JP2021503049A - 培養微細藻類からなる繊維及びその製造方法、並びにその繊維を含む糸、織物及び衣服 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも1つの培養微細藻類からなる繊維、糸及び織物に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも1つの培養微細藻類からなる繊維、糸及び織物に関する。
藻類の特異的な性質は、我々の肌を日常生活の中で受ける有害環境による影響から保護するために役立つ。藻類は、ビタミン、微量元素、アミノ酸、ミネラルなどの必要不可欠な物質を純粋な形で豊富に含んでいる。
藻類に含まれる物質は細胞の再生を活性化させ、皮膚疾患を緩和し、炎症を抑えてかゆみを和らげるのに役立つ。また、藻類には抗酸化物質が多く含まれており、皮膚の細胞に損傷を与える遊離基(フリーラジカル)から肌を保護する。
皮膚の水分量が正常であれば、繊維と皮膚の間で上記の有益物質を活発に交換できるため、顕著な健康感を提供することが可能となる。
本発明は、少なくとも1つの培養微細藻類からなる繊維を提供する。
用語「繊維」とは、幅よりも長い長さを有する、糸、織物、編物、織布、不織布、布地、紙の調製に使用できる、(長さが幅よりも著しく大きい)糸を包含すると理解されたい。いくつかの実施形態では、繊維は織物の調製に使用されている。
用語「微細藻類」とは、光合成をおこなう単細胞生物で構成された、個々に、または鎖状に、あるいは集団で存在する、数μm〜数百μmまでのサイズを有する藻類を包含すると理解されたい。微細藻類は、根、茎、葉を持たない。また、微細藻類のバイオマスは、一般的にはクロロフィル濃度で測定される。
ある実施形態では、少なくとも1つの培養微細藻類は、紅藻類、褐藻類、緑藻類、藍藻類、及びそれらの混合物から選択される。またある実施形態では、少なくとも1つの培養微細藻類は、赤色微細藻類である。さらに別の実施形態では、少なくとも1つの培養微細藻類は、ポルフィリジウム、ロデラ、ドナリエラ・サリナ、ヘマトコッカス・プルビアリス、クロレア・ブルガリス、クロレア・ソロキニアナ、スピルリナ・プラテンシス、ナンノクロロプシス・ガティタナ、テトラセルミス、クロレア・ブルガリス、スピルリナ、及びそれらの任意の組み合わせから選択される。
本発明はさらに、少なくとも1つの培養藻類からなる繊維を提供する。
天然の微細藻類は、通常、様々な深さの水中(water column)もしくは堆積物に生息しており、淡水系及び海洋系で発見される。しかし、本発明で使用される微細藻類は「少なくとも1つの培養微細藻類」であるため、天然の海洋環境ではなく統制及び管理された環境で成長・培養されている。したがって、上記の実施形態の中には、少なくとも1つの培養微細藻類が天然の海洋環境の外で成長・培養されているものが含まれている(本発明で使用される少なくとも1つの培養微細藻類は、海洋または天然の水源から得られたものではない)。例えば、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの培養微細藻類が微生物増殖装置内で成長・培養されている。装置内で微細藻類を培養する工程を含む微生物増殖装置の例はUS5534417に記載されており、その全体が本明細書に組み込まれている。
本発明で使用される微細藻類を培養する工程では内容物をカスタマイズすることが可能であり、本発明の繊維、糸、及び織物の特性についても同様である。通常、微細藻類には、タンパク質、脂肪酸(パルミチン酸、パルミトオレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸、EPA)、ビタミン(C、B1、B2、B6、E、ゼアキサンチン)、ミネラル(Na、Ca、Se、Fe、Mg、Al、Zn、Mo、I)、アスタキサンチン、フィコシアニン、オレオレジンなどの、人体の状態、特に皮膚の状態について有益な成分が含まれている。このように、本発明の培養方法では、特定の状態の皮膚に対して有用な組み合わせのタンパク質、脂肪酸、ビタミン、及びミネラルを有する微細藻類を提供できる。培養された微細藻類の脂肪酸、ビタミン、及びミネラルの組み合わせにおいては、本発明の繊維、糸、及び織物に、抗酸化性、抗菌性、抗ウイルス性、及び抗刺激性を付加するようなカスタマイズが可能である。
いくつかの実施形態では、本発明の繊維は、少なくとも1つの培養微細藻類を少なくとも5重量%含有する。また他の実施形態では、少なくとも1つの培養微細藻類は、繊維の約5%〜約90%を構成する。さらにいくつかの実施形態では、少なくとも1つの培養微細藻類は、繊維の約5%〜約95%を構成する。他のいくつかの実施形態では、少なくとも1つの培養微細藻類は、繊維の約5%〜99%を構成する。さらに他のいくつかの実施形態では、少なくとも1つの培養微細藻類は繊維の約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100%を構成する。
いくつかの実施形態では、本発明の繊維は、セルロースベースの繊維である。このような繊維は、樹皮、植物の木や葉、あるいはその他の植物由来の材料から得られるセルロースエーテルやセルロースエステルを用いて調製される。繊維にはセルロースに加えヘミセルロース及びリグニンが含まれていてもよく、成分比率を変えることで繊維の機械的特性が変化する。セルロースベースの繊維の調製及び特性は、参照により本明細書に組み込まれる以下の刊行物に開示されている。
(i)Z. A. Rogowin, Chemiefasern: Chemie - Technologie 1982, Thieme Verlag, Stuttgart - New York, Page 121
(ii)http://www.madehow.com/Volume−5/Lyocell.html Access date: 02.07.2018
(iii)http://textilelibrary.weebly.com/cuprammonium−rayon−mfg−process.html Access date: 02.07.2018
(iv)http://mrtx.co.jp/en/sozai/acetate.html Access date: 02.07.2018
いくつかの実施形態では、セルロースベースの繊維は、ビスコース、リヨセル、キュプロ、アセテート、モダール、ニトロセルロース、及びそれらの任意の組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態では、本発明の繊維は、タンパク質ベースの繊維である。このようなタンパク質ベースの繊維は、繊維状タンパク質またはタンパク質フィラメントからなり、特に、コラーゲンファミリー(collagen family)のタンパク質、ポリ乳酸(PLA)、腱、アクチン、微小管などの細胞タンパク質、クモの糸、シナノキ、毛髪、などを含む。
いくつかの実施形態では、本発明の繊維は、石油ベースの繊維である。
一般的な石油ベースの繊維としては、ナイロン、モダクリル、オレフィン、アクリル、ポリエステル、レーヨン(人工絹)、ビニヨン、サラン、スパンデックス、ビナロン、アラミド(ノーメックス)、ケブラー、トワロン(登録商標)、ダイニーマ/スペクトラ、PBI(ポリベンズイミダゾール繊維)、サルファー、M−5(PIPD繊維)、オーロン、ザイロン(PBO繊維)、ベクトラLCPポリマーから作られたベクトラン(TLCP繊維)、ダクロン、アクリロニトリルゴム、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
いくつかの実施形態では、本発明の繊維は溶融紡糸によって形成されている。溶融紡糸のプロセスは当技術分野で知られており、例えば、「D. R. Salem, Structure Formation in Polymeric Fibers 2001, Hanser, Munchen」を参照されたい(この文献は、参照により本明細書に組み込まれる)。
いくつかの他の実施形態では、本発明の繊維は乾式紡糸によって形成されている。乾式紡糸のプロセスは当技術分野で知られており、例えば、「A. Ziabicki, Fundamentals of Fibre Formation - The Science of Fibre Spinning and Drawing, 1976, Wiley-Interscience, London」を参照されたい(この文献は、参照により本明細書に組み込まれる)。
他の実施形態では、本発明の繊維は湿式紡糸(いくつかの実施形態ではエアジェット湿式紡糸)によって形成されている。湿式紡糸のプロセスは当技術分野で知られており、例えば、「Z. K. Walczak, Processes of Fiber Formation 2002, Elsevier, Amsterdam, Page 268」を参照されたい(この文献は、参照により本明細書に組み込まれる)。
いくつかの実施形態では、本発明の繊維は、セルロース、糖類、タンパク質、アミノ酸、ビタミン、金属イオン、またはそれらの任意の組み合わせのうち、少なくとも1つをさらに含む。
いくつかの実施形態では、ビタミンは、アスコルビン酸、トコフェロール、カロテン、ビタミンB3、ビタミンK、リボフラビン、チアミン、葉酸、フォリン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンB12、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
さらなる実施形態では、金属イオンは、アルミニウム、アンチモン、バリウム、ホウ素、カルシウム、クロム、鉄、ゲルマニウム、金、カリウム、コバルト、銅、ランタン、リチウム、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ナトリウム、ルビジウム、セレン、シリコン、チタン、バナジウム、タングステン、亜鉛、スズ、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
他の実施形態では、糖類は、単糖類、オリゴ糖、多糖類、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
他の実施形態では、糖類は、アルギン酸、ラミナリン、マンニトール、メチルペントサネーズ(methylpentosanes)、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
さらなる実施形態では、タンパク質は、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ロイシン、リジン、セリン、トレオニン、チロシン、バリン、メチオニン、及びそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される。
本発明の繊維は、繊維の所定の長さあたりの重量である線状質量密度で測定される。本発明の繊維の測定を参照するために使用される他の単位としては、デニール及びテックス(繊維の線状質量密度)、梳毛番手(Worsted Count)、ナンバーメトリック(Nm)、及びイールド(Yield, デニール及びテックスの逆数)が挙げられる。
本発明はさらに、培養微細藻類を含んだ本発明の繊維を少なくとも1本含んでいる糸を提供する。本発明における糸とは、本発明の繊維が長く連続的に絡み合い十分な長さを有しており、織物、縫物、かぎ針編みされた物、編物、刺繍、及び綱の製造への使用が適当であるものとして定義される。用語「糸(Yarn)」はまた、手縫いあるいは機械による縫製を意図した糸の一種である糸(Thread)を含む。
本発明はさらに、本発明の繊維からなる織布、不織布、及び編物を提供する。いくつかの実施形態では、織物は衣服の調製に使用される。他の実施形態では、織物は医療用織物の調製に使用される。他の実施形態では、織物は化粧品用の織物の調製に使用される。また他の実施形態では、織物は衛生的な織物の調製に使用される。
本発明における繊維、糸、及び織物の調製で使用される培養微細藻類の特性はカスタマイズ可能であるゆえ、異なる条件、指標、及びニーズに合わせてカスタマイズされた織物を提供することができる。
医療用織物とは、医療施設での使用において快適、安全、かつ効果的なものとして定義される。このような織物は、狙い通りに使用された場合に、強靭で耐久性があり、抗菌性、帯電防止性、難燃性、耐汚染性、耐臭性、耐液性、及び一般的な殺菌剤に対する耐性を有する。いくつかの実施形態では、医療用織物は、さらに抗菌剤、抗真菌剤、抗凝固剤などの医療用薬剤が追加されたものも含む。医療用織物は、創傷、火傷、褥瘡を覆うため、石膏で固定しギプスするため、手術室での処置等のために使用されてもよい。また、衛生的な織物には、衛生的なパッド、タンポン、おむつ、下着のような身体と密に接触する織物、体内に薬剤または装置を送るための手段、衛生的なウェットティッシュ、衛生的なスキンマスクなどが含まれる。化粧品用の織物には、化粧品用及び皮膚科用マスク、栄養成分と水分を肌に届けることが可能で被験者の肌に直接触れて使用される織物、ウェットワイプ、化粧用アプリケーター、化粧用パッドなどを含む。
さらなる側面において、本発明は、以下のステップからなる繊維の製造方法を提供する。
(a)少なくとも1つの培養微細藻類を少なくとも5%含む基材を準備するステップ
(b)基材からスピナレットによって繊維を形成するステップ
(c)形成された繊維を固定するステップ
(d)固定された繊維に後処理を施すステップ
いくつかの実施形態では、基材は少なくとも1つの培養微細藻類を約5%〜約90%含む。他の実施形態では、基材は少なくとも1つの培養微細藻類を約5%〜約95%含む。いくつかの他の実施形態では、基材は少なくとも1つの培養微細藻類を約5%〜約99%含む。いくつかの他の実施形態では、基材は少なくとも1つの培養微細藻類を約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100%含む。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、基材は少なくとも1つのタンパク質ベースポリマー(いくつかの実施形態ではPLA)及び/または石油ベースポリマー(いくつかの実施形態ではポリエステル、ポリアミド、オレフィン、ポリウレタン、及びそれらの任意の組み合わせ)からなる。いくつかの実施形態では、基材はステップ(a)で溶融される。さらなる実施形態では、ステップ(c)の繊維固定は気流冷却によって行われる。さらなる実施形態では、ステップ(d)の後処理は延伸によって行われる。
本発明における方法の他の実施形態では、基材は少なくとも1つのセルロースベースの材料(いくつかの実施形態では、木材パルプ、コットンリンター等)からなる。いくつかの実施形態では、基材は少なくとも1つの溶媒に溶解される。いくつかの実施形態では、ステップ(c)の繊維固定は、少なくとも1つの溶媒の蒸発または少なくとも1つの溶媒の沈殿によって行われる。少なくとも1つの溶媒は、セルロースベースの材料及び少なくとも1つの培養微細藻類の溶液を調製する目的で、基材に添加される。このようなプロセスで使用される溶媒は、NaOH溶液、CS溶液、アセトン、有機溶媒、無水酢酸、アミンオキシド、キュプラモニウム液、テトラアンミン銅二水酸化物、N−メチルモルホリン N−オキシド(NMMO)溶液、酢酸、及びそれらの組み合わせから選択され得る。いくつかの実施形態では、ステップ(d)の繊維の後処理は、延伸、洗浄、乾燥、及びそれらの任意の組み合わせによって実施される。
実施例−本発明のアセテート繊維の調製
アセテート繊維は、高純度の木材パルプと5%の未加工培養紅藻を無水酢酸と反応させて製造される。この化学反応により生成されたアセテートフレークは、紡糸原液を得るために溶媒に溶解、ろ過、及び調整される。紡糸原液は、30〜50μmの極微細孔を有する制御ノズルを介して押し出される。次いで、溶媒を蒸発させ、前記の糸が形成される。このアセテート繊維を製造する工程は、乾式紡糸法として知られている。アセテート繊維の断面は「菊花状」と呼ばれ、丸みを帯びた突出物(lobe)を多数持つ独特の形状をしている。紡糸原液が孔を通って押し出された後、断面は円形である。しかし、表面の溶剤を急速に蒸発させることで、繊維表面には表皮層が形成される。その後、繊維内部から溶剤が蒸発することにより、表皮層が繊維断面に向かって陥没し、最終的に丸みを帯びた突出物(lobe)を多数もつ断面となる。

Claims (33)

  1. 少なくとも1つの培養微細藻類からなる繊維。
  2. 請求項1に記載の繊維であって、
    前記少なくとも1つの培養微細藻類が、紅藻類、褐藻類、緑藻類、藍藻類、及びそれらの混合物から選択される繊維。
  3. 請求項1または2に記載の繊維であって、
    前記少なくとも1つの培養微細藻類が、赤色微細藻類である繊維。
  4. 請求項3に記載の繊維であって、
    前記少なくとも1つの培養微細藻類が、ポルフィリジウム、ロデラ、ドナリエラ・サリナ、ヘマトコッカス・プルビアリス、クロレア・ブルガリス、クロレア・ソロキニアナ、スピルリナ・プラテンシス、ナンノクロロプシス・ガティタナ、テトラセルミス、クロレア・ブルガリス、スピルリナ、及びそれらの任意の組み合わせから選択される繊維。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の繊維であって、
    前記少なくとも1つの培養微細藻類が、微生物増殖装置で増殖/培養されている繊維。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の繊維であって、
    前記少なくとも1つの培養微細藻類が、海洋環境の外で増殖/培養されている繊維。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の繊維であって、
    前記少なくとも1つの培養微細藻類が、繊維の少なくとも5%を構成する繊維。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の繊維であって、
    セルロース系繊維である繊維。
  9. 請求項8に記載の繊維であって、
    前記繊維が、ビスコース、リヨセル、キュプロ、アセテート、モダール、ニトロセルロース、及びそれらの組み合わせから選択される繊維。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の繊維であって、
    タンパク質ベースの繊維である繊維。
  11. 請求項1〜7のいずれかに記載の繊維であって、
    石油ベースの繊維である繊維。
  12. 請求項1〜7のいずれかに記載の繊維であって、
    溶融紡糸によって形成される繊維。
  13. 請求項1〜7のいずれかに記載の繊維であって、
    乾式紡糸によって形成される繊維。
  14. 請求項1〜7のいずれかに記載の繊維であって、
    湿式紡糸によって形成される繊維。
  15. 請求項1〜7のいずれかに記載の繊維であって、
    セルロース、糖類、タンパク質、アミノ酸、ビタミン、金属イオン、繊維、不飽和脂肪酸、抗刺激剤、抗炎症剤、抗酸化剤、抗ウイルス剤、またはゼアキサンチン、フロリドシドのうち、少なくとも1つをさらに含んでいる繊維。
  16. 請求項15に記載の繊維であって、
    前記ビタミンが、アスコルビン酸、トコフェロール、カロテン、ビタミンB3、ビタミンK、リボフラビン、チアミン、葉酸、フォリン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンB12、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される繊維。
  17. 請求項15に記載の繊維であって、
    前記金属イオンが、アルミニウム、アンチモン、バリウム、ホウ素、カルシウム、クロム、鉄、ゲルマニウム、金、カリウム、コバルト、銅、ランタン、リチウム、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ナトリウム、ルビジウム、セレン、シリコン、チタン、バナジウム、タングステン、亜鉛、スズ、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される繊維。
  18. 請求項15に記載の繊維であって、
    前記糖類が、単糖類、オリゴ糖、多糖類、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される繊維。
  19. 請求項15に記載の繊維であって、
    前記糖類が、アルギン酸、ラミナリン、マンニトール、メチルペントサネーズ、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される繊維。
  20. 請求項15に記載の繊維であって、
    前記タンパク質が、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ロイシン、リジン、セリン、トレオニン、チロシン、バリン、メチオニン、それらの任意の組み合わせからなる群から選択される繊維。
  21. 請求項1〜20のいずれかに記載の繊維からなる糸。
  22. 請求項1〜20のいずれかに記載の繊維からなる織物。
  23. 請求項22に記載の織物であって、
    織物、不織布、編物及びそれらの組み合わせから選択される織物。
  24. 請求項1〜20のいずれかに記載の繊維からなる衣服。
  25. 繊維を製造する方法であって、
    (a)少なくとも1つの培養微細藻類を少なくとも5%含む基材を準備するステップと、
    (b)前記基材からスピナレットによって繊維を形成するステップと、
    (c)形成された繊維を固定するステップと、
    (d)固定された繊維に後処理を施すステップと、を含む繊維の製造方法。
  26. 請求項25に記載の方法であって、
    前記基材が、少なくとも1つのタンパク質ベースポリマー及び/または石油ベースポリマーからなる方法。
  27. 請求項26に記載の方法であって、
    前記基材が、前記ステップ(a)で溶融される方法。
  28. 請求項25〜27のいずれかに記載の方法であって、
    前記ステップ(c)の繊維固定が気流冷却によって行われる方法。
  29. 請求項25〜27のいずれかに記載の方法であって、
    前記ステップ(d)の繊維後処理が延伸によって行われる方法。
  30. 請求項25に記載の方法であって、
    前記基材が、少なくとも1つのセルロースベースの材料からなる方法。
  31. 請求項30に記載の方法であって、
    前記基材が、少なくとも1つの溶媒に溶解されている方法。
  32. 請求項25または31に記載の方法であって、
    前記ステップ(c)の繊維固定が、
    前記少なくとも1つの溶媒の蒸発または前記少なくとも1つの溶媒の沈殿によって行われる方法。
  33. 請求項25、30、31及び32のいずれかに記載の方法であって、
    前記ステップ(d)の繊維の後処理が、延伸、洗浄、乾燥、及びそれらの任意の組み合わせによって行われる方法。
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