JP2021521827A - 細胞セパレータのためのプレチャンバ - Google Patents

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Abstract

本明細書に説明されるものは、リアクタ混合物からの細胞を保持するための多数のチャネルを有する傾斜チャネル重力細胞セパレータのためのプレチャンバであって、上記プレチャンバは、入ってくる流体流の流れ分配のための少なくとも1つの取入口、および多数のチャネルへ向かう少なくとも1つのアパーチャを含み、上記プレチャンバは、3次元空間を包囲する、プレチャンバに関する。

Description

通常、モノクローナル抗体などの組換えタンパク質は、哺乳動物細胞内で産生されるが、これは、これらの細胞が組換えタンパク質を正しく処理することができるためである。一般的なバッチでは、フェッドバッチまたは灌流細胞培養が使用される。到達することができる細胞密度が高いほど、灌流プロセスは、典型的には、かなり小さいバイオリアクタを用いる。連続運転バイオリアクタ内で高い細胞密度(1ミリリットルあたり>2000万個の生細胞)を達成するには、細胞の効率的な保持が必要である。この場合、必要な保持の程度は、細胞の増殖速度および灌流速度q/V(バイオリアクタ容積V当たりの培地スループットq)に依存する。生存細胞の必要な選択的保持は、例えば、傾斜チャネル重力細胞沈降器(inclined-channel gravity cell settler)によって実施され得る。
単純な沈殿槽と比較すると、大型の傾斜チャネルセパレータは、分離領域に関連してかなり低い容積という利点を有する。刊行物(Henzler,H.-J.,Chemie-Technik,1,1992,3)は、逆流、直交流、および並流で動作され得る傾斜チャネルセパレータにおける細胞保持について説明している。フローベアリング(flow-bearing)チャネル断面には、プレートまたは管が設けられ得る。通常、傾斜チャネルセパレータは、保守および清掃の目的のために細胞保持システムの容易なアクセス性を確実にするために、バイオリアクタの外側に配置され、外部回路を介してバイオリアクタに装着される。
概して、連続バイオリアクタにおける高い細胞密度および関連した高い生産性は、以下の要件が満たされる場合に達成され得る:
・基質、特に溶解酸素の、細胞への適切かつ低せん断の供給、
・呼吸において形成される二酸化炭素の適切な処分、
・細胞残屑および死細胞の適切な処分、
・高い細胞密度を築くための効果的で低せん断の持続可能な細胞保持システム。
さらには、不適切な酸素供給およびバイオリアクタの外側の二酸化炭素除去を原因とする細胞傷害、ならびにまた、酸素活性を原因とする活性成分の劣化を最小限にするためには、細胞保持システム内での細胞の滞留時間が短い細胞保持システムが理想的である。細胞保持システム内での細胞の滞留時間を最小限にする1つの方法は、システム内の流量を増大させることである。しかしながら、これは、傾斜チャネル重力細胞セパレータのチャネルの上部における細胞のウォッシュアウトをもたらし得る(図6aを参照)。ひいては、このウォッシュアウトが、システムの全体効率を低減する。
したがって、細胞沈降器の効率を増大させるためのデバイスおよび方法が必要とされる。
この目的は、リアクタ混合物からの細胞を保持するための多数のチャネルを有する傾斜チャネル重力細胞セパレータのためのプレチャンバであって、上記プレチャンバは、入ってくる流体流の流れ分配のための少なくとも1つの取入口、および多数のチャネルへ向かう少なくとも1つのアパーチャを含み、上記プレチャンバは、3次元空間を包囲する、プレチャンバによって解決される。
このプレチャンバは、傾斜チャネル重力細胞セパレータのチャネル内への入ってくる流体流のより均一および理想的には均等な分配をもたらすという利点を有する。したがって、個々のチャネルに課される細胞負荷がチャネルにより均等に分配され、結果として、傾斜チャネル重力細胞セパレータのより高い全体効率をもたらす。これは、個々のチャネルの過負荷に起因するチャネルの上部における細胞損失についても言えることである。
加えて、本明細書に説明されるプレチャンバは、既に沈殿した細胞の最小限の再懸濁、および入ってくる流体流との逆混合(フィードフロー)に起因するチャネル内への再導入を促進する。
さらには、リアクタ混合物の流れに対する潜在的な障害物が最小限にされる。
本明細書で使用される場合、用語“傾斜チャネル重力細胞セパレータ”は、下方および上方領域が開いているチャネルを含み、重力の方向に反して傾斜される、すなわち動作中に傾けられる、例えばバイオリアクタ混合物からの細胞の保持のためのデバイスを指す。
典型的には、チャネルの下端では、チャネルは、収集領域を含む少なくとも1つの受容チャンバへとつながり、チャネルの上端では、細胞を失ったリアクタ混合物(プロセス流体、例えば、収穫物)が、傾斜チャネル重力細胞セパレータから取り出される。
こうして、細胞および細胞培養溶液は、傾斜チャネル重力細胞セパレータのチャネル内で分離される。これは、例えば、細胞を失ったリアクタ混合物(プロセス流体、例えば、収穫物)、すなわち浄化されたリアクタ混合物がチャネルの上端から除去される場合に起こる。この除去の結果として、分離されるべき細胞を含むリアクタ混合物、例えば、バイオリアクタからの細胞培養溶液は、チャネルの下端において、チャネル内へと吸い込まれる。細胞は、チャネル内に沈殿し、下方チャネル端へと流れ方向に逆らってチャネルの底面上を逆に滑る。こうして、細胞は、傾斜チャネル内に沈殿し、チャネルの外へ流入リアクタ混合物に対して向流で滑り、少なくとも1つの受容チャンバの収集領域内で収集される。
本明細書で使用される場合、用語“プレチャンバ”は、重力および分離されるべき細胞をより多く含む流入リアクタ混合物に起因してチャネルを滑り落ちる分離した細胞の逆混合を最小限にし、同時に、チャネル内へのリアクタ混合物の流れのより均一および理想的には均等な分配を可能にするデバイスを指す。プレチャンバは、3次元(3D)空間を包囲し、すなわち、それは、例えば、入ってくる流体流の既定の容量を保持することができる。
いくつかの実施形態において、入ってくる流体流は、リアクタ混合物である。
本明細書で使用される場合、用語“リアクタ混合物”は、細胞を含むプロセス流体を指し、該細胞は、沈降され、それにより細胞が供給される流体から分離されるべき細胞である。
本明細書で使用される場合、用語“アパーチャ”は、プレチャンバの一部分を指し、ここを通って、入ってくる流体流、すなわちリアクタ混合物が傾斜チャネル重力細胞セパレータのチャネルに入る。故に、アパーチャは、入ってくるリアクタ混合物の多数のチャネル内への均等な分配を促進する。
いくつかの実施形態において、プレチャンバは、挿入体および傾斜チャネル重力細胞セパレータの少なくとも1つの壁によって形成される。これらの実施形態のいくつかにおいて、少なくとも1つの開口が、プレチャンバの下端において少なくとも1つのアパーチャの反対側に提供される。
本明細書で使用される場合、用語“挿入体”は、傾斜チャネル重力細胞セパレータ内へ、例えば、傾斜チャネル重力細胞セパレータの少なくとも1つの受容チャンバ内へ導入され得るデバイスを指す。
少なくとも1つのアパーチャの反対側の少なくとも1つの開口は、典型的には、傾斜チャネル重力細胞セパレータの少なくとも1つの受容チャンバの収集領域へつながる。それは、細胞富化された、入ってくる流体流の部分の受容チャンバへの移送を可能にし、プレチャンバ内の細胞への酸素の不十分な供給を伴う、停滞した、動きのない区域の形成を防ぐ。酸素の不十分な供給を伴う、停滞した、動きのない区域は、細胞死、および最終的には、望ましくない不純物、例えば、宿主細胞タンパク質(HCP)の解放を引き起こし得る。
理論的には、プレチャンバ内の細胞沈殿を防ぐフロー状態を検討するとき、少なくとも1つのアパーチャの反対側の少なくとも1つの開口なしにプレチャンバを動作させることは可能である。しかしながら、リアクタ混合物の正確な組成およびフロー状態は動作中に変動し得るため、本明細書に説明されるプレチャンバは、好ましくは、少なくとも1つのアパーチャの反対側の少なくとも1つの開口を含む。
加えて、少なくとも1つのアパーチャの反対側のプレチャンバの少なくとも1つの開口は、より大きいおよびより小さい細胞集合体が受容チャンバに直接入ることを可能にする。
上で述べたように、いくつかの実施形態において、挿入体は、傾斜チャネル重力細胞セパレータの受容チャンバ内に位置付けられ、故に、プレチャンバは、受容チャンバの少なくとも1つの壁および挿入体によって形成される。これらの実施形態のいくつかの場合において、入ってくる流体流の流れ分配のための少なくとも1つの取入口は、挿入体が受容チャンバ内に導入されてプレチャンバを形成する前に既に存在していた受容チャンバの取入口である。
いくつかの実施形態において、挿入体は、それを受容チャンバ内に押し込むことにより、それを誘導することにより、すなわち、挿入体が溝内に導かれる、またはねじ込まれる際に、空間的に固定される。これらの実施形態は、例えば清掃目的のため、受容チャンバからの挿入体の除去を可能にする。
いくつかの実施形態において、挿入体は、反回転デバイス、例えば、図9〜図11に描写されるものを使用して、空間的に固定される。図11に概略的に例証される実施形態の場合、挿入体の各アパーチャは、多数のチャネルの下方部分に水平に平行である縦長の開口である。故に、この例における挿入体のアパーチャは傾斜チャネル重力細胞セパレータの多数のチャネルと一緒に、くし型構造を形成するが、これは、ちょうど1つのアパーチャが多数のチャネルの全チャネルに位置付けられるためである。
図9および図10に概略的に描写される実施形態の場合、反回転デバイスは、入ってくる流体流の流れ分配のための少なくとも1つの取入口内へ導入される円筒要素として設計される。いくつかの実施形態において、これらの円筒要素は、取入口内の最小限の壁接触を実現するために設計される(図9)。
いくつかの実施形態において、反回転デバイスは、流入リアクタ混合物を少なくとも1つのアパーチャへと上方に偏向させるために、傾斜表面を提供する(図10を参照)。プレチャンバの少なくとも1つのアパーチャの最小面積は、プレチャンバ内の過圧が受容チャンバ内の沈殿物とプレチャンバ内のリアクタ混合物との間の静水圧差を超えないように設計される。これは、少なくとも1つのアパーチャの反対側の少なくとも1つの開口を介した、受容チャンバの沈殿物内へのリアクタ混合物の望ましくない抜け道を防ぐ。湾入部の幅は、リアクタ混合物の処理中に少なくとも1つのアパーチャのゆっくりとした閉塞を防ぐために、粒子が捕捉されないように設計される。
いくつかの実施形態において、傾斜チャネル重力細胞セパレータは、オートクレーブ処理可能である。
いくつかの実施形態において、傾斜チャネル重力細胞セパレータのチャネルは、正方形断面を有する。しかしながら、円形、長方形、または楕円形など、他のチャネル形状が可能である。
いくつかの実施形態において、傾斜チャネル重力細胞セパレータは、以下によって特徴付けられる:
・1.5〜20m、好ましくは、2〜3、最も好ましくは、2.4mの理論的沈降器面積、および/または
・10〜4000L/h、好ましくは、100〜200L/h、最も好ましくは、160L/hのリアクタ混合物フロー(沈降器フィードフロー)、および/または
・10〜100、好ましくは、15〜25、最も好ましくは、25のプレート数、および/または
・0.3〜2m、好ましくは、0.5〜1.5m、最も好ましくは、1mのプレート長さ、および/または
・3〜10mm、好ましくは、4〜6mm、最も好ましくは、5mmのプレート距離。
いくつかの実施形態において、挿入体は、以下によって特徴付けられる:
・プレートの数+1に等しい湾入部数、および/または
・1〜6mm、好ましくは、2〜4mm、最も好ましくは、3mmの湾入部幅、および/または
・10〜200mm、好ましくは、25〜35mm、最も好ましくは、30mmの湾入部高さ。
代替的に、挿入体として設計されるプレチャンバが、溶接され得る、および/または、接着剤接合により固定され得る。
さらには、当業者にとっては、挿入体が、上述された手段の組み合わせを使用して傾斜チャネル重力細胞セパレータの受容チャンバ内に空間的に固定され得ること、または、受容チャンバが2つ以上の挿入体を含む場合には、異なる挿入体が異なる手段によって固定され得ることは明白である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのプレチャンバは、1つのアパーチャのみを含む。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのプレチャンバは、いくつかのアパーチャを含む。少なくとも1つのプレチャンバがいくつかのアパーチャを含むこれらの実施形態のいくつかにおいて、これらのアパーチャは、すべて同じ寸法のものである。少なくとも1つのプレチャンバがいくつかのアパーチャを含む代替の実施形態において、所与のプレチャンバの少なくとも2つのアパーチャは、寸法が異なる。これらの寸法における差は、入ってくる反応混合物の流速における差に反映し得、例えば、高い流速が予期されるチャネルは、入ってくる反応混合物のより多くをより大きいアパーチャを有する他のチャネルへ向け直すためにより小さいアパーチャを有する。
いくつかのアパーチャの存在は、より効率的な水平分配をもたらす。故に、入ってくる流体流の流速の低減に加えて、本明細書に説明される1つまたは複数の挿入体は、入ってくる流体流を、アパーチャが存在するのと同じ数だけの部分流体流へと分けることを果たす。言い換えると、本明細書に説明されるように1つまたは複数の挿入体を用いることにより、減速された部分流体流の異なるチャネル内への分配は、集中的かつ既定の様式で起こり、結果として、個々のチャネルに課される細胞負荷がより均等に分配され、故に、個々のチャネルの過負荷ならびにチャネル内の細胞の逆混合に起因するチャネルの上部における細胞損失が最小限にされることから、傾斜チャネル重力細胞セパレータのより高い全体効率をもたらす。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのプレチャンバは、傾斜チャネル重力細胞セパレータ内に存在するチャネルと同じ数だけアパーチャを含む。
上述されるプレチャンバのいくつかの実施形態において、上記少なくとも1つのアパーチャの各々は、開いている少なくとも1つの湾入部、および閉じている少なくとも1つの隆起部からなる。
上記少なくとも1つのアパーチャの各々について上述されるプレチャンバのいくつかの実施形態において、少なくとも1つの湾入部は、正方形断面、または中央から傾斜チャネルの両方の壁に向かって増加した湾入部高さを用いる受容チャンバに対して凹面の断面であり、この増加は、プレチャンバ内の圧力またはフロープロファイルによって規定される。
本明細書で使用される場合、用語“湾入部”は、開いているアパーチャの部分を指す。言い換えると、リアクタ混合物は、少なくとも1つのアパーチャの少なくとも1つの湾入部を介して、傾斜チャネル重力細胞セパレータのチャネルに入る。
本明細書で使用される場合、用語“隆起部”は、閉じているアパーチャの部分を指し、故に、重力および分離されるべき細胞をより多く含む流入リアクタ混合物に起因してチャネルを滑り落ちる分離した細胞の逆混合を最小限にする。
したがって、リアクタ混合物は、リアクタ混合物を均等に分配するプレチャンバのアパーチャを介して、傾斜チャネル重力細胞セパレータに入り、その間上記アパーチャの湾入部および隆起部の組み合わせが、分離した細胞との流入リアクタ混合物の逆混合を最小限にする(図3を参照)。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのアパーチャの各々は、開いているちょうど1つの湾入部、および閉じているちょうど1つの隆起部からなる。
上述されるプレチャンバのいくつかの実施形態において、上記プレチャンバは、傾斜チャネル重力細胞セパレータの外側に位置付けられ、上記プレチャンバは、単独で、または傾斜チャネル重力細胞セパレータの少なくとも1つの壁と組み合わせて、少なくとも1つのアパーチャを形成する。
傾斜チャネル重力細胞セパレータの外側に位置付けられるプレチャンバのいくつかの実施形態において、プレチャンバは、少なくとも1つの開口をさらに含み、少なくとも1つの開口が、プレチャンバを傾斜チャネル重力細胞セパレータの受容チャンバと接続する。
いくつかの実施形態において、挿入体および/またはプレチャンバは、図9および図10に概略的に例証されるくぼみ(14)およびスプーン(15)など、入ってくるリアクタ混合物を誘導するための追加の手段を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に説明されるプレチャンバは、使い捨て材料で作製される。
別の態様において、本明細書に説明されるものは、リアクタ混合物からの細胞を保持するための多数のチャネルを有する傾斜チャネル重力細胞セパレータであって、
・重力を使用して細胞を収集するための少なくとも1つの収集領域を含む少なくとも1つの受容チャンバを含み、
・受容チャンバは、保持された細胞が傾斜チャネル重力細胞セパレータを出ることを可能にする出口を底に有し、受容チャンバは、下端および上端が開いている多数のチャネルと流体連通しており、
・傾斜チャネル重力細胞セパレータは、上述されるような少なくとも1つのプレチャンバをさらに含み、少なくとも1つのプレチャンバの少なくとも1つのアパーチャは、傾斜チャネル重力細胞セパレータのチャネルと直接流体連通している、傾斜チャネル重力細胞セパレータに関する。
例示的な動作モード中、分離されるべき細胞を含むリアクタ混合物は、傾斜チャネル重力細胞セパレータのプレチャンバに到達し、プレチャンバの取入口を介してプレチャンバに入る。プレチャンバ内で、リアクタ混合物は、プレチャンバのアパーチャを介して、傾斜チャネル重力細胞セパレータの多数のチャネル内へと上方に分配される。リアクタ混合物は、開いている湾入部におけるアパーチャだけを通過することができる。この上方への分配は、チャネルの上端における傾斜チャネル重力細胞セパレータからのリアクタ混合物の除去の結果である。重力およびリアクタ混合物の流速などの因子の相互作用ならびにリアクタ混合物の細胞密度などに起因して、細胞は、傾斜チャネル内のリアクタ混合物のより軽い内容物から分離される。低い粒子密度および低い沈殿速度を有するより軽い内容物は、ウォッシュアウトされる。浄化されたリアクタ混合物(プロセス流体、例えば、収穫物)は、チャネルの上端においてチャネルから出るが、細胞は、重力によって、チャネル底面上でチャネルを滑り落ちるようにされ、受容チャンバの収集領域に向かって、チャネルの下端においてチャネルを出る。プレチャンバのアパーチャの隆起部、および細胞がチャネルの底面上を逆に滑ることに起因して、分離した細胞は、入ってくるリアクタ混合物と混合しない―すなわち、リアクタ混合物は、細胞が滑り落ちる壁と反対側のチャネル壁において個々のチャネルに入り、閉じた隆起部が、いかなる逆混合も最小限にする。代わりに、チャネル内でリアクタ混合物から分離された細胞が、受容チャンバの収集領域に入る。細胞は、例えば受容チャンバの底に位置する出口を介して、受容チャンバから出て、例えば、バイオリアクタへと戻されるか、または廃棄される。
本明細書に説明される傾斜チャネル重力細胞セパレータのいくつかの実施形態において、傾斜チャネル重力細胞セパレータは、2つのプレチャンバを有する1つの受容チャンバを含み、各プレチャンバは、1つの取入口を含み、上記プレチャンバは、挿入体および傾斜チャネル重力細胞セパレータの少なくとも1つの壁によって形成され、少なくとも1つの開口が、各プレチャンバの少なくとも1つのアパーチャの反対側に存在する。
好ましくは、リアクタ混合物の流れ分配のための2つの取入口は、互いに正反対のところに位置する。
別の態様において、本明細書に説明されるものは、細胞分離のための、上述されるようなプレチャンバまたは上述されるような傾斜チャネル重力細胞セパレータの使用に関する。
さらに別の態様において、本明細書に説明されるものは、リアクタ混合物からの細胞を分離し、細胞を保持する方法であって、
−分離されるべき細胞を含むリアクタ混合物を、少なくとも1つの取入口を介して、少なくとも1つのプレチャンバを含む上述されるような傾斜チャネル重力細胞セパレータに提供するステップと、
−少なくとも1つのプレチャンバの少なくとも1つのアパーチャを介した、傾斜チャネル重力細胞セパレータのチャネル内へのリアクタ混合物の流れ分配のステップと、
−傾斜チャネル重力細胞セパレータのチャネル内での、リアクタ混合物からの細胞の分離のステップであって、浄化されたリアクタ混合物は、チャネルの上端においてチャネルを出て、分離した細胞は、チャネル壁を滑り落ちる、ステップと、
−傾斜チャネル重力細胞セパレータの受容チャンバ内での分離した細胞の収集のステップと、を含む方法に関する。
さらには、本明細書に説明されるものは、上述されるものに従うプレチャンバを生成するための挿入体であって、上記挿入体は、挿入体が傾斜チャネル重力細胞セパレータ内に位置付けられる場合、多数のチャネルへ向かう少なくとも1つのアパーチャの形成、ならびに少なくとも1つのアパーチャの反対側の少なくとも1つの開口の形成、を可能にする本体部を有する、挿入体に関する。
プレチャンバを生成するためのそのような挿入体の例は、バッフルプレートである。
(実施例)
この実施例では、傾斜チャネル重力細胞セパレータは、オートクレーブ処理可能であり、2.4mの沈降器面積を有する。そのチャネルは、正方形断面を有する。さらには、傾斜チャネル重力細胞セパレータは、160L/hのリアクタ混合物フロー(沈降器フィードフロー)、1mの長さを有する25個のプレート、および5mmのプレート間隔を有する。この例示的な傾斜チャネル重力細胞セパレータは、2つの挿入体を有し、各々が26個の湾入部を有し、湾入部の各々は、幅3mmおよび高さ30mmである。
1 プレチャンバ
2 取入口
3 挿入体
4 受容チャンバ
5 多数のチャネル
6 アパーチャ
7 湾入部
8 隆起部
9 収集領域
10 開口
11 傾斜チャネル重力細胞セパレータ
12 リアクタ混合物フロー
13 チャネル壁を滑り落ちる分離した細胞
14 くぼみ
15 反回転デバイス
16 スプーン
図1(左:正面図、右:90°回転した側面図)は、細胞保持のための多数のチャネルを有する傾斜チャネル重力細胞セパレータ内のリアクタ混合物の典型的な流れ分配のシミュレーションの概略図である。リアクタ混合物が、多数のチャネルを有する傾斜チャネル重力細胞セパレータの受容チャンバの対向する両方の取入口に均一に分配されて到達する場合、停滞した流れに起因する、通常は増加した速度パターンが、受容チャンバの中央に観察され、これが最終的に、取入口に最も近いチャネル部分と比較してチャネルの中央部分により高い細胞負荷を結果としてもたらすということが明白に分かる。これは、チャネルの中央領域を介した細胞破過に起因して、チャネルの上端における細胞のウォッシュアウトの増加をもたらし得る。ウォッシュアウトされるこれらの細胞は、失われ、故に、システムの全体効率を減少させる。
図2は、細胞を保持するための多数のチャネル(5)を有する傾斜チャネル重力細胞セパレータ(11)の部分の概略図である。受容チャンバ(4)の部分および多数のチャネル(5)の下方部分が示される。ここでは、傾斜チャネル重力細胞セパレータ(11)は、本明細書に説明されるような2つのプレチャンバ(1)を含む。この例では、プレチャンバ(1)は、挿入体(3)および傾斜チャネル重力細胞セパレータ(11)の少なくとも1つの壁によって形成され、少なくとも1つの開口(10)が、少なくとも1つのアパーチャ(6)の反対側に存在する。プレチャンバ(1)は、2つの対向する取入口(2)のリアクタ混合物フロー(12)を受容チャンバ(4)内へ受容するように位置付けられる。したがって、2つの挿入体(3)が、挿入体の各々と傾斜チャネル重力細胞セパレータ(11)の受容チャンバ(4)の少なくとも1つの壁との間の受容チャンバ(4)内に位置付けられるとき、開口(10)が形成される。傾斜チャネル重力細胞セパレータ(11)の受容チャンバ(4)の壁により形成される上記開口(10)の反対側には、少なくとも1つの―ここではいくつかの―アパーチャ(6)が位置付けられ、上記アパーチャ(6)の各々は、開いている少なくとも1つの湾入部(7)、および閉じている少なくとも1つの隆起部(8)からなる。
言い換えると、3D視点では、図2cは、2つの対向する取入口(2)のうちの一方を介して傾斜チャネル重力細胞セパレータ(11)の受容チャンバに入るリアクタ混合物(12)が、どのようにして、2つのプレチャンバのうちの一方(1)によって、傾斜チャネル重力細胞セパレータ(11)の多数のチャネル(5)内へ分配されるかを示す。さらには、挿入体(3)は、完全なチャネル幅と比較して狭い。したがって、分離した細胞が重力の方向に沿って受容チャンバ(4)に垂直に入るための空間は、プレチャンバによって低減されない。
図2bは、受容チャンバ(4)の壁の両側にフィード取入口(2)を有するプレチャンバ(1)の側面図を示す。
図2aは、反時計回りに90°回転された図2bのプレチャンバ(1)の正面図を示し、すなわち、見えたプレチャンバ挿入体は、取入口(2)の側から描写される。
図3は、図2aのより大きい概略図を表す。流れ分配のための取入口(2)と、受容チャンバ(4)と、多数のチャネル(5)と、受容チャンバ(4)の収集領域(9)と、湾入部(7)および隆起部(8)を有するアパーチャ(6)を含む挿入体(3)ならびに少なくとも1つのアパーチャ(6)の反対側の開口(10)によって形成されるプレチャンバ(1)とを含む、本明細書に説明されるような傾斜チャネル重力細胞セパレータ(11)の部分が描写される。
例示的な動作モード中、分離されるべき細胞を含むリアクタ混合物(12)は、流れ分配のための取入口(2)を介してプレチャンバ(1)に到達する。リアクタ混合物(12)の主要部分は、この場合は挿入体(3)および受容チャンバ(4)の壁によって形成されるプレチャンバ(1)のアパーチャ(6)を介して、傾斜チャネル重力細胞セパレータの多数のチャネル(5)内へと上方へ分配される。リアクタ混合物は、開いている湾入部(7)におけるアパーチャ(6)だけを通過することができ、隆起部(8)を介しては通過しない。上方への分配は、チャネルの上端における傾斜チャネル重力細胞セパレータ(11)からのリアクタ混合物(12)の除去の結果である(示されない)。プレチャンバ(1)は、少なくとも1つのアパーチャ(6)と反対側の開口(10)を有し、これは、ここでは傾斜チャネル重力細胞セパレータ(11)の受容チャンバ(4)の少なくとも1つの壁と挿入体(3)との間に形成される。
重力およびリアクタ混合物(12)の流速などの因子の相互作用ならびにリアクタ混合物(12)の細胞密度などに応じて、細胞は、傾斜チャネル(5)内の発酵媒体、死細胞、および細胞残屑などのリアクタ混合物のより軽い内容物から分離される。浄化されたリアクタ混合物は、チャネルの上端においてチャネルから出るが(示されない)、細胞は、重力によって、チャネル(13)を滑り落ちるようにされ、受容チャンバ(4)の収集領域(9)に向かって、チャネルの下端においてチャネル(5)を出る。挿入体(3)のアパーチャ(6)の隆起部(8)、および細胞がチャネル(5の底面上を逆に滑ることに起因して、分離した細胞は、入ってくるリアクタ混合物と混合しないはずである―すなわち、リアクタ混合物(12)は、閉じた隆起部(8)が、分離した細胞(13)の区域への入口を邪魔し、故にいかなる逆混合も最小限にしている状態で、細胞が滑り落ちる壁(13)と反対側のチャネル壁において個々のチャネルに入る。代わりに、複数のチャネル(5)内でリアクタ混合物(12)から分離された細胞(13)が、受容チャンバ(4)の収集領域(9)に入る。細胞は、例えば受容チャンバ(4)の底に位置する出口を介して、受容チャンバから出て、例えば、バイオリアクタへと戻されるか、または廃棄される。
図4は、図3に示されるような傾斜チャネル重力細胞セパレータの同じ部分を、異なる視点から描写する。この視点においては、プレチャンバ(1)に起因して、分離した細胞(13)は主として、隆起部(8)の後ろの領域をわずかに下り、故に、両方の流れ(12)および(13)の逆混合を最小限にしている状況下で湾入部(7)により流入している反応混合物(12)と相互作用しないということが分かる。
図5は、全体としてパイロット規模の傾斜チャネル重力細胞セパレータの内側の細胞密度Xの空間分布を例証する。パイロット規模の傾斜チャネル重力細胞セパレータのチャネル部分におけるバイオマス滞留物は、いかなるプレチャンバもなしでは、より高いということが明白に分かる。いかなるプレチャンバもない場合、バイオマス滞留物は、451億個の細胞である(a)。パイロット規模の重力細胞セパレータの内側にプレチャンバがある場合、バイオマス滞留物は、375億個の細胞である(b)。この場合、より少ない細胞が、非理想的な環境に曝露され、このことは、望ましく、プレチャンバを使用する利点を明白に示す。
図6は、チャネル部分(5)の上端および収穫物出口における細胞密度Xの空間分布を示す。(a)プレチャンバなしの場合、収穫物出口において、より高い収穫物細胞密度X(0.375*10/ml)が存在し、すなわち、より多くの細胞が、(b)(0.27*10/ml)と比較して失われる。収穫物出口の下流に位置付けられるフィルタは、この場合、より早くに閉塞されるため、これは、望ましくなく、プレチャンバ(1)を使用する利点をここでも示す。
図7は、プレチャンバあり(丸)およびプレチャンバなし(三角)のケースについて、チャネル部分の内側の流量不均等分布を例証する。不均等分布がない場合、収穫物流量に等しい流量が、チャネルにわたって均等に分布され、収穫物流量の8分の1である(水平線を参照)。プレチャンバなしのケースは、水平線から逸脱し、中央プレートを介した増加したスループットを示す。プレチャンバありのケースは、水平線とほぼ一致する。
図8は、プレチャンバありおよびプレチャンバなしのケースについて、チャネル部分の内側のバイオマス(または細胞)滞留物不均等分布を例証する。不均等分布がない場合、バイオマス(または細胞)滞留物は、チャネルにわたって均等に分布され、チャネル部分における滞留物全体の8分の1である(水平線を参照)。ここでも、プレチャンバなしのケースは、水平線から逸脱するが、流量不均等分布のケースほどではない。プレチャンバありのケースは、水平線とほぼ一致する。
図9a〜dは、挿入体を有する実施形態において、上記挿入体がどのようにして少なくとも1つの受容チャンバ(4)内に空間的に固定されるかの例を例証する。この場合、2つの挿入体(3)の各々は、2つの取入口(2)の各々の中に位置付けられる1つの反回転デバイスと空間的に固定される。加えて、図9はまた、リアクタ混合物フロー(12)の誘導のためのくぼみ(14)を含む挿入体(3)の例を概略的に描写する。図9dに例証されるように、くぼみ(14)の存在は、入ってくるリアクタ混合物フロー(12)を後方および上方に分配して、開口(10)へ向かう、入ってくるリアクタ混合物(12)の偏向を最小限にする。
図10aおよびbは、挿入体を有する実施形態の別の例を例証し、上記挿入体は、少なくとも1つの受容チャンバ(4)内に空間的に固定される。この場合、反回転デバイス(15)は、“スプーン”(16)として形成される。追加の反回転デバイス(15)と組み合わせたこのスプーン(16)は、挿入体(3)を受容チャンバ(4)の取入口開口(2)内に空間的に固定する。加えて、図10bに例証されるように、スプーン(16)の存在は、入ってくるリアクタ混合物フロー(12)を上方に分配して、開口(10)へ向かう、入ってくるリアクタ混合物(12)の偏向を最小限にする。
図11aおよびbは、挿入体を有する実施形態の別の例を例証し、上記挿入体は、少なくとも1つの受容チャンバ(4)内に空間的に固定される。この例では、挿入体(3)は、反回転デバイスと固定され、この反回転デバイスは、ここでは、いくつかのねじ、例えば、ねじ(17)で固定され、衛生的に設計されたOリングガスケット、対、傾斜チャネル重力沈降器(11)のフランジによって密閉される中間フランジである。さらには、この例における挿入体(3)のアパーチャ(6)は、湾入部(7)および隆起部(8)を含み、多数のチャネル(5)と一緒に、くし型構造を形成するが、これは、ちょうど1つのアパーチャが多数のチャネル(5)の全チャネルに位置付けられるためである。このくし型構造は、入ってくるリアクタ混合物が、開いている湾入部(7)におけるアパーチャ(6)だけを通過することができ、隆起部(8)を介しては通過しないという効果を有する。上述されるように、リアクタ混合物は、細胞が滑り落ちる壁と反対側のチャネル壁において、個々のチャネルに入り、閉じた隆起部(8)がいかなる逆混合も最小限にする。
図12cは、本明細書に説明されるような2つのプレチャンバ(1)を含む傾斜チャネル重力細胞セパレータの概略3D図である。この例では、プレチャンバ(1)は、挿入体(3)、および傾斜チャネル重力細胞セパレータ(10)の少なくとも1つの壁によって形成される。しかしながら、この例は、少なくとも1つのアパーチャ(6)の反対側に開口が存在しないため、図2に描写される例示的な傾斜チャネル重力細胞セパレータとは異なる。これらの実施形態において、分離全体を通した流量は、プレチャンバ内でリアクタ混合物(12)の細胞の沈殿を防ぐのに十分に高く、リアクタ混合物(12)を、挿入体(3)の少なくともアパーチャ(6)を介して傾斜チャネル重力細胞セパレータ(11)の受容チャンバに完全に移送することを可能にする。
図12bは、受容チャンバ(4)の両側に取入口ポート(2)を有するプレチャンバ(1)の側面図を示す。
図12aは、反時計回りに90°回転された図12bのプレチャンバ(1)の正面図を示し、すなわち、見えたプレチャンバ挿入体は、取入口(2)の側から描写される。
図13a〜cは、本明細書に説明されるような2つのプレチャンバ(1)を含む傾斜チャネル重力細胞セパレータの概略3D図である。この例では、プレチャンバ(1)は、挿入体(3)各々、および傾斜チャネル重力細胞セパレータ(10)の少なくとも1つの壁によって形成される。この例における2つの挿入体(3)の各々は、挿入体(3)が受容チャンバの壁に接触しないことを確実にする垂直グローブ(vertical groves)(示されない)を介して、上から傾斜チャネル重力細胞セパレータ(10)の受容チャンバ(4)内へ止まるまで挿入される。この例では、上記受容チャンバの壁は電解研磨された鋼からできているため、挿入体が壁に触れないことは、引っ掻きが回避されるために、有利である。

Claims (9)

  1. リアクタ混合物からの細胞を保持するための多数のチャネルを有する傾斜チャネル重力細胞セパレータのためのプレチャンバであって、前記プレチャンバは、入ってくる流体流の流れ分配のための少なくとも1つの取入口、および多数のチャネルへ向かう少なくとも1つのアパーチャを含み、前記プレチャンバは3次元空間を包囲する、プレチャンバ。
  2. 前記プレチャンバは、挿入体および前記傾斜チャネル重力細胞セパレータの少なくとも1つの壁によって形成され、少なくとも1つの開口が、前記少なくとも1つのアパーチャの反対側に存在する、請求項1に記載のプレチャンバ。
  3. 前記少なくとも1つのアパーチャの各々は、開いている少なくとも1つの湾入部、および閉じている少なくとも1つの隆起部からなる、請求項1または2に記載のプレチャンバ。
  4. 前記プレチャンバは、前記傾斜チャネル重力細胞セパレータの外側に位置付けられ、前記プレチャンバは、単独で、または前記傾斜チャネル重力細胞セパレータの前記少なくとも1つの壁と組み合わせて、前記少なくとも1つのアパーチャを形成する、請求項1に記載のプレチャンバ。
  5. リアクタ混合物からの細胞を保持するための多数のチャネルを有する傾斜チャネル重力細胞セパレータであって、
    重力を使用して前記細胞を収集するための少なくとも1つの収集領域を含む少なくとも1つの受容チャンバを含み、
    前記受容チャンバは、前記保持された細胞が前記傾斜チャネル重力細胞セパレータを出ることを可能にする出口を底に有し、前記受容チャンバは、下端および上端が開いている前記多数のチャネルと流体連通しており、
    前記傾斜チャネル重力細胞セパレータは、請求項1から4に記載の少なくとも1つのプレチャンバをさらに含み、前記少なくとも1つのプレチャンバの前記少なくとも1つのアパーチャは、前記傾斜チャネル重力細胞セパレータの前記チャネルと直接流体連通している、傾斜チャネル重力細胞セパレータ。
  6. 前記傾斜チャネル重力細胞セパレータは、2つのプレチャンバを有する1つの受容チャンバを含み、各プレチャンバは、1つの取入口を含み、前記プレチャンバは、挿入体および前記傾斜チャネル重力細胞セパレータの少なくとも1つの壁によって形成され、少なくとも1つの開口が、各プレチャンバの前記少なくとも1つのアパーチャの反対側に存在する、請求項5に記載の傾斜チャネル重力細胞セパレータ。
  7. 細胞分離のための、請求項1から4に記載のプレチャンバまたは請求項5または6に記載の傾斜チャネル重力細胞セパレータの使用。
  8. リアクタ混合物からの細胞を分離し、前記細胞を保持する方法であって、
    分離されるべき細胞を含むリアクタ混合物を、少なくとも1つの取入口を介して、少なくとも1つのプレチャンバを含む請求項5または6に記載の傾斜チャネル重力細胞セパレータに提供するステップと、
    前記少なくとも1つのプレチャンバの前記少なくとも1つのアパーチャを介した、前記傾斜チャネル重力細胞セパレータの前記チャネル内への前記リアクタ混合物の流れ分配のステップと、
    前記傾斜チャネル重力細胞セパレータの前記チャネル内での、前記リアクタ混合物からの前記細胞の分離のステップであって、浄化された前記リアクタ混合物は、前記チャネルの上端において前記チャネルを出て、分離された前記細胞は、前記チャネル壁を滑り落ちる、ステップと、
    前記傾斜チャネル重力細胞セパレータの前記受容チャンバ内での前記分離された細胞の収集のステップと、を含む方法。
  9. 請求項2に記載のプレチャンバを生成するための挿入体であって、前記挿入体は、前記挿入体が傾斜チャネル重力細胞セパレータ内に位置付けられるとき、多数のチャネルへ向かう少なくとも1つのアパーチャの形成、ならびに前記少なくとも1つのアパーチャの反対側の少なくとも1つの開口の形成、を可能にする本体部を有する、挿入体。
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