JP2021500629A - 光学リターダセグメント - Google Patents

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Abstract

光学要素は、約400nm〜約1000nmの範囲の所定の波長の光を受光するように構成された光学面を含む。光学面は、反時計回り方向に順次番号付けされた4つのデカルト四分円を画定する垂直軸及び水平軸によって画定される。光学面の第1の長手方向セクションは垂直軸を中心とし、光学面の第2の長手方向セクションは水平軸を中心とする。第1及び第2の長手方向セクションはそれぞれ、光学面の対向する縁部間に延び、実質的な垂直入射光に対して同一の実質的に一様なリターダンスを有する。光学要素は、4つの個別リターダセクションを含む。各リターダセクションは、光学面のそれぞれのデカルト四分円上に配置されており、光学面の実質的に一様なリターダンスとの、ゼロよりも大きいリターダンス差を有する。

Description

本開示は、光学要素に関する。特に、本開示は、複数のセグメントを有する光学リターダに関する。
光学系は、反射型偏光子、部分反射体、及び位相リターダを利用することがある。このような光学系は、ヘッドマウント表示装置において有用である。
本明細書のいくつかの態様では、光学要素が提供される。光学要素は、約400nm〜約1000nmの範囲の所定の波長の光を受光するように構成された光学面を含む。光学面は、反時計回り方向に順次番号付けされた4つのデカルト四分円を画定する垂直軸及び水平軸によって画定される。光学面の第1の長手方向セクションは垂直軸を中心とし、光学面の第2の長手方向セクションは水平軸を中心としている。第1及び第2の長手方向セクションは、それぞれ光学面の対向する縁部間にわたって延び、実質的な垂直入射光に対して同一の実質的に一様なリターダンスを有する。光学要素は、4つの個別リターダセクションを含む。各リターダセクションは、光学面のそれぞれのデカルト四分円上に配置されており、各リターダセクションは、実質的に一様な光学面のリターダンスとの、ゼロよりも大きいリターダンス差を有する。
本明細書のいくつかの態様では、上述の光学要素は光学系に含まれる。光学系は、1つ以上の光学レンズと、反射型偏光子と、部分反射体と、第1のリターダ層と、第2のリターダ層と、第3のリターダ層とを含む。1つ以上の光学レンズは、少なくとも1つの主面を有する。反射型偏光子は、1つ以上の光学レンズの第1の主面に配置され、これと合致する。部分反射体及び反射型偏光子は、これらの間に折り返し光共振器を画定する。反射型偏光子は、約400nm〜約1000nmの範囲内の所定の波長において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する。部分反射体は、1つ以上の光学レンズの第2の主面に配置され、これと合致する。部分反射体は、所定の波長において少なくとも30%の平均光反射率を有する。第1のリターダ層は、折り返し光共振器内に配置され、第2及び第3のリターダ層は、折り返し光共振器の外側に配置される。第3のリターダ層は、上述の光学要素を含む。
本明細書のいくつかの態様では、光学系は、1つ以上の光学レンズ、反射型偏光子、部分反射体、第1のリターダ層、第2のリターダ層、及び第3のリターダ層を含む。1つ以上の光学レンズは、少なくとも1つの主面を有する。反射型偏光子は、1つ以上の光学レンズの第1の主面に配置され、これと合致する。部分反射体及び反射型偏光子は、これらの間に折り返し光共振器を画定する。反射型偏光子は、約400nm〜約1000nmの範囲内の所定の波長において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する。部分反射体は、1つ以上の光学レンズの第2の主面に配置され、これと合致する。部分反射体は、所定の波長において少なくとも30%の平均光反射率を有する。第1のリターダ層は、折り返し光共振器内に配置され、第2及び第3のリターダ層は、折り返し光共振器の外側に配置される。第1及び第2のリターダ層は、所定の波長において実質的に一様なリターダンスを有し、第3のリターダ層は、所定の波長において実質的に一様でないリターダンスを有する。
本明細書のいくつかの態様では、上述の光学系は、像が光学系の入力端において受光され、光学系の出力端において検出されるときに、光学系の出力端における像が、第3のリターダ層を有さない比較の光学系の出力端で検出された画像よりも最大コントラスト変動が少なくとも5%小さくなるように構成される。
本明細書のいくつかの態様では、上述の光学系は、第1の偏光状態を有する一様に偏光した明視野像が光学系に入射し、反射型偏光子及び部分反射体のそれぞれにおいて少なくとも一度反射された後に光学系を出て行くときに、出て行く像が出口開口を埋め、開口を埋める像が、第1の偏光状態を有する第1の像成分を有し、第1の像成分の最大強度が、第3のリターダ層を有さない比較光学系よりも少なくとも10%小さくなるように構成される。
本明細書のいくつかの態様では、上述の光学系は、第1の偏光状態を有する一様に偏光した明視野像が光学系に入射し、反射型偏光子及び部分反射体のそれぞれにおいて少なくとも一度反射された後に光学系を出て行くときに、出て行く像が出口開口を埋め、開口を埋める像が、第1の偏光状態を有する第1の像成分を有し、第1の像成分の最大強度が、第3のリターダ層を有さない比較光学系よりも少なくとも10%小さくなるように構成される。
本発明の1つ以上の実施形態の詳細を、添付の図面及び以下の明細書に示す。本発明のその他の特徴、目的、及び利点は、明細書及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかになろう。
図中の同様の符号は、同様の要素を示している。点線は任意選択的な又は機能的な構成要素を示し、破線は表示されていない構成要素を示す。
光を透過するための光学系の概略断面図である。
個別リターダセグメントを含む光学要素の概略正面図である。
様々な形状を有する個別リターダセグメントの概略正面図である。 様々な形状を有する個別リターダセグメントの概略正面図である。 様々な形状を有する個別リターダセグメントの概略正面図である。 様々な形状を有する個別リターダセグメントの概略正面図である。
個別リターダセクションを含む光学系における、個別リターダセクションのリターダンスに対する明視野と暗視野の輝度比のグラフである。
個別リターダセクションを含む光学系における、個別リターダセクションのリターダンスに対する光漏れのグラフである。
個別リターダセクションを含む光学系における、個別リターダセクションのリターダンスに対する屈折力の変化のグラフである。
個別リターダセクションを含まない光学系からの暗視野像の輝度の等高線図である。
個別リターダセクションを含む光学系からの暗視野像の輝度の等高線図である。
個別リターダセクションを含まない光学系からの明視野画像の輝度の等高線図である。
個別リターダセクションを含む光学系からの明視野画像の輝度の等高線図である。
光を透過するためのシミュレーションされた光学系の概略断面図である。
光を透過するためのシミュレーションされた光学系の概略断面図である。
1/4波長リターダ上の個別リターダセグメントを含むシミュレーションされた光学要素の概略正面図である。
本開示の原理によれば、1つの光学系が、光学表示装置のコントラストを改善するための光学要素を含み得る。この光学要素は、所定の波長の光を受光するように構成された光学面を含む。光学要素は、一様なリターダンスの光学面の部分、及び異なるリターダンスの光学面の部分を含む。光学要素は、光学面の対向する縁部間にわたって延びる第1及び第2の長手方向セクションを含み、実質的な垂直入射光に対して同一の実質的に一様なリターダンスを有する。光学要素は、4つの個別リターダセクションを含み、これらはそれぞれ光学面に配置されており、長手方向セクションの実質的に一様なリターダンスとの、ゼロよりも大きいリターダンス差を有する。
上述の光学要素は、1つの光学系で使用して、その光学系のコントラストを改善することができる。光学系は、反射型偏光子層、部分反射層、第1のリターダ層、第2のリターダ層、及び第3のリターダ層を含むことができ、それぞれが、1つ以上の光学レンズの少なくとも1つの主面、又は別の層の上に配置される。部分反射体及び反射型偏光子は、これらの間に折り返し光共振器を画定する。反射型偏光子は、所定の波長において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する。部分反射体は、所定の波長において少なくとも30%の平均光反射率を有する。第1のリターダ層は、折り返し光共振器内に配置され、第2及び第3のリターダ層は、折り返し光共振器の外側に配置される。第3のリターダ層は、上述の光学要素を含む。
本明細書によれば、一様でないリターダンスを有する光学要素を使用して、一部の光学系に存在する様々な光学的欠陥を補正することができ、したがって、改善された光学性能を得ることができる。波長板及び反射型偏光子などの光学系の偏光構成要素では、偏光構成要素の相違、又は偏光構成要素に斜めの角度で入射する光に対する偏光構成要素の挙動の相違を作ることなどによって、光学系の誤差及び不整合が生じることがある。例えば、標準的な1/4波長リターダを使用する光学系では、反射型偏光子の局所遮断状態と反射型偏光子に最初に入射する光線の偏光状態との間、及び/又は反射型偏光子の局所通過状態と反射型偏光子に2回目の入射をする光線の偏光状態との間にずれがあり得る。このようなずれは、例えば、反射型偏光子が湾曲した形状に形成されたときの、反射型偏光子の局所的な通過軸及び遮断軸のシフトにより生じ得る。別の例として、表示装置などの光源が実質的に平行にされていない光を生成する光学系において、高入射角の光線は、コントラストを低減できるように、1つ以上の1/4波長リターダの表面から部分的に吸収される、又は透過することができる。
本明細書によれば、一様でないリターダンスを有する光学要素は、光学系に入る光を遅延させることができ、それにより、光学系を通って伝播し、光学系の出口と結合した偏光構成要素の表面に入射する光線は、その偏光の所望の偏光状態とより密に整合するようになり得る。例えば、光軸に沿って進む光線は、反射型偏光子の表面に垂直に入射するとき、実質的に遮断されるか又は透過することができるが、反射型偏光子の表面に斜めに入射する光線は、遮断状態では反射型偏光子を部分的に透過し、通過状態では反射型偏光子層から部分的に反射することがあり、これにより光学系のコントラストを低減させることができる。空間的に変化する一様でないリターダンスを用いて光漏れを補正するように構成された光学要素を含むことにより、光学系のコントラストを増大させることができる。光学要素は、簡単な製造技法を使用して製造することができる。例えば、個別リターダセクションは、補正を必要とする光線に関連する光学表面の空間的位置に一様でないリターダンスを作り出すために、1/4波長リターダなどの光学表面に貼り付けることができる。別の例として、光学系が、特定の視野を有する特定の光源を用いるなど、異なる光学要素を用いて再構成可能な光学要素は、既存の光学系に追加できる別個の構成要素とすることができる。
図1は、光を透過するための光学系1000の概略断面図である。光学系1000は、光学レンズ210、410、310、510、及び610と、反射型偏光子層220(「反射型偏光子」とも呼ばれる)と、部分反射体層320(「部分反射体」とも呼ばれる)と、第1のリターダ層420と、第2のリターダ層520と、第3リターダ層620(それぞれ、「第1のリターダ」、「第2のリターダ」、及び「第3のリターダ」とも呼ばれる)とを含む。
図1の例では、対象物100は、偏光状態140を有する光線136を放射する。第3のリターダ層620を通過した後、光線136は偏光状態141を有しており、次に、第2のリターダ層520及び部分反射体層320を通過した後、光線136は偏光状態142を有しており、次に、第1のリターダ層420を通過した後、反射型偏光子層220に最初に入射するときに、光線136は偏光状態143を有しており、次に、第1のリターダ層420を再び通過し、部分反射体層320から反射した後、光線136は偏光状態144を有しており、次に、光線136は、第1のリターダ層420を再度通過して偏光状態145になり、反射型偏光子層220に2回目の入射をする。図1はまた、光線138を概略的に示す。光線138は光軸121に沿って伝播し、原点522でリターダ層520を通過し、原点422でリターダ層420を通過し、原点221で反射型偏光子220を通過する。偏光状態140及び143は、図1に示されたx−y−z座標系を基準として、x方向に分極した電界を有するものとして図1に概略的に示されている。しかし、これらの偏光状態のどちらか又は両方は、x方向に沿って直線偏光されている以外の何らかの状態であり得る。例えば、偏光状態141が直線偏光である場合、偏光状態143は、リターダ層420、520、620のリターダンスに応じて楕円偏光になり得る。
光学系1000の構成要素は、光学レンズ210、310、410、510、及び610のうちの1つ以上の主面に配置することができる。他の実施形態では、反射型偏光子層220、部分反射体層320、及びリターダ層420、520、及び620は、図1に図示された実施形態に示されたものとは異なる主面に配置される。例えば、反射型偏光子層220、部分反射体層320、及びリターダ層420、520、及び620のうちの任意の1つ以上が、それぞれのレンズの反対側の主面に配置されることがある。別の例として、これらの層のうちの1つ以上が、これらの層のうちの別のものの上に配置されてもよい。光学レンズ210は、互いに反対側の第1の主面212及び第2の主面214を有し、光学レンズ310は、互いに反対側の第1の主面312及び第2の主面314を有し、光学レンズ410は、互いに反対側の第1の主面412及び第2の主面414を有し、光学レンズ510は、互いに反対側の第1の主面512及び第2の主面514を有し、光学レンズ610は、互いに反対側の第1の主面612及び第2の主面614を有する。
光学レンズ210、310、410、510、及び610は、例えばアクリル樹脂又はガラスなどの任意の適切なレンズ材料から作ることができる。いくつかの実施形態では、光学レンズは、インサート成形法で作られる。例えば、反射型偏光子層220を所望の形状に形成することができ、次に、光学レンズを反射型偏光子層220の上にインサート成形することができる。任意のタイプの適切なレンズが使用されてよい。いくつかの実施形態では、光学系のレンズのうちの1つ以上が、平凸レンズ、平凹レンズ、両凸レンズ、両凹レンズ、正メニスカスレンズ、負メニスカスレンズ、可変屈折率レンズ(例えば、屈折率分布型レンズ)、及びフレネルレンズのうちの1つである。追加の光学レンズが含まれてもよいこと、並びに、光学レンズの1つの構成について説明した属性の多くが光学レンズの他の構成に適用されることが理解されよう。
光学系1000は、光軸121を有する。光学系の光軸、表示システム、又は光学系の光学レンズ若しくは光学要素は、その系、レンズ又は光学要素の中心付近の軸として理解することができ、この場合、その光軸に沿って伝播する光線は、これらレンズ及び/又は光学要素を最小屈折度で通過し、それにより、その光軸に近接してはいるが、異なる軸に沿って伝播する光は、屈折度が大きくなる。いくつかの実施形態では、1つ以上の光学レンズ210、310、410、510、610のそれぞれは、1つ以上の光学レンズ210、310、410、510、610のそれぞれの頂点を通る光軸121を中心とする。光軸121に沿った光線は、屈折することなく、又は実質的に屈折することなく、光学レンズ及び/又は光学要素を通過することができ、そのため、表面に入射する光線と表面を透過する光線との間の角度は、光学系の任意の主面において15度以下である。
いくつかの実施形態では、光学系1000は、観察者110に対象物100を表示する。対象物100は、例えば、表示装置又は表示装置上の画像であり得る。適切な表示装置の例としては、例えば、液晶表示装置(liquid crystal display、LCD)及び有機発光ダイオード(organic light emitting diode、OLED)表示装置が挙げられる。あるいは、対象物100は、観察者110の環境内の対象物などの、表示装置以外の何らかの対象物であり得る。対象物100が表示装置である実施形態では、光学系1000は、表示装置と共に表示システムと呼ばれることがあり、あるいは、光学系1000は、表示装置を含むものとして記述されることがある。いくつかの実施形態では、対象物100は、偏光出力を生成する表示パネルである。いくつかの実施形態では、光がリターダ層620に入射するときに偏光状態140を有しているように、対象物100からの光を偏光する前置偏光子が設けられる。いくつかの実施形態では、対象物100は、周辺光を光学系1000に向けて反射することによって光136を放射する、観察者110の環境内の対象物である。
光学系1000は、反射型偏光子層220を含む。図1の例では、反射型偏光子層220は、光学レンズ210の主面214上に配置され、これと合致するが、他の実施形態では、反射型偏光子層220が光学系1000の別の主面に配置されてもよい。
反射型偏光子220は、所定の波長又は所定の波長範囲において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過するように構成することができる。例えば、反射型偏光子層220は、所定の波長又は所定の波長範囲内において第1の偏光状態を有する光の少なくとも60パーセントが偏光子から反射される場合に、所定の波長又は所定の波長範囲内において第1の偏光状態を有する光を実質的に反射すると言うことができる。反射型偏光子層220は、所定の波長又は所定の波長範囲内において第2の偏光状態を有する光の少なくとも60パーセントが反射型偏光子を透過する場合に、所定の波長又は所定の波長内において第2の偏光状態を有する光を実質的に透過すると言うことができる。
所定の波長範囲は、光学系又は表示システムが動作するように設計された波長範囲とすることができる。所定の波長は、約400nm〜約1000nmの範囲内とすることができる。例えば、所定の波長範囲は、可視範囲(400nm〜700nm)とすることができる。別の例として、所定の波長範囲は、1つ以上の可視波長範囲を含むことがある。例えば、所定の波長範囲は、2つ以上の狭い波長範囲が結合したもの(例えば、表示パネルの発光色に対応する、分離した赤色、緑色、及び青色の波長範囲が結合したもの)とすることができる。このような波長範囲は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2017/0068100号(Ouderkirkら)に更に記載されている。いくつかの実施形態では、所定の波長範囲は、他の波長範囲(例えば、赤外(例えば、近赤外(約700nm〜約2500nm))、又は紫外線(例えば、近紫外(約300nm〜約400nm))、並びに可視波長範囲を含む。いくつかの実施例では、所定の波長は、光学系のコントラスト比が改善される波長とすることができる。例えば、リターダ層420、520、及び620のリターダンスは、リターダ層420、520及び/又は620のいずれかのリターダンスを選択することによりコントラストを改善できるように、波長と関連付けることができる。
本明細書で説明される光学系のいずれかに使用される反射型偏光子のどれも直線反射型偏光子とすることができ、これは、第1の直線偏光状態を有する光を反射するように、かつ第1の直線偏光状態に直交する第2の直線偏光状態を有する光を透過するようになっていてもよい。適切な反射型偏光子の例としては、例えば、ポリマー多層光学フィルム及びワイヤグリッド偏光子が挙げられる。本明細書の光学系のいずれかに使用される反射型偏光子のどれも、熱成形ポリマー多層光学フィルムでもよい成形(例えば、熱成形)反射型偏光子とすることができる。このポリマー多層光学フィルムは、交互になっている複数の第1のポリマー層及び第2のポリマー層を含み得る。適切なポリマー多層反射型偏光子は、例えば、米国特許第5,882,774号(Jonzaら)及び米国特許第6,609,795号(Weberら)に記載されている。反射型偏光子を複合曲線になるように形成する方法は、参照により本明細書に既に組み込まれている米国特許出願公開第2017/0068100号(Ouderkirkら)、及び2016年9月2日に出願され、本明細書に矛盾しない範囲で、参照により本明細書に組み込まれる国際出願第US2016/050024号(Ouderkirkら)に記載されている。
反射型偏光子層220は、ポリマー多層反射型偏光子であってもよく、頂点で実質的に一軸に配向された少なくとも1つの層を有していてもよい。いくつかの実施形態では、反射型偏光子層220はまた、少なくとも1つの層を含み、この層は、光軸から離れた少なくとも1つの層上の少なくとも1つの第1の位置では実質的に光学的二軸性であり、光軸から離れた少なくとも1つの第2の位置では実質的に光学的一軸性である。ポリマー多層光学フィルムを成形(例えば、熱成形)して、反射型偏光子層220を得ることができる。この光学フィルムは初めに、y方向に沿った遮断軸に合わせて一軸配向された少なくとも1つの層を有している。成形中に、この光学フィルムは、ツールの形状に合致するように引き伸ばされる。光学フィルムは、所望の形状が2つの直交軸の周りで湾曲しているので引き伸ばされる。これとは対照的に、1つの軸周りだけで湾曲した形状に合致させるために、光学フィルムを引き伸ばす必要はない。この成形法では、光学フィルムを第1の位置で実質的に一軸配向のままにしておくことができるが(フィルムを成形中、フィルムは、この位置で配向方向に沿って引き伸ばされているので)、第2の位置では光学フィルムが成形されるときに伸びるので二軸配向となる。
光学系1000は、部分反射層320を含み得る。図1の例では、部分反射層320は、光学レンズ310の主面314に配置され、これと合致するが、他の例では、部分反射層320が光学系1000の別の主面に配置されることがある。
部分反射層320は、光学系1000では任意の適切な反射率を有することができる。いくつかの実施形態では、部分反射層320は、所定の波長又は所定の波長範囲において、それぞれ30%〜70%の範囲内の平均光反射率及び平均光透過率を有する。例えば、部分反射層320は、ハーフミラーでもよい。所定の波長範囲内の平均光反射率及び平均光透過率は、特に明示しない限り、所定の波長範囲についての、並びに光反射率及び光透過率それぞれの偏光についての、垂直入射で決定された非加重平均を指す。所定の波長における平均光反射率及び平均光透過率は、特に明示しない限り、光反射率及び光透過率それぞれの偏光についての、垂直入射で決定された非加重平均を指す。
部分反射層320は、任意の適切な部分反射体とすることができる。例えば、部分反射体層320は、金属(例えば、銀又はアルミニウム)の薄層を透明基板(例えば、次にレンズに貼り付けることができるフィルム、あるいは基板はレンズでもよい)の上にコーティングすることによって構築することができる。部分反射体320はまた、例えば、薄膜誘電体コーティングをレンズ基板の表面に堆積させることによって、又は金属コーティングと誘電体コーティングを合わせたものをレンズ基板の表面に堆積させることによって、形成することもできる。いくつかの実施形態では、部分反射体層320は、反射型偏光子であってもよく、あるいは偏光依存反射率を有していてもよい。いくつかの例では、部分反射体層320は、誘電体部分反射体層である。
反射型偏光子層220及び部分反射体層320は、折り返し光共振器700を画定することができる。折り返し光共振器700は、反射型偏光子層220又は部分反射体層320のどちらかで第1の偏光状態の光を受光するように、かつ反射型偏光子層220及び部分反射体層320のそれぞれの表面で光を反射するように、かつ光が受光された反射型偏光子層220又は部分反射体層320の他方から第1の偏光状態の光を透過するように、構成することができる。反射型偏光子層220と部分反射体層320の両方から光を反射することによって、光路は、第1の方向に押し縮める(すなわち、「折り返す」)ことができ、又は反対の第2の方向には押し縮めなくてもよく、折り返し光共振器700のサイズを低減することができる。いくつかの例では、観察者及び対象物100に対する反射型偏光子層220及び部分反射体層320の相対位置を図1の例示的な光学系1000から反転できるように、折り返し光共振器が反転されることがある。
いくつかの例では、光学系1000の表面は、追加の反射防止層を含むことがある。例えば、反射防止層は、第1のリターダ層420、第2のリターダ層520、及び光学レンズ210の第2の主面212のうちの1つの上に配置することができる。別の例として、第1のリターダ層420又は第2のリターダ層520のどちらかが、図1に示すような独立型光学要素である場合、それぞれのリターダ層の表面、及びそれぞれの光学レンズ410又は510の第2の主面が、反射防止コーティングでコーティングされてもよい。
光学系1000は、第1のリターダ層420、第2のリターダ層520、及び第3のリターダ層620(一括して「リターダ層420、520、620」と呼ばれる)を含み得る。図1の例では、第1のリターダ層420は、折り返し光共振器700の光学レンズ410の主面414に配置され、これと合致し、第2のリターダ層520は、折り返し光共振器700の外側の光学レンズ510の主面514に配置され、これと合致し、第3のリターダ層620は、折り返し光共振器700の外側の光学レンズ610の主面614に配置され、これと合致する。しかし、他の例では、リターダ層420、520、及び620のいずれかが、光学系1000内の別の主面に配置されることがある。例えば、第1のリターダ層420は、主面214の反対側の反射型偏光子層220の上に配置することができ、かつ/又は第2のリターダ層520及び第3のリターダ層620は、主面314の反対側の部分反射体層320上に配置されてもよい。
いくつかの実施形態では、リターダ層420、520、及び620のいずれかが、湾曲した主面に配置されることがある。いくつかの実施形態では、湾曲した主面は、1つの軸周りに湾曲しているか、又は2つの直交軸周りに湾曲している。いくつかの実施形態では、リターダ層420、520、及び620のいずれかが実質的に平面であり得る。実質的に平面の層とは、層が名目上は平面であるが、例えば、通常の製造ばらつきに起因していくらか湾曲していることがある、又は(例えば表示パネルの)画像表面から光学系の止め面までの距離の少なくとも10倍の曲率半径を有していることがある、ということを意味するものと理解されてよい。いくつかの実施形態では、第3のリターダ層620は、表示パネルの上、又は屈折力を有さない平面基板の上に配置される。
場合によっては、リターダ層420、520、620は、例えば、別々の速軸及び遅軸を有する多数の層を備えた多数の積層リターダ層を含んでもよい。この場合、リターダ層の有効なリターダンス並びに有効な速軸及び遅軸は、リターダに入射する偏光及びリターダを透過した偏光に対して入射光の偏光状態を透過光の偏光状態に変換する、従来の単一層リターダのリターダンス並びに速軸及び遅軸配向として定義することができる。このようなリターダ層のリターダンスとは、この有効リターダンスのことを指す。単一層を有するリターダでは、有効な速光軸及び遅光軸とは、単一層の速光軸及び遅光軸のことであり、有効リターダンスとは、単一層のリターダンスのことである。リターダの有効な速軸及び遅軸に対して平行な、又は90度回転した速軸及び遅軸を各層が有する、多数の層を有するリターダでは、垂直入射光に対する有効リターダンスは、それぞれの速軸及び遅軸がリターダの有効な速軸及び遅軸と平行である層のリターダンスの合計から、それぞれの速軸及び遅軸がリターダの有効な速軸及び遅軸に対して90度回転している層のリターダンスの合計を引いたものになる。
光学系1000に使用されるリターダ層は、フィルム若しくはコーティング、又はフィルムとコーティングを合わせたものとすることができる。適切なフィルムの例としては、例えば、Meadowlark Optics(Frederick,CO)から入手可能なものなどの、複屈折ポリマーフィルムリターダが挙げられる。リターダ層を形成するのに適切なコーティングの例としては、米国特許出願公開第2002/0180916号(Schadtら)、同第2003/028048号(Cherkaouiら)、同第2005/0072959号(Moiaら)及び同第2006/0197068号(Schadtら)、並びに米国特許第6,300,991号(Schadtら)に記載されている線状光重合性ポリマー(linear photopolymerizable polymer、LPP)材料及び液晶ポリマー(liquid crystal polymer、LCP)材料が挙げられる。適切なLPP材料にはROP−131EXP306LPPが含まれ、適切なLCP材料にはROF−5185EXP410LCPが含まれ、両方ともROLIC Technologies Ltd(スイス、Allschwil)より入手可能である。
第1のリターダ層420及び第2のリターダ層520はそれぞれ、反射型偏光子層220についての文脈で論じられる所定の波長などの、所定の波長において実質的に一様なリターダンスを有し得る。リターダ層又はリターダ層セグメントは、リターダ層のリターダンスの変動がリターダ全体のリターダンスの最大差よりも実質的に小さい場合、実質的に一様なリターダンスを有するものとして記述されることがある。例えば、実質的に一様なリターダンスを有するリターダとは、リターダンスの最大差が20%以下であることを意味すると理解されてよい。
いくつかの例では、第1のリターダ層420及び第2のリターダ層520のそれぞれは、実質的に1/4波長リターダとすることができる。指定された波長において実質的に1/4波長リターダとして記述されたリターダ層は、そのリターダ層が、リターダ層の表面積の少なくとも80パーセントに垂直入射する非偏光に対して、指定された波長の1/4の5パーセント以内のリターダンスを有していることを意味すると理解されてよい。リターダ層は、第1の波長で実質的に1/4波長リターダであってもよく、別の第2の波長において1/4波長とは実質的に異なるリターダンスを有してもよい。第2の波長において1/4波長とは実質的に異なるリターダンスとは、そのリターダンスが第2の波長の1/4の5パーセント以内ではないことを意味すると理解されてよい。1/4波長リターダは、空間的に一様な配向を有し得る。
いくつかの例では、リターダ層420及び520は、実質的に一様な光学厚さを有する。例えば、リターダ層420及び520は、同じ材料から構築して実質的に同じリターダンスを与えることができる。いくつかの例では、リターダ層520は、リターダ層420とは異なる物理的厚さを有する。リターダ層のそれぞれが約1/4波長のリターダンスを有するようにするために、異なるリターダ層に別々の材料が使用される場合には、別々の物理的厚さを用いることが望ましいことがある。
第3のリターダ層620は、一様でないリターダンスを有し得る。リターダ層は、リターダ層のリターダンスの変動が、上記の一様なリターダンスなどの一様なリターダンスを示すリターダンスの最大差よりも大きい場合、実質的に一様でないリターダンスを有するものとして記述されることがある。例えば、実質的に一様でないリターダンスを有するリターダ層とは、そのリターダ層のリターダンスの最大差が20%を超えることを意味すると理解されてよい。
いくつかの例では、第3のリターダ層620は、第3のリターダ層620で一様でないリターダンスを生成するための個別リターダセクションを含むことがある。第3のリターダ層620は、全体として一様でないリターダンスを有することがあるが、各個別リターダセクションは、その個別リターダセクション全体にわたって一様なリターダンスを有し得る。図2は、個別リターダセクションを含む、図1の第3のリターダ層620などの光学要素600の概略正面図である。
光学要素600は、反射型偏光子層220についての文脈で記述される所定の波長などの、所定の波長の光を受光するように構成された光学面630を含む。光学面630は、光学レンズ、波長板などの光学要素の様々な表面を含み得る。いくつかの例では、光学面630は、光学要素の表面全体に延びることがあり、他の例では、光学面630は、画像に伴う光を受光する光学要素の主面の一部分などの、光学要素の一部分に限定されることがある。いくつかの例では、所定の波長は、約400nm〜約1000nmの範囲内にあり得る。光学面630は、垂直軸632及び水平軸634によって画定され得る。垂直軸632及び水平軸634により、4つのデカルト四分円(I、II、III、IV)を画定することができる。図2の例では、デカルト四分円は、反時計方向に順次番号付けされている。
光学面630は、垂直軸632を実質的に中心とする第1の長手方向セクション636と、水平軸634を実質的に中心とする第2の長手方向セクション638とを含み得る。第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638はそれぞれ、光学面の対向する縁部間に延び得る。第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638は、補正が不要であり得る光線を受光するように構成された光学要素600の一部分であってもよい。例えば、第1の長手方向セクション636若しくは第2の長手方向セクション638、又はその両方に入射する光線は、光学系1000内のずれによって実質的に影響を受けないように光学系1000を通って伝播し得る。
第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638は、実質的な垂直入射光に対して同一の実質的に一様なリターダンス(δ)を有し得る。実質的に一様なリターダンスとは、第1及び第2の長手方向セクション636及び638のそれぞれにおけるリターダンスの最大変動(領域内の最大リターダンスから最小リターダンスを引いたもの)が、それぞれの長手方向セクションにおけるリターダンスの最大変動の10%以下であり得ることを意味すると理解されてよい。光学面630が光学レンズの表面である例では、実質的に一様なリターダンスはゼロであり得る。光学面630が第2のリターダ層520などの1/4波長リターダの表面である例では、実質的に一様なリターダンスは、第2のリターダ層520の1/4波長リターダンスであり得る。いくつかの例では、第1の長手方向セクションン636及び第2の長手方向セクショ638は、光学面630の表面積の少なくとも10%を覆う。
第3のリターダ層620は、複数の個別リターダセクションを含み得る。個別リターダセクションは、光学面630の個別セクションを覆うリターダセクションでもよい。いくつかの例では、複数の個別リターダセクションは、物理的に接触している2つのリターダ部分がないように物理的に別々にすることができる。いくつかの例では、複数の個別リターダセクションのうちの2つ以上が、物理的に接触又は接合されていることがあるが、光学面630の個別部分を覆うことができる。
図2の例では、第3のリターダ層620は、第1のリターダセクション620A、第2のリターダセクション620B、第3のリターダセクション620C、及び第4のリターダセクション620Dを含む、4つの個別リターダセクションを含む。各個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dは、光学面630のそれぞれのデカルト四分円I、II、III、IV上に配置することができる。
各個別リターダセクションは、第1の長手方向セクション626及び第2の長手方向セクション628の実質的に一様なリターダンスδとの、ゼロよりも大きいリターダンス差θを有し得る。いくつかの例では、各個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dは、第1の長手方向セクション626及び第2の長手方向セクション628の実質的に一様なリターダンスとの、実質的に一様なリターダンス差を有する。例えば、各個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dは、第1の長手方向セクション626及び第2の長手方向セクション628のリターダンスとは約0.2λのリターダンス差を有し得る。
いくつかの例では、個別リターダセクションのリターダンス差は、ゴースト画像、コントラスト比、光漏れ、屈折力などを、それだけには限定されないが含む、いくつかの要素に応じて選択することができる。例えば、図4A〜4Cに見られるように、コントラスト及び暗視野光漏れは、個別リターダセクションのリターダンス差が増加するにつれて増加し得るが、明視野の屈折力は減少し得る。特定の適用例では、光漏れの低減及びコントラストの増加は、例えば、明視野輝度の低減で相殺することができる。いくつかの例では、リターダンス差は、約0.2λ未満である。例えば、0.2λは、十分な屈折力及び/又は輝度を維持しながら、改善されたコントラストと有利に対応付けることができる。いくつかの例では、リターダンス差は、約0.1λ未満であり得る。例えば、0.1λは、小さい視野を有する折り返し光学系の改善されたコントラストと有利に対応付けることができる。
リターダンス差θは、正のリターダンス差θ+又は負のリターダンス差θ−であり得る。個別リターダセクションが正のリターダンス差を含むか、それとも負のリターダンス差を含むかは、光学系1000を通る光の所望の偏光状態によって決まり得る。例えば、第3のリターダ層620の特定の個別リターダセクションは、時計回りの楕円偏光が要望される場合には正のリターダンス差を有することができ、反時計回りの楕円偏光が要望される場合には負のリターダンス差を有することができる。いくつかの例では、第3リターダ層620の2つの個別リターダセクションは、第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638のリターダンスδとの正のリターダンス差θ+を有することがあり、第3のリターダ層620の他の2つの別個のリターダセクションは、第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638のリターダンスδとの負のリターダンス差θ−を有することがある。例えば、第1の個別リターダセクション620A及び第3の個別リターダセクション620Cは、第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638のリターダンスとの+0.2λのリターダンス差を有することがあり、第2の個別リターダセクション620B及び第4の個別リターダセクション620Dは、第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638のリターダンスとの−0.2λのリターダンス差を有することがあり、又はその逆になることがある。
リターダンスとは、特定の個別リターダセクション620A、620B、620C、620D、又は長手方向セクション636、638での平均リターダンスを意味し得ることが理解されよう。例えば、特定の波長に関して、第1の長手方向セクション636と第2の長手方向セクション638は、δに実質的に等しい平均リターダンスを有することがあるが、各個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dは、第2の個別リターダセクション620Bと第4の個別リターダセクション620Dなどでは、θ+に実質的に等しい平均リターダンスを、あるいは、第1の個別リターダセクション620Aと第3の個別リターダセクション620Cなどでは、θ−に実質的に等しい平均リターダンスを有することがある。
第3のリターダ層620のリターダンスは、光学厚さと相関関係があり得る。指定された有効な速光軸又は遅光軸に対するリターダ層の光学的厚さとは、指定された有効な速光軸又は遅光軸に沿った層の屈折率に層の厚さをかけたものの、リターダの各層にわたる合計を指す。いくつかの例では、第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638はそれぞれ、同一の実質的に一様な光学厚さΛを有する。いくつかの例では、個別リターダセクションのそれぞれは、第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638の実質的に一様な光学厚さΛとの、ゼロよりも大きい光学厚さ差εを有する。いくつかの例では、第3のリターダ層620の2つの個別リターダセクションは、第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638の光学厚さΛとの正の光学厚さ差ε+を有することがあり、第3のリターダ層620のそれ以外の2つの個別リターダセクションは、第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638の光学厚さΛとの負の光学厚さ差ε−を有することがある。
個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dの相対サイズは、光軸に直交する平面からの平面視で決定される光学面630の表面積に換算して記述することができる。いくつかの実施形態では、平面視で、光学面630は面積Aを有し、それにより、個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dは、約A/10〜約2A/3の範囲内の合わせた面積を有し、かつ個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dのそれぞれは、約A/40〜約A/6の範囲内の面積を有する。いくつかの例では、各個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dは、光学面630のそれぞれのデカルト四分円I、II、III、IVの表面積の少なくとも20%を覆う。いくつかの例では、個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dの表面被覆率は、視野が増加するにつれて個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dの各々の表面被覆率が増加するように、表示装置880の視野と関連付けることができる。
第3のリターダ層620の個別リターダセクションは、様々な形状を有し得る。図3A〜3Dは、様々な形状を有する個別リターダセグメントの概略正面図である。図3Aは、直角及び正方形の辺を含む直角三角形を有する個別リターダセクション622を示す。個別リターダセクション622は、例えば、正方形の画像を受光する光学面に使用することができる。図3Bは、直角及び長方形の辺を含む直角三角形を有する個別リターダセクション624を示す。個別リターダセクション624は、例えば、広角画像を受光する光学面に使用することができる。図3Cは、直角、正方形の辺、及び円形の斜辺を含む四半分円形を有する個別リターダセクション626を示す。個別リターダセクション626は、例えば、湾曲している光学面に使用することができる。図3Dは、直角、正方形の辺、及び凹形の斜辺を含む逆四半分円形を有する個別リターダセクション628を示す。使用できる他の形状の例としては、円、正方形、三角形などが、これだけには限らないが挙げられる。例えば、図7Bに示されるように、四半分ではなく、完全な形を使用することができる。個別リターダセクション620A、620B、620C、及び620Dの形状を選択するために使用されることがある要素の例としては、視野、表示装置100の形状、光の入射角などが、これだけには限らないが挙げることができる。
いくつかの実施形態では、個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dは、光学面630の周囲を実質的に覆うように成形されることがある。個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dが光学面630の周囲の少なくとも50パーセントを覆っている場合、個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dは、光学面630の周囲を実質的に覆っていると言うことができる。例えば、図2の例では、個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dは、光学面630の周囲の少なくとも80%を覆っているが、後述する図7Bの例では、個別リターダセクション810A、810B、810C、810Dは、第2のリターダ層820の周囲の約70%を覆っている。
1つの光学系に関して説明した光学要素600の諸特性(例えば、個別リターダセクションを介した一様でないリターダンス)はまた、この光学系に対応するが異なる個数の光学レンズを有する、又は1つ以上の光学レンズの別々の主面に様々な層が配置されている、他の光学系にも適用されることが理解されよう。第3のリターダ層620は、光学要素600として光学レンズ610の光学面に配置されていると説明したが、第3のリターダ層620は、様々な光学面に配置されることがある。例えば、第3のリターダ層620は、第2のリターダ層520などのリターダの光学面に配置されることがある。いくつかの例では、第3のリターダ層620は、第3のリターダ層620及び1/4波長偏光子を例えば、折り返し光共振器700などの折り返し光共振器と一緒に使用できるように、1/4波長リターダ上に配置されることがある。
個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dは、原子層堆積、接着、及び光学面に個別リターダセクションを形成できる任意の他の技術をこれらに限定されないが含む、様々な方法を使用して光学面に配置することができる。いくつかの例では、個別リターダセクションは、光学面とは別個に形成され、光学面に貼り付けられることがある。いくつかの例では、光学要素600を製造する方法は、光学面630の対向する縁部間にそれぞれ延びる、かつ実質的な垂直入射光に対して同一の実質的に一様なリターダンスδを有する、第1の長手方向セクション636及び第2の長手方向セクション638を光学面が含むように、4つの個別リターダセクション620A、620B、620C、620Dを光学面630に結合することを含む。例えば、個別リターダセクションは、リターダンス差θに等しい一様なリターダンスを有している、かつ諸形状に加工されているリターダ層として形成されてもよい。個別リターダセクションは、所望の構成で光学面630に位置付けることができる。例えば、2つの個別リターダセクションが正のリターダンス差θ+を有するように、これら2つの個別リターダセクションを光学面630の対向する2つの角部に位置付けることができ、他の2つの個別リターダセクションは、これら他の2つの個別リターダセクションが負のリターダンス差θ−を有するように、光学面630の対向する他の2つの角部に配置することができる。個別リターダセクションは、光学接着剤を使用することなどによって、光学面630に貼り付けることができる。
光学要素600は、図1の光学系1000などの光学系に使用して、コントラストを改善することができる。例えば、対象物100は、光学系1000の入力端を画定することができ、ユーザ110は、光学系1000の出力端を画定することができる。光学系1000の入力端で受光された画像は、光学系1000の出力端で検出することができる。光学系1000の出力端で検出された画像は、コントラスト変動を有し得る。例えば、図5B及び図5Dにおいて、画像784B及び784Dはそれぞれ、コントラスト比を一緒に規定する輝度の変動を有し、ここでコントラストは、明視野輝度/暗視野輝度として規定される。画像784Dの明視野輝度は、かなり均一であり得るが、画像784Bの暗視野輝度は、非常に不均一であり、そのためコントラスト変動が大きい。
いくつかの例では、第3のリターダ層620は、像が光学系1000の入力端において受光され、光学系1000の出力端において検出されるときに、光学系1000の出力端における像が、第3のリターダ層を有さない比較の光学系の出力端において検出された像よりも最大コントラスト変動が少なくとも5%小さくなるように構成することができる。例えば、図5A及び図5Cでは、画像784A及び784Cそれぞれが、コントラスト比を規定する輝度の変動を有する。図5A〜5Dの例に見られるように、第3のリターダ層620などの補正リターダ層は、明るい状態の画像の一部分の輝度を低減できる一方で、この補正リターダ層は、コントラスト変動が補正リターダ層810なしの比較の光学系よりも小さくなるように、暗い状態の画像の一部分の輝度を大幅に低減することができる。
光学要素600は、図1の光学系1000などの光学系に使用して、光学系の反射型偏光子に入射する光線の反射率を改善することができる。例えば、物体100から放射された光線136は、最初に反射型偏光子層220に入射し、第1の反射率(ρ)で実質的に反射され得る。光線136が反射型偏光子層220に2回目に入射するとき、光線136は、第1の透過率(τ)で実質的に透過することができる。
いくつかの例では、第3のリターダ層620は、表示装置から所定の波長で放射された画像光線が反射型偏光子に最初に入射するとき、画像光線が第1の反射率(ρ)で実質的に反射されるように、かつ、画像光線が反射型偏光子に2回目に入射するとき、画像光線が第1の透過率(τ)で実質的に透過し、この第3のリターダ層が第1の反射率を増加させるように構成することができる。上で論じたように、第3のリターダ層620は、光学系において偏光状態の位相シフトを引き起こし得るずれを補正することができる。第3のリターダ層620は、反射型偏光子層220に最初に入射する光線を反射型偏光子層220の遮断状態とより正確に整合させることができるように光線を位相シフトすることができ、それにより光線は反射させることができ、反射型偏光子は、第3のリターダ層620がない比較の光学系よりも高い反射率を有することができる。いくつかの例では、第3のリターダ層620を光学系に追加しても第1の透過率は実質的に変化しない。例えば、反射率が増加する一方で、実質的に同じ量の光を透過することができる。
光学要素600を図1の光学系1000などの光学系に使用して、光学系における望ましくない出力偏光の光漏れを低減することができる。光漏れの低減は、光学系によって処理された画像の偏光成分の最大強度の低下によって示すことができる。いくつかの例では、第3のリターダ層620は、一様に偏光された明視野画像が光学系1000に入射し、反射型偏光子層220及び部分反射体層320のそれぞれにおいて少なくとも一度反射された後に光学系1000を出て行くときに、出て行く画像光が出口開口を埋め、この開口を埋める画像は、第1の偏光状態を有する第1の像成分を有し、この第1の像成分の最大強度は、第3のリターダ層を有さない比較の光学系よりも少なくとも10%小さくなるように構成することができる。例えば、図4Cは、図7Aの補正リターダ層810のリターダンスが増加するときの屈折力の低減を示す。
実施例1:折り返し光学系シミュレーション
図6は、光を透過するためのシミュレーションされた光学系の概略断面図である。表面720は、発光物体の表面を表し得る。光学系を通って伝播する光は、表面730、740、及び750を通過し、表面760から反射し、表面750を通過し、表面740から反射し、表面750及び760を通過し、表面770に向けて放射することができる。図6の光学系は、以下の表1に示すように、以下の特性を有し得る。
Figure 2021500629
実施例2:個別リターダセグメントを備えた折り返し光学系を使用する光漏れ補正シミュレーション
図7Aは、光を透過するためのシミュレーションされた光学系800の概略断面図である。光学系800は、第2の1/4波長リターダ層820、部分反射体層830、第1の1/4波長リターダ層840、反射型偏光子層850、表示装置880、及び前置偏光子890を含む。光学系800は、以下で説明するように、試験構成に応じて補正リターダ層810及び/又は吸収型偏光子860を任意選択で含み得る。表示装置880は、開口872を有するシミュレーションされた眼870に向けて光を放射して、画像874を形成することができる。第1の1/4波長リターダ層840、第2の1/4波長リターダ層820、及び補正リターダ層810のそれぞれは、それぞれのリターダ層にわたって実質的に一様なリターダンスでモデル化した。図7Aの構成要素は、図1の同様の構成要素に対応し得る。例えば、補正リターダ層810は、第3のリターダ層620に対応することができ、第2の1/4波長リターダ層820は、第2のリターダ層520に対応することができ、第1の1/4波長リターダ層840は、第1のリターダ層420に対応することができ、部分反射体層830は、部分反射体層320に対応することができ、反射型偏光子層850は、反射型偏光子層220に対応することができ、表示装置880及び前置偏光子890は、表示装置100に対応することができる。
吸収型偏光子860は、画像874の明視野画像、又は画像874の暗視野画像を生成するように構成することができる。例えば、明視野画像構成では、吸収型偏光子860は、画像874が明視野画像になるように、反射型偏光子層850から放射された光の偏光状態と整合させることができる。あるいは、吸収型偏光子を光学系800から取り除くことができる。暗視野画像構成では、吸収型偏光子860は、画像874が暗視野画像になるように、吸収型偏光子860を反射型偏光子層850から放射された光の偏光状態と交差させる、すなわち約90°ずらすことができる。
補正リターダ層810は、補正された画像又は非補正画像をそれぞれ生成する補正された光学系又は非補正光学系のそれぞれの光学系800に含まれること、又は光学系800から取り除かれることがある。図7Bは、第2の1/4波長リターダ層820に重なる補正リターダ層810の概略正面図である。補正リターダ層810は、4つの円形個別リターダセクション810A、810B、810C、及び810Dを含み得る。
光学系800は、吸収型偏光子860及び補正リターダ層810の異なる構成において、合計4つの構成、すなわち、非補正暗視野画像874Aに対する吸収型偏光子860及び非補正リターダ層810、補正された暗視野画像874Bに対する吸収型偏光子860及び補正リターダ層810、非補正明視野画像874Cに対する非吸収型偏光子860及び非補正リターダ層810、及び補正された明視野画像874Dに対する非吸収型偏光子860及び補正リターダ層810について、試験した。補正リターダ層810を含む各構成では、補正リターダ層810のリターダンスをゼロから約0.275λまで変えた。
実施例2A:吸収型偏光子、補正リターダ層なし
図5Aは、補正リターダ層810を含まずに吸収型偏光子860を含む光学系800からの、非補正暗視野画像874Aの輝度の等高線図である。非補正暗視野画像874Aは、相対的に高い輝度の領域を含む。例えば、より大きい入射角の光を伴う非補正暗視野画像874の角部は、最大1.5×10−6W/mmの輝度を有し、非補正暗視野画像874Aの中心領域は、約0W/mmの輝度を有する。
実施例2B:吸収型偏光子、補正リターダ層
図5Bは、補正リターダ層810及び吸収型偏光子860を含む光学系800からの、補正された暗視野画像874Bの輝度の等高線図である。補正された暗フィールド画像874Bは、図5Aの非補正暗視野画像874Aよりも相対的に低い輝度の領域を含む。例えば、補正された暗フィールド画像874Bの角部は、最大5.5×10−7W/mmの輝度を有し、補正された暗フィールド画像874Bの中心領域は、約0W/mmの輝度を有する。
実施例2C:吸収型偏光子なし、補正リターダ層なし
図5Cは、補正リターダ層810又は吸収型偏光子860を含まない光学系800からの、非補正明視野画像874Cの輝度の等高線図である。非補正明視野画像874Cは、相対的に一様な高輝度の領域を含む。例えば、より大きい入射角の光を伴う非補正明視野画像874の角部は、最大約7×10−5W/mmの輝度を有し、非補正明視野画像874Cの中心領域は、最大で約1×10−4W/mmの輝度を有する。
実施例2D:吸収型偏光子なし、補正リターダ層
図5Dは、補正リターダ層810を含み、吸収型偏光子860を含まない光学系800からの、明視野画像の輝度の等高線図である。補正された明視野画像874Dは、図5Cの非補正明視野画像874Cよりも相対的に低いが、リターダ層810を補正するために使用されるリターダンス差では実質的に低くない、輝度の領域を含む。例えば、より大きい入射角の光を伴う補正された明視野画像874Dの角部は、最大約5x10−5W/mmの輝度を有し、補正された明視野画像874Dの中心領域は、最大で約1×10−4W/mmの輝度を有する。
光学系800の画像の補正されたコントラストを決定するには、明視野画像874Dの輝度を暗視野画像874Bの輝度と比較すればよい。図4Aは、補正リターダ層810を含む光学系800において、補正リターダ層810の個別リターダセクション810A、810B、810C、810Dのリターダンスに対する、コントラストを表す明視野874Bと暗視野874Dの輝度比のグラフである。図4Aに見られるように、画像874のコントラストは、補正リターダ層810のリターダンスが増加するにつれて増加した。
暗状態の光学系800の光漏れを判定するには、暗視野画像874Bの輝度を補正リターダ層810の様々なリターダンスにおいて評価すればよい。図4Bは、補正リターダ層810を含む光学系800において、補正リターダ層810の個別リターダセクション810A、810B、810C、810Dのリターダンスに対する、補正された暗視野画像874Bの光漏れのグラフである。図4Bに見られるように、補正リターダ層810のリターダンスが増加するにつれて光漏れが減少する。
明るい状態の光学系800の輝度を決定するには、明視野画像874Dの輝度を補正リターダ層810の様々なリターダンスにおいて評価すればよい。図4Cは、補正リターダ層810を含む光学系800において、補正リターダ層810の個別リターダセクション810A、810B、810C、810Dのリターダンスに対する、補正された明視野画像874Dの屈折力の変化のグラフである。図4Cに見られるように、補正リターダ層810のリターダンスが増加するにつれて屈折力が徐々に減少し、補正リターダ層810のリターダンスは、例えば、より高いコントラストを明視野画像輝度の低減で相殺するように制御することができる。
以下は、本開示の実施形態のリストである。
実施形態1は光学要素であり、約400nm〜約1000nmの範囲の所定の波長λの光を受光するように構成された光学面であって、反時計回り方向に順次番号付けされた4つのデカルト四分円を画定する垂直軸及び水平軸によって画定された光学面と、垂直軸を実質的に中心とした第1の長手方向セクションと、水平軸を実質的に中心とした第2の長手方向セクションであって、第1及び第2の長手方向セクションがそれぞれ光学面の対向する縁部間に延び、実質的な垂直入射光に対して同一の実質的に一様なリターダンスδを有する、第2の長手方向セクションと、4つの個別リターダセクションであって、各リターダセクションが光学面のそれぞれのデカルト四分円上に配置されており、各個別リターダセクションが、ゼロよりも大きいδとのリターダンス差θを有する、4つの個別リターダセクションとを備える。
実施形態2は、θが約0.2λ未満である、実施形態1の光学要素である。
実施形態3は、θが約0.1λ未満である、実施形態1又は2の光学要素である。
実施形態4は、各個別リターダセクションがδとの実質的に一様なリターダンス差θを有する、実施形態1〜3のいずれかの光学要素である。
実施形態5は、各個別リターダセクションが、光学面のそれぞれのデカルト四分円の表面積の少なくとも20%を覆う、実施形態1〜4のいずれか1つの光学要素である。
実施形態6は、第1及び第3の個別リターダセクションがδを上回るようにリターダンス差θ+を有し、第2及び第4の個別リターダセクションがδを下回るようにリターダンス差θ−を有する、実施形態1〜5のいずれか1つの光学要素である。
実施形態7は、第1及び第2の長手方向セクションが光学面の表面積の少なくとも10%を覆う、実施形態1〜6のいずれか1つの光学要素である。
実施形態8は、第1及び第2の長手方向セクションがそれぞれ、同一の一様な光学厚さΛを有し、各個別リターダセクションが、ゼロよりも大きいΛとの光学厚さの差εを有する、実施形態1〜7のいずれか1つの光学要素である。
実施形態9は、第1及び第3の個別リターダセクションがΛよりも大きい光学厚さ差ε+を有し、第2及び第4の個別リターダセクションがΛよりも小さいリターダンス差ε−を有する、実施形態8の光学要素である。
実施形態10は、各個別リターダセクションが、直角三角形である、実施形態1〜9のいずれか1つの光学要素である。
実施形態11は、各個別リターダセクションが、四半分円である、実施形態1〜10のいずれか1つの光学要素である。
実施形態12は、各個別リターダセクションが、逆四分円である、実施形態1〜11のいずれか1つの光学要素である。
実施形態13は、光学レンズ上に配置されたリターダを更に備え、その光学面がリターダの主面の一部分である、実施形態1〜12のいずれか1つの光学要素である。
実施形態14は、リターダが1/4波長リターダである、実施形態13の光学要素である。
実施形態15は、光学面が湾曲面である、実施形態1〜14のいずれか1つの光学要素である。
実施形態16は、光を透過するための光学系であり、少なくとも1つの主面を有する1つ以上の光学レンズと、1つ以上の光学レンズの第1の主面に配置され、これと合致する反射型偏光子であって、約400nm〜約1000nmの範囲内の所定の波長において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する反射型偏光子と、1つ以上の光学レンズの第2の主面に配置され、これと合致する部分反射体であって、所定の波長において少なくとも30%の平均光反射率を有し、部分反射体及び反射型偏光子がこれらの間に折り返し光共振器を画定する、部分反射体と、折り返し光共振器の内側に配置された第1のリターダ層と、折り返し光共振器の外側に配置された第2のリターダ層と、実施形態1〜13のいずれかの光学要素を含む第3のリターダ層とを備える。
実施形態17は、第1のリターダ層及び第2のリターダ層が、所定の波長において実質的に一様なリターダンスを有する、実施形態16の光学系である。
実施形態18は、第1のリターダ層及び第2のリターダ層が、実質的に一様な光学厚さを有する、実施形態16又は17の光学系である。
実施形態19は、第1のリターダ層、第2のリターダ層、及び第の3リターダ層のうちの1つのみが反射防止コーティングを含む、実施形態16〜18のいずれか1つの光学系である。
実施形態20は、1つ以上の光学レンズのうちの少なくとも1つの主面が湾曲面である、実施形態16〜19のいずれか1つの光学系である。
実施形態21は光学系であり、少なくとも1つの主面を有する1つ以上の光学レンズと、1つ以上の光学レンズの第1の主面に配置され、これと合致する反射型偏光子であって、約400nm〜約1000nmの範囲内の所定の波長において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する反射型偏光子と、1つ以上の光学レンズの第2の主面に配置され、これと合致する部分反射体であって、所定の波長において少なくとも30%の平均光反射率を有し、部分反射体及び反射型偏光子がこれらの間に折り返し光共振器を画定する、部分反射体と、折り返し光共振器の内側に配置され、所定の波長において実質的に一様なリターダンスを有する第1のリターダ層と、折り返し光共振器の外側に配置され、所定の波長において実質的に一様なリターダンスを有する第2のリターダ層と、折り返し光共振器の外側に配置され、所定の波長において実質的に一様でないリターダンスを有する第3のリターダ層とを備え、像が光学系の入力端において受光され、光学系の出力端で検出されたときに、光学系の出力端における像の最大コントラスト変化が、第3のリターダ層を有さない比較光学系の出力端で検出された像よりも少なくとも5%小さくなる。
実施形態22は、第3のリターダ層が実施形態1〜15のいずれか1つの光学要素を含む、実施形態21の光学系である。
実施形態23は、第1のリターダ層、第2のリターダ層、及び第3のリターダ層のうちの1つのみが反射防止コーティングを含む、実施形態21又は22の光学系である。
実施形態24は、1つ以上の光学レンズのうちの少なくとも1つの主面が湾曲面である、実施形態21〜23のいずれか1つの光学系である。
実施形態25は、観察者に対象物を表示するための光学系であり、少なくとも1つの湾曲した主面を有する1つ以上の光学レンズと、1つ以上の光学レンズの第1の主面に配置され、これと合致する反射型偏光子であって、約400nm〜約1000nmの範囲内の所定の波長において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する偏光状態を有する光を実質的に透過する反射型偏光子と、1つ以上の光学レンズの別の第2の主面に配置され、これと合致する部分反射体であって、所定の波長において少なくとも30%の平均光反射率を有し、部分反射体及び反射型偏光子がこれらの間に折り返し光共振器を画定する、部分反射体と、折り返し光共振器の内側に配置され、所定の波長において実質的に一様なリターダンスを有する第1のリターダ層と、折り返し光共振器の外側に配置され、所定の波長において実質的に一様なリターダンスを有する第2のリターダ層と、折り返し光共振器の外側に配置され、所定の波長において実質的に一様でないリターダンスを有する第3のリターダ層とを備え、表示装置から放射された所定の波長の像光線が反射型偏光子へまず入射し、像光線が第1の反射率(ρ)で実質的に反射され、像光線が次に反射型偏光子へ入射するとき、像光線が第1の透過率(τ)で実質的に透過され、第3のリターダ層が第1の反射率を増大させることになる。
実施形態26は、第3のリターダ層が第1の透過率を変化させない、実施形態25の光学系である。
実施形態27は、第3のリターダ層が実施形態1〜15のいずれか1つの光学要素を備える、実施形態25又は26の光学系である。
実施形態28は、第1のリターダ層、第2のリターダ層、及び第3のリターダ層のうちの1つのみが反射防止コーティングを含む、実施形態25〜27のいずれか1つの光学系である。
実施形態29は、1つ以上の光学レンズのうちの少なくとも1つの主面が湾曲面である、実施形態25〜28のいずれか1つの光学系である。
実施形態30は光学系であり、少なくとも1つの主面を有する1つ以上の光学レンズと、1つ以上の光学レンズの第1の主面に配置され、これと合致する反射型偏光子であって、約400nm〜約1000nmの範囲内の所定の波長において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する反射型偏光子と、1つ以上の光学レンズの第2の主面に配置され、これと合致する部分反射体であって、所定の波長において少なくとも30%の平均光反射率を有し、部分反射体及び反射型偏光子がこれらの間に折り返し光共振器を画定する、部分反射体と、折り返し光共振器の内側に配置され、所定の波長において一様なリターダンスを有する第1のリターダ層と、折り返し光共振器の外側に配置され、所定の波長において一様なリターダンスを有する第2のリターダ層と、折り返し光共振器の外側に配置され、所定の波長において一様でないリターダンスを有する第3のリターダ層とを備え、第1の偏光状態を有する一様に偏光した明視野像が光学系に入射し、反射型偏光子及び部分反射体のそれぞれにおいて少なくとも一度反射された後に光学系を出て行くときに、出て行く像が出口開口を埋め、開口を埋める像が、第1の偏光状態を有する第1の像成分を有し、第1の像成分の最大強度が、第3のリターダ層を有さない比較光学系よりも少なくとも10%小さくなる。
実施形態31は、第3のリターダ層が実施形態1〜15のいずれか1つの光学要素を備える、実施形態30の光学系である。
実施形態32は、第1のリターダ層、第2のリターダ層、及び第3のリターダ層のうちの1つのみが反射防止コーティングを含む、実施形態30又は31の光学系である。
実施形態33は、1つ以上の光学レンズのうちの少なくとも1つの主面が湾曲面である、実施形態30〜32のいずれか1つの光学系である。
本発明の様々な実施形態の実施形態について説明した。これらの実施形態及び他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。

Claims (10)

  1. 約400nm〜約1000nmの範囲の所定の波長λの光を受光するように構成された光学面であって、反時計回り方向に順次番号付けされた4つのデカルト四分円を画定する垂直軸及び水平軸によって画定された光学面と、
    前記垂直軸を実質的に中心とした第1の長手方向セクションと、
    前記水平軸を実質的に中心とした第2の長手方向セクションであって、前記第1及び第2の長手方向セクションがそれぞれ前記光学面の対向する縁部間に延び、実質的な垂直入射光に対して同一の実質的に一様なリターダンスδを有する、第2の長手方向セクションと、
    4つの個別リターダセクションであって、各リターダセクションが前記光学面のそれぞれのデカルト四分円上に配置されており、
    各個別のリターダセクションが、ゼロよりも大きいδとのリターダンス差θを有する、4つの個別リターダセクションと
    を備える、光学素子。
  2. θが約0.2λ未満である、請求項1に記載の光学要素。
  3. 第1及び第3の個別リターダセクションがδを上回るようにリターダンス差θ+を有し、第2及び第4の個別リターダセクションがδを下回るようにリターダンス差θ−を有する、請求項1に記載の光学要素。
  4. 前記第1及び第2の長手方向セクションがそれぞれ、同一の一様な光学厚さΛを有し、各個別のリターダセクションが、ゼロよりも大きいΛとの光学厚さの差εを有する、請求項1に記載の光学要素。
  5. 光学レンズ上に配置されたリターダを更に備え、前記光学面が前記リターダの主面の一部分である、請求項1に記載の光学要素。
  6. 少なくとも1つの主面を有する1つ以上の光学レンズと、
    前記1つ以上の光学レンズの第1の主面に配置され、これと合致する反射型偏光子であって、約400nm〜約1000nmの範囲内の所定の波長において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する反射型偏光子と、
    前記1つ以上の光学レンズの第2の主面に配置され、これと合致する部分反射体であって、前記所定の波長において少なくとも30%の平均光反射率を有し、前記部分反射体及び前記反射型偏光子がこれらの間に折り返し光共振器を画定する、部分反射体と、
    前記折り返し光共振器の内側に配置された第1のリターダ層と、
    前記折り返し光共振器の外側に配置された第2のリターダ層と、
    請求項1に記載の光学要素を含む第3のリターダ層と
    を備える、光を透過するための光学系。
  7. 少なくとも1つの主面を有する1つ以上の光学レンズと、
    前記1つ以上の光学レンズの第1の主面に配置され、これと合致する反射型偏光子であって、約400nm〜約1000nmの範囲内の所定の波長において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する反射型偏光子と、
    前記1つ以上の光学レンズの第2の主面に配置され、これと合致する部分反射体であって、前記所定の波長において少なくとも30%の平均光反射率を有し、前記部分反射体及び前記反射型偏光子がこれらの間に折り返し光共振器を画定する、部分反射体と、
    前記折り返し光共振器の内側に配置され、前記所定の波長において実質的に一様なリターダンスを有する第1のリターダ層と、
    前記折り返し光共振器の外側に配置され、前記所定の波長において実質的に一様なリターダンスを有する第2のリターダ層と、
    前記折り返し光共振器の外側に配置され、前記所定の波長において実質的に一様でないリターダンスを有する第3のリターダ層とを備える光学系であって、
    像が前記光学系の入力端において受光され、前記光学系の出力端で検出されたときに、前記光学系の前記出力端における前記像の最大コントラスト変化が、前記第3のリターダ層を有さない比較光学系の出力端で検出された像よりも少なくとも5%小さくなる、光学系。
  8. 前記1つ以上の光学レンズの前記少なくとも1つの主面が曲面である、請求項7に記載の光学系。
  9. 観察者に対象物を表示するための光学系であって、
    少なくとも1つの湾曲した主面を有する1つ以上の光学レンズと、
    前記1つ以上の光学レンズの第1の主面に配置され、これと合致する反射型偏光子であって、約400nm〜約1000nmの範囲内の所定の波長において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する偏光状態を有する光を実質的に透過する反射型偏光子と、
    前記1つ以上の光学レンズの別の第2の主面に配置され、これと合致する部分反射体であって、前記所定の波長において少なくとも30%の平均光反射率を有し、前記部分反射体及び前記反射型偏光子がこれらの間に折り返し光共振器を画定する、部分反射体と、
    前記折り返し光共振器の内側に配置され、前記所定の波長において実質的に一様なリターダンスを有する第1のリターダ層と、
    前記折り返し光共振器の外側に配置され、前記所定の波長において実質的に一様なリターダンスを有する第2のリターダ層と、
    前記折り返し光共振器の外側に配置され、前記所定の波長において実質的に一様でないリターダンスを有する第3のリターダ層とを備え、
    表示装置から放射された前記所定の波長の像光線が前記反射型偏光子へまず入射し、前記像光線が第1の反射率(ρ)で実質的に反射され、前記像光線が次に前記反射型偏光子へ入射するとき、前記像光線が第1の透過率(τ)で実質的に透過され、前記第3のリターダ層が前記第1の反射率を増大させることになる、光学系。
  10. 少なくとも1つの主面を有する1つ以上の光学レンズと、
    前記1つ以上の光学レンズの第1の主面に配置され、これと合致する反射型偏光子であって、約400nm〜約1000nmの範囲内の所定の波長において、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する反射型偏光子と、
    前記1つ以上の光学レンズの第2の主面に配置され、これと合致する部分反射体であって、前記所定の波長において少なくとも30%の平均光反射率を有し、前記部分反射体及び前記反射型偏光子がこれらの間に折り返し光共振器を画定する、部分反射体と、
    前記折り返し光共振器の内側に配置され、前記所定の波長において一様なリターダンスを有する第1のリターダ層と、
    前記折り返し光共振器の外側に配置され、前記所定の波長において一様なリターダンスを有する第2のリターダ層と、
    前記折り返し光共振器の外側に配置され、前記所定の波長において一様でないリターダンスを有する第3のリターダ層とを備える光学系であって、
    前記第1の偏光状態を有する一様に偏光した明視野像が前記光学系に入射し、前記反射型偏光子及び前記部分反射器のそれぞれにおいて少なくとも一度反射された後に前記光学系を出て行くときに、前記出て行く像が出口開口を埋め、前記開口を埋める前記像が、第1の偏光状態を有する第1の像成分を有し、前記第1の像成分の最大強度が、前記第3のリターダ層を有さない比較光学系よりも少なくとも10%小さくなる、光学系。
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