JP2021505636A - 急性肺傷害、急性呼吸促迫症候群および多臓器不全症候群の処置のためのnrf2アクチベーター - Google Patents

急性肺傷害、急性呼吸促迫症候群および多臓器不全症候群の処置のためのnrf2アクチベーター Download PDF

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Abstract

本発明は、呼吸器疾患を処置するためのNRF2アクチベーターの使用に関する。特に、本発明は、肺胞液の貯留、低酸素血症、咳嗽、喘鳴、呼吸困難、過呼吸および肺炎症を伴う関連臓器不全が生じている哺乳動物における呼吸器疾患の処置に関する。

Description

発明の分野
本発明は、呼吸器疾患を処置するためのNRF2アクチベーターの使用に関する。特に、本発明は、肺胞液の貯留、低酸素血症、咳嗽、喘鳴、呼吸困難、過呼吸および肺炎症を伴う関連臓器不全が生じている哺乳動物における呼吸器疾患の処置に関する。
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本出願は、ASCII形式で電子出願されている、引用することによりその全体が本明細書の一部とされる配列表を含む。2018年12月10日に作成された前記ASCIIコピーは、PR66506.txtという名称であり、サイズが2,004バイトである。
発明の背景
急性肺傷害(ALI)またはそのより重度の形態の急性呼吸促迫症候群(ARDs)は、細菌感染症、有害物質の吸入、肺に対する直接的傷害、敗血症、熱傷、相当な量の輸血、子癇などの一見多様な病因に起因する。最も頻繁には、ALIおよびARDsは病院において生じ、そこでは、患者の5〜10%が集中治療室(ICU)に入っており、人工呼吸器装着者の最大25%がこの症候群に罹患する(Cannon et al., Crit Care Clin 33: 259-275, 2017; Umbrello et al., Int J Mol Sci 18: 64-84, 2017)。これは、多様なICU集団から生じる異種起源の病態である。発生率は減少しているが、これは過小診断されることが多く、死亡率は20〜40%と依然として高い。死因の根拠となる機序は明確に描写されていないが、重度のARDsでは、結果として生じる酸素負債が要因と考えられている。内皮および上皮細胞傷害は、結果として血管透過性および炎症を亢進するが、これがこの病態の特徴である。さらに、上皮の完全性の破綻、具体的には、肺胞腔からの液体の除去およびサーファクタントの生成の原因となるII型肺胞細胞が、無気肺の進行およびガス交換の喪失を促進し得る。しばしば、ALIおよびARDsは、特に肺の感染症を併発した場合、全身成分を含む。多くの患者が、顕性の呼吸不全よりも多臓器不全症候群(MODS)に屈し、生存する患者は、神経認知低下に苦しみ、生活の質が低下することがあり、このことは、肺と他の臓器との間のクロストークを示している(Quillez et al., Curr Opin Crit Care.18(1):23-8, 2012)。
ミトコンドリア(mt)機能の喪失は、ALI、ARDsおよびMODSの病因における中心的な成分である。最近の研究では、mtDNAの断片、いわゆるmtDAMPsが、重度の傷害の後に循環中に放出され、傷害部位の遠位の領域における炎症のメディエーターとしての役割を果たし得ることが見出された(Zhang et al., Nature 464: 104-107, 2010)。MtDNAは、核DNAよりも損傷および変異を被りやすいと考えられている。共存するヒストン複合体の欠如;mtDNA複製の一本鎖の性質;および内因性活性酸素種(ROS)の主要な発生源、すなわち呼吸鎖に対するその物理的な近さが、mtDNAを病変形成および変異に対して脆弱にさせる。酸化ストレスは、mtDNAの分解を誘導し、これは、ミトコンドリアエネルギー産生および細胞生存率の減少を伴う(Shokolenko et al., 2009, Nuc Acids Res 37:8, 2539-2548; Shokolenko et al., 2013, DNA Repair 12:7, 488-499)。mtDNAの完全性の喪失は、ミトコンドリアの断片化(Shokolenko同出典)および細胞からのDNAの排除を促進するが、この機序はまだ定義されていない。MODSを発症している患者は、高レベルの血漿中mtDAMPSを有し、中央値より多い量を有する患者は、死亡率のリスクが高い(Simmon et al., Ann Surg 258 (4): 591-598, 2013)。大量の輸血を要し、次にARDsを発症した患者においては、輸血産物中のmtDAMPSのレベルが増加した(Simmons et al., J Trauma Acute Care Surg, 2017)。精製mtDNAへのヒト内皮単層の曝露は、好中球依存的および非依存的な機序から生じる漏れやすい損傷したバリアーをもたらす(Sun et al., PLoS One. 2013;8(3):e59989. doi: 10.1371)。単離された肺標本または動物に対するmtDAMPSの直接投与は、ALIおよび多臓器不全を促進する(Kuck et al., Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 308(10: L1078-L1086, 2015, Zhang et al., Int J Mol Sci 17: 142514-41, 2016)。注目すべきことに、核DNAではなくmtDNAのみが、ALIおよび全身性炎症をもたらした(Zhang et al.,同出典)。MtDNAは、非メチル化シトシンリン酸グアニンモチーフ、CPGを含有し、これは、可能性として最も高いTLR9受容体との相互作用を通じて免疫系を刺激する(Zhang, et al.,同出典)。
S.Aureus誘発肺炎およびその結果としてのALIのマウスモデルにおいて、主にII型肺胞細胞においてNRF2(Nfe212)転写因子が活性化され、ミトコンドリアの生物発生を促進し、炎症に対抗する(Athale et al., Free Radic Biol Med 53(8): 1584-1594, 2012)。対照的に、この転写因子の分子欠失は、有糸分裂誘発を抑制し、炎症を亢進し、それによりALIが悪化する。NRF2の遺伝的変異は、マウスおよびヒトの両方においてALIに対する感受性をもたらす(Marzec et al., FASEB J 21: 2237-2246, 2007, Cho et al., Antioxidants Redox Signaling 22:/4; 325338, 2015)。さらに、NRF2アクチベーターであるバルドキソロンで動物を処置した結果、動物は高酸素症誘発ALIから保護された(Reddy et al., Am J Respir Crit Care Med 180: 867-874, 2009)。これらのデータは、ALIに対するNRF2経路の遺伝学および薬理学的な関連の両方を提供している。
除草剤パラコート(PQ:1,1’−ジメチル−4,4’−ビピリジニウムジクロリド)の使用は、現在米国および欧州において禁止されているが、依然として開発途上国において広く使用されている剤である。PQは、畑に噴霧されると、作業者により吸入されるか、または作業者の皮膚に接触することがあり、ヒトに対して潜在的に致死性の毒性学的な課題を呈する(Smith and Heath J Clin Pathol Suppl (R Coll Pathol). 9:81-93,1975)。PQは、主に複合体Iにおけるミトコンドリア呼吸鎖に関連する酸化還元サイクラーであり、その呼吸鎖では分子状酸素を、ミトコンドリア脂質、タンパク質、およびDNAを損傷させるスーパーオキシドラジカルに変換する(Cocheme and Murphy J Biol Chem. 283(4):1786-1798, 2008)。肺において、PQの破壊作用の主な細胞標的は、肺胞上皮、具体的には、IおよびII型肺胞上皮細胞である(Smith and Heath J Clin Pathol Suppl (R Coll Pathol). 9:81-93,1975)。ラットに対するこの剤の単回腹腔内投与は、II型細胞のさらなる変性変化を伴うI型肺胞上皮の急速な腫脹をもたらす(同出典)。進行性の損傷、すなわち、上皮の脱落、肺胞浮腫、うっ血した毛細血管および炎症と、それに伴う肺胞腔において明らかな単核細胞が、数日以内に認められる。PQ誘発ALIのマウスモデルでは、mtDNAのレベルは、体循環および気管支肺胞洗浄液中で増加した(Li et al., Biomed Res Inter 2015 Art ID 386952)。PQ誘発肺傷害からの保護および生存は、排除されたmtDNAをおそらく標的とするDNaseIでの処置によって与えられた。
オゾンは、大気汚染の最も有力な形態であり、呼吸器疾患のために若年死亡を引き起こす最も危険なものである(Jerrett et al., N Engl J Med. 360(11):1085-95, 2009)。ヒトへの低レベルのオゾン曝露でさえも、リスクにある重篤者におけるALI/ARDSと関連している(Ware et al., Am J Respir Crit Care Med.;193(10):1143-50, 2016)。オゾン、およびタバコの煙などの他の環境ハザードは、ALI/ARDs発症の危険因子としての役割を果たし得る。PQと同様に、オゾンは、接触する細胞内で酸化ストレスを引き起こし、ミトコンドリアの機能に悪影響を及ぼす。
ALIおよびARDSは、依然として世界的な健康問題であり、それに対する医学的資源または薬剤はほとんどない。一般に、ALI/ARDsは、両側性肺浸潤を伴う低酸素血症として罹患者に存在する。肺水腫は、非心原性起源であり、肺のコンプライアンスが悪影響を受ける。肺循環の小血管は漏れやすくなり、ガス交換単位または肺胞への液体およびタンパク質の通過を可能とし、それにより、酸素の拡散および血流内外への二酸化炭素の除去が損なわれる。処置は、肺の換気:血流比を改善するための機械的手技に大部分が依存している。気管支拡張剤、神経筋遮断剤およびコルチコステロイドを用いた薬理学的処置はわずかであり、入り交じった結果を示している。
このように、好ましくは、肺胞液の貯留、低酸素血症および炎症を伴う関連臓器不全が生じている哺乳動物における呼吸器疾患を処置する好適な小分子の形態の、療法に対する明らかなアンメットメディカルニーズが存在する。本出願は、NRF2アクチベーター(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸(化合物I)またはその薬学的に許容可能な塩が、部分的にALIに至る肺湿:乾比の維持により証明されるように、肺内皮バリアー機能の喪失を予防するのに有効であるという新規な所見を教示する。さらに、mtDNA損傷の遮断は、これらの保護効果、および低下したレベルの肺炎症、すなわち、気管支肺胞洗浄液中の減少した数の免疫細胞も含む他の効果との機構的関連を提供する。
一側面において、本発明は、急性肺傷害の処置のための、NRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩の新規な使用を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
別の側面において、本発明は、急性呼吸促迫症候群の処置のための、NRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩の新規な使用を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
さらに別の側面において、本発明は、多臓器不全症候群の処置のための、NRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩の新規な使用を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
さらに別の側面において、本発明は、それを必要とする哺乳動物における急性肺傷害を処置する方法であって、有効量のNRF2アクチベーターを投与することを含んでなる方法を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
別の側面において、本発明は、それを必要とする哺乳動物における急性呼吸促迫症候群を処置する方法であって、有効量のNRF2アクチベーターを投与することを含んでなる方法を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
別の側面において、本発明は、それを必要とする哺乳動物における多臓器不全症候群を処置する方法であって、有効量のNRF2アクチベーターを投与することを含んでなる方法を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
一側面において、本発明は、それを必要とする哺乳動物における急性肺傷害の症状を処置する方法であって、有効量のNRF2アクチベーターを投与することを含んでなる方法を対象とする。症状は、限定されるものではないが、肺胞液の貯留、低酸素血症、咳嗽、喘鳴、呼吸困難、過呼吸および肺炎症を含む。好適には、細胞レベルで、これらの症状は、気管支肺胞洗浄液中の好中球およびマクロファージの蓄積の増加により示される。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
さらなる側面において、本発明は、急性肺傷害の処置のための薬剤の製造における、NRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩の使用を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
さらなる側面において、本発明は、急性呼吸促迫症候群の処置のための薬剤の製造における、NRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩の使用を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
さらなる側面において、本発明は、多臓器不全症候群の処置のための薬剤の製造における、NRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩の使用を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
別の側面において、本発明は、限定されるものではないが、肺胞液の貯留、低酸素血症、咳嗽、喘鳴、呼吸困難、過呼吸および肺炎症を含む急性肺傷害の症状の処置のための薬剤の製造における、NRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩の使用を対象とする。好適には、細胞レベルで、これらの症状は、気管支肺胞洗浄液中の好中球およびマクロファージの蓄積の増加により示される。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
さらに別の側面において、本発明は、急性肺傷害の処置における使用のための、NRF2アクチベーターまたはその薬学的に許容可能な塩を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
さらに別の側面において、本発明は、急性呼吸促迫症候群の処置における使用のための、NRF2アクチベーターまたはその薬学的に許容可能な塩を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
さらに別の側面において、本発明は、多臓器不全症候群の処置における使用のための、NRF2アクチベーターまたはその薬学的に許容可能な塩を対象とする。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
さらに別の側面において、本発明は、限定されるものではないが、肺胞液の貯留、低酸素血症、咳嗽、喘鳴、呼吸困難、過呼吸および肺炎症を含む急性肺傷害の症状の処置における使用のための、NRF2アクチベーターまたはその薬学的に許容可能な塩を対象とする。好適には、細胞レベルで、これらの症状は、気管支肺胞洗浄液中の好中球およびマクロファージの蓄積の増加により示される。一実施形態において、NRF2アクチベーターは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩である。
上記で考察した処置の方法または使用のいずれに関しても、一実施形態において、NRF2アクチベーターは遊離酸化合物Iであることが理解されるであろう。
図1は、肺機能および肺水腫形成のPQ誘発変化に対するNRF2アクチベーター化合物Iの効果を示す。総てのデータは、平均±S.E.M(N=5)を表す。図1Aは、Penhとして表した肺機能の経時変化を提供する。図1Bは、PQおよびPQに加えて化合物Iに反応した肺湿:乾重量比の変化を示す。化合物Iは、PQ(0.05mg/kg気管内)投与の24時間前に気管内送達により、懸濁液として投与した。 図2は、肺炎症の測定値に対するNRF2アクチベーター化合物Iの効果を示す。これらのデータは、パラコート処置ラットから得た気管支肺胞洗浄液中の炎症免疫細胞の減少を示す。総てのデータは、平均±S.E.Mを表す。 図3は、相対mtDNAコピー数、mtDNA損傷の測定値(図3A)、NRF2媒介遺伝子発現(図3B)および8−OHdGレベル(図3C)に対するNRF2アクチベーター化合物Iの効果を示す。他の遺伝子(TXNRD1を除くGCLC、HO−1など)も、PQ処置ビヒクル対照動物と比較してアップレギュレートされた。総てのデータは、平均±S.E.Mを表す。アスタリスク*、**、***は、それぞれp<0.05、0.01、0.001を指す。 図3は、相対mtDNAコピー数、mtDNA損傷の測定値(図3A)、NRF2媒介遺伝子発現(図3B)および8−OHdGレベル(図3C)に対するNRF2アクチベーター化合物Iの効果を示す。他の遺伝子(TXNRD1を除くGCLC、HO−1など)も、PQ処置ビヒクル対照動物と比較してアップレギュレートされた。総てのデータは、平均±S.E.Mを表す。アスタリスク*、**、***は、それぞれp<0.05、0.01、0.001を指す。 図4は、肺湿:乾重量比(図4A)および相対mtDNAコピー数(図4B)のオゾン誘発変化に対するNRF2アクチベーター化合物Iの効果を示す。ラットに対し、オゾン曝露(オゾン1ppmを3時間)の24時間前に、NRF2アクチベーター(3μmol/kg気管内)を投与した。4時間後、動物を屠殺した。総てのデータは、平均±S.E.Mを表す(*、**、***は、それぞれp<0.05、0.01および0.001を指す)。 図5は、オゾン誘発死(図5A)およびグルタチオンの喪失(図5B)に対するNRF2アクチベーター化合物Iにより与えられた保護を示す。不明な換気システムの欠陥のために、チャンバー内のオゾンは、他の試験で通常使用されるレベルを上回るレベル(定量化できない)まで増加した。意図される曝露は1ppmであった。生存した動物に関しては、NRF2関連パラメーターの組織値をオゾン曝露の24時間後に調べた。加えて、対照群内のオゾンに曝露した動物を合わせた。総てのデータは、平均±S.E.Mを表す(*、**、***は、それぞれp<0.05、0.01および0.001を指す)。 図6は、マウスにおける肺胞バリアーの分解または崩壊に対するNRF2化合物Iの投与の保護効果を示す。マウスを、3時間を週2回、3週間オゾン(1.5ppm)に曝露させた。化合物1を5日間/週投与し、初回投与は初回オゾン投与の1時間前に行った。初回オゾン曝露の2時間後に血液/血清を採取した。肺サーファクタントタンパク質Dを、市販のELISAキットを用いて測定した。総てのデータは、平均+/−S.E.Mを表す。
発明の詳細な説明
NRF2アクチベーター(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸(化合物I)、またはその薬学的に許容可能な塩は、引用することにより本明細書の一部とされる2015年6月25日に公表されたPCT出願WO2015/092713A1に記載されている。本明細書で請求される特定のNRF2アクチベーターの製剤は、実施例146において見出され、以下の構造を有する:
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容可能な」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激作用、または他の問題もしくは合併症なくヒトおよび動物の組織と接触させる上で使用するのに好適であり、妥当な利益/リスク比に見合った化合物、材料、組成物、および投与形を指す。
本発明の処置の方法は、有効量の化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含んでなる。
本明細書で使用する場合、病態に関して「処置する」とは:(1)病態、もしくは病態の生物学的徴候の1以上の寛解もしくは予防、(2)(a)病態に繋がる、もしくは病態の原因となる生物学的カスケードの1以上の部分への、または(b)病態の生物学的徴候の1以上への干渉、(3)病態に関連する症状もしくは影響の1以上の軽減、または(4)病態、もしくは病態の生物学的徴候の1以上の進行の遅延を意味する。
当業者は、「予防」が絶対的な用語ではないことを認識するであろう。医学では、「予防」は、病態もしくはその生物学的徴候の可能性もしくは重症度を実質的に減少させるため、またはそのような病態もしくはその生物学的徴候の発症を遅延させるための薬剤の予防的投与を指すと理解される。
本明細書で使用する場合、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩に関して「有効量(effective amount)」または「有効量(an effective amount)」は、健全な医学的判断の範囲内で患者の病態を処置するのに十分であるが重篤な副作用を避けるのに十分低い(妥当な利益/リスク比の)化合物の量を指す。化合物の有効量は、選択された投与経路;処置される病態;処置される病態の重症度;処置される患者の年齢、大きさ、体重、および健康状態;処置される患者の病歴;処置期間;併用療法の性質;所望の治療効果などの因子によって異なるが、やはり当業者によって慣例的に決定可能である。
本明細書で使用する場合、「哺乳動物」は、ヒトまたは他の動物を指す。化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩で処置される患者は、哺乳動物、好ましくはヒトであることが理解されるであろう。
化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩は、全身投与を含むいずれの好適な投与経路によって投与してもよい。全身投与としては、経口投与、非経口投与、経皮投与、直腸投与、および吸入による投与が挙げられる。非経口投与は、経腸、経皮、または吸入による以外の投与経路を指し、一般に注射または注入による。非経口投与としては、静脈内、筋肉内、および皮下注射または注入が挙げられる。吸入は、口腔を介するものであれまたは鼻道を介するものであれ、患者の肺への投与を指す。
好適には、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩は、吸入により投与される。
好適には、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩は、非経口投与される。
一実施形態において、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩は、吸入により投与される。
一実施形態において、遊離酸化合物Iは、吸入により投与される。
化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩は、1回で投与してもよいし、または複数の用量が所与の期間に様々な時間間隔で投与される投与計画に従って投与してもよい。例えば、用量は、1日に1回、2回、3回、または4回投与してよい。用量は所望の治療効果が達成されるまで、または所望の治療効果を維持するために無期限に投与可能である。化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩の好適な投与計画は、吸収、分布、および半減期など、その化合物の薬物動態特性によって異なり、当業者ならば決定することできる。加えて、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩に関する、そのような投与計画で投与される期間を含む好適な投与計画は、当業者の知識および専門技術の範囲内で、処置される病態、処置される病態の重症度、処置される患者の年齢および健康状態、処置される患者の病歴、併用療法の性質、所望の治療効果などの因子によって異なる。このような当業者は、投与計画への個々の患者の応答が示されれば、または個々の患者が変化を必要とする場合には経時的に好適な投与計画が調整を必要とする場合があることをさらに理解するであろう。
典型的な一日用量は、選択された特定の投与経路によって異なり得る。経口投与の典型
的な用量は、1日1人当たり1mg〜1000mgの範囲である。好ましい用量は1日1回1〜500mgであり、より好ましくは1日1人当たり1〜100mgである。IV用量は、0.1〜000mg/日の範囲であり、好ましくは0.1〜500mg/日であり、より好ましくは0.1〜100mg/日である。吸入一日用量は10ug〜10mg/日、好ましくは10ug〜2mg/日、より好ましくは50ug〜500ug/日の範囲である。
加えて、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩は、プロドラッグとして投与してよい。本明細書で使用する場合、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩の「プロドラッグ」は、患者に投与した際にin vivoで最終的に化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を遊離する化合物の機能的誘導体である。化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩をプロドラッグとして投与することにより、当業者は以下のうちの1以上を行うことが可能となる:(a)in vivoでの化合物の作用発現の改変;(b)in vivoでの化合物の作用期間の改変;(c)in vivoでの化合物の輸送または分布の改変;(d)in vivoでの化合物の溶解度の改変;および(e)化合物で直面する副作用またはその他の欠点の克服。プロドラッグの作製に用いられる典型的な機能的誘導体としては、in vivoにて化学的または酵素的に開裂される化合物の修飾が挙げられる。リン酸塩、アミド、エーテル、エステル、チオエステル、炭酸塩、およびカルバミン酸塩の作製を含むそのような修飾は当業者に周知である。
組成物
本発明の化合物は、必ずしも必要ではないが通常、患者への投与前に医薬組成物へと処方される。したがって、別の側面において、本発明は、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩および1以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含んでなる医薬組成物を対象とする。
本発明の医薬組成物は、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩の安全かつ有効な量が抽出され、続いて、粉末またはシロップなどとともに患者に与えることができるバルク形態で調製および包装されてよい。あるいは、本発明の医薬組成物は、単位投与形で調製および包装されてよく、ここで、各物理的に別個の単位は安全かつ有効な量の化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を含有する。単位投与形として調製される場合、本発明の医薬組成物は一般に1mg〜1000mgの有効薬剤を含有する。
本発明の医薬組成物は一般に、1つの本発明の化合物を含有する。しかしながら、特定の複数の実施形態において、本発明の医薬組成物は場合により、1以上の付加的な薬学上有効な化合物をさらに含んでなり得る。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容可能な賦形剤」は、医薬組成物への形態または稠度の付与に関与する薬学的に許容可能な材料、組成物またはビヒクルを意味する。各賦形剤は、混合した場合に、患者に投与した際に化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩の有効性を実質的に低下させる相互作用および薬学的に許容可能でない医薬組成物を生じる相互作用が回避されるよう、医薬組成物の他の成分と適合しなければならない。加えて、当然のことながら、各賦形剤は、それを薬学的に許容可能なものとするのに十分に高い純度でなければならない。
化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩および薬学的に許容可能な1つもしくは複数の賦形剤は一般に、所望の投与経路による患者への投与に適合した投与形で処方される。例えば、投与形としては、(1)錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸剤、トローチ剤、散剤、シロップ、エリキシル剤、懸濁液、溶液、エマルション、サシェ剤、およびカシェ剤などの経口投与に適合したもの;(2)無菌溶液、懸濁液、および再構成散剤などの非経口投与に適合したもの;ならびに(3)ドライパウダー、エアロゾル、懸濁液、および溶液などの吸入に適合したものが挙げられる。
好適な薬学的に許容可能な賦形剤は、選択された特定の投与形によって異なる。加えて、好適な薬学的に許容可能な賦形剤は、それらが組成物中で果たし得る特定の機能に関して選択してもよい。例えば、特定の薬学的に許容可能な賦形剤は、均一な投与形の作製を容易とするそれらの能力のために選択されてよい。特定の薬学的に許容可能な賦形剤は、安定な投与形の作製を容易とするそれらの能力のために選択されてよい。特定の薬学的に許容可能な賦形剤は、患者への投与後にある器官もしくは身体部分から別の器官もしくは身体部分への1つまたは複数の本発明の化合物の運搬または輸送を容易とするそれらの能力のために選択されてよい。特定の薬学的に許容可能な賦形剤は、患者コンプライアンスを向上させるそれらの能力のために選択されてよい。
好適な薬学的に許容可能な賦形剤としては、以下の種類の賦形剤:希釈剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、造粒剤、コーティング剤、湿潤剤、溶媒、共溶媒、沈殿防止剤、乳化剤、甘味剤、香味剤、矯味剤、着色剤、固化防止剤、湿潤剤、キレート剤、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、保存剤、安定剤、界面活性剤、および緩衝剤が挙げられる。当業者は、特定の薬学的に許容可能な賦形剤は2つ以上の機能を果たす場合があり、処方物中に存在する賦形剤の量、および処方物中に存在するその他の成分に応じて別の機能を果たす場合があることを認識するであろう。
当業者は、本発明で使用するために適当な量で好適な薬学的に許容可能な賦形剤を選択することを可能とする当技術分野の知識および技能を持っている。加えて、薬学的に許容可能な賦形剤を記載し、適切な薬学的に許容可能な賦形剤の選択に有用であり得る、当業者に利用可能ないくつかの情報源がある。例としては、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)、The Handbook of Pharmaceutical Additives (Gower Publishing Limited)、およびThe Handbook of Pharmaceutical Excipients (the American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press)が挙げられる。
本発明の医薬組成物は、当業者に公知の技術および方法を用いて調製される。当技術分野で慣用される方法のうちのいくつかがRemington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)に記載されている。
一側面において、本発明は、安全かつ有効な量の化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩および希釈剤または増量剤を含んでなる錠剤またはカプセル剤などの固体経口投与形を対象とする。好適な希釈剤および増量剤としては、ラクトース、スクロース、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、デンプン(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、およびアルファー化デンプン)、セルロースおよびその誘導体(例えば、微晶質セルロース)、硫酸カルシウム、ならびに第二リン酸カルシウムが挙げられる。経口固体投与形は、結合剤をさらに含んでなってよい。好適な結合剤としては、デンプン(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、およびアルファー化デンプン)、ゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、トラガカントガム、グアーガム、ポビドン、ならびにセルロースおよびその誘導体(例えば、微晶質セルロース)が挙げられる。経口固体投与形は、崩壊剤をさらに含んでなってよい。好適な崩壊剤としては、クロスポビドン、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスカルメロース、アルギン酸、およびカルボキシメチルセルロースナトリウムが挙げられる。経口固体投与形は、滑沢剤をさらに含んでなってよい。好適な滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびタルクが挙げられる。
別の側面において、本発明は、皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む患者への非経口投与に適合した投与形を対象とする。非経口投与に適合した医薬処方物としては、抗酸化剤、バッファー、静菌剤、およびその処方物を意図されるレシピエントの血液と等張とする溶質を含有し得る水性および非水性無菌注射溶液;ならびに沈殿防止剤および増粘剤を含有し得る水性および非水性無菌懸濁液が挙げられる。処方物は単位用量容器または多用量容器、例えば、密閉アンプルおよびバイアルで提供されてよく、使用直前に無菌液体担体、例えば、注射用水を添加するだけのフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存されてもよい。即時調合注射溶液および懸濁液は、無菌散剤、顆粒剤、および錠剤から調製され得る。
別の側面において、本発明は、吸入による患者への投与に適合した投与形を対象とする。例えば、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩は、ドライパウダー、エアロゾル、懸濁液、または溶液として肺に吸入されてよい。
吸入による肺への送達のためのドライパウダー組成物は一般に、微粉末としての化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を微粉末としての1以上の薬学的に許容可能な賦形剤とともに含んでなる。ドライパウダーで使用するために特に好適な薬学的に許容可能な賦形剤は当業者に公知であり、ラクトース、デンプン、マンニトール、ならびに単糖類、二糖類、および多糖類が挙げられる。
本発明において使用するためのドライパウダー組成物は、吸入装置を介して投与される。一例として、このような装置は、例えばゼラチンのカプセル剤およびカートリッジ、または例えば、ラミネートアルミ箔のブリスターを包含し得る。種々の実施形態において、各カプセル剤、カートリッジまたはブリスターは、本明細書に示される教示に従う用量の組成物を含有し得る。吸入装置の例としては、本明細書に示される総ての装置を含め、組成物の単位用量送達または多用量送達に意図されるものを含み得る。一例として、多用量送達の場合、処方物は前計量(例えば、Diskus(登録商標)、英国特許第2242134号、米国特許第6,032,666号、同第5,860,419号、同第5,873,360号、同第5,590,645号、同第6,378,519号および同第6,536,427号参照、もしくはDiskhaler、英国特許第2178965号、同第2129691号および同第2169265号、米国特許第4,778,054号、同第4,811,731号、同第5,035,237号参照)、または使用時計量が可能である(例えば、Turbuhaler、欧州特許第69715号、または米国特許第6,321,747号に記載の装置)。単位用量装置の一例はRotahaler(英国特許第2064336号)である。一実施形態において、Diskus(登録商標)吸入装置は、その長さに沿って間隔をおいて配置された複数の凹部を有するベースシートと、それに対して、各容器が中に所望により本明細書に教示される他の賦形剤および添加剤とともに化合物を含有する吸入可能な処方物を含む複数の容器を画定するように剥離可能に封止されたリッドシートとから形成される細長いストリップを含んでなる。剥離可能なシールは工作シールであり、一実施形態において、工作シールは、気密シールである。好ましくは、このストリップは、ロール状に巻かれるのに十分柔軟である。リッドシートおよびベースシートは、好ましくは、互いに封止されない先端部を有し、それらの先端部の少なくとも1つは巻き取り部材に接着されて構成される。また、好ましくは、ベースシートとリッドシートの間の工作シールは、それらの全幅に及ぶ。リッドシートは好ましくは、ベースシートの最初の末端から長手方向にベースシートから剥離し得る。
ドライパウダー組成物はまた、組成物の2つの異なる成分の個別収容を可能とする吸入装置で提供してもよい。したがって、例えば、これらの成分は同時に投与されるが、例えば、個別に、例えば国際公開第03/061743 A1号、同第2007/012871 A1号および/または同第2007/068896号、ならびに米国特許第8,113,199号、同第8,161,968号、同第8,511,304号、同第8,534,281号、同第8,746,242号および同第9,333,310号に記載されるような別個の医薬組成物として保存される。
一実施形態において、成分の個別収容を可能とする吸入装置は、2本の剥離可能なブリスターストリップを有する吸入装置であり、各ストリップは、長さに沿って配置されたブリスターポケット、例えば、ELLIPTA(登録商標)においてみられるように、例えば、各ブリスターストリップ内の複数の容器に前計量用量を含有する。前記装置は、装置が作動される度に、各ストリップのポケットを剥離開封し、各ストリップの新たに露出した各用量が、装置のマウスピースと連絡するマニホールドと隣接するような位置にブリスターを置く内部インデックス機構を有する。患者がマウスピースで吸入すると、各用量は、同時に、その関連するポケットからマニホールド中へ吸い出され、マウスピースを介して患者の気道へ飛沫同伴する。異なる成分の個別収容を可能とするさらなる装置は、InnovataのDUOHALER(商標)である。さらに、吸入装置の様々な構造が、同時送達の他、装置からの医薬組成物の逐次または個別送達を提供する。
エアロゾルは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を液化噴射剤中に懸濁または溶解させることによって形成され得る。好適な噴射剤としては、ハロカーボン、炭化水素、および他の液化ガスが挙げられる。代表的な噴射剤としては、トリクロロフルオロメタン(噴射剤11)、ジクロロフルオロメタン(噴射剤12)、ジクロロテトラフルオロエタン(噴射剤114)、テトラフルオロエタン(HFA−134a)、1,1−ジフルオロエタン(HFA−152a)、ジフルオロメタン(HFA−32)、ペンタフルオロエタン(HFA−12)、ヘプタフルオロプロパン(HFA−227a)、ペルフルオロプロパン、ペルフルオロブタン、ペルフルオロペンタン、ブタン、イソブタン、およびペンタンが挙げられる。化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を含んでなるエアロゾルは一般に、定量噴霧式吸入器(MDI)を介して患者に投与される。このような装置は当業者に公知である。
エアロゾルは、一般に多用量吸入器とともに使用される、処方物の物理的安定性を改善するため、バルブ性能を改善するため、溶解度を改善するため、または味を改善するための、界面活性剤、滑沢剤、共溶媒および他の賦形剤などの薬学的に許容可能な付加的賦形剤を含有してよい。
化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を含んでなる懸濁液および溶液はまた、ネブライザーを介して患者に送達することもできる。噴霧化に使用される溶媒または懸濁化剤は、水、生理食塩水、アルコールまたはグリコール、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど、またはそれらの混合物などの任意の薬学的に許容可能な液体であり得る。生理食塩水は、投与後に薬理活性をほとんどまたは全く示さない塩を使用する。アルカリ金属またはアンモニウムハロゲン塩などの両有機塩、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウムまたは有機塩、例えば、カリウム、ナトリウムおよびアンモニウム塩または有機酸、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酢酸、酒石酸などがこの目的で使用可能である。
他の薬学的に許容可能な賦形剤も懸濁液または溶液に添加可能である。化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩は、無機酸、例えば、塩酸、硝酸、硫酸および/またはリン酸;有機酸、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酢酸、および酒石酸など;EDTAまたはクエン酸およびその塩などの錯化剤;またはビタミンEもしくはアスコルビン酸などの酸化防止剤の添加によって安定化され得る。これらは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を安定化させるために単独でまたは一緒に使用することができる。塩化ベンザルコニウムまたは安息香酸およびその塩などの保存剤も添加可能である。界面活性剤は、特に懸濁液の物理的安定性を改善するために添加可能である。これらには、レシチン、ジオクチルスルホコハク酸二ナトリウム、オレイン酸およびソルビタンエステルが含まれる。
本発明の一実施形態は、1または2種類の他の治療剤を含んでなる組合せを包含する。適当であれば、他の治療成分は、治療成分の活性および/または安定性および/または物理的特徴、例えば溶解度を最適化するために、塩の形態で、例えば、アルカリ金属塩もしくはアミン塩または酸付加塩、またはプロドラッグ、またはエステル、例えば、低級アルキルエステル、または溶媒和物、例えば、水和物として使用され得ることが当業者には明らかであろう。また、適当であれば、治療成分は光学的に純粋な形態で使用され得ることも明らかであろう。
前記に言及した組合せは、好都合には、医薬処方物の形態で使用するために提供されてよく、したがって、上記に定義した組合せを薬学的に許容可能な希釈剤または担体とともに含んでなる医薬処方物は、本発明のさらなる側面を表す。Artigas, A, et al., Inhalation therapies in acute respiratory distress syndrome, Ann Transl Med. 2017 Jul;5(14):293. doi: 10.21037/atm.2017.07.21.レビュー
このような組合せの個々の化合物は、個別のまたは合わせた医薬処方物として逐次にまたは同時に投与することができる。一実施形態において、個々の化合物は、合わせた医薬処方物として同時に投与される。既知の治療剤の適当な用量は当業者には容易に認識される。
したがって、本発明は、さらなる側面において、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩の組合せを別の治療上有効な薬剤とともに含んでなる医薬組成物を提供する。
好適には、ALI、ARDSおよびMODSの処置のために、化合物Iもしくはその薬学的に許容可能な塩、または本発明の医薬処方物は、例えばコルチコステロイドなどの抗炎症剤、またはその医薬処方物とともに投与してよい。例えば、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩は、吸入用ドライパウダー処方物などの単一処方物で、コルチコステロイドなどの抗炎症剤とともに処方してよい。あるいは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬処方物は、コルチコステロイドなどの抗炎症剤を含んでなる医薬処方物とともに、同時にまたは逐次にいずれかで投与することができる。一実施形態において、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬処方物、およびコルチコステロイドなどの抗炎症剤を含んでなる医薬処方物は各々、吸入による両処方物の同時投与にとって好適な装置に収容されてもよい。
化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩とともに投与するための好適なコルチコステロイドとしては、限定されるものではないが、フルチカゾンフランカルボン酸エステル、フルチカゾンプロピオン酸エステル、ベクロメタゾンジプロピオン酸エステル、ブデソニド、シクレソニド、モメタゾンフランカルボン酸エステル、トリアムシノロン、フルニソリドおよびプレドニゾロンが挙げられる。本発明の一実施形態において、吸入により化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩とともに投与するためのコルチコステロイドとしては、フルチカゾンフランカルボン酸エステル、フルチカゾンプロピオン酸エステル、ベクロメタゾンジプロピオン酸エステル、ブデソニド、シクレソニド、モメタゾンフランカルボン酸エステル、およびフルニソリドが挙げられる。
好適には、本発明の化合物または医薬処方物は、1以上の気管支拡張剤、またはその医薬処方物とともに投与してよい。例えば、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩は、吸入用ドライパウダー処方物などの単一処方物で、1以上の気管支拡張剤とともに処方してよい。あるいは、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬処方物は、1以上の気管支拡張剤を含んでなる医薬処方物とともに、同時にまたは逐次にいずれかで投与することができる。さらなる代替において、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を含んでなる処方物、および気管支拡張剤は、さらなる気管支拡張剤を含んでなる医薬処方物とともに投与してよい。一実施形態において、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬処方物、および1以上の気管支拡張剤を含んでなる医薬処方物は各々、吸入による両処方物の同時投与にとって好適な装置に収容されてもよい。さらなる実施形態において、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬処方物は、気管支拡張剤、およびさらなる気管支拡張剤を含んでなる医薬処方物とともに、各々、吸入による両処方物の同時投与にとって好適な装置に収容されてもよい。
化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩とともに投与するための好適な気管支拡張剤としては、限定されるものではないが、βアドレナリン受容体アゴニストおよび抗コリン作用剤が挙げられる。βアドレナリン受容体アゴニストの例としては、例えば、ビランテロール、サルメテロール、サルブタモール、ホルモテロール、サルメファモール、フェノテロール、カルモテロール、エタンテロール、ナミンテロール、クレンブテロール、ピルブテロール、フレルブテロール、レプロテロール、バンブテロール、インダカテロール、テルブタリンおよびその塩、例えば、サルメテロールのキシナホ酸(1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸)塩、サルブタモールの硫酸塩またはホルモテロールのフマル酸塩が挙げられる。好適な抗コリン作用剤としては、ウメクリジニウム(例えば、臭化物として)、イプラトロピウム(例えば、臭化物として)、オキシトロピウム(例えば、臭化物として)およびチオトロピウム(例えば、臭化物として)が挙げられる。本発明の一実施形態において、化合物Iまたはその薬学的に許容可能な塩は、ビランテロールなどのβアドレナリン受容体アゴニストおよびウメクリジニウムなどの抗コリン作用剤とともに投与してよい。
Rumsey, W., et al., (Mutagenesis. 2017, 32(3):343-353)に記載の肺水腫形成のPQ誘発増加モデルは、引用することによりその全体が本明細書の一部とされる。本発明を支持するものとして、肺細胞におけるmtDNAを損傷し、上皮/内皮完全性の喪失および水腫形成を誘発するPQの気管注入により、ALIは刺激された。以下のデータは、化合物Iは、肺水腫形成、すなわち湿:乾重量比のPQ誘発増加から保護しながら、肺機能を改善することを示している。さらに、PQ媒介mtDNA損傷も、薬物処置により予防される。後者の所見を支持するものとして、化合物Iは、DNA酸化に対するPQの影響を減弱しながら、NQO1活性のアップレギュレーションを刺激した。肺傷害の別の形態、すなわちオゾン吸入を用いて、水腫形成およびmtDNA損傷は保護され、オゾン曝露のより重度の例では、薬物処置動物は、致死的な傷害を切り抜けて生存する。図5参照。
反復オゾン曝露を用いた別の例(図6参照)では、mtDNA、および上皮/肺胞バリアーの完全性のバイオマーカーであるサーファクタントDの変化は、化合物I処置により用量依存的に予防された。
方法
齢が一致する雄Lewisラット(250〜400g、Charles River Breeding Laboratories、ウィルミントン、マサチューセッツ州)に対し、飼料および水を自由摂取させた。動物に対し、酸化的傷害の24時間前に気管注入によりNRF2化合物を投与した。
毒素としてPQ(またはN,N’−ジメチル−4,4’−ビピリジニウム二塩酸塩、Sigma Aldrich、セントルイス、ミズーリ州)を用いた試験のために、アリコートを滅菌リン酸緩衝食塩水(PBS)中で調製し、イソフルラン麻酔下でラットの気管に直接注入した。ラットを、2〜5%イソフルランガスを含有する小さなアクリル製インダクションボックス中で麻酔した。外科麻酔が得られたら(正向反射の喪失の後、足引っ込め反射の使用により評価した)、ラットをボックスから取り出し、ヘッドアップティルト台に仰臥位で置いた。気管を照らし、PQまたはビヒクル(300μl、図の説明文で同定された用量)のいずれかを、気管分岐部の一次分岐部の前方の気管に、丸い先端の針を用いて直接注入した。動物を回復ケージに戻し、そこで、正向反射が2〜3分で回復した。
気道力学の変化をモニタリングするために、ラットを個別のプレチスモグラフチャンバー(BUXCO Electronics、トロイ、ニューヨーク州)に入れた。バイアスフローポンプにより新鮮空気をチャンバーに供給した。PQの投与前、および剤の投与後の続く日において、ベースライン呼吸(Penh)値を収集した。平均Penhを5分間の期間で算出し、ここで、エンハンスドポーズ(Penh=[(呼気時間/弛緩時間)−1]×(ピーク呼気流量/ピーク吸気流量))および弛緩時間は、呼息される一回換気量の70%に必要な時間の量である。図1A参照。
肺における水腫形成の測定のために、組織を切除し、重量測定で秤量した。一部を華氏60度のオーブン内で一晩乾燥させ、乾燥重量に関して秤量した。図1B参照。
いくつかの試験において、気管支肺胞洗浄を行い、毒物に反応して肺を浸潤する免疫細胞を同定した。動物を安楽死させた後(Fatal Plus、100mg/kg腹腔内)、気管を外科的に露出させ、洗浄液(5×5mlダルベッコリン酸緩衝生理食塩水、PBS)の投与のために、丸い先端の針を気管内に挿入した。洗浄液を回収し、氷上に置き、遠心分離した(3000rpm×10分、Beckman−Coulter、ダンバース、マサチューセッツ州)。上清を吸引し、凍結させた一方で、ペレットを5mlのPBSに再懸濁させた。アリコート(100μl)を遠心分離し(300rpm×5分、サイトスピン、Thermo−Shandon、ウォルサム、マサチューセッツ州)、血球計算盤を用いた総細胞数算定のために、別々のサンプルを1:5希釈液として調製した。細胞のアリコートをスライドに載せ、製造業者の説明書に従って染色した(Kwik−Diff−Quick、Thermo−Shandon、ウォルサム、マサチューセッツ州)。少なくとも200個の細胞を計数し、異なる細胞型のパーセンテージを算出した(マクロファージおよび好中球)。図2参照。
別の試験では、ラットを、処置の間に2日間の休息期を設けて、週2回3時間オゾン(2.0ppm)に曝露させた。いくつかの例では、オゾン(1ppm)を週2回、連続して3週間適用した。オゾンは、室内空気をオゾン発生器に50〜75cm/分の速度で通過させ、それを濾過室内空気と10L/分の速度で混合し、このサンプルを齧歯類を収容するPlexiglassチャンバーに流すことにより、発生させた(Oxycyclerオゾン発生器(モデル番号A84ZV、Biospherix Inc.、ラコナ、ニューヨーク州)。チャンバー内のオゾン、二酸化炭素および湿度レベルを、常にモニタリングした(Ozone Monitor Model 450、Teledyne Advanced Pollution Instrumentation, Inc.、サウザンドオークス、カリフォルニア州)。オゾンへの最終曝露の24時間後に、動物を上記のように安楽死させた。図4〜5参照。
毒物に曝露した動物からまたは各偽動物から切除した凍結右下肺葉のサンプルから、全DNA(またはRNA)を抽出した。RNAまたはDNAのいずれかの抽出のために、組織を溶解バッファー(Kingfisher DNAまたはRNA抽出キット、Thermo Fisher Scientific、ウォルサム、マサチューセッツ州)に添加し、製造業者の説明書に従ってサンプルを処理した。ヌクレオチドの量を、各Qubitキット(Thermo Fisher、ウォルサム、マサチューセッツ州)を用いて決定した。定量的リアルタイムPCRによるmtDNAコピー数の測定のために、核およびミトコンドリアプライマーセット(1pmol/μl)、および2倍SYBRグリーンマスターミックス(Life Technologies、ウォルサム、マサチューセッツ州)を、水と合わせたDNA50ng(計20ul)に添加した。反応は、以下のプロトコール:95℃×20秒、次に95℃×1秒および60℃×20秒を40サイクル、次いで95℃×15秒、60℃×60秒、および95℃×15秒を1サイクルの融解曲線(Viia 7、Life Technologies、ウォルサム、マサチューセッツ州、およびViia 7ソフトウェアバージョン1.2.2)に従って行った。プライマー配列は、ミトコンドリアおよび核プライマーセットに対してそれぞれ以下の通りであった:
(配列番号1)プライマー2センス:CTCTCACCCTATTAACCACT、
(配列番号2)プライマー2アンチセンス:GTTAAAAGTGCATACCGCCA、
(配列番号3)MAPK1センス:GCTTATGATAATCTCAACAAAGTTCG、および
(配列番号4)MAPK1アンチセンス:ATGTTCTCATGTCTGAAGCG。
相対コピー数は、以前に記載された(20)修正デルタCT法を用いて算出し、信頼区間とともに対照値に基づいた相対倍率変化として表した。
mtDNA損傷(21)の決定のために、長鎖PCRバッファー中DNA15ngを、マウス組織に関する適当な長いおよび短いプライマーと結合させた。反応混合物は、[Mg++]がそれぞれ1.2および1.1mMであったことを除き、長いおよび短いランの両方と本質的に同じであった。マウス組織に対しては、以下の熱サイクラー条件:長いおよび短いPCRに対してそれぞれ、94℃×2分、次いで94℃×15秒、64℃×30秒、68℃×8分を19サイクル、および72℃×7分で終了;94℃×2分、94℃×15秒、60℃×30秒、72℃×45秒、および72℃×7分で終了、を用いた。マウスに関する長いおよび短いプライマー配列;
(配列番号5)10kbミトコンドリアセンス5’−GCCAGCCTGACCCATAGCCATAATAT−3’、
(配列番号6)10kbミトコンドリアアンチセンス5’−GAGAGATTTTATGGGTGTAATGCGG−3’、
(配列番号7)117bp断片センス5’−CCCAGCTACTACCATCATTCAAGT−3’、および
(配列番号8)117bp断片アンチセンス5’−GATGGTTTGGGAGATTGGTTGATGT−3’。
ラット肺から得たサンプルに関しては、手順は、以下を除いて類似していた:長いPCRに関する熱サイクラー反応条件は、94℃で2分間のインキュベーションに次いで、94℃×15秒、65℃×30秒、および68℃×8分を20サイクル、次に72℃×7分および94℃×2分で終了、であった。短い反応は、マウスと同様に実施した。ラットに関する長いおよび短いプライマー配列は、以下の通りであった:
(配列番号9)5’−AAAATCCCCGCAAACAATGACCACCC−3’、
(配列番号10)5’−GGCAATTAAGAGTGGGATGGAGCCAA−3’、
(配列番号11)5’−CCTCCCATTCATTATCGCCGCCCTTGC−3’、および
(配列番号12)5’−GTCTGGGTCTCCTAGTAGGTCTGGGAA−3’。
両種に関して、次に、長いおよび短いPCR産物を、5μl/mlのPico Green(Molecular Probes、Invitrogen、カールスバッド、カリフォルニア州)を含有するトリスEDTA緩衝液で1:10に希釈し、蛍光をモニタリングした(485nm励起光/528nm蛍光、Envision PerkinElmer、ウォルサム、マサチューセッツ州)。各サンプルに対する反復を平均し、短いプライマーから長いプライマーを差し引き、正規化機能(GraphPad Prism v6.0、ラホヤ、カリフォルニア州)を用いて対照のパーセントに変換した。データは、シグナルの低減を示すであろうその反対ではなく、短いプライマーから長いプライマーを差し引くことにより、損傷の増加を反映するように算出した。図3参照。
肺サーファクタントタンパク質D(SP−D)を、市販のキット(Mouse Quantikine SP−D、R&D Systems #MSFPD0、ミネアポリス、ミネソタ州)を用いて測定した。吸光度を、Gen5ソフトウェア(バージョン2.03.lnk)を搭載したマイクロプレート分光光度計(Powerwave、BioTek、ウィヌースキ、バーモント州)を用いて、450および540nmでモニタリングした。血液を、3〜5%イソフルランで麻酔したマウスから心臓穿刺により採取し、室温で30分間凝結させ、遠心分離した(3000rpm×10分)。血清を除去し、アッセイするまで−20℃の96ウェルマイクロプレート(Nunc Maxisorpマイクロプレート、#12−565−135、Thermoscientific、ロチェスター、ニューヨーク州)に入れた。肺胞バリアーの分解または崩壊および肺胞への水の漏出を、湿:乾比により測定する。バリアーの分解とともに、サーファクタントDの循環中への移動が認められるが、これはCOPDのバイオマーカーである。化合物Iの投与により、肺胞バリアーの分解が予防される。図6参照。
上記の説明は、その好ましい実施形態を含め、本発明を完全に開示するものである。本明細書に具体的に開示される実施形態の改変および改善は、以下の特許請求の範囲の範囲内である。さらに説明することなく、当業者ならば、上記の説明を用いて、本発明を最大限に利用することができると考えられる。したがって、本明細書における実施例は、単に例示として解釈されるべきであり、決して本発明の範囲を限定するものではない。排他的所有権または特権が請求される本発明の実施形態は、以下のように定義される。

Claims (18)

  1. それを必要とする哺乳動物における急性肺傷害を処置する方法であって、有効量の(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる、方法。
  2. それを必要とする哺乳動物における急性呼吸促迫症候群を処置する方法であって、有効量の(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる、方法。
  3. それを必要とする哺乳動物における多臓器不全症候群を処置する方法であって、有効量の(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる、方法。
  4. それを必要とする哺乳動物における急性肺傷害の症状を処置する方法であって、有効量の(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる、方法。
  5. 症状が、肺胞液の貯留、低酸素血症、咳嗽、喘鳴、呼吸困難、過呼吸および肺炎症を含む、請求項4に記載の方法。
  6. NRF2アクチベーターが(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸である、請求項1、2、3、4または5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 急性肺傷害の処置のための薬剤の製造における、(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  8. 急性呼吸促迫症候群の処置のための薬剤の製造における、(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  9. 多臓器不全症候群の処置のための薬剤の製造における、(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  10. 急性肺傷害の症状を処置するための薬剤の製造における、(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  11. 症状が、肺胞液の貯留、低酸素血症、咳嗽、喘鳴、呼吸困難、過呼吸および肺炎症を含む、請求項10に記載の使用。
  12. NRF2アクチベーターが(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸である、請求項7、8、9、10または11のいずれか一項に記載の使用。
  13. 急性肺傷害の処置における使用のための、(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩。
  14. 急性呼吸促迫症候群の処置における使用のための、(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩。
  15. 多臓器不全症候群の処置における使用のための、(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩。
  16. 急性肺傷害の症状の処置に使用するための、(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩。
  17. 症状が、肺胞液の貯留、低酸素血症、咳嗽、喘鳴、呼吸困難、過呼吸および肺炎症を含む、請求項16に記載の使用のための、(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター、またはその薬学的に許容可能な塩。
  18. 請求項13、14、15、16または17のいずれか一項に記載の使用のための、(S)−3−(3−(((R)−4−エチル−1,1−ジオキシド−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−b][1,4,5]オキサチアゼピン−2−イル)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1−エチル−4−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸であるNRF2アクチベーター。
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