本発明は多様な変更を加えることができ、多様な実施例を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示して説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
第2、第1等のように序数を含む用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されはしない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく第2構成要素は第1構成要素と命名され得、同様に第1構成要素も第2構成要素と命名され得る。および/またはという用語は複数の関連した記載された項目の組み合わせまたは複数の関連した記載された項目のうちいずれかの項目を含む。
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されていてもよく、または接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいと理解されるべきである。その反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか「直接接続されて」いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
本出願で使った用語は単に特定の実施例を説明するために使われたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」または「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
異なって定義されない限り、技術的または科学的な用語を含んでここで使われるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有している。一般的に使われる辞書に定義されているような用語は関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
以下、添付された図面を参照して実施例を詳細に説明するものの、図面符号にかかわらず同一または対応する構成要素は同じ参照番号を付し、これに対する重複する説明は省略する。
以下、本発明の第1実施例に係る熱変換装置を説明する。
図1は本発明の第1実施例に係る熱変換装置の斜視図であり、図2は本発明の第1実施例に係る熱変換装置に含まれた本体部の斜視図であり、図3は本発明の第1実施例に係る熱変換装置に含まれた本体部の分解斜視図である。図4(a)は本発明の第1実施例に係る熱変換装置に含まれた本体部の一例であり、図4(b)は本発明の第1実施例に係る熱変換装置に含まれた本体部の他の例である。図5(a)は本発明の第1実施例に係る熱変換装置の本体部に含まれた熱電モジュールの断面図であり、図5(b)は本発明の第1実施例に係る熱変換装置の本体部に含まれた熱電モジュールの分解断面図であり、図5(c)は本発明の第1実施例に係る熱変換装置の本体部に含まれた熱電モジュールが配置される冷却水通過配管の上面図である。図6は本発明の第1実施例に係る熱変換装置の熱電モジュールに含まれた熱電素子の断面図であり、図7は本発明の第1実施例に係る熱変換装置の熱電モジュールに含まれた熱電素子の斜視図である。
図1〜図4を参照すると、本発明の第1実施例に係る熱変換装置10は本体部1000、空気流入管2000および空気排出管3000を含む。
空気排出管3000から排出される空気の温度は空気流入管2000に流入する空気の温度より低い。例えば、空気流入管2000に流入する空気は自動車、船舶などのエンジンから発生する廃熱であり得るが、これに制限されるものではない。例えば、空気流入管2000に流入する空気の温度は100℃以上、好ましくは200℃以上、さらに好ましくは220℃〜250℃であり得るが、これに制限されるものではない。
空気は空気流入管2000に流入して本体部1000を通過した後、空気排出管3000から排出される方向に移動する。空気流入管2000および空気排出管3000の断面形状と本体部1000の断面形状が異なる場合、熱変換装置10は空気流入管2000と本体部1000を連結する第1連結管2100および本体部1000と空気排出管3000を連結する第2連結管3100をさらに含んでもよい。例えば、一般的な空気流入管2000および空気排出管3000は円筒状であり得る。これに反し、熱電性能を高めるために、本体部1000に含まれる熱電モジュール100は平面上に配置されなければならない場合がある。これに伴い、一末端は円筒状であって、他末端は四角筒状である第1連結管2100と第2連結管3100を媒介として空気流入管2000および本体部1000の一末端が連結され、空気排出管3000および本体部1000の他末端が連結され得る。
この時、空気流入管2000と第1連結管2100、第1連結管2100と本体部1000、本体部1000と第2連結管3100、第2連結管3100と空気排出管3000等は締結部材によって連結され得る。
本発明の第1実施例に係る熱変換装置10は、本体部1000を通じて熱電モジュール100を挟んで流れる空気および冷却水間の温度差、すなわち熱電モジュール100の吸熱面および発熱面間の温度差を利用して電力を生産することができる。
このために、本体部1000は複数の単位モジュール1100、1200、1400および空気通過配管1300を含む。以下では、説明の便宜のために、図4(a)のように、複数の単位モジュールは第1単位モジュール1100および第2単位モジュール1200の実施例を中心に説明しているが、これに制限されるものではなく、複数の単位モジュールは2以上の単位モジュールを含むことができる。例えば、図4(b)のように第1単位モジュール1100および第2単位モジュール1200の間には追加の単位モジュール、例えば第3単位モジュール1400がさらに配置されてもよい。追加の単位モジュールの個数は設置される空間および要求される発電量により変わり得る。
第2単位モジュール1200は第1単位モジュール1100の側面に配置され、空気通過配管1300は第1単位モジュール1100および第2単位モジュール1200と所定の間隔で離隔するように第1単位モジュール1100および第2単位モジュール1200を一体に囲むことができる。
空気流入管2000は直接または第1連結管2100を通じて第1単位モジュール1100側で空気通過配管1300の一フランジ1302と連結され得、空気排出管3000は直接または第2連結管3100を通じて第2単位モジュール1200側で空気通過配管1300の他のフランジ1304と連結され得る。
ここで、第1単位モジュール1100と第2単位モジュール1200それぞれは第1熱電モジュール100、第2熱電モジュール200および冷却水通過配管300を含む。
この時、冷却水通過配管300は第1面302、第1面302に対向して配置された第2面304、第1面302と第2面304の間に配置された第3面306、および第1面302と第2面304の間に配置されて第3面306と対向して配置された第4面308を含むことができ、第1面302、第2面304、第3面306および第4面308によって形成された内部空間を通じて冷却水が通過することができる。例えば、冷却用流体は水であり得るが、これに制限されるものではなく、冷却性能がある多様な種類の流体であり得る。冷却水通過配管300に流入する冷却用流体の温度は100℃未満、好ましくは50℃未満、さらに好ましくは40℃未満であり得るが、これに制限されるものではない。冷却水通過配管300を通過した後排出される冷却用流体の温度は冷却水通過配管300に流入する冷却用流体の温度より高くてもよい。
そして、第1熱電モジュール100は冷却水通過配管300の一つの外部表面、例えば第1面302の外部表面に配置され、第2熱電モジュール200は冷却水通過配管300の他の外部表面、例えば第2面304の外部表面に配置され得る。
このように、本発明の一実施例によると、本体部1000の中心に配置された冷却水通過配管300を通じて冷却水が流れ、冷却水通過配管300の外部表面に熱電モジュール100、200が配置され、熱電モジュール100、200と所定の間隔で離隔して熱電モジュール100、200を囲むように空気配管ダクト1300が配置される構造を有することができる。これに伴い、本発明の実施例に係る熱変換装置10は、冷却水通過配管300を通じて流れる冷却用流体および空気通過配管1300を通過する高温の気体間の温度差、すなわち熱電モジュール100、200の低温部および高温部間の温度差を利用して電力を生産することができる。特に、本発明の一実施例によると、熱電モジュール100、200、例えば熱電モジュール100、200のヒートシンクは空気配管ダクト1300を流れる高温の気体に直接露出され得るため、熱電モジュール100、200の低温部および高温部間の温度差が大きくなり、そのため発電効率を高めることができる。
この時、空気配管ダクト1300の内部表面には断熱層がさらに配置され得る。これに伴い、空気配管ダクト1300を通過する空気の温度が外部に流失しないことができ、熱電モジュール100、200の低温部および高温部間の温度差を最大化することができる。
この時、冷却水流入口310および冷却水排出口320は各冷却水通過配管300の第3面306に配置され得る。空気が空気流入管2000に流入して空気通過配管1300を通過した後に空気排出管3000から排出される方向に移動する時、冷却水は第2単位モジュール1200に含まれた冷却水通過配管300の冷却水流入口310に流入して第1単位モジュール1100に含まれた冷却水通過配管300の冷却水排出口320に排出される方向に移動することができる。空気の温度は空気流入管2000に近いほど高く空気排出口3000に近いほど低く、冷却水の温度は第2単位モジュール1200に近いほど低く第1単位モジュール1100に近いほど高いため、熱電モジュール100、200の高温部側と低温部側間の温度差、すなわちΔTを均一に維持することができ、これに伴い、本体部1000の全領域で均一な発電性能を得ることができる。
一方、本体部1000は断熱層1400およびシールド層1500をさらに含むことができる。
断熱層1400は冷却水通過配管300の外部表面のうち熱電モジュール100、200が配置される領域を除いて冷却水通過配管300の外部表面を囲むように配置され得る。特に、冷却水通過配管300の外部表面のうち熱電モジュール100、200が配置される第1面302および第2面304に配置される断熱層1402、1404によって熱電モジュール100、200の低温部側と高温部側間の断熱が維持され得るため、発電効率を高めることができる。
そして、シールド層1500は、第1単位モジュール1100に含まれる冷却水通過配管300の第3面306および第2単位モジュール1200に含まれる冷却水通過配管300の第3面306を一体にカバーする第1シールド層1502と、第1単位モジュール1100に含まれる冷却水通過配管300の第4面308および第2単位モジュール1200に含まれる冷却水通過配管300の第4面308を一体にカバーする第2シールド層1504と、を含むことができる。これによって、複数の単位モジュール1100、1200を並列に連結することが可能である。
シールド層1500は第1単位部材1100のうち空気流入管2000に向かう側面に配置された第3シールド層1506をさらに含んでもよい。この時、第3シールド層1506は空気通過配管1300の内部表面にスクリューを通じて締結されるものの、ヒートシンク190が配置される領域を除いた領域に配置され得る。これに伴い、空気流入管2000に流入した空気は第1熱電モジュール100側および第2熱電モジュール200側に均一に分散して空気通過配管1300を通過することができる。
図5〜図7を参照すると、第1熱電モジュール100および第2熱電モジュール200はスクリューSを利用して冷却水通過配管300と締結され得る。これに伴い、第1熱電モジュール100および第2熱電モジュール200は冷却水通過配管300の表面に安定的に結合することができる。または冷却水通過配管300はサーマルパッド(thermal pad)を通じて冷却水通過配管300の表面にそれぞれ接着されてもよい。
説明の便宜のために、第1熱電モジュール100を例にして説明するか、同じ内容は第2熱電モジュール200にも適用され得る。
第1熱電モジュール100は冷却水通過配管300の第1面302の外部表面に配置された熱電素子および熱電素子上に配置されたヒートシンク190を含む。この時、ヒートシンク190は空気通過配管1300の内部表面に向かって配置され、空気通過配管1300の内部表面と所定の間隔で離隔され得る。これに伴い、空気通過配管1300を通過する空気の温度がヒートシンク190を通じて熱電素子の高温部側に効率的に伝達され得る。そして、冷却水通過配管300の第1面302の外部表面と熱電素子の間にはアルミニウムプレート192がさらに配置されてもよい。アルミニウムプレート192は熱伝達効率が高いため、冷却水通過配管300を通過する冷却水の温度がアルミニウムプレート192を通じて熱電素子の低温部側に効率的に伝達され得る。
各熱電素子は第1基板110、第1基板110上に配置された複数の第1電極120、複数の第1電極120上に配置された複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140、複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140上に配置された複数の第2電極150、そして、複数の第2電極150上に配置された第2基板160を含む。
この時、第1電極120は第1基板110とP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140の下部底面の間に配置され、第2電極150は第2基板160とP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140の上部底面の間に配置され得る。これに伴い、複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140は第1電極120および第2電極150によって電気的に連結され得る。第1電極120と第2電極150の間に配置され、電気的に連結される一対のP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140は単位セルを形成することができる。
ここで、P型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140はビズマス(Bi)およびテルル(Ti)を主原料として含むビスマステルライド(Bi−Te)系熱電レッグであり得る。P型熱電レッグ130は全体重量100wt%に対してアンチモン(Sb)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、鉛(Pb)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、テルル(Te)、ビズマス(Bi)およびインジウムInのうち少なくとも一つを含むビスマステルライド(Bi−Te)系主原料物質99〜99.999wt%とBiまたはTeを含む混合物0.001〜1wt%を含む熱電レッグであり得る。例えば、主原料物質がBi−Se−Teであり、BiまたはTeを全体重量の0.001〜1wt%でさらに含むことができる。N型熱電レッグ140は全体重量100wt%に対してセレニウム(Se)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、鉛(Pb)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、テルル(Te)、ビズマス(Bi)およびインジウムInのうち少なくとも一つを含むビスマステルライド(Bi−Te)系主原料物質99〜99.999wt%とBiまたはTeを含む混合物0.001〜1wt%を含む熱電レッグであり得る。例えば、主原料物質がBi−Sb−Teであり、BiまたはTeを全体重量の0.001〜1wt%でさらに含むことができる。
P型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140はバルク型または積層型で形成され得る。一般的にバルク型P型熱電レッグ130またはバルク型N型熱電レッグ140は熱電素材を熱処理してインゴット(ingot)を製造し、インゴットを粉砕して篩分けをして熱電レッグ用粉末を獲得した後、これを焼結して焼結体をカッティングする過程を通じて得られ得る。積層型P型熱電レッグ130または積層型N型熱電レッグ140はシート状の基材上に熱電素材を含むペーストを塗布して単位部材を形成した後、単位部材を積層しカッティングする過程を通じて得られ得る。
この時、一対のP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140は同じ形状および体積を有するか、互いに異なる形状および体積を有し得る。例えば、P型熱電レッグ130とN型熱電レッグ140の電気伝導特性が異なるので、N型熱電レッグ140の高さまたは断面積をP型熱電レッグ130の高さまたは断面積と異なるように形成してもよい。
本発明の一実施例に係る熱電素子の性能は熱電性能指数で示すことができる。熱電性能指数(ZT)は数学式1のように示すことができる。
ここで、αはゼーベック係数[V/K]であり、σは電気伝導度[S/m]であり、α2σはパワー因子(Power Factor、[W/mK2])である。そして、Tは温度であり、kは熱伝導度[W/mK]である。kはa・cp・ρで示すことができ、aは熱拡散度[cm2/S]であり、cpは比熱[J/gK]であり、ρは密度[g/cm3]である。
熱電素子の熱電性能指数を得るために、zメーターを利用してZ値(V/K)を測定し、測定したZ値を利用して熱電性能指数(ZT)を計算することができる。
第1電極120および第2電極150間の温度差を加えると、ゼーベック効果によってP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140内の電荷が移動し、電気が発生することができる。
本発明の実施例によると、P型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140は図6(b)で図示する構造をゆうしてもよい。図6(b)を参照すると、熱電レッグ130、140は熱電素材層132、142、熱電素材層132、142の一面上に積層される第1メッキ層134、144、熱電素材層132、142の一面と対向して配置される他面に積層される第2メッキ層134、144、熱電素材層132、142と第1メッキ層134、144の間および熱電素材層132、142と第2メッキ層134、144の間にそれぞれ配置される第1接合層136、146および第2接合層136、146、そして、第1メッキ層134、144および第2メッキ層134、144上にそれぞれ積層される第1金属層138、148および第2金属層138、148を含む。
ここで、熱電素材層132、142は半導体材料であるビズマス(Bi)およびテルル(Te)を含むことができる。熱電素材層132、142は図6(a)で説明したP型熱電レッグ130またはN型熱電レッグ140と同じ素材または形状を有することができる。
そして、第1金属層138、148および第2金属層138、148は銅(Cu)、銅合金、アルミニウム(Al)およびアルミニウム合金から選択され得、0.1〜0.5mm、好ましくは0.2〜0.3mmの厚さを有することができる。第1金属層138、148および第2金属層138、148の熱膨張係数は熱電素材層132、142の熱膨張係数と類似するか、より大きいので、焼結時に第1金属層138、148および第2金属層138、148と熱電素材層132、142間の境界面で圧縮応力が加えられ、そのため亀裂または剥離を防止することができる。また、第1金属層138、148および第2金属層138、148と電極120、150間の結合力が高いため、熱電レッグ130、140は電極120、150と安定的に結合することができる。
次に、第1メッキ層134、144および第2メッキ層134、144はそれぞれNi、Sn、Ti、Fe、Sb、CrおよびMoのうち少なくとも一つを含むことができ、1〜20μm、好ましくは1〜10μmの厚さを有することができる。第1メッキ層134、144および第2メッキ層134、144は、熱電素材層132、142内の半導体材料であるBiまたはTeと第1金属層138、148および第2金属層138、148との間の反応を防止するため、熱電素子の性能低下を防止できるだけでなく、第1金属層138、148および第2金属層138、148の酸化を防止することができる。
この時、熱電素材層132、142と第1メッキ層134、144の間および熱電素材層132、142と第2メッキ層134、144の間には第1接合層136、146および第2接合層136、146が配置され得る。この時、第1接合層136、146および第2接合層136、146はTeを含むことができる。例えば、第1接合層136、146および第2接合層136、146はNi−Te、Sn−Te、Ti−Te、Fe−Te、Sb−Te、Cr−TeおよびMo−Teのうち少なくとも一つを含むことができる。本発明の実施例によると、第1接合層136、146および第2接合層136、146それぞれの厚さは0.5〜100μm、好ましくは1〜50μmであり得る。本発明の実施例によると、熱電素材層132、142と第1メッキ層134、144および第2メッキ層134、144の間にTeを含む第1接合層136、146および第2接合層136、146をあらかじめ配置することにより、熱電素材層132、142内のTeが第1メッキ層134、144および第2メッキ層134、144に拡散することを防止することができる。これに伴い、Biリッチ領域の発生を防止することができる。
一方、第1基板110とP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140の間に配置される第1電極120、そして、第2基板160とP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140の間に配置される第2電極150は、銅(Cu)、銀(Ag)およびニッケル(Ni)のうち少なくとも一つを含み、0.01mm〜0.3mmの厚さを有することができる。第1電極120または第2電極150の厚さが0.01mm未満の場合、電極としての機能が低下して電気伝導性能が低くなり得、0.3mmを超過する場合、抵抗の増加によって伝導効率が低くなり得る。
そして、互いに対向する第1基板110と第2基板160は絶縁基板または金属基板であり得る。
第1基板110と第2基板160が金属基板である場合、Cu、Cu合金、Al、Al合金またはCu−Al合金を含むことができ、その厚さは0.1mm〜0.5mmであり得る。金属基板の厚さが0.1mm未満であるか、0.5mmを超過する場合、放熱特性または熱伝導率が過度に高くなり得るため、熱電素子の信頼性が低下し得る。また、第1基板110と第2基板160が金属基板である場合、第1基板110と第1電極120の間および第2基板160と第2電極150の間にはそれぞれ樹脂層170がさらに形成され得る。樹脂層170は5〜20W/mKの熱伝導度を有する素材を含み、0.01mm〜0.15mmの厚さで形成され得る。樹脂層170の厚さが0.01mm未満の場合、絶縁効率または耐電圧特性が低下し得、0.15mmを超過する場合、熱伝導度が低くなって放熱効率が低下し得る。
第1基板110と第2基板160が絶縁基板である場合、絶縁基板はアルミナ基板または高分子樹脂基板であり得る。高分子樹脂基板はポリイミド(PI)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、環状オレフィンコポリ(COC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような高透過性プラスチックなどの多様な絶縁性樹脂材を含むことができる。
樹脂層170または高分子樹脂基板はエポキシ樹脂と無機充填材を含むエポキシ樹脂組成物からなるか、PDMS(polydimethylsiloxane)のようなシリコン樹脂および無機充填材を含むシリコン樹脂組成物からなり得る。これに伴い、第1基板110または第2基板160が金属基板である場合、熱電素子100との接合力が高くなり得る。
ここで、無機充填材は高分子樹脂基板の68〜88vol%で含まれ得る。無機充填材が68vol%未満で含まれると、熱伝導効果が低くなり得、無機充填材が88vol%を超過して含まれると高分子樹脂基板は容易に壊れ得る。
樹脂層170の厚さは0.02〜0.6mm、好ましくは0.1〜0.6mm、さらに好ましくは0.2〜0.6mmであり得、熱伝導度は1W/mK以上、好ましくは10W/mK以上、さらに好ましくは20W/mK以上であり得る。高分子樹脂基板の厚さがこのような数値範囲を満足する場合、高分子樹脂基板が温度変化によって収縮および膨張を繰り返しても、金属基板との接合には影響を及ぼさないことができる。
このために、エポキシ樹脂はエポキシ化合物および硬化剤を含むことができる。この時、エポキシ化合物10体積比に対して硬化剤1〜10体積比で含まれ得る。ここで、エポキシ化合物は結晶性エポキシ化合物、非結晶性エポキシ化合物およびシリコンエポキシ化合物のうち少なくとも一つを含むことができる。
無機充填材は酸化アルミニウムおよび窒化物のうち少なくとも一つを含むことができ、窒化物は窒化ホウ素および窒化アルミニウムのうち少なくとも一つを含むことができる。この時、窒化ホウ素は複数の板状の窒化ホウ素がかたまった窒化ホウ素凝集体を含んでもよい。窒化ホウ素凝集体の粒子の大きさD50は250〜350μmであり、酸化アルミニウムの粒子の大きさD50は10〜30μmであり得る。窒化ホウ素凝集体の粒子の大きさD50と酸化アルミニウムの粒子の大きさD50がこのような数値範囲を満足する場合、窒化ホウ素凝集体と酸化アルミニウムが高分子樹脂基板内に均一に分散され得、これに伴い、高分子樹脂基板が全体として均一な熱伝導効果および接着性能を有することができる。
第1基板110と第2基板160が高分子樹脂基板である場合、金属基板に比べて薄い厚さ、高い放熱性能および絶縁性能を有することができる。また、ヒートシンク190またはアルミニウムプレート192上に塗布された半硬化状態の高分子樹脂層上に電極を配置した後熱圧着する場合、別途の接着層が要求されないこともある。
この時、第1基板110と第2基板160の大きさは異なって形成されてもよい。例えば、第1基板110と第2基板160のうち一つの体積、厚さまたは面積は他の一つの体積、厚さまたは面積より大きく形成され得る。これに伴い、熱電素子の吸熱性能または放熱性能を高めることができる。
また、第1基板110と第2基板160のうち少なくとも一つの表面には放熱パターン、例えば凹凸パターンが形成されてもよい。これに伴い、熱電素子の放熱性能を高めることができる。凹凸パターンがP型熱電レッグ130またはN型熱電レッグ140と接触する面に形成される場合、熱電レッグと基板間の接合特性も向上し得る。
一方、P型熱電レッグ130またはN型熱電レッグ140は円筒状、多角柱状、楕円形柱状などを有し得る。
本発明の一実施例によると、P型熱電レッグ130またはN型熱電レッグ140は電極と接合する部分の幅が広く形成されてもよい。
以下、図面を参照して冷却水の移動をさらに具体的に説明する。
図8(a)は本発明の第1実施例に係る熱変換装置に含まれた複数の単位モジュールの一例であり、図8(b)は本発明の第1実施例に係る熱変換装置に含まれた複数の単位モジュールの他の例である。図9(a)は本発明の第1実施例に係る冷却水通過配管の内部構造および冷却水の移動経路を示し、図9(b)は本発明の第1実施例に係る冷却水通過配管の冷却水流入口および冷却水排出口の一例である。
図8(a)に図示された通り、各単位モジュール1100、1200に含まれる各冷却水通過配管300は冷却水流入口310と冷却水排出口320をすべて含むことができる。この時、第2単位モジュール1200に含まれた冷却水通過配管300の冷却水排出口320から排出された冷却水は、第1単位モジュール1100に含まれた冷却水通過配管300の冷却水流入口310に流入され得る。または図8(b)に図示された通り、一つの単位モジュール1200に含まれた冷却水通過配管300が冷却水流入口310を含むと、他の単位モジュール1100に含まれた冷却水通過配管300が冷却水排出口320を含むことができる。
図9(a)を参照すると、各冷却水通過配管300の内部には第3面306の内部表面から第4面308の内部表面に向かう方向を有する複数のピン330が配置され得る。このように、冷却水通過配管300の内部にピン330が形成されると、冷却水と冷却水通過配管300間の熱交換が効率的に行われ得る。例えば、冷却水通過配管300の内部にピン330が形成された場合の冷却水通過配管300の表面温度は、冷却水通過配管300の内部にピン330が形成されていない場合の冷却水通過配管300の表面温度に比べて約2℃以上低い場合もある。
この時、複数のピン330のうち一部332は第3面306の内部表面に接触し、複数のピン330のうち残りの一部334は第3面306の内部表面に接触しないように配置され、第3面306の内部表面に接触しないように配置された複数のピン334は第3面306の内部表面に接触するように配置された複数のピン332の間に配置され得る。
この時、第3面306の内部表面に接触するように配置された複数のピン332は第4面308の内部表面には接触しないように配置され得、第3面306の内部表面に接触しないように配置された複数のピン334のうち少なくとも一部は第4面308の内部表面にも接触しないように配置され得る。または第3面306の内部表面に接触するように配置された複数のピン332は第4面308の内部表面には接触しないように配置され得、第3面306の内部表面に接触しないように配置された複数のピン334のうち少なくとも一部は第4面308の内部表面に接触するように配置されてもよい。
そして、前記第3面306の内部表面および第4面308の内部表面のいずれにも接触しないように配置された複数のピン334の間に、第4面308の内部表面に接触し第4面308の内部表面から第3面306の内部表面に向かう方向に配置された内壁340をさらに含んでもよい。この時、第3面306の内部表面に接触しないように配置された複数のピン334のうち一部は内壁340に接触するように配置され得る。すなわち、内壁340は第4面308の内部表面となり得、これに伴い、第3面306の内部表面および第4面308の内部表面のいずれにも接触しないように配置された複数のピンの間に、第3面306の内部表面には接触せず第4面308の内部表面には接触するように配置された複数のピンが配置され得る。これによると、冷却水通過配管300の内部で冷却水がW状に流れることになって冷却水の流路が長くなり得、冷却水と冷却水通過配管300の間の熱交換時間が増加し得る。
一方、図9(b)を参照すると、冷却水流入口310および冷却水排出口320のうち少なくとも一つにはタップ(tap)の形状が加工されてもよい。これに伴い、流速が低い場合、流速を向上させる効果を得ることができる。
次に、図面を参照して単位モジュールと空気通過配管の結合構造を説明する。
図10は本発明の第1実施例に係る熱変換装置の空気通過配管の斜視図であり、図11(a)は図10の空気通過配管が結合された本体部の斜視図であり、図11(b)は空気通過配管が結合された本体部を空気流入口側から見た平面図である。
図10〜図11を参照すると、空気通過配管1300は空気流入管2000と接合する第1フランジ部1302、空気排出管3000と接合する第2フランジ部1304、そして、第1フランジ部1302と第2フランジ部1304の間を連結する配管部1306を含み、配管部1306は第1面302、第2面304、第3面306および第4面308にそれぞれ対応する第5面1312、第6面1314、第7面1316および第8面1318を含み、第1フランジ部1302から第7面1316まで繋がるか、第2フランジ部1304から第7面1316まで繋がる溝1320が形成され得る。この時、第1フランジ部1302または第2フランジ部1304に形成された溝1320の高さは各冷却水通過配管300の第3面306に形成された冷却水流入口310および冷却水排出口320の高さより高くてもよい。これに伴い、溝1320を通じて第1単位モジュール1100および第2単位モジュール1200を押し込む方法で第1単位モジュール1100および第2単位モジュール1200と空気通過配管1300を組み立てることができる。溝1320が第2フランジ部1304に形成される場合、第2フランジ部1304は第1フランジ部1302より大きく形成され得る。
以下、本発明の第2実施例に係る熱変換装置を説明する。第1実施例で説明した内容と同じ内容については重複した説明を省略する。
図12は本発明の第2実施例に係る熱変換装置の斜視図であり、図13は本発明の第2実施例に係る熱変換装置の部分拡大図であり、図14は本発明の第2実施例に係る熱変換装置に含まれる単位モジュールの斜視図であり、図15は図14の単位モジュールの分解図であり、図16は本発明の第2実施例に係る熱変換装置の断面図である。
図12〜図16を参照すると、熱変換装置40は複数個の単位モジュールグループおよび複数個の単位モジュールグループを支持するフレーム5000を含む。ここで、各単位モジュールグループは複数個の単位モジュール4000を含む。
ここで、複数個の単位モジュール4000は第1方向および第2方向にそれぞれ複数個配列され得、第2方向は第1方向と交差する方向、例えば第1方向と直角をなす方向であり得る。本明細書で、第1方向に配列された複数個の単位モジュール4000は一つの単位モジュールグループをなすものと説明され得、これに伴い、複数個の単位モジュールグループは第2方向に沿って配列され得る。ここで、一つの単位モジュールグループ内に含まれる複数個の単位モジュール4000は、所定の間隔で互いに離隔して配置され得る。本明細書で、説明の便宜のために、熱変換装置40は第2方向に沿って配置された5個の単位モジュールグループ、すなわち第1単位モジュールグループ4000−A、第2単位モジュールグループ4000−B、第3単位モジュールグループ4000−C、第4単位モジュールグループ4000−Dおよび第5単位モジュールグループ4000−Eを含むものを例にして説明するが、これに制限されるものではない。
フレーム5000は複数個の単位モジュール4000の外郭を囲むように配置される枠または縁であり得る。この時、フレーム5000には複数個の単位モジュール4000の内部に冷却水を注入するための冷却水流入管(図示されず)および複数個の単位モジュール4000の内部を通過した冷却水を排出するための冷却水排出管(図示されず)が形成され得る。冷却水流入管および冷却水排出管のうち一つは複数個の単位モジュールグループのうち一端に配置された単位モジュールグループ、例えば第1単位モジュールグループ4000−Aの側面に配置された縁に形成され、他の一つは複数個の単位モジュールグループのうち他端に配置された単位モジュールグループ、例えば第5単位モジュールグループ4000−Eの側面に配置された縁に形成され得る。
特に、図14〜図15を参照すると、各単位モジュール4000は冷却水通過チャンバー4100、冷却水通過チャンバー4100の一面4101に配置された第1熱電モジュール4200および冷却水通過チャンバー4100の他面4102に配置された第2熱電モジュール4300を含む。ここで、冷却水通過チャンバー4100の一面4101および他面4102は第1方向に沿って所定の間隔で互いに離隔するように配置された両面であり得、本明細書で冷却水通過チャンバー4100の一面4101および他面4102は冷却水通過チャンバー4100の第1面および第2面と混用され得る。
第1熱電モジュール4200の低温部、すなわち放熱部は冷却水通過チャンバー4100の第1面4101の外部表面に配置され、第1熱電モジュール4200の高温部、すなわち吸熱部は隣接する他の単位モジュール4000の第2熱電モジュール4300に向かうように配置され得る。これと同様に、第2熱電モジュール4300の低温部、すなわち放熱部は冷却水通過チャンバー4100の第2面4102の外部表面に配置され、第2熱電モジュール4300の高温部、すなわち吸熱部は隣接する他の単位モジュール4000の第1熱電モジュール4200に向かうように配置され得る。
本発明の第2実施例に係る熱変換装置40は、冷却水通過チャンバー4100を通じて流れる冷却水および複数個の単位モジュール4000間の離隔した空間を通過する高温の気体間の温度差、すなわち第1熱電モジュール4200の吸熱部と発熱部間の温度差および第2熱電モジュール4300の吸熱部と放熱部間の温度差を利用して電力を生産することができる。ここで、冷却水は水であり得るが、これに制限されるものではなく、冷却性能を有する多様な種類の流体であり得る。冷却水通過チャンバー4100に流入する冷却水の温度は100℃未満、好ましくは50℃未満、さらに好ましくは40℃未満であり得るが、これに制限されるものではない。冷却水通過チャンバー4100を通過した後排出される冷却水の温度は、冷却水通過チャンバー4100に流入する冷却水の温度より高くてもよい。複数個の単位モジュール4000間の離隔した空間を通過する高温の気体の温度は冷却水の温度より高くてもよい。例えば、複数個の単位モジュール4000間の離隔した空間を通過する高温の気体の温度は100℃以上、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは200℃以上であり得るが、これに制限されるものではない。この時、複数個の単位モジュール4000間の離隔した空間の幅は数mm〜数十mmであり得、熱変換装置の大きさ、流入する気体の温度、気体の流入速度、要求される発電量などにより変わり得る。
第1熱電モジュール4200および第2熱電モジュール4300はそれぞれ複数個の熱電素子100を含むことができる。要求される発電量により各熱電モジュールに含まれる熱電素子の個数を調節することができる。
そして、各熱電モジュールに含まれる複数個の熱電素子100は電気的に連結され得、複数個の熱電素子100の少なくとも一部はバスバー(図示されず)を利用して電気的に連結され得る。バスバーは、例えば高温の気体が複数個の単位モジュール4000間の離隔した空間を通過した後排出される排出口側に配置され得、外部端子と連結され得る。これに伴い、第1熱電モジュール4200および第2熱電モジュール4300のためのPCBが熱変換装置の内部に配置されなくても第1熱電モジュール4200および第2熱電モジュール4300に電源が供給され得、これに伴い、熱変換装置の設計および組立が容易である。
そして、各熱電モジュールは第3面4103または第4面4104から第3方向に離隔した距離によって複数個のグループ熱電素子を含むことができる。例えば、第1熱電モジュール4200は第4面4104から第3方向に離隔した最小距離(以下、最小離隔距離)が同じである複数個のグループ熱電素子を含むことができ、複数個のグループ熱電素子は第1グループ熱電素子HA1〜第4グループ熱電素子HA4を含むことができる。ここで、第1グループ熱電素子HA1は第1熱電モジュール4200のグループ熱電素子のうち第4面4104に最も隣接するように配置され、第4グループ熱電素子HA4は第1熱電モジュール4200のその熱電素子のうち第3面4103に最も隣接するように配置され得る。そして、以下これを基準として説明する。
そして、各単位モジュール4000は複数個の熱電素子100の間に配置される断熱層4400およびシールド層4500をさらに含むことができる。断熱層4400は冷却水通過チャンバー4100の外部表面のうち、熱電素子100が配置される領域を除いて冷却水通過チャンバー4100の外部表面の少なくとも一部を囲むように配置され得る。特に、冷却水通過チャンバー4100の外部表面のうち、複数個の熱電素子100が配置される第1面4101および第2面4102で熱電素子100の間に断熱層4400が配置される場合、断熱層4400によって熱電素子100の低温部側と高温部側の間の断熱が維持され得るため、発電効率を高めることができる。
そして、シールド層4500は断熱層4400上に配置され、断熱層4400および複数個の熱電素子100を保護することができる。このために、シールド層4500はステンレス素材を含むことができる。
シールド層4500と冷却水通過チャンバー4100はスクリューによって締結され得る。これに伴い、シールド層4500は単位モジュール4000に安定的に結合することができ、第1熱電モジュール4200または第2熱電モジュール4300と断熱層4400も共に固定され得る。
この時、第1熱電モジュール4200および第2熱電モジュール4300それぞれは、冷却水通過チャンバー4100の第1面4101および第2面4102にサーマルパッド(thermal pad、4600)を利用して接着されてもよい。サーマルパッド4600は熱伝達が容易であるため、冷却水通過チャンバー4100と熱電モジュール間の熱伝達が妨害されなくなる。そして、第1熱電モジュール4200および第2熱電モジュール4300それぞれは、熱電素子100の高温部側に配置されたヒートシンク400および熱電素子100の低温部側に配置された金属プレート500、例えばアルミニウムプレートをさらに含むことができる。この時、ヒートシンク400は隣接する他の単位モジュールに向かって配置される。第1熱電モジュール4200に含まれるヒートシンク400は隣接する他の単位モジュール(4000−1、図13参照)の第2熱電モジュール4300に向かって配置され、第2熱電モジュール4300に含まれるヒートシンク400は隣接するさらに他の単位モジュール(4000−2、図13参照)の第1熱電モジュール4200に向かって配置され得る。この時、隣接する互いに異なる単位モジュール4000のヒートシンク400は所定の間隔で離隔され得る。これに伴い、複数個の単位モジュール4000の間を通過する空気の温度がヒートシンク400を通じて熱電素子100の高温部側に効率的に伝達され得る。一方、金属プレート500、例えばアルミニウムプレートは熱伝達効率が高いため、冷却水通過チャンバー4100を通過する冷却水の温度が金属プレート500を通じて熱電素子100の低温部側に効率的に伝達され得る。図示された通り、一つの金属プレート500には複数個の熱電素子100が配置されてもよいが、これに制限されるものではなく、一つの金属プレート500には一つの熱電素子100が配置されてもよい。
各熱電素子100に関する説明は第1実施例に関する説明と共に前述されているため、これと関連した重複した説明を省略する。
一方、各単位モジュール4000は冷却水通過チャンバー4100の第1面4101と第2面4102の間の第3面4103側に配置される第1支持フレーム4700および冷却水通過チャンバー4100の第1面4101と第2面4102の間の第4面4104側に配置される第2支持フレーム4800をさらに含んでもよい。ここで、第3面4103は第3方向から下を向く面であり得、第4面4104は第3面4103と向かい合う面であって、第3方向から上を向く面であり得る。
第1支持フレーム4700および第2支持フレーム4800のうち少なくとも一つの形状はH状、例えばHビームであり得る。熱変換装置40内に含まれた第1支持フレーム4700と第2支持フレーム4800それぞれの個数は熱変換装置40内に含まれた単位モジュール4000の全体の個数と同じであり得る。図14〜図15で図示された通り、同一の単位モジュール側に配置された第1支持フレーム4700および第2支持フレーム4800を一対の支持フレームと称することもある。第1支持フレーム4700および第2支持フレーム4800がそれぞれ冷却水通過チャンバー4100の第3面4103側および第4面4104側に配置されると、単位モジュールの剛性を維持することができ、振動時に曲がったり変形する問題を防止することができる。
このために、フレーム5000は第1単位モジュールグループ4000−Aおよび第2単位モジュールグループ4000−Bの間に配置された支持壁5300をさらに含むことができ、第1支持フレーム4700および第2支持フレーム4800それぞれは支持壁5300と締結され得る。この時、支持壁5300はフレーム5000の枠または縁と締結されるか、一体に成形され得る。
さらに具体的に説明すると、第1単位モジュールグループ4000−Aおよび第2単位モジュールグループ4000−Bの間には支持壁5300が配置され、第1単位モジュールグループ4000−Aの各単位モジュール4000に配置された第1支持フレーム4700および第2支持フレーム4800それぞれは第2単位モジュールグループ4000−Bが配置された方向に向かって支持壁5300の下部および上部から延び、第2単位モジュールグループ4000−Bの各単位モジュール4000に配置された第1支持フレーム4700および第2支持フレーム4800それぞれは第1単位モジュールグループ4000−Aが配置された方向に向かって支持壁5300の下部および上部に延長され得る。この時、第1支持フレーム4700および第2支持フレーム4800それぞれの延長長さは支持壁4300の厚さの半分を超過できない。そして、第1支持フレーム4700と支持壁5300の下部および第2支持フレーム4800と支持壁5300の上部はそれぞれスクリューによって締結され得る。これによると、単位モジュール自体がスクリューによってフレームに直接固定される必要がないため、組立が容易である。また、要求される発電量に応じて単位モジュールの個数の調節が容易である。
ここで、一対の支持フレームが一つの単一モジュールを支持するものとして図示されているが、これに制限されるものではない。第1支持フレーム4700および第2支持フレーム4800それぞれは、一つの単位モジュールグループに含まれた複数個の単位モジュールの中の一つおよびこれと隣接する他の単位モジュールグループに含まれた複数個の単位モジュールの中の一つを同時に支持するように第2方向に沿って延長されてもよい。これによると、熱変換装置40内に含まれた第1支持フレーム4700と第2支持フレーム4800それぞれの個数は第1単位モジュールグループ4000−A内に含まれた単位モジュール4000の個数と同じであるか、第1単位モジュールグループ4000−A内に含まれた単位モジュール4000の個数の倍数でもよい。
このために、支持壁5300の下端には第1支持フレーム4700が配置される複数個の溝が形成され、支持壁5300の上端には第2支持フレーム4800が配置される複数個の溝が形成され得、第1支持フレーム4700および第2支持フレーム4800それぞれはスクリューなどの固定部材によって支持壁5300と締結され得る。一つの支持壁5300の下端および上端に形成された各溝の個数は一つの単位モジュールグループ内に配列された単位モジュール4000の個数と同じであり得る。
本発明の実施例によると、冷却水通過チャンバー4100の一側面には冷却水流入口が形成され、他の側面には冷却水排出口が形成される。
すなわち、冷却水通過チャンバー4100の第1面4101、第2面4102、第3面4103および第4面4104の間の両面のうち一つである第5面4105には冷却水流入口4110が形成され、第1面4101、第2面4102、第3面4103および第4面4104の間の両面のうち他の一つである第6面4106には冷却水排出口4120が形成され得る。図12で第1単位モジュールグループ4000−A、第2単位モジュールグループ4000−B、第3単位モジュールグループ4000−C、第4単位モジュールグループ4000−Dおよび第5単位モジュールグループ4000−Eが第2方向に沿って順次配列され、冷却水が第1単位モジュールグループ4000−Aから第5単位モジュールグループ4000−Eに向かう方向に流れる場合、第1単位モジュールグループ4000−Aに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100の一側面、すなわち外側の側面である第5面4105に冷却水流入口4110が形成され、第1単位モジュールグループ4000−Aに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100の他の側面、すなわち第2単位モジュールグループ4000−Bに向かうように配置された側面である第6面4106に冷却水排出口4120が形成され得る。これと同様に、第2単位モジュールグループ4000−Bに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100の一側面、すなわち第1単位モジュールグループ4000−Aに向かうように配置された側面である第5面4105に冷却水流入口4110が形成され、第2単位モジュールグループ4000−Bに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100の他の側面、すなわち第3単位モジュールグループ4000−Cに向かうように配置された側面である第6面4106に冷却水排出口4120が形成され得る。
この時、冷却水が第1単位モジュールグループ4000−Aから第5単位モジュールグループ4000−Eに向かう方向に流れるために、両単位モジュールグループの間に配置された支持壁5300には冷却水流入口4110および冷却水排出口4120の位置に対応するようにホール5310が形成され得る。例えば、ホール5310は第1単位モジュールグループ4000−Aに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100に形成された冷却水排出口4120の位置および第2単位モジュールグループ4000−Bに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100に形成された冷却水流入口4110の位置に同時に対応するように形成され得る。これに伴い、第1単位モジュールグループ4000−Aに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100に形成された冷却水排出口4120は、ホール5310を通じて第2単位モジュールグループ4000−Bに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100に形成された冷却水流入口4110に連結され得、第1単位モジュールグループ4000−Aに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100から第2単位モジュールグループ4000−Bに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100から冷却水が流れることができる。このような構造は第2単位モジュールグループ4000−B、第3単位モジュールグループ4000−C、第4単位モジュールグループ4000−Dおよび第5単位モジュールグループ4000−Eにも同様に適用され得る。
本発明の実施例によると、図16に図示された通り、各冷却水流入口4110には第1フィッティング部材4112が連結され、各冷却水排出口4120には第2フィッティング部材4122が連結され得る。この時、第1フィッティング部材4112および第2フィッティング部材4122それぞれは冷却水流入口4110および冷却水排出口4120に差し込まれ、冷却水が通過できるように中空の管の形状を有し得る。そして、一つのホール5310には第1フィッティング部材4112および第2フィッティング部材4122が同時に差し込まれ得る。例えば、第1単位モジュールグループ4000−Aおよび第2単位モジュールグループ4000−Bの間に配置された支持壁5300に形成された複数個のホール5310のうち一つには、第1単位モジュールグループ4000−Aに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100に形成された冷却水排出口4120に連結された第2フィッティング部材4122および第2単位モジュールグループ4000−Bに含まれた各単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100に形成された冷却水流入口4110に連結された第1フィッティング部材4112が共に差し込まれ得る。この時、第2フィッティング部材4122と第1フィッティング部材4112の間で冷却水が流出する問題を防止するために、第1フィッティング部材4112の外周面、第2フィッティング部材4122の外周面およびホール5310の内周面は共にシーリングされ得る。
本発明の実施例によると、各冷却水通過チャンバー4100の第5面4105および第6面4106それぞれには複数個の冷却水流入口4110および複数個の冷却水排出口4120が形成され、支持壁5300には複数個の冷却水流入口4110の位置および複数個の冷却水排出口4120の位置に対応するように複数個のホール5310が形成され得る。
この時、冷却水の円滑な流れのために、冷却水通過チャンバー4100の内部には複数個の冷却水通過管4130が形成され得る。冷却水通過管4130は冷却水通過チャンバー4100の内部で冷却水流入口4110から冷却水排出口4120まで連結され、冷却水は冷却水通過管4130を通じて第2方向に沿って流れることができる。これによると、冷却水の流量が各冷却水通過チャンバー4100の内部を満たす程度に充分でなくても冷却水が各冷却水通過チャンバー4100内に均一に分散され得るため、各冷却水通過チャンバー4100の全面に対して均一な熱電変換効率を得ることが可能である。
このように、冷却水は第1単位グループモジュール4000−Aに流入した後、第2方向に沿って第2単位グループモジュール4000−B、第3単位グループモジュール4000−Cおよび第4単位グループモジュール4000−Dを経て第5単位グループモジュール4000−Eに排出され得る。
そして、高温の気体は冷却水通過チャンバー4100の上端から下端に向かうように流れる。例えば、高温の気体は第4面4104から第3面4103に向かって流れることができる。そして、本発明の実施例のように単位モジュール4000の上端に第2支持フレーム4800が配置される場合、高温の気体の高い温度によって熱電素子の性能が低下する問題を防止することができる。
また、図示されていないが、本発明の実施例によると、第1単位モジュールグループ4000−Aの一側面、例えば第5面4105が向かっているフレーム5000の枠または縁には冷却水流入管が形成され、第5単位モジュールグループ4000−Eの他の側面、例えば第6面4106が向かっているフレーム5000の枠または縁には冷却水排出管が形成され得る。冷却水流入管に流入した冷却水は、第1単位モジュールグループ4000−Aに含まれた複数個の単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100の冷却水流入口4110に分散して流入し得る。そして、第5単位モジュールグループ4000−Eに含まれた複数個の単位モジュール4000の各冷却水通過チャンバー4100の冷却水排出口4120から排出された冷却水は冷却水排出管で集められて外部に排出され得る。
本発明のさらに他の実施例によると、各冷却水通過チャンバー4100の内壁または冷却水通過管4130の内壁には放熱ピンが配置されてもよい。放熱ピンの形状、個数、各冷却水通過チャンバー4100の内壁に占める面積などは、冷却水の温度、廃熱の温度、要求される発電容量などにより多様に変更され得る。放熱ピンが各冷却水通過チャンバー4100の内壁に占める面積は、例えば各冷却水通過チャンバー4100の断面積の1〜40%であり得る。これによると、冷却水の流動に妨害を与えることなく高い熱電変換効率を得ることが可能である。また、冷却水は第2方向に移動し、気体は第3方向に移動するため、冷却水と気体は互いに交差する方向に移動することができる。
図17は、本発明の第2実施例に係る熱変換装置内で高温気体および冷却水が流れる動作を説明するための図面である。
図17を参照すると、前述した通り、単位モジュール4000で冷却水は第5面4105上に配置された冷却水流入口4110に流入し得る。そして、冷却水は内部の冷却水通過チャンバーを通じて第2方向に移動して冷却水排出口4120に排出され得る。これとは異なり、高温の気体は第3方向に流れることができる。例えば、高温の気体は第4面4104から第3面4103に向かって流れることができる。そして、複数個のグループ熱電素子は第3方向に順次配置されるため、高温の気体は第3方向に配列された複数個のグループ熱電素子と熱交換が行われ得る。これに伴い、複数個のグループ熱電素子は高温の気体との熱交換によって、第3面4103に隣接するほどまたは第4面4104から遠くなるほど温度が高くなり得る。すなわち、高温の気体が熱電モジュールを通過しながら熱交換によって温度が低下し得る。
例えば、第1グループ熱電素子HA1、第2グループ熱電素子HA2、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4は、第3方向に並んで配列され得る。これに伴い、第1グループ熱電素子HA1、第2グループ熱電素子HA2、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4は、それぞれ第4面4104から離隔した最小距離が次第に大きくなり得る。例えば、第4面4104から第1グループ熱電素子HA1の間の最小離隔距離d1、第4面4104から第2グループ熱電素子HA2の間の最小離隔距離d2、第4面4104から第3グループ熱電素子HA3の間の最小離隔距離d3および第4面4104から第4グループ熱電素子HA4の間の最小離隔距離d4は次第に大きくなり得る。
そして、前述した通り、熱交換によって、第1グループ熱電素子HA1、第2グループ熱電素子HA2、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4の順に通過する高温の気体は次第に温度が低下し得る。
すなわち、第1−1a熱電素子100−1aは第2グループ熱電素子HA2の第2−1a熱電素子100−2a、第3グループ熱電素子HA3の第3−1a熱電素子100−3aおよび第4グループ熱電素子HA4の第4−1a熱電素子100−4aと第3方向に並んで配置され得、第1−1a熱電素子100−1a、第2−1a熱電素子100−2a、第3−1a熱電素子100−3aおよび第4−1a熱電素子100−4aは順に相対的に低い温度の気体と接して熱交換が行われ得る。
同様に、冷却水は冷却水流入口4110を通じて移動しながら第2方向に配列された複数個の第1熱電素子と複数個の第2熱電素子と熱交換が行われ得る。これに伴い、前述した通り、冷却水通過チャンバーを通過した後排出される冷却水の温度は冷却水通過チャンバー4100に流入する冷却水の温度より高くてもよい。
具体的には、第1グループ熱電素子HA1は第2方向に配列された複数個の第1熱電素子100−1として第1−1a熱電素子100−1a、第1−1b熱電素子100−1b、第1−1c熱電素子100−1c、第1−1d熱電素子100−1d、第1−1e熱電素子100−1e、第1−1f熱電素子100−1f、第1−1g熱電素子100−1g、第1−1h熱電素子100−1hを含むことができる。そして、第1−1a熱電素子100−1aと冷却水通過チャンバーが接する領域(例えば、第1方向に重なる領域)での冷却水の温度は第1−1h熱電素子100−1hと冷却水通過チャンバーが接する領域での冷却水の温度より低くてもよい。
ただし、気体は冷却水より同一体積対比熱交換される熱量が大きいこともある。これは気体(例えば、空気)の比熱が液体(例えば、水)の比熱より大きいため起こり得る。
また、第1グループ熱電素子HA1、第2グループ熱電素子HA2、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4の順に接する気体の温度が低くなり、低くなる温度の変化率が冷却水の温度変化率より大きいので、第1熱電モジュール4200の吸熱部と発熱部間の温度差は第1グループ熱電素子HA1、第2グループ熱電素子HA2、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4の順に低下し得る。このため、第1グループ熱電素子HA1、第2グループ熱電素子HA2、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4の順に、各熱電素子が発生する電力も減少し得る。ただし、実施例に係る熱変換装置は第1グループ熱電素子HA1、第2グループ熱電素子HA2、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4の順に吸熱部と発熱部間の温度差が大きくなっても電力量の効率を向上させることができる構造を有することができる。これについては以下でさらに詳しく説明する。
図18は、本発明の第2実施例に係る熱変換装置の断面図である。
図18を参照すると、図16で説明した通り、冷却水は冷却水通過チャンバーを通じて第2方向に移動することができ、冷却水通過チャンバー4100は第1熱電モジュール4200の熱電素子100および第2熱電モジュール4300の熱電素子100とそれぞれ第1面4101と第2面4102で接することができる。前述した通り、第1熱電モジュール4200の熱電素子100の放熱部(冷却)は第1面4101と接し、第2熱電モジュール4300の熱電素子100の放熱部(冷却)は第2面4102に接することができる。そして、第1熱電モジュール4200の熱電素子100の吸熱部はヒートシンク400と接して気体と熱交換が行われ得る。同様に第2熱電モジュール4300の熱電素子100の吸熱部はヒートシンク400と接して気体と熱交換が行われ得る。
図19は、本発明の第2実施例に係る熱変換装置で第1熱電モジュールと第1熱電素子を図示した図面である。
図19を参照すると、第1熱電モジュール4200および第1熱電モジュール4200内の第1熱電素子100を基準として説明する。ただし、以下で説明する構造は第2熱電モジュール4300だけでなく、他の単位モジュール4000の各熱電モジュールにも同様に適用され得る。
第1熱電モジュール4200は前述した通り、第3方向に並んで配列された第1グループ熱電素子HA1、第2グループ熱電素子HA2、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4を含むことができ、第1グループ熱電素子HA1、第2グループ熱電素子HA2、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4は、順に吸熱部の温度が気体の熱交換によって低下して発熱部と吸熱部の温度差が増加し得る。
これに対し、一実施例に係る熱変換装置で最小離隔距離が同じであるグループ熱電素子HA1〜HA4内の熱電素子は電気的に連結され得、特に隣接した熱電素子間に直列連結され得る。
具体的には、第1グループ熱電素子HA1は図17で説明した通り、第2方向に配列された複数個の第1熱電素子100−1として第1−1a熱電素子100−1a、第1−1b熱電素子100−1b、第1−1c熱電素子100−1c、第1−1d熱電素子100−1d、第1−1e熱電素子100−1e、第1−1f熱電素子100−1f、第1−1g熱電素子100−1g、第1−1h熱電素子100−1hを含むことができる。
そして、第1−1a熱電素子100−1a、第1−1b熱電素子100−1b、第1−1c熱電素子100−1c、第1−1d熱電素子100−1d、第1−1e熱電素子100−1e、第1−1f熱電素子100−1f、第1−1g熱電素子100−1gおよび第1−1h熱電素子100−1hは電気的に連結され、隣接した熱電素子と直列連結され得る。これに伴い、グループ熱電素子内の各熱電素子は発熱部と吸熱部間の温度差が類似する値を有することができる。例えば、温度差が所定の誤差範囲内となり得る。これとは異なり、電気的に連結された熱電素子間の温度差が大きい場合、発電された最適の電力に対応した電流が異なるため、発電性能が減少する問題が存在し得る。このため、実施例に係る熱変換装置は温度差が類似した熱電素子が電気的に互いに連結されて発電出力を同一に維持するので、電力効率を改善することができる。それだけでなく、熱電素子の断線などの不良が発生しても電力の検出を通じて容易に熱電素子の不良を確認することができる。
前述した通り、第2グループ熱電素子HA2は第2方向に配列された複数個の熱電素子を含み、配列された複数個の熱電素子は互いに電気的に連結され得、隣接した熱電素子間に直列連結され得る。
同様に、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4はそれぞれ第2方向に配列された複数個の熱電素子を含み、配列された複数個の熱電素子は互いに電気的に連結され得、隣接した熱電素子間に直列連結され得る。
また、熱変換装置で第1グループ熱電素子HA1、第2グループ熱電素子HA2、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4は、各グループ熱電素子内で最大温度差が隣接したグループ熱電素子間の最小温度差より大きくてもよい。ここで、最大温度差は各グループ熱電素子内で発熱部と吸熱部の最高温度差と最低温度差間の差を意味する。そして、最小温度差は隣接した互いに異なるグループ熱電素子の間で発熱部と吸熱部の温度差の最小偏差を意味する。例えば、最大温度差は、第1グループ熱電素子HA1で第1−1a熱電素子100−1aの発熱部と吸熱部の温度差(最高温度差)と第1−8熱電素子100−1hの発熱部と吸熱部の温度差(最低温度差)間の温度差を意味する。そして、最小温度差は、第1グループ熱電素子HA1と第2グループ熱電素子HA2で第1−8熱電素子100−1hの発熱部と吸熱部の温度差および第2−1熱電素子100−2aの発熱部と吸熱部の温度差の間の温度偏差を意味する。
これに伴い、実施例に係る熱変換装置は同一のグループ熱電素子内の熱電素子は直列連結されることによって、熱変換装置の発電性能を改善することができる。
また、熱電素子内の各熱電レッグおよび電極間の電気的連結は多様な方向に行われ得、第1電極を基準として説明する時、複数個の第1電極は第3−2方向、第3−1方向および第2方向に多様に連結され得る。以下においても第1電極を基準として熱電素子内の電気的連結を説明する。ここで、第3−1方向は第3面から第4面に向かう方向であり、第3−2方向は第4面から第3面に向かう方向であり、気体が流れる移動方向と同じであり得る。
図20は、本発明の他の実施例に係る熱変換装置で第1熱電モジュールと第1熱電素子を図示した図面である。
図20を参照すると、他の実施例に係る熱変換装置で同一のグループ熱電素子内の複数個の熱電素子それぞれは、第4面から第3方向に最小離隔距離が同一の熱電レッグまたは電極間に電気的に連結され得、特に隣接した熱電レッグまたは電極は互いに直列連結され得る。ただし、前述した通り、以下で第1電極を基準として説明(第1電極上にP型レッグおよびN型熱電レッグが両方とも配置されるため)し、熱電レッグにも以下で説明する内容が同様に適用され得る。
具体的には、第1グループ熱電素子HA1で第1−1a熱電素子100−1aと第1−1b熱電素子100−1bを基準として説明する。まず、第1−1a熱電素子100−1aは複数個の熱電レッグおよび電極を含むことができる。特に、第1−1a熱電素子100−1aは第3−2方向に順次配列された第1−1電極110−1、第1−2電極110−2、第1−3電極110−3および第1−4電極110−4を含むことができる。第1−1電極110−1、第1−2電極110−2、第1−3電極110−3および第1−4電極110−4は、順に第4面から第3−2方向に最小離隔距離が増加し得る。また、第1−1b熱電素子100−1bは第3−2方向に順次配列された第1−5電極110−5、第1−6電極110−6、第1−7電極110−7および第1−8電極110−8を含むことができる。第1−5電極110−5、第1−6電極110−6、第1−7電極110−7および第1−8電極110−8は、順に第4面から第3−2方向に最小離隔距離が増加し得る。すなわち、複数個の熱電素子内においても各熱電レッグまたは電極の位置が第3方向を軸として異なるか同じであり得る。
他の実施例に係る熱変換装置は、複数個の熱電素子内で各熱電レッグまたは電極が第4面から最小離隔距離が同一の熱電レッグまたは電極間に電気的連結がなされ得る。
まず、第1−1a熱電素子100−1aで第1−1電極110−1は、第2方向に羅列された複数個の第1サブ電極110−1a〜110−1cを含むことができる。また、第1−1電極110−1は「第1グループサブ電極」と呼称し、複数個の熱電素子は「複数個のグループサブ電極」を含むと呼称し得るが、以下、第1−1電極を基準として説明する。例えば、第1−1電極110−1は第1−1サブ電極110−1a、第1−2サブ電極110−1b、第1−3サブ電極110−1cを含むことができる。そして、第1−1サブ電極110−1a、第1−2サブ電極110−1b、第1−3サブ電極110−1cは第2方向に並んで配置され、第4面から第3−2方向に最小離隔距離が同じであり得る。すなわち、第1−1サブ電極110−1a、第1−2サブ電極110−1b、第1−3サブ電極110−1cは熱交換する気体の温度がほぼ類似し得る。これに伴い、第1−1サブ電極110−1a、第1−2サブ電極110−1b、第1−3サブ電極110−1cは電気的に直列連結されて熱変換装置の発電性能が向上し得る。
第1−2電極110−2、第1−3電極110−3および第1−4電極110−4は第1−1電極110−1と同様に複数個のサブ電極を含むことができ、第1−2電極110−2、第1−3電極110−3および第1−4電極110−4それぞれで複数個のサブ電極は第4面から第3−2方向に最小離隔距離が同じであるため、熱交換する気体の温度が類似し得る。
同様に、第1−1b熱電素子100−1bで第1−5電極110−5は第2方向に羅列された複数個のサブ電極を含むことができ、複数個のサブ電極は第5サブ電極110−5a〜110−5cであり得る。
また、第1−5電極110−5は第5−1サブ電極110−5a、第5−2サブ電極110−5b、第5−3サブ電極110−5cを含むことができる。そして、第5−1サブ電極110−5a、第5−2サブ電極110−5b、第5−3サブ電極110−5cは第2方向に並んで配置され、第4面から第3−2方向に最小離隔距離が同じであり得る。すなわち、第5−1サブ電極110−5a、第5−2サブ電極110−5b、第5−3サブ電極110−5cは熱交換する気体の温度がほぼ類似し得る。これに伴い、第5−1サブ電極110−5a、第5−2サブ電極110−5b、第5−3サブ電極110−5cは電気的に直列連結されて熱変換装置の発電性能が向上し得る。
また、第1−5電極110−5は隣接した熱電素子である第1−1a熱電素子100−1aの第1−1電極110−1と第2方向に並んで配置されて電気的に連結され得る。具体的には、第1−5電極110−5で第5−1サブ電極110−5aは第1−3サブ電極110−1cと電気的に直列連結され得る。そして、第1−5電極110−5は第1−1電極110−1と第4面から第3−2方向に最小離隔距離が同じであり、熱交換する気体の温度がほぼ類似し得る。これに伴い、熱変換装置の発電性能はさらに向上し得る。
同様に、第1−6電極110−5は第1−2電極110−2と電気的に連結され、第1−7電極110−7は第3電極110−3と電気的に連結され、第1−8電極110−8は第1−4電極110−4と電気的に連結され得る。
このように、他の実施例に係る熱変換装置は、各グループ熱電素子で熱電素子内の複数個の電極間の連結が第4面から第3方向に最小離隔距離が同じであるかの可否によりなされ得る。これにより、熱変換装置の熱変換効率はさらに改善し得る。
図21は、本発明のさらに他の実施例に係る熱変換装置で第1熱電モジュールと第1熱電素子を図示した図面である。
図21を参照すると、さらに他の実施例に係る熱変換装置で同一のグループ熱電素子内の複数個の熱電素子のうち少なくとも一つは、第4面から第3方向に最小離隔距離が同一の熱電レッグまたは電極間に電気的に連結され得る。特に、隣接した熱電レッグまたは電極は互いに直列連結され得る。
具体的には、第1グループ熱電素子HA1において第1−1a熱電素子100−1aと第1−1b熱電素子100−1bを基準として説明する。まず、第1−1a熱電素子100−1aは複数個の熱電レッグおよび電極(ただし、前述した通り、第1電極を基準として説明する)を含むことができる。特に、第1−1a熱電素子100−1aは第3−2方向に順次配列された第1−1電極、第1−2電極、第1−3電極および第1−4電極を含むことができる。前述した説明は図20で説明した内容と同じであり、第1−1b熱電素子100−1bの第1−5〜第1−8電極に対する説明も図20で説明した内容が同様に適用され得る。
これに対し、第1−1電極、第1−2電極、第1−3電極および第1−4電極は、順に第4面から第3−2方向に最小離隔距離が増加し得る。また、第1−1b熱電素子100−1bは第3−2方向に順次配列された第1−5電極、第1−6電極、第1−7電極および第1−8電極を含むことができる。そして、第1−5電極、第1−6電極、第1−7電極および第1−8電極は、順に第4面から第3−2方向に最小離隔距離が増加し得る。このように、複数個の熱電素子内においても各熱電レッグまたは電極の位置が第3方向を軸として異なるか同じであり得る。
ただし、さらに他の実施例に係る熱変換装置で第1−1電極は第1−1サブ電極110−1a〜第1−4サブ電極110−1dを含むことができる。図20とは異なり、さらに他の実施例に係る熱変換装置は第1−4サブ電極110−1dをさらに含むが、このようなサブ電極の個数は熱電素子の大きさなどによって変形され得る。
そして、第1−2電極は第2−1サブ電極110−2a〜第2−4サブ電極110−2dを含むことができる。この時、第1−1電極と第1−2電極は互いに電気的に連結され得る。例えば、第1−1サブ電極110−1aは第2−1サブ電極110−2aと直列連結され、第2−1サブ電極110−2aは第2−2サブ電極110−2bと直列連結され得る。そして、順に第2−2サブ電極110−2bは第1−2サブ電極110−1bと、第1−2サブ電極110−1bは第1−3サブ電極110−1cと、第1−3サブ電極110−1cは第2−3サブ電極110−2cと、第2−3サブ電極110−2cは第1−4サブ電極110−1dと直列連結され得る。
同様に、第1−5電極は第5−1サブ電極110−5a〜第5−4サブ電極110−5dを含み、第1−6電極は第6−1サブ電極110−6a〜第6−4サブ電極110−6dを含むことができる。この時、第1−5電極と第1−6電極は互いに電気的に連結され得る。例えば、第5−1サブ電極110−5aは第6−1サブ電極110−6aと直列連結され、第6−1サブ電極110−6aは第6−2サブ電極110−6bと直列連結され得る。そして、順に第6−2サブ電極110−6bは第5−2サブ電極110−5bと、第5−2サブ電極110−5bは第5−3サブ電極110−5cと、第5−3サブ電極110−5cは第6−3サブ電極110−6cと、第6−3サブ電極110−6cは第5−4サブ電極110−5dと直列連結され得る。
ただし、第1−3電極は第1−7電極と直列連結され、第1−4電極は第1−8電極と直列連結され得る。複数個のサブ電極も図21で説明した通り、同様に適用され得る。そして、このような構成によって熱変換装置の発電性能を向上させることができる。それだけでなく、サブ電極間の連結関係を調節して所望の発電性能に容易に合わせることができる。
図22は、図19の変形例である。
図22を参照すると、複数個のグループ熱電素子のうち少なくとも一つは、第4面から第3方向に最小離隔距離が同じであるグループ熱電素子と電気的に連結され得る。
具体的には、第1グループ熱電素子HA1は第2方向に並んで配置された複数個の熱電素子を含み、第2方向に複数個の熱電素子が互いに直列連結され得る。同様に、第2グループ熱電素子HA2は第2方向に並んで配置された複数個の熱電素子を含み、第2方向に複数個の熱電素子が互いに直列連結され得る。
これとは異なり、第3グループ熱電素子HA3および第4グループ熱電素子HA4はそれぞれ複数個の熱電素子を含み、第3−2方向または第3−1方向に向かって電気的に連結された複数個の熱電素子を含むことができる。
図23と図24は、第2実施例に係る第1熱電モジュールの効果を説明する図面である。
図23および図24を参照すると、同一の熱電素子3個(以下、第1熱電素子TE1、第2熱電素子TE2、第3熱電素子TE3)に対してそれぞれ吸熱部と発熱部間の温度差を異ならせた場合、それぞれの電流別発電電力(図24)および第1〜第3熱電素子TE1〜TE3が直列連結された場合のそれぞれの電流別発電電力(図23)を図示する。
ここで、熱電素子は発熱部と吸熱部の温度差が100℃である場合の内部抵抗は1.73Ωであり、温度差が150℃である場合の内部抵抗は1.94Ωであり、温度差が200℃である場合の内部抵抗は2.11Ωである。
まず、図24を参照すると、第1熱電素子TE1は発熱部と吸熱部の温度差が100℃である場合であって、約1.4[A]である第1電流CA1で最大発電された電力(約3.43[W])を提供することができる。そして、第2熱電素子TE2は発熱部と吸熱部の温度差が150℃である場合であって、約1.8[A]である第2電流CA2で最大発電された電力(約6.79[W])を提供することができる。そして、第3熱電素子TE2は発熱部と吸熱部の温度差が200℃である場合であって、約2.2[A]である第3電流CA3で最大発電された電力(約10.26[W])を提供することができる。そして、第1熱電素子TE1〜第3熱電素子TE3がそれぞれ複数個で直列連結された場合には個数に比例して電力量が増加し得る。
これとは異なり、図23を参照すると、第1熱電素子TE1、第2熱電素子TE2および第3熱電素子TE3が直列に連結された場合に発熱部と吸熱部の温度差は平均150℃(すなわち、(100℃+150℃+200℃)/3)であるが、第2電流(CA)と類似する約1.72[A]で最大発電された電力(18.22[W])を提供することができる。すなわち、これは3個の第2熱電素子TE2が直列連結された場合の最大発電された電力(約20.4[W])より小さくてもよい。それだけでなく、前述した値は第1熱電素子TE1〜第3熱電素子TE3の各最大発電された電力の和(20.48[W]、3.43+6.79+10.26)より小さくてもよい。
すなわち、温度差が大きい熱電素子間の直列連結は最大発電された電力が減少することが分かる。これに伴い、前述した多様な実施例に係る熱電変換装置は温度差が類似する熱電素子または熱電レッグ(電極)間に直列連結をなすことによって、発電性能を改善することができる。
図25は本発明の第3実施例に係る熱変換装置の斜視図であり、図26〜図27は図25の熱変換装置のフレームの内部を図示し、図28は本発明の他の実施例に係る熱変換装置の冷却水流入口側の正面図である。図29は図25の熱変換装置のフレームを除いた構造の斜視図であり、図30は図25の熱変換装置のフレームを除いた構造の分解斜視図である。図31は図25の熱変換装置のフレームを除いた構造の冷却水流入口側の正面図であり、図32は図25の熱変換装置のフレームを除いた構造の冷却水排出口側の正面図である。図33は図25の熱変換装置の第1方向の断面図であり、図34は図33の一部拡大図である。図35は図25の熱変換装置のフレームを除いた構造の第2方向の断面図であり、図36は気体の流れをシミュレーションした結果である。
図25〜図36を参照すると、熱変換装置60は単位モジュール6000およびフレーム7000を含む。
単位モジュール6000は複数の熱電モジュール6100および冷却部材6200を含む。
冷却部材6200は冷却水通過管6210、冷却水通過管6210の冷却水流入口Inに配置された第1フランジ6220、そして、冷却水通過管6210の冷却水排出口Outに配置された第2フランジ6230を含む。
複数の熱電モジュール6100は冷却水通過管6210の第1外壁面6212に配置された第1熱電モジュール6100−1および冷却水通過管6210の第2外壁面6214に配置された第2熱電モジュール6100−2を含む。
ここで、第2外壁面6214は第1外壁面6212に対向する面である。
フレーム7000は単位モジュール6000を支持し、複数の熱電モジュール6100を収容し、冷却部材6200の冷却水通過管6210および第2フランジ6230をさらに収容する。
このために、フレーム7000は第1壁7100、第2壁7200、第3壁7300および第4壁7400を含む。第1壁7100と第2壁7200は互いに向かい合うように配置され、第3壁7300および第4壁7400は互いに向かい合うように配置され、第3壁7300および第4壁7400それぞれは第1壁7100と第2壁7200の間に配置され得る。これに伴い、第1壁7100、第2壁7200、第3壁7300および第4壁7400は互いに連結されて一つの内部空間を形成することができる。そして、フレーム7000は第1壁7100、第2壁7200、第3壁7300および第4壁7400で囲まれる第1開口部7002および第1壁7100、第2壁7200、第3壁7300および第4壁7400で囲まれる第2開口部7004を含むことができる。
第1壁7100は単位モジュール6000に含まれる冷却部材6200の第1フランジ6220側に配置され、第1壁7100には冷却水流入口Inに対応する第1ホール7110が形成される。第2壁7200は単位モジュール6000に含まれる冷却部材6200の第2フランジ6230側に配置され、第2壁7200には冷却水排出口Outに対応する第2ホール7210が形成される。第3壁7300は単位モジュール6000に含まれる第1熱電モジュール6100−1側に配置され、第1熱電モジュール6100−1と向かい合うように離隔して配置される。そして、第4壁7400は単位モジュール6000に含まれる第2熱電モジュール6100−2側に配置され、第2熱電モジュール6100−2と向かい合うように離隔して配置される。
これに伴い、冷却水は第1フランジ6220から第2フランジ6230に向かう方向に流れることができる。すなわち、冷却水は第1壁7100側の冷却水流入口Inに流入して冷却水通過管6210を通過した後、第2壁7200側の冷却水排出口Outに排出され得る。そして、冷却水の温度より高い温度を有する高温の気体は、第1熱電モジュール6100−1と第3壁7300の間および第2熱電モジュール6100−2と第4壁7400の間で第1熱電モジュール6100−1および第2熱電モジュール6100−2が配置された方向と平行であり、冷却水が流れる方向と垂直であるように流れることができる。すなわち、冷却水の温度より高い温度を有する高温の気体はフレーム7000の第1開口部7002に流入して第2開口部7004に排出され得る。本明細書において、説明の便宜のために、冷却水が流れる方向を第1方向とし、高温の気体が流れる方向を第2方向とし、第1方向と第2方向に垂直な方向、すなわち第1熱電モジュール6100−1から第2熱電モジュール6100−2に向かう方向を第3方向と指し示し得る。
これに伴い、複数の熱電モジュール6100の両面のうち冷却水通過管6210側に配置された面は、低温部、すなわち放熱部となり得、フレーム7000の壁面、例えば第3壁面7300および第4壁面7400に向かうように配置された面は高温部、すなわち吸熱部となり得る。
本発明の第3実施例に係る熱変換装置60は、冷却水通過管6210を通じて流れる冷却水および複数の熱電モジュール6100とフレーム7000の壁面の間の離隔した空間を通過する高温の気体間の温度差、すなわち熱電モジュール6100の放熱部と吸熱部間の温度差を利用して電力を生産することができる。ここで、冷却水は水であり得るが、これに制限されるものではなく、冷却性能を有する多様な種類の流体であり得る。冷却水通過管6210に流入する冷却水の温度は100℃未満、好ましくは50℃未満、さらに好ましくは40℃未満であり得るが、これに制限されるものではない。冷却水通過管6210を通過した後排出される冷却水の温度は冷却水通過管6210に流入する冷却水の温度より高くてもよい。複数の熱電モジュール6100とフレーム7000の壁面の間の離隔した空間を通過する高温の気体の温度は冷却水の温度より高くてもよい。例えば、複数の熱電モジュール6100とフレーム7000の壁面の間の離隔した空間を通過する高温の気体の温度は100℃以上、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは200℃以上であり得るが、これに制限されるものではない。この時、複数の熱電モジュール6100とフレーム7000の壁面の間の離隔した空間の幅は数mm〜数十mmであり得、熱変換装置の大きさ、流入する気体の温度、気体の流入速度、要求される発電量などにより変わり得る。
本明細書において、フレーム7000が一つの単位モジュール6000を収容する例を中心に説明するが、これに制限されるものではない。図28に図示された通り、フレームは複数の単位モジュール6000を収容してもよい。
このために、フレーム7000の第1壁7100には複数の単位モジュール6000の複数の冷却水流入口に対応する複数の第1ホールが形成され得、フレーム7000の第2壁7200には複数の単位モジュール6000の複数の冷却水排出口に対応する複数の第2ホールが形成され得る。また、複数の単位モジュールは互いに離隔して平行に配置され得る。例えば、各単位モジュール6000の第1熱電モジュール6100−1は隣り合う単位モジュール6000の第2熱電モジュール6000−2と向かい合うように離隔して平行に配置され得る。フレーム7000内に収容される単位モジュール6000の個数は熱変換装置の大きさ、流入する気体の温度、気体の流入速度、要求される発電量などにより変わり得る。
この時、冷却部材6200の熱伝導度はフレーム7000の熱伝導度より高くてもよい。例えば、冷却部材6200はアルミニウムからなり、フレーム7000はステンレススチールからなり得る。これに伴い、熱電モジュールの低温部と高温部間の温度差が最大化されて熱変換装置の性能が向上し得る。
第1熱電モジュール6100−1および第2熱電モジュール6100−2はそれぞれ複数個の熱電素子100を含むことができる。要求される発電量に応じて各熱電モジュールに含まれる熱電素子の個数を調節することができる。
各熱電モジュールに含まれる複数個の熱電素子100は電気的に連結され得、複数個の熱電素子100の少なくとも一部はバスバー(図示されず)を利用して電気的に連結され得る。バスバーは、例えば高温の気体が通過した後排出される排出口側に配置され得、外部端子と連結され得る。これに伴い、第1熱電モジュール6100−1および第2熱電モジュール6100−2のためのPCBが熱変換装置の内部に配置されなくても第1熱電モジュール6100−1および第2熱電モジュール6100−1に電源が供給され得、これに伴い、熱変換装置の設計および組立が容易である。
本発明の第3実施例によると、単位モジュール6000は断熱層6400およびシールド層6500をさらに含むことができる。断熱層6400は冷却水通過管6210の外部表面のうち熱電モジュール6100が配置される領域を除いて冷却水通過管6210の外部表面の少なくとも一部を囲むように配置され得る。断熱層6400によって熱電モジュール6100の低温部側と高温部側間の断熱が維持され得るため、発電効率を高めることができる。
そして、シールド層6500は断熱層6400上に配置され、断熱層6400および熱電モジュール6100を保護することができる。このために、シールド層6500はステンレス素材を含むことができる。
シールド層6500と冷却水通過管6200はスクリューによって締結され得る。これに伴い、シールド層6500は単位モジュール6000に安定的に結合することができる。
この時、第1熱電モジュール6100−1および第2熱電モジュール6100−2それぞれは冷却水通過管6200の第1外壁面6210および第2外壁面6220にサーマルパッド(thermal pad)を利用して接着されてもよい。サーマルパッドは熱伝達が容易であるため、冷却水通過管6210と熱電モジュール間の熱伝達が妨害されなくなる。そして、第1熱電モジュール6100−1および第2熱電モジュール6100−2それぞれは熱電素子100の高温部側に配置されたヒートシンク(図示されず)および熱電素子100の低温部側に配置された金属プレート(図示されず)、例えばアルミニウムプレートをさらに含んでもよい。この時、ヒートシンクは隣接するフレーム7000の壁面に向かって配置され得、ヒートシンクとフレーム7000の壁面は所定の間隔で離隔され得る。これに伴い、本発明の実施例に係る熱変換装置60を通過する高温の気体がヒートシンクを通じて熱電素子100の高温部側に効率的に伝達され得る。一方、金属プレート、例えばアルミニウムプレートは熱伝達効率が高いため、冷却水通過管6210を通過する冷却水の温度が金属プレートを通じて熱電素子100の低温部側に効率的に伝達され得る。
以下、本発明の第3実施例に係る熱変換装置の冷却部材の構造をさらに詳細に説明する。
本発明の実施例によると、冷却水通過管6210の冷却水流入口Inに配置された第1フランジ6220の大きさは冷却水通過管6210の冷却水排出口Outに配置された第2フランジ6230の大きさより大きく、第1フランジ6220はフレーム7000の第1壁7100の外壁面7120に配置され、第2フランジ6230はフレーム7000の第2壁7200の内壁面7220に配置される。
この時、第1フランジ6220の大きさおよび第2フランジ6230の大きさそれぞれは高さ(H)および幅(W)のうち少なくとも一つを意味し得る。
このために、フレーム7000の第1壁7100に形成された第1ホール7110の大きさは第1フランジ6220の大きさより小さく、第2フランジ6230の大きさより大きく、フレーム7000の第2壁7200に形成された第2ホール7210の大きさは第2フランジ6230の大きさより小さくてもよい。これに伴い、図27に図示された通り、熱変換装置60の組立時に、フレーム7000の第1ホール7110を通じて単位モジュール6000の第2フランジ6230から注入され得、第2フランジ6230は第2壁7200の内壁面7220に配置され、第1フランジ6220はフレーム7000の第1壁7100の外壁面7120に配置され得る。
このように、第1フランジ6220はフレーム7000の第1壁7100の外壁面7120に配置され、第2フランジ6230はフレーム7000の第2壁7200の内壁面7130に配置される場合、前述した通り、熱変換装置60の組立性が改善し得るだけでなく、冷却水と冷却部材間の効率的な熱交換が可能である。
すなわち、冷却水流入口Inを通じて冷却水を注入しようとする場合、外部の冷却水供給部(図示されず)はフレーム7000の第1壁7100の外壁面7120に固定された状態で冷却水を注入することができる。この時、冷却水供給部(図示されず)は第1フランジ6220の全体を囲むように配置され得、これに伴い、冷却水と接触する冷却部材6200の全体面積が広くなり得る。前述した通り、冷却部材6200が熱伝導度が高い素材、例えばアルミニウムなどからなる場合、冷却水流入口In側に配置されて供給される冷却水と直接接触する第1フランジ6220は急速に冷却され得、第1フランジ6220の冷気は冷却水通過管6210を通じて熱電モジュール6100の低温部に伝達され得る。
また、第1フランジ6220はフレーム7000の第1壁7100の外壁面7120に配置され、第2フランジ6230はフレーム7000の第2壁7200の内壁面7130に配置される場合、冷却水の流出も防止され得る。
すなわち、冷却水流入口Inを通じて冷却水を注入しようとする場合、外部の冷却水供給部(図示されず)はフレーム2000の第1壁7100の外壁面7120に固定された状態で冷却水を注入することができる。この時、冷却水供給部(図示されず)は第1フランジ6220の全体を囲むように配置され得、冷却水供給部(図示されず)から供給される冷却水は第1フランジ6220に連結された冷却水流入口Inを通じて冷却水通過管6210内に流入することができる。
もし、図34に図示された通り、フレーム7000の内壁面に配置されたフランジ、すなわち第2フランジ6230側が冷却水流入口になる場合、フレーム7000の内壁面とフランジの間の空間を通じて冷却水が流出され得、これに伴い、熱電モジュール6100の高温部側に冷却水が浸透する可能性もある。
一方、本発明の第3実施例によると、高温の気体の流動を制御する気体ガイド部材をさらに含むことができる。
このために、図35を参照すると、気体ガイド部材6600は高温の気体が流入する方向に配置され得る。例えば、冷却水通過管6210は第1外壁面6212と第2外壁面6214の間で高温の気体が流入する側、すなわち第1開口部7002に向かうように配置された第3外壁面6216、そして、第1外壁面6212と第2外壁面6214の間で高温の気体が排出される側、すなわち第2開口部7004に向かうように配置された第4外壁面6218をさらに含み、第3外壁面6216上に配置され、前記第1外壁面6212と第2外壁面6214の間の中心に行くほど第3外壁面6216との距離が遠くなる形状を有する気体ガイド部材6600をさらに含むことができる。すなわち、気体ガイド部材6600は傘状または屋根状を有し得る。これに伴い、高温の気体が流入する時、高温の気体が単位モジュール6000の側面、すなわち単位モジュール6000とフレーム7000の間の離隔した空間を通過できるようにガイドされ得る。また、気体ガイド部材6600が傘状または屋根状を有する場合、冷却水通過管6210の第3外壁面6216と気体ガイド部材6600の間には空気層が形成されて断熱性能を高めることができる。
ここで、高温の気体が流入する方向に配置された冷却水通過管6210の第3外壁面6216の断熱性能を高めるために、第3外壁面6216には断熱層6400がさらに配置され得る。そして、冷却水通過管6210および断熱層6500を保護するために断熱層6400と気体ガイド部材6600の間にはシールド層6500がさらに配置されてもよい。ここで、シールド層は断熱層6400が配置された第3外壁面6216だけでなく、第1外壁面6212の一部および第2外壁面6214の一部にも配置されるように「⊂」の形状を有し得、気体ガイド部材6600、シールド層6500および冷却水通過管6210は共に締結され得る。または図示されてはいないが、気体ガイド部材6600およびシールド層6500は一体に形成されてもよい。
図36は、気体ガイド部材の効果を示すためのシミュレーション結果である。図36(a)のように気体ガイド部材がない構造に比べて、図36(b)および図36(c)のように気体ガイド部材がある構造で気体がさらに均一に分布して流れることが分かる。また、図36を参照すると、図36(c)のように気体ガイド部材の高さが高くなるほど気体がさらに均一に分布して流れることが分かる。ただし、気体ガイド部材6600の最高点が第2フランジ6230より高くなると、気体ガイド部材6600とシールド層6500の間の空間に高温の気体が流入し得、これによって、冷却性能に影響を及ぼしかねない。したがって、気体ガイド部材の最高点が第2フランジ6230より高くないように形成され得る。または気体ガイド部材の最高点が第2フランジ6230より高く形成される場合、気体ガイド部材6600とシールド層6500の間を密閉させて気体ガイド部材6600とシールド層6500の間の空間に高温の気体が流入する現象を防止してもよい。
前記では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるであろう。