JP2021513905A - 新規の強化されたオーブ状の嚢内デバイス - Google Patents

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Abstract

嚢内動脈瘤治療のために自己膨張する連続的な超弾性的な形状記憶材料から作製された動脈瘤塞栓デバイスである。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年2月23日に出願された米国仮出願第62/634,712号明細書からの優先権を主張し、その文献の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
遮断される血管の病理学的な経過は、可逆性虚血から非可逆性梗塞(細胞死)への漸進的な進行である。脳卒中は、「脳発作」と称されることが多く、脳の中の血管が遮断されるかまたは破裂するときに起こる。虚血性脳卒中は、脳の中の血管が遮断されているときに起こる。閉塞は、部分的または完全であることが可能であり、また、塞栓、血栓、石灰化病変、アテローム、マクロファージ、リポタンパク質、任意の他の蓄積された血管材料、または狭窄のうちの1つまたは複数に起因すると考えられ得る。虚血性脳卒中は、すべての脳卒中の約87%を占める。出血性脳卒中(それは、脳卒中の残りの13%を占める)は、脳の中の血管が破裂するときに起こる。脳卒中は、心臓病および癌の後の、米国の中で第3位の死因であり、また、重大な長期間の障害の主な原因である。毎年、おおよそ795,000人のアメリカ人が、新しい脳卒中または再発性脳卒中を経験する。脳卒中は、長期成人ケアのための入院患者メディケア診療報酬の1番の原因である。合計の脳卒中コストは、今では、米国の医療費の中で1年当たり340億ドルを超える。脳血管系の中の閉塞は、脳の何百万のニューロンおよびシナプスを破壊する可能性がある。
動脈瘤は、血管壁部の膨らみであり、それは異常である。嚢状動脈瘤は、親血管から外へ突出する嚢のように見え、ネックを有しており、破裂しやすい。紡錘状動脈瘤は、すべての方向に円周方向に膨張された血管を伴う。紡錘状動脈瘤は、一般的に、ネックを有しておらず、嚢状動脈瘤よりも破裂しにくい。動脈瘤がより大きく成長するにつれて、それを形成する壁部は、一般的に、より薄くおよびより弱くなる。とりわけ、嚢状動脈瘤に関して、壁部強度のこの減少は、動脈瘤が破裂して周囲の組織の中へ血液を放出するリスクを増加させる。重大で潜在的に致命的な健康アウトカムは、典型的に、これらの条件と関連付けられる。脳動脈瘤は、血液を脳に供給する脳内動脈の中に起こる動脈瘤である。脳動脈瘤の大部分は、脳底部における動脈の接合部に形成する。
無傷の動脈瘤の識別が、改善された医療用イメージング技術およびその使用に起因して増加しているが、多くの場合に、脳動脈瘤は、破裂していない形態で存在しているときには検出されないままである。動脈瘤が破裂するときには、それは、脳卒中、障害、および/または死を引き起こすことが多い。脳動脈瘤の有病率は、一般的に、一般人口の4%の範囲にあるということが推定される。米国単独で、1年当たりおおよそ30,000の人々が、破裂脳動脈瘤を患っている。動脈瘤出血を伴う約10%が、治療を受ける前に死亡し、25%が、24時間以内に死亡し、40〜49%が、3か月以内に死亡し、死亡率は、65%にもなると推定されており、ほとんどの死は、臨床経過の早期に起こっている。
動脈瘤治療は、さまざまな要因に応じて変化し、外科的なおよび非外科的な方法およびデバイスの両方を含み、たとえば、血圧制御、クリッピング、およびコイリングを含む。それぞれは、付随するリスクおよび多様な臨床的なアウトカムを有する。現在開示されているデバイスおよび方法は、当技術分野におけるこれらの必要性および他の必要性に対処する。
本デバイスは、膨張可能な血管内治療デバイスに関する。本明細書で説明されているように、ニッケル−チタン合金(ニチノール)から構成される嚢内デバイスが提供される。現在説明されているオーブ状のスキャフォールディングデバイス(orb-like scaffolding device)の柔軟性、形状記憶、迅速な低い力の展開、およびチューニングされた剛性は、動脈瘤の急性の状態に対処することを可能にし、改善された臨床的なアウトカムを実現する。とりわけ開示されている実施形態は、独自の形状で提供され、当技術分野ではこれまで見られなかったデバイス形状柔軟性レベルを提供する。本明細書で説明されているオーブ状の形状の嚢内デバイス実施形態は、多くの場合に、他の療法と組み合わせられ、または、被験者の治療において、単独で使用され、たとえば、コイルおよびフローダイバーターなどとともに使用される。
実施形態によれば、動脈瘤の治療のためのシステムが開示されており、システムは、オーブ状のスキャフォールディングデバイスを含み、オーブ状のスキャフォールディングデバイスは、ニチノールから構成されていることが多く、ニチノールは、軟質であり、柔軟であり、および快適であり、それは、膨張されたサイズにおいて、少なくとも1.5mmまたは約1.5mmから12mmまたは約12mmの範囲にあり、マイクロカテーテル送達デバイスを通して送達可能である。特定の実施形態において、膨張されたオーブ状のスキャフォールディングデバイスの膨張された幅は、約1.5mmから約6mmの範囲にあり、0.4mmマイクロカテーテルを通して送達可能であり、または、0.25mmから約0.4mmの間で送達可能である。特定の他の実施形態では、膨張されたオーブ状のスキャフォールディングデバイスの膨張された幅は、約6.5mmから約12mmの範囲にあり、0.5mmマイクロカテーテルを通して送達可能であり、または、0.5mmから約0.6mmの間で送達可能である。頻繁な実施形態において、送達デバイスは、10MC、18MC、または21MCを含む。マイクロカテーテルの内径は、たとえば、0.25mmから0.6mmまたは約0.6mmの範囲にあることが可能である。現在企図されている方法に従って使用されているときに、オーブ状のスキャフォールディングデバイスは、約3mmから約12mmの間の動脈瘤サイズを治療するために使用される。多くの場合に、現在説明されているデバイスを使用して治療されるかまたは治療可能な動脈瘤サイズは、約8mmから約15mmの間にある。
頻繁に含まれる実施形態において、嚢内閉塞デバイスが、血管内動脈瘤に対処するために提供され、嚢内閉塞デバイスは、連続的なスキャフォールドであって、スキャフォールドは、屈曲のゾーンおよびオープンセルによって画定されており、また、圧縮された位置および膨張された位置によって画定される位置の間で自己膨張式になっており、膨張された位置は、オーブ状の形状を画定する、連続的なスキャフォールドを含み;スキャフォールドの膨張された位置は、直径が1.5mmまたは約1.5mmから12mmまたは約12mmの間にあり;圧縮された位置は、直径が約0.25mmから約0.6mmの間にある。多くの場合に、スキャフォールドは、ニッケル−チタン合金(ニチノール)から形成されている。また、多くの場合に、連続的なニチノールスキャフォールドは、破断または溶接なしに、単一の材料から形成されている。本明細書で説明されている実施形態において最も頻繁に、スキャフォールドは、単一のニチノールチューブからレーザーカットされている。多くの場合に、オープンセルは、それを通る塞栓コイルの通過を可能にするようにサイズ決めされている。また、多くの場合に、スキャフォールドは、X線不透過性になっており、または、X線不透過性のマーカーを含む。頻繁に含まれる実施形態において、デバイスは、約0.25mmから約0.6mmの間の内径を有するマイクロカテーテルの中に設置されるように適合されている。多くの場合に、膨張された位置は、約1.5mmから約6mmの間にあり、圧縮された位置は、約0.25mmから約0.4mmの間にある。また、多くの場合に、膨張された位置は、約6.5mmから約12mmの間にあり、圧縮された位置は、約0.5mmから約0.6mmの間にある。
また、頻繁に含まれる実施形態において、単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料から形成された自己膨張式の嚢内閉塞デバイスが提供され、自己膨張式の嚢内閉塞デバイスは、スキャフォールドを含み、スキャフォールドは、屈曲のゾーンおよびオープンセルによって画定されており、また、圧縮された位置および膨張された位置によって画定される位置の間で自己膨張式になっており、膨張された位置は、圧縮された位置の直径のサイズの約16倍から約26倍の間の直径を有している。多くの場合に、単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料は、単一のニチノールチューブからレーザーカットされたニチノールスキャフォールドを含む。また、多くの場合に、スキャフォールドの膨張された位置は、直径が1.5mmまたは約1.5mmから12mmまたは約12mmの間にあり、圧縮された位置は、直径が約0.25mmから約0.6mmの間にある。多くの場合に含まれる実施形態において、請求項10に記載の自己膨張式の嚢内閉塞デバイスを含むシステムが提供され、システムは、ガイドワイヤーおよび展開アンカーをさらに含む。
頻繁な実施形態において、デバイスは、膨張された位置においてオーブ形状になっている。また、頻繁には、デバイスは、膨張された位置において、マッシュルーム形状、弾丸形状、または漏斗形状になっている。
頻繁な実施形態において、嚢内閉塞デバイスを作製する方法が提供され、方法は、単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料を所定のパターンへと形成するステップであって、パターンは、屈曲のゾーンおよびオープンセルを有するスキャフォールドを画定している、ステップと;随意的にまたは具体的に、オーブ状の形状記憶を有するスキャフォールドを含むように、超弾性的な形状記憶材料を加工するステップと;随意的にまたは具体的に、生体適合性になるようにスキャフォールドを仕上げるステップとを伴う。多くの場合に、デバイスの材料は、ニチノールである。頻繁な実施形態において、ニチノールは、単一のニチノールチューブを含み、形成するステップは、所定のパターンに従ってニチノールチューブをレーザーカットするステップを含む。頻繁な実施形態において、屈曲のゾーンおよびオープンセルは、オーブ状の形状になっているときに、スキャフォールドが可撓性であり、軟質であり、および柔軟である様式で、スキャフォールドの中に設置されている。多くの場合に、作製する方法は、神経血管性の設置のために必要とされる品質制御によって柔軟性を保証するためにテストすることを伴うさらなるステップを含む。
特定の他の実施形態において、単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料は、アディティブマニュファクチャリングによって形成される。そして、そのような実施形態では、材料は、ニチノールを含むことが多い。
本開示の頻繁な実施形態において、動脈瘤を治療する方法が提供され、方法は、本明細書で説明されているタイプのデバイスを動脈瘤のネックに隣接して位置決めするステップと;動脈瘤の嚢の中にデバイスを展開させ、デバイスが嚢の中に自己膨張することを可能にするステップと;オープンセルのうちの1つまたは複数を通して、嚢におよびデバイスの中に塞栓材料を導入するステップとを伴う。
また、含まれている実施形態において、レーザーカットされたニチノールデバイスが提供され、デバイスは、サイズが少なくとも約2mmからおおよそ10mmの範囲にあるオーブ状の形状または漏斗形状を有しており;より小さいプロファイルを有する.017カテーテルおよびデバイスを通して送達可能であり;それによって、デバイスは、単独でまたはマイクロコイルとともに使用され得る。頻繁に含まれる実施形態によれば、デバイスは、最小侵襲性の外科的インターベンション手順のために使用される従来のレーザーカットされた物品よりも軟質であり、柔軟であり、および快適である。多くの場合に、そのようなデバイスを含むシステムの使用は、現場で、従来のデバイスを上回って、動脈瘤ネック支持およびカバー率を改善する。多くの場合に、デバイスは、塞栓コイルを補完して使用され、展開されるコイルの数は、従来の手順において使用される数よりも少ないかまたは等しくなっている。多くの場合に、デバイスは、プラチナコイルと相性が良く、抗凝血薬療法を必要としない。頻繁な実施形態において、デバイスは、X線不透過性になっており、手順の間におよび手順後に可視化され得る。また、頻繁には、デバイスは、大規模に製造され得る。レーザーカットされたニチノールチューブは、据え付けされているときに予期されるものよりもそれが可撓性、軟質、および柔軟になることを可能にするパターンとともに提供される。多くの場合に、屈曲のゾーンは、動脈瘤の嚢の中への据え付けのために、周囲の血管系への任意の損傷または傷害のない状態で、レーザーカットされたニチノールチューブが脳において第1の位置から第2の位置へ膨張されることを可能にする。使用時に、予想外に困難な設置が、患者の脳の中に実現され、それによって、より少ない相補的なデバイス(たとえば、コイルなど)が使用される。特定の実施形態では、レーザーカットされたニチノールチューブは、.017以下のプロファイルを有する送達カテーテルを通して据え付けされることが可能である。デバイスは、第1の後退された構成から第2の膨張された構成へ移動することが可能である。また、デバイスは、第1の構成の間に、平坦化されたセクションから出てくることも可能である。頻繁な実施形態において、デバイスは、第2の構成において膨張可能および圧縮可能であり、動脈瘤をパックするために使用されるようになっている。頻繁に含まれる実施形態において、デバイスは、現場で、他の療法に沿ってまたは他の療法とともに、複数のバージョンで使用されるのに十分に柔軟になっている。使用時において、そのようなデバイスは、脳の中の動脈瘤の成長に対抗するのに効果的である。特定の実施形態では、スキャフォールドは、生体吸収性の、抗感染性の、および/もしくは生分解性の材料から構成されており、ならびに/または、完全に堆肥にできる。
実施形態によれば、嚢内デバイスを患者の中へ前進させる際に使用されるシステム、デバイス、製造の方法論、展開、および品質制御が開示されており、また、説明されている嚢内デバイスを作製する方法が開示されている。
本開示の嚢内閉塞デバイスの実施形態を示す図である。 レーザーカットによって本開示の嚢内閉塞デバイスを製造するための例示的なテンプレートを示す図である。 本出願による、動作的で新規性を保持する屈曲のゾーン、補強エレメント、および平坦化された遠位端部を備えた図式化されたデバイスを示す図である。 本開示の嚢内閉塞デバイスの別の実施形態を示す図である。 図4に示されている本開示の嚢内閉塞デバイスの実施形態の別の図を示す図である。
別段の定義がない限り、本明細書で使用されているすべての技術的なおよび科学的な用語は、本発明が所属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有している。本明細書で言及されるすべての特許、出願、公開された出願、および、他の刊行物は、その全体が参照により組み込まれている。この章の中に記載されている定義が、参照により本明細書に組み込まれている特許、出願、公開された出願、および、他の刊行物の中に記載されている定義に反しているか、または、そうでなければ、一貫していない場合には、この章の中に記載されている定義は、参照により本明細書に組み込まれている定義に勝る。
本明細書で使用されているように、「a」または「an」は、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味している。
本明細書で使用されているように、「および/または」という用語は、「および」を意味することが可能であり、それは、「または」を意味することが可能であり、それは、「排他的な‘または’」を意味することが可能であり、それは、「1つの」を意味することが可能であり、それは、「すべてではないが、いくつか」を意味することが可能であり、それは、「いずれも〜ない」を意味することが可能であり、および/または、それは、「両方」を意味することが可能であり、
本明細書で使用されているように、「被験者」という用語は、特定の種に限定されない。たとえば、「被験者」という用語は、患者を表すことが可能であり、頻繁には、人間の患者を表すことが可能である。しかし、この用語は、人間に限定されず、したがって、さまざまな哺乳類種を包含する。
本明細書で使用されているように、「送達デバイス」または「送達システム」は、動脈瘤の場所への/からの現在説明されているデバイスの設置および抽出を可能にするように適合されている、当技術分野で公知のマイクロカテーテルまたはカテーテルシステムを表している。
本明細書で使用されているように、「スキャフォールド」という用語は、複数のオープンセルを画定する相互接続されたマトリックス支持構造体を表しており、それは、超弾性特性および/または形状記憶特性を有するニチノールまたは他の材料から構成されていることが多い。本明細書で説明されているオーブ状のデバイスに関して、現在企図されているスキャフォールドは、複数のオープンセルを画定する相互接続されたマトリックス支持構造体を利用しており、正確で外傷性の少ない送達のための可能な限り小さい形態へとデバイスが圧縮されることを可能にしながら、および、それを通る流体通路を可能にしながら、たとえば、360°の最大の構造的な完全性を備えたデバイスの剛性および柔軟性をチューニングする。
本明細書で使用されているように、「スキャフォールドデバイス」は、スキャフォールド材料(多くの場合、ニチノール)から形成された本明細書で企図されるデバイスを表しており、形状がオーブ状になっていることが可能であり、または、本明細書で留意される別の形状になっていることが可能である。
本明細書で使用されているように、「オーブ」という用語は、オーブ形状を表している。また、「オーブ状の」という用語は、オーブの形状に関係付けられる形状を表している。本明細書で使用されているように、具体的に別段の記載がない限り、本明細書で使用されているようなオーブ状は、円形、概して円形、マッシュルーム形状、弾丸形状、および関連の形状を表している。
本明細書で使用されているように、「送達デバイス」は、送達における使用のための、および、送達部位または取り外し場所において被験者の中への現在説明されているデバイスの設置手順の少なくとも一部における使用のための、当技術分野で公知のカテーテルなどのようなデバイスまたは同様のデバイスを表している。ガイドワイヤー、プッシャー、および関連のハードウェアが、この定義の中に含まれることが意図されている。
世界的な大衆の観点から、現在対処されておらず、管理されることを必要としている、最も大きく成長する人口統計学的層は、脳のものと関連の近位の血管系の中の過渡的なまたは恒久的な閉塞事象に基づく脳卒中または脳事象を有するものである。塞栓コイルは、脳動脈瘤治療に関する最先端技術であるので、さまざまなアプローチが、限られた成功とともにこれらのデバイスおよび手順を変更することが試みられてきた。臨床医、医師、および外科医が最適な患者ケアと整合することを決定するように、現在説明されているデバイスは、単独で、または、一緒に、既存の塞栓治療に対する補完として使用され得る。
本開示は、治療の神経血管性医療用システム、デバイス、方法、および、それに関与するデバイスを製造するためのアプローチに関する。より具体的には、本開示のデバイスは、単独で、または、塞栓コイルおよび臨床医の他の関連のツールと組み合わせて、急性の問題および長期間の動脈瘤治療に介入および解決するために使用される。本デバイスは、たとえば、幅広いネックの動脈瘤において使用するための嚢内スキャフォールディングを提供し、それは、典型的に塞栓症治療に関連付けられる二重抗血小板レジメの必要性を劇的に低減させるかまたは排除する。
特定の既存のデバイスは、動脈瘤を修復するために、グラフトまたはステントおよび異物の使用を企図している。そのようなシステムにおいて、異物が、動脈瘤嚢の中に設置され、グラフト/ステントが設置され、嚢の中に異物を保つことが意図され、また、流体フローのための通路を提供することが意図されている。そのようなシステムの複雑さに起因して、長期間にわたってシステムのさまざまなコンポーネントの展開のシーケンスと協働することが必要である。代替的に、動脈瘤の中の異物の前にグラフトまたはステントが設置されている場合に、それは、異物が動脈瘤嚢の中に追加されることを可能にする側壁開口部を含まなければならない。当技術分野における他の概念は、現在説明されているオーブ状のスキャフォールディングとともに使用することができるものよりもはるかに大きい送達デバイスを必要とし、それらの展開において不均等であると同時に、回収することまたはカテーテルに戻ることが困難な、それらのデバイス構造体に伴う特に不均一な構造体をカテーテルに提供する。
現在説明されているオーブ状のスキャフォールディングデバイスは、既存の送達プラットフォームを使用して低い送達力を提供する。この送達力は、ステントレトリーバーよりも低く、コイルと同等であるか、または、コイルよりもわずかに高い。
本開示は、たとえば、脳血管系の中で使用されることとなるデバイスを提供し、繰り返し可能で拡張可能な方式で、所望の臨床的なアウトカムを実現する。動脈瘤に対処することは、単独で、または、コイルおよび他のデバイスと組み合わせて、本発明によって行われ得る。相補的なデバイスを伴う使用によれば、凝血塊が、現場で対処され、血液フローを閉塞させるかまたは遮断することなく、および、遠位塞栓に対処するための追加的な構造体の使用を必要とすることなく、血管を再灌流することが可能であり、一方、動脈瘤は存在しており、漸進的な治療を可能にする。
現在説明されている嚢内デバイスは、大脳動脈の中で展開されるように構成され得、大脳動脈は、それに限定されないが、前大脳動脈(ACA)、前交通動脈、中大脳動脈(MCA)(M1およびM2セグメントを含む)、後交通動脈、内部頸動脈(ICA)、椎骨動脈、脳底動脈、および後大脳動脈(PCA)を含む。本開示の他の実施形態は、神経血管系における使用に限定されず、それに限定されないが、心臓、肺、四肢(たとえば、脚)、および骨盤の中の、そこへの、またはそこからの血管(たとえば、静脈または動脈)を含む、他の領域の中で使用され得る。
本明細書で説明されているオーブ状のデバイスとともに利用され得る送達システム(相補的なデバイスのカテゴリーとも称される)は、現在の使用中の送達カテーテルを含む。たとえば、米国特許第8,070,791号明細書;米国特許第8,926,680号明細書;米国特許第8,945,143号明細書;米国特許第8,574,262号明細書;米国特許第9,198,687号明細書;米国特許第9,220,522号明細書;および/または米国特許第8,088,140号明細書は、企図されるタイプの血管内送達デバイスの特定の例を説明している。現在説明されているオーブ状のデバイスは、複数のコイルプッシャープラットフォームと相性が良く、また、2018年2月24日に出願された(まだ公開されていない)米国特許出願第15/755,071号明細書およびPCT公開である国際公開第2017/035275号パンフレットに説明されているものなどのような嚢内閉塞デバイス、コイル、または、管腔内デバイスに相補的なものと相補的な様式で使用され得る。
頻繁に含まれる実施形態において、動脈瘤を治療する方法が提供される。本開示のオーブ状のスキャフォールディングデバイスは、その近位アンカー領域に働かされる軸線方向の圧力を通してその展開を可能にする様式で、カテーテル送達デバイスの中に位置決めされている。次いで、オーブ状のスキャフォールディングデバイスは、動脈瘤の場所に前進させられる。1つの実施形態では、動脈瘤の場所は、動脈瘤のネックの場所を表している。また、動脈瘤の場所へ送達デバイスを前進させることは、動脈瘤の場所および形態学に応じて、動脈瘤の中にまたは動脈瘤の側部に送達デバイスを前進させることも意味することが可能である。オーブ状のスキャフォールディングデバイスは、一般的に、送達デバイスを通して送達され、自己膨張式のオーブ状のスキャフォールディングが、所望の場所が到達されるまで、膨張されていない構成のままになっているようになっている。次いで、オーブ状のスキャフォールディングデバイスは、送達デバイスから外へ前進させられ得、または、送達デバイス(または、その一部分)は、自己膨張式のオーブ状のスキャフォールディングの遠位端部がマイクロカテーテルの遠位端部と整合させられるまで、または、それのわずかに遠位になるまで引き抜かれる。その後に、自己膨張式のオーブ状のスキャフォールディングの移動が継続され、スキャフォールディングが動脈瘤の中に膨張することを可能にする。多くの場合に、オーブ状のスキャフォールディングの設置は、可視化および/または案内技術によってガイドされる。また、現在企図されている方法によれば、オーブ状のスキャフォールディングは、送達デバイスから部分的に解放され得、次いで、送達デバイスは、オーブ状のスキャフォールディングを動脈瘤の中により良好に位置決めするように調節される。そのような実施形態では、オーブ状のスキャフォールディングは、調節の前に送達デバイスに完全に再導入され得る。
留意されるように、現在企図されている実施形態において、送達デバイスは、多くの場合に、近位に後退させられ、それによって、自己膨張式のオーブ状のスキャフォールディングをシースから抜き、自己膨張式のスキャフォールディングが動脈瘤の中のその膨張された構成へと展開することを可能にする。
いくつかの実施形態において、自己膨張式のスキャフォールドの初期膨張の後の一定期間の後に、送達デバイスは、近位に前進させられ、自己膨張式のオーブ状のスキャフォールディングを圧縮して再びシースに入れることが可能であり、次いで、送達デバイスは、再び遠位に後退させられ、オーブ状のスキャフォールディングを同じ位置または異なる位置に再展開することが可能である。再びシースに入れることおよびシースから抜くことは、1回または複数回繰り返され得る。次いで、送達デバイスを遠位に前進させ、オーブ状のスキャフォールディングを圧縮して再びシースに入れることによって、および、次いで、オーブ状のスキャフォールディングを身体から引き抜くことによって(送達デバイスの同時の除去を伴って、または、伴わずに)、オーブ状のスキャフォールディングデバイスが除去され得る。
図1は、本開示の例示的なオーブ状のスキャフォールドデバイスのパターンを示している。そのようなデバイスは、たとえば、ニチノールのレーザーカットを介して生成される。本デバイスのマトリックスは、それらがその中に据え付けされる血管の壁部に対して柔軟になるように作製され得る。現在開示されているデバイスは、軟質なものとして特徴付けられ、スキャフォールディングが低い外部圧力の下で屈曲し、マトリックス適合および柔軟性を支援するようになっている。
図2は、本出願による、独自の屈曲のゾーンを含む幾何学形状を生成させるためのデバイスを備えた図式化されたデバイスを示しており、暗くなったバンドは、縁部およびそれぞれのゾーンを示しており、オーブ状の配置および送達のためのデバイスの折り畳みを可能にする。
図3は、同様に、整合、強化、および取り付けとともに、マイクロカテーテルのルーメンの中での送達のために搭載および装着されるように適合されている、本教示によるデバイスの特徴および形状を示している(接合部および屈曲ポイント(屈曲のゾーン4)の詳細が示されている)。参照符号Sは、例示的なデバイスの一般的な形状を表しており、この点において、「オーブ状」は、円形形状に加えて、マッシュルーム形状および弾丸形状を表すことが意図されている。
また、図3を参照すると、別個の実施形態において、自己膨張式のスキャフォールドデバイスが設けられており、それは、基準Cの上方のエリアAの中に識別される形状を含む。そのような実施形態は、基準Bのエリアを含まないこととなる。そのようなドーム形状は、バラのつぼみまたは漏斗に似ていることが可能であり、本明細書で説明されている他のデバイス実施形態に関して説明されているスキャフォールド構造体を含有することが可能である。そのような実施形態の上側部分は、動脈瘤の嚢の中に設置されることとなる。そのような実施形態では、基準Cを横切るエリアは、好ましくは、平坦で開口していることとなり、動脈瘤嚢の中へ挿入されるときに、親血管に面することとなる。そのような実施形態の開口端部の設置は、たとえば、同一平面上に、または、親血管に直ぐに隣接して、および、動脈瘤嚢の中に存在することが可能である。そのような実施形態は、本明細書で説明されているものと同様の様式で送達可能であり、また、オーブ状のスキャフォールドデバイス実施形態の実施形態と同様のまたは同じ内側ルーメンサイズを有する送達デバイスの中での送達のために適合可能である。
図4および図5は、本開示の例示的なオーブ状のスキャフォールドデバイスの実施形態の異なる図を示している。実施形態は、迅速な展開、正しい設置、および効果的な閉塞使用を可能にするスキャフォールド/マトリックス材料2によって画定されるセル構造体3を示している。オーブ状のスキャフォールディングの遠位端部5は、単に例示目的のために、遠位に向けられたものとして示されている。最も頻繁に現在含まれている実施形態では、本デバイスの遠位端部5は、概して平坦になっており、または、膨張されたスキャフォールドの内部に向けて内向きに湾曲している。近位展開アンカー1が含まれており、送達デバイスの中および外へのプッシャーへのリンクとして作用する。展開アンカーは、さまざまな送達デバイスとともに利用されるように適合されていることが多いが、平坦な円筒形状の展開アンカーが示されている。取り外しメカニズムが、当技術分野で公知のさまざまな取り外し技術を使用して提供され得、それは、機械的なワイヤー解放、ワイヤーの溶解(電解取り外し)、熱可塑性物質の溶融を含む。それぞれのケースでは、利用される取り外しメカニズムは、所定のまたは所望の取り外し場所が取得されるまで、展開アンカーにおいてスキャフォールドデバイスを保持する。
スキャフォールドの中のセル開口部は、現在説明されているスキャフォールドデバイスの著しく大きい自己膨張、屈曲可能性、および軟質性を提供するだけでなく、それは、スキャフォールドデバイスが動脈瘤の嚢の中に設置されているときに、それを通る塞栓コイルなどのような塞栓材料の通過も可能にする。
図4〜図5は、本開示の例示的なオーブ状のスキャフォールドデバイスの製造された実施形態をそれぞれ示している。示されているデバイスは、単一のレーザーカットされたニチノールチューブからレーザーカットされた。また、本明細書で説明されているように、このデバイスは、本開示の範囲の中の本明細書で説明されている他のものと同様に、使用時に、動脈瘤の閉塞のために動脈瘤嚢の中へ展開される。
ニチノールは、現在企図されている使用条件の下で可撓性および超弾性的であるが、デバイスのオーブ態様を含むスキャフォールディング2は、屈曲のゾーン4を含有するように適合されている。これらのゾーンは、図4〜図5において見られ得るように、オーブ状のスキャフォールディングのセルによって画定されている。変化する剛性または柔軟性のエリアは、それによって提供され、屈曲のゾーン4の外側において、オーブ状のスキャフォールディングが、屈曲のゾーンの中のエリアに対して柔軟性が低くなっている。そのうえ、オーブ状のスキャフォールディングの中の屈曲のゾーン4同士の間の異なる剛性レベルが、特定の実施形態の中に提供されることが多い。多くの場合、スキャフォールディングの中の構造的な材料によって画定されるセル3パターンは、デバイスの柔軟性の特質である。オーブ状のスキャフォールディング2は、さまざまな目的のために、柔軟性および剛性の所定の最適なバランスを提供するためにフレックスチューニングされる(flex-tuned)ことが多い。これらの目的のうちのいくつかは、たとえば、送達カテーテルの中の設置のために実現可能な最小のコンパクト化されたサイズを低減させること、コンパクト化された状態と展開された状態との間で大きい実現可能なサイズのデルタを提供すること、および、正確な据え付けを含む。チューニングされたスキャフォールディング2の中において、半径方向外向きの力は、屈曲のゾーン3の決定された設置場所を使用して剛性または柔軟性を変化させることによって、適合またはチューニングされ得る。オーブ状のデバイスのスキャフォールドは、外向きの半径方向の圧力の下で設置されているときに、または、所定の様式で接触されているときに、設置のためのカテーテルの送達ポートの中の「送達形状」へと圧縮されるか、平坦化されるか、折り畳まれるか、または、そうでなければ、周囲部が低減されるように適合されている。
特定の頻繁な実施形態において、本明細書で説明されているスキャフォールディングデバイスの送達形状は、ニチノールチューブ(それは、ニチノールチューブからレーザーカットされた)の形状に似ており(ソースチューブ)、また、ソースチューブとおおよそ同じ直径または同じ直径であることが多い。したがって、とりわけ小さい送達デバイスは、それらの比較的に大きい自己膨張された形態にかかわらず、本デバイスにとって有用である。外向きの半径方向の力に対する柔軟性は、たとえば、スキャフォールド構造によって管理されている。送達デバイスから展開および解放すると、オーブ状のスキャフォールディングは、所定のオーブ状の形状に膨張する。それが展開される環境、および、スキャフォールディングの目的は、スキャフォールディングの形状をガイドすることが多い。たとえば、本開示のスキャフォールドデバイスは一般的に軟質および柔軟であるので、それらは、それらがその中へ位置決めされる動脈瘤嚢の特定の形状を取ることとなることが多い。
オーブ状のスキャフォールディングは、任意の平面の中に360度の構造的な完全性を備えた構造体を提供する。したがって、屈曲のゾーンを有し、オープンセルを画定する、連続的に織り合わせられたマトリックス材料の球体が、現在説明されているオーブ状のスキャフォールディングデバイスによって提供される。屈曲のゾーンを有し、オープンセルを画定する、連続的に織り合わせられたマトリックス材料のこの球体は、デバイスの据え付けを支援するのに有用であり、均一な圧力および/または低いレベルの応力が動脈瘤壁部に働かされている状態で、それらが設置されている場所にそれらが留まることを保証する。動脈瘤の内部壁部の周りに360度の均一な圧力が、本デバイスの頻繁な実施形態によって提供される。動脈瘤壁部に働かされるこの均一な圧力および/または低いレベルの応力は、デバイスによる据え付けのときにまたはその後に、動脈瘤壁部が損傷を受ける可能性を低減させる。これは、それらが本デバイスの構造的な完全性の完全な範囲を提供しないという点、ならびに、それらが動脈瘤嚢の内側に均一な圧力および/または低い応力を提供しないという点において、多くの観点において、既存の技術とは異なっている。
本開示のデバイスの動作において、多くの場合に抗凝血薬療法が必要とされないということが理解されることが多い。それにもかかわらず、医師の自由裁量によって、そのような療法が提供されるかまたは推奨される可能性がある。そのうえ、現在説明されているデバイスは、無定形で管理しにくい動脈瘤ネックの治療を可能にする。
特定の実施形態では、動脈瘤の中への本開示のオーブ状のスキャフォールディングデバイスの設置の後に、コイル、塞栓材料、または、他の異物材料または試薬が、オーブ状のスキャフォールディングの中のセルの中に導入され得、たとえば、エリアを凝固させることを支援する。
留意されるようにニチノールは、企図されているデバイスに関して使用される具体的に適切な材料の1つの例示的なカテゴリーである。頻繁な実施形態において、ニチノールは、テンプレートに従ってレーザーカットされ、現在説明されているデバイスの中へ形成される。ニチノールのカットおよび成形の他の方法が企図されるが、レーザーカットが、その使用のしやすさ、結果として生じるカットの精密さ、および、カット部に隣接する材料の完全性の保存に起因して、頻繁に好適である。そのうえ、レーザーカットは、現在説明されているデバイスの製造を容易にする。
最も頻繁に含まれる実施形態において、本開示のスキャフォールドデバイスは、単一の連続的なニチノールチューブから形成されている。この点において、膨張されたマトリックスは、最も頻繁に含まれる実施形態において、単一の連続的な材料を含み、スキャフォールドマトリックス材料を一緒に保持するために、または、それを特定の形状へと形成するために、溶接または取り付けを伴わない。それにもかかわらず、展開アンカーは、その近位端部において連続的なスキャフォールドマトリックスに導入される追加されたエレメントを含むことが可能であり、または、それは同じ材料から形成され得る。そのような実施形態では、チューブは、所定のパターンに従ってレーザーカットされる。その後に、カットされたニチノールマトリックスは、ニチノールをカットおよび成形する当技術分野で公知の方法を通して、所定のオーブ状の形状記憶を有するように誘発される。このオーブ状の形状は、そのソースチューブからのニチノールチューブに対して、相対的な直径が膨張されている。多くの場合に、本明細書で説明されているオーブ状のスキャフォールドデバイスの自己膨張されたスキャフォールドは、特定の実施形態において、ソースチューブの直径の約16倍から約26倍になっている。
アディティブマニュファクチャリングを含む、生産、設計、および製造の他の方法が企図される。たとえば、ニチノールから構成される本開示のオーブ状のスキャフォールディングデバイスは、ニッケルおよびチタン粉末の適当な濃度を使用する公知の方法によるアディティブマニュファクチャリングを使用して製造される。たとえば、Walker et al., ASME 2014 International Mechanical Engineering Congress and Exposition, Vol. 2A (2014)を参照されたい。選択的レーザー溶融、電子ビーム溶解、熱溶解積層法、ワイヤーアーク式アディティブマニュファクチャリング、およびレーザー加工ネットシェイピング、たとえば、レーザークラッディングなどは、企図されているアディティブマニュファクチャリングの方法のうちのいくつかである。Humbeeck, Shape Memory and Superelasticity, Vol. 4, Issue 2, pp. 309-12 (June 2018); Elahinia et al., Prog. Mater. Sci. 83:630-663 (2016)を参照されたい。アディティブマニュファクチャリングされたニチノールは、生体適合性であるということが知られており、整合されたレーザー加工条件を介して調節される。Habijan et al., Mater. Sci. Eng., 33:419-426 (2013)を参照されたい。他の形状記憶および超弾性的な合金および材料が、同様にアディティブマニュファクチャリングされ、現在説明されているデバイスおよび方法の中で使用され得る。たとえば、Gustmann et al., Shape Memory and Superelasticity, Volume 3, Issue 1, pp 24-36 (March 2017)を参照されたい。
頻繁に含まれる実施形態において、カットされたまたは製造されたニチノールは、公知の電解研磨、不動態化、ピックリング、または二次的な加工技法を使用して処理され、とりわけ、イオン交換に対する安定したTiOバリアを形成する。加えて、他の形状記憶および/または超弾性的な材料が、また、本教示の範囲の中の適切なものとして企図され、それは、非毒性、生体不活性、非アレルギー性であるか、または、そのように作製され得、有害な副生成物を解放しない。
1つの例示的な使用において、現在企図されているスキャフォールドデバイスは、約4mmもしくは4mmよりも大きいネック幅を有する破裂していない幅広いネックの頭蓋内動脈瘤の治療のために、または、動脈瘤ネックの少なくとも一部分が親動脈のルーメンに重なっている状態で脳底動脈先端部もしくは頸動脈末端部の血管分岐においてまたはその近くにおいて生じる、2未満のドーム対ネックの比率を有するものの治療のために、神経血管性の塞栓コイルとともに利用される。頻繁に企図されるセッティングにおいて、流入部は、2.7mmまたは約2.7mmから4.5mmまたは約4.5mmの直径を有するが、サイズは変更することが可能である。実際には、スキャフォールドデバイスは、送達ワイヤーに取り付けられて提供され、および、プッシャーとともに使用される。留意されるように、本開示のスキャフォールドデバイスは、取り外し手段に依存せず、市販の取り外し動力供給部とともに使用されることが意図されている。デュアルカテーテルセッティングの中の本開示のスキャフォールドデバイスを使用する手順の例示的なステップは、以下を含むことが多い:
1)意図した手順のためのカテーテルガイドデバイスを準備すること;
2)適当な動脈の中へガイドデバイスを設置すること;
3)マイクロカテーテルおよびガイドワイヤーを準備すること;
4)カテーテル挿入技法および蛍光透視案内を使用して、血管分岐の近位にマイクロカテーテルを設置すること;
5)マイクロカテーテルからガイドワイヤーを除去すること;
6)血管造影法を使用して、動脈瘤場所および関連の嚢を決定し、および/または、次に、サイズ情報および親血管直径を決定すること;
7)指示されたサイズスキャフォールドデバイスを選択すること;
8)イントロデューサーおよびスキャフォールドデバイスを送達マイクロカテーテルの中へ設置すること;
9)スキャフォールドデバイスの上のラジオ識別可能なマーカーがマイクロカテーテル先端部の近くになるまで、送達ワイヤーおよびスキャフォールドデバイスを前進させること;
10)マイクロカテーテル先端部が動脈瘤ネックのちょうど近位におよび血管分岐のレベルに位置決めされるまで、スキャフォールドデバイスおよびマイクロカテーテルをユニットとして前進させること;
11)マイクロカテーテルの先端部がマイクロカテーテルの外側にスキャフォールドデバイスの遠位端部を移動および延在させ始めるまで、送達ワイヤーおよびマイクロカテーテルを引き戻すこと;および、
12)そのラジオ識別可能なマーカーが直接的に動脈瘤ネックの直ぐ近位にあり、次いで、スキャフォールドデバイスを動脈瘤嚢の中に展開し続けるように、スキャフォールドデバイスを位置決めすること。
本明細書で開示されている本発明の代替的なエレメントまたは実施形態のグループ化は、制限として解釈されるべきではない。それぞれのグループメンバーは、個別に、または、グループの他の部材または本明細書内に見出される他のエレメントとの任意の組み合わせで、言及および特許請求され得る。グループの1つまたは複数のメンバーは、グループの中に含まれ得、または、グループから削除され得る。上記に説明されているそれらの方法、システム、およびデバイスに対する多くの変形例が可能である。上記に説明されている例に対する修正例および変形例が当業者に明らかになることとなるので、本発明は、添付の特許請求の範囲のみによって限定されるということが意図されている。
当業者は、上記に説明されている実施形態に基づいて、現在開示されている方法、システム、およびデバイスのさらなる特徴および利点を認識することとなる。したがって、現在開示されている方法、システム、およびデバイスは、添付の特許請求の範囲によって示されているようなものを除いて、とりわけ示されて説明されてきたものによって限定されるべきではない。本明細書で引用されたすべての刊行物および参照文献は、それらの全体が参照により、および/または、それらが明細書で引用されている特定の理由のために、本明細書に明示的に組み込まれている。上記の刊行物または文献の引用は、先述のもののいずれかが関連の先行技術であるという自白として意図されておらず、また、これらの刊行物または文献の内容または日付に関する任意の自白も構成しない。
1 近位展開アンカー
2 オーブ状のスキャフォールディング
3 セル構造体
4 屈曲のゾーン
5 遠位端部
当業者は、上記に説明されている実施形態に基づいて、現在開示されている方法、システム、およびデバイスのさらなる特徴および利点を認識することとなる。したがって、現在開示されている方法、システム、およびデバイスは、添付の特許請求の範囲によって示されているようなものを除いて、とりわけ示されて説明されてきたものによって限定されるべきではない。本明細書で引用されたすべての刊行物および参照文献は、それらの全体が参照により、および/または、それらが明細書で引用されている特定の理由のために、本明細書に明示的に組み込まれている。上記の刊行物または文献の引用は、先述のもののいずれかが関連の先行技術であるという自白として意図されておらず、また、これらの刊行物または文献の内容または日付に関する任意の自白も構成しない。

本発明は次の実施態様を含む。
[1]
血管内動脈瘤に対処するための嚢内閉塞デバイスであって、前記デバイスは、
連続的なスキャフォールドであって、前記スキャフォールドは、屈曲のゾーンおよびオープンセルによって画定されており、また、圧縮された位置および膨張された位置によって画定される位置の間で自己膨張式になっており、前記膨張された位置は、オーブ状の形状を画定する、連続的なスキャフォールド
を含み、
前記スキャフォールドの前記膨張された位置は、直径が1.5mmまたは約1.5mmから12mmまたは約12mmの間にあり、
前記圧縮された位置は、直径が約0.25mmから約0.6mmの間にある、嚢内閉塞デバイス。
[2]
前記スキャフォールドは、ニッケル−チタン合金(ニチノール)から形成されている、[1]に記載のデバイス。
[3]
前記連続的なニチノールスキャフォールドは、破断または溶接なしに、単一の材料から形成されている、[2]に記載のデバイス。
[4]
前記スキャフォールドは、単一のニチノールチューブからレーザーカットされている、[2]に記載のデバイス。
[5]
前記オープンセルは、それを通る塞栓コイルの通過を可能にするようにサイズ決めされている、[1]に記載のデバイス。
[6]
前記スキャフォールドは、X線不透過性になっており、または、X線不透過性のマーカーを含む、[1]に記載のデバイス。
[7]
前記デバイスは、約0.25mmから約0.6mmの間の内径を有するマイクロカテーテルの中に設置されるように適合されている、[2]に記載のデバイス。
[8]
前記膨張された位置は、約1.5mmから約6mmの間にあり、前記圧縮された位置は、約0.25mmから約0.4mmの間にある、[1]に記載のデバイス。
[9]
前記膨張された位置は、約6.5mmから約12mmの間にあり、前記圧縮された位置は、約0.5mmから約0.6mmの間にある、[1]に記載のデバイス。
[10]
単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料から形成された自己膨張式の嚢内閉塞デバイスであって、前記自己膨張式の嚢内閉塞デバイスは、スキャフォールドを含み、前記スキャフォールドは、屈曲のゾーンおよびオープンセルによって画定されており、また、圧縮された位置および膨張された位置によって画定される位置の間で自己膨張式になっており、前記膨張された位置は、前記圧縮された位置の直径のサイズの約16倍から約26倍の間の直径を有している、自己膨張式の嚢内閉塞デバイス。
[11]
前記単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料は、単一のニチノールチューブからレーザーカットされたニチノールスキャフォールドを含む、[10]に記載の自己膨張式の嚢内閉塞デバイス。
[12]
前記スキャフォールドの前記膨張された位置は、直径が1.5mmまたは約1.5mmから12mmまたは約12mmの間にあり、前記圧縮された位置は、直径が約0.25mmから約0.6mmの間にある、[11]に記載の自己膨張式の嚢内閉塞デバイス。
[13]
[10]に記載の自己膨張式の嚢内閉塞デバイスを含むシステムであって、前記システムは、ガイドワイヤーおよび展開アンカーをさらに含む、システム。
[14]
嚢内閉塞デバイスを作製する方法であって、前記方法は、
単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料を所定のパターンへと形成するステップであって、前記パターンは、屈曲のゾーンおよびオープンセルを有するスキャフォールドを画定している、ステップと、
オーブ状の形状記憶を有する前記スキャフォールドを含むように、前記超弾性的な形状記憶材料を加工するステップと、
生体適合性になるように前記スキャフォールドを仕上げるステップと
を含む、方法。
[15]
前記材料は、ニチノールである、[14]に記載の方法。
[16]
前記ニチノールは、単一のニチノールチューブを含み、形成する前記ステップは、前記所定のパターンに従って前記ニチノールチューブをレーザーカットするステップを含む、[15]に記載の方法。
[17]
前記単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料は、アディティブマニュファクチャリングによって形成される、[14]に記載の方法。
[18]
前記材料は、ニチノールを含む、[17]に記載の方法。
[19]
前記屈曲のゾーンおよびオープンセルは、オーブ状の形状になっているときに、前記スキャフォールドが可撓性であり、軟質であり、および柔軟である様式で、前記スキャフォールドの中に設置されている、[14]に記載の方法。
[20]
動脈瘤を治療する方法であって、前記方法は、
[1]に記載のデバイスを動脈瘤のネックに隣接して位置決めするステップと、
前記動脈瘤の前記嚢の中に前記デバイスを展開させ、前記デバイスが前記嚢の中に自己膨張することを可能にするステップと、
前記オープンセルのうちの1つまたは複数を通して、前記嚢におよび前記デバイスの中に塞栓材料を導入するステップと
を含む、方法。

Claims (20)

  1. 血管内動脈瘤に対処するための嚢内閉塞デバイスであって、前記デバイスは、
    連続的なスキャフォールドであって、前記スキャフォールドは、屈曲のゾーンおよびオープンセルによって画定されており、また、圧縮された位置および膨張された位置によって画定される位置の間で自己膨張式になっており、前記膨張された位置は、オーブ状の形状を画定する、連続的なスキャフォールド
    を含み、
    前記スキャフォールドの前記膨張された位置は、直径が1.5mmまたは約1.5mmから12mmまたは約12mmの間にあり、
    前記圧縮された位置は、直径が約0.25mmから約0.6mmの間にある、嚢内閉塞デバイス。
  2. 前記スキャフォールドは、ニッケル−チタン合金(ニチノール)から形成されている、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記連続的なニチノールスキャフォールドは、破断または溶接なしに、単一の材料から形成されている、請求項2に記載のデバイス。
  4. 前記スキャフォールドは、単一のニチノールチューブからレーザーカットされている、請求項2に記載のデバイス。
  5. 前記オープンセルは、それを通る塞栓コイルの通過を可能にするようにサイズ決めされている、請求項1に記載のデバイス。
  6. 前記スキャフォールドは、X線不透過性になっており、または、X線不透過性のマーカーを含む、請求項1に記載のデバイス。
  7. 前記デバイスは、約0.25mmから約0.6mmの間の内径を有するマイクロカテーテルの中に設置されるように適合されている、請求項2に記載のデバイス。
  8. 前記膨張された位置は、約1.5mmから約6mmの間にあり、前記圧縮された位置は、約0.25mmから約0.4mmの間にある、請求項1に記載のデバイス。
  9. 前記膨張された位置は、約6.5mmから約12mmの間にあり、前記圧縮された位置は、約0.5mmから約0.6mmの間にある、請求項1に記載のデバイス。
  10. 単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料から形成された自己膨張式の嚢内閉塞デバイスであって、前記自己膨張式の嚢内閉塞デバイスは、スキャフォールドを含み、前記スキャフォールドは、屈曲のゾーンおよびオープンセルによって画定されており、また、圧縮された位置および膨張された位置によって画定される位置の間で自己膨張式になっており、前記膨張された位置は、前記圧縮された位置の直径のサイズの約16倍から約26倍の間の直径を有している、自己膨張式の嚢内閉塞デバイス。
  11. 前記単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料は、単一のニチノールチューブからレーザーカットされたニチノールスキャフォールドを含む、請求項10に記載の自己膨張式の嚢内閉塞デバイス。
  12. 前記スキャフォールドの前記膨張された位置は、直径が1.5mmまたは約1.5mmから12mmまたは約12mmの間にあり、前記圧縮された位置は、直径が約0.25mmから約0.6mmの間にある、請求項11に記載の自己膨張式の嚢内閉塞デバイス。
  13. 請求項10に記載の自己膨張式の嚢内閉塞デバイスを含むシステムであって、前記システムは、ガイドワイヤーおよび展開アンカーをさらに含む、システム。
  14. 嚢内閉塞デバイスを作製する方法であって、前記方法は、
    単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料を所定のパターンへと形成するステップであって、前記パターンは、屈曲のゾーンおよびオープンセルを有するスキャフォールドを画定している、ステップと、
    オーブ状の形状記憶を有する前記スキャフォールドを含むように、前記超弾性的な形状記憶材料を加工するステップと、
    生体適合性になるように前記スキャフォールドを仕上げるステップと
    を含む、方法。
  15. 前記材料は、ニチノールである、請求項14に記載の方法。
  16. 前記ニチノールは、単一のニチノールチューブを含み、前記形成するステップは、前記所定のパターンに従って前記ニチノールチューブをレーザーカットするステップを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記単一の連続的な超弾性的な形状記憶材料は、アディティブマニュファクチャリングによって形成される、請求項14に記載の方法。
  18. 前記材料は、ニチノールを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記屈曲のゾーンおよびオープンセルは、オーブ状の形状になっているときに、前記スキャフォールドが可撓性であり、軟質であり、および柔軟である様式で、前記スキャフォールドの中に設置されている、請求項14に記載の方法。
  20. 動脈瘤を治療する方法であって、前記方法は、
    請求項1に記載のデバイスを動脈瘤のネックに隣接して位置決めするステップと、
    前記動脈瘤の前記嚢の中に前記デバイスを展開させ、前記デバイスが前記嚢の中に自己膨張することを可能にするステップと、
    前記オープンセルのうちの1つまたは複数を通して、前記嚢におよび前記デバイスの中に塞栓材料を導入するステップと
    を含む、方法。
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