本開示は、エアロゾル供給システム、eシガレット、及び蒸気供給システムなどとも呼ばれるエアロゾル供給デバイスに関する。以下の説明では、「eシガレット」及び「電子タバコ」という用語は一般的に、文脈から明確でない限り、(電子)蒸気供給システム/デバイスと互換的に使用することができる。同様に、「蒸気」及び「エアロゾル」という用語、並びに「気化する」、「揮発する」、及び「エアロゾル化する」などの関連の用語は一般的に、文脈から明確でない限り、互換的に使用することができる。
エアロゾル供給システムは、例えば、再使用可能なモジュール(コントロール又はデバイスユニット)と、液体エアロゾル前駆材料を入れる交換可能な(使い捨て可能な)カートリッジモジュールを含むモジュール式設計を有することが多い。交換可能なカートリッジは典型的には、エアロゾル前駆体と、ヒーターなどの気化器とを備え(したがって、カトマイザと呼ばれることもある)、一方、再使用可能なモジュールは典型的には、電源、例えば再充電可能なバッテリーと、制御回路とを備える。いくつかのシステムでは、エアロゾル前駆体は、カートリッジモジュール内のリザーバに入れられて加熱によって気化される、合成eリキッドなどの液体でもよい。いくつかのシステムでは、エアロゾル前駆材料は、例えば、タバコ植物から得られる乾燥葉、固形粉末、又はゲルなどの非液体の形態であってもよい。次いで、このようなエアロゾル前駆材料は加熱されて蒸気を放出することができる。ハイブリッドと呼ばれることもあるいくつかのシステムでは、eリキッドと非液体エアロゾル前駆材料との両方を使用する。例えば、このようなシステムでは、eリキッドは加熱することによって気化することができ、その結果生じた蒸気は、非液体エアロゾル前駆体を通過して後者から追加の蒸気を生成する、及び/又は、後者から香料を取り込む。
再使用可能及び使い捨て可能なモジュールは機能に応じたさらなる要素を含むことができることを理解されよう。例えば、コントロールユニットは、使用者の入力を受け取り、動作状態特性を表示するためのユーザーインターフェースを備えてもよく、及び/又は、交換可能なカートリッジ部品は、温度を制御することを助ける際に使用するための温度センサを含んでもよい。
動作時、カートリッジは典型的には、(例えば)ねじ、ラッチ、又はバヨネット固定具を用いて、電気接点を適切に係合した状態で電気的及び機械的に(取外し可能な態様で)コントロールユニットに結合される。カートリッジ内の蒸気前駆体を使い切ったとき、又は使用者が(おそらく、異なる蒸気前駆体又は香料を有する)異なるカートリッジに替えたいとき、カートリッジをコントロールユニットから取り外して(切り離して)、代わりに交換のカートリッジを取り付けることができる。このような2部品モジュール構成に従うデバイスは、2部品デバイスと呼ぶことができるが、本明細書で説明する手法はまた、適切であれば、構成部品又はモジュールを2つより多く有するデバイスに適用することができる。
図1は、例示的なエアロゾル供給デバイス100を通る概略断面図である。エアロゾル供給デバイス100は、2つの主要な構成部品又はモジュール、すなわち再使用可能なユニット/コントロールユニット101と、交換可能な/使い捨て可能なカートリッジ102とを備える。通常の使用では、再使用可能な部品101とカートリッジ102とは、2つの2方向矢印によって示されているように、インターフェース105(接続インターフェース)で互いに離脱可能に結合される。インターフェース105は、一般に、2つの部品101、102間を構造的、電気的に接続し、空気通路を接続し、適宜、ラッチ機構、バヨネット固定、又は任意の他の形態の機械的結合を利用することができる。インターフェース105は典型的には、2つの部品間を電気的に結合し、それは、コネクタを用いた有線であってもよいし、例えば、誘導に基づいた無線であってもよい。
図1では、カートリッジ102は、エアロゾル前駆材料を保持するためのチャンバ又は容器120を備え、本明細書で説明する一例では、この材料は、熱を加えることによって(使用者の吸引のための)エアロゾルを供給する、乾燥葉、固形粉末、又はゲルなどの固体又は非液体材料である。特に、材料容器120は、外側シェル又はハウジング125内に形成される。この例では、外側シェル125は、吸い口としてさらに構成されて空気出口118を提供する。他の例では、吸い口は別個の構成部品でもよく、外側シェル125は再使用可能な部品101と吸い口との間に取り付けるように構成される。
ハウジング125及び吸い口は、製造時に単一のユニットとして直接形成された1つの一体の構成部品として提供されてもよいし、2つの部品から形成されてから、製造時に組み立てられて実質的に永久に一緒になってもよい。例えば、ハウジング125及び吸い口は、摩擦溶接、スピン溶着、超音波溶接など(又は、任意の他の適切な技法)によって、接合部に沿って互いに固定されてもよい。カートリッジハウジング125はプラスチックから形成されてもよい。ハウジング125の特定の形状は、材料、大きさなどとともに、所与の実施態様の特定の設計に従って変わり得ることを理解されたい。
いくつかの例では、カートリッジ102を使い切ったとき、又は使用者が異なるカートリッジに替えたいとき、カートリッジ102を再使用可能な部品101から取り外して、代わりに新しいカートリッジ102を再使用可能な部品101に取り付けることができる。同じ又は他の例では、使用者は、例えば、新しいタバコ又は他の材料を含む新しい固体材料容器120を提供するために、固体材料容器120をハウジング125から取り外すことができる場合がある。このように、必要ならば、同じカートリッジを再使用することができる。このようなカートリッジ102は一般に、チャンバ又は容器120を受け入れるように構成された類似のものを有することは理解されよう。
カートリッジ102は、材料容器120に入れられた材料を加熱するためのヒーター135を有する。ヒーター135は、例えば、電気抵抗ヒーター、セラミックヒーターなどであってもよい。ヒーター135は、材料容器120の1つ又は複数の壁又は境界を形成してもよい。ヒーター135は、材料容器120内の材料が、吸引のためのエアロゾルを生成するのに十分加熱されるが、材料容器120内の材料が燃焼するほど高温には加熱されないように、材料容器120内の材料に熱を供給するように構成される。
使用時、カートリッジ102は、ヒーター135が、再使用可能な部品101にインターフェース105を横切って接続された線によって電力を受け取ることを可能になるように、再使用可能な部品101に取り付けられる。インターフェース105は、カートリッジ102の線137を再使用可能な部品101の対応する線とつなぐように、図1には示されていない電気接点又はコネクタを備える(より一般的には、図1の配線は、詳細な経路及びそのような配線の特徴を示しているのではなく、単なる概略的な形態を示しているだけである)。いくつかのデバイスは、加熱電力を、作動中、ヒーター135に供給される電力量を変える適切な制御インターフェースを使用して変えることができる。再使用可能な部品からヒーター135に供給される電力レベルの調節は、パルス幅変調方式又は任意の他の適切な制御技法を使用して実行することができる。使用者が吸い口118を吸引し、パフ検出器又は空気流センサ160が吸引から生じる空気流又は圧力変化を検出することを誘発することによってデバイス100を作動させることができる。他のタイプのデバイスは、それに代えて、又はそれに加えて、使用者が、デバイスの外側のボタン150又は類似のものを押すことによって作動させることができる。
パフ(吸引)又はボタンの押下が検出されたことに応答して、再使用可能な部品101は電力を供給してヒーター135を作動させてエアロゾルを生成する。形成されたエアロゾルは、以って、使用者の吸引によって容器120から引き出された後、使用者による吸引のための吸い口118を通って出る。
固体材料容器120は、第1の端壁117及び(口側端部で)第2の端壁127によって空気流チャネル130につながれている。各端壁117、127は、空気流がチャネル130に沿って容器120を通って吸い口118を通って出ることを可能にしながら、固体材料を容器120内に保持するように設計されている。これは、例えば、容器120内に固体材料の細粒(など)を保持するが、空気が通って流れることができる適切な細孔を有する端壁117、127によって達成することができる。材料容器120の端壁117、127は、例えば、製造時にハウジング125の各端部に挿入されるディスクの形態の別々のリテーナによって提供することができる。代替策として、端壁117、127の一方又は両方は、材料容器120の一部として直接形成されてもよい。
再使用可能な部品101は、eシガレット用の1つ又は複数の空気入口170を画定する開口を有するハウジング165と、デバイスに動作電力を供給するためのバッテリー177と、制御回路175と、使用者入力ボタン150と、視覚ディスプレー173と、パフ検出器160とを備える。図1に示す構成では、バッテリー177及び制御回路175は概ね平面の形状を有し、バッテリー177は制御回路の下にある。ハウジング165は、例えば、プラスチック材料又は金属材料から形成することができ、カートリッジ部品102の形状及び大きさと概ね一致する断面を有して、インターフェース105における2つの部品の間の移行する部分が滑らかな外面を有するようにしている。バッテリー177は再充電可能であり、再使用可能な部品のハウジング165にあるUSBコネクタ(図1には示されていない)を通じて充電することができる。
図1に示すデバイス100では、空気通路130は、再使用可能な部品101の空気入口170で始まり、インターフェース105を通って材料容器120に接続する。空気通路又はチャネル130は、例えば、直径がチャネルの長さに対して固定又は可変の円形断面の輪郭を有するチャネルを形成することができる側壁(複数可)131によって画定されている。他の例では、チャネル130の断面輪郭は、例えば、矩形又は六角形の断面、或いは任意の他の適切な形状を有してもよい。さらに、チャネル130の断面輪郭は、チャネルの長さの異なる部分の間で変化してもよい。下記でより詳細に説明するように、使用者の吸引時にeシガレットにおける吸引抵抗を修正する(すなわち、変更する、変化させる、又は調節するなど)ように動作可能な空気流調整器200が空気通路130に沿って配置されている。
パフ検出器(センサ)160は、再使用可能な部品101の空気流通路130内に又はそれに隣り合って配置されて、使用者がデバイス100で吸引したときを制御回路175に知らせる。空気入口170と、空気流チャネル130と、材料容器120と、吸い口118との組合せは、eシガレット100の主空気流通路を形成する、又はそれを代表すると考えることができ、それによって、使用者の吸引から生じる空気流は、空気入口170(上流)から吸い口118(下流)へ、図1の片方向矢印によって示される方向に流れる。
使用者入力ボタン150は、例えば、機械式ボタン、接触感知ボタンなどとして、任意の適切な態様で具現化することができ、様々な形態の使用者による入力が可能になる。例えば、使用者は、デバイスのスイッチの入切を行うために入力ボタン150を使用することができる(それによって、パフを検出してヒーターを作動させるのは、デバイスのスイッチを入れているときにのみ利用できる)。使用者入力ボタン150は、電力レベルを調節することなど、制御設定を行うために使用することもできる。ディスプレー173は、電子タバコに関連する様々な特性、例えば、現在の電力レベル設定、残存バッテリー電力、入/切状態などを使用者に視覚的に表示する。ディスプレーは、例えば、1つ又は複数の発光ダイオード(LED:light emitting diode)(多色の可能性もある)を用いて、及び/又は小型液晶表示(LCD:liquid crystal display)スクリーンとして、様々な方法で具現化することができる。いくつかのeシガレットはまた、例えば、音声信号及び/又は触覚フィードバックを使用して他の形態の情報を使用者に提供することができる。
制御回路(或いは、コントローラ又はコントロールユニット)175はプリント回路基板(PCB:printed circuit board)及び/又は他の電子機器、若しくは全体的にエアロゾル供給デバイスを制御するための回路によって提供されてもよい。制御回路175は、エアロゾル供給デバイス100の動作を制御するようにプログラムされた、又はその他の方法で構成されたプロセッサ185又はマイクロコントローラ(又は類似のもの)と、プログラム及び/又は構成設定を保存するための不揮発性メモリ180と、デバイス100の外部のシステム及びデバイスと通信するための通信インターフェース195とを含む。メモリは、後でより詳細に説明するように、一組の保存された識別子181及び他の関連情報を含んでもよい。
動作時、制御回路175は、パフ検出器160から、及び/又はボタン150が押されたことからパフ検出を通知され、このような通知に反応してバッテリー177から線137を通じてヒーター/気化器135に電力を供給して、使用者が吸引するための蒸気を生成するように構成することができる。制御回路175はまた、デバイス内のさらなる状態、例えば、バッテリー電力レベルを監視し、対応する出力をディスプレー173によって提供することができる。
いくつかの実施態様では、香料又はニコチン強度などの容器120内のエアロゾル基材の特性は、例えば、異なるカートリッジの異なるバッチ又は供給源を使って変えることができる。したがって、容器120内の材料を特定して、異なるタイプのカートリッジに関連する動作(プログラミング)をメモリ180に保存することができる制御回路175に利用可能にすることは有用であり得る。例えば、プログラミングによって、容器120内の所与のタイプの材料に対して、ヒーター135の適切な動作のために適切な制御信号及び電力レベルを制御回路175が提供することできる。例として、異なるエアロゾル前駆材料に使用されている(香料)成分は、異なる速度又は異なる動作温度で香料を送達することがあり、香料の一貫した又は適切な送達を確実にするために、ヒーター135を適切に動作させるように制御信号を与えることができる。いくつかの場合、プログラミングによって、容器120の特定に応じて適切な加熱プロファイルの選択が可能になり、以って、容器120内の材料を所望の態様で加熱して使用者に確実に特定の経験をさせることができる(及び、材料の燃焼などの望ましくない効果を防ぐ助けになり得る)。
異なる変種又はタイプの容器120は、単一の製造者又は複数の異なる製造者によって提供することができる。その結果、電子エアロゾル供給システム100での使用のために利用できる範囲の特性、特徴などを有する多くの様々な容器120の中から選択することができる。本明細書で説明するように、各容器は、接続インターフェース105の識別構成部品191によって認識又はその他の方法で解釈することができる識別子構成要素190を有することができ、以って、コントロールユニット101はカートリッジ101の容器120(並びにその中の材料)の(例えば)タイプ及び/又は変種を決定することができる。
例として、識別子構成要素190は、光学的に区別可能な模様(バーコードなど)であってもよく、識別構成部品191は光学式読取機(バーコードスキャナなど)であってもよい。いくつかの場合、カートリッジ101がコントロールユニット102内に受け入れられると、光学式読取機がバーコードに沿ってスキャンするように、バーコード又は他の識別子は長手方向に配置されてもよい。他の実施態様では、識別子構成要素190は、ROM、ゲートアレーなどの適切な電気的メモリを備えてもよい。このような実施態様では、識別構成部品191は、(例えば)、カートリッジがコントロールユニット102に結合(係合)されたときに、電気的メモリからの識別子にアクセスするようにプロセッサ185で具現化されてもよい。他の実施態様では、識別子構成要素190は、カートリッジがコントロールユニット102内に受け入れられると(おそらく、近くに持って来られただけで)、識別構成部品191によって読み取られるRFIDタグ又は類似のものを備えてもよい。カートリッジから識別子をコントロールユニットに渡すために、識別子構成要素190及び識別構成部品191によって使用することができることができる多くの他の方法があることは理解されよう。
一組の識別子181は、制御回路175のメモリ180に保存することができ、それらの識別子は典型的には、容器120又はカートリッジの様々な変種と関係している。この識別子の組は、任意の数の識別子、例えば、1つの識別子、又は2つ以上の識別子を含むことができる。いくつかの例では、各変種(すなわち、エアロゾル前駆材料の各変種、及び/又は各容器120)には、特定の識別子を割り当てることができる。他の例では、いくつかの変種は、例えば、類似の特性を共有する場合には、一緒にしてグループ化され、同じ識別子を割り当てられてもよい。例として、2つの異なる香料成分が同じ速度及び/又は同じ動作温度で香料を放出する場合、それらには同じ識別子を割り当ててもよい。
メモリ180を用いて、各識別子と関係付けられた動作又はプログラミングを保存することもできる。このようなプログラミングは、(例えば)カートリッジの所与の変種に対してなんらかの加熱プロファイルを選択することであってもよい。メモリ180に保存された識別子と様々な加熱プロファイルとの間には1対1の関係があってもよく、又は、識別子の異なるグループは異なる加熱プロファイルに対応してもよい。下記で詳細に説明するように、制御動作はまた、空気流調整器200に対する異なる設定を決定するように使用することができる。
いくつかの実施態様では、制御回路175は、ヒーター135の動作を可能にする前に、識別子190を処理することができる。例えば、制御回路175は、例えば、ヒーターが、容器120内の材料を気化するのに十分強力ではないためなどで、容器120(及びその中の材料)がそのヒーターとともに使用するのに適切でない場合、ヒーターを動作させるための電力を供給しなくてもよい。また、識別構成部品191が、カートリッジ102から受け取った識別子を認識しない場合、動作しないようにすることもできる。これは、例えば、カートリッジが、模造製品又はライセンスを受けていない製品であることを示すことができ、したがってコントロールユニット101に正しく適合することができない。したがって、保存された識別子の組は、例えば、適切な認定された容器120又はカートリッジ102のみを使用することが確実になるように、コントロールユニット101を用いて制御することができる。
したがって、本手法は、コントロールユニット101とともに使用するために取り付けられた材料容器120及び/又はカートリッジ部品102を識別するように構成された制御回路175を利用する。カートリッジの1つ又は複数の特性は、カートリッジから受け取った識別子から推測することができ、次いで、この情報は、電子エアロゾル供給システムのその後の使用時に、コントロールユニットによって使用される。
コントロールユニットのメモリ180に保存された識別子の組は、例えば、異なるエアロゾル前駆材料を有する(カートリッジ102又は容器120の)新たな変種が導入されたとき、更新することができる。新たなカートリッジに対する1つ又は複数の新たな識別子は、メモリ180に保持された、認定された識別子の組に付け加えることができる。同様に、メモリ180に保持された識別子は、ある変種がもはや販売されていないときには、除去又は除外することができる。さらに、メモリ180に保持された特定の識別子と変種との関係を変える、又は保存された識別子の組とともに保存された又はそれと関係付けられた動作を修正することなどの他の更新を実行することができる。例えば、保存された識別子の組に新たな識別子が付け加えられたとき、対応する動作(新たな加熱プロファイルなど)もまた付け加えることができる。さらに、いくつかの場合、識別子と関係付けられた動作は、識別子を変更することなく、又は特定の変種との関係を変更することなく修正することができる。保存された識別子181の組及び/又はそれらに対応する動作をこのように更新することは、制御回路175の通信インターフェース195によって容易になされる。いくつかの例では、通信インターフェース195は、エアロゾル供給デバイス100の外部のシステム及びデバイスと無線で通信するように動作可能な送受信器であってもよい。いくつかの場合、外部のシステム又はデバイスは、エアロゾル供給デバイス100と1つ又は複数の遠隔のサーバーなどとの間の間接的な通信を支えるために仲介物として働くことができる。
図2は、図1に示したものなどの、電子エアロゾル供給システム100(又はそのコントロールユニット101)を動作させる例示的な方法のフロー図を示し、デバイスは、一組の保存された識別子181を保持するメモリ180を有する。第1のステップ310において、コントロールユニット101は、通信インターフェース195を介して遠隔のサーバーから制御情報を受け取る。特定の実施態様によれば、通信インターフェース195は、外部のデバイス(すなわち、電子エアロゾル供給システムの外部のデバイス)との有線及び/又は無線通信を支えることができる。外部のデバイス又はシステムは、制御情報を含む(したがって、それ自体、遠隔のサーバーとして働く)ことができるか、又は制御情報を保存している遠隔のサーバーに容易にアクセスすることができる。例えば、外部のデバイス又はシステムは、インターネットで遠隔のサーバーとつながるスマートフォン又はラップトップ或いは他のローカルデバイスであってもよい。受け取った制御情報は、(例えば、プロセッサ185によって)実行される命令及び/又は1つ又は複数の識別子などのデータを含むことができる。命令及びデータは、メモリ180(又は、任意の他の適切な記憶デバイス又は構成部品)内に保存することができる。
第2のステップ320において、コントロールユニットは、遠隔のサーバーから受け取った制御情報に基づいて、保存された識別子の組を更新する。保存された識別子の組に対する更新は、適宜、保存された識別子の組に新たな識別子を付け加えること、保存された識別子の組から識別子を除去すること、及び/又は保存された識別子の組の識別子を修正することを含むことができる。
いくつかの場合、制御情報は、保存された識別子に関する(更新された)情報の完全な組を含むことができる。この場合、1つの選択肢としては、コントロールユニットがメモリ180に以前保存されたすべての制御情報を新たに受け取った情報で上書きすることである。他の場合には、コントロールユニットは、新たに受け取った制御情報をすでにメモリに保持された制御情報と比較し、変更された情報に関してのみ更新(すなわち、追加、削除、及び/又は修正)を実行することができる。他の場合には、制御情報はそれ自体、一組の更新動作(これを追加、これを削除、及びこれを修正)としてフォーマットされてもよい。
第3のステップ330において、コントロールユニットは、動作310において遠隔のサーバーから受け取った制御情報に基づいて、保存された様々な識別子に関係する(対応する)、メモリに保持された制御動作を更新する。例えば、保存されたそれぞれの識別子は、それ自体のそれぞれの制御動作を有することができ、又は、保存された識別子のサブセットは、1つ又は複数の制御動作のそれぞれの組を共有することができる。識別子の更新と同様に、制御動作の更新のフォーマットは、実施態様に従って変わり得る。例えば、以前保存された制御動作を完全に上書きする、又は単に選択的に更新する。
第4のステップ340において、コントロールユニットは、遠隔のサーバーから受け取った制御情報に基づいて、保存された識別子の組の識別子と、制御動作との間の関係を更新する。例えば、保存された識別子のうちの1つを、新たに提供(更新)された制御動作と関係付けることができる、又は保存された識別子を異なる(が、すでに保存されている)動作とつなげるように関係を更新することができる。さらに、保存された識別子のサブセットが特定の制御動作と関係付けられている場合、制御情報はそのサブセット内の識別子を更新することができる。例えば、識別子を付け加える又は除去することができる。
識別子の更新に関しては、制御動作の更新及び/又は関係の更新のフォーマットは、実施態様に従って変わり得ることは理解されよう。例えば、以前保存された制御動作及び/又は関係の完全な上書きを実行することができ、或いは選択的な更新だけを実行することができる。さらに、受け取った制御情報のいくつかの更新には、保存された識別子、制御動作、及び関係に対する更新は含まれないことがあるが、むしろ、これらの項目のうちの任意の1つ又は2つに対する更新を含むことがある。
図3は、図1に示したものなどの、電子エアロゾル供給システム100(又はそのコントロールユニット101)を動作させる例示的な方法のフロー図を示し、これによって、カートリッジから受け取った識別子は、メモリ180に保存された一組の識別子と比較される。図3の方法は、図2の方法とは独立して、図2の方法と並行して、又は図2の方法に続いて起こることができることに留意されたい。
第1のステップ410において、コントロールユニット101は、カートリッジ102から、又は、典型的には、コントロールユニット101と係合して(コントロールユニット101内に受け入れられて)電子エアロゾル供給システムを形成する他の消耗可能(使い捨て可能)な構成部品から識別子を受け取る。いくつかの実施態様では、識別子は、カートリッジ102とコントロールユニット101との間に設けられた接続インターフェース105を介して(によって)受け取ることができる。
第2のステップ420において、コントロールユニット101は、メモリに保持されている保存された識別子の組に対する受け取った識別子の比較を実行する。コントロールユニット、例えばコントロールユニットのプロセッサ185は、受け取った識別子を保存された識別子の組のそれぞれの識別子と比較して、受け取った識別子が保存された識別子のうちの1つと一致するかどうかを判定するように構成される。一致していることを見出すことは、例えば、カートリッジは純正であると考えることができ、したがって、コントロールユニット101に正しく適合することができることを示すことができる。
第3のステップ430において、コントロールユニット101は、第2のステップ420の比較の結果に依存したなんらかの制御動作を実行する。いくつかの場合、制御動作は、この比較によって、保存された識別子の組の中に受け取った識別子となんらかの一致が見出されるかどうかに依存していてもよい。これによって、上記のように、これはカートリッジ102が純正であることを確認することができる。他の場合には、制御動作は、保存された識別子の組の中のどの特定の識別子が受け取った識別子と一致しているかに依存してもよい。例えば、異なる保存された識別子と一致していることは、気化器の動作に対して異なる吸引抵抗又は異なる加熱プロファイルを適用することに対応することができる。いくつかの場合、識別子の一致の結果によっては複数の制御動作があり得る。さらに、受け取った識別子と保存された識別子の組との間に一致が見出されない場合、デフォルトの制御動作(複数可)があり得る。例えば、デフォルトの制御動作は、ヒーターへの電力供給を妨げることによってヒーターを無効化(又は非有効化)することを含むことができる。
図4は、本開示の様々な実施態様による、異なるシステム及びデバイス間の通信を示す概略図である。特に、図4は、コントロールユニット101などの再使用可能な構成部品とカートリッジ102などの交換可能な構成部品とを備える、図1に示したものなどの電子蒸気供給システム100(電子エアロゾル供給システム)を示す。カートリッジ102は、eリキッド又はタバコ植物派生物(乾燥葉など)などの消耗可能な構成部品(図示せず)を含む。消耗可能な構成部品は、蒸気又はエアロゾル前駆体として働き、加熱されると、使用者が吸引するための蒸気/エアロゾルを生成する。コントロールユニット101は典型的には、前駆材料から蒸気/エアロゾルを生成するために使用されるヒーターに電力を供給するための再充電可能なバッテリー(図示せず)を含む。
カートリッジ102は識別子(ID:identifier)構成要素190をさらに含み、ID構成要素190は、上記のような様々な異なる方法で、例えば、光学式読取用のバーコードマーキングとして、電子メモリなどとして、提供することができる。コントロールユニット101は、典型的には、カートリッジ102がコントロールユニット101に結合された(コントロールユニット101と係合された、又はコントロールユニット101に受け入れられた)ときに、或いは、ことによると、カートリッジがコントロールユニットの近くに持ってこられたときに、ID構成要素190からIDを受け取る(例えば、読み取る又はアクセスする)ことができるID読取機191を含む。ID読取機191の特徴、及びIDをカートリッジ102から受け取る方法の詳細は、ID構成要素190の実施態様に依存する(及び対応する)ことは理解されよう。例えば、ID構成要素190がバーコードを備える場合、ID読取機191は典型的には、いくつかの形態の光学式読取機を備える。ID構成要素190がROMなどの電子メモリを備える場合、ID読取機191は、電子読取機能として具現化されてもよく、(例えば)プロセッサ185に組み込まれてもよい。
ID読取機191に加えて、コントロールユニット101は、通信インターフェース195及びメモリ180を含む。メモリは、特に、一組の保存された識別子181を保持するために使用される。メモリはまた、識別子に関連した様々な制御(操作)動作を保持する(又は、それへのアクセスを支援する)ことができる。例えば、制御動作は、加熱プロファイル(ヒーターを動作させる長さ、及び電力レベルの大きさ)と、空気流プロファイル(下記のように、空気流調整器を調節することによる特定の吸引抵抗の選択)と、蒸気生成のためにデバイスを作動することが可能かどうかと、使用者への伝達事項の表示などとを含むことができる。コントロールユニット101は、保存された識別子と受け取った識別子との間のマッチング(又はその他の方法)に依存した1つ又は複数の制御動作を実行するように構成される。保存された複数の識別子は所与の制御動作と一致し得ることを留意されたい。例えば、1つの加熱プロファイルは、カートリッジ102の第1の組のバッチ番号に適することができ、別の加熱プロファイルは、カートリッジの第2の組のバッチ番号に適することができる。
識別子181のリストは、電子蒸気供給システム100と遠隔のサーバー550との間の通信によって保守整備される。図4は、これらの通信(典型的には、インターネットを介して行われる)を仲介するスマートフォン及びアプリなどの外部デバイス540を示すが、いくつかの場合、電子蒸気供給システム100と遠隔のサーバー550とは、互いに直接通信することができ、その結果、外部デバイス540は省くことができる。このような直接的又は間接的な通信を支えるための通信インターフェース195は、例えば、USBリンク(コントロールユニット101のバッテリーを充電するためにも使用することができる)を用いて、又は外部のデバイスへのブルートゥース(BlueTooth)などの無線接続を用いることによって、様々な方法で具現化することができる。いくつかのデバイスでは、通信インターフェース195は、複数の形態の接続を支えることができる。
コントロールユニット101は、様々なときに、遠隔のサーバー550から、保存された識別子リスト181の更新を受け取ることができ、例えば、コントロールユニットは、ネットワークの接続が確立したときに(及び、任意選択的に、所与の時間間隔の間、接触が実行されていなかったときに)遠隔のサーバー550と接触することができる。コントロールユニット101が認識しない識別子、すなわち、保存された識別子181のリストのいずれとも一致しない識別子をコントロールユニット101がカートリッジ102から受け取った場合、コントロールユニット101はまた、遠隔のサーバーと接触することができる。次いで、遠隔のサーバーは、この識別子に対する最新の一致するものを提供することができる場合がある(利用可能な場合)。
いくつかのシステムでは、コントロールユニットは、カートリッジ102から新たに受け取った識別子に対して、遠隔のサーバー550からの情報を常に要求するように構成することができる。この場合、コントロールユニットは、メモリ180を含まなくてもよく、これによってコストを削減することができる。他方では、保存された識別子181の組をメモリ180に有することによって、いかなる通信遅延もなく(及び、いかなるネットワークの接続も必要とせず)、受け取った識別子のマッチングをより迅速に実行することができる。
本明細書で説明したように、電子エアロゾル供給システム用の制御デバイスが提供されている。制御デバイスは、電子エアロゾル供給システムを形成するために交換可能な構成部品を受け入れるように構成される。制御デバイスは、電子エアロゾル供給システムの外部との通信を実行するための通信インターフェースと、一組の保存された識別子を保持するように構成されたメモリと、制御システムとを含む。制御システムは、遠隔のサーバーから通信インターフェースを介して制御情報を受け取り、遠隔のサーバーから受け取った制御情報に基づいて保存された識別子の組を更新し、制御デバイスに結合された交換可能な構成部品から識別子を受け取り、保存された識別子の組に対して受け取った識別子の比較を行い、前記比較の結果に依存して電子エアロゾル供給システムに対する制御動作を実行するように構成される。
いくつかの実施態様では、交換可能な構成部品は、エアロゾル前駆材料などの消耗可能材料を含む。制御動作は、交換可能な構成部品に入っている特定の消耗可能(エアロゾル前駆)材料を対象とすることができ、例えば、制御動作は、このエアロゾル前駆材料からエアロゾルを生成するための最良の方法を特定することができる。他の実施態様では、交換可能な構成部品にエアロゾル前駆材料は入っていなくてもよい。例えば、コントロールユニットには、初めは、第1の(使用者による)再充填不可の交換可能な構成部品が供給されることがある。次いで、この最初の交換可能な構成部品が取り外されて、第2の交換可能な構成部品に交換することができる。この第2の交換可能な構成部品は、コントロールユニットに受け入れられたときには消耗可能材料は入っていないが、その後、電子エアロゾル供給システムとして使用するために、使用者によってエアロゾル前駆材料を(再)充填することができる。いくつかの実施態様では、交換可能な構成部品は、コントロールユニットに取り付け可能で、定期的に交換することを意図された要素であってもよい。例えば、いくつかのTHPデバイスでは、管状スリーブがコントロールユニットの加熱チャンバに挿入され、次いで、ロッド状の消耗可能物が加熱のためにスリーブに挿入されることが知られている。20個の消耗可能物の各パックはそのようなスリーブを備えることができる。このような構成体では、すべてのロッド状の消耗可能物に識別子を提供するのではなく、(交換可能な構成部品として)各スリーブに識別子を提供することがより容易で(より高いコスト効果で)あり得る。
交換可能な構成部品から受け取る識別子は、その交換可能な構成部品に特有の情報を含む(情報から構成する)ことができる。この情報は、例えば、固有のシリアル番号、型番、製造年月日、消費期限、認証コード、バッチ番号などの交換可能な構成部品内の消耗可能材料についての情報、ブレンド又は香料、加熱プロファイルなどの、制御デバイス(コントロールユニット)に適用するための1つ又は複数の動作パラメータ、交換可能な構成部品内の消耗可能材料の説明などの消費者に対して提供される情報のうちの1つ又は複数である。
さらなる可能性としては、この識別子は、交換可能な構成部品に特有な情報のいくつか、又はすべてを得るために遠隔のサーバーに送ることができるリファレンスである。これらの実施態様を組み合わせることも可能であり、その場合、識別子は、交換可能な構成部品に特有のいくつかの情報を含み、遠隔のサーバーからの他のこのような情報にアクセスするための参照も提供する。
制御デバイスの制御システムは、例えば、図1に示した制御回路175によって具現化することができ、保存された識別子の組に対して受け取った識別子を比較する。いくつかの場合、この比較は、保存された識別子に対して受け取った識別子がそのまま一致することを探すことができる。他の場合には、異なる形態の比較を利用することができる。例えば、保存される識別子は対で構成されてもよく、各対は型番の範囲を定める。この場合、この比較によって、受け取った識別子が、1つ又は複数の対の型番によって定められた型番の範囲内にあるかどうかが判定される(あれば、一致していると認めることができる)。
受け取った識別子が複数の情報、例えば複数の構成部品を含む場合、2つ以上の構成部品は、可能性としては、保存された識別子の情報に対して(より詳細には、その関連する構成部品に対して)別々に比較することができる。例えば、所与の識別子は、交換可能な構成部品内の材料の香料及びこの材料を加熱する際に使用するための動作パラメータの両方を含むことができる。
制御デバイスは、保存された識別子に対して受け取った識別子を比較した結果に依存して、電子エアロゾル供給システムに対する少なくとも1つの制御動作を実行する。例えば、一致が見出された場合、制御デバイスは、一致した識別子に特有な加熱プロファイルを使用して加熱するなど、一致した識別子に特有な1つ又は複数の動作を実行することができるが、一方、一致が見出されない場合には、制御デバイスは、デフォルトの加熱プロファイルを利用することができる。別の例では、一致が見出された場合、制御デバイスは、蒸気を生成するように電子エアロゾル供給システムを動作させることができるが、一致が見出されない場合には、制御デバイスは、電子エアロゾル供給システムに対して機能レベルを下げることができる。1つのこのような場合において、一致がない場合、交換可能な構成部品が制御デバイスに適合することを確認することができないなどの理由で、動作は無効化(又は非有効化)される。
いくつかの場合、制御動作(複数可)は、比較の2つの結果(一致したかどうか、イエスかノーか)に依存することができ、他の場合には、制御(複数可)のいくつか又はすべては、達成された特定の一致に依存することができる。後者の状況では、異なる制御動作が、異なる保存された識別子(或いは保存された識別子の群又はサブセット)と関係付けられてもよい。これらの制御動作はまた、メモリ180に保存することができる、又は他の場所であるがメモリ180から参照される場所に保存することができ、以って、電子エアロゾル供給システムは、特定の一致した識別子(複数可)に特有の(及び適切な)1つ又は複数の制御動作を実行することができる。いくつかの場合、一致すること(又は異なる構成部品のマッチング)に応じて複数の動作を実行することができる。例えば、加熱プロファイルを選択することができ、情報をディスプレー173上で使用者に提供することができる。実行される動作(複数可)は、識別子のどの構成部品(複数可)が保存された識別子内に一致を見出したかに依存することができる。
制御デバイスは、保存された識別子の組を更新するために遠隔のサーバーと相互作用する。例えば、制御デバイスは、遠隔のサーバーから受け取った制御情報を使用して、保存された識別子の組の1つ又は複数の識別子を追加、削除、又は修正することができる。このように、例えば、制御デバイスが当初販売されたときには利用できなかった新たなタイプの交換可能な構成部品とともに使用するために、制御デバイスを準備することができる。制御情報は同様に、例えば、制御動作自体を修正することによって、及び/又は、異なる識別子と異なる制御動作との間の関係を変更することによって、保存された識別子の組と関係付けられた保存された動作を更新するために利用することができる。
いくつかの場合、遠隔のサーバーは、更新された制御情報を電子エアロゾル供給システムに送り出すことができ、他の場合には、制御システムは、遠隔のサーバーからの更新された制御情報に対する要求を送ることができる。例えば、制御システムは、このような要求を週毎に、又は、おそらく、ネットワークの接続(又は、他のなんらかの基準のセット)を確立したときはいつでも送ることができる。制御システムはまた、受け取った識別子が保存された識別子のうちの1つと一致していないことに応じて、遠隔のサーバーからの更新された制御情報に対する要求を送ることができる。制御システムは、このような要求に応答して遠隔のサーバーからの更新された制御情報を受け取ることができ、次いで、この情報を使用して、上記のように、受け取った識別子を評価し、すなわち、受け取った識別子を更新された保存された識別子の組に対して比較することによって評価し、次いで、この比較の結果に依存して電子エアロゾル供給システムに対する制御動作を実行することができる。
いくつかの場合、電子エアロゾル供給システムは、タバコ加熱製品(THP)を形成する交換可能な構成部品とともに使用される。いくつかの場合、消耗可能なTHP製品内のエアロゾル前駆材料は、天然物から直接得られるので、よりばらつきが生じやすい。したがって、消耗可能物の識別子は、例えば、タバコ(複数可)の特定のブレンド、又は消耗可能物の特定のバッチ、及びこのようなブレンド又はバッチに対して選ばれた加熱プロファイル(及び/又は吸引抵抗)を示すために使用することができる。
容器120がプラスチック材料から形成され、その中に固体のエアロゾル前駆材料の一部分を含むことが概ね上記で説明されたが、他の実施態様では、容器120は紙又は厚紙材料から形成されてもよい。いくつかの実施態様では、紙又は厚紙材料は、実質的にロッド形状に形成されたエアロゾル形成材料の外面に巻かれる。このような容器120は、可燃性紙巻タバコと同様な態様で形成することができ、その一方の端部に組み入れられた吸い口(例えばフィルタ)も含むことができる。上記の容器を加熱する全体的な手法はそれでも適用される。すなわち、容器は加熱されるが燃焼させずに吸引可能なエアロゾルを生成する。これらの容器では、識別子は、上記のように任意の適切な態様で設けることができる。例えば、容器の表面に光学的に印刷することができる。
図3に戻ると、いくつかの場合、制御動作430は、受け入れられたカートリッジに関する情報を制御デバイス101がディスプレー173(又は、適宜、いくつかの他の出力デバイス)を使って出力することを含むことができる。いくつかの実施態様では、このような制御動作はメモリ180に保存され、この出力を提供することと関係付けられた、保存された識別子と、受け取った識別子が一致することに応じてこのような制御動作にアクセスしそれを実行することができる。他の実施態様では、コントロールユニット101は、受け取った識別子を遠隔のサーバー550に送ることができ(おそらく、図4に示したようになんらかの仲介デバイス540を介して)、次いで、遠隔のサーバーは、関連した制御動作(又はこのような制御動作を特定する情報)をeシガレット100に戻して、受け取っている識別子に対して、受け取る識別子の送り元のカートリッジに関係する情報の出力などを実行する。
上記のように、ディスプレーは、様々な方法、例えば、1つ又は複数の発光ダイオード(LED)(可能性としては多色)を用いて、及び/又は(小型)液晶表示(LCD)スクリーンとして具現化することができる。後者の場合、コントロールユニット101は、ディスプレー173を利用して、1つ又は複数の語などを含む言語メッセージを表示することによって、使用者にフィードバックを提供することができる。前者の場合、コントロールユニットは、ディスプレー173の特定のLED(又はLEDのパターン)を灯して使用者にフィードバックを提供することができる。いくつかの場合、使用者に所望の情報を伝える助けとするために、点滅、色の変更など、色及び/又は時間のパターンもまたLEDライト(複数可)に適用することができる。さらに、ディスプレー173は、使用者への音声及び/又は触覚フィードバックによって、並びに/或いは、通信インターフェース195を通じて、出力情報をeシガレット100に接続された外部デバイス540に提供することによっても補われてもよい。上記のように、外部デバイス540は、例えば、スマートフォン又はパーソナルコンピューティングデバイスであってもよく、このような外部のデバイスはしばしば、電子エアロゾル供給デバイス100で利用できるものよりも広範で強力なユーザーインターフェース(出力及び使用者の入力の両方に対する)を提供する。
以下は、このような態様で使用者に提供することができるメッセージの(非限定的な)例である。
確認。緑色の光又はOKメッセージなど。新たに挿入されたカートリッジが認識され、使用可能である(これは典型的には、受け取った識別子が保存された識別子とうまく一致したときに提供することができる)。
警告表示。赤色の光又はエラーメッセージなど。新たに挿入されたカートリッジが認識されず、したがって使用可能でない(これは典型的には、受け取った識別子が保存されたいかなる識別子とも一致しなかったときに提供することができる)。
警告表示。新たに挿入されたカートリッジが消費(有効)期限を過ぎている(これは典型的には、受け取った識別子の構成部品から、或いは、受け取った識別子を用いて、ローカルではメモリ180内の、及び/又は、遠隔ではサーバー550からのこのような情報にアクセスすることによって決定することができる)。
受け入れられたカートリッジ内の消耗可能材料についての情報。材料又はブレンドの名前、製造者、等級、品種など(この場合も、典型的には、受け取った識別子の構成部品から、並びに/或いは、受け取った識別子を用いて、ローカルではメモリ180内の、及び/又は、遠隔ではサーバー550からのこのような情報にアクセスすることによって決定することができる)。
いくつかの環境では、ディスプレー173は、新たに受け入れられたカートリッジについて使用者に情報を提供するためだけでなく、カートリッジとともに使用するための制御情報などの使用者の入力を収集するためにも使用することができる。例えば、使用者にカートリッジのタイプ(材料及び香料など)を確認させると、ディスプレーは、このカートリッジを動作させるための電力レベルの設定を使用者に要求することができる(それによって、より高いレベルで動作させると、各吸引に対してより多くの蒸気を生成することができるが、材料をより速く消費する)。次いで、使用者は、適宜、所望の制御設定を提供するように応答することができる。
いくつかの実施態様では、図3の制御動作430は、電子エアロゾル供給システム100の吸引抵抗(RTD)を制御又は調節するために使用することができる。圧力降下と呼ばれることがあるRTDは、使用者が電子エアロゾル供給デバイス(又は、従来の紙巻タバコ)を吸引するときに使用者が感じる知覚抵抗であり、eシガレットを通る空気流に影響を及ぼす。RTDは一般に、空気流チャネルの断面積、空気流チャネルの長さ、並びに吸気(すなわち、周囲空気)及び生成されるエアロゾルの特性の関数である。
RTDは、eシガレット(及び、同様に従来の紙巻タバコ)の使用者の経験に影響を与えるパラメータの1つである。使用者はしばしば、所与のデバイスで一貫したRTDのレベルを得ることを期待し、それにより、この一貫したレベルから外れると、質のばらつきとして認識する、及び/又は使用者の経験を損なうことがある。
空気流チャネルの断面積が小さくなるとRTDは大きくなり得る。多くの実際の状況では、電子エアロゾル供給デバイス全体のRTDは、主に、空気流チャネルの最も狭い部分の大きさによって決められる。言い換えれば、RTDに対して支配的に寄与するものは通常、空気流チャネルのこの最も狭い部分である。したがって、空気流チャネルのこの最も狭い部分(最も小さな断面積)を制御することによって、RTDを制御することができる。
図1の電子エアロゾル供給システム100に示した空気流調整器200は、電子エアロゾル供給システム100のRTDを変更又は調節するための機能を提供する。RTDを変更すると、例えば、使用者の吸引時に容器120を通過する空気の量を変化させることができ、それによって、使用者によって吸引される蒸気又はエアロゾルの濃度及び/又は組成を修正することができる。
図5Aは、空気流調整器200の一例を含む主空気流通路(空気流チャネル130)の概略断面図を示す。空気流調整器200は、空気流通路を修正する(変更する、変化させる、又は調節するなど)ように動作可能であり、その結果、空気流チャネルのこの部分における吸引抵抗を、例えば、プロセッサ185などの制御回路175によって制御して変えることができる。
図5Aの空気流調整器200は、空気流チャネル130を取り囲み、アクチュエータ220に取り囲まれた可動絞り又はダイアフラム230を備える。絞りは、アクチュエータによって調節することができる内径を有するリングを備える。空気流調整器200は、側壁131(図5Aでは、側壁131を破線で表して概略的に示されている)の切れ目で空気チャネル130に挿入されている。言い換えれば、空気流側壁131の第1の部分は絞り230の上流に位置し、空気流側壁の第2の部分は絞り230の下流に位置している。このとき、空気流調整器は、空気流側壁131のこれらの第1の部分と第2の部分との間の接合部又は結合部として働いて、空気流チャネル130の気密封止を保つ。代替の構成では、絞り230の全体が空気流チャネル130の内部に嵌められてもよい、又は空気流チャネル130の端部(入口又は出口)に配置されてもよい。
絞り230は、互いに対して動く、例えば回転するように構成されたいくつかの部分を備えることができ、その結果、これらの部分から形成された内縁231によって、調節可能な直径を有する実質的に円形の輪郭が生成される(これは、例えば、カメラのシャッター又は開口制御の動作に類似している)。アクチュエータ220は、バッテリー177から電力を受け取って、制御回路175の制御の下、絞り230をこのように動かす。したがって、アクチュエータ220は、内縁231が空気流チャネル130のこの位置の断面積を可変にするように、絞り230を様々な位置の間で調節することができる。したがって、絞り230によって形成される開口の直径を小さくすることによって、空気流通路の断面積は小さくなり、チャネル130を通る空気流量はより制限される。これに対して、絞り230によって形成される開口の直径を大きくすることによって、空気流通路のこの部分の断面積は大きくなり、チャネル130を通る空気流量はより制限されなくなる。これによって、特に、空気流調整器を通る断面積が空気流チャネルの残りの部分を通る断面積よりも概ね小さい場合(この場合、空気流チャネル130全体の吸引抵抗に対する空気流調整器の寄与が、顕著で、支配的になる可能性があるので)、空気流チャネルの吸引抵抗を調節することができる。
アクチュエータ220は、バッテリー177から電力を受け取り、任意の適切な方法により、これを絞り230の運動に変換することができる。例えば、アクチュエータ220は、圧電効果を用いて運動を生成することができる。或いは、アクチュエータは、(従来の電動機のように)電流から生じる電磁場を用いて運動を生成することができる。或いは、アクチュエータ220は、電流による加熱から生じる熱膨張によって運動を生成することができる。アクチュエータ220の運動を駆動するための他の技法は、当業者には明らかであろう。
図5Aでは、アクチュエータ220と絞り230は別々の構成部品として示されているが、いくつかの実施態様では、それらは、アクチュエータ自体の動きが空気流チャネル130の断面積を変える一体型デバイスとして設けられてもよい。例えば、アクチュエータが電磁場及び/又は誘導加熱を使用して絞り230を駆動する場合、アクチュエータ220と絞り230が互いに分離されていることもさらに可能である。この場合、アクチュエータは、空気流チャネル130(及び側壁131)の外側に配置される可能性があるが、絞り230のみが、(側壁131によってアクチュエータ220から隔てられた)空気流チャネルの内側に配置される。構成部品を空気流チャネル130の外側に(及び空気流側壁131の外側に)配置する1つの利点は、このような構成部品によって、電子エアロゾル供給システムを通る空気流が汚染され、この汚染された空気流が、その後使用者によって吸引される危険性が回避されることである。
図5Bは、図1の電子エアロゾル供給デバイス100に使用して吸引抵抗を制御することができるような空気流調整器200の別の例の概略断面図を示す。図5Bでは、空気流調整器200は、空気流通路130と隣り合って配置され、空気流側壁131の外側に取り付けられた一対の永久磁石セグメント240(反磁性体など)を備える。空気流調整器は、導電性コイル又はワイヤループ250(図5Bには示されていない適切な支持構造を有する)をさらに含む。制御回路175は、バッテリー177からコイル250に電力を供給して、磁石セグメント240と相互作用して磁石セグメントを空気流チャネル130の中央の方に押す磁場を生成する。側壁131は、このような動きに適応するのに十分な可撓性があり、これは、空気流通路の断面積を小さくし、したがって、空気流通路のこの部分の吸引抵抗を大きくする。さらに、側壁131のたわみ量は、磁石セグメント240をはね返すように生成される電磁場の強さを制御する、コイル250を通る電流の強さを変えることによって制御することができる。
図5Bは、一対の磁石セグメント240を示しているが、異なる数のセグメントも使用することができることは理解されよう。例えば、単一の磁石セグメント240を使って、固定された構造物に空気流チャネルを押し当て、次いで空気流チャネルを圧縮し、したがって断面積を小さくすることができる。或いは、(空気流方向に実質的に垂直な平面において)空気流チャネル130の周囲に3つ以上の磁石セグメントを方位角的に配置してもよい。さらに、図5Bには、磁石セグメント240が空気流側壁131の外側に配置されているように示されているが、いくつかの場合には、空気流側壁131の内側に取り付けられてもよく、又は、可能性としては、空気流側壁の2つの部分を接合してもよい(これは、図5Aの配置と類似している)。さらに、図5Bの実施態様は電磁力を使って空気流側壁131を動かしてRTDを大きくするが、他の実施態様は、空気流側壁131を動かす異なる方法、例えば、図5Aに関して上記したような圧電効果又は熱膨張に基づいた方法を使うこともできる。
図5A及び図5Bは空気流調整器200の例を示しているが、当業者であれば他の多くの可能な実施態様に気づくことは理解されよう。さらに、図1は、コントロールユニット101内の空気流チャネル130に沿った途中に配置された単一の空気流調整器200を有する電子エアロゾル供給システム100を示しているが、他の実施態様では、空気流調整器200は、空気流チャネルの空気入口又は空気出口に配置されてもよく、及び/又は、空気流調整器は、カートリッジ102内に配置されてもよい。例えば、空気流調整器200は、容器120の上流又は下流のカートリッジ102内に設けられてもよく、後者の手法に対する1つの可能性としては、空気流調整器200を吸い口118に組み入れることである。概して、空気流調整器200がカートリッジ内に配置される場合、インターフェース105は追加の電気接続(有線又はその他の方法)を備えて、制御回路175が空気流調整器200を制御する(及び、空気流調整器200に電力を供給する)ことを可能にすることができる。
さらに、電子エアロゾル供給システム100は2つ以上の空気流調整器200を備えてもよく、それらは、空気流チャネル130に沿って同じ場所に配置されてもよいし、分散されてもよく、可能性としては、コントロールユニット101とカートリッジ102との間で分かれてもよい。さらに、複数の空気流調整器200がある場合、それらはすべて同じタイプであってもよいし、2つ以上の異なるタイプがあってもよい。例えば、電子エアロゾル供給システム100は、図5Aに示したような第1の空気流調整器200と、図5Bに示したような第2の空気流調整器とを備えてもよい。
上記のように、吸引抵抗(RTD)は、電子エアロゾル供給システム100などの構造物を通る空気流を所与の速度で引き出すために必要な圧力降下の尺度である。したがって、RTDは、デバイスを通る空気流を所与の速度で吸引するための使用者の吸引労力を反映する。空気流チャネル130の一部分の絞り230の直径を変更して、主空気流通路の対応する部分の断面積を変えることによって、デバイスのRTDが変えられる。
空気流調整器200は制御デバイスによって制御されてもよく、例えば、制御回路175を使用して、例えば、メモリ180に保存されたプログラム命令に従って制御されてもよい。これらの命令は、上記したように、保存された識別子181と関係付けることができる(又は、保存された識別子181を用いてアクセスすることができる)。プログラム命令は、制御回路175が空気流調整器200のRTDを制御することによってeシガレットのRTDを変更することを可能にする。したがって、RTDを制御することが、図3の動作430によるさらなる制御動作を表してもよく、これには、カートリッジ102から識別子を受け取って、受け取った識別子とメモリ180に保存された識別子の組との比較を実行することが含まれる。
この動作の一例として、コントロールユニットのRTDをRK+RAMとする。ここで、RKは定数、RAMは空気流調整器200(ここでは、コントロールユニットに配置されていると仮定する)のRTDである。カートリッジ102から受け取った保存された識別子は、カートリッジ102のRTDがRCであることを示すことができる(これは、受け取った識別子自体によって直接与えられてもよい、又は受け取った識別子が、メモリ180からであろうと、遠隔のサーバー550からであろうと、RCを入手してもよい)。次いで、コントロールユニットは、RAM=RT−RC−RKとなるようにRAMを設定することができる。ここで、RTは、完全な電子エアロゾル供給システム100に対する所望の総RTDである(RTDは、通常の電気抵抗と同様に、直列では足し合わされるので)。この手法では、空気流調整器200のRTDは、異なるカートリッジ102に対する異なるRTDの値を補償するように調節され、以って、異なるカートリッジの範囲にわたって使用者に一貫した経験を与えることは理解されよう。天然物のばらつき、異なるブレンドなどにより、異なるタイプのTHP消耗可能材料(例えば、粉末、乾燥葉など)が異なるRTDを有することがあり、THP消耗可能材料の異なるカートリッジ(又は異なるバッチのカートリッジ)でさえ異なるRTDを有することがあるというTHPの状況では、この機能は特に有用である。
上記のような空気流調整器200の電気的(電子的)な制御は、受け取った識別子に依存するが、他の実施態様では、空気流調整器200は、これに加えて、又はこれに代えて、他の因子に依存してもよい。例えば、いくつかの実施態様では、使用者は、使用者の好みを反映するなどのために、制御設定を行ってRTDを調節することができる。このとき、制御機能175は、使用者の設定を反映するように空気流調整器200のRTDを調節する。別の例では、RTDは、(所与の圧力降下に対して、すなわち、所与の吸引強さに対して)デバイスを通る空気流量を制御する。空気流量はまた、デバイスから引き出されるエアロゾル又は蒸気の速度に影響を及ぼし、したがって、(高空気流量はヒーターをより冷やす傾向があるので)必要な加熱電力に影響を及ぼすことに留意されたい。したがって、いくつかのデバイスのコントロールユニット101は、RTDを上げてバッテリーの電力消費を少なくすることができる(RTDを高くすると、空気流量、したがって加熱の要件を下げることができるので)。このような消費電力の低減は、バッテリー残量がほとんど枯渇した場合に、第1に、バッテリー寿命を保つため望ましく、及び/又は、第2に、バッテリー出力電圧が(完全に充電されたバッテリーに比べて)下がって、したがってバッテリーから利用できる電力が少ないため望ましいことがある。
したがって、空気流調整器200によってRTDを制御することができることは、電子エアロゾル供給システム100の動作に対して別の制御パラメータがあることを示しており、それは、デバイスに対して所望の動作特性を与えるために、加熱電力、加熱時間などの他のパラメータと併せて使用することができることは理解されよう。例えば、制御回路175がRTDとヒーター電力レベルとの両方を調節することができる場合、これらのパラメータは相補的に制御することができる。したがって、容器120内の材料の加熱は、材料の組成、ヒーター電力レベル、及び容器120を通る空気流などの因子に依存し得る。容器120内の所与の材料に対して、材料の望ましい加熱を提供できるようにヒーター電力レベル及びRTD(したがって空気流)を制御することができ、以って、材料を通る空気流を増やす(RTDを下げる)と材料の温度を下げることができ、一方、空気流を減らす(RTDを上げる)と材料温度を上げることができる。空気流調整器によって与えられるこの追加の制御は、材料の過熱又は加熱不足を避ける助けになるように使用することができる。このような制御は、特に、例えば、温度センサから得られるような、又はバッテリーから引き出される電力から推定されるような、材料のそのときの温度を推定するなんらかの形態のフィードバックループと併せて、単一のパフの持続時間内で、動的に実行されてもよいことに留意されたい。したがって、空気流調整器200を設けることは、電子エアロゾル供給デバイス100の一貫し、信頼性が高く、設定可能な使用者経験を支える助けになる。
別の例では、RTDを高くすると空気流量が減り、以って、典型的には、容器120内のエアロゾル前駆材料から生成され、使用者によって吸引されるエアロゾルの空気流内での濃度が上がる。これに対して、RTDを低くすると空気流量が増え、吸引される空気流内でのエアロゾルの濃度を下げる可能性がある。エアロゾル又は蒸気を異なる濃度にして、異なる使用者及び/又は異なる消耗可能材料に適合させることができることは理解されよう。同様に、使用者が異なると使用者の吸引の強さに応じて発生する圧力降下のレベルが異なり、空気流量及び蒸気濃度に関して、これらの異なる吸引強さにわたって、より予測可能で一貫した製品経験を生じさせるためにRTDの制御を使用することができる。
いくつかの実施態様では、異なるエアロゾル前駆材料は、異なるRTDの下で吸引されるとき、使用者に異なる経験を送り届けることがあることもまた理解すべきである。例えば、香料が使用者に送達される態様は、RTDに依存することがある。したがって、いくつかの実施態様では、エアロゾル供給システムはRTDを変えるように構成することができ、それは、必ずしも使用者に一貫したRTDを提供するためではなく、その代わりに、使用されるエアロゾル前駆材料及び/又は交換可能な構成部品に応じた適切なRTDを提供するためである。
したがって、本明細書で説明したように、電子エアロゾル供給システム用の制御デバイスは、エアロゾル前駆材料を備えた交換可能な構成部品を受け入れて電子エアロゾル供給システムを形成するように構成される。制御デバイスは、制御デバイスによって受け入れられた交換可能な構成部品からの識別子を受け取り、受け取った識別子に応じて、電子エアロゾル供給システムを通る空気流通路の吸引抵抗(RTD)を修正するようにさらに構成される。
RTDのこのような修正は、交換可能な構成部品のRTDのばらつきを補償するのに有用であり得る。特に、このような構成部品のRTDが(例えば、THP製品に当然存在するばらつきによって)ある範囲をもち得るという状況ではそうである。例えば、制御デバイスは、受け取った識別子に応じて電子エアロゾル供給デバイスを通る空気流通路のRTDを修正して、受け入れられた様々な異なる交換可能な構成部品に対して実質的に一貫した電子エアロゾル供給システムのRTDを与えるように構成することができる。RTDの制御はまた、例えば、加熱によるエアロゾル生成に関連する追加の制御パラメータを提供するために使用することができる。
大まかに言えば、RTDは、空気流通路全体を長くすることによって、及び/又は空気流通路の断面を小さくすることによって大きくすることができる(これは、空気流の最も狭い部分で最も効果的である)。前者の手法(空気流通路全体を長くする)は、いくつかのシステムで具現化されることがあるが、空気流通路の断面積を変えることによって吸引抵抗を修正することは通常、RTDに対して最も卓越した制御レベルを与える。
本明細書で説明したように、1つ又は複数の空気流調整器は、電子エアロゾル供給システム内(制御デバイス内及び/又は交換可能な構成部品内)に設けられて、例えば、適宜、広げたり狭めたりすることができるダイアフラムを用いて、空気流通路の断面積を修正することができる。このような空気流調整器は、制御デバイスの再充電可能バッテリーからの電力を用いて電気的に動作することができ、そのダイアフラムは、例えば、電流による電磁場、電流による熱膨張、及び/又は圧電効果を用いて作動させられる。
また、本明細書で説明したように、電子エアロゾル供給システム用の制御デバイスは、エアロゾル前駆材料を備える交換可能な構成部品を受け入れて電子エアロゾル供給システムを形成するように構成される。制御デバイスは、制御デバイスによって受け入れられた交換可能な構成部品から識別子を受け取り、この受け取った識別子に基づいて使用者に出力を与えるようにさらに構成される。いくつかの場合、この出力は、電子エアロゾル供給システムのディスプレー(LED照光又はLCD表示パネルなど)を用いて提供することができる。このようなディスプレーは典型的には、制御デバイスに配置されるが、可能性としては、交換可能な構成部品に少なくとも部分的に配置されてもよい。いくつかの実施態様では、この出力は、USB、ブルートゥース、NFCなどの任意の適切な通信技術を用いて、制御デバイスから表示用の別の(ローカルの)システム、例えば、使用者のスマートフォン、タブレットなどに送ることができる。
出力は、受け取った識別子の認定に依存してもよい。例えば、赤色の光は、認定されていない(例えば、受け取った識別子が保存された識別子と一致しない)交換可能な構成部品が取り付けられたことを示すために灯すことができ、一方、緑色の光は認定された交換可能な構成部品を示すことができる。別の例では、出力は、識別子の送り元の交換可能な構成部品内の消耗可能材料についての情報を提供することができる。これは、使用者がこのような消耗可能材料とともに電子エアロゾル制御システムを動作させたいと思う態様に適する1つ又は複数の制御設定を入力することを使用者に促すことができる。
様々な課題に対処し、技術を進歩させるため、本開示は、特許請求する発明(複数可)を実施することが可能な様々な実施形態を例示的に示している。本開示の利点及び特徴は、実施形態のうちの代表的な例にすぎず、すべての利点や特徴を網羅したものでもなければ、他の利点や特徴を排除するものでもない。これらは、特許請求される発明(複数可)の理解を助け、それを教示するためだけに提示されている。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の側面は、特許請求の範囲によって規定された通りに本開示を限定するもの、或いは特許請求の範囲の均等物を制限するものと考えるべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用し、変更を施すことができることを理解されたい。様々な実施形態が、本明細書で詳細に説明されたもの以外の、開示された要素、構成部品、特徴、部品、ステップ、手段などの様々な組合せを適切に備えてもよく、それらから構成されてもよく、或いは実質的にそれらから構成されてもよく、したがって、特許請求の範囲に明記されている以外の組合せで従属項の特徴を独立項の特徴と組み合わせてもよいことは理解されよう。本開示は、特許請求の範囲に現在は記載されていないが将来記載される可能性のある他の発明を含む可能性がある。