JP2021503904A - プロリンヒドロキシラーゼ、ならびにそれに伴う使用、方法および生成物 - Google Patents

プロリンヒドロキシラーゼ、ならびにそれに伴う使用、方法および生成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、ヒドロキシラーゼとしてのタンパク質の使用、タンパク質を含む宿主細胞、ヒドロキシ−ピペコリン酸(HPA)の生成におけるタンパク質または宿主細胞の使用、HPAを生成および精製する方法、タンパク質、突然変異タンパク質および突然変異タンパク質をコードする核酸、ならびにタンパク質をコードする核酸を含むベクターに関する。

Description

政府支援の承認:本発明は、米国保健社会福祉省から授与された契約番号HHSO100201600038Cに基づく政府支援により行われた。政府は、本発明に一定の権利を有する。
本発明は、ヒドロキシラーゼとしてのタンパク質の使用、タンパク質を含む宿主細胞、ヒドロキシ−ピペコリン酸(HPA)の生成におけるタンパク質または宿主細胞の使用、HPAを生成する方法、タンパク質、突然変異タンパク質、および突然変異タンパク質をコードする核酸を生成する方法、ならびにタンパク質をコードする核酸を含むベクターに関する。
環状ヒドロキシ−アミノ酸は、新しい治療薬候補を開発するための適切な構成要素である。これらの化合物は、ペプチドの合成におけるβ−ターン誘導剤であり、それ自体が良好な酵素阻害剤である。実際に、ヒドロキシ−アミノ酸の立体選択的な合成は、主に酵素阻害剤としてのこのクラスの化合物のいくつかの代表の潜在的な生物活性のために、過去数十年間に成長している分野である。具体的には、ヒドロキシル化ピペコリン酸などの立体配座が制約されたヒドロキシ−アミノ酸は、非常に興味深い標的分子である。例えば、化合物(2S,4R)−4−ヒドロキシ−ピペコリン酸は、Calliandra pittieriおよびStophantus scandeusから分離された天然生成物であり、シス−5−ヒドロキシ置換されたピペコリン酸骨格は、微生物由来のアルカロイドおよびさらには植物(フェブリフギン、シュードコンヒドリン)に頻繁に見いだされる。さらに、Baphia racemosaの種子から分離されたトリヒドロキシ−ピペコリン酸は、特定のヒト肝臓ベータ−グルコシダーゼ阻害活性を有することが証明された。
5−ヒドロキシ−ピペコリン酸(HPA)は、ベータ−ラクタマーゼ阻害剤として作用する可能性を有するジアザビシクロオクタン誘導体などの薬理学的に活性な化合物の合成のための、用途の広い構成要素である(例えば、米国特許出願第2016/0264573号またはPCT公開第WO02/10172号を参照されたい)。
当該技術分野において、5−ヒドロキシ−ピペコリン酸誘導体およびそれらの類似体の化学合成の異なる方法、例えば、D−グルコースから開始するN−Boc−保護されたシス−(2R,3S)−3−ヒドロキシ−ピペコリン酸の立体選択的合成は公知である。しかしながら、ヒドロキシピペコリン酸の化学合成、具体的には位置選択的または立体選択的な合成は、多くの場合、効果がなく、複雑であり、および高価である。したがって、本発明者らは、特定の酵素の使用に基づく、5−ヒドロキシ−ピペコリン酸、具体的にはシス−5−ヒドロキシ−ピペコリン酸を生成および精製するための代替方法を提供することを目的とした。
本発明では、驚くべきことにヒドロキシラーゼ活性を示す2つのタンパク質が同定された。具体的には、PH05およびPH12と呼ばれる2つの酵素は、ピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性、具体的にはL−ピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性、ならびに5−HPAの良好な位置選択性およびシス−5−HPA、具体的には(2S,5S)−シス−5−HPAの立体選択性によって特徴付けられることが示され得た(実施例を参照されたい)。
したがって、第1の態様では、本発明は、ヒドロキシラーゼとしてのタンパク質の使用に関し、タンパク質は、
− 配列番号1のポリペプチド、またはピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有するその機能的に活性な変異体(機能的に活性な変異体は、配列番号1のポリペプチドと少なくとも75%の配列同一性を有する);および/または
− 配列番号2のポリペプチド、またはピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有するその機能的に活性な変異体(機能的に活性な変異体は、配列番号2のポリペプチドと少なくとも75%の配列同一性を有する)
を含む。
酵素は、高分子生物学的触媒であり、通常、タンパク質であり、化学反応を促進する。酵素が作用し得る分子は基質であり、酵素は基質を生成物に変換する。すべての触媒と同様に、酵素は、その活性化エネルギーを低下させることにより反応速度を上昇させる。
ヒドロキシラーゼは、ヒドロキシル基(−OH)を化合物に導入する反応を触媒することができる酵素である。ヒドロキシル化は、多くの場合、有機化合物の酸化分解における最初のステップである。ヒドロキシラーゼは、通常、ヒドロキシル化される化合物に基づいて分類される。本ヒドロキシラーゼはプロリンをヒドロキシル化する;したがって、酵素は、プロリンヒドロキシラーゼと呼ばれる。プロリンヒドロキシラーゼは、ヒドロキシル化反応の活性部位にFe2+を使用するα−ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼである。ジオキシゲナーゼ、または酸素トランスフェラーゼは、ヒドロキシル化に分子酸素を使用し、分子酸素(O)の両原子を反応の生成物(単数または複数)に組み込む。プロリンヒドロキシラーゼを用いると、第1の酸素は、通常、コハク酸に変換される補基質であるα−ケトグルタル酸に移動し、第2の酸素原子はプロリンに移動する。多くの場合、アスコルビン酸(ビタミンC)は、鉄を還元型(Fe(II))に戻すために使用される。
本発明に従えば、本発明に従って本明細書で定義されるタンパク質は、ヒドロキシラーゼとして使用される。これは、タンパク質を、ヒドロキシル化を可能にする条件下でヒドロキシル化される基質と接触させ、ヒドロキシル化が起きるようにすることを意味する。本明細書で定義されるように、タンパク質は、配列番号1または2のポリペプチドまたはその変異体を含む。
配列番号1および配列番号2のポリペプチドは、野生型と呼ばれ、プロリンヒドロキシラーゼ活性を示し、それによりヒドロキシラーゼとして使用され得る。
配列番号1のポリペプチドは、ミクロモノスポラ エキノスポラ(Micromonospora echinospora)(ミクロモノスポラ パープレア(Micromonospora purpurea))に由来し、以下のアミノ酸配列:
MRTHYVATVP LDDARLGEDL ERSLSLRWSE AYSDYIFGGS WNSCMLWAPG GDTGDGVVTN 60
YAYDRPPAFT AYADQLPYLR KLITDTADLD RLNFARLALV TNSVGIPHRD LLELDDLPNQ 120
SRNAHRMHIP LATDDNCLFT EGNTVYRMRQ GEIWFLDASV IHAVAVLSGI KRIHLMLDFV 180
DTPDPGSLLT VAGGTPDTGI PADRMVSRPA LTGPERASLL GLADVLTMDT FNEVFSIVIK 240
KHYRSDGGDD FVWSTLIDLA RGSADPAVLP HALKLRRYYT LERSAQELDP FSTVDPAVKE 300
(配列番号1)
を有する。
ミクロモノスポラ エキノスポラは、グラム陽性であり、胞子形成の、一般的に好気性の細菌株であって、分岐した菌糸体を形成し、土壌および水中で腐生菌として見いだされる。
この種は、エンジイン抗生物質カリケアマイシンを生成することで公知である。科学的分類は、以下の通りである:
界:細菌
門:放線菌門
目:放線菌
科:ミクロモノスポラ
属:ミクロモノスポラ
種:エキノスポラ
配列番号2のポリペプチドは、コルディア ジェジュドネンシス(Kordia jejudonensis)に由来し、以下のアミノ酸配列:
MESKIIGKVN FEEHLLDKEL KLIDTFEFND SYSEYASGIW KTCMLWNRSG QKDDHLSIEH 60
DTYVKPTEYG KQLAYVNEII ANTFKKEHIK TVRLFMCING LIIPHKDYLE FKKGFTRIHI 120
PLKINEHALT SEEDVVYNMQ KGEIWFIEGR KIHSAANFSK VKRINLVIDF APDIPFEELF 180
LNSENYQPNL IPKISQRTQL KEEELGYIKG LSKIINEMNF DDILSILSKI HFYRNVSSEL 240
VFGWLDEIAT ASNNYNIQRK AQEVTDLLIR KGPINN 276
(配列番号2)
を有する。
コルディア ジェジュドネンシスは、グラム染色陰性であり、好気性、非胞子形成、無鞭毛性、非滑走性、および桿菌様の細菌株であり、韓国済州島にて、海と淡水泉が出会う地帯から単離された(Parkら、2014、Int J Syst Evol Microbiol、64:657〜662)。科学的分類は、以下の通りである:
界:細菌
門:バクテロイデス
目:フラボバクテリウム
科:フラボバクテリウム
属:コルディア
種:ジェジュドネンシス(jejundanensis)
配列番号1および配列番号2のポリペプチドは、ピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を示す。これは、以下のスキーム1に示されるように、これらのポリペプチドが、ピペコリン酸(PA)、具体的にはL−ピペコリン酸(L−PA)をヒドロキシピペコリン酸(HPA)、好ましくは5−ヒドロキシピペコリン酸(5−HPA)にヒドロキシル化し得ることを意味する:
スキーム1:
本発明に従えば、タンパク質は、配列番号1および/もしくは2(野生型)のポリペプチドまたはその機能的に活性な変異体を含み、機能的に活性な変異体は、野生型と少なくとも1つのアミノ酸が異なるが、ピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有する。すなわち、それはピペコリン酸(PA)、具体的にはL−ピペコリン酸(L−PA)をヒドロキシ−ピペコリン酸(HPA)、好ましくは5−ヒドロキシ−ピペコリン酸(5−HPA)にヒドロキシル化することができる。それらの酵素活性のために、これらの変異体はまた、本発明においてヒドロキシラーゼとして使用することができる。ピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有する本発明による機能的に活性な変異体は、それぞれ配列番号1および2のポリペプチドと少なくとも75%および75%の配列同一性を有する。
酵素活性は、酵素の活性の尺度である。酵素活性のSI単位は、カタール(1カタール=1mol/s)である。より実用的であり、一般的に使用される値は、酵素単位(U)=1μmol/分である。1Uは、16.67ナノカタールに対応する。1Uは、毎分1マイクロモルの基質の変換を触媒する酵素の量として定義される。活性を測定する場合の条件は、通常、標準化される:通常、25℃または30℃の温度、ならびに最大の基質変換率が得られるpH値および基質濃度を採用する。酵素の比活性は、総タンパク質1ミリグラムあたりの酵素の活性である(μmol/分/mgで表される)。それは、総タンパク質1ミリグラムあたりの所与の条件下で、所与の量の時間内に酵素によって形成される生成物の量である。比活性は、反応の容積を乗じ、総タンパク質の量で除した反応の速度に等しい。SI単位は、カタール/kgであるが、より実用的な単位は、μmol/分/mgである。比活性は、特定の(通常は飽和している)基質濃度での酵素処理能力の尺度であり、通常、純粋な酵素では一定である。酵素の分子量が公知である場合、代謝回転数、または活性酵素のμmol生成物/秒/μmolは、比活性から計算することができる。代謝回転数は、各酵素分子が1秒あたりにその触媒サイクルを行う回数として視覚化することができる。
活性は、基質の消費または生成物の生成のいずれかを経時的に測定する酵素アッセイで測定することができる。基質および生成物の濃度を測定する多数の異なる方法が存在し、多くの酵素は、当業者に公知であるいくつかの異なる方法でアッセイされ得る。本発明において、対象とするタンパク質は、条件(例えば、O、Fe2+、α−ケトグルタル酸および任意選択でアスコルビン酸の存在)下で、ヒドロキシル化を促進する時間の間、PA、具体的にはL−PAとインキュベートされる。適切な条件および時間は、実施例に示される。
ヒドロキシラーゼ活性、具体的にはピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を包含する酵素活性を測定する方法は、当業者に周知である。例示的な方法はまた、実施例に記載される。
本発明の好ましい実施形態では、配列番号1のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号1のポリペプチド(すなわち、対応する野生型)の少なくとも5%のピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性、より好ましくは少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%または70%、なおより好ましくは少なくとも75%、さらにより好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも90%の配列番号1のポリペプチドのピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有する。
本発明の別の好ましい実施形態では、配列番号2のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号2のポリペプチド(すなわち、対応する野生型)の少なくとも5%のピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性、より好ましくは少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%または70%、なおより好ましくは少なくとも75%、さらにより好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも90%の配列番号2のポリペプチドのピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有する。
さらに、機能的に活性な変異体は、それぞれ配列番号1および2のポリペプチドと少なくとも75%および75%の配列同一性の定義された配列同一性によって特徴付けられる。本明細書において使用される「少なくともX%同一である」または「少なくともX%の配列同一性」という用語は、本発明による変異体の配列が、100個のアミノ酸のストレッチ内で、少なくともX個のアミノ酸残基が、対応する野生型配列の配列、すなわち、配列番号1または2の配列と同一であることによって特徴付けられるアミノ酸配列を有することを意味する。本発明による配列同一性は、例えば、配列比較の形態である配列アラインメントの方法によって測定することができる。配列アラインメントの方法は、当該技術分野において周知であり、例えば、PearsonおよびLipman(1988)に記載されている様々なプログラムおよびアラインメントアルゴリズムを包含する。さらに、配列解析プログラムであるblastp、blastn、blastx、tblastnおよびtblastxと関連した使用のために、NCBI Basic Local Alignment Search Tool(BLAST)は、National Center for Biotechnology Information(NCBI、Bethesda、MD)を包含するいくつかの供給源、およびインターネットから利用可能である。配列番号1または2のアミノ酸配列に対する本発明による変異体の同一性のパーセンテージは、典型的には、標準的な設定でNCBI Blast blastpを使用して特徴付けられる。
あるいは、配列同一性は、標準設定でソフトウェアGENEiousを使用して測定することができる。
本発明による変異体は、1つ以上のアミノ酸欠失、具体的には少ない(例えば、最大10個のアミノ酸の)Nおよび/またはC末端欠失、1つ以上の付加、具体的には少ない(例えば、最大10個のアミノ酸の)Nおよび/またはC末端付加、1つ以上の置換、具体的には1つ以上の保存的アミノ酸置換、またはそれらの組み合わせを含み得る。保存的アミノ酸置換は、類似の側鎖を有する異なる残基による残基の置換を指し、したがって、典型的には、ポリペプチド中のアミノ酸の、同じまたは類似の定義されたクラスのアミノ酸内のアミノ酸による置換を伴う。例えば、限定されないが、脂肪族側鎖を有するアミノ酸は、別の脂肪族アミノ酸、例えば、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシンで置換され得る;ヒドロキシル側鎖を有するアミノ酸は、ヒドロキシル側鎖を有する別のアミノ酸、例えば、セリンおよびスレオニンで置換される;芳香族側鎖を有するアミノ酸は、芳香族側鎖を有する別のアミノ酸、例えば、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、およびヒスチジンで置換される;塩基性側鎖を有するアミノ酸は、塩基性側鎖を有する別のアミノ酸、例えば、リジンおよびアルギニンで置換される;酸性側鎖を有するアミノ酸は、酸性側鎖を有する別のアミノ酸、例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸で置換される;疎水性または親水性アミノ酸は、それぞれ別の疎水性または親水性アミノ酸で置換される。保存的アミノ酸置換の例は、以下に列挙されたものを包含する。
元の残基 保守的置換
Ala、Leu、Val、Ile 他の脂肪族(Ala、Leu、Val、Ile)
他の非極性(Ala、Leu、Val、Ile、Gly、Met)
Gly、Met 他の非極性(Ala、Leu、Val、Ile、Gly、Met)
Asp、Glu 他の酸性(Asp、Glu)
Lys、Arg 他の塩基性(Lys、Arg)
Asn、Gln、Ser、Thr 他の極性(Asn、Gln、Ser、Thr)
His、Tyr、Trp、Phe 他の芳香族(His、Tyr、Trp、Phe)
Cys、Pro なし
本発明の一実施形態では、本発明による変異体は、最大50、40、30、20、特に10個の付加、欠失、および/または置換を含み得る。
好ましい実施形態では、配列番号1のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号1のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性、好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも85%の配列同一性、より好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも90%の配列同一性、最も好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも95%の配列同一性を有し;または、配列番号2のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号2の親ポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性、好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも85%の配列同一性、より好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも90%の配列同一性、最も好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも95%の配列同一性を有する。配列同一性は、上に詳述されるように測定され得る。より好ましくは、配列番号1のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号1のポリペプチドと少なくとも96%の配列同一性、好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも97%の配列同一性、より好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも98%の配列同一性、最も好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも99%の配列同一性を有し;または、配列番号2のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号2の親ポリペプチドと少なくとも96%の配列同一性、好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも97%の配列同一性、より好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも98%の配列同一性、最も好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも99%の配列同一性を有する。
配列番号1のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号2のポリペプチドの機能的に活性な変異体よりも好ましい。
最も好ましくは、タンパク質は、配列番号1または2のポリペプチドを含むかまたはそれからなり、さらにより好ましくは、配列番号1のポリペプチドからなる。
配列番号1もしくは2のポリペプチドを含むタンパク質またはその機能的に活性な変異体は、ヒドロキシラーゼとして、すなわち、化合物へのヒドロキシル基(−OH)の導入を触媒する酵素として使用することができる。これのために、ヒドロキシル化される化合物は、条件(例えば、O、Fe2+、α−ケトグルタル酸および任意選択でアスコルビン酸の存在)下で、ヒドロキシル化を促進する時間の間、タンパク質とインキュベートされる。ヒドロキシル化される化合物は、好ましくはピペコリン酸(PA)、具体的にはL−ピペコリン酸(L−PA)であり、生成物は、ヒドロキシピペコリン酸(HPA)、特に5−ヒドロキシピペコリン酸(5−HPA)、具体的にはシス−5−ヒドロキシ−ピペコリン酸(シス−5−HPA)、さらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−ヒドロキシ−ピペコリン酸((2S,5S)−シス−5−HPA)である。
これに従って、ヒドロキシラーゼとして使用されるタンパク質は、ピペコリン酸(PA)、具体的にはL−ピペコリン酸(L−PA)をヒドロキシ−ピペコリン酸(HPA)、具体的には5−ヒドロキシ−ピペコリン酸(5−HPA)に、ヒドロキシル化することができる。特定の実施形態では、異性体または立体特異的生成物を生成することが望ましい場合がある。したがって、ヒドロキシラーゼとして使用されるタンパク質は、より具体的にはピペコリン酸(PA)をシス−5−ヒドロキシ−ピペコリン酸(シス−5−HPA)にヒドロキシル化し、さらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−ヒドロキシ−ピペコリン酸((2S,5S)−シス−5−HPA)にヒドロキシル化することができる。
さらに好ましい実施形態では、タンパク質は、
i)少なくとも90%、特に少なくとも95%、より好ましくは少なくとも99%の5−HPAに関する位置選択性;
ii)少なくとも90%、特に少なくとも95%、より好ましくは少なくとも99%のシス−5−HPAに関する立体選択性;および/または
iii)少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、最も好ましくは少なくとも95%の変換率
によって特徴付けられる。
上で詳述したように、特に、特定の特異性によって特徴付けられる生成物を得るために、PA、具体的にはL−PAをヒドロキシル化することが望ましい場合がある。
一実施形態では、PAを位置選択的にヒドロキシル化することが意図される。具体的には、例えば、3−ヒドロキシ−ピペコリン酸(3−HPA)またはその混合物ではなく5−HPAを生成することが望ましい場合がある。したがって、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より好ましくは少なくとも99%の5−HPAに関する位置選択性によって特徴付けられるタンパク質が好ましい。
本明細書で使用される「少なくともX%の位置選択性」という用語は、本発明により生成された100個のHPA分子のうち、少なくともX個の分子が5−HPAであることを意味する。位置選択性のパーセンテージを測定するために、酵素反応で生成されたHPA分子が、炭素環のヒドロキシル基の位置について分析され得、化合物の量が、例えば、HPLC分析によって測定され得る(実施例を参照されたい)。
別の実施形態では、PA、具体的にはL−PAを立体選択的にヒドロキシル化することが意図される。具体的には、例えば、トランス−5−HPAまたはその混合物ではなくシス−5−HPAを生成することが望ましい場合がある。したがって、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より好ましくは少なくとも99%のシス−5−HPAに関する立体選択性により特徴付けられるタンパク質が好ましい。
本明細書で使用される「少なくともX%の立体選択性」という用語は、本発明により生成された100個の5−HPA分子のうち、少なくともX個の分子がシス−5−HPAであることを意味する。立体選択性のパーセンテージを測定するために、酵素反応で生成された5−HPA分子が、それらの立体配置について分析され得、化合物の量が、例えば、HPLC分析によって測定され得る(例えば、実施例で詳述されるように)。
さらに別の実施形態では、高収率の生成物を得ることが意図され得る。具体的には、大量の5−HPA、特にシス−5−HPAを生成することが望ましい場合がある。したがって、少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、最も好ましくは少なくとも95%の変換率によって特徴付けられるタンパク質が好ましい。
本明細書で使用される「少なくともX%の変換率」という用語は、100個の基質(例えば、PA)のうち、少なくともX個の生成物が本発明により生成されることを意味する。変換率を測定するために、酵素反応の生成物および/または基質の数を、例えば、HPLC分析によって測定することができる(例えば、実施例で詳述されるように)。多くの場合、反応前の基質の数は既知であり、得られた生成物の数と比較することができる。あるいは、反応後の基質の数を測定および使用して、反応前の基質の数から反応後の基質の数を差し引くことによって、生成物の数を計算することができる。
別の態様では、本発明は、
a.細胞が、ミクロモノスポラ エキノスポラ細胞ではなく、具体的にはミクロモノスポラ属細胞ではなく、より具体的にはミクロモノスポラ科細胞ではなく、なおより具体的にはミクロモノスポラ目細胞ではなく、さらにより具体的には放線菌門細胞ではなく、特に細菌細胞ではない、上に定義される配列番号1のポリペプチドまたはポリペプチドをコードする核酸;または
b.細胞が、コルディア ジェジュドネンシス(Kordia jejundanensis)細胞ではなく、具体的にはコルディア属細胞ではなく、より具体的にはフラボバクテリア科細胞ではなく、なおより具体的にはフラボバクテリア目細胞ではなく、さらにより具体的にはバクテロイデス門細胞ではなく、特に細菌細胞ではない、上に定義される配列番号2のポリペプチドまたはポリペプチドをコードする核酸;
c.(i)上に定義される配列番号1のポリペプチドおよび少なくとも1つの追加のアミノ酸、もしくは(ii)上に定義される配列番号1のポリペプチドの機能的に活性な変異体を含むタンパク質またはタンパク質をコードする核酸であって、具体的に、細胞が、ミクロモノスポラ エキノスポラ細胞ではなく、具体的にはミクロモノスポラ属細胞ではなく、より具体的にはミクロモノスポラ科細胞ではなく、なおより具体的にはミクロモノスポラ目細胞ではなく、さらにより具体的には放線菌門細胞ではなく、特に細菌細胞ではない、タンパク質またはタンパク質をコードする核酸;
d.(i)上に定義される配列番号2のポリペプチドおよび少なくとも1つの追加のアミノ酸、もしくは(ii)上に定義される配列番号2のポリペプチドの機能的に活性な変異体を含むタンパク質またはタンパク質をコードする核酸であって、具体的には、細胞が、コルディア ジェジュドネンシス細胞ではなく、具体的にはコルディア属細胞ではなく、より具体的にはフラボバクテリア科細胞ではなく、なおより具体的にはフラボバクテリア目細胞ではなく、さらにより具体的にはバクテロイデス門細胞ではなく、特に細菌細胞ではない、タンパク質またはタンパク質をコードする核酸
を含むタンパク質を含む宿主に関する。
宿主細胞は、外来分子、すなわち、その細胞において天然に見いだされない分子が導入されている細胞である。本発明において、これは、対応するタンパク質を生成するために細胞内で発現され得るアミノ酸または核酸であり得る。
上で詳述したように、配列番号1および配列番号2の配列のポリペプチドは、天然に見いだされる生物、具体的にはミクロモノスポラ エキノスポラおよびコルディア ジェジュドネンシスにそれぞれ由来する。
配列番号1の配列のポリペプチドまたは配列番号2の配列のポリペプチドは、対象とするポリペプチドを天然に含む細胞以外の細胞に移されるとすぐに、本発明による宿主細胞が得られる。
さらに、タンパク質が、配列番号1の配列のポリペプチドおよび配列番号2の配列のポリペプチドと少なくとも1つのアミノ酸が異なるとすぐに、それはもはや天然に見いだされるタンパク質とみられるべきではなく、本発明による宿主細胞を得るために任意の細胞に導入することができる。配列番号1および2の天然に見いだされるポリペプチドとの違いは、少なくとも1つのアミノ酸の付加によって得ることができる。あるいはまたは加えて、それは、上で定義された配列番号1および2のポリペプチドの変異体であり得る。
宿主細胞は、追加または代替として、本明細書に記載されるポリペプチドまたはタンパク質をコードする核酸を含み得、これは宿主細胞に導入され得る。
本発明の宿主細胞は、上の例外を除き、組換えDNA技術における適用に適した任意の種類の生物であり得、限定されないが、1つ以上の組換えタンパク質(単数または複数)の発現に適切なすべての種類の細菌および酵母株が含まれる。宿主細胞の例には、例えば、様々なBacillus subtilisまたは大腸菌(E. coli)株が包含される。様々な大腸菌の細菌宿主細胞が当業者に公知であり、限定されないが、BL21(DE3)、DH5−アルファ、HB101、MV1190、JM109、JM101、またはXL−1ブルーなどの株が包含され、これらは、例えば、New England Biolabs(MA、USA)、Stratagene(CA、USA)、Promega(Wl、USA)またはQiagen(Hilden、Germany)などの様々な供給業者から商業的に購入することができる。具体的に適切な宿主細胞はまた、実施例に記載され、すなわち、大腸菌BL21(DE3)細胞である。宿主細胞として使用することができるBacillus subtilis株には、例えば、1012野生型:leuA8 metB5 trpC2 hsdRMIおよび168 Marburg:trpC2(Trp−)が包含され、これらは、例えば、MoBiTec(Germany)から商業的に利用可能である。
アミノ酸または核酸配列を宿主細胞に導入する方法は、当該技術分野において周知であり、形質転換、具体的には化学的形質転換、トランスフェクション、リポフェクチン、サイトフェクチン、粒子ビーズ衝撃、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、またはウイルス感染などの技術が包含される。宿主細胞は、一過性にトランスフェクトされたか、または安定して形質転換された細胞株であり得る。
別の実施形態では、宿主細胞は、真核細胞、具体的には動物細胞(ヒトを包含する)、植物細胞または真菌細胞である。このような宿主細胞の例には、CHO細胞;HeLa細胞;肝細胞;CV−1細胞;P19細胞;NT2/D1細胞;マウスL細胞;アフリカミドリザル腎臓細胞、例えば、COS−7細胞または他のCOS細胞;ヒト胎児腎臓細胞、例えば、HEK 293;DG44細胞、Itk−細胞、マウスNIH 3T3細胞および酵母細胞が含まれる。
別の好ましい実施形態では、宿主細胞は原核細胞であり、本発明に従って上で定義されるタンパク質、ポリペプチドまたは核酸は天然に見いだされない。原核細胞は、古細菌細胞または細菌細胞、具体的には、アシドバクテリウム門、放線菌門、アクイフェックス門、バクテロイデス門、クラミジア門、ディクティオグロムス門、フィブロバクター門、フソバクテリウム門、ゲンマティモナス門、レンティスファエラ門、プランクトマイセス門、プロテオバクテリア門、スピロヘータ門、テネリクテス門(モリクテス)、およびベルコミクロビウム門からなる群から選択される門の細胞であり得る。
さらなる態様では、本発明は、HPA、具体的には5−HPA、より具体的にはシス−5−HPA、さらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−ヒドロキシ−ピペコリン酸((2S,5S)−シス−5−HPA)の生成における、本発明に従って上で定義されたタンパク質または宿主細胞の使用に関する。上で詳述したように、本発明のタンパク質は、ヒドロキシラーゼ活性を有し、好ましくはPA、具体的にはL−PAをHPA、具体的には5−HPA、より具体的にはシス−5−HPA、さらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−HPAにヒドロキシル化することができる。したがって、この目的のために使用することができる。上および下記の技術用語の定義はまた、本発明のこの態様にも適用される。
さらなる態様では、本発明は、HPAを生成する方法に関し、本方法は、酸素の存在下で、本発明に従って上で定義されたタンパク質を用いて、PA、具体的にはL−PAをヒドロキシル化することを含む。好ましい実施形態では、HPAは、5−HPA、具体的にはシス−5−HPA、さらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−HPAである。上で詳述したように、本発明のタンパク質は、ヒドロキシラーゼ活性を有し、PA、具体的にはL−PAをHPA、具体的にはシス−5−HPA、さらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−HPAにヒドロキシル化することができる。上記および下記の技術用語の定義はまた、本発明のこの態様に適用される。
本方法では、PA、具体的にはL−PAは、ヒドロキシラーゼ活性を有するタンパク質と、本明細書で定義されるように、酸素の存在下、PA、具体的にはL−PAのHPAへのヒドロキシル化を可能にする条件下で接触される。通常、ヒドロキシラーゼは、分子酸素をヒドロキシル化に使用するα−ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼのファミリーに属する。次のスキームに従って、1つの酸素原子がPAに移されてHPAを生成し、分子酸素の他方の酸素原子がアクセプター(補基質)に移される。
アクセプターは、本発明によるタンパク質によって酸素が移され得る任意の分子であり得る。適切なアクセプターには、α−ケトグルタル酸、α−ケトアジペートおよび他のα−ケト二酸同族体が包含されるが、しかしながら、α−ケトグルタル酸が好ましい。
典型的には、すべての試薬は、溶液中に存在し、反応を可能にする条件下にあり、これは、例えば、温度、圧力、pH、様々な成分の濃度、補因子の存在などに関して適切な反応条件を意味する。適切な条件は、実施例において例証されている。
通常、アッセイは、周囲温度または別の適切な温度(例えば、15℃〜40℃、15℃、25℃、または37℃)で行われるが、5℃〜40℃などの温度範囲全体で行われ得る。酵素反応は、通常、30℃〜37℃などの高温で行われるため、15℃の温度により高い変換率が得られたことは驚くべきことである。したがって、10℃〜30℃の範囲の温度が好ましい。
接触/インキュベーション時間は、約5分〜数時間、好ましくは約15時間〜200時間、例えば、50時間〜100時間まで変動し得る。しかしながら、インキュベーション時間は、アッセイ形式、溶液の容量、基質および触媒の濃度、ヒドロキシル化されるPAの量などに依存する。
タンパク質は、溶液、凍結乾燥物として適用され、固定化され、または全細胞触媒として使用され得る(実施例を参照されたい)。好ましい実施形態では、タンパク質は、上で定義された宿主細胞において生成される。本発明の方法の間、それはまだ細胞に含有され得るか(実施例を参照されたい)か、またはそれから単離され得る。
好ましくは、ヒドロキシル化は、酸素アクセプター/補基質、具体的にはα−ケトグルタル酸の存在下、およびFe2+の存在下で行われる。当該技術分野において公知であるように、ガス供給用の装置を使用して酸素を提供することができる。酸素は、ガスの形態で、例えば、空気として、またはカルボゲン(二酸化炭素と酸素ガスの混合物)などの人工ガスとして供給され得る。ガスは、反応の他のすべての成分が含有される溶液または懸濁液に導入することができる。Fe2+は、通常、可溶性の非毒性塩として提供され、その適切な例は当該技術分野において公知であり、硫酸鉄(II)アンモニウム(モール塩)が包含される。
好ましい実施形態では、ヒドロキシル化が、pH4.5〜8を有する水性環境において、5℃〜30℃の温度でおよび/または50mM〜500mMのα−ケトグルタル酸濃度で、25mM〜200mMのPA、具体的にはL−PA濃度を用いて行われる。通気速度は、50mL/分から最大250mL/分の範囲であり得る。
本発明の一実施形態では、HPAを生成する方法は、HPA、具体的にはシス−5−HPAまたはさらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−HPAを単離することを含む。HPA、具体的にはシス−5−HPAまたはさらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−HPAは、イオン交換クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィーを包含する、当該技術分野において公知である任意の方法によって単離することができる。
別の態様では、本発明は、本発明との関連で、上で定義されたタンパク質を生成する方法に関し、本方法は、宿主細胞において、具体的には本発明との関連で、上で定義した宿主細胞において、タンパク質をコードする核酸を発現させることを含む。
原核生物または真核生物の宿主細胞における核酸の発現は、商業的使用および研究的使用のために相当量のタンパク質を生成するための手段を提供する。本発明によるタンパク質をコードする核酸を適切な宿主細胞(単数または複数)に導入して、組換え手段によってそれぞれのタンパク質を生成することができる。このアプローチは、適切なプラスミドベクターにそれぞれの核酸をクローニングすることを包含し得る。プラスミドベクターは、遺伝子クローニングに広く使用され、一時的にDNAを透過させた細胞に容易に導入することができ、すなわち、形質転換することができる。核酸を含む宿主細胞は、適切な培地で培養することができ、本発明によるタンパク質は、培養細胞または培養培地から得ることができる。本発明によるタンパク質は、沈殿、遠心分離、クロマトグラフィー法、アフィニティー結合(例えば、タグを使用する)のような方法を包含する従来の方法で回収し、任意選択に精製することができる。核酸の発現は、(例えば、誘導性プロモーターの使用により)誘導可能であり得るか、または宿主細胞において構成的であり得る。
関連する態様では、本発明は、本発明との関連で、上で定義されたタンパク質を産生する方法を提供し、本方法は:
a)本発明との関連で、上で定義されたタンパク質をコードする核酸を含むベクターを宿主細胞、具体的には本発明との関連で、上で定義された宿主細胞に導入すること、
b)本発明との関連で、上で定義されたタンパク質の発現を可能にする条件下で宿主細胞を増殖させること、
c)任意選択で宿主細胞からタンパク質を単離すること
を含む。
第1のステップとして、対象とする核酸を含むベクターを宿主細胞に導入する。当業者は、外因性核酸の発現に適切なベクター−宿主の組み合わせを選択することができる。膨大な目録の発現プラスミド、多数の操作された菌株、および多くの培養戦略などの、異種タンパク質を高レベルで生成するための多くの分子ツールおよびプロトコールが利用可能である。例えば、タンパク質をコードする核酸を含むベクターを宿主細胞に導入することにより、所望のアミノ酸配列を発現するために、ベクターは、本発明による核酸配列に加えて、発現を制御するための他の配列(例えば、プロモーター配列、ターミネーター配列およびエンハンサー配列)および微生物、昆虫細胞、動物培養細胞などを選択するための遺伝子マーカー(例えば、アンピシリン、ネオマイシンまたはカナマイシン耐性遺伝子)を含有し得る。さらに、ベクターは、本発明による核酸配列を反復形態で(例えば、タンデムで)含有し得る。ベクターは、遺伝子工学の分野において従来から使用されられている手順および手法に基づいて構築することができる。
第2のステップとして、宿主細胞は、本発明との関連で、上で定義されたタンパク質の発現を可能にする条件下で増殖される。本発明による宿主細胞の培養は、当業者に公知である日常的な手順である。これらの宿主細胞は、培養において培養することができる任意の種類の適切な細胞、好ましくは細菌細胞、例えば、大腸菌、具体的には大腸菌BL21(DE3)であり得る。
第3のおよび任意選択のステップとして、タンパク質は、宿主細胞から単離され得る。タンパク質をそれぞれの宿主細胞において発現させた後、細胞を回収し、目的のタンパク質を含有する細胞抽出物を調製するための出発材料として使用することができる。目的のタンパク質を含有する細胞抽出物は、細胞の溶解によって得られる。化学的、生物学的、酵素的および/または機械的な細胞溶解により細胞抽出物を調製する方法は、当業者に周知であり、限定されないが、例えば、低張塩処理、均質化、または超音波処理が包含される。その後、タンパク質は、本発明の先の態様に関して詳述したように単離され得る。
別の態様では、本発明は
− 配列番号1のポリペプチド、ならびに特にC末端および/またはN末端の少なくとも1つの追加のアミノ酸;
− 配列番号2のポリペプチド、ならびに特にC末端および/またはN末端にある、少なくとも1つの追加のアミノ酸;
− 配列番号1のポリペプチドと少なくとも1つのアミノ酸残基が異なるが、配列番号1のポリペプチドと少なくとも75%の配列同一性を有し、ピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有する、配列番号1のポリペプチドの機能的に活性な変異体;または
− 配列番号2のポリペプチドと少なくとも1つのアミノ酸残基が異なるが、配列番号2のポリペプチドと少なくとも75%の配列同一性を有し、ピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有する、配列番号2のポリペプチドの機能的に活性な変異体
を含むまたはそれからなるタンパク質に関し、具体的には、タンパク質は、本発明の特定の好ましい実施形態との関連で、上で定義されたようにさらに特徴付けられる。好ましい実施形態では、配列番号1のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号1のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性、好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも85%の配列同一性、より好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも90%の配列同一性、最も好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも95%の配列同一性を有し;または、配列番号2のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号2の親ポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性、好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも85%の配列同一性、より好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも90%の配列同一性、最も好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも95%の配列同一性を有する。配列同一性は、上に詳述されるように測定され得る。より好ましくは、配列番号1のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号1のポリペプチドと少なくとも96%の配列同一性、好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも97%の配列同一性、より好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも98%の配列同一性、最も好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも99%の配列同一性を有し;または配列番号2のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号2の親ポリペプチドと少なくとも96%の配列同一性、好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも97%の配列同一性、より好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも98%の配列同一性、最も好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも99%の配列同一性を有する。
当該技術分野において周知であるように、酵素は、それらの酵素活性を著しく損なうことなく突然変異させることができる。具体的には、少ない付加、欠失、または置換、特に保存的置換は、通常、酵素活性に関して重要ではない。これは、具体的には、Cおよび/もしくはN末端の突然変異、または触媒および結合部位外の突然変異に適用される。したがって、それらのタンパク質は本発明の主題である。上記および下記の技術用語の定義は、本発明のこの態様にも適用される。
別の態様では、本発明は、本発明の先の態様で定義されたタンパク質をコードする核酸に関する。
本明細書で使用される「核酸」という用語は、一般的に、本発明の先の態様で定義されたタンパク質をコードし、可変長であり得る任意のヌクレオチド分子に関する。本発明の核酸の例としては、限定されないが、プラスミド、ベクター、または、例えば、イオン交換クロマトグラフィーを包含する標準的な分子生物学手順によって単離され得る任意の種類のDNAおよび/もしくはRNA断片が包含される。本発明の核酸は、本発明の宿主細胞などの特定の細胞または生物のトランスフェクションもしくは形質導入に使用することができる。
本発明の核酸分子は、mRNA、cRNAもしくはLNA(ロックド核酸)などのRNAの形態、または、例えばcDNAおよびゲノムDNAを包含し、例えば、クローニングによって得られるか、もしくは化学合成技術によってまたはそれらの組み合わせによって得られるDNAの形態であり得る。DNAは三本鎖、二本鎖または一本鎖であり得る。一本鎖DNAは、センス鎖としても公知でもあるコード鎖であり得、またはアンチセンス鎖とも呼ばれる非コード鎖であり得る。本明細書で使用される核酸分子はまた、とりわけ、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖および二本鎖RNAの混合物であるDNA、ならびに一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRNA、一本鎖領域、またはより典型的には二本鎖領域、もしくは三本鎖領域、または一本鎖領域および二本鎖領域の混合物であり得るDNAおよびRNAを含むハイブリッド分子を指す。さらに、本明細書で使用される核酸分子は、RNAもしくはDNA、またはRNAとDNAの両方を含む三本鎖領域を指す。
さらに、核酸は、1つ以上の修飾された塩基を含有し得る。このような核酸はまた、例えば、リボース−リン酸骨格において修飾を含有し、生理学的環境におけるこのような分子の安定性および半減期を増大させることができる。したがって、安定性のためまたは他の理由のために修飾された骨格を有するDNAまたはRNAは、その特徴が本明細書において意図されている「核酸分子」である。さらに、ほんの2つの例を挙げると、イノシンなどの異常な塩基、またはトリチル化塩基などの修飾塩基を含むDNAまたはRNAは、本発明との関連における核酸分子である。当業者に公知である多くの有用な目的を果たす、多種多様な修飾がDNAおよびRNAに行われていることが理解されよう。本明細書で使用される核酸分子という用語は、このような化学的、酵素的または代謝的に修飾された形態の核酸分子、ならびにとりわけ、単純なおよび複雑な細胞を包含する、ウイルスおよび細胞に特徴的であるDNAおよびRNAの化学形態を擁する。
さらに、本発明の先の態様で定義されたタンパク質をコードする核酸分子は、標準的なクローニング技術などの標準的な技術を使用して、調節配列、リーダー配列、異種マーカー配列または異種コード配列などの任意の所望の配列に機能的に連結して、融合タンパク質を作成することができる。
本発明の核酸は、一般的に、エンドヌクレアーゼおよび/またはエキソヌクレアーゼおよび/またはポリメラーゼおよび/またはリガーゼおよび/またはリコンビナーゼによる核酸の操作、または当業者に公知である核酸を生成するための他の方法によって、インビトロでまたは培養中の細胞において元々は形成され得る。
本発明の核酸は、発現ベクターなどのベクターに含まれ得、核酸は、宿主細胞における核酸の発現を促進することができるプロモーター配列に作動可能に連結される。
したがって、別の態様では、本発明は、本発明の先の態様で定義された核酸、または本発明との関連で、上で定義されたタンパク質をコードする核酸を含むベクターに関する。
本明細書で使用する場合、「発現ベクター」または「ベクター」という用語は、一般的に、細胞内で目的のタンパク質を発現するために使用することができる任意の種類の核酸分子を指す(本発明の核酸に関する上の詳細もまた参照されたい)。具体的には、本発明のベクターは、限定されないが、哺乳動物細胞、細菌細胞、および酵母細胞を包含する特定の宿主細胞においてタンパク質を発現するのに適切である、当業者に公知である任意のプラスミドまたはベクターであり得る。本発明の発現構築物はまた、本発明のタンパク質をコードする核酸であり得、発現を確実にするためにそれぞれのベクターへのその後のクローニングに使用される。タンパク質発現用のプラスミドおよびベクターは、当該技術分野において周知であり、例えば、Promega(Madison、WI、USA)、Qiagen(Hilden、Germany)、Invitrogen(Carlsbad、CA、USA)、またはMoBiTec(Germany)などの様々な供給業者から商業的に購入することができる。タンパク質発現の方法は、当業者に周知であり、例えば、Sambrookら、2000(Molecular Cloning:A laboratory manual、3版)に記載されている。
ベクターは、複製起点、1つ以上の治療遺伝子および/または選択マーカー遺伝子、ならびにコードされたタンパク質の転写、翻訳および/または分泌を指示する調節エレメントなどの当該技術分野において公知である他の遺伝エレメントなどの、宿主細胞において複製を可能にする核酸配列をさらに包含してもよい。ベクターは、細胞を形質導入、形質転換または感染させるために使用され、それにより、細胞に、細胞に固有のもの以外の核酸および/またはタンパク質を発現させることができる。ベクターは、ウイルス粒子、リポソーム、タンパク質コーティングなどの、細胞への核酸の侵入を達成するのを助けるための材料を任意選択で含む。多数のタイプの適した発現ベクターが、標準的な分子生物学的技術によるタンパク質発現について当該技術分野において公知である。このようなベクターは、昆虫、例えばバキュロウイルス発現、または酵母、真菌、細菌もしくはウイルス発現系を包含する従来のベクタータイプの中から選択される。多数のタイプが当該技術分野で公知である他の適した発現ベクターはまた、この目的で使用することができる。このような発現ベクターを得る方法は周知である(例えば、前掲のSambrookを参照されたい)。
上で詳述したように、本発明のタンパク質をコードする核酸は、タンパク質の発現を確実にするために、宿主細胞におけるタンパク質の発現を駆動するのに適切な配列に作動可能に連結される。しかしながら、請求された発現構築物が中間生成物を表し得ることは、本発明の範囲内に含まれ、これはその後、タンパク質の発現を確実にするために適切な発現ベクターにクローニングされる。本発明の発現ベクターは、限定されないが、ポリアデニル化シグナル、スプライスドナーおよびスプライスアクセプターシグナル、介在配列、転写エンハンサー配列、翻訳エンハンサー配列、薬物耐性遺伝子(単数または複数)などを包含する、すべての種類の核酸配列をさらに含み得る。任意選択で、薬物耐性遺伝子は、細胞周期特異的または細胞周期非依存的のいずれかであり得る内部リボソーム侵入部位(IRES)に作動可能に連結され得る。
本明細書で使用される「作動可能に連結された」という用語は、一般的に、遺伝子エレメントがそれらの意図された目的のために協調して機能するように配置されることを意味し、例えば、その転写は、プロモーターによって開始され、本発明のタンパク質をコードするDNA配列を介して進行する。すなわち、RNAポリメラーゼは、融合タンパク質をコードする配列をmRNAに転写し、次にスプライシングされてタンパク質に翻訳される。
本発明との関連で使用される「プロモーター配列」という用語は、一般的に、下流コーディング配列に作動可能に連結された任意の種類の調節DNA配列を指し、前述のプロモーターは、細胞内で、RNAポリメラーゼに結合し、コードされたオープンリーディングフレームの転写を開始し、それにより前述の下流コーディング配列の発現を駆動することができる。本発明のプロモーター配列は、限定されないが、構成的プロモーター、誘導性プロモーター、細胞周期特異的プロモーター、および細胞型特異的プロモーターを包含する、当業者に公知である任意の種類のプロモーター配列であり得る。
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語ならびに頭字語は、本発明の分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。分子生物学における一般的な用語の定義は、Oxford University Pressが1994年に発行したBenjamin Lewin、Genes V(ISBN 0−19−854287−9);Blackwell Science Ltd.が1994年に発行したKendrewら(編)、The Encyclopedia of Molecular Biology(ISBN 0−632−02182−9);およびVCH Publishers,Inc.が1995年に発行したRobert A.Meyers(編)、Molecular Biology and Biotechnology:a Comprehensive Desk Reference(ISBN 1−56081−569−8)に見いだすことができる。
本発明は、本明細書に記載される特定の方法論、プロトコール、および試薬に限定されない。これは、それらは変化し得るためである。本明細書に記載されるものと同様または同等の任意の方法および材料を本発明の実施において使用することができるが、好ましい方法および材料が本明細書に記載される。さらに、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈が明らかに他に指示しない限り、複数の参照を含む。同様に、「含む(comprise)」、「含有する(contain)」、および「範囲内に含む(encompass)」という単語は、排他的というよりはむしろ包括的であると解釈される。同様に、「または」という用語は、文脈が明らかに他に指示しない限り、「および」を含むことが意図されている。「複数」という用語は、2つ以上を指す。
以下の図面および実施例は、本発明の様々な実施形態を例示することを意図する。したがって、検討されている特定の改変は、本発明の範囲に対する制限として解釈されるべきではない。本発明の範囲から逸脱することなく、様々な同等物、変更、および改変を行うことができることは当業者には明らかであり、したがって、このような同等の実施形態が本明細書に含まれることを理解されたい。
シス−5−HPAおよび対応するジアステレオマーのトランス−5−HPAの参照標準の参照クロマトグラムを示す図である。 過剰発現したプロリンヒドロキシラーゼPH05を含む大腸菌BL21(DE3)全細胞を使用した例示的な分取スケール生体内形質転換を示す図である。図2Aは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示す。68.5時間後、93%のPA 1(3mmol)が5−HPA 2に変換された。追加の1.5mmolのPA 1(0.5×初期量)および3mmolのαKGを反応混合物に加えた。PA 1から5−HPA 2への>98%の変換が、89時間の総反応時間後に検出された。変換は、HPLC分析により測定された。図2Bは、L−PA 1からHPA 2への変換を測定するために、ダンシルクロリド誘導体化を使用した89時間後の反応混合物のクロマトグラムを示す。89時間の試料のクロマトグラムでは、ほんの微量の基質PA1が残っている。図2Cは、生成物2のジアステレオマー過剰率を測定するために、Fmoc誘導体化を使用して89時間後の反応混合物のクロマトグラムを示す。 過剰発現したプロリンヒドロキシラーゼPH05を含む大腸菌BL21(DE3)全細胞を使用した例示的な分取スケール生体内形質転換を示す図である。図2Aは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示す。68.5時間後、93%のPA 1(3mmol)が5−HPA 2に変換された。追加の1.5mmolのPA 1(0.5×初期量)および3mmolのαKGを反応混合物に加えた。PA 1から5−HPA 2への>98%の変換が、89時間の総反応時間後に検出された。変換は、HPLC分析により測定された。図2Bは、L−PA 1からHPA 2への変換を測定するために、ダンシルクロリド誘導体化を使用した89時間後の反応混合物のクロマトグラムを示す。89時間の試料のクロマトグラムでは、ほんの微量の基質PA1が残っている。図2Cは、生成物2のジアステレオマー過剰率を測定するために、Fmoc誘導体化を使用して89時間後の反応混合物のクロマトグラムを示す。 過剰発現したプロリンヒドロキシラーゼPH05を含む大腸菌BL21(DE3)全細胞を使用した例示的な分取スケール生体内形質転換を示す図である。図2Aは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示す。68.5時間後、93%のPA 1(3mmol)が5−HPA 2に変換された。追加の1.5mmolのPA 1(0.5×初期量)および3mmolのαKGを反応混合物に加えた。PA 1から5−HPA 2への>98%の変換が、89時間の総反応時間後に検出された。変換は、HPLC分析により測定された。図2Bは、L−PA 1からHPA 2への変換を測定するために、ダンシルクロリド誘導体化を使用した89時間後の反応混合物のクロマトグラムを示す。89時間の試料のクロマトグラムでは、ほんの微量の基質PA1が残っている。図2Cは、生成物2のジアステレオマー過剰率を測定するために、Fmoc誘導体化を使用して89時間後の反応混合物のクロマトグラムを示す。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH05を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図3、4および5は、それぞれ実施例3、4および5の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH05を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図3、4および5は、それぞれ実施例3、4および5の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH05を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図3、4および5は、それぞれ実施例3、4および5の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH05を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図3、4および5は、それぞれ実施例3、4および5の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH05を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図3、4および5は、それぞれ実施例3、4および5の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH05を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図3、4および5は、それぞれ実施例3、4および5の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH05を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図3、4および5は、それぞれ実施例3、4および5の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH05を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図3、4および5は、それぞれ実施例3、4および5の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH05を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図3、4および5は、それぞれ実施例3、4および5の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH12を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図6および7は、それぞれ実施例6および7の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH12を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図6および7は、それぞれ実施例6および7の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH12を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図6および7は、それぞれ実施例6および7の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH12を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図6および7は、それぞれ実施例6および7の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH12を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図6および7は、それぞれ実施例6および7の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。 様々な条件でプロリンヒドロキシラーゼPH12を使用した分取スケール生体内形質転換を示す図である。図6および7は、それぞれ実施例6および7の結果を示す。各図において、セクションAは、異なる反応時間後のPA 1から5−HPA 2への変換を示し、セクションBは、ダンシルクロリド誘導体化を使用したL−PA 1からHPA 2への変換の測定を示し、セクションCは、Fmoc誘導体化を使用した生成物2のジアステレオマー過剰率の測定を示す(図2参照)。
方法
反応設定:
生体触媒として、過剰発現された異なるプロリンヒドロキシラーゼ(PHs)を含む大腸菌BL21(DE3)全細胞を使用した分取スケール生体内形質転換は、総容量30mLで行われた。他に明記されない限り、PHsを使用する反応は、pHセンサーおよび温度センサーを包含するメカニカルスターラーを備えた100mLフラスコで(クライオスタットを使用して)15℃で行われた。反応はpH7.0で行われ、1〜2M HCl溶液およびMetrohmの滴定システム(Titrando 902、Touch control)を使用して一定に保たれた。以下の反応の説明に記載されている濃度は、開始体積(30mL)に関連する。
L−ピペコリン酸(PA)(1)(25mM〜150mM)を、PHを発現する大腸菌BL21(DE3)全細胞(83g/L湿潤細胞塊)を含有する緩衝液に溶解した。α−ケトグルタル酸二ナトリウム塩(αKG)(2当量)、アスコルビン酸ナトリウム(0.03当量)、モール塩(0.01当量)および消泡剤Y−30(2%v/v)を緩衝液で調製したストック溶液から加えた。反応液を撹拌し、一定流量の水飽和空気を適用した(250mL/分)。1〜2M HClを加えてpHを一定に保った。
異なる反応時間の後、試料を採取し、ダンシルクロリド誘導体化後にHPLCにより分析した。ジアステレオマー過剰率は、フルオレニルメトキシカルボニルクロリド(FMOC)誘導体化後、HPLCにより分析された。誘導体化およびHPLC法を以下に記載する。
ダンシルクロリド誘導体化:
100μLの反応混合物を反応から採取し、14,100×g.で10分間、遠心分離した。20μL(最終濃度5mM、258μg、2μmol)の上清を新しい微量反応管に移し、220μL(22μmol)の1M NaHCO溶液を加えた。その後、アセトニトリル中の160μLの6g/Lダンシルクロリド溶液を加え、反応溶液をEppendorf ThermoMixerで55℃、850rpmで15分間振とうした。反応液を14,100×gで5分間遠心分離した。50μLの上清を、HPLCを使用した変換測定に使用した。
ダンシルクロリド誘導体化後のHPLC分析を使用した変換測定:
方法: 流量: 1mL/分
カラム温度: 40℃
固定相: Waters Xbridge C18(2.5μm、2.1×50mm)
移動相: A:HO+0.1%TFA;B:ACN+0.1%TFA
Fmoc誘導体化後のHPLC分析によるジアステレオマー過剰率測定:
方法: 流量: 2mL/分
カラム温度: 30℃
固定相: Waters Xbridge C18(2.5μm、2.1×50mm)
移動相: A:HO+0.02%ギ酸;B:ACN+0.02%ギ酸;希釈剤:ACN
誘導体化:
試料の誘導体化のために、当業者に公知であるようなインラインの誘導体化プログラムが設定された。以下の試薬を誘導体化手順に使用した:1)ホウ酸緩衝液0.4M(pH10.2;Agilentから;製品番号5061−3339)、2)アセトニトリル、3)FMOC塩化物溶液(50mg/mLアセトニトリル溶液)。2容量の試薬1)を0.25容量の試料と混合し、0.5容量の3)を加えた。得られた誘導体化混合物を混合し、注射前に0.1分間反応させた。注射後、注射針を10μLのアセトニトリルで洗浄した。
実施例1:新たに同定された異なるプロリンヒドロキシラーゼの比較
新しいプロリンヒドロキシラーゼを同定するために、46個の遺伝子を選択した。対応するタンパク質をさらなる分析のために選択し、それらのヒドロキシラーゼ活性について試験した。タンパク質のうちの18個は、L−PAのヒドロキシラーゼ活性を示し、タンパク質のうちの3個は、5−HPA位置異性体の主要な形成を示した。
残りの3つの酵素は、ヒドロキシラーゼ活性および良好な位置選択性を示した。
それらは、対応する酵素に適切であると以前に測定された以下の条件下(0.5ml)で立体選択性についてスクリーニングされた:
− ミクロモノスポラ エキノスポラ由来のPH(PH05と呼ばれる):10mM PA、20mM αKG、1.5mMアスコルビン酸(ナトリウム塩)、0.5mMモール塩、25%(v/v)溶解物、pH5.5、5℃
− ミクロモノスポラ チョコリエンシス(Micromonospora chokoriensis)由来のPH(PH11と呼ばれる):10mM PA、20mM αKG、1.5mMアスコルビン酸(ナトリウム塩)、0.5mMモール塩、90%(v/v)溶解物、pH6.0、25℃
− コルディア ジェジュドネンシス由来のPH(PH12と呼ばれる):10mM PA、20mM αKG、1.5mMアスコルビン酸(ナトリウム塩)、0.5mMモール塩、25%(v/v)溶解物、pH6.0、25℃。
細胞溶解物は、1gの湿潤細胞ペーストを2mLのリン酸カリウム緩衝液(50mM、pH7)に再懸濁して調製された。当業者に公知であるように、細胞を超音波処理によって溶解した。反応前に遠心分離により細胞破片を除去した。酵素の反応条件は、詳細な特性付け前に測定された(結果を示さない)。
スクリーニングの結果は、以下のように要約され得る:
2つのプロリンヒドロキシラーゼ(PH05およびPH12)は、十分なピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性および5−HPAの位置選択性、ならびに(S,S)−シス−5−HPA(シス−5−HPA)2の立体選択性によって特徴付けられるため、特に興味深いことが判明した。
プロリンヒドロキシラーゼPH05は配列番号1に関し、プロリンヒドロキシラーゼPH12は配列番号2に関する。
実施例2:プロリンヒドロキシラーゼPH05による分取スケール生体内形質転換の詳細な説明
プロリンヒドロキシラーゼPH05およびPH12がピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性および意図された位置選択性によって特徴付けられたという事実を考慮して、それらはさらに特徴付けられた:
PA 1からシス−5−HPA 2への分取スケール生体内形質転換は、ミクロモノスポラ エキノスポラ(PH05)由来のプロリンヒドロキシラーゼ(PH)を過剰発現させた大腸菌全細胞を生体触媒として使用して行われた。この反応は、基質供給アプローチおよびMetrohm pH Statを使用して、15℃で4.5mmol PA(1)スケール(580.5mg、約19g/L)で、83.3g/Lの全細胞30mL容積で行われた。
L−ピペコリン酸(PA)(1)(0.387g、3mmol、100mM)を、PH05を発現する大腸菌BL21(DE3)全細胞(83g/L湿潤細胞塊)、α−ケトグルタル酸二ナトリウム塩(αKG)(1.356g、6mmol、200mM、2当量)、アスコルビン酸ナトリウム(0.018g、0.09mmol、3mM、0.03当量)およびモール塩(0.012g、0.03mmol、1mM、0.01当量)を含有する30mLリン酸カリウム緩衝液(100mM、pH7)に溶解した。600μL(2%v/v)消泡剤Y−30を加えた。反応液を15℃で撹拌し、一定流量の水飽和空気を適用した(250mL/分)。
PA 1(195mg、1.5mmol、50mM)およびαKGを反応に供給した(図1Aに示すように、68.5時間でのPA、次の時間点後でのαKG:50時間(340mg、1.5mmol、50mM)、68.5時間(677mg、3mmol、100mM)、75時間(170mg、0.75mmol、25mM)。
89時間中、30mL(限界として設定)(30mmol)を消費する1M HCl溶液を加えることによりpHを一定に保った。
以前に行われた小スケール(約6.5mg/mL)の反応パラメーターの測定では、全細胞を使用したPH05触媒による反応の高い変換は、15℃で吸気を使用して行われた反応で得ることができたことが示されている。また、高い変換を達成するには、αKGの追加供給が必要であることが判明した。異なる反応時間後の反応の進行を監視するために、試料は、異なる時間点(1時間、3時間、18時間、21時間、...、89時間)で採取された(図2A)。PA 1から5−HPA 2への変換をHPLCによりモニターした(図2Bを参照されたい)。
68.5時間後、93%のPA 1(3mmol)がシス−5−HPA 2に変換された。追加の1.5mmol PA 1(0.5×初期量)および3mmol αKG(2当量)を反応混合物に加えた。L−PA 1から(S,S)−シス−5−HPA 2への>98%の変換が、89時間の総反応時間後に検出された。図2Bに、89時間の反応時間後の反応混合物のHPLC−クロマトグラムを示す。ダンシルクロリド誘導体化を事前に行った。89時間の試料のクロマトグラムでは、基質PA 1のほんの微量のシグナルが残っている(t約2.55分)。t約1.45分のシグナルは、所望の生成物5−HPA 2に関する。
生成物のジアステレオマー過剰率は、HPLCを用いて、ならびにインラインの塩化フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)誘導体化により測定された。図1Cに、細胞除去およびインラインのFmoc誘導体化後の89時間試料のHPLC−クロマトグラムを示す。トランス−5−HPA 3は検出されなかった。トランス−5−HPA 3ジアステレオマーのシグナルは、保持時間t約1.7分で予想されるが、t約1.8分の5−シス−HPA 2のシグナルのみが視認される。このHPLC法を使用して、約1%の残留PA 1を検出した。図2Cに視認さるように、インラインのFmoc誘導体化を使用したHPLCクロマトグラムには、Fmoc誘導体化に関連する多数のバックグラウンドシグナルがある。
この実験を完了するために、PH05を含む、83.33g/L(OD600約50)の全細胞触媒を使用して、30mLの反応容量中の4.5mmol(580.5mg)PA 1(約19g/L)は、副産物が検出されることなく、5−シス−HPA 2に変換した(>98%)。
実施例3:約19g/LのPA 1濃度でのPH05、ならびに50mMおよび200mMでのαKG添加による分取スケール生体内形質転換
L−ピペコリン酸(PA)(1)(0.387g、3mmol、100mM)を、PH05を発現する大腸菌BL21(DE3)全細胞(83g/L湿潤細胞塊)、α−ケトグルタル酸二ナトリウム塩(αKG)(1.356g、6mmol、200mM、2当量)、アスコルビン酸ナトリウム(0.018g、3mM、0.03当量)およびモール塩(0.012g、0.03mmol、1mM、0.01当量)を含有する30mLのリン酸カリウム緩衝液(100mM、pH7)に加えた。600μL(2%v/v)の消泡剤Y−30を添加し、反応液を15℃で撹拌し、一方、一定流量の水飽和空気を適用した(250mL/分)。
追加量のPA1およびαKGを反応に供給した(図3Aに記載される)。PA 1(195mg、1.5mmol、50mM)およびαKG(1.356g、6mmol、200mM)を78時間で加え、αKG(各340mg、約1.5mmol、約50mM)を以下の時間点:23時間および94.5時間の後に加えた。反応時間にわたって2M HCl溶液(10mL、26mmol)を加えることにより、pHを一定に保った。
117時間後、PA 1から5−シス−HPA 2への約99%の変換が検出された。結果を図3に示す。
実施例4:約19g/LのPA 1濃度でのPH05、ならびに25mMおよび100mMでのαKG添加による分取スケール生体内形質転換
L−ピペコリン酸(PA)(1)(0.387g、3mmol、100mM)を、PH05を発現する大腸菌BL21(DE3)全細胞(83g/L湿潤細胞塊)、α−ケトグルタル酸二ナトリウム塩(αKG)(1.356g、6mmol、200mM、2当量)、アスコルビン酸ナトリウム(0.018g、0.09mmol、3mM、0.03当量)およびモール塩(0.012g、0.03mmol、1mM、0.01当量)を含有する30mLのリン酸カリウム緩衝液(100mM、pH7)に溶解した。600μL(2%v/v)の消泡剤Y−30を加え、反応液を15℃で撹拌し、一方、一定流量の水飽和空気を適用した(250mL/分)。
追加量のPA1およびαKGを反応に供給した(図4Aに記載される)。PA 1(195mg、1.5mmol、50mM)およびαKG(0.678g、3mmol、2当量、100mM)を48時間で加え、αKG(各170mg、0.75mmol、25mM)を以下の時間点:12、22、37、43、68、83時間の後に加えた。反応時間にわたって2M HCl溶液(13mL、26mmol)を加えることにより、pHを一定に保った。
92時間後、PA 1からシス−5−HPA 2への91%の変換が検出された。結果を図4に示す。
実施例5:約3.2g/LのPA 1濃度でのPH05による分取スケール生体内形質転換
L−ピペコリン酸(PA)(1)(約0.1g、0.75mmol、25mM)を、PH05を発現する大腸菌BL21(DE3)全細胞(83g/L湿潤細胞塊)、α−ケトグルタル酸二ナトリウム塩(αKG)(0.338g、1.5mmol、50mM、2当量)、アスコルビン酸ナトリウム(1.5mM)およびモール塩(0.5mM)を含有する30mLのリン酸カリウム緩衝液(100mM、pH7)に溶解した。600μL(2%v/v)の消泡剤Y−30を加え、反応液を15℃で撹拌し、一方、一定流量の水飽和空気を適用した(250mL/分)。反応時間にわたって1M HCl溶液(6mL、6mmol)を加えることにより、pHを一定に保った。
41時間後、PA 1からシス−5−HPA 2への53%の変換が検出され、反応はさらに進行しなかった。結果を図5に示す。
実施例6:19g/LのPA 1濃度でのPH12による分取スケール生体内形質転換
L−ピペコリン酸(PA)(1)(0.194g、1.5mmol、50mM)を、PH12を発現する大腸菌BL21(DE3)全細胞(83g/L湿潤細胞塊)、α−ケトグルタル酸二ナトリウム塩(αKG)(0.678g、3mmol、2当量、100mM)、アスコルビン酸ナトリウム(0.009g、0.045mmol、1.5mM、0.03当量)、モール塩(0.006g、0.015mmol、0.5mM、0.01当量)を含有する30mLリン酸カリウム緩衝液(100mM、pH7)に溶解し、600μL(2%v/v)消泡剤Y−30を加えた。反応液を25℃で撹拌し、一定流量の水飽和空気を適用した(250mL/分)。
追加量のαKG(340mg、約1.5mmol、50mM)を6時間後に加え、L−ピペコリン酸(PA)(1)(387mg、3mmol、100mM)およびα−ケトグルタル酸二ナトリウム塩(αKG)(1.356g、6mmol、2当量、200mM)を44時間後に加えた。図6Aに示されるように、様々な時間点の後に試料を採取した。反応時間にわたって1M HCl溶液(30mL、30mmol)を加えることにより、pHを一定に保った。
68時間後、150mMの総基質濃度を使用してPA 1の93%変換が検出された。PH05を使用した以前の実験とは対照的に、少量(<1%)の3−HPA 4および2.6%(2S,5R)−トランス−5−HPA 3が検出された(図6を参照されたい)。
実施例7:3.2g/LのPA 1濃度でのPH12による分取スケール生体内形質転換
L−ピペコリン酸(PA)(1)(約0.1g、0.75mmol、25mM)を、PH12を発現する大腸菌BL21(DE3)全細胞(83g/L湿潤細胞塊)、α−ケトグルタル酸二ナトリウム塩(αKG)(0.339g、1.5mmol、2当量、50mM)、アスコルビン酸ナトリウム(1.5mM)、モール塩(0.5mM)を含有する30mLのリン酸カリウム緩衝液(100mM、pH7)に溶解した。600μL(2%v/v)消泡剤Y−30を加えた。反応液を25℃で撹拌し、一定流量の水飽和空気を適用した(250mL/分)。反応時間にわたって1M HCl溶液(5mL、5mmol)を加えることにより、pHを一定に保った。
追加量のα−ケトグルタル酸二ナトリウム塩(αKG)(約0.085g、0.375mmol、0.5当量、12.5mM)を21時間および26時間後に反応に加えた。図7Aに示される時間点の後に試料を採取した。
41時間後、25mMのPA 1の総基質濃度を使用してPA 1の>99%変換が検出された。高濃度のPH12を用いた実験とは対照的に、3−HPA 4および(2S,5R)−トランス−5−HPA 3形成は検出されなかった(図7を参照されたい)。

Claims (20)

  1. ヒドロキシラーゼとしてのタンパク質の使用であって、タンパク質が、
    − 配列番号1のポリペプチド、またはピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有するその機能的に活性な変異体であって、配列番号1のポリペプチドと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的な活性な変異体;および/または
    − 配列番号2のポリペプチド、またはピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有するその機能的に活性な変異体であって、配列番号2のポリペプチドと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的に活性な変異体
    を含む、使用。
  2. 配列番号1のポリペプチドの機能的に活性な変異体が、配列番号1のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性、好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも85%の配列同一性、より好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも90%の配列同一性、最も好ましくは配列番号1のポリペプチドと少なくとも95%の配列同一性を有し;または、配列番号2のポリペプチドの機能的に活性な変異体は、配列番号2の親ポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性、好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも85%の配列同一性、より好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも90%の配列同一性、最も好ましくは配列番号2のポリペプチドと少なくとも95%の配列同一性を有する、請求項1に記載の使用。
  3. タンパク質が、配列番号1または2のポリペプチドを含むかまたはそれからなる、請求項1または2のいずれかに記載の使用。
  4. タンパク質が、配列番号1のポリペプチドを含むかまたはそれからなる、請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
  5. タンパク質が、ピペコリン酸(PA)、具体的にはL−ピペコリン酸(L−PA)をヒドロキシ−ピペコリン酸(HPA)、具体的には5−ヒドロキシ−ピペコリン酸(5−HPA)、より具体的にはシス−5−ヒドロキシ−ピペコリン酸(シス−5−HPA)、さらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−ヒドロキシ−ピペコリン酸((2S,5S)−シス−5−HPA)にヒドロキシル化することができる、請求項1〜4のいずれかに記載の使用。
  6. タンパク質が
    i)少なくとも90%、特に少なくとも95%、より好ましくは少なくとも99%の5−HPAに関する位置選択性;
    ii)少なくとも90%、特に少なくとも95%、より好ましくは少なくとも99%のシス−5−HPAに関する立体選択性;および/または
    iii)少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、最も好ましくは少なくとも95%の変換率
    によって特徴付けられる、請求項5に記載の使用。
  7. 宿主細胞であって、以下を含む
    a.請求項1および3〜6のいずれかに定義される配列番号1のポリペプチドまたは該ポリペプチドをコードする核酸、ここで該細胞が、ミクロモノスポラ エキノスポラ細胞ではなく、具体的にはミクロモノスポラ属細胞ではなく、より具体的にはミクロモノスポラ科(細胞ではなく、なおより具体的にはミクロモノスポラ目細胞ではなく、さらにより具体的には放線菌門細胞ではなく、特に細菌細胞ではない;または
    b.請求項1および3〜6のいずれかに定義される配列番号2のポリペプチドまたは該ポリペプチドをコードする核酸、ここで、該細胞が、コルディア ジェジュドネンシス細胞ではなく、具体的にはコルディア属細胞ではなく、より具体的にはフラボバクテリア科細胞ではなく、なおより具体的にはフラボバクテリア目細胞ではなく、さらにより具体的にはバクテロイデス門細胞ではなく、特に細菌細胞ではない;または
    c.(i)請求項1および3〜6のいずれかに定義される配列番号1のポリペプチドおよび少なくとも1つの追加のアミノ酸もしくは(ii)請求項1〜6のいずれかに定義される配列番号1のポリペプチドの機能的に活性な変異体を含むタンパク質、または該タンパク質をコードする核酸、具体的に、該細胞が、ミクロモノスポラ エキノスポラ細胞ではなく、具体的にはミクロモノスポラ属細胞ではなく、より具体的にはミクロモノスポラ科細胞ではなく、なおより具体的にはミクロモノスポラ目細胞ではなく、さらにより具体的には放線菌門細胞ではなく、特に細菌細胞ではない;または
    d.(i)請求項1および3〜6のいずれかに定義される配列番号2のポリペプチドおよび少なくとも1つの追加のアミノ酸もしくは(ii)請求項1〜6のいずれかに定義される配列番号2のポリペプチドの機能的に活性な変異体を含むタンパク質、または該タンパク質をコードする核酸、具体的に、該細胞が、コルディア ジェジュドネンシス細胞ではなく、具体的にはコルディア属細胞ではなく、より具体的にはフラボバクテリア科細胞ではなく、なおより具体的にはフラボバクテリア目細胞ではなく、さらにより具体的にはバクテロイデス門細胞ではなく、特に細菌細胞ではない;
    前記宿主細胞。
  8. 宿主細胞が、真核細胞、具体的には動物細胞、植物細胞もしくは真菌細胞であるか、または宿主細胞が、原核細胞であり、請求項7において定義されるタンパク質、ポリペプチドまたは核酸が天然には見いだされない、請求項7に記載の宿主細胞。
  9. HPA、具体的には5−HPA、より具体的にはシス−5−HPA、さらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−ヒドロキシ−ピペコリン酸((2S,5S)−シス−5−HPA)の生成における、請求項1〜6のいずれかに定義されるタンパク質または請求項7もしくは8に記載の宿主細胞の使用。
  10. 酸素の存在下で請求項1〜6のいずれかに定義されるタンパク質を用いて、PA、特にL−PAをヒドロキシル化することを含む、HPAを生成する方法。
  11. HPAが、5−HPA、具体的にはシス−5−HPA、さらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−HPAである、請求項10に記載の方法。
  12. タンパク質が、請求項7または8に記載の宿主細胞において生成される、請求項10または11に記載の方法。
  13. ヒドロキシル化が、酸素アクセプター/補基質、具体的にはα−ケトグルタル酸の存在下およびFe2+の存在下で行われる、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ヒドロキシル化が、pH4.5〜8を有する水性環境において、5℃〜30℃の温度でおよび/または50mM〜500mMのα−ケトグルタル酸濃度で、25mM〜200mMのPA濃度、具体的にはL−PA濃度を用いて行われる、請求項10〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 方法が、HPA、具体的にはシス−5−HPAまたはさらにより具体的には(2S,5S)−シス−5−HPAを単離するステップを含んでもよい、請求項10〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 宿主細胞、具体的には請求項7または8に記載の宿主細胞において、タンパク質をコードする核酸を発現させることを含む、請求項1〜6のいずれかに定義されるタンパク質を生成する方法。
  17. a)請求項1〜6のいずれかに定義されるタンパク質をコードする核酸を含むベクターを宿主細胞、具体的には請求項7または8に記載の宿主細胞に導入すること、
    b)請求項1〜6のいずれかに定義されるタンパク質の発現を可能にする条件下で該宿主細胞を増殖させること、
    c)該宿主細胞からタンパク質を単離してもよい
    を含む、請求項1〜6のいずれかに定義されるタンパク質を生成する方法。
  18. − 配列番号1のポリペプチド、ならびに特にC末端および/またはN末端の少なくとも1つの追加のアミノ酸;
    − 配列番号2のポリペプチド、ならびに特にC末端および/またはN末端の少なくとも1つの追加のアミノ酸;
    − 配列番号1のポリペプチドと少なくとも1つのアミノ酸残基が異なるが、配列番号1のポリペプチドと少なくとも75%の配列同一性を有し、ピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有する、配列番号1のポリペプチドの機能的に活性な変異体;または
    − 配列番号2のポリペプチドと少なくとも1つのアミノ酸残基が異なるが、配列番号2のポリペプチドと少なくとも75%の配列同一性を有し、ピペコリン酸ヒドロキシラーゼ活性を有する、配列番号2のポリペプチドの機能的に活性な変異体
    を含むかまたはそれからなるタンパク質であって、
    具体的には、該タンパク質は、請求項2〜6のいずれかにあるようにさらに特徴付けられる、前記タンパク質。
  19. 請求項18に記載のタンパク質をコードする核酸。
  20. 請求項19に記載される核酸または請求項1〜6のいずれかに定義されるタンパク質をコードする核酸を含むベクター。
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