JP2021511029A - Srebp1を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド - Google Patents

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Abstract

本発明は、SREBP1タンパク質の発現を阻害することができる、SREBF1プレmRNAイントロン及びエクソン配列に相補的なアンチセンスLNAオリゴヌクレオチド(オリゴマー)に関する。SREBF1発現の阻害は、心血管疾患、2型糖尿病、脂肪肝、代謝性疾患、及びがんを含むさまざまな医学的障害に有益である。【選択図】なし

Description

本発明は、SREBP1タンパク質の発現を阻害することができる、SREBF1プレmRNAイントロン及びエクソン配列に相補的なアンチセンスLNA アンチセンスオリゴヌクレオチド(オリゴマー)に関する。SREBF1発現の阻害は、心血管疾患、2型糖尿病、脂肪肝、代謝性疾患、及びがんを含むさまざまな医学的障害に有益である。
SREBP1、ステロール調節エレメント結合タンパク質−1は、転写因子のSREBPファミリーに属するタンパク質である。SREBPファミリーには、二つの遺伝子:SREBF1及びSREBF2によりコードされる三つの主なタンパク質、SREBP−1a、−1c、及び2が含まれる。SREBP−1a及び−1c(本明細書では合わせてSREB1と称する)は、異なるプロモーター及び選択的スプライシングの使用を通じて同じ遺伝子から生成される。
SREBPタンパク質は、炭水化物、トリグリセリド、脂肪酸、及びコレステロール代謝に関与する酵素の主要な調節因子である。SREBPの過剰発現は、2型糖尿病、非アルコール性脂肪性肝疾患、及び心血管疾患などの代謝性疾患の危険因子であると知られている。最近では、SREBP1の過剰発現はまた、脂質代謝ががん細胞で強く上方制御されているという観察と一致して、細胞増殖にも関与したため、転写因子活性はがんの原因として示唆された(Shao et al., Cell Metab. 2012 oct 3;16(4):414-9)。
SREBPシグナル伝達による低分子介入は、メタボリックシンドロームの病態生理におけるSREBPの重要な役割を実証した(Solyal 2015で概説)。レプチン欠乏(ob/ob)マウスは、高い肝SREBP1cを有し、このマウス株中のSREBP1ノックアウトは、de novo脂質生成の減少及び脂肪肝の減少をもたらし、ob/ob/SREBP1+/+同腹子と比較して肥満やインスリン抵抗性に影響がない(Yagahi 2002)。4週間にわたってob/obマウスに毎日注射される、SREBP活性化の低分子阻害剤であるファトスタチンは、コントロールと比較して、肝臓脂肪、体重、及び血糖の減少をもたらし(Kamisuki 2009)、生体動物への介入は、SREBP1を出生からノックアウトすることとは異なる影響を及ぼしたことを示す。ファトスタチンは、すべてのSREBPの活性化を阻害し、SREBP1に特異的ではなく、望ましくない副作用のリスクが高まることに留意すること。SREBPの成熟の別の低分子ブロッカーであるベツリンは、高脂血症及びインスリン耐性を改善し、疾患のマウスモデルで動脈硬化プラークを減少させることが報告された(Tang 2010)。
腫瘍成長のための高脂質供給を維持するためには高SREBP活性が必要であると見られ、腫瘍におけるSREBPシグナル伝達の正常化が抗がん療法の潜在的な標的であることを示す。全身性の制御から独立した高いSREBP1シグナル伝達、及び結果として生じる高いde novo脂質生成は、前立腺がん、子宮内膜がん、及び神経膠芽腫などのがんに見られる。ファトスタチンは、膵臓がん細胞の生存及び増殖を減少させ(Siqingaowa 2017)、マウスの前立腺がん細胞異種移植片における腫瘍成長を低減させること(Li 2015)が実証された。
国際公開第2008/011467号は、SREBP1のRNA干渉を媒介するとされる推定siRNAについて言及している。米国特許公開第2005/0215504号及び同第2003/02245151号は、MOEギャップマーアンチセンス化合物、及びin vitroトランスフェクションアッセイにおいてヒト又はマウスSREBP1を阻害するためのそれらの使用について言及している。SREBP1発現を少なくとも40%阻害することができる化合物が好ましいとして同定された。
したがって、SREBP1を特異的に阻害することができる治療剤が必要である。
我々は、マウス及びヒトSREBP1を標的とする207のLNAギャップマーをスクリーニングし、in vitroで(ヒト及びマウス細胞、ジムノシスを介する)及びin vivo(マウス)で、SREBP1アンチセンスを特異的に標的とするのに特に強力で効果的な配列及び化合物を同定した。試験した化合物は安全で、肝臓、腎臓及び脂肪SREBP発現は低下していた。我々は、肝臓、腎臓及び脂肪において、異なる化合物が異なるレベルの活性を有することを発見した。
発明の目的
発明者は、in vitro又はin vivoでのアンチセンス阻害に特に効果的な、SREBP1転写産物(SREBF1)の領域を同定した。そして、SREBF1プレmRNA又は成熟mRNAのこれらの領域を標的とする、LNAギャップマーオリゴヌクレオチドを含むアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供する。本発明は、心血管疾患、2型糖尿病、脂肪肝、代謝性疾患、及びがんなどのさまざまな医学的障害の治療において有用な、ヒトSREBP1を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドを同定する。
本発明は、長さ10−30ヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供し、前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、長さ10−30ヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列を含み、連続ヌクレオチド配列は、配列番号14又は配列番号15に少なくとも90%に相補的であり、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヒトSREBP1を発現している細胞におけるヒトSREBP1の発現を阻害することができる。いくつかの実施態様では、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、前記SREBP1を発現している細胞においてSREBP1cのようなSREBP1の発現を阻害することができる。
本発明は、長さ10−30ヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供し、前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、長さ10−30ヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列を含み、連続ヌクレオチド配列は、配列番号14又は配列番号15に少なくとも90%に相補的であり、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヒトSREBF1転写産物を発現している細胞におけるヒトSREBP1転写産物の発現を阻害することができる。
本書で言及されるか又は特許請求される本発明のオリゴヌクレオチドは、薬学的に許容される塩の形態であってもよい。
本発明は、本発明によるオリゴヌクレオチドを含むコンジュゲートを提供し、少なくとも一つのコンジュゲート部分は、前記オリゴヌクレオチドに共有結合している。
本発明は、本発明のオリゴヌクレオチド又はコンジュゲート並びに薬学的に許容される希釈剤、溶媒、担体、塩及び/又はアジュバントを含む薬学的組成物を提供する。
本発明は、SREBF1を発現している標的細胞におけるSREBF1を調節するためのin vivo又はin vitroの方法を提供し、前記方法は、有効量の本発明のオリゴヌクレオチド又はコンジュゲート又は薬学的組成物を前記細胞に投与することを含む。
本発明は、治療的又は予防的有効量の本発明のオリゴヌクレオチド、コンジュゲート又は薬学的組成物を、疾患に罹患しているか又は罹患しやすい対象に投与することを含む、疾患を治療又は予防するための方法を提供する。
いくつかの実施態様では、疾患は、心血管疾患、2型糖尿病、脂肪肝、代謝性疾患、及びがんからなる群より選択される。
本発明は、薬剤における使用のための本発明のオリゴヌクレオチド、コンジュゲート又は薬学的組成物を提供する。
本発明は、心血管疾患、2型糖尿病、脂肪肝、代謝性疾患、及びがんからなる群より選択される疾患の治療又は予防における使用のための、本発明のオリゴヌクレオチド、コンジュゲート又は薬学的組成物を提供する。
本発明は、心血管疾患、2型糖尿病、脂肪肝、代謝性疾患、及びがんからなる群より選択される疾患の治療又は予防のための医薬の調製のための、本発明のオリゴヌクレオチド、コンジュゲート又は薬学的組成物の使用を提供する。
単一濃度でのA549、HeLa及びRAW264.7細胞株中ヒト及びマウスSREBF1 mRNAを標的とするさまざまなアンチセンスオリゴヌクレオチドのin vitro有効性の試験。 単一濃度でのA549及びHeLa細胞株中ヒトSREBF1 mRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドのin vitro有効性の比較は、良好な相関を示す。非常に効率的に標的とする2つのモチーフをハイライトしている。 A549細胞株中の濃度依存性力価及び有効性についてのヒト(及びマウス)SREBF1 mRNAを標的とする選択されたオリゴヌクレオチドのin vitroでの試験。 HeLa細胞株中の濃度依存性力価及び有効性についてのヒト(及びマウス)SREBF1 mRNAを標的とする選択されたオリゴヌクレオチドのin vitroでの試験。 RAW264.7細胞株中の濃度依存性力価及び有効性についての(ヒト及び)マウスSREBF1 mRNAを標的とする選択されたオリゴヌクレオチドのin vitroでの試験。 RAW264.7細胞株中の濃度依存性力価及び有効性についてのマウスSREBF1 mRNAを標的とする選択されたオリゴヌクレオチドのin vitroでの試験。 マウスin vivo有効性:治療、静脈内IV(尾静脈)の16日後のマウス組織における、残存するSREBF1 mRNA転写産物。
定義
本明細書において、用語「アルキル」は、単独で又は組み合わせて、1から8個の炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖アルキル基、特に1から6個の炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖アルキル基、具体的には1から4個の炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖アルキル基を意味する。直鎖及び分枝鎖C−Cアルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、異性体ペンチル、異性体ヘキシル、異性体ヘプチル及び異性体オクチル、特にメチル、エチル、プロピル、ブチル及びペンチルである。アルキルの特定の例は、メチル、エチル及びプロピルである。
用語「シクロアルキル」とは、単独で又は組み合わせて、3から8個の炭素原子を有するシクロアルキル環、特に3から6個の炭素原子を有するシクロアルキル環を意味する。シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチル、より具体的にはシクロプロピル及びシクロブチルである。「シクロアルキル」の特定の例は「シクロプロピル」である。
用語「アルコキシ」とは、単独で又は組み合わせて、用語「アルキル」がメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec.ブトキシ及びtert.ブトキシなどの先述の意味を有する、式アルキル−O−の基を意味する。特定の「アルコキシ」はメトキシ及びエトキシである。メトキシエトキシは、「アルコキシアルコキシ」の特定の例である。
用語「オキシ」とは、単独で又は組み合わせて、−O−基を意味する。
用語「アルケニル」とは、単独で又は組み合わせて、オレフィン結合と、8個まで、好ましくは6個まで、特に好ましくは4個までの炭素原子とを含む、直鎖状又は分岐状の炭化水素残基を意味する。アルケニル基の例は、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル及びイソブテニルである。
用語「アルキニル」とは、単独で又は組み合わせて、三重結合と、8個まで、好ましくは6個まで、特に好ましくは4個までの炭素原子とを含む、直鎖状又は分岐状の炭化水素残基を意味する。
用語「ハロゲン」又は「ハロ」とは、単独で又は組み合わせて、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素、特にフッ素、塩素又は臭素、より具体的にはフッ素を意味する。用語「ハロ」とは、別の基と組み合わせて、前記基の少なくとも一つのハロゲンでの置換、特に1から5のハロゲン、特に1から4のハロゲン、すなわち、1、2、3又は4のハロゲンでの置換を意味する。
用語「ハロアルキル」とは、単独で又は組み合わせて、少なくとも一つのハロゲン、特に1から5のハロゲン、特に1から3のハロゲンで置換されたアルキル基を意味する。ハロアルキルの例は、モノフルオロ−、ジフルオロ−又はトリフルオロ−メチル、−エチル又は−プロピル、例えば3,3,3−トリフルオロプロピル、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、フルオロメチル又はトリフルオロメチルを含む。フルオロメチル、ジフルオロメチル及びトリフルオロメチルが特定の「ハロアルキル」である。
用語「ハロシクロアルキル」とは、単独で又は組み合わせて、少なくとも一つのハロゲンで置換された、特に1から5のハロゲン、特に1から3のハロゲンで置換された、上で定義されたシクロアルキル基を意味する。「ハロシクロアルキル」の特定の例は、ハロシクロプロピル、特にフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロプロピル及びトリフルオロシクロプロピルである。
用語「ヒドロキシル」及び「ヒドロキシ」とは、単独で又は組み合わせて、−OH基を意味する。
用語「チオヒドロキシル」及び「チオヒドロキシ」とは、単独で又は組み合わせて、−SH基を意味する。
用語「カルボニル」とは、単独で又は組み合わせて、−C(O)−基を意味する。
用語「カルボキシ」又は「カルボキシル」とは、単独で又は組み合わせて、−COOH基を意味する。
用語「アミノ」とは、単独で又は組み合わせて、第1級アミノ基(−NH)、第2級アミノ基(−NH−)、又は第3級アミノ基(−N−)を意味する。
用語「アルキルアミノ」とは、単独で又は組み合わせて、上で定義された一又は二のアルキル基で置換された上で定義されたアミノ基を意味する。
用語「スルホニル」とは、単独で又は組み合わせて、−SO基を意味する。
用語「スルフィニル」とは、単独で又は組み合わせて、−SO−基を意味する。
用語「スルファニル」とは、単独で又は組み合わせて、−S−基を意味する。
用語「シアノ」とは、単独で又は組み合わせて、−CN基を意味する。
用語「アジド」とは、単独で又は組み合わせて、−N基を意味する。
用語「ニトロ」とは、単独で又は組み合わせて、NO基を意味する。
用語「ホルミル」とは、単独で又は組み合わせて、−C(O)H基を意味する。
用語「カルバモイル」とは、単独で又は組み合わせて、−C(O)NH基を意味する。
用語「カルバミド(cabamido)」とは、単独で又は組み合わせて、−NH−C(O)−NH基を意味する。
用語「アリール」とは、単独で又は組み合わせて、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニルオキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル及びホルミルから独立して選択される1から3の置換基で置換されていてもよい、6から10個の炭素環原子を含む一価の芳香族炭素環式単環又は二環系を意味する。アリールの例は、フェニル及びナフチル、特にフェニルを含む。
用語「ヘテロアリール」とは、単独で又は組み合わせて、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニルオキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル及びホルミルから独立して選択される1から3の置換基で置換されていてもよい、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、5から12の環原子の一価の芳香族複素環式単環又は二環系を意味する。ヘテロアリールの例は、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、アゼピニル、ジアゼピニル、イソオキサゾリル、ベンゾフラニル、イソチアゾリル、ベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、イソベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル又はアクリジニルを含む。
用語「ヘテロアリール」とは、単独で又は組み合わせて、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニルオキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル及びホルミルから独立して選択される1から3の置換基で置換されていてもよい、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ環原子を含み、残りの環原子が炭素である、4から12、特に4から9の環原子の一価の飽和又は部分的に不飽和の単環又は二環系を意味する。単環式飽和ヘテロシクリルの例は、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロ−チエニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イル、アゼパニル、ジアゼパニル、ホモピペラジニル又はオキサゼパニルである。二環式飽和ヘテロシクロアルキルの例は、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、キヌクリジニル、8−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニル、3−オキサ−9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニル又は3−チア−9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニルである。部分的に不飽和のヘテロシクロアルキルの例は、ジヒドロフリル、イミダゾリニル、ジヒドロ−オキサゾリル、テトラヒドロ−ピリジニル又はジヒドロピラニルである。
用語「薬学的に許容される塩」は、生物学的有効性と、遊離塩基又は遊離酸の特性とを保持する塩であって、生物学的にもその他の点でも望ましくないものではないものを指す。塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、特に塩酸、及び酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、N−アセチルシステイン等の有機酸により形成される。さらに、これらの塩は、遊離酸に無機塩基又は有機塩基を添加することにより調製され得る。無機塩基から誘導される塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩を含むが、これらに限定されない。有機塩基から誘導される塩は、一級、二級、及び三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、並びにイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、リジン、アルギニンN−エチルピペリジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂等の塩基性イオン交換樹脂の塩を含むが、これらに限定されない。式(I)の化合物は、両性イオンの形態で存在することもできる。式(I)の化合物の特に好ましい薬学的に許容される塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸の塩である。
用語「保護基」とは、単独で又は組み合わせて、別の非保護反応部位において選択的に化学反応が行われ得るように、多官能化合物の反応部位を選択的にブロックする基を意味する。保護基は除去され得る。例示的保護基は、アミノ保護基、カルボキシ保護基又はヒドロキシ保護基である。
本発明の出発物質又は化合物の一つが、安定でない又は一又は複数の反応工程の反応条件下で反応性である一又は複数の官能基を含む場合、適切な保護基(例えば、T.W.Greene及びP.G.M.Wutsによる「Protective Groups in Organic Chemistry」、第3編、1999、Wiley、New Yorkに記載されているもの)を、当技術分野で周知の方法を適用する重要な工程の前に導入することができる。このような保護基は、合成の後の段階で、前記文献に記載される標準的な方法を用いて除去することができる。保護基の例は、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、9−フルオレニルメチル カルバメート(Fmoc)、2−トリメチルシリルエチル カルバメート(Teoc)、カルボベンジルオキシ(Cbz)及びp−メトキシベンジルオキシカルボニル(Moz)である。
本明細書に記載されている化合物は、いくつかの不斉中心を含有することができ、光学的に純粋なエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、例えばラセミ体、ジアステレオ異性体の混合物、ジアステレオ異性ラセミ体又はジアステレオ異性ラセミ体の混合物の形態で存在することができる。
用語「不斉炭素原子」とは、四つの異なる置換基を有する炭素原子を意味する。カーン・インゴルド・プレローグ順位則によれば、不斉炭素原子は、「R」又は「S」構成であり得る。
オリゴヌクレオチド
本明細書で使用される用語「オリゴヌクレオチド」は、二つ以上の共有結合したヌクレオシドを含む分子として当業者に一般的に理解されるように定義される。そのような共有結合ヌクレオシドは、核酸分子又はオリゴマーと称されることもあり得る。オリゴヌクレオチドは、一般的に研究室で固相化学合成とそれに続く精製によって作製される。オリゴヌクレオチドの配列について言及するとき、共有結合したヌクレオチド又はヌクレオシドの核酸塩基部分の配列若しくは順序、又はそれらの修飾について言及される。本発明のオリゴヌクレオチドは人為的なものであり、化学的に合成され、典型的には精製又は単離される。本発明のオリゴヌクレオチドは、一又は複数の修飾されたヌクレオシド又はヌクレオチドを含み得る。
アンチセンスオリゴヌクレオチド
本明細書で使用される「アンチセンスオリゴヌクレオチド」は、標的核酸、特に標的核酸上の連続配列にハイブリダイズすることにより、標的遺伝子の発現を調節することができるオリゴヌクレオチドとして定義される。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、本質的に二本鎖ではなく、したがってsiRNA又はshRNAではない。好ましくは、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは一本鎖である。本発明の一本鎖オリゴヌクレオチドは、その内の又はその間の自己相補性の程度がオリゴヌクレオチドの全長の50%未満である限り、ヘアピン又は分子間二重構造(同じオリゴヌクレオチドの二つの分子間で二重)を形成することができる。
連続ヌクレオチド配列
用語「連続ヌクレオチド配列」は、標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチドの領域を指す。この用語は、本明細書では用語「連続核酸塩基配列」及び用語「オリゴヌクレオチドモチーフ配列」と区別せずに使用される。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチドのすべてのヌクレオチドは、連続ヌクレオチド配列を構成する。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチドは、F−G−F’ギャップマー領域などの連続ヌクレオチド配列を含み、さらなるヌクレオチド、例えば、官能基を連続ヌクレオチド配列に結合するのに使用され得るヌクレオチドリンカー領域を任意で含み得る。ヌクレオチドリンカー領域は、標的核酸に相補的であっても相補的でなくてもよい。
ヌクレオチド
ヌクレオチドは、オリゴヌクレオチド及びポリヌクレオチドの構成要素であり、本発明の目的上、天然に存在するヌクレオチドと天然に存在しないヌクレオチドとの両方を含む。本来は、ヌクレオチド、例えばDNA及びRNAヌクレオチドは、リボース糖部分、核酸塩基部分、及び一又は複数のリン酸基(ヌクレオシドにはない)を含む。ヌクレオシド及びヌクレオチドは、区別せずに「単位」又は「モノマー」と称され得る。
修飾ヌクレオシド
本明細書で使用される用語「修飾ヌクレオシド」又は「ヌクレオシド修飾」は、糖部分又は(核酸)塩基部分の一又は複数の修飾の導入により、同等のDNA又はRNAヌクレオシドと比較して修飾されたヌクレオシドを指す。好ましい実施態様では、修飾ヌクレオシドは、修飾糖部分を含む。用語「修飾ヌクレオシド」は、本明細書では用語「ヌクレオシド類似体」又は修飾「単位」又は修飾「モノマー」とも区別せずに使用され得る。非修飾DNA糖部分を有するヌクレオシド又は非修飾RNA糖部分を有するヌクレオシドは、本明細書ではDNAヌクレオシド又はRNAヌクレオシドと呼ばれる。DNA又はRNAヌクレオシドの塩基領域での修飾を有するヌクレオシドは、ワトソンクリック塩基対を可能にする場合、やはりDNA又はRNAと呼ばれる。
修飾ヌクレオシド間結合
用語「修飾ヌクレオシド結合」は、二つのヌクレオシドを互いに共有結合させるホスホジエステル(PO)結合以外の結合として当業者により一般的に理解されるように定義される。したがって、本発明のオリゴヌクレオチドは、修飾ヌクレオシド間結合を含み得る。いくつかの実施態様では、修飾ヌクレオシド間結合は、ホスホジエステル結合と比較して、オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を増加させる。天然に存在するオリゴヌクレオチドについて、ヌクレオシド間結合は、隣接するヌクレオシドとの間にホスホジエステルを作成するリン酸基を含む。修飾ヌクレオシド間結合は、in vivoでの使用のためにオリゴヌクレオチドを安定化するのに特に有用であり、本発明のオリゴヌクレオチドのDNA又はRNAヌクレオシドの領域、例えば、ギャップマーオリゴヌクレオチドのギャップ領域内、並びに修飾ヌクレオシドの領域、例えば領域F及びF’中でのヌクレアーゼ切断に対して保護するように機能し得る。
ある実施態様では、オリゴヌクレオチドは、例えば、ヌクレアーゼ攻撃に対してより耐性がある、一又は複数の修飾ヌクレオシド間結合などの、天然ホスホジエステルから修飾された一又は複数のヌクレオシド間結合を含む。ヌクレアーゼ耐性は、オリゴヌクレオチドを血清中でインキュベートすることにより、又はヌクレアーゼ耐性アッセイ(例えば、ヘビ毒ホスホジエステラーゼ(SVPD))を使用することにより(どちらも当該技術分野でよく知られる)、決定され得る。オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を向上させることができるヌクレオシド間結合は、ヌクレアーゼ耐性ヌクレオシド間結合と称される。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列中のヌクレオシド間結合の少なくとも50%は修飾され、オリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列中のヌクレオシド間結合の例えば少なくとも60%、例えば少なくとも70%、例えば少なくとも80又は例えば少なくとも90%は、ヌクレアーゼ耐性ヌクレオシド間結合である。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列中のヌクレオシド間結合のすべては、ヌクレアーゼ耐性ヌクレオシド間結合である。いくつかの実施態様では本発明のオリゴヌクレオチドを非ヌクレオチド官能基、例えばコンジュゲートに結合させるヌクレオシドは、ホスホジエステルであり得ることが認識される。
好ましい修飾ヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートである。
ホスホロチオエートヌクレオシド間結合は、ヌクレアーゼ耐性、有益な薬物動態及び製造の容易さにより、特に有用である。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列中のヌクレオシド間結合の少なくとも50%はホスホロチオエートであり、オリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列中のヌクレオシド間結合の例えば少なくとも60%、例えば少なくとも70%、例えば少なくとも80%又は例えば少なくとも90%は、ホスホロチオエートである。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列中のヌクレオシド間結合のすべては、ホスホロチオエートである。
ホスホロチオエート結合などのヌクレアーゼ耐性結合は、ギャップマーの領域Gなど、標的核酸と二本鎖を形成するときにヌクレアーゼを動員することができるオリゴヌクレオチド領域において特に有用である。しかしながら、ホスホロチオエート結合は、非ヌクレアーゼ動員領域及び/又は親和性向上領域、例えばギャップマーのF及びF’領域においても有用であり得る。ギャップマーオリゴヌクレオチドは、いくつかの実施態様では、領域F若しくはF’、又は領域FとF’の両方に一又は複数のホスホジエステル結合を含む場合があり、領域Gのヌクレオシド間結合は完全にホスホロチオエートであり得る。
有利には、オリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列中のすべてのヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合である。
EP2742135で開示されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、他のヌクレオシド間結合(ホスホジエステル及びホスホロチオエート以外)、例えばアルキル ホスホネート/メチル ホスホネートヌクレオシド間結合を含んでもよく、EP2742135によれば、例えば他のDNAホスホロチオエートギャップ領域で許容され得る。
核酸塩基
核酸塩基という用語は、核酸ハイブリダイゼーションにおいて水素結合を形成するヌクレオシド及びヌクレオチドに存在するプリン(例えば、アデニン及びグアニン)及びピリミジン(例えば、ウラシル、チミン及びシトシン)部分を含む。本発明に関連して、核酸塩基という用語は、天然に存在する核酸塩基とは異なり得るが、核酸ハイブリダイゼーションの間に官能性である修飾核酸塩基も包含する。これに関連して、「核酸塩基」は、アデニン、グアニン、シトシン、チミジン、ウラシル、キサンチン及びヒポキサンチンなどの天然に存在する核酸塩基と、天然に存在しない変異体との両方を指す。そのような変異体は、例えば、Hirao et al (2012) Accounts of Chemical Research vol 45 page 2055及びBergstrom (2009) Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry Suppl. 37 1.4.1に記載されている。
いくつかの実施態様では、核酸塩基部分は、プリン又はピリミジンを、修飾プリン又はピリミジン、例えば置換プリン又は置換ピリミジン、例えばイソシトシン、プソイドイソシトシン、5−メチル シトシン、5−チオゾロ−シトシン、5−プロピニル−シトシン、5−プロピニル−ウラシル、5−ブロモウラシル 5−チアゾロ−ウラシル、2−チオ−ウラシル、2’チオ−チミン、イノシン、ジアミノプリン、6−アミノプリン、2−アミノプリン、2,6−ジアミノプリン及び2−クロロ−6−アミノプリンから選択される核酸塩基に変化させることにより、修飾される。
核酸塩基部分は、対応する各核酸塩基の文字コード、例えばA、T、G、C、又はUで示される場合があり、ここで各文字には、同等の機能の修飾核酸塩基が任意で含まれる場合がある。例えば、例示的なオリゴヌクレオチドでは、核酸塩基部分は、A、T、G、C、及び5−メチル シトシンから選択される。場合によっては、LNAギャップマーについて、5−メチル シトシン LNAヌクレオシドが使用され得る。
修飾オリゴヌクレオチド
修飾オリゴヌクレオチドという用語は、一又は複数の糖修飾ヌクレオシド及び/又は修飾ヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドを説明する。キメラオリゴヌクレオチドという用語は、修飾ヌクレオシドを有するオリゴヌクレオチドを記載する文献において使用された用語である。
相補性
用語「相補性」は、ヌクレオシド/ヌクレオチドのワトソンクリック塩基対の能力を説明する。ワトソンクリック塩基対は、グアニン(G)−シトシン(C)及びアデニン(A)−チミン(T)/ウラシル(U)である。オリゴヌクレオチドは、修飾核酸塩基を有するオリゴヌクレオチドを含んでもよく、例えば5−メチル シトシンはシトシンの代わりに使用されることが多く、相補性という用語は、非修飾核酸塩基と修飾核酸塩基との間のワトソンクリック塩基対を包含することが理解される(例えば、Hirao et al (2012) Accounts of Chemical Research vol 45 page 2055及びBergstrom (2009) Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry Suppl. 37 1.4.1を参照)。
本明細書で使用される用語「%相補的」とは、別個の核酸分子(例えば、標的核酸)の所与の位置で、所与の位置で連続ヌクレオチド配列に相補的である(すなわち、それとワトソンクリック塩基対を形成する)核酸分子(例えば、オリゴヌクレオチド)における連続ヌクレオチド配列のパーセントでのヌクレオチド数を指す。百分率は、二つの配列(標的配列5’−3’及び3’−5’からのオリゴヌクレオチド配列)間の対を形成する整列塩基の数を数え、オリゴヌクレオチド中のヌクレオチドの合計数で割り、100を掛けることにより計算される。そのような比較において、整列しない(塩基対を形成する)核酸塩基/ヌクレオチドはミスマッチと呼ばれる。好ましくは、挿入及び欠失は、連続ヌクレオチド配列の%相補性の計算には許可されない。
用語「完全に相補的」とは、100%の相補性を指す。
同一性
本明細書で使用される用語「同一性」とは、連続ヌクレオチド配列全体で参照配列(例えば配列モチーフ)と同一である核酸分子(例えばオリゴヌクレオチド)中の連続ヌクレオチド配列のヌクレオチドの割合(パーセントで表す)を指す。よって、同一性の百分率は、二つの配列間で(本発明の化合物の連続ヌクレオチド配列中及び参照配列中)同一である整列塩基の数(マッチ)を数え、オリゴヌクレオチド中のヌクレオチドの合計数で割り、100を掛けることにより、計算される。したがって、同一性の百分率=(マッチ×100)/整列領域(例えば連続ヌクレオチド配列)の長さである。挿入及び欠失は、連続ヌクレオチド配列の同一性の百分率の計算には許可されない。同一性の決定において、ワトソンクリック塩基対を形成するための核酸塩基の機能的能力が保持される限り(例えば、5−メチル シトシンは、%同一性を計算する目的でシトシンと同一であると考えられる)、核酸塩基の化学修飾は無視されることが理解される。
ハイブリダイゼーション
本明細書で使用される用語「ハイブリダイズすること」又は「ハイブリダイズする」とは、逆鎖の塩基対間の水素結合を形成し、それにより二本鎖を形成する二本の核酸鎖(例えばオリゴヌクレオチド及び標的核酸)として理解される。二本の核酸鎖間の結合親和性は、ハイブリダイゼーションの強度である。オリゴヌクレオチドの半分が標的核酸と二本鎖になる温度として定義される融解温度(T)に関して、記載されることが多い。生理的条件では、Tは親和性に厳密に比例しない(Mergny and Lacroix, 2003, Oligonucleotides 13:515-537)。標準状態のギブズ自由エネルギーΔG°は、結合親和性のより正確な表現であり、ΔG°=−RTln(K)(ここで、Rは気体定数であり、Tは絶対温度である)により反応の解離定数(K)に関する。したがって、オリゴヌクレオチドと標的核酸との間の反応のΔG°が非常に低い場合、オリゴヌクレオチドと標的核酸との間のハイブリダイゼーションが強いことを反映している。ΔG°は、水性濃度が1M、pHが7、温度が37℃の反応に関連付けられるエネルギーである。オリゴヌクレオチドの標的核酸へのハイブリダイゼーションは自発反応であり、自発反応の場合、ΔG°はゼロ未満である。ΔG°は、例えば、Hansen et al., 1965, Chem. Comm. 36-38及びHoldgate et al., 2005, Drug Discov Todayに記載されるような等温滴定熱量(ITC)法の使用により、実験的に測定することができる。当業者は、市販の機器がΔG°の測定に利用可能であることを認識する。ΔG°はまた、Sugimoto et al., 1995, Biochemistry 34:11211-11216 and McTigue et al., 2004, Biochemistry 43:5388-5405に記載の適切に誘導された熱力学パラメータを使用して、SantaLucia, 1998, Proc Natl Acad Sci USA. 95: 1460-1465に記載の隣接モデルを使用することにより、数値的に推定することができる。ハイブリダイゼーションにより意図された核酸標的を調節する可能性を有するために、本発明のオリゴヌクレオチドは、ヌクレオチド長が10−30のオリゴヌクレオチドについて、推定ΔG°値−10kcal未満で標的核酸にハイブリダイズする。いくつかの実施態様では、ハイブリダイゼーションの程度又は強度は、標準状態のギブズ自由エネルギーΔG°により測定される。オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチド長が8−30のオリゴヌクレオチドについて、推定ΔG°値−10kcal未満、例えば−15kcal未満、例えば−20kcal未満、例えば−25kcalの範囲で標的核酸にハイブリダイズし得る。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチドは、−10から−60kcal、例えば−12から−40、例えば−15から−30kcal又は−16から−27kcal、例えば−18から−25kcalの推定ΔG°値で標的核酸にハイブリダイズする。
標的核酸
本発明によれば、標的核酸は、哺乳動物SREBP1をコードし、例えば、遺伝子、SREBF1 RNA、mRNA、プレmRNA、成熟mRNA又はcDNA配列であり得る核酸である。したがって、標的は、SREBP1標的核酸と称され得る。
適切には、標的核酸は、SREBP1タンパク質、特に哺乳動物SREBP1、例えばヒトSREBP1a又はSREBP1c、例えば、配列番号19、20、21又は22として本明細書で提供されるプレmRNA又はmRNA配列をコードするヒトSREBP1をコードする。
いくつかの実施様態では、標的核酸は、配列番号19若しくは20又はその天然に存在する変異体(例えば哺乳動物SREBP1タンパク質をコードするSREBF1配列)からなる群より選択される。
標的核酸の研究又は診断に本発明のオリゴヌクレオチドを用いる場合、標的核酸は、cDNA又はDNA若しくはRNA由来の合成核酸であり得る。
in vivo又はin vitroでの用途について、本発明のオリゴヌクレオチドは、典型的に、SREBF1標的核酸を発現している細胞におけるSREBF1標的核酸の発現を阻害することができる。本発明のオリゴヌクレオチドの核酸塩基の連続配列は、場合によってはオリゴヌクレオチドを任意選択的な官能基、例えばコンジュゲート、又は他の非相補的な末端ヌクレオチド(例えば領域D’又はD’’)に連結し得るヌクレオチドベースのリンカー領域を除き、場合によっては一つ又は二つのミスマッチの例外を有し、オリゴヌクレオチドの長さにわたって測定して、典型的にはSREBF1標的核酸に相補的である。標的核酸は、ヒトSREBP1、例えば配列番号19に開示されるようなヒトSREBF1プレmRNA配列、又は又は配列番号20、21若しくは22に開示されるようなSREBF1 成熟mRNA等の哺乳動物SREBP1タンパク質をコードする成熟mRNA又はプレmRNA等のメッセンジャーRNAである。配列番号19−22はDNA配列であり、標的RNA配列は、チミジン塩基(T)の代わりにウラシル(U)塩基を有することが理解される。
Figure 2021511029
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは配列番号19を標的とする。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは配列番号20を標的とする。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは配列番号21を標的とする。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは配列番号22を標的とする。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは配列番号19、並びに配列番号20、21及び22の少なくとも一つ、例えば二つ又は三つを標的とする。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは配列番号19、20、21及び22を標的とする。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは配列番号19、20及び21を標的とする。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは配列番号19、20及び22を標的とする。
標的配列
本明細書で使用される用語「標的配列」とは、本発明のオリゴヌクレオチドに相補的な核酸塩基配列を含む標的核酸に存在するヌクレオチドの配列を指す。いくつかの実施態様では、標的配列は、本発明のオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列に相補的な標的核酸上の領域からなる。いくつかの実施態様では、標的配列は、単一のオリゴヌクレオチドの相補的配列よりも長く、例えば本発明のいくつかのオリゴヌクレオチドによって標的とされ得る標的核酸の好ましい領域を表し得る。
本発明のオリゴヌクレオチドは、標的核酸、例えば標的核酸のサブ配列、例えば本明細書に記載の標的配列に対して相補的であるか又はそれにハイブリダイズする連続ヌクレオチド領域を含む。
オリゴヌクレオチドは、標的核酸分子に存在する標的配列に相補的な連続ヌクレオチド配列を含む。連続ヌクレオチド配列(したがって標的配列)は、少なくとも10の連続ヌクレオチド、例えば9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30の連続ヌクレオチド、例えば12−25、例えば14−18の連続ヌクレオチドを含む。
標的細胞
本明細書で使用される用語「標的細胞」とは、標的核酸を発現している細胞を指す。いくつかの実施態様では、標的細胞は、in vivo又はin vitroであり得る。いくつかの実施態様では、標的細胞は、哺乳動物細胞、例えば、げっ歯類、例えばマウス細胞若しくはラット細胞、又は霊長類細胞、例えばサル細胞若しくはヒト細胞である。
好ましい実施態様では、標的細胞は、SREBF1 mRNA、例えばSREBF1 プレmRNA、例えば配列番号19、又はSREBF1 成熟mRNA(例えば配列番号20、21又は22)を発現する。SREBF1 mRNAのポリAテールは、典型的には、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化について無視される。
天然に存在する変異体
用語「天然に存在する変異体」とは、標的核酸と同じ遺伝子座に由来するSREBF1遺伝子又は転写物の変異体ではあるが、例えば、遺伝情報の縮重によって同じアミノ酸をコードする多様なコドンを生じさせるのが原因で、あるいは、プレmRNAの選択的スプライシング、又は一塩基多型(SNP)などの多型、及び対立遺伝子の変異体の存在が原因で、異なり得るものを指す。したがって、オリゴヌクレオチドに対して十分に相補的な配列の存在に基づき、本発明のオリゴヌクレオチドは、標的核酸及び天然に存在する変異体を標的とし得る。
ホモサピエンスSREBF1遺伝子は、染色体17、17811349…17837017、補体(NC_000017.11、Gene ID 6720)に位置する。
いくつかの実施態様では、天然に存在する変異体は、哺乳動物SREBF1標的核酸、例えば配列番号19、20、21又は22からなる群より選択される標的核酸に対して少なくとも95%、例えば少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する。いくつかの実施態様では、天然に存在する変異体は、配列番号19のヒトSREBF1標的核酸に対して少なくとも99%の相動性を有する。
発現の調節
本明細書で使用される用語「発現の調節」は、オリゴヌクレオチドの投与前のSREBP1又はSREBF1 mRNAの量と比較して、SREBP1タンパク質又はSREBF1 mRNAの量を変化させるオリゴヌクレオチドの能力についての総称として理解すべきである。あるいは、発現の調節は、コントロール実験を参照することにより決定され得る。概して、コントロールは、生理食塩水組成物で処理された個体若しくは標的細胞、又は非標的化オリゴヌクレオチド(mock)で処理された個体若しくは標的細胞であることが理解される。
1つのタイプの調節は、オリゴヌクレオチドが例えばSREBF1 mRNAの分解によってSREBP1の発現を阻害、下方制御、減少、抑制、除去、中断、ブロック、防止、低減、低下、回避又は停止させる能力である。
高親和性修飾ヌクレオシド
オリゴヌクレオチド内に組み込まれた場合、例えば融解温度(T)で測定されるように、その相補的標的に対するオリゴヌクレオチドの親和性を増強させる修飾ヌクレオチドである。本発明の高親和性修飾ヌクレオシドは、融解温度を、好ましくは修飾ヌクレオシド当たり+0.5から+12℃の間、より好ましくは+1.5から+10℃の間、最も好ましくは+3から+8℃の間上昇させる。多数の高親和性修飾ヌクレオシドが当技術分野で知られており、たとえば、多くの2’置換ヌクレオシド及びロックド核酸(LNA)が含まれる(例えば、Freier & Altmann; Nucl. Acid Res., 1997, 25, 4429-4443及びUhlmann; Curr. Opinion in Drug Development, 2000, 3(2), 293-213を参照)。
糖修飾
本発明のオリゴマーは、DNA及びRNAに見られるリボース糖残基と比較して、修飾糖部分、すなわち糖部分の修飾を有する一又は複数のヌクレオシドを含み得る。
主に親和性及び/又はヌクレアーゼ耐性などのオリゴヌクレオチドの特定の特性を改善することを目的に、リボース糖部分の修飾を有する多数のヌクレオシドが製造されてきた。
そのような修飾としては、リボース環構造が修飾されているもの、例えばヘキソース環(HNA)若しくは二環式環で置換したもの)、典型的には、リボース環(LNA)上のC2炭素とC4炭素との間のビラジカル(biradicle)架橋、又は典型的にはC2炭素とC3炭素との間の結合を欠く非結合リボース環(例えばUNA)を有するものが含まれる。他の糖修飾ヌクレオシドには、例えば、ビシクロヘキソース核酸(国際公開第2011/017521号)又は三環式核酸(国際公開第2013/154798号)が含まれる。修飾ヌクレオシドは、例えばペプチド核酸(PNA)又はモルホリノ核酸の場合に糖部分が非糖部分で置き換えられるヌクレオシドも含む。
糖修飾はまた、リボース環上の置換基を水素以外の基、又はDNA及びRNAヌクレオシドにおいて天然に見出される2’−OH基に変更することを介してなされた修飾も含む。置換基は、例えば2’、3’、4’又は5’位に導入され得る。
2’糖修飾ヌクレオシド
2’糖修飾ヌクレオシドは、2’位にH又は−OH以外の置換基を有する(2’置換ヌクレオシド)か又はリボース環で2’炭素と第2の炭素との間に架橋を形成することができる2’結合ビラジカル(biradicle)を含むヌクレオシド、例えばLNA(2’−4’ビラジカル架橋)ヌクレオシドである。
実際、2’置換ヌクレオシドの開発に多くの焦点が費やされており、オリゴヌクレオチドに組み込むと、多数の2’置換ヌクレオシドが有益な特性を有することがわかった。例えば、2’修飾糖は、結合親和性の向上及び/又はオリゴヌクレオチドに対するヌクレアーゼ耐性の増加を提供し得る。2’置換修飾ヌクレオシドの例は、2’−O−アルキル−RNA、2’−O−メチル−RNA、2’−アルコキシ−RNA、2’−O−メトキシエチル−RNA (MOE)、2’−アミノ−DNA、2’−フルオロ−RNA、及び2’−F−ANA ヌクレオシドである。さらなる例については、例えばFreier & Altmann; Nucl. Acid Res., 1997, 25, 4429-4443、及びUhlmann; Curr. Opinion in Drug Development, 2000, 3(2), 293-213、及びDeleavey and Damha, Chemistry and Biology 2012, 19, 937を参照のこと。以下は、いくつかの2’置換修飾ヌクレオシドの説明である。
Figure 2021511029
本発明に関して、2’置換は、LNAのような2’架橋分子を含まない。
ロックド核酸(LNA)
「LNAヌクレオシド」は、ヌクレオチドのリボース糖環のC2’とC4’とのビラジカル結合(「2’−4’ブリッジ」とも呼ばれる)を含む2’修飾ヌクレオシドであり、これはリボース環の構造を制限又はロックする。これらのヌクレオシドは、文献中で架橋核酸又は二環式核酸(BNA)とも称されている。リボースのコンフォメーションのロックは、LNAが相補的RNA又はDNA分子のオリゴヌクレオチドに組み込まれる場合、ハイブリダイゼーションの親和性の強化(二重安定化)に関連している。これは、オリゴヌクレオチド/補体二重鎖の融解温度を測定することにより、日常的に決定することができる。
非限定的で例示的なLNAヌクレオシドは、国際公開第99/014226号、同第00/66604号、同第98/039352号、同第2004/046160号、同第00/047599号、同第2007/134181号、同第2010/077578号、同第2010/036698号、同第2007/090071号、同第2009/006478号、同第2011/156202号、同第2008/154401号、同第2009/067647号、同第2008/150729号、Morita et al., Bioorganic & Med.Chem. Lett. 12, 73-76、Seth et al. J. Org. Chem. 2010, Vol 75(5) pp. 1569-81、及びMitsuoka et al., Nucleic Acids Research 2009, 37(4), 1225-1238、及びWan and Seth, J. Medical Chemistry 2016, 59, 9645-9667に開示されている。
さらなる非限定的で例示的なLNAヌクレオシドは、スキーム1で開示される。
Figure 2021511029
特定のLNAヌクレオシドは、ベータ−D−オキシ−LNA、6’−メチル−ベータ−D−オキシ LNA、例えば(S)−6’−メチル−ベータ−D−オキシ−LNA(ScET)及びENAである。
特定の有利なLNAはベータ−D−オキシ−LNAである。
RNase H活性及び動員
アンチセンスオリゴヌクレオチドのRNase H活性は、相補的RNA分子を有する二本鎖における場合のRNase Hを動員する能力を指す。国際公開第01/23613号は、RNaseH活性を決定するためのin vitro法を提供し、これはRNaseHを動員する能力を決定するのに使用され得る。典型的には、オリゴヌクレオチドは、相補的標的核酸配列が提供された場合、pmol/l/minで測定して、試験されている修飾オリゴヌクレオチドと同じ塩基配列を有するが、オリゴヌクレオチド中のすべてのモノマー間にホスホロチオエート結合を有するDNAモノマーのみを含有するオリゴヌクレオチドを使用し、国際公開第01/23613号の実施例91−95(参照により本明細書に援用)により提供される方法を使用するときに決定される初期速度の少なくとも5%、例えば、初期速度の少なくとも10%又は20%以上の初期速度を有する場合、RNase Hを動員することができるとみなされる。RHase H活性の決定における使用については、組み換えヒトRNase H1は、Lubio Science GmbH、Lucerne、Switzerlandから入手可能である。
ギャップマー
本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列は、ギャップマーであり得る。アンチセンスギャップマーは、RNase H媒介分解を介した分解により標的核酸を阻害するのに通常使用される。ギャップマーアンチセンスオリゴヌクレオチドは、少なくとも三つの異なる構造領域5’−フランク、ギャップ及び3’−フランク、F−G−F’を「5→3」の配向で含む。「ギャップ」領域(G)は、オリゴヌクレオチドがRNase Hを動員するのを可能にする連続DNAヌクレオチドのストレッチを含む。ギャップ領域は、一又は複数の糖修飾ヌクレオシド、有利には高い親和性糖修飾ヌクレオシドを含む5’フランク領域(F)により、及び一又は複数の糖修飾ヌクレオシド、有利には高親和性糖修飾ヌクレオシドを含む3’フランク領域(F’)により、フランクされる。領域F及びF’の一又は複数の糖修飾ヌクレオシドは、標的核酸に対するオリゴヌクレオチドの親和性を向上させる(すなわち、該糖修飾ヌクレオシドは、親和性向上糖修飾ヌクレオシドである)。いくつかの実施態様では、領域F及びF’の一又は複数の糖修飾ヌクレオシドは、LNA及び2’−MOEから独立して選択されるような高親和性2’糖修飾のような2’糖修飾ヌクレオシドである。
ギャップマーデザインにおいて、ギャップ領域の5’及び3’モストヌクレオシドはDNAヌクレオシドであり、それぞれ5’(F)又は3’(F’)領域の糖修飾ヌクレオシドに隣接して位置する。フランクは、ギャップ領域から最も離れた末端、すなわち5’フランクの5’末端及び3’フランクの3’末端に少なくとも一つの糖修飾ヌクレオシドを有することにより、さらに規定され得る。
領域F−G−F’は連続ヌクレオチド配列を形成する。本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列は、式F−G−F’のギャップマー領域を含み得る。
ギャップマーデザインF−G−F’の全長は、例えば12から32ヌクレオシド、例えば13から24、例えば14から22ヌクレオシド、例えば14から17、例えば16から18ヌクレオシドであり得る。
例として、本発明のギャップマーオリゴヌクレオチドは、以下の式で表すことができる:
1−8−G5−16−F’1−8、例えば
1−8−G7−16−F’2−8
ただし、ギャップマー領域F−G−F’の全長が少なくとも12、例えば少なくとも14ヌクレオチドの長さであることを条件とする。
領域F、G及びF’は、以下でさらに規定され、式F−G−F’に組み込むことができる。
ギャップマー領域G
ギャップマーの領域G(ギャップ領域)は、オリゴヌクレオチドがRNaseH、例えばヒトRNase H1、典型的にはDNAヌクレオシドを動員することを可能にするヌクレオシドの領域である。RNaseHは、DNAとRNAとの間の二本鎖を認識し、RNA分子を酵素的に切断する細胞酵素である。適切には、ギャップマーは、少なくとも5又は6の連続DNAヌクレオシド、例えば5−16の連続DNAヌクレオシド、例えば6−15の連続DNAヌクレオシド、例えば7−14の連続DNAヌクレオシド、例えば8−12の連続DNAヌクレオチド、例えば8−12の連続DNAヌクレオチドの長さのギャップ領域(G)を有し得る。いくつかの実施態様では、ギャップ領域Gは、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16の連続DNAヌクレオシドからなり得る。いくつかの実施態様では、ギャップ領域中の一又は複数のシトシン(C)DNAは、メチル化されてもよく(例えば、DNA cの後にDNA gが続くとき)、そのような残基は、5−メチル−シトシン(meC)と注釈付けられる。いくつかの実施態様では、ギャップ領域Gは、DNAヌクレオシドに結合した6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16の連続ホスホロチオエートからなり得る。いくつかの実施態様では、ギャップ中のすべてのヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合である。
従来のギャップマーはDNAギャップ領域を有するが、ギャップ領域内で使用されたときにRNaseHの動員を可能にする修飾ヌクレオシドの多くの例がある。ギャップ領域内に含まれるときにRNaseHを動員することができると報告された修飾ヌクレオシドは、例えば、アルファ−L−LNA、C4’アルキル化DNA(PCT/EP2009/050349及びVester et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 18 (2008) 2296-2300に記載。どちらも参照により本明細書に援用される)、ANAのようなアラビノース由来のヌクレオシド及び2’F−ANA(Mangos et al. 2003 J. AM. CHEM. Soc. 125, 654-661)、UNA(非ロックド核酸)(参照により本明細書に援用されるFluiter et al., Mol. Biosyst., 2009, 10, 1039に記載)を含む。UNAは、非ロックド「糖」残基を形成する、典型的にはリボースのC2とC3との間の結合が除去された非ロックド核酸である。そのようなギャップマーに使用される修飾ヌクレオシドは、ギャップ領域に導入されるときに2’内部(DNA様)構造を採用するヌクレオシドであり得る(すなわち、RNaseH動員を可能にする修飾)。いくつかの実施態様では、本明細書に記載のDNAギャップ領域(G)は、場合によっては、ギャップ領域内に導入されるときに2’内部(DNA様)構造を採用する1から3の糖修飾ヌクレオシドを含有してもよい。
領域G「ギャップブレーカー」
あるいは、あるRNaseH活性を保持しながらギャップマーのギャップ領域に3’エンドコンフォメーションをもたらす修飾ヌクレオシドの挿入の数多くの報告がなされている。一又は複数の3’エンド修飾ヌクレオシドを含むギャップ領域を有するそのようなギャップマーは、「ギャップブレーカー」又は「ギャップ破壊」ギャップマーと称される。例えば国際公開第2013/022984号を参照のこと。ギャップブレーカーオリゴヌクレオチドは、ギャップ領域内にDNAヌクレオシドの十分な領域を保持し、RNaseHの動員を可能にする。ギャップブレーカーオリゴヌクレオチドデザインのRNaseHを動員する能力は、典型的には、配列又は化合物固有である(Rukov et al. 2015 Nucl. Acids Res. Vol. 43 pp. 8476-8487を参照、この文献は、場合によっては標的RNAのより特異的な切断を提供するRNaseHを動員する「ギャップブレーカー」オリゴヌクレオチドを開示する)。ギャップブレーカーオリゴヌクレオチドのギャップ領域内で使用される修飾ヌクレオシドは、例えば、3’エンドコンフォメーション(confirmation)、例えば2’−O−メチル(OMe)若しくは2’−O−MOE(MOE)ヌクレオシド、又はベータ−D LNA ヌクレオシド(ヌクレオシドのリボース糖環のC2’とC4’との間の架橋はベータコンフォメーションである)、例えばベータ−D−オキシLNA又はScET ヌクレオシドをもたらす修飾ヌクレオシドであってもよい。
上記の領域Gを含有するギャップマーと同様に、ギャップブレーカー又はギャップ破壊ギャップマーのギャップ領域は、ギャップの5’末端(領域Fの3’ヌクレオシドに隣接)にDNAヌクレオシドを、及びギャップの3’末端(領域F’の5’ヌクレオシドに隣接)にDNAヌクレオシドを有する。破壊ギャップを含むギャップマーは、典型的には、ギャップ領域の5’末端又は3’末端のいずれかに少なくとも3又は4の連続DNAヌクレオシドの領域を保持する。
ギャップブレーカーオリゴヌクレオチドの例示的なデザインは、
1−8−[D3−4−E−D3−4F’1−8
1−8−[D1−4−E−D3−4]−F’1−8
1−8−[D3−4−E−D1−4]−F’1−8
を含み、
ここで、領域Gは、ブラケット[D−E−D]内にあり、Dは、DNAヌクレオシドの連続配列であり、Eは、修飾ヌクレオシド(ギャップブレーカー又はギャップ破壊ヌレオシド)であり、F及びF’は、本明細書に規定されるフランク領域であり、ただし、ギャップマー領域F−G−F’の全長が少なくとも12、例えば少なくとも14ヌクレオチドの長さであることを条件とする。
いくつかの実施態様では、ギャップ破壊ギャップマーの領域Gは、少なくとも、6のDNAヌクレオシド、例えば6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16のDNAヌクレオシドを含む。上に記載するように、DNAヌクレオシドは連続的であってもよく、場合によっては一又は複数の修飾ヌクレオシドが組み入れられていてもよいが、ギャップ領域GがRNaseHの動員を媒介することができることを条件とする。
ギャップマーフランク領域、F及びF’
領域Fは、領域Gの5’DNAヌクレオシドのすぐ隣に位置する。領域Fの3’モストヌクレオシドは、糖修飾ヌクレオシド、例えば高親和性糖修飾ヌクレオシド、例えば2’置換ヌクレオシド、例えばMOEヌクレオシド又はLNAヌクレオシドである。
領域F’は、領域Gの3’DNAヌクレオシドのすぐ隣に位置する。領域F’の5’モストヌクレオシドは、糖修飾ヌクレオシド、例えば高親和性糖修飾ヌクレオシド、例えば2’置換ヌクレオシド、例えばMOEヌクレオシド又はLNAヌクレオシドである。
領域Fは、1−8の連続ヌクレオチドの長さ、例えば2−6、例えば3−4の連続ヌクレオチドの長さである。有利には、領域Fの5’モストヌクレオシドは糖修飾ヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、領域Fの二つの5’モストヌクレオシドは糖修飾ヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、領域Fの5’モストヌクレオシドはLNAヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、領域Fの二つの5’モストヌクレオシドはLNAヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、領域Fの二つの5’モストヌクレオシドは、2’置換ヌクレオシドヌクレオシド、例えば二つの3’MOEヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、領域Fの5’モストヌクレオシドは、2’置換ヌクレオシド、例えばMOEヌクレオシドである。
領域F’は、2−8の連続ヌクレオチドの長さ、例えば3−6、例えば4−5の連続ヌクレオチドの長さである。有利には、領域F’の3’モストヌクレオシドは糖修飾ヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、領域F’の二つの3’モストヌクレオシドは糖修飾ヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、領域F’の二つの3’モストヌクレオシドはLNAヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、領域F’の3’モストヌクレオシドはLNAヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、領域F’の二つの3’モストヌクレオシドは、2’置換ヌクレオシドヌクレオシド、例えば二つの3’MOEヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、領域F’の3’モストヌクレオシドは、2’置換ヌクレオシド、例えばMOEヌクレオシドである。
領域F又はF’の長さが一であるとき、有利にはLNAヌクレオシドであることに留意すべきである。
いくつかの実施態様では、領域F及びF’は、独立して、糖修飾ヌクレオシドの連続配列からなるか、又はそれを含む。いくつかの実施態様では、領域Fの糖修飾ヌクレオシドは、独立して、2’−O−アルキル−RNA単位、2’−O−メチル−RNA、2’−アミノ−DNA単位、2’−フルオロ−DNA単位、2’−アルコキシ−RNA、MOE単位、LNA単位、アラビノ核酸(ANA)単位及び2’−フルオロ−ANA単位から選択され得る。
いくつかの実施態様では、領域F及びF’は、独立して、LNA及び2’置換修飾ヌクレオシド(混合ウィングデザイン)の両方を含む。
いくつかの実施態様では、領域F及びF’は、一タイプの糖修飾ヌクレオシドのみ、例えばMOEのみ又はベータ−D−オキシLNAのみ又はScETのみからなる。そのようなデザインは、均一フランク又は均一ギャップマーデザインとも呼ばれる。
いくつかの実施態様では、領域F若しくはF’、又はF及びF’のヌクレオシドのすべては、LNAヌクレオシド、例えばベータ−D−オキシLNA、ENA又はScETヌクレオシドから独立して選択される。いくつかの実施態様では、領域Fは、1−5、例えば2−4、例えば3−4、例えば1、2、3、4又は5の連続LNAヌクレオシドからなる。いくつかの実施態様では、領域F及びF’のすべてのヌクレオシドは、ベータ−D−オキシLNAヌクレオシドである。
いくつかの実施態様では、領域F若しくはF’、又はF及びF’のヌクレオシドのすべては、2’置換ヌクレオシド、例えばOMe又はMOEヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、領域Fは、1、2、3、4、5、6、7、又は8の連続OMe又はMOEヌクレオシドからなる。いくつかの実施態様では、フランク領域の一つのみが、2’置換ヌクレオシド、例えばOMe又はMOEヌクレオシドからなることができる。いくつかの実施態様では、2’置換ヌクレオシド、例えばOMe又はMOEヌクレオシドからなるのは5’(F)フランク領域であるが、3’(F’)フランク領域は、少なくとも一つのLNAヌクレオシド、例えばベータ−D−オキシLNAヌクレオシド又はcETヌクレオシドを含む。いくつかの実施態様では、2’置換ヌクレオシド、例えばOMe又はMOEヌクレオシドからなるのは3’(F’)フランク領域であるが、5’(F)フランク領域は、少なくとも一つのLNAヌクレオシド、例えばベータ−D−オキシLNAヌクレオシド又はcETヌクレオシドを含む。
いくつかの実施態様では、領域F及びF’のすべての修飾ヌクレオシドは、LNAヌクレオシド、例えば、ベータ−D−オキシLNA、ENA又はScETヌクレオシドから独立して選択され、ここで、領域F若しくはF’、又はF及びF’は、場合によってはDNAクレオシド(交互フランク、より詳細にはこれらの定義を参照)。いくつかの実施態様では、領域F及びF’のすべての修飾ヌクレオシドはベータ−D−オキシLNAヌクレオシドであり、ここで、領域F若しくはF’、又はF及びF’は、場合によってはDNAクレオシド(交互フランク、より詳細にはこれらの定義を参照)。
いくつかの実施態様では、領域F及びF’の5’モスト及び3’モストヌクレオシドは、LNAヌクレオシド、例えばベータ−D−オキシLNAヌクレオシド又はScETヌクレオシドである。
いくつかの実施態様では、領域Fと領域Gとの間のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。いくつかの実施態様では、領域F’と領域Gとの間のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。いくつかの実施態様では、領域F又はF’、F及びF’間のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。
LNAギャップマー
LNAギャップマーは、領域FとF’の一方又は両方がLNAヌクレオシドを含むか又はそれからなるギャップマーである。ベータ−D−オキシギャップマーは、領域FとF’の一方又は両方がベータ−D−オキシLNAヌクレオシドを含むか又はそれからなるギャップマーである。
いくつかの実施態様では、LNAギャップマーは、式:[LNA]1−5−[領域G]−[LNA]1−5であり、式中、領域Gは、ギャップマー領域Gの定義で定義される通りである。
MOEギャップマー
MOEギャップマーは、F及びF’がMOEヌクレオシドからなるギャップマーである。いくつかの実施態様では、MOEギャップマーは、デザイン[MOE]1−8−[領域G]−[MOE]1−8、例えば[MOE]2−7−[領域G]5−16−[MOE]2−7、例えば[MOE]3−6−[領域G]−[MOE]3−6であり、ここで領域Gは、ギャップマーの定義で定義される通りである。5−10−5デザイン(MOE−DNA−MOE)を有するMOEギャップマーは、当該技術分野で広く使用されてきた。
混合ウィングギャップマー
混合ウィングギャップマーは、領域FとF’の一方又は両方が2’置換ヌクレオシド、例えば2’−O−アルキル−RNA単位、2’−O−メチル−RNA、2’−アミノ−DNA単位、2’−フルオロ−DNA単位、2’−アルコキシ−RNA、MOE単位、アラビノ核酸(ANA)単位及び2’−フルオロ−ANA単位、例えばMOEヌクレオシドからなる群より独立して選択される2’置換ヌクレオシドを含むLNAギャップマーである。領域FとF’の少なくとも一方、又は領域FとF’の両方が、少なくとも一つのLNAヌクレオシドを含むいくつかの実施態様では、領域F及びF’の残存するヌクレオシドは、MOE及びLNAからなる群より独立して選択される。領域FとF’の少なくとも一方、又は領域FとF’の両方が、少なくとも二つのLNAヌクレオシドを含むいくつかの実施態様では、領域F及びF’の残存するヌクレオシドは、MOE及びLNAからなる群より独立して選択される。いくつかの混合ウィングの実施態様では、領域FとF’の一方又は両方は、一又は複数のDNAヌクレオシドをさらに含み得る。
混合ウィングギャップマーは、国際公開第2008/049085号及び同第2012/109395号に開示されており、この両方は参照により本明細書に援用される。
交互フランクギャップマー
交互フランクを有するオリゴヌクレオチドは、フランク(F又はF’)の少なくとも一つが、LNAヌクレオシドに加えてDNAを含むLNAギャップマーオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施態様では、領域F若しくはF’の少なくとも一方、又は領域FとF’の両方は、LNAヌクレオシドとDNAヌクレオシドの両方を含む。そのような実施態様では、フランク領域F若しくはF’、又はFとF’の両方は、少なくとも三つのヌクレオシドを含み、ここでF及び/又はF’領域の5’及び3’モストヌクレオシドはLNAヌクレオシドである。
いくつかの実施態様では、領域F若しくはF’の少なくとも一方、又は領域FとF’の両方は、LNAヌクレオシドとDNAヌクレオシドの両方を含む。そのような実施態様では、フランク領域F若しくはF’、又はFとF’の両方は、少なくとも三つのヌクレオシドを含み、ここでF又はF’領域の5’及び3’モストヌクレオシドはLNAヌクレオシドであり、領域F又はF’(又は領域FとF’の両方)の5’及び3’モストLNAヌクレオシド間に位置する少なくとも一つのDNAヌクレオシドが存在する。
オリゴヌクレオチド中の領域D’又はD’’
本発明のオリゴヌクレオチドは、いくつかの実施態様では、標的核酸、例えばギャップマーF−G−F’、及びさらなる5’及び/又は3’ヌクレオシドに相補的なオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列を含むか、又はそれからなる。さらなる5’及び/又は3’ヌクレオシドは、標的核酸に相補的であっても相補的でなくてもよい。そのようなさらなる5’及び/又は3’ヌクレオシドは、本明細書では領域D’及びD’’と称され得る。
領域D’又はD’’の添加は、連続ヌクレオチド配列、例えばギャップマーを、コンジュゲート部分又は別の官能基に結合する目的のために使用され得る。結合のために使用されるとき、コンジュゲート部分を有する連続ヌクレオチド配列は、生物切断性リンカーとして機能することができる。あるいは、それは、エキソヌクレアーゼ保護を提供するために、又は合成若しくは製造を容易にするために使用され得る。
領域D’及びD’’は、それぞれ領域Fの5’末端又は領域F’の3’末端に接着して、以下の式D’−F−G−F’、F−G−F’−D’’又はD’−F−G−F’−D’’のデザインを生成する。この例では、F−G−F’は、オリゴヌクレオチドのギャップマーの部分であり、領域D’又はD’’は、オリゴヌクレオチドの別個の部分からなる。
領域D’又はD’’は、標的核酸に相補的又は非相補的であり得る1、2、3、4又は5の追加のヌクレオチドを独立して含むか、又はそれからなる。F又はF’領域に隣接するヌクレオチドは、糖修飾ヌクレオチド、例えばDNA又はRNA又はこれらの塩基修飾バージョンではない。D’又はD’領域は、ヌクレアーゼ感受性生物切断性リンカー(リンカーの定義を参照)として機能し得る。いくつかの実施態様では、追加の5’及び/又は3’末端ヌクレオチドは、ホスホジエステル結合しており、DNA又はRNAである。領域D’又はD’’としての使用に適したヌクレオチドベースの生物切断性リンカーは、国際公開第2014/076195号に開示されており、これは例としてホスホジエステル結合DNAジヌクレオチドを含む。ポリ−オリゴヌクレオチドコンストラクトにおける生物切断性リンカーの使用は、国際公開第2015/113922号に開示されており、生物切断性リンカーは、単一オリゴヌクレオチド内の多数のアンチセンスコンストラクト(例えばギャップマー領域)を結合するのに使用される。
一実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは、ギャップマーを構成する連続ヌクレオチド配列に加えて、領域D’及び/又はD’’を含む。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは、以下の式で表すことができる:
F−G−F’;特にF1−8−G5−16−F’2−8
D’−F−G−F’、特にD’1−3−F1−8−G5−16−F’2−8
F−G−F’−D’’、特にF1−8−G5−16−F’2−8−D’’1−3
D’−F−G−F’−D’’、特にD’1−3−F1−8−G5−16−F’2−8−D’’1−3
いくつかの実施態様では、領域D’と領域Fとの間に位置するヌクレオシド間結合は、ホスホジエステル結合である。いくつかの実施態様では、領域F’と領域D’’との間に位置するヌクレオシド間結合は、ホスホジエステル結合である。
コンジュゲート
本明細書で使用されるコンジュゲートという用語は、非ヌクレオチド部分(コンジュゲート部分又は領域C又は第3の領域)と共有結合しているオリゴヌクレオチドを指す。
本発明のオリゴヌクレオチドの一又は複数の非ヌクレオチド部分へのコンジュゲーションは、例えば、オリゴヌクレオチドの活性、細胞分布、細胞取り込み又は安定性に影響を与えることによって、オリゴヌクレオチドの薬理を改善する。いくつかの実施態様では、コンジュゲート部分は、オリゴヌクレオチドの細胞分布、バイオアベイラビリティ、代謝、排出、透過性及び/又は細胞取り込みを改善することにより、オリゴヌクレオチドの薬物動態特性を修正し又は向上させる。コンジュゲートは、オリゴヌクレオチドを特定の器官、組織又は細胞型に標的化し、それにより、オリゴヌクレオチドのその器官、組織又は細胞型における有効性を向上させる場合がある。同時に、コンジュゲートは、非標的細胞型、組織又は器官におけるオリゴヌクレオチドの活性、例えば、標的外活性又は非標的細胞型、組織若しくは器官の活性を低下させるのに役立つ場合がある。
ある実施態様では、非ヌクレオチド部分(コンジュゲート部分)は、炭水化物、細胞表面受容体リガンド、原薬、ホルモン、親油性物質、ポリマー、タンパク質、ペプチド、毒素(例えば最近毒素)、ビタミン、ウイルスタンパク質(例えばカプシド)又はそれらの組み合わせからなる群より選択される。
リンカー
結合又はリンカーは、一又は複数の共有結合を介して、対象の一つの化学基又はセグメントを対象の別の化学基又はセグメントに結合する二つの原子間の結合である。コンジュゲート部分は、直接又は結合部分(例えばリンカー又はテザー)を通じてオリゴヌクレオチドに接着することができる。リンカーは、第3の領域、例えばコンジュゲート部分(領域C)を、第1の領域、例えばオリゴヌクレオチド又は連続ヌクレオチド配列又はギャップマー領域F−G−F’(領域A)に共有結合するのに役立つ。
本発明のいくつかの実施態様では、本発明のコンジュゲート又はオリゴヌクレオチドコンジュゲートは、場合によっては、標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチド又は連続ヌクレオチド配列(領域A又は第1の領域)とコンジュゲート部分(領域C又は第3の領域)との間に位置するリンカー領域(第2の領域又は領域B及び/又は領域Y)を含み得る。
領域Bは、通常遭遇するか又は哺乳動物の体内で遭遇するものに類似した条件下で切断可能な生理学的に不安定な結合を含むか又はそれからなる生物切断性リンカーを指す。生理学的に不安定なリンカーが化学変換(例えば切断)を受ける条件には、化学的条件、例えばpH、温度、酸化若しくは還元条件又は薬剤、及び哺乳動物細胞で遭遇するものに見られる又は類似する塩濃度が含まれる。哺乳動物の細胞内条件には、タンパク質分解酵素又は加水分解酵素又はヌクレアーゼなどの哺乳動物細胞に通常存在する酵素活性の存在も含まれる。一実施態様では、生物切断性リンカーは、S1ヌクレアーゼ切断の影響を受けやすい。DNAホスホジエステル含有生物切断性リンカーは、国際公開第2014/076195号により詳細に記載されている(参照により本明細書に援用される)。本明細書の領域D’又はD’’も参照のこと。
領域Yは、必ずしも生物切断性ではないが、コンジュゲート部分(領域C又は第3の領域)を、オリゴヌクレオチド(領域A又は第1の領域)に共有結合するのに主に役立つリンカーを指す。領域Yリンカーは、鎖構造、又はエチレングリコール、アミノ酸単位又はアミノアルキル基などの繰り返し単位のオリゴマーを含み得る。本発明のオリゴヌクレオチドコンジュゲートは、以下の領域要素A−C、A−B−C、A−B−Y−C、A−Y−B−C又はA−Y−Cから構成され得る。いくつかの実施態様では、リンカー(領域Y)は、例えばC6からC12アミノアルキル基を含むC2−C36アミノアルキル基等のアミノアルキルである。好ましい実施態様では、リンカー(領域Y)はC6アミノアルキル基である。
治療
本明細書で使用される用語「治療」は、既存の疾患(例えば本明細書で言及される疾患又は障害)、又は疾患の予防、すなわち予防法の両方を指す。したがって、本明細書でf言及される治療は、いくつかの実施態様では予防的であり得ることが認識される。
発明の詳細な記載
本発明は、SREBF1発現を標的とする、オリゴヌクレオチド、例えばアンチセンスオリゴヌクレオチドに関する。
SREBF1を標的とする本発明のオリゴヌクレオチドは、SREBF1標的核酸を発現している細胞におけるSREBF1標的核酸の発現をハイブリダイズすること及び阻害することができる。
SREBF1標的核酸は、哺乳動物SREBF1 mRNA又はプレmRNA、例えばヒトSREBF1 mRNA又はプレmRNA、例えばNCBI参照配列:NG_029029.1(配列番号19)により例示されるホモサピエンスステロール調節エレメント結合転写因子1(SREBF1)、染色体17上のRefSeqGeneに由来するプレmRNA又はmRNAであり得る。
ヒトSREBF1 プレmRNAは、ホモサピエンス染色体17、NC_000017.11(17811349…..17837017、補体).GENE ID=6720(SREBF1)上にコードされる。
成熟ヒトmRNA標的配列は、cDNA配列配列番号20、21又は22により本明細書で説明される。
本発明のオリゴヌクレオチドは、標的核酸、例えばSREBF1 mRNAを発現している細胞におけるSREBF1標的核酸、例えばSREBF1 mRNAの発現を阻害することができる。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは、標的核酸を発現している細胞におけるSREBF1標的核酸の発現を阻害することができ、細胞中のSREBF1標的核酸(例えばmRNA)の発現レベルと比較して、SREBF1標的核酸(例えばmRNA)のレベルを少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%阻害のレベルを減少させることができる。適切には、細胞は、A549、HeLa及びRAW264.7細胞からなる群より選択される。実施例1は、本発明のオリゴヌクレオチドが標的核酸の発現を阻害する能力を評価するための適切なアッセイを提供する。適切には、標的核酸の発現を阻害する化合物能力の評価は、in vitroで、例えば実施例1に記載のようなジムノティックジムノティック(gymnotic)in vitroアッセイで実施される。
本発明のある態様は、アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号19又は配列番号20と少なくとも90%の相補性を有する、例えば完全に相補的な10から30ヌクレオチドの長さの連続ヌクレオチド配列を含むLNAアンチセンスオリゴヌクレオチドギャップマーに関する。
本発明のある態様は、アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号21又は配列番号22と少なくとも90%の相補性を有する、例えば完全に相補的な10から30ヌクレオチドの長さの連続ヌクレオチド配列を含むLNAアンチセンスオリゴヌクレオチドギャップマーに関する。
いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチドは、標的核酸又は標的配列の領域と少なくとも90%相補的な、例えば少なくとも91%、例えば少なくとも92%、例えば少なくとも93%、例えば少なくとも94%、例えば少なくとも95%、例えば少なくとも96%、例えば少なくとも97%、例えば少なくとも98%、又は100%相補的な10−30ヌクレオチドの連続配列を含む。
発明者は、本発明のオリゴヌクレオチドにより標的化され得るSREBF1標的核酸の特に効果的な配列を同定した。
いくつかの実施態様では、標的配列は配列番号14である。
いくつかの実施態様では、標的配列は配列番号15である。
いくつかの実施態様では、標的配列は配列番号16である。
いくつかの実施態様では、標的配列は配列番号17である。
いくつかの実施態様では、標的配列は配列番号18である。
配列番号14: ctccattgaagatgtacccgtccatgcccg(19、20、21、22)
配列番号15: ctgaatgcaatgactgttttttactcttaaggaaaataaacatct(19、20、21)
配列番号16: aagatgtacccgtcc(19、20、22)
配列番号17: ctgaatgcaatgactgtt(19、20、21)
配列番号18: cttaaggaaaataaacatct(19、20、21)
(括弧中の数字は、標的配列がみられるSREBF1 プレmRNA又はmRNA転写産物の配列番号を指す)。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは、12−24、例えば13、14、15、16、17、18、19、20、21、22又は23の連続ヌクレオチドの長さの連続ヌクレオチド配列を含み、ここで連続ヌクレオチド配列は、配列番号14に完全に相補的である。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチドは、12−24、例えば13、14、15、16、17、18、19、20、21、22又は23の連続ヌクレオチドの長さの連続ヌクレオチド配列を含み、ここで連続ヌクレオチド配列は、配列番号15に完全に相補的である。
いくつかの実施態様では、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、12−15、例えば13、又は14、15の連続ヌクレオチドの長さの連続ヌクレオチド配列を含み、ここで連続ヌクレオチド配列は、配列番号16に完全に相補的である。
いくつかの実施態様では、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、12−18、例えば13、14、15、16、又は17の連続ヌクレオチドの長さの連続ヌクレオチド配列を含み、ここで連続ヌクレオチド配列は、配列番号17に完全に相補的である。
いくつかの実施態様では、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、12−20、例えば13、14、15、16、17、18、又は19の連続ヌクレオチドの長さの連続ヌクレオチド配列を含み、ここで連続ヌクレオチド配列は、配列番号18に完全に相補的である。
いくつかの実施態様では、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオチド配列は、ギャップマー、例えばLNAギャップマー、混合ウィングギャップマー、又は交互フランクギャップマーである。
いくつかの実施態様では、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号14に完全に相補的な、少なくとも10連続ヌクレオチド、例えば少なくとも12連続ヌクレオチド、例えば少なくとも13連続ヌクレオチド、例えば少なくとも14連続ヌクレオチド、例えば少なくとも15連続ヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列を含む。
いくつかの実施態様では、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号15に完全に相補的な、少なくとも10連続ヌクレオチド、例えば少なくとも12連続ヌクレオチド、例えば少なくとも13連続ヌクレオチド、例えば少なくとも14連続ヌクレオチド、例えば少なくとも15連続ヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列を含む。
いくつかの実施態様では、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号16に完全に相補的な、少なくとも10連続ヌクレオチド、例えば少なくとも12連続ヌクレオチド、例えば少なくとも13連続ヌクレオチド、例えば少なくとも14連続ヌクレオチド、例えば少なくとも15連続ヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列を含む。
いくつかの実施態様では、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号17に完全に相補的な、少なくとも10連続ヌクレオチド、例えば少なくとも12連続ヌクレオチド、例えば少なくとも13連続ヌクレオチド、例えば少なくとも14連続ヌクレオチド、例えば少なくとも15連続ヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列を含む。
いくつかの実施態様では、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号18に完全に相補的な、少なくとも10連続ヌクレオチド、例えば少なくとも12連続ヌクレオチド、例えば少なくとも13連続ヌクレオチド、例えば少なくとも14連続ヌクレオチド、例えば少なくとも15連続ヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列を含む。
いくつかの実施態様では、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列は、長さ20ヌクレオチド未満である。いくつかの実施態様では、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列は、長さ12−24ヌクレオチドである。いくつかの実施態様では、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列は、長さ12−22ヌクレオチドである。いくつかの実施態様では、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列は、長さ12−20ヌクレオチドである。いくつかの実施態様では、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列は、長さ12−18ヌクレオチドである。いくつかの実施態様では、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列は、長さ12−16ヌクレオチドである。
いくつかの実施態様では、有利には、ヌクレオシドと連続ヌクレオチド配列との間のヌクレオシド間結合のすべては、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。
いくつかの実施態様では、連続ヌクレオチド配列は、配列番号14に完全に相補的である。
いくつかの実施態様では、連続ヌクレオチド配列は、配列番号15に完全に相補的である。
いくつかの実施態様では、連続ヌクレオチド配列は、配列番号16に完全に相補的である。
いくつかの実施態様では、連続ヌクレオチド配列は、配列番号17又は配列番号18に完全に相補的である。
いくつかの実施態様では、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、式5’−F−G−F’−3’[式中、領域F及びF’は、独立して、1−8の糖修飾ヌクレオシドを含み、Gは、RNaseHを動員することができる5と16ヌクレオシド間の領域である]の連続ヌクレオチド配列を含むギャップマーオリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施態様では、領域F及びF’の糖修飾ヌクレオシドは、2’−O−アルキル−RNA、2’−O−メチル−RNA、2’−アルコキシ−RNA、2’−O−メトキシエチル−RNA、2’−アミノ−DNA、2’−フルオロ−DNA、アラビノ核酸(ANA)、2’−フルオロ−ANA及びLNAヌクレオシドからなる群より独立して選択される。
いくつかの実施態様では、領域Gは、5−16連続DNAヌクレオシドを含む。
いくつかの実施態様では、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ギャップマーオリゴヌクレオチド、例えばLNAギャップマーオリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施態様では、LNAヌクレオシドは、ベータ−D−オキシLNAヌクレオシドである。
いくつかの実施態様では、連続ヌクレオチド配列間のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。
本発明の配列モチーフ及び化合物
Figure 2021511029
化合物の欄において、大文字はベータ−D−オキシLNAヌクレオシドであり、LNA Cはすべての5−メチル Cであり、小文字はDNAヌクレオシドであり、小文字cの前の上付きのmは5−メチル シトシン DNAヌクレオシドを表し、すべてのヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。
本発明は、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば12−24、例えば12−18の長さ、ヌクレオシド長のアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供し、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号1又は2に存在する少なくとも12、例えば少なくとも14、例えば少なくとも15の連続ヌクレオチドを含む連続ヌクレオチド配列を含む。
本発明は、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、12−24、例えば12−18ヌクレオシド長のアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供し、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号3又は4又は7に存在する少なくとも12、例えば少なくとも13、例えば少なくとも14、例えば少なくとも15の連続ヌクレオチドを含む連続ヌクレオチド配列を含む。
本発明は、本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば12−24、例えば12−18ヌクレオシド長のアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供し、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号8に存在する少なくとも12、例えば少なくとも13、例えば少なくとも14、例えば少なくとも15の連続ヌクレオチドを含む連続ヌクレオチド配列を含む。
本発明は、配列番号1−10から選択される連続ヌクレオチド配列を含むか又はそれからなる、本発明によるLNAギャップマーを提供する。
本発明は、以下:GACgggtacatCTT、GGAcgggtacatcTT、CAgtcattgcattCAG、ACagtcattgcattCAG、CActgtcttggttgttgAT、CTgtcttggttgttgAT、AACagtcattgcattCA、AGATgtttattttccttaAG、AAGAcagcagatttatTC、CAgcagatttattcAGCからなる群より選択されるアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供し;ここで、大文字はLNAヌクレオシドであり、小文字はDNAヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、連続ヌクレオシド配列中のすべてのヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。場合によっては、LNAシトシンは、5−メチル シトシンであり得る。場合によっては、DNAシトシンは、5−メチル シトシンであり得る。
本発明は、以下:GACgggtacatCTT、GGAcgggtacatcTT、CAgtcattgcattCAG、ACagtcattgcattCAG、CActgtcttggttgttgAT、CTgtcttggttgttgAT、AACagtcattgcattCA、AGATgtttattttccttaAG、AAGAcagcagatttatTC、CAgcagatttattcAGCからなる群より選択されるアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供し;ここで、大文字はベータ−D−オキシ−LNAヌクレオシドであり、小文字はDNAヌクレオシドである。いくつかの実施態様では、連続ヌクレオシド配列中のすべてのヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。場合によっては、LNAシトシンは、5−メチル シトシンであり得る。場合によっては、DNAシトシンは、5−メチル シトシンであり得る。
本発明は、以下:GACgggtacatCTT、GGAcgggtacatcTT、CAgtcattgcattCAG、ACagtcattgcattCAG、CActgtcttggttgttgAT、CTgtcttggttgttgAT、AACagtcattgcattCA、AGATgtttattttccttaAG、AAGAcagcagatttatTC、CAgcagatttattcAGCからなる群より選択されるアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供し;ここで、大文字はベータ−D−オキシ−LNA ヌクレオシドであり、すべてのLNAシトシンは5−メチル シトシンであり、小文字はDNAヌクレオシドであり、連続ヌクレオシド配列中のすべてのヌクレオシド間結合はホスホロチオエートヌクレオシド間結合であり、場合によっては、DNAシトシンは5−メチル シトシンであり得る。
製造方法
さらなる態様では、本発明は、ヌクレオチド単位を反応させること、及びそれによりオリゴヌクレオチドに含まれる共有結合した連続ヌクレオチド単位を形成することを含む、本発明のオリゴヌクレオチドを製造するための方法を提供する。好ましくは、該方法は、ホスホルアミダイト化学を使用する(例えば、Caruthers et al, 1987, Methods in Enzymology vol. 154, pages 287-313を参照)。さらなる実施態様では、該方法は、連続ヌクレオチド配列をコンジュゲート部分(リガンド)と反応させて、コンジュゲート部分をオリゴヌクレオチドに共有結合させることをさらに含む。さらなる態様では、本発明のオリゴヌクレオチド又はコンジュゲートオリゴヌクレオチドを薬学的に許容される希釈剤、溶媒、担体、塩及び/又はアジュバントと混合することを含む、本発明の組成物を製造するための方法が提供される。
GalNAcコンジュゲート
いくつかの実施態様では、コンジュゲート部分は、例えば、ガラクトース、ガラクトサミン、N−ホルミル−ガラクトサミン、Nアセチルガラクトサミン、N−プロピオニル−ガラクトサミン、N−n−ブタノイル−ガラクトサミン、及びN−イソブタノイルガラクトス−アミンを含み得る、アシアログリコプロテイン受容体標的部分を含むか又はそれである。いくつかの実施態様では、コンジュゲート部分は、ガラクトースクラスター、例えばN−アセチルガラクトサミントリマーを含む。いくつかの実施態様では、コンジュゲート部分は、GalNAc(N−アセチルガラクトサミン)、例えば一価、二価、三価又は四価GalNAcを含む。三価のGalNAcコンジュゲートは、化合物を肝臓に標的化するのに使用され得る(例えば、米国特許第5,994517号、及びHangel and et al., Bioconjug Chem. 1995 Nov-Dec;6(6):695-701、国際公開第2009/126933号、同第2012/089352号、同第2012/083046号、同第2014/118267号、同第2014/179620号、同第2014/179445号を参照)。図8の例も参照のこと。これらのGalNAcの参考文献及びそこで使用される特定のコンジュゲートは、参照により本明細書に援用される。
いくつかの実施態様では、本発明のコンジュゲートは、図8に開示される三価のGalNAcコンジュゲートを含む。
本発明の例示的なコンジュゲートは以下:
5’−GN2−C6T;
5’−GN2−C6T;
5’−GN2−C6G;及び
5’−GN2−C6G;
を含み、ここで大文字はベータ−D−オキシLNAヌクレオシドを表し、小文字はDNAヌクレオシドを表し、各LNAシトシンは5−メチル シトシンであり、cは5−メチル シトシンDNAであり、下付きのsはホスホロチオエートヌクレオシド間結合を表し、下付きのoはホスホジエステルヌクレオシド間結合を表し、GN2−C6は、式:
Figure 2021511029
の5’コンジュゲートであり、ここで、波線は、オリゴヌクレオチドの5’末端でのホスホジエステル結合への共有結合を表す。
コンジュゲートリンカー
結合又はリンカーは、一又は複数の共有結合を介して、対象の一つの化学基又はセグメントを対象の別の化学基又はセグメントに結合する二つの原子間の結合である。コンジュゲート部分は、直接又は結合部分(例えばリンカー又はテザー)を通じてオリゴヌクレオチドに接着することができる。リンカーは、第3の領域、例えばコンジュゲート部分を、オリゴヌクレオチド(例えば、領域A又はCの末端)に共有結合するのに役立つ。
本発明のいくつかの実施態様では、本発明のコンジュゲート又はオリゴヌクレオチドコンジュゲートは、場合によっては、オリゴヌクレオチドとコンジュゲート部分との間に位置するリンカー領域を含んでもよい。いくつかの実施態様では、コンジュゲートとオリゴヌクレオチドとの間のリンカーは生物切断性である。
生物切断性リンカーは、通常遭遇するか又は哺乳動物の体内で遭遇するものに類似した条件下で切断可能な生理学的に不安定な結合を含むか又はそれからなる生物切断性リンカーを指す。生理学的に不安定なリンカーが化学変換(例えば切断)を受ける条件には、化学的条件、例えばpH、温度、酸化若しくは還元条件又は薬剤、及び哺乳動物細胞で遭遇するものに見られる又は類似する塩濃度が含まれる。哺乳動物の細胞内条件には、タンパク質分解酵素又は加水分解酵素又はヌクレアーゼなどの哺乳動物細胞に通常存在する酵素活性の存在も含まれる。一実施態様では、生物切断性リンカーは、S1ヌクレアーゼ切断の影響を受けやすい。好ましい実施態様では、ヌクレアーゼ感受性リンカーは、少なくとも二つの連続ホスホジエステル結合、例えば少なくとも3又は4又は5の連続ホスホジエステル結合を含む、1から10の間のヌクレオシド、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10のヌクレオシド、より好ましくは2から6の間のヌクレオシド、最も好ましくは2から4の間の結合ヌクレオシドを含む。好ましくは、ヌクレオシドはDNA又はRNAである。ホスホジエステル含有生物切断性リンカーは、国際公開第2014/076195号により詳細に記載されている(参照により本明細書に援用される)。
コンジュゲートは、非生物切断性リンカーを介してオリゴヌクレオチドに結合してもよく、又はいくつかの実施態様では、コンジュゲートは、生物切断性リンカーに共有結合している非生物切断性リンカーを含んでもよい。リンカーは、必ずしも生物切断性ではないが、コンジュゲート部分をオリゴヌクレオチド又は生物切断性リンカーに共有結合するのに主に役立つ。そのようなリンカーは、鎖構造、又はエチレングリコール、アミノ酸単位又はアミノアルキル基などの繰り返し単位のオリゴマーを含み得る。いくつかの実施態様では、リンカー(領域Y)は、例えばC6からC12アミノアルキル基を含むC2−C36アミノアルキル基のようなアミノアルキルである。いくつかの実施態様では、リンカー(領域Y)はC6アミノアルキル基である。コンジュゲートリンカー基は、アミノ修飾オリゴヌクレオチド、及びコンジュゲート基上の活性化エステル基の使用を介して、オリゴヌクレオチドに常套的に結合され得る。
薬学的組成物
さらなる態様では、本発明は、上記のオリゴヌクレオチド及び/又はオリゴヌクレオチドコンジュゲート又はその塩のいずれか、並びに薬学的に許容される希釈剤、担体、塩及び/又はアジュバントを含む薬学的組成物を提供する。薬学的に許容される希釈剤には、リン酸緩衝食塩水(PBS)が含まれ、薬学的に許容される塩には、限定されないが、ナトリウム塩及びカリウム塩が含まれる。いくつかの実施態様では、薬学的に許容される希釈剤は、滅菌リン酸緩衝食塩水である。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチドは、50−300μM溶液の濃度で薬学的に許容される希釈剤に使用される。
本発明による化合物は、それらの薬学的に許容される塩の形態で存在してもよい。用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の生物学的有効性及び特性を保持しており、かつ好適な非毒性の有機酸若しくは無機酸又は有機塩基若しくは無機塩基から形成される一般的な酸付加塩又は塩基付加塩を指す。酸付加塩には、例えば、無機酸、例えば塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、及び硝酸から誘導されるもの、並びに有機酸、例えばp−トルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸等から誘導されるものが含まれる。塩基付加塩には、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、及び第四級アンモニウム水酸化物、例えばテトラメチルアンモニウム水酸化物から誘導されるものが含まれる。薬学的化合物の塩への化学的修飾は、化合物の物理的及び化学的安定性、吸湿性、流動性及び溶解性の向上を得るための、薬化学者にとってよく知られた技術である。例えば、Bastin, Organic Process Research & Development 2000, 4, 427-435又はAnsel, In: Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, 6th ed. (1995), pp. 196 and 1456-1457に記載されている。例えば、本明細書で提供される化合物の薬学的に許容される塩は、ナトリウム塩であり得る。
本発明での使用に適した製剤は、RemingtonによるPharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Philadelphia, Pa., 17th ed., 1985にみられる。薬物送達のための方法の簡潔な概説については、例えばLanger (Science 249:1527-1533, 1990)を参照のこと。国際公開第2007/031091号は、薬学的に許容される希釈剤、担体及びアジュバントのさらに適切で好ましい例を提供する(該特許文献は参照により本明細書に援用される)。適切な投与量、製剤化、投与経路、組成物、投与形態、他の治療剤との組み合わせ、プロドラッグ製剤も、国際公開第2007/031091号で提供されている。
本発明のオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドコンジュゲートは、薬学的組成物又は製剤の調製のために、薬学的に許容される活性又は不活性な物質と混合され得る。薬学的組成物の製剤化のための組成物及び方法は、投与経路、疾患の程度、又は投与される用量を含むがこれらに限定されない数多くの基準に応じる。
これらの組成物は、従来の滅菌技術によって滅菌され得るか、又は滅菌濾過され得る。得られた水溶液は、そのまま使用するために包装され得るか、又は凍結乾燥され得、凍結乾燥された調製物は、投与前に滅菌水性担体と組み合わされる。調製物のpHは、典型的には、3から11の間、より好ましくは5から9の間、又は6から8の間、最も好ましくは7から8の間、例えば7から7.5であることになる。固体形態の得られた組成物は、錠剤又はカプセルの密封パッケージのように、それぞれが上記の薬剤の固定量を含有する複数の単回投与単位で包装され得る。固体形態の組成物はまた、局所塗布可能なクリーム又は軟膏用に設計された絞り出し可能なチューブのような柔軟な量の容器に包装することもできる。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドコンジュゲートは、プロドラッグである。特にオリゴヌクレオチドコンジュゲートに関して、プロドラッグが作用部位、例えば標的細胞に送達すると、オリゴヌクレオチドのコンジュゲート部分は切断される。
適用
本発明のオリゴヌクレオチドは、例えば、診断、治療及び予防用の研究試薬として利用され得る。
研究において、そのようなオリゴヌクレオチドは、細胞(例えばin vitro細胞培養物)及び実験動物中のSREBP1タンパク質の合成を特異的に調節するのに使用され得、それにより、標的の機能分析又は治療的介入の標的としてのその有用性の評価が促進される。典型的には、標的の調節は、タンパク質を産生するmRNAを分解若しくは阻害し、それによりタンパク質形成を防ぐことにより、又はタンパク質を産生する遺伝子又はmRNAのモジュレータを分解若しくは阻害することにより、達成される。
標的核酸の研究又は診断に本発明のオリゴヌクレオチドを用いる場合、標的核酸は、cDNA又はDNA若しくはRNA由来の合成核酸であり得る。
本発明は、SREBF1を発現している標的細胞におけるSREBF1を調節するためのin vivo又はin vitroの方法を提供し、前記方法は、有効量の本発明のオリゴヌクレオチドを前記細胞に投与することを含む。
いくつかの実施態様では、標的細胞は、哺乳動物細胞、特にヒト細胞である。標的細胞は、哺乳動物の組織の一部を形成するin vitro細胞培養物又はin vivo細胞であり得る。
診断において、オリゴヌクレオチドは、ノーザンブロット法、in−situハイブリダイゼーション又は同様の技術により、細胞及び組織中のREBF1発現を検出及び定量化するのに使用され得る。
治療については、疾患又は障害を有する疑いのある動物又はヒトは、SREBF1の発現を調節することにより治療され得る。
本発明は、治療的又は予防的有効量の本発明のオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドコンジュゲート又は薬学的組成物を、疾患に罹患しているか又は罹患しやすい対象に投与することを含む、疾患を治療又は予防するための方法を提供する。
本発明はまた、医薬としての使用のための本明細書に記載のオリゴヌクレオチド、組成物又はコンジュゲートにも関する。
本発明によるオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドコンジュゲート又は薬学的組成物は、典型的には、有効量で投与される。
本発明はまた、本明細書で言及される障害の治療のための医薬の製造のための、又は本明細書で言及される障害の治療の方法のための、記載されるような本発明のオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドコンジュゲートの使用も提供する。
本明細書で言及される疾患又は障害は、SREBF1の発現に関連する。いくつかの実施態様では、疾患又は障害は、SREBF1遺伝子における変異に関連し得る。したがって、いくつかの実施態様では、標的核酸は、SREBF1配列の変異形態である。
本発明の方法は、好ましくは、SREBF1の異常なレベル及び/又は活性により引き起こされる疾患に対する治療又は予防に用いられる。
本発明は、SREBF1の異常なレベル及び/又は活性の治療のための医薬の製造のための、本明細書に記載のオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドコンジュゲート又は薬学的組成物にさらに関する。
一実施態様では、本発明は、心血管疾患、2型糖尿病、脂肪肝、代謝性疾患、及びがんから選択される疾患又は障害の治療における使用のための、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドコンジュゲート又は薬学的組成物に関する。
投与
本発明のオリゴヌクレオチド又は薬学的組成物は、局所又は経腸又は非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、脳内、脳室内又はくも膜下腔内)投与され得る。
好ましい実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチド又は薬学的組成物は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内若しくは筋肉内注射又は注入、くも膜下腔内又は頭蓋内、例えば脳内若しくは脳室内、硝子体内投与を含む非経口経路によって投与される。一実施態様では、活性オリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドコンジュゲートは、静脈内投与される。別の実施態様では、活性オリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドコンジュゲートは、皮下投与される。
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドコンジュゲート又は薬学的組成物は、0.1−15mg/kg、例えば0.2−10mg/kg、例えば0.25−5mg/kgの用量で投与される。投与は、一週に一回、二週毎、三週毎、又は一か月に一回であり得る。
併用療法
いくつかの実施態様では、本発明のオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドコンジュゲート又は薬学的組成物は、別の治療剤との併用治療における使用のためのものである。治療剤は、例えば、上記の疾患又は障害の標準的な治療であり得る。
本発明につながる研究は、「HEALTH−F2−2013−602222」(Athero−Flux)の合意下でEuropean Union Seventh Framework Programme[FP7−2007−2013]から発見された。
実施例1:単一濃度でのA549、HeLa(及びRAW264.7)細胞株中ヒト(及びマウス)SREBF1 mRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドのin vitro有効性の試験。
A549、HeLa及びRAW264.7細胞株をATCCから購入し、供給業者により推奨されるように、37℃、5% COで加湿したインキュベータで維持した。アッセイのために、3000細胞/ウェル(A549;HeLa)又は2500細胞/ウェル(RAW264.7)を培地中の96マルチウェルプレートに播種した。PBSに溶解したオリゴヌクレオチドの添加前に、細胞を24時間インキュベートした。オリゴヌクレオチドの最終濃度:25μM。オリゴヌクレオチドの添加の3日後、細胞を採取した。製造業者の指示に従ってPureLink Pro 96 RNA Purificationキット(Thermo Fisher Scientific)を使用してRNAを抽出し、50μlの水に溶出させた。続いてRNAをDNase/RNase free Water(Gibco)で10回希釈し、1分間90℃に加熱した。
遺伝子発現分析について、qScriptTM XLT One−Step RT−qPCR ToughMix(登録商標)、Low ROXTM(Quantabio)を使用してデュプレックスセットアップでOne Step RT−qPCRを実施した。以下のTaqManプライマーアッセイをqPCRに使用した:SREBF1、Hs01088679_g1(Mm00550338_m1)[FAM−MGB]及び内在性コントロールGAPDH、Hs99999905_m1(Mm99999915_g1)[VIC−MGB]。すべてのプライマーセットはThermo Fisher Scientificから購入した。表中の相対的なNFKB1 mRNA発現レベルは、コントロール(PBS処理細胞)のパーセントとして示される。
我々は、ヒトSREBP1転写産物(プレmRNA又はmRNA)を標的とする84のLNAギャップマーアンチセンスオリゴヌクレオチドを設計し、それを上記のアッセイで評価した。選択された化合物で処理された細胞からのSREBP1 mRNAレベルを図1及び図2に示し、ヒトHeLa及びA549細胞株で評価した。当初のライブラリスクリーンから、我々は、試験した細胞株で驚くほど効果的で強力な化合物を提供するSREBP1ヒト転写産物上の2のモチーフ:モチーフA(配列番号13)、及びモチーフB(配列番号14)を同定した。
使用した選択されたオリゴヌクレオチド:
Figure 2021511029
化合物について:大文字はLNAヌクレオシド(ベータ−D−オキシLNAヌクレオシドを使用した)を表し、すべてのLNAシトシンは5−メチル シトシンであり、小文字はDNAヌクレオシドを表し、上付きのがついたDNAシトシンは5−メチル C−DNA ヌクレオシドを表す。すべてのヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。化合物M1,1;M2,1及びM3,1は、マウスSREBP1転写産物のみを標的とする。
実施例2:濃度に応じたA549及びHeLa細胞株中ヒトSREBF1 mRNAを標的とする選択されたオリゴヌクレオチドのin vitroの力価及び有効性の試験。
A549細胞株及びHeLa細胞株を実施例1に記載した。実施例1に記載したようにして、アッセイを実施した。オリゴヌクレオチドの濃度:50μMから、half−log希釈、8ポイント。オリゴヌクレオチドの添加の3日後、細胞を採取した。実施例1に記載したように、RNAの抽出及び二重One Step RT−qPCRを実施した。IC50値の決定はGraphPad Prism6で実施した。50μMのオリゴヌクレオチドでの処理時の相対的なSREBF1 mRNAレベルは、コントロールのパーセントとして表に示す(PBS)。
Figure 2021511029
A549、HeLa、RAW264.7の濃度反応曲線はそれぞれ、図3、4及び5に示す。図6は、3つのマウスに特異的なSrebf1標的化合物についてのRAW264.7細胞からの濃度反応曲線を示す。
実施例3:マウスin vivo有効性及び許容試験、16日間の治療、静脈内IV(尾静脈)。
動物
メスのC57BL/6JBomマウスで実験を実施した。生理食塩水コントロール群を含む研究の各群には、5匹の動物が含まれた。
化合物及び投与手順
研究が第16日に終了するまで、第0、3、7、10、14日に15mg/kgの化合物を動物に静脈内(尾静脈)投与した。
安楽死
研究終了時(第16日)に、肝臓、腎臓、脂肪組織の組織試料を解剖し、瞬間凍結する前に、すべてのマウスをCOで安楽死させた。
Srebf1 RNA発現の定量化
MagNA Pure LC RNA Isolation Tissue Lysis Buffer(製品番号03604721001、ロシュ)に溶解させるまで、組織試料を冷凍したままにし、使用者のマニュアルに従ってMagNA Pure 96 Instrument(ロシュ)でMagNA Pure 96 Cellular RNA Large Volume Kit(製品番号05467535001、ロシュ)を使用してRNAの抽出を継続し、RNAを水で5ng/μlに希釈した。
遺伝子発現分析について、qScriptTM XLT One−Step RT−qPCR ToughMix(登録商標)、Low ROXTM(Quantabio)を使用してデュプレックスセットアップでOne Step RT−qPCRを実施した。以下のTaqManプライマーアッセイをqPCRに使用した:Srebf1、Mm00550338_m1(FAM−MGB)及び内在性コントロールGapdh、Mm99999915_g1(VIC−MGB)。すべてのプライマーセットはThermo Fisher Scientificから購入した。相対的なmRNAの発現レベルを生理食塩水で処理したコントロール群の%として示す(図7)。

Claims (23)

  1. 長さ10−30ヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドであって、前記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、長さ10−30ヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列を含み、連続ヌクレオチド配列が、配列番号14又は配列番号15に少なくとも90%相補的であり、アンチセンスオリゴヌクレオチドが、ヒトSREBF1を発現している細胞におけるヒトSREBP1の発現を阻害することができる、アンチセンスオリゴヌクレオチド;又はその薬学的に許容される塩。
  2. 連続ヌクレオチド配列が、配列番号14又は配列番号15に完全に相補的である、請求項1に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  3. 連続ヌクレオチド配列が、配列番号16に完全に相補的である、請求項1に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  4. 連続ヌクレオチド配列が、配列番号17又は配列番号18に完全に相補的である、請求項1に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  5. アンチセンスオリゴヌクレオチドが、式5’−F−G−F’−3’[式中、領域F及びF’は、独立して、1−8の糖修飾ヌクレオシドを含み、Gは、RNaseHを動員することができる5と16ヌクレオシド間の領域である]の連続ヌクレオチド配列を含むギャップマーオリゴヌクレオチドである、請求項1から4のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  6. 領域F及びF’の糖修飾ヌクレオシドが、2’−O−アルキル−RNA、2’−O−メチル−RNA、2’−アルコキシ−RNA、2’−O−メトキシエチル−RNA、2’−アミノ−DNA、2’−フルオロ−DNA、アラビノ核酸(ANA)、2’−フルオロ−ANA及びLNAヌクレオシドからなる群より独立して選択される、請求項5に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  7. 領域Gが5−16の連続DNAヌクレオシドを含む、請求項5又は6に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  8. アンチセンスオリゴヌクレオチドが、LNAギャップマーオリゴヌクレオチドである、請求項1から7のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  9. LNAヌクレオシドが、ベータ−D−オキシLNAヌクレオシドである、請求項5から8のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  10. 連続ヌクレオチド配列間のヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、請求項1から9のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  11. オリゴヌクレオチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号7及び配列番号8からなる群より選択される連続ヌクレオチド配列を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  12. オリゴヌクレオチドが、連続ヌクレオチド配列:
    GACgggtacatCTT (配列番号1)
    GGAcgggtacatcTT (配列番号2)
    CAgtcattgcattCAG (配列番号3)
    ACagtcattgcattCAG (配列番号4)
    AACagtcattgcattCA (配列番号7)
    AGATgtttattttccttaAG (配列番号8)
    を含むか又はそれからなり、
    大文字がLNAヌクレオシドを表し、小文字がDNAヌクレオシドを表す、請求項1から11のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  13. オリゴヌクレオチドが、連続ヌクレオチド配列:
    GACgggtacatCTT (配列番号1)
    GGAcgggtacatcTT (配列番号2)
    CAgtcattgcattCAG (配列番号3)
    ACagtcattgcattCAG (配列番号4)
    AACagtcattgcattCA (配列番号7)
    AGATgtttattttccttaAG (配列番号8)
    を含むか又はそれからなり、
    大文字がベータ−D−オキシLNAヌクレオシドを表し、小文字がDNAヌクレオシドを表し、各LNAシトシンが5−メチル シトシンであり、cが5−メチル シトシン DNAであり、ヌクレオシド間のヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、請求項1から12のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド、及び前記オリゴヌクレオチドに共有結合した少なくとも一つのコンジュゲート部分を含むコンジュゲート。
  15. コンジュゲート部分が、三価のGalNAcコンジュゲート部分、例えば式
    Figure 2021511029
    [式中、波線は、オリゴヌクレオチドの5’末端への共有結合を表す]
    のコンジュゲート部分である、請求項14に記載のコンジュゲート。
  16. 化合物が、
    5’−GN2−C6T;
    5’−GN2−C6T;
    5’−GN2−C6G;及び
    5’−GN2−CaCG;
    からなる群より選択され、
    大文字がベータ−D−オキシLNAヌクレオシドを表し、小文字がDNAヌクレオシドを表し、各LNAシトシンが5−メチル シトシンであり、cが5−メチル シトシン DNAであり、下付きのsがホスホロチオエートヌクレオシド間結合を表し、下付きのoがホスホジエステルヌクレオシド間結合を表し、GN2−C6が式:
    Figure 2021511029
    [式中、波線は、オリゴヌクレオチドの5’末端でのホスホジエステル結合への共有結合を表す]
    の5’コンジュゲートである、
    請求項14又は15に記載のコンジュゲート。
  17. 請求項1から13に記載のオリゴヌクレオチド又は請求項14から16のいずれか一項に記載のコンジュゲート並びに薬学的に許容される希釈剤、溶媒、担体、塩及び/又はアジュバントを含む薬学的組成物。
  18. SREBF1を発現している標的細胞におけるSREBF1発現を調節するためのin vivo又はin vitroの方法であって、前記方法が、請求項1から13のいずかれか一項に記載のオリゴヌクレオチド、請求項14から16のいずれか一項に記載のコンジュゲート、又は請求項17に記載の薬学的組成物を有効量で前記細胞に投与することを含む、方法。
  19. 治療的又は予防的有効量の、請求項1から13のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド又は請求項14から16のいずれか一項に記載のコンジュゲート又は請求項17に記載の薬学的組成物を、疾患に罹患しているか又は罹患しやすい対象に投与することを含む、疾患を治療又は予防するための方法。
  20. 疾患が、心血管疾患、2型糖尿病、脂肪肝、代謝性疾患、及びがんからなる群より選択される、請求項19に記載の方法。
  21. 医薬における使用のための、請求項1から13のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド又は請求項14から16のいずれか一項に記載のコンジュゲート又は請求項17に記載の薬学的組成物。
  22. 心血管疾患、2型糖尿病、脂肪肝、代謝性疾患、及びがんからなる群より選択される疾患の治療又は予防における使用のための、請求項1から13のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド又は請求項14から16のいずれか一項に記載のコンジュゲート又は請求項17に記載の薬学的組成物。
  23. 心血管疾患、2型糖尿病、脂肪肝、代謝性疾患、及びがんからなる群より選択される疾患の治療又は予防のための医薬の調製のための、請求項1から13のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド又は請求項14から16のいずれか一項に記載のコンジュゲート又は請求項17に記載の薬学的組成物の使用。
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