JP2021503678A - 衝突の評価 - Google Patents

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Abstract

衝突に関係するテレマティクスデータを受信し、衝突の特徴を特定することによって衝突が分析される。特定された特徴に基づいて前記衝突が主体に通知されうる。【選択図】図1

Description

本発明は、衝突の特徴を評価するためにその衝突に関係するデータを使用することに関する。
車両の衝突後には、車両は修理を要し得、または保険業者は怪我の保障金を支払う必要がありうる。適切なアクションをとるために、関与した当事者間で責任がどのように分担されるべきか、および請求額の値を特定するために保険会社などの主体が衝突の状況を評価する必要がある。
現在、責任の評価は目撃者の証言に大きく左右されるが、目撃者の証言は不正行為や、運転者が情報を覚えていないことが起こりやすい。この問題を軽減するために、以下によって記録されうる、記録されたデータが使用されることもある。
− 元の機器製造者によって設置されたイベントデータレコーダ(EDR:Event Data Recorders)(エアバッグ制御回路に接続されることが多い)。
− 車両の運転を監視するために使用されうる「ブラックボックス」テレマティクスデバイス。このようなデバイスは、運転者がどれだけ「安全」にしているかに応じて保険料を設定するために保険提供業者によって取り付けられうる。
− 衝突の視覚的記録を提供しうる「ダッシュカム」(ダッシュボード搭載カメラ)。
しかし、そのような記録デバイスによって提供されるデータは、訓練された作業者による分析が必要であり、それに関連して費用が伴う。この問題は、激突に関する情報がやり取りおよび解釈が難しいフォーマットで表示されることにより深刻化し、これにより責任の特定が困難で時間のかかる処理になりうる。
激突において何が起きたのか、および責任(または責任の分担)を特定した後に、両当事者に必要な金銭賠償の見積もりを得ることも必要である。これには通常、損害査定人が損害を調査することが含まれるが、これも長く費用のかかる処理である。特に、車両を修理するよりも単に交換した方が費用効率が良い場合もあるが(「全損」)、これは調査にかなりの時間と費用を費やした後にのみ特定される。
したがって、特定された問題の1つ以上に対する解決策を達成することが望ましい。
本発明の一態様によれば、衝突データを分析する方法が提供され、この方法は、衝突に関係するテレマティクスデータを受信するステップと、前記データに基づいて衝突の重大度を特定するステップと、特定された衝突の重大度に基づいて主体に前記衝突を通知するステップとを含む。このようにして、ユーザの介入を必要とせずに関係主体に衝突が通知される。この方法により、衝突ならびに衝突の状況および影響の客観的な事実に基づく報告が提供されうる。これにより、衝突の信頼できない目撃者および間違った主観的な報告の問題が克服されうる。
任意に、本方法は、前記受信されたテレマティクスデータに基づいてインパクトエリアを特定するステップを含む。このようにして、衝突の重大度およびその後の関連アクションがより正確に特定されうる。インパクトエリアは、車両に関係する1つ以上のゾーンまたは車両上の1つ以上のポイントを含むのが好ましい。
正確のために、インパクトエリアを特定するステップは、車両の回転および/または車両の部分的もしくは完全な反転を特定するステップを含みうる。
本方法は、衝突に関連する1つ以上のイベントを特定するステップをさらに含みうる。関連するイベントは、急ブレーキ、急コーナリング、急加速、急減速、車両の回転、車両の部分的または完全な反転、牽引力損失、および二次衝突のうちの1つ以上でありうる。衝突に関連するイベントを特定することにより、衝突に関連するイベントの経過の報告が提供されうる。
本方法は、好ましくは1秒以下の分解能で、衝突をモデル化またはシミュレーションするステップを含みうる。衝突をモデル化またはシミュレーションすることにより、衝突に関連するイベントの経過の報告が提供されうる。
修理の特徴
効率のために、本方法は修理費用を特定するステップをさらに含みうる。
任意に、修理費用はインパクトエリア内の部品の費用に基づいて特定される。任意に、本方法は、受信されたテレマティクスデータに基づいて、部品が損害を受けている可能性を特定するステップをさらに含む。
予測精度のために、部品が損害を受けている可能性を特定するステップは、過去のインパクトデータとの比較を含みうる。部品が損害を受けている可能性を特定するために訓練された分類器が使用され、前記訓練された分類器は前記過去のインパクトデータによって訓練されているのが好ましい。
効率のために、前記見積もり修理費用が閾値量より少ない場合には、前記主体は修理主体を含み得、前記見積もり修理費用が閾値量より大きい場合には、前記主体はスクラップ回収主体を含みうる。前記閾値量は交換価格であるのが好ましい。
通知の特徴
安全およびスピードのために、前記衝突の重大度が閾値レベルを上回る場合には、前記主体は救急サービスを含みうる。
任意に、前記主体は、前記衝突に関与した車両の乗員を含みうる。
衝突の迅速な評価を可能にするために、前記主体は保険主体でありうる。
安全のために、前記通知は、衝突に関与した1つ以上の車両の路上使用適合性の査定を含みうる。
特定の特徴
安全のために、本方法は、傷害の確率を特定するステップをさらに含みうる。任意に、傷害の確率を特定するステップは、衝突の大きさおよび方向を特定するステップを含む。任意に、傷害の確率を特定するステップは、車両の回転を特定するステップを含む。任意に、傷害の確率を特定するステップは、車両の部分的または完全な反転を検出するステップを含む。任意に、前記傷害の確率はむち打ちの確率に関する。任意に、本方法は、傷害保障費用を特定するステップをさらに含む。
正確のために、傷害の確率を特定するステップは、過去のインパクトデータとの比較を含みうる。任意に、傷害の確率を特定するために訓練された分類器が使用され、前記訓練された分類器は前記過去のインパクトデータによって訓練されている。
受信の特徴
正確のために、テレマティクスデータは、ジャイロスコープ、加速度計、GPSデータ、ビデオ記録、車載診断データおよび/または音声記録からのデータを含みうる。
滑らかな車両軌道のために、本方法は、車両軌道を特定するためにGPSおよび加速度計データポイントを補間するステップを含みうる。
スピードおよび/または効率のために、テレマティクスデータは、データを収集したデバイスへの無線リンクを介して受信されうる。
信頼性のために、前記無線リンクは衛星リンクを含みうる。
テレマティクスデータは、衝突を含む6〜10秒の期間のデータを含みうる。テレマティクスデータ(またはその一部)は、例えば20Hz、50Hz、100Hz、400Hz、500Hz、1000Hzもしくは5000Hzであるかまたはこれらの例示的な値のいずれか2つによって形成される範囲内にありうる。テレマティクスデータ(またはその一部)は少なくとも1秒以下の分解能、好ましくは少なくとも100ミリ秒、より好ましくは少なくとも50ミリ秒、より好ましくは少なくとも10ミリ秒の分解能を有するのが好ましい。一部の例では、分解能は一ミリ秒以下である。テレマティクスデータ、好ましくは加速度計データおよび/またはジャイロスコープデータの第1部分は、1秒以下の分解能でありうる。テレマティクスデータ、好ましくはGPSデータの第2部分は、第1部分よりも低い分解能でありうる。
衝突をモデル化またはシミュレーションするステップは、少なくとも1秒以下の分解能(好ましくは少なくとも100ミリ秒、より好ましくは少なくとも50ミリ秒、より好ましくは少なくとも10ミリ秒の分解能)でありうる。1秒以下の分解能により、衝突の前および後の異なるイベント(例えば急ブレーキ、後続の衝突)の分解が可能になりうる。モデル化またはシミュレーションするステップは、例えば0.2ms、1ms、2ms、2.5ms、5ms、10ms、20ms、50msもしくは100msの分解能であるかまたはこれらの例示的な値のいずれか2つによって形成される範囲内でありうる。これは、人間の知覚の限界を超える可能性のある一連のイベントを明確化するのに役立ち、したがって衝突の洞察を提供しうる。1秒以下の分解能により、インパクトのエリアを識別するために車両に作用する力を十分な分解能で識別することも可能になる。分解能は、一部の例では一ミリ秒以下でありうる。衝突をモデル化またはシミュレーションするステップは、衝突に関連する1つ以上のイベントを特定するステップを含むのが好ましい。
分析の特徴
効率のために、本方法は、責任の尺度を特定するステップをさらに含みうる。責任の尺度は、優先権、道路もしくはジャンクションの分類、車両がいる車線、車線変更操作、操作意図の尺度、および/または後退移動に応じて特定されうる。責任の尺度は、道路交通法規、判例法、および/またはマッピング情報に応じて特定されうる。本方法は、道路交通法規、判例法、および/またはマッピング情報に関係するデータを(好ましくは外部ソースから)得るステップをさらに含みうる。本方法は、認知推論モデルにより責任の尺度を特定するステップを含むのが好ましい。責任の尺度を特定する際にテレマティクスデータおよび他のデータの両方を考慮することにより、責任の客観的な査定が提供されうる。認知推論モデルを使用することにより、責任を特定する際に考慮されうる多数の因子の複雑な評価が可能になりうる。
任意に、前記テレマティクスデータは、前記衝突に関与したさらなる主体の運転を評価するために使用される。任意に、前記テレマティクスデータは、前記さらなる主体の運動量を特定するために使用される。
正確のために、本方法は、前記衝突に関与した1つ以上の他の車両に関係するデータを(好ましくは外部ソースから)得るステップをさらに含みうる。任意に、前記さらなる主体のデータは、車両登録ナンバーを使用して得られる。
正確のため、および/または追加情報を特定するために、本方法は、前記さらなる主体のデータに基づいて前記さらなる主体の質量を特定するステップをさらに含みうる。
責任を特定するために、本方法は、前記さらなる主体の速度をその運動量および質量に基づいて特定するステップをさらに含みうる。任意に、本方法は、前記さらなる主体が前記衝突に先行してスピードを出していたか否かを特定するステップをさらに含む。
正確のために、前記衝突の重大度を特定するステップは、衝突の時刻を特定するステップを含みうる。
正確のために、衝突の時刻を特定するステップは、前記受信されたテレマティクスデータに基づいて最大の加速度の大きさの時刻を特定するステップを含みうる。任意に、前記最大の加速度の大きさを特定するステップは、2次元または3次元で加速度の大きさの2乗平均平方根を特定するステップを含む。
正確のために、衝突の時刻を特定するステップは、最大制動力および/またはコーナリング力を超える加速度を特定するステップを含みうる。
任意に、衝突の時刻を特定するステップは、最大垂直加速度の時刻を特定するステップを含む。垂直加速度は通常の状況下では非常にまれであるため、最大垂直加速度の検出は衝突を強く示しうる。
任意に、前記衝突の重大度を特定するステップは、前記衝突によって引き起こされる力を特定するステップを含む。
正確のために、前記衝突によって引き起こされる力を特定するステップは、前記衝突に関与した物体の弾性をモデル化するステップまたは前記衝突に関係する物体の弾性のモデルを特定するステップを含みうる。
正確のために、前記衝突に関与した物体の弾性の前記モデルは、前記受信されたテレマティクスデータに基づいて少なくとも1つのばね定数を特定するステップを含みうる。
正確のために、前記受信されたテレマティクスデータに基づいてばね定数を特定するステップは、前記受信されたテレマティクスデータからデータの周波数を特定するステップを含みうる。テレマティクスデータは加速度計データを含み、加速度計データに応じて力が特定されるのが好ましい。
正確のために、前記衝突によって引き起こされる力を特定するステップは、前記衝突に関与した物体の運動量の変化をモデル化または特定するステップを含みうる。任意に、前記運動量の変化は、特定されたインパクト時刻前後の時間ウィンドウにわたる加速度を積分することによって特定される。
衝突の重大度を特定するステップおよび/または衝突に関連するイベントを特定するステップは、衝突の重大度および/または衝突に関連するイベントを評価するために衝突をモデル化またはシミュレーションするステップを含みうる。他の特徴を特定するステップは、前記特徴を評価するために衝突をモデル化またはシミュレーションするステップを含みうる。そのような特徴は、インパクトエリア、修理費用、部品が損害を受けている可能性、傷害の確率、衝突の大きさもしくは方向、車両の回転、傷害保障費用、責任の尺度、さらなる主体の運動量、さらなる主体の速度、衝突の時刻、最大の加速度の大きさの時刻、衝突によって引き起こされる力、衝突に関与した物体の弾性、ばね定数、衝突に関与した物体の運動量の変化、衝突に先行するイベント、閾値レベルを上回る加速度、方向および/もしくはスピードの変化、ならびに/または牽引力損失を含みうる。
インタフェースの特徴
使用の簡単のために、本方法は、前記受信されたテレマティクスデータに基づいて前記衝突に先行する(または後続もしくは関連する)少なくとも1つのイベントを特定するステップと、前記少なくとも1つのイベントおよび前記衝突をユーザインタフェースを介して順次表示するステップとをさらに含みうる。
本発明の別の態様によれば、衝突データを表示するための方法が提供され、本方法は、衝突に関係するテレマティクスデータを受信するステップと、前記受信されたテレマティクスデータに基づいて前記衝突に先行する(または後続もしくは関連する)少なくとも1つのイベントを特定するステップと、前記少なくとも1つのイベントおよび前記衝突をユーザインタフェースを介して順次表示するステップとを含む。このようにして、ユーザが、さらなるアクション(例えばさらなる調査または請求の承認)を特定しうる衝突につながる主要なイベントを簡単かつ迅速に特定することができる。
正確のために、前記受信されたテレマティクスデータに基づいて前記衝突に先行する少なくとも1つのイベントを特定するステップは、閾値レベルを上回る加速度を特定するステップを含みうる。
正確のために、前記受信されたテレマティクスデータに基づいて前記衝突に先行する少なくとも1つのイベントを特定するステップは、方向および/またはスピードの変化を特定するステップを含みうる。任意に、前記方向の変化は異なる道路への移動を含む。
使用の簡単のために、本方法は、ユーザがインタフェースに表示される時間的期間を変更するための手段をさらに含みうる。
使用の簡単のために、本方法は、前記イベントに関係する前記テレマティクスデータの特性を指示するステップをさらに含みうる。任意に、前記表示される特性は、スピードインジケータ、g力測定値、ブレーキの指示、コーナリングの指示、牽引力損失イベントの指示、車両の回転の指示、車両の部分的または完全な反転の指示、インパクトエリアの指示、および/または安全なスピード(法定スピード制限および/または天候および/または道路の特徴に依存しうる)を含む。
使用の簡単のために、本方法は、前記衝突のエリアのマップを表示するステップをさらに含みうる。任意に、本方法は、前記車両の表現物を表示するステップをさらに含む。任意に、本方法は、前記車両の経路を表示するステップをさらに含む。
使用の簡単のために、本方法は、1つ以上のイベントの場所を表示するステップをさらに含みうる。
任意に、本方法は、衝突の時刻に関係する状況インジケータを表示するステップをさらに含む。任意に、前記状況インジケータは、天候条件および/または交通密度の指示を含む。
使用の簡単のために、本方法は、前記1つ以上のイベントに注釈を付けるための手段をユーザに提供するステップをさらに含みうる。
任意に、本方法は、車両への損害の指示を提供するステップをさらに含む。任意に、前記指示は、損害を受けている車両のエリアを指示するステップを含む。任意に、前記指示は、前記車両の3D視覚化を含む。このようにして、車両に生じた可能性が高い損害を遠隔で特定する様式がユーザに提供される。
本発明の別の態様によれば、衝突データを分析するための装置が提供され、この装置は、衝突に関係するテレマティクスデータを受信するための(例えば適切にプログラムされたプロセッサおよび関連するメモリの形の)手段と、前記データに基づいて衝突の重大度を特定するための(例えば適切にプログラムされたプロセッサおよび関連するメモリの形の)手段と、特定された衝突の重大度に基づいて前記衝突を主体に通知するための(例えば適切にプログラムされたプロセッサおよび関連するメモリの形の)手段とを含む。
本発明の別の態様によれば、衝突データを表示するための装置が提供され、この装置は、衝突に関係するテレマティクスデータを受信するための(例えば適切にプログラムされたプロセッサおよび関連するメモリの形の)手段と、前記受信されたテレマティクスデータに基づいて前記衝突に先行する少なくとも1つのイベントを特定するための(例えば適切にプログラムされたプロセッサおよび関連するメモリの形の)手段と、前記少なくとも1つのイベントおよび前記衝突をユーザインタフェースを介して順次表示するための(例えば適切にプログラムされたプロセッサおよび関連するメモリの形の)手段とを含む。
本発明は、本明細書に記載される任意の方法を実行するように適合された装置にも関する。
本発明の別の態様によれば、衝突データを分析するためのシステムが提供され、このシステムは、本明細書に記載の装置と、テレマティクスデータを前記装置に伝送するための(例えば適切にプログラムされたプロセッサおよび関連するメモリの形の)手段とを含む。
任意に、本システムは、前記テレマティクスデータを記録するための(例えば適切にプログラムされたプロセッサおよび関連するメモリの形の)手段をさらに含む。
任意に、前記テレマティクスデータを伝送および/または記録するための前記手段は、携帯電話を含む。
本発明の別の態様によれば、テレマティクスデータから衝突をモデル化する方法が提供される。テレマティクスデータは、汎用ファイルからの生の数値データでありうる。本方法は、テレマティクスデータを編成するステップを含みうる。本方法は、テレマティクスデータから衝突モデルを計算するステップを含みうる。本方法は、(衝突につながるおよび/または衝突後の)衝突に関連するイベントを特定するステップを含みうる。本方法は、好ましくはデジタルマッピングソフトウェアを用いて、衝突につながる(および/または衝突後の)イベントを示すステップを含みうる。本方法は、デジタルマッピングソフトウェアで(1秒以下の分解能で)車両の微量の移動を示すステップを含みうる。本方法は、1秒以下の分解能で(例えば1〜1000ミリ秒、より好ましくは10〜100ミリ秒の範囲内の分解能で)衝突に関連する車両の移動および/またはイベントを示すステップを含みうる。本方法により、衝突ならびに衝突の状況および影響の客観的な事実に基づく報告が提供されうる。これにより、衝突の信頼できない目撃者および間違った主観的な報告の問題が克服されうる。
本発明の別の態様によれば、衝突データを分析する方法が提供され、本方法は、衝突に関係するテレマティクスデータを受信するステップと、衝突に関連する1つ以上のイベントを特定するステップと、衝突に関連するイベントの経過を提供するステップとを含む。本方法は、前述の特徴を含みうる。本方法により、衝突ならびに衝突の状況および影響の客観的な事実に基づく報告が提供されうる。これにより、衝突の信頼できない目撃者および間違った主観的な報告の問題が克服されうる。
本発明の別の態様によれば、衝突データを分析する方法が提供され、本方法は、衝突に関係するテレマティクスデータを受信するステップと、前記データに基づいて責任の尺度を特定するステップと、特定された衝突の重大度に基づいて前記衝突を主体に通知するステップとを含む。本方法は、前述の特徴を含みうる。本方法により、衝突ならびに衝突の状況および影響の客観的な事実に基づく報告が提供されうる。これにより、衝突の信頼できない目撃者および間違った主観的な報告の問題が克服されうる。責任の尺度を特定する際にテレマティクスデータ(および任意に他のデータ)を考慮することにより、責任の客観的な査定が提供されうる。責任を特定する際に、多数の因子の複雑な評価が考慮されうる。本方法により、衝突ならびに衝突の状況および影響の客観的な事実に基づく報告が提供されうる。これにより、衝突の信頼できない目撃者および間違った主観的な報告の問題が克服されうる。
本明細書で使用されるところの「テレマティクスデータ」は、車両などの主体の移動または運転に関係する任意のデータを指しうる。
本明細書で使用されるところの「操作者」は、車両を制御する任意の主体を指し得、この操作者は、人、装置、またはそれらの組み合わせでありうる。
本明細書で使用されるところの「衝突」は、閾値測定値を超える任意のイベントを指し得、衝突は必ずしもインパクトを含まない。
本発明は、本明細書に記載および/または例示される任意の新規な態様または特徴に及ぶ。
本発明のさらなる特徴は、他の独立および従属請求項によって特徴付けられる。
本発明の一態様における任意の特徴は、本発明の他の態様に任意の適切な組み合わせで適用されうる。特に、方法の態様は装置の態様に適用されてもよく、逆もまた同様である。
さらに、ハードウェアで実施される特徴はソフトウェアで実施されてもよく、逆もまた同様である。本明細書におけるソフトウェアおよびハードウェア特徴への任意の言及は、適切に解釈されねばならない。
本明細書に記載される任意の装置の特徴は、方法の特徴として提供されてもよく、逆も同様である。本明細書で使用されるところのミーンズプラスファンクション特徴は、適切にプログラムされたプロセッサおよび関連するメモリなど、それらの対応する構造に関して代替的に表現されることもできる。
また、本発明の任意の態様において説明および定義される様々な特徴の特定の組み合わせは、独立して実施および/または供給および/または使用されうることも理解されねばならない。
本発明は、データ処理装置で実行されたときに本明細書に記載の方法のいずれかをそれらの構成ステップのいずれかまたは全てを含めて行うように適合されたソフトウェアコードを含むコンピュータプログラムおよびコンピュータプログラム製品も提供する。
本発明は、データ処理装置で実行されたときに本明細書に記載の装置の特徴のいずれかを含むソフトウェアコードを含むコンピュータプログラムおよびコンピュータプログラム製品も提供する。
本発明は、本明細書に記載の方法のいずれかを実行するため、および/または本明細書に記載の装置の特徴のいずれかを具体化するためのコンピュータプログラムをサポートするオペレーティングシステムを有するコンピュータプログラムおよびコンピュータプログラム製品も提供する。
本発明は、前述のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読媒体も提供する。
本発明は、前述のコンピュータプログラムを搬送する信号、およびそのような信号を伝送する方法も提供する。
本発明は、添付の図面を参照して実質的に本明細書に記載された方法および/または装置に及ぶ。
次に、添付の図面を参照して本発明を例として説明する。
衝突の評価を記録するためのシステムを示した図である。 データ記録デバイスを示した図である。 衝突の評価が必要な場合の衝突に対応するためのフローチャートを示した図である。 衝突損害査定を示した図である。 加速度計データのグラフ例を示した図である。 車両の例示的なモデルを示した図である。 衝突のモデルにおいて使用されうるばねの挙動を示した図である。 ばねモデルに基づくインパクトの査定を示した図である。 運動量ベクトルに基づくインパクトの査定を示した図である。 衝突の評価において使用されうる記録されたGPSデータを示した図である。 車両を修理することが費用効率が良いか否かを判断するためのフローチャートを示した図である。 衝突後の支払い金を特定するためのフローチャートを示した図である。 衝突の評価に関係するデータの転送を示すフローチャートを示した図である。 衝突の評価に関係するデータの転送の詳細な例を示した図である。 複数の衝突に対応するデータを閲覧するために使用されるインタフェースを示した図である。 衝突に関係するイベントを閲覧するためのインタフェースを示した図である。 衝突に関係するイベントを閲覧するためのインタフェースを示した図である。 衝突に関係するイベントを閲覧するためのインタフェースを示した図である。 衝突に関係するイベントを閲覧するためのインタフェースを示した図である。 衝突の場所のストリートレベルマップビューを表示するためのインタフェースのビューを示した図である。 潜在的請求に関係する情報を閲覧するためのセクションを含むインタフェースのビューを示した図である。 潜在的請求に関係する情報を閲覧するためのセクションを含むインタフェースのビューを示した図である。 潜在的請求に関係する情報を閲覧するためのセクションを含むインタフェースのビューを示した図である。 潜在的請求に関係する情報を閲覧するためのセクションを含むインタフェースのビューを示した図である。
本発明は、衝突を評価し、この評価の出力に基づいて適切なアクションを特定する方法に関する。救急サービスまたはレッカー車など、通知する主体を特定するために衝突の重大度が使用されうる。
衝突の重大度は、インパクトのエリアを含むいくつかの因子に依存しうる。この情報から、修理費用および必要なパーツのリストを特定することが可能である。
本発明は、ユーザにより衝突の正確な実態が迅速に得られるように衝突に至るまでの主要なイベントを順次提示するユーザインタフェースにも関する。
本発明は、車両の微量の移動を(すなわち1秒以下の分解能で)示すために、汎用ファイルから生の数値データを入力し、それを編成し、デジタルマッピングソフトウェアに計算するモデルにも関する。
本明細書に記載される請求分析プラットフォームは、動的インタフェース(例えばRepresentational State(REST)アプリケーションプログラムインタフェース(API:Application Program Interface))および/またはインポート機能を介して衝突に関与した主体から提供されるテレマティクスデータを消費する。このデータは分析され、洞察が推定される。
個々の事故の観察を取り巻くニュアンスをよりよく理解するためにモデルを継続的に調整するために人工知能エンジンが使用されることができ、その結果人工知能エンジンは、新たに遭遇したテレマティクスデータセットから導出される洞察、例えば複数車両の衝突につながる原因および結果の精度を継続的に改善しうる。
図1は、衝突を評価するためのシステムを示す。
車両1000は、操作者(運転者)112、一人以上の乗客114、および/または貨物116などの乗員1100を含む。
車両は、半自律型(「自動運転」)であってもよく、その場合には操作者(運転者)112は、車両を制御するプロセッサまたはオペレーティングシステムであると考えられるであろう。
車両の運転の間中、1つ以上のデータ記録デバイス1200、例えばスマートフォン112、ダッシュカム114、または一般に「ブラックボックス」として知られるイベントデータレコーダ(EDR)116を使用してテレマティクスデータが記録される。
車両1000は、インターネットなどのネットワーク1400を介してサーバ1300に通信する。
図2はデータ記録デバイスを示す。
このデータ記録デバイス1200は、
− 1つ以上のジャイロスコープ1202、
− 1つ以上の加速度計1204、
− GPSユニット1206、および
− 時間記録手段(例えばクロック1208)、
− データ記録を統合するプロセッサ1214、
− データが記憶されるメモリ1216、
− 記録されたデータを(例えば評価が行われるサーバに)伝送するかまたは更新されたソフトウェアを受信するアンテナ1218、および
− 電源1220、例えば内部バッテリまたは(例えば車両バッテリからの電力を伝送するUSB接続などの)コネクタ、
を含む。
これらの部品の組み合わせは、スマートフォンに、または車製造者または保険会社によって設置されるブラックボックスに一般に見られるのが有利である。デバイスは、車両に固定される組み込みデバイスであってもよい。
記録手段は、
− ダッシュカムなどのビデオ記録手段1210、および
− 音声記録手段、すなわちマイク1212、
も含むのが好ましい。
衝突の予測不能な性質のため、衝突に対応するデータがキャプチャされることを保証するために、行程全体の間のデータを記録することが必要である。しかし、ユーザのプライバシーへの配慮から、必要なデータのみを記録および/または記憶することが望ましい。したがって、衝突に先行および後続する時間的期間に関係する記録されたデータ、例えば衝突が生じる行程の開始からのデータ、または衝突に先行および後続するある量の時間からのデータのみが保持される。一例では、衝突の6〜10秒の抜粋からのデータファイルが記憶され分析される。衝突に関係しないデータは上書きまたは削除される。この記録/削除は、最後の「X」分のデータのみが常に利用可能になるように循環的に生じうる。
記憶されるデータは、加速度(「g力」)、GPSの場所、速度、時刻、および場所データならびに任意のインパクトの場所、およびインパクトが生じる時間間隔の少なくとも1つを含む。利用可能な場合には、ビデオデータおよび/または音声データも記憶される。車両が十分なセンサを有する場合には、ブレーキの作動、ステアリングの調整、エアバッグの展開、エンジンの状態などの情報が記録されうる。
データレコーダがユーザの携帯電話を含む(またはそれに接続可能である)場合には、ユーザの携帯電話とのインタラクション(例えば通話中であったか否か)に関係するデータが記録されうる。データレコーダは、Bluetooth(商標)または別の形の有線もしくは無線接続を使用してユーザの携帯電話に接続しうる。
天候条件および道路条件などのその他のデータも記憶される。このようなデータは、天気予報サービスなど、その条件に関与した車両に接続されていないソースから得られうる。このさらなるデータは、データ記録手段1200を使用して収集され、プロセッサ1214がアンテナ1218を使用してエリアネットワークに接続し、データをダウンロードする。
このさらなるデータは、衝突の場所に関係する過去の天候情報を使用して後で得られてもよい。この実施形態は、データ記録手段が衝突時にネットワークに接続できない状況で有利である。
記憶されたデータは衝突を評価するために使用され、この評価は、主体に通知するまたは請求を評価するなどのさらなるアクションを特定するために使用される。
一部の実施形態では、データ記録デバイスは車載診断(OBD)システムとしても使用可能であり、デバイスは、機械的故障などの任意の潜在的問題を車両の乗員に通知するために使用される。デバイスは、任意の問題に対処するためにとられるべきステップも提案しうる。
図3は、衝突の評価が必要な場合の衝突に対応するためのフローチャートを示す。
1. 第1ステップ310で、データ記録手段を使用して衝突が検出され、(ある方向の)閾値を上回る加速度(g力)が衝突を指示する。車両によって吸収される計算されるエネルギーなどの他の測定値、またはエアバッグが展開されているという指示も、衝突を検出するために使用されうる。誤検出を回避するために複数の方法を組み合わせることが有利でありうる(例えば前方への急な加速は「追突」の衝突を指示すると考えられるが、後方への同様の加速は単に急ブレーキでありうる)。
衝突の直後に、車両の保険業者に事故の第1報(FNOL:first notice of loss)が伝送され、このFNOLは、衝突に関係する記録された情報を含む。詳細なFNOLを迅速に得ることによって、保険会社は衝突の影響、例えば金銭を確保する必要があるか、仮の車を入手する必要があるかなどを速やかに査定できる。
衝突に関連する記録されたデータは、後に評価において使用され、いずれかの当事者が必要と考えた場合にアクセスされるために記憶され、このデータは、例えば請求を拒否するなどの決定の証拠を含みうる。
2. 第2ステップ320でこの衝突が評価されるが、この評価については本説明の後のセクションでさらに詳細に論じる。衝突の重大度が評価の出力である。
衝突に関係するテレマティクスデータがサーバに伝送され、記憶され、衝突の評価が行われる。あるいは、この処理はスマートフォン112などのローカルデバイスで行われてもよい。
3. 第3ステップ330で衝突の重大度が問い合わせられ、第4ステップは以下のように衝突の重大度に依存する。
4A. 衝突の重大度が低い場合には、第4ステップ2400で車両の乗員に通知がなされ、この通知は、衝突の性質について乗員に問い合わせるために使用される。強いブレーキによりg力の閾値を超えた場合に衝突が誤検出される可能性があり、その場合には乗員が、衝突が生じたのか否か、および支援が必要であるか否かを確認することができる。
重大度の低い衝突の通知は、車両の乗員に車両の状態を通知するためにも使用され、このような通知は、車両が運転を続けるのに安全であるか否かを示唆しうるのに加え、損害を受けていることが予測される部品を乗員に知らせ、その後これらの部品は、車両の乗員または整備士によって調査されうる。この処理については、以下でより詳しく説明する。
4B. 衝突の重大度が高い場合には、第4ステップ350で救急サービスに連絡がなされ、例えば救急車サービスに通知がなされる。この通知には、関与した車両の数、場所、重大度、および任意の予測される傷害などの衝突に関係する情報が組み込まれる。連絡がなされるサービスは衝突の特徴に応じ、高速道路で発生する重大度の高い衝突の結果、高速道路を閉鎖しなければならない可能性があるため警察に連絡がなされ得、燃料タンクのエリアへのインパクトを伴う衝突の結果、生じた火災を制御するために消防に連絡がなされうる。
一部の実施形態では、重大度の高い衝突が検出されると、乗員に提案されるアクションを含む通知が伝送され、傷害が予期される場合には救急車を呼ぶことが提案される。その後乗員は、そのようなアクションが適切であるか否かを確認しうる。乗員が設定された時間的期間内に応答しない場合には、提案されたアクションがとられ、例えば救急車サービスに通知がなされる。
5. 第5ステップ360で、評価を用いて、関与した車両の修理費用および潜在的傷害請求費用など、衝突に関係する費用が見積もられる。
この費用見積もり360は、部品または乗員への損害を予測するために衝突の重大度および任意のインパクトの場所を考慮する。この査定は、データ記録手段から得られたデータのみに基づき、それにより整備士または医師による検査に関連する費用および遅延が回避される。この処理については、以下でより詳しく説明する。
これらの費用は、とられるべきアクションについての決定を知らせるために使用され、高い費用が予測される場合には、整備士および/または医師によるさらなる検査が検討され、より低い費用が予測される場合には、さらなる調査をせずに関与した各当事者に支払う方が費用効率が良くなりうる。
一部の実施形態では、パーツの注文が自動的に生成され、パーツは費用と並べて調達され、これらのパーツの注文書が自動的に記入される。代理業者が、そのような注文を伝送前に見直しうる。
6. 第6ステップ370で、修理費用を用いて、関与した車両の少なくとも1つを修理する価値があるか否か、すなわち修理費用(人件費などの要素を含む)が交換費用よりも少ないかが査定され、これについては図7でさらに詳しく説明される。
7A. 修理に価値があると考えられる場合(すなわち交換費用が予測修理費用を超える場合)には、第7ステップ380で整備士に通知がなされる。車が整備士のもとに迅速に運ばれうるように牽引会社にも通知がなされる。
7B. 修理に価値がないと考えられる場合には、第7ステップ390でスクラップ回収所に通知がなされ、車が回収されスクラップにされる。
記憶されたデータは、保険代理業者などのユーザが衝突の特徴を理解するために衝突についての詳細を閲覧できるユーザインタフェースの入力として使用される(詳細は後述する)。このようにして、ユーザが、テレマティクスデータから特定された自動化されたアクションに対して確認もしくは介入し、または追加情報を入力することができる。
一部の例では、ここに記載されるステップはそのようなインタフェースに組み込まれ、衝突が検出され評価される際に、代理業者が通知を受信し、記載された方法にしたがうことができ、代理業者は衝突の評価の出力を閲覧し、必要に応じて乗員/救急サービス/修理業者に通知を送信することができる。
一部の例では、
− 車両の乗員の家族に激突を知らせ、
− 当事者が操作者のパフォーマンスを査定することを可能にし、
− 当事者に任意の乗員の場所を送信し、
− 請求に必要な情報が自動的に入力されるように装置(例えばウェブベースの書式)を提供する保険業者にデータが伝送される、自動請求を作成する、
ためにさらなる通知が送信される。
見積もり費用360は、予想費用、予想費用範囲、および予想最大費用の少なくとも1つを含む。異なる状況では異なる費用を使用することができ、高い最大費用はさらなる調査を誘発し得、最小予想費用は被保険当事者への提案において使用され得(すなわち当事者がこの提案を受け入れれば案件が迅速に解決されうる場合)、予想費用範囲の結果、この範囲内に収まる任意の請求はさらなる調査をほとんど行わずに支払いが行われ、それより高い任意の請求は調査されることとなる。
見積もり費用360はその後保存され、ならびに/または車の乗員および/もしくは保険代理業者などの第三者に伝送される。
本システムおよび方法のいくつかの特徴は以下の通りである。
・ 任意のソースからの柔軟性のないデータが受け入れられ、記載された用途のためにフォーマットされうる。
・ 移動を滑らかにするためにGPSおよび加速度計のデータポイントが補間されうる。
・ インパクトゾーンを識別するために加速度計の双方向の動きが分析されうる。
・ 車両の損害ゾーンおよびそれぞれの重大度を取得するために車両の型およびモデルをインパクトのゾーンおよびG力と相関付けることにより車両登録からのデータを考慮することにより衝突の重大度が精緻化されうる。
・ トリアージ判定のために損害ゾーンおよび重大度から車両の損害額を見積もり、車両の額と比較する。
・ 2つの車両の質量および1つの車両のスピード/g力を用いて第2車両の未知のスピードを計算する。
衝突の評価
図4は、衝突損害査定を示す。
衝突後に記憶されたデータは、各インパクトの場所および重大度、および関与した車両および乗員に結果として生じた損害を見積もるために使用される。
加速度計によって記録された加速の方向から、インパクトエリア(または「ゾーン」)が特定されうる。図4は、8つの異なるエリアに分割された車両を示すが、加速度計の測定精度に応じて、より多いかまたは少ないエリアが適切な場合もある。この処理は、図5〜図10を参照して以下でより詳しく説明する。いくつかのエリアが影響を受けうる可能性もあり、例えば、特に高い加速度が測定される場合には、インパクトエリアに隣接する領域も影響を受けうる。同様に、例えば車両が前の車両に「追突」し、さらに後続車両によって「追突」される場合には、いくつかの加速度が検出されうる。
所与の方向の車両のg力のスパイクおよび微量の移動を識別および分析することにより、インパクト方向、したがってインパクトゾーンが特定されうる。インパクトゾーンが特定されると、さらなる分析によりそのエリアへの損害が定量化されることができ、これがさらに車両の額と相関付けられて合計損失の判断が行われる。第三者車両が関与している場合には、(例えば所与の車両登録ナンバーの車両の型およびモデルならびに重量を調べることにより)各車両の質量が想定され、既知の車両のスピードおよびg力を用いることによって、第三者車両のスピードが見積もられうる。
図5は、加速度計データのグラフ例を示す。
加速度は、横(左右)、縦(前後)、および垂直の成分に分割され、さらに、
・ 加速度の大きさが最高の時刻(例えば2次元または3次元の加速度の2乗平均平方根が最大の時刻)、
・ 最大制動力を超える加速度、および/または
・ 最大垂直加速度の時刻、
のうちの1つ以上からインパクトの時刻が特定される。
これらの尺度が組み合わされて、インパクトの時刻の確率の尺度が形成されうる(3つ全ての条件が同時に満たされればインパクトの時刻を示す可能性が高い)。
衝突の重大度の最初の査定には垂直加速度も使用され、大きな垂直加速度または持続した垂直加速度は重大な衝突を示す。
衝突に関係する速度および変位を評価するために、加速度データが(速度では1回、変位では2回)積分される。データ間の時間ステップが大きい結果、得られる加速度/変位の値が不正確になりうるため、大きな時間ステップが存在する場合には計算に関連して警告がありうる。
一部の実施形態では、速度および変位はセンサデータを使用しても得られ、変位を得るためにGPSデータが使用され、速度を得るために速度計データが使用される。このようなデータは加速度計データと組み合わせられても良く、このような組み合わせは、加速度計データのほうが他のデータよりも頻繁に測定されることが多いことから、すなわちGPSの場所は1Hzのレートで記録されうる一方で加速度データは100Hzのレートで記録されうることから望ましいこともある。より滑らかな車両軌道を提供するために、GPSおよび加速度計からのデータが補間されうる。一部の他の例では、加速度データは10Hz、50Hz、100Hz、400Hz、500Hz、または1000Hzのレートで記録される。
一部の実施形態では、インパクト後の加速度、速度および位置の変化を得るために加速度計データが使用され、初期値は他の記録手段から得られ、例えば初期速度(u)は速度計の示度からとられうる。
一部の実施形態では、例えば慣性追跡方法を用いてジャイロスコープデータを加速度計データと組み合わせることにより車両の微量の移動の精度を改善するためにジャイロスコープデータが使用される。このような方法により、車両の回転も考慮に入れるようにインパクトおよびイベント検出方法を強化すること、およびこの回転の詳細がさらなる分析に含められることが可能になる。
さらに、回転の情報を含めることで、方向および大きさならびに体の重心に対する位置を有するインパクトを維持する次元体として車両を扱うことが可能になる。これにより、車両に対するインパクトのより正確な特徴付け、そのような車両の修理費用のより正確な見積もりが可能になる。
本方法は、車両の重心に対するセンサの位置を特定するための処理を含みうる。本方法は、車両の慣性モーメントを見積もるための処理をさらに含みうる。
一部の実施形態では、車両の部分的または完全な反転を検出するためにテレマティクスデータが使用される。この方法は、重力またはジャイロスコープデータの統合による加速方向の変化の検出、またはテレマティクスもしくは車載診断データのその他の分析を含みうる。
このようなイベントは、車両の損害見積もり、特に屋根および窓の損害見積もりに投入されることができ、それにより修理の見積もりの精度を向上させうる。
一部の実施形態では、スリップまたは牽引力損失イベントを検出するために前記テレマティクスデータが使用される。これは、(前後軸により定義される)車両の向きと(速度/運動量により定義される)走行方向との相違を検出する方法を含みうる。これは、ABS信号、ならびにステアリング、アクセルおよびブレーキの入力などの車載診断情報からの情報を含みうる。
図6は、車両の例示的なモデルを示す。
弾性を表すために、車両は1つ以上のばね604に接続された質量602としてモデル化され、検討される各運動方向に1つ以上のばねがあり、例えば正面衝突では縦の運動のみが検討され、1つのばねのみを使用し得、より複雑な衝突は、縦、横および垂直の3つのばねを使用しうる。ばねはそれぞれ、衝突中の車両の弾塑性挙動をモデル化するために使用されるばね定数を有する。
このようなばねの組み合わせは、エネルギー散逸を表すダンパとともに弾性挙動を表すために使用されうる。各方向に1つのばねが使用される方法が用いられ、これらのばねが、負荷剛性kおよび除荷剛性kにより特徴付けられる、負荷がかけられている(すなわち圧縮されている)か否かに応じて異なるばね定数を有するのが好ましい。kの値に応じて、3タイプのばねが存在する。
1.弾性:k=kのときには、完全に弾性のばねが存在する。ばねはエネルギー散逸なしでその初期位置に戻る。
2.塑性:k=1のときには、全てのエネルギーが散逸され、反発はなく、最終変形は最大撓みに等しい。
3.弾塑性:k>kのときには、エネルギーの一部が散逸され、ばねは反発後に永久変形される。
各インパクト後には車の物理的特性が変化し、したがってその後の任意の激突は異なる負荷および除荷ばね定数を使用してモデル化される必要がある。
図7は、衝突のモデルにおいて使用されうるばねの挙動を示す。
衝突によって引き起こされる車両に対する力Fは、xおよびy軸のばねに対してそれぞれ作用するxおよびy成分FおよびFに分解される。各方向iにつき、方向iの単一のインパクトの力の大きさFiが望ましい。フックの法則が用いられ、
=kL,ic,i
であり、式中kL,iは負荷ばね定数であり、dc,iはインパクト時の車体の圧縮変位である。図6は単一のインパクトのモデルを示し、車の各サイドがばねシステムとしてモデル化され、ばねは弾塑性であり、したがってインパクト時に変形する。
図7に示されるように、力が加えられるとばねは最初に圧縮され702、これにより圧縮変位dが引き起こされる。その後この力は解除されて704、弾性反発変位dが生じる。ここではk>kであるため、インパクトの結果d−dの長さの永久変形dが生じる。
L,iを計算するために、運動が正弦波的であると想定され、
であり、式中s(t)はi方向の変位であり、ωe,iはインパクト(例えば加速度計)データにフィッティングされる正弦曲線の周波数として計算され、v impは、方向iのインパクト時の速度である。
この周波数は角固有周波数であると想定され、したがって
であり、式中mは車両の質量である。
激突インパクトの合計は、
により計算され、式中Vipostimpは方向iのインパクト後の速度である。
したがって、
および
であり、式中Fiは、インパクト時にi方向に及ぼされる力である。ここで計算される力は、重大度の尺度として使用される。
衝突の角度は、
によって見積もられることができ、座標系は感知可能な角度を得るために選択される(xおよびy方向は車両の縦および横方向と等しいのが好ましい)。
このモデルは、衝突に関与した他の車両の特性についての知識がなくても、衝突の重大度の見積もりを可能にする。これらの他の車両の特性が分かっている場合には、これらの特性を含めることにより、または関与した他の車両の有効弾性を計算することにより、計算が改善されうる。
重大度は、数値的尺度、例えばニュートン単位の力もしくはジュール単位のエネルギーとして、または重大度のカテゴリとして表されることができ、例えば保険会社が重大度を「高」、「中」および「低」と指定しうる。
一部の実施形態では、複数のインパクトがモデル化される。同じ側の2つのインパクトをモデル化するには除荷ばね定数kU,iも必要であり、
を計算することによって得られる。
図9は、運動量ベクトルに基づくインパクトの査定を示す。
衝突を評価するために、例えば運動量方法が使用されうる。インパクトの時刻前後の車両の運動量の変化は、そのインパクトの力の大きさに直接関係し、運動量の変化の方向は、インパクトのゾーンに関係する。これらの特性は、インパクトの時刻を含む小さな時間的期間の車の運動を運動量ベクトルとして計算することによって特定される。その後このベクトルの大きさが、インパクト力または激突の重大度の尺度として使用されうる。
車両の運動量の変化Δpは、
として計算され、式中timpはインパクトの時刻であり、εは(timp−εからtimp+εがインパクト時刻前後の小さな時間ウィンドウを定義するような)小さな時間であり、mは車両の質量であり、aは(加速度計データからの)加速度である。
運動量ベクトルの大きさは、
として計算され、式中p、p、およびpは各方向の運動量の成分である。この大きさは、激突の重大度の尺度として使用される。インパクトのゾーンは、運動量ベクトルを180°回転させることによって得られる。
一部の実施形態では、衝突を評価するために複数のモデルが使用される。例えばモデルが衝突の重大度について一致しない場合の対照的な出力は、より掘り下げた調査につながりうる。
一部の実施形態では、使用される計算は収集されるデータに依存するため、データが少ない場合には衝突の単純化されたモデルに基づく単純な計算が使用され、より多くのデータが入手可能な場合には、例えば関与した他の車両の特性を考慮に入れた複雑なモデルに基づくより正確な計算が使用される。その後、初期損害見積もりのために単純な計算が使用されるが、責任を検討する際に所望されうるより詳細な復元を得るために、必要に応じてより詳細な計算が使用される。
図10は、衝突の評価において使用されうる記録されたGPSデータを示す。
図10aは、記録されたデータから得られたGPSトラックを示す。
インジケータ1012が衝突の時刻を指示し、衝突直後に大きなyの変位が生じたことが分かり、大きな側面インパクトが示唆される。
図10bは同じデータを示すが、事故の時刻前後に焦点が当てられる。
このグラフは、衝突が生じる前に車両が曲がっていた可能性が高いことを示す。
一部の実施形態では、衝突の評価は教師あり学習アルゴリズムを使用し、過去の衝突データに基づいて任意のインパクトの重大度および場所を見積もるために記録されたデータが使用され、このような記録された/過去のデータは、加速度計およびスピードデータ、ならびに衝突に関与した車両についての情報(例えばモデル、製造年)を含みうる。そのようなアルゴリズムは、より多くのデータが利用可能になるにしたがって精度が向上し得、許容可能なレベルの精度に達するまで本明細書に記載されるような他の方法とともに使用されうる。
損害の査定
車両の型およびモデルは、既存の保険情報に基づいて既知であるかまたは登録ナンバーのデータベース検索から特定されうる。このようにして、車両の完全な部品リストが、各パーツが車両のどこに位置するかとあわせて作成されうる。
損害の計算は、力の重大度および方向/場所を考慮し、車の部品はある順序で損害を受ける、例えば正面衝突ではバンパが損害を受ける前に閾値重大度が必要であり、ヘッドライトが損害を受ける前にはより高い閾値重大度の尺度が必要であり、その後ボンネット(フード)、フロントガラスであり得、最終的には非常に高い重大度でシャーシの構造的損害が引き起こされるであろう。
クランプルゾーンまたは強化された部品を含むゾーンは、これらのゾーンの背後の部品を保護する。したがって、そのような保護された部品が損害を受けたと考えられる前にはより高い重大度の衝突の閾値が満たされる必要があるであろう。
修理または交換が必要となる可能性の高いパーツのリストを特定するために、類似の衝突に関与した類似車両からの過去のデータが問い合わせられうる。
損害の程度を特定するために訓練された分類子が使用されて、どのパーツに交換が必要となる可能性が高いかについてのより正確な予測を生成しうる。訓練データは、過去の衝突および交換が必要だったパーツに関する情報を含む。次に、衝突に関する情報を前提にどのパーツが交換される必要があるかを特定するためのモデルを作成するために過去の情報が使用されうる。このようなモデルは、様々なパーツが損害を受けるときの閾値レベルの調整を含むことができ、またはより複雑であってもよく、例えば部品間の相互作用を推測することができる(例えばフロントガラスが割れたときには通常は客席の生地に何らかの損害がある)。
一例における訓練された分類器は、ニューラルネットワークを含む。訓練は「教師あり」であり、生成されるモデルを改善するためにユーザが訓練された分類器の出力にフィードバックを提供するものでもよい。あるいは、訓練は「教師なし」であり、訓練された分類器が所与の費用関数(例えば平均2乗誤差)を減少させるモデルを生成するものでもよい。
どの部品が損害を受けたかに関係する損害の尺度も計算され、例えばシャーシに対する構造的損害は、バンパに対する表面的損害よりも深刻であると考えられる。燃料タンクまたはブレーキなどのある部品に対する損害が疑われる場合には、運転継続が危険であり、整備士による評価が必要であることを指示する出力が生成される。このような尺度は、(損害の波及度が見積もられるように)損害を受けた部品の数および場所に関する情報も含む。
次に、車両ごとに損害を受けたパーツならびに対応する修理費用および時間が特定される。そのような特定は、インターネットを使用して得られる公に利用可能な費用データ、または例えばパーツ生産者と関係および割引取引のある保険会社に利用可能なデータのいずれかを使用する。人件費および修理時間は以前の修理データを使用して見積もられ、これらの見積もりは修理業者に連絡することにより改善されうる。
一部の実施形態では、衝突後に、予測される損害に関する情報が整備士に伝送されてもよく、この整備士はこの損害に基づいて見積もり価格を出すことができる。
第三者の責任
衝突に関与した他の車両の特性を用いることにより、可能性が高いと考えられる責任を推測することが可能である。テレマティクスデータがある車両のスピード、質量および方向も、衝突中に受けたインパルスも既知である。したがって、他の車両の運動量が計算されうる。他の車両の質量が既知である場合には、他の車両の速度(スピードおよび方向)の見積もりが生成されうる。
関与した他の車両の登録ナンバーを得ることによって他の車両の質量を特定でき、そこから型およびモデルが特定されうる。車両の操作者が衝突に関与した他の車両の詳細を提供することを要求されてもよいし、または警察の報告書などの任意の当事者により出された報告書から取得されてもよい。
衝突時の他の車両(単数または複数)の速度は、衝突の有責または責任当事者(単数または複数)を特定する上で重要であり、例えば計算により一当事者がスピードを出していたことが特定され得、または記憶されたGPS/ビデオデータにより一当事者が道路の誤った側にはみ出したことが示されうる。
道路交通法規、判例法、およびマッピング情報などの外部ソースからの情報が、テレマティクスデータおよび車載診断と組み合わせて使用されうる。これは、優先権を特定するためにマッピングデータに基づいて道路およびジャンクションを自動的に分類する方法を含みうる。これは、車両がいる車線および任意の車線変更操作を特定する方法を含みうる。これは、車両の操作意図を特定する方法を含みうる。これは、後退移動を前進移動から区別する方法を含みうる。これらの方法は、テレマティクスデータを記録する車両と衝突する第三者車両にも適用されうる。
したがって、1つの車両のテレマティクスデータからの(記録および計算された)データを使用して衝突の(見積もりではあるが)包括的なモデルが作成され、修理費用および潜在的責任が効果的に即時に指示されうる。
合計請求額の見積もりを特定するために、衝突に関与した各車両で同様の修理費用の実践が行われうる。
人身傷害の請求
得られたデータは、被った傷害の可能性およびタイプを査定するためにも使用される。特に、測定された加速度はむち打ちの確率を見積もるために使用される。方向および大きさの組み合わせは、衝突の結果むち打ちの請求が生じるか否かを特定する際に適切でありうる。例えば「後部追突」は、同様の大きさの側面衝突よりもむち打ちの請求を生じる可能性が高くなりうる。
不正請求に対抗するために計算を使用することができ、例えば測定された低い加速度はむち打ちの請求に対抗する証拠として使用されうる。不正の可能性がある請求を争う決定は、請求の価格および不正の確率に依存する可能性が高く、この決定は自動的に、または保険代理業者からの何らかの入力により行われてもよく、より小さな請求額は最小限の代理業者の入力により処理することが所望されうる。例えば予想外の傷害が含まれる場合または見積もりよりもはるかに高い傷害の費用が主張される場合の請求により通知がトリガされ、不正の可能性があることが代理業者に知らされる。
潜在的請求の金銭的規模を特定するときには、過去の請求の前例が使用されることができ、例えば車両の乗員がむち打ちを被ったであろう可能性が高いと判断される場合には、請求額は以前のむち打ちの請求額の平均に車両の乗員の数を乗算したものでありうる。
しかし、よりインテリジェントな方法が採用されてもよく、激突に関係するより多くの情報を利用することによって、より正確な人身傷害の請求額が計算されうる。
一例では、過去の傷害請求は、問題の衝突をより表すようにフィルタリングされうる。このような比較可能な情報は、関与した車両の型およびモデル、衝突の場所および重大度(例えば加速度計データに基づく)、またはエアバッグが展開されたか否かなどの情報を含みうる。過去の事例の数が統計的に有意でなくなるまで、利用可能な限り多くの衝突の特徴を用いてフィルタリングすることが可能であろう。
別の例では、可能性が高いと考えられる保証金のレベルを定量化するために訓練された分類器が利用されうる。そのような例では、訓練された分類器は過去の事例を訓練データとして供給され、そのようにして衝突の特徴が支払われる人身傷害保障金にいかに影響するかのモデルを構築しうる。
一例において訓練された分類器は、ニューラルネットワークを含む。訓練は「教師あり」であり、生成されるモデルを改善するためにユーザが訓練された分類器の出力にフィードバックを提供するものでもよい。あるいは、訓練は「教師なし」であり、訓練された分類器が所与の費用関数(例えば平均2乗誤差)を減少させるモデルを生成するものでもよい。
全損/修理の判断
計算された修理費用は、修理および交換の相対費用を査定するために使用され、(上述のように計算された)修理費用が交換費用を超える衝突は、車両が直ちにスクラップにされる結果となる。交換費用は、型、モデル、年式、走行距離など、車両についての既知の情報から特定されうる。
評価を用いて請求費用を即座に予測することにより、保険会社は、ある支払い金が要求されるかまたは不正の可能性が高い衝突のみを調査することによって節約を達成しうる。これにより、保険代理業者、整備士および医師などの多数の当事者を本来なら低額の請求に巻き込むことによる追加費用が節約される。
即時の請求評価により、保険会社および車両操作者が、例えばある額の金銭を確保するかまたは適切な期間にわたり代替車両を借りることによって、最終的な請求に応じて計画を立てることも可能になる。
評価後のアクション
図11は、車両を修理することが費用効率が良いか否かを判断するためのフローチャートを示す。
1.激突が検出および評価され、この評価から、車が全損であるか修理可能であるかが判断される。
2A.全損を引き起こす衝突の結果、車は交換される。これは通常、衝突の重大度がある閾値を上回る場合である。
2B.引き起こされた損害が修理可能である衝突は、修理費用が車の価格よりも高いか否かを判断するために評価される。車の価格は、任意の車ディーラーで入手可能なものである場合もあり、または保険会社が利用可能な割引価格がある場合もある。
3A.修理費用が車の価格よりも高い場合には、車は交換される。
3B.修理費用が車の価格よりも低い場合には、車は修理される。
図12は、衝突後の保障金を特定するためのフローチャートを示す。
1.責任を特定するために衝突が評価される。
2A.データ記録手段を含む車両に過失がある場合には、保険契約により関与した各当事者に支払いがなされる。
2B.この車両に過失がない場合には、第三者(別の車両の保険業者など)から費用が回収される。
2C.過失が分担される場合には、責任分担を前提に適宜分担支払いが生じる。
図13は、衝突の評価に関係するデータの転送を示すフローチャートを示す。
車両の衝突が検出されると、様々なデータソースを用いてこの状態に関係するデータが記録および記憶され、このデータがその後サーバに伝送される。
記録されたデータは、Book of Quantum Personal Insurance(Quantum PI)の数字などの他の入力データとともに使用されて車両の衝突が評価され、この評価は、任意のインパクトの重大度および場所を査定するステップ、ならびにいくつかの出力を計算するステップを部分的に含む。
これらの出力は、費用の見積もりおよび責任の特定など、衝突に関係する情報を提供するために使用される。この情報は1つ以上の当事者に送信されることができ、当事者は例えば保険支払い金を定量化するためにその情報を使用する。
図14は、衝突の評価に関係するデータの転送の詳細な例を示す。
1.衝突が検出される。
2.衝突データが、コンマ区切り変数(CSV)ファイルの形式で(衛星を介して)サーバに送信される。
3.衝突のモデルを作成するために、他のデータ(場所データ、記録された車両データ、および天候などの状況データ)とともに適切なアルゴリズムを使用して衝突が評価される。
4.モデルを使用して得られたデータは、請求を予測するために使用される。
5.この予測請求データはその後、責任の特定、修理費用/時間の見積もり、潜在的不正の査定に使用される。
一例では、テレマティクスデータから関連する事実を抽出し、認知推論モデルを介してそのデータを処理することにより、責任が推測される。モデルは、関連する道路交通法規、判例、およびマッピング情報に関する情報を含みうる。責任を特定するためにモデルにより考慮に入れられうる要素の例には、
・ 優先権を特定するためにマッピングデータに基づいて道路およびジャンクションを分類すること、
・ 車両がいる車線および車線変更操作を特定すること、
・ 車両の操作意図を特定すること、および
・ 後退移動を前進移動から区別すること、
が含まれる。
さらなる情報が必要な場合には、関連する質問がユーザに動的に提示されうる。考えられる責任の結果が特定されたら、責任の特定を裏付ける証拠を提供するために裏付けとなるデータが集められうる。これにより、責任を客観的に分析し、不正または人的エラーのリスクを最小化することができる。
衝突評価インタフェース
衝突が検出され、初期の自動化された評価が行われたら、データをより詳細に分析して、異常を検出し、責任の特定が行われる必要がありうる。そのような処理を簡素化し、精度を向上させるために、代理業者が衝突に先行するイベントならびに衝突自体を状況情報とともに閲覧することができるインタフェースが開示される。これにより、代理業者は、衝突がどのように生じたか、および傷害/車両の損害がどのように生じた可能性があるかをすばやく理解できる。
図15は、複数の衝突に対応するデータを閲覧するために使用されるインタフェースを示す。
インタフェース4000は、例えばプラグインとして既存の保険ソフトウェアと統合されてもよく、またはスタンドアロンプログラムまたはウェブサービスとして提供されてもよい。このインタフェースは、既存のサービスおよび既存のデータベースからデータを受信することができ、保険会社がデータを記録するために使用される既存のデータ記録デバイスを有しうる。
インタフェース4000は代理業者に表示され、このインタフェース内には、以下が含まれる。
− マップ4100が表示され、このマップにマーカ4110が重ね合わせられる。これらのマーカは衝突に関係する。
このインタフェースは、複数の衝突を閲覧するために代理業者により使用されることができ、示される事故を制限するために選択リストが使用され、例えば衝突は、日付、場所または費用によりフィルタリング可能である。マーカに色分けが使用され、この色は衝突の特徴に関係し、例えば先週内の衝突はさらに古い衝突と異なる色である。
− 例えばファイルをウィンドウ上にドラッグするかまたはコンピュータファイルをブラウズして衝突データファイルを選択することによって新たな事故データをアップロードするために、アップローダ4200が提供される。ある情報が必要であり、例えば車両識別子(例えば登録ナンバー)なしでファイルをアップロードすることは不可能である。そのようなアップロードが試行された場合には、アップロードを試行している当事者にエラー通知が伝送される。
アップロードは自動的に生じ、衝突時に、データファイルが記録手段から自動的に伝送され、サーバによって受信されるのが好ましい。代理業者の装置が、(代理業者がログインするなどの)イベント時に、および/または所定の周期でサーバをチェックして新たに受信された衝突データを検出し、このデータをインタフェース4000にロードする。
一部の実施形態では、例えば単位の指示が必要ない(すなわち全てのスピードが時速マイル単位であるためスピードデータは数字しか含まない)ように単位が標準化される、標準ファイル形式がある。データはアップロードされる前にそのような形式であることが要求されてもよく、またはデータはアップロード時にこの形式に変換されてもよい。
− 各衝突についてのさらなる情報が与えられ、登録プレートナンバー4410、場所4420、日付4430および時刻4440、ならびに衝突の古さの尺度4450などの情報を含む項目4400が表示される。他の情報が示されてもよく、代理業者はどの情報が示されるかを選択することができる。
衝突マーカおよび項目は選択可能であり、それにより関係する項目がシェーディングされ、マーカも色が変化する。この選択された衝突に関係する情報を含むボックス4120が、関連するマーカによって選択時に現れるため、代理業者は各マーカに対応する衝突項目を容易に識別することができる。
− 検索ボックス4300が提供され、これにより代理業者は表示される事故をフィルタリングすることができる。事故は、衝突の任意の記録/計算された特徴または特徴の組み合わせによってフィルタリング可能である。
図16は、衝突に至るまでのイベントおよび衝突を含むイベントを閲覧するためのインタフェースの様々な態様を示す。
インタフェース4000内で、代理業者が詳細を閲覧するために衝突を選択することができる。
図16aは、データ記録の開始時の状況が表示されるインタフェース4000のビューを示す。
インタフェース4000内には、以下が含まれる。
− 識別子4502、ここでは車両登録ナンバーが表示され、どの衝突が閲覧されているかを指示する。衝突の場所4504および衝突時の天候条件4506などのさらなる状況情報も示される。
− 俯瞰ビュー4508、「ストリートビュー」4510(地上レベルビュー)、および車載ビュー4512など、衝突シーンの様々なビューが閲覧可能である。この実施形態では、車載ビュー選択を選択する手段が無効化されており、車載ビューが利用できないことを示すために「グレー表示」されている。車載ビューは、衝突に関与した車両にダッシュカムまたは他の画像/ビデオ記録手段が設置されている場合にのみ利用可能である。
車載ビデオが利用可能である場合には、これはビデオとして、またはタイムスタンプを押されたフレームとして、任意に別のビューとともに閲覧可能であり、関連するフレーム(イベントに関係するもの)が自動的に検出される。
色付き/太字フォントまたは下線付きなど、どのビューが選択されるかの指示が存在する。
− 選択されたビューが4520で表示される。このビューは、Google Maps(商標)またはDigitalGlobe(商標)などの1つ以上の第三者マッピングサービスから得られるのが好ましい。
− 衝突に関与した車両4522の表現物が、表示されたビュー4520に重ね合わせられる。スピードなど車両の現在の特性についての情報が、車両の表現物とともに示される。車両の経路5424のインジケータも示される。
経路5424は、記録/記憶および計算されたデータに基づき、予測車両経路を得るために記録されたGPSの場所が加速度計データとともに使用されうる。
記録/記憶および計算されたデータのミリ秒の分解能(潜在的に外挿またはその他のフィッティング手順による)により、車両の微量の移動が計算されてマッピングソフトウェアにオーバーレイされることが可能になりうる。
この経路5424は、代理業者によって、または自動的に調整可能である。このような調整は、受信されたGPSデータにエラーがあると疑われる場合、例えばこのデータが、車が道路の隣の森を走行していたことを指示すると思われる場合に所望されうる。代理業者は、より確からしい経路を得るために記録されたGPSトラックを調整することができる。この経路は道路に「スナップ」しうる、すなわち経路が変更されると経路に沿った各ポイントが道路上のポイントに関係するフィットを装置が検出し、そのような配置を提案しうる。その後、経路の調整が行われたことを示すインジケータが表示される。
− 道路のスピード制限のインジケータ4582、およびこのスピード制限の設定が始まる場所が、選択されたビュー4520に表示される。
− 車両のスピードを表示する手段4526が、閲覧時に車両が走行していた道路のスピード制限の指示4528とともに表示される。
スピードの指示は、例えば可変色スキームを使用して、安全/危険なスピード範囲の指示も示す。「危険な」スピードは、法定制限を超える速さ、またはその制限をある割合上回るかもしくは下回るスピードと考えられうる。
一部の例では、危険なスピードの判断は行程の他の特徴も考慮し、雨、道路の湾曲、または近くの交差点があれば最大安全運転スピードは低下し、その結果「危険な」運転スピードは法定制限を下回る。
− タイムライン4530が、イベントの時刻の指示4532、4534、4536とともに、衝突に先行および/または後続する期間を表示する。イベントは、記録されたデータ、例えばg力の閾値を超えたこと、操作者が電話をかけたこと、操作者が車両と相互作用(例えば制動)したこと、または車両が新たな道路に曲がったことに基づいて選択される。
各イベントの場所は、車両の経路4522上にシンボルとして表示され、ここでは「急ブレーキ」の場所4592が表示される。
− 各イベントに関係するさらなる情報がタイムラインの下に示され、各イベントが個別の項目4540、4550、4560で表示される。これらの項目の中には、イベントに関連する情報4542、4552、4562、4564が含まれる。衝突の結果、ここではむち打ちの可能性のインジケータ4566が示される。修理費用などのその他の結果情報、または責任の指示もここに表示されうる。
これらのイベントは(例えば項目4540、4550、4560をコンピュータのカーソルでクリックすることにより)選択可能であり、そのような選択により、イベントについての情報およびイベントの表現物が表示される。
スクロール手段4570も提供され、このスクロール手段を用いて、現在選択されているイベントに続いて経時的にイベントが選択され、このようにして代理業者が、衝突に先行および後続するイベントをスクロールできる。
− 考えられる請求についての情報を閲覧するために使用される拡張可能な請求ウィンドウ4600が提供される。これは、説明の後のセクションでより詳しく説明する。
この拡張可能な請求ウィンドウ4600は、代理業者が請求に関係する情報を閲覧する前にまず責任をよりよく理解するために衝突に関係する情報を閲覧することを可能にする。拡張可能な請求ウィンドウ4600は、インタフェース4000の全体、または代理業者が(どのように任意の損害/傷害が被られたかをよりよく理解するために)インパクトの表示とともに請求情報を閲覧できるようにあるセクションのみをカバーしうる。
図16bは、第1イベント(急ブレーキ)が選択されたときのインタフェース4000のビューを示す。
マップ4520、車両の位置4522、車両の特性ここではスピード4526、その場の状況ここではスピード制限4528、およびタイムライン4530が、これらの特徴の値が(急ブレーキ)イベント時のものに関係するようにインタフェース内で更新される。選択されたイベント4540がハイライトされる。
図16cは、第2イベント(急コーナリング)が選択されたときの代理業者インタフェース4000のビューを示す。
以前のように、インタフェースの全ての態様が更新される。項目イベントも更新され、その結果第2イベントの項目4550が最小化される(選択されたイベントの前に生じたため)。追加のスクロール手段4572が提示され、経時的に前のイベントを閲覧することを選択できる。
選択されたビュー4520内にスピード制限インジケータ4584が表示され、車両がこの制限が当てはまるエリアにまだ到達していないことを指示するために「グレー表示」されている。現在のスピード制限も4528で表示される。
インパクトの場所4596が経路4524上に表示される。
図16dは、第3イベント(インパクト)が選択されたときのインタフェース4000のビューを示す。
以前のように、インタフェースの全ての態様が更新される。スピード制限インジケータ4584はグレー表示されなくなっており、このスピード制限が選択された時刻の車両に当てはまることを指示する。
急コーナリングの場所4594が車両表現物4522の経路4524上に表示される。
項目イベントも更新され、その結果第1イベント(急ブレーキ)の項目は示されなくなり、前のイベント(急コーナリング)の項目4550は最小化される。記録された後続のイベントが存在しないため、(後のイベントを選択する)最初のスクロール手段4570は示されなくなる。インパクトのポイントでの車両のスピード、ならびにインパクトの場所の指示が示される。
この経時的表示により、代理業者は、衝突の原因をよりよく理解するために、衝突に先行および後続するイベントを状況データとともに閲覧することができる。これにより、責任の迅速かつ正確な特定が可能になる。
一部の実施形態では、代理業者は、さらなる情報または代理業者の意見を表示するためにインタフェース4000に注釈を付けることができる。これは、同じまたは別の代理業者が後になって衝突を見直す場合に役立つ。特にこれは、データが後に同僚、法人、または衝突に関与した人と共有されうることから、他の当事者のために衝突の任意の態様を説明/要約するために使用される。
一部の実施形態では、仮想現実モデルが作成され、衝突に先行し、衝突を含むイベントをユーザが閲覧する(および/または聞く)ことができる。
図17は、衝突があった場所のストリートレベルマップビューを表示するためのインタフェースのビューを示す。
選択手段4510を使用して「ストリートビュー」が選択される。これは、この場所のストリートレベル画像4521を示し、この画像は衝突時にキャプチャされなくてもよく、したがってこのビューは、現地の天候条件または衝突時に存在する車両を表示しなくてもよい。
このようなストリートビューは、代理業者による衝突の状況についての理解を改善するために代理業者によって使用され、例えば交差点を含むストリートビューにより、代理業者は、この交差点での優先権および見通しを理解することができる。
図18は、潜在的請求に関係する情報を閲覧するためのセクションを含むインタフェースの様々なビューを示す。
図18aは、潜在的請求に関係する情報を表示するために請求セクション4600が用いられるインタフェース4000のビューを示す。
請求ウィンドウ4600内には、以下が含まれる。
− 請求に関係する情報、ここでは衝突の日付4602および時刻4604が表示される。
− 損害査定項目4610があり、その中に任意の車両損害の予測ゾーンおよび重大度4612が表示され、バイナリシステム(ここではインパクトを受けたゾーンが示される)または色勾配などのより高い分解能の尺度を使用して重大度を指示しうる。損害の表示はより高い分解能を使用し、より多数のゾーンが示されてもよい。ここに示される損害は、データ記録手段を含む車両に関係する。2D視覚化が示されるが、既知の車両の型、モデル、色、およびインパクトのエリア(単数または複数)に基づいて車両に対する損害の3D視覚化を描画することも可能である。3D視覚化により、ユーザが車両を事実上「調査」することがより容易になりうる。
一部の実施形態では、仮想現実モデルが生成され、これが整備士に送信され、衝突を査定するために使用されうる。
衝突の特徴付け4614、損害を受けた車両についての情報4616、および見積もり修理費用4618が提示される。この修理費用は、車両のタイプ、およびインパクトの場所/重大度に依存する。
− 傷害請求の予想費用4626を表示する傷害項目4620がある。このような請求は乗客数4622に依存し、この数を変更する手段4624が提供される。乗客一人あたりの予想傷害請求額から概算合計請求額が特定されるが、これは規制によって設定されうる。
− 衝突に関与した他の車両についての情報が入力される入力フィールド4632を含む第三者車両項目4630がある。
− この情報は登録ナンバーであるのが好ましく、このナンバーを使用して(車両登録検索サービスにより)車両の型、モデル、寸法、および質量が特定される。登録ナンバーは、衝突に関与した車両の乗員から、または事故報告書から簡単に得られるのが有利である。
複数の他の車両についての情報が入力されうる複数の項目4630または複数の入力フィールド4632が存在しうる。
衝突の計算は、衝突のパラメータを見積もるために関与した他の車両についての情報を使用し、関与した他の車両の質量を使用して、衝突時の他の車両のスピードが得られる。その後、各他の車両の型およびモデル(ならびに任意の改変)に関係するデータを使用して、これらの車両の修理費用が見積もられる。
乗客数または任意の関与した他の車両の登録ナンバーなど、費用の見積もりまたは衝突の評価に必要な情報は、
− データ記録手段、
− 代理業者からの入力を用いずに登録ナンバー認識システムが登録ナンバーを検出しうるビデオ記録、
− 乗客数を選択するためまたは傷害を予測するために使用されうる圧力センサまたはシートベルト検出器などの車に関係するセンサなど、
− 車両の乗員、
− 救急サービスの事故報告書などの第三者の報告書、
から得られる。
一部の実施形態では、衝突が検出されると乗員に通知が自動的に送信され、必要な情報が要求される。この乗員が衝突についての回想などのさらなる情報を提供する機会もある。
図18bはインタフェース4000のビューを示し、傷害項目4620内の乗客数4622が更新されて、潜在的傷害請求額の異なる見積もり4626が得られている。
図18cは、見積もり修理費用の計算の詳細を閲覧するために使用されるウィンドウ4700を示す。
このようなウィンドウは、代理業者により見積もり修理費用4618をクリックすることによって開かれる。
修理が必要なパーツが衝突の評価から予測され、車両に関係する交換パーツの価格が見積もられ、塗装費用および人件費が含められて合計見積もり修理費用が計算される。これは衝突の場所および時刻に依存し、場所によっては他の場所よりも整備士が高価であり、整備士またはパーツの価格が上昇する繁忙期がありうる。
図18dは、衝突に関与した別の車両に関係する情報が得られているインタフェース4000のビューを示す。
第三者車両項目4630はここで、衝突に関与した他の車両4638の型/モデルに加え、責任の査定に使用されるインジケータを示す。ここでは、インパクト時の他の車両4634のスピードが、スピード制限4636および推奨される安全なスピードを示すインジケータ、例えば色分けとともに示される。
スピード4634は、データ記録手段を含む車両の既知の特性、ならびに(前述のように)入力された登録ナンバーから得られた他の車両の質量および寸法プロファイルを使用して得られる。
一部の実施形態では、任意の関与した他の車両、または類似の地理的場所にいた任意の車両からのデータを組み込むことが可能であり、そのような車両もテレマティクス、音声、または視覚データを記録していることもある。利用可能な場合には、このデータを用いて衝突のより正確なモデルが得られる。
一部の実施形態では、関係するスピードのより正確な見積もりを得るために追加のデータを含める選択肢があり、例えば他の車両の積載量を見積もる選択肢があり、満載状態の車両は積載なしの車両よりもはるかに重いであろう。
一部の実施形態では、ある範囲の評価が行われ、関与した車両の積載量の不確実性などの不確実性を説明するために、ある範囲の考えられる評価の入力が用いられる。これは、例えばワーストケースの、ベストケースの、および/または最も確からしい評価/費用を得るために用いられうる。
一部の実施形態では、第三者車両項目4630は、車両の修理費用および/または傷害請求額の見積もりも表示する。
一部の実施形態では、任意の関与した他の車両のインジケータがマップに含まれ、データ記録手段を含む車両と同様に、第三者車両が見積もり経路またはスピードとともに表示されうる。
代替例および修正例
例えば以下のような様々な他の修正例が当業者には明らかであろう。
詳細な説明は、(保険)代理業者によるインタフェースの使用を主に検討している。このようなインタフェースは任意のユーザにより、例えば衝突に関与した当事者または整備士により使用されうる。インタフェースまたはインタフェースの中に含まれるデータは、複数のユーザが情報を入力および閲覧しうるように、共同で使用されうる。示されるインタフェースは、インタフェースを閲覧する当事者に応じたものでもよく、例えば車両の乗員は(乗客数または関与した他の車両に関して)情報が必要である項目のみを閲覧できてもよく、整備士は損害を受けたパーツのリストのみを閲覧できてもよい。
詳細な説明は、2つの車両が1つのインパクトに関与した衝突を主に検討しているが、衝突は任意の数の車両またはインパクトを含みうるため、ある車両が1つ以上の車両にインパクトを与えることにより衝突が検出され得、同じ車両または別の車両との別のインパクトが同じ衝突の中のイベントとして、または別個の衝突として検出されうる。
詳細な説明は、インパクトを含む衝突を評価するための本方法の使用を主に検討している。本方法は、任意の運転イベントを評価するために同様に使用されることができ、例えば急ブレーキのイベントがデータの記憶をトリガしてもよく、ここでは本明細書の開示の目的上そのようなイベントは衝突と見なされる。このデータは、例えば操作者のパフォーマンスを評価するために使用されることができ、車両の操作者が何らかの危険な判断を行ったか否か、またはあるイベントがこの操作者には制御できない要因に起因するか否かをより良く評価するために、提供されたインタフェースが使用されうる。このような評価は、保険の決定に用いられることができ、多数の評価をトリガすることにより保険料が増加する結果となりうる。
ここに提供される方法およびシステムは、インパクトの重大度を見積もる任意の方法とともに使用されることができ、ここでの方法は、1つの車両の特性のみが既知である単純な見積もりに有用であるが、使用されうる他の方法が存在し、より多くの情報が利用可能であれば衝突がより正確に特徴付けられうる。そのような方法は、コンピュータシミュレーション、例えば有限要素解析(FEA)またはモンテカルロシミュレーションを含みうる。これらの方法の中では、物体が任意の精度でモデル化されうるため、ポイントソースを使用して車両がモデル化されることもできるし、または詳細な次元および質量分布モデルが使用されることもできる。使用されるモデルは、利用可能な情報または重大度の見積もりが必要となる期限に依存し得、より正確な方法にはかなりの計算時間が必要でありうる。
一部の実施形態では、通常の運転中には記録されるデータ量が減少してもよく、その後イベント時に記録されるデータ量が増加してもよく、例えば通常の運転中には加速度のみが記録されてもよく、閾値加速度を上回ることを含むイベントの結果、他のデータが記録されるが、この方法は衝突に至る潜在的に重要なイベントを見逃す危険がある。
ここで提供される方法およびシステムは、自律車両とともに使用されることができ、開示されるように費用および責任が特定されうる。これらの方法およびシステムは、自律特徴の性能を査定するためにも使用されることができ、自律車両の制御システムのエラーを識別することが可能でありうる。そのような使用事例では、自律車両からの任意のセンサ/運転データが、本明細書で言及される「テレマティクスデータ」として使用されうる。
本明細書に開示される人に関係する処理は、任意の通信または特定がプロセッサを使用して生じるように、プロセッサによって同様に行われることができ、これらの特定は精度を向上させるために機械学習または人工知能を用いうる。プロセッサによって実行される任意の処理は、承認のために人に伝送されうる。
詳細な説明は、車両の衝突に関係して使用される方法を主に検討しているが、これらの方法は、記録されたデータに関係する閾値尺度が超えられる場合にはいつでも使用されることができ、例えばこのような方法は、傷害もしくは過失が特定されうるスポーツにおいて使用されることができ、または、スマートフォンが傷害を検出し、適宜第三者に通知することができる傷害検出システムとして使用されることができる。具体的な用途は例えばスキー中が考えられ、衝突または転倒が検出され、結果として生じた傷害が予測され、重大な傷害の可能性が高いと考えられる場合には救急サービスに連絡がなされうる。
車両に関係して説明したのと同様に、衝突を検出し、可能性が高いと考えられる衝突の責任を特定するためにユーザの携帯電話からのテレマティクスデータを利用することが可能であろう。スキーの例では、ユーザがいた「コース」のタイプ(緑、赤、黒、または「ゲレンデ外」など)、衝突に至る滑走の速さ、および物体または他のスキーヤがインパクトを受けたか否かを特定することが可能であろう。これは、例えば保険の契約条件が「ゲレンデ外」をカバーしない場合などに、提供される保障金のレベルに影響しうる。
本発明が単なる例として以上に説明されており、本発明の範囲内で詳細の変更が行われうることが理解されるであろう。
特許請求の範囲に現れる参照番号は例示にすぎず、特許請求の範囲に限定効果をもつものではない。

Claims (95)

  1. 衝突データを表示する方法であって、
    衝突に関係するテレマティクスデータを受信するステップと、
    前記受信されたテレマティクスデータに基づいて前記衝突に先行する少なくとも1つのイベントを特定するステップと、
    前記少なくとも1つのイベントおよび前記衝突を、ユーザインタフェースを介して順次表示するステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記受信されたテレマティクスデータに基づいて前記衝突に先行する少なくとも1つのイベントを特定するステップは、閾値レベルを上回る加速度を特定するステップを含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記受信されたテレマティクスデータに基づいて前記衝突に先行する少なくとも1つのイベントを特定するステップは、方向および/またはスピードの変化を特定するステップを含む、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記方向の変化は、異なる道路への移動を含む、請求項3記載の方法。
  5. ユーザが前記インタフェース上に示される時間的期間を変更するための手段をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記イベントに関係する前記テレマティクスデータの1つ以上の特性を指示するステップをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記表示される特性は、スピードインジケータを含む、請求項6記載の方法。
  8. 前記表示される特性は、g力測定値を含む、請求項6または7記載の方法。
  9. 前記表示される特性は、制動の指示を含む、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記表示される特性は、コーナリングの指示を含む、請求項6〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記表示される特性は、牽引力損失イベントの指示を含む、請求項6〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記表示される特性は、車両の回転の指示を含む、請求項6〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記表示される特性は、車両の部分的または完全な反転の指示を含む、請求項6〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記表示される特性は、インパクトエリアの指示を含む、請求項6〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記表示される特性は、安全なスピードを含む、請求項6〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記安全なスピードは、法定スピード制限に依存する、請求項15記載の方法。
  17. 前記安全なスピードは、天候に依存する、請求項15または16記載の方法。
  18. 前記安全なスピードは、道路の特徴に依存する、請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記衝突のエリアのマップを表示するステップをさらに含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記車両の表現物を表示するステップをさらに含む、請求項19記載の方法。
  21. 前記車両の経路を表示するステップをさらに含む、請求項19または20記載の方法。
  22. 1つ以上のイベントの場所を表示するステップをさらに含む、請求項19〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記衝突の時刻に関係する状況インジケータを表示するステップをさらに含む、請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記状況インジケータは、天候条件の指示を含む、請求項23記載の方法。
  25. 前記状況インジケータは、交通密度を含む、請求項23または24記載の方法。
  26. 前記1つ以上のイベントに注釈を付けるための手段をユーザに提供するステップをさらに含む、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 車両への損害の指示を提供するステップをさらに含む、請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記指示は、損害を受けている車両のエリアを指示するステップを含む、請求項27記載の方法。
  29. 前記指示は、前記車両の3D視覚化を含む、請求項27または28記載の方法。
  30. 前記テレマティクスデータに基づいて衝突の重大度を特定するステップと、前記特定された前記衝突の重大度に基づいて前記衝突を主体に通知するステップとをさらに含む、請求項1〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 衝突データを分析する方法であって、
    衝突に関係するテレマティクスデータを受信するステップと、
    前記データに基づいて衝突の重大度を特定するステップと、
    前記特定された前記衝突の重大度に基づいて前記衝突を主体に通知するステップと、
    を含む、方法。
  32. 前記受信されたテレマティクスデータに基づいてインパクトエリアを特定するステップをさらに含む、請求項30または31記載の方法。
  33. 前記インパクトエリアは、車両に関係する1つ以上のゾーンを含む、請求項32記載の方法。
  34. 前記インパクトエリアは、車両上の1つ以上のポイントを含む、請求項32記載の方法。
  35. インパクトエリアを特定するステップは、車両の回転および/または車両の部分的もしくは完全な反転を特定するステップを含む、請求項32〜34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記衝突に関連する1つ以上のイベントを特定するステップをさらに含み、好ましくは前記関連するイベントは、急ブレーキ、急コーナリング、急加速、急減速、車両の回転、車両の部分的または完全な反転、牽引力損失、および二次衝突のうちの1つ以上である、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 衝突を、好ましくは1秒以下の分解能でモデル化するステップを含む、請求項30〜36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 修理費用を特定するステップをさらに含む、請求項30〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記修理費用は、インパクトエリアの部品の費用に基づいて特定される、請求項38記載の方法。
  40. 前記受信されたテレマティクスデータに基づいて部品が損害を受けている可能性を特定するステップをさらに含む、請求項39記載の方法。
  41. 部品が損害を受けている可能性を特定するステップは、過去のインパクトデータとの比較を含む、請求項40記載の方法。
  42. 部品が損害を受けている可能性を特定するために訓練された分類器が使用され、前記訓練された分類器は、前記過去のインパクトデータによって訓練されている、請求項41記載の方法。
  43. 見積もり修理費用が閾値量より小さい場合には、前記主体は修理主体を含む、請求項38〜42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 見積もり修理費用が閾値量より大きい場合には、前記主体はスクラップ回収主体を含む、請求項38〜43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記閾値量は交換価格である、請求項43または44記載の方法。
  46. 前記衝突の重大度が閾値レベルを上回る場合には、前記主体は救急サービスである、請求項30〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記主体は、前記衝突に関与した車両の乗員である、請求項30〜46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記主体は保険主体である、請求項30〜47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記通知は、衝突に関与した1つ以上の車両の路上使用適合性の査定を含む、請求項30〜48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 傷害の確率を特定するステップをさらに含む、請求項30〜49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記傷害の確率を特定するステップは、前記衝突の大きさおよび方向を特定するステップを含む、請求項50記載の方法。
  52. 前記傷害の確率を特定するステップは、前記車両の前記回転を特定するステップを含む、請求項50または51記載の方法。
  53. 前記傷害の確率を特定するステップは、前記車両の部分的または完全な反転を検出するステップを含む、請求項50〜52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記傷害の確率は、むち打ちの確率に関係する、請求項50〜53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 傷害保障費用を特定するステップをさらに含む、請求項50〜54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 傷害の確率を特定するステップは、過去のインパクトデータとの比較を含む、請求項50〜55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記訓練された分類器は、前記傷害の確率を特定するために使用され、前記訓練された分類器は、前記過去のインパクトデータによって訓練されている、請求項56記載の方法。
  58. 前記テレマティクスデータは、ジャイロスコープからのデータを含む、請求項30〜57のいずれか一項に記載の方法。
  59. 前記テレマティクスデータは、加速度計からのデータを含む、請求項30〜58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 前記テレマティクスデータはGPSデータを含む、請求項30〜59のいずれか一項に記載の方法。
  61. 前記テレマティクスデータは、加速度計からのデータおよびGPSデータを含み、前記方法は、車両軌道を特定するためにGPSおよび加速度計データポイントを補間するステップを含む、請求項30〜60のいずれか一項に記載の方法。
  62. 前記テレマティクスデータはビデオ記録を含む、請求項30〜61のいずれか一項に記載の方法。
  63. 前記テレマティクスデータは音声記録を含む、請求項30〜62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記テレマティクスデータは車載診断データを含む、請求項30〜63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 前記テレマティクスデータは、前記データを収集したデバイスへの無線リンクを介して受信される、請求項30〜64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 前記無線リンクは衛星リンクを含む、請求項65記載の方法。
  67. 責任の尺度を特定するステップをさらに含む、請求項30〜66のいずれか一項に記載の方法。
  68. 前記責任の尺度は、優先権、道路もしくはジャンクションの分類、車両がいる車線、車線変更操作、操作意図の尺度、および/または後退移動に応じて特定される、請求項67記載の方法。
  69. 前記責任の尺度は、道路交通法規、判例法、および/またはマッピング情報に応じて特定される、請求項67または68記載の方法。
  70. 認知推論モデルによって前記責任の尺度を特定するステップを含む、請求項67〜69のいずれか一項に記載の方法。
  71. 前記テレマティクスデータは、前記衝突に関与したさらなる主体の運転を評価するために使用される、請求項30〜70のいずれか一項に記載の方法。
  72. 前記テレマティクスデータは、前記さらなる主体の運動量を特定するために使用される、請求項71記載の方法。
  73. 前記衝突に関与した1つ以上の他の車両に関係するデータを得るステップをさらに含む、請求項30〜72のいずれか一項に記載の方法。
  74. 前記さらなる主体のデータは、車両登録ナンバーを使用して得られる、請求項73記載の方法。
  75. 前記さらなる主体のデータに基づいて前記さらなる主体の質量を特定するステップをさらに含む、請求項73または74記載の方法。
  76. 前記さらなる主体の速度をその運動量および質量に基づいて特定するステップをさらに含む、請求項71に従属する場合の請求項75記載の方法。
  77. 前記さらなる主体が前記衝突に先行してスピードを出していたか否かを特定するステップをさらに含む、請求項76記載の方法。
  78. 前記衝突の重大度を特定するステップは、衝突の時刻を特定するステップを含む、請求項30〜77のいずれか一項に記載の方法。
  79. 衝突の時刻を特定するステップは、前記受信されたテレマティクスデータに基づいて最大の加速度の大きさの時刻を特定するステップを含む、請求項78記載の方法。
  80. 前記最大の加速度の大きさを特定するステップは、2次元または3次元で加速度の大きさの2乗平均平方根を特定するステップを含む、請求項79記載の方法。
  81. 衝突の時刻を特定するステップは、最大制動力および/またはコーナリング力を超える加速度を特定するステップを含む、請求項78〜80のいずれか一項に記載の方法。
  82. 衝突の時刻を特定するステップは、最大垂直加速度の時刻を特定するステップを含む、請求項78〜81のいずれか一項に記載の方法。
  83. 前記衝突の重大度を特定するステップは、前記衝突によって引き起こされる力を特定するステップを含む、請求項30〜82のいずれか一項に記載の方法。
  84. 前記衝突によって引き起こされる力を特定するステップは、前記衝突に関与した物体の弾性をモデル化するステップを含む、請求項83記載の方法。
  85. 前記衝突に関与した物体の弾性の前記モデルは、前記受信されたテレマティクスデータに基づいて少なくとも1つのばね定数を特定するステップを含む、請求項84記載の方法。
  86. 前記受信されたテレマティクスデータに基づいてばね定数を特定するステップは、前記受信されたテレマティクスデータからデータの周波数を特定するステップを含む、請求項85記載の方法。
  87. 前記テレマティクスデータは加速度計データを含み、前記力は前記加速度計データに依存して特定される、請求項83〜86のいずれか一項に記載の方法。
  88. 前記衝突によって引き起こされる力を特定するステップは、前記衝突に関与した物体の運動量の変化を特定するステップを含む、請求項83〜87のいずれか一項に記載の方法。
  89. 前記運動量の変化は、特定されたインパクト時刻前後の時間ウィンドウにわたる加速度を積分することによって特定される、請求項88記載の方法。
  90. 衝突データを分析するための装置であって、
    衝突に関係するテレマティクスデータを受信するための手段と、
    前記データに基づいて衝突の重大度を特定するための手段と、
    前記特定された前記衝突の重大度に基づいて前記衝突を主体に通知するための手段と、
    を含む、装置。
  91. 衝突データを表示するための装置であって、
    衝突に関係するテレマティクスデータを受信するための手段と、
    前記受信されたテレマティクスデータに基づいて前記衝突に先行する少なくとも1つのイベントを特定するための手段と、
    前記少なくとも1つのイベントおよび前記衝突を、ユーザインタフェースを介して順次表示するための手段と、
    を含む、装置。
  92. 請求項1〜89のいずれか一項に記載の方法を実行するように適合された装置。
  93. 衝突データを分析するためのシステムであって、請求項90〜92のいずれか一項に記載の装置と、テレマティクスデータを前記装置に伝送するための手段とを含む、システム。
  94. 前記テレマティクスデータを記録するための手段をさらに含む、請求項93記載のシステム。
  95. 前記テレマティクスデータを伝送および/または記録するための前記手段は、携帯電話を含む、請求項93または94記載のシステム。
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