遺伝子操作された細菌は、NAFLDおよび/またはNASHの処置、予防および/または管理において有用である。
世界的に、慢性ウイルス性C型肝炎(VHC)有病率は人口の約3%である。C型肝炎ウイルス(HCV)感染患者の予後は、肝硬変への肝線維症進行および肝細胞癌(HCC)の発症と相関する。HCV感染の初期段階では、免疫系は抗体を生成してウイルスを根絶し、感染が慢性化したら、それは、直接的な細胞毒性および炎症性サイトカイン発現の局所刺激を通じて、肝細胞に損傷を与え、肝星細胞(HSC)を活性化することにより肝線維症をトリガーする。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される遺伝子操作された細菌は、VHCの処置、予防および/または管理において有用である。
炎症および線維化状態に対する遺伝子操作された細菌の効果は、当技術分野で公知の方法により測定され得、例えば、遺伝子操作された細菌の投与の前後に、血漿が採取され得る。赤血球沈降速度(ESR)、C反応性タンパク質(CRP)および血漿粘度(PV)血液検査は、炎症のこの増加を検出するために一般に使用される。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、炎症マーカー、例えばC反応性タンパク質(CRP)のレベルをモジュレートする(例えば、低下または上昇させる)。肝線維症もまた、いくつかの場合では、非侵襲マーカーをスコア化することにより測定され得る。遺伝子操作された細菌によりモジュレートされ得る非侵襲マーカーの例は、例えば、Chinら、Non−invasive Markers of Liver Fibrosis:Adjuncts or Alternatives to Liver Biopsy?;Front Pharmacol.2016;7:159(これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
本明細書に記載される方法にしたがって操作された細菌によりモジュレートされ得る消化管における炎症マーカーは当技術分野で周知である。非限定的な例は、Derikxら、Non−invasive markers of gut wall integrity in health and disease;World J Gastroenterol.2010 Nov 14;16(42):5272−5279(この内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
本明細書に記載される方法にしたがって操作された細菌によりモジュレートされ得る肝臓における炎症マーカーは当技術分野で周知であり、例えば、NF−カッパBα、IL−6、IL−8、ASTおよびALTが挙げられる。
いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、例えば腸または肝臓における炎症性成長因子およびサイトカイン、例えばIL−1β、IL−6および/またはTNF−αのレベルならびに炎症促進性シグナル伝達、例えばNF−κBシグナル伝達をモジュレートする(例えば、低下させる)。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、例えば腸または肝臓における抗炎症性成長因子およびサイトカイン、例えばIL4、IL−10、IL−13、IFN−アルファおよび/または形質転換成長因子−ベータのレベルをモジュレートする(例えば、上昇させる)。
「アンモニア」は、気体アンモニア(NH)、イオン性アンモニア(NH )またはそれらの混合物を指すために使用される。体液では、気体アンモニアおよびイオン性アンモニアは、平衡で存在する:NH+H←→NH
いくつかの臨床検査は、総アンモニア(NH+NH )を分析する(Walker,2012)。本発明の実施形態ではいずれも、特に指示がない限り、「アンモニア」は、気体アンモニア、イオン性アンモニアおよび/または総アンモニアを指し得る。
アンモニアの「解毒」は、毒性アンモニアが除去され、および/または限定されないが、アルギニン、シトルリン、メチオニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン、グルタミン、トリプトファンまたは尿素を含む1つもしくはそれを超える非毒性分子に変換される天然または合成の1つまたは複数のプロセスを指すために使用される。尿素回路は、例えば、体から尿中への除去のためにアンモニアを尿素に酵素的に変換する。アンモニアは、多数の生化学的経路を介して合成される多くのアミノ酸の窒素源であるので、それらのアミノ酸生合成経路の1つまたはそれよりも多くの増強は、過剰な窒素を非毒性分子に組み込むために使用され得る。例えば、アルギニン生合成は、1個の窒素原子を含むグルタメートを、4個の窒素原子を含むアルギニンに変換し、それにより、過剰な窒素を非毒性分子に組み込む。ヒトでは、アルギニンは大腸から再吸収されず、結果として、大腸における過剰なアルギニンは有害であるとは見なされない。同様に、シトルリンは大腸から再吸収されず、結果として、大腸における過剰なシトルリンは有害であるとは見なされない。アルギニン生合成はまた、最終産物としてシトルリンを産生するように改変され得る;シトルリンは3個の窒素原子を含むので、改変経路もまた、過剰な窒素を非毒性分子に組み込むことができる。
「アルギニンレギュロン」、「アルギニン生合成レギュロン」および「argレギュロン」は、アルギニン生合成経路におけるアルギニンおよび/または中間代謝産物、例えばシトルリンへのグルタメートの変換に関与する酵素をコードする遺伝子を含む所定の細菌種におけるオペロンの集合を指すために互換的に使用される。アルギニンレギュロンはまた、それらのオペロンに関連するオペレーター、プロモーター、ARGボックスおよび/または調節領域を含む。アルギニンレギュロンとしては、限定されないが、アルギニン生合成酵素N−アセチルグルタミン酸シンテターゼ、N−アセチルグルタミン酸キナーゼ、N−アセチルグルタミルリン酸レダクターゼ、アセチルオルニチンアミノトランスフェラーゼ、N−アセチルオルニチナーゼ、オルニチントランスカルバミラーゼ、アルギノコハク酸シンターゼ、アルギノコハク酸リアーゼ、カルバモイルリン酸シンターゼをコードするオペロン、そのオペレーター、そのプロモーター、そのARGボックスおよび/またはその調節領域が挙げられる。いくつかの実施形態では、アルギニンレギュロンは、N−アセチルグルタミン酸シンテターゼおよび/またはN−アセチルオルニチナーゼに加えてまたはそれに代えて、オルニチンアセチルトランスフェラーゼをコードするオペロンならびに関連オペレーター、プロモーター、ARGボックスおよび/または調節領域を含む。いくつかの実施形態では、アルギニンレギュロンの1つまたはそれを超えるオペロンまたは遺伝子は、細菌におけるプラスミド上に存在し得る。いくつかの実施形態では、細菌は、アルギニンレギュロンにおける任意の遺伝子またはオペロンの複数のコピーを含み得、1つまたはそれを超えるコピーは、本明細書に記載されるように変異または別様に変化され得る。
1つの遺伝子は、1つの酵素、例えばN−アセチルグルタミン酸シンテターゼ(argA)をコードし得る。2つまたはそれを超える遺伝子は、1つの酵素の異なるサブユニット、例えばカルバモイルリン酸シンターゼのサブユニットAおよびサブユニットB(carAおよびcarB)をコードし得る。いくつかの細菌では、2つまたはそれを超える遺伝子はそれぞれ独立して、同じ酵素、例えばオルニチントランスカルバミラーゼをコードし得る(argFおよびargI)。いくつかの細菌では、アルギニンレギュロンとしては、限定されないが、N−アセチルグルタミン酸シンテターゼをコードするargA;N−アセチルグルタミン酸キナーゼをコードするargB;N−アセチルグルタミルリン酸レダクターゼをコードするargC;アセチルオルニチンアミノトランスフェラーゼをコードするargD;N−アセチルオルニチナーゼをコードするargE;アルギニノコハク酸シンターゼをコードするargG;アルギニノコハク酸リアーゼをコードするargH;それぞれ独立してオルニチントランスカルバミラーゼをコードするargFおよびargIの一方もしくは両方;カルバモイルリン酸シンターゼの小サブユニットをコードするcarA;カルバモイルリン酸シンターゼの大サブユニットをコードするcarB;そのオペロン;そのオペレーター、そのプロモーター、そのARGボックスならびに/またはその調節領域が挙げられる。いくつかの実施形態では、アルギニンレギュロンは、(N−アセチルグルタミン酸シンテターゼおよび/またはN−アセチルオルニチナーゼに加えてまたはそれに代えて)オルニチンアミノトランスフェラーゼをコードするargJ、そのオペロン、そのオペレーター、そのプロモーター、そのARGボックスおよび/またはその調節領域を含む。
「アルギニンオペロン」、「アルギニン生合成オペロン」および「argオペロン」は、少なくとも1つのプロモーターおよび少なくとも1つのARGボックスを含む共有調節領域の制御下のアルギニン生合成酵素をコードする遺伝子の1つまたはそれよりも多くのクラスタを指すために互換的に使用される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超える遺伝子は、共転写および/または共翻訳される。アルギニンの生合成に関与する酵素をコードする遺伝子の任意の組み合わせは、天然にまたは合成的にオペロンに組織化され得る。例えば、B.subtilisでは、N−アセチルグルタミルリン酸レダクターゼ、N−アセチルグルタミン酸キナーゼ、N−アセチルオルニチナーゼ、N−アセチルグルタミン酸キナーゼ、アセチルオルニチンアミノトランスフェラーゼ、カルバモイルリン酸シンターゼおよびオルニチントランスカルバミラーゼをコードする遺伝子は、プロモーターおよびARGボックスを含む共有調節領域の制御下の単一オペロンargCAEBD−carAB−argF(例えば、表2を参照のこと)で組織化される。大腸菌K12およびNissleでは、N−アセチルオルニチナーゼ、N−アセチルグルタミルリン酸レダクターゼ、N−アセチルグルタミン酸キナーゼおよびアルギニノコハク酸リアーゼをコードする遺伝子は、2つの2極性オペロンargECBHで組織化される。アルギニン生合成に関与する酵素をコードするオペロンは、染色体にわたって異なる遺伝子座に分配され得る。未改変細菌では、各オペロンは、ArgRを介してアルギニンにより抑制され得る。いくつかの実施形態では、アルギニンおよび/または中間副産物産生は、本発明の遺伝子操作された細菌において、本明細書で提供されるアルギニン生合成オペロンによりコードされる酵素の発現を改変することにより変化され得る。各アルギニンオペロンは、プラスミドまたは細菌染色体上に存在し得る。加えて、任意のアルギニンオペロン、またはアルギニンオペロン内の遺伝子もしくは調節領域の複数のコピーは細菌中に存在し得、オペロンまたは遺伝子もしくは調節領域の1つまたはそれを超えるコピーは、本明細書に記載されるように変異または別様に変化され得る。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、コピー数を増強するために同じ産物(例えば、オペロンまたは遺伝子もしくは調節領域)の複数のコピーを含むように、または複数の異なる機能を実施するオペロンの複数の異なる構成成分を含むように操作される。
「ARGボックスコンセンサス配列」は、ARGボックス核酸配列を指し、その核酸は、argR、argA、argB、argC、argD、argE、argF、argG、argH、argI、argJ、carAおよび/またはcarBの調節領域の1つまたはそれよりも多くに高頻度で存在することが公知である。上記のように、各argオペロンは、ARGボックスと称される少なくとも1つの18ヌクレオチドの不完全なパリンドローム配列(これは、プロモーターと重複し、レプレッサータンパク質が結合する)を含む調節領域を含む(Tianら、1992)。ARGボックスのヌクレオチド配列は各オペロンで変動し得、コンセンサスARGボックス配列は、nTGAAT ATTCAnである(Maas,1994)。アルギニンリプレッサーは、1つまたはそれを超えるARGボックスに結合して、その1つまたはそれを超えるARGボックスに作動可能に連結されたアルギニン生合成酵素(複数可)の転写を能動的に阻害する。
「変異体アルギニンレギュロン」または「変異アルギニンレギュロン」は、変異体アルギニンレギュロンが、同じ条件下で同じ細菌サブタイプ由来の未改変レギュロンよりも多くのアルギニンおよび/または中間副産物を産生するように、アルギニン生合成経路におけるアルギニンおよび/または中間副産物、例えばシトルリンへのグルタメートの変換に関与する酵素をコードする各オペロンのアルギニン媒介抑制を低減または排除する1つまたはそれを超える核酸変異を含むアルギニンレギュロンを指すために使用される。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニンフィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンターゼ変異体、例えばargAfbrと、アルギニン生合成酵素N−アセチルグルタミン酸キナーゼ、N−アセチルグルタミルリン酸レダクターゼ、アセチルオルニチンアミノトランスフェラーゼ、N−アセチルオルニチナーゼ、オルニチントランスカルバミラーゼ、アルギニノコハク酸シンターゼ、アルギニノコハク酸リアーゼおよびカルバモイルリン酸シンターゼをコードするオペロンの1つまたはそれよりも多くの少なくとも1つのARGボックスにおける1つまたはそれを超える核酸変異を含む変異体アルギニンレギュロンとを含み、それにより、レギュロンを脱抑制し、アルギニンおよび/または中間副産物生合成を増強する。いくつかの実施形態では、アルギニンリプレッサー機能が低下もしくは不活性化されるか、または遺伝子操作された細菌がアルギニンリプレッサーを有さず(例えば、アルギニンリプレッサー遺伝子が欠失されており)、レギュロンの脱抑制ならびにアルギニンおよび/または中間副産物生合成の増強がもたらされるように、遺伝子操作された細菌は、1つまたはそれを超える核酸変異を含む変異体アルギニンリプレッサーを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニンフィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンターゼ変異体、例えばargAfbrと、アルギニン生合成酵素をコードする各オペロンの少なくとも1つのARGボックスにおける1つまたはそれを超える核酸変異を含む変異体アルギニンレギュロンと、および/または変異もしくは欠失アルギニンリプレッサーとを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニンフィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンターゼ変異体、例えばargAfbrと、アルギニン生合成酵素をコードする各オペロンの少なくとも1つのARGボックスにおける1つまたはそれを超える核酸変異を含む変異体アルギニンレギュロンとを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニンフィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンターゼ変異体、例えばargAfbrと、変異体または欠失アルギニンリプレッサーとを含む。いくつかの実施形態では、変異体アルギニンレギュロンは、野生型N−アセチルグルタミン酸シンテターゼをコードするオペロンと、前記オペロンの少なくとも1つのARGボックスにおける1つまたはそれを超える核酸変異とを含む。いくつかの実施形態では、変異体アルギニンレギュロンは、野生型N−アセチルグルタミン酸シンテターゼをコードするオペロンと、変異体または欠失アルギニンリプレッサーとを含む。いくつかの実施形態では、変異体アルギニンレギュロンは、(N−アセチルグルタミン酸シンテターゼおよび/またはN−アセチルオルニチナーゼに加えてまたはそれに代えて)オルニチンアセチルトランスフェラーゼをコードするオペロンと、前記オペロンの少なくとも1つのARGボックスにおける1つまたはそれを超える核酸変異とを含む。
ARGボックスは、各アルギニン生合成オペロンの調節領域におけるプロモーターと重複する。変異体アルギニンレギュロンでは、1つまたはそれを超えるアルギニン生合成オペロンの調節領域は、回帰性ARGボックス配列を破壊し、ArgR結合を減少させるように十分に変異されるが、天然オペロン特異的プロモーターとして認識されるべき非変異体調節領域のプロモーターと十分に高い相同性を依然として含む。ARGボックスへのおよびオペロンの調節領域へのArgR結合が低減または排除されるように、オペロンは、少なくとも1つのARGボックスにおける少なくとも1つの核酸変異を含む。いくつかの実施形態では、DNAメチル化から保護される塩基と、ArgR結合中にヒドロキシルラジカル攻撃から保護される塩基とは、ArgR結合を破壊するための変異の主要な標的である(例えば、表3を参照のこと)。RNAポリメラーゼが、作動可能に連結されたアルギニン生合成酵素(複数可)の転写を促進するために十分な親和性でそれに結合するように、変異調節領域のプロモーターは、非変異体調節領域のプロモーターと十分に高い相同性を保持する。いくつかの実施形態では、変異体のプロモーターのG/C:A/T比は、野生型プロモーターのG/C:A/T比と10%以下異なる。
いくつかの実施形態では、1つを超えるARGボックスが単一オペロンに存在し得る。これらの実施形態の一態様では、オペロンにおけるARGボックスの少なくとも1つは、オペロンの調節領域へのArgR結合の必要な減少をもたらすように変化される。これらの実施形態の代替的な態様では、オペロンにおける各ARGボックスは、オペロンの調節領域へのArgR結合の必要な減少をもたらすように変化される。
ArgR結合の「減少」は、同じ条件下で同じサブタイプの細菌における未改変ARGボックスおよび調節領域へのリプレッサー結合と比較して、オペロンにおけるARGボックスへのリプレッサー結合の減少または前記オペロンの調節領域への全リプレッサー結合の減少を指すために使用される。いくつかの実施形態では、オペロンの変異体ARGボックスおよび調節領域へのArgR結合は、同じ条件下で同じサブタイプの細菌における未改変ARGボックスおよび調節領域へのArgR結合よりも少なくとも約50%低い、少なくとも約60%低い、少なくとも約70%低い、少なくとも約80%低い、少なくとも約90%低いまたは少なくとも約95%低い。いくつかの実施形態では、変異体ARGボックスおよび調節領域へのArgR結合の減少は、オペロンにおける1つまたはそれを超える遺伝子のmRNA発現の少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、または少なくとも約1,500倍の増加をもたらす。
「ArgR」すなわち「アルギニンリプレッサー」は、アルギニンレギュロンにおけるアルギニン生合成遺伝子の転写を調節することにより、アルギニン生合成を抑制することができるタンパク質を指すために使用される。アルギニンリプレッサータンパク質をコードする遺伝子(「argR」)の発現が野生型細菌において増加する場合、アルギニン生合成が低下する。argRの発現が野生型細菌において低下する場合、またはargRが欠失されるかもしくはアルギニンリプレッサー機能を不活性化するように変異される場合、アルギニン生合成が増加する。
「いかなる機能的ArgRも欠く」細菌および「ArgR欠失細菌」は、各アルギニンリプレッサーが、同じ条件下で同じサブタイプの細菌由来の未改変アルギニンリプレッサーと比較して有意に低減または排除された活性を有する細菌を指すために使用される。アルギニンリプレッサー活性の低減または排除は、例えば、アルギニン生合成遺伝子の転写の増加ならびに/またはアルギニンおよび/もしくは中間副産物、例えばシトルリンの濃度の増加をもたらし得る。アルギニンリプレッサー活性が低減または排除された細菌は、細菌argR遺伝子を改変することにより、またはargR遺伝子の転写を改変することにより生成され得る。例えば、染色体argR遺伝子は欠失され得、変異され得、またはargR遺伝子は、野生型リプレッサー活性を示さないargR遺伝子で置き換えられ得る。
「作動可能に連結された」は、核酸配列の発現が、例えば、シスで作用することを可能にする方法で調節領域配列に接続された核酸配列、例えばフィードバック耐性ArgAをコードする遺伝子を指す。調節領域は、目的の遺伝子の転写を指令し得る核酸であり、プロモーター配列、エンハンサー配列、応答エレメント、タンパク質認識部位、誘導性エレメント、プロモーター制御エレメント、タンパク質結合配列、5’および3’非翻訳領域、転写開始部位、終結配列、ポリアデニル化配列ならびにイントロンを含み得る。
「誘導性プロモーター」は、1つまたはそれを超える遺伝子に作動可能に連結された調節領域を指し、遺伝子(複数可)の発現は、前記調節領域のインデューサーの存在下で増加する。いくつかの実施形態では、本発明の遺伝子操作された細菌は、低酸素、微好気または嫌気条件により誘導される酸素レベル依存性プロモーターを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、分子または代謝産物、例えば組織特異的分子もしくは代謝産物、または肝損傷を示す分子もしくは代謝産物により誘導されるプロモーターを含む。いくつかの実施形態では、代謝産物は、消化管特異的であり得る。いくつかの実施形態では、代謝産物は、肝性脳症に関連するもの、例えばビリルビンであり得る。分子または代謝産物の非限定的な例としては、例えば、それらの血液および腸におけるビリルビン、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、アラニンアミノトランスフェラーゼ、血液凝固因子II、VII、IXおよびX、アルカリホスファターゼ、ガンマグルタミルトランスフェラーゼ、肝炎抗原および抗体、アルファフェトプロテイン、抗ミトコンドリア、平滑筋および抗核抗体、鉄、トランスフェリン、フェリチン、銅、セルロプラスミン、アンモニアならびにマンガンが挙げられる。これらの分子またはそれらの代謝産物の1つに応答するプロモーターは、本明細書で提供される遺伝子操作された細菌で使用され得る。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、炎症または炎症反応により誘導されるプロモーター、例えばRNSまたはROSプロモーターを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、消化管に天然に存在してもよいしまたは存在しなくてもよい(例えば、外因的に追加され得る)代謝産物、例えばアラビノースおよびテトラサイクリンにより誘導されるプロモーターを含む。
「外因性環境条件(複数可)」は、本明細書に記載されるプロモーターが誘導される状況(複数可)または環境(複数可)を指す。「外因性環境条件」という語句は、操作された微生物に対して外部であるが、宿主被験体環境に対して内因性または天然の環境条件を指すことを意味する。したがって、「外因性」および「内因性」は、環境条件が哺乳動物の体に対して内因性であるが、インタクトな微生物細胞に対して外部または外因性の環境条件を指すために互換的に使用され得る。いくつかの実施形態では、外因性環境条件は、哺乳動物の消化管に特異的である。いくつかの実施形態では、外因性環境条件は、哺乳動物の上部胃腸管に特異的である。いくつかの実施形態では、外因性環境条件は、哺乳動物の下部胃腸管に特異的である。いくつかの実施形態では、外因性環境条件は、哺乳動物の小腸に特異的である。いくつかの実施形態では、外因性環境条件は、健常または疾患状態(例えば、HE)の哺乳動物消化管に特異的な分子または代謝産物の存在を指す。いくつかの実施形態では、外因性環境条件は、低酸素、微好気的または嫌気条件、例えば哺乳動物消化管の環境である。いくつかの実施形態では、外因性環境条件は、哺乳動物消化管に特異的な分子または代謝産物、例えばプロピオネートである。いくつかの実施形態では、外因性環境条件は、組織特異的または疾患特異的代謝産物または分子(複数可)である。いくつかの実施形態では、外因性環境条件は低pH環境である。いくつかの実施形態では、本開示の遺伝子操作された微生物は、pH依存性プロモーターを含む。いくつかの実施形態では、本開示の遺伝子操作された微生物は、酸素レベル依存性プロモーターを含む。いくつかの態様では、細菌は、酸素レベルを感知することができる転写因子を進化させている。異なるシグナル伝達経路は、異なる酸素レベルによりトリガーされ得、異なる速度で発生し得る。
「酸素レベル依存性プロモーター」または「酸素レベル依存性調節領域」は、1つまたはそれを超える酸素レベル感知転写因子が結合することができる核酸配列を指し、対応する転写因子の結合および/または活性化は、下流遺伝子発現を活性化する。
酸素レベル依存性転写因子の例としては、限定されないが、FNR、ANRおよびDNRが挙げられる。対応するFNR応答性プロモーター、ANR応答性プロモーターおよびDNR応答性プロモーターは当技術分野で公知であり(例えば、Castiglioneら、2009;Eiglmeierら、1989;Galimandら、1991;Hasegawaら、1998;Hoerenら、1993;Salmonら、2003を参照のこと)、非限定的な例は表1に示されている。
非限定的な例では、プロモーター(PfnrS)は、低環境酸素または無環境酸素の条件下で高度に発現されることが公知の大腸菌Nissleフマレートおよび硝酸レダクターゼ遺伝子S(fnrS)に由来していた(Durand and Storz,2010;Boysenら、2010)。PfnrSプロモーターは、Nissleで天然に見られるグローバル転写調節因子FNRにより嫌気条件下で活性化される。嫌気条件下では、FNRは二量体を形成し、その制御下の特定の遺伝子のプロモーターにおける特定の配列に結合し、それにより、それらの発現を活性化する。しかしながら、好気条件下では、酸素は、FNR二量体における鉄−硫黄クラスタと反応し、それらを不活性型に変換する。このようにして、PfnrS誘導性プロモーターは、タンパク質またはRNAの発現をモジュレートするために採用される。PfnrSは、本出願では、FNRS、fnrs、FNR、P−FNRSプロモーターおよびPfnrSプロモーターを示すための他のこのような関連記号表示として互換的に使用される。
表1.転写因子および応答遺伝子および調節領域の例
Figure 2021525760
本明細書で使用される場合、生合成経路をコードする「遺伝子カセット」または「オペロン」は、消化管バリア機能エンハンサー分子、例えばブチレート、プロピオネートを産生するために必要な2つまたはそれを超える遺伝子を指す。前記分子を産生することができる一連の遺伝子をコードすることに加えて、遺伝子カセットまたはオペロンはまた、さらなる転写および翻訳エレメント、例えばリボソーム結合部位を含み得る。
本明細書で使用される場合、「非天然」核酸配列は、細菌に通常存在しない核酸配列、例えば内因性配列の追加コピー、または異種配列、例えば細菌の異なる種、株もしくは亜株由来の配列、または同じサブタイプの細菌由来の未改変配列と比較して改変および/もしくは変異された配列を指す。いくつかの実施形態では、非天然核酸配列は、合成の天然に存在しない配列である(例えば、Purcellら、2013を参照のこと)。非天然核酸配列は、遺伝子カセットにおける調節領域、プロモーター、遺伝子および/または1つもしくはそれを超える遺伝子であり得る。いくつかの実施形態では、「非天然」は、天然で互いに同じ関係で見られない2つまたはそれを超える核酸配列を指す。非天然核酸配列、例えば遺伝子または遺伝子カセットは、プラスミドまたは細菌染色体上に存在し得る。いくつかの実施形態では、本発明の遺伝子操作された細菌は、天然で前記遺伝子カセットに関連しない誘導性プロモーター、例えば酪酸生成遺伝子カセットまたはアルギニン産生カセットに作動可能に連結されたFNR応答性プロモーターに直接的または間接的に作動可能に連結された遺伝子カセットを含む。加えて、遺伝子、遺伝子カセットまたは調節領域の複数のコピーが細菌に存在し得、1つまたはそれを超えるコピーは、本明細書に記載されるように変異または別様に変化され得る。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、コピー数を増強するために同じ非天然核酸配列、例えば遺伝子、遺伝子カセットもしくは調節領域の複数のコピーを含むように、または複数の異なる機能を実施する遺伝子カセットの複数の異なる構成成分を含むように操作される。
「構成的プロモーター」は、その制御下の、および/またはそれが作動可能に連結されたコード配列または遺伝子の連続的転写を容易にすることができるプロモーターを指す。構成的プロモーターおよびバリアントは当技術分野で周知であり、限定されないが、BBa_J23100、構成的大腸菌σプロモーター(例えば、osmYプロモーター(International Genetically Engineered Machine(iGEM)Registry of Standard Biological Parts Name BBa_J45992;BBa_J45993))、構成的大腸菌σ32プロモーター(例えば、htpG熱ショックプロモーター(BBa_J45504))、構成的大腸菌σ70プロモーター(例えば、lacqプロモーター(BBa_J54200;BBa_J56015)、大腸菌CreABCDリン酸感知オペロンプロモーター(BBa_J64951)、GlnRSプロモーター(BBa_K088007)、lacZプロモーター(BBa_K119000;BBa_K119001);M13K07遺伝子Iプロモーター(BBa_M13101);M13K07遺伝子IIプロモーター(BBa_M13102)、M13K07遺伝子IIIプロモーター(BBa_M13103)、M13K07遺伝子IVプロモーター(BBa_M13104)、M13K07遺伝子Vプロモーター(BBa_M13105)、M13K07遺伝子VIプロモーター(BBa_M13106)、M13K07遺伝子VIIIプロモーター(BBa_M13108)、M13110(BBa_M13110))、構成的Bacillus subtilis σプロモーター(例えば、プロモーターveg(BBa_K143013)、プロモーター43(BBa_K143013)、PliaG(BBa_K823000)、PlepA(BBa_K823002)、Pveg(BBa_K823003))、構成的Bacillus subtilis σプロモーター(例えば、プロモーターctc(BBa_K143010)、プロモーターgsiB(BBa_K143011))、Salmonellaプロモーター(例えば、Salmonella由来のPspv2(BBa_K112706)、Salmonella由来のPspv(BBa_K112707))、バクテリオファージT7プロモーター(例えば、T7プロモーター(BBa_I712074;BBa_I719005;BBa_J34814;BBa_J64997;BBa_K113010;BBa_K113011;BBa_K113012;BBa_R0085;BBa_R0180;BBa_R0181;BBa_R0182;BBa_R0183;BBa_Z0251;BBa_Z0252;BBa_Z0253))、バクテリオファージSP6プロモーター(例えば、SP6プロモーター(BBa_J64998))およびこれらの機能的断片が挙げられる。
本明細書で使用される場合、アルギニンまたは中間副産物、例えばシトルリンを「過剰産生する」遺伝子操作された細菌は、変異体アルギニンレギュロンを含む細菌を指す。例えば、操作された細菌は、ArgAのフィードバック耐性型を含み得、アルギニンフィードバック耐性ArgAが発現される場合、同じ条件下で同じサブタイプの未改変細菌よりも多くのアルギニンおよび/または中間副産物を産生することができる。あるいはまたはさらに、遺伝子操作された細菌は、アルギニン生合成酵素をコードする各オペロンの少なくとも1つのARGボックスにおける1つまたはそれを超える核酸変異を含む変異体アルギニンレギュロンを含み得る。あるいはまたはさらに、遺伝子操作された細菌は、変異体または欠失アルギニンリプレッサーを含み得る。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、同じ条件下で同じサブタイプの未改変細菌よりも少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、または少なくとも約1,500倍を超えるアルギニンを産生する。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、同じ条件下で同じサブタイプの未改変細菌よりも少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、または少なくとも約1,500倍を超えるシトルリンまたは他の中間副産物を産生する。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌におけるアルギニン生合成遺伝子の1つまたはそれよりも多くのmRNA転写産物レベルは、同じ条件下で同じサブタイプの未改変細菌におけるmRNA転写産物レベルよりも少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、または少なくとも約1,500倍高い。特定の実施形態では、未改変細菌は、検出可能なレベルのアルギニン、中間副産物、および/またはこのようなオペロンにおける遺伝子(複数可)の転写を有しない。しかしながら、アルギニンおよび/もしくは中間副産物のタンパク質および転写レベルは、変異体アルギニンレギュロンを有する対応する遺伝子操作された細菌において検出可能である。転写レベルは、遺伝子のmRNAレベルを直接測定することにより検出され得る。アルギニンおよび/または中間副産物レベル、ならびにアルギニン生合成遺伝子から発現される転写産物のレベルを測定する方法は、当技術分野で公知である。アルギニンおよびシトルリンは、例えば、質量分析により測定され得る。
「消化管」は、食物の輸送および消化、栄養素の吸収、ならびに老廃物の排泄に関与する器官、腺、路および系を指す。ヒトでは、消化管は、口から始まって肛門で終わる胃腸管を含み、食道、胃、小腸および大腸をさらに含む。消化管はまた、付属器官および腺、例えば脾臓、肝臓、胆嚢および膵臓を含む。上部胃腸管は、食道、胃および小腸の十二指腸を含む。下部胃腸管は、小腸の残りの部分、すなわち空腸および回腸、ならびに大腸のすべて、すなわち盲腸、結腸、直腸および肛門管を含む。細菌は、消化管を通して、例えば胃腸管、特に腸に見られ得る。
本明細書で使用される場合、「遺伝子配列」という用語は、遺伝配列、例えば核酸配列を指すことを意味する。遺伝子配列または遺伝配列は、完全な遺伝子配列または部分的遺伝子配列を含むことを意味する。遺伝子配列または遺伝配列は、タンパク質またはポリペプチドをコードする配列を含むことを意味し、タンパク質およびポリペプチドをコードしない遺伝配列、例えば調節配列、リーダー配列、シグナル配列または他の非タンパク質コード配列を含むことも意味する。
「微生物(microorganism)」は、典型的には単細胞からなる顕微鏡的、超顕微鏡的または限外微鏡的サイズの生物または微生物(microbe)を指す。微生物の例としては、細菌、ウイルス、寄生虫、真菌、特定の藻類および原虫が挙げられる。いくつかの態様では、微生物は、1つまたはそれを超える治療用分子を産生するように操作される(「操作された微生物」)。特定の態様では、微生物は、その環境、例えば消化管からの特定の毒性代謝産物、基質または他の化合物を移入および/または異化するように操作される。特定の態様では、微生物は、特定の有益な(合成もしくは天然に存在する)代謝産物、分子または他の化合物を合成し、それらをその環境に放出するように操作される。特定の実施形態では、操作された微生物は、操作された細菌である。特定の実施形態では、操作された微生物は、操作されたウイルスである。
「非病原性細菌」は、宿主において疾患や有害な反応を引き起こすことができない細菌を指す。いくつかの実施形態では、非病原性細菌は共生細菌である。非病原性細菌の例としては、限定されないが、Bacillus、Bacteroides、Bifidobacterium、Brevibacteria、Clostridium、Enterococcus、大腸菌、Lactobacillus、Lactococcus、SaccharomycesおよびStaphylococcus、例えばBacillus coagulans、Bacillus subtilis、Bacteroides fragilis、Bacteroides subtilis、Bacteroides thetaiotaomicron、Bifidobacterium bifidum、Bifidobacterium infantis、Bifidobacterium lactis、Bifidobacterium longum、Clostridium butyricum、Enterococcus faecium、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus bulgaricus、Lactobacillus casei、Lactobacillus johnsonii、Lactobacillus paracasei、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus reuteri、Lactobacillus rhamnosus、Lactococcus lactisおよびSaccharomyces boulardiiが挙げられる(Sonnenbornら、2009;Dinleyiciら、2014;米国特許第6,835,376号;米国特許第6,203,797号;米国特許第5,589,168号;米国特許第7,731,976号)。天然病原性細菌は、病原性の低減または排除を提供するように遺伝子操作され得る。
本明細書で使用される場合、「ペイロード」は、遺伝子操作された微生物、例えば細菌またはウイルスにより産生されるべき1つまたはそれを超える目的のポリヌクレオチドおよび/またはポリペプチドを指す。いくつかの実施形態では、ペイロードは、遺伝子もしくは複数の遺伝子またはオペロンによりコードされる。いくつかの実施形態では、ペイロードを含む1つまたはそれを超える遺伝子および/またはオペロンは、微生物に対して内因性である。いくつかの実施形態では、ペイロードの1つまたはそれを超えるエレメントは、異なる微生物および/または生物に由来する。いくつかの実施形態では、ペイロードは、治療用ペイロードである。いくつかの実施形態では、ペイロードは、分子の生合成のための遺伝子によりコードされる。いくつかの実施形態では、ペイロードは、分子の代謝、異化または分解のための遺伝子によりコードされる。いくつかの実施形態では、ペイロードは、分子の移入のための遺伝子によりコードされる。いくつかの実施形態では、ペイロードは、分子の輸送のための遺伝子によりコードされる。いくつかの実施形態では、ペイロードは、調節分子(複数可)、例えば転写調節因子、例えばFNRである。いくつかの実施形態では、ペイロードは、調節エレメント、例えばプロモーターまたはリプレッサーを含む。いくつかの実施形態では、ペイロードは、誘導性プロモーター、例えばFNRSを含む。いくつかの実施形態では、ペイロードは、リプレッサーエレメント、例えばキルスイッチを含む。代替的な実施形態では、ペイロードは、生合成または生化学的経路により産生され、生合成または生化学的経路は、必要に応じて微生物に対して内因性であり得る。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された微生物は、2つまたはそれを超えるペイロードを含む。ペイロード(複数可)の非限定的な例としては、以下:(1)ArgAfbr、(2)変異ArgR、(3)変異ArgGの1つまたはそれよりも多くが挙げられる。他の例示的ペイロードとしては、栄養要求性、例えばthyA栄養要求性をもたらす変異配列(複数可)、キルスイッチ回路、抗生物質耐性回路、生体分子または基質を移入するための輸送体配列、分泌回路が挙げられる。
「プロバイオティクス(probiotic)」は、適切な量の微生物を含有する宿主生物に健康利益を付与し得る生非病原性微生物、例えば細菌を指すために使用される。いくつかの実施形態では、宿主生物は哺乳動物である。いくつかの実施形態では、宿主生物はヒトである。非病原性細菌のいくつかの種、株および/またはサブタイプは、プロバイオティクス細菌として現在認識されている。プロバイオティクス細菌の例としては、限定されないが、Bifidobacteria、大腸菌、LactobacillusおよびSaccharomyces、例えばBifidobacterium bifidum、Enterococcus faecium、大腸菌株Nissle、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus bulgaricus、Lactobacillus paracasei、Lactobacillus plantarumおよびSaccharomyces boulardiiが挙げられる(Dinleyiciら、2014;米国特許第5,589,168号;米国特許第6,203,797号;米国特許第6,835,376号)。プロバイオティクスは、細菌のバリアントまたは変異体株であり得る(Arthurら、2012;Cuevas−Ramosら、2010;Olierら、2012;Nougayredeら、2006)。非病原性細菌は、所望の生物学的特性、例えば生存力を増強または改善するように遺伝子操作され得る。非病原性細菌は、プロバイオティクス特性を提供するように遺伝子操作され得る。プロバイオティクス細菌は、プロバイオティクス特性を増強または改善するように遺伝子操作され得る。
E.Nissleは、下痢、憩室炎および炎症性腸疾患を含む消化管の様々な疾患の処置に使用されているプロバイオティクスである。大腸菌Nissle 1917は、多くの研究で抗炎症効果を有することが示されている。例えば、大腸炎ラット由来の腸、ならびにLPSで処置されたマウスの血漿および肺の両方における炎症促進性サイトカイン腫瘍壊死因子−αの減少は、全身的な有益効果をもたらすが、これは、T細胞サイトカインの産生の阻害および脾細胞由来B細胞からのIgG放出のダウンレギュレーションに関連していた(Arribasら、A probiotic strain of Escherichia coli,Nissle 1917,given orally exerts local and systemic anti−inflammatory effects in lipopolysaccharide−induced sepsis in mice;Br J Pharmacol.2009 Jul;157(6):1024−1033およびその中の参考文献)。
本明細書で使用される場合、「安定維持された」または「安定な」細菌は、非天然遺伝物質が保持、発現および伝播されるように、宿主ゲノムに組み込まれるかまたは自己複製染色体外プラミド上に伝播される非天然遺伝物質、例えばフィードバック耐性argA遺伝子、変異体アルギニンリプレッサーおよび/または他の変異体アルギニンレギュロンを有する細菌宿主細胞を指すために使用される。安定な細菌は、インビトロ、例えば培地および/またはインビボ、例えば消化管で生存および/または成長することができる。例えば、フィードバック耐性ArgAが細菌において発現され得、細菌がインビトロおよび/またはインビボで生存および/または成長することができるように、安定な細菌は、フィードバック耐性ArgA遺伝子を有するプラスミドまたは染色体が細菌において安定維持されるフィードバック耐性ArgAをコードする遺伝子を含む遺伝子操作された細菌であり得る。
本明細書で使用される場合、「モジュレートする」および「処置する」という用語ならびにそれらの同族語は、疾患、障害および/もしくは状態、または少なくとも1つのその認識可能な症状の改善を指す。別の実施形態では、「モジュレートする」および「処置する」は、患者により必ずしも認識可能ではない少なくとも1つの測定可能な物理的パラメータの改善を指す。別の実施形態では、「モジュレートする」および「処置する」は、疾患、障害および/または状態の進行を物理的に(例えば、認識可能な症状の安定化)、生理学的に(例えば、物理的パラメータの安定化)またはその両方で阻害することを指す。別の実施形態では、「モジュレートする」および「処置する」は、疾患、障害および/または状態の進行を遅延させることまたは進行を逆転することを指す。本明細書で使用される場合、「予防する」およびその同族語は、所定の疾患、障害および/もしくは状態、またはこのような疾患、障害および/もしくは状態に関連する症状の発症を遅延させることまたはそれを獲得するリスクを低減することを指す。
処置を必要とする者は、特定の医学的障害を既に有する個体、および障害を有するリスクがあるかまたは最終的に障害を獲得する可能性がある者を含み得る。処置の必要性は、例えば、障害の発症に関連する1つもしくはそれを超えるリスクファクターの存在、障害の進行もしくは存在、または障害を有する被験体の処置に対する受容可能性により評価される。原発性高アンモニア血症は、公知の治療法がない常染色体劣性またはX連鎖先天性代謝異常であるUCDにより引き起こされる。高アンモニア血症はまた、尿素回路の他の破壊、例えば毒性代謝産物、感染および/または基質欠損に続発し得る。高アンモニア血症はまた、他の病態に寄与し得る。例えば、ハンチントン病は、公知の治療法がない常染色体優性障害である。高アンモニア血症、高い血中シトルリンおよび尿素回路酵素の抑制を特徴とする尿素回路異常は、公知の治療法がない常染色体優性障害であるハンチントン病の病態に寄与し得る。高アンモニア血症の処置は、過剰なアンモニアおよび/または関連症状を減少または除去することを包含し得、基礎となる高アンモニア血症関連障害の排除を必ずしも含まない。
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」は、本発明の遺伝子操作された細菌と他の構成成分、例えば生理学的に適切な担体および/または賦形剤との調製物を指す。
互換的に使用され得る「生理学的に許容され得る担体」および「薬学的に許容され得る担体」という語句は、生物に対する有意な刺激を引き起こさず、投与された細菌化合物の生物学的活性および特性を無効化しない担体または希釈剤を指す。アジュバントは、これらの語句のもとに含まれる。
「賦形剤」という用語は、有効成分の投与をさらに容易にするために医薬組成物に添加される不活性物質を指す。例としては、限定されないが、重炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖および種類のデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油、ポリエチレングリコールならびに例えば、ポリソルベート20を含む界面活性剤が挙げられる。
「治療有効用量」および「治療有効量」という用語は、状態、例えば高アンモニア血症の予防、その症状の発症の遅延またはその症状の改善をもたらす化合物の量を指すために使用される。治療有効量は、例えば、アンモニア濃度の上昇に関連する障害の1つまたはそれを超える症状を処置し、それを予防し、その重症度を軽減し、その発症を遅延させ、および/またはその発生のリスクを減少させるために十分であり得る。治療有効量および治療有効投与頻度は、以下で議論される当技術分野で公知の方法により決定され得る。
本明細書で使用される場合、「ポリペプチド」という用語は、「ポリペプチド」および「複数のポリペプチド」を含み、アミド結合(すなわち、ペプチド結合)により直線状に連結されたアミノ酸単量体から構成される分子を指す。「ポリペプチド」という用語は、2つまたはそれを超えるアミノ酸の任意の1つまたは複数の鎖を指し、特定の長さの生成物を指さない。したがって、「ペプチド」、「ジペプチド」、「トリペプチド」、「オリゴペプチド」、「タンパク質」、「アミノ酸鎖」または2つもしくはそれを超えるアミノ酸の1つもしくは複数の鎖を指すために使用される任意の他の用語は、「ポリペプチド」の定義の範囲内に含まれ、「ポリペプチド」という用語は、これらの用語のいずれかに代えて、またはそれらと互換的に使用され得る。「ポリペプチド」という用語はまた、限定されないが、グリコシル化、アセチル化、リン酸化、アミド化、誘導体化、タンパク質分解的切断、または天然に存在しないアミノ酸による改変を含むポリペプチドの発現後改変の生成物を指すことを意図する。ポリペプチドは、天然の生物学的供給源に由来し得るか、または組換え技術により生産され得る。他の実施形態では、ポリペプチドは、本発明の遺伝子操作された細菌またはウイルスにより産生される。本発明のポリペプチドは、約3個もしくはそれを超える、5個もしくはそれを超える、10個もしくはそれを超える、20個もしくはそれを超える、25個もしくはそれを超える、50個もしくはそれを超える、75個もしくはそれを超える、100個もしくはそれを超える、200個もしくはそれを超える、500個もしくはそれを超える、1,000個もしくはそれを超えるまたは2,000個もしくはそれを超えるアミノ酸のサイズのものであり得る。ポリペプチドは規定の三次元構造を有し得るが、それらは、必ずしもこのような構造を有しない。規定の三次元構造を有するポリペプチドは、フォールディングされたと称され、規定の三次元構造を有しないが多数の異なるコンフォメーションをとり得るポリペプチドは、アンフォールディングされたと称される。「ペプチド」または「ポリペプチド」という用語は、タンパク質もしくはタンパク質の一部に対応するアミノ酸配列を指し得るか、または非タンパク質配列、例えば調節ペプチド配列、リーダーペプチド配列、シグナルペプチド配列、リンカーペプチド配列および他のペプチド配列から選択される配列と対応するアミノ酸配列を指し得る。
「単離された」ポリペプチドまたはその断片、バリアントもしくは誘導体は、その天然環境中にないポリペプチドを指す。特定の精製レベルは必要とされない。限定されないが、細菌または哺乳動物細胞を含む宿主細胞において発現された組換え生産ポリペプチドおよびタンパク質は、任意の適切な技術により分離され、分画され、または部分的もしくは実質的に精製された天然または組換えポリペプチドのように、本発明の目的のために単離されたとみなされる。組換えペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質は、組換えDNA技術により生産された、すなわち、ポリペプチドをコードする外因性組換えDNA発現構築物により形質転換された細胞、微生物または哺乳動物から産生されたペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質を指す。ほとんどの細菌培養において発現されるタンパク質またはペプチドは、典型的には、グリカンを含まない。前述のポリペプチドの断片、誘導体、類似体またはバリアントおよびそれらの任意の組み合わせもまた、ポリペプチドとして含まれる。「断片」、「バリアント」、「誘導体」および「類似体」という用語は、元のペプチドのアミノ酸配列と十分に類似のアミノ酸配列を有するポリペプチドを含み、対応する元のポリペプチドの少なくとも1つまたはそれを超える特性を保持する任意のポリペプチドを含む。本発明のポリペプチドの断片は、タンパク質分解断片および欠失断片を含む。断片はまた、本明細書に記載される任意のポリペプチド由来の特定の抗体または生物活性断片または免疫学的に活性な断片を含む。バリアントは、天然に存在するものまたは天然に存在しないものであり得る。天然に存在しないバリアントは、当技術分野で公知の変異誘発法を用いて産生され得る。バリアントポリペプチドは、保存的または非保存的アミノ酸置換、欠失または付加を含み得る。
ポリペプチドはまた、融合タンパク質を含む。本明細書で使用される場合、「バリアント」という用語は、元のペプチドのまたは元のペプチドと十分に類似の配列を含む融合タンパク質を含む。本明細書で使用される場合、「融合タンパク質」という用語は、2つまたはそれを超える異なるタンパク質のアミノ酸配列を含むキメラタンパク質を指す。典型的には、融合タンパク質は、周知のインビトロ組換え技術から生じる。融合タンパク質は、融合タンパク質の構成成分である個々の元のタンパク質と類似の構造的機能(ただし必ずしも同じ程度でない)および/または類似の調節機能(ただし必ずしも同じ程度でない)および/または類似の生化学的機能(ただし必ずしも同じ程度でない)および/または免疫学的活性(ただし必ずしも同じ程度でない)を有し得る。「誘導体」は、限定されないが、20種の標準アミノ酸の1つまたはそれを超える天然に存在するアミノ酸誘導体を含有するペプチドを含む。2つのペプチド間の「類似性」は、あるペプチドのアミノ酸配列を第2のペプチドの配列と比較することにより決定される。あるペプチドのアミノ酸は、それが同一または保存的アミノ酸置換である場合、第2のペプチドの対応するアミノ酸と類似する。保存的置換としては、Dayhoff,M.O.,ed.,The Atlas of Protein Sequence and Structure 5,National Biomedical Research Foundation,Washington,D.C.(1978),and in Argos,EMBO J.8(1989),779−785に記載されているものが挙げられる。例えば、以下の群の1つに属するアミノ酸は、保存的変化または置換に相当する:Ala、Pro、Gly、Gln、Asn、Ser、Thr;Cys、Ser、Tyr、Thr;Val、Ile、Leu、Met、Ala、Phe;Lys、Arg、His;Phe、Tyr、Trp、His;およびAsp、Glu。
本明細書で使用される場合、「十分に類似する」という用語は、第1および第2のアミノ酸配列が共通構造ドメインおよび/または共通機能活性を有するように、第2のアミノ酸配列と比べて十分なまたは最小の数の同一または同等のアミノ酸残基を含有する第1のアミノ酸配列を意味する。例えば、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または少なくとも約100%同一の共通構造ドメインを含有するアミノ酸配列は、十分に類似すると本明細書で定義される。好ましくは、バリアントは、本発明のペプチドのアミノ酸配列と十分に類似する。このようなバリアントは、一般に、本発明のペプチドの機能活性を保持する。バリアントは、1つまたはそれを超えるアミノ酸欠失、付加および/または置換により、それぞれ天然およびwtペプチドとアミノ酸配列が異なるペプチドを含む。これらは、天然に存在するバリアントおよび人工的に設計されたものであり得る。
本明細書で使用される場合、「リンカー」、「リンカーペプチド」または「ペプチドリンカー」または「リンカー」という用語は、2つのポリペプチド配列を結合または連結する、例えば、2つのポリペプチドドメインを連結する合成または非天然または天然に存在しないアミノ酸配列を指す。本明細書で使用される場合、「合成」という用語は、天然に存在しないアミノ酸配列を指す。例示的なリンカーは、本明細書に記載されている。さらなる例示的なリンカーは、米国特許出願公開第20140079701号(この内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に提供されている。
本明細書で使用される場合、「コドン最適化配列」という用語は、例えば、コード配列から転写された転写産物RNA分子の発現宿主細胞もしくは生物における翻訳を改善するように、またはコード配列の転写を改善するように、既存のコード配列から改変されたかまたは設計された配列を指す。コドン最適化としては、限定されないが、発現宿主生物のコドン選択に適したコード配列のためのコドンを選択することを含むプロセスが挙げられる。
多くの生物は、成長中のポリペプチド鎖における特定のアミノ酸の挿入をコードする特定のコドンの使用についてバイアスまたは選択性を示す。コドン選択性またはコドンバイアスは、生物間のコドン使用の差であり、遺伝コードの縮重により可能とされ、多くの生物で十分に立証されている。コドンバイアスは、多くの場合、メッセンジャーRNA(mRNA)の翻訳の効率と相関し、そしてこれが、とりわけ、翻訳されるコドンの特性および特定のトランスファーRNA(tRNA)分子のアベイラビリティに依存すると考えられる。細胞において選択されたtRNAが優勢であることは、一般に、ペプチド合成において最も頻繁に使用されるコドンの反映である。したがって、遺伝子は、コドン最適化に基づいて所定の生物における最適な遺伝子発現のために調整され得る。
本明細書で使用される場合、「分泌系」または「分泌タンパク質」という用語は、微生物、例えば細菌細胞質から目的のタンパク質または治療用タンパク質を分泌または輸送することができる天然または非天然分泌機構を指す。分泌系は単一タンパク質を含み得るか、または複合体、例えばHlyBDでアセンブルされる2つもしくはそれを超えるタンパク質を含み得る。グラム陰性細菌の分泌系の非限定的な例としては、改変III型鞭毛、I型(例えば、ヘモリシン分泌系)、II型、IV型、V型、VI型およびVII型分泌系、耐性−結節形成−分裂(RND)多剤排出ポンプ、様々な単一膜分泌系が挙げられる。グラム陽性細菌の分泌系の非限定的な例としては、SecおよびTAT分泌系が挙げられる。いくつかの実施形態では、目的のタンパク質(複数可)または治療用タンパク質(複数可)は、目的のタンパク質(複数可)または治療用タンパク質(複数可)を特定の分泌系に誘導するためのRNAまたはペプチド起源のいずれかの「分泌タグ」を含む。いくつかの実施形態では、分泌系は、操作された細菌から目的のタンパク質(複数可)または治療用タンパク質(複数可)を分泌する前にこのタグを除去することができる。例えば、V型自己分泌媒介分泌では、N末端ペプチド分泌タグは、天然Sec系による細胞質からペリプラズム区画への「パッセンジャー」ペプチドの移行により除去される。さらに、自己分泌体が外膜を越えて移行したら、C末端分泌タグは自己触媒またはプロテアーゼ触媒、例えばOmpT切断により除去され、それにより、目的のタンパク質(複数可)または治療用タンパク質(複数可)が細胞外環境に放出され得る。
本明細書で使用される場合、「輸送体」という用語は、分子、例えばアミノ酸、毒素、代謝産物、基質などを細胞外環境から微生物に移入するための機構、例えば1つまたは複数のタンパク質を指すことを意味する。
「a」および「an」という冠詞は、本明細書で使用される場合、特に明確な反対の指示がない限り、「少なくとも1つ」を意味することを理解すべきである。
「および/または」という語句は、リストにおけるエレメント間で使用される場合、(1)単一の列挙されているエレメントのみが存在すること、または(2)リストの1つを超えるエレメントが存在することを意味することを意図する。例えば、「A、Bおよび/またはC」は、選択がAのみ;Bのみ;Cのみ;AおよびB;AおよびC;BおよびC;またはA、BおよびCであり得ることを示す。「および/または」という語句は、リストにおけるエレメント「の少なくとも1つ」または「1つまたはそれよりも多く」と互換的に使用され得る。
本明細書に開示される遺伝子操作された細菌は、過剰なアンモニアを減少させ、アンモニアおよび/または窒素を代替副産物に変換することができる。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、天然非病原性細菌である。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、共生細菌である。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、プロバイオティクス細菌である。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、病原性を低減または排除するように改変または変異された天然病原性細菌である。例示的な細菌は、米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、1つまたはそれを超える遺伝子が誘導性プロモーターの制御下にある回路を含む。いくつかの実施形態では、誘導性プロモーターは、低酸素誘導性プロモーターである。いくつかの実施形態では、プロモーターは、炎症性分子、例えば活性窒素または活性酸素種(RNSまたはROS)により誘導可能である。いくつかの実施形態では、プロモーターは、1つまたはそれを超える栄養的および/または化学的インデューサー(複数可)および/または代謝産物(複数可)により誘導可能である。インデューサーの非限定的な例としては、テトラサイクリン、アラビノース、IPTG、ラクトース、ラムノース、プロピオネートが挙げられる。
いくつかの実施形態では、遺伝子は、構成的プロモーターの制御下にある。適切な誘導性プロモーター/プロモーター系および構成的プロモーターは、例えば、共有米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。いくつかの実施形態では、投与前に、1つまたはそれを超えるアンモニア異化回路構成成分および/または目的の他のタンパク質(複数可)の活性を事前誘導することが望ましい。このような状況では、株は、活性ペイロードまたは目的のタンパク質がプレロードされている。このような場合では、本発明の遺伝子操作された細菌は、インビボ投与前に、細胞成長、拡大増殖(expansion)、精製、発酵および/または製造中に細菌培養で提供される条件下で、1つまたはそれを超えるアンモニア異化回路および/または目的の他のタンパク質(複数可)を発現する。このような培養条件は、例えば、細胞成長、細胞拡大増殖、発酵、回収、精製、製剤化および/または製造中に使用されるフラスコ、発酵槽または他の適切な培養容器で提供され得る。本明細書で使用される場合、「細菌培養」または細菌細胞培養」または「培養」という用語は、細胞成長、細胞拡大増殖、回収、精製、発酵および/または製造を含むいくつかの生産プロセス中にインビトロで維持または成長される細菌細胞または微生物を指す。本明細書で使用される場合、「発酵」という用語は、規定の条件下における細菌の成長、拡大増殖および維持を指す。発酵は、嫌気性または低酸素または酸素化条件下を含む多くの異なる細胞培養条件下、インデューサー、栄養素の存在下、規定の温度などで起こり得る。アンモニア株の誘導のための方法は、とりわけ、共有米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
栄養要求性改変は、生存または成長に必須の外因的に添加された栄養素の非存在下で細菌の死を引き起こすことを目的とするが、これは、それらが、その必須栄養素を産生するために必要な遺伝子(複数可)を欠くためである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される遺伝子操作された細菌はいずれもまた、細胞生存および/または成長に必要な1つまたはそれを超える遺伝子の欠失または変異を含む。栄養要求性変異は、共有米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、本明細書に記載される構築物を発現するための多層遺伝子調節回路を含む。遺伝子調節回路は、アンモニア消費回路の構成成分を産生する変異細菌をスクリーニングするか、または栄養要求性をレスキューするために有用である。特定の実施形態では、本発明は、1つまたはそれを超える目的の遺伝子を産生する遺伝子操作された細菌を選択するための方法を提供する。このような調節回路は、共有国際公開第2016/210378号、米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている(described in described in)。
いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌はまた、キルスイッチを含む。キルスイッチは、外部刺激に応答して、操作された微生物を能動的に死滅させることを目的とする。生存に必須の栄養素を欠くために細菌が死ぬ栄養要求性変異とは対照的に、キルスイッチは、細胞死を引き起こす微生物内の毒性分子の産生を誘導する環境における特定の因子によりトリガーされる。例示的なキルスイッチは、共有国際公開第2016/210373号、米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
[0591]いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌はまた、宿主−プラスミド相互依存性を引き起こすように改変されているプラスミドを含む。特定の実施形態では、相互依存性宿主−プラスミドプラットフォーム。このようなプラットフォームの例は、Wrightら、2015 GeneGuard:A Modular Plasmid System Designed for Biosafety;ACS Synth.Biol.,2015,4(3),pp 307−316ならびに共有米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
いくつかの実施形態では、本開示の遺伝子(複数可)または遺伝子カセット(複数可)はいずれも、1つまたはそれを超える組み込み部位で細菌染色体に組み込まれ得る。遺伝子または遺伝子カセットの1つまたはそれを超えるコピーは、細菌染色体に組み込まれ得る。遺伝子または遺伝子カセットの複数のコピーを染色体に組み込むことにより、ペイロードのより多くの生産が可能になり、発現レベルの微調整も可能になる。あるいは、複数の異なる機能を実行するために、治療遺伝子(複数可)または遺伝子カセット(複数可)に加えて、本明細書に記載される異なる回路、例えばキルスイッチ回路のいずれかは、1つまたはそれを超える異なる組み込み部位で細菌染色体に組み込まれ得る。例示的な組み込み部位、例えば大腸菌Nissle組み込み部位は、共有米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、細胞外環境で細菌細胞質から分子を分泌することができる天然分泌機構または非天然分泌機構をさらに含む。多くの細菌は、細菌細胞エンベロープを越えて基質を輸送するための高度な分泌系を進化させている。小分子、タンパク質およびDNAなどの基質は、細胞外空間もしくはペリプラズム(例えば、消化管管腔または他の空間)に放出され得るか、標的細胞に注入され得るか、または細菌膜と会合し得る。例示的な天然および非天然の分泌系、分泌タグ、拡散性外膜変異および表現型、ならびに活性タンパク質の分泌に有用な方法および組成物は、共有米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
アンモニア消費およびアルギニン産生回路
以下に記載され、2016年5月25日に出願された国際特許出願第PCT/US2016/034200号、および2016年5月25日に出願され、米国特許出願公開第20160333326号として公開された米国特許出願第15/164,828号、および2015年12月4日に出願された国際特許出願第PCT/US2015/064140号、および2015年12月4日に出願された米国特許第9,487,764号により詳細に記載されているアンモニア消費/アルギニン産生回路では、アンモニアは細菌(例えば、大腸菌Nissle)に取り込まれ、グルタメートに変換され、続いて、グルタメートはアルギニンに代謝される。次いで、アルギニンは、最終的には細菌細胞を出る。このようなものとして、この回路は、アンモニアの消費に適切であり、消化管および血中のアンモニアレベルを低下させ、同時にアルギニンを産生する。
いくつかの実施形態では、L−アルギニンを産生しおよび/またはアンモニアを消費する遺伝子操作された細菌は、L−アルギニン生合成経路の1つまたはそれを超える酵素をコードする1つまたはそれを超える遺伝子配列を含む。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アンモニアをグルタメートに組み込んでグルタメートをアルギニンに変換することができる1つまたはそれを超える酵素をコードする1つまたはそれを超える遺伝子配列を含む。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニンオペロンを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、大腸菌のアルギニンオペロンを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、別の細菌のアルギニンオペロンを含む。これらの実施形態ではいずれも、アルギニンリプレッサー(ArgR)は、そのリプレッサー機能を減少または消失させるように必要に応じて欠失、変異または改変され得る。
「アルギニンオペロン」、「アルギニン生合成オペロン」および「argオペロン」は、少なくとも1つのプロモーターおよび少なくとも1つのARGボックスを含む共有調節領域の制御下にあるアルギニン生合成酵素をコードする遺伝子の1つまたはそれよりも多くのクラスタを指すために互換的に使用される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを超える遺伝子は、共転写および/または共翻訳される。
「変異体アルギニンレギュロン」または「変異アルギニンレギュロン」は、変異体アルギニンレギュロンが、同じ条件下で同じ細菌サブタイプ由来の未改変レギュロンよりも多くのアルギニンおよび/または中間副産物を産生するように、アルギニン生合成経路でアルギニンへのグルタメートの変換に関与する酵素をコードする各オペロンのアルギニン媒介抑制を減少させまたは排除する1つまたはそれを超える核酸変異を含むアルギニンレギュロンを指すために使用される。
大腸菌(E.coli)などの細菌では、アルギニン生合成経路は、2016年5月25日に出願された国際特許出願第PCT/US2016/034200号、および2016年5月25日に出願され、米国特許出願公開第20160333326号として公開された米国特許出願第15/164,828号、および2015年12月4日に出願された国際特許出願第PCT/US2015/064140号、および2015年12月4日に出願された米国特許第9,487,764号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている8段階酵素プロセスでグルタメートをアルギニンに変換することができる。これらの酵素をコードする遺伝子はすべて、ArgRとのその相互作用を介したアルギニンによる抑制に供され、各遺伝子の調節領域に結合して転写を阻害する複合体を形成する。N−アセチルグルタミン酸シンテターゼもまた、アルギニンのみによるタンパク質レベルのアロステリックフィードバック阻害に供される。
いくつかの操作された細菌では、アルギニンレギュロンとしては、限定されないが、N−アセチルグルタミン酸シンテターゼをコードするargA;N−アセチルグルタミン酸キナーゼをコードするargB;N−アセチルグルタミルホスフェートレダクターゼをコードするargC;アセチルオルニチンアミノトランスフェラーゼをコードするargD;N−アセチルオルニチナーゼをコードするargE;アルギニノコハク酸シンターゼをコードするargG;アルギニノコハク酸リアーゼをコードするargH;argFおよびargIの一方もしくは両方(これらはそれぞれ、オルニチントランスカルバミラーゼを独立してコードする);カルバモイルリン酸シンターゼの小サブユニットをコードするcarA;カルバモイルリン酸シンターゼの大サブユニットをコードするcarB;そのオペロン;そのオペレーター;そのプロモーター;そのARGボックス;ならびに/またはその調節領域が挙げられる。いくつかの実施形態では、アルギニンレギュロンは、(N−アセチルグルタミン酸シンテターゼおよび/またはN−アセチルオルニチナーゼに加えてまたはそれらに代えて)オルニチンアセチルトランスフェラーゼをコードするargJ、そのオペロン、そのオペレーター、そのプロモーター、そのARGボックスおよび/またはその調節領域を含む。
いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌はアルギニン生合成経路を含み、アルギニンを産生し、および/またはアンモニアを消費することができる。より具体的な態様では、遺伝子操作された細菌は、アルギニン生合成酵素(複数可)をコードする1つまたはそれを超えるオペロンが脱抑制された変異体アルギニンレギュロンを含んで、同じ条件下で同じサブタイプの未改変細菌よりも多くのアルギニンを産生する。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニンを過剰産生する。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アンモニアを消費する。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニンを過剰産生し、アンモニアを消費する。
各オペロンは、前記オペロンにおけるアルギニン生合成遺伝子の抑制および発現を制御する少なくとも1つのプロモーターおよび少なくとも1つのARGボックスを含む調節領域により調節される。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニン生合成経路におけるアルギニンへのグルタメートの変換に関与する酵素をコードするオペロンの1つまたはそれよりも多くのアルギニン媒介抑制を低減または排除する1つまたはそれを超える核酸変異を含むアルギニンレギュロンを含む。アルギニン媒介抑制の低減または排除は、(例えば、アルギニンリプレッサーを変異もしくは欠失させることにより、またはアルギニン生合成酵素をコードする各オペロンの少なくとも1つのARGボックスを変異させることにより)ArgRリプレッサー結合および/または(例えば、アルギニンフィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンターゼ変異体、例えばargAfbrを産生するようにN−アセチルグルタミン酸シンテターゼを変異させることにより)N−アセチルグルタミン酸シンテターゼへのアルギニンの結合を低減または排除することにより達成され得る。
いくつかの実施形態では、アルギニン媒介抑制の低減または排除は、ArgRリプレッサー結合を減少させもしくは排除することにより、例えば、アルギニン生合成酵素をコードするオペロンの1つまたはそれよりも多くについて少なくとも1つのARGボックスを変異させることにより、またはアルギニンリプレッサーを変異もしくは欠失させることにより、ならびに/またはN−アセチルグルタミン酸シンテターゼへのアルギニン結合を減少させもしくは排除することにより(例えば、N−アセチルグルタミン酸シンテターゼを変異させてアルギニンフィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンターゼ変異体、例えばargAfbrを生産することにより)達成され得る。
「ArgR」または「アルギニンリプレッサー」は、アルギニンレギュロンにおけるアルギニン生合成遺伝子の転写を調節することにより、アルギニン生合成を抑制することができるタンパク質を指すために使用される。「いかなる機能的ArgRも欠く」細菌および「ArgR欠失細菌」は、各アルギニンリプレッサーが、同じ条件下で同じサブタイプの細菌由来の未改変アルギニンリプレッサーと比較して有意に低減または排除された活性を有する細菌を指すために使用される。ARGボックスは、コンセンサス配列を含む核酸配列であって、argR、argA、argB、argC、argD、argE、argF、argG、argH、argI、argJ、carAおよび/またはcarBのうちの1つまたはそれよりも多くの調節領域で高頻度に存在することが公知の核酸配列を指す。
いくつかの実施形態では、アルギニンレギュロンが脱抑制され、アルギニンおよび/または中間副産物、例えばシトルリンの生合成が増強されるように、遺伝子操作された細菌は、アルギニン生合成酵素N−アセチルグルタミン酸キナーゼ、N−アセチルグルタミルホスフェートレダクターゼ、アセチルオルニチンアミノトランスフェラーゼ、N−アセチルオルニチナーゼ、オルニチントランスカルバミラーゼ、アルギニノコハク酸シンターゼ、アルギニノコハク酸リアーゼおよびカルバモイルリン酸シンターゼをコードするオペロンの1つまたはそれよりも多くについて少なくとも1つのARGボックスに1つまたはそれを超える核酸変異を含む変異体アルギニンレギュロンを含む。このような遺伝子操作された細菌、変異体Argボックスおよび例示的な変異体アルギニンレギュロンは、2016年5月25日に出願された国際特許出願第PCT/US2016/034200号、および2016年5月25日に出願され、米国特許出願公開第20160333326号として公開された米国特許出願第15/164,828号、および2015年12月4日に出願された国際特許出願第PCT/US2015/064140号、および2015年12月4日に出願された米国特許第9,487,764号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、機能的ArgRリプレッサーを欠くので、各アルギニン生合成オペロンのArgRリプレッサー媒介転写抑制が低減または排除される。機能的ArgRリプレッサーを欠く本開示の遺伝子操作された細菌は、2016年5月25日に出願された国際特許出願第PCT/US2016/034200号、および2016年5月25日に出願され、米国特許出願公開第20160333326号として公開された米国特許出願第15/164,828号、および2015年12月4日に出願された国際特許出願第PCT/US2015/064140号、および2015年12月4日に出願された米国特許第9,487,764号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。いくつかの実施形態では、アルギニンリプレッサー機能が低下するかまたは不活性であるように、操作された細菌は、1つまたはそれを超える核酸変異を含む変異体アルギニンリプレッサーを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニンリプレッサーを有さず(例えば、アルギニンリプレッサー遺伝子が欠失されている)、その結果、レギュロンが脱抑制され、アルギニンおよび/もしくは中間副産物生合成が増強され、ならびに/またはアンモニア消費が増加する。アルギニンリプレッサー活性が低減または排除された細菌は、細菌argR遺伝子を改変することにより、またはargR遺伝子の転写を改変することにより生成され得る。いくつかの実施形態では、対応する野生型細菌に通常存在する機能的argR遺伝子の各コピーは独立して、1つまたはそれを超えるヌクレオチドの欠失、挿入もしくは置換により欠失もしくは不活性化されるか、または欠失される。
いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニンフィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンターゼ変異体、例えばargAfbrを含む(例えば、Eckhardtら、1975;Rajagopalら、1998を参照のこと)。argAfbrを含む本開示の遺伝子操作された細菌は、2016年5月25日に出願された国際特許出願第PCT/US2016/034200号、および2016年5月25日に出願され、米国特許出願公開第20160333326号として公開された米国特許出願第15/164,828号、および2015年12月4日に出願された国際特許出願第PCT/US2015/064140号、および2015年12月4日に出願された米国特許第9,487,764号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アルギニンフィードバック耐性ArgAを含む変異体アルギニンレギュロンを含み、アルギニンフィードバック耐性ArgAが発現されると、同じ条件下で同じサブタイプの未改変細菌よりも多くのアルギニンおよび/または中間副産物を産生することができる。フィードバック耐性argA遺伝子は、プラスミドまたは染色体上に、例えば1つまたはそれを超える組み込み部位に1つまたはそれを超えるコピーで存在し得る。複数の異なるフィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンテターゼタンパク質は当技術分野で公知であり、遺伝子操作された細菌において組み合わされ得る。いくつかの実施形態では、argAfbr遺伝子は、構成的プロモーターの制御下で発現される。いくつかの実施形態では、argAfbr遺伝子は、腫瘍微小環境により誘導されるプロモーターの制御下で発現される。いくつかの実施形態では、argAfbr遺伝子は、低酸素条件下で誘導されるプロモーター、例えばFNRプロモーターの制御下で発現される。
例示的なargAfbr配列の核酸配列は、配列番号1に示されている。例示的なargAfbr配列のポリペプチド配列は、配列番号2に示されている。
これらの実施形態ではいずれも、遺伝子操作された細菌は、ブチレート生合成経路をコードする遺伝子配列をさらに含み得る。このようなブチレート生合成経路の非限定的な例は、米国特許第9,688,967号、および2017年2月10日に出願され、国際公開第2017139697号として公開された国際特許出願第PCT/US2017/017552号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
医薬組成物
本発明の遺伝子操作された微生物を含む医薬組成物は、高アンモニア血症に関連する障害、または高アンモニア血症に関連する疾患もしくは障害に関連する症状(複数可)を処置、管理、改善および/または予防するために使用され得る。1つもしくはそれを超える遺伝子操作された細菌および/または1つもしくはそれを超える遺伝子操作された酵母もしくはウイルスを単独で、または予防剤、治療剤および/または薬学的に許容され得る担体と組み合わせて含む本発明の医薬組成物が提供される。
特定の実施形態では、医薬組成物は、例えば、少なくとも1つのアンモニウム消費回路構成成分、栄養要求性、キルスイッチ、エクスポーターノックアウトなどの発現から選択される本明細書に記載される遺伝子改変の1つまたはそれよりも多くを含むように操作された細菌の1つの種、株またはサブタイプを含む。代替的な実施形態では、医薬組成物は、例えば、少なくとも1つのアンモニア消費回路、栄養要求性、キルスイッチ、エクスポーターノックアウトなどの発現から選択される本明細書に記載される遺伝子改変を含むようにそれぞれ操作された細菌の2つまたはそれを超える種、株および/またはサブタイプを含む。
本明細書に記載される本発明の医薬組成物は、医薬用途のための組成物に有効成分を加工することを容易にする賦形剤および助剤を含む1つまたはそれを超える生理学的に許容され得る担体を使用して従来の方法で製剤化され得る。医薬組成物を製剤化する方法は、当技術分野で公知である(例えば、“Remington’s Pharmaceutical Sciences,”Mack Publishing Co.,Easton,PAを参照のこと)。いくつかの実施形態では、腸溶コーティングされてもよいしまたはされなくてもよい錠剤、顆粒剤、ナノ粒子剤、ナノカプセル剤、マイクロカプセル剤、微小錠剤、ペレット剤または散剤を形成するために、医薬組成物は、打錠、凍結乾燥、直接圧縮、常法による混合、溶解、造粒、湿式粉砕、乳化、カプセル封入、封入または噴霧乾燥に供される。適切な製剤は、投与経路に依存する。
遺伝子操作された微生物は、任意の適切な剤形(例えば、液剤(liquid)、カプセル剤、サシェ剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、錠剤、腸溶性錠剤、懸濁散剤、顆粒剤または経口投与用のマトリックス持続放出製剤)で、任意の適切な投与タイプ(例えば、経口、局所、注射、静脈内、皮下、即時放出、パルス放出、遅延放出または持続放出)のために医薬組成物に製剤化され得る。遺伝子操作された細菌のための適切な投与量は、約10〜1012個の細菌の範囲であり得る。組成物は、毎日、毎週または毎月1回またはそれを超えて投与され得る。組成物は、食事の前に、その間にまたはその後に投与され得る。一実施形態では、医薬組成物は、被験体が食事をする前に投与される。一実施形態では、医薬組成物は、食事と併せて投与される。一実施形態では、医薬組成物は、被験体が食事をした後に投与される。適切な医薬組成物および投与方法は、例えば、共有米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。アンモニアを消費する増強された能力を有する細菌株の生成を含むスクリーニング方法は、例えば、共有米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
フィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンテターゼを含む株、その誘導性構築物および配列は、米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。ArgRの変異および/または欠失は、米国特許出願公開第20160333326号および国際公開第2017139697号(これらの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。このような構築物変異および欠失は、本開示の株で使用され得る。
処置方法
本開示は、過剰なアンモニアを減少させ、アンモニアおよび/または窒素を代替副産物に変換することができる遺伝子操作された細菌を提供する。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アンモニアをアルギニンに変換することができる(すなわち、アルギニンは代替副産物である)。
本発明の別の態様は、高アンモニア血症に関連する疾患または障害を処置する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、これらの疾患または障害に関連する1つまたはそれを超える症状を軽減、改善または排除するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、障害は、尿素回路障害、例えばアルギニノコハク酸尿症、アルギナーゼ欠損症、カルバモイルリン酸シンテターゼ欠損症、シトルリン血症、N−アセチルグルタミン酸シンテターゼ欠損症およびオルニチントランスカルバミラーゼ欠損症である。代替的な実施形態では、障害は、肝障害、例えば肝性脳症、急性肝不全、HCV、NASH、NAFLD、他の肝疾患もしくは慢性肝不全;有機酸障害;イソ吉草酸尿症;3−メチルクロトニルグリシン尿症;メチルマロン酸血症;プロピオン酸尿症;脂肪酸酸化欠損症;カルニチン回路欠損;カルニチン欠乏症;β−酸化欠損症;リジン尿性タンパク不耐症;ピロリン−5−カルボキシレートシンテターゼ欠損症;ピルビン酸カルボキシラーゼ欠損症;オルニチンアミノトランスフェラーゼ欠損症;炭酸脱水酵素欠損症;高インスリン症−高アンモニア血症症候群;ミトコンドリア障害;バルプロ酸療法;アスパラギナーゼ療法;完全非経口栄養;グリシン含有溶液を用いる膀胱鏡検査;肺/骨髄移植後;門脈体循環シャント;尿路感染症;尿管拡張症;多発性骨髄腫;化学療法;感染症;神経因性膀胱;または腸内細菌異常増殖である。いくつかの実施形態では、それに関連する症状(複数可)としては、限定されないが、発作、運動失調、脳卒中様病変、昏睡、精神病、視力障害、急性脳症、脳浮腫ならびに嘔吐、呼吸性アルカローシスおよび低体温症が挙げられる。
前記方法は、本明細書に記載される細菌の少なくとも1つの遺伝子操作された種、株またはサブタイプを用いて医薬組成物を調製すること、および治療有効量で医薬組成物を被験体に投与することを含み得る。いくつかの実施形態では、本発明の遺伝子操作された細菌は、例えば、液体懸濁液で経口投与される。いくつかの実施形態では、本発明の遺伝子操作された細菌は、ゲルキャップ中で凍結乾燥され、経口投与される。いくつかの実施形態では、本発明の遺伝子操作された細菌は、栄養チューブまたは胃短絡により投与される。いくつかの実施形態では、本発明の遺伝子操作された細菌は、例えば、浣腸により直腸に投与される。いくつかの実施形態では、本発明の遺伝子操作された細菌は、局所、腸内、空腸内、十二指腸内、回腸内および/または結腸内投与される。
特定の実施形態では、被験体への医薬組成物の投与は、被験体における、例えば被験体の血液におけるアンモニア濃度を減少させる。いくつかの実施形態では、本開示の方法は、被験体におけるアンモニア濃度を、未処置または対照被験体におけるレベルと比較して少なくとも約10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%またはそれを超えて減少させ得る。いくつかの実施形態では、減少は、医薬組成物の投与の前のおよびその後の被験体におけるアンモニア濃度を比較することにより測定される。いくつかの実施形態では、高アンモニア血症を処置または改善する方法は、状態または障害の1つまたはそれを超える症状が少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%またそれを超えて改善することを可能にする。
医薬組成物の投与の前、その間におよびその後に、被験体におけるアンモニア濃度は、生物学的サンプル、例えば血液、血清、血漿、尿、糞便物質、腹水、腸粘膜擦過標本、組織から収集されたサンプル、ならびに/または以下:胃、十二指腸、空腸、回腸、盲腸、結腸、直腸および肛門管の1つまたはそれよりも多くの内容物から収集されたサンプルで測定され得る。いくつかの実施形態では、前記方法は、本発明の組成物を投与して、被験体におけるアンモニア濃度を検出不可能なレベルに、または処置前の被験体のアンモニア濃度の約1%、2%、5%、10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%もしくは80%未満に減少させることを含み得る。
いくつかの実施形態では、前記方法は、処置前の被験体のアルギニン濃度よりも少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2〜3倍、少なくとも約3〜4倍、少なくとも約4〜5倍、少なくとも約5〜6倍、少なくとも約6〜7倍または少なくとも約7〜8倍多くの(例えば、血液または肝臓における)アルギニンのアルギニン濃度の産生をもたらす本発明の組成物の投与を含み得る。
これらの実施形態ではいずれも、遺伝子操作された細菌は、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%多くのアルギニンを産生し得る。さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍多くのD−アルギニンを産生し得る。さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍多くのアルギニンを産生する。いくつかの実施形態では、条件は、例えば、培養物における細菌成長中のインビトロ条件である。いくつかの実施形態では、条件は、例えば、被験体(例えば、ヒト被験体、マウスまたは非ヒト霊長類)への細菌の投与後の消化管におけるインビボ条件である。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%多くのアルギニンが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の血漿で検出される。さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍またはそれよりも多くのアルギニンが、血漿で検出される。さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍多くのアルギニンが、血漿で検出される。一実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で、例えば1、2、3、4、5および/または6時間後に同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも約2倍多くの血漿アルギニンが、血漿で検出される。
いくつかの実施形態では、曲線下面積は、血漿アルギニンが時間枠にわたって測定された後に計算される。いくつかの実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、AUCは、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1〜2倍、少なくとも約2〜3倍、少なくとも約3〜4倍または少なくとも約4〜5倍高い。一実施形態では、時間枠は6時間である。一実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、AUCは、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2〜3倍高い。
いくつかの実施形態では、血漿アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約10、約20、約30、約40、約50および/または約60分後に測定される。いくつかの実施形態では、血漿アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23および/または約24時間後に測定される。いくつかの実施形態では、血漿アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1〜2、約2〜3、約3〜4、約4〜5、約5〜6および/または約6〜7時間後に測定される。いくつかの実施形態では、血漿アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6および/もしくは約7日、または約1、約2、約3および/もしくは約4週間後、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12カ月後に測定される。いくつかの実施形態では、血漿アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の1年またはそれよりも後に測定される。一実施形態では、血漿アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、2、3、4、5および6時間後に測定される。
これらの実施形態ではいずれも、遺伝子操作された細菌は、毎日1回もしくは複数回、または毎週に複数回、または毎月に複数回投与され得る。一例では、細菌は毎日1回投与される。一例では、細菌は毎日2回投与される。一例では、細菌は毎日3回投与される。一例では、細菌は、1週間〜1カ月間にわたって毎日投与される。一例では、細菌は、1カ月間〜1年間にわたって毎日投与される。一例では、細菌は、1年間を超える期間にわたって毎日投与される。一例では、細菌は、1週間〜1カ月間にわたって毎週1回またはそれを超えて投与される。一例では、細菌は、1カ月間〜1年間にわたって毎週1回またはそれを超えて投与される。一例では、細菌は、1年間を超える期間にわたって毎週1回またはそれを超えて投与される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%多くのアルギニンが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の肝臓で検出される。さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍またはそれよりも多くのアルギニンが、肝臓で検出される。さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍多くのアルギニンが、肝臓で検出される。一実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で、例えば1、2、3、4、5および/または6時間後に同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも約2倍多くの肝臓アルギニンが、肝臓で検出される。
いくつかの実施形態では、曲線下面積は、肝臓アルギニンが時間枠にわたって測定された後に計算される。いくつかの実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、AUCは、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1〜2倍、少なくとも約2〜3倍、少なくとも約3〜4倍または少なくとも約4〜5倍高い。一実施形態では、時間枠は6時間である。一実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、AUCは、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2〜3倍高い。
いくつかの実施形態では、肝臓アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約10、約20、約30、約40、約50および/または約60分後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23および/または約24時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1〜2、約2〜3、約3〜4、約4〜5、約5〜6および/または約6〜7時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6および/もしくは約7日、または約1、約2、約3および/もしくは約4週間後、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12カ月後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の1年またはそれよりも後に測定される。一実施形態では、肝臓アルギニンレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、2、3、4、5および6時間後に測定される。
これらの実施形態ではいずれも、遺伝子操作された細菌は、毎日1回もしくは複数回、または毎週に複数回、または毎月に複数回投与され得る。一例では、細菌は毎日1回投与される。一例では、細菌は毎日2回投与される。一例では、細菌は毎日3回投与される。一例では、細菌は、1週間〜1カ月間にわたって毎日投与される。一例では、細菌は、1カ月間〜1年間にわたって毎日投与される。一例では、細菌は、1年間を超える期間にわたって毎日投与される。一例では、細菌は、1週間〜1カ月間にわたって毎週1回またはそれを超えて投与される。一例では、細菌は、1カ月間〜1年間にわたって毎週1回またはそれを超えて投与される。一例では、細菌は、1年間を超える期間にわたって毎週1回またはそれを超えて投与される。
これらの実施形態ではいずれも、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%多くのアルギニンが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の尿で検出される。さらに別の実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍またはそれよりも多くのアルギニンが、尿で検出される。さらに別の実施形態では、ラセマーゼをコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍多くのアルギニンが、尿で検出される。一実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で、例えば6時間後に同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも約6〜7倍多くの尿アルギニンが、尿で検出される。
いくつかの実施形態では、曲線下面積は、尿アルギニンが時間枠にわたって測定された後に計算される。いくつかの実施形態では、ラセマーゼをコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、AUCは、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1〜2倍、少なくとも約2〜3倍、少なくとも約3〜4倍または少なくとも約4〜5倍高い。一実施形態では、時間枠は6時間である。一実施形態では、ラセマーゼをコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、AUCは、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2〜3倍高い。
いくつかの実施形態では、尿アルギニンレベルは、約10、約20、約30、約40、約50および/または約60分後に測定される。いくつかの実施形態では、尿アルギニンレベルは、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23および/または約24時間後に測定される。いくつかの実施形態では、尿アルギニンレベルは、約1〜2、約2〜3、約3〜4、約4〜5、約5〜6および/または約6〜7時間後に測定される。いくつかの実施形態では、尿D−アルギニンレベルは、投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6および/もしくは約7日、または約1、約2、約3および/もしくは約4週間後、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12カ月後に測定される。いくつかの実施形態では、尿アルギニンレベルは、投与の1年またはそれよりも後に測定される。一実施形態では、尿D−アルギニンレベルは、約1、2、3、4、5および6時間後に測定される。
これらの実施形態ではいずれも、遺伝子操作された細菌は、被験体の消化管、例えば結腸における炎症を、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌と比較して少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%を超えて軽減し得る。
これらの実施形態ではいずれも、遺伝子操作された細菌は、被験体の消化管、例えば結腸における炎症を、細菌の投与前の炎症と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%軽減し得る。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、結腸における炎症を、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍を超えて軽減し得る。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、結腸における炎症を、細菌の投与前の炎症と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍軽減し得る。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、消化管、例えば結腸における炎症を、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍を超えて軽減する。いくつかの実施形態では、条件は、例えば、被験体(例えば、ヒト被験体、マウスまたは非ヒト霊長類)への細菌の投与後の消化管におけるインビボ条件である。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、消化管、例えば結腸における炎症を、細菌の投与前の炎症と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍軽減する。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ない炎症が、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の消化管、例えば結腸で検出される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ない炎症が、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の消化管、例えば結腸で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ない炎症が、消化管、例えば結腸で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ない炎症が、消化管、例えば結腸で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ない炎症が、消化管、例えば結腸で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ない炎症が、消化管、例えば結腸で検出される。
いくつかの実施形態では、消化管、例えば結腸における炎症は、遺伝子操作された細菌の投与の約10、約20、約30、約40、約50および/または約60分後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管炎症は、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23および/または約24時間後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管炎症レベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1〜2、約2〜3、約3〜4、約4〜5、約5〜6および/または約6〜7時間後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管炎症は、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6および/もしくは約7日、または約1、約2、約3および/もしくは約4週間後、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12カ月後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管炎症レベルは、遺伝子操作された細菌の投与の1年またはそれよりも後に測定される。一実施形態では、消化管炎症レベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、2、3、4、5および6時間後に測定される。
消化管炎症は、当技術分野で説明されている様々な方法を使用して測定され得る。1つの非限定的な例では、様々な炎症マーカーまたは抗炎症マーカーのレベルが、当技術分野で公知の技術を使用して測定され得る。このようなマーカーの非限定的な例としては、IL−6、IL−2、IL−1b、オクルディン、TNF−アルファおよびクローディン3が挙げられる。
1つの非限定的な例では、炎症促進性サイトカインIL−6のレベルは、例えば、当技術分野で公知のqPCR法を使用して、例えばmRNAレベルを評価することにより測定され得る。
したがって、これらの実施形態のいくつかでは、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の消化管、例えば結腸組織で検出される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の消化管、例えば結腸組織で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、消化管、例えば結腸組織で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、消化管、例えば結腸組織で検出される。一実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約1.4〜1.6倍少ないIL−6 mRNAが、結腸組織で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、消化管、例えば結腸組織で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、消化管、例えば結腸組織で検出される。一実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約2.5〜2.8倍少ないIL−6 mRNAが、結腸組織で検出される。
いくつかの実施形態では、消化管、例えば結腸組織におけるIL−6、例えばIL−6 mRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約10、約20、約30、約40、約50および/または約60分後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管IL−6、例えばIL−6 mRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23および/または約24時間後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管IL−6、例えばIL−6 mRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1〜2、約2〜3、約3〜4、約4〜5、約5〜6および/または約6〜7時間後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管IL−6、例えばIL−6 mRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6および/もしくは約7日、または約1、約2、約3および/もしくは約4週間後、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12カ月後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管IL−6、例えばIL−6 mRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の1年またはそれよりも後に測定される。一実施形態では、消化管炎症レベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、2、3、4、5および6時間後に測定される。
1つの非限定的な例では、炎症促進性サイトカインTNF−アルファのレベルは、例えば、当技術分野で公知のqPCR法を使用して、例えばmRNAレベルを評価することにより測定され得る。
したがって、これらの実施形態のいくつかでは、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の消化管、例えば結腸組織で検出される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の消化管、例えば結腸組織で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、消化管、例えば結腸組織で検出される。一実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.1〜1.3倍少ないTNF−アルファmRNAが、結腸組織で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、消化管、例えば結腸組織で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、消化管、例えば結腸組織で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、消化管、例えば結腸組織で検出される。
いくつかの実施形態では、消化管、例えば結腸組織におけるTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約10、約20、約30、約40、約50および/または約60分後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管TNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23および/または約24時間後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管TNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1〜2、約2〜3、約3〜4、約4〜5、約5〜6および/または約6〜7時間後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管TNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6および/もしくは約7日、または約1、約2、約3および/もしくは約4週間後、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12カ月後に測定される。いくつかの実施形態では、消化管TNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の1年またはそれよりも後に測定される。一実施形態では、消化管炎症レベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、2、3、4、5および6時間後に測定される。
これらの実施形態ではいずれも、遺伝子操作された細菌は、被験体の肝臓における炎症を、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌と比較して少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%を超えて軽減し得る。
これらの実施形態ではいずれも、遺伝子操作された細菌は、被験体の肝臓における炎症を、細菌の投与前の炎症と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%軽減し得る。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、肝臓における炎症を、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍を超えて軽減し得る。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、肝臓における炎症を、細菌の投与前の炎症と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍軽減し得る。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、肝臓における炎症を、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍を超えて軽減する。いくつかの実施形態では、条件は、例えば、被験体(例えば、ヒト被験体、マウスまたは非ヒト霊長類)への細菌の投与後の肝臓におけるインビボ条件である。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、肝臓における炎症を、細菌の投与前の炎症と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍軽減する。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ない炎症が、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の肝臓で検出される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ない炎症が、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ない炎症が、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ない炎症が、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ない炎症が、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ない炎症が、肝臓で検出される。
いくつかの実施形態では、肝臓における炎症は、遺伝子操作された細菌の投与の約10、約20、約30、約40、約50および/または約60分後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓炎症は、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23および/または約24時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓炎症レベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1〜2、約2〜3、約3〜4、約4〜5、約5〜6および/または約6〜7時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓炎症は、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6および/もしくは約7日、または約1、約2、約3および/もしくは約4週間後、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12カ月後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓炎症レベルは、遺伝子操作された細菌の投与の1年またはそれよりも後に測定される。一実施形態では、肝臓炎症レベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、2、3、4、5および6時間後に測定される。
肝臓炎症は、当技術分野で説明されている様々な方法を使用して測定され得る。1つの非限定的な例では、様々な炎症マーカーまたは抗炎症マーカーのレベルが、当技術分野で公知の技術を使用して測定され得る。このようなマーカーの非限定的な例としては、IL6、IL−1b、Bax、Bcl2、GSSG、GSH、TNF−アルファ、MDA、シトルリン、オルニチン、クレアチニンおよびTGF−B1が挙げられる。
1つの非限定的な例では、炎症促進性サイトカインIL−6のレベルは、例えば、当技術分野で公知のqPCR法を使用して、例えばmRNAレベルを評価することにより測定され得る。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の肝臓組織で検出される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の肝臓組織で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、肝臓で検出される。一実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.7〜2.0倍少ないIL−6 mRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、肝臓で検出される。一実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約1.5〜1.8倍少ないIL−6 mRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないIL−6、例えばIL−6 mRNAが、肝臓で検出される。
いくつかの実施形態では、肝臓におけるIL−6、例えばIL−6 mRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約10、約20、約30、約40、約50および/または約60分後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓IL−6、例えばIL−6 mRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23および/または約24時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓IL−6、例えばIL−6 mRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1〜2、約2〜3、約3〜4、約4〜5、約5〜6および/または約6〜7時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓IL−6、例えばIL−6 mRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6および/もしくは約7日、または約1、約2、約3および/もしくは約4週間後、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12カ月後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓IL−6、例えばIL−6 mRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の1年またはそれよりも後に測定される。一実施形態では、肝臓IL−6、例えばIL−6 mRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、2、3、4、5および6時間後に測定される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の肝臓組織で検出される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の肝臓組織で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、肝臓で検出される。一実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.2〜1.4倍少ないTNF−アルファmRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAが、肝臓で検出される。
いくつかの実施形態では、肝臓におけるTNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約10、約20、約30、約40、約50および/または約60分後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓TNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23および/または約24時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓TNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1〜2、約2〜3、約3〜4、約4〜5、約5〜6および/または約6〜7時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓TNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6および/もしくは約7日、または約1、約2、約3および/もしくは約4週間後、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12カ月後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓TNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の1年またはそれよりも後に測定される。一実施形態では、肝臓TNF−アルファ、例えばTNF−アルファmRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、2、3、4、5および6時間後に測定される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないTGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の肝臓で検出される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないTGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないTGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAが、肝臓で検出される。一実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプのアンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.1〜1.3倍少ないTGF−ベータmRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないTGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAが、肝臓で検出される。一実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約1.2〜1.4倍少ないTGF−ベータmRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないTGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないTGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAが、肝臓で検出される。
いくつかの実施形態では、肝臓におけるTGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約10、約20、約30、約40、約50および/または約60分後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓TGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23および/または約24時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓TGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1〜2、約2〜3、約3〜4、約4〜5、約5〜6および/または約6〜7時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓TGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6および/もしくは約7日、または約1、約2、約3および/もしくは約4週間後、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12カ月後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓TGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の1年またはそれよりも後に測定される。一実施形態では、肝臓TGF−ベータ、例えばTGF−ベータmRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、2、3、4、5および6時間後に測定される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないアルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の肝臓で検出される。
これらの実施形態ではいずれも、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約0%〜2%、少なくとも約2%〜4%、少なくとも約4%〜6%、少なくとも約6%〜8%、少なくとも約8%〜10%、少なくとも約10%〜12%、少なくとも約12%〜14%、少なくとも約14%〜16%、少なくとも約16%〜18%、少なくとも約18%〜20%、少なくとも約20%〜25%、少なくとも約25%〜30%、少なくとも約30%〜35%、少なくとも約35%〜40%、少なくとも約40%〜45%、少なくとも約45%〜50%、少なくとも約50%〜55%、少なくとも約55%〜60%、少なくとも約60%〜65%、少なくとも約65%〜70%、少なくとも約70%〜80%、少なくとも約80%〜90%、または少なくとも約90%〜100%少ないアルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAが、被験体(例えば、ヒト、マウスまたは非ヒト霊長類)の肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないアルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して少なくとも約1.0〜1.2倍、少なくとも約1.2〜1.4倍、少なくとも約1.4〜1.6倍、少なくとも約1.6〜1.8倍、少なくとも約1.8〜2倍または少なくとも約2倍少ないアルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAが、肝臓で検出される。一実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約1.9〜2.1倍少ないアルファ−SMA mRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、同じ条件下で同じ細菌サブタイプの(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含まない細菌の投与の際よりも少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないアルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAが、肝臓で検出される。
さらに別の実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌の投与の際に、投与前と比較して(または、ビヒクル対照で処置された被験体と比較して)少なくとも約2倍〜3倍、少なくとも約3倍〜4倍、少なくとも約4倍〜5倍、少なくとも約5倍〜6倍、少なくとも約6倍〜7倍、少なくとも約7倍〜8倍、少なくとも約8倍〜9倍、少なくとも約9倍〜10倍、少なくとも約10倍〜15倍、少なくとも約15倍〜20倍、少なくとも約20倍〜30倍、少なくとも約30倍〜40倍、もしくは少なくとも約40倍〜50倍、少なくとも約50倍〜100倍、少なくとも約100倍〜500倍、または少なくとも約500倍〜1000倍少ないアルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAが、肝臓で検出される。
いくつかの実施形態では、肝臓におけるアルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約10、約20、約30、約40、約50および/または約60分後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓アルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23および/または約24時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓アルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1〜2、約2〜3、約3〜4、約4〜5、約5〜6および/または約6〜7時間後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓アルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、約2、約3、約4、約5、約6および/もしくは約7日、または約1、約2、約3および/もしくは約4週間後、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12カ月後に測定される。いくつかの実施形態では、肝臓アルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の1年またはそれよりも後に測定される。一実施形態では、肝臓アルファ−SMA、例えばアルファ−SMA mRNAレベルは、遺伝子操作された細菌の投与の約1、2、3、4、5および6時間後に測定される。
いくつかの実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、1回投与される。いくつかの実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、1回を超えて(例えば、毎日1回を超えて、毎週1回を超えて、毎月1回を超えて)投与される。いくつかの実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、1回を超えて(例えば、毎日2回もしくはそれを超えてまたは毎週2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14回もしくはそれを超えて投与される。いくつかの実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、1カ月間またはそれを超えて毎日1回、2回またはそれを超えて投与される。いくつかの実施形態では、アンモニア消費および/またはアルギニン産生回路をコードする遺伝子配列を含む遺伝子操作された細菌は、1年間またはそれを超えて毎日1回、2回またはそれを超えて投与される。
特定の実施形態では、アルギニンの発現のための回路と、必要に応じて変異体アルギニンレギュロンとを含む遺伝子操作された細菌は、大腸菌Nissleである。遺伝子操作された細菌は、例えば、消化管もしくは血清中の防御因子により(Sonnenbornら、2009)、または投与の数時間もしくは数日後のキルスイッチの活性化により破壊され得る。したがって、変異体アルギニンレギュロンを含む医薬組成物は、治療有効用量および頻度で再投与され得る。代替的な実施形態では、遺伝子操作された細菌は、投与後数時間や数日以内に破壊されず、消化管で繁殖およびコロニー形成し得る。
医薬組成物は単独で、または限定されないが、フェニル酪酸ナトリウム、安息香酸ナトリウムおよびフェニル酪酸グリセロールを含む1つもしくはそれを超えるさらなる治療剤と組み合わせて投与され得る。1つまたはそれを超えるさらなる治療剤の選択における重要な検討事項は、薬剤(複数可)が本発明の遺伝子操作された細菌に適合すべきであること、例えば、薬剤(複数可)が細菌を死滅させてはならないことである。
一実施形態では、遺伝子操作された細菌は、HEの予防、処置または管理のために投与される。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、HEの再発を予防するための別の治療アプローチと組み合わせて投与される。一実施形態では、遺伝子操作された細菌は、分枝鎖アミノ酸補給と組み合わせて投与される。一実施形態では、遺伝子操作された細菌は、アセチル−1−カルニチンおよび/または安息香酸ナトリウムおよび/または亜鉛および/またはアカルボースおよび/またはオルニチンアスパラギン酸塩と組み合わせて投与される。一実施形態では、遺伝子操作された細菌は、患者におけるHEを処置および予防するために一般に適用される非吸収性二糖類と組み合わせて投与される。一実施形態では、遺伝子操作された細菌は、ラクトースおよび/またはラクチトールと組み合わせて投与される。
一実施形態では、遺伝子操作された細菌は、例えば、HEの処置のための1つまたはそれを超える抗生物質と組み合わせて投与される。このような抗生物質の例としては、限定されないが、非吸収性抗生物質、例えばアミノグリコシド、例えばネオマイシンおよび/またはパラモマイシンが挙げられる。一実施形態では、抗生物質はリファマイシンである。一実施形態では、抗生物質は、限定されないが、リファキシミンを含むリファマイシン誘導体、例えば合成誘導体である。
リファキシミンは、6カ月間にわたってプラセボと比較して肝性脳症のエピソードのリスクを有意に減少させることが示されている(Bassら、Rifaximin Treatment in Hepatic Encephalopathy;N Engl J Med 2010;362:1071−1081)。リファキシミンはリファンピンの半合成誘導体であり、細菌DNA依存性RNAポリメラーゼのベータサブユニットに結合し、それにより転写を阻止することにより作用する。結果として、細菌タンパク質合成および成長が阻害される。
リファキシミンは、インビトロおよび臨床試験の両方において大腸菌に対して活性であることが示されている。したがって、リファキシミンとの併用療法が有効であるために、遺伝子操作された細菌は、リファキシミン耐性をさらに含まなければならないことが理解される。
リファキシミンに対する耐性は、rpoB遺伝子における変異により主に引き起こされる。これは、DNA依存性RNAポリメラーゼ上の結合部位を変化させ、リファキシミン結合親和性を低下させ、それにより、有効性を減少させる。一実施形態では、リファキシミン耐性は、rpoB遺伝子における変異である。このような変異の非限定的な例は、例えば、Rodriguez−Verdugo,Evolution of Escherichia coli rifampicin resistance in an antibiotic−free environment during thermal stress.BMC Evol Biol.2013 Feb 22;13:50に記載されている。注目すべきことに、rpoBコンセンサス配列の同じ3つのコドンにおける変異は、いくつかの異なる細菌種の無関係なリファキシミン耐性臨床分離株において繰り返し発生する(Goldstein,Resistance to rifampicin:a review;The Journal of Antibiotics(2014),1−6(この内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に概説されている)。いくつかの実施形態では、遺伝子操作された細菌は、例えば、rpoB遺伝子における公知のリファキシミン耐性変異を含む。他の実施形態では、リファキシミン耐性を付与する有用な変異を同定するために、遺伝子操作された細菌を漸増量のリファキシミンに曝露するスクリーニングが用いられ得る。
本明細書に開示される方法は、組成物を単独で、または脂肪症、炎症および線維症を改善することが示されている1つまたはそれを超えるさらなる治療、例えばピオグリタゾン;脂肪性肝炎を改善することが示されているビタミンE;または、アラニントランスアミナーゼおよび脂肪症を改善することが示されているオルリスタットと組み合わせて投与することを含み得る(例えば、Dysonら、Frontline Gastroenterology,5(4):277−286,2014を参照のこと)。医薬組成物は単独で、または1つまたはそれを超えるさらなる治療剤と組み合わせて投与され得る。別の実施形態では、本明細書に開示される方法は、(毎日の必要量よりも600カロリー少ない)カロリー制限食、運動または減量手術を含み得る。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、食物と共に投与される。代替的な実施形態では、医薬組成物は、食物を食べる前にまたはその後に投与される。医薬組成物は、1つまたはそれを超える食事改善、例えば低タンパク質食およびアミノ酸補給と組み合わせて投与され得る。医薬組成物の投与量および投与頻度は、症状の重症度および障害の進行に基づいて選択され得る。適切な治療有効用量および/または投与頻度は、担当臨床医により選択され得る。
インビボにおける処置
本発明の遺伝子操作された細菌は、インビボで、例えば動物モデルで評価され得る。高アンモニア血症に関連する疾患または状態の任意の適切な動物モデル(例えば、Deignanら、2008;Nicaiseら、2008を参照のこと)、例えば急性肝不全および高アンモニア血症のマウスモデルが使用され得る。この急性肝不全および高アンモニア血症は、チオールアセトアミド(TAA)による処置により誘発され得る(Basileら、1990;Nicaiseら、2008)。あるいは、肝損傷は、物理的胆管結紮を使用してモデリングされ得る(Rivera−Mancieaら、2012)。高アンモニア血症はまた、酢酸アンモニウムおよび/または塩化マグネシウムの経口補給により誘発され得る(Azorienら、1989;Rivera−Mancieaら、2012)。
加えて、CCl4は、多くの場合、動物における肝線維症および肝硬変を誘発するために使用される(Nhungら、Establishment of a standardized mouse model of hepatic fibrosis for biomedical research;Biomedical Research and Therapy 2014,1(2):43−49)。
本発明の遺伝子操作された細菌は、例えば、経口強制飼養により動物に投与され、処置有効性は、例えば、血液サンプル中のアンモニアおよび/または糞便サンプル中のアルギニン、シトルリンもしくは他の副産物を測定することにより決定され得る。
本明細書を通して引用される参考文献の完全な引用は、以下を含む:
Figure 2021525760
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以下の実施例は、本開示の例示的な実施形態を提供する。当業者であれば、本開示の精神または範囲を変化させずに実施され得る多数の改変および変形を認識する。このような改変および変形は、本開示の範囲内に含まれる。実施例は、決して本開示を制限しない。
ΔArgR、ArgAfbrおよび/またはΔThyAを含む回路を含むアンモニア消費回路をコードするプラスミドの構築は、とりわけ、共有国際公開第2017139697号および米国特許出願公開第20160333326号(これらの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)の実施例に記載されている。本明細書に開示される組換え細菌細胞がアンモニアを消費し、アルギニンを産生することを実証する機能アッセイは、とりわけ、米国特許第9,487,764号および米国特許第9,688,967号ならびに国際公開第2017139697号(これらの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)の実施例に記載されている。様々な株(すなわち、ΔArgRおよびArgAfbrプラスまたはマイナスΔThyAを含む)のインビトロ活性は、共有国際公開第2017139697号および米国特許出願公開第20160333326号の実施例に記載されている。本明細書に記載される株のいずれかのインビボ有効性を決定するために使用され得るインビボ活性アッセイは、国際公開第2017139697号および米国特許出願公開第20160333326号(これらの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)の実施例に記載されている。例えばラムダレッド組換えを使用したゲノムへの構築物の組み込みもまた、国際公開第2017139697号および米国特許出願公開第20160333326号に記載されている。
実施例1.SYN−UCD305で処置したTAAモデルの炎症探索
Balb/cJ TAA誘発性マウスモデルの炎症および消化管漏出における(ΔArgRと、malEK遺伝子座で染色体に組み込まれたPfnrS−ArgAfbrと、ΔThyA(チミジン栄養要求性)とを含む)株SYN−UCD305およびストレプトマイシン耐性大腸菌Nissle(E.cNStr)の予防効果を研究するために、処置マウス由来の血清のFITC−デキストラン分析を使用して、TAA Balb/CJモデルにおける用量連用(chronic dose administration)の炎症効果を決定した。
この研究は、Jackson Laboratoriesから受領し、通常の固形飼料(Picolab Diet 5083)および通常の水(InnoVive)を給餌した40匹の雌Balb/CJマウスを使用した。40匹のマウスを各10匹のマウスの4つの群に分けた。100uLの150mg/kgチオアセトアミド(TAA)注射液を群2、3および4の動物に研究開始前20週間にわたって毎週3回腹腔内(IP)投与し、研究の期間にわたって投与し続けた。すべての群は、100uLの経口強制飼養(PO)投与の処置(細菌株またはビヒクル対照)を9日間にわたって毎日2回(BID)受けた。群1のマウスは、処置のためのビヒクル(PBS中15%グリセロール)のみを受けた。群2のマウスは、ビヒクルおよびTAA注射を受けた。群3のマウスは、1e10のE.cNStrおよびTAA注射を受けた。群4のマウスは、1e10のSYN−UCD305およびTAA注射を受けた。
研究の終了時に、FITCデキストランのために血清を収集し、結腸組織を収集して、標準的なqPCRプロトコールにしたがってIL−6およびTNF−αmRNAのレベルを評価した。結果は、図5Aおよび図5Bに示されている。SYN−UCD305処置マウスでは、炎症促進性サイトカインIL−6のmRNAレベルは、ビヒクル対照およびE.cNStrで処置したマウスと比べて減少している。TNF−アルファレベルで傾向が見られる。
4Aに示されているように、TAA誘発性肝傷害は、肝臓における線維化促進マーカーTGF−ベータおよびアルファSMAの発現の上昇をもたらす。SYN094による処置は、TGF−ベータmRNA発現の上昇を弱めるが、SYN−UCD305処置は、SYN094処置と比較してTGF−ベータmRNAレベルをさらに抑制する。アルファSMAによる処置後に、同様の傾向が観察された。
収集プロセス:
研究の9日目に、すべてのマウスを、午後4時30分の経口投与後に絶食させ、餌を与えずに一晩放置した。10日目に、200uLの50mg/ml FITC−デキストランを午前6時30分にマウスに経口投与した。午前10時50分に、餌をマウスに戻した。FITC−デキストランの7時間後に、マウスを安楽死させ、血液および結腸の両方を収集した。追加の10匹の年齢一致Balb/CJナイーブマウスを安楽死させ、標準曲線として使用するために血液を収集した。
1mLシリンジに取り付けられた26g針を使用して心臓穿刺により、血液を収集した。血液を血清チューブに入れ、約30分間凝固させた。凝固したら、10000rcfで遠心分離機を約7分間使用して血液を血清にスピンダウンし、2mL遠心分離チューブ(Fisher Scientific,05−408−138)に入れた。次いで、血清を遮光容器中、4℃で一晩保存した。盲腸から直腸までのGI管を各マウスから採取した。結腸を盲腸接合部でクリップし、ピンセット(フラッシングなし)を用いて組織を穏やかに圧迫することにより、内容物を除去した。結腸の近位端の約2cmおよび遠位端の約2cmを除去することにより、結腸中央部を収集した。その後、組織を、ディープ96ウェルプレート内の800ulのRNaseに入れた。
安楽死/収集の翌日、50uLの血清を平底ブラックプレート(Corning CLS3694またはCLS3650)にプレーティングした。各ウェルに50uLの1×PBSを添加し、混合した。これは合計100uL/ウェルであった。プレートの最後の列は、ナイーブマウス由来の血清の12個のウェルを含有していた。第2の平底ブラックプレートを複製として作成し、50uLの血清/PBS混合物を元のプレートから取り出し、複製プレートに添加した。標準曲線のために、12個のウェル内で、1:2希釈で200ug/mLから開始して、ストックFITC−デキストランの連続希釈物を作成した。最後の列では、ナイーブマウス血清ウェル#1に50uLの200ug/mL FITC−デキストランを与えた。このウェルから50uLを取り出してウェル#2と混合し、次いで、ウェル#2から50uLを取り出してウェル#3と混合した。これをウェル#11まで続けて、ウェル#12は血清およびPBSのみを入れて、FITC−デキストランを入れなかった。
実施例2.E.cNStrおよびSYN−UCD305を比較するTAA処置マウスにおける肝線維症研究
肝線維症研究を行って、短期TAAで処置したBalb/cJマウスの肝疾患、炎症、線維症/壊死/アポトーシスおよびシグナル伝達に対する株SYN−UCD305およびE.cNStr処置の予防効果を決定した。
この研究は、Jackson Laboratoriesから受領し、通常の固形飼料(Picolab Diet 5083)および通常の水(InnoVive)を給餌した40匹の雌Balb/CJマウスを使用した。40匹のマウスを各10匹のマウスの4つの群に分けた。100uLの150mg/kgチオアセトアミド(TAA)注射液を群2、3および4の動物に研究開始前3週間にわたって毎週3回腹腔内(IP)投与し、研究の期間にわたって投与し続けた。すべての群は、100uLの経口強制飼養(PO)投与の処置を21日間にわたって毎日2回(BID)受けた。群1のマウスは、処置のためのビヒクル(PBS中15%グリセロール)のみを受けた。群2のマウスは、ビヒクルおよびTAA注射を受けた。群3のマウスは、1e10のE.cNStrおよびTAA注射を受けた。群4のマウスは、1e10のSYN−UCD305およびTAA注射を受けた。研究の終了時に、NH3、ALTおよびASTのために血漿を収集し、LCMS/MS分析のために脳を収集し、qPCRおよび病理学のために肝臓組織を収集した。IL−6、TNF−α、TGF−B1およびaSMA(平滑筋特異的アクチン)のpPCR分析およびmRNAレベルのために、組織を処理した。
5Aに示されているように、TAA誘発性肝傷害は、結腸における炎症促進性サイトカインil−6およびTNFアルファの発現の上昇をもたらす。SYN094による処置は、il−6 mRNA発現の上昇を弱めるが、SYN−UCD305処置は、SYN094処置と比較してil−6 mRNAレベルをさらに抑制する。TNFアルファによる処置後に、同様の傾向が観察された。
収集プロセス
研究の21日目に、処置群にしたがって午前11時2分にすべてのマウスに経口投与した。午後2時(投与の3時間後)に、マウスを安楽死させ、血液および肝臓の両方を収集した。マウスを安楽死させ、1mLシリンジに取り付けられた26g針を使用して心臓穿刺により血液を収集し、リチウムヘパリン処理チューブ(Microvette CB300,Sarstedt)に入れた。アンモニア分析器ストリップ(Arkray,Pocketchem BA)にピペッティングした20uLを使用して収集直後のアンモニアについて血液を最初に試験し、3分間インキュベートしてから、アンモニア化学分析器(Arkray,Pocketchem BA,dist.Woodley Equipment,UK)で読み取った。残りの血液を遠心分離し(2000g、4Cで10分間)、分離血漿をピペッティングして取り除き、96ウェルコニカルボトムプレート(Fisher Scientific,12−565−438)にプレーティングし、分析を待った。サンプルを氷上に保持し、次いで、LCMS/MSによるサンプル分析のために解凍するまで−80℃で保存した。肝臓を収集し、2つの葉に分離した。一方の肝葉を2mLチューブに入れ、急速冷凍してホモジナイズした。脳を収集し、海馬を取り出し、2mLチューブに入れ、急速冷凍してホモジナイズした。
配列
Figure 2021525760

Claims (26)

  1. 肝疾患を有する被験体を処置するための方法であって、操作された細菌または前記操作された細菌を含む医薬組成物を前記被験体に投与することを含み、前記投与が、
    i)肝臓におけるIL−6遺伝子発現を、前記投与前の肝臓におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも10%減少させ;
    ii)肝臓におけるTNFα遺伝子発現を、前記投与前の肝臓におけるTNFα遺伝子発現と比較して少なくとも10%減少させ;
    iii)肝臓におけるTGFβ遺伝子発現を、前記投与前の肝臓におけるTGFβ遺伝子発現と比較して少なくとも10%減少させ;
    iv)肝臓におけるαSMA遺伝子発現を、前記投与前の肝臓におけるαSMA遺伝子発現と比較して少なくとも10%減少させ;
    v)結腸におけるIL−6遺伝子発現を、前記投与前の結腸におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも10%減少させ;および/または
    vi)血中アンモニアレベルを、前記投与前の血中アンモニアレベルと比較して投与後に少なくとも5%低下させる、方法。
  2. 前記投与が、前記肝臓におけるIL−6遺伝子発現を、前記投与前の前記肝臓におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%または50%減少させる、請求項1に記載の方法。
  3. 投与が、前記肝臓におけるTGFβ遺伝子発現を、前記投与前の前記肝臓におけるTGFβ遺伝子発現と比較して少なくとも15%または20%減少させる、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 投与が、前記肝臓におけるαSMA遺伝子発現を、前記投与前の前記肝臓におけるαSMA遺伝子発現と比較して少なくとも15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%または50%減少させる、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  5. 投与が、前記結腸におけるIL−6遺伝子発現を、前記投与前の前記結腸におけるIL−6遺伝子発現と比較して少なくとも15%または20%減少させる、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  6. 血中アンモニアレベルを、前記投与前の血中アンモニアレベルと比較して少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%または50%低下させる、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記投与前の血中アンモニアレベルを測定することをさらに含み、および/または前記投与後の血中アンモニアレベルを測定することをさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記投与前の前記結腸における遺伝子発現を測定することをさらに含み、および/または投与後の前記結腸における遺伝子発現を測定することをさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記投与前の前記肝臓における遺伝子発現を測定することをさらに含み、および/または投与後の前記肝臓における遺伝子発現を測定することをさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記操作された細菌が、前記被験体の前記結腸における炎症を軽減する、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記操作された細菌が、前記被験体の前記肝臓における炎症を軽減する、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記細菌が、アンモニア消費回路をコードする1つまたはそれを超える遺伝子配列を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記細菌が、アルギニン産生回路をコードする1つまたはそれを超える遺伝子配列を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記細菌が、アルギニンフィードバック耐性N−アセチルグルタミン酸シンテターゼ(ArgAfbr)をコードする遺伝子を含み、前記ArgAfbrが、同じ条件下で同じ細菌サブタイプ由来の野生型N−アセチルグルタミン酸シンテターゼと比較して減少したアルギニンフィードバック阻害を有し、ArgAfbrをコードする前記遺伝子の発現が、低酸素または嫌気条件により誘導されるプロモーターにより制御され;前記細菌が、機能的ArgRを欠くように遺伝子操作されている、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  15. 対応する野生型細菌に通常存在する機能的argR遺伝子の各コピーが欠失されている、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  16. 低酸素または嫌気条件下で、機能的ARGボックスを含むオペロンに存在し、アルギニン生合成酵素をコードする前記操作された細菌における各遺伝子の転写が、同じ条件下で野生型細菌における対応する遺伝子と比較して増加する、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記細菌が、ブチレートを産生するための生合成経路をコードする遺伝子配列を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  18. 低酸素または嫌気条件下で誘導される前記プロモーターがFNRプロモーターである、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記細菌が非病原性細菌である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記細菌がプロバイオティクス細菌である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記細菌が、Bacteroides、Bifidobacterium、Clostridium、Escherichia、LactobacillusおよびLactococcusからなる群より選択される、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記細菌が大腸菌株Nissleである、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記細菌が、前記細菌が哺乳動物腸に存在する場合に補充される遺伝子における栄養要求株である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記細菌がthyAまたはdapB栄養要求株である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記肝疾患が、NASH、NAFLDおよび肝性脳症から選択される、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記肝疾患が肝性脳症である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
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