JP2021523339A - 回転シリンダ装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、流動性の粒状バルク材を冷却または加熱するための回転シリンダ装置、特に、流動性の粒状固形物を冷却するためのセクショナルクーラ(8)であって、回転シリンダ装置の壁の上には、熱伝導を増加させるために構造が装着され、構造は、中空チューブ(10)を含むことを特徴とする、回転シリンダ装置に関する。

Description

本発明は、回転シリンダ装置、特に、流動性の粒状固体を冷却するためのセクショナルクーラに関する。回転シリンダ装置の壁の上には、請求項1のプリアンブルに従って熱伝導を増加させるために構造が装着される。回転シリンダ装置の目的は、流動性の粒状材料、特に、粒状バルク材の冷却または加熱である。プロセス工学の連続工程には、特に、セクショナルクーラの形態で、回転シリンダ装置が採用される。
従来技術では、非常に高温の生成物を冷却するための様々なデバイスおよび方法が知られている。特に、冶金、化学産業、建材およびセメント産業、並びにリサイクル産業などの様々な産業部門では、例えば、焼成顔料、スラグ、金属酸化物および水酸化物、セメントクリンカ、鉄スポンジ、スケール、活性炭、触媒、コークス、冶金副産物などといった非常に高温の生成物を冷却するのにクーラが必要とされる。非常に高温の生成物を冷却せずに更なる処理を行うことは不可能であることが多い。多くの場合、固体に含まれる熱エネルギーは、技術的に必要とされる冷却の枠組みの中で少なくとも部分的に回収される。
従って、例えば、700℃から1,400℃の初期温度から、例えば、80℃から200℃の最終温度まで冷却されるべき係る粒状バルク材を冷却するための様々な技術、すなわち、デバイスおよび方法が存在する。
周囲の空気と被冷却材料との直接的接触を使用するクーラの使用に加えて、このタスクには、空気または水で間接的に動作する回転クーラも使用される。「間接的に」とは、冷却媒体、例えば、水または空気が、高温の被冷却生成物と直接的には接触しないが、高温の生成物から冷却媒体への熱伝達が、媒体を分離する装置壁を介して行われることを意味する。
US 1 218 873 A号、US 2 283 129 A号、およびUS 2 348 446 A号には、どちらも単一の密閉ドラムハウジングで機能する、空気で間接的に動作する固形物クーラと、ドラムの内側の複数のチューブで固形物を搬送する係るクーラとが開示されている。
更に、DE 44 06 382 C2号、DE 33 31 744 C2号、US 3 829 282 A号、US 3 920 381 A号と、US 4 021 195 A号と、US 4 089 634 A号およびUS 4 131 418 A号とからは、回転窯の出口端の周りに配置される複数のチューブに、例えば、セメント産業で製造される高温の被冷却クリンカなどの高温の粒状バルク材を導入し、それを、窯ひいては冷却チューブを回転させることにより搬送することが知られている。こうした種類のクーラでは、高温の生成物を搬送する冷却シリンダの冷却が周囲の空気の自然対流により行われる。
水で間接的に冷却される回転クーラの最も単純な設計では、回転シリンダの外側から水が噴霧される。または、US 4 557 804 A号に記載のように、ドラムが水槽を介して移動することにより、回転ドラムの表面が水に浸されて装置壁が冷却される一方で、冷却された装置壁との熱交換により、今度はドラム内にある高温の生成物が冷却される。
EP 0 567 467 B1号には、固定された外周ジャケットの内側を旋回し、かつ、回転シリンダと外側ジャケットとの間に形成される空間を、冷却媒体、例えば、空気または水が流れる、回転シリンダを有する回転クーラが開示されている。
US 1 711 297 A号と、US 4 711 297 A号、EP 0 217 113 A2号、およびDE 35 34 991 AI号とには、冷却水が流れるチューブシステムによりドラムジャケットが構成される同様の解決策が開示されている。係る単純なドラム設計では、熱交換のための面が必然的に小さいことから、装置の冷却性能が低下する。米国特許第2 362 539 A号には、環状に配置された複数の生成物搬送シリンダと連動するクーラが記載されている。ここでは、シリンダの上方から水が噴霧され、水は下方の溝に流れ込む。
Grenzebach BSH GmbHを通じて知られるようになったセクショナルクーラの場合は、回転ドラムハウジング内に、複数のチャンバ、例えば、6つまたは8つのチャンバ、いわゆるセクションを設けて、熱交換のための表面積を増やすことにより、チャンバ間に間隙を生成する。従って、シリンダ状ハウジングの断面との関連で、各チャンバは、円または円形断面のセクタを充填する。
チャンバ(セクション)内にある、または、チャンバ(セクション)を介して搬送される、高温の生成物を冷却するために、セクション間のドラムハウジング内に形成される間隙を介して、冷却水が導かれる。冷却水の出入りは、ドラムの生成物排出側における密封された回転結合と、個々のダブルチューブとの間のチューブ接続とを介して行われる。
係るセクショナルクーラは特殊な設計であるため、特に、大がかりな溶接作業が必要とされるため、材料およびその製造に投資される作業の観点から大幅な出費につながる。更に、ドラムおよびチャンバの壁は強度上の理由から厚い壁で実現する必要があるので、ドラムハウジングは必然的に大きな重量を有する。これらの要因によって、装置の全重量は大きくなるが、特に効果的な熱交換も可能になる。
セクショナルクーラは基本的に、回転式ロータで構成され、回転式ロータは通常、チェーンを介して駆動される。生成物の出入りのために、ロータの端には固定ハウジングが配置される。クーラのサイズに応じて、ロータは、自らのシャフト(シャフトクーラ)の端に装着されるか、または、回転窯に特有のローラベアリングマウントを有する。ロータの内部は、中心中空シャフトの周りにカットケーキ状に配置された複数のセクション状のチャンバで構成される。この配置は、外側ジャケットにより完全に囲まれる。セクション状のチャンバには、搬送要素が設けられる。これらは、要件に応じて、シャベルブレードまたはチェーンなどであってよい。
セクショナルクーラは、要件に応じて、直径0.8m〜4m、長さ3mから30mで構築される。
セクショナルクーラは、間接水冷却で機能する。冷却水は、内部の中心中空シャフトを介して個々のセクション間の空間に入り、セクションの間および周りを循環し、外部の中心中空シャフトを介して出る。被冷却生成物は通常、生成物供給ハウジングに直接流れ込み、回転運動および搬送要素によりクーラの他端に運搬される。回転によって、セクション内の生成物の永続的な混合、ひいては優れた熱伝達が実現される。生成物は、冷却媒体の流れと平行または反対の流れで搬送され得る。
セクショナルクーラは、ほぼ全ての流動性の粒状バルク材の冷却に使用され得る。セクショナルクーラはしばしば、焼成工程などにおいて回転窯の後ろに見つけることができる。セクショナルクーラの主な目的は通常、生成物を、それが他の装置(コンベア、ミルなど)で処理され得る程度に冷却することである。冷却自体が製造工程の重要な部分であることが多い。典型的な生成物は、例えば、石油コークス、亜鉛焼鉱、ソーダ灰、および顔料などである。生成物の入口温度は、最大1400℃に達し得る。
空気により直接冷却される装置とは対照的に、粉末を冷却するときのセクショナルクーラでは、空気流内の生成物排出により引き起こされる問題は発生しない。ロバストな設計であるため、大きな粒子でも問題は全く発生しない。対応するシールを使用することにより、反応生成物も処理できるようにセクション内に不活性空間を生成することが可能である。
本発明の目的は、上記タイプの回転シリンダ装置、特に、セクショナルクーラを改善することにより、被冷却材料から冷却媒体への最適化された熱伝達を実現することである。
この目的は、請求項1に示す本発明に従って実現される。
従属請求項および明細書には、特に、図と併せて、更なる有利な実施形態が示されている。
本発明は、流動性の粒状材料の冷却または加熱に使用される任意の回転シリンダ装置に関する。以下では、係る回転シリンダ装置の例として、回転クーラおよびその冷却機能について言及する。とは言え、本発明は、係る回転クーラに導入される任意の注入可能な粒状材料で使用するために提供される。中空チューブは、回転シリンダ装置の長手方向に延びる列に配置されるのが好ましい。
中空チューブの2つの隣接する列がそれぞれ、中空チューブのオフセット配置を有することが有利である。
中空チューブは、例えば、ネジ、接着剤接合、またはリベットによって、セクションの壁上に装着され得る。
例えば、溶接法、特に、サブマージアーク溶接、ミグ溶接、摩擦溶接、またはスタッド溶接も適している。特に中空チューブに適合する方法、ひいては、特に適切な方法は、MARC溶接である。
中空チューブの長さは、10cm未満、特に、5cm未満である。中空チューブの長さは、3.6cmであることが特に好ましい。
中空チューブの直径は、5cm未満、特に、3.0cmであることが有利である。
中空チューブの壁厚は、1cm以下、特に、0.5cmであることが有利であるとも証明されている。
好ましくは、回転クーラは、複数のセクションを有し、複数のセクションは、放射状壁の上および周壁の上における中空チューブの密度の方が、放射状壁の間のコーナ領域内、および、一方の放射状壁と他方の周壁との間のコーナ領域内における中空チューブの密度よりも高い。
セクションがそれぞれ、回転クーラの長さ1メートルあたり約500個のリブまたは500個の中空チューブを含むことが有利に提供される。
本発明は、上記のような回転シリンダ装置、特に、回転クーラを動作させる方法にも関する。方法は、固形物が乱流で中空チューブの周りを移動することを特徴とする。
以下の実施形態の例には、図面の助けを借りて、本発明がより詳細に示されている。図は以下を示す。
摩耗体、例えば、酸化亜鉛の硬度に対する構成要素の材料の硬度の比率(横軸)に応じた、例えば、回転シリンダ装置の構成要素の摩耗(縦軸)の描写である。 回転シリンダ装置での使用に適した様々な材料に関する、酸化亜鉛の硬度に対する構成要素の材料の硬度の比率(横軸)に応じた、例えば、回転シリンダ装置の構成要素の摩耗(縦軸)の描写である。 回転シリンダ装置での使用に適した様々な材料に関する、特に、冷却リブなどの冷却機能を実行する回転シリンダ装置の構成要素に関する、[%]で測定された破壊時の伸び率(横軸)に応じたブリネル硬さ[HBW](縦軸)の描写である。 様々な材料の熱膨張係数と、回転シリンダ装置のセクションの壁に使用される構造用鋼lS235JRの熱膨張係数α[10−6−1]との差(横軸)に応じた、これらの材料の[W/(m K)]で測定された熱伝導率λ(縦軸)の描写である。 様々な材料の熱伝導率λ[W/(m K)](横軸)に応じた、これらの材料により伝達される熱流量Q[W](縦軸)である。 様々な材料の熱拡散率(横軸)に応じた、これらの材料の熱伝導率(縦軸)である。 L字型のリブがネジおよびナットによりセクションの壁に接続された、セクショナルクーラのセクションのセグメントの断面図である。 断面に波状のリブを有するセクショナルクーラのセクションのセグメントの断面図である。 セクショナルクーラのセクションの壁上に装着された中空リブまたはチューブリブの断面図である。 8つのセクションを有する概略的に示されたセクショナルクーラの断面である。8つのセクションはそれぞれ、流動性の粒状材料(黒で示されている)で部分的に満たされている。 図10に記載のセクショナルクーラのセクタの等角断面描写である。セクタは、列状に配置された図9に記載の中空リブを備える。 被冷却材料の粒子速度がより速いゾーンのうちの1つの領域におけるセクショナルクーラのセクタの内壁上に列状に配置されたチューブリブの上面図である。 被冷却材料の粒子の流れにより囲まれたチューブリブの描写である。
本発明によれば、回転クーラを最適化するときに複数の基準が考慮される。材料、結合工程、およびジオメトリの実現し得る最良の組み合わせが決定される。ただし、回転クーラ、特に、セクショナルクーラの熱伝達の最適化は主に、冷却リブの実装および最適化によって改善される。
被冷却基板は、高温、例えば、潜在的に950℃に達する温度で、回転クーラ、例えば、セクショナルクーラに導入される。冷却流体、例えば、水によるセクションの連続冷却によって、セクションの温度は低下する。セクションのジオメトリに応じて、生成物の入口領域におけるセクション内の冷却リブは依然として、例えば、550℃の温度に達し得る。ただし、リブへの機械的応力は小さい。機械的応力は、生成物との接触により引き起こされる応力に限定される。リブは、セクショナルクーラの内側で支持または強化する役割を全く果たさない。従って、加工限度が550℃未満の材料も考慮され得る。遭遇する主な応力は、被冷却基板または非加熱基板、例えば、粉末状の酸化亜鉛により引き起こされる耐摩耗性である。セクショナルクーラの内側の大気の組成に応じて、高温腐食工程も行われ得る。
発生する温度を考慮して、材料の選択は、金属およびその合金、並びにセラミック材料に限定される。耐食性に対するこれらの材料の優れた特性にも関わらず、セラミック材料の熱伝導率は低い。更に、その脆性挙動は批判的に見なされるべきである。結果的に、この材料選択では金属合金が好ましい。表1には、選択用の有望な材料が、その特性のうちの幾つかと共に示されている。この選択からは、それぞれ異なるカテゴリの材料が選択工程に含まれていることが明らかである。例えば、構成要素の全てが装着されたセクショナルクーラは、主に材料識別番号が1.0038の構造用鋼S235JRで構成される。ただし、他の合金、例えば、アルミニウム合金またはマグネシウム合金、および、様々な鋼種も適している。
表1は材料を示す。
使用される材料の選択は、複数の基準に基づいて実行される。冷却リブへの主な応力は酸化亜鉛により引き起こされる摩耗であるため、この摩耗は最小限に維持されるべきである。ここで発生する摩耗のタイプは、滑り摩耗および衝撃摩耗である。摩滅および表面破壊のメカニズムで構成されるこれら2つのタイプに対する高い耐性は、高い硬度と延性との組み合わせにより実現され得る。摩滅のメカニズムは、材料の高い硬度により相殺され得る。
摩耗体の硬度に対する構成要素の硬度の比率により図1に概略的に示されるように、摩滅による摩耗は3つのゾーンに分割される。比率が0.6未満のゾーンでは、構成要素の硬度が低い結果として、最も大きな摩耗が発生する。これら2つの構成要素の硬度の比率が0.6〜1.2の領域では、高レベルの摩耗から低レベルの摩耗への遷移が起こる。1.2の値からは、摩滅による摩耗が最小限に軽減される。なぜなら、摩耗体は、硬度が低いために構成要素を貫通できないからである。
Figure 2021523339
酸化亜鉛は鉱物である。従って、酸化亜鉛の硬度は、鉱物の耐引っかき性に基づくモース硬度スケールで測定される。その値は約4である。ブリネル硬さ値を機械工学で典型的な値に正確に変換することはできないが、酸化亜鉛のブリネル硬さの標準値は、約180HBW(HBW=hardness Brinell tungsten carbide(硬度ブリネル炭化タングステン))であると考えられる。酸化亜鉛の硬度に対する、考慮中の材料の硬度の比率を形成し、かつ、その比率を図1に示されるグラフに描画すると、以下の図が浮かび上がる。Q&T鋼25CrMo4は、低レベルの摩耗が見られる唯一の材料である。マグネシウム合金、純ニッケル、および炭素鋼は、摩滅による最大摩耗の領域にある。他の全ての材料は、遷移領域に位置する(図2)。
摩滅のメカニズムに加えて表面破壊も重要であるため、材料は、係る破壊に対する耐摩耗性に関しても評価される。破壊時の伸び率は、この耐性の測定可能な変数として使用され得る。この値は材料の延性を反映するものであり、材料の延性は、その大きさに比例して表面破壊を相殺する。図3は、破壊時の伸び率との関連で硬度の材料特性を示す。なぜなら、摩耗は、これら2つの特性の組み合わせに依存するからである。
従って、破壊時の伸び率と硬度との組み合わせに起因して、グラフの右上領域に位置する材料が、回転クーラでの使用に好ましい。ニッケルなどの右下領域にある材料は、表面破壊に対して優れた耐摩耗性を有するが、硬度が低いために摩滅しやすい。これら2つの合金、アルミニウム合金およびマグネシウム合金は、これら2つのメカニズムのどちらに対しても特に優れた耐性を示さない。ただし、摩滅の割合が表面破壊の割合を上回っていることは考慮されるべきである。これは、酸化亜鉛の粒径が0mm〜6mmと小さいためである。従って、図3では考慮されていない重み付け係数が適用されるべきである。表面破壊に対する摩滅の比率は、例えば、
Figure 2021523339
から
Figure 2021523339
として定義される。
本発明に従って改善されるのは主にセクショナルクーラの熱伝達であるため、個々の材料の熱伝導率が主に考慮される。ジオメトリに関係なく、熱伝導率がより高い特に適切な材料を使用することで、熱流量の増大が実現され得る。ただし、結合工程に応じて、有望な材料の数が制限され得ることに留意されたい。更には、熱膨張係数が考慮されるべきである。セクションが、約
Figure 2021523339
の係数を有する構造用鋼でできている場合は、冷却リブが他の材料でできているときに応力が発生し得る。結合工程の間、セクションおよび冷却リブは室温にある。クーラが始動すると、その温度が上昇し、構成要素が膨張する。材料は、異なる熱膨張係数を有する場合、それに応じて異なる程度に膨張する。この膨張差の結果として、結合ゾーンの領域に応力が発生する。温度と熱膨張係数間の差とに応じて、係る応力は大きくまたは小さくなり得る。従って、結合工程に応じて臨界応力を超える可能性がある。従って、図4には、考慮中の冷却リブの材料の熱膨張係数と、セクションで使用される構造用鋼lS235JRの熱膨張係数との差との関連で、熱伝導率が描画されている。
アルミニウム合金には最も高い熱伝導率があるが、構造用鋼の熱膨張係数とはかなりの差があることも示されている。アルミニウム合金と比較して熱伝導率がはるかに低いマグネシウム合金と共に、結合ゾーンの領域では最も大きな応力が予想される。他の全ての材料は、熱膨張係数および熱伝導率に関して同様の範囲にあり、ステンレスフェライト鋼X6CrMoS17は、最も低い熱伝導率を有する。
単にこれらの様々な材料を用いて同一条件下で伝達される熱流量の比較によって、熱伝導率に応じた、図5に示される熱流量がもたらされる。平方根関数の曲線に似た曲線が示されている。熱伝導率の値が低いと、熱流量は急激に増加する。熱伝導率が増加すると、熱流量は増加し続ける。ただし、曲線の傾きは大幅に減少する。結果的に、X6CrMoS17の熱流量は、S235JRの熱流量よりも約20%少ないが、その熱伝導率は、後者の熱伝導率を50%よりも大きく下回っている。アルミニウム合金の熱伝導率は、構造用鋼の値を200%よりも大きく上回っている。ただし、熱流量の増大は単に20%に過ぎない。従って、曲線は最大熱流量に近づいている。
図5は、熱伝導率に応じて伝達される熱流量を示す。更なる評価基準は、記載された熱疲労に関連する熱拡散率である。セクショナルクーラは動作サイクルの数が少なく、メンテナンスおよび修理のためだけにシャットダウンされるが、冷却リブの熱疲労は、その熱拡散率が低過ぎる場合でも発生し得る。構成要素の亀裂と疲労の兆候とを回避すべく、材料およびそのジオメトリのより高い熱拡散率が好ましい。
図6は、材料の熱拡散率との関連でこれらの材料の熱伝導率をグラフで示す。熱特性に関しては、アルミニウム合金が再び、高い熱伝導率および拡散率により最良の結果を実現する。熱拡散率は、熱伝導率と、密度と、比熱容量との複合であるため、密度が低く熱伝導率が高いアルミニウム合金が高い熱拡散率を有する理由が明らかになる。マグネシウム合金も高い熱拡散率を有する。熱拡散率に関しては、合金X6CrMoS17が最悪の特性を有する。残りの材料はほぼ同じ熱拡散率を有するが、熱伝導率に既知の差がある。
最も適切な材料を識別すべく、硬度、破壊時の伸び率、熱伝導率、膨張係数、熱拡散率、熱流量、およびコストなどの上記の要因または評価基準が評価される。個々の評価基準には、例えば、重要度に従った重み付け係数が提供される(表2を参照)。
Figure 2021523339
熱伝導率に加えて、伝達される熱流量は、同じ重み付け係数を用いた評価で考慮される。なぜなら、熱伝導率は、熱流量にとって決定的であるが、線形進行を示さないことが示されているからである。従って、決定された熱流量の目的は、この非線形性を補償すべく、更なる要因として機能することである。材料の摩耗または疲労に関する基準も大きな影響を及ぼす。
評価は、評価基準の最高値にそれぞれ値1を与えることにより実行される。値0はそれぞれ下限である。高い値と低い値との間で線形進行が形成されることで、残りの値はこれら2つの限界の間にある。その後、決定された値は、対応する重み付け係数で乗算される。これは、最終的に個々の結果を合計する前に、これらの様々な評価基準に対して実行される。従って、実現し得る最良の評価合計は値1になるであろう。
例:合金25CrMo4は、216HBWで最も高い硬度を有する。従って、これは値1に対応する。結果的に、残りの材料は、2.16HBWあたり0.01の評価スコアを受け取る。従って、硬度が123HBWの構造用鋼S235JRについては、0.57の値という結果になる。重み付け係数で乗算されると、これは値0.3および値0.171をもたらす。
表3には、完全な評価が示されている。最良の結果は、0.8032の合計スコアを有するQ&T鋼25CrMo4により取得される。0.7972のスコアを有する構造用鋼S355JRがこれに続く。これら2つの材料は同様に良好な結果を取得したため、材料の選択に関する最終決定は、使用される結合工程に基づいて行われる。
Q&T鋼には、溶接の場合、溶接により引き起こされる熱影響ゾーンの内側の応力を減らすべく、最小限の応力下で680℃〜720℃の高温で数時間にわたって焼鈍しなければならないという重要な欠点がある。セクショナルクーラの大きな構成要素を考慮すると、これは、時間の観点から見た投資に加えて、大幅な技術的出費を意味する。簡単に溶接可能な構造用鋼S355JRは、係る時間およびコストのかかる追従処理を必要としない。結果的に、Q&T鋼25CrMo4は、溶接を除く全ての結合工程の場合に好ましく、これらの結合工程では、更なる取り扱い易さを考慮した構造用鋼の利点が勝っている。
セクショナルクーラのセクションにリブを取り付ける方式は、耐用年数および伝達される熱流量に決定的な影響を及ぼす。以下では、個々の結合工程の利点および欠点について説明し、これらの利点および欠点を、他の方法とそれぞれ比較する。
Figure 2021523339
接着剤接合の大きな利点は、前処理の良好な全ての金属に対して均一な結果が取得され得ることである。従って、様々な材料の組み合わせが可能である。ただし、使用される接着剤のタイプに基づいて、他の要因が考慮されるべきである。
構造用接着剤は、最大30MPaの負荷を吸収することができる。これは、他の結合工程よりも何倍も低い。ただし、これらの負荷に耐えることができるようにすべく、ワークピースの非常に面倒な前処理が必要である。なぜなら、これは、接合の品質にとって重要な、表面の良好な湿潤を確保する唯一の方法だからである。接着剤の均等かつ薄い層の厚みも重要であるため、セクションおよび冷却リブの両方が高い公差要件を満たさなければならない。接着剤の熱伝導率が低いにも関わらず、熱流量は、接着剤の層の厚みが薄いため、かすかに変化するだけである。
更には、時間のかかる乾燥工程の間に均等な圧力を接着剤に付与しなければならないことが考慮されなければならない。更には、乾燥工程の間にセクションを完全に加熱しなければならない。これには、大量のエネルギーおよび多大な技術的出費が必要である。動作温度が1000℃を超える接着剤があるが、これらは全て劣化プロセスの影響を受ける。また、高温でのクリープの危険性があり、セクショナルクーラの耐用年数が極端に減少し得る。
弾性接着剤を用いると、層の厚みが厚くなる結果として、構成要素の公差要件が低くなる。ただし、結果として、伝達される熱流量は極端に減少する。更に、耐えることができる負荷は、構造用接着剤の場合よりも低くなる。同一の力を吸収できるようにすべく、それに応じてより大きな接触面が必要とされる。
接着接続よりも更に一層有利なのは、様々な材料が同様に相互接続され得るネジ接続である。これらの接続は物質的に接合されたタイプではなく強制ロック型であるため、リブの表面とセクションとの間の完全な接触を確立することで熱が熱伝導を介して伝達されるようにすべく、高度な幾何学的精度も観察しなければならない。セクションとリブとの間の空洞によって、これら2つの構成要素間に自然対流がもたらされる。これによって、伝達される熱流量は大幅に減少するであろう。
接着接続とは対照的に、ネジ接続は、ネジおよびナットなどの使用される構成要素を適合させることにより、大幅に高い負荷に耐えることができる。ただし、ネジを誘導するための複数の穴を、セクションに穿孔しなければならない。これらの穴により、セクションの強度は低下する。更には、この領域を密封しなければならない。これには、更なる構成要素を使用する必要がある。
これらの穴でセクションが弱くなることに加えて、ネジ頭とナットとの間のクランプ力によって、セクション内に応力が生成され、動作中に発生する応力の度合いが増す。
セクショナルクーラのセクション1(図7)では、リブ2がL字型(L字型のリブ)であり、ネジ3およびナット4を介してセクション1の壁5に接続されている。このようにして、リブ2は、ネジ3のネジ頭の接触面を形成する。ネジ3を使用することにより、リブ2は非破壊的に交換され得る。
ネジ接続を使用する代わりに、リベット接続を使用することもできる。
圧入接続法では、少なくとも複数の領域でセクションの壁に押し込まれるリブを使用する必要がある。挿入後、セクションの壁および問題のリブは、更に接着または溶接され得る。
リブと壁との間の接続を生成するための更なる方法は、溶接による結合である。これは2つのカテゴリに細分化される。摩擦溶接およびスタッド溶接と同様に、サブマージアーク溶接およびミグ溶接がどちらも使用される。
サブマージアーク溶接は、粉末が溶接ゾーン上でバラバラの状態にあるため、全ての溶接位置に適しているわけではない。結果的に、傾斜の小さい溶接位置のみが実現され得る。セクショナルクーラの全てのセクションは、2つの結合された部分で構成される。これらは、キャッチストリップおよび搬送ブレードの設置後に溶接される。
サブマージアーク溶接と比較して、自動化され得るおよび/または手動で実行され得るMIG溶接(MIG(metal inert gas)溶接)の溶接トーチは、大幅に小さな寸法を有する。リブをセクションに溶接するために必要な準備は、接合、ネジ締め、またはリベット締めに必要な準備よりも少ない。不正確さは、更なるフィラー材を導入することにより補償され得る。熱流量に関しては、完全な表面接触を保証できるようにすべく、単にリブにベベルを設けるだけでよい。溶接部内では、材料の熱伝導率が基材とほぼ同一である。リブとセクションとが完全に表面接触する溶接部によって、これら2つの構成要素間で伝達される熱流量に関して非常に良好な結果が実現され得る。
溶接中の高い熱応力により引き起こされる構造への影響にも関わらず、耐えることができる負荷は、溶接工程に固有の応力にも関わらず、構造用接着剤での接合または圧入接続の接合と比較してかなり高い。更には、ネジ接続またはリベット接続の場合よりも、更なる接触表面積を必要としない。リブは溶接部により完全に縁取られるため、単にリブの長さを減らす必要があるに過ぎない。従って、1つの長いリブの代わりに、3つから4つの短いリブがセクションに沿って装着される。これは断続リブとも呼ばれ得る。これによって、反りおよび応力が減少する。構造用鋼S355JRは簡単に溶接可能であるため、溶接部の追従処理を必要としない。一方、同じ方式で装着場所における修理も実施され得る。更なる構成要素が溶接ワイヤに限定されることで、ネジ接続の場合よりも、組み立てが不必要に複雑になること、またはエラーが発生しやすくなることはない。
他方で、回転対称の冷却リブには、摩擦溶接またはスタッド溶接がある。摩擦溶接は、溶接ゾーンの領域における非常に優れた品質を特徴とする。強度は基材の強度よりも優れている。熱応力、ひいては、反りおよび固有の応力は、融接法の場合よりも小さい。
これは、ミグ溶接が冷却リブの結合に好ましいオプションであることを示す。
スタッド溶接は、非常に短い溶接時間を特徴とする。これらは、摩擦溶接の溶接時間よりもかなり短い。溶接時間がより短いため、熱応力は、例えば、MIG溶接の場合よりも小さい。物質的に接合された接続の強度は、基材の強度よりも優れている。更に、接続は、接着剤接合の場合のように、劣化プロセスの影響を受けない。
溶接ゾーンの準備は、MIG溶接またはサブマージアーク溶接(SAW)の準備と同一であるため、他の考慮されている方法と比較して大幅に短くなる。冷却リブの断面が丸い場合は、長いロッドを所望の長さに切断すれば、リブの領域における準備として十分である。苦労して穿孔された最小公差の穴をセクションに設ける必要はない。更なる充填材は必要なく、単に不活性ガスによって大気から遮蔽する必要があるに過ぎない。
スタッド溶接ユニットの溶接ガンの寸法は小さいため、セクションの全ての領域にリブを容易に装着することができる。更には、溶接ガンの取り扱いが容易であるため、必要とされる手動スキルのレベルは非常に低い。
ただし、冷却リブの溶接可能な最大直径は30mmに制限されることに留意されたい。完全な表面接触、ひいては、実現し得る最良の熱伝達を実現すべく、バブリングも考慮しなければならない。外径が30mmに制限されているにも関わらず、スタッド溶接は、溶接ピストルの取り扱い易さおよび非常に短い溶接時間と組み合わせて、結合ゾーンの優れた機械的特性を考慮すると、最良の妥協点を提供する。結果的に、スタッド溶接は、冷却リブの丸いジオメトリに対して実装されるべきである。
従って、冷却リブは、そのジオメトリに関係なく、セクションに溶接される。従って、構造用鋼S355JRは、簡単に溶接可能で追従処理を全く必要としないため、Q&T鋼25CrMo4よりも好ましい。構造用鋼S355JRは低合金構造用鋼であるため、活性ガスを保護ガスとして使用することが推奨される。なぜなら、活性ガスは不活性ガスよりも安価だからである。
本発明によれば、特に、熱流量に関して、複数の基準を満たす冷却リブのジオメトリも提供される。
冷却リブとセクションとの間の接触面に関連する熱流量の目的は、1mmあたりの熱流量を決定することである。このようにして、リブのサイズまたはリブとセクションとの接触面に関係なく、これらの様々なジオメトリの効率が推定され得る。例えば、ブレード状のリブなどの幾つかのリブは、その接触面よりも大幅に大きいセクションの面積を占めるため、これは、投影表面積、すなわち、リブの輪郭により覆われる表面積により考慮される。
これは、設置されるリブの数量に関して考慮されなければならない。なぜなら、実現し得る数量は、投影表面積に大きく依存するからである。結果的に、投影表面積に関連する熱流量も調査される。評価では、表面積に加えて、リブの重量も考慮される。冷却リブの重量に関連する熱流量は、考慮中のジオメトリの効率の更なる基準として機能する。熱流量と重量との高い比率によって、リソースのより良好な使用が実現される一方で、材料の消費および関連付けられる材料のコストが削減される。更なる基準として、時間t、例えば、t=28sでの熱流量の比率が、シミュレーションの終わり頃に定常状態の熱流量と比較される。この比率によって、ジオメトリの熱拡散率が決定され得る。ジオメトリの高い熱拡散率によって、熱疲労の危険性も防止または低減される。
表4には、これらの様々な基準の重み付けが示されている。表面積に関連するこれら2つの熱流量は、ジオメトリの決定的な基準である。従って、それらの重み付け係数は合わせて0.65である。リブの重量に対する熱流量の関係は、リブの効率の指標を提供するが、現在使用されている冷却リブに関連する熱流量の一般的な改善に関する決定的な情報を提供するものではない。従って、無視されるべきではないが、この基準は、表面積に関連する熱流量よりも小さな0.2の重み付け係数により因数分解される。0.15の重み付け係数で、熱拡散率が他の係数よりも劣っている。熱疲労にとって決定的なのは、とりわけ、様々な時間での熱流量の比率であるため、これは正当化される。
Figure 2021523339
これらの様々なジオメトリの評価は、材料の予備選択と同様の方式で行われる。評価基準の最高値には、それぞれ値1が提供される。その後、値0までの線形グラデーションが生成され、残りのジオメトリには、対応する値が提供される。これらの値は、重み付け係数で乗算された後に合計される。従って、取得可能な最大合計は値1である。
表5には、評価が示されている。合計0.859ポイントの最良の結果は、波状のリブ6(図8)(表5では単に「波状」で示されている)に属する。これは、そのジオメトリによって大きな表面積が取得されるためである。ただし、細長いリブは、MIG溶接によってセクションに取り付けるべきであることが考慮されなければならない。その輪郭に起因して必要とされるベベルを実現することにより、リブとセクションとの間の完全な表面接触を保証することができるが、ただし、リブが湾曲しているため、リブの左側では溶接トーチを使用することができない(図8)。溶接性を確保すべくそのジオメトリを幾何学的に変更した結果、スコアは、0.2ポイント近く減少して、0.672になる。図8には、係るリブ6の断面の「半波」のみが断面で示されているが、本発明によれば、各リブ6が複数の波の山および波の谷を有し得ることが解る。
表5は、ジオメトリの評価を示す。
最適化された長方形リブが、変更されていない波状のリブに0.084ポイントの差で続いている。
Figure 2021523339
このリブは、高さが最適に計算されているため、実現し得る最良の結果を既に有するが、他のジオメトリは、更なる変更を通じてより良好な結果を実現する潜在能力を有する。最適化された長方形リブの良好な結果の更なる理由は、そのジオメトリの高い効率性であり、低い係数
Figure 2021523339
により説明される。
次に最良の結果は、円形中空リブ7の外半径Rに対する内半径Rの比率(図9を参照)が2対3である窪みを有する丸いジオメトリに属する。0.765のスコアで、最適化された長方形リブの値より0.009のスコアだけ遅れを取っている。リブ7の各々の中央には穴が設けられる。かなりの更なる作業に加えて、これは、ツールのコストの増加とも関連付けられる。
ただし、製造コストが大幅に低く、かつ、穴の開いたリブの直径が同一である、チューブのシミュレーションは、このジオメトリの潜在能力を示す。このジオメトリは、
Figure 2021523339
の熱流量で0.787のスコアを取得する。このスコアは、このジオメトリの潜在能力を完全に使い果たすことなく、最適化された長方形リブのスコアを上回っている。セクションへのチューブリブの取り付けに関しては、スタッド溶接の比較的最近開発された変形形態、磁気回転アーク(MARC)溶接が使用され得る。
後者にはスタッド溶接の特性とほぼ同一の特性があり、主に弧の形態が異なる。リブとセクションとの間に、磁気的に移動する円弧が生成される。この弧によって、これら2つの構成要素の環状溶接プールが形成される。この方法でも、溶接時間が極めて短いという利点が保持される。溶接の品質は非常に良好で、基材の強度よりも優れた強度がある。更に、MARC溶接はそれほどバブリングしやすくない。
MARC溶接は熱流量に関して最良の結果に近いものを提供するので、以下では、例示的な実施形態の助けを借りて、MARC溶接と組み合わせたチューブのジオメトリについて詳細に説明する。
以下には、標準化されたチューブの例を使用して、冷却リブのチューブ状ジオメトリが説明されている。寸法は、例えば、DIN EN 10220に示されている。MARC溶接法が実現し得る直径は、スタッド溶接の場合と同様に、例えば、d=30mmくらいである。例えば、選択される最小の直径は、d=25mmである。壁の厚みは、T=6.3mm〜T=5mmの間で変化する。
評価は、上記の評価と同一の方式で実行される。同じ評価基準が同じ重み付け係数と共に使用される。ただし、更なる評価基準、熱流量が追加される。ここではリブが常にチューブリブであるため、更なる調節をすることなくこの追加が可能である。熱流量は係数0.3で重み付けされる。結果的に、取得可能な最大合計がスコア1.3に増加する。リブの長さは、直径および壁厚に関係なく、L=50mmに固定される。
表6は、直径および壁厚の最適化の評価を示す。
表6に列挙されている評価は、T=5mmの壁厚を有するジオメトリが主により良好な結果を取得することを示す。これは、熱交換のための表面積がより大きいためである。壁厚がより薄いにも関わらず、チューブリブは、ジオメトリが丸いため、T=10mmの厚みを有する同等の長方形リブと同様の強度を実現する。
最良の結果は、d=30mmの直径およびT=5mmの壁厚で取得される。
Figure 2021523339
チューブリブのジオメトリのこれらの固定された特性に基づいて、リブの特に好ましい長さが決定される。リブの長さは、L=30mm〜L=60mmの範囲で2mmの距離だけ変化する。表面積と投影表面積とが同一であるため、評価基準は、熱流量(重み付け係数0.65)、重量に関連する熱流量(重み付け係数0.2)、および熱拡散率(重み付け係数0,15)に制限される。
Figure 2021523339
表7には、リブの長さに関する評価の結果が示されている。これは、L=36mmの長さによって最大の結果がもたらされることを示す。長さが増加するにつれて、最大値以降で熱流量が増加する程度は、質量の増加との関連で大幅に少なくなる。結果として、グラフの曲線は最大値から下降する。結果的に、L=36mmの長さを有するリブが選択される。これは、考慮された基準の最良の妥協点を提供する。溶接工程でリブの長さがL=1.5mmくらい短くなるため、この値をリブの最適な長さに追加しなければならない。これによって、L=37.5mmの長さがもたらされる。
従って、最適化の寸法は、使用される結合工程と関連付けられる長さの減少とを考慮して、T=5mmの壁厚、およびL=36mmまたはL=37.5mmの長さを有する、d=30mmのチューブの外径をもたらす。
リブの既に決定および最適化されたジオメトリに加えて、その数量と組み合わせたその配置も、伝達される熱流量にとって決定的である。
セクションの内側の被冷却材料、例えば、酸化亜鉛の分布を決定すべく、ひいては、セクション内のリブの分布を定義できるようにすべく、充填率φが決定される。これは、滞留時間と、酸化亜鉛の体積流量と、セクションの体積とで構成される。この充填率に基づいて、表面積被覆率が決定され得る。表面積被覆率は、生成物で覆われるセクションの表面積を示す。これによって、充填率については
Figure 2021523339
表面積被覆率については
Figure 2021523339
がもたらされる。これは、
Figure 2021523339
のチャンバ(セクション)の断面積で
Figure 2021523339
の表面積被覆に対応する。
Figure 2021523339
の酸化亜鉛の動的安息角と組み合わせて、様々な位置におけるセクション内の酸化亜鉛の分布が決定され得る。
図10には、好ましくは傾斜面に装着されるか、または代わりに水平に装着される、セクショナルクーラ8の表面積被覆のグラフ決定が断面で示されている。これは、セクションの各領域が同様の期間にわたって覆われていることを示す。従って、冷却リブの設置によって好ましい効果が生まれない領域はない。酸化亜鉛の分布をより入念に考慮すると、生成物は異なる領域で異なる速度を有することが明らかになる。図10にA、A'、およびA"で示される領域は、酸化亜鉛がより遅い速度で流れるゾーンであるが、領域B、B'、およびB"では、酸化亜鉛がより速い速度で移動する。
より速い速度でより多くの乱流が発生する結果、今度は対流熱伝達が改善される。キャッチストリップの主な重要性は、セクションの摩耗を減らすべく、生成物の速度を下げることにある。従って、本発明によれば、摩耗が最小限に維持される程度まで生成物の速度を下げながら熱伝達に関する流れの利点を活用すべく、セクションの領域B、B'、およびB"に装着される冷却リブの数量を増やすことが好ましい。とは言え、本発明によれば、冷却リブは、領域A、A'、およびA"にも設置される。なぜなら、より遅い生成物の速度では、熱伝達もリブによって大幅に改善されるからである。
計算された温度進行によって、クーラ内の位置は、熱伝達係数との関連で決定され得る。
熱伝達係数を除いて境界条件が同一であるシミュレーションが、冷却リブがある場合で1回、ない場合で1回実行される。冷却リブがない場合の熱流量に対する、冷却リブがある場合の熱流量の比率を形成することにより、クーラの様々な領域における効率が決定され得る。表8には、シミュレーションの結果が示されている。
Figure 2021523339
結果として得られる、冷却リブがある場合の熱流量と冷却リブがない場合の熱流量との比率は、
Figure 2021523339
Figure 2021523339
Figure 2021523339
である。
これらの比率が示すように、伝達される熱流量の増大は、クーラの全ての領域で観察され得る。温度が低下し、それに伴って熱伝達係数が低下すると、リブがある表面の熱流量とリブがない表面の熱流量との比率が更に15%増加する。これらの比率は依然として全て同様の範囲にあるため、クーラの長さにわたるリブの分布は均等に実現されるべきである。冷却リブの均等な分布によって、冷却リブの設置が単純になり得る。この利点は、低温領域における熱流量の比率が増加するというわずかな利点を上回っている。
本発明によれば、設置される冷却リブの好ましい数量も決定される。この目的に向けて、冷却リブとの接触領域の熱流量、および、リブを囲むベースプレートの熱流量がどちらも考慮される。例えば、寸法が9.9m×0.01m×0.03mの長方形のジオメトリと、使用されるチューブリブのジオメトリとが考慮される。a=18mmの2つのチューブリブ間の最小距離を観察すべく、セクションあたりのリブの最高数量は、クーラ1メートルあたり917個に制限される。この数量のリブで、従来技術に係る熱流量の2倍大きな熱流量が実現される。
971個のチューブリブがありクーラの長さがL=1mの場合の熱流量は、セクションあたり
Figure 2021523339
である。連続的に溶接されない16個のキャッチストリップを用いると、同一条件下で
Figure 2021523339
の熱流量が実現される。
チューブリブの数量に基づいて熱流量を決定する式が定式化され得る。
Figure 2021523339
長方形リブの熱流量は、205個のチューブリブの数量から既に実現される。
Figure 2021523339
500の数量で、リブは、1メートルあたり16個の装着された長方形キャッチストリップとほぼ同一の重量に達する。熱流量が約38%増加した結果として、セクショナルクーラの長さは大幅に削減され得る。L=9.8mの冷却チャンバの正味長さに基づいて、既に2.7mが節約され得ることで、冷却チャンバの新しい正味長さL=7.1mがもたらされる。冷却リブの重量を考慮すると、約8.5トンの材料が節約され得る。
一実施形態によれば、これによって、図9に示されるように、本発明に係るセクショナルクーラ8のセクション9内のリブのジオメトリがもたらされる。
リブ10のジオメトリと、異なるゾーンA、A'、A"およびB、B'、B"と、リブ10の数量とに関して得られた洞察を考慮すると、以下のドラフト設計がもたらされる。図11で明らかなように、セクション9の細長いゾーンB、B'、B"には、3つのコーナA、A'、A"よりも大幅に多くのリブ10が配置される。これは、粒状バルク材の速度が異なるためである。細長いゾーンB、B'、B"では、速度がより速いため、これらの領域における熱伝達の増加が起こり、冷却リブ10の数量の増加により更に改善され得る。更には、セクション9の摩耗が最小限に維持される程度まで、セクションの壁の近くにおける粒子の速度を下げなければならない。示されているセクション9は、1メートルの長さにわたって約500個のリブ10を含む。
図12は、粒子速度がより速いゾーンのうちの1つにおけるチューブリブ10の上面図を示す。リブ列11、12間のリブ10をオフセットすることにより、これらは、微粒状の酸化亜鉛の流れに絶えず打たれる。結果として、酸化亜鉛の速度は低下するが、粒子の撓みにより乱流が実現され、対流熱伝達が改善される。図12に示される矢印は、流れの方向を示す。図13には、リブ10のうちの1つの周りの流れがどのように見えるか、例が示されている。粒子はリブの真正面で外側に偏向する。リブの後ろには、乱流に特有の複数の渦が生成される。これは、リブのすぐ後ろに速度のより遅い粒子を見つけることができることも示す。リブ10のこの分布によって、リブ10の後ろに後流はない。酸化亜鉛は、その外周の周りにあるリブ10と完全に接触している。本発明によれば、セクション内には搬送ブレードも提供される。クーラのそれぞれのセクションで、例えば、t=5.32分の粒子の滞留時間を取得すべく、搬送ブレードも適合させなければならない。これは、ブレードを減らし、ブレード付きの壁を1つ減らし、ブレードの軸方向のオフセットを変更することにより実現され得る。
Figure 2021523339
これらの調節によって、前進速度s=0,47m、ひいては、t=5.49分の滞留時間がもたらされる。これは、前の滞留時間とはほんのわずかに異なる。装着されたリブ10は、搬送ブレードの溶接のための取り付け点として機能し得る。クーラの1つの壁にブレードを設ける必要がなくなるため、この領域における装着上の出費が削減される。
選択された材料、構造用鋼S355JR、およびスタッド溶接の特殊な変形形態による結合と組み合わせた、選択および最適化されたジオメトリによって、従来技術から知られている設計と比較して、セクショナルクーラの熱伝達が大幅に改善される。
選択された結合工程、MARC溶接は、溶接時間が非常に短いことを特徴とするため、複数のリブの溶接が可能な限り短い時間で完了され得る。これらの短い溶接時間は、他の融接法の場合よりも小さな熱応力と関連付けられる。これは、セクションの反りが少なく、かつ、熱影響ゾーンの領域における溶接固有の応力が低いことにも反映される。溶接ガンの取り扱いが容易であることも有利であり、その結果、訓練のより少ない人員が溶接を実行することもできる。ただし、溶接は、溶接ロボットにより完全に自動化された方式で実行されてもよい。溶接ガンの寸法が小さいため、セクションにアクセスし易くすることもできる。
リブ10の直径は、例えば、d=30mmである。ただし、表6の結果を考慮すると、直径が増加するほどより良好な結果が取得されることは明らかである。
材料の機械的特性は、結合ゾーンの領域における基材の機械的特性よりも優れている。従って、リブ10のために選択された材料と組み合わせて、顕著な比例摩滅に対する高い耐性により、生成物がリブ10に当たる領域がもたらされる。構造用鋼S355JRの硬度は、セクションの硬度よりもほぼ40%優れている。選択されたジオメトリの重量が小さいため、より高級な構造用鋼に起因する更なるコストはごくわずかである。熱伝導率に関して、セクション8の壁およびリブは、少なくとも基本的に同じ値を有する。それらの熱膨張係数が同様であるため、温度が変化した場合は、構成要素が程度の差こそあれ膨張することに起因する応力が発生しない。これら2つの材料の熱拡散率が同じである結果として、熱疲労の問題も関連性がなくなる。なぜなら、S235JRでできたキャッチストリップを有する従来のクーラには、疲労の兆候がなかったからである。
材料はどちらも構造用鋼または低合金鋼であるため、簡単に溶接され得る。更には、結合ゾーンの追従処理が必要ない。リブ10は、チューブを切断することにより容易に製造され得る。これは、選択された鋼が非常に一般的な鋼である場合にも有利である。
リブのジオメトリは、最適化が全くないその非常に良好な結果を受けて、既に印象的である。その値は、最適化された長方形リブの値よりも優れている。最適化を通じて、更に良好な結果が取得される。ジオメトリは、大きな熱伝達表面積および低重量を特徴とする。問題のクーラにとって最適なリブ10の長さは、l=36mmである。この値は、最適な長方形リブの値よりも約10mm少ない。従って、これらの特性によって、材料および重量も節約され得る。
使用されるリブ10の数量に関係なく、それらは、オフセット方式で配置されるのが好ましい。この手段により、新しいジオメトリにも関わらず、キャッチストリップの本来のタスクであるセクションの摩耗の低減の遂行が実現される。リブのオフセット配置と相まって、丸いジオメトリによって、より多くの乱流が生成されることにより、熱伝達が改善される。更には、リブの後ろに後流が生成されない。従って、リブの外側は被冷却生成物と絶えず接触しており、高い熱伝達も保証される。
ただし、まだ、装着される冷却リブの数を決定しなければならない。長さ1メートルにつきセクション8あたり500個の冷却リブ10という考慮された値は、一例を表しているに過ぎない。
クーラの重量の低減は、更なる利点とつながりがある。第1に、クーラを回転させるために必要とされるトルクが小さくなる。モータの必要出力の低下の程度に応じて、その負荷が減少するか、または、より少ない電力でより安価なモータを使用することができる。これによって、システムに必要なエネルギー量が削減される。また、モータ駆動を回転クーラの外壁に伝達するためのピニオンおよびスプロケットの領域における機械的負荷が軽減される。更には、ベアリングに作用する負荷が減少する。リブの数に応じて、基礎の荷重または寸法を減らすか、または、より小さくなるように設計することもできる。セクショナルクーラは、世界中の場所で運用される。ただし、クーラの製造は常に同じ場所で行われる。より低重量かつより小さな寸法によって、セクショナルクーラを運搬および設置している間のクーラの取り扱いは、より少ない労力と関連付けられる。プラントのコストを計算するときに生じる、セクショナルクーラが占める空間に関するコストも低くなる。
結合工程、材料、および冷却リブのジオメトリの選択された組み合わせに関して得られた洞察は、上記の結果に起因して、従来技術に勝る明らかな利点を提供する。
熱伝達を改善するための更なる決定的要因は、リブ10を、その支持面全体にわたってセクション9に取り付けなければならないという事実である。これによって、生成物からリブに伝達されるエネルギーが、可能な限り効率的な方式で水冷面に運搬されることが保証される。クーラは、例えば、l=10.5mの長さを有する。d=2.3mの外径、および、m=35,000kgの重量で、粒状基板は、T=700℃を超える温度からT=150℃の温度まで、8つのセクションで冷却される。クーラの既知の値に基づいて、温度進行および熱伝達係数は、クーラの様々な場所で決定され得る。
このクーラの8つのセクションの各々には、例えば、16個のキャッチストリップがそれぞれ設けられる。それらのタスクは、粒子の速度を下げ、かつ、セクションの摩耗を最小限に維持することである。キャッチストリップによってもより多くの熱エネルギーが伝達されることが分かっているため、キャッチストリップは結果的に冷却リブとしても機能する。キャッチストリップは、この特性の最適化を目的として研究されている。
リブとセクションとの間の完全な表面接触を保証し、かつ、セクショナルクーラ内の優勢な状態を考慮しながら高い熱流量を実現すべく、結合工程に加えて、最も適切な材料を決定する必要がある。
材料の決定は、7つの異なる関連特性を考慮することにより行われる。リブに影響を及ぼす摩耗メカニズムは、1つには、材料の高い硬度により低減され得る摩滅、および、その延性によって低減される表面破壊である。評価では、コストおよび熱拡散率に加えて、熱膨張係数間の差も考慮される。熱伝達を改善するという目標を実現すべく、評価には熱伝導率および熱流量も含まれる。
10個の材料の評価によって、その後に選択された結合工程を考慮しながら、構造用鋼S355JRが、冷却リブの材料として使用するのに最も適しているという結果がもたらされる。合金S235JRと比較して硬度が高いため、摩滅による摩耗が減少する。構造用鋼S355JRの熱伝導率および熱流量の値が構造用鋼S235JRと同一である結果として、熱伝達の領域における損失はない。両方の材料は熱膨張係数も同じであるため、動作状態と、クーラが動作していない時との間の温度変化の結果として、リブとセクションとの間の接触領域に応力は発生しない。
リブを、完全に表面接触した状態でセクションに取り付けるには、2つの結合工程が特に適している。これらの結合工程は、リブのジオメトリに基づいて使用される。MAG溶接は、細長い冷却リブで使用される。冷却リブは、2つのベベルを備え、かつ、ダブルHVシームによって物質的に接合された方式でセクションの表面全体にわたって取り付けられるべきである。丸いジオメトリの場合は、溶接時間が非常に短く、かつ、結合ゾーンの機械的特性が非常に優れているため、スタッド溶接が適している。更には、更なる材料が必要ない。準備は、リブを必要な長さに切断することに限定され、スタッド溶接デバイスを取り扱うために必要とされるスキルは低い。
冷却リブの更なる決定的要因であるそのジオメトリも、様々な基準の評価を通じて取得される。接触表面積に関連する熱流量、投影表面積に関連する熱流量、冷却リブの重量に関連する熱流量、およびジオメトリの熱拡散率が考慮される。これらの様々なジオメトリを評価した後に、穴の設けられたロッドリブが選択される。
ただし、このジオメトリは製造の観点からかなりの出費と関連付けられるため、チューブ状リブがシミュレートされ、更に良好な結果が取得される。スタッド溶接では開いたジオメトリを結合できないため、MARC溶接の変形形態を使用しなければならない。チューブの選択されたジオメトリは、その外径および内径に関して最適化される。コスト上の理由から、標準化された直径のみが考慮される。最適な結果は、d=30mmの直径およびT=5mmの壁厚で実現される。更なる一連のシミュレーションおよびその評価によって、l=36mmの長さを有する冷却リブが実現し得る最良の結果をもたらすという結果が返される。
材料の流れを考慮すると、粒子速度のより速い領域およびより遅い領域があることが示される。より多くの乱流と、粒子速度を下げるという更なる目的とに起因して、粒子速度の遅い領域よりも速度の速い領域に、より多くのリブが装着されるべきである。更に、リブはオフセット方式で配置されるべきである。この手段により、材料の流れが各リブに当たることが実現される。選択されたジオメトリの更なる好ましい効果は、リブの後ろにおける生成物の渦の発生である。これにより、熱伝達は、より多くの乱流によって更に改善される。クーラ内の温度下で様々な位置に対して決定された熱伝達係数に基づいて、クーラに沿って伝達される熱流量に対してリブがほぼ同一の好ましい影響を及ぼすことが決定され得る。
設置される冷却リブの数量に応じた重量差の列挙によって、最適化されたチューブリブの潜在能力が示される。この点で、冷却リブの数が増えるにつれて、節約される材料、重量、および結果として得られる更なる潜在的な節約との関連で、組み立てコストを考慮しなければならない。

Claims (12)

  1. 流動性の粒状材料を冷却または加熱するための回転シリンダ装置、特に、流動性の粒状固形物を冷却するためのセクショナルクーラであって、前記回転シリンダ装置の壁の上には、熱伝達表面積および熱伝導を増加させるために構造が装着され、前記構造は、中空チューブを含む、回転シリンダ装置。
  2. 前記中空チューブは、前記回転シリンダ装置の長手方向に延びる列に配置される、請求項1に記載の回転シリンダ装置。
  3. 中空チューブの2つの隣接する列がそれぞれ、前記中空チューブのオフセット配置を有する、請求項2に記載の回転シリンダ装置。
  4. 前記中空チューブは、ネジ、接着剤接合、またはリベットにより、セクションの前記壁の上に装着される、請求項1から3の何れか一項に記載の回転シリンダ装置。
  5. 前記中空チューブは、溶接工程、特に、サブマージアーク溶接、ミグ溶接、摩擦溶接、スタッド溶接、またはMARC溶接により装着される、請求項1から3の何れか一項に記載の回転シリンダ装置。
  6. 前記中空チューブは、10cm未満、特に、5cm未満の長さを有する、請求項1から5の何れか一項に記載の回転シリンダ装置。
  7. 前記中空チューブは、3.6cmの長さを有する、請求項6に記載の回転シリンダ装置。
  8. 前記中空チューブは、5cm未満、特に、3.0cmの直径を有する、請求項1から7の何れか一項に記載の回転シリンダ装置。
  9. 前記中空チューブは、1cm以下、特に、0.5cmの壁厚を有する、請求項1から8の何れか一項に記載の回転シリンダ装置。
  10. 前記回転シリンダ装置は、少なくとも3つのセクションに細分化され、前記セクションは、放射状壁の上および周壁の上における中空チューブの密度の方が、前記放射状壁の間のコーナ領域内、および、一方の前記放射状壁と他方の前記周壁との間のコーナ領域内における中空チューブの密度よりも高い、請求項1から9の何れか一項に記載の回転シリンダ装置。
  11. 前記セクションはそれぞれ、前記回転シリンダ装置の長さ1メートルあたり約500個のリブまたは500個の中空チューブを含む、請求項10に記載の回転シリンダ装置。
  12. 前記流動性の粒状固形物は、乱流で前記中空チューブの周りを移動する、請求項1から11の何れか一項に記載の回転シリンダ装置を動作させるための方法。
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