JP2021509127A - ポリカーボネートブレンドを改質するための方法 - Google Patents

ポリカーボネートブレンドを改質するための方法 Download PDF

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Abstract

ポリカーボネートとアクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマーとのブレンドを改質する方法が提供され、方法は、ブレンドに複合粒子を添加することを含み、複合粒子は、(I)部分的に架橋されたポリオレフィンコアと、(II)1つ以上のビニルモノマーの重合単位を含む完全または部分的シェルと、得られた改質されたブレンドと、を含む。【選択図】なし

Description

ポリオレフィンを含有する粒子は、さまざまな目的に有用である。例えば、(メタ)アクリルポリマーの完全または部分的シェルがポリオレフィンコア上に存在する複合粒子が形成され得る。そのような複合粒子は、他の重要な特性、例えば、引張特性、耐薬品性、または耐熱性のうちの1つ以上を損なうことなく、耐衝撃性またはメルトフローレートのうちの1つ以上を改善するために、ポリカーボネートとアクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマー(ABS)とのブレンドへの添加剤として使用され得る。
US2016/0177077は、水性ポリオレフィン分散体と1つ以上の(メタ)アクリルモノマーとのエマルション重合生成物を含む複合ポリマー組成物を記載している。改善されたポリオレフィン粒子を提供すること、および改善されたポリオレフィン粒子を作製するためのプロセスを提供することが所望され、これらによって、(メタ)アクリレートポリマーのシェルが改善されたポリオレフィン粒子上に形成され、得られた複合粒子が、ポリカーボネートとABSとのブレンド等のマトリックスポリマーに添加されて、配合マトリックスポリマーが形成されると、次の利点のうちの1つ以上が得られる:マトリックスポリマーの耐衝撃性が改善され、かつ/または配合マトリックスポリマーが、メルトフローレートによって測定される場合、元のマトリックスポリマーよりも良好なメルトフロー特徴を有する。
以下は、本発明の記述である。
本発明の第1の態様は、ブレンドに複合粒子を添加することを含む、ポリカーボネートとアクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマーとのブレンドを改質する方法であり、複合粒子は、
(I)部分的に架橋されたポリオレフィンコアと、
(II)1つ以上のビニルモノマーの重合単位を含む完全または部分的シェルと、を含む。
本発明の第2の態様は、ポリカーボネートと、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマーと、複合粒子とを含む配合組成物であり、複合粒子は、
(I)部分的に架橋されたポリオレフィンコアと
(II)1つ以上のビニルモノマーの重合単位を含む完全または部分的シェルと、を含む。
以下は、本発明の詳細な説明である。
本明細書で使用される場合、以下の用語は、文脈上他に明確に示されていない限り、指定された定義を有する。
炭化水素は、水素および炭素の原子のみを含有する化合物である。炭素および水素以外の原子は、「ヘテロ」原子である。1つ以上のヘテロ原子を含有する化学基は、「ヘテロ」基である。
本明細書において使用される場合、「ポリマー」は、より小さい化学繰り返し単位の反応生成物で構成される比較的大きな分子である。ポリマーは、直鎖状、分岐状、星型、ループ状、超分岐状、架橋状、またはそれらの組み合わせである構造を有してもよく、ポリマーは、単一タイプの繰り返し単位(「ホモポリマー」)を有してもよく、またはそれらは2種以上の繰り返し単位(「コポリマー」)を有してもよい。コポリマーは、ランダムに、順番に、ブロックで、他の配置で、またはそれらの任意の混合物もしくは組み合わせで配置されたさまざまなタイプの繰り返し単位を有してもよい。ポリマーは、1,000ダルトン以上の重量平均分子量を有する。ポリマー鎖が十分に架橋されており、任意の溶媒中に不溶になる場合、ポリマーは、完全に架橋されていると見なされる。完全に架橋されたポリマーは、無限の分子量を有すると見なされる。ポリマーの試料は、完全に架橋されているいくつかのポリマー鎖を含有し、完全には架橋されておらず、適切な溶媒に可溶である他のポリマー鎖を含有する混合物であり得る。そのような混合物は、本明細書では「部分的に架橋された」と呼ばれる。
互いに反応してポリマーの繰り返し単位を形成することができる分子は、本明細書において「モノマー」として知られている。そのように形成された繰り返し単位は、本明細書においてモノマーの「重合単位」として知られている。
ビニルモノマーは、構造
Figure 2021509127
を有し、式中、R、R、R、およびRの各々は独立して、水素、ハロゲン、脂肪族基(例えば、アルキル基等)、置換脂肪族基、アリール基、置換アリール基、別の置換もしくは非置換有機基、またはそれらの任意の組み合わせである。ビニルモノマーは、フリーラジカルを重合して、ポリマーを形成することができる。いくつかのビニルモノマーは、R、R、R、およびRのうちの1つ以上に組み込まれた1つ以上の重合可能な炭素−炭素二重結合を有し、そのようなビニルモノマーは、本明細書では多官能性ビニルモノマーとして知られている。正確に1つの重合可能な炭素−炭素二重結合を有するビニルモノマーは、本明細書では単官能性ビニルモノマーとして知られている。
オレフィンモノマーは、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有し、芳香環を有さない炭化水素であるモノマーである。
炭化水素であるビニルモノマーは、オレフィンモノマーである。50重量%を超えるオレフィンモノマーの重合単位を有するポリマーは、ポリオレフィンである。ビニル芳香族モノマーは、R、R、R、およびRのうちの1つ以上が1つ以上の芳香族環を含有するビニルモノマーである。(メタ)アクリレートは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。(メタ)アクリルは、アクリルまたはメタクリレートを意味する。(メタ)アクリルモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、それらのアルキルエステル、それらの置換アルキルエステル、それらのアミド、それらのN−置換アミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、およびそれらの混合物から選択されるモノマーである。置換基は、例えば、ヒドロキシル基、アルキル基、芳香族基、非芳香族炭素−炭素二重結合を含有する基もしくは他の基、またはそれらの組み合わせであり得る。(メタ)アクリルポリマーは、50重量%を超える(メタ)アクリルモノマーの重合単位を有するポリマーである。
アルファ−オレフィンは、3個以上の炭素原子を有し、末端炭素原子に位置する正確に1つの炭素−炭素二重結合を有する炭化水素である。つまり、アルファ−オレフィンでは、炭素−炭素二重結合の2つの炭素原子のうちの少なくとも1つも、結合する2つの水素原子を有する。ジエンは、正確に2つの炭素−炭素二重結合を有する炭化水素である。ジエンは、共役していても共役していなくてもよい。
開始剤および/または連鎖移動剤からのフラグメントとして、少数のヘテロ基がポリオレフィンに結合している場合でも、炭化水素モノマーのみでできているポリオレフィンは、炭化水素であると見なされる。炭化水素ポリオレフィンでは、ヘテロ原子対すべてのモノマーの重合単位のモル比は、0.001:1以下である。炭化水素ではないポリオレフィンは、非炭化水素ポリオレフィンである。
本明細書で使用される場合、架橋剤は、2つ以上の炭素−炭素二重結合を有する化合物である。
分散液は、連続した液体媒体全体に分布する粒子の集合体である。液体媒体が液体媒体の重量に基づいて、50重量%以上の水である場合、連続した液体媒体は、水性媒体である。分散液は、分散液を計量(WDISP)し、次いで、重量が安定するまで150℃の赤外線湿度天秤で分散液を乾燥させてから、乾燥残留物の重量(WDRY)を決定し、次いで、固形分=100*WDRY/WDISPによって決定される「固形分」含有量を有する。
本明細書では、23℃で100gの水に溶解し得る化合物の量が5グラム以上である場合、化合物は、水溶性であると言われる。
開始剤は、開始条件に曝露されると、フリーラジカル重合を開始することができるラジカル部分を生成する化合物である。開始条件の本質は、開始剤によって異なる。いくつかの例:熱開始剤は、十分に高い温度に加熱するとラジカル部分を生成し、光開始剤は、十分に短い波長および十分に高い強度の放射線に曝露されると、ラジカル部分を生成する。別の例として、レドックス開始剤は、酸化/還元反応で一緒に反応して、ラジカル部分を生成する一対の分子であり、開始条件は、その対の両方のメンバーが存在し、互いに反応し得るときに取得される。
エマルション重合は、モノマーエマルション液滴、水溶性開始剤、および任意のシード粒子が水性媒体中に存在するプロセスである。エマルション重合中に、モノマー分子は、モノマーエマルション液滴から、重合が行われる粒子に移動し、これは、重合中に形成された別々の粒子であり得るかもしくはシード粒子、またはそれらの組み合わせであり得る。
ポリマーは、変曲点法を使用する10℃/分の走査速度での示差走査熱量測定(DSC)によって測定されるガラス転移温度(Tg)によって特徴付けられ得る。
粒子の集合体は、体積平均直径によって特徴付けられ得る。
本明細書では、比率は以下のように特徴付けられる。例えば、比率が5:1以上であると言われる場合、その比率は、5:1または6:1または100:1であり得るが、4:1にはなり得ない。この特徴を一般的に述べると、比率がX:1以上であると言われる場合、その比率は、Y:1であり、ここで、YはX以上である。同様に、例えば、比率が2:1以下であると言われる場合、その比率は、2:1または1:1または0.001:1であり得るが、3:1にはなり得ないことを意味する。この特徴を一般的に述べると、比率がZ:1以下であると言われる場合、その比率は、W:1であり、ここで、WはZ以下である。
本発明は、「初期」ポリオレフィン粒子の分散液の使用を伴う。「初期」というラベルは、ポリオレフィン粒子を、初期ポリオレフィン粒子に対して行われた操作の結果として形成されるさまざまなポリオレフィン粒子から区別する。好ましくは、初期ポリオレフィン粒子の分散液の固形分は、70%以下であり、より好ましくは60%以下である。好ましくは、初期ポリオレフィン粒子の分散液の固形分は、40%以上であり、より好ましくは50%以上である。
好ましくは、水性媒体中の水の量は、水性媒体の重量に基づいて、60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。
好ましくは、初期ポリオレフィン粒子の分散液の体積平均粒子直径は、100nm以上、より好ましくは150nm以上、より好ましくは200nm以上、より好ましくは250nm以上である。好ましくは、初期ポリオレフィン粒子の分散液の体積平均粒子直径は、2000nm以下、より好ましくは1000nm以下、より好ましくは750nm以下、より好ましくは500nm以下である。
初期ポリオレフィン粒子中のポリオレフィンの総量は、分散液の総固形分重量に基づいて、50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。初期ポリオレフィン粒子中のポリオレフィンポリマーの総量は、分散液の総固形分重量に基づいて、好ましくは98重量%以下、より好ましくは96重量%以下である。初期ポリオレフィン粒子は、好ましくは、1つ以上の非炭化水素ポリオレフィンを含有する。より好ましくは、初期ポリオレフィン粒子は、1つ以上の非炭化水素ポリオレフィンおよび1つ以上の炭化水素ポリオレフィンを含有する。
初期ポリオレフィン粒子は、好ましくは50℃以下、より好ましくは30℃以下、より好ましくは15℃以下、より好ましくは0℃以下、より好ましくは−15℃以下のTgを有する。
炭化水素ポリオレフィンの例には、エチレンおよび1つ以上のアルファ−オレフィンから選択されるモノマーのホモポリマーおよびコポリマー(エラストマーを含む)が含まれるが、これらに限定されない。アルファ−オレフィンの例には、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、および1−ドデセンが含まれる。炭化水素ポリオレフィンのさらなる例には、1つ以上のジエンとエチレン、1つ以上のアルファ−オレフィン、またはそれらの組み合わせとのコポリマー(エラストマーを含む)が含まれる。ジエンの例には、ブタジエン、ジシクロペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネン、およびビニルノルボルネンが含まれる。
好ましい炭化水素ポリオレフィンは、2つ以上のアルファ−オレフィンのコポリマー、およびエチレンと1つ以上のアルファ−オレフィンとのコポリマーである。エチレンと1つ以上のアルファ−オレフィンとのコポリマーがより好ましい。エチレンと1つ以上のアルファ−オレフィンとのコポリマーの中で、好ましくは5個以上の炭素原子、より好ましくは6個以上の炭素原子、より好ましくは7個以上の炭素原子、より好ましくは8個以上の炭素原子を有するアルファ−オレフィンが使用される。エチレンと1つ以上のアルファ−オレフィンとのコポリマーの中で、好ましくは12個以下の炭素原子、より好ましくは10個以下の炭素原子、より好ましくは9個以下の炭素原子、より好ましくは8個以下の炭素原子を有するアルファ−オレフィンが使用される。
コポリマーであるポリオレフィンは、統計的コポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー、他の構造を有するコポリマー、またはそれらの混合物であり得る。統計的コポリマーが好ましい。
いくつかの好適な炭化水素ポリオレフィンは、商品名AFFINITY(商標)、VERSIFY(商標)、もしくはENGAGE(商標)でThe Dow Chemical Companyから、または商品名VISTAMAXX(商標)、VISTALON(商標)、もしくはEXACT(商標)でExxonMobil Chemical Companyから、または商品名EASTOFLEX(商標)でEastman Chemicalsから市販されている。
いくつかの好適な炭化水素ポリオレフィンは、1つ以上のオレフィンモノマーと1つ以上のビニル芳香族モノマーとのコポリマーである。そのようなコポリマーの中には、例えば、エチレンとスチレンとのコポリマー、ならびに、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレンを含むスチレン−オレフィンモノマー(複数可)−スチレンのブロックコポリマー、ならびにスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン、およびスチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレンを含むこれらのブロックコポリマーの水素化バージョンがある。
初期ポリオレフィン粒子中の炭化水素ポリオレフィンの量は、初期ポリオレフィン粒子の分散液の総固形分重量に基づいて、好ましくは95重量%以下、より好ましくは90重量%以下、より好ましくは85重量%以下である。いくつかの実施形態では、炭化水素ポリオレフィンの量は、ゼロであり得る。
初期ポリオレフィン粒子は、好ましくは、1つ以上の非炭化水素ポリオレフィンを含有する。非炭化水素ポリオレフィンは、(上で定義される)1つ以上のヘテロ基を含有する。ヘテロ基は、重合前にコモノマーに結合していても、重合後にグラフトすることによってポリオレフィンに付加していてもよい。
非炭化水素ポリオレフィンの例は、1つ以上のアルファ−オレフィンと1つ以上の非炭化水素ビニルモノマーとのコポリマーである。非炭化水素ビニルモノマーの例は、酢酸ビニル、アクリル酸エチル、ビニルアルコール、塩化ビニル、および(メタ)アクリルモノマーである。
非炭化水素ポリオレフィンの中で、好ましいヘテロ基は、カルボキシル基、エステル基、無水物基、アルコキシシラン基、およびそれらの組み合わせである。無水物基がより好ましく、無水マレイン酸を炭化水素ポリオレフィンにグラフトした生成物がより好ましい。ヘテロ基がグラフトされ得る好ましい炭化水素ポリオレフィンは、ポリエチレン、およびエチレンと1つ以上のアルファ−オレフィンモノマーとのコポリマーである。ヘテロ原子を含有する不飽和化合物は、例えば、フリーラジカル開始剤の存在下または電離放射線の存在下で、任意の有効な方法によって、例えば、フリーラジカル法によって炭化水素ポリオレフィンにグラフトされ得る。
いくつかの好適な非炭化水素ポリオレフィンには、例えば、AMPLIFY(商標)ポリマー、PARALOID(商標)官能化エチレン−オクテンコポリマー、PRIMACOR(商標)エチレンアクリル酸コポリマー、およびRETAIN(商標)ポリマー(The Dow Chemical Companyから入手可能)が含まれる。追加の例には、FUSABOND(商標)ポリマー、ELVAX(商標)コポリマー、およびNUCREL(商標)ポリマー(E.I.DuPont de Nemoursから入手可能)、EXXELOR(商標)ポリマー(ExxonMobil Chemical Companyから入手可能)、POLYBOND(商標)ポリマー(Chemtura Corporationから入手可能)、A−C(商標)ワックス添加剤(Honeywellから入手可能)、ならびにLICOCENE(商標)ポリマー(Clariant International Ltd.から入手可能)が含まれる。
好ましくは、炭化水素ポリオレフィンおよび非炭化水素ポリオレフィンの各々は、メルトフローレート(MFR、190℃で2.16kgの負荷を使用して、実施例で以下に記載されるように測定される)によって特徴付けられるように、比較的低い分子量を有する。好ましくは、メルトフローレートは、10分あたり20グラム以上、より好ましくは10分あたり50グラム以上、より好ましくは10分あたり100グラム以上である。
初期ポリオレフィン粒子の分散液は、架橋剤をさらに含有する。好ましい架橋剤は、炭素−炭素二重結合を有するポリオレフィン(「ポリオレフィン架橋剤」)、および500以下の分子量を有し、かつ2つ以上の炭素−炭素二重結合を有する化合物(「モノマー架橋剤」)から選択される。ポリオレフィン架橋剤の中で、1つ以上のジエンの重合単位を含有するホモポリマーおよびコポリマー(例えば、EPDMゴムおよびポリブタジエン)が好ましい。モノマー架橋剤の中で、2つ以上の炭素−炭素二重結合を有するものが好ましく、3つ以上の炭素−炭素二重結合がより好ましい。好適なモノマー架橋剤には、例えば、トリアリルイソシアヌレートおよび1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンが含まれる。
架橋剤の量は、初期ポリオレフィン粒子の分散液の総固形分重量に基づいて、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは1重量%以上、より好ましくは1.5重量%以上である。架橋剤の量は、初期ポリオレフィン粒子の分散液の総固形分重量に基づいて、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。
初期ポリオレフィン粒子の分散液は、好ましくは1つ以上の界面活性剤を含有する。好ましい界面活性剤は、8個以上の炭素原子の炭化水素基およびアニオン性基を有するアニオン性界面活性剤である。炭化水素基は、線状、分岐状、芳香族、またはそれらの組み合わせであり得、線状炭化水素基が好ましい。アニオン性基は、pH7の水中で負の電荷を帯びる化学基である。好ましいアニオン性基は、リン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基、硫酸基、およびスルホン酸基であり、硫酸基がより好ましい。好ましいアニオン性界面活性剤はまた、基−(CHCHO)−を含有する。基−(CHCHO)−が存在する場合、それは、好ましくは硫酸基に結合している。指数nは、1以上、好ましくは2以上である。指数nは、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、より好ましくは10以下、より好ましくは6以下、より好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。
初期ポリオレフィン粒子中の界面活性剤の量は、分散液の総固形分重量に基づいて、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは1重量%以上、より好ましくは2重量%以上、より好ましくは3重量%以上である。初期ポリオレフィン粒子中の界面活性剤の量は、分散液の総固形分重量に基づいて、好ましくは10重量%以下、より好ましくは8重量%以下、より好ましくは6重量%以下、より好ましくは4重量%以下である。
初期ポリオレフィン粒子は、任意に、1つ以上の油、1つ以上のケイ素含有ポリマー(例えば、ポリジメチルシロキサン等)、またはそれらの混合物を含有する。
好ましくは、炭化水素ポリオレフィン、非炭化水素ポリオレフィン、架橋剤、および界面活性剤の総合計量は、初期ポリオレフィン粒子の分散液の総固形分重量に基づいて、40重量%以上、より好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上である。
水性媒体中の初期粒子の分散液は、任意の方法によって形成され得る。好適な方法の一例は、以下の通りである。炭化水素ポリオレフィンおよび非炭化水素ポリオレフィンは、供給口を介して押出機に供給される。炭化水素ポリオレフィンおよび非炭化水素ポリオレフィンは、押出機に別々に添加され得るか、一緒に混合され、次いで、混合物として押出機に添加され得るか、または押出機への添加前に溶融混合によって一緒に配合され得る。25℃で固形である架橋剤を使用する場合、その架橋剤も、炭化水素ポリオレフィンおよび非炭化水素ポリオレフィンと共に供給口を介して供給される。25℃で液体である架橋剤を使用する場合、その架橋剤は、ポンプを介して押出機の溶融ゾーンに注入される。架橋剤を含むポリオレフィンは、押出機内で溶融状態で一緒に混合され、次いで、ポンプを介して水および界面活性剤を添加することによって押出機内で乳化される。このようにして形成されたエマルションは、70%以上の固形分レベルを有する。そのようなエマルションを作製する1つの方法は、US2016/0177077に教示されている。次いで、さらに水が押出機に添加され、押出機を出る最終分散液は、70%未満の固形分レベルを有する。
初期粒子の分散液を作製する1つの好適な方法は、上記のように炭化水素の粒子のエマルションを形成し、次いで、好ましくは、エマルションをポリオレフィンの1つ以上の溶融点を超える温度で保持しながら、エマルションに架橋剤を添加することである。
部分的に架橋された粒子を作製する好ましい方法は、初期ポリオレフィン粒子の分散液を過酸化物開始剤と接触させるステップを含む。過酸化物開始剤は、構造R−O−O−Rを有し、式中、RおよびRは各々独立して、Hまたは有機基である。好ましくは、R1およびRは各々独立して、Hまたはアルキル基である。好ましくは、RおよびRは両方ともHではない。好ましくは、RはHである。好ましくは、Rは、2個以上の炭素原子、より好ましくは3個以上の炭素原子、より好ましくは4個以上の炭素原子を有するアルキル基である。好ましくは、Rは、12個以下の炭素原子、より好ましくは10個以下の炭素原子、より好ましくは8個以下の炭素原子、より好ましくは6個以下の炭素原子、より好ましくは4個以下の炭素原子を有するアルキル基である。
好ましい過酸化物開始剤は、水溶性である。好ましい過酸化物開始剤は、過酸化水素およびアルキルヒドロペルオキシドであり、t−ブチルヒドロペルオキシドがより好ましい。
好ましくは、還元剤も過酸化物と共に、レドックス開始剤を形成するために含まれる。好ましい還元剤は、水溶性である。好ましい還元剤は、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、テトラメチルエチレンジアミン、メタ重亜硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物であり、イソアスコルビン酸がより好ましい。好ましくは、過酸化物と還元剤との間の酸化/還元反応のための触媒も含まれる。好ましい触媒は、鉄(II)の塩であり、FeSOがより好ましい。好ましくは、過酸化物対還元剤のモル比は、0.7:1以上、より好ましくは0.8:1以上、より好ましくは0.9:1以上である。好ましくは、過酸化物対還元剤のモル比は、1.3:1以下、より好ましくは1.2:1以下、より好ましくは1.1:1以下である。
好ましくは、過酸化物の量は、初期ポリオレフィン粒子の分散液の総固形分重量に基づいて、0.02重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上である。好ましくは、過酸化物の量は、初期ポリオレフィン粒子の分散液の総固形分重量に基づいて、2重量%以下、より好ましくは1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下である。還元剤対過酸化物のモル比は、好ましくは0.2:1以上、より好ましくは0.5:1以上、より好ましくは0.8:1以上である。還元剤対過酸化物のモル比は、好ましくは2:1以下、より好ましくは1.5:1以下、より好ましくは1.2:1以下である。触媒の量は、初期ポリオレフィン粒子の分散液の固形分重量に基づいて、重量で、好ましくは1ppm以上、より好ましくは2ppm以上、より好ましくは4ppm以上である。触媒の量は、初期ポリオレフィン粒子の分散液の固形分重量に基づいて、重量で、好ましくは50ppm以下、より好ましくは20ppm以下、より好ましくは10ppm以下である。
本発明はいずれの特定のメカニズムにも限定されないが、開始剤は、架橋剤の二重結合と相互作用するフリーラジカル部分を生成し、それらを炭化水素ポリオレフィンのポリマー鎖に結合させ、それによって炭化水素ポリオレフィンのポリマー鎖間に架橋を作成すると企図される。この相互作用は、本明細書では架橋反応として知られている。熱開始剤が使用される場合、分散液は、開始剤が架橋反応のためのラジカルを生成するのに十分に高い温度まで加熱されることが予想される。光開始剤が使用される場合、分散液は、開始剤が架橋ラジカルのためのラジカルを生成するのに十分に短い波長および十分な強度の放射線に曝露されることが予想される。レドックス開始剤が使用される場合、酸化/還元反応が架橋ラジカルのためのラジカルを生成することが予想される。レドックス開始剤が好ましい。
架橋反応が完了した後、分散液中の粒子は、ここで、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子と呼ばれる。好ましくは、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子は、水性媒体中に分散液として残る。
部分的に架橋されたポリオレフィン粒子は、好ましくは50℃以下、より好ましくは30℃以下、より好ましくは15℃以下、より好ましくは0℃以下、より好ましくは−15℃以下のTgを有する。
好ましくは、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の体積平均粒子直径は、100nm以上、より好ましくは150nm以上、より好ましくは200nm以上、より好ましくは250nm以上である。好ましくは、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の体積平均粒子直径は、2000nm以下、より好ましくは1000nm以下、より好ましくは750nm以下、より好ましくは500nm以下である。
部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の分散液中、好ましくは、水の量は、水性媒体の重量に基づいて、60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。
好ましくは、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の分散液の固形分は、20%以上、より好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、より好ましくは35%以上である。好ましくは、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の分散液の固形分は、60%以下、より好ましくは55%以下、より好ましくは50%以下、より好ましくは45%以下である。
架橋の程度は、粒子のゲル分率を測定することによって評価される。ゲル分率は、以下の実施例の「方法B」で詳細に説明されるように、分散液を乾燥させて、水を除去し、乾燥残留物(重量=WTOT)を計量し、次いで、乾燥残留物をトルエンと90℃で1時間混合してから、75μm孔径の多孔質金属カラムフリットを通して高温トルエンを濾過することによって測定される。トルエンに溶解しなかった残留固形材料は、「ゲル」または架橋ポリマーと見なされる。ゲル分率は、乾燥ゲルの重量(残留トルエンを除去した後)(重量=WGEL)を分散液の総固形分の重量で割ったもので、パーセンテージで表される。つまり、
ゲル分率=100*WGEL/WTOT。
好ましくは、ゲル分率は、5%以上、より好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上である。ポリオレフィン粒子は部分的に架橋されており、完全に架橋されていないため、ゲル分率は、100%未満、より好ましくは80%以下、より好ましくは60%以下、より好ましくは50%以下である。
部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の分散液は、任意の目的に使用することができる。水性媒体中に複合粒子の分散液を作製するためのプロセスにおける成分としてが、好ましい目的である。水性媒体中で複合粒子の分散液を作製するための好ましいプロセスは、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の分散液の存在下で1つ以上のビニルモノマーに対してエマルション重合を行うことである。
好ましくは、1つ以上のビニルモノマーは、水および1つ以上の界面活性剤と混合されて、水性媒体中に液滴のエマルションが形成され、ここで、液滴は、(メタ)アクリルモノマーを含有する。好ましくは、水性媒体中の部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の分散液、ビニルモノマー液滴のエマルション、および1つ以上の水溶性開始剤を含有する混合物が形成される。混合物は、開始剤にラジカルを生成させる条件に供される。それらの条件は、成分が一緒に混合されると同時に確立され得るか、またはそれらの条件は、成分のいくつかもしくはすべてが一緒に混合された後に確立され得る。
例えば、エマルション重合は、「バッチ」プロセスとして行うことができる。バッチプロセスでは、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の所望の分散液のすべておよび所望のビニルモノマー(複数可)のすべてが一緒に混合される。次いで、例えば、水溶性熱開始剤を混合物中に存在させ、次いで、混合物を加熱することによるか、またはレドックス開始剤の組み合わせを混合物に添加することによって、開始剤にラジカルを作成させる条件が確立される。次いで、ラジカルは、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の存在下でビニルモノマーの重合を開始する。
好ましいエマルション重合法は「漸次添加」である。漸次添加プロセスでは、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の所望の分散液のすべてが容器に入れられる。次いで、開始剤がラジカルを生成している条件下で、ビニルモノマー(複数可)のうちの1つ以上のエマルションが、容器に徐々に添加される。漸次添加の好ましいバージョンでは、ビニルモノマーの1つ以上のエマルションが添加されると同時に、1つ以上の水溶性開始剤も添加されている。水溶性開始剤が熱開始剤である場合、好ましくは、容器中の混合物は、開始剤にラジカルを生成させるのに十分高い温度である。水溶性開始剤がレドックス開始剤である場合、好ましくは、レドックス開始剤のさまざまな化合物が、同時に、好ましくは別々に反応器に徐々に供給される。漸次添加プロセスでは、好ましくは、最初の量のモノマーの添加からモノマーの添加の停止までの時間は、好ましくは10分以上、より好ましくは20分以上、より好ましくは30分以上、より好ましくは40分以上、より好ましくは50分以上である。
好ましいビニルモノマーは、(メタ)アクリルモノマー、ビニル芳香族モノマー、およびそれらの混合物であり、(メタ)アクリルモノマーがより好ましい。(メタ)アクリルモノマーの中では、(メタ)アクリル酸、それらの非置換アルキルエステル、それらの置換アルキルエステル、およびそれらの混合物が好ましく、(メタ)アクリル酸、それらの非置換アルキルエステル、およびそれらの混合物がより好ましく、(メタ)アクリル酸の非置換アルキルエステルがより好ましい。アクリル酸の非置換アルキルエステルの中で、アルキル基が2個以上の炭素原子を有するものが好ましく、より好ましくは3個以上の炭素原子、より好ましくは4個以上の炭素原子である。アクリル酸の非置換アルキルエステルの中で、アルキル基が18個以下の炭素原子を有するものが好ましく、より好ましくは12個以下の炭素原子、より好ましくは8個以下の炭素原子である。メタクリル酸の非置換アルキルエステルの中で、アルキル基が4個以下の炭素原子を有するものが好ましく、より好ましくは3個以下の炭素原子、より好ましくは2個以下の炭素原子、より好ましくは1個の炭素原子である。
任意に、エマルション重合で使用されるビニルモノマーは、1つ以上の単官能性モノマーおよび1つ以上の多官能性モノマーを含有する。
好ましくは、ビニルモノマー(複数可)のエマルション重合は、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子のガラス転移とは異なるガラス転移を有するビニルポリマーを形成する。好ましくは、ビニルポリマーのTgは、50℃より高く、より好ましくは75℃より高い。
好ましくは、ビニルポリマーは、部分的に架橋されたポリオレフィンの粒子の表面上に形成する。ビニルポリマーは、部分的に架橋されたポリオレフィンの粒子の周りに完全または部分的なシェルを形成すると企図される。ビニルポリマーの完全または部分的なシェルを有する部分的に架橋されたポリオレフィン粒子は、本明細書では複合粒子と呼ばれる。好ましくは、エマルション重合プロセスの終わりに、複合粒子は、水性媒体中に分散される。次いで、部分的に架橋されたポリオレフィン粒子は、本明細書では「コア」と呼ばれる。エマルション重合中に形成されるビニルポリマーは、本明細書では「シェル」と呼ばれる。
好ましくは、複合粒子の体積平均粒子直径は、100nm以上、より好ましくは150nm以上、より好ましくは、200nm以上、より好ましくは250nm以上である。好ましくは、複合粒子の体積平均粒子直径は、2000nm以下、より好ましくは1000nm以下、より好ましくは750nm以下、より好ましくは500nm以下である。
複合粒子の分散液中では、好ましくは、水の量は、水性媒体の重量に基づいて、60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。
好ましくは、複合粒子の分散液の固形分は、20%以上、より好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、より好ましくは35%以上である。好ましくは、複合粒子の分散液の固形分は、60%以下、より好ましくは55%以下、より好ましくは50%以下、より好ましくは45%以下である。
好ましくは、複合粒子は、2つの別々のTgを示す。一方のTgはポリオレフィンコアの特徴であり、もう一方のTgはビニルポリマーシェルの特徴であると予想される。好ましくは、ポリオレフィンコアのTgは、50℃以下、より好ましくは30℃以下、より好ましくは15℃以下、より好ましくは0℃以下、より好ましくは−15℃以下である。好ましくは、ビニルポリマーシェルのTgは、50℃より高く、より好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上である。
好ましくは、シェルのビニルポリマーのいくつかは、ポリオレフィンコアにグラフトされている。つまり、好ましくは、ビニルポリマーシェルのポリマー鎖のいくつかは、ポリオレフィンコア中のポリマー鎖のうちの1つ以上に共有結合している。グラフトの程度は、以下の実施例に記載される方法を使用して評価され得る。好ましくは、コアにグラフトされているシェルの量は、シェルの総量に基づいて、40重量%以上、より好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。
ポリオレフィンコアとビニルポリマーシェルとの相対量は、コアおよびシェルの重量の合計に基づくパーセンテージとして表されるコアの重量によって特徴付けられ得る。シェルの重量は、エマルション重合中に反応容器に添加されたすべての(メタ)アクリルポリマーの重量から推定される。好ましくは、コアの量は、95%以下、より好ましくは92%以下、より好ましくは87%以下である。好ましくは、コアの量は、60%以上、より好ましくは70%以上、より好ましくは77%以上である。
任意に、分散液のpHを調整するために、複合粒子の分散液に1つ以上の緩衝液が添加され得る。
本発明による複合粒子の分散液は、任意の目的に使用され得る。いくつかの目的のために、分散液から水を除去し、複合粒子を含有する粉末を作成することが望ましい。複合粒子の分散液から水を除去するための好適な方法には、例えば、噴霧乾燥および凝固が含まれる。凝固が使用される場合、例えば、濾過、流動床乾燥、およびそれらの組み合わせを含むその後の乾燥方法が続くことが好ましい。好ましくは、水を除去するプロセスは、粉末粒子が複合粒子を含有する粉末をもたらす。粉末中の各粒子は、多くの複合粒子を含有することが予想される。多くの場合、粉末粒子は、1000以上の複合粒子を含有する。
粉末粒子の集合体は、任意に、追加の成分を含有する。追加の成分は、分散液に添加され、複合粒子と共に乾燥し得るか、または追加の成分は、乾燥プロセス後に粉末粒子に添加され得る。例えば、1つ以上の酸化防止剤、または1つ以上のプロセス安定剤、またはそれらの組み合わせは、粉末粒子の集合体に添加され得る。粉末粒子の集合体に含有される好ましいプロセス安定剤は、リン酸塩であり、リン酸ナトリウムがより好ましい。
本発明の複合粒子を含有する粉末は、任意の目的のために使用され得る。そのような粉末の1つの好ましい使用は、マトリックスポリマーへの添加剤としての使用である。好ましくは、本発明の複合粒子を含有する粉末は、マトリックスポリマーの粉末またはペレットと混合され、2つの成分は、任意の追加の成分と共に、例えば、押出機内で加熱および機械的にブレンドされる。好ましくは、本発明の個々の複合粒子は、マトリックスポリマーの連続相全体に分散されるようになる。
マトリックスポリマーは、ポリカーボネート(PC)とアクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマー(ABS)とのブレンドを含有する。ABSコポリマーは、典型的には、5重量%〜35重量%のアクリロニトリル、5〜60重量%のブタジエン、および20〜60重量%のスチレンの重合単位を含有する。好ましくは、PCの量は、PCおよびABSの重量の合計に基づいて、40重量%以上、より好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上である。好ましくは、PCの量は、PCおよびABSの重量の合計に基づいて、95重量%以下、より好ましくは90重量%以下、より好ましくは85重量%以下である。
本発明の複合粒子およびマトリックスポリマーを含有する組成物では、複合粒子の量は、複合粒子およびマトリックスポリマーの重量の合計に基づいて、重量パーセントとして特徴付けられる。好ましくは、複合粒子の量は、1%以上、より好ましくは2%以上、より好ましくは5%以上である。好ましくは、複合粒子の量は、40%以下、より好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下である。
マトリックスポリマーおよび本発明の複合粒子を含有する組成物は、本明細書では配合マトリックスポリマーとして知られている。任意に、マトリックスポリマーおよび複合粒子に加えて追加の成分は、配合マトリックスポリマー中に存在し得る。そのような追加の成分は、配合マトリックスポリマーを作製するプロセスの任意の時点で添加され得る。例えば、複合粒子の粉末形態で存在する上記のプロセス安定剤は、任意に、配合マトリックスポリマー中に存在する。他のプロセスの追加の成分は、配合中に(つまり、複合粒子がマトリックスポリマーと混合されるときに)添加され得る。配合中の添加に好適な追加の成分には、例えば、プロセス安定剤(例えば、有機リン酸塩等)および抗酸化剤が含まれる。
プロセス安定剤が存在する場合、好ましくは、プロセス安定剤の量は、配合マトリックスポリマーの重量に基づいて、0.05重量%以上、より好ましくは0.1%以上である。プロセス安定剤が存在する場合、好ましくは、プロセス安定剤の量は、配合マトリックスポリマーの重量に基づいて、0.5%重量以下、より好ましくは0.3重量%以下である。
以下は、本発明の実施例である。
次の材料を使用した。
炭化水素ポリオレフィン:
E/OCT−1=AFFINITY(商標)GA1950エチレン/オクテンコポリマー(the Dow Chemical Company製)
非炭化水素ポリオレフィン:
PE/MAH−1=LICOCENE(商標)PE MA 4351マレイン化ポリエチレンワックス、5%無水マレイン酸、(Clariant製)
PE/MAH−2=RETAIN(商標)3000無水マレイン酸基でグラフトされたエチレン/オクテンコポリマーのコポリマー(the Dow Chemical Company製)
架橋剤
EPDM=NORDEL(商標)4820エチレン−プロピレン−ジエンコポリマー(the Dow Chemical Company製)
界面活性剤
SLES=EMPICOL(商標)ESB 40界面活性剤、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(Huntsman製)。
以下に記載の試料では、「C」で始まる試料番号は比較用であり、「Ex」で始まる試料番号は実施例である。いくつかの実施例は、他の実施形態の調製実施例としても役立つ。
調製実施例1:初期ポリオレフィン粒子の水性分散液の作製。
水性ポリオレフィン分散液を、次の手順を使用して、二軸スクリュー押出機(25mmのスクリュー直径、48L/Dで450rpmで回転)を利用して調製した。炭化水素ポリオレフィンおよび非炭化水素ポリオレフィンを、それぞれ、Schenck Mechatron減量フィーダーおよびSchenck容積測定フィーダーを介して押出機の供給口に供給した。Iscoデュアルシリンジポンプ(Teledyne Isco,Inc.製(Lincoln,Nebraska,USA))を使用して、液体架橋剤をポリマー溶融ゾーンに注入した。次いで、ポリマーを溶融ブレンドしてから、第1の水性流および界面活性剤の存在下で乳化した。次いで、エマルション相を押出機の希釈および冷却ゾーンへと運搬し、ここで、追加の希釈水を添加して、70重量パーセント未満の範囲内の固形分レベル含有量を有する水性分散液を形成した。初期水性流および希釈水をすべて、Iscoデュアルシリンジポンプによって供給した。押出機のバレル温度を140℃に設定した。分散液が押出機を出た後、それをさらに冷却し、200μmのメッシュサイズのバグフィルターを介して濾過した。粒径分析は、標準的な手順を使用して、Beckman Coulter LS13320レーザー光散乱粒径測定器(Beckman Coulter Inc.,Fullerton,California)を用いて行った。体積平均粒径が得られた。
調製実施例2:水性媒体中での部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の分散液の作製。
部分的に架橋されたポリオレフィン粒子を、次の手順に従って改質エマルション重合で生成した。調製実施例1からのポリオレフィン分散液を、pH4〜7で40重量%の固形分に希釈した。次いで、水に溶解した5ppmのFeSO(ポリオレフィン分散液の重量に基づく)を反応前に分散液に添加した。その後、分散液を、冷却器および機械的撹拌機を取り付けた250mLの三つ口フラスコに充填した。フラスコを65〜100℃の油浴に入れた。撹拌棒を、テフロンアダプターおよびガラススリーブを通して挿入し、フラスコの中心に接続した。撹拌速度は、200rpmに設定した。反応器を通して窒素を緩徐にパージし、冷却水をオンにして、冷却器を通して流動するようにした。レドックス開始剤は、tert−ブチルヒドロペルオキシド(t−BuOOH)および還元剤であった。特に指定のない限り、還元剤はイソアスコルビン酸(IAA)であった。t−BuOOHおよび還元剤をそれぞれ脱イオン水に溶解し、次いで、別々のシリンジポンプを使用してゆっくりと反応器に供給した。最後に、混成エマルションを、190ミクロンのフィルターを通して濾過することによって回収した。
得られた分散液のゲル分率を測定した。上で定義されるように、すべての方法で、ゲル分率=100*WGEL/WTOTである。最初に、分散液を乾燥させて、水を除去すると、乾燥分散液の重量はWTOTであった。部分的に架橋されたポリオレフィン粒子の乾燥試料を、ソックスレー抽出器でキシレンを用いて、還流下で18時間抽出した。抽出後の材料の乾燥重量は、WGELであった。
架橋反応は、反応時間(RXTIME)および反応温度(RXTEMP)によって特徴付けられる。
調製実施例3:エマルション重合
シード化エマルション重合プロセスによって複合粒子を調製した。上の表4の部分的に架橋されたポリオレフィン粒子分散液の各々を反応器に入れ、アクリルモノマーの重合のためのシードとして使用した。モノマーを事前混合して、モノマーエマルションを形成し、次いで、65℃で60分かけて反応器に注入した。同時に、レドックス触媒対をフリーラジカル開始剤として、90分かけて別々に反応器に供給した。反応を60℃で90分間維持し、次いで、25℃まで冷却し、190μmフィルターで濾過した。すべての場合で、アクリルモノマーは、メタクリル酸メチル(MMA)とアクリル酸ブチル(BA)との混合物であり、MMA:BAの重量比は、98.0:2.0であった。
グラフトを以下のように評価した。試料(約0.2グラム)を5gのテトラヒドロフラン(THF)に室温(約23℃)で約16時間溶解した。次いで、5gのアセトニトリル(ACN)を溶液に添加してから、室温で約16時間放置した。溶液を70,000回転/分で15分間遠心分離した。上清を濾過し、サイズ排除クロマトグラフ(SEC)装置で、スチレン−ジビニルベンゼンコポリマービーズを使用して、THFを1mL/分で流し、カラム温度を40℃にして、示差屈折率検出で試験した。抽出されたポリマーは、グラフトされていないアクリルコポリマーp(MMA/BA)であると想定された。各試料の検出器応答対時間のSEC曲線を、既知の濃度のp(MMA/BA)標準試料のSEC曲線と比較した。p(MMA/BA)標準試料のピーク面積対濃度のグラフを、線形最小二乗法によって標準線に適合した。その標準線を使用して、各試料のSECピーク面積を濃度に変換し、それを使用して、各試料から抽出可能なポリマーの量を計算した。
得られた複合粒子(「POA」)を以下の表1に示す。使用される成分の量は、「phr」として特徴付けられ、これは、乾燥初期ポリオレフィン粒子の100重量部に基づく重量部である。記号「〜」は、「約」を意味する。
Figure 2021509127
実施例4:複合粒子とマトリックスポリマーとの配合。
複合粒子の水性分散液を次の手順に従って噴霧乾燥させた。2つの流体ノズルアトマイザをMobile Minor噴霧乾燥機(GEA Process Engineering Inc.(Copenhagen,Denmark))に装備した。ノズルへの窒素圧を、6.0kg/時の気流に相当する50%の流量で1バールに固定した。ガラス瓶をサイクロンの下に置き、サイクロンの底部上にあるバルブを開いた。オレフィン−アクリル分散液(約40重量%の固形分)を、エマルション供給ポンプによって加熱チャンバーにポンプで送った。噴霧乾燥実験を、入口温度を120℃に固定したN環境で実施し、分散液の供給速度を調整することによって、出口温度を40℃に制御した。乾燥粉末の体積平均粒径を20〜40μmの範囲であると測定した。
使用したポリカーボネート(PC)は、CovestroのMAKROLON(商標)2405樹脂であった。ABSは、Galata Chemicalsの高ゴムABS衝撃改質剤であるBLENDEX(商標)338であった。配合する前に、PCをオーブン内で110℃で2〜4時間完全に乾燥させ、ABSを真空下23℃で乾燥させた。PC、ABS、および複合粒子(「改質剤」)を、JSW28共回転二軸スクリュー押出機(L/D=40)を用いて配合した。樹脂および改質剤を、重量測定のK−Tronフィーダーを介して押出機の供給口に供給し、次いで、溶融ブレンドした。押し出されたストランドを冷却し、次いで、グラニュロメーターでペレット化した。押出機の温度プロファイルは、25−250−260−270−270−270−270−270−270−270−270℃(ホッパーからダイまで)であり、200rpmおよび10kg/時の出力のスクリュー速度で配合を行った。押し出されたストランドをペレットに細断した。
試験用の射出成形部品を作製するために、配合ペレットを低圧乾燥機内で110℃で4時間乾燥させ、次の温度プロファイル:280−280−285−290℃(ホッパーからダイまで)でBattenfield HM80/120マシンを利用して射出成形した。保持圧力を200バールに設定し、金型温度は80℃であった。金型を40秒の冷却時間後に排出した。
実施例5:PC/ABSブレンドで改質剤を用いた実験結果。
90重量%のPC/ABSブレンドおよび10重量%のさまざまな改質剤を用いて、試料を上記のように配合および成形した。さまざまな温度でのメルトフローレート(MFR)(ISO1133)、引張り、負荷のある状態でのたわみ温度(DTUL、ISO75)、およびアイゾット衝撃試験(ISO180)の結果を表6に示した。引張試験では、降伏強度(ISO527)、破断強度(ISO528)、および破断ひずみ(ISO529)を記録した。「未試験(nt)」は、試験されていないことを意味する。MFRの条件は、負荷5kgで260℃であった。各試料中の改質剤の量は、配合マトリックスポリマーの総重量に基づいて10重量%であった。「C」で始まる試料番号は、比較用である。
Figure 2021509127
Figure 2021509127

Claims (8)

  1. ポリカーボネートとアクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマーとのブレンドを改質する方法であって、前記ブレンドに複合粒子を添加することを含み、前記複合粒子が、
    (I)部分的に架橋されたポリオレフィンコアと
    (II)1つ以上のビニルモノマーの重合単位を含む完全または部分的シェルと、を含む、方法。
  2. 前記ビニルモノマーが、1つ以上の(メタ)アクリレートモノマーを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ビニルモノマーが、(メタ)アクリル酸の1つ以上の非置換アルキルエステルを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記部分的に架橋されたポリオレフィンコアが、50%以下のゲル分率を有する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記部分的に架橋されたポリオレフィンコアが、初期ポリオレフィン粒子に対して架橋反応を行うことを含むプロセスによって作製され、前記初期ポリオレフィン粒子が、1つ以上のポリオレフィンを含み、前記初期ポリオレフィン粒子中の前記ポリオレフィンの各々が、190℃で2.16kgの負荷で10分あたり50g以上のメルトフローレートを有する、請求項1に記載の方法。
  6. ポリカーボネートと、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマーと、複合粒子と、を含む、配合組成物であって、前記複合粒子が、
    (I)部分的に架橋されたポリオレフィンコアと
    (II)1つ以上のビニルモノマーの重合単位を含む完全または部分的シェルと、を含む、配合組成物。
  7. 前記ポリカーボネートが、前記ポリカーボネートおよび前記アクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマーの重量の合計に基づいて、40〜95重量%の量で存在し、
    前記複合粒子が、前記複合粒子、前記ポリカーボネート、および前記アクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマーの重量の総合計に基づいて、1〜40重量%の量で存在する、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記コアにグラフトされる前記シェルの量が、前記シェルの重量に基づいて、40重量%以上である、請求項6に記載の組成物。
JP2020530673A 2017-12-29 2018-12-04 ポリカーボネートブレンドを改質するための方法 Active JP7378397B2 (ja)

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