JP2021519815A - スイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法 - Google Patents

スイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 スイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法を提供することを課題とする。【解決手段】 本発明はスイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法を開示しており、天然物抽出の技術分野に属する。本発明のスイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法は、スイカの皮と果肉を分離し、シトルリンを抽出するために皮を前処理し、果肉に対して、生物酵素分解処理を行った後、濾過し、濾液を遠心分離し、遠心分離した後の沈殿物と濾滓をリコピンの抽出に用い、上澄み液をシトルリンの抽出に用いるものである。本発明のスイカリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法を採用すれば、1トン当たりの傷物スイカから約0.5 kg(6%含有量)のリコピンと1.2kg以上のシトルリンを抽出することができ、これらは一万元近い価値があり、抽出コストを差し引いた後でも、1トン当たりのスイカでは、依然として5000元以上の経済的利益を増やすことができ、経済的利益が高い。

Description

本発明は天然物抽出の技術分野に属し、具体的にはスイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法に関する。
中国では、スイカは広い地域で栽培されているものであり、成長期間が短く、生産量が高く、年間栽培面積が約200万ヘクタールであり、総収穫量が6800万トンに達し、その年の世界におけるスイカの栽培総面積と総収穫量の58.99%と71.45%を占めており、世界一である。スイカの栽培は季節性が高く、販売時期が集中的であり、保存性が低く、需給のバランスが崩れると、スイカの価格が大幅に下落する上に売れ行きも鈍り、多くが腐ってしまう。また、栽培過程で傷物となったスイカは、生鮮販売に適さないものであり、一般的には、畑に腐乱させるか、非常に低い価格で販売するしかできず、資源を浪費することになる。これらの課題を解決するには、スイカの高付加価値加工を発展させ、スイカの付加価値を高めることが重要である。
スイカは、脂肪とコレステロールを含有しないだけでなく、多くのグルコース、リンゴ酸、果糖、タンパク質を構成するアミノ酸、リコピン及び豊富なビタミンCなどの物質を含有し、栄養価が非常に高く、純粋で、安全性のある食品である。
現在、スイカからシトルリンやリコピンなどの機能性成分を抽出するための方法が既に存在しているが、これらの機能性成分はスイカの様々な部分に存在するため、特定の天然物を抽出するだけでは、スイカの栄養価を最大限に発揮することができず、資源の浪費や生産コストの増加を招いてしまう。
従来技術に存在している課題に鑑み、本発明は、スイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法を提供し、スイカの栄養価を最大限に発揮し、生産コストを削減し、より高い経済的利益を得ることを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明が提供する技術的解決手段は以下のとおりである。
スイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法であって、スイカの皮と果肉を分離し、シトルリンを抽出するために皮を前処理する。果肉に対して、生体酵素分解処理を行った後、濾過し、濾液を遠心分離し、遠心分離した後の沈殿物と濾滓をリコピンの抽出に用い、上澄み液をシトルリンの抽出に用いる。
上記解決手段において、前記生体酵素分解は、0.1〜0.3%(m/m)の生体酵素を添加し、40〜50℃で、酵素分解を1〜2h行うことである。
上記解決手段において、前記生体酵素はペクチナーゼ、セルラーゼ及びプロテアーゼの一つ以上の組み合わせである。
上記解決手段において、前記果肉の生体酵素分解処理は以下のとおりである。
スイカの果肉から種子を取り除いた後、スラリー化し、スラリーに0.3%(m/m)の生体酵素を添加し、45℃で、酵素分解を1.5h行う。酵素分解を完了した後、濾過し、濾液を遠心分離し、沈殿物を収集し且つ濾滓と混合し、冷凍乾燥した後、リコピンを抽出するために粉砕して粉末にする。遠心分離した後の上澄み液をシトルリンの抽出に用いる。
上記解決手段において、前記リコピンの抽出方法は以下のとおりである。
(1)超音波補助有機溶媒抽出:濾滓と沈殿物を粉砕した粉末に、1:4〜1:8(kg/L)の原料溶液比で酢酸エチルを加えて均一に混合し、40〜50℃で、80〜120Wの超音波出力で、30〜90min抽出し、且つ2回抽出して、リコピン粗抽出液が得られる;
(2)減圧濃縮:リコピン粗抽出液を40℃で減圧濃縮し、溶媒を回収して、リコピン粗抽出物が得られる;
(3)精製:1:3(kg/L)の原料溶液比でリコピン粗抽出物に無水エタノールを加えて2回浸漬洗浄し、その後、無水エタノールを除去して、リコピン粉末が得られる。
上記解決手段において、前記スイカ皮の前処理は以下のとおりである。
スイカの皮から外皮の西瓜翠衣を除去し、搾汁処理してスイカ皮の汁と濾滓を得て、濾滓に対して超音波−酵素法補助溶媒抽出を行って得られた抽出液を、スイカ皮の汁と果肉を遠心分離した後に得られた上澄み液と混合し、シトルリンを抽出するための前処理材料を得る。
上記解決手段において、前記スイカ皮の前処理は以下のとおりである。
スイカの皮から外皮の西瓜翠衣を除去し、乾燥してから粉砕して粉末にし、粉末に対して超音波−酵素法補助溶媒抽出を行った後に濾過して一次抽出液を得る。濾滓に対して超音波−酵素法補助溶媒抽出を行った後、濾過して二次抽出液を得る。二次抽出液と、一次抽出液と果肉を遠心分離した後に得られた上澄み液とを混合してシトルリンを抽出するための前処理材料を得る。
上記解決手段において、前記超音波−酵素法補助溶媒抽出は以下のとおりである。
材料に1:10〜1:20(kg/L)の原料溶液比で水を加え、且つ0.1%(m/m)のペクチナーゼと0.1%(m/m)のセルラーゼを加える。pHを4.0に調整し、100〜140Wの超音波出力と30〜50℃の抽出温度の条件で、60〜120min抽出し、且つ2回抽出する。
上記解決手段において、シトルリンの抽出方法は以下のとおりである。
(1)微生物発酵:前処理材料に5%(v/v)の酵母菌を添加し、24h発酵させて糖質を除去する;
(2)イオン交換樹脂による精製:微生物発酵した前処理材料を濾過して酵母菌を除去した後、HD−8活性化含水樹脂に加えてシトルリンを吸着させ、続いて0.5 mol/Lのアンモニア水溶液を利用して溶離させ、溶離速度は2 BV/hとする;
(3)マクロポーラス吸着樹脂による脱色:XAD−761活性化含水樹脂とシトルリン溶離液を1:20(g/mL)で混合し、100〜150r/minで、室温で静的吸着を2h行う;
(4)結晶化と再結晶化:
a、シトルリン粗抽出液を可溶性固形分の含有量が≧30%になるまで真空濃縮し、濃縮液のpHを5.97に調整し、4℃でシトルリンを結晶化して析出し、その後、沈殿物を遠心分離して洗浄し、乾燥を行うと、白色粉末状のシトルリンの固形結晶が得られる;
b、(a)中のシトルリン粉末に水を加えて溶解させ、pHを5.97に調整すると共に、0.1%(m/m)のシトルリン結晶を種結晶として加え、4℃でシトルリンを結晶化して析出し、その後、沈殿物を遠心分離する;
c、工程bを1〜2回繰り返し、沈殿物を遠心分離して洗浄し、乾燥を行うと、精製したシトルリンの固形粉末が得られる。
上記方法で製造されるリコピン及び/又はシトルリンである。
上記方法で製造されるリコピンの、耐酸化性を有し、老化を防止し、低酸素応答を防止し、癌を予防治療し、心血管を保護する食品の製造における応用である。
上記方法で製造されるシトルリンの、免疫力を高め、耐酸化性を有し、運動機能を改善し、心血管と脳血管を保護し、男性の性機能を改善する食品の製造における応用である。
上記解決手段において、前記食品は健康食品である。
酵母菌の番号はCICC−1012であり、中国工業微生物菌種保蔵管理センターに保存されている。
前記ペクチナーゼ、セルラーゼ、プロテアーゼは天津市利華酵製剤技術有限公司から購入され、酵素活性が1000U/mgである。
本発明の技術的解決手段の利点は以下の通りである。
本発明のスイカリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法は、スイカ資源の十分、且つ効率的な利用を実現している。リコピンとシトルリンの抽出率が高く、抽出されたシトルリンの純度が高く、抽出されたリコピンとシトルリンは関連する衛生的要件及び製品の品質基準に適合し、且つ原料として食品や健康食品業界において用いることができ、天然の安全上の優位性を有する。
本発明は超音波、酵素法などの様々な補助抽出手段を組み合わせて使用することで、低温でも効率的に抽出を行うことができる。また、条件が温和であり、操作が簡単で安全性がある。
本発明のスイカリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法を採用すれば、1トンあたりの傷物スイカから約0.5 kg(6%含有量)のリコピンと1.2 kg以上のシトルリンを抽出することができるが、これらは一万元近い価値があり、抽出コストを差し引いた後でも、1トンあたりのスイカでは、依然として5000元以上の経済的利益を増やすことができ、経済的利益が高い。
本発明に使用されている用語は、特別な説明がない限り、一般的には当業者によって通常理解される意味を有するものである。
以下、具体的な実施例を組み合わせ、且つデータを参照にして、本発明をさらに詳しく説明する。以下の実施例は例を挙げて本発明を説明するためのものに過ぎず、いかなる形態も本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1
スイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法であって、工程は以下のとおりである。
スイカの皮と果肉を分離する;
果肉の処理:
果肉から種子を取り除いた後、スラリー化し、スラリーに0.1%のペクチナーゼ、0.1%のセルラーゼ及び0.1%のプロテアーゼを添加し、45℃で、酵素分解を1.5h行う。酵素分解を完了した後、濾過し、濾液を遠心分離し(4000r/min、室温、10〜20min)、沈殿物を収集し且つ濾滓と混合し、冷凍乾燥した後、リコピンを抽出するために粉砕して粉末にする。遠心分離した後の上澄み液をシトルリンの抽出に用いる。
リコピンの抽出方法は以下のとおりである。
(1)超音波補助有機溶媒抽出:濾滓と沈殿物を粉砕した粉末に、1:6の原料溶液比で酢酸エチルを加えて均一に混合し、45℃で、100Wの超音波出力で、30min抽出し、且つ2回抽出して、リコピン粗抽出液が得られる;
(2)減圧濃縮:リコピン粗抽出液を40℃で減圧濃縮し、溶媒を回収して、リコピン粗抽出物が得られる;
(3)精製:1:3の原料溶液比でリコピン粗抽出物に無水エタノールを加えて2回浸漬洗浄し、その後、無水エタノールを除去して、リコピン粉末が得られる。
スイカ皮の処理:
スイカの皮から外皮の西瓜翠衣を除去し、搾汁処理してスイカ皮の汁と濾滓を得る。
濾滓に、1:10の原料溶液比で水を加え、且つ0.1%のペクチナーゼと0.1%のセルラーゼを加える。pHを4.0に調整し、100Wの超音波出力と50℃の抽出温度の条件で、90min抽出し、且つ2回抽出し、混合して抽出液を得る。
抽出液を、スイカ皮の汁と果肉を遠心分離した後に得られた上澄み液と混合し、シトルリンを抽出するための前処理材料を得る。
シトルリンの抽出方法:
(1)微生物発酵:前処理材料において5%の酵母菌を添加し、24h発酵させて糖質を除去する;
(2)イオン交換樹脂による精製:微生物発酵した前処理材料を濾過して酵母菌を除去した後、HD−8活性化含水樹脂に加えてシトルリンを動的交換吸着させ、続いて0.5 mol/Lのアンモニア水溶液を利用して溶離させ、溶離速度は2 BV/hとする;
前記動的交換吸着は、180gの活性化含水樹脂を内径26 mm、高さ400 mmのガラスクロマトグラフィーカラムに充填し、微生物発酵したシトルリン抽出液を2B V/hの速度で樹脂カラムを通過させて、シトルリンを吸着させることである。
(3)マクロポーラス吸着樹脂による脱色:XAD−761活性化含水樹脂とシトルリン溶離液を1:20(g/mL)で混合し、100〜150r/minで、室温で静的吸着を2h行う;
(4)結晶化と再結晶化:
a、シトルリン粗抽出液を可溶性固形分の含有量が≧30%になるまで真空濃縮し、濃縮液のpHを5.97に調整し、4℃でシトルリンを結晶化して析出し、その後、沈殿物を遠心分離して洗浄し、乾燥を行うと、白色粉末状のシトルリンの固形結晶が得られる;
b、(a)中のシトルリン粉末に水を加えて溶解させ、pHを5.97に調整すると共に、0.1%のシトルリン結晶を種結晶として加え、4℃でシトルリンを結晶化して析出し、その後、沈殿物を遠心分離する;
c、工程bを1〜2回繰り返し、沈殿物を遠心分離して洗浄し、乾燥を行うと、精製したシトルリンの固形粉末が得られる。
測定では、リコピンの抽出率は91.57%であった。シトルリンの抽出率は93.43%であり、シトルリンの純度は99.35%であった。
実施例2
スイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法であって、工程は以下のとおりである。
スイカの皮と果肉を分離する;
果肉の処理:
果肉から種子を取り除いた後、スラリー化し、スラリーに0.1%のペクチナーゼ、0.1%のセルラーゼ及び0.1%のプロテアーゼを添加し、45℃で、酵素分解を1.5h行う。酵素分解を完了した後、濾過し、濾液を遠心分離し(4000r/min、室温、10〜20min)、沈殿物を収集し且つ濾滓と混合し、冷凍乾燥した後、リコピンを抽出するために粉砕して粉末にする。遠心分離した後の上澄み液をシトルリンの抽出に用いる。
リコピンの抽出方法は以下のとおりである。
(1)超音波補助有機溶媒抽出:濾滓と沈殿物を粉砕した粉末に、1:6の原料溶液比で酢酸エチルを加えて均一に混合し、45℃で、100Wの超音波出力で、30min抽出し、且つ2回抽出して、リコピン粗抽出液が得られる;
(2)減圧濃縮:リコピン粗抽出液を40℃で減圧濃縮し、溶媒を回収して、リコピン粗抽出物が得られる;
(3)精製:1:3の原料溶液比でリコピン粗抽出物に無水エタノールを加えて2回浸漬洗浄し、その後、無水エタノールを除去して、リコピン粉末が得られる。
スイカ皮の処理:
スイカの皮から外皮の西瓜翠衣を除去し、乾燥した後、粉砕して粉末にする。
粉末に、1:10の原料溶液比で水を加え、且つ0.1%のペクチナーゼと0.1%のセルラーゼを加える。pHを4.0に調整し、100Wの超音波出力と50℃の抽出温度の条件で、90min抽出し、且つ濾過して一次抽出液が得られる。濾滓に、1:10の原料溶液比で水を加え、且つ0.1%のペクチナーゼと0.1%のセルラーゼを加える。pHを4.0に調整し、100Wの超音波出力と50℃の抽出温度の条件で、90min抽出し、且つ濾過して二次抽出液が得られる。
二次抽出液と、一次抽出液と果肉を遠心分離した後に得られた上澄み液とを混合してシトルリンを抽出するための前処理材料を得る。
シトルリンの抽出方法:
(1)微生物発酵:前処理材料において5%の酵母菌を添加し、24h発酵させて糖質を除去する;
(2)イオン交換樹脂による精製:微生物発酵した前処理材料を濾過して酵母菌を除去した後、HD−8活性化含水樹脂に加えてシトルリンを動的交換吸着させ、続いて0.5 mol/Lのアンモニア水溶液を利用して溶離させ、溶離速度は2 BV/hとする;
前記動的交換吸着は、180gの活性化含水樹脂を内径26 mm、高さ400 mmのガラスクロマトグラフィーカラムに充填し、微生物発酵したシトルリン抽出液を2B V/hの速度で樹脂カラムを通過させて、シトルリンを吸着させることである。
(3)マクロポーラス吸着樹脂による脱色:XAD−761活性化含水樹脂とシトルリン溶離液を1:20(g/mL)で混合し、100〜150r/minで、室温で静的吸着を2h行う;
(4)結晶化と再結晶化:
a、シトルリン粗抽出液を可溶性固形分の含有量が≧30%になるまで真空濃縮し、濃縮液のpHを5.97に調整し、4℃でシトルリンを結晶化して析出し、その後、沈殿物を遠心分離して洗浄し、乾燥を行うと、白色粉末状のシトルリンの固形結晶が得られる;
b、(a)中のシトルリン粉末に水を加えて溶解させ、pHを5.97に調整すると共に、0.1%のシトルリン結晶を種結晶として加え、4℃でシトルリンを結晶化して析出し、その後、沈殿物を遠心分離する;
c、工程bを1〜2回繰り返し、沈殿物を遠心分離して洗浄し、乾燥を行うと、精製したシトルリンの固形粉末が得られる。
測定では、リコピンの抽出率は91.76%であった。シトルリンの抽出率は92.98%であり、シトルリンの純度は98.77%であった。
一、本発明のリコピンとシトルリン抽出物の分析・測定結果
1.1 リコピンの分析・測定
実施例1で抽出されたスイカリコピン抽出物中の重金属及び微生物などの衛生指標を検査し、且つ市販のリコピン油樹脂製品の品質基準と比較したが、結果は表1のとおりである。
Figure 2021519815
表1の検査結果から、本発明の方法で抽出されたスイカリコピン抽出物の重金属及び微生物などの指標はいずれも関連する衛生的要件及び製品の品質基準に適合することが分かる。
1.2 シトルリンの分析・測定
実施例1で抽出されたシトルリン抽出物の物理化学的指標及び衛生指標を検査して分析し、且つ市販のシトルリン製品の品質基準と比較したが、結果は表2のとおりである。
Figure 2021519815
表2の検査結果から、本発明の方法で抽出されたシトルリン抽出物の重金属及び微生物などの指標はいずれも関連する衛生的要件及び製品の品質基準に適合することが分かる。
二、経済的利益
リコピンは、現在、中国市場での販売価格が約2000元/キログラム(6%含有量)であり、植物から抽出されたシトルリンであれば、米国では約1000米ドル/キログラムの価格で販売することができる。本発明の方法を利用すれば、1トン当たりの傷物スイカから約0.5 kg(6%含有量)のリコピン及び1.2 kg以上のシトルリンを抽出することができ、これらは一万元近い価値があり、抽出コストを差し引いた後でも、1トン当たりのスイカでは、依然として5000元以上の経済的利益を増やすことができる。中国のスイカの年間生産量を7000万トンとして計算した場合、10%の加工量が達成できれば、生産高は600億元以上に達する可能性もある。リコピンとシトルリンの含有量がより多い薬用スイカを原料とすれば、抽出収率と経済的利益はさらに高くなる。
以上の実施例は本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではない。前記実施例と組み合わせて本発明を詳しく説明したが、当業者であれば、依然として前記実施例に記載の技術的解決手段を修正し、又はその一部の技術的特徴に対して均等物による置換を行うことができる。これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を、本発明で特許請求されている技術的解決手段の趣旨及び範囲から逸脱させるものではない。

Claims (10)

  1. スイカの皮と果肉を分離し、シトルリンを抽出するために皮を前処理し、果肉に対して、生物酵素分解処理を行った後、濾過し、濾液を遠心分離し、遠心分離した後の沈殿物と濾滓をリコピンの抽出に用い、上澄み液をシトルリンの抽出に用いることを特徴とする、スイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法。
  2. 前記生体酵素分解は、0.1〜0.3%の生体酵素を添加し、40〜50℃で、酵素分解を1〜2h行うものであることを特徴とする、請求項1に記載のスイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法。
  3. 前記生体酵素はペクチナーゼ、セルラーゼ及びプロテアーゼのうちの1つ以上の組み合わせであることを特徴とする、請求項2に記載のスイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法。
  4. 前記果肉の生体酵素分解処理は、
    スイカの果肉から種子を取り除いた後、スラリー化し、スラリーに0.3%の生体酵素を添加し、45℃で、酵素分解を1.5h行い、酵素分解を完了した後、濾過し、濾液を遠心分離し、沈殿物を収集し且つ濾滓と混合し、冷凍乾燥した後、リコピンを抽出するために粉砕して粉末にし、遠心分離した後の上澄み液をシトルリンの抽出に用いるものであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のスイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法。
  5. 前記リコピンの抽出方法は、
    (1)超音波補助有機溶媒抽出:濾滓と沈殿物を粉砕した粉末に、1:4〜1:8の原料溶液比で酢酸エチルを加えて均一に混合し、40〜50℃で、80〜120Wの超音波出力で、30〜90min抽出し、且つ2回抽出して、リコピン粗抽出液が得られる;
    (2)減圧濃縮:リコピン粗抽出液を40℃で減圧濃縮し、溶媒を回収して、リコピン粗抽出物が得られる;
    (3)精製:1:3の原料溶液比でリコピン粗抽出物に無水エタノールを加えて2回浸漬洗浄し、その後、無水エタノールを除去して、リコピン粉末が得られる;
    というものであることを特徴とする、請求項4に記載のスイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法。
  6. 前記スイカ皮の前処理は、
    スイカの皮から外皮の西瓜翠衣を除去し、搾汁処理してスイカ皮の汁と濾滓を得て、濾滓に対して超音波−酵素法補助溶媒抽出を行って得られた抽出液を、スイカ皮の汁と果肉を遠心分離した後に得られた上澄み液と混合し、シトルリンを抽出するための前処理材料を得るものであることを特徴とする、請求項1に記載のスイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法。
  7. 前記スイカ皮の前処理は、
    スイカの皮から外皮の西瓜翠衣を除去し、乾燥してから粉砕して粉末にし、粉末に対して超音波−酵素法補助溶媒抽出を行った後に濾過して一次抽出液を得て、濾滓に対して超音波−酵素法補助溶媒抽出を行った後、濾過して二次抽出液を得て、二次抽出液と、一次抽出液と果肉を遠心分離した後に得られた上澄み液とを混合してシトルリンを抽出するための前処理材料を得るものであることを特徴とする、請求項1に記載のスイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法。
  8. 前記超音波−酵素法補助溶媒抽出は、
    材料に1:10〜1:20の原料溶液比で水を加え、且つ0.1%のペクチナーゼと0.1%のセルラーゼを加え、pHを4.0に調整し、100〜140Wの超音波出力と30〜50℃の抽出温度の条件で、60〜120min抽出し、且つ2回抽出するものであることを特徴とする、請求項6又は7に記載のスイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法。
  9. シトルリンの抽出方法は、
    (1)微生物発酵:シトルリン粗抽出液に5%の酵母菌を添加し、24h発酵させて糖質を除去する;
    (2)イオン交換樹脂による精製:微生物発酵したシトルリン抽出液を濾過して酵母菌を除去した後、HD−8活性化含水樹脂に加えてシトルリンを吸着させ、続いて0.5 mol/Lのアンモニア水溶液を利用して溶離させ、溶離速度は2 BV/hとする;
    (3)マクロポーラス吸着樹脂による脱色:XAD−761活性化含水樹脂とシトルリン溶離液を1:20(g/mL)で混合し、100〜150r/minで、室温で静的吸着を2h行う;
    (4)結晶化と再結晶化:
    a、シトルリン粗抽出液を可溶性固形分の含有量が≧30%になるまで真空濃縮し、濃縮液のpHを5.97に調整し、4℃でシトルリンを結晶化して析出し、その後、沈殿物を遠心分離して洗浄し、乾燥を行うと、白色粉末状のシトルリンの固形結晶が得られる;
    b、(a)中のシトルリン粉末に水を加えて溶解させ、pHを5.97に調整すると共に、0.1%のシトルリン結晶を種結晶として加え、4℃でシトルリンを結晶化して析出し、その後、沈殿物を遠心分離する;
    c、工程bを1〜2回繰り返し、沈殿物を遠心分離して洗浄し、乾燥を行うと、精製したシトルリンの固形粉末が得られる;
    というものであることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項に記載のスイカからリコピンとシトルリンを同時に抽出する方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法で製造されたリコピン及び/又はシトルリン。
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